JP2022529119A - 静的ゲイン較正 - Google Patents

静的ゲイン較正 Download PDF

Info

Publication number
JP2022529119A
JP2022529119A JP2021559405A JP2021559405A JP2022529119A JP 2022529119 A JP2022529119 A JP 2022529119A JP 2021559405 A JP2021559405 A JP 2021559405A JP 2021559405 A JP2021559405 A JP 2021559405A JP 2022529119 A JP2022529119 A JP 2022529119A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gain calibration
static
dynamic
scan
ray
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2021559405A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2020208217A5 (ja
JP7222118B2 (ja
Inventor
ペトルス ヨハネス ウィザーゲン
エリック ハメル
ネイナテン フレッド シモン ベレンド ファン
ローイエン ヨースト アドリアヌス ファン
デ ハール ペーター ジョージ ファン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koninklijke Philips NV
Original Assignee
Koninklijke Philips NV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koninklijke Philips NV filed Critical Koninklijke Philips NV
Publication of JP2022529119A publication Critical patent/JP2022529119A/ja
Publication of JPWO2020208217A5 publication Critical patent/JPWO2020208217A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7222118B2 publication Critical patent/JP7222118B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/58Testing, adjusting or calibrating thereof
    • A61B6/582Calibration
    • A61B6/585Calibration of detector units
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/02Arrangements for diagnosis sequentially in different planes; Stereoscopic radiation diagnosis
    • A61B6/03Computed tomography [CT]
    • A61B6/032Transmission computed tomography [CT]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/40Arrangements for generating radiation specially adapted for radiation diagnosis
    • A61B6/4064Arrangements for generating radiation specially adapted for radiation diagnosis specially adapted for producing a particular type of beam
    • A61B6/4085Cone-beams
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/44Constructional features of apparatus for radiation diagnosis
    • A61B6/4429Constructional features of apparatus for radiation diagnosis related to the mounting of source units and detector units
    • A61B6/4435Constructional features of apparatus for radiation diagnosis related to the mounting of source units and detector units the source unit and the detector unit being coupled by a rigid structure
    • A61B6/4441Constructional features of apparatus for radiation diagnosis related to the mounting of source units and detector units the source unit and the detector unit being coupled by a rigid structure the rigid structure being a C-arm or U-arm

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Pulmonology (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)

Abstract

イメージング用のX線システム1、10及びゲイン較正方法が開示される。システムのアセンブリ4、14は、異なるスキャン座標に移動して、アセンブリが移動する動的モードで複数のスキャン座標においてX線投影画像を取得できる。アセンブリはまた、所定の基準座標に移動して、アセンブリが静止する静的モードで基準座標においてX線投影画像を取得できる。X線システムに含まれる少なくとも1つの処理ユニット5は、複数の動的ゲイン較正パラメータを第1の入力として受信し、静的ゲイン較正パラメータを第2の入力として得て、複数の調整された動的ゲイン較正パラメータを決定する。各動的ゲイン較正パラメータは、スキャン座標のうちの1つにおいて、動的モードで取得したX線投影画像から得られる。静的ゲイン較正パラメータは、所定の基準座標において、静的モードで取得したX線投影画像から得られる。

Description

本発明は、X線システム及びX線システムのゲイン較正方法に関連する。
高度なX線コンピュータ断層撮影(CT)又はコーンビームコンピュータ断層撮影(CBCT)スキャナを正確かつ確実に動作させるには、フィールドサービスエンジニアが毎年実施するフル較正が必要である。頻繁に使用されるCT又はCBCTスキャナでは、より一層定期的な較正が必要になり、この場合、複雑でない較正手順が最もコスト効率の高いソリューションとなる。定期的な較正スキャンの実行は、時間のかかる手順であり、その間、CT又はCBCTスキャナを患者に使用できないため、十分に事前に予定を決定する必要がある。
2015年4月16日の米国特許出願第2015/0103972A1号(BREDNO他)に、フレキシブルなX線CT/CBCTシステムにおける画像均一性補正のためのゲイン較正が、線源及び検出器を含むシステム要素の相対的な動作の結果として必要であるとして説明されている。システム要素の相対的な動作は、このようなフレキシブルなシステムに構造的剛性が不足していることにより引き起こされ、システムの摩耗やアームの動作などの影響を増幅する。システム要素間の可能な相対的な動作にもかかわらずゲイン較正を達成するために、動きレイヤ分解ユニット及び方法が開示され、これにより、取得したX線投影画像データが、異なるガントリ方向におけるシステム要素の相対位置の指示に分解される。分解ユニットへのさらなる入力データとしてセンサ入力が貢献し得る。補正ユニットが、このように得られた異なるガントリ方向におけるシステム要素の相対位置の指示を使用して、測定された減衰を補正する。
提案されている分解ユニット及び方法では、各システム要素の位置情報を取得する。これにより、典型的に多要素であるX線システムのゲイン較正がより複雑になる。正確なゲイン較正結果は、システム要素の最初の位置の正確な測定に対してのみ達成され、十分なゲイン較正を得るには、分解ユニットへの追加のセンサ入力が必要になる。さらに、説明されているゲイン較正及び均一性補正方法では、各ガントリ位置でX線投影画像データを取得する。これにより、様々なアームの動作を伴う多種多様なスキャン軌跡が存在し、それぞれに専用の較正スキャンが必要である、フレキシブルなX線CTスキャナでは、較正方法は時間がかかるものになる。
このように、CT/CBCTスキャナの使用頻度が高く、広く普及していることから、より高速で要求の少ないゲイン較正方法が所望される。
画像誘導診断及び介入手順において、例えば血管系、心血管系、非血管系、及び神経系の介入又は診断に関連する診断及び低侵襲手術の医学分野において、よりフレキシブルなオープンガントリX線イメージングシステムの大規模な導入に向けた傾向がある。医用イメージング用のこれらのよりフレキシブルなオープンX線システムは、介入手順中に患者への及び患者周辺のより優れたアクセス可能性を提供すると同時に、イメージング目的での不要な患者の再配置を最小限に抑える。高速取得プロトコルと併用することで、例えば手術室における画像誘導に依存する手順の時間が節約でき、手術室の使用期間が効果的に短縮される。よりフレキシブルなオープンX線システムの欠点は、クローズドガントリを備えた永久設置されたCTスキャナと比較して、構造的剛性が低いことである。これにより、機械的振動、機械的荷重、オープンガントリの動作中の力学的な力などに対する感度が増加する。これらはすべて、X線源、コリメータ及びフィルタ、X線検出器、X線散乱防止グリッドなどの構成要素を含む重要なシステム構成要素の互いに対する幾何学的位置合わせに大きな影響を与える。例えば動作、回転、又は加速中にそれぞれフレキシブルなCアーム/Cアーク内に存在しかつそれらに作用する振動及び曲げ力によって、一般に、線源内のX線管と、散乱防止グリッドが取り付けられている場合がある検出器との相対位置が変化する。X線管と検出器との位置のわずかな変化でも、検出器によって検出される白色照射野の照射パターンに顕著な変化が生じる。検出器に投影される散乱防止グリッドの影もまた、Cアークの速度及び加速度によって大きくずれる可能性がある。例えば適切な較正方法によって正しく考慮されなければ、通常、これらの影響により、不要なアーチファクトが発生して再構成画像の品質が悪化する。これは、X線投影画像の取得中に検出器のゲインが歪むことによって最初にかつ最も顕著になる。このゲインは、個々のシステム構成要素のそれぞれの位置が変化しない理想的な剛体システム幾何学的配置に対して記録された理想的なゲインから動的に逸脱する。
したがって、本発明の実施形態は、不要な時間依存ゲイン変動を簡単かつより迅速に低減及び/又は補正するための適切なゲイン較正方法、及びそれを適用する関連のX線イメージングシステムを提供することを目的とする。
上記の目的は、本発明による方法及びデバイスによって達成される。
一態様によれば、イメージング用のX線システムは、線源及び検出器を有するアセンブリを含む。検出器は、線源によって放出された放射線を、イメージング領域を横断した後に検出するために、線源から離れて配置されている。アセンブリは、イメージング領域の周りの少なくとも1つのスキャン軌跡によって定義される異なるスキャン座標に移動して、アセンブリが移動する動的モードで複数のスキャン座標においてX線投影画像を取得できる。アセンブリはまた、所定の基準座標に移動して、アセンブリが静止する静的モードで基準座標においてX線投影画像を取得できる。X線システムに含まれる少なくとも1つの処理ユニットは、複数の動的ゲイン較正パラメータを第1の入力として受信し、静的ゲイン較正パラメータを第2の入力として得て、少なくとも、受信した第1の入力及び得られた第2の入力に基づいて、複数の動的ゲイン較正パラメータの各々に対応する複数の調整された動的ゲイン較正パラメータを決定する。各動的ゲイン較正パラメータは、動的ゲイン較正期間中に、少なくとも1つのスキャン軌跡のスキャン座標のうちの1つにおいて動的モードで取得したX線投影画像から得られる。静的ゲイン較正パラメータは、静的ゲイン較正期間中に、所定の基準座標において静的モードで取得したX線投影画像から得られる。静的ゲイン較正期間の開始時間は、静的ゲイン較正期間と動的ゲイン較正期間とが時間的にオーバーラップしないように、動的ゲイン較正期間の開始時間よりも後に発生する。
特定の実施形態によれば、少なくとも1つの処理ユニットはまた、さらなる静的ゲイン較正パラメータを第3の入力として得て、受信した第1の入力、得られた第2の入力、及び得られた第3の入力に基づいて、複数の調整された動的ゲイン較正パラメータを決定する。さらなる静的ゲイン較正パラメータは、動的ゲイン較正期間に直ぐ続く最初の静的ゲイン較正期間中に、所定の基準座標において静的モードで取得したX線投影画像から得られる。最初の静的ゲイン較正期間の開始時間は、最初の静的ゲイン較正期間と後続の静的ゲイン較正期間とが時間的にオーバーラップしないように、静的ゲイン較正期間の開始時間に先行する。
特定の実施形態によれば、少なくとも1つの処理ユニットはさらに、静的ゲイン較正期間の終わりに又は静的ゲイン較正期間に続いて複数の調整された動的ゲイン較正パラメータを決定する。
別の態様によれば、イメージング用のX線システムのゲインパラメータの較正方法が開示される。X線システムは、線源と、複数のピクセル要素を有する検出器とを含む。線源及び検出器は、イメージング領域の周りの少なくとも1つのスキャン軌跡によって定義される異なるスキャン座標に一緒に移動して、移動する動的モードで複数のスキャン座標においてX線投影画像を取得でき、また、所定の基準座標に一緒に移動して、静止する静的モードで基準座標においてX線投影画像を取得できる。本方法は、複数の動的ゲイン較正パラメータを得るステップと、静的ゲイン較正パラメータを得るステップと、少なくとも、得られた複数の動的ゲイン較正パラメータ及び得られた静的ゲイン較正パラメータに基づいて、複数の動的ゲイン較正パラメータの各々に対応する複数の調整された動的ゲイン較正パラメータを決定するステップとを含む。各動的ゲイン較正パラメータは、動的ゲイン較正期間中に、少なくとも1つのスキャン軌跡のスキャン座標のうちの1つにおいて動的モードで取得したX線投影画像から得られる。静的ゲイン較正パラメータは、静的ゲイン較正期間中に、所定の基準座標において静的モードで取得したX線投影画像から得られる。静的ゲイン較正期間の開始時間は、静的ゲイン較正期間と動的ゲイン較正期間とが時間的にオーバーラップしないように、動的ゲイン較正期間の開始時間よりも後に発生する。
本明細書で説明するゲイン較正方法が特に有用であるイメージング用のX線システムは、移動式及び永久設置されたCアームX線イメージングシステムなど、よりフレキシブルなオープンガントリX線イメージングシステムである。しかしながら、本明細書で説明するゲイン較正方法は、クローズドガントリを有する従来のコンピュータ断層撮影(CT)X線イメージングシステムにも適用できる。
本発明の実施形態には、システムが設置されている施設のユーザ又は経験豊富なフィールドエンジニアによって行われるX線CT又はCBCTシステムの定期的な静的ゲイン(再)較正が促進されるという利点がある。このゲイン較正は、システムオペレータが利用できるすべての軌跡に対応する回転スキャンが必要となるわけではなく、限られた数のはるかに速い静的スキャンしか必要でないため、時間のかからないやり方で実行できる。そのため、頻繁に使用するX線CT及びCBCTシステムでも、コスト効率及び時間効率に優れたやり方で品質保証が保証される。
本発明の実施形態には、静的ゲイン較正が再構成画像データのアーチファクトの低減につながり、吸収係数をより正確に決定できるという利点がある。
本発明の実施形態には、取得したX線投影データの不均一性補正及び/又は再構成画像データの補正に静的ゲイン較正を使用できるという利点がある。
本発明の実施形態には、既存のX線システム及びスキャン手順、プロトコルなどに静的ゲイン較正を簡単に組み込むことができるという利点がある。
本発明の実施形態には、移動式又は固定式CアームX線システムなど、よりフレキシブルな又はオープンX線システムでも静的ゲイン較正を使用できるという利点がある。
本発明の実施形態には、静的ゲイン較正では、ゲイン較正パラメータの調整にエアスキャンを使用できるため、ファントムに依存しないという利点がある。
本発明のいくつかの実施形態には、例えばX線システムの設置時又は1回以上の定期的な点検間隔中の最初の較正スキャン中に得られた、以前のゲイン較正の結果として得られたパラメータを、X線システムのストレージユニット又はネットワークドライブ上のデータレコードに保存して、後続の静的ゲイン較正中に再利用できるという利点がある。
本発明の特定及び好ましい態様は、添付の独立請求項及び従属請求項に記載されている。従属請求項の特徴は、独立請求項の特徴や他の従属請求項の特徴と適宜組み合わせることができ、単に請求項に明示的に記載されているわけではない。
本発明、並びに先行技術を上回って達成された利点について要約するために、本発明の特定の目的及び利点については、上記で説明している。当然ながら、このような目的又は利点のすべてが、発明の特定の実施形態に従って達成されるとは限らないことを理解されたい。したがって、例えば、当業者は、本明細書で説明した1つの利点又は利点のグループを、本明細書で説明又は提案した他の目的又は利点を必ずしも達成することなく、達成又は最適化するやり方で、本発明が具現化又は実行され得ることを認識するであろう。
本発明の上記及び他の態様は、以下に説明される実施形態から明らかになり、また、当該実施形態を参照して説明される。
本発明について、単なる一例として、添付の図面を参照してさらに説明する。
図1は、本発明の実施形態による移動式CアームX線イメージングシステムを示す。 図2は、本発明の実施形態による永久設置されたCアームX線イメージングシステムを示す。 図3は、本発明の実施形態による、X線イメージングシステムのゲインパラメータを較正するための方法のフローチャートである。
図面は、概略に過ぎず、限定的ではない。図面では、要素のうちのいくつかは、サイズが誇張され、例示を目的として縮尺通りではない場合がある。寸法及び相対寸法は、必ずしも本発明の実行に対する実際の縮小に対応するものではない。
特許請求の範囲における任意の参照符号は、範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
異なる図面では、同じ参照記号が同じ又は類似した要素を指す。
本発明は、特定の実施形態に関して、また、いくつかの図面を参照して説明されるが、本発明は、それらに限定されるものではなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。
特許請求の範囲において使用される「含む」という用語は、その後に列挙された手段に限定されていると解釈されるべきではないことに気付くべきである。当該用語は、他の要素又はステップを除外しない。したがって、当該用語は、参照された規定された特徴、整数、ステップ、又は構成要素の存在を明記しているが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、若しくは構成要素、又はそれらのグループの存在又は追加を除外するものではないと解釈されるべきである。したがって、「手段Aと手段Bとを含むデバイス」という表現の範囲は、構成要素A及びBだけで構成されるデバイスに限定されるべきではない。当該表現は、本発明に関して、デバイスの関連性のある構成要素はA及びBだけであることを意味している。
本明細書全体を通して「一実施形態」又は「実施形態」への参照は、実施形態に関連して説明された特定の特徴、構造、又は特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれていることを意味する。したがって、本明細書全体を通してさまざまな場所で「1つの実施形態では」又は「実施形態では」という語句の出現は、必ずしもすべて同じ実施形態を指しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造、又は特性は、本開示から当業者には明らかな任意の適切なやり方で1つ以上の実施形態に組み合わせることができる。
同様に、本発明の例示的な実施形態の説明では、本発明の様々な特徴が、開示を合理化し、様々な発明の態様のうちの1つ以上の理解を助けるために、1つの実施形態、図、又はその説明にまとめられる場合があることを理解されるべきである。しかしながら、この開示方法は、請求項に係る発明が各請求項で明示的に記載されているものよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映しているとして解釈されるものではない。むしろ、以下の特許請求の範囲が反映しているように、発明の態様は、前述の1つの実施形態のすべての特徴よりも少ないところにある。したがって、詳細な説明に続く特許請求の範囲は、この詳細な説明に明示的に組み込まれ、各請求項は本発明の別個の実施形態としてそれ自体で存在する。
本明細書に提供されている説明では、多数の具体的な詳細が記載されている。しかしながら、本発明の実施形態は、これらの具体的な細部なしで実行され得ることが理解される。他の場合では、よく知られている方法、構造、及び技術については、本説明の理解を不明瞭にしないために詳細には示されていない。
図1を参照して、移動式CアームX線イメージングシステム1の例示的な実施形態が示されている。移動式Cアームシステム1は、例えば一般的なC形状を採用したアーチ型の機械的支持構造であるアセンブリ4を含む。アセンブリは、その対向する端部に線源2及び検出器3が設けられている。放射X線は、X線源2によって生成され、放出され、線源2から離れて反対側に配置されている検出器3の上面に到達する前に、放射X線が散乱及び/又は吸収される関心のイメージング(ボリュメトリック)領域を横断する。被験者又は物体のスキャンにおいて、放出された放射X線は、空気中で発生する散乱及び吸収の量に加えて、被験者(例えば患者)又は物体(例えばファントム)によってさらに散乱及び/又は吸収される。検出器3は、入射した放射X線信号を、画像処理及び再構成に適した電気信号に変換する。線源から検出器までの距離は通常、スキャン対象の物体(例えばファントム)又は被験者(例えば患者)が、例えば70cm~140cmの範囲(例えば約100cm)の空域に収まるような距離である。線源から検出器までの距離は、線源から検出器までの距離と比較して小さい前述の位置変化を無視して設計により固定されている場合や、ある距離範囲で調整できるように設計されている場合がある。図1では、線源2は一番上の位置に示されているが、多くの場合、好ましくは、医療スタッフの放射線防護を向上させるために、Cアームイメージングシステム1を、線源2が被験者サポート(例えばカウチ)の下に置かれるカウチ下構成で操作する。X線源2は、例えばDC変換ブロックや高周波発生器ブロックであるX線発生器ブロックと、例えば固定又は回転式の陽極管であるX線管とを含んでX線を生成して放出する。放出されるX線スペクトルは通常、多色である。そのため、Cアームイメージングシステム1は、さらに1つ以上のフィルタ要素及び/又はビーム成形要素を含み得る。適切なX線検出器3が、好ましくは、フラットパネル検出器として提供される。つまり、X線イメージングシステム及びその較正方法は、一般にコーンビームCT用に考案されている。しかしながら、本発明の実施形態による較正方法はまた、クローズドガントリを有する従来のファンビームCTスキャナにも適用されてもよい。ただし、後者の利点は、ガントリ構造がより剛性であることからあまり顕著ではない。検出器3がフラットパネル検出器として提供されている場合、パルス線源2が一般的に使用される。フラットパネル検出器は、その高さプロファイルが低いことを考慮して有利であり、これにより、Cアームアセンブリ4の端部間の大きなアクセス可能な空間、より広いダイナミックレンジ、及び歪みのないイメージング品質がもたらされる。あるいは、検出器3は、カメラユニットに結合された画像増強ユニットを含んでもよい。
アセンブリ4は、アーム11を介して移動式ワークステーション9に機械的に接続されている。空間内のCアームアセンブリ4の様々な向き及び位置に関連する様々な投影に対応する、複数のスキャン座標におけるX線投影画像データを収集するには、空間内のCアームアセンブリ4の向きをモーションコントローラで制御する。例えばCアームアセンブリ4は、例えば頭部/尾部のアンギュレーション方向に沿ってロール軸の周りを回転させることによって、第1の方向Aに回転可能であり、及び/又は、例えば右角度斜め/左角度斜め回転方向に沿ってプロペラ軸の周りを回転させることによって、第2の方向Pに回転可能である。プロペラ軸の周りの動作は、アーム11自体の旋回によって、又は、アーム11に対するCアームアセンブリ4の旋回を介して得られる。異なるスキャン座標の各々において、線源2はトリガされてX線パルスを放出し、検出器3は適切に設定された照射時間で対応するX線投影画像を捕捉する。プロペラ軸及び/又はロール軸の周りの回転は段階的に行われて、関心のボリュメトリックイメージング領域の2D又は3D画像再構成のために、様々なアンギュレーション角度及び/又はプロペラ角度におけるX線投影画像データのシーケンスが記録される。再構成画像を得るために、コーンビームCT用のフェルトカムプ(Feldkamp)アルゴリズムやそのバリエーションなど、当業者に既知である、利用可能なコーンビームCT画像再構成アルゴリズムを使用できる。回転スキャン用のスキャン軌跡には、100度~360度(例えば100度~240度)の角度スキャン範囲が含まれ得る。例として、回転スキャンは、+90度~-45度のアンギュレーション角度について、及び/又は+135度~-135度のプロペラ角度に対して行われる。
Cアームの座標系は、アイソセンタ(例えば長手方向又は頭部/尾部方向のx軸、横断向又は左/右の角度斜め(LAO/RAO)のy軸、及び高さ方向又は背部/腹部方向のz軸)に関して定義される。したがって、システム構成要素の相対位置は、この座標系に関して指定できる。取得したX線投影画像の投影ビューは、このような座標系で方向指定ベクトル又は関連するスキャン座標として、また、座標系内の曲線として定義できるスキャン軌跡全体として表すことができる。スキャン軌跡の曲線は、曲線に沿った特定の投影ビューを表す、接続されたスキャン軌跡点(例えばスキャン座標)の集合を介して定義できる。補間法を使用して、(例えばイメージングプロトコルによって定義される)スキャン軌跡点の集合内の後続のスキャン軌跡点の間に配置し、結果として得られる曲線の平滑度又は経路固有のアスペクトを向上する場合に接続する追加のスキャン軌跡点を生成できる。例えば経路固有のアスペクトは、オープンガントリの速度又は加速に関連し、許容されるアンギュレーション及び回転範囲、画像解像度、全体的なスキャン速度などに関連する。例えば、取得されるX線画像投影(例えばビュー)が少なく、呼吸などの被験者の動きに起因する動きアーチファクトを低減する高速スキャン軌跡と、より多くのX線画像投影(例えばビュー)が取得されることで再構成される画像の解像度が向上する、このスキャン軌跡の対応する低速バージョンとの両方のオプションを提供することが有利であり得る。
移動式ワークステーション9は、グラフィカルユーザインターフェースを提供するディスプレイユニット8を含むか、又は代替実施形態では、例えばリモートスクリーン又はインタラクティブタッチスクリーンであるグラフィカルユーザインターフェースを提供する別のディスプレイユニットに接続可能である。グラフィカルユーザインターフェースを有するディスプレイユニット8により、Cアームイメージングシステム1とのユーザフレンドリな対話が可能になる。例示的な対話には、スキャン座標、スキャン軌跡、スキャン速度、視野、イメージングプロトコル、取得モダリティ(例えば線源及び検出器の設定)などの選択又は定義が含まれる。さらに、メモリ又は画像/患者データベースから取り出した再構成画像や、画像誘導診断若しくは介入手順中に使用する再構成ライブ画像を含む、患者固有の詳細及び再構成コーンビームCT画像がディスプレイユニット8に表示されてもよい。この結果、医師は、画像分析、コントラスト強調、サイズ又は長さ測定などを行うために、関心領域を選択できる。
ストレージユニット6が、移動式ワークステーション9に含まれてもよい。あるいは、ストレージユニット6を、別のリモートストレージユニット、例えばファイルホスティングシステム、サーバベース又はクラウドベースのストレージサービスなどの一部である集中型又は分散型の外部ストレージユニットとして実装することもできる。ストレージユニット6には、生の投影画像データ又はデータセット(例えばスキャン軌跡のスキャン座標の各々に対して取得されたX線投影画像のシーケンスを含む投影画像データセット)を保存できる。さらに、ストレージユニット6には、スキャンされる被験者に関するデータレコード、再構成画像、取得モダリティに関連するデータ、製造業者が提供するイメージングシステムデータ、較正データなども保存される。
さらに、移動式ワークステーション9はまた、例えばローカルエリア又はワイドエリアネットワーク(プライベートセキュアネットワークなど)、パブリックネットワーク(例えばインターネット)、クライアント-サーバ通信ネットワークなどのネットワーク7に接続できる有線又はワイヤレスネットワークインターフェースを提供する。これにより、分散アプリケーション配備の利点がもたらされる。これには、クライアント-サーバアプリケーションとして実行されるアプリケーション、サーバ及びクラウドベースのコンピューティング、リモート(グリッド)コンピューティングなどが含まれるが、これらに限定されない。加えて、ネットワークへのアクセス機能は、リモートストレージユニット/サービスに同時にアクセスできる。例えばワークステーション9を含むCアームイメージングシステム1は、保存及び/又はサーバベースの画像再構成のために、取得したX線投影画像データをサーバに送信する。そして、サーバは、例えば表示又はローカルでのアーカイブのために、再構成された画像をクライアントワークステーション9に戻してもよい。
1つ以上の処理ユニット5が、Cアームイメージングシステム1に含まれ、例えば施設内のワークステーション9に含まれてもよい。あるいは、1つ以上の処理ユニット5の一部又はすべてが、分散処理に依存するイメージングシステム1の異なるサーバの場所など、複数の場所にあってもよい。このような場合、1つ以上のサーバ又はリモートコンピューティングデバイスが1つ以上の処理ユニット5を表し、ネットワーク7又は同等の通信リンクを介してワークステーション9によってアクセスされる。本発明の実施形態では、この1つ以上の処理ユニット5がゲイン較正方法のステップを行う。このステップについては、以下でより詳細に説明する。これに加えて、通常、処理ユニット5は、例えば均一性補正や前述の画像再構成を行うために、様々な画像処理タスクを行う。
図2を参照して、永久設置されたCアームX線イメージングシステム10の例示的な実施形態が示されている。このようなCアームイメージングシステムは、天井マウントを介して永久設置され得る。天井マウントは、例えば最大2m以上の横断方向の動作範囲及び最大2m以上(例えば4mよりも大きい)の長手方向の動作範囲である、懸架Cアーム/Cアークアセンブリ14の横断(横)方向及び/又は長手方向の変位を可能にする天井マウントレールシステムを含み得る。本発明の実施形態は、天井に取り付けられたオープンガントリに限定されない。代替の実施形態は、例えば床に取り付けられたCアームアセンブリを含む。Cアームアセンブリ14の懸架機構は、1つ以上の継ぎ手を有する機械的なリンク機構を含み得る。例えば1つ以上の回転継ぎ手により、懸架Cアームアセンブリ14の非常にフレキシブルな位置決めを可能にして、関心のボリュメトリック領域周辺のX線投影画像をその関心領域(例えば人工弁の位置決め中の心臓)へのアクセス性を損なうことなく収集できる。図2では、回転継ぎ手が例示されており、懸架Cアームアセンブリ14の単軸回転Qを可能にしている。しかしながら、本発明の実施形態は、単一の回転軸Qに限定されず、Cアームアセンブリ14の機械的なリンク機構は、他の継ぎ手及びリンク(例えば懸架Cアームアセンブリ14をターンテーブルの周りで回転させる回転可能なLアーム)を含んで、さらなる自由度を提供できる。懸架Cアームアセンブリ14自体が通常、2軸回転を可能にして、2つのさらなる自由度、すなわち、頭部/尾部方向の第1の回転動作A(ロール軸の周りのアンギュレーションとも呼ばれる)、及びRAO/LAO方向の第2の回転動作P(プロペラ軸の周りのプロペラ回転とも呼ばれる)を提供する。2つの回転動作A及びPは、従来のクローズドガントリCTスキャナと同様に、コンピュータ断層撮影(CT)を使用した画像再構成のために複数のX線投影画像が収集される角度スキャンを可能にするが、より多くの自由度を提供し、被験者へのアクセス可能性を保証する。
一例として、Cアームイメージングシステム10は、懸架Cアームアセンブリ14の位置決め及び/又は例えばスキャン軌跡に沿った様々なX線投影ビューの収集のために、8自由度を含む。Cアームイメージングシステム10の様々な動作は通常、モーションコントローラ又は制御システム(例えばスマートキネマティックエンジン)によって制御される。モーションコントローラ又は制御システムはまた、標準の所定又はユーザ定義の開始位置を入力として保存又は受信できる。例えばCアームイメージングシステム10には、正確な位置メモリ呼び出し機能が設けられている。Cアームアセンブリ14が頭部位置にされる場合、スキャン軌跡に沿った角度スキャン範囲は、頭部方向及び尾部方向の両方における第1の動作Aに対しては90度、LAO方向及びRAO方向における第2の動作Pに対してはそれぞれ120度及び185度として与えられる。あるいは、Cアームアセンブリ14が左右位置にされる場合、頭部方向及び尾部方向における第1の動作Aに対してはそれぞれ120度及び185度、LAO方向及びRAO方向の両方における第2の動作Pに対して90度として与えられる。
懸架Cアームアセンブリ14もまた、互いから離れて互いに対向して配置されているX線源2及びX線感度検出器3を含む。一般に、X線源2及び検出器3は、Cアームアセンブリ14のそれぞれの端部にしっかりと接続されているか、又は統合されている。線源から検出器までの距離は調整可能で、80cm~130cmの範囲にあり得る。エアスキャン及び被験者スキャンについては、前の実施例と同じものが適用される。X線源2及び検出器3の一般的な例は、前述のとおりである。
永久設置されたCアームイメージングシステム10の横には、ターンテーブル17が設けられ、Cアームイメージングシステム10と連携する。特に、ターンテーブル17に含まれる患者サポート19及びテーブルピボットユニット20がさらに、Cアームイメージングシステム10によって提供される自由度を補完する。ターンテーブル17及びCアームイメージングシステム10は、連携して、拡大されたイメージング処理システムの一部を効果的に形成し得る。例えば患者サポートの長手方向の平行移動Tを、Cアームイメージングシステム10の様々な位置決め角度と組み合わせて使用できる。平行移動Tは、被験者の長手方向の位置を調整したり、(例えば全身を対象とするために)Cアームイメージングシステム10の長手方向スキャン範囲を拡張したりするために使用できる。また、平行移動Tは、懸架Cアークの場合、レールシステムの設置を短くしたり、スキャン軌跡中のその不要な動作を回避したりすることもできる。不要な動作を回避すると、オープンガントリの動き又は加速の不在下でイメージングシステムコンポーネントの相対位置の変化が小さいことにより、例えば再構成画像のアーチファクトが低減されて、画質が向上する。同様に、テーブルピボットユニット20を制御して、患者サポート19を横軸及び/又は長手軸の周りに傾斜できる。これは、多くの場合、介入中の被験者へのアクセス可能性を向上したり、スキャン軌跡を計画する際に追加の自由度として使用したりすることができる。例えばスキャン可能なRAO/LAO投影ビューの範囲を拡張するために長手軸の周りにピボットユニット20が患者サポート19を傾斜させるように制御される場合、Cアームイメージングシステム10のアンギュレーション範囲は、より大きいスキャン範囲から恩恵を受ける。これは、例えばターンテーブル17と線源2との間の動作の衝突又は制限が防止されることによる。最終的には、ターンテーブル17も高さ調整可能である。
いくつかの実施形態によれば、1つ以上のフットペダル、リモートコントロール、又は音声コマンド機能もCアームイメージングシステム1、10に含まれており、イメージングシステムへの(ハンドフリーの)ユーザ入力を提供できる。このようなシステム入力には、被験者スキャン又はエアスキャンを実行するための開始コマンド、単一のX線投影画像を取得するための開始コマンド、Cアームアセンブリ4、14をデフォルト位置(例えばゼロのデフォルトのプロペラ及びアンギュレーション回転角度を有する頭部位置)又はスキャン軌跡の開始位置に移動するための開始コマンドが含まれ得る。
加えて、Cアームイメージングシステムは、1つ以上の処理ユニット5を含み、さらにディスプレイユニット18、ストレージユニット6、及びネットワークアクセスインターフェース(図示せず)を含み得る。これらの要素については、図1に関連して説明した実施形態と同じ考慮事項が適用され、ここでは繰り返さない。
すでに説明したように、フレキシブルなCアームイメージングシステムでは通常、画像誘導診断又は介入中に発生する様々なイメージング要件及び制約をカバーするために、多種多様なスキャン軌跡が利用可能である。これは、好ましくは、このようなフレキシブルなCアームイメージングシステムによって、ユーザ又はオペレータが利用可能なすべてのスキャン軌跡が、較正手順で個別に較正されることを暗に意味する。これは、スキャン軌跡の前もっての(upfront)選択が一般に難しい又は不可能であるという事実によってさらにサポートされる。これは、画像誘導診断又は介入の進化が、テーブル周辺の手術室で利用可能な部屋、介入医療スタッフの数、患者の生理学的特性、機器、管、及びワイヤなどによるアクセス可能性への追加の制約など、多くの要因に応じて予測不可能であることが多いからである。複数のX線投影画像取得を含む高速回転の被験者スキャンは通常、数秒間、例えば約4~5秒間持続し、これは、動きアーチファクトの低減のために好都合である。対照的に、より低速な回転被験者スキャン、又はより複雑で最適化されたスキャン軌跡に関連するスキャンは、最大20秒以上など、数十秒間持続する場合がある。そのため、Cアームイメージングシステムで利用可能なすべてのスキャン軌跡(特に低速のスキャン軌跡)を含む完全なゲイン較正手順は、システムによっては数分間(最大5分以上など)持続する場合がある。各スキャン軌跡に沿った対応する複数のスキャン座標で取得された複数のX線投影画像に対する定期的なゲイン較正は、臨床環境での品質保証のために最も重要である。これは、ゲインの不規則性は、再構成画像の可視アーチファクトに直接変換されるからである。これは誤った医学的所見につながり、患者が危険にさらされるおそれがある。フィールドエンジニアは通常、X線イメージングシステムのフル較正(例えば長期ドリフトやシステム摩耗を考慮した幾何学的較正を含む)を毎年行うが、動的(例えば回転)ゲイン較正には、より頻繁なサービス間隔が推奨されることが多い。これは、患者数/X線イメージングシステムの使用、及び必要なイメージング品質に応じて、実際に毎週又は毎日(例えば毎日の開始時)に行われてよい。神経学分野の手順では、通常、必要なイメージング品質は、例えば腹部のイメージングよりも高くなる。したがって、施設内のユーザ(例えば臨床スタッフ)が容易に実施できるゲイン較正方法を提供する方がコスト効率がより高い。ここで、動的又は回転ゲイン較正は通常、X線イメージングシステムの少なくとも1つの、例えば各スキャン軌跡に沿ったゲイン較正を指し、各スキャン軌跡には、ガントリの動作又は加速が伴い、したがって、線源、検出器、及び散乱防止グリッドなど、投影画像取得プロセスに関与する様々なシステム構成要素の相対位置に小さいが顕著である一時的な変化をもたらす曲げ力又は加速力の影響を受ける。相対位置のこれらの瞬間的な変化は、選択したスキャン軌跡の詳細に依存し、これにより、ゲイン較正が動的になり、重要になる。特に、移動式又はフレキシブルな、永久設置されたCアームイメージングシステムなど、頻繁に使用するX線イメージングシステムでは、フィールドエンジニア又はユーザが操作するより高速の動的ゲイン較正手順により、1日に受け入れられる患者数を増やすことができる。
本発明の実施形態は、このようなより高速の動的ゲイン較正法を提供する。この方法については、図3のフローチャートを参照して次に説明する。様々な方法ステップだけでなく追加ステップは、技術的実装形態において、X線イメージングシステム(例えば図1及び図2で参照された実施形態のCアームイメージングシステム)の1つ以上の処理ユニット5によって実行可能であるか、又は、1つ以上の処理ユニット5で実行されているソフトウェア/コンピュータプログラムの命令に応答して行われ得ることに留意されたい。
図3では、例えば1つ以上の処理ユニット5によって第1の入力INP1として受信される、複数の動的ゲイン較正パラメータが得られ、また、例えば少なくとも1つの処理ユニット5によって第2の入力INP2として受信又は決定される、静的ゲイン較正パラメータも取得される。次に、複数の調整された動的ゲイン較正パラメータRが決定される。複数の調整された動的ゲイン較正パラメータRの各々は、複数の提供された動的ゲイン較正パラメータ(例えば第1の入力INP1)のうちの1つに対応する再較正された値である。ここでは、単一の(調整された)動的ゲイン較正パラメータを、所与のスキャン座標についてのX線イメージングシステムの検出器の単一ピクセル要素に関連付け、例えばオフセット補正後の当該ピクセル及び当該所与のスキャン座標の測定又は抽出された公称ゲインであり得る。あるいは、単一の(調整された)動的ゲイン較正パラメータを、所与のスキャン座標についてのX線イメージングシステムの検出器のピクセル要素のグループに関連付けることもでき、例えばオフセット補正後の当該ピクセルグループ及び当該所与のスキャン座標の測定又は抽出された平均公称ゲイン、つまり、当該所与のスキャン座標のピクセルブロックの空間平均ゲインであり得る。これにより、シーケンス又は一連の(調整された)動的ゲイン較正パラメータが必然的にもたらされることに留意されたい。シーケンス内の各(調整された)動的ゲイン較正パラメータは、動的ゲイン較正用に選択されたスキャン軌跡の対応するスキャン座標シーケンス内の所与のスキャン座標にリンクされる。例えばスキャン軌跡に沿った各スキャン座標について、対応するゲインピクセルマップが得られる。例えば少なくとも1つの処理ユニット5が第1の入力INP1として受信する。複数の動的ゲイン較正パラメータは、Cアームイメージングシステム1、10のローカル又はリモートストレージユニット6から取り出すなど、データベース、又はデータストア内のデータレコードから取り出され得る。本ゲイン較正方法では、各動的ゲイン較正パラメータは、動的ゲイン較正期間101中に、少なくとも1つのスキャン軌跡のスキャン座標のうちの1つにおいて動的モードで取得されたX線投影画像から得られる。本発明のコンテキストでは、動的モードは、移動する又は加速されたアセンブリ(例えばオープンガントリ)が、例えば各スキャン座標に到達したときにX線投影画像の取得をトリガすることによって、対応する投影ビューが記録されるスキャン座標間の連続動作(例えばプロペラ回転又はアンギュレーション回転)を構成していることを指す。動的ゲイン較正期間は、少なくとも1つのスキャン軌跡がスキャンされ、スキャンが完了した期間、例えば少なくとも1つのスキャン軌跡の開始時間と終了時間との間の時間スパンを指す。
同様に、単一の静的ゲイン較正パラメータを、所定の基準座標についてのX線イメージングシステムの検出器の単一ピクセル要素に関連付け、例えばオフセット補正後の当該ピクセル及び基準座標の測定又は抽出された公称ゲインであり得る。あるいは、単一の静的ゲイン較正パラメータを、所定の基準座標についてのX線イメージングシステムの検出器のピクセル要素のグループに関連付けることもでき、例えばオフセット補正後の当該ピクセルグループ及び所定の基準座標の測定又は抽出された平均公称ゲイン、つまり、所定の基準座標のピクセルブロックの空間平均ゲインであり得る。本ゲイン較正方法では、少なくとも1つの静的ゲイン較正パラメータが、静的ゲイン較正期間102中に、所定の基準座標において静的モードで取得されたX線投影画像から得られる。本発明のコンテキストでは、静的モードは、例えば所定の基準座標でのX線投影画像(又は平均化及びノイズ低減の目的ではいくつかのX線投影画像)の取得をトリガすることによって、対応する投影ビューが記録される、静止している加速されていないアセンブリ(例えばオープンガントリ)を指す。基準座標は、製造業者によって指定されたX線イメージングシステムのデフォルト位置であるか、又はX線イメージングシステムのユーザ定義位置であり得る。例えば回転方向A及びPについてゼロ角度の頭部位置や、線源2及び検出器3がそれぞれ下部位置及び上部位置にあるなど、手順で一般的に使用される開始位置である。静的ゲイン較正期間は、1つ以上の静的スキャン取得が完了した期間、例えば基準座標における単一の静的取得の開始時間と終了時間との間の時間スパンを指す。ゲイン較正用に選択したスキャン軌跡を完了した直後に、基準座標で1つ以上の静的スキャン取得が行われる場合、静的ゲイン較正期間には、アセンブリを基準座標に戻すのに必要な時間間隔も含まれ得る。
最小の実施形態では、基準座標での単一ピクセル要素又はピクセル要素の単一の平均について取得されたX線投影データが、第2の入力INP2としての単一の静的ゲイン較正パラメータを決定するための基礎となる。一方、ゲイン較正が行われているスキャン軌跡の各スキャン座標において、この単一ピクセル要素又はピクセル要素のこの単一の平均について取得されたX線投影データのシーケンスが、第1の入力INP11としての複数の動的ゲイン較正パラメータを決定するための基礎となる。しかしながら、特定の実施形態では、基準座標における検出器の複数のピクセル要素、例えば検出器の各ピクセル要素について取得された複数のX線投影データは、例えば静的ゲインピクセルマップの形式で第2の入力INP2としての複数の静的ゲイン較正パラメータを決定するための基礎となる。したがって、複数の動的ゲイン較正パラメータは、時系列の動的ゲインピクセルマップの形式で第1の入力INP1として提供できる。
本ゲイン較正方法では、静的ゲイン較正期間は、動的ゲイン較正期間よりも後の時点で発生する。つまり、静的ゲイン較正期間は、動的ゲイン較正期間の開始時間よりも後の開始時間から開始され、静的ゲイン較正期間と動的ゲイン較正期間とは時間的にオーバーラップしない。特定の実施形態では、基準座標での静的モード取得は、さらなる入力INP3を提供するための前の最初の静的ゲイン較正期間中に発生するか、又は、第2の入力INP2を提供するための後の静的ゲイン較正期間中に発生する。前及び後は、動的ゲイン較正期間の終了時間に対して評価される。したがって、静的ゲイン較正期間が、ゲイン較正方法に従って動的ゲイン較正期間よりも後に発生する場合、これは、各スキャン軌跡の複数の動的ゲイン較正パラメータを提供するために、利用可能な各スキャン軌跡を動的モードで初めにスキャンする場合を含み、その後の時点でのみ、前の最初の静的ゲイン期間又は後の静的ゲイン期間が基準座標での第1の静的取得から開始される。複数のスキャン軌跡が利用可能な場合は、他の場合も存在する。例えば個々に各スキャン軌跡を完了した後、最初の静的ゲイン較正期間中に基準座標で1回以上の静的取得が行われてから、次のスキャン軌跡に進む場合である。後の時点で、すべての利用可能なスキャン軌跡を循環してから、後の静的ゲイン較正期間が開始される。通常、さらなる入力INP3を得るために提供される場合、最初の静的ゲイン較正期間は、第2の入力INP2を得るために常に提供される(後の)静的ゲイン較正期間よりも動的ゲイン較正期間の終了時間に時間的に近くにスケジュールされる。この点において、時間的に近いとは、通常、提供される場合は、最初の静的ゲイン較正期間が動的ゲイン較正期間に直ぐ続くように、数分以内(例えば5分以内、例えば1分以内)であることを意味する。一方、(後の)静的ゲイン較正期間はそれに直ぐ続かず、より離れた時点、例えば調整された動的ゲイン較正パラメータの提供を通じて動的ゲインが再較正されるまでの時間間隔を決定する、受け入れる患者数及び必要なイメージング品質に応じて、動的ゲイン較正期間の終了時間から数日、数週間、又は数か月以内に発生する。
1つの特定の実施形態では、例えば動的ゲイン較正期間101中に、すべての利用可能なスキャン軌跡がスキャンされる。個々のスキャン軌跡の各々に関連付けられたX線投影画像のシーケンスを使用して、複数の動的ゲイン較正パラメータ、例えば各スキャン軌跡の動的ゲイン較正ピクセルマップを(オフセット補償後に)抽出する。この動的ゲイン較正期間は、X線イメージングシステムの製造時、施設での初回設置時、又は定期的な点検時期に発生してもよい。複数の動的ゲイン較正パラメータは、次に、例えばCアームイメージングシステム1、10のストレージユニット6のデータベース内に、又は適切なデータストアのデータレコードとして、第1の入力INP1として後に使用するために保存されてもよい。最初に記録された動的ゲイン較正パラメータを、例えばサービスエンジニアによる定期メンテナンスルーチンの結果として上書き又は更新し、上書き又は更新された動的ゲイン較正パラメータを代わりに第1の入力INP1として後に使用することができる。次に、Cアームイメージングシステム1、10の毎週の品質保証間隔を想定すると、臨床スタッフは、動的ゲイン較正パラメータを再較正するように指示される。したがって、この特定の実施形態では、臨床スタッフは、例えばグラフィカルユーザインターフェースを介して1回以上の静的ゲイン取得をトリガするか、又はCアームイメージングシステム1、10をプログラミングして、1回以上の静的ゲイン取得を自動的にスケジュールして行う(X線防護の確認後)ことによって、静的ゲイン較正期間102中に、基準座標において静的モードで1回以上の静的ゲイン取得を毎週実行する。オフセット補正された静的モード取得から、少なくとも1つの静的ゲイン較正パラメータが抽出され、第2の入力INP2として直ぐに使用されるか、又は後でクエリ時に第2の入力INP2として使用するために保存される。次に、複数の調整された動的ゲイン較正パラメータRが、動的ゲイン較正パラメータの再較正されたセットとして決定される。これは、Cアームイメージングシステム1、10の1つ以上の処理ユニット5によって、例えば、最初にストレージユニット6へのデータリクエストを介して、保存されている動的ゲイン較正パラメータを第1の入力INP1として受信し、ストレージユニット6から少なくとも1つの静的ゲイン較正パラメータを第2の入力INP2として直ぐに使用又は受信することによって達成できる。複数の調整された動的ゲイン較正パラメータRは、少なくとも1つの処理ユニット5によって、例えば、R(m,n)[i]=INP1(m,n)[i]*INP2(m,n)/D(m,n)として決定できる。ここで、インデックスタプル(m,n)は、検出器3のm番目の行及びn番目の列のピクセル要素に関連付けられた、調整された動的/動的/静的ゲイン較正パラメータを示し、シングルインデックス[i]は、利用可能なスキャン軌跡のセットのインデックスを表す。少なくとも1つの静的ゲイン較正パラメータ(例えばINP2)は、基準座標での静的モード取得の結果であるため、特定のスキャン軌跡には依存しないことに留意されたい。分母の係数D(m,n)は、正規化定数として機能する。係数D(m,n)は、選択したスキャン軌跡に依存してもしなくてもよい。これらは、ヒューリスティックに決定された定数又は単一の定数として製造業者から提供されても、保存又は抽出された動的ゲイン較正パラメータから導出されてもよい。例えば、D(m,n)は、動的ゲイン較正期間の終わりに最後に取得した動的モードX線投影画像から抽出された動的ゲイン較正パラメータピクセルマップに対応する。あるいは、D(m,n)は、動的ゲイン較正期間中に取得された複数の動的モードX線投影画像から抽出された動的ゲイン較正パラメータピクセルマップの平均、例えば単一のスキャン軌跡に属する取得された動的モードX線投影画像の平均、又は、すべての利用可能なスキャン軌跡の取得された動的モードX線投影画像の平均に対応していてもよい。さらに別のやり方では、D(m,n)は、例えばゼロスキャン速度に対する外挿によって、異なるスキャン速度に関連付けられた動的ゲイン較正パラメータピクセルマップのセットを外挿することによって得られる。あるいは、さらに別のやり方では、例えば、D(m,n)は、動的ゲイン較正期間の終わり直後に、基準座標とは異なるスキャン座標において取得された静的モードX線投影画像か抽出された静的ゲイン較正パラメータピクセルマップに対応していてもよい。適切な係数D(m,n)を提供する他の多くの可能性がある。結果として、各スキャン軌跡についてより時間のかかる較正スキャンを再度行う必要なく、再較正された動的ゲインについて、複数の調整された動的ゲイン較正パラメータRが得られる。すでに説明したように、調整された動的ゲイン較正パラメータRをもたらす動的ゲイン較正パラメータの調整は、例えば毎日又は毎週、何度も繰り返されてもよい。
別の実施形態では、動的ゲイン較正期間101中に、すべての利用可能なスキャン軌跡がスキャンされる。個々のスキャン軌跡の各々に関連付けられたX線投影画像のシーケンスを使用して、複数の動的ゲイン較正パラメータ、例えば各スキャン軌跡の動的ゲイン較正ピクセルマップを(オフセット補償後に)抽出する。この動的ゲイン較正期間は、X線イメージングシステムの製造時、施設での初回設置時、又は定期的な点検時期に発生してもよい。複数の動的ゲイン較正パラメータは、次に、例えばCアームイメージングシステム1、10のストレージユニット6のデータベース内に、又は適切なデータストアのデータレコードとして、第1の入力INP1として後に使用するために保存されてもよい。最初に記録された動的ゲイン較正パラメータを、例えばサービスエンジニアによる定期メンテナンスルーチンの結果として上書き又は更新し、上書き又は更新された動的ゲイン較正パラメータを代わりに第1の入力INP1として後に使用することができる。動的ゲイン較正期間101に直ぐ続いて(例えば数分以内、例えば1分以内~5分以内)、最初の静的ゲイン較正期間103(例えばt_start[103]>t_end[101])中に、静的モードで基準座標において1回以上の最初の静的取得が行われる。最初の静的モード取得から、少なくとも1つのさらなる静的ゲイン較正パラメータが抽出され、第3の入力INP3として後に使用するために、例えば動的ゲイン較正パラメータとともに保存される。後の時点で、例えば製造時、初回設置時、又は定期的な点検時期の最初の静的ゲイン較正期間103の終わりよりも後に、ここでも、静的ゲイン較正期間102(例えばt_start[102]>t_end[103])中に、静的モードで基準座標において1回以上の静的取得が行われる。前の例と同様に、後の時点は、受け入れる患者数及び必要なイメージング品質に応じて、翌日、翌週、又は翌月を指し得る。後にオフセット補正された静的モード取得から、少なくとも1つの静的ゲイン較正パラメータが抽出され、第2の入力INP2として直ぐに使用されるか、又は後でクエリ時に第2の入力INP2として使用するために保存される。次に、複数の調整された動的ゲイン較正パラメータRが、動的ゲイン較正パラメータの再較正されたセットとして決定される。これは、Cアームイメージングシステム1、10の1つ以上の処理ユニット5によって、例えば、最初にストレージユニット6へのデータリクエストを介して、保存されている動的ゲイン較正パラメータ及び少なくとも1つのさらなる静的ゲイン較正パラメータをそれぞれ第1の入力INP1及び第3の入力INP3として受信し、ストレージユニット6から少なくとも1つの静的ゲイン較正パラメータを第2の入力INP2として直ぐに使用又は受信することによって達成できる。複数の調整された動的ゲイン較正パラメータRは、少なくとも1つの処理ユニット5によって、例えば、R(m,n)[i]=INP1(m,n)[i]*INP2(m,n)/INP3(m,n)として決定できる。あるいは、静的ゲイン較正パラメータの小さな時間依存の変化について、調整された動的ゲイン較正パラメータRをR(m,n)[i]=INP1(m,n)[i]*(INP2(m,n)-INP3(m,n))として決定してもよい。さらに別のやり方法では、動的ゲイン較正用に選択された各スキャン軌跡の終わりに複数のさらなる静的ゲイン較正パラメータがそれぞれ得られる場合について、次の機能式を使用できる。R(m,n)[i]=INP1(m,n)[i]*INP2(m,n)/INP3(m,n)[i]。結果として、各スキャン軌跡についてより時間のかかる較正スキャンを再度行う必要なく、再較正された動的ゲインについて、複数の調整された動的ゲイン較正パラメータRが得られる。ここでもまた、調整された動的ゲイン較正パラメータRをもたらす動的ゲイン較正パラメータの調整は、例えば毎日又は毎週など、定期的な又は不定期的な時間間隔で、何度も繰り返されてもよい。
本発明の特定の実施形態では、静的モードでの静的取得及び動的モードでの動的取得は、線源2と検出器3との間のX線伝播領域に物体がない状態で行われる。例えば静的エア取得及び動的エアスキャンとしてそれぞれ行われる。
取得したX線投影画像からの抽出によって静的又は動的ゲイン較正パラメータを決定することは、調整された動的ゲイン較正パラメータを決定するために使用した処理ユニットと同じ又は異なる処理ユニットで行われてよい。X線投影画像からゲインパラメータの抽出には、通常、オフセット補正のステップが含まれる。しかしながら、検出器オフセットは、X線イメージングシステム1、10のガントリ/アセンブリ4、14の動作の影響を受けないか、又は少なくとも検出器ゲインほど著しく影響を受けない。その結果、オフセット再較正は、フィールドサービスエンジニアによって定期的に、例えば定期メンテナンス中に動的ゲイン較正パラメータが上書き又は更新されるたびに行われてもよい。
調整された動的ゲインパラメータRは、任意選択の後続の不均一性補正ステップ104において、検出器3の不均一性を補正するために使用できる。検出器3の不均一性は、通常、線源2の不均一性、ビームフィルタリング要素の存在、散乱防止グリッドの影などの要因によって引き起こされる。また、検出器3の均一性の変化も、X線イメージングシステムの構成要素の相対位置の一時的な変化によって予期される。検出器3の不均一性は、対処されない場合、再構成画像に深刻なアーチファクトを引き起こす。さらなる任意選択のステップである画像再構成ステップ105において、被験者スキャン軌跡の取得及び均一性補正されたX線投影画像は、例えば画像誘導診断又は介入手順中に、ディスプレイユニット8に医療専門家に対して表示される、関心のボリュメトリック領域の2D又は3Dビューを表示するために再構成される。
開示された実施形態の他の変形は、図面、開示及び添付の特許請求の範囲の検討から、請求項に係る発明を実施する際に当業者によって理解され、実行され得る。特許請求の範囲において、「含む」という語は、他の要素やステップを排除するものではなく、単数形は複数を排除するものではない。特許請求の範囲における任意の参照符号は、範囲を限定するものと解釈されるべきではない。

Claims (15)

  1. 線源及び検出器を含むアセンブリであって、前記検出器は、前記線源によって放出された放射線を、イメージング領域を横断した後に検出するために、前記線源から離れて配置され、前記アセンブリは、前記イメージング領域の周りの少なくとも1つのスキャン軌跡によって定義される異なるスキャン座標に移動して、前記アセンブリが移動する動的モードで複数の前記スキャン座標においてX線投影画像を取得し、前記アセンブリはまた、所定の基準座標に移動して、前記アセンブリが静止する静的モードで前記基準座標においてX線投影画像を取得する、アセンブリと、
    少なくとも1つの処理ユニットと、
    を含む、イメージング用のX線システムであって、
    前記少なくとも1つの処理ユニットは、
    複数の動的ゲイン較正パラメータを第1の入力(INP1)として受信し、
    静的ゲイン較正パラメータを第2の入力(INP2)として得て、
    少なくとも、受信した前記第1の入力及び得られた前記第2の入力に基づいて、前記複数の動的ゲイン較正パラメータの各々に対応する複数の調整された動的ゲイン較正パラメータ(R)を決定し、
    各動的ゲイン較正パラメータは、動的ゲイン較正期間中に、前記少なくとも1つのスキャン軌跡の前記スキャン座標のうちの1つにおいて前記動的モードで取得したX線投影画像から得られ、
    前記静的ゲイン較正パラメータは、静的ゲイン較正期間中に、前記所定の基準座標において前記静的モードで取得したX線投影画像から得られ、
    前記静的ゲイン較正期間の開始時間は、前記静的ゲイン較正期間と前記動的ゲイン較正期間とが時間的にオーバーラップしないように、前記動的ゲイン較正期間の開始時間よりも後に発生する、X線システム。
  2. 前記少なくとも1つの処理ユニットはさらに、さらなる静的ゲイン較正パラメータを第3の入力(INP3)として得て、受信した前記第1の入力、得られた前記第2の入力、及び得られた前記第3の入力に基づいて、前記複数の調整された動的ゲイン較正パラメータを決定し、前記さらなる静的ゲイン較正パラメータは、前記動的ゲイン較正期間に直ぐ続く最初の静的ゲイン較正期間中に、前記所定の基準座標において前記静的モードで取得したX線投影画像から得られ、前記最初の静的ゲイン較正期間の開始時間は、前記最初の静的ゲイン較正期間と後続の静的ゲイン較正期間とが時間的にオーバーラップしないように、前記静的ゲイン較正期間の前記開始時間に先行する、請求項1に記載のX線システム。
  3. 前記少なくとも1つの処理ユニットはさらに、前記静的ゲイン較正期間の終わりに又は前記静的ゲイン較正期間に続いて前記複数の調整された動的ゲイン較正パラメータを決定する、請求項1又は2に記載のX線システム。
  4. 前記複数の調整された動的ゲインパラメータ及び対応する受信した前記動的ゲインパラメータの各々は、前記スキャン座標のうちの1つにおける前記検出器のピクセル要素に関連付けられ、機能関係:R=INP1*INP2/INP3に従って決定され、受信した前記第2の入力及び前記第3の入力は、前記所定の基準座標における前記検出器の同じピクセル要素に関連付けられている、請求項3に記載のX線システム。
  5. 前記少なくとも1つの処理ユニットはさらに、複数の時間ステップの各々において、前記時間ステップを含む静的ゲイン較正期間中に、前記所定の基準座標において前記静的モードで取得したX線投影画像から得られる静的ゲイン較正パラメータを前記第2の入力として繰り返し得て、前記複数の時間ステップの各々において、前記複数の調整された動的ゲインパラメータを繰り返し決定する、請求項1から4のいずれか一項に記載のX線システム。
  6. 前記少なくとも1つの処理ユニットはさらに、X線投影画像を受信し、そこから静的及び動的ゲイン較正パラメータを抽出するか、及び/又は、前記複数の調整された動的ゲインパラメータを使用して、取得したX線投影画像データに画像均一性補正を行う、請求項1から5のいずれか一項に記載のX線システム。
  7. 前記少なくとも1つの処理ユニットはさらに、ストレージユニット上のデータレコードにアクセスすることによって入力を受信するか、及び/又は提供する、請求項1から6のいずれか一項に記載のX線システム。
  8. 第1の時点で得られた回転ゲインパラメータは、回転モードで収集された画像投影データに基づいて決定される、請求項1から7のいずれか一項に記載のX線システム。
  9. 前記アセンブリは、互いに向き合った2つの対向する端部を有する回転式Cアームを含み、前記線源及び前記検出器は、それぞれ、前記端部のうちの1つずつに結合されている、請求項1から8のいずれか一項に記載のX線システム。
  10. 前記線源は、コーンビームとして放射線を放出する、請求項1から9のいずれか一項に記載のX線システム。
  11. イメージング用のX線システムのゲインパラメータの較正方法であって、前記X線システムは、線源と、複数のピクセル要素を有する検出器と、を含み、前記線源及び前記検出器は、イメージング領域の周りの少なくとも1つのスキャン軌跡によって定義される異なるスキャン座標に一緒に移動して、移動する動的モードで複数の前記スキャン座標においてX線投影画像を取得し、また、所定の基準座標に一緒に移動して、静止する静的モードで前記基準座標においてX線投影画像を取得する較正方法において、前記較正方法は、
    複数の動的ゲイン較正パラメータを得るステップと、
    静的ゲイン較正パラメータを得るステップと、
    少なくとも、得られた前記複数の動的ゲイン較正パラメータ及び得られた前記静的ゲイン較正パラメータに基づいて、前記複数の動的ゲイン較正パラメータの各々に対応する複数の調整された動的ゲイン較正パラメータを決定するステップと、
    を含み、
    各動的ゲイン較正パラメータは、動的ゲイン較正期間中に、前記少なくとも1つのスキャン軌跡の前記スキャン座標のうちの1つにおいて前記動的モードで取得したX線投影画像から得られ、
    前記静的ゲイン較正パラメータは、静的ゲイン較正期間中に、前記所定の基準座標において前記静的モードで取得したX線投影画像から得られ、
    前記静的ゲイン較正期間の開始時間は、前記静的ゲイン較正期間と前記動的ゲイン較正期間とが時間的にオーバーラップしないように、前記動的ゲイン較正期間の開始時間よりも後に発生する、較正方法。
  12. さらなる静的ゲイン較正パラメータを得るステップをさらに含み、
    前記複数の調整された動的ゲイン較正パラメータは、得られた前記複数の動的ゲイン較正パラメータ、得られた前記静的ゲイン較正パラメータ、及び得られた前記さらなる静的ゲイン較正パラメータに基づいて決定され、
    前記さらなる静的ゲイン較正パラメータは、前記動的ゲイン較正期間に直ぐ続く最初の静的ゲイン較正期間中に、前記所定の基準座標において前記静的モードで取得したX線投影画像から得られ、
    前記最初の静的ゲイン較正期間の開始時間は、前記最初の静的ゲイン較正期間と後続の前記静的ゲイン較正期間とが時間的にオーバーラップしないように、前記静的ゲイン較正期間の前記開始時間に先行する、請求項11に記載の較正方法。
  13. 前記検出器の各ピクセル要素及び前記少なくとも1つのスキャン軌跡の各スキャン座標について第1のX線投影画像データを取得するために、前記動的ゲイン較正期間中に、前記少なくとも1つのスキャン軌跡について前記動的モードで第1のX線較正スキャンを行うステップと、
    前記検出器の各ピクセル要素及び前記少なくとも1つのスキャン軌跡の各スキャン座標について取得した前記第1のX線投影画像データから、動的ゲイン較正パラメータを抽出するステップと、
    前記静的ゲイン較正期間中に、前記所定の基準座標において前記静的モードで、前記検出器の各ピクセル要素について第2のX線投影画像データを取得するステップと、
    前記所定の基準座標についての前記検出器の各ピクセル要素の取得された前記第2のX線投影画像データから静的ゲイン較正パラメータを抽出するステップと、
    をさらに含む、請求項11又は12に記載の較正方法。
  14. 被験者スキャン中に取得されたX線投影画像の画像均一性補正及び/又は画像再構成のために、前記複数の調整された動的ゲイン較正パラメータを使用するステップをさらに含む、請求項11から13のいずれか一項に記載の較正方法。
  15. コンピュータによって実行されると、前記コンピュータに、請求項11から14のいずれか一項に記載の較正方法における、少なくとも方法ステップc)を行わせる命令を含む、コンピュータプログラム。
JP2021559405A 2019-04-10 2020-04-10 静的ゲイン較正 Active JP7222118B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP19168386.1A EP3721809A1 (en) 2019-04-10 2019-04-10 Static gain calibration
EP19168386.1 2019-04-10
PCT/EP2020/060300 WO2020208217A1 (en) 2019-04-10 2020-04-10 Static gain calibration

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2022529119A true JP2022529119A (ja) 2022-06-17
JPWO2020208217A5 JPWO2020208217A5 (ja) 2022-07-28
JP7222118B2 JP7222118B2 (ja) 2023-02-14

Family

ID=66105046

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021559405A Active JP7222118B2 (ja) 2019-04-10 2020-04-10 静的ゲイン較正

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20220192621A1 (ja)
EP (2) EP3721809A1 (ja)
JP (1) JP7222118B2 (ja)
CN (1) CN113939229A (ja)
WO (1) WO2020208217A1 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009131563A (ja) * 2007-12-03 2009-06-18 Toshiba Corp X線ct装置
JP2013244360A (ja) * 2012-05-29 2013-12-09 Toshiba Corp X線検査装置
WO2015083031A1 (en) * 2013-12-04 2015-06-11 Koninklijke Philips N.V. Imaging detector self-diagnostic circuitry

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5828719A (en) * 1996-12-23 1998-10-27 General Electric Company Methods and apparatus for modulating data acquisition system gain
FR2790150B1 (fr) * 1999-02-19 2001-06-08 Ge Medical Syst Sa Procede de regulation d'un generateur a double resonance
DE10228135B3 (de) * 2002-06-24 2004-01-15 Siemens Ag Verfahren zur Kalibrierung einer Röntgenanlage sowie Röntgenanlage mit einem Kalibrierungssystem
US7391844B2 (en) * 2005-01-14 2008-06-24 General Electric Company Method and apparatus for correcting for beam hardening in CT images
DE102006021373A1 (de) * 2006-05-08 2007-11-15 Siemens Ag Röntgendiagnostikeinrichtung
EP2046203B1 (en) * 2006-07-20 2017-09-06 Koninklijke Philips N.V. X-ray detector gain calibration depending on the fraction of scattered radiation
JP5947813B2 (ja) * 2011-01-05 2016-07-06 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. ゲート信号を持つリストモードpetデータにおいて運動を検出し補正する方法及び装置
WO2012137121A1 (en) * 2011-04-05 2012-10-11 Koninklijke Philips Electronics N.V. Adaptive calibration for tomographic imaging systems
JP5399444B2 (ja) * 2011-05-30 2014-01-29 富士フイルム株式会社 放射線画像検出装置及び放射線画像検出方法
CN104334081B (zh) 2012-06-05 2018-04-10 皇家飞利浦有限公司 X射线ct成像器的运动层分解校准
US9036783B2 (en) * 2012-08-07 2015-05-19 General Electric Company Gain calibration technique for digital imaging systems
DE102013200021B4 (de) * 2013-01-02 2016-01-28 Siemens Aktiengesellschaft Verfahren zur Kalibrierung eines zählenden digitalen Röntgendetektors, Röntgensysteme zur Durchführung eines solchen Verfahrens und Verfahren zur Aufnahme eines Röntgenbildes
CN108201447A (zh) * 2017-11-21 2018-06-26 深圳先进技术研究院 一种静态ct系统几何参数校正方法
US10646194B2 (en) * 2018-03-05 2020-05-12 Siemens Healthcare Gmbh Automatic air-calibration

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009131563A (ja) * 2007-12-03 2009-06-18 Toshiba Corp X線ct装置
JP2013244360A (ja) * 2012-05-29 2013-12-09 Toshiba Corp X線検査装置
WO2015083031A1 (en) * 2013-12-04 2015-06-11 Koninklijke Philips N.V. Imaging detector self-diagnostic circuitry

Also Published As

Publication number Publication date
EP3952748B1 (en) 2022-10-26
EP3721809A1 (en) 2020-10-14
WO2020208217A1 (en) 2020-10-15
US20220192621A1 (en) 2022-06-23
JP7222118B2 (ja) 2023-02-14
CN113939229A (zh) 2022-01-14
EP3952748A1 (en) 2022-02-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7500783B2 (en) Method for recording images of a definable region of an examination object using a computed tomography facility
JP5661624B2 (ja) 三次元回転型x線スキャナシステムの機械的アラインメントに起因するリング・アーチファクトの除去
EP2068713B1 (en) Shifting an object for complete trajectories in rotational x-ray imaging
US8447078B2 (en) X-ray diagnostic device
US7515677B2 (en) Method for x-ray image recording of a non-centric imaging area using an x-ray imaging system, and x-ray imaging system
US7734009B2 (en) Angiographic x-ray diagnostic device for rotation angiography
JP4516256B2 (ja) X線被曝を制限した局所的ct画像再構成
JP4611225B2 (ja) X線ct装置
WO1998040013A1 (fr) Tomographe assiste par ordinateur, dote d'un collimateur qui restreint la portee d'irradiation d'un faisceau de rayons x en eventail
JP5830753B2 (ja) X線ct撮影装置及びx線ct画像の表示方法
US8213565B2 (en) Method for correcting truncated projection data
US20150265237A1 (en) Method and device for generating a three-dimensional image of an object
JP5618292B2 (ja) X線ct撮影装置及びx線ct画像の表示方法
JP2001299737A (ja) より良い再構成のための従来型ctを使用するデータ獲得修正
JP5022612B2 (ja) X線ct装置
US11096649B2 (en) Medical image diagnostic device and image processing method
JPH09182745A (ja) 計算機式断層撮影装置
JP7222118B2 (ja) 静的ゲイン較正
US10736595B2 (en) Skull pin artifact rotation for the use in image-guided neurosurgery procedures
CN110267594B (zh) C型臂计算机断层摄影中的等中心
JP2005253572A (ja) 画像処理装置、x線診断装置、医用画像情報システム、及びキャリブレーションテーブル付帯方法
US20200058141A1 (en) Image capture and reconstruction protocol selection system
WO2010046839A1 (en) Reverse helical x-ray tomography with a ceiling mounted c-arm system

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220720

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220720

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20220720

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220819

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221026

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230106

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230202

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7222118

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150