JP2023005178A - 物品搬送体 - Google Patents

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Abstract

【課題】物品を安定させて払い出す。【解決手段】物品搬送体1は、載置部11と、搬送部13と、仕分装置15と、制御部7と、を備える。載置部11は、物品Mを載置する。搬送部13は、載置部11を移動させる。仕分装置15は、載置部11の載置面11aに配置され、物品Mを載置部11から払い出す。仕分装置15は、物品Mの払い出し方向を変更可能である。制御部7は、載置部11を移動させつつ物品Mを払出部3に払い出すときに、物品Mの払い出し方向を載置部11の移動方向に対して斜め後方に設定し、物品Mを載置部11から払い出すよう仕分装置15を制御する。【選択図】図6

Description

本発明は、物品搬送体に関する。特に、物品を所定の払出部に払い出す物品搬送体に関する。
所定の払出部(例えば、シュート)に物品を払い出す装置が知られている。例えば、物品の搬送経路の側方に配置されたシュートと、物品を載置するための載置部を搬送経路に沿って移動させつつ載置部に載置された物品をシュートに払い出す搬送部と、を有する装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2020-75784号公報
上記の装置において、載置部に載置された物品は、載置部を移動させつつシュートに払い出される。また、物品は、載置部から見て載置部の移動方向に対して垂直な方向に払い出される。そのため、載置部から払い出された物品は、載置部の移動方向に垂直な方向に移動するだけでなく、載置部の移動方向と同じ方向にも移動する。すなわち、払い出された物品は、載置部の移動方向に対して斜め方向に移動する。
このため、従来は、斜め方向に移動する物品をシュート内に導くために、シュートの幅を広くする必要があった。
本発明の目的は、物品を所定の払出部に払い出す装置において、物品を安定させて払出部に払い出すことにある。
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
本発明の一見地に係る物品搬送体は、物品を所定の払出部に払い出す搬送体である。物品搬送体は、載置部と、搬送部と、仕分装置と、制御部と、を備える。
載置部は、物品を載置する。搬送部は、載置部を移動させる。仕分装置は、載置部の物品の載置面に配置され、物品を載置部から払い出す装置である。仕分装置は、物品の払い出し方向を変更可能である。制御部は、仕分装置を制御する。物品の払い出し方向は、例えば、載置部から見たときに払出部が存在する方向であって、載置部の側方を意味する。
制御部は、載置部を移動させつつ物品を払出部に払い出すときに、物品の払い出し方向を載置部の移動方向に対して斜め後方に設定し、物品を載置部から払い出すよう仕分装置を制御する。移動方向に対して斜め後方は、移動方向の逆方向と物品の払い出し方向との中間方向を意味する。
上記の物品搬送体においては、載置部を移動させつつ物品を払出部に払い出しているので、払い出す前の物品は、静止系から見た場合、載置部の移動方向と同じ方向に移動している。そのため、物品を載置部の移動方向と垂直な方向に払い出すと、払い出された物品は斜め方向に払い出される。
そこで、上記の物品搬送体においては、載置部を移動させつつ物品を払出部に払い出すときに、物品を払い出す方向(払い出し方向)を載置部の移動方向に対して斜め後方に設定した状態で、物品を払い出している。載置部の移動方向に対して斜め後方に払い出されることで、物品は、載置部の移動方向とは反対方向の速度成分と、当該移動方向とは垂直な方向の速度成分と、を有して載置部から払い出される。この結果、物品が載置部から払い出される前に有していた、載置部の移動方向と同じ方向の速度成分が、載置部の移動方向とは反対方向の速度成分により減じられる。
載置部の移動方向と同じ方向の速度成分が減じられれば、載置部から払い出された物品は、載置部の移動方向とは垂直な方向の速度成分により、目的の払出部に向けてまっすぐに移動する。すなわち、上記の物品搬送体は、載置部に載置された物品を、載置部から目的の払出部に向けてまっすぐに安定して払い出すことができる。物品が払出部に向けてまっすぐに払い出されるので、払出部の幅を狭くできるとともに、その容量を大きくできる。
仕分装置は、ローラと、旋回部と、を有してもよい。ローラは、載置面の水平軸周りに回転して物品を載置部から払い出す。旋回部は、ローラを載置面の法線軸周りに旋回させる。
これにより、ローラが水平軸周りに回転して物品を払い出すことができるとともに、旋回部がローラを旋回させて物品の払い出し方向を変更できる。
制御部は、物品を払出部に払い出す前に、仕分装置を制御して、載置部に載置された物品を載置部の中心に位置させてもよい。
これにより、物品の払い出しの精度を向上できる。また、載置部の移動中に、物品が遠心力等により載置部から落下することを防止できる。
仕分装置は、載置面の縦横に並んで複数配置され、それぞれが独立して法線軸周り及び水平軸周りに回転可能であってもよい。
これにより、載置部の任意の位置に存在する物品を移動できるとともに、載置部の任意の位置で物品の払い出し方向を変更できる。
搬送部は、上部に載置部を保持する台車であってもよい。
これにより、台車である搬送部が、載置部を目的の払出部に移動させて、当該目的の払出部に物品を払い出すことができる。
搬送部は、連結された複数の載置部を周回軌道に沿って周回させてもよい。また、払出部は、周回軌道の側方に配置されてもよい。
連結された複数の載置部を周回させる周回軌道の側方に払出部が配置されている場合でも、制御部が、仕分装置を制御して、物品の払い出し方向を、載置部の周回方向に対して斜め後方となるよう設定することで、周回軌道の側方の払出部に物品を安定して払い出すことができる。
払出部は、搬送部の移動経路を挟んで両側に配置されてもよい。
仕分装置が物品の払い出し方向を任意に変更可能となっているので、搬送部の移動経路を挟んで両側に配置されるいずれの払出部に対しても、安定して物品を払い出すことができる。
移動する載置部に載置された物品を、目的の払出部に向けてまっすぐに安定して払い出すことができる。
仕分システムの全体構成を示す図。 仕分装置の構成と載置面における仕分装置の配置の一例を示す図。 制御部の機能ブロック構成を示す図。 仕分システムにおける物品Mの仕分動作を示すフローチャート。 物品のセンタリング動作の一例を模式的に示す図。 載置部の移動方向から見て右側の払出部に物品を払い出す動作の一例を模式的に示す図。 載置部の移動方向から見て左側の払出部に物品を払い出す動作の一例を模式的に示す図。
1.第1実施形態
(1)仕分システムの全体構成
図1を用いて、物品搬送体1を備える仕分システム100を説明する。図1は、仕分システム100の全体構成を示す図である。仕分システム100は、倉庫Wに保管された物品Mを、物品M毎に指定された払出部3に払い出すことで、物品Mを仕分けて出庫するシステムである。図1に示すように、仕分システム100は、物品搬送体1と、払出部3と、物品投入部5と、制御部7と、を備える。
物品搬送体1は、周回軌道Rを周回することで、物品Mを目的の払出部3まで搬送して払い出す、いわゆるソータである。物品搬送体1は、具体的には、載置部11と、搬送部13と、を有する。
載置部11は、払出部3に払い出す物品Mを載置面11aに載置する。また、載置部11の載置面11aには、後述する仕分装置15(図2)が配置される。仕分装置15は、載置面11aに載置された物品Mを、払出部3に向けて払い出す。なお、図1に示すように、本実施形態では、複数の載置部11が、互いに連結されて、周回軌道R上に並んで配置される。搬送部13は、載置部11を、周回軌道Rに沿って周回させる。
払出部3には、載置部11から物品Mが払い出される。払出部3は、載置部11から払い出された物品Mを、予め決められた場所に搬送する。払出部3は、例えば、シュートである。払出部3は、周回軌道Rの所定の位置において、周回軌道R(すなわち、載置部11の移動経路)の側方に配置される。具体的には、払出部3は、周回軌道Rを挟んでその両側に複数配置される。また、払出部3は、周回軌道Rに沿って複数配置されている。複数の払出部3は、周回軌道Rに沿った方向において、壁面3aによって隔てられて互いに隣接している。
上記のように、払出部3は、周回軌道Rに沿って配置される。従って、物品Mの払い出し方向は、周回軌道Rの側方を意味する。また、載置部11から見た場合には、物品Mの払い出し方向は、載置部11から見た払出部3が存在する方向であって、載置部11の側方を意味する。
物品搬送体1は、載置部11に載置した物品Mを、いずれの払出部3に払い出すかを指令され、指令された目的の払出部3まで物品Mを搬送して払い出す。この指令は、例えば、制御部7から指令される。
物品投入部5は、倉庫Wから周回軌道Rの側方まで延びる搬送装置である。物品投入部5は、倉庫Wから出庫された物品Mを周回軌道Rの近傍まで搬送し、周回軌道Rを周回している物品搬送体1の載置部11に物品Mを投入する。
本実施形態において、物品投入部5は、物品搬送体1の移動方向(図1)に対して斜め方向から、載置部11に物品Mを投入する。物品投入部5は、例えば、コンベヤである。
なお、上記の「移動方向に対して斜め後方」は、物品搬送体1の移動方向の逆方向と物品の払い出し方向との中間方向を意味する。具体的には、「移動方向に対して斜め後方」は、載置部11から払い出された物品Mが、物品搬送体1の移動方向とは逆方向の速度成分と、当該物品Mを払い出す目的の払出部3への方向の速度成分と、を有する方向を意味する。
制御部7は、仕分システム100を制御する。具体的には、物品搬送体1、及び、物品投入部5を制御する。制御部7は、例えば、CPUと、記憶装置(例えば、RAM、ROM、HDD、SSDなど)と、各種インタフェースを備えるコンピュータシステムである。
制御部7による仕分システム100の制御の一部又は全部は、制御部7の記憶装置に記憶されたプログラムにより実現されてもよいし、ハードウェアにて実現されてもよい。
(2)仕分装置
次に、図2を用いて、物品Mを載置部11から払出部3に払い出す仕分装置15を説明する。図2は、仕分装置15の構成と載置面11aにおける仕分装置15の配置の一例を示す図である。
仕分装置15は、旋回部15aと、ローラ15bと、を有する。旋回部15aは、載置部11の載置面11aに、載置面11aの法線軸A1(すなわち、載置面11aに垂直な軸)周りに回動可能に設けられる。旋回部15aは、第1アクチュエータ15c(図3)により、載置面11a内で法線軸A1周りに回動する。第1アクチュエータ15cは、例えば、モータと、モータの出力回転軸の回転を旋回部15aに伝達する機構と、により構成される。
ローラ15bは、旋回部15aにおいて、載置面11a内に定められる回動軸A2(水平軸の一例)周りに回動可能に設けられる。ローラ15bの回動軸A2に平行な外周面の一部は、旋回部15aから露出している。物品Mが載置部11の載置面11aに載置されたとき、旋回部15aから露出しているローラ15bの外周面の一部は、物品Mと接触する。
ローラ15bは、第2アクチュエータ15d(図3)により、旋回部15a内で回動軸A2周りに回動する。第2アクチュエータ15dは、例えば、モータと、モータの出力回転軸の回転をローラ15bに伝達する機構と、により構成される。
上記の構成を有する仕分装置15においては、ローラ15bが、回動軸A2周りに回動することで、載置面11aに載置された物品Mを、回動軸A2とは垂直な方向に払い出すことができる。
また、旋回部15aが法線軸A1周りに旋回することで、旋回部15aに設けられたローラ15bが、載置面11a内で、法線軸A1周りに旋回する。ローラ15bが法線軸A1周りに旋回することにより、ローラ15bの回動軸A2が法線軸A1周りに旋回する。このように、ローラ15bの回動軸A2を法線軸A1周りに旋回させることで、旋回部15aは、物品Mの払い出し方向を変更できる。
このように、仕分装置15により物品Mの払い出し方向を任意に変更できるので、周回軌道Rの両側に複数の払出部3が設けられる場合でも、周回軌道Rのいずれか側の払出部3に対して安定して物品Mを払い出すことができる。
図2に示すように、仕分装置15は、載置部11の載置面11aに縦横に並んで複数配置されている。複数の仕分装置15は、それぞれ、上記にて説明した構成と同一の構成を有し、他の仕分装置15とは独立して動作する。
具体的には、仕分装置15は、載置部11の移動方向に沿って複数配置され、移動方向とは垂直な方向に沿って複数配置される。図2に示す例では、移動方向に沿って4つの仕分装置15が配置され、それとは垂直な方向に沿って6つの仕分装置15が配置される。この結果、載置面11aには、合計24の仕分装置15が配置される。
それぞれが独立して動作可能な複数の仕分装置15を、載置面11aの縦横に並んで配置することにより、載置部11の任意の位置に存在する物品Mを、載置部11の他の位置に移動できる。また、当該任意の位置で物品Mの払い出し方向を変更できる。例えば、後述するように、載置部11の中心位置からずれた任意の位置に存在する物品Mを、載置部11の中心位置に移動できる。
(3)制御部の機能ブロック構成
図3を用いて、物品搬送体1、及び、物品投入部5を制御する制御部7の機能ブロックの構成を説明する。図3は、制御部7の機能ブロック構成を示す図である。なお、以下に説明する機能ブロックの全部又は一部は、制御部7の記憶装置に記憶されたプログラムを、制御部7を構成するコンピュータシステムに実行させることで実現されてもよい。また、機能ブロックの全部又は一部を、ハードウェア的に実現してもよい。
制御部7は、投入制御部71と、搬送制御部73と、払出制御部75と、を機能ブロックとして有する。
投入制御部71は、物品投入部5を制御して、倉庫Wから出庫された物品Mを、物品搬送体1の周回軌道Rの近傍まで搬送し、物品搬送体1の載置部11に投入する。
搬送制御部73は、搬送部13を制御して、周回軌道Rに沿って載置部11を移動させる。本実施形態において、搬送制御部73は、予め決められた一定速度で、載置部11を周回軌道Rに沿って移動させる。
払出制御部75は、仕分装置15を制御して、載置部11に載置された物品Mの払い出し方向を調整し、当該物品Mを載置部11から払い出す。具体的には、払出制御部75は、第1アクチュエータ15cを駆動して旋回部15aの回転角度を調整することで、物品Mの払い出し方向を調整する。また、払出制御部75は、第2アクチュエータ15dを駆動してローラ15bを回動軸A2周りに回動させることで、載置部11に載置された物品Mを払い出す。
また、物品投入部5から載置部11に物品Mを投入するとき、払出制御部75は、仕分装置15を制御して、物品投入部5から投入された物品Mを、載置部11の幅方向における端部から中心位置へと引き込む。ここで、「載置部11の幅方向」とは、載置部11の移動方向に対し、水平面内で垂直な方向を意味する。具体的には、払出制御部75は、予め、旋回部15aの角度を調整してローラ15bの回動軸A2を載置部11の移動方向と平行とし、物品Mが載置部11の幅方向における端部に到達したタイミングでローラ15bの回動を開始して、物品Mを載置部11の中心位置へと引き込む。
制御部7には、センサ81(例えば、載置面11aにおける物品Mの位置を検出するカメラなど)、及び、入力部83(例えば、リモコン、ボタン、キーボードなどの入力装置)が接続されてもよい。図1に示すように、センサ81は、周回軌道Rの上部に、載置部11を向くように設置される。これにより、制御部7は、センサ81及び/又は入力部83から入力した各種信号に基づいて、物品搬送体1、及び、物品投入部5を制御できる。
また、制御部7は、仕分システム100における物品Mの仕分等を管理する上位コントローラとしての機能を含んでいてもよい。または、上位コントローラは、制御部7とは別途のコンピュータシステムであってもよい。
(4)仕分システムにおける物品の仕分動作
以下、図4を用いて、仕分システム100における払出部3への物品Mの仕分動作を説明する。図4は、仕分システム100における物品Mの仕分動作を示すフローチャートである。
仕分システム100が起動すると、搬送制御部73が、搬送部13を制御して、載置部11を周回軌道Rに沿って移動させる。その後、倉庫Wに保管されている特定の物品Mを、特定の払出部3に払い出す指令がなされることで、仕分システム100における物品Mの仕分動作が開始される。なお、特定の物品Mを特定の払出部3に払い出す指令は、上位コントローラからなされる。
物品Mの仕分動作が開始されると、払出部3に払い出す物品Mが倉庫Wから出庫される。具体的には、投入制御部71が、物品投入部5を制御して、倉庫Wから出庫された物品Mを、周回軌道Rの近傍まで搬送する。その後、周回軌道Rを移動中の載置部11が物品投入部5を通過するタイミングで、投入制御部71は、ステップS1で、物品投入部5を制御して、当該載置部11に向けて物品Mを投入する。
上記のように、物品投入部5は、物品Mを載置部11の移動方向に対して斜め方向に投入する。このため、物品投入部5から投入された物品Mは、載置部11の移動方向と平行な速度成分と、当該移動方向に対して垂直な方向の速度成分を有する。また、載置部11の移動方向と平行な速度成分は、載置部11の移動速度と同じとなるよう設定される。これらの結果、載置部11から見た場合、物品Mは、載置部11の移動方向とは垂直な速度成分を有する。
以上の理由から、載置部11に物品Mを投入するときに、払出制御部75は、ローラ15bの回動軸A2を載置部11の移動方向と平行とした状態で、物品Mが載置部11の幅方向における端部に到達したタイミングでローラ15bの回動を開始する。このようにして、物品投入部5から投入された物品Mを、載置部11の中心位置に引き込むことができる。
物品Mが載置部11に投入された後、ステップS2で、載置部11に投入された物品Mが、載置部11の中心位置へ移動される(センタリング動作)。具体的には、以下のようにしてセンタリング動作が実行される。
まず、載置部11における物品Mの位置をセンサ81(例えば、カメラ)にて検出する。次に、払出制御部75が、図5に示すように、検出された物品Mの下部に配置された旋回部15aの角度を調整し、ローラ15bを回転させることで、物品Mを現在位置から載置部11の中心位置に移動させる。図5は、物品Mのセンタリング動作の一例を模式的に示す図である。
上記のように、載置部11に載置された物品Mのセンタリングをすることにより、物品Mの払い出しが開始される位置が安定するので、物品Mの払い出しの精度を向上できる。また、周回軌道Rを載置部11が移動中に、物品Mが遠心力等により載置部11から落下することを防止できる。
ステップS1で載置部11に投入され載置された物品Mは、ステップS3で、載置部11に載置された状態で、周回軌道Rに沿って搬送される。物品Mを搬送中に、制御部7は、ステップS4で、当該物品Mを載置した載置部11が目的の払出部3に到達したか否かを判定する。
物品Mを載置した載置部11が目的の払出部3に到達していないと判定された場合(ステップS4で「No」)、物品Mの搬送が継続される。
一方、物品Mを載置した載置部11が目的の払出部3に到達したと判定されると(ステップS4で「Yes」)、載置部11を停止させることなく周回軌道Rに沿って移動させつつ、載置部11に載置された物品Mが、目的の払出部3に払い出される。具体的には、以下のようにして、払い出しが実行される。
まず、払出制御部75が、ステップS5で、第1アクチュエータ15cにより旋回部15aを旋回させて、物品Mの払い出し方向を、載置部11の移動方向の斜め後方に設定する。
具体的には、目的の払出部3が載置部11の移動方向から見て右側に配置される場合には、図6に示すように、払出制御部75は、旋回部15aを旋回させて、ローラ15bの回動軸A2を、載置部11の移動方向に対して時計回りに角度θだけ回転させる。図6は、載置部11の移動方向から見て右側の払出部3に物品Mを払い出す動作の一例を模式的に示す図である。
一方、目的の払出部3が載置部11の移動方向から見て左側に配置される場合には、図7に示すように、払出制御部75は、ローラ15bの回動軸A2を、載置部11の移動方向に対して反時計回りに角度θだけ回転させる。図7は、載置部11の移動方向から見て左側の払出部3に物品Mを払い出す動作の一例を模式的に示す図である。
物品Mの払い出し方向を載置部11の移動方向の斜め後方に設定後、払出制御部75は、ステップS6で、第2アクチュエータ15dによりローラ15bを回動させて、物品Mを載置部11から所定の速度Vにて払い出す。
仕分システム100では、載置部11を移動させつつ物品Mを払出部3に払い出しているので、払い出す前の物品Mは、静止系から見た場合、載置部11の移動方向と同じ方向に同じ速度(速度成分Vm)で移動している。そのため、仮に物品Mを載置部11の移動方向と垂直な方向に払い出すとした場合、払い出された物品Mは斜め方向に払い出される。
そこで、仕分システム100においては、載置部11を移動させつつ物品Mを目的の払出部3に払い出すときに、ローラ15bの回動軸A2を載置部11の移動方向に対して角度θだけ回転させて、物品Mを払い出す方向(払い出し方向)を載置部11の移動方向に対して斜め後方に設定した状態で、物品Mを払い出している。
載置部11の移動方向に対して斜め後方に速度Vで払い出されることで、物品Mは、図6及び図7に示すように、載置部11の移動方向とは反対方向の速度成分V1と、当該移動方向とは垂直な方向の速度成分V2と、を有して載置部11から払い出される。この結果、物品Mが載置部11から払い出される前に有していた、載置部11の移動方向と同じ方向の速度成分Vmが、載置部11の移動方向とは反対方向の速度成分V1により減じられる。速度成分V1の大きさを、速度成分Vmの大きさと同じとすれば、物品Mの速度成分Vmは、速度成分V1により打ち消される。
物品Mの速度成分Vmが打ち消されることで、載置部11から払い出された物品Mは、図6及び図7に示すように、載置部11の移動方向とは垂直な速度成分V2のみを有して移動する。すなわち、載置部11から払い出された物品Mは、速度成分V2により、載置部11から目的の払出部3に向けてまっすぐに安定して払い出される。
仕分システム100では、物品Mが斜め方向に払い出されないので、払出部3の幅を載置面11aの幅よりも大きくする必要がない。具体的には、払出部3の幅は、載置面11aの幅と同程度かそれよりも若干大きい程度でもよく、従来よりも狭くできる。
また、従来のように、物品が斜め方向に払い出される場合には、払出部に確実に物品を払い出すために、払出部の周回軌道Rの近傍部分に壁面3aを設けないようにする必要があった。しかしながら、仕分システム100では、物品Mがまっすぐ払出部3に払い出されるので、払出部3の壁面3aを、周回軌道Rの近傍まで延長することができる。この結果、払出部3の容量を増加できる。払出部3の容量を大きくできれば、より多くの物品Mを連続して払出部3に払い出すことができる。
仕分動作のステップS5における、ローラ15bの回動軸A2の回転角度θは、物品Mを載置部11から所定の速度Vで払い出したときに、物品Mが、載置部11の移動方向とは反対方向の速度成分V1と、載置部11の移動方向とは垂直な速度成分V2と、を有して払い出されれば、任意の角度とできる。
具体的には、ローラ15bの回動軸A2の回転角度θは、0°よりも大きく、かつ、90°よりも小さい角度とできる。十分に大きな速度成分V1、V2を生じさせるために、角度θは、例えば、10°以上、かつ、80°以下とすることが好ましい。角度θが0°に近いと、速度成分V2の大きさが小さくなり、物品Mを払出部3に高速に払い出すことができないからである。また、角度θが90°に近いと、速度成分V1の大きさが小さくなり、物品Mが有する速度成分Vmを十分に減じることができないからである。
より好ましい角度θは、45°、又は、その近傍の角度(例えば、40°~50°の範囲内の角度)である。この角度範囲であれば、物品Mを払い出す速度Vを大きくすることなく、十分に大きな速度成分V1、V2を発生させることができる。
2.第2実施形態
上記の第1実施形態において説明した、仕分装置15を有する載置部11は、搬送部13により周回軌道Rに沿って移動するものに限られない。仕分装置15を有する載置部11が、例えば、無軌道台車、有軌道台車(例えば、直線的な軌道を往復する台車)などの台車の上部に保持されていてもよい。すなわち、載置部11を移動させる搬送部は、上記の台車であってもよい。
台車に載置部11が保持される場合であっても、台車が払出部(シュートに限られない)を通過するときに、仕分装置15により物品Mの払い出し方向を台車の移動方向に対して斜め後方に設定して物品Mを払い出すことによって、物品Mを目的の払出部に向けてまっすぐに安定して払い出すことができる。また、物品Mを払出部に払い出すときに、台車を停止する必要がなくなる。
また、物品投入部は、台車が当該物品投入部を通過するときに、台車の移動方向に対して斜め前方に物品Mを投入してもよい。これにより、物品Mを目的の台車に向けてまっすぐに安定して投入できるとともに、物品Mを投入するときに台車を停止する必要がなくなる。
3.第3実施形態
仕分装置15は、載置面11a内で払い出し方向を任意の方向に設定した状態で物品Mを払い出すことができれば、上記の第1実施形態にて説明した構成を有するものに限られない。例えば、仕分装置15は、任意の方向に回転可能に載置面11aに設けられた球状部材であってもよい。
4.実施形態の共通事項
上記第1~第3実施形態は、下記の構成及び機能を共通に有している。
物品搬送体(例えば、物品搬送体1)は、載置部(例えば、載置部11)と、搬送部(例えば、搬送部13)と、仕分装置(例えば、仕分装置15)と、制御部(例えば、制御部7)と、を備える。
載置部は、物品(例えば、物品M)を載置する。搬送部は、載置部を移動させる。仕分装置は、載置部の物品の載置面(例えば、載置面11a)に配置され、物品を載置部から払い出す装置である。仕分装置は、物品の払い出し方向を変更可能である。制御部は、仕分装置を制御する。
制御部は、載置部を移動させつつ物品を払出部に払い出すときに、物品の払い出し方向を載置部の移動方向に対して斜め後方に設定し、物品を載置部から払い出すよう仕分装置を制御する。
上記の物品搬送体においては、載置部を移動させつつ物品を払出部に払い出しているので、払い出す前の物品は、静止系から見た場合、載置部の移動方向と同じ方向に移動している。そのため、物品を載置部の移動方向と垂直な方向に払い出すと、払い出された物品は斜め方向に払い出される。
そこで、上記の物品搬送体においては、載置部を移動させつつ物品を払出部に払い出すときに、物品を払い出す方向(払い出し方向)を載置部の移動方向に対して斜め後方に設定した状態で、物品を払い出している。載置部の移動方向に対して斜め後方に払い出されることで、物品は、載置部の移動方向とは反対方向の速度成分(例えば、速度成分V1)と、当該移動方向とは垂直な方向の速度成分(例えば、速度成分V2)と、を有して載置部から払い出される。この結果、物品が載置部から払い出される前に有していた、載置部の移動方向と同じ方向の速度成分(例えば、速度成分Vm)が、載置部の移動方向とは反対方向の速度成分により減じられる。
載置部の移動方向と同じ方向の速度成分が減じられれば、載置部から払い出された物品は、載置部の移動方向とは垂直な方向の速度成分により、目的の払出部に向けてまっすぐに移動する。すなわち、上記の物品搬送体は、載置部に載置された物品を、載置部から目的の払出部に向けてまっすぐに安定して払い出すことができる。物品が払出部に向けてまっすぐに払い出されるので、払出部の幅を狭くできるとともに、その容量を大きくできる。
5.他の実施形態
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
(A)図4を用いて説明した仕分動作の各ステップの処理内容、及び/又は、実行の順番は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で任意に変更できる。例えば、図4に示すフローチャートのステップS5の物品Mの払い出し方向の設定は、物品Mを載置部11の中心位置へセンタリング後に、物品Mを目的の払出部3に搬送中に実行されてもよい。
(B)ステップS1により物品Mが載置部11に投入されたときに、物品Mが載置部11の中心位置に投入されたと判断された場合には、物品Mのセンタリング動作(すなわち、ステップS2)をスキップしてもよい。
(C)載置部11から物品Mを払い出すときに、払い出す前の物品Mが有する速度成分Vmを速度成分V1により完全に打ち消す必要はない。払出部3の幅の範囲内に物品Mを払い出せるのであれば、載置部11の移動方向又はそれとは反対方向に小さな速度成分が残っていてもよい。
本発明は、物品を所定の払出部に払い出す物品搬送体に広く適用できる。
100 仕分システム
1 物品搬送体
11 載置部
11a 載置面
A1 法線軸
13 搬送部
15 仕分装置
15a 旋回部
15b ローラ
A2 回動軸
15c 第1アクチュエータ
15d 第2アクチュエータ
3 払出部
3a 壁面
5 物品投入部
7 制御部
71 投入制御部
73 搬送制御部
75 払出制御部
81 センサ
83 入力部
M 物品
R 周回軌道
W 倉庫

Claims (7)

  1. 物品を所定の払出部に払い出す物品搬送体であって、
    前記物品を載置する載置部と、
    前記載置部を移動させる搬送部と、
    前記載置部の前記物品の載置面に配置され、前記物品を前記載置部から払い出す装置であって、前記物品の払い出し方向を変更可能な仕分装置と、
    前記仕分装置を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記載置部を移動させつつ前記物品を前記払出部に払い出すときに、
    前記物品の払い出し方向を前記載置部の移動方向に対して斜め後方に設定し、前記物品を前記載置部から払い出すよう前記仕分装置を制御する、
    物品搬送体。
  2. 前記仕分装置は、前記載置面の水平軸周りに回転して前記物品を前記載置部から払い出すローラと、前記ローラを前記載置面の法線軸周りに旋回させる旋回部と、を有する、請求項1に記載の物品搬送体。
  3. 前記制御部は、前記物品を前記払出部に払い出す前に、前記仕分装置を制御して、前記載置部に載置された前記物品を前記載置部の中心に位置させる、請求項1又は2に記載の物品搬送体。
  4. 前記仕分装置は、前記載置面の縦横に並んで複数配置され、それぞれが独立して動作可能である、請求項1~3のいずれかに記載の物品搬送体。
  5. 前記搬送部は、上部に前記載置部を保持する台車である、請求項1~4のいずれかに記載の物品搬送体。
  6. 前記搬送部は、連結された複数の前記載置部を周回軌道に沿って周回させ、
    前記払出部は、前記周回軌道の側方に配置される、請求項1~4のいずれかに記載の物品搬送体。
  7. 前記払出部は、前記搬送部の移動経路を挟んで両側に配置される、請求項1~6のいずれかに記載の物品搬送体。
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