JP2022524148A - 高圧バレル - Google Patents

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Abstract

本発明は、圧縮処理のための高圧ピストンシリンダアセンブリを提供する。このアセンブリは、シリンダを形成するために長手方向に積み重ねられて接合された複数のセクションを含むシリンダと、シリンダに沿って動くように構成されたピストンと、シリンダに機械的支持を提供するためにシリンダに結合されるように構成されたベースとを備え、各セクションは、圧縮処理中に生成された液体又は気体流体を放出するための1つ又は複数の放出チャネルを含んでいる。高圧ピストンシリンダアセンブリは、ピストンを緊密に包囲する螺旋コイル状のシールリング構造を有する1つのシールと、ベースからシリンダ内に突出するシリンダ状のシールブロックを包囲する別のシールとによってシールされる。結果として得られるピストンシリンダアセンブリは、より効果的に製造でき、高圧操作での耐久性と公差が向上する。【選択図】図1A

Description

本開示は、一般にピストンシリンダ技術に関し、より具体的には、高圧処理のためのピストンシリンダ機械的アセンブリに関する。
ピストンシリンダ技術は、内燃機関、油圧シール、往復ポンプ、ガス圧縮機、空気圧シリンダ、及び他の類似のアセンブリに適用されている。従来のピストンシリンダアセンブリは、シリンダ内及びシリンダに沿って移動するピストンを含み、ピストンリングによってガス又は流体を密にする。
廃棄物の圧縮や食品加工などの用途で使用する場合、シリンダは非常に高い圧力にさらされる可能性がある。圧力容量を増大させるためには、単にシリンダの肉厚を増加させるだけでは効果的ではなく、非実用的である。より高い内圧値では、圧力の小さな増加が肉厚の大きな増加を必要とするためである。1つのオプションとしては、シリンダを製造するために、高い降伏強度の材料を選択することが考えられる。例えば、ニッケル基超合金からの従来の圧力容器の製造は、最高温度約550℃及び最高圧力約0.5GPaでの動作を可能にする。しかしながら、ニッケル基超合金は非常に高価であり、機械加工が困難であり、最大実用サイズを制限し、コストを大幅に増加させる。一方、ピストンの周りに取り付けられているピストンリングは伝統的にゴム製のOリングであり、450Pa以上の内圧にさらされるとシリンダ壁とピストンとの間の隙間からゴムが押し出されるため、高い内圧では漏れが発生する可能性がある。したがって、改善された圧力容量及びより高い製造性を有する改良されたピストンシリンダアセンブリを有することが望ましい。
本発明の目的は、より安価な材料で製造することができ、製造が容易で、圧力容量が増大し、より高い製造性を有する高圧ピストンシリンダアセンブリを提供することである。本発明の更なる目的は、より少ない部品数、改良された耐久性、ピストンシリンダ摩擦の低減による電力損失の低減、及び大幅に低減された漏れを有するピストンシリンダアセンブリを提供することである。
本発明の一態様によると、高圧ピストンシリンダアセンブリであって、シリンダを形成するために長手方向に積み重ねられて接合されたトップセクション、1つ又は複数のミドルセクション、及びボトムセクションを含むシリンダと、シリンダに沿って動くように構成されたピストンと、シリンダに機械的支持を提供するためにシリンダに結合されるように構成されたベースとを備えている。
本発明の別の態様によれば、高圧ピストンシリンダアセンブリは、ピストンがシリンダの上端又は下端に向かって移動するときにコイル状フェルトシール(CFS)が収縮し、ピストン端がシリンダの中央部を通って移動するときに膨張することを可能にする螺旋コイル状のシールリング構造を有する1つ又は複数のコイル状フェルトシール(CFS)を更に備えている。このため、シリンダ内のピストンの上下ストローク時にCFSとシリンダ内壁との密着を維持することができ、漏れ量を0に減少させるか、又は、0に近づけることが可能となる。
本発明は、以下に示す添付図面において、非限定的に例示されており、同様の参照番号は同様の要素を参照している。
図1Aは、本発明の一実施形態による、圧縮処理のための高圧ピストンシリンダアセンブリの等角図を示している。
図1Bは、図1Aに示されるような高圧ピストンシリンダアセンブリの断面図を示している。
図2は、図1Aに示されるようなピストンの下端を示す高圧ピストンシリンダアセンブリの部分的な拡大図を示している。
図3は、図1Aに示されるようなベースの中心を示す高圧ピストンシリンダアセンブリの部分的な拡大図を示している。
図4は、図1Aに示されるようなシリンダの拡大図を示している。
図5Aは、図1Aに示されるような高圧ピストンシリンダアセンブリのトップセクションを示している。
図5Bは、図1Aに示されるように、ピストンがどのように案内されてシリンダに挿入されるかを示している。
図6は、図1Aに示されるような高圧ピストンシリンダアセンブリのミドルセクションを示している。
図7は、図1Aに示されるような高圧ピストンシリンダアセンブリのボトムセクションを示している。
図8Aは、本発明の別の実施形態による、圧縮処理のための高圧ピストンシリンダアセンブリの等角図を示している。
図8Bは、図8Aに示されるような高圧ピストンシリンダアセンブリの断面図を示している。
図9は、図8Aに示されるようなベースの中心を示す高圧ピストンシリンダアセンブリの部分的な拡大図を示している。
図10は、本発明の別の実施形態による高圧ピストンシリンダアセンブリの等角図を示している。
図11は、図10に示されるような高圧ピストンシリンダアセンブリの断面図を示している。
図12は、図10に示す高圧ピストンシリンダアセンブリのピストンの下端を示す部分的な拡大図を示している。
図13は、図10に示す高圧ピストンシリンダアセンブリのベースの中央を示す部分的な拡大図を示している。
図14は、中実リングであるシリンダ強化部材の一実施形態を示している。
図15は、図14の複数のシリンダ強化部材で円周方向に囲まれたシリンダを示している。
図16は、図14に示すようなシリンダ強化部材をシリンダに組み付ける様子を示している。
図17は、本発明の別の実施形態による高圧ピストンシリンダアセンブリの等角図を示している。
図18は、図17に示されるような高圧ピストンシリンダアセンブリの断面図を示している。
図19は、中実リング及びワイヤのコイルのサブアセンブリであるシリンダ強化部材の別の実施形態を示している。
図20は、図19の複数のシリンダ強化部材で円周方向に囲まれたシリンダを示している。
図21は、図19のシリンダ強化部材をシリンダに組み付ける様子を示している。
図22は、本発明の一実施形態によるCFSの等角図を示している。
図23は、図10に示されるようなCFSの部分断面図を示している。
図24Aは、本発明の一実施形態によるシリンダシールリングを示している。
図24Bは、本発明の一実施形態による変位吸収リングを示している。
図24Cは、本発明の一実施形態によるピストンシールリングを示している。
図25は、本発明の一実施形態によるC字型の基本ソースリングを示している。
図26は、本発明の一実施形態による、2つのC字型のベーシックなソースリングの漸進的な結合の方法を示している。
以下、本発明の実施形態を図を参照して説明する。本明細書に記載される実施形態は、特許請求の範囲に従って本発明を限定することを意図しておらず、実施形態に関して記載される各要素及びその組み合わせは、本発明の態様を実施するために厳密に必要ではないことが理解されるべきである。更に、本開示の周知の要素は、本開示の関連する詳細を不明瞭にしないように、詳細に説明されず、又は、省略される。
図1A及び1Bは、それぞれ、本発明の一実施形態による、圧縮処理のための高圧ピストンシリンダアセンブリの等角図及び断面図を示している。図1A及び1Bに示すように、高圧ピストンシリンダアセンブリ1は、シリンダを形成するために長手方向に積み重ねられて接合されたトップセクション111、1つ又は複数のミドルセクション112、及びボトムセクション113を含む複数のセクションを備えたシリンダ11と、シリンダ11に沿って動くように構成されたピストン12と、シリンダ11に機械的支持を提供するためにシリンダに結合されるように構成されたベース13とを備えている。
必要に応じて、トップセクション、ミドルセクション、及びボトムセクションを互いに固定して、1つ又は複数の固定部材(図示せず)を備えた一体構造を形成してもよい。固定部材は、シリンダ補強部材に形成された孔に長手方向に沿って係合するように構成されたボルトや、シリンダ補強部材24をネジで囲うように構成された金属フレームを含んでいてもよい。
図2は、ピストン12の下端を示す高圧ピストンシリンダアセンブリ1の部分的な拡大図を示している。ピストン12は、その下端に位置するピストンシーリングブロック121と、ピストンシリンダアセンブリにシーリング機能を提供するためにピストンシーリングブロック121を固く取り囲むように構成された第1のシーリング部材15aと、を有していてもよい。
図3は、ベース13の中心を示す高圧ピストンシリンダアセンブリ1の部分的な拡大図を示している。ベース13は、その中央から突出したシリンダシーリングブロック131と、前記ピストンシリンダアセンブリにシーリング機能を提供するために前記シリンダシーリングブロック131を固く取り囲むように構成された第2のシーリング部材15bと、を有していてもよい。
図4は、シリンダ11の拡大図を示している。トップセクション111及び1つ又は複数のミドルセクション112は、圧縮処理中に生成された液体又は気体流体を放出するための1つ又は複数の放出チャネル114を含んでいてもよい。放出チャネル114は、この実施形態に示すように、湾曲した波状の経路を有していてもよい。幾つかの実施形態において、放出チャネル114は、直線経路を有していてもよい。
図5Aは、一実施形態によるトップセクション111を示している。トップセクション111は、上端部1111と、上端部1111から長手方向に間隔を置いて配置された下端部1112と、上端部と下端部とを連結するシリンダ状本体1113とを有することができる。トップセクションは、ピストンシーリングブロックの円滑な挿入を可能にするために、丸みを帯びた又は面取りされた開口部1115を有していてもよい。
図5Bに示すように、ピストン12がシリンダ内に挿入されるとき、ピストン12の中心が最初にシリンダ11の中心から少しオフセットした位置に配置されると、シリンダの丸みを帯びた又は面取りされた開口部1115は、ピストン12がシリンダ11と位置合わせされ、シリンダ11内に円滑に挿入されるように、ピストン12を最適な位置に戻すことができる。
図5Aに戻る。トップセクション111は、その下端に配置され、そのシリンダ状本体1113を通って実質的に半径方向に沿って延びる1つ又は複数の溝1114を更に有していてもよい。図4に示すように、ミドルセクション112にトップセクション111を積層して接続すると、トップセクションの下端の溝が接続されたミドルセクション112の上端に連結され、圧密処理時に発生する液体又は気体流体を放出するための放出チャネル114が形成される。
図6は、一実施形態によるミドルセクション112を示している。ミドルセクション112は、上端部1121と、上端部から長手方向に間隔を置いて配置された下端部1122と、上端部と下端部とを連結するシリンダ状本体1123とを有することができる。ミドルセクション112は、その下端1122に配置され、そのシリンダ状本体1123を通って実質的に半径方向に沿って延びる1つ又は複数の溝1124を更に有していてもよい。図4に示すように、別のミドルセクション又はボトムセクション113にミドルセクション112を積層して接続すると、ミドルセクションの下端1122の溝1124が接続されたミドルセクション又はボトムセクションの上端に連結され、圧密処理時に発生する液体又は気体流体を放出するための放出チャネル114が形成される。
図7は、一実施形態による、ベース13上に固定されたボトムセクション 113を示している。ボトムセクションは、上端部と、上端部から長手方向に間隔を置いて配置された下端部と、上端部と下端部とを連結するシリンダ状本体とを有することができる。図3に戻ると、ボトムセクション113は、シリンダシールブロック131がシリンダ内に嵌合されたときにシリンダシールブロック131がボトムセクション 113によって完全に且つ円周方向に囲まれるように、シリンダシールブロック131の高さよりも大きい厚さを有することができる。
図8A及び図8Bは、本発明の別の実施形態による圧密処理のための高圧ピストンシリンダアセンブリ1の等角図及び断面図をそれぞれ示し、ボトムセクション 113は、実質的に半径方向に沿って延びる1つ又は複数の放出チャネル1134(又は114)を更に有していてもよい。放出チャネル1134は、湾曲した経路又は直線の経路を有し得る。
図9に示すように、ボトムセクションの放出チャネル1134(又は114)は、ボトムセクションの下端から長手方向に、ベース13のシリンダシールブロック131の高さよりも大きい距離だけ離間しており、シリンダシールブロック131がシリンダに嵌め込まれたときに、シリンダシールブロック131がボトムセクション113によって完全に且つ円周方向に囲まれるようになっている。
図10及び11は、それぞれ、本発明の別の実施形態による、圧縮処理のための高圧ピストンシリンダアセンブリ2の等角図及び断面図を示している。図10及び図11に示すように、ピストンシリンダアセンブリ2は、シリンダチャンバ26を備えたシリンダ21と、シリンダ21内に沿って移動するように構成されたピストン22と、シリンダ21を機械的に支持するようにシリンダに連結されるように構成されたベース23と、を備えている。
ピストンシリンダアセンブリ2は、シリンダチャンバ26の少なくとも一部を円周方向に取り囲む1つ又は複数のシリンダ強化部材24を更に含み得る。必要に応じて、シリンダ強化部材26は、互いに固定して、1つ又は複数の固定部材(図示せず)を備えた一体構造を形成してもよい。固定部材は、シリンダ補強部材に形成された孔に長手方向に沿って係合するように構成されたボルトや、シリンダ補強部材24をネジで囲うように構成された金属フレームを含んでいてもよい。
図12は、ピストン22の下端を示す高圧ピストンシリンダアセンブリ2の部分的な拡大図を示している。ピストン2は、その下端に位置するピストンシーリングブロック221と、ピストンシリンダアセンブリにシーリング機能を提供するためにピストンシーリングブロック221を固く取り囲むように構成された第1のシーリング部材25aと、を有していてもよい。
図13は、ベース23の中心を示す高圧ピストンシリンダアセンブリ2の部分的な拡大図を示している。ベース23は、その中央から突出したシリンダシーリングブロック231と、前記ピストンシリンダアセンブリにシーリング機能を提供するために前記シリンダシーリングブロック231を固く取り囲むように構成された第2のシーリング部材25bと、を有していてもよい。
図14は、中実リング241であるシリンダ強化部材24の一実施形態を示し、図15は、複数の中実リング241によって円周方向に囲まれたシリンダチャンバ26を示している。
図16に示すように、中実リング241は、シリンダを取り囲むように1つずつシリンダチャンバ26に組み付けられ、互いに連結されて、シリンダ21の一部を囲むシリンダ単一構造を形成することができる。或いは、中実リング241は、シリンダチャンバ26に組み立てられてシリンダを周方向に取り囲む前に、互いに接続されてシリンダ一体構造を形成してもよい。
図17及び図18は、本発明の別の実施形態による高圧ピストンシリンダアセンブリ 2の等角投影図及び断面図をそれぞれ示しており、シリンダ強化部材24は、図19に示すような中実リング241及びワイヤコイル242のサブアセンブリである。図20は、中実リング241及びワイヤ242のコイルの複数のサブアセンブリによって円周方向に囲まれたシリンダチャンバ26を示している。
ワイヤのコイルの実装は、ワイヤのコイルのサイズが様々な圧力許容度要件に従って非常に柔軟な方法で調整され得るので、より嵩張らない中実リングの使用を可能にして、シリンダの製造性をさらに改善する。
中実リング241は、シリンダの外径と等しい内径を有してもよく、各中実リング241は、中実リング241の厚さと等しいか又はそれよりも小さい巻き高さを有するワイヤのコイル242によって半径方向に包囲される。好ましくは、ワイヤコイル242は、複数の同心の環状巻線層を含むことができ、同心の環状巻線層の各々は、少なくとも1つの螺旋状に巻かれたワイヤから形成される。
図21に示すように、中実リング241及びワイヤコイル242のサブアセンブリは、シリンダを取り囲むように1つずつシリンダチャンバ26に組み付けられ、互いに連結されて、シリンダ21の一部を囲むシリンダ単一構造を形成することができる。
或いは、シリンダ強化部材24は、シリンダチャンバ26に組み立てられてシリンダを周方向に取り囲む前に、互いに接続されてシリンダ一体構造を形成してもよい。
或いは、中実リング241は、シリンダ21を取り囲むように1つずつシリンダチャンバ26に組み付けられ、互いに連結されて、シリンダ21の一部を囲むシリンダ単一構造を形成することができる。次に、ワイヤのコイル242は、シリンダ単一構造体に組み立てられて、シリンダ単一構造体を円周方向に取り囲むことができる。
別の実施形態では、シリンダ強化部材は、第1の中実リング及び第1の中実リングの外径に等しい内径を有する第2の中実リングを含み得る。第1の中実リングは、シリンダチャンバ26に1つずつ組み立てられてシリンダチャンバを取り囲み、互いに接続されて、シリンダチャンバ26の一部を取り囲む第1のシリンダ単一構造を形成していてもよい。第1のシリンダ一体構造は、第2の中実リングで更に包囲されて、多層シリンダ構造を形成していてもよい。好ましくは、第2の中実リングは、第1の中実リングの間に形成されたギャップが第2の中実リングによって覆われ密封されることができるように、第1の中実リングに対してインターデジタルに(櫛歯状に)長手方向に配置され得る。
中実リングは、鋼、ニッケル基合金、又は高い機械的強度特性を有する他の材料で構成されていてもよい。中実リングはシリンダに比べて小型化が可能であるため、機械化や取扱いが容易であり、組立全体の製造コストを大幅に低減することができる。
他方、ワイヤのコイルは、銅、リン青銅、又はワイヤのコイルがピストンシリンダアセンブリを冷却するためのヒートシンクとして作用し得るような高い熱伝達特性を有する他の合金で作られ得る。
本発明の様々な実施形態によれば、各シール部材は、PCT国際出願番号PCT/CN2012/071634に開示されているような螺旋コイル状のシールリング構造を有する複数の金属製の動的シールリングを組み立てることによって形成されるコイルドフェルトシール(CFS)であってもよい。
図22及び図23は、それぞれ、本発明の一実施形態によるCFS500の等角投影図及び部分断面図を示している。図11に示すように、CFS500は、シリンダシール層501、変位吸収層502、及びピストンシール層503の3つの異なる機能層を有している。機能層は、それらの対応する基本ソースリング(basic source rings)のグループによって形成されていてもよい。図24A-24Cは、シリンダシール層601を形成するためのシリンダシーリングリング601、変位吸収層502を形成するための変位吸収リング602、及びピストンシール層503を形成するためのピストンシールリング603の3つのタイプのC形基本ソースリングをそれぞれ示している。
シリンダシール層501の機能は、シリンダ1の内径とCFS500との間の漏れを阻止することである。対応するシリンダシールリング601は、シリンダ内径よりも僅かに大きい外径を有し、シリンダ内壁を全方向から押してシールする一方、その内径はピストン直径よりも大きく、ピストン表面には接触しない。
変位吸収層502は、シリンダシール層501とピストンシール層503との間に構築され、ピストンの偏心振動を吸収するとともに、使用に伴う摩耗によるシステム全体の寸法変化を吸収する。対応する変位吸収リングは、内径がピストン径よりも大きく、ピストン表面に接触しない一方、外径がシリンダ内径よりも小さく、シリンダ内壁に接触しない。
ピストンシール層の機能は、ピストン2の外径とCFS500との間の漏れを阻止することである。対応するピストンシールリング603は、ピストンシールブロック表面の周りに密に包囲してシールすることができるように、ピストン直径よりも僅かに小さい内径を有し、その外径は、シリンダ内壁に接触しないようにシリンダ内径よりも小さい変位吸収リングの同じ外径を共有している。
CFSの変位吸収リングは、この部分のリングが緯度方向に移動可能であり、高速上下ストローク動作下でのピストンとシリンダとの間の不整合によって引き起こされる振動及び横方向の動きを吸収するために揺動するので、ピストンシリンダアセンブリにおける不整合の大きな許容性を可能にする。このように、CFS内に変位吸収部リングが存在することにより、ピストンの中心間の不整合による望ましくないトルクも低減される。
図25は、本発明の一実施形態による一対のオスダブテール701及びメスダブテール702を有する部分的なリングであるC字型の基本ソースリング700を示している。C字型リングは、プレスによって打ち抜かれてもよく、シート素材からのレーザ切断又はワイヤ切断などの輪郭切断プロセスによって加工されて、完全に平行な2つの面を有していてもよい。図25に示すように、C字型の基本ソースリング700は、部分リングの両端に形成されたオスダブテール701とメスダブテール702とによって部分リングが漸次結合されるように、リングの一部が切り取られた部分リングである。切断角度の値は、直径に応じて決定する必要がある。
図26は、第1の部分リング700のオスダブテール701及び次の部分リング700のメスダブテール702による2つのC字型基本ソースリング700の連続接合の方法を示している。
各C字型リングは部分的な円であるため、効果的なシール機能を提供するためには、完全なCFSを形成するために、少なくとも2つのピストンシールリング、少なくとも2つのシリンダシールリング、及び少なくとも1つの変位吸収リングが必要である。
CFSの螺旋コイルシールリング構造は、完全なシール性能を保証することができる。これにより、ピストンシールブロックがシリンダの上端又は下端に向かって移動しているときにCFSが収縮し、ピストンシールブロックがシリンダのミドルセクションを通って移動しているときにCFSが膨張する。このため、シリンダ内のピストンの上下ストローク時にCFSとシリンダ内壁との密着を維持することができ、漏れ量を0に減少させるか、又は、0に近づけることが可能となる。
本発明の前述の説明は、例示及び説明の目的で提供されている。上記の記載が網羅的であること又は開示された特定の形態に本発明を限定することは、意図されていない。当業者には、多くの修正及び変形が明らかであろう。
実施形態は、本発明の原理及びその実際の応用を最もよく説明するために選択及び説明され、それにより、当業者は、様々な実施形態及び考えられる特定の用途に適した様々な修正で本発明を理解できるようになる。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲及びそれらの同等物によって定義されることが意図されている。

Claims (10)

  1. 高圧ピストンシリンダアセンブリであって、
    シリンダであって、シリンダチャンバと、長手方向に積み重ねて結合されて前記シリンダチャンバの少なくとも一部を円周方向に取り囲む前記シリンダを形成する2つ以上のセクションと、を含んだシリンダと;
    前記シリンダ内で及び前記シリンダに沿って移動するように構成されたピストンと;
    前記シリンダに機械的支持を提供するために前記シリンダと結合されるように構成されたベースと;
    を具備し、
    前記ピストンは、前記ピストンの下端にあるピストンシーリングブロックと、前記ピストンシリンダアセンブリにシーリング機能を提供するために前記ピストンシーリングブロックを固く取り囲むように構成された第1のシーリング部材と、を備え、
    前記ベースは、前記ベースから突出したシリンダシーリングブロックと、前記ピストンシリンダアセンブリにシーリング機能を提供するために前記シリンダシーリングブロックを固く取り囲むように構成された第2のシーリング部材と、を備えている、
    高圧ピストンシリンダアセンブリ。
  2. 前記セクションの各々は、前記シリンダを通じて実質的に半径方向に沿って延びる1つ又は複数の放出チャネルを含んでいる、請求項1に記載の高圧ピストンシリンダアセンブリ。
  3. 前記シリンダは、前記ピストンシーリングブロックのスムーズな挿入を可能にするために丸みを帯びているか又は面取りされている開口部を更に備えている、請求項1に記載の高圧ピストンシリンダアセンブリ。
  4. 前記第1のシーリング部材は、螺旋コイル状のシールリング構造を有している、請求項1に記載の高圧ピストンシリンダアセンブリ。
  5. 前記第2のシーリング部材は、螺旋コイル状のシールリング構造を有している、請求項1に記載の高圧ピストンシリンダアセンブリ。
  6. 前記2つ以上のセクションの各々は、前記シリンダチャンバの外径に等しい内径を有する中実リングを含んでいる、請求項1に記載の高圧ピストンシリンダアセンブリ。
  7. 前記2つ以上のセクションの各々は、前記中実リングの厚さ以下の巻線高さを有するワイヤのコイルを更に備え;前記中実リングは、前記中実リングの厚さ以下の巻線高さを有するワイヤのコイルで半径方向に取り囲まれている、請求項6に記載の高圧ピストンシリンダアセンブリ。
  8. 前記ワイヤのコイルは、複数の同心環状巻線層を含んでいる、請求項7に記載の高圧ピストンシリンダアセンブリ。
  9. 前記同心環状巻線層の各々は、少なくとも1つの螺旋状に巻かれたワイヤで形成されている、請求項8に記載の高圧ピストンシリンダアセンブリ。
  10. 前記2つ以上のセクションは、前記シリンダチャンバの外径に等しい内径を有する第1の中実リングと、前記第1の中実リングの外径に等しい内径を有する第2の中実リングと、を備え;
    前記第1の中実リングは、前記シリンダチャンバに1つずつ組み立てられて前記シリンダチャンバを取り囲み、互いに接続されて、前記シリンダチャンバの一部を取り囲む第1のシリンダ単一構造を形成し;
    前記第1のシリンダ単一構造は、前記第2の中実リングで囲まれて、多層シリンダ構造を形成し;前記第2の中実リングは、前記第1の中実リングの間に形成されたギャップが前記第2の中実リングによって覆われてシールされるように、前記第1の中実リングに対してインターデジタル方式で長手方向に配置されている、
    請求項1に記載の高圧ピストンシリンダアセンブリ。
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