JP2022533431A - ペプチド試料を調製する方法 - Google Patents

ペプチド試料を調製する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2022533431A
JP2022533431A JP2021569322A JP2021569322A JP2022533431A JP 2022533431 A JP2022533431 A JP 2022533431A JP 2021569322 A JP2021569322 A JP 2021569322A JP 2021569322 A JP2021569322 A JP 2021569322A JP 2022533431 A JP2022533431 A JP 2022533431A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protein
complement
sample
alpha
apolipoprotein
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021569322A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2020234287A5 (ja
Inventor
レーマン,シルヴァン
イルツ,クリストフ
ヴィアラレ,ジェローム
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Spot To Lab
Universite de Montpellier I
Centre Hospitalier Universitaire de Montpellier CHUM
Original Assignee
Spot To Lab
Universite de Montpellier I
Centre Hospitalier Universitaire de Montpellier CHUM
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Spot To Lab, Universite de Montpellier I, Centre Hospitalier Universitaire de Montpellier CHUM filed Critical Spot To Lab
Publication of JP2022533431A publication Critical patent/JP2022533431A/ja
Publication of JPWO2020234287A5 publication Critical patent/JPWO2020234287A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N1/00Sampling; Preparing specimens for investigation
    • G01N1/28Preparing specimens for investigation including physical details of (bio-)chemical methods covered elsewhere, e.g. G01N33/50, C12Q
    • G01N1/40Concentrating samples
    • G01N1/4044Concentrating samples by chemical techniques; Digestion; Chemical decomposition
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P21/00Preparation of peptides or proteins
    • C12P21/06Preparation of peptides or proteins produced by the hydrolysis of a peptide bond, e.g. hydrolysate products
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N1/00Sampling; Preparing specimens for investigation
    • G01N1/28Preparing specimens for investigation including physical details of (bio-)chemical methods covered elsewhere, e.g. G01N33/50, C12Q
    • G01N1/34Purifying; Cleaning
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N1/00Sampling; Preparing specimens for investigation
    • G01N1/28Preparing specimens for investigation including physical details of (bio-)chemical methods covered elsewhere, e.g. G01N33/50, C12Q
    • G01N1/40Concentrating samples
    • G01N1/4005Concentrating samples by transferring a selected component through a membrane
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/68Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving proteins, peptides or amino acids
    • G01N33/6803General methods of protein analysis not limited to specific proteins or families of proteins
    • G01N33/6848Methods of protein analysis involving mass spectrometry

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Bioinformatics & Computational Biology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Other Investigation Or Analysis Of Materials By Electrical Means (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

本出願は、生物学的試料からペプチド試料を調製するための方法、及び試料を調製するための前記方法を含む、タンパク質を検出又は定量するための方法に関する。本発明はさらに、健康状態又は疾患の検出又はモニタリングのための上記方法の使用に関する。

Description

本出願は、生物学的試料からペプチド試料を調製するための方法に関する。本出願はさらに、ペプチド試料を調製するための前記方法を実行する、タンパク質を検出及び定量するための方法に関する。最終的には、本出願は、健康状態又は疾患の検出又はモニタリングのための上記方法の使用に関する。
本発明の技術分野は、生物学的試料に由来するタンパク質の生化学分析の分野である。
特定の疾患又は身体状態、例えば欠損症又は栄養失調などの検出及び進行のモニタリングには、「臨床タンパク質マーカー」と呼ばれる特異的タンパク質の検出及び定量が必要であり、該タンパク質は予防、診断、予後及び治療の選択のための重要なツールである。
複雑な生物学的試料の中の臨床タンパク質マーカーの検出は、プロテオーム解析又は質量分析については、ペプチド試料を調製するという最初のステップを必要とするが、該ペプチド試料の質は、その後の高感度かつ再現性の高い分析を可能にするために極めて重要である。実際、上記の試料環境の分析は、多数を占めるタンパク質の存在により、また場合によっては試料調製の際の細胞内容物の放出により、干渉を受ける。これは特に、ヘモグロビン、アルブミン又は免疫グロブリンが非常に多い血液由来物に当てはまる。
血液由来物を分析するための従来の方法は、液体又は固体の形態の生成物、例えば吸取紙上の乾燥血液(乾燥濾紙血)に適用されており、固体形態は実際に、多数の実用上、分析上、臨床上及び財政上の長所を有している。固体試料から小さな非タンパク質分子(アミノ酸、ステロイドホルモン、ビタミン及び薬剤)を抽出する方法は既に知られておりかつ実証されている。これに対し臨床タンパク質マーカーの分析は、多数を占めている他のタンパク質による干渉、タンパク質を調製又は消化する方法の効率及び再現性が低いこと、並びに固体担体中に不純物が存在する可能性があることから、多くの分析上の問題に直面する。質量分析法の最近の進歩により、既に実証済みの従来の臨床分析方法(免疫検出など)に代わる興味深い代替法が可能となっている。固体の血液試料と血清又は血漿試料との間のタンパク質組成の違い、加えてこれらのマトリックスの複雑さは、現行では、質量分析法による分析は再現性があまり良好でなく、感度もあまり高くなく、かつ許容可能な臨床使用にはさほど適合しないということを意味している。
従って、臨床タンパク質マーカーの、特に質量分析法による検出及び分析的モニタリングに先立ってペプチド試料を調製するための、再現性が高く、高感度で、迅速かつ臨床的に実証された方法を得ることが、強く必要とされている。
分析に先立ってペプチド試料を調製する方法は先行技術に述べられている。これらの方法は、タンパク質の変性、溶離、アルキル化及びトリプシン消化のステップを含んでいる。
国際公開公報第2014/118474号は、結腸直腸がんの検出のためにプロリダーゼの存在を測定する方法について述べており、この方法は、酵素消化のステップと、その後のウォーターズ(Waters)のHLB固相担体でタンパク質を清浄化するステップとを含んでいる。
Yakundiら(Journal of Pharmaceutical and Biomedical analysis, (オランダ), 2011, Vol.56, p.1057-1063)は、臨床応用のための、乾燥血液試料中のラニチジンを定量することを意図した方法について述べている。この方法は、質量分析法による分析に先立ってタンパク質を清浄化するステップを含むが、酵素消化のステップは含んでいない。
Rostingら(American Chemical Society, (米), 2015, Vol.87, p.7918-24)は、乾燥血液試料中のモデルタンパク質を検出する方法であって、質量分析法による分析の前に、酵素消化のステップとその後の固相抽出(SPE)による前濃縮とを含む方法を開示している。
本発明者らはここに、ペプチド試料のin vitro調製の方法を開発したが、本方法は、変性、還元/アルキル化、少なくとも1つのポリスチレン‐ジビニルベンゼンポリマーを含んでいる固体担体でのクロマトグラフィによるタンパク質の清浄化、次いで酵素消化、のステップを連続して含んでいる。
本発明による方法は、少量の試料から多数の臨床マーカータンパク質を再現性良く検出することを可能とし、本方法は、固体試料又は血漿のような液体試料にうまく適用することが可能であり、かつ自動化することが可能である。質量分析法によるペプチド試料の分析は、タンパク質の検出における絶対的特異性という利点を有し、かつ基準の方法であると考えられる。本発明による調製方法と、その後の例えば質量分析法のような方法を使用する分析とにより、例えば免疫測定法のような臨床的に実証された試験にも統計的に匹敵する結果を得ることが可能となる。
従来技術の方法と比較すると、本発明による方法は、細胞内容物の放出及び多数を占めるタンパク質の存在による干渉を排除することを可能とし、それにより化合物の分析の感度、特異性及び分析性能を改善することを可能にする。
本発明によるペプチド試料を調製するための方法は、任意の種類の生物学的試料、特に血液試料、より具体的には固体の血液試料であって、該試料のための再現性が高く臨床的に実証された方法がまだ利用可能でないものの分析に適している。吸取紙型の固体担体の使用は、非侵襲性であり(指先から採取される)、運搬(特に郵送による)が容易であり、かつ実行が容易であることから、広く認められた血液採取方法であり、該方法は、対象者自身によって、又は特に資格の無い人物によって行われることが可能であり、かつ試料が乾燥により無害化されるので危険はない。固体担体上の試料に対して実行される本発明の方法により、特に複数のマーカーに関する対象者の長期モニタリングのための、低コストの分析が可能となる。そのような手法は、分析検査室の利用機会が限られている集団のモニタリングにとって、かつ将来的な遠隔医療の発展にとって、有望である。
第1の主題によれば、本出願は、生物学的試料からのペプチド試料のin vitro調製のための方法であって、以下の連続したステップすなわち、a)前記試料中に存在するタンパク質の変性ステップ、b)ステップa)で生じたタンパク質の還元及びアルキル化のステップ、c)ステップb)で生じたタンパク質の、固体ポリマー担体上での逆相クロマトグラフィによる清浄化のステップであって、前記固体担体は、少なくとも1つのポリスチレン‐ジビニルベンゼンポリマーを含んでいるステップ、並びにd)ステップc)で生じたタンパク質の、プロテアーゼによる消化のステップ、を含んでいる方法に関する。
本発明による方法は、変性、還元及びアルキル化されたタンパク質を清浄化する少なくとも1つのステップ、並びに酵素消化のステップを含み、タンパク質を清浄化する前記ステップは、前記タンパク質の酵素消化のステップに先立って行われる。
「生物学的試料」とは、ヒト又は動物の身体に由来する組織及び細胞並びにそれらの派生物、特に以下の生成物、すなわち血液、血清、血漿、尿、糞便、唾液、痰、生検材料、並びに任意の分泌物及び体液、を含んでいる試料を意味する。
本発明による方法の第1の特定の態様によれば、生物学的試料は液体形態の血液由来物であって、全血、血清及び血漿から選択されたものである。
本発明による方法の第2の特定の態様によれば、生物学的試料は固体形態又は乾燥形態の血液由来物であって、全血、血清及び血漿から選択されたものである。さらなる特定の態様によれば、生物学的試料は、乾燥血液スポット(DBS)とも呼ばれる固体担体上に沈着させた乾燥全血である。
典型的には、そのような試料の取得は、体積30~50μLの血液一滴を適切な固体担体上に沈着させることと、その後の乾燥ステップとで構成される。これならば試料の固体担体は扱いが容易であり、かつ特に普通郵便で送ることができる。
適切な固体担体の中では、「Whatman(登録商標)903ペーパー」又は「Ahlstrom TFN/226ペーパー」などの、その上に血液を沈着させることができる吸取紙又は採取紙を挙げることができる。
「ポリスチレン‐ジビニルベンゼンポリマー」とは、ジビニルベンゼンによって架橋されたポリスチレンを含んでいるポリマーを意味する。ポリスチレン、すなわちポリ(1‐フェニルエチレン)は、スチレンモノマーの重合によって得られる。ジビニルベンゼン、すなわちDVBは、架橋剤として使用される式C1010の芳香族炭化水素である。
本発明による方法では、タンパク質の清浄化のための固体担体は、少なくとも1つのポリスチレン‐ジビニルベンゼンポリマーを、おそらくは別のポリマー又は任意の他の適切な要素と組み合わせて、含んでいる。
逆相クロマトグラフィのステップの固体担体は、一方では大きさが10~50mm、好ましくは20~40mm、及び好ましくは30mmであり、他方では細孔径が500~10,000オングストローム、及び好ましくは2000~4000オングストロームである、ポリスチレン‐ジビニルベンゼンポリマービーズの存在を特徴とする。
本発明の方法に使用することが可能な、少なくとも1つのポリスチレン‐ジビニルベンゼンポリマーを含んでいる固体担体の中では、特に、アジレント(Agilent)が販売するRP‐W(登録商標)カートリッジを挙げることができる。
前記RP‐W(登録商標)カートリッジは、本発明の方法とは非常に異なる方法及び適用での使用に関して説明されている。実際、従来技術の方法では、典型的には組換え抗体の生産の際の上記カートリッジの使用について、「脱塩」ステップ、すなわち具体的には抗体のトリプシン消化に先立って抗体の変性に必要な6Mグアニジンの除去を確実にするためのステップに関して説明される。
本発明による方法では、タンパク質の変性、還元、アルキル化及び酵素消化のステップは各々、適切な緩衝剤、濃度、温度及び継続時間の条件下で、当業者に周知の任意の方法によって行われる。好ましくは、変性は、タンパク質を変性させる作用薬、例えば8M尿素の添加によって行われ、還元は、タンパク質のジスルフィド結合を還元することができる作用薬、例えばDTTの添加によって行われ、還元の際に放出されたシステインのアルキル化は、アルキル化剤、例えばヨード酢酸(IAA)の添加によって行われる。
タンパク質の酵素消化は、トリプシン、エンドプロテイナーゼGlu‐C及びエンドプロテイナーゼLys‐Cから選択された少なくとも1つのプロテアーゼの添加によって行われることが好ましい。本発明による方法の特定の態様によれば、酵素消化は、2時間を超える継続時間で、好ましくは10時間以上、好ましくは14時間以上、好ましくは14時間で行われる。
より具体的には、本発明による方法では、酵素消化は、存在する酵素の量と基質タンパク質の量との比が1/10~1/200、好ましくは1/50~1/100である状態で行われる。当分野を専門とする当業者は、前記の比を正確に確認かつ計算することができる。
前記第1の主題の別の特定の態様によれば、本出願は、固体形態又は乾燥形態の血液試料からペプチド試料をin vitroで調製するための方法に関し、前記方法は、タンパク質の変性、還元及びアルキル化、清浄化並びにプロテアーゼによる消化のステップに先立って、前記固体血液試料からタンパク質を抽出するステップを含んでいる。
タンパク質の抽出は、当業者に周知の任意の抽出方法によって、特に試料と重炭酸アンモニウムとを周囲温度で、おそらくはオボアルブミンの存在下で、合わせることにより行われる。
第2の主題によれば、本出願は、生物学的試料の中の臨床マーカーと考えられる少なくとも1つのタンパク質の存在を検出するための方法に関し、前記検出方法は、本発明に従ってペプチド試料を調製するためのin vitroの方法と、その後の、前記試料中の少なくとも1つのタンパク質の存在を検出するステップとを含んでいる。
特定の実施形態によれば、本出願は、生物学的試料の中の少なくとも1つのタンパク質を検出及び定量する方法に関し、前記検出及び定量の方法は、本発明に従ってペプチド試料を調製するためのin vitroの方法と、その後の、前記試料中の少なくとも1つのタンパク質を検出及び定量するステップとを含んでいる。
前記少なくとも1つのタンパク質の検出及び/又は定量は、任意の既知の技術的手段によって、好ましくは質量分析法によって、より好ましくは質量分析法を液体クロマトグラフィと組み合わせて、すなわち液体クロマトグラフィ質量分析法(LC‐MS)によって、行われる。前記検出及び/又は定量のステップは、1つ、2つ又はそれ以上のタンパク質について実行することができる。前記質量分析法は、多重化して行うことが可能である。
複雑な生物学的試料の中のタンパク質のLC‐MSによる検出及び定量は、典型的には、ペプチド試料の調製、次に前記ペプチド試料のクロマトグラフィによる液相分離、その後の、タンパク質の質量分析法による分析と同定、おそらくは続いて定量、次いで結果の統計分析を含んでいる。
タンパク質の検出及び/又は定量は、対応する特異的タンパク質の検出を可能にする、標識又は非標識ペプチドで構成されている少なくとも1つの標準品を使用することにより行われる。前記標準品は当業者に良く知られており、当業者はこれを、対象とするタンパク質の性質に応じて市販の標準品から容易に選択することができる。
特定の実施形態によれば、本発明の主題は、以下のタンパク質すなわちアファミン、アルファ‐1アンチキモトリプシン、アルファ‐1B糖タンパク質(A1BG)、アルファ‐1酸性糖タンパク質、アルブミン(ALBU)、アルファ‐2‐HS糖タンパク質、アルファ‐2アンチプラスミン、アルファ‐2マクログロブリン(A2MG)、アンチトロンビン3(ANT3)、アポリポタンパク質B100(ApoB100)、アポリポタンパク質C2(ApoC2)、アポリポタンパク質D、アポリポタンパク質E(ApoE)、アポリポタンパク質M、アポリポタンパク質(a)、アポリポタンパク質a1(ApoA1)、アポリポタンパク質A2(ApoA2)、アポリポタンパク質a4、ベータ‐2糖タンパク質1、ベータ‐2ミクログロブリン(B2M)、ベータ‐Ala‐Hisジペプチダーゼ、C4b結合タンパク質(アルファ鎖)、CD5抗原様、cDNA‐FLJ53327、セルロプラスミン(CERU)、コリンエステラーゼ、クラステリン、凝固第X因子(CF‐X)、凝固第XI因子、凝固第XII因子、補体C1q亜成分サブユニットB、補体C1qのサブユニットC、補体C1r亜成分、補体C1s亜成分、補体C2(C2)、補体C3(C3)、補体C4B(C4B)、補体C5、補体成分C8(ベータ鎖)、補体成分C9、補体B因子、補体D因子、補体I因子、シスタチンC(CysC)、コルチコイド結合グロブリン、C反応性タンパク質(CRP)、フィブリノゲン(アルファ鎖)(FIBA)、フィブリノゲン(ベータ鎖)(FIBB)、フィブロネクチン、ファイブリン‐1、ゲルゾリン、ハプトグロビン、ヘモグロビンサブユニットアルファ、ヘモペキシン、ヘパリンコファクター2、インスリン様成長因子結合タンパク質の酸不安定サブユニット、インスリン様成長因子結合タンパク質3、ハプトグロビン(HPT)、インターアルファトリプシンインヒビター重鎖H1、インターアルファトリプシンインヒビター重鎖H2、インスリン様成長因子結合タンパク質3(IGFB3)、リポ多糖類結合タンパク質、ルミカン、ニューロピリン2、オロソムコイド(ORM)、PEDF、プラスミノゲン(PLMN)、AMBPタンパク質、プロトロンビン、レチノール結合タンパク質4、セロトランスフェリン(TRANSF)、血清アミロイドA4タンパク質、チロキシン結合グロブリン、トランスサイレチン(プレアルブミン)(TTHY)、バソリン、ビタミンD結合タンパク質、ビタミンK依存性プロテインC、ビタミンK依存性プロテインS、レチノール結合タンパク質4(RET4)、からなる群から選択された少なくとも1つのタンパク質を検出し、おそらくは続いて定量するための方法である。
より具体的な実施形態によれば、本発明の主題は、上記に定義された群から選択された1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40個又は40個超のタンパク質を検出し、おそらくは続いて定量するための方法である。
第3の主題によれば、本出願は、本発明に従って生物学的試料からペプチド試料をin vitroで調製するのに適したキットに関し、前記キットは少なくとも、
●タンパク質の変性に適した試薬、
●ジスルフィド結合の還元に適した試薬及びおそらくはアルキル化剤、
●タンパク質の酵素消化に適した試薬、並びに
●固体担体であってポリスチレン‐ジビニルベンゼンポリマーの一群から選択された少なくとも1つのポリマーを含んでいる固体担体上の逆相クロマトグラフィに適した試薬、
を含んでいる。
前記試薬は、当業者に良く知られた既存の試薬から選択される。
第4の主題によれば、本出願は、本発明に従って生物学的試料からペプチド試料をin vitroで調製するための方法の使用に関する。特定の実施形態によれば、本出願は、本発明に従って生物学的試料の中の少なくとも1つのタンパク質を検出し、かつおそらくは定量するための方法の使用に関する。
特定の実施形態によれば、本発明の主題は、本発明に従って生物学的試料からペプチド試料をin vitroで調製するための方法の使用、並びに/又は、本発明による検出及び可能性として定量の方法の使用であって、以下のタンパク質、すなわちアファミン、アルファ‐1アンチキモトリプシン、アルファ‐1B糖タンパク質(A1BG)、アルファ‐1酸性糖タンパク質、アルブミン(ALBU)、アルファ‐2‐HS糖タンパク質、アルファ‐2アンチプラスミン、アルファ‐2マクログロブリン(A2MG)、アンチトロンビン3(ANT3)、アポリポタンパク質B100(ApoB100)、アポリポタンパク質C2(ApoC2)、アポリポタンパク質D、アポリポタンパク質E(ApoE)、アポリポタンパク質M、アポリポタンパク質(a)、アポリポタンパク質a1(ApoA1)、アポリポタンパク質A2(ApoA2)、アポリポタンパク質a4、ベータ‐2糖タンパク質1、ベータ‐2ミクログロブリン(B2M)、ベータ‐Ala‐Hisジペプチダーゼ、C4b結合タンパク質(アルファ鎖)、CD5抗原様、cDNA‐FLJ53327、セルロプラスミン(CERU)、コリンエステラーゼ、クラステリン、凝固第X因子(CF‐X)、凝固第XI因子、凝固第XII因子、補体C1q亜成分サブユニットB、補体C1qのサブユニットC、補体C1r亜成分、補体C1s亜成分、補体C2(C2)、補体C3(C3)、補体C4B(C4B)、補体C5、補体成分C8(ベータ鎖)、補体成分C9、補体B因子、補体D因子、補体I因子、シスタチンC(CysC)、コルチコイド結合グロブリン、C反応性タンパク質(CRP)、フィブリノゲン(アルファ鎖)(FIBA)、フィブリノゲン(ベータ鎖)(FIBB)、フィブロネクチン、ファイブリン‐1、ゲルゾリン、ハプトグロビン、ヘモグロビンサブユニットアルファ、ヘモペキシン、ヘパリンコファクター2、インスリン様成長因子結合タンパク質の酸不安定サブユニット、インスリン様成長因子結合タンパク質3、ハプトグロビン(HPT)、インターアルファトリプシンインヒビター重鎖H1、インターアルファトリプシンインヒビター重鎖H2、インスリン様成長因子結合タンパク質3(IGFB3)、リポ多糖類結合タンパク質、 ルミカン、ニューロピリン2、オロソムコイド(ORM)、PEDF、プラスミノゲン(PLMN)、AMBPタンパク質、プロトロンビン、レチノール結合タンパク質4、セロトランスフェリン(TRANSF)、血清アミロイドA4タンパク質、チロキシン結合グロブリン、トランスサイレチン(プレアルブミン)(TTHY)、バソリン、ビタミンD結合タンパク質、ビタミンK依存性プロテインC、ビタミンK依存性プロテインS、レチノール結合タンパク質4(RET4)、で構成されている群から選択された少なくとも1つのタンパク質の、検出及び可能性として定量のための使用である。
より具体的な実施形態によれば、本発明の主題は、本発明に従って生物学的試料からペプチド試料をin vitroで調製するための方法の使用、並びに/又は、本発明による検出及び可能性として定量の方法の使用であって、上記に定義された群から選択された1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40個若しくは40個超のタンパク質の検出及び可能性として定量のための使用である。
第5の主題によれば、本出願は、本発明に従って生物学的試料からペプチド試料をin vitroで調製するための方法の使用であって、
●神経変性、特にアルツハイマー病、
●神経疾患又は精神疾患、特に多発性硬化症及び自閉症、
●欠損症、感染症、炎症又は栄養不良の状態、
●慢性疾患又は進行性の疾患、特にがん、肝炎又は代謝性疾患、
から選択された特定の健康状態又は疾患の検出及び/又はモニタリングのための使用に関する。
特定の疾患又は健康状態の検出及び/又はモニタリングは、臨床マーカーと考えられる少なくとも1つのタンパク質の検出及び/又は定量を、おそらくは少なくとも1つの非タンパク質臨床マーカーの検出及び/又は定量と組み合わせて行うことにより、行うことができる。
特定の態様によれば、本出願の主題は、本発明に従って生物学的試料からペプチド試料をin vitroで調製するための方法の使用であって、対象者、特に高齢の対象者の健康、栄養及びフレイルの状態を検出及び/又はモニタリングするための使用である。高齢の対象者とは、75歳以上、より特定すると85歳以上の対象者を意味する。より具体的には、本発明の使用は、アルブミン、アルファ‐1酸性糖タンパク質、トランスサイレチン及びCRP(C反応性タンパク質)から選択された1以上のタンパク質の検出及び/又は定量を含む。
本発明のその他の利点及び特性は、全く限定的ではない実施形態の詳細な説明、及び添付図面について検討すれば明白となろう。
DBS試料から本発明に従ってペプチド試料を調製する方法の実施形態(図1A)、及び血漿から従来技術に従ってペプチド試料を調製する方法の実施形態(図1B)を表わす図。 3つの異なるプロトコール、すなわちa)乾燥血液試料に対して適用された本発明の方法(「DBS RPW」)、b)血漿試料に対して適用された本発明の方法(「血漿」)、c)従来技術に従ってDBS試料を調製するための方法(「標準的なDBS調製」)、に従って調製された試料に対して行われた、26種の様々なタンパク質のLC‐MS分析の結果を比較して示すヒストグラム。各タンパク質について、「DBS RPW」条件及び「血漿」条件での質量分析法による分析の際に得られた面積の値を、標準的な試料調製方法で得られた面積の対応する値でそれぞれ割る。LOG(面積/標準的DBS調製後の面積)がy軸上に表わされ、26種のタンパク質各々についての結果が、「DBS RPW」を明色のヒストグラムとし、「血漿」を暗色のヒストグラムとしてx軸上に表わされている。 95例の血漿試料中の、2種の血清タンパク質すなわちC反応性タンパク質(CRP)(図3A)及びセロトランスフェリン(TRANSF)(図3B)の定量についての比較を示す図。各タンパク質について、臨床的に実証された免疫測定法による定量の結果がx軸上に表され(CRPはmg/L、TRANSFはg/L)、本発明による方法を使用して調製された試料の質量分析法による定量の結果はy軸上に表されている(任意の単位)。
本発明は以降の実施例を読めば一層よく理解されるが、該実施例は本発明を例証するために、かつ本発明の範囲を限定しないように、示されている。
実施例1:乾燥血液試料(DBS)からのペプチド試料の調製及びLC‐MSによる比較分析。
本発明による方法の効率性について、LC‐MSによる26種のタンパク質の検出及び定量によって、本発明の方法を使用して処理されたDBS試料の分析(「DBS‐RPW」)及び、個々に、従来技術の方法を使用して処理された血漿試料の分析(「血漿」)を、DBS試料から直接行われた分析(「標準的DBS」)と比較することにより、評価した。本発明の方法のステップは図1Aに図解されており、血漿から、かつ従来技術の方法に従って試料を調製する方法のステップは、図1Bに図解されている。実験は2連で行い、LC‐MS分析はそれぞれ2回行った。26種のタンパク質は、以下すなわちA1BG、A2MG、ANT3、ApoA1、ApoA2、ApoB100、ApoC2、ApoE、B2M、CERU、CF_X、C2、C3、C4B、CRP、CysC、FIBA、HPT、FIBB、IGFB3、PLMN、ORM、RET4、TRANSF、TTHY、ALBUである。
本発明によるDBS試料からの本発明による調製の方法「DBS‐RPW」は、以下のように行なわれる。タンパク質を抽出するために、「DBSパンチ」を、試料を含有している固体担体(226型の吸取紙)の打ち抜きを行うことによって得る。前記パンチを96ウェルプレートに移し、次いで、200μLの50mM重炭酸アンモニウムを添加した後にEppendorf(登録商標)の装置Thermomixer(登録商標)Compactで卓上ミキサを使用して350rpmで30分間撹拌することにより、タンパク質を抽出する。該試料を次に、200μLの8M尿素を添加して再度10分間撹拌することにより変性させる。次いで試料中のタンパク質のジスルフィド結合を、1M Tris(pH8.5)中で200mMとしたDTTを21μL、及び1M Tris(pH8.5)を12μL添加し、Eppendorf(登録商標)のThermomixer Compactを用いて350rpmで撹拌しながら37℃で1時間撹拌することにより、還元する。次いで放出されたシステインを、18μLの1M IAA、6μLの1M Tris(pH10)を添加して37℃で30分間再度撹拌することにより、アルキル化する。アルキル化のステップを、200mM DTTを20μL添加して停止させる。次いで該試料を10μLのギ酸の添加により酸性化した後に、210μLの上清を2つの新たなウェルに移す。
その後、試料を清浄化するステップを、アジレントが販売するRP‐W(登録商標)カートリッジで行う。該カートリッジを、100μLのアセトニトリル(70%)/TFA(0.1%)/水(29.9%)溶液を300μL/分で用いて洗浄及び調整し、50μLの0.1%ギ酸溶液を10μL/分で用いて平衡化する。試料をRP‐Wカートリッジ(カタログ番号G5496‐60086)に5μL/分でロードする。カートリッジに含まれるRP‐W相を、50μLの0.1%TFA溶液を10μL/分で用いて洗浄し、次にこの清浄化された試料を、20μLのアセトニトリル(70%)/ギ酸(0.1%)/水(29.9%)溶液を5μL/分で用いてカートリッジから溶離させる。溶離物を蒸発乾固させる(Speedvac(商標))。この乾燥試料を、37.4μLの20mM Tris(pH8.5)に再懸濁し、5.6μgのトリプシン/LysCを添加してトリプシン消化を行う。この反応を、撹拌しながら(Eppendorf(登録商標)Thermomixer Compactで350rpm)37℃で14時間続ける。この消化反応を3μLのギ酸の添加により停止させる。96ウェルプレートをフィルムで密閉し、該試料のLC‐MSシステムに注入する準備が完了する。
「DBS標準」試料の調製は以下のように行なわれる、すなわちランセットで指先を穿刺して得られた1滴又は2滴の毛細血管血を、各DBS上に沈着させる。チューブに採取した静脈全血70μLを、ピペットを使用してDBS上に沈着させることも可能である。沈着させた後、そのカードを周囲温度で2時間放置乾燥させる。これを個別のプラスチック袋に入れ、使用法に応じて周囲温度で、4℃で、又は凍結して(-20℃又は-80℃)、保管することができる。分析の前に、カードを周囲温度に戻す。その後、各スポットについて直径6mmのパンチを取り出して、2mlのEppendorf LoBind(登録商標)チューブに移し入れる。
「血漿」試料の調製は以下のように行なわれる、すなわち該方法は図1Bに図解されているが同図は従来技術において既知の典型的な方法を表わしており、かつ下記ステップを含む。すなわち、液状であるか又は「Whatman903ペーパー」若しくは「Ahlstrom FN/226ペーパー」担体上に沈着している2μLの血漿から、タンパク質を変性及び還元し、次いでアルキル化、酵素消化(トリプシン/LysCの存在下で37℃にて14時間)を行い、その後、得られたペプチドの清浄化のステップをZORBAX Eclipse Plus C18型のカラムで行い、続いてLC‐MSによる分析を行う。
結果を図2に示す。大多数のタンパク質について正の値が認められる。これは、標準的な方法と比較してより広い検出可能量(より高感度)であることを示しており、かつ標準的な血漿の値とDBS RPWの値との良好な一致も示されている。
全体として、本発明の方法を使用してDBS試料を処理した後(DBS RPW)に見出された質量分析の強度は、標準的DBSの後に直接得られたものより19倍強度が高い。これらの強度は、大多数のタンパク質について、標準的な方法を使用して調製された血漿試料で得られた強度と一致する。
本発明に従ってペプチド試料を調製する方法について実証し、かつ同法の性能を規定するために、次の検討を行った。すなわち、患者からDBS上に採取された10種の独立した試料(本発明によるDBS‐RPW法)をこの検討に使用した。各患者について、2つのDBSパンチを独立にかつ2連で分析した。このように独立にかつ2連で2回計測された、76種のタンパク質に対応している91種のペプチドの変動係数(CV)を計算した。これにより、DBSを分析するための方法全体(分析前及び分析上)のばらつきを評価することが可能となる。ペプチド全てについて得られたCVの中央値は9.3%である。CVには2~52%の幅がある。比較すると、同じ検討の間、DBSと同時に患者から採取した血漿について今回得られた全てのCVの中央値は6.7%であり、CVの範囲は2~48%であった。計測値の臨床的関連性を実証するために、血漿で得られた値(従って臨床医学に使用されている値)と、DBSで得られた値との間の相関を計算した。35例のペプチドが「標準的な血漿」と「DBS‐RPW」との間の非常に強い相関(相関係数>0.8)を示し、32例が中程度の相関(0.6~0.8)を示し、24例が弱い相関(<0.6)を示している。
時系列で、かつ病状を特定せずに集めた95人の様々な患者の血漿について、一方では本発明の方法を使用して調製された試料の質量分析により、かつ並行してモンペリエ病院の生化学部門の機器COBAS(登録商標)6000(ロシュ・ダイアグノスティックス(Roche Diagnostic))を用いる免疫測定により、分析した。得られた結果を図3に示すが、それぞれCRP(図3A)及びセロトランスフェリン(図3B)の分析である。2つの方法によって得られた結果についてRソフトウェアを使用して比較した。この比較から、定量された2つのタンパク質各々について統計的に有意な相関が示されている。
従って、こうして得られた結果から、本発明によってペプチド試料を調製する方法を含んでいる分析方法の、臨床的関連性を実証することが可能となる。

Claims (9)

  1. 生物学的試料からのペプチド試料のin vitro調製のための方法であって、以下の連続したステップ、
    a)前記試料中に存在するタンパク質の変性ステップ、
    b)ステップa)で生じたタンパク質の還元及びアルキル化のステップ、
    c)ステップb)で生じたタンパク質の、固体ポリマー担体上での逆相クロマトグラフィによる清浄化のステップであって、前記固体担体は、少なくとも1つのポリスチレン‐ジビニルベンゼンポリマーを含んでいるステップ、並びに
    d)プロテアーゼによる、ステップc)で生じたタンパク質の消化のステップ、
    を含む方法。
  2. 前記生物学的試料は、全血、血清及び血漿からなる群から選択された液体形態の血液試料であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記生物学的試料は、全血、血清及び血漿からなる群から選択された血液試料であること、前記試料は固体形態又は乾燥形態であること、並びに前記方法は、タンパク質の変性ステップに先立ち、固体形態又は乾燥形態の前記試料からの前記タンパク質の抽出ステップを含むこと、を特徴とする、請求項1に記載の方法。
  4. 固体形態又は乾燥形態の前記血液試料は、採取紙、好ましくは吸取紙型の紙に沈着しているDBS(乾燥血液スポット)型の試料である、請求項3に記載の方法。
  5. プロテアーゼによるタンパク質の消化のステップは、トリプシン/エンドプロテイナーゼLys‐Cが酵素量/基質タンパク質量の比を1/10~1/200、好ましくは1/50~1/100として存在する状態で、継続時間を2時間以上、好ましくは10時間以上、好ましくは14時間以上、好ましくは14時間として行われることを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
  6. DBS型の試料はステップd)の際に、トリプシン/エンドプロテイナーゼLys‐Cが酵素量/基質タンパク質量の比を1/50~1/100として存在する状態で、継続時間を2時間以上として処理される、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 生物学的試料の中のタンパク質を検出又は定量する方法であって、請求項1~6のいずれか1項に記載のペプチド試料のin vitro調製のための方法と、その後の分析技法による、好ましくは質量分析法による、好ましくは液体クロマトグラフィ質量分析(LC‐MS)技法による、少なくとも1つのタンパク質の検出又は定量のステップとを含む方法。
  8. 前記少なくとも1つのタンパク質は、以下のタンパク質、すなわちアファミン、アルファ‐1アンチキモトリプシン、アルファ‐1B糖タンパク質(A1BG)、アルファ‐1酸性糖タンパク質、アルブミン(ALBU)、アルファ‐2‐HS糖タンパク質、アルファ‐2マクログロブリン(A2MG)、アンチトロンビン3(ANT3)、アポリポタンパク質B100(ApoB100)、アポリポタンパク質C2(ApoC2)、アポリポタンパク質D、アポリポタンパク質E(ApoE)、アポリポタンパク質M、アポリポタンパク質(a)、アポリポタンパク質a1(ApoA1)、アポリポタンパク質A2(ApoA2)、アポリポタンパク質a4、ベータ‐2糖タンパク質1、ベータ‐2ミクログロブリン(B2M)、ベータ‐Ala‐Hisジペプチターゼ、C4b結合タンパク質(アルファ鎖)、CD5抗原様、cDNA‐FLJ53327、セルロプラスミン(CERU)、コリンエステラーゼ、クラステリン、凝固第X因子(CF‐X)、凝固第XI因子、凝固第XII因子、補体C1q亜成分サブユニットB、補体C1qのサブユニットC、補体C1r亜成分、補体C1s亜成分、補体C2(C2)、補体C3(C3)、補体C4B(C4B)、補体C5、補体成分C8(ベータ鎖)、補体成分C9、補体B因子、補体D因子、補体I因子、シスタチンC(CysC)、コルチコイド結合グロブリン、C反応性タンパク質(CRP)、フィブリノゲン(アルファ鎖)(FIBA)、フィブリノゲン(ベータ鎖)(FIBB)、フィブロネクチン、ファイブリン‐1、ゲルゾリン、ハプトグロビン、ヘモグロビンサブユニットアルファ、ヘモペキシン、ヘパリンコファクター2、インスリン様成長因子結合タンパク質の酸不安定サブユニット、インスリン様成長因子結合タンパク質3、ハプトグロビン(HPT)、インターアルファトリプシンインヒビター重鎖H1、インターアルファトリプシンインヒビター重鎖H2、インスリン様成長因子結合タンパク質3(IGFB3)、リポ多糖類結合タンパク質、 ルミカン、ニューロピリン2、オロソムコイド(ORM)、PEDF、プラスミノゲン(PLMN)、タンパク質AMBP、プロトロンビン、レチノール結合タンパク質4、セロトランスフェリン(TRANSF)、血清アミロイドA4タンパク質、チロキシン結合グロブリン、トランスサイレチン(プレアルブミン)(TTHY)、バソリン、ビタミンD結合タンパク質、ビタミンK依存性プロテインC、ビタミンK依存性プロテインS、レチノール結合タンパク質4(RET4)から選択されることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. 請求項1~8のいずれか1項に記載の方法の使用であって、
    -神経変性、特にアルツハイマー病、
    -神経疾患又は精神疾患、特に多発性硬化症及び自閉症、
    -欠損症、感染症、炎症又は栄養不良の状態、
    -慢性疾患又は進行性の疾患、特にがん、肝炎又は代謝性疾患、
    から選択された健康状態の検出又は進行のモニタリングのためのペプチド試料の調製のための使用。
JP2021569322A 2019-05-20 2020-05-19 ペプチド試料を調製する方法 Pending JP2022533431A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR1905247A FR3096459B1 (fr) 2019-05-20 2019-05-20 Procédé de préparation d’un échantillon peptidique
FR1905247 2019-05-20
PCT/EP2020/063944 WO2020234287A1 (fr) 2019-05-20 2020-05-19 Procédé de préparation d'un échantillon peptidique

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022533431A true JP2022533431A (ja) 2022-07-22
JPWO2020234287A5 JPWO2020234287A5 (ja) 2023-05-22

Family

ID=67957056

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021569322A Pending JP2022533431A (ja) 2019-05-20 2020-05-19 ペプチド試料を調製する方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20220196524A1 (ja)
EP (1) EP3973296A1 (ja)
JP (1) JP2022533431A (ja)
CA (1) CA3140439A1 (ja)
FR (1) FR3096459B1 (ja)
WO (1) WO2020234287A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN118501437A (zh) * 2024-07-18 2024-08-16 西北师范大学 一种用于检测血浆中crp的荧光侧流免疫层析试纸条

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR3001805B1 (fr) 2013-02-01 2015-02-20 Biomerieux Sa Procede de detection d'un cancer colorectal
CA3013340A1 (en) * 2016-02-04 2017-08-10 Oncobiologics, Inc. Methods for identifying and analyzing amino acid sequences of proteins
KR102560646B1 (ko) * 2017-08-01 2023-07-27 암젠 인크 질량 분광분석법으로의 분석을 위한 폴리펩티드 샘플의 실시간 제조를 위한 시스템 및 방법

Also Published As

Publication number Publication date
CA3140439A1 (fr) 2020-11-26
WO2020234287A1 (fr) 2020-11-26
US20220196524A1 (en) 2022-06-23
FR3096459A1 (fr) 2020-11-27
FR3096459B1 (fr) 2024-03-08
EP3973296A1 (fr) 2022-03-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8859725B2 (en) Healthy kidney biomarkers
WO2007127848A1 (en) Isolation of membrane vesicles from biological fluids and methods of using same
CA2480466A1 (en) Detection and/or monitoring of synuclein-related diseases
EP1898215B1 (en) Method of assaying endocrine substance in specimen
JPH02199A (ja) 基底膜物質の免疫学的測定法のために好適な基底膜ペプチドColl(4)及びその製法
Iadarola et al. Recent applications of CE‐and HPLC‐MS in the analysis of human fluids
US20130236984A1 (en) Method for concentration of low-molecular-weight proteins and peptides in body fluid sample
JP2014508932A (ja) 紙支持体、及びそれから生物学的材料を回収する方法
JP2014508933A (ja) 固体支持体、及びそこから生物学的材料を回収する方法
JP2022533431A (ja) ペプチド試料を調製する方法
JP6074369B2 (ja) 固体支持体、及びそこからの生物学的材料の回収率を高める方法
WO2003014737A1 (en) Quantification of low molecular weight and low abundance proteins using high resolution two-dimensional electrophoresis and mass spectrometry
WO2006094185A2 (en) Quantification of proteins
Havugimana et al. Improved proteomic discovery by sample pre-fractionation using dual-column ion-exchange high performance liquid chromatography
Falk et al. An automated method for the determination of sulfonamides in plasma
Govorun et al. Proteomics and peptidomics in fundamental and applied medical studies
JP6959883B2 (ja) オキシトシンの定量方法
Sánchez-Juanes et al. Sample treatment for urine proteomics
JPH083486B2 (ja) 体液中の基底膜コラーゲンの測定法及び基底膜コラーゲン―ドメインnc1に対する抗体の検出法
CN113552369B (zh) 蛋白标志物联合用于2型糖尿病、2型糖尿病肾病的诊断的用途
CN109374904A (zh) 一种蛋白质类脓毒症标志物及其在严重脓毒症早期预警的应用及其筛选方法
JP3615428B2 (ja) 蛋白結合型糖化蛋白を酵素免疫法で測定するための前処理方法
CN117686719B (zh) 糖尿病肾病早期诊断标志物及其检测试剂盒和应用
CN114371065A (zh) 一种生物样本液体活检样本的处理方法(磁珠分离法)及其应用
GB2042557A (en) Filler composition for use in liquid chromatography

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230512

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230512

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240516

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240820