JP2023004520A - マルチカーエレベーター - Google Patents
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Abstract
【課題】昇降体を第1下部プーリと第2下部プーリで確実反転させることができるマルチカーエレベーターを提供する。【解決手段】マルチカーエレベーター1は、第1駆動プーリ2と、第2駆動プーリ3と、第1主ロープ8と、第2主ロープ9と、昇降体10A、10Bと、第1下部プーリ4と、第2下部プーリ5と、連結機構30とを備えている。第1下部プーリ4は、第1主ロープ8を介して第1駆動プーリ2から吊り下げられる。第2下部プーリ5は、第2主ロープ9を介して第2駆動プーリ3から吊り下げられる。そして、連結機構は30、第1下部プーリ4と第2下部プーリ5とを連結する。【選択図】図1
Description
本発明は、複数の乗りかごが1つの移動路内を移動するマルチカーエレベーターに関するものである。
近年では、乗りかごが上昇及び下降の直線移動だけでなく、乗りかごの移動方向が上昇から下降に反転し、移動方向が連続して変化する循環式のマルチカーエレベーターが提案されている。従来の、この種のマルチカーエレベーターとしては、例えば、特許文献1に記載されているようなものがある。
特許文献1には、複数の乗りかごと、距離センサと、判定部と、を備えマルチカーエレベーターが記載されている。また、特許文献1に記載されたマルチカーエレベーターは、第1駆動プーリ及び第2駆動プーリと、第1下部プーリ及び第2下部プーリと、第1駆動プーリと第1下部プーリに巻回される第1主ロープと、第2駆動プーリと第2下部プーリに巻回される第2主ロープとを備えている。そして、乗りかごは、第1下部プーリ及び第2下部プーリにより移動方向が反転する。
しかしながら、主ロープは、経年変化によりその伸び量が変化する。そして、第1下部プーリと第2下部プーリは、主ロープの伸びの変化に対応させるために、第1駆動プーリと第2駆動プーリから吊り下げられている。そのため、特許文献1に記載された技術では、第1主ロープと第2主ロープの伸び量のばらつきにより、第1下部プーリと第2下部プーリの高さがずれるおそれがあった。その結果、第1下部プーリと第2下部プーリの高さが変化した場合、乗りかごを第1下部プーリと第2下部プーリで反転させることが困難であった。
本目的は、上記の問題点を考慮し、昇降体を第1下部プーリと第2下部プーリで確実反転させることができるマルチカーエレベーターを提供することにある。
上記課題を解決し、目的を達成するため、マルチカーエレベーターは、第1駆動プーリと、第2駆動プーリと、第1主ロープと、第2主ロープと、昇降体と、第1下部プーリと、第2下部プーリと、連結機構とを備えている。
第1駆動プーリは、昇降路の上部に配置される。第2駆動プーリは、昇降路の上部に配置され。第1主ロープは、第1駆動プーリに巻き掛けられる。第2主ロープは、第2駆動プーリに巻き掛けられる。昇降体は、第1主ロープと第2主ロープに接続される。第1下部プーリは、第1主ロープを介して第1駆動プーリから吊り下げられる。第2下部プーリは、第2主ロープを介して第2駆動プーリから吊り下げられる。そして、連結機構は、第1下部プーリと第2下部プーリとを連結する。
第1駆動プーリは、昇降路の上部に配置される。第2駆動プーリは、昇降路の上部に配置され。第1主ロープは、第1駆動プーリに巻き掛けられる。第2主ロープは、第2駆動プーリに巻き掛けられる。昇降体は、第1主ロープと第2主ロープに接続される。第1下部プーリは、第1主ロープを介して第1駆動プーリから吊り下げられる。第2下部プーリは、第2主ロープを介して第2駆動プーリから吊り下げられる。そして、連結機構は、第1下部プーリと第2下部プーリとを連結する。
上記構成のマルチカーエレベーターによれば、昇降体を第1下部プーリと第2下部プーリで確実反転させることができる。
以下、実施の形態例にかかるマルチカーエレベーターについて、図1~図5を参照して説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。
1.マルチカーエレベーターの構成例
まず、実施の形態例(以下、「本例」という。)にかかるマルチカーエレベーターの構成について、図1から図4を参照して説明する。
図1は、本例のマルチカーエレベーターを示す概略構成図である。図2は、本例のマルチカーエレベーターの移動路を示す断面図、図3は、マルチカーエレベーターの側面図である。
まず、実施の形態例(以下、「本例」という。)にかかるマルチカーエレベーターの構成について、図1から図4を参照して説明する。
図1は、本例のマルチカーエレベーターを示す概略構成図である。図2は、本例のマルチカーエレベーターの移動路を示す断面図、図3は、マルチカーエレベーターの側面図である。
図1に示すマルチカーエレベーター1は、建築構造物内に形成された移動路内を複数の乗りかご10が移動するエレベーターである。複数の乗りかご10は、建築構造物の各階に設けられた乗降場に停止可能に制御される。
マルチカーエレベーター1は、人や荷物を載せる複数の乗りかご10A、10Bと、第1駆動プーリ2と、第2駆動プーリ3と、第1下部プーリ4と、第2下部プーリ5と、第1主ロープ8と、第2主ロープ9とを備えている。また、マルチカーエレベーター1は、複数のガイドレール20を備えている。
ガイドレール20は、乗りかご10A、10Bが昇降移動する昇降路内に昇降方向に沿って立設されている。ガイドレール20は、乗りかご10A、10Bの昇降移動をガイドする。また、複数のガイドレール20のうち2本のガイドレール20(図1では1本で示している)は、第1駆動プーリ2と第2駆動プーリ3の間、第1下部プーリ4と第2下部プーリ5の間に配置される。これらの2本のガイドレール20は、縦梁22(図2参照)に固定されている。なお、縦梁22は、昇降路の中央部に設置されている。
第1駆動プーリ2及び第2駆動プーリ3は、昇降路の上部に配置されている。図3に示すように、第1駆動プーリ2及び第2駆動プーリ3は、それぞれ複数のプーリにより構成されている。第1駆動プーリ2には、第1主ロープ8が巻き掛けられており、第2駆動プーリ3には、第2主ロープ9が巻き掛けられている。第1主ロープ8及び第2主ロープ9は、それぞれループ形状に形成されている。
図1及び図3に示すように、第1駆動プーリ2の昇降方向の下部には、第1下部プーリ4が配置されている。また、第2駆動プーリ3の昇降方向の下部には、第2下部プーリ5が配置されている。第1下部プーリ4には、第1主ロープ8が巻き掛けられており、第2下部プーリ5には、第2主ロープ9が巻き掛けられている。そして、第1下部プーリ4は、第1主ロープ8を介して第1駆動プーリ2の昇降方向の下部に吊り下げられており、第2下部プーリ5は、第2主ロープ9を介して第2駆動プーリ3の昇降方向の下部に吊り下げられている。
第1駆動プーリ2、第1下部プーリ4及び第1主ロープ8により第1ループが構成され、第2駆動プーリ3、第2下部プーリ5及び第2主ロープ9により第2ループが構成されている。
また、図2及び図3に示すように、第1下部プーリ4及び第2下部プーリ5は、それぞれ複数のプーリにより構成されている。そして、第1下部プーリ4を構成する複数のプーリは、一つの回転軸4aに回転可能に支持されている。同様に、第2下部プーリ5を構成する複数のプーリは、一つの回転軸5aに回転可能に支持されている。この回転軸4a、5aは、軸方向の両端部において支持されている。
乗りかご10A、10Bは、第1接続部11を介して第1主ロープ8に接続されている。また、乗りかご10A、10Bは、第2接続部12を介して第2主ロープ9に接続されている。
複数の乗りかご10A、10Bは、第1駆動プーリ2及び第2駆動プーリ3が駆動することで、ガイドレール20に沿って昇降移動する。また、乗りかご10A、10Bは、昇降路の上部において第1駆動プーリ2及び第2駆動プーリ3の円周に沿って移動方向の向きが上昇から下降、又は下降から上昇に反転する。さらに、乗りかご10A、10Bは、昇降路の下部において第1下部プーリ4及び第2下部プーリ5の円周に沿って移動方向の幹が上昇から下降、又は下降から上昇に反転する。これにより、複数の乗りかご10A、10Bは、昇降路を循環移動する。
また、マルチカーエレベーター1は、第1下部プーリ4と第2下部プーリ5を連結する連結機構30を有している。図4は、連結機構30を拡大して示す説明図である。
図2及び図4に示すように、連結機構30は、支持部31と、2つのアーム部32、32とを有している。支持部31は、第1下部プーリ4と第2下部プーリ5の間に配置されたガイドレール20の下部に配置されている。支持部31には、縦梁22に沿って昇降方向に摺動する摺動部31aが設けられている。
図2及び図4に示すように、連結機構30は、支持部31と、2つのアーム部32、32とを有している。支持部31は、第1下部プーリ4と第2下部プーリ5の間に配置されたガイドレール20の下部に配置されている。支持部31には、縦梁22に沿って昇降方向に摺動する摺動部31aが設けられている。
2つのアーム部32、32は、支持部31から第1下部プーリ4及び第2下部プーリ5に向けて延在している。また、図2に示すように、アーム部32、32は、乗りかご10A、10Bが通過する領域を避けるようにしてクランク状に形成されている。そして、2つのアーム部32、32のうち一方のアーム部32は、第1下部プーリ4の回転軸4aに固定されている。また、2つのアーム部32、32のうち残りの他方のアーム部32は、第2下部プーリ5の回転軸5aに固定されている。
連結機構30は、2つのアーム部32、32を介して第1下部プーリ4及び第2下部プーリ5を連結することで、第1下部プーリ4と第2下部プーリ5の昇降方向の高さ位置を合わせる。さらに、連結機構30は、支持部31の摺動部31aにより縦梁22に沿って移動可能に配置されている。そのため、第1主ロープ8及び第2主ロープ9の伸び量が変化した場合、連結機構30は、支持部31の摺動部31aが縦梁22に昇降方向に摺動する。これにより、連結機構30は、第1下部プーリ4と第2下部プーリ5と共に昇降方向の高さが変化する。
なお、図2及び図4に示すように、支持部31は、縦梁22の周囲を囲むようにして配置される。そのため、連結機構30における昇降方向と直交する方向への移動が支持部31により規制されている。これにより、連結機構30によって連結された第1下部プーリ4と第2下部プーリ5が昇降方向と直交する方向に振れ動くことを防ぐことができる。
さらに、連結機構30は、支持部31を介して縦梁22に支持されている。これにより、アーム部32に加わる荷重を縦梁22に分散させることができる。なお、本例では、連結機構30を縦梁22に取り付けた例を説明したが、縦梁22が連結機構33の高さまで延在していない場合には、2つのアーム部32、32を直接接続してもよい。
2.乗りかごの反転動作例
次に、図5A及び図5Bを参照して乗りかごの反転動作例について説明する。
図5Aは従来のマルチカーエレベーターの反転動作を示し、図5Bは本例のマルチカーエレベーター1の反転動作を示す。
次に、図5A及び図5Bを参照して乗りかごの反転動作例について説明する。
図5Aは従来のマルチカーエレベーターの反転動作を示し、図5Bは本例のマルチカーエレベーター1の反転動作を示す。
図5Aに示す従来のマルチカーエレベーターでは、第1下部プーリ4と第2下部プーリ5が連結されていない。そのため、第1主ロープ8と第2主ロープ9の伸びにばらつきが発生した場合、第1下部プーリ4と第2下部プーリ5の昇降方向の高さの位置に差xが発生する。そのため、従来のマルチカーエレベーターでは、乗りかご10Aが第1下部プーリ4及び第2下部プーリ5に沿って反転移動することが困難なものとなっている。このため、第1下部プーリ4と第2下部プーリ5の高さ位置が同じになるように定期的に点検し、第1主ロープ8と第2主ロープ9の長さを調整する必要があった。
これに対して、本例のマルチカーエレベーター1では、図5Bに示すように、第1下部プーリ4と第2下部プーリ5が連結機構30によって連結されている。そのため、第1主ロープ8と第2主ロープ9の伸びにばらつきが発生した場合でも、連結機構30によって、第1下部プーリ4と第2下部プーリ5の昇降方向の高さ位置を合わせることができる。これにより、本例のマルチカーエレベーター1によれば、乗りかご10Aを第1下部プーリ4及び第2下部プーリ5の円周に沿って確実に反転移動させることができる。この場合、2つの主ロープ8、9のうちロープ伸びの大きい主ロープの張力が低減する。そのため、取り付けられた主ロープ8、9の張力を計測するセンサにより、主ロープ8、0の張力を管理し、所定の張力を確保することが好ましい。
なお、本発明は上述しかつ図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
さらに、マルチカーエレベーターとして、複数の乗りかご10が一方向に循環移動するマルチカーエレベーターを説明したが、これに限定されるものではない。
また、マルチカーエレベーター1に設けられる乗りかごの数は、2つに限定されるものではなく、乗りかごの数は、3つ以上設けてもよい。なお、図2及び図4に示す例では、第1下部プーリ4と第2下部プーリ5は、それぞれ3つのプーリにより構成されている。これは、2つの乗りかごが接続されたループが3つ存在することを意味している。
そのため、図2及び図4に示す例では、6つの乗りかごが存在する構成となっている。
そのため、図2及び図4に示す例では、6つの乗りかごが存在する構成となっている。
さらに、本例のマルチカーエレベーター1では、昇降体として乗りかごを適用した例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、主ロープ8、9を介して対称に配置される2つの昇降体のうち一方を乗りかごとして、他方を昇降体としてもよい。
なお、本明細書において、「平行」及び「直交」等の単語を使用したが、これらは厳密な「平行」及び「直交」のみを意味するものではなく、「平行」及び「直交」を含み、さらにその機能を発揮し得る範囲にある、「略平行」や「略直交」の状態であってもよい。
1…マルチカーエレベーター、 2…第1駆動プーリ、 3…第2駆動プーリ、 4…第1下部プーリ、 4a…回転軸、 5…第2下部プーリ、 5a…回転軸、 8…第1主ロープ、 9…第2主ロープ、10A、10B…乗りかご、 11…第1接続部、 12…第2接続部、 20…ガイドレール、 22…縦梁、 30…連結機構、 31…支持部、 31a…摺動部、 32…アーム部
Claims (6)
- 昇降路の上部に配置された第1駆動プーリと、
前記昇降路の上部に配置された第2駆動プーリと、
前記第1駆動プーリに巻き掛けられる第1主ロープと、
前記第2駆動プーリに巻き掛けられる第2主ロープと、
前記第1主ロープと前記第2主ロープに接続される昇降体と、
前記第1主ロープを介して前記第1駆動プーリから吊り下げられる第1下部プーリと、
前記第2主ロープを介して前記第2駆動プーリから吊り下げられる第2下部プーリと、
前記第1下部プーリと前記第2下部プーリとを連結する連結機構と、
を備えたマルチカーエレベーター。 - 前記連結機構は、前記第1下部プーリの回転軸及び前記第2下部プーリの回転軸に取り付けられるアーム部を有する
請求項1に記載のマルチカーエレベーター。 - 前記連結機構は、支持部を介して昇降方向に移動可能に支持される
請求項1に記載のマルチカーエレベーター。 - 前記支持部は、前記昇降体を昇降方向に沿って移動可能に支持するガイドレール、又は前記ガイドレールが固定される縦梁に取り付けられる
請求項3に記載のマルチカーエレベーター。 - 前記支持部には、前記ガイドレール又は前記縦梁を摺動する摺動部を有する
請求項4に記載のマルチカーエレベーター。 - 前記第1下部プーリ及び前記第2下部プーリは、複数のプーリから構成されており、
複数の前記プーリは、一つの回転軸により回転可能に支持される
請求項1に記載のマルチカーエレベーター。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2021106248A JP2023004520A (ja) | 2021-06-28 | 2021-06-28 | マルチカーエレベーター |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2023004520A true JP2023004520A (ja) | 2023-01-17 |
Family
ID=85101071
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2021106248A Pending JP2023004520A (ja) | 2021-06-28 | 2021-06-28 | マルチカーエレベーター |
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JP (1) | JP2023004520A (ja) |
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2021
- 2021-06-28 JP JP2021106248A patent/JP2023004520A/ja active Pending
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