JP2022525147A - オーラルケア組成物 - Google Patents

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Abstract

オーラルケア組成物は、ベース組成物、並びにオーラルケア組成物に対して約0.5重量%乃至約5.0重量%の量のモノグリセリド、ジグリセリド、及びこれらの組み合わせから成る群より選択される非イオン性界面活性剤、を含む。【選択図】図2

Description

関連出願の相互参照
本出願は、参照により本明細書に援用される2019年3月18日に出願された同時係属米国特許仮出願第62/820,154号の優先権を主張するものである。
本発明は、練り歯磨き又はジェル溶液などのオーラルケア組成物に関する。特に、本発明は、最小限の刺激特性を有する練り歯磨き又はジェル溶液に関する。
高齢者及び癌患者は、典型的には、弱く感受性の高い口腔粘膜を有する。刺激を受けた組織は、薄くなって衰える可能性があり、それは口腔内での痛みを引き起こす(すなわち、潰瘍性口腔粘膜炎)。練り歯磨きは、口腔内で組織の刺激を引き起こす原因の1つであることが多い。さらに、練り歯磨きは、典型的には界面活性剤を含んでおり、多くの一般的な界面活性剤は、組織の刺激を引き起こすことが知られている。界面活性剤のラウリル硫酸ナトリウム(すなわち、SLS)は、口腔粘膜及び口腔内の他の組織を刺激することが一般的に知られている代表的な界面活性剤である。したがって、刺激のないマイルドな練り歯磨きが、この業界で求められている。「マイルドさ」を謳った練り歯磨きは市場にいくつか存在するものの、これらは、口腔粘膜が脆弱な一部の集団に対してはマイルドさが不充分であることが研究から示されている。
1つの実施形態では、本発明は、オーラルケア組成物であって、ベース組成物、並びにオーラルケア組成物に対して約0.5重量%~約5.0重量%の量のモノグリセリド、ジグリセリド、及びこれらの組み合わせから成る群より選択される非イオン性界面活性剤を含む、オーラルケア組成物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、アニオン性界面活性剤を本質的に含まないベース組成物及び非イオン性界面活性剤を含むオーラルケア組成物を提供し、非イオン性界面活性剤は、モノグリセリド、ジグリセリド、又はこれらの組み合わせである。
別の実施形態では、本発明は、ベース組成物と、モノグリセリド、ジグリセリド、及びこれらの組み合わせから成る群より選択される非イオン性界面活性剤とを混合することを含む、オーラルケア組成物の刺激を低減する方法を提供する。
本発明の他の態様は、詳細な記述及び添付の図面の考察によって明らかとなるであろう。
図1は、HC50を特定するためのサンプル計算を示す。 図2は、実験1の結果を示す。 図3は、実験2の結果を示す。 図4は、実験3の結果を示す。 図5は、実験4の結果を示す。
具体的な実施形態を以下で説明するが、本発明は、他の実施形態も可能であることは理解されるべきである。
練り歯磨き又はジェル溶液などのオーラルケア組成物の1つの実施形態は、ベース組成物、及びモノグリセリド、ジグリセリド、又はこれらの組み合わせ(すなわち、モノグリセリドとジグリセリドとの混合物)を含む非イオン性界面活性剤、を含む。1つの実施形態では、オーラルケア組成物は、約0.5重量%~約8.0重量%の、モノグリセリド、ジグリセリド、又はこれらの組み合わせである非イオン性界面活性剤を含んでよい。別の実施形態では、オーラルケア組成物は、約0.5重量%~約5.0重量%の、モノグリセリド、ジグリセリド、又はこれらの組み合わせである非イオン性界面活性剤を含んでよい。なお別の実施形態では、オーラルケア組成物は、約2.0重量%~約4.0重量%の、モノグリセリド、ジグリセリド、又はこれらの組み合わせである非イオン性界面活性剤を含んでよい。なお別の実施形態では、オーラルケア組成物は、約3.0重量%~約4.0重量%の、モノグリセリド、ジグリセリド、又はこれらの組み合わせである非イオン性界面活性剤を含んでよい。なお別の実施形態では、オーラルケア組成物は、約4.0重量%の、モノグリセリド、ジグリセリド、又はこれらの組み合わせである非イオン性界面活性剤を含んでよい。「約」の用語は、本明細書で用いられる場合、一般にプラス又はマイナス0.05%を意味する。適切なモノグリセリド界面活性剤としては、限定されないが、モノステアリン酸グリセリル、モノヒドロキシステアリン酸グリセリル、モノオレイン酸グリセリル、モノトール油酸グリセリル、モノラウリン酸グリセリル、モノベヘン酸グリセリル、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル(glyceryl monocapriate)、モノエライジン酸グリセリル、モノグリセリドのエステル、修飾モノグリセリド(例:アセチル化モノグリセリド、グリセロールジアセトモノラウレート、グリセロールモノアセトモノステアレート、スクシニル化モノグリセリド)、及び有機酸モノグリセリド(例:グリセリドのジアセチル酒石酸脂肪酸エステル、モノグリセリドの乳酸エステル、モノグリセリドのクエン酸エステル)が挙げられる。適切なジグリセリド界面活性剤としては、限定されないが、グリセリルジアセトモノラウレート、ジステアリン酸グリセリル、有機酸ジグリセリド(例:ジグリセリドの乳酸エステル、ジグリセリドのクエン酸エステル)が挙げられる。モノグリセリド又はジグリセリドとして用いるための他の適切な非イオン性界面活性剤としては、限定されないが、ステアリン酸グリセリル、ヒドロキシステアリン酸グリセリル、オレイン酸グリセリル、トール油酸グリセリル、ラウリン酸グリセリル、ベヘン酸グリセリル、カプリル酸グリセリル、カプリン酸グリセリル(glyceryl capriate)、エライジン酸グリセリルが挙げられる。モノグリセリドとジグリセリドとの混合物は、上記で挙げたモノグリセリド又はジグリセリド界面活性剤の1又は複数を含んでよい。別の選択肢として、モノグリセリドとジグリセリドとの混合物は、モノ及びジグリセリドを含んでもよい。モノ及びジグリセリドの定義は、2020 U.S. Pharmacopeia National Formulary, NF38,“Mono- and Di- glycerides”, page 5890に示されている。モノ及びジグリセリドは、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、及びグリセリンを含む。原材料は食用油から作製され、単一の化学物質まで完全に精製されてはいない。他の又は追加の実施形態では、モノ及びジグリセリドは、30%のモノグリセリド、42%のモノグリセリド、46%のモノグリセリド、52%のモノグリセリド、又は他の適切ないずれかの割合のモノグリセリドを含んでよい。
1つの実施形態では、モノグリセリド、ジグリセリド、又はモノグリセリドとジグリセリドとの混合物は、オーラルケア組成物中に用いられる唯一の界面活性剤である。すなわち、オーラルケア組成物は、他の界面活性剤を本質的に含まない。好ましくは、組成物は、口腔組織の刺激を引き起こすことが業界で知られているアニオン性界面活性剤を本質的に含まない。特に、オーラルケア組成物は、一般的なアニオン性界面活性剤であるラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を本質的に含まない。「本質的に含まない」の用語は、一般に、0.005重量%未満、0.001重量%未満、0.0005重量%未満、又は0.0001重量%未満などの0.01重量%未満である量を意味する。
オーラルケア組成物は、所望に応じて、他の界面活性剤を含んでいてもよい。これらの所望に応じて含まれてよい界面活性剤は、存在する場合、非イオン性界面活性剤、カチオン性、双性イオン性、及び/又は両性界面活性剤を少量(0.01重量%~2.00重量%など)含んでよい。
オーラルケア組成物は、所望に応じて、以下の非イオン性界面活性剤のうちの1又は複数を含んでよい:糖脂肪酸エステル(例:スクロース脂肪酸エステル及びマルトース脂肪酸エステル)、糖アルコール脂肪酸エステル(例:マルチトール脂肪酸エステル)、ソルビタン脂肪酸エステル(例:モノラウリン酸ソルビタン、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ポリオキシエチレンソルビタンポリオキシエチレン)、ソルビタン、モノステアレートの脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド(例:ラウリン酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンステアリルエーテル)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(例:ポリオキシエチレンオレイルエーテル、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、ポリエチレン)グリコール脂肪酸エステル、ポリグリセロール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、アルキルグルコシド、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマーなど、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、アルキルグルコシド、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、脂肪アルカノールアミド、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリグリセロール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールエーテル(例:isoceteth-20)。オーラルケア組成物は、さらに又は別の選択肢として、以下の双性イオン性及び/又は両性界面活性剤のうちの1又は複数を含んでもよい;アミノ酸型、ベタイン型、アルキルアミドベタイン型、スルホベタイン型、イミダゾリン型など、2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、又はヤシなどの油脂肪酸アミドプロピルベタイン。
ベース組成物は、所望に応じて、口腔組織の刺激を防止又は低減するために、他の鎮静剤(soothing agents)又は脱感作剤を含んでよい。鎮静剤は、アロエ抽出物、アラントイン、アルファリポ酸、アルニカ抽出物、アズレン、バジル抽出物、ベリー抽出物、ベータグルカン、ビサボロール、ブラッククミン抽出物、ゴボウ抽出物、カレンデュラ抽出物、カルダモン抽出物、カモミール抽出物、クローバ抽出物、ヤグルマギク抽出物、エキネシア抽出物、ナツシロギク抽出物、ゼラニウム抽出物、ニンニク抽出物、ショウガ抽出物、グルコサミン、グリコシルトレハロース、グリチルリチン、ゴールデンシール抽出物、ゴツコラ抽出物、ブドウ抽出物、緑/白茶抽出物、セイヨウワサビ抽出物、ラベンダー抽出物、リコチャルコーン抽出物(lichochalcone extract)、カンゾウ抽出物、モクレン抽出物、ゼニアオイ抽出物、セイヨウナツユキソウ抽出物、ヨモギ抽出物、桑実抽出物、キノコ抽出物、ニーム抽出物、カラスムギ抽出物、パッションフラワー抽出物、ザクロ抽出、スベリヒユ抽出物、レッドクローバー抽出物、レッドホッグウィード抽出物、レスベラトロール、ローズゼラニウム抽出物、ローズヒップ抽出物、シーバックソーン抽出物、ムチサンゴ抽出物、スニーズウィード抽出物、ダイズ抽出物、尿素、ヤナギラン抽出物(willow herb extract)、ユッカ抽出物から選択され得る。1つの例示的な脱感作剤は、4-t-ブチルシクロヘキサノールである。いくつかの実施形態は、約0.01重量%~約5重量%、約0.1重量%~約3重量%、又は約0.5重量%~約2重量%の範囲内の合計量で(これらの数値の間に入るいずれの量も含む)、1又は複数の鎮静剤を含む。同様に、いくつかの実施形態は、約0.01重量%~約5重量%、約0.1重量%~約3重量%、又は約0.25重量%~約1.5重量%の範囲内の合計量で(これらの数値の間に入るいずれの量も含む)、1又は複数の脱感作剤を含む。
ベース組成物は、所望に応じて、香味剤を含んでもよい。適切には、本明細書で述べるベース組成物は、1つの香味剤、又は2つ以上の香味剤の組み合わせを含む。非常に様々な香味剤が知られている。香味剤は、オーラルケア組成物に用いるための本技術分野で公知である適切ないずれの香味剤から選択されてもよい。香味剤は、主としてフレーバーとして機能し、栄養価はほとんど又は全く提供しない天然、ネイチャーアイデンティカル、天然/アーティフィシャル、及びアーティフィシャル香味剤並びに香味物質(例:オイル、含油樹脂、抽出物、蒸留物、エッセンスなど)を含み得る。適切な香味剤の例としては、メロン、チェリー、ベリー(例:ラズベリー、イチゴ、ブルーベリー、クランベリーなど)、バナナ、ブドウ、柑橘類(例:オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツなど)、ナシ、リンゴ、パイナップル、マンゴ、パッションフルーツ、パパイヤ、ココナツなどを例とするフルーツフレーバー;ペパーミント、スペアミント、ウィンターグリーンなどを例とするミント;ハーブ/香辛(savory)/甘味(例:シナモン、アニス、サッサフラス、サルサパリラ、バニラ、チョコレート、ナツメグ、アカシア、糖蜜、クローブ、蜂蜜、フェンネル、ショウガ、キャラウェー、コリアンダー、ユーカリ、ローズマリー、バジル、オレガノ、タイムなど)が挙げられる。当業者であれば、いずれかの所望されるフレーバープロファイルを実現するために、フレーバーを組み合わせることができる(例:ミックスベリー、フルーツポンチ、トロピカルフルーツ、バブルガム、スイートミント、ハーバルミントなど)。他の香味剤/成分が、所望に応じて添加されてもよい。そのような成分としては、花のような、土のような、樹木のような、マツのような、ハーブのような、茶のような、カビのような、及びチーズのような微妙な香り並びに味を含む。当業者であれば、所望されるフレーバープロファイルを実現するために添加されてよいフレーバー成分の量及び組み合わせを特定することができる。いくつかの実施形態は、約0.01重量%~約5重量%、約0.05重量%~約3重量%、又は約0.1重量%~約1重量%の範囲内の合計量で(これらの数値の間に入るいずれの量も含む)、1又は複数の香味剤を提供する。
ベース組成物は、所望に応じて、甘味剤を含んでもよい。甘味剤は、1又は複数の香味剤に加えて又はその代わりに用いられてよく、オーラルケア組成物をより好ましく味の良いものとする手助けとなる。したがって、甘味剤の量は、製剤に用いられる特定の甘味剤の甘さレベルに応じて異なることになる。甘味剤の適切な例としては、サッカリン、サッカリンナトリウム、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、ネオテーム、スクラロース、L-フェニルアラニン、ステビア抽出物、ステビオシド、ラカンカ抽出物、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、グリチルリチン、ペリラルチン、タウマチン、アスパルチルフェニルアラニンメチルエステル、メトキシシンナミックアルデヒド、パラチノース、パラチニット、イソマルト、エリスリトール、マルチトール、キシリトール、ラクチトールなどが挙げられる。いくつかの実施形態は、約0.001重量%~約10重量%、約0.01重量%~約8重量%、又は約0.02重量%~約5重量%の範囲内の量で(これらの数値の間に入るいずれの範囲及び量も含む)、甘味剤を提供する。当業者であれば理解されるように、甘味剤の量は、製剤に用いられる特定の甘味剤に応じて変動し得る。数多くの甘味剤の相対的甘さが、本技術分野において知られている(例:アスパルテームは、砂糖の約200倍甘く、サッカリンは約300~500倍、スクラロースは約600倍、アセスルファムは約200倍、ネオテームは約8000倍)。
ベース組成物は、所望に応じて、グリセリン、ソルビトール、プロパンジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(例:PEG 400、PEG 4000など)及びポリプロピレングリコール、ラクチトールなどの保水剤を含んでよい。練り歯磨きの所望される物理的特性が実現される量の保水剤が添加される。いくつかの実施形態は、約20重量%~約85重量%、約40重量%~約80重量%、又は約50重量%~約70重量%の範囲内の量で(これらの数値の間に入るいずれの量も含む)、保水剤を提供する。
ベース組成物は、所望に応じて、ヒト(例:成人又は小さい子供)の口腔に用いるのに適する天然又は合成の染料及び顔料であってよい1又は複数の着色剤を含んでいてもよい。着色剤の例としては、染料、レーキ、及び顔料が挙げられ、限定されないが、二酸化チタン、酸化鉄、例えばFD&Cレーキ、カルミンレーキ、D&Cイエロー10、FD&Cブルーno.1、FD&Cブルーno.2、FD&Cレッドno.3、FD&Cレッドno.40、FD&Cイエローno.5、FD&Cイエローno.6、FD&Cグリーンno.3などの染料、アルミナ、タルク、アナトー抽出物、炭酸カルシウム、カンタキサンチン、カラメル、β-カロテン、カルミン、ジヒドロキシアセトン、ウコン含油樹脂、コチニール抽出物、クチナシイエロー、クチナシブルー、ビート粉末、ブドウ皮抽出物、リボフラビン、紫イモ、紅イモ、クロロフィル含有抽出物、パープルブレンド(purple blend)、カルミンハイティント(carmine high tint)、真珠光沢顔料、天然色素などが挙げられ得る。着色剤の他の例は、21 C.F.R.§§73及び74に見出される。着色剤の適切な量は、主として剤の個々の特性に応じて異なるが、一般には、魅力的な色が作り出される量で提供される。いくつかの実施形態は、約0.00001重量%~約2重量%、約0.00005重量%~約1.0重量%、又は約0.00008重量%~約0.8重量%の範囲内の量(これらの数値の間に入るいずれの量も含む)を含み得る。
ベース組成物は、所望に応じて、プラーク及び/又はバイオフィルムを歯から緩やかに取り除くのに適するいずれかの合成又は天然研磨剤など、磨き剤又は研磨剤を含んでもよい。例としては、シリカ、含水シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム(すなわち、重曹)、リン酸二カルシウム、ピロリン酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、トリメタリン酸塩、不溶性ヘキサメタリン酸が挙げられ、さらに、凝集粒子状研磨剤も挙げられる。いくつかの実施形態は、約0.1重量%~約35重量%、約1重量%~約25重量%、又は約5重量%~約20重量%の範囲内の量で(これらの数値の間に入るいずれの量も含む)、磨き剤又は研磨剤を提供する。
いくつかの実施形態では、ベース組成物は、所望に応じて、カルボキシメチルセルロースナトリウム、セルロース、キサンタンガム、アラビアガム、カラヤガム、ベントナイト、アルギン酸ナトリウム、メチルセルロース、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、カラゲナン、さらにはカルボマー、ポリアクリレート、改質アクリルポリマー、及びCarbopol(登録商標)などのカルボキシビニルポリマーなどの合成ポリマーといった限定されない例などのバインダー及び/又は増粘剤を含んでよい。適切には、実施形態は、約0.05重量%~約8.0重量%、約0.1重量%~約4.5重量%、又は約0.5重量%~約3.0重量%の範囲内の量で(これらの数値の間に入るいずれの量も含む)、バインダー/増粘剤を提供する。
いくつかの実施形態では、ベース組成物は、フッ化物を含有せず、一方実施形態では、ベース組成物は、う歯の予防又は遅延を補助するために、所望に応じて有効量のフッ化物(例:フッ化物イオン源)を含む。これらの実施形態のいずれにおいても、オーラルケア組成物は、歯、さらには口腔全体(例:歯肉、舌、口蓋、唇、及び/又は歯)の全般的な洗浄を提供することができる。そのような実施形態では、ベース組成物中に提供されるフッ化物は、例えば米国又はカナダのモノグラフの要件など、フッ化物含有歯磨剤に対する様々な地域の要件に準拠するのに適切な量である。いくつかの実施形態では、ベース組成物中のフッ化物の量は、約500ppm~約6000ppm、約700ppm~約7000ppm、又は約850ppm~約6000ppmの範囲内であってよい。本明細書で述べるベース組成物中のフッ化物は、適切ないかなるフッ化物源によって提供されてもよく、いくつかの実施形態では、安全性と有効性について規制機関から認可されているフッ化化合物を含む。適切なフッ化物の例は、フッ化第一スズ、フッ化ナトリウム、フッ化アミン、モノフルオロリン酸ナトリウムなど、又はこれらの適切な組み合わせである。
ベース組成物はまた、所望に応じて、ある量の水を、適切には、添加された塩及び他の水溶性化合物を溶解することができる量で含む。
ベース組成物中に含むことのできる他の所望に応じて存在してよい成分は、本技術分野で公知のものなどで、例えば、塩化セチルピリジニウム、ユーカリプトール、メントール、サリチル酸メチル、チモール、及びクロルヘキシジンなどの抗菌剤、過酸化化合物(例:過酸化水素、過酸化カルバミド、有機過酸、過酸化二リン酸カリウムなど)などの漂白剤、炭酸水素ナトリウム/クエン酸系(すなわち、クエン酸一水和物)などの発泡系、変色系などである。ベース組成物はさらに、オーラルケア組成物に対して、特にそれがジェルの形態である場合に、斑点入りの外観を付与するために、固体又は液体のコアを含有する(着色)マイクロカプセルを含んでいてもよい。
実施形態は、保存可能であり、及び/又は長期間の保存寿命を有するオーラルケア組成物及び製剤を提供する。したがって、実施形態は、1又は複数の保存剤、例えばp-ヒドロキシ安息香酸メチル、p-ヒドロキシ安息香酸エチル、p-ヒドロキシ安息香酸プロピル、p-ヒドロキシ安息香酸ブチルなどのp-ヒドロキシ安息香酸エステル、安息香酸ナトリウムなどの安息香酸塩、及び安息香酸、ソルビン酸カリウムなどのソルビン酸塩、及びソルビン酸、フェノキシエタノール又はo-シメン-5-オールなどのフェノール類、D-グルコノ-1,5-ラクトン、及びグルコン酸カルシウムなど、を所望に応じて含むオーラルケア組成物に関する。さらに、そのような実施形態は、オーラルケア組成物に外部要素が取り込まれる若しくは組み込まれることを遅延又は予防するバリア(例:光、水分、酸化などに対するバリア)として有効である容器及び/又はパッケージをさらに含んでよい。
当業者であれば、上記で識別された成分の多くの組み合わせが、マイルドなオーラルケア組成物に適する製剤に到達するために用いられ得ることは理解される。さらに、一般的に、本明細書で開示される組成物は、適切ないかなる方法によって製造されてもよい。
練り歯磨きであるマイルドなオーラルケア組成物の1つの例示的な実施形態を、以下の表1に示す。
Figure 2022525147000002
表1のオーラルケア組成物中の界面活性剤は、非イオン性界面活性剤であり、特に、複数のモノグリセリド及び複数のジグリセリドを含むモノグリセリドとジグリセリドとの混合物である。表1の製剤中の非イオン性界面活性剤は、具体的には、Aldo(登録商標)HMS(Lonza Inc.,Allendale NJ)であり、これは、「モノ及びジグリセリド」であり、52重量%のモノグリセリド(アルファ)を有する。他の実施形態では、界面活性剤は、上記で考察したように、適切ないかなるモノグリセリド、ジグリセリド、又はモノグリセリドとジグリセリドとの混合物であってもよい。
細胞溶血実験
以下で報告する実験1~4では、細胞溶血法を用いて、いくつかの組成物の細胞膜に対する有害な影響を測定、定量した(溶血)。細胞溶血法は、哺乳類の赤血球(erythrocytes)(すなわち赤血球(red blood cells))を用いて試験物質の膜分解活性を測定するものである。詳細には、細胞溶血法は、細胞傷害性の尺度として、赤血球の細胞破壊を引き起こす物質の能力を評価する。すなわち、細胞溶血法は、溶液が細胞死を引き起こす能力を測定するものである。したがって、細胞溶血法を用いて、オーラルケア組成物に用いた場合の異なる界面活性剤の刺激を引き起こす可能性について評価した。倫理上の理由から、実験1~4の細胞溶血法を、ドレイズ試験の代わりに用いた。ドレイズ試験と比較したこの細胞溶血法の利点は、以下の参考文献に示されている:Food and Chemical Toxicology 34 (1996) 79-117, Gettings et al, The CFTA evaluation of in vitro alternatives to the Draize primary eye irritation test (phase III) chemical based formulation; DB-ALM protocol no 37, Red Blood Cell (RBC) test system。
本出願で報告する実験1~4の細胞溶血法では、各練り歯磨きの組成物(以降、練り歯磨き、と称する)に対してHC50値を得た。HC50値は、蒸留水の細胞溶血に基づいて算出した。赤血球を、細胞膜内に含有される溶液と比較して低浸透圧である蒸留水中に入れると、蒸留水が赤血球中に拡散して、それを破裂される。したがって、蒸留水中での細胞溶血又は赤血球死の割合は100%であるため、これが参照溶液とする。参照溶液では、560nmの波長でのUV-可視分光光度計による光学密度(OD560)を用いて測定した場合の参照読み取り値を得る。示した読み取り値の半分が50%細胞溶血に相当し、これを実験1のHC50値として用いた。すなわち、HC50値は、50%の細胞溶血を引き起こす練り歯磨き濃度に相当する。50%の細胞溶血を実現するために要する練り歯磨き溶液の濃度が高いほど、練り歯磨き溶液の刺激性は低くなる。対照的に、50%の細胞溶血を実現するために要する練り歯磨き溶液の濃度が低いほど、練り歯磨き溶液の刺激性は高くなる。
分析方法
実験1~4の細胞溶血を、以下の分析方法を用いて特定した。まず、種々の実験の各練り歯磨きに対して6つの溶液を調製した。6つの溶液の各々は、異なる量のオーラルケア組成物(例:練り歯磨き)及びリン酸緩衝生理食塩水(PBS)を含んでいた。第一の溶液1は、0.250%の練り歯磨きで調製し、第二の溶液2は、0.277%の練り歯磨きで調製し、第三の溶液3は、0.312%の練り歯磨きで調製し、第四の溶液4は、0.357%の練り歯磨きで調製し、第五の溶液5は、0.416%の練り歯磨きで調製し、第六の溶液6は、0.5%の練り歯磨きで調製した。次に、6つの溶液の各々の975μLを、25μLの赤血球懸濁液と混合して、6つの分析物を作製した。6つの分析物の各々を、20秒間にわたってボルテックス撹拌し、10分間インキュベートし、5000rpmで2分間にわたって遠心分離した。次に、6つの分析物の各々から得られた上澄液を、1cmのキュベットに移し、分光光度計に挿入して、560nmの波長でのUV-可視分光光度計による光学密度を測定した。この測定の結果、6つの分析物(すなわち、6つの濃度の練り歯磨き)の細胞溶血の割合に相当するOD560測定値を得た。細胞溶血の割合は、練り歯磨きと赤血球との混合物のOD560測定値を、参照OD560測定値(例:DI水と赤血球との混合物)で除して100を乗ずることによって特定した。
図1は、以下の表2に相当し、練り歯磨きAに対するサンプルのHC50算出を示す。参照OD560測定値は、3.2558であり、これは3つのサンプルの平均から算出した。プロットは、細胞溶血%(Y軸)対練り歯磨き濃度%(X軸)のスケールを用いて構築した。HC50値は、細胞溶血50%での対応する練り歯磨き濃度によって特定した。図1に示すように、細胞溶血50%を実現する練り歯磨きAの濃度は、0.416%~0.5%である。0.4165%のデータと0.5%のデータとの間で検量線を作成した。次に、細胞溶血50%を実現する練り歯磨きAの濃度(例:HC50値)を、検量線から算出した。練り歯磨きAに対するHC50値は、約0.431%であった。
Figure 2022525147000003
いくつかのサンプルに対しては、予備試験を行って、最小細胞溶血及び細胞溶血100%の結果となる濃度のおよその範囲を特定した。例えば、その範囲は、0.250%~6.25%であり得る。そして、範囲が特定されると、その範囲内の濃度を有する3つのサンプルを用いて、いくつかのサンプルの試験を行った。例えば、3つの濃度は、6.25%、4.167%、2.500%、1.667%、1.000%、0.833%、0.500%、0.416%、0.357%、0.250%から成るリストから選択した。次に、上記で考察したようにして結果をプロットして、各サンプルに対するHC50値を特定した。
実験1
9つのオーラルケア組成物(例:練り歯磨き)を調製し、上記の分析方法による細胞溶血を用いて測定を行った。オーラルケア組成物のうちの8つは、異なる界面活性剤を含んでおり、オーラルケア組成物のうちの1つは、界面活性剤を含んでいなかった。練り歯磨き組成物10は、界面活性剤としてモノ及びジグリセリドを約1重量%含んでいた。練り歯磨き12は、界面活性剤を含んでいなかった。練り歯磨き組成物16は、界面活性剤としてポリソルベート20を約1重量%含んでいた。練り歯磨き組成物18は、界面活性剤としてラウロイルグルタミン酸ナトリウムを約1重量%含んでいた。練り歯磨き組成物20は、界面活性剤としてココイルグリシン酸ナトリウムを約1重量%含んでいた。練り歯磨き組成物22は、界面活性剤としてミリストイルグルタミン酸ナトリウムを約1重量%含んでいた。練り歯磨き組成物24は、界面活性剤としてラウリルグルコシドを約1重量%含んでいた。練り歯磨き組成物26は、界面活性剤としてコカミドプロピルベタイン(CAPB)を約1重量%含んでいた。練り歯磨き組成物28は、界面活性剤としてラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を約1重量%含んでいた。練り歯磨き組成物10、16、及び24中の界面活性剤は、非イオン性界面活性剤であり、練り歯磨き組成物18、20、22、及び28中の界面活性剤は、アニオン性界面活性剤であり、練り歯磨き組成物26中の界面活性剤は、両性界面活性剤である。
実験1の結果を図2に示しており(以下の表3に相当)、これは、細胞溶血50%を引き起こす練り歯磨き濃度の測定である。モノ及びジグリセリドを界面活性剤として有する練り歯磨き組成物10は、細胞溶血50%を実現するのに必要な練り歯磨き組成物10が6.25%超であることから実証されるように、最も刺激の少ない練り歯磨きであった。他方、ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を界面活性剤として有する練り歯磨き組成物28は、細胞溶血50%を実現するのに必要な練り歯磨き組成物28が約0.12%であることから実証されるように、最も刺激の強い練り歯磨きであった。他の練り歯磨き組成物12、16、18、20、22、24、26は、練り歯磨き組成物10と28との間の範囲内に入っていた。特筆すべきは、練り歯磨き組成物10は、界面活性剤を含んでいなかった練り歯磨き組成物12よりもさらに刺激が少なかったことである。このことは重要であり、なぜなら、界面活性剤が刺激性であることが知られているとしても、実験1において、モノ及びジグリセリドを界面活性剤として用いることが界面活性剤を含まない場合よりも刺激が少ないことが示されるからである。これは、モノ及びジグリセリドを界面活性剤として用いることが、他の化学物質の刺激性を低下させ得ることが理由であり得る。モノグリセリド、ジグリセリド、又はモノグリセリドとジグリセリドとの混合物(モノ及びジグリセリドなど)を有するオーラルケア組成物は、1.83%よりも高いHC50濃度を有し得る。
Figure 2022525147000004
実験2
7つのオーラルケア組成物(例:練り歯磨き)を調製し、上記の分析方法による細胞溶血を用いて測定を行った。7つのオーラルケア組成物の各々は、界面活性剤としてモノ及びジグリセリドを異なる重量割合で含んでいた。実験2では(さらには、以下で考察するように実験3及び4でも)、実験1で用いたベース組成物よりも刺激性であるベース組成物を用いた。これは、実験1のベース組成物と共にモノ及びジグリセリドを用いた結果、分光光度計の検出限界を超える値となったからである。したがって、異なる重量割合でモノ及びジグリセリドを含む溶液間の相違を観察することができなかった。実験2~4のより刺激性であるベース組成物を用いることによって、異なるオーラルケア組成物間の相違を観察することが可能となった。
練り歯磨き組成物100は、モノ及びジグリセリドをまったく含んでいなかった(すなわち、モノ及びジグリセリドの重量割合は0.0%であった)。練り歯磨き組成物102は、界面活性剤としてモノ及びジグリセリドを約0.5重量%含んでいた。練り歯磨き組成物104は、界面活性剤としてモノ及びジグリセリドを約1.0重量%含んでいた。練り歯磨き組成物106は、界面活性剤としてモノ及びジグリセリドを約2.0重量%含んでいた。練り歯磨き組成物108は、界面活性剤としてモノ及びジグリセリドを約4.0重量%含んでいた。練り歯磨き組成物110は、界面活性剤としてモノ及びジグリセリドを約6.0重量%含んでいた。練り歯磨き組成物112は、界面活性剤としてモノ及びジグリセリドを約8.0重量%含んでいた。
実験2の結果を図3に示しており(以下の表4に相当)、これは、細胞溶血50%を引き起こす練り歯磨き濃度の測定である。モノ及びジグリセリドを界面活性剤として8.00重量%有する練り歯磨き組成物112は、細胞溶血50%を実現した練り歯磨き組成物112の約2.19%で実証されるように、最も刺激の少ない練り歯磨きであった。他方、界面活性剤が0.00%の重量割合である練り歯磨き組成物100は、細胞溶血50%を実現した練り歯磨き組成物100の約0.96%で実証されるように、最も刺激の強い練り歯磨きであった。したがって、実験2は、モノ及びジグリセリドの刺激低減効果が用量依存的であることを示している。この試験はまた、モノ及びジグリセリドの濃度がより高いと、刺激の低減には有効であるが、不快な味を呈することも示した。実験2は、約0.5%~約5%の範囲内のモノ及びジグリセリドを有する練り歯磨きが、味を犠牲にすることなく刺激を低減することを示している。
Figure 2022525147000005
実験3
3つのオーラルケア組成物(例:練り歯磨き)を調製し、細胞溶血法に掛けた。3つのオーラルケア組成物の各々は、4.00%の重量割合でモノグリセリドとジグリセリドとの混合物を含んでいたが、3つの練り歯磨きの各々は、異なるモノグリセリド対ジグリセリド比を有していた。練り歯磨き組成物200は、42%のモノグリセリドを有するモノ及びジグリセリドを含んでいた。練り歯磨き組成物202は、52%のモノグリセリドを有するモノ及びジグリセリドを含んでいた。練り歯磨き組成物204は、純モノグリセリドを含んでいた(すなわち、100%のモノグリセリド)。
実験3の結果を図4に示しており(以下の表5に相当)、これは、細胞溶血50%を引き起こす練り歯磨き濃度の測定である。純モノグリセリドを有する練り歯磨き組成物204は、細胞溶血50%を実現した練り歯磨き組成物206の約1.58%で実証されるように、最も刺激の少ない練り歯磨きであった。他方、モノグリセリド52%のモノ及びジグリセリドを有する練り歯磨き組成物202は、細胞溶血50%を実現した練り歯磨き組成物202の約1.39%で実証されるように、最も刺激の強い練り歯磨きであった。モノグリセリド42%のモノ及びジグリセリドを有する練り歯磨き組成物200は、細胞溶血50%を実現した練り歯磨き組成物200の約1.41%で実証されるように、練り歯磨き組成物202よりも僅かに刺激が少なかった。しかし、全体としては、異なる割合のモノグリセリドを有する練り歯磨き組成物間の相違は小さく(約0.2%以内)、したがって、モノグリセリドのジグリセリドに対する比は、練り歯磨きの刺激低減特性に対して大きな影響を有していない。
Figure 2022525147000006
実験4
4つのオーラルケア組成物(例:練り歯磨き)を調製し、細胞溶血法に掛けた。3つのオーラルケア組成物の各々は、純モノグリセリドであるモノグリセリド界面活性剤のモノステアリン酸グリセリルを含んでいた。練り歯磨き組成物の各々は、異なる重量割合のモノステアリン酸グリセリルを含んでいた。練り歯磨き組成物300は、モノステアリン酸グリセリルを含んでいなかった(すなわち、0.0%)。練り歯磨き組成物302は、0.50重量%のモノステアリン酸グリセリルを含んでいた。練り歯磨き組成物304は、4.0重量%のモノステアリン酸グリセリルを含んでいた。練り歯磨き組成物306は、8.0重量%のモノステアリン酸グリセリルを含んでいた。
実験4の結果を図5に示しており(以下の表6に相当)、これは、細胞溶血50%を引き起こす練り歯磨き濃度の測定である。8.0重量%のモノステアリン酸グリセリルを有する練り歯磨き306は、細胞溶血50%を実現した練り歯磨き306の約1.35%で実証されるように、最もマイルドな練り歯磨きであった。モノステアリン酸グリセリルは、一般に、他の非モノ/ジグリセリド界面活性剤よりも刺激は少ないが、モノグリセリドとジグリセリドとの混合物よりも僅かに刺激が強く溶解性は低い。モノステアリン酸グリセリルは、モノグリセリドとジグリセリドとの混合物よりもオーラルケア組成物中に溶解することが困難である。したがって、実験4は、界面活性剤の溶解度が、練り歯磨きのマイルドさに影響を与え得ることを示している。
Figure 2022525147000007
本発明を、ある特定の好ましい実施形態を参照して詳細に記載してきたが、記載した本発明の範囲及び趣旨の中で、変更及び改変は存在する。

Claims (20)

  1. オーラルケア組成物であって、
    ベース組成物、及び
    前記オーラルケア組成物に対して約0.5重量%乃至約5.0重量%の量の、モノグリセリド、ジグリセリド、及びこれらの組み合わせから成る群より選択される非イオン性界面活性剤、
    を含む、オーラルケア組成物。
  2. 前記ベース組成物が、ラウリル硫酸ナトリウムを本質的に含んでいない、請求項1に記載のオーラルケア組成物。
  3. 前記ベース組成物が、アニオン性界面活性剤を本質的に含んでいない、請求項1に記載のオーラルケア組成物。
  4. 前記非イオン性界面活性剤が、前記オーラルケア組成物に対して約2.0重量%乃至約4.0重量%の量である、請求項1に記載のオーラルケア組成物。
  5. 前記非イオン性界面活性剤が、モノ及びジグリセリドである、請求項1に記載のオーラルケア組成物。
  6. 前記モノグリセリド、前記ジグリセリド、又はそれらの前記組み合わせが、モノ及びジグリセリド、モノステアリン酸グリセリル、ステアリン酸グリセリル、ヒドロキシステアリン酸グリセリル、モノオレイン酸グリセリル、モノトール油酸グリセリル、モノラウリン酸グリセリル、モノベヘン酸グリセリル、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノエライジン酸グリセリル、グリセリルジアセトモノラウレート、グリセリルモノアセトモノステアレート、アセチル化モノグリセリド、スクシニル化モノグリセリド、モノグリセリドのジアセチル酒石酸エステル、モノグリセリドの乳酸エステル、モノグリセリドのクエン酸エステル、ジステアリン酸グリセリル、プロピレングリコールステアレート、ジグリセリドの乳酸エステル、及びジグリセリドのクエン酸エステルのうちの1又は複数である、請求項1に記載のオーラルケア組成物。
  7. 前記ベース組成物が、鎮静剤又は脱感作剤のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のオーラルケア組成物。
  8. 前記ベース組成物が、1又は複数の追加の界面活性剤、鎮静剤、脱感作剤、香味剤、甘味剤、保水剤、着色剤、磨き剤、研磨剤、抗菌剤、バインダー、増粘剤、フッ化物、保存剤、及び水を含む、請求項1に記載のオーラルケア組成物。
  9. オーラルケア組成物であって、
    アニオン性界面活性剤を本質的に含まないベース組成物、及び
    モノグリセリド、ジグリセリド、又はこれらの組み合わせである非イオン性界面活性剤、
    を含む、オーラルケア組成物。
  10. 前記非イオン性が、モノ及びジグリセリドである、請求項9に記載のオーラルケア組成物。
  11. 前記非イオン性界面活性剤が、前記オーラルケア組成物に対して約0.5重量%乃至約5.0重量%の量である、請求項9に記載のオーラルケア組成物。
  12. 前記非イオン性界面活性剤が、前記オーラルケア組成物に対して約2.0重量%乃至約4.0重量%の量である、請求項9に記載のオーラルケア組成物。
  13. 前記ベース組成物が、1又は複数の追加の界面活性剤、鎮静剤、脱感作剤、香味剤、甘味剤、保水剤、着色剤、磨き剤、研磨剤、抗菌剤、バインダー、増粘剤、フッ化物、保存剤、及び水を含む、請求項9に記載のオーラルケア組成物。
  14. 前記モノグリセリド、前記ジグリセリド、又はそれらの前記組み合わせが、モノ及びジグリセリド、モノステアリン酸グリセリル、ステアリン酸グリセリル、ヒドロキシステアリン酸グリセリル、モノオレイン酸グリセリル、モノトール油酸グリセリル、モノラウリン酸グリセリル、モノベヘン酸グリセリル、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノエライジン酸グリセリル、グリセリルジアセトモノラウレート、グリセリルモノアセトモノステアレート、アセチル化モノグリセリド、スクシニル化モノグリセリド、モノグリセリドのジアセチル酒石酸エステル、モノグリセリドの乳酸エステル、モノグリセリドのクエン酸エステル、ジステアリン酸グリセリル、プロピレングリコールステアレート、ジグリセリドの乳酸エステル、及びジグリセリドのクエン酸エステルのうちの1又は複数である、請求項9に記載のオーラルケア組成物。
  15. オーラルケア組成物の刺激を低減する方法であって、
    ベース組成物と、モノグリセリド、ジグリセリド、及びこれらの組み合わせから成る群より選択される非イオン性界面活性剤とを混合すること、
    を含む、方法。
  16. 前記ベース組成物が、ラウリル硫酸ナトリウムを本質的に含んでいない、請求項15に記載の方法。
  17. 前記ベース組成物が、アニオン性界面活性剤を本質的に含んでいない、請求項15に記載の方法。
  18. 前記ベース組成物が、1又は複数の追加の界面活性剤、鎮静剤、脱感作剤、香味剤、甘味剤、保水剤、着色剤、磨き剤、研磨剤、抗菌剤、バインダー、増粘剤、フッ化物、保存剤、及び水を含む、請求項15に記載の方法。
  19. 前記モノグリセリド、前記ジグリセリド、又はそれらの前記組み合わせが、モノ及びジグリセリド、モノステアリン酸グリセリル、ステアリン酸グリセリル、ヒドロキシステアリン酸グリセリル、モノオレイン酸グリセリル、モノトール油酸グリセリル、モノラウリン酸グリセリル、モノベヘン酸グリセリル、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノエライジン酸グリセリル、グリセリルジアセトモノラウレート、グリセリルモノアセトモノステアレート、アセチル化モノグリセリド、スクシニル化モノグリセリド、モノグリセリドのジアセチル酒石酸エステル、モノグリセリドの乳酸エステル、モノグリセリドのクエン酸エステル、ジステアリン酸グリセリル、プロピレングリコールステアレート、ジグリセリドの乳酸エステル、及びジグリセリドのクエン酸エステルのうちの1又は複数である、請求項15に記載の方法。
  20. 前記非イオン性界面活性剤が、前記オーラルケア組成物に対して約2.0重量%乃至約4.0重量%の量である、請求項15に記載の方法。
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