JP2023002281A - 緩衝材 - Google Patents
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Abstract
【課題】段ボールシートなどのシート材から形成され、保管時に嵩張ることのない緩衝材を提供する。【解決手段】第1包装部10と第2包装部40を備えた緩衝材1であって、第1包装部10は、内容物Bの側を向く第1内側面部15と、第1内側面部と隣接する第1側面部13を備え、第2包装部40は、内容物Bの側を向く第2内側面部45と、第2内側面部45と隣接する第2側面部43を備え、第1内側面部13と第2側面部43は、折り目Aを介して折り曲げ、折り戻し可能に連接されており、第1内側面部15と前記第2内側面部45の少なくともいずれか一方には、内容物Bの少なくとも一部の形状に対応して形成された固定部30A、30Bが連接して設けられ、内容物Bの少なくとも一部が収容される収容部20が設けられている緩衝材1。【選択図】 図1
Description
新規性喪失の例外適用申請有り
本発明は、商品などの包装に用いて好適な緩衝材に関する。
従来、瓶などの商品を包装する際に、発泡スチロールなどの素材が商品に対応した形状に加工された緩衝材などが用いられている。このような緩衝材を用いて商品を包装する場合には、その商品の形状に加工された部分に、商品を嵌め併せるようにして商品の包装が行われる。このようされると、商品は緩衝材によって固定されるとともに、衝撃などの外部からの力は、緩衝材によって吸収されるため、例えば輸送の際などに包装された商品が損傷してしまうことが防がれる。
また、例えば特許文献1に開示されているような、伸縮性フィルムを用いて商品を保持し、包装箱等に商品が接触しないようにして商品を外部からの衝撃から守るようにした包装用箱も知られている。
近年、環境汚染を防ぎ、持続可能性のある社会を実現するための取り組みとして、従来、化学物質を用いて製造していた製品を、紙などの再生可能な素材を用いた製品に置き換えることが広く行われるようになってきている。
一方、瓶などの商品の包装に用いられる従来の緩衝材は、発泡スチロールなどの化学物質を用いた素材が多く利用されている。ため、紙などの再生可能な素材からできた緩衝材の提供が望まれている。また、発泡スチロールなどの素材を用いた従来の緩衝材は、折り畳み等を行うことができないため、保管のためにより多くのスペースが必要となってしまうという問題もある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、段ボールシートなどのシート材から形成された緩衝材を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明の緩衝材は、シート材が折り曲げられて形成された第1包装部、及び第2包装部を備え、前記第1包装部と前記第2包装部の間に内容物を配置して前記内容物を包装する緩衝材であって、前記第1包装部は、前記内容物を包装する際に、前記内容物の側を向く第1内側面部と、前記第1内側面部が延びる方向と交わる方向に延び、前記第1内側面部と隣接する第1側面部を少なくとも備え、前記第2包装部は、前記内容物を包装する際に、前記内容物の側を向く第2内側面部と、前記第2内側面部が延びる方向と交わる方向に延び、前記第2内側面部と隣接する第2側面部を少なくとも備え、前記第1内側面部と前記第2側面部は、折り目を介して折り曲げ、折り戻し可能に連接されており、前記第1内側面部と前記第2内側面部の少なくともいずれか一方には、前記内容物の少なくとも一部の形状に対応して形成された固定部が連接して設けられ、前記内容物の少なくとも一部が収容される収容部が設けられている。
本発明の緩衝材は、シート材が折り曲げられて形成された第1包装部、及び第2包装部を備え、前記第1包装部と前記第2包装部の間に内容物を配置して前記内容物を包装する緩衝材であって、前記第1包装部は、前記内容物を包装する際に、前記内容物の側を向く第1内側面部と、前記第1内側面部が延びる方向と交わる方向に延び、前記第1内側面部と隣接する第1側面部を少なくとも備え、前記第2包装部は、前記内容物を包装する際に、前記内容物の側を向く第2内側面部と、前記第2内側面部が延びる方向と交わる方向に延び、前記第2内側面部と隣接する第2側面部を少なくとも備え、前記第1内側面部と前記第2側面部は、折り目を介して折り曲げ、折り戻し可能に連接されており、前記第1内側面部と前記第2内側面部の少なくともいずれか一方には、前記内容物の少なくとも一部の形状に対応して形成された固定部が連接して設けられ、前記内容物の少なくとも一部が収容される収容部が設けられている。
本発明の緩衝材によれば、第1側面部と第2側面部を折り目にてヒンジ状に折り曲げ、折り戻しを行うことで、緩衝材を開閉することができる。このため、内容物の包装やその取り出しを容易に行うことができる。
また内容物の形状に対応して形成された固定部が、収容部に連接して設けられているため、内容物を適切に固定して包装することができるとともに、内容物の包装や取り出しの際に、固定部が緩衝材から外れてしまうことなどがない。更に本発明の緩衝材は、シート材が折り曲げられて形成されているため、未使用時にはシート状の状態で保管を行うことができる。
上記発明において前記固定部は、前記内容物の一方の側の形状に対応して形成された第1固定部と、前記内容物の他方の側の形状に対応して形成された第2固定部から構成されていることが好ましい。
このようにすることにより、内容物の両方の側が、第1固定部と第2固定部によって固定される。このため、内容物が緩衝材の内部にて不要に動いてしまうことが防がれるとともに、外部からの衝撃などから内容物を適切に保護することができる。
上記発明においては、前記収容部は、前記第1包装部、及び前記第2包装部のそれぞれに設けられていることが好ましい。
このようにすることにより、内容物の一部が一方の側の収容部に収容され、内容物の他方の一部が、他方の側の収容部に収容される。そして緩衝材を開いた状態とすると、内容物の一部が一方の側の収容部に収容された状態で、内容物の他の一部が、他方の収容部から取り出された状態となる。
上記発明においては、前記第1内側面部の一方の端部には、切り込み線にて区画された第1ロック片が設けられ、前記第2内側面部の、前記内容物を収容した際に前記第1ロック片と重なる部分には、切り込み線にて区画された第2ロック片が設けられていることが好ましい。
このようにすることにより、第1ロック片と第2ロック片を重ねて折り曲げて、緩衝材を閉じた状態で固定することができる。このため、第1包装部と第2包装部が意図せずに開いてしまうことが防がれる。
上記発明においては、前記第1包装部、及び前記第2包装部は、その開口部が矩形の筒状に前記シート材が折り曲げられて形成されている。このように構成されると、第1包装部、及び第2包装部を構成する面が、互いに支え合うため、強度を有した緩衝材とすることができる。
本発明の緩衝材によれば、発泡スチロールなどの素材を利用することなく、内容物を適切に固定して保護することが可能で、未使用時において嵩張ることのない緩衝材を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る緩衝材1について、図1~図10を参照しながら説明を行う。なお、以降の説明において、前後、左右、上下の方向は、特に断りのない限りそれぞれ図中に示す方向とする。また緩衝材1の内容物の側を内側と、その反対の側を外側とも記載する。
本実施形態では、本発明の緩衝材1が、飲料用の瓶Bを包装する緩衝材として用いられる場合を例に以降の説明を行う。なお、緩衝材1の用途は上記に限定される訳ではなく、例えば緩衝材1が、他の用途で用いられる瓶や、その他の容器を包装する緩衝材として用いられてもよい。あるいは緩衝材1が、工業製品等やその他の商品などを包装する緩衝材として用いられてもよい。以降の説明において緩衝材1が包装する瓶Bを「内容物」とも記載する。また、瓶Bの底の側を「底側」と、瓶の注ぎ口などが設けられた底側とは反対の側を、「口側」とも記載する。
<1.構成の説明>
はじめに、本実施形態の緩衝材1の構成について説明を行う。緩衝材1は、図1、及び図2に示されている略直方体の紙製の包装材である。緩衝材1は、上側の第1包装部10と、下側の第2包装部40との間に配置された瓶Bを、挟んで包装するように構成されている。
はじめに、本実施形態の緩衝材1の構成について説明を行う。緩衝材1は、図1、及び図2に示されている略直方体の紙製の包装材である。緩衝材1は、上側の第1包装部10と、下側の第2包装部40との間に配置された瓶Bを、挟んで包装するように構成されている。
第1包装部10は、第1左側面部11、天面部12、第1右側面部13、及び第1内側面部15にて囲まれた、長方形(矩形)の開口部を有した筒状の形状をしている(図1,2参照。)。
第1内側面部15は、包装する際に瓶Bの側を向く面である。第1内側面部15は、所定の大きさの開口20Aと、その両側に配置された第1内側面部15Fと第1内側面部15Eを備えている(図3参照。)。
第1内側面部15Fは、開口20Aよりも前側に設けられた略長方形の部分である。第1内側面部15Fの、前後方向と交わる方向の中央付近には、第1凹部30Aが設けられている。第1凹部30Aは、瓶Bの口側の部分の少なくとも一部が収容可能な大きさの窪みであり、開口20Aと繋がっている。
第1内側面部15Eは、開口20Aを挟んで第1内側面部15Fとは反対側に設けられた略長方形の部分である。第1内側面部15Fの開口20Aの側の辺には、天面部12の内側の面に略直交する方向に延びる内壁部21が連接されている。内壁部21の先側の少なくとも一部は、天面部12の内側の面と当接している。また、第1内側面部15Eの開口20Aの側の辺には、天面部12に略直交する方向に延びる内壁部25が連接されている。内壁部25の先側の少なくとも一部は、天面部12の内側の面と当接している。内壁部25は、瓶Bを包装した際に、その底の一部を支持する部分である。
第1包装部10は、第1左側面部11、天面部12、第1右側面部13、内壁部21、及び内壁部25にて囲まれ、開口20Aを備えた空間をその内側に備えている。この空間は、瓶Bの少なくとも一部が収容される部分である。以降において、開口20Aを備えた第1包装部10の内側の領域を、「第1収容部20」とも記載する。
内壁部25の近傍には、内壁部25の先側と天面部12の内側の面が当接する部分から、開口20Aに向かって延びる板状の保持部30Bが設けられている。この保持部30Bは、内壁部25に連接された略長方形のシート材が、所定の折り目にて折り曲げられて形成されたものである。この保持部30Bの開口20Aの側には、瓶Bの底側の一部の外形と略同一の形状に窪んで形成された凹部26が設けられている。
第2包装部40は、第2左側面部41、底面部42、第2右側面部43、及び第2内側面部45にて囲まれた、長方形(矩形)の開口を有した筒状の形状をしている(図1,2参照)。
第2内側面部45は、包装する際に瓶Bの側を向く面である。第2内側面部45は、開口20Aと略同一の大きさの開口50Aと、その両側に配置された第2内側面部45Fと第2内側面部45Eを備えている(図3参照。)。
第2内側面部45Fは、開口50Aよりも前側に設けられた略長方形の部分である。第2内側面部45Fは、第1内側面部15Fと略同一の大きさを有しており、第1凹部30Aと同じ構成をした第2凹部60Aが、同様に設けられている。
第2内側面部45Eは、開口50Aを挟んで第2内側面部45Fとは反対側に設けられた略長方形の部分である。第2内側面部45Eは、第1内側面部15Eと略同一の大きさを有している。
第2内側面部45Fの開口50Aの側の辺には、底面部42に略直交する方向に延びる内壁部51が連接されている。内壁部51の先側の少なくとも一部は、底面部42の内側の面と当接している。また、第2内側面部45Eの開口50A側の辺には、底面部42に略直交する方向に延びる内壁部55が連接されている。内壁部55の先側の少なくとも一部は、底面部42の内側の面と当接している。内壁部55は、瓶Bを包装した際に、その底の一部を支持する部分である。
第2包装部40は、第2左側面部41、底面部42、第2右側面部43、内壁部51、及び内壁部55にて囲まれ、開口50Aを備えた空間をその内側に備えている。この空間は、第1収容部20に収容される部分とは反対側の瓶Bの少なくとも一部が収容される部分である。以降において、開口50Aを備えた第2包装部40の内側の領域を、「第2収容部50」とも記載する。
内壁部55の近傍には、底面部42の内側から開口50Aに向かう山折り状に形成された保持部60Bが設けられている。保持部60Bは、内壁部55に連接された略長方形のシート材が、所定の折り目にて折り曲げられて山状に形成されたものである。この保持部60Bの山状の頂の部分には、瓶Bの底側の一部の外形と略同一の形状に窪んで形成された凹部56が設けられている。
第1右側面部13と第2右側面部43は、折り目Aを介して折り曲げ、及び折り戻し可能に連接されている。緩衝材1は、この折り目Aを軸にして、第1右側面部13と第2右側面部43を外側に折り曲げることで、第1内側面部15と第2内側面部45が離れた状態にすることができる。
また緩衝材1は、折り目Aを軸にして、折り曲げられた第1右側面部13と第2右側面部43を折り戻すことで、第1内側面部15と第2内側面部45が互いに向かいあって接触、あるいは近接した状態とすることができる。換言すれば緩衝材1は、第1右側面部13と第2右側面部43を、折り目Aを軸にヒンジ状に折り曲げ、折り戻しを行って、開閉することができる。
以降において、第1内側面部15と第2内側面部45が離れた緩衝材1の状態を「開いた状態」とも記載する。また、第1内側面部15と第2内側面部45が互いに向かいあって接触、あるいは近接した緩衝材1の状態を「閉じた状態」とも記載する。
本実施形態の第1右側面部13が、第1側面部の一例であり、第2右側面部43が、第2側面部の一例である。また、本実施形態の第1凹部30A、第2凹部60A、保持部30B、及び保持部60Bが固定部の一例である。また、第1凹部30A、及び第2凹部60Aが、第1固定部の一例である。また、保持部30B、及び保持部60Bが、第2固定部の一例である。
<2.展開図の説明>
次に、主に図4を参照して緩衝材1を構成するシート材2について説明を行う。
緩衝材1は、長方形の段ボールシートが図4に示す形状に形成されたシート材2を、所定の折り目に従って折り曲げて形成される。シート材2は、ボール紙などの他の公知のシート材が所定の形状に形成されたものであってもよい。本実施形態においてシート材2は、段ボールシートの紙巾方向(段ボールシートの中芯が延びる方向)がシート材2の短手方向(図4における前後方向)となるように形成されている。なお、段ボールシートの紙巾方向が上記とは異なる方向であってもよい。
次に、主に図4を参照して緩衝材1を構成するシート材2について説明を行う。
緩衝材1は、長方形の段ボールシートが図4に示す形状に形成されたシート材2を、所定の折り目に従って折り曲げて形成される。シート材2は、ボール紙などの他の公知のシート材が所定の形状に形成されたものであってもよい。本実施形態においてシート材2は、段ボールシートの紙巾方向(段ボールシートの中芯が延びる方向)がシート材2の短手方向(図4における前後方向)となるように形成されている。なお、段ボールシートの紙巾方向が上記とは異なる方向であってもよい。
シート材2の長手方向の一方の端側には、略長方形の第1内面部14が設けられている。第1内面部14は、第1包装部10を組み立てる際に、第1右側面部13の内側に重ねて配置される部分である。また、シート材2の第1内面部14とは反対の端側には、略長方形の第2内面部44が設けられている。第2内面部44は、第2包装部40を組み立てる際に、第2右側面部43の内側に重ねて配置される部分である。
第1内面部14の前側の部分には、第1内側面部15Fが折り目を介して連接されている。第1内側面部15Fは、略長方形の形状をした部分であり、その前後方向の長さは、第1内面部14の前後方向よりも短い寸法で構成されている。第1内面部14の後側の部分には、第1内側面部15Eが折り目を介して連接されている。第1内側面部15Eは、略長方形の形状をした部分であり、その前後方向の長さは、第1内面部14、及び第1内側面部15Fのそれぞれの前後方向より短い寸法で構成されている。第1内側面部15F、及び第1内側面部15Eの、第1内面部14とは反対の側は、折り目を介して第1左側面部11の前側、及び後側の部分にそれぞれ連接されている。
第2内面部44の前側の部分には、第1内側面部15Fと略同一の大きさの第2内側面部45Fが、折り目を介して連接されている。また、第2内面部44の後側の部分には、第1内側面部15Eと略同一の大きさの第2内側面部45Eが、折り目を介して連接されている。第2内側面部45F、及び第2内側面部45Eの、第2内面部44とは反対の側は、折り目を介して第2左側面部41の前側、及び後側の部分にそれぞれ連接されている。
第1左側面部11と第2左側面部41の間には、天面部12、第1右側面部13、第2右側面部43、及び底面部42が並んで配置されている。第1左側面部11と天面部12との間、及び天面部12との第1右側面部13との間は、それぞれ折り目が設けられ、連接されている。また、第2右側面部43と底面部42との間、及び底面部42と第2左側面部41との間は、それぞれ折り目が設けられ、連接されている。また、第1右側面部13と第2右側面部43との間は、折り目Aが設けられ、連接されている。
第1左側面部11、第1右側面部13、第1内面部14、第2左側面部41、第2右側面部43、及び第2内面部44の、シート材2の長手方向の長さは、それぞれ略同一である。また、天面部12、第1内側面部15F、第1内側面部15E、底面部42、第2内側面部45F、及び第2内側面部45Eの、シート材2の長手方向の長さは、それぞれ略同一である。
底面部42の前側の辺は、第2左側面部41や第2右側面部43の前側の辺よりも、後側にずれた位置に配置されている。即ち底面部42は、その前後方向の長さが、第2左側面部41や第2右側面部43よりも短くなるように形成されている。
第1内面部14の前側には、略台形の押込片35aが設けられている。押込片35aは、所定の長さの直線状の折り目と、その折り目の両端をつなぐ略U字状の切り込み線によって囲まれた部分である。ここで切り込み線とは、刃物などによってシート材2が連続的に貫通して切り込まれた部分である。
第1内面部14の後側には、折り片36aが設けられている。折り片36aは、第1内面部14の後側の辺の所定の箇所から、間隔を空けて前側に並んで延びる二本の切り込み線と、その切り込み線の前側の端部をつなぐ折り目にて区画された部分である。また、第1右側面部13の、第1包装部10を筒状に組み立てた際に、押込片35a、及び折り片36aが重なるそれぞれの部分には、押込片35b、及び折り片36bが同様に設けられている。
第2内面部44の前側には、押込片35aと同様の押込片65aが設けられている。第2内面部44の後側には、折り片36aと同様の折り片66aが設けられている。また、第2右側面部43の、第2包装部40を筒状に組み立てた際に、押込片65a、及び折り片66aが重なるそれぞれの部分には、押込片65b、及び折り片66bが同様に設けられている。
第1内側面部15Fの後側の辺には、第1内側面部15Eに向かって延びる略長方形の内壁部21が、折り目を介して連接されている。また、内壁部21の後側の辺には、第1内側面部15Eに向かって延びる略長方形の内天面部22が、折り目を介して連接されている。内天面部22は、組み立ての際に、天面部12の内側の面に重ねて配置される部分である。内壁部21の後側の辺の略中心付近には、略Uの字状の切り込み線によって区画され、内天面部22に向かって延出する突出部31が設けられている。
第1内側面部15Eの前側の辺には、第1内側面部15Fに向かって延びる略長方形の内壁部25が折り目を介して連接されている。また、内壁部25の前側の辺には、第1内側面部15Fに向かって延びる略長方形の保持片24が折り目を介して連接されている。更に保持片24の前側の辺からは、第1内側面部15Fに向かって延びる略長方形の保持片23が折り目を介して連接されている。この保持片23と保持片24は、その境目の折り目にて折り曲げられて、保持部30Bになる部分である。
保持片23と保持片24には、貫通穴26aがそれぞれに跨がって設けられている。貫通穴26aは、前側に湾曲して保持片23に設けられた円弧状の切り込み線26bと、切り込み線26bの両端から、後側に湾曲して保持片24に設けられた円弧状の切り込み線26cにて囲まれた貫通穴である。貫通穴26aは、保持片23と保持片24が、その間の折り目にて重ねて折り曲げられた際に、瓶Bの底側の外形の一部の形状と対応した凹部26となるように形成されている。
内壁部25の前側の辺の両端には、略L字状の切り込み線によって区画され、保持片24に向かって延出する突出部33a,33bがそれぞれ設けられている。また、保持片23の前側の辺の中央付近には、略U字状の切り込み線によって区画され、内天面部22に向かって延出する突出部32が設けられている。なお、保持片23と内天面部22の間は、突出部32を区画する略U字状の切り込み線と、その両端からそれぞれ延びる直線状の切り込み線によって切り離されている。
第1内側面部15Fの、シート材2の長手方向の略中心付近には、シート材2の長手方向に所定の長さd1だけ離れ、前後方向に並んで延びる一組の切り込み線28a,28bにて区画された窪み片27が設けられている。窪み片27は、緩衝材1を組み立てる際に内側に押し込まれ、第1凹部30Aを形成する部分である。
切り込み線28aと切り込み線28bは、その間の長さd1が、包装の際に第1凹部30Aと対応する瓶Bの部分の幅d2と略同じか、幅d2よりも僅かに長い寸法で設けられている。換言すると、切り込み線28aと切り込み線28bは、緩衝材1を組み立てた際に、瓶Bの口側の所定の部分を収容可能な大きさの第1凹部30Aが形成されるように、長さd1の間隔を空けて設けられている。
切り込み線28a,28bの後側は、第1内側面部15Fと内壁部21との境目を超えて内壁部21に延びている。切り込み線28a,28bは、内壁部21において互いに近づく方向に円弧状に曲がりながら内天面部22に向かう方向に延びている。切り込み線28a,28bのその延びた先側の端部は、シート材2の長手方向に延びる折り目にてつながれている。
窪み片27の前側の部分には、シート材2の長手方向に延び、切り込み線28a,28bの前側の端部をつなぐ折り目27cが設けられている。また、折り目27cから所定の距離だけ後側に離れた部分には、折り目27cと略平行に延びる折り目27dが設けられている。以降において、この折り目27cと折り目27dの間の窪み片27の部分を、窪み側面部27bとも記載する。また、窪み片27の折り目27dよりも後側の窪み片27の部分を窪み天面部27aとも記載する。
折り目27cは、第1内側面部15Eの開口20Aの側の辺との間の距離L1が、瓶Bの高さL2と略同一の長さとなるように設けられている(図3参照。)。また、折り目27dは、第1凹部30Aが、瓶Bの口側の部分の少なくとも一部が収容可能な深さの窪みとなるような位置に設けられている。
内壁部21、内天面部22、保持片23、保持片24、及び内壁部25と、第1左側面部11との間には、前後方向に細長い貫通穴37が設けられている。また、内壁部21、内天面部22、保持片23、保持片24、及び内壁部25と、第1内面部14との間にも、同様の貫通穴37が設けられている。
第1内側面部15Fの前側の端部の、第1左側面部11の側には、ロック片34が設けられている。ロック片34は、第1内側面部15Fの前側の辺から後側に向かって延びる一組の切り込み線と、その切り込み線の後側の端部をつなぐ折り目にて囲まれた略台形の形状の部分である。
第2内側面部45Fの後側の辺には、第2内側面部45Eに向かって延びる略長方形の内壁部51が、折り目を介して連接されている。また、内壁部51の後側の辺には、第2内側面部45Eに向かって延びる略長方形の内底面部52が、折り目を介して連接されている。内底面部52は、組み立ての際に、底面部42の内側の面に重ねて配置される部分である。内壁部51の後側の辺の略中心付近には、略Uの字状の切り込み線によって区画され、内底面部52に向かって延出する突出部61が設けられている。
第2内側面部45Eの前側の辺には、第2内側面部45Fに向かって延びる略長方形の内壁部55が折り目を介して連接されている。また、内壁部55の前側の辺には、第2内側面部45Fに向かって延びる略長方形の保持片54が折り目を介して連接されている。更に保持片54の前側の辺には、第2内側面部45Fに向かって延びる略長方形の保持片53が折り目を介して連接されている。この保持片53と保持片54は、その間の折り目にて山折り状に折り曲げられて、保持部60Bになる部分である。
保持片54の保持片53の側には、円弧状の切り込み線と、その両端をつなぐ直線状の切り込み線にて切り取られた貫通穴56bが設けられている。貫通穴56bの円弧状の縁の部分は、瓶Bの底側の一部の外周に対応した形状をしている。貫通穴56bの直線状の縁の部分は、保持片53と保持片54の境目の折り目が延びる線上に設けられている。
保持片53の貫通穴56bと隣接する部分には、押え部56aが設けられている。この押え部56aは、保持片53と保持片54の堺目を軸として、貫通穴56bと線対称の形状をしている。
押え部56aは、円弧状に設けられた折り曲げ線56cと、貫通穴56bの直線状の縁にて囲まれた部分である。本実施形態において、押え部56aを囲む折り曲げ線56cは、ミシン刃によって切り込まれて形成されている。この折り曲げ線56cは、段ボールシートを所定の位置で折り曲げを容易にする他の公知の方法で設けられてもよい。
押え部56aは、押え部56aと貫通穴56bとの間の境目の所定の複数の箇所から、折り曲げ線56cに向かって放射線状にそれぞれ延びる複数の切り込み線によって区画された複数の押え片56dを備えている。
押え部56aは、保持片53と保持片54が山折り状に折り曲げられた状態で瓶Bの外側の部分によって押されると、押え片56dが貫通穴56bの側に折れ曲がり、瓶Bの底側の部分に対応した形の凹部56が形成されるように構成されている。
内壁部55の前側の辺の両端には、略L字状の切り込み線によって区画され、保持片54に向かって延出する突出部63a,63bがそれぞれ設けられている。また、保持片53の前側の辺の中央付近には、略U字状の切り込み線によって区画され、内底面部52に向かって延出する突出部62が設けられている。なお、保持片53と内底面部52の間は、突出部62を区画する略U字状の切り込み線と、その両端からそれぞれ伸びる直線状の切り込み線によって切り離されている。
第2内側面部45Fの、シート材2の長手方向の略中心付近には、シート材2の長手方向に所定の長さd1だけ離れ、前後方向に並んで延びる一組の切り込み線58a,58bにて区画された窪み片57が、窪み片27と同様にして設けられている。窪み片57は、緩衝材1を組み立てる際に押し込まれ、第1凹部30Aと同様の第2凹部60Aを形成する部分である。
窪み片57の前側の部分には、シート材2の長手方向に延び、切り込み線58a,58bの前側の端部をつなぐ折り目57cが設けられている。また、折り目57cから所定の距離だけ後側に離れた窪み片57の部分には、折り目57cと略平行に延びる折り目57dも設けられている。以降において、この折り目57cと折り目57dの間の窪み片57の部分を窪み側面部57bとも記載する。また、窪み片57の折り目57dよりも後側の窪み片57の部分を窪み底面部57aとも記載する。
折り目57cは、第2内側面部45Eの開口50Aの側の辺との間の距離L1が、瓶Bの高さL2と略同一の長さとなるように設けられている(図3参照。)。また、折り目57dは、第2凹部60Aが、瓶Bの口側の部分の少なくとも一部が収容可能な深さの窪みとなるような位置に設けられている。
内壁部51、内底面部52、保持片53、保持片54、及び内壁部55と、第2左側面部41との間には、前後方向に細長い貫通穴67が設けられている。また内壁部51、内底面部52、保持片53、保持片54、及び内壁部55と、第2内面部44との間にも同様に貫通穴67が設けられている。
第2内側面部45Fの前側の端部の、第2左側面部41の側の部分には、ロック片64が設けられている。ロック片64は、ロック片34と同一の形状をした台形状の部分で、緩衝材1を閉じた状態とした際に、ロック片34と重なる位置に設けられている。本実施形態のロック片34が、第1ロック片の一例である。またロック片64が、第2ロック片の一例である。
天面部12の前側の、シート材2の長手方向の略中心には、シート材2の長手方向に延びる長方形の貫通穴16が設けられている。貫通穴16は、天面部12の前側の辺から、第1内側面部15Fの前後方向の寸法と略同じ長さだけ離れた位置に設けられている。この貫通穴16は、緩衝材1が組み立てられる際に、突出部31が差し込まれる部分である。
天面部12の後側の、シート材2の長手方向の略中心には、シート材2の長手方向に延びる長方形の貫通穴17が設けられている。貫通穴17は、天面部12の後側の辺から、第1内側面部15Eの前後方向の寸法と略同じ長さだけ離れた位置に設けられている。この貫通穴17は、緩衝材1が組み立てられる際に、突出部32が差し込まれる部分である。
天面部12の貫通穴17よりも後側であって、第1左側面部11、及び第1右側面部13と隣合うそれぞれの部分には、シート材2の長手方向に延びる略長方形の貫通穴18aと貫通穴18bがシート材2の長手方向に並んで設けられている。この貫通穴18a,18bは、緩衝材1が組み立てられる際に、突出部33a,33bがそれぞれ差し込まれる部分である。
底面部42にも同様に、貫通穴46、貫通穴47、及び貫通穴48a,48bがそれぞれ設けられている。貫通穴46は、緩衝材1が組み立てられる際に、突出部61が差し込まれる部分である。貫通穴47は、緩衝材1が組み立てられる際に、突出部62が差し込まれる部分であり、貫通穴48a,48bは、突出部63a,63bがそれぞれ差し込まれる部分である。なお、貫通穴47は、貫通穴17が設けられている位置よりも、前側に設けられている。
<3.組み立て方法、及び包装方法の説明>
次に、主に図5~図10を参照し、緩衝材1の組み立て方法、及び緩衝材1を用いて瓶Bを包装する方法について説明を行う。
次に、主に図5~図10を参照し、緩衝材1の組み立て方法、及び緩衝材1を用いて瓶Bを包装する方法について説明を行う。
はじめに、内天面部22と内壁部21を引き起こし、それぞれの折り目にて折り曲げる。具体的には、内壁部21を、第1内側面部15Fに対して略直交するように、折り曲げる。更に、内天面部22を、内壁部21に対して略直交するように、内壁部21と同じ方向に折り曲げる。この際、内天面部22が、第1内側面部15Fと略平行となるようにする(図5参照。)。更に、窪み片27を切り込み線28a,28bにて内天面部22と内壁部21から切り離し、折り目27c,27dにて折り曲げて、第1凹部30Aを形成する。
同様に内底面部52と内壁部51を引き起こし、それぞれの折り目にて折り曲げる。具体的には、内壁部51を、第2内側面部45Fに対して略直交するように折り曲げる。更に内底面部52を、内壁部51に対して略直交するように、内壁部51と同じ方向に折り曲げる。この際、内底面部52が、第2内側面部45Fと略平行となるようにする(図5参照。)。また、上記の窪み片27と同様に、窪み片57を切り離して折り目57c,57dにて折り曲げて、第2凹部60Aを形成する。
更に、保持片23、保持片24、及び内壁部25を引き起こし、それぞれの折り目にて折り曲げる。具体的には、内壁部25と第1内側面部15Eが略直交するように、内壁部21と同じ側に折り曲げる。続いて内壁部25と保持片24を山折りする。換言すれば、保持片24の保持片23の側を、第1内側面部15Fの側に折り倒す。このようにすると突出部33a,33bは、内壁部25と保持片24の間の折り目よりも第1内側面部15Eから離れる方向に突出した状態となる。
更に、突出部32が、突出部33a,33bと同じ側を向くように、保持片23を折り返す。同様に保持片53、保持片54、及び内壁部55を引き起こし、保持片23、保持片24、及び内壁部25と同様に折り曲げる。このようにすると、内壁部55と第2内側面部45Eが直交した状態となり、突出部62と突出部63a,63bがそれぞれ同じ側に突出した状態となる。
上記のようにそれぞれを折り曲げると、第1内側面部15Fと第1内側面部15Eの間が開口した状態となる。この開口が開口20Aとなる。また第2内側面部45Fと第2内側面部45Eの間も同様に開口した状態となる。この開口が開口50Aとなる。
続いて、第1左側面部11、天面部12、第1内面部14、及び第1内側面部15を筒状に折り曲げる。具体的には、第1左側面部11、天面部12、第1内面部14、及び第1内側面部15を第1内面部14の側から引き起こし、それぞれの折り目にて順次折り曲げて筒状に形成する。このようにすると、第1内面部14が、天面部12と第1右側面部13の境目に当接した状態となる(図5,図6参照。)。
第1左側面部11、天面部12、第1内面部14、及び第1内側面部15を筒状に形成する際に、突出部31を貫通穴16に差し込む。このようにすると、内壁部21が、第1内側面部15Fと天面部12のそれぞれと直交し、内天面部22が天面部12と接触した状態で固定される。
また、突出部32を貫通穴17に、突出部33a,33bを、貫通穴18a,18bにそれぞれ差し込む。このようにすると、内壁部25は、第1内側面部15Eと天面部12にそれぞれ略直交する状態で天面部12に固定される。また、保持片23と保持片24は、折り重ねられ、内壁部25と天面部12が当接する部分から開口20Aに向かって延出した状態で固定される。
第2左側面部41、底面部42、第2内面部44、及び第2内側面部45も同様に、筒状となるようにそれぞれの間の折り目に従って折り曲げる。このようにすると、第2内面部44が、底面部42と第2右側面部43の境目に当接した状態となる(図5,図6参照。)。
第2左側面部41、底面部42、第2内面部44、及び第2内側面部45を筒状に形成する際に、突出部61を貫通穴46に差し込む。このようにすると、内壁部51が、底面部42と第2内側面部45Fのそれぞれと略直交し、内底面部52が底面部42と接触した状態で底面部42に固定される。
また、突出部62を貫通穴47に、突出部63a,63bを、貫通穴48a,48bにそれぞれ差し込む。このようにすると、内壁部55は、第2内側面部45Eと底面部42のそれぞれと略直交した状態で底面部42に固定される。また、保持片53と保持片54は、その間の折り目にて山折りにされた状態で、底面部42に固定される。
続いて、第1右側面部13を、天面部12との間の折り目にて折り曲げて、第1内面部14と第1右側面部13が重なった状態にする。同様に第2右側面部43を、底面部42との間の折り目にて折り曲げて、第2内面部44と第2右側面部43が重なった状態にする。このようにすると、第1包装部10と第2包装部40が上下に重なった略直方体が形成される(図7参照。)。
第1内面部14と第1右側面部13、及び第2内面部44と第2右側面部43を重ねたら、押込片35bと押込片65bを内側に押し込む(図7参照。)。押込片35bを内側に押し込むと、対応する押込片35aも押込片35bと重なった状態で内側に押し込まれる。また、押込片65bを内側に押し込むと、対応する押込片65aも押込片65bと重なった状態で内側に押し込まれる(図8(a)参照。)。
更に、折り片36aと折り片36bを重ねた状態で内側に折り曲げる。また、同様に折り片66aと折り片66bを重ねた状態で内側に折り曲げる(図8(b)参照。)。このようにすると、第1内面部14と第1右側面部13が重ねられた状態で固定され、第1包装部10が筒状に形成された状態で固定される。また、第2内面部44と第2右側面部43が、重ねられた状態で固定され、第2包装部40が、筒状に形成された状態で固定される。
瓶Bを包装する際には、緩衝材1を第1右側面部13と第2右側面部43を折り目Aにて外側に折り曲げて開いた状態とする(図9参照。)。そして、瓶Bを、第2収容部50に収容する。具体的には、瓶Bの底側が内壁部55の側を向き、その口側が内壁部51の側を向くようにする。そして、瓶Bの底側の部分を保持部60Bの凹部56に嵌め合わせるようにすると共に、その口側の部分を第2凹部60Aに嵌め合わせるようにして配置する。
このようにすると、保持部60Bにおいて、それぞれの押え片56dが瓶Bの底側の部分によって押圧され、折り曲げ線56cに沿って底面部42に向かって折り曲げられた状態となる。即ち瓶Bの底側の部分は、貫通穴56bの円弧状の縁の部分と、折り曲げられた押え片56dとに接触して底面部42の側から支持された状態となる。また、内壁部55の一部が、瓶Bの底の一部と接触、あるいは近接した状態となる。更に、第2凹部60Aにおいては、瓶Bの口側の部分が嵌め込まれ、窪み底面部57a、窪み側面部57b、及び切り込み線58a,58bにて形成された内壁部51の縁の部分が、瓶Bの口側の対応する部分と接触、あるいは近接した状態となる。即ち、瓶Bの一方の側の一部が、第2収容部50に収容されて固定された状態となる。
瓶Bを第2収容部50に収容したら、第1右側面部13を折り目Aにて折り戻し、緩衝材1を閉じた状態にする。緩衝材1を閉じると、保持部30Bの凹部26に瓶Bの底側の部分が嵌め込まれた状態となる。また内壁部25の一部が、瓶Bの底側の部分と接触、あるいは近接した状態となる。更に、第1凹部30Aの窪んだ部分に瓶Bの口側の部分が嵌め込まれた状態となり、窪み天面部27a、窪み側面部27b、及び切り込み線28a,28bにて形成された内壁部21の縁の部分が、瓶Bの口側の部分と接触した状態、あるいは近接した状態となる。即ち、瓶Bの他方の側の一部が、第1収容部20に収容され固定された状態となる。
ここで瓶Bが固定された状態において、第1凹部30A、第2収容部50、保持部30B、保持部60B、内壁部25、及び内壁部55の全てが、必ずしも瓶Bの対応する部分と接触している必要はない。即ち、瓶Bが固定された状態において、上記のうちの少なくともいずれか一つは、対応する瓶Bとの間に隙間が空いていてもよい。
緩衝材1を閉じた状態としたら、ロック片34とロック片64を、重ねた状態で一方の側に折り倒す(図10参照。)。このようにすると、緩衝材1は閉じた状態で維持される。ロック片34とロック片64を折り倒したら、スリーブ状に形成された、図示されていない包装材などで、緩衝材1の外側を包装する。あるいは、緩衝材1の外側を、柔軟性を有したシート状の包装材や、あるいは緩衝材1の外側を覆うことが可能なその他の公知の包装材で包装してもよい。あるいは、そのような包装を行わなくてもよい。
上記のように構成された緩衝材1によれば、第1包装部10と第2包装部40を、折り目Aを軸にヒンジ状に開閉することができる。このため瓶Bを、第1包装部10と第2包装部40にて挟むようにして容易に包装することができる。また、第1包装部10と第2包装部40は、第1右側面部13と第2右側面部43によって繋がっているため、内容物を包装するそれぞれの部分がバラバラになってしまうことがない。このため、内容物の包装作業や商品の取出しを容易に行うことができる。
また、瓶Bの口側の部分を固定する第1凹部30A,第2凹部60Aと、瓶Bの底側を固定する保持部30B,60B、及び内壁部25,55が設けられている。このため緩衝材1は、瓶Bをその口側と底側の両方の側にて固定した状態で包装することができる。即ち緩衝材1は、瓶Bをしっかり固定して包装することができ、輸送などの際に、緩衝材1の内側で、瓶Bが不要に動いてしまうことがない。
更に、第1凹部30Aは、第1内側面部15Fに連接して設けられており、保持部30B、及び内壁部25は第1内側面部15Eに連接して設けられている。また、第2凹部60Aは第2内側面部45Fに連接して設けられており、保持部60B、及び内壁部55は第2内側面部45Eに連接して設けられている。このため瓶Bの包装や、取出しの際に、それらの部分が緩衝材1から外れて脱落し、バラバラになってしまうことがなく、作業が行いやすい。
更に、第1包装部10と第2包装部40に、第1収容部20、及び第2収容部50がそれぞれ設けられている。このため、瓶Bを第1包装部10と第2包装部40の両側に収容して包装することができる。また、例えば、第2包装部40を下側にして緩衝材1を開いた状態とすると、瓶Bの一部が第2包装部40の側に収容され、瓶Bの反対側の部分が、第1包装部10から取り出されて露出した状態となる。あるいは、例えば第1包装部10を下側にして緩衝材1を開いた状態とすると、瓶Bの一部が第1包装部10の側に収容され、瓶Bの反対側の部分が、第2包装部40から取り出されて露出した状態となる。このため、瓶Bの包装作業や、瓶Bの取出しを容易に行うことができる。
また、緩衝材1を閉じた状態において外部から衝撃が加わると、その力は第1包装部10と第2包装部40のそれぞれに分散される。このため、第1包装部10、あるいは第2包装部40のいずれか一方に外部からの力が集中してしまって、緩衝材1の一部が変形したり、破壊されたりしてしまうことを防ぐことができる。
更に緩衝材1は、閉じた状態を維持するロック片34とロック片64を備えている。このため、追加の部材を用いることなく、意図せず緩衝材1が開いてしまうことを防ぐことができる。例えば輸送の際や、緩衝材1の外側を覆うスリーブなどの包装材を取り除く際などに、意図せずに緩衝材1が開いた状態となって内容物が落ちてしまうことなどを防ぐことができる。
更に緩衝材1は、その開口部が矩形の筒状の形状に形成された第1包装部10と第2包装部40から構成されている。このようにされると、第1包装部10と第2包装部40は、それぞれの筒状の形状を構成する面が互いに支え合うため、強度の増した緩衝材1とすることができる。
また、第1凹部30A、第2凹部60A、保持部30B、及び保持部60Bは、天面部12や底面部42などの緩衝材1の外側から離れた位置に設けられている。即ち第1凹部30A、第2凹部60A、保持部30B、及び保持部60Bは、緩衝材1の外側を構成する部分から離れた位置で、瓶Bを保持するように構成されている。また、内壁部25、及び内壁部55は、第1包装部10、及び第2包装部40の筒状の開口部から内側に離れた位置に設けられている。このため、緩衝材1に衝撃などの力が外部から加わっても、その力が瓶Bに直接作用されることが防がれる。
更に第1包装部10、及び第2包装部40は、押込片35a,35bや折り片36a,36b等によって、接着剤などの別途の部材を用いることなく、筒状に形成された状態で固定することができる。このため、緩衝材1の組み立てを容易に行うことができる。また、簡単にそれらの固定を解除して、容易にシート状に戻すことができる。即ち、内容物を取出した後に、固定を解除してシート状に戻して保管等を行うことができるため、コンパクトに保管をすることができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、第2内側面部45にのみ開口を設けた構成の緩衝材としてもよい。即ち、第2包装部40に内容物が収容される収容部を設け、第1包装部10には収容部を設けない構成としてもよい。このようにすれば、より簡易な構成の緩衝材とすることができる。
また保持部30Bや保持部60Bを、第1凹部30Aや第2凹部60Aと同じように形成してもよい。即ち、第1内側面部15Eや第2内側面部45Eに、対応する内容物の部分の形状に対応させて窪ませた部分を設けた構成としてもよい。あるいは、第1凹部30Aや第2凹部60Aを、保持部30Bや保持部60Bと同様の構成で形成してもよい。
また上記の実施形態では、第1包装部10と第2包装部40が、その両方が開口した筒状の形状をしている場合について説明を行った。一方、第1包装部10、及び第2包装部40の筒状の開口が側面で塞がれて、そのそれぞれの側面が、折り目を介してつながれた構成であってもよい。例えば筒状の第1包装部10の、瓶Bの底側の開口を塞ぐ側面と、同じく筒状の第2包装部40の、瓶Bの底側の開口を塞ぐ側面が設けられ、それぞれの側面が折り目を介して連接された構成であってもよい。即ち緩衝材1の、瓶Bの底側の側面がヒンジ状に折り曲げ、折り戻し可能に連接されて、瓶Bの長手方向に向かって開閉可能な構成の緩衝材としてもよい。このようにすれば、バリエーションに富んだ緩衝材を提供することができる。
また上記の実施形態では、第1包装部10、及び第2包装部40が、その開口が長方形の筒状形状である例に適用して説明を行った。一方、第1包装部10、及び第2包装部40は、内容物を収容可能な収容部を設けることができれば、他の形状の開口を有した筒状の形状であってもよい。例えば開口の形状が三角形や台形などの、他の形状の開口を有した筒状形状であってもよい。
さらに、本発明は、上述の実施形態に記載された開示の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されない。したがって、上述した複数の実施形態のうち少なくとも2つの実施形態が組み合わせられた構成、または上述の実施形態において、図示された構成要件もしくは符号を付して説明された構成要件のうちいずれかが廃止された構成であってもよい。
1…緩衝材 2…シート材 10…第1包装部 11…第1左側面部
12…天面部 13…第1右側面部 14…第1内面部
15,15E,15F…第1内側面部 16~18b…貫通穴
20…第1収容部 20A,50A…開口 21,25,51,55…内壁部
22…内天面部 23,24,53,54…保持片 26,56…凹部
26a,56b…貫通穴
26b,26c,28a,28b,58a,58b…切り込み線
27,57…窪み片 27a…窪み天面部 27b,57b…窪み側面部
27c,27d,57c,57d…折り目 30A…第1凹部
60A…第2凹部 30B,60B…保持部
31~33b,61~63b…突出部 34,64…ロック片
35a,35b,65a,65b…押込片
36a,36b,66a,66b…折り片 37,67…貫通穴
40…第2包装部 41…第2左側面部 42…底面部
43…第2右側面部 44…第2内面部
45,45E,45F…第2内側面部 46~48b…貫通穴
50…第2収容部 52…内底面部 56a…押え部
56c…折り曲げ線 56d…押え片 57a…窪み底面部
A…折り目 B…瓶
12…天面部 13…第1右側面部 14…第1内面部
15,15E,15F…第1内側面部 16~18b…貫通穴
20…第1収容部 20A,50A…開口 21,25,51,55…内壁部
22…内天面部 23,24,53,54…保持片 26,56…凹部
26a,56b…貫通穴
26b,26c,28a,28b,58a,58b…切り込み線
27,57…窪み片 27a…窪み天面部 27b,57b…窪み側面部
27c,27d,57c,57d…折り目 30A…第1凹部
60A…第2凹部 30B,60B…保持部
31~33b,61~63b…突出部 34,64…ロック片
35a,35b,65a,65b…押込片
36a,36b,66a,66b…折り片 37,67…貫通穴
40…第2包装部 41…第2左側面部 42…底面部
43…第2右側面部 44…第2内面部
45,45E,45F…第2内側面部 46~48b…貫通穴
50…第2収容部 52…内底面部 56a…押え部
56c…折り曲げ線 56d…押え片 57a…窪み底面部
A…折り目 B…瓶
Claims (5)
- シート材が折り曲げられて形成された第1包装部、及び第2包装部を備え、前記第1包装部と前記第2包装部の間に内容物を配置して前記内容物を包装する緩衝材であって、
前記第1包装部は、
前記内容物を包装する際に、前記内容物の側を向く第1内側面部と、
前記第1内側面部が延びる方向と交わる方向に延び、前記第1内側面部と隣接する第1側面部を少なくとも備え、
前記第2包装部は、
前記内容物を包装する際に、前記内容物の側を向く第2内側面部と、
前記第2内側面部が延びる方向と交わる方向に延び、前記第2内側面部と隣接する第2側面部を少なくとも備え、
前記第1内側面部と前記第2側面部は、折り目を介して折り曲げ、折り戻し可能に連接されており、
前記第1内側面部と前記第2内側面部の少なくともいずれか一方には、前記内容物の少なくとも一部の形状に対応して形成された固定部が連接して設けられ、前記内容物の少なくとも一部が収容される収容部が設けられている、
緩衝材。 - 前記固定部は、
前記内容物の一方の側の形状に対応して形成された第1固定部と、
前記内容物の他方の側の形状に対応して形成された第2固定部と、
から構成されている請求項1に記載の緩衝材。 - 前記収容部は、
前記第1包装部、及び前記第2包装部のそれぞれに設けられている、
請求項1または請求項2に記載の緩衝材。 - 前記第1内側面部の一方の端部には、切り込み線にて区画された第1ロック片が設けられ、
前記第2内側面部の、前記内容物を収容した際に前記第1ロック片と重なる部分には、切り込み線にて区画された第2ロック片が設けられている請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の緩衝材。 - 前記第1包装部、及び前記第2包装部は、その開口部が矩形の筒状に前記シート材が折り曲げられて形成されている請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の緩衝材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021103424A JP2023002281A (ja) | 2021-06-22 | 2021-06-22 | 緩衝材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021103424A JP2023002281A (ja) | 2021-06-22 | 2021-06-22 | 緩衝材 |
Publications (1)
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Family
ID=84797842
Family Applications (1)
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JP2021103424A Pending JP2023002281A (ja) | 2021-06-22 | 2021-06-22 | 緩衝材 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2023002281A (ja) |
-
2021
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A80 | Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention |
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A621 | Written request for application examination |
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