JP2023000853A - 空気調和機 - Google Patents
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Abstract
【課題】室外熱交換器の熱交換の効率が低下するのを抑制することができる空気調和機を得る。【解決手段】実施形態に係る空気調和機は、調整部を備える。調整部は、第1の配管と第2の配管とに接続された第3の配管と、第3の配管に設けられ、室外熱交換器の外側の空気の室外熱交換器に対する流れ方向において室外熱交換器の上流側に配置された上流側熱交換器と、第3の配管に設けられ、上流側熱交換器を流れる冷媒の量を調整する第1の弁と、を有し、室外熱交換器に向かって流れる空気の温度を上流側熱交換器の熱交換によって調整可能である。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、空気調和機に関する。
エアコンディショナのような空気調和機は、冷凍サイクルにおける冷媒の凝縮及び蒸発により、室内の温度を調節する。例えば冷房運転時において、冷媒は、室外熱交換器で凝縮し、室内熱交換器で蒸発する。
この種の空気調和機は、例えば、マンションのバルコニー等の風通しが悪く空気が滞留しやすい場所に設置された場合、冷房運転時に、空気調和機から排出された暖気を空気調和機が吸い込むという所謂ショートサーキットが発生し、室外熱交換器の熱交換の効率が低下する場合がある。
本発明が解決する課題の一例は、室外熱交換器の熱交換の効率が低下するのを抑制することができる空気調和機を得ることである。
本発明の実施形態に係る空気調和機は、室内熱交換器と、室外熱交換器と、第1の配管と、第2の配管と、圧縮機と、四方弁と、第1の膨張弁と、調整部と、制御装置と、を備える。前記第1の配管は、前記室内熱交換器と前記室外熱交換器とを接続し、冷媒が流れる。前記第2の配管は、前記室外熱交換器と前記室内熱交換器とを接続し、前記冷媒が流れる。前記圧縮機は、前記第1の配管に設けられ、前記冷媒を吸入する吸入口と、前記冷媒を吐出する吐出口と、を有する。前記四方弁は、前記第1の配管に設けられ、前記冷媒が流れる方向を変更可能である。前記第1の膨張弁は、前記第2の配管に設けられている。前記調整部は、前記第1の配管と前記第2の配管とに接続された第3の配管と、前記第3の配管に設けられ、前記室外熱交換器の外側の空気の前記室外熱交換器に対する流れ方向において前記室外熱交換器の上流側に配置された上流側熱交換器と、前記第3の配管に設けられ、前記上流側熱交換器を流れる冷媒の量を調整する第1の弁と、を有し、前記室外熱交換器に向かって流れる前記空気の温度を前記上流側熱交換器の熱交換によって調整可能である。前記制御装置は、前記圧縮機、前記四方弁、及び前記調整部を制御する。
前記空気調和機は、流路と、ファンと、を備える。前記流路は、前記上流側熱交換器が配置され、前記空気が流れる。前記ファンは、前記流路に配置され、前記流路中の前記空気を前記上流側熱交換器に向けて送る。
前記空気調和機では、例えば、前記流路は、前記室外熱交換器よりも下方に位置した入口を有する。
前記空気調和機は、例えば、蓄熱材を備える。前記蓄熱材は、前記第1の配管に設けられている。前記蓄熱材を通過した冷媒が前記室内熱交換器及び前記室外熱交換器を介さずに前記上流側熱交換器に流入可能である。
前記空気調和機では、例えば、前記制御装置は、前記室内熱交換器が設置される室内の人間を検出する人検出センサを備える。前記制御装置は、前記人検出センサが前記人間を検出しない場合に、前記蓄熱材を加熱する蓄熱運転または前記蓄熱材を冷却する蓄冷運転を行う。
前記空気調和機では、例えば、前記上流側熱交換器は、前記冷媒の流れに対して前記室外熱交換器と並列に配置されている。
前記空気調和機では、例えば、前記流路は、上方から前記空気が流入する入口を有する。前記上流側熱交換器は、前記入口の下方に配置されている。
前記空気調和機では、例えば、前記上流側熱交換器は、前記流れ方向で前記室外熱交換器と対向する位置に配置されている。
以上の空気調和機によれば、例えば、室外熱交換器の熱交換の効率が低下するのを抑制することができる。
以下に添付図面を参照して、実施形態について詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。
以下の複数の実施形態には、同様の構成要素が含まれている。それら同様の構成要素には共通の符号が付与されるとともに、重複する説明が省略される。また、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合がある。また、図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。また、本明細書では、序数は、部品や、部材、部位、位置、方向等を区別するためだけに用いられており、順番や優先度を示すものではない。
<第1の実施形態>
図1は、本実施形態に係る冷房運転時の空気調和機10を概略的に示す冷媒系統図である。空気調和機10は、例えば、家庭用のエアコンディショナである。なお、空気調和機10は、この例に限られず、業務用のエアコンディショナのような他の空気調和機であっても良い。
図1は、本実施形態に係る冷房運転時の空気調和機10を概略的に示す冷媒系統図である。空気調和機10は、例えば、家庭用のエアコンディショナである。なお、空気調和機10は、この例に限られず、業務用のエアコンディショナのような他の空気調和機であっても良い。
図1に示すように、空気調和機10は、室外機11と、室内機12と、冷媒配管13と、制御装置14とを有する。室外機11は、例えば、屋外に配置される。室内機12は、例えば、屋内に配置される。
空気調和機10は、室外機11と室内機12とが冷媒配管13により接続された冷凍サイクルを備える。室外機11と室内機12との間で、冷媒配管13を通り、冷媒が流れる。また、室外機11と室内機12とは、例えば電気配線により互いに電気的に接続される。
室外機11は、室外熱交換器21と、室外送風ファン22と、圧縮機23と、アキュムレータ24と、四方弁25と、第1の膨張弁31と、調整部53とを有する。調整部53は、第3の配管54と、第2の膨張弁32と、切替弁33,36と、開閉弁37と、逆止弁34と、副熱交換器64と、副送風ファン65とを有する。室内機12は、室内熱交換器41と、室内送風ファン42とを有する。副熱交換器64は、上流側熱交換器の一例であり、副送風ファン65は、ファンの一例である。
冷媒配管13は、例えば、銅またはアルミニウムのような金属で作られた管である。冷媒配管13は、第1の配管51と、第2の配管52と、第3の配管54とを有する。第1の配管51は、室内熱交換器41と室外熱交換器21とを接続する。圧縮機23、アキュムレータ24、四方弁25、及び切替弁36は、第1の配管51に設けられる。第2の配管52は、室外熱交換器21と室内熱交換器41とを接続する。第1の膨張弁31は、第2の配管52に設けられる。第3の配管54は、第1の配管51と第2の配管52とに接続される。
冷房運転において、冷媒は、第1の配管51を通って室内熱交換器41から第3の配管54を介して室外熱交換器21へ流れ、第2の配管52を通って室外熱交換器21から室内熱交換器41へ流れる。図1の矢印は、冷房運転時における冷媒の流れを示す。
図2は、本実施形態の暖房運転時の空気調和機10を概略的に示す冷媒系統図である。図2に示すように、暖房運転において、冷媒は、第1の配管51を通って室外熱交換器21から第3の配管54を介して室内熱交換器41へ流れ、第2の配管52を通って室内熱交換器41から室外熱交換器21へ流れる。図2の実線の矢印は、暖房運転時における冷媒の流れを示す。
室外機11の室外熱交換器21は、冷媒の流れる方向に応じて、蒸発器として冷媒の吸熱を行い、または凝縮器として冷媒の放熱を行う。室外送風ファン22は、室外熱交換器21に向かって送風し、室外熱交換器21における冷媒と空気との熱交換を促進する。言い換えると、室外送風ファン22は、室外熱交換器21と熱交換する気流を生成する。
圧縮機23は、吸入口23aと吐出口23bとを有する。圧縮機23は、吸入口23aから冷媒を吸入し、圧縮した冷媒を吐出口23bから吐出する。これにより、圧縮機23は、冷凍サイクルにおいて冷媒を圧縮するとともに、冷媒の循環を生じさせる。
アキュムレータ24は、圧縮機23の吸入口23aに接続される。アキュムレータ24は、気体状の冷媒と液体状の冷媒とを分離する。これにより、圧縮機23は、アキュムレータ24を通過した気体状の冷媒を吸入口23aから吸入することができる。アキュムレータ24は、圧縮機23と一体に構成されることで、圧縮機23の吸入口となることができる。
四方弁25は、室外熱交換器21と、室内熱交換器41と、圧縮機23の吐出口23bと、アキュムレータ24(圧縮機23の吸入口23a)とに接続される。四方弁25は、暖房運転時と冷房運転時とで、室外熱交換器21、室内熱交換器41、圧縮機23の吐出口23b、及びアキュムレータ24のそれぞれに接続される流路を切り替え、冷媒が流れる方向を変更する。
図1に示すように、冷房運転時において、四方弁25は、室外熱交換器21と圧縮機23の吐出口23bとを接続する。さらに、冷房運転時において、四方弁25は、室内熱交換器41とアキュムレータ24とを接続する。これにより、圧縮機23で圧縮された冷媒が室外熱交換器21へ流れ、室内熱交換器41で蒸発した冷媒がアキュムレータ24へ流れる。
図2に示すように、暖房運転時において、四方弁25は、室外熱交換器21とアキュムレータ24とを接続する。さらに、暖房運転時において、四方弁25は、室内熱交換器41と圧縮機23の吐出口23bとを接続する。これにより、圧縮機23で圧縮された冷媒が室内熱交換器41へ流れ、室外熱交換器21で蒸発した冷媒がアキュムレータ24へ流れる。
第1の膨張弁31及び第2の膨張弁32は、例えば、電磁膨張弁である。なお、第1の膨張弁31及び第2の膨張弁32は、他の膨張弁であっても良い。第1の膨張弁31及び第2の膨張弁32は、開度を制御されることで、通過する冷媒の量を調節する。第2の膨張弁32は、第1の弁の一例である。
室内機12の室内熱交換器41は、冷媒の流れる方向に応じて、蒸発器として吸熱し、または凝縮器として放熱する。室内送風ファン42は、室内熱交換器41に向かって送風し、室内熱交換器41と空気との熱交換を促進する。言い換えると、室内送風ファン42は、室内熱交換器41と熱交換する気流を生成する。
以上のように各要素が配置された空気調和機10において、第1の配管51は、領域51aと、領域51bと、領域51cと、領域51dとを有する。領域51aは、室内熱交換器41と四方弁25との間における第1の配管51の一部である。領域51bは、四方弁25とアキュムレータ24との間における第1の配管51の一部である。領域51bには、切替弁36が設けられている。領域51cは、圧縮機23の吐出口23bと四方弁25との間における第1の配管51の一部である。領域51dは、四方弁25と室外熱交換器21との間における第1の配管51の一部である。
第2の配管52は、領域52aと、領域52bとを有する。領域52aは、室外熱交換器21と第1の膨張弁31との間における第2の配管52の一部である。領域52bは、第1の膨張弁31と室内熱交換器41との間における第2の配管52の一部である。
第3の配管54は、領域54aと、領域54bと、領域54cと、領域54dとを有する。領域54aは、切替弁36と切替弁33との間における第3の配管54の一部である。領域54bは、切替弁33と第1の配管51の領域51bとの間における第3の配管54の一部である。領域54cは、切替弁33と第2の配管52の領域52bとの間における第3の配管54の一部である。領域54dは、領域54aと第1の配管51の領域51aとの間における第3の配管54の一部である。領域54dには、開閉弁37が設けられている。
第2の膨張弁32及び副熱交換器64は、第3の配管54の領域54bに直列に設けられる。
切替弁33,36は、例えば、三方弁である。なお、切替弁33,36は、四方弁のような、冷媒が流れる方向を変更可能な他の切替弁であっても良い。切替弁33は、第3の配管54の領域54a~54cのそれぞれに接続される流路を切り替え、冷媒が流れる方向を変更する。すなわち、切替弁33は、領域54aと領域54bとの接続と、領域54aと領域54cとの接続とを選択的に行うことができる。切替弁36は、四方弁25、圧縮機23の吸入口23a、及び第3の配管54の領域54aのそれぞれに接続される流路を切り替え、冷媒が流れる方向を変更する。すなわち、切替弁36は、四方弁25と圧縮機23の吸入口23aとの接続と、四方弁25と第3の配管54の領域54aとの接続と、を選択的に行うことができる。
逆止弁34は、第3の配管54の領域54bに設けられる。逆止弁34は、切替弁33から圧縮機23の吸入口23aへ向かう方向へ流れる冷媒を通過させる。一方、逆止弁34は、圧縮機23の吸入口23aから切替弁33へ向かう方向へ流れる冷媒を遮断する。
本実施形態の室外機11は、蓄熱材61と、温度センサ71~76と、人感センサ78とをさらに有する。
蓄熱材61、例えば、ブロック状の容器に充填された潜熱蓄熱材を有する。潜熱蓄熱材は、例えば、塩化カルシウムである。蓄熱材61は、他の潜熱蓄熱材を有しても良い。本実施形態における蓄熱材61、例えば、約10℃乃至約100℃の温度帯で使用可能な蓄熱材である。
蓄熱材61は、上述の例に限られず、例えば、顕熱蓄熱材のような他の蓄熱材であっても良いし、他の温度帯で使用可能な蓄熱材であっても良い。
蓄熱材61は、室内熱交換器41と四方弁25との間で、第1の配管51の領域51aに熱的に接続される。
蓄熱材61は、領域51aよりも、蓄積可能な熱量(蓄熱容量)が大きい。また、領域51a及び領域51bは、金属で作られており、蓄熱材61の潜熱蓄熱材に密着する。このため、領域51aと蓄熱材61の潜熱蓄熱材との間で、熱伝導が生じやすい。
温度センサ71は、例えば、室外機11の筐体中に配置される。具体的には、温度センサ71は、室外熱交換器21の中央部分に配置されうる。なお、図1等では、便宜上、温度センサ71は、室外熱交換器21から離間した位置に示されている。温度センサ71は、室外機11が配置された屋外の環境の外気温を検出する。温度センサ72は、室内熱交換器41に設けられる。温度センサ72は、室内熱交換器41を流れる冷媒の温度を検出する。例えば、温度センサ72は、室内熱交換器41を流れる冷媒の飽和温度が取得可能な位置に配置される。
温度センサ73は、蓄熱材61に設けられる。温度センサ73は、蓄熱材61の温度を検出する。温度センサ74は、アキュムレータ24の近傍において、第1の配管51の領域51bに設けられる。温度センサ74は、アキュムレータ24の近傍において、領域51bを流れる冷媒の温度を検出する。
温度センサ75は、副熱交換器64に設けられる。温度センサ72は、副熱交換器64の切替弁33側を流れる冷媒の温度を検出する。例えば、温度センサ72は、副熱交換器64を流れる冷媒の飽和温度が取得可能な位置に配置される。
温度センサ76は、室外熱交換器21に設けられる。温度センサ76は、室外熱交換器21を流れる冷媒の温度を検出する。例えば、温度センサ76は、室外熱交換器21を流れる冷媒の飽和温度が取得可能な位置に配置される。
人感センサ78は、室内機12に設けられる。人感センサ78は、室内機12が設置される室内の人間(動物)を検出する。
図3は、本実施形態の空気調和機10の室外機11を概略的に示す側面図である。図4は、本実施形態の空気調和機10の室外機11を概略的に示す平面図である。図3,図4に示すように、室外機11は、筐体11aと、ダクト11bと、を有する。筐体11aには、室外熱交換器21が収容されている。ダクト11bには、空気の流路11cが設けられている。流路11cは、入口11d,11eと、出口とが設けられている。入口11dは、室外熱交換器21よりも上方に配置され、入口11eは、室外熱交換器21よりも下方に配置されている。出口は、筐体11aと連通している、流路11cには、副熱交換器64と副送風ファン65とが、配置されている。副送風ファン65は、流路11c中の空気を副熱交換器64に向けて送る。副送風ファン65及び室外送風ファン22が回転動作することにより、室外熱交換器21の外側の空気(すなわち外気)が入口11d,11eから流路11cを通って、出口から筐体11a内に流入する。このとき、外気は、副熱交換器64で、副熱交換器64中の冷媒と熱交換される。筐体11a内に流入した空気は、室外熱交換器21で室外熱交換器21中の冷媒と熱交換されて筐体11aの出口から流出する。
図1に示すように、制御装置14は、例えば、室外制御装置14aと、室内制御装置14bとを有する。室外制御装置14aと室内制御装置14bとは、互いに電気配線により電気的に接続される。室外制御装置14a及び室内制御装置14bのうち少なくとも一方は、例えば、CPU(Central Processing Unit)またはマイクロコントローラのような制御装置と、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)と、フラッシュメモリのような記憶装置とを有するコンピュータである。なお、制御装置14は、この例に限られない。例えば、制御装置14は、室外制御装置14a及び室内制御装置14bのうち一方のみを有しても良い。
室外制御装置14aは、室外機11の室外送風ファン22、圧縮機23、四方弁25、第1の膨張弁31、第2の膨張弁32、切替弁33,36、及び副送風ファン65等を制御する。室内制御装置14bは、室内機12の室内送風ファン42等を制御する。
制御装置14が室外機11及び室内機12を制御することで、空気調和機10は、冷房運転、暖房運転、除湿運転、除霜運転、蓄冷運転、蓄熱運転及び他の運転を行う。室内制御装置14bは、例えば、リモートコントローラから信号を入力されても良いし、通信装置を通じてスマートフォンのような情報端末から信号を入力されても良い。
図5は、本実施形態の空気調和機10の構成を機能的に示すブロック図である。図5に示すように、本実施形態の空気調和機10は、室外ファン駆動回路81と、室内ファン駆動回路82と、副ファン駆動回路89と、インバータ回路83と、四方弁駆動回路84と、第1の膨張弁駆動回路85と、第2の膨張弁駆動回路86と、切替弁駆動回路87と、開閉弁駆動回路88とをさらに有する。
室外ファン駆動回路81は、室外送風ファン22の駆動回路である。室内ファン駆動回路82は、室内送風ファン42の駆動回路である。副ファン駆動回路89は、副送風ファン65の駆動回路である。インバータ回路83は、圧縮機23をインバータ制御し、圧縮機23の運転周波数を変更する。インバータ回路83は、例えば、PAM(Pulse Amplitude Modulation)方式のインバータ回路である。なお、インバータ回路83は、この例に限られない。
四方弁駆動回路84は、四方弁25の駆動回路である。第1の膨張弁駆動回路85は、第1の膨張弁31の駆動回路である。第2の膨張弁駆動回路86は、第2の膨張弁32の駆動回路である。切替弁駆動回路87は、切替弁33,36の駆動回路である。開閉弁駆動回路88は、開閉弁37の駆動回路である。
制御装置14は、温度センサ71~76と、人感センサ78と、室外ファン駆動回路81と、室内ファン駆動回路82と、副ファン駆動回路89と、インバータ回路83と、四方弁駆動回路84と、第1の膨張弁駆動回路85と、第2の膨張弁駆動回路86と、切替弁駆動回路87と、開閉弁駆動回路88とに接続される。制御装置14は、温度取得部91と、運転切替部92と、室外ファン制御部93と、副ファン制御部97と、室内ファン制御部94と、圧縮機制御部95と、弁制御部96とを備える。
温度取得部91は、温度センサ71~77を用いて、外気温、冷媒の温度、及び蓄熱材61の温度を取得する。例えば、温度取得部91は、温度センサ71~77の出力信号から、外気温、冷媒の温度、及び蓄熱材61の温度を算出する。
運転切替部92は、空気調和機10における冷房運転と、暖房運転と、除湿運転と、除霜運転と、蓄冷運転と、蓄熱運転とを切り替える。なお、運転切替部92は、空気調和機10の運転を他の運転方式に切り替えても良い。
室外ファン制御部93は、室外送風ファン22を制御する。例えば、室外ファン制御部93は、室外ファン駆動回路81を制御することで、室外送風ファン22のモータの回転数を制御する。
室内ファン制御部94は、室内送風ファン42を制御する。例えば、室内ファン制御部94は、室内ファン駆動回路82を制御することで、室内送風ファン42のモータの回転数を制御する。
副ファン制御部97は、副送風ファン65を制御する。例えば、副ファン制御部97は、副ファン駆動回路89を制御することで、副送風ファン65のモータの回転数を制御する。
圧縮機制御部95は、圧縮機23を制御する。例えば、圧縮機制御部95は、インバータ回路83を制御することで、インバータ制御により圧縮機23の運転周波数を制御する。
弁制御部96は、四方弁25、第1の膨張弁31、第2の膨張弁32、切替弁33,36、及び開閉弁37を制御する。弁制御部96は、四方弁駆動回路84を制御することで、四方弁25のアクチュエータを駆動し、四方弁25に冷媒が流れる方向を変更させる。弁制御部96は、第1の膨張弁駆動回路85及び第2の膨張弁駆動回路86を制御することで、第1の膨張弁31及び第2の膨張弁32の開度を変更させる。弁制御部96は、切替弁駆動回路87を制御することで、切替弁33,36に冷媒が流れる方向を変更させる。弁制御部96は、開閉弁駆動回路88を制御することで、開閉弁37の開閉(開弁状態、閉弁状態)、すなわち第3の配管54の領域54dの開放及び閉塞を制御する。
以下に、本実施形態の空気調和機10の冷房運転、蓄冷運転、暖房運転、及び蓄熱運転について説明する。なお、上述のように、空気調和機10は、冷房運転、蓄冷運転、暖房運転、蓄熱運転に限らず、除湿運転及び除霜運転のような他の運転を行うことができる。また、空気調和機10の冷房運転、蓄冷運転、暖房運転、蓄熱運転は、以下に説明される例に限られない。
図6は、本実施形態の空気調和機10の冷房運転制御の一例を示すフローチャートである。なお、例えば、空気調和機10の起動と冷房運転の開始が同時である場合、室外送風ファン22、圧縮機23、室内送風ファン42、副送風ファン65は停止している。この場合、室外ファン制御部93、室内ファン制御部94、圧縮機制御部95、及び副ファン制御部97は、冷房運転の開始時に、室外送風ファン22、圧縮機23、室内送風ファン42、及び副送風ファン65を起動する。
冷房運転中において、室外ファン制御部93は、室外送風ファン22の回転数を調整する。室内ファン制御部94は、室内送風ファン42の回転数を調整する。圧縮機制御部95は、圧縮機23の運転周波数を調整する。例えば、室内ファン制御部94は、室内機12が設置された室内の気温またはリモートコントローラから入力された信号に応じて、室内送風ファン42を弱風(低速)運転乃至強風(高速)運転の間で制御する。副ファン制御部97は、副送風ファン65を所定の回転数(送風強さ、風量)にする。
図6に示すように、冷房運転が開始されると、弁制御部96が四方弁駆動回路84及び切替弁駆動回路87を制御し、四方弁25及び切替弁33に冷媒が流れる方向を変更させる(S101)。また、このとき、弁制御部96は、開閉弁37を閉じ状態とする。これにより、室外熱交換器21と圧縮機23の吐出口23bとが接続されるとともに、室内熱交換器41とアキュムレータ24(圧縮機23の吸入口23a)とが接続される。すなわち、制御装置14は、圧縮機23の吐出口23bから室外熱交換器21へ冷媒が流れるように四方弁25を制御する冷房運転を実行する。さらに、四方弁25と圧縮機23の吸入口23aとが、切替弁36、第2の膨張弁32、副熱交換器64、切替弁33を経由して接続される。
次に、運転切替部92は、冷房運転を終了するか否かを判定する(S102)。例えば、リモートコントローラから空気調和機10が停止信号または他の運転への切替信号を入力された場合、運転切替部92は、冷房運転が終了するものと判定し(S102:Yes)、冷房運転を終了する。
冷房運転が終了しない場合(S102:No)、弁制御部96は、温度Taと温度Tcとの差(過熱度)が約0℃であるか否かを判定する(S103)。例えば、温度取得部91が、温度センサ72から、室内熱交換器41の温度Tcを取得する。さらに、温度取得部91は、温度センサ73から、蓄熱材61の温度Taを取得する。
弁制御部96は、過熱度(Ta-Tc)が約0℃であるか否かを判定する。例えば、弁制御部96は、所定の時間に亘って過熱度(Ta-Tc)が0±0.5℃の範囲内にあるか否かを判定する。なお、S103における判定はこの例に限られない。
過熱度(Ta-Tc)が約0℃でない場合(S103:No)、弁制御部96は、第1の膨張弁駆動回路85を制御し、第1の膨張弁31の開度を調整する(S104)。弁制御部96は、過熱度(Ta-Tc)が約0℃となるように、第1の膨張弁31の開度を調整する。S103において過熱度(Ta-Tc)が約0℃である場合(S103:Yes)、S104は省略される。
次に、弁制御部96は、温度Suと温度Tkとの差(過熱度)が1~2℃であるか否かを判定する(S105)。例えば、温度取得部91が、温度センサ74からアキュムレータ24の近傍における冷媒の温度Suを取得する。言い換えると、温度取得部91は、温度センサ74から、圧縮機23の吸入口23aに入る冷媒の温度Suを取得する。さらに、温度取得部91は、温度センサ75から第3の配管54の端部の近傍における冷媒の温度Tkを取得する。言い換えると、温度取得部91は、温度センサ75から、第2の蓄熱材62から出た冷媒の温度Tkを取得する。
弁制御部96は、過熱度(Su-Tk)が1~2℃であるか否かを判定する。例えば、弁制御部96は、所定の時間に亘って過熱度(Su-Tk)が1~2℃の範囲内にあるか否かを判定する。なお、S105における判定はこの例に限られない。
温度差(Su-Tk)が1~2℃でない場合(S105:No)、弁制御部96は、第2の膨張弁駆動回路86を制御し、第2の膨張弁32の開度を調整する(S106)。弁制御部96は、過熱度(Su-Tk)が1~2℃となるように、第2の膨張弁32の開度を調整する。S105において過熱度(Su-Tk)が1~2℃である場合(S105:Yes)、S106は省略される。
弁制御部96が第2の膨張弁32を調整し、または過熱度(Su-Tk)が1~2℃であるならば、S102に戻り、運転切替部92が冷房運転を終了するか否かを再度判定する。冷房運転が終了するまで、S102~S106が繰り返される。
図1に示すように、冷房運転において、圧縮機23の吐出口23bから吐出された高温高圧の気体状の冷媒は、四方弁25を通り、室外熱交換器21で放熱する。室外熱交換器21で凝縮した中温中圧の液状の冷媒は、第1の膨張弁31で減圧される。
第1の膨張弁31で減圧された低温低圧の液状の冷媒は、室内熱交換器41で吸熱する。室内熱交換器41で蒸発した気体状の冷媒は、蓄熱材61、四方弁25、及び切替弁36を通り、第2の膨張弁32で減圧される。さらに、冷媒は、副熱交換器64、切替弁33及びアキュムレータ24を通り、圧縮機23の吸入口23aに戻る。
このとき、本実施形態では、蓄熱材61は、以下に説明する蓄冷運転によって冷却されている。
図7は、本実施形態の空気調和機10の蓄冷運転制御の一例を示すフローチャートである。本実施形態の制御装置14は、例えば、空気調和機10が停止している夜間に、蓄冷運転を実行する。別の言い方をすると、制御装置14は、空気調和機10の低負荷時に蓄冷運転を実行する。なお、蓄冷運転が実行される時期は、この例に限られない。
まず、運転切替部92は、蓄冷運転の開始条件が達成されているか否かを判定する(S201)。例えば、運転切替部92は、空気調和機10が停止中であって、時刻が午前1時~3時(夜間)であると判定すると、蓄冷運転の開始条件が達成されていると判定する。
蓄冷運転の開始条件は、上述の例に限られない。例えば、運転切替部92は、外気温に基づいて蓄冷運転の開始条件を判定しても良い。この場合、温度取得部91が、温度センサ71から、外気温を取得する。運転切替部92は、空気調和機10が停止中であって、外気温が所定の時間に亘って閾値を下回る場合、蓄冷運転の開始条件が達成されていると判定する。
また、運転切替部92は、室内における人の存在に基づいて開始条件を判定しても良い。この場合、運転切替部92は、室内機12に設けられた人感センサ78の出力信号に基づき、室内が無人か否かを判定する。運転切替部92は、室内が所定の時間に亘って無人だと判定した場合、蓄冷運転の開始条件が達成されたと判定する。
さらに、運転切替部92は、空気調和機10の要求能力に基づいて蓄冷運転の開始条件を判定しても良い。この場合、運転切替部92は、室温とユーザーが設定した目標温度との差等に基づいて、空気調和機10の要求能力(室温を目標温度にするために空気調和機10に要求される冷却能力)を算出する。運転切替部92は、空気調和機10の要求能力が所定の閾値以下の場合に、蓄冷運転の開始条件が達成されたと判定する。
運転切替部92は、蓄冷運転の開始条件が達成されない場合(S201:No)、蓄冷運転を開始せずに待機する。蓄冷運転の開始条件が達成されると(S201:Yes)、室外ファン制御部93、室内ファン制御部94、圧縮機制御部95、及び副ファン制御部97は、室外送風ファン22、圧縮機23、室内送風ファン42、及び副送風ファン65を起動及び調整する(S202)。
弁制御部96は、冷房運転と同様に、四方弁25及び切替弁33に冷媒が流れる方向を変更させる。これにより、室外熱交換器21と圧縮機23の吐出口23bとが接続されるとともに、室内熱交換器41とアキュムレータ24(圧縮機23の吸入口23a)とが接続される。すなわち、制御装置14は、圧縮機23の吐出口23bから室外熱交換器21へ冷媒が流れるように四方弁25を制御する蓄冷運転を実行する。さらに、冷媒は、副熱交換器64、切替弁33及びアキュムレータ24を通り、圧縮機23の吸入口23aに戻る。
室外ファン制御部93及び圧縮機制御部95は、冷房運転と同様に、室外送風ファン22及び圧縮機23を制御する。なお、蓄冷運転における室外ファン制御部93及び圧縮機制御部95の制御は、冷房運転における制御と異なっても良い。
一方、室内ファン制御部94は、室内送風ファン42を微風(低速)運転に制御する。すなわち、室内ファン制御部94は、冷房運転における最低速度で、室内送風ファン42を回転させる。なお、室内ファン制御部94の制御は、この例に限られない。例えば、室内ファン制御部94は、室内送風ファン42を停止させても良い。副ファン制御部97は、副送風ファン65を所定の回転数(送風強さ、風量)にする。
次に、運転切替部92は、蓄冷運転を終了するか否かを判定する(S203)。例えば、リモートコントローラから空気調和機10が停止信号または他の運転への切替信号を入力された場合、運転切替部92は、蓄冷運転が終了するものと判定し(S203:Yes)、蓄冷運転を終了する。
蓄冷運転が終了しない場合(S203:No)、運転切替部92は、蓄冷運転の開始から所定時間が経過したか否かを判定する(S204)。例えば、運転切替部92は、蓄冷運転の開始から1時間が経過すると(S204:Yes)、蓄冷運転を終了する。
リモートコントローラから空気調和機10が停止信号を入力された場合、及び蓄冷運転の開始から所定時間が経過した場合、室外ファン制御部93、室内ファン制御部94、及び圧縮機制御部95は、室外送風ファン22、圧縮機23、及び室内送風ファン42を停止させる。
蓄冷運転の開始から所定時間が経過していない場合(S204:No)、弁制御部96は、温度Tcと温度Taとの差(過熱度)が約-2℃であるか否かを判定する(S205)。例えば、温度取得部91が、温度センサ72から、室内熱交換器41の温度Tcを取得する。さらに、温度取得部91は、温度センサ73から、蓄熱材61の温度Taを取得する。
弁制御部96は、過熱度(Tc-Ta)が約-2℃であるか否かを判定する。例えば、弁制御部96は、所定の時間に亘って過熱度(Tc-Ta)が-2℃であるか否かを判定する。なお、S205における判定はこの例に限られない。
過熱度(Tc-Ta)が約-2℃でない場合(S205:No)、弁制御部96は、第1の膨張弁駆動回路85を制御し、第1の膨張弁31の開度を調整する(S206)。弁制御部96は、過熱度(Tc-Ta)が約-2℃となるように、第1の膨張弁31の開度を調整する。例えば、弁制御部96は、第1の膨張弁31の開度を比較的大きく設定する。これは、室内熱交換器41で冷媒をガス化させないために行われる。S205において過熱度(Tc-Ta)が-2℃である場合(S205:Yes)、S206は省略される。
次に、弁制御部96は、温度Suと温度Tkとの差(過熱度)が1~2℃であるか否かを判定する(S207)。例えば、温度取得部91が、温度センサ74からアキュムレータ24の近傍における冷媒の温度Suを取得する。さらに、温度取得部91は、温度センサ75から第3の配管54の第2の端部53bの近傍における冷媒の温度Tkを取得する。
弁制御部96は、過熱度(Su-Tk)が1~2℃であるか否かを判定する。例えば、弁制御部96は、所定の時間に亘って過熱度(Su-Tk)が1~2℃の範囲内にあるか否かを判定する。なお、S207における判定はこの例に限られない。
過熱度(Su-Tk)が1~2℃でない場合(S207:No)、弁制御部96は、第2の膨張弁駆動回路86を制御し、第2の膨張弁32の開度を調整する(S208)。弁制御部96は、過熱度(Su-Tk)が1~2℃となるように、第2の膨張弁32の開度を調整する。S207において過熱度(Su-Tk)が1~2℃である場合(S207:Yes)、S208は省略される。
弁制御部96が第2の膨張弁32を調整し、または過熱度(Su-Tk)が1~2℃であるならば、S203に戻り、運転切替部92が蓄冷運転を終了するか否かを再度判定する。蓄冷運転が終了するまで、S203~S208が繰り返される。
図1に示すように、蓄冷運転において、圧縮機23の吐出口23bから吐出された高温高圧の気体状の冷媒は、四方弁25を通り、室外熱交換器21で放熱する。室外熱交換器21で凝縮した中温中圧の液状の冷媒は、第1の膨張弁31で減圧される。第1の膨張弁31で減圧された低温低圧の液状の冷媒は、第1の膨張弁31から室内熱交換器41へ流れる。
蓄冷運転において、弁制御部96は、室内熱交換器41から出た冷媒が気体よりも液体を多く含むように、第1の膨張弁31を制御する。さらに、蓄冷運転において、室内ファン制御部94は、室内熱交換器41から出た冷媒が気体よりも液体を多く含むように、室内送風ファン42を制御する。
例えば、上述のように、第1の膨張弁31は、過熱度(Tc-Ta)が-2℃となるように開度を調整される。これにより、冷媒は液状のまま室内熱交換器41を通過する。さらに、上述のように、室内送風ファン42は、弱風運転を行う。このため、室内熱交換器41において冷媒が熱交換しにくくなり、冷媒は液状のまま室内熱交換器41を通過する。なお、室内送風ファン42は、弱風運転することで、室内熱交換器41で結露が生じることを抑制する。
室内熱交換器41から出た低温低圧の液状の冷媒は、蓄熱材61と熱交換し、蓄熱材61を冷やす。
蓄熱材61から出た液状の冷媒は、第2の膨張弁32で減圧される。第2の膨張弁32で減圧された液状の冷媒は、副熱交換器64によって外気と熱交換する。言い換えると、第3の配管54の領域54aを流れる低温低圧の液状の冷媒は、外気と熱交換し、外気を冷却する。
副熱交換器64を流れる液状の冷媒は、外気によって温められ、気化する。副熱交換器64に気化させられた冷媒は、切替弁33及びアキュムレータ24を通って圧縮機23の吸入口23aに戻る。冷媒は、第2の蓄熱材62に気化されるため、液状のまま圧縮機23の吸入口23aに入ることを抑制できる。
蓄冷運転において、弁制御部96は、副熱交換器64の冷媒が気化するように、第2の膨張弁32を制御する。例えば、上述のように、第2の膨張弁32は、過熱度(Su-Tk)が1~2℃となるように開度を調整される。これにより、冷媒は副熱交換器64において外気との熱交換により気化する。別の表現によれば、第2の膨張弁32は、副熱交換器64へ供給される冷媒の量を調整することで、圧縮機23の吸入口23aに戻る冷媒の過熱度を調整する。
上述のように、蓄冷運転は1時間行われる。例えば夏であっても、夜間の外気温は昼間の外気温よりも低い。このため、蓄冷運転が行われる夜間に、蓄熱材61は十分に冷やされる。
蓄冷運転の後の冷房運転では、蓄熱材61が、室内熱交換器41から出た冷媒を冷やす。蓄熱材61に冷却された冷媒は、第2の膨張弁32で減圧され、副熱交換器64で外気と熱交換する。
副熱交換器64を流れる冷媒は、外気との熱交換により、気化する。外気との熱交換により気化させられた冷媒は、アキュムレータ24を通って圧縮機23の吸入口23aに戻る。冷媒は、第2の蓄熱材62に気化されるため、液状のまま圧縮機23の吸入口23aに入ることを抑制できる。
上述のように、第2の蓄熱材62は、室内熱交換器41に供給される冷媒を低温低圧の液状にするとともに、室内熱交換器41に十分な量の冷媒を供給する。これにより、空気調和機10は、外気温が高くても、室内熱交換器41の能力が低下することを抑制できる。また、蓄熱材61が領域51bで冷媒を冷やすことで、副熱交換器64が外気を冷やすことができる。
副熱交換器64で冷媒との熱交換により冷やされた外気が、室外熱交換器21を通過する。
図8は、本実施形態の空気調和機10の暖房運転制御の一例を示すフローチャートである。なお、例えば、空気調和機10の起動と暖房運転の開始が同時である場合、室外送風ファン22、圧縮機23、室内送風ファン42及び副送風ファン65は停止している。この場合、室外ファン制御部93、室内ファン制御部94、圧縮機制御部95、及び副ファン制御部97は、暖房運転の開始時に、室外送風ファン22、圧縮機23、室内送風ファン42、及び副送風ファン65を起動する。
図8に示すように、暖房運転が開始されると、弁制御部96が四方弁駆動回路84及び切替弁駆動回路87を制御し、四方弁25及び切替弁33,36に冷媒が流れる方向を変更させる(S301)。このとき、弁制御部96は、開閉弁37を閉じ状態とする。これにより、室内熱交換器41と圧縮機23の吐出口23bとが接続されるとともに、室外熱交換器21とアキュムレータ24(圧縮機23の吸入口23a)とが接続される。すなわち、制御装置14は、圧縮機23の吐出口23bから、蓄熱材61を通って室内熱交換器41に流れるように四方弁25を制御する暖房運転を実行する。さらに、第2の膨張弁32を通った冷媒が、第2の配管52の領域52bに流入するように切替弁33が制御される。また、四方弁25と圧縮機23の吸入口23aとが、第1の配管51の領域51bを経由して接続される。
次に、運転切替部92は、暖房運転を終了するか否かを判定する(S302)。例えば、リモートコントローラから空気調和機10が停止信号または他の運転への切替信号を入力された場合、運転切替部92は、暖房運転が終了するものと判定し(S302:Yes)、暖房運転を終了する。
暖房運転が終了しない場合(S302:No)、弁制御部96は、外気温が約4℃以下であるか否かを判定する(S303)。例えば、温度取得部91が、温度センサ71から、外気温Tmを取得する。
弁制御部96は、外気温Tmが約4℃以下であるか否かを判定する。例えば、弁制御部96は、所定の時間に亘って外気温が4℃以下にあるか否かを判定する。なお、S303における判定はこの例に限られない。
外気温Tmが約4℃以下でない場合(S303:No)、弁制御部96は、S302に戻る。外気温Tmが約4℃以下である場合(S303:Yes)、弁制御部96は、開閉弁37を開弁する(S304)。こにより、すなわち、制御装置14は、圧縮機23の吐出口23bから、蓄熱材61を通って室内熱交換器41及び第2の膨張弁32へ冷媒が流れるように四方弁25を制御する。
次に、弁制御部96は、外気温Tmが20度になるように第2の膨張弁32を調整するする(S305)。弁制御部96は、外気温Tmが20度に達していない場合は(S306:No)、S305に戻る。
弁制御部96は、外気温Tmが20度に達した場合は(S306:Yes)、開閉弁37を閉じて(S307)、S302に戻り、運転切替部92が暖房運転を終了するか否かを再度判定する。暖房運転が終了するまで、S302~S307が繰り返される。
図2に示すように、暖房運転において開閉弁37が開かれた状態で、室外熱交換器21で蒸発した気体状の冷媒は、四方弁25を通り、蓄熱材61と熱交換する。言い換えると、圧縮機23の吐出口23bから出て第1の配管51の領域51aを流れる高温高圧の冷媒は、蓄熱材61と熱交換する。これにより、領域51bを流れる冷媒は、蓄熱材61を加熱する。
蓄熱材61を加熱した冷媒の一部は、第2の膨張弁32で減圧される。第2の膨張弁32で減圧された冷媒は、副熱交換器64、切替弁33、第1の膨張弁31、室外熱交換器21、四方弁25を通り、圧縮機23の吸入口23aに戻る。
圧縮機23の吐出口23bから吐出された高温高圧の気体状の冷媒は、四方弁25を通り、蓄熱材61と熱交換する。蓄熱材61から出た冷媒は、室内熱交換器41で放熱する。本実施形態の暖房運転において、弁制御部96は、室内熱交換器41から出た冷媒が液体よりも気体を多く含むように、第1の膨張弁31を制御する。これにより、冷媒は気体状のままで室内熱交換器41を通過する。
気体状の冷媒は、液状の冷媒よりも、室内熱交換器41における熱交換の効率が高い。このため、第1の膨張弁31は、室内熱交換器41を通過する冷媒を気体状に保つことで、室内熱交換器41における熱交換の効率を向上させる。
副熱交換器64で冷媒との熱交換により加熱された外気が、室外熱交換器21を通過する。
図9は、第1の実施形態の空気調和機10の蓄熱運転制御の一例を示すフローチャートである。本実施形態の制御装置14は、例えば、空気調和機10が停止している夜間に、蓄熱運転を実行する。なお、蓄熱運転が実行される時期は、この例に限られない。
まず、運転切替部92は、蓄熱運転の開始条件が達成されているか否かを判定する(S401)。例えば、運転切替部92は、空気調和機10が停止中であって、時刻が午前1時~3時(夜間)であると判定すると、蓄熱運転の開始条件が達成されていると判定する。
蓄熱運転の開始条件は、上述の例に限られない。例えば、運転切替部92は、外気温に基づいて蓄熱運転の開始条件を判定しても良い。この場合、温度取得部91が、温度センサ71から、外気温を取得する。運転切替部92は、空気調和機10が停止中であって、外気温が所定の時間に亘って閾値を下回る場合、蓄熱運転の開始条件が達成されていると判定する。また、運転切替部92は、例えば、人工知能によって、ユーザが暖房運転の開始操作をする時刻の傾向を学習し、学習した暖房運転の開始の1時間前に蓄熱運転を開始してもよい。
また、運転切替部92は、室内における人の存在に基づいて開始条件を判定しても良い。この場合、運転切替部92は、室内機12に設けられた人感センサ78の出力信号に基づき、室内が無人か否かを判定する。運転切替部92は、室内が所定の時間に亘って無人だと判定した場合、蓄熱運転の開始条件が達成されたと判定する。
さらに、運転切替部92は、空気調和機10の要求能力に基づいて蓄熱運転の開始条件を判定しても良い。この場合、運転切替部92は、室温とユーザーが設定した目標温度との差等に基づいて、空気調和機10の要求能力(室温を目標温度にするために空気調和機10に要求される冷却能力)を算出する。運転切替部92は、空気調和機10の要求能力が所定の閾値以下の場合に、蓄熱運転の開始条件が達成されたと判定する。
運転切替部92は、蓄熱運転の開始条件が達成されない場合(S401:No)、蓄熱運転を開始せずに待機する。蓄熱運転の開始条件が達成されると(S401:Yes)、室外ファン制御部93、室内ファン制御部94、圧縮機制御部95、及び副ファン制御部97は、室外送風ファン22、圧縮機23、室内送風ファン42、及び副送風ファン65を起動及び調整する(S402)。
弁制御部96は、暖房運転と同様に、四方弁25及び切替弁33に冷媒が流れる方向を変更させる。また、このとき、弁制御部96は、開閉弁37を開く。また、弁制御部96は、第2の膨張弁32を全開にする。これにより、室内熱交換器41に流れる冷媒の量が少なくなる。また、このとき、圧縮機制御部95は、圧縮機23の周波数を規定の周波数以上に上げない。
次に、運転切替部92は、蓄熱運転を終了するか否かを判定する(S403)。例えば、リモートコントローラから空気調和機10が停止信号または他の運転への切替信号を入力された場合や既定の時間が経過した場合、運転切替部92は、蓄熱運転が終了するものと判定し(S403:Yes)、蓄熱運転を終了する。運転切替部92は、蓄熱運転が収容ではないと反対した場合(S403:No)、繰り返しS403の判定を行う。
図2に示すように、蓄熱運転において開閉弁37が開かれた状態で、室外熱交換器21で蒸発した気体状の冷媒は、四方弁25を通り、蓄熱材61と熱交換する。言い換えると、圧縮機23の吐出口23bから出て第1の配管51の領域51aを流れる高温高圧の冷媒は、蓄熱材61と熱交換する。これにより、領域51bを流れる冷媒は、蓄熱材61を加熱する。すなわち、蓄熱材61にエンタルピー(エネルギー)が蓄えられる。
蓄熱材61を加熱した冷媒の一部は、第2の膨張弁32で減圧される。第2の膨張弁32で減圧された冷媒は、副熱交換器64、切替弁33、第1の膨張弁31、室外熱交換器21、四方弁25を通り、圧縮機23の吸入口23aに戻る。
圧縮機23の吐出口23bから吐出された高温高圧の気体状の冷媒は、四方弁25を通り、蓄熱材61と熱交換する。蓄熱材61から出た冷媒は、室内熱交換器41で放熱する。本実施形態の暖房運転において、弁制御部96は、室内熱交換器41から出た冷媒が液体よりも気体を多く含むように、第1の膨張弁31を制御する。これにより、冷媒は気体状のままで室内熱交換器41を通過する。
気体状の冷媒は、液状の冷媒よりも、室内熱交換器41における熱交換の効率が高い。このため、第1の膨張弁31は、室内熱交換器41を通過する冷媒を気体状に保つことで、室内熱交換器41における熱交換の効率を向上させる。
以上のように、本実施形態の空気調和機10は、室内熱交換器41と、室外熱交換器21と、第1の配管51と、第2の配管52と、圧縮機23と、四方弁25と、第1の膨張弁31と、調整部53と、制御装置14と、を備える。第1の配管51は、室内熱交換器41と室外熱交換器21とを接続し、冷媒が流れる。第2の配管52は、室外熱交換器21と室内熱交換器41とを接続し、冷媒が流れる。圧縮機23は、第1の配管51に設けられ、冷媒を吸入する吸入口23aと、冷媒を吐出する吐出口23bと、を有する。四方弁25は、第1の配管51に設けられ、冷媒が流れる方向を変更可能である。第1の膨張弁31は、第2の配管52に設けられている。調整部53は、第1の配管51と第2の配管52とに接続された第3の配管54と、第3の配管54に設けられ、室外熱交換器21の外側の空気の室外熱交換器21に対する流れ方向において室外熱交換器21の上流側に配置された副熱交換器64(上流側熱交換器)と、第3の配管54に設けられ、副熱交換器64を流れる冷媒の量を調整する第2の膨張弁32(第1の弁)と、を有し、室外熱交換器21に向かって流れる空気の温度を副熱交換器64の熱交換によって調整可能である。制御装置14は、圧縮機23、四方弁25、及び調整部53を制御する。
このような構成によれば、冷房運転時に、例えば、ショートサーキットが発生した場合であっても、調整部53によって、室外熱交換器21に向かって流れる空気の温度を副熱交換器64の熱交換によって調整可能であるため、室外熱交換器21に向かって流れる空気の温度を下げるように調整可能である。したがって、室外熱交換器21の効率が低下するのを抑制することができる。また、暖房運転時に、外気温が比較的に低い場合であっても、調整部53によって、室外熱交換器21に向かって流れる空気の温度を副熱交換器64の熱交換によって調整可能であるため、室外熱交換器21に向かって流れる空気の温度を上げるように調整可能である。したがって、室外熱交換器21に霜が発生するのを抑制することができる。これにより、除霜運転をせずに済むので、室外熱交換器21の効率が低下するのを抑制することができる。よって、省エネルギー化を図ることができる。
ここで、本実施形態では、例えば、外気温度が43℃のときに、調整部53によって、室外熱交換器21に供給する外気の温度を20℃にするシミュレーションを実行した。こ結果、室外熱交換器21の周囲の外気の温度が下がる結果が得られた。また、本実施形態では、例えば、外気温度が2℃のときに、調整部53によって、室外熱交換器21に供給する外気の温度を7℃にするシミュレーションを実行した。こ結果、室外熱交換器21の周囲の外気の温度が上がる結果が得られた。
また、空気調和機10は、流路11cと、副送風ファン65(ファン)と、を備える。流路11cは、副熱交換器64が配置され、空気が流れる。副送風ファン65は、流路11cに配置され、流路11c中の空気を副熱交換器64に向けて送る。
このような構成によれば、流路11cを流れる空気を副熱交換器64によって効率的に冷却したり加熱したりすることができる。よって、室外熱交換器21の効率が低下するのをより一層抑制することができる。
また、流路11cは、室外熱交換器21よりも下方に位置した入口11eを有する。
このような構成によれば、例えば、室外熱交換器21の下方の領域の空気は、室外熱交換器21の上方の領域の空気よりも温度が低くなりやすいので、流路11cに比較的温度の低い空気を流入させることができる。よって、流路11cを流れる空気を副熱交換器64によって効率的に冷却することができる。
また、空気調和機10は、例えば、蓄熱材61を備える。蓄熱材61は、第1の配管51に設けられている。蓄熱材61を通過した冷媒が室内熱交換器41及び室外熱交換器21を介さずに副熱交換器64に流入可能である。
このような構成によれば、蓄熱材61の熱によって冷媒の温度を調整して副熱交換器64に流すことができる。
また、空気調和機10は、人感センサ78(人検出センサ)を備える。人感センサ78は、室内熱交換器41が設置される室内の人間を検出する。制御装置14は、人感センサ78が人間を検出しない場合に、蓄熱材61を加熱する蓄熱運転または冷却する蓄冷運転を行う。
このような構成によれば、蓄熱運転や蓄冷運転は、人間が室内にいない場合に行われるので、人間が蓄熱運転や蓄冷運転が実行されていることに気づくことが抑制される。
<第2の実施形態>
図10は、第2の実施形態に係る冷房運転時の空気調和機10を概略的に示す冷媒系統図である。図11は、第2の実施形態の暖房運転時の空気調和機10を概略的に示す冷媒系統図である。
図10は、第2の実施形態に係る冷房運転時の空気調和機10を概略的に示す冷媒系統図である。図11は、第2の実施形態の暖房運転時の空気調和機10を概略的に示す冷媒系統図である。
図10及び図11に示されるように、本実施形態は、調整部53等が第1の実施形態と異なる。本実施形態では、切替弁33,36(図1)と、蓄熱材61(図1)とが設けられていない。また、副熱交換器64は、室外熱交換器21と冷媒の流れ方向で並列に並べられている。また、温度センサ75は、副熱交換器64の中間部の温度を検出する。
図12は、第2の実施形態の空気調和機10の冷房運転制御の一例を示すフローチャートである。図12に示すように、冷房運転が開始されると、弁制御部96が四方弁駆動回路84及び切替弁駆動回路87を制御し、四方弁25に冷媒が流れる方向を変更させる(S501)。このとき、弁制御部96は、開閉弁37を閉じ状態とする。これにより、室外熱交換器21と圧縮機23の吐出口23bとが接続されるとともに、室内熱交換器41とアキュムレータ24(圧縮機23の吸入口23a)とが接続される。すなわち、制御装置14は、圧縮機23の吐出口23bから室外熱交換器21へ冷媒が流れるように四方弁25を制御する冷房運転を実行する。このときの冷媒の流れが、図10中の実線の矢印で示されている。
次に、運転切替部92は、冷房運転を終了するか否かを判定する(S502)。例えば、リモートコントローラから空気調和機10が停止信号または他の運転への切替信号を入力された場合、運転切替部92は、冷房運転が終了するものと判定し(S502:Yes)、冷房運転を終了する。
冷房運転が終了しない場合(S502:No)、弁制御部96は、外気温Tmが40℃以上であるか否かを判定する(S503)。弁制御部96は、外気温Tmが40℃以上ではない場合には(S503:No)、S502に戻る。
弁制御部96は、外気温Tmが40℃以上であると判定した場合(S503:Yes)、Su-Tcが3℃以上であるか否かを判定する(S504)。ここで、Tcは、温度センサ72が計測する温度である。弁制御部96は、Su-Tcが3℃以上ではない場合には(S504:No)、S502に戻る。
弁制御部96は、Su-Tcが3℃以上であると判定した場合には(S504:Yes)、開閉弁37を開くとともに、Tnが35℃となるように第2の膨張弁32を調整する(S505)。これにより、第1の膨張弁31と圧縮機23の吸入口23aとが、第3の配管54を介して接続され、副熱交換器64、第2の膨張弁32に冷媒が流れる。この冷媒の流れが、図10中の点線の矢印で示されている。ここで、Tnは、温度センサ71が温度を検出する部位の空気の温度との検出温度(外気温)と温度センサ75が温度を検出する部位の空気との混合空気の温度であり、所定の式に基づいて求められる。所定の式は、例えば、空気調和機10の上方からの空気量や、副熱交換器64による冷気の供給量に基づいて定められうる。また、このとき、副熱交換器64によって冷却された外気(冷気)が室外熱交換器21に流れるので、圧縮機23の高圧側の圧力が下がる。このとき、副熱交換器64による外気の冷却量を確保するために圧縮機23の消費電気量が大きくならないように。圧縮機23の周波数が制御される。
弁制御部96は、Tnが35℃となっていない場合には(S506:No)、S505に戻る。弁制御部96は、Tnが35℃となった場合には(S506:Yes)、開閉弁37と第2の膨張弁32とを閉弁する(S507)。
以上の構成では、開閉弁37が開いている場合には、低温の冷媒が副熱交換器64を通る過程で、外気と熱交換し、外気が冷却される。冷却された外気が、室外熱交換器21を通過する。
図13は、第2の実施形態の空気調和機10の暖房運転制御の一例を示すフローチャートある。図13に示すように、暖房運転が開始されると、弁制御部96が四方弁駆動回路84及び切替弁駆動回路87を制御し、四方弁25に冷媒が流れる方向を変更させる(S601)。このとき、弁制御部96は、開閉弁37を閉じ状態とする。これにより、室内熱交換器41と圧縮機23の吐出口23bとが接続されるとともに、室外熱交換器21とアキュムレータ24(圧縮機23の吸入口23a)とが接続される。すなわち、制御装置14は、圧縮機23の吐出口23bから、室内熱交換器41に流れるように四方弁25を制御する暖房運転を実行する。また、四方弁25と圧縮機23の吸入口23aとが、第1の配管51の領域51bを経由して接続される。
次に、運転切替部92は、暖房運転を終了するか否かを判定する(S602)。例えば、リモートコントローラから空気調和機10が停止信号または他の運転への切替信号を入力された場合、運転切替部92は、暖房運転が終了するものと判定し(S602:Yes)、暖房運転を終了する。
暖房運転が終了しない場合(S602:No)、弁制御部96は、外気温が約4℃以下であるか否かを判定する(S603)。例えば、温度取得部91が、温度センサ71から、外気温Tmを取得する。
弁制御部96は、外気温Tmが約4℃以下であるか否かを判定する。例えば、弁制御部96は、所定の時間に亘って外気温が4℃以下にあるか否かを判定する。なお、S603における判定はこの例に限られない。
外気温Tmが約4℃以下でない場合(S603:No)、弁制御部96は、S602に戻る。外気温Tmが約4℃以下である場合(S603:Yes)、弁制御部96は、Su-Tcが3℃以上であるか否かを判定する(S604)。弁制御部96は、Su-Tcが3℃以上ではないと判定した場合には(S604:No)、S602に戻る。
弁制御部96は、Su-Tcが3℃以上であると判定した場合には(S604:Yes)、開閉弁37を開弁するとともに、温度Tnが7℃になるように第2の膨張弁32を調整する(S605)。これにより、第1の膨張弁31と圧縮機23の吸入口23aとが、第3の配管54を介して接続され、副熱交換器64、第2の膨張弁32に冷媒が流れる。この冷媒の流れが、図11中の点線の矢印で示されている。また、このとき、副熱交換器64によって加熱された外気(冷気)が室外熱交換器21に流れるので、圧縮機23の低圧側の圧力が下がる。これにより、圧縮機23の高圧側と低圧側との圧力差が小さくなるので、圧縮機23の消費電気量が軽減される。副熱交換器64による外気の加熱量を確保するために圧縮機23の消費電気量が大きくならないように。圧縮機23の周波数が制御される。
次に、弁制御部96は、温度Tnが7℃になっていない場合には(S606:No)、S605に戻る。
弁制御部96は、温度Tnが7℃になった場合は(S606:Yes)、開閉弁37及び第2の膨張弁32を閉じて(S607)、S602に戻り、運転切替部92が暖房運転を終了するか否かを再度判定する。暖房運転が終了するまで、S602~S607が繰り返される。
以上の構成では、開閉弁37が開いている場合には、高温の冷媒が副熱交換器64を通る過程で、外気と熱交換し、外気が加熱される。加熱された外気が、室外熱交換器21を通過する。
以上のように、本実施形態では、冷房運転時に、開閉弁37が開いている場合には、低温の冷媒が副熱交換器64を通る過程で、外気と熱交換し、外気が冷却される。冷却された外気が、室外熱交換器21を通過する。よって、室外熱交換器21の効率が低下するのを抑制することができる。また、本実施形態では、暖房運転時に、開閉弁37が開いている場合には、高温の冷媒が副熱交換器64を通る過程で、外気と熱交換し、外気が加熱される。加熱された外気が、室外熱交換器21を通過する。よって、室外熱交換器21の効率が低下するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、切替弁33,36(図1)と、蓄熱材61(図1)とが設けられていないので、空気調和機10の構成の簡素化及び低コスト化をすることができる。
<第3の実施形態>
図14は、第3の実施形態の空気調和機10を概略的に示す側面図である。図14に示すように、本実施形態では、流路11cは、上方から空気が流入する入口11dを有する。副熱交換器64Aは、入口11dの下方に配置されている。また、副熱交換器64Bは、冷媒の流れ方向で室外熱交換器21と対向する位置に配置されている。なお、副熱交換器64A,64Bは、どちらか一方が設けられていればよい。
図14は、第3の実施形態の空気調和機10を概略的に示す側面図である。図14に示すように、本実施形態では、流路11cは、上方から空気が流入する入口11dを有する。副熱交換器64Aは、入口11dの下方に配置されている。また、副熱交換器64Bは、冷媒の流れ方向で室外熱交換器21と対向する位置に配置されている。なお、副熱交換器64A,64Bは、どちらか一方が設けられていればよい。
以上のように、本実施形態では、流路11cは、上方から空気が流入する入口11dを有する。副熱交換器64Aは、入口11dの下方に配置されている。
このような構成によれば、暖房時に比較的暖かい外気を副熱交換器64Aに導入することができるので、室外熱交換器21の効率が低下するのを抑制することができる。
また、副熱交換器64は、冷媒の流れ方向で室外熱交換器21と対向する位置に配置されている。
このような構成によれば、副熱交換器64から室外熱交換器21に向か冷媒の流れが滑らかになりやすい。
<制御装置のハードウェア構成>
図15は、第1~第3の実施形態の制御装置14のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。制御装置14は、例えば、図15に示すようなハードウェア構成のコンピュータ100により実現される。
図15は、第1~第3の実施形態の制御装置14のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。制御装置14は、例えば、図15に示すようなハードウェア構成のコンピュータ100により実現される。
コンピュータ100は、例えば、CPU101と、ROM102と、RAM103と、記憶装置104と、インターフェース(I/F)106とを有する。CPU101、ROM102、RAM103、記憶装置104、及びI/F106は、バスにより接続されている。
CPU101は、記憶装置104に記憶されたプログラムをRAM103に展開して実行し、各部を制御して入出力を行ったり、データの加工を行ったりすることができる。ROM102には、オペレーティングシステムの起動用プログラムを記憶装置104からRAM103に読み出すスタートプログラムが記憶されている。
記憶装置104は、例えば、フラッシュメモリである。記憶装置104は、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、及びデータを記憶している。これらのプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルで、コンピュータで読み取り可能な記録メディアに記録して配布される。また、プログラムは、サーバからダウンロードすることにより配布されても良い。
I/F106は、例えば、温度センサ71~76、室外ファン駆動回路81、室内ファン駆動回路82、インバータ回路83、四方弁駆動回路84、第1の膨張弁駆動回路85、第2の膨張弁駆動回路86、及び切替弁駆動回路87に接続するためのインターフェース装置である。
本実施形態のコンピュータ100で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供され得る。
また、本実施形態のコンピュータ100で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態のコンピュータ100で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。また、本実施形態のプログラムを、ROM102等に予め組み込んで提供するように構成しても良い。
このようなコンピュータ100を制御装置14として機能させるためのプログラムは、温度取得モジュールと、運転切替モジュールと、室外ファン制御モジュールと、室内ファン制御モジュールと、圧縮機制御モジュールと、弁制御モジュールと、を含むモジュール構成となっている。コンピュータ100は、実際のハードウェアとしてはプロセッサ(CPU101)が記憶媒体(記憶装置104等)からプログラムを読み出して実行することにより、各モジュールが主記憶装置(RAM103)上にロードされる。これにより、プロセッサ(CPU101)は、図5の温度取得部91、運転切替部92、室外ファン制御部93、室内ファン制御部94、圧縮機制御部95、弁制御部96、及び副ファン制御部97として機能する。なお、コンピュータ100は、温度取得部91、運転切替部92、室外ファン制御部93、室内ファン制御部94、圧縮機制御部95、弁制御部96、及び副ファン制御部97の構成の一部または全部がハードウェアにより実現されていても良い。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…空気調和機、11c…流路、11d,11e…入口、14…制御装置、21…室外熱交換器、23…圧縮機、23a…吸入口、23b…吐出口、25…四方弁、31…第1の膨張弁、32…第2の膨張弁、33,36…切替弁、41…室内熱交換器、64…副熱交換器51…第1の配管、52…第2の配管、53…調整部、54…第3の配管、61…蓄熱材、64,64A,64B…副熱交換器、65…副送風ファン(ファン)。
Claims (8)
- 室内熱交換器と、
室外熱交換器と、
前記室内熱交換器と前記室外熱交換器とを接続し、冷媒が流れる、第1の配管と、
前記室外熱交換器と前記室内熱交換器とを接続し、前記冷媒が流れる、第2の配管と、
前記第1の配管に設けられ、前記冷媒を吸入する吸入口と、前記冷媒を吐出する吐出口と、を有する圧縮機と、
前記第1の配管に設けられ、前記冷媒が流れる方向を変更可能な、四方弁と、
前記第2の配管に設けられた第1の膨張弁と、
前記第1の配管と前記第2の配管とに接続された第3の配管と、前記第3の配管に設けられ、前記室外熱交換器の外側の空気の前記室外熱交換器に対する流れ方向において前記室外熱交換器の上流側に配置された上流側熱交換器と、前記第3の配管に設けられ、前記上流側熱交換器を流れる冷媒の量を調整する第1の弁と、を有し、前記室外熱交換器に向かって流れる前記空気の温度を前記上流側熱交換器の熱交換によって調整可能な調整部と、
前記圧縮機、前記四方弁、及び前記調整部を制御する制御装置と、
を備えた空気調和機。 - 前記上流側熱交換器が配置され、前記空気が流れる流路と、
前記流路に配置され、前記流路中の前記空気を前記上流側熱交換器に向けて送るファンと、
を備えた請求項1に記載の空気調和機。 - 前記流路は、前記室外熱交換器よりも下方に位置した入口を有した、請求項2に記載の空気調和機。
- 第1の配管に設けられた蓄熱材を備え、
前記蓄熱材を通過した冷媒が前記室内熱交換器及び前記室外熱交換器を介さずに前記上流側熱交換器に流入可能な、請求項1~3のうちいずれか一つに記載の空気調和機。 - 前記室内熱交換器が設置される室内の人間を検出する人検出センサを備え、
前記制御装置は、前記人検出センサが前記人間を検出しない場合に、前記蓄熱材を加熱する蓄熱運転または前記蓄熱材を冷却する蓄冷運転を行う、請求項4に記載の空気調和機。 - 前記上流側熱交換器は、前記冷媒の流れに対して前記室外熱交換器と並列に配置された、請求項1~5のうちいずれか一つに記載の空気調和機。
- 前記流路は、上方から前記空気が流入する入口を有し、
前記上流側熱交換器は、前記入口の下方に配置された、請求項2に記載の空気調和機。 - 前記上流側熱交換器は、前記流れ方向で前記室外熱交換器と対向する位置に配置された、請求項1~7のうちいずれか一つに記載の空気調和機。
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