JP2022549842A - 歯科用バイオフィルムの治療のための歯磨剤組成物 - Google Patents

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Abstract

歯垢バイオフィルムを治療するための、乳酸亜鉛、グリシン、及びフッ化物イオンを含む、歯磨剤組成物が提供される。

Description

本発明は、バイオフィルム形成を阻害することを助ける、又はバイオフィルムを破壊することを助けるために改善された有効性を有する歯磨剤組成物に関する。
歯垢(歯科バイオフィルムとしても既知である)は、歯表面上に常に形成される粘着性の無色の細菌の堆積物である。歯垢は、概して、細菌及び細胞外ポリマー物質(いわゆる「EPS(extracellular polymer substance)」)で構成される。EPSは、バイオフィルム微生物が埋め込まれた微生物起源のバイオポリマーである。J.Bacteriol.2007,189(22):7945。唾液、食物、及び流体は、組み合わさって、歯と歯肉が接触する場所にこれらの堆積物を集める。歯垢の蓄積は、歯肉炎を含む虫歯及び歯周(歯肉)疾患につながり得る口腔衛生不良の主要な因子である。歯磨剤組成物が、歯垢を予防及び制御することに役立つ1つの方式は、亜鉛イオン源などの抗菌剤を活性化することによるものである。しかしながら、欠点又は配合物の課題は、歯磨剤マトリックスの配合物成分及び環境との抗細菌剤の意図しない反応性である。これには、オキシ水酸化物種の酸化分解、加水分解、吸着、又は沈殿が含まれ得、これらのいずれも、抗菌剤の生物学的利用能に影響を与える可能性がある。亜鉛含有歯磨剤を配合する別の問題は、亜鉛イオンに対する収斂性、つまり、感覚刺激性不快効果である。
J.Bacteriol.2007,189(22):7945
したがって、歯の歯垢の形成を防止することに役立ち、同時に、低減された収斂性を有する、歯磨剤配合物を提供する継続的な必要性が存在する。
本発明は、歯磨剤組成物中の乳酸亜鉛とグリシンとの組み合わせが、バイオフィルムEPSアーキテクチャの破壊及び脱安定性を助けるという驚くべき発見に基づく。更に驚くべきことに、亜鉛イオンのバイオフィルム内への浸透深さ及び/又は浸透速度は、グリシンと組み合わせて使用した場合に増加されることが見出されている。更に、グリシンを使用することにより、関連する収斂性及び亜鉛の金属味を低減することによって感覚経験が改善され、製品コンプライアンス及び使用習慣を保証して口腔衛生利益を送達する。
本発明の利点は、乳酸亜鉛及びグリシンを含有する本発明の歯磨剤組成物であり、有効性を最適化するためのバイオフィルムへの活性物質の送達及び浸透を補助するためにバイオフィルムEPSアーキテクチャを脱安定化及び破壊することを意図する。
本発明の別の利点は、脱安定化された歯科バイオフィルム(低減された厚さ、生体容積、及び増加した多孔性)の結果として、エナメル質再石灰化サイクルを補助するために、歯表面へのフッ化物イオンの改善された送達をもたらす。
本発明の更に別の利点は、歯磨剤組成物が、消費者により良好な感覚体験を提供するように、低減された収斂性を提供することができることである。
本発明の更に別の利点は、相安定配合物である。
本発明の一態様は、a)組成物の0.2重量%~2.0重量%の乳酸亜鉛と、b)組成物の0.1重量%~6.0重量%のグリシン若しくはその塩、又はこれらの組み合わせと、c)組成物の0.05重量%~0.5重量%のフッ化物イオンと、を含む、歯磨剤組成物を提供する。
本発明の別の態様は、本発明の組成物で歯を磨くステップを含む歯科バイオフィルムを処理する方法を提供する。
本発明の更に別の態様は、バイオフィルムの厚さを低減し、本発明の歯磨剤組成物で歯を磨くステップを含む歯のエナメル質上の歯垢形成を防止又は軽減する方法を提供する。
本発明の利点は、比較的高いレベルの水による配合物の比較的費用効果があり、他の成分(保湿剤など)を最小限に抑える。
本発明のこれらの並びに他の特徴、態様、及び利点は、以下の詳細な説明から当業者には明らかとなろう。
本明細書は、本発明を特定して指摘し明確に特許請求する特許請求の範囲をもって結論とするが、本発明は、添付図面についての以下の説明からより良く理解されると考えられる。
ヒドロキシアパタイト(hydroxyapatite、「HA」)ディスクが取り付けられた口腔スプリントの斜視図である。 内部に溝を有するHAディスクの斜視図である。 内部にバイオフィルムを有する溝の断面図の概略図である。
定義
本明細書で使用するとき、「a」及び「an」などの冠詞は、特許請求の範囲において使用されるときは、特許請求されている又は記載されるもののうちの1つ以上を意味するものと理解される。
本明細書で使用するとき、用語「含む」とは、特に言及したもの以外のステップ、及び成分を付加することができることを意味する。この用語は、「からなる」及び「から本質的になる」を包含する。本発明の組成物は、本明細書に記載される本発明の必須要素及び制限事項、並びに本明細書に記載される追加若しくは任意選択的な成分、構成成分、ステップ、又は制限事項のうちのいずれかを含み、これらからなり、かつこれらから本質的になることができる。
本明細書で使用するとき、「好ましい」、「好ましくは」という語、及びその変形は、一定の条件下において一定の利益をもたらす本発明の実施形態に関する。しかしながら、同じ、又は他の状況下においては、他の実施形態が好ましい場合もある。更に、1つ以上の好ましい実施形態の詳細説明は、他の実施形態が有用でないことを示すものではなく、本発明の範囲から他の実施形態を排除することを意図するものでもない。
本明細書で使用するとき、「実質的に含まない」という用語は、意図的な量のその材料が組成物に添加されないか、又は材料の量が組成物の0.05%、0.01%、若しくは0.001%未満であることを指す。本明細書で使用するとき、「本質的に含まない」という用語は、記載の材料が組成物に意図的に添加されたものでないこと、又は好ましくは分析によって検出可能な濃度では存在しないことを意味する。示された材料が、意図的に添加された他の材料のうちの1つの不純物としてのみ存在する、組成物を包含することを意味する。本明細書で使用するとき、「含まない」という用語は、合理的に検出可能な量の材料が組成物中に存在しないことを指す。
本明細書で使用するとき、用語「歯磨剤」とは、特に指定がない限り、口腔の表面を洗浄するために使用する、ペースト、ゲル、粉末、タブレット、又は液体配合物を意味する。好ましくは、本発明の歯磨剤組成物は、単相組成物である。歯磨剤の一例は、(歯を磨くための)練り歯磨きである。本明細書で使用するとき、「歯」という用語は、天然歯、及び人工歯又は歯科補綴物を指す。
全ての百分率、部及び比率は、別途指定されない限り、本発明の組成物の総重量に基づく。列挙されている成分に関するとき、こうした重量は全て、活性レベルに基づき、このため、別途指定されない限り、市販の材料に含まれている可能性のある溶媒又は副生成物を含まない。
別途指定されない限り、本明細書で言及される全ての測定は、25℃(すなわち、室温)で行われる。
歯磨剤組成物
驚くべきことに、歯磨剤組成物中の乳酸亜鉛とグリシンとの組み合わせは、歯科バイオフィルムの治療に特に有用であることが発見されている。特に、驚くべき発見は、バイオフィルムの厚さが有意に低減されていることであり、したがって、グリシンと組み合わせると、亜鉛イオンのバイオフィルムへの浸透が著しく改善される。理論に束縛されるものではないが、中性アミノ酸は、カルボン酸基及びアミン基の両方を含有する。乳酸亜鉛は、亜鉛が既に塩の形態の好適なキレート剤と組み合わされているため、歯磨剤配合物中の所望の抗細菌剤として使用される。乳酸による亜鉛のキレート化は、治療効果に望ましいZn2+種の制御可能な放出をもたらす。しかしながら、関連するZn2+種は、感覚体験の顕著な収斂性を与える。驚くべきことに、グリシンの使用は、バイオフィルム内にイオン交換を生じて、Ca/EPS比を低減し、バイオフィルムの厚さの低減をもたらす。驚くべきことに、グリシンと共に配合されたとき、亜鉛イオンのバイオフィルム内への浸透深さ及び/若しくは浸透速度が増加し得ること、又は著しく増加し得ることも見出されている。要するに、歯磨剤組成物においてグリシンが乳酸亜鉛と組み合わせて存在すると、歯肉上のバイオフィルム内の細菌の有害作用の媒介に対する、当該組成物の有効性を支援する。そのような配合物はまた、驚くべきことに、歯磨剤の感覚収斂性を低減する。
一態様では、本発明は、(a)組成物の0.2重量%~2.0重量%の乳酸亜鉛と、b)組成物の0.1重量%~6.0重量%のグリシン若しくはその塩、又はこれらの組み合わせと、c)組成物の0.05重量%~0.5重量%のフッ化物イオンと、を含む、歯磨剤組成物を対象とする。
いくつかの例では、乳酸亜鉛は、組成物の0.4重量%~1.8重量%、好ましくは0.5重量%~1.5重量%のレベルで存在し、例えば、乳酸亜鉛は、組成物の約0.6重量%、又は約0.7重量%、又は約0.8重量%、又は約0.9重量%、又は約1.0重量%、又は約1.1重量%、又は約1.2重量%、又は約1.35、又は約1.3重量%のレベルで存在し得る。
代替的に、歯磨剤組成物は、組成物の0.05%重量%~0.5重量%、好ましくは0.1重量%~0.5重量%、又はより好ましくは0.15重量%~0.45重量%の可溶性亜鉛イオンを供給するのに十分な亜鉛イオン源を含み得る。例えば、歯磨剤組成物は、組成物の約1000重量ppm、又は約1500重量ppm、又は約2000重量ppm、又は約2500重量ppm、又は約3000重量ppm、又は約3500重量ppm、又は約4000重量ppmの可溶性亜鉛イオンを含み得る。
本発明の歯磨剤組成物は、亜鉛有機塩から選択される別の亜鉛イオン源を更に含み得、亜鉛有機塩は、好ましくはクエン酸亜鉛、グルコン酸亜鉛、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
いくつかの代替例では、歯磨剤組成物は、亜鉛イオン源として酸化亜鉛、炭酸亜鉛、又はリン酸亜鉛などの不溶性又は難溶性亜鉛化合物を更に含み得る。しかし、他の例では、歯磨剤組成物は、酸化亜鉛、又は炭酸亜鉛若しくはリン酸亜鉛などの他の不溶性亜鉛塩を含まない。いくつかの代替例では、歯磨剤組成物は、塩化亜鉛又は硫酸亜鉛などの可溶性亜鉛無機塩を更に含み得る。しかし、他の例では、歯磨剤組成物は、遊離亜鉛イオンが付与される不快な収斂性の口触りのために、塩化亜鉛又は硫酸亜鉛などの亜鉛無機塩を含まない。
グリシン
本発明の歯磨剤組成物は、グリシンを含む。グリシンは、その遊離形態又は好適な塩形態で存在し得る。好適な塩としては、提供される量及び濃度において生理学的に許容可能であると考えられ、薬剤として許容される塩であることが当該技術分野において既知である塩が挙げられる。
好ましくは、グリシンは、組成物の約0.1重量%~約6重量%の量で存在する。好ましくは、グリシンは、組成物の約0.5重量%~約5重量%、より好ましくは、約0.8重量%~約4重量%の量で存在する。
驚くべきことに、亜鉛含有配合物中のグリシンの存在は、バイオフィルムへの亜鉛イオンの浸透深さ及び/又は浸透速度を増加させることに役立つことが発見されている。更に、グリシンを使用することにより、関連する収斂性及び亜鉛の金属味を低減することによって感覚経験が改善され、製品コンプライアンス及び使用習慣を保証して口腔衛生利益を送達する。その上、理論に拘束されることを望むものではないが、グリシンの存在は、脱安定化された歯科バイオフィルムの結果として、エナメル再石灰化サイクルを更に補助することができる、歯表面へのフッ化物イオン源の改善された送達を更にもたらし得る。
フッ化物イオン
好ましくは、歯磨剤組成物は、抗齲蝕剤としてフッ化物イオン源を含む。フッ化物イオンの好適な例は、フッ化第一スズ、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、モノフルオロリン酸(monofluorophosphate、「MFP」)ナトリウム、フッ化インジウム、フッ化アミン、フッ化亜鉛、及びこれらの混合物を含む供給源から選択され得る。好ましくは、フッ化物源は、フッ化ナトリウム、フッ化第一スズ、MFP、及びこれらの組み合わせから選択される。フッ化物イオン源は、抗齲蝕効果を提供するために、組成物の0.0025重量%~5重量%、又は0.05重量%~4重量%、又は0.1重量%~2重量%、又は好ましくは0.2重量%~1.5重量%の量で存在し得る。特定の例では、フッ化物イオン源は、25ppm~25,000ppm、一般的には少なくとも500ppm~1600ppm、例えば1100ppm又は1450ppmの濃度のフッ化物イオン濃度を組成物中に提供するのに十分な量で存在し得る。フッ化物の適切な濃度は、具体的な用途によって異なる。一般的なユーザの練り歯磨きは、典型的には、約1000ppm~1500ppmを有し、小児用練り歯磨きは幾分少ない。
その他の活性剤
本発明の歯磨剤組成物は、スズイオン源を含み得る。いくつかの例では、第一スズイオン源は、抗菌有効性を提供するために、組成物の約0.01重量%~約5重量%、好ましくは約0.05重量%~約4重量%、又はより好ましくは約0.1重量%~約2重量%の量で存在し得る。本明細書で使用されるスズイオン源は、任意の安全かつ有効な第一スズ塩を含み得る。第一スズイオン源の好適な例は、塩化第一スズ、フッ化第一スズ、酢酸第一スズ、グルコン酸第一スズ、シュウ酸第一スズ、硫酸第一スズ、乳酸第一スズ、酒石酸第一スズ、ヨウ化第一スズ、塩化フッ化第一スズ、ヘキサフルオロジルコン酸第一スズ、クエン酸第一スズ、リンゴ酸第一スズ、グリシン酸第一スズ、炭酸第一スズ、リン酸第一スズ、ピロリン酸第一スズ、メタリン酸第一スズ、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。好ましくは、第一スズイオン源は、フッ化第一スズ、塩化第一スズ及びこれらの組み合わせから選択される。好ましい一例では、第一スズイオン源は、塩化第一スズを含む。別の好ましい例では、第一スズイオン源は、フッ化第一スズを含む。
代替的に、歯磨剤組成物は、第一スズイオン源を実質的に含まず、好ましくは本質的に第一スズイオン源を含まず、より好ましくは第一スズイオン源を含まない。
本発明の歯磨剤組成物は、任意選択的に、好ましくは組成物の0.035重量%以上、0.05重量%~2重量%、0.1重量%~1重量%の量で存在する他の抗菌剤も含み得る。これらの他の抗菌剤の例としては、例えば、ハロゲン化ジフェニルエーテル、フェノール及びその同族体を含むフェノール化合物、モノアルキル及びポリアルキル並びに芳香族ハロフェノール、レゾルシノール及びその誘導体、キシリトール、ビスフェノール化合物及びハロゲン化サルチルアニリド、安息香酸エステル、並びにハロゲン化カルバニリドなどの非カチオン性抗菌剤を挙げることができる。他の有用な抗菌剤は、エンドグリコシダーゼ、パパイン、デキストラナーゼ、ミュータナーゼ、及びこれらの組み合わせを含む酵素である。
pH
本発明の歯磨剤組成物のpHは、pH5.0~10.5、好ましくは5.5~8.0、又はより好ましくは6.0~7.8であり得る。いくつかの好ましい例では、歯磨剤組成物のpHは、pH5.5~8.5であり得る。代替的に、歯磨剤組成物は、6~9、又は6.5~8のpHを有し得る。いくつかの例では、pHは、5.5~7.8、代替的にpH6.0~pH7.5、例えば、pH7.7、又はpH7.6、又はpH7.5、又はpH7.4、又はpH7.3、又はpH7.2、又はpH7.1、又はpH7.0、又はpH6.9、又はpH6.8、又はpH6.7、又はpH6.6、又はpH6.5、又はpH6.4、又はpH6.3、又はpH6.2、又はpH6.1、又はpH6.0、又はpH5.9、又はpH5.8、又はpH5.7、又はpH5.6、又はpH5.5である。
pHは、典型的には、1グラムの歯磨剤組成物(例えば、練り歯磨き)を3グラムの脱イオン水に混合し、次いで、周囲条件下で較正される、業界で受け入れられたpHプローブでpHを評価することにより、1:3比のペースト:水を使用して測定される。pHは、自動温度補償(Automatic Temperature Compensating、ATC)プローブを用いてpHメータによって測定される。明確にするために、分析方法は、調製されたばかりのときの歯磨剤組成物を試験することを記載しているが、本発明を特許請求する目的のために、pHは、製品の合理的なライフサイクル(製品が店舗から購入され、ユーザの自宅に持ち込まれたときを含むが、これらに限定されない)中の任意の時点で測定され得る。
各使用後には、水で電極から試料溶液を洗い流す必要がある。余分な水は、キムワイプ又は同等物などのティッシュで拭き取って除去する。電極を使用していないときには、pH7の緩衝液又は電極保管液に電極の先端を浸漬させた状態を維持する。機器の詳細は以下のとおりである。
Figure 2022549842000001
pH調整剤
本明細書における歯磨剤組成物は、任意選択的に有効量のpH調整剤を含み得、代替的にpH調整剤はpH緩衝剤である。本明細書で使用するとき、pH調整剤は、歯磨剤組成物のpHを上記のpH範囲に調整するために使用することができる剤を指す。pH調整剤としては、塩酸、アルカリ金属水酸化物、水酸化アンモニウム、有機アンモニウム化合物、炭酸塩、セスキ炭酸塩、ホウ酸塩、ケイ酸塩、リン酸塩、イミダゾール、及びこれらの混合物が挙げられる。
特定のpH調整剤としては、リン酸一ナトリウム(リン酸ナトリウム一塩基性)、リン酸三ナトリウム(リン酸ナトリウム三塩基性十二水和物又はTSP)、安息香酸ナトリウム、安息香酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカリ金属炭酸塩、炭酸ナトリウム、イミダゾール、ピロリン酸塩、直鎖及び環状の両形態のピロリン酸塩、グルコン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、リン酸が挙げられる。
増粘剤
本発明の歯磨剤組成物は、増粘剤を含み得る。好ましくは、歯磨剤組成物は、組成物の0.1重量%~5重量%、好ましくは0.8重量%~3.5重量%、より好ましくは1重量%~3重量%、更により好ましくは1.3重量%~2.6重量%の増粘剤を含む。
好ましくは、増粘剤は、増粘ポリマー、増粘シリカ、又はこれらの組み合わせを含む。更により好ましくは、増粘剤が増粘ポリマーを含む場合、増粘ポリマーは、荷電カルボキシメチルセルロース、非イオン性セルロース誘導体、直鎖硫酸化多糖類、天然ガム、少なくともポリカルボキシル化エチレン骨格を含むポリマー、及びこれらの組み合わせから選択される。
一例では、増粘シリカは、超微粒子を得るために酸で不安定化することによって、ケイ酸ナトリウム溶液から得られる。市販されている一例は、Huber Engineered MaterialsのZEODENT(登録商標)ブランドのシリカ(例えば、ZEODENT(登録商標)103、124、113、115、163、165、167)である。
好ましくは、直鎖硫酸化多糖類は、カラギーナン(カラギーニンとしても既知である)である。カラギーナンの例としては、κ-カラギーナン、ι-カラギーナン、λ-カラギーナン、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
一例では、CMCは、アルカリ及びモノクロロ酢酸又はそのナトリウム塩で処理することによって、セルロースから調製される。異なる種は、商業上、粘度によって特徴付けられる。市販されている一例は、Ashland Special Ingredients製のAqualon(商標)ブランドのCMC(例えば、Aqualon(商標)7H3SF;Aqualon(商標)9M3SF Aqualon(商標)TM9A;Aqualon(商標)TM12A)である。
好ましくは、天然ガムは、カラヤガム、アラビアガム(アカシアガムとしても既知である)、トラガカントガム、キサンタンガム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。より好ましくは、天然ガムは、キサンタンガムである。キサンタンガムは、細菌キサントモナス・カメストリス(Xanthomonas camestris)によって分泌される多糖類である。一般に、キサンタンガムは、それぞれ2:2:1のモル比でグルコース、マンノース、及びグルクロン酸を含む、五糖繰り返し単位から構成される。(モノマーの)化学式は、C354929である。一例では、キサンタンガムは、CP Kelco Inc(Okmulgee,US)製である。
好ましくは、非イオン性セルロース又はその誘導体は、50,000~1,300,000ダルトンの平均分子量範囲、好ましくは300~4,800の平均重合度を有する。より好ましくは、非イオン性セルロース又はその誘導体は、ヒドロキシエチルセルロース(hydroxyethyl cellulose、「HEC」)である。
好ましくは、少なくともポリカルボキシル化エチレン骨格を含むポリマーは、30,000~1,000,000ダルトンの分子量を有する無水マレイン酸とメチルビニルエーテルとのコポリマー、アクリル酸のホモポリマー、及びマレイン酸とアクリル酸又はメタクリルとのコポリマーからなる群から選択される。
無水マレイン酸とメチルビニルエーテルとのコポリマーは、Gantrez AN139(M.W.500,000ダルトン)、Gantrez AN119(M.W.250,000ダルトン)又はS-97医薬品グレード(M.W.70,000ダルトン)のうちの少なくとも1つであり、アクリル酸のホモポリマー、及びマレイン酸とアクリル酸又はメタクリル酸とのコポリマーが、Acusol 445、Acusol 445N、Accusol 531、Acusol 463、Acusol 448、Acusol 460、Acusol 465、Acusol 490、Sokalan CP5、Sokalan CP7、Sokalan CP45、又はSokalan CP12S、並びに(v)これらの組み合わせのうちの少なくとも1つである。
実施例では、GANTREZ(商標)シリーズのポリマーは、30,000ダルトン~1,000,000ダルトンの分子量(M.W.)を有する無水マレイン酸とメチルビニルエーテルとのコポリマーである。これらのコポリマーは、例えば、GANTREZ(商標)AN139(M.W.500,000ダルトン)、AN119(M.W.250,000ダルトン)及びS-97医薬品グレード(M.W.70,000ダルトン)として、Ashland Chemicals(Kentucky,USA)から入手可能である。
別の例では、ACUSOL(商標)及びSOKALANシリーズのポリマーには、アクリル酸のホモポリマー、及びマレイン酸とアクリル酸又はメタクリル酸とのコポリマーが含まれる。その例は、約2,000~約1,000,000の分子量(M.W.)を有するマレイン酸とアクリル酸との0:1000~1000:0コポリマーである。これらのコポリマーは、Dow Chemicals(Michigan,USA)からACUSOL(商標)445及び445N、ACUSOL(商標)531、ACUSOL(商標)463、ACUSOL(商標)448、ACUSOL(商標)460、ACUSOL(商標)465、ACUSOL(商標)497、ACUSOL(商標)490として、またBASF(New Jersey,USA)からSokalan(登録商標)CP5、Sokalan(登録商標)CP7、Sokalan(登録商標)CP45、及びSokalan(登録商標)CP12Sとして市販されている。
別の例では、架橋ポリアクリル酸(polyacrylic acid、PAA)ポリマーは、アクリル酸の合成高分子量ポリマーの総称である。これらは、アリルエーテルペンタエリスリトール、スクロースのアリルエーテル、又はプロピレンのアリルエーテルで架橋された、アクリル酸のホモポリマーであってもよい。また、中性pHの水溶液では、PAAはアニオン性ポリマーであり、すなわちPAAの側鎖の多くがそのプロトンを失い、負電荷を獲得する。Carbopol(登録商標)、Pemulen(登録商標)及びNoveon(登録商標)などのCarbopol(登録商標)型ポリマーは、ポリアルケニルエーテル又はジビニルグリコールで架橋されたアクリル酸のポリマーである。Carbomerのコマーシャルコード、例えば940(商標)は、ポリマーの分子量及び特定の構成成分を示す。
保湿剤
本明細書の歯磨剤組成物は、組成物の0重量%~70重量%、又は15重量%~55重量%の量で存在する湿潤剤を含み得る。湿潤剤は、歯磨剤組成物の空気への曝露による硬化を回避し、ある特定の湿潤剤はまた、歯磨剤組成物に所望の甘味風味を付与することができる。湿潤剤の好適な例としては、グリセリン、ソルビトール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、キシリトール、トリメチルグリシン、及びこれらの混合物を挙げることができる。他の例としては、他の食用多価アルコールを挙げることができる。いくつかの例では、保湿剤は、ソルビトール、グリセリン、水、及びこれらの組み合わせから選択される。好ましい実施例では、湿潤剤はソルビトールである。別の好ましい実施例では、湿潤剤は、グリセリンである。一例では、組成物は、組成物の10重量%~66重量%、代替的に30重量%~55重量%の保湿剤を含む。

水は、その多くの利点により、歯磨剤組成物中の担体材料として一般的に使用される。例えば、水は加工助剤として有用であり、口腔に対して害がなく、練り歯磨きの迅速な発泡を助ける。水は、そのものが成分として添加され得、又は例えば、ソルビトール及びラウリル硫酸ナトリウムなどの他の一般的な原料中に担体として存在し得る。
いくつかの例では、本明細書における歯磨剤組成物は、組成物の10重量%~70重量%、又は好ましくは15重量%~30重量%の総含水量を含み得る。本明細書で使用するとき、「総含水量」という用語は、別個に添加された、又は、他の原材料のための溶媒若しくは担体として、歯磨剤組成物中に存在する水の総量を意味するが、ある特定の無機塩の結晶化に伴う水として存在し得るものを除く。好ましくは、水は、USP水である。
代替的に、他の例では、本明細書における歯磨剤組成物は、組成物の0重量%~5重量%の総含水量を含み得る。例えば、歯磨剤組成物は、水を実質的に含まなくてもよく、好ましくは水を含まなくてもよい。
界面活性剤
任意選択的に、しかし好ましくは、歯磨剤組成物は、界面活性剤を含む。界面活性剤は、アニオン性、非イオン性、両性、双性イオン性、カチオン性の界面活性剤、又はこれらの組み合わせから選択され得、好ましくは、界面活性剤はアニオン性であり、より好ましくは、アニオン性界面活性剤はラウリル硫酸ナトリウム(sodium lauryl sulfate、SLS)である。双性イオン性界面活性剤の例は、コカミドプロピルベタインである。歯磨剤組成物は、1つ、2つ、又はそれ以上の界面活性剤を含み得る。組成物は、全組成物の0.1重量%~20重量%、好ましくは1重量%~10重量%の濃度の界面活性剤を含み得る。
研磨剤
歯磨剤組成物は、有効量の研磨剤を含む。研磨剤の例としては、カルシウム含有研磨剤、シリカ、又はこれらの組み合わせが挙げられる。カルシウム含有研磨剤を含有する場合、カルシウム含有研磨剤は、好ましくは、炭酸カルシウム、リン酸ニカルシウム、リン酸三カルシウム、オルトリン酸カルシウム、メタリン酸カルシウム、ポリリン酸カルシウム、カルシウムオキシアパタイト、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。シリカの場合、好ましくは、シリカは、例えば、Huber Engineered Materials製のZEODENT(登録商標)シリーズのもの(例えば、ZEODENT(登録商標)103、124、113、115、163、165、167)などの沈殿シリカ(例えば、超微粒子を得るために酸で不安定化することによるケイ酸ナトリウム溶液)である。これらのシリカ(例えば、合成非晶質シリカ)の一部は、研磨及び増粘の機能の両方を発揮することができるが、本明細書では、本発明の目的のために「研磨剤」という用語に含まれることが認められる。好ましくは、歯磨剤組成物は、組成物の1重量%~35重量%、より好ましくは5重量%~25重量%の研磨剤を含む。
着香剤
本明細書の歯磨剤組成物は、組成物の0.01重量%~5重量%、好ましくは0.1重量%~2重量%の着香剤を含み得る。歯磨剤組成物中で使用され得る好適な着香剤の例としては、米国特許第8,691,190号、Haught,J.C.、カラム7、61行~カラム8、21行に記載されているものが挙げられる。いくつかの例では、着香剤は、サリチル酸メチル、メントール、オイゲノール、及びシネオールから選択され得る。いくつかの例では、歯磨剤組成物は、サリチル酸メチル、メントール、オイゲノール、及びシネオールを含まないか又は実質的に含まない風味料混合物を含み得る。
甘味剤
本明細書の歯磨剤組成物は、甘味剤を含み得る。甘味剤は、一般に、組成物の0.005重量%~5重量%の濃度で歯磨剤組成物中に存在する。甘味剤の好適な例としては、サッカリン、デキストロース、スクロース、ラクトース、キシリトール、麦芽糖、果糖、アスパルテーム、シクラミン酸ナトリウム、D-トリプトファン、ジヒドロカルコン、アセスルファム、スクラロース、ネオテーム、及びこれらの混合物が挙げられる。甘味剤の他の好適な例は、米国特許第8,691,190号、Haught,J.C.、カラム9、18行~カラム10、18行に記載されている。
着色剤
本明細書の歯磨剤組成物は、組成物の0.001重量%~0.01重量%の量で存在する着色剤を含み得る。着色剤は、水溶液、好ましくは1%着色剤水溶液の形態であってもよい。着色剤の好適な例としては、顔料、パール剤(pealing agent)、充填剤粉末、タルク、雲母、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、オキシ塩化ビスマス、酸化亜鉛、及び歯磨剤組成物に視覚的変化を生みだすことができる他の材料を挙げることができる。他の好適な例としては、二酸化チタン(titanium dioxide、TiO)を挙げることができる。二酸化チタンは、組成物に不透明度を加え、一般に組成物の0.25重量%~5重量%の濃度で歯磨剤組成物中に存在する白色粉末である。
他の成分
本発明の歯磨剤組成物は、当業者に既知の通常及び従来の補助構成成分を含むことができる。任意選択的な成分としては、例えば、抗歯垢剤、抗知覚過敏剤、ホワイトニング及び酸化剤、抗炎症剤、抗結石剤、キレート剤、歯質剤(tooth substantive agent)、鎮痛剤、及び麻酔剤が挙げられるが、これらに限定されない。歯磨剤組成物のために選択された構成成分は、互いに、化学的かつ物理的に適合するものでなければならないことが理解されよう。
以下の実施例及び説明は、本発明の範囲内にある実施形態を更に明らかにする。これらの実施例は単に例示することが目的であり、これらの多くの変形例が本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく可能であることから、本発明の制限として解釈されるべきではない。
実施例A:実施例1~3
実施例1は、リン酸緩衝液の参照であるが、実施例2及び実施例3は、歯磨剤組成物である。これらは、配合者によって選択される従来の方法によって好適に調製され得る。実施例2は、比較配合物であり、実施例3は、乳酸亜鉛及びグリシンを含む本発明の組成物である。組成物は全て、指定の比率での表1の構成成分の混和によって調製される。
Figure 2022549842000002
実施例B:バイオフィルムアーキテクチャ、バイオフィルム内の抗菌剤及び内毒素中和の浸透について測定するためのアッセイ
以下のアッセイが、(1)標識されたEPSバイオフィルムから放出された蛍光を測定することによって、歯科バイオフィルムのバイオフィルムEPSマトリックスの脱安定化及び厚さを評価することと、(2)共局在パーセンテージの測定を介して、細菌による亜鉛イオンの浸透効率を評価することとのために、本発明の発明の歯磨剤組成物のためのインサイツ歯垢バイオフィルム及び対照に使用される。
アッセイの詳細を以下に説明する。
(a)バイオフィルムの増殖のための基質
インサイツでのバイオフィルムの増殖にはヒドロキシアパタイト(HA)ディスクを使用する。HAディスクは、各ディスクに3つの平行な溝(すなわち、2つの側方溝の幅200μm、深さ200μm、中央溝の幅500μm及び深さ500μm)を有するように設計される。対象の口にディスクを取り付けるとき、一般に歯垢が蓄積する傾向がありクリーニングが困難な領域である、歯間の隣接歯間間隙を模倣するように、これらの溝を垂直に維持する。このモデルは、溝からのそのままの状態での歯垢の収集を可能にする。HAディスクは、Shanghai Bei’erkang biomedicine limited company(Shanghai,China)によって製造される。
(b)スプリントの着用
ヒト対象は、スプリントを着用する。各対象は、48時間後に少なくとも9枚のHAディスクを確実に利用可能にするために、スプリント上に最大12枚までのHAディスクを装着する。このようなスプリント及びHAディスクの非限定例を図1に示す。図1を参照すると、デバイス(1)は、複数のHAディスク(2a~2d)を保持する。特定の例では、図2を参照すると、HAディスク(201)は、3本の平行な溝(203)を有する(2本の側方溝(203a及び203c)は、幅300μm及び深さ300μmであるが、中間溝(203b)(2つの側面溝の間にある)は、幅500μm及び深さ500μmである)。中間溝は、HAディスクがヘッド対ヘッドの比較目的のため、2つの同一のハーフディスクに、より容易に分離することができるように、2つの側方溝よりも広くかつ深く設計されている。図3は、内部にバイオフィルム(2005)を有する溝(2003)の断面図の概略図である。HAディスクの更なる詳細は、米国特許出願公開第2017/0056531号(例えば、段落[0019]~[0020])に記載されている。
図3には示されていないが、ディスクは、歯間の歯間空間に後退が生じるように位置付けられ得る(この位置は歯垢を生じやすいため(クリーニングの困難さなどを考慮して))。対象は、食事中にのみスプリントを取り外し(不透明な容器内に湿った状態でスプリントを保存する)、口腔衛生処置を実施する。その後すぐに、スプリントを再び着用する。対象は、飲用時にはストローを使用するように求められる。
(c)HAディスクからのインサイツバイオフィルムの放出
全てのHAディスクは、48時間でピンセットによってスプリントから除去される。ピンセットを使用して、HAチップの縁部を保持し、HAディスクをPBS(リン酸緩衝生理食塩水)溶液を含有する2mL遠心管に移す。ディスクを移す前には、毎回ピンセットを十分に洗浄する(水、75%アルコール、次いで脱イオン水)。
(d)練り歯磨き上清の調製
15グラムの脱イオン水を5グラムの練り歯磨き(実施例1~3のいずれか1つを使用)に添加する。完全に撹拌した後、混合物を12,000RPMで20分間遠心分離する。上清を使用の1日前に調製し、4℃で保管する。
(e)共焦点レーザ走査顕微鏡検査
HAディスクをスプリントから除去した後。異なる本発明の組成物及び比較組成物によるエクスビボ処置に、HAディスクを使用する。対象の上清で処置し、微生物蛍光プローブ及び第一スズ蛍光プローブ(例えば、米国特許出願公開第2018/0072944(A1)号、Shi et al.に記載されている)で標識した後、溝内のバイオフィルムを、共焦点レーザ走査顕微鏡(confocal laser scanning microscopy、「CLSM」)(以下に記載される)によって測定する。
(f)ディスクの調製
HAディスクをPBS溶液ですすぎ、各HAディスクをピンセットで半分に分割し2つにする。その後、各ハーフディスクを500~1000μLのPBS溶液に1分間静置する。各ディスクを、PBS溶液又は練り歯磨き上清のいずれかによって2分間処理する。各ディスクをピンセットで保持し、1mLのPBS溶液中で前後に10回揺り動かして洗浄し、次いでこの洗浄サイクルを繰り返す。次いで、各ディスクを500~1000μLのPBS溶液に5分間静置する。
PBS及び/又は口腔ケア組成物(例えば、練り歯磨き)上清で処理し、特定の蛍光プローブで標識した後、溝内のバイオフィルムを共焦点レーザ走査顕微鏡(CLSM)によって測定する。
(g)蛍光プローブ染色及び顕微鏡検査
「イオン蛍光プローブ」は、一種類のイオンに特異的に結合し、かつ特定の波長で蛍光を発する蛍光プローブを意味する。近年、生化学及び環境研究における潜在的な用途のために、イオンの新しい非常に選択的な蛍光プローブの開発には重要な強調が施されている。光誘起電子/エネルギー移動(photo-induced electron/energy transfer、PET)、分子内電荷移動(intramolecular charge transfer、ICT)、蛍光共鳴エネルギー移動(fluorescence resonance energy transfer、FRET)などを含む、イオンの光学的検出のために、多くの種類のシグナル伝達機構が提案され、利用されている。これらの蛍光プローブのいくつかも蛍光バイオイメージングに適用することができ、それは、細胞損傷をほとんど引き起こさず、生きている細胞の高速空間分析で高度に感受性がある。具体的には、分析物の存在下及び不在下で異なる波長での2つの発光強度の同時記録を提供するFRET撮像は、分子レベルで複雑な生物学的プロセスを可視化するための容易な方法を提供している。この技術は、バイオフィルム及び人体におけるイオンの生理学的機能又は病因の研究に適しているように思われる。
共局在パーセンテージの測定による、細菌との亜鉛イオンの亜鉛浸透効率。バイオフィルムを標識するのに好適な亜鉛蛍光プローブの非限定的な例は、化合物のうちのいずれか1つの以下のものを含み得る。
2-(2(((1H-ピロール-2-イル)メチル)アミノ)エチル-3’,6’-ジアミノスピロ[イソインドリン-1,9’-キサンテン]-3-オン)、(b)2-(2(((1H-ピロール-2-イル)メチル)アミノ)エチル)-3’,6’-ビス(エチルアミノ)-2’,7’-ジメチルスピロ[イソインドリン-1,9’-キサンテン]-3-オン)、(c)2-(2-(((1H-ピロール-2-イル)メチル)アミノ)エチル)-3’,6’-ビス(ジエチルアミノ)スピロ[イソインドリン-1,9’-キサンテン]-3-オン、(d)2-(2-(((1H-ピロール-2-イル)メチル)アミノ)エチル)-3’,6’-ビス(ジエチルアミノ)スピロ[イソインドリン-1,9’-キサンテン]-3-オン、(e)2-(2-(((1H-ピロール-2-イル)メチル)アミノ)エチル)-3’,6’-ビス(フェニルアミノ)スピロ[イソインドリン-1,9’-キサンテン]-3-オン、(f)2-(2-(((1H-ピロール-2-イル)メチル)アミノ)エチル)-3’,6’-ジ(ピロリジン-1-イル)スピロ[イソインドリン-1,9’-キサンテン]-3-オン、(g)2-(2-(((1H-ピロール-2-イル)メチル)アミノ)エチル)-3’,6’-ジアミノ-2’,7’-ジエチルスピロ[イソインドリン-1,9’-キサンテン]-3-オン、(h)2-(2-(((1H-ピロール-2-イル)メチル)アミノ)エチル)-2’,7’-ジブチル-3’,6’-ビス(ジエチルアミノ)スピロ[イソインドリン-1,9’-キサンテン]-3-オン)-3-オン、(i)2-(2-(((1H-ピロール-2-イル)メチル)アミノ)エチル)-3’,6’-ジモルホリノスピロ[イソインドリン-1,9’-キサンテン]-3-オン、(j)2-(2-(((1H-ピロール-2-イル)メチル)アミノ)エチル)-3’,6’-ジ(ピペリジン-1-イル)スピロ[イソインドリン-1,9’-キサンテン]-3-オン、(k)2-(2-(((1H-ピロール-2-イル)メチル)アミノ)エチル)-1’,2’,3’,4’,8’,9’,10’,11’-オクタヒドロスピロ[イソインドリン-1,6’-ピラノ[3,2-g:6,6-g’]ジキノリン]-3-オン、(l)2-(2-(((1H-ピロール-2-イル)メチル)アミノ)エチル)-1’,2’,3’,4’,10’,11’,12’,13’-オクタヒドロスピロ[イソインドリン-1,7’-ピラノ[2,3-f:6,5-f’]ジキノリン]-3-オン、(m)2-(2(((1H-ピロール-2-イル)メチル)アミノ)エチル-2’,7’-ジメチル-3’,6’-ジ(ピペリジン-1-イル)スピロ[イソインドリン-1,9’-キサンテン]-3-オン)、及び(n)2-(2(ビス((1H-ピロール-2-イル)メチル)アミノ)エチル)-3’,6’-ビス(ジエチルアミノ)スピロ[イソインドリン-1,9’-キサンテン]-3-オン)。
一般に、これらの亜鉛蛍光プローブは、アミド部分を介して2-メチル1H-ピロールを介して連結されたフルオロフォアとしてRhodamine B誘導体部分を含有する。更なる詳細は、国際公開第2016/041138(A1)号に記載されている。
「微生物蛍光プローブ」は、バイオフィルムの微生物に結合し、かつ特定の波長で蛍光を発する蛍光プローブを意味する。そのようなプローブの1つのクラスには、蛍光標識されたオリゴヌクレオチド、好ましくはrRNA指向性オリゴヌクレオチドが含まれる。非限定的な例としては、SYTO(商標)ブランド染料が挙げられる。1つの特定の例は、SYTO(登録商標)9 Green Fluorescent Nucleic Acid Stainであり、励起は、485(DNA)及び486(RNA)であり、発光は、498(DNA)及び501(RNA)で検出される。
処理及び浸漬後、各ハーフディスクを、暗所で30分間、Syto-9プローブと共にZnプローブで(5μMのSyto-9及び5μMのZnプローブを含有する)染色する。SYTO-9/Zn染料染色した試料について、以下のパラメータを使用する:λex=488nm/560nm、λem=500/580nm、20倍対物レンズ、及び表面細菌の底部から60μmにわたってステップサイズ=3μmで走査する。
蛍光標識カルシウムプローブは、Ca2+結合時に蛍光の増加を呈する分子である。バイオフィルムは、カルシウム蛍光プローブで標識される。バイオフィルムを標識するのに好適なカルシウム蛍光プローブの例は、以下の化合物のうちのいずれか1つ以上であり得る。
(a)Fluo-3(商標)、AM(商標)、細胞透過性蛍光染色、
(b)Fluo-3(商標)、五カリウム塩、細胞非透過性蛍光染色、
(c)Fluo-4(商標)、AM(商標)、細胞透過性蛍光染色、
(d)Fluo-4(商標)、五カリウム塩、細胞非透過性蛍光染色、
(e)Fluo-4 Direct(商標)カルシウムアッセイキット、
(f)Mag-Fluo-4(商標)、四カリウム塩、細胞非透過性蛍光染色、及び
(g)Fluo-5F(商標)、AM(商標)、細胞透過性蛍光染色。
これらのプローブのうちの1つ以上は、ThermoFisher Scientific Company,Waltham,MAから入手可能であり得る。
Fluo-3(商標)を使用して、Ca2+シグナル伝達の空間的ダイナミクスを画像化する。バイオフィルムは、溶解プローブをバイオフィルムに直接添加することによって、カルシウムプローブのAM(商標)エステル形態で処理され得る。Fluo-3(商標)、AM(商標)、細胞透過性蛍光プローブは、共焦点顕微鏡法、フローサイトメトリー、及びマイクロプレートスクリーニング用途(吸収/発光最大値約506/526nm)を使用して、細胞内及び細胞外カルシウム染色に使用される。Concanavalin A(商標)(Con A)、Alexa Fluor(登録商標)594 Conjugateは、バイオフィルムの染色EPSの信頼性のある代替物であることが報告されている。Con AのAlexa Fluor(登録商標)594コンジュゲートは、Alexa Fluor(登録商標)594染料(吸収/発光最大値約590/617nm)の明るい赤色蛍光を呈する。Concanavalin A(商標)、Alexa Fluor(登録商標)594 Conjugateは、バイオフィルムのEPS部分に富むα-マンノピラノシル及びα-グルコピラノシル残基に選択的に結合する。
1つの具体的な例は、Concanavalin A(商標)、Fluorescein Conjugate(商標)であり、励起は、494nmであり、最大発光は、518nmで検出される。これらのEPS蛍光プローブは、広く利用可能であり、それらを使用する方法における手順詳細は、EPSの位置及び/又は量を定量的に判定する。
バイオフィルムを標識するのに好適なEPS蛍光プローブの例は、以下の化合物のうちのいずれか1つであり得る。
(a)Molecular Probes(商標)Concanavalin A(商標)Alexa Fluor(登録商標)350 Conjugate(商標)、
(b)Molecular Probes(商標)Concanavalin A(商標)Alexa Fluor(登録商標)488 Conjugate(商標)、
(c)Molecular Probes(商標)Concanavalin A(商標)Alexa Fluor(登録商標)594 Conjugate(商標)、
(d)Molecular Probes(商標)Concanavalin A(商標)Alexa Fluor(登録商標)633 Conjugate(商標)、
(e)Molecular Probes(商標)Concanavalin A(商標)Alexa Fluor(登録商標)647 Conjugate(商標)、
(f)Molecular Probes(商標)Concanavalin A(商標)Fluorescein Conjugate(商標)、
(g)Molecular Probes(商標)Concanavalin A(商標)Oregon Green(登録商標)488 Conjugate(商標)、
(h)Molecular Probes(商標)Concanavalin A(商標)テトラメチルローダミンConjugate(商標)、
(i)Molecular Probes(商標)Concanavalin A(商標)Texas Red(登録商標)Conjugate(商標)。
これらのプローブのうちの1つ以上は、ThermoFisher Scientific Company,Waltham,MAから入手可能であり得る。
処理及び浸漬後、各ハーフディスク試験片は、暗所で30分間Concanavalin A(商標)、Alexa Fluor(登録商標)594 Conjugateプローブ(5uM Fluo-3(商標)+5uM Con-A(商標)を含有する)と一緒に、Fluo-3(商標)、AM(商標)、細胞透過性蛍光プローブの染料混合溶液で染色される。染色後、各試験片を、500~1000μLのPBS溶液に浸漬して、2分間静置する。
(h)共焦点レーザ走査顕微鏡検査
Leica(商標)TCS SP8 AOBS分光共焦点顕微鏡を使用する。共焦点システムは、Leica(商標)DM6000B直立顕微鏡及びLeica(商標)DMIRE2反転顕微鏡からなる。直立スタンドは、スライド載置した標本を含む用途に使用されるが、37℃のインキュベーションチャンバ及びCO富化付属品を有する反転スタンドには、生細胞向けの用途がある。この顕微鏡は、交換可能なレーザ走査ヘッド、及びそれ自体の電気モータ駆動段階に加えて、焦点(Z)平面における急速撮像を容易にする、ガルバノメータ駆動型高精度Zステージを共有する。落射蛍光に加えて、顕微鏡は、明視野、偏光光、及び微分干渉コントラストを含む様々な透過光コントラスト法に対応しており、5倍、20倍、40倍、63倍(油浸及び乾燥)、並びに100倍(油浸)Leica(商標)対物レンズを装備している。
レーザ走査及び検出システムについて説明する。TCS SP8 AOBS共焦点システムには、4とおりのレーザ(1つのダイオード、1つのアルゴン及び2つのヘリウムネオンレーザ)が供給され、これにより電磁スペクトルのUV、可視及び近赤外範囲内の広範な蛍光色素を励起させることが可能である。音響光学的調整可能フィルタ(acousto-optical tunable filter、AOTF)、音響光学ビームスプリッタ(acousto-optical beam splitter、AOBS)、及び4つのプリズム分光光度計検出器を組み込む、レーザ走査ヘッドの設計により、3つの蛍光色素の同時励起及び検出が可能である。直立顕微鏡も、透過光検出器を有しており、透過光画像を蛍光記録上に重ね合わせることが可能である。
Leica(商標)共焦点ソフトウェアLAS AF3.3.0を使用する。共焦点は、デュアルモニターを接続した標準Pentium PC及びLeica(商標)共焦点ソフトウェアを介して制御する。Leica共焦点ソフトウェアLAS AF3.3.0(Leica Lasertechnik GmbH,Heidelberg,Germanyから入手可能)は、3Dの再構成及び測定、生理学的記録及び解析、タイムラプス、蛍光色素の共局在、FRAP及びFRETなどの光退色技術、スペクトル不混合及び多色回復(multicolour restoration)を含む、多次元での一連の画像の取得、処理及び解析のためのインターフェースを提供する。
(i)画像分析
Zn分析、SYTO-9/Zn染料で染色した試料を選択して、赤色及び緑色の画素の重なり効率(overlap efficiency)を定量化する。ソフトウェアを使用して、「緑色」の細菌プローブと「赤色」の亜鉛プローブとの画素重複を特定し、次いでこの値を、黒色以外の全ての画素(重複していない亜鉛プローブを含む)で除算して、細菌中の第一スズの共局在の百分率を算出する。一般に、この共局在率が高くなるほど、当該口腔ケア製品は、より効率的に亜鉛を細菌に送達する。
Ca:EPS、Fluo-3(商標)/Con-A(商標)染色試験片は、緑色ピクセル(カルシウム)対赤色ピクセル(EPS)の蛍光強度比を定量化するように選択され、Con-A(商標)蛍光チャネルは、バイオフィルムの厚さを測定するように選択される。これによって、各試験片のCon-A(商標)蛍光チャネルの6つの選択された分野を評価する。これらの分野は、観察者の一般的な検査後の試料全体を表すものとみなされる。距離は、バイオフィルムの表面からその基部まで測定され、分野の厚さを測定し、続いて、対応する試験片のバイオフィルムの平均厚さを計算する。
結果:対象を、本発明の組成物の実施例3(すなわち、乳酸亜鉛+2%グリシン)、比較の組成物の実施例2(すなわち、乳酸亜鉛のみ)、商品の組成物の実施例4(すなわち、クエン酸亜鉛/酸化亜鉛アルギニンを含有する、Colgate Total(商標)Whole Mouth Health、Daily Repair練り歯磨き)、対照実施例1(PBS)で処置する。結果を表2に提供する。
Figure 2022549842000003
実施例4は市販の製品組成物である(Colgate Total(商標)Whole Mouth Health、Daily Repair練り歯磨き)
データを考察する。表2を参照すると、インサイツでの歯垢バイオフィルム及び平均バイオフィルム厚さのZnの蛍光強度は、様々な実施例について測定され、練り歯磨き配合物が提供される。表2の第1のカラムは、重要な活性物質を有する製品を特定する。次に、各製品は、上記の表1に記載の実施例(すなわち、実施例2~3)を含み、並びに1つの商業化製品実施例4を含む。特に、実施例4は、亜鉛イオン源としてクエン酸亜鉛及び酸化亜鉛、及び1.5%のアルギニン-塩基性アミノ酸を含有する。表2の第2のカラムは、歯科バイオフィルムの厚さを示す。バイオフィルムの厚さが低いほど、組成物は、より効果的である。第3のカラムは、亜鉛浸透(%)を示す。パーセンテージが高いほど、バイオフィルムへの亜鉛浸透は、より効果的である。第4及び第5のカラムは、それぞれ実施例に存在する総亜鉛量(ppm)及び可溶性亜鉛量(ppm)を示す。可溶性亜鉛量は、実施例を3回水に希釈するときに測定される。
更に表2を参照すると、実施例1(「Ex1」)リン酸緩衝液(「PBS(Phosphate Buffer Solution)」)を陰性対照として使用する。したがって、実施例1は、歯科バイオフィルムの厚さに対する衝撃に対して最も効果的でない(他の組成物と比較して)。本発明の実施例3は、比較例2と比較して、有意に低減されたバイオフィルムの厚さ、及び有意に増加された亜鉛浸透を示す。特に、本発明の実施例3(2%グリシンを含有する)は、はるかに高い量の亜鉛イオン、並びに塩基性アミノ酸アルギニン(1.5%)を含有する、市販の製品実施例4と比較して、有意な低減されたバイオフィルムの厚さを示した。
実施例C:消費者の感覚試験
消費者の感覚試験は、比較例2に対する本発明の実施例3に向けての消費者の選好を測定するために行われる。
18人の訓練された感覚パネリストは、製品同一性、すなわちブランド、成分などを認識しない一連の試験製品の使用のために指示され、ランダム化された磨く順序で、対応する比較製品(2対3)を使用して歯を磨くように求められる。各割り当てられた練り歯磨きは、経口Bナビゲータブラシ上に分注され、制御された2分間磨かれ、各パネリストは、1~5の等級付けスコアを有する標準アンケート上の感覚属性(すなわち、収斂性に関して)を記録する。表3は、実施例2及び3の平均ランク付けを示す。乳酸亜鉛へのグリシンの添加は、90%の信頼レベルで歯磨剤の顕著な収斂性を有意に低減することが明確に示され得る。
Figure 2022549842000004
高度な収縮性5、軽度の収斂性3、収斂性なし0
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
相互参照される又は関連する任意の特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本明細書に引用される全ての文書は、除外又は限定することを明言しない限りにおいて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求される任意の発明に対する先行技術であるとはみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献(単数又は複数)と組み合わせたときに、そのようないかなる発明も教示、示唆又は開示するとはみなされない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれた文書内の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのそのような変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図される。

Claims (13)

  1. 歯磨剤組成物であって、
    a)前記組成物の0.2重量%~2.0重量%の乳酸亜鉛と、
    b)前記組成物の0.1重量%~6.0重量%のグリシン若しくはその塩、又はこれらの組み合わせと、
    c)前記組成物の0.05重量%~0.5重量%のフッ化物イオンと、
    を含む、歯磨剤組成物。
  2. 前記組成物が、5.0~10.5、好ましくは5.5~8.0、より好ましくは6.0~7.8の範囲のpHを有する、請求項1に記載の歯磨剤組成物。
  3. 前記組成物が、前記組成物の500重量ppm~5000重量ppm、好ましくは1000重量ppm~5000重量ppmの可溶性亜鉛イオンを含む、請求項1又は2に記載の歯磨剤組成物。
  4. 前記組成物が、亜鉛有機塩から選択される別の亜鉛イオン源を更に含み、好ましくは、前記亜鉛有機塩が、クエン酸亜鉛、グルコン酸亜鉛、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1~3のいずれか一項に記載の歯磨剤組成物。
  5. 前記組成物が、第一スズイオン源を実質的に含まず、好ましくは、本質的に第一スズイオン源を含まず、より好ましくは、第一スズイオン源を含まない、請求項1~4のいずれか一項に記載の歯磨剤組成物。
  6. 前記フッ化物イオンが、フッ化ナトリウム、フッ化インジウム、フッ化アミン、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化亜鉛、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるフッ化物イオン源によって提供され、好ましくは、前記フッ化物イオン源が、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1~5のいずれか一項に記載の歯磨剤組成物。
  7. 前記グリシンが、0.5%~5%、好ましくは、0.8%~4%のレベルで存在する、請求項1~6のいずれか一項に記載の歯磨剤組成物。
  8. 前記組成物が、前記組成物の0.01重量%~5重量%の増粘系を更に含み、前記増粘系が、増粘ポリマー、増粘シリカ、又はこれらの組み合わせから選択される、請求項1~7のいずれか一項に記載の歯磨剤組成物。
  9. 歯科バイオフィルム内の亜鉛浸透が、50%超、好ましくは、60%超、より好ましくは、70%超である、請求項1~8のいずれか一項に記載の歯磨剤組成物。
  10. 前記組成物が、前記組成物の1重量%~35重量%、より好ましくは、5重量%~25%重量%の研磨剤を更に含み、前記研磨剤が、カルシウム含有研磨剤、シリカ研磨剤、又はこれらの組み合わせから選択され、より好ましくは、前記研磨剤が、シリカ研磨剤である、請求項1~9のいずれか一項に記載の歯磨剤組成物。
  11. 前記組成物が、前記組成物の1重量%~60重量%、好ましくは、25重量%~55重量%の保湿剤を更に含み、好ましくは、前記保湿剤が、ポリオールであり、より好ましくは、前記ポリオールが、ソルビトール、グリセリン、又はこれらの組み合わせから選択される、請求項1~10のいずれか一項に記載の歯磨剤組成物。
  12. 対象における歯垢バイオフィルムの治療のための、乳酸亜鉛及びフッ化物イオンを含有する歯磨剤組成物を作製するためのグリシン又はその塩の使用。
  13. 対象における歯垢バイオフィルムを治療する方法であって、請求項1~11のいずれか一項に記載の歯磨剤組成物を使用して、前記対象の歯を磨くことを含み、好ましくは、前記磨くことが、少なくとも1日1回、より好ましくは、少なくとも1日2回行われる、方法。
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