JP2022534501A - 三環式化合物 - Google Patents

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Abstract

式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、本明細書に記載の化合物(本明細書に記載の化合物の薬学的に許容される塩を含む)を含む医薬組成物、及びその合成方法が本明細書に提供される。また、疾患及び/又は状態を、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩によって治療する方法も本明細書に提供される。

Description

(任意の優先権出願を参照することによる組み込み)
例えば、本出願と共に提出される出願データシート又は請求において、2019年5月30日に出願された米国仮出願第62/854,597号を含む、外国又は国内優先権の主張が確認される全ての出願が、37 CFR 1.57並びに規則4.18及び20.6に基づき、参照により本明細書に組み込まれる。
(発明の分野)
本出願は、化学、生化学、及び医学の分野に関する。式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、本明細書に記載の化合物(本明細書に記載の化合物の薬学的に許容される塩を含む)を含む医薬組成物、及びそれを合成する方法が本明細書に開示される。また、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩によって、疾患及び/又は状態を治療する方法も本明細書に開示される。
B型肝炎ウイルス(HBV)はDNAウイルスであり、Hepadnaviridaeファミリーのメンバーである。HBVは、世界中で3億を超える人に感染し、慢性肝炎、硬変、及び肝細胞癌などの肝癌及び肝疾患の原因病原体である。免疫系を増強するか、又はHBVウイルスの増殖を遅らせるかのいずれかによってHBVを治療するための承認された薬物が存在するが、HBVは、承認された薬物のそれぞれに関連する欠点により問題となっている。
配列表の参照
本出願は電子フォーマットの配列表と共に出願されている。配列表は、およそ1kbのサイズである、2020年5月27日に作成されたALIG026.txtという名称のファイルとして提供される。配列表の電子フォーマットでの情報は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本明細書に開示されるいくつかの実施形態は、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩に関する。
本明細書に開示されるいくつかの実施形態は、有効量の式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩を含むことができる医薬組成物に関する。
本明細書に記載のいくつかの実施形態は、HBV及び/又はHDV感染に罹患していると特定された対象に、有効量の本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は有効量の本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を投与することを含み得る、HBV及び/又はHDV感染を治療する方法に関する。本明細書に記載の他の実施形態は、HBV及び/若しくはHDV感染の治療に使用するための、本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は有効量の本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物に関する。
本明細書に開示されるいくつかの実施形態は、HBV及び/又はHDVに感染した細胞を、有効量の本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は有効量の本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物と接触させることを含み得る、HBV及び/又はHDVの増殖を阻害する方法に関する。本明細書に記載の他の実施形態は、HBV及び/若しくはHDVの増殖の阻害に使用するための、本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は有効量の本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物に関する。
これら及び他の実施形態は、以下により詳細に記載される。
HBVは、約3.2キロベース(kb)対の部分二本鎖の円形DNAであり、A~Hの8つの遺伝子型に分類される。HBV増殖経路は、非常に詳細に研究されている。T.J.Liang,Hepatology(2009)49(5 Suppl):S13-S21。増殖の部分は、共有結合性閉環状(cccDNA)形態の形成を含む。cccDNAの存在は、宿主生物の寿命にわたってウイルスの再出現のリスクを引き起こす。HBV保有者は、数年にわたって疾患を伝播させることができる。推定3億人の人々がB型肝炎ウイルスに感染した状態で生きており、世界的に750,000人を超える人々が毎年肝炎B型で死亡すると推定される。加えて、免疫抑制個体又は化学療法を受けている個体は、特にHBV感染の再活性化のリスクがある。HBVは、急性及び/又は慢性であり得る。急性HBV感染は、無症候性であるか、又は症候性急性肝炎を示すかのいずれかであり得る。
HBVは、血液、精液、及び/又は別の体液によって伝播され得る。これは、血液と血液との直接接触、無防備な性交渉、針の共有により起こることがあり、感染した母親からその乳児に出産過程中に起こることもる。HBV表面抗原(HBsAg)は、この感染の存在をスクリーニングするために最も頻繁に使用される。現在利用可能な薬剤は、HBV及び/又はHDV感染を治癒しない。むしろ、薬剤は、ウイルスの増殖を抑制する。
D型肝炎ウイルス(hepatitis D virus、HDV)は、HepadnaviridaeファミリーのウイルスにおいてもDNAウイルスである。HDVは、HBVの存在下でのみ伝播することができる。HDVの伝播経路は、HBVの経路と同様である。HDVの伝播は、HBVとの同時感染(共感染)を介して、又は慢性肝炎B若しくはB型肝炎保有状態に加えて(重感染)のいずれかで生じ得る。HDVによる重感染及び共感染の両方は、HBV単独による感染と比較して、より深刻な合併症をもたらす。これらの合併症としては、急性感染症における肝臓障害、更には肝硬変への急速な進行を経る可能性が高いことが挙げられ、慢性感染においては、肝癌を発症するリスクが増大することが挙げられる。B型肝炎との合併症において、D型肝炎は、全ての肝炎感染の中で20%の最も高い致死率を有する。現在、D型肝炎のための治癒又はワクチンは存在しない。
定義
別段の定めがない限り、本明細書で使用される全ての技術及び科学用語は、当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書で参照される全ての特許、出願、公開出願、及び他の出版物は、特に明記しない限り、参照によりそれらの全体が組み込まれる。本明細書のある用語に対して複数の定義が存在する場合、特に明記しない限り、この節における定義が優先される。
ある基が「任意に置換」されていると記載されるときは常に、その基は、非置換であってもよく、又は示された置換基のうちの1つ以上で置換されていてもよい。同様に、ある基が「非置換又は置換」であると記載されるとき、置換の場合は、置換基は、示された置換基のうちの1つ以上から選択されてもよい。置換基が指示されていない場合、指示された「任意に置換された」又は「置換された」基が、重水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、(ヘテロシクリル)アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシル、シアノ、ハロゲン、チオカルボニル、O-カルバミル、N-カルバミル、O-チオカルバミル、N-チオカルバミル、C-アミド、N-アミド、S-スルホンアミド、N-スルホンアミド、C-カルボキシ、O-カルボキシ、イソシアナト、チオシアナト、ニトロ、アジド、シリル、スルフェニル、スルフィニル、スルホニル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、トリハロメタンスルホニル、トリハロメタンスルホンアミド、アミノ、一置換アミノ基、及び二置換アミノ基から個々にかつ独立して選択される1つ以上の基で置換されてもよいことを意味する。
本明細書で使用される場合、「a」及び「b」が整数である「Ca~Cb」は、アルキル、アルケニル若しくはアルキニル基中の炭素原子の数、又はシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール若しくはヘテロシクリル基の環中の炭素原子の数を指す。つまり、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルの環、シクロアルケニルの環、アリールの環、ヘテロアリールの環、又はヘテロシクリルの環は、「a」~「b」個(両端の値を含む)の炭素原子を含有することができる。したがって、例えば、「C1~C4アルキル」基とは、1~4個の炭素を有する全てのアルキル基、つまり、CH3-、CH3CH2-、CH3CH2CH2-、(CH32CH-、CH3CH2CH2CH2-、CH3CH2CH(CH3)-、(CH32CHCH2-、及び(CH33C-を指す。アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリル基に関して、「a」及び「b」が指定されていない場合、これらの定義に記載される最も広い範囲が想定される。
本明細書で使用される場合、「アルキル」は、完全飽和(二重結合又は三重結合のない)炭化水素基を含む直鎖又は分枝鎖の炭化水素鎖を指す。アルキル基は、1~20個の炭素原子を有してもよい(本明細書中に現れる場合は常に、「1~20」などの数値範囲は、所与の範囲内の各整数を指し、例えば、「1~20個の炭素原子」とは、アルキル基が、1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子などからなり、最大20個の炭素原子を含んでもよいもよいことを意味するが、この定義は、数値範囲が指定されていない用語「アルキル」の存在も含む)。アルキル基はまた、1~10個の炭素原子を有する中間サイズのアルキルであってもよい。アルキル基はまた、1~6個の炭素原子を有する低級アルキルであってもよい。化合物のアルキル基は、「C1~C4アルキル」又は類似の表記で表示されてもよい。一例にすぎないが、「C1~C4アルキル」は、アルキル鎖中に1~4個の炭素原子が存在する、すなわち、アルキル鎖がメチル、エチル、プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、及びt-ブチルから選択されることを示す。典型的なアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、三級ブチル、ペンチル及びヘキシルが挙げられるが、これらに限定されない。アルキル基は、置換又は非置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、「アルケニル」は、直鎖又は分枝鎖の炭化水素鎖中に1つ以上の二重結合を含有するアルキル基を指す。アルケニルの長さは異なり得る。例えば、アルケニルは、C2~4アルケニル、C2~6アルケニル、又はC2~8アルケニルであり得る。アルケニル基の例としては、アレニル、ビニルメチル及びエテニルが挙げられる。アルケニル基は、非置換であっても置換されていてもよい。
本明細書で使用される場合、「アルキニル」は、直鎖又は分枝鎖の炭化水素鎖中に1つ以上の三重結合を含有するアルキル基を指す。アルキニルの長さは異なり得る。例えば、アルキニルは、C2~4アルキニル、C2~6アルキニル、又はC2~8アルキニルであり得る。アルキニルの例としては、エチニル及びプロピニルが挙げられる。アルキニル基は、非置換であっても置換されていてもよい。
本明細書で使用される場合、「シクロアルキル」は、完全に飽和した(二重結合又は三重結合なし)単環式又は多環式炭化水素環系を指す。2つ以上の環から構成される場合、それらの環は、縮合により接合されてもよい。シクロアルキル基は、環中に3~10個の原子を含有することができる。環中に3~8個の原子又は環中に3~6個の原子。シクロアルキル基は、非置換であっても置換されていてもよい。典型的なシクロアルキル基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロへキシル、シクロヘプチル、及びシクロオクチルが挙げられるが、決してこれらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「シクロアルケニル」は、少なくとも1つの環中に1つ以上の二重結合を含有する、単環式又は多環式炭化水素環系を指すが、2つ以上が存在する場合、二重結合は、全ての環全体にわたって完全に非局在化したπ電子系を形成することができない(そうでなければ、その基は、本明細書に定義される「アリール」である)。2つ以上の環からなる場合、環は、縮合により結合されてもよい。シクロアルケニル基は、環中に3~10個の原子又は環中に3~8個の原子を含有することができる。シクロアルケニル基は、非置換であっても置換されていてもよい。
本明細書で使用される場合、「アリール」は、全ての環全体にわたって完全に非局在化したπ電子系を有する、炭素環式(全てが炭素の)単環式又は多環式芳香環系(2つの炭素環が化学結合を共有する縮合環系を含む)を指す。アリール基中の炭素原子の数は異なり得る。例えば、アリール基は、C6~C14アリール基、C6~C10アリール基、又はC6アリール基であってもよい。アリール基の例としては、ベンゼン、ナフタレン、及びアズレンが挙げられるが、これらに限定されない。アリール基は、置換されていても非置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリール」は、1つ以上のヘテロ原子(例えば、1~5つのヘテロ原子)、つまり、窒素、酸素、及び硫黄が挙げられるが、これらに限定されない、炭素以外の元素を含有する、単環式、二環式、及び三環式芳香環系(完全に非局在化したπ電子系を有する環系)を指す。ヘテロアリール基の環中の原子の数は異なり得る。例えば、ヘテロアリール基は、環中に4~14個の原子、環中に5~10個の原子、又は環中に5~6個の原子を含有することができる。更に、「ヘテロアリール」という用語は、少なくとも1つのアリール環及び少なくとも1つのヘテロアリール環、又は少なくとも2つのヘテロアリール環など、2つの環が少なくとも1つの化学結合を共有する、縮合環系を含む。ヘテロアリール環の例としては、フラン、フラザン、チオフェン、ベンゾチオフェン、フタラジン、ピロール、オキサゾール、ベンゾオキサゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、チアゾール、1,2,3-チアジアゾール、1,2,4-チアジアゾール、ベンゾチアゾール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、インドール、インダゾール、ピラゾール、ベンゾピラゾール、イソオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、イソチアゾール、トリアゾール、ベンゾトリアゾール、チアジアゾール、テトラゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、プリン、プテリジン、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、キノキサリン、シンノリン、及びトリアジンが挙げられるが、これらに限定されない。ヘテロアリール基は、置換されていても非置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、「ヘテロシクリル」は、1~5個のヘテロ原子と共に炭素原子が当該環系を構成する単環式、二環式、及び三環式環系を指す。ヘテロ環は、そのように位置している1つ以上の不飽和結合を、ただし、完全に非局在化したπ電子系が全ての環全体にわたって発生しないよう位置して、任意に含有し得る。ヘテロシクリル基の環中の原子の数は異なり得る。例えば、ヘテロシクリル基は、環中に4~14個の原子、環中に5~10個の原子、又は環中に5~6個の原子を含有することができる。ヘテロ原子は、酸素、硫黄、及び窒素が挙げられるが、これらに限定されない、炭素以外の元素である。ヘテロ環は、ラクタム、ラクトン、環式イミド、環式チオイミド、及び環式カルバメートなどのオキソ系及びチオ系を含むように定義するために、1つ以上のカルボニル又はチオカルボニル官能基を更に含有してもよい。2つ以上の環からなる場合、環は、縮合により接合されてもよい。加えて、ヘテロシクリル中の任意の窒素は、四級化されていてもよい。ヘテロシクリル基は、置換されていても非置換されていてもよい。そのような「ヘテロシクリル」基の例としては、1,3-ジオキシン、1,3-ジオキサン、1,4-ジオキサン、1,2-ジオキソラン、1,3-ジオキソラン、1,4-ジオキソラン、1,3-オキサチアン、1,4-オキサチイン、1,3-オキサチオラン、1,3-ジチオール、1,3-ジチオラン、1,4-オキサチアン、テトラヒドロ-1,4-チアジン、2H-1,2-オキサジン、マレイミド、スクシンイミド、バルビツール酸、チオバルビツール酸、ジオキソピペラジン、ヒダントイン、ジヒドロウラシル、トリオキサン、ヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、イソオキサゾリン、イソオキサゾリジン、オキサゾリン、オキサゾリジン、オキサゾリジノン、チアゾリン、チアゾリジン、モルホリン、オキシラン、ピペリジンN-オキシド、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、ピロリドン、ピロルジオン、4-ピペリドン、ピラゾリン、ピラゾリジン、2-オキソピロリジン、テトラヒドロピラン、4H-ピラン、テトラヒドロチオピラン、チアモルホリン、チアモルホリンスルホキシド、チアモルホリンスルホン、及びそれらのベンゾ縮合類似体(例えば、ベンゾイミダゾリジノン、テトラヒドロキノリン、及び3,4-メチレンジオキシフェニル)が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「アリール(アルキル)」は、低級アルキレン基を介して置換基として結合されるアリール基を指す。アリール(アルキル)の低級アルキレン及びアリール基は、置換されていても非置換であってもよい。例としては、ベンジル、2-フェニル(アルキル)、3-フェニル(アルキル)、及びナフチル(アルキル)が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリール(アルキル)」は、低級アルキレン基を介して置換基として結合されるヘテロアリール基を指す。ヘテロアリール(アルキル)の低級アルキレン及びヘテロアリール基は、置換されていても非置換であってもよい。例としては、2-チエニル(アルキル)、3-チエニル(アルキル)、フリル(アルキル)、チエニル(アルキル)、ピロリル(アルキル)、ピリジル(アルキル)、イソオキサゾリル(アルキル)、イミダゾリル(アルキル)、及びそれらのベンゾ縮合類似体が挙げられるが、これらに限定されない。
「(ヘテロシクリル)アルキル」は、低級アルキレン基を介して置換基として結合されるヘテロ環式基を指す。ヘテロアリシクリル(アルキル)の低級アルキレン及びヘテロシクリルは、置換されていても非置換であってもよい。例としては、テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル(メチル)、ピペリジン-4-イル(エチル)、ピペリジン-4-イル(プロピル)、テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル(メチル)、及び1,3-チアジナン-4-イル(メチル)が挙げられるが、これらに限定されない。
「低級アルキレン基」は、直鎖-CH2-連結基であり、それらの末端炭素原子を介して分子断片を接続するように結合を形成する。例としては、メチレン(-CH2-)、エチレン(-CH2CH2-)、プロピレン(-CH2CH2CH2-)、及びブチレン(-CH2CH2CH2CH2-)が挙げられるが、これらに限定されない。低級アルキレン基は、低級アルキレン基の1つ以上の水素を、「任意に置換された」という定義の下で列挙された置換基で置き換えることによって、及び/又は同じ炭素上の両方の水素を、シクロアルキル基(例えば、
Figure 2022534501000002
)又は単環式ヘテロシクリル(
Figure 2022534501000003
など)で置き換えることによって、置換され得る。
本明細書で使用される場合、「アルコキシ」は、式-ORを指し、式中、Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であり、本明細書に定義される。アルコキシの非限定的なリストは、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、1-メチルエトキシ(イソプロポキシ)、n-ブトキシ、イソ-ブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、フェノキシ、及びベンゾキシである。アルコキシは、置換されていても非置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、「アシル」は、カルボニル基を介して置換基として結合される水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)を指す。例としては、ホルミル、アセチル、プロパノイル、ベンゾイル、及びアクリルが挙げられる。アシルは、置換されていても非置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、「ヒドロキシアルキル」は、水素原子のうちの1つ以上がヒドロキシ基によって置換されたアルキル基を指す。例示的なヒドロキシアルキル基としては、2-ヒドロキシエチル、3-ヒドロキシプロピル、2-ヒドロキシプロピル、及び2,2-ジヒドロキシエチルが挙げられるが、これらに限定されない。ヒドロキシアルキルは、置換又は非置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、「アルコキシアルキル」は、水素原子のうちの1つ以上がアルコキシ基によって置換されたアルキル基を指す。例示的なアルコキシアルキル基としては、メトキシメチル、エトキシメチル、メトキシエチル、及びエトキシエチルが挙げられるが、これらに限定されない。アルコキシアルキルは、置換されていても非置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、「ハロアルキル」は、水素原子のうちの1つ以上がハロゲンによって置き変えられたアルキル基を指す(例えば、モノ-ハロアルキル、ジ-ハロアルキル、及びトリ-ハロアルキル)。そのような基としては、クロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、1-クロロ-2-フルオロメチル、及び2-フルオロイソブチルが挙げられるが、これらに限定されない。ハロアルキルは、置換されていても非置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、「ハロアルコキシ」は、O-アルキル基を指し、式中、水素原子のうちの1つ以上がハロゲンによって置き換えられる(例えば、モノ-ハロアルコキシ、ジ-ハロアルコキシ、及びトリ-ハロアルコキシ)。そのような基としては、クロロメトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、1-クロロ-2-フルオロメトキシ、及び2-フルオロイソブトキシが挙げられるが、これらに限定されない。ハロアルコキシは、置換されていても非置換であってもよい。
「スルフェニル」基は、「-SR」基を指し、式中、Rは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であってもよい。スルフェニルは、置換されていても非置換であってもよい。
「スルフィニル」基は、「-S(=O)-R」基を指し、式中、Rは、スルフェニルに関して定義されるものと同じであってもよい。スルフィニルは、置換されていても非置換であってもよい。
「スルホニル」基は、「SO2R」基を指し、式中、Rは、スルフェニルに関して定義されるものと同じであってもよい。スルホニルは、置換されていても非置換であってもよい。
「O-カルボキシ」基は、「RC(=O)O-」基を指し、式中、Rは、本明細書に定義される水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であってもよい。O-カルボキシは、置換されていても非置換であってもよい。
「エステル」及び「C-カルボキシ」という用語は、「-C(=O)OR」基を指し、式中、Rは、O-カルボキシに関して定義されるものと同じであってもよい。エステル及びC-カルボキシは、置換されていても非置換であってもよい。
「チオカルボニル」基は、「-C(=S)R」基を指し、式中、Rは、O-カルボキシに関して定義されるものと同じであってもよい。チオカルボニルは、置換されていても非置換であってもよい。
「トリハロメタンスルホニル」基は、「X3CSO2-」基を指し、式中、各Xはハロゲンである。
「トリハロメタンスルホンアミド」基は、「X3CS(O)2N(RA)-」基を指し、式中、各Xはハロゲンであり、RAは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)である。
本明細書で使用される場合、「アミノ」という用語は、-NH2基を指す。
本明細書で使用される場合、「ヒドロキシ」という用語は、-OH基を指す。
「シアノ」基は、「-CN」基を指す。
本明細書で使用される場合、「アジド」という用語は、-N3基を指す。
「イソシアナト」基は、「-NCO」基を指す。
「チオシアナト」基は、「-CNS」基を指す。
「イソチオシアナト」基は、「-NCS」基を指す。
「メルカプト」基は、「-SH」基を指す。
「カルボニル」基は、C=O基を指す。
「S-スルホンアミド」基は、「-SO2N(RAB)」基を指し、式中、RA及びRBは、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であってもよい。S-スルホンアミドは、置換されていても非置換であってもよい。
「N-スルホンアミド」基は、「RSO2N(RA)-」基を指し、式中、R及びRAは、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であってもよい。N-スルホンアミドは、置換されていても非置換であってもよい。
「O-カルバミル」基は、「-OC(=O)N(RAB)」基を指し、式中、RA及びRBは、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であってもよい。O-カルバミルは、置換されていても非置換であってもよい。
「N-カルバミル」基は、「ROC(=O)N(RA)-」基を指し、式中、R及びRAは、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であってもよい。N-カルバミルは、置換されていても非置換であってもよい。
「O-チオカルバミル」基は、「-OC(=S)-N(RAB)」基を指し、式中、RA及びRBは、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であってもよい。O-チオカルバミルは、置換されていても非置換であってもよい。
「N-チオカルバミル」基は、「ROC(=S)N(RA)-」基を指し、式中、R及びRAは、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であってもよい。N-チオカルバミルは、置換されていても非置換であってもよい。
「C-アミド」基は、「-C(=O)N(RAB)」基を指し、式中、RA及びRBは、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であってもよい。C-アミドは、置換されていても非置換であってもよい。
「N-アミド」基は、「RC(=O)N(RA)-」基を指し、式中、R及びRAは、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であってもよい。N-アミドは、置換されていても非置換であってもよい。
本明細書で使用される場合、「ハロゲン原子」又は「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素などの元素周期律表の第7列の放射安定性原子のうちのいずれか1つを意味する。
置換基の数が指定されない場合(例えば、ハロアルキル)、1つ以上の置換基が存在してもよい。例えば、「ハロアルキル」は、同じ又は異なるハロゲンのうちの1つ以上を含んでもよい。別の例として、「C1~C3アルコキシフェニル」は、1個、2個、又は3個の原子を含有する同じ又は異なるアルコキシ基のうちの1つ以上を含んでもよい。
本明細書で使用される場合、任意の保護基、アミノ酸、及び他の化合物の略語は、別途記載のない限り、その一般的な使用、認識されている略語、又はIUPAC-IUB Commission on Biochemical Nomenclature(Biochem.11:942~944(1972)参照)と一致する。
「薬学的に許容される塩」という用語は、それが投与される生物に著しい刺激をもたらさず、かつ化合物の生物活性及び特性を無効にしない化合物の塩を指す。いくつかの実施形態では、塩は、化合物の酸付加塩である。薬学的塩は、化合物を、無機酸、例えば、ハロゲン化水素酸(例えば、塩酸又は臭化水素酸)、硫酸、硝酸、及びリン酸と反応させることによって得ることができる。薬学的塩はまた、化合物を有機酸、例えば、脂肪族若しくは芳香族カルボン酸若しくはスルホン酸、例えば、ギ酸、酢酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、ニコチン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸、又はナフタレンスルホン酸と反応させることによっても得ることができる。薬学的塩はまた、化合物を塩基と反応させて、塩、例えば、アンモニウム塩、アルカリ金属塩、例えば、ナトリウム又はカリウム塩、アルカリ土類金属塩、例えば、カルシウム又はマグネシウム塩、有機塩基の塩、例えば、ジシクロヘキシルアミン、N-メチル-D-グルカミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、C1~C7アルキルアミン、シクロへキシルアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、並びにアルギニン及びリシンなどのアミノ酸を有する塩を形成することによって得ることができる。
本願で使用される用語及び語句並びにこれらの変化形、特に添付の特許請求の範囲にあるものは、特に明記しない限り、限定的ではなく非限定的であると解釈されるべきである。上記の例として、「含むこと」という用語は、「限定することなく含むこと」、「含むが、これらに限定されないこと」などを意味するよう解釈されるべきである。本明細書で使用される場合、「備えること」という用語は、「含むこと」、「含有すること」、又は「特徴とする」と同義語であり、包括的又は非限定的であり、追加の列挙されていない要素又は方法のステップを除外しない。「有すること」という用語は、「少なくとも有すること」と解釈されるべきである。「含む」という用語は、「含むが、これらに限定されない」と解釈されるべきである。「例」という用語は、考察中の項目の例示的な例を提供するために使用され、その網羅的又は限定的なリストではない。加えて、「備えること」という用語は、「少なくとも有すること」又は「少なくとも含むこと」という語句の同意語として解釈されるものとする。化合物又は組成物の文脈で使用される場合、「含むこと」という用語は、化合物又は組成物が少なくとも列挙された特徴又は成分を含むが、追加の特徴又は成分も含んでもよいことを意味する。
本明細書の実質的にいかなる複数形及び/又は単数形の用語の使用に関しても、当業者は、文脈及び/又は用途に応じて適切に、複数形から単数形、及び/又は単数形から複数形に変換することができる。様々な単数形/複数形の入れ替えは、明確にするために本明細書で明示的に記載され得る。不定冠詞「a」又は「an」は、複数を除外しない。
1つ以上のキラル中心を有する本明細書に記載の任意の化合物において、絶対立体化学が明示的に示されない場合、各中心が独立して、R配置若しくはS配置、又はこれらの混合であってもよいことが理解される。したがって、本明細書に提供される化合物は、鏡像異性的に純粋な、鏡像異性的に豊富な、ラセミ混合物、ジアステレオマー的に純粋な化合物、ジアステレオマー的に豊富な化合物、又は立体異性混合物であってもよい。加えて、E又はZと定義され得る幾何異性体を生成する1つ以上の二重結合を有する、本明細書に記載の任意の化合物において、各二重結合が独立して、E又はZ、これらの混合であってもよいことが理解される。同様に、記載の任意の化合物において、全ての互変異性型もまた含まれるよう意図されることが理解される。
本明細書に開示される化合物が充填されていない原子価を有する場合、その原子価が、水素又はその同位体、例えば、水素-1(プロチウム)及び水素-2(重水素)で充填されることを理解されたい。
本明細書に記載の化合物が同位体で標識され得ることが理解される。重水素などの同位体での置換は、例えば、インビボ半減期の増加又は必要投与量の低減など、より大きい代謝安定性に起因する特定の治療上の利点をもたらし得る。化合物構造中に表される各化学元素は、前述の元素の任意の同位体を含んでもよい。例えば、化合物構造において、水素原子は、化合物中に存在すると明確に開示され得、又は理解され得る。水素原子が存在し得る化合物の任意の位置において、水素原子は、水素-1(プロチウム)及び水素-2(重水素)が挙げられるが、これらに限定されない、水素の任意の同位体であってもよい。したがって、本明細書における化合物に対する言及は、文脈が明確にそうでないと示さない限り、全ての可能な同位体形態を包含する。
値の範囲が提供される場合、上限及び下限、並びにその範囲の上限と下限との間に介在する各値が、実施形態内に包含されることが理解される。
化合物
本明細書に開示されるいくつかの実施形態は、以下の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩に関するものである:
Figure 2022534501000004
(式中:nは、0又は1であり得;Z1は、-C(=O)-、-NH-C(=O)-、又は-O-C(=O)-であり得;R1は、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、及び任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)から選択され得;R2及びR3は、水素、非置換C1~4アルキル、非置換C1~4ハロアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、及び任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)から独立して選択され得;R4及びR5は、水素、非置換C1~4アルキル、非置換C1~4ハロアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、及び任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)から独立して選択され得;R6及びR7は、水素、非置換C1~4アルキル、及び非置換C1~4ハロアルキルから独立して選択され得;R8は、水素、非置換C1~4アルキル、非置換C2~4アルケニル、非置換C2~4アルキニル、非置換C1~4ハロアルキル、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたシクロアルケニル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたシクロアルキル(C1~4アルキル)、任意に置換されたシクロアルケニル(C1~4アルキル)、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)、任意に置換されたN-アミド、任意に置換されたN-スルホンアミド、-NR1011、及び-C(=O)NR1213から選択され得;R9は、水素、非置換C1~4アルキル、任意に置換された単環式C4~6シクロアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、及び任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)から選択され得;R10及びR12は、独立して、水素又は非置換C1~4アルキルであり得;R11及びR13は、水素、非置換C1~4アルキル、非置換C1~4ハロアルキル、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたシクロアルケニル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたシクロアルキル(C1~4アルキル)、任意に置換されたシクロアルケニル(C1~4アルキル)、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、及び任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)から独立して選択され得;又は、R10及びR11は、R10及びR11が結合した窒素と一緒に、任意に置換された4~8員単環式ヘテロシクリル、任意に置換された8~13員縮合二環式ヘテロシクリル、又は任意に置換された7~13員スピロ二環式ヘテロシクリルを形成し得;R12及びR13は、R12及びR13が結合した窒素と一緒に、任意に置換された4~8員単環式ヘテロシクリル、任意に置換された8~13員縮合二環式ヘテロシクリル、又は任意に置換された7~13員スピロ二環式ヘテロシクリルを形成し得;R2及びR3は、R2及びR3が結合した炭素と一緒に、任意に置換された単環式C3~6シクロアルキル又は任意に置換された3~6員単環式ヘテロシクリルを形成し得;又は、R4及びR5は、R4及びR5が結合した炭素と一緒に、任意に置換された単環式C3~6シクロアルキル又は任意に置換された3~6員単環式ヘテロシクリルを形成し得;又は、R2及びR4は、R2及びR4が各々結合した炭素と一緒に、任意に単環式C5~7シクロアルキル又は任意に置換された5~7員単環式ヘテロシクリルを形成し得;又は、R3及びR5は、R3及びR5が各々結合した炭素と一緒に、任意に単環式C5~7シクロアルキル又は任意に置換された5~7員単環式ヘテロシクリルを形成し得;又は、R6及びR7は、R6及びR7が結合している炭素と一緒に、任意に置換された単環式C3~4シクロアルキル、任意に置換されたオキセタン、又は任意に置換されたチエタンを形成し得;並びに、X1は、N又はCR14であり得、R14は、水素、シアノ、非置換C1~4アルキル、置換C1~4アルキル、又は任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)であり得、置換C1~4アルキルは、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、及び非置換C1~4アルコキシから選択された置換基で1回以上置換されている)。
本明細書に開示されるいくつかの実施形態は、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩に関し、式中:nは、0又は1であり得;Z1は、-C(=O)-、-NH-C(=O)-、又は-O-C(=O)-であり得;R1は、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、及び任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)から選択され得;R2及びR3は、水素、非置換C1~4アルキル、非置換C1~4ハロアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、及び任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)から独立して選択され得;R4及びR5は、水素、非置換C1~4アルキル、非置換C1~4ハロアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、及び任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)から独立して選択され得;R6及びR7は、水素、非置換C1~4アルキル、及び非置換C1~4ハロアルキルから独立して選択され得;R8は、水素、非置換C1~4アルキル、非置換C1~4ハロアルキル、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたシクロアルケニル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたシクロアルキル(C1~4アルキル)、任意に置換されたシクロアルケニル(C1~4アルキル)、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)、-NR1011、及び-C(=O)NR1213から選択され得;R9は、水素、非置換C1~4アルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、及び任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)から選択され得;R10及びR12は、独立して、水素又は非置換C1~4アルキルであり得;R11及びR13は、水素、非置換C1~4アルキル、非置換C1~4ハロアルキル、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたシクロアルケニル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたシクロアルキル(C1~4アルキル)、任意に置換されたシクロアルケニル(C1~4アルキル)、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、及び任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)から独立して選択され得;又は、R10及びR11は、R10及びR11が結合した窒素と一緒に、任意に置換された4~8員単環式ヘテロシクリル、任意に置換された8~13員縮合二環式ヘテロシクリル、又は任意に置換された7~13員スピロ二環式ヘテロシクリルを形成し得;R12及びR13は、R12及びR13が結合した窒素と一緒に、任意に置換された4~8員単環式ヘテロシクリル、任意に置換された8~13員縮合二環式ヘテロシクリル、又は任意に置換された7~13員スピロ二環式ヘテロシクリルを形成し得;R2及びR3は、R2及びR3が結合した炭素と一緒に、任意に置換された単環式C3~6シクロアルキル又は任意に置換された3~6員単環式ヘテロシクリルを形成し得;又は、R4及びR5は、R4及びR5が結合した炭素と一緒に、任意に置換された単環式C3~6シクロアルキル又は任意に置換された3~6員単環式ヘテロシクリルを形成し得;又は、R2及びR4は、R2及びR4が各々結合した炭素と一緒に、任意に単環式C5~7シクロアルキル又は任意に置換された5~7員単環式ヘテロシクリルを形成し得;又は、R3及びR5は、R3及びR5が各々結合した炭素と一緒に、任意に単環式C5~7シクロアルキル又は任意に置換された5~7員単環式ヘテロシクリルを形成し得;又は、R6及びR7は、R6及びR7が結合している炭素と一緒に、任意に置換された単環式C3~4シクロアルキル、任意に置換されたオキセタン、又は任意に置換されたチエタンを形成し得;並びに、X1は、N又はCR14であり得、R14は、水素、シアノ、非置換C1~4アルキル、置換C1~4アルキル、又は任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)であり得、置換C1~4アルキルは、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、及び非置換C1~4アルコキシから選択された置換基で1回以上置換され得る。
1及びR1には様々な部分が存在し得る。いくつかの実施形態では、nは0であり得;並びに、式(I)及びその薬学的に許容される塩が、式(Ia)又はその薬学的に許容される塩であり得るように、R1は、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、及び任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)から選択され得る。他の実施形態では、nは、1であり得;Z1は、-C(=O)-、-NH-C(=O)-、又は-O-C(=O)-であり得;並びに、R1は、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、及び任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)から選択され得る。以下に示すように、Z1が、-C(=O)-、-NH-C(=O)-、又は-O-C(=O)-である場合、式(I)は、それぞれ、式(Ib)、式(Ic)、若しくは式(Id)、又はその薬学的に許容される塩であり得る。本明細書に記載されるように、nは0であり得、R1は、任意に置換されたヘテロアリール又は任意に置換されたヘテロシクリルであり得る。nの例は0であり、R1は任意に置換されたヘテロアリールであり、又は任意に置換されたヘテロシクリルは
Figure 2022534501000005
であり、ここで、式(I)及びその薬学的に許容される塩が式(Ie)又はその薬学的に許容される塩であり得るように、環A1は、任意に置換された二環式ヘテロアリール又は任意に置換された二環式ヘテロシクリルであり得る。
Figure 2022534501000006
いくつかの実施形態では、X1は、N(窒素)であってもよい。他の実施形態では、X1は、CHであり得る。更に他の実施形態では、X1は、CR14であり得、R14は、シアノ、非置換C1~4アルキル、又は置換C1~4アルキルであり得、この置換C1~4アルキルは、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、及び非置換C1~4アルコキシから選択された置換基で1回以上置換されている。更に他の実施形態では、X1は、CR14であり得、R14は、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)であり得る。
様々な環式部分がR1について存在し得る。いくつかの実施形態では、R1は、任意に置換された芳香族炭素環式部分、例えば、任意に置換されたアリールであり得る。例えば、R1は、任意に置換されたフェニルであり得る。いくつかの実施形態では、R1は、非置換フェニルであり得る。他の実施形態では、R1は、置換フェニルであり得る。R1が置換フェニルである場合、フェニルは、一置換であり得る。一置換フェニルは、パラ置換フェニル、メタ置換フェニル、又はオルト置換フェニルであり得る。置換フェニルは、2回、3回、又は4回以上など、複数の部分によって置換され得る。いくつかの実施形態では、R1は、二置換フェニルであり得る。2つ以上の部分が存在する場合、部分は同じであっても異なっていてもよい。いくつかの実施形態では、R1は、非置換又は置換ナフチルであり得る。
本明細書に記載されるように、R1は、環中に1つ以上のヘテロ原子を含む単環式又は多環式(例えば、二環式)部分であり得る。いくつかの実施形態では、R1は、任意に置換されたヘテロアリールであり得る。いくつかの実施形態では、R1は、非置換又は置換の単環式ヘテロアリールであり得る。例えば、R1は、5員又は6員の単環式ヘテロアリールであり得、このヘテロアリール環は、非置換であっても置換されていてもよい。他の実施形態では、R1は、非置換又は置換の二環式ヘテロアリールであり得る。二環式ヘテロアリールは、非置換若しくは置換された9員ヘテロアリール、又は非置換若しくは置換10員ヘテロアリールであり得る。ヘテロアリールは、N(窒素)、O(酸素)、及び/又はS(硫黄)などの、1つ以上のヘテロ原子を含み得る。
いくつかの実施形態では、R1は、任意に置換されたヘテロシクリルであり得る。ヘテロシクリルは、単環式ヘテロシクリル又は二環式ヘテロシクリルであり得る。いくつかの実施形態では、R1は、非置換若しくは置換された5員単環式ヘテロシクリル又は非置換若しくは置換された6員単環式ヘテロシクリルなどの、非置換又は置換された単環式ヘテロシクリルであり得る。他の実施形態では、R1は、非置換若しくは置換された9員ヘテロシクリル又は非置換若しくは置換された10員ヘテロシクリルを含む、非置換又は置換された二環式ヘテロシクリルであり得る。R1のヘテロシクリル中に存在し得るヘテロ原子の数及び種類は、様々であり得る。例えば、N(窒素)、O(酸素)、及び/又はS(硫黄)などの1、2、3、又は3超のヘテロ原子は、R1のヘテロシクリル中に存在し得る。
いくつかの実施形態では、nは0であり得、R1
Figure 2022534501000007
であり得、式中、環A1は、任意に置換された二環式ヘテロアリールであってもよい。他の実施形態では、R1
Figure 2022534501000008
であり得、式中、環A1は、任意に置換された二環式ヘテロシクリルであってもよい。いくつかの実施形態では、環A1は、任意に置換された窒素含有9員二環式ヘテロアリールであり得る。他の実施形態では、環A1は、任意に置換された窒素含有10員二環式ヘテロアリールであり得る。更に他の実施形態では、環A1は、任意に置換された窒素含有9員二環式ヘテロシクリルであり得る。また更に他の実施形態では、環A1は、任意に置換された窒素含有10員二環式ヘテロシクリルであり得る。
いくつかの実施形態では、R1は、窒素含有二環式ヘテロアリール又は窒素含有二環式ヘテロシクリルであり得る。いくつかの実施形態では、R1は、非置換又は置換[5,5]二環式ヘテロアリール、非置換又は置換[5,6]二環式ヘテロアリール、非置換又は置換[6,5]二環式ヘテロアリール、非置換又は置換[6,6]二環式ヘテロアリール、非置換又は置換[5,5]二環式ヘテロシクリル、非置換又は置換[5,6]二環式ヘテロシクリル、非置換又は置換[6,5]二環式ヘテロシクリル、及び非置換又は置換[6,6]二環式ヘテロシクリルから選択され得る。いくつかの実施形態では、R1は一般構造
Figure 2022534501000009
を有し得、式中:環Y2は、式(I)の残りの部分への結合点(point of attachment)を示し;並びに、環Y1及び環Y2は、フェニル、フラン、フラザン、チオフェン、フタラジン、ピロール、オキサゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、チアゾール、1,2,3-チアジアゾール、1,2,4-チアジアゾール、イミダゾール、ピラゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール、トリアゾール、チアジアゾール、テトラゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、1,2,3-トリアジン、1,2,4-トリアジン、1,2,3,4-テトラジン、2H-1,2-オキサジン、ヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、イソオキサゾリン、イソオキサゾリジン、オキサゾリン、オキサゾリジン、チアゾリン、チアゾリジン、モルホリン、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、及びチアモルホリンから独立して選択され得、環Y1及び環Y2は、各々任意に置換され得る。いくつかの実施形態では、環Y1は、任意に置換されたフェニル、任意に置換されたピリジン、任意に置換されたピリダジン、任意に置換されたピリミジン、任意に置換されたピラジン、任意に置換された1,2,3-トリアジン、任意に置換された1,2,4-トリアジン、及び任意に置換された1,2,3,4-テトラジンから選択され得る。いくつかの実施形態では、環Y2は、任意に置換されたフェニル、任意に置換されたピリジン、任意に置換されたピリダジン、任意に置換されたピリミジン、任意に置換されたピラジン、任意に置換された1,2,3-トリアジン、任意に置換された1,2,4-トリアジン、及び任意に置換された1,2,3,4-テトラジンから選択され得る。他の実施形態では、環Y2は、任意に置換されたフラン、任意に置換されたチオフェン、任意に置換されたピロール、任意に置換されたオキサゾール、任意に置換されたチアゾール、任意に置換されたイミダゾール、任意に置換されたピラゾール、任意に置換されたイソオキサゾール、及び任意に置換されたイソチアゾールから選択され得る。
1について本明細書に記載される様々な環式基が、C1~4アルキルリンカーを介して結合し得る。いくつかの実施形態では、R1は、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、例えば任意に置換されたベンジルであり得る。他の実施形態では、R1は、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)であり得る。更に他の実施形態では、R1は、任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)であり得る。ヘテロアリール及びヘテロシクリルの例は本明細書に記載されており、前の段落のものを含む。本明細書に記載されるように、リンカーは、1~4個の炭素を含み得る。アリール(C1~4アルキル)、ヘテロアリール(C1~4アルキル)、及びヘテロシクリル(C1~4アルキル)のアリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、及びC1~4アルキルは、各々非置換であっても非置換であってもよい。C1~4アルキルリンカーが置換されている場合、1つ以上の水素は、「任意に置換された」の定義で提供されるものなどの部分で置き換えることができ、及び/又は2つ以上の水素は、水素が結合している炭素と一緒に、任意に置換されたC3~4シクロアルキル、又は任意に置換された3員、4員、若しくは5員ヘテロシクリルを形成することができる。いくつかの実施形態では、アリール(C1~4アルキル)、ヘテロアリール(C1~4アルキル)、及びヘテロシクリル(C1~4アルキル)のC1~4アルキルリンカーは、ハロゲン(Fなど)、シアノ、C1~2ハロアルキル(例えば、CF3)、OH、非置換C1~4アルコキシ、及び非置換C-アミド(-C(=O)NH2、-C(=O)NH(C1~4アルキルなど)及び-C(=O)N(C1~4アルキル)2)から選択された、1つ以上の部分で置換され得る。いくつかの実施形態では、R1に対するC1~4アルキルリンカーは、-CH2-、-CH2CH2-、-CH(CH3)CH2-、-CH2CH2CH2-、-CH2CH2CH2CH2-、
Figure 2022534501000010
であり得る。
本明細書に記載されるように、R1基は、非置換であっても非置換されていてもよい。R1が置換されている場合、様々な置換基が、本明細書に記載のR1基上に存在し得る。いくつかの実施形態では、R1は、重水素、ハロゲン(F、Cl、及び/又はBrなど)、シアノ、非置換C1~6アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル(直鎖又は分枝鎖)、及びヘキシル(直鎖又は分枝鎖))、非置換C2~4アルケニル、非置換C2~4アルキニル、非置換単環式C3-6シクロアルキル、ハロ置換単環式C3-6シクロアルキル、非置換C1-6ハロアルキル(-CHF2、-CH2F、-CF3、-CHClF、-CH2Cl、-CHCl2、及び-CCl3など)、非置換C1-6アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、sec-ブトキシ、イソブトキシ、及びtert-ブトキシ)、非置換C1-6ハロアルコキシ(例えば、(-OCHF2、-OCH2F、及び-OCF3など)、非置換アシル(例えば、-C(=O)-C1~4アルキル)、非置換C-アミド(-C(=O)NH2、-C(=O)NH(C1~4アルキルなど)、並びに-C(=O)N(C1~4アルキル)2)、非置換スルホニル(-S(=O)2-C1~4アルキルなど)、非置換アミノ、一置換アミン(例えば、モノアルキル置換アミン)及び二置換アミン(ジアルキル置換アミンなど)から選択された、1つ以上の置換基で置換され得る。
例示的なR1基としては、
Figure 2022534501000011
が挙げられるが、これらに限定されない(式中、これらの部分の各々は、非置換であっても置換されていてもよい)。置換されたR1基の例としては、
Figure 2022534501000012
が挙げられる。
本明細書で提供されるように、R8は、水素、非置換C1~4アルキル、非置換C2~4アルケニル、非置換C2~4アルキニル、非置換C1~4ハロアルキル、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたシクロアルケニル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたシクロアルキル(C1~4アルキル)、任意に置換されたシクロアルケニル(C1~4アルキル)、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)、任意に置換されたN-アミド、任意に置換されたN-スルホンアミド、-NR1011、及び-C(=O)NR1213から選択され得る。いくつかの実施形態では、R8は、水素であり得る。他の実施形態では、R8は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、及びtert-ブチルなどの非置換C1~4アルキルであり得る。更に他の実施形態では、R8は、非置換C1~4ハロアルキルであり得る。例示的な非置換C1~4ハロアルキルとしては、-CF3、-CHF2、-CHClF、-CCl3、及び-CHCl2が挙げられる。
本明細書で提供されるように、R8は、不飽和炭化水素であり得る。いくつかの実施形態では、R8は、非置換C2~4アルケニルであり得る。例えば、R8は、-CH=CH2、-CH2CH=CH2、-CH2CH2CH=CH2、又は-CH2CH(CH3)CH=CH2であり得る。他の実施形態では、R8は、例えばエチニル及びプロピニルなどの、非置換C2~4アルケニルであり得る。
いくつかの環式部分がR8に存在し得る。例えば、いくつかの実施形態では、R8は、任意に置換されたシクロアルキル又は任意に置換されたシクロアルケニルであり得る。任意に置換されたシクロアルキル及び任意に置換されたシクロアルケニルは、任意に置換されたC3~6シクロアルキル又は任意に置換されたC3~6シクロアルケニルなどの単環式であり得る。あるいは、任意に置換されたシクロアルキル及び/又は任意に置換されたシクロアルケニルは、多環式、例えば、任意に置換された縮合二環式シクロアルキル、任意に置換された縮合二環式シクロアルケニル、任意に置換されたスピロ二環式シクロアルキル、及び任意に置換されたスピロ二環式シクロアルケニルであり得る。他の実施形態では、R8は、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルであり得る。例示的なR8アリール、ヘテロアリール、及びヘテロシクリルとしては、フェニル、5員単環式ヘテロアリール、6員単環式ヘテロアリール、5員単環式ヘテロシクリル、及び6員単環式ヘテロシクリルが挙げられるが、これらに限定されず、前述の部分の各々は非置換であっても置換されていてもよい。R8について任意に置換されたヘテロアリール及び任意に置換されたヘテロシクリル中に存在し得るヘテロ原子としては、N(窒素)、O(酸素)、及び/又はS(硫黄)が挙げられる。
8について本明細書に記載される環式部分は、本明細書に記載されるものなどのC1~4アルキルリンカーを介して結合され得る。いくつかの実施形態では、R8は、任意に置換されたシクロアルキル(C1~4アルキル)であり得る。他の実施形態では、R8は、任意に置換されたシクロアルケニル(C1~4アルキル)であり得る。更に他の実施形態では、R8は、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)であり得る。また更に他の実施形態では、R8は、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)であり得る。いくつかの実施形態では、R8は、任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)であり得る。シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロシクリルは、単環式又は二環式(例えば、縮合二環式)であり得る。例えば、R8は、任意に置換された単環式C3~6シクロアルキル(C1~4アルキル)、任意に置換された単環式C3~6シクロアルケニル(C1~4アルキル)、任意に置換されたベンジル、任意に置換された単環式ヘテロアリール(C1~4アルキル)(5員単環式ヘテロアリール(C1~4アルキル)又は6員単環式ヘテロアリール(C1~4アルキル)など)、又は任意に置換された単環式ヘテロシクリル(C1~4アルキル)(5員単環式ヘテロシクリル(C1~4アルキル)又は6員単環式ヘテロシクリル(C1~4アルキル)など)であり得る。
シクロアルキル(C1~4アルキル)、シクロアルケニル(C1~4アルキル)、アリール(C1~4アルキル)、ヘテロアリール(C1~4アルキル)、及びヘテロシクリル(C1~4アルキル)のC1~4アルキルは、非置換であっても置換されていてもよい。C1~4アルキルが置換されている場合、1つ以上の水素は、「任意に置換された」の定義で提供されるものなどの部分で置き換えることができ、及び/又は2つ以上の水素は、水素が結合している炭素と一緒に、任意に置換されたC3~4シクロアルキル、又は任意に置換された3員、4員、若しくは5員ヘテロシクリルを形成することができる。いくつかの実施形態では、シクロアルキル(C1~4アルキル)、シクロアルケニル(C1~4アルキル)、アリール(C1~4アルキル)、ヘテロアリール(C1~4アルキル)、及びヘテロシクリル(C1~4アルキル)のC1~4アルキルリンカーは、ハロゲン(Fなど)、シアノ、C1~2ハロアルキル(例えば、CF3)、OH、非置換C1~4アルコキシ、及び非置換C-アミド(-C(=O)NH2、-C(=O)NH(C1~4アルキル)、及び-C(=O)N(C1~4アルキル)2など)から選択された1つ以上の部分で置換され得る。R8について環式部分を結合し得る例示的なリンカーとしては、-CH2-、-CH2CH2-、-CH(CH3)CH2-、-CH2CH2CH2-、-CH2CH2CH2CH2-、
Figure 2022534501000013
が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、R8は、任意に置換されたN-アミドであり得る。他の実施形態では、R8は、任意に置換されたN-スルホンアミドであり得る。N-アミドは、構造RC(=O)N(RA)-を有し得、式中、R及びRAは、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であり得る。いくつかの実施形態では、R8は、非置換又は置換-NHC(=O)RA1であり得、RA1は、C1~4アルキル、C2~4アルケニル、C2~4アルキニル、C3~8シクロアルキル、C3~8シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、又はヘテロシクリル(アルキル)であり得る。N-スルホンアミドは、構造RSO2N(RA)-を有し得、式中、R及びRAは、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(C1~4アルキル)、ヘテロアリール(C1~4アルキル)、又はヘテロシクリル(C1~4アルキル)であり得る。いくつかの実施形態では、R8は、非置換又は置換-NHS(=O)2B1であり得、RB1は、C1~4アルキル、C2~4アルケニル、C2~4アルキニル、C3~8シクロアルキル、C3~8シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(C1~4アルキル)、ヘテロアリール(C1~4アルキル)、又はヘテロシクリル(C1~4アルキル)であり得る。
A1及びRB1について、C1~4アルキルは非置換又は置換C1~4アルキルであってもよく、C2~4アルケニルは非置換又は置換C2~4アルケニルであってもよく、C2~4アルキニルは非置換又は置換C2~4アルキニルであってもよく、C3~8シクロアルキルは非置換であっても非置換されていてもよい単環式又は二環式シクロアルキルであってもよく、C3~8シクロアルケニルは非置換であっても非置換されていてもよい単環式又は二環式シクロアルケニルであってもよく、アリールは非置換であっても非置換されていてもよい単環式又は二環式アリールであってもよく、ヘテロアリールは非置換であっても非置換されていてもよい単環式又は二環式ヘテロアリールであってもよく、ヘテロシクリルは非置換であっても非置換されていてもよい単環式又は二環式ヘテロシクリルであってもよく、アリール(C1~4アルキル)は非置換であっても非置換されていてもよい単環式又は二環式アリール(C1~4アルキル)であってもよく、ヘテロアリールC1~4アルキル)は非置換であっても非置換されていてもよい単環式又は二環式ヘテロアリール(C1~4アルキル)であってもよく、並びにヘテロシクリル(C1~4アルキル)は非置換であっても非置換されていてもよい単環式又は二環式ヘテロシクリル(C1~4アルキル)であってもよい。好適なRA1及びRB1環部分の例としては、非置換又は置換フェニル、非置換又は置換ナフチル、非置換又は置換ヘテロアリール(O、S、及びNから独立して選択された1個、2個、又は3個のヘテロ原子を含む、5員若しくは6員単環式ヘテロアリール又は9員若しくは10員二環式ヘテロアリールなど)、非置換又は置換ヘテロシクリル(例えば、O、S、及びNから独立して選択された1個、2個、又は3個のヘテロ原子を含む、5員若しくは6員単環式ヘテロシクリル又は9員若しくは10員二環式ヘテロシクリル)、非置換又は置換ベンジル、非置換又は置換単環式又は二環式ヘテロアリール(C1~4アルキル)、及び非置換又は置換単環式又は二環式ヘテロシクリル(C1~4アルキル)が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、RA1及び/又はRB1に対する非置換又は置換単環式ヘテロアリール(C1~4アルキル)は、O、S、及びNから独立して選択された1個、2個、又は3個のヘテロ原子を含む、5員若しくは6員単環式ヘテロアリール又は9員若しくは10員二環式ヘテロアリールであり得、C1~4アルキルリンカーは、-CH2-又は-CH(CH3)-であり得る。いくつかの実施形態では、RA1及び/又はRB1に対する非置換又は置換単環式ヘテロシクリル(C1~4アルキル)は、O、S、及びNから独立して選択された1個、2個、又は3個のヘテロ原子を含む、5員若しくは6員単環式ヘテロシクリル又は9員若しくは10員二環式ヘテロシクリルであり得、C1~4アルキルリンカーは、-CH2-又は-CH(CH3)-であり得る。いくつかの実施形態では、RA1及び/又はRB1は、独立して、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、又はtert-ブチルであり得る。
いくつかの実施形態では、R8は、-NR1011であり得る。他の実施形態では、R8は、-C(=O)NR1213であり得る。いくつかの実施形態では、R10は、水素であり得る。他の実施形態では、R10は、任意に置換されたC1~4アルキルであり得る。いくつかの実施形態では、R12は、水素であり得る。他の実施形態では、R12は、任意に置換されたC1~4アルキルであり得る。例えば、R10及び/又はR12は、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、又はtert-ブチルであり得る。
いくつかの実施形態では、R11は、水素であり得る。他の実施形態では、R11は、非置換C1~4アルキルであり得る。更に他の実施形態では、R11は、非置換C1~4ハロアルキルであり得る。本明細書に記載されるように、R11は、様々な炭素環式、ヘテロアリール、又はヘテロ環式基であり得る。いくつかの実施形態では、R11は、任意に置換されたシクロアルキル、例えば、任意に置換されたC3~8シクロアルキルであり得る。他の実施形態では、R11は、任意に置換されたシクロアルケニル、例えば、任意に置換されたC3~8シクロアルケニルであり得る。いくつかの実施形態では、R11は、任意に置換されたアリールであり得る。例えば、R11は、非置換又は置換フェニルであり得る。更に他の実施形態では、R11は、任意に置換されたヘテロアリールであり得る。R11に対するヘテロアリールは、任意に置換された単環式ヘテロアリール(任意に置換された5員又は6員単環式ヘテロアリールなど)、又は任意に置換された二環式ヘテロアリール(例えば、任意に置換された9員又は10員二環式ヘテロアリール)であり得る。いくつかの実施形態では、R11は、任意に置換されたヘテロシクリルであり得る。
様々な環式基が、C1~4アルキルリンカーを介してR11に結合することができる。C1~4アルキルリンカーの例は、本明細書に記載されており、-CH2-、-CH2CH2-、-CH(CH3)CH2-、-CH2CH2CH2-、-CH2CH2CH2CH2-、
Figure 2022534501000014
が挙げられる。本明細書に示され記載されるように、R11に対するC1~4アルキルリンカーは、非置換であっても置換されていてもよい。R11についてC1~4アルキルが置換されている場合、1つ以上の水素は、「任意に置換された」の定義で提供されるものなどの部分で置き換えることができ、及び/又は2つ以上の水素は、水素が結合している炭素と一緒に、任意に置換されたC3~4シクロアルキル、又は任意に置換された3員、4員、若しくは5員ヘテロシクリルを形成することができる。いくつかの実施形態では、R11基に対するC1~4アルキルリンカーは、ハロゲン(Fなど)、シアノ、C1~2ハロアルキル(例えば、CF3)、OH、非置換C1~4アルコキシ、及び非置換C-アミド(-C(=O)NH2、-C(=O)NH(C1~4アルキル)、及び-C(=O)N(C1~4アルキル)2など)から選択された1つ以上の部分で置換され得る。いくつかの実施形態では、R11は、任意に置換されたシクロアルキル(C1~4アルキル)、例えば、任意に置換された単環式C3~8シクロアルキル(C1~4アルキル)であり得る。他の実施形態では、R11は、任意に置換されたシクロアルケニル(C1~4アルキル)、例えば、任意に置換された単環式C3~8シクロアルケニル(C1~4アルキル)であり得る。更に他の実施形態では、R11は、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)であり得る。一例として、R11は、任意に置換されたベンジルであり得る。また更に他の実施形態では、R11は、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)であり得る。いくつかの実施形態では、R11は、任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)であり得る。任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)のヘテロアリールは、任意に置換された単環式ヘテロアリール(5員又は6員単環式ヘテロアリールなど)、又は任意に置換された二環式ヘテロアリール(9員又は10員二環式ヘテロアリールなど)であり得る。
いくつかの実施形態では、R10及びR11は、R10及びR11が結合した窒素と一緒に、任意に置換された4~8員単環式ヘテロシクリルを形成し得る。他の実施形態では、R10及びR11は、R10及びR11が結合した窒素と一緒に、任意に置換された8~13員縮合二環式ヘテロシクリルを形成し得る。更に他の実施形態では、R10及びR11は、R10及びR11が結合した窒素と一緒に、任意に置換された7~13員スピロ二環式ヘテロシクリルを形成し得る。4~8員の単環式ヘテロシクリル、8~13員の縮合二環式ヘテロシクリル、及び/又は7~13員のスピロ二環式ヘテロシクリルは、1つ以上の環窒素を含み得る。
本明細書に記載されるように、R13は、環式及び非環式部分であり得る。いくつかの実施形態では、R13は、水素であり得る。他の実施形態では、R13は、非置換C1~4アルキルであり得る。更に他の実施形態では、R13は、非置換C1~4ハロアルキルであり得る。様々な炭素環式、ヘテロアリール、又はヘテロ環式基は、R13に適している。いくつかの実施形態では、R13は、任意に置換されたシクロアルキル、例えば、任意に置換されたC3~8シクロアルキルであり得る。他の実施形態では、R13は、任意に置換されたシクロアルケニル、例えば、任意に置換されたC3~8シクロアルケニルであり得る。いくつかの実施形態では、R13は、任意に置換されたアリールであり得る。例えば、R13は、非置換又は置換フェニルであり得る。更に他の実施形態では、R13は、任意に置換されたヘテロアリールであり得る。R13に対するヘテロアリールは、任意に置換された単環式ヘテロアリール(任意に置換された5員又は6員単環式ヘテロアリールなど)、又は任意に置換された二環式ヘテロアリール(例えば、任意に置換された9員又は10員二環式ヘテロアリール)であり得る。いくつかの実施形態では、R13は、任意に置換されたヘテロシクリルであり得る。
本明細書に記載されるように、R13は、任意に置換されたシクロアルキル(C1~4アルキル)、任意に置換されたシクロアルケニル(C1~4アルキル)、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、又は任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)であり得る。様々なC1~4アルキルが本明細書に記載されており、任意に置換されたシクロアルキル(C1~4アルキル)、任意に置換されたシクロアルケニル(C1~4アルキル)、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、又は任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)が、本明細書に記載される。例えば、任意に置換されたシクロアルキル(C1~4アルキル)、任意に置換されたシクロアルケニル(C1~4アルキル)、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、及び/又は任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)のC1~4アルキルは、-CH2-、-CH2CH2-、-CH(CH3)CH2-、-CH2CH2CH2-、-CH2CH2CH2CH2-、
Figure 2022534501000015
から選択され得る。本明細書に示され記載されるように、R13に対するC1~4アルキルリンカーは、非置換であっても置換されていてもよい。R13についてC1~4アルキルが置換されている場合、1つ以上の水素は、「任意に置換された」の定義で提供されるものなどの部分で置き換えることができ、及び/又は2つ以上の水素は、水素が結合している炭素と一緒に、任意に置換されたC3~4シクロアルキル、又は任意に置換された3員、4員、若しくは5員ヘテロシクリルを形成することができる。いくつかの実施形態では、R13基に対するC1~4アルキルリンカーは、ハロゲン(Fなど)、シアノ、C1~2ハロアルキル(例えば、CF3)、OH、非置換C1~4アルコキシ、及び非置換C-アミド(-C(=O)NH2、-C(=O)NH(C1~4アルキル)、及び-C(=O)N(C1~4アルキル)2など)から選択された1つ以上の部分で置換され得る。
いくつかの実施形態では、R13は、任意に置換されたシクロアルキル(C1~4アルキル)、例えば、任意に置換された単環式C3~8シクロアルキル(C1~4アルキル)であり得る。他の実施形態では、R13は、任意に置換されたシクロアルケニル(C1~4アルキル)、例えば、任意に置換された単環式C3~8シクロアルケニル(C1~4アルキル)であり得る。いくつかの実施形態では、R13は、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)であり得る。一例として、R13は、任意に置換されたベンジルであり得る。他の実施形態では、R13は、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)であり得る。更に他の実施形態では、R13は、任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)であり得る。任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)のヘテロアリールは、任意に置換された単環式ヘテロアリール(5員又は6員単環式ヘテロアリールなど)、又は任意に置換された二環式ヘテロアリール(9員又は10員二環式ヘテロアリールなど)であり得る。
いくつかの実施形態では、R12及びR13は、R12及びR13が結合した窒素と一緒に、任意に置換された4~8員単環式ヘテロシクリルを形成し得る。他の実施形態では、R12及びR13は、R10及びR11が結合した窒素と一緒に、任意に置換された8~13員縮合二環式ヘテロシクリルを形成し得る。更に他の実施形態では、R12及びR13は、R10及びR11が結合した窒素と一緒に、任意に置換された7~13員スピロ二環式ヘテロシクリルを形成し得る。4~8員の単環式ヘテロシクリル、8~13員の縮合二環式ヘテロシクリル、及び/又は7~13員のスピロ二環式ヘテロシクリルは、1つ以上の環窒素を含み得る。
いくつかの実施形態では、R10は、水素であり得、R11は、本明細書に記載の非水素部分であり得る。例えば、R8は、-NH(非置換C1~4アルキル)又は-NH(任意に置換されたフェニル)であり得る。いくつかの実施形態では、X1がCR14である場合、R8は、-NR1011であり得る。他の実施形態では、X1がCR14である場合、R8は、-C(=O)NR1213であり得る。一例として、X1はCR14であり得、R8は、-C(=O)NHR13であり得、R13は本明細書に記載の基であり得る。更に他の実施形態では、X1がNである場合、R8は、非置換C1~4アルキル又は非置換C1~4ハロアルキルであり得る。また更に他の実施形態では、X1がNである場合、R8は、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたシクロアルケニル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたシクロアルキル(C1~4アルキル)、任意に置換されたシクロアルケニル(C1~4アルキル)、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、及び任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)であり得る。
8、R11、及びR13基の非限定的な例としては、以下が挙げられる:
Figure 2022534501000016
上に示した環の各々(例えば、フェニル、ピニジニル、及びシクロプロピル)は、非置換であっても置換されていてもよい。いくつかの実施形態では、置換されている場合、以下の基の1つ以上が存在し得る:ハロゲン、シアノ、非置換C1~4アルキル、非置換C2~4アルケニル、非置換C2~4アルキニル、非置換C1~4アルコキシ、非置換C1~4ハロアルキル、非置換C1~4ハロアルコキシ、任意に置換されたC3~6シクロアルキル、任意に置換されたヘテロアリール(例えば、O、S、及びNから独立して選択された1つ以上のヘテロ原子を有する5員及び6員単環式ヘテロアリールを含む、任意に置換された単環式ヘテロアリール)、任意に置換されたヘテロシクリル(O、S、及びNから独立して選択された1つ以上のヘテロ原子を有する5員及び6員単環式ヘテロシクリルを含む、任意に置換された単環式ヘテロシクリルなど)、-O-CH2-C(=O)NH2、-O-CH2-C(=O)NH(非置換C1~4アルキル)、及び-O-CH2-C(=O)N(非置換C1~4アルキル)2
様々な基が、水素、非置換C1~4アルキル、任意に置換された単環式C4~6シクロアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、及び任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)を含む、R9に対して存在し得る。いくつかの実施形態では、R9は、水素であり得る。他の実施形態では、R9は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、及びtert-ブチルを含む、非置換C1~4アルキルであり得る。更に他の実施形態では、R9は、任意に置換された単環式C4~6シクロアルキル、例えば、非置換若しくは置換シクロブチル、非置換若しくは置換シクロペンチル、又は非置換若しくは置換シクロへキシルであり得る。
様々な環式基は、R9が結合している窒素に直接結合することができ、又は環式基は、C1~4リンカーを介して結合され得る。いくつかの実施形態では、R9は、任意に置換されたアリール、例えば、任意に置換されたフェニル又は任意に置換されたナフチルであり得る。いくつかの実施形態では、R9は、任意に置換されたヘテロアリールであり得る。他の実施形態では、R9は、任意に置換されたヘテロシクリルであり得る。ヘテロアリールは、単環式又は二環式ヘテロアリール(縮合二環式ヘテロアリールなど)であり得る。例えば、R9は、非置換若しくは置換単環式5員ヘテロアリール、非置換若しくは置換単環式6員ヘテロアリール、非置換若しくは置換二環式9員ヘテロアリール、又は非置換若しくは置換二環式10員ヘテロアリールであり得る。追加の例としては、R9は、非置換若しくは置換単環式5員ヘテロシクリル、非置換若しくは置換単環式6員ヘテロシクリル、非置換若しくは置換二環式9員ヘテロシクリル、又は非置換若しくは置換二環式10員ヘテロシクリルであり得る。
いくつかの実施形態では、R9は、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)であり得る。他の実施形態では、R9は、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)であり得る。更に他の実施形態では、R9は、任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)であり得る。R9に対するC1~4アルキルリンカーは、非置換であっても置換されていてもよい。C1~4アルキルリンカーが置換されている場合、1つ以上の水素は、「任意に置換された」の定義で提供されるものなどの部分で置き換えることができ、及び/又は2つ以上の水素は、水素が結合している炭素と一緒に、任意に置換されたC3~4シクロアルキル、又は任意に置換された3員、4員、若しくは5員ヘテロシクリルを形成することができる。いくつかの実施形態では、R9基に対するC1~4アルキルリンカーは、ハロゲン(Fなど)、シアノ、C1~2ハロアルキル(例えば、CF3)、OH、非置換C1~4アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、iso-プロポキシ、n-ブトキシ、イソ-ブトキシ、sec-ブトキシ、及びtert-ブトキシ)、及び非置換C-アミド(-C(=O)NH2、-C(=O)NH(C1~4アルキル)、及び-C(=O)N(C1~4アルキル)2など)から選択された1つ以上の部分で置換され得る。例示的なC1~4アルキルリンカーとしては、-CH2-、-CH2CH2-、-CH2CH2CH2-、-CH2CH2CH2CH2-、-CH(CH3)CH2-、
Figure 2022534501000017
が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、R9は、非置換ベンジルであり得る。他の実施形態では、R9は、置換ベンジルであり得る。R9について存在し得、C1~4アルキルリンカーを介して結合し得るヘテロアリール及びヘテロシクリルとしては、単環式及び二環式のヘテロアリール及びヘテロシクリルが挙げられる。いくつかの実施形態では、R9は、非置換若しくは置換単環式5員ヘテロアリール、又は非置換若しくは置換単環式6員ヘテロアリールであり得る。他の実施形態では、R9は、非置換若しくは置換二環式9員ヘテロアリール、又は非置換若しくは置換二環式10員ヘテロアリールであり得る。更に他の実施形態では、R9は、非置換若しくは置換単環式5員ヘテロシクリル、又は非置換若しくは置換単環式6員ヘテロシクリルであり得る。また更に他の実施形態では、R9は、非置換若しくは置換二環式9員ヘテロシクリル又は非置換若しくは置換二環式10員ヘテロシクリル、例えば、非置換若しくは置換縮合二環式9員ヘテロシクリル又は非置換若しくは置換縮合二環式10員ヘテロシクリルであり得る。
様々な基が本明細書に記載のR9基を置換し得る。例えば、R9は、重水素、ハロゲン(F、Cl、及び/又はBrなど)、シアノ、非置換C1-6アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル(直鎖(straight-changed)又は分枝鎖)及びヘキシル(直鎖又は分枝鎖))、非置換C1-6ハロアルキル(-CHF2、-CH2F、-CF3、-CHClF、-CH2Cl、-CHCl2、及び-CCl3など)、非置換C1-6アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、sec-ブトキシ、イソブトキシ、及びtert-ブトキシ)、非置換アシル(-C(=O)-C1~4アルキルなど)、非置換C-アミド(-C(=O)NH2、-C(=O)NH(C1~4アルキル)、及び-C(=O)N(C1~4アルキル)2など)、非置換スルホニル(-S(=O)2-C1~4アルキルなど)、非置換S-スルホンアミド(-S(=O)2NH2、-S(=O)2NH(C1~4アルキル)、及び-S(=O)2N(C1~4アルキル)2など)、非置換アミノ、一置換アミン(例えば、モノアルキル置換アミン)、二置換アミン(例えば、ジアルキル置換アミン)、並びに非置換又は置換単環式ヘテロアリール(O、S、及びNから独立して選択された非置換又は置換単環式5員又は6員ヘテロアリール含有の1個又は2個のヘテロ原子を含む、非置換又は置換単環式5員又は6員ヘテロアリールなど)から選択された基で1回以上置換され得る。
9基の例としては、以下が挙げられる:
Figure 2022534501000018
Figure 2022534501000019
本明細書で提供されるように、水素及び非水素部分の両方が、式(I)の化合物のピペラジン環、又はその薬学的に許容される塩上に存在し得る。いくつかの実施形態では、R2は、水素であり得る。他の実施形態では、R2は、非置換C1~4アルキルであり得る。更に他の実施形態では、R2は、非置換C1~4ハロアルキルであり得る。例えば、R2は、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、-CHF2、-CH2F、-CF3、-CH2Cl、-CHCl2、及び-CCl3であり得る。また更に他の実施形態では、R2は、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルであり得る。いくつかの実施形態では、R2は、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、又は任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)であり得る。例示的なR2基としては、任意に置換されたフェニル、任意に置換されたベンジル、任意に置換された単環式ヘテロアリール(任意に置換された5員又は6員単環式ヘテロアリール)、又は任意に置換された単環式ヘテロシクリル(任意に置換された5員又は6員単環式ヘテロシクリル)が挙げられるが、これらに限定されない。
2と同様に、R3は、本明細書に記載の水素又は非水素部分であり得る。いくつかの実施形態では、R3は、水素であり得る。他の実施形態では、R3は、本明細書に記載されるものなどの、非置換C1~4アルキルであり得る。更に他の実施形態では、R3は、非置換C1~4ハロアルキル、例えば、-CHF2、-CH2F、-CF3、-CH2Cl、-CHCl2、及び-CCl3であり得る。また更に他の実施形態では、R3は、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルであり得る。いくつかの実施形態では、R3は、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、又は任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)であり得る。他の実施形態では、R3は、任意に置換されたフェニル、任意に置換された単環式ヘテロアリール、又は任意に置換された単環式ヘテロシクリルであり得る。他の実施形態では、R2及びR3は、R2及びR3が結合した炭素と一緒に、任意に置換された単環式C3~6シクロアルキル又は任意に置換された3~6員単環式ヘテロシクリルを形成し得る。例えば、R2及びR3は、R2及びR3が結合した炭素と一緒に、任意に置換されたシクロプロピル、任意に置換されたシクロブチル、任意に置換されたシクロペンチル、任意に置換されたシクロへキシル、任意に置換されたオキセタン、任意に置換されたチエタン、任意に置換されたチエタンオキシド、又は任意に置換されたチエタンジオキシドを形成し得る。
4及びR5の各々は、独立して水素であり得、又は本明細書に記載の非水素部分から選択され得る。いくつかの実施形態では、R4は、水素であり得る。他の実施形態では、R4は、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、及びtert-ブチルなどの非置換C1~4アルキルであり得る。更に他の実施形態では、R4は、非置換C1~4ハロアルキルであり得る。例示的な非置換C1~4ハロアルキルは、本明細書に記載されており、-CHF2、-CH2F、-CF3、-CH2Cl、-CHCl2、及び-CCl3が挙げられる。また更に他の実施形態では、R4は、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルであり得る。いくつかの実施形態では、R4は、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、又は任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)であり得る。例えば、R4は、任意に置換されたフェニル、任意に置換されたベンジル、任意に置換された単環式ヘテロアリール(任意に置換された5員又は6員単環式ヘテロアリール)、又は任意に置換された単環式ヘテロシクリル(任意に置換された5員又は6員単環式ヘテロシクリル)であり得る。
いくつかの実施形態では、R5は、水素であり得る。他の実施形態では、R5は、非置換C1~4アルキルであり得る。更に他の実施形態では、R5は、非置換C1~4ハロアルキルであり得る。例示的な非置換C1~4アルキル及び非置換C1~4ハロアルキルが本明細書に記載されており、R4に関して記載されるものが含まれる。また更に他の実施形態では、R5は、任意に置換されたアリール(任意には、フェニルなど)、任意に置換されたヘテロアリール(任意に置換された単環式ヘテロアリールなど)、又は任意に置換されたヘテロシクリル(例えば、任意に置換された単環式ヘテロシクリル)であり得る。ヘテロアリール及びヘテロシクリルは、3、4、5、又は6個の環原子を含み得、N(窒素)、O(酸素)、及びS(硫黄)などの1、2、又は3個のヘテロ原子を含み得る。いくつかの実施形態では、R5は、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、又は任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)であり得る。例えば、R5は、非置換若しくは置換ベンジル、非置換若しくは置換5員単環式ヘテロアリール、非置換若しくは置換6員単環式ヘテロアリール、非置換若しくは置換5員単環式ヘテロシクリル、又は非置換若しくは置換6員単環式ヘテロシクリルであり得る。いくつかの実施形態では、R4及びR5は、R4及びR5が結合した炭素と一緒に、任意に置換された単環式C3~6シクロアルキル又は任意に置換された3~6員単環式ヘテロシクリルを形成し得る。例示的な単環式C3~6シクロアルキル及び3~6員単環式ヘテロシクリルとしては、以下:シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロへキシル、オキセタン、チエタン、チエタンオキシド、及びチエタンジオキシドが挙げられるが、これらに限定されず、前述の各々は任意に置換され得る。
いくつかの実施形態では、R3及びR5は、R3及びR5が各々結合した炭素と一緒に、任意に置換された単環式C5~7シクロアルキルを形成し得る。他の実施形態では、R3及びR5は、R3及びR5が各々結合した炭素と一緒に、任意に置換された5~7員単環式ヘテロシクリルを形成し得る。いくつかの実施形態では、R2及びR4は、R2及びR4が各々結合した炭素と一緒に、任意に単環式C5~7シクロアルキルを形成し得る。他の実施形態では、R2及びR4は、R2及びR4が各々結合した炭素と一緒に、任意に置換された5~7員単環式ヘテロシクリルを形成し得る。例示的な5~7員単環式ヘテロシクリルとしては、テトラヒドロフラン、ピロリジン、ピペリジン、及びテトラヒドロ-2H-ピランが挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、R6は、水素であり得る。他の実施形態では、R6は、非置換C1~4アルキルであり得る。更に他の実施形態では、R6は、非置換C1~4ハロアルキルであり得る。好適な非置換C1~4アルキル及び非置換C1~4ハロアルキルとしては、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、-CHF2、-CH2F、-CF3、-CH2Cl、-CHCl2、及び-CCl3が挙げられる。
いくつかの実施形態では、R7は、水素であり得る。他の実施形態では、R7は、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、又はtert-ブチルなどの非置換C1~4アルキルであり得る。更に他の実施形態では、R7は、非置換C1~4ハロアルキル、例えば、-CHF2、-CH2F、-CF3、-CH2Cl、-CHCl2、及び-CCl3であり得る。いくつかの実施形態では、R6及びR7は、R6及びR7が結合している炭素と一緒に、非置換単環式C3~4シクロアルキルを形成することができる。他の実施形態では、R6及びR7は、R6及びR7が結合している炭素と一緒に、置換単環式C3~4シクロアルキルを形成することができる。更に他の実施形態では、R6及びR7は、R6及びR7が結合している炭素と一緒に、非置換オキセタン又は非置換チエタンを形成することができる。また更に他の実施形態では、R6及びR7は、R6及びR7が結合している炭素と一緒に、置換オキセタン又は置換チエタンを形成することができる。
いくつかの実施形態では、R2、R3、R4、R5、R6、及びR7は、各々が水素であり得る。他の実施形態では、R2、R3、R4、R5、R6、及びR7の少なくとも1つは、前述の段落で本明細書に記載のものなどの、非水素基であり得る。いくつかの実施形態では、R2は非水素部分であり得、R3、R4、及びR5は、各々が水素であり得る。例えば、R2は非置換C1~4アルキルであり得、R3、R4、及びR5は、各々が水素であり得る。他の実施形態では、R2、R3、R4、及びR5は、各々が水素であり得、R6及びR7は、R6及びR7が結合している炭素と一緒に、任意に置換された単環式C3~4シクロアルキルを形成することができる。更に他の実施形態では、R2、R3、R4、及びR5は、各々が水素であり得、R6及びR7は、R6及びR7と結合している炭素と一緒に、非置換若しくは置換オキセタン又は非置換若しくは置換チエタンを形成することができる。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、式(Ib)の化合物であり得、式中、R2は、水素又は非置換C1~4アルキルであり得る。R3、R4、及びR5は、各々が水素であり得、R1は、置換フェニルであり得;X1は、CHであり得る。
式(I)の化合物の例として、以下が挙げられる:
Figure 2022534501000020
Figure 2022534501000021
Figure 2022534501000022
Figure 2022534501000023
Figure 2022534501000024
Figure 2022534501000025
Figure 2022534501000026
Figure 2022534501000027
Figure 2022534501000028
Figure 2022534501000029
Figure 2022534501000030
又は前述のいずれかの薬学的に許容される塩。
式(I)の化合物の追加の例として、以下が挙げられる:
Figure 2022534501000031
Figure 2022534501000032
又は前述のいずれかの薬学的に許容される塩。
合成
式(I)の化合物を、本明細書に記載の化合物と共に、様々な方式で調製することができる。式(I)の化合物を調製するための全般的な合成経路は、本明細書に記載の化合物を合成するために使用される出発材料のいくつかの例と共に、本明細書に示され、記載される。本明細書に表示及び記載される経路は、例示的なものにすぎず、いかなる方法でも特許請求の範囲の範囲を制限することを意図するものでなく、そのように解釈されるべきではない。当業者であれば、開示される合成の変更を認識し、本明細書の開示に基づく代替経路を考案することができるものであり、このような修正及び代替経路は全て、特許請求の範囲の範囲内である。
Figure 2022534501000033
式(I)の化合物を、式(II)のBoc中間体から調製することができる。Boc基を、酸性条件を用いて、例えば、好適な溶媒(例えば、1,4-ジオキサン)中のHClの存在下又は銅トリフレート(cupper triflate)の存在下において切断することができる。式(III)の中間体を好適な薬剤とカップリングさせることで、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を得ることができる。一例として、式(I)の化合物を、その薬学的に許容される塩(式中、Z1は、-NH-C(=O)-を表し、n=1である)と共に、式(III)の化合物を、好適な溶媒中で好適な塩基の存在下において、式R1-NH-C(=O)-O-フェニルのフェニルカルバメート又は一般式R1-N=C=Oのイソシアネートと反応させることによって得ることができる。好適な塩基の例はトリエチルアミンであり、好適な溶媒の例はアセトニトリルである。
式(I)の他の化合物を、その薬学的に許容される塩(式中、Z1は、-C(=O)-を表し、n=1である)と共に、式(III)の化合物を、好適な溶媒中で塩基の存在下において、一般式R1-C(=O)-Clのアシルクロリドと反応させることによって得ることができる。式(I)の他の化合物を、その薬学的に許容される塩(式中、Z1は、-C(=O)-を表し、n=1である)と共に、式(III)の化合物を、好適な溶媒中でアミドカップリング剤(HATUなど)の存在下において、式R1-C(=O)-OHのカルボン酸と反応させることによって得ることができる。式(I)の他の化合物を、その薬学的に許容される塩と一緒に、当該技術分野において既知の方法を用いて式(III)の化合物から調製することができる。
Figure 2022534501000034
式(II)の化合物を、当該技術分野において既知の様々な方法によって調製することができる。一例として、式(II)の化合物の全般的な合成をスキーム2に示す。式(V)のベンジル誘導体を、当該技術分野において既知の方法によって、例えば、クロロエチルクロロホルメートを好適な溶媒(ジクロロエタンなど)を使用し、続いてメタノールで処理して、脱ベンジル化することによって、式(VI)の化合物を得得ることができる。Boc基を、好適な溶媒(ジクロロメタンなど)中の好適な塩基(トリメチルアミンなど)の存在下において(Boc)2Oを用いて、式(VI)の化合物の窒素上に導入して、式(VII)の化合物を得ることができる。所望であれば、保護基を導入し、スキーム2の合成ステップ中に適切に切断することができる。式(VII)のエステルと式(VIII)のヘテロ環とのカップリングを、塩基、例えば、好適な溶媒(テトラヒドロフランなど)中のリチウムヘキサメチルジシラジドの存在下において達成して、式(IX)の化合物を得ることができる。いくつかの実施形態では、式(VIII)の化合物(式中、X1は、CR14であり得る)は、任意に置換されたアミノピラゾールであり得る。式(IX)の化合物の環化を、当該技術分野において既知の方法を用いることによって達成することができる。例えば、式(IX)の化合物を、好適な溶媒(DMFなど)中の銅の存在下において塩基(炭酸カリウムなど)と反応させて、式(II)の化合物を得ることができる。
Figure 2022534501000035
2、R4、及びR6が各々Hを表す式(III)の化合物を、スキーム3に示されるように、式(X)のピリジン-4-カルボン酸誘導体から調製することができる。一般式R9-NH2のアミンを、当業者に既知のアミドカップリング反応を用いて、式(X)の化合物の酸に導入することができる。例えば、EDC/HOBtは、好適な溶媒(例えば、DMF)中の塩基(ジイソプロピルエチルアミンなど)の存在下において、式(XI)の化合物を得るためである。式(XII)の化合物と式(XI)の化合物とのカップリングを、当該技術分野において既知の方法によって達成することができる。一例として、式(XII)の化合物を、式(XI)の化合物と反応させて、次の条件を用いた式(XIII)の化合物を得ることができる:酸素の存在下での好適な溶媒(DMFなど)中における、1,10-フェナントロリン、CuI、及び塩基(ナトリウムエトキシドなど)。式(XII)の化合物(式中、X1は、CR14であり得る)は、任意に置換されたアミノピラゾールであり得る。式(XIII)の化合物中のピリジル環の還元を、白金ジオキシドなどの好適な触媒の存在下で、メタノールなどの好適な溶媒中において水素化を達成することにより、R2、R4、及びR6が各々Hを表す式(III)の化合物を得ることができる。
あるいは、式(XIII)の化合物のピリジル部分の還元を、いくつかのステップで達成することができる。例えば、式(XIII)の化合物を好適な溶媒(アセトニトリルなど)中において3,4-ジメトキシベンジルブロミドとアルキル化して、単離され得るピリジニウム中間体を得ることができ、次いで、好適な溶媒(1,2-ジクロロエタンなど)中、ナトリウムトリアセトキシボロハイドライドで還元することができる。ジメトキシベンジル基を、当業者に既知の手順を用いて切断することができる。例示的な手順としては、好適な溶媒(1,2-ジクロロエタンなど)中でクロロエチルクロロホルメートを使用し、続いてメタノールで処理して、R2、R4、及びR6が各々Hを表す式(III)の化合物を得ることが挙げられる。
Figure 2022534501000036
式(III)の化合物(式中、R3、R5、及びR7は各々Hを表す)を、スキーム4に示すように、当業者に既知の方法を用いて、式(XIV)の化合物から調製することができる。
Figure 2022534501000037
あるいは、R8が、非置換C1~4アルキル、非置換C2~4アルケニル、非置換C1~4ハロアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたシクロアルキル(C1~4アルキル)、任意に置換されたシクロアルケニル(C1~4アルキル)、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、及び任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)であり得る式(Ib)の化合物を、スキーム5に記載されるように、中間体(IIIa)から調製することができる。スキーム3に提供されるように、ステップ1においてR9NH2として4-メトキシベンジルアミンを使用し、第2のステップにおいて式(XII)の化合物として4-ブロモ-1H-ピラゾールを使用して、中間体(IIIa)を合成することができる。当該技術分野において既知の条件(DCM中TEAの存在下におけるBoc2Oとの反応など)を用いて、その後Boc保護基を導入することにより、式(IIa)の化合物を得ることができる。中間体(IIa)と、式R8B(OH)2の化合物と又は対応するボロン酸エステルとの、パラジウム触媒(Pd(dppf)Cl2若しくはPd(PPh34、又はXPhosを有するPd(OAc)2など)及び塩基(例えば、炭酸セシウム又は炭酸ナトリウム)の存在下、好適な溶媒(ジオキサンなど)中、加熱条件下における反応により、式(XVII)の化合物を得ることができる。
あるいは、また、式R8BF3Kの化合物を使用して、Pd(dtbpf)Cl2などの触媒、及びジオキサン/水などの溶媒中の塩基(例えば、リン酸カリウム)の存在下において、中間体(IIa)にR8を導入することもできる。式R8ZnBrの化合物を、Pd(OAc)2及びXPhosの存在下においてTHF中で使用して、式(XVII)の化合物を得ることもできる。酸性条件下(TFAなど)下でBoc保護基及びPMB保護基を除去した後、式(XVIII)の化合物を、当該技術分野において既知のカップリング条件(例えば、DMFなどの好適な溶媒中のEDCI、HOBt、DIEA)を使用し、式R1COOHの化合物にカップリングさせて、式(XVIIII)の化合物を得ることができる。溶媒(例えば、DMF又はDCM)中のCu(OTf)2又はCu(OAc)2のような銅系薬剤及び塩基(ピリジン又はトリメチルアミンなど)の存在下における、式(XVIIII)の化合物と式R9B(OH)2の化合物との反応により、式(Ib)の化合物を得ることができる。当該技術分野において既知のラクタムを置換する他の条件を使用して、R9部分を導入することもできる。
Figure 2022534501000038
8が一般式-CONR1213のアミドである式(Ib)の化合物を、スキーム6に示される式(IIIa)の化合物から調製することができる。式(IIIa)の化合物の合成を、スキーム3に示されるように、第2のステップにおいて式(XII)の化合物として、エチル1H-ピラゾール-4-カルボキシレートを用いて実施することができる。式(IIIa)の化合物をアシル化して式(XX)の化合物を得ることについては、好適な溶媒中の塩基の存在下における一般式R1-C(=O)-Clのアシルクロリド、又はアミドカップリング剤(HATU又はEDCI/HOBtなど)及び好適な溶媒(DMFなど)中の好適な塩基(DIEAなど)の存在下における式R1-C(=O)-OHのカルボン酸を用いて、達成することができる。式(XX)の他の化合物を、当該技術分野において既知の方法を用いて、式(IIIa)の化合物から調製することができる。続いて、式(XXI)のカルボン酸誘導体を、DCM中のBBr3との反応によって(XX)から得ることができる。次いで、好適な溶媒(DMFなど)中の好適な塩基(DIEAなど)の存在下における、EDCI/HOBtなどの当該技術分野において既知のアシル化条件下で、式(XXI)の化合物を、一般式NHR1213のアミンと反応させることによって、式(Ib)の化合物を得ることができる。
Figure 2022534501000039
8が任意に置換されたN-アミドである式(Ib)の化合物を、スキーム7に示すように、式(IIIb)の化合物から調製することができる。式(IIIb)の化合物の合成を、スキーム3に示されるように、第2のステップにおいて式(XII)の化合物として、4-ニトロ-1H-ピラゾールを用いて実施することができる。式(IIIb)の化合物をアシル化して式(XXII)の化合物を得ることについては、好適な溶媒中の塩基の存在下における一般式R1-C(=O)-Clのアシルクロリド、又はアミドカップリング剤(HATU又はEDCI/HOBtなど)及び好適な溶媒(DMFなど)中の好適な塩基(DIEAなど)の存在下における式R1-C(=O)-OHのカルボン酸を用いて、達成することができる。式(XXII)の他の化合物を、当該技術分野において既知の方法を用いて、式(IIIb)の化合物から調製することができる。その後、式(XXII)の誘導体のニトロ基を還元して、好適な溶媒(エタノールなど)中の、例えばアンモニウムクロリドの存在において鉄を用いて、式(XXIII)の化合物を得ることができる。式(XXIII)の化合物を、好適な溶媒中の塩基の存在下における一般式R-C(=O)-Clのアシルクロリドと、又はアミドカップリング剤(HATU又はEDCI/HOBtなど)及び好適な溶媒(DMFなど)中の好適な塩基(DIEAなど)の存在下における式R-C(=O)-OHのカルボン酸と、反応させることによって、式(Ib)の化合物を得ることができる。式(Ib)の他の化合物を、当該技術分野において既知の方法を用いて、式(XXIII)の化合物から調製することができる。
Figure 2022534501000040
8が任意に置換されたスルホンアミドである式(Ib)の化合物を、スキーム8に示すように、好適な溶媒(DCMなど)中の塩基(TEAなど)の存在下において、式(XXIII)の化合物及び一般式RSO2Clのスルホニルクロリド誘導体から調製することができる。
Figure 2022534501000041
スキーム9に示すように、R8が、一般式-NHR11(式中、R11は、非置換C1-4アルキル、非置換C1-4ハロアルキル、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたシクロアルケニル、任意に置換されたシクロアルキル(C1-4アルキル)、任意に置換されたシクロアルケニル(C1-4アルキル)、任意に置換されたアリール(C1-4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1-4アルキル)、及び任意に置換されたヘテロシクリル(C1-4アルキル)であり得る)の一置換アミンである、式(Ib)の化合物については、還元的アミノ化条件を用いてアルデヒド又はケトンを式(XXIII)の化合物と反応させ、続いて好適な溶媒(DCEなど)中の還元剤(STABなど)の添加によって、式(XXIII)の化合物から調製することができる。
Figure 2022534501000042
スキーム10に示すように、R8が、一般式-NHR11(式中、R11は、任意に置換されたアリール又は任意に置換されたヘテロアリールであり得る)の一置換アミンである式(Ib)の化合物については、好適な溶媒(DCMなど)中の銅系試薬(Cu(OAc)2など)及びピリジンの存在下において、式(XXIII)の化合物及び一般式R11B(OH)2のボロン酸誘導体から調製することができる。
Figure 2022534501000043
2、R4、及びR6が水素である式(IIa)の化合物を、あるいは、スキーム11に従って調製することができる。式(XXIV)のカルボン酸誘導体と1H-ピラゾール-5-アミンとの、アミド結合の形成のための当該技術分野で既知のカップリング手順を使用したカップリング手順、例えば、DCM中DMFの存在下における、オキサリルクロリドを用いた対応するアシルクロリドへのカルボン酸の活性化、続いて好適な溶媒(DMAなど)中の塩基(炭酸セシウムなど)の存在下における1H-ピラゾール-5-アミンの添加などによって、加熱条件下のインサイチュで直接環化させて式(XXV)の化合物を得ることができるアミド誘導体を得ることができる。続いて、式(XXV)の化合物のアルキル化を、好適な溶媒(DMAなど)中の塩基(炭酸セシウムなど)及びアルキル化剤(PMB-Clなど)を用いて実施して、式(XXVI)の化合物を得ることができる。
2、R4、及びR6が水素である式(XXVIII)の化合物については、例えば、AcOH中のPd(OH)2による接触水素化を用いた式(XXVI)の化合物の還元、続いてDCM中のTEAの存在下におけるBoc2Oとの反応などの当該技術分野で既知の条件を用いたBoc保護基の導入によって、得ることができる。例えば、DMF中のNBSを用いて式(XXVIII)の化合物をブロム化することにより、R2、R4、及びR6が水素である式(IIa)の化合物を得ることができる。
Figure 2022534501000044
3がメチルであり、R5及びR7が各々水素である式(XIII)の中間体については、あるいは、スキーム12に示すように合成することができる。一般式R9-NH2のアミンを、当業者に既知のアミドカップリング反応を用いて、式(XXIX)の化合物の酸に導入することができる。例えば、EDC/HOBtは、好適な溶媒(例えば、DMF)中の塩基(ジイソプロピルエチルアミンなど)の存在下において、式(XXX)の化合物を得るためである。次いで、この後者の化合物を、パラジウム触媒(Pd(dppf)Cl2など)及び好適な溶媒(ジオキサンなど)中の塩基(炭酸カリウムなど)の存在下において、2,4,6-トリメチル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリボランと反応させて、式(XXXI)の化合物を得ることができる。更に、溶媒(例えば、DMSO)中の好適な塩基(炭酸カリウムなど)の存在下における、式(XXXI)の化合物と任意に置換されたピラゾール(XII)との反応により、式(XXXII)の化合物を得ることができ、これを環化させて、酸素の存在下における好適な溶媒(DMFなど)中、1,10-フェナントロリン、CuI、及び塩基(ナトリウムエトキシドなど)の存在下で、式(XIII)の化合物を得ることができる。
医薬組成物
本明細書に記載のいくつかの実施形態は、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、本明細書に記載される化合物、又はその薬学的に許容される塩)、及び薬学的に許容される担体、賦形剤、又はこれらの組み合わせを含むことができる、医薬組成物に関する。本明細書に記載の医薬組成物は、ヒト及び/又は獣医学的用途に好適である。
本明細書で使用される場合、「担体」は、細胞又は組織への化合物の組み込みを促進する化合物を指す。例えば、限定することなく、ジメチルスルホキシド(dimethyl sulfoxide、DMSO)は、対象の細胞又は組織への多くの有機化合物の取り込みを促進する、一般的に利用される担体である。
本明細書で使用される場合、「希釈剤」は、薬理活性はないが、薬学的に必要又は望ましい可能性がある、医薬組成物中の成分を指す。例えば、希釈剤は、製造及び/又は投与には質量が小さ過ぎる、効力のある薬物のかさ増しのために使用されてもよい。それはまた、注射、摂取、又は吸入によって投与される薬物を溶解させるための液体であってもよい。当該技術分野において一般的な希釈剤の形態は、限定するものではないが、ヒト血液の組成を模したリン酸緩衝生理食塩水などの、緩衝水溶液である。
本明細書で使用される場合、「賦形剤」は、限定するものではないが、かさ、稠度、安定性、結合能力、潤滑、崩壊能力などを組成物に提供するために、医薬組成物に添加される、不活性の物質を指す。「希釈剤」は、ある種の賦形剤である。
適切な製剤設計は、選択される投与経路による。本明細書に記載の化合物の製剤設計及び投与のための技術は、当業者に既知である。経口、直腸、局所、エアロゾル、注射、並びに筋肉内、皮下、静脈内、髄内注射、くも膜下、直接心室内、腹腔内、鼻腔内、及び眼内注射を含む、非経口送達が挙げられるが、これらに限定されない、化合物を投与する複数の技術が当該技術分野において存在する。医薬組成物は、全般的に、意図される具体的な投与経路に合わせて調整される。
また、全身的よりも局所的に、例えば、多くの場合、デポー又は持続放出製剤において化合物を感染部位に直接注射することによって化合物を投与することができる。更に、標的化した薬物送達システムで、例えば、組織特異的抗体でコーティングされたリポソームで化合物を投与することができる。リポソームは、臓器に対して標的化され、かつ臓器により選択的に取り込まれ得る。
本明細書に開示の医薬組成物は、例えば、従来の混合、溶解、顆粒化、糖衣作成、ゲル化、乳化、封入、捕捉、又は錠剤化プロセスによって、それ自体が既知である様式で製造され得る。本明細書に記載されるように、医薬組成物で使用される化合物は、薬学的に適合する対イオンを有する塩として提供されてもよい。
使用方法
本明細書に記載のいくつかの実施形態は、HBV及び/又はHDV感染に罹患していると特定された対象に、有効量の本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は有効量の本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を投与することを含み得る、HBV及び/又はHDV感染を治療する方法に関する。本明細書に記載の他の実施形態は、HBV及び/又はHDV感染を治療するための薬剤の製造において、本明細書に記載される化合物、又はその薬学的に許容される塩の使用に関する。本明細書に記載の更に他の実施形態は、HBV及び/若しくはHDV感染の治療のための、本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩の使用、又は本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物に関する。
本明細書に開示されるいくつかの実施形態は、HBV及び/又はHDVに感染した細胞を、有効量の本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は有効量の本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物と接触させることを含み得る、HBV及び/又はHDV感染を治療する方法に関する。本明細書に記載の他の実施形態は、HBV及び/又はHDV感染を治療するための薬剤の製造において、本明細書に記載される化合物、又はその薬学的に許容される塩の使用に関する。本明細書に記載の更に他の実施形態は、HBV及び/若しくはHDV感染の治療のための、本明細書に記載される本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩の使用、又は有効量の本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物に関する。
本明細書に開示されるいくつかの実施形態は、HBV及び/又はHDVに感染した細胞を、有効量の本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は有効量の本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物と接触させることを含み得る、HBV及び/又はHDVの増殖を阻害する方法に関する。本明細書に記載の他の実施形態は、HBV及び/又はHDVの増殖を阻害するための薬剤の製造において、本明細書に記載される化合物、又はその薬学的に許容される塩の使用に関する。本明細書に記載の更なる他の実施形態は、HBV及び/若しくはHDVの増殖の阻害のための、本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は有効量の本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物の使用に関する。
いくつかの実施形態では、HBV感染は、急性HBV感染であり得る。いくつかの実施形態では、HBV感染は、慢性HBV感染であり得る。
本明細書に開示されるいくつかの実施形態は、肝硬変に罹患している対象に、有効量の本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は有効量の本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を投与すること、及び/又は肝硬変に罹患している対象においてHBV及び/若しくはHDVに感染した細胞を、それらと接触させることを含み得る、HBV及び/又はHDV感染のために開発された、肝硬変を治療する方法に関する。本明細書に記載される他の実施形態は、有効量の化合物又はその薬学的に許容される塩で肝硬変を治療するための薬剤の製造における、本明細書に記載される化合物又はその薬学的に許容される塩の使用に関する。本明細書に記載の更なる他の実施形態は、肝硬変を治療するための、本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は有効量の本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物の使用に関する。
本明細書に開示されるいくつかの実施形態は、肝癌に罹患している対象に、有効量の本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は有効量の本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を投与すること、及び/又は肝癌に罹患している対象においてHBV及び/若しくはHDVに感染した細胞を、それらと接触させることを含み得る、HBV及び/又はHDV感染のために開発された、肝癌(肝細胞癌など)を治療する方法に関する。本明細書に記載の他の実施形態は、肝癌(肝細胞癌など)を治療するための薬剤の製造において、本明細書に記載される化合物又はその薬学的に許容される塩の使用に関する。本明細書に記載の更なる他の実施形態は、肝癌(肝細胞癌など)を治療するための、本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は有効量の本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物の使用に関する。
本明細書に開示されるいくつかの実施形態は、肝臓障害に罹患している対象に、有効量の本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は有効量の本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を投与すること、及び/又は肝臓障害に罹患している対象においてHBV及び/若しくはHDVに感染した細胞を、それらと接触させることを含み得る、HBV及び/又はHDV感染のために開発された、肝臓障害を治療する方法に関する。本明細書に記載の他の実施形態は、肝臓障害を治療するための薬剤の製造において、本明細書に記載される化合物又はその薬学的に許容される塩の使用に関する。本明細書に記載の更なる他の実施形態は、肝臓障害を治療するための、本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は有効量の本明細書に記載される化合物若しくはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物の使用に関する。
HBV及び/又はHDV感染の治療方法の有効性を判定するための様々な指標も、当業者に既知である。好適な指標の例としては、HBV DNAの低減によって示されるウイルス負荷(又は負荷)(例えば、血清中<105コピー/mLの低減)、HBV表面抗原(HBsAg)及びHBV e-抗原(HBeAg)の低減、血漿ウイルス負荷の低減、ウイルス増殖の低減、血清変換に対する時間の短縮(患者血清中で検出不能なウイルス)、療法に対する持続的なウイルス応答の速度の増加、肝機能の改善、及び/又は臨床転帰における罹患率若しくは死亡率の減少が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「治療する」、「治療すること」、「治療」、「治療的」、及び「療法」という用語は、必ずしも疾病又は病態の完全な治癒又は消滅を意味するとは限らない。疾病又は病態の任意の望ましくない兆候又は症状の任意の程度の任意の軽減が、治療及び/又は療法と見なされ得る。更に、治療は、対象の健康又は外観についての総合的な感覚を悪化させ得る行為を含み得る。
本明細書で使用される場合、「対象」は、治療、観察、又は実験の対象である動物を指す。「動物」には、冷血及び温血の脊椎動物及び無脊椎動物、例えば、魚、甲殻類、爬虫類、及び特に、哺乳類が含まれる。「哺乳類」には、マウス、ラット、ウサギ、モルモット、イヌ、ネコ、ヒツジ、ヤギ、ウシ、ウマ、霊長類、例えば、サル、チンパンジー、及び類人猿、並びに特に、ヒトが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、対象はヒトである。
「有効量」という用語は、示される生物学的又は医学的応答を誘発する、活性化合物又は薬剤の量を示すために使用される。例えば、化合物の有効量は、疾患の症状を緩和若しくは改善するか、又は治療される被験体の生存を引き延ばすために必要な量であり得る。この応答は、組織、系、動物、又はヒトにおいて生じ得、治療される疾患の徴候又は症状の緩和を含む。有効量の決定は、本明細書に提供される開示を考慮して、十分当業者の能力の範囲内である。用量として必要とされる本明細書に開示される化合物の有効量は、投与経路、治療されているヒトを含む動物のタイプ、及び考慮中の特定の動物の身体特性によって決まる。用量は、所望の効果を達成するように合わせて調整され得るが、体重、食生活、併用投薬、及び医療分野の当業者が認識するであろう他の要因などの要因によって決まる。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物又はその薬学的に許容される塩の有効量は、持続的なウイルス応答、例えば、治療の完了12ヶ月後の持続的なウイルス応答を達成するのに有効な量である。
HBV及び/又はHDV感染と臨床的に診断された対象には、「ナイーブ」対象(例えば、HBV及び/又はHDVに対して以前治療されていない対象)、及びHBV及び/又はHDVの前治療に失敗した対象(「治療不成功」対象)が含まれる。治療不成功対象には、「非応答者」(ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)レベルの十分な低減を達成しなかった対象、例えば、抗HBV及び/又は抗HDV療法を開始した6ヶ月以内にベースラインから1 log10を超える減少を達成できなかった対象)、及び「再発者」(ALTレベルが増加した、HBV及び/又はHDVに対して以前に治療された対象、例えば、ALT>上正常限界の2倍、及びハイブリダイゼーションアッセイによる検出可能な血清HBV DNA)が含まれる。対象の更なる例としては、無症候性であるHBV及び/又はHDV感染を有する対象が挙げられる。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物又はその薬学的に許容される塩は、HBV及び/又はHDVに罹患している治療不成功対象に提供され得る。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物又はその薬学的に許容される塩は、HBV及び/又はHDVに罹患している非応答者の対象に提供され得る。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物又はその薬学的に許容される塩は、HBV及び/又はHDVに罹患している再発者の対象に提供され得る。いくつかの実施形態では、対象は、HBeAg陽性の慢性B型肝炎を有し得る。いくつかの実施形態では、対象は、HBeAg陰性の慢性B型肝炎を有し得る。いくつかの実施形態では、対象は肝硬変を有し得る。いくつかの実施形態では、対象は無症候性であってもよく、例えば、対象は、HBV及び/又はHDVに感染している可能性があるが、ウイルス感染のいずれの症状も示さない。いくつかの実施形態では、対象は、免疫不全であり得る。いくつかの実施形態では、対象は、化学療法を受けていてもよい。
HBV及び/又はHDVを治療するために使用されている薬剤の例としては、免疫調節剤、及びヌクレオシド/ヌクレオチドが挙げられる。免疫調節剤の例としては、インターフェロン(PEG-IFN-α-2aを含む、IFN-α及びPEG化インターフェロン)が挙げられ、ヌクレオシド/ヌクレオチドの例としては、ラミブジン、テルビブジン、アデホビルジピボキシル、クレブジン、エンテカビル、テノホビルアラフェナミド、及びテノホビルジソプロキシルが挙げられる。しかしながら、インターフェロン治療に関連する欠点のいくつかは、有害な副作用、皮下投与の必要性、及び高コストである。式(I)の化合物、又は前述のいずれかの薬学的に許容される塩の潜在的な利点は、有害な副作用が少なく、有害な副作用の発生の遅延、及び/又は有害な副作用の重症度の低減であってもよい。ヌクレオシド/ヌクレオチド治療による欠点は、交差耐性を含む耐性の発達であり得る。
耐性は、治療不成功の原因となり得る。本明細書で使用される場合、「耐性」という用語は、抗ウイルス剤に対する応答の遅延、減弱、及び/又は無効を示すウイルス株を指す。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物又はその薬学的に許容される塩は、1つ以上の抗HBV及び/又は抗HDV剤に対して耐性のあるHBV及び/又はHDV株に感染した対象に提供することができる。耐性が発達し得る抗ウイルス剤の例としては、ラミブジン、テルビブジン、アデホビルジピボキシル、クレブジン、エンテカビル、テノホビルアラフェナミド、及びテノホビルジソプロキシルが挙げられる。いくつかの実施形態では、対象が本明細書に記載される化合物又はその薬学的に許容される塩で治療されたときの、耐性HBV及び/又はHDV株の発達は、記載されものなどの、他のHBV及び/又はHDV抗ウイルス剤に対するHBV及び/又はHDV株耐性の発達と比較して遅延される。
国際公開第2017/156255号に提供されるものなどの既知の化合物は、in vitroアッセイにおいてグルタチオンと付加体を形成することが示された。グルタチオン付加体の形成は、化合物が肝傷害を誘発する可能性があることの指標となり得る。したがって、グルタチオン付加体の形成は、安全性の予測のためのするための指標として使用することができる。予想外にも、式(I)の多くの化合物、及びその薬学的に許容される塩などの本明細書に記載の化合物は、in vitroアッセイにおいてグルタチオンと付加体を形成しないことが示されている。更に、既知の化合物(例えば、国際公開第2017/156255号に記載されているもの)は、EC50が>1000pMである、HepG2.2.15細胞系アッセイにおける効力を示した。式(I)の化合物及びその薬学的に許容される塩などの本明細書に記載される多くの化合物は、予想外にも、EC50が<1000pMの範囲である、HepG2.2.15細胞系アッセイにおける改善された効力を示す。したがって、式(I)の化合物及びその薬学的に許容される塩を含む、本明細書に記載の化合物は、既知の化合物よりも少なくとも16倍高い効力を有し得る。いくつかの実施形態では、改善された効力により用量要件が顕著に低下し、したがって、1日用量の負担が改善され、安全マージンを改善することができる。
組み合わせ療法
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物又はその薬学的に許容される塩は、増殖HBV及び/又はHDVを治療及び/又は阻害するための1つ以上の追加の薬剤と組み合わせて使用することができる。追加の薬剤としては、インターフェロン、ヌクレオシド/ヌクレオチド類似体、配列特異的オリゴヌクレオチド(アンチセンスオリゴヌクレオチド及びsiRNAなど)、核酸ポリマー(NAP、例えば、HBsAgレベルを低減する核酸ポリマー)、エントリー阻害剤及び/又は小分子免疫調節剤が挙げられるが、これらに限定されない。追加の薬剤の例としては、組み換えインターフェロンα2b、IFN-α、PEG-IFN-α-2a、ラミブジン、テルビブジン、アデホビルジピボキシル、クレブジン、エンテカビル、テノホビルアラフェナミド、及びテノホビルジソプロキシルが挙げられる。NAPの例としては、REP2139、REP2165、及び2018年11月8日出願の米国特許出願第62/757632号(本明細書に記載されるNAPの目的のために参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているものが挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物又はその薬学的に許容される塩は、単一の医薬組成物において1つ以上の追加の薬剤と共に投与され得る。いくつかの実施形態では、化合物又はその薬学的に許容される塩は、2つ以上の別個の医薬組成物として1つ以上の追加の薬剤と共に投与することができる。更に、1つ以上の追加の薬剤を伴う本明細書に記載される化合物又はその薬学的に許容される塩の投与順序は、異なり得る。
特許請求の範囲の範囲を決して限定するものではない、更なる実施形態が、以下の実施例において更に詳細に開示される。
実施例1
N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-4-メチル-5-オキソ-5,6,7,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-8(4H)-カルボキサミド(1)
Figure 2022534501000045
ギ酸(3mL)中1H-ピラゾール-3-アミン(500mg、6.02mmol、1.00当量)の溶液を、110℃で2時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。溶液をシクロヘキサン(50mL)中で倍散した。固体を濾過により回収して、N-(1H-ピラゾール-3-イル)ホルムアミド(700mg、粗)を白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):112[M+H]+、RT:0.384分。
THF(50mL)中N-(1H-ピラゾール-3-イル)ホルムアミド(1.40g、12.6mmol、1.00当量)の撹拌溶液に、リチウムアルミニウムハイドライド(1.43g、37.8mmol、3.00当量)を、0℃で撹拌しながらバッチで加えた。溶液を室温(rt)で16時間撹拌した。次いで、反応を硫酸ナトリウム十水和物でクエンチし、30分間撹拌した。混合物をエチルアセテート(50mL)で希釈し、固体を濾別した。濾液を減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによってCH2Cl2:CH3OH(10:1)で精製して、N-メチル-1H-ピラゾール-3-アミン(700mg、収率57%)を淡黄色の油状物として得た。LCMS(ESI,m/z):98[M+H]+、RT:0.167分。
N,N-ジメチルホルムアミド(100mL)中メチル3-ブロモピリジン-4-カルボキシレート(10.0g、46.3mmol、1.00当量)の撹拌溶液に、ベンジルブロミド(8.71g、50.9mmol、1.10当量)を加えた。溶液を室温で2日間撹拌した。溶液をアセトン(300mL)中で倍散し、0℃で0.5時間撹拌した。固体を濾過によって回収して、生成物1-ベンジル-3-ブロモ-4-(メトキシカルボニル)ピリジン-1-イウムブロミド(12.0g、収率67%)を白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):306[M-Br]+、RT:0.618分。
CH3OH(50mL)中1-ベンジル-3-ブロモ-4-(メトキシカルボニル)ピリジン-1-イウムブロミド(5.00g、12.9mmol、1.00当量)の撹拌溶液に、ナトリウムボロハイドライド(2.44g、64.6mmol、5.00当量)を0℃で撹拌しながらバッチで加えた。溶液を室温で2時間撹拌し、反応を水(30mL)でクエンチした。混合物をエチルアセテート(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を洗浄し、ブライン(2×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによってエチルアセテート(ethyl acetate:EA):石油エーテル(PE)(1:50)で精製して、メチル1-ベンジル-3-ブロモ-5,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-4-カルボキシレート2.50g(収率62%)を淡黄色の油状物として得た。LCMS(ESI,m/z):310[M+H]+、RT:0.754分。
1,2-ジクロロエタン(50mL)中メチル1-ベンジル-3-ブロモ-5,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-4-カルボキシレート(2.40g、7.74mmol、1.00当量)の撹拌溶液に、クロロエチルクロロホルメート(1.22g、8.53mmol、1.10当量)を0℃で撹拌しながら滴下した。この溶液を84℃で1時間撹拌し、次いで濃縮した。メタノール(50mL)を混合物に室温で加えた。溶液を更に1時間65℃で撹拌し、次いで濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによってCH2Cl2:CH3OH(10:1)で精製して、メチル3-ブロモ-1,2,5,6-テトラヒドロピリジン-4-カルボキシレート(1.20g、収率70%)を黄色の油状物として得た。LCMS(ESI,m/z):220[M+H]+、RT:0.613分。
CH2Cl2(20mL)中メチル3-ブロモ-1,2,5,6-テトラヒドロピリジン-4-カルボキシレート(2.90g、13.2mmol、1.00当量)の撹拌溶液に、トリエチルアミン(4.00g、39.5mmol、3.00当量)を加えた。ジクロロメタン(1mL)中ジ-tert-ブチルジカーボネート(3.16g、14.5mmol、1.10当量)の溶液を、次いで、撹拌しながら0℃で滴下した。この溶液を室温で2時間撹拌し、次いで濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによってEA:PE(1:9)で精製して、1-tert-ブチル4-メチル3-ブロモ-5,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1,4-ジカルボキシレート3.00g(収率71%)を淡黄色の油状物として得た。LCMS(ESI,m/z):320[M+H]+、RT:1.228分。
テトラヒドロフラン(10mL)中1-tert-ブチル4-メチル3-ブロモ-5,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1,4-ジカルボキシレート(500mg、1.56mmol、1.00当量)の撹拌溶液に、リチウムヘキサメチルジシラジド(4.7mL、4.70mmol、3.00当量、THF中1mol/L)及びN-メチル-1H-ピラゾール-3-アミン(167mg、1.72mmol、1.10当量)を加えた。溶液を室温で2時間撹拌した。反応をCH3OH(15mL)でクエンチし、次いで混合物を減圧下で濃縮した。粗生成物を、逆相フラッシュクロマトグラフィによって以下の勾配条件(カラムC18;移動相、ACN:H2O=(40%:60%);検出器、254nm)で精製して、tert-ブチル3-ブロモ-4-[メチル(1H-ピラゾール-3-イル)カルバモイル]-5,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-カルボキシレート(240mg、収率40%)を淡黄色の油状物として得た。LCMS(ESI,m/z):385[M+H]+、RT:1.063分。
N,N-ジメチルホルムアミド(5.00mL)中tert-ブチル3-ブロモ-4-[メチル(1H-ピラゾール-3-イル)カルバモイル]-5,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-カルボキシレート(380mg、0.986mmol、1.00当量)の溶液に、炭酸カリウム(273mg、1.97mmol、2.00当量)及び銅(125mg、1.97mmol、2.00当量)を加えた。溶液を110℃で4時間撹拌した。固体を濾別し、濾液を濃縮減圧下で濃縮した。粗生成物を、逆相フラッシュクロマトグラフィによって、以下の勾配条件(カラムC18;移動相、ACN:H2O=(40%:60%);検出器、254nm)で精製して、tert-ブチル7-メチル-8-オキソ-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-12-カルボキシレート(130mg、収率43%)を淡黄色の油状物として得た。LCMS(ESI,m/z):305[M+H]+、RT:1.112分。
1,4-ジオキサン(2.00mL、4mol/L)中のHCl中tert-ブチル7-メチル-8-オキソ-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-12-カルボキシレート(130mg、0.427mmol、1.00当量)の混合物を、30分間室温で撹拌し、次いで減圧下で濃縮して、7-メチル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン塩酸塩(120mg、粗)を淡黄色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):205[M+H-HCl]+、RT:0.648分。
アセトニトリル(8mL)中7-メチル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン塩酸塩(150mg、0.623mmol、1.00当量)の撹拌溶液に、フェニルN-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)カルバメート(215mg、0.808mmol、1.30当量)及びトリエチルアミン(743mg、7.345mmol、11.8当量)を加えた。溶液を室温で30分間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。粗生成物を、分取HPLCによって次の条件(カラム:XBridge Prep OBD C18 Column、30×150mm 5μm;移動相A:水(10mmol/L NH4HCO3)、移動相B:ACN;流量:60mL/分;勾配:10分で28%B~45%B;254及び220nm)で精製して、N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メチル-8-オキソ-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-12-カルボキサミド(化合物1、28.0mg、収率10%)を白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):376[M+H]+、RT:1.608分。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ9.04(s,1H),7.87(d,J=2.0Hz,1H),7.75(dd,J=6.8,2.6Hz,1H),7.48-7.40(m,1H),7.31(t,J=9.1Hz,1H),6.23(d,J=2.1Hz,1H),4.83(s,2H),3.75(t,J=5.7Hz,2H),3.47(s,3H),2.53-2.50(s,2H)。
実施例2
4-ベンジル-N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-5-オキソ-5,6,7,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-8(4H)-カルボキサミド(2)
Figure 2022534501000046
CH2Cl2(20mL)中1H-ピラゾール-3-アミン(1.50g、18.1mmol、1.00当量)の撹拌溶液に、ベンズアルデヒド(2.11g、19.9mmol、1.10当量)、トリエチルアミン(2.01g、19.9mmol、1.10当量)を加えた。溶液を室温で一晩撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。残留物をEtOH(30mL)中に溶解し、ナトリウムボロハイドライド(1.02g、27.1mmol、1.50当量)を、次いで、バッチで0℃にて加えた。溶液を室温で2時間反応させた。反応を、次いで水(30mL)でクエンチし、混合物をEA(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を洗浄し、ブライン(2×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによってCH2Cl2:CH3OH(40:1)で精製して、N-ベンジル-1H-ピラゾール-3-アミン(1.70g、収率54%)を白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):174[M+H]+、RT:0.649分。
4-ベンジル-N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-5-オキソ-5,6,7,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-8(4H)-カルボキサミド、化合物2,を、実施例1(g)~(j)の手順に従ってN-ベンジル-1H-ピラゾール-3-アミンをN-メチル-1H-ピラゾール-3-アミンの代わりに使用することによって、白色の固体として調製した。LCMS(ESI,m/z):452[M+H]+、RT:1.630分。1H NMR(300MHz,DMSO-d6)δ9.04(s,1H),7.87-7.72(m,2H),7.45(s,1H),7.38-7.25(m,6H),6.22(d,J=2.2Hz,1H),5.24(s,2H),4.85(s,2H),3.77(d,J=5.9Hz,2H),2.59(s,2H)。
実施例3
8-(4-ブロモベンゾイル)-4-フェニル-6,7,8,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-5(4H)-オン(3)
Figure 2022534501000047
N,N-ジメチルホルムアミド(200mL)中3-ブロモピリジン-4-カルボン酸(20.0g、99.0mmol、1.00当量)、アニリン(10.1g、108mmol、1.10当量)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミドヒドロクロリド(22.7g、118mmol、1.20当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(16.0g、118mmol、1.20当量)、及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(38.3g、297mmol、3.00当量)の溶液を、室温で一晩撹拌し、次いで反応を水(200mL)でクエンチした。混合物をEA(3×500mL)で抽出した。合わせた有機層を洗浄し、ブライン(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによってEA:PE(45:55)で精製して、3-ブロモ-N-フェニルピリジン-4-カルボキサミド(21.7g、収率79%)を灰白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):277[M+H]+、RT:0.824分。
N,N-ジメチルホルムアミド(20mL)中3-ブロモ-N-フェニルピリジン-4-カルボキサミド(2.00g、7.21mmol、1.00当量)、ピラゾール(0.490g、7.217mmol、1.00当量)、1,10-フェナントロリン(0.520g、2.88mmol、0.40当量)、及びナトリウムエトキシド(0.980g、14.4mmol、2.00当量)の撹拌混合物に、ヨウ化第一銅(0.270g、1.44mmol、0.20当量)を加えた。混合物を48時間120℃で酸素雰囲気下において撹拌した。反応を水(100mL)でクエンチした。混合物をCH2Cl2(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を洗浄し、ブライン(2×100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによってEA:PE(6:4)で精製して、7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5,10,12-ペンタエン-8-オン(1.10g、収率58%)を黄色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):263[M+H]+、RT:0.845分。
MeOH(60mL)中4-フェニルピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-5(4H)-オン(340mg、0.915mmol、1.00当量)の撹拌混合物に、白金ジオキシド(34.0mg)をH2雰囲気(3atm)下で加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。固体を濾別し、濾液を減圧下で濃縮して、4-フェニル-6,7,8,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-5(4H)-オン(330mg、収率96%)を黄色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):267[M+H]+、RT:0.647分。
N,N-ジメチルホルムアミド(5.0mL)中7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(165mg、0.620mmol、1.00当量)、4-ブロモ安息香酸(137mg、0.682mmol、1.10当量)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドヒドロクロリド(142mg、0.744mmol、1.20当量)、及び1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(100mg、0.744mmol、1.20当量)の撹拌混合物に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(240mg、1.86mmol、3.00当量)を加えた。混合物を一晩室温で撹拌し、次いで、水(15mL)で希釈した。混合物をCH2Cl2(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を洗浄し、ブライン(2×20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、分取HPLC(カラム:XBridge Prep C18 OBD Column、19×150mm 5μm;移動相A:水(10mmol/L NH4HCO3)、移動相B:ACN;流量:25mL/分;勾配:7分で35%B~65%B;220nm)によって精製して、最終化合物を得た。最終化合物を、Prep A Chiral_SFCによって再精製して(カラム:DAICEL DCpak P4VP、20mm×250mm、5μm;移動相A:CO2、移動相B:IPA(8mmol/L NH3.MeOH)--HPLC;流量:40mL/分;勾配:30%B;254nm)、8-(4-ブロモベンゾイル)-4-フェニル-6,7,8,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-5(4H)-オン(化合物3、72.5mg、収率26%)を白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):449[M+H]+、RT:1.591分。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ7.87-7.58(m,5H),7.57-7.38(m,5H),5.52-5.32(m,1H),5.09-4.73(m,2H),4.02-3.52(m,2H),2.51(s,2H)。
実施例4
8-(4-ブロモ-3-フルオロベンゾイル)-4-フェニル-6,7,8,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-5(4H)-オン(4)
Figure 2022534501000048
化合物4を、実施例3(a)~(d)の手順に従って、4-ブロモ-3-フルオロ安息香酸を4-ブロモ安息香酸の代わりに使用することによって、白色の固体として調製した。LCMS(ESI,m/z):467[M+H]+、RT:1.632分。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 7.97-7.83(m,1H),7.82-7.52(m,5H),7.51-7.41(m,2H),7.40-7.19(m,1H),5.53-5.37(m,1H),5.15-4.70(m,2H),4.01-3.52(m,2H),2.62-2.54(m,2H)。
実施例5
12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(5)
Figure 2022534501000049
N,N-ジメチルホルムアミド(200mL)中3-ブロモピリジン-4-カルボン酸(20.0g、99.0mmol、1.00当量)、アニリン(10.1g、108mmol、1.10当量)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミドヒドロクロリド(22.7g、118mmol、1.20当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(16.0g、118mmol、1.20当量)、及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(38.3g、297mmol、3.00当量)の溶液を、室温で一晩撹拌し、反応を次いで水(500mL)でクエンチした。混合物をEA(3×500mL)で抽出した。合わせた有機層を洗浄し、ブライン(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによってEA:PE(45:55)で精製して、3-ブロモ-N-フェニルピリジン-4-カルボキサミド(21.7g、収率79%)を灰白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):277[M+H]+、RT:0.824分。
N,N-ジメチルホルムアミド(20mL)中3-ブロモ-N-フェニルピリジン-4-カルボキサミド(2.00g、7.21mmol、1.00当量)、ピラゾール(0.49g、7.217mmol、1.00当量)、1,10-フェナントロリン(0.520g、2.88mmol、0.400当量)、及びナトリウムエトキシド(0.980g、14.4mmol、2.00当量)の撹拌混合物に、ヨウ化第一銅(0.270g、1.44mmol、0.200当量)を加えた。混合物を48時間120℃で酸素雰囲気下において撹拌した。反応を水(100mL)でクエンチし、混合物をCH2Cl2(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を洗浄し、ブライン(2×100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによってEA:PE(6:4)で精製して、7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5,10,12-ペンタエン-8-オン(1.10g、収率58%)を黄色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):263[M+H]+、RT:0.845分。
丸底フラスコに、7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5,10,12-ペンタエン-8-オン(500mg、1.90mmol、1.00当量)、4-(ブロモメチル)-1,2-ジメトキシベンゼン(616mg、2.66mmol、1.40当量)、及びアセトニトリル(5mL)を室温で加えた。混合物を80℃で3時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。残留物をジエチルエーテル(10mL)で倍散することによって精製した。沈殿固体を濾過によって回収し、ジエチルエーテル(3×5mL)で洗浄し、乾燥させて、12-[(3,4-ジメトキシフェニル)メチル]-8-オキソ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5,10,12-ペンタエン-12-イウムブロミド900mg(粗)を黄色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):413[M-Br]+、RT:0.796分。
丸底フラスコに、12-[(3,4-ジメトキシフェニル)メチル]-8-オキソ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5,10,12-ペンタエン-12-イウムブロミド(900mg、1.82mmol、1.00当量)、ナトリウムトリアセトキシボロハイドライド(2.76g、13.1mmol、7.20当量)、及び1,2-ジクロロエタン(10mL)を、室温で加えた。混合物を1時間80℃で撹拌し、反応を水(10mL)でクエンチした。混合物をCH2Cl2(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を洗浄し、ブライン(2×10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、分取TLC(シリカ、PE:EA(1:1))によって精製して、12-[(3,4-ジメトキシフェニル)メチル]-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(300mg、収率40%)を白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):417[M+H]+、RT:0.773分。
丸底フラスコに、7-ベンジル-12-[(3,4-ジメトキシフェニル)メチル]-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(300mg、0.697mmol、1.00当量)、クロロエチルクロロホルメート(119mg、0.836mmol、1.20当量)、及び1,2-ジクロロエタン(4mL)を室温で加えた。混合物を室温で2時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。混合物をMeOH(4mL)中で溶解し、70℃で1時間撹拌した。混合物を、減圧下で濃縮して、7-ベンジル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン440mg(粗)を褐色の油状物として得た。LCMS(ESI,m/z):267[M+H]+、RT:0.647分。
丸底フラスコに、7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(440mg、1.65mmol、1.00当量)、4-ブロモ-3-クロロ安息香酸(466mg、1.98mmol、1.20当量)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミドヒドロクロリド(475mg、2.47mmol、1.50当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(335mg、2.47mmol、1.50当量)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(641mg、4.95mmol、3.00当量)、及びN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)を室温で加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。反応を、水(20mL)でクエンチし、混合物をEA(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を洗浄し、ブライン(3×30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、分取HPLCによって次の条件(カラム:XBridge Prep OBD C18 Column、30×150mm 5μm;移動相A:水(10mmol/L NH4HCO3+0.1%NH3.H2O)、移動相B:ACN;流量:60mL/分;勾配:7分で20%B~35%B;254nm)で精製して、12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(化合物5、125.8mg、収率15%)を白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):483[M+H]+、RT:1.724分。1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ7.74(d,J=8.4Hz,1H),7.66-7.49(m,5H),7.39(d,J=7.6Hz,2H),7.26-7.25(m,1H),5.51(br,1H),5.15(br,2H),3.73(br,2H),2.76(br,2H)。
実施例6
7-ベンジル-12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(6)
Figure 2022534501000050
100mLの丸底フラスコに、ベンジルアミン(1.00g、9.33mmol、1.00当量)、3-ブロモピリジン-4-カルボン酸(2.07g、10.3mmol、1.10当量)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミドヒドロクロリド(2.15g、11.2mmol、1.20当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(1.51g、11.2mmol、1.20当量)、N,N-ジメチルホルムアミド(20mL)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(3.62g、28.0mmol、3.00当量)を入れた。溶液を室温で一晩撹拌し、反応を次いで水でクエンチした(100mL)。混合物をEA(3×500mL)で抽出した。合わせた有機層を洗浄し、ブライン(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによってEA:PE(45:55)で精製して、N-ベンジル-3-ブロモピリジン-4-カルボキサミド(1.00g、収率37%)を白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):291[M+H]+、RT:0.666分。
N,N-ジメチルホルムアミド(15mL)中N-ベンジル-3-ブロモピリジン-4-カルボキサミド(1.00g、3.44mmol、1.00当量)、1,10-フェナントロリン(0.120g、0.666mmol、0.19当量)、ピラゾール(0.280g、4.12mmol、1.20当量)、及びナトリウムエトキシド(0.470g、6.86mmol、2.00当量)の撹拌溶液に、ヨウ化第一銅(0.130g、0.687mmol、0.200当量)を加えた。混合物を48時間120℃で酸素雰囲気下において撹拌した。反応を、水(100mL)でクエンチし、混合物をEA(3×40mL)で抽出した。合わせた有機層を洗浄し、ブライン(3×20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによってEA:PE(2:1)で精製して、7-ベンジル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5,10,12-ペンタエン-8-オン(410mg、収率43%)を黄緑色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):277[M+H]+、RT:0.937分。
アセトニトリル(6mL)中7-ベンジル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5,10,12-ペンタエン-8-オン(230mg、0.832mmol、1.00当量)及び4-(ブロモメチル)-1,2-ジメトキシベンゼン(269mg、1.16mmol、1.40当量)の溶液を、3時間80℃で撹拌した。この混合物を減圧下で濃縮した。残留物をジエチルエーテル(3×10mL)で洗浄し、次いで1,2-ジクロロエタン(6mL)中に溶解した。ナトリウムトリアセトキシボロハイドライド(1.06g、4.99mmol、6.00当量)を加えた。混合物を1時間60℃で撹拌し、反応を次いで水(10mL)でクエンチした。混合物をCH2Cl2(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を洗浄し、ブライン(2×10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、分取TLC(シリカ、PE:EA(1:1))によって精製して、7-ベンジル-12-[(3,4-ジメトキシフェニル)メチル]-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(240mg、収率67%)を白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):431[M+H]+、RT:0.640分。
丸底フラスコに、7-ベンジル-12-[(3,4-ジメトキシフェニル)メチル]-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(100mg、0.232mmol、1.00当量)、クロロエチルクロロホルメート(39.8mg、0.279mmol、1.20当量)、及び1,2-ジクロロエタン(3mL)を室温で加えた。混合物を室温で一晩撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。残留物をメタノール(3mL)中に溶解し、2時間70℃で撹拌した。混合物を、減圧下で濃縮して、7-ベンジル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン70mg(粗)を褐色の油状物として得た。LCMS(ESI,m/z):281[M+H]+、RT:0.573分。
丸底フラスコに、7-ベンジル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(70.0mg、0.250mmol、1.00当量)、4-ブロモ-3-クロロ安息香酸(70.5mg、0.300mmol、1.20当量)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミドヒドロクロリド(71.8mg、0.375mmol、1.50当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(50.6mg、0.375mmol、1.50当量)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(96.8mg、0.749mmol、3.00当量)、及びN,N-ジメチルホルムアミド(2mL)を室温で加えた。混合物を2時間室温で撹拌し、反応を水(10mL)でクエンチした。混合物をEA(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を洗浄し、ブライン(3×30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、分取HPLCによって次の条件(カラム:XBridge Prep OBD C18 Column、30×150mm 5μm;移動相A:水(10mmol/L NH4HCO3)、移動相B:ACN;流量:60mL/分;勾配:7分で46%B~76%B;220nm)で精製して、7-ベンジル-12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(化合物6、39.9mg、収率32%)を灰白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):497[M+H]+、RT:1.605分。1H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δ7.75-7.61(m,3H),7.36-7.30(m,5H),7.25(d,J=1.8Hz,1H)5.91(d,J=1.8Hz,1H),5.25(s,2H),5.10-4.76(m,2H),4.04-3.72(m,2H),2.79(br,2H)。
実施例7
12-(4-ブロモ-3-フルオロベンゾイル)-4-メチル-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(7)
Figure 2022534501000051
N,N-ジメチルホルムアミド(15mL)中3-ブロモ-N-フェニルピリジン-4-カルボキサミド(1.00g、3.61mmol、1.00当量)、3-メチル-1H-ピラゾール(0.300g、3.61mmol、1.00当量)、1,10-フェナントロリン(0.260g、1.44mmol、0.40当量)、ナトリウムエトキシド(0.490g、7.22mmol、2.00当量)、及びヨウ化第一銅(0.140g、0.722mmol、0.20当量)の溶液を、一晩120℃で酸素雰囲気下において撹拌した。反応を、水(50mL)でクエンチし、混合物をEA(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を洗浄し、ブライン(3×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、分取TLC(シリカ、EA)によって精製して、5-メチル-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5,10,12-ペンタエン-8-オン(440mg、収率44%)を淡黄色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):277[M+H]+、RT:0.639分。
アセトニトリル(5mL)中4-メチル-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5,10,12-ペンタエン-8-オン(0.440g、1.59mmol、1.00当量)及び4-(ブロモメチル)-1,2-ジメトキシベンゼン(0.478g、2.07mmol、1.30当量)の混合物を、一晩80℃で撹拌し、減圧下において濃縮した。残留物をジエチルエーテル(50mL)中で倍散した。固体を濾過によって回収し、次いで1,2-ジクロロエタン(5mL)中に溶解した。ナトリウムトリアセトキシボロハイドライド(2.03g、9.55mmol、6.00当量)を加え、混合物を1時間60℃で撹拌した。反応を水(10mL)でクエンチした。合わせた有機層を洗浄し、ブライン(3×20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、分取TLC(シリカ、EA100%)によって精製して、12-[(3,4-ジメトキシフェニル)メチル]-4-メチル-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(170mg、収率24%)を灰白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):431[M+H]+、RT:0.631分。
1,2-ジクロロエタン(3mL)中12-[(3,4-ジメトキシフェニル)メチル]-4-メチル-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(170mg、0.395mmol、1.00当量)、クロロエチルクロロホルメート(67.7mg、0.474mmol、1.20当量)、及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(5.10mg、0.0390mmol、0.10当量)の溶液を、2時間室温で撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。残留物をメタノール(3mL)中に溶解した。混合物を一晩70℃で撹拌し、次いで減圧下で濃縮して、4-メチル-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン250mg(粗)を褐色の油状物として得た。LCMS(ESI,m/z):281[M+H]+、RT:0.706分。
N,N-ジメチルホルムアミド(5mL)中4-メチル-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(250mg、0.892mmol、1.00当量)、4-ブロモ-3-フルオロ安息香酸(234mg、1.07mmol、1.20当量)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミドヒドロクロリド(205mg、1.07mmol、1.20当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(144mg、1.07mmol、1.20当量)、及びN,N-イイソプロピルエチルアミン(345mg、2.67mmol、3.00当量)の溶液を、2時間室温で撹拌した。反応を、水(30mL)でクエンチし、混合物をEA(3×25mL)で抽出した。合わせた有機層を洗浄し、ブライン(3×20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、分取HPLCによって次の条件(カラム:XBridge Shield RP18 OBD Column、19mm×250mm、10μm;移動相A:水(10mmol/L NH4HCO3)、移動相B:ACN;流量:25mL/分;勾配:12分で39%B~59%B;220nm)で精製して、12-(4-ブロモ-3-フルオロベンゾイル)-4-メチル-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(化合物7、59.9mg、収率13%)を白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):481[M+H]+、RT:1.515分。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ7.85(d,J=6.8Hz,1H),7.61-7.51(m,4H),7.45-7.30(m,3H),5.30-5.25(m,1H),4.98-4.94(m,2H),3.91-3.60(m,2H),2.56(s,2H),2.15(s,3H)。
実施例8
12-(4-ブロモ-3-フルオロベンゾイル)-5-メチル-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(8)
Figure 2022534501000052
化合物8を、実施例11(a)~(d)の手順に従って4-メチル-1H-ピラゾールを3-メチル-1H-ピラゾールの代わりに使用することによって、白色固体として調製した。LCMS(ESI,m/z):481[M+H]+、RT:1.509分。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ7.86(t,J=6.6Hz,1H),7.67-7.56(m,5H),7.43-7.30(m,3H),4.96-4.74(m,2H),3.92-3.60(m,2H),2.56(s,2H),1.20(s,3H)。
実施例9
5-ベンジル-12-(4-ブロモ-3-フルオロベンゾイル)-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(9)
Figure 2022534501000053
化合物9を、実施例11(a)~(d)の手順に従って4-ベンジル-1H-ピラゾールを3-メチル-1H-ピラゾールの代わりに使用することによって、灰白色の固体として調製した。LCMS(ESI,m/z):557[M+H]+、RT:1.646分。1H NMR(300MHz,DMSO-d6)δ7.87(t,J=7.6Hz,1H),7.61(s,2H),7.49-7.42(m,3H),7.40-7.33(m,3H),7.14(d,J=8.6Hz,3H),6.75(br,2H),4.89(m,2H),3.78(m,2H),2.94(s,2H),2.57(s,2H)。
実施例10
12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-5-メチル-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(10)
Figure 2022534501000054
化合物10を、実施例5(b)~(f)の手順に従って4-メチル-1H-ピラゾールをピラゾールの代わりに使用することによって、灰白色の固体として調製した。LCMS(ESI,m/z):497[M+H]+、RT:2.473分。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ7.92(d,J=8.2Hz,1H),7.81(m,1H),7.67(br,1H),7.56(t,J=9.2Hz,3H),7.42(s,3H),4.96-4.74(m,2H),3.91-3.61(m,2H),2.55(s,2H),1.21(s,3H)。
実施例11
4-ベンジル-12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(11)
Figure 2022534501000055
ナトリウムハイドライド(3.14g、78.5mmol、1.89当量、鉱油中60%)を、テトラヒドロフラン(50mL)中1H-ピラゾール-3-カルバルデヒド(4.00g、41.6mmol、1.00当量)の溶液に0℃で加えた。混合物を10分間0℃で撹拌した。2-(トリメチルシリル)エトキシメチルクロリド(7.63g、45.8mmol、1.10当量)を滴下した。混合物を室温で1時間撹拌した。反応を水(100mL)でクエンチした。混合物をEA(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を、ブライン(2×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、1-[[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル]ピラゾール-3-カルバルデヒド(7.60g、収率81%)を白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):227[M+H]+、RT:1.406分。
100mLの丸底フラスコに、1-[[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル]ピラゾール-3-カルバルデヒド(4.00g、17.6mmol、1.00当量)及びテトラヒドロフラン(40mL)を室温で加えた。上記の混合物に、フェニルリチウム(21.2mL、21.2mmol、1.20当量、THF中1M)を10分かけて-78℃で滴下した。混合物を3時間室温で撹拌し、反応を水(50mL)でクエンチした。混合物をEA(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を洗浄し、ブライン(2×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによってPE:EA(1:1)で精製して、フェニル(1-[[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル]ピラゾール-3-イル)メタノール(2.64g、収率49%)を淡黄色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):305[M+H]+、RT:1.267分。
100mLの丸底フラスコに、フェニル(1-[[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチル]ピラゾール-3-イル)メタノール(2.60g、8.54mmol、1.00当量)、トリエチルシラン(2.98g、25.6mmol、3.00当量)、及びトリフルオロ酢酸(25mL)を室温で加えた。混合物を室温で一晩撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。反応を、水(10mL)でクエンチし、混合物をEA(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を洗浄し、ブライン(2×10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、分取TLC(シリカ、EA)によって精製して、3-ベンジル-1H-ピラゾール1.25g(粗)を黄色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):159[M+H]+、RT:0.588分。
4-ベンジル-12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン、化合物11を、実施例5(b)~(f)の手順に従って3-ベンジル-1H-ピラゾールをピラゾールの代わりに使用することによって、灰白色の固体として調製した。LCMS(ESI,m/z):573[M+H]+、RT:2.737分。1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ7.74(d,J=8.0Hz,1H),7.61(s,1H),7.57-7.44(m,3H),7.41(d,J=6.8Hz,2H),7.33(d,J=7.2Hz,2H),7.28-7.17(m,4H),5.26(s,1H),5.12(br,2H)3.94-3.60(m,4H),2.73(s,2H)。
実施例12
5-ベンジル-12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(12)
Figure 2022534501000056
化合物12を、実施例5(b)~(f)の手順に従って4-ベンジル-1H-ピラゾールをピラゾールの代わりに使用することによって、白色の固体として調製した。LCMS(ESI,m/z):573[M+H]+、RT:1.734分。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ7.92(d,J=8.2Hz,1H),7.81(d,J=19.2Hz,1H),7.60-7.40(m,5H),7.33-7.29(m,2H),7.18-7.10(m,3H),6.79-6.72(m,2H),4.98-4.76(m,2H),3.91-3.61(m,2H),2.93(d,J=14.8Hz,2H),2.56(s,2H)。
実施例13
12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-5-イソプロピル-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(13)
Figure 2022534501000057
化合物13を、実施例5(b)~(f)の手順に従って4-イソプロピル-1H-ピラゾールをピラゾールの代わりに使用することによって、白色の固体として調製した。LCMS(ESI,m/z):525[M+H]+、RT:1.659分。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ7.92(d,J=8.0Hz,1H),7.85-7.77(m,2H),7.57(d,J=4.4Hz,3H),7.45(s,3H),4.95-4.73(m,2H),3.90-3.60(m,2H),2.54(s,2H),1.42(br,1H),0.83(d,J=7.2Hz,6H)。
実施例14
12-(3,4-ジクロロベンゾイル)-N-イソプロピル-8-オキソ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-5-カルボキサミド(16)
Figure 2022534501000058
3-ブロモ-N-フェニルピリジン-4-カルボキサミド:N,N-ジメチルホルムアミド(200mL)中3-ブロモピリジン-4-カルボン酸(20.0g、99.0mmol、1.00当量)、アニリン(10.1g、108mmol、1.10当量)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミドヒドロクロリド(22.8g、118mmol、1.20当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(16.1g、118mmol、1.20当量)、及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(38.4g、297mmol、3.00当量)の溶液を、一晩室温で撹拌した。反応を水(200mL)でクエンチした。混合物をエチルアセテート(3×500mL)で抽出した。有機層を合わせ、水(3×200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、石油エーテル:エチルアセテート(1:1)で溶出させて、3-ブロモ-N-フェニルピリジン-4-カルボキサミド(21.7g、収率79%)を灰白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):277[M+H]+
エチル8-オキソ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5,10,12-ペンタエン-5-カルボキシレート:3-ブロモ-N-フェニルピリジン-4-カルボキサミド(3.00g、10.8mmol、1.00当量)、エチル1H-ピラゾール-4-カルボキシレート(1.59g、11.4mmol、1.05当量)、ヨウ化第一銅(0.412g、2.16mmol、0.20当量)、1,10-フェナントロリン(0.390g、2.165mmol、0.20当量)、ナトリウムエトキシド(2.21g、32.5mmol、3.00当量)、及びN,N-ジメチルホルムアミド(30mL)の混合物を、一晩120℃で酸素雰囲気下において撹拌した。混合物を、エチルアセテート(500mL)で希釈し、水(4×50mL)及び飽和塩化ナトリウム(1×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、石油エーテル:エチルアセテート(2:1)で溶出して、エチル8-オキソ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5,10,12-ペンタエン-5-カルボキシレート(620mg、収率17%)を白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):335[M+H]+
12-[(3,4-ジメトキシフェニル)メチル]-5-(エトキシカルボニル)-8-オキソ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5,10,12-ペンタエン-12-イウムブロミド:エチル8-オキソ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5,10,12-ペンタエン-5-カルボキシレート(620mg、1.85mmol、1.00当量)、アセトニトリル(10mL)、及び4-(ブロモメチル)-1,2-ジメトキシベンゼン(514mg、2.22mmol、1.20当量)の混合物を、4時間80℃で撹拌し、減圧下で濃縮して、12-[(3,4-ジメトキシフェニル)メチル]-5-(エトキシカルボニル)-8-オキソ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5,10,12-ペンタエン-12-イウムブロミド(1.04g、粗)を黄色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):485[M-Br]+
エチル12-[(3,4-ジメトキシフェニル)メチル]-8-オキソ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-5-カルボキシレート:12-[(3,4-ジメトキシフェニル)メチル]-5-(エトキシカルボニル)-8-オキソ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5,10,12-ペンタエン-12-イウムブロミド(1.04g、1.84mmol、1.00当量)、1,2-ジクロロエタン(20mL)、及びナトリウムトリアセトキシボロハイドライド(1.95g、9.20mmol、5.00当量)の混合物を、1時間60℃で撹拌した。反応を水(50mL)でクエンチした。混合物をジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。有機層を合わせ、水(3×200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、石油エーテル:エチルアセテート(1:1)で溶出させて、エチル12-[(3,4-ジメトキシフェニル)メチル]-8-オキソ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-5-カルボキシレート(0.730g、収率81%)を灰白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):489[M+H]+
エチル8-オキソ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-5-カルボキシレート:エチル12-[(3,4-ジメトキシフェニル)メチル]-8-オキソ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-5-カルボキシレート(730mg、1.49mmol、1.00当量)、1,2-ジクロロエタン(10mL)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(386mg、2.99mmol、2.00当量)、及びクロロエチルクロロホルメート(256mg、1.793mmol、1.20当量)の混合物を、1時間室温で撹拌した。混合物を、減圧下で濃縮し、次いでメタノール(10mL)を加えた。混合物を、1時間70℃で撹拌し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、ジクロロメタン:メタノール(10:1)で溶出させて、エチル8-オキソ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-5-カルボキシレート(630mg、粗)を黄褐色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):339[M+H]+
エチル12-(3,4-ジクロロベンゾイル)-8-オキソ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-5-カルボキシレート:3,4-ジクロロ安息香酸(508mg、2.66mmol、1.50当量)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミドヒドロクロリド(510mg、2.66mmol、1.50当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(359mg、2.66mmol、1.50当量)、N,N-ジメチルホルムアミド(10mL)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(688mg、5.32mmol、3.00当量)、及びエチル8-オキソ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-5-カルボキシレート(600mg、1.77mmol、1.00当量)の混合物を、2時間室温で撹拌した。混合物を、水(50mL)でクエンチし、次いでエチルアセテート(3×50mL)で抽出した。有機層を合わせ、水(3×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、石油エーテル:エチルアセテート(1:1)で溶出させて、エチル12-(3,4-ジクロロベンゾイル)-8-オキソ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-5-カルボキシレート(650mg、収率72%)を灰白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):511[M+H]+
12-(3,4-ジクロロベンゾイル)-8-オキソ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-5-カルボン酸:エチル12-(3,4-ジクロロベンゾイル)-8-オキソ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-5-カルボキシレート(400mg、0.704mmol、1.00当量)、ジクロロメタン(5.0mL)、及び三臭化ホウ酸(5.0mL)の混合物を、一晩室温で撹拌した。混合物を、氷水(30mL)で0℃にてクエンチし、次いでエチルアセテート(3×50mL)で抽出した。有機層を合わせ、水(3×30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、12-(3,4-ジクロロベンゾイル)-8-オキソ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-5-カルボン酸(190mg、粗)を白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):483[M+H]+
12-(3,4-ジクロロベンゾイル)-N-イソプロピル-8-オキソ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-5-カルボキサミド:12-(3,4-ジクロロベンゾイル)-8-オキソ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-5-カルボン酸(190mg、0.393mmol、1.00当量)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミドヒドロクロリド(30.2mg、0.511mmol、1.30当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(69.0mg、0.511mmol、1.30当量)、N,N-ジメチルホルムアミド(5.00mL)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(254mg、1.96mmol、5.00当量)、及びイソプロピルアミン(69.7mg、1.18mmol、3.00当量)の混合物を、一晩室温で撹拌した。反応を、水(50mL)でクエンチし、次いでエチルアセテート(3×50mL)で抽出した。有機層を合わせ、水(3×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、分取TLC(石油エーテル:エチルアセテート=1:10により精製して、粗生成物を得た。粗生成物を、分取HPLCによって次の条件(カラム:XBridge Prep C18 OBD Column、19×150mm 5μm;移動相A:水(10mmol/L NH4HCO3+0.1%NH3.H2O)、移動相B:ACN;流量:25mL/分;勾配:7分で35%B~55%B)で精製して、12-(3,4-ジクロロベンゾイル)-N-イソプロピル-8-オキソ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-5-カルボキサミド(28.4mg、収率14%)を白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):524[M+H]+1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ7.87(s,1H),7.62(s,1H),7.60-7.47(m,4H),7.42-7.30(m,3H),5.33-4.61(m,3H),4.21-3.52(m,3H),3.08-2.45(m,2H),0.88(d,J=6.4Hz,6H)。
実施例15
N-[12-(3,4-ジクロロベンゾイル)-8-オキソ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-5-イル]-3-メチルブタンアミド(17)
Figure 2022534501000059
3-ブロモ-N-フェニルピリジン-4-カルボキサミド:N,N-ジメチルホルムアミド(200mL)中3-ブロモピリジン-4-カルボン酸(20.0g、99.0mmol、1.00当量)、アニリン(10.1g、108mmol、1.10当量)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミドヒドロクロリド(22.8g、118mmol、1.20当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(16.1g、118mmol、1.20当量)、及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(38.4g、297mmol、3.00当量)の溶液を、一晩室温で撹拌した。反応を水(200mL)でクエンチした。混合物をエチルアセテート(3×500mL)で抽出した。有機層を合わせ、水(3×200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、石油エーテル:エチルアセテート(1:1)で溶出させて、3-ブロモ-N-フェニルピリジン-4-カルボキサミド(21.7g、収率79%)を灰白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):277[M+H]+
3-(4-ニトロピラゾール-1-イル)-N-フェニルピリジン-4-カルボキサミド:500mLの三ツ口丸底フラスコに、3-ブロモ-N-フェニルピリジン-4-カルボキサミド(10.0g、36.1mmol、1.00当量)、4-ニトロピラゾール(4.90g、43.3mmol、1.20当量)、ヨウ化第一銅(1.37g、7.22mmol、0.200当量)、1,10-フェナントロリン(1.30g、7.22mmol、0.200当量)、N,N-ジメチルホルムアミド(150mL)、及びナトリウムエトキシド(7.37g、108mmol、3.00当量)を入れた。混合物を、一晩120℃で酸素雰囲気下にて撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。混合物を、エチルアセテート(800mL)で希釈し、水(3×100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、石油エーテル:エチルアセテート(1:4)で溶出させて、3-(4-ニトロピラゾール-1-イル)-N-フェニルピリジン-4-カルボキサミド(7.00g、収率63%)を灰白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):310[M+H]+
5-ニトロ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5,10,12-ペンタエン-8-オン:40mLのバイアルに、3-(4-ニトロピラゾール-1-イル)-N-フェニルピリジン-4-カルボキサミド(5.00g、16.2mmol、1.00当量)、水(100mL)、及び過硫酸カリウム(8.74g、32.3mmol、2.00当量)を入れた。混合物を2時間105℃で撹拌し、室温まで冷却した。混合物のpH値を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で9まで塩基性化した。混合物をエチルアセテート(3×300mL)で抽出した。有機層を合わせ、水(3×200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、石油エーテル:エチルアセテート(1:1)で溶出させて、5-ニトロ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5,10,12-ペンタエン-8-オン(1.55g、収率31%)を淡黄色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):308[M+H]+
12-[(3,4-ジメトキシフェニル)メチル]-5-ニトロ-8-オキソ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5,10,12-ペンタエン-12-イウムブロミド:40mLのバイアルに、5-ニトロ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5,10,12-ペンタエン-8-オン(1.55g、5.05mmol、1.00当量)、アセトニトリル(20mL)、及び4-(ブロモメチル)-1,2-ジメトキシベンゼン(1.61g、6.96mmol、1.38当量)を加えた。混合物を、一晩60℃で撹拌し、次いで減圧で濃縮して、12-[(3,4-ジメトキシフェニル)メチル]-5-ニトロ-8-オキソ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5,10,12-ペンタエン-12-イウムブロミド(2.25g、粗)を淡黄色の固体として得、次のステップで直接使用した。LCMS(ESI,m/z):458[M-Br]+
12-[(3,4-ジメトキシフェニル)メチル]-5-ニトロ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン:100mLのバイアルに、12-[(3,4-ジメトキシフェニル)メチル]-5-ニトロ-8-オキソ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5,10,12-ペンタエン-12-イウムブロミド(2.25g、4.18mmol、1.00当量)、1,2-ジクロロエタン(20mL)、及びナトリウムトリアセトキシボロハイドライド(5.31g、25.1mmol、5.99当量)を入れた。混合物を60℃で1.5時間撹拌した。反応を水(40mL)でクエンチした。混合物をジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。有機層を合わせ、水(3×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、石油エーテル:エチルアセテート(1:1)で溶出させて、12-[(3,4-ジメトキシフェニル)メチル]-5-ニトロ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(1.50g、収率78%)を黄色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):484[M+Na]+
5-ニトロ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン:40mLのバイアルに、12-[(3,4-ジメトキシフェニル)メチル]-5-ニトロ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(1.50g、3.25mmol、1.00当量)、1,2-ジクロロエタン(15mL)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.630g、4.88mmol、1.50当量)、及びクロロエチルクロロホルメート(0.510g、3.58mmol、1.10当量)を入れた。混合物を室温で1時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。メタノール(15mL)を加えた。混合物を、1時間70℃で撹拌し、減圧下で濃縮して、5-ニトロ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(1.70g、粗)を褐色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):312[M+H]+
12-(3,4-ジクロロベンゾイル)-5-ニトロ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン:40mLのバイアルに、3,4-ジクロロ安息香酸(704mg、3.68mmol、1.50当量)、N,N-ジメチルホルムアミド(12mL)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミドヒドロクロリド(706mg、3.69mmol、1.50当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(498mg、3.69mmol、1.50当量)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(952mg、7.37mmol、3.00当量)、及び5-ニトロ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(765mg、2.46mmol、1.00当量)を入れた。混合物を一晩室温で撹拌し、反応を水(50mL)でクエンチした。混合物をエチルアセテート(3×100mL)で抽出した。有機層を合わせ、水(3×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、石油エーテル:エチルアセテート(1:1)で溶出させて、12-(3,4-ジクロロベンゾイル)-5-ニトロ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(600mg、収率50%)を灰白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):484[M+H]+
5-アミノ-12-(3,4-ジクロロベンゾイル)-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン:40mLのバイアルに、12-(3,4-ジクロロベンゾイル)-5-ニトロ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(600mg、1.24mmol、1.00当量)、鉄(692mg、12.4mmol、10.0当量)、アンモニウムクロリド(663mg、12.4mmol、10.0当量)、エタノール(10mL)、及び水(2mL)を入れた。混合物を80℃で2時間撹拌した。固体を濾別し、濾液を減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、ジクロロメタン:メタノール(10:1)で溶出させて、5-アミノ-12-(3,4-ジクロロベンゾイル)-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(290mg、収率52%)を淡黄色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):454[M+H]+
ジクロロメタン(5.00mL)中N-[12-(3,4-ジクロロベンゾイル)-8-オキソ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-5-イル]-3-メチルブタンアミド:5-アミノ-12-(3,4-ジクロロベンゾイル)-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(120mg、0.264mmol、1.00当量)及びトリエチルアミン(80.2mg、0.792mmol、3.00当量)の撹拌溶液に、3-メチルブタノイルクロリド(38.22mg、0.317mmol、1.20当量)を0℃で滴下した。混合物を室温で2時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。粗生成物を、分取HPLCによって次の条件(カラム:XBridge Prep OBD C18 Column、19×250mm、5μm;移動相A:水(10mmol/L NH4HCO3+0.1%NH3.H2O)、移動相B:ACN;流量:60mL/分;勾配:7分で45%B~65%B)で精製して、N-[12-(3,4-ジクロロベンゾイル)-8-オキソ-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-5-イル]-3-メチルブタンアミド(90.9mg、収率64%)を灰白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):538[M+H]+1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ8.19(m,1H),7.86-7.72(m,3H),7.57-7.47(m,4H),7.25(m,2H),4.99-4.77(m,2H),3.92-3.61(m,2H),2.56(m,2H),1.68(m,1H),1.38(m,2H),0.74(d,J=5.6Hz,6H)。
実施例16
5-(ベンジルアミノ)-12-(3,4-ジクロロベンゾイル)-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(18)
Figure 2022534501000060
40mLの丸底フラスコに、5-アミノ-12-(3,4-ジクロロベンゾイル)-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(150mg、0.330mmol、1.00当量)、ベンズアルデヒド(42.1mg、0.396mmol、1.20当量)、及び1,2-ジクロロエタン(5mL)を室温にて入れた。混合物を室温で一晩撹拌した。ナトリウムトリアセトキシボロハイドライド(420mg、1.98mmol、6.00当量)を次いで加えた。混合物を2時間60℃で撹拌し、反応を水(10mL)でクエンチした。混合物をジクロロメタン(3×40mL)で抽出した。有機層を合わせ、水(3×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、分取HPLCによって次の条件(カラム:XBridge Shield RP18 OBD Column、19×250mm、5μm;移動相A:水(10mmol/L NH4HCO3)、移動相B:ACN;流量:25mL/分;勾配:7分で36%B~56%B)で精製して、5-(ベンジルアミノ)-12-(3,4-ジクロロベンゾイル)-7-フェニル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(31.5mg、収率18%)を淡黄色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):544[M+H]+1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ7.78(d,J=8.4Hz,2H),7.64-7.44(m,7H),7.22-7.17(m,3H),6.96(m,2H),4.93-4.55(m,2H),3.76-3.59(m,4H),2.54(s,2H),2.30(m,1H)。
実施例17
5-ベンジル-12-(3,4-ジクロロベンゾイル)-7-(4-メトキシフェニル)-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(24)
Figure 2022534501000061
3-ブロモ-N-(4-メトキシフェニル)ピリジン-4-カルボキサミド:N,N-ジメチルホルムアミド(120mL)中3-ブロモピリジン-4-カルボン酸(24.6g、122mmol、1.50当量)及び1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(16.5g、122mmol、1.50当量)の撹拌溶液に、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミドヒドロクロリド(23.4g、122mmol、1.50当量)及びジイソプロピルエチルアミン(31.5g、244mmol、3.00当量)を加えた。混合物を30分間室温で撹拌した。4-メトキシアニリン(10.0g、81.2mmol、1.00当量)を次いで加えた。混合物を16時間室温で撹拌し、反応を水(600mL)でクエンチした。固体を濾過によって回収し、乾燥させて、3-ブロモ-N-(4-メトキシフェニル)ピリジン-4-カルボキサミド(15.0g、収率60%)を淡青色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):307[M+H]+
5-ベンジル-7-(4-メトキシフェニル)-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5,10,12-ペンタエン-8-オン:N,N-ジメチルホルムアミド(20mL)中3-ブロモ-N-(4-メトキシフェニル)ピリジン-4-カルボキサミド(1.50g、4.89mmol、1.00当量)及び4-ベンジル-1H-ピラゾール(0.850g、5.37mmol、1.10当量)の撹拌溶液に、1,10-フェナントロリン(0.350g、1.94mmol、0.40当量)、ヨウ化第一銅(0.280g、1.47mmol、0.30当量)、及びナトリウムエトキシド(1.00g、14.6mmol、3.00当量)を、室温で酸素雰囲気下において加えた。混合物を一晩120℃で撹拌し、反応を水(100mL)でクエンチした。固体を濾過によって回収した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、石油エーテル:エチルアセテート(3:2)で溶出させて、5-ベンジル-7-(4-メトキシフェニル)-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5,10,12-ペンタエン-8-オン(340mg、収率18%)を淡黄色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):383[M+H]+
3-ベンジル-8-(3,4-ジメトキシベンジル)-4-(4-メトキシフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-8-イウムブロミド:アセトニトリル(10mL)中5-ベンジル-7-(4-メトキシフェニル)-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5,10,12-ペンタエン-8-オン(340mg、0.890mmol、1.00当量)の撹拌溶液に、4-(ブロモメチル)-1,2-ジメトキシベンゼン(308mg、1.33mmol、1.50当量)を、室温で窒素雰囲気下において加えた。混合物を、4時間80℃で撹拌し、減圧下で濃縮して、3-ベンジル-8-(3,4-ジメトキシベンジル)-4-(4-メトキシフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-8-イウムブロミド(420mg、粗)を暗黄色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):533[M-Br]+
5-ベンジル-12-[(3,4-ジメトキシフェニル)メチル]-7-(4-メトキシフェニル)-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン:ジクロロエタン(10mL)中3-ベンジル-8-(3,4-ジメトキシベンジル)-4-(4-メトキシフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-8-イウムブロミド(420mg、0.684mmol、1.00当量)の撹拌溶液に、ナトリウムトリアセトキシボロハイドライド(500mg、2.36mmol、3.45当量)を、分割して室温で窒素雰囲気下において加えた。混合物を2時間60℃で撹拌し、反応を水(20mL)でクエンチした。混合物をジクロロメタン(3×20mL)で抽出した。有機層を合わせ、水(3×20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、石油エーテル:エチルアセテート(2:3)で溶出させて、5-ベンジル-12-[(3,4-ジメトキシフェニル)メチル]-7-(4-メトキシフェニル)-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(320mg、収率87%)を黄褐色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):537[M+H]+
5-ベンジル-7-(4-メトキシフェニル)-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン:ジクロロエタン(10mL)中5-ベンジル-12-[(3,4-ジメトキシフェニル)メチル]-7-(4-メトキシフェニル)-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(320mg、0.596mmol、1.00当量)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(154mg、1.19mmol、2.00当量)の撹拌溶液に、クロロエチルクロロホルメート(170mg、1.19mmol、2.00当量)を0℃で滴下した。混合物を、3時間室温で撹拌し、減圧下で濃縮した。残留物をメタノール(10mL)中に溶解した。混合物を、更に2時間70℃で撹拌し、次いで減圧下で濃縮して、5-ベンジル-7-(4-メトキシフェニル)-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(170mg、粗)を淡褐色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):387[M+H]+
5-ベンジル-12-(3,4-ジクロロベンゾイル)-7-(4-メトキシフェニル)-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン:N,N-ジメチルホルムアミド(10mL)中3,4-ジクロロ安息香酸(126mg、0.670mmol、1.52当量)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(142mg、1.10mmol、2.50当量)の撹拌溶液に、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミドヒドロクロリド(92.8mg、0.484mmol、1.10当量)及び1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(65.4mg、0.484mmol、1.10当量)を加えた。混合物を30分間室温で撹拌した。5-ベンジル-7-(4-メトキシフェニル)-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(170mg、0.440mmol、1.00当量)を次いで加えた。混合物を16時間室温で撹拌し、反応を水(50mL)でクエンチした。混合物をエチルアセテート(3×50mL)で抽出した。有機層を合わせ、水(3×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、分取HPLCによって、次の条件(カラム:XBridge Prep OBD C18 Column、19×250mm、5μm;移動相A:水(10mmol/L NH4HCO3+0.1%NH3.H2O)、移動相B:ACN;流量:25mL/分;勾配:12分で61%B~71%B)で精製して、5-ベンジル-12-(3,4-ジクロロベンゾイル)-7-(4-メトキシフェニル)-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(74.0mg、収率30%)を灰白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):559[M+H]+1H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δ7.64(s,1H),7.58(d,J=8.4Hz,1H),7.44-7.35(m,2H),7.22-7.10(m,5H),6.93-6.88(m,2H),6.80(d,J=6.0Hz,2H),5.14(m,2H),4.01(m,1H),3.81(s,3H),3.76(m,1H),3.11(s,2H),2.76(m,2H)。
実施例18
5-(ベンジルアミノ)-12-(3,4-ジクロロベンゾイル)-7-(4-メトキシフェニル)-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(25)
Figure 2022534501000062
12-(3,4-ジクロロベンゾイル)-7-(4-メトキシフェニル)-5-ニトロ-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン:100mLの丸底フラスコに、7-(4-メトキシフェニル)-5-ニトロ-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(2.90g、8.50mmol、1.00当量、PH-ALO-BS5E-044の手順に従って調製)、3,4-ジクロロ安息香酸(1.95g、10.2mmol、1.20当量)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミドヒドロクロリド(1.95g、10.2mmol、1.20当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(1.38g、10.2mmol、1.20当量)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(3.29g、25.5mmol、3.00当量)、及びN,N-ジメチルホルムアミド(30mL)を入れた。混合物を一晩室温で撹拌し、反応を水(100mL)でクエンチした。混合物をエチルアセテート(3×100mL)で抽出した。有機層を合わせ、水(2×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、石油エーテル:エチルアセテート(1:1)で溶出させて、12-(3,4-ジクロロベンゾイル)-7-(4-メトキシフェニル)-5-ニトロ-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(1.90g、収率43%)を灰白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):514[M+H]+
12-(3,4-ジクロロベンゾイル)-7-(4-メトキシフェニル)-5-ニトロ-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン:100mLの丸底フラスコに、12-(3,4-ジクロロベンゾイル)-7-(4-メトキシフェニル)-5-ニトロ-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(1.90g、3.70mmol、1.00当量)、鉄(2.06g、36.9mmol、10.0当量)、アンモニウムクロリド(1.98g、36.9mmol、10.0当量)、エタノール(20mL)、及び水(4mL)を室温にて入れた。混合物を80℃で2時間撹拌した。固体を濾別し、濾液を減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、ジクロロメタン:メタノール(10:1)で溶出させて、5-アミノ-12-(3,4-ジクロロベンゾイル)-7-(4-メトキシフェニル)-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(1.50g、収率84%)を淡褐色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):484[M+H]+
5-(ベンジルアミノ)-12-(3,4-ジクロロベンゾイル)-7-(4-メトキシフェニル)-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン:40mLの丸底フラスコに、5-アミノ-12-(3,4-ジクロロベンゾイル)-7-(4-メトキシフェニル)-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(150mg、0.310mmol、1.00当量)、ベンズアルデヒド(39.4mg、0.372mmol、1.20当量)、及び1,2-ジクロロエタン(4.00mL)を室温にて入れた。混合物を室温で2時間撹拌した。ナトリウムトリアセトキシボロハイドライド(394mg、1.86mmol、6.00当量)を加えた。混合物を一晩60℃で撹拌し、反応を水(10mL)でクエンチした。混合物をジクロロメタン(3×40mL)で抽出した。有機層を合わせ、水(2×20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、分取HPLCによって、次の条件(カラム:XBridge Prep C18 OBD Column、19×250mm、5μm;移動相A:水(10mmol/L NH4HCO3+0.1%NH3.H2O)、移動相B:ACN;流量:25mL/分;勾配:7分で46%B~66%B)で精製して、5-(ベンジルアミノ)-12-(3,4-ジクロロベンゾイル)-7-(4-メトキシフェニル)-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(48.4mg、収率27%)を淡黄色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):574[M+H]+1H NMR(300MHz,DMSO-d6)δ7.79(d,J=8.1Hz,2H),7.64-7.54(m,2H),7.36(d,J=7.5Hz,2H),7.24(m,3H),7.09-7.00(m,4H),4.93-4.71(m,2H),4.00-3.50(m,7H),2.54(m,2H),2.30(brs,1H)。
実施例19
4-[5-ベンジル-12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-8-オキソ-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-7-イル]-N-メチルベンズアミド(29)
Figure 2022534501000063
tert-ブチル5-ベンジル-7-[(4-メトキシフェニル)メチル]-8-オキソ-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-12-カルボキシレート:250mLの丸底フラスコに、tert-ブチル5-ブロモ-7-[(4-メトキシフェニル)メチル]-8-オキソ-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-12-カルボキシレート(15.0g、30.6mmol、1.00当量)、2-ベンジル-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(10.7g、49.0mmol、1.60当量)、2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(1.46g、3.07mmol、0.10当量)、メタンスルホナート(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリ-i-プロピル-1,1’-ビフェニル)(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)(2.59g、3.07mmol、0.10当量)、リン酸カリウム(19.5g、91.9mmol、3.00当量)、1,4-ジオキサン(120mL)、及び水(15mL)を室温にて入れた。混合物を一晩40℃で窒素雰囲気下において撹拌し、反応を水(200mL)でクエンチした。混合物をエチルアセテート(3×200mL)で抽出した。有機層を合わせ、水(2×100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、石油エーテル:エチルアセテート(9:1)で溶出させて、tert-ブチル5-ベンジル-7-[(4-メトキシフェニル)メチル]-8-オキソ-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-12-カルボキシレート(10.8g、収率70%)を灰白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):501[M+H]+
5-ベンジル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オントリフルオロ酢酸塩:250mLの丸底フラスコに、tert-ブチル5-ベンジル-7-[(4-メトキシフェニル)メチル]-8-オキソ-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-12-カルボキシレート(10.8g、15.6mmol、1.00当量)、及びトリフルオロ酢酸(100mL)を室温にて入れた。混合物を一晩80℃で撹拌し、減圧下で濃縮して、5-ベンジル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オントリフルオロ酢酸塩(9.10g、粗)を赤色の油状物として得た。LCMS(ESI,m/z):281[M-CF3COOH+H]+
5-ベンジル-12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン:250mLの丸底フラスコに、5-ベンジル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オントリフルオロ酢酸塩(9.10g、23.1mmol、1.00当量)、4-ブロモ-3-クロロ安息香酸(9.17g、38.9mmol、1.68当量)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミドヒドロクロリド(9.33g、48.7mmol、2.11当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(6.58g、48.7mmol、2.11当量)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(12.6g、97.4mmol、4.22当量)、及びN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)を室温にて入れた。混合物を2時間室温で撹拌し、反応を水(100mL)でクエンチした。混合物をエチルアセテート(3×100mL)で抽出した。有機層を合わせ、水(2×100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、エチルアセテートで溶出して、5-ベンジル-12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(6.70g、収率58%)を灰白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):497[M+H]+
5-ベンジル-12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン:250mLの丸底フラスコに、5-ベンジル-12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(6.70g、13.5mmol、1.00当量)、4-(メチルカルバモイル)フェニルボロン酸(2.65g、14.8mmol、1.10当量)、トリフルオロメタンスルホン酸銅(II)(4.87g、13.5mmol、1.00当量)、ピリジン(3.19g、40.4mmol、3.00当量)、及びN,N-ジメチルホルムアミド(50mL)を室温にて入れた。混合物を2日間60℃で酸素雰囲気下において撹拌し、反応を水(100mL)でクエンチした。混合物をエチルアセテート(3×200mL)で抽出した。有機層を合わせ、水(2×100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、分取HPLCによって、次の条件(カラム:YMC-Actus Triart C18、30×250、5μm;移動相A:水(10mmol/L NH4HCO3)、移動相B:ACN;流量:50mL/分;勾配:7分で60%B~85%B;220nm)で精製して、4-[5-ベンジル-12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-8-オキソ-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-7-イル]-N-メチルベンズアミド(1.9466g、収率23%)を灰白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):630[M+H]+1H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δppm7.82-7.70(m,3H),7.63(m,1H),7.48(s,1H),7.27-7.21(m,2H),7.19-7.10(m,3H),6.70(m,2H),6.18(d,J=5.1Hz,1H),5.05(m,2H),3.89(m,2H),3.18-2.99(m,5H),2.75(brs,2H)。
実施例20
12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-7-(4-メトキシフェニル)-5-(フェニルアミノ)-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(32)
Figure 2022534501000064
3-ブロモ-N-(4-メトキシフェニル)ピリジン-4-カルボキサミド:p-アニシジン(30.0g、244mmol、1.00当量)、3-ブロモピリジン-4-カルボン酸(59.1g、293mmol、1.20当量)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミドヒドロクロリド(53.7g、280mmol、1.15当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(37.9g、280mmol、1.15当量)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(94.5g、731mmol、3.00当量)、及びN,N-ジメチルホルムアミド(300mL)の混合物を、一晩室温で撹拌し、反応を氷水(800mL)でクエンチした。固体を濾過によって回収し、乾燥させて、3-ブロモ-N-(4-メトキシフェニル)ピリジン-4-カルボキサミド(48.0g、収率64%)を灰色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):307[M+H]+
7-(4-メトキシフェニル)-5-ニトロ-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5,10,12-ペンタエン-8-オン:3-ブロモ-N-(4-メトキシフェニル)ピリジン-4-カルボキサミド(10.0g、32.6mmol、1.00当量)、4-ニトロピラゾール(7.36g、65.1mmol、2.00当量)、ナトリウムエトキシド(4.43g、65.1mmol、2.00当量)、1,10-フェナントロリン(1.76g、9.77mmol、0.30当量)、ヨウ化第一銅(0.931g、4.89mmol、0.15当量)、及びN,N-ジメチルホルムアミド(100mL)の混合物を、一晩120℃で酸素雰囲気下において撹拌した。混合物を室温まで放冷した。反応を水(100mL)でクエンチした。沈殿固体を濾過によって回収し、水(3×50mL)で洗浄した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによって、エチルアセテート:石油エーテル(1:2)で精製して、7-(4-メトキシフェニル)-5-ニトロ-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5,10,12-ペンタエン-8-オン(1.80g、収率16%)を黄色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):338[M+H]+
12-[(3,4-ジメトキシフェニル)メチル]-7-(4-メトキシフェニル)-5-ニトロ-8-オキソ-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5,10,12-ペンタエン-12-イウムブロミド:7-(4-メトキシフェニル)-5-ニトロ-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5,10,12-ペンタエン-8-オン(1.00g、2.97mmol、1.00当量)、4-(ブロモメチル)-1,2-ジメトキシベンゼン(1.37g、5.93mmol、2.00当量)、及びアセトニトリル(50mL)の混合物を、一晩45℃で撹拌した。この混合物を減圧下で濃縮した。残留物をジエチルエーテル(50mL)中に溶解し、30分間撹拌した。固体を濾過によって回収して、12-[(3,4-ジメトキシフェニル)メチル]-7-(4-メトキシフェニル)-5-ニトロ-8-オキソ-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5,10,12-ペンタエン-12-イウムブロミド(1.50g、粗)を黄色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):488[M-Br]+
12-[(3,4-ジメトキシフェニル)メチル]-7-(4-メトキシフェニル)-5-ニトロ-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン:12-[(3,4-ジメトキシフェニル)メチル]-7-(4-メトキシフェニル)-5-ニトロ-8-オキソ-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5,10,12-ペンタエン-12-イウムブロミド(1.50g、2.64mmol、1.00当量)、ナトリウムトリアセトキシボロハイドライド(3.36g、15.8mmol、6.00当量)、及び1,2-ジクロロエタン(50mL)の混合物を、1.5時間60℃で撹拌した。反応を水(50mL)でクエンチし、ジクロロメタン(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(3×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、エチルアセテート:石油エーテル(2:1)で溶出させて、12-[(3,4-ジメトキシフェニル)メチル]-7-(4-メトキシフェニル)-5-ニトロ-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(1.00g、収率76%)を黄色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):492[M+H]+
7-(4-メトキシフェニル)-5-ニトロ-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン:12-[(3,4-ジメトキシフェニル)メチル]-7-(4-メトキシフェニル)-5-ニトロ-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(1.00g、2.03mmol、1.00当量)、クロロエチルクロロホルメート(0.436g、3.05mmol、1.50当量)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.131g、1.02mmol、0.50当量)、及び1,2-ジクロロエタン(50mL)の混合物を、2時間室温で撹拌し、減圧下で濃縮した。残留物をメタノール(50mL)中に溶解し、更に1時間70℃で撹拌した。混合物を、減圧下で濃縮して、7-(4-メトキシフェニル)-5-ニトロ-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(1.20g、粗)を黄色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):342[M+H]+
12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-7-(4-メトキシフェニル)-5-ニトロ-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン:7-(4-メトキシフェニル)-5-ニトロ-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(1.20g、3.52mmol、1.00当量)、4-ブロモ-3-クロロ安息香酸(1.24g、5.27mmol、1.50当量)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミドヒドロクロリド(1.01g、5.27mmol、1.50当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.712g、5.27mmol、1.50当量)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.36g、10.5mmol、3.00当量)、及びN,N-ジメチルホルムアミド(50mL)の混合物を、一晩室温で撹拌した。混合物にエチルアセテート(100mL)を加え、水(3×50mL)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、エチルアセテート:石油エーテル(3:1)で溶出させて、12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-7-(4-メトキシフェニル)-5-ニトロ-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(900mg、収率45%)を黄色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):558[M+H]+
5-アミノ-12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-7-(4-メトキシフェニル)-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン:12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-7-(4-メトキシフェニル)-5-ニトロ-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(600mg、1.07mmol、1.00当量)、鉄(300mg、5.37mmol、5.00当量)、アンモニウムクロリド(287mg、5.37mmol、5.00当量)、エタノール(50mL)、及び水(10mL)の混合物を、2時間80℃で撹拌した。固体を濾別し、濾過ケークをエタノール(3×30mL)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮した。残留物に水(50mL)を加えジクロロメタン(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(3×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、5-アミノ-12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-7-(4-メトキシフェニル)-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(570mg、粗)を黄褐色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):528[M+H]+
12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-7-(4-メトキシフェニル)-5-(フェニルアミノ)-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン:5-アミノ-12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-7-(4-メトキシフェニル)-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(130mg、0.246mmol、1.00当量)、フェニルボロン酸(45.0mg、0.369mmol、1.50当量)、ピリジン(38.9mg、0.492mmol、2.00当量)、酢酸第二銅(67.0mg、0.369mmol、1.50当量)、及びジクロロメタン(10mL)の混合物を、4時間室温で酸素雰囲気下において撹拌した。反応を水(30mL)でクエンチした。混合物をエチルアセテート(3×30mL)で抽出した。有機層を合わせ、水(3×30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによって、エチルアセテート:石油エーテル(3:1)で精製して、粗生成物を得た。粗生成物を、Pre-HPLCによって、次の条件(カラム:Xselect CSH C18 Column、30×150mm、5μm;移動相A:水(10mmol/L NH4HCO3+0.1% NH3.H2O)、移動相B:ACN;流量:60mL/分;勾配:7分で50%B~70%B)で精製して、12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-7-(4-メトキシフェニル)-5-(フェニルアミノ)-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(60.8mg、収率41%)を白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):604(M+H)+1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ7.79-7.53(m,3H),7.21(s,1H),7.07-6.93(m,4H),6.80-6.63(m,3H),6.17(d,J=7.9Hz,2H),5.02(m,2H),4.12-3.63(m,6H),2.74(brs,2H)。
実施例21
4-[12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-8-オキソ-5-[[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル]-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-7-イル]-N-メチルベンズアミド(35)
Figure 2022534501000065
tert-ブチル7-[(4-メトキシフェニル)メチル]-8-オキソ-5-[[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル]-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-12-カルボキシレート:tert-ブチル5-ブロモ-7-[(4-メトキシフェニル)メチル]-8-オキソ-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-12-カルボキシレート(1.00g、2.04mmol、1.00当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-[[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル]-1,3,2-ジオキサボロラン(1.23g、4.09mmol、2.00当量)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.236g、0.204mmol、0.10当量)、トリフェニルホスフィン(0.107g、0.409mmol、0.20当量)、炭酸カリウム(0.650g、3.06mmol、1.50当量)、1,2-ジメトキシエタン(20mL)、及び酸化銀(0.757g、3.27mmol、1.60当量)の混合物を、一晩80℃で窒素雰囲気下において撹拌した。固体を濾別し、濾過ケークをエチルアセテート(3×20mL)で洗浄した。混合物を水(3×50mL)で洗浄した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、石油エーテル:エチルアセテート(2:1)で溶出させて、粗生成物を得た。粗生成物を、分取TLC(石油エーテル:エチルアセテート=2:1)によって精製して、tert-ブチル7-[(4-メトキシフェニル)メチル]-8-オキソ-5-[[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル]-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-12-カルボキシレート(310mg、収率26%)を白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):585[M+H]+
5-[[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル]-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オントリフルオロ酢酸塩:tert-ブチル7-[(4-メトキシフェニル)メチル]-8-オキソ-5-[[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル]-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-12-カルボキシレート(310mg、0.530mmol、1.00当量)、及びトリフルオロ酢酸(6mL)の混合物を、一晩80℃で撹拌し、減圧下で濃縮して、粗5-[[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル]-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オントリフルオロ酢酸塩(190mg粗)を褐色の油状物として得た。LCMS(ESI,m/z):365[M-CF3COOH+H]+
tert-ブチル8-オキソ-5-[[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル]-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-12-カルボキシレート:5-[[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル]-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オントリフルオロ酢酸塩(426mg、0.892mmol、1.00当量)、ジクロロメタン(5mL)、トリエチルアミン(361mg、3.57mmol、4.00当量)、及びジtertブチルジカーボネート(292mg、1.34mmol、1.50当量)の混合物を、1時間室温で撹拌した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、石油エーテル:エチルアセテート(1:1)で溶出させて、tert-ブチル8-オキソ-5-[[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル]-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-12-カルボキシレート(350mg、収率84%)を白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):465[M+H]+
tert-ブチル7-[4-(メチルカルバモイル)フェニル]-8-オキソ-5-[[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル]-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-12-カルボキシレート:tert-ブチル8-オキソ-5-[[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル]-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-12-カルボキシレート(350mg、0.754mmol、1.00当量)、4-(メチルカルバモイル)フェニルボロン酸(202mg、1.13mmol、1.50当量)、トリフルオロメタンスルホン酸銅(II)(272mg、0.754mmol、1.00当量)、N,N-ジメチルホルムアミド(10mL)、及びピリジン(298mg、3.77mmol、5.00当量)の混合物を、一晩60℃で酸素雰囲気下において撹拌し、エチルアセテート(200mL)で希釈した。混合物を、水(4×20mL)、飽和塩化ナトリウム(1×20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、分取TLC(石油エーテル/エチルアセテート1:4)によって精製して、tert-ブチル7-[4-(メチルカルバモイル)フェニル]-8-オキソ-5-[[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル]-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-12-カルボキシレート(200mg、収率44%)を白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):598[M+H]+
N-メチル-4-(8-オキソ-5-[[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル]-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-7-イル)ベンズアミドトリフルオロ酢酸塩:tert-ブチル7-[4-(メチルカルバモイル)フェニル]-8-オキソ-5-[[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル]-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-12-カルボキシレート(195mg、0.294mmol、1.00当量)、ジクロロメタン(10mL)、及びトリフルオロ酢酸(1mL)の混合物。混合物を室温で1.5時間撹拌した。混合物を、減圧下で濃縮して、粗N-メチル-4-(8-オキソ-5-[[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル]-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-7-イル)ベンズアミドトリフルオロ酢酸塩(170mg、粗)を淡褐色の油状物として得た。LCMS(ESI,m/z):498[M+H]+
4-[12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-8-オキソ-5-[[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル]-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-7-イル]-N-メチルベンズアミド:4-ブロモ-3-クロロ安息香酸(51.1mg、0.217mmol、1.30当量)、N,N-ジメチルホルムアミド(3mL)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミドヒドロクロリド(41.6mg、0.217mmol、1.30当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(29.3mg、0.217mmol、1.30当量)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(86.2mg、0.667mmol、4.00当量)、及びN-メチル-4-(8-オキソ-5-[[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル]-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-7-イル)ベンズアミドトリフルオロ酢酸塩(102mg、0.167mmol、1.00当量)の混合物を、一晩室温で撹拌し、エチルアセテート(150mL)で希釈した。混合物を、塩酸(2×20mL、水溶液1mol/L)、飽和炭酸水素ナトリウム(2×20mL)、飽和塩化ナトリウム(1×20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、分取HPLCによって、次の条件:カラム:XBridge Prep OBD C18 Column、30×150mm 5μm;移動相A:水(10mmol/L NH4HCO3+0.1%NH3.H2O)、移動相B:ACN;流量:60mL/分;勾配:7分で50%B~70%B)で精製して、4-[12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-8-オキソ-5-[[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル]-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-7-イル]-N-メチルベンズアミド(73.8mg、収率62%)を白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):714[M+H]+1H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δ7.79-7.67(m,3H),7.61(s,1H),7.49(brs,1H),7.24(m,1H),7.16(d,J=8.4Hz,2H),6.96(d,J=8.1Hz,2H),6.65(d,J=8.7Hz,2H),6.20(d,J=4.8Hz,1H),5.35-4.55(m,2H),4.32-3.41(m,2H),3.14(s,2H),3.02(d,J=4.8Hz,3H),2.72(brs,2H)。
実施例22
4-(8-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-3-(4-シアノベンジル)-5-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-4(5H)-イル)-N-メチルベンズアミド(43)
Figure 2022534501000066
tert-ブチル3-(4-シアノベンジル)-4-(4-メトキシベンジル)-5-オキソ-5,6,7,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-8(4H)-カルボキシレート:40mLのバイアルに、亜鉛粉末(468mg、7.15mmol、5.00当量)、テトラヒドロフラン(20mL)、ジブロモエタン(26.9mg、0.143mmol、0.10当量)を、窒素雰囲気下において入れた。混合物を60℃まで加熱した。クロロトリメチルシラン(15.5mg、0.143mmol、0.10当量)を加えた。溶液を60℃で1時間撹拌した。反応物を0℃まで冷却した。4-(ブロモメチル)ベンゾニトリル(280mg、1.43mmol、1.00当量)を加えた。温度を室温まで自然に上昇させ、一晩室温で撹拌した。Tert-ブチル3-ブロモ-4-(4-メトキシベンジル)-5-オキソ-5,6,7,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-8(4H)-カルボキシレート(700mg、1.43mmol、1.00当量)、パラジウムアセタート(32.1mg、0.143mmol、0.10当量)、及び2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(68.2mg、0.143mmol、0.10当量)を加えた。混合物を一晩室温で窒素雰囲気下において撹拌し、反応を水(50mL)でクエンチした。混合物をエチルアセテート(3×50mL)で抽出した。有機層を合わせ、水(3×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、エチルアセテート:ヘキサン(1:1)で溶出させて、tert-ブチル3-(4-シアノベンジル)-4-(4-メトキシベンジル)-5-オキソ-5,6,7,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-8(4H)-カルボキシレート(400mg、収率53%)を黄色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):526[M+H]+
tert-ブチル3-(4-シアノベンジル)-5-オキソ-5,6,7,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-8(4H)-カルボキシレート:40mLの丸底フラスコに、tert-ブチル3-(4-シアノベンジル)-4-(4-メトキシベンジル)-5-オキソ-5,6,7,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-8(4H)-カルボキシレート(400mg、0.761mmol、1.00当量)、アニソール(10mL)及びアルミニウムクロリド(304mg、2.28mmol、3.00当量)を入れた。溶液は室温で一晩撹拌した。混合物を、ジ-tert-ブチルジカーボネート(249mg、1.14mmol、1.50当量)、トリメチルアミン(230mg、2.28mmol、3.00当量)、及びメタノール(20mL)の混合物に0℃で加えた。溶液を室温で1時間撹拌し、反応を水(50mL)でクエンチした。混合物をエチルアセテート(3×50mL)で抽出した。有機層を合わせ、水(3×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、エチルアセテート:ヘキサン(1:1)で溶出させて、tert-ブチル3-(4-シアノベンジル)-5-オキソ-5,6,7,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-8(4H)-カルボキシレート(200mg、収率65%)を黄色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):406[M+H]+
tert-ブチル3-(4-シアノベンジル)-4-(4-(メチルカルバモイル)フェニル)-5-オキソ-5,6,7,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-8(4H)-カルボキシレート:40mLのバイアルに、tert-ブチル3-(4-シアノベンジル)-5-オキソ-5,6,7,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-8(4H)-カルボキシレート(200mg、0.493mmol、1.00当量)、4-(メチルカルバモイル)フェニルボロン酸(132mg、0.740mmol、1.50当量)、ピリジン(195mg、2.47mmol、5.00当量)、トリフルオロメタンスルホン酸銅(II)(178mg、0.493mmol、1.00当量)、及びN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)を入れた。溶液を、一晩60℃でO2雰囲気下において撹拌した。混合物をエチルアセテート(50mL)で希釈し、水(3×50mL)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、エチルアセテートで溶出させて、tert-ブチル3-(4-シアノベンジル)-4-(4-(メチルカルバモイル)フェニル)-5-オキソ-5,6,7,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-8(4H)-カルボキシレート(120mg、収率45%)を黄色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):539[M+H]+
4-(3-(4-シアノベンジル)-5-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-4(5H)-イル)-N-メチルベンズアミドトリフルオロ酢酸塩:50mLの丸底フラスコに、tert-ブチル3-(4-シアノベンジル)-4-(4-(メチルカルバモイル)フェニル)-5-オキソ-5,6,7,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-8(4H)-カルボキシレート(120mg、0.223mmol、1.00当量)、ジクロロメタン(20mL)、及びトリフルオロ酢酸(1mL)を入れた。得られた溶液を、2時間室温で撹拌し、減圧下で濃縮して、4-(3-(4-シアノベンジル)-5-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-4(5H)-イル)-N-メチルベンズアミドトリフルオロ酢酸塩(98.0mg、粗)を黄色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):439[M-CF3COOH+H]+
4-(8-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-3-(4-シアノベンジル)-5-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-4(5H)-イル)-N-メチルベンズアミド:40mLのバイアルに、4-(3-(4-シアノベンジル)-5-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-4(5H)-イル)-N-メチルベンズアミドトリフルオロ酢酸塩(63.2mg、0.114mmol、1.00当量)、4-ブロモ-3-クロロ安息香酸(32.2mg、0.137mmol、1.20当量)、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(65.0mg、0.171mmol、1.50当量)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(44.2mg、0.342mmol、3.00当量)、及びN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)を入れた。溶液を室温で一晩撹拌し、反応を水(50mL)でクエンチした。混合物をエチルアセテート(3×50mL)で抽出した。有機層を合わせ、水(3×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、分取HPLCによって次の勾配条件(カラム:Xselect CSH OBD Column 30×150mm 5μm;移動相A:水(10mmol/L NH4HCO3+0.1%NH3.H2O)、移動相B:ACN;流量:60mL/分;勾配:7分で42%B~62%B)を用いて精製して、4-(8-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-3-(4-シアノベンジル)-5-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-4(5H)-イル)-N-メチルベンズアミド(20.0mg、収率27%)を白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):655[M+H]+1H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δ7.76(m,3H),7.63(s,1H),7.51-7.45(m,3H),7.27(m,1H),7.20(d,J=8.3Hz,2H),6.79(d,J=7.9Hz,2H),6.17(d,J=5.2Hz,1H),5.15(m,2H),3.78(m,2H),3.21(s,2H),3.07(d,J=4.7Hz,3H),2.75(brs,2H)。
実施例23
4-[(11R*)-5-ベンジル-12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-11-メチル-8-オキソ-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-7-イル]-N-メチルベンズアミド(71)及び4-[(11S*)-5-ベンジル-12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-11-メチル-8-オキソ-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-7-イル]-N-メチルベンズアミド(72)
Figure 2022534501000067
2-ブロモ-5-フルオロ-N-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピリジン-4-カルボキサミド:100mLの丸底フラスコに、2-ブロモ-5-フルオロピリジン-4-カルボン酸(10.0g、45.5mmol、1.00当量)、(4-メトキシフェニル)メタンアミン(3.43g、25.0mmol、1.10当量)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミドヒドロクロリド(13.1g、68.2mmol、1.50当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(9.21g、68.2mmol、1.50当量)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(17.6g、136mmol、3.00当量)、及びN,N-ジメチルホルムアミド(100mL)を入れた。混合物を4時間室温で撹拌し、反応を水(100mL)でクエンチした。混合物をエチルアセテート(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層を水(3×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、石油エーテル:エチルアセテート(1:1)で溶出させて、2-ブロモ-5-フルオロ-N-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピリジン-4-カルボキサミド(9.60g、収率62%)を灰白色の油状物として得た。LCMS(ESI,m/z):339[M+H]+
5-フルオロ-N-[(4-メトキシフェニル)メチル]-2-メチルピリジン-4-カルボキサミド:250mLの丸底フラスコに、2-ブロモ-5-フルオロ-N-[(4-メトキシフェニル)メチル]ピリジン-4-カルボキサミド(9.60g、28.3mmol、1.00当量)、2,4,6-トリメチル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリボリナン(8.53g、33.8mmol、1.20当量、テトラヒドロフラン中50%)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(4.14g、5.66mmol、0.200当量)、炭酸カリウム(11.7g、84.9mmol、3.00当量)、及び1,4-ジオキサン(100mL)を室温にて入れた。混合物を一晩110℃で窒素雰囲気下において撹拌し、反応を水(100mL)でクエンチした。混合物をエチルアセテート(3×300mL)で抽出した。有機層を合わせ、水(3×200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、エチルアセテートで溶出させて、5-フルオロ-N-[(4-メトキシフェニル)メチル]-2-メチルピリジン-4-カルボキサミド(6.90g、収率89%)を淡褐色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):275[M+H]+
5-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-N-(4-メトキシベンジル)-2-メチルイソニコチンアミド:250mLの丸底フラスコに、5-フルオロ-N-[(4-メトキシフェニル)メチル]-2-メチルピリジン-4-カルボキサミド(6.00g、21.9mmol、1.00当量)、ジメチルスルホキシド(60.0mL)、4-ブロモピラゾール(3.54g、24.1mmol、1.10当量)、及び炭酸カリウム(9.07g、65.6mmol、3.00当量)を室温にて入れた。混合物を一晩80°Cで撹拌し、水(100mL)で希釈した。混合物をエチルアセテート(3×100mL)で抽出した。有機層を合わせ、水(3×100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、石油エーテル:エチルアセテート(1:1)で溶出させて、5-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-N-(4-メトキシベンジル)-2-メチルイソニコチンアミド(3.64g、収率41%)を褐色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):401[M+H]+
3-ブロモ-4-(4-メトキシベンジル)-7-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-5(4H)-オン:100mLの丸底フラスコに、5-(4-ブロモ-1H-ピラゾール-1-イル)-N-(4-メトキシベンジル)-2-メチルイソニコチンアミド(3.64g、9.07mmol、1.00当量)、フェナントロリン(phen)(1.31g、7.26mmol、0.80当量)、ナトリウムエトキシド(3.09g、45.4mmol、5.00当量)、ヨウ化第一銅(0.690g、3.63mmol、0.40当量)、及びN,N-ジメチルホルムアミド(40mL)を室温にて入れた。混合物を一晩110℃で酸素雰囲気下において撹拌し、反応を水(50mL)でクエンチした。混合物をエチルアセテート(3×50mL)で抽出した。有機層を合わせ、水(3×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、エチルアセテートで溶出させて、3-ブロモ-4-(4-メトキシベンジル)-7-メチルピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-5(4H)-オン(1.50g、収率41%)を灰白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):399[M+H]+
5-ベンジル-7-[(4-メトキシフェニル)メチル]-11-メチル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(13),3,5,9,11-ペンタエン-8-オン:100mLの丸底フラスコに、5-ブロモ-7-[(4-メトキシフェニル)メチル]-11-メチル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(13),3,5,9,11-ペンタエン-8-オン(1.50g、3.76mmol、1.00当量)、2-ベンジル-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(0.980g、4.49mmol、1.20当量)、メタンスルホナート(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリ-i-プロピル-1,1’-ビフェニル)(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)(0.320g、0.376mmol、0.10当量)、2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(0.180g、0.376mmol、0.10当量)、リン酸カリウム(2.39g、0.0110mmol、3.00当量)、1,4-ジオキサン(15mL)、及び水(20mL)を入れた。混合物を一晩40℃で窒素雰囲気下において撹拌し、反応を水(30mL)でクエンチした。混合物をエチルアセテート(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を洗浄し、ブライン(2×40mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、石油エーテル:エチルアセテート(1:1)で溶出させて、5-ベンジル-7-[(4-メトキシフェニル)メチル]-11-メチル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(13),3,5,9,11-ペンタエン-8-オン(950mg、収率61%)を淡黄色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):411[M+H]+
5-ベンジル-7-[(4-メトキシフェニル)メチル]-11-メチル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(13),3,5,9,11-ペンタエン-8-オン:100mLの丸底フラスコに、5-ベンジル-7-[(4-メトキシフェニル)メチル]-11-メチル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(13),3,5,9,11-ペンタエン-8-オン(350mg、0.853mmol、1.00当量)、メタノール(10.0mL)、10%Pd/C(45g)、及び酢酸(2.5mL)を室温にて入れた。混合物を、一晩70℃で、3atmの水素雰囲気下において撹拌した。固体を濾別し、濾液を減圧下で濃縮した。混合物を、水(10mL)で希釈し、飽和炭酸ナトリウムでpH8まで酸性化した。混合物をエチルアセテート(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を、水(3×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、5-ベンジル-7-[(4-メトキシフェニル)メチル]-11-メチル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(250mg、粗)を、灰白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):415[M+H]+
5-ベンジル-12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-7-[(4-メトキシフェニル)メチル]-11-メチル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン:40mLの丸底フラスコに、5-ベンジル-7-[(4-メトキシフェニル)メチル]-11-メチル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(250mg、0.603mmol、1.00当量)、4-ブロモ-3-クロロ安息香酸(170mg、0.724mmol、1.20当量)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミドヒドロクロリド(173mg、0.905mmol、1.50当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(122mg、0.905mmol、1.50当量)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(234mg、1.81mmol、3.00当量)、及びN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)を入れた。混合物を一晩室温で撹拌し、反応を水(10mL)でクエンチした。混合物をエチルアセテート(3×40mL)で抽出した。有機層を合わせ、水(3×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、分取TLC(石油エーテル:エチルアセテート=1:1)によって精製して、5-ベンジル-12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-7-[(4-メトキシフェニル)メチル]-11-メチル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(200mg、収率52%)を淡褐色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):631[M+H]+
5-ベンジル-12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-7-[(4-メトキシフェニル)メチル]-11-メチル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン:40mLの丸底フラスコに、5-ベンジル-12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-7-[(4-メトキシフェニル)メチル]-11-メチル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(200mg、0.316mmol、1.00当量)及びトリフルオロアセトアルデヒド(5mL)を室温にて入れた。混合物を一晩80℃で撹拌し、減圧下で濃縮した。残留物を、分取TLC(石油エーテル:エチルアセテート=1:1)によって精製して、5-ベンジル-12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-11-メチル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(135mg、収率83%)を淡褐色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):511[M+H]+
5-ベンジル-12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-7-[(4-メトキシフェニル)メチル]-11-メチル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン:100mLの丸底フラスコに、5-ベンジル-12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-11-メチル-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-8-オン(135mg、0.264mmol、1.00当量)、4-(メチルカルバモイル)フェニルボロン酸(51.9mg、0.290mmol、1.10当量)、トリフルオロメタンスルホン酸銅(II)(95.4mg、0.264mmol、1.00当量)、ピリジン(62.6mg、0.791mmol、3.00当量)、及びN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)を室温にて入れた。混合物を一晩60℃で酸素雰囲気下において撹拌し、反応を水(20mL)でクエンチした。混合物をエチルアセテート(3×50mL)で抽出した。有機層を合わせ、水(3×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、分取TLC(石油エーテル:エチルアセテート(1:1)によって精製して、粗生成物を得た。粗生成物を、分取キラルHPLCによって、次の条件(カラム:CHIRALPAK IA、2×25cm、5μm;移動相A:Hex:DCM=3:1(0.5% 2M NH3-MeOH)--HPLC、移動相B:EtOH--HPLC;流量:15mL/分;勾配:14分で50%B~50%B)で精製して、2つの鏡像異性体を得た。
第1の鏡像異性体:4-[(11R*)-5-ベンジル-12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-11-メチル-8-オキソ-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-7-イル]-N-メチルベンズアミド(71)(16.2mg、収率10%、第1のピーク)、白色の固体として。LCMS(ESI,m/z):644[M+H]+,100%ee。1H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δ7.85-7.70(m,3H),7.62-7.42(m,2H),7.32-7.29(m,1H),7.25-7.11(m,5H),6.80-6.66(m,2H),6.20(d,J=5.1Hz,1H),5.85(br,1H),4.62-4.32(m,2H),3.15-3.02(m,5H),2.89-2.60(m,2H),1.41-1.27(m,3H)。
第2の鏡像異性体:4-[(11S*)-5-ベンジル-12-(4-ブロモ-3-クロロベンゾイル)-11-メチル-8-オキソ-2,3,7,12-テトラアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,6]]トリデカ-1(9),3,5-トリエン-7-イル]-N-メチルベンズアミド(72)(24.2mg、収率14%、第2のピーク)、白色の固体として。LCMS(ESI,m/z):644[M+H]+,100%ee。1H NMR(300MHz,クロロホルム-d)δ7.85-7.70(m,3H),7.62-7.42(m,2H),7.32-7.29(m,1H),7.25-7.11(m,5H),6.80-6.66(m,2H),6.20(d,J=5.1Hz,1H),5.85(br,1H),4.62-4.32(m,2H),3.15-3.02(m,5H),2.89-2.60(m,2H),1.41-1.27(m,3H)。
実施例24
中間体tert-ブチル3-ブロモ-4-(4-メトキシベンジル)-5-オキソ-5,6,7,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-8(4H)-カルボキシレートの代替合成
Figure 2022534501000068
4-(4-メトキシベンジル)ピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-5(4H)-オン:3-フルオロピリジン-4-カルボン酸(100g、0.708mol、1.00当量)及びN,N-ジメチルホルムアミド(2.00mL、0.0258mol、0.04当量)をジクロロメタン(1.00L)に加え、オキサリルクロリド(135g、1.06mol、1.50当量)を室温でゆっくりと滴下した。溶液を2時間室温で撹拌し、次いで減圧下で濃縮して、アシルクロリドを得た。2H-ピラゾール-3-アミン(76.6g、0.921mol、1.30当量)及び炭酸セシウム(462g、1.41mol、2.00当量)を、N,N-ジメチルアセトアミド(1.00L)に加えた。N,N-ジメチルアセトアミド(1.00L)中に懸濁されたアシルクロリドを、分割して40℃未満で加えた。溶液を1時間室温で撹拌し、更に1時間80~90℃で撹拌した。炭酸セシウム(231g、0.708mol、1.00当量)を混合物に加え、混合物を1時間100~105℃で撹拌した。炭酸セシウムの別のバッチ(231g、708mol、1.00当量)を加え、混合物を更に5時間100~105℃で撹拌した。次いで、混合物を60℃まで冷却し、次のステップで直接使用した。4-メトキシベンジルクロリド(66.1g、0.422mol、0.60当量)、炭酸セシウム(115g、0.352mmol、0.50当量)を、混合物に加えた。溶液を0.5時間60℃で撹拌し、更に2時間室温で撹拌した。固体を濾別し、濾液を減圧下で濃縮した。残留物をエチルアセテート(3L)中に溶解し、水(2×2L)で洗浄した。有機層をNa2SO4によって乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。固体をエチルアセテートで洗浄し、乾燥させて、生成物4-(4-メトキシベンジル)ピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-5(4H)-オン(40g、収率19%)を白色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):307[M+H]+
4-(4-メトキシベンジル)-6,7,8,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-5(4H)-オンアセテート:2Lの三ツ口丸底フラスコに、4-(4-メトキシベンジル)ピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-5(4H)-オン(104g、0.340mmol、1.00当量)、酢酸(1.20L)、Pd(OH)2/C(23.8g)を入れた。溶液を、3atmのH2下において室温で16時間撹拌した。固体を濾別し、濾液を減圧下で濃縮して、4-(4-メトキシベンジル)-6,7,8,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-5(4H)-オンアセテート(130g、粗)を褐色の油状物として得た。LCMS(ESI,m/z):311[M+H]+
tert-ブチル4-(4-メトキシベンジル)-5-オキソ-5,6,7,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-8(4H)-カルボキシレート:2Lの丸底フラスコに、4-(4-メトキシベンジル)-6,7,8,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-5(4H)-オンアセテート(130g、0.419mol、1.00当量)、ジクロロメタン(1.30L)、トリエチルアミン(126g、1.24mol、2.97当量)を入れ、ジ-tert-ブチルジカーボネート(100g、0.458mol、1.09当量)を0℃で加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。溶液を水(1L)、及び飽和NaHCO3水溶液(0.2L)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた油状物を、PE:Et2O(300mL、1:1)で洗浄した。固体を、濾過によって回収して、tert-ブチル4-(4-メトキシベンジル)-5-オキソ-5,6,7,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-8(4H)-カルボキシレート(116g、収率67%)を褐色の固体として得た。LCMS(ESI,m/z):411[M+H]+
tert-ブチル3-ブロモ-4-(4-メトキシベンジル)-5-オキソ-5,6,7,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-8(4H)-カルボキシレート:2Lの丸底フラスコに、tert-ブチル4-(4-メトキシベンジル)-5-オキソ-5,6,7,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-8(4H)-カルボキシレート(116g、283mmol、1.00当量)、N,N-ジメチルホルムアミド(1.20L)、及びN-ブロモスクシンイミド(50.3g、283mmol、1当量)を0℃にて入れた。溶液を1時間室温で撹拌し、反応を水(6L)で撹拌しながらクエンチした。固体を、濾過によって回収し、乾燥させて、tert-ブチル3-ブロモ-4-(4-メトキシベンジル)-5-オキソ-5,6,7,9-テトラヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリド[4,3-e]ピリミジン-8(4H)-カルボキシレート(120g、87%))を白色の固体として得た。LCMS:(ESI,m/z):489[M+H]+1H NMR(300MHz,DMSO-d6)δ7.96(s,1H),7.15(d,J=8.7Hz,2H),6.88(d,J=8.7Hz,2H),5.47(s,2H),4.67(s,2H),3.71(s,3H),3.61(t,J=5.7Hz,2H),2.47(s,2H),1.44(s,9H)。
実施例25
化合物14、15、19~23、26~28、30、31、33、34、36~42、44~70、73~91の合成
表Aに提供される化合物14、15、19~23、26~28、30、31、33、34、36~42、44~70、73~91については、当業者に既知の方法及び条件を用いて、実施例1~24の中間体及び/又はプロトコルを使用して合成した。
Figure 2022534501000069
Figure 2022534501000070
Figure 2022534501000071
Figure 2022534501000072
Figure 2022534501000073
Figure 2022534501000074
Figure 2022534501000075
Figure 2022534501000076
Figure 2022534501000077
Figure 2022534501000078
Figure 2022534501000079
Figure 2022534501000080
Figure 2022534501000081
Figure 2022534501000082
Figure 2022534501000083
Figure 2022534501000084
Figure 2022534501000085
Figure 2022534501000086
Figure 2022534501000087
Figure 2022534501000088
Figure 2022534501000089
実施例26
化合物92~112の合成
表Bに提供される化合物92~112については、当業者に既知の方法及び条件を用いて、実施例1~24の中間体及び/又はプロトコルを使用して得ることができる。
Figure 2022534501000090
Figure 2022534501000091
Figure 2022534501000092
実施例A
HepG2.117細胞を用いたHBV-DNA抗ウイルスアッセイ
以下のアッセイ手順は、Tet-offプロモータの制御下で安定して組み込まれた遺伝子型D HBVゲノムを保有するHepG2.117細胞、及びエンドポイントとして細胞内HBV DNA定量化を使用する、HBV抗ウイルスアッセイを説明する。細胞生存率はATPlite(Perkin Elmer)を使用して、細胞内ATP含量を測定することによって、並行して評価される。
0日目に、HepG2.117細胞(1μg/mLの最終濃度で培地中に存在するドキシサイクリンを用いた通常の細胞培養に維持される)を、pgRNAの転写及び後のHBV粒子の形成を誘導するために、ドキシサイクリンなしの培地において、2.0×104細胞/ウェルの密度(0.1mL/ウェル)で96ウェルプレート(透明な底の白)に播種した。細胞を37℃及び5%CO2でインキュベートした。
1日目に培地を各ウェルから除去し、試験品を、ドキシサイクリンなしの培養培地に希釈し、100μLを細胞培養ウェル(9つの濃度、4倍希釈)に添加した。各プレートについて、6つの未処理(単にDMSO)ウェルが含まれた。培養培地中のDMSOの最終濃度は2%であった。各プレートを2つ組で調製した(HBV DNA抽出用に1つ、ATPlite測定用に1つ)。細胞を37℃及び5%CO2で3日間インキュベートした。
4日目に、ATPliteを使用して細胞生存率を評価し、細胞溶解物を、HBV DNA抽出及び後のqPCRによる定量化のために調製した。
qPCRによるHBV DNAの定量化
各ウェルから培地を除去し、H2O中の100μLの0.33%NP-40を各ウェルに添加した。プレートを密封し、4℃で5分間インキュベートし、激しくボルテックスし、短時間遠心分離した。次に、各ウェルのPCRプレート中の65μLのQuickExtract DNA抽出溶液(Epicentre)に35μLの溶解物を添加した。PCRプレートを65℃で6分間、98℃で2分間インキュベートし、最後に4℃に冷却した。次いで、CFX96装置(Bio-Rad)で、Bio-Rad SSOAdvanced Universal Probes Supermixを使用して、表1に指定されるHBV特異的プライマー及びプローブを用いてqPCRによりHBV DNAを定量化した。PCRサイクルプログラムは、95℃で3分間、続いて95℃で10秒間及び60℃で30秒間の40サイクルからなった。
Figure 2022534501000093
DNA標準を、10^2~10^8コピー/入力(すなわち4μLあたり)の範囲の濃度でアンプリコンに対応するIDT gBlockを希釈することにより調製し、Cq値対HBV DNA標準濃度をプロットすることにより標準曲線を生成するために使用した。各試料中のHBV DNAの量を、標準曲線から内挿することによって決定した。
細胞生存率
他のプレートを使用して、製造業者のマニュアルに従ってATPliteにより細胞生存率を定量化した。簡潔に述べると、50μLの細胞溶解溶液を培養プレートに添加し、5分間振盪させ、続いて各ウェルに50μLの基質を添加し、更に振盪させた。プレートを室温で10分間インキュベートし、続いて発光シグナルをVarioSkan Lux(ThermoFisher)プレートリーダーで測定した。
データ分析
細胞生存率を以下のように計算した:%細胞生存率=(試験試料の発光値)/(2%DMSO対照の平均発光値)×100%。HBV DNA阻害を以下のように計算した:100-(試験試料のHBV DNAコピー数)/(2%DMSO対照の平均HBV DNAコピー数)×100%。このアッセイの優れた動的ウィンドウにより、エンテカビルに対する正規化は必要ではなかった。CC50、EC50、及びEC90値は、「log(アゴニスト)対応答-可変勾配」を使用して、GraphPad Prismにより適合された用量応答曲線によって決定された。
表2に記載されるように、式(I)の化合物はHBVに対して活性であり、「A」は、EC50≦100nMを示し、「B」は、EC50>100nM及び≦500nMを示し、「C」は、EC50>500nM及び≦5000nMを示し、「D」は、EC50>5000nMを示す。細胞生存率評価は、有効な抗ウイルス濃度と細胞傷害性化合物濃度との間の、大きなウインドウを示した。
Figure 2022534501000094
上文は、明確さと理解のために、図及び実施例としてある程度詳細に記述されているが、本開示の趣旨を逸脱することなく数多くの様々な修正がなされ得ることが、当業者によって理解される。したがって、本明細書に開示される形態は例示にすぎず、本開示の範囲を限定することは意図されていないが、それどころか本発明の真の範囲及び趣旨に沿った全ての修正及び代替案を包含することも明確に理解するべきである。

Claims (127)

  1. 以下の構造を有する式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩:
    Figure 2022534501000095
    (式中:
    nは、0又は1であり;
    1は、-C(=O)-、-NH-C(=O)-、又は-O-C(=O)-であり;
    1は、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、及び任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)からなる群から選択され;
    2及びR3は、水素、非置換C1~4アルキル、非置換C1~4ハロアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、及び任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)からなる群から独立して選択され;
    4及びR5は、水素、非置換C1~4アルキル、非置換C1~4ハロアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、及び任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)からなる群から独立して選択され;
    6及びR7は、水素、非置換C1~4アルキル、及び非置換C1~4ハロアルキルからなる群から独立して選択され;
    8は、水素、非置換C1~4アルキル、非置換C2~4アルケニル、非置換C2~4アルキニル、非置換C1~4ハロアルキル、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたシクロアルケニル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたシクロアルキル(C1~4アルキル)、任意に置換されたシクロアルケニル(C1~4アルキル)、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)、任意に置換されたN-アミド、任意に置換されたN-スルホンアミド、-NR1011、及び-C(=O)NR1213からなる群から選択され;
    9は、水素、非置換C1~4アルキル、任意に置換された単環式C4~6シクロアルキル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、及び任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)からなる群から選択され;
    10及びR12は、独立して、水素又は非置換C1~4アルキルであり;
    11及びR13は、水素、非置換C1~4アルキル、非置換C1~4ハロアルキル、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたシクロアルケニル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたシクロアルキル(C1~4アルキル)、任意に置換されたシクロアルケニル(C1~4アルキル)、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、及び任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)からなる群から独立して選択され;又は、
    10及びR11は、R10及びR11が結合した窒素と一緒に、任意に置換された4~8員単環式ヘテロシクリル、任意に置換された8~13員縮合二環式ヘテロシクリル、又は任意に置換された7~13員スピロ二環式ヘテロシクリルを形成し;
    12及びR13は、R12及びR13が結合した窒素と一緒に、任意に置換された4~8員単環式ヘテロシクリル、任意に置換された8~13員縮合二環式ヘテロシクリル、又は任意に置換された7~13員スピロ二環式ヘテロシクリルを形成し;
    2及びR3は、R2及びR3が結合した炭素と一緒に、任意に置換された単環式C3~6シクロアルキル又は任意に置換された3~6員単環式ヘテロシクリルを形成し;又は、
    4及びR5は、R4及びR5が結合した炭素と一緒に、任意に置換された単環式C3~6シクロアルキル又は任意に置換された3~6員単環式ヘテロシクリルを形成し;又は、
    2及びR4は、R2及びR4が各々結合した炭素と一緒に、任意に単環式C5~7シクロアルキル又は任意に置換された5~7員単環式ヘテロシクリルを形成し;又は、
    3及びR5は、R3及びR5が各々結合した炭素と一緒に、任意に単環式C5~7シクロアルキル又は任意に置換された5~7員単環式ヘテロシクリルを形成し;又は、
    6及びR7は、R6及びR7が結合した炭素と一緒に、任意に置換された単環式C3~4シクロアルキル、任意に置換されたオキセタン、又は任意に置換されたチエタンを形成し;並びに、
    1は、N又はCR14であり、R14は、水素、シアノ、非置換C1~4アルキル、置換C1~4アルキル、又は任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)であり、前記置換C1~4アルキルは、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、及び非置換C1~4アルコキシからなる群から選択された置換基で1回以上置換されている)。
  2. nが、1である、請求項1に記載の化合物。
  3. 1が、-C(=O)-である、請求項2に記載の化合物。
  4. 1が、-NH-C(=O)-である、請求項2に記載の化合物。
  5. 1が、-O-C(=O)-である、請求項2に記載の化合物。
  6. nが、0である、請求項1に記載の化合物。
  7. 1が、任意に置換されたアリールである、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物。
  8. 1が、任意に置換されたフェニルである、請求項7に記載の化合物。
  9. 1が、任意に置換されたヘテロアリールである、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物。
  10. 1が、任意に置換された単環式ヘテロアリールである、請求項9に記載の化合物。
  11. 1が、任意に置換された二環式ヘテロアリールである、請求項9に記載の化合物。
  12. 1が、任意に置換されたヘテロシクリルである、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物。
  13. 1が、任意に置換された単環式ヘテロシクリルである、請求項12に記載の化合物。
  14. 1が、任意に置換された二環式ヘテロシクリルである、請求項12に記載の化合物。
  15. 1が、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)である、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物。
  16. 1が、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)である、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物。
  17. 1が、任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)である、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物。
  18. nが0であり、R1
    Figure 2022534501000096
    であり、式中、環A1が、任意に置換された二環式ヘテロアリール又は任意に置換された二環式ヘテロシクリルである、請求項1に記載の化合物。
  19. 1が、重水素、ハロゲン、シアノ、非置換C1~6アルキル、非置換C1~6ハロアルキル、非置換C1~6アルコキシ、非置換アシル、非置換C-アミド、非置換スルホニル、非置換アミノ、一置換アミン、及び二置換アミンからなる群から独立して選択された1つ以上の置換基で置換されている、請求項1~18のいずれか一項に記載の化合物。
  20. 環A1が、任意に置換された二環式ヘテロアリールである、請求項19に記載の化合物。
  21. 環A1が、任意に置換された窒素含有二環式ヘテロアリールである、請求項20に記載の化合物。
  22. 環A1が、任意に置換された窒素含有9員二環式ヘテロアリールである、請求項21に記載の化合物。
  23. 環A1が、任意に置換された窒素含有10員二環式ヘテロアリールである、請求項21に記載の化合物。
  24. 環A1が、任意に置換された二環式ヘテロシクリルである、請求項19に記載の化合物。
  25. 環A1が、任意に置換された窒素含有二環式ヘテロシクリルである、請求項24に記載の化合物。
  26. 環A1が、任意に置換された窒素含有9員二環式ヘテロシクリルである、請求項25に記載の化合物。
  27. 環A1が、任意に置換された窒素含有10員二環式ヘテロシクリルである、請求項25に記載の化合物。
  28. 2が、水素である、請求項1~27のいずれか一項に記載の化合物。
  29. 2が、非置換C1~4アルキルである、請求項1~27のいずれか一項に記載の化合物。
  30. 2が、非置換C1~4ハロアルキルである、請求項1~27のいずれか一項に記載の化合物。
  31. 2が、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルである、請求項1~27のいずれか一項に記載の化合物。
  32. 2が、任意に置換されたフェニル、任意に置換された単環式ヘテロアリール、又は任意に置換された単環式ヘテロシクリルである、請求項31に記載の化合物。
  33. 2が、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、又は任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)である、請求項1~27のいずれか一項に記載の化合物。
  34. 3が、水素である、請求項1~33のいずれか一項に記載の化合物。
  35. 3が、非置換C1~4アルキルである、請求項1~33のいずれか一項に記載の化合物。
  36. 3が、非置換C1~4ハロアルキルである、請求項1~33のいずれか一項に記載の化合物。
  37. 3が、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルである、請求項1~33のいずれか一項に記載の化合物。
  38. 3が、任意に置換されたフェニル、任意に置換された単環式ヘテロアリール、又は任意に置換された単環式ヘテロシクリルである、請求項37に記載の化合物。
  39. 3が、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、又は任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)である、請求項1~33のいずれか一項に記載の化合物。
  40. 2及びR3が、R2及びR3が結合した炭素と一緒に、任意に置換された単環式C3~6シクロアルキル又は任意に置換された3~6員単環式ヘテロシクリルを形成する、請求項1~27のいずれか一項に記載の化合物。
  41. 4が、水素である、請求項1~40のいずれか一項に記載の化合物。
  42. 4が、非置換C1~4アルキルである、請求項1~40のいずれか一項に記載の化合物。
  43. 4が、非置換C1~4ハロアルキルである、請求項1~40のいずれか一項に記載の化合物。
  44. 4が、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルである、請求項1~40のいずれか一項に記載の化合物。
  45. 4が、任意に置換されたフェニル、任意に置換された単環式ヘテロアリール、又は任意に置換された単環式ヘテロシクリルである、請求項44に記載の化合物。
  46. 4が、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、又は任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)である、請求項1~40のいずれか一項に記載の化合物。
  47. 5が、水素である、請求項1~46のいずれか一項に記載の化合物。
  48. 5が、非置換C1~4アルキルである、請求項1~46のいずれか一項に記載の化合物。
  49. 5が、非置換C1~4ハロアルキルである、請求項1~46のいずれか一項に記載の化合物。
  50. 5が、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルである、請求項1~46のいずれか一項に記載の化合物。
  51. 5が、任意に置換されたフェニル、任意に置換された単環式ヘテロアリール、又は任意に置換された単環式ヘテロシクリルである、請求項50に記載の化合物。
  52. 5が、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、又は任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)である、請求項1~46のいずれか一項に記載の化合物。
  53. 4及びR5が、R4及びR5が結合した炭素と一緒に、任意に置換された単環式C3~6シクロアルキル又は任意に置換された3~6員単環式ヘテロシクリルを形成する、請求項1~40のいずれか一項に記載の化合物。
  54. 2及びR4が、R2及びR4が各々結合した炭素と一緒に、任意に単環式C5~7シクロアルキル又は任意に置換された5~7員単環式ヘテロシクリルを形成する、請求項1~27、34~39、又は47~52のいずれか一項に記載の化合物。
  55. 3及びR5が、R3及びR5が各々結合した炭素と一緒に、任意に単環式C5~7シクロアルキル又は任意に置換された5~7員単環式ヘテロシクリルを形成する、請求項1~33又は41~46のいずれか一項に記載の化合物。
  56. 6が、水素である、請求項1~55のいずれか一項に記載の化合物。
  57. 6が、非置換C1~4アルキルである、請求項1~55のいずれか一項に記載の化合物。
  58. 6が、非置換C1~4ハロアルキルである、請求項1~55のいずれか一項に記載の化合物。
  59. 7が、水素である、請求項1~58のいずれか一項に記載の化合物。
  60. 7が、非置換C1~4アルキルである、請求項1~58のいずれか一項に記載の化合物。
  61. 7が、非置換C1~4ハロアルキルである、請求項1~58のいずれか一項に記載の化合物。
  62. 6及びR7が、R6及びR7が結合している炭素と一緒に、任意に置換された単環式C3~4シクロアルキルを形成する、請求項1~55のいずれか一項に記載の化合物。
  63. 6及びR7が、R6及びR7が結合している炭素と一緒に、任意に置換されたオキセタン又は任意に置換されたチエタンを形成する、請求項1~55のいずれか一項に記載の化合物。
  64. 1が、Nである、請求項1~63のいずれか一項に記載の化合物。
  65. 1が、CR14である、請求項1~63のいずれか一項に記載の化合物。
  66. 14が、水素である、請求項65に記載の化合物。
  67. 14が、シアノである、請求項65に記載の化合物。
  68. 14が、非置換C1~4アルキルである、請求項65に記載の化合物。
  69. 14が、置換C1~4アルキルである、請求項65に記載の化合物。
  70. 14が、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)である、請求項65に記載の化合物。
  71. 8が、水素である、請求項1~70のいずれか一項に記載の化合物。
  72. 8が、非置換C1~4アルキルである、請求項1~70のいずれか一項に記載の化合物。
  73. 8が、非置換C2~4アルケニル又は非置換C2~4アルキニルである、請求項1~70のいずれか一項に記載の化合物。
  74. 8が、非置換C1~4ハロアルキルである、請求項1~70のいずれか一項に記載の化合物。
  75. 8が、任意に置換されたシクロアルキル又は任意に置換されたシクロアルケニルである、請求項1~70のいずれか一項に記載の化合物。
  76. 8が、任意に置換されたアリールである、請求項1~70のいずれか一項に記載の化合物。
  77. 8が、任意に置換されたヘテロアリールである、請求項1~70のいずれか一項に記載の化合物。
  78. 8が、任意に置換されたヘテロシクリルである、請求項1~70のいずれか一項に記載の化合物。
  79. 8が、任意に置換されたシクロアルキル(C1~4アルキル)又は任意に置換されたシクロアルケニル(C1~4アルキル)である、請求項1~70のいずれか一項に記載の化合物。
  80. 8が、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)である、請求項1~70のいずれか一項に記載の化合物。
  81. 8が、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)である、請求項1~70のいずれか一項に記載の化合物。
  82. 8が、任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)である、請求項1~70のいずれか一項に記載の化合物。
  83. 8が、任意に置換されたN-アミドである、請求項1~70のいずれか一項に記載の化合物。
  84. 8が、任意に置換されたN-スルホンアミドである、請求項1~70のいずれか一項に記載の化合物。
  85. 8が、-NR1011である、請求項1~70のいずれか一項に記載の化合物。
  86. 10が、水素である、請求項85に記載の化合物。
  87. 10が、非置換C1~4アルキルである、請求項85に記載の化合物。
  88. 11が、水素である、請求項85~87のいずれか一項に記載の化合物。
  89. 11が、非置換C1~4アルキル又は非置換C1~4ハロアルキルである、請求項85~87のいずれか一項に記載の化合物。
  90. 11が、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたシクロアルケニル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルである、請求項85~87のいずれか一項に記載の化合物。
  91. 11が、任意に置換されたシクロアルキル(C1~4アルキル)、任意に置換されたシクロアルケニル(C1~4アルキル)、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、又は任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)である、請求項85~87のいずれか一項に記載の化合物。
  92. 10及びR11が、R10及びR11が結合した窒素と一緒に、任意に置換された4~8員単環式ヘテロシクリル、任意に置換された8~13員縮合二環式ヘテロシクリル、又は任意に置換された7~13員スピロ二環式ヘテロシクリルを形成する、請求項85に記載の化合物。
  93. 8が、-C(=O)NR1213である、請求項1~70のいずれか一項に記載の化合物。
  94. 12が、水素である、請求項93に記載の化合物。
  95. 12が、非置換C1~4アルキルである、請求項93に記載の化合物。
  96. 13が、水素である、請求項93~95のいずれか一項に記載の化合物。
  97. 13が、非置換C1~4アルキル又は非置換C1~4ハロアルキルである、請求項93~95のいずれか一項に記載の化合物。
  98. 13が、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたシクロアルケニル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルである、請求項93~95のいずれか一項に記載の化合物。
  99. 13が、任意に置換されたシクロアルキル(C1~4アルキル)、任意に置換されたシクロアルケニル(C1~4アルキル)、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)、又は任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)である、請求項93~95のいずれか一項に記載の化合物。
  100. 12及びR13が、R12及びR13が結合した窒素と一緒に、任意に置換された4~8員単環式ヘテロシクリル、任意に置換された8~13員縮合二環式ヘテロシクリル、又は任意に置換された7~13員スピロ二環式ヘテロシクリルを形成する、請求項93に記載の化合物。
  101. 9が、水素である、請求項1~100のいずれか一項に記載の化合物。
  102. 9が、非置換C1~4アルキルである、請求項1~100のいずれか一項に記載の化合物。
  103. 9が、任意に置換された単環式C4~6シクロアルキルである、請求項1~100のいずれか一項に記載の化合物。
  104. 9が、任意に置換されたアリールである、請求項1~100のいずれか一項に記載の化合物。
  105. 9が、非置換フェニル又は置換フェニルである、請求項104に記載の化合物。
  106. 9が置換フェニルであり、前記フェニルが、ハロゲン、シアノ、非置換C1~4アルコキシ、非置換アシル、非置換C-アミド、非置換スルホニル、及び非置換S-スルホンアミドからなる群から選択された1つ以上の置換基で置換されている、請求項105に記載の化合物。
  107. 9が、任意に置換されたヘテロアリールである、請求項1~100のいずれか一項に記載の化合物。
  108. 9が、任意に置換されたヘテロシクリルである、請求項1~100のいずれか一項に記載の化合物。
  109. 9が、非置換単環式ヘテロシクリル又は置換単環式ヘテロシクリルである、請求項108に記載の化合物。
  110. 9が、任意に置換されたアリール(C1~4アルキル)である、請求項1~100のいずれか一項に記載の化合物。
  111. 9が、任意に置換されたヘテロアリール(C1~4アルキル)である、請求項1~100のいずれか一項に記載の化合物。
  112. 9が、任意に置換されたヘテロシクリル(C1~4アルキル)である、請求項1~100のいずれか一項に記載の化合物。
  113. 前記化合物が、
    Figure 2022534501000097
    Figure 2022534501000098
    Figure 2022534501000099
    Figure 2022534501000100
    Figure 2022534501000101
    Figure 2022534501000102
    Figure 2022534501000103
    Figure 2022534501000104
    Figure 2022534501000105
    Figure 2022534501000106
    Figure 2022534501000107
    Figure 2022534501000108
    からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物、又は前記のもののいずれかの薬学的に許容される塩。
  114. 前記化合物が、
    Figure 2022534501000109

    Figure 2022534501000110

    からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物、又は前記のもののいずれかの薬学的に許容される塩。
  115. 有効量の請求項1~114のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、及び賦形剤を含む、医薬組成物。
  116. B型肝炎の治療のための薬剤の調製における、請求項1~114のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用。
  117. D型肝炎の治療のための薬剤の調製における、請求項1~114のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用。
  118. 前記使用が、インターフェロン、ヌクレオシド類似体、ヌクレオチド類似体、配列特異的オリゴヌクレオチド、核酸ポリマー、エントリー阻害剤、及び小分子免疫調節剤からなる群から選択される、追加の薬剤の使用を更に含む、請求項116又は117に記載の使用。
  119. 前記追加の薬剤が、組み換えインターフェロンα2b、IFN-α、PEG-IFN-α-2a、ラミブジン、テルビブジン、アデホビルジピボキシル、クレブジン、エンテカビル、テノホビル、アラフェナミド、及びテノホビルジソプロキシルからなる群から選択される、請求項118に記載の使用。
  120. B型肝炎の治療に使用するための、請求項1~114のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  121. D型肝炎の治療に使用するための、請求項1~114のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  122. 前記化合物が、インターフェロン、ヌクレオシド類似体、ヌクレオチド類似体、配列特異的オリゴヌクレオチド、核酸ポリマー、エントリー阻害剤、及び小分子免疫調節剤からなる群から選択される追加の薬剤と組み合わせて使用することができる、請求項120又は121に記載の化合物。
  123. 前記追加の薬剤が、組み換えインターフェロンα2b、IFN-α、PEG-IFN-α-2a、ラミブジン、テルビブジン、アデホビルジピボキシル、クレブジン、エンテカビル、テノホビル、アラフェナミド、及びテノホビルジソプロキシルからなる群から選択される、請求項122に記載の化合物。
  124. 対象におけるB型肝炎を治療するための方法であって、有効量の請求項1~114のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩を、B型肝炎に罹患している、治療を必要とする前記対象に投与することを含む、方法。
  125. 対象におけるD型肝炎を治療するための方法であって、有効量の請求項1~114のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩を、D型肝炎に罹患している、治療を必要とする前記対象に投与することを含む、方法。
  126. インターフェロン、ヌクレオシド類似体、ヌクレオチド類似体、配列特異的オリゴヌクレオチド、核酸ポリマー、エントリー阻害剤、及び小分子免疫調節剤からなる群から選択される追加の薬剤を投与することを更に含む、請求項124又は125に記載の方法。
  127. 前記追加の薬剤が、組み換えインターフェロンα2b、IFN-α、PEG-IFN-α-2a、ラミブジン、テルビブジン、アデホビルジピボキシル、クレブジン、エンテカビル、テノホビル、アラフェナミド、及びテノホビルジソプロキシルからなる群から選択される、請求項126に記載の方法。
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