JP2023002055A - 車両用シート - Google Patents

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浩二 川端
Koji Kawabata
義勝 奥原
Yoshikatsu Okuhara
将之 荒川
Masayuki Arakawa
知之 稲葉
Tomoyuki Inaba
健太 武山
Kenta Takeyama
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Toyota Motor East Japan Inc
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Abstract

【課題】座圧分散性を簡便かつ適切に向上させることが可能な車両用シートを提供すること。【解決手段】車両用シート1は、着座者を弾性的に支持するバックパッド20と、バックパッド20を左右一対のサイドフレーム11によりシート裏側から支持するバックフレーム10と、を有する。バックパッド20が、発泡体から成るパッド本体21と、パッド本体21のシート裏側面上に積層状に一体成形されて一対のサイドフレーム11との当接部を成す裏面材22とを有し、一対のサイドフレーム11が、バックパッド20の天板部20Aのシート幅方向の中心位置CLに対し、シート幅方向の一方側(右側)にずれて配置され、裏面材22が、一対のサイドフレーム11の間をシート幅方向に一続き状に延びる連続形状とされ、かつ、その中心位置CLからシート幅方向の他方側(左側)の領域にパッド本体21の補強強度を一方側の領域よりも下げる第1開口部22Aを有する。【選択図】図5

Description

本発明は、車両用シートに関する。詳しくは、着座者を弾性的に支持するシートパッドと、シートパッドをシート幅方向に並ぶ一対のサイドフレームによりシート裏側から支持するシートフレームと、を有する車両用シートに関する。
車両用シートにおいて、シートパッドにEPP(発泡ポリプロピレン)等の硬質材を一体的に埋め込むことで座圧分散性を向上させた構成が知られている(特許文献1)。
特開2021-54188号公報
上記従来技術では、硬質材を適切に座圧分散させられる形に成形する必要があり、製造に手間がかかる。そこで、本発明は、座圧分散性を簡便かつ適切に向上させることが可能な車両用シートを提供する。
上記課題を解決するために、本発明の車両用シートは次の手段をとる。
すなわち、本発明の車両用シートは、着座者を弾性的に支持するシートパッドと、シートパッドをシート幅方向に並ぶ一対のサイドフレームによりシート裏側から支持するシートフレームと、を有する車両用シートである。シートパッドが、発泡体から成るパッド本体と、パッド本体のシート裏側の面上に積層状に一体成形されて一対のサイドフレームとの当接部を成す裏面材と、を有する。一対のサイドフレームが、シートパッドの天板部のシート幅方向の中心位置に対し、シート幅方向の一方側にずれて配置される。裏面材が、一対のサイドフレームの間をシート幅方向に一続き状に延びる連続形状とされ、かつ、その中心位置からシート幅方向の他方側の領域にパッド本体の補強強度を一方側の領域よりも下げる第1開口部を有する。
上記構成によれば、一対のサイドフレームがシート幅方向の一方側にずれて配置されていることで、シートパッドは、そのシート幅方向の一方側の領域では、表面からサイドフレームまでの距離が遠く撓み代の大きい構成とされる。また、シートパッドは、そのシート幅方向の他方側の領域では、表面からサイドフレームまでの距離が近く撓み代の小さい構成とされる。
しかし、シートパッドは、その他方側の領域を補強する裏面材に補強強度を下げる第1開口部が形成されることで、他方側の領域の撓みやすさが一方側の領域の撓みやすさに近づけられる。それにより、シートパッドの座圧分散性を適切に向上させることができる。
また、本発明の車両用シートは、更に次のように構成されていても良い。第1開口部が、シート幅方向とは交差する方向に延びる長孔とされる。
上記構成によれば、シート幅方向の配置のずれに伴うシートパッドの硬さ調整を、シート長さ方向の広い範囲に亘って簡便に行うことができる。
また、本発明の車両用シートは、更に次のように構成されていても良い。裏面材が、その中心位置に沿った中心領域にも補強強度を下げる第2開口部を有する。
上記構成によれば、シートパッドを厚肉にすることなく着座者の身体を入り込ませやすい構成とすることができる。
また、本発明の車両用シートは、更に次のように構成されていても良い。第1開口部と第2開口部とが、それぞれ、シートバックにおける着座者のヒップポイントよりも高い位置に高さ方向に延びる形に形成される。
上記構成によれば、シートバックの着座者の腰部を支持する部分に適度な支持硬さを確保しつつ、シートバックの座圧分散性を向上させることができる。
また、本発明の車両用シートは、更に次のように構成されていても良い。パッド本体の一方側のサイドフレームと当接する部分のパッド厚が、他方側のサイドフレームと当接する部位のパッド厚よりも薄い。
上記構成によれば、シートパッドがパッド厚の違いによりシート幅方向の一方側と他方側とで撓みやすさが異なる構成であっても、これらのパッド形状を変えることなく座圧分散性を適切に向上させることができる。
また、本発明の車両用シートは、更に次のように構成されていても良い。第1開口部が、裏面材における一対のサイドフレームの間の領域に形成される。
上記構成によれば、シートパッドの他方側の領域を補強する裏面材の補強強度をより効果的に下げて、座圧分散性の調整を行うことができる。
第1の実施形態に係る車両用シートの概略構成を表す斜視図である。 シートバックの分解斜視図である。 シートバックの背面図である。 シートバックの正面図である。 図4のV-V線断面図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
《第1の実施形態》
(車両用シート1の概略構成)
始めに、本発明の第1の実施形態に係る車両用シート1の構成について、図1~図5を用いて説明する。なお、以下の説明において、前後上下左右等の各方向を示す場合には、各図中に示されたそれぞれの方向を指すものとする。また、「シート幅方向」等、各方向に「シート」を付して示す場合には、後述する車両用シート1の向きを基準とした方向を指すものとする。また、以下の説明において、具体的な参照図を示さない場合、或いは参照図に該当する符号がない場合には、図1~図5のいずれかの図を適宜参照するものとする。
図1に示すように、本実施形態に係る車両用シート1は、自動車の最前列の右側座席として構成される。車両用シート1は、着座者の背凭れ部を成すシートバック2と、着座部を成すシートクッション3と、頭凭れ部を成すヘッドレスト4と、を備える。
シートバック2は、その左右両サイドの下端部が、それぞれ、図示しない電動式のリクライニング機構を介してシートクッション3の左右両サイドの後端部に連結されている。それにより、シートバック2は、図示しない各リクライニング機構の動作に伴って、シートクッション3に対する背凭れ角度をシート前後方向に自由に調節することができる構成とされる。
シートクッション3は、車両のフロア上に図示しない電動式のリフタ機構とスライド機構とを介して連結されている。それにより、シートクッション3は、図示しないリフタ機構の動作に伴ってフロアに対する高さ方向の位置を調節したり、図示しないスライド機構の動作に伴ってフロアに対する前後方向の位置を調節したりすることができる構成とされる。ヘッドレスト4は、シートバック2の上部に装着されている。
シートバック2は、図2に示すように、その骨格を成す金属製のバックフレーム10と、バックフレーム10の前部に組み付けられて着座者の背部を後方から弾性的に支持するバックパッド20と、を有する。また、シートバック2は、上記バックパッド20に上方から被せられてシートバック2の表面全体を覆うファブリック製のバックカバー30を有する。
また、シートバック2は、図3~図5に示すように、その右側部内にサイドエアバッグ40を備える。サイドエアバッグ40は、シートバック2内に設けられており、車両の側面衝突時にシートバック2を突き破って前方側に膨張展開し、着座者の身体を側方から保護する構成とされる。
シートバック2は、上述したバックフレーム10が、バックパッド20のシート幅方向の中心位置CLに対して右側にずれて配置された構成とされる。それにより、シートバック2は、そのバックフレーム10の右側のサイドフレーム11が、左側のサイドフレーム11よりもバックパッド20の中心位置CLからシート幅方向に遠ざかった位置に配置された構成とされる。
図5に示すように、バックパッド20は、その着座者の背部を後方から支持する天板部20Aのシート幅方向の中央部分A1が、バックフレーム10の左右のサイドフレーム11の間に位置して、各サイドフレーム11と前後方向にラップして配置された構成とされる。そして、バックパッド20は、上記天板部20Aの左右両サイド部分が、それぞれ、前方に土手状に膨らむ形に突出する土手部分A2,A3として構成されている。
各土手部分A2,A3は、対応する各サイドフレーム11のシート幅方向の内側の位置から外側の位置まで斜め前方に土手状に膨らむ形に突出して、各サイドフレーム11に前側から被せられる形にセットされている。そして、各土手部分A2,A3は、それらの斜め前方に突出した先から更に各サイドフレーム11の外側面に沿って後方に延び出して、各サイドフレーム11に外側及び後側からも被せられる形にセットされている。
上記バックパッド20の天板部20Aの中央部分A1は、前方を向く略平坦な面形状とされる。天板部20Aの中央部分A1は、その前面が各サイドフレーム11の間で各サイドフレーム11の前縁よりも後方に位置している。
上記バックパッド20は、その天板部20Aの中央部分A1により、着座者の背部を後方から真っ直ぐ支持する。また、バックパッド20は、その天板部20Aの左右の土手部分A2,A3により、着座者の背部を左右両サイドから斜めに支持する。各土手部分A2,A3は、それらの斜め背後(斜め後側)に位置する対応する各サイドフレーム11により、着座者の背部から受ける横方向の荷重を適切に受け止められる構成とされる。
バックパッド20は、バックフレーム10が中心位置CLに対して右側にずれて配置されていることにより、天板部20Aの左側の土手部分A3の傾斜面と左側のサイドフレーム11と当接する部分との間のパッド厚T2が、右側の土手部分A2の対応する部分のパッド厚T1よりも薄い構成とされる。それにより、バックパッド20は、その天板部20Aの左側の土手部分A3が、対応するサイドフレーム11までの距離が短く撓み代が小さい構成とされる。
一方、バックパッド20は、その天板部20Aの右側の土手部分A2が、対応するサイドフレーム11までの距離が遠く撓み代が大きい構成とされる。このように、バックパッド20のパッド厚T1,T2が左右で異なると、着座者の背部を支持する際の座圧分布が左右で不均衡となりやすくなるため適切でない。
そこで、上記座圧分布の不均衡を是正するべく、バックパッド20には、そのパッド本体21のシート裏側の面上に一体成形される裏面材22の左側領域に、パッド本体21の左側領域の補強強度を下げる第1開口部22Aが形成されている。この第1開口部22Aにより、バックパッド20の中心位置CLより左側のパッド厚T2の薄い領域の撓みやすさがパッド厚T1の厚い右側の領域の撓みやすさに近づけられ、バックパッド20の座圧分散性が高められている。
図2に示すように、バックカバー30は、下向きに開口する袋形状に形成されている。上記バックカバー30は、バックフレーム10にバックパッド20を組み付けた後、これらに上方から被せられて張設されている。それにより、バックカバー30は、バックパッド20をバックフレーム10に押さえ付けて位置固定した状態に保持する構成とされる。
図5に示すように、バックカバー30は、そのバックパッド20の天板部20A上に被せられる部位の左右2箇所が、バックパッド20の対応する左右2箇所に形成された各吊込み溝21A内に吊り込まれて止着されている。具体的には、各吊込み溝21Aは、バックパッド20の中央部分A1と左右の各土手部分A2,A3との境界に沿って高さ方向に延びる形に形成されている。これら吊込み溝21A内にバックカバー30が吊り込まれることにより、バックカバー30が、凹面状を成すバックパッド20の天板部20Aに対して浮きを生じることなく張設されている。
(シートバック2の各部の構成)
以下、シートバック2の各部の具体的な構成について詳しく説明する。図2に示すように、バックフレーム10は、正面視が縦長な枠形状となる形に組まれた構成とされる。具体的には、バックフレーム10は、左右一対のサイドフレーム11と、各サイドフレーム11の上端部間に架橋されたアッパフレーム12と、各サイドフレーム11の下端部間に架橋されたロアフレーム13と、を有する。
各サイドフレーム11は、それぞれ、高さ方向に長尺状に延びる形に成形された金属板のプレス成型品から成る。各サイドフレーム11は、シートバック2の左右の各側部に沿った縦長状の骨格を成す。各サイドフレーム11は、互いにシート幅方向に対向する向きに配設されている。各サイドフレーム11は、それぞれ、各々の前縁部と後縁部とがシート幅方向の内側に折り曲げられた横断面U字状を成すフレーム形状とされる。
アッパフレーム12は、シート幅方向に長尺状に延びる形に成形された金属板のプレス成型品から成る。アッパフレーム12は、シートバック2の上側部に沿った横長状の骨格を成す。アッパフレーム12は、後向きに開口する横断面U字状を成すフレーム形状とされる。アッパフレーム12は、各サイドフレーム11の上端部間に架橋されてこれらに一体的に溶接されている。
ロアフレーム13は、シート幅方向に長尺状に延びる形に成形された金属板のプレス成型品から成る。ロアフレーム13は、シートバック2の下側部に沿った横長状の骨格を成す。ロアフレーム13は、下端部が前方に湾曲する形に延びる横断面J字状を成すフレーム形状とされる。
ロアフレーム13は、各サイドフレーム11の下端部間に架橋されてこれらに一体的に溶接されている。詳しくは、ロアフレーム13は、各サイドフレーム11の下部後縁の内側に折り曲げられたフランジ部分と、下部前縁の内側に折り曲げられたフランジ部分と、の間に跨って溶接されている。
上記バックフレーム10は、更に、アッパフレーム12とロアフレーム13との間に架け渡されてバックパッド20を後方から面状に弾性支持するコンタマット14を有する。コンタマット14は、アッパフレーム12に対して吊り下げ状に支持される共に、ロアフレーム13に対して不図示のばねを介して後方から弾性的に支持された状態として設けられる。
上記コンタマット14により、バックパッド20は、そのバックフレーム10の枠内に掛かる中央部分A1が、コンタマット14により後方から面状に弾性支持される構成とされる。また、バックパッド20は、そのバックフレーム10の枠部に掛かる外周部分が、バックフレーム10により後方から強固に支持される構成とされる。
バックパッド20は、発泡ウレタン製のパッド本体21と、パッド本体21のシート裏側の面上に積層状に一体成形された不織布製の裏面材22と、によって構成される。裏面材22は、パッド本体21の発泡成形時に成形型内にセットされて一体成形されることで、パッド本体21に一体的に積層された状態に成形されている。
詳しくは、上記裏面材22は、パッド本体21との一体成形により、パッド本体21の発泡樹脂原料が内部に含浸して一体的に固化された状態に形成されている。それにより、裏面材22は、パッド本体21よりも硬質な層を成す形に形成されて、パッド本体21に局部的に掛けられる荷重を面全体に広く分散させて受け止められるようにする補強部として機能する構成とされる。
上記裏面材22は、パッド本体21のシート裏側面の略全域に亘って一続き状に延びる形に設けられている。それにより、裏面材22は、バックパッド20のコンタマット14及び各サイドフレーム11との当接部を成して、これらとの当たりを滑りの良い面剛性のある当たりとなるようにする構成とされる。なお、上記裏面材22の各サイドフレーム11との当接部には、各部の構造強度を更に高めるためのフェルト23が内側に積層された状態に設けられている(図5参照)。
図3及び図5に示すように、上記裏面材22の中心位置CLより左側の領域には、前述した第1開口部22Aが形成されている。また、上記裏面材22の中心位置CLに沿った中心領域にも、パッド本体21の中心領域の補強強度を下げる第2開口部22Bが形成されている。なお、図3では、シートバック2の内部構造を分かりやすく示すため、図2で前述したコンタマット14が省略されている。
これら第1開口部22A及び第2開口部22Bは、裏面材22を厚さ方向に貫通する縦長状の貫通孔として形成される。詳しくは、第1開口部22A及び第2開口部22Bは、それぞれ、バックパッド20の高さ方向に真っ直ぐ延びる略矩形状の長孔形状とされる。
第1開口部22A及び第2開口部22Bは、それぞれ、バックパッド20の高さ方向の中心位置を跨ぐ下部領域から上部領域に亘って連続的に延びる形に形成されている。より詳しくは、図4に示すように、第1開口部22A及び第2開口部22Bは、それぞれ、バックパッド20の着座者のヒップポイントHPに対応する高さ位置よりも僅かに高い位置から上方に真っ直ぐ延びる形に形成されている。
図5に示すように、第1開口部22Aは、バックパッド20の中央部分A1の左端部よりも右側(シート内側)の位置(左側のサイドフレーム11よりも右側に離れた位置)を高さ方向に真っ直ぐ延びる形に形成されている。第2開口部22Bは、バックパッド20の中心位置CLよりも僅かに右側にずれた位置を高さ方向に真っ直ぐに延びる形に形成されている。
第1開口部22A及び第2開口部22Bは、裏面材22がパッド本体21の成形型内にセットされてパッド本体21と一体成形されていることにより、それらの開口内にパッド本体21の発泡樹脂原料が入り込んだ状態に形成されている。上記第1開口部22Aにより、バックパッド20は、着座者がシートバック2に凭れ掛った際に、そのパッド厚T2の薄い左側領域が第1開口部22Aの開口を広げる形に撓まされやすくなる。
その結果、バックパッド20は、そのパッド厚T2の薄い左側領域も、パッド厚T1の厚い右側領域と同様に後方に大きく撓むことが可能とされる。上記バックパッド20の左側領域の撓みやすさの調節は、第1開口部22Aの開口幅や開口長さ、それに形成する数を変えることにより適宜行うことができる。第1開口部22Aの総開口面積が大きくなるほどバックパッド20の左側領域の撓みやすさは増大する。
また、バックパッド20は、その中心領域に形成された第2開口部22Bにより、その中心領域も後方に大きく撓むことができる構成とされる。上記第2開口部22Bは、図3で前述したように、着座者のヒップポイントHPに対応する高さ位置よりも僅かに高い位置から上方に延びる形状とされる。そのため、バックパッド20は、通常、着座者がシートバック2に凭れ掛かる荷重を受ける時には、第2開口部22Bがない時に比べれば後方に撓みやすい構成とはされるが、比較的座圧の高い腰部を適度な硬さで支持できる構成とされる。
しかし、バックパッド20は、車両の後部衝突の発生時のように、着座者の背部がシートバック2に前方から強く入り込むような大荷重の入力を受ける時には、第2開口部22Bにより着座者の背部を入り込みやすくすることができる。したがって、バックパッド20によって、着座者の背部を適切に受け止めることができる。
(まとめ)
以上をまとめると、本実施形態に係る車両用シート1は、次のような構成となっている。なお、以下において括弧書きで付す符号は、上記実施形態で示した各構成に対応する符号である。
すなわち、車両用シート(1)は、着座者を弾性的に支持するシートパッド(20)と、シートパッド(20)をシート幅方向に並ぶ一対のサイドフレーム(11)によりシート裏側から支持するシートフレーム(10)と、を有する。シートパッド(20)が、発泡体から成るパッド本体(21)と、パッド本体(21)のシート裏側の面上に積層状に一体成形されて一対のサイドフレーム(11)との当接部を成す裏面材(22)と、を有する。
一対のサイドフレーム(11)が、シートパッド(20)の天板部(20A)のシート幅方向の中心位置(CL)に対し、シート幅方向の一方側(右側)にずれて配置される。裏面材(22)が、一対のサイドフレーム(11)の間をシート幅方向に一続き状に延びる連続形状とされ、かつ、その中心位置(CL)からシート幅方向の他方側(左側)の領域にパッド本体(21)の補強強度を一方側(右側)の領域よりも下げる第1開口部(22A)を有する。
上記構成によれば、一対のサイドフレーム(11)がシート幅方向の一方側(右側)にずれて配置されていることで、シートパッド(20)は、そのシート幅方向の一方側(右側)の領域では、表面からサイドフレーム(11)までの距離が遠く撓み代の大きい構成とされる。また、シートパッド(20)は、そのシート幅方向の他方側(左側)の領域では、表面からサイドフレーム(11)までの距離が近く撓み代の小さい構成とされる。
しかし、シートパッド(20)は、その他方側(左側)の領域を補強する裏面材(22)に補強強度を下げる第1開口部(22A)が形成されることで、他方側(左側)の領域の撓みやすさが一方側(右側)の領域の撓みやすさに近づけられる。それにより、シートパッド(20)の座圧分散性を適切に向上させることができる。
また、第1開口部(22A)が、シート幅方向とは交差する方向に延びる長孔とされる。上記構成によれば、シート幅方向の配置のずれに伴うシートパッド(20)の硬さ調整を、シート長さ方向(シートバック2の高さ方向)の広い範囲に亘って簡便に行うことができる。
また、裏面材(22)が、その中心位置(CL)に沿った中心領域にも補強強度を下げる第2開口部(22B)を有する。上記構成によれば、シートパッド(20)を厚肉にすることなく着座者の身体を入り込ませやすい構成とすることができる。
また、第1開口部(22A)と第2開口部(22B)とが、それぞれ、シートバック(2)における着座者のヒップポイント(HP)よりも高い位置に高さ方向に延びる形に形成される。上記構成によれば、シートバック(2)の着座者の腰部を支持する部分に適度な支持硬さを確保しつつ、シートバック(2)の座圧分散性を向上させることができる。
また、パッド本体(21)の他方側(左側)のサイドフレーム(11)と当接する部分のパッド厚(T2)が、一方側(右側)のサイドフレーム(11)と当接する部位のパッド厚(T1)よりも薄い。上記構成によれば、シートパッド(20)がパッド厚(T1,T2)の違いによりシート幅方向の一方側(右側)と他方側(左側)とで撓みやすさが異なる構成であっても、これらのパッド形状を変えることなく座圧分散性を適切に向上させることができる。
また、第1開口部(22A)が、裏面材(22)における一対のサイドフレーム(11)の間の領域に形成される。上記構成によれば、シートパッド(20)の他方側(左側)の領域を補強する裏面材(22)の補強強度をより効果的に下げて、座圧分散性の調整を行うことができる。
《その他の実施形態について》
以上、本発明の実施形態を1つの実施形態を用いて説明したが、本発明は上記実施形態のほか、以下に示す様々な形態で実施することができるものである。
1.本発明の車両用シートは、鉄道等の自動車以外の車両に適用されるものであっても良い。また、車両用シートは、自動車の右側座席の他、左側座席を構成するものであっても良い。また、シートパッド及びシートフレームは、シートバックの他、シートクッションに適用されるものであっても良い。
2.一対のサイドフレームがシートパッドの天板部のシート幅方向の中心位置に対してシート幅方向にずれる方向は、車両用シートの右側の他、左側であっても良い。すなわち、上記ずれる方向は、車両用シートが左右どちら側の座席であるかに拘らず、どちら側となっても良い。
3.シートパッドのパッド本体は、発泡ウレタンの他、発泡ゴムから成る構成であっても良い。パッド本体のシート裏側の面上に積層状に一体成形される裏面材は、不織布の他、フェルトから成る構成であっても良い。
4.裏面材に形成される第1開口部及び第2開口部は、それぞれ、シート幅方向に延びる長孔から成る構成であっても良い。また、スリットのように開口幅の狭い形状から成るものであっても良い。また、長孔やスリットの他、丸孔その他異形の孔形状から成るものであっても良い。第1開口部及び第2開口部は、それぞれ、複数設けられていても良い。その場合(複数設けられる場合)、各々の形状は必ずしも同一である必要はなく、形成する部位に応じて各々の形状が異なるものであっても良い。
5.パッド本体は、シートフレームがシート幅方向の一方側にずれて配置されていても、その他方側のサイドフレームと当接する部分のパッド厚と一方側のサイドフレームと当接する部分のパッド厚とが同一となる構成とされていても良い。
1 車両用シート
2 シートバック
3 シートクッション
4 ヘッドレスト
10 バックフレーム(シートフレーム)
11 サイドフレーム
12 アッパフレーム
13 ロアフレーム
14 コンタマット
20 バックパッド(シートパッド)
20A 天板部
21 パッド本体
21A 吊込み溝
22 裏面材
22A 第1開口部
22B 第2開口部
23 フェルト
30 バックカバー
40 サイドエアバッグ
CL 中心位置
T1,T2 パッド厚
A1 中央部分
A2 土手部分
A3 土手部分
HP ヒップポイント

Claims (6)

  1. 着座者を弾性的に支持するシートパッドと、該シートパッドをシート幅方向に並ぶ一対のサイドフレームによりシート裏側から支持するシートフレームと、を有する車両用シートであって、
    前記シートパッドが、発泡体から成るパッド本体と、該パッド本体のシート裏側の面上に積層状に一体成形されて一対の前記サイドフレームとの当接部を成す裏面材と、を有し、
    一対の前記サイドフレームが、前記シートパッドの天板部のシート幅方向の中心位置に対し、シート幅方向の一方側にずれて配置され、
    前記裏面材が、一対の前記サイドフレームの間をシート幅方向に一続き状に延びる連続形状とされ、かつ、その前記中心位置からシート幅方向の他方側の領域に前記パッド本体の補強強度を前記一方側の領域よりも下げる第1開口部を有する車両用シート。
  2. 請求項1に記載の車両用シートであって、
    前記第1開口部が、シート幅方向とは交差する方向に延びる長孔とされる車両用シート。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車両用シートであって、
    前記裏面材が、前記中心位置に沿った中心領域も補強強度を下げる第2開口部を有する車両用シート。
  4. 請求項3に記載の車両用シートであって、
    前記第1開口部と前記第2開口部とが、それぞれ、シートバックにおける着座者のヒップポイントよりも高い位置に高さ方向に延びる形に形成される車両用シート。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の車両用シートであって、
    前記パッド本体の前記他方側の前記サイドフレームと当接する部分のパッド厚が、前記一方側の前記サイドフレームと当接する部位のパッド厚よりも薄い車両用シート。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の車両用シートであって、
    前記第1開口部が、前記裏面材における一対の前記サイドフレームの間の領域に形成される車両用シート。
JP2021103056A 2021-06-22 2021-06-22 車両用シート Pending JP2023002055A (ja)

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