JP2022529212A - 経口送達されるベータ-ラクタマーゼ阻害剤の固体形態およびその使用 - Google Patents

経口送達されるベータ-ラクタマーゼ阻害剤の固体形態およびその使用 Download PDF

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ローゼン,ローレンス
エム. コンドン,ステファン
エフ. メサロス,エウゲン
エル. ズーリ,アリソン
イー.リー トラウト,ロバート
ドン,イージュン
エー. ボイド,スティーブン
シンプソン,ロバート
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ベナトルクス ファーマシューティカルズ,インク.
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Abstract

【解決手段】本明細書には((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-ヒドロキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレートの結晶形態が開示される。さらに、本明細書には、((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-ヒドロキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレートの結晶形態によって細菌感染症を処置する方法が開示される。【選択図】図4

Description

相互参照
本出願は、2019年4月2日に出願された、米国仮出願第62/828,349号の利益を主張し、本明細書で全体として参照により組み込まれる。
連邦政府が支援する研究に関する陳述
本発明は、アメリカ国立衛生研究所(NIH)によって与えられた認可番号第R43AI109879号、アメリカ国立衛生研究所(NIH)によって与えられた認可番号第R44AI109879号、アメリカ国立衛生研究所(NIH)によって与えられた認可番号第R01AI111539号、およびアメリカ国立衛生研究所(NIH)によって与えられた契約番号第HHSN272201600029C号の下の政府支援で実施された。政府は本発明において一定の権利を有している。
抗生物質は、細菌感染症を処置するための最も効果的な薬物である。それらは、限定的な副作用を有して良好な抗菌効果のために病院において広範に使用される。それらのうち、抗生物質のベータ-ラクタム系(例えば、ペニシリン、セファロスポリン、モノバクタムおよびカルバペネム)が好ましい。なぜなら、それらの効果が殺菌的であり、かつそれらの標的が結果として生じる低毒性を有する真核細胞には存在しないからである。
様々なベータ-ラクタムの効果に対抗するために、細菌は発達すると、ベータ-ラクタマーゼと呼ばれるベータ-ラクタム失活酵素(beta-lactam deactivating enzymes)の変異体を生成するように進化し、かつ、種間および種内でこのツールを垂直的および平面的の両方の方向に共有する能力を発達させるように進化してきた。これらベータ-ラクタマーゼは、酵素活性部位において重要なセリンまたは亜鉛の存在に基づき、それぞれ「セリン」または「メタロ」ベースとして分類される。菌耐性のこのメカニズムが急速に導入され、選択され、広がることで、病院や地域社会におけるあらゆるクラスのベータ-ラクタム処置の選択肢が著しく制限されかねない。そのような耐性感染を処置することができる有効かつ安全な治療剤が必要とされる。
本明細書では、式(I)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体が開示され、
Figure 2022529212000002
式中、
Mは、水素、ハロゲン、-CD、-CF、-CN、-OR、-C(=O)R、-C(=O)NR、-SR、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)NR、-NR、-NRC(=O)R、-NRC(=O)NR、-NRS(=O)、またはアルキニルであり、
およびRはそれぞれ、独立して水素、重水素、ハロゲン、-OR、-SR、-NR、随意に置換されたC-Cアルキル、随意に置換されたC-Cハロアルキル、随意に置換されたC-Cヒドロキシアルキル、または随意に置換されたC-Cアミノアルキルであり、
あるいはRとRは、随意に置換したシクロアルキルを形成するためにそれらが結合される炭素と一体となって形成され、
またはnが少なくとも2である場合、隣接した炭素上の2つのRは二重結合を形成するために一体となって形成され、
またはnが少なくとも2である場合、隣接した炭素上の2つのRと2つのRは三重結合を形成するために一体となって形成され、
nは、0、1、2、3、4、5、または6であり、
Rはそれぞれ、独立して-COOR、R、R、またはRであり、
mは0、1、2、3、または4であり、
は、R31,-(R30OR31,-(R30O(R30OR31,-R30OC(O)R31,-R30OC(O)OR31,-R30OC(O)NHR31,または-R30OC(O)N(R31であり、
qはそれぞれ、独立して、2、3、4、5、または6であり、
30はそれぞれ、独立して、-CH-、-CH(CH)-、-C(CH-、または随意に置換した1,1’-シクロプロピレンであり、
31はそれぞれ、独立して、随意に置換されたC-C12アルキル、随意に置換されたC-C12ハロアルキル、随意に置換されたC-C12ヒドロキシアルキル、随意に置換されたC-C12アミノアルキル、随意に置換されたC-C12アルコキシアルキル、随意に置換されたC-C12アルケニル、随意に置換されたC-C12アルキニル、随意に置換されたシクロアルキル、随意に置換されたヘテロシクロアルキル、随意に置換されたアリール、随意に置換されたヘテロアリール、随意に置換された(C-Cアルキル)シクロアルキル、随意に置換された(C-Cアルキル)ヘテロシクロアルキル、随意に置換された(C-Cアルキル)アリール、または随意に置換された(C-Cアルキル)ヘテロアリールであり、
または2つのR31は、ヘテロシクロアルキルを形成するためにそれらが結合される窒素と一体となって形成され、
、RおよびRは独立して、水素、重水素、ハロゲン、-OR、-NR、-SR、随意に置換されたC-Cアルキル、随意に置換されたC-Cハロアルキル、随意に置換されたC-Cヒドロキシアルキル、随意に置換されたC-Cアミノアルキル、随意に置換されたシクロアルキル、随意に置換されたヘテロシクロアルキル、随意に置換されたアリール、または随意に置換されたヘテロアリールであり、
は、水素または随意に置換されたC-Cアルキルであり、
とRは独立して、水素、-OH,-CN,随意に置換されたC-Cアルキル、随意に置換されたC-Cハロアルキル、随意に置換されたC-Cヒドロキシアルキル、随意に置換されたC-Cアミノアルキル、随意に置換されたシクロアルキル、随意に置換されたヘテロシクロアルキル、随意に置換されたアリール、あるいは随意に置換されたヘテロアリールであり、
あるいは、RとRは、それらが結合している窒素と一体となって、随意に置換されたヘテロシクロアルキルを形成し、および、
は、随意に置換されたC-Cアルキル、随意に置換されたC-Cハロアルキル、随意に置換されたC-Cヒドロキシアルキル、随意に置換されたC-Cアミノアルキル、随意に置換されたC-C重水素化アルキル、随意に置換されたC-Cヘテロアルキル、随意に置換されたC-Cアルケニル、随意に置換されたC-Cアルキニル、随意に置換されたシクロアルキル、随意に置換されたヘテロシクロアルキル、随意に置換された(C-Cアルキル)シクロアルキル、随意に置換された(C-Cアルキル)ヘテロシクロアルキル、随意に置換された(C-Cアルキル)アリール、または随意に置換された(C-Cアルキル)ヘテロアリールである。
式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、上記化合物は、式(Ia)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体である。
Figure 2022529212000003
式(I)または(Ia)の化合物のいくつかの実施形態では、R、RとRは、独立して水素、ハロゲン、-OR、-NR、-SR、あるいは随意に置換されたC-Cアルキルである。式(I)または(Ia)の化合物のいくつかの実施形態では、R、R、およびRは独立して、水素、ハロゲン、-OH、または-OCHである。式(I)または(Ia)の化合物のいくつかの実施形態では、R、R、およびRは水素である。式(I)または(Ia)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは水素またはC-Cアルキルである。式(I)または(Ia)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは水素である。
式(I)または(Ia)の化合物のいくつかの実施形態では、nは0、1、2、または3である。式(I)または(Ia)の化合物のいくつかの実施形態では、nは2である。式(I)または(Ia)の化合物のいくつかの実施形態では、nは1である。式(I)または(Ia)の化合物のいくつかの実施形態では、RとRはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、随意に置換されたC-Cアルキル、またはC-Cハロアルキルである。式(I)または(Ia)の化合物のいくつかの実施形態では、RとRはそれぞれ独立して、水素またはハロゲンである。式(I)または(Ia)の化合物のいくつかの実施形態では、RとRはそれぞれ水素である。式(I)または(Ia)の化合物にいくつかの実施形態では、Mは、水素、-CN、-C(=O)R、またはアルキニルである。式(I)または(Ia)の化合物のいくつかの実施形態では、Mは水素である。式(I)または(Ia)の化合物にいくつかの実施形態では、化合物は式(Ib)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体である。
Figure 2022529212000004
式(I)、または(Ia)、または(Ib)の化合物のいくつかの実施形態では、RはR31である。式(I)、または(Ia)、または(Ib)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは-R30OC(O)R31、または-R30OC(O)OR31である。式(I)、または(Ia)、または(Ib)の化合物のいくつかの実施形態では、-R30OC(O)R31である。式(I)、または(Ia)、または(Ib)の化合物のいくつかの実施形態では、R30は独立して-CH-、または-CH(CH)-である。式(I)、または(Ia)、または(Ib)の化合物のいくつかの実施形態では、R30は独立して-CH-である。式(I)、または(Ia)、または(Ib)の化合物のいくつかの実施形態では、R31はそれぞれ独立して、随意に置換されたC-C12アルキル、随意に置換されたシクロアルキル、随意に置換されたヘテロシクロアルキル、または随意に置換されたアリールである。式(I)、または(Ia)、または(Ib)の化合物のいくつかの実施形態では、R31はそれぞれ独立して、随意に置換されたC-C12アリキルである。式(I)、または(Ia)、または(Ib)の化合物のいくつかの実施形態では、化合物は式(Ic)、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体である。
Figure 2022529212000005
式(I)、または(Ia)、または(Ib)、または(Ic)の化合物のいくつかの実施形態では、RはC-Cアルキルである。 式(I)、または(Ia)、または(Ib)、または(Ic)の化合物のいくつかの実施形態では、Rはメチル、エチル、プロピル、またはブチルである。
式(I)、または(Ia)、または(Ib)の化合物のいくつかの実施形態では、化合物は式(Id)、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体である。
Figure 2022529212000006
式(I)、または(Ia)、または(Ib)、または(Ic)の化合物のいくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022529212000007
あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体である。式(I)、または(Ia)、または(Ib)、または(Ic)の化合物のいくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022529212000008
あるいはその薬学的に許容可能な塩、または溶媒和物である。式(I)、または(Ia)、または(Ib)、または(Ic)の化合物のいくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022529212000009
である。式(I)、または(Ia)、または(Ib)、または(Ic)の化合物のいくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022529212000010
あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体である。式(I)、または(Ia)、または(Ib)、または(Ic)の化合物のいくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022529212000011
あるいはその薬学的に許容可能な塩、または溶媒和物である。式(I)、または(Ia)、または(Ib)、または(Ic)の化合物のいくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022529212000012
である。
さらに本明細書に、
Figure 2022529212000013
の結晶形態が開示される。いくつかの実施形態では、結晶形態は、図4に示されるものと実質的に同じX線粉末回折(XRPD)パターンを有する。いくつかの実施形態では、結晶形態は、約6.1°±0.1°2θ、約9.9°±0.1°2θ、および約16.0°±0.1°2θでの特徴ピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを有する。いくつかの実施形態では、X線粉末回折(XRPD)パターンは、約19.3°±0.1°2θ、約6.8°±0.1°2θ、および約17.9°±0.1°2θでの特徴ピークを更に含む。いくつかの実施形態では、X線粉末回折(XRPD)パターンは、約14.3°±0.1°2θ、および約21.2°±0.1°2θでの特徴ピークをさらに含む。いくつかの実施形態では、結晶形態は、図6に示されるものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。いくつかの実施形態では、結晶形態は、約178℃で開始する広域吸熱を伴うDSCサーモグラムを有する。いくつかの実施形態では、結晶形態は、図1Aに示されるものと実質的に同じHスペクトルを有する。いくつかの実施形態では、結晶形態は、図1Bに示されるものと実質的に同じ13Cスペクトルを有する。いくつかの実施形態では、結晶形態は、図2に示されるものと実質的に同じFT-IRスペクトルを有する。いくつかの実施形態では、結晶形態は、図3に示されるものと実質的に同じラマンスペクトルを有する。
いくつかの実施形態では、結晶形態は、図10に示されるものと実質的に同じX線粉末回折(XRPD)パターンを有する。いくつかの実施形態では、結晶形態は、約9.3°±0.1°2θ、約12.9°±0.1°2θ、および約21.5°±0.1°2θでの特徴ピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを有する。いくつかの実施形態では、X線粉末回折(XRPD)パターンは、約8.8°±0.1°2θ、約14.6°±0.1°2θ、および約17.3°±0.1°2θでの特徴ピークを更に含む。いくつかの実施形態では、結晶形態は、図11に示されるものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する。いくつかの実施形態では、結晶形態は、約116.9℃で開始する広域吸熱を伴うDSCサーモグラムを有する。いくつかの実施形態では、結晶形態は、図9Aに示されるものと実質的に同じFT-ラマンスペクトルを有する。
本明細書で開示される化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体、および薬学的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成物も本明細書で開示される。いくつかの実施形態では、医薬組成物はベータ-ラクタム系抗生物質を更に含む。いくつかの実施形態では、ベータ-ラクタム系抗生物質は、ペニシリン、セファロスポリン、カルバペネム、モノバクタム、したモノバクタム、またはそれらの組み合わせである。
さらに本明細書で開示されるのは、被験体の細菌感染を処置する方法をし、該方法は、治療上効果的な量のベータ-ラクタム系抗生物質と組み合わせて、本明細書で開示される化合物を被験体に投与する工程を含む。いくつかの実施形態では、ベータ-ラクタム抗生物質はセフチブテン、またはその塩である。
図1Aは、(CDClにおける)化合物1-エタノレート形態AのためのH NMRスペクトルを示す。 図1は、(CDClにおける)化合物1-エタノレート形態Aのための13C NMRスペクトルを示す。 図2は、化合物1-エタノレート形態AのためのFT-IRスペクトルを示す。 図3は、化合物1-エタノレート形態AのためのFT-ラマンスペクトルを示す。 図4は、化合物1-エタノレート形態AのためのXRPDパターンを示す。 図5は、CuKα放射線を用いて化合物1-エタノレート形態Aのためのインデックス作成ソリューションを示す。 図6は、化合物1-エタノレート形態AのDSCサーモグラムを示す。 図7は、化合物1-エタノレート形態AのDVS分析(重量%対相対湿度)を示す。 図8は、化合物1-エタノレート形態のためのFT-IRスペクトルの重ね合わせを示す。上部:形態B;下部:形態A。 図9Aは、化合物1-エタノレート形態BのためのFT-ラマンスペクトルを示す。 図9Bは、化合物1-エタノレート形態のためのラマンスペクトルの重ね合わせを示す。上部:形態B;下部:形態A。 図10は、CuKα放射線を用いて化合物1-エタノレート形態Bのためのインデックス作成ソリューションを示す。 図11は、化合物1-エタノレート形態BのDSCサーモグラムを示す。 図12は、化合物1-エタノレート形態BのDVS分析(重量%対相対湿度)を示す。 図13は、化合物1-メタノレートのX線構造を示す。 図14Aは、交差偏光子なしで記録された化合物1-エタノレート形態Aの光学顕微鏡法の画像を示す。サンプルは、明らかに針状の形態を有する。 図14Bは、交差偏光子を用いて記録された化合物1-エタノレート形態Aの光学顕微鏡法の画像を示す。サンプルは、明らかに針状の形態を有する。 図15Aは、交差偏光子なしで記録された化合物1-エタノレート形態Aの光学顕微鏡法の画像を示す。サンプルは、一般的にプレート状の形態を有する。 図15Bは、交差偏光子を用いて記録された化合物1-エタノレート形態Aの光学顕微鏡法の画像を示す。サンプルは、一般的にプレート状の形態を有する。
本明細書では、式(I)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体が開示され:
Figure 2022529212000014
式中、
Mは、水素、ハロゲン、-CD、-CF、-CN、-OR、-C(=O)R、-C(=O)NR、-SR、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)NR、-NR、-NRC(=O)R、-NRC(=O)NR、-NRS(=O)、またはアルキニルであり、
およびRはそれぞれ、独立して水素、重水素、ハロゲン、-OR、-SR、-NR、随意に置換されたC-Cアルキル、随意に置換されたC-Cハロアルキル、随意に置換されたC-Cヒドロキシアルキル、または随意に置換されたC-Cアミノアルキルであり、
あるいはRとRは、随意に置換したシクロアルキルを形成するためにそれらが結合される炭素と一体となって形成され、
またはnが少なくとも2である場合、隣接した炭素上の2つのRは二重結合を形成するために一体となって形成され;
またはnが少なくとも2である場合、隣接した炭素上の2つのRと2つのRは三重結合を形成するために一体となって形成され、
nは、0、1、2、3、4、5、または6であり、
Rはそれぞれ、独立して-COOR、R、R、またはRであり、
mは0、1、2、3、または4であり;
は、R31,-(R30OR31,-(R30O(R30OR31,-R30OC(O)R31,-R30OC(O)OR31,-R30OC(O)NHR31,または-R30OC(O)N(R31であり、
qはそれぞれ独立して、2、3、4、5、または6であり;
30はそれぞれ、独立して、-CH-、-CH(CH)-、-C(CH-、または随意に置換した1,1-シクロプロピレンであり、
31はそれぞれ、独立して、随意に置換されたC-C12アルキル、随意に置換されたC-C12ハロアルキル、随意に置換されたC-C12ヒドロキシアルキル、随意に置換されたC-C12アミノアルキル、随意に置換されたC-C12アルコキシアルキル、随意に置換されたC-C12アルケニル、随意に置換されたC-C12アルキニル、随意に置換されたシクロアルキル、随意に置換されたヘテロシクロアルキル、随意に置換されたアリール、随意に置換されたヘテロアリール、随意に置換された(C-Cアルキル)シクロアルキル、随意に置換された(C-Cアルキル)ヘテロシクロアルキル、随意に置換された(C-Cアルキル)アリール、または随意に置換された(C-Cアルキル)ヘテロアリールであり、
または2つのR31は、ヘテロシクロアルキルを形成するためにそれらが結合される窒素と一体となって形成され、
、RおよびRは独立して、水素、重水素、ハロゲン、-OR、-NR、-SR、随意に置換されたC-Cアルキル、随意に置換されたC-Cハロアルキル、随意に置換されたC-Cヒドロキシアルキル、随意に置換されたC-Cアミノアルキル、随意に置換されたシクロアルキル、随意に置換されたヘテロシクロアルキル、随意に置換されたアリール、または随意に置換されたヘテロアリールであり、
は、水素または随意に置換されたC-Cアルキルであり、
とRは独立して、水素、-OH,-CN,随意に置換されたC-Cアルキル、随意に置換されたC-Cハロアルキル、随意に置換されたC-Cヒドロキシアルキル、随意に置換されたC-Cアミノアルキル、随意に置換されたシクロアルキル、随意に置換されたヘテロシクロアルキル、随意に置換されたアリール、あるいは随意に置換されたヘテロアリールであり、
あるいは、RとRは、それらが結合している窒素と一体となって、随意に置換されたヘテロシクロアルキルを形成し、および、
は、随意に置換されたC-Cアルキル、随意に置換されたC-Cハロアルキル、随意に置換されたC-Cヒドロキシアルキル、随意に置換されたC-Cアミノアルキル、随意に置換されたC-C重水素化アルキル、随意に置換されたC-Cヘテロアルキル、随意に置換されたC-Cアルケニル、随意に置換されたC-Cアルキニル、随意に置換されたシクロアルキル、随意に置換されたヘテロシクロアルキル、随意に置換された(C-Cアルキル)シクロアルキル、随意に置換された(C-Cアルキル)ヘテロシクロアルキル、随意に置換された(C-Cアルキル)アリール、または随意に置換された(C-Cアルキル)ヘテロアリールである。
式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、mは、1、2、または4である。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、mは、1、2または3である。式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、mは1または2である。
式(I)の化合物のいくつかの実施形態では、化合物は、式(Ia)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体である。
Figure 2022529212000015
式(I)または式(Ia)の化合物のいくつかの実施形態では、R、RとRは、独立して水素、ハロゲン、-OR、-NR、-SR、あるいは随意に置換されたC-Cアルキルである。式(I)または式(Ia)の化合物のいくつかの実施形態では、R、RとRは、独立して水素、ハロゲン、-OH、または-OCHである。式(I)または式(Ia)の化合物のいくつかの実施形態では、R、R、およびRは水素である。
式(I)または式(Ia)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは水素またはC-Cアルキルである。式(I)または(Ia)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは水素である。
式(I)または(Ia)の化合物のいくつかの実施形態では、nは0、1、2、または3である。式(I)あるいは(Ia)の化合物のいくつかの実施形態では、nは1または2である。式(I)あるいは(Ia)の化合物のいくつかの実施形態では、nは2である。式(I)あるいは(Ia)の化合物のいくつかの実施形態では、nは1である。
式(I)または式(Ia)の化合物のいくつかの実施形態では、RとRはそれぞれ、独立して水素、ハロゲン、随意に置換されたC-Cアルキル、または随意に置換されたC-Cハロアルキルである。式(I)または(Ia)の化合物のいくつかの実施形態では、RとRはそれぞれ独立して、水素またはハロゲンである。式(I)あるいは(Ia)の化合物のいくつかの実施形態では、RとRはそれぞれ、水素である。
式(I)または(Ia)の化合物のいくつかの実施形態では、Mは、水素、ハロゲン、-CF、-CN、-OR、-C(=O)R、-SR、またはアルキニルである。式(I)または(Ia)の化合物のいくつかの実施形態では、Mは、水素、-CN、-OR、-C(=O)R、-SR、またはアルキニルである。式(I)または(Ia)の化合物のいくつかの実施形態では、Mは、水素、-CN、-C(=O)R、またはアルキニルである。式(I)あるいは(Ia)の化合物のいくつかの実施形態では、Mは水素である。式(I)または(Ia)の化合物のいくつかの実施形態では。
式(I)または(Ia)の化合物のいくつかの実施形態では、化合物は、式(Ib)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体である。
Figure 2022529212000016
式(I)、(Ia)、または(Ib)の化合物のいくつかの実施形態では、RはR31である。式(I)、(Ia)、または(Ib)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、-R30OC(O)R31、または-R30OC(O)OR31である。式(I)、(Ia)、または(Ib)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、-R30OC(O)R31である。
式(I)、(Ia)、または(Ib)の化合物のいくつかの実施形態では、R30は独立して-CH-、または-CH(CH)-である。式(I)、(Ia)、または(Ib)の化合物のいくつかの実施形態では、R30は独立して-CH-である。
式(I)、(Ia)、または(Ib)の化合物のいくつかの実施形態では、R31はそれぞれ独立して、随意に置換されたC-C12アルキル、随意に置換されたシクロアルキル、随意に置換されたヘテロシクロアルキル、あるいは、随意に置換されたアリールである。式(I)、(Ia)、または(Ib)の化合物のいくつかの実施形態では、R31はそれぞれ独立して、随意に置換されたC-C12アルキルである。式(I)、(Ia)、または(Ib)の化合物のいくつかの実施形態では、R31はそれぞれ独立して、C-C12アルキルである。式(I)、(Ia)、または(Ib)の化合物のいくつかの実施形態では、R31はそれぞれ独立して、
Figure 2022529212000017
である。式(I)、(Ia)、あるいは(Ib)の化合物のいくつかの実施形態では、R31はそれぞれ、
Figure 2022529212000018
である。
式(I)、(Ia)、または(Ib)の化合物のいくつかの実施形態では、化合物は式(Ic)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体である。
Figure 2022529212000019
式(I)、(Ia)、(Ib)、または(Ic)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cヒドロキシアルキル、C-Cアミノアルキル、C-C重水素化アルキル、C-Cヘテロアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、(C-Cアルキル)シクロアルキル、(C-Cアルキル)ヘテロシクロアルキル、(C-Cアルキル)アリール、または(C-Cアルキル)ヘテロアリールであり;それぞれは、重水素、ハロゲン、-OH、-OMe、-COMe、-COOH、-COOMe、NH、-NHMe、NMe、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキルで随意に置換される。
式(I)、(Ia)、(Ib)、または(Ic)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、随意に置換されたC-6アルキル、随意に置換されたシクロアルキル、または、随意に置換されたヘテロシクロアルキルである。
式(I)、(Ia)、(Ib)、または(Ic)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、重水素、ハロゲン、-OH、-OMe、-COOH、-COOMe、NH、-NHMe、またはNMe2で随意に置換されたC-Cアルキルである。式(I)、(Ia)、(Ib)、または(Ic)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、-OHで随意に置換されたC-Cアルキルである。
式(I)、(Ia)、(Ib)、または(Ic)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、重水素、ハロゲン、-OH、-OMe、NMe2-COOH、-COOMe、NH、-NHMe、NMe、-CHOH、または-CHOMeで随意に置換されたC-Cシクロアルキルである。式(I)、(Ia)、(Ib)、または(Ic)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、ハロゲン、-OH、または-CHOHで随意に置換されたシクロアルキルである。
式(I)、(Ia)、(Ib)、または(Ic)の化合物のいくつかの実施形態では、RはC-Cアルキルである。式(I)、(Ia)、(Ib)、または(Ic)の化合物のいくつかの実施形態では、Rはメチル、エチル、プロピル、またはブチルである。式(I)、(Ia)、(Ib)、あるいは(Ic)の化合物のいくつかの実施形態では、Rはメチル、またはエチルである。式(I)、(Ia)、(Ib)、あるいは(Ic)の化合物のいくつかの実施形態では、Rは、エチルである。式(I)、(Ia)、(Ib)、あるいは(Ic)の化合物のいくつかの実施形態では、Rはポリエテレングリコールである。
式(I)または(Ia)の化合物のいくつかの実施形態では、化合物は、式(Id)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体である。
Figure 2022529212000020
式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)の化合物のいくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022529212000021
あるいは、その薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体がある。式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)の化合物のいくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022529212000022
あるいは、その薬学的に許容可能な塩、または溶媒和物である。式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)の化合物のいくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022529212000023
である。
式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)の化合物のいくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022529212000024
あるいは、その薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体がある。式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)の化合物のいくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022529212000025
あるいは、その薬学的に許容可能な塩、または溶媒和物である。式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、または(Id)の化合物のいくつかの実施形態では、化合物は、
Figure 2022529212000026
である
化合物1
さらに本明細書に開示されるのは、((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-ヒドロキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレートである。
Figure 2022529212000027
いくつかの実施形態では、((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-ヒドロキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレートは、化合物1とも呼ばれる。いくつかの実施形態では、化合物1は以下に示されるような平衡状態で存在する。
Figure 2022529212000028
いくつかの実施形態では、化合物1は、(上に示されるように)「閉じられた」環状形態と「開かれた」非環状形態:
Figure 2022529212000029
((R)-(2-(3-((((2-エチルブタノイル)オキシ)メトキシ)カルボニル)-2-ヒドロキシフェニル)-1-プロピオンアミドエチル)ボロン酸)との間の平衡状態で存在する。いくつかの実施形態では、化合物1は、その分子内二量体、三量体、および任意の組み合わせに会合する。いくつかの実施形態では、化合物1は薬学的に許容可能な塩の形態である。いくつかの実施形態では、化合物1は薬学的に許容可能な溶媒和物の形態である。一般的に、溶媒和形態は、本明細書で提供される化合物および方法の目的のため、非溶媒和形態と同等であるとみなされる。いくつかの実施形態では、化合物1は薬学的に許容可能な溶媒和物塩と溶媒和物である。
化合物1-エタノレート
いくつかの実施形態では、化合物1は共有結合型の溶媒和物として固体形態で存在する。いくつかの実施形態では、化合物1は共有結合型のエタノレートとして固体形態で存在する。いくつかの実施形態では、固体形態の化合物1は((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-エトキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレートである。
Figure 2022529212000030
いくつかの実施形態では、化合物1-エタノレートは、以下に示されるような平衡状態で存在する。
Figure 2022529212000031
いくつかの実施形態では、化合物1-エタノレートは、水に接すると化合物1に変換する。
Figure 2022529212000032
化合物1-メタノレート
いくつかの実施形態では、化合物1は共有結合型の溶媒和物として固体形態で存在する。いくつかの実施形態では、化合物1は共有結合型のメタノレートとして固体形態で存在する。いくつかの実施形態では、固体形態の化合物1は((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-メトキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレートである。
Figure 2022529212000033
いくつかの実施形態では、化合物1-メタノレートは、以下に示されるような平衡状態で存在する。
Figure 2022529212000034
いくつかの実施形態では、化合物1-メタノレートは、水に接すると化合物1に変換する。
Figure 2022529212000035
多形体形態
本明細書に((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-エトキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレートの結晶形態、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、またはその薬学的に許容可能な塩および溶媒和物が開示される。いくつかの実施形態では、本明細書には((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-エトキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレートの結晶形態が開示される。
本明細書にはさらに、結晶多形体形態Aおよび結晶多形体形態Bの調製のプロセスが記載される。
多形体形態A
用語「多形体形態A」または「形態A」は、図4に示されるものと実質的に同じX線粉末回折パターンおよび/または図6に示されるものと実質的に同じDSCサーモグラムを示す((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-エトキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレートの結晶形態を指す。いくつかの実施形態では、((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-エトキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレートの多形体形態は、図4の主要なピークを特徴とする。いくつかの実施形態では、主要なピークは、図4のXRPDパターンにおける最大強度の少なくとも20%、少なくとも15%、または少なくとも10%のピークである。
1つの実施形態では、((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-エトキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレートの多形体形態Aは、表1に要約された回折パターンを特徴とするX線粉末回折パターンを示す。いくつかの実施形態では、((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-エトキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレートの多形体形態Aは、表1の(±0.1°2θ)の少なくとも3つのピークを含む。ある実施形態では、((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-エトキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレートの多形体形態Aは、表1の(±0.1°2θ)の少なくとも4つのピーク、表1の(±0.1°2θ)の少なくとも5つのピーク、表1の(±0.1°2θ)の少なくとも6つのピーク、表1の(±0.1°2θ)の少なくとも7つのピーク、表1の(±0.1°2θ)の少なくとも8つのピーク、または表1の(±0.1°2θ)の少なくとも9つのピークを含む。
多形体形態Aは、針状晶として結晶化し(図14Aおよび図14B)、熱力学的に安定している。いくつかの実施形態では、多形体形態Aは、多形体形態Bより熱力学的に安定している。いくつかの実施形態では、多形体形態Aは、多形体形態Bより密度が低い。いくつかの実施形態では、より密度が低い多形体形態は製剤目的のために望ましい。
Figure 2022529212000036
Figure 2022529212000037
ある実施形態では((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-エトキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレートの多形体形態Aは、約5.1°±0.1°2θ、約6.1°±0.1°2θ、および約15.8°±0.1°2θでの特徴的ピークを含む。
ある実施形態では、((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-エトキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレートの多形体形態Aは、約12.7°±0.1°2θ、約17.1°±0.1°2θ、および約20.6°±0.1°2θでの特徴的ピークをさらに含む。
ある実施形態では、((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-エトキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレートの多形体形態Aは、約6.1°±0.1°2θ、約9.9°±0.1°2θ、および約16.0°±0.1°2θでの特徴的ピークを含む。
ある実施形態では、((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-エトキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレートの多形体形態Aは、約19.3°±0.1°2θ、約6.8°±0.1°2θ、および約17.9°±0.1°2θでの特徴的ピークを含む。
ある実施形態では、((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-エトキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレートの多形体形態Aは、約14.3°±0.1°2θ、および約21.2°±0.1°2θでの特徴的ピークを含む。
ある実施形態では、((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-エトキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレートの多形体形態Aは、112.8°Cで開始する広域吸熱を備えている。
多形体形態B
用語「多形体形態B」または「形態B」は、図10に示されるものと実質的に同じX線粉末回折パターンおよび/または図11に示されるものと実質的に同じDSCサーモグラムを示す((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-エトキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレートの結晶形態を指す。
1つの実施形態では、((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-エトキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレートの多形体形態Bは、表2に要約された回折パターンを特徴とするX線粉末回折パターンを示す。いくつかの実施形態では、((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-エトキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレートの多形体形態Bは、表2の(±0.1°2θ)の少なくとも3つのピークを含む。特定の実施形態では、((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-エトキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][2,2]オキサボリニン-8-カルボキシレートの多形体形態Bは、表2の(±0.1°2θ)の少なくとも4つのピーク、表2の(±0.1°2θ)の少なくとも5つのピーク、表2の(±0.1°2θ)の少なくとも6つのピーク、表2の(±0.1°2θ)の少なくとも7つのピーク、表2の(±0.1°2θ)の少なくとも8つのピーク、または表2の(±0.1°2θ)の少なくとも9つのピークを含む。
多形体形態Bは大きなプレート(図15Aおよび図15B)として結晶化する。いくつかの実施形態では、大きなプレートはより扱いやすく、精製しやすい。
Figure 2022529212000038
ある実施形態では、((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-エトキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレートの多形体形態Bは、約5.1°±0.1°2θ、約12.9°±0.1°2θ、および約15.6°±0.1°2θでの特徴的ピークを含む。
ある実施形態では((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-エトキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレートの多形体形態Bは、約9.3°±0.1°2θ、約20.5°±0.1°2θ、および約21.5°±0.1°2θでの特徴的ピークを含む。
ある実施形態では((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-エトキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレートの多形体形態Bは、約9.3°±0.1°2θ、約12.9°±0.1°2θ、および約21.5°±0.1°2θでの特徴的ピークを含む。
ある実施形態では((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-エトキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレートの多形体形態Bは、約8.8°±0.1°2θ、約14.6°±0.1°2θ、および約17.3°±0.1°2θでの特徴的ピークを含む。
処置法
本開示はさらに、例えば、ベータ-ラクタム系抗生物質に対する菌耐性を減らすことによって細菌増殖を阻害するための方法を提供し、上記方法は、化合物1-エタノレート、その薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または薬学的に許容可能な塩および溶媒和物に、細菌細胞培養物または細菌感染した細胞培養物、組織、あるいは生体を接触させる工程を含む。いくつかの実施形態では、化合物1-エタノレートの投与によって阻害される細菌、その薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または薬学的に許容可能な塩および溶媒和物は、ベータ-ラクタム系抗生物質に対する耐性を有する細菌である。「耐性」という用語は、当業者によって十分に理解される(例えば、Payne et al.,Antimicrobial Agents and Chemotherapy 38 767-772(1994),Hanaki et al.,Antimicrobial Agents and Chemotherapy 30 1120-1126(1995)を参照)。
このような方法は、様々な文脈における細菌増殖を阻害するのに役立つ。ある実施形態では、化合物1-エタノレート、薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、またはその薬学的に許容可能な塩および溶媒和物は、ベータ-ラクタム耐性菌の成長を防ぐためにインビトロの実験の細胞培養物に投与される。特定の他の実施形態では、化合物1-エタノレート、その薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または薬学的に可能な塩および溶媒和物は、インビボのベータ-ラクタム耐性菌の成長を防ぐためにヒトを含む哺乳動物に投与される。この実施形態に係る方法は、ヒトを含む哺乳動物に、治療上有効な時間にわたって、治療上有効な量のベータ-ラクタマーゼ阻害剤を投与する工程を含む。好ましくは、ベータ-ラクタマーゼ阻害剤は、上述されるような医薬組成物の形態で投与される。いくつかの実施形態では、抗生物質はベータ-ラクタマーゼ阻害剤とともに同時投与される。いくつかの実施形態では、抗生物質はベータ-ラクタム系抗生物質である。いくつかの実施形態では、ベータ-ラクタム抗生物質はセフチブテン、またはその塩である。いくつかの実施形態では、ベータ-ラクタム抗生物質はセフィキシム、またはその塩である。
別の態様では、本明細書には、細菌感染を処置する方法が開示され、該方法は、上記に記載されるように、化合物1-エタノレート、薬学的に許容可能塩、または溶媒和物、あるいはその薬学的に許容可能な塩および溶媒和物、および薬学的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成物を、被験体に投与する工程を含む。いくつかの実施形態では、細菌感染は、上気道または下気道の感染、尿路感染、腹腔内感染、または皮膚感染である。
いくつかの実施形態では、処置または予防される感染は、Elizabethkingia meningoseptica、Pseudomonas aeruginosa、Pseudomonas fluorescens、Pseudomonas acidovorans、Pseudomonas alcaligenes、Pseudomonas putida、Stenotrophomonas maltophilia、Burkholderia cepacia、Aeromonas hydrophilia、Escherichia coli、Citrobacter freundii、Salmonella typhimurium、Salmonella typhi、Salmonella paratyphi、Salmonella enteritidis、Shigella dysenteriae、Shigella flexneri、Shigella sonnei、Enterobacter cloacae、Enterobacter aerogenes、Klebsiella pneumoniae、Klebsiella oxytoca、Serratia marcescens、Francisella tularensis、Morganella morganii、Proteus mirabilis、Proteus vulgaris、Providencia alcalifaciens、Providencia rettgeri、Providencia stuartii、Acinetobacter baumannii、Acinetobacter calcoaceticus、Acinetobacter haemolyticus、Yersinia enterocolitica、Yersinia pestis、Yersinia pseudotuberculosis、Yersinia intermedia、Bordetella pertussis、Bordetella parapertussis、Bordetella bronchiseptica、Haemophilus influenzae、Haemophilus parainfluenzae、Haemophilus haemolyticus、Haemophilus parahaemolyticus、Haemophilus ducreyi、Pasteurella multocida、Pasteurella haemolytica、Branhamella catarrhalis、Helicobacter pylori,Campylobacter fetus、Campylobacter jejuni、Campylobacter coli、Borrelia burgdorferi、Vibrio cholerae、Vibrio parahaemolyticus、Legionella pneumophila、Listeria monocytogenes、Neisseria gonorrhoeae、Neisseria meningitidis、Kingella、Moraxella、GaRnerella vaginalis、Bacteroides fragilis、Bacteroides distasonis、Bacteroides 3452A homology group、Bacteroides vulgatus、Bacteroides ovalus、Bacteroides thetaiotaomicron、Bacteroides uniformis、Bacteroides uniformis、Bacteroides eggerthii、Bacteroides splanchnicus、Clostridium difficile、Mycobacterium tuberculosis、Mycobacterium avium、Mycobacterium intracellulare、Mycobacterium leprae、Corynebacterium diphtheriae、Corynebacterium ulcerans、Streptococcus pneumoniae、Streptococcus agalactiae、Streptococcus pyogenes、Enterococcus faecalis、Enterococcus faecium、Staphylococcus aureus、Staphylococcus epidermidis、Staphylococcus saprophyticus、Staphylococcus intermedius、Staphylococcus hyicus subsp.hyicus、Staphylococcus haemolyticus、Staphylococcus hominis、またはStaphylococcus saccharolyticusを含む細菌を含む。
いくつかの実施形態では、処置または予防される感染は、Elizabethkingia meningoseptica、Pseudomonas aeruginosa、Pseudomonas fluorescens、Stenotrophomonas maltophilia、Escherichia coli、Citrobacter freundii、Salmonella typhimurium、Salmonella typhi、Salmonella paratyphi、Salmonella enteritidis、Shigella dysenteriae、Shigella flexneri、Shigella sonnei、Enterobacter cloacae、Enterobacter aerogenes、Klebsiella pneumoniae、Klebsiella oxytoca、Serratia marcescens、Acinetobacter calcoaceticus、Acinetobacter haemolyticus、Yersinia enterocolitica、Yersinia pestis,Yersinia pseudotuberculosis、Yersinia intermedia、Haemophilus influenzae、Haemophilus parainfluenzae、Haemophilus haemolyticus、Haemophilus parahaemolyticus、Helicobacter pylori、Campylobacter fetus、Campylobacter jejuni、Campylobacter coli、Vibrio cholerae、Vibrio parahaemolyticus、Legionella pneumophila、Listeria monocytogenes、Neisseria gonorrhoeae、Neisseria meningitidis、Moraxella、Bacteroides fragilis、Bacteroides vulgatus、Bacteroides ovalus、Bacteroides thetaiotaomicron、Bacteroides uniformis、Bacteroides eggerthii、またはBacteroides splanchnicusを含む細菌を含む。
特定の定義
他に定義されない限り、本明細書で用いる全ての技術的および科学的用語は、当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載されるものに類似または同等である任意の方法は、本明細書に記載される実施形態の実施または試験において使用され得るが、特定の好ましい方法、装置、および材料がここに記載される。
本明細書および添付の請求項において使用されるように、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明確に他に指定していない限り、複数の言及を含む。ゆえに、例えば、「賦形剤」に対する言及は、当業者などに知られている1つ以上の賦形剤およびその同等物に対する言及である。
「約」との用語は、ある値が、その値を決定するために利用されているデバイスまたは方法に関する標準レベルの誤差を含むことを示すために使用される。
請求項中の用語「または」の使用は、代替物のみを指すように明確に意図されない限り、あるいは、その代替物が相互に排他的でない限り、「および/または」を意味するように使用されるが、本開示は、代替物のみあるいは「および/または」を指す定義を支持する。
「含む(comprise)」、「有する(have)」、および「含む(include)」との用語は、無制限の連結動詞である。「含む(comprises)」、「含むこと(comprising)」、「有する(has)」、「有すること(having)」、「含む(includes)」、または「含むこと(including)」などのこれらの動詞の1以上の形態または時制も、無制限である。例えば、1以上の工程を「含む(comprises)」、「有する(has)」、または「含む(includes)」方法は、それら1以上の工程のみを持つことに限定されず、他の列挙していない工程も包含する。
「随意の」または「随意に」とは、後に記載される構造、事象、または状況が生じることもあれば、生じないこともあること、およびその記載が、事象が生じる例と、生じない例とを含むことを意味するように解釈され得る。
本明細書と添付の請求項で使用されるように、反対の意味に指定されない限り、次の用語は以下に指定する意味を有する。
「脂肪族鎖」とは、炭素と水素のみからなる線形の化学的な部分を指す。いくつかの実施形態では、脂肪族鎖は飽和している。いくつかの実施形態では、脂肪族鎖は不飽和である。いくつかの実施形態では、不飽和の脂肪族鎖は1つの不飽和を含有する。いくつかの実施形態では、不飽和の脂肪族鎖は1つを超える不飽和を含有する。いくつかの実施形態では、不飽和の脂肪族鎖は2つの不飽和を含有する。いくつかの実施形態では、不飽和の脂肪族鎖は1つの二重結合を含有する。いくつかの実施形態では、不飽和の脂肪族鎖は2つの二重結合を含有する。
「アルキル」は、1~約10の炭素原子、または、1~6の炭素原子を有する、随意に置換された直鎖、または随意に置換された分枝鎖の飽和炭化水素モノラジカルを指す。例は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、2-メチル-1-プロピル、2-メチル-2-プロピル、2-メチル-1-ブチル、3-メチル-1-ブチル、2-メチル-3-ブチル、2,2-ジメチル-1-プロピル、2-メチル-1-ペンチル、3-メチル-1-ペンチル、4-メチル-1-ペンチル、2-メチル-2-ペンチル、3-メチル-2-ペンチル、4-メチル-2-ペンチル、2,2-ジメチル-1-ブチル、3,3-ジメチル-1-ブチル、2-エチル-1-ブチル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert-アミル、およびヘキシル、ならびに、ヘプチル、オクチルなどのより長いアルキル基を含むが、それらに限定されない。本明細書に現われる場合は常に、「C-Cアルキル」などの数値範囲は、アルキル基が、1つの炭素原子、2つの炭素原子、3つの炭素原子、4つの炭素原子、5つの炭素原子、または6つの炭素原子からなることを意味するが、本定義は、数値範囲が明示されない場合の「アルキル」という用語の出現も包含している。いくつかの実施形態では、アルキルは、C-C10アルキル、C-Cアルキル、C-Cアルキル、C-Cアルキル、C-Cアルキル、C-Cアルキル、C-Cアルキル、C-Cアルキル、C-Cアルキル、またはCアルキルである。本明細書において別段の定めがない限り、アルキル基は、例えば、オキソ、ハロゲン、アミノ、ニトリル、ニトロ、ヒドロキシル、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールなどで、随意に置換される。いくつかの実施形態では、アルキルは、オキソ、ハロゲン、-CN、-CF、-OH、-OMe、-NH、または-NOで随意に置換される。いくつかの実施形態では、アルキルは、オキソ、ハロゲン、-CN、-CF、-OH、または-OMeで随意に置換される。いくつかの実施形態では、アルキルは、ハロゲンで随意に置換される。
「アルケニル」は、1以上の炭素炭素二重結合を有し、かつ、2~約10の炭素原子、より好ましくは2~約6の炭素原子を有する、随意に置換された直鎖、または随意に置換された分枝鎖の炭化水素モノラジカルを指す。基は、二重結合に関するシスまたはトランスの構造のいずれかであり得、両方の異性体を含むものと理解されなければならない。例は、エテニル(-CH=CH)、1-プロペニル(-CHCH=CH)、イソプロペニル[-C(CH)=CH]、ブテニル、1,3-ブタジエニルなどを含むが、それらに限定されない。本明細書に現われる場合は常に、「C-Cアルケニル」などの数値範囲は、アルケニル基が2つの炭素原子、3つの炭素原子、4つの炭素原子、5つの炭素原子、または6つの炭素原子からなり得ることを意味するが、本定義は、数値範囲が明示されない場合の「アルケニル」という用語の出現も包含している。いくつかの実施形態では、アルケニルは、C-C10アルケニル、C-Cアルケニル、C-Cアルケニル、C-Cアルケニル、C-Cアルケニル、C-Cアルケニル、C-Cアルケニル、C-Cアルケニル、またはCアルケニルである。本明細書において別段の定めがない限り、アルケニル基は、例えば、オキソ、ハロゲン、アミノ、ニトリル、ニトロ、ヒドロキシル、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールなどで、随意に置換される。いくつかの実施形態では、アルケニルは、オキソ、ハロゲン、-CN、-CF、-OH、-OMe、-NH、または-NOで随意に置換される。いくつかの実施形態では、アルケニルはオキソ、ハロゲン、-CN、-CF、-OH、または-OMeで随意に置換される。いくつかの実施形態では、アルケニルは、ハロゲンで随意に置換される。
「アルキニル」は、1以上の炭素-炭素三重結合を有し、かつ、2~約10の炭素原子、より好ましくは2~約6の炭素原子を有する、随意に置換された直鎖、または随意に置換された分枝鎖の炭化水素モノラジカルを指す。例は、エチニル、2-プロピニル、2-ブチニル、1,3-ブタジイニル等を含むが、それらに限定されない。本明細書に現われる場合は常に、「C-Cアルキニル」などの数値範囲は、アルキニル基が2つの炭素原子、3つの炭素原子、4つの炭素原子、5つの炭素原子、または6つの炭素原子からなり得ることを意味するが、本定義は、数値範囲が明示されない場合の「アルキニル」という用語の出現も包含している。いくつかの実施形態では、アルキニルは、C-C10アルキニル、C-Cアルキニル、C-Cアルキニル、C-Cアルキニル、C-Cアルキニル、C-Cアルキニル、C-Cアルキニル、C-Cアルキニル、またはCアルキニルである。本明細書において別段の定めがない限り、アルキニル基は、例えば、オキソ、ハロゲン、アミノ、ニトリル、ニトロ、ヒドロキシル、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールなどで、随意に置換される。いくつかの実施形態では、アルキニルは、オキソ、ハロゲン、-CN、-CF、-OH、-OMe、-NH、または-NOで随意に置換される。いくつかの実施形態では、アルキニルは、オキソ、ハロゲン、-CN、-CF、-OH、または-OMeで随意に置換される。いくつかの実施形態では、アルキニルは、ハロゲンで随意に置換される。
「アルキレン」は、直鎖または分枝鎖の二価炭化水素鎖を指す。本明細書に別段の定めがない限り、アルキレン基は、例えば、オキソ、ハロゲン、アミノ、ニトリル、ニトロ、ヒドロキシル、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールなどで、随意に置換され得る。いくつかの実施形態では、アルキレンは、オキソ、ハロゲン、-CN、-CF、-OH、-OMe、-NH、または-NOで随意に置換される。いくつかの実施形態では、アルキレンは、オキソ、ハロゲン、-CN、-CF、-OH、または-OMeで随意に置換される。いくつかの実施形態では、アルキレンは、ハロゲンで随意に置換される。
「アルコキシ」は、式-ORのラジカルを指し、Rは定義されるようなアルキルラジカルである。本明細書において別段の定めがない限り、アルコキシ基は、例えば、オキソ、ハロゲン、アミノ、ニトリル、ニトロ、ヒドロキシル、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールなどで、随意に置換され得る。いくつかの実施形態では、アルコキシは、オキソ、ハロゲン、-CN、-CF、-OH、-OMe、-NH、または-NOで随意に置換される。いくつかの実施形態では、アルコキシは、オキソ、ハロゲン、-CN、-CF、-OH、または-OMeで随意に置換される。いくつかの実施形態では、アルコキシは、ハロゲンで随意に置換される。
「アミノアルキル」は、上に定義されるように、1つ以上のアミンによって置換されるようなアルキルラジカルを指す。いくつかの実施形態では、アルキルは、1つのアミンで置換される。いくつかの実施形態では、アルキルは1、2、または3つのアミンで置換される。ヒドロキシアルキルは、例えば、アミノメチル、アミノエチル、アミノプロピル、アミノブチル、またはアミノペンチルを含む。いくつかの実施形態では、ヒドロキシアルキルはアミノメチルである。
「アリール」は、水素、6~30の炭素原子、および少なくとも1つの芳香族環を含む、炭化水素環系に由来するラジカルを指す。アリールラジカルは、単環式、二環式、三環式、または、四環式の環系であってもよく、それは縮合した(シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルの環で縮合される場合、アリールは芳香族環原子によって結合する)環系、または架橋した環系を含むことがある。いくつかの実施形態では、アリールは6員~10員のアリールである。いくつかの実施形態では、アリールは6員のアリールである。アリールラジカルとしては、限定されないが、アセアントリレン、ナフチレン、フェナントリレン、アントラセン、アズレン、ベンゼン、クリセン、フルオランテン、フルオレン、as-インダセン、s-インダセン、インダン、インデン、ナフタレン、フェナレン、フェナントレン、プレイアデン、ピレン、および、トリフェニレンの炭化水素環系に由来するアリールラジカルが挙げられる。いくつかの実施形態では、アリールはフェニルである。本明細書において別段の定めのない限り、アリールは、例えば、ハロゲン、アミノ、ニトリル、ニトロ、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールなどで、随意に置換され得る。いくつかの実施形態では、アリールは、ハロゲン、メチル、エチル、-CN、-CF、-OH、-OMe、-NH、または-NOで随意に置換される。いくつかの実施形態では、アリールは、ハロゲン、メチル、エチル、-CN、-CF、-OH、または-OMeで随意に置換される。いくつかの実施形態では、アリールは、ハロゲンで随意に置換される。
「シクロアルキル」は、安定した、部分的にまたは完全に飽和した、単環式または多環式の炭素環を指し、これは、縮合した(アリールまたはヘテロアリール環で縮合される場合、シクロアルキルは非芳香族環原子によって結合される)環系、架橋した環系、またはスピロ環系を含み得る。代表的なシクロアルキルとしては、限定されないが、3~15の炭素原子(C-C15シクロアルキル)、3~10の炭素原子(C-C10シクロアルキル)、3~8の炭素原子(C-Cシクロアルキル)、3~6の炭素原子(C-Cシクロアルキル)、3~5の炭素原子(C-Cシクロアルキル)、または3~4の炭素原子(C-Cシクロアルキル)を有するシクロアルキルが挙げられる。いくつかの実施形態では、シクロアルキルは3員~6員のシクロアルキルである。いくつかの実施形態では、シクロアルキルは5員~6員のシクロアルキルである。単環式のシクロアルキルは、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルを含む。多環式のシクロアルキルまたは炭素環は、例えば、アダマンチル、ノルボルニル、デカリニル(decalinyl)、ビシクロ[3.3.0]オクタン、ビシクロ[4.3.0]ノナン、シス-デカリン、トランス-デカリン、ビシクロ[2.1.1]ヘキサン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ[3.2.2]ノナン、およびビシクロ[3.3.2]デカン、および7,7-ジメチル-ビシクロ[2.2.1]ヘプタニルを含む。部分的に飽和したシクロアルキルは、例えば、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、および、シクロオクテニルを含む。本明細書において別段の定めのない限り、シクロアルキルは、例えば、オキソ、ハロゲン、アミノ、ニトリル、ニトロ、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールなどで、随意に置換される。いくつかの実施形態では、シクロアルキルは、オキソ、ハロゲン、メチル、エチル、-CN、-CF、-OH、-OMe、-NH、または-NOで随意に置換される。いくつかの実施形態では、シクロアルキルは、オキソ、ハロゲン、メチル、エチル、-CN、-CF、-OH、または-OMeで随意に置換される。いくつかの実施形態では、シクロアルキルは、ハロゲンで随意に置換される。
「重水素化アルキル」は、上に定義されるように、1つ以上の重水素で置換される任意のアルキルラジカルを指す。いくつかの実施形態では、アルキルは、1つの重水素で置換される。いくつかの実施形態では、アルキルは、1、2、または3つの重水素で置換される。いくつかの実施形態では、アルキルは、1、2、3、4、5、または6つの重水素で置換される。重水素化アルキルは、例えば、CD、CHD、CHD、CHCD、CDCD、CHDCD、CHCHD、またはCHCHDを含む。いくつかの実施形態では、重水素化アルキルはCDである。
「ハロアルキル」は、上に定義されるように、1つ以上のハロゲンで置換されるアルキルラジカルを指す。いくつかの実施形態では、アルキルは、1、2、または3つのハロゲンで置換される。いくつかの実施形態では、アルキルは、1、2、3、4、5または6つのハロゲンで置換される。ハロアルキルは、例えば、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチル、トリクロロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、1,2-ジフルオロエチル、3-ブロモ2-フルオロプロピル、1,2-ジブロモエチルなどを含む。いくつかの実施形態では、ハロアルキルは、トリフルオロメチルである。
「ハロ」または「ハロゲン」は、ブロモ、クロロ、フルオロ、またはヨードの置換基を指す。いくつかの実施形態では、ハロゲンはフルオロまたはクロロである。いくつかの実施形態では、ハロゲンはフルオロである。
「ヘテロアルキル」は、アルキルの1つ以上の骨格原子が炭素以外の原子、例えば、酸素、窒素(例えば、-NH-、-N(アルキル)-)、硫黄、またはこれらの組み合わせから選択される、アルキル基を指す。ヘテロアルキルはヘテロアルキルの炭素原子で分子の残りに結合される。1つの態様では、ヘテロアルキルは、C-Cへテロアルキルであり、ここで、ヘテロアルキルは、1~6の炭素原子、および、炭素以外の1つ以上の原子、例えば、酸素、窒素(例えば、-NH-、-N(アルキル)-)、硫黄、またはこれらの組み合わせで構成され、ここで、ヘテロアルキルはヘテロアルキルの炭素原子において分子の残りに結合される。このようなヘテロアルキルの例は、例えば、-CHOCH、-CHCHOCH、-CHCHOCHCHOCH、または-CH(CH)OCHである。本明細書において別段の定めのない限り、ヘテロアルキルは、例えば、オキソ、ハロゲン、アミノ、ニトリル、ニトロ、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールなどで随意に置換される。いくつかの実施形態では、ヘテロアルキルは、オキソ、ハロゲン、メチル、エチル、-CN、-CF、-OH、-OMe、-NH、または-NOで随意に置換される。いくつかの実施形態では、ヘテロアルキルは、オキソ、ハロゲン、メチル、エチル、-CN、-CF、-OH、または-OMeで随意に置換される。いくつかの実施形態では、ヘテロアルキルは、ハロゲンで随意に置換される。
「ヒドロキシアルキル」は、上に定義されるように、1つ以上のヒドロキシルで置換されるアルキルラジカルを指す。いくつかの実施形態では、アルキルは、1つのヒドロキシルで置換される。いくつかの実施形態では、アルキルは、1、2、または3つのヒドロキシルで置換される。ヒドロキシアルキルは、例えば、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル、またはヒドロキシペンチルを含む。いくつかの実施形態では、ヒドロキシアルキルはヒドロキシメチルである。
「ヘテロシクロアルキル」は、2~23の炭素原子と、窒素、酸素、リン酸、および硫黄からからなる群から選択された1~8のヘテロ原子とを含む、安定した3員~24員の部分的または完全に飽和した環ラジカルを指す。本明細書で別段の定めのない限り、ヘテロシクロアルキルラジカルは、単環式、二環式、三環式、または四環式の環系であってもよく、これは縮合した(アリール、またはヘテロアリール環で縮合される場合、ヘテロシクロアルキルは非芳香族環原子によって結合する)環系、または架橋した環系を含むことがあり、および、ヘテロシクロアルキルラジカル中の窒素、炭素、または硫黄の原子は随意に酸化されてもよく、窒素原子は随意に四級化されてもよい。代表的なヘテロシクロアルキルは、2~15の炭素原子(C-C5ヘテロシクロアルキル)、2~10の炭素原子(C-C10ヘテロシクロアルキル)、2~8の炭素原子(C-Cヘテロシクロアルキル)、2~6の炭素原子(C-Cヘテロシクロアルキル)、2~5の炭素原子(C-Cヘテロシクロアルキル)、または2~4の炭素原子(C-Cヘテロシクロアルキル)を有するヘテロシクロアルキルを含むが、それらに限定されない。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは3~6員のヘテロシクロアルキルである。いくつかの実施形態では、シクロアルキルは5員~6員のヘテロシクロアルキルである。こうしたヘテロシクリルアルキルの例は、アジリジニル、アゼチジニル、ジオキソラニル、チエニル[1,3]ジチアニル、デカヒドロイソキノリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、イソチアゾリジニル、イソキサゾリジニル、モルホリニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロイソインドリル、2-オキソピペラジニル、2-オキソピペリジニル、2-オキソピロリジニル、オキサゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4-ピペリドニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、キヌクリジニル、チアゾリジニル、テトラヒドロフリル、トリチアニル、テトラヒドロピラニル、チオモルホリニル、チアモルホリニル、1-オキソ-チオモルホリニル、1,1-ジオキソ-チオモルホリニル、1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-1-イル、3-オキソ-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-1-イル、メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソール-4-イル、および、2-オキソ-1,3-ジオキソール-4-イルを含むが、それらに限定されない。「ヘテロシクロアルキル」という用語は、単糖類、二糖類、およびオリゴ糖を含むが、それらに限定されない、炭水化物のすべての環状形態も含む。ヘテロシクロアルキル中の炭素原子の数を参照する際、ヘテロシクロアルキル中の炭素原子の数は、ヘテロシクロアルキル(すなわち、ヘテロシクロアルキル環の骨格原子)を構成する原子(ヘテロ原子を含む)の総数と同じではないことに留意する。本明細書において別段の定めのない限り、ヘテロシクロアルキルは、例えば、オキソ、ハロゲン、アミノ、ニトリル、ニトロ、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールなどで、随意に置換される。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、オキソ、ハロゲン、メチル、エチル、-CN、-CF、-OH、-OMe、-NH、または-NOで随意に置換される。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、オキソ、ハロゲン、メチル、エチル、-CN、-CF、-OH、または-OMeで随意に置換される。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、ハロゲンで随意に置換される。
「ヘテロアリール」は、水素原子、1~13の炭素原子、窒素、酸素、リン、および硫黄からなる群から選択された1~6のヘテロ原子、ならびに、少なくとも1つの芳香環を含む、5~14員環系のラジカルを指す。ヘテロアリールラジカルは、単環式、二環式、三環式、または、四環式の環系であってもよく、それは縮合した(シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルの環で縮合される場合、ヘテロアリールは芳香族環原子によって結合する)環系、または架橋した環系を含み得、および、ヘテロアリールラジカル中の窒素、炭素、または硫黄の原子は随意に酸化されてもよく、窒素原子は随意に四級化されてもよい。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは5~10員のヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは5員~6員のヘテロアリールである。例は、アゼピニル、アクリジニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズインドリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾ[b][1,4]ジオキセピニル、1,4-ベンゾジオキサニル、ベンゾナフトフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキシニル、ベンゾピラニル、ベンゾピラノニル、ベンゾフラニル、ベンゾフラノニル、ベンゾチエニル(ベンゾチオフェニル)、ベンゾトリアゾリル、ベンゾ[4,6]イミダゾ[1,2-a]ピリジニル、カルバゾイル、シンノリニル、ジベンゾフラニル、ジベンゾチオフェニル、フラニル、フラノニル、イソチアゾリル、イミダゾリル、インダゾリル、インドリル、インダゾリル、イソインドリル、インドリニル、イソインドリニル、イソキノリル、インドリジニル、イソキサゾリル、ナフチリジニル、オキサジアゾリル、2-オキソアゼピニル、オキサゾリル、オキシラニル、1-オキシドピリジニル、1-オキシドピロミジニル、1-オキシドピラジニル、1-オキシドピラダジニル、1-フェニル-1H-ピロリル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、フタラジニル、プテリジニル、プリニル、ピロリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、キノリニル、キヌクリジニル、イソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、チアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、トリアジニル、およびチオフェニル(すなわち、チエニル)を含むが、それらに限定されない。本明細書において別段の定めのない限り、ヘテロアリールは、例えば、ハロゲン、アミノ、ニトリル、ニトロ、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールなどで、随意に置換される。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは、ハロゲン、メチル、エチル、-CN、-CF、-OH、-OMe、-NH、または-NOで随意に置換される。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは、ハロゲン、メチル、エチル、-CN、-CF、-OH、または-OMeで随意に置換される。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは、ハロゲンで随意に置換される。
本明細書で使用されるように、「治療薬」との用語は、患者の望ましくない疾病または疾患を処置、根絶、回復、予防、または改善するために利用される薬剤を意味する。
治療薬と併用して使用されるときの「投与すること(Administering)」は、治療薬を直接、標的組織中または標的組織上など全身または局所的に投与すること、あるいは治療薬が、標的とされる組織に肯定的に影響するように、患者に治療薬を投与することを意味する。医薬組成物を「投与すること」は、注射、局所投与、および経口投与または他の方法によって、単独でまたは他の既知の技術と組み合わせて達成され得る。
本明細書に使用されるような「動物」との用語は、限定されないが、ヒト、および野生動物、家庭内動物、および家畜などのヒト以外の脊椎動物を含む。本明細書で使用されるように、「患者」、「被験体」、および「個体」との用語は、本明細書に記載されるような特定の疾病が生じる可能性がある生物を含むように意図されている。例としては、ヒト、サル、ウシ、ヒツジ、ヤギ、イヌ、ネコ、マウス、ラット、およびそのトランスジェニック種が挙げられる。好ましい実施形態では、患者は霊長類である。特定の実施形態では、霊長類または被験体はヒトである。特定の例において、ヒトは大人である。特定の例において、ヒトは子供である。さらなる例において、ヒトは12歳以下である。特定の例において、ヒトは老人である。他の例において、ヒトは60歳以上である。被験体の他の例としては、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ヤギ、ヒツジ、ブタ、およびウシなどの実験動物が挙げられる。
「薬学的に許容可能な」によって、担体、希釈剤、または賦形剤は、組成物の他の成分と適合性がなければならず、かつ、そのレシピエントに有害であってはならないことを意味する。
「医薬組成物」との用語は、化合物1-エタノレートなどの少なくとも1つの活性成分を含む組成物を意味し、それによって、組成物は、哺乳動物(例えば、限定されないが、ヒト)における指定された効果的な結果のための調査に適用可能である。当業者は、活性成分が職人の必要性に基づいた所望の効果的な結果を有しているか否かを決定するのに適切な技術を理解し認識するであろう。
本明細書で使用されるような、「治療上有効な量」または「有効な量」は、研究者、獣医、医師、または他の臨床医によって求められている、組織、系、動物、個体、またはヒトにおける生物学的反応または医学的反応を引き出す、活性化合物または医薬品の量を指し、これは、以下の1つ以上を含む:(1)疾患を予防すること;例えば、疾患、疾病または障害の傾向はあり得るが、疾患の病状または総体的症状をまだ経験していないまたは示していない個体において、疾患、疾病または障害を予防すること、(2)疾患を阻害すること;例えば、疾患、疾病、または障害の病状または総体的症状を経験しているまたは示している個体において、疾患、疾病、または障害を阻害すること(すなわち、病状および/または総体的症状のさらなる進行を止めること)、および(3)疾患を回復すること;例えば、疾患、疾病、または障害の病状または総体的症状を経験しているまたは示している個体において、疾患、疾病、または障害を回復すること(すなわち、病状および/または総体的症状を覆すこと)。
本明細書で使用されるように「処置する」、「処置された」「処置」、または「処置すること」との用語は、いくつかの実施形態における治療用処置、または他の実施形態における予防的または再発防止手段の両方を指し、ここで、目的は、望ましくない生理的な疾病、障害、または疾患を予防する、あるいは遅らせる(減少させる)こと、あるいは有益または望ましい臨床結果を得ることである。本明細書に記載される目的のために、有益な、または望ましい臨床結果としては、限定されないが、症状の緩和;疾病、障害、または疾患の程度の減少;疾病、障害、または疾患の状態の安定式(つまり、悪化しないこと);疾病、障害、または疾患の発症を遅らせること、あるいは進行を遅らせること;疾病、障害、または疾患状態の改善;および、検出可能であれ検出不可能であれ、緩解(部分的でも全体でも)、あるいは、疾病、障害、または疾患の亢進であれ改善を含む。処置は過剰なレベルの副作用のない臨床的に有意な反応を誘発することを含む。処置はさらに、処置を受けない場合の予想される生存時間と比較して、生存時間を延ばすことを含む。処置の予防的な利点は、疾病の予防、疾病の進行を遅らせること、疾病の安定化、または疾病の発生率の低下を含む。本明細書で使用されるように、「処置する(treat)」、「処置された(treated)」、「処置(treatment)」、または「処置すること(treating)」は、実施形態によっては、予防を含む。
本明細書に使用されるような「実質的に同じ」との用語は、本明細書に表されるものと同一ではないが、当業者によって考慮されるときに、実験誤差の制限内にある、X線粉末回折パターンまたは示差走査熱量測定法パターンを指す。
分析法
高分解能質量分析(HRMS)
50~3000Daの高分解能質量スペクトルを、エレクトロスプレーイオン化ソースを使用して、Bruker Maxis-PlusQTOF質量分析計を用いて収集した。機器の制御、およびデータの分析をBruker Compass v.4.4ソフトウェアを使用して行った。質量分析計を分析の直前に較正し、エレクトロスプレイイオン化(ESI)ソースを使用して、正のイオン化モードで操作した。サンプルを、イオンソース中への直接注入の前に無水エタノール(変性剤のない)またはHPLCグレード水での希釈によって調製した。
ラマン分光法
ラマンスペクトルをOPUS 7.0ソフトウェアを用いてBruker MultiRAMで取得した。サンプルを、およそ0%RHでN充填のグローブボックスにおいて充填された切断したNMR管を使用して測定した。Nd:YAGレーザー(1064nmの励起波長)の300mWのレーザーパワーを、サンプルを照射するために使用した。各スペクトルは、2cm-1のスペクトル分解能で収集された64の共添加スキャンを描写する。
FT-IR 分光法(FT-IR)
赤外スペクトルを、Ever-Glo mid/far IRソース、拡張範囲臭化カリウム(KBr)ビームスプリッター、および重水素化硫酸トリグリシン(DTGS)検出器を装備したNicolet 6700フーリエ変換赤外(FT-IR)分光光度計(Thermo Nicolet)を使用して取得した。波長立証はNIST SRM 1921b(ポリスチレン)を使用して実施した。ゲルマニウム(Ge)結晶を装備した減衰全反射(ATR)付属品(Thunderdome(商標)、Thermo Spectra-Tech)を、データ収集に使用した。各サンプルを、分析用の清潔なGe結晶に直接置いた。各スペクトルは、4cm-1のスペクトル分解能で収集された256の共添加スキャンを描写する。背景的データセットを清潔なGe結晶で取得した。
X線粉末回折
XRPDパターンを2つの条件で収集した。長微動ソースおよびニッケルフィルターを使用して生成されたCuKα放射線の入射ビームを使用するPANalytical X’Pert PRO MPD回折計。楕円形状で段階的な多層ミラーを、CuKαX線を検体を介して検出器上に集束させるために使用した。データはData Collectorソフトウェアv2.2bを使用して、収集し分析した。分析の前に、シリコン検体(NIST SRM 640e)をSi111ピークの観察された位置がNIST保証の位置と一致していたことを確認するために分析した。サンプルの検体を、3-μm厚膜の間にはさみ、透過幾可学で分析した。抗-散乱スリット(SS)を、空気で生成されたバックグラウンドを最小限に抑えるために使用した。入射および回折されたビーム用ソラースリットを、軸発散からの広がりを最小限に抑えるために使用した。回折パターンを、サンプルから240mmに位置するスキャン位置に感度がある検出器(X’Celerator)およびData Collectorソフトウェアv2.2bを使用して収集した。各パターンのデータ収集パラメータは、発散スリット(DS)を含むこの報告書のデータ部部の画像上に表示される。
第2の方法は、40kV/40mAのCu Kα放射線を使用するBruker D8 Advanceを使用した。データは、0.022qステップサイズ、2.5-502q範囲にわたる37秒ステップ時間を有するBragg-Brentano反射幾可学的形状のLynxEye検出器を使用して収集した。粉末サンプルを、湿気からそれらを守るためにカプトンホイルで覆われた0.05mmの深さのシリコン単結晶サンプルホルダにおいて測定した。サンプルを、不活性雰囲気環境(N充填グローブボックス)に置いたが、平坦面を得るために軽圧力の印加以外にサンプルを調製するのに他の特別な処置を使用しなかった。すべてのサンプルを測定中に回転させた。
インデックス作成
XRPDパターンを、TRIADS3を使用してインデックスを付けた。インデックス作成および構造改善は計算研究である。赤い棒でマークされた認められたピーク位置と、観察されたピークとの間の一致は、一貫した単位セル決定を示す。パターンの良好なインデックス作成は、サンプルが主に単結晶相から構成されていることを示す。割り当てられた消光記号と一致する空間群、単位セルパラメータ、および導出量は、一時的なインデックスソリューションを示す以下の各図に作表される。一時的なインデックス作成ソリューションを確認するために、結晶学的な単位セル内の分子充填モチーフを決定しなければならない。分子充填の試みを実施しなかった。
偏光顕微鏡法(PLM)
偏光顕微鏡法を、Leica MZ12.5またはFisher Scientific Stereomaster実体顕微鏡を使用して実施した。サンプルを、交差偏光子を有する0.8-10xレンズを使用して観察した。
示差走査熱量測定法(DSC)分析
DSCを、冷却された冷却システム(RCS)を装備したTA機器2920、またはQ2000示差走査熱量計を使用して実施した。温度較正を、NIST-由来のインジウム金属を使用して行った。サンプルを、蓋で覆われた、アルミニウムDSCパンに置き、重量を正確に記録した。サンプルパンとして構成された、重量を測られたアルミニウムパンを、セルの参照側に置いた。各サーモグラムのデータ収集パラメータおよびパンの構成は各分析のためにキャプチャされる。サーモグラム上の方法コードは、加熱速度とともに開始温度と終了温度の略語である。例えば、-30-250-10は、「10°C/分で30°Cから250°Cまで」を意味する。
動的蒸気吸着(DVS)分析
吸湿/脱着データを、VTI SGA-100蒸気収着分析器で収集した。NaClおよびPVPは校正標準として使用した。サンプルを分析の前に乾燥させなかった。吸着および脱着のデータを、窒素パージ下で10%RHのきざみで5%~95%RHまで(RH =相対湿度)の範囲にわたり収集した。分析に使用された平衡基準は、最大平衡時間の3時間で、5分間の重量変化が0.0100%未満であった。データを、サンプルの初期水分量に対して補正しなかった。
DVS実験の第2のセットを、10%RHのステップ、および各湿度値で4時間の平衡で、0%RH~60%RHまで階段的方法を使用して実施した。これらのデータを、Project Messtechnik(今のProUmid)SPS11-100nで収集した。サンプルを、アルミニウムホルダーに置き、以下のあらかじめ画定された湿度プログラムを始める前に、0%RHで平衡することを可能にした:0%RHで4時間保持する、湿度を10%RHのステップで上昇させる、4時間保持する、60%RHの値が達成されるまで上記の2つの工程を5回繰り返す。その後、サンプルをXRPD条件の第2のセットを使用して、結晶度を分析した。
ホットステージ顕微鏡検査法(HSM)
ホットステージ顕微鏡検査法を、SPOT Insight(商標)カラーデジタルカメラを装備したLeica DM LP顕微鏡上にマウントされたLinkamホットステージ(FTIR 600)を使用して実施した。温度較正をUSP融点基準を使用して実施した。サンプルを、カバーグラスに置き、第2のカバーグラスをサンプルの上に置いた。ステージが加熱されるとともに、サンプルをそれぞれ、交差偏光子を有する20xレンズおよび一次レッドコンペンセーターを使用して、視覚的に観察した。画像を、SPOTソフトウェア(v.4.5.9)を使用してキャプチャした。
熱重量分析(TGA)
TGAをTA Instruments Q5000 IR熱重量分析器を使用して実施した。温度較正をニッケルおよびアルメル(商標)を使用して実施した。サンプルをアルミニウムパンに置いた。サンプルを密封し、蓋に穴を開け、その後、TG炉に挿入した。炉を窒素下で加熱した。各サーモグラムのデータ収集パラメータは、データ画像に表示される。サーモグラム上の方法コードは、加熱速度とともに開始温度と終了温度の略語である。例えば、00-350-10は、「10°C/分で大気温度から350°Cまで」を意味する。
実施例1:((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-エトキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレート(化合物1-エタノレート)、形態Aの調製および特性評価。
Figure 2022529212000039
シクロペンチルメチルエーテル(CPME)の18容積中の((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-ヒドロキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレート(化合物1)の溶液を、≦65°C以下の温度を維持する一方、7.5容積に減少するまで真空下で蒸留した。残留水位が確実に5000ppm以下の値になるように、カールフィッシャー滴定を実施した。溶液を、追加のCPMEで、その後、6容積のエタノールで、17容積まで希釈した。溶液を、~7.5容積が達成されるまで真空下で蒸留した。溶液の組成を調査することで、残留水位がKFによって1000ppm未満になり、および、エタノール含有量がH NMR分光法を使用して決定された6~11容積%になるようにした。温度を43分にわたって55±5°Cに上昇させ、55±5°Cの温度を維持する一方、50分にわたってメチルシクロヘキサン(22.5容積)を添加した。温度を45±5°Cに調節し、混合物に0.15重量%の((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-エトキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレート種子形態Aを播種した。種子の添加後、固形製剤を観察した。スラリーを、45±5°Cでおよそ4時間撹拌し、その後~2.5時間にわたって20±5°Cまで冷却させ、20±5°Cでさらに11時間撹拌した。生成物を窒素下の濾過によって単離させた。その固形物をおよそ7時間にわたってメチルシクロヘキサン(7容積)で洗浄した。結果として生じるウェットケーキを、30°Cで真空下で恒量まで約68時間にわたって乾燥させた。上記のプロセスは、((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-エトキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレート、形態A(79%において、UHPLCによって99.7 AUC%の純度)をもたらした。
元素分析
化合物1-エタノレート形態Aの元素分析を行った(Intertek USA, Inc. QTI Whitehouse Station, NJ、アメリカ)。炭素、水素、および窒素を元素分析器(Perkin-Elmer 2400 Elemental Analyzer)によって測定し、そのデータは表3に提示される。
Figure 2022529212000040
質量分析法
化合物1-エタノレート形態Aの質量スペクトルを、エレクトロスプレーイオン化(ESI)陽イオン極性モードで作動するWaters Q-Tof(四極子の飛行時間ハイブリッド)マイクロ質量分析計(micromass spectrometer)を使用して取得した。サンプルを、無水エタノール中のおよそ2μg/mLの濃度で調製し、質量分析計ソースへ直接注入し、およびチューニングパラメータを化合物に最適化した。
質量スペクトルは、C2130BNOの提案された分子式のモノアイソトピック質量に一致して、[M+Na]のためのm/z 442.21のピークおよび[2M+Na]ピークのためのm/z 861.43を含んだ。化合物1-エタノレート形態Aの分子量は419.28Daであり、正確な質量は419.21Daである。
核磁気共鳴(NMR)分光法
化合物1-エタノレート形態Aを、溶剤として、0.05%(v/v)のテトラメチルシラン(TMS)を含有する99.8%のジクロロメタン-d(CDCl、0.8mL)に溶かした。湿気への暴露を最小限に抑えるために、サンプルを乾燥N環境下で調製した。すべてのNMRデータを、Bruker Biospin AVANCE 500 MHz NMR分光計のBruker-Biospin 5mmのグラジエント広帯域プローブを使用して、300Kで収集した。1Dプロトンおよび炭素13のスペクトルをそれぞれ、500MHzおよび125MHzで取得した。スペクトルをテトラメチルシラン共振を使用して参照し、Hおよび13Cのための0.0ppm同等のものにセットした。
1Dプロトンスペクトル(図1A)は、化合物1-エタノレートの構造と一致している、予想される化学シフト、多様性および積分を示した。しかしながら、CDCl溶剤および/または化合物1-エタノレート形態Aサンプルにおいて残留水の存在、および/または、場合によっては環境からの湿気の吸収のため、化合物1-エタノレート形態A加水分解の生成物、つまり、((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-ヒドロキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレートおよび遊離(非結合)エタノールを、さらに小共振として観察した。観察された1D炭素13-スペクトル(図1B)の化学シフトは、記載された化合物1-エタノレートの化学構造と一致していた。Hおよび13Cの複製の共振(アミド結合回転異性体の存在により)を観察した。
Figure 2022529212000041
Figure 2022529212000042
赤外分光法
化合物1-エタノレート形態Aのフーリエ変換赤外吸収(FT-IR)スペクトルを、適切な材料を使用して、Thermo-Nicolet Avatar 370分光光度計上で減衰全反射(ATR)を使用して、取得した(図2を参照)。FT-IRスペクトル帯の割り当ては表5に提供される。結果は、化合物1-エタノレートの化学構造に一致している。
Figure 2022529212000043
ラマン分光法
化合物1形態AのFT-IRおよびラマンスペクトルを収集した(図3を参照)。ピークは表1に示される:
Figure 2022529212000044
UV-Vis分光法
化合物1-エタノレート形態Aの紫外吸光度スペクトルを、PerkinElmer Lambda 25 UV-Vis分光光度計で取得した。サンプル溶液を、0.01mg/mLのメタノールにおいて調製した。吸光係数とともにスペクトル吸収極大値は表6に提供される。
Figure 2022529212000045
実施例2.化合物1-エタノレート形態Aに関する溶解度試験。
化合物1-エタノレート形態Aのための視覚的な溶解度推定値を、実験計画を助けるために一定分量添加法を使用して、様々な溶剤および溶剤混合物において決定した。一般的に、化合物1-エタノレート形態Aは、試験された溶剤のほとんどにおいて良好な溶解度を示した。低い溶解度(〈1mg/mL)を、ヘプタンおよびシクロヘキサンにおいて観察した。溶解度の結果は表7に提供される。
Figure 2022529212000046
Figure 2022529212000047
実施例3.化合物1-エタノレート形態AのXRPD特性評価。
XRPD分析は、実施例1の化合物1-エタノレート形態Aが結晶物質から構成されることを示す。図4は、化合物1-エタノレート形態AのためのXRPDパターンを示す。図5は、CuKα放射線を用いて化合物1-エタノレート形態Aのためのインデックス作成ソリューションを示す。
化合物1-エタノレート形態AのXRPDパターンを成功裡にインデックス作成し、サンプルが本来または排他的に単一の結晶相から構成されていることを示した。
Figure 2022529212000048
実施例4.化合物1-エタノレート形態Aの熱分析。
化合物1-エタノレート形態Aの熱分析は図6に提示される。化合物1-エタノレート形態AのDSCサーモグラムは、112.8°C(ピーク最大値)で単一吸熱の開始と一致する小さくて広範な特徴を展示する。単一吸熱はホットステージ顕微鏡検査法に基づく融解に起因する。24.8~120°Cの間のTGAにおいて1.2%の重量減少を観察する。
化合物1-エタノレート形態Aのホットステージ顕微鏡検査法を実施した。サンプルを加熱する際、変化を、融解(すなわち、77.3°C)の開始までに観察しなかった。融解は106.5°Cで終わり、冷却の後、融解されたサンプルの再結晶化を観察しなかった。
実施例5:化合物1-エタノレート形態Aの動的な蒸気収着(DVS)分析。
化合物1-エタノレート形態AのDVS分析を、10%RHのきざみ(図7)で5%の相対湿度(RH)から95%RHまで、また戻って5%RHまで行った。RHが上昇すると、サンプルは、5%RHと55%RHの間に~0.3wt%の増加を示し、形態Aが5~55%RHで非吸湿性であることを示唆した。おそらくはエタノールを変位させる水が原因で、1.8wt%の減少が55%RHと65%RHの間で観察された。65%RHの後、65%RHと95%RHの間で、サンプルは3.8wt%増加した。サンプル質量は、85%RHと95%RHの間、および脱着工程中のすべてのRH間隔中に、平衡基準を満たさなかったことに注目されたい。重量減少(~7.6wt%)を95%RHと5%RH(すなわち、脱着)の間で観察した。DVS分析の後、サンプルが潮解したことに注目した。
化合物1-エタノレート形態Aのサンプルを、上昇するRH(75%、85%と97%)に室温でおよそ3時間および24時間露出した(表8)。3時間後、潮解は75%RHで観察されず、サンプルは85%RHで固体の存在で濡れてきて、潮解を少ない複屈折性の固体の存在で97%RHで観察した。24時間後、85%RHおよび97%RHに露出されたサンプルは潮解し、75%RHでのサンプルは潮解し始めた。
Figure 2022529212000049
相対湿度の段階的な上昇を使用する別個のDVS分析は、形態Aの重量が0%RH~40%RHで0.3wt%分増加したことを明らかにした。より高い湿度で、ボロン酸エステル複合体からエタノールの損失による質量の減少を観察した。しかしながら、最大60%r.h.で材料は少なくとも4時間その優勢な結晶構造を保持した。
実施例6.化合物1-エタノレート形態Aの質量分光分析。水溶液中に化合物1-エタノレートが((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-ヒドロキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレート(化合物1)に転換したことの立証。
化合物1-エタノレート形態Aの構造を確認し、かつEtOHが水中の化合物1-エタノレートから分離する能力を評価するために、質量分光分析(MS)を実施した。化合物1-エタノレート形態Aおよび((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-ヒドロキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレートの非結晶質の製剤を、無水EtOHまたは水に希釈し、高分解能質量分析によって分析した。無水EtOHに溶かされた非結晶質の((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-ヒドロキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレートのサンプルを、分析の前に水でスパイクした。無水EtOHに溶かされた化合物1-エタノレート形態Aの質量スペクトルは、名目の442Daでナトリウム化された化合物1-エタノレート(M+Na)と一致する主要ピーク、および名目の861Daで化合物1-エタノレート(2M+Na)のナトリウム結合二量体を示した。観察されたナトリウム化された化合物1-エタノレートの正確な質量は、442.2007(差=1.4ppm、対理論的:C2130BNONa:442.2013Da)であった。
水に溶かされた化合物1-エタノレートの質量スペクトルは、((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-ヒドロキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレート(化合物1)に対応する名目の414Da(M+Na)、787Da(2M-HO+Na)、805Da(2M+Na)、1178Da(3M-HO+Na)および1552Da(4M-2HO+Na)で主要ピークを示した。
((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-ヒドロキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレート、非結晶質、無水EtOHに溶かされた質量スペクトルは、ナトリウム化された化合物1-エタノレート(M+Na)および化合物1-エタノレート(2M+Na)のナトリウム結合二量体それぞれに対応する、名目の442Daおよび861Daで主要ピークを示した。これは、EtOHに溶かされた化合物1-エタノレートについて観察された結果と同じであり、おそらくエレクトロスプレイイオン化プロセス中のエチル(ボロン)エステル形成、すなわち、共沸性の脱水によるものである。
((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-ヒドロキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレート、非結晶質、無水EtOHに溶かし、その後、水でスパイクした質量スペクトルは、名目の414Da(M+Na)、787Da(2M-HO+Na)、805Da(2M+Na)、1178da(3M-HO+Na)、および1552Da(4M-2HO+Na)で主要ピークを示した。これらは、ナトリウム化された((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-ヒドロキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレート(M+Na)、(2M-HO+Na)、(2M+Na)、(3M-HO+Na)および(4M-2HO+Na)それぞれに相当する。これらは、水に溶かされた化合物1-エタノレート形態Aのサンプルに観察されたものと同じ結果であり、それは化合物1-エタノレートが、水の存在下で遊離ボロン酸((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-ヒドロキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレートに迅速に変換されたことを示唆する。
実施例6.化合物1-エタノレート形態Bの調製。
特有の結晶物質(所定の形態B)を、化合物1-エタノレート形態Aとの混合物として4つの実験から観察した:1)ヘプタン中の5%のEtOHにおける化合物1-エタノレートの加熱/冷却の実験;2)DCM中の化合物1-エタノレートの溶液へのヘプタンの添加から結果として生じた溶液を撹拌すること;3)EtOAc:シクロヘキサン(1:3v/v)中の化合物1-エタノレート溶液を冷却した後に産生された溶液へのシクロヘキサンの添加に起因した、かすんだ溶液を撹拌すること;および4)化合物1-エタノレートを含有しているアニソール溶液にヘプタンの添加に起因するサンプルを撹拌すること。
小さな形態Aを有する形態Bの赤外線スペクトルが得られた。形態Bと形態AのFT-IRスペクトルの重ね合わせは、図8に示される。
化合物1-エタノレート形態Bを、ラマン分光法によってさらに分析した(図9A)。ピークを表1に示した:
Figure 2022529212000050
形態Bと形態Aのラマンスペクトルの重ね合わせは、図9Bに提示される。
実施例7.化合物1-エタノレート形態BのXRPD特性評価。
少量の形態Aを有する化合物1-エタノレート、形態Bのインデックス作成されたXRPDパターンは、図10に例示される。棒でマークされる許容されるピーク位置と観察されたピークとの間の一致は、一貫した単位セル決定を示す。パターンの成功したインデックス作成は、サンプルが主として単一の結晶相から構成されていることを示す。しかしながら、6.10°、9.60°、9.84°および10.05°の非常に小さなピークは、形態Bのインデックス作成されたXRPDパターンの許容されたピークとは一致しないので、さらなる結晶相、特異的に形態Aの存在を示唆している。
Figure 2022529212000051
実施例8.化合物1-エタノレート形態Bの熱分析。
熱分析(DSC)は、形態Bが、おそらく融解(図11)に起因する77.7°C(ピーク最大値)の後の116.9°Cでの吸熱(ピーク最大値)で小さく広範な特徴を示すことを明らかにした。1.2%の重量減少をTGA分析によって23.6°Cと125.0°Cの間で観察した。
実施例9:化合物1-エタノレート形態Bの動的蒸気収着(DVS)分析。
化合物1-エタノレート(少量の形態Aを有する)形態BのDVS分析を、10%RHのきざみ(図12)で5%RHから95%RHまで、また戻って5%RHまで行った。形態BのDVS等温線は、形態Aのものに質的に類似する。形態Bは、~5%RHで平衡後に0.2wt%減少した。RHが上昇すると、サンプルは、5%RHと45%RHの間で~0.5wt%増加を示した。45%RHと55%RHとの間で1.1%の重量減少が観察され、それはおそらくエタノールが水で置換されたためである。55%RHの後、55%RHと95%RHの間でサンプルは3.3wt%増加した。サンプル質量は、85%RHと95%RHの間、および15%RHまでの脱着工程中のすべてのRH間隔中に、平衡基準を満たさなかった。重量減少(~5.8wt%)を95%RH~5%RHの脱着中に観察した。DVS分析の後に、サンプルが潮解したように見えたことに注目した。
相対湿度の階段的な上昇を使用する別個のDVS分析は、形態Bの重量が0%RH~40%RHまで0.4wt-%増加することを明らかにした。より高い湿度で、ボロン酸エステル複合体からエタノールの損失による質量の減少が観察された。しかしながら、最大60%のr.h.で材料は少なくとも4時間その優勢な結晶構造を保持していた。
実施例10:相互変換スラリー。
同じ組成物の固体相(すなわち、真の多形体)間の自由エネルギーの差は、それらの相対的な溶解度と関係し、最も安定した多形体は、準安定の多形体と比較して、いずれかの溶剤において最低の溶解度を有する。したがって、最も安定した形態に対して飽和溶液は、より低い安定性を有する形態に対して不十分な飽和状態である。したがって、様々な多形体の種子の存在下において、より低い安定性を有する多形体は、経時的に溶解し、最も安定した形態のさらなる成長を引き起こす。
様々な多形体の種子を使用する、溶剤媒介のスラリー相互変換の実験を、化合物1-エタノレートの最も安定した形態を決定するために行った。化合物1-エタノレートの飽和溶液を、ヘプタン中の3%のDCMおよびヘプタン中の5%のEtOHにおいて調製した。ほぼ等しい量の形態Aおよび(少量の形態Aを含有する)形態Bを、濾過された飽和溶液に添加し、その懸濁液を~2週間の室温でスラリーにし、および単離された固体を偏光顕微鏡法(PLM)によって観察し、XRPDによって分析した。両方のスラリーから単離された固体のXRPDパターンは、形態Aと一致していた。これらのデータは、形態Aが室温で安定形であることを示唆する。
実施例11:((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-メトキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレート(化合物1-メタノレート)の調製および特性評価。
Figure 2022529212000052
メタノール中の((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-ヒドロキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレート(化合物1)は、((2-エチルブタノイル)オキシ)メチル(R)-2-メトキシ-3-プロピオンアミド-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-8-カルボキシレート(化合物1-メタノレートを生じさせた。図13は、化合物1-メタノレートのX線構造を示す。

Claims (55)

  1. 式(I)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体であって、
    Figure 2022529212000053
    式中、
    Mは、水素、ハロゲン、-CD、-CF、-CN、-OR、-C(=O)R、-C(=O)NR、-SR、-S(=O)R、-S(=O)、-S(=O)NR、-NR、-NRC(=O)R、-NRC(=O)NR、-NRS(=O)、またはアルキニルであり、
    およびRはそれぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、-OR、-SR、-NR、随意に置換されたC-Cアルキル、随意に置換されたC-Cハロアルキル、随意に置換されたC-Cヒドロキシアルキル、または随意に置換されたC-Cアミノアルキルであり、
    あるいはRとRは、それらが結合される炭素と一体となって随意に置換されたシクロアルキルを形成し、
    あるいはnが少なくとも2である場合、隣接した炭素上の2つのRは一体となることで二重結合を形成し、
    あるいはnが少なくとも2である場合、隣接した炭素上の2つのRと2つのRは一体となることで三重結合を形成し、
    nは、0、1、2、3、4、5、または6であり、
    Rはそれぞれ独立して、-COOR、R、R、またはRであり、
    mは0、1、2、3、または4であり、
    は、R31,-(R30OR31,-(R30O(R30OR31,-R30OC(O)R31,-R30OC(O)OR31,-R30OC(O)NHR31,または-R30OC(O)N(R31であり、
    qはそれぞれ、独立して、2、3、4、5、または6であり、
    30はそれぞれ、独立して、-CH-、-CH(CH)-、-C(CH-、または随意に置換した1,1-シクロプロピレンであり、
    31はそれぞれ、独立して、随意に置換されたC-C12アルキル、随意に置換されたC-C12ハロアルキル、随意に置換されたC-C12ヒドロキシアルキル、随意に置換されたC-C12アミノアルキル、随意に置換されたC-C12アルコキシアルキル、随意に置換されたC2-C12アルケニル、随意に置換されたC2-C12アルキニル、随意に置換されたシクロアルキル、随意に置換されたヘテロシクロアルキル、随意に置換されたアリール、随意に置換されたヘテロアリール、随意に置換された(C-Cアルキル)シクロアルキル、随意に置換された(C-Cアルキル)ヘテロシクロアルキル、随意に置換された(C-Cアルキル)アリール、または随意に置換された(C-Cアルキル)ヘテロアリールであり、
    または2つのR31は、それらが結合される窒素と一体となってヘテロシクロアルキルを形成し、
    、RおよびRは独立して、水素、重水素、ハロゲン、-OR、-NR、-SR、随意に置換されたC-Cアルキル、随意に置換されたC-Cハロアルキル、随意に置換されたC-Cヒドロキシアルキル、随意に置換されたC-Cアミノアルキル、随意に置換されたシクロアルキル、随意に置換されたヘテロシクロアルキル、随意に置換されたアリール、または随意に置換されたヘテロアリールであり、
    は、水素または随意に置換されたC-Cアルキルであり、
    とRは独立して、水素、-OH,-CN,随意に置換されたC-Cアルキル、随意に置換されたC-Cハロアルキル、随意に置換されたC-Cヒドロキシアルキル、随意に置換されたC-Cアミノアルキル、随意に置換されたシクロアルキル、随意に置換されたヘテロシクロアルキル、随意に置換されたアリール、または随意に置換されたヘテロアリールであり、
    あるいは、RとRは、それらが結合している窒素と一体となって、随意に置換されたヘテロシクロアルキルを形成し、
    および、Rは、随意に置換されたC-Cアルキル、随意に置換されたC-Cハロアルキル、随意に置換されたC-Cヒドロキシアルキル、随意に置換されたC-Cアミノアルキル、随意に置換されたC-C重水素化アルキル、随意に置換されたC-Cヘテロアルキル、随意に置換されたC2-Cアルケニル、随意に置換されたC2-Cアルキニル、随意に置換されたシクロアルキル、随意に置換されたヘテロシクロアルキル、随意に置換された(C-Cアルキル)シクロアルキル、随意に置換された(C-Cアルキル)ヘテロシクロアルキル、随意に置換された(C-Cアルキル)アリール、または随意に置換された(C-Cアルキル)ヘテロアリールである、化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体。
  2. 式(Ia)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体である、請求項1に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体。
    Figure 2022529212000054
  3. 、R、及びRは独立して、水素、ハロゲン、-OR、-NR、-SR、または随意に置換されたC-Cアルキルである、請求項1または2に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体。
  4. 、R、及びRは独立して、水素、ハロゲン、-OH、または-OCHである、請求項1~3のいずれか1つに記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体。
  5. 、R、及びRは水素である、請求項1~4のいずれか1つに記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体。
  6. は水素またはC-Cアルキルである、請求項1~5のいずれか1つに記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体。
  7. は水素である、請求項1~6のいずれか1つに記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体。
  8. nは0、1、2、または3である、請求項1~7のいずれか1つに記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体。
  9. nは2である、請求項1~8のいずれか1つに記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体。
  10. nは1である、請求項1~8のいずれか1つに記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体。
  11. とRはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、随意に置換したC-Cアルキル、または随意に置換したC-Cハロアルキルである、請求項1~10のいずれか1つに記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体。
  12. とRはそれぞれ独立して、水素、またはハロゲンである、請求項1~11のいずれか1つに記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体。
  13. とRはそれぞれ水素である、請求項1~12のいずれか1つに記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体。
  14. Mは水素、-CN、-C(=O)R、またはアルキニルである、請求項1~13のいずれか1つに記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体。
  15. Mは水素である、請求項1~14のいずれか1つに記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体。
  16. 式(Ib)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体である、請求項1~15のいずれか1つに記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体。
    Figure 2022529212000055
  17. はR31である、請求項1~16のいずれか1つに記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体。
  18. は-R30OC(O)R31、または-R30OC(O)OR31である、請求項1~16のいずれか1つに記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体。
  19. は-R30OC(O)R31である、請求項1~16のいずれか1つに記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体。
  20. 30は独立して、-CH-または-CH(CH)-である、請求項1~19のいずれか1つに記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体。
  21. 30は独立して、-CH-である、請求項1~20のいずれか1つに記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体。
  22. 31はそれぞれ独立して、随意に置換されたC-C12アルキル、随意に置換されたシクロアルキル、随意に置換されたヘテロシクロアルキル、または随意に置換されたアリールである、請求項1~21のいずれか1つに記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体。
  23. 31はそれぞれ独立して、随意に置換されたC-C12アルキルである、請求項1~21のいずれか1つに記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体。
  24. 式(Ic)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体である、請求項1~23のいずれか1つに記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体。
    Figure 2022529212000056
  25. はC-Cアルキルである、請求項1~24のいずれか1つに記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体。
  26. はメチル、エチル、プロピル、またはブチルである、請求項1~25のいずれか1つに記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体。
  27. 式(Id)の化合物、あるいはその薬学的に可能な塩、溶媒和物、または立体異性体である、請求項1~16のいずれか1つに記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体。
    Figure 2022529212000057
  28. Figure 2022529212000058
    、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体である、請求項1に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体。
  29. Figure 2022529212000059
    、あるいはその薬学的に許容可能な塩、または溶媒和物である、請求項1に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体。
  30. Figure 2022529212000060
    である、請求項1に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体。
  31. Figure 2022529212000061
    、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体である、請求項1に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体。
  32. Figure 2022529212000062
    、あるいはその薬学的に許容可能な塩、または溶媒和物である、請求項1に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体。
  33. Figure 2022529212000063
    である、請求項1に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体。
  34. 請求項33の化合物の結晶形態。
  35. 図4に示されるものと実質的に同じX線粉末回折(XRPD)パターンを有する、請求項34に記載の結晶形態。
  36. 約6.1°±0.1°2θ、約9.9°±0.1°2θ、および約16.0°±0.1°2θでの特徴ピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを有する、請求項34に記載の結晶形態。
  37. X線粉末回折(XRPD)パターンは、 約19.3°±0.1°2θ、約6.8°±0.1°2θ、および約17.9°±0.1°2θでの特徴ピークをさらに含む、請求項36に記載の結晶形態。
  38. X線粉末回折(XRPD)パターンは、約14.3°±0.1°2θ、および約21.2°±0.1°2θでの特徴ピークをさらに含む、請求項36または37に記載の結晶形態。
  39. 図6に示されるものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する、請求項34に記載の結晶形態。
  40. 約112.8℃での開始する広域吸熱を伴うDSCサーモグラムを有する、請求項34に記載の結晶形態。
  41. 図1Aに示されるものと実質的に同じHスペクトルを有する、請求項34に記載の結晶形態。
  42. 図1Bに示されるものと実質的に同じ13Cスペクトルを有する、請求項34に記載の結晶形態。
  43. 図2に示されるものと実質的に同じFT-IRスペクトルを有する、請求項34に記載の結晶形態。
  44. 図3に示されるものと実質的に同じラマンスペクトルを有する、請求項34に記載の結晶形態。
  45. 図10に示されるものと実質的に同じX線粉末回折(XRPD)パターンを有する、請求項34に記載の結晶形態。
  46. 約9.3°±0.1°2θ、約12.9°±0.1°2θ、および約21.5°±0.1°2θでの特徴ピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを有する、請求項34に記載の結晶形態。
  47. X線粉末回折(XRPD)パターンは、約8.8°±0.1°2θ、約14.6°±0.1°2θ、および約17.3°±0.1°2θでの特徴ピークをさらに含む、請求項46に記載の結晶形態。
  48. 図11に示されるものと実質的に同じDSCサーモグラムを有する、請求項34に記載の結晶形態。
  49. 約116.9℃での開始する公域吸熱を伴うDSCサーモグラムを有する、請求項34に記載の結晶形態。
  50. 図9Aに示されるものと実質的に同じFT-ラマンスペクトルを有する、請求項34に記載の結晶形態。
  51. 請求項1~50のいずれか1つに記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、または立体異性体、および、薬学的に許容可能な賦形剤を含む、医薬組成物。
  52. ベータ-ラクタム系抗生物質をさらに含む、請求項51に記載の医薬組成物。
  53. ベータ-ラクタム系抗生物質は、ペニシリン、セファロスポリン、カルバペネム、モノバクタム、またはそれらの組み合わせである、請求項52に記載の医薬組成物。
  54. 対象の細菌感染を処置する方法であって、該方法は、治療上有効量のベータ-ラクタム系抗生物質と組み合わせて、請求項1~50のいずれか1つに記載の化合物を対象に投与する工程を含む、方法。
  55. ベータ-ラクタム系抗生物質は、セフチブテン、またはその塩である、請求項54に記載の方法。
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