JP2022536623A - 肺動脈性肺高血圧症の治療方法 - Google Patents

肺動脈性肺高血圧症の治療方法 Download PDF

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Abstract

本開示は、肺動脈性肺高血圧症を治療するために経口用量のセレキシパグを投与されている患者における治療中断を回避する方法を提供し、患者は、一時的に経口薬を服用することができない。これらの方法は、患者に静脈内(IV)用量のセレキシパグを投与し、その後、経口用量のセレキシパグに戻すことを含む。【選択図】 図3A

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年6月11日に出願された米国仮特許出願第62/860,121号の優先権を主張し、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。
(発明の分野)
本発明は、肺動脈性肺高血圧症を治療するために経口用量のセレキシパグを投与されている患者における治療中断を回避する方法に関する。
セレキシパグ又はその活性代謝産物は、潰瘍、手指潰瘍、糖尿病性壊疽、糖尿病足潰瘍、褥瘡(床ずれ)、高血圧症、肺高血圧症、肺動脈高血圧症、フォンタン病及びフォンタン病に関連する肺高血圧、サルコイドーシス及びサルコイドーシスに関連する肺高血圧、末梢循環障害(例えば、慢性動脈閉塞、間欠性跛行、末梢塞栓症、振動症候群、レイノー病)、結合組織疾患(例えば、全身性エリテマトーデス、強皮症、混合性結合組織疾患、血管炎症候群)、経皮経管冠動脈形成術後(PTCA)の再閉塞/再狭窄、動脈硬化、血栓症(例えば、急性期脳血栓症、肺塞栓症)、一過性脳虚血発作(TIA)、糖尿病性神経障害、虚血性障害(例えば、脳梗塞、心筋梗塞)、狭心症(例えば、安定狭心症、不安定狭心症)、任意のステージの糸球体腎炎及び糖尿病性腎症を含む慢性腎疾患、アレルギー、気管支喘息、アテレクトミー及びステント移植などの冠動脈インターベンション後の再狭窄、透析による血小板減少症、臓器又は組織の線維症が関与する疾患(例えば、尿細管間質性腎炎などの腎疾患)、呼吸器疾患(例えば、(通常の)間質性肺炎/(特発性)肺線維症、慢性閉塞性肺疾患)、消化性疾患(例えば、肝硬変、ウイルス性肝炎、慢性膵炎、及びスキルス胃癌)、心血管疾患(例えば、心筋線維症)、骨及び関節疾患(例えば、骨髄線維症及び関節リウマチ)、皮膚疾患(例えば、手術後の瘢痕、熱傷による瘢痕、ケロイド、及び肥厚性瘢痕)、産科疾患(例えば、子宮筋腫)、泌尿器疾患(例えば、前立腺肥大)、他の疾患(例えば、アルツハイマー病、硬化性腹膜炎、I型糖尿病、及び手術後臓器癒着)]、勃起機能不全(例えば、糖尿病性勃起機能不全、心因性勃起機能不全、精神病性勃起機能不全、慢性腎不全に関連する勃起機能不全、前立腺を除去するための骨盤内手術後の勃起機能不全、並びに老化及び動脈硬化に関連する血管性勃起機能不全)、炎症性腸疾患(例えば、潰瘍性大腸炎、クローン病、腸結核、虚血性大腸炎、及びベーチェット病に関連する腸潰瘍)、胃炎、胃潰瘍、虚血性眼科障害(例えば、網膜動脈閉塞症、網膜静脈閉塞症、虚血性視神経障害)、突発性難聴、無血管性骨壊死、非ステロイド性抗炎症剤の投与によって引き起こされる腸損傷、並びに腰部脊柱管狭窄症に関連する症状の予防剤又は治療薬として有用であることが知られる。
セレキシパグは、肺動脈性肺高血圧症の治療にも有益であることが示されている。第III相臨床試験では、肺動脈高血圧症を有する患者間で、肺動脈高血圧症に関連する死又は合併症の主要な複合エンドポイントのリスクは、プラセボを受けた患者間よりもセレキシパグを受けた患者間で有意に低かった。セレキシパグは、例えば、米国で販売承認を受けており、疾患の進行を遅延させ、PAHの入院リスクを低減させるための肺動脈高血圧症(PAH、WHOグループI)の治療について示されている。
これまでに、1日2回の経口投与を意図したセキシパグの標準的なフィルムコーティング錠剤製剤が使用されており、賦形剤は、D-マンニトール、コーンスターチ、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、及びステアリン酸マグネシウムを含み、錠剤は、ヒプロメロース、プロピレングリコール、二酸化チタン、カル
ナウバワックスを酸化鉄の混合物と一緒に含有するコーティング材料でフィルムコーティングされる。
セレキシパグは、哺乳動物、特にヒトにおいて、活性代謝産物の長期的な選択的IP受容体アゴニスト活性を発揮することができるプロドラッグとして(IP受容体自体にある程度のアゴニスト活性を保持しながら)機能すると考えられる。
PGI2アゴニストに関連する有害反応はまた、特定のアップタイトレーション(up-titration)スケジュールによって対処される。経口セレキシパグの推奨開始用量は、200マイクログラムであり、1日2回付与される。次いで、1日2回での200マイクログラムの増分で、通常は1週間の間隔をもって、1日2回での最大1600マイクログラムの最大許容用量まで、用量を増加させる。患者が許容することができない用量に達した場合、投与量は前の許容用量まで低減されるべきである。
更に、一時的に経口薬を服用できない患者の治療中断を回避し、経口用量から静脈内経路などの別の投与経路への一時的な切り替え中に治療の安全性、有効性、及び忍容性を維持するのを助ける必要がある。
本開示は、肺動脈性肺高血圧症を治療するために経口用量のセレキシパグを投与されている(受けている:receiving)患者の治療中断を回避する方法を提供し、患者は、一時的に経口薬を服用することができない。これらの方法は、セレキシパグの静脈内(IV)用量を患者に投与し、その後、IV用量の前に処方されたのと同じ経口用量に戻すことを含む。
本開示はまた、セレキシパグを含む製剤を販売する方法を提供する。この方法は、製剤を販売することを含み、医薬品の参照リスト薬に記載される製剤ラベルは、肺動脈性肺高血圧症を治療するために経口用量のセレキシパグを投与されている(受けている:receiving)患者の治療中断を回避するための指示を含む。これらの方法では、患者は一時的に経口薬を服用することができず、静脈内(IV)用量のセレキシパグを投与される。
本開示は更に、セレキシパグを含む製剤の売り出し方法を提供する。この方法は、そのような製剤の売り出しを含み、そのような製剤の参照リスト薬に記載される製剤ラベルは、肺動脈性肺高血圧症を治療するために経口用量のセレキシパグを投与されている(受けている:receiving)患者の治療中断を回避するための指示を含む。これらの方法では、患者は一時的に経口薬を服用することができず、IV用量のセレキシパグが投与される。
本開示はまた、臨床的に証明された安全かつ臨床的に証明された有効量のセレキシパグを含む医薬製剤を提供する。医薬品はパッケージ化され、パッケージは、セレキシパグを規制当局が承認した化学物質として識別するラベルを含み、及び肺動脈性肺高血圧症を治療するために経口用量のセレキシパグを投与されている(受けている:receiving)患者の治療中断を回避するための指示を含み、患者は一時的に経口薬を服用することができず、セレキシパグの静脈内(IV)用量を投与される。
実施例3に記載された試験のための訪問のスケジュールの計画である。 期間1の経口セレキシパグ及び期間2の静脈内セレキシパグ後の、セレキシパグ及びその活性代謝産物のPKエンドポイントの分析のフロー図である。 それぞれ、セレキシパグ及びその代謝産物の経口及び静脈内投与のPKプロファイルを示す線グラフである。 それぞれ、セレキシパグ及びその代謝産物の経口及び静脈内投与のPKプロファイルを示す線グラフである。
本開示では、特に明示しない限り、単数形「a」、「an」及び「the」は、複数形の言及を包含し、特定の数値への言及は、少なくともその特定の値を包含する。したがって、例えば、「材料(a m aterial)」への言及は、少なくとも1つのこのような材料、及び当業者に公知のその等価物、及び類似のものへの言及である。
値が、記述語「約」又は「実質的に」の使用によって近似値として表現されるとき、その特定の値は、別の実施形態を形成することが理解される。一般的に、用語「約」又は「実質的に」の使用は、開示する発明主題によって得ようとしている所望の特性に依存して変動し得る近似値を示し、その機能に基づいて、それが使用される特定の文脈において解釈されるべきである。当業者は、これを日常的な問題として解釈することができる。一部の場合、特定の値に対して用いられる有効数字の数は、用語「約」又は「実質的に」の程度を決定する1つの非限定的な方法であり得る。他の場合、一連の値において用いられる漸次的変化を用いて、それぞれの値について用語「約」又は「実質的に」に利用可能な意図する範囲を決定することができる。存在する場合、全ての範囲は、包括的かつ組み合わせ可能である。すなわち、範囲で記述される値への言及は、その範囲内の全ての値を含む。
リストが提示される場合、特に指定しない限り、そのリストの各個々の要素及びそのリストの全ての組み合わせを別々の実施形態として解釈すべきであることを理解されたい。例えば、「A、B、又はC」として提示される実施形態のリストは、実施形態「A」、「B」、「C」、「A又はB」、「A又はC」、「B又はC」、又は「A、B、又はC」を含むと解釈されるべきである。
別個の実施形態の文脈において明確性のために本明細書に記載される、本発明のある特定の特徴はまた、単一の実施形態内に組み合わされて提供されてもよいことが理解される。すなわち、明白に不適合であるか又は除外されない限り、それぞれ個別の実施形態は、任意の他の実施形態に適合すると見なされ、このような組み合わせは、別の実施形態であると考えられる。逆に、説明を簡単にするために単一の実施形態との関連において述べられる本発明の異なる特徴が、別々に又は任意の部分的組み合わせとして提供される場合もある。特許請求の範囲は、いずれかの任意要素を除外するように起案される場合もあることに更に留意されたい。したがって、この記載は、特許請求の範囲の要素の列挙に関連する「だけ」、「のみ」などの排他的な用語の使用、又は「否定的」限定の使用に対する先行的限定の根拠として機能することを意図する。最後に、実施形態は、一連の工程の一部として又はより一般的な構造の一部として記載し得るが、各工程をそれ自体が独立する実施形態であると考えてもよい。
方法
本開示は、肺動脈性肺高血圧症を治療するために経口用量のセレキシパグを投与されている(受けている:receiving)患者の治療中断を回避する方法を提供する。これらの方法では、患者は一時的に経口薬を服用することができず、したがって、静脈内(IV)用量のセレキシパグが投与される。いくつかの実施形態では、患者は、入院のために一時的に経口薬を服用することができない。
用語「肺動脈性肺高血圧症(pulmonary arterial hypertension)」及び「PAH」は
交換可能であり、患者が肺に高血圧を患う肺高血圧症の状態を定義する。PAHは、肺全体の非常に小さな動脈の直径が狭くなると発症し、それにより、肺を通る血流に対する抵抗が増加する。いくつかの実施形態では、狭窄、即ち、特発性肺高血圧症の根本的な病因は知られていない。PAHはまた、(i)家族性又は遺伝性PAH、(ii)薬物又は毒素によって引き起こされるPAH、(iii)結合組織病(強皮症又は狼瘡)、先天性心臓病、肝臓の高血圧、HIV、感染症(住血吸虫症)、及び鎌状赤血球貧血などの他の状態に関連するPAH、(iv)まれな血液状態(肺静脈閉塞性疾患又は肺毛細血管腫症)によって引き起こされるPAH、又は(v)乳児のPAH(新生児の持続性肺高血圧症)、を含むサブグループに分類される。
セレキシパグを静脈内投与する前に、患者は、望ましくは、IV用量の投与前に少なくとも約28日間、経口用量のセレキシパグを受ける。患者に経口用量のセレキシパグが投与される期間は、本明細書では第1治療期間と呼ばれる。いくつかの実施形態では、患者は、経口用量のセレキシパグを少なくとも約30日間、約60日間、約90日間、約180日間、約210日間、約240日間、約270日間、約300日間、約330日間、約360日間、約1年間、約2年間、約3年間、約4年間、又は約5年間服用する。
患者はまた、望ましくは、静脈内用量の投与前の少なくとも約28日間、セレキシパグ以外のプロスタサイクリン又はプロスタサイクリン類似体を投与されない。本明細書で使用される場合、用語「プロスタサイクリン(prostacyclin)」は、プロスタサイクリン経路薬剤として作用する任意の医薬品を指す。プロスタサイクリンは、吸入プロスタサイクリン、経口プロスタサイクリン、或いは皮下又は静脈内プロスタサイクリンなどの非経口プロスタサイクリンであり得る。プロスタサイクリンの非限定的な例は、エポプロステノール(Flolan(登録商標)、Veletri(登録商標))、トレプロスチニル(Remodulin(登録商標)、Tyvaso(登録商標)、Orenitram(登録商標))、又はイロプロスト(Ilomedin(商標)、Ventavis(登録商標))を含む。いくつかの実施形態では、プロスタサイクリンは、静脈内エポプロステノール、トレプロスチニル、又はイロプロストである。他の実施形態では、プロスタサイクリンは皮下トレプロスチニルである。更なる実施形態では、プロスタサイクリンは、吸入トレプロスチニル又はイロプロストである。更に他の実施形態では、プロスタサイクリンは経口トレプロスチニルである。
セレキシパグの静脈内用量の投与前に、患者は、好ましくは、IV用量の投与前に約90mmHg未満の収縮期血圧を有する。
セレキシパグの毎日の経口用量は、少なくとも約10μgである。いくつかの実施形態では、セレキシパグの経口用量は、毎日、少なくとも約100、約200、約300、約400、約500、約600、約700、約800、約900、約1000、約1100、約1200、約1300、約1400、約1500、約1600、約1700、約1800、約1900、約2000、約2100、約2200、約2300、約2400、約2500、約2600、約2700、約2800、約2900、約3000、約3100、約3200、約3300、約3400、又は約3500μgである。
経口セレキシパグの1日用量は、1日1回、1日2回、又は1日3回、好ましくは1日2回投与され得る。いくつかの実施形態では、経口用量は、1日2回投与される。他の実施形態では、経口用量は、正午の前に1回、及び正午の後に1回投与される。
望ましくは、経口用量のセレキシパグは、1日2回約1600μgを超えない、即ち、1日あたり3200μgを超えない。いくつかの実施形態では、セレキシパグの経口用量は、1日2回、約100~約3500μg、約200~約3200、約200~約300
0、約200~約2800、約200~約2600、約200~約2400、約200~約2200、約200~約2000、約200~約1800、約200~約1600、約200~約1400、約200~約1200、約200~約1000、約200~約800、約200~約600、約200~約400、約400~約3200、約400~約3000、約400~約2800、約400~約2600、約400~約2400、約400~約2200、約400~約2000、約400~約1800、約400~約1600、約400~約1400、約400~約1200、約400~約1000、約400~約800、約400~約600、約600~約3200、約600~約3000、約600~約2800、約600~約2600、約600~約2400、約600~約2200、約600~約2000、約600~約1800、約600~約1600、約600~約1400、約600~約1200、約600~約1000、約600~約800、約800~約3200、約800~約3000、約800~約2800、約800~約2600、約800~約2400、約800~約2200、約800~約2000、約800~約1800、約800~約1600、約800~約1400、約800~約1200、約800~約1000、約1000~約3200、約1000~約3000、約1000~約2800、約1000~約2600、約1000~約2400、約1000~約2200、約1000~約2000、約1000~約1800、約1000~約1600、約1000~約1400、約1000~約1200、約1200~約3200、約1200~約3000、約1200~約2800、約1200~約2600、約1200~約2400、約1200~約2200、約1200~約2000、約1200~約1800、約1200~約1600、約1200~約1400、約1400~約3200、約1400~約3000、約1400~約2800、約1400~約2600、約1400~約2400、約1400~約2200、約1400~約2000、約1400~約1800、約1400~約1600、約1600~約3200、約1600~約3000、約1600~約2800、約1600~約2600、約1600~約2400、約1600~約2200、約1600~約2000、約1600~約1800、約1800~約3200、約1800~約3000、約1800~約2800、約1800~約2600、約1800~約2400、約1800~約2200、約1800~約2000、約2000~約3200、約2000~約3000、約2000~約2800、約2000~約2600、約2000~約2400、約2000~約2200、約2200~約3200、約2200~約3000、約2200~約2800、約2200~約2600、約2200~約2400、約2400~約3200、約2400~約3000、約2400~約2800、約2400~約2600、約2600~約3200、約2600~約3000、約2600~約2800、約2800~約3200、約2800~約3000、又は約3000~約3200μgである。更なる実施形態では、セレキシパグの経口用量は、1日2回の基準で、約200~約1600μgである。他の実施形態では、セレキシパグの経口用量は、1日2回の基準で、約200μg~約1600μgである。更に別の実施形態では、セレキシパグの経口用量は、1日2回の基準で、約1200μg~約1600μgであり、1日2回である。
経口用量のセレキシパグの投与後、静脈内用量のセレキシパグが患者に投与される。この期間は、本明細書では第2治療期間と呼ばれる。
セレキシパグの静脈内用量は、セレキシパグの経口用量と比較した場合、ACT-333679(セレキシパグの活性代謝産物)への同等の曝露を達成するように選択される。本明細書で使用される場合、用語「同等の曝露(comparable exposure)」は、セレキシパグの対応する経口用量と同様の活性代謝産物(ACT-333679)への血漿曝露をもたらすIV用量を指す。そのような選択を行う際のガイダンスは、生物学的利用能の試験に基づくことができる(例えば、参照により本明細書に組み込まれる、Kaufmann P,et al.,Eur.J.Clin.Pharmacol.2017,73:
151-60を参照されたい)。典型的には、実施例のセクションに示すように、セレキシパグの静脈内用量のセレキシパグの経口用量に対する比率は1より大きい。いくつかの態様では、セレキシパグの静脈内用量のセレキシパグの経口用量に対する比率は、約1.125~約1である。
いくつかの実施形態では、セレキシパグの静脈内用量は、1日2回、約112~約4000μg、約225~約3600、約225~約3400、約225~約3150、約225~約3000、約225~約2700、約225~約2500、約225~約2250、約225~約2000、約225~約1800、約225~約1600、約225~約1350、約225~約1125、約225~約900、約225~約675、約225~約450、約450~約3600、約450~約3400、約450~約3150、約450~約3000、約450~約2700、約450~約2500、約450~約2250、約450~約2000、約450~約1800、約450~約1600、約450~約1350、約450~約1125、約450~約900、約450~約675、約675~約3600、約675~約3400、約675~約3150、約675~約3000、約675~約2700、約675~約2500、約675~約2250、約675~約2000、約675~約1800、約675~約1600、約675~約1350、約675~約1125、約675~約900、約900~約3600、約900~約3400、約900~約3150、約900~約3000、約900~約2700、約900~約2500、約900~約2250、約900~約2000、約900~約1800、約900~約1600、約900~約1350、約900~約1125、約1125~約3600、約1125~約3400、約1125~約3150、約1125~約3000、約1125~約2700、約1125~約2500、約1125~約2250、約1125~約2000、約1125~約1800、約1125~約1600、約1125~約1350、約1350~約3600、約1350~約3400、約1350~約3150、約1350~約3000、約1200~約2700、約1350~約2500、約1350~約2250、約1350~約2000、約1350~約1800、約1350~約1600、約1600~約3600、約1600~約3400、約1600~約3150、約1600~約3000、約1600~約2700、約1600~約2500、約1600~約2250、約1600~約2000、約1600~約1800、約1800~約3600、約1800~約3400、約1800~約3150、約1800~約3000、約1800~約2700、約1800~約2500、約1800~約2250、約1800~約2000、約2000~約3600、約2000~約3400、約2000~約3150、約2000~約3000、約2000~約2700、約2000~約2500、約2000~約2250、約2250~約3600、約2250~約3400、約2250~約3150、約2250~約3000、約2250~約2700、約2250~約2500、約2500~約3600、約2500~約3400、約2500~約3150、約2500~約3000、約2500~約2700、約2700~約3600、約2700~約3400、約2700~約3150、約2700~約3000、約3000~約3600、約3000~約3400、約3000~約3150、約3150~約3600、約3150~約3400、又は約3400~約3600μgである。更なる実施形態では、セレキシパグの静脈内用量は、1日2回の基準で、約225~約1800μgである。他の実施形態では、セレキシパグの静脈内用量は、1日2回の基準で、約225μg~約1800μgである。更に別の実施形態では、セレキシパグの静脈内用量は、1日2回の基準で、約1000μg~約1800μgであり、1日2回である。
第2治療期間は、静脈内用量のセレキシパグの少なくとも1回の注入を含む。いくつかの実施形態では、第2治療期間は、静脈内用量のセレキシパグの2回の注入を含む。他の実施形態では、第2期間は、IV用量の3回の注入を含む。更なる実施形態では、第2治療期間は、静脈内用量のセレキシパグの1~3回の注入を含む。
各注入は、主治医によって決定された期間にわたって患者に投与される。いくつかの実施形態では、各注入は、持続時間が少なくとも約60分間である。他の実施形態では、各注入は、持続時間が約60~約120分間である。更なる実施形態では、各注入は、持続時間が約80~約90分間である。更に他の実施形態では、各注入は、持続時間が約80分間である。更に別の実施形態では、各注入は、持続時間が約90分間である。
注入は、別々の日に又は同じ日に投与され得る。いくつかの実施形態では、1日に1回の注入のみが投与される。他の実施形態では、1日に2回の注入が投与される。更なる実施形態では、2回の注入は、1日に1回、正午の前に1回、及び正午の後に1回投与される。更に他の実施形態では、第3注入は、第2注入の翌日に投与される。
本明細書で使用される場合、用語「正午(mid-day)」は、午前(a.m.、正午の前と午後(p.m.、正午の後)との間の期間を指す。
セレキシパグの静脈内用量の投与後、患者は経口セレキシパグによる治療を再開する。経口用量のセレキシパグの再開は、本明細書では第3治療期間と呼ばれる。いくつかの実施形態では、患者は、静脈内用量の投与前に処方されたのと同じ経口用量で治療を再開する。他の実施形態では、第3期間は、静脈内セレキシパグの第3注入と同じ日及びその後の経口用量の再開を含む。他の実施形態では、患者は、静脈内用量の前に処方されたものとは異なる経口用量で治療を再開する。
いくつかの好ましい実施形態では、第1治療期間は、経口用量のセレキシパグの投与を含み、第2期間は、IV用量のセレキシパグの投与を含み、第3期間は、経口用量のセレキシパグの再開を含む。他の好ましい実施形態では、第1治療期間は経口用量の投与を含み、第2期間はIV用量の投与を含み、第3期間は第1期間に投与されたものと同じ経口用量の再開を含む。
本明細書に記載の方法は、望ましくは、セレキシパグの定常状態(AUCτ,ss)での投与間隔中の血漿濃度時間曲線下の面積が、第1期間(経口投与)よりも第2期間(IV投与後)で約2倍大きいという結果をもたらす。本明細書に記載の方法はまた、又は代わりに、経口セレキシパグ(第1期間)及びIVセレキシパグ(第2期間)の投与後に匹敵する活性代謝産物(ACT-333679)の定常状態での投与間隔中の血漿濃度時間曲線下の面積をもたらし得る。
本明細書の方法は更に、経口投与期間(第1期間)とIV投与期間(第2期間)との間で匹敵する最大血漿濃度に達する時間をもたらし得る。
本明細書で使用される場合、特に断りのない限り、用語「セレキシパグ(selexipag)」は、式(I)の2-{4-[(5,6-ジフェニルピラジン-2-イル)(プロパン-2-イル)アミノ]ブトキシ}-N-(メタンスルホニル)アセトアミドを指す。
Figure 2022536623000002
本明細書で使用される場合、「セレキシパグ」はまた、その多形などの、セレキシパグの非晶形又は結晶形を指す。いくつかの実施形態では、セレキシパグは、多形などの結晶形である。他の実施形態では、セレキシパグは非晶形である。他の実施形態では、セレキシパグは、米国特許第8,791,122号及び同第9,284,280号に記載されるI型、米国特許第9,340,516号に記載されるII型、又は米国特許第9,440,931号に記載されるIII型であり、それらは全て参照により本明細書に組み込まれる。結晶化度は、例えば、中でも単一結晶X線回折、粉末X線回折、示差走査熱量測定、融点などの1つ以上の技術を使用して、当業者によって決定され得る。
本明細書で使用される「セレキシパグ」は、その無水物又は水和物を含む。特定の実施形態では、セレキシパグは無水形である。他の実施形態では、セレキシパグはその水和物である。
本明細書で使用される「セレキシパグ」は更に、その溶媒和物を指す。そのような溶媒和物は、分子間力又は化学結合を介してセレキシパグ分子の1つ以上の位置に結合した溶媒の分子を含む。
用語「セレキシパグ(selexipag)」はまた、その医薬的に許容される塩を含み得、それは、当業者によって容易に選択され得る。「医薬的に許容される塩」は、非毒性、生物学的に許容可能、又は別の方法で対象への投与に生物学的に適するセレキシパグの塩を意味することを意図する。例えば、参照により本明細書に組み込まれる、Berge,「Pharmaceutical Salts」,J.Pharm.Sci.,1977,66:1-19、及びHandbook of Pharmaceutical Salts,Properties,Selection,and Use,Stahl and
Wermuth,Eds.,Wiley-VCH and VHCA,Zurich,2002を参照されたい。セレキシパグは、遊離塩基又は酸の形態で使用することができるが、既知の方法によって医薬的に許容される塩に形成した後に使用することもできる。セレキシパグが塩基性である場合、「塩」の例は、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、フッ化水素酸、臭化水素酸などの無機酸の塩、並びに酢酸、酒石酸、乳酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸及びカンファースルホン酸などの有機酸の塩を含む。セレキシパグが酸性である場合、「塩」の例は、ナトリウム塩及びカリウム塩などのアルカリ金属塩、並びにカルシウム塩などのアルカリ土類金属塩を含む。
セレキシパグ又はそれらの混合物の幾何異性体(Z型及びE型)も企図される。
セレキシパグは、当業者に理解されるように市販される。例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第7,205,302号を参照されたい。例えば、セレキシパグはUptravi(登録商標)として入手可能であり、ACT-293987、NS-304、又はJNJ-678896049としても知られる。セレキシパグはプロスタサイクリン受容体のアゴニストであり、米国特許第7,205,302号に開示されるプロセスに従って調製され得る。
本開示はまた、セレキシパグ代謝産物の投与を企図する。望ましくは、セレキシパグ代謝産物は代謝活性化合物である。したがって、特定の実施形態では、セレキシパグ代謝産物は式M1のものである。M1は、コード名ACT-333679又はMRE-269でも知られる。
Figure 2022536623000003
本明細書で使用するとき、特に断りがない限り、用語「治療すること」、「治療」などは、疾患、状態、又は障害と闘う目的での、患者の管理及びケアを含むものとする。用語「治療すること」及び「治療」はまた、(a)疾患、状態若しくは障害の1つ以上の症状若しくは合併症を緩和するため、(b)疾患、状態若しくは障害の1つ以上の症状若しくは合併症の発病を予防するため、及び/又は(c)疾患、状態若しくは障害の1つ以上の症状若しくは合併症を排除するための、本明細書に記載される化合物又は医薬組成物の投与を含む。
本明細書で使用されるとき、特に断りがない限り、用語「予防すること」及び「予防」は、(a)1つ以上の症状の頻度を低減すること、(b)1つ以上の症状の重症度を低減すること、(c)更なる症状の発症を遅延させる、緩徐化する若しくは回避すること、及び/又は(d)障害若しくは状態の後期若しくはより重篤な形態への発症を緩徐化する若しくは回避すること、を含むものとする。
当業者は、本開示が予防方法に関するものである場合、それを必要とする患者は、任意の患者、又は予防されるべき障害、疾患又は状態の少なくとも1つの症状を経験した又は示した患者を含むものとすることを認識する。更に、それを必要とする患者は、加えて、予防すべき障害、疾患若しくは状態の症状を全く呈したことのないものの、内科医、臨床医若しくは他の医療専門家により、当該障害、疾患若しくは状態を発症するリスクがあると見なされた患者とすることができる。例えば、特に限定されるものではないが、患者の家族歴、素因、併発(重複)疾患又は併発(重複)状態、遺伝子検査などを含む患者の医療歴の結果として、患者を、障害、疾患、又は状態の発症のリスクがある(それ故に予防又は予防的治療の必要がある)とみなし得る。
用語「対象」及び「患者は、本明細書では、治療、観察又は実験の対象であったヒトを指すために交換可能に使用される。好ましくは、患者は、治療及び/又は予防されるべき疾患又は障害の少なくとも1つの症状を経験している及び/又は示している。
本明細書に記載の方法では、セレキシパグの治療的有効量は、安全、有効、又は安全かつ有効である。本明細書で使用するとき、特に断りがない限り、用語「安全」は、過度の有害な副作用(毒性、刺激、若しくはアレルギー反応など)がないことを意味するものとし、本発明の様式で使用されるとき、妥当な利益/リスク比に相応する。同様に、特に断りのない限り、用語「有効(effective)」は、治療上有効量で投与された場合の肺動脈性肺高血圧症を患う患者の治療について治療の有効性が実証されていることを意味する。特定の実施形態では、本明細書に記載の方法は安全である。他の実施形態では、本明細書に記載の方法は有効である。更なる実施形態では、本明細書に記載の方法は、安全かつ有効である。更に他の実施形態では、治療上有効量のセレキシパグは安全である。更に別の実施形態では、治療上有効量のセレキシパグが有効である。他の実施形態では、治療上有効量のセレキシパグは安全かつ有効である。
本明細書で使用するとき、特に断りがない限り、(独立して、或いは用語「安全な」及
び/又は「有効な」を修飾するために使用される)用語「臨床的に証明された」は、米国食品医薬品局の承認基準を満たすのに十分な第III相又は第IV相臨床治験、又はEMEAによる市場認可のための同様の試験によって証拠が証明されていることを意味するものとする。好ましくは、適切なサイズの無作為化二重盲検対照試験を使用して、本明細書に記載される技術によって評価された患者の状態によって、プラセボと比較した場合のセレキシパグの効果を臨床的に証明する。
本明細書で使用するとき、特に断りがない限り、用語「臨床的に有効であることが証明されている」は、治療の有効性が、第III相又は第IV相臨床治験によって統計的に有意であることが証明されていること、すなわち、臨床試験の結果は、αレベルが0.05未満である可能性に起因する可能性が低いか、又は臨床有効性の結果が、米国食品医薬品局の承認基準若しくはEMEAによる市場認可のための同様の試験を満たすのに十分であることを意味する。例えば、セレキシパグは、本明細書に記載され、実施例に具体的に記載されるように、治療上有効量で肺動脈性肺高血圧症を患う患者の治療に有効であることが臨床的に証明された。
本明細書で使用するとき、特に断りがない限り、用語「臨床的に安全であることが証明された」は、治験データ及び結果の分析により第III相又は第IV相臨床治験によって治療の安全性が証明されており、治療は過度の副作用がなく、米国食品医薬品局の承認基準又はヨーロッパ、中東、及びアフリカ(Europe、the Middle East、and Africa、EMEA)による市場認可のための同様の試験を満たすのに十分な統計的に有意な臨床的利益(例えば、有効性)に相応することを確立していることを意味する。例えば、セレキシパグは、本明細書に記載され、実施例に具体的に記載されるように、治療上有効量で投与された場合、肺動脈性肺高血圧症を患う患者の治療に対して臨床的に安全であることが証明された。
特定の態様では、セレキシパグを含む製剤を販売する方法もまた提供される。本明細書で使用するとき、用語「販売」又は「販売する」とは、製剤、例えば、医薬組成物又は剤形を、販売元から購入者に移転することを意味する。したがって、この方法は、セレキシパグを含む製剤を販売することを含み、この方法は、当該製剤を販売することを含む。いくつかの実施形態では、製剤の参照リスト薬に記載される製剤ラベルは、肺動脈性肺高血圧症を治療するために経口用量のセレキシパグを投与されている(受けている:receiving)患者における治療中断を回避するための指示を含み、患者は一時的に経口薬を服用することができず、静脈内(IV)用量のセレキシパグを患者に投与することを含む。この方法はまた、セレキシパグを含む製剤の売り出しを含む。本明細書で使用するとき、用語「売り出す」とは、製剤、例えば、医薬組成物又は剤形について、販売元による購入者への販売の提起を指す。これらの方法は、製剤を売り出すことを含む。
いくつかの実施形態では、本開示は、臨床的に証明された安全かつ臨床的に証明された有効量のセレキシパグを含む製剤を提供し、医薬品はパッケージ化され、パッケージは、セレキシパグを規制当局が承認した化学物質として識別するラベルを含み、肺動脈性肺高血圧症を治療するために経口用量のセレキシパグを投与されている(受けている:receiving)患者における治療中断を回避するための指示を含み、患者は一時的に経口薬を服用することができず、静脈内(IV)用量のセレキシパグを患者に投与することを含む。
用語「製剤」は、政府機関、例えば、アメリカ食品医薬品局又は他の国における同様の機関によって製造販売を承認された活性医薬成分を含有する製品を指す。いくつかの実施形態では、製剤はセレキシパグを含む。
同様に、「ラベル」又は「製剤ラベル」は、製剤に関する関連情報を提供する、患者に
提供される情報を指す。このような情報には、薬物の説明、臨床薬理学、適応症(製剤の使用)、禁忌(製剤を服用してはならない人)、警告、注意事項、有害事象(副作用)、薬物の乱用及び依存、用量及び投与、妊娠中の使用、授乳中の母親での使用、子供及び高齢の患者での使用、薬物の供給方法、患者の安全情報、又はこれらの任意の組み合わせのうちの1つ以上が含まれるが、これらに限定されない。特定の実施形態では、ラベル又は製剤ラベルは、肺動脈性肺高血圧症を治療するために経口用量のセレキシパグを投与されている(受けている:receiving)患者における治療中断を回避するための指示を提供し、患者は一時的に経口薬を服用することができず、セレキシパグの静脈内(IV)用量を患者に投与することを含む。更なる実施形態では、ラベル又は製剤ラベルは、セレキシパグを規制当局が承認した化学物質として識別する。更に他の実施形態では、ラベルは、経口用量のセレキシパグとIV用量のセレキシパグとの間でACT-333679への同等の曝露を達成するための指示を含む。更に別の実施形態では、ラベルは、定常状態での投与間隔中の血漿中濃度時間曲線下の面積と、経口用量及びIV用量のセレキシパグに基づくセレキシパグ及びACT-333679の定常状態で最大血漿濃度に達するまでの時間とを含む。
本明細書で使用するとき、用語「参照リスト薬(Reference Listed Drug)」又は「RLD」は、新たなジェネリック品が生物学的に同等であることを示すために比較される製剤を指す。また、RLDは、欧州連合加盟国によって、又は完全な一件書類に基づいて、すなわち、指令2001/83/ECの第8(3)条、第10a条、第10b条若しくは第10c条による品質、前臨床及び臨床データの提出により、委員会によって販売許可を付与された医薬品であり、ジェネリック/ハイブリッド医薬品の販売許可の申請が、生物学的同等性の実証によって、通常、適切な生物学的利用能試験の提出を通じて、参照する医薬品である。
特定の実施形態では、製剤は、ANDA製剤、医薬品承認事項変更申請製剤、又は505(b)(2)製剤である。米国では、ジェネリックの同等品販売の承認を求める企業は、その略式新薬承認申請(Abbreviated New Drug Application、ANDA)においてRLDを参照する必要がある。例えば、ANDA申請者は、以前に承認された製剤、すなわちRLDが安全及び有効であることについて、FDAの知見に依拠し、とりわけ、提起されるジェネリック製剤がRLDと同じであることについて、特定の方法で実証する必要がある。具体的には、例外を限定的なものとし、ANDAに提出される製剤は、とりわけ、RLDと同じ活性成分、使用条件、投与経路、剤形、強度、及び(特定の許容差を有する)添付文書を有する必要がある。RLDは、掲載された薬物であり、それに対し、ANDA申請者は、その者の提起したANDAの製剤が、他の特性の中でもとりわけ、活性成分、剤形、投与経路、強度、添付文書、及び使用条件に関して同じであることを示す必要がある。電子版オレンジブックには、RLDについての欄及び参照標準についての欄がある。印刷物のオレンジブックでは、RLD及び参照標準は、特定の記号によって特定される。
欧州では、申請者は、申請者のジェネリック/ハイブリッド医薬製品(ANDA、又は補足的なNDA(sNDA)製剤と同じである)の申請書において、以下のような、RLDと同義である、参照医薬製品(製品名、強度、剤形、医薬品市販承認取得者(MAH、最初の承認、加盟国/共同体)を識別する。
1.欧州経済地域(EEA)において認可されている又は認可された医薬製品であり、欧州の医薬法制において規定されたデータ保護期間が満了したことを示す根拠として使用されるもの。この参照医薬製品は、データ保護期間の満了を計算する目的で特定されており、ジェネリック/ハイブリッド医薬製品と異なる、強度、剤形、投与経路、又は表示のためのものであってもよい。
2.ジェネリック/ハイブリッド申請内で一件書類(製品名、強度、医薬品形態、MAH、販売許可番号)が相互参照される、医薬品。この参照医薬製品は、データ保護期間の
満了を計算する目的で特定された、参照医薬製品とは異なる名称で別個の手順により認可されたものでもよい。この参照医薬製品の製品情報は、原則として、ジェネリック/ハイブリッド医薬製品について特許請求される製品情報の根拠として機能する。
3.生物学的同等性試験(適用可能な場合)に使用される医薬品(製品名、強度、医薬品形態、MAH、供給源の加盟国)。
食品医薬品化粧品法(FD&C Act)下での製剤の異なる簡略承認経路は、FD&C Actの章505(j)及び505(b)(2)(それぞれ、21U.S.C.355(j)及び21U.S.C.355(b)(2))に記載されている簡略承認経路である。
FDA(「Determining Whether to Submit an ANDA or a 505(b)(2)Application Guidance for Industry」、アメリカ合衆国保健福祉省、2017年10月、pp.1-14、その内容は参照により本明細書に組み込まれる)によれば、NDA及びANDAは、以下の4つに分類することができる。
(1)「スタンドアロンのNDA」は、FD&C Actの章505(b)(1)の下で提出され章505(c)の下で承認された申請であり、これには、申請者によって実施された若しくは申請者のために実施された、又は申請者が参照又は使用の権利を有する、安全性及び有効性の調査の完全な報告が入っている。
(2)章505(b)(2)申請は、FD&C Actの章505(b)(1)の下で提出され章505(c)の下で承認されたNDAであり、これには、安全性及び有効性の調査の完全な報告が入っており、承認に必要な情報のうちの少なくともいくつかは、申請者によって実施されなかった若しくは申請者のために実施されなかった、又は申請者が参照又は使用の権利を入手していない、試験に由来する。
(3)ANDAは、FD&C Actの章505(j)の下で提出され承認された、以前に承認された製剤の複製についての申請である。ANDAは、以前に承認された製剤、すなわち、参照リスト薬(RLD)が安全及び有効であることの、FDAの知見に依拠する。ANDAには、概して、提起されるジェネリックの製品(a)が、活性成分、使用条件、投与経路、剤形、強度、及び添付文書(特定の許容差を有する)についてRLDと同じであること、及び(b)がRLDと生物学的に同等であることについて、示すための情報が入っている必要がある。提起された製品の安全性及び有効性を立証するために試験が必要である場合、ANDAは、提出することができない。
(4)申請したANDAは、剤形、投与経路、強度、又は活性成分がRLDと異なる種類の薬物についてのANDA(2つ以上の活性成分を有する製品において)であり、FDAが、FD&C Actの章505(j)(2)の下で提出された申し立て(適合性申し立て)に応えて、その研究は提起された製剤の安全性及び有効性を立証するために必要ではないと判定したものである。
ハッチ-ワックスマン法の根底にある科学的前提は、FD&C Actの章505(j)の下でANDAにおいて承認された製剤を、そのRLDと治療的に同等であると推定するものである。治療的に同等として分類される製品は、置き換え得るものであり、添付文書にて指定された条件下で患者に投与されたとき、置き換えた製品が所定の製品と同じ臨床効果及び安全性特性をもたらすと、十分に予想される。ANDAとは対照的に、章505(b)(2)の申請は、提起される製品の特性に関して、より柔軟なものになる。章505(b)(2)の申請は、承認時に参照される列挙された薬物と治療的に同等と格付けされる必要はない。
従って、肺動脈性肺高血圧症を治療するために経口用量のセレキシパグを投与されている(受けている:receiving)患者における治療中断を回避する方法であって、当該患者
は一時的に経口薬を服用することができない、方法は、静脈内(IV)用量のセレキシパグを含む製剤を患者に投与することを含む。
この方法はまた、セレキシパグを商業の流れに入れることを含む、それからなる、又は本質的にそれからなることができる。特定の実施形態では、セレキシパグは、肺動脈性肺高血圧症を治療するために経口用量のセレキシパグを投与されている(受けている:receiving)患者における治療中断を回避するための指示を備えた添付文書を含み、患者は一時的に経口薬を服用することができず、静脈内(IV)用量のセレキシパグを患者に投与することを含む。
更なる態様では、本明細書に記載されるのは、医薬組成物を商業の流れに入れることを含む、それからなる、又は本質的にそれからなる、セレキシパグを含む医薬組成物を販売する方法である。特定の実施形態では、医薬組成物は、肺動脈性肺高血圧症を治療するために経口用量のセレキシパグを投与されている(受けている:receiving)患者における治療中断を回避するための指示を備えた添付文書を含み、患者は一時的に経口薬を服用することができず、静脈内(IV)用量のセレキシパグを患者に投与することを含む。
更に別の態様では、本明細書に記載されるのは、セレキシパグを商業の流れに入れるために提供することを含む、それからなる、又は本質的にそれからなるセレキシパグの売り出し方法である。特定の実施形態では、セレキシパグは、肺動脈性肺高血圧症を治療するために経口用量のセレキシパグを投与されている(受けている:receiving)患者における治療中断を回避するための指示を備えた添付文書を含み、患者は一時的に経口薬を服用することができず、静脈内(IV)用量のセレキシパグを患者に投与することを含む。
処方/組成物
セレキシパグを有効成分として含む医薬組成物は、従来の医薬配合技術に従って、1つの化合物又は複数の化合物を医薬担体と密接に混合することによって調製され得る。本明細書で使用するとき、用語「組成物」及び「処方」は、互換的に使用され、指定の量の指定の成分を含む生成物に加えて、指定の量の指定の成分の組み合わせから直接的又は間接的に生じる、医薬製品などの任意の生成物を包含する。医薬組成物の概要は、かかる開示に関して参照により本明細書に組み込まれている、例えば、Remington:The
Science and Practice of Pharmacy,Nineteenth Ed(Easton,Pa.:Mack Publishing Company,1995);Hoover,John E.,Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Co.,Easton,Pennsylvania 1975;Liberman,H.A.and Lachman,L.,Eds.,Pharmaceutical Dosage Forms,Marcel Decker,New York,N.Y.,1980;及びPharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems,Seventh Ed.(Lippincott Williams & Wilkins 1999)に記載されている。
セレキシパグは、組成物の総重量に基づき、例えば、0.1%~99.5重量%、好ましくは0.5%~90%のレベルで化合物を含む医薬組成物として、きちんと又は医薬的に許容される非毒性の不活性担体との混合物で患者に投与され得る。担体として、固体、半固体及び液体の希釈剤、充填剤、並びに薬物製剤のための他の補助剤などの製剤のための1つ以上の補助剤を使用し得る。医薬組成物は、単位剤形として投与されることが望ましい。
医薬組成物は、当業者によって決定されるいくつかの経路によって投与され得る。好ま
しくは、医薬組成物は、セレキシパグに適した経路によって投与される。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、経口、非経口、又はそれらの任意の組み合わせで投与される。他の実施形態では、医薬組成物は経口投与される。更なる実施形態では、医薬組成物は、静脈内など、非経口投与される。
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、注射又は静脈内注射などの注入として投与される。静脈内投与の場合、医薬組成物又は医薬製品は滅菌溶液である。注射可能な懸濁液又は溶液は、適切な添加剤と共に水性担体を利用して調製され得る。静脈内投与の場合、担体は通常、溶解性又は保存性を高める滅菌水及び他の成分で構成される。水性懸濁剤用の好適な分散剤又は懸濁化剤としては、合成及び天然ゴム、例えばトラガカント、アカシア、アルギン酸塩、デキストラン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ポリビニル-ピロリドン、又はゼラチンが挙げられる。静脈内投与が望まれる場合、適切な防腐剤を含み得る等張製剤が使用される。いくつかの実施形態では、静脈内製剤で使用される担体は、滅菌水を含む。
経口投与の場合、調製物は固体又は液体であり得る。好ましくは、本明細書に記載のセレキシパグの経口形態は固体である。固形製剤の例は、例えば、トローチ、薄膜、ペースト、薬用キャンディー、顆粒、粉末、カプセル、カプレット、ジェルキャップ、錠剤、及びカプセルなどの丸薬(それぞれ、即効、持続放出及び徐放性丸薬を含む)を含む。好ましくは、経口組成物は錠剤として投与される、即ち、望ましくは、医薬製品は錠剤を含む。必要に応じ、錠剤又はカプレットは、標準的な技術によって糖コーティング又は腸溶コーティングされ得、或いは他の方法で配合され、長期作用の利点を与える剤形を提供し得る。錠剤などの固体組成物を調製するために、主要な有効成分(例えば、セレキシパグ)は、澱粉などの医薬担体/添加物、糖などの甘味料、希釈剤、着色剤、造粒剤、防腐剤、潤滑剤、香味剤、結合剤、崩壊剤などと混合される。錠剤の場合、コーンスターチ、ラクトース、スクロース、ソルビトール、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カルシウム又はガムなどの従来の錠剤化成分、及び他の医薬希釈剤、例えば、水、エタノール、グリセロールなどを使用し得る。好適な結合剤としては、デンプン、ゼラチン、グルコース又はβ-ラクトースなどの天然の糖、コーン甘味料、アカシア、トラガカントなどの天然及び合成ガム、又はオレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどが挙げられるが、これらに限定されない。崩壊剤は、澱粉、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガムなどを含むが、それらに限定されない。本開示の組成物が注射による投与のために組み込まれ得る液体形態は、水溶液、適切に風味付けされたシロップ、水性又は油懸濁液、及び綿実油、ゴマ油、ココナッツ油又はピーナツ油などの食用油を含む風味付けされたエマルジョン、並びにエリキシル及び同様の賦形薬を含む。液体経口製剤は、セレキシパグと、水、グリコール、油、アルコール、香味剤、防腐剤、安定剤、着色剤などの1つ以上の適切な担体/添加剤とを含む。
本開示の医薬組成物を調製するために、有効成分としてのセレキシパグは、従来の医薬配合技術に従って医薬担体と密接に混合することができ、その担体は、投与に望まれる調製物の形態(例えば、経口又は非経口)に応じて様々な形態をとることができる。医薬的に許容される好適な担体は、当該技術分野において周知である。これらの医薬的に許容される担体のいくつかの説明は、米国薬剤師会及び英国薬剤師会により出版されたThe Handbook of Pharmaceutical Excipientsに見出すことができ、これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
薬学的組成物を製剤化する方法は、Marcel Dekker,Inc.によって発行されたPharmaceutical Dosage Forms:Tablets,Second Edition,Revised and Expanded,Volu
mes 1-3,edited by Lieberman et al、Pharmaceutical Dosage Forms:Parenteral Medications,Volumes 1-2,edited by Avis et al、及びPharmaceutical Dosage Forms:Disperse Systems,Volumes 1-2,edited by Lieberman et al、などの多くの出版物に記載されており、それらの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
セレキシパグの調製は、国際公開第2002/088084号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。多形相、即ち遊離塩基の結晶形態I、II、及びIIIの調製は、国際公開第2010/150865号(参照により本明細書に組み込まれる)に開示されており、医薬的に許容される塩の多形相は、国際公開第2011/024874号(参照により本明細書に組み込まれる)に開示されている。
本開示は、少なくとも以下の態様も含む。
1.セレキシパグを含む製剤の販売方法であって、当該方法は製剤を販売することを含み、製剤の参照リスト薬に記載される製剤ラベルは、肺動脈性肺高血圧症を治療するために経口用量のセレキシパグを投与されている患者における治療中断を回避するための指示を含み、患者は一時的に経口薬を服用することができず、静脈内(IV)用量のセレキシパグを患者に投与することを含む、方法。
2.セレキシパグを含む製剤の売り出し方法であって、当該方法は、そのような製剤を売り出すことを含み、そのような製剤の参照リスト薬に記載される製剤ラベルは、肺動脈性肺高血圧症を治療するために経口用量のセレキシパグを投与されている患者における治療中断を回避するための指示を含み、患者は一時的に経口薬を服用することができず、IV用量のセレキシパグを患者に投与することを含む、方法。
3.製剤は、ANDA製剤、補足の新薬承認申請製剤、又は505(b)(2)製剤である、態様1又は2に記載の方法。
4.ラベルは、経口用量のセレキシパグとIV用量のセレキシパグとの間でACT-333679への同等の曝露を達成するための指示を提供する、前述の態様のいずれか1つに記載の方法。
5.ラベルには、定常状態での投与間隔中の血漿濃度時間曲線下の面積と、経口用量及びIV用量のセレキシパグに基づくセレキシパグ及びACT-333679の定常状態で最大血漿濃度に達するまでの時間とを備えたデータを含む、態様4に記載の方法。
6.臨床的に証明された安全かつ臨床的に証明された有効量のセレキシパグを含む製剤であって、医薬製品はパッケージ化され、パッケージは、セレキシパグを規制当局が承認した化学物質として識別するラベルを含み、肺動脈性肺高血圧症を治療するために経口用量のセレキシパグを投与されている患者における治療中断を回避するための指示を含み、患者は一時的に経口薬を服用することができず、静脈内(IV)用量のセレキシパグを患者に投与することを含む、医薬製剤。
7.ラベルは、経口用量のセレキシパグとIV用量のセレキシパグとの間でACT-333679への同等の曝露を達成するための指示を提供する、態様6に記載の医薬製品。
8.ラベルは、定常状態での投与間隔中の血漿濃度時間曲線下の面積と、経口用量及びIV用量のセレキシパグに基づくセレキシパグ及びACT-333679の定常状態で最大血漿濃度に達するまでの時間とを備えたデータを含む、態様7に記載の医薬製品。
略語:bid=1日2回、CHD=先天性心疾患、CTD=結合組織障害、ERA=エンドセリン受容体拮抗薬、PDE-5=ホスホジエステラーゼ-5、sGC=可溶性グアニル酸シクラーゼ。
実施例1:経口組成物
経口セレキシパグは、200、400、600、800、1000、1200、1400、及び1600μgの強度の様々な強度の丸いフィルムコーティング錠として提供される。
経口セレキシパグ組成物を表1及び表2に示す。
Figure 2022536623000004
Figure 2022536623000005
実施例2:静脈内製剤
本実施例で参照されるセレキシパグIV製剤は、表3に記載される成分を含む。
Figure 2022536623000006
実施例3
A.目的
この試験の主な目的は、セレキシパグの安定した経口用量からセレキシパグの静脈内(i.v.)用量への一時的な切り替えが活性代謝産物ACT-333679への同等の曝露を提供し、セレキシパグの初期経口用量への切り替えが安全であり、安定したPAHの対象で十分に許容されるかどうかを評価することである。
第1副次的目的は、各試験期間中のセレキシパグの安全性と忍容性を評価することであった。第2副次的目的は、安定したPAHの対象において、定常状態で安定した経口用量で、及び経口から静脈内セレキシパグに切り替えた後の、セレキシパグとその活性代謝産物であるACT-333679の薬物動態(PK)を評価することであった。
B.試験計画
これは、予想、多施設、非盲検、単一シーケンス、クロスオーバー、第3相試験であった。試験開始時に受けたセレキシパグの用量に基づき、対象は次の群のうちの1つに割り当てられ、群は、セレキシパグ200~1000μg b.i.d又はセレキシパグ1200~1600μg b.i.dであった。図1を参照されたい。この試験は以下の期間を含んだ。
(i)スクリーニング期間:スクリーニング評価は、28日目と1日目との間に実施された(訪問1)。期間はICFの署名から始まり、期間1の開始前の訪問2の1日目に終了した。
(ii)治療及び観察期間:治療及び観察期間は、以下の連続期間を含んだ。
・期間1は、院内での1日目の経口セレキシパグ治療前期間を含んだ。この期間は、訪問2の1日目の朝の経口セレキシパグの摂取で始まり、翌日、静脈内セレキシパグの第1注入が開始される前に終了した。
・期間2は、院内での36時間の静脈内セレキシパグ治療期間[3回の注入]を含んだ。この期間は、静脈内セレキシパグの第1注入が開始された訪問2の2日目の朝に始まり、経口セレキシパグの夕方の投与前の訪問2の3日目の夜に終了した。経口セレキシパグの投与は、静脈内セレキシパグ治療期間中に中断された。
・期間3は、7~11日間の経口セレキシパグ治療後期間を含んだ。この期間は、経口セレキシパグの投与により、訪問2の3日目の夕方に始まり、7~11日後の訪問3で終了した。
(c)安全性の経過観察期間は、訪問3の終了に始まり、試験終了(EOS)電話による(訪問4)静脈内セレキシパグの最後の投与から30~37日後に終了した。
C.対象の数
合計20人の対象が試験に参加した。安全性分析セット、静脈内。安全性分析セット、
及びPK分析セットは同一であり、試験に参加する20人の対象全てを含んだ。
D.試験対象集団
この試験には、PAHの標準的な治療の一環として経口セレキシパグを処方された、18~75歳の、群1 PAHと診断された男性と女性の対象が参加した。適格な対象は、参加前に少なくとも28日間、安定した用量の経口セレキシパグを服用している必要があった。
対象は、WHO機能クラス(FC)I-IIIであった。対象が最低28日間安定した用量を服用していた場合、IP受容体のアゴニストではない利尿薬又は他のPAH特異的薬剤(即ち、ERA、PDE-5阻害剤、又はsGC刺激剤)との併用治療が許可された。重大な心血管、肝臓、又は腎臓の病状のある対象は除外された。
E.治療
セレキシパグは、静脈内投与用の注射液として再構成される乾燥粉末として提供された。投与前に、セレキシパグ乾燥粉末を再構成し、滅菌0.9%NaCl溶液で希釈した。各対象は、対象の経口セレキシパグの個々の安定した用量に対応する静脈内用量を受けた。静脈内用量の経口用量に対する比は1.125であり、経口セレキシパグと静脈内セレキシパグとの間で活性代謝産物(ACT-333679)への同等の曝露が得られるように設計された。表4を参照のこと。
Figure 2022536623000007
静脈内注入は87分間にわたって行われた(2日目に2回注入、3日目に1回注入)
F.医薬品
200~1600μg b.i.d.の用量範囲の処方された経口セレキシパグ錠、経口セレキシパグは、試験治療(静脈内セレキシパグ)の投与中に36時間一時的に中断された。
G.評価基準
(i)薬物動態
以下のPKエンドポイントは、期間1の経口セレキシパグ後及び期間2の静脈内セレキシパグ投与後に、セレキシパグとその活性代謝産物であるACT-333679について分析された。図2を参照されたい。
・定常状態での投与間隔中の血漿濃度時間曲線(AUC)下の面積(AUCτ,ss)。
・定常状態での最大血漿濃度(Cmax,ss)。
・定常状態で最大血漿濃度に達するまでの時間(tmax,ss)。
・定常状態でのトラフ血漿濃度(Ctrough,ss)。
(ii)安全性
期間1、期間2、及び期間3と経過観察期間の組み合わせで分析されたエンドポイントは、プロスタサイクリン関連AE、有害イベント(AE)及び重篤な有害イベント(SAE)、プロスタサイクリン関連AE、注射部位反応に関連するAE、及びPAH関連AEによる中止を含んだ。
(i)期間1、期間2、及び期間3と経過観察期間の組み合わせ、(ii)期間1と期間2の組み合わせ、及び(iii)期間2と期間3の組み合わせで分析されたエンドポイントは、プロスタサイクリン関連AEによる中止、AE、AE及びSAEによる中止、プロスタサイクリン関連AE、PAH関連AE、バイタルサイン(収縮期血圧[SBP]、拡張期血圧[DBP]、脈拍数)と体重、ECG異常、顕著な検査室異常のベースラインからの変化、及びWHOFCのベースラインからの変化を含んだ。
H.統計的手段
静脈内に少なくとも18人の対象を含めるために、約20人の対象が参加する。安全性セット。静脈内の18人の対象のサンプルサイズ。安全性セットは、プロスタサイクリン関連AE(p0)による真中止率が5%~10%である場合、95%信頼区間(CI)の半値幅(ω)が35%未満であることを保証した。
統計分析は、正式な仮説検定なしで、主に記述的であった。AEの発生率に関する正確なPearson-Clopper CIが計算された。
I.対象の素質
スクリーニングされた22人の対象のうち、20人が試験に参加したる。参加時に受けた経口セレキシパグの用量に基づき、8人と12人の対象がそれぞれ200~1000μgと1200~1600μg b.i.dの経口セレキシパグ群に参加した。20人の対象全員が期間1に経口セレキシパグを投与され、続いて期間2に静脈内セレキシパグが3回注入された。期間2で試験治療を時期尚早に中止した対象はいなかった。全ての対象は期間3に入り、その後、試験を完了した。
J.主要な人口統計及びベースラインデータ
20人の対象のうち、16人(80.0%)が女性であった。ベースライン時の年齢の中央値は54.0歳(範囲:40~75歳)で、5人の対象(25.0%)が65歳以上であった。平均BMIは28.48kg/m(範囲:20.6~40.0kg/m)であった。この試験は、ドイツと米国のセンターで実施された。1人のアジア人の対象を除き、全ての対象は白人であった。
PAH診断からの期間の中央値は88.7か月(範囲:16~432か月)であった。PAHの病因に基づき、13人の対象(65.0%)に特発性PAHがあり、1人の対象に遺伝性PAHがあり、6人の対象に結合組織病(4人の対象)、先天性心疾患(1人の対象)、及び門脈高血圧症(1人の対象)に関連するPAHがあった。WHO FC Iの1人の対象を除き、全ての対象はWHO FC II(65.0%)又はIII(30.0%)であった。
20人の対象のうち、18人はベースラインで経口セレキシパグに加えて2つの追加のPAH特異的治療(13:ERAとPDE-5阻害剤、5:ERAとsGC刺激剤)を受けた。残りの2人の対象は、ベースラインでセレキシパグに加えて1つの追加のPAH特異的治療(1:PDE-5阻害剤、1:sGC刺激剤)を受けていた。表5を参照する。
Figure 2022536623000008
主要な選択基準は、18歳以上から75歳以下の男性と女性の対象、安定したPAH(WHO FC I-III)があり、訪問2の前の過去28日間にPAH固有の薬物療法と利尿薬に変化がなかった対象、及び訪問2の前に少なくとも28日間安定した用量のセレキシパグで治療された対象を含んだ。
主要な除外基準は、妊娠中或いは妊娠又は授乳の計画、既知及び文書化された中度又は重度の肝機能障害、セレキシパグの開始以来いつでもゲムフィブロジルを投与された対象、訪問1の前28日以内のプロスタサイクリン及びプロスタサイクリン類似体による治療、訪問1又は訪問2でSBP<90mmHg、既知又は疑われる制御不能な甲状腺機能亢進症、重度の腎不全及び進行中又は計画中の透析、或いは治療コンプライアンス、試験実施、又は結果の解釈を妨げる可能性のある既知の要因又は疾患を含んだ。
K.薬物動態結果
セレキシパグの場合、用量正規化された幾何平均比(静脈内/経口セレキシパグ)とCmax,ss、AUCτ,ssの90%CIは、それぞれ1.98(1.62、2.43)と2.13(1.67、2.70)であった。
ACT-333679の場合、用量正規化された幾何平均比(静脈内/経口セレキシパグ)とCmax,ss、AUCτ,ssの90%CIは、それぞれ0.79(0.65、0.96)と0.80(0.71、0.90)である。図3A及び図3Bを参照されたい
Figure 2022536623000009
セレキシパグとACT-333679の両方について、tmax,ssは、静脈内セレキシパグ期間と経口セレキシパグ期間の間で同等であった。セレキシパグを450~1800μg b.i.d.の用量範囲で静脈内投与した後、セレキシパグとACT-333679への曝露の用量比例的な増加が観察された(セレキシパグ:勾配=0.798、90%CI:0.387,1.209;ACT-333679:勾配=0.697、90%CI:-0.003,1.397)。表7を参照のこと。
Figure 2022536623000010
セレキシパグとACT-333679の合計AUCτ,ss(cAUCτ,ss)に関する事後分析では、相対的な効力を調整し、用量正規化された幾何平均比(静脈内/経口セレキシパグ)とcAUCτ,ssの90%CIは0.82(0.71,0.93)であった。経口投与及び静脈内セレキシパグ投与後の活性代謝産物への同等の曝露に基づき、静脈内セレキシパグの評価された投与計画は、PAH患者の臨床治療に適切であると考えられる。
L.安全性の結果
期間2では、全ての20人の対象がセレキシパグの3回の静脈内注入を受けた。対象は、400~1600μg b.i.d.の範囲の経口セレキシパグ用量に対応する450~1800μgb.i.d.の範囲の静脈内セレキシパグ用量を受けた。期間1と比較した期間3の経口セレキシパグ用量の変化は記録されなかった。全体として(即ち、期間1、2、及び3、並びに安全性の経過観察の組み合わせ)、15人の対象(75.0%)が試験中に少なくとも1つのAEを有した。最も頻繁に報告されたAE優先使用語(PT)は頭痛(4人の対象、20.0%)であった。期間1(1日目、経口セレキシパグ)の間に、2人の対象がAEを有した。期間2(36時間)のセレキシパグの静脈内注入中に、10人の対象(50.0%)が少なくとも1つのAEを有した。表8を参照されたい。
Figure 2022536623000011
2人以上の対象で報告されたAEPTは、頭痛(4人の対象、20.0%)と注入部位の紅斑(2人の対象、10.0%)であった。安全性の経過観察(最大37日間)を含む期間3で経口セレキシパグを再開した後、8人の対象(40.0%)が少なくとも1つのAEを有した。複数の対象で報告されたAEPTは末梢浮腫(2人の対象、10.0%)であり、1つのイベントは16日目に報告され、もう1つのイベントは35日目に報告された。全体として(即ち、安全性の経過観察を組み合わせた期間1、2、及び3)、大多数の対象は軽度(8人の対象、40.0%)又は中度(5人の対象、25.0%)の強度のAEを有し、1人の対象で重度の強度のAEが報告された。表9A、9B及び9Cを参照のこと。
Figure 2022536623000012
Figure 2022536623000013
Figure 2022536623000014
AEのために死亡又は試験治療を中止した対象はいなかった。SAEは、試験の期間3(安全性の経過観察を含む)で2人の対象について報告された。両側白内障手術及び進行中の2型真性糖尿病及び動脈性高血圧の病歴を有する1人の高齢対象は、3回の静脈内セレキシパグ注入(1800μg)の1日後に片側失明を伴う裂孔原性網膜剥離を発症した。報告によると、治療を受けて視力は80%に改善した。1人の対象は気道感染症の状況で発生した右心室不全のSAEを有した。SAEは後遺症なしで解決した。両方の対象について、セレキシパグによる治療は継続された。これらのSAEは、病歴(網膜剥離/片眼の視力喪失)と同時発生イベント(RVF)によって混乱した。表10及び11を参照されたい。
Figure 2022536623000015
Figure 2022536623000016
期間1と2では、PAH関連のAEは報告されなかった。3人の対象が期間3にPAH関連のAE、末梢浮腫(2人の対象)、及び気道感染に関連した右心室不全(1人の対象、上記)を患った。期間2の中に、7人の対象(35.0%)が少なくとも1つのプロスタサイクリン関連AEを有し、4人の対象で頭痛が報告された。期間2の全てのプロスタサイクリン関連AEは、緊張性頭痛の1 AEを除き、試験治療に関連すると研究者によって見なされた。プロスタサイクリン関連のAEのいずれも、重度、重篤、又は試験治療の中止をもたらしたと報告されなかった。表12を参照のこと。
Figure 2022536623000017
期間2中に、2人の対象は、研究者によって決定されたように、臨床的に有意な注射部位反応を示した。これらは、軽度の強度の注入部位の紅斑及び腫れ(1人の対象)及び軽度から中度の注入部位の紅斑(1人の対象)であった。臨床的に有意な注射部位反応は、研究者によって試験治療に関連すると見なされた。ヘモグロビンの場合、ベースライン(129.4g/L)から訪問2の3日目までの平均変化は-5.7g/Lであった。訪問3(12日目±2日)では、平均変化は1.2g/Lであった。他の血液学及び臨床化学
変数のベースラインからの変化は目立たなかった。どの被験者についても、収縮期血圧が>40mmHgの変化はなく、低血圧のAEも報告されなかった。表13及び14を参照のこと。
Figure 2022536623000018
Figure 2022536623000019
期間2中に、心拍数の注入前から注入後までの平均変化は、注入1、2、及び3の後、それぞれ、2.1、0.1、及び3.5bpmであった。期間2の中に、3人の対象(15.8%)で>450ミリ秒までのQTF延長が報告され、4人の対象(21.1%)で>480ミリ秒までのQTF延長が報告された。これらの7人の対象のうち、6人はすでに期間1(つまり、セレキシパグの静脈内注入開始前の訪問2の2日目)に>450ミリ秒までQTFが延長された。試験中に、どの対象のWHO FCの変化も報告されなかった。
M.結論
セレキシパグの活性代謝産物であるACT-333679への曝露は、静脈内及び経口セレキシパグ投与後に同等であった。更に、経口セレキシパグ(期間1)から静脈内セレキシパグ(期間2)への切り替え、及び経口セレキシパグ(期間3)への切り替えは十分に許容された。AEプロファイルはセレキシパグの既知の安全性プロファイルと一致し、静脈内セレキシパグによる治療中に予期しない安全性の所見は観察されなかった。

Claims (46)

  1. 肺動脈性肺高血圧症を治療するために経口用量のセレキシパグを投与されている患者における治療中断を回避するために使用するためのセレキシパグであって、前記患者は、一時的に経口薬を服用することができず、前記セレキシパグは、静脈内(IV)用量のセレキシパグである、セレキシパグ。
  2. 前記患者は、前記IV用量の投与前に少なくとも約28日間、前記経口用量のセレキシパグを投与されている、請求項1に記載のセレキシパグ。
  3. 前記患者は、前記IV用量の投与前に少なくとも約28日間、セレキシパグ以外のプロスタサイクリン又はプロスタサイクリン類似体を投与されなかった、請求項1又は2に記載のセレキシパグ。
  4. 前記患者は、前記IV用量の投与前に約90mmHg未満の収縮期血圧を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載のセレキシパグ。
  5. 前記セレキシパグの経口用量は、1日2回、約200μg~約1600μgを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のセレキシパグ。
  6. 前記セレキシパグの経口用量は、1日2回、約200μg~約1000μgを含む、請求項5に記載のセレキシパグ。
  7. 前記セレキシパグの経口用量は、1日2回、約1200μg~約1600μgを含む、請求項5に記載のセレキシパグ。
  8. 前記IV用量は、前記経口用量と比較した場合にACT-333679への同等の曝露を達成するように選択される、請求項1~7のいずれか一項に記載のセレキシパグ。
  9. 前記IV用量の前記経口用量に対する比率は約1.125である、請求項8に記載のセレキシパグ。
  10. 前記IV用量の投与後、前記患者は、前記IV用量投与の前に処方されたのと同じ経口用量を再開する、請求項1~9のいずれか一項に記載のセレキシパグ。
  11. 第1治療期間は、前記経口用量の投与を含み、第2期間は、前記IV用量の投与を含み、第3期間は、前記第1期間に投与されたのと同じ経口用量の再開を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載のセレキシパグ。
  12. セレキシパグの定常状態での投与間隔中の血漿濃度時間曲線下面積は、前記第1期間よりも前記第2期間で約2倍大きい、請求項11に記載のセレキシパグ。
  13. ACT-333679の定常状態での投与間隔中の血漿濃度時間曲線下面積は、前記第1期間と前記第2期間で同等である、請求項11に記載のセレキシパグ。
  14. セレキシパグとACT-333679の定常状態で最大血漿濃度に達するまでの時間は、前記第1期間と前記第2期間で同等である、請求項11に記載のセレキシパグ。
  15. 前記第1期間は、1日2回、正午の前に1回、正午の後に1回の前記経口用量を含む、請求項11~14のいずれか一項に記載のセレキシパグ。
  16. 前記第2期間は前記IV用量の3回の注入を含む、請求項15に記載のセレキシパグ。
  17. 各注入の持続時間は約80~約90分間である、請求項16に記載のセレキシパグ。
  18. 前記注入のうちの2回は、1日で、1回は正午の前に、もう1回は正午の後に投与される、請求項17に記載のセレキシパグ。
  19. 前記第3注入は前記第2注入の翌日に投与される、請求項17に記載のセレキシパグ。
  20. 前記第3期間は、前記第3注入の同じ日及びその後の前記経口用量の再開を含む、請求項19に記載のセレキシパグ。
  21. 前記セレキシパグのIV用量は、1日2回、約225μg~約1800μgを含む、請求項1~20のいずれか一項に記載のセレキシパグ。
  22. 前記経口用量は錠剤の形態である、請求項1~21のいずれか一項に記載のセレキシパグ。
  23. 前記患者は、入院のために一時的に経口薬を服用することができない、請求項1~22のいずれか一項に記載のセレキシパグ。
  24. 肺動脈性肺高血圧症を治療するために経口用量のセレキシパグを投与されている患者における治療中断を回避する方法であって、前記患者は一時的に経口薬を服用することができず、静脈内(IV)用量のセレキシパグを前記患者に投与することを含む、方法。
  25. 前記患者は、前記IV用量の投与前に少なくとも約28日間、前記経口用量のセレキシパグを投与されている、請求項24に記載の方法。
  26. 前記患者は、前記IV用量の投与前に少なくとも約28日間、セレキシパグ以外のプロスタサイクリン又はプロスタサイクリン類似体を投与されなかった、請求項24又は25に記載の方法。
  27. 前記患者は、前記IV用量の投与前に約90mmHg未満の収縮期血圧を有する、請求項24~26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記セレキシパグの経口用量は、1日2回、約200μg~約1600μgを含む、請求項24~27のいずれか一項に記載の方法。
  29. 前記セレキシパグの経口用量は、1日2回、約200μg~約1000μgを含む、請求項28に記載の方法。
  30. 前記セレキシパグの経口用量は、1日2回、約1200μg~約1600μgを含む、請求項28に記載の方法。
  31. 前記IV用量は、前記経口用量と比較した場合にACT-333679への同等の曝露を達成するように選択される、請求項24~30のいずれか一項に記載の方法。
  32. 前記IV用量の前記経口用量に対する比率は約1.125である、請求項31に記載の方法。
  33. 前記IV用量の投与後、前記患者は、前記IV用量投与の前に処方されたのと同じ経口用量を再開する、請求項24~32のいずれか一項に記載の方法。
  34. 第1治療期間は、前記経口用量の投与を含み、第2期間は、前記IV用量の投与を含み、第3期間は、前記第1期間に投与されたのと同じ経口用量の再開を含む、請求項24~33のいずれか一項に記載の方法。
  35. セレキシパグの定常状態での投与間隔中の血漿濃度時間曲線下面積は、前記第1期間よりも前記第2期間で約2倍大きい、請求項34に記載の方法。
  36. ACT-333679の定常状態での投与間隔中の血漿濃度時間曲線下面積は、前記第1期間と前記第2期間で同等である、請求項34に記載の方法。
  37. セレキシパグとACT-333679の定常状態で最大血漿濃度に達するまでの時間は、前記第1期間と前記第2期間で同等である、請求項34に記載の方法。
  38. 前記第1期間は、1日2回、正午の前に1回、正午の後に1回の前記経口用量を含む、請求項34~37のいずれか一項に記載の方法。
  39. 前記第2期間は前記IV用量の3回の注入を含む、請求項38に記載の方法。
  40. 各注入の持続時間は約80~約90分間である、請求項39に記載の方法。
  41. 前記注入のうちの2回は、1日で、1回は正午の前に、もう1回は正午の後に投与される、請求項40に記載の方法。
  42. 前記第3注入は前記第2注入の翌日に投与される、請求項40に記載の方法。
  43. 前記第3期間は、前記第3注入の同じ日及びその後の前記経口用量の再開を含む、請求項42に記載の方法。
  44. 前記セレキシパグのIV用量は、1日2回、約225μg~約1800μgを含む、請求項24~43のいずれか一項に記載の方法。
  45. 前記経口用量は錠剤の形態である、請求項24~44のいずれか一項に記載の方法。
  46. 前記患者は、入院のために一時的に経口薬を服用することができない、請求項24~45のいずれか一項に記載の方法。
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