JP2022533150A - パーソナルオーディオデバイスにおけるクッション部材の識別 - Google Patents

パーソナルオーディオデバイスにおけるクッション部材の識別 Download PDF

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Abstract

パーソナルオーディオデバイス(例えば、ヘッドホン、イヤホン)は、取り外し可能なクッション部材(例えば、ヘッドホンクッションまたはイヤバッド用イヤチップ)を伴うイヤピース(例えば、イヤカップまたはイヤバッド)を有することができる。クッション部材は、クッション部材の識別データが符号化されている識別タグを含むことができる。クッション部材がイヤピースに取り付けられると、識別タグは、イヤピース内のタグセンサに近接する状態となり、イヤピースは、識別タグを読み取ってクッション部材の識別データを判定することができる。識別データは、イヤピースおよび/またはイヤピースに通信可能に連結されたホストデバイスの挙動を変更するために使用することができる。【選択図】図5

Description

(関連出願の相互参照)
本願は、以下の出願、すなわち、2019年9月18日に出願された米国出願第62/902,239号、2019年9月26日に出願された米国出願第62/906,624号,2019年10月25日に出願された米国出願第62/925,952号、および、2020年9月16日に出願された米国出願第17/023,237号の優先権を主張するものである。これらの出願の開示は、全体として参照により本明細書に組み込まれている。
本開示は、概して、イヤバッドおよびヘッドホンなどのパーソナルオーディオデバイス、特に、イヤチップおよびクッションなどの取り外し可能なクッション部材のパーソナルオーディオデバイスによる識別に関する。この識別により、特定のクッション部材の存在に基づいた適応的挙動をサポートすることが可能である。
「パーソナルオーディオデバイス」とは、個々のユーザが聞くための音を、ユーザの周囲環境におけるその音の可聴性を制限しながら出すデバイスを指す。パーソナルオーディオデバイスの例としては、ヘッドホンとイヤホンが挙げられる。ヘッドホンは、一般に、耳を覆って、または耳に接して装着するように設計された、音声を出す1つまたは2つのイヤピース(「イヤカップ」とも呼ばれる)を備える。イヤカップは、典型的にはヘッドバンドに接続されており、それにより、イヤカップを定位置に保持することを助けると共にイヤカップ間の電気的接続を提供することができる。イヤカップは、装着されて、各イヤカップに収容された音声生成スピーカが音を装着者の耳に向けて導くように設計されている。柔軟材料で作製されたクッションが、典型的には、イヤカップの外縁部分を取り囲んで設けられ、スピーカとユーザの耳との間にスペースを提供し、ヘッドホンを装着している間のユーザの快適性を提供する。クッションはまた、遮音を提供し、イヤカップによって生成された音が環境に漏れることおよび/または外部音がユーザの耳に到達することを防止することができる。イヤホンは一般に、音声を出す1つまたは2つのイヤピース(「イヤバッド」とも呼ばれる)を含み、イヤピースはユーザの耳に(外耳道内にまたは耳甲介腔に支えられて)挿入され、イヤピース(またはイヤバッド)に収容された音声生成スピーカが外耳道に向くように設計されている。軟質材料で作製されたイヤチップ(本明細書において「チップ」と呼ばれることもある)が、イヤバッドの少なくともユーザの皮膚に支えられる部分を覆うように提供されてもよい。イヤバッドのイヤチップは、イヤカップのクッションと同様に、ユーザ快適性を増大させ少なくともある程度の遮音を提供することができる。
本明細書では、取り外し可能なクッション部材(例えば、ヘッドホンクッションまたはイヤホンチップ)を伴うイヤピース(例えば、イヤカップまたはイヤバッド)を有するパーソナルオーディオデバイス(例えば、ヘッドホン、イヤホン)に関する1つ以上の発明の各種実施形態が開示される。クッション部材は、クッション部材(例えば、サイズ、材料、色、製造業者など)の1つ以上の属性または特性を示す識別データが符号化されている識別タグを含むことができる。クッション部材がイヤピースに取り付けられると、イヤピースは識別タグから識別データを読み取ることができる。例えば、イヤピースは、識別タグの電気的、磁気的、電磁的、光学的、幾何学的、または機械的特性に応じた信号を生成するタグセンサと、タグセンサからの信号を復号し、識別データを抽出する識別(ID)ロジック回路と、を含むことができる。いくつかの実施形態では、識別データに基づいて、パーソナルオーディオデバイスのコントローラは、イヤピースの挙動を変更することができる。いくつかの実施形態では、イヤピースは、識別データを、パーソナルオーディオデバイスが通信可能に結合されたホストデバイス(例えば、電話、コンピュータ、メディアプレーヤ、ゲームデバイス、または、パーソナルオーディオデバイスにオーディオ出力を提供することができる他のデバイス)に通信することができ、ホストデバイスは、その挙動および/またはイヤピースの挙動を識別データに基づいて変更することができる。
いくつかの実施形態によれば、パーソナルオーディオデバイスのイヤピース用のクッション部材は、本体であって、ユーザの耳エリアと接触して配置される第1の表面と、第2の表面とを有し、少なくとも第1の表面が柔軟材料で作製された本体と、第2の表面上に配置され、クッション部材をパーソナルオーディオデバイスのイヤピースに取り付けるように構成された取付構造体と、第2の表面に、または第2の表面の近くに配置された識別タグであって、クッション部材がイヤピースに取り付けられると識別タグがイヤピース内に配置されたタグセンサに近接する識別タグと、を備えることができる。識別タグには、クッション部材の識別データを符号化することができる。本体は、例えば、ヘッドホン用のイヤクッション、またはイヤホン用のイヤチップとして成形することができる。
識別タグは、いくつかの異なる構造および技法を用いて実装することができる。例えば、いくつかの実施形態では、識別タグには、識別データが符号化されている1つ以上の磁石の配列、識別データが符号化されている形状を有する磁気分路、識別データにマッピングされた共振周波数に同調する誘導コイル、識別データが光学的に符号化されている表面、識別データが符号化されている受動的近距離通信(NFC)タグまたは無線周波数識別(RFID)タグ、各領域内の金属の有無により識別データが符号化されている金属および/または非金属領域のパターン、クッション部材の音響属性に影響を与える特徴、識別回路要素に結合された1つ以上の電気接点(例えば、抵抗器または接地点への結合の有無)のうちいずれか、またはすべてを含むことができる。いくつかの実施形態では、識別タグは、クッション部材の取付構造体内または取付構造体上に配置される。
いくつかの実施形態によれば、パーソナルオーディオデバイス用イヤピースは、近位表面を有する筐体と、筐体内に配置されたスピーカと、近位表面上に配置され、クッション部材に取り付けられるように構成された取付構造体と、近位表面に、またはその近くに配置され、クッション部材の識別タグに応じた信号を生成するように構成されたタグセンサと、タグセンサに連結され、タグセンサからの信号に基づいてクッション部材の識別データを判定するように構成された識別ロジックと、識別ロジックに結合され、識別データに応じてイヤピースのデバイス挙動を変更するように構成されたコントローラと、を備えることができる。いくつかの実施形態では、イヤピースはまた、識別データをホストデバイスに通信するように構成された通信インターフェースを含むことができる。筐体は、例えば、イヤカップまたはイヤバッドなどとして成形することができる。いくつかの実施形態では、タグセンサは、取付構造体内または取付構造体上に配置され得る。
タグセンサは、いくつかの異なるセンサおよび技法を使用して実装することができる。例えば、いくつかの実施形態では、タグセンサは、識別タグの1つ以上の磁石のそれぞれに対する磁気の向きを判定するように構成された磁気センサを含むことができる。いくつかの実施形態では、取付構造体は1つ以上の磁石を含むことができ、タグセンサは、1つ以上の磁石に取り付けられた分路要素の幾何学的特性を判定するように構成された磁気センサ(例えば、ホールセンサ)を含むことができ、分路要素の幾何学的特性に識別情報を符号化することができ、したがって識別タグとして機能することができる。いくつかの実施形態では、タグセンサは、同調回路を含むことができ、IDロジックを、識別タグの共振回路の共振周波数を判定するために同調回路を動作させるように構成され得る。いくつかの実施形態では、タグセンサは、識別タグの光学的に符号化された表面を読み取るように構成された光源および光検出器を含むことができる。いくつかの実施形態では、タグセンサは、識別タグの受動的近距離タグを読み取るように構成された能動近距離リーダ回路を含むことができる。いくつかの実施形態では、タグセンサは、識別タグの対応する接点に関連付けられた電気パラメータ(例えば、抵抗および/または接地状態対非接地状態)を測定することができる回路に結合された1つ以上の電気接点を含むことができる。いくつかの実施形態では、タグセンサは、共振コイルのアレイを含むことができ、識別ロジックは、共振コイルのそれぞれに対する識別タグの影響を検出するように構成されている。いくつかの実施形態では、タグセンサは、NFCタグ回路またはRFIDタグ回路として実装される識別タグを読み取るように構成されたNFCまたはRFIDリーダ回路を備えることができる。いくつかの実施形態では、タグセンサは、マイクロフォンを含むことができ、識別ロジックがスピーカを駆動して音を出し、識別タグによって影響されるマイクロフォンからの音響応答を分析するように構成することができる。
いくつかの実施形態によれば、パーソナルオーディオデバイスのイヤピース用のクッション部材は、本体であって、ユーザの耳エリアと接触して配置される第1の表面と、第2の表面とを有し、少なくとも第1の表面が柔軟材料で作製された本体と、第2の表面上に配置され、クッション部材をパーソナルオーディオデバイスのイヤピースに取り付けるように構成された第1の磁気取付構造体と、を備えることができる。第1の磁気取付構造体の幾何学的属性(例えば、形状および/またはサイズ)により、クッション部材の識別データを符号化することができる。例えば、第1の磁気取付構造体は、磁場を分路する金属プレートを含むことができ、幾何学的属性は、第1の磁気取付構造体のサイズ、および/または第1の磁気取付構造体における間隙若しくは割れ目の有無を含むことができる。いくつかの実施形態では、第1の磁気取付構造体を含む複数の磁気取付構造体をクッション部材の第2の表面上に配置することができ、複数の磁気取付構造体のそれぞれの各幾何学的構造に少なくとも1ビットの識別データを符号化することができる。磁気取付構造体を、所望に応じて配置することができる。例えば、クッション部材の本体は、コーナ領域を有することができ、コーナ領域のそれぞれには、磁気取付構造体のうちの1つが配置され得る。
いくつかの実施形態によれば、パーソナルオーディオデバイス用イヤピースは、近位表面を有する筐体と、筐体内に配置されたスピーカと、近位表面上に配置され、クッション部材に取り付けられるように構成された第1の磁気取付構造体と、近位表面に、またはその近くに配置され、クッション部材の取り付けによって影響を受けた磁束に応じた信号を生成するように構成された第1のタグセンサと、第1のタグセンサに結合され、第1のタグセンサからの信号に少なくとも部分的に基づいてクッション部材の識別データを判定するように構成された識別ロジックと、識別ロジックに連結され、識別ロジックから識別データを受信するように構成されたコントローラと、を備えることができる。いくつかの実施形態では、第1の磁気取付構造体は、クッション部材の磁気分路要素が磁石のアレイに近接しているときに磁束ループを形成するように構成された磁石のアレイを含むことができる。磁石のアレイは、磁気分路要素の幾何学的属性に応じて、磁束ループが第1のタグセンサを通る方向、または第1のタグセンサから離れる方向のいずれかに方向付けられるように構成され得る。例えば、第1のタグセンサは、磁石のアレイに隣接して配置されたホール効果センサ、および/または磁石のアレイ内の2つの磁石の間に配置されたホール効果センサを含むことができる。いくつかの実施形態では、第1の磁気取付構造体を含む複数の磁気取付構造体は、近位表面上に配置することができ、磁気取付構造体のそれぞれは、関連付けられたタグセンサを有することができ、タグセンサのそれぞれは、少なくとも1ビットの識別データを識別ロジックに提供することができる。
いくつかの実施形態によれば、パーソナルオーディオデバイス用のイヤピースシステムは、クッション部材およびイヤピースを備えることができる。クッション部材は、本体であって、ユーザの耳エリアと接触して配置される第1の表面と、第2の表面とを有し、少なくとも第1の表面が柔軟材料で作製された本体と、第2表面上に配置され、クッション部材をパーソナルオーディオデバイスのイヤピースに取り付けるように構成された第1のクッション側磁気取付構造体とを有することができ、第1クッション側磁気取付構造体の幾何学的属性(例えば、サイズおよび/または形状)に、クッション部材の識別データを符号化されている。イヤピースは、近位表面を有する筐体と、筐体内に配置されたスピーカと、近位表面上に配置され、第1のクッション側磁気取付構造体に取り付けられるように構成された第1のイヤピース側磁気取付構造体と、近位表面に、またはその近くに配置され、磁束がクッション部材の取り付けによって影響を受けることに応じた信号を生成するように構成された第1のタグセンサと、第1のタグセンサに結合され、第1のタグセンサからの信号に少なくとも部分的に基づいてクッション部材の識別データを判定するように構成された識別ロジックと、識別ロジックに結合され、識別ロジックから識別データを受信するように構成されたコントローラと、を有することができる。いくつかの実施形態では、第1のクッション側磁気取付構造体は、磁場を分路する金属プレートを備える。いくつかの実施形態では、幾何学的属性は、第1のクッション側磁気取付構造体のサイズ、および/または第1のクッション側磁気取付構造体における間隙若しくは割れ目の有無を含む。いくつかの実施形態では、第1のイヤピース側磁気取付構造体は、クッション部材の第1のクッション側磁気取付構造体が磁石のアレイに近接しているときに磁束ループを形成するように構成された磁石のアレイを含むことができ、第1のタグセンサは、磁石のアレイ内の磁石のうちの1つ以上の磁石に隣接して配置されたホール効果センサを含むことができる。クッション側磁気取付構造体の幾何学的属性は、磁束ループを成形して、磁束をタグセンサに向かうまたはタグセンサから離れる方向に分路することができる。いくつかの実施形態では、第1のクッション側磁気取付構造体を含む複数のクッション側磁気取付構造体は、クッション部材の第2の表面上に配置されることができ[Questel T1]、複数のクッション側磁気取付構造体のそれぞれの対応する幾何学的構造は、少なくとも1ビットの識別データを符号化することができ、同様に、第1のイヤピース側磁気取付構造体を含む複数のイヤピース側磁気取付構造体は、近位表面上に配置されることができ、複数のイヤピース側磁気取付構造体のそれぞれは、関連付けられたタグセンサを有することができ、各タグセンサは、少なくとも1ビットの識別データを識別ロジックに提供することができる。
特定の符号化構造を考慮すると、様々な種類の識別データをクッション部材内の識別タグで符号化し、イヤピース内のタグセンサおよび識別ロジックによって読み取り得る。例えば、識別データは、クッション部材のサイズ、クッション部材の色、クッション部材のデバイスクラス、クッション部材の製造業者、クッション部材のモデル識別子、クッション部材の固有識別子、および/またはクッション部材によってサポートされる能動的機能、のうちの1つ以上を示すことができる。いくつかの実施形態では、識別データは、クッション部材の1つ以上の属性(例えば、サイズ、色、デバイスクラス、製造業者、モデル、固有識別子など)の証印(indicia)にマッピングされ得るパラメータ値であり得る。
いくつかの実施形態によれば、パーソナルオーディオデバイスのクッション部材を識別する方法は、パーソナルオーディオデバイスのイヤピースによって、クッション部材の存在を検出することと、パーソナルオーディオデバイスのイヤピースによって、クッション部材上に配置された識別タグから識別データを読み取るようにリーダ回路を動作させることと、識別データに少なくとも部分的に基づいて、デバイス挙動を変更することと、を含むことができる。いくつかの実施形態では、パーソナルデバイスのイヤピースは、識別データに応じて自身の挙動を変更することができる。追加的にまたは代わりに、パーソナルデバイスのイヤピースは、識別データを、パーソナルオーディオデバイスが相互動作するホストデバイスに送信することができ、ホストデバイスは、識別データに応じて、それ自身の挙動および/またはパーソナルオーディオデバイスの挙動を変更することができる。
識別データに応じて様々な種類の挙動変更を実施することができる。例えば、デバイスの挙動を変更することは、パーソナルオーディオデバイスのイコライザ設定を変更すること、パーソナルオーディオデバイスのアクティブノイズキャンセルプロファイルを変更すること、パーソナルオーディオデバイスのための音声フィルタリングアルゴリズムを適用すること、パーソナルオーディオデバイスの音量制限を変更すること、および/または保存された、識別データに関連付けられたユーザプリファレンスを適用すること、のうちいずれかまたはすべてを含む音声特性を変更することを含むことができる。パーソナルオーディオデバイスがホストデバイスと相互動作するいくつかの実施形態では、ホストデバイスは、識別データに少なくとも部分的に基づいて、ホストデバイスのグラフィカルユーザインターフェース内のパーソナルオーディオデバイスの画像を変更することができる。識別データが、クッション部材が先進機能をサポートするかどうかを示すデータを含むいくつかの実施形態では、デバイス挙動を変更することは、識別データに基づいて先進機能を有効化または無効化することを含む。識別データがクッション部材のサイズを示すデータを含むいくつかの実施形態では、デバイスの挙動を変更することは、クッション部材のサイズをクッション部材フィッティングプロセスにおいて使用することを含む。
以下の詳細な説明および添付の図面により、特許請求された本発明の性質および利点に関する理解をより深めることができよう。
いくつかの実施形態によるパーソナルオーディオデバイスの第1の例を示す。
いくつかの実施形態によるパーソナルオーディオデバイスの第2の例を示す。
いくつかの実施形態によるイヤピースシステムの簡略ブロック図である。
いくつかの実施形態によるイヤピースおよびイヤチップの簡略断面図を示す。 いくつかの実施形態によるイヤピースおよびイヤチップの簡略断面図を示す。 いくつかの実施形態によるイヤピースおよびイヤチップの簡略断面図を示す。
いくつかの実施形態によるイヤピースおよびクッションを通る簡略断面図を示す。
いくつかの実施形態によるイヤピースおよびクッションを通る簡略断面図を示す。 いくつかの実施形態によるイヤピースおよびクッションを通る簡略断面図を示す。
いくつかの実施形態によるイヤピースシステムの部分分解図を示す。
いくつかの実施形態によるイヤピースの一部分の部分透視図を示す。
いくつかの実施形態による磁気によるクッション識別の例を示す簡略斜視図である。 いくつかの実施形態による磁気によるクッション識別の例を示す簡略斜視図である。
いくつかの実施形態による磁気によるクッション識別の別の例を示す簡略斜視図である。 いくつかの実施形態による磁気によるクッション識別の別の例を示す簡略斜視図である。
いくつかの実施形態による磁気によるクッション識別を組み込んだイヤカップおよびクッションの簡略断面図を示す。
いくつかの実施形態によるNFC回路を組み込んだイヤカップおよびクッションの簡略図を示す。
各種実施形態によるNFC回路を組み込んだイヤバッドおよびイヤチップの簡略断面図を示す。 各種実施形態によるNFC回路を組み込んだイヤバッドおよびイヤチップの簡略断面図を示す。
いくつかの実施形態によるセンサコイルアレイを組み込んだイヤカップの簡略図を示す。 センサコイルアレイのレイアウトの詳細図を示す。
いくつかの実施形態によるセンサコイルアレイおよびIDロジック回路の概略回路図を示す。
いくつかの実施形態によるセンサコイルアレイを用いて読み取り可能なタグ要素を組み込んだクッションの簡略図を示す。
いくつかの実施形態によるセンサコイルアレイを覆うタグ要素の詳細図を示す。
いくつかの実施形態による共振回路ベースの識別を取り入れたイヤカップおよびクッションの簡略図を示す。
いくつかの実施形態により使用され得る共振回路およびリーダ回路の例を示す。 いくつかの実施形態により使用され得る共振回路およびリーダ回路の例を示す。
いくつかの実施形態によるイヤカップ内の光学センサの構成を示す。 いくつかの実施形態によるイヤカップ内の光学センサの構成を示す。
各種実施形態によるクッション内の識別データの光学的符号化の例を示す。 各種実施形態によるクッション内の識別データの光学的符号化の例を示す。
いくつかの実施形態によるイヤバッドおよびイヤチップの例を示す。
いくつかの実施形態による音響による識別のプロセスのフロー図を示す。
いくつかの実施形態による抵抗ベースの識別データを実装するイヤカップおよびクッションの簡略図を示す。
いくつかの実施形態による接点ベースの識別データを実装するイヤカップおよびクッションの簡略図を示す。
いくつかの実施形態によるイヤピースシステムで実行され得るクッション識別プロセスのフロー図を示す。
いくつかの実施形態によるクッション部品の特性にID値をマッピングする例を有する表を示す。
いくつかの実施形態によるイヤチップのフィッティングプロセスのフロー図を示す。
本明細書では、取り外し可能なクッション部材(例えば、ヘッドホンクッションまたはイヤホンチップ)を伴うイヤピース(例えば、イヤカップまたはイヤバッド)を有するパーソナルオーディオデバイス(例えば、ヘッドホン、イヤホン)に関連する1つ以上の発明の各種実施形態が開示される。クッション部材は、クッション部材(例えば、サイズ、材料、色、製造業者など)の1つ以上の属性または特性を示す識別データが符号化されている識別タグを含むことができる。クッション部材がイヤピースに取り付けられると、イヤピースは、識別タグから識別データを読み取ることができる。例えば、イヤピースは、識別タグの電気的、磁気的、電磁的、光学的、幾何学的、または機械的特性に応じた信号を生成するタグセンサと、タグセンサからの信号を復号し、識別データを抽出する識別(ID)ロジック回路と、を含むことができる。いくつかの実施形態では、識別データに基づいて、パーソナルオーディオデバイスのコントローラは、イヤピースの挙動を変更することができる。いくつかの実施形態では、イヤピースは、識別データを、パーソナルオーディオデバイスが通信可能に結合されたホストデバイス(例えば、電話、コンピュータ、メディアプレーヤ、ゲームデバイス、または、パーソナルオーディオデバイスにオーディオ出力を提供することができる他のデバイス)に通信することができ、ホストデバイスは、その挙動および/またはイヤピースの挙動を識別データに基づいて変更することができる。
各種実施形態では、クッション部材内の識別タグは、イヤピースによって読み取られるために電源を必要としない「受動的」タグであり得る。例えば、識別タグは、イヤピース内に位置する磁気センサ(例えば、ホール効果センサ)を用いて存在および/または幾何学的形状を検出することができる一片の磁気材料または磁気分路を用いて実装することができる。別の例として、識別タグは、イヤピース内に位置する光源および光検出器を含むタグセンサを用いてスキャンすることができる光学パターン(例えば、高反射率と低反射率の交互領域)を使用して実装することができる。更に別の例として、識別タグは、受動的NFCまたはRFIDタグとして実装することができ、イヤピース内のタグセンサは、互換性のあるNFCまたはRFIDリーダを含むことができる。更に別の例として、識別タグは、特定の共振周波数を有する誘導コイルまたは他の回路として実装することができ、イヤピース内のタグセンサは、コイルの共振周波数を判定するように動作することができる同調器を含むことができる。更なる例として、識別データを特定のクッション部材の音響特性に符号化することができ、タグセンサは、音響特性または増幅器の負荷インピーダンスなどの音響特性に関連する他の特性を測定することができる。上記は、イヤピースとクッション部材との間の導電性接続を必要としない「非接触」識別技法の例である。他の実施形態では、受動的識別タグは、1つ以上の電気接点を使用して実装することができる。例えば、識別タグは、1組の接点を含むことができ、これらのそれぞれは接地接点に接続されてもよいし、接続されていなくてもよく、イヤピース内のリーダ回路は、当該接点に接続し、識別タグ内の接点の接続パターンを検出することによって、識別データを読み取ることができる。別の例として、識別タグは、2つの電気接点間に結合され、固有抵抗値を有する抵抗器を使用して実装することができ、イヤピース内のリーダ回路は、抵抗値を測定することによって識別データを読み取ることができる。更に他の実施形態では、識別タグは、能動的であってもよく、タグは識別データを有線または無線通信チャネルを介してリーダ回路に通信するのに十分な電力をイヤピースから引き出すことができる。
各種実施形態において、識別タグから得られた識別データは、あるクッション部材を別のクッション部材から区別する任意の情報を含む、または表すことができる。例えば、識別データは、製造業者識別子、モデル識別子と、サイズ識別子と、色識別子、(例えば、様々な能力若しくは特性の有無を示す)デバイスクラス識別子、固有シリアル番号、および/または所望の他の情報のうちのいずれかまたは全てを表すことができる。いくつかの実施形態では、識別タグには、イヤピース内の(または接続されたホストデバイス内の)IDロジックによって、クッション部材の特定の特性セットにマッピングされ得る数値を符号化することができる。
各種実施形態では、イヤピースおよび/またはホストデバイスは、識別データに基づいて、それらの挙動の異なる態様を変更することができる。例えば、イコライザ設定を、識別データに基づいて選択または変更することができる。例えば、イヤピースのスピーカの音量の制限、イヤピースのアクティブノイズキャンセルプロファイル変更などを含む、聴覚保護設定を変更することができる。ユーザインターフェース挙動も変更することができる。例えば、ホストデバイスが、パーソナルオーディオデバイスの画像を示すディスプレイを有する場合、表示された画像は、現在取り付けられているクッション部材と一致するように変更することができる。
各種実施形態において、イヤピースおよび/またはホストデバイスは、識別データをクッション部材の状態の監視に関連して使用することができる。例えば、ホストデバイスは、特定のクッション部材の経年数または総耐用期間使用度を追跡し、適切な間隔で交換を提案することができる。
各種実施形態において、イヤピースおよび/またはホストデバイスは、クッション部材のサイズ判定を支援するために識別データを使用することができる。例えば、ユーザの耳に適合するイヤチップは、人の耳のサイズの差異に適応するために、いくつかのサイズがあってもよい。イヤチップのフィッティング中に、特定のチップの適合を評価するために、音声漏れ試験を実行することができる。漏れ試験の結果および試験されたチップのサイズを示す識別データに基づいて、イヤピース(またはホストデバイス)は、次に試すための特定のチップサイズを提案することができる。
各種実施形態において、イヤピースおよび/またはホストデバイスは、識別データを使用して、特定のクッション部材によってサポートされ得る先進機能のアクティブ化または非アクティブ化を行うことができる。例えば、進化したクッションまたはイヤチップ(または他のクッション部材)は、パルスセンサ、温度センサ、または水分(例えば、発汗)センサなどの1つ以上のバイオメトリック監視デバイスを含み、センサは、センサのデータをイヤピースに提供し、イヤピースは、センサのデータをホストデバイスに通信する、または(例えば、センサデータに関する音声指示を生成するために)データを内部で使用することができることが意図されている。クッション部材が特定の監視能力をサポートすることを識別データが示すかどうかに基づいて、イヤピースは、監視データのための受信器(単数または複数)を自動的に有効または無効にすることができる。
1. 取り外し可能なクッション部材を有するパーソナルオーディオデバイス
図1は、ヘッドホン100の形態における、いくつかの実施形態によるパーソナルオーディオデバイスの第1の例を示す。ヘッドホン100は、一対のイヤピース102と、イヤピース102(複数)を機械的に接続するバンド104と、を含む。いくつかの実施形態では、バンド104はまた、イヤピース102間の電気的接続を提供することができる。イヤピース102(イヤカップとも称される)は、剛性プラスチックおよび/または金属などの剛性材料で作製することができる。イヤピース102は、ユーザの耳介に接しまたは耳介を取り囲んで適合し、耳甲介腔を覆うように設計および成形することができる。イヤピース102には、ユーザの耳に向けて音を出す1つ以上のスピーカ、スピーカを動作させる制御電子機器、デジタルまたはアナログ形式で音声信号を受信する信号インターフェース、1つ以上のユーザ入力制御(例えば、イヤピース102の一方または両方の表面上の1つ以上のタッチ感知エリア)、および一般的な従来の設計であり得る他の構成要素を組み込むことができる。
ユーザの快適性を提供するために、クッション106をイヤピース102に取り外し可能に取り付けることができる。例えば、クッション106は、1つ以上の突出した取付構造体を(例えば、イヤピース102に面する側に)有し、これをイヤピース102における相補的なスロット、穴、クリップ、または他の取付構造体にパチンと嵌め込むことができ、または、イヤピース102が、1つ以上の突出した取付構造体を有し、クッション106における相補的なスロット、穴、または他の取付構造体にパチンと嵌め込むことができてもよい。いくつかの実施形態では、機械的取付構造体に加えて、またはその代わりに磁気取付構造体が設けられる場合がある。例えば、イヤピース102は、クッション106に面するインターフェース面上の様々な位置に配置された磁石を有することができる。このような磁石は、例えばイヤピース102の外縁部付近に配置され得る。クッション106は、インターフェース面の対応する場所に、金属分路、磁石などを含むことができ、イヤピース102内の磁石に吸着される任意の構造体を使用することができる。これらの実施例は例示的なものであり、特定の取付構造体または取付構造体の組み合わせは、本開示を理解するために重大な意味を有するものではない。
クッション106は、発泡体または他の圧縮性材料をコアとし、これをクッション106の外縁部の形状を剛性を付与することなく画定するのに役立つ柔軟構造層によって包囲することによって形成することができる。所望であれば、例えば、ユーザの快適性、耐久性、および/または美的外観のために、1つ以上の追加的な織物層を適用することができる。いくつかの実施形態では、クッション106は、使用中にユーザの皮膚に接触しないエリアに剛性構造要素を組み込むことができる。例えば、クッション106は、プラスチックなどで作製され得る剛性フレームを含むことができ、剛性フレームは、クッション106の取り付けおよび交換を容易にすることができる。例えば、フレームは、機械的および/または磁気的取付構造体を組み込むことができる。
本開示の目的のために、同じヘッドホン102と互換性のある複数種類のクッション106が存在することが想定される。各種実施形態では、異なる種類のクッション106は、サイズ、色、材料、オーディオ性能(例えば、特定のクッションが周囲音をいかに効果的に遮断するか)、および/または他の特性の観点において、互いにはっきり異なっていてもよい。また、異なる種類のクッション106が、ユーザは交換可能であると想定される。すなわち、ユーザは、異なる時点において、異なる種類のクッション106を、異なる時間に同じイヤピース102に取り付けることができる。現在どのクッション106がイヤピース102に取り付けられているかの識別を容易にするために、各クッション106は、クッションの種類を示す識別データが符号化されている識別タグ108を含むことができる。識別タグ108は、イヤピース102によって読み取られて、任意の所与の時間において取り付けられているクッション106の特定の種類に基づいて、ヘッドホン100の挙動を自動的に適応させることができる。具体的な例を以下に説明する。
いくつかの実施形態では、ヘッドホン100は、ホストデバイス120に付属して動作することができる。ホストデバイス120は、例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ウェアラブルデバイス(例えば、スマートウォッチ)、ゲームコンソール若しくはポータブルゲームデバイス、またはオーディオ出力を提供する任意の他の電子デバイスとすることができる。ヘッドホン100は、ホストデバイスからパーソナルオーディオデバイスへの(デジタルおよび/またはアナログ形式の)音声データの転送をサポートする有線または無線通信チャネルを介してホストデバイス120に接続することができる。いくつかの実施形態では、通信チャネルは双方向性であってもよく、ヘッドホン100がホストデバイス120に情報を通信することを可能にする。例えば、ヘッドホン100は、識別タグ108から読み取られたクッション識別データをホストデバイス120に通信することができ、ホストデバイス120は、ヘッドホン100から受信したクッション識別データに基づいてその挙動を変更することができる。具体的な例を以下に説明する。オーディオ信号およびクッション識別データ以外の情報もまた、ヘッドホン100とホストデバイス120との間で通信され得ることを理解されたい。例えば、ヘッドホン100は、例えば、触知制御(ボタン、タッチ感知面など)および/または音声入力用のマイクロフォンを含むユーザ入力インターフェースを提供することができ、ヘッドホン100は、ユーザ入力をホストデバイス120に通信することができる。このような相互作用は本開示の理解に関連しない。
図2は、いくつかの実施形態に係るパーソナルオーディオデバイスの第2の実施例である、イヤホン200の形態における実施例を示す。イヤホン200は、一対のイヤピース202を含む。イヤピース202(イヤバッドとも称される)は、プラスチックおよび/または金属などの剛性材料で作製することができ、音を出す1つ以上のスピーカ、スピーカを動作させるための制御電子機器、1つ以上のユーザ入力制御(例えば、イヤピース202の一方または両方の表面上の1つ以上のタッチ感知エリア)などを組み込むことができる。この実施例では、イヤピース202はそれぞれ、ユーザの外耳道の外側部分内に置かれるように設計された端部204を有し、スピーカ(単数または複数)は、いくつかの実施形態では、端部204内にまたはこれに隣接して配置され得る。
ユーザの快適性を提供するために、イヤチップ(本明細書では「チップ」とも呼ばれる)206は、端部204に取り外し可能に取り付けられ得る。例えば、チップ206は、端部204の上を摺動してそれにしっかりと適合することができるベース部を含むことができる。図1のイヤカップ102およびクッション106と同様に、様々な機械的および/または磁気的取付構造体が使用されてもよく、特定の取付機構は、本開示を理解するために重大な意味を有しない。
いくつかの実施形態では、イヤチップ206は、シリコーンゴムまたは他の圧縮性弾性材料から形成され得る。イヤチップ206の本体は、外耳道または耳の他の部分の一般的な寸法に従って成形することができ、本体は、イヤチップ206をイヤバッド202の端部204において取り付けること(および取り外すこと)ができるように、端部204のフォームファクタと互換性がある取付部分を含むことができる。イヤチップ206の本体はまた、取付部分から外側に延びる適合性外側ローブまたはカップを含むことができ、ユーザの外耳道に接触するしなやかな表面を提供することができる。
本開示の目的のために、同じイヤピース202と互換性のある複数種類のイヤチップ206が存在することが想定される。各種実施形態では、異なる種類のイヤチップ206は、サイズ、色、材料、オーディオ性能(例えば、特定のイヤチップが外部音をいかに効果的に遮断するか)、および/または他の特性の観点において互いにはっきり異なっていてもよい。また、異なる種類のクッション206はユーザによる交換可能であると想定される。すなわち、ユーザは、異なる時点において、異なる種類のクッション206を同じイヤピース202に取り付けることができる。現在どのイヤチップ206がイヤピース202に取り付けられているかの識別を容易にするために、各イヤチップ206は、イヤチップの種類を示す情報データが符号化されている識別タグ208を含むことができる。識別タグ208はイヤピース202によって読み取られて、任意の所与の時間において取り付けられているイヤチップ206の特定の種類に基づいて、イヤホン200の挙動を自動的に適応させることができる。具体的な例を以下に説明する。
ヘッドホン100と同様に、イヤバッドセット200は、ホストデバイス220に付属して動作することができる。ホストデバイス220は、例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ウェアラブルデバイス(例えば、スマートウォッチ)、ゲームコンソール若しくはポータブルゲームデバイス、またはオーディオ出力を提供する任意の他の電子デバイスとすることができる。イヤバッド202は、ホストデバイスからパーソナルオーディオデバイスへの(デジタルおよび/またはアナログ形式の)音声データの転送をサポートする有線または無線通信チャネルを介してホストデバイス220に接続することができる。いくつかの実施形態では、通信チャネルは双方向性であってもよく、イヤバッド202がホストデバイス220に情報を通信することを可能にする。例えば、イヤバッド202は、識別タグ208から読み取られたチップ識別データをホストデバイス220に通信することができ、ホストデバイス220は、イヤバッド202から受信したチップ識別データに基づいてその挙動を変更することができる。具体的な例を以下に説明する。オーディオ信号およびチップ識別データ以外の情報もまた、イヤバッド202とホストデバイス220との間で通信され得ることを理解されたい。例えば、イヤバッド202は、例えば、触知制御(ボタン、タッチ感知面など)および/または音声入力用のマイクロフォンを含むユーザ入力インターフェースを提供することができ、イヤバッド200は、ユーザ入力をホストデバイス120に通信することができる。このような相互作用は、本開示の理解に関連しない。
ヘッドホン100およびイヤバッドセット200は、特許請求される発明の実施形態で使用されるのに好適なイヤピースおよびクッション部材を有するパーソナルオーディオデバイスの例示であることを理解されたい。本明細書に記載する識別タグは、パーソナルオーディオデバイスの任意のクッション、イヤチップ、または他の交換可能なユーザ接触構成要素(「クッション部材」と称される)に組み込むことができ、クッション部材が取り付けられる任意の互換性のあるイヤピースによって読み取ることができる。イヤピースおよび互換性クッション部材は、様々なフォームファクタおよび取付構造を有することができる。
いくつかの実施形態では、クッション部材の識別データは、パーソナルオーディオデバイス内でローカルに使用され、その挙動のうちの1つ以上を変更することができる。追加的にまたは代わりに、パーソナルオーディオデバイスは、パーソナルオーディオデバイスが通信可能に結合されたホストデバイスにクッション部材の識別データを送信することができ、ホストデバイスは、クッション部材の識別データに応じてその挙動のうちの1つ以上を変更することができる。
2. クッション部材の識別
各種実施形態によれば、クッション部材の識別は、イヤピース内のリーダ回路(またはタグセンサ)を使用して読み取ることができるクッション部材内またはクッション部材上に配置された識別タグに基づくことができる。ここで、実施例を説明する。以下の説明では、いくつかの例は、イヤカップおよびクッション(例えば、図1のヘッドホン100のイヤカップ102およびクッション106)を参照して説明され、いくつかの例は、イヤバッドおよびイヤチップ(例えば、図2のイヤバッド202およびイヤチップ206)を参照して説明する。イヤカップおよびクッションを参照して説明される例は、イヤバッドおよびイヤチップに適用することができ、逆もまた同様であることが理解されるであろう。
2.1. IDタグおよびタグセンサを有するイヤピースシステム
図3は、いくつかの実施形態によるイヤピースシステム300の簡略ブロック図である。イヤピースシステム300は、イヤピース302と取り外し可能なクッション部材306を含む。イヤピース302(例えば、図1のイヤカップ102または図2のイヤバッド202であり得る)は、コントローラ310、スピーカ312、タグセンサ314、および通信インターフェース316を含むことができる。コントローラ310は、例えば、1つ以上のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または一般的な従来の設計の他のロジック回路を使用して実装することができる。いくつかの実施形態では、コントローラ310を完全にイヤピース302内に(例えば、図1のイヤカップ102または図2のイヤバッド202内に)収容し得る。
取り外し可能なクッション部材306(例えば、図1のクッション106または図2のイヤチップ206であり得る)は、識別(ID)タグ308を含むことができる。IDタグ308は、イヤピース302のタグセンサ314によって生成される信号に影響を及ぼし得る物理的形態でクッション部材の識別データを符号化可能な任意の記憶媒体または構造を含むことができる。IDタグ308は、受動的または能動的であってもよく、電気的接続があっても、または電気的接続がなくても動作することができる。IDタグ308および対応するタグセンサ314の例示的な実装形態を以下に説明する。
スピーカ312は、イヤピース302内に位置する一般的な従来の設計のオーディオスピーカであってもよく、例えば、増幅器と、電気信号を振動要素(例えば、ダイヤフラム)の動きに変換するためのトランスデューサと、を含むことができる。タグセンサ314は、イヤピース302内に配置され、クッション部材306の識別タグ308で符号化された識別データに応じて信号を生成するように構成することができ、以下に例を説明する。通信インターフェース316は、ホストデバイス350(例えば、図1のホストデバイス120または図2のホストデバイス220)との通信を可能にするハードウェアおよび/またはファームウェア構成要素を含むことができる。例えば、通信インターフェース316は、Bluetooth、Wi-Fiなどの標準的な無線通信プロトコルを実装することができる。加えてまたは代わりに、標準的若しくはカスタム通信プロトコルまたは他の通信インターフェースをサポートする有線通信インターフェースがサポートされ得る。
コントローラ310は、ハードウェアおよび/またはソフトウェア構成要素の任意の適切な組み合わせを使用して実装されるいくつかのロジックモジュールを組み込むことができる。例えば、オーディオ入力モジュール322は、オーディオソースから(デジタル形式またはアナログ形式で)音声データを受信することができる。オーディオソースは、例えば、インターネット接続、無線受信機、環境内の周囲音を検出するように配置されたマイクロフォン、アナログオーディオ入力ジャック、通信インターフェース316を介してイヤピース302と通信するホストデバイス350、または任意の他のオーディオソースであり得る。信号処理モジュール324は、復号化、デジタル-アナログ変換、イコライゼーション(例えば、異なる周波数帯域に関連付けられた振幅の選択的な調整)、音量制御(例えば、アナログ信号振幅の調整)、アクティブノイズキャンセル動作に関連付けられた音声データの生成、複数のオーディオソースからの音声データのミキシング(例えば、音楽若しくは音声データなどのオーディオ入力とのノイズキャンセルオーディオのミキシング)、および/または所望され得る任意の他の種類のオーディオ信号処理を含む、音声データに対する信号処理動作を実行することができる。オーディオドライバ326は、信号処理モジュール324から出力されたオーディオ信号に基づいてスピーカ312を駆動することができる。ユーザ入力モジュール328は、ユーザ相互作用をサポートすることができる。例えば、ユーザ入力モジュール328は、ユーザから音声コマンドを受け取り、解釈するように、かつ/またはパーソナルオーディオデバイス若しくは他の場所に位置するユーザ制御の動作を検出するように構成することができる。受信されたユーザ入力に基づいて、ユーザ入力モジュール328は、コントローラ310の他のモジュールに命令を提供し、例えば、オーディオソースを選択する、音量を制御する、若しくは他の設定を調整することができ、または通信インターフェース316を介してホストデバイスに命令若しくはデータを送信することができる。いくつかの実施形態では、コントローラ310はまた、例えば、可聴、視覚、または触覚的インジケータを使用して、ユーザに情報またはプロンプトを提供するためのユーザ出力モジュール330を含むことができる。構成モジュール332は、構成設定(例えば、1つ以上のイコライザプロファイル、音量制限、ノイズキャンセルプロファイルなど)を記憶することができる。いくつかの実施形態では、構成設定の一部または全ては、特定のタイプのクッション部材306の識別データ、または識別データから判定され得るクッション部材306の特性と関連付けられ得る。[Questel T2]したがって、構成モジュール332は、クッション部材306のIDタグ308から得られた識別データに基づいて、コントローラ310の信号処理モジュール324および/または他の構成要素の挙動を変更することができる。IDロジックモジュール334は、タグセンサ314からIDタグ308に応じた信号を取得することができ、その信号を解釈し、IDタグ308に符号化された識別データを「読み取る」ことができる。IDロジックモジュール304[Questel T3]は、IDタグ308から読み取られた識別データを、構成モジュール332に、コントローラ310の他のモジュール若しくは構成要素に、かつ/または通信インターフェース316を介してホストデバイス350に提供することができる。
イヤピースシステム300は例示であり、変形および変更が可能であることが理解されるであろう。イヤピースシステムは、ユーザ入力を受信するためのマイクロフォンまたはタッチセンサなどの、図3に示されていない他の構成要素を含み得る。ホストデバイスが存在する場合、上記にてコントローラ310によって実行されるとした信号処理、ユーザ入力、ユーザ出力、および構成動作の一部または全ては、代わりに、ホストデバイスの適切な構成要素(1つ以上の好適にプログラムされたプロセッサを含む)によって実行される場合がある。単一のイヤピースシステム300が示されているが、パーソナルオーディオデバイスは、(例えば、図1および図2に示すように)一対のイヤピースシステム300を含むことができることも理解されたい。いくつかの実施形態では、イヤピースシステム300の1つのインスタンスがホストデバイスと通信し、他の(2次)イヤピースへの/からの信号および/または他の情報を中継する一次イヤピースとして機能することができ、他の実施形態では、イヤピースシステム300の各インスタンスがホストデバイスと直接通信することができ、一対のイヤピースシステムは、互いに直接通信してもよいし、通信しなくてもよい。
更に、イヤピースシステム300は、特定のブロックを参照して説明されているが、これらのブロックは説明の都合上定義されたものであって、構成部品の特定の物理的構成を暗示することを意図していないことを理解されたい。更に、ブロックは、物理的にはっきり異なる構成要素に必ずしも対応しない。ブロックは、例えば、プロセッサをプログラムすることによって、あるいは適切な制御回路を設けることによって様々な動作を行うように構成することができ、最初の構成がどのように得られたかによって、様々なブロックを再構成でき、または再構成できない。特許請求された発明の実施形態は、回路とソフトウェアとの異なる組み合わせを使って実装される電子デバイスを含む様々な装置において実現することができる。
各種実施形態によれば、イヤピース302は、タグセンサ314がIDタグ308に近接する状態とされるとIDタグ308を読み取ることができる。識別タグの「読み取り」という用語は、タグセンサ302から特定のIDタグ308の物理的特性に応じた信号を取得し、(例えば、IDロジック334を使用して)信号を解釈して識別データを抽出するプロセスを指すように本明細書で使用される。抽出された識別データは、例えば、クッションサイズ、色、材料組成、製造業者、および/または他の特性(単数または複数)などの識別情報を表す数値(またはビット列)であり得る。イヤピース302によるIDタグ308の読み取りを可能にするため、クッション部材304をイヤピース302に取り付けることによってIDタグ308およびタグセンサ314をタグセンサ314に近接させ、タグセンサ314によって生成される信号が、異なるクッションの種類ごとに異なるIDタグ308の個別の属性によって影響されるように、IDタグ308およびタグセンサ314をクッション部材306およびイヤピース302の上または内部のそれぞれの位置に配置することができる。[Questel T4]
例として、図4Aおよび図4Bは、いくつかの実施形態によるイヤピース402およびイヤチップ406の簡略断面図を示す。イヤピース402およびイヤチップ406は、図2のイヤバッド202およびイヤチップ206に対応することができ、図3のイヤピースシステム300を実装することができる。図4Aでは、イヤチップ406は、イヤピース402に取り付けられて示され、図4Bでは、イヤチップ406は、イヤピース402から取り外されて示されている。
イヤピース402は、イヤチップ406に向けられた近位表面403を有することができる。近位表面403の中央部分は、前方に突出して端部404を形成することができ、それは、近位表面430から延びる円形または楕円形の円筒として成形されることができる。(いくつかの実施形態では、端部404は、その長さに沿って先細にしてもよく、他の形状も使用されてもよい)。いくつかの実施形態では、端部404(または近位表面403の他の部分)は、イヤチップ406が端部404に取り付けられたときにイヤチップ406を定位置に保持するための機械的保持機構(図示せず)を含むことができ、例としては、弾性リングまたはバネ、リップ、突出部または切り欠きなどが挙げられる。いくつかの実施形態では、磁気保持機構が設けられてもよい。いくつかの実施形態では、イヤチップ406は、弾性材料で作製することができ、イヤチップ406の弾性は、イヤチップ406を端部404を覆う定位置に保持することができる。端部404は、端部404の側壁表面の近くに配置されたタグセンサ414を含むことができる。タグセンサ414は、様々な電気的、磁気的、電磁的、光学的、機械的、音響的、または他の構成要素を含むことができ、以下に実施例を記載する。実装形態に応じて、タグセンサ414は、端部404の円周の一部または全部の近くに延びることができる。タグセンサ414は、IDロジック回路434に結合されることができ、IDロジック回路434は、必ずしも端部404の表面に近接せず、イヤピース402内の任意の場所に配置されてもよい。IDロジック回路434は、タグセンサ414からの信号を解釈し、クッション部材識別データを出力するように構成されることができる。
イヤチップ402は、イヤバッド402の端部404に相補的な中央開口部407を画定することができる側壁416を含むことができる。例えば、側壁416の内面は、円形または楕円形の円筒として成形されることができる。可撓性ローブまたはキャップ420は、側壁416の前端から外側に延びることができる。可撓性ローブ420は、ユーザの外耳道に適合し、ユーザの外耳道の形状に一致するようにしなやかであるように設計することができる。側壁416は、可撓性ローブ420よりも剛性とすることができ、弾性リング若しくはばね、リップ、突出部若しくは切り欠き、磁気保持機構などの保持機構を含むことができ、側壁416の保持機構は、イヤチップ402の端部404の対応する保持機構と相補的であり得る。いくつかの実施形態では、側壁416の弾性および静止摩擦は、保持機構として機能し得る。
側壁416は、側壁416内に埋め込まれ得る、または側壁416の内側表面上に配置され得るIDタグ408を含むことができる。IDタグ408は、異なるクッションの種類ごとにはっきり異なる1つ以上の物理的機構であるか、またはそれを含むことができる。これらの物理的機構は、特定の種類のイヤチップ406に特有の識別情報を符号化することができ、以下に例を説明する。実装形態に応じて、IDタグ408は、側壁416の円周の一部または全部の近くに延びる円筒形または湾曲形状を有することができる。これは、側壁416が円形対称である場合または推奨の取り付け向きを有しない場合に、IDタグ408の読み取りを容易にすることができる。
図4Aに示すように、イヤチップ406がイヤピース402に取り付けられると、識別タグ408のはっきり異なる物理的特徴に応じた信号をタグセンサ414が生成することを可能にするのに十分なほどに、タグセンサ414は、イヤチップ406のIDタグ408に近接する。換言すれば、タグセンサ414は、異なる物理的機構を有するIDタグ408に応じて異なる信号を生成することができる。識別タグ408およびタグセンサ414の配置は、また、実装形態に依存する。例えば、イヤチップ406が推奨の回転の向きを有する場合、識別タグ408は、イヤチップ406が推奨の回転の向きにあるときにタグセンサ414に近接するように配置されることができる。(そのような場合、識別データを読み取ることができないことにより、イヤチップ406が誤った向きに向けられているかも知れないという通知をユーザにトリガすることができる)。イヤチップ406が推奨の回転の向きを有しない実施形態では、識別タグ408およびタグセンサ414は、回転の向きにかかわらず、タグセンサ414が識別タグ408を読み取ることを可能にするように配置され得る。例えば、識別タグ408は、側壁416の円周の周りに延びることができ、または識別タグ408の複数のコピーが側壁416の円周の周りに配置され得るので、回転の向きにかかわらず、1つのコピーは、タグセンサ414による読み取りのためにの近接位置にあり得る。別の例として、タグセンサ414は、端部404の外縁部の周りに延びることができ、または、タグセンサ414の複数のコピーが端部404の外縁部の周りに配置され得るので、回転の向きにかかわらず、1つのコピーがIDタグ408に近接し得る。IDタグ408とタグセンサ414との間の近接性を提供する他の構成も使用することができる。例えば、図4Cに示すように、タグセンサ414は、近位表面403の外縁部分にまたはその近くに配置することができ、識別タグ408は、側壁416の背面上の対応する位置にまたはその近くに配置することができる。
各種実施形態では、近接性に基づく識別タグを、他のフォームファクタを有するクッション部材内に実装することができる。例えば、図5は、いくつかの実施形態によるイヤピース502およびクッション506を通る簡略断面図を示す。イヤピース502およびクッション506は、図1のイヤカップ102およびクッション106に対応することができる。この例では、イヤピース502は、イヤピース502の外縁部の周りの様々な位置に、インターフェース面503に近接して配置された磁石510を含む。磁石510は、例えば、NdFeB磁石などの希土類磁石であってもよく、所望の向きに極性を与えてもよい。タグセンサ514は、インターフェース面507の近くまたはその上で、磁石510間の領域に配置され得る。タグセンサ514は、IDロジック回路534に結合することができ、それは必ずしもインターフェース面503に近接しなくともよく、イヤピース502内の任意の場所に配置することができる。IDロジック回路534は、タグセンサ514からの信号を解釈し、クッション部材識別データを出力するように構成することができる。
クッション506は、磁石510と位置合わせされる取付構造体512を含むことができる。取付構造体512は、磁石510に吸着されるように極性を与えた磁石であってもよく、または取付構造体512は、磁石510に吸着される材料で作製された分路であってもよい。IDタグ508は、インターフェース面507の近くまたはその上の、取付構造体512の間の領域において、取付構造体512が磁石510に磁気的に付着されたときにタグセンサ514がIDタグ508を読み取ることを可能にするよう、IDタグ508がタグセンサ514に近接するような位置に配置することができる。各種実施形態では、IDタグ508およびタグセンサ514は、取付構造体512および磁石510から任意の距離にあってもよい。更に、いくつかの実施形態では、クッション識別データを表すために取付構造体512の形状を使用することができ、物理的にはっきり異なるIDタグ508は必須ではない。(識別データを磁気取付構造体に符号化する例を以下に説明する)
いくつかの実施形態では、機械的取付構造体が、磁気構造体に加えて、またはその代わりに、イヤカップをクッションに取り付けるために使用されてもよい。図6Aおよび図6Bは、いくつかの実施形態によるイヤピース602およびクッション606を通る簡略断面図を示す。イヤピース602およびクッション606は、図1のイヤカップ102およびクッション106に対応することができる。図6Aでは、クッション606は、イヤピース602から取り外されて示されており、図6Bでは、クッション606は、イヤピース602に取り付けられて示されている。イヤピース602は、クッション606に向けられた近位表面603を有する。近位表面603は、凹部605を含むことができ、タグセンサ614が、凹部605に隣接して(またはその表面上に)配置され得る。クッション606は、クッション606の背面617から外側に延びる突出構造体616を有する。IDタグ608は、突出構造体616の表面内または表面上に配置され得る。いくつかの実施形態では、突出構造体616および/または凹部605は、クッション606がイヤピース602に取り付けられたときにクッション606を定位置に保持するための追加の機械的保持機構(図示せず)を含むことができる。
図6Bに示すように、クッション606がイヤピース602に取り付けられたとき、タグセンサ614は、IDタグ608に近接している。(構成は、図4Aおよび図4Bにおいては、突出部がイヤピース上にあってタグセンサを保持し凹部はクッション部材にありIDタグを保持している点において、図4Aおよび図4Bに示されるものと相補的である)。凹部がクッション606内に形成され、ペグまたは他の突出部がイヤピース602の近位表面603から凹部の中に延びる、逆の構成も提供することができることを理解されたい。
IDタグおよび対応するタグセンサの配置のこれらの例は、例示的なものであり、多くの変形が可能であることを理解されたい。インターフェース面は、所望に応じて湾曲であってもよいし平坦であってもよい。クッション部材をイヤピースに取り付けるための機械的または磁気的保持機構は、イヤピースまたはクッション部材の様々な位置に配置することができ、IDタグおよびタグセンサは、所望に応じて保持機構内に、もしくはそれに隣接して、または保持機構から離間して配置することができる。特定の識別技術に応じて、IDタグおよび/またはタグセンサは、インターフェース面上で視認可能であってもよいし、表面材料によって覆われていてもよい。
識別タグ(すなわちIDタグ)は、識別データが符号化されている任意の物理的構造であってもよいし、またはそれを含んでもよい。換言すれば、IDタグは、区別されるべきそれぞれの種類のクッション部材に存在する構造のバージョンが、他の種類において存在するバージョンとは、センサによって検出され得る(すなわち、センサはが構造体の各バージョンごとにはっきり異なる信号を生成することとなる)方法で異なるような、複数のバージョンにおいて構築または形成され得る任意の物理的構造であってもよく、またはそれを含んでもよい。セクション2.2-2.9は、識別データを符号化するために使用することができる物理的構造、および識別データを読み取ることができる対応するタグセンサおよびIDロジックの例を説明する。
2.2. 磁気による識別
図5を参照して上述したように、クッションは、イヤピースに磁気的に取り付けることができる。いくつかの実施形態では、識別タグを提供するために、クッション内の磁気取付構成要素が活用され得る。ここで、例を説明する。
図7Aは、いくつかの実施形態によるイヤピースシステム700の部分分解図を示す。イヤピースシステム700には、イヤピース702(例えば、図1のイヤカップ102の実装形態)およびクッション部材706(例えば、図1のクッション106の実装形態)が組み込まれている。イヤピース702は、筐体710と、筐体710に取り付けられるカバー712を有する。カバー712は、中央凹面713を取り囲む外縁環状棚716および側壁718を有することができる。カバー712は、プラスチックおよび/または他の剛性材料で作製することができる。クッション部材706は、環状クッション要素720と、クッション720に取り付けられた環状フレーム722を含む。フレーム722は、フレーム722の側壁727がカバー712の側壁718に当接し、フレーム722の環状棚726の裏面がカバー712の環状棚716の上面に当接する状態で、フレーム722がカバー712に入れ子になるような形状および寸法とされた、外縁環状棚726および側壁727を有することができる。
1つ以上の磁気取付構造体を使用して、フレーム722がカバー712内に入れ子になったときに、カバー712とフレーム722とを取り外し可能に結合(例えば、磁気的に結合)することができる。例えば、フレーム722がカバー712内に位置しているとき、固定機構は、特定の力閾値に達するまでフレーム722が取り外されるのを防止することができる。各種実施形態では、磁気取付構造体は、フレーム722をカバー712に取り付けるために互いに係合する複数の構成要素であってもよいし、それを含んでもよい。例えば、金属プレートなどの「分路」要素708をフレーム722の1つ以上のコーナ領域に配置することができ、磁石アレイ728をカバー712の対応するそれぞれの領域に配置することができる。分路要素708は、磁石並びに/または、鋼、鉄、ニッケル、コバルト、ステンレス鋼、アルミニウム、金、および/若しくは、磁石アレイ728と磁気的に結合可能である任意の他の材料で作成され得る金属プレートとしてもよいし、またはそれらを含んでもよい。磁石アレイ728は、希土類磁石(例えば、NdFeB磁石など)などの強磁性材料で作製された永久磁石であり得る1つ以上の磁石を含むことができる。磁石アレイ728の磁石は、特定の方向に向けられた磁気極性を有することができる。例えば、磁石は、ハルバッハアレイ(例えば、磁気の向きが回転するパターン)、交互アレイ(例えば、隣接する磁石が反対の磁気の向きを有する)、および/または単一の磁極の向き(例えば、全ての磁石が同じ磁気の向きを有する)で構成することができる。磁石アレイ728は、フレーム722がカバー712内に入れ子になるとき、フレーム722を定位置に保持するように分路要素708に作用することができる磁束を生成することができる。いくつかの実施形態では、磁石アレイ728は、環状棚716の4つの(丸みを帯びた)コーナ領域のそれぞれに配置することができる。いくつかの実施形態では、クッション706が「正しい」向きに挿入されたときにのみ、磁石アレイ728が十分な力を及ぼしてフレーム722を定位置に保持するように磁石アレイ728および/または分路要素708を構成することができる。クッション706を特定の向きで取り付けなければならない実施形態では、かかる構成により、ユーザがクッションを適切な向きとするのを支援することができる。
図7Bは、フレーム722がカバー712内に入れ子にされた状態のイヤピースシステム700の一部分の部分透視図を示し、取付機構の動作を例示する。クッション706の環状棚726上の分路要素708は、イヤピース702の環状棚716上の磁石アレイ728に近接している。いくつかの実施形態では、追加的な金属分路730が、(例えば、磁石アレイ728とイヤピース筐体710内に配置された電子部品との間で)カバー712上に配置され得る。金属分路730は、磁気アレイ728からの磁束が、イヤピース702内に含まれる電子部品と干渉するのを防止または低減することができる。
いくつかの実施形態では、磁石アレイ728および分路要素708を使用してクッション706の識別データを提供することができる。図8Aおよび図8Bは、いくつかの実施形態による、磁気によるクッション識別の例を示す簡略斜視図である。識別システム800は、(図7Aに示すように)カバー712の環状棚716の一部分の上に配置された磁石アレイ728を含む。タグセンサ834は、磁石アレイ728に隣接する環状棚716上に配置される。タグセンサ834は、例えば、ホール効果センサまたは磁石アレイ728から磁束を検出可能な他のセンサであり得る。
異なる種類のクッション704を区別する識別タグは、情報データを符号化する分路要素708の幾何学的属性(サイズおよび/または形状)を変化させることによって提供され得る。図8Aは、第1のクッションの種類を示すために使用され得る第1の分路要素808aを示し、図8Bは、第2のクッションの種類を示すために使用され得る第2の分路要素808bを示す。図8Aに示すように、第1の分路要素808aを有するクッションが磁石アレイ728に付着されると、(ループ矢印805aによって示される)磁束が、タグセンサ834から離れて分路される。図8Bに示すように、第2の分路要素808bを有するクッションが磁石アレイ728に付着されると、(ループ矢印805bによって示される)磁束が、タグセンサ834を通って分路される。したがって、タグセンサ834は、第1の分路要素808aが存在するか、それとも第2の分路要素808bが存在するかに応じて異なる信号を作り出すことができる。したがって、長さが異なる分路要素808a,808bは、2つのクッションの種類を区別する識別データ符号化スキームを提供することができる。
図9Aおよび図9Bは、いくつかの実施形態による磁気によるクッション識別の別の例を示す簡略斜視図である。識別システム900は、(図7に示すように)カバー712の環状棚716の一部分に配置された磁石アレイ728を含む。タグセンサ934は、磁石アレイ728の磁石間の環状棚716上に配置される。タグセンサ934は、例えば、磁石アレイ728からの磁束を検出可能なホール効果センサまたは他のセンサであり得る。
特定のクッション704の識別タグは、分路要素のサイズおよび/または形状を変化させることによって提供され得る。図9Aは、第1のクッションの種類を示すために使用され得る第1の分路要素908aを示し、図9Bは、第2のクッションの種類を示すために使用され得る第2の分路要素908bを示す。図9Aに示すように、第1の分路要素908aを有するクッションが磁石アレイ728に付着されると、(ループ矢印905aによって示される)磁束がタグセンサ934を取り囲んで分路される。図9Bに示すように、第2の分路要素908bを有する(その長さに沿った位置910で分割される、または間隙を有する)クッションが磁石アレイ728に付着されると、(ループ矢印905bによって示される)磁束がタグセンサ934を通って分路される。したがって、タグセンサ934は、第1の分路要素908aが存在するか、それとも第2の分路要素908bが存在するかに応じて異なる信号を作り出すことができる。こうして分路要素908a,908bはまた、2つのクッションの種類を区別する識別データ符号化スキームを提供することができる。
図8A~図8Bおよび図9A~図9Bの例では、磁束がタグセンサ834またはタグセンサ934から離れるように分路されるか、それともそれを通って分路されるかに基づいて2つの種類のクッションを区別することができる。いくつかの実施形態では、区別できるクッションの種類の数を増加させることが望ましい場合がある。区別できるクッションの種類の数を増加させるために、いくつかの実施形態は、磁石アレイ728の各インスタンスが関連付けられたタグセンサ(例えば、タグセンサ834またはタグセンサ934)を有する状態において、磁石アレイ728の複数のインスタンス(例えば、イヤピース702の各コーナに1つのインスタンス)を含むことができる。各タグセンサが、対応する分路要素が当該センサを通って磁束を分路するか、それともそれから離れて磁束を分路するかどうかに応じた1ビットの情報を提供することができる。分路要素708の様々なインスタンスの形状は、互いに独立して変化させることができる。したがって、磁石アレイ728のN個のインスタンスと分路要素708のN個のインスタンスが存在する場合、Nビットの識別データを提供することができ、2個のクッションの種類を区別することができる。別のアプローチでは、磁石アレイ728の各インスタンスは、隣接する磁石間に配置された複数のタグセンサを含むことができ、分路要素708は、(図9A~図9Bに示されるように)様々な位置で分割されてもよいし、分割されなくてもよ。これにより、単一の分路要素が複数のビットの情報を符号化することができる。これらの2つのアプローチを組み合わせると、複数の磁石アレイがそれぞれ複数のタグセンサを有するので、区別できるクッションの種類の数を更に増加させることができる。
いくつかの実施形態では、磁石アレイは、イヤピースに加えて、またはイヤピースの代わりにクッションに含まれてもよい。図10は、いくつかの実施形態による磁石アレイ1008を含むクッション1006の例を示す。磁石アレイ1008は、それぞれが(矢印で示す)特定の磁気の向きを有する、いくつかの個別の永久磁石1010(または強磁性材料の領域)を含む。イヤカップ1002は、ホール効果センサ1016のアレイを含むタグセンサ1014を有することができる。ホール効果センサ1016は、クッション1006がイヤカップ1002に取り付けられたときに磁石アレイ1008に隣接するように配置することができる。磁石アレイ1008の磁気の向きのパターンは、クッション識別データを符号化することができる。ホール効果センサ1016は、磁気の向きに応答することができ、IDロジック1018が磁気の向きのパターンから識別データを抽出することを可能にする。いくつかの実施形態では、磁石1010のそれぞれは、1ビットの識別データを符号化することができる。したがって、クッションの識別タグは、磁石アレイを含むことができ、対応するタグセンサは磁石アレイの磁気の向きのパターンを検出するセンサを含むことができる。
前述した、クッション部材の磁気ベースの識別例は例示であり、変形および変更が可能であることが理解されるであろう。磁気ベースの識別は、クッション部材がイヤピースに磁気的に取り付けられる、イヤカップに取り付けられたクッションおよびイヤバッドに取り付けられたイヤチップを含む、任意のイヤピースシステムに実装されることができる。更に、磁気取付構造体が使用されるかどうかにかかわらず、上述したものと同様の磁気機構をクッション部材を識別する目的で提供することができる。
2.3. RFベースの識別
いくつかの実施形態にしたがい活用することができる別の近接ベースの識別技法は、近距離通信または無線周波数識別である。いくつかの実施形態では、クッション部材内の識別タグは、識別データで符号化された受動的近距離通信(NFC)タグまたは無線周波数識別(RFID)タグを含むことができる。対応するタグセンサは、NFCタグリーダまたはRFIDタグリーダを実装する回路に結合された互換性のあるNFCまたはRFIDコイルを組み込むことができる。本明細書で使用するとき、「NFC」および「RFID」という用語は一般に、第1のアンテナ(例えば、第1のコイル)内に経時変化する電磁場を生成し、第1のコイルの近距離範囲内に配置された第2のアンテナ(例えば、第2のコイル)に結合された受動的「タグ」回路に起因する磁界の変動を感知する「リーダ」回路を使用する通信プロトコルを指す。NFCおよびRFID用の様々なプロトコルが定義されており、それが使用されてもよいし、カスタムプロトコルが当業者によって考案されてもよい。
図11は、NFCリーダを組み込むいくつかの実施形態によるイヤカップ1102およびクッション1106の簡略図を示す。イヤカップ1102は、外縁部を取り囲んで配置された磁石アレイ1128を含むことができる。クッション1106は、磁石アレイ1128に対応する位置に配置された分路要素1108を含むことができ、クッション1106がイヤカップ1102にしっかりと付着されることを可能にする。磁石アレイ1128および分路要素1108は、上記の例と同様であり得るが、磁石アレイ1128および分路要素1106は、クッションの識別を必ずしもサポートしない。他の実施形態では、磁石アレイ1128および分路要素1108に加えて、またはその代わりに、機械的または他の取付機構を使用することができる。
クッション1106はまた、受動的識別タグを提供するNFCタグ回路1114に結合されたNFCコイル1112を含むことができる。イヤカップ1102は、NFCリーダ回路を含むことができるIDロジック回路1118に結合されたNFCコイル1116(タグセンサ)を含むことができる。いくつかの実施形態では、NFCコイルおよび回路は、既存のNFC規格に準拠することができ、従来の設計であってもよい。クッション1106がイヤカップ1102に取り付けられると、NFCコイル1112は、NFCコイル1116と近接される。IDロジック回路1118は、NFCコイル1116に電流を供給するようにトリガされ得、それによってNFCコイル1112およびタグ回路1114を刺激し、IDロジック回路1118がタグ回路1114に記憶されたデータを読み取ることを可能にすることができる。任意のNFCまたはRFIDプロトコルを使用して、データを記憶し、またタグ回路1114からIDロジック回路1118にデータを通信することができる。
NFC識別(または他のRFIDベースの識別)はまた、イヤバッドおよびイヤチップにも実装することができる。図12Aは、いくつかの実施形態によるイヤバッド1202およびイヤチップ1206の簡略断面図を示す。イヤバッド1202およびイヤチップ1206は、識別タグおよびタグセンサがNFC技術を用いて実装される状況で、図4Cのイヤバッド402およびイヤチップ1206と同様であり得る。イヤバッド1202は、端部1204を取り囲む近位表面1203に隣接して配置されたNFCコイル1216(タグセンサ)を含むことができる。NFCコイル1216は、NFCリーダ回路を組み込んだIDロジック回路1218に結合されることができる。イヤチップ1206は、中央開口部1207を取り囲む環状側壁1215内に配置されたNFCコイル1212を含むことができる。NFCコイル1212は、側壁1215内に配置されたNFCタグ回路1214に結合されることができる。NFCタグ回路1214は、イヤチップ1206の識別データを符号化することができる。いくつかの実施形態では、NFCコイルおよび回路は、既存のNFC規格に準拠することができ、従来の設計であってもよい。イヤチップ1206がイヤバッド1202に取り付けられると、NFCコイル1212がNFCコイル1216と近接される。IDロジック回路1218は、NFCコイル1216に電流を供給するようにトリガされ得、それによってNFCコイル1212およびタグ回路1214を刺激し、IDロジック回路1218がタグ回路1214に記憶されたデータを読み取ることを可能にすることができる。従来のプロトコルを含む任意のNFCまたはRFIDプロトコルを使用して、データを記憶し、またタグ回路1214からIDロジック回路1218にデータを通信することができる。図12Bは、イヤバッド1202内のNFCコイル1216とイヤチップ1206内のNFCコイル1212とが同心円状に配置されたNFCコイルの代替的な構成を示す。イヤバッド1202の前部1204の周りにイヤチップ1206が位置するときに、NFCコイルがNFCタグ1214に記憶されたデータが読み取り可能な十分な近接位置とされる限り、他の構成も可能である。
NFCベースの識別タグおよびリーダ回路は例示であり、変形および変更が可能であることが理解されるであろう。コイルの特定の構成および幾何学的形状を変更することができる。特定の構築および通信プロトコルに応じて、NFCまたはRFIDタグ回路(例えば、タグ回路1114またはタグ回路1214)は、複数のバイトまたは更には数キロバイトの情報を記憶することができ、これにより、クッションの種類の非常に多数の一意の識別子をサポートすることができる。いくつかの実施形態では、IDタグに、個々のクッション(または一対のクッション)の一意の識別子を符号化することができる。
2.4. 共振回路を用いた識別
いくつかのNFCまたはRFIDプロトコルは、タグ回路が大量のデータを符号化することを可能とする。いくつかの実施形態では、より少ない数のクッションの種類を区別することが望ましい場合があり、簡略化されたNFCまたはRFIDプロトコルを使用することができる。例えば、リーダ回路は、近くの金属要素の有無を検出するようにそれぞれ刺激され得る少数の共振コイルを含んでもよく、IDタグは、識別データを金属要素のパターンに符号化することができる。
図13Aは、いくつかの実施形態によるRFIDセンサを組み込んだイヤカップ1302の簡略図を示す。イヤカップ1302は、上記の他のイヤカップと同様であってもよく、クッションを取り付けるための取付要素1328を含んでもよい。(タグセンサを実装する)コイルアレイ1308は、イヤカップ1302内に、クッションが取り付けられる表面に隣接して配置することができる。コイルアレイ1308は、IDロジック回路1310に結合されたセンサコイルのアレイを含むことができる。図13Bは、いくつかの実施形態によるコイルアレイ1308のレイアウトの詳細図を示す。コイルアレイ1308は、いくつかの別個のコイル1312a~1312dを含むことができる。2×2アレイに配置された4つのコイルが示されているが、コイルの任意の数および配置を使用することができることが理解されるであろう。コイル1312a~1312dのそれぞれの共振属性は、導電性物体または非導電性物体をそのコイル1312a~1312dに隣接して配置することによって影響され得ることを理解されたい。
図13Cは、いくつかの実施形態によるコイルアレイ1308およびIDロジック回路1310の簡略な概略回路図を示す。コイル1312a~1312dのそれぞれは、インダクタおよびコンデンサを有する等価回路として表される。コイル1312a~1312dは、共振回路ドライバ1314および誘導感知コア1316に結合されている。共振回路ドライバ1314は、コイル1312a~1312dのそれぞれを様々な周波数で駆動するように動作され得、誘導感知コア1316は、応答を感知することができる。誘導感知コア1316によって作り出された信号に基づいて、ロジックモジュール1318は、導電性物体がそれぞれのコイルに隣接して存在するか、それとも存在していないかを判定することができ、デジタル符号化モジュール1320は、ロジックモジュール1318の出力に基づいて4ビットのデジタル出力を生成することができる。4ビットの出力は、例えば、コイル1312a~1312dのそれぞれに対応するビットを含むことができ、値「1」は、導電性物体が存在することを示し、値「0」は導電性物体が存在しないことを示す。(例えば、ICまたは他の標準通信プロトコルを実装する)通信インターフェース1322は、IDロジック回路1310の動作を制御する制御信号を受信することができる。
コイルアレイ1308によって識別されるように設計されたクッションは、4ビットの識別子を符号化した導電性領域の構成を含むことができる。例えば、図14はいくつかの実施形態によるクッション1406の簡略図を示す。クッション1406は、図13Aのイヤカップ1302の取付要素1328への取り付けを可能にする取付要素1408を含むことができる。タグ要素1410は、イヤカップ1302に当接するクッション1406の表面上またはその下に配置され得る。タグ要素1410は、4つの区画領域1412a~1412dを含むことができ、クッション用の識別データは、導電性プレートの4つの領域にわたる適切なパターンによって表すことができる。図14に示す例では、領域1412aおよび1412dは、導電性プレートを有するが、領域1412aおよび1412d[Questel T5]は、導電性プレートを有しない。異なるパターンを使用して、異なるクッションの種類を区別することができる。
図15は、いくつかの実施形態によるコイルアレイ1308の上を覆うタグ要素1410を示す。コイル1312aおよび1312dは、タグ要素1410の領域1412aおよび1412dと位置合わせされ、領域1412aおよび1412dはその上を覆う導電性プレートを有するが、コイル1312bおよび1312cは、領域1412bおよび1412cと位置合わせされ、領域1412bおよび1412cは、その上を覆う導電性プレートを有しない。したがって、IDロジック回路1310は、識別パターン、例えば、「1001」を生成することができる。導電性プレートの異なる配列により異なる識別パターンを作り出すことができ、異なるクッションの種類を区別することができる。
図15の共振コイル構成は例示であり、変形および変更が可能である。共振コイルアレイは、様々なフォームファクタおよび構成で実装することができる。更に、共振コイルアレイはイヤカップおよびクッションの文脈で説明されているが、同様の原理をイヤバッドおよびイヤチップに適用することが、空間制約によりコイルの数が制限され得るが、可能であることを理解されたい。いくつかの実施形態では、N個の共振コイルのアレイを用いたタグセンサは、2個の種類のクッションの識別子をサポートすることができる。
前述の例では、共振回路のそれぞれは、1ビットの識別データを提供する。他の実施形態では、単一の共振回路がより大量の識別データを提供することができる。図16は、いくつかの実施形態による、タグ識別のための共振回路を組み込んだイヤカップ1602およびクッション1606の簡略図を示す。イヤカップ1602は、外縁部の周りに配置された磁石アレイ1628を含むことができる。クッション1606は、磁石アレイ1628に対応する位置に配置された分路要素1608を含むことができ、クッション1606がイヤカップ1602にしっかりと取り付けられることを可能にする。磁石アレイ1628および分路要素1608は、上記の例と同様であり得るが、磁石アレイ1628および分路要素1606は、クッションの識別を必ずしもサポートしない。他の実施形態では、磁石アレイ1628および分路要素1608に加えてまたはその代わりに、機械的または他の取付機構を使用することができる。
クッション1606は、特定の位置に配置された「タグ」回路1612を有することができる。イヤカップ1602は、クッション1606がイヤカップ1602に取り付けられたときにタグ回路1612に近接する位置に配置されたタグセンサ1616を有することができる。タグセンサ1616は、イヤカップ1602内の他の場所に配置され得るIDロジック回路1618に結合することができる。
タグ回路1612は、共振回路(「RC」)であってもよく、IDロジック回路1618は、同調回路を組み込むことができる。動作中、IDロジック回路1618は、タグセンサ1616を様々な周波数で駆動し、タグ回路1612の共振周波数を検出することができる。例として、図17Aは、いくつかの実施形態による共振回路1712およびリーダ回路1716を示す。共振回路1712は、タグ回路1612を実装することができる。この例では、共振回路1712は、コンデンサ1720とリング状に接続されたインダクタ1722とを含む。リーダ回路1716は、タグセンサ1616とIDロジック回路1618を実装することができる。この例では、リーダ回路1716は、同調器1734に結合されたインダクタ1732を含む。共振回路1712およびリーダ回路1716は、共振回路1712が存在するクッションが、リーダ回路1716が存在するイヤカップに取り付けられるとき、インダクタ1722がインダクタ1732に(一定の距離で)近接するように配置することができる。同調器1734は、インダクタ1732のインダクタンス、並びにインダクタ1722の特定のインダクタンスおよびコンデンサ1720の特定のキャパシタンスに依存する共振周波数を判定することができる。したがって、共振周波数を特定のクッションの種類に割り当てるように共振回路1712を構成することにより、クッションの識別データを共振回路1712で符号化することができる。いくつかの実施形態では、コンデンサ1720は、全てのクッションの種類に対して(製造公差内で)同じキャパシタンスを有し、インダクタ1722のインダクタンスを選択することによってクッションの種類情報を符号化することができる。他の実施形態では、インダクタ1722は、全てのクッションの種類に対して(また、製造公差内で)同じインダクタンスを有することができ、コンデンサ1720のキャパシタンスを選択することによってクッションの種類情報を符号化することができる。このように区別することができるクッションの種類の数は、同調器1732の周波数範囲および同調器1732が特定の共振周波数を測定することができる精度に依存する。いくつかの実施形態では、低複雑性の同調回路は、例えば、最大で約10個の異なる周波数を区別することができ、そのそれぞれは、クッション識別パラメータの特定の値にマッピングされ得る。
他の共振回路構成もまた実装することができる。図17Bは、いくつかの実施形態によるタグ回路1752およびタグセンサ1756の別の例を示す。この例では、タグ回路1752は、抵抗器1760とインダクタ1762を含む。図17Aの共振回路1712と同様に、共振周波数を特定のクッションの種類に割り当てるように共振回路1752を構成することによって、識別データを共振回路1752で符号化することができる。いくつかの実施形態では、そのような構成は、他を一定に保ちつつ、抵抗器1760またはインダクタ1762のいずれかを変化させることによって実現することができる。当業者であれば、多数の他の共振回路構成を使用することができることを理解するであろう。
本明細書に示される共振回路の実装形態は例示であり、限定するものではないことが理解されるであろう。更に、実施例はイヤカップに取り付けられたクッションを識別する文脈で示されているが、同様の技法を、イヤバッドに取り付けられたイヤチップまたはイヤピースに取り付けられた他のタイプのクッション部材を識別するために適合させることができる。上述のように、IDタグとして共振回路を使用して識別することができるはっきり異なるクッションの種類の数は、異なる共振周波数を区別するセンサ回路の能力に依存する。識別することができるはっきり異なるクッションの種類の数を増加させるには、複数の共振タグ回路および対応するセンサ回路を、クッションおよびイヤカップの周りの様々な位置に配置することができ、タグ回路の共振周波数の異なる組み合わせを使用して、異なるクッション識別子を符号化することができる。例えば、各リーダ回路が異なる周波数の数Mを区別することができ、N個のタグ/リーダ回路の組み合わせが存在する場合、M*N個のクッションの種類を区別することができる。
2.5. 光学的識別
いくつかの実施形態では、識別タグは、識別データが光学的に符号化されているクッション部材の表面上に配置された材料(例えば、プラスチック、金属、織物)の領域を含むことができ、また、イヤピース内のタグセンサは、光(例えば、赤外光)を光学識別タグに向けて、光学識別タグからの反射光を感知する能動的光学センサを含むことができる。符号化された識別データの量は、特定のセンサおよび符号化スキームに応じて変化し得る。最も単純な場合、異なる反射率を有する2つの異なる織物から作製されたクッションは、1ビットの識別データを提供するバイナリ光学センサを使用して区別することができる。他の実施形態では、光学センサは、複数の反射率レベルを区別し、識別データの量を増加させることができる。更に他の実施形態では、光学センサは、エリアにわたる反射率のパターンを検出することができる撮像センサ(またはセンサのアレイ)を含んでよく、クッション部材の表面における高反射率および低反射率の領域の配列を使用して、2ビット以上の識別データを符号化することができる。
いくつかの実施形態では、光学タグセンサは、イヤピースが装着されているかどうかを検出するために使用される光学センサを活用することによって提供され得る。図18Aおよび図18Bは、いくつかの実施形態によるイヤカップ内の光学センサの構成を示す。図18Aは、イヤカップの前部カバーと取り付けられたクッションの断面図を示し、図18Bは、イヤカップの前部カバーと取り外された状態のクッションの斜視図を示す。図示した実施形態では、光学センサは、イヤカップがユーザの耳に着けられているかどうかを検出するように構成されている。
まず図18Aを参照すると、イヤカップ1802は、(部分的に示される)筐体1801と、筐体1801に取り付けられたカバー1804を備えることができる。カバー1804は、筐体1801内に配置されたスピーカからの音が筐体1801からユーザの耳に向けられることを可能にする複数の穿孔された穴を含むことができる。イヤピースクッションアセンブリ1806は、例えば、上記のような磁気取付および/または機械的取付を使用して、筐体1801およびカバー1802に取り外し可能に取り付けることができる。
光学センサ1820は、筐体1801に(またはカバー1804に)取り付けられ、イヤカップ1802およびクッションアセンブリ1806の内周内の領域1805内に位置するユーザの一部分(例えば、ユーザの耳)を検出するように向けられることができる。例えば、センサ1820は、視野(field of view、FOV)1822(光がセンサから放出されるエリアであって、センサが反射光を検出することができるエリア)を有することができる。これは、領域1805内の大きな領域を包含する比較的広い円錐状であるが、イヤカップアセンブリの内周に限定されている。センサ1820は、1つ以上の放射器(例えば、1つ以上の垂直共振型面発光レーザ、vertical cavity surface emitting laser;VCSEL)および光学受信器(例えば、光センサのアレイ)を含む電気光学デバイスであり得る。いくつかの実施形態では、センサ1820は、赤外線波長帯の単一のナノ秒パルスVCSELレーザと、レーザパルスをセンサ1820のより大きいFOV1822内の異なる個々の視野に向けることができるビームステアリング装置と、を含む。
いくつかの実施形態では、センサ1820は、FOV1822内からの反射ビームを検出することができる受信機としての単一の光子アバランシェダイオード(SPAD:single photon avalanche diode)のアレイを更に含む。取り付けられたクッション1806を有するイヤカップ1802がユーザの頭部に置かれると、センサ1820は、パルス放射の平行ビームをFOV1822内の異なる場所に放射する。パルスレーザビームは、ユーザから(例えば、ユーザの耳または耳を取り囲むユーザの頭蓋骨の部分から)反射して、センサ1820のSPADアレイ光学受信器によって検出され得る。イヤカップ1802内のプロセッサまたは類似の制御回路(図示せず)をセンサ1820に結合し、レーザパルスのタイミングを制御し、光学受信器によって生成された検出信号を受信することができる。プロセッサは、レーザパルスの既知のタイミングおよび他の既知の情報を利用して、飛行時間計算技術を使用してユーザの耳(または他の反射された対象物)までの距離を判定することができる。例えば、飛行時間は、対象物にビームを放出し、対象物から反射された光を受信機が検出するのにかかる時間を測定することによって判定されることができる。いくつかの実施形態では、センサ1820は、センサ1820から約0mmから少なくとも約300mmの間で離れた対象物を検出することができる。例えば、センサ1820は、センサ1820から約1mmから約100mm離れて位置する対象物を検出することができる。
センサ1820は、SPADアレイによって検出されたデータを処理するプロセッサと電気的に結合されることができる。プロセッサは、反射光の強度が特定の閾値を満たすかどうか、また対象物の距離が物対象物が領域1805内にあることを示すかどうか、を判定することができる。SPADは、場合によっては、単一の光子ほどに小さい放射光を検出することができる高感度デバイスである。反射された放射光の強度の検出と、センサからパルスビームを反射した対象物までの距離の判定の両方における、SPAD光学受信器アレイの感度とセンサ1820の能力のお陰で、強度または距離のいずれかまたは両方を使用して、イヤカップアセンブリがユーザの頭部にあるかどうかを判定することができる。
図18Aの挿入図に示すように、センサ1820は、筐体1801およびカバー1804の側壁部分1810に形成された開口1808の背後に配置され、センサ1820が領域1805内に放射光を投射するとともに、領域1805内の1つ以上の表面から反射され光学センサに戻った放射光を受信することを可能にすることができる。
各種実施形態では、センサ1820は、側壁部分1810と結合し、開口1808の幅にわたることができるキャリア1821上に配置され得る。キャリア1821は、FOV1822が所望のエリアに広がり、所望しないエリア(クッション1806の表面など)を避けるようにセンサ1820を付ける取付角度を提供することができる。反射防止コーティングおよび光学的透明窓を使用して、センサ1820の性能を更に最適化することができる。いくつかの実施形態では、第2の光学センサ1820aをセンサ1820の反対側に配置することができる。
図18Bは、カバー1804およびクッションアセンブリ1806の斜視図を示す。カバー1804は、センサ1820、1820aからの光の通過を可能にするために、上記のような開口1808を含むことができる。クッション1806は、開口1808の位置に対応する領域1830を含むことができる(そのような領域の1つは図18Bにおいて可視である。他方は図示されていないが、その位置を推測することができる)。いくつかの実施形態では、対向する領域2530のうちの一方は、センサ1820,1820aのうちの1つを使用してイヤカップがユーザの頭部にあるかどうかの検出を容易にする開口とすることができるが、領域1830の他方は、識別データを符号化する不透明領域とすることができる。[Questel T6]不透明領域1830は、(イヤピース1804に対するクッション1806の向きに応じて)センサ1820または1820aによって読み取り、クッション識別情報を判定することができる。
図19A~図19C[Questel T7]は、各種実施形態による、識別データをクッション1806の領域1830に符号化する例を示す。図19Aに示すように、取り外し可能なクッション1806は、側壁1906の領域が光学センサ1820aに露出するように開口1808の上に延びる側壁1906を含むことができる。側壁1906は、標的パターン1908が光学センサ1820aによって検出され得るようにその露出領域内の表面上に印刷された標的パターン1908を有し得る。例えば、2つのクッションの種類を区別するために、標的パターン1908は、第1クッションの種類用の高い反射率のエリア、または第2クッションの種類用の低反射率のエリアとすることができ、センサ1820aは、クッションの種類を判定するために閾値試験を使用することができる。より多くのカズのクッションの種類を区別するため、レベルを確実に区別するためにセンサ1820aの能力に基づく上限を用いて、複数のレベルの反射率を定義することができる。あるいは、印刷パターンが一定の数のエリア(または画素)を含み、そのそれぞれが高反射率または低反射率のいずれかを有し、センサ1820aは、(例えば、光センサのアレイおよび/またはビームステアリング技法を用いて)各エリアに問い合わせることにより、各画素の反射率を別々に判定する画像化手法を使用することができる。画素の数は、区別されるクッションの種類数に基づいて選択することができる。
図19Bは、側壁1906の領域が光学センサ1820aに露出するように開口1808の上に延びる側壁1906を含む、取り外し可能なクッション1806の別の例を示す。この例では、標的パターン1928は、例えば、所望の反射率を有する材料を用いた2ショット成形プロセスを用いて側壁1906に注入される。図19Aの実施形態と同様に、2つ以上のクッションの種類は、標的パターン1928内の反射率レベルおよび/または高反射率エリアと低反射率エリアのパターンに基づいて区別することができる。
本明細書に記載する光学センサの実施形態は例示であり、変形および変更が可能であることが理解されるであろう。例えば、複数の光学センサをイヤカップの側壁の周りの様々な開口の位置に配置することができ、識別データは、各開口を覆うクッション材料の有無、各開口を覆うクッション材料の反射率、および/または各開口における異なる反射率の領域のパターンのいずれかまたは全てを使用して符号化することができる。符号化され得る識別データの量は、イヤカップ内の光学センサ(単数または複数)によって独立して感知され得るはっきり異なる領域の数および/または反射率レベルに依存する。いくつかの実施形態では、特に、区別されるクッションの種類の数が少ない場合、側壁1906の材料自体によって、何ら他のパターンを付着または注入することなくクッション識別情報を符号化することができる。同様の技法をイヤチップおよびイヤバッドに適用することができることも理解されたい。
2.6. 音響識別
いくつかの実施形態では、異なるクッションの種類が異なる音響特性を有することができる。これが該当する場合、クッション自体が識別情報を符号化することができ、電気機械的インピーダンススペクトロスコピーなどの音響技法を使用して、クッション識別データを読み取ることができる。
図20は、いくつかの実施形態によるイヤバッド2002およびイヤチップ2006の例を示す。イヤバッド2002は音響チャンバ2008を画定し、音響ドライバ2010を有する。例えば、ドライバ2010は、増幅器2016に結合されたトランスデューサ(図示せず)によって振動するように誘導され得るダイヤフラム2014を含むことができる。破線2010aが示すようにダイヤフラム2014が振動すると、音響チャンバ2008内の空気が励起され得、前部2004の音響ポート2018(例えば、開口部)を通って出る音波を出す。いくつかの実施形態では、マイクロフォン2020を音響ポート2018内に配置して、音を受音することができる。
上記の実施形態と同様に、前部2004は、イヤチップ2006を受容してそれに取り付けられ得る。イヤチップ2006は、前部2004を取り囲む側壁2022を有する。上記のように、イヤチップ2006をイヤバッド2002に取り外し可能に取り付けるために、様々な機械的、磁気的、または摩擦に基づく取付構造を使用することができる。イヤチップ2006はまた、上記のユーザの耳道に適合することができる柔軟なローブまたはキャップ2024を有することができる。イヤチップ2006はまた、例えば、側壁2022内に配置され得るタグ要素2028を含むことができる。タグ要素2028は、特定の構成に応じて、抵抗、キャパシタンス、および/またはインダクタンスを提供することができる金属バンド、コイル、プレートなどの受動回路を組み込むことができる。
イヤバッド2002はまた、IDロジック2030を含むことができる。IDロジック2030は、増幅器2016およびマイクロフォン2020と通信して、イヤチップ2006の音響識別を実行することができる。図21は、いくつかの実施形態による,Dロジック2030内に実装され得る音響識別のプロセス2100のフロー図を示す。ブロック2102において、IDロジック2030は、音響トランスデューサを目標の周波数で駆動することができる。例えば、IDロジック2030は、増幅器2016を動作させ、ダイヤフラム2014を駆動することができる。ブロック2104において、IDロジック2030は、出力パラメータを測定することができる。例えば、IDロジック2030は、検出された(音響)応答をマイクロフォン2020から受信し、増幅器2016における負荷インピーダンスを判定することができる。あるいは、IDロジック2030は、マイクロフォン2020に頼ることなく負荷インピーダンスを測定するために増幅器2016に接続されたメータを組み込むことができる。ブロック2106において、IDロジック2030は、測定された出力パラメータを、特定のクッションの種類に関連付けられたパラメータ値と比較することができ、ブロック2108において、IDロジック2030は、比較に基づいてイヤチップ2006の識別データを判定することができる。
いくつかの実施形態では、複数の測定値を使用して識別データを判定することができる。例えば、IDロジック2030は、電流駆動(「HOR」)モードおよび電圧駆動(「ZOR」)モードのそれぞれにおいて、標的周波数で増幅器2016を駆動することができる。マイクロフォン2020からの音響応答は、HORモードでは負荷インピーダンスと共に変化するが、ZORモードでは変化しない。したがって、HORモードおよびZORモードにおけるマイクロフォン2020からの音響応答間の差によって、負荷インピーダンスの測定値を提供することができる。測定は、負荷インピーダンスプロファイルを作成するために、いくつかの目標周波数にわたって繰り返され得る。負荷インピーダンスプロファイルは、タグ要素2028の特定の特性によって影響を受け得るため、異なる種類のイヤチップを区別することが可能になる。
いくつかの実施形態では、少量のイヤチップ識別情報をこのような方法で符号化することができる。例えば、負荷インピーダンスプロファイルに基づいてイヤチップが存在するか、それとも存在しないかを検出することが可能であり得、これは、例えば、イヤチップあり、なしのいずれでも使用されるように設計されたイヤバッドのために有用な情報であり得る。別の例として、タグ要素2028の2つまたは3つの構成は、負荷インピーダンスプロファイルに基づいて区別可能であり得、構成は、イヤチップサイズ(例えば、小、中、大、または単に小および大)を符号化するために使用することができる。
使用される周波数に応じて、電気機械的インピーダンススペクトロスコピーを用いたイヤチップの識別は、ユーザにとって可聴な場合があり、これは望ましくない場合がある。可聴音を回避または最小化するために、いくつかの実施形態は、(人の通常の聴力の範囲を超える)超音波周波数を使用する。いくつかの実施形態では、人の聴力の範囲内の周波数を、信号品質を改善する変調またはキーイング方式を用いて、ノイズ閾値に近い振幅で使用することができる。
この音響識別技法は、例示的なものであり、変形および変更が可能であることが理解されるであろう。図17Aおよび図17Bに示すものと同様の回路を含む、様々な異なるタグ回路構成を実装することができる。音響識別技法はまた、イヤカップに取り付けられたクッションの識別に適用することができる。例えば、異なる材料で作製されたクッションは、異なる周波数応答プロファイルを作り出すことができ(例えば、特定のクッションの低音応答は、材料組成によって影響され得る)、これが該当する場合、音響スペクトロスコピーを使用して異なるクッションの種類を区別することができる。
2.7. 静電容量性センサ
別の識別技法を、タッチ感知インターフェースを有するイヤピース内に実装することができる。例えば、いくつかの既存のヘッドホンおよびイヤバッドは、ユーザが、イヤピースの外部面上の特定のエリアをタッチし、音量を調整し、音楽再生を開始若しくは停止し、通話に応答するか若しくは通話を終了すること、または他の動作を制御することを可能にする。タッチ感知インターフェースは、イヤピースの表面上の様々なエリア内に位置するセンサ点からキャパシタンス測定値を受信し解釈する静電容量式センサロジックを用いて実装され得る。
いくつかの実施形態では、静電容量式センサロジックは、イヤピースに取り付けられたクッション部材の識別を実施するために活用することができる。例えば、図5の実施形態では、イヤカップ502は、センサ点が(ユーザがイヤカップ502を装着している間にタッチすることができる)外部面501に配置されたタッチ感知インターフェースを有することができる。タッチ感知インターフェースのための追加のセンサ点は、インターフェース面503に配置され得る。イヤカップ502のインターフェース面503に接触するクッション506のインターフェース面507は、識別データを符号化する表面偏差によりパターン化することができる。クッション506がイヤカップ502に取り付けられると、イヤカップ502内の静電容量式センサロジックは、インターフェース面503上のセンサ点から結果として生じる信号のパターンを読み取り、識別データを復号することができる。
静電容量式感知は、イヤバッド内のイヤチップ識別に、およびより一般的には、タッチ感知インターフェースとともに取り付けられる任意のイヤピース内のクッション部材の識別に使用することができることを理解されたい。いくつかの実施形態では、タッチ感知インターフェースは、クッション部材の識別のみに実装することができる。
2.8. 識別用の電気接点
前述の実施形態は、非接触識別タグを組み込んでおり、導電性経路がIDタグとタグセンサとを接続することなく、識別データが通信され得ることを意味する。いくつかの例では、電気接点を腐食し得る水分が懸念され得る場合など、非接触Dタグ[Questel T8]が望ましい場合がある。しかしながら、いくつかの実施形態では、電気接点を使用してタグセンサを識別タグに結合することができる。
図22は、いくつかの実施形態によるイヤカップ2202およびクッション2206の簡略図を示す。クッション2206は、上述した他の実施形態と同様であり得る取付構造体2208,2228を使用して、イヤカップ2202に取り外し可能に取り付けることができる。クッション2206はまた、2つの電気接点2214間に結合された抵抗器2212を使用して実装され得る識別タグ2210を含む。イヤカップ2202は、IDロジック回路2220に結合された電気接点2218を使用して実装することができるタグセンサ2216を含む。クッション2206がイヤカップ2202に取り付けられると、電気接点2214と2218が互いに接触し、電流が流れることができる。IDロジック回路2220は、抵抗器2210の抵抗を判定するために使用可能な回路(例えば、従来の分圧回路など)を含むことができ、抵抗器2210の抵抗は、クッション2206の識別データを提供することができる。これらの実施形態では、固有識別子の数は、区別することができる抵抗値の数に対応する。いくつかの実施形態では、追加の接点および追加の抵抗器を提供することによって、固有識別子の数を更に増加させることができ、抵抗器の特定の組み合わせにより識別データが符号化される。
別の例として、図23は、いくつかの実施形態によるイヤカップ2302およびクッション2306の簡略図を示す。クッション2306は、上述した他の実施形態と同様であり得る取付構造体2308,2328を使用して、イヤカップ2302に取り外し可能に取り付けることができる。クッション2306はまた、1組の電気接点2314を使用して実装され得る識別タグ2310を含む。1つの電気接点2314gを、指定された接地接点とすることができ、電気接点2314のいくつかを接地接点2314gに接続することができる一方、他の電気接点は接続されない(フローティング)。イヤカップ2302は、IDロジック回路2320に結合された1組の電気接点2318を用いて実装され得るタグセンサ2316を含む。電気接点2318gは、図示のように接地され得る。クッション2306がイヤカップ2302に取り付けられると、電気接点2314および2318が互いに接触し、電流が流れることができる。接地接点2314gは、接地接点2318gと接触されることができるので、接地接点2314gも接地される。IDロジック回路2320は、電気接点2318のそれぞれが(電気接点2314の対応する1つが接地接点2314gに結合されている場合にそうであるように)接地されているか、それとも(電気接点2314の対応する1つが接地接点2314gに結合されていない場合にそうであるように)フローティングかどうかを判定する回路を含むことができる。各接点の状態(接地または非接地)は、1ビットの識別データを提供することができる。N個のアクティブな接点2314(接地接点2314gを除く)が存在する場合、2個のクッションの種類を区別することができる。
電気接点を用いた識別技法の前述の例は例示であり、変更および変更が可能であることが理解されるであろう。任意の接点の数および配置が提供されることができる。タグ情報の通信を可能にする電気接点はまた、イヤチップおよびイヤバッド内に、または任意の他の種類のクッション部材およびイヤピース内に実装され得ることを理解されたい。
2.9. 能動的識別タグ
前述の例では、識別タグは、クッション部材内に電力またはロジック回路を必要としない受動素子であり得る。他の実施形態では、クッション部材内の識別タグ(例えば、図1の識別タグ108または図2の識別タグ208)は、対応するイヤピース(例えば、図1のイヤカップ102または図2のイヤバッド202)内に配置されるリーダ回路と双方向通信チャネルを介して通信可能な能動素子(例えば、送受信機)を含むことができる。実装形態に応じて、通信チャネルは有線であってもよいし無線であってもよい。識別タグが能動素子である場合、識別タグは、イヤピースから動作電力を受電するように構成され得、イヤピースは、動作電力を識別タグに供給するように構成され得る。例えば、電力接点は、イヤピースから識別タグに電力を伝送するために設けられてもよい。あるいは、誘導電力伝送を使用して、有線接続を必要とせずにイヤピースから識別タグに電力を供給することができる。いくつかの実施形態では、能動識別タグは、クッション部材内の追加の能動構成要素と組み合わせてサポートされてもよい。
3. クッション部材を識別するプロセス
3.1. 識別プロセスの概要
再び図3を参照すると、識別タグ308と関連付けられたタグセンサ314と識別ロジック334の特定の実装形態にかかわらず、イヤピース302(例えば、イヤカップまたはイヤバッド)は、クッション部材306(例えば、クッションまたはイヤチップ)の識別タグ308を読み取ることができ、それに応じて、その挙動のいくつかの態様を適応させることができる。
図24は、いくつかの実施形態による図3のイヤピースシステム300などのイヤピースシステムにおいて実行され得るプロセス2400のフロー図である。ブロック2402において、プロセス2400は、クッション部材304の存在を検出することができる。例えば、イヤピース302は、クッション部材306がユーザによって取り付けられたときを検出する近接センサまたは存在センサを含んでもよい。近接センサの例は、当該技術分野において既知であり、例えば、クッション部材306内に配置された磁気素子に応答することができるホール効果センサ、クッション部材306により塞がれたことを検出できる光学センサ、クッション部材306が取り付けられたときに異なる位置に湾曲され得る機械的スイッチなどが挙げられる。別の例として、イヤピース302は、タグセンサ314を定期的にポーリングして、クッション部材が存在するかどうかを判定することができる。特定の存在検出機構またはプロセスは必須ではない。
ブロック2404において、プロセス2400は、例えば、タグセンサ314およびIDロジック334を動作させて識別タグ308を読み取ることによって、クッション部材306から識別データ(または識別情報)を取得することができる。識別タグ308は、上記の磁気、RFベース、共振ベース、光学的、音響的、静電容量式、若しくは電気的構造、または任意の他の構造のいずれかを含む、様々な物理的構造を用いて識別データを符号化することができる。本明細書で使用するとき、識別データは、クッション部材の有無を示すだけでなく、少なくともいくらかの追加情報を提供することができる。例えば、識別データは、製造業者識別子、モデル識別子、サイズ識別子、色識別子、(例えば、様々な能力または特性の有無を示す)デバイスクラス識別子、固有のシリアル番号など、のいずれかまたは全てを表すことができる。識別データは、クッション部材306が取り付けられている間にイヤピース302が識別データを読み取るまたは受信することを可能にする、上記の例のいずれかまたは全てを含む、任意の方法で識別タグ308内またはその上に符号化され得る。
イヤピースシステム300がホストデバイス350へのアクセサリとして動作する実施形態では、ブロック2406において、プロセス2400は、例えば、通信インターフェース316を介して、識別データをホストデバイスに通信することができる。ホストデバイスへの識別データの通信は必須ではなく、いくつかの実施形態では、ホストデバイスは存在しなくてもよい。
ブロック2408[Questel T9]において、イヤピースシステム300および/またはホストデバイス350は、識別データに基づいてデバイスの挙動を変更することができる。いくつかの実施形態では、変更がイヤピースに適用される。例えば、イヤピース302のイコライザ設定は、識別データに(全面的にまたは部分的に)基づいて選択または変更することができる。別の例として、音量制限、アクティブノイズキャンセルプロファイルなどの聴覚保護に関連する設定を変更することができる。イヤピース302がホストデバイス350に付属して使用されるいくつかの実施形態では、ホストデバイス350の挙動を変更することができる。[Questel T10]ホストデバイス350の変更された挙動は、イヤピース302にオーディオを提供することに関連し得るが、必ずしも関連しない。例えば、ホストデバイスは、ホストデバイスが現在相互動作しているパーソナルオーディオデバイスの画像を含むグラフィカルユーザインターフェースを提供することができる。いくつかの実施形態では、画像は、例えば、現在取り付けられている特定のクッション部材の態様に類似するように画像内のクッション部材の外観の色、形状、または他の態様を変更することによって、識別データに基づいて変更され得る。
プロセス2400は例示であり、変形および変更が可能であることが理解されるであろう。例えば、いくつかの実施形態では、クッション部材の存在を検出する動作と、クッション部材から識別データを取得する動作を組み合わせることができる。いくつかの実施形態では、パーソナルオーディオデバイスは、イヤピースシステム300の2つのインスタンス(各耳に対して1つ)を含むことができる。これが該当する場合、各イヤピース302は、その取り付けられたクッション部材304のIDタグ308を読み取ることができ、当該識別データを他のイヤピース302および/またはホストデバイス305に通信することができる。(2つのイヤピースによって読み取られた識別データが一貫していない場合、例えば、クッションは2つの異なるタイプのものである場合、様々な動作を行うことができる。例えば、ユーザは、不整合について警告されることができる。いくつかの実施形態では、ホストデバイス350は、デバイス挙動を変更するためにどの識別データを使用するかを判定することができる)。いくつかの実施形態では、IDタグ308は、一対のうち1つのクッション部材のみに含まれてもよく、その場合、1つのイヤピース302のみがIDタグ308を読み取ることになる。いくつかの実施形態では、識別データは、デバイス挙動を変更することに加えて(またはその代わりに)他の目的のために使用され得る。
3.2. 識別データの使用
所与の実施形態で利用可能な特定の識別データに応じて、イヤピースおよび/またはホストデバイスは、いくつかの方法で識別データを使用することができる。識別データの例として、図25は、いくつかの実施形態にかかるID値(列2502)のクッション部材の特性へのマッピングの例を有する表2500を示す。この例では、クッション部材は、イヤバッドに取り付けられるイヤチップである。異なるイヤチップは、サイズ、色、材料、および/または製造業者がはっきり異なり得る。列2502内の各ID値は、サイズ、色、材料、および製造業者の異なる組み合わせにマッピングされる。所与のイヤチップ用のIDタグ308は、定義されたID値のうちの1つを符号化することができ、IDロジック334は、タグセンサ314を使用して、どのID値が特定のIDタグ308に符号化されているかを判定することができる。イヤピース302またはホストデバイス350は、サイズ、色、材料、および製造業者の対応する特性を判定するために、例えば、表2500を実装するルックアップテーブルを参照することによって、ID値を復号することができる。表2500は、例であることを理解されたい。特定のタグで利用可能な識別データの量(例えば、ビット数)に応じて、より多いまたはより少ない特性を区別することができ、かつ/または所与の特性は、より多いまたはより少ないはっきり異なる値を有することができる。
3.2.1. 挙動変更
図24を参照して上述したように、イヤピース302および/またはホストデバイス350は、取り付けられたクッション部材306の識別データに基づいてその挙動を変更することができる。各種実施形態における挙動の特定の変更は、利用可能な情報の種類、並びにイヤピース302および/またはホストデバイス350の能力に依存し得る。ここで、実施例を説明する。
いくつかの実施形態では、イヤピース302および/またはホストデバイス350は、クッション識別データによって識別されたクッションの種類に基づいてオーディオ出力特性を変更することによって、その挙動を変更することができる。例えば、スピーカの知覚される音品質を改善するためにイコライザ設定を使用することができることが当該技術分野において知られている。可聴周波数スペクトルは、いくつかの帯域に細分化することができ、異なる帯域における相対的な応答をイコライザ設定に従って増加または減少させることができる。最適なイコライザ設定は、スピーカの特性に部分的に依存し得る。イヤホンおよびヘッドホンなどのパーソナルオーディオデバイスの場合、異なる材料で作製された、かつ/または異なる幾何学的形状(サイズおよび/若しくは形状)を有するクッション部材は、スピーカが出す音波に対して異なる影響を有し得、したがって、最適なイコライザ設定は、異なる種類のクッション部材に対して異なることがある。
したがって、いくつかの実施形態では、識別データは、材料および/または幾何学的形状に基づいてクッションの種類を区別するデバイスクラス識別子を含むことができる。イヤピースまたはホストデバイスは、各デバイスクラス識別子を推奨されるイコライザ設定にマッピングするルックアップテーブルを格納することができ、デバイスクラス識別子に少なくとも部分的に基づいてイコライザ設定を選択することができる。いくつかの実施形態では、デバイスクラス識別子に基づいて推奨されるイコライザ設定は、ベースラインイコライザ設定に対する調整を示すことができ、ベースラインイコライザ設定は、出されている音声の種類(例えば、音楽対、話される言葉、特定の音楽のジャンルなど)および/または環境に関する情報などの他の要因に基づいて決定される。
別の例として、いくつかのイヤピース(またはホストデバイス)は、アクティブノイズキャンセルを提供することができる。アクティブノイズキャンセルでは、ユーザの耳の中に漏れ得る周囲音(例えば、航空機エンジンノイズ)を打ち消すことを意図した二次オーディオ信号が生成され、二次オーディオ信号は、ユーザが聴いている一次オーディオ信号と分離してまたは組み合わせて(混合して)再生されることができる。所与のイヤピースにおけるノイズキャンセルの有効性は、クッション部材の属性に依存し得、例えば、異なるクッション部材は、異なる量の周囲音を受け入れることがあり得、受け入れられる音の量は周波数に依存し得る。
したがって、いくつかの実施形態では、イヤピース用の二次オーディオ信号を生成するために使用されるノイズキャンセルプロファイルは、クッション部材から得られた識別データ(例えば、デバイスクラス識別子)に基づいて変更することができる。いくつかの場合では、ノイズキャンセルプロファイルを変更することは、アクティブノイズキャンセルを有効化若しくは無効化すること、または、二次オーディオ信号の強度を、全体的にまたは特定の周波数帯域内のいずれかにおいて増加若しくは減少させることを含んでもよい。
別の例として、いくつかのクッション部材は、周囲音を低減させるが、特定の音(例えば、人の発語)は抑制しないことが望ましい環境で使用するために設計されたデバイスクラスに属し得る。いくつかの実施形態では、識別データが、クッション部材がこのデバイスクラスに属することを示す場合、適切なサウンドフィルタリングまたはアクティブノイズキャンセルアルゴリズムを自動的に適用することができる。
更に別の例として、いくつかのクッション部材は、大きな音に対して長時間曝されることによって生じる聴覚損傷に対して特に脆弱であり得る子供により使用されるために設計されてもよい。いくつかの実施形態では、識別データが、クッション部材が子供用に設計されていることを示す場合、音量制限を、パーソナルオーディオデバイスのスピーカに対して自動的に適用することができ、これによりユーザの耳を保護するのに役立ち得る。音量制限動作は、子供にのみ適用可能ではなく、音量制限は、任意のデバイスクラスと関連付けることができることを理解されたい。
更に別の実施例として、上述したいくつかの実施形態はクッション識別を使用し、クッション部材がイヤピースに取り付けられているかどうかを判定する。1つの特定の例を、音響識別技法の文脈において上記しているが、識別タグを読み取るための上記技法のいずれも、識別タグ(およびおそらくクッション部材)が存在するか否かを示すことができる。いくつかの実施形態では、イヤピースは、クッション部材あり、なしのいずれでも使用するように設計されてもよく、音響特性は、クッション部材が取り付けられているかどうかに基づいて変更することができる。他の実施形態では、イヤピースは、クッション部材とともにのみ使用されるように設計されてもよく、クッション部材が検出されないときの挙動変更は、例えば、クッション部材が存在しない場合に、クッション部材を取り付けるようにユーザに通知すること、またはイヤピース内において、音を(または低レベルの音しか)生成しないことを含むことができる。
他の挙動変更は、ユーザインターフェース機能に関連し得る。例えば、パーソナルオーディオデバイスが相互動作するホストデバイスは、パーソナルオーディオデバイスを表すアイコンまたは画像を示すグラフィカルユーザインターフェースを有することができる。いくつかの実施形態では、アイコンまたは画像は識別データに基づいて変更され得る。例えば、識別データが、現在取り付けられているクッション部材の形状、色、または他の視覚特性を識別する場合、アイコンまたは画像は、クッション部材の実際の形状、色、または他の視覚特性を反映するように変更される場合がある。
デバイス挙動変更のこれらの例は、例示であることを理解されたい。他の挙動変更を実施することができ、異なる挙動変更の組を異なる識別データと関連付けることができる。いくつかの実施形態では、ユーザは、例えば、ホストデバイスのユーザインターフェースを介し、音声コマンドを介してなど、挙動変更をオーバーライドするオプションを有することができる。
いくつかの例において、クッション識別プロセスは、識別タグの不存在または損傷、タグセンサの一時的エラーなどの様々な状況に起因して、クッション識別データを読み取ることができない場合があることも理解されたい。したがって、いくつかの実施形態は、クッション識別が失敗したときに、デフォルトの挙動モードを実施することができる。デフォルトの挙動モードは、例えば、デフォルトのイコライザおよび/またはアクティブノイズキャンセルプロファイルを用いて動作すること、デフォルトのクッション画像をグラフィカルユーザインターフェースにおいてレンダリングすることなどを含むことができる。
3.2.2. クッション選択を用いたユーザの支援
いくつかの実施形態では、イヤピースに現在取り付けられているクッション部材の識別情報を使用して、ユーザが、ユーザのオーディオエクスペリエンスを最適化するクッション部材を選択するのを支援することができる。
例えば、クッション部材のサイズがIDタグ308から判定することができる特性であるいくつかの実施形態では、ユーザが最適なサイズのクッション部材を選択するのを支援するために識別データを使用することができる。図26は、いくつかの実施形態によるフィッティングプロセス2600のフロー図である。フィッティングプロセス2600は、例えば、イヤピースシステム300と相互動作する図3のホストデバイス350など、イヤピースと相互動作するホストデバイスにおいて実装され得る。
ブロック2602では、プロセス2600は、サイズ試験を実行するために、ユーザにクッション部材(例えば、イヤチップ)をイヤピース(例えば、イヤバッド)に取り付けるよう促すことができる。例えば、ホストデバイスは、グラフィカルユーザインターフェースを介したプロンプトまたは音声プロンプトを提供することができる。ユーザがイヤチップを取り付けると、ブロック2604でプロセス2600は、イヤチップから識別データを取得することができる。いくつかの実施形態では、ブロック2604は、上記のプロセス2400のブロック2404と同様であり得、任意の上述した識別タグおよび互換性のあるタグセンサおよび識別ロジックを使用することができる。識別データがイヤチップのサイズパラメータの判定を可能とする限り、識別データは、所望に応じて変更することができる。
ブロック2606において、プロセス2600は、識別データに基づいてイヤチップ用のサイズパラメータを判定することができる。いくつかの実施形態では、識別データは、サイズに直接マッピングされる数値を含んでもよい(例えば、数値0,1,2は、サイズ小、中、および大にマッピングすることができる)。他の実施形態では、サイズは、(例えば、図25の表2500を使用して)識別データに対するルックアップ動作などによって判定することができる。
ブロック2608において、プロセス2600は、音声漏れ試験を実行することができる。イヤピースの漏れ試験の例は当該技術分野において知られており、イヤピースを介して漏れて入る外部音を検出すること、および/またはイヤピースによって出され、環境に漏れ出す音を検出することを含むことができる。特定の試験は、本開示を理解するのに関連しない。ブロック2610において、プロセス2600は、漏れ試験が成功したか否かを判定することができる。例えば、漏れ試験の成功または失敗は、音漏れのレベルが何らかの事前設定された閾値を下回るか、またはそれを上回るかに基づいて定義することができる。失敗の場合、ブロック2612では、プロセス2600は、次に試みる別のサイズの推奨を提供することができる。プロセス2600は、試験されたイヤチップのサイズを判定済みのため、推奨は、異なるサイズを試す一般的な提案よりも具体的であり得る。例えば、現在のサイズと漏れ試験結果に基づいて、プロセス2600は、より大きい(またはより小さい)サイズを試す、または特定のサイズを試すような推奨を提供することができる。ブロック2610において漏れ試験が成功した場合、ブロック2614において、プロセス2600は、現在取り付けられているサイズが音漏れに対して適切な保護を提供することを確認することができる。
プロセス2600は例示であり、変更され得ることが理解されるであろう。プロセス2600は、様々な漏れ試験と(イヤカップ用クッションを含む)様々なイヤピースおよびクッション部材を伴って使用することができる。同様のプロセスを使用して、特定のクッション部材が満足のいくオーディオ性能を提供しているかどうかを評価し、改善された性能を提供し得る異なるクッション部材を推奨することもできる。例えば、異なるサイズを有することに加えて、またはその代わりに、異なる種類のクッション部材が、外部の音からの異なるレベルの遮音を提供する異なる材料で作製されてもよく、特定の材料で作製されたクッション部材の推奨を、漏れ試験および/または主観的なオーディオエクスペリエンスに関するユーザフィードバックに基づいて行うことができる。いくつかの実施形態では、例えば、試験結果および推奨を通信するインジケータライトまたは音声プロンプトを使用して、プロセス2600などのプロセスを完全にイヤピース内で実施することができる。
3.2.3. クッション部材識別データの追加使用
上記の実施形態は、クッション用の識別データを符号化し読み取るための、様々なデータ符号化および読み取り技術を活用することができる。上述したように、異なる技術により、1または2ビットから数キロバイトまでの様々な量の情報を符号化することを可能とし得る。したがって、材料、製造業者名、製造日、および/または固有のクッション識別子(例えば、シリアル番号)を含む、多くの種類の情報を符号化することができる。利用可能な場合、固有のクッション識別子などの詳細な識別データを、様々な目的のために使用することができる。例えば、いくつかの実施形態では、[Questel T11]長期間使用後、または使用されない場合でさえも材料の経年変化により劣化し得る(例えば、硬化または過度に柔軟になる)発泡体および/または弾性材料で、クッション部材が(全体的または部分的に)作製される場合がある。識別データが特定のクッション部材を(例えば、シリアル番号によって)一意に識別する実施形態では、パーソナルオーディオデバイスまたは関連するホストデバイスは、例えば、使用の累積時間を追跡することによって、そのクッション部材の使用履歴を監視および追跡することができる。いくつかの実施形態では、パーソナルオーディオデバイスまたは関連するホストデバイスは、クッション部材がメンテナンス(例えば、洗浄)または交換時期に達した可能性があることを使用履歴が示すとき、ユーザへの通知を生成することができる。同様に、識別データが、クッション部材の使用期間を判定するために使用可能な情報(例えば、製造日)を提供する場合、パーソナルオーディオデバイスまたは関連付けられたホストデバイスは、(何らかの使用履歴情報を参照し、または参照することなく)クッション部材が使用期間のために交換されるべきかどうかを判定することができる。いくつかの実施形態では、使用監視をより肌理の粗いクッション識別データを用いて実行することができる。例えば、図25を参照すると、特定のユーザが製造業者MFR1からの1組の大型赤色イヤチップのみを有することを想定することができ、利用監視はその想定に基づくものとし得る。
別の例として、識別データが特定のクッション部材を一意に識別する場合、特定のクッション部材が取り付けられていると識別されたとき、パーソナルオーディオデバイスの挙動をユーザ固有プリファレンスにしたがって変更することができる。例えば、特定のクッション部材が取り付けられている間に、ユーザは、パーソナルオーディオデバイスのイコライザ設定、ノイズキャンセルプリファレンス、音量設定、音量制限、または他の動作パラメータを調整することができる。いくつかの実施形態では、パーソナルオーディオデバイス(またはパーソナルオーディオデバイスが相互動作するホストデバイス)は、ユーザプリファレンスをクッション部材用の識別データと関連させて保存することができる。次回、同じクッション部材がパーソナルオーディオデバイスによって(または、場合に応じホストデバイスによって)識別された時、保存されたユーザプリファレンスを自動的に取得し適用することができる。他の実施形態では、ユーザプリファレンスを、より肌理の粗いレベルで識別データに関連させて保存することができ、例えば、ユーザプリファレンスを特定のクッション部材ではなく特定のデバイスクラスの識別子に関連して記憶することができ、記憶されたプリファレンスは、クッション部材がそのデバイスクラスを有するものとして識別されるとき常に適用され得る。いくつかの実施形態では、特定のクッション部材(またはデバイスクラス)に関連付けられたユーザプリファレンスを保存するホストデバイスは、ホストデバイスとして機能することができる他のデバイス(例えば、同じユーザに属する他のパーソナル電子デバイス)との間で、保存されたプリファレンスを共有することができる。したがって、ユーザは、特定のクッション部材(またはデバイスクラス)に関連付けられたユーザプリファレンスを別のホストデバイスに容易に転送することができる。
いくつかの実施形態では、(本明細書では「進化した」クッション部材と称される)クッション部材は、クッションおよび/または遮音を超える追加的な能力を実装する能動回路を含んでもよい。例えば、1つ以上のセンサをクッション部材に埋め込むことにより、ユーザの脈拍、体温、発汗、または他の生体情報を検出することができる。(クッション部材に埋め込まれたセンサ(単数または複数)の特定の種類または能力は、望まれるように変更することができる)。進化したクッション部材用の識別データは、進化したクッション部材の特定の能力を示すデータ(例えば、埋め込まれたセンサ(単数または複数)のセンサ種類(単数または複数))を含むことができ、イヤピース(および/またはホストデバイス)は、それに応じて挙動を変更することができる。例えば、イヤピースは、進化したクッション部材が識別されるときにはクッション部材への電力の供給を可能にし、さもなければ電力の供給を無効にすることができる。別の例として、特定のクッション部材用の識別データに基づいて、イヤピース(またはホストデバイス)は、クッション部材からのセンサデータを読み取るべき時、および/または受信したセンサデータを解釈すべき方法を決定することができる。特定のクッション部材から得られた識別データに基づいて、多種多様な先進機能を選択的に有効化したり無効化したりすることができることが理解されるであろう。
4. 付加的な実施形態
本発明を特定の実施形態に関して説明してきたが、当業者であれば、多数の変更形態が可能であることを認識するであろう。説明は、少なくとも部分的にユーザの外耳道内に位置し得るイヤチップ、および耳に接してまたは耳を覆って装着され得るクッションを参照するが、同様の原理は、例えば、パーソナルオーディオデバイスのイヤピースに取り外し可能に取り付けることができるあらゆるクッション部材に適用することができる。クッション部材またはイヤピースの特定のサイズおよび形状は所望に応じて変更することができる。
識別データまたは識別情報の量、コンテンツおよびフォーマットは、所望に応じて変更することができる。識別データは、サイズまたは色を指定する少量のデータ(例えば、2または3ビット)から、特定のクッション部材を一意に識別する任意の(例えば、ビットストリングとして表すことができる)長さにおよび得る。いくつかの実施形態では、識別データを構造化することができる。例えば、識別データがビットストリングとして表される場合、ビットストリングの1つの部分がデバイスクラスを識別してもよく、別の部分が製造業者などを識別してもよい。また、任意の数値識別データをクッション部材の属性の特定の組み合わせにマッピングするために、ルックアップテーブルなどを使用することもできる。
上記のように、識別データを使用してデバイスの挙動を変更することができ、これには、イヤピースにより音を出すこと、ユーザインターフェース機能、イヤピースとクッション部材との間の相互作用(例えば、センサデータの読み取り)などを含む。識別データを利用して、特定のクッション部材の状態を監視し、クッション部材のメンテナンス(例えば、洗浄)または交換が有効であり得る場合にユーザに通知することもまた可能である。識別データに基づいて、他の挙動変更および/またはユーザをサポートする動作を実施することができる。
上記のいくつかの実施形態は、単一のイヤピースおよび単一のクッション部材について言及している。パーソナルオーディオデバイスは、(例えば、図1および図2に示す)同様の設計の1対のイヤピースを含むことができ、かつクッション部材が同じように同様の設計の対で設けられ得ることを理解されたい。クッション部材が対で設けられる場合、識別タグは、当該対のクッション部材のいずれかまたは両方に含まれてもよく、識別タグを読み取るリーダ回路がいずれかまたは両方のイヤピースに含まれてもよい。一対の2つのイヤピース内のリーダ回路が、それらの各クッション部材間の識別データの不一致(例えば、異なるデバイスクラスまたはサイズを示す識別データ)を検出する場合、様々な応答動作をとることができる。例えば、不一致をユーザに通知することができ、2つのイヤピース用のオーディオ設定は、それぞれのクッション部材の識別データに基づいて異なるように変更されてもよく、あるいは、両方のイヤピースのオーディオ設定を、2つのクッション部材に関連付けられた、調和するオーディオ設定に基づいて選択してもよい。
本明細書に記載の様々な特徴、例えば、方法、装置、コンピュータ可読媒体などは、専用の構成要素並びに/またはプログラマブルプロセッサ、および/若しくは他のプログラマブルデバイスの任意の組み合わせを使用して実現することができる。本明細書で述べられる様々なプロセスは、同一プロセッサ上、または任意の組み合わせの異なるプロセッサ上で実装可能である。構成要素が特定の動作を実行するように構成されていると説明されている場合、このような構成は、例えばこの動作を実行するように電子回路を設計することにより、または(マイクロプロセッサなどの)プログラマブルな電子回路をこの動作を実行するようにプログラムすることにより、またはこれらの任意の組み合わせにより、達成することができる。更に、上記の実施形態は、特定のハードウェアおよびソフトウェア構成要素に言及し得るが、当業者には、ハードウェアおよび/またはソフトウェア構成要素の異なる組み合わせも利用でき、ハードウェアで実行されると説明される特定の動作がソフトウェアでも実行され得、またその逆も可能であることが理解されよう。
本願に記載される様々な特徴を取り入れたコンピュータプログラムが符号化され、様々なコンピュータ読取可能記憶媒体上に記憶されてもよい。好適な媒体としては、磁気ディスク若しくはテープ、コンパクトディスク(CD:compact disk)若しくはDVD(digital versatile disk、デジタル多用途ディスク)などの光学記憶媒体、フラッシュメモリ、並びにその他の非一時的媒体が挙げられる。プログラムコードが符号化されたコンピュータ可読媒体を互換性のある電子デバイスと共にパッケージ化することができ、またはプログラムコードを電子デバイスとは別個に(例えばインターネットダウンロードにより、若しくは別個にパッケージ化されたコンピュータ可読記憶媒体として)提供することができる。
いくつかの実施形態では、識別データは、特定のユーザに属する特定のクッション部材を一意に識別することができ、これが該当する場合、識別データは個人特定可能な情報と見なされてもよい。個人特定可能な情報の使用は、ユーザのプライバシーを維持するための業界または政府の要件を満たすまたは上回ると一般に認識されているプライバシーポリシーおよびプラクティスに従うべきであることがよく理解されている。具体的には、個人特定可能な情報は、意図的でないまたは許可されていないアクセスまたは使用のリスクを最小限に抑えるように管理され取り扱われるべきであり、許可される使用の性質がユーザに対して明確に示されるべきである。例えば、いくつかの実施形態では、クッションまたはチップの識別データは、イヤピースまたは(任意選択的に)イヤピースが相互動作するユーザ所有のホストデバイス以外の任意のエンティティには必ずしも提供されない。ユーザは、発生し得るデータの共有について通知され、それにオプトインするように促されてもよい。
それゆえ、本発明は、特定の実施形態に関して記載されているが、本発明は、以下の特許請求の範囲内での、全ての変更および均等物を包含することを意図するものであることが理解されるであろう。

Claims (57)

  1. パーソナルオーディオデバイスのイヤピース用のクッション部材であって、
    ユーザの耳領域と接触して配置される第1の表面と、第2の表面とを有し、少なくとも前記第1の表面が柔軟材料で作製された本体と、
    前記第2の表面上に配置され、前記クッション部材をパーソナルオーディオデバイスのイヤピースに取り付けるように構成された取付構造体と、
    識別タグであって、前記クッション部材が前記イヤピースに取り付けられると前記識別タグが前記イヤピース内に配置されたタグセンサに近接するように、前記第2の表面または前記第2の表面の近くに配置される識別タグと、を備え、
    前記識別タグに前記クッション部材用の識別データが符号化されている、クッション部材。
  2. 前記本体は、ヘッドホン用のイヤクッションとして成形されている、請求項1に記載のクッション部材。
  3. 前記本体は、イヤホン用のイヤチップとして成形されている、請求項1に記載のクッション部材。
  4. 前記識別データは、
    前記クッション部材のサイズ、
    前記クッション部材の色、
    前記クッション部材のデバイスクラス、
    前記クッション部材の製造業者、
    前記クッション部材のモデル識別子、
    前記クッション部材の固有識別子、または
    前記クッション部材によってサポートされる能動的機能、
    のうちの1つ以上を示すデータを含む、請求項1に記載のクッション部材。
  5. 前記識別タグは、前記識別データが符号化された1つ以上の磁石の配列を含む、請求項1に記載のクッション部材。
  6. 前記識別タグは、前記識別データが符号化された形状を有する磁気分路を含む、請求項1に記載のクッション部材。
  7. 前記識別タグは、共振周波数に同調された誘導コイルを含み、前記共振周波数は、前記識別データにマッピングされる、請求項1に記載のクッション部材。
  8. 前記識別タグは、前記識別データで光学的に符号化された表面を含む、請求項1に記載のクッション部材。
  9. 前記識別タグは、前記識別データで符号化された受動的近距離通信(NFC)タグまたは無線周波数識別(RFID)タグを含む、請求項1に記載のクッション部材。
  10. 前記識別タグは、金属領域または非金属領域のパターンであって、各領域内における金属の有無に前記識別データが符号化された、請求項1に記載のクッション部材。
  11. 前記識別タグは、前記クッション部材の音響特性に影響を及ぼす特徴を含む、請求項1に記載のクッション部材。
  12. 前記識別タグは、1つ以上の電気接点を含む、請求項1に記載のクッション部材。
  13. 前記識別タグは、前記取付構造体内または前記取付構造体上に配置される、請求項1に記載のクッション部材。
  14. パーソナルオーディオデバイス用イヤピースであって、
    近位表面を有する筐体と、
    前記筐体内に配置されたスピーカと、
    前記近位表面上に配置され、クッション部材に取り付けられるように構成された取付構造体と、
    前記近位表面またはその近くに配置され、前記クッション部材の識別タグに応じた信号を生成するように構成されたタグセンサと、
    前記タグセンサに結合され、前記タグセンサからの前記信号に基づいて前記クッション部材の識別データを判定するように構成された識別ロジックと、
    前記識別ロジックに結合され、前記識別ロジックから前記識別データを受信するように構成されたコントローラと、
    を備える、イヤピース。
  15. 前記コントローラは、前記識別データに応じて前記イヤピースのデバイス挙動を変更するように更に構成されている、請求項14に記載のイヤピース。
  16. 通信インターフェースを更に備え、前記コントローラは、前記識別データをホストデバイスに通信するように更に構成されている、請求項14に記載のイヤピース。
  17. 前記筐体は、イヤカップとして成形されている、請求項14に記載のイヤピース。
  18. 前記筐体は、イヤバッドとして成形されている、請求項14に記載のイヤピース。
  19. 前記識別データは、
    前記クッション部材のサイズ、
    前記クッション部材の色、
    前記クッション部材のデバイスクラス、
    前記クッション部材の製造業者、
    前記クッション部材のモデル識別子、
    前記クッション部材の固有識別子、または
    前記クッション部材によってサポートされる能動的機能、
    のうちの1つ以上を示すデータを含む、請求項14に記載のイヤピース。
  20. 前記タグセンサは、前記識別タグの1つ以上の磁石のそれぞれの磁気の向きを判定するように構成された磁気センサを含む、請求項14に記載のイヤピース。
  21. 前記取付構造体は、1つ以上の磁石を含み、前記タグセンサは、前記1つ以上の磁石に取り付けられた分路要素の幾何学的特性を判定するように構成された磁気センサを含む、請求項14に記載のイヤピース。
  22. 前記タグセンサは、同調回路を含み、前記IDロジックは、前記識別タグの共振回路の共振周波数を判定するように前記同調回路を動作させるように構成されている、請求項14に記載のイヤピース。
  23. 前記タグセンサは、前記識別タグの光学的に符号化された表面を読み取るように構成された光源および光検出器を含む、請求項14に記載のイヤピース。
  24. 前記タグセンサは、前記識別タグの受動的近距離タグを読み取るように構成された能動的近距離リーダ回路を含む、請求項14に記載のイヤピース。
  25. 前記タグセンサは、1つ以上の電気接点を含む、請求項14に記載のイヤピース。
  26. 前記タグセンサは、共振コイルのアレイを含み、前記識別ロジックは、前記共振コイルのそれぞれに対する前記識別タグの影響を検出するように構成されている、請求項14に記載のイヤピース。
  27. 前記タグセンサは、マイクロフォンを含み、前記識別ロジックは、前記スピーカを駆動して音を出し、前記マイクロフォンからの音響応答を分析するように構成され、前記音響応答は、前記識別タグによって影響される、請求項14に記載のイヤピース。
  28. 前記タグセンサは、前記取付構造体内または前記取付構造体上に配置されている、請求項14に記載のイヤピース。
  29. パーソナルオーディオデバイスのイヤピース用のクッション部材であって、
    ユーザの耳領域と接触して配置される第1の表面と、第2の表面とを有し、少なくとも前記第1の表面が柔軟材料で作製された本体と、
    前記第2の表面上に配置され、前記クッション部材をパーソナルオーディオデバイスのイヤピースに取り付けるように構成された第1の磁気取付構造体と、を備え、
    前記第1の磁気取付構造体の幾何学的属性に、前記クッション部材用の識別データが符号化された、クッション部材。
  30. 前記第1の磁気取付構造体は、磁場を分路する金属プレートを含む、請求項29に記載のクッション部材。
  31. 前記幾何学的属性は、前記第1の磁気取付構造体のサイズを含む、請求項29に記載のクッション部材。
  32. 前記幾何学的属性は、前記第1の磁気取付構造体における間隙または割れ目の有無を含む、請求項29に記載のクッション部材。
  33. 前記第1の磁気取付構造体を含む複数の磁気取付構造体は、前記第2の表面上に配置され、前記複数の磁気取付構造体のそれぞれの各幾何学的構造に少なくとも1ビットの識別データが符号化された、請求項29に記載のクッション部材。
  34. 前記クッション部材の前記本体は、コーナ領域を有し、前記複数の磁気取付構造体のうちの1つが前記コーナ領域のそれぞれに配置されている、請求項33に記載のクッション部材。
  35. パーソナルオーディオデバイス用イヤピースであって、
    近位表面を有する筐体と、
    前記筐体内に配置されたスピーカと、
    前記近位表面上に配置され、クッション部材に取り付けられるように構成された第1の磁気取付構造体と、
    前記近位表面にまたはその近くに配置され、前記クッション部材の取り付けによって影響を受ける磁束に応じた信号を生成するように構成された第1のタグセンサと、
    前記第1のタグセンサに結合され、前記第1のタグセンサからの前記信号に少なくとも部分的に基づいて前記クッション部材の識別データを判定するように構成された識別ロジックと、
    前記識別ロジックに結合され、前記識別ロジックから前記識別データを受信するように構成されたコントローラと、
    を備える、イヤピース。
  36. 前記第1の磁気取付構造体は、前記クッション部材の磁気分路要素が磁石のアレイに近接しているとき、磁束ループを形成するように構成された前記磁石のアレイを備える、請求項35に記載のイヤピース。
  37. 前記磁石のアレイは、前記磁気分路要素の幾何学的属性に応じて、前記磁束ループが前記第1のタグセンサを通る方向、または前記第1のタグセンサから離れる方向のいずれかに方向付けられるように構成されている、請求項36に記載のイヤピース。
  38. 前記第1のタグセンサは、前記磁石のアレイに隣接して配置されたホール効果センサを備える、請求項37に記載のイヤピース。
  39. 前記第1のタグセンサは、前記磁石のアレイ内の2つの磁石の間に配置されたホール効果センサを備える、請求項37に記載のイヤピース。
  40. 前記第1のタグセンサは、ホール効果センサを含む、請求項35に記載のイヤピース。
  41. 前記第1の磁気取付構造体を含む複数の磁気取付構造体は、前記近位表面上に配置され、前記複数の磁気取付構造体のそれぞれが関連付けられたタグセンサを有する、請求項35に記載のイヤピース。
  42. 前記タグセンサのそれぞれは、少なくとも1ビットの識別データを前記識別ロジックに提供する、請求項41に記載のイヤピース。
  43. パーソナルオーディオデバイス用のイヤピースシステムであって、
    クッション部材と、イヤピースとを有し、
    前記クッション部材は、
    ユーザの耳領域と接触して配置される第1の表面と、第2の表面とを有し、少なくとも前記第1の表面が柔軟材料で作製された本体と、
    前記第2の表面上に配置され、前記クッション部材をパーソナルオーディオデバイスのイヤピースに取り付けるように構成された第1のクッション側磁気取付構造体と、を有し、
    前記第1のクッション側磁気取付構造体の幾何学的属性に前記クッション部材の識別データが符号化され、
    前記イヤピースは、
    近位表面を有する筐体と、
    前記筐体内に配置されたスピーカと、
    前記近位表面上に配置され、前記第1のクッション側磁気取付構造体に取り付けられるように構成された第1のイヤピース側磁気取付構造体と、
    前記近位表面またはその近くに配置され、磁束が前記クッション部材の取り付けによって影響を受けることに応じた信号を生成するように構成された第1のタグセンサと、
    前記第1のタグセンサに結合され、前記第1のタグセンサからの前記信号に少なくとも部分的に基づいて前記クッション部材の識別データを判定するように構成された識別ロジックと、
    前記識別ロジックに結合され、前記識別ロジックから前記識別データを受信するように構成されたコントローラと、を有する、
    イヤピースシステム。
  44. 前記第1のクッション側磁気取付構造体は、磁場を分路する金属プレートを含む、請求項43に記載のイヤピースシステム。
  45. 前記幾何学的属性は、前記第1のクッション側磁気取付構造体のサイズを含む、請求項43に記載のイヤピースシステム。
  46. 前記幾何学的属性は、前記第1のクッション側磁気取付構造体における間隙または割れ目の有無を含む、請求項43に記載のイヤピースシステム。
  47. 前記第1のイヤピース側磁気取付構造体は、前記クッション部材の前記第1のクッション側磁気取付構造体が磁石のアレイに近接しているときに磁束ループを形成するように構成された磁石のアレイを備える、請求項43に記載のイヤピースシステム。
  48. 前記第1のタグセンサは、前記磁石のアレイ内の1つ以上の磁石に隣接して配置されたホール効果センサを含む、請求項47に記載のイヤピースシステム。
  49. 前記第1のクッション側磁気取付構造体を含む複数のクッション側磁気取付構造体は、前記クッション部材の前記第2の表面上に配置され、前記複数のクッション側磁気取付構造体のそれぞれの各幾何学的構造は、少なくとも1ビットの識別データが符号化されており、
    前記第1のイヤピース側磁気取付構造体を含む複数のイヤピース側磁気取付構造体は、前記近位表面上に配置され、前記複数のイヤピース側磁気取付構造体のそれぞれは、関連付けられたタグセンサを有する、
    請求項43に記載のイヤピースシステム。
  50. パーソナルオーディオデバイスのイヤピースによって、クッション部材の存在を検出することと、
    前記パーソナルオーディオデバイスの前記イヤピースによって、前記クッション部材上に配置された識別タグから識別データを読み取るようにリーダ回路を動作させることと、
    前記識別データに少なくとも部分的に基づいてデバイス挙動を変更することと、
    を含む、方法。
  51. 前記パーソナルオーディオデバイスの前記イヤピースは、前記識別データをホストデバイスに送信する、請求項50に記載の方法。
  52. 前記デバイス挙動を変更することは、前記パーソナルオーディオデバイスのイコライザ設定を変更することを含む、請求項50に記載の方法。
  53. 前記デバイス挙動を変更することは、前記パーソナルオーディオデバイスと相互動作するホストデバイスの挙動を変更することを含む、請求項50に記載の方法。
  54. 前記ホストデバイスは、グラフィカルユーザインターフェースを提供し、前記デバイス挙動を変更することは、前記識別データに少なくとも部分的に基づいて前記グラフィカルユーザインターフェース内の前記パーソナルオーディオデバイスの画像を変更することを含む、請求項53に記載の方法。
  55. 前記デバイス挙動を変更することは、
    前記パーソナルオーディオデバイスのイコライザ設定を変更すること、
    前記パーソナルオーディオデバイスのアクティブノイズキャンセルプロファイルを変更すること、
    前記パーソナルオーディオデバイスの音声フィルタリングアルゴリズムを適用すること、
    前記パーソナルオーディオデバイスの音量制限を変更すること、または
    保存された、前記識別データに関連付けられたユーザプリファレンスを適用すること、
    のうち1つ以上を含む、請求項50に記載の方法。
  56. 前記識別データは、前記クッション部材が先進機能をサポートするかどうかを示すデータを含み、前記デバイス挙動を変更することは、前記識別データに基づいて前記先進機能を有効化または無効化することを含む、請求項50に記載の方法。
  57. 前記識別データは、前記クッション部材のサイズを示すデータを含み、前記デバイス挙動を変更することは、前記クッション部材のサイズをクッション部材フィッティングプロセスで使用することを含む、請求項50に記載の方法。
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