JP2022535850A - ピラゾール化合物の非吸湿性結晶塩、ならびにその医薬組成物および使用 - Google Patents

ピラゾール化合物の非吸湿性結晶塩、ならびにその医薬組成物および使用 Download PDF

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Abstract

(1r,4r)-N1-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンの非吸湿性結晶塩およびその医薬組成物が本明細書に提供される。増殖性疾患の1つまたは1つより多くの症状を処置、予防または寛解するためのそれらの使用方法も提供される。酸による(1r,4r)-N1-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンもしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物の非吸湿性結晶塩が本明細書に提供される。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2019年6月3日に出願された米国特許仮出願第62/856,605号の優先権の利益を主張するものであり、その開示全体を参照により本明細書に組み込む。
分野
(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンの非吸湿性結晶塩およびその医薬組成物が本明細書に提供される。増殖性疾患の1つまたは1つより多くの症状を処置、予防または寛解するためのそれらの使用方法も提供される。
背景
カゼインキナーゼは、タンパク質をリン酸化して正常な生物学的機能および悪性転化を媒介する、セリン/スレオニンキナーゼである。Schittek and Sinnberg, Mol. Cancer 2014, 13, 231-245。カゼインキナーゼ1アルファ(CK1α)は、Wnt/β-カテニンシグナル伝達およびp53の負の調節を介した腫瘍誘導因子として機能する。Ebert and Kronke, N. Engl. J. Med. 2018, 379, 1873-1874。CK1αは、Ser45においてβ-カテニンをリン酸化し、このシグナル伝達タンパク質のユビキチン化および分解を導く。Schittek and Sinnberg, Mol. Cancer 2014, 13, 231-245;Elyada et al., Nature 2011, 470, 409-413。CK1αはまた、Ser289においてマウス二重微小染色体X(murine double minute X)(MDMX)をリン酸化し、p53へのMDMXの結合増強をもたらす。Wu et al., Mol. Cell. Biol. 2012, 32, 4821-4832。さらに、CK1αおよびMDM2の複合体も、p53を阻害する。Elyada et al., Nature 2011, 470, 409-413。よって、CK1αの阻害と、その後のp53活性化は、多種多様ながんの処置において有効となる潜在力を有する。
-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミン(「本化合物」)は、CK1α阻害剤であると共に、転写キナーゼCDK7およびCDK9の阻害剤である。Minzel et al., Cell 2018, 175, 171-185。本化合物は、Ser45β-カテニンリン酸化を低下させ、p53およびβ-カテニンタンパク質発現を増加させる。同上。本化合物はまた、Myc、MDM2およびMCL1を含む鍵となるがん惹起遺伝子の発現を有意に低下させる。同上。塩酸塩としての本化合物は、AMLマウスモデルおよびヒト患者由来異種移植(xenograph)マウスモデルにおける急性骨髄性白血病(AML)の処置において有効である。同上。しかし、本化合物の塩酸塩は、高度に吸湿性であり、医薬品用途には適さない。したがって、N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピル-メチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンの非吸湿性の塩に対する必要性がある。
Schittek and Sinnberg, Mol. Cancer 2014, 13, 231-245 Ebert and Kronke, N. Engl. J. Med. 2018, 379, 1873-1874 Elyada et al., Nature 2011, 470, 409-413 Wu et al., Mol. Cell. Biol. 2012, 32, 4821-4832 Minzel et al., Cell 2018, 175, 171-185
開示の概要
酸による(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンもしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物の非吸湿性結晶塩が本明細書に提供される。一実施形態では、酸は、酢酸、アジピン酸、安息香酸、フマル酸、グリコール酸、馬尿酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、チオシアン酸またはp-トルエンスルホン酸である。
(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンもしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物の結晶性酢酸塩も本明細書に提供される。
(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンもしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物の結晶性アジピン酸塩が追加で本明細書に提供される。
(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンもしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物の結晶性安息香酸塩がさらに本明細書に提供される。
(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンもしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物の結晶性フマル酸塩が本明細書に提供される。
(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンもしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物の結晶性グリコール酸塩が本明細書に提供される。
(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンもしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物の結晶性馬尿酸塩が本明細書に提供される。
(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンもしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物の結晶性乳酸塩が本明細書に提供される。
(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンもしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物の結晶性マレイン酸塩が本明細書に提供される。
(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンもしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物の結晶性リンゴ酸塩が本明細書に提供される。
(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンもしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物の結晶性メシル酸塩が本明細書に提供される。
(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンもしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物の結晶性コハク酸塩が本明細書に提供される。
(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンもしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物の結晶性硫酸塩が本明細書に提供される。
(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンもしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物の結晶性酒石酸塩が本明細書に提供される。
(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンもしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物の結晶性チオシアン酸塩が本明細書に提供される。
(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンもしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物の結晶性p-トルエンスルホン酸塩が本明細書に提供される。
酸による(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンもしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物の非吸湿性結晶塩と、薬学的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物が本明細書に提供される。
被験体における増殖性疾患の1つまたは1つより多くの症状を処置、予防または寛解する方法であって、酸による(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンもしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物の非吸湿性結晶塩を被験体に投与するステップを含む方法が本明細書に提供される。
被験体におけるカゼインキナーゼ1(CK1)によって媒介される障害、疾患または状態の1つまたは1つより多くの症状を処置、予防または寛解する方法であって、治療有効量の、酸による(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンもしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物の非吸湿性結晶塩を被験体に投与するステップを含む方法が本明細書に提供される。
図1は、(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミン(「本化合物」)の2つの結晶性酢酸塩(上部および中央ディフラクトグラム)および1つの結晶性アジピン酸塩(下部ディフラクトグラム)の粉末X線ディフラクトグラムを描写する。
図2は、本化合物の結晶性酢酸塩の示差走査熱量測定(DSC)/熱重量測定(TGA)サーモグラムを描写する。
図3は、本化合物の結晶性アジピン酸塩のDSC/TGAサーモグラムを描写する。
図4は、本化合物の1つの結晶性安息香酸塩(上部ディフラクトグラム)および2つの結晶性フマル酸塩(中央および下部ディフラクトグラム)の粉末X線ディフラクトグラムを描写する。
図5は、本化合物の結晶性安息香酸塩のDSC/TGAサーモグラムを描写する。
図6は、本化合物の結晶性フマル酸塩(a crystalline fumerate salt)のDSC/TGAサーモグラムを描写する。
図7は、本化合物の2つの結晶性グリコール酸塩(上部および中央ディフラクトグラム)および1つの結晶性乳酸塩(下部ディフラクトグラム)の粉末X線ディフラクトグラムを描写する。
図8は、本化合物の結晶性グリコール酸塩のDSC/TGAサーモグラムを描写する。
図9は、本化合物の結晶性乳酸塩のDSC/TGAサーモグラムを描写する。
図10は、本化合物の2つの結晶性馬尿酸塩(上部および中央ディフラクトグラム)および1つの結晶性マレイン酸塩(下部ディフラクトグラム)の粉末X線ディフラクトグラムを描写する。
図11は、本化合物の結晶性馬尿酸塩のDSC/TGAサーモグラムを描写する。
図12は、本化合物の結晶性マレイン酸塩のDSC/TGAサーモグラムを描写する。
図13は、本化合物の3つの結晶性リンゴ酸塩の粉末X線ディフラクトグラムを描写する。
図14は、本化合物の結晶性リンゴ酸塩のDSC/TGAサーモグラムを描写する。
図15は、本化合物の1つの結晶性メシル酸塩(上部ディフラクトグラム)および2つの結晶性コハク酸塩(中央および下部ディフラクトグラム)の粉末X線ディフラクトグラムを描写する。
図16は、本化合物の結晶性メシル酸塩のDSC/TGAサーモグラムを描写する。
図17は、本化合物の結晶性コハク酸塩のDSC/TGAサーモグラムを描写する。
図18は、本化合物の1つの結晶性硫酸塩(上部ディフラクトグラム)および1つの結晶性酒石酸塩(下部ディフラクトグラム)の粉末X線ディフラクトグラムを描写する。
図19は、本化合物の結晶性硫酸塩のDSC/TGAサーモグラムを描写する。
図20は、本化合物の結晶性酒石酸塩のDSC/TGAサーモグラムを描写する。
図21は、本化合物の1つの結晶性チオシアン酸塩(上部ディフラクトグラム)および1つの結晶性トシル酸塩(下部ディフラクトグラム)の粉末X線ディフラクトグラムを描写する。
図22は、本化合物の結晶性チオシアン酸塩のDSC/TGAサーモグラムを描写する。
図23は、本化合物の結晶性トシル酸塩のDSC/TGAサーモグラムを描写する。
図24は、本化合物の非吸湿性結晶性アジピン酸塩の粉末X線ディフラクトグラムを描写する。
図25は、本化合物の非吸湿性結晶性アジピン酸塩のDSC/TGAサーモグラムを描写する。
図26は、本化合物の非吸湿性結晶性アジピン酸塩の動的蒸気収着(DVS)等温グラフ(isotherm graph)を描写する。
図27および図28は、本化合物の非吸湿性結晶性アジピン酸塩のH NMRスペクトルを描写する。 図27および図28は、本化合物の非吸湿性結晶性アジピン酸塩のH NMRスペクトルを描写する。
図29は、本化合物の結晶性安息香酸塩の粉末X線ディフラクトグラムを描写する。
図30は、本化合物の結晶性安息香酸塩のDSC/TGAサーモグラムを描写する。
図31は、本化合物の結晶性安息香酸塩のDVS等温グラフを描写する。
図32および図33は、本化合物の結晶性安息香酸塩のH NMRスペクトルを描写する。 図32および図33は、本化合物の結晶性安息香酸塩のH NMRスペクトルを描写する。
図34は、本化合物の結晶性トシル酸塩の粉末X線ディフラクトグラムを描写する。
図35は、本化合物の結晶性トシル酸塩のDSCサーモグラムを描写する。
図36は、本化合物の結晶性トシル酸塩のDVS等温グラフを描写し、図中、記号(◆)および(■)は、それぞれ吸着および脱着を表す。
図37は、本化合物の結晶性トシル酸塩のH NMRスペクトルの拡大された領域を描写する。
図38は、本化合物の二塩酸塩のDVS等温グラフを描写する。
図39は、本化合物の二塩酸塩のDSC/TGAサーモグラムを描写する。
詳細な説明
本明細書に示されている開示の理解を促すために、多数の用語を下に定義する。
一般に、本明細書に使用されている命名法、ならびに本明細書に記載されている有機化学、医薬品化学、物理化学、生化学、生物学、薬理学およびその他における研究室手順は、当技術分野で周知されており、一般的に用いられているものである。他に定めがなければ、本明細書に使用されているあらゆる技術および科学用語は一般に、本開示が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されているものと同じ意義を有する。
用語「被験体」は、霊長類(例えば、ヒト)、ウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラットまたはマウスを含むがこれらに限定されない、動物を指す。用語「被験体」および「患者」は、例えば、ヒト被験体等の哺乳動物被験体を参照して本明細書で互換的に使用される。一実施形態では、被験体は、ヒトである。
用語「処置する」、「処置すること」および「処置」は、障害、疾患もしくは状態または障害、疾患もしくは状態に関連する症状のうち1つもしくは1つより多くを軽減することまたは抑止すること;あるいは障害、疾患または状態の原因(複数可)それ自体を軽減することまたは根絶することを含むように意図されている。
用語「予防する」、「予防すること」および「予防」は、障害、疾患もしくは状態および/またはその付随する症状の開始を遅延するおよび/または防止する;被験体が、障害、疾患または状態を得ることを妨げる;あるいは障害、疾患または状態を得る被験体のリスクを低下させる方法を含むように意図されている。
用語「軽減する」および「軽減すること」は、障害、疾患または状態の1つまたは1つより多くの症状(例えば、疼痛)を和らげることまたは低下させることを指す。この用語は、活性成分に関連する有害効果を低下させることを指すこともできる。時として、被験体が予防または治療剤から得る有益な効果は、障害、疾患または状態の治癒を生じない。
用語「治療有効量」または「有効量」は、投与されたときに、処置されている障害、疾患または状態の症状のうち1つまたは1つより多くの発症の予防またはそのある程度の軽減に十分な化合物の量を含むように意図されている。用語「治療有効量」または「有効量」はまた、研究者、獣医師、医学博士または臨床医によって探究されている生体分子(例えば、タンパク質、酵素、RNAまたはDNA)、細胞、組織、系、動物またはヒトの生物学的または医学的応答の誘発に十分な化合物の量を指す。
用語「薬学的に許容される担体」、「薬学的に許容される賦形剤」、「生理学的に許容される担体」または「生理学的に許容される賦形剤」は、液体または固体フィラー、希釈剤、溶媒または被包材料等、薬学的に許容される材料、組成物または媒体を指す。一実施形態では、各構成成分は、医薬製剤の他の成分と適合性であり、過剰な毒性、刺激作用、アレルギー応答、免疫原性または他の問題もしくは合併症を伴わず、妥当な損益比と釣り合った、被験体(例えば、ヒトまたは動物)の組織または臓器と接触した使用に適しているという意味で、「薬学的に許容される」。Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 22nd ed.; Allen Ed.: Philadelphia, PA, 2012;8th ed.;Sheskey et al., Eds.; The Pharmaceutical Press and the American Pharmacists Association: 2017;Handbook of Pharmaceutical Additives, 3rd ed.; Ash and Ash Eds.; Gower Publishing Company: 2007;Pharmaceutical Preformulation and Formulation, 2nd ed.; Gibson Ed.; CRC Press LLC: Boca Raton, FL, 2009を参照されたい。
用語「約」または「およそ」は、値が測定または決定される仕方に一部は依存する、当業者によって決定される特定の値に許容される誤差を意味する。ある特定の実施形態では、用語「約」または「およそ」は、1、2、3または4標準偏差以内を意味する。ある特定の実施形態では、用語「約」または「およそ」は、所与の値または範囲の50%、20%、15%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%または0.05%以内を意味する。
用語「同位体が濃縮された」は、ある化合物を構成する原子のうち1つまたは1つより多くに非天然比率の同位体を含有する化合物を指す。ある特定の実施形態では、同位体が濃縮された化合物は、水素(H)、ジュウテリウム(H)、トリチウム(H)、炭素-11(11C)、炭素-12(12C)、炭素-13(13C)、炭素-14(14C)、窒素-13(13N)、窒素-14(14N)、窒素-15(15N)、酸素-14(14O)、酸素-15(15O)、酸素-16(16O)、酸素-17(17O)、酸素-18(18O)、フッ素-17(17F)、フッ素-18(18F)、リン-31(31P)、リン-32(32P)、リン-33(33P)、硫黄-32(32S)、硫黄-33(33S)、硫黄-34(34S)、硫黄-35(35S)、硫黄-36(36S)、塩素-35(35Cl)、塩素-36(36Cl)、塩素-37(37Cl)、臭素-79(79Br)、臭素-81(81Br)、ヨウ素-123(123I)、ヨウ素-125(125I)、ヨウ素-127(127I)、ヨウ素-129(129I)およびヨウ素-131(131I)を含むがこれらに限定されない、非天然比率の1つまたは1つより多くの同位体を含有する。ある特定の実施形態では、同位体が濃縮された化合物は、安定した形態、すなわち、非放射性である。ある特定の実施形態では、同位体が濃縮された化合物は、水素(H)、ジュウテリウム(H)、炭素-12(12C)、炭素-13(13C)、窒素-14(14N)、窒素-15(15N)、酸素-16(16O)、酸素-17(17O)、酸素-18(18O)、フッ素-17(17F)、リン-31(31P)、硫黄-32(32S)、硫黄-33(33S)、硫黄-34(34S)、硫黄-36(36S)、塩素-35(35Cl)、塩素-37(37Cl)、臭素-79(79Br)、臭素-81(81Br)およびヨウ素-127(127I)を含むがこれらに限定されない、非天然比率の1つまたは1つより多くの同位体を含有する。ある特定の実施形態では、同位体が濃縮された化合物は、不安定な形態、すなわち、放射性である。ある特定の実施形態では、同位体が濃縮された化合物は、トリチウム(H)、炭素-11(11C)、炭素-14(14C)、窒素-13(13N)、酸素-14(14O)、酸素-15(15O)、フッ素-18(18F)、リン-32(32P)、リン-33(33P)、硫黄-35(35S)、塩素-36(36Cl)、ヨウ素-123(123I)、ヨウ素-125(125I)、ヨウ素-129(129I)およびヨウ素-131(131I)を含むがこれらに限定されない、非天然比率の1つまたは1つより多くの同位体を含有する。本明細書に提供される化合物において、当業者の判断に従って実現可能であれば、いずれかの水素は、例として、Hとなることができる、またはいずれかの炭素は、例として、13Cとなることができる、またはいずれかの窒素は、例として、15Nとなることができる、またはいずれかの酸素は、例として、18Oとなることができることが理解されるであろう。
用語「同位体濃縮」は、分子中の所与の位置における、ある元素のより普及した同位体(例えば、プロチウムまたは水素-1としてのH)に代えた、その元素のより普及していない同位体(例えば、ジュウテリウムまたは水素-2としてのD)の取込みのパーセンテージを指す。本明細書で使用される場合、分子中の特定の位置における原子が、特定のより普及していない同位体として指名される場合、当該位置における当該同位体の存在度が、その天然の存在度よりも実質的に大きいことが理解される。
用語「同位体濃縮因数」は、同位体が濃縮された化合物中の同位体存在度および指定の同位体の天然の存在度の間の比を指す。
用語「水素」または記号「H」は、プロチウム(H)、ジュウテリウム(HまたはD)およびトリチウム(H)を含む天然に存在する水素同位体の、それらの天然の存在度での組成を指す。プロチウムは、99.98%を超える天然の存在度を有する、最も一般的な水素同位体である。ジュウテリウムは、約0.0156%の天然の存在度を有する、より普及していない水素同位体である。
用語「ジュウテリウム濃縮」は、水素に代えた、分子中の所与の位置におけるジュウテリウムの取込みのパーセンテージを指す。例えば、所与の位置における1%のジュウテリウム濃縮は、所与の試料における分子の1%が、指定の位置にジュウテリウムを含有することを意味する。ジュウテリウムの天然に存在する分布は、平均して約0.0156%であるため、濃縮されていない出発材料を使用して合成された化合物中のいずれかの位置におけるジュウテリウム濃縮は、平均して約0.0156%である。本明細書で使用される場合、同位体が濃縮された化合物中の特定の位置が、ジュウテリウムを有すると指名される場合、この化合物中の当該位置におけるジュウテリウムの存在度が、その天然の存在度(0.0156%)よりも実質的に大きいことが理解される。
用語「炭素」または記号「C」は、炭素-12(12C)および炭素-13(13C)を含む天然に存在する炭素同位体の、それらの天然の存在度での組成を指す。炭素-12は、98.89%を超える天然の存在度を有する、最も一般的な炭素同位体である。炭素-13は、約1.11%の天然の存在度を有する、より普及していない炭素同位体である。
用語「炭素-13濃縮」または「13C濃縮」は、炭素に代えた、分子中の所与の位置における炭素-13の取込みのパーセンテージを指す。例えば、所与の位置における10%の炭素-13濃縮は、所与の試料における分子の10%が、指定の位置における炭素-13を含有することを意味する。炭素-13の天然に存在する分布は、平均して約1.11%であるため、濃縮されていない出発材料を使用して合成された化合物中のいずれかの位置における炭素-13濃縮は、平均して約1.11%である。本明細書で使用される場合、同位体が濃縮された化合物中の特定の位置が、炭素-13を有すると指名される場合、この化合物中の当該位置における炭素-13の存在度が、その天然の存在度(1.11%)よりも実質的に大きいことが理解される。
用語「実質的に純粋」および「実質的に均一」は、薄層クロマトグラフィー(TLC)、ゲル電気泳動、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、ガスクロマトグラフィー(GC)、核磁気共鳴(NMR)および質量分析(MS)を含むがこれらに限定されない、当業者によって使用される標準分析方法によって決定されたときに、容易に検出可能な不純物を含まないと思われるほどに十分に均一であること;またはさらなる精製を行っても、物質の酵素および生物活性等の物理学的、化学的、生物学的および/もしくは薬理学的特性を検出可能なほどに変更しないように、十分に純粋であることを意味する。ある特定の実施形態では、「実質的に純粋」または「実質的に均一」は、分子の少なくとも約50重量%、少なくとも約70重量%、少なくとも約80重量%、少なくとも約90重量%、少なくとも約95重量%、少なくとも約98重量%、少なくとも約99重量%または少なくとも約99.5重量%が、標準分析方法によって決定されたときに、単一のエナンチオマー、ラセミ混合物またはエナンチオマーの混合物を含む単一の化合物である、分子の集合体を指す。本明細書で使用される場合、同位体が濃縮された分子中の特定の位置における原子が、特定のより普及していない同位体として指名される場合、指定の位置に指名された同位体以外を含有する分子は、同位体が濃縮された化合物に対して不純物である。よって、ジュウテリウムとして指名された原子を特定の位置に有する重水素化化合物について、同じ位置にプロチウムを含有する化合物は、不純物である。
用語「溶媒和物」は、溶質、例えば、本明細書に提供される化合物の1つまたは1つより多くの分子と、化学量論的または非化学量論的量で存在する溶媒の1つまたは1つより多くの分子とによって形成された複合体または凝集物を指す。適した溶媒は、水、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、アセトン、酢酸およびヘキサンを含むがこれらに限定されない。ある特定の実施形態では、溶媒は、薬学的に許容される。一実施形態では、複合体または凝集物は、結晶形態である。別の実施形態では、複合体または凝集物は、非結晶形態である。溶媒が水である場合、溶媒和物は、水和物である。水和物の例は、半水和物、一水和物、二水和物、三水和物、四水和物および五水和物を含むがこれらに限定されない。
語句「酸による本化合物もしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物の非吸湿性結晶塩」は、語句「(i)酸による本化合物の非吸湿性結晶塩;(ii)酸による本化合物の薬学的に許容される溶媒和物の非吸湿性結晶塩;または(iii)本化合物の同位体変異体による酸の非吸湿性結晶塩;または(iv)本化合物の同位体変異体による酸の薬学的に許容される溶媒和物の非吸湿性結晶塩」と同じ意義を有する。
本化合物の非吸湿性結晶塩
本化合物、(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンは、次の構造:
Figure 2022535850000002
を有する。
本化合物は、CK1α、CDK7およびCDK9阻害剤である。Minzel et al., Cell 2018, 175, 1-15。本化合物は、Minzel et al., Cell 2018, 175, 1-15;または米国特許出願公開第2018/0214447A1に記載されている手順に従って調製することができ;これらの文献のそれぞれの開示の全体を参照により本明細書に組み込む。
一実施形態では、酸による(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンもしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物の非吸湿性結晶塩が本明細書に提供される。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶塩における本化合物対酸のモル比は、約0.5~約3または約0.5~約2.5に及ぶ。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶塩における本化合物対酸のモル比は、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、約1、約1.1、約1.2、約1.4、約1.5、約1.6、約1.8、約2、約2.2、約2.4、約2.6、約2.8または約3である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶塩における本化合物対酸のモル比は、約1である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶塩における本化合物対酸のモル比は、約2である。
ある特定の実施形態では、酸は、酢酸、アジピン酸、安息香酸、フマル酸、グリコール酸、馬尿酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、チオシアン酸またはp-トルエンスルホン酸である。ある特定の実施形態では、酸は、アジピン酸、安息香酸またはp-トルエンスルホン酸である。ある特定の実施形態では、酸は、アジピン酸である。ある特定の実施形態では、酸は、安息香酸である。ある特定の実施形態では、酸は、p-トルエンスルホン酸である。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非吸湿性結晶塩は、25℃で水に10mg/mL以下、5mg/mL以下または2mg/mL以下の溶解度を有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非吸湿性結晶塩は、5から95%への相対湿度(RH)、25℃で、5%以下、4%以下、3%以下、2%以下または1%以下の重量増を有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非吸湿性結晶塩は、5から95%へのRH、25℃で、5%以下の重量増を有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非吸湿性結晶塩は、5から95%へのRH、25℃で、4%以下の重量増を有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非吸湿性結晶塩は、5から95%へのRH、25℃で、3%以下の重量増を有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非吸湿性結晶塩は、5から95%へのRH、25℃で、2%以下の重量増を有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非吸湿性結晶塩は、5から95%へのRH、25℃で、重量増、5から95%へのRH、25℃で、1%以下の重量増を有する。
別の実施形態では、(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンの結晶性酢酸塩もしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物が本明細書に提供される。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酢酸塩における本化合物対酢酸のモル比は、約0.5~約3または約0.5~約2.5に及ぶ。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酢酸塩における本化合物対酢酸のモル比は、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、約1、約1.1、約1.2、約1.4、約1.5、約1.6、約1.8、約2、約2.2、約2.4、約2.6、約2.8または約3である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酢酸塩における本化合物対酢酸のモル比は、約1である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酢酸塩における本化合物対酢酸のモル比は、約2である。
一実施形態では、本明細書に提供される結晶性酢酸塩は、約1モル当量の本化合物および約1モル当量の酢酸を含む。別の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酢酸塩は、約1モル当量の本化合物および約2モル当量の酢酸を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酢酸塩における本化合物対酢酸のモル比は、H NMR分光測定法によって決定される。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酢酸塩における本化合物対酢酸のモル比は、元素分析によって決定される。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酢酸塩は、図1(上部ディフラクトグラム)に実質的に示す通りの粉末X線ディフラクトグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酢酸塩は、図1(中央ディフラクトグラム)に実質的に示す通りの粉末X線ディフラクトグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酢酸塩は、約190℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酢酸塩は、190±3℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酢酸塩は、図2に実質的に示す通りのDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酢酸塩は、約190℃の融点を有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酢酸塩は、室温から125℃で約2%の重量減を示す熱重量測定(TGA)サーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酢酸塩は、部屋125℃から195℃で約12%の重量減を示すTGAサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酢酸塩は、図2に実質的に示す通りのTGAサーモグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酢酸塩は、溶媒和されている。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酢酸塩は、アセトン溶媒和物である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酢酸塩は、水和物である。
さらに別の実施形態では、(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンの結晶性アジピン酸塩もしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物が本明細書に提供される。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性アジピン酸塩における本化合物対アジピン酸のモル比は、約0.25~約1.5または約0.5~約1に及ぶ。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性アジピン酸塩における本化合物対アジピン酸のモル比は、約0.25、約0.3、約0.4、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、約1、約1.1、約1.2、約1.3、約1.4または約1.5である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性アジピン酸塩における本化合物対アジピン酸のモル比は、約0.5である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性アジピン酸塩における本化合物対アジピン酸のモル比は、約1である。
一実施形態では、本明細書に提供される結晶性アジピン酸塩は、約2モル当量の本化合物および約1モル当量のアジピン酸を含む。一実施形態では、本明細書に提供される結晶性アジピン酸塩は、約1モル当量の本化合物および約1モル当量のアジピン酸を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性アジピン酸塩における本化合物対アジピン酸のモル比は、H NMR分光測定法によって決定される。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性アジピン酸塩における本化合物対アジピン酸のモル比は、元素分析によって決定される。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性アジピン酸塩は、図24に実質的に示す通りの粉末X線ディフラクトグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性アジピン酸塩は、約164℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性アジピン酸塩は、164±3℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性アジピン酸塩は、約175℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性アジピン酸塩は、175±3℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性アジピン酸塩は、図25に実質的に示す通りのDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性アジピン酸塩は、約164℃の融点を有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性アジピン酸塩は、室温から150℃で約0.3%の重量減を示すTGAサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性アジピン酸塩は、図25に実質的に示す通りのTGAサーモグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性アジピン酸塩は、5%RHで乾燥すると、約0.05%の重量減を示す動的蒸気収着(DVS)等温グラフを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性アジピン酸塩は、5から95%へのRHで約1%の重量増を示すDVS等温グラフを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性アジピン酸塩は、95から5%へのRHで約1%の重量減を示すDVS等温グラフを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性アジピン酸塩は、図26に実質的に示す通りのDVS等温グラフを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性アジピン酸塩は、5から95%への相対湿度(RH)、25℃で、5%以下、4%以下、3%以下、2%以下または1%以下の重量増を有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性アジピン酸塩は、5から95%へのRH、25℃で、5%以下の重量増を有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性アジピン酸塩は、5から95%へのRH、25℃で、4%以下の重量増を有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性アジピン酸塩は、5から95%へのRH、25℃で、3%以下の重量増を有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性アジピン酸塩は、5から95%へのRH、25℃で、2%以下の重量増を有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性アジピン酸塩は、5から95%へのRH、25℃で、重量増、5から95%へのRH、25℃で、1%以下の重量増を有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性アジピン酸塩は、溶媒和されていない。ある特定の実施形態では、結晶性アジピン酸塩は、25℃で水に約15mg/mLの溶解度を有する。
さらに別の実施形態では、(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンの結晶性安息香酸塩もしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物が本明細書に提供される。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性安息香酸塩における本化合物対安息香酸のモル比は、約0.5~約3または約0.5~約2.5に及ぶ。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性安息香酸塩における本化合物対安息香酸のモル比は、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、約1、約1.1、約1.2、約1.4、約1.5、約1.6、約1.8、約2、約2.2、約2.4、約2.6、約2.8または約3である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性安息香酸塩における本化合物対安息香酸のモル比は、約1である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性安息香酸塩における本化合物対安息香酸のモル比は、約2である。
一実施形態では、本明細書に提供される結晶性安息香酸塩は、約1モル当量の本化合物および約1モル当量の安息香酸を含む。別の実施形態では、本明細書に提供される結晶性安息香酸塩は、約1モル当量の本化合物および約2モル当量の安息香酸を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性安息香酸塩における本化合物対安息香酸のモル比は、H NMR分光測定法によって決定される。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性安息香酸塩における本化合物対安息香酸のモル比は、元素分析によって決定される。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性安息香酸塩は、図29に実質的に示す通りの粉末X線ディフラクトグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性安息香酸塩は、約229℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性安息香酸塩は、229±3℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性安息香酸塩は、図30に実質的に示す通りのDSCサーモグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性安息香酸塩は、室温から175℃で約1%の重量減を示すTGAサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性安息香酸塩は、図30に実質的に示す通りのTGAサーモグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性安息香酸塩は、5%RHで乾燥すると、約0.02%の重量減を示すDVS等温グラフを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性安息香酸塩は、5から95%へのRHで約1.2%の重量増を示すDVS等温グラフを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性安息香酸塩は、95から5%へのRHで約1.3%の重量減を示すDVS等温グラフを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性安息香酸塩は、図31に実質的に示す通りのDVS等温グラフを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性安息香酸塩は、5から95%への相対湿度(RH)、25℃で、5%以下、4%以下、3%以下、2%以下または1%以下の重量増を有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性安息香酸塩は、5から95%へのRH、25℃で、5%以下の重量増を有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性安息香酸塩は、5から95%へのRH、25℃で、4%以下の重量増を有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性安息香酸塩は、5から95%へのRH、25℃で、3%以下の重量増を有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性安息香酸塩は、5から95%へのRH、25℃で、2%以下の重量増を有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性安息香酸塩は、5から95%へのRH、25℃で、重量増、5から95%へのRH、25℃で、1%以下の重量増を有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性安息香酸塩は、溶媒和されていない。ある特定の実施形態では、結晶性安息香酸塩は、25℃で水に1mg/mL以下の溶解度を有する。
さらに別の実施形態では、(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンの結晶性フマル酸塩もしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物が本明細書に提供される。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性フマル酸塩における本化合物対フマル酸のモル比は、約0.25~約1.5または約0.5~約1に及ぶ。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性フマル酸塩における本化合物対フマル酸のモル比は、約0.25、約0.3、約0.4、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、約1、約1.1、約1.2、約1.3、約1.4または約1.5である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性フマル酸塩における本化合物対フマル酸のモル比は、約0.5である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性フマル酸塩における本化合物対フマル酸のモル比は、約1である。
一実施形態では、本明細書に提供される結晶性フマル酸塩は、約2モル当量の本化合物および約1モル当量のフマル酸を含む。別の実施形態では、本明細書に提供される結晶性フマル酸塩は、約1モル当量の本化合物および約1モル当量のフマル酸を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性フマル酸塩における本化合物対フマル酸のモル比は、H NMR分光測定法によって決定される。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性フマル酸塩における本化合物対フマル酸のモル比は、元素分析によって決定される。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性フマル酸塩は、図4(中央ディフラクトグラム)に実質的に示す通りの粉末X線ディフラクトグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性フマル酸塩は、図4(下部ディフラクトグラム)に実質的に示す通りの粉末X線ディフラクトグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性フマル酸塩は、約147℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性フマル酸塩は、147±3℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性フマル酸塩は、図6に実質的に示す通りのDSCサーモグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性フマル酸塩は、室温から160℃で約2%の重量減を示すTGAサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性フマル酸塩は、図6に実質的に示す通りのTGAサーモグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性フマル酸塩は、溶媒和されている。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性フマル酸塩は、アセトン溶媒和物である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性フマル酸塩は、水和物である。
さらに別の実施形態では、(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンの結晶性グリコール酸塩もしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物が本明細書に提供される。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性グリコール酸塩における本化合物対グリコール酸のモル比は、約0.5~約3または約0.5~約2.5に及ぶ。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性グリコール酸塩における本化合物対グリコール酸のモル比は、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、約1、約1.1、約1.2、約1.4、約1.5、約1.6、約1.8、約2、約2.2、約2.4、約2.6、約2.8または約3である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性グリコール酸塩における本化合物対グリコール酸のモル比は、約1である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性グリコール酸塩における本化合物対グリコール酸のモル比は、約2である。
一実施形態では、本明細書に提供される結晶性グリコール酸塩は、約1モル当量の本化合物および約1モル当量のグリコール酸を含む。別の実施形態では、本明細書に提供される結晶性グリコール酸塩は、約1モル当量の本化合物および約2モル当量のグリコール酸を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性グリコール酸塩における本化合物対グリコール酸のモル比は、H NMR分光測定法によって決定される。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性グリコール酸塩における本化合物対グリコール酸のモル比は、元素分析によって決定される。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性グリコール酸塩は、図7(上部ディフラクトグラム)に実質的に示す通りの粉末X線ディフラクトグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性グリコール酸塩は、図7(中央ディフラクトグラム)に実質的に示す通りの粉末X線ディフラクトグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性グリコール酸塩は、約107℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性グリコール酸塩は、107±3℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性グリコール酸塩は、約168℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性グリコール酸塩は、168±3℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性グリコール酸塩は、約190℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性グリコール酸塩は、190±3℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性グリコール酸塩は、約134℃における発熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性グリコール酸塩は、134±3℃における発熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性グリコール酸塩は、図8に実質的に示す通りのDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性グリコール酸塩は、約190℃の融点を有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性グリコール酸塩は、室温から150℃で約1.5%の重量減を示すTGAサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性グリコール酸塩は、150℃から200℃で約9%の重量減を示すTGAサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性グリコール酸塩は、図8に実質的に示す通りのTGAサーモグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性グリコール酸塩は、溶媒和されている。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性グリコール酸塩は、アセトン溶媒和物である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性グリコール酸塩は、水和物である。
さらに別の実施形態では、(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンの結晶性乳酸塩もしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物が本明細書に提供される。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性乳酸塩における本化合物対乳酸のモル比は、約0.5~約3または約0.5~約2.5に及ぶ。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性乳酸塩における本化合物対乳酸のモル比は、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、約1、約1.1、約1.2、約1.4、約1.5、約1.6、約1.8、約2、約2.2、約2.4、約2.6、約2.8または約3である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性乳酸塩における本化合物対乳酸のモル比は、約1である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性乳酸塩における本化合物対乳酸のモル比は、約2である。
一実施形態では、本明細書に提供される結晶性乳酸塩は、約1モル当量の本化合物および約1モル当量の乳酸を含む。別の実施形態では、本明細書に提供される結晶性乳酸塩は、約1モル当量の本化合物および約2モル当量の乳酸を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性乳酸塩における本化合物対乳酸のモル比は、H NMR分光測定法によって決定される。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性乳酸塩における本化合物対乳酸のモル比は、元素分析によって決定される。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性乳酸塩は、図7(下部ディフラクトグラム)に実質的に示す通りの粉末X線ディフラクトグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性乳酸塩は、約165℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性乳酸塩は、165±3℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性乳酸塩は、約179℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性乳酸塩は、179±3℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性乳酸塩は、図9に実質的に示す通りのDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性乳酸塩は、約179℃の融点を有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性乳酸塩は、室温から150℃で約6%の重量減を示すTGAサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性乳酸塩は、150℃から180℃で約8.5%の重量減を示すTGAサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性乳酸塩は、図9に実質的に示す通りのTGAサーモグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性乳酸塩は、溶媒和されている。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性乳酸塩は、エタノール溶媒和物である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性乳酸塩は、ヘキサン溶媒和物である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性乳酸塩は、水和物である。
さらに別の実施形態では、(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンの結晶性馬尿酸塩もしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物が本明細書に提供される。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性馬尿酸塩における本化合物対馬尿酸のモル比は、約0.5~約3または約0.5~約2.5に及ぶ。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性馬尿酸塩における本化合物対馬尿酸のモル比は、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、約1、約1.1、約1.2、約1.4、約1.5、約1.6、約1.8、約2、約2.2、約2.4、約2.6、約2.8または約3である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性馬尿酸塩における本化合物対馬尿酸のモル比は、約1である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性馬尿酸塩における本化合物対馬尿酸のモル比は、約2である。
一実施形態では、本明細書に提供される結晶性馬尿酸塩は、約1モル当量の本化合物および約1モル当量の馬尿酸を含む。別の実施形態では、本明細書に提供される結晶性馬尿酸塩は、約1モル当量の本化合物および約2モル当量の馬尿酸を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性馬尿酸塩における本化合物対馬尿酸のモル比は、H NMR分光測定法によって決定される。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性馬尿酸塩における本化合物対馬尿酸のモル比は、元素分析によって決定される。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性馬尿酸塩は、図10(上部ディフラクトグラム)に実質的に示す通りの粉末X線ディフラクトグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性馬尿酸塩は、図10(中央ディフラクトグラム)に実質的に示す通りの粉末X線ディフラクトグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性馬尿酸塩は、約83℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性馬尿酸塩は、83±3℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性馬尿酸塩は、約176℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性馬尿酸塩は、176±3℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性馬尿酸塩は、図11に実質的に示す通りのDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性馬尿酸塩は、約176℃の融点を有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性馬尿酸塩は、室温から100℃で約5%の重量減を示すTGAサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性馬尿酸塩は、100℃から180℃で約1%の重量減を示すTGAサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性馬尿酸塩は、図11に実質的に示す通りのTGAサーモグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性馬尿酸塩は、溶媒和されている。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性馬尿酸塩は、エタノール溶媒和物である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性馬尿酸塩は、ヘキサン溶媒和物である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性馬尿酸塩は、水和物である。
さらに別の実施形態では、(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンの結晶性マレイン酸塩もしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物が本明細書に提供される。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性マレイン酸塩における本化合物対マレイン酸のモル比は、約0.25~約1.5または約0.5~約1に及ぶ。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性マレイン酸塩における本化合物対マレイン酸のモル比は、約0.25、約0.3、約0.4、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、約1、約1.1、約1.2、約1.3、約1.4または約1.5である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性マレイン酸塩における本化合物対マレイン酸のモル比は、約0.5である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性マレイン酸塩における本化合物対マレイン酸のモル比は、約1である。
一実施形態では、本明細書に提供される結晶性マレイン酸塩は、約2モル当量の本化合物および約1モル当量のマレイン酸を含む。別の実施形態では、本明細書に提供される結晶性マレイン酸塩は、約1モル当量の本化合物および約1モル当量のマレイン酸を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性マレイン酸塩における本化合物対マレイン酸のモル比は、H NMR分光測定法によって決定される。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性マレイン酸塩における本化合物対マレイン酸のモル比は、元素分析によって決定される。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性マレイン酸塩は、図10(下部ディフラクトグラム)に実質的に示す通りの粉末X線ディフラクトグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性マレイン酸塩は、約189℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性マレイン酸塩は、189±3℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性マレイン酸塩は、図12に実質的に示す通りのDSCサーモグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性マレイン酸塩は、室温から150℃で約1.5%の重量減を示すTGAサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性マレイン酸塩は、150℃から200℃で約6%の重量減を示すTGAサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性マレイン酸塩は、図12に実質的に示す通りのTGAサーモグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性マレイン酸塩は、溶媒和されている。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性マレイン酸塩は、エタノール溶媒和物である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性マレイン酸塩は、ヘキサン溶媒和物である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性マレイン酸塩は、水和物である。
さらに別の実施形態では、(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンの結晶性リンゴ酸塩もしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物が本明細書に提供される。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性リンゴ酸塩における本化合物対リンゴ酸のモル比は、約0.25~約1.5または約0.5~約1に及ぶ。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性リンゴ酸塩における本化合物対リンゴ酸のモル比は、約0.25、約0.3、約0.4、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、約1、約1.1、約1.2、約1.3、約1.4または約1.5である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性リンゴ酸塩における本化合物対リンゴ酸のモル比は、約0.5である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性リンゴ酸塩における本化合物対リンゴ酸のモル比は、約1である。
一実施形態では、本明細書に提供される結晶性リンゴ酸塩は、約2モル当量の本化合物および約1モル当量のリンゴ酸を含む。別の実施形態では、本明細書に提供される結晶性リンゴ酸塩は、約1モル当量の本化合物および約1モル当量のリンゴ酸を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性リンゴ酸塩における本化合物対リンゴ酸のモル比は、H NMR分光測定法によって決定される。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性リンゴ酸塩における本化合物対リンゴ酸のモル比は、元素分析によって決定される。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性リンゴ酸塩は、図13(上部ディフラクトグラム)に実質的に示す通りの粉末X線ディフラクトグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性リンゴ酸塩は、図13(中央ディフラクトグラム)に実質的に示す通りの粉末X線ディフラクトグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性リンゴ酸塩は、図13(下部ディフラクトグラム)に実質的に示す通りの粉末X線ディフラクトグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性リンゴ酸塩は、約153℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性リンゴ酸塩は、153±3℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性リンゴ酸塩は、図14に実質的に示す通りのDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性リンゴ酸塩は、約153℃の融点を有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性リンゴ酸塩は、室温から160℃で約0.3%の重量減を示すTGAサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性リンゴ酸塩は、図14に実質的に示す通りのTGAサーモグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性リンゴ酸塩は、溶媒和されていない。
さらに別の実施形態では、(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンの結晶性メシル酸塩もしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物が本明細書に提供される。本明細書で使用される場合、用語「メタンスルホン酸塩」は、用語「メシル酸塩」と互換的に使用される。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性メシル酸塩における本化合物対メタンスルホン酸のモル比は、約0.5~約3または約0.5~約2.5に及ぶ。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性メシル酸塩における本化合物対メタンスルホン酸のモル比は、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、約1、約1.1、約1.2、約1.4、約1.5、約1.6、約1.8、約2、約2.2、約2.4、約2.6、約2.8または約3である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性メシル酸塩における本化合物対メタンスルホン酸のモル比は、約1である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性メシル酸塩における本化合物対メタンスルホン酸のモル比は、約2である。
一実施形態では、本明細書に提供される結晶性メシル酸塩は、約1モル当量の本化合物および約1モル当量のメタンスルホン酸を含む。別の実施形態では、本明細書に提供される結晶性メシル酸塩は、約1モル当量の本化合物および約2モル当量のメタンスルホン酸を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性メシル酸塩における本化合物対メタンスルホン酸のモル比は、H NMR分光測定法によって決定される。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性メシル酸塩における本化合物対メタンスルホン酸のモル比は、元素分析によって決定される。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性メシル酸塩は、図15(上部ディフラクトグラム)に実質的に示す通りの粉末X線ディフラクトグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性メシル酸塩は、約200℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性メシル酸塩は、200±3℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性メシル酸塩は、図16に実質的に示す通りのDSCサーモグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性メシル酸塩は、室温から150℃で約1.2%の重量減を示すTGAサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性メシル酸塩は、150℃から210℃で約5.5%の重量減を示すTGAサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性メシル酸塩は、図16に実質的に示す通りのTGAサーモグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性メシル酸塩は、溶媒和されていない。
さらに別の実施形態では、(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンの結晶性コハク酸塩もしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物が本明細書に提供される。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性コハク酸塩における本化合物対コハク酸のモル比は、約0.25~約1.5または約0.5~約1に及ぶ。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性コハク酸塩における本化合物対コハク酸のモル比は、約0.25、約0.3、約0.4、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、約1、約1.1、約1.2、約1.3、約1.4または約1.5である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性コハク酸塩における本化合物対コハク酸のモル比は、約0.5である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性コハク酸塩における本化合物対コハク酸のモル比は、約1である。
一実施形態では、本明細書に提供される結晶性コハク酸塩は、約2モル当量の本化合物および約1モル当量のコハク酸を含む。別の実施形態では、本明細書に提供される結晶性コハク酸塩は、約1モル当量の本化合物および約1モル当量のコハク酸を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性コハク酸塩における本化合物対コハク酸のモル比は、H NMR分光測定法によって決定される。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性コハク酸塩における本化合物対コハク酸のモル比は、元素分析によって決定される。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性コハク酸塩は、図15(中央ディフラクトグラム)に実質的に示す通りの粉末X線ディフラクトグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性コハク酸塩は、図15(下部ディフラクトグラム)に実質的に示す通りの粉末X線ディフラクトグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性コハク酸塩は、約73℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性コハク酸塩は、73±3℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性コハク酸塩は、約125℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性コハク酸塩は、125±3℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性コハク酸塩は、図17に実質的に示す通りのDSCサーモグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性コハク酸塩は、室温から125℃で約2.5%の重量減を示すTGAサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性コハク酸塩は、図17に実質的に示す通りのTGAサーモグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性コハク酸塩は、溶媒和されている。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性コハク酸塩は、アセトン溶媒和物である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性コハク酸塩は、水和物である。
さらに別の実施形態では、(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンの結晶性硫酸塩もしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物が本明細書に提供される。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性硫酸塩における本化合物対硫酸のモル比は、0.25~約1.5または約0.5~約1に及ぶ。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性硫酸塩における本化合物対硫酸のモル比は、約0.25、約0.3、約0.4、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、約1、約1.1、約1.2、約1.3、約1.4または約1.5である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性硫酸塩における本化合物対硫酸のモル比は、約0.5である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性硫酸塩における本化合物対硫酸のモル比は、約1である。
一実施形態では、本明細書に提供される結晶性硫酸塩は、約2モル当量の本化合物および約1モル当量の硫酸を含む。別の実施形態では、本明細書に提供される結晶性硫酸塩は、約1モル当量の本化合物および約1モル当量の硫酸を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性硫酸塩における本化合物対硫酸のモル比は、元素分析によって決定される。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性硫酸塩は、図18(上部ディフラクトグラム)に実質的に示す通りの粉末X線ディフラクトグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性硫酸塩は、約103℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性硫酸塩は、103±3℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性硫酸塩は、約152℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性硫酸塩は、152±3℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性硫酸塩は、約183℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性硫酸塩は、183±3℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性硫酸塩は、図19に実質的に示す通りのDSCサーモグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性硫酸塩は、室温から200℃で約3.5%の重量減を示すTGAサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性硫酸塩は、図19に実質的に示す通りのTGAサーモグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性硫酸塩は、溶媒和されている。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性硫酸塩は、アセトン溶媒和物である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性硫酸塩は、水和物である。
さらに別の実施形態では、(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンの結晶性酒石酸塩もしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物が本明細書に提供される。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酒石酸塩における本化合物対酒石酸のモル比は、約0.25~約1.5または約0.5~約1に及ぶ。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酒石酸塩における本化合物対酒石酸のモル比は、約0.25、約0.3、約0.4、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、約1、約1.1、約1.2、約1.3、約1.4または約1.5である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酒石酸塩における本化合物対酒石酸のモル比は、約0.5である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酒石酸塩における本化合物対酒石酸のモル比は、約1である。
一実施形態では、本明細書に提供される結晶性酒石酸塩は、約2モル当量の本化合物および約1モル当量の酒石酸を含む。別の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酒石酸塩は、約1モル当量の本化合物および約1モル当量の酒石酸を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酒石酸塩における本化合物対酒石酸のモル比は、H NMR分光測定法によって決定される。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酒石酸塩における本化合物対酒石酸のモル比は、元素分析によって決定される。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酒石酸塩は、図18(下部ディフラクトグラム)に実質的に示す通りの粉末X線ディフラクトグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酒石酸塩は、約79℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酒石酸塩は、79±3℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酒石酸塩は、約152℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酒石酸塩は、152±3℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酒石酸塩は、図20に実質的に示す通りのDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酒石酸塩は、約152℃の融点を有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酒石酸塩は、室温から150℃で約0.2%の重量減を示すTGAサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酒石酸塩は、図20に実質的に示す通りのTGAサーモグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酒石酸塩は、溶媒和されている。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酒石酸塩は、アセトン溶媒和物である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性酒石酸塩は、水和物である。
さらに別の実施形態では、(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンの結晶性チオシアン酸塩もしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物が本明細書に提供される。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性チオシアン酸塩における本化合物対チオシアン酸のモル比は、約0.5~約3または約0.5~約2.5に及ぶ。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性チオシアン酸塩における本化合物対チオシアン酸のモル比は、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、約1、約1.1、約1.2、約1.4、約1.5、約1.6、約1.8、約2、約2.2、約2.4、約2.6、約2.8または約3である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性チオシアン酸塩における本化合物対チオシアン酸のモル比は、約1である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性チオシアン酸塩における本化合物対チオシアン酸のモル比は、約2である。
一実施形態では、本明細書に提供される結晶性チオシアン酸塩は、約1モル当量の本化合物および約1モル当量のチオシアン酸を含む。別の実施形態では、本明細書に提供される結晶性チオシアン酸塩は、約1モル当量の本化合物および約2モル当量のチオシアン酸を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性チオシアン酸塩における本化合物対チオシアン酸のモル比は、H NMR分光測定法によって決定される。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性チオシアン酸塩における本化合物対チオシアン酸のモル比は、元素分析によって決定される。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性チオシアン酸塩は、図21(上部ディフラクトグラム)に実質的に示す通りの粉末X線ディフラクトグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性チオシアン酸塩は、約118℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性チオシアン酸塩は、118±3℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性チオシアン酸塩は、約225℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性チオシアン酸塩は、225±3℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性チオシアン酸塩は、約158℃における発熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性チオシアン酸塩は、158±3℃における発熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性チオシアン酸塩は、図22に実質的に示す通りのDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性チオシアン酸塩は、約224℃の融点を有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性チオシアン酸塩は、室温から190℃で約4.5%の重量減を示すTGAサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性チオシアン酸塩は、190℃から230℃で約4.5%の重量減を示すTGAサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性チオシアン酸塩は、図22に実質的に示す通りのTGAサーモグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性チオシアン酸塩は、溶媒和されている。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性チオシアン酸塩は、エタノール溶媒和物である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性チオシアン酸塩は、ヘキサン溶媒和物である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性チオシアン酸塩は、水和物である。
また別の実施形態では、(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンの結晶性p-トルエンスルホン酸塩もしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物が本明細書に提供される。本明細書で使用される場合、用語「p-トルエンスルホン酸塩」は、用語「トシル酸塩」と互換的に使用される。
一実施形態では、本明細書に提供される結晶性トシル酸塩は、(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンおよびp-トルエンスルホン酸を含む。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性トシル酸塩における本化合物対p-トルエンスルホン酸(p-toluensulfonic acid)のモル比は、約0.5~約3または約0.5~約2.5に及ぶ。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性トシル酸塩における本化合物対p-トルエンスルホン酸のモル比は、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、約1、約1.1、約1.2、約1.4、約1.5、約1.6、約1.8、約2、約2.2、約2.4、約2.6、約2.8または約3である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性トシル酸塩における本化合物対p-トルエンスルホン酸のモル比は、約1である。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性トシル酸塩における本化合物対p-トルエンスルホン酸のモル比は、約2である。
一実施形態では、本明細書に提供される結晶性トシル酸塩は、約1モル当量の本化合物および約1モル当量のp-トルエンスルホン酸を含む。別の実施形態では、本明細書に提供される結晶性トシル酸塩は、約1モル当量の本化合物および約2モル当量のp-トルエンスルホン酸を含む。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性トシル酸塩における本化合物対p-トルエンスルホン酸のモル比は、H NMR分光測定法によって決定される。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性トシル酸塩における本化合物対p-トルエンスルホン酸のモル比は、元素分析によって決定される。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性トシル酸塩は、およそ5.5、7.6および21.9の2シータ角度(°)にピークを含む粉末X線ディフラクトグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性トシル酸塩は、およそ5.5、7.6、12.9、17.3、21.9、22.3、22.5および23.8の2シータ角度(°)にピークを含む粉末X線ディフラクトグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性トシル酸塩は、およそ5.5、7.6、12.9、14.9、16.2、17.3、18.4、18.6、21.5、21.9、22.3、22.5、23.4、23.8、24.1、26.2、26.9、27.0および28.8の2シータ角度(°)にピークを含む粉末X線ディフラクトグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性トシル酸塩は、およそ5.5、6.1、7.6、12.9、14.9、16.2、17.3、18.4、18.6、21.5、21.9、22.3、22.5、23.4、23.8、24.1、26.2、26.9、27.0および28.8の2シータ角度(°)にピークを含む粉末X線ディフラクトグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性トシル酸塩は、図34に実質的に示す通りの粉末X線ディフラクトグラムを有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性トシル酸塩は、約228℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性トシル酸塩は、228±3℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性トシル酸塩は、図35に実質的に示す通りのDSCサーモグラムを有する。
ある特定の実施形態では、結晶性トシル酸塩は、図36に実質的に示す通りのDVS等温グラフ(isotherm)を有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性トシル酸塩は、吸湿性ではない。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性トシル酸塩は、5から95%への相対湿度(RH)、25℃で、5%以下、4%以下、3%以下、2%以下または1%以下の重量増を有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性トシル酸塩は、5から95%へのRH、25℃で、5%以下の重量増を有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性トシル酸塩は、5から95%へのRH、25℃で、4%以下の重量増を有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性トシル酸塩は、5から95%へのRH、25℃で、3%以下の重量増を有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性トシル酸塩は、5から95%へのRH、25℃で、2%以下の重量増を有する。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性トシル酸塩は、5から95%へのRH、25℃で、重量増、5から95%へのRH、25℃で、1%以下の重量増を有する。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される結晶性トシル酸塩は、溶媒和されていない。ある特定の実施形態では、結晶性トシル酸塩は、25℃で水に約2mg/mLの溶解度を有する。
本明細書に提供される塩の純度は、元素分析、薄層クロマトグラフィー(TLC)、ゲル電気泳動、ガスクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)および質量分析(MS)等の標準分析方法によって決定することができる。固体形態の本明細書に提供される塩は、単結晶X線回折、粉末X線回折(XRPD)、顕微鏡(例えば、走査型電子顕微鏡(SEM))、熱分析(例えば、示差走査熱量測定(DSC)、熱重量測定分析(TGA)およびホットステージ顕微鏡)、動的蒸気収着および分光測定法(例えば、赤外、ラマンおよび固体核磁気共鳴)を含むがこれらに限定されない、当業者にとって公知の多数の方法を使用して特徴付けることができる。固体形態の本明細書に提供される塩の粒子径およびサイズ分布は、レーザー光散乱技法等の従来方法によって決定することができる。
粉末X線回折パターンのピークの数値は、機械毎にまたは試料毎に僅かに変動し得るため、引用されている値を絶対的なものとして解釈するべきではなく、0.1°等の許容できる可変性を有し、これが、米国薬局方(387~389頁、2007年)において推奨されていることを理解されたい。
調製プロセス
一実施形態では、(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンもしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物の非吸湿性結晶塩を調製するためのプロセスであって、溶媒において第1の所定の温度で遊離塩基としての本化合物またはその同位体変異体を酸と反応させるステップを含むプロセスが本明細書に提供される。別の実施形態では、プロセスは、第2の所定の温度で塩を沈殿させるステップをさらに含む。ある特定の実施形態では、反応および/または沈殿ステップは、不活性雰囲気下で行われる。ある特定の実施形態では、反応および/または沈殿ステップは、窒素またはアルゴン雰囲気下で行われる。
本明細書に提供される塩の調製における使用に適した溶媒は、石油エーテル、ペンタン、ヘキサン(複数可)、ヘプタン(複数可)、オクタン、イソオクタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラリンおよびクメンを含む炭化水素;ジクロロメタン(DCM)、1,2-ジクロロエタン、1,1-ジクロロエテン、1,2-ジクロロエテン、クロロホルム、トリクロロエタン、トリクロロエテン、四塩化炭素、テトラフルオロエテン、クロロベンゼンおよびトリフルオロメチルベンゼンを含むハロゲン化炭化水素;メタノール(MeOH)、エタノール(EtOH)、トリフルオロエタノール(TFE)、イソプロパノール(IPA)、1-プロパノール、ヘキサフルオロイソプロパノール(HFTPA)、1-ブタノール、2-ブタノール、t-ブタノール、2-メチル-1-プロパノール、3-メチル-1-ブタノール、1-ペンタノール、tert-アミルアルコール、2-メトキシエタノール、2-エトキシエタノールおよびエチレングリコールを含むアルコール;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルt-ブチルエーテル(MTBE)、メチルノナフルオロブチルエーテル、ジフェニルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、ビ(2-メトキシエチル)エーテル、1,1-ジメトキシメタン、2,2-ジメトキシプロパンおよびアニソールを含むエーテル;アセトン、ブタノン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、3-ペンタノンおよびシクロペンタノンを含むケトン;メチルアセテート、エチルホルメート、エチルアセテート(EtOAc)、エチルトリフルオロアセテート、プロピルアセテート、イソプロピルアセテート(IPAC)、イソブチルアセテートおよびブチルアセテートを含むエステル;エチレンカーボネートおよびプロピレンカーボネートを含むカーボネート;ホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)およびN,N-ジメチルアセトアミドを含むアミド;アセトニトリル(ACN)およびプロピオニトリルを含むニトリル;ジメチルスルホキシド(DMSO)を含むスルホキシド;スルホランを含むスルホン;ニトロメタンおよびニトロベンゼンを含むニトロ化合物;N-メチルピロリドン(N-methyl pyrrolindone)、2-メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサンおよびピリジンを含む複素環;酢酸、トリクロロ酢酸およびトリフルオロ酢酸を含むカルボン酸;ヘキサメチルホスホラミドを含むホスホラミド;硫化炭素;水;ならびにこれらの混合物を含むがこれらに限定されない。
ある特定の実施形態では、溶媒は、アセトン、エタノール、メタノール、ヘキサン、水またはこれらの混合物である。ある特定の実施形態では、溶媒は、メタノールまたはアセトンである。
ある特定の実施形態では、塩形成ステップは、約-10~約150℃、約0~約100℃、約10~約100℃または約25~約55℃の温度で実行される。ある特定の実施形態では、塩形成ステップは、約25~約55℃の温度で実行される。一実施形態では、塩形成ステップにおいて使用される溶媒は、アセトン、エタノール、メタノール、ヘキサン、水またはこれらの混合物である。別の実施形態では、塩形成ステップにおいて使用される溶媒は、メタノールである。
ある特定の実施形態では、塩形成ステップは、約半当量の酸の存在下で行われる。ある特定の実施形態では、塩形成ステップは、約1当量の酸の存在下で行われる。ある特定の実施形態では、塩形成ステップは、約2当量の酸の存在下で行われる。
ある特定の実施形態では、塩形成ステップは、溶液中で行われる、すなわち、本化合物および酸の両方が、溶媒に溶解される。ある特定の実施形態では、塩形成ステップは、溶媒中の本化合物および酸のスラリー混合物として行われる。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される塩は、冷却(cooling)、冷やすこと(chilling)、溶媒蒸発、貧溶媒(anti-solvent)の添加、または貧溶媒への塩の混合物の逆添加(reverse addition)を含むがこれらに限定されない従来方法を使用して、反応溶液またはスラリー混合物から沈殿される。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される塩は、冷却後に反応溶液またはスラリー混合物から沈殿される。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される塩は、貧溶媒の添加により反応溶液またはスラリー混合物から沈殿される。適した貧溶媒は、石油エーテル、ペンタン、ヘキサン(複数可)、ヘプタン(複数可)、オクタン、イソオクタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラリンおよびクメンを含む炭化水素;1,2-ジクロロエタン、1,1-ジクロロエテン、1,2-ジクロロエテン、クロロホルム、トリクロロエタン、トリクロロエテン、四塩化炭素、テトラフルオロエテン、クロロベンゼンおよびトリフルオロメチルベンゼンを含むハロゲン化炭化水素;1-ブタノール、2-ブタノール、t-ブタノール、2-メチル-1-プロパノール、3-メチル-1-ブタノール、1-ペンタノール、tert-アミルアルコール、2-メトキシエタノール、2-エトキシエタノールおよびエチレングリコールを含むアルコール;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルt-ブチルエーテル(MTBE)、メチルノナフルオロブチルエーテル、ジフェニルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、ビ(2-メトキシエチル)エーテル、1,1-ジメトキシメタン、2,2-ジメトキシプロパンおよびアニソールを含むエーテル;ブタノン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、3-ペンタノンおよびシクロペンタノンを含むケトン;イソブチルアセテートおよびブチルアセテートを含むエステル;エチレンカーボネートおよびプロピレンカーボネートを含むカーボネート;スルホランを含むスルホン;ニトロメタンおよびニトロベンゼンを含むニトロ化合物;ジオキサンおよびピリジンを含む複素環;硫化炭素;水;ならびにこれらの混合物を含むがこれらに限定されない。
2つの溶媒が、溶媒/貧溶媒ペアとして使用される場合、本明細書に提供される塩は、溶媒において、貧溶媒よりも高い溶解度を有する。ある特定の実施形態では、溶媒/貧溶媒ペアにおける溶媒および貧溶媒は、少なくとも部分的に混和性である。
ある特定の実施形態では、沈殿させるステップは、約-50~約100℃、約0~約100℃、約10~約50℃、約20~約40℃または約25~約35℃の温度で実行される。ある特定の実施形態では、沈殿させるステップは、約25~約35℃の温度で実行される。
沈殿(結晶化)ステップを加速させるために、プロセスは、沈殿ステップの開始に先立ちまたは開始の際に、反応溶液または混合物にシーディングするステップをさらに含むことができる。反応溶液中に溶解していない種晶が存在するように、添加される種晶の量は、使用されている溶媒における飽和量を越える。
ある特定の実施形態では、プロセスは、濾過および遠心分離、続いて溶媒による洗浄、次いで乾燥等の従来方法によって沈殿物が単離される、単離ステップをさらに含む。
医薬組成物
一実施形態では、本明細書に提供される非吸湿性結晶塩と、薬学的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物が本明細書に提供される。
一実施形態では、本明細書に提供される医薬組成物は、経口投与のための剤形で製剤化されている。
別の実施形態では、本明細書に提供される医薬組成物は、非経口投与のための剤形で製剤化されている。一実施形態では、本明細書に提供される医薬組成物は、静脈内投与のための剤形で製剤化されている。別の実施形態では、本明細書に提供される医薬組成物は、筋肉内投与のための剤形で製剤化されている。さらに別の実施形態では、本明細書に提供される医薬組成物は、皮下投与のための剤形で製剤化されている。
さらに別の実施形態では、本明細書に提供される医薬組成物は、局所投与のための剤形で製剤化されている。
本明細書に提供される医薬組成物は、経口、非経口および局所投与のための様々な剤形で製剤化することができる。医薬組成物は、遅延、拡大、延長、持続、拍動性、制御、加速、急速、標的化、プログラム放出および胃貯留剤形を含む改変放出(modified release)剤形として製剤化することもできる。これらの剤形は、当業者にとって公知の従来方法および技法に従って調製することができる(Remington: The Science and Practice of Pharmacy、上記;Modified-Release Drug Delivery Technology, 2nd Edition, Rathbone et al., Eds., Marcel Dekker, Inc.: New York, NY, 2008を参照)。
本明細書に提供される医薬組成物は、単位剤形または複数剤形で提供することができる。単位剤形は、本明細書で使用される場合、ヒトおよび動物被験体への投与に適しており、当技術分野で公知の通りに個々に包装された、物理的に別個の単位を指す。各単位用量は、要求される医薬品担体または賦形剤を伴って、所望の治療効果を生じるのに十分な所定の量の活性成分(複数可)を含有する。単位剤形の例は、アンプル、シリンジならびに個々に包装された錠剤およびカプセル含む。単位剤形は、その分数または倍数単位で投与することができる。複数剤形は、隔離された単位剤形で投与されるべき単一の容器に包装された複数の同一単位剤形である。複数剤形の例は、バイアル、錠剤もしくはカプセルのボトル、またはパイントもしくはガロン単位のボトルを含む。
本明細書に提供される医薬組成物は、1回、またはある時間間隔で複数回投与することができる。正確な投薬量および処置持続時間が、処置されている患者の年齢、体重および状態と共に変動する場合があり、公知検査プロトコールを使用して、またはin vivoもしくはin vitro検査もしくは診断データからの外挿によって経験的に決定することができることが理解される。いずれか特定の個体のため、特異的な投薬量レジメンが、個々の必要、および製剤を投与するまたは投与を監督する人物の専門家判断に従って経時的に調整されるべきであることがさらに理解される。
A.経口投与
経口投与のための本明細書に提供される医薬組成物は、経口投与のための固体、半固体または液体剤形で提供することができる。本明細書で使用される場合、経口投与は、頬側、舌および舌下投与も含む。適した経口剤形は、錠剤、急速に溶けるもの(fastmelt)、噛み砕ける錠剤、カプセル、丸剤、ストリップ、トローチ剤、ロゼンジ、香錠(pastille)、カシェー、ペレット、薬用チューインガム、バルク粉末、発泡性または非発泡性粉末または顆粒、経口ミスト、溶液、エマルション、懸濁液、ウエハ、散布剤(sprinkle)、エリキシル剤およびシロップを含むがこれらに限定されない。活性成分(複数可)に加えて、医薬組成物は、結合剤、フィラー、希釈剤、崩壊剤、湿潤剤、滑沢剤、流動促進剤、着色料、色流れ阻害剤、甘味剤、調味料、乳化剤、懸濁および分散剤、保存料、溶媒、非水性液体、有機酸、ならびに二酸化炭素源を含むがこれらに限定されない、1つまたは1つより多くの薬学的に許容される担体または賦形剤を含有することができる。
結合剤または造粒剤(granulator)は、錠剤に粘着性を付与して、圧縮後に錠剤が無傷のままでいることを確実にする。適した結合剤または造粒剤は、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプンおよびアルファ化デンプン(例えば、STARCH 1600)等のデンプン;ゼラチン;スクロース、グルコース、デキストロース、モラセスおよびラクトース等の糖;アカシア、アルギン酸、アルギネート、アイリッシュ・モスの抽出物、パンワー(panwar)ガム、ガティ(ghatti)ガム、イサブゴル(isabgol)外皮の粘液、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン(PVP)、Veegum、カラマツアラビノガラクタン(larch arabogalactan)、粉末トラガカントおよびグアーガム等の天然および合成ガム;エチルセルロース、セルロースアセテート、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)等のセルロース;AVICEL-PH-101、AVICEL-PH-103、AVICEL RC-681、AVICEL-PH-106(FMC Corp.、Marcus Hook、PA)等の微結晶性セルロース;ならびにこれらの混合物を含むがこれらに限定されない。適したフィラーは、タルク、炭酸カルシウム、微結晶性セルロース、粉末セルロース、デキストレート(dextrates)、カオリン、マンニトール、ケイ酸、ソルビトール、デンプン、アルファ化デンプンおよびこれらの混合物を含むがこれらに限定されない。本明細書に提供される医薬組成物中の結合剤またはフィラーの量は、製剤の種類によって変動し、当業者には容易に識別可能である。結合剤またはフィラーは、本明細書に提供される医薬組成物中に約60~約99重量%存在することができる。
適した希釈剤は、第二リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、ラクトース、ソルビトール、スクロース、イノシトール、セルロース、カオリン、マンニトール、塩化ナトリウム、乾燥デンプンおよび粉糖を含むがこれらに限定されない。マンニトール、ラクトース、ソルビトール、スクロースおよびイノシトール等のある特定の希釈剤は、十分な量で存在する場合、咀嚼することにより口内での崩壊を可能にする特性を一部の圧縮錠剤に付与することができる。かかる圧縮錠剤は、噛み砕ける錠剤として使用することができる。本明細書に提供される医薬組成物中の希釈剤の量は、製剤の種類によって変動し、当業者には容易に識別可能である。
適した崩壊剤は、寒天;ベントナイト;メチルセルロースおよびカルボキシメチルセルロース等のセルロース;木材製品;天然スポンジ;カチオン交換樹脂;アルギン酸;グアーガムおよびVeegum HV等のガム;柑橘類パルプ;クロスカルメロース等の架橋セルロース;クロスポビドン等の架橋ポリマー;架橋デンプン;炭酸カルシウム;デンプングリコール酸ナトリウム等の微結晶性セルロース;ポラクリリンカリウム(polacrilin potassium);トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、タピオカデンプンおよびアルファ化デンプン等のデンプン;粘土;アルギン(align);ならびにこれらの混合物を含むがこれらに限定されない。本明細書に提供される医薬組成物中の崩壊剤の量は、製剤の種類によって変動し、当業者には容易に識別可能である。本明細書に提供される医薬組成物中の崩壊剤の量は、製剤の種類によって変動し、当業者には容易に識別可能である。本明細書に提供される医薬組成物は、約0.6~約16重量%または約1~約6重量%の崩壊剤を含有することができる。
適した滑沢剤は、ステアリン酸カルシウム;ステアリン酸マグネシウム;鉱物油;軽鉱物油;グリセリン;ソルビトール;マンニトール;グリセロールベヘネートおよびポリエチレングリコール(PEG)等のグリコール;ステアリン酸;ラウリル硫酸ナトリウム;タルク;ピーナッツ油、綿実油、ヒマワリ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油およびダイズ油を含む水素化植物油;ステアリン酸亜鉛;オレイン酸エチル;ラウリン酸(ethyl laureate)エチル;寒天;デンプン;石松子(lycopodium);AEROSIL(登録商標)200(W.R.Grace Co.、Baltimore、MD)およびCAB-O-SIL(登録商標)(Boston、MAのCabot Co.)等のシリカまたはシリカゲル;ならびにこれらの混合物を含むがこれらに限定されない。本明細書に提供される医薬組成物は、約0.1~約6重量%の滑沢剤を含有することができる。
適した流動促進剤は、コロイド二酸化ケイ素、CAB-O-SIL(登録商標)(Boston、MAのCabot Co.)およびアスベスト不含タルクを含むがこれらに限定されない。適した着色料は、アルミナ水和物に懸濁された承認され認可された水溶性FD&C色素および非水溶性FD&C色素、およびレーキ顔料(color lake)、ならびにこれらの混合物のいずれかを含むがこれらに限定されない。レーキ顔料は、色素の不溶性形態をもたらす、重金属の含水酸化物への水溶性色素の吸着による組合せである。適した調味料は、ペパーミントおよびサリチル酸メチル等、果実等の植物から抽出された天然香料、および心地良い味覚を産生する化合物の合成ブレンドを含むがこれらに限定されない。適した甘味剤は、スクロース、ラクトース、マンニトール、シロップ、グリセリン、ならびにサッカリンおよびアスパルテーム等の人工甘味料を含むがこれらに限定されない。適した乳化剤は、ゼラチン、アカシア、トラガカント、ベントナイト、ならびにポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(TWEEN(登録商標)20)、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート80(TWEEN(登録商標)80)およびオレイン酸トリエタノールアミン等の界面活性物質を含むがこれらに限定されない。適した懸濁および分散剤は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ペクチン、トラガカント、Veegum、アカシア、カルボキシメチルセルロースナトリウム(sodium carbomethylcellulose )、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびポリビニルピロリドンを含むがこれらに限定されない。適した保存料は、グリセリン、メチルおよびプロピルパラベン、安息香酸(benzoic add)、安息香酸ナトリウムならびにアルコールを含むがこれらに限定されない。適した湿潤剤は、プロピレングリコールモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ジエチレングリコールモノラウレートおよびポリオキシエチレンラウリルエーテルを含むがこれらに限定されない。適した溶媒は、グリセリン、ソルビトール、エチルアルコールおよびシロップを含むがこれらに限定されない。エマルションに利用に適した非水性液体は、鉱物油および綿実油を含むがこれらに限定されない。適した有機酸は、クエン酸および酒石酸を含むがこれらに限定されない。適した二酸化炭素源は、重炭酸ナトリウムおよび炭酸ナトリウムを含むがこれらに限定されない。
多くの担体および賦形剤は、同じ製剤内であっても、いくつかの機能を果たすことができることを理解されたい。
経口投与のための本明細書に提供される医薬組成物は、圧縮錠剤、粉薬錠剤、噛み砕けるロゼンジ、速溶性錠剤、多重圧縮錠剤または腸溶コーティング錠剤、糖衣またはフィルムコーティング錠剤として提供することができる。腸溶コーティング錠剤は、胃酸の作用に抵抗するが、腸内で溶解または崩壊することにより、胃の酸性環境から活性成分を保護する物質でコーティングされた圧縮錠剤である。腸溶コーティングは、脂肪酸、脂肪、サリチル酸フェニル、ワックス、セラック、アンモニア処理したセラックおよびセルロースアセテートフタレートを含むがこれらに限定されない。糖衣錠剤は、不愉快な味または匂いを覆い隠し、錠剤を酸化から保護するのに有益となり得る糖衣で囲まれた圧縮錠剤である。フィルムコーティング錠剤は、水溶性材料の薄層またはフィルムで覆われた圧縮錠剤である。フィルムコーティングは、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリエチレングリコール4000およびセルロースアセテートフタレートを含むがこれらに限定されない。フィルムコーティングは、糖衣と同じ一般特徴を付与する。多重圧縮錠剤は、層状錠剤、およびプレスコーティングまたはドライコーティング錠剤を含む、1より多くの圧縮サイクルによって作製された圧縮錠剤である。
錠剤剤形は、粉末、結晶または顆粒形態の活性成分から、単独で、または結合剤、崩壊剤、制御放出ポリマー、滑沢剤、希釈剤および/もしくは着色料を含む本明細書に記載されている1つもしくは1つより多くの担体もしくは賦形剤と組み合わせて調製することができる。調味および甘味剤は、噛み砕ける錠剤およびロゼンジの形成において特に有用である。
経口投与のための本明細書に提供される医薬組成物は、ゼラチン、メチルセルロース、デンプンまたはアルギン酸カルシウムから作製することができる軟または硬カプセルとして提供することができる。乾燥充填カプセル(DFC)としても公知の硬ゼラチンカプセルは、2つのセクションからなり、一方のセクションが他方のセクションの上を滑ることにより、活性成分を完全に封入する。軟弾性カプセル(SEC)は、グリセリン、ソルビトールまたは同様のポリオールの添加によって可塑化された、ゼラチン殻等の軟らかい球状の殻である。軟ゼラチン殻は、微生物の成長を予防するための保存料を含有することができる。適した保存料は、メチル-およびプロピル-パラベンならびにソルビン酸を含む、本明細書に記載されている保存料である。本明細書に提供される液体、半固体および固体剤形は、カプセルに被包され得る。適した液体および半固体剤形は、プロピレンカーボネート、植物油またはトリグリセリドにおける溶液および懸濁液を含む。かかる溶液を含有するカプセルは、米国特許第4,328,246号;同第4,409,239号;および同第4,410,646号に記載されている通りに調製することができる。カプセルは、活性成分の溶解を改変または持続するために、当業者によって公知の通りにコーティングすることもできる。
経口投与のための本明細書に提供される医薬組成物は、エマルション、溶液、懸濁液、エリキシル剤およびシロップを含む液体および半固体剤形で提供することができる。エマルションは、ある液体が別の液体の全体に微小球の形態で分散された、二相系であり、これは、水中油型または油中水型となることができる。エマルションは、薬学的に許容される非水性液体または溶媒、乳化剤および保存料を含むことができる。懸濁液は、薬学的に許容される懸濁剤および保存料を含むことができる。水性アルコール溶液は、低級アルキルアルデヒドのジ(低級アルキル)アセタール、例えば、アセトアルデヒドジエチルアセタール等の薬学的に許容されるアセタール;ならびにプロピレングリコールおよびエタノール等の1つまたは1つより多くのヒドロキシル基を有する水混和性溶媒を含むことができる。エリキシル剤は、清澄な甘くした含水アルコール溶液である。シロップは、糖、例えば、スクロースの濃縮水溶液であり、保存料を含有することもできる。液体剤形のため、例えば、ポリエチレングリコールにおける溶液は、投与のために簡便に測定されるように、十分な量の薬学的に許容される液体担体、例えば、水で希釈することができる。
他の有用な液体および半固体剤形は、本明細書に提供される活性成分(複数可)と、1,2-ジメトキシメタン、ジグリム、トリグリム、テトラグリム、ポリエチレングリコール360-ジメチルエーテル、ポリエチレングリコール660-ジメチルエーテル、ポリエチレングリコール760-ジメチルエーテル(360、660および760は、ポリエチレングリコールのおよその平均分子量を指す)を含むジアルキル化モノ-またはポリ-アルキレングリコールとを含有する剤形を含むがこれらに限定されない。これらの製剤は、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、没食子酸プロピル、ビタミンE、ヒドロキノン、ヒドロキシクマリン、エタノールアミン、レシチン、セファリン、アスコルビン酸、リンゴ酸、ソルビトール、リン酸、ビスルフィット、二亜硫酸ナトリウム、チオジプロピオン酸およびそのエステル、ならびにジチオカルバメート等の1つまたは1つより多くの抗酸化剤をさらに含むことができる。
経口投与のための本明細書に提供される医薬組成物は、リポソーム、ミセル、マイクロスフェアまたはナノ系の形態で提供することもできる。ミセル剤形は、米国特許第7,360,468号に記載されている通りに調製することができる。
経口投与のための本明細書に提供される医薬組成物は、液体剤形へと再構成されるべき、非発泡性または発泡性顆粒および粉末として提供することができる。非発泡性顆粒または粉末において使用される薬学的に許容される担体および賦形剤は、希釈剤、甘味料および湿潤剤を含むことができる。発泡性顆粒または粉末において使用される薬学的に許容される担体および賦形剤は、有機酸および二酸化炭素源を含むことができる。
着色料および調味料は、上述の剤形の全てに使用することができる。
経口投与のための本明細書に提供される医薬組成物は、遅延、持続、パルス、制御、標的化およびプログラム放出形態を含む即時または改変放出剤形として製剤化することができる。
B.非経口投与
本明細書に提供される医薬組成物は、局所性または全身性投与のために、注射、注入または埋め込みによって非経口投与することができる。非経口投与は、本明細書で使用される場合、静脈内、動脈内、腹腔内、くも膜下腔内、脳室内(intraventricular)、尿道内、胸骨内(intrasternal)、頭蓋内、筋肉内、滑液嚢内、膀胱内および皮下投与を含む。
非経口投与のための本明細書に提供される医薬組成物は、溶液、懸濁液、エマルション、ミセル、リポソーム、マイクロスフェア、ナノ系、および注射に先立つ液体における溶液または懸濁液に適した固体形態を含む、非経口投与に適したいずれかの剤形で製剤化することができる。かかる剤形は、薬科学の技術分野の当業者に公知の従来方法に従って調製することができる(Remington: The Science and Practice of Pharmacy、上記を参照)。
非経口投与に意図される医薬組成物は、水性媒体、水混和性媒体、非水性媒体、微生物の成長に対抗する抗菌剤または保存料、安定剤、溶解度増強物質、等張剤、緩衝剤、抗酸化剤、局所性麻酔薬、懸濁および分散剤、湿潤または乳化剤、錯化剤、封鎖またはキレート剤、凍結保護物質、抗凍結剤(lyoprotectant)、増粘剤、pH調整剤、ならびに不活性ガスを含むがこれらに限定されない、1つまたは1つより多くの薬学的に許容される担体および賦形剤を含むことができる。
適した水性媒体は、水、食塩水、生理食塩水またはリン酸緩衝食塩水(PBS)、塩化ナトリウム注射、リンゲル注射、等張性デキストロース注射、滅菌水注射、デキストロースおよび乳酸リンゲル注射を含むがこれらに限定されない。適した非水性媒体は、植物起源の固定油、ヒマシ油、トウモロコシ油、綿実油、オリーブ油、ピーナッツ油、ペパーミント油、ベニバナ油、ゴマ油、ダイズ油、水素化植物油、水素化ダイズ油、およびココナツ油の中鎖トリグリセリド、およびヤシ種子油を含むがこれらに限定されない。適した水混和性媒体は、エタノール、1,3-ブタンジオール、液体ポリエチレングリコール(例えば、ポリエチレングリコール300およびポリエチレングリコール400)、プロピレングリコール、グリセリン、N-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミドおよびジメチルスルホキシドを含むがこれらに限定されない。
適した抗菌剤または保存料は、フェノール、クレゾール、水銀剤、ベンジルアルコール、クロロブタノール、メチルおよびプロピルp-ヒドロキシベンゾエート、チメロサール、塩化ベンザルコニウム(例えば、塩化ベンゼトニウム)、メチル-およびプロピル-パラベン、ならびにソルビン酸を含むがこれらに限定されない。適した等張剤は、塩化ナトリウム、グリセリンおよびデキストロースを含むがこれらに限定されない。適した緩衝剤は、ホスフェートおよびシトレートを含むがこれらに限定されない。適した抗酸化剤は、ビスルフィットおよび二亜硫酸ナトリウムを含む、本明細書に記載されている抗酸化剤である。適した局所性麻酔薬は、プロカイン塩酸塩を含むがこれらに限定されない。適した懸濁および分散剤は、カルボキシメチルセルロースナトリウム(sodium carboxymethylcelluose)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびポリビニルピロリドンを含む、本明細書に記載されている懸濁および分散剤である。適した乳化剤は、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート80およびオレイン酸トリエタノールアミンを含む、本明細書に記載されている乳化剤である。適した封鎖またはキレート剤は、EDTAを含むがこれらに限定されない。適したpH調整剤は、水酸化ナトリウム、塩酸、クエン酸および乳酸を含むがこれらに限定されない。適した錯化剤は、α-シクロデキストリン、β-シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン、スルホブチルエーテル-β-シクロデキストリンおよびスルホブチルエーテル7-β-シクロデキストリン(CAPTISOL(登録商標)、CyDex、Lenexa、KS)を含むシクロデキストリンを含むがこれらに限定されない。
本明細書に提供される医薬組成物が、複数投薬量投与のために製剤化されている場合、複数投薬量非経口製剤は、静細菌性(bacteriostatic)または静真菌性濃度で抗菌剤を含有しなければならない。全ての非経口製剤は、当技術分野で公知であり実施されている通り、滅菌されていなければならない。
一実施形態では、非経口投与のための医薬組成物は、すぐに使える滅菌溶液として提供される。別の実施形態では、医薬組成物は、使用に先立ち媒体で再構成されるべき、凍結乾燥粉末および皮下組織錠剤を含む、滅菌乾燥可溶性製品として提供される。さらに別の実施形態では、医薬組成物は、すぐに使える滅菌懸濁液として提供される。さらに別の実施形態では、医薬組成物は、使用に先立ち媒体で再構成されるべき、滅菌乾燥不溶性製品として提供される。また別の実施形態では、医薬組成物は、すぐに使える滅菌エマルションとして提供される。
非経口投与のための本明細書に提供される医薬組成物は、遅延、持続、パルス、制御、標的化およびプログラム放出形態を含む、即時または改変放出剤形として製剤化することができる。
非経口投与のための本明細書に提供される医薬組成物は、埋め込まれたデポーとしての投与のための懸濁液、固体、半固体またはチキソトロピック液体として製剤化することができる。一実施形態では、本明細書に提供される医薬組成物は、固体内側マトリックスにおいて分散され、固体内側マトリックスは、体液に不溶性であるが、医薬組成物中の活性成分が拡散することを可能にする、外側ポリマー膜に囲まれる。
適した内側マトリックスは、ポリメチルメタクリレート、ポリブチル-メタクリレート、可塑化または非可塑化ポリ塩化ビニル、可塑化ナイロン、可塑化ポリエチレンテレフタレート、天然ゴム、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリエチレン、エチレン-ビニルアセテートコポリマー、シリコーンゴム、ポリジメチルシロキサン、シリコーンカーボネートコポリマー、アクリル酸およびメタクリル酸のエステルのハイドロゲル等の親水性ポリマー、コラーゲン、架橋ポリビニルアルコール、ならびに架橋された部分的加水分解されたポリビニルアセテートを含むがこれらに限定されない。
適した外側ポリマー膜は、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレンコポリマー、エチレン/エチルアクリレートコポリマー、エチレン/ビニルアセテートコポリマー、シリコーンゴム、ポリジメチルシロキサン、ネオプレンゴム、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ビニルアセテートとの塩化ビニルコポリマー、塩化ビニリデン、エチレンおよびプロピレン、イオノマーポリエチレンテレフタレート、ブチルゴム エピクロロヒドリンゴム、エチレン/ビニルアルコールコポリマー、エチレン/ビニルアセテート/ビニルアルコールターポリマー、ならびにエチレン/ビニルオキシエタノールコポリマーを含むがこれらに限定されない。
C.局所投与
本明細書に提供される医薬組成物は、皮膚、開口部または粘膜に局所投与することができる。局所投与は、本明細書で使用される場合、真皮(内)、結膜、角膜内、眼内、点眼、耳介、経皮、経鼻、腟、尿道、呼吸器および直腸投与を含む。
本明細書に提供される医薬組成物は、エマルション、溶液、懸濁液、クリーム、ゲル、ハイドロゲル、軟膏、散布剤、ドレッシング材、エリキシル剤、ローション、懸濁液、チンキ、ペースト、泡、フィルム、エアロゾル、潅注、スプレー、坐剤、包帯および真皮パッチを含む、局所性または全身性効果のための局所投与に適したいずれかの剤形で製剤化することができる。本明細書に提供される医薬組成物の局所製剤は、リポソーム、ミセル、マイクロスフェア、ナノ系およびこれらの混合物を含むこともできる。
本明細書に提供される局所製剤における使用に適した薬学的に許容される担体および賦形剤は、水性媒体、水混和性媒体、非水性媒体、微生物の成長に対抗する抗菌剤または保存料、安定剤、溶解度増強物質、等張剤、緩衝剤、抗酸化剤、局所性麻酔薬、懸濁および分散剤、湿潤または乳化剤、錯化剤、封鎖またはキレート剤、浸透増強物質、凍結保護物質、抗凍結剤、増粘剤、ならびに不活性ガスを含むがこれらに限定されない。
医薬組成物は、電気穿孔、イオントフォレーシス、フォノフォレーシス、ソノフォレーシス、またはPOWDERJECT(商標)(Chiron Corp.、Emeryville、CA)およびBIOJECT(商標)(Bioject Medical Technologies Inc.、Tualatin、OR)等のマイクロニードルもしくは無針注射によって局所投与することもできる。
本明細書に提供される医薬組成物は、軟膏、クリームおよびゲルの形態で提供することができる。適した軟膏媒体は、ラード、安息香(benzoinated)ラード、オリーブ油、綿実油および他の油、白色ワセリンを含む油質または炭化水素媒体;親水性ワセリン、ヒドロキシステアリン硫酸塩および無水ラノリン等の乳化できるまたは吸収媒体;親水性軟膏等の水で除去可能な(water-removable)媒体;変動する分子量のポリエチレングリコールを含む水溶性軟膏媒体;セチルアルコール、グリセリルモノステアレート、ラノリンおよびステアリン酸を含む、油中水型(W/O)エマルションまたは水中油型(O/W)エマルションのいずれかのエマルション媒体を含む(Remington: The Science and Practice of Pharmacy、上記を参照)。これらの媒体は、軟化薬であるが、一般に、抗酸化剤および保存料の添加を必要とする。
適したクリーム基剤は、水中油型または油中水型となることができる。適したクリーム媒体は、水洗性となることができ、油相、乳化薬および水相を含有する。油相は、ワセリンおよびセチルまたはステアリルアルコール等の脂肪アルコールで一般に構成される、「内」相とも呼ばれる。水相は通常(ただし、必ずしもそうであるとは限らない)、油相の体積を越え、一般に、保水剤を含有する。クリーム製剤中の乳化薬は、非イオン性、アニオン性、カチオン性または両性界面活性物質となることができる。
ゲルは、半固体、懸濁液型の系である。単相ゲルは、液体担体全体に実質的に均一に分布した有機巨大分子を含有する。適したゲル化剤は、カルボマー、カルボキシポリアルキレンおよびCARBOPOL(登録商標)等の架橋アクリル酸ポリマー;ポリエチレンオキシド、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンコポリマーおよびポリビニルアルコール等の親水性ポリマー;ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートおよびメチルセルロース等のセルロース系ポリマー;トラガカントおよびキサンタンガム等のガム;アルギン酸ナトリウム;ならびにゼラチンを含むがこれらに限定されない。均一なゲルを調製するために、アルコールもしくはグリセリン等の分散剤を添加することができる、または研和、機械的混合および/もしくは撹拌によってゲル化剤を分散させることができる。
本明細書に提供される医薬組成物は、坐剤、ペッサリー、ブジー、湿布もしくはパップ剤、ペースト、粉末、ドレッシング材、クリーム、硬膏剤、避妊薬、軟膏、溶液、エマルション、懸濁液、タンポン、ゲル、泡、スプレーまたは浣腸の形態で、直腸、尿道、腟または腟周囲(perivaginally)に投与することができる。これらの剤形は、Remington: The Science and Practice of Pharmacy、上記に記載されている従来プロセスを使用して製造することができる。
直腸、尿道および腟坐剤は、身体の開口部への挿入のための固形物であり、これは、通常の温度では固体であるが、体温で融解または軟化して、開口部の内側に活性成分(複数可)を放出する。直腸および腟坐剤において利用される薬学的に許容される担体は、本明細書に提供される医薬組成物と共に製剤化されたときに体温に近い融点を産生する硬化剤;ならびにビスルフィットおよび二亜硫酸ナトリウムを含む本明細書に記載されている抗酸化剤等の基剤または媒体を含む。適した媒体は、ココアバター(テオブロマ(theobroma)油)、グリセリン-ゼラチン、カルボワックス(carbowax)(ポリオキシエチレングリコール)、鯨ろう、パラフィン、白ろうおよび黄ろう、ならびに脂肪酸のモノ、ジおよびトリグリセリドの適切な混合物、ならびにポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルメタクリレートおよびポリアクリル酸等のハイドロゲルを含むがこれらに限定されない。様々な媒体の組合せを使用することもできる。直腸および腟坐剤は、圧縮または成形することにより調製することができる。直腸および腟坐剤の典型的な重量は、約2~約3gである。
本明細書に提供される医薬組成物は、溶液、懸濁液、軟膏、エマルション、ゲル形成溶液、溶液のための粉末、ゲル、眼部挿入物および埋込物の形態で点眼投与することができる。
本明細書に提供される医薬組成物は、鼻腔内に、または気道への吸入によって投与することができる。医薬組成物は、単独で、または1,1,1,2-テトラフルオロエタンもしくは1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン等の適した推進剤と組み合わせて、加圧容器、ポンプ、スプレー、微細なミストを産生するために電気流体力学を使用したアトマイザー等のアトマイザー、またはネブライザーを使用した送達のためのエアロゾルまたは溶液の形態で提供することができる。医薬組成物は、単独での、またはラクトースもしくはリン脂質等の不活性担体と組み合わせたガス注入のための乾燥粉末;および点鼻薬として提供することもできる。鼻腔内使用のため、粉末は、キトサンまたはシクロデキストリンを含む生体接着剤を含むことができる。
加圧容器、ポンプ、スプレー、アトマイザーまたはネブライザーにおける使用のための溶液または懸濁液は、本明細書に提供される活性成分の放出を分散、可溶化もしくは拡大させるためのエタノール、水性エタノールもしくは適した代替剤;溶媒としての推進剤;および/またはトリオレイン酸ソルビタン、オレイン酸もしくはオリゴ乳酸等の界面活性物質を含有するように製剤化することができる。
本明細書に提供される医薬組成物は、約60マイクロメートルもしくはそれ未満または約10マイクロメートルもしくはそれ未満等、吸入による送達に適したサイズへと微粒子化することができる。かかるサイズの粒子は、スパイラルジェット製粉、流動床ジェット製粉、ナノ粒子を形成するための超臨界流体加工、高圧ホモジナイゼーションまたはスプレー乾燥等、当業者に公知の粉砕方法を使用して調製することができる。
インヘラーまたは吸入器における使用のためのカプセル、ブリスターおよびカートリッジは、本明細書に提供される医薬組成物;ラクトースまたはデンプン等の適した粉末基剤;およびl-ロイシン、マンニトールまたはステアリン酸マグネシウム等の機能改変剤(performance modifier)の粉末ミックスを含有するように製剤化することができる。ラクトースは、無水、または一水和物の形態となることができる。他の適した賦形剤または担体は、デキストラン、グルコース、マルトース、ソルビトール、キシリトール、フルクトース、スクロースおよびトレハロースを含むがこれらに限定されない。吸入/鼻腔内投与のための本明細書に提供される医薬組成物は、メントールおよびレボメントール(levomenthol)等の適した香料;ならびに/またはサッカリンおよびサッカリンナトリウム等の甘味料をさらに含むことができる。
局所投与のための本明細書に提供される医薬組成物は、遅延、持続、パルス、制御、標的化およびプログラム放出を含む、即時放出または改変放出となるように製剤化することができる。
D.改変放出
本明細書に提供される医薬組成物は、改変放出剤形として製剤化することができる。本明細書で使用される場合、用語「改変放出」は、活性成分(複数可)の放出の速度または場所が、同じ経路によって投与された場合の即時剤形のものとは異なる剤形を指す。改変放出剤形は、遅延、拡大、延長、持続、拍動性、制御、加速および急速、標的化、プログラム放出ならびに胃貯留剤形を含むがこれらに限定されない。改変放出剤形である医薬組成物は、マトリックス制御放出デバイス、浸透圧制御放出デバイス、多重微粒子(multiparticulate)制御放出デバイス、イオン交換樹脂、腸溶コーティング、多層状コーティング、マイクロスフェア、リポソームおよびこれらの組合せを含むがこれらに限定されない、当業者に公知の種々の改変放出デバイスおよび方法を使用して調製することができる。活性成分(複数可)の放出速度は、活性成分(複数可)の粒子径および多形性(polymorphorism)を変動させることにより改変することもできる。
改変放出の例は、米国特許第3,846,770号;同第3,917,899号;同第3,637,809号;同第3,698,123号;同第4,008,719号;同第6,774,633号;同第6,069,696号;同第6,691,777号;同第6,120,648号;同第6,073,643号;同第6,739,477号;同第6,364,667号;同第6,739,480号;同第6,733,677号;同第6,739,108号;同第6,891,474号;同第6,922,367号;同第6,972,891号;同第6,980,946号;同第6,993,866号;同第7,046,830号;同第7,087,324号;同第7,113,943号;同第7,197,360号;同第7,248,373号;同第7,274,970号;同第7,277,981号;同第7,377,471号;同第7,419,971号;同第7,689,648号;同第7,713,368号;および同第7,799,600号に記載されている改変放出を含むがこれらに限定されない。
1.マトリックス制御放出デバイス
改変放出剤形である本明細書に提供される医薬組成物は、当業者に公知のマトリックス制御放出デバイスを使用して製作することができる(Takada et al.、"Encyclopedia of Controlled Drug Delivery," Vol. 2, Mathiowitz Ed., Wiley, 1999を参照)。
ある特定の実施形態では、改変放出剤形である本明細書に提供される医薬組成物は、多糖およびタンパク質等、合成ポリマーならびに天然に存在するポリマーおよび誘導体を含むがこれらに限定されない、水膨潤性、侵食性または可溶性ポリマーである、侵食性マトリックスデバイスを使用して製剤化されている。
侵食性マトリックスの形成において有用な材料は、キチン、キトサン、デキストランおよびプルラン;寒天ガム、アラビアガム、カラヤガム、ローカストビーンガム、トラガカントガム、カラゲナン、ガティガム、グアーガム、キサンタンガムおよびスクレログルカン;デキストリンおよびマルトデキストリン等のデンプン;ペクチン等の親水性コロイド;レシチン等のホスファチド;アルギネート;プロピレングリコールアルギネート;ゼラチン;コラーゲン;エチルセルロース(EC)、メチルエチルセルロース(MEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、CMEC、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、セルロースアセテート(CA)、セルロースプロピオネート(CP)、セルロースブチレート(CB)、セルロースアセテートブチレート(CAB)、CAP、CAT、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、HPMCP、HPMCAS、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートトリメリテート(HPMCAT)およびエチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)等のセルロース系;ポリビニルピロリドン;ポリビニルアルコール;ポリビニルアセテート;グリセロール脂肪酸エステル;ポリアクリルアミド;ポリアクリル酸;エタクリル酸(ethacrylic acid)またはメタクリル酸のコポリマー(EUDRAGIT(登録商標)、Rohm America、Inc.、Piscataway、NJ);ポリ(2-ヒドロキシエチル-メタクリレート);ポリラクチド;L-グルタミン酸およびエチル-L-グルタメートのコポリマー;分解性乳酸-グリコール酸コポリマー;ポリ-D-(-)-3-ヒドロキシ酪酸;ならびにブチルメタクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、エチルアクリレート、(2-ジメチルアミノエチル)メタクリレートおよび(トリメチルアミノエチル)メタクリレートクロライドのホモポリマーおよびコポリマー等の他のアクリル酸誘導体を含むがこれらに限定されない。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される医薬組成物は、非侵食性マトリックスデバイスにより製剤化されている。活性成分(複数可)は、不活性マトリックスに溶解または分散され、投与されると不活性マトリックスを通した拡散によって主に放出される。非侵食性マトリックスデバイスとしての使用に適した材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、メチルアクリレート-メチルメタクリレートコポリマー、エチレン-ビニルアセテートコポリマー、エチレン/プロピレンコポリマー、エチレン/エチルアクリレートコポリマー、ビニルアセテート、塩化ビニリデン、エチレンおよびプロピレンによる塩化ビニルコポリマー、イオノマーポリエチレンテレフタレート、ブチルゴム、エピクロロヒドリンゴム、エチレン/ビニルアルコールコポリマー、エチレン/ビニルアセテート/ビニルアルコールターポリマー、エチレン/ビニルオキシエタノールコポリマー、ポリ塩化ビニル、可塑化ナイロン、可塑化ポリエチレンテレフタレート、天然ゴム、シリコーンゴム、ポリジメチルシロキサン、およびシリコーンカーボネートコポリマー等の不溶性プラスチック;エチルセルロース、セルロースアセテート、クロスポビドンおよび架橋された部分的に加水分解されたポリビニルアセテート等の親水性ポリマー;ならびにカルナバワックス、微結晶性ワックスおよびトリグリセリド等の脂肪化合物を含むがこれらに限定されない。
マトリックス制御放出系において、所望の放出動態は、例えば、用いられているポリマー型、ポリマー粘性、ポリマーおよび/または活性成分(複数可)の粒子径、活性成分(複数可)対ポリマーの比、ならびに組成物中の他の賦形剤または担体により制御することができる。
改変放出剤形である本明細書に提供される医薬組成物は、直接圧縮、乾式または湿式造粒とそれに続く圧縮、および溶融造粒とそれに続く圧縮を含む、当業者に公知の方法によって調製することができる。
2.浸透圧制御放出デバイス
改変放出剤形である本明細書に提供される医薬組成物は、1チャンバー系、2チャンバー系、非対称性膜技術(AMT)および押出コア系(ECS)を含むがこれらに限定されない、浸透圧制御放出デバイスを使用して製作することができる。一般に、かかるデバイスは、少なくとも2つの構成成分:(a)活性成分を含有するコア;および(b)コアを被包する、少なくとも1つの送達ポートを有する半透膜を有する。半透膜は、送達ポート(複数可)を通った押し出しによる薬物放出を引き起こすように、使用の水性環境からコアへの水の流入を制御する。
活性成分(複数可)に加えて、浸透圧デバイスのコアは、使用の環境からデバイスのコアへの水の輸送のための駆動力を創出する、浸透圧剤を必要に応じて含む。浸透圧剤の1クラスは、「オスモポリマー(osmopolymer)」および「ハイドロゲル」とも称される水膨潤性親水性ポリマーである。浸透圧剤として適した水膨潤性親水性ポリマーは、親水性ビニルおよびアクリル酸ポリマー、アルギン酸カルシウム等の多糖、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリ(2-ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、ポリビニルピロリドン(PVP)、架橋PVP、ポリビニルアルコール(PVA)、PVA/PVPコポリマー、メチルメタクリレートおよびビニルアセテート等の疎水性モノマーによるPVA/PVPコポリマー、大型のPEOブロックを含有する親水性ポリウレタン、クロスカルメロースナトリウム、カラゲナン、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)およびカルボキシエチルセルロース(CEC)、アルギン酸ナトリウム、ポリカルボフィル(polycarbophil)、ゼラチン、キサンタンガム、ならびにデンプングリコール酸ナトリウムを含むがこれらに限定されない。
浸透圧剤の他のクラスは、水を吸って、周囲のコーティングの障壁を越えた浸透圧勾配に影響を与えることができる、オスモジェン(osmogen)である。適したオスモジェンは、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化リチウム、硫酸カリウム、リン酸カリウム、炭酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、硫酸リチウム、塩化カリウムおよび硫酸ナトリウム等の無機塩;デキストロース、フルクトース、グルコース、イノシトール、ラクトース、マルトース、マンニトール、ラフィノース、ソルビトール、スクロース、トレハロースおよびキシリトール等の糖;アスコルビン酸、安息香酸、フマル酸、クエン酸、マレイン酸、セバシン酸、ソルビン酸、アジピン酸、エデト酸、グルタミン酸、p-トルエンスルホン酸、コハク酸および酒石酸等の有機酸;尿素;ならびにこれらの混合物を含むがこれらに限定されない。
異なる溶解速度の浸透圧剤を用いて、剤形から活性成分(複数可)が初期送達される速さに影響を与えることができる。例えば、MANNOGEM(商標)EZ(SPI Pharma、Lewes、DE)等のアモルファス糖を使用して、最初の約2時間においてより速い送達をもたらして所望の治療効果を迅速に生じ、残っている量を漸進的におよび連続的に放出して、拡大された期間にわたり所望のレベルの治療または予防効果を維持することができる。この場合、活性成分(複数可)は、代謝および排泄される活性成分の量を差し替えるような速度で放出される。
コアは、本明細書に記載されている多種多様な他の賦形剤および担体を含んで、剤形の性能を増強すること、または安定性もしくは加工を促進することもできる。
半透膜の形成において有用な材料は、生理学的に関連するpHで水透過性および非水溶性である、または架橋等の化学的変更によって非水溶性にされることに対して感受性である、様々なグレードのアクリル、ビニル、エーテル、ポリアミド、ポリエステルおよびセルロース系誘導体を含む。コーティングの形成において有用な適したポリマーの例は、可塑化、非可塑化および強化されたセルロースアセテート(CA)、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、CAプロピオネート、セルロースナイトレート、セルロースアセテートブチレート(CAB)、CAエチルカルバメート、CAP、CAメチルカルバメート、CAスクシネート(succinate)、セルロースアセテートトリメリテート(CAT)、CAジメチルアミノアセテート、CAエチルカーボネート、CAクロロアセテート、CAエチルオキサレート(oxalate)、CAメチルスルホネート(sulfonate)、CAブチルスルホネート、CA p-トルエンスルホネート、寒天アセテート、アミローストリアセテート、ベータグルカンアセテート、ベータグルカントリアセテート、アセトアルデヒドジメチルアセテート、ローカストビーンガムのトリアセテート、ヒドロキシル化エチレン-ビニルアセテート、EC、PEG、PPG、PEG/PPGコポリマー、PVP、HEC、HPC、CMC、CMEC、HPMC、HPMCP、HPMCAS、HPMCAT、ポリ(アクリル酸)およびエステルならびにポリ(メタクリル酸)およびエステルならびにこれらのコポリマー、デンプン、デキストラン、デキストリン、キトサン、コラーゲン、ゼラチン、ポリアルケン、ポリエーテル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリスチレン、ポリビニルハライド、ポリビニルエステルおよびエーテル、天然ワックス、ならびに合成ワックスを含む。
米国特許第6,798,119号に開示されている通り、半透膜は、疎水性微孔質膜となることができ、この場合、孔は、ガスで実質的に充填されており、水性培地で湿っていないが、水蒸気に対して透過性である。かかる疎水性であるが水蒸気透過性の膜は典型的に、ポリアルケン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリル酸誘導体、ポリエーテル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリスチレン、ポリビニルハライド、ポリフッ化ビニリデン、ポリビニルエステルおよびエーテル、天然ワックス、ならびに合成ワックス等の疎水性ポリマーで構成される。
半透膜における送達ポート(複数可)は、機械的またはレーザー穿孔によってコーティング後に形成することができる。送達ポート(複数可)は、水溶性材料の栓の侵食によってまたはコアにおける圧痕上の膜のより薄い部分の破裂によってin situで形成することもできる。加えて、送達ポートは、米国特許第6,712,069号および同第6,798,220号に開示されている型の非対称性膜コーティングの場合のように、コーティングプロセスの際に形成することができる。
放出される活性成分(複数可)の総量および放出速度は、半透膜の厚さおよび多孔性、コアの組成、ならびに送達ポートの数、サイズおよび位置により実質的にモジュレートすることができる。
浸透圧制御放出剤形である医薬組成物は、本明細書に記載されている追加的な従来の賦形剤または担体をさらに含んで、製剤の性能または加工を促進することができる。
浸透圧制御放出剤形は、当業者にとって公知の従来方法および技法に従って調製することができる(Remington: The Science and Practice of Pharmacy、上記;Santus and Baker, J. Controlled Release 1996, 36, 1-21;Verma et al., Drug Development and Industrial Pharmacy 2000, 27, 796-708;Verma et al., J. Controlled Release 2002, 79, 7-27を参照)。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される医薬組成物は、活性成分(複数可)および他の薬学的に許容される賦形剤または担体を含むコアをコーティングする非対称性浸透膜を含む、AMT制御放出剤形として製剤化されている。米国特許第6,712,069号およびWO2002/17918を参照されたい。AMT制御放出剤形は、直接圧縮、乾式造粒、湿式造粒および浸漬コーティング方法を含む、当業者にとって公知の従来方法および技法に従って調製することができる。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される医薬組成物は、活性成分(複数可)、ヒドロキシルエチルセルロースおよび他の薬学的に許容される賦形剤または担体を含むコアをコーティングする浸透膜を含む、ESC制御放出剤形として製剤化されている。
3.多重微粒子制御放出デバイス
改変放出剤形である本明細書に提供される医薬組成物は、直径約10μm~約3mm、約60μm~約2.6mmまたは約100μm~約1mmに及ぶ非常に多数の粒子、顆粒またはペレットを含む、多重微粒子制御放出デバイスとして製作することができる。かかる多重微粒子は、湿式および乾式造粒、押し出し/球形化(spheronization)、ローラー圧縮、溶融凝固ならびにシードコアのスプレーコーティングによるものを含む、当業者に公知のプロセスによって作製することができる。例えば、Multiparticulate Oral Drug Delivery; Marcel Dekker: 1994;およびPharmaceutical Pelletization Technology; Marcel Dekker: 1989を参照されたい。
本明細書に記載されている他の賦形剤または担体は、多重微粒子の加工および形成に役立つように、医薬組成物とブレンドすることができる。その結果得られる粒子は、それ自体が多重微粒子デバイスを構成することができる、または腸溶性ポリマー、水膨潤性および水溶性ポリマー等の様々なフィルム形成材料によってコーティングされ得る。多重微粒子は、カプセルまたは錠剤としてさらに加工することができる。
4.標的化送達
本明細書に提供される医薬組成物は、リポソームに、リシーリングされた赤血球におよび抗体に基づく送達系を含む、処置されるべき被験体の身体の特定の組織、受容体または他の区域に標的化されるように製剤化することもできる。その例は、米国特許第7,317,762号;同第7,274,662号;同第7,271,369号;同第7,263,872号;同第7,139,876号;同第7,131,670号;同第7,120,761号;同第7,071,496号;同第7,070,082号;同第7,048,737号;同第7,039,976号;同第7,004,634号;同第6,986,307号;同第6,972,377号;同第6,900,262号;同第6,840,774号;同第6,769,642号;および同第6,709,874号に開示されているものを含むがこれらに限定されない。
使用方法
一実施形態では、被験体における増殖性疾患を処置、寛解または予防する方法であって、本明細書に提供される非吸湿性結晶塩を被験体に投与するステップを含む方法が本明細書に提供される。
ある特定の実施形態では、増殖性疾患は、がんである。ある特定の実施形態では、がんは、膀胱がん、乳がん、子宮頸部がん、結腸がん(例えば、結腸直腸がん)、食道がん、神経膠腫、多形膠芽腫、頭頸部がん、白血病(例えば、急性骨髄性白血病(AML)または慢性骨髄性白血病(CML))、肝臓がん、肺がん(例えば、小細胞および非小細胞肺がん)、リンパ腫、黒色腫、骨髄腫、骨髄異形成症候群(MDS)、神経芽腫、卵巣がん、膵がん、前立腺がん、腎がん、唾液腺がん、肉腫(例えば、骨肉腫)、皮膚がん(例えば、扁平上皮癌)、胃がん、精巣がん、甲状腺がんまたは子宮がんである。ある特定の実施形態では、がんは、白血病、黒色腫、乳がん、前立腺がんまたは結腸直腸がんである。
ある特定の実施形態では、がんは、転移性である。ある特定の実施形態では、がんは、難治性である。ある特定の実施形態では、がんは、再発性である。ある特定の実施形態では、がんは、薬物抵抗性である。
ある特定の実施形態では、がんは、AMLである。ある特定の実施形態では、がんは、再発性(replased)または難治性AMLである。ある特定の実施形態では、がんは、再発性AMLである。ある特定の実施形態では、がんは、難治性AMLである。ある特定の実施形態では、がんは、5q欠失を有するAMLである。
ある特定の実施形態では、がんは、MDSである。ある特定の実施形態では、がんは、高リスクMDSである。ある特定の実施形態では、がんは、5q欠失を有するMDSである。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される方法のうちの1つで処置されるべき被験体は、本明細書に提供される非吸湿性結晶塩の投与に先立ち処置されるべき増殖性疾患のための抗がん療法で処置されていない。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される方法のうちの1つで処置されるべき被験体は、本明細書に提供される非吸湿性結晶塩の投与に先立ち処置されるべき増殖性疾患のための抗がん療法で処置されている。
ある特定の実施形態では、問題になっている疾患または状態を処置する試みにおいて外科手術を受けた被験体と共に、それを受けていない被験体を処置するための方法が本明細書に提供される。がんを有する被験体は、不均一な臨床所見および変動する臨床成績を有するため、特定の被験体に与えられる処置は、被験体の予後に依存して変動し得る。熟練の臨床医であれば、過度の実験法を用いずに、がんを有する個々の被験体の処置に有効に使用され得る、特異的な二次薬剤、外科手術の型、および薬物に基づかない標準療法の型を容易に決定することができるであろう。
別の実施形態では、被験体におけるCK1によって媒介される障害、疾患または状態の1つまたは1つより多くの症状を処置する方法であって、本明細書に提供される非吸湿性結晶塩を被験体に投与するステップを含む方法が本明細書に提供される。ある特定の実施形態では、CK1によって媒介される障害、疾患または状態は、増殖性疾患である。
一部の疾患または障害は、ある特定の年齢群でより一般的であるが、本明細書に提供される方法は、患者の年齢に関係なく被験体を処置するステップを包含する。
処置されるべき疾患および被験体の状態に依存して、本明細書に提供される非吸湿性結晶塩は、経口、非経口(例えば、筋肉内、腹腔内、静脈内、CIV、大槽内(intracistemal)注射または注入、皮下注射または埋め込み)、吸入、経鼻、腟、直腸、舌下または局所(例えば、経皮または局所性)投与経路によって投与することができる。本明細書に提供される非吸湿性結晶塩は、単独でまたは一緒に、適した投薬量単位で、各投与経路に適切な薬学的に許容される賦形剤、担体、アジュバントまたは媒体と共に製剤化することができる。
一実施形態では、本明細書に提供される非吸湿性結晶塩は、経口投与される。別の実施形態では、本明細書に提供される非吸湿性結晶塩は、非経口投与される。さらに別の実施形態では、本明細書に提供される非吸湿性結晶塩は、静脈内投与される。さらに別の実施形態では、本明細書に提供される非吸湿性結晶塩は、筋肉内投与される。さらに別の実施形態では、本明細書に提供される非吸湿性結晶塩は、皮下投与される。また別の実施形態では、本明細書に提供される非吸湿性結晶塩は、局所投与される。
本明細書に提供される非吸湿性結晶塩は、例えば、単一ボーラス注射、もしくは経口錠剤もしくは丸剤等の単一用量として;または例えば、経時的な継続注入もしくは経時的な分割ボーラス用量等の経時的に送達することができる。本明細書に提供される非吸湿性結晶塩は、例えば、患者が、安定疾患もしくは退縮を経験するまで、または患者が、疾患進行もしくは許容されない毒性を経験するまで、必要であれば反復して投与することができる。安定疾患またはその欠如は、患者症状の評価、身体検査、X線、CAT、PETまたはMRIスキャンを使用して撮像された腫瘍の可視化、および他の一般的に受け入れられる評価モダリティ等、当技術分野で公知の方法によって決定される。
本明細書に提供される非吸湿性結晶塩は、1日1回(QD)投与することができる、または1日2回(BID)および1日3回(TID)等、複数の1日用量に分割することができる。加えて、投与は、継続的、すなわち、毎日または間欠的となることができる。用語「間欠的な」または「間欠的に」は、本明細書で使用される場合、規則的または不規則的な間隔のいずれかでの停止および開始を意味することが意図される。例えば、本明細書に提供される非吸湿性結晶塩の間欠的投与は、1週間当たり1~6日間にわたる投与、サイクルでの投与(例えば、連続2~8週間にわたる毎日の投与に続く、最大1週間にわたる投与なしの休息期間)、または隔日での投与である。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非吸湿性結晶塩の治療有効量は、被験体の体重1kg当たり1日当たり約0.001~約1mg(1日当たりのmg/kg)、1日当たり約0.01~約0.1mg/kgまたは1日当たり約0.01~約0.05mg/kgに及び、これは、単一または複数用量で投与することができる。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非吸湿性結晶塩の治療有効量は、1日当たり約0.1~約50mg、1日当たり約0.2~約20mgまたは1日当たり約0.5~約10mgに及ぶ。ある特定の実施形態では、本明細書に提供される非吸湿性結晶塩の治療有効量は、1日当たり約0.2mg、1日当たり約0.5mg、1日当たり約1mg、1日当たり約2mg、1日当たり約5mg、1日当たり約10mgまたは1日当たり約20mgである。
しかし、いずれか特定の被験体のための特異的な用量レベルおよび投薬頻度は変動する場合があり、用いられている特異的な化合物の活性、当該化合物の代謝的安定性および作用の長さ、年齢、体重、全体的な健康、性別、食事、投与の機序および時間、排泄速度、薬物組合せ、特定の状態の重症度、ならびに治療法を受けている宿主を含む種々の要因に依存するであろうことが理解されるであろう。
ある特定の実施形態では、被験体は、哺乳動物である。ある特定の実施形態では、被験体は、ヒトである。
本明細書に提供される非吸湿性結晶塩は、本明細書に記載されている障害、疾患または状態の処置および/または予防において有用な他の治療剤と組み合わせることまたはそれと組み合わせて使用することもできる。
本明細書で使用される場合、用語「組み合わせて」は、1つより多くの治療法(例えば、1つまたは1つより多くの予防および/または治療剤)の使用を含む。しかし、用語「組み合わせて」の使用は、治療法(例えば、予防および/または治療剤)が、疾患または障害を有する被験体に投与される順序を制限するものではない。第1の治療法(例えば、本明細書に提供される化合物等の予防または治療剤)は、被験体への第2の治療法(例えば、予防または治療剤)の投与に先立ち(例えば、6分間、16分間、30分間、46分間、1時間、2時間、4時間、7時間、12時間、24時間、48時間、72時間、97時間、1週間、2週間、3週間、4週間、6週間、7週間、8週間または12週間前に)、それと同時に、またはその後に(例えば、6分間、16分間、30分間、46分間、1時間、2時間、4時間、7時間、12時間、24時間、48時間、72時間、97時間、1週間、2週間、3週間、4週間、6週間、7週間、8週間または12週間後に)投与することができる。三重治療法も本明細書において企図される。
本明細書に提供される非吸湿性結晶塩の投与経路は、第2の治療法の投与経路から独立している。一実施形態では、本明細書に提供される非吸湿性結晶塩は、経口投与される。別の実施形態では、本明細書に提供される非吸湿性結晶塩は、静脈内投与される。よって、これらの実施形態に従って、本明細書に提供される非吸湿性結晶塩は、経口または静脈内投与され、第2の治療法は、経口、非経口、腹腔内、静脈内、動脈内、経皮、舌下、筋肉内、直腸、頬側経由(transbuccally)、鼻腔内、リポソームにより、吸入により、腟、眼内(intraoccularly)、カテーテルもしくはステントによる局所性送達により、皮下、脂肪内(intraadiposally)、関節内、くも膜下腔内、または緩徐放出剤形で投与することができる。一実施形態では、本明細書に提供される非吸湿性結晶塩および第2の治療法は、同じ投与機序によって、経口またはIVによって投与される。別の実施形態では、本明細書に提供される非吸湿性結晶塩は、ある投与機序によって、例えば、経口によって投与される一方で、第2の薬剤(抗がん剤)は、別の投与機序によって、例えば、IV投与される。
ある特定の実施形態では、本明細書に提供される各方法は独立して、第2の治療剤を投与するステップをさらに含む。
本明細書に提供される非吸湿性結晶塩は、当業者に周知の包装材料を使用して、製造品として提供することもできる。例えば、米国特許第6,323,907号;同第6,062,668号;および同第6,033,262号を参照されたい。医薬品包装材料の例は、ブリスターパック、ボトル、チューブ、インヘラー、ポンプ、バッグ、バイアル、容器、シリンジ、ならびに選択される製剤ならびに意図される投与機序および処置に適したいずれかの包装材料を含むがこれらに限定されない。
ある特定の実施形態では、医師によって使用される場合、被験体への適切な量の活性成分の投与を単純化することができるキットも本明細書に提供される。ある特定の実施形態では、本明細書に提供されるキットは、容器および本明細書に提供される非吸湿性結晶塩の剤形を含む。
ある特定の実施形態では、キットは、1つまたは1つより多くの他の治療剤(複数可)を含む容器に本明細書に提供される非吸湿性結晶塩の剤形を含む容器を含む。
本明細書に提供されるキットは、活性成分の投与に使用されるデバイスをさらに含むことができる。かかるデバイスの例は、シリンジ、無針注射器 点滴バッグ、パッチおよびインヘラーを含むがこれらに限定されない。本明細書に提供されるキットは、活性成分の投与のためにコンドームを含むこともできる。
本明細書に提供されるキットは、1つまたは1つより多くの活性成分の投与に使用することができる薬学的に許容される媒体をさらに含むことができる。例えば、活性成分が、非経口投与のために再構成されなければならない固体形態で提供される場合、キットは、活性成分を溶解して非経口投与に適した微粒子不含滅菌溶液を形成することができる、適した媒体の封着された容器を含むことができる。薬学的に許容される媒体の例は、注射用の水(USP)、塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、デキストロース注射液、デキストロースおよび塩化ナトリウム注射液、および乳酸リンゲル注射液を含むがこれらに限定されない、水性媒体;エチルアルコール、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールを含むがこれらに限定されない、水混和性媒体;ならびにトウモロコシ油、綿実油、ピーナッツ油、ゴマ油、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピルおよび安息香酸ベンジルを含むがこれらに限定されない、非水性媒体を含むがこれらに限定されない。
本開示は、次の非限定的な実施例によってさらに理解されるであろう。
(実施例1)
(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンの結晶塩のスクリーニング
遊離塩基(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンは、水酸化ナトリウム水溶液およびジクロロメタンの間で分割することにより、(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンの二塩酸塩から調製した。
20の酸を、遊離塩基(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンによる結晶塩の形成についてスクリーニングした。試験した条件を表1に要約する。
Figure 2022535850000003
Figure 2022535850000004
1モル当量の遊離塩基(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンを1モル当量の各酸と反応させることにより、塩形成反応を実行した。
形成された各固体塩の結晶化度を粉末X線回折(XRPD)によって決定した。線源X線ビームを使用した反射ブラッグ・ブレンタノ(Bragg-Brentano)幾何学のために構成されたRigaku Smart-Lab X線回折システムにおいてXRPD分析を行った。x線源は、40kVおよび44maで操作されたCu長微小焦点管(Cu Long Fine Focus tube)であり、これは、高角度における細い線から低角度における幅広い長方形へと変化する、試料における入射ビームプロファイルをもたらした。線のX線源においてビームコンディショニングスリットを使用して、線に沿う場合および線に垂直の場合の両方で、最大ビームサイズが10mm未満であることを確実にした。ブラッグ・ブレンタノ幾何学は、受動的発散および受入スリットによって制御されるパラフォーカシング(para-focusing)幾何学であり、試料それ自体が、光学のための集束構成成分として作用する。ブラッグ・ブレンタノ幾何学の固有の分解能は、一部には、回折計半径および使用される受入スリットの幅によって決定された。Rigaku Smart-Labを操作して、0.1°2θまたはそれ未満のピーク幅を得た。X線ビームの軸発散は、入射および回折ビームパスの両方における5.0度ソーラースリットによって制御された。
より具体的には、軽い指圧を使用して、低バックグラウンドSiホルダーにおいて粉末塩試料を調製して、試料ホルダーの表面を参照して、試料表面を平らおよび水平に保った。0.02°2θの有効ステップサイズにより、毎分6°2θの連続スキャンを使用して、2~40°2θで各塩試料を分析した。
固体は、結晶化していると決定された場合、さらに分析した。TA Instruments Q2000機器を使用して、示差走査熱量測定(DSC)分析を実行した。インジウムを使用して機器温度較正を行った。各分析の間、毎分ほぼ50mLの窒素パージ下にDSCセルを維持した。固体塩試料を、標準圧着アルミニウム受け皿に配置し、毎分10℃の速度で25℃から350℃へと加熱した。
TA Instruments Q50機器を使用して、熱重量測定分析を実行した。クラスM重りを使用して機器天秤を較正し、アルメルを使用して温度較正を行った。窒素パージは、天秤において毎分ほぼ40mLであり、炉において毎分ほぼ60mLであった。固体塩試料を、用意した白金受け皿に配置し、毎分10℃の速度で20℃から350℃へと加熱した。
表1において同定された結晶塩の分析結果を図1~図23に示す。
(実施例2)
(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンの結晶性アジピン酸塩、安息香酸塩およびトシル酸塩の調製および特徴付け
(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンの結晶性アジピン酸塩、安息香酸塩およびトシル酸塩を、表2に示す条件下で調製した。
Figure 2022535850000005
結晶性アジピン酸塩、安息香酸塩およびトシル酸塩を、XRPD、DSC、TGAおよびDVSにより特徴付けた。TA Instruments Q5000動的蒸気収着分析計を使用して、DVS分析を実行した。湿度について標準の重りおよび臭化ナトリウム標準により機器を較正した。25℃で、60分間の最大平衡化時間により、10%相対湿度(RH)ステップで、5から95%へのRH(吸着サイクル)および95から5%へのRH(脱着サイクル)でアジピン酸塩を分析した。分析結果を図24~図33に示す。
図24における粉末X線ディフラクトグラムは、アジピン酸塩が結晶性であったことを指し示す。図25におけるTGAサーモグラムは、アジピン酸塩が最大150℃までに0.29%減を有することを示し、結晶性アジピン酸塩が溶媒和されていないことを指し示す。
図26におけるDVS等温グラフは、アジピン酸塩が、(i)5%RHで乾燥すると0.05%減;(ii)5から95%へのRHで1.05%増;および(iii)95から5%へのRHで1.11%減を有することを示し;結晶性アジピン酸塩が吸湿性ではないことを指し示す。
図27および図28におけるHNMRスペクトルは、アジピン酸塩が、1モル当量の(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンおよび1モル当量のアジピン酸を含有することを指し示す。
図29における粉末X線ディフラクトグラムは、安息香酸塩が結晶性であったことを指し示す。図30におけるTGAサーモグラムは、安息香酸塩が最大175℃までに1.01%減を有することを示し;結晶性安息香酸塩が溶媒和されていないことを指し示す。
図31におけるDVS等温グラフは、安息香酸塩が、(i)5%RHで乾燥すると0.02%減;(ii)5から95%へのRHで1.20%増;および(iii)95から5%へのRHで1.30%減を有することを示し;結晶性安息香酸塩が吸湿性ではないことを指し示す。
図32および図33におけるHNMRスペクトルは、安息香酸塩が、1モル当量の(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンおよび2モル当量の安息香酸を含有することを指し示す。
比較として、図38におけるDVS等温グラフは、二塩酸塩が、(i)5%RHで乾燥すると1.2%減;(ii)5から95%へのRHで17%増;および(iii)95から5%へのRHで16%減を有することを示し;二塩酸塩アジピン酸塩が高度に吸湿性であることを指し示す。
アリコートにおける試験溶媒(例えば、水)を、各結晶性固体塩の秤量された部分に添加することにより、結晶性アジピン酸塩、安息香酸塩およびトシル酸塩ならびに本化合物の二塩酸塩の溶解度を決定した。溶解が発生したか否かについては、各溶媒アリコートの添加後に目視検査によって判断した。結果を表3に示す。
Figure 2022535850000006
(実施例3)
(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンの結晶性二トシル酸塩の調製および特徴付け
水(10vol.)における(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミン二塩酸塩(20.0g、1.0eq.)の撹拌された清澄な溶液に、25~35℃で10%NaCO水溶液(5vol.)をゆっくり添加した。反応混合物を10時間撹拌し、その結果得られる固体を濾過し、このスラリーを水(5.0vol.)で洗浄した。湿った材料を吸引乾燥し、オーブンで50~55℃にて24時間乾燥して、(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンを遊離塩基として得た。
メタノール(10vol.)における上述の遊離塩基化合物(1.0eq.)の撹拌された濁った溶液に、25~35℃でp-トルエンスルホン酸・HO(2.2eq.)を添加した(直ちに清澄な溶液が形成され、しばらくすると、再び固体懸濁液になった)。固体懸濁液を4時間、50~55℃で撹拌し、次いで、減圧下50℃未満でメタノールを蒸留除去し、懸濁液をアセトン(3.0vol.)と共蒸留し、残渣を1~2時間、25~35℃でアセトン(10.0vol.)にスラリー化した(slurred)。次に、固体懸濁液を濾過し、湿った化合物を50~60℃で減圧下にて乾燥した。1HNMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.45 (br, 1H), 8.37 (s, 1H), 7.71 (m, 4H), 7.22 (m, 4H0, 3.92 (m, 1H), 3.91 (s, 3H), 3.17 (m, 2H), 3.14 (m, 1H), 2.33 (s, 6H), 2.13 (m, 4H), 1.58 (m, 4H), 1.04 (m, 1H), 0.50 (m, 2H), 0.24 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, CD3OD) δ 165.72, 152.87, 149.11(2), 147.32, 143.34, 142.39, 141.87(2), 129.88(4), 126.89(4), 115.57, 115.46, 51.03, 50.32, 37.61, 30.87(2), 30.31(2), 29.90, 21.31(2), 11.07, 5.04(2).
トシル酸塩も、XRPD、DSCおよびDVSにより特徴付けた。図34における粉末X線ディフラクトグラムは、トシル酸塩が結晶性であることを指し示す。トシル酸塩のある特定のXRDRピークを表4に要約する。
Figure 2022535850000007
図35におけるDSCサーモグラムは、結晶性トシル酸塩が、224℃の開始値および228℃の吸熱ピークを有することを示す。図36におけるDVS等温グラフは、結晶性トシル酸塩が吸湿性ではないことを指し示す。
図37におけるHNMRスペクトルは、結晶性トシル酸塩が、1モル当量の(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンおよび2モル当量のp-トルエンスルホン酸を含有することを指し示す。二トシル酸塩は、0.377g/mLのかさ密度を有することが決定された。
(実施例4)
(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンの非吸湿性結晶性二トシル酸塩の安定性
非吸湿性結晶性二トシル酸塩の安定性は、25±2℃/60±5%RHおよび40±2℃/75±5%RH貯蔵条件で決定した。安定性研究のため、二トシル酸塩を黒色および透明ポリエチレンバッグ内に包装した。下の表5に示す通り、二トシル酸塩は、25℃/60%RHおよび40℃/75%RH貯蔵条件の両方で安定しており、測定したいずれのパラメーターにおいても有意な変化はなかった。
Figure 2022535850000008
上に示す実施例は、特許請求されている実施形態を作製および使用する仕方についての完全な開示および記載を当業者に示すために提供されており、本明細書に開示されているものの範囲を限定することは意図されない。当業者にとって明らかな改変は、添付の特許請求の範囲内に収まることが意図される。本明細書において引用されているあらゆる刊行物、特許および特許出願は、あたかもかる刊行物、特許または特許出願のそれぞれが、参照により本明細書に組み込まれていると具体的におよび個々に指し示されているかのように、参照により本明細書に組み込まれる。

Claims (112)

  1. 酸による(1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンもしくはその同位体変異体;またはその薬学的に許容される溶媒和物の非吸湿性結晶塩。
  2. 前記酸が、酢酸、アジピン酸、安息香酸、フマル酸、グリコール酸、馬尿酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、チオシアン酸またはp-トルエンスルホン酸である、請求項1に記載の非吸湿性結晶塩。
  3. 前記酸が、アジピン酸、安息香酸またはp-トルエンスルホン酸である、請求項1または2に記載の非吸湿性結晶塩。
  4. 前記塩が、25℃で水に10mg/mL以下の溶解度を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  5. 前記酸が、酢酸である、請求項1~4のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  6. 約190℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する、請求項5に記載の非吸湿性結晶塩。
  7. 図2に実質的に示す通りのDSCサーモグラムを有する、請求項5または6に記載の非吸湿性結晶塩。
  8. 図2に実質的に示す通りのTGAサーモグラムを有する、請求項5~7のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  9. 前記塩が、溶媒和されている、請求項5~8のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  10. 前記酸が、アジピン酸である、請求項1~4のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  11. 前記塩が、約1モル当量の1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンまたはその同位体変異体および1モル当量のアジピン酸を含む、請求項10に記載の非吸湿性結晶塩。
  12. 図24に実質的に示す通りの粉末X線ディフラクトグラムを有する、請求項10または11に記載の非吸湿性結晶塩。
  13. 約164℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する、請求項10~12のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  14. 約175℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する、請求項10~13のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  15. 図25に実質的に示す通りのDSCサーモグラムを有する、請求項10~14のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  16. 室温から150℃で約0.3%の重量減を示すTGAサーモグラムを有する、請求項10~15のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  17. 図25に実質的に示す通りのTGAサーモグラムを有する、請求項10~16のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  18. 図26に実質的に示す通りのDVS等温グラフを有する、請求項10~17のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  19. 前記塩が、溶媒和されていない、請求項10~18のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  20. 前記塩が、25℃で水に約14mg/mLの溶解度を有する、請求項10~19のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  21. 前記酸が、安息香酸である、請求項1~4のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  22. 前記塩が、約1モル当量の1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンまたはその同位体変異体および2モル当量の安息香酸を含む、請求項21に記載の非吸湿性結晶塩。
  23. 図29に実質的に示す通りの粉末X線ディフラクトグラムを有する、請求項21または22に記載の非吸湿性結晶塩。
  24. 約229℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する、請求項21~23のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  25. 図30に実質的に示す通りのDSCサーモグラムを有する、請求項21~24のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  26. 室温から175℃で約1%の重量減を示すTGAサーモグラムを有する、請求項21~25のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  27. 図30に実質的に示す通りのTGAサーモグラムを有する、請求項21~26のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  28. 図31に実質的に示す通りのDVS等温グラフを有する、請求項21~27のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  29. 前記塩が、溶媒和されていない、請求項21~28のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  30. 前記塩が、25℃で水に1mg/mL以下の溶解度を有する、請求項21~29のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  31. 前記酸が、フマル酸である、請求項1~4のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  32. 約147℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する、請求項31に記載の非吸湿性結晶塩。
  33. 図4に実質的に示す通りのDSCサーモグラムを有する、請求項31または32に記載の非吸湿性結晶塩。
  34. 図4に実質的に示す通りのTGAサーモグラムを有する、請求項31~33のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  35. 前記塩が、溶媒和されている、請求項31~34のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  36. 前記酸が、グリコール酸である、請求項1~4のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  37. 約190℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する、請求項36に記載の非吸湿性結晶塩。
  38. 図8に実質的に示す通りのDSCサーモグラムを有する、請求項36または37に記載の非吸湿性結晶塩。
  39. 図8に実質的に示す通りのTGAサーモグラムを有する、請求項36~38のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  40. 前記塩が、溶媒和されている、請求項36~39のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  41. 前記酸が、乳酸である、請求項1~4のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  42. 約179℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する、請求項41に記載の非吸湿性結晶塩。
  43. 図9に実質的に示す通りのDSCサーモグラムを有する、請求項41または42に記載の非吸湿性結晶塩。
  44. 図9に実質的に示す通りのTGAサーモグラムを有する、請求項41~43のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  45. 前記塩が、溶媒和されている、請求項41~44のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  46. 前記酸が、馬尿酸である、請求項1~4のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  47. 約176℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する、請求項46に記載の非吸湿性結晶塩。
  48. 図11に実質的に示す通りのDSCサーモグラムを有する、請求項46または47に記載の非吸湿性結晶塩。
  49. 図11に実質的に示す通りのTGAサーモグラムを有する、請求項46~48のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  50. 前記塩が、溶媒和されている、請求項46~49のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  51. 前記酸が、マレイン酸である、請求項1~4のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  52. 約189℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する、請求項51に記載の非吸湿性結晶塩。
  53. 図12に実質的に示す通りのDSCサーモグラムを有する、請求項51または52に記載の非吸湿性結晶塩。
  54. 図12に実質的に示す通りのTGAサーモグラムを有する、請求項51~53のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  55. 前記塩が、溶媒和されている、請求項51~54のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  56. 前記酸が、リンゴ酸である、請求項1~4のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  57. 約153℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する、請求項56に記載の非吸湿性結晶塩。
  58. 図14に実質的に示す通りのDSCサーモグラムを有する、請求項56または57に記載の非吸湿性結晶塩。
  59. 図14に実質的に示す通りのTGAサーモグラムを有する、請求項56~58のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  60. 前記塩が、溶媒和されていない、請求項56~59のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  61. 前記酸が、メタンスルホン酸である、請求項1~4のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  62. 約200℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する、請求項61に記載の非吸湿性結晶塩。
  63. 図16に実質的に示す通りのDSCサーモグラムを有する、請求項61または62に記載の非吸湿性結晶塩。
  64. 図16に実質的に示す通りのTGAサーモグラムを有する、請求項61~63のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  65. 前記塩が、溶媒和されていない、請求項61~64のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  66. 前記酸が、コハク酸である、請求項1~4のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  67. 約125℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する、請求項66に記載の非吸湿性結晶塩。
  68. 図17に実質的に示す通りのDSCサーモグラムを有する、請求項66または67に記載の非吸湿性結晶塩。
  69. 図17に実質的に示す通りのTGAサーモグラムを有する、請求項66~68のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  70. 前記塩が、溶媒和されている、請求項66~69のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  71. 前記酸が、硫酸である、請求項1~4のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  72. 図19に実質的に示す通りのDSCサーモグラムを有する、請求項71に記載の非吸湿性結晶塩。
  73. 図19に実質的に示す通りのTGAサーモグラムを有する、請求項71または72に記載の非吸湿性結晶塩。
  74. 前記塩が、溶媒和されている、請求項71~73のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  75. 前記酸が、酒石酸である、請求項1~4のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  76. 約152℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する、請求項75に記載の非吸湿性結晶塩。
  77. 図20に実質的に示す通りのDSCサーモグラムを有する、請求項75または76に記載の非吸湿性結晶塩。
  78. 図20に実質的に示す通りのTGAサーモグラムを有する、請求項75~77のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  79. 前記塩が、溶媒和されている、請求項75~78のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  80. 前記酸が、チオシアン酸である、請求項1~4のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  81. 約224℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する、請求項80に記載の非吸湿性結晶塩。
  82. 図22に実質的に示す通りのDSCサーモグラムを有する、請求項80または81に記載の非吸湿性結晶塩。
  83. 図22に実質的に示す通りのTGAサーモグラムを有する、請求項80~82のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  84. 前記塩が、溶媒和されている、請求項80~83のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  85. 前記酸が、p-トルエンスルホン酸である、請求項1~4のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  86. 前記塩が、約1モル当量の1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンまたはその同位体変異体および2モル当量のp-トルエンスルホン酸を含む、請求項85に記載の非吸湿性結晶塩。
  87. 前記塩が、約1モル当量の1r,4r)-N-(5-クロロ-4-(5-(シクロプロピルメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1,4-ジアミンおよび2モル当量のp-トルエンスルホン酸を含む、請求項85または86に記載の非吸湿性結晶塩。
  88. およそ5.5、7.6および21.9°における2シータで表現されるピークを有する粉末X線ディフラクトグラムを有する、請求項85~87のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  89. およそ5.5、7.6、12.9、14.9、16.2、17.3、18.4、18.6、21.5、21.9、22.3、22.5、23.4、23.8、24.1、26.2、26.9および27.0、28.8°における2シータで表現されるピークを有する粉末X線ディフラクトグラムを有する、請求項85~88のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  90. 図34に実質的に示す通りの粉末X線ディフラクトグラムを有する、請求項85~89のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  91. 約228℃における吸熱ピークを含むDSCサーモグラムを有する、請求項85~90のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  92. 図35に実質的に示す通りのDSCサーモグラムを有する、請求項85~91のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  93. 図36に実質的に示す通りのDVS等温グラフを有する、請求項85~92のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  94. 前記塩が、溶媒和されていない、請求項85~93のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  95. 前記塩が、25℃で水に約2mg/mLの溶解度を有する、請求項85~94のいずれか一項に記載の非吸湿性結晶塩。
  96. 請求項1~95のいずれかに記載の非吸湿性結晶塩と、薬学的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物。
  97. 前記組成物が、単一剤形である、請求項96に記載の医薬組成物。
  98. 前記組成物が、経口、非経口または静脈内剤形である、請求項96または97に記載の医薬組成物。
  99. 前記組成物が、経口投与のために製剤化されている、請求項98に記載の医薬組成物。
  100. 前記経口剤形が、錠剤またはカプセルである、請求項99に記載の医薬組成物。
  101. 第2の治療剤をさらに含む、請求項96~100のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  102. 被験体における増殖性疾患を処置する方法であって、請求項1~95のいずれかに記載の非吸湿性結晶塩または請求項96~101のいずれかに記載の医薬組成物を前記被験体に投与するステップを含む方法。
  103. 前記増殖性疾患が、がんである、請求項102に記載の方法。
  104. 前記がんが、膀胱がん、乳がん、子宮頸部がん、結腸がん、結腸直腸がん、食道がん、神経膠腫、多形膠芽腫、頭頸部がん、白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、肝臓がん、肺がん、小細胞肺がん、非小細胞肺がん、リンパ腫、黒色腫、骨髄腫、骨髄異形成症候群、神経芽腫、卵巣がん、膵がん、前立腺がん、腎がん、唾液腺がん、肉腫、骨肉腫、皮膚がん、扁平上皮癌、胃がん、精巣がん、甲状腺がんまたは子宮がんである、請求項103に記載の方法。
  105. 前記がんが、急性骨髄性白血病である、請求項104に記載の方法。
  106. 前記急性骨髄性白血病が、再発性または難治性である、請求項104または105に記載の方法。
  107. 前記急性骨髄性白血病が、5q欠失を有する急性骨髄性白血病である、請求項104~106のいずれか一項に記載の方法。
  108. 前記がんが、骨髄異形成症候群である、請求項104に記載の方法。
  109. 前記がんが、高リスク骨髄異形成症候群である、請求項104または108に記載の方法。
  110. 前記骨髄異形成症候群が、5q欠失を有する骨髄異形成症候群である、請求項104または108に記載の方法。
  111. 被験体におけるカゼインキナーゼ1(CK1)によって媒介される障害、疾患または状態の1つまたは1つより多くの症状を処置する方法であって、請求項1~95のいずれかに記載の非吸湿性結晶塩または請求項96~101のいずれかに記載の医薬組成物を前記被験体に投与するステップを含む方法。
  112. 前記カゼインキナーゼ1(CK1)によって媒介される障害、疾患または状態が、増殖性疾患である、請求項111に記載の方法。
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