JP2022542316A - 多価肺炎球菌多糖体-タンパク質コンジュゲート組成物およびその使用方法 - Google Patents

多価肺炎球菌多糖体-タンパク質コンジュゲート組成物およびその使用方法 Download PDF

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Abstract

22~27種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含み、各肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートが、異なる血清型の肺炎連鎖球菌由来の莢膜多糖体にコンジュゲート化されたタンパク質担体を含み、肺炎連鎖球菌血清型は、1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35Bから選択される、多価肺炎球菌コンジュゲート組成物が提供される。多価肺炎球菌コンジュゲート組成物の製造方法、および対象において肺炎連鎖球菌感染または疾患を予防するためのその使用方法も提供される。少なくとも1種の多糖体-タンパク質コンジュゲートを含み、多糖体が、肺炎連鎖球菌血清型15A、15C、23A、23B、24F、および/または35B由来の莢膜多糖体である免疫原性組成物、ならびにその製造方法も提供される。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2019年12月17日に出願された米国仮特許出願第62/949,164号、および2019年7月31日に出願された韓国特許出願第10-2019-0093276号の利益を主張し、これらの出願日に依拠するものであり、これらの開示全体を参照によって本明細書に組み入れる。
技術分野
本出願は、一般に、多価肺炎球菌コンジュゲート組成物、それを含むワクチン、ならびに対象において肺炎連鎖球菌感染および疾患を予防するための、そうした組成物およびワクチンの使用方法に関する。
肺炎球菌(肺炎連鎖球菌)は、槍形のグラム陽性通性嫌気性細菌であり、90を超える血清型が知られている。ほとんどの肺炎連鎖球菌血清型が、(肺炎、菌血症、髄膜炎、および耳炎疾患などの)疾患を引き起こし、最も一般的な23の血清型が、世界中の侵襲性疾患のおよそ90%の原因になっていることが示されている。血清型は、肺炎球菌にとって最も重要な病原性因子である莢膜多糖体の血清学的応答に基づいて分類される。莢膜多糖体は、ヘルパーT細胞が存在しなくても抗体産生を誘導するT細胞非依存性抗原である。T細胞非依存性抗原は、一般に、親和性の低い抗体を誘導し、免疫記憶をほとんど乃至まったく残さない短命な免疫応答を誘発する。
初期の肺炎球菌ワクチンは、異なる血清型由来の莢膜多糖体の組合せを含んでいた。こうしたワクチンは、免疫系が発達しているまたは健康である患者において、肺炎連鎖球菌に対する免疫を付与しうるが、しかし、免疫系の発達が不十分である小児、および免疫機能が往々にして弱っている高齢対象においては有効でなかった。特に、肺炎連鎖球菌感染を起こすリスクのより高い小児および高齢対象において、肺炎球菌ワクチンに対する免疫応答を向上させるために、莢膜多糖体が適切な担体タンパク質にコンジュゲート化されて、肺炎球菌コンジュゲートワクチンが作製された。適切な担体タンパク質へのコンジュゲート化によって、莢膜多糖体は、T細胞非依存性抗原からT細胞依存性抗原に変化する。そのため、コンジュゲート化された莢膜多糖体に対する免疫応答には、ヘルパーT細胞が関与し、その結果、莢膜多糖体に再び曝露されると、より強力かつ急速な免疫応答の誘発が助長される。
肺炎球菌糖コンジュゲートワクチンを開発するには、少なくとも2つの手法:単一担体手法および混成担体手法が存在する。異なる莢膜多糖体コンジュゲートの免疫原性は、使用する肺炎球菌血清型および担体タンパク質に応じて様々となりうる。単一担体手法では、異なる血清型由来の莢膜多糖体が、単一のタンパク質担体にコンジュゲート化される。PfizerのPREVNARシリーズのワクチンは、単一担体手法の一例であり、グリシンのグルタミン酸での単一アミノ酸置換を有するジフテリアトキソイドの非毒性変異体であるCRM197タンパク質担体に、異なる莢膜多糖体がコンジュゲート化されている。7価のPREVNARワクチン(PREVNAR)は、2000年に最初に承認されており、承認の時期に最も流行していた肺炎連鎖球菌血清型:4、6B、9V、14、18C、19F、および23F由来の莢膜多糖体を含んでいる。13価ワクチンであるPREVNAR13では、CRM197タンパク質担体に、血清型1、5、7F、3、6A、および19Aが加えられた。Merckは、PREVNAR13に存在する13の血清型に加えて22Fおよび33FがCRM197にコンジュゲート化されたものを含む、15価のV114ワクチンを開発中である。特許文献1を参照されたい。Merckは、CRM197にコンジュゲート化された次の21の肺炎連鎖球菌血清型:3、6C、7F、8、9N、10A、11A、12F、15A、16F、17F、19A、20A、22F、23A、23B、24F、31、33F、35B、および15B、15C、または脱O-アセチル化15Bの少なくとも1つを含む、21価の肺炎球菌コンジュゲート組成物(PCV21)も開示している。特許文献2を参照されたい。
第2の肺炎球菌コンジュゲートワクチン手法は、混成担体手法である。混成担体手法では、単一のタンパク質担体を使用する代わりに、2種以上のタンパク質担体が使用され、特定の血清型由来の莢膜多糖体が第1のタンパク質担体にコンジュゲート化され、異なる血清型由来の莢膜多糖体が少なくとも、第2の異なるタンパク質担体にコンジュゲート化される。たとえば、GlaxoSmithKlineが、タンパク質担体として、インフルエンザ菌タンパク質D、破傷風トキソイド、およびジフテリアトキソイドを使用した10価(血清型1、4、5、6B、7F、9V、14、18C、19F、および23F)混成担体肺炎球菌コンジュゲートワクチンであるSYNFLORIXを開発している。SYNFLORIXでは、血清型1、4、5、6B、7F、9V、14、および23Fがタンパク質Dにコンジュゲート化され;血清型18Cが破傷風トキソイドにコンジュゲート化され;血清型19Fがジフテリアトキソイドにコンジュゲート化されている。非特許文献1。より最近では、Sanofi PasteurおよびSK Biosciencesが、公開国際出願である特許文献3、特許文献4、特許文献5、および特許文献6で開示されているとおりの、16価(血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、12F、14、18C、19A、19F、22F、23F、および33F)、20価(血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、および33F)、および21価(1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、および33F)混成担体肺炎球菌コンジュゲートワクチンを作製しており、これら文献それぞれの全体を参照によって組み入れる。こうした混成担体多価肺炎球菌コンジュゲートワクチンでは、2つの血清型(血清型1、3、および5のうちの2つ)または4つの血清型(血清型15Bおよび22Fならびに血清型1、3、および5のうちの2つ)が破傷風トキソイドにコンジュゲート化され、残りの血清型がCRM197にコンジュゲート化されている。
単一担体および混成担体どちらの糖コンジュゲートワクチンも、ワクチンに含まれている肺炎球菌血清型に対する様々なレベルの防御の提供に使用されてきたが、血清型置換、または糖コンジュゲートワクチンに含まれていない病原性肺炎球菌株/血清型の有病率の増大が認められており、懸案となっている。非特許文献2。
米国特許第8,192,746号 US2019/0192648 WO2018/027123 WO2018/027126 WO2019/152921 WO2019/152925
Vesikariら、PIDJ、28(4):S66~76(2009) Danielsら、J Pediatr Pharmacol Ther.2016 Jan-Feb;21(1):27~35
本出願は、新たな改良された多価肺炎球菌コンジュゲート組成物およびそれを含むワクチンを提供する。一態様では、本出願は、多価肺炎球菌コンジュゲート組成物であって、22~27種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含み、各肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートが、異なる血清型の肺炎連鎖球菌由来の莢膜多糖体にコンジュゲート化されたタンパク質担体を含み、肺炎連鎖球菌血清型は、1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35Bから選択される、多価肺炎球菌コンジュゲート組成物を提供する。該当する他の肺炎連鎖球菌血清型が、多価肺炎球菌コンジュゲート組成物に加えられる場合もある。ある特定の実施形態では、各莢膜多糖体が、同じタンパク質担体にコンジュゲート化されている。混成担体実施形態と呼ぶ、ある特定の実施形態では、1種に留まらないタンパク質担体、たとえば、2種の異なるタンパク質担体が使用される。たとえば、ある特定の実施形態では、ある特定の莢膜多糖体が第1のタンパク質担体にコンジュゲート化され、残りの莢膜多糖体が第2のタンパク質担体に取り付けられる。ある特定の実施形態では、第1および第2のタンパク質担体は、CRM197および破傷風トキソイドを含む。ある特定の実施形態では、莢膜多糖体のうちの2種が破傷風トキソイドにコンジュゲート化され、残りの莢膜多糖体がCRM197にコンジュゲート化されている。ある特定の実施形態では、破傷風トキソイドにコンジュゲート化される2種の莢膜多糖体は、血清型1、3、および5からなる群から選択される。ある特定の実施形態では、破傷風トキソイドにコンジュゲート化される2種の莢膜多糖体は、血清型1、3、5、15B、および22Fからなる群から選択される。ある特定の実施形態では、莢膜多糖体のうちの4種が破傷風トキソイドにコンジュゲート化され、残りの莢膜多糖体がCRM197にコンジュゲート化されている。ある特定の実施形態では、4種の莢膜多糖体が破傷風トキソイドにコンジュゲート化され、破傷風トキソイドにコンジュゲート化される4種の莢膜多糖体のうちの2種は、血清型1、3、および5からなる群から選択され、残りの2種の莢膜多糖体は、血清型15Bおよび22Fである。
一態様では、多価肺炎球菌コンジュゲート組成物は、27種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含み、各肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートは、異なる血清型の肺炎連鎖球菌由来の莢膜多糖体にコンジュゲート化されたタンパク質担体を含み、肺炎連鎖球菌血清型は、1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35Bから選択される。
ある特定の実施形態では、血清型1および5由来の莢膜多糖体が破傷風トキソイドにコンジュゲート化され、血清型3、4、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35B由来の莢膜多糖体がCRM197にコンジュゲート化されている。別の一実施形態では、血清型1および3由来の莢膜多糖体が破傷風トキソイドにコンジュゲート化され、血清型4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35B由来の莢膜多糖体がCRM197にコンジュゲート化されている。さらに別の一実施形態では、血清型3および5由来の莢膜多糖体が破傷風トキソイドにコンジュゲート化され、血清型1、4、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35B由来の莢膜多糖体がCRM197にコンジュゲート化されている。
ある特定の実施形態では、莢膜多糖体のうちの4種が破傷風トキソイドにコンジュゲート化され、残りの莢膜多糖体がCRM197にコンジュゲート化されており、破傷風トキソイドにコンジュゲート化される4種の莢膜多糖体のうちの2種は、血清型1、3、および5からなる群から選択され、残りの2種の莢膜多糖体は、血清型15Bおよび22Fである。
一実施形態では、混成担体多価肺炎球菌コンジュゲート組成物は、27種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含み、血清型1、5、15B、および22F由来の莢膜多糖体が破傷風トキソイドにコンジュゲート化され、血清型3、4、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15C、18C、19A、19F、23A、23B、23F、24F、33F、および35B由来の莢膜多糖体がCRM197にコンジュゲート化されている。
別の一実施形態では、混成担体多価肺炎球菌コンジュゲート組成物は、27種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含み、血清型1、3、15B、および22F由来の莢膜多糖体が破傷風トキソイドにコンジュゲート化され、血清型4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15C、18C、19A、19F、23A、23B、23F、24F、33F、および35B由来の莢膜多糖体がCRM197にコンジュゲート化されている。
別の一実施形態では、混成担体多価肺炎球菌コンジュゲート組成物は、27種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含み、血清型3、5、15B、および22F由来の莢膜多糖体が破傷風トキソイドにコンジュゲート化され、血清型1、4、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15C、18C、19A、19F、23A、23B、23F、24F、33F、および35B由来の莢膜多糖体がCRM197にコンジュゲート化されている。
ある特定の実施形態では、多価肺炎球菌コンジュゲート組成物は、26種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含み、各肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートは、異なる血清型の肺炎連鎖球菌由来の莢膜多糖体にコンジュゲート化されたタンパク質担体を含み、肺炎連鎖球菌血清型は、1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35Bから選択される。
ある特定の実施形態では、多価肺炎球菌コンジュゲート組成物は、25種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含み、各肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートは、異なる血清型の肺炎連鎖球菌由来の莢膜多糖体にコンジュゲート化されたタンパク質担体を含み、肺炎連鎖球菌血清型は、1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35Bから選択される。
ある特定の実施形態では、多価肺炎球菌コンジュゲート組成物は、24種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含み、各肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートは、異なる血清型の肺炎連鎖球菌由来の莢膜多糖体にコンジュゲート化されたタンパク質担体を含み、肺炎連鎖球菌血清型は、1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35Bから選択される。
ある特定の実施形態では、多価肺炎球菌コンジュゲート組成物は、23種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含み、各肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートは、異なる血清型の肺炎連鎖球菌由来の莢膜多糖体にコンジュゲート化されたタンパク質担体を含み、肺炎連鎖球菌血清型は、1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35Bから選択される。
ある特定の実施形態では、多価肺炎球菌コンジュゲート組成物は、22種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含み、各肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートは、異なる血清型の肺炎連鎖球菌由来の莢膜多糖体にコンジュゲート化されたタンパク質担体を含み、肺炎連鎖球菌血清型は、1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35Bから選択される。
一部の実施形態では、多価肺炎球菌コンジュゲート組成物は、限定はしないが、リン酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、および水酸化アルミニウムを始めとするアルミニウム系アジュバントなどのアジュバントをさらに含む。
別の一態様は、多価肺炎球菌コンジュゲート組成物のワクチンとしての使用を対象とする。
さらに別の一態様は、多価肺炎球菌コンジュゲート組成物および薬学的に許容される賦形剤を含むワクチンを対象とする。
さらに別の一態様は、ヒトなどの対象において肺炎連鎖球菌感染または疾患を予防する方法であって、予防有効量の多価肺炎球菌コンジュゲート組成物またはそれを含むワクチンを対象に投与することを含む方法を対象とする。
ある特定の実施形態では、対象は、少なくとも50歳であるヒトであり、疾患は、肺炎または侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)である。
他の実施形態では、対象は、少なくとも6週齢であるヒトであり、疾患は、肺炎、侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)、または急性中耳炎(AOM)である。一部の実施形態では、ヒト対象は、6週齢~5歳である。他の実施形態では、ヒト対象は、2~15か月齢または6~17歳である。
ある特定の実施形態では、多価肺炎球菌コンジュゲート組成物またはワクチンは、筋肉内注射によって投与される。ある特定の実施形態では、多価肺炎球菌コンジュゲート組成物またはワクチンは、一連の免疫化の一部として投与される。
さらに別の一態様は、少なくとも1種の多糖体-タンパク質コンジュゲートを含む免疫原性組成物、およびそれを調製する方法であって、少なくとも1種の多糖体-タンパク質コンジュゲートにおける多糖体が、肺炎連鎖球菌血清型15A由来の莢膜多糖体である、免疫原性組成物および方法を対象とする。
さらに別の一態様は、少なくとも1種の多糖体-タンパク質コンジュゲートを含む免疫原性組成物、およびそれを調製する方法であって、少なくとも1種の多糖体-タンパク質コンジュゲートにおける多糖体が、肺炎連鎖球菌血清型15C由来の莢膜多糖体である、免疫原性組成物および方法を対象とする。
さらに別の一態様は、少なくとも1種の多糖体-タンパク質コンジュゲートを含む免疫原性組成物、およびそれを調製する方法であって、少なくとも1種の多糖体-タンパク質コンジュゲートにおける多糖体が、肺炎連鎖球菌血清型23A由来の莢膜多糖体である、免疫原性組成物および方法を対象とする。
さらに別の一態様は、少なくとも1種の多糖体-タンパク質コンジュゲートを含む免疫原性組成物、およびそれを調製する方法であって、少なくとも1種の多糖体-タンパク質コンジュゲートにおける多糖体が、肺炎連鎖球菌血清型23B由来の莢膜多糖体である、免疫原性組成物および方法を対象とする。
さらに別の一態様は、少なくとも1種の多糖体-タンパク質コンジュゲートを含む免疫原性組成物、およびそれを調製する方法であって、少なくとも1種の多糖体-タンパク質コンジュゲートにおける多糖体が、肺炎連鎖球菌血清型24F由来の莢膜多糖体である、免疫原性組成物および方法を対象とする。
さらに別の一態様は、少なくとも1種の多糖体-タンパク質コンジュゲートを含む免疫原性組成物、およびそれを調製する方法であって、少なくとも1種の多糖体-タンパク質コンジュゲートにおける多糖体が、肺炎連鎖球菌血清型35B由来の莢膜多糖体である、免疫原性組成物および方法を対象とする。
肺炎球菌コンジュゲート組成物の前述および他の目的、構成、および利点は、以下の詳細な記述からより明白となる。
定義
本開示をより容易く理解するために、ある特定の用語について、まず以下で定義する。以下の用語および他の用語についての追加の定義が、本明細書の至る所に記載される場合がある。
本明細書および添付の請求項において使用するとき、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈からそうでないことが明らかに規定されない限り、複数の言及を包含する。したがって、たとえば、「a method」への言及は、本文書に記載するような、および/または本開示を読めば当業者に明白となるような1つまたはそれ以上の方法および/または工程などを含む。
投与する:本文書で使用するとき、組成物を対象に「投与する」とは、組成物を対象に与える、適用する、または接触させることを意味する。投与は、たとえば、局所、経口、皮下、筋肉内、腹腔内、静脈内、くも膜下腔内、皮内などのいくつかの経路のいずれかによって実現することができる。
およそ:本文書で使用するとき、該当する1またはそれ以上の値に適用される用語「およそ」または「約」とは、明記された参考値と近似する値を指す。ある特定の実施形態では、用語「およそ」または「約」は、別段明記しない限り、またはそうでないことが文脈から明らかでない限り、いずれの方向(より大きいまたは小さい)においても、明記された参考値に対して25%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、またはより低い%内に収まる値の範囲を指す(そうした数が、考えられる値の100%を超える場合を除く)。
コンジュゲート:本文書において使用され、妥当な文脈から理解されるとき、用語「コンジュゲート」または「糖コンジュゲート」とは、いずれかの共有結合的または非共有結合的バイオコンジュゲーション戦略を使用して担体タンパク質にコンジュゲート化された肺炎連鎖球菌多糖体を指す。
酸化度:本文書で使用するとき、用語「酸化度」(DO)とは、精製またはサイジングされた糖を酸化剤で活性化したときに生じたアルデヒド基あたりの糖繰り返し単位の数を指す。糖の酸化度は、当業者に知られている型通りの方法を使用して求めることができる。
実施形態:本文書で使用するとき、用語「ある特定の実施形態では」、「一部の実施形態では」などは、文脈からそうでないことが明らかに規定されない限り、本開示のすべての態様の実施形態を指す。
賦形剤:本文書で使用するとき、用語「賦形剤」とは、たとえば、所望の稠性または安定化効果を得るまたはそれに寄与するように、組成物中に含めることのできる非治療的薬剤を指す。
混成担体:本文書で使用するとき、混成担体肺炎球菌コンジュゲート組成物とは、2種以上のタイプのタンパク質担体を有する肺炎球菌コンジュゲート組成物を指す。
22価の肺炎球菌コンジュゲート組成物:本文書で使用するとき、用語「22価の肺炎球菌コンジュゲート組成物」または「PCV-22」とは、22種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含むまたはそれからなる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含む組成物を指し、各肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートが、異なる血清型の肺炎連鎖球菌由来の莢膜多糖にコンジュゲート化されたタンパク質担体を含み、肺炎連鎖球菌血清型は、1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35Bから選択される。
23価の肺炎球菌コンジュゲート組成物:本明細書で使用するとき、用語「23価の肺炎球菌コンジュゲート組成物」または「PCV-23」とは、23種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含むまたはそれからなる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含む組成物を指し、各肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートが、異なる血清型の肺炎連鎖球菌由来の莢膜多糖にコンジュゲート化されたタンパク質担体を含み、肺炎連鎖球菌血清型は、1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35Bから選択される。
24価の肺炎球菌コンジュゲート組成物:本文書で使用するとき、用語「24価の肺炎球菌コンジュゲート組成物」または「PCV-24」とは、24種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含むまたはそれからなる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含む組成物を指し、各肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートが、異なる血清型の肺炎連鎖球菌由来の莢膜多糖にコンジュゲート化されたタンパク質担体を含み、肺炎連鎖球菌血清型は、1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35Bから選択される。
25価の肺炎球菌コンジュゲート組成物:本文書で使用するとき、用語「25価の肺炎球菌コンジュゲート組成物」または「PCV-25」とは、25種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含むまたはそれからなる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含む組成物を指し、各肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートが、異なる血清型の肺炎連鎖球菌由来の莢膜多糖にコンジュゲート化されたタンパク質担体を含み、肺炎連鎖球菌血清型は、1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35Bから選択される。
26価の肺炎球菌コンジュゲート組成物:本文書で使用するとき、用語「26価の肺炎球菌コンジュゲート組成物」または「PCV-26」とは、26種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含むまたはそれからなる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含む組成物を指し、各肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートが、異なる血清型の肺炎連鎖球菌由来の莢膜多糖にコンジュゲート化されたタンパク質担体を含み、肺炎連鎖球菌血清型は、1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35Bから選択される。
27価の肺炎球菌コンジュゲート組成物:本文書で使用するとき、用語「27価の肺炎球菌コンジュゲート組成物」または「PCV-27」とは、27種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含むまたはそれからなる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含む組成物を指し、各肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートが、異なる血清型の肺炎連鎖球菌由来の莢膜多糖にコンジュゲート化されたタンパク質担体を含み、肺炎連鎖球菌血清型は、1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35Bである。
分子量:別段指定しない限り、本文書で使用するとき、莢膜糖または莢膜糖-担体タンパク質コンジュゲートの「分子量」という用語は、多角度レーザー光散乱法(MALLS)と組み合わせたサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)によって算出された平均分子量を指す。
多価:本文書で使用するとき、用語「多価」とは、2つ以上の肺炎連鎖球菌血清型由来の肺炎球菌莢膜多糖体を有する肺炎球菌コンジュゲート組成物を指す。
薬学的に許容される賦形剤:本開示において使用できる薬学的に許容される賦形剤は、常套的である。E.W.MartinによるRemington’s Pharmaceutical Sciences、Mack Publishing Co.、ペンシルベニア州イーストン、第15版(1975)は、1種またはそれ以上のワクチンなどの治療用組成物および追加医薬品の薬学的送達に適する組成物および製剤を記載している。適切な医薬賦形剤としては、たとえば、デンプン、グルコース、ラクトース、スクロース、ゼラチン、麦芽、米粉、白亜、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、グリセロールモノステアリン酸エステル、タルク、塩化ナトリウム、乾燥脱脂乳、グリセロール、プロピレン、グリコール、水、エタノールなどが挙げられる。一般に、賦形剤の種類は、用いられる特定の投与方式に応じて決まる。たとえば、非経口製剤は、水、生理食塩水、平衡塩類溶液、緩衝液、デキストロース水溶液、グリセロールなどの、薬学的および生理的に許容される流体を媒体として含む注射液を含むのが普通である。固体組成物(たとえば、粉末、丸剤、錠剤、またはカプセル形態)用には、従来の非毒性固体賦形剤として、たとえば、医薬品グレードのマンニトール、ラクトース、デンプン、またはステアリン酸マグネシウムを挙げることができる。投与される医薬組成物は、生物学的に中立な担体に加えて、湿潤または乳化剤、界面活性剤、保存剤、pH緩衝剤などのような非毒性補助物質、たとえば、酢酸ナトリウムやモノラウリン酸ソルビタンを少量含有してよい。
予防有効量:本文書で定義するとき、用語「予防有効量」または「予防有効用量」とは、肺炎連鎖球菌感染によって引き起こされる1つまたはそれ以上の症状の発症を遅らせる、ならびに/または頻度および/もしくは重症度を低減するのに十分な免疫応答の誘発に必要となる量または用量を指す。
予防:本文書で使用する用語「予防」とは、特定の疾患、障害、または状態(たとえば、肺炎連鎖球菌感染)の疾患出現を回避する、その1つまたはそれ以上の症状の発症を遅らせる、ならびに/またはその頻度および/もしくは重症度を低減することを指す。一部の実施形態では、集団を基盤として予防を評価した結果、特定の疾患、障害、または状態に罹りやすい集団において、疾患、障害、または状態の1つまたはそれ以上の症状の発現、頻度、および/または強度に統計的に有意な低減が認められる場合、薬剤によって、特定の疾患、障害、または状態に対する予防が実現されるとみなされる。
対象:本文書で使用するとき、用語「対象」とは、マウス、ウサギ、およびヒトを含む、いずれかの哺乳動物を意味する。ある特定の実施形態では、対象は、成人、青年、または小児である。一部の実施形態では、用語「個体」または「患者」が使用され、「対象」と交換可能であるものとされる。
開示する実施形態および実施例についての以下の記述は、例示的な性質のものにすぎず、本発明、その適用、または使用を一切限定しないものである。
本出願は、新たな改良された多価肺炎球菌コンジュゲート組成物およびそれを含むワクチンを提供する。実施例において示すとおり、血清型15A、血清型15C、血清型23A、血清型23B、血清型24F、血清型35Bなどの、現存する肺炎球菌ワクチンによってカバーされていない血清型を含む、PCV-27における27の血清型に対して、ロバストな抗体応答が認められた。
肺炎球菌多糖体血清型15A
血清型15A多糖体は、当業者に知られている単離手順(限定はしないが、米国特許出願公開第2006/0228380号で開示されている方法が挙げられる)を使用することにより、細菌から直接取得することができる。加えて、合成プロトコールを使用して、15Aオリゴ糖を生成することもできる。
血清型15A肺炎連鎖球菌株は、確立された培養細胞保存機関(たとえば、Centers for Disease Control and Prevention(ジョージア州アトランタ)のStreptococcal Reference Laboratory)または臨床検体から取得することができる。
細菌細胞は、通常、大豆系培地などの培地で増殖させる。肺炎連鎖球菌血清型15A莢膜多糖体を産生する細菌細胞による発酵の後、細菌細胞を溶解させて、細胞溶解物を生じさせる。次いで、遠心分離、深層濾過、沈殿、限外濾過、活性炭処理、ダイアフィルトレーション、および/またはカラムクロマトグラフィーを始めとする、当業界で知られている精製技術(限定はしないが、米国特許出願公開第2006/0228380号で開示されている方法が挙げられる)を使用して、細胞溶解物から、血清型15A多糖体を単離することができる。
精製された血清型15A多糖体を、担体タンパク質にコンジュゲート化すると、血清型15A多糖体および担体タンパク質を含む少なくとも1種の多糖体-タンパク質コンジュゲートを含む免疫原性組成物ができる。一態様では、15A多糖体-タンパク質コンジュゲートは、
(i)精製された肺炎連鎖球菌血清型15A多糖体を、酸加水分解反応および熱またはマイクロフルイダイザーにかけ、次いで、酸化剤と反応させて、活性化肺炎連鎖球菌血清型15A多糖体を生成する工程;
(ii)場合により、活性化肺炎連鎖球菌血清型15A多糖体および担体タンパク質を凍結乾燥する工程;
(iii)活性化肺炎連鎖球菌血清型15A多糖体および担体タンパク質をジメチルスルホキシド(DMSO)に懸濁させる工程;
(iv)活性化肺炎連鎖球菌血清型15A多糖体および担体タンパク質を還元剤と反応させて、肺炎連鎖球菌血清型15A多糖体-担体タンパク質コンジュゲートを生成する工程;および
(v)肺炎連鎖球菌血清型15A多糖体-担体タンパク質コンジュゲート中の未反応アルデヒドをキャッピングして、担体タンパク質に共有結合連結された肺炎連鎖球菌血清型15A多糖体を含む免疫原性コンジュゲートを製造する工程
を含む方法によって作製することができる。この方法において使用することのできる試薬(たとえば、酸化剤、還元剤、担体タンパク質など)および条件についてのさらなる細目は、後続のセクションおよび実施例の中を含む、本出願における他の箇所で開示する。
活性化血清型15A莢膜多糖体は、たとえば、分子量(MW)および/または酸化度(Do)を始めとする、種々のパラメーターによって特徴付けることができる。
一態様では、たとえば、コンジュゲート化される前に約10~120kDa、50~120kDa、70~120kDa、70~80kDa、70~118kDa、114~118kDa、または約116kDaの分子量を有する活性化血清型15A莢膜多糖体を含めて、活性化肺炎連鎖球菌血清型15A多糖体は、コンジュゲート化される前の分子量が120kDa未満である。上記のいずれの範囲の内にあるいずれの整数も、本開示の実施形態として企図される。
一態様では、肺炎連鎖球菌血清型15A多糖体の分子量が、コンジュゲート化される前に120kDa未満であるとき、約1,000~5,000kDaの多糖体-タンパク質コンジュゲート、たとえば、約1,200~4,000kDa、1,200~1,500kDa、1,200~3,500kDa、1,400~4,000kDa、約1,200kDa、約1,400kDa、または約4,000kDaの多糖体-タンパク質コンジュゲートを生成することができる。上記のいずれの範囲の内にあるいずれの整数も、本開示の実施形態として企図される。
精製された血清型15A多糖体は、酸化剤で活性化された後の酸化度によって特徴付けることもできる。一態様では、活性化血清型15A多糖体は、4~10、4~8、4~5、5~8、または約4などの、1~15の範囲にある酸化度を有する場合がある。
一態様では、約4の酸化レベル(Do)を有する肺炎連鎖球菌血清型15Aの活性化多糖体が、担体タンパク質とコンジュゲート化されて、40%以下、たとえば、5~40%、20~40%、25~40%、20~35%、25~35%、30~35%の遊離多糖体(遊離PS)の含有率を有する血清型15A莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートが得られる。
多糖体は、通常の精製手順の間にサイズがわずかに縮小する場合がある。加えて、本開示において記載するとおり、多糖体は、コンジュゲート化の前にサイジングにかけられる場合もある。上で言及した分子量範囲は、コンジュゲート化される前の、(たとえば、精製、加水分解、および活性化後の)最終のサイジング工程の後の精製多糖体の分子量範囲を指す。
肺炎球菌多糖体血清型15C
血清型15C多糖体は、当業者に知られている単離手順(限定はしないが、米国特許出願公開第2006/0228380号で開示されている方法が挙げられる)を使用することにより、細菌から直接取得することができる。加えて、合成プロトコールを使用して、15Cオリゴ糖を生成することもできる。
血清型15C肺炎連鎖球菌株は、確立された培養細胞保存機関(たとえば、Centers for Disease Control and Prevention(ジョージア州アトランタ)のStreptococcal Reference Laboratory)または臨床検体から取得することができる。別法として、血清型15C多糖体は、通常はアルカリ処理による、血清型15B多糖体の脱O-アセチル化によって得ることもできる。
細菌細胞は、通常、大豆系培地などの培地で増殖させる。肺炎連鎖球菌血清型15C莢膜多糖体を産生する細菌細胞による発酵の後、細菌細胞を溶解させて、細胞溶解物を生じさせる。次いで、遠心分離、深層濾過、沈殿、限外濾過、活性炭処理、ダイアフィルトレーション、および/またはカラムクロマトグラフィーを始めとする、当業界で知られている精製技術(限定はしないが、米国特許出願公開第2006/0228380号で開示されている方法が挙げられる)を使用して、細胞溶解物から、血清型15C多糖体を単離することができる。
精製された血清型15C多糖体を、担体タンパク質にコンジュゲート化すると、血清型15C多糖体および担体タンパク質を含む少なくとも1種の多糖体-タンパク質コンジュゲートを含む免疫原性組成物ができる。一態様では、15C多糖体-タンパク質コンジュゲートは、
(i)精製された肺炎連鎖球菌血清型15C多糖体を酸化剤と反応させて、活性化肺炎連鎖球菌血清型15C多糖体を生成する工程;
(ii)場合により、活性化肺炎連鎖球菌血清型15C多糖体および担体タンパク質を凍結乾燥する工程;
(iii)活性化肺炎連鎖球菌血清型15C多糖体および担体タンパク質をジメチルスルホキシド(DMSO)またはリン酸緩衝液に懸濁させる工程;
(iv)活性化血清型15C多糖体と担体タンパク質の混合物を還元剤と反応させて、血清型15C多糖体-担体タンパク質コンジュゲートを生成する工程;および
(v)血清型15C多糖体-担体タンパク質コンジュゲート中の未反応アルデヒドをキャッピングして、担体タンパク質に共有結合連結された肺炎連鎖球菌血清型15C多糖体を含む免疫原性コンジュゲートを製造する工程
を含む方法によって作製することができる。この方法において使用することのできる試薬(たとえば、酸化剤、還元剤、担体タンパク質など)および条件についてのさらなる細目は、後続のセクションおよび実施例の中を含む、本出願における他の箇所で開示する。
活性化血清型15C莢膜多糖体は、たとえば、分子量(MW)および/または酸化度(Do)を始めとする、種々のパラメーターによって特徴付けることができる。
一態様では、コンジュゲート化される前の活性化肺炎連鎖球菌血清型15C多糖体は、400~800kDa、500~775kDa、470~775kDa、500~770kDa、520~680kDa、510~770kDa、510~550kDa、670~770kDa、または同様の分子量範囲などの、200~1,000kDaの分子量を有する場合がある。上記のいずれの範囲の内にあるいずれの整数も、本開示の実施形態として企図される。
約1,000~10,000kDaの分子量を有する15C多糖体-タンパク質コンジュゲート、たとえば、約2,000~6,000kDa、2,500~5,000kDa、6,000~10,000kDa、または6,200~9,400kDaの15C多糖体-タンパク質コンジュゲートを生成することができる。上記のいずれの範囲の内にあるいずれの整数も、本開示の実施形態として企図される。
精製された血清型15C多糖体は、酸化剤で活性化された後の酸化度によって特徴付けることもできる。一態様では、活性化血清型15C多糖体は、1~40の範囲にある酸化度を有する場合がある。肺炎連鎖球菌血清型15C多糖体に過ヨウ素酸ナトリウムを加えることにより、8~35、15~35、8~20、8~9、9~20、または30~35の酸化度を実現することができる。
一態様では、30~35の酸化レベル(Do)を有する肺炎連鎖球菌血清型15Cの活性化多糖体が、担体タンパク質とコンジュゲート化されて、40%以下、たとえば、5~40%、20~40%、25~40%、20~35%、25~35%、または30~35%の遊離多糖体(遊離PS)の含有率を有する血清型15C莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートが得られる。
多糖体は、通常の精製手順の間にサイズがわずかに縮小する場合がある。加えて、本開示において記載するとおり、多糖体は、コンジュゲート化の前にサイジングにかけられる場合もある。上で言及した分子量範囲は、コンジュゲート化される前の、(たとえば、精製、加水分解、および活性化後の)最終のサイジング工程の後の精製多糖体の分子量範囲を指す。
肺炎球菌多糖体血清型23A
血清型23A多糖体は、当業者に知られている単離手順(限定はしないが、米国特許出願公開第2006/0228380号で開示されている方法が挙げられる)を使用することにより、細菌から直接取得することができる。加えて、合成プロトコールを使用して、23Aオリゴ糖を生成することもできる。
血清型23A肺炎連鎖球菌株は、確立された培養細胞保存機関(たとえば、Centers for Disease Control and Prevention(ジョージア州アトランタ)のStreptococcal Reference Laboratory)または臨床検体から取得することができる。
細菌細胞は、通常、大豆系培地などの培地で増殖させる。肺炎連鎖球菌血清型23A莢膜多糖体を産生する細菌細胞による発酵の後、細菌細胞を溶解させて、細胞溶解物を生じさせる。次いで、遠心分離、深層濾過、沈殿、限外濾過、活性炭処理、ダイアフィルトレーション、および/またはカラムクロマトグラフィーを始めとする、当業界で知られている精製技術(限定はしないが、米国特許出願公開第2006/0228380号で開示されている方法が挙げられる)を使用して、細胞溶解物から、血清型23A多糖体を単離することができる。
精製された血清型23A多糖体を、担体タンパク質にコンジュゲート化すると、血清型23A多糖体および担体タンパク質を含む少なくとも1種の多糖体-タンパク質コンジュゲートを含む免疫原性組成物ができる。一態様では、23A多糖体-タンパク質コンジュゲートは、
(i)精製された肺炎連鎖球菌血清型23Aを酸化剤と反応させて、活性化肺炎連鎖球菌血清型23A多糖体を生成する工程;
(ii)場合により、活性化肺炎連鎖球菌血清型23A多糖体および担体タンパク質を凍結乾燥する工程;
(iii)活性化肺炎連鎖球菌血清型23A多糖体および担体タンパク質をジメチルスルホキシド(DMSO)またはリン酸緩衝液に懸濁させる工程;
(iv)活性化肺炎連鎖球菌血清型23A多糖体と担体タンパク質の混合物を還元剤と反応させて、肺炎連鎖球菌血清型23A多糖体-担体タンパク質コンジュゲートを生成する工程;および
(v)肺炎連鎖球菌血清型23A多糖体-担体タンパク質コンジュゲート中の未反応アルデヒドをキャッピングして、担体タンパク質に共有結合連結された肺炎連鎖球菌血清型23A多糖体を含む免疫原性コンジュゲートを製造する工程
を含む方法によって作製することができる。この方法において使用することのできる試薬(たとえば、酸化剤、還元剤、担体タンパク質など)および条件についてのさらなる細目は、後続のセクションおよび実施例の中を含む、本出願における他の箇所で開示する。
活性化血清型23A莢膜多糖体は、たとえば、分子量(MW)および/または酸化度(Do)を始めとする、種々のパラメーターによって特徴付けることができる。
一態様では、コンジュゲート化される前の活性化肺炎連鎖球菌血清型23A多糖体は、400~650kDa、430~650kDa、470~650kDa、470~570kDa、470~490kDa、または同様の分子量範囲などの、300~700kDaの分子量を有する場合がある。上記のいずれの範囲の内にあるいずれの整数も、本開示の実施形態として企図される。
本文書で開示する方法を使用して、約2,000~7,000kDaの血清型23A多糖体-タンパク質コンジュゲートを生成することができる。血清型23A莢膜多糖-タンパク質コンジュゲートの分子量は、約2,000~4,000kDa、4,000~7,000kDa、4,200~6,700kDa、4,350~6,650kDa、5,000~6,700kDa、約4,300kDa、約5,000kDa、または約6,600kDaになる場合がある。上記のいずれの範囲の内にあるいずれの整数も、本開示の実施形態として企図される。
精製された血清型23A多糖体は、酸化剤で活性化された後の酸化度によって特徴付けることもできる。一態様では、活性化血清型23A多糖体は、6~24、6~18、9~18、6~9、6~10、6~11、または9~11などの、4~25の範囲にある酸化度を有する場合がある。
一態様では、9~11の酸化レベル(Do)を有する肺炎連鎖球菌血清型23Aの活性化多糖体が、担体タンパク質とコンジュゲート化されて、40%以下、たとえば、5~40%、20~40%、25~40%、20~35%、25~35%、または30~35%の遊離多糖体(遊離PS)の含有率を有する血清型23A莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートが得られる。
コンジュゲート化には、DMSOまたはリン酸緩衝液を始めとして、適切ないずれの緩衝液を使用してもよい。DMSOを使用するとき、多糖体の反応濃度は、たとえば、1.0mg/mL~2.5mg/mL、1.0mg/mL~2.0mg/mL、または1.0mg/mL~1.5mg/mLを始めとして、2.5mg/mL以下にすることができる。リン酸緩衝液を使用するとき、多糖体の反応濃度は、たとえば、15mg/mLを始めとして、10~20mg/mLにすることができる。
多糖体は、通常の精製手順の間にサイズがわずかに縮小する場合がある。加えて、本開示において記載するとおり、多糖体は、コンジュゲート化の前にサイジングにかけられる場合もある。
肺炎球菌多糖体血清型23B
血清型23B多糖体は、当業者に知られている単離手順(限定はしないが、米国特許出願公開第2006/0228380号で開示されている方法が挙げられる)を使用することにより、細菌から直接取得することができる。加えて、合成プロトコールを使用して、23Bオリゴ糖を生成することもできる。
血清型23B肺炎連鎖球菌株は、確立された培養細胞保存機関(たとえば、Centers for Disease Control and Prevention(ジョージア州アトランタ)のStreptococcal Reference Laboratory)または臨床検体から取得することができる。
細菌細胞は、通常、大豆系培地などの培地で増殖させる。肺炎連鎖球菌血清型23B莢膜多糖体を産生する細菌細胞による発酵の後、細菌細胞を溶解させて、細胞溶解物を生じさせる。次いで、遠心分離、深層濾過、沈殿、限外濾過、活性炭処理、ダイアフィルトレーション、および/またはカラムクロマトグラフィーを始めとする、当業界で知られている精製技術(限定はしないが、米国特許出願公開第2006/0228380号で開示されている方法が挙げられる)を使用して、細胞溶解物から、血清型23B多糖体を単離することができる。
精製された血清型23B多糖体を、担体タンパク質にコンジュゲート化すると、血清型23B多糖体および担体タンパク質を含む少なくとも1種の多糖体-タンパク質コンジュゲートを含む免疫原性組成物ができる。一態様では、23B多糖体-タンパク質コンジュゲートは、
(i)精製された肺炎連鎖球菌血清型23Bを酸化剤と反応させて、活性化肺炎連鎖球菌血清型23B多糖体を生成する工程;
(ii)場合により、活性化肺炎連鎖球菌血清型23B多糖体および担体タンパク質を凍結乾燥する工程;
(iii)活性化肺炎連鎖球菌血清型23B多糖体および担体タンパク質をジメチルスルホキシド(DMSO)に懸濁させる工程;
(iv)活性化肺炎連鎖球菌血清型23B多糖体と担体タンパク質の混合物を還元剤と反応させて、肺炎連鎖球菌血清型23B多糖体-担体タンパク質コンジュゲートを生成する工程;および
(v)肺炎連鎖球菌血清型23B多糖体-担体タンパク質コンジュゲート中の未反応アルデヒドをキャッピングして、担体タンパク質に共有結合連結された肺炎連鎖球菌血清型23B多糖体を含む免疫原性コンジュゲートを製造する工程
を含む方法によって作製することができる。この方法において使用することのできる試薬(たとえば、酸化剤、還元剤、担体タンパク質など)および条件についてのさらなる細目は、後続のセクションおよび実施例の中を含む、本出願における他の箇所で開示する。
活性化血清型23B莢膜多糖体は、たとえば、分子量(MW)および/または酸化度(Do)を始めとする、種々のパラメーターによって特徴付けることができる。
一態様では、コンジュゲート化される前の活性化肺炎連鎖球菌血清型23B多糖体は、200~700kDa、200~650kDa、300~650kDa、380~640kDa、550~675kDa、200~250kDa、220~230kDa、220~225kDa、または同様の分子量範囲などの、100~800kDaの分子量を有する場合がある。上記のいずれの範囲の内にあるいずれの整数も、本開示の実施形態として企図される。
本文書で開示する方法を使用して、約2,000~7,000kDaの血清型23B多糖体-タンパク質コンジュゲートを生成することができる。血清型23B莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートの分子量は、約2,000~4,000kDa、2,000~5,000、4,000~7,000kDa、2,400~6,800kDa、4,600~6,800kDa、または6,400~6,800kDaの範囲になる場合がある。上記のいずれの範囲の内にあるいずれの整数も、本開示の実施形態として企図される。
精製された血清型23B多糖体は、酸化剤で活性化された後の酸化度によって特徴付けることもできる。一態様では、活性化血清型23B多糖体は、5.4以下の酸化度、たとえば、1~5.4、2~5.4、2.3~5.4、2~3、2.3~2.8の酸化度を有する場合がある。
一態様では、3以下の酸化レベル(Do)を有する(上で論じたとおり)肺炎連鎖球菌血清型23Bの活性化多糖体が、担体タンパク質とコンジュゲート化されて、40%以下、たとえば、5~40%、20~40%、25~40%、20~35%、25~35%、または30~35%の遊離多糖体(遊離PS)の含有率を有する血清型23B莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートが得られる。
多糖体は、通常の精製手順の間にサイズがわずかに縮小する場合がある。加えて、本開示において記載するとおり、多糖体は、コンジュゲート化の前にサイジングにかけられる場合もある。
肺炎球菌多糖体血清型24F
血清型24F多糖体は、当業者に知られている単離手順(限定はしないが、米国特許出願公開第2006/0228380号で開示されている方法が挙げられる)を使用することにより、細菌から直接取得することができる。加えて、合成プロトコールを使用して、24Fオリゴ糖を生成することもできる。
血清型24F肺炎連鎖球菌株は、確立された培養細胞保存機関(たとえば、Centers for Disease Control and Prevention(ジョージア州アトランタ)のStreptococcal Reference Laboratory)または臨床検体から取得することができる。
細菌細胞は、通常、大豆系培地などの培地で増殖させる。肺炎連鎖球菌血清型24F莢膜多糖体を産生する細菌細胞による発酵の後、細菌細胞を溶解させて、細胞溶解物を生じさせる。次いで、遠心分離、深層濾過、沈殿、限外濾過、活性炭処理、ダイアフィルトレーション、および/またはカラムクロマトグラフィーを始めとする、当業界で知られている精製技術(限定はしないが、米国特許出願公開第2006/0228380号で開示されている方法が挙げられる)を使用して、細胞溶解物から、血清型24F多糖体を単離することができる。
精製された血清型24F多糖体を、担体タンパク質にコンジュゲート化すると、血清型24F多糖体および担体タンパク質を含む少なくとも1種の多糖体-タンパク質コンジュゲートを含む免疫原性組成物ができる。一態様では、24F多糖体-タンパク質コンジュゲートは、
(i)精製された肺炎連鎖球菌血清型24F多糖体を、酸加水分解反応またはマイクロフルイダイザーにかけ、次いで、酸化剤と反応させて、活性化肺炎連鎖球菌血清型24F多糖体を生成する工程;
(ii)場合により、活性化肺炎連鎖球菌血清型24F多糖体および担体タンパク質を凍結乾燥する工程;
(iii)活性化肺炎連鎖球菌血清型24F多糖体および担体タンパク質をジメチルスルホキシド(DMSO)またはリン酸緩衝液に懸濁させる工程;
(iv)活性化肺炎連鎖球菌血清型24F多糖体および担体タンパク質を還元剤と反応させて、肺炎連鎖球菌血清型24F多糖体-担体タンパク質コンジュゲートを生成する工程;および
(v)肺炎連鎖球菌血清型24F多糖体-担体タンパク質コンジュゲート中の未反応アルデヒドをキャッピングして、担体タンパク質に共有結合連結された肺炎連鎖球菌血清型24F多糖体を含む免疫原性コンジュゲートを製造する工程
を含む方法によって作製することができる。この方法において使用することのできる試薬(たとえば、酸化剤、還元剤、担体タンパク質など)および条件についてのさらなる細目は、後続のセクションおよび実施例の中を含む、本出願における他の箇所で開示する。
活性化血清型24F莢膜多糖体は、たとえば、分子量(MW)および/または酸化度(Do)を始めとする、種々のパラメーターによって特徴付けることができる。
一態様では、コンジュゲート化される前の活性化肺炎連鎖球菌血清型24F多糖体は、150~350kDa、200~400kDa、200~300kDa、225~275kDa、240~260kDa、245~255kDa、約250kDa、または同様の分子量範囲などの、100~500kDaの分子量を有する場合がある。上記のいずれの範囲の内にあるいずれの整数も、本開示の実施形態として企図される。
本文書で開示する方法を使用して、約1,000~5,000kDaの血清型24F多糖体-タンパク質コンジュゲートを生成することができる。血清型24F莢膜多糖-タンパク質コンジュゲートの分子量は、約1,500~5,000kDa、2,000~4,500、または2,500~3,500kDaの範囲になる場合がある。上記のいずれの範囲の内にあるいずれの整数も、本開示の実施形態として企図される。
精製された血清型24F多糖体は、酸化剤で活性化された後の酸化度によって特徴付けることもできる。一態様では、活性化血清型24F多糖体は、約90~100を始めとして、少なくとも90の酸化度を有する場合がある。
一態様では、少なくとも90の酸化度を有する活性化血清型24F多糖体と担体タンパク質を反応させる工程において、2.0以下のモル当量の還元剤を使用すると、40%以下、たとえば、5~40%、20~40%、25~40%、20~35%、25~35%、または30~35%の遊離糖(遊離PS)を有する血清型24F莢膜多糖-タンパク質コンジュゲートを得ることができる。0.5~1.2、1.0~1.2、または約1.2のモル当量の還元剤が使用される場合がある。
多糖体は、通常の精製手順の間にサイズがわずかに縮小する場合がある。加えて、本開示において記載するとおり、多糖体は、コンジュゲート化の前にサイジングにかけられる場合もある。
肺炎球菌多糖体血清型35B
血清型35B多糖体は、当業者に知られている単離手順(限定はしないが、米国特許出願公開第2006/0228380号で開示されている方法が挙げられる)を使用することにより、細菌から直接取得することができる。加えて、合成プロトコールを使用して、35Bオリゴ糖を生成することもできる。
血清型35B肺炎連鎖球菌株は、確立された培養細胞保存機関(たとえば、Centers for Disease Control and Prevention(ジョージア州アトランタ)のStreptococcal Reference Laboratory)または臨床検体から取得することができる。
細菌細胞は、通常、大豆系培地などの培地で増殖させる。肺炎連鎖球菌血清型35B莢膜多糖体を産生する細菌細胞による発酵の後、細菌細胞を溶解させて、細胞溶解物を生じさせる。次いで、遠心分離、深層濾過、沈殿、限外濾過、活性炭処理、ダイアフィルトレーション、および/またはカラムクロマトグラフィーを始めとする、当業界で知られている精製技術(限定はしないが、米国特許出願公開第2006/0228380号で開示されている方法が挙げられる)を使用して、細胞溶解物から、血清型35B多糖体を単離することができる。
精製された血清型35B多糖体を、担体タンパク質にコンジュゲート化すると、血清型35B多糖体および担体タンパク質を含む少なくとも1種の多糖体-タンパク質コンジュゲートを含む免疫原性組成物ができる。一態様では、35B多糖体-タンパク質コンジュゲートは、
(i)精製された肺炎連鎖球菌血清型35Bを酸化剤と反応させて、活性化肺炎連鎖球菌血清型35B多糖体を生成する工程;
(ii)場合により、活性化肺炎連鎖球菌血清型35B多糖体および担体タンパク質を凍結乾燥する工程;
(iii)活性化肺炎連鎖球菌血清型35B多糖体および担体タンパク質をジメチルスルホキシド(DMSO)またはリン酸緩衝液に懸濁させる工程;
(iv)活性化肺炎連鎖球菌血清型35B多糖体および担体タンパク質を還元剤と反応させて、肺炎連鎖球菌血清型35B多糖体-担体タンパク質コンジュゲートを生成する工程;および
(v)肺炎連鎖球菌血清型35B多糖体-担体タンパク質コンジュゲート中の未反応アルデヒドをキャッピングして、担体タンパク質に共有結合連結された肺炎連鎖球菌血清型35B多糖体を含む免疫原性コンジュゲートを製造する工程
を含む方法によって作製することができる。この方法において使用することのできる試薬(たとえば、酸化剤、還元剤、担体タンパク質など)および条件についてのさらなる細目は、後続のセクションおよび実施例の中を含む、本出願における他の箇所で開示する。
活性化血清型35B莢膜多糖体は、たとえば、分子量(MW)および/または酸化度(Do)を始めとする、種々のパラメーターによって特徴づけることができる。
たとえば、担体タンパク質へのコンジュゲート化の前に、たとえば、高圧ホモジナイゼーションまたは機械的ホモジナイゼーションによって、精製された血清型35B多糖体の大きさを低減できる。一態様では、活性化血清型35B多糖体は、コンジュゲート化の前に10~20,000kDa、10~1,000kDa、10~500kDa、10~300kDa、20~200kDaまたは20~120kDaの分子量を有する。
精製された血清型35B多糖体は、酸化剤で活性化された後の酸化度(Do)によって特徴づけることができる。一態様では、活性化血清型35B多糖体は、1~50、1~45、1~40、1~35、1~30、2~50、2~45、2~40、2~35、2~30、3~40、3~35、3~30、4~40、4~35または4~30の酸化度を有する場合がある。
一態様では、4~30の酸化レベル(Do)を有する肺炎連鎖球菌血清型35Bの活性化多糖体が、担体タンパク質とコンジュゲート化されて、40%以下、たとえば、5~40%、20~40%、25~40%、20~35%、25~35%または30~35%の遊離多糖体(遊離PS)の含有率を有する血清型35B莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートが得られる。
有利な免疫原性特性を有する血清型35B糖コンジュゲートを生成するために、活性化(酸化)、コンジュゲート化および/またはキャッピング工程における以下のプロセスパラメーターのうち1つまたは複数を組み合わせることができる:
・活性化工程において、過ヨウ素酸(たとえば、過ヨウ素酸ナトリウムまたはカリウム)を、血清型35B多糖体1Mあたり0.005~0.5、0.005~0.3、0.005~0.2または0.007~0.15のモル当量と反応させる、
・活性化工程は、酢酸ナトリウム緩衝液または脱イオン水のような水性溶媒中で実施できる、
・活性化工程は、0.1mM~15mMまたは0.1~10mM酢酸ナトリウム緩衝液中で実施できる、
・活性化工程は、pH4~8またはpH4~7.5で実行できる、
・活性化工程において、過ヨウ素酸は、21℃~25℃で処置できる、
・活性化工程において、過ヨウ素酸および血清型35B多糖体は、0.5~50時間または1~25時間反応させることができる、
・活性化工程後、活性化血清型35B多糖体を、たとえば、30kDa MWCO限外濾過フィルターを使用して濃縮できる、
・コンジュゲート化工程において、コンジュゲート化反応における活性化血清型35B多糖体の濃度は、5mg/mL~30mg/mLまたは10mg/mL~20mg/mLである場合がある、
・コンジュゲート化工程では、担体タンパク質および活性化血清型35B多糖体(PR:PS)の最初のローディング比は、1:0.3、1:0.4、1:0.5、1:0.6、1:0.7、1:0.8、1:0.9、1:1、1:1.1、1:1.2、1:1.3、1:1.4、1:1.5、1:1.6、1:1.7、1:1.8、1:1.9、1:2、1:2.1、1:2.2、1:2.3、1:2.4、1:2.5、1:2.6、1:2.7、1:2.8、1:2.9または1:3、好ましくは、1:0.5~2である場合がある、
・コンジュゲート化工程では、使用される還元剤の量は、活性化多糖体1Mあたり0.1~5モルまたは0.5~2当量、好ましくは、活性化糖類1Mあたり0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9もしくは2モル当量、またはより好ましくは、活性化多糖体1Mあたり0.8~1.6モル当量の還元剤である場合がある、
・コンジュゲート化工程では、温度は、20℃~45℃、30℃~40℃、35~40℃または37±2℃である場合がある、
・コンジュゲート化工程では、pHは、5.5~8.5、5.5~7.5または6~7.5である場合がある、
・コンジュゲート化工程において、担体タンパク質および活性化血清型35B多糖体を、還元剤と1~70時間または40~60時間反応させることができる、
・コンジュゲート化工程後、血清型35B糖コンジュゲートの収率は、少なくとも20%、30%、40%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%または90%である場合がある、
・キャッピング工程において、水素化ホウ素ナトリウムを、活性化血清型35B多糖体1Mあたり1~3もしくは1.5~2.5モル当量または活性化多糖体1Mあたり1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9もしくは3モル当量の水素化ホウ素ナトリウムのような活性化血清型35B多糖体1Mあたり0.5~5モル当量で処置できる、
・キャッピング工程において、温度は、10~40℃、15~30℃、20~26℃または23±2℃である場合がある、
・キャッピング工程において、反応時間は、0.5~10時間または2~8時間である場合がある、ならびに/あるいは
・キャッピング工程後に、血清型35B糖コンジュゲートを、たとえば、100kDa MWCO限外濾過フィルターを使用して濃縮できる。
例示的一実施形態では、血清型35B糖コンジュゲートを生成する方法は、以下の工程:
(i)単離された血清型35B多糖体を、酢酸ナトリウム緩衝液(NaOAc、pH4.5~pH6.0)またはDW(脱イオン水)で希釈する工程;
(ii)血清型35B多糖体を0.005~0.5モル当量の過ヨウ素酸ナトリウムと反応させて活性化血清型35B多糖体を製造する工程;
(iii)活性化血清型35B多糖体を精製し、次いで、凍害防御物質と混合する工程;
(iv)活性化血清型35Bおよび担体タンパク質をそれぞれ凍結乾燥する工程;
(v)活性化血清型35B多糖体および担体タンパク質をDMSOまたはリン酸緩衝液に再懸濁させる工程;
(vi)再懸濁した活性化血清型35B多糖体を担体タンパク質と混合し、シアノ水素化ホウ素ナトリウムと反応させて血清型35B多糖体-担体タンパク質コンジュゲートを生成する工程;
(vii)血清型35B多糖体-担体タンパク質コンジュゲート中の未反応アルデヒドを水素化ホウ素ナトリウムを用いてキャッピングする工程;ならびに
(viii)担体タンパク質に共有結合連結された肺炎連鎖球菌血清型35B多糖体を含む免疫原性コンジュゲートを得る工程
を含む。
別の例示的実施形態では、血清型35B糖コンジュゲートを生成する方法は、以下の工程:
(i)単離された血清型35B多糖体を酢酸ナトリウム緩衝液(NaOAc、pH4.5~pH6.0)またはDW(脱イオン水)を用いて希釈する工程;
(ii)血清型35B多糖体を0.005~0.5モル当量の過ヨウ素酸ナトリウムと反応させて、活性化血清型35B多糖体を製造する工程;
(iii)活性化血清型35B多糖体を精製する工程;
(iv)活性化血清型35B多糖体を担体タンパク質と混合し、続いて、同時に凍結乾燥する工程;
(v)同時に凍結乾燥された活性化血清型35B多糖体および担体タンパク質をDMSOまたはリン酸緩衝液に再懸濁させる工程;
(vi)シアノ水素化ホウ素ナトリウムと反応させて血清型35B多糖体-担体タンパク質コンジュゲートを生成する工程;
(vii)血清型35B多糖体-担体タンパク質コンジュゲート中の未反応アルデヒドを、水素化ホウ素ナトリウムを用いてキャッピングする工程;および
(viii)担体タンパク質に共有結合連結された肺炎連鎖球菌血清型35B多糖体を含む免疫原性コンジュゲートを得る工程
を含む。
肺炎球菌多糖体血清型22F
活性化血清型22F莢膜多糖体は、たとえば、酸化剤で活性化された後の酸化度(Do)を始めとする、種々のパラメーターによって特徴づけることができる。ある特定の実施形態では、活性化血清型22F多糖体は、20~100、20~80、20~60、20~50、20~40、20~35、25~100、25~50、25~35、28~32または29~31のDoを有する場合がある。上記のいずれの範囲の内にあるいずれの整数も、本開示の実施形態として企図される。
血清型22F多糖体-タンパク質コンジュゲートは、たとえば、コンジュゲート化後のタンパク質対多糖体(PS/PR)比、遊離糖(遊離PS)、MSD%または分子量(MALLS)を始めとする、種々のパラメーターによって特徴づけることができる。ある特定の実施形態では、22F莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲート(たとえば、22F-TT)のPS/PR比は、0.2~1.5、0.2~0.5、0.3~0.4、0.6~1.0、0.7~0.9または0.6~0.8である場合がある。ある特定の実施形態では、22F莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲート(たとえば、22F-TT)は、40%以下、たとえば、2~40%、2~20%、2~10%、5~30%、10~25%、15~25%、17~21%または約19%の遊離PSを有する。ある特定の実施形態では、血清型22F莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲート(たとえば、22F-TT)は、5~60%、5~10%、5~50%、10~50%、25~50%、40~50%、42~46%または約44%のMSD(%)を有する。ある特定の実施形態では、22F莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲート(たとえば、22F-TT)の分子量は、約1,000~6,000kDa、2,000~5,000kDa、2,500~4,000kDa、3,000~3,500kDaまたは3,000~3,100kDaの範囲である場合がある。上記のいずれの範囲の内にあるいずれの整数も、本開示の実施形態として企図される。
血清型22Fの上記のパラメーターのいずれも、記載されるように組み合わせることができる。たとえば、ある特定の実施形態では、血清型22F多糖体-タンパク質コンジュゲートを作製するために使用される活性化血清型22F多糖体は、約29~31のDoを有し、約1:1のタンパク質(TT)対多糖体の反応比を有する。ある特定の実施形態では、最終コンジュゲートにおける多糖体/担体タンパク質比(PS/PR)は約0.6~0.8であり、遊離PSは約17~21%であり、MSD%は約42~46%であり、場合により、MALLSによる約3,000~3,100kDaの分子量を有する。
肺炎球菌多糖体血清型15B
活性化血清型15B莢膜多糖体は、たとえば、酸化剤で活性化された後の酸化度(Do)を始めとする、種々のパラメーターによって特徴づけることができる。ある特定の実施形態では、活性化血清型15B多糖体は、1~15、5~10、6~8または約7の酸化度を有する場合がある。上記のいずれの範囲の内にあるいずれの整数も、本開示の実施形態として企図される。
血清型15B多糖体-タンパク質コンジュゲートは、たとえば、コンジュゲート化後のタンパク質対多糖体(PS/PR)比、遊離糖(遊離PS)、MSD%または分子量(MALLS)を始めとする、種々のパラメーターによって特徴づけることができる。ある特定の実施形態では、15B莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲート(たとえば、15B-TT)のPS/PR比は、0.2~1.5、0.2~0.5、0.3~0.4、0.6~1.0、0.7~0.9または0.8~1.0である場合がある。ある特定の実施形態では、15B莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲート(たとえば、15B-TT)は、30%以下、たとえば、2~30%、2~20%、2~10%、5~10%、8~10%または約9%の遊離PSを有する。ある特定の実施形態では、血清型15B莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲート(たとえば、15B-TT)は、50~90%、60~85%、65~80%、70~80%、74~78%または約76%のMSD(%)を有する。ある特定の実施形態では、15B莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲート(たとえば、15B-TT)の分子量は、約2,000~15,000kDa、10,000~15,000kDa、2,000~10,000kDa、3,000~7,500kDa、4,000~6,000kDa、5,000~6,000kDaまたは5,500~5,600kDaの範囲である場合がある。上記のいずれの範囲の内にあるいずれの整数も、本開示の実施形態として企図される。
血清型15Bの上記のパラメーターのいずれも記載されるように組み合わせることができる。たとえば、ある特定の実施形態では、血清型15B多糖体-タンパク質コンジュゲートを作製するために使用される活性化血清型15B多糖体は、約7.0のDoを有し、約1.25:1のタンパク質(TT)対多糖体の反応比を有する。ある特定の実施形態では、最終コンジュゲートにおける多糖体/担体タンパク質比(PS/PR)は約0.8~1.0であり、遊離PSは約8~10%であり、MSD%は約74~78%であり、場合により、MALLSによる約5,500~5,600の分子量を有する。
肺炎球菌多糖体血清型19A
活性化血清型19A莢膜多糖体は、たとえば、酸化剤で活性化された後の酸化度(Do)を始めとする、種々のパラメーターによって特徴づけることができる。ある特定の実施形態では、活性化血清型19A多糖体は、20~40、30~40、35~40、30~35、20~30、22~28、24~28、25~30または25~27の酸化度を有する場合がある。上記のいずれの範囲の内にあるいずれの整数も、本開示の実施形態として企図される。
血清型19A多糖体-タンパク質コンジュゲートは、たとえば、コンジュゲート化後のタンパク質対多糖体(PS/PR)比、遊離糖(遊離PS)、MSD(%)または分子量(MALLS)を始めとする、種々のパラメーターによって特徴づけることができる。ある特定の実施形態では、19A莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲート(たとえば、19A-CRM197)のPS/PR比は、0.2~1.5、0.2~0.5、0.3~0.4、0.6~1.0、0.7~0.9または0.6~0.8である場合がある。ある特定の実施形態では、19A莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲート(たとえば、19A-CRM197)は、50%以下、たとえば、10~40%、15~40%、20~40%、25~40%、25~35%、30~40%、30~35%、32~34%または約33%の遊離PSを有する。ある特定の実施形態では、血清型19A莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲート(たとえば、19A-CRM197)は、35~70%、40~50%、50~70%、60~70%、63~68%または約65%のMSD(%)を有する。ある特定の実施形態では、血清型19A莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲート(たとえば、19A-CRM197)の分子量は、約2,000~8,000kDa、3,500~7,000kDa、4,500~6,500kDa、5,000~6,500kDaまたは5,250~6,250kDaの範囲である場合がある。上記のいずれの範囲の内にあるいずれの整数も、本開示の実施形態として企図される。
血清型19Aの上記のパラメーターのいずれも、記載されるように組み合わせることができる。たとえば、ある特定の実施形態では、血清型19A多糖体-タンパク質コンジュゲートを作製するために使用される活性化血清型19A多糖体は、約25~27のDoを有し、約1:1のタンパク質(CRM197)対多糖体の反応比を有する。またある特定の実施形態では、最終コンジュゲートにおける多糖体/担体タンパク質比(PS/PR)は約0.7であり、遊離PSは約30~35%であり、MSD%は約63~68%であり、場合により、MALLSによる約5,250~6,250の分子量を有する。
肺炎球菌多糖体血清型19F
活性化血清型19F莢膜多糖体は、たとえば、酸化剤で活性化された後の酸化度(Do)を始めとする、種々のパラメーターによって特徴づけることができる。ある特定の実施形態では、活性化血清型19F多糖体は、20~50、30~50、40~50、25~35、20~30、22~28、25~30、23~27または24~26の酸化度を有する場合がある。上記のいずれの範囲の内にあるいずれの整数も、本開示の実施形態として企図される。
血清型19F多糖体-タンパク質コンジュゲートは、たとえば、コンジュゲート化後のタンパク質対多糖体(PS/PR)比、MSD(%)または遊離糖(遊離PS)を始めとする、種々のパラメーターによって特徴づけることができる。ある特定の実施形態では、19F莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲート(たとえば、19F-CRM197)のPS/PR比は、0.2~1.5、0.2~0.5、0.3~0.4、0.6~1.0、0.7~0.9または0.6~0.8である場合がある。ある特定の実施形態では、血清型19F莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲート(たとえば、19F-CRM197)は、25~80%、35~75%、40~60%、70~80%、75~80%または約77%のMSD(%)を有する。ある特定の実施形態では、血清型19F莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲート(たとえば、19F-CRM197)は、30%以下、たとえば、2~30%、2~20%、2~10%、2~9%、3~7%、4~6%または約5%の遊離PSを有する。
血清型19Fの上記のパラメーターのいずれも、記載されるように組み合わせることができる。たとえば、ある特定の実施形態では、血清型19F多糖体-タンパク質コンジュゲートを作製するために使用される活性化血清型19F多糖体は、約24~26のDoを有し、約1.5:1のタンパク質(CRM197)対多糖体の反応比を有する。またある特定の実施形態では、最終コンジュゲートにおける多糖体/担体タンパク質比(PS/PR)は約0.7であり、遊離PSは約4~6%であり、MSD%は約75~80%である。
肺炎球菌多糖体血清型4
血清型4多糖体-タンパク質コンジュゲートは、たとえば、コンジュゲート化後のタンパク質対多糖体(PS/PR)比、遊離糖(遊離PS)、MSD(%)または分子量(MALLS)を始めとする、種々のパラメーターによって特徴づけることができる。ある特定の実施形態では、4莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲート(たとえば、4-CRM197)のPS/PR比は、0.2~1.5、0.8~1.1、0.8~1.3、0.9~1.1または約1.0である場合がある。ある特定の実施形態では、血清型4莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲート(たとえば、4-CRM197)は、40%以下、たとえば、5~30%、15~35%、5~15%、7~13%、9~11%または約10%の遊離PSを有する。ある特定の実施形態では、血清型4莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲート(たとえば、4-CRM197)は、40~80%、45~75%、45~55%、60~75%または70~75%のMSD(%)を有する。ある特定の実施形態では、血清型4莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲート(たとえば、4-CRM197)の分子量は、約500~2,500kDa、500~1,000kDa、1,000~2,000kDa、1,500~2,000kDa、1,800~2,000kDaまたは1,850~1,950kDaの範囲である場合がある。上記のいずれの範囲の内にあるいずれの整数も、本開示の実施形態として企図される。
血清型4の上記のパラメーターのいずれも、記載されるように組み合わせることができる。たとえば、ある特定の実施形態では、血清型4多糖体-タンパク質コンジュゲートを作製するために使用される活性化血清型4多糖体は、約1.4のDoを有し、約1.25:1のタンパク質(CRM197)対多糖体の反応比を有する。またある特定の実施形態では、最終コンジュゲートにおける多糖体/担体タンパク質比(PS/PR)は約1.0であり、遊離PSは約9~11%であり、MSD%は約70~75%であり、場合により、MALLSによる約1,850~1,950の分子量を有する。
肺炎球菌多糖体血清型9V
血清型9V多糖体-タンパク質コンジュゲートは、たとえば、コンジュゲート化後のタンパク質対多糖体(PS/PR)比、遊離糖(遊離PS)、MSD(%)または分子量(MALLS)を始めとする、種々のパラメーターによって特徴づけることができる。ある特定の実施形態では、9V莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲート(たとえば、9V-CRM197)のPS/PR比は、0.2~1.5、0.2~0.5、0.3~0.4、0.8~1.3、1.0~1.2または約1.1である場合がある。ある特定の実施形態では、血清型9V莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲート(たとえば、9V-CRM197)は、35%以下、たとえば、10~35%、20~35%、5~15%、7~13%、9~11%または約10%の遊離PSを有する。ある特定の実施形態では、血清型9V莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲート(たとえば、9V-CRM197)は、40~80%、45~75%、45~60%、50~65%、55~65、57~61%または約59%のMSD(%)を有する。ある特定の実施形態では、血清型9V莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲート(たとえば、(9V-CRM197)の分子量は、約500~2,000kDa、500~1,500kDa、1,000~2,000kDa、1,000~1,500kDa、1,000~1,200kDaまたは1,100~1,200kDaの範囲である場合がある。上記のいずれの範囲の内にあるいずれの整数も、本開示の実施形態として企図される。
血清型9Vの上記のパラメーターのいずれも、記載されるように組み合わせることができる。たとえば、ある特定の実施形態では、血清型9V多糖体-タンパク質コンジュゲートを作製するために使用される活性化血清型9V多糖体は、約7.4のDoを有し、約1.25:1のタンパク質(CRM197)対多糖体の反応比を有する。またある特定の実施形態では、最終コンジュゲートにおける多糖体/担体タンパク質比(PS/PR)は約1.1であり、遊離PSは約9~11%であり、MSD%は約57~61%であり、場合により、MALLSによる約1,100~1,200の分子量を有する。
多価肺炎球菌コンジュゲート組成物およびその作製方法
本開示は、異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含み、各肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートが、異なる血清型の肺炎連鎖球菌由来の莢膜多糖体にコンジュゲート化されたタンパク質担体を含む多価肺炎球菌コンジュゲート組成物を提供する。多価肺炎球菌コンジュゲート組成物の種々の態様および実施形態をここに記載する。
一態様では、多価肺炎球菌コンジュゲート組成物は、22~27種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含むまたはそれからなる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含み、各肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートが、異なる血清型の肺炎連鎖球菌由来の莢膜多糖体にコンジュゲート化されたタンパク質担体を含み、肺炎連鎖球菌血清型は、1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35Bから選択される。
一態様では、多価肺炎球菌コンジュゲート組成物は、27種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含むまたはそれからなる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含み、各肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートが、異なる血清型の肺炎連鎖球菌由来の莢膜多糖体にコンジュゲート化されたタンパク質担体を含み、肺炎連鎖球菌血清型は、1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35Bである。この多価肺炎球菌コンジュゲート組成物を、PCV-27とも呼ぶ。
一態様では、多価肺炎球菌コンジュゲート組成物は、26種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含むまたはそれからなる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含み、各肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートが、異なる血清型の肺炎連鎖球菌由来の莢膜多糖体にコンジュゲート化されたタンパク質担体を含み、肺炎連鎖球菌血清型は、1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35Bから選択される。この多価肺炎球菌コンジュゲート組成物を、PCV-26とも呼ぶ。PCV-26のある特定の実施形態では、肺炎連鎖球菌血清型の少なくとも1つが、35Bである。PCV-26のある特定の実施形態では、肺炎連鎖球菌血清型は、1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、および35B、ならびに15A、15C、23A、23B、および24Fから選択される4つの血清型を含むまたはそれからなる。たとえば、PCV-26は、26種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含みうる、またはそれからなりうる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含み、各肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートが、異なる血清型の肺炎連鎖球菌由来の莢膜多糖体にコンジュゲート化されたタンパク質担体を含み、肺炎連鎖球菌血清型は、
a)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、35B、15A、15C、23A、および23B;
b)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、35B、15A、15C、23A、および24F;
c)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、35B、15A、15C、23B、および24F;
d)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、35B、15A、23A、23B、および24F;または
e)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、35B、15C、23A、23B、および24F
である。
一態様では、多価肺炎球菌コンジュゲート組成物は、25種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含むまたはそれからなる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含み、各肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートが、異なる血清型の肺炎連鎖球菌由来の莢膜多糖体にコンジュゲート化されたタンパク質担体を含み、肺炎連鎖球菌血清型は、1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35Bから選択される。この多価肺炎球菌コンジュゲート組成物を、PCV-25とも呼ぶ。PCV-25のある特定の実施形態では、肺炎連鎖球菌血清型の少なくとも1つが、35Bである。PCV-25のある特定の実施形態では、肺炎連鎖球菌血清型は、1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、および35B、ならびに15A、15C、23A、23B、および24Fから選択される3つの血清型を含むまたはそれからなる。たとえば、PCV-25は、25種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含みうる、またはそれからなりうる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含み、各肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートが、異なる血清型の肺炎連鎖球菌由来の莢膜多糖体にコンジュゲート化されたタンパク質担体を含み、肺炎連鎖球菌血清型は、
a)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、35B、15A、15C、および23A;
b)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、35B、15A、15C、および23B;
c)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、35B、15A、15C、および24F;
d)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、35B、15A、23A、および23B;
e)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、35B、15A、23A、および24F;
f)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、35B、15A、23B、および24F;
g)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、35B、15C、23A、および23B;
h)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、35B、15C、23A、および24F;
i)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、35B、15C、23B、および24F;または
j)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、35B、23A、23B、および24F
である。
一態様では、多価肺炎球菌コンジュゲート組成物は、24種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含むまたはそれからなる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含み、各肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートが、異なる血清型の肺炎連鎖球菌由来の莢膜多糖体にコンジュゲート化されたタンパク質担体を含み、肺炎連鎖球菌血清型は、1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35Bから選択される。この多価肺炎球菌コンジュゲート組成物を、PCV-24とも呼ぶ。PCV-24のある特定の実施形態では、肺炎連鎖球菌血清型の少なくとも1つが、35Bである。PCV-24のある特定の実施形態では、肺炎連鎖球菌血清型は、1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、および35B、ならびに15A、15C、23A、23B、および24Fから選択される2つの血清型を含むまたはそれからなる。たとえば、PCV-24は、24種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含みうる、またはそれからなりうる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含み、各肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートが、異なる血清型の肺炎連鎖球菌由来の莢膜多糖体にコンジュゲート化されたタンパク質担体を含み、肺炎連鎖球菌血清型は、
a)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、35B、15A、および15C;
b)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、35B、15A、および23A;
c)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、35B、15A、および23B;
d)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、35B、15A、および24F;
e)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、35B、15C、および23A;
f)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、35B、15C、および23B;
g)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、35B、15C、および24F;
h)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、35B、23A、および23B;
i)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、35B、23A、および24F;または
j)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、35B、23B、および24F
である。
一態様では、多価肺炎球菌コンジュゲート組成物は、23種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含むまたはそれからなる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含み、各肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートが、異なる血清型の肺炎連鎖球菌由来の莢膜多糖体にコンジュゲート化されたタンパク質担体を含み、肺炎連鎖球菌血清型は、1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35Bから選択される。この多価肺炎球菌コンジュゲート組成物を、PCV-23とも呼ぶ。PCV-23のある特定の実施形態では、肺炎連鎖球菌血清型の少なくとも1つが、35Bである。PCV-23のある特定の実施形態では、肺炎連鎖球菌血清型は、1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、および35B、ならびに15A、15C、23A、23B、および24Fから選択される1つの血清型を含むまたはそれからなる。たとえば、PCV-23は、23種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含みうる、またはそれからなりうる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含み、各肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートが、異なる血清型の肺炎連鎖球菌由来の莢膜多糖体にコンジュゲート化されたタンパク質担体を含み、肺炎連鎖球菌血清型は、
a)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、35B、および15A;
b)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、35B、および15C;
c)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、35B、および23A;
d)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、35B、および23B;または
e)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、35B、および24F
である。
一態様では、多価肺炎球菌コンジュゲート組成物は、22種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含むまたはそれからなる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含み、各肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートが、異なる血清型の肺炎連鎖球菌由来の莢膜多糖体にコンジュゲート化されたタンパク質担体を含み、肺炎連鎖球菌血清型は、1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35Bから選択される。この多価肺炎球菌コンジュゲート組成物を、PCV-22とも呼ぶ。たとえば、PCV-22は、22種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含みうる、またはそれからなりうる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含み、各肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートが、異なる血清型の肺炎連鎖球菌由来の莢膜多糖体にコンジュゲート化されたタンパク質担体を含み、肺炎連鎖球菌血清型は、
a)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、および15A;
b)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、および15C;
c)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、および23A;
d)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、および23B;
e)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、および24F;または
f)1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、および35B
である。
PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、およびPCV-27実施形態は、血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35B以外の、該当する肺炎連鎖球菌血清型を含んでもよい。たとえば、ある特定の実施形態では、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27は、肺炎連鎖球菌血清型2、12A、16F、17F、20A、20B、20F、31、45、および46の1つまたはそれ以上をさらに含む。ある特定の実施形態では、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27は、肺炎連鎖球菌血清型6C、6D、7B、7C、18B、21、22A、24B、27、28A、34、35F、38、および39の1つまたはそれ以上をさらに含む。他の該当する肺炎連鎖球菌血清型が、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27のいずれか1つに加えられる場合もある。
PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27の肺炎連鎖球菌血清型の1つまたはそれ以上を、血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35B以外の、該当する1つまたはそれ以上の肺炎連鎖球菌血清型と入れ替えることも可能である。たとえば、ある特定の実施形態では、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27における、血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35Bの1つまたはそれ以上が、肺炎連鎖球菌血清型2、12A、14、16F、20A、20B、20F、31、45、および46の1つまたはそれ以上と入れ替えられる。ある特定の実施形態では、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27における、血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35Bの1つまたはそれ以上が、肺炎連鎖球菌血清型6C、6D、7B、7C、18B、21、22A、24B、27、28A、34、35F、38、および39の1つまたはそれ以上と入れ替えられる。PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27のいずれか1つにおける、血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35Bの1つまたはそれ以上を、他の該当する肺炎連鎖球菌血清型を使用して入れ替えてもよい。
担体タンパク質
多糖体-タンパク質コンジュゲートでは、ワクチン、担体タンパク質は、多糖体抗原にコンジュゲート化されて糖コンジュゲートを形成する。担体タンパク質は、多糖体抗原に対する免疫応答(たとえば、抗体応答)を増強するのに役立つ。担体タンパク質は、標準コンジュゲート化手順を使用する肺炎球菌多糖体とのコンジュゲート化に適したものでなくてはならない。
糖コンジュゲートにおいて使用できる担体タンパク質として、限定はしないが、DT(ジフテリアトキソイド)、TT(破傷風トキソイド)、TTの断片C、CRM197(野生型ジフテリア毒素の免疫学的特性を保持するジフテリア毒素の遺伝的に誘導された非毒性変異体)、他の遺伝的に誘導されたジフテリア毒素バリアント(たとえば、CRM176、CRM228、CRM45(Uchidaら(1973)J. Biol. Chem. 218:3838~3844)、CRM9、CRM102、CRM103またはCRM107;ならびにNicholls and Youle in Genetically Engineered Toxins、Ed:Frankel、Marcel Dekker Inc(1992)によって記載された他の突然変異;米国特許第4,709,017号および第4,950,740号に開示されたGlu-148の欠失もしくはAsp、GlnもしくはSerへの突然変異および/またはAla158の欠失もしくはGlyへの突然変異および他の突然変異;米国特許第5,917,017号および第6,455,673号に開示されたLys516、Lys526、Phe530および/またはLys534のうち少なくとも1つまたは複数の残基の突然変異および他の突然変異;または米国特許第5,843,711号に開示された断片、いくつかの方法で解毒されたply、たとえば、dPLY-GMBS(WO2004/081515、WO2006/032499)またはdPLY-formolを始めとする肺炎球菌ニューモリシン(ply)(Kuoら(1995) Infect Immun 63:2706~2713)、PhtA、PhtB、PhtD、PhtEを始めとするPhtX(PhtA、PhtB、PhtDまたはPhtEの配列は、WO00/37105およびWO00/39299に開示されている)およびPhtタンパク質の融合物、たとえば、PhtDE融合物、PhtBE融合物、Pht A-E(WO01/98334、WO03/054007、WO2009/000826)、ナイセリア・メニンギティディス(Neisseria meningitidis)血清群B(EP0372501)から普通抽出されるOMPC(髄膜炎菌性外膜タンパク質)、PorB(N.メニンギティディスから)、PD(インフルエンザ菌(Haemophilus influenza)タンパク質D;たとえば、EP0594610Bを参照されたい)またはその免疫学的機能的等価物、合成ペプチド(EP0378881、EPO427347)、熱ショックタンパク質(WO93/17712、WO94/03208)、百日咳タンパク質(WO98/58668、EPO471177)、サイトカイン、リンホカイン、増殖因子またはホルモン(WO91/01146)、N19タンパク質(Baraldoiら(2004) Infect Immun 72:4884~4887)肺炎球菌表面タンパク質PspA(WO02/091998)、鉄取り込みタンパク質(WO01/72337)、クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)の毒素AまたはB(WO00/61761)、トランスフェリン結合タンパク質、肺炎球菌接着タンパク質(PsaA)、組換え緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)外毒素A(特に、その非毒性突然変異体(グルタミン酸553に置換を有する外毒素Aのような(Douglasら(1987) J. Bacteriol. 169(11):4967~4971))のような種々の病原体由来抗原に由来する複数のヒトCD4+T細胞エピトープを含む人工タンパク質(Falugiら(2001) Eur J Immunol 31:3816~3824)が挙げられる。オボアルブミン、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)、ウシ血清アルブミン(BSA)またはツベルクリンの精製されたタンパク質誘導体(PPD)のような他のタンパク質も担体タンパク質として使用できる。他の適切な担体タンパク質として、不活性化細菌毒素、たとえば、コレラトキソイド(たとえば、WO2004/083251に記載されるような)、大腸菌(Escherichia coli)LT、大腸菌STおよび緑膿菌由来の外毒素Aが挙げられ、その免疫学的機能的等価物も本発明において担体タンパク質として使用できる。担体タンパク質の各々が本明細書において言及される場合には、それらはその免疫学的機能的等価物を包含すると理解される。
ある特定の実施形態では、糖コンジュゲートの担体タンパク質は、TT(TTの断片Cを含む)、DT(CRM197のようなDTバリアントおよび上記で論じられる他のものを含む)、PD、PhtX、PhtD、PhtDE融合物(特に、WO01/98334およびWO03/054007において開示されるもの)、解毒されたニューモリシン、PorB、N19タンパク質、PspA、OMPC、クロストリジウム・ディフィシルの毒素AまたはBおよびPsaAからなる群から選択される。本明細書において担体タンパク質の各々が言及される場合には、それらはその免疫学的機能的等価物を包含すると理解される。たとえば、限定はしないが、上記で論じられるものを含む免疫学的機能的等価物であるDT突然変異体も、DTが本明細書において言及される場合に含まれるということは当業者には理解されるであろう。
ある特定の実施形態では、糖コンジュゲートの担体タンパク質は、DT(ジフテリアトキソイド)、CRM197、TT(破傷風トキソイド)、TTの断片CおよびPD(インフルエンザ菌のタンパク質D)からなる群から選択される。
一実施形態では、本発明の糖コンジュゲートの担体タンパク質は、DT(ジフテリアトキソイド)である場合がある。天然に存在するまたは野生型ジフテリア毒素は、American Type Culture Collection(ATCC)を含む、種々の公的供給源から入手可能な毒素産生株から得ることができる。本明細書で使用される場合、DT(ジフテリアトキソイド)という用語は、その機能的等価物として機能するすべてのDTバリアントを含むものとする。このようなDT突然変異体として、たとえば、CRM176、CRM228、CRM45、CRM9、CRM102、CRM103またはCRM107;野生型DTと比較したGlu148のAspへの突然変異または欠失(米国特許第4,709,017号に開示される);米国特許第4,709,017および第4,950,740号に開示されるGlu148の欠失もしくはAspへの突然変異、Ala158の欠失もしくはGlyへの突然変異;米国特許第5,917,017号に開示されたLys516、Lys526、Phe530およびLys534からなる群から選択される少なくとも1つまたは複数の残基の突然変異ならびに米国特許第6,455,673号に開示されたGlu148、Glu349、Lys516または/およびPhe530の突然変異;米国特許第5,843,711号においてなどが挙げられるがそれに限定されない。一実施形態では、単離された莢膜糖類は、CRM197タンパク質にコンジュゲート化される。CRM197タンパク質は、野生型ジフテリア毒素の免疫学的特性を保持するジフテリア毒素の非毒性形態である。CRM197は、毒素産生性コリネファージ(corynephage)ベータのニトロソグアニジン突然変異誘発によって作出された無毒のファージβ197tox-に感染したコリネバクテリウム・ジフテリエ(Corynebacterium diphtheriae)によって産生される(Uchidaら(1971) Nature New Biology 233:8~11)。CRM197タンパク質は、ジフテリア毒素と同一分子量を有するが、構造遺伝子中の単一塩基変化(グアニンからアデニンへ)によって異なる。この単一塩基変化は、成熟タンパク質におけるアミノ酸置換(グルタミン酸のグリシンとの)を引き起こし、ジフテリア毒素の毒性特性を排除する。CRM197タンパク質は、糖の安全で有効なT細胞依存性担体である。CRM197およびその生成についてのさらなる詳細は、たとえば、全体を参照によって本明細書に組み入れる米国特許第5,614,382号において見出すことができる。
別の実施形態では、糖コンジュゲートの担体タンパク質は、TT(破傷風トキソイド)である。破傷風トキソイドは、破傷風菌(Clostridium tetani)によって引き起こされる破傷風(または開口障害)に対する大規模免疫化のために世界中で製造され、使用されている。破傷風トキソイドはまた、単一で、ならびにジフテリアおよび/または百日咳ワクチンと組み合わせての両方で使用される。本タンパク質、破傷風菌毒素は、一般に破傷風菌の培養物から得られる。破傷風菌毒素は、約150kDaのタンパク質であり、ジスルフィド結合によって連結される2つのサブユニット(約100kDaおよび約50kDa)からなる。毒素は、通常、ホルムアルデヒドを用いて解毒され、硫酸アンモニウム沈殿(たとえば、Levin and Stone、J. Immunol.、67:235~242(1951);W.H.O. Manual for the Production and Control of Vaccines: Tetanus Toxoid、1977(BLG/UNDP/77.2 Rev.I.)を参照されたい)またはたとえば、WO1996/025425において開示されるようなクロマトグラフィー技術のような公知の方法を使用して培養濾液から精製できる。破傷風菌毒素はまた、組換え遺伝的手段によって不活性化される場合もある。
別の実施形態では、糖コンジュゲートの担体タンパク質は、PD(インフルエンザ菌のタンパク質D;たとえば、EP0594610Bを参照されたい)である場合もある。
ある特定の実施形態では、単一担体タンパク質は、多価肺炎球菌コンジュゲート組成物中で使用される。ある特定の実施形態では、1種に留まらないタンパク質担体が使用される(「混成担体」)。これらの混成担体実施形態では、2、3、4、5、6、7、8、9種またはそれより多い担体タンパク質を使用できる。通常、混成担体実施形態は、2種の担体タンパク質を含む。たとえば、ある特定の実施形態では、ある特定の莢膜多糖体は、第1のタンパク質担体にコンジュゲート化され、残りの莢膜多糖体が、第2のタンパク質担体に取り付けられる。
一態様では、第1のタンパク質担体がCRM197であり、第2のタンパク質担体が破傷風トキソイドである。ある特定の実施形態では、莢膜多糖体のうちの2種が破傷風トキソイドにコンジュゲート化され、残りの莢膜多糖体がCRM197にコンジュゲート化されている。ある特定の実施形態では、破傷風トキソイドにコンジュゲート化される2種の莢膜多糖体は、血清型1、3、および5からなる群から選択される。ある特定の実施形態では、莢膜多糖体のうちの4種が破傷風トキソイドにコンジュゲート化され、残りの莢膜多糖体がCRM197にコンジュゲート化されている。ある特定の実施形態では、破傷風トキソイドにコンジュゲート化される4種の莢膜多糖体は、血清型1、3、5、15B、および22Fからなる群から選択される。ある特定の実施形態では、破傷風トキソイドにコンジュゲート化される4種の莢膜多糖体は、血清型1、5、15B、および22F;血清型1、3、15B、および22F;または血清型3、5、15B、および22Fである。
PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27の一部の実施形態では、血清型1および5由来の莢膜多糖体が破傷風トキソイドにコンジュゲート化され、残りの血清型由来の莢膜多糖体がCRM197にコンジュゲート化されている。PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27の別の一実施形態では、血清型1および3由来の莢膜多糖体が破傷風トキソイドにコンジュゲート化され、残りの莢膜多糖体がCRM197にコンジュゲート化されている。PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27の別の一実施形態では、血清型3および5由来の莢膜多糖体が破傷風トキソイドにコンジュゲート化され、残りの莢膜多糖体がCRM197にコンジュゲート化されている。PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27の別の一実施形態では、血清型1、5、15B、および22F由来の莢膜多糖体が破傷風トキソイドにコンジュゲート化され、残りの莢膜多糖体がCRM197にコンジュゲート化されている。PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27の別の一実施形態では、血清型1、3、15B、および22F由来の莢膜多糖体が破傷風トキソイドにコンジュゲート化され、残りの莢膜多糖体がCRM197にコンジュゲート化されている。PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27の別の一実施形態では、血清型3、5、15B、および22F由来の莢膜多糖体が破傷風トキソイドにコンジュゲート化され、残りの莢膜多糖体がCRM197にコンジュゲート化されている。
血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35B由来の莢膜多糖体を含む、本文書に記載の組成物およびワクチンにおいて使用される肺炎球菌莢膜多糖体は、たとえば、WO2006/110381、WO2008/118752、WO2006/110352、ならびに米国特許出願公開第2006/0228380号、第2006/0228381号、第2007/0184071号、第2007/0184072号、第2007/0231340号、第2008/0102498号、および第2008/0286838号で開示されているものを始めとする、当業者に知られている標準技術を含めて、利用可能ないずれかの技術を使用して、肺炎連鎖球菌から調製することができ、これら文献すべての全体を参照によって組み入れる。たとえば、各肺炎球菌莢膜多糖体血清型を、培養培地(たとえば、大豆系培地)で増殖させることができる。細胞を溶解させ、溶解物から、遠心分離、沈殿、限外濾過、および/またはカラムクロマトグラフィーによって、個々の多糖体を精製することができる。加えて、合成プロトコールを使用して、肺炎球菌莢膜オリゴ糖を生成することもできる。
肺炎連鎖球菌の莢膜多糖体は、8個までの糖残基を含みうる繰り返しオリゴ糖単位を含む。莢膜糖抗原は、全長多糖体になる場合もあり、またはサイズが縮小化される場合もある(たとえば、単一のオリゴ糖単位になる、または繰り返しオリゴ糖単位の本来の長さの糖鎖より短くなる)。莢膜多糖体のサイズは、当業界で知られている種々の方法、たとえば、酸加水分解処理、過酸化水素処理、高圧ホモジナイザーによるサイジング後に場合により過酸化水素処理してオリゴ糖断片を生じさせるもの、または微小流体化(microfluidization)によって縮小化することができる。ある特定の実施形態では、精製された莢膜多糖体を酸化剤と反応させて活性化莢膜多糖体を生成する前に、精製された莢膜多糖体が、酸加水分解処理や微小流体化などのサイジング工程にかけられて、そのサイズの縮小化がなされる。ある特定の実施形態では、莢膜多糖体は、精製された莢膜多糖体を酸化剤と反応させて活性化莢膜多糖体を生成する前に、酸加水分解処理や微小流体化などのサイジング工程にかけられない。
血清型それぞれの肺炎球菌コンジュゲートは、各血清型の莢膜多糖体を担体タンパク質にコンジュゲート化することによって製造することができる。異なる肺炎球菌コンジュゲートは、単一投与量製剤を始めとする組成物に製剤化することができる。
莢膜多糖体の活性化
多糖体-タンパク質コンジュゲートを製造するには、各肺炎球菌血清型から調製された莢膜多糖体を、莢膜多糖体が担体タンパク質と反応しうるように、化学的に活性化させることができる。活性化させたなら、各莢膜多糖体を担体タンパク質に個別にコンジュゲート化して、糖コンジュゲートにすることができる。多糖体の化学的な活性化および後続の担体タンパク質へのコンジュゲート化は、従来の方法によって実現することができる。
たとえば、莢膜多糖体の末端にあるビシナルヒドロキシル基を、たとえば、米国特許第4,365,170号、第4,673,574号、および第4,902,506号において開示されているように、(過ヨウ素酸ナトリウム、過ヨウ素酸カリウム、または過ヨウ素酸を始めとする)ペルヨーデートなどの酸化剤によって酸化させてアルデヒド基にすることができ、これら文献の全体を参照によって組み入れる。ペルヨーデートは、炭水化物のビシナルヒドロキシル基をランダムに酸化させて反応性アルデヒド基とし、C-C結合の切断を引き起こす。用語「ペルヨーデート(periodate)」は、過ヨウ素酸イオン(periodate)および過ヨウ素酸(periodic acid)の両方を包含する。この用語はまた、メタ過ヨウ素酸イオン(IO4-)およびオルト過ヨウ素酸イオン(IO 5-)の両方を包含する。用語「ペルヨーデート」は、過ヨウ素酸ナトリウムおよび過ヨウ素酸カリウムを始めとする、過ヨウ素酸イオンの種々の塩も包含する。ある特定の実施形態では、多糖体は、メタ過ヨウ素酸ナトリウムの存在下で酸化させることができる。
ある特定の実施形態では、ペルヨーデートは、多糖体1μgあたり約0.03~0.17μgの量で使用することができる。ある特定の実施形態では、ペルヨーデートは、多糖体1μgあたり約0.025~0.18μgまたは約0.02~0.19μgの量で使用することができる。糖は、上記範囲内で、所望されるとおりに活性化しうる。範囲外では、効果が不十分になる場合がある。
多糖体を1-シアノ-4-ジメチルアミノピリジニウムテトラフルオロボレート(CDAP)で活性化させて、シアン酸エステルとしてもよい。活性化された多糖体は、次いで、担体タンパク質上のアミノ基に、直接またはスペーサーもしくはリンカーを介して、つなげられる。
たとえば、スペーサーをシスタミンまたはシステアミンとすると、チオール化多糖体を得ることができ、チオール化多糖体は、マレイミド活性化担体タンパク質(たとえば、N-[γ-マレイミドブチリルオキシ]スクシンイミドエステル(GMBS)を使用)と、またはハロアセチル化担体タンパク質(たとえば、ヨードアセトイミド、ブロモ酢酸N-スクシンイミジル(SBA、SIB)、N-スクシンイミジル(4-ヨードアセチル)アミノベンゾエート(SlAB)、スルホスクシンイミジル(4-ヨードアセチル)アミノベンゾエート(スルホ-SIAB)、ヨード酢酸N-スクシンイミジル(SIA)、もしくはスクシンイミジル3-[ブロモアセトアミド]プロプリオネート(SBAP)を使用)と反応させた後に得られるチオエーテル結合によって、担体につなぐことができる。(場合によりCDAP化学反応によって生成された)シアン酸エステルを、ヘキサンジアミンまたはアジピン酸ジヒドラジド(AOH)と結合させ、アミノ誘導体化された糖を、カルボジイミド(たとえば、EDACまたはEDC)化学を使用して、担体タンパク質に、タンパク質担体上のカルボキシル基を介してコンジュゲート化することが好ましい。このようなコンジュゲートは、たとえば、WO93/15760、WO95/08348、およびWO96/129094に記載されており、これら文献すべての全体を参照によって組み入れる。
活性化工程の後、活性化莢膜多糖体は、活性化多糖体を担体タンパク質と混合する前に、場合により凍結乾燥される。活性化多糖体および担体タンパク質は、別々に凍結乾燥してもよいし、または互いを合わせ、次いで凍結乾燥してもよい。
活性化莢膜多糖体は、糖などのいずれかの凍害防御物質の存在下で凍結乾燥することができる。たとえば、糖は、限定はしないが、スクロース、トレハロース、ラフィノース、スタキオース、メレチトース、デキストラン、マンニトール、ラクチトール、およびpalatinitから選択される場合がある。ある特定の実施形態では、糖は、スクロースである。凍結乾燥された多糖体は、次いで、コンジュゲート化反応の前に、溶媒に再懸濁される。凍結乾燥された活性化莢膜多糖体を、担体タンパク質を含む溶液と混合することができる。別法としては、同時に凍結乾燥された多糖体および担体タンパク質を、コンジュゲート化反応の前に、溶媒に再懸濁する。
活性化莢膜多糖体の担体タンパク質へのコンジュゲート化
活性化莢膜多糖体と担体タンパク質のコンジュゲート化は、たとえば、米国特許出願公開第2006/0228380号、第2007/0231340号、第2007/0184071号、および第2007/0184072号、WO2006/110381、WO2008/079653、ならびにWO2008/143709号に記載されているように、たとえば、還元的アミノ化によって実現することができ、これら文献すべての全体を参照によって組み入れる。たとえば、活性化莢膜多糖体および担体タンパク質を還元剤と反応させて、コンジュゲートとすることができる。適切である還元剤としては、水素化ホウ素塩、たとえば、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、ボラン-ピリジン、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素交換樹脂が挙げられる。還元反応の終わりに、未反応アルデヒド基がコンジュゲートに残存している場合がある。未反応アルデヒド基は、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)などの、適切なキャッピング剤を使用してキャッピングすることができる。一実施形態では、還元反応は、水性溶媒中で実施される。別の一実施形態では、非プロトン性溶媒中で反応が実施される。一実施形態では、還元反応は、DMSO(ジメチルスルホキシド)またはDMF(ジメチルホルムアミド)溶媒中で実施される。考えられる他の還元剤として、限定はしないが、アミン-ボラン、たとえば、ピリジン-ボラン、2-ピコリン-ボラン、2,6-ジボラン-メタノール、ジメチルアミン-ボラン、t-BuMeiPrN-BH3、ベンジルアミン-BH3、5-エチル-2-メチルピリジン-ボラン(PEMB)が挙げられる。
活性化莢膜多糖体は、担体タンパク質に直接、またはスペーサーもしくはリンカー、たとえば二官能性リンカーを使用して間接的にコンジュゲート化される場合がある。リンカーは、場合により、ヘテロ二官能性またはホモ二官能性であり、たとえば、反応性アミノ基と反応性カルボン酸基、2つの反応性アミノ基、または2つの反応性カルボン酸基を有する。
コンジュゲート化に適する他の技術では、たとえば、国際特許出願公開第WO98/42721号に記載されているとおり、カルボジイミド、ヒドラジド、活性エステル、ノルボラン、p-ニトロ安息香酸、N-ヒドロキシスクシンイミド、S-NHS、EDC、TSTUが使用され、この文献の全体を参照によって組み入れる。コンジュゲート化には、糖の遊離ヒドロキシル基を1,1’-カルボニルジイミダゾール(CDI)と反応させた後(Bethellら(1979) J.Biol.Chem.254:2572~2574、Hearnら(1981) J.Chromatogr.218:509~518を参照されたい)、タンパク質と反応させてカルバメート結合を作ることにより生成されうるカルボニルリンカーが関与する場合がある。これは、芳香族末端を還元して第一級ヒドロキシル基とし、場合により、第一級ヒドロキシル基を保護/脱保護し、第一級ヒドロキシル基をCDIと反応させてCDIカルバメート中間体を生成し、CDIカルバメート中間体をタンパク質上のアミノ基と結合させるものでよい。
肺炎球菌コンジュゲートワクチンについての、多糖体の担体タンパク質に対する比は、通常は0.3~3.0(w/w)の範囲にあるが、血清型によってばらつく場合がある。比は、タンパク質および多糖体の存在量の単独での測定、または当業界で知られている、比が直接測定できる方法のいずれかによって求めることができる。H NMR分光法、または二重モニタリングを用いたSEC-HPLC-UV/RI(たとえば、それぞれ、全材料およびタンパク質含有量についての、屈折率およびUV)を始めとする方法によって、コンジュゲートのサイズ分布にかけての糖/タンパク質比をプロファイルすることができ、SEC-HPLC-MALLSまたはMALDI-TOF-MSによっても同様である。
そうして得られた多糖体-タンパク質コンジュゲートは、様々な方法によって精製および富化することができる。そうした方法には、濃縮/ダイアフィルトレーション、カラムクロマトグラフィー、および深層濾過が含まれる。精製された多糖体-タンパク質コンジュゲートを合わせて、ワクチンとして使用することのできる多価肺炎球菌コンジュゲート組成物が製剤される。
製剤
ワクチン組成物の製剤は、業界で受け入れられている方法を使用して実現することができる。ワクチン組成物は、その意図された投与経路と適合するように製剤される。個々の肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを、生理的に許容される媒体と一緒に製剤して、組成物を調製することができる。そのような媒体の例としては、限定はしないが、水、緩衝食塩水、ポリオール(たとえば、グリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコール)、およびデキストロース溶液が挙げられる。
一部の実施形態では、多価肺炎球菌コンジュゲート組成物は、アジュバントをさらに含む。本文書で使用するとき、「アジュバント」とは、抗原に対する免疫応答を非特異的に増強する物質または媒体を指す。アジュバントとして、限定はしないが、以下のものを挙げることができる:
(1)アルミニウム塩(アラム)、たとえば、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、ヒドロキシリン酸硫酸アルミニウムなど;
(2)(ムラミルペプチド(以下で定義する)や細菌細胞壁成分などの他の特定の免疫刺激薬を含むまたは含まない)水中油エマルション製剤、たとえば、(a)Model110Yマイクロフルイダイザー(Microfluidics、マサチューセッツ州ニュートン)などのマイクロフルイダイザーを使用してサブミクロン粒子に製剤された、5%のスクアレン、0.5%のTween80、および0.5%のSpan85を含有する(場合により、必須ではないが、種々の量のMTP-PE(以下を参照)を含有する)MF59(WO90/14837)、(b)サブミクロンエマルションに微小流体化された、または粒径がより大きいエマルションを生じるようにボルテックス撹拌された、10%のスクアレン、0.4%のTween80、5%のプルロニックブロックポリマー(pluronic-blocked polymer)L121、およびthr-MDP(以下を参照)を含有する、SAF、ならびに(c)2%のスクアレン、0.2%のTween80、ならびに米国特許第4,912,094号に記載されている3-O-脱アセチル化モノホスホリルリピドA(MPL(商標))(Corixa)、トレハロースジミコレート(TDM)、および細胞壁骨格(CWS)、好ましくは、MPL+CWS(Detox(商標))からなる群からの1種またはそれ以上の細菌細胞壁成分を含有する、Ribi(商標)アジュバント系(RAS)(Corixa、モンタナ州ハミルトン);
(3)サポニンアジュバント、たとえば、QuilAやSTIMULON(商標)QS-21(Antigenics、マサチューセッツ州フレーミングハム)(米国特許第5,057,540号)、またはこれから生成された粒子、たとえば、ISCOM(免疫刺激複合体);
(4)細菌リポ多糖、合成リピドA類似体、たとえば、Corixaから入手可能であり、米国特許第6,113,918号に記載されている、リン酸アミノアルキルグルコサミン化合物(AGP)またはその誘導体もしくは類似体;このようなAGPの1つは、529としても知られる(以前はRC529として知られた)2-[(R)-3-テトラデカノイルオキシテトラデカノイルアミノ]エチル2-デオキシ-4-0-ホスホノ-3-0-[(R)-3-テトラデカノイルオキシテトラデカノイ]-2-[(R)-3-テトラデカノイルオキシテトラデカノイルアミノ]-b-D-グルコピラノシドであり、水溶液形態または安定なエマルションとして製剤されている、
(5)合成ポリヌクレオチド、たとえば、CpGモチーフを含んでいるオリゴヌクレオチド(米国特許第6,207,646号);
(6)サイトカイン、たとえば、インターロイキン(たとえば、IL-1、IL-2、IL-4、IL-5、IL-6、IL-7、IL-12、IL-15、IL-18など)、インターフェロン(たとえば、ガンマインターフェロン)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)、マクロファージコロニー刺激因子(M-CSF)、腫瘍壊死因子(TNF)、共刺激分子B7-1およびB7-2など;
(7)細菌ADPリボシル化毒素の無毒化突然変異体、たとえば、WO00/18434(WO02/098368およびWO02/098369も参照されたい)によれば、たとえば、アミノ酸29位にあるグルタミン酸が別のアミノ酸、好ましくは、ヒスチジンで置き換えられている、野生型または突然変異体形態のコレラ毒素(CT)、百日咳毒素(PT)、または大腸菌熱不安定性毒素(LT)、特に、LT-K63、LT-R72、CT-S109、PT-K9/G129(たとえば、WO93/13302およびWO92/19265を参照されたい);ならびに
(8)補体成分、たとえば、補体成分C3dの三量体;
(9)生体分子、たとえば、脂質や共刺激分子。例となる生物学的アジュバントには、AS04、IL-2、RANTES、GM-CSF、TNF-α、IFN-γ、G-CSF、LFA-3、CD72、B7-1、B7-2、OX-40L、および41BBLが含まれる。
ムラミルペプチドには、限定はしないが、N-アセチル-ムラミル-L-トレオニル-D-イソグルタミン(thr-MDP)、N-アセチル-ノルムラミル-L-アラニン-2-(1’-2’ジパルミトイル-sn-グリセロ-3-ヒドロキシホスホリルオキシ)エチルアミン(MTP-PE)などが含まれる。
アジュバントは、組成物中のコンジュゲートの量および価に従って適切に選択される。一部の実施形態では、アジュバントは、アルミニウム系アジュバントである。アルミニウム系アジュバントを使用する場合、アルミニウム元素を主体とした組成物中のアルミニウム元素は、0.01mg/mL~1mg/mLを構成するように加えることができる。通常、0.5mlの単一ワクチン用量が、アルミニウム系アジュバント約0.1mg~2.5mgを含有するように製剤される。他の実施形態では、0.5mlの単一ワクチン用量が、0.1mg~2mg、0.1mg~1mg、0.1mg~0.5mg、0.1mg~0.2mg、0.125mg~2.5mg、0.125mg~0.5mg、0.125mg~0.2mg、または0.125~0.25mgの間のアルミニウム系アジュバントを含有するように製剤される。ある特定の実施形態では、0.5mlの単一ワクチン用量が、アルミニウム系アジュバント約0.125mg~約0.250mgを含有するように製剤される。ある特定の実施形態では、0.5mlの単一ワクチン用量が、アルミニウム系アジュバント約0.125mgを含有するように製剤される。ある特定の実施形態では、0.5mlの単一ワクチン用量が、アルミニウム系アジュバント約0.250mgを含有するように製剤される。
特定の実施形態では、アジュバントは、リン酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、および水酸化アルミニウムからなる群から選択される。
特定の実施形態では、アジュバントは、リン酸アルミニウムである。
一部の実施形態では、組成物は、肺炎連鎖球菌の感染に備えたワクチンとして使用するためのものである。
肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質担体コンジュゲートの特徴付け
ある特定の実施形態では、多糖体-タンパク質担体コンジュゲートは、100~10,000kDaの分子量を有する場合がある。ある特定の実施形態では、コンジュゲートは、200~9,000kDaの分子量を有する。ある特定の実施形態では、コンジュゲートは、300~8,000kDaの分子量を有する。ある特定の実施形態では、コンジュゲートは、400~7,000kDaの分子量を有する。ある特定の実施形態では、コンジュゲートは、500~6,000kDaの分子量を有する。ある特定の実施形態では、コンジュゲートは、600~5,000kDaの分子量を有する。ある特定の実施形態では、コンジュゲートは、500~4,000kDaの分子量を有する。上記のいずれの範囲の内にあるいずれの整数も、本開示の実施形態として企図される。
分子量が上記範囲内にあるとき、コンジュゲートは、高い収率で安定して生成しうる。また、遊離多糖体の割合も減らすことができる。加えて、上記分子量範囲内では、優れた免疫原性を得ることができる。
個々の多糖体-タンパク質コンジュゲートを精製した後、それらを配合して、本開示の免疫原性組成物が製剤される。
本開示の血清型の糖-タンパク質コンジュゲートは、多糖体のタンパク質担体に対する比(多糖体の量/タンパク質担体の量、w/w)によって特徴付けることができる。
ある特定の実施形態では、各血清型についての多糖体-タンパク質担体コンジュゲートにおける多糖体のタンパク質担体に対する比(w/w)は、0.5~2.5、0.4~2.3、0.3~2.1、0.24~2、0.2~1.8、0.18~1.6、0.16~1.4、0.14~1.2、0.12~1、0.1~1、0.4~1.3、0.5~1、または0.7~0.9(たとえば、約0.7、約0.8、約0.9、約1.0、約1.1、約1.2、約1.3、約1.4、約1.5、約1.6、約1.7、約1.8、約1.9、約2.0、約2.1、約2.2、約2.3、約2.4、または約2.5)である。
多糖体のタンパク質担体に対する比が上記範囲内にあるとき、コンジュゲートは、高い収率で安定して生成しうる。また、遊離多糖体の割合も減らすことができる。加えて、上記範囲内では、優れた免疫原性を得ることができ、他の血清型による干渉なく、コンジュゲートを安定に保つことができる。
本開示のコンジュゲートおよび免疫原性組成物は、タンパク質担体に共有結合的にコンジュゲート化されていないが、それにもかかわらず、多糖体-タンパク質担体コンジュゲート組成物中に存在する、遊離多糖体を含有する場合がある。遊離多糖体は、多糖体-タンパク質担体コンジュゲートと非共有結合性に関連する(すなわち、多糖体-タンパク質担体コンジュゲートに非共有結合的に結合する、吸着される、または閉じ込められるもしくは捕らえられる)場合がある。
ある特定の実施形態では、多糖体-タンパク質担体コンジュゲートは、各血清型の遊離多糖体を、各血清型の多糖体の総量を基準として、約60%、約50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、または15%未満しか含有しない。ある特定の実施形態では、各血清型の多糖体-タンパク質担体コンジュゲートは、各血清型の遊離多糖体を、各血清型の多糖体の総量を基準として、約60%未満しか含有しない。ある特定の実施形態では、各血清型の多糖体-タンパク質担体コンジュゲートは、各血清型の遊離多糖体を、各血清型の多糖体の総量を基準として、約50%未満しか含有しない。ある特定の実施形態では、各血清型の多糖体-タンパク質担体コンジュゲートは、各血清型の遊離多糖体を、各血清型の多糖体の総量を基準として、約40%未満しか含有しない。ある特定の実施形態では、各血清型の多糖体-タンパク質担体コンジュゲートは、各血清型の遊離多糖体を、各血清型の多糖体の総量を基準として、約30%未満しか含有しない。ある特定の実施形態では、各血清型の多糖体-タンパク質担体コンジュゲートは、各血清型の遊離多糖体を、各血清型の多糖体の総量を基準として、約25%未満しか含有しない。ある特定の実施形態では、各血清型の多糖体-タンパク質担体コンジュゲートは、各血清型の遊離多糖体を、各血清型の多糖体の総量を基準として、約20%未満しか含有しない。ある特定の実施形態では、各血清型の多糖体-タンパク質担体コンジュゲートは、各血清型の遊離多糖体を、各血清型の多糖体の総量を基準として、約15%未満しか含有しない。ある特定の実施形態では、各血清型の多糖体-タンパク質担体コンジュゲートは、各血清型の遊離多糖体を、各血清型の多糖体の総量を基準として、約10%未満しか含有しない。
各血清型の多糖体-タンパク質担体コンジュゲートは、その分子サイズ分布(K)によって特徴付けることもできる。サイズ排除クロマトグラフィー媒体(CL-4B;架橋アガロースビーズ、4%)を使用して、コンジュゲートの相対的な分子サイズ分布を明らかにすることができる。重力式カラムにおいてサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)を使用して、コンジュゲートの分子サイズ分布がプロファイルされる。媒体にある孔から排除された大きい分子は、小さい分子より速やかに溶離される。画分収集装置を使用して、カラム溶出液が収集される。画分は、糖アッセイによる比色試験にかけられる。Kを求めるために、カラムを較正して、分子が完全に排除される画分(V;K=0)および最大滞留に相当する画分(V;K=1)が定められる。特定のサンプル属性を満たす画分(V)は、式K=(V-V)/(V-V)によってKに関連付けられる。
ある特定の実施形態では、各血清型の多糖体-タンパク質担体コンジュゲートの少なくとも15%が、CL-4Bカラムにおいて、0.3以下のKを示しうる。
ある特定の実施形態では、各血清型の多糖体-タンパク質担体コンジュゲートの少なくとも20%が、CL-4Bカラムにおいて、0.3以下のKを示しうる。ある特定の実施形態では、各血清型の多糖体-タンパク質担体コンジュゲートの少なくとも15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、または90%が、CL-4Bカラムにおいて、0.3以下のKを示しうる。ある特定の実施形態では、各血清型の多糖体-タンパク質担体コンジュゲートの少なくとも60%が、CL-4Bカラムにおいて、0.3以下のKを示しうる。ある特定の実施形態では、各血清型の多糖体-タンパク質担体コンジュゲートの少なくとも50~80%が、CL-4Bカラムにおいて、0.3以下のKを示しうる。ある特定の実施形態では、各血清型の多糖体-タンパク質担体コンジュゲートの少なくとも65~80%が、CL-4Bカラムにおいて、0.3以下のKを示しうる。ある特定の実施形態では、各血清型の糖-タンパク質コンジュゲートの少なくとも15~60%が、CL-4Bカラムにおいて、0.3以下のKdを示しうる。
予防的方法および使用
一態様では、本開示は、多価肺炎球菌コンジュゲート組成物(たとえば、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27)および薬学的に許容される賦形剤を含むワクチンを提供する。一部の実施形態では、薬学的に許容される賦形剤は、少なくとも、コハク酸緩衝液などの緩衝液、塩化ナトリウムなどの塩、および/またはポリオキシエチレンソルビタンエステル(たとえば、ポリソルベート80)などの界面活性剤を含む。
一部の実施形態では、ワクチンは、肺炎連鎖球菌感染によって引き起こされる疾患に備えて、ヒト対象において防御免疫応答を誘発する。
さらなる態様によれば、本開示は、肺炎連鎖球菌感染または疾患を予防する方法であって、ヒト対象に、予防有効量の多価肺炎球菌コンジュゲート組成物(たとえば、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、もしくはPCV-27)またはそれを含むワクチンを投与することを含む方法を提供する。多価肺炎球菌コンジュゲート組成物(たとえば、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、もしくはPCV-27)またはそれを含むワクチンは、以下でさらに詳細に記載するとおり、たとえば、全身または粘膜経路によるものを始めとする、いずれかの経路によって投与することができる。
ある特定の実施形態では、ヒト対象は、高齢の対象であり、疾患は、肺炎または侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)である。ある特定の実施形態では、高齢の対象は、少なくとも50歳である。他の実施形態では、高齢の対象は、少なくとも55歳である。さらに他の実施形態では、高齢の対象は、少なくとも60歳である。
他の実施形態では、ヒト対象は、小児であり、疾患は、肺炎、侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)、または急性中耳炎(AOM)である。ある特定の実施形態では、小児は、0~2歳である。他の実施形態では、小児は、2~15か月齢である。
さらに別の一実施形態では、ヒト対象は、6週齢~17歳であり、疾患は、肺炎、侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)、または急性中耳炎(AOM)である。ある特定の実施形態では、ヒト対象は、6週齢~5歳である。他の実施形態では、ヒト対象は、5~17歳である。
各ワクチン用量中のコンジュゲートの量または混成担体多価肺炎球菌コンジュゲート組成物の予防有効量は、重大な有害作用なく予防をもたらす量として選択することができる。そのような量は、肺炎球菌血清型に応じて様々となりうる。一般に、各用量が、多糖体約0.1μg~約100μg、詳細には、約0.1~10μg、より詳細には、約1μg~約5μgを含む場合がある。特定のワクチンに最適な成分量は、対象における適正な免疫応答の観察を含む標準の研究によって見極めることができる。たとえば、ヒト対象のワクチン接種のための量が、動物での試験結果から推定されて決定される場合がある。加えて、用量が経験的に決められる場合もある。
一部の実施形態では、ワクチンまたは多価肺炎球菌コンジュゲート組成物(たとえば、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27)は、各莢膜多糖約1μg~約5μg;担体タンパク質(たとえば、CRM197)約20μg~約85μg;および場合により、約0.1mg~約0.5mgの元素としてのアルミニウムアジュバントを含有するように製剤された単一の0.5ml用量とすることができる。一部の実施形態では、ワクチンまたは多価肺炎球菌コンジュゲート組成物(たとえば、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27)は、約4μg~約5μgの量で存在する血清型6Bおよび場合により血清型3以外は、各莢膜多糖体約2μg~約2.5μg;タンパク質担体(たとえば、CRM197)約40μg~約75μg;および場合により、約0.1mg~約0.25mgの元素としてのアルミニウムアジュバントを含有するように製剤された単一の0.5ml用量とすることができる。
一部の実施形態では、ワクチンまたは混成担体多価肺炎球菌コンジュゲート組成物(たとえば、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27)は、各莢膜多糖約1μg~約5μg;第1の担体タンパク質(たとえば、TT)約1μg~約30μg;第2の担体タンパク質(たとえば、CRM197)約20μg~約100μg;および場合により、約0.1mg~約0.5mgの元素としてのアルミニウムアジュバントを含有するように製剤された単一の0.5ml用量とすることができる。
一部の実施形態では、ワクチンまたは混成担体多価肺炎球菌コンジュゲート組成物(たとえば、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27)は、約4μg~約5μgの量で存在する血清型6Bおよび場合により血清型3以外は、各莢膜多糖体約2μg~約2.5μg;第1の担体タンパク質(たとえば、TT)約2μg~約25μg;第2の担体タンパク質(たとえば、CRM197)約40μg~約100μg;および場合により、約0.1mg~約0.25mgの元素としてのアルミニウムアジュバントを含有するように製剤された単一の0.5ml用量とすることができる。
一部の実施形態では、ワクチンまたは多価肺炎球菌コンジュゲート組成物(たとえば、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27)は、約4.4μgの量で存在する血清型6B以外は、各莢膜多糖体約2.2μgを含有するように製剤された単一の0.5ml用量とすることができる。
一部の実施形態では、ワクチンまたは多価肺炎球菌コンジュゲート組成物(たとえば、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27)は、それぞれ約4μg~約5μgの量で存在する、血清型1、3、4、5、6B、9V、19A、および19Fからなる群から選択される6種までの莢膜多糖体以外は、各莢膜多糖体約2μg~約2.5μgを含有するように製剤された単一の0.5ml用量とすることができる。一実施形態では、約4μg~約5μgの量で存在する6種までの莢膜多糖体は、血清型1、3、4、6B、9V、19A、および19Fからなる群から選択される。他の実施形態では、ワクチンまたは混成担体多価肺炎球菌コンジュゲート組成物(たとえば、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27)は、それぞれ約4.4μgの量で存在する、血清型1、3、4、5、6B、9V、19A、および19Fからなる群から選択される6種までの莢膜多糖体以外は、各莢膜多糖体約2.2μgを含有するように製剤された単一の0.5ml用量とすることができる。一実施形態では、約4.4μgの量で存在する6種までの莢膜多糖体は、血清型1、3、4、6B、9V、19A、および19Fからなる群から選択される。
一部の実施形態では、ワクチンまたは多価肺炎球菌コンジュゲート組成物(たとえば、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27)は、血清型1、5、6A、7F、8、9N、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および/または35Bの莢膜多糖体約2μg~約2.5μg、ならびに血清型3、4、6B、9V、19A、および/または19Fの莢膜多糖体約4μg~約5μgを含有するように製剤された単一の0.5ml用量とすることができる。
ある特定の実施形態では、ワクチンまたは多価肺炎球菌コンジュゲート組成物(たとえば、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27)は、血清型1、4、5、6A、7F、8、9V、9N、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および/または35Bの莢膜多糖体約2~約2.5μg、ならびに血清型3および/または6Bの莢膜多糖体約4~約5μgを含有するように製剤された単一の0.5ml用量とすることができる。
一部の実施形態では、ワクチンまたは多価肺炎球菌コンジュゲート組成物(たとえば、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27)は、血清型1、4、5、6A、7F、8、9V、9N、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および/または35Bの莢膜多糖体約2~約2.5μg、ならびに血清型6Bの莢膜多糖体約4~約5μg、および/または血清型3の莢膜多糖体約8~約9μg、より好ましくは、血清型3の莢膜多糖体約8.8μgを含有するように製剤された単一の0.5ml用量とすることができる。
ある特定の実施形態では、多価肺炎球菌コンジュゲート組成物(たとえば、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、もしくはPCV-27)またはそれを含むワクチンは、賦形剤としての塩化ナトリウムおよびコハク酸ナトリウム緩衝液をさらに含む。
一部の実施形態では、多価肺炎球菌コンジュゲート組成物(たとえば、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27)は、血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および/または35B由来の肺炎球菌莢膜多糖体それぞれが担体タンパク質(たとえば、CRM197)にコンジュゲート化されている液体製剤に製剤することができる。各0.5mL用量を、約4.4μgの血清型6B以外は各莢膜多糖体約2.2μg;担体タンパク質(たとえば、CRM197)約40μg~約100μg;アジュバントとしての約0.125~0.250mgの元素としてのアルミニウム(約0.5~約1.2mgのリン酸アルミニウム);ならびに賦形剤としての塩化ナトリウムおよびコハク酸ナトリウム緩衝液を含有する液体に製剤することができる。
一部の実施形態では、混成担体多価肺炎球菌コンジュゲート組成物(たとえば、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27)は、2種またはそれ以上の担体タンパク質(混成担体)を含む。たとえば、ある特定の実施形態では、少なくとも2つの血清型が第1の担体タンパク質(たとえば、破傷風トキソイド)にコンジュゲート化され、残りの血清型が第2の担体タンパク質(たとえば、CRM197)にコンジュゲート化されている。ある特定の実施形態では、破傷風トキソイドにコンジュゲート化される2種の莢膜多糖体は、血清型1、3、および5からなる群から選択される。ある特定の実施形態では、破傷風トキソイドにコンジュゲート化される2種の莢膜多糖体は、血清型1、3、5、15B、および22Fからなる群から選択される。血清型1、3、5、15B、および22Fから選択される血清型の代わりに、またはこれらに加えて、血清型4、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15C、18C、19A、19F、23A、23B、23F、24F、33F、および/または35Bの1つまたはそれ以上を破傷風トキソイドにコンジュゲート化することも可能となりうる。該当する他の血清型が破傷風トキソイドにコンジュゲート化される場合もある。
一部の実施形態では、混成担体多価肺炎球菌コンジュゲート組成物(たとえば、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27)は、血清型1および3の肺炎球菌莢膜多糖体それぞれがTTにコンジュゲート化され、血清型4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および/または35B由来の莢膜多糖体がCRM197にコンジュゲート化されている液体製剤に製剤することができる。各0.5mL用量を、約4.4μgの血清型6B以外は各莢膜多糖体約2.2μg;TT担体タンパク質約2μg~約25μg(血清型1および3についてのみ)、およびCRM197担体タンパク質約40μg~約100μg;アジュバントとしての約0.125~0.250mgの元素としてのアルミニウム(約0.5~約1.2mgのリン酸アルミニウム);ならびに賦形剤としての塩化ナトリウムおよびコハク酸ナトリウム緩衝液を含有する液体に製剤することができる。
一部の実施形態では、混成担体多価肺炎球菌コンジュゲート組成物は、血清型1および5の肺炎球菌莢膜多糖体それぞれがTTにコンジュゲート化され、血清型3、4、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および/または35B由来の莢膜多糖体がCRM197にコンジュゲート化されている液体製剤に製剤することができる。一実施形態では、各0.5mL用量を、約4.4μgの血清型6Bおよび約2.2~8.8μgの血清型3以外は各莢膜多糖体約2.2μg;TT担体タンパク質約2μg~約25μg(血清型1および5についてのみ)、およびCRM197担体タンパク質約40μg~約100μg;約0.125~0.250mgの元素としてのアルミニウム(約0.5~1.2mgのリン酸アルミニウム)アジュバント;ならびに賦形剤としての塩化ナトリウムおよびコハク酸ナトリウム緩衝液を含有する液体に製剤することができる。ある特定の実施形態では、血清型3は、約2.2μgで存在する。他の実施形態では、血清型3は、約4.4μgで存在する。他の実施形態では、血清型3は、約8.8μgで存在する。さらに別の一実施形態では、各0.5mL用量を、約4.4μgの、血清型1、3、4、5、6B、9V、19A、および19Fからなる群から選択される6種までの莢膜多糖体以外は、各莢膜多糖約2.2μg;TT担体タンパク質約2μg~約25μg(血清型1および5についてのみ)、およびCRM197担体タンパク質約40μg~約100μg;約0.125mg~0.250mgの元素としてのアルミニウム(0.5mg~1.2mgのリン酸アルミニウム)アジュバント;ならびに賦形剤としての塩化ナトリウムおよびコハク酸ナトリウム緩衝液を含有する液体に製剤することができる。一実施形態では、約4.4μgの6種までの莢膜多糖体は、血清型1、3、4、6B、9V、19A、および19Fからなる群から選択される。別の一実施形態では、各0.5mL用量を、約4.4μgの血清型3、4、6B、9V、19A、および19F以外は各莢膜多糖体約2.2μg;TT担体タンパク質約2μg~約25μg(血清型1および5についてのみ)、およびCRM197担体タンパク質約40μg~約100μg;約0.125mg~0.250mgの元素としてのアルミニウム(0.5mg~1.2mgのリン酸アルミニウム)アジュバント;ならびに賦形剤としての塩化ナトリウムおよびコハク酸ナトリウム緩衝液を含有する液体に製剤することができる。別の一実施形態では、各0.5mL用量を、約4.4μgの血清型3および4以外は各莢膜多糖体約2.2μg;TT担体タンパク質約2μg~約25μg(血清型1および5についてのみ)、およびCRM197担体タンパク質約40μg~約100μg;約0.125mg~0.250mgの元素としてのアルミニウム(0.5mg~1.2mgのリン酸アルミニウム)アジュバント;ならびに賦形剤としての塩化ナトリウムおよびコハク酸ナトリウム緩衝液を含有する液体に製剤することができる。
一部の実施形態では、混成担体多価肺炎球菌コンジュゲート組成物は、血清型3および5の肺炎球菌莢膜多糖体それぞれがTTにコンジュゲート化され、血清型1、4、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35B由来の莢膜多糖体がCRM197にコンジュゲート化されている液体製剤に製剤することができる。各0.5mL用量を、約4.4μgの6B以外は各莢膜多糖体約2.2μg;TT担体タンパク質約2μg~約25μg(血清型3および5についてのみ)、およびCRM197担体タンパク質約40μg~約100μg;約0.125~0.250mgの元素としてのアルミニウム(約0.5~1.2mgのリン酸アルミニウム)アジュバント;ならびに賦形剤としての塩化ナトリウムおよびコハク酸ナトリウム緩衝液を含有する液体に製剤することができる。
一部の実施形態では、混成担体多価肺炎球菌コンジュゲート組成物は、血清型1、3、および5の肺炎球菌莢膜多糖体の少なくとも2つならびに血清型15Bおよび22Fが破傷風トキソイドにコンジュゲート化され、残りの血清型由来の莢膜多糖体がCRM197にコンジュゲート化されている液体製剤に製剤することができる。
一部の実施形態では、混成担体多価肺炎球菌コンジュゲート組成物は、血清型1、5、15B、および22Fの肺炎球菌莢膜多糖体それぞれが破傷風トキソイドにコンジュゲート化され、血清型3、4、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15C、18C、19A、19F、23A、23B、23F、24F、33F、および35B由来の莢膜多糖体がCRM197にコンジュゲート化されている液体製剤に製剤することができる。各0.5mL用量を、約4.4μgの6B以外は各莢膜多糖体約2.2μg;TT担体タンパク質約2μg~約25μg(血清型3および5についてのみ)、およびCRM197担体タンパク質約40μg~約100μg;約0.125~0.250mgの元素としてのアルミニウム(約0.5~1.2mgのリン酸アルミニウム)アジュバント;ならびに賦形剤としての塩化ナトリウムおよびコハク酸ナトリウム緩衝液を含有する液体に製剤することができる。
一部の実施形態では、混成担体多価肺炎球菌コンジュゲート組成物は、血清型1、3、15B、および22Fの肺炎球菌莢膜多糖体それぞれが破傷風トキソイドにコンジュゲート化され、血清型4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15C、18C、19A、19F、23A、23B、23F、24F、33F、および35B由来の莢膜多糖体がCRM197にコンジュゲート化されている液体製剤に製剤することができる。各0.5mL用量を、約4.4μgの6B以外は各莢膜多糖体約2.2μg;TT担体タンパク質約2μg~約25μg(血清型3および5についてのみ)、およびCRM197担体タンパク質約40μg~約100μg;約0.125~0.250mgの元素としてのアルミニウム(約0.5~1.2mgのリン酸アルミニウム)アジュバント;ならびに賦形剤としての塩化ナトリウムおよびコハク酸ナトリウム緩衝液を含有する液体に製剤することができる。
一部の実施形態では、混成担体多価肺炎球菌コンジュゲート組成物は、血清型3、5、15B、および22Fの肺炎球菌莢膜多糖体それぞれが破傷風トキソイドにコンジュゲート化され、血清型1、4、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15C、18C、19A、19F、23A、23B、23F、24F、33F、および35B由来の莢膜多糖体がCRM197にコンジュゲート化されている液体製剤に製剤することができる。各0.5mL用量を、約4.4μgの6B以外は各莢膜多糖体約2.2μg;TT担体タンパク質約2μg~約25μg(血清型3および5についてのみ)、およびCRM197担体タンパク質約40μg~約100μg;約0.125~0.250mgの元素としてのアルミニウム(約0.5~1.2mgのリン酸アルミニウム)アジュバント;ならびに賦形剤としての塩化ナトリウムおよびコハク酸ナトリウム緩衝液を含有する液体に製剤することができる。
一部の実施形態では、混成担体多価肺炎球菌コンジュゲート組成物は、血清型1および5の肺炎球菌莢膜多糖体それぞれがTTにコンジュゲート化されている液体製剤に製剤することができる。
一部の実施形態では、混成担体多価肺炎球菌コンジュゲート組成物は、血清型3および5の肺炎球菌莢膜多糖体それぞれがTTにコンジュゲート化されている液体製剤に製剤することができる。
一部の実施形態では、混成担体多価肺炎球菌コンジュゲート組成物は、血清型1および3の肺炎球菌莢膜多糖体それぞれがTTにコンジュゲート化されている液体製剤に製剤することができる。
一部の実施形態では、混成担体多価肺炎球菌コンジュゲート組成物は、血清型1、5、15B、および22Fの肺炎球菌莢膜多糖体それぞれがTTにコンジュゲート化されている液体製剤に製剤することができる。
一部の実施形態では、混成担体多価肺炎球菌コンジュゲート組成物は、血清型3、5、15B、および22Fの肺炎球菌莢膜多糖体それぞれがTTにコンジュゲート化されている液体製剤に製剤することができる。
一部の実施形態では、混成担体多価肺炎球菌コンジュゲート組成物は、血清型1、3、15B、および22Fの肺炎球菌莢膜多糖体それぞれがTTにコンジュゲート化されている液体製剤に製剤することができる。
一部の実施形態では、液体製剤は、保存剤なしで一用量注射器に充填することができる。液体製剤は、震盪後、筋肉内投与の準備が整った白色の均質な懸濁液であるワクチンになる。
多価肺炎球菌コンジュゲート組成物(たとえば、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27)は、単回注射で、または一連の免疫化の部分として投与される場合がある。たとえば、多価肺炎球菌コンジュゲート組成物(たとえば、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27)は、適切な間隔、たとえば、1、2、3、4、5、もしくは6か月、またはこれを取り合わせた間隔を空けて、2回、3回、4回、またはより多数回投与される場合がある。一部の実施形態では、多価肺炎球菌コンジュゲート組成物(たとえば、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27)は、小児に、たとえば、約2、3、4、および12~15か月齢時;約3、4、5、および12~15か月齢時;または約2、4、6、および12~15月齢時を含む、生後15か月以内に4回投与される。この1回目の用量は、早ければ6週齢で投与してよい。別の一実施形態では、多価肺炎球菌コンジュゲート組成物(たとえば、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27)は、小児に、たとえば、約2、4、および11~12か月齢時を含む、生後15か月以内に3回投与される。
多価肺炎球菌コンジュゲート組成物(たとえば、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27)は、肺炎連鎖球菌由来の1種またはそれ以上のタンパク質も含む場合がある。含めるのに適する肺炎連鎖球菌タンパク質の例としては、国際特許出願WO02/083855において確認されるもの、ならびに国際特許出願WO02/053761に記載されているものが挙げられる。
多価肺炎球菌コンジュゲート組成物(たとえば、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27)は、非経口、経皮もしくは経粘膜、鼻腔内、筋肉内、腹腔内、皮内、静脈内、または皮下経路などの当業者に知られている1つまたはそれ以上の投与経路で対象に投与することができ、しかるべく製剤することができる。多価肺炎球菌コンジュゲート組成物(たとえば、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27)は、その意図された投与経路と適合するように製剤することができる。
一部の実施形態では、多価肺炎球菌コンジュゲート組成物(たとえば、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27)は、液体製剤として、筋肉内、腹腔内、皮下、静脈内、動脈内、もしくは経皮注射、または呼吸器粘膜注入によって投与することができる。多価肺炎球菌コンジュゲート組成物(たとえば、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27)は、液体形態または凍結乾燥形態として製剤することができる。一部の実施形態では、液体の溶液もしくは懸濁液、注射前に液体に溶解もしくは懸濁させるのに適する固体形態として、または乳濁液として、従来の形で注射用組成物が調製される。一部の実施形態では、滅菌粉末または顆粒から注射溶液および懸濁液が調製される。こうした経路で投与される医薬品の製剤および製造における全般的な検討事項は、たとえば、参照によって本明細書に組み入れる、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第19版、Mack Publishing Co.、ペンシルバニア州イーストン、1995において見ることができる。現在のところ、治療薬の肺および呼吸器系への直接の送達には、口腔もしくは鼻用噴霧剤または(たとえば、吸入による)エアロゾル経路が最も一般的に使用されている。一部の実施形態では、多価肺炎球菌コンジュゲート組成物(たとえば、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26、またはPCV-27)は、計量された投与量の組成物を送達するデバイスを使用して投与される。本文書に記載の皮内用医薬組成物の送達において使用するのに適するデバイスとしては、米国特許第4,886,499号、米国特許第5,190,521号、米国特許第5,328,483号、米国特許第5,527,288号、米国特許第4,270,537号、米国特許第5,015,235号、米国特許第5,141,496号、米国特許第5,417,662号(これらすべてを参照によって本明細書に組み入れる)に記載されているものなどの、短針デバイスが挙げられる。参照によって本明細書に組み入れるWO1999/34850に記載されているものおよびその機能等価物などの、針が皮膚に入る有効侵入長を制限するデバイスによって皮内用組成物が投与される場合もある。また、液体ジェット注射器によって、または角質層を貫き真皮に到達するジェットを発生させる針によって液体ワクチンを真皮に送達する、ジェット注射デバイスも適する。ジェット注射デバイスは、たとえば、米国特許第5,480,381号、米国特許第5,599,302号、米国特許第5,334,144号、米国特許第5,993,412号、米国特許第5,649,912号、米国特許第5,569,189号、米国特許第5,704,911号、米国特許第5,383,851号、米国特許第5,893,397号、米国特許第5,466,220号、米国特許第5,339,163号、米国特許第5,312,335号、米国特許第5,503,627号、米国特許第5,064,413号、米国特許第5,520,639号、米国特許第4,596,556号、米国特許第4,790,824号、米国特許第4,941,880号、米国特許第4,940,460号、WO1997/37705、およびWO1997/13537(これらすべてを参照によって本明細書に組み入れる)に記載されている。また、圧縮気体を使用して、粉末形態のワクチンを外側の皮膚層を経て真皮へと加速させる、弾道学的粉末/粒子送達デバイスも適する。加えて、古典的なMantoux法の皮内投与において従来の注射器を使用してもよい。
非経口投与用の製造物として、滅菌水性または非水性溶液、懸濁液およびエマルジョンが挙げられる。非水性溶媒の例として、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油のような油およびオレイン酸エチルのような注射用有機エステルがある。油の例として、植物油または動物油、ピーナッツ油、ダイズ油、オリーブ油、サンフラワー油、肝油、魚油のような合成油およびミルクまたは卵から得られた脂質が挙げられる。水性担体として、生理食塩水および緩衝媒体を含む、水、アルコール性/水性溶液、エマルジョンまたは懸濁液が挙げられる。非経口ビヒクルとして、塩化ナトリウム溶液、リンゲル溶液、リンゲルデキストロース、デキストロースおよび塩化ナトリウム、乳酸リンゲルまたは固定油が挙げられる。静脈内ビヒクルとして、流体および栄養補給剤、電解質補給剤(リンゲルデキストロースをベースとするもののような)などが挙げられる。たとえば、抗菌剤、抗酸化物質、キレート化剤および不活性ガスなどのような保存料および他の添加物が存在する場合もある。
多価肺炎球菌コンジュゲート組成物(たとえば、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26またはPCV-27)は、単位用量バイアル、複数回用量バイアルまたは予め充填されたシリンジの形態で製剤化できる。溶液のための薬学的に許容される担体として、水性または非水性溶媒、懸濁液、エマルジョンまたは油が挙げられる。組成物は、等張性、高帳性または低張性でありうる。しかし、注入または注射用組成物は、基本的に等張性であることが望ましい。したがって、等張性または高張性は、組成物の保存のために有利である場合がある。組成物が高張性である場合には、組成物を投与前に等張性に希釈することができる。張性剤は、塩のようなイオン性張性剤または炭水化物のような非イオン性張性剤でありうる。イオン性張性剤として、限定はしないが、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化カリウムおよび塩化マグネシウムが挙げられる。非イオン性張性剤として、限定はしないが、ソルビトールおよびグリセリンが挙げられる。好ましくは、少なくとも1種の薬学的に許容される緩衝液が含まれる。たとえば、組成物が注入液または注射液である場合には、pH5~pH9またはpH6~pH8のようなpH4~pH10で緩衝能を有する緩衝液中で製剤化されることが好ましい。緩衝液は、米国薬局方(USP)にとって適切なものから選択できる。たとえば、緩衝液は、酢酸、安息香酸、グルコン酸、グリセリン酸のような一塩基酸および乳酸;アコニット酸、アジピン酸、アスコルビン酸、炭酸、グルタミン酸、リンゴ酸、コハク酸および酒石酸のような二塩基酸;クエン酸およびリン酸のような多塩基酸;ならびにアンモニア、ジエタノールアミン、グリシン、トリエタノールアミンおよびTRISのような塩基からなる群から選択できる。
多価肺炎球菌コンジュゲート組成物(たとえば、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26またはPCV-27)は、界面活性剤を含む場合がある界面活性剤の例として、限定はしないが、ポリオキシエチレンソルビタンエステル(一般に、Tweensと呼ばれる)、特に、ポリソルベート20およびポリソルベート80;エチレンオキシド(EO)、プロピレンオキシド(PO)、ブチレンオキシド(BO)の共重合体(DOWFAXのような);エトキシ(オキシ-1,2-エタンジイル)基の種々の反復を有するオクトキシノール、特に、オクトキシノール-9(Triton-100);エチルフェノキシポリエトキシエタノール(IGEPAL CA-630/NP-40);レシチンのようなリン脂質;TERGITOL NPシリーズのようなノニルフェノールエトキシレート;ラウリル、セチル、ステアリル、オレイルアルコール由来ポリオキシエチレン脂肪エーテル(Brij界面活性剤)、特に、トリエチレングリコールモノラウリルエーテル(Brij 30);SPANとして知られるソルビタンエーテル、特に、ソルビタントリオレエート(Span 85)およびソルビタンモノラウレートが挙げられる。
Tween 80/Span 85のような界面活性剤の混合物を使用できる。Tween 80のようなポリオキシエチレンソルビタンエステルの組合せおよびTriton X-100のようなオクトキシノールも適切である。Laureth 9およびTweenおよび/またはオクトキシノールの組合せも有利である。好ましくは、含まれるポリオキシエチレンソルビタンエステル(Tween 80のような)の量は、0.01%~1%(w/v)、0.01%~0.1%(w/v)、0.01%~0.05%(w/v)または約0.02%である場合があり;含まれるオクチルフェノキシポリオキシエタノールまたはノニルフェノキシポリオキシエタノール(たとえば、Triton X-100)の量は、0.001%~0.1%(w/v)、特に、0.005%~0.02%である場合があり;含まれるポリオキシエチレンエーテル(たとえば、Laureth 9)の量は、0.1%~20%(w/v)、おそらくは、0.1%~10%、特に、0.1%~1%または約0.5%である場合がある。
一部の実施形態では、多価肺炎球菌コンジュゲート組成物(たとえば、PCV-22、PCV-23、PCV-24、PCV-25、PCV-26またはPCV-27)は、放出制御システムを介して送達できる。たとえば、静脈内注入、経皮パッチ、リポソームまたは他の経路を投与のために使用できる。一態様では、ミクロスフェアのような高分子またはインプラントを使用できる。
上記の開示内容は、全体的に本発明を説明する。以下の具体例を参照することによって、より完全な理解を得ることができる。これらの実施例は単に例示目的で記載されるのであって、本発明の範囲を制限することを意図するものではない。
肺炎球菌莢膜多糖体の製造
肺炎球菌の培養および莢膜多糖体の精製を、当業者に公知であるように実施した。肺炎球菌血清型は、American Type Culture Collection(ATCC)から入手した(血清型1:ATCC番号6301;血清型3:ATCC番号6303;血清型4:ATCC番号6304;血清型5:ATCC番号6305;血清型6A:ATCC番号6306;血清型6B:ATCC番号6326;血清型7F:ATCC番号10351;血清型9N:ATCC番号6309;血清型9V:ATCC番号10368;血清型14:ATCC番号6314;血清型18C:ATCC番号10356;血清型19A:ATCC番号10357;血清型19F:ATCC番号6319;血清型23B:ATCC番号10364;血清型23F:ATCC番号6323)。血清型8、10A、11A、12F、15A、15B、15C、22F、23A、23B、24F、33Fおよび35Bについては、他の供給源から入手した内部株(単数または複数)を使用したが、任意の公的に入手可能な株を使用できる。肺炎球菌は、莢膜および運動性、グラム陽性、ランセット型の双球菌、および血液寒天培地でのアルファ溶血によって特徴づけた。血清型は特異的抗血清を使用する膨化試験によって同定した(米国特許第5,847,112号)。
細胞バンクの製造
株を拡大増殖させ、動物由来の成分を除去するために数世代のシードストックを作製した(世代F1、F2およびF3)。2つのさらなる世代のシードストックを生成した。F3バイアルから第1のさらなる世代を培養し、第1のさらなる世代のバイアルからその後の世代を培養した。シードバイアルは、凍結保存剤としての合成グリセリンとともに凍結して保存した(-70℃未満)。細胞バンク製造のために、すべての培養物をダイズベースの培地で増殖させた。凍結前に、細胞を遠心分離によって濃縮し、使用済み培地を除去し、細胞ペレットを凍結保存剤(合成グリセリンのような)を含有する新鮮培地に再懸濁させた。
培養および回収
作業細胞バンクから得た培養物を、ダイズベースの培地を含有するシードボトルに播種し、培養した。標的光学濃度(吸光度)に到達した後、シードボトルを使用して、ダイズベースの培地を含有する発酵槽に播種した。光学濃度値が一定に維持され始めた時点で培養を終結させた。培養を終結させた後、培養物にデオキシコール酸ナトリウムを添加して、細胞を溶解させた。得られた発酵槽内容物を冷却し、タンパク質沈殿を誘導した。次いで、混合物を遠心分離して、沈殿したタンパク質および細胞片を除去した。
精製
遠心分離から得られた溶液を、デプスフィルターを通して濾過して、遠心分離で沈殿しなかったタンパク質および細胞片を除去した。濾液を100kDa MWメンブレンで濃縮し、濃縮物を10体積の25mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.2)を用いてダイアフィルトレーションしてサンプルを得た。サンプルを濾過して、多糖体が沈殿され、濾過される上清を収集した。濾液を30kDaメンブレンで濃縮し、濃縮物を約10体積の3回蒸留水を使用してダイアフィルトレーションした。ダイアフィルトレーションを実施した後、残存する溶液を0.2μmフィルターを通して濾過した。濾液で工程内管理試験を実施した(外観、残存タンパク質、残存核酸、エンドトキシン、分子量および多糖体の総量)。濃縮物を滅菌濾過し、-20℃で保存した。
肺炎球菌莢膜多糖体および担体タンパク質(血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23Fおよび33F)のコンジュゲートの製造
種々の血清型の多糖体を種々の経路に従って活性化させ、次いで、担体タンパク質、CRM197またはTTにコンジュゲート化した。具体的には、以下に開示されるように、血清型3、4、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23Fおよび33Fの莢膜多糖体の各々をCRM197にコンジュゲート化することによって、ならびに血清型1および5の莢膜多糖体の各々をTTにコンジュゲート化することによって、血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33Fおよび35B由来の莢膜多糖体を含む多価肺炎球菌多糖体-タンパク質コンジュゲートを製造した。血清型15A、15C、23A、23B、24Fおよび35Bの、CRM197へのコンジュゲート化は、実施例3~8に記載されている。血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33Fおよび35B由来の莢膜多糖体を含む別の多価肺炎球菌多糖体-タンパク質コンジュゲートは、以下に開示されるように、血清型3、4、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、18C、19A、19F、23Fおよび33Fの莢膜多糖体の各々をCRM197にコンジュゲート化することによって、ならびに血清型1、5、15Bおよび22Fの莢膜多糖体の各々をTTにコンジュゲート化することによって製造した。
WO2019/152925に開示されるように血清型1もしくは5の代わりに、またはそれに加えて、血清型3をTTにコンジュゲート化してもよいということも企図される。天然血清型のサイズに応じて、活性化プロセスは各莢膜多糖体のサイズの標的分子量への低減、化学的活性化および限外濾過による緩衝液交換を含む場合がある。
種々の血清型の多糖体を以下の種々の経路に従って活性化し、次いで、担体タンパク質、CRM197またはTTにコンジュゲート化した。具体的には、15Bおよび22Fを除くすべての血清型の莢膜多糖体の各々をCRM197にコンジュゲート化することによって、ならびに血清型1、3、5、15Bおよび22Fの莢膜多糖体の各々をTTにコンジュゲート化することによってコンジュゲートを製造した。天然血清型のサイズに応じて、活性化プロセスは、各莢膜多糖体のサイズの標的分子量への低減、化学的活性化および限外濾過による緩衝液交換を含む場合がある。コンジュゲートを限外濾過を使用して精製し、最後に0.2μmフィルターを通して濾過した。pH、温度、濃度および時間のようなプロセスパラメーターは、以下の通りとした。
(1)活性化プロセス
工程1:加水分解
還元アミノ化は、タンパク質の第一級アミン(-NH)基と糖のアルデヒドの間にアミド結合が形成されるポリマーをコンジュゲート化する公知の方法である。担体タンパク質へのコンジュゲート化を促進するために、肺炎球菌莢膜多糖体にアルデヒド基を付加する。単糖の近接しているジオール構造を過ヨウ素酸ナトリウム(NaIO)によって酸化して、アルデヒド基を形成することができる。血清型1、3、4、6A、8、11A、12F、14、15B、18C、22Fおよび33F由来の莢膜多糖体を、以下の通りに前処置した。
血清型1の場合には、莢膜多糖体の溶液に水酸化ナトリウムを添加し(0.05Mの最終塩基濃度で)、溶液を50±2℃でインキュベートした。次いで、溶液を約21℃~約25℃の範囲の温度に冷却し、それに塩酸を6.0±0.1の最終pHまで添加し、それによって、加水分解を停止した。
血清型3、8、11Aおよび15Bの場合には、莢膜多糖体の溶液に塩酸を添加し(0.01Mの最終酸濃度で)、溶液を60±2℃でインキュベートした。次いで、溶液を約21℃~約25℃の範囲の温度に冷却し、それに0.1Mリン酸ナトリウムを6.0±0.1の最終pHまで添加し、それによって、加水分解を停止した。
血清型4の場合には、莢膜多糖体の溶液に塩酸を添加し(0.1Mの最終酸濃度で)、溶液を45±2℃でインキュベートした。次いで、約21℃~約25℃の範囲の温度に冷却し、それに塩酸を6.0±0.1の最終pHまで添加し、それによって、加水分解を停止した。
血清型6Aの場合には、莢膜多糖体の溶液に氷酢酸を添加し(0.1Mの最終酸濃度で)、溶液を60±2℃でインキュベートした。次いで、溶液を約21℃~約25℃の範囲の温度に冷却し、それに1Mリン酸ナトリウムを6.0±0.1の最終pHまで添加し、それによって、加水分解を停止した。
血清型12Fの場合には、莢膜多糖体の溶液に塩酸を添加し(0.01Mの最終酸濃度で)、溶液を70±2℃でインキュベートした。次いで、溶液を約21℃~約25℃の範囲の温度に冷却し、それに0.1Mリン酸ナトリウムを6.0±0.1の溶液の最終pHまで添加し、それによって、加水分解を停止した。
血清型14および18Cの場合には、莢膜多糖体の溶液に氷酢酸を添加し(0.2Mの最終酸濃度で)、溶液を94±2℃でインキュベートした。次いで、溶液を約21℃~約25℃の範囲の温度に冷却し、それに1Mリン酸ナトリウムを溶液の最終pHが6.0±0.1であるように添加し、それによって、加水分解を停止した。
血清型22Fおよび33Fの場合には、莢膜多糖体の溶液に塩酸を添加し(0.01Mの最終酸濃度で)、溶液を60±2℃でインキュベートした。次いで、溶液を約21℃~約25℃の範囲の温度に冷却し、それに0.1Mリン酸ナトリウムを6.0±0.1の最終pHまで添加し、それによって、加水分解を停止した。
得られた莢膜多糖体の各々を、注射水(WFI)、酢酸ナトリウムおよびリン酸ナトリウムで約1.0mg/mLから約2.0mg/mLの間の最終濃度に希釈した。
工程2:過ヨウ素酸反応
各肺炎球菌糖活性化のための過ヨウ素酸ナトリウムモル当量を、繰り返し単位モル質量に基づいて決定した。1、7Fおよび19Fを除くすべての血清型について、十分に混合しながら酸化反応を21℃~25℃で16~20時間進行させ、それらについては、温度は10℃以下とした。コンジュゲートの一定の安定した生成を維持するのを補助するために、コンジュゲート化プロセスの間各血清型の酸化度(Do)レベルの範囲が標的とされる。各血清型のDoレベルの好ましい標的とされる範囲は、表1および表2に示されている。
Figure 2022542316000001
Figure 2022542316000002
工程3:限外濾過
酸化糖を濃縮し、100kDa MWCO限外濾過膜(血清型1のための30kDa限外濾過膜および血清型18Cのための5kDa限外濾過膜)でWFIを用いてダイアフィルトレーションした。ダイアフィルトレーションは、血清型1のために0.9%塩化ナトリウム溶液、血清型7Fおよび23Fのために0.01M酢酸ナトリウム緩衝液(pH4.5)および血清型19Fのために0.01Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.0)を使用して実施した。濾過生成物を廃棄し、保持液を0.2μmフィルターを通して濾過した。
工程4:凍結乾燥
水性溶媒を使用することによって担体タンパク質にコンジュゲート化されるべき血清型3、4、5、8、9N、9V、10A、14および33Fの莢膜多糖体については、多糖体および担体タンパク質の混合溶液をさらなるスクロースを添加することなく製造し、凍結乾燥し、次いで、-25℃±5℃で保存した。
水性溶媒を使用することによって担体タンパク質にコンジュゲート化されるべき血清型1および18Cの莢膜多糖体については、多糖体および担体タンパク質をさらなるスクロースを添加することなく独立に製造し、凍結乾燥し、次いで、-25℃±5℃で保存した。
DMSO溶媒を使用することによって担体タンパク質にコンジュゲート化されるべき血清型6A、6B、7F、15B-TT、19A、19F、22F-TTおよび23Fの莢膜多糖体については、活性化糖に5%±3%(w/v)の最終スクロース濃度に到達するための所定量のスクロースを添加し、サンプルを独立に製造し、凍結乾燥し、次いで、-25℃±5℃で保存した。
血清型11Aの莢膜多糖体については、活性化糖に20%±5%(w/v)の最終スクロース濃度に到達するための所定量のスクロースを添加し、多糖体および担体タンパク質を独立に製造し、凍結乾燥し、次いで、-25℃±5℃で保存した。
血清型12Fの莢膜多糖体については、活性化糖に10%±5%(w/v)の最終スクロース濃度に到達するための所定量のスクロースを添加し、多糖体および担体タンパク質を独立に製造し、凍結乾燥し、次いで、-25℃±5℃で保存した。
(2)コンジュゲート化プロセス
血清型1、3、4、5、8、9N、9V、10A、14、18Cおよび33Fの水性コンジュゲート化を実施し、血清型6A、6B、7F、11A、12F、15B-TT、19A、19F、22F-TTおよび23FのDMSOコンジュゲート化を実施した。莢膜多糖体の各々を担体タンパク質に0.2~2:1の比でコンジュゲート化した。
工程1:溶解
水性コンジュゲート化
血清型1、3、4、5、8、9N、9V、10A、14、18Cおよび33Fについては、凍結乾燥サンプルを解凍し、室温で平衡化した。凍結乾燥サンプルを、各血清型の比セットで23±2℃でリン酸ナトリウム緩衝液溶液を使用することによって反応濃度に復元した。
ジメチルスルホキシド(DMSO)コンジュゲート化
血清型6A、6B、7F、11A、12F、15B-TT、19A、19F、22F-TTおよび23Fについては、凍結乾燥サンプルを解凍し、室温で平衡化し、DMSOで復元した。
工程2:コンジュゲート化反応
水性コンジュゲート化
血清型3-TT、4、5-TT、8、9N、9V、10A、14、18Cおよび33Fについては、糖1モルあたり1.0~1.4モルのシアノ水素化ホウ素ナトリウムにシアノ水素化ホウ素ナトリウム溶液(100mg/mL)を添加することによって、コンジュゲート化反応を開始した。しかし、血清型1、1-TTおよび3については、糖1モルあたり0.5モルのシアノ水素化ホウ素ナトリウムにシアノ水素化ホウ素ナトリウム溶液を添加することによって反応を開始した。
反応混合物を23℃~37℃で44~106時間インキュベートした。血清型別に反応温度および時間を調整した。次いで、温度を23±2℃に低下させ、リアクターに塩化ナトリウム0.9%を添加した。糖1モルあたり1.8~2.2モル当量の水素化ホウ素ナトリウムを達成するように水素化ホウ素ナトリウム溶液(100mg/mL)を添加した。混合物を23±2℃で3~6時間インキュベートした。この手順によって糖上に存在する任意の未反応アルデヒドが低減された。次いで、混合物を塩化ナトリウム0.9%を用いて希釈し、0.8または0.45μmプレフィルターを使用して希釈されたコンジュゲート化混合物を濾過した。
DMSOコンジュゲート化
血清型6A、6B、7F、11A、12F、15B-TT、19A、19F、22F-TTおよび23Fの莢膜多糖体については、活性化糖1モルあたり0.8~1.2モル当量のシアノ水素化ホウ素ナトリウムの比にシアノ水素化ホウ素ナトリウム溶液(100mg/mL)を添加することによってコンジュゲート化反応を開始した。反応混合物にWFIを1%(v/v)の標的濃度に添加し、混合物を23±2℃で12~26時間インキュベートした。反応物に100mg/mLの水素化ホウ素ナトリウム溶液(通常、活性化糖1モルあたり1.8~2.2モル当量の水素化ホウ素ナトリウム)およびWFI(標的5% v/v)を添加し、混合物を23±2℃で3~6時間インキュベートした。この手順によって糖上に存在する任意の未反応アルデヒドが低減された。次いで、反応混合物を塩化ナトリウム0.9%を用いて希釈し、0.8または0.45μmプレフィルターを使用して希釈されたコンジュゲート化混合物を濾過した。
工程3:限外濾過
希釈されたコンジュゲート混合物を濃縮し、100kDa MWCO限外濾過フィルターまたは300kDa MWCO限外濾過フィルターで最小15体積の0.9%塩化ナトリウムまたは緩衝液を用いてダイアフィルトレーションした。また、使用された緩衝液の組成およびpHは、各血清型に応じて変わった。
工程4:滅菌濾過
限外濾過後の保持液を滅菌濾過し(0.2μm)、濾過されたコンジュゲートで工程内管理を実施した(外観、遊離タンパク質、遊離糖、分子サイズ分布、無菌性、糖含有量、タンパク質含有量、pH、エンドトキシン、残存シアン化物、残存DMSO、糖同一性、TT同一性およびCRM197同一性)。最終濃縮物を2℃~8℃で冷蔵し、保存した。
血清型15A、15C、23A、23B、24Fおよび35BのCRM197へのコンジュゲート化を実施例3~8に記載する。
血清型15AおよびCRM197のモノコンジュゲートの製造
血清型15A多糖体は、上記で論じたように、または他の血清型の多糖体を精製するためにWO2013/191459に記載された方法を参照することによって精製できる。表1に示されるように精製された血清型15A多糖体に酸および熱をかけることによって酸加水分解を実施し、次いで、活性化プロセスを実施した。加水分解の条件が、酸化度(Do)および活性化多糖体の分子量ならびにコンジュゲート化結果に影響を及ぼしたことが観察された。活性化プロセスおよびコンジュゲート化プロセスは、同一条件下で実施した。過ヨウ素酸ナトリウムを添加し、酸化反応を21~25℃で16~20時間実行した。活性化多糖体およびCRM197タンパク質を凍結乾燥し、DMSOに懸濁させた。反応濃度を多糖体含有量に基づいて1.5mg/mLとしながら、活性化多糖体およびタンパク質を1:1の比で混合した。シアノ水素化ホウ素を添加して、コンジュゲート化反応を開始し、混合物を23℃±2℃で20~28時間インキュベートした。水素化ホウ素溶液混合物を23℃±2℃で3~6時間インキュベートした。このプロセスによって、糖中に存在する任意の未反応アルデヒドが低減され、続いて、限外濾過フィルターを用いて濃縮および透析した。
Figure 2022542316000003
血清型15AおよびCRM197のコンジュゲート化に対する酸化レベル(Do)の効果を評価した。15A多糖体に0.1M HClを添加し60℃で90分間おいた。過ヨウ素酸ナトリウムの量を調整し、酸化反応を21~25℃で16~20時間実行した。活性化多糖体およびCRM197タンパク質を凍結乾燥し、DMSOに懸濁させた。反応濃度を多糖体含有量に基づいて1.5mg/mLとしながら、活性化多糖体およびタンパク質を1:1の比で混合し、血清型15Aに対する酸加水分解の効果を評価する場合には、シアノ水素化ホウ素を用いるコンジュゲート化を上記のように実行した。
Figure 2022542316000004
コンジュゲート化に対する多糖体対タンパク質の反応比の効果も評価した。活性化15A多糖体およびCRM197タンパク質を凍結乾燥し、DMSOに懸濁させた。活性化多糖体およびタンパク質を、表5に記載された比で混合し、反応濃度は、多糖体含有量に基づいて1.0mg/mLとし、血清型15Aに対する酸加水分解の効果を評価する場合にはシアノ水素化ホウ素を用いるコンジュゲート化を実行した。
Figure 2022542316000005
血清型15CおよびCRM197のモノコンジュゲートの製造
血清型15C多糖体は、上記で論じられたように、または他の血清型の多糖体を精製するためにWO2013/191459に記載された方法を参照することによって精製できる。15C多糖体に添加される過ヨウ素酸ナトリウムの量を調整し、酸化反応を21~25℃で16~20時間実行した。活性化多糖体およびCRM197タンパク質を凍結乾燥し、リン酸緩衝液に懸濁させた。反応濃度を多糖体含有量に基づいて1.5mg/mLとしながら、活性化多糖体およびタンパク質を1:1の比で混合した。シアノ水素化ホウ素を添加して、コンジュゲート化反応を開始し、混合物を37℃±2℃で44~52時間インキュベートした。水素化ホウ素溶液混合物を23℃±2℃で3~6時間インキュベートした。このプロセスによって、糖中に存在する任意の未反応アルデヒドが低減され、続いて、限外濾過フィルターを用いて濃縮および透析した。
Figure 2022542316000006
DMSOを使用する血清型15CおよびCRM197のコンジュゲート化に対する酸化レベル(Do)の効果を評価した。15C多糖体に添加される過ヨウ素酸ナトリウムの量を調整し、酸化反応を21~25℃で16~20時間実行した。活性化多糖体およびCRM197タンパク質を凍結乾燥し、DMSOに懸濁させた。反応濃度を多糖体含有量に基づいて1.5mg/mLとしながら、活性化多糖体およびタンパク質を1:1の比で混合した。シアノ水素化ホウ素を添加して、コンジュゲート化反応を開始し、混合物を23℃±2℃で20~28時間インキュベートした。水素化ホウ素溶液混合物を23℃±2℃で3~6時間インキュベートした。このプロセスによって、糖中に存在する任意の未反応アルデヒドが低減され、続いて、限外濾過フィルターを用いて濃縮および透析した。
Figure 2022542316000007
血清型23AおよびCRM197のモノコンジュゲートの製造
血清型23A多糖体は、上記で論じられたように、または他の血清型の多糖体を精製するためにWO2013/191459に記載された方法を参照することによって精製できる。コンジュゲート化に対する酸化度(Do)の効果を評価するために、過ヨウ素酸ナトリウムの量を調整し、酸化反応を21~25℃で16~20時間実行した。活性化多糖体およびCRM197タンパク質を凍結乾燥し、DMSOに懸濁させた。反応濃度を多糖体含有量に基づいて1mg/mLとしながら、活性化多糖体およびタンパク質を1:1の比で混合した。あるいは、反応濃度を多糖体含有量に基づいて1.5mg/mLとしながら、活性化多糖体およびタンパク質を表8に記載される比で混合した。シアノ水素化ホウ素を添加して、コンジュゲート化反応を開始し、混合物を23℃±2℃で20~28時間インキュベートした。水素化ホウ素溶液混合物を23℃±2℃で3~6時間インキュベートした。このプロセスによって、糖中に存在する任意の未反応アルデヒドが低減され、続いて、限外濾過フィルターを用いて濃縮および透析した。コンジュゲート化に対する変動するDoレベルの効果が、表8に示されている。
Figure 2022542316000008
コンジュゲート化に対する多糖体対タンパク質の反応比の効果が、表9に示されている。
Figure 2022542316000009
血清型23AおよびCRM197間のコンジュゲート化に対する反応濃度の効果を評価した。精製された血清型23A多糖体を、上記で論じられたように過ヨウ素酸ナトリウムを用いて活性化した。活性化多糖体およびCRM197タンパク質を凍結乾燥し、DMSOに懸濁させた。反応濃度を多糖体含有量に基づいて表10に記載の通りとしながら、活性化多糖体およびタンパク質を1:1の比で混合し、血清型23Aに対するDoの効果を評価する場合にはシアノ水素化ホウ素を用いるコンジュゲート化を上記のように実行した。
Figure 2022542316000010
血清型23AおよびCRM197の間のコンジュゲート化に対する酸加水分解の効果を評価した。表11に示されるように精製された血清型23A多糖体に酸および熱をかけることによって酸加水分解を実施し、次いで、活性化プロセスを実施した。活性化プロセスおよびコンジュゲート化プロセスは、同一条件下で実施した。過ヨウ素酸ナトリウムを添加し、酸化反応を21~25℃で16~20時間実行した。活性化多糖体およびCRM197タンパク質を凍結乾燥し、リン酸緩衝液に懸濁させた。反応濃度を多糖体含有量に基づいて1.5mg/mLとしながら、活性化多糖体およびタンパク質を1:1の比で混合した。シアノ水素化ホウ素を添加して、コンジュゲート化反応を開始し、混合物を37℃±2℃で44~52時間インキュベートした。水素化ホウ素溶液混合物を23℃±2℃で3~6時間インキュベートした。このプロセスによって、糖中に存在する任意の未反応アルデヒドが低減され、続いて、限外濾過フィルターを用いて濃縮および透析した。
Figure 2022542316000011
血清型23AおよびCRM197間のコンジュゲート化に対するリン酸緩衝液を使用する効果を評価した。血清型23Aを活性化するために過ヨウ素酸ナトリウムの量を調整し、酸化反応を21~25℃で16~20時間実行した。活性化血清型23A多糖体およびCRM197タンパク質を凍結乾燥し、リン酸緩衝液に懸濁させた。反応濃度を多糖体含有量に基づいて15mg/mLとしながら、活性化多糖体およびタンパク質を1:1の比で混合した。シアノ水素化ホウ素を添加して、コンジュゲート化反応を開始し、混合物を23℃±2℃で20~28時間インキュベートした。水素化ホウ素溶液混合物を23℃±2℃で3~6時間インキュベートした。このプロセスによって、糖中に存在する任意の未反応アルデヒドが低減され、続いて、限外濾過フィルターを用いて濃縮および透析した。
Figure 2022542316000012
血清型23BおよびCRM197のモノコンジュゲートの製造
血清型23B多糖体は、上記で論じられたように、または他の血清型の多糖体を精製するためにWO2013/191459に記載された方法を参照することによって精製できる。コンジュゲート化に対する酸化度(Do)の効果を評価するために、血清型23Bを活性化するための過ヨウ素酸ナトリウムの量を調整し、酸化反応を21~25℃で16~20時間実行した。活性化多糖体およびCRM197タンパク質を凍結乾燥し、DMSOに懸濁させた。反応濃度を多糖体含有量に基づいて1.5mg/mLとしながら、活性化多糖体およびタンパク質を1:1の比で混合した。あるいは、反応濃度を多糖体含有量に基づいて1.5mg/mLとしながら、過ヨウ素酸ナトリウムの量を一定に保持し、活性化多糖体およびタンパク質を表13に記載される比で混合した。シアノ水素化ホウ素を添加して、コンジュゲート化反応を開始し、混合物を23℃±2℃で20~28時間インキュベートした。水素化ホウ素溶液混合物を23℃±2℃で3~6時間インキュベートした。このプロセスによって、糖中に存在する任意の未反応アルデヒドが低減され、続いて、限外濾過フィルターを用いて濃縮および透析した。コンジュゲート化に対する変動するDoレベルの効果は、表13に示されている。
Figure 2022542316000013
コンジュゲート化に対する多糖体対タンパク質の反応比の効果は、表14に示されている。
Figure 2022542316000014
血清型24FおよびCRM197のモノコンジュゲートの製造
血清型24F多糖体は、上記で論じられたように、または他の血清型の多糖体を精製するためにWO2013/191459に記載された方法を参照することによって精製できる。精製された血清型24F多糖体を酸加水分解またはマイクロフルイダイザーに供し、続いて、血清型24F多糖体に過ヨウ素酸ナトリウムを添加し、酸化反応を21~25℃で16~20時間実行した。活性化多糖体およびCRM197タンパク質を凍結乾燥し、リン酸緩衝液に懸濁させた。反応濃度を多糖体含有量に基づいて10mg/mLとしながら、活性化多糖体およびタンパク質を1:1の比で混合した。シアノ水素化ホウ素を添加して、コンジュゲート化反応を開始し、混合物を37℃±2℃で44~52時間インキュベートした。水素化ホウ素溶液混合物を23℃±2℃で3~6時間インキュベートした。このプロセスによって、糖中に存在する任意の未反応アルデヒドが低減され、続いて、限外濾過フィルターを用いて濃縮および透析した。シアノ水素化ホウ素および水素化ホウ素のモル当量は、表15に記載される通りとした。キャッピング試薬(水素化ホウ素)の代わりにシアノ水素化ホウ素を活性化24F多糖体およびCRM197タンパク質に添加したので、コンジュゲートの分子量の増大によって示されるようにコンジュゲートの品質が改善される。過剰量のキャッピング試薬(水素化ホウ素)を添加することは、コンジュゲートの分子量の減少によって示されるように、24F-CRM197コンジュゲートに対して負の効果を有していた。
Figure 2022542316000015
血清型35BおよびCRM197のモノコンジュゲートの製造
血清型35Bは、上記で論じられたように、または他の血清型の多糖体を精製するためにWO2013/191459に記載された方法を参照することによって精製できる。血清型35B多糖体を1.0mg/mL~2.0mg/mLの最終濃度にDW(蒸留水)で希釈した。
過ヨウ素酸反応。コンジュゲート化に対する酸化度(Do)の効果を評価するために、血清型35Bを活性化するための過ヨウ素酸ナトリウムの量を調整し、酸化反応を21~25℃で16~20時間実行した。多糖体含有量に対して0.007~0.15過ヨウ素酸ナトリウムのモル当量を使用した。
限外濾過。30kDa MWCO限外濾過フィルターを使用しDWを用いて、活性化血清型35B多糖体を濃縮し、ダイアフィルトレーションした。濾過生成物を廃棄し、残留物を0.22μmフィルターを通して濾過した。
凍結乾燥。5%±3%スクロース濃度に到達するように算出された指定量のスクロースを活性化血清型35B多糖体に添加した。濃縮糖およびCRM197担体タンパク質を各々バイアルに充填し、凍結乾燥した。あるいは、活性化血清型35B多糖体および担体タンパク質を混合し、ガラスボトル中に充填し、凍結乾燥した。
溶解。凍結乾燥した活性化血清型35B糖および凍結乾燥したCRM197担体タンパク質を室温で平衡化した。活性化血清型35B糖を、12.5g/L~17.5g/L糖の濃度でリン酸緩衝液に再懸濁した。コンジュゲート化反応のためのリン酸緩衝液のpHは、pH6.0~pH7.2に調整した。この時点で、担体タンパク質は6.25g/L~約35g/Lの濃度で使用した(PR:PS重量比は、1:0.5~2に相当する)。
コンジュゲート化反応。コンジュゲート化反応は、活性化糖1モルあたり1.0~1.4モル当量の比でシアノ水素化ホウ素ナトリウム溶液(100mg/mL)を添加することによって開始した。混合物を37±2℃で44~52時間インキュベートした。反応材料に100mg/mLの水素化ホウ素ナトリウム溶液(通常、活性化糖1モルあたり1.8~2.2モル当量の水素化ホウ素ナトリウム)を添加し、混合物を23℃±2℃で3~6時間インキュベートした。このプロセスによって、糖中に存在する任意の未反応アルデヒドが低減され、続いて、限外濾過フィルターを用いて濃縮し、透析した。次いで、反応混合物を0.9%塩化ナトリウムを用いて希釈し、希釈されたコンジュゲートを0.45μmフィルターを通して濾過した。
限外濾過。希釈されたコンジュゲート混合物を、少なくとも20体積の0.9%塩化ナトリウム溶液または緩衝液を用い、100kDa MWCO限外濾過フィルターを使用して濃縮し、ダイアフィルトレーションした。濾過生成物を廃棄した。
滅菌濾過。100kDa MWCOダイアフィルトレーション後の残留物を、0.22μmフィルターを通して濾過した。濾過された生成物35B-CRM197コンジュゲートで工程内管理(糖含有量、遊離タンパク質、遊離糖および残存シアン化物)を実施した。濾過された残留物で工程内管理を実施して、さらなる濃縮、ダイアフィルトレーションおよび/または希釈が必要とされるか否かを決定した。必要に応じて、濾過されたコンジュゲートを、最終濃度が0.55g/L未満であるように0.9%塩化ナトリウムを用いて希釈した。この段階で、糖含有量、タンパク質含有量および糖:タンパク質比についての試験を実施した。コンジュゲートを濾過し(0.22μmフィルター)、遊離試験(外観、遊離タンパク質、遊離糖、エンドトキシン、分子サイジング、残存シアン化物、糖同一性およびCRM197同一性)を実施した。血清型35B糖コンジュゲートは、35B多糖体1mMあたり少なくとも0.2mMのアセテートを含む。最終コンジュゲート濃縮物を2~8℃で冷蔵した。血清型35B糖コンジュゲートのいくつかの代表的な製造例の分析結果が以下の表16に示されている。
Figure 2022542316000016
表16において見られるように、血清型35B糖コンジュゲートを作製するための本明細書において記載される方法は、良好なコンジュゲート化収率を示し、低い遊離糖%および良好な安定性を有するコンジュゲートの製造が可能となる。
血清型特異的IgG濃度測定
実施例3において製造された血清型15A-CRM197モノコンジュゲート、実施例4において製造された血清型15C-CRM197モノコンジュゲート、実施例5において製造された血清型23A-CRM197モノコンジュゲート、実施例6において製造された血清型23B-CRM197モノコンジュゲート、実施例7において製造された血清型24F-CRM197モノコンジュゲートおよび実施例8において製造された血清型35B-CRM197モノコンジュゲートを、ウサギにおいて免疫原性応答を誘導する能力について試験した。免疫原性評価は、血清IgG濃度について抗原特異的ELISAによって、および抗体機能性についてオポソニン作用アッセイ(OPA)によって実施した。ヒト用量(2.2μgの多糖体)を用いて0週目および2週目にニュージーランドホワイトウサギを筋肉内免疫化した。免疫化後2週間ごとに血清をサンプリングした。
血清型15A、15C、23A、23B、24Fおよび35B各々の莢膜多糖体(PnPs)を、0.5μg/ウェル~1μg/ウェルで96ウェルプレート上にコーティングした。各対象から等量の血清をサンプリングし、群別にプールした。プレートを洗浄緩衝液を用いて洗浄し、ブロッキング緩衝液とともに37℃で1時間インキュベートした。血清プールを、Tween 20およびStatens Serum Institutから入手した肺炎球菌細胞壁多糖体(CWPS)(5μg/mL)を含む抗体希釈緩衝液を用いて2.5倍に段階希釈し、次いで、室温で30分間反応させた。プレートを洗浄緩衝液を用いて5回洗浄し、次いで、吸着済みの希釈された血清50μlをコーティングされたウェルプレートに添加し、続いて、室温で2時間~18時間インキュベートした。同一方法でウェルプレートを洗浄し、次いで、各ウェルにヤギ抗ウサギIgGアルカリホスファターゼコンジュゲートを添加し、続いて、室温で2時間インキュベートした。上記のようにプレートを洗浄し、各ウェルに基質として1mg/mLのp-ニトロフェニルアミン緩衝液を添加し、次いで、室温で2時間反応させた。50μlの3M NaOHを添加することによって反応をクエンチし、405nmおよび690nmでの吸光度を測定した。結果は、表17に示されている。
Figure 2022542316000017
血清型35Bについて、表18に示されるようなコンジュゲート化反応のpHおよび35B糖コンジュゲートの分子量に基づいて、糖コンジュゲートの種々の群からIgG濃度を測定した。
Figure 2022542316000018
一価コンジュゲートについての機能的免疫原性試験(MOPA)
抗体機能は、MOPAアッセイにおいて血清を試験することによって評価した。-70℃以下で保存された肺炎球菌MOPA株を、各株の濃度が約50,000CFU/mLであるように対応する最終希釈倍数に希釈した。各対象から等量の血清をサンプリングし、群別にプールし、U底プレート中に20μlの血清が残るように2倍段階希釈した。サンプルを希釈した後、各血清型について製造された株10μlを、希釈されたサンプルと混合し、肺炎球菌および抗体が十分に混合されるように混合物を室温で30分間反応させた。事前に分化したHL-60細胞および補体の混合物を添加して、COインキュベーター(37℃)中で45分間反応させた。温度を低下させて、貪食を停止し、10μlの反応溶液を、30~60分間事前に乾燥させたTHY寒天プレート上にスポットし、次いで、乾燥するまでプレート上に20分間吸収させた。25mg/mLのTTCストック溶液を製造したオーバーレイ寒天に添加し、対応する株にとって適当な抗体をそれに添加した。混合物を十分に混合し、次いで、約25mLの混合物をプレート上に添加し、約30分間硬化した。完全に硬化したプレートをCOインキュベーター(37℃)中で12~18時間インキュベートし、次いで、コロニーをカウントした。MOPA力価は、50%死滅が観察された希釈率として表された。結果は、表19に示されている。
Figure 2022542316000019
血清型35Bについて、表20に示されるようなコンジュゲート化反応のpHおよび35B糖コンジュゲートの分子量に基づいて、糖コンジュゲートの種々の群についてMOPA力価を測定した。
Figure 2022542316000020
破傷風トキソイドにコンジュゲート化された血清型1および5由来の多糖体を有する27価肺炎球菌コンジュゲートワクチンの製剤化
バッチ体積およびバルク糖濃度に基づいて、実施例2~8から得た最終バルク濃縮物の所望の体積を算出した。事前にラベルをつけた製剤容器に0.85%塩化ナトリウム(生理食塩水)、ポリソルベート80およびコハク酸緩衝液を添加した後、バルク濃縮物を添加した。次いで、製造物を十分に混合し、0.2μmメンブレンを通して滅菌濾過した。製剤化されたバルクを、バルクリン酸アルミニウムの添加の間およびその後、穏やかに混合した。pHを調べ、必要な場合には調整した。製剤化されたバルク生成物は2~8℃で保存した。以下の多価肺炎球菌コンジュゲートワクチン製剤を製造し、名付けた、PCV27-(1/5)-TT。
PCV27(1/5)-TTは、血清型1および5の各多糖体をTTに、ならびに血清型3、4、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33Fおよび35Bの各多糖体をCRM197にコンジュゲート化することによって製造された多糖体コンジュゲートを含む。
0.5mlの総用量中のPCV27(1/5)-TTは、4.4μgの血清型6Bを除いて2.2μgの各糖、約2μg~25μgのTT(血清型1および5について)および約45μg~100μgのCRM197、0.125mgのアルミニウム元素(0.5mgのリン酸アルミニウム)アジュバント、4.25mgの塩化ナトリウム、約295μgのコハク酸緩衝液溶液および約120μgのポリソルベート80を含んでいた。
多価肺炎球菌コンジュゲートワクチン(PCV27(1/5)-TT)の免疫原性
実施例10で製造された混成担体、多価肺炎球菌ワクチン、PCV27(1/5)-TTを、ウサギにおいて免疫原性応答を誘導する能力について試験した。免疫原性評価は、血清IgG濃度について抗原特異的ELISAによって、および抗体機能性についてオポソニン作用アッセイ(OPA)によって実施した。ヒト用量(4.4μgの6Bを除いて、2.2μgの多糖体)を用いて0週目および2週目にニュージーランドホワイトウサギを筋肉内免疫化した。免疫化後2週間ごとに血清をサンプリングした。
血清型特異的IgG濃度測定
各血清型の莢膜多糖体(PnPs)を0.5μg/ウェル~1μg/ウェルで96ウェルプレート上にコーティングした。各対象から等量の血清をサンプリングし、群別にプールした。血清プールを、Tween 20およびStatens Serum Institutから入手した肺炎球菌細胞壁多糖体(CWPS)(5μg/mL)を含む抗体希釈緩衝液を用いて2.5倍に段階希釈し、次いで、室温で30分間反応させた。プレートを洗浄緩衝液を用いて5回洗浄し、次いで、吸着済みの希釈された血清50μlをコーティングされたウェルプレートに添加し、続いて、室温で2時間~18時間インキュベートした。同一方法でウェルプレートを洗浄し、次いで、各ウェルにヤギ抗ウサギIgGアルカリホスファターゼコンジュゲートを添加し、続いて、室温で2時間インキュベートした。上記のようにプレートを洗浄し、各ウェルに基質として1mg/mLのp-ニトロフェニルアミン緩衝液を添加し、次いで、室温で2時間反応させた。50μlの3M NaOHを添加することによって反応をクエンチし、405nmおよび690nmでの吸光度を測定した。結果は、表21に示されている。
Figure 2022542316000021
機能的免疫原性試験(MOPA)
抗体機能は、MOPAアッセイにおいて血清を試験することによって評価した。-70℃以下で保存された肺炎球菌MOPA株を、各株の濃度が約50,000CFU/mLであるように対応する最終希釈倍数に希釈した。各対象から等量の血清をサンプリングし、群別にプールし、U底プレート中に20μlの血清が残るように2倍段階希釈した。サンプルを希釈した後、各血清型について製造された株10μlを、希釈されたサンプルと混合し、肺炎球菌および抗体が十分に混合されるように混合物を室温で30分間反応させた。事前に分化したHL-60細胞および補体の混合物を添加して、COインキュベーター(37℃)中で45分間反応させた。温度を低下させて、貪食を停止し、10μlの反応溶液を、30~60分間事前に乾燥させた寒天プレート上にスポットし、次いで、乾燥するまでプレート上に20分間吸収させた。25mg/mLのTTCストック溶液を製造したオーバーレイ寒天に添加し、対応する株にとって適当な抗体をそれに添加した。混合物を十分に混合し、次いで、約25mLの混合物をプレート上に添加し、約30分間硬化した。完全に硬化したプレートをCOインキュベーター(37℃)中で12~18時間インキュベートし、次いで、コロニーをカウントした。MOPA力価は、50%死滅が観察された希釈率として表された。結果は、表22に示されている。
Figure 2022542316000022
破傷風トキソイドにコンジュゲート化された血清型1、5、15Bおよび22F由来の多糖体を有する27価肺炎球菌コンジュゲートワクチンの製剤化
実施例2~8に記載される一般法に従ってモノコンジュゲートを得た。バッチ体積およびバルク糖濃度に基づいて、最終バルク濃縮物の所望の体積を算出した。事前にラベルをつけた製剤容器に0.85%塩化ナトリウム(生理食塩水)、ポリソルベート80およびコハク酸緩衝液を添加した後、バルク濃縮物を添加した。次いで、製造物を十分に混合し、0.2μmメンブレンを通して滅菌濾過した。製剤化されたバルクを、バルクリン酸アルミニウムの添加の間およびその後、穏やかに混合した。pHを調べ、必要な場合には調整した。製剤化されたバルク生成物は2~8℃で保存した。以下の多価肺炎球菌コンジュゲートワクチン製剤を製造し、名付けた、PCV27-(1/5/15B/22F)-TT。
PCV27(1/5/15B/22F)-TTは、血清型1、5、15Bおよび22Fの各多糖体をTTに、ならびに血清型3、4、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15C、18C、19A、19F、23A、23B、23F、24F、33Fおよび35Bの各多糖体をCRM197にコンジュゲート化することによって製造された多糖体コンジュゲートを含む。
0.5mlの総用量中のPCV27(1/5/15B/22F)-TTは、4.4μgの血清型6Bを除いて2.2μgの各糖、約2μg~25μgのTT(血清型1、5、15B、22Fについて)および約45μg~100μgのCRM197、0.125mgのアルミニウム元素(0.5mgのリン酸アルミニウム)アジュバント、4.25mgの塩化ナトリウム、約295μgのコハク酸緩衝液溶液および約120μgのポリソルベート80を含んでいた。
多価肺炎球菌コンジュゲートワクチン、PCV27(1/5/15B/22F)-TTの免疫原性
実施例12で製造された混成担体、多価肺炎球菌ワクチン、PCV27(1/5/15B/22F)-TTを、ウサギにおいて免疫原性応答を誘導する能力について試験した。免疫原性評価は、血清IgG濃度について抗原特異的ELISAによって、および抗体機能性についてオポソニン作用アッセイ(OPA)によって実施した。ヒト用量(4.4μgの6Bを除いて、2.2μgの多糖体)を用いて0週目および2週目にニュージーランドホワイトウサギを筋肉内免疫化した。免疫化後2週間ごとに血清をサンプリングした。免疫化後2週間ごとに血清をサンプリングした。
血清型特異的IgG濃度測定
各血清型の莢膜多糖体(PnPs)を0.5μg/ウェル~1μg/ウェルで96ウェルプレート上にコーティングした。各対象から等量の血清をサンプリングし、群別にプールした。血清プールを、Tween 20およびStatens Serum Institutから入手した肺炎球菌細胞壁多糖体(CWPS)(5μg/mL)を含む抗体希釈緩衝液を用いて2.5倍に段階希釈し、次いで、室温で30分間反応させた。プレートを洗浄緩衝液を用いて5回洗浄し、次いで、吸着済みの希釈された血清50μlをコーティングされたウェルプレートに添加し、続いて、室温で2時間~18時間インキュベートした。同一方法でウェルプレートを洗浄し、次いで、各ウェルにヤギ抗ウサギIgGアルカリホスファターゼコンジュゲートを添加し、続いて、室温で2時間インキュベートした。上記のようにプレートを洗浄し、各ウェルに基質として1mg/mLのp-ニトロフェニルアミン緩衝液を添加し、次いで、室温で2時間反応させた。50μlの3M NaOHを添加することによって反応をクエンチし、405nmおよび690nmでの吸光度を測定した。比較例として、市販の13価ワクチン(PREVNAR13)を同一手順に供した。結果は、表23に示されている。
Figure 2022542316000023
機能的免疫原性試験(MOPA)
血清型1および5の莢膜多糖体がTTにコンジュゲート化される場合には、血清型特異的IgG濃度は、それらがCRM197にコンジュゲート化されたものと比較して有意に増大した。PCV27(1/5/15B/22F)-TTを用いて免疫化されたウサギもまた、PREVNAR13には存在しないさらなる14種の血清型(すなわち、8、9N、10A、11A、12F、15A、15B、15C、22F、23A、23B、24F、33Fおよび35B)に対するIgG濃度の有意な増大を示した。特に、血清型8および9Nは、PREVNAR13に対して血清特異的IgG濃度を50倍よりも多く増大した。
抗体機能は、MOPAアッセイにおいて血清を試験することによって評価した。-70℃以下で保存された肺炎球菌MOPA株を、各株の濃度が約50,000CFU/mLであるように対応する最終希釈倍数に希釈した。各対象から等量の血清をサンプリングし、群別にプールし、U底プレート中に20μlの血清が残るように2倍段階希釈した。サンプルを希釈した後、各血清型について製造された株10μlを、希釈されたサンプルと混合し、肺炎球菌および抗体が十分に混合されるように混合物を室温で30分間反応させた。事前に分化したHL-60細胞および補体の混合物を添加して、COインキュベーター(37℃)中で45分間反応させた。温度を低下させて、貪食を停止し、10μlの反応溶液を、30~60分間事前に乾燥させた寒天プレート上にスポットし、次いで、乾燥するまでプレート上に20分間吸収させた。25mg/mLのTTCストック溶液を製造したオーバーレイ寒天に添加し、対応する株にとって適当な抗体をそれに添加した。混合物を十分に混合し、次いで、約25mLの混合物をプレート上に添加し、約30分間硬化した。完全に硬化したプレートをCOインキュベーター(37℃)中で12~18時間インキュベートし、次いで、コロニーをカウントした。MOPA力価は、50%死滅が観察された希釈率として表された。比較例として、市販の13価ワクチン(PREVNAR13)を同一手順に供した。結果は、表24に示されている。
Figure 2022542316000024
血清型1および5がTTにコンジュゲート化される場合には、機能的MOPA力価は、それらがCRM197にコンジュゲート化された場合に得られたMOPA力価と比較して有意に増大した。PCV27(1/5/15B/22F)-TTを用いて免疫化されたウサギも、PREVNAR13には存在しないさらなる14種の血清型(すなわち、8、9N、10A、11A、12F、15A、15B、15C、22F、23A、23B、24F、33Fおよび35B)の各々に対する機能的MOPA力価の有意な増大を示した。
本明細書において1つまたはそれ以上の例示的実施形態が記載されているが、当業者によって形態および詳細における種々の変法を、以下の特許請求の範囲によって定義される本発明の概念の趣旨および範囲から逸脱することなく行うことができるということは理解されるであろう。

Claims (36)

  1. 多価肺炎球菌コンジュゲート組成物であって、22~27種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含み、各肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートが、異なる血清型の肺炎連鎖球菌由来の莢膜多糖体にコンジュゲート化されたタンパク質担体を含み、肺炎連鎖球菌血清型は、1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35Bから選択される、前記多価肺炎球菌コンジュゲート組成物。
  2. 27種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含み、各肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートが、異なる血清型の肺炎連鎖球菌由来の莢膜多糖体にコンジュゲート化されたタンパク質担体を含み、肺炎連鎖球菌血清型は、1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、23A、23B、22F、23F、24F、33F、および35Bから選択される、請求項1に記載の多価肺炎球菌コンジュゲート組成物。
  3. 26種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含み、各肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートが、異なる血清型の肺炎連鎖球菌由来の莢膜多糖体にコンジュゲート化されたタンパク質担体を含み、肺炎連鎖球菌血清型は、1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、および35B、ならびに15A、15C、23A、23B、および24Fから選択される4つの血清型から選択される、請求項1に記載の多価肺炎球菌コンジュゲート組成物。
  4. 25種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含み、各肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートが、異なる血清型の肺炎連鎖球菌由来の莢膜多糖体にコンジュゲート化されたタンパク質担体を含み、肺炎連鎖球菌血清型は、1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、および35B、ならびに15A、15C、23A、23B、および24Fから選択される3つの血清型から選択される、請求項1に記載の多価肺炎球菌コンジュゲート組成物。
  5. 24種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含み、各肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートが、異なる血清型の肺炎連鎖球菌由来の莢膜多糖体にコンジュゲート化されたタンパク質担体を含み、肺炎連鎖球菌血清型は、1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、および35B、ならびに15A、15C、23A、23B、および24Fから選択される2つの血清型から選択される、請求項1に記載の多価肺炎球菌コンジュゲート組成物。
  6. 23種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含み、各肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートが、異なる血清型の肺炎連鎖球菌由来の莢膜多糖体にコンジュゲート化されたタンパク質担体を含み、肺炎連鎖球菌血清型は、1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、および35B、ならびに15A、15C、23A、23B、および24Fから選択される1つの血清型から選択される、請求項1に記載の多価肺炎球菌コンジュゲート組成物。
  7. 22種の異なる肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートを含み、各肺炎球菌莢膜多糖体-タンパク質コンジュゲートが、異なる血清型の肺炎連鎖球菌由来の莢膜多糖体にコンジュゲート化されたタンパク質担体を含み、肺炎連鎖球菌血清型は、1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F、33F、および35Bから選択される、請求項1に記載の多価肺炎球菌コンジュゲート組成物。
  8. タンパク質担体がCRM197および/または破傷風トキソイドを含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の多価肺炎球菌コンジュゲート組成物。
  9. 莢膜多糖体の少なくとも2種が破傷風トキソイドにコンジュゲート化され、残りの莢膜多糖体がCRM197にコンジュゲート化されており、破傷風トキソイドにコンジュゲート化されている少なくとも2種の莢膜多糖体は、血清型1、3、5、15B、および22Fからなる群から選択されている、請求項8に記載の多価肺炎球菌コンジュゲート組成物。
  10. 血清型1および5由来の莢膜多糖体が破傷風トキソイドにコンジュゲート化され、血清型3、4、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35B由来の莢膜多糖体がCRM197にコンジュゲート化されている、請求項2に記載の多価肺炎球菌コンジュゲート組成物。
  11. 血清型1および3由来の莢膜多糖体が破傷風トキソイドにコンジュゲート化され、血清型4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35B由来の莢膜多糖体がCRM197にコンジュゲート化されている、請求項2に記載の多価肺炎球菌コンジュゲート組成物。
  12. 血清型3および5由来の莢膜多糖体が破傷風トキソイドにコンジュゲート化され、血清型1、4、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15B、15C、18C、19A、19F、22F、23A、23B、23F、24F、33F、および35B由来の莢膜多糖体がCRM197にコンジュゲート化されている、請求項2に記載の多価肺炎球菌コンジュゲート組成物。
  13. 血清型1、5、15B、および22F由来の莢膜多糖体が破傷風トキソイドにコンジュゲート化され、血清型3、4、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15C、18C、19A、19F、23A、23B、23F、24F、33F、および35B由来の莢膜多糖体がCRM197にコンジュゲート化されている、請求項2に記載の多価肺炎球菌コンジュゲート組成物。
  14. 血清型1、3、15B、および22F由来の莢膜多糖体が破傷風トキソイドにコンジュゲート化され、血清型4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15C、18C、19A、19F、23A、23B、23F、24F、33F、および35B由来の莢膜多糖体がCRM197にコンジュゲート化されている、請求項2に記載の多価肺炎球菌コンジュゲート組成物。
  15. 血清型3、5、15B、および22F由来の莢膜多糖体が破傷風トキソイドにコンジュゲート化され、血清型1、4、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15A、15C、18C、19A、19F、23A、23B、23F、24F、33F、および35B由来の莢膜多糖体がCRM197にコンジュゲート化されている、請求項2に記載の多価肺炎球菌コンジュゲート組成物。
  16. アジュバントをさらに含む、請求項1~15のいずれか1項に記載の多価肺炎球菌コンジュゲート組成物。
  17. アジュバントがアルミニウム系アジュバントである、請求項16に記載の多価肺炎球菌コンジュゲート組成物。
  18. アジュバントが、リン酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、および水酸化アルミニウムからなる群から選択される、請求項17に記載の多価肺炎球菌コンジュゲート組成物。
  19. アジュバントがリン酸アルミニウムである、請求項18に記載の多価肺炎球菌コンジュゲート組成物。
  20. 対象における肺炎連鎖球菌感染または疾患の予防のための、請求項1~19のいずれか1項に記載の多価肺炎球菌コンジュゲート組成物の使用。
  21. 請求項1~19のいずれか1項に記載の多価肺炎球菌コンジュゲート組成物および薬学的に許容される賦形剤を含むワクチン。
  22. 対象において肺炎連鎖球菌感染または疾患を予防する方法であって、請求項1~19のいずれか1項に記載の多価肺炎球菌コンジュゲート組成物または請求項21に記載のワクチンを対象に予防有効量投与することを含む前記方法。
  23. 対象が、少なくとも50歳であるヒトであり、疾患が、肺炎または侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)である、請求項22に記載の方法。
  24. 対象が、少なくとも6週齢であるヒトであり、疾患が、肺炎、侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)、または急性中耳炎(AOM)である。請求項22に記載の方法。
  25. 対象が、6週齢~5歳、2~15か月齢、または6~17歳である、請求項24に記載の方法。
  26. 対象がヒトである、請求項20に記載の使用または請求項22に記載の方法。
  27. 多価肺炎球菌コンジュゲート組成物またはワクチンが、筋肉内注射によって投与される、請求項22~26のいずれか1項に記載の方法。
  28. 多価肺炎球菌コンジュゲート組成物またはワクチンが、一連の免疫化の一部として投与される、請求項22~27のいずれか1項に記載の方法。
  29. 免疫原性組成物であって、少なくとも1種の多糖体-タンパク質コンジュゲートを含み、少なくとも1種の多糖体-タンパク質コンジュゲートにおける多糖体は、肺炎連鎖球菌血清型15A、血清型15C、血清型23A、血清型23B、血清型24F、または血清型35B由来の莢膜多糖体である、前記免疫原性組成物。
  30. 本文書に記載するとおりの、肺炎連鎖球菌血清型15A、血清型15C、血清型23A、血清型23B、血清型24F、または血清型35B由来の莢膜多糖体を作製する方法。
  31. 血清型が血清型15Aであり、方法が、
    (i)精製された肺炎連鎖球菌血清型15A多糖体を、酸加水分解反応および熱またはマイクロフルイダイザーにかけ、次いで、酸化剤と反応させて、活性化肺炎連鎖球菌血清型15A多糖体を生成する工程;
    (ii)場合により、活性化肺炎連鎖球菌血清型15A多糖体および担体タンパク質を凍結乾燥する工程;
    (iii)活性化肺炎連鎖球菌血清型15A多糖体および担体タンパク質をジメチルスルホキシド(DMSO)に懸濁させる工程;
    (iv)活性化肺炎連鎖球菌血清型15A多糖体および担体タンパク質を還元剤と反応させて、肺炎連鎖球菌血清型15A多糖体-担体タンパク質コンジュゲートを生成する工程;および
    (v)肺炎連鎖球菌血清型15A多糖体-担体タンパク質コンジュゲート中の未反応アルデヒドをキャッピングして、担体タンパク質に共有結合連結された肺炎連鎖球菌血清型15A多糖体を含む免疫原性コンジュゲートを製造する工程
    を含む、請求項30に記載の方法。
  32. 血清型が血清型15Cであり、方法が、
    (i)精製された肺炎連鎖球菌血清型15C多糖体を酸化剤と反応させて、活性化肺炎連鎖球菌血清型15C多糖体を生成する工程;
    (ii)場合により、活性化肺炎連鎖球菌血清型15C多糖体および担体タンパク質を凍結乾燥する工程;
    (iii)活性化肺炎連鎖球菌血清型15C多糖体および担体タンパク質をジメチルスルホキシド(DMSO)またはリン酸緩衝液に懸濁させる工程;
    (iv)活性化血清型15C多糖体と担体タンパク質の混合物を還元剤と反応させて、血清型15C多糖体-担体タンパク質コンジュゲートを生成する工程;および
    (v)血清型15C多糖体-担体タンパク質コンジュゲート中の未反応アルデヒドをキャッピングして、担体タンパク質に共有結合連結された肺炎連鎖球菌血清型15C多糖体を含む免疫原性コンジュゲートを製造する工程
    を含む、請求項30に記載の方法。
  33. 血清型が血清型23Aであり、方法が、
    (i)精製された肺炎連鎖球菌血清型23Aを酸化剤と反応させて、活性化肺炎連鎖球菌血清型23A多糖体を生成する工程;
    (ii)場合により、活性化肺炎連鎖球菌血清型23A多糖体および担体タンパク質を凍結乾燥する工程;
    (iii)活性化肺炎連鎖球菌血清型23A多糖体および担体タンパク質をジメチルスルホキシド(DMSO)またはリン酸緩衝液に懸濁させる工程;
    (iv)活性化肺炎連鎖球菌血清型23A多糖体と担体タンパク質の混合物を還元剤と反応させて、肺炎連鎖球菌血清型23A多糖体-担体タンパク質コンジュゲートを生成する工程;および
    (v)肺炎連鎖球菌血清型23A多糖体-担体タンパク質コンジュゲート中の未反応アルデヒドをキャッピングして、担体タンパク質に共有結合連結された肺炎連鎖球菌血清型23A多糖体を含む免疫原性コンジュゲートを製造する工程
    を含む、請求項30に記載の方法。
  34. 血清型が血清型23Bであり、方法が、
    (i)精製された肺炎連鎖球菌血清型23Bを酸化剤と反応させて、活性化肺炎連鎖球菌血清型23B多糖体を生成する工程;
    (ii)場合により、活性化肺炎連鎖球菌血清型23B多糖体および担体タンパク質を凍結乾燥する工程;
    (iii)活性化肺炎連鎖球菌血清型23B多糖体および担体タンパク質をジメチルスルホキシド(DMSO)に懸濁させる工程;
    (iv)活性化肺炎連鎖球菌血清型23B多糖体と担体タンパク質の混合物を還元剤と反応させて、肺炎連鎖球菌血清型23B多糖体-担体タンパク質コンジュゲートを生成する工程;および
    (v)肺炎連鎖球菌血清型23B多糖体-担体タンパク質コンジュゲート中の未反応アルデヒドをキャッピングして、担体タンパク質に共有結合連結された肺炎連鎖球菌血清型23B多糖体を含む免疫原性コンジュゲートを製造する工程
    を含む、請求項30に記載の方法。
  35. 血清型が血清型24Fであり、方法が、
    (i)精製された肺炎連鎖球菌血清型24F多糖体を、酸加水分解反応またはマイクロフルイダイザーにかけ、次いで、酸化剤と反応させて、活性化肺炎連鎖球菌血清型24F多糖体を生成する工程;
    (ii)場合により、活性化肺炎連鎖球菌血清型24F多糖体および担体タンパク質を凍結乾燥する工程;
    (iii)活性化肺炎連鎖球菌血清型24F多糖体および担体タンパク質をジメチルスルホキシド(DMSO)またはリン酸緩衝液に懸濁させる工程;
    (iv)活性化肺炎連鎖球菌血清型24F多糖体および担体タンパク質を還元剤と反応させて、肺炎連鎖球菌血清型24F多糖体-担体タンパク質コンジュゲートを生成する工程;および
    (v)肺炎連鎖球菌血清型24F多糖体-担体タンパク質コンジュゲート中の未反応アルデヒドをキャッピングして、担体タンパク質に共有結合連結された肺炎連鎖球菌血清型24F多糖体を含む免疫原性コンジュゲートを製造する工程
    を含む、請求項30に記載の方法。
  36. 血清型が血清型35Bであり、方法が、
    (i)精製された肺炎連鎖球菌血清型35Bを酸化剤と反応させて、活性化肺炎連鎖球菌血清型35B多糖体を生成する工程;
    (ii)場合により、活性化肺炎連鎖球菌血清型35B多糖体および担体タンパク質を凍結乾燥する工程;
    (iii)活性化肺炎連鎖球菌血清型35B多糖体および担体タンパク質をジメチルスルホキシド(DMSO)またはリン酸緩衝液に懸濁させる工程;
    (iv)活性化肺炎連鎖球菌血清型35B多糖体および担体タンパク質を還元剤と反応させて、肺炎連鎖球菌血清型35B多糖体-担体タンパク質コンジュゲートを生成する工程;および
    (v)肺炎連鎖球菌血清型35B多糖体-担体タンパク質コンジュゲート中の未反応アルデヒドをキャッピングして、担体タンパク質に共有結合連結された肺炎連鎖球菌血清型35B多糖体を含む免疫原性コンジュゲートを製造する工程
    を含む、請求項30に記載の方法。
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