JP2022543057A - 結晶形iiのソタグリフロジンを調製する方法 - Google Patents

結晶形iiのソタグリフロジンを調製する方法 Download PDF

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Abstract

本明細書は、結晶形IIのソタグリフロジンを調製する方法であって、上記結晶形IIのソタグリフロジンが下記式(A)の化合物から、結晶化のための溶媒媒体としてトルエン若しくはキシレン、又はそれらの混合物を使用することにより直接得られる、方法に関する。TIFF2022543057000007.tif37170

Description

本明細書は、結晶形IIのソタグリフロジンを調製する新たな方法に関する。
(2S,3R,4R,5S,6R)-2-(4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル)-6-(メチルチオ)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,4,5-トリオール又はメチル(5S)-5-[4-クロロ-3-(4-エトキシベンジル)フェニル]-1-チオ-β-L-キシロピラノシドとも呼ばれるソタグリフロジンは、糖尿病の治療のために開発された薬剤である。
今日では、13種類の異なる形態のソタグリフロジン、特にそれぞれ形態I(粗ソタグリフロジン)及び形態II(純粋なソタグリフロジン)に対応するクラス1及びクラス4という名称の2つの無水多形型が同定されている。
これらの形態は、特に特許文献1に記述されている。
形態I及び形態IIは単変形的系(monotropic system)のように挙動し、形態IIは最も熱力学的に安定している。
したがって、形態IIはソタグリフロジンの最も興味深い形態である。
現在の工業プロセスでは、第1の段階の間にメタノールと水との混合物を溶媒として使用し、第2の段階の間にメチルエチルケトンとヘプタンとの混合物を使用して、2段階でメチルチオエーテル誘導体から形態IIのソタグリフロジンを製造する。第1の段階は、形態Iのソタグリフロジンの合成、結晶化及び単離に相当し、第2の段階は結晶形IIのソタグリフロジンの結晶化及び単離に相当する。
メチルエチルケトン/ヘプタン混合物中に懸濁された結晶性ソタグリフロジンの純粋な形態IIは、細長い針の形態である。その結果、結晶化終了時の媒体は撹拌が困難であり、濾過後のケーキはパージが不十分で、50%~60%の溶媒がまだ含まれているため多くの水分が残る。乾燥後、乾燥フィルタ上で、ソタグリフロジンは非常に短い壊れた針の形態であり、一部は幾分硬い凝集物を形成する。
国際公開第2010/009197号
したがって、先の欠点のない結晶形IIのソタグリフロジンを調製する新たな方法のニーズが残されている。
また、工業生産コストが大幅に削減された結晶形IIのソタグリフロジンを調製する新たな方法のニーズも残されている。
また、実施が容易である、すなわち、不連続な工程を行う必要がない、結晶形IIのソタグリフロジンを調製する新たな方法のニーズも残されている。
また、上記形態IIのソタグリフロジンの前駆物質の工業的調製によって有利に連続的に実施され得る、結晶形IIのソタグリフロジンを調製する新たな方法のニーズも残されている。
したがって、例示的な実施の形態は、結晶形IIのソタグリフロジン:
Figure 2022543057000002
を調製する特定の方法であって、
上記結晶形IIのソタグリフロジンが下記式(A):
Figure 2022543057000003
の化合物から、結晶化のための溶媒媒体としてトルエン若しくはキシレン、又はそれらの混合物を使用することにより直接得られる、方法に関する。
有利には、結晶形IIのソタグリフロジンの調製は、結晶形Iのソタグリフロジンを形成することなく実施される。
好ましい実施の形態によれば、上記方法は、
a)塩基を含み、少なくともトルエン若しくはキシレン、又はそれらの混合物、好ましくは少なくともトルエンを含む、非水性溶媒媒体中、式(A)の化合物とアルコールとを反応させる工程と、
b)上記溶媒媒体の水性洗浄を実施する工程と、
c)上記溶媒媒体を脱水する工程と、
d)形態IIのソタグリフロジンを結晶化する工程と、
e)結晶形IIのソタグリフロジンを回収する工程と、
を含む。
上記方法は、良好な収率及び良好な化学的純度で形態IIのソタグリフロジンを提供するため、従来技術において開示される方法よりも特に有利である。
結晶化温度は、図1に示すように、形態I及び形態IIのソタグリフロジンの溶解度曲線に基づいて選択され得る。
「良好な収率」とは、上記形態IIのソタグリフロジンが90%以上の収率で得られることを意味する。
本明細書で使用される場合、「良好な化学的純度」とは、99%以上の純度である。
実際、上記方法は、有利には、クリーンな合成を達成することを可能にする。合成には、不純物の生成につながる副反応又は分解がない。
さらに、かかる方法を、有利に連続的に実施することができる。
したがって、結晶形IIのソタグリフロジンは、バッチ法又は連続方法で合成され得る。
特に、結晶形IIのソタグリフロジンは、バッチ法で合成される。
好ましくは、結晶形IIのソタグリフロジンは、連続方法で合成される。
「連続方法」は、「バッチ法」とは異なり、関係する生成物の供給及び/又は除去のために中断することなく継続できる方法を意味する。
ソタグリフロジンの合成
下記式(A):
Figure 2022543057000004
の化合物からソタグリフロジンを合成する。
この化合物(A)を少なくともトルエン若しくはキシレン、又はそれらの混合物、好ましくは少なくともトルエンを含む非水性溶媒媒体に溶解する。
トルエン又はキシレンは、化合物(A)及びソタグリフロジンの可溶化を可能にすることから、特に有利である。
好ましい実施の形態においては、化合物(A)はアルコールと反応してソタグリフロジンを形成する。
上記アルコールは、例えば、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、ブタノール、ペンタノール又はヘキサデカノールから、特にメタノール、エタノール、1-プロパノール又は2-プロパノール等の低級アルコールから、好ましくはメタノール及びエタノールから選択され得て、より好ましくはメタノールである。
アルコールの含有量は、少なくとも触媒量に等しく、好ましくは12当量超、より好ましくは12当量~20当量である。
好ましい実施の形態においては、結晶形IIのソタグリフロジンの合成は、メタノールの沸点より低い温度で実施される。大気圧(760mmHg)でのメタノールの沸点は64.7℃である。
特に、合成は、大気圧で、65℃未満、好ましくは63℃未満の温度で実施される。
より詳しくは、合成は大気圧で、60℃~65℃、好ましくは60℃~63℃の温度で行われる。より好ましくは、合成は60℃で行われる。
かかる温度は、高圧下で合成を行う場合に高くなる可能性がある。例えば、圧力が7bar~8barの場合、温度は110℃前後になることがある。
好ましい実施の形態においては、トルエン中若しくはキシレン中、又はトルエンとキシレンとの混合物中の化合物(A)の第1の溶液を調製する。この溶液を、特に25℃~45℃、好ましくは30℃~40℃の温度で、化合物(A)を完全に溶解するように加熱してもよい。
この実施の形態によれば、トルエン中の化合物(A)の第1の溶液を調製することが好ましい。
トルエンの含有量は、5体積~19体積、特に10体積~19体積、好ましくは10体積~15体積であり得て、より好ましくは10体積であり得る。
化合物(A)からのソタグリフロジンの合成を実施するため、非水性溶媒媒体はまた、有利には、特に水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド又はナトリウムエトキシドから選択される塩基を含み、好ましくは、塩基はナトリウムメトキシドである。
塩基(複数の場合もある)の含有量は、少なくとも触媒量に等しく、特に0.5当量超、好ましくは0.6当量超である。
非水性溶媒媒体は、ナトリウムメトキシド(MeONa)及びメタノール(MeOH)を含むことが好ましい。
この変形例によれば、非水性溶媒媒体がトルエンを含む場合、化合物(A)の濃度は、10体積~19体積のトルエンに含まれてもよく、好ましくは10体積のトルエンと等しくてもよい。
化合物(A)からのソタグリフロジンの合成がトルエンを含む非水性溶媒媒体を用いて行われる場合、トルエン中の化合物(A)の溶液は、MeONa及びMeOHの溶液で有利に補完される。
この目的において、MeONaの含有量が少なくとも触媒量に等しく、特に0.5当量超、好ましくは0.6当量超であり、MeOHの含有量が少なくとも触媒量に等しく、好ましくは12当量超である、MeONa及びMeOHの溶液を調製することができる。
特に、MeONaの含有量は、触媒量~1当量、特に0.5当量~1当量、好ましくは0.6当量~1当量であり、MeOHの含有量は12当量~20当量である。例えば、0.6当量のMeONa及び15当量のMeOHを使用することができる。
「触媒量」とは、MeONa又はMeOH等の物質が、出発物質、すなわち化合物(A)に対して少量しか使用されていないが、反応を行うには十分であることを意味する。
上記MeONa/MeOHの溶液はまた、トルエン中の化合物(A)の溶液に混合される前に、予熱してもよい。
合成を実施するため、連続撹拌槽型反応器(CSTR:continuous stirred-tank reactor)を使用することができる。
この合成を撹拌下で行うことが好ましい。
撹拌速度は、当業者が様々な日常的な実験を通じて設定することができる。撹拌速度は特に、使用するチャンバの容量に依存する。
例えば、容量が1リットル未満の反応器の場合、撹拌速度は500tr/分としてもよい。
水性洗浄
化合物Aからソタグリフロジンを合成した後、水性洗浄が企図され得る。
媒体の水性洗浄は、0.5体積~1体積の水で行うことが好ましい。
水性洗浄時の温度は55℃~65℃、例えば60℃であり得る。かかる温度は、中間冷却を回避し、方法のこの段階で結晶化を防止するのに有利である。
この工程を、ミキサー/セトラーを用いて行うことができる。
水性洗浄を撹拌下で行うことが好ましい。
例えば、撹拌は450tr/分であり得る。
脱水
水性洗浄を実施する場合は、続く脱水工程を検討する。
かかる脱水工程は、ソタグリフロジンの水和物の形成を防止し、ソタグリフロジンが可溶である、例えば酢酸メチル及び/又はメタノール中でのソタグリフロジンの損失を回避し、存在する場合は酢酸メチル及びメタノール等の残留溶媒を除去するのに有利である。
脱水は、蒸発により行うことが好ましい。
脱水は、大気圧下又は減圧下で行うことができる。
例えば、流下膜式蒸発器を使用することができる。
少なくとも10%体積/体積、好ましくは15%体積/体積の溶液を蒸発させることが好ましい。
有利には、脱水後の媒体中の水分含有量は300ppm未満である。
さらに、蒸発後、媒体は酢酸メチル及びMeOHを実質的に含まないことが有利である。
好ましくは、結晶化の前に、トルエン溶液の濃度を40g/l~80g/l、好ましくは45g/l~50g/l、より好ましくは50g/lに調整することができる。
結晶化
記載される方法により、結晶形IIのソタグリフロジンは、形態Iのソタグリフロジンを形成することなく直接結晶化される。
さらに、母液中の合成された結晶形IIのソタグリフロジンの損失は非常に低い。
ソタグリフロジンの結晶化は、特に、形態IIのソタグリフロジンの結晶化温度で行われる。結晶化温度は濃度に依存する。結晶化温度は、図1に示すように、形態I及び形態IIのソタグリフロジンの溶解度曲線に基づいて選択され得る。
好ましくは、結晶化は、大気圧で、60℃~70℃、好ましくは62℃~67℃、より好ましくは65℃の温度で実施される。
特に、非水性溶媒媒体がトルエンを含む場合、結晶化中に使用されるトルエンの含有量は、40g/l~80g/lであり得る。
好ましい実施の形態によれば、結晶形IIのソタグリフロジンの形成は、既存の結晶形IIのソタグリフロジンによって開始される。かかる既存の結晶形IIのソタグリフロジンは、例えば、特許文献1に記載される方法に従って合成され得る。
特に、結晶形IIのソタグリフロジンの形成は、2%重量/重量~15%重量/重量の既存の形態IIのソタグリフロジン、好ましくは2%重量/重量~10%重量/重量の既存の形態IIのソタグリフロジンにより開始することができる。
結晶化の際には、容易に撹拌させるために媒体の湿式粉砕を行うと有利な場合がある。
結晶化を実施するため、連続撹拌槽型反応器(CSTR)を有利に使用することができる。
好ましい実施の形態によれば、結晶化は2つの工程で実施される。第1の工程では、ソタグリフロジンの溶液を、大気圧で、60℃~70℃、好ましくは62℃~67℃、より好ましくは65℃の温度に加熱する。第2の工程では、得られた懸濁液を20℃~30℃、好ましくは20℃~25℃の温度、より好ましくは20℃の温度で冷却する。
この変形例では、第1の工程の間に湿式粉砕を行うことができる。
この変形例によれば、ソタグリフロジンの結晶化を、2つ以上の連続撹拌槽型反応器のカスケード内で実施することができる。
ソタグリフロジンの結晶化を、2つの連続撹拌槽型反応器のカスケード内で実施することが好ましい。
濾過及び洗浄
結晶形IIのソタグリフロジンは、好ましくはトルエン若しくはキシレン、又はそれらの混合物で、より好ましくはトルエンで濾過及び洗浄することによって回収することができる。
この工程の間に、母液及び洗浄液を除去する。
特に、母液の濾過を、40℃未満、特に30℃未満、好ましくは20℃の温度で行うことができる。
得られたウェットケーキを25℃にて2体積のトルエンで洗浄することが好ましい。
濾過を、真空下又は高圧下で行うことができる。濾過は高圧下、例えば3barで行われることが好ましい。
例えば、濾過を、焼結セル又は濾過セルで実施することができる。
連続方法において、濾過を、連続フィルタ、例えば回転式圧力フィルタ又は真空バンドフィルタ上で実施することができる。
洗浄は、溶媒、例えばトルエン若しくはキシレン、又はそれらの混合物、好ましくはトルエンを用いて行われる。
濾過及び洗浄の後に、乾燥工程を行ってもよい。
乾燥
特に、乾燥工程は、45℃~65℃、特に50℃~55℃の温度で行われる。
乾燥工程を、100mbar未満、特に50mbar未満の圧力下で行うことができる。
乾燥工程を、真空オーブン内で実施することができる。
円錐形スクリュードライヤー又はパレットドライヤーを使用することもできる。
較正
特に、較正を20℃~30℃、好ましくは25℃の温度で行う。
特に、円錐形シーブミルを使用することができる。
この工程により、乾燥工程中に形成されたクラスタを除去することができる。
以下の実施例では、形態IIのソタグリフロジンの調製を記載する。これらの例は限定的なものではなく、上記方法を説明するためのものにすぎない。
実施例1:トルエンによる結晶形IIのソタグリフロジンのバッチ調製方法
トルエン中でのソタグリフロジンの合成
ソタグリフロジンを、大気圧下、温度60℃にて、10体積のトルエン、0.6当量のMeONa及び12当量のMeOHを用いてバッチ反応器内で合成した。化合物(A)の含有量は、10体積のトルエン中30gに等しかった。
バッチ反応器内の滞留時間は15分であった。
99.5%の収率でソタグリフロジンが合成された。
水性洗浄
反応媒体の水性洗浄を、1体積の水を用いて60℃で行った。ナトリウム塩を十分に除去した。
脱水
溶液の15%体積/体積を蒸発させることにより媒体を脱水した。
結晶化
ソタグリフロジンの結晶化を、67℃で、7.5%重量/重量の形態IIのソタグリフロジンを播種して、40℃まで冷却することによって実施した。
濾過
懸濁液の濾過を濾過セル上で40℃にて行った。
洗浄
媒体の洗浄を、25℃で2体積のトルエンを用いて実施した。
乾燥
次いで、媒体の乾燥を真空オーブン内にて50℃で行った。
形態IIのソタグリフロジンは92%の収率で結晶化された。
XRPD(X線回折)分析によって、形態IIのソタグリフロジンが得られたことを確認した。
実施例2:トルエンによる結晶形IIのソタグリフロジンの連続調製方法
トルエン中でのソタグリフロジンの合成
ソタグリフロジンを、230mLの容量の反応器を備えた連続撹拌槽型反応器で合成し、500tr/分で撹拌した。
450gの化合物(A)を10体積のトルエンと共に使用して、92.3g/l(893kg/m)のトルエン中の化合物(A)の溶液を調製した。反応器に372g/時の流量でこの溶液を供給した。
0.6当量のMeONa及び15当量のMeOHを用いて828kg/mのMeONaのメタノール溶液を調製した。反応器に、35.8g/時の流量でこの溶液を供給した。
合成を60℃~61℃で行った。
反応器内の滞留時間は30分であった。
98%の収率でソタグリフロジンが合成された。
水性洗浄
反応媒体の水性洗浄を、450tr/分で撹拌しながら、ミキサー(264ml)及びセトラー(631ml)を用いて実施した。
洗浄を、61℃にて460g/時の流量で、1体積の水/反応媒体により行った。
ミキサー内の滞留時間は15分であった。
セトラー内の滞留時間は45分であった。
ナトリウム塩を十分に除去した。
脱水
溶液の15%体積/体積を67℃~109℃で蒸発させることにより媒体を脱水した。蒸発後、MeOHの含有量は0%重量/重量であり、AcOMeの含有量は0.15%重量/重量であり、水の含有量は140ppmであった。
ソタグリフロジンのトルエン溶液の濃度を、トルエンを加えることによって50g/lに調整した。
ソタグリフロジンのトルエン溶液(50g/l)を70℃~75℃の温度に維持した。
結晶化
ソタグリフロジンの結晶化を、2つの連続撹拌槽型反応器(各600ml)のカスケード内で実施した。
溶液を圧力によって反応器に入れた。
最初に、第1の反応器に10%重量/重量の形態IIのソタグリフロジンを播種した。
第1の反応器に、400tr/分で撹拌しながら、65℃~66℃にて1160g/時(1400ml/時)の流量でソタグリフロジン(50g/l、829kg/m)のトルエン溶液を供給した。反応器内での滞留時間は30分であった。
第1の結晶化チャンバで得られた媒体を採取し、湿式粉砕に供し、上記第1の結晶化チャンバに戻した。
第1の反応器の最後に得られたソタグリフロジンの懸濁液を、蠕動ポンプを用いて第2の反応器に入れた。
第2の反応器に、第1の反応器の最後に得られたソタグリフロジンの懸濁液を25℃~26℃で600tr/分で撹拌しながら供給した。反応器内の滞留時間は30分であった。
第2の反応器の最後に得られた懸濁液を、単離(濾過、洗浄、乾燥)のため回収した。
濾過
懸濁液の濾過を、25℃の回転圧力フィルタで行った。
洗浄
媒体の洗浄を、25℃で2体積のトルエンを用いて実施した。
乾燥
次いで、媒体の乾燥を50℃で50mbar未満の圧力下で実施した。
形態IIのソタグリフロジンは97%の収率で結晶化された。
XRPD(X線回折)分析によって、形態IIのソタグリフロジンが得られたことを確認した。
実施例3:強化反応器におけるトルエンによる結晶化形態IIのソタグリフロジンの連続調製方法
トルエン中でのソタグリフロジンの合成
ソタグリフロジンを、8barの圧力下、113℃にて強化反応器内で合成した。
反応器に、113℃に予熱した、1194.6g/時の流量の10体積のトルエン中の化合物(A)の溶液及び114.6g/時の流量のMeONaのメタノール溶液(0.6当量のMeONa及び15当量のMeOH)を供給した。
反応器内の滞留時間は20秒であった。
上記系を8barの圧力に維持した。
ソタグリフロジンを99.7%の収率で合成した。
実施例2に従って、水性洗浄、脱水、結晶化、濾過、洗浄、乾燥を行った。
XRPD(X線回折)分析によって、形態IIのソタグリフロジンが得られたことを確認した。

Claims (15)

  1. 結晶形IIのソタグリフロジン:
    Figure 2022543057000005
    を調製する方法であって、
    前記結晶形IIのソタグリフロジンが下記式(A):
    Figure 2022543057000006
    の化合物から、結晶化のための溶媒媒体としてトルエン若しくはキシレン、又はそれらの混合物を使用することにより直接得られる、方法。
  2. 前記結晶形IIのソタグリフロジンが、式(A)の化合物から、結晶化のための溶媒媒体としてトルエンを使用することにより直接得られる、請求項1に記載の方法。
  3. a)塩基を含み、少なくともトルエン若しくはキシレン、又はそれらの混合物、好ましくは少なくともトルエンを含む、非水性溶媒媒体中、式(A)の化合物とアルコールとを反応させる工程と、
    b)前記溶媒媒体の水性洗浄を実施する工程と、
    c)前記溶媒媒体を脱水する工程と、
    d)前記形態IIのソタグリフロジンを結晶化する工程と、
    e)前記結晶形IIのソタグリフロジンを回収する工程と、
    を含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記溶媒媒体がナトリウムメトキシド及びメタノールを更に含む、請求項3に記載の方法。
  5. 工程a)がメタノールの沸点より低い温度で行われる、請求項3又は4に記載の方法。
  6. 工程a)が、大気圧で、65℃未満、好ましくは63℃未満の温度で行われる、請求項3~5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 工程c)が蒸発によって行われる、請求項3~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 工程d)が、前記形態IIのソタグリフロジンの結晶化の温度で行われる、請求項3~7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 工程d)が、大気圧で、60℃~70℃、好ましくは62℃~67℃、より好ましくは65℃の温度で行われる、請求項3~8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記結晶形IIのソタグリフロジンの形成が、既存の結晶形IIのソタグリフロジンで開始される、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 工程d)に続いて、好ましくはトルエン若しくはキシレン、又はそれらの混合物で濾過及び洗浄を行う、請求項3~10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記濾過及び洗浄の後に乾燥工程が続く、請求項11に記載の方法。
  13. 前記乾燥工程が、45℃~65℃、特に50℃~55℃の温度で行われる、請求項12に記載の方法。
  14. 前記結晶形IIのソタグリフロジンがバッチ法で合成される、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記結晶形IIのソタグリフロジンが連続方法で合成される、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
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