JP2023002048A - 段ボールケース - Google Patents

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Abstract

【課題】段ボールケースの内部クリアランスを広げることなく、段ボールケースから製品を取出し易くする。【解決手段】略直方体状の化粧箱を収納するための収納空間を備える段ボールケース1であって、段ボールケース1が所定の位置に設置されるときに鉛直方向下方側及び上方側に各々位置する底板7及び天板2と、底板7と天板2とを連結する側板3~6と、を備える。側板4は、平板状部分を有し、側板4と他の側板3・5との間の境界を形成する罫線には、天板2側を起点とし底板7側を終点として所定長延在する切り込み17A、18Aが設けられており、切り込み17A、18Aの終点を通る線19よりも天板2側の領域が収納空間と反対側に折り曲げられるように構成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、段ボールケースに関する。
フィルムや紙体等の販売形態の多くは、芯体に巻回された巻回体であり、当該巻回体の多くは略直方体状の化粧箱に収納されている。この化粧箱を輸送する際、輸送時の耐衝撃性および強度、製造の利便性、コストパフォーマンス等の利点から、略直方体状の段ボールケースに詰めて梱包し、運搬されるのが一般的である。
現在においては、フィルムや紙体等の巻回体を収納した化粧箱(以下、「製品」と称する)を段ボールケースに梱包する際、輸送後に段ボールケースを開封し製品を取り出すことを容易にする為、梱包後における製品と段ボールケースの内壁との間のクリアランス(以下、「内部クリアランス」と称する)を広くとる等の処置がとられている。
しかし、内部クリアランスを広くとりすぎると、製品間の空隙が大きくなることから、輸送時の振動により内容物(フィルムや紙体等)や化粧箱自体が損傷し、製品の品質悪化を招く恐れがある。従って、製品の損傷を防ぐ目的で、内部クリアランスを可能な限り狭く設計し、損傷を防ぐ等の処置がとられている場合がある。
また、近年においては、内部クリアランスを広くとらずに製品を取出し易くする手段として、例えば、側面にカットテープを設け、周方向に開梱し、上下に分離できるように構成されているケース(特許文献1参照)や、段ボール側面にカットテープを設け、切込みを断続的に付与し、切り出して開口部を拡大するように構成されているケース(特許文献2参照)等が提案されている。
特開平7-329955号公報 特開2008-44664号公報
しかしながら、内部クリアランスを狭く設計すると、家庭用食品包装用ラップフィルムの化粧箱のように本体部と蓋部とで構成されている形状においては、段ボールケース側板の内壁と、この内壁に近接する化粧箱の側面フラップと、の間に手指を挿入できるクリアランスがほとんど無いことから、ユーザが誤って化粧箱の側面フラップを摘まんでしまうことで化粧箱が破損してしまい、化粧箱の品質悪化を生じるだけでなく、製品外観を大きく損ね、製品として販売できなくなる場合がある。
また、特許文献1や特許文献2のような構成は、カットテープの利用が使用者の判断に委ねられる為、必ずしも化粧箱のフラップを摘まむ問題に対する解決には至っておらず、さらに上下分離する機構により、段ボールの蓋部、本体部、カットテープをそれぞれ廃棄する必要がある為、易廃棄性にも課題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、段ボールケースの内部クリアランスを広げることなく、段ボールケースから製品を取出し易くすることを目的とする。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
〔1〕略直方体状の化粧箱を収納するための収納空間を備える段ボールケースであって、
段ボールケースが所定の位置に設置されるときに鉛直方向下方側及び上方側に各々位置する底板及び天板と、底板と天板とを連結する側板と、を備え、
少なくとも一つの側板は、平板状部分を有し、
平板状部分又は平板状部分と隣接する部分との間の境界を形成する罫線には、天板側を起点とし底板側を終点として所定長延在する切り込みが設けられており、切り込みの終点を通る線よりも天板側の領域が収納空間と反対側に折り曲げられるように構成されている、段ボールケース。
〔2〕平板状部分又は罫線には、切り込みが2本設けられており、切り込みの終点同士を繋ぐ線を折曲線として領域が折り曲げられるように構成されている、[1]に記載の段ボールケース。
〔3〕折曲線は、底板に対して平行である、[2]に記載の段ボールケース。
〔4〕底板は、平面視矩形状を呈しており、
側板は、底板の各辺に連接された4枚の平板であり、
平板状部分は、4枚の平板のうちの1枚である、[1]~[3]の何れか一項に記載の段ボールケース。
〔5〕4枚の平板のうち、平板同士を接合する継ぎ代が接着されている平板に対向する平板又はその平板と隣接する他の平板との間の境界を形成する罫線に、切り込みが設けられている、[4]に記載の段ボールケース。
〔6〕4枚の平板のうち、平板同士を接合する継ぎ代に連接されている平板又はその平板と隣接する他の平板との間の境界を形成する罫線に、切り込みが設けられている、[4]に記載の段ボールケース。
〔7〕化粧箱を梱包した際における段ボールケースの各板の内壁と化粧箱との間に生じる内部クリアランスの最小値が、2mm以下である、[4]~[6]の何れか一項に記載の段ボールケース。
〔8〕切り込みの長さの下限値が10mmであり、切り込みの長さの上限値が段ボールケースの深さ方向の寸法の67%である、[1]~[7]の何れか一項に記載の段ボールケース。
[9]化粧箱が、ラップフィルム巻回体の収容箱である、[1]~[8]の何れか一項に記載の段ボールケース。
本発明によれば、輸送時の振動による製品の傷発生率の低下と、段ボールケース天板からの製品の取出しやすさの改善と、を両立した段ボールケースを提供することができる。
本発明の実施形態に係る段ボールケースの天面の外フラップ及び内フラップの開封時の斜視図である。 図1に示す段ボールケースの側面に切り込みを設けた場合の斜視図である。 本発明の実施形態に係る段ボールケースの展開図である。 本発明の実施形態に係る段ボールケースで内容物を梱包した状態の斜視図である。 本発明の実施形態に係る段ボールケースに設けた切り込みを大きくした場合の斜視図である。 本発明の実施形態に係る段ボールケースの切り込みの終点同士を繋ぐ折曲線を設けた場合の斜視図である。 本発明の実施形態に係る段ボールケースと化粧箱(製品)との間に生じる内部クリアランスを示す図である。 本発明の実施形態に係る段ボールケースの切り込みの変形例(曲線状の切り込み)を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る段ボールケースの切り込みの変形例を示すものであり、(A)は側板の左右の辺よりも若干内側に設けられた切り込みを示す図、(B)及び(C)は屈曲した切り込みを示す図、(D)は左右の切り込みの長さが異なる例を示す図、である。 本発明の実施例に係る段ボールケースの斜視図である。 本発明の実施例に係る段ボールケースの展開図である。
以下、本発明の実施形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本実施形態における段ボールとは、中芯とフルートを貼り合わせたものであり、フルートと中芯の構造により、強度や厚みを変化させることが可能である。本実施形態で用いられる段ボールの形式は、JIS Z1507のコード番号0201、0202、0204、0205のいずれかの形式であればどの形式でも良い。段ボールのライナーの材質は、段ボールケースの組立後の形状を維持できる材質であればどのライナーでも良く、例えばC5、C6、K5、K6、K7が挙げられる。フルートの構造も同様に、例えばAフルート、Bフルート、Cフルート、Eフルート、Fフルート、Gフルート、Wフルート、2層AAフルートが挙げられる。その他、段ボールケースの長さ方向、幅方向、及び深さ方向の寸法については、製品の寸法、重量、積載数を考慮した上で任意に決めることができる。
段ボールは種々様々な形態の製品を梱包するのに用いるが、中でも略直方体の化粧箱を収める場合が多い。本実施形態における略直方体状の化粧箱としては、例えばラップフィルムやアルミホイル等の巻回体を包装する化粧箱、ボックスティッシュ等の積体を包装する化粧箱、等が挙げられ、立方体や角が丸みを帯びている略直方体状の形状もこれに含まれる。化粧箱の材質は例えば紙、木材、樹脂、金属等が挙げられるが、これに限定されるものではない。一方で、筒状の樹脂フィルムで製品を包み、両端を熱シールしたピロー包装のように、略直方体状の形状を維持できない形態においては略直方体状の化粧箱に含まれない。
図1~3は、本実施形態に係る段ボールケースの一例を示す。図1及び図2に示すように、段ボールケース1は、天板2、側板3~6、底板7で構成される直方体状の筐体であり、その内部には、略直方体状の化粧箱(製品)を収納するための収納空間が形成されている。天板2及び底板7は、段ボールケース1が所定の位置に設置されるときに鉛直方向上方側及び下方側に各々位置する平板状部分であり、側板3~6は、天板2と底板7とを連結する平板状部分であり、いずれも平面視矩形状を呈している。図3に示すように、側板3~6の対向する辺には、フラップ8~15が連接されている。フラップ8~11は天板2を構成し、フラップ12~15は底板7を構成する。また、側板3には、側板6に接続する為の継ぎ代16が連接されている。フラップ8、10、12、14は内フラップ、フラップ9、11、13、15は外フラップと称され、梱包時は内フラップが先に折られ、外フラップは内フラップを覆うように折られる。
梱包状態を維持するには、内フラップに外フラップを固定するとともに、側板6を継ぎ代16に固定する必要があるが、梱包状態を維持する為の手段は特に限定されない。梱包状態を維持するための手段としては、例えば、熱溶融樹脂(ホットメルト)、エマルジョン系接着剤(コールドグルー)、ワイヤー止め、ステッチャー止め、両面テープ、クラフトテープ等による固定が挙げられる。
本実施形態においては、図4に示すように、段ボールケース1を構成する側板3~6のうちの一つ(側板4)の縁部、すなわち、側板4と隣接する側板3・5との間の境界を形成する罫線には、天板2側を起点として所定長延在する左右一対の切り込み17A、18Aが設けられている。そして、図2に示すように、左右一対の切り込み17A、18Aの終点を通る線(折曲線19)よりも天板側の領域が、収納空間と反対側に折り曲げられるように構成されている。このようにすることで、段ボールケース1を所定の位置に設置して鉛直方向上方側に位置する天板2から開封する際、側板4の一部(天板側領域)を外側(収納空間と反対側)に折り曲げることができるので、段ボールケース1に収納された化粧箱を、天板2側だけではなく側板4側にも部分的に露出させることができ、化粧箱の端部を摘まむ、あるいは化粧箱の側面を指で押さえて持ち上げる、等の動作により化粧箱を引き出すことが容易になるという効果を有することができる。また、側板4を外側に折り曲げて化粧箱を露出させることができるため、後述するように、段ボールケース1の内部クリアランスを広げる必要がなくなる。従って、輸送時の振動による製品の傷発生率を低下させることができる。
切り込み17A、18Aの長さは、10mm以上が好ましく、長いほど化粧箱の引き出しが容易になる効果が高い。一方、図5に示すように切り込みが長過ぎると、段ボールケース1の側板4の天板側領域を折り曲げて残った部分の高さ(自立できず傾いた化粧箱を支えるだけの高さ)が不足し、化粧箱が倒れて荷崩れし、商品として販売できなくなる懸念が生じるため好ましくない。このため、切り込み17A、18Aの長さは、段ボールケース1の深さ方向の寸法の67%(例えば、段ボールケース1の深さ方向の寸法が300mmである場合は切り込み17A、18Aの長さが200mm、段ボールケース1の深さ方向の寸法が150mmである場合は切り込み17A、18Aの長さが100mm)以下であることが好ましく、40%以下であることが更に好ましく、30%以下であることがより好ましい。
なお、本実施形態において、段ボールケース1の側板3~6の罫線のいずれに対しても切り込みを設けることで、開封時の化粧箱露出効果を発現することができるが、側板3には継ぎ代16が連なり、側板6と接続される関係上、側板6に左右一対の切り込みを設ける場合は、一方の切り込みを、継ぎ代16が接続される部分(段ボールが二重になった部分)に設ける必要がある。このように継ぎ代16が接続された部分は、段ボールが接着により重なるエリアである為、二重になった面が曲げにくく、折り曲げに対する反発力が強まることから、ケース開封時の化粧箱の露出が限定的になる。以上のことから、継ぎ代16により段ボールが二重になることのない側板3、側板4、側板5の罫線のいずれかに切り込みを設けることがより好ましく、継ぎ代16が接着されている側板6に対向する側板4の罫線に設けることがさらに好ましい。また、化粧箱の荷崩れに影響を及ぼさない範囲であれば、二枚以上の側板に切り込みを設けても良い。
左右一対の切り込み17A、18Aの長さは、開封時の化粧箱の露出する面積を広くとれるという観点で、同一であることが望ましいが、荷崩れを誘発せず、露出する面積を十分に確保できるのであれば、例えば図9(D)に示すようにそれぞれ異なる長さにしても良い。また、左右一対の切り込みは、側板の左右の辺(罫線)に設けるだけではなく、例えば図9(A)及び(C)に示すように、側板の左右の辺(罫線)よりも若干内側の位置に設けることもできる。さらに、左右一対の切り込みは必ずしも直線でなくてもよく、例えば図8に示すように天板2側から底板7側になるに従って中央寄りに湾曲した曲線状の切り込みを設けたり、図9(B)及び(C)に示すように屈曲したくの字状の切り込みを設けたりしてもよい。
本実施形態の効果を上げるため、図6に示すように折曲線19を設けることができる。すなわち段ボールケース1を天板2から開封する際、切り込み17A、18Aを設けた側板4の天板側領域の折り曲げがより容易になり、化粧箱(製品)側面の認識もより容易になる。折曲線19は、切り込み17A、18Aの終点を結び、底板2に対して平行な直線となることが望ましい。折曲線の形態としては特に限定されず、例えば罫線、点線、半切れ線でも良く、これらを連続的、あるいは断続的に付与しても良いし、付与せず、印刷やマーキング等による折りの誘導手段を用いても良い。
図7は、化粧箱と、段ボールケース1の側板3~6の内壁と、の間に生じる内部クリアランスを示す断面図である。内部クリアランスとは、段ボールケース1の長さ方向及び幅方向における側板内壁と化粧箱(製品)との間のクリアランスを指す。内部クリアランスが広いほど製品の取出しが容易になるが、一方で段ボールケース1の内部の自由度が高くなり、輸送時に段ボールケース1の各側板3~6に製品が接触したり製品同士が接触したりすることにより、輸送傷が増大してしまう。この為、内部クリアランスは狭ければ狭い方が良く、長さ方向と幅方向の内部クリアランスの最短距離(最小値)が5mm以下であることが望ましく、3mm以下であることが更に望ましく、1mm以下であることがより望ましい。なお、本実施形態を組み合わせることにより、輸送時の傷の抑制と共に引出性の向上の両立が可能になる。
以下、本発明を実施例及び比較例により具体的に説明するが、これに限定されるものではない。
(実施例1)
図10及び図11に示す通り、JISZ1507―3の表2:0201の形状であり、展開図における罫線(辺)の寸法が幅451mm、奥行266mm、深さ329mmとし、面C(側板4に相当する面)の深さ方向の罫線(辺)に、天板側の開口部を起点とした切り込みを50mm(段ボールケースの深さ方向の寸法の約15%)設け、切り込みの終点から底板に対して平行となる折曲線を付与した段ボールを準備した。段ボールは、紙質K6/S16/K5のAフルートとした。この段ボールの水分率を一定にする為に23℃50%の環境下で3日間静置した後、組立てて段ボールケースを得た。糊付は、継ぎ代と側板の接着、および底板側の内フラップと外フラップの接着にて行った。この際、熱溶融樹脂の接着剤を使用した。
段ボールケースに梱包する製品は、旭化成ホームプロダクツ社製サランラップ(登録商標)(30cm×20m)の略直方体状の化粧箱とし、化粧箱の水分率を一定にするために23℃50%の環境下で3日間静置した。その後、組み立てた段ボールケースの開口部として機能する天板側が正面になる様に倒し、化粧箱の底面が鉛直方向下方になるように配置した状態で、水平方向に10箱並べ、これを6段積み重ねた計60箱を段ボールケースに梱包した。この時の段ボールケース内部と化粧箱6段とで生じた高さ方向の内部クリアランスの最小値を、以下の要領で計測した。すなわち、シクネスゲージを、上記内部クリアランスのうち目視で狭いと認識した箇所に対し50mm程度水平に差し込み、シクネスゲージによって化粧箱又は段ボールが歪まない限度で最大の値を、1ケースあたり1か所、計10ケース測定した。但し、平板同士を接合する継ぎ代付近の内部クリアランス値は除外した。さらにこの段ボールケースを、上記化粧箱の底面が左側になるよう、90°回転させ、この時の段ボールケース内部と化粧箱10段とで生じた高さ方向のクリアランスを、シクネスゲージを用いて測定した。但し、平板同士を接合する継ぎ代付近の内部クリアランス値は除外した。これらの測定値計20点のうち最も小さい値を、内部クリアランス最小値とした。
その後、天板側の内フラップと外フラップを、熱溶融樹脂の接着剤を使用して接着し、底板の外フラップ同士の合わせ目を隠すようにガムテープで固定した。
〔振動試験〕
アイデックス株式会社製振動試験機(BF-50UT)を用い、梱包した段ボールケースに対し、天板2に相当する面を上にし、側板4に相当する面Cが当該試験機の正面に来るようにした状態で、以下の条件で振動を加えた。
Lo-周波数5Hz、Hi-周波数30Hz、掃引時間30秒、掃引回数40回
試験後、段ボールケースを開封して化粧箱を取出し、化粧箱を開封して内容物の傷つき状況を記録した。具体的には、化粧箱60箱中、ラップフィルムに対し長手方向に1mm以上の切断面またはめくれが生じたサンプルの数をカウントし、1箱以内であれば◎、5箱以内であれば○、10箱以内なら△、11箱以上であれば×とした。
〔官能試験〕
化粧箱を梱包した段ボールケースを30箱用意し、30名のモニターに対し以下の要領で化粧箱の取出し易さを評価した。
段ボールケースを床面から高さ70cmの机に設置した状態で、天板から段ボールケースを開封し、化粧箱を取り出すまでの一連の動作を実施した時の、取出し易さについて評価を行った。具体的には、評価者にはそれぞれ10点を与え、取出し易いものを10点、取り出しにくいものを0点とし、評価者30人の平均点を算出し、この平均点が9点以上であれば◎、7点以上であれば○、3点以上であれば△、3点未満は×とした。なお、評価環境は23℃、相対湿度50%RHの雰囲気とした。
(実施例2)
天板側の開口部を起点とした切り込みの長さを30mm(段ボールケースの深さ方向の寸法の9%)にした点以外は実施例1と同様の要領で評価した。
(実施例3)
天板側の開口部を起点とした切り込みの長さを100mm(段ボールケースの深さ方向の寸法の30%)にした点以外は実施例1と同様の要領で評価した。
(実施例4)
天板側の開口部を起点とした切り込みの長さを200mm(段ボールケースの深さ方向の寸法の61%)にした点以外は実施例1と同様の要領で評価した。
(実施例5)
図10及び図11に示す段ボールの面B(側板5に対応する面)及び面Cの深さ方向の罫線(辺)に、天板側の開口部を起点とした切り込みを50mm(段ボールケースの深さ方向の寸法の15%)設けた点以外は実施例1と同様の要領で評価した。
(実施例6)
切り込みの終点から底板に対して平行となる折曲線を設けなかった点以外は実施例1と同様の要領で評価した。
(比較例1)
天板側の開口部を起点とした切り込みを設けない点以外は実施例1と同様の要領で評価した。
(比較例2)
天板側の開口部を起点とした切り込みの長さを300mm(段ボールケースの深さ方向の寸法の約91%)にした点以外は実施例1と同様の要領で評価した。
(比較例3)
展開図における罫線寸法において、幅455mm、奥行270mm、深さ329mm、紙質K6/S16/K5のAフルートの段ボールとした点以外は実施例1と同様の要領で評価した。
以下の表1に、各実施例及び各比較例の試験結果を示した。
Figure 2023002048000002
表1に示した結果から明らかなように、本発明の実施例1~6に係る段ボールケースは、輸送時の振動による製品の傷発生率を抑制しつつ、段ボールケース天板からの製品の取出しやすさに優れたものであった。
本発明の段ボールケースは、巻回体包装化粧箱の梱包用として産業上の利用可能性を有する。
1…段ボールケース
2…天板
3・4・5・6…側板(平板)
7…底板
16…継ぎ代
17A・18A…切り込み
19…折曲線

Claims (9)

  1. 略直方体状の化粧箱を収納するための収納空間を備える段ボールケースであって、
    前記段ボールケースが所定の位置に設置されるときに鉛直方向下方側及び上方側に各々位置する底板及び天板と、前記底板と前記天板とを連結する側板と、を備え、
    少なくとも一つの側板は、平板状部分を有し、
    前記平板状部分又は前記平板状部分と隣接する部分との間の境界を形成する罫線には、前記天板側を起点とし前記底板側を終点として所定長延在する切り込みが設けられており、前記切り込みの前記終点を通る線よりも前記天板側の領域が前記収納空間と反対側に折り曲げられるように構成されている、段ボールケース。
  2. 前記平板状部分又は前記罫線には、前記切り込みが2本設けられており、前記切り込みの前記終点同士を繋ぐ線を折曲線として前記領域が折り曲げられるように構成されている、請求項1に記載の段ボールケース。
  3. 前記折曲線は、前記底板に対して平行である、請求項2に記載の段ボールケース。
  4. 前記底板は、平面視矩形状を呈しており、
    前記側板は、前記底板の各辺に連接された4枚の平板であり、
    前記平板状部分は、前記4枚の平板のうちの1枚である、請求項1から3の何れか一項に記載の段ボールケース。
  5. 前記4枚の平板のうち、平板同士を接合する継ぎ代が接着されている平板に対向する平板又はその平板と隣接する他の平板との間の境界を形成する罫線に対し、前記切り込みが設けられている、請求項4に記載の段ボールケース。
  6. 前記4枚の平板のうち、平板同士を接合する継ぎ代に連接されている平板又はその平板と隣接する平板との間の境界を形成する罫線に対し、前記切り込みが設けられている、請求項4に記載の段ボールケース。
  7. 前記化粧箱を梱包した際における前記段ボールケースの前記各板の内壁と前記化粧箱との間に生じる内部クリアランスの最小値が、2mm以下である、請求項4から6の何れか一項に記載の段ボールケース。
  8. 前記切り込みの長さの下限値が、10mmであり、
    前記切り込みの長さの上限値が、前記段ボールケースの深さ方向の寸法の67%である、請求項1から7の何れか一項に記載の段ボールケース。
  9. 前記化粧箱が、ラップフィルム巻回体の収容箱である、請求項1から8の何れか一項に記載の段ボールケース。



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