JP2023007669A - バッテリの検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】バッテリの漏れ電流不良の検査時間を短縮する。【解決手段】バッテリ9の検査方法は、直流電源1からバッテリ9にバッテリ9のOCVを印可中の時刻毎に第1~第4の処理を実行するステップを含む。第1の処理は、直流電源1からの供給電流を電流センサ3により測定する処理である。第2の処理は、温度センサ4により測定されたバッテリ9の温度の変化速度と、バッテリ9の温度変化に伴う電圧変化量を表す第1係数(TCV)と、バッテリ9の電圧変化に伴う電流変動量を表す第2係数(Ceff)とに基づいて、バッテリ9の温度変化に伴う電流変動量(Ioffset)を算出する処理である。第3の処理は、第3の処理により算出された電流変動量を用いて、電流センサ3による供給電流の測定値を補正する処理である。第4の処理は、補正された電流が収束したかどうかを判定する処理である。【選択図】図6
Description
本開示は、バッテリの検査方法に関し、より特定的には、バッテリの漏れ電流不良の検査方法に関する。
特開2019-113450号公報(特許文献1)に開示された蓄電デバイスの検査方法は、電流印加工程と、判定工程とを有する。電流印加工程とは、充電済みの蓄電デバイスと電源とにより回路を構成し、電源により回路に、蓄電デバイスを充電する向きまたは放電する向きの電流を流す工程である。判定工程とは、電流印加工程で回路に流れる電流の収束状況により蓄電デバイスの良否を判定する工程である。
バッテリの検査効率を向上させるためには、バッテリからの漏れ電流の不良(短絡不良)の検査時間をできるだけ短くすることが望ましい。一般に、バッテリの検査環境の温度は一定程度管理されているものの、数℃程度の温度変化が生じ得る。検査環境に温度変化が生じた場合、その温度変化に起因して微小な電圧変動が生じる。そうすると、バッテリと直流電源との間の電圧差が変化するため、直流電源からバッテリに供給される電流にも変動が生じ得る。そうした場合、変動した電流が収束するまで待つことも考えられるが、その分だけ検査時間が長くなる可能性がある。
本開示は上記課題を解決するためになされたものであり、本開示の目的は、バッテリの漏れ電流不良の検査時間を短縮することである。
本開示のある局面に係るバッテリの検査方法は、直流電源からバッテリに、バッテリの開放電圧を印加するステップと、開放電圧の印可中の時刻毎に第1~第4の処理を実行するステップとを含む。第1の処理は、直流電源からバッテリへの供給電流を電流センサにより測定するとともに、バッテリの温度を温度センサにより測定する処理である。第2の処理は、温度センサにより測定されたバッテリの温度の変化速度と、バッテリの温度変化に伴う電圧変化量を表す第1係数と、バッテリの電圧変化に伴う電流変動量を表す第2係数とに基づいて、バッテリの温度変化に伴う電流変動量を算出する処理である。第3の処理は、第2の処理により算出された電流変動量を用いて、電流センサによる供給電流の測定値を補正する処理である。第4の処理は、第3の処理により補正された電流が収束したかどうかを判定する処理である。バッテリの検査方法は、補正された電流が収束した場合に、収束後の電流と所定の基準値とを比較することによってバッテリの良否を判定するステップをさらに含む。
上記方法においては、第2の処理により、バッテリの温度変化に伴う電流変動量が算出される。さらに、第3の処理により、第2の処理により算出された電流変動量を用いて、電流センサによる供給電流の測定値が補正される。これにより、直流電源からバッテリに供給される電流の測定値から、バッテリの温度変化に伴う電流変動量(電流成分)を除去し、自己放電により流れる電流を抽出して評価することが可能になる。よって、上記方法によれば、バッテリの漏れ電流不良の検査時間を短縮できる。
本開示によれば、バッテリの漏れ電流不良の検査時間を短縮できる。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。
[実施の形態]
<バッテリ検査システムの全体構成>
図1は、本開示の実施の形態に係るバッテリ検査システムの構成図である。バッテリ検査システム10は接続端子Tp,Tnを備える。接続端子Tp,Tnは、バッテリ9を電気的に接続可能に構成されている。バッテリ9は、新たに製造された新品電池であってよいし、使用先から回収された中古電池であってもよい。バッテリ検査システム10は、バッテリ9が良品であるか不良品であるかを判定するための検査を実行する。
<バッテリ検査システムの全体構成>
図1は、本開示の実施の形態に係るバッテリ検査システムの構成図である。バッテリ検査システム10は接続端子Tp,Tnを備える。接続端子Tp,Tnは、バッテリ9を電気的に接続可能に構成されている。バッテリ9は、新たに製造された新品電池であってよいし、使用先から回収された中古電池であってもよい。バッテリ検査システム10は、バッテリ9が良品であるか不良品であるかを判定するための検査を実行する。
本実施の形態において、検査対象のバッテリ9は、リチウムイオン二次電池のセルである。ただし、検査可能なバッテリの種類はリチウムイオン二次電池に限定されるものではない。また、検査可能なバッテリの接続態様も単セルに限定されず、複数のセル(たとえば電池モジュール)であってもよい。
バッテリ検査システム10は、直流電源1と、電圧センサ2と、電流センサ3と、温度センサ4と、コントローラ5とをさらに備える。
直流電源1は、コントローラ5からの制御指令に従って、バッテリ9を充放電するように構成されている。直流電源1は、たとえばAC/DCコンバータである。直流電源1は、外部交流電源(たとえば商用電源)90から供給される交流電力を直流電力に変換する。直流電源1は、コントローラ5からの制御指令に従って、直流電力の電圧を昇圧/降圧することも可能である。
電圧センサ2は、バッテリ9に並列に接続される。電圧センサ2は、バッテリ9の端子間電圧(電圧V)を検出し、その検出値をコントローラ5に出力する。
電流センサ3は、直流電源1とバッテリ9との間に直列に接続される。電流センサ3は、直流電源1からバッテリ9に印加される電流(以下、「電流Isdm」とも記載する)を検出し、その検出値をコントローラ5に出力する。
温度センサ4は、バッテリ9の温度(電池温度T)を検出し、その検出値をコントローラ5に出力する。温度センサ4は、接触式センサ(たとえばサーミスタ)であり、バッテリ9のケース(後述する電池ケース91)に設けられている。
コントローラ5は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ51と、ROMおよびRAMなどのメモリ52と、入出力インターフェイス(図示せず)とを含む。コントローラ5は、直流電源1を制御することによってバッテリ9の充放電を制御する。また、コントローラ5は、バッテリ9の良品/不良品を判定するための「検査処理」を実行する。検査処理については後に詳細に説明する。なお、コントローラ5は、機能毎に2以上のコントローラに分割して構成されていてもよい。
図2は、バッテリ検査システム10の等価回路図である。バッテリ9は、容量成分Cと短絡抵抗Rとの並列接続により表すことができる。容量成分Cから電流が漏れ出て消える。この電流が「漏れ電流Ileak」である。なお、直流電源1とバッテリ9との間には直流抵抗成分r(配線抵抗など)が存在する。
<セル構成>
図3は、バッテリ9の構成の一例を示す斜視図である。理解を容易にするため、図2にはバッテリ9(セル)の内部を透視した図が示されている。バッテリ9は、この例では密閉型の角型電池ある。ただし、バッテリ9の形状は角型に限定されず、たとえば円筒型であってもよい。バッテリ9は、電池ケース91と、電極体92と、電解液93とを含む。
図3は、バッテリ9の構成の一例を示す斜視図である。理解を容易にするため、図2にはバッテリ9(セル)の内部を透視した図が示されている。バッテリ9は、この例では密閉型の角型電池ある。ただし、バッテリ9の形状は角型に限定されず、たとえば円筒型であってもよい。バッテリ9は、電池ケース91と、電極体92と、電解液93とを含む。
電池ケース91は、たとえばアルミニウム(Al)合金等により構成され得る。ただし、電池ケース91は、たとえばAlラミネートフィルム製のパウチ等であってもよい。電池ケース91は、ケース本体911と、蓋体912とを含む。ケース本体911は、扁平直方体の外形形状を有し、電極体92および電解液93を収容する。蓋体912には正極端子94および負極端子95が設けられている。ケース本体911と蓋体912とは、たとえばレーザ溶接により接合されている。温度センサ4は、たとえば蓋体912(たとえば正極端子94と負極端子95との間)に設けられている。
電極体92は、たとえば巻回型である。すなわち、電極体92は、正極と負極とが、その間にセパレータを挟みつつ交互に積層され、さらに、その積層体が筒状に巻回されることにより成型されている。電解液93は、電池ケース91に注入され、電極体92に含浸している。なお、図1では電解液93の液面を一点鎖線で示している。
正極活物質層、負極活物質層、セパレータおよび電解液93には、リチウムイオン電池の正極活物質、負極活物質、セパレータおよび電解液として従来公知の材料をそれぞれ用いることができる。一例として、正極活物質層には、コバルト酸リチウムの一部がニッケルおよび/またはマンガンにより置換された三元系の材料を用いることができる。負極活物質層には黒鉛(炭素材料)を用いることができる。セパレータには、ポリオレフィン(たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン)を用いることができる。電解液は、有機溶媒(たとえばDMC(dimethyl carbonate)とEMC(ethyl methyl carbonate)とEC(ethylene carbonate)との混合溶媒)と、リチウム塩(たとえばLiPF6)と、添加剤(たとえばLiBOB(lithium bis(oxalate)borate)またはLi[PF2(C2O4)2])等を含む。
<温度変化>
以上のように構成されたバッテリ検査システム10において、過大な漏れ電流Ileakが流れる不良(短絡不良)の検査時間をできるだけ短くすることが望ましい。バッテリ検査システム10の環境温度(典型的には空調温度)は管理されているものの、数℃程度の温度変化が生じ得る。
以上のように構成されたバッテリ検査システム10において、過大な漏れ電流Ileakが流れる不良(短絡不良)の検査時間をできるだけ短くすることが望ましい。バッテリ検査システム10の環境温度(典型的には空調温度)は管理されているものの、数℃程度の温度変化が生じ得る。
図4は、バッテリ検査システム10の環境温度の変化が及ぼす影響を説明するための図である。横軸は経過時間を表す。縦軸は、上から順にバッテリ9の温度Tおよび電圧Vを表す。
バッテリ検査システム10の環境温度が変動した場合、その温度変化に起因して電池温度Tも変動し、それにより図4に示すような微小(たとえばμVオーダー)の電圧変動が生じる。そうすると、バッテリ9と直流電源1との間の電圧差が変化するため、直流電源1からバッテリ9に印加される電流にも変動が生じ得る。そうした場合、変動した電流が収束するまで待つことも考えられる。しかしながら、変動した電流が収束するのに要する時間だけ検査時間が長くなる可能性がある。
そこで、本実施の形態においては、バッテリ9の温度Tの変動に起因する電流変動を算出し、その電流変動量だけ、電流センサ3の検出値を補正する処理を採用する。以下、この補正処理について詳細に説明する。
図5は、本実施の形態における補正処理の概要を説明するための図である。横軸は経過時間を表す。縦軸は電流を表す。
バッテリ検査システム10の環境温度が変動した場合に、上記の補正を非実施であるときの電流変化がIsdmにより表されている。本実施の形態においてコントローラ5は、時刻毎に、バッテリ検査システム10の環境温度の変動に伴う電流変動量IoffsetをIsdmから差し引く補正を行う。補正後の電流をIcorrectで表す。そして、コントローラ5は、補正後の電流Icorrectに基づいて、バッテリ9の漏れ電流の多寡を判定する。
<処理フロー>
図6は、本実施の形態における検査処理の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、たとえば予め定められた周期毎に繰り返し実行される。各ステップは、コントローラ5によるソフトウェア処理により実現されるが、コントローラ5内に配置されたハードウェア(電気回路)により実現されてもよい。以下、ステップをSと略す。
図6は、本実施の形態における検査処理の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、たとえば予め定められた周期毎に繰り返し実行される。各ステップは、コントローラ5によるソフトウェア処理により実現されるが、コントローラ5内に配置されたハードウェア(電気回路)により実現されてもよい。以下、ステップをSと略す。
S1において、コントローラ5は、直流電源1からバッテリ9への電圧印加が開始されるように直流電源1を制御する。より具体的には、コントローラ5は、まず、バッテリ9に電流が流れていない状態におけるバッテリ9の電圧、すなわち、バッテリ9の開放電圧(OCV:Open Circuit Voltage)を電圧センサ2から取得する。そして、コントローラ5は、直流電源1の供給電圧をバッテリ9のOCVと等しい値に設定する。その後、時間の経過とともにバッテリ9の自己放電によりバッテリ9の電圧Vが低下する。そうすると、直流電源1からの供給電圧とバッテリ9の電圧との間に電圧差が生じる。この電圧差により電流Isdmが流れる。
S2において、コントローラ5は、当該時刻tにおける直流電源1からバッテリ9への供給電流Isdm(t)を電流センサ3から取得するとともに、時刻tにおける電池温度T(t)を温度センサ4から取得する。
S3において、コントローラ5は、時刻tにおける電池温度Tの変化速度(dT(t)/dt)を算出する。
S4において、コントローラ5は、予め求められた第1補正係数TCVをメモリ52から読み出す。第1補正係数TCVは、電池温度Tの変動に起因する電流変動を電流Isdmに反映させるための定数である。第1補正係数TCVは、以下に説明するような手順に従って実験的に求めることができる。
図7は、第1補正係数TCVの算出手法を説明するための図である。横軸は経過時間を表す。縦軸は、上から順にバッテリの電圧Vおよび温度を表す。
まず、バッテリ9と同型(同じ仕様)のバッテリを準備し、そのバッテリを図示しない恒温槽内に十分な時間(たとえば4時間)放置する。その後、恒温槽からバッテリを取り出す。そして、バッテリの環境温度(空調温度)をΔT(たとえばΔT=2℃)だけステップ的に低下させる(時刻t1)。そうすると、環境温度の低下からやや遅れて電池温度TもΔTだけ低下する。
電池温度Tの低下前の電圧Vは線形に低下する。電池温度Tの低下後の電圧Vも同様に線形に低下する。ただし、電池温度Tの低下前の電圧Vの1次近似式と、電池温度Tの低下後の電圧Vの1次近似式とは異なる。これらの2つの1次近似式の切片の差を電圧変化量ΔVとする。なお、電圧変化量ΔVは、典型的には100μV程度の微小量である。
下記式(1)に示すように、温度変化量ΔTに対する電圧変化量ΔVの比を第1補正係数TCVとすることができる。なお、第1補正係数TCVは、本開示に係る「第1係数」に相当する。
TCV=ΔV/ΔT ・・・(1)
TCV=ΔV/ΔT ・・・(1)
図6に戻り、S5において、コントローラ5は、バッテリ9のSOC(State Of Charge)を算出する。バッテリ9のSOCは、SOC-OCVカーブ(図8参照)を参照することでOCVから算出できる。そして、コントローラ5は、バッテリ9のSOCに応じた第2補正係数Ceffを算出する。第2補正係数Ceffは、バッテリ9の電圧変化に伴う電流変動の生じやすさを表す係数である。なお、第2補正係数Ceffは、本開示に係る「第2係数」に相当する。
図8は、第2補正係数Ceffの算出手法を説明するための図である。図8にはバッテリ9のSOC-OCVカーブが示されている。
コントローラ5は、バッテリ9のSOC(この例ではSOC=100%)におけるSOC-OCVカーブの接線の傾きを1/Ceffとする。コントローラ5は、SOC-OCVカーブを参照することで、時刻tにおける第2補正係数Ceffを算出できる。なお、第2補正係数Ceffは下記式(2)のようにも記述可能である。C0はバッテリ9の満充電容量である。
1/Ceff=d(SOC)/dV×C0 ・・・(2)
1/Ceff=d(SOC)/dV×C0 ・・・(2)
図6を再び参照して、S6において、コントローラ5は、S4,S5にて算出された第1補正係数TCVおよび第2補正係数Ceff(t)を用いて、時刻tにおける電流変動量Ioffset(t)を算出する。具体的には、コントローラ5は、下記式(3)に従って電流変動量Ioffset(t)を算出できる。
Ioffset(t)=Ceff(t)×TCV×dT(t)/dt ・・・(3)
Ioffset(t)=Ceff(t)×TCV×dT(t)/dt ・・・(3)
S7において、コントローラ5は、S6にて算出された電流変動量Ioffset(t)を用いて、S2にて取得された電流Isdmを補正する。具体的には、コントローラ5は、電流Isdm(t)から電流変動量Ioffset(t)を減算した値を補正後の電流Icorrect(t)とすることができる(下記式(4)参照)。言い換えると、コントローラ5は、電流Isdmからバッテリ9の温度変化に起因する電流変動量Ioffsetを除去することで、バッテリ9の温度変化によらずに自己放電により流れる電流を補正後の電流Icorrect(t)として抽出できる。
Icorrect(t)=Isdm(t)-Ioffset(t) ・・・(4)
Icorrect(t)=Isdm(t)-Ioffset(t) ・・・(4)
S8において、コントローラ5は、補正後の電流Icorrect(t)が収束しているかどうかを判定する。コントローラ5は、直近の所定時間(たとえば数分間)における電流Icorrect(t)の変動量が所定量未満である場合に補正後の電流Icorrect(t)が収束していると判定できる。
補正後の電流Icorrect(t)が収束していない場合(S8においてNO)、コントローラ5は、処理をS2に戻す。これにより、S2~S7の処理が再度実行される。補正後の電流Icorrect(t)が収束すると(S8においてYES)、コントローラ5は、処理をS9に進め、バッテリ9への電流印加を終了するように直流電源1を制御する。
S10において、コントローラ5は、収束した補正後の電流Icorrectが基準値未満であるかどうかを判定する。基準値は事前実験の結果に基づいて定められる。たとえば、多数の良品と多数の不良品とを準備し、各々に対して上記と同様の測定を実施する。そして、良品における電流Icorrectの値と、不良品における電流Icorrectとの間の値を基準値として設定できる。収束した補正後の電流Icorrectが基準値未満である場合(S10においてYES)、コントローラ5は、バッテリ9は漏れ電流Ileakが正常範囲内の良品であると判定する(S11)。一方、収束した電流Icorrectが基準値以上である場合(S10においてNO)、コントローラ5は、バッテリ9は漏れ電流Ileakが過大な不良品であると判定する(S12)。S11またはS12の処理により一連の処理が終了する。
<検証結果>
図9は、本実施の形態における検査処理の検証結果の一例を示す図である。参考のため、バッテリ検査システム10の温度変化が生じなかった場合(1点鎖線参照)についても測定を実施したところ、電流が収束するのに要した時間は26分間であった。
図9は、本実施の形態における検査処理の検証結果の一例を示す図である。参考のため、バッテリ検査システム10の温度変化が生じなかった場合(1点鎖線参照)についても測定を実施したところ、電流が収束するのに要した時間は26分間であった。
バッテリ検査システム10の温度変化が生じた場合、第1補正係数TCVおよび第2補正係数Ceffによる補正を行わなかったとき(破線参照)には、電流が収束するのに要した時間は356分間であった。これに対し、第1補正係数TCVおよび第2補正係数Ceffによる補正を行うと(実線参照)、電流が収束するのに要した時間が49分間に短縮された。すなわち、電流の収束時間が86%短縮された。
以上のように、本実施の形態においては、バッテリ9の温度変化に伴う電流変動量Ioffsetが算出される。電流センサ3から取得された電流Isdmから電流変動量Ioffsetを差し引くことで、自己放電により流れる電流がIcorrectとして残る。電流Icorrectは、温度変化の影響を受けないため、早期に収束する。よって、本実施の形態によれば、バッテリ9の漏れ電流不良の検査時間を短縮できる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 バッテリ検査システム、1 直流電源、2 電圧センサ、3 電流センサ、4 温度センサ、5 コントローラ、51 プロセッサ、52 メモリ、9 バッテリ、91 電池ケース、911 ケース本体、912 蓋体、92 電極体、93 電解液、94 正極端子、95 負極端子、Tn,Tp 接続端子、90 外部交流電源。
Claims (1)
- バッテリの検査方法であって、
直流電源から前記バッテリに、前記バッテリの開放電圧を印加するステップと、
前記開放電圧の印可中の時刻毎に第1~第4の処理を実行するステップとを含み、
前記第1の処理は、前記直流電源から前記バッテリへの供給電流を電流センサにより測定するとともに、前記バッテリの温度を温度センサにより測定する処理であり、
前記第2の処理は、前記温度センサにより測定された前記バッテリの温度の変化速度と、前記バッテリの温度変化に伴う電圧変化量を表す第1係数と、前記バッテリの電圧変化に伴う電流変動量を表す第2係数とに基づいて、前記バッテリの温度変化に伴う電流変動量を算出する処理であり、
前記第3の処理は、前記第2の処理により算出された電流変動量を用いて、前記電流センサによる前記供給電流の測定値を補正する処理であり、
前記第4の処理は、前記第3の処理により補正された電流が収束したかどうかを判定する処理であり、さらに、
前記補正された電流が収束した場合に、収束後の電流と所定の基準値とを比較することによって前記バッテリの良否を判定するステップを含む、バッテリの検査方法。
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