JP2022542600A - インドール基を有する有機半導体化合物、前記タイプの化合物を含む有機光電子部品、及び前記タイプの化合物の使用 - Google Patents

インドール基を有する有機半導体化合物、前記タイプの化合物を含む有機光電子部品、及び前記タイプの化合物の使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、一般式Iの化合物、前記タイプの化合物を含有する光電子部品、及び光電子部品におけるかかる化合物の使用に関する。【化1】JPEG2022542600000061.jpg44170【選択図】図2

Description

本発明は、一般式Iの化合物、かかる化合物を含む光電子部品、及び光電子部品におけるかかる化合物の使用に関する。
電気伝導性ポリマー又は小有機分子から作製される回路は、有機エレクトロニクスで使用される。有機光電子部品は、たとえば、ディスプレイ、データ記憶手段、又はトランジスターでありうる。これらの部品はまた、有機光電子部品とりわけ有機光能動部品、とりわけ、入射電磁線が電荷担体とくにバインドされた電子-正孔対(励起子)の発生をもたらす光能動層を有する太陽電池及び光検出器を含む。
光能動光電子部品は、光電効果を利用して電磁線から電流への変換を可能にする。こうした電磁線の変換は、良好な吸収性を示す吸収体材料を必要とする。さらなる光電子部品は、それを通って電流が流れたときに光を発する発光エレクトロルミネッセント部品である。光電子部品は、少なくとも2つの電極を含み、一方の電極は基材に適用され、他方の電極は対向電極として機能する。電極間には、少なくとも1つの光能動層、好ましくは有機光能動層がある。さらなる層、たとえば、電荷担体輸送層は、電極間に追加的に配置可能である。
有機太陽電池用の数多くの吸収体材料が先行技術から公知である。
国際特許出願の特許文献1には、可視光の短波スペクトル領域の強い吸収により特徴付けられる有機化合物である有機化合物が開示されている。有機電子部品用としてのこの化合物の使用及びこの化合物の調製方法も開示されている。
国際特許出願の特許文献2には、有機半導体材料及び有機部品におけるその使用が開示されており、この有機材料は、有機電子部品で機能部品の働きをしうることから有機太陽電池で改善された吸収をもたらすか、又は増加した電荷担体移動度を有する。
先行技術で開示された吸収体材料は、有機太陽電池の光能動層に好適であるが、とりわけ、有機太陽電池(OPV)を従来のシリコン系太陽電池に競合できるようにするために、吸収体材料の効率の改善が必要である。先行技術に起因する特定の欠点は、とりわけ、0.9V以上の領域、好ましくは0.94V以上の領域、又は好ましくは0.95V以上の領域、とりわけ1Vの領域に開回路電圧Uocを有する太陽電池を構築するうえで、とりわけ可視光の青色/緑色領域で、高吸収係数を有する吸収体材料の効率が適正でないことである。とりわけ500~600nmの領域の波長では、有機光電子部品用の小分子とりわけ吸収剤分子の既知の有機化合物の吸収は適正でない。この効果は、この波長範囲内の光子を十分な程度まで利用できないことである。
有機光電子部品で使用したときにこの部品の性質とりわけ電磁線の吸収の改善をもたらす半導体有機材料の探索が継続されている。
国際公開第2017/114937A1号パンフレット 国際公開第2017/114938A1号パンフレット
したがって、本発明の目的は、有機光電子部品で使用するのに好適な改善された吸収性を有する有機化合物、少なくとも1種のかかる化合物を含む光電子部品、及び光電子部品におけるかかる化合物の使用を提供することであり、ただし、挙げられた欠点を生じることがなく、特定的には、電磁線の吸収が改善され、且つ/又は有機太陽電池の効率が増加される。
本目的は、独立請求項の主題により達成される。有利な構成は、従属請求項から明らかである。
本目的は、とりわけ、一般式I
Figure 2022542600000002

(式中、
R1は、H、アルコキシ、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、及びアリールからなる群から選択され、
R4は、H、ハロゲン、CN、アルコキシ、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アミノ、アリール、及びアルケニル、並びに少なくとも1個のC-C二重結合(ここで、Hは、CN又はFにより置換されていてもよい)を有する電子求引性アルキル基からなる群から選択され、
少なくとも1つのA1、A2、A3、又はA4は、各場合につき独立して、基Ia
Figure 2022542600000003

(ここで、各場合につき、は、一般式Iの化合物への装着を表し、
Zは、O、S、Se、及びN-R8(ここで、R8は、H、アルコキシ、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、及びアリールからなる群から選択される)からなる群から選択され、
Y3は、N又はC-R9(ここで、R9は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、及びアリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択される)であり、
Y4は、N又はC-R10(ここで、R10は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、及びアリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択される)であり、ただし、R9及びR10は、環構造の形態で互いにホモ環状又はヘテロ環状に連結されていてもよく、且つ
R3は、H、アルコキシ、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アミノ、アリール、アルケニル、及び少なくとも1個のC-C二重結合(ここで、Hは、CN又はFにより置換されていてもよい)を有する電子求引性アルキル基からなる群から選択される)
であり、
他のA1、A2、A3、又はA4は、各々独立して、H、ハロゲン、CN、アルコキシ、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、及びアミノからなる群から選択され、且つ
A5は、H、アルキル、アルコキシ、及び基Ib
Figure 2022542600000004

(ここで、は、一般式Iの化合物への装着を表し、
Xは、O、S、Se、及びN-R7(ここで、R7は、H、アルコキシ、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、及びアリールからなる群から選択される)からなる群から選択され、
Y1は、N又はC-R5(ここで、R5は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、及びアリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択される)であり、
Y2は、N又はC-R6(ここで、R6は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、及びアリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択される)であり、
ただし、R5及びR6は、環構造の形態で互いにホモ環状又はヘテロ環状に結合されていてもよく、且つ
R2は、H、アルコキシ、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アミノ、アリール、アルケニル、及び少なくとも1個のC-C二重結合(ここで、Hは、CN又はFにより置換されていてもよい)を有する電子求引性アルキル基からなる群から選択される)
からなる群から選択される、
ことを特徴とする)
の化合物を提供することで達成される。
本発明は、特定的には、一般式Iの化合物のA-D-A色素(ここで、中心構造単位はインドール単位である)に関する。フラン基又はチオフェン基(特定的にはインドール単位上)の存在及びフラン基又はチオフェン基(好ましくは電子求引性基の少なくとも1個に近接して配置される)上の少なくとも1個の二重結合の存在は、吸収体材料の性質を改善する。
本発明の好ましい実施形態では、基Ia及び/又は基Ibは、少なくとも1個のC-C二重結合(ここで、Hは、CN又はFにより置換されていてもよい)を有する少なくとも1個の電子求引性アルキル基を有し、とりわけ好ましくは、基Ia及び基Ibは、少なくとも1個のC-C二重結合(ここで、Hは、CN又はFにより置換されていてもよい)を有する少なくとも1個の電子求引性アルキル基を有する。
本発明の好ましい実施形態では、R9及びR10は、環構造の形態で互いにホモ環状又はヘテロ環状に結合されない。
本発明の好ましい実施形態では、R5及びR6は、環構造の形態で互いにホモ環状又はヘテロ環状に結合されない。
本発明の好ましい実施形態では、中心インドール単位、とりわけインドール単位のピロール環は、いかなるさらなる縮合芳香族系も有していない。
本発明の好ましい実施形態では、ピロール環は、フランとりわけベンゾフランを含有する縮合単位である。
置換とは、特定的には、置換基によるHの置換を意味するものと理解される。置換基とは、特定的には、水素以外のすべての原子及び原子団、好ましくは、ハロゲン基、アルキル基(ここで、アルキル基は、線状であっても又は分岐状であってもよい)、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、アリール基、又はヘテロアリール基を意味するものと理解される。ハロゲンとは、特定的には、F、Cl、又はBr、好ましくはFを意味するものと理解される。
本発明の好ましい実施形態では、アルキル基中の炭素原子は、ヘテロ原子によりまったく置き換えられていない。
本発明の好ましい実施形態では、R2及びR3は水素原子ではない。
本発明の好ましい実施形態では、A1又はA4のどちらかは水素原子ではない。本発明のとくに好ましい実施形態では、A1及びA4は水素原子である。
ヘテロ原子、とりわけ一般式I中のヘテロ原子とは、特定的にはO、S、Se、Si、B、N、及びPからなる群から選択される、好ましくはO、S、Se、及びNからなる群から選択される原子を意味するものと理解される。
代替的に好ましい実施形態では、中心インドール単位、とりわけインドール単位のピロール環は、少なくとも1つの縮合ホモ環式又はヘテロ環式環構造を有する。
本発明の好ましい実施形態では、R5とR6との間及び/又はR9とR10との間に形成される環構造は、少なくとも1個の二重結合を有し、好ましくは芳香族系である。
本発明の化合物はとりわけ小分子である。小分子とは、特定的には、標準圧力(周囲大気の空気圧)及び室温で固相で存在する100~2000g/molの単分散モル質量を有する非高分子有機分子を意味するものと理解される。特定的には、小分子は光活性であり、「光活性」とは、光が供給されたときに分子が荷電状態及び/又は分極状態の変化を起こすことを意味するものと理解される。光活性分子の特定の特徴は、吸収された電磁線すなわち光子から励起子への変換を伴う定義波長範囲内の電磁線の吸収である。
本発明の好ましい実施形態では、一般式I、II、III、IV、V、VI、VII、及び/又はVIIIのアリール基及びヘテロアリール基は、C5~C10-アリール基及びC5~C10-ヘテロアリール基である。
本発明の好ましい実施形態では、Y1、Y2、Y3、及びY4は、各々独立して、N、CH、CF、C-CH、C-CF、C-C、C-C、C-OCH、C-OC、C-SCH、C-SCからなる群から選択される。
本発明の好ましい実施形態では、本発明の化合物の環状又は開鎖状アルキル基は、線状又は分岐状であり、アルキル基は、好ましくはC1~C5アルキル基である。
本発明の好ましい実施形態では、位置Y1、Y2、3、及びY4の少なくとも1つはNであり、好ましくは、少なくとも1つの位置Y1又はY2はNであり、且つ/又は少なくとも1つの位置Y3又はY4はNである。これにより、とりわけ、より短波長への本発明の化合物の吸収スペクトルのシフトを伴う電子の最高被占分子軌道(HOMO)の低下が達成される。
本発明のとくに好ましい実施形態では、Y1、Y2、Y3、及びY4は各々CHである。この場合には、2個の5員環は、各々、さらなる置換を有する又はさらなる置換を有していないフラン環である。
本発明の化合物は、先行技術と比較して利点を有する。有利には、本発明の化合物は、500~700nmの可視光の比較的広いスペクトル領域で驚くほど良好な吸収特性を有し、特定的には、約500~700nmのスペクトル領域で驚くほど高い吸収が観測された。有利には、可視光の青色/緑色領域の波長範囲内の改善された吸収を有する吸収体材料が提供される。驚くべきことに、本発明の化合物の中心構造単位すなわち中心インドール単位は、所望の吸収性を有する化合物を得るのにきわめて好適である。本発明の化合物は、有利なことに、光能動有機電子部品の製造及び操作で典型的に求められる需要を満たす十分な熱的、化学的、及び電気化学的安定性を有し、特定的には、この化合物は、とりわけ残渣を伴うことなく、減圧下で簡単に蒸発させることが可能である。有利なことに、本発明の化合物は、電荷担体輸送性を有するので、有機光電子部品とりわけ有機太陽電池で使用するのに好適である。有利なことに、本化合物は、非常に良好な輸送性を有すると共に、とりわけ、とくに好適なエネルギーレベルを有する。驚くべきことに、本発明の化合物は、インドール単位の中心構造要素により、電磁線とりわけ可視スペクトル領域の光のとくに良好な吸収を有することが判明した。このため、とりわけ、有機光電子部品の効率が増加し、且つ/又は光能動層の電荷担体移動度が増加する。有利なことに、本発明の化合物は高吸収係数を有する。有利なことに、開回路電圧Uocは、0.9V超、好ましくは0.94V超、とりわけ好ましくは0.95V超である。
本発明の一発展形態では、化合物は、一般式II
Figure 2022542600000005

(式中、R1は、好ましくは、H、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、及びs-ブチルからなる群から選択され、
R4は、好ましくは、H、ハロゲン、CN、アルコキシ、及びアルキルからなる群から選択され、且つ
X及びZは、各々独立して、O又はSである)
の化合物である。
本発明の一発展形態では、化合物は、一般式VII
Figure 2022542600000006

(式中、R1は、好ましくは、H、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、及びs-ブチルからなる群から選択され、
R4は、好ましくは、H、ハロゲン、CN、アルコキシ、及びアルキルからなる群から選択され、且つZは、O又はSであり、ただし、A1又はA4は、好ましくは水素原子である)
の化合物である。
本発明の好ましい実施形態では、少なくとも2つのA1、A2、A3、又はA4は、各々独立して、基Ia
Figure 2022542600000007

であり、他のA1、A2、A3、又はA4は、各々独立して、H、ハロゲン、CN、アルコキシ、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、及びアミノからなる群から選択される。
本発明の一発展形態では、少なくとも1つのA1、A2、A3、又はA4は、独立して、
Figure 2022542600000008

(式中、R3は、H、アルコキシ、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アミノ、アリール、アルケニル、及び少なくとも1個のC-C二重結合(ここで、Hは、CN又はFにより置換されていてもよい)を有する電子求引性アルキル基からなる群から選択され、R3は、好ましくは、少なくとも1個のC-C二重結合(ここで、Hは、CN又はFにより置換されていてもよい)を有する電子求引性アルキル基であり、
R9は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、及びアリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択され、
R10は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、アリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択され、ただし、R9及びR10は、環構造の形態で互いにホモ環状又はヘテロ環状に結合されていてもよい)
である。
本発明の好ましい実施形態では、少なくとも基A1、A2、A3、又はA4の2つは、各々独立して、
Figure 2022542600000009

(式中、R3は、H、アルコキシ、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アミノ、アリール、アルケニル、及び少なくとも1個のC-C二重結合(ここで、Hは、CN又はFにより置換されていてもよい)を有する電子求引性アルキル基からなる群から選択され、R3は、好ましくは、少なくとも1個のC-C二重結合(ここで、Hは、CN又はFにより置換されていてもよい)を有する電子求引性アルキル基であり、
R9は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、及びアリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択され、
R10は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、アリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択され、ただし、R9及びR10は、環構造の形態で互いにホモ環状又はヘテロ環状に結合されていてもよい)
である。
本発明の一発展形態では、化合物は、一般式III及び/又はIV
Figure 2022542600000010

(式中、R1は、H又はアルキルであり、
X及びZは、各々独立して、O又はSであり、
A1、A3、及びA4、又はA1、A2、及びA4は、各々独立して、H、ハロゲン、CN、アルコキシ、アルキル、フッ素化アルキル、及び部分フッ素化アルキルからなる群から選択され、
R3は、H、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、アルコキシ、アミノ、アリール、及び少なくとも1個のC-C二重結合(ここで、Hは、CN又はFにより置換されていてもよい)を有する電子求引性アルキル基からなる群から選択され、R3は、好ましくは、少なくとも1個のC-C二重結合(ここで、Hは、CN又はFにより置換されていてもよい)を有する電子求引性アルキル基であり、
ただし、好ましくは、X及びZはOであり、R4はHであり、且つR5及びR6はHである)
の化合物である。
本発明の好ましい実施形態では、化合物は、一般式X
Figure 2022542600000011

(式中、R1は、H又はアルキルであり、
X及びZは、各々独立して、O又はSであり、
A2、A3、及びA4は、各々独立して、H、ハロゲン、CN、アルコキシ、アルキル、フッ素化アルキル、及び部分フッ素化アルキルからなる群から選択され、
R3は、H、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、アルコキシ、アミノ、アリール、及び少なくとも1個のC-C二重結合(ここで、Hは、CN又はFにより置換されていてもよい)を有する電子求引性アルキル基からなる群から選択され、R3は、好ましくは、少なくとも1個のC-C二重結合(ここで、Hは、CN又はFにより置換されていてもよい)を有する電子求引性アルキル基であり、
ただし、好ましくは、X及びZはOであり、R4はHであり、且つR5及びR6はHである)
の化合物である。
本発明の好ましい実施形態では、一般式Xの化合物中、A2、A3、及びA4は、各々、Hである。
本発明の好ましい実施形態では、化合物は、一般式XI
Figure 2022542600000012

(式中、R1は、H又はアルキルであり、
X及びZは、各々独立して、O又はSであり、
A1、A2、及びA3は、各々独立して、H、ハロゲン、CN、アルコキシ、アルキル、フッ素化アルキル、及び部分フッ素化アルキルからなる群から選択され、
R3は、H、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、アルコキシ、アミノ、アリール、及び少なくとも1個のC-C二重結合(ここで、Hは、CN又はFにより置換されていてもよい)を有する電子求引性アルキル基からなる群から選択され、R3は、好ましくは、少なくとも1個のC-C二重結合(ここで、Hは、CN又はFにより置換されていてもよい)を有する電子求引性アルキル基であり、
ただし、好ましくは、X及びZはOであり、R4はHであり、且つR5及びR6はHである)
の化合物である。
本発明の好ましい実施形態では、一般式XIの化合物中、A1、A2、及びA3は、各々、Hである。
本発明の好ましい実施形態では、一般式Iの化合物は、式Iaの位置Y1及び/又はY2並びに式IIaの位置Y3及び/又はY4にNを有する。
Figure 2022542600000013
結果として、特定的には、得られる光学的性質とりわけ光の吸収は、O以外の原子を有する同等の化合物の場合よりも有利である。
本発明の一発展形態では、
式III中、A1、A3、及びA4はHであり(式V)、且つ式IV中、A1、A2、及びA4はHであり(式VI)
Figure 2022542600000014

式中、X及びZは、各々独立して、O又はSであり、R5及びR6は、好ましくはHである。これにより本発明の有利な効果が例外的に実現される。
本発明の一発展形態では、化合物は、一般式VIII及び/又はIX
Figure 2022542600000015

(式中、R1は、H又はアルキルであり、
X及びZは、各々独立して、O又はSであり、
R9は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、アリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択され、
R10は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、アリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択され、ただし、R9及びR10は、環構造の形態で互いにホモ環状又はヘテロ環状に結合されていてもよく、
R5は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、アリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択され、
R6は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、アリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択され、ただし、R5及びR6は、環構造の形態で互いにホモ環状又はヘテロ環状に結合されていてもよく、
ただし、好ましくは、R5及びR6はHであり、且つR9及びR10はHである)
の化合物である。
本発明の好ましい実施形態では、化合物は、一般式XII
Figure 2022542600000016

(式中、R1は、H又はアルキルであり、
X及びZは、各々独立して、O又はSであり、
R9は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、アリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択され、
R10は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、アリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択され、ただし、R9及びR10は、環構造の形態で互いにホモ環状又はヘテロ環状に結合されていてもよく、
R5は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、アリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択され、
R6は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、アリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択され、ただし、R5及びR6は、環構造の形態で互いにホモ環状又はヘテロ環状に結合されていてもよく、
ただし、好ましくは、R5及びR6はHであり、且つR9及びR10はHである。ここで、R3は、H、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、アルコキシ、アミノ、アリール、及び少なくとも1個のC-C二重結合(ここで、Hは、CN又はFにより置換されていてもよい)を有する電子求引性アルキル基からなる群から選択され、好ましくは、R3は、少なくとも1個のC-C二重結合を有する電子求引性アルキル基であり、且つR2は、H、アルコキシ、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アミノ、アリール、アルケニル、及び少なくとも1個のC-C二重結合(ここで、Hは、CN又はFにより置換されていてもよい)を有する電子求引性アルキル基からなる群から選択され、好ましくは、R2は、少なくとも1個のC-C二重結合を有する電子求引性アルキル基である)
の化合物である。
本発明の好ましい実施形態では、X及び/又はZはOであり、ここで、構造はとりわけ置換フラン環である。好ましくは、中心インドール単位上の基A1、A2、A3、A4、又はA5中の少なくとも1個のフラン環は、化合物による吸収を増加させる。
本発明の好ましい実施形態では、基A5と基A1、A2、A3、及びA4の少なくとも1つとは同一である。
本発明の好ましい実施形態では、R4は、H、メチル、プロピル、又はイソプロピルであり、X及びZがOであるとき、R4はHであり、且つR5及びR6はHである。
本発明の好ましい実施形態では、基Ib中のR2は、少なくとも1個のC-C二重結合(ここで、Hは、CN又はFにより置換されていてもよい)を有する電子求引性アルキル基を有し、且つ/又は基Ia中のR3は、少なくとも1個のC-C二重結合(ここで、Hは、CN又はFにより置換されていてもよい)を有する電子求引性アルキル基を有する。
本発明の好ましい実施形態では、R2及び/又はR3は、少なくとも2個のC-C二重結合を有する。
本発明の一発展形態では、R2及びR3は、各々独立して、
Figure 2022542600000017

(式中、nは、1、2、3、又は4であり、は、一般式Ia及び/又はIbの基への装着を表し、
R11、R12、及びR13は、各々独立して、R11及びR12が両方ともHでないことを条件として、H、ハロゲン、CN、COO-アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、環状又は開鎖状アルキル、環状又は開鎖状アルケニル(ここで、Hは、各場合につき、ハロゲン又はCNにより置換されていてもよい)からなる群から選択され、ただし、R11及びR12は、好ましくはCNである)
である。これにより本発明の有利な効果が例外的に実現される。
本発明の好ましい実施形態では、R2及び/又はR3は、各場合につき独立して、
Figure 2022542600000018

(式中、mは0、1、又は2であり、且つlは0、1、又は2であり、
R11、R12、R13、R14、R15、及びR16は、各々独立して、R11及びR12が両方ともHでないことを条件として、H、ハロゲン、CN、COO-アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、環状又は開鎖状アルキル、環状又は開鎖状アルケニル(ここで、Hは、各場合につき、ハロゲン又はCNにより置換されていてもよい)からなる群から選択され、ただし、R11及びR12は、好ましくはCNである)
である。多数のCN基により、R2及び/又はR3基の特定の良好なアクセプター作用を達成可能である。
本発明のさらなる発展形態では、R2及びR3は、各々独立して、
Figure 2022542600000019

(式中、は、一般式Ia及び/又はIbの基への装着を表し、ただし、R2及びR3は、好ましくは同一である)
からなる群から選択される。
本発明の一発展形態では、化合物は、
Figure 2022542600000020

Figure 2022542600000021

Figure 2022542600000022

からなる群から選択される。
本発明の一発展形態では、化合物は、F7及び/又はF16
Figure 2022542600000023

である。
本発明の好ましい実施形態では、XはZと同一であり、R2はR3と同一であり、R5はR9と同一であり、且つR6はR10と同一である。
本発明の好ましい実施形態では、一般式Iの化合物は、R5とR6及び/又はR9とR10により形成される5員環又は6員環を追加的に有し、この5員環又は6員環は、さらなる位置で置換されていてもよい。
有機シングル又はタンデムセルは、先行技術から公知である。独国特許出願公開第102004014046A1号明細書には、互いにスタックされた1つ以上のpi、ni、及び/又はpinダイオードの有機層からなる光能動部品とりわけ太陽電池が開示されている。国際特許出願の国際公開第201116108A1号パンフレットには、少なくとも2つの光能動層システムと、光能動層システム間に同一の電荷担体タイプの少なくとも2つの異なる輸送層システムと、を有して、電極間に配設された少なくとも1つの有機層システムを備えた、電極と対向電極とを有する光能動部品であって、1つの輸送層システムが2つの光能動層システムの一方のエネルギーにマッチされ、且つ他方の輸送層システムが透明であることを特徴とする光能動部品が開示されている。
本発明の目的はまた、少なくとも1種の本発明の化合物を含む光電子部品、とりわけ、上記の模範的実施形態の1つにかかるものを提供することにより達成される。光電子部品では、これは、特定的には、本発明の化合物との関連ですでに明らかにされた利点をもたらす。光電子部品は、第1の電極と第2の電極と層システムとを含み、層システムは、第1の電極と第2の電極との間に配置され、特徴として、層システムの少なくとも1層は、少なくとも1種の本発明の化合物を含む。
有機光電子部品の効率は、化合物すなわち吸収体材料の吸収特性をはじめとする因子に依存する。ここで有利な性質は、さまざまな波長の光子を電力の発生に利用できるようになることから、とりわけ高い吸収及び電磁線の利用可能なスペクトルの広い領域の吸収である。
光電子部品とりわけ有機光電子部品とは、特定的には、有機導体又は半導体材料を含む部品、とりわけ、トランジスター、発光有機部品、有機光能動デバイス、光検出器、又は有機太陽電池を意味するものと理解される。少なくとも1種の本発明の化合物を含む太陽電池は、可視光の短波スペクトルのとくに効率的な利用を可能にする。
有機光起電力素子(OPV)とは、特定的には、少なくとも1種の本発明の化合物を含む有機光能動層を備えた、少なくとも1つの有機光能動層を有する光起電力素子を意味するものと理解される。光能動有機光電子部品は、光電効果を利用して電磁線たとえば可視光波長範囲内の電磁線を電流に変換することを可能にする。変換は、十分に良好な吸収性を示す有機半導体材料を必要とする。
本発明の好ましい実施形態では、光電子部品は、太陽電池、FET、LED、又は光検出器、好ましくは、有機太陽電池(OPV)、OFET、OLED、又は有機光検出器である。
ここで有機電子部品は、とりわけ、電極間に配設された有機光能動層と共に電極と対向電極とを含む。この有機光能動層は、光電子部品に重要な機能、特定的には、正孔の輸送(p伝導性)又は電子の輸送(n伝導性)などの電荷担体輸送機能を有する。有機光能動層は、特定的には、可視光、UV線、及び/又はIR線の放射により励起子(電子-正孔対)が形成される光能動層である。有機材料は、薄膜又は少量の形態でフォイル上にプリント、グルー接合、被覆、気相堆積、又は他の形で適用される。ガラス、セラミック、又は半導体基材上の電子部品にも使用されるプロセスはすべて、同様に薄層の製造に使用可能である。
本発明の一発展形態では、層システムは、少なくとも1つの光能動層、好ましくは吸収体層を有し、少なくとも1つの光能動層は、少なくとも1種の本発明の化合物を含む。本発明の好ましい実施形態では、光能動層は、第1の電極と第2の電極との間に配設される。
本発明の一発展形態では、層システムは、少なくとも2つの光能動層、好ましくは少なくとも3つの光能動層、又は好ましくは少なくとも4つの光能動層、好ましくは吸収体層を有する。
本発明の好ましい実施形態では、有機太陽電池は、少なくとも1種の有機アクセプター材料に接触して少なくとも1種の有機ドナー材料を含む光能動層を有し、ドナー材料及びアクセプター材料は、ドナー-アクセプターヘテロ接合、具体的にはいわゆるバルクヘテロ接合(BHJ)を形成し、光能動層は、少なくとも1種の本発明の化合物を含む。
本発明の好ましい実施形態では、光電子部品は、少なくとも1つのさらなる層、好ましくは少なくとも1つの電荷輸送層、とりわけ電子輸送層及び/又は正孔輸送層を含む。
本発明の好ましい実施形態では、少なくとも1つの電荷輸送層、とりわけ少なくとも1つの電子輸送層及び/又は少なくとも1つの正孔輸送層は、少なくとも1種の本発明の化合物を含む。
本発明の好ましい実施形態では、有機太陽電池は、シングルセル、又はタンデム、トリプル、クォドラプル、若しくは他のマルチプルセルである。
タンデムセルとは、特定的には、好ましくは第1の電極と第2の電極との間で、2つの機能セルが互いに空間的にスタックされ、逐次接続されていることを意味するものと理解され、ただし、セル間に1つ以上の中間層が配設されていてもよい。それゆえ、マルチプルセル又はマルチ接合セルとは、2つ超の機能セルが互いに空間的にスタックされ、逐次接続されていることを意味するものと理解され、ただし、セル間に中間層が配置されていてもよい。
本発明の好ましい実施形態では、光電子部品は、第1の電極と第2の電極との間で基材上に配設された層システムと共に基材を含み、特定的には、光電子部品の電極の1つは、基材に直接適用されたものでありうる。
本発明の一発展形態では、光能動層は、少なくとも1種の本発明の化合物と少なくとも1種のさらなる化合物との混合層、又は少なくとも1種の本発明の化合物と少なくとも2種のさらなる化合物との混合層の形態をとり、好ましくは、化合物は吸収体材料である。
本発明の好ましい実施形態では、光電子部品は、nip、ni、ip、pnip、pni、pip、nipn、nin、ipn、pnipn、若しくはpipnセル、又は少なくとも1つのi層を含有するnip、ni、ip、pnip、pni、pip、nipn、nin、ipn、pnipn、若しくはpipnセルの組合せの形態をとる。
i層とは、特定的には、真性アンドープ層を意味するものと理解される。1つ以上のi層は、1種の材料(プレーナーヘテロ接合、PHJ)さもなければ相互侵入ネットワークを有するバルクヘテロ接合(BHJ)と呼ばれる2種以上の材料の混合物からなりうる。
好ましい実施形態では、本発明の化合物及び/又は少なくとも1種の本発明の化合物を含む層は、真空処理、気相堆積、又は溶媒処理を利用して、とくに好ましくは真空処理を利用して堆積可能である。
本発明の目的はまた、光電子部品、好ましくは有機光電子部品、特定的には上記の実施例の1つにかかるものにおける本発明の化合物の使用を提供することにより達成される。光電子部品における本発明の化合物の使用は、特定的には、本発明の化合物及び少なくとも1種の本発明の化合物を含む光電子部品との関連ですでに明らかにされた利点をもたらす。
本発明の好ましい実施形態では、光電子部品、好ましくは有機光電子部品は、有機太陽電池である。
これ以降には、本発明の化合物のいくつかの具体的実施例及びそれらの光学的性質が明記される。表1は、本発明のこうした化合物の融点及び吸収極大(溶媒(SO)中でnm単位及びeV単位)の概要を示す。表1に列挙される化合物の関連吸収スペクトルは、図3~15に示される。スペクトルデータは、30nmの厚さを有する石英ガラス上の真空気相堆積層に関する。
Figure 2022542600000024
Figure 2022542600000025
Figure 2022542600000026
実験的に光学的性質を決定した。測光器を用いてジクロロメタン中でキュベット中の希薄溶液で吸収極大λmaxを決定した。記載のすべての化合物の測定された吸収極大は530~610nmである。
本発明の化合物は、可視光の広いスペクトル内にとくに強い吸収をもつことが注目に値する。そのため、本発明の化合物は、高割合の短波可視太陽光を含む比較的広いスペクトル領域にわたる光子の吸収及びその電気エネルギーへの変換を可能にする。
本発明の化合物は、とくに良好な放射線吸収率を有するので、可視スペクトル領域で比較的高い光学濃度積分値を有すると、表1の吸収スペクトルから推測可能である。ここで「積分値」とは、光能動材料としての材料の好適性の重要な特徴である吸収スペクトルの曲線下面積を意味する。
表2は、本発明の化合物の各種パラメーターを直接比較して示す。開回路電圧Uoc、短絡電流Jsc、及び曲線因子FFの光起電力パラメーターは、各場合につき、太陽電池の同一構造に関する。
本発明の化合物の検査、すなわち、有機光電子部品における吸収体材料としてのその使用では、AM1.5照明(AM=エアマス、AM=1.5、このスペクトルでは全放射線パワーは1000W/m、ソーラーモジュール測定の標準値としてAM=1.5)下で、構造:ITO/C60(15nm)/本発明の化合物(吸収体材料):C60(30nm、3:2、50℃)/BPAPF(10nm)/BPAPF:NDP9(30nm、10重量%NDP9)/NDP9(1nm)/Al(100nm)を備えたガラスを有するBHJセルで、光能動層をバルクヘテロ接合(BHJ)として電流-電圧曲線を測定した。ITO(酸化インジウムスズ)で作製された透明カバーコンタクトをガラス基材に適用する。ITOは、ここでは電極の働きをし、近接フラーレンC60は、電子輸送層(ETL)の働きをし、これに相接して電子アクセプター材料として光能動C60層及び正孔アクセプター材料(ドナー材料)として本発明のそれぞれの化合物、続いて正孔輸送層(HTL)としてBPAPF(9,9-ビス[4-(N,N-ビス(ビフェニル-4-イル)アミノ)フェニル]-9H-フルオレン)及びNDP9(Novaled AG)でドープされたBPAPF、続いてアルミニウムで作製された電極が存在する(図2参照)。
インドール単位との相互作用によるフラン基又はチオフェン基を有する本発明の化合物の有利な相乗効果は、表2に示される。
Figure 2022542600000027
本発明の化合物のとくに有利な性質はまた、同一太陽電池構造で、開回路電圧Uoc、短絡電流Jsc、及び曲線因子FFの光起電力パラメーターにより実証される。本発明の化合物は、改善された吸収性だけでなく優れた電荷担体輸送性を有することが、曲線因子FFの上昇により示唆される。電荷輸送性及び吸収性に依存して、良好な曲線因子と共に高光電流を達成可能である。そのため、非常に良好に組み合わされたタンデム/トリプル/クォドラプル又はマルチ接合の太陽電池を製造可能である。表2に示される化合物のうち、化合物F3、F4、F6、F8、F9、及びF13は、最高の光学的性質を有し、さらにとくに、これらの化合物では、それから製造された有機太陽電池の最高の電池効率(eff)すなわち最高の効率が達成され、これらの化合物のうち、F6及びF9は太陽電池で最高の効率を有する。これらの化合物は、各々、中心インドール単位の5員環上及び6員環上にフラン環及び/又はチオフェン環とりわけ各々1個のフラン環を有する。そのほか、中心インドール単位のピロール環のN上のH又はメチル基、エチル基、プロピル基、若しくはブチル基、とりわけイソプロピル基、イソブチル基、若しくはs-ブチル基が有利である。好ましくは、中心インドール単位の2’位及び6’位にさらなる5員環(Ia、IIa)が装着される。2個の外側5員環(Ia、IIa)は、好ましくは各々ジシアノビニル基及び/又はブタジエニルジシアノ基を有する。
図面を参照して本発明をこれ以降でより詳細に明らかにする。図は以下のことを示す。
本発明の化合物の合成のための合成スキームの実施例。 光電子部品の実施例の断面の模式図。 化合物F1の吸収スペクトルのグラフ図、並びに有機太陽電池の形態の有機光電子部品で測定された、化合物F1を含むBHJセルの電流-電圧曲線、スペクトル外部量子収率、及び曲線因子のグラフ図。 化合物F2の吸収スペクトルのグラフ図、並びに有機太陽電池の形態の有機光電子部品で測定された、化合物F2を含むBHJセルの電流-電圧曲線、スペクトル外部量子収率、及び曲線因子のグラフ図。 化合物F3の吸収スペクトルのグラフ図、並びに有機太陽電池の形態の有機光電子部品で測定された、化合物F3を含むBHJセルの電流-電圧曲線、スペクトル外部量子収率、及び曲線因子のグラフ図。 化合物F4の吸収スペクトルのグラフ図、並びに有機太陽電池の形態の有機光電子部品で測定された、化合物F4を含むBHJセルの電流-電圧曲線、スペクトル外部量子収率、及び曲線因子のグラフ図。 化合物F5の吸収スペクトルのグラフ図、並びに有機太陽電池の形態の有機光電子部品で測定された、化合物F5を含むBHJセルの電流-電圧曲線、スペクトル外部量子収率、及び曲線因子のグラフ図。 化合物F6の吸収スペクトルのグラフ図、並びに有機太陽電池の形態の有機光電子部品で測定された、化合物F6を含むBHJセルの電流-電圧曲線、スペクトル外部量子収率、及び曲線因子のグラフ図。 化合物F7の吸収スペクトルのグラフ図、並びに有機太陽電池の形態の有機光電子部品で測定された、化合物F7を含むBHJセルの電流-電圧曲線、スペクトル外部量子収率、及び曲線因子のグラフ図。 化合物F8の吸収スペクトルのグラフ図、並びに有機太陽電池の形態の有機光電子部品で測定された、化合物F8を含むBHJセルの電流-電圧曲線、スペクトル外部量子収率、及び曲線因子のグラフ図。 化合物F9の吸収スペクトルのグラフ図、並びに有機太陽電池の形態の有機光電子部品で測定された、化合物F9を含むBHJセルの電流-電圧曲線、スペクトル外部量子収率、及び曲線因子のグラフ図。 化合物F10の吸収スペクトルのグラフ図、並びに有機太陽電池の形態の有機光電子部品で測定された、化合物F10を含むBHJセルの電流-電圧曲線、スペクトル外部量子収率、及び曲線因子のグラフ図。 化合物F11の吸収スペクトルのグラフ図、並びに有機太陽電池の形態の有機光電子部品で測定された、化合物F11を含むBHJセルの電流-電圧曲線、スペクトル外部量子収率、及び曲線因子のグラフ図。 化合物F12の吸収スペクトルのグラフ図、並びに有機太陽電池の形態の有機光電子部品で測定された、化合物F12を含むBHJセルの電流-電圧曲線、スペクトル外部量子収率、及び曲線因子のグラフ図。 有機太陽電池の形態の有機光電子部品で測定された、化合物F13を含むBHJセルの電流-電圧曲線、スペクトル外部量子収率、及び曲線因子のグラフ図。
実施例
図1は、本発明の化合物の合成のための合成スキームの実施例を示す。
本発明の化合物の一般的調製は、先行技術から当業者に公知である。これとの関連では、とくに、国際出願の国際公開第2017114937A1号パンフレット及び国際公開第2017114938A1号パンフレットを参照されたい。
図1は、本発明の化合物の一般的合成を示す。こうして、化合物F2、F3、F4、F5、F6、F8、F9、F10、F11、F12、F14、F15、F17、及びF18は、単純に且つ良好な収率で得られうる。化合物F1、F7、F13、及びF16は、国際出願の国際公開第2017114937A1号パンフレット及び国際公開第2017114938A1号パンフレットに開示される合成により調製される。中心インドール単位への置換基(Ia、IIa)の連結位置は、表3にまとめられている。
Figure 2022542600000028
一般式I
Figure 2022542600000029

の本発明の化合物は、R1が、H、アルコキシ、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、及びアリールからなる群から選択され、R4が、H、ハロゲン、CN、アルコキシ、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アミノ、アリール、及びアルケニルからなる群から選択され、少なくとも1つのA1、A2、A3、又はA4が、各場合につき独立して、基Ia
Figure 2022542600000030

(ここで、各場合につき、は、一般式Iの化合物への装着を表し、Zは、O、S、Se、及びN-R8(ここで、R8は、H、アルコキシ、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、及びアリールからなる群から選択される)からなる群から選択され、
Y3は、N又はC-R9(ここで、R9は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、及びアリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択される)であり、
Y4は、N又はC-R10(ここで、R10は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、及びアリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択される)であり、ただし、R9及びR10は、環構造の形態で互いにホモ環状又はヘテロ環状に結合されていてもよく、且つR3は、H、アルコキシ、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アミノ、アリール、アルケニル、及び少なくとも1個のC-C二重結合(ここで、Hは、CN又はFにより置換されていてもよい)を有する電子求引性アルキル基からなる群から選択される)であり、他のA1、A2、A3、又はA4が、各々独立して、H、ハロゲン、CN、アルコキシ、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、及びアミノからなる群から選択され、且つA5が、H、アルキル、アルコキシ、及び基Ib
Figure 2022542600000031

(ここで、は、一般式Iの化合物への装着を表し、Xは、O、S、Se、及びN-R7(ここで、R7は、H、アルコキシ、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、及びアリールからなる群から選択される)からなる群から選択され、Y1は、N又はC-R5(ここで、R5は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、及びアリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択される)であり、Y2は、N又はC-R6(ここで、R6は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、及びアリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択される)であり、ただし、R5及びR6は、環構造の形態で互いにホモ環状又はヘテロ環状に結合されていてもよく、且つR2は、H、アルコキシ、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アミノ、アリール、アルケニル、及び少なくとも1個のC-C二重結合(ここで、Hは、CN又はFにより置換されていてもよい)を有する電子求引性アルキル基からなる群から選択される)
からなる群から選択される、
ことを特徴とする。
本発明の一構成形態では、化合物は、一般式II
Figure 2022542600000032

(式中、R1は、好ましくは、H及びアルキルからなる群から選択され、R4は、好ましくは、H、ハロゲン、CN、アルコキシ、及びアルキルからなる群から選択され、且つX及びZは、各々独立して、O又はSである)
の化合物である。
本発明のさらなる構成形態では、化合物は、一般式VII
Figure 2022542600000033

(式中、R1は、好ましくは、H、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、及びs-ブチルからなる群から選択され、R4は、好ましくは、H、ハロゲン、CN、アルコキシ、及びアルキルからなる群から選択され、且つZは、O又はSである)
の化合物である。
本発明のさらなる構成形態では、少なくとも1つのA1、A2、A3、又はA4は、独立して、
Figure 2022542600000034

(式中、R3は、H、アルコキシ、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アミノ、アリール、アルケニル、及び少なくとも1個のC-C二重結合(ここで、Hは、CN又はFにより置換されていてもよい)を有する電子求引性アルキル基からなる群から選択され、R9は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、アリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択され、R10は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、及びアリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択され、ただし、R9及びR10は、環構造の形態で互いにホモ環状又はヘテロ環状に連結されていてもよい)
である。
本発明のさらなる構成形態では、化合物は、一般式III及び/又はIV
Figure 2022542600000035

(式中、R1は、H、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、及びs-ブチルからなる群から選択され、X及びZは、各々独立して、O又はSであり、R3は、H、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、アルコキシ、アミノ、アリール、及び少なくとも1個のC-C二重結合(ここで、Hは、CN又はFにより置換されていてもよい)を有する電子求引性アルキル基からなる群から選択され、
ただし、好ましくは、X及びZはOであり、R4はHであり、且つR5及びR6はHである)
の化合物である。
本発明のさらなる構成形態では、式III中、A1、A3、及びA4はHであり(式V)、式IV中、A1、A2、及びA4はHである(式VI)
Figure 2022542600000036

(式中、X及びZは、各々独立して、O又はSであり、
R5及びR6は、好ましくは、Hである)。
本発明のさらなる構成形態では、化合物は、一般式VIII及び/又はIX
Figure 2022542600000037

(式中、R1は、H又はアルキルであり、X及びZは、各々独立して、O又はSであり、R9は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、及びアリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択され、R10は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、及びアリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択され、ただし、R9及びR10は、環構造の形態で互いにホモ環状又はヘテロ環状に結合されていてもよく、R5は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、及びアリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択され、R6は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、及びアリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択され、ただし、R5及びR6は、環構造の形態で互いにホモ環状又はヘテロ環状に結合されていてもよく、
ただし、好ましくは、R5及びR6はHであり、且つR9及びR10はHである)
の化合物である。
本発明のさらなる構成形態では、R2及びR3は、各々独立して、
Figure 2022542600000038

(式中、nは、1、2、3、又は4であり、は、各場合につき、一般式Ia及び/又はIbの基への装着を表し、R11、R12、及びR13は、各々独立して、R11及びR12が両方ともHでないことを条件として、H、ハロゲン、CN、COO-アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、環状又は開鎖状アルキル、環状又は開鎖状アルケニル(ここで、Hは、各場合につき、ハロゲン又はCNにより置換されていてもよい)からなる群から選択され、ただし、R11及びR12は、好ましくはCNである)
である。
本発明のさらなる構成形態では、R2及びR3は、各々独立して、
Figure 2022542600000039

(式中、は、一般式Ia及び/又はIbの基への装着を表し、ただし、R2及びR3は、好ましくは同一である)
からなる群から選択される。
本発明のさらなる構成形態では、化合物は、
Figure 2022542600000040

Figure 2022542600000041

Figure 2022542600000042

からなる群から選択される。
本発明のさらなる構成形態では、化合物は、F7及び/又はF
16
Figure 2022542600000043

である。
図2は、光電子部品の実施例の断面の模式図を示す。
光電子部品は、第1の電極1と第2の電極2と層システム7とを含み、層システム7は、第1の電極1と第2の電極2との間に配置される。層システム7の少なくとも1つの層は、少なくとも1種の本発明の化合物を含む。
本発明の一構成形態では、光電子部品は、有機太陽電池、OFET、OLED、又は有機光検出器である。
先行技術から公知の有機太陽電池の構造は、pin又はnipダイオードからなる(Martin Pfeiffer,“Controlled doping of organic vacuum deposited dye layers:basics and applications”,Ph.D.thesis TU-Dresden,1999及び国際公開第2011/161108A1号パンフレット)。pin太陽電池は、基材(通常は透明ベースコンタクトに相接する)とp層とi層とn層とトップコンタクトとからなる。nip太陽電池は、基材(通常は透明ベースコンタクトに相接する)とn層とi層とp層とトップコンタクトとからなる。
この実施例では、光電子部品は太陽電池である。太陽電池は、たとえばガラス製の基材1を有し、その上にたとえばITOを含む電極2が存在する。その上に、電子輸送層3(ETL)と、プレーナーヘテロ接合又はバルクヘテロ接合のどちらかで少なくとも1種の本発明の化合物のp伝導性ドナー材料とn伝導性アクセプター材料たとえばC60フラーレンとを含む光能動層4と、が配設される。その上にpドープ正孔輸送層5(HTL)とアルミニウム製の電極6とが配設される。
本発明のさらなる構成形態では、層システム7は、少なくとも1つの光能動層4、好ましくは吸収体層を有し、少なくとも1つの光能動層4は、少なくとも1種の本発明の化合物を含む。
本発明のさらなる構成形態では、層システム7は、少なくとも2つの光能動層、好ましくは少なくとも3つの光能動層、又は好ましくは少なくとも4つの光能動層を有する。
本発明のさらなる構成形態では、光能動層は、少なくとも1種の本発明の化合物と少なくとも1種のさらなる化合物との混合層、又は少なくとも1種の本発明の化合物と少なくとも2種のさらなる化合物との混合層の形態をとり、化合物は、好ましくは、吸収体材料である。
本発明のさらなる構成形態では、光電子部品は、さらなる機能性層を有し、これらは、とりわけ、タンデムセル、トリプルセル、又はマルチプルセルの形態である。
以下の図3~15は、本発明の化合物の具体的実施例及びその光学的性質を与える。
図3は、化合物F1の吸収スペクトルのグラフ図(A)、並びに有機太陽電池の形態の有機光電子部品で測定された、化合物F1を含むBHJセルの電流-電圧曲線、スペクトル外部量子収率、及び曲線因子のグラフ図(B)を示す。
吸収スペクトル(nm単位の波長に対する光学濃度)は、石英ガラス上のそれぞれの化合物F1~F13の厚さ30nmの真空堆積層で測定された。
電流-電圧曲線は、有機太陽電池を特徴付ける指標を含む。ここで最も重要な指標は、曲線因子FF、開回路電圧Uoc、及び短絡電流Jscである。
具体的場合には、ITO層上のBHJセルは、厚さ15nmのC60層を有する。この層に化合物F1がC60と一緒に厚さ30nmで適用された。この層に続いて厚さ10nmのBPAPF層があり、そのトップにBPAPFとNDP9とを含む厚さ30nmのさらなる層がある。この層中のBPAPFの割合は、全層を基準にして10重量パーセントである。この層は、NDP9を含む厚さ1nmのさらなる層に相接し、続いて厚さ100nmのアルミニウム層がある。バルクヘテロ接合(BHJ)を特徴とする光能動層を用いて、構造:ITO/C60(15nm)/F1:C60(30nm、3:2、50℃)/BPAPF(10nm)/BPAPF:NDP9(30nm、10重量%NDP9)/NDP9(1nm)/Al(100nm)を有するBHJセルの電流-電圧曲線を決定した。化合物F1を含む光電子部品では、曲線因子FFは62.7%であり、開回路電圧Uocは0.83Vであり、且つ短絡電流Jscは10.8mA/cm2である。化合物F1を含むこのタイプの光電子部品とりわけ太陽電池の電池効率は5.62%である。
化合物F1は、そのほか、240℃~255℃の最終温度までの温度でとくに良好な蒸発性を示す。
図4は、化合物F2の吸収スペクトルのグラフ図(A)、並びに有機太陽電池の形態の有機光電子部品で測定された、化合物F2を含むBHJセルの電流-電圧曲線、スペクトル外部量子収率、及び曲線因子のグラフ図(B)を示す。
光能動層としてバルクヘテロ接合(BHJ)を用いて、構造:ITO/C60(15nm)/F2:C60(30nm、3:2、50℃)/BPAPF(10nm)/BPAPF:NDP9(30nm、10重量%NDP9)/NDP9(1nm)/Al(100nm)を有するBHJセルの電流-電圧曲線を決定した。化合物F2を含む光電子部品では、曲線因子FFは61.7%であり、開回路電圧Uocは1.02Vであり、且つ短絡電流Jscは8.0mA/cm2である。化合物F2を含むこのタイプの光電子部品とりわけ太陽電池の電池効率は5.03%である。
図5は、化合物F3の吸収スペクトルのグラフ図(A)、並びに有機太陽電池の形態の有機光電子部品で測定された、化合物F3を含むBHJセルの電流-電圧曲線、スペクトル外部量子収率、及び曲線因子のグラフ図(B)を示す。
光能動層としてバルクヘテロ接合(BHJ)を用いて、構造:ITO/C60(15nm)/F3:C60(30nm、3:2、50℃)/BPAPF(10nm)/BPAPF:NDP9(30nm、10重量%NDP9)/NDP9(1nm)/Al(100nm)を有するBHJセルの電流-電圧曲線を決定した。化合物F3を含む光電子部品では、曲線因子FFは73.8%であり、開回路電圧Uocは0.98Vであり、且つ短絡電流Jscは11.5mA/cm2である。化合物F3を含むこのタイプの光電子部品とりわけ太陽電池の電池効率は8.32%である。F3は、高い曲線因子FFと共にとくに良好な輸送性を示す。
図6は、化合物F4の吸収スペクトルのグラフ図(A)、並びに有機太陽電池の形態の有機光電子部品で測定された、化合物F4を含むBHJセルの電流-電圧曲線、スペクトル外部量子収率、及び曲線因子のグラフ図(B)を示す。
光能動層としてバルクヘテロ接合(BHJ)を用いて、構造:ITO/C60(15nm)/F4:C60(30nm、3:2、50℃)/BPAPF(10nm)/BPAPF:NDP9(30nm、10重量%NDP9)/NDP9(1nm)/Al(100nm)を有するBHJセルの電流-電圧曲線を決定した。化合物F4を含む光電子部品では、曲線因子FFは72.1%であり、開回路電圧Uocは0.94Vであり、且つ短絡電流Jscは11.9mA/cm2である。化合物F4を含むこのタイプの光電子部品とりわけ太陽電池の電池効率は8.07%である。
図7は、化合物F5の吸収スペクトルのグラフ図(A)、並びに有機太陽電池の形態の有機光電子部品で測定された、化合物F5を含むBHJセルの電流-電圧曲線、スペクトル外部量子収率、及び曲線因子のグラフ図(B)を示す。
光能動層としてバルクヘテロ接合(BHJ)を用いて、構造:ITO/C60(15nm)/F5:C60(30nm、3:2、50℃)/BPAPF(10nm)/BPAPF:NDP9(30nm、10重量%NDP9)/NDP9(1nm)/Al(100nm)を有するBHJセルの電流-電圧曲線を決定した。化合物F5を含む光電子部品では、曲線因子FFは62.3%であり、開回路電圧Uocは1.01Vであり、且つ短絡電流Jscは7.7mA/cm2である。化合物F5を含むこのタイプの光電子部品とりわけ太陽電池の電池効率は4.85%である。
図8は、化合物F6の吸収スペクトルのグラフ図(A)、並びに有機太陽電池の形態の有機光電子部品で測定された、化合物F6を含むBHJセルの電流-電圧曲線、スペクトル外部量子収率、及び曲線因子のグラフ図(B)を示す。
光能動層としてバルクヘテロ接合(BHJ)を用いて、構造:ITO/C60(15nm)/化合物F6:C60(30nm、3:2、50℃)/BPAPF(10nm)/BPAPF:NDP9(30nm、10重量%NDP9)/NDP9(1nm)/Al(100nm)を有するBHJセルの電流-電圧曲線を決定した。化合物F6を含む光電子部品では、曲線因子FFは72.5%であり、開回路電圧Uocは0.96Vであり、且つ短絡電流Jscは13.8mA/cm2である。化合物F6を含むこのタイプの光電子部品とりわけ太陽電池の電池効率は9.60%である。
図9は、化合物F7の吸収スペクトルのグラフ図(A)、並びに有機太陽電池の形態の有機光電子部品で測定された、化合物F7を含むBHJセルの電流-電圧曲線、スペクトル外部量子収率、及び曲線因子のグラフ図(B)を示す。
光能動層としてバルクヘテロ接合(BHJ)を用いて、構造:ITO/C60(15nm)/F7:C60(30nm、3:2、50℃)/BPAPF(10nm)/BPAPF:NDP9(30nm、10重量%NDP9)/NDP9(1nm)/Al(100nm)を有するBHJセルの電流-電圧曲線を決定した。化合物F7を含む光電子部品では、曲線因子FFは63.6%であり、開回路電圧Uocは1.0Vであり、且つ短絡電流Jscは9.8mA/cm2である。化合物F1を含むこのタイプの光電子部品とりわけ太陽電池の電池効率は6.23%である。
図10は、化合物F8の吸収スペクトルのグラフ図(A)、並びに有機太陽電池の形態の有機光電子部品で測定された、化合物F8を含むBHJセルの電流-電圧曲線、スペクトル外部量子収率、及び曲線因子のグラフ図(B)を示す。
光能動層としてバルクヘテロ接合(BHJ)を用いて、構造:ITO/C60(15nm)/F8:C60(30nm、3:2、50℃)/BPAPF(10nm)/BPAPF:NDP9(30nm、10重量%NDP9)/NDP9(1nm)/Al(100nm)を有するBHJセルの電流-電圧曲線を決定した。化合物F8を含む光電子部品では、曲線因子FFは67.9%であり、開回路電圧Uocは0.98Vであり、且つ短絡電流Jscは12.8mA/cm2である。化合物F8を含むこのタイプの光電子部品とりわけ太陽電池の電池効率は8.52%である。化合物F8は、真空堆積下でとくに安定な挙動を示す。
図11は、化合物F9の吸収スペクトルのグラフ図(A)、並びに有機太陽電池の形態の有機光電子部品で測定された、化合物F9を含むBHJセルの電流-電圧曲線、スペクトル外部量子収率、及び曲線因子のグラフ図(B)を示す。
光能動層としてバルクヘテロ接合(BHJ)を用いて、構造:ITO/C60(15nm)/F9:C60(30nm、3:2、50℃)/BPAPF(10nm)/BPAPF:NDP9(30nm、10重量%NDP9)/NDP9(1nm)/Al(100nm)を有するBHJセルの電流-電圧曲線を決定した。化合物F9を含む光電子部品では、曲線因子FFは70.3%であり、開回路電圧Uocは0.98Vであり、且つ短絡電流Jscは13.6mA/cm2である。化合物F9を含むこのタイプの光電子部品とりわけ太陽電池の電池効率は9.37%である。
図12は、化合物F10の吸収スペクトルのグラフ図(A)、並びに有機太陽電池の形態の有機光電子部品で測定された、化合物F10を含むBHJセルの電流-電圧曲線、スペクトル外部量子収率、及び曲線因子のグラフ図(B)を示す。
光能動層としてバルクヘテロ接合(BHJ)を用いて、構造:ITO/C60(15nm)/F10:C60(30nm、3:2、50℃)/BPAPF(10nm)/BPAPF:NDP9(30nm、10重量%NDP9)/NDP9(1nm)/Al(100nm)を有するBHJセルの電流-電圧曲線を決定した。化合物F10を含む光電子部品では、曲線因子FFは56.5%であり、開回路電圧Uocは1.01Vであり、且つ短絡電流Jscは11.8mA/cm2である。化合物F1を含むこのタイプの光電子部品とりわけ太陽電池の電池効率は6.73%である。
図13は、化合物F11の吸収スペクトルのグラフ図(A)、並びに有機太陽電池の形態の有機光電子部品で測定された、化合物F11を含むBHJセルの電流-電圧曲線、スペクトル外部量子収率、及び曲線因子のグラフ図(B)を示す。
光能動層としてバルクヘテロ接合(BHJ)を用いて、構造:ITO/C60(15nm)/F11:C60(30nm、3:2、50℃)/BPAPF(10nm)/BPAPF:NDP9(30nm、10重量%NDP9)/NDP9(1nm)/Al(100nm)を有するBHJセルの電流-電圧曲線を決定した。化合物F11を含む光電子部品では、曲線因子FFは56.7%であり、開回路電圧Uocは0.98Vであり、且つ短絡電流Jscは11.3mA/cm2である。化合物F11を含むこのタイプの光電子部品とりわけ太陽電池の電池効率は6.28%である。
図14は、化合物F12の吸収スペクトルのグラフ図(A)、並びに有機太陽電池の形態の有機光電子部品で測定された、化合物F12を含むBHJセルの電流-電圧曲線、スペクトル外部量子収率、及び曲線因子のグラフ図(B)を示す。
光能動層としてバルクヘテロ接合(BHJ)を用いて、構造:ITO/C60(15nm)/F12:C60(30nm、3:2、50℃)/BPAPF(10nm)/BPAPF:NDP9(30nm、10重量%NDP9)/NDP9(1nm)/Al(100nm)を有するBHJセルの電流-電圧曲線を決定した。化合物F12を含む光電子部品では、曲線因子FFは50.7%であり、開回路電圧Uocは1.03Vであり、且つ短絡電流Jscは8.9mA/cm2である。化合物F12を含むこのタイプの光電子部品とりわけ太陽電池の電池効率は4.65%である。
図15は、有機太陽電池の形態の有機光電子部品で測定された、化合物F13を含むBHJセルのスペクトル外部量子収率及び曲線因子のグラフ図を示す。
光能動層としてバルクヘテロ接合(BHJ)を用いて、構造:ITO/C60(15nm)/F13:C60(30nm、3:2、50℃)/BPAPF(10nm)/BPAPF:NDP9(30nm、10重量%NDP9)/NDP9(1nm)/Al(100nm)を有するBHJセルの電流-電圧曲線を決定した。化合物F13を含む光電子部品では、曲線因子FFは70.3%であり、開回路電圧Uocは0.87Vであり、且つ短絡電流Jscは12.2mA/cm2である。化合物F13を含むこのタイプの光電子部品とりわけ太陽電池の電池効率は7.46%である。
本発明の化合物は、有機太陽電池及び他の有機光電子部品で使用するのに非常に好適であり、とりわけ0.9V超の開回路電圧Uocを可能にすることが、化合物の吸収性及び有機太陽電池で測定された電流-電圧曲線を含む化合物F1~F13の実験データから実証される。

Claims (17)

  1. 一般式I
    Figure 2022542600000044

    (式中、
    R1は、H、アルコキシ、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、及びアリールからなる群から選択され、
    R4は、H、ハロゲン、CN、アルコキシ、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アミノ、アリール、及びアルケニルからなる群から選択され、
    少なくとも1つのA1、A2、A3、又はA4は、各場合につき独立して、基Ia
    Figure 2022542600000045

    (ここで、各場合につき、
    は、一般式Iの化合物への装着を表し、
    Zは、O、S、Se、及びN-R8(ここで、R8は、H、アルコキシ、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、及びアリールからなる群から選択される)からなる群から選択され、
    Y3は、N又はC-R9(ここで、R9は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、及びアリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択される)であり、
    Y4は、N又はC-R10(ここで、R10は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、及びアリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択される)であり、
    ただし、R9及びR10は、環構造の形態で互いにホモ環状又はヘテロ環状に結合されていてもよく、且つ
    R3は、H、アルコキシ、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アミノ、アリール、アルケニル、及び少なくとも1個のC-C二重結合(ここで、Hは、CN又はFにより置換されていてもよい)を有する電子求引性アルキル基からなる群から選択される)
    であり、
    他のA1、A2、A3、又はA4は、各々独立して、H、ハロゲン、CN、アルコキシ、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、及びアミノからなる群から選択され、且つ
    A5は、H、アルキル、アルコキシ、及び基Ib
    Figure 2022542600000046

    (ここで、
    は、一般式Iの化合物への装着を表し、
    Xは、O、S、Se、及びN-R7(ここで、R7は、H、アルコキシ、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、及びアリールからなる群から選択される)からなる群から選択され、
    Y1は、N又はC-R5(ここで、R5は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、及びアリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択される)であり、
    Y2は、N又はC-R6(ここで、R6は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、及びアリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択される)であり、
    ただし、R5及びR6は、環構造の形態で互いにホモ環状又はヘテロ環状に結合されていてもよく、且つ
    R2は、H、アルコキシ、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アミノ、アリール、アルケニル、及び少なくとも1個のC-C二重結合(ここで、Hは、CN又はFにより置換されていてもよい)を有する電子求引性アルキル基からなる群から選択される)
    からなる群から選択される、
    ことを特徴とする)
    の化合物。
  2. 前記化合物が、一般式II
    Figure 2022542600000047

    (式中、
    R1は、好ましくは、H及びアルキルからなる群から選択され、
    R4は、好ましくは、H、ハロゲン、CN、アルコキシ、及びアルキルからなる群から選択され、且つ
    X及びZは、各々独立して、O又はSである)
    の化合物であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
  3. 前記化合物が、一般式VII
    Figure 2022542600000048

    (式中、
    R1は、好ましくは、H、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、及びs-ブチルからなる群から選択され、
    R4は、好ましくは、H、ハロゲン、CN、アルコキシ、及びアルキルからなる群から選択され、且つ
    Zは、O又はSである)
    の化合物であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
  4. 少なくとも1つのA1、A2、A3、又はA4が、各場合につき独立して、
    Figure 2022542600000049

    (式中、
    R3は、H、アルコキシ、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アミノ、アリール、アルケニル、及び少なくとも1個のC-C二重結合(ここで、Hは、CN又はFにより置換されていてもよい)を有する電子求引性アルキル基からなる群から選択され、
    R9は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、アリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択され、
    R10は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、及びアリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択され、
    ただし、R9及びR10は、環構造の形態で互いにホモ環状又はヘテロ環状に連結されていてもよい)
    であることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
  5. 前記化合物が、一般式III及び/又はIV
    Figure 2022542600000050

    (式中、
    R1は、H、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、及びs-ブチルからなる群から選択され、
    X及びZは、各々独立して、O又はSであり、
    A1、A3、及びA4、又はA1、A2、及びA4は、各々独立して、H、ハロゲン、CN、アルコキシ、アルキル、フッ素化アルキル、及び部分フッ素化アルキルからなる群から選択され、
    R3は、H、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、アルコキシ、アミノ、アリール、及び少なくとも1個のC-C二重結合(ここで、Hは、CN又はFにより置換されていてもよい)を有する電子求引性アルキル基からなる群から選択され、
    ただし、好ましくは、X及びZはOであり、R4はHであり、且つR5及びR6はHである)
    の化合物であることを特徴とする、請求項1、2、及び4のいずれか一項に記載の化合物。
  6. 式III中、A1、A3、及びA4がHであり(式V)、且つ式IV中、A1、A2、及びA4がHである(式VI)
    Figure 2022542600000051

    (式中、
    X及びZは、各々独立して、O又はSであり、
    R5及びR6は、好ましくは、Hである)
    ことを特徴とする、請求項1、2、4、及び5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. 前記化合物が、一般式X
    Figure 2022542600000052

    (式中、
    R1は、H又はアルキルであり、
    X及びZは、各々独立して、O又はSであり、
    A2、A3、及びA4は、各々独立して、H、ハロゲン、CN、アルコキシ、アルキル、フッ素化アルキル、及び部分フッ素化アルキルからなる群から選択され、
    R3は、H、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、アルコキシ、アミノ、アリール、及び少なくとも1個のC-C二重結合(ここで、Hは、CN又はFにより置換されていてもよい)を有する電子求引性アルキル基からなる群から選択され、
    ただし、好ましくは、X及びZはOであり、R4はHであり、且つR5及びR6はHである)
    の化合物であることを特徴とする、請求項1、2、及び4のいずれか一項に記載の化合物。
  8. 前記化合物が、一般式XI
    Figure 2022542600000053

    (式中、
    R1は、H又はアルキルであり、
    X及びZは、各々独立して、O又はSであり、
    A1、A2、及びA3は、各々独立して、H、ハロゲン、CN、アルコキシ、アルキル、フッ素化アルキル、及び部分フッ素化アルキルからなる群から選択され、
    R3は、H、アルキル、フッ素化アルキル、部分フッ素化アルキル、アルコキシ、アミノ、アリール、及び少なくとも1個のC-C二重結合(ここで、Hは、CN又はFにより置換されていてもよい)を有する電子求引性アルキル基からなる群から選択され、
    ただし、好ましくは、X及びZはOであり、R4はHであり、且つR5及びR6はHである)
    の化合物であることを特徴とする、請求項1、2、及び4のいずれか一項に記載の化合物。
  9. 前記化合物が、一般式VIII又はIX
    Figure 2022542600000054

    (式中、
    R1は、H又はアルキルであり、
    X及びZは、各々独立して、O又はSであり、
    R9は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、及びアリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択され、
    R10は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、及びアリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択され、
    ただし、R9及びR10は、環構造の形態で互いにホモ環状又はヘテロ環状に結合されていてもよく、
    R5は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、及びアリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択され、
    R6は、H、ハロゲン、アルコキシ、分岐状又は線状の環状又は開鎖状アルキル、アルケニル、及びアリール(ここで、Hは、各場合につき、置換されていてもよい)からなる群から選択され、
    ただし、R5及びR6は、環構造の形態で互いにホモ環状又はヘテロ環状に結合されていてもよく、
    好ましくは、R5及びR6はHであり、且つR9及びR10はHである)
    の化合物であることを特徴とする、請求項1、3、及び4のいずれか一項に記載の化合物。
  10. R2及びR3が、各々独立して、
    Figure 2022542600000055

    (式中、nは、1、2、3、又は4であり、は、各場合につき、一般式Ia及び/又はIbの基への装着を表し、R11、R12、及びR13は、各々独立して、R11及びR12が両方ともHでないことを条件として、H、ハロゲン、CN、COO-アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、環状又は開鎖状アルキル、環状又は開鎖状アルケニル(ここで、Hは、各場合につき、ハロゲン又はCNにより置換されていてもよい)からなる群から選択され、ただし、R11及びR12は、好ましくはCNである)
    であることを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物。
  11. R2及びR3が、各々独立して、
    Figure 2022542600000056

    (式中、は、一般式Ia及び/又はIbの基への装着を表し、ただし、R2及びR3は、好ましくは同一である)
    からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載の化合物。
  12. 前記化合物が、
    Figure 2022542600000057

    Figure 2022542600000058

    Figure 2022542600000059

    からなる群から選択されることを特徴する、請求項1、2、4~6、10、及び11のいずれか一項に記載の化合物。
  13. 前記化合物が、F7及び/又はF16
    Figure 2022542600000060

    であることを特徴とする、請求項1、3、4、及び9~11のいずれか一項に記載の化合物。
  14. 第1の電極(2)と第2の電極(3)と層システムとを含み、前記層システム(7)が前記第1の電極(1)と前記第2の電極(2)との間に配置された光電子部品であって、前記層システム(7)の少なくとも1つの層が、少なくとも1種の請求項1~13のいずれか一項に記載の化合物を含み、前記光電子部品が、好ましくは、有機太陽電池、OFET、OLED、又は有機光検出器であることを特徴とする、光電子部品。
  15. 前記層システム(7)が、少なくとも1つの光能動層(4)、好ましくは吸収体層を有し、前記少なくとも1つの光能動層(4)が、少なくとも1種の請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物を含み、前記層システム(7)が、好ましくは少なくとも2つの光能動層、好ましくは少なくとも3つの光能動層、又は好ましくは少なくとも4つの光能動層を有することを特徴とする、請求項14に記載の光電子部品。
  16. 前記光能動層(4)が、少なくとも1種の請求項1~13のいずれか一項に記載の化合物と少なくとも1種のさらなる化合物との混合層として、又は少なくとも1種の請求項1~13のいずれか一項に記載の化合物と少なくとも2種のさらなる化合物との混合層として形成され、前記化合物が好ましくは吸収体材料であることを特徴とする、請求項14又は15に記載の光電子部品。
  17. 有機光電子部品における少なくとも1種の請求項1~13のいずれか一項に記載の化合物の使用であって、前記有機光電子部品が好ましくは有機太陽電池である、使用。
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