JP2023002231A - 粉体塗料、及び塗装物品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】予熱した被対象物上に塗布して、加熱することなく塗膜を形成するプロセスにより、腐食耐性、耐薬品性、及び曲げ時の塗膜密着性に優れる塗膜を形成できる粉体塗料、及び、上記粉体塗料を用いた塗装物品の製造方法の提供。【解決手段】本発明の粉体塗料は、含フッ素樹脂を含む粒子Aと、非フッ素樹脂を含む粒子Bとを含み、非フッ素樹脂が、エポキシ基及び水酸基からなる群から選択される反応性基を有し、含フッ素樹脂が、テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位を含フッ素樹脂の全繰り返し単位に対して40.0モル%以上含み、含フッ素樹脂が、反応性基と反応する官能基を有し、粒子Aと粒子Bの合計質量に対する粒子Aの含有量が60.0質量%以下であり、含フッ素樹脂が非フッ素樹脂よりも200℃における溶融粘度が大きい。【選択図】なし
Description
本発明は、粉体塗料、及び塗装物品の製造方法に関する。
近年、塗料分野において、環境保全の点から、揮発性有機化合物(VOC)を含まない粉体塗料が注目されている。中でも、耐候性等を向上させる塗料として、含フッ素樹脂を含む粉体塗料の開発がなされている。
特許文献1には、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂、及び有する混合物を溶融混練し、冷却後粉砕することにより得られる粉体塗料であって、該粉体塗料を溶融・硬化することにより、フッ素樹脂とポリエステル樹脂が相溶化せず層分離することを特徴とする層分離タイプの粉体塗料組成物が開示されている。
粉体塗料を用いて得られた塗膜を有する塗装物品は、塩水が付着する環境下で用いる場合や、折り曲げて使用する場合がある。特に、基材が、橋梁、高潮堤(防波堤)、海岸近辺のホテルその他の観光施設等の建造に用いる鉄筋コンクリート中の鉄筋母材である場合、鉄筋母材の折り曲げによる塗膜の剥がれや、塩水による塗膜の腐食が顕著になることがある。また、上記の用途に使用される塗装物品は、酸やアルカリに対する耐薬品性が求められる。
予熱した鉄筋母材に粉体塗料を吹き付けて、鉄筋母材の保持熱により、粉体塗料を硬化させて塗膜を形成する塗膜付鉄筋材の製造方法がある(特許文献2)。
塗装物品が上記用途の場合、特許文献2に記載の方法のように、予熱した被対象物上に塗布して、加熱することなく塗膜を形成するプロセスの適用が好ましい。
塗装物品が上記用途の場合、特許文献2に記載の方法のように、予熱した被対象物上に塗布して、加熱することなく塗膜を形成するプロセスの適用が好ましい。
特許文献1に記載の粉体塗料組成物を、上記のプロセスに適用したところ、形成される塗膜が、腐食耐性、耐薬品性、及び、曲げ時の塗膜密着性の少なくとも1つについて、改善の余地があることを知見した。
本発明は、上記課題に鑑みて、予熱した被対象物上に塗布して、加熱することなく塗膜を形成するプロセスにより、腐食耐性、耐薬品性、及び曲げ時の塗膜密着性に優れる塗膜を形成できる粉体塗料、及び、上記粉体塗料を用いた塗装物品の製造方法の提供を課題とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、以下の構成により上記課題が解決できるのを見出した。
[1] 含フッ素樹脂を含む粒子Aと、
非フッ素樹脂を含む粒子Bとを含む粉体塗料であって、
上記非フッ素樹脂が、エポキシ基及び水酸基からなる群から選択される反応性基を有し、
上記含フッ素樹脂が、テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位を含み、
上記テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位の含有量が、上記含フッ素樹脂の全繰り返し単位に対して、40.0モル%以上であり、
上記含フッ素樹脂が、上記反応性基と反応する官能基を有し、
上記粒子Aと上記粒子Bの合計質量に対する、上記粒子Aの含有量が、60.0質量%以下であり、
上記含フッ素樹脂の200℃における溶融粘度が、上記非フッ素樹脂の200℃における溶融粘度よりも大きい、粉体塗料。
[2] 上記含フッ素樹脂の融点が150℃以上である、[1]に記載の粉体塗料。
[3] 上記非フッ素樹脂が、エポキシ樹脂、又は水酸基を有するポリビニルアセタール樹脂である、[1]又は[2]に記載の粉体塗料。
[4] 上記含フッ素樹脂が、エチレンに基づく繰り返し単位、又はフルオロアルキルエチレンに基づく繰り返し単位を更に有する、[1]~[3]のいずれかに記載の粉体塗料。
[5] 上記含フッ素樹脂が、エチレンに基づく繰り返し単位を有する、[4]に記載の粉体塗料。
[6] 上記粒子Bの平均粒子径が、上記粒子Aの平均粒子径よりも大きい、[1]~[5]のいずれかに記載の粉体塗料。
[7] 上記反応性基と反応する官能基が、カルボキシル基、又は酸無水物残基である、[1]~[6]のいずれかに記載の粉体塗料。
[8] 上記粒子Aと上記粒子Bの合計質量に対する、上記粒子Aの含有量が、30.0質量%以下である、[1]~[7]のいずれかに記載の粉体塗料。
[9] 予熱した基材上に[1]~[8]のいずれかに記載の粉体塗料を塗装して塗装層を形成し、上記基材の保持熱により、上記塗装層を硬化させて塗膜を形成する、塗装物品の製造方法。
[1] 含フッ素樹脂を含む粒子Aと、
非フッ素樹脂を含む粒子Bとを含む粉体塗料であって、
上記非フッ素樹脂が、エポキシ基及び水酸基からなる群から選択される反応性基を有し、
上記含フッ素樹脂が、テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位を含み、
上記テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位の含有量が、上記含フッ素樹脂の全繰り返し単位に対して、40.0モル%以上であり、
上記含フッ素樹脂が、上記反応性基と反応する官能基を有し、
上記粒子Aと上記粒子Bの合計質量に対する、上記粒子Aの含有量が、60.0質量%以下であり、
上記含フッ素樹脂の200℃における溶融粘度が、上記非フッ素樹脂の200℃における溶融粘度よりも大きい、粉体塗料。
[2] 上記含フッ素樹脂の融点が150℃以上である、[1]に記載の粉体塗料。
[3] 上記非フッ素樹脂が、エポキシ樹脂、又は水酸基を有するポリビニルアセタール樹脂である、[1]又は[2]に記載の粉体塗料。
[4] 上記含フッ素樹脂が、エチレンに基づく繰り返し単位、又はフルオロアルキルエチレンに基づく繰り返し単位を更に有する、[1]~[3]のいずれかに記載の粉体塗料。
[5] 上記含フッ素樹脂が、エチレンに基づく繰り返し単位を有する、[4]に記載の粉体塗料。
[6] 上記粒子Bの平均粒子径が、上記粒子Aの平均粒子径よりも大きい、[1]~[5]のいずれかに記載の粉体塗料。
[7] 上記反応性基と反応する官能基が、カルボキシル基、又は酸無水物残基である、[1]~[6]のいずれかに記載の粉体塗料。
[8] 上記粒子Aと上記粒子Bの合計質量に対する、上記粒子Aの含有量が、30.0質量%以下である、[1]~[7]のいずれかに記載の粉体塗料。
[9] 予熱した基材上に[1]~[8]のいずれかに記載の粉体塗料を塗装して塗装層を形成し、上記基材の保持熱により、上記塗装層を硬化させて塗膜を形成する、塗装物品の製造方法。
本発明によれば、予熱した被対象物上に塗布して、加熱することなく塗膜を形成するプロセスにより、腐食耐性、耐薬品性、及び曲げ時の塗膜密着性に優れた塗膜を形成できる粉体塗料、及び、上記粉体塗料を用いた塗装物品の製造方法を提供できる。
本発明における用語の意味は以下の通りである。
「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
単位とは、単量体の重合により直接形成された、上記単量体1分子に由来する原子団と、上記原子団の一部を化学変換して得られる原子団との総称である。重合体が含む全単位に対する、それぞれの単位の含有量(モル%)は、重合体を核磁気共鳴スペクトル法により分析して求められる。
「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
単位とは、単量体の重合により直接形成された、上記単量体1分子に由来する原子団と、上記原子団の一部を化学変換して得られる原子団との総称である。重合体が含む全単位に対する、それぞれの単位の含有量(モル%)は、重合体を核磁気共鳴スペクトル法により分析して求められる。
粒子の平均粒子径は、レーザー回折法を測定原理とした公知の粒度分布測定装置(Sympatec社製、商品名Helos-Rodos等)を用いて測定される粒度分布より体積平均を算出して求められる50%径の値である。
酸価及び水酸基価はそれぞれ、JIS K 0070-3(1992)の方法に準じて測定される値である。
数平均分子量及び重量平均分子量は、ポリスチレンを標準物質としてゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定される値である。数平均分子量はMnともいい、重量平均分子量はMwともいう。
ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)法で測定される中間点ガラス転移温度である。ガラス転移温度はTgともいう。
溶融粘度は、回転式レオメータを用いて、周波数1Hzで、10℃/分の昇温条件にて130℃から300℃まで含フッ素樹脂又は非フッ素樹脂を昇温した際の、所定温度における溶融粘度の値である。
「MFR」は、JIS K 7210-1:2014(対応国際規格ISO 1133-1:2011)に規定されるメルトマスフローレイトである。
膜厚は、渦電流式膜厚計(サンコウ電子社製、商品名EDY-5000等)を用いて測定される値である。
融点とは、示差走査熱量測定(DSC)法で測定した融解ピークの最大値に対応する温度を意味する。本明細書において、示差走査熱量計(DSC装置、セイコーインスツル社製)を用い、樹脂を10℃/分の速度で昇温したときの融解ピークを記録し、極大値に対応する温度(℃)を融点とする。
酸価及び水酸基価はそれぞれ、JIS K 0070-3(1992)の方法に準じて測定される値である。
数平均分子量及び重量平均分子量は、ポリスチレンを標準物質としてゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定される値である。数平均分子量はMnともいい、重量平均分子量はMwともいう。
ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)法で測定される中間点ガラス転移温度である。ガラス転移温度はTgともいう。
溶融粘度は、回転式レオメータを用いて、周波数1Hzで、10℃/分の昇温条件にて130℃から300℃まで含フッ素樹脂又は非フッ素樹脂を昇温した際の、所定温度における溶融粘度の値である。
「MFR」は、JIS K 7210-1:2014(対応国際規格ISO 1133-1:2011)に規定されるメルトマスフローレイトである。
膜厚は、渦電流式膜厚計(サンコウ電子社製、商品名EDY-5000等)を用いて測定される値である。
融点とは、示差走査熱量測定(DSC)法で測定した融解ピークの最大値に対応する温度を意味する。本明細書において、示差走査熱量計(DSC装置、セイコーインスツル社製)を用い、樹脂を10℃/分の速度で昇温したときの融解ピークを記録し、極大値に対応する温度(℃)を融点とする。
本明細書において、各成分は、各成分に該当する物質を1種単独で使用してよく、2種以上を使用してもよい。ここで、各成分について2種以上の物質を使用する場合、その成分についての含有量とは、特段の断りが無い限り、2種以上の物質の合計含有量を意味する。
本発明の粉体塗料(以下、本塗料ともいう。)は、含フッ素樹脂を含む粒子Aと、非フッ素樹脂を含む粒子Bとを含む粉体塗料である。
本塗料において、非フッ素樹脂は、エポキシ基及び水酸基からなる群から選択される反応性基を有する。
本塗料において、含フッ素樹脂は、テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位を含み、テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位の含有量が、含フッ素樹脂の全繰り返し単位に対して、40.0モル%以上である。
本塗料において、含フッ素樹脂は、非フッ素樹脂の反応性基と反応する官能基を有する。
本塗料において、粒子Aと粒子Bの合計質量に対する、粒子Aの含有量が、60.0質量%以下である。
本塗料において、含フッ素樹脂の200℃における溶融粘度が、非フッ素樹脂の200℃における溶融粘度よりも大きい。
本塗料において、非フッ素樹脂は、エポキシ基及び水酸基からなる群から選択される反応性基を有する。
本塗料において、含フッ素樹脂は、テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位を含み、テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位の含有量が、含フッ素樹脂の全繰り返し単位に対して、40.0モル%以上である。
本塗料において、含フッ素樹脂は、非フッ素樹脂の反応性基と反応する官能基を有する。
本塗料において、粒子Aと粒子Bの合計質量に対する、粒子Aの含有量が、60.0質量%以下である。
本塗料において、含フッ素樹脂の200℃における溶融粘度が、非フッ素樹脂の200℃における溶融粘度よりも大きい。
本塗料によれば、予熱した被対象物上に塗布して、加熱することなく塗膜を形成するプロセスにより、腐食耐性、耐薬品性、及び曲げ時の塗膜密着性に優れた塗膜を形成できる。この理由の詳細は必ずしも明らかではないが、以下のように推測できる。
予熱した被対象物上に塗布して、加熱することなく塗膜を形成するプロセスに本塗料を適用すると、粒子Aの含フッ素樹脂と、粒子Bの非フッ素樹脂が相溶化せず、二層分離し、上層に含フッ素樹脂、下層に非フッ素樹脂が偏析する。
上層に含フッ素樹脂が偏析することにより、塗膜の腐食耐性及び耐薬品性が向上したと推測する。
下層に非フッ素樹脂が偏析することにより、塗膜の柔軟性が増す結果、本塗膜が基材に追従しやすくなり、曲げ時の塗膜密着性が向上したと推測する。
下層と上層との界面において、非フッ素樹脂の反応性基と、含フッ素樹脂の官能基とが反応する。これにより、曲げ時の塗膜密着性が向上したと推測する。
上層に含フッ素樹脂が偏析することにより、塗膜の腐食耐性及び耐薬品性が向上したと推測する。
下層に非フッ素樹脂が偏析することにより、塗膜の柔軟性が増す結果、本塗膜が基材に追従しやすくなり、曲げ時の塗膜密着性が向上したと推測する。
下層と上層との界面において、非フッ素樹脂の反応性基と、含フッ素樹脂の官能基とが反応する。これにより、曲げ時の塗膜密着性が向上したと推測する。
粒子Aに含まれる含フッ素樹脂は、テトラフルオロエチレン(以下、TFEともいう。)に基づく繰り返し単位(以下、単位A1ともいう。)を含む。
単位A1の含有量は、本塗膜の耐候性の点から、含フッ素樹脂の全繰り返し単位に対して、40.0モル%以上であり、42.0モル%以上が好ましく、45.0モル%以上がより好ましい。
単位A1の含有量は、本塗膜の強度の点から、含フッ素樹脂の全繰り返し単位に対して、70.0モル%以下が好ましく、60.0モル%以下がより好ましく、53.0モル%以下が更に好ましい。
単位A1の含有量は、本塗膜の強度の点から、含フッ素樹脂の全繰り返し単位に対して、70.0モル%以下が好ましく、60.0モル%以下がより好ましく、53.0モル%以下が更に好ましい。
粒子Aに含まれる含フッ素樹脂は、本塗膜の塗膜物性を調節するために、単位A1に加えて、エチレン(以下、Eともいう。)に基づく繰り返し単位(以下、単位A2ともいう。)、又は、フルオロアルキルエチレン(以下、FAEともいう。)に基づく繰り返し単位(以下、単位A3ともいう。)を更に有してもよい。
FAEとしては、CH2=CX(CF2)nY(ただし、X及びYはそれぞれ独立に水素原子又はフッ素原子であり、nは2~8の整数である。)で表されるものが好ましい。
FAEの具体例としては、例えば、CH2=CF(CF2)nF、CH2=CF(CF2)nH、CH2=CH(CF2)nF、CH2=CH(CF2)nHが挙げられる。整数nは2~7が好ましく、4~6がより好ましい。
FAEとしては、CH2=CX(CF2)nY(ただし、X及びYはそれぞれ独立に水素原子又はフッ素原子であり、nは2~8の整数である。)で表されるものが好ましい。
FAEの具体例としては、例えば、CH2=CF(CF2)nF、CH2=CF(CF2)nH、CH2=CH(CF2)nF、CH2=CH(CF2)nHが挙げられる。整数nは2~7が好ましく、4~6がより好ましい。
粒子Aに含まれる含フッ素樹脂は、単位A1に加えて、単位A2を含むことが、曲げ時の塗膜密着性の点から好ましい。
単位A2の含有量は、曲げ時の塗膜密着性の点から、含フッ素樹脂の全繰り返し単位に対して、35.0モル%以上が好ましく、37.0モル%以上がより好ましく、40.0モル%以上が更に好ましい。
単位A2の含有量は、本塗膜の耐候性及び腐食耐性の点から、含フッ素樹脂の全繰り返し単位に対して、50.0モル%以下が好ましく、45.0モル%以下がより好ましく、43.0モル%以下が更に好ましい。
単位A2の含有量は、本塗膜の耐候性及び腐食耐性の点から、含フッ素樹脂の全繰り返し単位に対して、50.0モル%以下が好ましく、45.0モル%以下がより好ましく、43.0モル%以下が更に好ましい。
粒子Aに含まれる含フッ素樹脂は、単位A1に加えて、単位A3を含むことが、曲げ時の塗膜密着性の点から好ましい。
単位A3の含有量は、曲げ時の塗膜密着性の点から、含フッ素樹脂の全繰り返し単位に対して、0.3モル%以上が好ましく、0.5モル%以上がより好ましく、0.7モル%以上が更に好ましい。
単位A3の含有量は、本塗膜の腐食耐性の点から、含フッ素樹脂の全繰り返し単位に対して、5.0モル%以下が好ましく、3.5モル%以下がより好ましく、1.5モル%以下が更に好ましい。
単位A3の含有量は、本塗膜の腐食耐性の点から、含フッ素樹脂の全繰り返し単位に対して、5.0モル%以下が好ましく、3.5モル%以下がより好ましく、1.5モル%以下が更に好ましい。
粒子Aに含まれる含フッ素樹脂は、非フッ素樹脂の反応性基と反応する官能基を有する。含フッ素樹脂が有する官能基の具体例としては、カルボキシル基、酸無水物残基が挙げられる。酸無水物残基としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水ハイミック酸等の単量体に含まれる酸無水物残基が挙げられる。
含フッ素樹脂が有する官能基としては、カルボキシル基が好ましい。
含フッ素樹脂が有する官能基としては、カルボキシル基が好ましい。
含フッ素樹脂に非フッ素樹脂の反応性基と反応する官能基を導入する方法としては、官能基を有する単量体を重合させる方法、官能基をもたらす連鎖移動剤や重合開始剤を使用して単量体を重合させる方法、等の方法が挙げられる。
含フッ素樹脂は、非フッ素樹脂の反応性基と反応する官能基を有する単位(以下、単位A4ともいう。)を含むことが好ましく、カルボキシル基を有する単位(以下、単位A41ともいう。)、又は酸無水物残基を有する単位(以下、単位A42ともいう。)を含むことがより好ましく、単位A41を含むことが更に好ましい。単位A4は、フッ素原子を有さないのが好ましい。
単位A41の具体例としては、カルボキシル基を有する単量体に基づく単位が挙げられる。
カルボキシル基を有する単量体の具体例としては、不飽和カルボン酸、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシ基を有する単量体のヒドロキシ基にカルボン酸無水物を反応させて得られる単量体が挙げられる。
カルボキシル基を有する単量体の具体例としては、CH2=CHCOOH、CH(CH3)=CHCOOH、CH2=C(CH3)COOH、HOOCCH=CHCOOH、CH2=CH(CH2)n11COOHで表される単量体(ただし、n11は1~10の整数を示す。)、CH2=CHO(CH2)n12OC(O)CH2CH2COOHで表される単量体(ただし、n12は1~10の整数を示す。)が挙げられる。
カルボキシル基を有する単量体の具体例としては、不飽和カルボン酸、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシ基を有する単量体のヒドロキシ基にカルボン酸無水物を反応させて得られる単量体が挙げられる。
カルボキシル基を有する単量体の具体例としては、CH2=CHCOOH、CH(CH3)=CHCOOH、CH2=C(CH3)COOH、HOOCCH=CHCOOH、CH2=CH(CH2)n11COOHで表される単量体(ただし、n11は1~10の整数を示す。)、CH2=CHO(CH2)n12OC(O)CH2CH2COOHで表される単量体(ただし、n12は1~10の整数を示す。)が挙げられる。
単位A42の具体例としては、酸無水物残基を有する単量体に基づく単位が挙げられる。
酸無水物残基を有する単量体の具体例としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸(以下、IAHともいう。)、無水シトラコン酸、無水ハイミック酸が挙げられる。
酸無水物残基を有する単量体の具体例としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸(以下、IAHともいう。)、無水シトラコン酸、無水ハイミック酸が挙げられる。
単位A4の含有量は、本塗膜の腐食耐性及び曲げ時の塗膜密着性の点から、含フッ素樹脂の全繰り返し単位に対して、0.1モル%以上が好ましく、0.2モル%以上がより好ましく、0.3モル%以上が更に好ましい。
単位A4の含有量は、本塗膜の腐食耐性及び曲げ時の塗膜密着性の点から、含フッ素樹脂の全繰り返し単位に対して、3.0モル%以下が好ましく、1.0モル%以下がより好ましく、0.7モル%以下が更に好ましい。
単位A4の含有量は、本塗膜の腐食耐性及び曲げ時の塗膜密着性の点から、含フッ素樹脂の全繰り返し単位に対して、3.0モル%以下が好ましく、1.0モル%以下がより好ましく、0.7モル%以下が更に好ましい。
含フッ素樹脂は、本塗膜の耐候性及び腐食耐性のために、ヘキサフルオロプロピレン(以下、HFPともいう。)に基づく単位(以下、単位A5ともいう。)を含んでもよい。
単位A5の含有量は、本塗膜の耐候性及び腐食耐性の点から、含フッ素樹脂の全繰り返し単位に対して、3.0モル%以上が好ましく、4.0モル%以上がより好ましく、5.0モル%以上が更に好ましい。
単位A5の含有量は、本塗膜の耐候性及び腐食耐性の点から、含フッ素樹脂の全繰り返し単位に対して、15.0モル%以下が好ましく、10.0モル%以下がより好ましく、8.0モル%以下が更に好ましい。
単位A5の含有量は、本塗膜の耐候性及び腐食耐性の点から、含フッ素樹脂の全繰り返し単位に対して、15.0モル%以下が好ましく、10.0モル%以下がより好ましく、8.0モル%以下が更に好ましい。
含フッ素樹脂の融点は、本塗膜の耐熱性及び成膜性の点から、150℃以上が好ましく、160℃以上がより好ましく、175℃以上が更に好ましい。
含フッ素樹脂の融点は、本塗膜の成膜性の点から、400℃以下が好ましく、320℃以下がより好ましく、220℃以下が更に好ましく、200℃以下が特に好ましい。
含フッ素樹脂の融点は、本塗膜の成膜性の点から、400℃以下が好ましく、320℃以下がより好ましく、220℃以下が更に好ましく、200℃以下が特に好ましい。
含フッ素樹脂は、公知の方法で製造できる。
含フッ素樹脂の製造方法としては、溶媒の存在下、各単量体を共重合させる方法が挙げられ、具体例としては、溶液重合、乳化重合、懸濁重合が挙げられる。製造における反応温度、反応圧力及び反応時間は、適宜調整されればよい。
含フッ素樹脂の製造方法としては、溶媒の存在下、各単量体を共重合させる方法が挙げられ、具体例としては、溶液重合、乳化重合、懸濁重合が挙げられる。製造における反応温度、反応圧力及び反応時間は、適宜調整されればよい。
粒子Bに含まれる非フッ素樹脂は、エポキシ基及び水酸基からなる群から選択される反応性基を有する。非フッ素樹脂は、フッ素原子を有しない。
粒子Bに含まれる非フッ素樹脂は、エポキシ樹脂、又は水酸基を有するポリビニルアセタール樹脂であることが好ましい。
非フッ素樹脂としてのエポキシ樹脂は、分子内にエポキシ基を2個以上含む化合物である。
エポキシ樹脂の具体例としては、ナフタレン型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、アルキルフェノールノボラック型エポキシ樹脂、アラルキル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ化合物、フェノールとフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮合物のエポキシ化物、ビスフェノールのジグリシジルエーテル化物、ナフタレンジオールのジグリシジルエーテル化物、フェノールのグリシジルエーテル化物、アルコールのジグリシジルエーテル化物、トリグリシジルイソシアヌレートが挙げられる。
中でも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂は、塗膜の硬度を向上できる点から好ましく、ビスフェノールF型エポキシ樹脂は、塗膜の柔軟性を向上できる点から好ましい。特に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂と、ビスフェノールF型エポキシ樹脂とを併用するのが好ましい。これにより、柔軟性と硬度のバランスに優れた塗膜が得られるので、曲げ時の塗膜密着性がより優れる。
エポキシ樹脂の具体例としては、ナフタレン型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、アルキルフェノールノボラック型エポキシ樹脂、アラルキル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ化合物、フェノールとフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮合物のエポキシ化物、ビスフェノールのジグリシジルエーテル化物、ナフタレンジオールのジグリシジルエーテル化物、フェノールのグリシジルエーテル化物、アルコールのジグリシジルエーテル化物、トリグリシジルイソシアヌレートが挙げられる。
中でも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂は、塗膜の硬度を向上できる点から好ましく、ビスフェノールF型エポキシ樹脂は、塗膜の柔軟性を向上できる点から好ましい。特に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂と、ビスフェノールF型エポキシ樹脂とを併用するのが好ましい。これにより、柔軟性と硬度のバランスに優れた塗膜が得られるので、曲げ時の塗膜密着性がより優れる。
非フッ素樹脂としてのエポキシ樹脂は、市販品を用いてもよく、具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂であるJER 1005F(三菱ケミカル社製)、ビスフェノールF型エポキシ樹脂であるJER 4005P(三菱ケミカル社製)が挙げられる。
非フッ素樹脂としてのエポキシ樹脂のエポキシ当量は、本塗膜の腐食耐性及び曲げ時の塗膜密着性の点から、500~2000g/epが好ましく、700~1500g/epがより好ましく、900~1300g/epが更に好ましい。なお、エポキシ当量とは、1グラム当量のエポキシ基を含むエポキシ樹脂の質量を意味し、JIS K7236(電位差滴定法)に記載の方法により測定できる。
非フッ素樹脂としてのエポキシ樹脂は、公知の方法で製造できる。
エポキシ樹脂の製造方法としては、溶媒の存在下、各単量体を共重合させる方法が挙げられ、具体例としては、溶液重合、乳化重合、懸濁重合が挙げられる。製造における反応温度、反応圧力及び反応時間は、適宜調整されればよい。
エポキシ樹脂の製造方法としては、溶媒の存在下、各単量体を共重合させる方法が挙げられ、具体例としては、溶液重合、乳化重合、懸濁重合が挙げられる。製造における反応温度、反応圧力及び反応時間は、適宜調整されればよい。
非フッ素樹脂としてのポリビニルアセタール樹脂は、ビニルアルコールに基づく単位を含むことが好ましい。なかでも、ポリビニルアセタール樹脂は、ビニルアルコールに基づく単位と、アセタール基を有する単位と、酢酸ビニルに基づく単位と、を含むことが好ましい。
アセタール基を有する単位は、例えば、アルデヒド類を用いたポリビニルアルコールのアセタール化によって得られる。
アセタール基を有する単位としては、ポリビニルアルコールとブチルアルデヒドとのブチラール反応によって得られるブチラール基を有する単位であるのが好ましい。すなわち、ポリビニルアセタール樹脂は、アセタール基を有する単位がブチラール基を有する単位であるポリビニルブチラール樹脂がより好ましい。
アセタール基を有する単位としては、ポリビニルアルコールとブチルアルデヒドとのブチラール反応によって得られるブチラール基を有する単位であるのが好ましい。すなわち、ポリビニルアセタール樹脂は、アセタール基を有する単位がブチラール基を有する単位であるポリビニルブチラール樹脂がより好ましい。
ポリビニルアセタール樹脂の全繰り返し単位に対する水酸基量を、ポリビニルアセタール樹脂におけるビニルアルコールに基づく単位の含有量の指標とする。曲げ時の塗膜密着性の点から、ポリビニルアセタール樹脂の全繰り返し単位に対する水酸基量は、4.0~35.0質量%が好ましく、5.0~33.0質量%がより好ましく、10.0~32.0質量%が更に好ましい。
ポリビニルアセタール樹脂の全繰り返し単位に対するアセタール化度を、ポリビニルアセタール樹脂におけるアセタール基を有する単位の含有量の指標とする。曲げ時の塗膜密着性の点から、ポリビニルアセタール樹脂の全繰り返し単位に対するアセタール化度は、50.0~95.0質量%が好ましく、55.0~93.0質量%がより好ましく、60.0~90.0質量%が更に好ましい。
なお、ポリビニルアセタール樹脂の全繰り返し単位に対するアセタール化度として、カタログ値を採用してもよい。
ポリビニルアセタール樹脂の全繰り返し単位に対するアセチル基量を、ポリビニルアセタール樹脂における酢酸ビニルに基づく単位の含有量の指標とする。曲げ時の塗膜密着性の点から、ポリビニルアセタール樹脂の全繰り返し単位に対するアセチル基量は、0.1~10.0質量%が好ましく、0.2~9.0質量%がより好ましく、0.3~8.0質量%が更に好ましい。
ポリビニルアセタール樹脂の全繰り返し単位に対するアセタール化度を、ポリビニルアセタール樹脂におけるアセタール基を有する単位の含有量の指標とする。曲げ時の塗膜密着性の点から、ポリビニルアセタール樹脂の全繰り返し単位に対するアセタール化度は、50.0~95.0質量%が好ましく、55.0~93.0質量%がより好ましく、60.0~90.0質量%が更に好ましい。
なお、ポリビニルアセタール樹脂の全繰り返し単位に対するアセタール化度として、カタログ値を採用してもよい。
ポリビニルアセタール樹脂の全繰り返し単位に対するアセチル基量を、ポリビニルアセタール樹脂における酢酸ビニルに基づく単位の含有量の指標とする。曲げ時の塗膜密着性の点から、ポリビニルアセタール樹脂の全繰り返し単位に対するアセチル基量は、0.1~10.0質量%が好ましく、0.2~9.0質量%がより好ましく、0.3~8.0質量%が更に好ましい。
非フッ素樹脂としてポリビニルアセタール樹脂は、市販品を用いてもよく、具体例としては、ポリビニルブチラール樹脂であるMowital(モビタール)シリーズ(クラレ社製)が挙げられる。
ポリビニルアセタール樹脂のMwは、10000~40000が好ましく、15000~30000がより好ましい。
ポリビニルアセタール樹脂のガラス転移温度は、貯蔵時の本塗料の安定性の点から、30℃以上が好ましく、40℃以上がより好ましく、50℃以上が更に好ましい。
非フッ素樹脂としてのポリビニルアセタール樹脂は、公知の方法で製造できる。
ポリビニルアセタール樹脂の製造方法としては、溶媒の存在下、各単量体を共重合させる方法が挙げられ、具体例としては、溶液重合、乳化重合、懸濁重合が挙げられる。製造における反応温度、反応圧力及び反応時間は、適宜調整されればよい。
ポリビニルアセタール樹脂の製造方法としては、溶媒の存在下、各単量体を共重合させる方法が挙げられ、具体例としては、溶液重合、乳化重合、懸濁重合が挙げられる。製造における反応温度、反応圧力及び反応時間は、適宜調整されればよい。
本塗料において、含フッ素樹脂の200℃における溶融粘度が、非フッ素樹脂の200℃における溶融粘度よりも大きい。これにより、予熱した被対象物上に塗布して、加熱することなく塗膜を形成するプロセスに本塗料を適用すると、粒子Aの含フッ素樹脂と、粒子Bの非フッ素樹脂が相溶化しにくくなり、二層分離し、上層に含フッ素樹脂、下層に非フッ素樹脂が偏析する。
本塗料において、含フッ素樹脂の200℃における溶融粘度と、非フッ素樹脂の200℃における溶融粘度との差は、含フッ素樹脂と非フッ素樹脂との二層分離の点から、100.0Pa・s以上が好ましく、300.0Pa・s以上がより好ましく、500.0Pa・s以上が更に好ましい。
本塗料において、含フッ素樹脂の200℃における溶融粘度と、非フッ素樹脂の200℃における溶融粘度との差は、含フッ素樹脂と非フッ素樹脂との二層分離の点から、20000.0Pa・s以下が好ましく、15000.0Pa・s以下がより好ましく、10000.0Pa・s以下が更に好ましい。
本塗料において、含フッ素樹脂の200℃における溶融粘度と、非フッ素樹脂の200℃における溶融粘度との差は、含フッ素樹脂と非フッ素樹脂との二層分離の点から、100.0Pa・s以上が好ましく、300.0Pa・s以上がより好ましく、500.0Pa・s以上が更に好ましい。
本塗料において、含フッ素樹脂の200℃における溶融粘度と、非フッ素樹脂の200℃における溶融粘度との差は、含フッ素樹脂と非フッ素樹脂との二層分離の点から、20000.0Pa・s以下が好ましく、15000.0Pa・s以下がより好ましく、10000.0Pa・s以下が更に好ましい。
本塗料において、含フッ素樹脂の200℃における溶融粘度は、フッ素樹脂と非フッ素樹脂との二層分離の点から、100.0Pa・s以上が好ましく、300.0Pa・s以上がより好ましく、500.0Pa・s以上が更に好ましい。
本塗料において、含フッ素樹脂の200℃における溶融粘度は、フッ素樹脂と非フッ素樹脂との二層分離の点から、20000.0Pa・s以下が好ましく、15000.0Pa・s以下がより好ましく、10000.0Pa・s以下が更に好ましく、5000.0Pa・s以下が特に好ましい。
本塗料において、含フッ素樹脂の200℃における溶融粘度は、フッ素樹脂と非フッ素樹脂との二層分離の点から、20000.0Pa・s以下が好ましく、15000.0Pa・s以下がより好ましく、10000.0Pa・s以下が更に好ましく、5000.0Pa・s以下が特に好ましい。
本塗料において、非フッ素樹脂の200℃における溶融粘度は、フッ素樹脂と非フッ素樹脂との二層分離の点から、0.1Pa・s以上が好ましく、0.5Pa・s以上がより好ましく、1.0Pa・s以上が更に好ましい。
本塗料において、非フッ素樹脂の200℃における溶融粘度は、フッ素樹脂と非フッ素樹脂との二層分離の点から、1000.0Pa・s以下が好ましく、100.0Pa・s以下がより好ましく、10.0Pa・s以下が更に好ましい。
本塗料において、非フッ素樹脂の200℃における溶融粘度は、フッ素樹脂と非フッ素樹脂との二層分離の点から、1000.0Pa・s以下が好ましく、100.0Pa・s以下がより好ましく、10.0Pa・s以下が更に好ましい。
本塗料において、含フッ素樹脂の220℃、10分で測定したMFRは、樹脂の流動性の点から、0.1g以上が好ましく、0.5g以上がより好ましく、1.0g以上が更に好ましい。
本塗料において、含フッ素樹脂の220℃、10分で測定したMFRは、樹脂の流動性の点から、1000.0g以下が好ましく、500.0g以下がより好ましく、300.0g以下が更に好ましい。
本塗料において、含フッ素樹脂の220℃、10分で測定したMFRは、樹脂の流動性の点から、1000.0g以下が好ましく、500.0g以下がより好ましく、300.0g以下が更に好ましい。
本塗料において、粒子Aと粒子Bの合計質量に対する、粒子Aの含有量が60.0質量%以下である。これにより、曲げ時の塗膜密着性に優れる。粒子Aと粒子Bの合計質量に対する粒子Aの含有量は、35.0質量%以下が好ましく、30.0質量%以下がより好ましく、25.0質量%以下が更に好ましい。
本塗料において、粒子Aと粒子Bの合計質量に対する、粒子Aの含有量は、本塗膜の耐候性及び腐食耐性の点から、5.0質量%以上が好ましく、10.0質量%以上が好ましく、15.0質量%以上が更に好ましい。
本塗料において、粒子Aと粒子Bの合計質量に対する、粒子Aの含有量は、本塗膜の耐候性及び腐食耐性の点から、5.0質量%以上が好ましく、10.0質量%以上が好ましく、15.0質量%以上が更に好ましい。
本塗料の全成分の合計質量に対する粒子Aの含有量は、本塗膜の耐候性及び腐食耐性の点から、5.0~35.0質量%が好ましく、10.0~30.0質量%がより好ましく、15.0~25.0質量%が更に好ましい。
本塗料の全成分の合計質量に対する粒子Bの含有量は、曲げ時の密着性の点から、65.0~95.0質量%が好ましく、70.0~90.0質量%がより好ましく、75.0~85.0質量%が更に好ましい。
本塗料において、塗装性の点から、粒子Bの平均粒子径が、粒子Aの平均粒子径よりも大きいことが好ましい。
本塗料において、粒子Bの平均粒子径と、粒子Aの平均粒子径との差は、塗装性の点から、20μm以上が好ましく、30μm以上がより好ましく、35μm以上が更に好ましい。
本塗料において、粒子Bの平均粒子径と、粒子Aの平均粒子径との差は、塗装性の点から、50μm以下が好ましい。
本塗料において、粒子Bの平均粒子径と、粒子Aの平均粒子径との差は、塗装性の点から、20μm以上が好ましく、30μm以上がより好ましく、35μm以上が更に好ましい。
本塗料において、粒子Bの平均粒子径と、粒子Aの平均粒子径との差は、塗装性の点から、50μm以下が好ましい。
本塗料において、粒子Aの平均粒子径は、塗装性の点から、10μm以上が好ましく、15μm以上がより好ましく、20μm以上が更に好ましい。
本塗料において、粒子Aの平均粒子径は、成膜性の点から、40μm以下が好ましい。
本塗料において、粒子Aの平均粒子径は、成膜性の点から、40μm以下が好ましい。
本塗料において、粒子Bの平均粒子径は、塗装性の点から、30μm以上が好ましく、45μm以上がより好ましく、55μm以上が更に好ましい。
本塗料において、粒子Bの平均粒子径は、塗装性の点から、90μm以下が好ましい。
本塗料において、粒子Bの平均粒子径は、塗装性の点から、90μm以下が好ましい。
本塗料は、更に添加剤を含んでもよい。
添加剤の具体例としては、顔料、硬化剤、触媒(硬化触媒等)、フィラー(樹脂ビーズ等)、光安定剤、紫外線吸収剤、つや消し剤、表面調整剤、脱ガス剤、流動剤、熱安定剤、帯電防止剤、防錆剤、シランカップリング剤、低汚染化処理剤、可塑剤、接着剤等が挙げられる。
添加剤の具体例としては、顔料、硬化剤、触媒(硬化触媒等)、フィラー(樹脂ビーズ等)、光安定剤、紫外線吸収剤、つや消し剤、表面調整剤、脱ガス剤、流動剤、熱安定剤、帯電防止剤、防錆剤、シランカップリング剤、低汚染化処理剤、可塑剤、接着剤等が挙げられる。
本塗料は、溶媒(水、有機溶媒等)を含んでも含まなくてもよく、溶媒を含まないのが好ましい。溶媒の含有量は、本塗料の全質量に対して、1質量%未満が好ましく、1質量ppm以下がより好ましく、0質量%が更に好ましい。
本塗料における、ASTM D 4242-02に従って測定されるペレットフローは、30~150mmが好ましく、31~45mmがより好ましく、32~45mmが更に好ましい。
本塗料における、ASTM D 4242-02に従って測定されるペレットフローは、30~150mmが好ましく、31~45mmがより好ましく、32~45mmが更に好ましい。
本塗料の製造方法としては、含フッ素樹脂を含む粒子Aと、非フッ素樹脂を含む粒子Bと、を混合して粉体塗料を得る方法が挙げられる。この方法はドライブレンドとも称され、混合に際して溶融混練を行わない方法である。
以下、本発明の塗装物品の製造方法(以下、「本法」ともいう。)を説明する。
本法では、予熱した基材上に本塗料を塗装して塗装層を形成し、基材の保持熱により、塗装層を硬化させて塗膜を形成する。
本法では、予熱した基材上に本塗料を塗装して塗装層を形成し、基材の保持熱により、塗装層を硬化させて塗膜を形成する。
基材の材質の具体例としては、無機物、有機物、有機無機複合材が挙げられる。
無機物の具体例としては、コンクリート、自然石、ガラス、金属(鉄、ステンレス、アルミニウム、銅、真鍮、チタン等)が挙げられる。
有機物の具体例としては、プラスチック、ゴム、接着剤、木材が挙げられる。
有機無機複合材の具体例としては、繊維強化プラスチック、樹脂強化コンクリート、繊維強化コンクリートが挙げられる。
また、基材は、公知の表面処理(化成処理等)が施されていてもよい。また、基材の表面には、プライマー等を塗布して形成される樹脂層(ポリエステル樹脂層、アクリル樹脂層、シリコーン樹脂層等)等を予め有してもよい。
無機物の具体例としては、コンクリート、自然石、ガラス、金属(鉄、ステンレス、アルミニウム、銅、真鍮、チタン等)が挙げられる。
有機物の具体例としては、プラスチック、ゴム、接着剤、木材が挙げられる。
有機無機複合材の具体例としては、繊維強化プラスチック、樹脂強化コンクリート、繊維強化コンクリートが挙げられる。
また、基材は、公知の表面処理(化成処理等)が施されていてもよい。また、基材の表面には、プライマー等を塗布して形成される樹脂層(ポリエステル樹脂層、アクリル樹脂層、シリコーン樹脂層等)等を予め有してもよい。
基材の材質としては、金属が好ましく、鉄を含む合金がより好ましく、炭素鋼、ステンレス鋼が更に好ましい。
基材の形状の具体例としては、平板状、球状、棒状が挙げられる。中でも、基材は、棒状の鉄筋母材であるのが好ましく、JIS G3112に規定されている公称直径10~60mmの鉄筋コンクリート用棒鋼が好ましい。
基材の予熱は、本塗料の塗装時の基材の温度が後述の値になるように、本塗料の塗装前、又は本塗料の塗装時に実施することができ、本塗料の塗装前に実施することが好ましい。
本塗料の塗装後には、基材の加熱は実施しないことが好ましい。
本塗料の塗装後には、基材の加熱は実施しないことが好ましい。
予熱した基材上に本塗料を塗装する方法は特に限定されないが、静電塗装法、静電吹付法、静電浸漬法、流動浸漬法、吹付法等の塗装法等が挙げられ、粉体塗装ガンを用いた静電塗装が好ましい。
粉体塗装ガンの具体例としては、コロナ帯電型塗装ガン、摩擦帯電型塗装ガンが挙げられる。コロナ帯電型塗装ガンは、粉体塗料をコロナ放電処理して吹き付ける塗装ガンである。摩擦帯電型塗装ガンは、粉体塗料を摩擦帯電処理して吹き付ける塗装ガンである。
粉体塗装ガンの具体例としては、コロナ帯電型塗装ガン、摩擦帯電型塗装ガンが挙げられる。コロナ帯電型塗装ガンは、粉体塗料をコロナ放電処理して吹き付ける塗装ガンである。摩擦帯電型塗装ガンは、粉体塗料を摩擦帯電処理して吹き付ける塗装ガンである。
本塗料を塗装する際の基材の温度(表面温度)は、粒子Aに含まれる含フッ素樹脂が有する反応性基と、粒子Bに含まれる非フッ素樹脂が有する官能基との反応温度よりも高い温度が好ましい。具体的には、本塗料を塗装する際の基材の温度は、180~350℃が好ましく、200~300℃がより好ましい。
塗装層の厚さは、100~500μmが好ましく、130~450μmがより好ましい。
以下、例を挙げて本発明を詳細に説明する。ただし本発明はこれらの例に限定されない。なお、例1~16は実施例であり、例17~20は比較例である。なお、後述する表中における各成分の配合量は、質量基準を示す。
(使用した成分の名称及び略称)
F1:単位A1(TFE)/単位A2(E)/単位A5(HFP)/単位A3(CH2=CHC4F9)/単位A42(IAH)=49.5/42.2/6.9/0.9/0.5(mol比)を含み、MFR=10g/220℃10分、融点180℃、200℃の溶融粘度7083.0Pa・sの含フッ素樹脂
F2:単位A1(TFE)/単位A2(E)/単位A5(HFP)/単位A3(CH2=CHC4F9)/単位A42(IAH)=48.6/42.3/7.6/1.0/0.5(mol比)を含み、MFR=120g/220℃10分、融点180℃、200℃の溶融粘度2324.0Pa・sの含フッ素樹脂)
F3:単位A1(TFE)/単位A2(E)/単位A3(CH2=CHC2F5)/単位A42(IAH)=58.5/39.0/2.4/0.1(mol比)を含み、融点245℃、200℃の溶融粘度7600.0Pa・sの含フッ素樹脂)
F4:ネオフロンEFEP RP-5000(ダイキン社製)(単位A1(TFE)/単位A2(E)/単位A3(CH2=CF(CF2)2CF2H)/単位A5(HFP)=47.2/43.3/0.5/9.0(mol比)含み、融点193℃、200℃の溶融粘度7100.0Pa・sの含フッ素樹脂。含フッ素樹脂は、カルボキシル基をもたらす重合開始剤を使用して単量体を重合して得られる樹脂である。つまり、含フッ素樹脂は、カルボキシ基を有する。)
F5:単位A1(TFE)/単位A2(E)/単位A3(CH2=CHC4F9)=57.0/39.6/3.4(mol比)を含み、融点225℃、200℃の溶融粘度7400.0Pa・sの含フッ素樹脂)
F6:クロロトリフルオロエチレン(CTFE)に基づく単位/シクロヘキシルビニルエーテル(CHVE)に基づく単位/ヒドロキシブチルビニルエーテル(HBVEに基づく単位)=50.0/39.0/11.0(mol比)を含み、ガラス転移温度52℃、200℃の溶融粘度42.0Pa・sの含フッ素樹脂)(単位A1(TFE)0mol%)
P1:Mowital B20H(ポリビニルブチラール樹脂、クラレ社製)(ポリビニルアセタール樹脂の全繰り返し単位に対する水酸基量19.5質量%、ポリビニルアセタール樹脂の全繰り返し単位に対するアセタール化度78.0質量%、ポリビニルアセタール樹脂の全繰り返し単位に対するアセチル基量2.5質量%、ガラス転移温度64℃、200℃の溶融粘度3.5Pa・s)
E1:JER 1005F(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、三菱ケミカル社製、エポキシ当量:950~1,050g/ep、200℃の溶融粘度1.5Pa・s)
E2:JER 4005P(ビスフェノールF型エポキシ樹脂、三菱ケミカル社製、エポキシ当量:950~1,200g/ep、200℃の溶融粘度2.3Pa・s)
F1:単位A1(TFE)/単位A2(E)/単位A5(HFP)/単位A3(CH2=CHC4F9)/単位A42(IAH)=49.5/42.2/6.9/0.9/0.5(mol比)を含み、MFR=10g/220℃10分、融点180℃、200℃の溶融粘度7083.0Pa・sの含フッ素樹脂
F2:単位A1(TFE)/単位A2(E)/単位A5(HFP)/単位A3(CH2=CHC4F9)/単位A42(IAH)=48.6/42.3/7.6/1.0/0.5(mol比)を含み、MFR=120g/220℃10分、融点180℃、200℃の溶融粘度2324.0Pa・sの含フッ素樹脂)
F3:単位A1(TFE)/単位A2(E)/単位A3(CH2=CHC2F5)/単位A42(IAH)=58.5/39.0/2.4/0.1(mol比)を含み、融点245℃、200℃の溶融粘度7600.0Pa・sの含フッ素樹脂)
F4:ネオフロンEFEP RP-5000(ダイキン社製)(単位A1(TFE)/単位A2(E)/単位A3(CH2=CF(CF2)2CF2H)/単位A5(HFP)=47.2/43.3/0.5/9.0(mol比)含み、融点193℃、200℃の溶融粘度7100.0Pa・sの含フッ素樹脂。含フッ素樹脂は、カルボキシル基をもたらす重合開始剤を使用して単量体を重合して得られる樹脂である。つまり、含フッ素樹脂は、カルボキシ基を有する。)
F5:単位A1(TFE)/単位A2(E)/単位A3(CH2=CHC4F9)=57.0/39.6/3.4(mol比)を含み、融点225℃、200℃の溶融粘度7400.0Pa・sの含フッ素樹脂)
F6:クロロトリフルオロエチレン(CTFE)に基づく単位/シクロヘキシルビニルエーテル(CHVE)に基づく単位/ヒドロキシブチルビニルエーテル(HBVEに基づく単位)=50.0/39.0/11.0(mol比)を含み、ガラス転移温度52℃、200℃の溶融粘度42.0Pa・sの含フッ素樹脂)(単位A1(TFE)0mol%)
P1:Mowital B20H(ポリビニルブチラール樹脂、クラレ社製)(ポリビニルアセタール樹脂の全繰り返し単位に対する水酸基量19.5質量%、ポリビニルアセタール樹脂の全繰り返し単位に対するアセタール化度78.0質量%、ポリビニルアセタール樹脂の全繰り返し単位に対するアセチル基量2.5質量%、ガラス転移温度64℃、200℃の溶融粘度3.5Pa・s)
E1:JER 1005F(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、三菱ケミカル社製、エポキシ当量:950~1,050g/ep、200℃の溶融粘度1.5Pa・s)
E2:JER 4005P(ビスフェノールF型エポキシ樹脂、三菱ケミカル社製、エポキシ当量:950~1,200g/ep、200℃の溶融粘度2.3Pa・s)
エポキシ硬化触媒:C11Z(イミダゾール系触媒、四国化成工業社製)
エポキシ硬化剤:JER171N(フェノール樹脂系硬化剤、三菱ケミカル社製)
エポキシ硬化剤:JER171N(フェノール樹脂系硬化剤、三菱ケミカル社製)
(粉体塗料の製造)
岩谷ミルサータイプ粉砕機を用いて、含フッ素樹脂F1~F6をそれぞれ25℃で粉砕し、平均粒子径が20μmである粒子Aを得た。
岩谷ミルサータイプ粉砕機を用いて、ポリビニルブチラール樹脂P1、エポキシ樹脂E1、E2をそれぞれ25℃で粉砕し、平均粒子径が56μmである粒子Bを得た。
粒子A、粒子B、及び、他の各塗料成分を、岩谷ミルサータイプ粉砕機で表1に示す配合で5秒間混合し、粉体塗料を得た。
岩谷ミルサータイプ粉砕機を用いて、含フッ素樹脂F1~F6をそれぞれ25℃で粉砕し、平均粒子径が20μmである粒子Aを得た。
岩谷ミルサータイプ粉砕機を用いて、ポリビニルブチラール樹脂P1、エポキシ樹脂E1、E2をそれぞれ25℃で粉砕し、平均粒子径が56μmである粒子Bを得た。
粒子A、粒子B、及び、他の各塗料成分を、岩谷ミルサータイプ粉砕機で表1に示す配合で5秒間混合し、粉体塗料を得た。
(試験片の作製と評価)
鉄基材として、溶接構造用圧延鋼材(SM490A)(70mm×150mm×6mm)を使用した。鉄基材を260℃15分間加熱後、静電塗装機(小野田セメント社製、商品名、GX3600C)を用いて、粉体塗料を静電塗装して塗装層を形成し、鉄基材が保持する熱量により塗装層を硬化させて膜厚約220±40μmの塗膜を形成した。得られた塗膜付き鉄基材を試験片として、それぞれ評価した。評価結果を表1に示す。
鉄基材として、溶接構造用圧延鋼材(SM490A)(70mm×150mm×6mm)を使用した。鉄基材を260℃15分間加熱後、静電塗装機(小野田セメント社製、商品名、GX3600C)を用いて、粉体塗料を静電塗装して塗装層を形成し、鉄基材が保持する熱量により塗装層を硬化させて膜厚約220±40μmの塗膜を形成した。得られた塗膜付き鉄基材を試験片として、それぞれ評価した。評価結果を表1に示す。
(評価)
<二層分離性>
試験片を切断し、塗膜断面を下記の走査型電子顕微鏡により観察した。断面観察は、以下の条件にて行った。
装置名:Hitachi S-4800
加速電圧:20kV
倍率:500
測定前処理:Hitachi E-1030による、20mA、60秒の白金コート
<二層分離性>
試験片を切断し、塗膜断面を下記の走査型電子顕微鏡により観察した。断面観察は、以下の条件にて行った。
装置名:Hitachi S-4800
加速電圧:20kV
倍率:500
測定前処理:Hitachi E-1030による、20mA、60秒の白金コート
上記の装置によって得られた断面写真に基づき、上層の含フッ素樹脂層の厚さを以下の基準で判定した。
AA:断面写真において、上層の含フッ素樹脂層の厚さが8μm以上
A:断面写真において、上層の含フッ素樹脂層の厚さが4μm以上8μm未満
BB:断面写真において、上層の含フッ素樹脂層の厚さが2μm以上4μm未満
B:断面写真において、上層の含フッ素樹脂層の厚さが1μm以上2μm未満
C:断面写真において、上層の含フッ素樹脂層の厚さが1μm未満
AA:断面写真において、上層の含フッ素樹脂層の厚さが8μm以上
A:断面写真において、上層の含フッ素樹脂層の厚さが4μm以上8μm未満
BB:断面写真において、上層の含フッ素樹脂層の厚さが2μm以上4μm未満
B:断面写真において、上層の含フッ素樹脂層の厚さが1μm以上2μm未満
C:断面写真において、上層の含フッ素樹脂層の厚さが1μm未満
<腐食耐性>
各例で得られた塗膜付き鉄基材を試験片として用い、ASTM B117に準拠して腐食耐性試験を行った。具体的には、塗膜に対し鉄基材に達するようにカッターでクロスカット傷を入れ、10%食塩水を噴霧して168時間静置した。次に、イオン交換水を用いて、塩水噴霧処理が施された試験片を水洗した後乾燥させ、試験片のクロスカット傷部の幅を測定し、以下の基準に従って評価した。
AA:クロスカット傷部の幅が0.3mm未満
A:クロスカット傷部の幅が0.3mm以上0.5mm未満
BB:クロスカット傷部の幅が0.5mm以上1.0mm未満
B:クロスカット傷部の幅が1.0mm以上2.0mm未満
C:クロスカット傷部の幅が2.0mm以上3.0mm未満
各例で得られた塗膜付き鉄基材を試験片として用い、ASTM B117に準拠して腐食耐性試験を行った。具体的には、塗膜に対し鉄基材に達するようにカッターでクロスカット傷を入れ、10%食塩水を噴霧して168時間静置した。次に、イオン交換水を用いて、塩水噴霧処理が施された試験片を水洗した後乾燥させ、試験片のクロスカット傷部の幅を測定し、以下の基準に従って評価した。
AA:クロスカット傷部の幅が0.3mm未満
A:クロスカット傷部の幅が0.3mm以上0.5mm未満
BB:クロスカット傷部の幅が0.5mm以上1.0mm未満
B:クロスカット傷部の幅が1.0mm以上2.0mm未満
C:クロスカット傷部の幅が2.0mm以上3.0mm未満
耐薬品性の評価として、耐アルカリ性の評価、及び耐酸性の評価を実施した。
<耐アルカリ性>
各例で得られた塗膜付き鉄基材を試験片として用い、下記の方法によって評価した。
イオン交換水及び試薬特級の水酸化ナトリウムを用いて、5質量%水酸化ナトリウム水溶液を調製し、試験片の塗膜上に5mLを滴下して、1週間静置した。その後、塗膜表面を拭き取り、滴下箇所の変化を目視で評価した。
AA:塗膜表面に変化なし。
A:塗膜表面積の9%以下の領域でふくれや白化が観測される。
B:塗膜表面積の9%超10%以下の領域でふくれや白化が観測される。
C:塗膜表面積の10%超の領域でふくれや白化が観測される。
各例で得られた塗膜付き鉄基材を試験片として用い、下記の方法によって評価した。
イオン交換水及び試薬特級の水酸化ナトリウムを用いて、5質量%水酸化ナトリウム水溶液を調製し、試験片の塗膜上に5mLを滴下して、1週間静置した。その後、塗膜表面を拭き取り、滴下箇所の変化を目視で評価した。
AA:塗膜表面に変化なし。
A:塗膜表面積の9%以下の領域でふくれや白化が観測される。
B:塗膜表面積の9%超10%以下の領域でふくれや白化が観測される。
C:塗膜表面積の10%超の領域でふくれや白化が観測される。
<耐酸性>
各例で得られた塗膜付き鉄基材を試験片として用い、下記の方法によって評価した。
イオン交換水及び試薬特級の硫酸を用いて、5質量%硫酸水溶液を調製し、試験片の塗膜上に5mLを滴下して、1週間静置した。その後、塗膜表面を拭き取り、滴下箇所の変化を目視で評価した。
AA:塗膜表面に変化なし。
A:塗膜表面積の9%以下の領域でふくれや白化が観測される。
B:塗膜表面積の9%超10%以下の領域でふくれや白化が観測される。
C:塗膜表面積の10%超の領域でふくれや白化が観測される。
各例で得られた塗膜付き鉄基材を試験片として用い、下記の方法によって評価した。
イオン交換水及び試薬特級の硫酸を用いて、5質量%硫酸水溶液を調製し、試験片の塗膜上に5mLを滴下して、1週間静置した。その後、塗膜表面を拭き取り、滴下箇所の変化を目視で評価した。
AA:塗膜表面に変化なし。
A:塗膜表面積の9%以下の領域でふくれや白化が観測される。
B:塗膜表面積の9%超10%以下の領域でふくれや白化が観測される。
C:塗膜表面積の10%超の領域でふくれや白化が観測される。
<曲げ密着性>
各例で得られた塗膜付き鉄基材を、70mm×20mmに切断して試験片として用い、JIS K 5600-5-1に準拠して、規定された直径2mmの円筒形マンドレルに試験片を巻き付けたときの塗膜の割れと剥離状態を目視で評価した。
A:割れ及び剥離は確認されなかった。
B:端部に、割れが若干確認された。
C:全面に、割れ又は剥離が確認された。
各例で得られた塗膜付き鉄基材を、70mm×20mmに切断して試験片として用い、JIS K 5600-5-1に準拠して、規定された直径2mmの円筒形マンドレルに試験片を巻き付けたときの塗膜の割れと剥離状態を目視で評価した。
A:割れ及び剥離は確認されなかった。
B:端部に、割れが若干確認された。
C:全面に、割れ又は剥離が確認された。
粒子Aが単位A1(TFE)を40.0モル%以上含む含フッ素樹脂を含み、かつ、単位A41(カルボキシル基を有する単位)若しくは単位A42(IAH)を含むか、又は官能基であるカルボキシル基をもたらす重合開始剤を使用して重合されている含フッ素樹脂を含み、粒子Bがポリビニルブチラール樹脂又はエポキシ樹脂を含み、粉体塗料中の粒子Aの含有量が60.0質量%以下であり、粒子Aの含フッ素樹脂の200℃における溶融粘度が、粒子Bのポリビニルブチラール樹脂又はエポキシ樹脂の200℃における溶融粘度より大きい例1~16は、二層分離性がB以上であり、腐食耐性がB以上であり、耐アルカリ性及び耐酸性がA以上であり、曲げ密着性がB以上である。
粒子Aが単位A1(TFE)を40.0モル%以上含む含フッ素樹脂を含み、かつ、単位A42(IAH)を含む含フッ素樹脂を含み、粉体塗料中の粒子Aの含有量が30.0質量%以下の例1~4、9及び10は、二層分離性がA以上であり、腐食耐性がA以上である。
粒子Aが単位A1(TFE)を40.0モル%以上含み、かつ単位A2(E)、単位A5(HFP)、単位A3(CH2=CHC4F9)及び単位A42(IAH)を含む含フッ素樹脂を含む例1~8は、曲げ密着性がA以上である。
粒子Aが単位A1(TFE)を40.0モル%以上含み、かつ単位A2(E)、単位A5(HFP)、単位A3(CH2=CHC4F9)及び単位A42(IAH)を含む含フッ素樹脂を含み、粉体塗料中の粒子Aの含有量が30.0質量%以下の例1~4は、二層分離性、腐食耐性、耐アルカリ性、耐酸性及び曲げ密着性がいずれもA以上である。
粒子Aの含フッ素樹脂の組成が類似する例1及び4と、例3及び4とを比較すると、粒子Aが、200℃の溶融粘度がより低い含フッ素樹脂を含む例3及び4は、二層分離性、腐食耐性、耐アルカリ性及び耐酸性がAAであった。
粒子Aの含フッ素樹脂の融点が220℃以下のF1またはF2を使用した例1~4と、粒子Aの含フッ素樹脂の融点が220℃超のF3を使用した例9および10とを比較すると、前者のほうが曲げ密着性が良好である。これは、融点が220℃以下の含フッ素樹脂F1またはF2を使用した例1~4は、成膜性がより優れるため、形成される塗膜の物性が向上したと考えられる。
粒子Aが単位A1(TFE)を40.0モル%以上含む含フッ素樹脂を含み、かつ、単位A42(IAH)を含む含フッ素樹脂を含み、粉体塗料中の粒子Aの含有量が30.0質量%以下の例1~4、9及び10は、二層分離性がA以上であり、腐食耐性がA以上である。
粒子Aが単位A1(TFE)を40.0モル%以上含み、かつ単位A2(E)、単位A5(HFP)、単位A3(CH2=CHC4F9)及び単位A42(IAH)を含む含フッ素樹脂を含む例1~8は、曲げ密着性がA以上である。
粒子Aが単位A1(TFE)を40.0モル%以上含み、かつ単位A2(E)、単位A5(HFP)、単位A3(CH2=CHC4F9)及び単位A42(IAH)を含む含フッ素樹脂を含み、粉体塗料中の粒子Aの含有量が30.0質量%以下の例1~4は、二層分離性、腐食耐性、耐アルカリ性、耐酸性及び曲げ密着性がいずれもA以上である。
粒子Aの含フッ素樹脂の組成が類似する例1及び4と、例3及び4とを比較すると、粒子Aが、200℃の溶融粘度がより低い含フッ素樹脂を含む例3及び4は、二層分離性、腐食耐性、耐アルカリ性及び耐酸性がAAであった。
粒子Aの含フッ素樹脂の融点が220℃以下のF1またはF2を使用した例1~4と、粒子Aの含フッ素樹脂の融点が220℃超のF3を使用した例9および10とを比較すると、前者のほうが曲げ密着性が良好である。これは、融点が220℃以下の含フッ素樹脂F1またはF2を使用した例1~4は、成膜性がより優れるため、形成される塗膜の物性が向上したと考えられる。
Claims (9)
- 含フッ素樹脂を含む粒子Aと、
非フッ素樹脂を含む粒子Bとを含む粉体塗料であって、
前記非フッ素樹脂が、エポキシ基及び水酸基からなる群から選択される反応性基を有し、
前記含フッ素樹脂が、テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位を含み、
前記テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位の含有量が、前記含フッ素樹脂の全繰り返し単位に対して、40.0モル%以上であり、
前記含フッ素樹脂が、前記反応性基と反応する官能基を有し、
前記粒子Aと前記粒子Bの合計質量に対する、前記粒子Aの含有量が、60.0質量%以下であり、
前記含フッ素樹脂の200℃における溶融粘度が、前記非フッ素樹脂の200℃における溶融粘度よりも大きい、粉体塗料。 - 前記含フッ素樹脂の融点が150℃以上である、請求項1に記載の粉体塗料。
- 前記非フッ素樹脂が、エポキシ樹脂、又は水酸基を有するポリビニルアセタール樹脂である、請求項1又は2に記載の粉体塗料。
- 前記含フッ素樹脂が、エチレンに基づく繰り返し単位、又はフルオロアルキルエチレンに基づく繰り返し単位を更に有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の粉体塗料。
- 前記含フッ素樹脂が、エチレンに基づく繰り返し単位を有する、請求項4に記載の粉体塗料。
- 前記粒子Bの平均粒子径が、前記粒子Aの平均粒子径よりも大きい、請求項1~5のいずれか1項に記載の粉体塗料。
- 前記反応性基と反応する官能基が、カルボキシル基、又は酸無水物残基である、請求項1~6のいずれか1項に記載の粉体塗料。
- 前記粒子Aと前記粒子Bの合計質量に対する、前記粒子Aの含有量が、30.0質量%以下である、請求項1~7のいずれか1項に記載の粉体塗料。
- 予熱した基材上に請求項1~8のいずれか1項に記載の粉体塗料を塗装して塗装層を形成し、前記基材の保持熱により、前記塗装層を硬化させて塗膜を形成する、塗装物品の製造方法。
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JP2021103337A JP2023002231A (ja) | 2021-06-22 | 2021-06-22 | 粉体塗料、及び塗装物品の製造方法 |
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2022
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RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
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