JP2022542478A - 厚みモード共振器 - Google Patents

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Abstract

空洞がその主面に延在する基板と、基板の主面の上方に配設された、下面および上面電極とその間に配設された圧電層とを含む振動共振子とを含む共振器。更に、基板の空洞を覆うために、二酸化ケイ素層が基板の上方且つ振動共振子の下方に設けられ、ケイ素層が二酸化ケイ素層と振動共振子との間に設けられている。振動共振子の下面電極、上面電極、および圧電層の各々は、共振器のほぼ半波長λ/2を収容するように構成された厚みを有し、ケイ素層は、共振器の半波長λ/2ほぼ倍数を収容する厚みを有する。【選択図】図3

Description

本出願は、高性能共振器に関し、より具体的には、厚みモードオーバートーン共振器に関する。
高速通信システムは、良好な安定性および品質係数を有する高性能共振器を必要とする。現在、これらの共振器は、一般に10MHzと100MHzの間の周波数で動作する水晶共振器として提供され得る。更に、イーサネット網などのデジタル網の場合は、100MHzより高い周波数で動作する弾性表面波(SAW:surface acoustic wave)共振器の使用も可能であるが、これら共振器は相対的に大型で高価である。将来の通信システムおよび技術は、100MHzより高い周波数を使用するために諸要件を増やすであろうと予想される。したがって、小型で良好な性能を有する高周波共振器に対する要求が高まっている。
1GHz超の周波数においてフィルタとして使用できる共振器の1つの型は、圧電薄膜共振器(FBAR:thin film bulk acoustic resonator)である。例えば、図1は、例示的な従来型エアギャップ型FBARを示す。図示のように、図1は、ケイ素基板12から形成されたエアギャップ型FBAR10の厚み方向の断面図を示す。空洞14(すなわち、エアギャップ)がケイ素基板12の中心部に広がっている。更に、振動共振子は、下面電極16と、圧電層18と、上面電極20とから構成されている。更に、参照符号22は、振動モードの形状を示している。エアギャップ型FBAR10の振動は主に厚みモードである。この設計において、共振子の厚みは半波長に等しい。加えて、このような従来設計の場合、圧電層18は、一般に窒化アルミニウム(AlN:aluminum nitride)から形成されており、下面および上面電極16および20は、モリブデン、アルミニウム、タングステン、プラチナ、またはこれらに類するものなど、金属によって形成可能である。
別の種類の従来型共振器は音響多層膜共振器(SMR:solidly mounted resonator)である。例えば、図2は、例示的な従来型SMR30を示す。SMR30もケイ素基板32から形成されており、下面電極34と、圧電層36と、上面電極38とを含む。図1に示されているFBAR10と同様に、参照符号40は、SMR30の振動モードの形状を示している。この振動も主に厚みモードであり、共振子の厚みは半波長に等しい。ただし、FBAR10と異なり、図2に示されているSMR30は、振動する下面電極34の下に空洞を有さない。代わりに、共振器30は、ケイ素基板32の上に形成された音響反射体42を含む。反射体42は、共振器30からケイ素基板32へのエネルギー漏洩を最小化するために設けられており、これにより、共振子40の下の空洞を不要にしている。
FBAR10は、フィルタ用途のために良好な特性を有するが、このような従来設計は発振器の製作にはあまり適さない。特に、共振周波数は高い(1GHz超)が、品質係数は低い(例えば、1,000と2,000の間)。加えて、FBAR共振器の周波数温度係数(TCF:temperature coefficient of frequency)は、水晶共振器より著しく大きい。したがって、良好な温度特性を有する小型の共振器が必要とされている。
本発明の各例示的実施形態は、高性能を可能にし、且つ小型であり、したがって高速通信システムのために必要とされる高周波発振器用途に適した、共振器を提供する。
したがって、一例示的実施形態によると、厚み方向に振動するための共振器が提供される。この態様において、共振器は、空洞がその主面に広がる基板と、基板の主面の上方に配設された圧電膜積層体であって、下面および上面電極とその間に配設された圧電層とを含み、共振器の半波長λ/2にほぼ相当する厚みを備えた圧電膜積層体と、基板の空洞を覆うために基板と圧電膜積層体との間に配設されたケイ素層を少なくとも含む正温度係数積層体であって、共振器の半波長λ/2の倍数にほぼ相当する厚みを備えた正温度係数積層体とを含む。更に、圧電膜積層体は負の温度係数を備え、正温度係数積層体が正の温度係数を有するように正温度係数積層体を構成するために不純物がケイ素層に添加されるので、圧電膜積層体と組み合された正温度係数積層体は、厚み方向に振動するゼロ温度係数オーバートーン共振器として共振器を構成する。
別の例示的態様において、正温度係数積層体は、ケイ素層と圧電膜積層体との間に配設された少なくとも1つの二酸化ケイ素層を更に備える。
別の例示的態様において、圧電膜積層体は、下面および上面電極層の間に配設された少なくとも1つの二酸化ケイ素層を更に備える。
別の例示的態様においては、正の温度係数を圧電膜積層体の負の温度係数と均衡させるように正温度係数積層体を構成するために、燐がケイ素層に添加される。この態様の一改良形態において、燐が添加されたケイ素層の抵抗率は0.8mΩ・cm以下である。
別の例示的態様において、空洞は、空洞の主面に平行な方向に延在する第1の幅を備え、上面電極は、空洞の主面に平行な方向に延在する第2の幅を備える。第2の幅は第1の幅より小さい。更に、1つの態様において、上面電極の第2の幅は、50μmと500μmの間である。
別の例示的態様において、共振器は、複数のエッチトレンチを含む。複数のエッチトレンチが基板の空洞まで延在するように、複数のエッチトレンチは圧電膜積層体の下面電極および圧電層を貫通して、更には正温度係数積層体を貫通して、延在する。更に、1つの態様において、上面電極は、複数のエッチトレンチの各々が上面電極から等距離に配設されるような表面積を備える。別の態様において、上面電極は、複数のエッチトレンチの各々が上面電極から10~100μmの間の距離にあるような表面積を備える。
別の例示的態様においては、共振器が厚みモードオーバートーン共振器としてとして構成されるように、ケイ素層の厚みは共振器の波長λ/2、λ、3λ/2、または2λのうちの1つを備える。
別の例示的態様において、上面電極は、上面電極がその上に配設されている空洞領域の突出部の80%以下の表面積を備える。更に、この態様の一改良形態において、共振器の幅方向における上面電極と空洞の一端縁との間の距離は、上面電極から10~100μmの間である。
別の例示的態様においては、共振器が差動発振器として構成されるように、上面電極は複数のセグメント化された上面電極を備え、下面電極は接地され、複数のセグメント化された上面電極のうちの少なくとも2つが互いに位相が180度ずれて振動する差動発振器の隣接領域を構成する。
別の例示的実施形態によると、厚み方向に振動する共振器が提供される。この態様において、共振器は、空洞がその主面に広がる基板と、基板の主面の上方に配設された圧電共振子であって、下面および上面電極とその間に配設された圧電層とを含む圧電共振子と、基板の空洞を覆うために基板と圧電共振器との間に配設された正温度係数共振子であって、正温度係数共振子が正の温度係数を有するように正温度係数共振子を構成するために不純物が添加されたケイ素層を少なくとも含む正温度係数共振子とを含む。更に、空洞は、空洞の主面に平行な方向に延在する第1の幅を備え、上面電極は、空洞の主面に平行な方向に延在する第2の幅を備える。第2の幅は第1の幅より小さい。
別の例示的態様において、圧電共振子は負の温度係数を備える。厚み方向に振動するゼロ温度係数オーバートーン共振器として共振器が構成されるように、正温度係数共振子を圧電共振子と平衡させるために、燐がケイ素層に添加される。更に、1つの態様において、圧電共振子は、共振器の半波長λ/2にほぼ相当する厚みを備える。正温度係数共振子は、共振器の半波長λ/2の倍数にほぼ相当する厚みを備える。更に、別の例示的態様においては、共振器が厚みモードオーバートーン共振器として構成されるように、ケイ素層の厚みは共振器の波長λ/2、λ、3λ/2、または2λのうちの1つを備える。
別の例示的態様においては、少なくともケイ素層と圧電共振子との間に、または下面および上面電極層の間に、少なくとも1つの二酸化ケイ素層が配設される。
別の例示的態様において、共振器は、複数のエッチトレンチを含む。複数のエッチトレンチが基板の空洞まで延在するように、複数のエッチトレンチは圧電共振子の下面電極および圧電層を貫通して、更には正温度係数共振子を貫通して、延在する。
複数の例示的実施形態の上記の簡略化された概要は、本開示の基本的な理解をもたらすために役立つ。この概要は、考えられる全ての態様の広範な概要ではなく、その目的は、全ての態様の主要または不可欠な要素を特定することでも、本開示の何れか、または全ての、態様の範囲を示すことでもない。その唯一の目的は、本開示の以下のより詳細な説明の序文として、1つ以上の態様を簡略的に提示することである。上記を達成するために、本開示の1つ以上の態様は、特許請求の範囲に記載されている、特に指摘されている、諸特徴を含む。
本願明細書に組み込まれてその一部を構成する添付の図面は、本開示の1つ以上の例示的実施形態を示しており、詳細な説明と共に、それぞれの原理および具現例を説明するために役立つ。添付の図面は、説明のみを目的としており、したがって一定の縮尺では描かれていない。
例示的な従来型エアギャップ型圧電薄膜共振器の断面図を示す。
例示的な従来型多層膜共振器の断面図を示す。
第1の例示的実施形態による厚みモードオーバートーン共振器を示す。
図3の線A-Aに沿った、第1の例示的実施形態による厚みモードオーバートーン共振器の断面図を示す。
図4Aに示されているような厚みモードオーバートーン共振器の例示的実施形態の一改良形態を示す。
図4Aに示されているような厚みモードオーバートーン共振器の例示的実施形態の一改良形態を示す。
第2の例示的実施形態による厚みモードオーバートーン共振器を示す。
図5の線B-Bに沿った、第2の例示的実施形態による厚みモードオーバートーン共振器の断面図を示す。
第3の例示的実施形態による厚みモードオーバートーン共振器を示す。
図7の線C-Cに沿った、第3の例示的実施形態による厚みモードオーバートーン共振器の断面図を示す。
ここでは、上記の既存デバイスの技術的欠点の多くを克服する厚みモードオーバートーン共振器という文脈において複数の例示的態様を説明する。特に、本願明細書に開示されている各例示的実施形態は、高性能を可能にし、且つ小型であり、したがって高速通信システムのために必要とされる高周波発振器用途に適した、共振器を提供する。
以下の説明は単に説明のためであり、何らの制限も意図していないことを当業者は認識されるであろう。当業者には、本開示の利点を有する他の態様が容易に思い浮かぶであろう。次に、添付の図面に示されている例示的態様の具現例を詳細に参照する。図面および以下の説明の全体にわたって、同じまたは同様のアイテムに言及するために、できる限り同じ参照符号が使用される。
したがって、図3は、第1の例示的実施形態による厚みモードオーバートーン共振器100を示す。図4Aは、図3の線A-Aに沿った厚みモードオーバートーン共振器100の断面図を示す。
図示のように、第1の例示的実施形態によると、厚みモードオーバートーン共振器100は、空洞120が形成されたケイ素基板110の上に形成可能である。この態様において、空洞120はケイ素基板110の主面の(すなわち、XおよびY軸に平行な)中心部分または区画に形成され、ケイ素基板110の各側面から厚み方向に延在する各側縁112が空洞120を効果的に画成する。ケイ素層110における空洞120の形成は、エッチングなど何れかの従来手法を使用して行えることを理解されたい。
更に示されているように、空洞120を効果的に覆って密閉するために、二酸化ケイ素層130がケイ素基板110の上に、特にケイ素基板110の各側面112の上に、形成され、そこにエアギャップが画成される。一例示的実施形態において、二酸化ケイ素層130は100nm~2μmの厚みを備える。更に、単結晶ケイ素層140が二酸化ケイ素層130の上に形成される(且つその上に配設される)ので、二酸化ケイ素層130は単結晶ケイ素層140とケイ素基板110との間に形成される。単結晶ケイ素層140と二酸化ケイ素層130とは、正温度係数共振子とも称される正温度係数積層体を共に形成する。これについては、以下により詳細に説明する。更に、一例示的態様によると、単結晶ケイ素層140は、2μm~50μmの厚みを有し得る。
更に示されているように、圧電膜積層体(圧電共振子とも呼称)を単結晶ケイ素層140の上に形成するために、金属製下面電極150と圧電層160と上面電極170とが設けられる。1つの例示的態様において、圧電層160は窒化アルミニウム(AlN)から形成可能であり、0.4μm~3μmの範囲内の厚みを有し得る。加えて、下面および上面電極150および170は、一般にモリブデンなどの金属であり、0.1μm~1μmの厚みを有する。
図3および図4Aに示されている例示的実施形態によると、厚みモードオーバートーン共振器100は、厚みモードで(すなわち、Z軸または鉛直方向に)振動するように構成される。換言すると、振動モードは点線180で示されている。振動モードは、圧電膜積層体を貫通してケイ素層140の中まで延在する。共振周波数において、モード形状は半波長の倍数である。本例示的実施形態の複数の変形例によると、複数の半波長を厚み方向に収容する圧電膜積層体の厚みおよびケイ素の厚みについては、可能な多くの選択肢が存在することに注目されたい。計時用途のためには、電気機械式結合が最大化されて最小の電気インピーダンスと最大の共振器電流とがもたらされることが好ましい。最適な結合が実現されるのは、共振器100の共振周波数において半波長λ/2をほぼ収容するように、(金属電極150および170と圧電薄膜160とを含む)圧電膜積層体の厚みが構成されている場合である。この設計構成では、単結晶ケイ素層140は、半波長λの倍数を収容するように構成された厚みを備える。例えば、単結晶ケイ素層140の厚みは、例えば、λ/2、λ、3λ/2、または2λとして選択可能である。これらの構成に基づき、オーバートーン共振器100は、高い品質係数を有する厚みモードオーバートーン共振器として構成される。本願明細書に記載の用語「ほぼ(substantially)」は、当業者には理解されるように、製造中に発生し得る各層の厚みの微小変動を考慮に入れるために加えられていることに留意されたい。
1つの例示的態様においては、図3および図4Aに示されているような構成を有する厚みオーバートーン共振器100が提供される。この構成において、ケイ素層140の厚みは6μmであり、下面電極150の厚みは0.2μmであり、窒化アルミニウムから形成された圧電層160の厚みは1.2μmであり、上面電極170の厚みは0.6μmである。これらの寸法を有する例示的オーバートーン共振器100によると、オーバートーン共振器100は、おおよそ約1.3GHzの共振周波数で動作するように構成されることになる。したがって、これらの寸法は、おおよそ2つの半波長をケイ素に収容し、1つの半波長をケイ素層140の上方の複数の層(すなわち、下面電極150、上面電極170、および窒化アルミニウム層160)に収容する。
別の例示的態様によると、図3および図4Aに示されているような構成を有する別の厚みオーバートーン共振器100が提供される。この構成において、ケイ素層140の厚みは5μmであり、下面電極150の厚みは0.4μmであり、窒化アルミニウムで形成された圧電層160の厚みは2.2μmであり、上面電極170の厚みは1μmである。これらの寸法を有する例示的オーバートーン共振器100によると、例示的オーバートーン共振器100は、おおよそ約800MHzの共振周波数で動作するように構成されることになる。したがって、これらの寸法は、おおよそ2つの半波長をケイ素に収容し、1つの半波長をケイ素層140の上方の複数の層(すなわち、下面電極150、上面電極170、および窒化アルミニウム層160)に収容する。
本例示的実施形態によると、圧電層160と金属電極150および170とによって形成された圧電膜積層体は、負の周波数温度係数を有する。換言すると、共振周波数は温度と共に下がる。この技術的影響は、計時用途には極めて望ましくない。したがって、本例示的実施形態においては、図4C(下記)に示されているように下面電極150と上面電極170との間に二酸化ケイ素を組み込むことによって、負の周波数温度係数を下げることができる。このアプローチは温度係数を下げるが、その結果としての共振器は一般に相対的に大きな二次温度係数を有し、一般的な温度範囲である-40℃~85℃にわたって50ppm超の周波数ドリフトをもたらす。
本例示的態様の一改良形態においては、厚みオーバートーン共振器100が計時用に構成される場合は、燐を単結晶ケイ素層140に添加することによって単結晶ケイ素層140の温度補償を行える。本例示的実施形態の好適な一態様においては、5・10191/cm3超の添加密度で燐をケイ素に添加することによって、ケイ素の温度係数を正にする。更に、本例示的態様の一改良形態においては、燐添加ケイ素の抵抗率を0.8mΩ・cm以下にできる。
好都合なことに、ケイ素の僅かに正の一次温度係数は、金属電極150および170および圧電層160の負の温度係数を平衡させる。良好な温度安定性を必要とする用途において厚みオーバートーン共振器100が具現化される場合は、温度依存性を低減するための補償物質としてケイ素140を使用すると有利である。並外れた周波数安定性を必要とする用途においては、燐の添加を0.65mΩ・cm未満まで増加できる。これも、共振器の二次温度係数を最小化する。ただし、極めて高い添加濃度は、燐添加ケイ素の正の温度係数の大きさを低下させることが知られている。極めて高い添加濃度で燐が添加されたケイ素は、圧電膜積層体の負の温度依存性を補償できない可能性がある。
本例示的実施形態の更なる改良形態においては、一次温度係数をより正にするために、1つ以上の二酸化ケイ素層を追加できる。これは、二次温度依存性を最小化するために、より高い添加濃度の使用を可能にする。例えば、図4Bに示されているような1つの態様においては、単結晶ケイ素層140と下面電極150との間に追加の二酸化ケイ素層190Bを組み込むことができる。図4Cに示されているような別の例示的態様においては、追加の二酸化ケイ素層190Cは、単結晶ケイ素140の下にある。この例示的態様において、単結晶ケイ素140および二酸化ケイ素層130または層130および190Bおよび/または190Cは、圧電膜積層体(すなわち、電極150および170および圧電層160)の温度依存性を補償する正の温度依存性を有する温度補償積層体を形成する。更に、この温度補償積層体層の厚みは、共振周波数においてこの積層体が半波長λの倍数を収容するように構成される。温度補償積層体(すなわち、単結晶ケイ素層と二酸化ケイ素層(単数または複数))と圧電膜積層体(すなわち、上面および下面電極と圧電層)とを組み合わせることによって、-40℃~85℃の温度範囲にわたって50ppm未満の総周波数変動を実現できる。
本例示的実施形態によると、1つ以上の半波長がケイ素に収容されるオーバートーン共振器100を使用することの追加の一利点は、共振器の電気的および機械的特性を調整するために、共振周波数を変化させずに、単結晶ケイ素層140の厚みを増大できることである。例えば、上記の第2例においては、単結晶ケイ素層140の厚みを半波長の倍数にできる。可能な厚みは、5μm、10μm、15μm、等々である。単結晶ケイ素層140の厚みを増大させることによって、当業者には理解されるように、共振器100が機械的により堅牢になる。更に、ケイ素の厚みを増大させることによって、共振器100全体の周波数温度係数の決定において、ケイ素の温度特性がより大きな役割を果たす。ケイ素の温度依存性は精確に調整および制御可能であるので、金属電極150および170および圧電層160の厚みに比べ、ケイ素の層厚がより大きいと、良好な温度特性を有する高性能共振器を製作するために有利である。
良好な温度特性に加え、重要であるのは、上記のように、厚みオーバートーン共振器100が高い品質係数を有することである。この性能特性のためには、振動100を共振器内に閉じ込め、基板110へのエネルギー漏洩を最小化する必要がある。図3および図4において、例えば、厚み振動モード(すなわち、参照符号180)は、上面電極170によって画成された領域の下に閉じ込められる。1つの例示的態様において、上面電極170は、2,500μm2~250,000μm2の平坦な(すなわち、XおよびY軸方向に平行な方向に)表面積を有することができる。更に、50μm~500μmの電極幅(すなわち、XおよびY軸方向)を有する上面電極170を形成できる。
本例示的態様の更なる改良形態においては、図4に示されているように、空洞120の幅(例えば、X軸方向の直径)は、上面電極170の対応する幅より大きい。特に、上面電極170の領域の外側では、上面電極の端縁172からの距離が増すにつれ、振動振幅が減衰する。そのため、空洞120が空洞120の主面に平行な方向に延在する第1の幅を備え、上面電極170が空洞の主面に平行な方向に延在する、第1の幅より狭い、第2の幅を備えるように、共振器が構成される。
したがって、エネルギー損失を最小化するために、ひいては共振器100の品質係数を最大化するために、そのXおよびY方向の幅が上面電極170の表面領域のXおよびY方向の対応する幅より大きい空洞120がケイ素基板110に形成される。更に、一例示的態様において、電極端縁172と空洞端縁112との間の(例えば、X方向に延在する)距離は、理想的にはいくつかの波長であるべきである。例えば、電極端縁172から空洞端縁112までの(X軸方向の)距離は、10μmと100μmの間にできる。したがって、更に、空洞120によって画成される(すなわち、上面図からの)面積は、4,900μm2~490,000μm2である。この構成によると、上面電極170は、共振器の面積の80%以下の面積を空洞120の上に備える。
別の例示的態様において、図5は、第2の例示的実施形態による厚みモードオーバートーン共振器を示す。図6は、図5の線B-Bに沿った、第2の例示的実施形態による厚みモードオーバートーン共振器の断面図を示す。
第2の例示的実施形態による厚みモードオーバートーン共振器200は、図3および図4に示されている構成要素と同じ構成要素を多数備えていることに注目されたい。例えば、厚みモードオーバートーン共振器200は、振動共振子を形成するために、通常、ケイ素基板210と、ケイ素基板210の上に形成された二酸化ケイ素層230と、その上に配設された単結晶ケイ素層240と、下面電極250、圧電層260、および上面電極270から成る積層構成とを含む。更に、これら構成要素の各々は、第1の例示的実施形態による厚みモードオーバートーン共振器100の構成要素に関する上記説明と同じ構成および同じ寸法(例えば、厚み)で設けられ得る。更に、厚みモードオーバートーン共振器200は、厚みモードで、すなわち点線280で示されているように、振動するように構成されていることに注目されたい。
加えて、第2の例示的実施形態によると、図3および図4に示されているように、複数のエッチトレンチ262が二酸化ケイ素層230およびケイ素層240(ならびに、電極250および270と圧電層260とによって形成された振動共振子)を貫通して延在するので、複数のエッチトレンチ262はケイ素基板210に形成された空洞220まで延在する。エネルギー損失を更に減らし、品質係数を向上させるために、複数のエッチトレンチ262が共振器262にエッチングされると有利である。これらエッチングされた溝は、複数の薄膜と単結晶ケイ素240とを貫通するエッチングによって画成可能である。更に、共振子(すなわち、電極250および270ならびに圧電層260)をケイ素基板210に取り付けるために、1つ以上の狭いアンカー264を効果的に形成するように、共振器の周囲のコーナー接続部264がエッチングされていない。
すなわち、この例示的態様の一改良形態においては、エッチングされたトレンチ262によって共振器のエネルギー損失が最小化される場合でも、上面電極270の側縁272から溝またはトレンチ262の(図6に示されている)端縁266までの距離は、複数の波長であり、10μm~100μmの範囲内であることが好ましい。更に、上記のような同様の一構成において、上面電極270の面積(すなわち、XおよびY軸方向)は、エッチングされたトレンチ262によって囲まれる共振子の面積の80%以下である。
本例示的態様の更なる一改良形態において、上面電極270は、多角形(例えば、矩形または正方形)の表面形状(すなわち、XおよびY軸方向に平行)を含む。更に、複数のエッチトレンチ262は、図5に更に示されているように、上面電極270から等距離に配設可能であると考えられる。
別の例示的態様において、図7は、第3の例示的実施形態による厚みモードオーバートーン共振器300を示す。図8は、図7の線C-Cに沿った、第3の例示的実施形態による厚みモードオーバートーン共振器の断面図を示す。
第3の例示的実施形態による厚みモードオーバートーン共振器300は、第1および第2の例示的実施形態に示されている構成要素と同じ構成要素を多数備えることに注目されたい。例えば、厚みモードオーバートーン共振器300は、通常、ケイ素基板310と、ケイ素基板310の上に形成された二酸化ケイ素層330と、その上に配設された単結晶ケイ素層340と、下面電極350、圧電層360、および上面電極370を含む共振子用の積層構成とを含む。更に、これら構成要素の各々は、第1および第2の例示的実施形態による厚みモードオーバートーン共振器100および200の構成要素に関して上で説明したのと同じ構成および同じ寸法(例えば、厚み)で設けられ得る。更に、複数のエッチトレンチ362が二酸化ケイ素層330とケイ素層340(ならびに下面電極350と圧電層360)とを貫通して延在するので、複数のエッチトレンチ362はケイ素基板310に形成された空洞320まで延在する。
加えて、図7に示されているように、例えば、厚みモードオーバートーン共振器300は、雑音および振動公差が必要とされる用途においても具現化されるように構成されている。その結果、共振器は、差動発振器を構築するために、差動入出力を有すると有利である。すなわち、本例示的実施形態によると、厚みモードオーバートーン共振器300は、2つ以上の領域372および374にセグメント化された上面電極(すなわち、セグメント化された上面電極部分)を含む。更に図8に示されているように、対応する領域372および374の下で、振動モードは、点線のモード形状線380Aおよび380Bで示されているように、位相が180度ずれている。したがって、差動発振器を形成するために、下面電極350は接地可能であり、信号出力は、2つの上面電極構成要素/領域372および374の間で差動的に測定され得る。厚みモードオーバートーン共振器300は、差動発振器として具現化される場合も、厚みモードで振動するように構成されることを理解されたい。
明瞭化のために、本願明細書には実施形態の全ての通常の特徴が開示されている訳ではない。本開示の何れかの実際の具現例の開発において、設計者固有の目標を達成するために、実装固有の多数の決定を行う必要があるが、これら固有の目標は、さまざまな具現例およびさまざまな設計者にとって異なることを理解されたい。このような設計努力は複雑で時間がかかることもあるが、それにも拘わらず、当業者にとっては日常の設計業務であり、この開示の利点を有することを理解されたい。
更に、本願明細書に使用されている表現または用語は、制限のためではなく、説明のためであるので、本願明細書の用語または表現は、本願明細書に提示されている教示および指示に照らして、当業者(単数または複数)の知識と組み合わせて、当業者によって解釈されるべきであることを理解されたい。更に、明細書または特許請求の範囲に含まれている何れの用語も、明示的に記載されていない限り、非一般的または特殊な意味を有するとは意図されていない。
以上、複数の例示的実施形態と併せて説明してきたが、用語「例示的(exemplary)」は単に一例であることを意味していると理解されたい。したがって、本出願は、本願明細書に開示されている厚みモード共振器の精神および範囲に含まれ得る代替、変更、および均等物をカバーすることを意図している。
100、200、300 厚みモードオーバートーン共振器
110、210、310 ケイ素基板
112 ケイ素基板の側面
120、220、320 空洞
130、230、330、190B、109C 二酸化ケイ素層
140、240、340 単結晶ケイ素層
150、250、350 下面電極
160、260、360 圧電層
262、362 エッチトレンチ
264 コーナー接続部
170、270 上面電極
172 電極端縁
180、280、380A、380B 振動モード
372、374 セグメント化された上面電極領域
別の種類の従来型共振器は音響多層膜共振器(SMR:solidly mounted resonator)である。例えば、図2は、例示的な従来型SMR30を示す。SMR30もケイ素基板32から形成されており、下面電極34と、圧電層36と、上面電極38とを含む。図1に示されているFBAR10と同様に、参照符号40は、SMR30の振動モードの形状を示している。この振動も主に厚みモードであり、共振子の厚みは半波長に等しい。ただし、FBAR10と異なり、図2に示されているSMR30は、振動する下面電極34の下に空洞を有さない。代わりに、共振器30は、ケイ素基板32の上に形成された音響反射体42を含む。反射体42は、共振器30からケイ素基板32へのエネルギー漏洩を最小化するために設けられており、これにより、下面電極34の下の空洞を不要にしている。
図示のように、第1の例示的実施形態によると、厚みモードオーバートーン共振器100は、空洞120が形成されたケイ素基板110の上に形成可能である。この態様において、空洞120はケイ素基板110の主面の(すなわち、XおよびY軸に平行な)中心部分または区画に形成され、ケイ素基板110の各面から厚み方向に延在する各側縁112が空洞120を効果的に画成する。ケイ素層110における空洞120の形成は、エッチングなど何れかの従来手法を使用して行えることを理解されたい。
更に示されているように、空洞120を効果的に覆って密閉するために、二酸化ケイ素層130がケイ素基板110の上に、特にケイ素基板110の各側112の上に、形成され、そこにエアギャップが画成される。一例示的実施形態において、二酸化ケイ素層130は100nm~2μmの厚みを備える。更に、単結晶ケイ素層140が二酸化ケイ素層130の上に形成される(且つその上に配設される)ので、二酸化ケイ素層130は単結晶ケイ素層140とケイ素基板110との間に形成される。単結晶ケイ素層140と二酸化ケイ素層130とは、正温度係数共振子とも称される正温度係数積層体を共に形成する。これについては、以下により詳細に説明する。更に、一例示的態様によると、単結晶ケイ素層140は、2μm~50μmの厚みを有し得る。
良好な温度特性に加え、重要であるのは、上記のように、厚みオーバートーン共振器100が高い品質係数を有することである。この性能特性のためには、振動を共振器100内に閉じ込め、基板110へのエネルギー漏洩を最小化する必要がある。図4A、図4Bおよび図4Cにおいて、例えば、厚み振動モード(すなわち、参照符号180)は、上面電極170によって画成された領域の下に閉じ込められる。1つの例示的態様において、上面電極170は、2,500μm2~250,000μm2の平坦な(すなわち、XおよびY軸方向に平行な方向に)表面積を有することができる。更に、50μm~500μmの電極幅(すなわち、XおよびY軸方向)を有する上面電極170を形成できる。
加えて、第2の例示的実施形態によると、図5および図6に示されているように、複数のエッチトレンチ262が二酸化ケイ素層230およびケイ素層240(ならびに、電極250および270と圧電層260とによって形成された振動共振子)を貫通して延在するので、複数のエッチトレンチ262はケイ素基板210に形成された空洞220まで延在する。エネルギー損失を更に減らし、品質係数を向上させるために、複数のエッチトレンチ262が共振器200にエッチングされると有利である。これらエッチングされた溝は、複数の薄膜と単結晶ケイ素240とを貫通するエッチングによって画成可能である。更に、共振子(すなわち、電極250および270ならびに圧電層260)をケイ素基板210に取り付けるために、1つ以上の狭いアンカー264を効果的に形成するように、共振器の周囲のコーナー接続部264がエッチングされていない。
100、200、300 厚みモードオーバートーン共振器
110、210、310 ケイ素基板
112 側縁
120、220、320 空洞
130、230、330、190B、109C 二酸化ケイ素層
140、240、340 単結晶ケイ素層
150、250、350 下面電極
160、260、360 圧電層
262、362 エッチトレンチ
264 コーナー接続部
170、270 上面電極
172 電極端縁
180、280、380A、380B 振動モード
372、374 セグメント化された上面電極領域

Claims (20)

  1. 厚み方向に振動するように構成された共振器であって、前記共振器は、空洞がその主面に延在する基板と、前記基板の前記主面の上方に配設された圧電膜積層体であって、下面および上面電極とその間に配設された圧電層とを含み、前記共振器の半波長λ/2にほぼ相当する厚みを備えた圧電膜積層体と、前記基板の前記空洞を覆うために前記基板と前記圧電膜積層体との間に配設されたケイ素層を少なくとも含む正温度係数積層体であって、前記共振器の前記半波長λ/2の倍数にほぼ相当する厚みを備えた正温度係数積層体とを備え、前記圧電膜積層体は負の温度係数を備え、前記圧電膜積層体と組み合された前記正温度係数積層体が前記厚み方向に振動するゼロ温度係数オーバートーン共振器として前記共振器を構成するように、前記正温度係数積層体が正の温度係数を有するように前記正温度係数積層体を構成するために、不純物が前記ケイ素層に添加されている、共振器。
  2. 前記正温度係数積層体は、前記ケイ素層と前記圧電膜積層体との間に配設された少なくとも1つの二酸化ケイ素層を更に備える、請求項1に記載の共振器。
  3. 前記圧電膜積層体は、前記下面および上面電極層の間に配設された少なくとも1つの二酸化ケイ素層を更に備える、請求項1に記載の共振器。
  4. 前記正温度係数を前記圧電膜積層体の前記負の温度係数と平衡させるように前記正温度係数積層体を構成するために、燐が前記ケイ素層に添加されている、請求項1に記載の共振器。
  5. 前記燐添加ケイ素層の抵抗率は0.8mΩ・cm以下である、請求項4に記載の共振器。
  6. 前記空洞は、前記空洞の前記主面に平行な方向に延在する第1の幅を備え、前記上面電極は、前記空洞の前記主面に平行な前記方向に延在する第2の幅を備え、前記第2の幅は前記第1の幅より小さい、請求項1に記載の共振器。
  7. 前記上面電極の前記第2の幅は50μmと500μmの間である、請求項6に記載の共振器。
  8. 複数のエッチトレンチが前記基板の前記空洞まで延在するように、前記圧電膜積層体の前記下面電極と前記圧電層とを貫通して、更には前記正温度係数積層体を貫通して、延在する複数のエッチトレンチを更に備える、請求項1に記載の共振器。
  9. 前記上面電極は、前記複数のエッチトレンチの各々が前記上面電極から等距離に配設されるような表面積を備える、請求項8に記載の共振器。
  10. 前記上面電極は、前記複数のエッチトレンチの各々が上面電極から10~100μmの間の距離にあるような表面積を備える、請求項9に記載の共振器。
  11. 前記共振器が厚みモードオーバートーン共振器として構成されるように、前記ケイ素層の厚みは前記共振器の波長λ/2、λ、3λ/2、または2λのうちの1つを備える、請求項1に記載の共振器。
  12. 前記上面電極は、前記上面電極がその上に配設される空洞領域の突出部の80%以下である表面積を備える、請求項1に記載の共振器。
  13. 前記共振器の幅方向における前記上面電極と前記空洞の一端縁との間の距離は、上面電極から10~100μmの間である、請求項12に記載の共振器。
  14. 前記共振器が差動発振器として構成されるように、前記上面電極は複数のセグメント化された上面電極を備え、前記下面電極は接地され、前記複数のセグメント化された上面電極のうちの少なくとも2つが互いに位相が180度ずれて振動する前記差動発振器の隣接領域を構成する、請求項1に記載の共振器。
  15. 厚み方向に振動するように構成された共振器であって、前記共振器は、空洞がその主面に延在する基板と、前記基板の前記主面の上方に配設された圧電共振子であって、下面および上面電極とその間に配設された圧電層とを含む圧電共振子と、前記基板の前記空洞を覆うために前記基板と前記圧電共振子との間に配設された正温度係数共振子であって、前記正温度係数共振子が正の温度係数を有するように前記正温度係数共振子を構成するために、不純物が添加されたケイ素層を少なくとも含む正温度係数共振子とを備え、前記空洞は前記空洞の前記主面に平行な方向に延在する第1の幅を備え、前記上面電極は前記空洞の前記主面に平行な前記方向に延在する第2の幅を備え、前記第2の幅は前記第1の幅より小さい、共振器。
  16. 前記圧電共振子は負の温度係数を備え、前記共振器が前記厚み方向に振動するゼロ温度係数オーバートーン共振器として構成されるように、前記正温度係数共振子を前記圧電共振子と平衡させるために、燐が前記ケイ素層に添加されている、請求項15に記載の共振器。
  17. 前記圧電共振子は、前記共振器の半波長λ/2にほぼ相当する厚みを備え、前記正温度係数共振子は、前記共振器の前記半波長λ/2の倍数にほぼ相当する厚みを備える、請求項16に記載の共振器。
  18. 前記共振器が厚みモードオーバートーン共振器として構成されるように、前記ケイ素層の厚みは、前記共振器の波長λ/2、λ、3λ/2、または2λのうちの1つを備える、請求項17に記載の共振器。
  19. 少なくとも前記ケイ素層と前記圧電共振子との間に、または前記下面および上面電極層の間に、少なくとも1つの二酸化ケイ素層が配設されている、請求項15に記載の共振器。
  20. 複数のエッチトレンチが前記基板の前記空洞まで延在するように、前記圧電共振子の前記下面電極と前記圧電層とを貫通して、更には前記正温度係数共振子を貫通して、延在する複数のエッチトレンチを更に備える、請求項15に記載の共振器。
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