JP2022545581A - ロサルタンの製造方法 - Google Patents

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ロサルタンの製造方法であって、前記ロサルタンは、トルエン中、触媒の存在下で、式(I)で表されるシアノ基含有中間体とアジド試薬とを反応させることによって製造され、前記反応が完了した後、以下の工程:水を添加し、反応系を3層に分ける工程、中間層を分離し、n-ブタノールを前記中間層に添加して希釈する工程、および、得られた希釈溶液にトリフェニルホスフィンを添加し、前記希釈溶液から残留するアジドイオンを除去する工程、によってアジドイオンが除去される、製造方法が提供される。本発明によって提供される製造方法は、亜硝酸ナトリウムを使用する必要がなく、したがって、遺伝毒性の不純物であるニトロソアミンの形成を根本的に排除する。得られる目的生成物は、良好な純度、高い収率、簡便な製造工程、温和で制御が容易な操作条件および良好な安全性を有し、大規模な工業生産に適している。【化1】TIFF2022545581000007.tif28170

Description

発明の詳細な説明
〔技術分野〕
本発明は、医薬中間体の製造分野に関し、特にロサルタンの製造方法に関する。
〔背景〕
ロサルタンカリウムは、アンギオテンシンII受容体1アンタゴニスト(ARB)の種の、一般的に使用される抗高血圧薬である。ロサルタンカリウムの化学名は、5-(4’-((2-ブチル-4-クロロ-5-(ヒドロキシメチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)テトラゾール-1-イドカリウム、CAS:124750-99-8であり、ロサルタンカリウムの化学構造は以下のとおりである。
Figure 2022545581000002
ロサルタンは、ロサルタンカリウムの合成のために重要な中間体である。従来技術において、ロサルタンの合成方法は図1に示されているとおりである。IN1524/MUM/2011Aなどの特許に開示されているロサルタンの合成方法などの既存の方法においては、ジメチルホルムアミド(DMF)を溶媒として使用してシアノビフェニル中間体3を合成する。次いで、対応するシアノビフェニル中間体3(DMF残留物を含む)およびアジ化ナトリウム(NaN)をn-メチルピロリドン(NMP)溶媒に添加し、トリエチルアミン塩酸塩(TEA HCl)の触媒下での付加環化反応によってテトラゾールを構築することによって、ロサルタン4を得る。反応が完了した後、ロサルタンを含有する水層中で、亜硝酸ナトリウムによって過剰のアジ化ナトリウムをクエンチした。このクエンチ系は、ジメチルアミン、ジエチルアミンおよび4-メチルアミノ酪酸などの第二級アミンを微量に含むので、第二級アミンのニトロソ化反応が必然的に起こり、それぞれジメチルニトロソアミン(NDMA)、ジエチルニトロソアミン(NDEA)および4-(メチル(ニトロソ)アミノ)酪酸(NMBA)などの遺伝毒性の不純物であるニトロソアミンを形成する。これらは、ロサルタンカリウムのバルク薬剤にもたらされることがある。
中国特許CN109748905Aは、アジドをクエンチするための改善された方法を開示しているが、この方法は、ロサルタンを含有する水層中で、過酸化水素によるクエンチを行う必要がある。クエンチ系は激しく反応し、多数の気泡を生成し、クエンチ工程は制御することが困難であるため、大規模生産中の洗浄材料の爆発などの潜在的な安全性欠陥があり得る。さらに、過酸化水素もまた、クエンチ系においてロサルタン構造中のヒドロキシル官能基を酸化することがあり、ロサルタンの酸化不純物を生じる。
このように、現状のロサルタンの製造方法では、ロサルタン生成物を含有する供給液中のアジドをクエンチする工程が必要であり、温和な製造条件下で不純物による汚染のリスクを完全に排除することはできないことが分かる。したがって、工業生産に適し、有毒な不純物を誘導しないロサルタンの製造方法を開発することには、喫緊の需要がある。
〔概要〕
既存のロサルタンの製造方法における上記の課題を解決するために、本発明の目的は、ロサルタンの製造方法を提供することである。
本発明によって提供されるロサルタンの製造方法は、トルエン中、触媒の存在下で、式(I)で表されるシアノ基含有中間体とアジド試薬とを反応させることによって整えられる。ここで、反応が完了した後、以下の工程:水を添加し、反応系を3層に分ける工程、中間層を分離し、n-ブタノールを中間層に添加して希釈する工程、および、得られた希釈溶液にトリフェニルホスフィンを添加し、希釈溶液から残留するアジドイオンを除去する工程、によってアジドイオンが除去される。
Figure 2022545581000003
本発明の製造方法において、反応が完了した後、アジドをすぐにクエンチする代わりに、まず水を添加する。そのため、得られる反応系を、上部のトルエンの層、中間の油性生成物の層および下部の水層の3層にはっきりと分割することができる。ここで、アジドイオンおよび触媒などの無機物の大部分は、水層中に存在する。アジドイオンの大部分は、中間層を取り出すことによって除去することができる一方、希釈された中間の生成物の層は、微量のアジドイオンを含有するのみである。この微量のアジドイオンは、微量のトリフェニルホスフィンを添加してアジドイオンと反応させることによって、完全に除去することができる。
いくつかの実施形態において、水は、体積基準でトルエンの0.8倍~1.2倍の量で添加される。
いくつかの実施形態において、トリフェニルホスフィンは、モルパーセント基準でシアノ基含有中間体の2%~10%の量で添加される。いくつかの好ましい実施において、トリフェニルホスフィンは、モルパーセント基準でシアノ基含有中間体の5%である量で添加される。
いくつかの実施形態において、前記製造方法は、希釈溶液にトリフェニルホスフィンを添加すると同時に、脱色のために活性炭を添加する工程をさらに含む。添加する活性炭の量、脱色時間、脱色温度などは、供給液の状態に応じて当業者が決定することができる。いくつかの好ましい実施形態において、活性炭は、質量基準でトリフェニルホスフィンのの1.5倍~3倍であり得る量で添加される。
いくつかの実施形態において、前記製造方法は、アジドイオンが除去された後、以下の工程:得られた希釈溶液を蒸発乾固させる工程、けん化反応のためにアルカリ性溶液を添加する工程、不純物をトルエンで洗い流す工程、分散媒を添加し、酸性化のために酸性溶液を添加する工程、および、結晶を析出させ、ロサルタンを得る工程、をさらに含む。トリフェニルホスフィンおよびアジドイオン還元性堆積物などの残留不純物を、トルエン洗浄の工程および結晶化の工程によって除去し、生成物の純度をさらに改善することができる。トリフェニルホスフィンに関連する不純物は、得られるロサルタン生成物中には検出されない。いくつかの好ましい実施形態において、トルエンを使用して不純物を洗い流すとき、洗浄回数は、1回~3回であり得る。
いくつかの実施形態において、けん化反応のためのアルカリ性溶液、および酸性化のための酸性溶液は、ロサルタンの従来の製造工程において使用される溶液であり得る。いくつかの好ましい実施形態において、アルカリ性溶液は、1質量%~5質量%の水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム溶液であり得、添加されるアルカリ性溶液の量は、質量基準でシアノ基含有中間体の5倍~10倍であり得る。別の好ましい実施形態において、酸性溶液は、5体積%~10体積%の塩酸または硫酸溶液であり得、3~4のpH値に酸性化される。
いくつかの実施形態において、分散媒は、ロサルタンの従来の製造工程において使用される溶媒であり得る。いくつかの好ましい実施形態において、分散媒は、ジクロロメタンであり得、添加される分散媒の量は、体積基準でアルカリ性溶液の0.3倍~0.8倍であり得る。
本発明によって提供される製造方法において、アジド試薬は、ロサルタンの従来の製造工程において使用されるアジド試薬であり得、アジ化ナトリウム、アジ化カリウム、アジ化リチウムなどを含むが、これらに限定されない。いくつかの好ましい実施形態において、アジド試薬は、アジ化ナトリウムであり得る。
いくつかの実施形態において、触媒は、トリエチルアミン塩酸塩であり得る。
いくつかの実施形態において、シアノ基含有中間体:アジド試薬:触媒のモル比は、1:2.5~3.5:2.0~3.0であり得る。いくつかの好ましい実施形態において、シアノ基含有中間体:アジド試薬:触媒のモル比は、1:3.0:2.5であり得る。
いくつかの実施形態において、シアノ基含有中間体とトルエンとの質量比は、1:1~5であり得る。いくつかの好ましい実施形態において、シアノ中間体とトルエンとの質量比は、1:2であり得る。
いくつかの実施形態において、シアノ基含有中間体とアジド試薬との反応の温度範囲は、90℃~95℃であり得る。
本発明によって提供される製造方法において、式(I)に示されるシアノ基含有中間体は、任意の供給源に由来するものであってよく、例えば、市販されているものであってもよいし、または、文献を参照して合成されたものであってもよい。
いくつかの実施形態において、図2に示すように、本発明において使用されるシアノ基含有中間体は、以下の方法によって製造することができる。
化合物1をトルエンに溶解させ、臭化テトラエチルアンモニウムの存在下で化合物1をアルデヒド2と縮合させる;反応が完了した後、化合物3を精製および分離せずに、得られた化合物3をすぐに水素化ホウ素ナトリウムを用いて還元し、得られた生成物をトルエンとジエチルアセトアミドとの混合溶媒中で結晶化させ、化合物4(すなわち、シアノ基含有中間体)を得る。
いくつかの好ましい実施形態において、化合物1と臭化テトラエチルアンモニウムとの質量比は、1:0.02~0.15であり得、好ましくは1:0.08であり得る。
いくつかの好ましい実施形態において、結晶化のために使用されるトルエンとジエチルアセトアミドとの重量比は、60:1であり得る。
本発明によって提供されるロサルタンの製造方法は、以下の利点を有する。
(1)生成物の存在下でアジドイオンをクエンチするために亜硝酸ナトリウムを使用する必要がなく、したがって、遺伝毒性の不純物であるニトロソアミンの形成を根本的に排除する。微量のトリフェニルホスフィンを使用することによって、残留する微量のアジドイオンを除去することができ、除去効果が良好であり、試薬消費量が少なく、新たな不純物が誘導されない。
(2)得られるロサルタン生成物は、良好な純度および高い収率を有する。
(3)製造工程は、簡便であり、温和で制御が容易な操作条件および良好な安全性を有し、大規模な工業生産に適している。
〔図面の説明〕
図1は、従来技術におけるロサルタンの合成経路であり、
図2は、本発明において使用されるロサルタンの合成経路である。
〔実施形態〕
以下、具体的な実施形態を参照して、本発明の技術的解決策をさらに詳細に説明する。
本発明の実施形態において使用されるイオンクロマトグラフ(HPIC)の装置情報および運用条件は、以下のとおりである。
(1)装置情報
装置:導電率検出器を備えたDIONEX ICS900イオンクロマトグラフ;
クロマトグラフィカラム:Ionpac AS18 4.0×250mm;
検出器:導電率検出器;
クロマトグラフィワークステーション:DIONEXカメレオンクロマトグラフィワークステーション。
(2)クロマトグラフィ分析条件
洗浄剤:KOH洗浄剤ジェネレータ、および超純水;
流量:1.0mL/min;
カラム温度:室温;
インジェクション量:200μL;
実行時間:45分。
Figure 2022545581000004
本発明の実施形態において使用される主な原料は、以下のとおりである。
Figure 2022545581000005
本発明の実施形態において、使用される他の試薬は、特に明記しない限り、すべて市販の製品である。使用される装置または操作方法はすべて、特に明記しない限り、当技術分野において一般的な装置または操作方法である。
〔製造実施例 化合物4の製造〕
反応フラスコにトルエン365gを添加し、化合物1 56g、炭酸ナトリウム33.6gおよび臭化テトラエチルアンモニウム5.6gをゆっくり撹拌しながら添加し、次いで撹拌速度を上げ、90℃~95℃まで昇温した。温度を90℃~95℃に制御し、化合物2 39.2gのトルエン溶液142gを3~4時間かけて滴下した。滴下が完了した後、反応のため、温度を4~5時間維持した。反応が完了した後、水140gを添加し、層状化させた。次いで、臭化テトラエチルアンモニウム1gをトルエンの層に添加し、温度を20℃~25℃に制御した。水素化ホウ素ナトリウムと、水酸化ナトリウムとの予め調製した混合溶液(水素化ホウ素ナトリウム9g、水酸化ナトリウム5.6gおよび水24.5g)を滴下した。滴下が完了した後、温度を20℃~25℃に4時間維持し、次いで80℃~85℃まで昇温し、反応のために維持した。反応が完了した後、水105gを添加し、次いで温度を80℃~85℃に制御した。撹拌しながら、温度を10分間維持した。次いで、反応系を分液漏斗に移し、静置して層状化させ、水層を廃棄した。有機層を4つ口フラスコに移し、ジエチルアセトアミド8.4gを添加し、撹拌した。次いで、85℃~90℃まで昇温し、結晶化のために維持した。結晶化が完了した後、0℃~5℃まで降温し、結晶を濾過し、60℃で5~6時間減圧乾燥させ、収率92%で化合物4 71.9g得た。
〔実施例1 ロサルタンの製造〕
4つ口フラスコにトルエン40gを添加し、化合物4 20g、アジ化ナトリウム10.3gおよびトリエチルアミン塩酸塩18gをゆっくり撹拌しながら添加した。供給後、90℃~95℃まで昇温し、35時間~45時間維持した。反応が完了した後、水40gを添加し、60℃~70℃まで降温した。層状化のために反応系を静置し、中間層液を分離し、溶解のためにn-ブタノール40mlを添加し、飽和塩化ナトリウム水溶液20gで2回洗浄し、トリフェニルホスフィン0.4gおよび活性炭0.8gを添加して撹拌し、50℃~60℃まで加温し、2時間脱色した。反応系を熱濾過し、次いで濾過ケーキをn-ブタノール10mlで洗浄し、濾液を合わせた。温度を50℃~80℃に制御した。濾過ケーキを0.08MPaを超える真空度で減圧乾燥した。乾燥物に液体アルカリ(濃度約50質量%の濃水酸化ナトリウム溶液)7.7gおよび水160gを添加し、撹拌して溶解させた。水層にトルエン10gを添加し、2回抽出した。水層にジクロロメタン80mlを添加し、この層を10℃~15℃まで冷却した。体積濃度7.5%の塩酸を滴下してpHを3~4に調整した。系を10℃~15℃で1時間維持し、次いで0℃~5℃まで冷却し、1時間維持した。反応系を濾過し、濾過ケーキをジクロロメタン20mlおよび水40gそれぞれで洗浄し、減圧乾燥して、収率91%でロサルタン20.2gを得た。アジドイオン(HPIC検出)は、検出されなかった(検出限界:0.081ppm)。
〔実施例2 ロサルタンの製造〕
4つ口フラスコにトルエン40gを添加し、化合物4 20g、アジ化ナトリウム10.3gおよびトリエチルアミン塩酸塩18gをゆっくり撹拌しながら添加した。供給後、90℃~95℃まで昇温し、35時間~45時間維持した。反応が完了した後、水40gを添加し、60℃~70℃まで降温した。層状化のために反応系を静置し、中間層液を分離し、溶解のためにn-ブタノール40mlを添加し、この層を飽和塩化ナトリウム水溶液20gで2回洗浄し、トリフェニルホスフィン1.0gおよび活性炭0.8gを添加して、系を撹拌し、50℃~60℃まで加温し、2時間脱色した。反応系を熱濾過し、次いで濾過ケーキをn-ブタノール10mlで洗浄し、濾液を合わせた。温度を50℃~80℃に制御した。濾過ケーキを0.08MPaを超える真空度で減圧乾燥した。乾燥物に液体アルカリ(濃度約50質量%の濃水酸化ナトリウム溶液)7.7gおよび水160gを添加し、撹拌して溶解させた。水層にトルエン10gを添加し、2回抽出した。水層にジクロロメタン80mlを添加し、この層を10℃~15℃まで冷却した。7.5%の塩酸を滴下してpHを3~4に調整した。系を10℃~15℃で1時間維持し、次いで0℃~5℃まで冷却し、1時間維持した。反応系を濾過し、濾過ケーキをジクロロメタン20mlおよび水40gそれぞれで洗浄し、減圧乾燥して、収率89%でロサルタン19.7gを得た。アジドイオン(HPIC検出)は、検出されなかった(検出限界:0.081ppm)。
〔実施例3 ロサルタンの製造〕
4つ口フラスコにトルエン40gを添加し、化合物4 20g、アジ化ナトリウム10.3gおよびトリエチルアミン塩酸塩18gをゆっくり撹拌しながら添加した。供給後、90℃~95℃まで昇温し、35時間~45時間維持した。反応が完了した後、水40gを添加し、60℃~70℃まで降温した。層状化のために反応系を静置し、中間層液を分離し、溶解のためにn-ブタノール40mlを添加し、飽和塩化ナトリウム水溶液20gで2回洗浄し、トリフェニルホスフィン2.0gおよび活性炭0.8gを添加して、系を撹拌し、50℃~60℃まで加温し、2時間脱色した。反応系を熱濾過し、次いで濾過ケーキをn-ブタノール10mlで洗浄し、濾液を合わせた。温度を50℃~80℃に制御した。濾過ケーキを0.08MPaを超える真空度で減圧乾燥した。乾燥物に液体アルカリ(濃度約50質量%の濃水酸化ナトリウム溶液)7.7gおよび水160gを添加し、撹拌して溶解させた。水層にトルエン10gを添加し、2回抽出した。水層にジクロロメタン80mlを添加し、系を10℃~15℃まで冷却した。7.5%の塩酸を添加してpHを3~4に調整した。系を10℃~15℃で1時間維持し、次いで0℃~5℃まで冷却し、1時間維持した。反応系を濾過し、濾過ケーキをジクロロメタン20mlおよび水40gそれぞれで洗浄し、減圧乾燥して、収率88%でロサルタン19.5gを得た。アジドイオン(HPIC検出)は、検出されなかった(検出限界:0.081ppm)。
〔産業上の利用可能性〕
実施例1~3からは、本発明の製造方法によって製造されたロサルタンは、収率が高く、アジドの除去率が高く、新たな不純物が誘導されないことが分かる。亜硝酸ナトリウムは使用されないので、遺伝毒性の不純物であるニトロソアミンの形成が根本的に排除される。加えて、本発明の製造方法において使用される希釈剤、トリフェニルホスフィンおよび他の試薬は、コストが低く、消費量が少なく、温和な操作条件および良好な安全性を有し、大規模な工業生産に適している。
特に明記しない限り、本発明において使用される用語は、当業者によって一般的に理解される意味を有する。
記載された本発明の実施形態は、単なる例示の目的のためのものであり、本発明の保護範囲を限定することを意図するものではない。当業者は、本発明の範囲内で、様々な他の置換、変更および改良を行うことができる。したがって、本発明は、上記の実施形態に限定されず、特許請求の範囲によってのみ限定される。
従来技術におけるロサルタンの合成経路である。 本発明において使用されるロサルタンの合成経路である。

Claims (10)

  1. ロサルタンの製造方法であって、
    前記ロサルタンは、トルエン中、触媒の存在下で、式(I)で表されるシアノ基含有中間体とアジド試薬とを反応させることによって製造され、
    前記反応が完了した後、以下の工程:
    水を添加し、反応系を3層に分ける工程、
    中間層を分離し、n-ブタノールを前記中間層に添加して希釈する工程、および、
    得られた希釈溶液にトリフェニルホスフィンを添加し、前記希釈溶液から残留するアジドイオンを除去する工程、
    によってアジドイオンが除去される、製造方法。
    Figure 2022545581000006
  2. 前記水は、体積基準で前記トルエンの0.8倍~1.2倍の量で添加される、
    請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記トリフェニルホスフィンは、モルパーセント基準で前記シアノ基含有中間体の2%~10%の量で添加される、
    請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記製造方法は、前記希釈溶液にトリフェニルホスフィンを添加すると同時に、脱色のために活性炭を添加する工程をさらに含む、
    請求項1~3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 前記製造方法は、前記アジドイオンが除去された後、以下の工程:
    得られた前記希釈溶液を蒸発乾固させる工程、
    けん化反応のためにアルカリ性溶液を添加する工程、
    不純物をトルエンで洗い流す工程、
    分散媒を添加し、酸性化のために酸性溶液を添加する工程、および、
    結晶を析出させ、ロサルタンを得る工程、
    をさらに含む、
    請求項1~4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 前記アルカリ性溶液は、1質量%~5質量%の水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム溶液であり;
    前記酸性溶液は、5体積%~10体積%の塩酸または硫酸溶液であり、3~4のpH値に酸性化される、
    請求項5に記載の製造方法。
  7. 前記分散媒は、ジクロロメタンである、
    請求項5に記載の製造方法。
  8. 前記アジド試薬は、アジ化ナトリウムであり;
    前記触媒は、トリエチルアミン塩酸塩である、
    請求項1~7のいずれか1項に記載の製造方法。
  9. 前記シアノ基含有中間体:前記アジド試薬:前記触媒のモル比は、1:2.5~3.5:2.0~3.0である、
    請求項1~8のいずれか1項に記載の製造方法。
  10. 前記シアノ基含有中間体と前記トルエンとの質量比は、1:1~5であり、好ましくは1:2である、
    請求項1~9のいずれか1項に記載の製造方法。
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