JP2022531570A - ジアミノピリミジン化合物を使用することによって、子宮内膜症性疼痛を治療する方法 - Google Patents

ジアミノピリミジン化合物を使用することによって、子宮内膜症性疼痛を治療する方法 Download PDF

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Abstract

生物学的医薬品の分野に関連する、子宮内膜症性疼痛を治療し、阻止し、軽減する方法であって、それを必要とする個体に、治療有効量の式(I)のジアミノピリミジン化合物又はその薬学的に許容される塩、エステル、立体異性体、多形体、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝物若しくはプロドラッグを投与するステップを含む方法。【化1】TIFF2022531570000044.tif35149【選択図】 なし

Description

発明の分野
本発明は、生物医学の分野に属し、詳細には、子宮内膜症性疼痛を治療するか、抑制するか、又は軽減する方法であって、それを必要とする対象に治療有効量のジアミノピリミジン化合物又はその薬学的に許容される塩、エステル、立体異性体、多形体、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝物若しくはプロドラッグを投与するステップを含む方法に関する。
発明の背景
子宮内膜症は、子宮内膜組織が子宮腔の外、最も頻繁には腹膜腔に存在することを特徴とする。子宮内膜症は、閉経前の女性にほぼ例外なく影響を及ぼし、極めて蔓延し、極めて過小診断される病態である。子宮内膜症は、慢性骨盤痛、性交疼痛症、及び低妊孕の主原因である。この疾患は、通常15~50歳の女性において見られる。
鎮痛薬(例えば、シクロオキシゲナーゼ-2阻害剤)が無効であるとき、子宮内膜症に対する治療は、現在、卵巣を介した月経及びエストロゲン産生を低減するか、又は抑制することを目標とする。これは、ダナゾール、プロゲステロン、経口避妊ピル、又はGnRHアゴニストによって達成される。しかし、多くの副作用がある。例えば、GnRHアゴニストの使用は、それらの骨密度に対する潜在的な有害作用のため6か月に限定され、ダナゾールでの治療も、アンドロゲン産生というダナゾールの副作用のために限定される。さらに、GnRHアゴニストでの治療に応答する患者のうち、治療中止が5年以内の患者の大部分において、疾患の再発が報告されている。
子宮内膜症性疼痛は、ほとんどの女性で対処するのが最も困難な症状である。多くの女性では、ひどく苦しむ疼痛が日常生活の妨げとなる。その疼痛は、絶え間なく続くことがあり、又は周期的であり、生理と同時に発生しうる。
一態様において、本発明は、子宮内膜症性疼痛を治療するか、抑制するか、又は軽減する方法であって、それを必要とする対象に治療有効量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、エステル、立体異性体、多形体、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝物若しくはプロドラッグを投与するステップを含む方法を提供する:
Figure 2022531570000002

[式中、
Lは、C(=O)、CRR’、NR、O、S、S=O及びS(=O)からなる群から選択され、
は、N、
Figure 2022531570000003

及びNRからなる群から選択され、
は、CR及びC(=O)からなる群から選択され、
Figure 2022531570000004

は、単結合又は二重結合を表し、ただし、
Figure 2022531570000005

が単結合であるとき、VはNRであり、VはC(=O)であり、
R及びR’は、H、ハロゲン、C1~6アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、飽和又は部分不飽和のC3~10環式ヒドロカルビル、飽和又は部分不飽和の3~10員ヘテロシクリル、C6~10アリール、5~14員ヘテロアリール及びC6~12アラルキルからなる群からそれぞれ独立的に選択され、環式ヒドロカルビル及びヘテロシクリル中の多くとも2環員はC(=O)であり、
、R、R及びRは、H、ハロゲン、-CN、-NO、-NH、-OH、-SH、-Se-R、-Si(R)、C1~6アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、飽和又は部分不飽和のC3~10環式ヒドロカルビル、飽和又は部分不飽和の3~10員ヘテロシクリル、C6~10アリール、5~14員ヘテロアリール、C6~12アラルキル、C1~6ハロアルキル、-C(=O)R、-OC(=O)R、-C(=O)OR、-OR、-SR、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)NR、-S(=O)(=NR)R、-NR、-C(=O)NR、-C(=S)NR、-C(=NR)NR、-NR-C(=O)R、-NR-C(=O)OR、-NR-S(=O)-R、-NR-C(=O)-NR、-C1~6アルキレン-NR、-C1~6アルキレン-OR、-C1~6アルキレン-C(=O)R、-C1~6アルケニレン-OR、-O-C1~6アルキレン-NR及び-P(=O)Rからなる群からそれぞれ独立的に選択され、
及びRは、H、-C(=O)OR、-NR、-NR-C(=O)R、-NR-C(=O)OR、-C1~6アルキレン-NR、-C1~6アルキレン-OR、-C1~6アルキレン-O-C1~6アルキレン-OR、C1~6アルキル、C1~6ハロアルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、飽和又は部分不飽和のC3~10環式ヒドロカルビル、飽和又は部分不飽和の3~10員ヘテロシクリル、C6~10アリール、5~14員ヘテロアリール及びC6~12アラルキルからなる群からそれぞれ独立的に選択され、
或いは、R及びRは一緒になって、-NH-(C1~6アルキレン)-L-(C1~6アルキレン)-、好ましくは-NHCHCH-O-CHCH-を形成し、
上記のアルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、環式ヒドロカルビル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール及びアラルキルはそれぞれの存在において、ハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、アミノ、シアノ、ニトロ、-Si(R)、C1~6アルキル、飽和又は部分不飽和のC3~6環式ヒドロカルビル、飽和又は部分不飽和の3~10員ヘテロシクリル、C6~10アリール、5~14員ヘテロアリール、C6~12アラルキル、-C(=O)R、-OC(=O)R、-C(=O)OR、-OR、-SR、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)NR、-NR、-C(=O)NR、-NR-C(=O)R、-NR-C(=O)OR、-NR-S(=O)-R、-NR-C(=O)-NR、-C1~6アルキレン-NR、-C1~6アルキレン-OR、-C1~6アルケニレン-OR及び-O-C1~6アルキレン-NRからなる群から独立的に選択される1つ又は複数の置換基でそれぞれ任意選択で置換されており、アルキル、環式ヒドロカルビル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール及びアラルキルは、ハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、アミノ、シアノ、ニトロ、-NR、C1~6アルキル、-O-C1~6アルキル、飽和又は部分不飽和のC3~6環式ヒドロカルビル、飽和又は部分不飽和の3~10員ヘテロシクリル、C6~10アリール、5~14員ヘテロアリール及びC6~12アラルキルからなる群から独立的に選択される1つ又は複数の置換基で任意選択でさらに置換されており、
及びRはそれぞれの存在において、H、-OH、C1~6アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、飽和又は部分不飽和のC3~10環式ヒドロカルビル、飽和又は部分不飽和の3~10員ヘテロシクリル、C6~10アリール、5~14員ヘテロアリール及びC6~12アラルキルからなる群からそれぞれ独立的に選択され、或いは、R及びRはそれらが結合している原子と一緒になって、3~12員ヘテロ環又はヘテロ芳香族環を形成し、上記の基は、ハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、アミノ、シアノ、ニトロ、C1~6アルキル、-O-C1~6アルキル、飽和又は部分不飽和のC3~6環式ヒドロカルビル、飽和又は部分不飽和の3~10員ヘテロシクリル、C6~10アリール、5~14員ヘテロアリール及びC6~12アラルキルからなる群から独立的に選択される1つ又は複数の置換基で任意選択でさらに置換されている]。
別の態様において、本発明は、子宮内膜症性疼痛を治療するか、抑制するか、又は軽減するための医薬の製造における上記の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、エステル、立体異性体、多形体、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝物若しくはプロドラッグの使用を提供する。
別の態様において、本発明は、子宮内膜症性疼痛を治療するか、抑制するか、又は軽減する使用のための上記の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、エステル、立体異性体、多形体、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝物若しくはプロドラッグを提供する。
実施例1の子宮内膜症モデルラットにおいて試験された疼痛閾値を示す図である。 P2X3を安定的にトランスフェクトされた1321N1細胞におけるP2X3媒介電流に対する化合物66の効果を示す図である。 P2X3を安定的にトランスフェクトされた1321N1細胞におけるP2X3媒介電流に対する化合物66の濃度-阻害曲線を示す図である。 ラット後根神経節細胞におけるP2X3媒介電流に対する化合物66の効果を示す図である。 ラット後根神経節細胞におけるP2X3媒介電流に対する化合物66の濃度-阻害曲線を示す図である。
発明の詳細な説明
定義
文脈中に別段の定義がない限り、本明細書で使用されている科学技術用語はすべて、当業者によって通常理解されている意味と同じ意味を有することを意図する。本明細書で利用されている技法への言及は、当技術分野において通常理解されている技法を、当業者であれば明らかであるそのような技法の変形又は等価な技法の代替法を含めて指すことを意図する。以下の用語は当業者によって容易に理解されると思われるが、それにもかかわらず、本発明をよりよく説明するために次の定義を提示する。
本明細書で使用される用語「含む(contain)」、「含む(include)」、「含む(comprise)」、「有する(have)」、又は「関する(relate to)」、及び他の変形は、包括的又は非限定的であり、列挙されていない追加の要素又は方法ステップを排除しない。
本明細書では、用語「アルキレン」は、2価の飽和ヒドロカルビルを指し、好ましくは、1個、2個、3個、4個、5個又は6個の炭素原子を有する2価の飽和ヒドロカルビル、例えばメチレン、エチレン、プロピレン又はブチレンを指す。
本明細書では、用語「アルキル」は、直鎖状又は分枝状の飽和脂肪族炭化水素と定義される。いくつかの実施形態において、アルキルは、1~12個、例えば1~6個の炭素原子を有する。例えば、本明細書では、用語「C1~6アルキル」は、1~6個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝状の基(メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、又はn-ヘキシルなど)を指し、ハロゲンなどの1つ又は複数(例えば、1~3つ)の好適な置換基で任意選択で置換されている(その場合、基は、「ハロアルキル」と呼ぶことができる)(例えば、CHF、CHF、CF、CCl、C、CCl、CHCF、CHCl又は-CHCHCFなど)。用語「C1~4アルキル」は、1~4個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝状の脂肪族炭化水素鎖(すなわち、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル又はtert-ブチル)を指す。
本明細書では、用語「アルケニル」は、二重結合及び2~6個の炭素原子を有する1価の直鎖状又は分枝状のヒドロカルビル(「C2~6アルケニル」)を指す。アルケニルは、例えばビニル、1-プロペニル、2-プロペニル、2-ブテニル、3-ブテニル、2-ペンテニル、3-ペンテニル、4-ペンテニル、2-ヘキセニル、3-ヘキセニル、4-ヘキセニル、5-ヘキセニル、2-メチル-2-プロペニル及び4-メチル-3-ペンテニルである。本発明の化合物は、アルケニル基を含むとき、純粋なE(entgegen)形、純粋なZ(zusammen)形、又はそれらのいずれかの混合物として存在することができる。
本明細書では、用語「アルキニル」は、1つ又は複数の三重結合を含み、好ましくは2個、3個、4個、5個又は6個の炭素原子を有する1価のヒドロカルビル、例えばエチニル又はプロピニルを指す。
本明細書では、用語「シクロアルキル」は、飽和の単環式又は多環式(例えば、二環式)炭化水素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、若しくはシクロノニルなどの単環式、又はスピロ、縮合若しくは架橋環式系を含む二環式(例えば、ビシクロ[1.1.1]ペンチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル若しくはビシクロ[5.2.0]ノニル、又はデカヒドロナフタレンなど))を指し、1つ又は複数(例えば、1~3つ)の好適な置換基で任意選択で置換されている。シクロアルキルは、3~15個の炭素原子を有する。例えば、用語「C3~6シクロアルキル」は、3~6個の環形成炭素原子を有する飽和の単環式又は多環式(例えば、二環式)炭化水素環(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、又はシクロヘキシル)を指し、1つ又は複数(例えば、1~3つ)の好適な置換基で任意選択で置換されており、例えばメチル置換シクロプロピルを指す。
本明細書では、用語「環式ヒドロカルビレン」、「環式ヒドロカルビル」及び「炭化水素環」は、例えば3~10個(好適には3~8個、より好適には3~6個)の環炭素原子を有する、飽和(すなわち、「シクロアルキレン」及び「シクロアルキル」)又は不飽和(すなわち、環中に1つ又は複数の二重及び/又は三重結合を有する)の単環式又は多環式炭化水素環を指し、シクロプロピル(エン)(環)、シクロブチル(エン)(環)、シクロペンチル(エン)(環)、シクロヘキシル(エン)(環)、シクロヘプチル(エン)(環)、シクロオクチル(エン)(環)、シクロノニル(エン)(環)、シクロヘキセニル(エン)(環)などが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書では、用語「ヘテロシクリル」、「ヘテロシクリレン」及び「ヘテロ環」は、例えば3~10個(好適には3~8個、より好適には3~6個)の環原子を有する、飽和(すなわち、ヘテロシクロアルキル)又は部分不飽和(すなわち、環中に1つ又は複数の二重及び/又は三重結合を有する)の環式基を指し、少なくとも1個の環原子は、N、O及びSからなる群から選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子はCである。例えば、「3~10員ヘテロ環」の「3~10員ヘテロシクリル(エン)」は、2~9個(例えば、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個又は9個)の環炭素原子並びにN、O及びSからなる群から独立的に選択される1個又は複数(例えば、1個、2個、3個、又は4個)のヘテロ原子を有する、飽和又は部分不飽和のヘテロシクリル(エン)又はヘテロ環を指す。ヘテロシクリレン、ヘテロシクリル及びヘテロ環の例としては、オキシラニル(エン)、アジリジニル(エン)、アゼチジニル(エン)、オキセタニル(エン)、テトラヒドロフラニル(エン)、ジオキソリニル(エン)、ピロリジニル(エン)、ピロリドニル(エン)、イミダゾリジニル(エン)、ピラゾリジニル(エン)、ピロリニル(エン)、テトラヒドロピラニル(エン)、ピペリジニル(エン)、モルホリニル(エン)、ジチアニル(エン)、チオモルホリニル(エン)、ピペラジニル(エン)又はトリチアニル(エン)が挙げられるが、これらに限定されない。前記基は、スピロ、縮合、又は架橋系を含む二環式系(例えば、8-アザスピロ[4.5]デカン、3,9-ジアザスピロ[5.5]ウンデカン、2-アザビシクロ[2.2.2]オクタンなど)も包含する。ヘテロシクリレン、ヘテロシクリル及びヘテロ環は、1つ又は複数(例えば、1つ、2つ、3つ又は4つ)の好適な置換基で任意選択で置換されていてもよい。
本明細書では、用語「アリール(エン)」及び「芳香族環」は、共役π電子系を有するすべて炭素の単環式又は縮合環多環式芳香族基を指す。例えば、本明細書では、用語「C6~10アリール(エン)」及び「C6~10芳香族環」は、フェニル(エン)(ベンゼン環)又はナフチル(エン)(ナフタレン環)などの6~10個の炭素原子を含む芳香族基を指す。アリール(エン)又は芳香族環は、1つ又は複数(1~3つなど)の好適な置換基(例えば、ハロゲン、-OH、-CN、-NO、及びC1~6アルキルなど)で任意選択で置換されている。
本明細書では、用語「ヘテロアリール(エン)」及び「ヘテロ芳香族環」は、5個、6個、8個、9個、10個、11個、12個、13個又は14個の環原子、特に1個又は2個又は3個又は4個又は5個又は6個又は9個又は10個の炭素原子を有し、同じでも異なってもよい少なくとも1個のヘテロ原子(O、N、又はSなど)を含む、単環式、二環式又は三環式の芳香族環系を指す。さらに、いずれの場合にも、ベンゾ縮合していてもよい。特に、「ヘテロアリール(エン)」又は「ヘテロ芳香族環」は、チエニル(エン)、フリル(エン)、ピロリル(エン)、オキサゾリル(エン)、チアゾリル(エン)、イミダゾリル(エン)、ピラゾリル(エン)、イソオキサゾリル(エン)、イソチアゾリル(エン)、オキサジアゾリル(エン)、トリアゾリル(エン)、チアジアゾリル(エン)など、及びそれらのベンゾ誘導体;又はピリジニル(エン)、ピリダジニル(エン)、ピリミジニル(エン)、ピラジニル(エン)、トリアジニル(エン)など、及びそれらのベンゾ誘導体からなる群から選択される。
本明細書では、用語「アラルキル」は、好ましくはアリール又はヘテロアリール置換アルキルを意味し、アリール、ヘテロアリール及びアルキルは本明細書に定義する通りである。通常は、アリール基は、6~14個の炭素原子を有することができ、ヘテロアリール基は、5~14個の環原子を有することができ、アルキル基は、1~6個の炭素原子を有することができる。例示的なアラルキル基としては、ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピル、フェニルブチルが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書では、用語「ハロ」又は「ハロゲン」は、F、Cl、Br、又はIを含むように定義される。
本明細書では、用語「窒素含有ヘテロ環」は、環中に2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個又は13個の炭素原子及び少なくとも1個の窒素原子を有し、N、O、C=O、S、S=O及びS(=O)からなる群から選択される1つ又は複数(例えば、1つ、2つ、3つ又は4つ)の環員を任意選択でさらに含むことができる、飽和又は不飽和の単環式又は二環式基を指す。窒素含有ヘテロ環は、前記窒素含有ヘテロ環の窒素原子及び他のいずれかの環原子を通して分子の残りに結合している。窒素含有ヘテロ環は、任意選択でベンゾ縮合しており、好ましくは前記窒素含有ヘテロ環の窒素原子及び縮合ベンゼン環のいずれかの炭素原子を通して分子の残りに結合している。
用語「置換された」は、現在の状況下において、指定された原子の正常な原子価を超えていないこと、置換によって、安定な化合物が生じることを条件として、指定された原子上の1個又は複数(例えば、1個、2個、3個、又は4個)の水素が指示された群から選ばれたもので置き換えられていることを意味する。置換基及び/又は変数の組合せは、そのような組合せによって、安定な化合物が生じる場合に限り許容される。
置換基が「任意選択で置換されている」と記載されている場合、置換基は、(1)置換されていなくても、(2)置換されていてもよい。置換基の炭素が置換基の一覧のうちの1つ又は複数で任意選択で置換されていると記載されている場合、炭素上の水素のうちの1つ又は複数(水素が存在している程度まで)を、独立的に選択される任意選択の置換基で別々に及び/又は一緒に置き換えることができる。置換基の窒素が置換基の一覧からの1つ又は複数で任意選択で置換されていると記載されている場合、窒素上の水素のうちの1つ又は複数(水素が存在している程度まで)をそれぞれ、独立的に選択される任意選択の置換基で置き換えることができる。
置換基がある群から「独立的に選択される」と記載されている場合、各置換基は、別の置換基(複数可)に関係なく選択される。したがって、各置換基は、別の置換基(複数可)と同一でも、異なってもよい。
本明細書では、用語「1つ又は複数」は、1つ又は1つより多いこと(例えば、2、3、4、5又は10)を合理的として意味する。
本明細書では、指定されていない限り、置換基の結合点は、置換基のいずれか好適な位置によることができる。
置換基への結合が環の2個の原子を接続する結合を横断することが示されるとき、そのような置換基は、その環の置換可能な環形成原子のうちのいずれかに結合することができる。
本発明は、同じ原子番号を有するが、自然界で優勢な原子質量又は質量数と異なる原子質量又は質量数を有する原子によって、1個又は複数の原子が置き換えられているということを除いて、本発明の化合物と同一である、薬学的に許容される同位体標識化合物もすべて含む。本発明の化合物に含めるのに適している同位体の例としては、H、Hなどの水素の同位体;11C、13C、及び14Cなどの炭素の同位体;36Clなどの塩素の同位体;18Fなどのフッ素の同位体;123Iや125Iなどのヨウ素の同位体;13Nや15Nなどの窒素の同位体;15O、17O、及び18Oなどの酸素の同位体;32Pなどのリンの同位体;並びに35Sなどの硫黄の同位体が挙げられるが、これらに限定されない。本発明のいくつかの同位体標識化合物、例えば放射性同位体を取り込んでいる化合物は、薬物及び/又は基質組織分布研究(例えば、アッセイ)において有用である。放射性同位体トリチウム、すなわちH、及び炭素-14、すなわち14Cは、それらの取り込み易さ及び好都合な検出手段の点から見て、このために特に有用である。11C、18F、15O及び13Nなどの陽電子放出同位体による置換は、基質受容体占有率を調査するための陽電子放射型断層撮影(PET)研究において有用でありうる。本発明の同位体標識化合物は、添付のスキーム並びに/又は実施例及び調製に記載されている方法と類似している方法により、以前に利用された非標識試薬の代わりに適切な同位体標識試薬を使用することによって調製することができる。本発明による薬学的に許容される溶媒和物としては、結晶化の溶媒が同位体置換されているもの、例えばDO、アセトン-d、又はDMSO-dとすることができる溶媒和物が挙げられる。
用語「立体異性体」は、少なくとも1つの不斉中心を含む異性体を指す。1つ又は複数(例えば、1つ、2つ、3つ又は4つ)の不斉中心を有する化合物は、ラセミ混合物、単一鏡像異性体、ジアステレオマー混合物及び個々のジアステレオマーを生じることができる。いくつかの個々の分子は、幾何異性体(シス/トランス)として存在することができる。同様に、本発明の化合物は、構造的に異なる2つ以上の形の混合物が急速な平衡で存在することができる(一般に互変異性体と呼ばれる)。互変異性体の典型的例としては、ケト-エノール互変異性体、フェノール-ケト互変異性体、ニトロソ-オキシム互変異性体、イミン-エナミン互変異性体などが挙げられる。そのような異性体及びそれらの混合物すべてを、いずれの割合(60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、及び99%など)でも本発明の範囲内に包含されることを理解すべきである。
本発明の化合物の化学結合は、本明細書に、実線(
Figure 2022531570000006

)、実線のくさび形(
Figure 2022531570000007

)、又は点線のくさび形(
Figure 2022531570000008

)を使用して描くことができる。不斉炭素原子への結合を描くための実線の使用は、その炭素原子において考えうる立体異性体(例えば、特定の鏡像異性体、ラセミ混合物など)すべてが含まれることを示すことになっている。不斉炭素原子への結合を描くための実線又は点線のくさび形の使用は、示された立体異性体が存在することを示すことになっている。実線及び点線のくさび形は、ラセミ化合物に存在するとき、絶対立体化学ではなく相対立体化学を定義するために使用される。別段の記載がない限り、本発明の化合物は、立体異性体として存在できることが意図され、シス及びトランス異性体、光学異性体、例えばR及びS鏡像異性体、ジアステレオマー、幾何異性体、回転異性体、配座異性体、アトロプ異性体、並びにそれらの混合物などを含む。本発明の化合物は、1つより多い異性タイプを示し、それらの混合物(ラセミ体やジアステレオマー対など)からなる。
本発明は、本発明の化合物の考えうる結晶形又は多形体すべてを、いずれの比でも単一の多形体として又は1つより多い多形体の混合物として含む。
本発明のいくつかの化合物は、遊離の形、又は必要に応じて薬学的に許容される誘導体の形での治療に使用できることも理解されるべきである。本発明において、薬学的に許容される誘導体としては、本発明の化合物又はその代謝物若しくは残基を必要とする患者に投与された後にそれを直接的又は間接的にもたらすことができる、薬学的に許容される塩、エステル、溶媒和物、N-オキシド、代謝物又はプロドラッグが挙げられるが、これらに限定されない。したがって、本明細書に記載される「本発明の化合物」は、上記の化合物のさまざまな誘導体の形を包含することも意味する。
本発明の化合物の薬学的に許容される塩は、その酸付加塩及び塩基付加塩を含む。
好適な酸付加塩は、薬学的に許容される塩を形成する酸から形成される。具体例としては、酢酸塩、アジピン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、炭酸水素塩/炭酸塩、硫酸水素塩/硫酸塩、ホウ酸塩、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクラミン酸塩、エディシル酸塩、エシル酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、ヘキサフルオロリン酸塩、ヒベンズ酸塩、塩酸塩/クロリド、臭化水素酸塩/ブロミド、ヨウ化水素酸塩/ヨージド、イセチオン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メシル酸塩、メチル硫酸塩、ナフテン酸塩、2-ナプシル酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オロチン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、リン酸塩、リン酸水素塩/リン酸二水素塩、ピログルタミン酸塩、サッカリン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩、トリフルオロ酢酸塩及びキシナホ酸(xinofoate)塩が挙げられる。
好適な塩基付加塩は、薬学的に許容される塩を形成する塩基から形成される。具体例としては、アルミニウム、アルギニン、ベンザチン、カルシウム、コリン、ジエチルアミン、ジオラミン、グリシン、リシン、マグネシウム、メグルミン、オラミン、カリウム、ナトリウム、トロメタミン及び亜鉛塩が挙げられる。
好適な塩に関する概説については、Stahl及びWermuthによる「Handbook of Pharmaceutical Salts: Properties, Selection, and Use」(Wiley-VCH社、2002年)を参照のこと。本発明の化合物の薬学的に許容される塩を調製する方法は、当業者に公知である。
本明細書では、用語「エステル」は、本出願におけるさまざまな式の化合物に由来するものを指し、生理的加水分解性エステル(生理的条件下で加水分解して、本発明の化合物を遊離の酸又はアルコールの形で放出することができる)が含まれる。本発明の化合物はそれ自体も、エステルでありうる。
本発明の化合物は、溶媒和物(好ましくは水和物)として存在することができ、本発明の化合物が極性溶媒、特に水、メタノール又はエタノールを例えば化合物の結晶格子の構造要素として含む。極性溶媒、特に水の量は、化学量論比又は非化学量論比で存在することができる。
当業者が理解することができるように、窒素はオキシドへの酸化のために利用可能な孤立電子対を必要とするので、すべての窒素含有ヘテロ環がN-オキシドを形成することができるとは限らない。当業者は、N-オキシドを形成することができる窒素含有ヘテロ環を認識する。当業者は、第三級アミンがN-オキシドを形成できることも認識する。ヘテロ環及び第三級アミンのN-オキシドの調製の合成法は、当業者に周知であり、過酢酸やm-クロロ過安息香酸(MCPBA)などのペルオキシ酸、過酸化水素、tert-ブチルヒドロペルオキシドなどのアルキルヒドロペルオキシド、過ホウ酸ナトリウム、及びジメチルジオキシランなどのジオキシランを用いたヘテロ環及び第三級アミンの酸化を含む。これらのN-オキシド調製方法は、文献に広範に記載され、概説されてきた。例えば、T. L. Gilchrist、Comprehensive Organic Synthesis、7巻、748~750頁; A. R. Katritzky及びA. J. Boulton編、Academic Press社;並びにG. W. H. Cheeseman及びE. S. G. Werstiuk、Advances in Heterocyclic Chemistry、22巻、390~392頁、A. R. Katritzky及びA. J. Boulton編、Academic Press社を参照のこと。
本発明の化合物の代謝物、すなわち本発明の化合物の投与時にインビボで形成される物質も本発明の範囲内に含まれる。そのような産物は、投与された化合物の例えば酸化、還元、加水分解、アミド化、脱アミド化、エステル化、酵素分解などにより生じることができる。上記に鑑み、本発明は、本発明の化合物と哺乳類をその代謝産物を生じるのに十分な時間接触させるステップを含む方法によって産生される化合物を含む、本発明の化合物の代謝物を包含する。
それ自体では薬理活性をほとんど又は全く有することがないが、身体中又は身体上に投与されると、例えば加水分解的開裂によって所望の活性を有する本発明の化合物に変換することができる本発明の化合物のある種の誘導体である本発明の化合物のプロドラッグも、本発明の範囲内である。一般に、そのようなプロドラッグは、所望の治療活性を有する化合物にインビボで容易に変換される化合物の官能性誘導体である。プロドラッグの使用に関するさらなる情報は、「Pro-drugs as Novel Delivery Systems」、14巻、ACS Symposium Series (T. Higuchi及びV. Stella)に見出すことができる。本発明によるプロドラッグは、例えば、本発明の化合物に存在する適切な官能基を例えばH. Bundgaardによる「Design of Prodrugs」(Elsevier社、1985年)に記載されている「プロ部分」として当業者に公知のいくつかの部分で置き換えることによって生成することができる。
本発明は、保護基を有する本発明の化合物をさらに包含する。本発明の化合物の調製のプロセスのうちのいずれにおいても、当該分子のうちのいずれかにおける感受性又は反応性基を保護し、それによって本発明の化合物の化学的に保護された形を生じることが必要な及び/又は望ましいことがある。これは、通常の保護基、例えば参照により本明細書に組み込まれるT.W. Greene & P.G.M. Wuts、Protective Groups in Organic Synthesis、John Wiley & Sons社、1991年に記載されている保護基によって達成される。保護基は、当技術から公知の方法を使用して好都合な後続の段階で除去することができる。
用語「約」は、指定の値の±10%以内、好ましくは±5%以内、より好ましくは±2%以内の範囲を指す。
本明細書では、用語「有効量」は、治療中の障害の症状のうちの1つ又は複数をある程度緩和する、化合物の投与量を指す。
別段の指示がない限り、本明細書では、用語「治療する」又は「治療」は、そのような用語が適用される障害若しくは病態又はそのような障害若しくは病態の1つ若しくは複数の症状の進行を逆転させるか、軽減するか、阻害するか、或いはそのような障害若しくは病態又はその1つ若しくは複数の症状を予防することを意味する。
本明細書では、用語「対象」は、ヒト及び非ヒト哺乳類を包含する。例示的なヒト対象としては、疾患(本明細書に記載される疾患など)を有するヒト対象(患者と呼ぶ)、又は健常な対象が挙げられる。本明細書では用語「非ヒト動物」は、非哺乳類(例えば、鳥類、両生類、爬虫類)などのすべての脊椎動物、並びに非ヒト霊長類、家畜及び/又は飼いならされた動物(ヒツジ、イヌ、ネコ、ウシ、ブタなど)などの哺乳類を含む。
いくつかの実施形態において、本発明は、子宮内膜症性疼痛を治療するか、抑制するか、又は軽減する方法であって、それを必要とする対象に治療有効量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、エステル、立体異性体、多形体、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝物若しくはプロドラッグを投与するステップを含む方法を提供する:
Figure 2022531570000009

[式中、
Lは、C(=O)、CRR’、NR、O、S、S=O及びS(=O)からなる群から選択され、
は、N、
Figure 2022531570000010

及びNRからなる群から選択され、
は、CR及びC(=O)からなる群から選択され、
Figure 2022531570000011

は、単結合又は二重結合を表し、ただし、
Figure 2022531570000012

が単結合であるとき、VはNRであり、VはC(=O)であり、
R及びR’は、H、ハロゲン、C1~6アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、飽和又は部分不飽和のC3~10環式ヒドロカルビル、飽和又は部分不飽和の3~10員ヘテロシクリル、C6~10アリール、5~14員ヘテロアリール及びC6~12アラルキルからなる群からそれぞれ独立的に選択され、環式ヒドロカルビル及びヘテロシクリル中の多くとも2環員はC(=O)であり、
、R、R及びRは、H、ハロゲン、-CN、-NO、-NH、-OH、-SH、-Se-R、-Si(R)、C1~6アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、飽和又は部分不飽和のC3~10環式ヒドロカルビル、飽和又は部分不飽和の3~10員ヘテロシクリル、C6~10アリール、5~14員ヘテロアリール、C6~12アラルキル、C1~6ハロアルキル、-C(=O)R、-OC(=O)R、-C(=O)OR、-OR、-SR、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)NR、-S(=O)(=NR)R、-NR、-C(=O)NR、-C(=S)NR、-C(=NR)NR、-NR-C(=O)R、-NR-C(=O)OR、-NR-S(=O)-R、-NR-C(=O)-NR、-C1~6アルキレン-NR、-C1~6アルキレン-OR、-C1~6アルキレン-C(=O)R、-C1~6アルケニレン-OR、-O-C1~6アルキレン-NR及び-P(=O)Rからなる群からそれぞれ独立的に選択され、
及びRは、H、-C(=O)OR、-NR、-NR-C(=O)R、-NR-C(=O)OR、-C1~6アルキレン-NR、-C1~6アルキレン-OR、-C1~6アルキレン-O-C1~6アルキレン-OR、C1~6アルキル、C1~6ハロアルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、飽和又は部分不飽和のC3~10環式ヒドロカルビル、飽和又は部分不飽和の3~10員ヘテロシクリル、C6~10アリール、5~14員ヘテロアリール及びC6~12アラルキルからなる群からそれぞれ独立的に選択され、
或いは、R及びRは一緒になって、-NH-(C1~6アルキレン)-L-(C1~6アルキレン)-、好ましくは-NHCHCH-O-CHCH-を形成し、
上記のアルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、環式ヒドロカルビル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール及びアラルキルはそれぞれの存在において、ハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、アミノ、シアノ、ニトロ、-Si(R)、C1~6アルキル、飽和又は部分不飽和のC3~6環式ヒドロカルビル、飽和又は部分不飽和の3~10員ヘテロシクリル、C6~10アリール、5~14員ヘテロアリール、C6~12アラルキル、-C(=O)R、-OC(=O)R、-C(=O)OR、-OR、-SR、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)NR、-NR、-C(=O)NR、-NR-C(=O)R、-NR-C(=O)OR、-NR-S(=O)-R、-NR-C(=O)-NR、-C1~6アルキレン-NR、-C1~6アルキレン-OR、-C1~6アルケニレン-OR及び-O-C1~6アルキレン-NRからなる群から独立的に選択される1つ又は複数の置換基でそれぞれ任意選択で置換されており、アルキル、環式ヒドロカルビル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール及びアラルキルは、ハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、アミノ、シアノ、ニトロ、-NR、C1~6アルキル、-O-C1~6アルキル、飽和又は部分不飽和のC3~6環式ヒドロカルビル、飽和又は部分不飽和の3~10員ヘテロシクリル、C6~10アリール、5~14員ヘテロアリール及びC6~12アラルキルからなる群から独立的に選択される1つ又は複数の置換基で任意選択でさらに置換されており、
及びRはそれぞれの存在において、H、-OH、C1~6アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、飽和又は部分不飽和のC3~10環式ヒドロカルビル、飽和又は部分不飽和の3~10員ヘテロシクリル、C6~10アリール、5~14員ヘテロアリール及びC6~12アラルキルからなる群からそれぞれ独立的に選択され、或いは、R及びRはそれらが結合している原子と一緒になって、3~12員ヘテロ環又はヘテロ芳香族環を形成し、上記の基は、ハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、アミノ、シアノ、ニトロ、C1~6アルキル、-O-C1~6アルキル、飽和又は部分不飽和のC3~6環式ヒドロカルビル、飽和又は部分不飽和の3~10員ヘテロシクリル、C6~10アリール、5~14員ヘテロアリール及びC6~12アラルキルからなる群から独立的に選択される1つ又は複数の置換基で任意選択でさらに置換されている]。
他の実施形態において、本発明は、子宮内膜症性疼痛を治療するか、抑制するか、又は軽減するための医薬の製造における上記の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、エステル、立体異性体、多形体、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝物若しくはプロドラッグの使用を提供する。
他の実施形態において、本発明は、子宮内膜症性疼痛を治療するか、抑制するか、又は軽減する使用のための上記の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、エステル、立体異性体、多形体、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝物若しくはプロドラッグを提供する。
好ましい実施形態において、Lは、CH、O、S及びNHからなる群から選択される。
好ましい実施形態において、Vは、N、
Figure 2022531570000013

及びNCHからなる群から選択される。
好ましい実施形態において、Vは、CH、C-NHCH、C-OCH、C-F及びC(=O)からなる群から選択される。
好ましい実施形態において、R及びRはそれぞれの存在において、H、-OH、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、フェニル、ベンジル、メトキシ及びエトキシからなる群からそれぞれ独立的に選択され、或いは、R及びRはそれらが結合している原子と一緒になって、5~8員ヘテロ環又はヘテロ芳香族環を形成する。
好ましい実施形態において、R、R、R及びRは、H、F、Cl、Br、I、-CN、-NH、-OH、-SH、-Se-CH、-Si(CH、-CHNH、-CHNHCH、-CHN(CH、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ビニル、プロペニル、アリル、エチニル、プロピニル、トリフルオロメチル、アセチル、-C(=O)OH、-C(=O)NH、-C(=S)NH、-C(=NH)NH、-NHCH、-NHCHCH、-NHCHCF、-N(CH、-N(CH)(C)、-N(C、-NHCHCHOH、-NH-C(=O)CH、-NH-C(=O)CH=CH、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、フェニル、-NH-C(=O)-NH、-NH-C(=O)OCH、-SCH、-SCHCH、-SC(CH、-SBn、-S(=O)CH、-S(=O)Bn、-S(=O)CH、-S(=O)Bn、-S(=O)NH、-S(=O)NHCH、-S(=O)N(CH、-S(=O)(=NH)CH、-P(=O)(CH、-P(=O)(C
Figure 2022531570000014

からなる群からそれぞれ独立的に選択される。
好ましい実施形態において、R及びRは、H、-C(=O)OC(CH、-NH、-NHCH、-NHPh、-NHC(=O)CH、-NHBoc、メチル、エチル、-CHCF、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、
Figure 2022531570000015

からなる群からそれぞれ独立的に選択される。
好ましい実施形態において、式(I)の化合物は、以下の式:
Figure 2022531570000016

のうちのいずれかの構造を有し、好ましくは、以下の式:
Figure 2022531570000017

のうちのいずれかの構造を有し、より好ましくは、式(I)の化合物は、以下の式のうちのいずれかの構造を有する:
Figure 2022531570000018

[式中、
は、F、Cl、Br、I及びC2~6アルキニルからなる群から選択され、好ましくはBr又はエチニルであり、
は、C1~6アルキル、好ましくはイソプロピルである]。
さまざまな実施形態のいずれかの組合せにより得られる技術的解決策は、本発明によって包含される。
好ましい実施形態において、式(I)の化合物は、以下の構造:
Figure 2022531570000019

Figure 2022531570000020

Figure 2022531570000021

Figure 2022531570000022

Figure 2022531570000023

Figure 2022531570000024

Figure 2022531570000025

Figure 2022531570000026

Figure 2022531570000027

を有する。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、エステル、立体異性体、多形体、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝物若しくはプロドラッグは、約0.005mg/日~約5000mg/日の量、例えば約0.005、0.05、0.5、5、10、20、30、40、50、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000、1500、2000、2500、3000、3500、4000、4500又は5000mg/日の量で投与される。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、エステル、立体異性体、多形体、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝物若しくはプロドラッグは、1日当たり約1ng/体重1kg~約200mg/体重1kg、約1μg/体重1kg~約100mg/kg又は約1mg/体重1kg~約50mg/kgの量で投与され、例えば単位用量当たり約1μg/体重1kg、約10μg/体重1kg、約25μg/体重1kg、約50μg/体重1kg、約75μg/体重1kg、約100μg/体重1kg、約125μg/体重1kg、約150μg/体重1kg、約175μg/体重1kg、約200μg/体重1kg、約225μg/体重1kg、約250μg/体重1kg、約275μg/体重1kg、約300μg/体重1kg、約325μg/体重1kg、約350μg/体重1kg、約375μg/体重1kg、約400μg/体重1kg、約425μg/体重1kg、約450μg/体重1kg、約475μg/体重1kg、約500μg/体重1kg、約525μg/体重1kg、約550μg/体重1kg、約575μg/体重1kg、約600μg/体重1kg、約625μg/体重1kg、約650μg/体重1kg、約675μg/体重1kg、約700μg/体重1kg、約725μg/体重1kg、約750μg/体重1kg、約775μg/体重1kg、約800μg/体重1kg、約825μg/体重1kg、約850μg/体重1kg、約875μg/体重1kg、約900μg/体重1kg、約925μg/体重1kg、約950μg/体重1kg、約975μg/体重1kg、約1mg/体重1kg、約5mg/体重1kg、約10mg/体重1kg、約15mg/体重1kg、約20mg/体重1kg、約25mg/体重1kg、約30mg/体重1kg、約35mg/体重1kg、約40mg/体重1kg、約45mg/体重1kg、約50mg/体重1kg、約60mg/体重1kg、約70mg/体重1kg、約80mg/体重1kg、約90mg/体重1kg、約100mg/体重1kg、約125mg/体重1kg、約150mg/体重1kg、約175mg/体重1kg、約200mg/体重1kgの量で投与される。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、エステル、立体異性体、多形体、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝物若しくはプロドラッグの1日用量が、一度に投与されるか、又は2回、3回若しくは4回の投与で投与される。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、エステル、立体異性体、多形体、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝物若しくはプロドラッグは、少なくとも3日間、少なくとも4日間、少なくとも5日間、少なくとも6日間、少なくとも7日間、少なくとも8日間、少なくとも9日間、少なくとも10日間、少なくとも11日間、少なくとも12日間、少なくとも13日間、少なくとも14日間、少なくとも15日間、少なくとも16日間、少なくとも17日間、少なくとも18日間、少なくとも19日間、少なくとも20日間、少なくとも21日間、少なくとも22日間、少なくとも23日間、少なくとも24日間、少なくとも25日間、少なくとも30日間、少なくとも35日間、少なくとも40日間、少なくとも45日間、少なくとも50日間、少なくとも半年間、少なくとも1年間、少なくとも2年間、少なくとも3年間、少なくとも4年間、少なくとも5年間、又はそれ以上の年数連続投与される。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、エステル、立体異性体、多形体、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝物若しくはプロドラッグは、1つ又は複数(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10)の治療コースで投与され、各治療コースが、少なくとも3日間、少なくとも4日間、少なくとも5日間、少なくとも6日間、少なくとも7日間、少なくとも8日間、少なくとも9日間、少なくとも10日間、少なくとも11日間、少なくとも12日間、少なくとも13日間、少なくとも14日間、少なくとも15日間、少なくとも16日間、少なくとも17日間、少なくとも18日間、少なくとも19日間、少なくとも20日間、少なくとも21日間、少なくとも22日間、少なくとも23日間、少なくとも24日間、少なくとも25日間、少なくとも30日間、少なくとも35日間、少なくとも40日間、少なくとも45日間又は少なくとも50日間続き、2治療コースごとの間隔が、0日、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、2週、3週、又は4週である。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、エステル、立体異性体、多形体、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝物若しくはプロドラッグは、注射(例えば、滴下を含む、静脈内、動脈内、皮下、腹腔内、筋肉内への注射)により投与されるか、若しくは経皮投与されるか、又は経口、バッカル、経鼻、経粘膜、若しくは局所経路を介して、眼科用製剤として、若しくは吸入を介して投与される。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、エステル、立体異性体、多形体、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝物若しくはプロドラッグは、錠剤、カプセル剤、トローチ剤、ハードキャンディ、散剤、噴霧剤、乳剤、クリーム剤、軟膏剤、坐剤、ゲル剤、ペースト剤、ローション剤、注射剤、ナノ製剤、貼付剤、水性懸濁剤、注射液剤、エリキシル剤、及びシロップ剤からなる群から選択される剤形で投与される。
いくつかの実施形態において、子宮内膜症性疼痛は、子宮内膜症誘発性慢性骨盤痛、生理痛、性交による疼痛、腰痛、腹痛、腟痛(vagina pain)、内臓器官疼痛、並びに月経時における疼痛性腸管運動及び/又は疼痛性排尿のうちの1つ又は複数から選択される。
本発明の目的及び技術的解決策をより明らかにするために、具体例を参照して、本発明を以下でさらに説明する。以下の実施例は、本発明を例示するためのものにすぎず、本発明の範囲を限定するものと理解してはいけないことを理解すべきである。さらに、以下の実施例に記載されていない具体的実験方法は、通常の実験方法に従って実施される。
別段の記載がない限り、以下の実施例において利用される試薬は、Aladdin社、Shanghai Accela ChemBio Co., Ltd.社、Alfa Aesar社、Sinopharm Chemical Reagent Co., Ltd.社などの企業から購入した。
本出願の化合物66は、国際出願PCT/CN2018/112829(全体として参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている方法に従って調製した。
実施例1. 自家移植誘発性子宮内膜症モデルラットにおけるホットプレート試験
動物:SPFグレードの性的に成熟した未交配の約8~12週齡雌性Sprague-Dawleyラット(200~220g)を、Beijing Vital River Laboratory Animal Technology Co., Ltd.社から購入した。発情期ラットを腟スミア検査により選択した。
給餌:ラットに12時間明/12時間暗のサイクルで餌を与えた。
外科的モデリング:手術前夜、ラットに食物を与えず、水を与えた。手術は、無菌条件下でケタミン塩酸塩(73mg/kg)及びキシラジン(8.8mg/kg)を麻酔薬として用いて行った。ラット腹部を正中に沿って切開して、子宮を露出させた。約1cmの組織を子宮の左角及び結合脂肪組織から切り取り、破断端を結紮した。1cmの子宮角を無菌乳酸溶液に浸漬し、そうすることによって子宮角を長手方向に拡大させた。各子宮角を4つに切断した(それぞれ約2.5mm×2.5mm)。剥離した子宮組織の1片を6/0編み絹糸で腹膜の下壁に縫いつけ、そうすることによって子宮内膜表面を腹膜に密着させた。剥離した子宮組織の残りの3片のうち、1片を腸間膜に縫いつけ、1片を子宮の分岐部に縫いつけ、もう1片を右卵巣の近傍に縫いつけた。切り口を縫合し、子宮内膜組織を収集し、病理学的検査に送って、子宮内膜であることを確認した。
ホットプレート試験:手術の4週間後に、ラットを3群に無作為に分け、ビヒクル(0.5% CMC-Na)、120mg/kgの化合物66、及び60mg/kgの陽性対照イブプロフェンを各群に経口投与した。ホットプレート試験を投与後1~2時間以内に行って、疼痛閾値を決定し、ラットが初めて後肢を持ち上げるか、又は舐める時間を記録した。記録された4つの値の平均値をラットの疼痛閾値とした。
剖検:腹部を以前の縫合に沿って切開して、移植組織及び腹部器官の健康状態をチェックした。成功したモデル構築の基準は以下の通りであった:移植片の嚢胞状発育及び拡大が肉眼で見られた;新しい血管及びわずかな結合組織が嚢胞壁に形成され、寒色又は黄色の液体が嚢胞中に存在した;移植片は、パラフィン切片に固定し、HE染色を施した後、病理組織検査によりラット子宮内膜組織であることを明示した。
モデリングに成功したラットを統計群に含めた(ビヒクル群ラット12匹、試験群ラット11匹、及び対照群ラット13匹)。Graphpad Prismソフトウェアを使用して、一元配置ANONA Dunnettの多重比較法により、結果を分析した(**はp<0.01を示し、***はp<0.001を示す)。結果を図1に示す。
結果から、試験群のラットの疼痛閾値は、ビヒクル群及び対照群のラットの疼痛閾値より有意に高く、本発明の化合物が子宮内膜症性疼痛を抑制し、軽減したことを意味していることが明らかになった。
実施例2. P2X3を安定的にトランスフェクトされた1321N1細胞株におけるP2X3媒介電流に対する阻害
HEKA EPC-10パッチクランプ増幅器及びPATCHMASTER取得システムを利用することによって、膜電流を記録した。1321N1 P2X3安定なトランスフェクト細胞を倒立顕微鏡プラットフォームに包埋された約1mlの浴に移し、重力潅流システムを使用することによって、細胞外液(2mM CaCl、1mM MgCl、5mM KCl、155mM NaCl、12mM グルコース及び10mM HEPES(pH=7.4))を潅流させた。単一細胞のP2X3媒介電流を全細胞記録モードで記録した。ギガシールの形成及び膜の破裂(rapture)後に、クランプ電位を-60mVに設定した。10μM Na2ATPを5秒間潅流させ、この時点で誘導されたP2X3媒介電流を対照電流とした。次いで、(細胞外液で調製された)特定濃度の化合物66溶液で細胞を5分間処理した。この濃度の化合物66溶液及び10μM Na2ATPを共に適用して、細胞電流(化合物の電流に対する効果について、図2を参照のこと)を誘導し、対照電流に対する阻害率を以下の式に従って計算した。
対照電流に対する阻害率=(1-I/I)*100%
[式中、Iは対照電流を表し、Iは化合物66の適用後の電流を表す。試験化合物66の濃度は、4、12、37、110及び330nMを含み、少なくとも3細胞(n≧3)を各濃度で試験した]。
化合物66の濃度(横軸とする)を、対照電流に対する阻害率阻害率(縦軸とする)に対してプロットし(図3を参照のこと)、データをヒルの式に適合させて、化合物66が10μM Na2ATPによって誘導されるP2X3媒介電流を50%阻害するのに必要とされる濃度(IC50)が26.16nMであることが得られた。
実施例3. 生体外培養ラット後根神経節(DRG)におけるP2X3媒介電流に対する阻害
HEKA EPC-10パッチクランプ増幅器及びPATCHMASTER取得システムを利用することによって、膜電流を記録した。ラットDRGの初代細胞を倒立顕微鏡プラットフォームに包埋された約1mlの浴に移し、重力潅流システムを使用することによって、細胞外液(2mM CaCl、1mM MgCl、5mM KCl、155mM NaCl、12mM グルコース及び10mM HEPES(pH=7.4))を潅流させた。単一細胞のP2X3媒介電流を全細胞記録モードで記録した。ギガシールの形成及び膜の破裂(rapture)後に、クランプ電位を-60mVに設定した。30μM a,b-Me ATP(「α,β-meATP」としても知られている)を5秒間潅流させ、この時点で誘導されるP2X3媒介電流を対照電流とした。次いで、(細胞外液で調製された)特定濃度の化合物66溶液で細胞を5分間処理した。この濃度の化合物66溶液及び30μM a,b-Me ATPを共に適用して、細胞電流(化合物の電流に対する効果について、図4を参照のこと)を誘導し、対照電流に対する阻害率を以下の式に従って計算した。
対照電流に対する阻害率=(1-I/I)*100%
[式中、Iは対照電流を表し、Iは化合物66の適用後の電流を表す。試験化合物66の濃度は、4、12、37、110及び330nMを含み、少なくとも3細胞(n≧3)を各濃度で試験した]。
化合物66の濃度(横軸とする)を、対照電流に対する阻害率阻害率(縦軸とする)に対してプロットし(図5を参照のこと)、データをヒルの式に適合させて、化合物66が30μM a,b-Me ATPによって誘導されるP2X3媒介電流を50%阻害するのに必要とされる濃度(IC50)が28.30nMであることが得られた。
本明細書に記載される改変形態に加えて、本発明に対するさまざまな改変形態は、上述の説明から当業者に明らかになる。そのような改変形態は、添付の特許請求の範囲内に入るように意図される。すべての特許、出願、学術論文、書籍及び他のいずれの開示も含めて、本明細書に引用される各参考文献は、全体として参照により本明細書に組み込まれる。

Claims (11)

  1. 子宮内膜症性疼痛を治療するか、抑制するか、又は軽減する方法であって、それを必要とする対象に治療有効量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、エステル、立体異性体、多形体、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝物若しくはプロドラッグを投与するステップを含む方法:
    Figure 2022531570000028

    [式中、
    Lは、C(=O)、CRR’、NR、O、S、S=O及びS(=O)からなる群から選択され、
    は、N、
    Figure 2022531570000029

    及びNRからなる群から選択され、
    は、CR及びC(=O)からなる群から選択され、
    Figure 2022531570000030

    は、単結合又は二重結合を表し、ただし、
    Figure 2022531570000031

    が単結合であるとき、VはNRであり、VはC(=O)であり、
    R及びR’は、H、ハロゲン、C1~6アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、飽和又は部分不飽和のC3~10環式ヒドロカルビル、飽和又は部分不飽和の3~10員ヘテロシクリル、C6~10アリール、5~14員ヘテロアリール及びC6~12アラルキルからなる群からそれぞれ独立的に選択され、環式ヒドロカルビル及びヘテロシクリル中の多くとも2環員はC(=O)であり、
    、R、R及びRは、H、ハロゲン、-CN、-NO、-NH、-OH、-SH、-Se-R、-Si(R)、C1~6アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、飽和又は部分不飽和のC3~10環式ヒドロカルビル、飽和又は部分不飽和の3~10員ヘテロシクリル、C6~10アリール、5~14員ヘテロアリール、C6~12アラルキル、C1~6ハロアルキル、-C(=O)R、-OC(=O)R、-C(=O)OR、-OR、-SR、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)NR、-S(=O)(=NR)R、-NR、-C(=O)NR、-C(=S)NR、-C(=NR)NR、-NR-C(=O)R、-NR-C(=O)OR、-NR-S(=O)-R、-NR-C(=O)-NR、-C1~6アルキレン-NR、-C1~6アルキレン-OR、-C1~6アルキレン-C(=O)R、-C1~6アルケニレン-OR、-O-C1~6アルキレン-NR及び-P(=O)Rからなる群からそれぞれ独立的に選択され、
    及びRは、H、-C(=O)OR、-NR、-NR-C(=O)R、-NR-C(=O)OR、-C1~6アルキレン-NR、-C1~6アルキレン-OR、-C1~6アルキレン-O-C1~6アルキレン-OR、C1~6アルキル、C1~6ハロアルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、飽和又は部分不飽和のC3~10環式ヒドロカルビル、飽和又は部分不飽和の3~10員ヘテロシクリル、C6~10アリール、5~14員ヘテロアリール及びC6~12アラルキルからなる群からそれぞれ独立的に選択され、
    或いは、R及びRは一緒になって、-NH-(C1~6アルキレン)-L-(C1~6アルキレン)-、好ましくは-NHCHCH-O-CHCH-を形成し、
    上記のアルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、環式ヒドロカルビル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール及びアラルキルはそれぞれの存在において、ハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、アミノ、シアノ、ニトロ、-Si(R)、C1~6アルキル、飽和又は部分不飽和のC3~6環式ヒドロカルビル、飽和又は部分不飽和の3~10員ヘテロシクリル、C6~10アリール、5~14員ヘテロアリール、C6~12アラルキル、-C(=O)R、-OC(=O)R、-C(=O)OR、-OR、-SR、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)NR、-NR、-C(=O)NR、-NR-C(=O)R、-NR-C(=O)OR、-NR-S(=O)-R、-NR-C(=O)-NR、-C1~6アルキレン-NR、-C1~6アルキレン-OR、-C1~6アルケニレン-OR及び-O-C1~6アルキレン-NRからなる群から独立的に選択される1つ又は複数の置換基でそれぞれ任意選択で置換されており、アルキル、環式ヒドロカルビル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール及びアラルキルは、ハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、アミノ、シアノ、ニトロ、-NR、C1~6アルキル、-O-C1~6アルキル、飽和又は部分不飽和のC3~6環式ヒドロカルビル、飽和又は部分不飽和の3~10員ヘテロシクリル、C6~10アリール、5~14員ヘテロアリール及びC6~12アラルキルからなる群から独立的に選択される1つ又は複数の置換基で任意選択でさらに置換されており、
    及びRはそれぞれの存在において、H、-OH、C1~6アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、飽和又は部分不飽和のC3~10環式ヒドロカルビル、飽和又は部分不飽和の3~10員ヘテロシクリル、C6~10アリール、5~14員ヘテロアリール及びC6~12アラルキルからなる群からそれぞれ独立的に選択され、或いは、R及びRはそれらが結合している原子と一緒になって、3~12員ヘテロ環又はヘテロ芳香族環を形成し、上記の基は、ハロゲン、ヒドロキシル、オキソ、アミノ、シアノ、ニトロ、C1~6アルキル、-O-C1~6アルキル、飽和又は部分不飽和のC3~6環式ヒドロカルビル、飽和又は部分不飽和の3~10員ヘテロシクリル、C6~10アリール、5~14員ヘテロアリール及びC6~12アラルキルからなる群から独立的に選択される1つ又は複数の置換基で任意選択でさらに置換されている]。
  2. 化合物が、以下の式:
    Figure 2022531570000032

    のうちのいずれかの構造を有し、
    好ましくは以下の式:
    Figure 2022531570000033

    のうちのいずれかの構造を有し、
    より好ましくは、式(I)の化合物が、以下の式のうちのいずれかの構造
    Figure 2022531570000034

    [式中、
    は、F、Cl、Br、I及びC2~6アルキニルからなる群から選択され、好ましくはBr又はエチニルであり、
    は、C1~6アルキル、好ましくはイソプロピルである]
    を有する、請求項1に記載の方法。
  3. 化合物が、以下の構造:
    Figure 2022531570000035

    Figure 2022531570000036

    Figure 2022531570000037

    Figure 2022531570000038

    Figure 2022531570000039

    Figure 2022531570000040

    Figure 2022531570000041

    Figure 2022531570000042

    Figure 2022531570000043

    を有する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、エステル、立体異性体、多形体、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝物若しくはプロドラッグが、約0.005mg/日~約5000mg/日の量、例えば約0.005、0.05、0.5、5、10、20、30、40、50、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000、1500、2000、2500、3000、3500、4000、4500又は5000mg/日の量で投与される、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、エステル、立体異性体、多形体、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝物若しくはプロドラッグが、1日当たり約1ng/体重1kg~約200mg/体重1kg、約1μg/体重1kg~約100mg/体重1kg又は約1mg/体重1kg~約50mg/体重1kgの量で投与され、例えば単位用量当たり約1μg/体重1kg、約10μg/体重1kg、約25μg/体重1kg、約50μg/体重1kg、約75μg/体重1kg、約100μg/体重1kg、約125μg/体重1kg、約150μg/体重1kg、約175μg/体重1kg、約200μg/体重1kg、約225μg/体重1kg、約250μg/体重1kg、約275μg/体重1kg、約300μg/体重1kg、約325μg/体重1kg、約350μg/体重1kg、約375μg/体重1kg、約400μg/体重1kg、約425μg/体重1kg、約450μg/体重1kg、約475μg/体重1kg、約500μg/体重1kg、約525μg/体重1kg、約550μg/体重1kg、約575μg/体重1kg、約600μg/体重1kg、約625μg/体重1kg、約650μg/体重1kg、約675μg/体重1kg、約700μg/体重1kg、約725μg/体重1kg、約750μg/体重1kg、約775μg/体重1kg、約800μg/体重1kg、約825μg/体重1kg、約850μg/体重1kg、約875μg/体重1kg、約900μg/体重1kg、約925μg/体重1kg、約950μg/体重1kg、約975μg/体重1kg、約1mg/体重1kg、約5mg/体重1kg、約10mg/体重1kg、約15mg/体重1kg、約20mg/体重1kg、約25mg/体重1kg、約30mg/体重1kg、約35mg/体重1kg、約40mg/体重1kg、約45mg/体重1kg、約50mg/体重1kg、約60mg/体重1kg、約70mg/体重1kg、約80mg/体重1kg、約90mg/体重1kg、約100mg/体重1kg、約125mg/体重1kg、約150mg/体重1kg、約175mg/体重1kg、約200mg/体重1kgの量で投与される、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  6. 式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、エステル、立体異性体、多形体、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝物若しくはプロドラッグの1日用量が、一度に投与されるか、又は2回、3回若しくは4回の投与で投与される、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、エステル、立体異性体、多形体、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝物若しくはプロドラッグが、少なくとも3日間、少なくとも4日間、少なくとも5日間、少なくとも6日間、少なくとも7日間、少なくとも8日間、少なくとも9日間、少なくとも10日間、少なくとも11日間、少なくとも12日間、少なくとも13日間、少なくとも14日間、少なくとも15日間、少なくとも16日間、少なくとも17日間、少なくとも18日間、少なくとも19日間、少なくとも20日間、少なくとも21日間、少なくとも22日間、少なくとも23日間、少なくとも24日間、少なくとも25日間、少なくとも30日間、少なくとも35日間、少なくとも40日間、少なくとも45日間、少なくとも50日間、少なくとも半年間、少なくとも1年間、少なくとも2年間、少なくとも3年間、少なくとも4年間、又は少なくとも5年間連続投与される、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、エステル、立体異性体、多形体、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝物若しくはプロドラッグが、1又は複数(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10)の治療コースで投与され、各治療コースが、少なくとも3日間、少なくとも4日間、少なくとも5日間、少なくとも6日間、少なくとも7日間、少なくとも8日間、少なくとも9日間、少なくとも10日間、少なくとも11日間、少なくとも12日間、少なくとも13日間、少なくとも14日間、少なくとも15日間、少なくとも16日間、少なくとも17日間、少なくとも18日間、少なくとも19日間、少なくとも20日間、少なくとも21日間、少なくとも22日間、少なくとも23日間、少なくとも24日間、少なくとも25日間、少なくとも30日間、少なくとも35日間、少なくとも40日間、少なくとも45日間又は少なくとも50日間続き、2治療コースごとの間の間隔が、0日、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、2週、3週、又は4週である、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、エステル、立体異性体、多形体、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝物若しくはプロドラッグが、注射(例えば、滴下を含む、静脈内、動脈内、皮下、腹腔内、筋肉内への注射)により投与されるか、若しくは経皮投与されるか、又は経口、バッカル、経鼻、経粘膜、若しくは局所経路を介して、眼科用製剤として、若しくは吸入を介して投与される、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、エステル、立体異性体、多形体、溶媒和物、N-オキシド、同位体標識化合物、代謝物若しくはプロドラッグが、錠剤、カプセル剤、トローチ剤、ハードキャンディ、散剤、噴霧剤、乳剤、クリーム剤、軟膏剤、坐剤、ゲル剤、ペースト剤、ローション剤、注射剤、ナノ製剤、貼付剤、水性懸濁剤、液剤、エリキシル剤、及びシロップ剤からなる群から選択される剤形で投与される、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 子宮内膜症性疼痛が、子宮内膜症誘発性慢性骨盤痛、生理痛、性交による疼痛、腰痛、腹痛、腟痛(vagina pain)、内臓器官疼痛、並びに月経時における疼痛性腸管運動及び/又は疼痛性排尿のうちの1つ又は複数から選択される、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
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