JP2022540185A - 水素h2の存在下で二酸化炭素co2によって少なくとも1種のアルケンを電解ジカルボキシル化する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】生成物相中に塩が形成されるのを防ぎ、これに伴う高コストかつ不都合な単離作業を最大限避けることが可能な、アルケン類、より詳細には、ジエン類のジカルボキシル化方法を提供する。【解決手段】水素H2の存在下で二酸化炭素CO2によって少なくとも1種のアルケン、より詳細には少なくとも1種のジエンを電解ジカルボキシル化することにより、少なくとも1種の不飽和ジカルボン酸を形成する方法は、CO2の陰極活性化用の作用極としての少なくとも1つの陰極およびH2の陽極酸化用の対極としての少なくとも1つの陽極を具備した反応器で反応が行われ、水素H2:二酸化炭素CO2の体積比が1:1~1:3であり、反応器の全圧pgが2~4MPa、特に好ましくは3~4MPaであり、平均電流密度jが5~15mA/cm2、特に好ましくは10~12.5mA/cm2であることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、水素Hの存在下で二酸化炭素COによって少なくとも1種のアルケン(より詳細には、少なくとも1種のジエン)を電解ジカルボキシル化する方法、およびこのような方法を実行する反応器に関する。
アジピン酸は、その用途のなかでも特に、ポリアミド6.6(ナイロン)の大規模生産の出発原料である。アジピン酸は、「KAオイル」の部分酸化によって工業的に年間250万メトリックトン程度の量が製造される。当該酸の製造の不可避の副生成物である亜酸化窒素は、COの温室効果能力の298倍の温室効果ガスである。また、同過程では、例えば大量のエネルギーを消費するオストワルト法等に基づいて製造された硝酸の化学量論的使用が必要となる。KAオイルにしても、化石由来のシクロヘキサノンとシクロヘキサノールの部分酸化によって製造されるものである。ここでの難点の一つとして、反応器の1パス当たりの転化率が低いことが挙げられる(4~11%)。そのため、再利用工程や、アジピン酸の製造後の下流工程が必要となる。
それ以外のアプローチには、特に、生物工学及び光触媒によるアジピン酸の製造が含まれる(US7,799,545(特許文献1)、ならびにHwang, K. C.及びSagadevan, A.による“2014, One-pot room-temperature conversion of cyclohexane to adipic acid by ozone and UV light. Science, 346, 1495-1498”(非特許文献1))。その他にも、二重ヒドロエステル化及びジカルボキシル化によるアジピン酸の製造に関する特許が存在している(US3778466(特許文献2)、US4552976(特許文献3)およびUS3876695(特許文献4))。
Loveland et al.(“Electrolytic production of acyclic carboxylic acids from hydrocarbons”;US 3,032,489(特許文献5))やTyssee et al.(“Electrolytic carboxylation of substituted olefins”;US 3,864,225(特許文献6))により、1,3-ブタジエンとCOの電気化学的カップリング(電解ジカルボキシル化)によるアジピン酸の製造経路が既に示されている。その後、Tilborg et al.(“Electrochemical conversion of conjugated dienes into alkanedienedioic acids”;US 4,377,451(特許文献7))により、様々な事例パラメータ研究や同反応のマクロ反応速度論の初期考察が行われた。この研究を基に、Grinberg et al.による研究(“Electrochemical reduction of CO2 in the presence of 1,3-butadiene using a hydrogen anode in a non-aqueous medium; Russian Chemical Bulletin,” 1999, 48(2), 294-299(非特許文献2))が、限定的ではあるものの、水素を用いた電解ジカルボキシル化の実現可能性を証明した。これらの考察のほかにも、Li et al.による最近の研究(Electrochim. Acta 2011, 56, 1529-1534(非特許文献3))で、水素を用いないアジピン酸の完全な製造経路が加わることとなった。
以下のスキーム1に、その電気化学的アプローチを示す:
Figure 2022540185000002
米国特許第7799545号明細書 米国特許第3778466号明細書 米国特許第4552976号明細書 米国特許第3876695号明細書 米国特許第3032489号明細書 米国特許第3864225号明細書 米国特許第4377451号明細書
Hwang, K. C., and Sagadevan, A. 2014, One-pot room-temperature conversion of cyclohexane to adipic acid by ozone and UV light. Science, 346, 1495-1498 Grinberg et al., Electrochemical reduction of CO2 in the presence of 1,3-butadiene using a hydrogen anode in a non-aqueous medium; Russian Chemical Bulletin, 1999, 48(2), 294-299 Li et al., Electrochim. Acta 2011, 56, 1529-1534
COの還元が進行する陰極に加えて、必要な電子を放出する対となる反応が必要となる。これは、例えば、犠牲成分等によって実現することができ、当該犠牲成分は、その目的のために化学量論的に酸化させる必要がある。使用する犠牲成分や犠牲物質としては、例えばアルミニウム、亜鉛、酸化還元系等があり、こうした成分や物質は、タンデム過程で還元させるか又は後で単離して回収する必要がある。そのため、反応後の生成物相には、目的物質であるヘキサ-3-エン二酸(ジヒドロムコン酸)が犠牲陽極塩(スキーム中の1の生成物)の形態で含まれることになる。この生成物部分を分離したり、上記過程を工業的に実現する方法を開発したりするのは極めて複雑かつ高コストであり、この難点が工業的実用化の妨げとなっているが、特に原因となるのは、犠牲陽極塩である。
そのため、生成物相中にこれらの塩が形成されることを防ぎ、これに伴う高コストかつ不都合な単離作業を最大限避けることが望ましい。そこで、本発明の目的を、上記の欠点を回避する、アルケン類(より詳細には、ジエン類)のジカルボキシル化方法の提供とした。
上記目的は、請求項1に記載の方法、および請求項13又は14に記載の反応器によって達成される。
つまり、水素Hの存在下で二酸化炭素COによって少なくとも1種のジエンを電解ジカルボキシル化することにより、少なくとも1種の不飽和ジカルボン酸を生成する方法であって、COの陰極活性化用の作用極としての少なくとも1つの陰極およびHの陽極酸化用の対極としての少なくとも1つの陽極を具備し、任意で、少なくとも1つの参照極を具備した反応器で反応が行われる、方法を提供する。
本件の方法は、
-水素H:二酸化炭素COの体積比を1:1~1:3とし、
-前記反応器の全圧pを2~4MPa、好ましくは3~4MPa、例えば3.4MPa、3.5MPa、3.7MPa等とし、
-平均電流密度jを5~15mA/cm、好ましくは10~12.5mA/cmとして、
実行される。
本件の方法によれば、利用する陽極反応(対極反応)が水素Hを含むものとなることで、陽極側が最適化される。これにより、あらゆる工業的操業を大いに簡略化することが可能となる。1,3-ブタジエンのジカルボキシル化を一例として、以下のスキーム2に、その反応をまとめる:
Figure 2022540185000003
第1段階(「1.」と記したもの)では、COが電気化学的に陰極活性化される。これと同時に、Hが陽極酸化される。そして、生じた陽子により電流回路が完成することで、アジピン酸の前駆体であるヘキサ-3-エン二酸などの不飽和ジカルボン酸が直接生成される。つまり、電気化学的に活性化されたCOを用いることで、2つのカルボキシル基(-COO)が不飽和アルケン系に導入される。
ジカルボキシル化に続いて、一実施形態では、均一系触媒または不均一系触媒を用いた水素化により、不飽和ジカルボン酸が飽和ジカルボン酸へと、例えば、ヘキサ-3-エン二酸から目的物質であるアジピン酸へと、変換され得る。この目的のために、代わりに、活性炭、シリカ又は二酸化チタンに担持させた白金金属や、極めて広く知られているウィルキンソン触媒などの標準的な触媒を、適切な反応条件下で使用することも可能である。この目的のためには、まず、電解ジカルボキシル化(1.)由来の電解質を取り除く必要があることが分かった。そして、アジピン酸に至るには、水素化触媒および水素化媒体を、さらには、前記電解ジカルボキシル化由来の副生成物が存在するのであればそれらも、除去する必要がある。
本件の方法は、既存のアプローチに比べて様々な利点を有する。例えば、陽極犠牲物質や犠牲電極を使用しなくてよい。つまり、アルミニウムの使用だけでなく、浄化の難しい生成物であるアルミニウム塩の発生も避けられるということであり、対応する方法において多様なコスト節約が達成されるということを意味する。ここでの節約とは、所定の高コストとなるアルミニウムを成分として使用しないことで、生成物であるアルミニウム塩を前述のとおり分離するための方法工程、さらには、消費した犠牲電極の交換に起因する反応器の頻繁なメンテナンスが避けられるという点に関係する。開発が進められている工業的操業の浄化工程が、大いに簡略化される。ほかにも、ジエンからの対応するジカルボン酸への転化率が向上すると同時に、副生成物、特にはモノカルボン酸類の形成が減少する。
特に驚くべき発見は、圧力の増大、特に、CO分圧の増大がファラデー効率に対して必ずしも線形的な影響を及ぼさない、すなわち、圧力とファラデー効率との間には線形的関係が存在しないという点である。むしろ、具体的に述べると、CO分圧について特別に調節を行う必要がある。全圧を極めて高くしても(4MPa超)低くしても(2MPa未満)、ファラデー効率に悪影響があることが分かった。ここでは、反応速度論モデルとの直接の関連が明らかではない。従属関係は複雑であり、(例えばシミュレーション等によって)直接予測可能でもないし、また、他の入力パラメータが変わってしまえば予測や推定に適さなくなる。
全圧の増大は、必ずしもファラデー効率の増大を伴わない。ここでの平衡関係や従属関係は複雑であり、今日でも明らかになっていない。例えば、比を1:3(水素/二酸化炭素)として圧力を5MPaに増加させると、ファラデー効率が15%まで急激に低下する。
非特許文献2では大気圧をごく僅かに超えた圧力でガス拡散電極(GDE)を使用しているが、本件の方法ではGDEを省くと共に全圧を増大させている。ガス混合物が用いられている。しかも、非特許文献2では、ファラデー効率が比較的低い。
本件の方法の一実施形態では、水素Hが、前記反応器内に、0.75~2MPa、好ましくは1~1.5MPa、特に好ましくは1.1~1.4MPa、例えば1.25MPaの分圧p0,H2で存在する。
本件の方法の他の実施形態では、二酸化炭素COが、前記反応器内に、2~4MPa、特に好ましくは3~4MPa、例えば3.75MPaの分圧p0,CO2で存在する。
本件の方法のさらなる他の実施形態では、少なくとも1種のジエンが、前記反応器へと、液状で計量される。これにより、反応混合物中のジエン濃度が高くなる。つまり、計量後のジエンの濃度は、1~5mol/L、好ましくは1.5~3mol/L、特に好ましくは1.5~2mol/Lとなり得る。液状のジエンは、例えば、前記反応器へと、1.62mol/Lの濃度で投入され得る。
本件において、ジエンとは、二重結合が共役形態又は孤立形態で2つ以上存在する化合物群の総称である。よって、少なくとも1種のジエンは、例えば1,3-ブタジエン等を含む直鎖状共役ジエン類や、ペンタジエンや、ヘキサジエンや、1,3,5-ヘキサトリエンや、シクロヘキサジエンであり得る。
多価不飽和非共役ジエン類を使用することも可能である。当該ジエン類には、例えば、非共役二重結合を有した直鎖状ジエン類が含まれ得る。このようなジエンは、例えば、末端(端部に位置した)二重結合を少なくとも1つ有し得る。例としては、1,7-オクタジエン(OD)、1,9-デカジエン、1,11-ドデカジエン、1,13-テトラデカジエンなどのα,ω-ジエン類が挙げられる。
本件の電解ジカルボキシル化用に示した方法パラメータにより、ファラデー効率の向上が可能となる。ファラデー効率とは、全電流に対して、所望の生成物や副生成物に寄与した電流の割合を、例えば「成分Xに関するファラデー効率」等のように化学量論的に示すものである。
本件の方法によれば、全てのジカルボキシル化生成物の合計についてのファラデー効率FEECを、10~55%、好ましくは15~30%、特に好ましくは20~25%とすることが可能である。当該ファラデー効率は、選択した電極形状、分圧およびブタジエン濃度、さらには、後で詳細に説明するメディエータが用いられるのか否かに左右される。ここでのメディエータとは、金属-有機化合物群から前記反応へと追加で添加されてファラデー効率に未知の様式で影響を及ぼし得る成分のことを指す。
このとき、直鎖状の分岐していないジカルボン酸類の調製に利用可能な全てのジカルボキシル化生成物の合計についてのファラデー効率FEECは、5~30%、好ましくは10~25%、特に好ましくは15~20%の範囲であり、例えば13.3%、26.2%等である。
本件の方法の一実施形態では、少なくとも1種の導電性塩を含有した脱水有機溶媒で、反応が実行される。当該有機溶媒は、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルプロピレン尿素(DMPU)およびN-メチル-2-ピロリドン(NMP)から選択され、DMFを使用することが好ましい。前記少なくとも1種の導電性塩は、臭化アルキルアンモニウム、好ましくは臭化テトラ-n-ブチルアンモニウム(TBAB)である。
本件の方法の好ましい他の実施形態では、メディエータの存在下で、電解ジカルボキシル化が実施される。メディエータと称される成分は、例えば、遷移金属錯体などの金属-有機化合物である。驚くべきことに、前記反応に対する影響が確認されたが、これは予想外のものであった。メディエータは、電気化学で一般的によく接するものであるが、特定の反応に高い特異性を示すものであって、同様の反応同士に対して一般化できるということ珍しい。
好ましくは、メディエータは、遷移金属錯体、より詳細にはRh、Pt、Pd、RuまたはFeの錯体である。特に好ましいメディエータは、ホスファン配位子(例えば、キサントホス)を有する白金金属錯体、およびフェロセンである。メディエータの使用により、電解重合傾向が低下してファラデー効率が向上する。好ましくは、適用されるどのメディエータも、前記反応自体において全く触媒機能を示さないものの、1,3-ブタジエンのマクロ的な重合傾向を低下させ、電解カルボキシル化効率に影響を加え得る。
既に上述したように、ジカルボキシル化の後に、不飽和ジカルボン酸から飽和ジカルボン酸を形成する反応が行われ得る。これは、適切な担体に担持させた白金金属や、金属-ホスフィン錯体の形態の白金金属などの均一系触媒錯体(一例としては、ウィルキンソン触媒)といった既知の触媒を用いた、均一系触媒または不均一系触媒による適切な反応条件下での水素化によって行われ得る。
前述したように、本方法は、COの陰極活性化用の作用極としての少なくとも1つの陰極、Hの陽極酸化用の対極としての少なくとも1つの陽極、および少なくとも1つの参照極を具備した反応器で実行される。
前記反応器の一変形例では、陽極と陰極が互いに平行に配置されている。
本件の反応器の他の変形例では、陽極と陰極が互いに同心状に配置されている。この変形例では、陽極が陰極の周りに同心状に配置されている。すなわち、陰極は、例えば環状の陽極内の中央に配置され得て、例えば、狭幅の研磨ニッケル板で構成され得る。
驚くべきことに、平行配置では電解カルボキシル化の選択率が44%となるのに対し、同心配置では選択率が73%と向上する。電解カルボキシル化の選択率としてここで述べた数値は、生成された電解カルボキシル化生成物の総量に対するジカルボン酸類部分の量に基づくものである。
陽極は、白金金属、1種以上の白金金属の合金、または白金化された(すなわち、白金金属で被覆された)異種金属担体で構成され得る。ここでは、白金が好適に使用され、コイル、ネット、織布、または適切な担体もしくは板(例えば、平面状、扁平、同心状の板等)に固定化された白金粒子の形態を取り得る。白金陽極材料は、極めて不活性であり、上述した系の汚染を引き起こさない。
陰極は、黒鉛または遷移金属(好ましくは白金金属、好ましくはニッケル)で構成されて、平板の形態を取り得る。好ましくは、陰極材料に対して、研削、研磨、洗浄及び乾燥の連続的な工程を含む前処理が施される。
陽極空間と陰極空間は、(例えば、膜体等で)分離されているか又は分離されていないものとされ得て、分離されていないのが好ましい。
本件の反応器の他の実施形態では、陽極空間と陰極空間とが互いに分離されており、より詳細には、例えばナフィオンからなる膜体で互いに分離されている。
以下では、本発明について、実施例を用いて図面を参照しながら説明する。
第1の実施形態の電極配置(平行配置)を示す概略図である。 第2の実施形態の電極配置(同心配置)を示す概略図である。
(装置の説明)
使用する装置配置構成は、槽内電極を具備した圧力安定攪拌槽、1,3-ブタジエン計量システム、およびガス混合システムを含む。使用する定格圧力反応器は、不活性内皮体、内部構造物、および電極配置構造体を有する。陰極下の一定距離にある磁気結合式撹拌体により、対流混合を実現した。
圧力下で電気化学反応を実施するには、前記電極配置構造体を、機械的に強固な材料である例えばステンレス鋼等からなる定格圧力容器に組み込む必要がある。しかし、当該材料は固有の導電性を有するので、電極や電極媒質と接触しないようにする必要がある。これについては、前述の内皮体によって達成した。ここでは、1.4435、1.4462などの高耐食ステンレス鋼の使用が特に推奨される。1.4301、1.4306などのステンレス鋼の場合には、電解質の不可避の液滴により、強い化学腐食傾向が記録された。ただし、影響を受ける部分を、PEEK、テフロンまたは十分な機械的安定性と化学的不活性を有した他種の材料からなる内皮体で隔離することが可能である。
給電線や電極のための対応する挿通路付きの、PTFE(テフロン)からなるインサート及びPEEKの蓋により、構成要素の最大限の電気的絶縁が可能となる。反応時に、内皮体、内部構造物および電極からなる配置構成を前記PTFEインサート内に導入し、反応器を完全に閉じた。そして、電気絶縁された接点により、圧力安定ステンレス鋼ジャケットを介して前記電極へと電圧を印加することが可能となる。
(実験考察の説明)
各実験前に、予め準備したNi電極1を電極配置構造体に挿設した。ルギン管3に1モルのTBAB-DMF溶液を入れ、反応器を相応に組み立てて、磁気攪拌コアを設けた。窒素による通気を繰返し行いつつ複数回の評価サイクルを行うことで、その前の洗浄工程からの湿気や酸素、あらゆる溶媒残渣を取り除くことができるようにした。
次に、予め準備したCO/H混合物により、反応器を適宜の目標圧力に加圧した。高圧ポンプ、膨張部及びミキサを具備した計量システムにより、反応素材および非プロトン性脱水有機溶媒を、当該溶媒に可溶な導電性塩と共に投入した。この際、所定量の1,3-ブタジエンが正確に計量される。
反応器内の反応物質を目標量へと計量する過程が終わった後、当該反応物質をCO及びHで完全に飽和させるために、約30分間の平衡化フェーズを設けた。磁気攪拌コアによる磁気結合式攪拌により、混合を確実に行った。閉ループ制御により、圧力を目標圧力に自動的に保持した。
反応条件を確実に連続的に同一とするために、電極活性化サイクル、反応自体、およびさらなる電気化学的キャラクタリゼーション工程を含む全反応について、コンピュータ制御による標準手順を用いた。
各反応実行後、自動化された標準手順に従って反応器を徐々に減圧し、かつ、閉じた状態の反応室を若干の窒素過圧で約1時間パージすることにより、取り残された1,3-ブタジエンを確実に除去した。取り出した反応物質は、ロータリーエバポレータで乾燥濃縮した。
ガスクロマトグラフィーや付設の質量分析(GC/MS)で、生成物を解析した。この目的のために、粗生成物質の試料を定量的にシリル化し、標準物質を基準にして測定を行った。このとき、表示のみに基づいて、副生成物のいくつかの異性体を特定することができた。次に、乾燥した生成物の有機炭素量(TOC:全有機炭素)の分析を行った。これは、メディエータによる重合阻害作用についての判断を可能にすることを目的としている。この目的のために、生成物を完全に溶解し、燃焼させた後、気相のIR分光による測定を行った。
次に、GC/MSで、生成物の組成を決定した。一回の反応実行からの各試料を複数用い、同試料を複数回測定し、HPLC/DAD/ELSD(高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、ダイオードアレイ検出器(DAD)および蒸発光散乱検出器(ELSD))でカップリング生成物の総量を個別に分析することにより、一貫性検査を行った。
反応実行前の準備として、使用する有機溶媒を乾燥剤(例えば、五酸化二リン、水素化ナトリウム等)で脱水し、かつ、減圧蒸留を行った。アルゴン雰囲気下で、脱水済みの当該溶媒を予め乾燥済みの導電性塩に添加し、焼成したばかりのモレキューラーシーブ(4A)を使って保管した。
目的の反応に適した溶媒としては、いくつかの種類があり、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルプロピレン尿素(DMPU)およびN-メチル-2-ピロリドン(NMP)といったものが挙げられる。ただし、結果が優れていることから、DMFを主に使用した。具体的に述べると、導電性塩には、臭化テトラ-n-ブチルアンモニウム(TBAB)を使用した。
作用極を準備するにあたって、まず、ニッケル板を一定の寸法に切断し、一定の形状に研削した。得られた板を対応するホルダにTIG溶接で取り付けて、異種金属が混入しないようにした。当該極は、研削、研磨、洗浄及び乾燥の連続工程を経て、使用可能な状態となった。前処理完了後の当該極の顕微鏡写真(AFM)から、作用極の初期表面粗さ(ピークツーバレー粗さ)は68nmであることが分かる。
対極には白金コイルまたは白金板を使用し、まず清浄してから一定の形状に加工した。また、全ての電極について、電解質に曝したくない部分をテフロン製のスリーブで電気的に絶縁した。
各実験前に、テフロン製の反応器インサートを王水で濯いで十分に清浄した後、乾燥させた。
作用極および対極を上述のとおり前処理し、反応器に挿設した。参照極の橋(ルギン管)を準備し電解質を充填した後、これを前記反応器インサートに挿設してから、反応器を閉じた。短絡や不十分な電気抵抗に関して接点を検査した後、反応器に対し、計量システムを介して所定量の電解質溶液と1,3-ブタジエンを充填した。各実験の電解質及び1,3-ブタジエンの総量は、28.00mLであった。
反応のあいだガスを確実に供給するために、水素と二酸化炭素との目標組成のガス混合物を、圧力安定貯蔵容器(500mL)に準備した。
本明細書で提示した反応時のそれらの分圧は、p(H)=1.0MPa、p(CO)=3.0MPaとした。圧力調整器により、反応器の充填圧力をp=3.4MPaとし、これを30分間の飽和期間にわたって維持した。そして、反応時間のあいだ-50mA±0.1mAの電流が維持されるように、電圧を制御した。反応時間は、43857秒間と一定で、対応する電荷量は2193A・sであった。使用した電流は50mAであり、電極面積=5cmなので、電流密度j=10mA/cmとなった。
圧力容器内での、所定量の1,3-ブタジエンを用いた反応の実現可能性について、いくつかの実施例を以下に示す。
図1及び図2に、これらの反応に用いられる電極配置構造体を示す。図1に、陽極としてのPtコイル1、陰極としての研磨Ni板2、フリット部付きのルギン管3、および銀-臭化銀電極4を用いた平行配置を示す。図2に、陽極としてのPt板1,陰極としての研磨Ni板2、フリット部付きのルギン管3、およびAg/Ag電極4を用いた同心配置を示す。
表1は、反応実行で測定されるファラデー効率を含んでいる。表1の1番目の入力データは平面平行構造を表したものであり、2番目の入力データは同心構造を表したものである。添加物質有りの実験は、いずれも同心構造で実行されている。
同じ表1から見て取れるように、使用する添加物質(メディエータ)により、ファラデー効率を大幅に向上させることができ、フェロセンの場合には最大51.8%、PdClとキサントホスとの組合せを用いた場合には29.5%まで向上させることができる。驚くべきことに、後者の場合には、1,3-ブタジエンの重合傾向の低下が観測される。RhClとキサントホスとの組合せと、PdClとキサントホスとの組合せは、重合阻害作用(TOC)が同等であるが、後者のほうが全体的により高いファラデー効率を示す。フェロセンが用いられた場合には、目的生成物に関するファラデー効率に対し、阻害作用が全く生じない。
表1:結果
Figure 2022540185000004
反応実行における各種生成物には、表2に示すような一連の様々なジカルボキシル化生成物が含まれる:
表2:生成物相の分析
Figure 2022540185000005
表2に示す結果から、非特許文献2の電解ジカルボキシル化の極めて限定的なファラデー効率を大幅に(3.8%から20%へと)向上させるには、CO分圧を高くする必要があることが分かる。
さらに、適切に高いCO分圧および十分に高い電流密度(10mA/cm)を用いた場合には、アジピン酸とアジポニトリルとを重合させてナイロンを形成する過程を停止させることで顕著な阻害物質となるモノカルボン酸(4-ペンテン酸)を、最大限に回避することが可能であるという点についても証明することができた。
また、選択度に対する電極配置の強い影響も確認された。実施例1及び2は、この目的のためのものである。平行配置を用いた際には、分岐鎖状の生成物の形成が増加した。同心状の電極配置により、不所望のメチル-ペンテン二酸誘導体の形成が大幅に減少した。

Claims (14)

  1. 水素Hの存在下で二酸化炭素COによって少なくとも1種のアルケン、より詳細には少なくとも1種のジエンを電解ジカルボキシル化することにより、少なくとも1種の不飽和ジカルボン酸を形成する方法であって、
    COの陰極活性化用の作用極としての少なくとも1つの陰極およびHの陽極酸化用の対極としての少なくとも1つの陽極を具備した反応器で反応が行われる、方法において、
    -水素H:二酸化炭素COの体積比が1:1~1:3であり、
    -前記反応器の全圧pが2~4MPa、特に好ましくは3~4MPaであり、
    -平均電流密度jが5~15mA/cm、特に好ましくは10~12.5mA/cmである、
    ことを特徴とする、方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、水素Hが、前記反応器内に、0.75~2MPa、好ましくは1~1.5MPaの分圧p0,H2で存在することを特徴とする、方法。
  3. 請求項1または2に記載の方法において、二酸化炭素が、前記反応器内に、2~4MPa、特に好ましくは3~4MPaの分圧p0,CO2で存在することを特徴とする、方法。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の方法において、少なくとも1種のジエンが、前記反応器へと、液状で計量されることを特徴とする、方法。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の方法において、少なくとも1種のジエンが、直鎖状共役ジエンであることを特徴とする、方法。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の方法において、全てのジカルボキシル化生成物の合計についてのファラデー効率FEECが、10~55%、好ましくは15~30%、特に好ましくは20~25%であることを特徴とする、方法。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の方法において、直鎖状の分岐していないジカルボン酸類の調製に利用可能な全てのジカルボキシル化生成物の合計についてのファラデー効率FEECが、5~30%、好ましくは10~25%、特に好ましくは15~20%であることを特徴とする、方法。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の方法において、少なくとも1種の導電性塩を含有した脱水有機溶媒で、反応が実行されることを特徴とする、方法。
  9. 請求項8に記載の方法において、有機溶媒が、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルプロピレン尿素(DMPU)およびN-メチル-2-ピロリドン(NMP)から選択され、好ましくはDMFであることを特徴とする、方法。
  10. 請求項8または9に記載の方法において、少なくとも1種の導電性塩が、臭化アルキルアンモニウム、好ましくは臭化テトラ-n-ブチルアンモニウム(TBAB)であることを特徴とする、方法。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載の方法において、メディエータの存在下で、電解ジカルボキシル化が実施されることを特徴とする、方法。
  12. 請求項11に記載の方法において、メディエータが、遷移金属錯体、より詳細にはRh、Pt、Pd、RuまたはFeの錯体であることを特徴とする、方法。
  13. 請求項1から12のいずれか一項に記載の方法を実行する反応器において、陰極の周りに陽極を同心状に配置した、陽極と陰極の同心配置を特徴とする、反応器。
  14. 請求項1から12のいずれか一項に記載の方法を実行する反応器において、陽極空間と陰極空間とが分離されていないか、または膜体で分離されていることを特徴とする、反応器。
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