JP2023002230A - 情報処理装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023002230000001
【課題】本発明が解決しようとする課題は、セキュリティを確保しながら、鍵を用いずにロックされた開放箇所を開放可能とした情報処理装置を提供することである。
【解決手段】実施形態の情報処理装置は、筐体と、第1操作部を有し、前記第1操作部を操作して移動する移動体と、付勢機構を有し、前記付勢機構の付勢力によって前記移動体を前記筐体に対してロックするロック機構と、前記第1操作部とは異なる位置に位置し、操作することで前記ロック機構による前記移動体に対する前記ロックを解除するとともに、当該操作の解除により前記付勢力によって前記移動体を再びロック状態にする第2操作部と、前記第2操作部を操作しながら前記第1操作部を操作することで、前記移動体を移動することを可能とする開放機構と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、情報処理装置に関する。
従来、店員や顧客が操作するPOS(Point of Sales)端末やプリンタ等の情報処理装置において、装置の扉や引き出しは、通常、セキュリティの確保の観点から、施錠されてロックされている。そして、これらの扉や引き出し等のロックを開放する場合には、店員等の操作者が専用の鍵を使用して扉を解錠することで開放可能としていた。また、POS端末に内蔵または併設されたプリンタにおいても、セキュリティの確保の観点から通常施錠されており、用紙を補充する場合は、操作者がプリンタを解錠操作をして内部機構を引き出して用紙を補充していた。そのため、操作者は鍵を常時持ち歩いていた。
このように、セキュリティ確保の観点から施錠することが望ましいが、一方で、鍵を常時持ち歩くと、鍵を紛失する恐れがあるため鍵を使用しない方法が望まれる。
本発明が解決しようとする課題は、セキュリティを確保しながら、鍵を用いずにロックされた開放箇所を開放可能とした情報処理装置を提供することである。
実施形態の情報処理装置は、筐体と、第1操作部を有し、前記第1操作部を操作して移動する移動体と、付勢機構を有し、前記付勢機構の付勢力によって前記移動体を前記筐体に対してロックするロック機構と、前記第1操作部とは異なる位置に位置し、操作することで前記ロック機構による前記移動体に対する前記ロックを解除するとともに、当該操作の解除により前記付勢力によって前記移動体を再びロック状態にする第2操作部と、前記第2操作部を操作しながら前記第1操作部を操作することで、前記移動体を移動することを可能とする開放機構と、を備える。
図1は、実施形態に係るセルフPOS端末の斜視図である。 図2は、セルフPOS端末におけるプリンタの内部を示す斜視図である。 図3は、ロック機構の構成を示す分解斜視図である。 図4は、ロック機構の動作を示す説明図である。 図5は、押しボタンを操作していないときのロック機構を示す説明図である。 図6は、押しボタンを操作したときのロック機構を示す説明図である。 図7は、押しボタンを操作していないときのロック機構(変形例)を示す説明図である。 図8は、押しボタンを操作したときのロック機構(変形例)を示す説明図である。
以下、図面を参照して、実施形態について説明する。実施形態では、例えばスーパーマーケット、ホームセンター、衣料品店、コンビニエンスストア等の店舗に設置されたセルフPOS端末を情報処理装置の一例として説明する。なお、以下に説明する実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
POS端末は、店内で販売されている商品について、商品に付されたバーコードや二次元コード等のシンボルを読み取って商品登録処理を行い、また、当該取引に係る決済処理を行う装置である。
商品登録とは、シンボルを読み取って取得した商品コードに基づいて当該商品の商品名や価格等の商品情報を呼び出して表示部10(図1を参照)に表示し、RAM等の記憶部に記憶する処理を含む。決済処理とは、商品登録処理した商品の商品情報に基づいて、顧客との取引に係る合計金額や釣銭額(これらを以降「決済情報」という)を表示し、現金または非現金での金銭の支払いを行う処理をいう。決済処理には、決済した商品の商品情報や決済情報を印字したレシートを発行する処理を含む。
POS端末は、店員が操作を行うタイプと顧客自身が操作を行うタイプとがある。実施形態に係るセルフPOS端末は、顧客が自身でシンボルを読み取らせる商品登録操作と決済キーを操作する決済操作を行うセルフPOS端末である。セルフPOS端末は、顧客の商品登録操作に基づいて当該商品の商品登録処理を実行し、顧客の決済操作に基づいて決済処理を実行する。
図1は、実施形態に係るセルフPOS端末の斜視図である。図1に示すように、セルフPOS端末1は、表示部10、読取部20、プリンタ30を備える。セルフPOS端末1は、下から、プリンタ30、読取部20、表示部10が積み上げられて形成される。
表示部10は、表示画面11を備える。表示部10は、顧客に対し情報を表示画面11に表示する。表示部10は、例えば、セルフPOS端末1が商品登録処理した商品の商品情報(商品コード、商品名、商品の価格、等)や決済処理した決済情報等を表示する。
表示画面11上には、タッチパネル12が設けられる。タッチパネル12は、複数のタッチキー(図示せず)が形成されたキーボードである。表示部10が表示画面11に表示する各種キーの画像に対応した位置のタッチパネル12を操作することで、タッチパネル12は当該キーとして機能する。
読取部20は、実施形態ではシンボルを読み取るカメラである。読取部20は、筐体21および読取窓22を備える。読取部20は、筐体21の内部にカメラ機能を備える。読取部20は、読取窓22の前方を通過するシンボルを読み取る。顧客が商品に付されたシンボルを読取窓22側に向けて通過させることで、読取部20は、当該シンボルを読み取る。なお、読取部20は、シンボルで反射した光を受光することでシンボルを光学的に読み取る装置であってもよい。
プリンタ30は、略直方体形状をした中空の筐体31と、筐体31内に収納された移動体32を備える。また、プリンタ30は、移動体32の前面部41にレシート発行部34を備える。プリンタ30は、情報を印字する装置である。プリンタ30は、筐体31の内部ロール紙を収納する収納部36(図2を参照)を有する。プリンタ30は、収納部36に収納されたロール紙を引き出して、決済処理された商品の商品情報や決済情報を当該ロール紙に印字したレシートを、レシート発行部34から発行する。
移動体32は、筐体31から一方向(実施形態では手前側)に引き出すことが可能な構造となっている。移動体32は、前面部41に、取っ手35(第1操作部)と押しボタン43(第2操作部)を備える。取っ手35は、前面部41の略中央部の上部に設けられる。取っ手35は、店員等の操作者の手の指を上側から引っ掛けることができるよう、レシート発行部34から上方に突出した構造となっている(レシート発行部34の一部の構造が取っ手35である)。押しボタン43は、取っ手35から所定距離だけ離れた位置に位置している。すなわち、取っ手35と押しボタン43は、操作者が別々の手で操作する距離だけ離れている。そのため、取っ手35と押しボタン43は別々の手で操作する。押しボタン43は、前面部41の片側(実施形態では前面部41の右側)に寄せて形成される。押しボタン43は、移動体32を引き出す方向とは反対方向に押し込む操作を行う構造となっている。
操作者は、ロール紙を収納部36に補給する場合、移動体32を筐体31から引き出す。具体的には、操作者が押しボタン43を例えば右手で押し込むと、図3および図4で後述するロック機構33によるロックが解除されるため、移動体32は引き出し可能となる。そのため、押しボタン43を押下した状態で取っ手35を例えば左手で引き出し方向に引っ張る操作を行うと、移動体32は、引き出し方向に引き出される。すなわち、操作者は、両手を用いて移動体32を引き出す操作を行う。
なお、取っ手35は、顧客には分かり難いことが望ましい。移動体32を引き出す際に操作する取っ手35があることを顧客が容易に分かることは、セキュリティの観点から望ましくないからである。そのため、取っ手35は、ごく小さい構成とするか、何か他の構成(例えばレシート発行部34)と兼ねて形成することが望ましい。このような構成にすることで、押しボタン43を押下しながら取っ手35を操作することで移動体32が引き出されることを知っている操作者のみが、移動体32を引き出すことができる。
ここからは、プリンタ30の内部構成について説明する。図2は、セルフPOS端末1におけるプリンタ30の内部を示す斜視図である。具体的には、図2は、プリンタ30において、移動体32を筐体31から引き出した状態を示す斜視図である。移動体32は、内枠部39と前面部41とカバー42を有する。内枠部39は、移動体32を形作る金属等で構成される。内枠部39は、ロール紙を収納する収納部36と、ロール紙を搬送し、レシート発行部34からレシートとして発行するプラテン38を備える。
カバー42は、内枠部39に対して一点を支点として上下方向に回動可能に設けられる。また、カバー42の所定の位置に、ロール紙に情報を印字する印字部(例えばサーマルヘッド)37が設けられる。カバー42が上方向に回動することで収納部36が開放される。カバー42が上方向に回動した状態でロール紙を補給する。また、カバー42が下方向に回動することで収納部36が閉止される。カバー42が閉止した状態で、印字部37とプラテン38とが当接し、ロール紙を挟持する。この状態で印字部37がロール紙に印字を行うとともに、プラテン38が回転することで、印字したレシートをレシート発行部34へと搬送(排出)する。
また、前面部41は、内枠部39に対してレシートの排出方向に設けられる。また、筐体31には、移動体32の引き出し方向への移動をガイドするレール40(開放機構)が設けられている。レール40は、移動体32の引き出し方向とは反対方向への移動もガイドする。
このようなプリンタ30において、操作者は、例えば右手で押しボタン43を引き出し方向とは反対(矢印B)方向に押下(操作)する。すると、ロック機構33によるロックが解除される。操作者は、右手で押しボタン43を押下した状態を維持しつつ、例えば左手で取っ手35を掴み、引き出し方向(矢印A)方向に引き出す操作を行う。すると、移動体32は、レール40にガイドされて引き出し方向(矢印A方向)に引き出される。移動体32が筐体31から引き出されることで筐体1の内部および移動体32の内部が開放状態となる。
また、引き出されている移動体32の前面部41を引き出し方向と反対方向(矢印B方向)に押すことで、移動体32はレール40にガイドされて筐体31に収納される。移動体32が筐体31に収納されることで筐体1の内部および移動体32の内部が閉止状態となる。
なお、押しボタン43を押下する操作をせずに取っ手35を持って移動体32を引き出す操作をした場合には、移動体32はロック機構33によってロックされているため、移動体32を引き出すことはできない。ここで、移動体32がロック機構33によってロックされるということは、移動体32を筐体31に対して閉止状態とすることである。ロック機構33によるロックを解除するということは、筐体31に対して閉止状態とされている移動体32を、筐体31から引き出すことが可能とすることである。
また、一旦押しボタン43を押下の操作をした場合でも、取っ手35を持って移動体32を引き出す操作をする前に押しボタン43を押下の操作をやめた場合には、その時点で移動体32はロック機構33によってロックされるため、その後に取っ手35を持って移動体32を引き出す操作をしても、移動体32を引き出すことはできない。
ここからは、ロック機構33について説明する。図3は、ロック機構33の構成を示す分解斜視図である。図3に示すように、ロック機構33は、基板部331、可動部332、ガイド部333を有する。
基板部331は、ロック機構33を移動体32、特に内枠部39に固定するための部材である。基板部331は、孔3313をネジ45(図4を参照)でネジ止めすることで基板部331を内枠部39に固定する。基板部331は、上方に伸びる2個の円柱状の支軸3311と支軸3312(図3では支軸3312は見えない。図4、図5を参照)を有する。また、基板部331は、例えばコイル状のバネ335の一端を固定する支持部3314を有する。
可動部332は、当接部3321、孔部3322、支持部3323、突起部3324を有する。当接部3321は、可動部332の略中央部に設けられた上方に伸びる円柱状の突起である。孔部3322は貫通孔であり、基板部331の支軸3312は、孔部3322を下方から上方に向けて貫通する。孔部3322の直径は、支軸3312の直径と略同じ大きさである。すなわち、可動部332は、基板部331上に載置され、孔部3322を中心に回動可能である。
支持部3323は、バネ335の他端を固定する。突起部3324は、図5および図6で後述する係止部337と係合(突起部3324の少なくとも一部と係止部337の少なくとも一部が重なり合っている状態)して、移動体32を筐体31に対してロック状態とするための突起である。バネ335は、支持部3314と支持部3323の間に架渡されており、支持部3314と支持部3323を相互に引き寄せるように付勢する。
ガイド部333は、長孔部3331、長孔部3332、ガイド壁3333、被押圧部3334を有する。長孔部3331は、長孔形状の貫通孔であり、支軸3311が下側から上方に向けて貫通する。貫通した支軸3311は、ガイド部333の上部でワッシャ338によって固定される。長孔部3332は、長孔形状の貫通孔であり、孔部3322を貫通した支軸3312が下側から上方に向けて貫通する。貫通した支軸3312は、ガイド部333の上部でワッシャ339によって固定される。すなわち、ガイド部333は、可動部332上に載置される。そして、状態でガイド部333は、支軸3311および支軸3312から抜けることはない。可動部332は、基板部331とガイド部333の間に挟まれ、支軸3312を中心に回動する。
また、ガイド壁3333は、ガイド部333に略中央部に斜め方向に形成された略直線形状の傾斜部である。可動部332の支軸3312の周縁部は、ガイド壁3333に常時接している。被押圧部3334は、押しボタン43の当接部431(図4を参照)が当接する。押しボタン43が押下されると、当接部431が被押圧部3334を押下することにより、ガイド部333は長孔部3331および長孔部3332の長手方向に移動する。
ここからは、ロック機構33の動きについて説明する。図4(a)は、押しボタン43が押下されていない状態のロック機構33の状態を示す。このような図4(a)の状態では、バネ335の付勢力によって支持部3314と支持部3323が相互に引き寄せており、可動部332は、支軸3312を回動中心として、図4(a)で示す待機位置に位置する。そのため、突起部3324も待機位置に位置している。
このような状態で、押しボタン43が矢印51の方向に押下されると、ロック機構33は図4(b)のように動作する。すなわち、押しボタン43が押下されると、当接部431が被押圧部3334を押下する。するとガイド部333は、押下された距離分だけ押下方向(すなわち矢印B方向であって、引き出し方向(矢印A方向)と略180°反対方向)に移動する。ガイド部333が移動すると、ガイド壁3333の移動に伴いガイド壁3333に当接している当接部3321は、ガイド壁3333の傾斜面に沿って(図4(b)では左方向)移動する。当接部3321が移動すると、可動部332は、支軸3312を回動中心として回動する(図4(b)では時計方向に回動する)。すなわち可動部332は、バネ335による付勢力に抗して待機位置から退避位置(図4(b)の位置)まで回動する。可動部332が待機位置から回動すると、突起部3324は、待機位置から退避した図4(b)に示す退避位置に移動する。
この状態で押しボタン43の押下をやめると(押しボタン43から手を離すと)、バネ335の付勢力によって可動部332は、退避位置から待機位置まで回動する。すなわち可動部332は、図4(b)の位置から図4(a)の位置に戻る。すると、突起部3324は、図4(b)に示す退避位置から図4(a)で示す待機位置に移動する。
ここからは、ロック機構33による移動体32のロックとロック解除について説明する。図5は、押しボタン43を押下(操作)していないときのロック機構33を示す説明図である。また、図6は、押しボタン43を押下(操作)したときのロック機構33を示す説明図である。
図5において、筐体31には係止部337が設けられている。係止部337は、筐体31から内部側に突出した形状であり、突起部3324と係合することで、可動部332の引き出し方向の移動を規制するロック状態とする。
図5に示すように、押しボタン43を押下していない状態では、バネ335の付勢力によって支持部3314と支持部3323が相互に引き寄せており、可動部332は、支軸3312を回動中心として待機位置に位置する。可動部332が待機位置に位置する状態では、突起部3324が係止部337と係合しているため、移動体32はロック機構33によってロックされている。すなわち、移動体32は筐体31に対して閉止状態とされており、移動体32を筐体31から引き出し方向(図2における矢印A方向)に引き出すことができない。
ここで、押しボタン43が矢印51方向に押下されると、図6に示すように、ガイド部333は、押下された距離分だけ押下方向に移動する。すると可動部332は、バネ335による付勢力に抗して待機位置から退避位置まで回動し、突起部3324は、待機位置から退避した退避位置に移動する。突起部3324が退避位置に移動したことにより、突起部3324と係止部337の係合状態が解除される。すなわち、可動部332の引き出し方向の移動を規制するロック状態が解除される。
この状態を維持しながら取っ手35を引き出し方向(矢印A方向)に引き出す操作を行うと、移動体32は、レール40にガイドされながら筐体31から引き出し方向に引き出される。移動体32が筐体31から引き出されると、カバー42が上方に回動し、収納部36が開放される。この状態で押しボタン43から手を離すと、突起部3324は、退避位置から待機位置に移動する。ここで、ロール紙を収納部36に補充しカバー42を閉めて移動体32を引き出し方向とは反対方向(矢印B方向)に押し込むと、待機位置に位置している突起部3324は、再度係止部337と係合される。すなわち、移動体32は、再度筐体31に対してロック状態となる。
なお、押しボタン43を押下し、突起部3324と係止部337の係合状態が解除され、可動部332の引き出し方向のロック状態が解除された状態で、押しボタン43を押下をやめると、バネ335の付勢力によって突起部3324と係止部337は再度係合状態となり、可動部332は筐体31に対して再度ロック状態となる。そのため、押しボタン43を押下しただけでは、移動体32を引き出すことはできない。
このように、実施形態のセルフPOS端末1は、筐体31と、取っ手35を有し、取っ手35を操作して移動する移動体32と、バネ335を有し、バネ335の付勢力によって移動体32を筐体31に対してロックするロック機構33と、取っ手35とは異なる位置に位置し、操作することでロック機構33による移動体32に対するロックを解除するとともに、当該操作の解除によりバネ335によって移動体32を再びロック状態にする押しボタン43と、押しボタン43を操作しながら取っ手35を操作することで、移動体32を移動することを可能とするレール40と、を備える。
このような実施形態のセルフPOS端末1によれば、ロック機構33によるロックを解除するための押しボタン43と、移動体32を引き出すための取っ手35と、を別々の手で操作する。そして、押しボタン43を操作してロック機構33によるロックを解除しながら取っ手35を移動体32を引き出す方向に操作することで、初めて移動体32を筐体31から引き出すことができる。
そのため、セキュリティを確保しながら、鍵を用いずにロックされた移動体32を開放することが可能となる。
また、実施形態において、押しボタン43の押下方向を移動体32の引き出し方向と反対方向とした。そのため、押しボタン43が操作されてロック機構33による移動体32に対するロックが解除された状態であっても、押しボタン43を押す力により移動体32が安易に引き出されることがなく、取っ手35を持った手で押しボタン43を押す力より大きな力で移動体32を引き出すことで、初めて移動体32を筐体31から引き出すことができる。そのため、押しボタン43を押下することと押しボタン43を押す力より大きな力で移動体32を引き出すことを知っている人だけが移動体32を引き出すことができる。そのため、よりセキュリティを確保しながら、鍵を用いずにロックされた移動体32を開放することが可能となる。
ここからは、ロック機構33の変形例であるロック機構53について説明する。図7は、押しボタン44を操作していないときのロック機構53を示す説明図である。図8は、押しボタン44を操作したときのロック機構53を示す説明図である。なお、図7および図8において、図1~図6で使用した参照符号の構成と同一の構成については同一の参照符号を付し、説明を省略する。
変形例に係るロック機構53は、可動部532とバネ535を有する。可動部532は、傾斜部5323、突起部5324を有する。バネ535は、一端が可動部532に固定されており他端が内枠部39に固定されている。バネ535は、可動部532を内枠部39に引き寄せる方向(図7の矢印56の方向)に付勢し、可動部532を待機位置に位置させる。また、筐体31には係止部537が設けられる。可動部532を待機位置に位置している状態で、突起部5324は係止部537と係合する待機位置に位置する。すなわちこの状態で、突起部5324と係止部537は相互に係合している。そのため、移動体32はロック機構53によってロックされている。すなわち、移動体32は筐体31に対して閉止状態とされており、移動体32を筐体31から引き出し方向(図2における矢印A方向)に引き出すことができない。
また、押しボタン44は、押下面と反対側に傾斜部443を有する。傾斜部443は、傾斜部5323の傾斜面と略同一傾斜の傾斜面を有し、傾斜面どうしが面接触している。
このような状態で押しボタン44を移動体32の引き出し方向と反対方向(矢印54方向)に押下(操作)すると、図8に示すように、傾斜部443が傾斜部5323に当接して傾斜部5323を押す。すると可動部532は、バネ535の付勢力に抗して待機位置から矢印55方向に移動した退避位置に移動する。可動部532が退避位置に移動すると突起部5324も矢印55方向の退避位置に移動する。突起部5324が矢印55方向に移動すると、係止部537との係合が解除される。突起部5324と係止部537との係合が解除されると、ロック機構53による筐体31に対する移動体32のロック状態が解除される。
この状態を維持しながら取っ手35を引き出し方向(矢印A方向)に引き出す操作を行うと、移動体32は、レール40にガイドされながら筐体31から引き出される。移動体32が筐体31から引き出されると、カバー42が上方に回動し、収納部36が開放される。この状態で押しボタン44から手を離すと、突起部5324は、退避位置から待機位置に移動する。ここで、ロール紙を収納部36に補充しカバー42を閉めて移動体32を引き出し方向とは反対方向(矢印B方向)に押し込むと、待機位置に位置している突起部5324は、再度係止部537と係合される。すなわち、移動体32は、再度筐体31に対してロック状態となる。
なお、押しボタン44を押下し、突起部5324と係止部537の係合状態が解除され、可動部532の引き出し方向のロック状態が解除された状態で、押しボタン44を押下をやめると、バネ535の付勢力によって突起部5324と係止部537は再度係合状態となり、可動部532は筐体31に対して再度ロック状態となる。そのため、押しボタン44を押下しただけでは、移動体32を引き出すことはできない。
このように、変形例のセルフPOS端末1は、筐体31と、取っ手35を有し、取っ手35を操作して移動する移動体32と、バネ535を有し、バネ535の付勢力によって移動体32を筐体31に対してロックするロック機構53と、取っ手35とは異なる位置に位置し、操作することでロック機構53による移動体32に対するロックを解除するとともに、当該操作の解除によりバネ535によって移動体32を再びロック状態にする押しボタン44と、押しボタン44を操作しながら取っ手35を操作することで、移動体32を移動することを可能とするレール40と、を備える。
このような変形例のセルフPOS端末1によれば、ロック機構53によるロックを解除するための押しボタン44と、移動体32を引き出すための取っ手35と、を別々の手で操作する。そして、押しボタン44を操作してロック機構53によるロックを解除しながら取っ手35を移動体32を引き出す方向に操作することで、初めて移動体32を筐体31から引き出すことができる。
そのため、セキュリティを確保しながら、鍵を用いずにロックされた移動体32を開放することが可能となる。
また、変形例において、押しボタン44の押下方向を移動体32の引き出し方向と反対方向とした。そのため、押しボタン44が操作されてロック機構53による移動体32に対するロックが解除された状態であっても、押しボタン44を押す力により移動体32が安易に引き出されることがなく、取っ手35を持った手で押しボタン44を押す力より大きな力で移動体32を引き出さないと移動体32を筐体31から引き出すことができない。そのため、押しボタン44を押下することと押しボタン44を押す力より大きな力で移動体32を引き出すことを知っている人でないと移動体32を引き出すことができない。そのため、よりセキュリティを確保しながら、鍵を用いずにロックされた移動体32を開放することが可能となる。
以上、本発明の実施形態および変形例を説明したが、これらの実施形態および変形例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態および変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態、変形例やこれらの変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、実施形態および変形例では、押しボタン43および押しボタン44を、移動体32に引き出し方向と反対方向に押下(操作)するようにした。しかしながらこれに限らず、押しボタン43および押しボタン44の押下方向は、いずれの方向でもよい。
また、実施形態および変形例では、第2操作部として押しボタン43、44を用いた。しかしながらこれに限らず、第2操作部は、例えばレバーを回転させる機構等であってもよい。
また、実施形態および変形例では、筐体31および移動体32をプリンタ30の構成であるとした。しかしながらこれに限らず、筐体31および移動体32は、セルフPOS端末1の他の構成であってもよい。
また、実施形態および変形例では、セルフPOS端末1を情報処理装置の一例として説明した。しかしながらこれに限らず、例えばプリンタ30を情報処理装置としてもよい。
また、実施形態および変形例では、移動体32は筐体31から引き出すものであるとして説明した。しかしながらこれに限らず、例えばセルフPOS端末1に設けられ、セルフPOS端末1の内部を開放する扉が移動体であってもよい。この場合、扉は、一片をヒンジ構成(開放機構)とした回動(すなわち移動)する扉であってもよい。
1 セルフPOS端末
10 表示部
20 読取部
30 プリンタ
31 筐体
32 移動体
33 ロック機構
34 レシート発行部
35 取っ手
36 収納部
37 印字部
39 内枠部
40 レール
41 前面部
42 カバー
43 押しボタン
44 押しボタン
53 ロック機構
331 基板部
332 可動部
333 ガイド部
335 バネ
337 係止部
431 当接部
443 傾斜部
532 可動部
535 バネ
537 係止部
3311 支軸
3312 支軸
3313 孔
3314 支持部
3321 当接部
3322 孔部
3323 支持部
3324 突起部
3331 長孔部
3332 長孔部
3333 ガイド壁
3334 被押圧部
5323 傾斜部
5324 突起部
特開2010-69695号公報

Claims (5)

  1. 筐体と、
    第1操作部を有し、前記第1操作部を操作して移動する移動体と、
    付勢機構を有し、前記付勢機構の付勢力によって前記移動体を前記筐体に対してロックするロック機構と、
    前記第1操作部とは異なる位置に位置し、操作することで前記ロック機構による前記移動体に対する前記ロックを解除するとともに、当該操作の解除により前記付勢力によって前記移動体を再びロック状態にする第2操作部と、
    前記第2操作部を操作しながら前記第1操作部を操作することで、前記移動体を移動することを可能とする開放機構と、
    を備えた情報処理装置。
  2. 前記第2操作部は、前記移動体に設けられた押しボタンであり、
    前記開放機構は、前記押しボタンの押下方向と反対方向に前記第1操作部を操作することで、前記移動体を前記反対方向に移動させて前記筐体の内部を開放する、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記開放機構は、前記移動体を前記筐体に対して前記反対方向である引き出し方向および前記押下方向である閉止方向への移動をガイドするレールである、
    請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記移動体は、ロール紙を収納可能な収納部を有し、
    前記移動体が引き出された状態で、前記収納部に前記ロール紙を補充可能であって、
    前記ロール紙に対して情報を印字する印字部を備えた、
    請求項3に記載の情報処理装置。
  5. 前記情報処理装置は、顧客自身が購入する商品に係る操作をする商品販売データ処理装置である、
    請求項1乃至4のいずれか一に記載の情報処理装置。
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