JP2022553833A - エストロゲン受容体調節薬の塩及び形態 - Google Patents

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Abstract

本明細書に記載の化合物Aの塩及び形態は、エストロゲン受容体α調節薬である。そのような塩及び/又は形態は、乳癌などの過剰な細胞増殖を特徴とする病態を含む、エストロゲン受容体α依存性及び/又はエストロゲン受容体α媒介性の疾病又は病態を治療するのに有用となり得る。

Description

(任意の優先権出願を参照することによる組み込み)
例えば、本出願と共に提出される出願データシート又は請求において、外国又は国内優先権の主張が確認される全ての出願が、37 CFR 1.57並びに規則4.18及び20.6に基づき、参照により本明細書に組み込まれ、これには、2019年11月4日に出願された米国仮出願第62/930153号が含まれる。
(発明の分野)
本出願は、エストロゲン受容体α調節薬である化合物、塩、及び塩形態、並びに、癌などの過剰な細胞増殖を特徴とする病態を治療するためにそれらを使用する方法に関する。
多くの癌細胞は、エストロゲン受容体(estrogen receptor、ER)を発現し、エストロゲンによって調節される成長特性を有する。ERを標的にする多くの乳癌薬物療法が開発されてきた。多くの場合、薬物は、ERに対して作動作用及び/又は拮抗作用を有する選択的エストロゲン受容体調節薬(selective estrogen receptor modulators、SERM)である。例えば、フルベストラントは、転移性乳癌の治療のために使用される薬物である。それは、ERαに対して拮抗作用を有し、選択的エストロゲン受容体α分解薬(selective estrogen receptor alpha degrader、SERD)と見なされる。フルベストラントは、以下の化学構造を有する。
Figure 2022553833000002
現時点で、米国において乳癌の治療に承認されている唯一のSERDが、フルベストラントである。しかしながら、フルベストラントの臨床的有効性は限られ、フルベストラントは、筋肉内注射を介して投与されなければならない。多くの経口投与されるSERD(例えば、AZD9496、RAD1901、LSZ102、H3B-9545、G1T48、D-0502、SHR9549、ラソフォキシフェン、ARV-378、GDC-9545、SAR439859、及びAZD9833)が現在臨床開発中であるが、現時点で、米国において乳癌の治療に承認されている経口SERDはない(上記で参照されたDe Savi,C.らの出版物を参照されたい)。したがって、エストロゲンによって調節される成長特性を有する、乳癌などの増殖性疾患の研究及び治療において有用である、耐性良好な経口投与SERD又はSERMの長年にわたる必要性が依然としてある。
国際公開第2017/172957号
Remington’s Pharmaceutical Sciences、20th ed.、Lippincott Williams&Wilkins、Philadelphia Pa.、173(2000) 米国薬局方37th ed.、503-509(2014)
本明細書に開示されるいくつかの実施形態は、化合物Aの薬学的に許容される塩に関し、この薬学的に許容される塩は、化合物Aの硫酸水素塩である。本明細書に開示される他の実施形態は、化合物Aの薬学的に許容される塩に関し、この薬学的に許容される塩は、化合物Aの硫酸塩である。化合物Aの1つ以上の塩形態に関連した、本明細書に開示される更なる他の実施形態。いくつかの実施形態では、化合物Aの薬学的に許容される塩は、結晶質であってよい。いくつかの実施形態では、結晶質の化合物Aの薬学的に許容される塩は、多形として存在してもよい。
本明細書に開示される更に他の実施形態は、医薬組成物に関し、この医薬組成物は、有効量の1つ以上の塩化合物A、及び/又は化合物Aの1つ以上の塩形態と、薬学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤、又はこれらの組み合わせと、を含んでいてよい。
本明細書に開示される更に他の実施形態は、治療方法に関し、この治療方法は、エストロゲン受容体α依存性、及び/又はエストロゲン受容体α媒介性の疾病又は病態の治療を必要とする対象を特定することと、有効量の、1つ以上の塩化合物A、及び/若しくは又は1つ以上の化合物Aの塩形態、又は、有効量の1つ以上の塩化合物A、及び/若しくは1つ以上の化合物Aの塩形態を含んでいてよい医薬組成物を、その対象に投与することと、を含んでいてよい。いくつかの実施形態では、疾患又は状態は、乳癌及び婦人科癌から選択され得る。いくつかの実施形態では、疾病又は病態は、乳癌、子宮内膜癌、卵巣癌、及び子宮頸癌から選択され得る。
本明細書に開示されるいくつかの実施形態は、エストロゲン受容体α依存性、及び/又はエストロゲン受容体α媒介性の疾病又は病態の治療のための使用における、1つ以上の塩化合物A、及び/若しくは又は1つ以上の化合物Aの塩形態、又は、有効量の1つ以上の塩化合物A、及び/若しくは1つ以上の化合物Aの塩形態を含んでいてよい医薬組成物の使用に関する。本明細書に開示される他の実施形態は、エストロゲン受容体α依存性、及び/又はエストロゲン受容体α媒介性の疾病又は病態の治療に使用する薬剤の調製における、1つ以上の塩化合物A、及び/若しくは又は1つ以上の化合物Aの塩形態、又は、有効量の1つ以上の塩化合物A、及び/若しくは1つ以上の化合物Aの塩形態を含んでいてよい医薬組成物の使用に関する。
これら及び他の実施形態は、以下により詳細に記載される。
形態Aの代表的なX線粉末回折(X-ray powder diffraction、XRPD)パターンを提供する。 形態Aの代表的なDSCサーモグラムを提供する。 形態Aの代表的なH NMRスペクトルを提供し、溶媒はCDODである。 形態Aの代表的なH NMRスペクトルを提供し、溶媒はDMSO-dである。 形態Cの代表的なXRPDパターンを提供する。 形態Cの代表的なDSCサーモグラムを提供する。 形態CのTGAサーモグラムと共に、第2の代表的なDSCサーモグラムを提供する。 形態Cの代表的なH NMRスペクトルを提供し、溶媒はDMSO-dである。 形態Dの代表的なXRPDパターンを提供する。 形態Dの代表的なDSCサーモグラムを提供する。 形態Eの代表的なXRPDパターンを提供する。 形態Eの代表的なDSCサーモグラムを提供する。 形態D、形態E及び遊離塩基形態Iの代表的なXRPDパターンを提供し、ここで遊離塩基形態IのXRPDパターンは参考として用いられている。 化合物Aの第1のHCl塩の代表的なXRPDパターンを提供する。 化合物Aの第2のHCl塩の代表的なXRPDパターンを提供する。 化合物Aの第1のHCl塩(HCl塩形態A)、化合物Aの第2のHCl塩(HCl塩形態B)及び遊離塩基形態Iの代表的なXRPDパターンを提供し、ここで遊離塩基形態IのXRPDパターンは参考として用いられている。 化合物Aの第1のHCl塩(形態AのHCl塩)の代表的なDSCサーモグラムを、TGAサーモグラムと共に提供する。 化合物Aのクエン酸塩及び遊離塩基形態Iの代表的なXRPDパターンを提供し、ここで遊離塩基形態IのXRPDパターンは参考として用いられている。 化合物Aのクエン酸塩の代表的なDSCサーモグラムを、TGAサーモグラムと共に提供する。 化合物Aの第1のメシル酸塩の代表的なXRPDパターンを提供する。 化合物Aの第2のメシル酸塩の代表的なXRPDパターンを提供する。 化合物Aの第1のメシル酸塩(形態Aのメシル酸塩)、化合物Aの第2のメシル酸塩(形態Bのメシル酸塩)及び遊離塩基形態Iの代表的なXRPDパターンを提供し、ここで遊離塩基形態IのXRPDパターンは参考として用いられている。 化合物Aの第1のメシル酸塩(メシル酸塩形態A)の代表的なDSCサーモグラムを、TGAサーモグラムと共に提供する。 化合物Aの第2のメシル酸塩(メシル酸塩形態B)の代表的なDSCサーモグラムを、TGAサーモグラムと共に提供する。 化合物Aのベシル酸塩及び遊離塩基形態Iの代表的なXRPDパターンを提供し、ここで遊離塩基形態IのXRPDパターは参考として用いられている。 化合物Aのベシル酸塩の代表的なDSCサーモグラムを、TGAサーモグラムと共に提供する。 化合物Aのコリン塩の代表的なXRPDパターンを提供する。 化合物Aのコリン塩及び遊離塩基形態Iの代表的なXRPDパターンを提供し、ここで遊離塩基形態IのXRPDパターは参考として用いられている。 化合物Aのコリン塩の第2の代表的なDSCサーモグラムを、TGAサーモグラムと共に提供する。 形態Iの遊離塩基の代表的なDSCサーモグラムを、TGAサーモグラムと共に提供する。 初期、1日後、3日後、及び7日後の遊離塩基形態Iの代表的なXRPDパターンを提供する。 形態Aの代表的なXRPDパターンを提供する(加熱前、100℃に加熱後、及び150℃に加熱後)。 100℃に加熱後の形態Aの代表的なDSCサーモグラム及びTGAサーモグラムを提供する。 150℃に加熱後の形態Aの代表的なDSCサーモグラム及びTGAサーモグラムを提供する。 形態Aの代表的なH NMRスペクトルを提供する(加熱前、100℃に加熱後、及び150℃に加熱後)。 (1)形態Aの、150℃に加熱した試料、及び(2)最初に40℃で3時間、真空下で乾燥させた試料のTGAサーモグラムを提供する。 1週間後の形態Aの代表的なXRPDパターンを提供する(初期、25℃/相対湿度60%、及び50℃/相対湿度75%)。 1週間後の形態Cの代表的なXRPDパターンを提供する(初期、25℃/相対湿度60%、及び50℃/相対湿度75%)。 150℃に加熱する前後の形態Cの代表的なXRPDパターン、及び形態Aの代表的なXRPDパターンを提供する。 化合物Aの第2のHCl塩の代表的なXRPDパターンを提供する(試料調製前及び試料再調製後)。 粉砕前後の化合物Aの第1のメシル酸塩及び形態Aの代表的なXRPDを提供する。 化合物Aのシュウ酸塩及び遊離塩基形態Iの代表的なXRPDパターンを提供し、ここで遊離塩基形態IのXRPDパターは参考として用いられている。 形態A、形態B、及び遊離塩基形態Iの各々の代表的なXRPDパターンを提供する。
定義
別段の定めがない限り、本明細書で使用される全ての技術及び科学用語は、当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書で参照される全ての特許、出願、公開出願、及び他の出版物は、特に明記しない限り、参照によりそれらの全体が組み込まれる。本明細書のある用語に対して複数の定義が存在する場合、特に明記しない限り、この節にある定義が優先される。
特に明記しない限り、本明細書で使用される「結晶質」及び関連する用語は、物質、成分、生成物、又は形態を説明するために使用される場合、例えば、X線回折によって判定した際に、その物質、成分、生成物、又は形態が、実質的に結晶質であることを意味する(例えば、非特許文献1、非特許文献2を参照されたい)。
本明細書で使用される場合、特に明記しない限り、「約」及び「およそ」という用語は、組成物又は剤形の成分の用量、量、又は重量パーセントに関連して使用される場合、指定した用量、量、又は重量パーセントから得られるものと同等の薬理学的効果を提供するものと、当業者によって認識される用量、量、又は重量パーセントを意味する。いくつかの実施形態では、この文脈で用いられる「約」及び「およそ」という用語は、指定した用量、量、又は重量パーセントの、30%以内、20%以内、15%以内、10%以内、又は5%以内の用量、量、又は重量パーセントを意図したものである。
本明細書で使用される場合、特に明記しない限り、「約」及び「およそ」という用語は、特定の固体形態を特徴付けるために提供される数値又は値の範囲、例えば、特定の温度又は温度範囲(例えば、溶融、脱水、脱溶媒、又はガラス転移温度を記述する温度又は温度範囲)、質量変化(例えば、温度又は湿度の関数としての質量変化)、溶媒又は含水量(例えば、質量又はパーセンテージ)、又はピーク位置(例えば、IR分光法、ラマン分光法又はXRPDによる分析におけるピーク位置)に関連して使用されるとき、その値又は値の範囲が、当該固体形態を記述したままで、当業者にとって妥当と見なされる範囲で変化し得ることを示す。結晶形態及び非晶質形態を特徴付けるための手法としては、熱重量分析(thermal gravimetric analysis、TGA)、示差
走査熱量測定(differential scanning calorimetry、DSC)、X線粉末回折法(X-ray powder diffractometry、XRPD)、単結晶X線回折法、赤外線(infrared、IR)分光法及びラマン分光法などの振動分光法、固体及び溶液核磁気共鳴(nuclear magnetic resonance、NMR)分光法、光学顕微鏡法、ホットステージ光学顕微鏡法(hot stage optical microscopy)、走査型電子顕微鏡法(scanning electron microscopy、SEM)、電子線結晶構造解析及び定量分析、粒径分析(particle size analysis、PSA)、表面積分析、溶解度研究、並びに溶解研究が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、「約」及び「およそ」という用語は、この文脈で用いられる場合、数値又は値の範囲が、記載された値又は値の範囲の30%、20%、15%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1.5%、1%、0.5%、又は0.25%以内で変化してもよいことを示す。モル比の場合、「約」及び「およそ」は、数値又は値の範囲が、記載された値又は値の範囲の20%、15%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1.5%、1%、0.5%、又は0.25%以内で変化してもよいことを示す。X線粉末回折パターンのピークの数値は、機械ごとに又は試料ごとに変化し得ることを理解されたい。したがって、示される値は絶対的なものとしてではなく、許容可能な変動性(例えば、±0.2度2θ(°20)以上)を伴うものと解釈されるべきである。例えば、いくつかの実施形態では、XRPDピーク位置の値は、その特定のXRPDピークを記述したままで、最大±0.2度2θ変化してもよい。
本明細書で使用される場合、特に明記しない限り、「実質的に物理的に純粋」である固体形態は、他の固体形態を実質的に含まない。いくつかの実施形態では、実質的に物理的に純粋な結晶形態は、重量基準で、約50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%、0.05%、又は0.01%未満の1つ以上の他の固体形態を含有する。他の固体形態の検出は、回折分析、熱分析、元素燃焼分析、及び/又は分光分析を含むがこれらに限定されない、当業者にとって明らかな任意の方法によって達成することができる。
本明細書で使用される場合、特に明記しない限り、「実質的に化学的に純粋」である固体形態は、他の化学化合物(すなわち、化学的不純物)を実質的に含まない。いくつかの実施形態では、実質的に化学的に純粋な固体形態は、重量基準で、約50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%、0.05%、又は0.01%未満の1つ以上の他の化学化合物を含有する。他の化学化合物の検出は、例えば、質量分析、分光分析、熱分析、元素燃焼分析、及び/又はクロマトグラフ分析などの化学分析の方法を含むがこれらに限定されない、当業者にとって明らかな任意の方法によって達成することができる。
本明細書で使用される場合、特に示唆しない限り、他の化学化合物、固体形態、又は組成物を「実質的に含まない」化学化合物、固体形態、又は組成物は、その化合物、固体形態、又は組成物が、いくつかの実施形態では、約50重量%、45重量%、40重量%、35重量%、30重量%、25重量%、20重量%、15重量%、10重量%、9重量%、8重量%、7重量%、6重量%、5重量%、4重量%、3重量%、2重量%、1重量%、0.5重量%、0.4重量%、0.3重量%、0.2重量%、0.1重量%、0.05重量%、又は0.01重量%未満の他の化合物、固体形態、又は組成物を含有することを意味する。
1つ以上のキラル中心を有する本明細書に記載の任意の化合物において、絶対立体化学が明示的に示されない場合、各中心が独立して、R配置若しくはS配置、又はこれらの混合物であってもよいことが理解される。したがって、本明細書に提供される化合物は、鏡像異性的に純粋な、鏡像異性的に豊富な、ラセミ混合物、ジアステレオマー的に純粋な化合物、ジアステレオマー的に豊富な化合物、又は立体異性混合物であってもよい。加えて、E又はZと定義され得る幾何異性体を生成する1つ以上の二重結合を有する、本明細書に記載の任意の化合物において、各二重結合が独立して、E又はZ、これらの混合物であってもよいことが理解される。同様に、記載の任意の化合物において、全ての互変異性型もまた含まれるよう意図されることが理解される。
本明細書に記載の化合物が同位体で標識され得ることが理解される。重水素などの同位体での置換は、例えば、インビボ半減期の増加又は必要投与量の低減など、より大きい代謝安定性に起因するある特定の治療的利点をもたらしてもよい。化合物構造中に表される各化学元素は、その元素の任意の同位体を含んでもよい。例えば、化合物構造において、水素原子は、化合物中に存在すると明確に開示され得るか、又は理解され得る。水素原子が存在し得る化合物の任意の位置において、水素原子は、水素-1(プロチウム)及び水素-2(重水素)が挙げられるが、これらに限定されない、水素の任意の同位体であってもよい。したがって、本明細書における化合物に対する言及は、文脈が明確にそうでないと示さない限り、全ての可能な同位体形態を包含する。
値の範囲が提供される場合、上限及び下限、並びにその範囲の上限と下限との間に介在する各値が、実施形態内に包含されることが理解される。
本願で使用される用語及び語句並びにこれらの変化形、特に添付の特許請求の範囲にあるものは、特に明記しない限り、限定的ではなく非限定的であると解釈されるべきである。上記の例として、「含むこと(including)」という用語は、「限定することなく含むこと」、「含むが、これらに限定されないこと」などを意味するよう解釈されるべきである。本明細書で使用される場合、「含むこと(comprising)」という用語は、「含むこと(including)」、「含有すること」、又は「特徴とする」と同義語であり、包括的又は非限定的であり、追加の列挙されていない要素又は方法の工程を除外しない。「有すること(having)」という用語は、「少なくとも有すること」と解釈されるべきである。「含む(includes)」という用語は、「含むが、これらに限定されない」と解釈されるべきである。「例」という用語は、考察中の項目の徹底的又は限定的なリストではなく例示的な実例を提供するために使用される。「好ましくは」、「好ましい」、「所望の」、又は「望ましい」のような用語、並びに同様の意味の単語の使用は、ある特定の特徴がその構造又は機能にとって重大、本質的、又は重要でさえあるということを暗示するものとして理解されるべきではなく、むしろ単に特定の実施形態で利用されてもされなくてもよい代替又は追加の特徴を強調することを目的とする。加えて、「含むこと(comprising)」という用語は、「少なくとも有すること」又は「少なくとも含むこと」という語句の同意語として解釈されるものとする。プロセスの文脈で使用される場合、「含むこと(comprising)」という用語は、プロセスが少なくとも列挙された工程を含むが、追加の工程を含んでもよいことを意味する。化合物、組成物、又はデバイスの文脈で使用される場合、「含むこと(comprising)」という用語は、化合物、組成物、又はデバイスが少なくとも列挙された特徴又は構成要素を含むが、追加の特徴又は構成要素を含んでもよいことを意味する。
本明細書の実質的にいかなる複数形及び/又は単数形の用語の使用に関しても、当業者は、文脈及び/又は用途に応じて適切に、複数形から単数形、及び/又は単数形から複数形に変換することができる。様々な単数形/複数形の入れ替えは、明確にするために本明細書で明示的に記載され得る。不定冠詞「a」又は「an」は、複数を除外しない。ある
特定の手段が相互に異なる従属請求項に列挙されるという単なる事実は、利益を得るためにこれらの手段の組み合わせを使用することができないということを示すものではない。請求項中のいかなる参照符号も、その範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
化合物
本明細書で使用される場合、(E)-3-(4-((1R,3R)-2-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-3-メチル-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール-1-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)アクリル酸は以下の構造を有する化合物Aである:
Figure 2022553833000003
化合物Aは、本明細書では「化合物Aの遊離塩基」とも記載される。化合物Aの名称と本明細書で提供される化合物Aの構造とが一致しない場合、本段落における化合物Aの構造が、化合物Aとして意図されたものである。
本明細書に開示されるいくつかの実施形態は、化合物Aの薬学的に許容される塩に関し、この薬学的に許容される塩は、化合物Aの硫酸水素塩である。当業者であれば、化合物Aの硫酸水素塩が、約1分子の化合物Aにつき、約1分子の硫酸水素イオンを有することを理解するであろう。
本明細書に開示される他の実施形態は、化合物Aの薬学的に許容される塩に関し、この薬学的に許容される塩は、化合物Aの硫酸塩である。当業者であれば、化合物Aの硫酸塩が、約2分子の化合物Aにつき、約1分子の硫酸イオンを有することを理解するであろう。更に、当業者であれば、化合物Aの硫酸水素塩及び硫酸塩において、化合物Aの窒素原子のうちの1つ以上がプロトン化されていてよいことを理解するであろう。
本明細書に開示される更に他の実施形態は、化合物Aの薬学的に許容される塩形態に関し、この薬学的に許容される塩形態は、化合物Aの硫酸水素(HSO )塩と、化合物Aの硫酸(SO 2-)塩を含んでいてよい。
本明細書に開示される更に他の実施形態は、化合物Aの硫酸水素塩と、化合物Aの硫酸塩から本質的になる、化合物Aの薬学的に許容される塩形態に関する。
様々な量の化合物Aの硫酸水素塩と化合物Aの硫酸塩が、本明細書に記載の薬学的に許容される塩形態(例えば、形態A及び/又は形態C)に含まれてよい。いくつかの実施形態では、化合物Aの硫酸水素塩の量と化合物Aの硫酸塩の量を合わせると、本明細書に記載の薬学的に許容される塩形態(形態A及び/又は形態Cなど)の85%以上となってもよい。他の実施形態では、化合物Aの硫酸水素塩の量と化合物Aの硫酸塩の量を合わせると、本明細書に記載の薬学的に許容される塩形態(形態A及び/又は形態Cなど)の90
%以上となってもよい。更に他の実施形態では、化合物Aの硫酸水素塩の量と化合物Aの硫酸塩の量を合わせると、本明細書に記載の薬学的に許容される塩形態(形態A及び/又は形態Cなど)の95%以上となってもよい。更に他の実施形態では、化合物Aの硫酸水素塩の量と化合物Aの硫酸塩の量を合わせると、本明細書に記載の薬学的に許容される塩形態(形態A及び/又は形態Cなど)の98%以上となってもよい。いくつかの実施形態では、化合物Aの硫酸水素塩の量と化合物Aの硫酸塩の量を合わせると、本明細書に記載の薬学的に許容される塩形態(形態A及び/又は形態Cなど)の100%となってもよい。
化合物Aの様々な塩形態を得ることができる。いくつかの実施形態では、塩形態は、形態Aであってもよい。他の実施形態では、塩形態は、形態Cであってもよい。本明細書に記載の塩形態は、化合物Aの硫酸水素塩、及び/又は化合物Aの硫酸塩を含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の塩形態は、化合物Aの遊離塩基を更に含んでいてもよい。
化合物Aの塩形態では、様々な量の化合物Aの硫酸水素塩が存在してよい。例えば、本明細書に記載の塩形態(形態A及び形態Cなど)で存在し得る化合物Aの硫酸水素塩の量は、約90%~100%の範囲内であってよい。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の塩形態で存在し得る化合物Aの硫酸水素塩の量は、約95%~約100%の範囲内であってもよい。他の実施形態では、本明細書に記載の塩形態で存在し得る化合物Aの硫酸水素塩の量は、約98%~約100%の範囲内であってもよい。更に他の実施形態では、本明細書に記載の塩形態で存在し得る化合物Aの硫酸水素塩の量は、約95%~約98%の範囲内であってもよい。本明細書に記載の塩形態の100%未満が、化合物Aの硫酸水素塩である場合、以下から選択される成分のうちの1つ以上が、塩形態(形態A及び形態Cなど)中に存在してもよい。(1)化合物Aの硫酸塩、(2)化合物Aの遊離塩基、(3)化合物Aの硫酸水素塩の分解、化合物Aの硫酸塩の分解、及び/又は化合物Aの遊離塩基の分解により生じた化合物、並びに(4)化合物Aの硫酸水素塩の合成、及び/又は化合物Aの遊離塩基の合成由来の不純物。
いくつかの実施形態では、形態A中に存在し得る化合物Aの硫酸水素塩の量は、約90%~約98%の範囲内であってよい。他の実施形態では、形態A中に存在し得る化合物Aの硫酸水素塩の量は、約95%~約100%の範囲内であってもよい。更に他の実施形態では、形態A中に存在し得る化合物Aの硫酸水素塩の量は、約98%~約100%の範囲内であってもよい。更に他の実施形態では、形態A中に存在し得る化合物Aの硫酸水素塩の量は、約95%~約98%の範囲内であってもよい。いくつかの実施形態では、形態A中に存在し得る化合物Aの硫酸水素塩の量は、90%以上であってもよい。他の実施形態では、形態A中に存在し得る化合物Aの硫酸水素塩の量は、95%以上であってもよい。更に他の実施形態では、形態A中に存在し得る化合物Aの硫酸水素塩の量は、98%以上であってもよい。いくつかの実施形態では、形態C中に存在し得る化合物Aの硫酸水素塩の量は、約90%~約100%の範囲内であってよい。他の実施形態では、形態C中に存在し得る化合物Aの硫酸水素塩の量は、約95%~約100%の範囲内であってもよい。更に他の実施形態では、形態C中に存在し得る化合物Aの硫酸水素塩の量は、約98%~約100%の範囲内であってもよい。更に他の実施形態では、形態C中に存在し得る化合物Aの硫酸水素塩の量は、約95%~約98%の範囲内であってもよい。いくつかの実施形態では、形態C中に存在し得る化合物Aの硫酸水素塩の量は、90%以上であってもよい。他の実施形態では、形態C中に存在し得る化合物Aの硫酸水素塩の量は、95%以上であってもよい。更に他の実施形態では、形態C中に存在し得る化合物Aの硫酸水素塩の量は、98%以上であってもよい。
化合物Aの硫酸水素イオンに対する比は、様々であってよい。また、化合物Aの硫酸イ
オンに対する比は、様々であってよい。いくつかの実施形態では、化合物Aの硫酸水素イオンに対する比(化合物A:硫酸水素イオン)は、約1.3:約1であってもよい。いくつかの実施形態では、化合物Aの硫酸水素イオンに対する比(化合物A:硫酸水素イオン)は、約1.2:約1であってもよい。いくつかの実施形態では、化合物Aの硫酸水素イオンに対する比(化合物A:硫酸水素イオン)は、約1.1:約1であってもよい。いくつかの実施形態では、化合物Aの硫酸水素イオンに対する比(化合物A:硫酸水素イオン)は、約1:約1であってもよい。他の実施形態では、化合物Aの硫酸イオンに対する比(化合物A:硫酸イオン)は、約2:約1であってもよい。
本明細書に記載されるように、化合物Aは、形態A、形態C、形態D、形態E、及び非晶質を含む、様々な塩形態として存在し得る。本明細書に記載のいくつかの実施形態は、形態A及び形態Cの混合物を含む。本明細書に記載の他の実施形態は、形態Aと非晶質との混合物を含む。他の実施形態は、形態A、形態C、及び非晶質の混合物を含む。いくつかの実施形態は、少なくとも形態Aと、任意選択的な形態C及び/又は非晶質と、を含む混合物を含む。
混合物中にあり得る形態Aの量は、様々であってよい。いくつかの実施形態では、混合物中の形態Aの量は、混合物中の化合物Aの総量に基づいて95%超であってよい。いくつかの実施形態では、混合物中の形態Aの量は、混合物中の化合物Aの総量に基づいて85%超であってもよい。いくつかの実施形態では、混合物中の形態Aの量は、混合物中の化合物Aの総量に基づいて、約99%~約80%の範囲内であってもよい。
本明細書に記載の固体形態を特徴付けるために、様々な方法を使用することができる。例えば、X線回折、DSC、TGA、IR、TGIR、H NMR、及び13C NMR。いくつかの実施形態では、形態Aは、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約9.4度2θ~約9.7度2θの範囲内のピーク、約10.2度2θ~約10.5度2θの範囲内のピーク、及び約10.9度2θ~約11.2度2θの範囲内のピークから選択されてよい。いくつかの実施形態では、形態Aは、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約4.7度2θ~約5.0度2θの範囲内のピーク、約9.4度2θ~約9.7度2θの範囲内のピーク、約10.2度2θ~約10.5度2θの範囲内のピーク、約10.9度2θ~約11.2度2θの範囲内のピーク、約14.7度2θ~約15.0度2θの範囲内のピーク、約16.9度2θ~約17.2度2θの範囲内のピーク、約19.6度2θ~約19.9度2θの範囲内のピーク、及び約20.9度2θ~約21.1度2θの範囲内のピークから選択される。
いくつかの実施形態では、形態Aは、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約9.56度2θ±0.2度2θ、約10.33度2θ±0.2度2θ、及び約11.00度2θ±0.2度2θから選択されてよい。いくつかの実施形態では、形態Aは、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約4.83度2θ±0.2度2θ、約9.56度2θ±0.2度2θ、約10.33度2θ±0.2度2θ、約11.00度2θ±0.2度2θ、約14.87度2θ±0.2度2θ、約17.05度2θ±0.2度2θ、約19.78度2θ±0.2度2θ、及び約21.00度2θ±0.2度2θから選択される。いくつかの実施形態では、形態Aは、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約4.83度2θ±0.2度2θ、約6.49度2θ±0.2度2θ、約7.36度2θ±0.2度2θ、約9.56度2θ±0.2度2θ、約10.33度2θ±0.2度2θ、約11.00度2θ±0.2度2θ、約11.41度2θ±0.2度2θ、約13.06度2θ±0.2度2θ、約13.79度2θ±0.2度2θ、約14.87度2θ±0.2度2θ、約15.51
度2θ±0.2度2θ、約15.89度2θ±0.2度2θ、約16.62度2θ±0.2度2θ、約17.05度2θ±0.2度2θ、約17.66度2θ±0.2度2θ、約18.68度2θ±0.2度2θ、約19.78度2θ±0.2度2θ、約20.21度2θ±0.2度2θ、約21.00度2θ±0.2度2θ、約21.91度2θ±0.2度2θ、約22.91度2θ±0.2度2θ、約23.84度2θ±0.2度2θ、約24.85度2θ±0.2度2θ、約27.34度2θ±0.2度2θ、及び約28.83度2θ±0.2度2θから選択される。
いくつかの実施形態では、形態Aは、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約9.6度2θ±0.2度2θ、約10.3度2θ±0.2度2θ、及び約11.0度2θ±0.2度2θから選択されてよい。いくつかの実施形態では、形態Aは、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約4.8度2θ±0.2度2θ、約9.6度2θ±0.2度2θ、約10.3度2θ±0.2度2θ、約11.0度2θ±0.2度2θ、約14.9度2θ±0.2度2θ、約17.1度2θ±0.2度2θ、約19.8度2θ±0.2度2θ、及び約21.0度2θ±0.2度2θから選択される。いくつかの実施形態では、形態Aは、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約4.8度2θ±0.2度2θ、約6.5度2θ±0.2度2θ、約7.4度2θ±0.2度2θ、約9.6度2θ±0.2度2θ、約10.3度2θ±0.2度2θ、約11.0度2θ±0.2度2θ、約11.4度2θ±0.2度2θ、約13.1度2θ±0.2度2θ、約13.8度2θ±0.2度2θ、約14.9度2θ±0.2度2θ、約15.5度2θ±0.2度2θ、約15.9度2θ±0.2度2θ、約16.6度2θ±0.2度2θ、約17.1度2θ±0.2度2θ、約17.7度2θ±0.2度2θ、約18.7度2θ±0.2度2θ、約19.8度2θ±0.2度2θ、約20.2度2θ±0.2度2θ、約21.0度2θ±0.2度2θ、約21.9度2θ±0.2度2θ、約22.9度2θ±0.2度2θ、約23.8度2θ±0.2度2θ、約24.9度2θ±0.2度2θ、約27.3度2θ±0.2度2θ、及び約28.8度2θ±0.2度2θから選択される。
いくつかの実施形態では、形態Aは、図1に示すようなX線粉末回折パターンを示してもよい。本明細書で提供される全てのXRPDパターンは、度2シータ(2θ)のスケールで測定されている。X線粉末回折パターンのピークの数値は、機械ごとに又は試料ごとに変化し得ることを理解されたい。したがって、示される値は絶対的なものとしてではなく、許容可能な変動性(例えば、±0.2度2シータ(°2θ)以上)を伴うものと解釈されるべきである。例えば、いくつかの実施形態では、XRPDピーク位置の値は、その特定のXRPDピークを記述したままで、最大±0.2度2θ変化してもよい。
いくつかの実施形態では、形態Aは、以下から選択される、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよい。
Figure 2022553833000004
形態Aはまた、DSCによって特徴付けられてもよい。いくつかの実施形態では、形態Aは、図2のDSCサーモグラムを特徴としてもよい。いくつかの実施形態は、図2に示される代表的な示差走査熱量測定サーモグラムに対応する示差走査熱量測定サーモグラムを有する、化合物Aの結晶質硫酸水素塩であってもよい。いくつかの実施形態では、形態Aは、約185.1℃での発熱を特徴としてもよい。いくつかの実施形態では、形態Aは、約185℃での発熱ピークを含む示差走査熱量測定サーモグラムを特徴としてもよい。いくつかの実施形態では、形態Aは、約180℃での発熱開始を含む示差走査熱量測定サーモグラムを特徴としてもよい。
形態Aはまた、熱重量分析サーモグラムによって特徴付けられてもよい。いくつかの実施形態では、形態Aは、図34のTGAサーモグラムを特徴としてもよい。いくつかの実施形態では、形態Aは、約30℃から約150℃に加熱されたときに約3.54%の重量減少パーセントを有してよい。いくつかの実施形態では、形態Aは、約30℃から約150℃に加熱されたときに約3.5%の重量減少パーセントを有してもよい。いくつかの実施形態では、形態Aは、約30℃から約150℃に加熱されたときに約2.75%~約3.75%の範囲内の重量減少パーセントを有してもよい。いくつかの実施形態では、形態Aは、約25℃から約150℃に加熱されたときに約1.3%の重量減少パーセントを有してもよい。いくつかの実施形態では、形態Aは、約25℃から約150℃に加熱されたときに約0.9%の重量減少パーセントを有してもよい。いくつかの実施形態では、形態Aは、図32Aに示されるTGAサーモグラムを特徴としてもよい。いくつかの実施形態では、形態Aは、図32Bに示されるTGAサーモグラムを特徴としてもよい。いくつかの実施形態では、形態Aは、図34に示されるTGAサーモグラムのうちの少なくとも1つを特徴としてもよい。
いくつかの実施形態では、以前に100℃に加熱されたことのある形態Aは、約26℃から約150℃に加熱すると、約1.3%の重量減少を有する。いくつかの実施形態では
、以前に150℃に加熱されたことのある形態Aは、約25℃から約150℃に加熱すると、約0.8%の重量減少を有する。
いくつかの実施形態では、形態Aは、H NMRスペクトルにおける1つ以上のピーク、及び/又は1つ以上のピークの多重線(multiplet of peaks)を特徴としてもよく、この1つ以上のピーク、及び/又は1つ以上のピークの多重線は、7.69ppm~7.61ppmの範囲内のピーク又は多重線、7.56ppm~7.52ppmの範囲内のピーク又は多重線、7.52ppm~7.44ppmの範囲内のピーク又は多重線、7.33ppm~7.28ppmの範囲内のピーク又は多重線、7.19ppm~7.14ppmの範囲内のピーク又は多重線、7.12ppm~7.07ppmの範囲内のピーク又は多重線、6.70ppm~6.65ppmの範囲内のピーク又は多重線、6.21ppm~6.14ppmの範囲内のピーク又は多重線、4.39ppm~4.26ppmの範囲内のピーク又は多重線、3.53ppm~3.40ppmの範囲内のピーク又は多重線、3.19ppm~2.99ppmの範囲内のピーク又は多重線、2.77ppm~2.61ppmの範囲内のピーク又は多重線、2.38ppm~1.97ppmの範囲内のピーク又は多重線、及び1.77ppm~1.51ppmの範囲内のピーク又は多重線から選択されてもよい。いくつかの実施形態では、形態Aは、H NMRスペクトルにおける1つ以上のピーク、又は1つ以上の多重線若しくはピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピーク、又は1つ以上の多重線は、約7.65ppmにおけるピーク又は多重線、約7.54ppmにおけるピーク又は多重線、約7.48ppmにおけるピーク又は多重線、約7.31ppmにおけるピーク又は多重線、約7.17ppmにおけるピーク又は多重線、約7.09ppmにおけるピーク又は多重線、約6.67ppmにおけるピーク又は多重線、約6.18ppmにおけるピーク又は多重線、約4.32ppmにおけるピーク又は多重線、約3.47ppmにおけるピーク又は多重線、約3.07ppmにおけるピーク又は多重線、約2.69ppmにおけるピーク又は多重線、約2.26ppmにおけるピーク又は多重線、及び約1.64ppmにおけるピーク又は多重線から選択される。いくつかの実施形態では、形態Aは、図3のH NMRスペクトルを有してもよい。いくつかの実施形態では、この段落のものを含め、H NMRスペクトルは、重溶媒をCDODとして得られたものであってよい。本明細書で使用される場合、「多重線」は、特に示されない限り、当業者によって理解されるような多重線、三重線及び二重線を指す。
いくつかの実施形態では、形態Aは、H NMRスペクトルにおける1つ以上のピーク、及び/又は1つ以上のピークの多重線を特徴としてもよく、この1つ以上のピーク、及び/又は1つ以上のピークの多重線は、10.76ppm~10.68ppmの範囲内のピーク又は多重線、7.77ppm~7.49ppmの範囲内のピーク又は多重線、7.49ppm~7.41ppmの範囲内のピーク又は多重線、7.14ppm~6.92ppmの範囲内のピーク又は多重線、6.78ppm~6.70ppmの範囲内のピーク又は多重線、5.63ppm~5.55ppmの範囲内のピーク又は多重線、3.15ppm~3.07ppmの範囲内のピーク又は多重線、2.79ppm~2.58ppmの範囲内のピーク又は多重線、2.00ppm~1.49ppmの範囲内のピーク又は多重線、及び1.28ppm~1.20ppmの範囲内のピーク又は多重線から選択されてもよい。いくつかの実施形態では、形態Aは、アセトニトリル(MeCN)のピークを除いた図4のH NMRスペクトルを有してもよい。いくつかの実施形態では、この段落のものを含め、H NMRスペクトルは、重溶媒をDMSO-dとして得られたものであってよい。
いくつかの実施形態では、形態Aは、以下から選択される、H NMRスペクトルにおける1つ以上のピーク、及び/又は1つ以上の多重線を特徴としてよい。
Figure 2022553833000005
ここで、形態AのH NMRスペクトルは、CDOD中で得られたものである。
他の実施形態では、形態Aは、以下から選択される、H NMRスペクトルにおける1つ以上のピーク、及び/又は1つ以上の多重線を特徴としてもよい。
Figure 2022553833000006
ここで、形態AのH NMRスペクトルは、DMSO-d中で得られたものである。
本明細書に記載されるように、化合物Aの硫酸水素塩形態Bは、化合物AとHSOを、アセトニトリル:n-ヘプタン(約1:約3、v/v)中で、約5℃にておよそ4日間、スラリー化することによって得ることができる。いくつかの実施形態では、形態Bは、約5.6度2θ±0.2度2θ、約10.0度2θ±0.2度2θ、及び10.2度2θ±0.2度2θでのXRPDピークを有してもよい。いくつかの実施形態では、形態Bは、図40に示されるようなX線粉末回折パターンを示してもよい。
形態Cも、本明細書に記載されるものなどの様々な方法で特徴付けられてよい。いくつかの実施形態では、形態Cは、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約9.0度2θ~約9.3度2θの範囲内のピーク、約9.8度2θ~約10.1度2θの範囲内のピーク、及び約14.1 2θ度~約14.4度2θの範囲内のピークから選択されてよい。いくつかの実施形態では、形態Cは、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上
のピークは、約4.4度2θ~約4.7度2θの範囲内のピーク、約7.2度2θ~約7.5度2θの範囲内のピーク、約9.0度2θ~約9.3度2θの範囲内のピーク、約9.8度2θ~約10.1度2θの範囲内のピーク、約10.2度2θ~約10.5度2θの範囲内のピーク、約11.4度2θ~約11.7度2θの範囲内のピーク、約13.5度2θ~約13.8度2θの範囲内のピーク、約14.1度2θ~約14.4度2θの範囲内のピーク、約17.7度2θ~約18.0度2θの範囲内のピーク、約18.1度2θ~約18.4度2θの範囲内のピーク、約19.7度2θ~約20.0度2θの範囲内のピーク、約20.5度2θ~約20.8度2θの範囲内のピーク、及び約22.2度2θ~約22.5度2θの範囲内のピークから選択される。
いくつかの実施形態では、形態Cは、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約4.6度2θ±0.2度2θ、約7.3度2θ±0.2度2θ、約9.1度2θ±0.2度2θ、約10.0度2θ±0.2度2θ、約10.4度2θ±0.2度2θ、約13.7度2θ±0.2度2θ、約14.2度2θ±0.2度2θ、約17.9度2θ±0.2度2θ、及び約22.4度2θ±0.2度2θから選択されてよい。いくつかの実施形態では、形態Cは、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約9.1度2θ±0.2度2θ、約10.0度2θ±0.2度2θ、約10.4度2θ±0.2度2θ、約14.2度2θ±0.2度2θ、及び約17.9度2θ±0.2度2θから選択されてよい。
いくつかの実施形態では、形態Cは、図5に示されるようなX線粉末回折パターンを示してもよい。いくつかの実施形態では、形態Cは、以下から選択される、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよい。
Figure 2022553833000007
いくつかの実施形態では、形態Cは、約182.3℃での発熱を含む、示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴としてもよい。いくつかの実施形態では、形態Cは、図6Aの示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを有してもよい。いくつかの実施形態では、図6Aに示される代表的な示差走査熱量測定サーモグラムに対応する示差走査熱量測定サーモグラムを有し得る、化合物Aの結晶質硫酸水素塩が提供される。他の実施形態では、化合物Aの結晶質硫酸水素塩などの形態Cは、図6Bの示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを有してもよい。いくつかの実施形態では、形態Cは、約182℃での発熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを特徴としてもよい。いくつかの実施形態では、形態Cは、約176℃での吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを特徴としてもよい。いくつかの実施形態では、形態Cは、約30℃から約150℃に加熱されたときに約2.8%の重量減少パーセントを有してもよい。いくつかの実施形態では、形態Cは、図6Bに示されるTGAサーモグラムを特徴としてもよい。
また、形態Cは、H NMRによって特徴付けられてもよい。いくつかの実施形態では、形態Cは、H NMRスペクトルにおける1つ以上のピーク、及び/又は1つ以上のピークの多重線を特徴としてもよく、この1つ以上のピーク、及び/又は1つ以上のピークの多重線は、10.74ppm~10.66ppmの範囲内のピーク又は多重線、7.77ppm~7.49ppmの範囲内のピーク又は多重線、7.49ppm~7.41ppmの範囲内のピーク又は多重線、7.26ppm~7.18ppmの範囲内のピーク又は多重線、7.16ppm~6.92ppmの範囲内のピーク又は多重線、6.77ppm~6.69ppmの範囲内のピーク又は多重線、5.63ppm~5.55ppmの範囲内のピーク又は多重線、3.16ppm~3.08ppmの範囲内のピーク又は多重線、2.79ppm~2.58ppmの範囲内のピーク又は多重線、2.00ppm~1.49ppmの範囲内のピーク又は多重線、及び1.28ppm~1.20ppmの範囲内のピーク又は多重線から選択されてよい。いくつかの実施形態では、この段落のものを含め、H NMRスペクトルは、重溶媒をDMSO-dとして得られたものであってよい。いくつかの実施形態では、形態Cは、1,4-ジオキサン及びメチルターシャリーブチルエーテル(methyl tertiary butyl ether、MTBE)のピークを除いた図7のH NMRスペクトルを有してもよい。いくつかの実施形態では、形態Cは、以下から選択される、H NMRスペクトルにおける1つ以上のピークを特徴としてもよい。
Figure 2022553833000008
ここで、形態CのH NMRスペクトルは、DMSO-d中で得られたものである。
化合物Aの様々な他の薬学的に許容される塩形態を得ることができる。化合物Aの更なる薬学的に許容される塩形態として、以下に限定するわけではないが、形態B、形態D、
及び形態Eが挙げられる。形態B、形態D及び形態E中には、様々な量の化合物Aの硫酸水素塩及び化合物Aの硫酸塩が含まれてよい。本明細書で例として記載されるように、本明細書に記載の塩形態(形態B、形態D、及び形態Eなど)において存在し得る化合物Aの硫酸水素塩の量は、約90%~100%の範囲内であってもよい。いくつかの実施形態では、化合物Aの薬学的に許容される塩形態は、形態Dであってもよい。化合物Aの形態Dは、図8に示すようなX線粉末回折パターンを示してもよい。
いくつかの実施形態では、形態Dは、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約4.4度2θ~約4.8度2θの範囲内のピーク、約6.2度2θ~約6.6度2θの範囲内のピーク、約9.3度2θ~約9.7度2θの範囲内のピーク、約9.8度2θ~約10.2度2θの範囲内のピーク、約10.5度2θ~約10.9度2θの範囲内のピーク、約14.1度2θ~約14.5度2θの範囲内のピーク、約19.0度2θ~約19.4度2θの範囲内のピーク、及び約23.2度2θ~約23.6度2θの範囲内のピークから選択されてよい。いくつかの実施形態では、形態Dは、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約6.2度2θ~約6.6度2θの範囲内のピークからの範囲内のピーク、約9.3度2θ~約9.7度2θの範囲内のピーク、及び約9.8度2θ~約10.2度2θの範囲内のピークから選択されてよい。
いくつかの実施形態では、形態Dは、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約4.6度2θ±0.2度2θ、約6.4度2θ±0.2度2θ、約9.5度2θ±0.2度2θ、約10.0度2θ±0.2度2θ、約10.7度2θ±0.2度2θ、約14.3度2θ±0.2度2θ、約19.2度2θ±0.2度2θ、及び約23.4度2θ±0.2度2θから選択されてよい。いくつかの実施形態では、形態Dは、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約6.4度2θ±0.2度2θ、約9.5度2θ±0.2度2θ、及び約10.0度2θ±0.2度2θから選択されてよい。
いくつかの実施形態では、形態Dは、以下から選択される、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよい。
Figure 2022553833000009
いくつかの実施形態では、形態Dは、図9の示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを有してもよい。形態Dの示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムは、約49℃での吸熱であってもよい。いくつかの実施形態では、形態Dは、約195℃での発熱を有する。いくつかの実施形態では、形態Dは、約34℃から約150℃に加熱されたときに約3.5%の重量減少パーセントを有してもよい。いくつかの実施形態では、形態Dは、図9に
示されるTGAサーモグラムを特徴としてもよい。
いくつかの実施形態では、化合物Aの薬学的に許容される塩形態は、形態Eであってもよい。形態EのX線粉末回折パターンを図10に提供する。いくつかの実施形態では、形態Eは、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約4.2度2θ~約4.6度2θの範囲内のピーク、約7.9度2θ~約8.3度2θの範囲内のピーク、約8.5度2θ~約8.9度2θの範囲内のピーク、約9.7度2θ~約10.1度2θの範囲内のピーク、約11.7度2θ~約12.1度2θの範囲内のピーク、約13.7度2θ~約14.1度2θの範囲内のピーク、約17.3度2θ~約17.7度2θの範囲内のピーク、約19.7度2θ~約20.1度2θの範囲内のピーク、及び約21.7度2θ~約22.1度2θの範囲内のピークから選択されてよい。いくつかの実施形態では、形態Eは、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約4.2度2θ~約4.6度2θの範囲内のピーク、約8.5度2θ~約8.9度2θの範囲内のピーク、約9.7度2θ~約10.1度2θの範囲内のピーク、及び約11.7度2θ~約12.1度2θの範囲内のピークから選択されてよい。
いくつかの実施形態では、形態Eは、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約4.4度2θ±0.2度2θ、約8.1度2θ±0.2度2θ、約8.7度2θ±0.2度2θ、約9.9度2θ±0.2度2θ、約11.9度2θ±0.2度2θ、約13.9度2θ±0.2度2θ、約17.5度2θ±0.2度2θ、約19.9度2θ±0.2度2θ、及び約21.9度2θ±0.2度2θから選択されてよい。いくつかの実施形態では、形態Eは、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約4.4度2θ±0.2度2θ、約8.7度2θ±0.2度2θ、約9.9度2θ±0.2度2θ、及び約11.9度2θ±0.2度2θから選択されてよい。
いくつかの実施形態では、形態Eは、図10に示されるようなX線粉末回折パターンを示してもよい。いくつかの実施形態では、形態Eは、以下から選択される、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよい。
Figure 2022553833000010
図11に示すように、形態Eは、約178℃での発熱を含み得る示差走査熱量測定サーモグラムを特徴としてもよい。いくつかの実施形態では、形態Eは、図11の示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを有してもよい。いくつかの実施形態では、形態Eは、約34℃から約150℃に加熱されたときに約3.5%の重量減少パーセントを有してもよい。いくつかの実施形態では、形態Eは、図11に示されるTGAサーモグラムを特徴と
してもよい。
化合物Aの様々な塩を得ることができる。例えば、HCl塩、クエン酸塩、メシル酸塩、ベシル酸塩、コリン塩、及びシュウ酸塩を得ることができる。
本明細書に記載されるように、化合物AのHCl塩を得ることができる。いくつかの実施形態では、化合物Aの第1のHCl塩は、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約5.3度2θ~約5.7度2θの範囲内のピーク、約8.2度2θ~約8.6度2θの範囲内のピーク、約8.8度2θ~約9.2度2θの範囲内のピーク、約9.8度2θ~約10.2度2θの範囲内のピーク、約10.1度2θ~約10.5度2θの範囲内のピーク、約13.2度2θ~約13.6度2θの範囲内のピーク、約14.2度2θ~約14.6度2θの範囲内のピーク、約15.0度2θ~約15.4度2θの範囲内のピーク、約17.0度2θ~約17.4度2θの範囲内のピーク、約18.5度2θ~約18.9度2θの範囲内のピーク、約19.7度2θ~約20.1度2θの範囲内のピーク、約23.5度2θ~約23.9度2θの範囲内のピーク、約26.4度2θ~約26.8度2θの範囲内のピーク、及び約27.0度2θ~約27.4度2θの範囲内のピークから選択されてよい。いくつかの実施形態では、化合物Aの第1のHCl塩は、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約5.3度2θ~約5.7度2θの範囲内のピーク、約8.2度2θ~約8.6度2θの範囲内のピーク、約8.8度2θ~約9.2度2θの範囲内のピーク、約9.8度2θ~約10.2度2θの範囲内のピーク、約10.1度2θ~約10.5度2θの範囲内のピーク、及び約15.0度2θ~約15.4度2θの範囲内のピークから選択されてよい。いくつかの実施形態では、化合物Aの第2のHCl塩は、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約5.3度2θ~約5.7度2θの範囲内のピーク、約8.8度2θ~約9.2度2θの範囲内のピーク、約10.8度2θ~約11.2度2θの範囲内のピーク、及び約17.0度2θ~約17.4度2θの範囲内のピークから選択されてよい。
いくつかの実施形態では、化合物Aの第1のHCl塩は、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約5.5度2θ±0.2度2θ、約8.4度2θ±0.2度2θ、約9.0度2θ±0.2度2θ、約10.0度2θ±0.2度2θ、約10.3度2θ±0.2度2θ、約13.4度2θ±0.2度2θ、約14.4度2θ±0.2度2θ、約15.2度2θ±0.2度2θ、約17.2度2θ±0.2度2θ、約18.7度2θ±0.2度2θ、約19.9度2θ±0.2度2θ、約23.7度2θ±0.2度2θ、約26.6度2θ±0.2度2θ、及び約27.2度2θ±0.2度2θから選択されてよい。いくつかの実施形態では、化合物Aの第1のHCl塩は、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約5.5度2θ±0.2度2θ、約8.4度2θ±0.2度2θ、約9.0度2θ±0.2度2θ、約10.0度2θ±0.2度2θ、約10.3度2θ±0.2度2θ、及び約15.2度2θ±0.2度2θから選択されてよい。いくつかの実施形態では、化合物Aの第2のHCl塩は、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約5.5度2θ±0.2度2θ、約9.0度2θ±0.2度2θ、約11.0度2θ±0.2度2θ、及び約17.2度2θ±0.2度2θから選択されてよい。
いくつかの実施形態では、化合物Aの第1のHCl塩は、以下から選択される、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよい。
Figure 2022553833000011
他の実施形態では、化合物Aの第2のHCl塩は、以下から選択される、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよい。
Figure 2022553833000012
いくつかの実施形態では、化合物Aの第1のHCl塩は、図13に示すようなX線粉末回折パターンを示してもよい。いくつかの実施形態では、化合物Aの第2のHCl塩は、図14に示すようなX線粉末回折パターンを示してもよい。いくつかの実施形態では、化合物Aの第1のHCl塩は、図16の示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを有してもよい。いくつかの実施形態では、化合物Aの第1のHCl塩は、約30℃から約150℃に加熱されたときに約7.1%の重量減少パーセントを有してもよい。いくつかの実施形態では、化合物Aの第1のHCl塩は、約150℃から約200℃に加熱されたときに約7.8%の重量減少パーセントを有してもよい。いくつかの実施形態では、化合物Aの第1のHCl塩は、図16に示されるTGAサーモグラムを特徴としてもよい。
得ることができる化合物Aの別の塩は、クエン酸塩である。いくつかの実施形態では、化合物Aのクエン酸塩は、図17に示すようなX線粉末回折パターンを示してもよい。いくつかの実施形態では、化合物Aのクエン酸塩は、図18の示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを有してもよい。いくつかの実施形態では、化合物Aのクエン酸塩は、約3
1℃から約150℃に加熱されたときに約3.5%の重量減少パーセントを有してもよい。いくつかの実施形態では、化合物Aのクエン酸塩は、図18に示されるTGAサーモグラムを特徴としてもよい。
本明細書に記載されるように、化合物Aのメシル酸塩を得ることができる。いくつかの実施形態では、化合物Aの第1のメシル酸塩は、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約5.0度2θ~約5.4度2θの範囲内のピーク、約8.4度2θ~約8.8度2θの範囲内のピーク、約9.4度2θ~約9.8度2θの範囲内のピーク、約10.3度2θ~約10.7度2θの範囲内のピーク、及び約12.9度2θ~約13.3度2θの範囲内のピークから選択されてよい。いくつかの実施形態では、化合物Aの第1のメシル酸塩は、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約5.0度2θ~約5.4度2θの範囲内のピーク、約9.4度2θ~約9.8度2θの範囲内のピーク、及び約10.3度2θ~約10.7度2θの範囲内のピークから選択されてよい。いくつかの実施形態では、化合物Aの第2のメシル酸塩は、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約8.5度2θ~約8.9度2θの範囲内のピーク、約12.7度2θ~約13.1度2θの範囲内のピーク、及び約18.8度2θ~約19.2度2θの範囲内のピークから選択されてよい。
いくつかの実施形態では、化合物Aの第1のメシル酸塩は、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約5.2度2θ±0.2度2θ、約8.6度2θ±0.2度2θ、約9.6度2θ±0.2度2θ、約10.5度2θ±0.2度2θ、及び約13.1度2θ±0.2度2θから選択されてよい。いくつかの実施形態では、化合物Aの第1のメシル酸塩は、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約5.2度2θ±0.2度2θ、約9.6度2θ±0.2度2θ、及び約10.5度2θ±0.2度2θから選択されてよい。いくつかの実施形態では、化合物Aの第2のメシル酸塩は、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約8.7度2θ±0.2度2θ、約12.9度2θ±0.2度2θ、及び約19.0度2θ±0.2度2θから選択されてよい。
いくつかの実施形態では、化合物Aの第1のメシル酸塩は、以下から選択される、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよい。
Figure 2022553833000013
他の実施形態では、化合物Aの第2のメシル酸塩は、以下から選択される、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよい。
Figure 2022553833000014
いくつかの実施形態では、化合物Aの第1のメシル酸塩は、図19に示すようなX線粉末回折パターンを示してもよい。いくつかの実施形態では、化合物Aの第2のメシル酸塩は、図20に示すようなX線粉末回折パターンを示してもよい。メシル酸塩は、示差走査熱量測定サーモグラムによって特徴付けられてもよい。いくつかの実施形態では、化合物Aの第1のメシル酸塩は、図22の示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを有してもよい。いくつかの実施形態では、化合物Aの第2のメシル酸塩は、図23の示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを有してもよい。いくつかの実施形態では、化合物Aの第1のメシル酸塩は、約31℃から約150℃に加熱されたときに約3.2%の重量減少パーセントを有してもよい。いくつかの実施形態では、化合物Aの第2のメシル酸塩は、約31℃から約150℃に加熱されたときに約2.5%の重量減少パーセントを有してもよい。いくつかの実施形態では、化合物Aの第1のメシル酸塩は、図22に示されるTGAサーモグラムを特徴としてもよい。いくつかの実施形態では、化合物Aの第2のメシル酸塩は、図23に示されるTGAサーモグラムを特徴としてもよい。
化合物Aのベシル酸塩を得ることができる。いくつかの実施形態では、化合物Aのベシル酸塩は、図24に示すようなX線粉末回折パターンを示してもよい。いくつかの実施形態では、化合物Aのベシル酸塩は、図25の示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを有してもよい。いくつかの実施形態では、化合物Aのベシル酸塩は、約31℃から約170℃に加熱されたときに約6.3%の重量減少パーセントを有してもよい。いくつかの実施形態では、化合物Aのベシル酸塩は、図25に示されるTGAサーモグラムを特徴としてもよい。
化合物Aのコリン塩を得ることもできる。いくつかの実施形態では、化合物Aのコリン塩は、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約7.1度2θ~約7.5度2θの範囲内のピーク、約7.7度2θ~約8.1度2θの範囲内のピーク、約8.4度2θ~約8.8度2θの範囲内のピーク、約10.2度2θ~約10.6度2θの範囲内のピーク、約11.1度2θ~約11.5度2θの範囲内のピーク、約11.9度2θ~約12.3度2θの範囲内のピーク、約13.9度2θ~約14.3度2θの範囲内のピーク、約14.5度2θ~約14.9度2θの範囲内のピーク、約15.2度2θ~約15.6度2θの範囲内のピーク、約16.9度2θ~約17.3度2θの範囲内のピーク、約18.3度2θ~約18.7度2θの範囲内のピーク、約19.5度2θ~約19.9度2θの範囲内のピーク、約20.2度2
θ~約20.6度2θの範囲内のピーク、約22.3度2θ~約22.7度2θの範囲内のピーク、及び約24.2度2θ~約24.6度2θの範囲内のピークから選択されてよい。いくつかの実施形態では、化合物Aのコリン塩は、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約7.1度2θ~約7.5度2θの範囲内のピーク、約11.9度2θ~約12.3度2θの範囲内のピーク、約15.2度2θ~約15.6度2θの範囲内のピーク、及び約19.5度2θ~約19.9度2θの範囲内のピークから選択されてよい。
いくつかの実施形態では、化合物Aのコリン塩は、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約7.3度2θ±0.2度2θ、約7.9度2θ±0.2度2θ、約8.6度2θ±0.2度2θ、約10.4度2θ±0.2度2θ、約11.3度2θ±0.2度2θ、約12.1度2θ±0.2度2θ、約14.1度2θ±0.2度2θ、約14.7度2θ±0.2度2θ、約15.4度2θ±0.2度2θ、約17.1度2θ±0.2度2θ、約18.5度2θ±0.2度2θ、約19.7度2θ±0.2度2θ、約20.4度2θ±0.2度2θ、約22.5度2θ±0.2度2θ、及び約24.4度2θ±0.2度2θから選択されてよい。いくつかの実施形態では、化合物Aのコリン塩は、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約7.3度2θ±0.2度2θ、約12.1度2θ±0.2度2θ、約15.4度2θ±0.2度2θ、及び約19.7度2θ±0.2度2θから選択されてよい。
いくつかの実施形態では、化合物Aのコリン塩は、以下から選択される、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよい。
Figure 2022553833000015
いくつかの実施形態では、化合物Aのコリン塩は、図26に示すようなX線粉末回折パターンを示してもよい。いくつかの実施形態では、化合物Aのコリン塩は、図28の示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを有してもよい。いくつかの実施形態では、化合物Aのコリン塩は、約21℃から約150℃に加熱されたときに約7.7%の重量減少パーセントを有してもよい。いくつかの実施形態では、化合物Aのコリン塩は、図28に示されるTGAサーモグラムを特徴としてもよい。
本明細書に記載されるように、化合物Aのシュウ酸塩を得ることができる。いくつかの実施形態では、化合物のシュウ酸塩は、約9.9度2θ±0.2度2θにXRPDピークを有してもよい。いくつかの実施形態では、化合物Aのシュウ酸セールは、図39に示す
ようなX線粉末回折パターンを示してもよい。
非晶質の化合物Aは、特許文献1に記載されるように調製することができ、当該文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、化合物Aの結晶質遊離塩基(形態I)は、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約9.9度2θ~約10.3度2θの範囲内のピーク、約11.1度2θ~約11.5度2θの範囲内のピーク、約14.7度2θ~約15.1度2θの範囲内のピーク、約18.6度2θ~約19.0度2θの範囲内のピーク、及び約22.4度2θ~約22.8度2θの範囲内のピークから選択されてよい。
いくつかの実施形態では、形態Iは、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよく、この1つ以上のピークは、約10.1度2θ±0.2度2θ、約11.3度2θ±0.2度2θ、約14.9度2θ±0.2度2θ、約18.8度2θ±0.2度2θ、及び約22.6度2θ±0.2度2θから選択されてよい。
いくつかの実施形態では、形態Iは、以下から選択される、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴としてもよい。
Figure 2022553833000016
いくつかの実施形態では、形態Iは、図29の示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを有してもよい。いくつかの実施形態では、形態Iは、約27℃から約150℃に加熱されたときに約5.1%の重量減少パーセントを有してもよい。いくつかの実施形態では、形態Iは、図29に示されるTGAサーモグラムを特徴としてもよい。
固体状態の形態Iは、5℃で7日間安定であったが、40℃及び60℃で保存すると分解した。表1に示すように、形態Iは7日後では、40℃でおよそ2%、60℃でおよそ18%分解した。形態Iはまた、図30に示すように、加熱時に結晶化度を失う可能性がある。
Figure 2022553833000017
表1において、「A」は化合物Aを表し、データはHPLCを介して得られた。
図31は、加熱前、100℃に加熱したとき、及び150℃に加熱したときの形態AのXRPDスペクトルを示す。形態Aは、約150℃の温度まで、結晶化度を保持している。形態Aの安定性は、100℃及び150℃にそれぞれ加熱された後のDSCスペクトルを示す図32A及び図32Bによって更に実証される。図33及び表2は、形態Aが高温
で高レベルの純度を保持できることを示す。更に、形態Aは、少なくとも100℃に加熱することができ、これにより、純度を失うことなく捕捉された溶媒を除去することが可能となるため、有益となり得る。形態AのHPLC試料の比較を表2に示す。初期の形態A、100℃に加熱後の形態A、及び150℃に加熱後の形態Aの純度が示されている。データから、形態Aが熱によって促進される分解に耐性があることが示唆されている。図34は、熱によって促進される分解に対する形態Aの耐性を裏付けるものである。図34に示すように、低め(例えば、100℃未満)の温度に加熱した後に150℃に加熱した試料と、直接150Cに加熱した試料とは、ごくわずかに(それぞれ3.54%及び4.47%)分解しただけである。
Figure 2022553833000018
RRT=相対保持時間
本明細書に記載されるように、化合物Aの他の安定な結晶塩形態として形態Cがある。図35A及び図35Bに示されるように、形態Aと形態Cはどちらも、25℃、相対湿度60%と、40℃、相対湿度75%の両方で、1週間後に安定である。図36に示されるように、形態Cは、150℃に加熱すると、形態Aに部分的に変換される。
化合物Aの硫酸水素塩及び/又は硫酸塩を含み得る形態A及び形態Cを、化合物Aの他の塩と比較すると、化合物Aの他の塩の多くは、結晶化度を失なったり、結晶化度が変化したり、かつ/又は純度が低下したりする場合がある。表3に提供されるように、化合物AのHCl塩、クエン酸塩、及びベシル酸塩は、形態Aと比較して純度が低くなる。
Figure 2022553833000019
化合物AのHCl塩は、図37に示すように、試料調製中に結晶化度が変化する。上側のスペクトルによって示されるように、化合物AのHCl塩のシャープなピークが、下側のスペクトルと比較して平らになっている。化合物Aのメシル酸塩に関して、化合物Aのメシル酸塩は、粉砕後の結晶化度の喪失を示す。図38によって実証されるように、粉砕前に存在する化合物Aのメシル酸塩のXRPDスペクトルのピークは、粉砕後のXRPDスペクトルでは完全に消失している。比較すると、形態A(図38の上側の2つのスペクトル)のピークはシャープさを維持しているが、これは、粉砕(例えば、乳鉢及び乳棒を用いた、およそ5分間の粉砕)後も、形態Aが結晶化度を維持し得ることを示している。表4に提供されるデータは、化合物Aのメシル酸塩と比較して、形態Aが結晶化度を維持
するという結論を更に裏付けるものである。
Figure 2022553833000020
化合物Aの更なる塩を調製することもできる。化合物Aのコリン塩を、97.98%の純度で調製した。形態Aの純度を化合物Aのコリン塩の前述の純度と比較すると、形態Aの方が純度が高い。米国食品医薬品局(Food and Drug Administration、FDA)及び他の機関は、薬物開発における不純物管理及び化合物の再現性を重視している。プロセスは厳密であり、承認された薬物が正しく機能し、既知のリスクを上回る健康上の利益を有することを保証するのに役立つ。本明細書で提供されるデータに基づき、本明細書に記載される化合物Aの硫酸水素塩及び硫酸塩などの化合物Aの塩、並びに形態A及び形態Cなどの塩形態は、少なくとも本明細書で提供される理由により、医薬組成物における使用について、予測されなかった優越性を有する。
使用及び治療方法
本明細書に記載されるように、本明細書に記載の化合物Aの塩及び/又は塩形態を使用して、細胞の成長を阻害することができる。いくつかの実施形態では、細胞は、細胞の成長特性を媒介するエストロゲン受容体を有するものと同定される。細胞の成長は、細胞を、有効量の、本明細書に記載の化合物、塩、及び塩形態のうちの少なくとも1つ、又は本明細書の別の箇所に記載の医薬組成物と接触させることによって阻害され得る。1つ以上の化合物、塩、及び塩形態のそのような接触は様々な方法及び位置で行われてよく、例えば、生存対象から離れて(例えば、研究室、診断施設、及び/又は分析施設内)、又は生存対象に近接して(例えば、動物、例えば、ヒトの内部又は外部部分上)行われてもよいが、これらに限定されない。例えば、一実施形態は、対象を治療する方法を提供し、この方法は、エストロゲン受容体依存性、及び/又はエストロゲン受容体媒介性の疾病又は病態のための治療を必要としている対象を特定することと、前述の対象に、有効量の、本明細書の別の箇所に記載の化合物、化合物Aの塩、及び/又は塩形態を投与することと、を含む。別の実施形態は、エストロゲン受容体α依存性及び/又はエストロゲン受容体α媒介性の疾病又は病態の治療のための薬剤の製造における、(本明細書の別の箇所に記載の)化合物、化合物Aの塩、及び/又は塩形態の使用を提供する。
エストロゲン受容体α依存性及び/又はエストロゲンα受容体媒介性であり、したがって本明細書に記載の化合物、塩、塩形態、組成物、及び方法を使用した治療に好適である疾病又は病態の非限定的な例としては、乳癌及び婦人科癌が挙げられる。例えば、そのような疾病又は病態としては、乳癌、子宮内膜癌、卵巣癌、及び子宮頸癌のうちの1つ以上が挙げられ得る。一実施形態は、例えば、乳癌、子宮内膜癌、卵巣癌、及び子宮頸癌のうちの1つ以上が挙げられる、乳癌及び婦人科癌の治療のための薬剤の製造における、(本明細書の別の箇所に記載の)化合物、化合物Aの塩、及び/又は塩形態の使用を提供する。
様々なタイプの乳癌が知られている。いくつかの実施形態では、乳癌はER陽性乳癌であってもよい。いくつかの実施形態では、乳癌は、ER陽性、HER2陰性乳癌であってもよい。いくつかの実施形態では、乳癌は、局所乳癌であり得る(本明細書で使用される場合、「局所」乳癌は、癌が身体の他の領域に広がっていないことを意味する)。いくつかの実施形態では、癌は転移性乳癌であってもよい。
乳癌には、エストロゲン受容体α(ERα)をコードするエストロゲン受容体1(Estrogen Receptor 1、ESR1)内に、少なくとも1つの点変異が存在してもよい。突然変異は、ESR1のリガンド結合ドメイン(ligand binding domain、LBD)にあってもよい。突然変異の例は、A593、S576、G557、R555、L549、A546、E542、L540、D538、Y537、L536、P535、V534、V533、N532、K531、C530、H524、E523、M522、R503、L497、K481、V478、R477、E471、S463、F461、S432、G420、V418、D411、L466、S463、L453、G442、M437、M421、M396、V392、M388、E380、G344、S338、L370、S329、K303、A283、S282、E279、G274、K252、R233、P222、G160、N156、P147、G145、F97、N69、A65、A58、及びS47から選択されるアミノ酸にあってもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上の突然変異は、D538、Y537、L536、P535、V534、S463、V392、及びE380から選択されるアミノ酸にあってもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上の突然変異は、D538及びY537から選択されるアミノ酸にあってもよい。突然変異の非限定的なリストは、K303R、D538G、Y537S、E380Q、Y537C、Y537N、A283V、A546D、A546T、A58T、A593D、A65V、C530L、D411H、E279V、E471D、E471V、E523Q、E542G、F461V、F97L、G145D、G160D、G274R、G344D、G420D、G442R、G557R、H524L、K252N、K481N、K531E、L370F、L453F、L466Q、L497R、L536H、L536P、L536Q、L536R、L540Q、L549P、M388L、M396V、M421V、M437I、M522I、N156T、N532K、N69K、P147Q、P222S、P535H、R233G、R477Q、R503W、R555H、S282C、S329Y、S338G、S432L、S463P、S47T、S576L、V392I、V418E、V478L、V533M、V534E、Y537D、及びY537Hから選択され得る。いくつかの実施形態では、突然変異は、Y537Sであってもよい。いくつかの実施形態では、突然変異は、L536Pであってもよい。
対象は、以前に治療されたことのない乳癌を有してもよい。いくつかの場合では、乳癌治療に続いて、対象は、乳癌が再燃する(relapse)又はぶり返すことがある。本明細書で使用される場合、「再燃」及び「ぶり返し」という用語は、当業者によって理解されるように、それらの通常の意味で使用される。それ故、乳癌は再発性乳癌であってもよい。いくつかの実施形態では、対象は、乳癌の以前の治療後に再燃している。例えば、対象は、本明細書に記載されるものなどのSERM、SERD及び/又はアロマターゼ阻害薬で1つ以上の治療を受けた後に再燃している。
いくつかの実施形態では、対象は、1つ以上の選択的ER調節薬で以前に治療されていた。例えば、対象は、タモキシフェン、ラロキシフェン、オスペミフェン、バゼドキシフェン、トレミフェン、及びラソフォキシフェンから選択された1つ以上の選択されたER調節薬で以前に治療されていた。いくつかの実施形態では、対象は、以前に1つ以上の選択的ER分解薬で治療されており、例えば、フルベストラント、エラセストラント、(E)-3-[3,5-ジフルオロ-4-[(1R,3R)-2-(2-フルオロ-2-メチ
ルプロピル)-3-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロピリド[3,4-b]インドール-1-イル]フェニル]プロプ-2-エン酸(AZD9496)、(R)-6-(2-(エチル(4-(2-(エチルアミノ)エチル))ベンジル)アミノ)-4-メトキシフェニル)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-2-オール(エラセストラント、RAD1901)、(E)-3-(4-((E)-2-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-1-(1H-インダゾール-5-イル)ブト-1-エン-1-イル)フェニル)アクリル酸(ブリラネストラント、ARN-810、GDC-0810)、(E)-3-(4-((2-(2-(1,1-ジフルオロエチル)-4-フルオロフェニル)-6-ヒドロキシベンゾ[b]チオフェン-3-イル)オキシ)フェニル)アクリル酸、(E)-3-(4-((2-(4-フルオロ-2,6-ジメチルベンゾイル)-6-ヒドロキシベンゾ[b]チオフェン-3-イル)オキシ)フェニル)アクリル酸、(S)-8-(2,4-ジクロロフェニル)-9-(4-((1-(3-フルオロプロピル)ピロリジン-3-イル)オキシ)フェニル)-6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[7]アヌレン-3-カルボン酸及び/又は3-((1R,3R)-1-(2,6-ジフルオロ-4-((1-(3-フルオロプロピル)アゼチジン-3-イル)アミノ)フェニル)-3-メチル-1,3,4,9-テトラヒドロ-2H-ピリド[3,4-b]インドール-2-イル)-2,2-ジフルオロプロパン-1-オールである。いくつかの実施形態では、対象は、1つ以上のアロマターゼ阻害薬で以前に治療されていた。アロマターゼ阻害薬は、ステロイド性アロマターゼ阻害薬又は非ステロイド性アロマターゼ阻害薬であってもよい。例えば、1つ以上のアロマターゼ阻害薬は、エキセメスタン(ステロイド性アロマターゼ阻害薬)、テストラクトン(ステロイド性アロマターゼ阻害薬)、アナストロゾール(非ステロイド性アロマターゼ阻害薬)及びレトロゾール(非ステロイド性アロマターゼ阻害薬)から選択することができる。
いくつかの実施形態では、対象に乳癌が存在してもよく、対象は女性であってもよい。女性が中年に近づくと、女性は閉経の段階になり得る。いくつかの実施形態では、対象は閉経前の女性であってもよい。他の実施形態では、対象は、閉経周辺期の女性であってもよい。更に他の実施形態では、対象は、閉経期の女性であってもよい。更に他の実施形態では、対象は、閉経後の女性であってもよい。他の実施形態では、対象に乳癌が存在してもよく、対象は男性であってもよい。対象の血清エストラジオール濃度は変化してもよい。いくつかの実施形態では、対象の血清エストラジオール濃度(E2)は、15pg/mL超~350pg/mLの範囲内であってもよい。他の実施形態では、対象の血清エストラジオール濃度(E2)は、15pg/mL以下であってもよい。他の実施形態では、対象の血清エストラジオール濃度(E2)は、10pg/mL以下であってもよい。
本明細書の別の箇所に記載の化合物、化合物Aの塩、及び/又は塩形態は、様々な方法によってそのような対象に投与されてよい。本明細書に記載の使用又は方法のいずれかにおいて、投与は、投与を必要としている対象への経口、静脈内、筋肉内、局所、皮下、全身、及び/又は腹腔内投与が挙げられるが、これらに限定されない、当業者に既知の様々な経路によることができる。
本明細書で使用される場合、「治療する」、「治療すること」、「治療」、「治療的」、及び「療法」という用語は、必ずしもエストロゲン受容体依存性及び/又はエストロゲン受容体媒介性の疾病又は病態の完全な治癒又は消滅を意味するとは限らない。疾病又は病態の任意の望ましくない徴候又は症状の任意の程度の任意の緩和が、治療及び/又は療法と見なされ得る。更に、治療は、対象の健康又は外観についての総合的な感覚を悪化させ得る行為を含み得る。
「有効量」という用語は、示される生物学的又は医学的応答を誘発する、活性化合物又は薬剤の量を示すために使用される。例えば、有効量の化合物、塩、塩形態、及び/又は
組成物とは、エストロゲン受容体依存性、及び/若しくはエストロゲン受容体媒介性の疾病又は病態の症状を予防、緩和、若しくは改善するか、又は治療されている対象の生存を延長するために必要な量であってもよい。この応答は、組織、系、動物、又はヒトにおいて生じたものでよく、治療されているエストロゲン受容体依存性、及び/若しくはエストロゲン受容体媒介性の疾病又は病態の徴候若しくは症状の緩和を含む。有効量の決定は、本明細書に提供される開示を考慮して、十分当業者の能力の範囲内である。用量として必要とされる、本明細書に開示される化合物、塩、及び/又は塩形態などの化合物の有効量は、投与経路、治療されているヒトを含む動物の種類、及び考慮中の特定の動物の身体特性によって決まる。用量は、所望の効果を達成するように合わせて調整され得るが、体重、食生活、併用投薬、及び医療分野の当業者が認識するであろう他の要因などの要因によって決まる。
治療で使用するために必要とされる、本明細書に記載の化合物、化合物Aの塩、及び/又は塩形態の量は、選択された特定の化合物、塩、及び/又は塩形態だけでなく、投与経路、治療されているエストロゲン受容体依存性及び/又はエストロゲン受容体媒介性の疾病又は病態の性質及び/又は症状、並びに患者の年齢及び状態によっても変化し、最終的に、主治医又は臨床医の判断による。薬学的に許容される塩の投与の場合、投与量は、遊離塩基として計算され得る。当業者によって理解されるように、ある特定の状況において、特に侵攻性のエストロゲン受容体依存性及び/又はエストロゲン受容体媒介性の疾病又は病態を効果的かつ積極的に治療するために、本明細書に記載の投与量範囲を超えるか、又ははるかに超えさえする量で、本明細書に記載される化合物、塩、及び/又は塩形態などの、本明細書に記載される化合物を投与することが必要である場合がある。
しかしながら、概して、好適な用量は多くの場合、約0.05mg/kg~約10mg/kgの範囲内である。例えば、好適な用量は、1日当たり体重の約0.10mg/kg~約7.5mg/kg、例えば、1日当たりレシピエントの体重の約0.15mg/kg~約5.0mg/kg、1日当たりレシピエントの体重の約0.2mg/kg~4.0mg/kgの範囲内であってもよい。本明細書に記載の化合物、塩及び/又は塩形態などの化合物は、単位剤形で投与されてよい。例えば、単位剤形当たり1~500mg、10~100mg、又は5~50mgの活性成分を含有する。
所望の用量は、単回用量で、又は例えば、1日当たり2回、3回、4回、若しくはそれ以上の部分用量として、適切な間隔で投与される分割用量として、便利に提供されてもよい。部分用量自体は、例えば、いくつかの別個の大まかに間隔がおかれた投与に更に分割されてもよい。
当業者には容易に明らかになるように、投与される有用なインビボ投与量及び特定の投与方法は、年齢、体重、苦痛の重症度、及び治療される哺乳動物種、用いられる特定の化合物、並びにこれらの化合物が用いられる特定の用途に応じて異なる。有効な投与量レベル、つまり所望の結果を達成するために必要な投与量レベルの判定は、日常的な方法、例えば、ヒト臨床試験、インビボ研究、及びインビトロ研究を使用して、当業者によって達成され得る。例えば、本明細書に記載される化合物Aの塩及び/又は塩形態の有用な投与量は、動物モデルにおけるそれらのインビトロ活性及びインビボ活性を比較することによって判定され得る。そのような比較は、フルベストラントなどの確立された薬物との比較によって行われ得る。
投与量及び間隔は、活性部分が調節作用又は最小有効濃度(minimal effective concentration、MEC)を維持するのに十分である血漿濃度を提供するように、個々に調節されてもよい。MECは、本明細書に記載されるものなどの化合物ごとに異なるが、インビボ及び/又はインビトロデータから推定され得る。ME
Cを達成するために必要な投与量は、個々の特性及び投与経路に依存する。しかしながら、血漿濃度を測定するためにはHPLCアッセイ又はバイオアッセイが使用され得る。投与間隔もまたMEC値を使用して判定され得る。組成物は、10~90%の期間、好ましくは30~90%、最も好ましくは50~90%にわたって、MECを超える血漿濃度を維持するレジメンを使用して投与されるべきである。局所投与又は選択的取り込みの場合、薬物の有効局所濃度は、血漿濃度に関係しない場合がある。
主治医が、毒性又は臓器機能不全により、投与をどのように及びいつ終了、中断、又は調節するのかを知ることに留意されたい。反対に、主治医は、臨床応答が適切ではない(毒性を除外する)場合、治療をより高いレベルに調節することも知っている。対象となる疾患の管理において投与される用量の大きさは、治療されている並びに投与経路に対するエストロゲン受容体依存性及び/又はエストロゲン受容体媒介性の疾病又は病態の重症度によって変化する。エストロゲン受容体依存性及び/又はエストロゲン受容体媒介性の疾病又は病態の重症度は、例えば、部分的に標準的な予後評価方法によって評価されてもよい。更に、用量及び恐らく投薬回数はまた、個々の患者の年齢、体重、及び応答によっても変化する。上記で考察されるものに相当するプログラムが、獣医学で使用されてもよい。
本明細書に記載の化合物、塩及び/又は塩形態などの化合物、及び本明細書に開示される組成物は、既知の方法を使用して有効性及び毒性について評価することができる。例えば、ある特定の化学部分を共有する特定の化合物又は化合物のサブセットについての毒性学は、哺乳動物、及び好ましくはヒト細胞株などの細胞株に対するインビトロ毒性を評価することによって確立され得る。そのような研究の結果は、多くの場合、哺乳動物、又は特にヒトなどの動物における毒性を予測する。代替的に、本明細書に記載されるような、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、又はサルなどの動物モデルにおける特定の化合物の毒性は、既知の方法を使用して判定され得る。本明細書に記載されるものなどの特定の化合物の有効性は、インビトロ方法、動物モデル、又はヒト臨床試験などのいくつかの認められている方法を使用して確立され得る。有効性を判定するためのモデルを選択する場合、当業者は、適切なモデル、用量、投与経路、及び/又はレジメンを選択するにあたり最先端の技術を指針とすることができる。
医薬組成物
本明細書に記載されるいくつかの実施形態は医薬組成物に関し、この医薬組成物は、有効量の、本明細書に記載される化合物Aの塩及び/又は塩形態(例えば、化合物Aの水素塩、化合物Aの硫酸塩、形態A、及び/又は形態C)と、薬学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤、又はそれらの組み合わせと、を含んでいてよい。
「医薬組成物」という用語は、本明細書に記載の化合物、塩及び/又は塩形態などの本明細書に開示される1つ以上の化合物、と、希釈剤又は担体などの他の化学成分との混合物を指す。医薬組成物は、本明細書に記載の化合物、塩及び/又は塩形態などの化合物の生物への投与を容易にする。医薬組成物はまた、化合物を、無機又は有機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、及びサリチル酸と反応させることによって得られ得る。医薬組成物は、一般に、意図される具体的な投与経路に合わせて調整される。
「生理学的に許容される」という用語は、本明細書に記載の化合物、塩及び/又は塩形態などの化合物の生物活性及び特性を無効にすることも、組成物の送達が意図される動物に相当な損傷又は負傷を引き起こすこともしない、担体、希釈剤、又は賦形剤を定義する。
本明細書で使用される場合、「担体」は、本明細書に記載の化合物、塩及び/又は塩形態などの化合物の細胞又は組織への組み込みを促進する化合物を指す。例えば、限定することなく、ジメチルスルホキシド(dimethyl sulfoxide、DMSO)は、対象の細胞又は組織への多くの有機化合物の取り込みを促進する、一般的に利用される担体である。
本明細書で使用される場合、「希釈剤」は、明らかな薬理活性はないが、薬学的に必要又は望ましくあり得る、医薬組成物中の成分を指す。例えば、希釈剤は、製造及び/又は投与には質量が小さ過ぎる、効力のある薬物のかさ増しのために使用されてもよい。それはまた、注射、摂取、又は吸入によって投与される薬物を溶解させるための液体であってもよい。当該技術分野において一般的な希釈剤の形態は、限定するものではないが、ヒト血液のpH及び等張性を模したリン酸緩衝生理食塩水などの、緩衝水溶液である。
本明細書で使用される場合、「賦形剤」は、限定するものではないが、かさ、稠度、安定性、結合能力、潤滑、崩壊能力などを組成物に提供するために、医薬組成物に添加される、本質的に不活性の物質を指す。例えば、酸化防止剤及び金属キレート剤などの安定剤は、賦形剤である。一実施形態では、医薬組成物は、酸化防止剤及び/又は金属キレート剤を含む。「希釈剤」は、ある種の賦形剤である。
本明細書に記載の医薬組成物は、ヒト患者にそれ自体で、あるいはそれらが、併用療法におけるような他の活性成分、又は担体、希釈剤、賦形剤、若しくはそれらの組み合わせと混合される医薬組成物において、投与することができる。適切な製剤設計は、選択される投与経路による。本明細書に記載の化合物、塩、塩形態、及び/又は組成物などの製剤設計及び投与のための技術は、当業者に既知である。
本明細書に開示の医薬組成物は、例えば、従来の混合、溶解、顆粒化、ドラジェ作製、水簸、乳化、封入、捕捉、又は錠剤化プロセスによって、それ自体が既知である様式で製造され得る。加えて、活性成分が、その意図した目的を達成するために有効な量で含有される。
筋肉内、皮下、静脈内、髄内注射、くも膜下、直接心室内、腹腔内、鼻腔内、及び眼内注射を含む、経口、直腸、肺内、局所、エアロゾル、注射、注入、及び非経口送達が挙げられるが、これらに限定されない、化合物、塩、塩形態、及び/又は組成物を投与する複数の技術が当該技術分野において存在する。
また、全身的な方法ではなく局所的な方法で、例えば、多くの場合、デポー製剤又は持続放出製剤として化合物、塩、塩形態、及び/又は組成物を患部に直接注射又は埋め込むことによって、化合物、塩、塩形態、及び/又は組成物を投与してもよい。更に、標的化した薬物送達システムで、例えば、組織特異的抗体でコーティングされたリポソームで化合物、塩、塩形態、及び/又は組成物を投与することができる。リポソームは、臓器に対して標的化され、かつ臓器により選択的に取り込まれる。例えば、呼吸器の疾病又は病態を標的とするための鼻腔内又は肺内送達が望ましくあってもよい。
組成物は、所望される場合、活性成分を含有する1つ以上の単位剤形を含み得る、パック又はディスペンサデバイス中に提供されてもよい。パックは、例えば、ブリスタパックなどの金属又はプラスチック箔を含んでもよい。パック又はディスペンサデバイスには、投与に関する指示書が添付されていてもよい。パック又はディスペンサはまた、薬剤の製造、使用、又は販売を規制する行政機関によって規定された形式の、容器に関連する注意書きが添付されていてもよく、その注意書きは、ヒト又は動物投与のための薬物の形態の
機関による承認を反映する。そのような注意書きは、例えば、処方薬に関し米国食品医薬品局によって承認されたラベル、又は承認された製品添付文書であってもよい。適合する薬学的担体により製剤設計される、本明細書に記載の化合物、塩、及び/又は塩形態を含むことができる組成物はまた、示された病態の治療のために調製され、適切な容器内に配置され、かつラベリングされてもよい。
特許請求の範囲を決して限定するものではない、更なる実施形態が、以下の実施例において更に詳細に開示される。
本明細書に記載されるように、化合物Aの非晶質遊離塩基は、特許文献1に記載されるように調製することができる。特許文献1に記載されているように、化合物Aは、エストロゲン受容体α(ERα)阻害薬である。
形態Aの調製
小規模バッチ
SO(38.4μL)を20mLのバイアルに添加し、続いてMeCN(8.0mL)を添加した。添加後、この混合物を十分に混合した。化合物Aの非晶質遊離塩基(約200mg)をバイアルに添加し、この混合物を5℃、800rpmで1日間スラリー化した。固体を分離し、50℃で30分間真空下で乾燥させた。表5に、得られた化合物Aの形態に関する情報を提供する。
Figure 2022553833000021
データは、HPLCにより得た。出発化合物AのHPLC純度は98.3%(面積)であった。RRT=相対保持時間
大規模バッチ-手順1
1000mLの反応器に化合物Aの非晶質遊離塩基(約17.5g)を添加し、続いてMeCN(350.0mL)を添加した。固体を40℃にて200rpmで撹拌しながら溶解させた。HSO(2.31mL、1.05当量)をMeCN(87.5mL)に添加して、酸溶液を調製した。形態Aの種(約2.625g)を含有する懸濁液(43.75mL)を、化合物Aの非晶質遊離塩基の溶液に添加した。酸溶液を、化合物Aの非晶質遊離塩基の溶液に12時間かけて添加した後、40℃にて200rpmで7時間撹拌した。この溶液を0.1℃/分の速度で20℃に冷却してから、20℃にて300rpmで4時間撹拌した。溶液を真空濾過し、ケークをMeCNで洗浄した(50mL、2回)。ケークを砕いて粒状にしてから、55℃で16時間真空乾燥した。粒子をプレスして更に細かい微粒子とし、55℃で19時間真空乾燥させた。
Figure 2022553833000022
大規模バッチ-手順2
15~25℃で80Lの反応器にTHF(13.3kg)を添加し、続いて15~25℃で化合物D(7.5kg)を添加した。この混合物に、15~25℃で、精製水(30.0kg)中の水酸化ナトリウム(1.0kg)溶液を、10~15kg/hの速度で添加した。混合物を15~25℃で反応させた。18~20時間後、混合物を200Lのグラスライニング反応器に移した。次いで、混合物を、3.3~4.0Vが残るまで、T≦40℃で、減圧下で濃縮した。精製水(7.5kg)を、T≦40℃で混合物に添加した。混合物を、3.3~4.0Vが残るまで、T≦40℃で、減圧下で(P≦-0.08MPa)で濃縮した。混合物を10~15℃/hの基準速度で5~15℃に冷却した。T≦15℃で、精製水(29.9kg)中の硫酸(1.5kg)溶液を用い、混合物のpHを7.5~8.0に調整した。酢酸エチル(23.6kg)を混合物に添加し、固体が目視で完全に溶解するまで10~30分間撹拌した。混合物を5~15℃に調整した。T≦15℃にて、硫酸溶液を用いて混合物のpHを6.0~6.3に調整した。次いで、T≦15℃にて、精製水(15.0kg)中の硫酸(0.4kg)溶液を用いて、混合物のpHを5.1~5.4に調整した。混合物を、T≦15℃で15~30分間撹拌してから0.5~1時間沈殿させた後、分離した。T≦15℃にて水相を酢酸エチル(合計約50kg)で2回抽出し、次いでこの混合物を15~30分間撹拌してから0.5~1時間沈殿させた後、分離した。80Lのガラス反応器中の混合物を、14~16L残るまで、T≦40℃で、減圧下で濃縮した。THF(合計50kg)を反応器に4回添加し、この混合物を、14~16L残るまで、T≦40℃で、減圧下で濃縮した。THF(13.4kg)を混合物に添加し、混合物を200Lのハステロイ反応器に移した。THF(5.7kg)を加え、続いて精製水(1.9kg)を加えた。混合物を5~15℃に冷却し、混合物に、アセトニトリル(28.7kg)中の硫酸(1.7kg)溶液を5~15kg/hの基準速度で添加した。混合物を15~25℃に調整し、撹拌しながら3~5時間維持した。混合物を220Lのハステロイ製の撹拌フィルター乾燥機(agitating filter dryer)で濾過し、続いてアセトニトリルで更にすすいだ。固体をT≦40℃で乾燥させて、化合物Eを純度99%超(6.9kg、76.9%収率)で得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 7.65(d,J=16.0Hz,1H)
,7.54(d,J=7.9Hz,1H),7.48(d,J=10.4Hz,2H),7.31(d,J=8.2Hz,1H),7.19-7.14(m,1H),7.12-7.07(m,1H),6.67(d,J=16.0Hz,1H),6.18(s,1H),4.39-4.26(m,1H),3.53-3.40(m,1H),3.19-2.99(m,1H),2.69(br s,1H),2.38-1.97(m,6H),1.64(d,J=6.8Hz,3H);MS(ESI)m/z 435.13[M+H]
形態Cの調製
100mLの反応器に、化合物Aの非晶質遊離塩基(約1g)及びアセトン(10.0mL)を添加した。溶液を室温(room temperature、rt)にて300rpmで撹拌した。HSO(132μL)をアセトン(5.0mL)に添加した。化合物Aの非晶質遊離塩基を入れた反応器に、HSO溶液を20分間かけて添加し、次いでrtで17時間にわたって300rpmで撹拌した。溶液を真空濾過し、ケークをアセトンで洗浄した(10mL、3回)。ケークを50℃で7時間真空乾燥させた。
形態Dの調製
形態Dは、溶媒としてTHFを使用して、形態A及び形態Cと同様に調製した。
形態Eの調製
形態Eは、溶媒としてMeOH/MTBEの混合物を使用して、形態A及び形態Cと同様に調製した。
化合物Aの他の塩の調製
HCl塩
等モル量の化合物Aの遊離塩基とHClを、それぞれアセトン:n-ヘプタン(1:3、v/v)、及びMeCN中で、5℃にて4日間にわたってスラリー化することにより、化合物AのHCl塩を得た。表6は、化合物Aの第1のHCl塩(HCl塩形態A)及び第2のHCl塩(HCl塩形態B)に関する情報を提供する。
Figure 2022553833000023
データは、HPLCにより得た。出発化合物AのHPLC純度は98.3%(面積)であった。RRT=相対保持時間
クエン酸塩
等モル量の化合物Aの遊離塩基とクエン酸を、MeCN中で、5℃にて4日間にわたってスラリー化することにより、化合物Aのクエン酸塩を得た。表7は、化合物Aのクエン酸塩に関する情報を提供する。
Figure 2022553833000024
データは、HPLCにより得た。出発化合物AのHPLC純度は98.3%(面積)であった。RRT=相対保持時間
メシル酸塩
等モル量の化合物Aの遊離塩基とメタンスルホン酸を、それぞれMeCN及びアセトン:n-ヘプタン(1:3、v/v)中で、5℃にて4日間にわたってスラリー化することにより、化合物Aのメシル酸塩を得た。得られたメシル酸塩に関する情報を表8に提供する。
Figure 2022553833000025
データは、HPLCにより得た。出発化合物AのHPLC純度は98.3%(面積)であった。RRT=相対保持時間
ベシル酸塩
等モル量の化合物Aの遊離塩基とベンゼンスルホン酸を、アセトン:n-ヘプタン(1:3、v/v)中で、5℃にて4日間にわたってスラリー化することにより、化合物Aのベシル酸塩を得た。表9は、得られたベシル酸塩に関する情報を提供する。
Figure 2022553833000026
データは、HPLCにより得た。出発化合物AのHPLC純度は98.3%(面積)であった。RRT=相対保持時間
コリン塩
化合物Aの遊離塩基とコリンを、MTBE中で、5℃にて2日間にわたってスラリー化することにより、化合物Aのコリン塩を得た。得られたコリン塩に関する情報を表10に提供する。
Figure 2022553833000027
データは、HPLCにより得た。出発化合物AのHPLC純度は98.3%(面積)であった。RRT=相対保持時間
シュウ酸塩
遊離塩基の化合物Aとシュウ酸を、アセトン:n-ヘプタン(1:3)中で、5℃にて2日間にわたってスラリー化することにより、化合物Aのシュウ酸塩を得た。
約20mgの化合物Aの遊離塩基と、それに対応する塩形成剤(salt former)を1:1のモル比でHPLCガラスバイアルに添加し、続いて0.5mLの溶媒を添加した。1000rpmで5℃にて4日間スラリー化した後、得られた懸濁液を遠心分離して、更なる分析のために固体を回収した。化合物Aの塩の形成に関する追加の情報を表11に提供する。
Figure 2022553833000028
NCSFは、結晶塩が形成されなかったことを示す。
特性評価方法
XRPD
XRPD分析では、X線粉末回折計としてPANalytical(登録商標) X’Pert3(登録商標)を使用した。
Figure 2022553833000029
TGA及びDSC
TGAデータは、TA Instruments製のTA Discovery 5500 TGAを使用して収集した。DSCは、TA Instruments製のTA Discovery 2500 DSCを使用して行った。
Figure 2022553833000030
H NMR
化合物Aの塩形態をDMSO-d(形態A及び形態C)又はCDOD(形態A)に溶解させた。データは、400MHzのBruker製NMR分光計、又は500MHzのInova NMR分光計のいずれかを使用して取得した。
乳癌細胞増殖アッセイ(MCF-7)
MCF7を培地(フェノールレッド不含DMEM/F12(Hyclone SH30272.01)NEAA(Gibco11140-050)ピルビン酸ナトリウム(Gibco 11360-070)及び再剥離木炭剥離FBS(Gemini 100-119))中で増殖及び維持した。細胞を、上記の培地中で1mL当たり3,000個の細胞の濃度に調整し、細胞をインキュベートした(37℃、5%CO)。翌日、化合物の10点連続希釈物を、試験化合物に対して10~0.000005μMの範囲の最終濃度で細胞に添加した(17β-エストラジオールを対照として使用した)。1日目(処置前)の比較としての役割を果たすために、追加の細胞を30ウェルに播種した。5日間の化合物曝露後、CellTiter-Glo試薬を細胞に添加し、各ウェルの相対発光単位(relative luminescence unit、RLU)を決定した。CellTiter-Gloを細胞なしの32μL培地にも添加して、背景値を得た。プレートを室温で10分間インキュベートさせて、発光シグナルを安定させ、発光シグナルをEnSpireで記録した。各試料の細胞数の相対的増加を以下のとおり決定する:(RLU試料-RLU背景/RLUエストロゲンのみで処置された細胞-RLU背景)×100=%阻害。
Figure 2022553833000031
その上、上文は、明確さと理解のために、図及び実施例としてある程度詳細に記述されているが、本開示の趣旨を逸脱することなく数多くの様々な修正がなされ得ることが、当業者によって理解される。したがって、本明細書に開示される形態は例示にすぎず、本開示の範囲を限定することは意図されていないが、それどころか本発明の真の範囲及び趣旨に沿った全ての修正及び代替形態を包含することも明確に理解するべきである。

Claims (77)

  1. (E)-3-(4-((1R,3R)-2-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-3-メチル-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール-1-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)アクリル酸(化合物A)
    Figure 2022553833000032

    の薬学的に許容される塩であって、
    前記薬学的に許容される塩は、化合物Aの硫酸水素塩である、化合物Aの薬学的に許容される塩。
  2. (E)-3-(4-((1R,3R)-2-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-3-メチル-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール-1-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)アクリル酸(化合物A)
    Figure 2022553833000033

    の薬学的に許容される塩であって、
    前記薬学的に許容される塩は、化合物Aの硫酸塩である、化合物Aの薬学的に許容される塩。
  3. 化合物Aの前記硫酸水素塩と、化合物Aの前記硫酸塩を含む、化合物Aの薬学的に許容される塩形態。
  4. 化合物Aの前記硫酸水素塩と、化合物Aの前記硫酸塩から本質的になる、請求項3に記載の薬学的に許容される塩形態。
  5. 化合物Aの前記硫酸水素塩の量と化合物Aの前記硫酸塩の量を合わせると、化合物Aの前記薬学的に許容される塩形態の85%以上となる、請求項3に記載の薬学的に許容される塩形態。
  6. 化合物Aの前記硫酸水素塩の量と化合物Aの前記硫酸塩の量を合わせると、化合物Aの前記薬学的に許容される塩形態の98%以上となる、請求項3に記載の薬学的に許容され
    る塩形態。
  7. 化合物Aの前記硫酸水素塩の量と化合物Aの前記硫酸塩の量を合わせると、化合物Aの前記薬学的に許容される塩形態の100%となる、請求項3に記載の薬学的に許容される塩形態。
  8. 前記塩形態は、形態Aである、請求項3~7のいずれか一項に記載の薬学的に許容される塩形態。
  9. 形態Aは、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴とし、前記1つ以上のピークは、約9.4度2θ~約9.7度2θの範囲内のピーク、約10.2度2θ~約10.5度2θの範囲内のピーク、及び約10.9度2θ~約11.2度2θの範囲内のピークから選択される、請求項8に記載の薬学的に許容される塩形態。
  10. 形態Aは、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴とし、前記1つ以上のピークは、約4.7度2θ~約5.0度2θの範囲内のピーク、約9.4度2θ~約9.7度2θの範囲内のピーク、約10.2度2θ~約10.5度2θの範囲内のピーク、約10.9度2θ~約11.2度2θの範囲内のピーク、約14.7度2θ~約15.0度2θの範囲内のピーク、約16.9度2θ~約17.2度2θの範囲内のピーク、約19.6度2θ~約19.9度2θの範囲内のピーク、及び約20.9度2θ~約21.1度2θの範囲内のピークから選択される、請求項8に記載の薬学的に許容される塩形態。
  11. 形態Aは、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴とし、前記1つ以上のピークは、約9.6度2θ±0.2度2θ、約10.3度2θ±0.2度2θ、及び約11.0度2θ±0.2度2θから選択される、請求項8に記載の薬学的に許容される塩形態。
  12. 形態Aは、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴とし、前記1つ以上のピークは、約4.8度2θ±0.2度2θ、約9.6度2θ±0.2度2θ、約10.3度2θ±0.2度2θ、約11.0度2θ±0.2度2θ、約14.9度2θ±0.2度2θ、約17.1度2θ±0.2度2θ、約19.8度2θ±0.2度2θ、及び約21.0度2θ±0.2度2θから選択される、請求項8に記載の薬学的に許容される塩形態。
  13. 前記形態Aは、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴とし、前記1つ以上のピークは、約4.8度2θ±0.2度2θ、約6.5度2θ±0.2度2θ、約7.4度2θ±0.2度2θ、約9.6度2θ±0.2度2θ、約10.3度2θ±0.2度2θ、約11.0度2θ±0.2度2θ、約11.4度2θ±0.2度2θ、約13.1度2θ±0.2度2θ、約13.8度2θ±0.2度2θ、約14.9度2θ±0.2度2θ、約15.5度2θ±0.2度2θ、約15.9度2θ±0.2度2θ、約16.6度2θ±0.2度2θ、約17.1度2θ±0.2度2θ、約17.7度2θ±0.2度2θ、約18.7度2θ±0.2度2θ、約19.8度2θ±0.2度2θ、約20.2度2θ±0.2度2θ、約21.0度2θ±0.2度2θ、約21.9度2θ±0.2度2θ、約22.9度2θ±0.2度2θ、約23.8度2θ±0.2度2θ、約24.9度2θ±0.2度2θ、約27.3度2θ±0.2度2θ、及び約28.8度2θ±0.2度2θから選択される、請求項8に記載の薬学的に許容される塩形態。
  14. 形態Aは、図1に示される代表的なXRPDスペクトルに対応するX線粉末回折パターンスペクトルを有する、請求項8に記載の薬学的に許容される塩形態。
  15. 形態Aは、約185℃での発熱ピークを含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項8に記載の薬学的に許容される塩形態。
  16. 形態Aは、図2に示される代表的な示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムに対応するDSCサーモグラムを有する、請求項8に記載の薬学的に許容される塩形態。
  17. 前記塩形態は、形態Cである、請求項3~7のいずれか一項に記載の薬学的に許容される塩形態。
  18. 形態Cは、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴とし、前記1つ以上のピークは、約9.0度2θ~約9.3度2θの範囲内のピーク、約9.8度2θ~約10.1度2θの範囲内のピーク、及び約14.1度2θ~約14.4度2θの範囲内のピークから選択される、請求項17に記載の薬学的に許容される塩形態。
  19. 形態Cは、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴とし、前記1つ以上のピークは、約4.4度2θ~約4.7度2θの範囲内のピーク、約7.2度2θ~約7.5度2θの範囲内のピーク、約9.0度2θ~約9.3度2θの範囲内のピーク、約9.8度2θ~約10.1度2θの範囲内のピーク、約10.2度2θ~約10.5度2θの範囲内のピーク、約11.4度2θ~約11.7度2θの範囲内のピーク、約13.5度2θ~約13.8度2θの範囲内のピーク、約14.1度2θ~約14.4度2θの範囲内のピーク、約17.7度2θ~約18.0度2θの範囲内のピーク、約18.1度2θ~約18.4度2θの範囲内のピーク、約19.7度2θ~約20.0度2θの範囲内のピーク、約20.5度2θ~約20.8度2θの範囲内のピーク、及び約22.2度2θ~約22.5度2θの範囲内のピークから選択される、請求項17に記載の薬学的に許容される塩形態。
  20. 形態Cは、図5に示される代表的なXRPDスペクトルに対応するX線粉末回折パターンを有する、請求項17に記載の薬学的に許容される塩形態。
  21. 形態Cは、約182℃での発熱を含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを特徴とする、請求項17に記載の薬学的に許容される塩形態。
  22. 形態Cは、図6に示される代表的な示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムに対応するDSCサーモグラムを有する、請求項17に記載の薬学的に許容される塩形態。
  23. 前記塩形態は、形態Dである、請求項3~7のいずれか一項に記載の薬学的に許容される塩形態。
  24. 形態Dは、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴とし、前記1つ以上のピークは、約6.2度2θ~約6.6度2θの範囲内のピークからの範囲内のピーク、約9.3度2θ~約9.7度2θの範囲内のピーク、及び約9.8度2θ~約10.2度2θの範囲内のピークから選択され得る、請求項23に記載の薬学的に許容される塩形態。
  25. 形態Dは、図8に示される代表的なXRPDスペクトルに対応するX線粉末回折パターンを有する、請求項23に記載の薬学的に許容される塩形態。
  26. 形態Dは、図9に示される代表的な示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムに対応するDSCサーモグラムを有する、請求項23に記載の薬学的に許容される塩形態。
  27. 前記塩形態は、形態Eである、請求項3~7のいずれか一項に記載の薬学的に許容される塩形態。
  28. 形態Eは、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴とし、前記1つ以上のピークは、約4.2度2θ~約4.6度2θの範囲内のピーク、約8.5度2θ~約8.9度2θの範囲内のピーク、約9.7度2θ~約10.1度2θの範囲内のピーク、及び約11.7度2θ~約12.1度2θの範囲内のピークから選択され得る、請求項27に記載の薬学的に許容される塩形態。
  29. 形態Eは、図10に示される代表的なXRPDスペクトルに対応するX線粉末回折パターンを有する、請求項27に記載の薬学的に許容される塩形態。
  30. 形態Eは、図11に示される代表的な示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムに対応するDSCサーモグラムを有する、請求項27に記載の薬学的に許容される塩形態。
  31. (E)-3-(4-((1R,3R)-2-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-3-メチル-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール-1-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)アクリル酸(化合物A)
    Figure 2022553833000034

    の薬学的に許容される塩であって、
    選択される薬学的に許容される塩は、化合物AのHCl塩、化合物Aのクエン酸塩、化合物Aのメシル酸塩、化合物Aのベシル酸塩、化合物Aのコリン塩、及び化合物Aのシュウ酸塩からなる群を形成する、化合物Aの薬学的に許容される塩。
  32. 前記薬学的に許容される塩は、化合物AのHCl塩である、請求項31に記載の薬学的に許容される塩。
  33. 化合物Aの前記HCl塩は、図13に示される代表的なXRPDスペクトルに対応するX線粉末回折パターンを有する、請求項32に記載の薬学的に許容される塩形態。
  34. 化合物Aの前記HCl塩は、図14に示される代表的なXRPDスペクトルに対応するX線粉末回折パターンを有する、請求項32に記載の薬学的に許容される塩形態。
  35. 化合物Aの前記HCl塩は、図16に示される代表的な示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムに対応するDSCサーモグラムを有する、請求項27に記載の薬学的に許容される塩形態。
  36. 前記薬学的に許容される塩は、化合物Aのクエン酸塩である、請求項31に記載の薬学的に許容される塩。
  37. 化合物Aの前記クエン酸塩は、図17に示される代表的なXRPDスペクトルに対応するX線粉末回折パターンを有する、請求項36に記載の薬学的に許容される塩形態。
  38. 化合物Aの前記クエン酸塩は、図18に示される代表的な示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムに対応するDSCサーモグラムを有する、請求項36に記載の薬学的に許容される塩形態。
  39. 前記薬学的に許容される塩は、化合物Aのメシル酸塩である、請求項31に記載の薬学的に許容される塩。
  40. 化合物Aの前記メシル酸塩は、図19に示される代表的なXRPDスペクトルに対応するX線粉末回折パターンを有する、請求項39に記載の薬学的に許容される塩形態。
  41. 化合物Aの前記メシル酸塩は、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴とし、前記1つ以上のピークは、約5.0度2θ~約5.4度2θの範囲内のピーク、約8.4度2θ~約8.8度2θの範囲内のピーク、約9.4度2θ~約9.8度2θの範囲内のピーク、約10.3度2θ~約10.7度2θの範囲内のピーク、及び約12.9度2θ~約13.3度2θの範囲内のピークから選択され得る、請求項39に記載の薬学的に許容される塩形態。
  42. 化合物Aの前記メシル酸塩は、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴とし、前記1つ以上のピークは、約5.0度2θ~約5.4度2θの範囲内のピーク、約9.4度2θ~約9.8度2θの範囲内のピーク、及び約10.3度2θ~約10.7度2θの範囲内のピークから選択され得る、請求項39に記載の薬学的に許容される塩形態。
  43. 化合物Aの前記メシル酸塩は、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴とし、前記1つ以上のピークは、約8.5度2θ~約8.9度2θの範囲内のピーク、約12.7度2θ~約13.1度2θの範囲内のピーク、及び約18.8度2θ~約19.2度2θの範囲内のピークから選択され得る、請求項39に記載の薬学的に許容される塩形態。
  44. 化合物Aの前記メシル酸塩は、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴とし、前記1つ以上のピークは、約5.2度2θ±0.2度2θ、約8.6度2θ±0.2度2θ、約9.6度2θ±0.2度2θ、約10.5度2θ±0.2度2θ、及び約13.1度2θ±0.2度2θから選択され得る、請求項39に記載の薬学的に許容される塩形態。
  45. 化合物Aの前記メシル酸塩は、X線粉末回折パターンにおける1つ以上のピークを特徴とし、前記1つ以上のピークは、約8.7度2θ±0.2度2θ、約12.9度2θ±0.2度2θ、及び約19.0度2θ±0.2度2θから選択され得る、請求項39に記載の薬学的に許容される塩形態。
  46. 化合物Aの前記メシル酸塩は、図20に示される代表的なXRPDスペクトルに対応するX線粉末回折パターンを有する、請求項39に記載の薬学的に許容される塩形態。
  47. 化合物Aの前記メシル酸塩は、図22に示される代表的な示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムに対応するDSCサーモグラムを有する、請求項39に記載の薬学的に許容される塩形態。
  48. 化合物Aの前記メシル酸塩は、図23に示される代表的な示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムに対応するDSCサーモグラムを有する、請求項39に記載の薬学的に許容される塩形態。
  49. 前記薬学的に許容される塩は、化合物Aのベシル酸塩である、請求項31に記載の薬学的に許容される塩。
  50. 化合物Aの前記ベシル酸塩は、図24に示される代表的なXRPDスペクトルに対応するX線粉末回折パターンを有する、請求項49に記載の薬学的に許容される塩形態。
  51. 化合物Aの前記ベシル酸塩は、図25に示される代表的な示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムに対応するDSCサーモグラムを有する、請求項49に記載の薬学的に許容される塩形態。
  52. 前記薬学的に許容される塩は、化合物Aのコリン塩である、請求項31に記載の薬学的に許容される塩。
  53. 化合物Aの前記コリン塩は、図26に示される代表的なXRPDスペクトルに対応するX線粉末回折パターンを有する、請求項52に記載の薬学的に許容される塩形態。
  54. 化合物Aの前記コリン塩は、図28に示される代表的な示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムに対応するDSCサーモグラムを有する、請求項52に記載の薬学的に許容される塩形態。
  55. 前記薬学的に許容される塩は、化合物Aのシュウ酸塩である、請求項31に記載の薬学的に許容される塩。
  56. 前記塩形態は、実質的に化学的に純粋である、請求項3~7及び31~55のいずれか一項に記載の薬学的に許容される塩。
  57. 前記塩形態は、実質的に物理的に純粋である、請求項3~7及び31~55のいずれか一項に記載の薬学的に許容される塩。
  58. 結晶質の(E)-3-(4-((1R,3R)-2-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-3-メチル-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール-1-イル)-3,5-ジフルオロフェニル)アクリル酸(化合物A):
    Figure 2022553833000035
  59. 図29に示される代表的な示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムに対応するDSCサーモグラムを有する、請求項58に記載の結晶質の化合物A。
  60. ある量の薬学的に許容される塩形態Aと、ある量の薬学的に許容される塩形態Cと、ある量の非晶質の化合物Aと、を含む、混合物。
  61. ある量の薬学的に許容される塩形態Aと、ある量の非晶質の化合物Aと、を含む、混合物。
  62. ある量の薬学的に許容される塩形態Cと、ある量の非晶質の化合物Aと、を含む、混合物。
  63. 有効量の請求項1~57のいずれか一項に記載の薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤、又はこれらの組み合わせと、を含む、医薬組成物。
  64. ある量の非晶質の化合物Aを更に含む、請求項63に記載の医薬組成物。
  65. ある量の化合物Aの遊離塩基を更に含む、請求項63又は64に記載の医薬組成物。
  66. 細胞の成長を阻害する方法であって、
    前記細胞の成長特性を媒介するエストロゲン受容体αを有する細胞を特定することと、
    前記細胞を、有効量の、請求項1~57のいずれか一項に記載の薬学的に許容される塩、請求項60~62のいずれか一項に記載の混合物、又は請求項63~65のいずれか一項に記載の医薬組成物と、接触させることと、を含む、方法。
  67. 治療方法であって、前記方法は、
    エストロゲン受容体α依存性、及び/又はエストロゲン受容体α媒介性の疾病又は病態の治療を必要とする対象を特定することと、
    有効量の、請求項1~57のいずれか一項に記載の薬学的に許容される塩、請求項60~62のいずれか一項に記載の混合物、又は請求項63~65のいずれか一項に記載の医薬組成物を、前記対象に投与することと、を含む、方法。
  68. エストロゲン受容体α依存性、及び/又はエストロゲン受容体α媒介性の疾病又は病態の治療のための薬剤の製造における、請求項1~57のいずれか一項に記載の薬学的に許容される塩、請求項60~62のいずれか一項に記載の混合物、又は請求項63~65のいずれか一項に記載の医薬組成物の使用。
  69. 前記疾病又は病態は、乳癌及び婦人科癌からなる群から選択される、請求項67に記載の方法又は請求項68に記載の使用。
  70. 前記疾病又は病態は、乳癌、子宮内膜癌、卵巣癌、及び子宮頸癌からなる群から選択される、請求項67に記載の方法又は請求項68に記載の使用。
  71. 前記疾病又は病態は、乳癌である、請求項67に記載の方法又は請求項68に記載の使用。
  72. 前記乳癌は、ER陽性乳癌である、請求項71に記載の方法又は使用。
  73. 前記乳癌は、ER陽性/HER2陰性乳癌である、請求項71に記載の方法又は使用。
  74. 前記乳癌は、局所乳癌である、請求項71に記載の方法又は使用。
  75. 前記乳癌は、転移性乳癌である、請求項71に記載の方法又は使用。
  76. 前記乳癌は、再発性乳癌である、請求項71に記載の方法又は使用。
  77. 前記乳癌は、内分泌療法で以前に治療されている、請求項71に記載の方法又は使用。
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