JP2022524118A - アビバクタム誘導体の結晶形 - Google Patents

アビバクタム誘導体の結晶形 Download PDF

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Abstract

アビバクタム誘導体(1)、すなわち結晶質エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート無水物(1)の結晶形、その医薬組成物、および細菌感染症を処置するための結晶質アビバクタム誘導体の使用を提供する。【化1】TIFF2022524118000019.tif54136

Description

本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる2019年3月12日出願の米国特許仮出願第62/817,243号の米国特許法第119条(e)に基づく利益を主張する。
本開示は、アビバクタム誘導体の結晶形、その医薬組成物、および細菌感染症を処置するための結晶質アビバクタム誘導体の使用に関する。
抗生物質の過剰使用、不正使用、および農業用使用が、β-ラクタムまたはフルオロキノロン構造に基づくものなどの従来の抗感染薬による除菌に対して不応性である耐性菌の出現につながっている。警戒すべきことに、これらの耐性菌の多くは、例えば、肺炎、敗血症などを含む一般的な感染症の原因である。
一般的に使用されるβ-ラクタム抗感染薬に対する耐性の発生は、標的にされた細菌によるβ-ラクタマーゼの発現に関連する。β-ラクタマーゼは典型的には、β-ラクタム環を加水分解して、その抗生物質を、細菌に対して効果がないものにする。したがって、適切な基質によるβ-ラクタマーゼの阻害は、β-ラクタム抗生物質の分解を阻止することができ、それにより、投与された抗生物質の有効性を上昇させ、耐性の出現を軽減する。
アビバクタムは、グラム陰性細菌感染症を処置するためにセフタジジムと組み合わせて現在販売されている公知のβ-ラクタマーゼ阻害薬である。アビバクタムは静脈内投与される必要があり、これにより、使用が費用のかかる臨床環境に限定される。
本発明によれば、結晶質エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート無水物は、Kα2/Kα1(0.5)波長で少なくとも3.16°±0.2°、6.37°±0.2°、5.38°±2°、および17.35°±0.2°に特徴的な散乱角(2θ)を有するX線粉末回折(XRPD)パターンにより特徴づけられる。
本発明によれば、結晶質エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート(1)無水物を調製する方法は、エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアートを酢酸エチル、水、およびn-ヘプタンの混合物に溶解して、三相混合物を形成するステップと、結晶質エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート無水物をその三相混合物から沈殿させるステップとを含む。
本明細書に記載の図面は単に説明を目的としたものであることを、当業者は理解するであろう。図面は、本開示の範囲を限定することを意図したものではない。
結晶質エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート無水物(1)のX線粉末回折(XRPD)パターンを示す図である。 結晶質エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート無水物(1)の熱重量分析(TGA)および示差走査熱量測定(DSC)スキャンを示す図である。 ジェットミリング前後の結晶質エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート無水物(1)のXRPDパターンを示す図である。 ジェットミリング後の結晶質エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート無水物(1)のTGAおよびDSCスキャンを示す図である。 結晶質エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート無水物(1)の動的蒸気収着(DVS)等温線を示す図である。 ジェットミリング後および25℃での水性製剤への懸濁後の結晶質エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート無水物(1)のXRPDパターンを示す図である。
2つの文字または記号の間にあるのではないダッシュ(「-」)は、部分または置換基のための結合点を示すために用いられている。例えば、-CONHは、炭素原子を介して結合している。
「アルキル」は、親アルカン、アルケン、またはアルキンの単一の炭素原子から1個の水素原子を除去することにより誘導される飽和、分枝、または直鎖の一価炭化水素ラジカルを指す。アルキル基は、例えば、C1~10アルキル、C1~6アルキル、C1~5アルキル、C1~4アルキル、またはC1~3アルキルであり得る。アルキルは、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、tert-ブチルまたはイソ-ブチルであり得る。
「アルコキシ」は、ラジカル-ORを指し、ここで、Rは、本明細書で定義されるとおりのアルキルである。アルコキシ基の例には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、およびブトキシが含まれる。アルコキシ基は、C1~6アルコキシ、C1~5アルコキシ、C1~4アルコキシ、C1~3アルコキシ、エトキシ、またはメトキシであり得る。
「アリール」は単独で、別の置換基の一部として、親芳香族環系の単一の炭素原子から1個の水素原子を除去することにより誘導される一価芳香族炭化水素ラジカルを指す。アリールには、5および6員炭素環式芳香族環、例えば、ベンゼン、少なくとも1つの環が炭素環式および芳香族である二環式環系、例えば、ナフタレン、インダン、およびテトラリン、ならびに少なくとも1つの環が炭素環式および芳香族である三環式環系、例えば、フルオレンが包含される。アリールは、少なくとも1つの炭素環式芳香族環、シクロアルキル環、またはヘテロシクロアルキル環に縮合している少なくとも1つの炭素環式芳香族環を有する複数の環系を包含する。例えば、アリールには、N、O、およびSから選択される1個または複数のヘテロ原子を含有する5~7員ヘテロシクロアルキル環に縮合しているフェニル環が含まれる。環の1つのみが炭素環式芳香族環であるそのような縮合した二環式環系では、ラジカル炭素原子は、炭素環式芳香族環に、またはヘテロシクロアルキル環にあってよい。アリール基の例には、アセアントリレン、アセナフチレン、アセフェナントリレン、アントラセン、アズレン、ベンゼン、クリセン、コロネン、フルオランテン、フルオレン、ヘキサセン、ヘキサフェン、ヘキサレン、as-インダセン、s-インダセン、インダン、インデン、ナフタレン、オクタセン、オクタフェン、オクタレン、オバレン、ペンタセン、ペンタレン、ペンタフェン、ペリレン、フェナレン、フェナントレン、ピセン、プレイアデン、ピレン、ピラントレン、ルビセン、トリフェニレン、トリナフタレンなどから誘導される基が含まれる。アリール基は、C6~10アリール、C6~9アリール、C6~8アリール、またはフェニルであり得る。しかしながら、アリールは、本明細書において別に定義されているヘテロアリールをいずれの様式でも包含しないか、またはそれと重複しない。
「アリールアルキル」は、炭素原子に結合している水素原子の1個がアリール基で置き換えられている非環式アルキルラジカルを指す。アリールアルキル基の例には、ベンジル、2-フェニルエタン-1-イル、2-フェニルエテン-1-イル、ナフチルメチル、2-ナフチルエタン-1-イル、2-ナフチルエテン-1-イル、ナフトベンジル、および2-ナフトフェニルエタン-1-イルが含まれる。具体的なアルキル部分が意図されている場合、アリールアルカニル、アリールアルケニル、またはアリールアルキニルという命名法が用いられる。アリールアルキル基は、C7~16アリールアルキルであり得、例えば、アリールアルキル基のアルカニル、アルケニルまたはアルキニル部分はC1~6であり、アリール部分はC6~10である。アリールアルキル基は、アルカニルなどのC7~16アリールアルキルであり得、アリールアルキル基のアルケニルまたはアルキニル部分はC1~6であり、アリール部分はC6~10である。アリールアルキル基は、C7~9アリールアルキルであり得、ここで、アルキル部分はC1~3アルキルであり得、アリール部分はフェニルであり得る。アリールアルキル基は、C7~16アリールアルキル、C7~14アリールアルキル、C7~12アリールアルキル、C7~10アリールアルキル、C7~8アリールアルキル、またはベンジルであり得る。
「アビバクタム誘導体」は、式(1)のアビバクタム誘導体、その薬学的に許容できる塩、その水和物、その溶媒和物、または前述のいずれかの組合せを指す。式(1)のアビバクタム誘導体には、式(1)の範囲内の亜属で具体的な化合物が含まれる。経口投与された場合、アビバクタム誘導体は、患者の血漿にアビバクタムを供給する。
「生物学的利用能」は、薬物またはそのプロドラッグを患者に投与した後に患者の全身循環に達する薬物の速度および量を指し、例えば、薬物についての血漿または血液中濃度対時間プロファイルを評価することにより決定することができる。血漿または血液中濃度対時間プロファイルを特徴づける際に有用なパラメーターには、曲線下面積(AUC)、最大濃度までの時間(Tmax)、および最大薬物濃度(Cmax)が含まれ、ここで、Cmaxは、患者に薬物の用量または薬物の形態を投与した後の患者の血漿または血液中の薬物の最大濃度であり、Tmaxは、患者に薬物の用量または薬物の形態を投与した後の患者の血漿または血液中の薬物の最大濃度(Cmax)までの時間である。
「経口生物学的利用能」(F%)は、全身循環に達した経口投与された薬物の画分を指す。経口生物学的利用能は、吸収された画分、腸壁排泄を回避した画分、および肝排泄を回避した画分の産物であり、生物学的利用能に影響を及ぼす因子は、生理学的、物理化学的、および生物学的因子に分類することができる。
本明細書に開示の「化合物」および部分には、開示の式の範囲内の任意の具体的な化合物が含まれる。化合物は、それらの化学構造および/または化学名のいずれかにより同定され得る。化合物は、ChemBioDraw Ultra Version 14.0.0.117(CambridgeSoft、Cambridge、MA)命名/構造プログラムを用いて命名される。化学構造および化学名が矛盾する場合、化学構造が化合物の同一性を決定する。本明細書に記載の化合物は、1つまたは複数の不斉中心および/または二重結合を含むことがあり、したがって、二重結合異性体(すなわち、幾何異性体)、鏡像異性体、ジアステレオ異性体、またはアトロプ異性体などの立体異性体として存在し得る。したがって、相対配置と共に全体的または部分的に示されている本明細書の範囲内の任意の化学構造は、立体異性的に純粋な形態(例えば、幾何異性的に純粋、鏡像異性的に純粋、またはジアステレオ異性的に純粋)および鏡像異性およびステレオ異性体混合物を含めて、例示されている化合物のすべての可能な鏡像異性体および立体異性体を包含する。当業者に周知の分離技法またはキラル合成技法を用いて、鏡像異性体および立体異性体の混合物をそれらの成分の鏡像異性体または立体異性体に分割することができる。
「シクロアルキル」は、飽和または部分不飽和環式アルキルラジカルを指す。シクロアルキル基は、C3~6シクロアルキル、C3~5シクロアルキル、C5~6シクロアルキル、シクロプロピル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルであり得る。シクロアルキルは、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルから選択され得る。
「シクロアルキルアルキル」は、炭素原子に結合している水素原子の1個が本明細書で定義されるとおりのシクロアルキル基で置き換えられている非環式アルキルラジカルを指す。シクロアルキルアルキル基は、C4~30シクロアルキルアルキルであり得、例えば、シクロアルキルアルキル基のアルキル部分はC1~10であり、シクロアルキルアルキル部分のシクロアルキル部分はC3~20である。シクロアルキルアルキル基はC4~20シクロアルキルアルキルであり得、例えば、シクロアルキルアルキル基のアルカニル、アルケニル、またはアルキニル部分はC1~8であり、シクロアルキルアルキル基のシクロアルキル部分はC3~12である。シクロアルキルアルキルはC4~9シクロアルキルアルキルであり得、ここで、シクロアルキルアルキル基のアルキル部分はC1~3アルキルであり、シクロアルキルアルキル基のシクロアルキル部分はC3~6シクロアルキルである。シクロアルキルアルキル基は、C4~12シクロアルキルアルキル、C4~10シクロアルキルアルキル、C4~8シクロアルキルアルキル、およびC4~6シクロアルキルアルキルであり得る。シクロアルキルアルキル基は、シクロプロピルメチル(-CH-シクロ-C)、シクロペンチルメチル(-CH-シクロ-C)、またはシクロヘキシルメチル(-CH-シクロ-C11)であり得る。シクロアルキルアルキル基は、シクロプロピルエチニル(-CH=CH-シクロ-C)、またはシクロペンチルエチニル(-C≡C-シクロ-C)であり得る。
「シクロアルキルヘテロアルキル」は単独で、または別の置換基の一部として、アルキル基の炭素原子の1個または複数(および特定の関連水素原子)が独立に、同じかまたは異なるヘテロ原子基または複数の基で置き換えられており、かつ炭素原子に結合している水素原子の1個がシクロアルキル基で置き換えられているヘテロアルキル基を指す。シクロアルキルヘテロアルキルでは、ヘテロ原子基は、-O-、-S-、-NH-、-N(-CH)-、-SO-、および-SO-から選択され得るか、またはヘテロ原子基は、-O-および-NH-から選択され得るか、またはヘテロ原子基は-O-または-NH-である。
「シクロアルキルオキシ」は、ラジカル-ORを指し、ここで、Rは、本明細書で定義されるとおりのシクロアルキルである。シクロアルキルオキシ基の例には、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、およびシクロヘキシルオキシが含まれる。シクロアルキルオキシ基は、C3~6シクロアルキルオキシ、C3~5シクロアルキルオキシ、C5~6シクロアルキルオキシ、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、またはシクロヘキシルオキシであり得る。
「疾患」は、前述のいずれかの疾患、障害、状態、または症状を指す。
「ヘテロアルコキシ」は、炭素原子の1個または複数がヘテロ原子で置き換えられているアルコキシ基を指す。ヘテロアルコキシ基は、例えば、C1~6ヘテロアルコキシ、C1~5ヘテロアルコキシ、C1~4ヘテロアルコキシ、またはC1~3ヘテロアルコキシであり得る。ヘテロアルコキシでは、ヘテロ原子基は、-O-、-S-、-NH-、-NR-、-SO-、および-SO-から選択され得るか、またはヘテロ原子基は、-O-および-NH-から選択され得るか、またはヘテロ原子基は、-O-および-NH-である。ヘテロアルコキシ基は、C1~6ヘテロアルコキシ、C1~5ヘテロアルコキシ、C1~4ヘテロアルコキシ、またはC1~3ヘテロアルコキシであり得る。
「ヘテロアルキル」は単独で、または別の置換基の一部として、炭素原子の1個または複数(および特定の関連水素原子)が独立に、同じかまたは異なる1個または複数のヘテロ原子基で置き換えられているアルキル基を指す。ヘテロ原子基の例には、-O-、-S-、-NH-、-NR-、-O-O-、-S-S-、=N-N=、-N=N-、-N=N-NR-、-PR-、-P(O)OR-、-P(O)R-、-POR-、-SO-、-SO-、-Sn(R)-などが含まれ、ここで、各Rは独立に、水素、C1~6アルキル、置換C1~6アルキル、C6~12アリール、置換C6~12アリール、C7~18アリールアルキル、置換C7~18アリールアルキル、C3~7シクロアルキル、置換C3~7シクロアルキル、C3~7ヘテロシクロアルキル、置換C3~7ヘテロシクロアルキル、C1~6ヘテロアルキル、置換C1~6ヘテロアルキル、C6~12ヘテロアリール、置換C6~12ヘテロアリール、C7~18ヘテロアリールアルキル、および置換C7~18ヘテロアリールアルキルから選択され得る。ヘテロ原子基中の各Rは独立に、水素およびC1~3アルキルから選択され得る。例えば、C1~6ヘテロアルキルについての言及は、炭素原子の少なくとも1個(および特定の関連水素原子)がヘテロ原子で置き換えられているC1~6アルキル基を意味する。例えば、C1~6ヘテロアルキルには、5個の炭素原子および1個のヘテロ原子を有する基、4個の炭素原子および2個のヘテロ原子を有する基などが含まれる。ヘテロアルキルでは、ヘテロ原子基は、-O-、-S-、-NH-、-N(-CH)-、-SO-、および-SO-から選択され得るか、またはヘテロ原子基は、-O-および-NH-から選択され得るか、またはヘテロ原子基は、-O-または-NH-であり得る。ヘテロアルキル基は、C1~6ヘテロアルキル、C1~5ヘテロアルキル、またはC1~4ヘテロアルキル、またはC1~3ヘテロアルキルであり得る。
「ヘテロアリール」は単独で、または別の置換基の一部として、親ヘテロ芳香族環系の単一の原子から1個の水素原子を除去することにより誘導される一価ヘテロ芳香族ラジカルを指す。ヘテロアリールは、芳香族または非芳香族であってよい少なくとも1つの他の環に縮合している少なくとも1つのヘテロ芳香族環を有する複数の環系を包含する。例えば、ヘテロアリールは、1つの環がヘテロ芳香族であり、第2の環がヘテロシクロアルキル環である二環式環を包含する。環の1つのみが1個または複数のヘテロ原子を含む、そのような縮合した二環式ヘテロアリール環系では、ラジカル炭素は、芳香族環に、またはヘテロシクロアルキル環にあってよい。ヘテロアリール基中のN、S、およびO原子の総数が1を超える場合、ヘテロ原子は、相互に隣接していても、していなくてもよい。ヘテロアリール基中のヘテロ原子の総数は、2以下である。ヘテロアリールでは、ヘテロ原子基は、-O-、-S-、-NH-、-N(-CH)-、-S(O)-、および-SO-から選択され得るか、またはヘテロ原子基は、-O-および-NH-から選択され得るか、またはヘテロ原子基は、-O-または-NH-であり得る。ヘテロアリール基は、例えば、C5~10ヘテロアリール、C5~9ヘテロアリール、C5~8ヘテロアリール、C5~7ヘテロアリール、C5~6ヘテロアリール、Cヘテロアリール、またはCヘテロアリールから選択され得る。
適切なヘテロアリール基の例には、アクリジン、アルシンドール、カルバゾール、α-カルボリン、クロマン、クロメン、シノリン、フラン、イミダゾール、インダゾール、インドール、インドリン、インドリジン、イソベンゾフラン、イソクロメン、イソインドール、イソインドリン、イソキノリン、イソチアゾール、イソオキサゾール、ナフチリジン、オキサジアゾール、オキサゾール、ペリミジン、フェナントリジン、フェナントロリン、フェナジン、フタラジン、プテリジン、プリン、ピラン、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、ピリジン、ピリミジン、ピロール、ピロリジン、キナゾリン、キノリン、キノリジン、キノキサリン、テトラゾール、チアジアゾール、チアゾール、チオフェン、トリアゾール、キサンテン、チアゾリジン、またはオキサゾリジンから誘導される基が含まれる。ヘテロアリール基は、チオフェン、ピロール、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、インドール、ピリジン、キノリン、イミダゾール、オキサゾール、またはピラジンから誘導され得る。例えば、ヘテロアリールは、Cヘテロアリールであり得、フリル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、またはイソオキサゾリルから選択され得る。ヘテロアリールは、Cヘテロアリールであり得、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、およびピリダジニルから選択され得る。
「ヘテロアリールアルキル」は、炭素原子の1個(および特定の関連水素原子)がヘテロ原子で置き換えられているアリールアルキル基を指す。ヘテロアリールアルキル基は、例えば、C6~16ヘテロアリールアルキル、C6~14ヘテロアリールアルキル、C6~12ヘテロアリールアルキル、C6~10ヘテロアリールアルキル、C6~8ヘテロアリールアルキル、Cヘテロアリールアルキル、またはCヘテロアリールアルキルであり得る。ヘテロアリールアルキルでは、ヘテロ原子基は、例えば、-O-、-S-、-NH-、-N(-CH)-、-SO-、および-SO-から選択され得るか、またはヘテロ原子基は、-O-および-NH-から選択され得るか、またはヘテロ原子基は、-O-または-NH-であり得る。
「ヘテロシクロアルキル」は単独で、または別の置換基の一部として、1個もしくは複数の炭素原子(および特定の関連水素原子)が独立に、同じかもしくは異なるヘテロ原子で置き換えられている飽和もしくは不飽和環式アルキルラジカルを、または1個もしくは複数の炭素原子(および特定の関連水素原子)が独立に、同じかもしくは異なるヘテロ原子で置き換えられていて、その環系がヒュッケル則に背いている親芳香族環系を指す。炭素原子に置き換わるヘテロ原子の例には、N、P、O、S、およびSiが含まれる。ヘテロシクロアルキル基の例には、エポキシド、アジリン、チイラン、イミダゾリジン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ピラゾリジン、ピロリジン、およびキヌクリジンから誘導される基が含まれる。ヘテロシクロアルキルは、Cヘテロシクロアルキルであり得、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、ドキソラニル、およびジチオラニルから選択され得る。ヘテロシクロアルキルは、Cヘテロシクロアルキルであり得、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、ピぺリジニル、オキサジニル、ジチアニル、およびジオキサニルから選択され得る。ヘテロシクロアルキル基は、C3~6ヘテロシクロアルキル、C3~5ヘテロシクロアルキル、C5~6ヘテロシクロアルキル、CヘテロシクロアルキルまたはCヘテロシクロアルキルであり得る。ヘテロシクロアルキルでは、ヘテロ原子基は、-O-、-S-、-NH-、-N(-CH)-、-SO-、および-SO-から選択され得るか、またはヘテロ原子基は、-O-および-NH-から選択され得るか、またはヘテロ原子基は、-O-または-NH-であり得る。
「ヘテロシクロアルキルアルキル」は、シクロアルキル環の1個または複数の炭素原子(および特定の関連水素原子)が独立に、同じかまたは異なるヘテロ原子で置き換えられているシクロアルキルアルキル基を指す。ヘテロシクロアルキルアルキルは例えば、C4~12ヘテロシクロアルキルアルキル、C4~10ヘテロシクロアルキルアルキル、C4~8ヘテロシクロアルキルアルキル、C4~6ヘテロシクロアルキルアルキル、C6~7ヘテロシクロアルキルアルキル、またはCヘテロシクロアルキルアルキルまたはCヘテロシクロアルキルアルキルであり得る。ヘテロシクロアルキルアルキルでは、ヘテロ原子基は、-O-、-S-、-NH-、-N(-CH)-、-SO-、および-SO-から選択され得るか、またはヘテロ原子基は、-O-および-NH-から選択され得るか、またはヘテロ原子基は、-O-または-NH-であり得る。
「水和物」は、水が化学量論的割合で結晶格子に組み込まれて、付加物が形成している化合物を指す。水和物を作製する方法には、例えば、水蒸気を含む雰囲気での貯蔵、水を含む剤形、または例えば、水もしくは混合水性溶媒からなどの結晶化、凍結乾燥、湿式造粒、水性フィルムコーティング、もしくは噴霧乾燥などのルーチン的な薬学的加工ステップが含まれる。ある特定の状況下で、無水物質が水蒸気に暴露されると、または水に懸濁されると、結晶質溶媒和物から水和物が形成されることがある。水和物はまた、1つよりも多い型で結晶化して、水和物多型性をもたらすこともある。化合物は、例えば、一水和物、二水和物、または三水和物であり得る。
「患者」は、哺乳類、例えば、ヒトを指す。
「親芳香族環系」は、4n+2個の電子(ヒュッケル則)を含む環式共役π(パイ)電子系を有する不飽和環式または多環式環系を指す。「親芳香族環系」の定義には、環の1つまたは複数が芳香族であり、環の1つまたは複数が飽和または不飽和である縮合環系、例えば、フルオレン、インダン、インデン、またはフェナレンなどが含まれる。親芳香族環系の例には、アセアントリレン、アセナフチレン、アセフェナントリレン、アントラセン、アズレン、ベンゼン、クリセン、コロネン、フルオランテン、フルオレン、ヘキサセン、ヘキサフェン、ヘキサレン、as-インダセン、s-インダセン、インダン、インデン、ナフタレン、オクタセン、オクタフェン、オクタレン、オバレン、ペンタセン、ペンタレン、ペンタフェン、ペリレン、フェナレン、フェナントレン、ピセン、プレイアデン、ピレン、ピラントレン、ルビセン、トリフェニレン、およびトリナフタレンが含まれる。
「親芳香族環系」は、共役π電子系を有する不飽和環式または多環式環系を指す。「親芳香族環系」の定義には、環の1つまたは複数が芳香族であり、環の1つまたは複数が飽和または不飽和である縮合環系、例えば、フルオレン、インダン、インデン、またはフェナレンなどが含まれる。親芳香族環系の例には、アセアントリレン、アセナフチレン、アセフェナントリレン、アントラセン、アズレン、ベンゼン、クリセン、コロネン、フルオランテン、フルオレン、ヘキサセン、ヘキサフェン、ヘキサレン、as-インダセン、s-インダセン、インダン、インデン、ナフタレン、オクタセン、オクタフェン、オクタレン、オバレン、ペンタ-2,4-ジエン、ペンタセン、ペンタレン、ペンタフェン、ペリレン、フェナレン、フェナントレン、ピセン、プレイアデン、ピレン、ピラントレン、ルビセン、トリフェニレン、およびトリナフタレンが含まれる。
「親ヘテロ芳香族環系」は、芳香族系に特徴的な連続π電子系を維持するように1個または複数の炭素原子(および任意の関連水素原子)が独立に、同じかまたは異なるヘテロ原子で置き換えられていて、π電子の個数がヒュッケル則(4n+2)に対応している芳香族環系を指す。炭素原子に置き換わるヘテロ原子の例には、N、P、O、S、およびSiが含まれる。「親ヘテロ芳香族環系」の定義には、環の1つまたは複数が芳香族であり、環の1つまたは複数が飽和または不飽和である縮合環系、例えば、アルシンドール、ベンゾジオキサ、ベンゾフラン、クロマン、クロメン、インドール、インドリン、およびキサンテンなどが含まれる。親ヘテロ芳香族環系の例には、アルシンドール、カルバゾール、β-カルボリン、クロマン、クロメン、シノリン、フラン、イミダゾール、インダゾール、インドール、インドリン、インドリジン、イソベンゾフラン、イソクロメン、イソインドール、イソインドリン、イソキノリン、イソチアゾール、イソオキサゾール、ナフチリジン、オキサジアゾール、オキサゾール、ペリミジン、フェナントリジン、フェナントロリン、フェナジン、フタラジン、プテリジン、プリン、ピラン、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、ピリジン、ピリミジン、ピロール、ピロリジン、キナゾリン、キノリン、キノリジン、キノキサリン、テトラゾール、チアジアゾール、チアゾール、チオフェン、トリアゾール、キサンテン、チアゾリジン、およびオキサゾリジンが含まれる。
「薬学的に許容できる」は、米国連邦または州政府の規制当局により承認されている、もしくは承認可能であるか、または動物、より詳細にはヒトにおいて使用するために米国薬局方もしくは他の一般に認められている薬局方に記載されていることを指す。
「薬学的に許容できるビヒクル」は、本開示により提供される化合物をそれと共に患者に投与することができ、その薬理活性を破壊することがなく、化合物の治療有効量を供給するために十分な用量で投与された場合に非毒性である、薬学的に許容できる賦形剤、薬学的に許容できる補助剤、薬学的に許容できる添加剤、薬学的に許容できる担体、または前述のいずれかの組合せを指す。
「医薬組成物」は、式(1)の化合物と、式(1)の化合物をそれと共に患者に投与する少なくとも1つの薬学的に許容できるビヒクルとを指す。薬学的に許容できるビヒクルは、当技術分野で公知である。
「予防すること」または「予防」は、疾患または障害を得るリスクの減少(すなわち、疾患に暴露され得るか、または罹患しやすいが、疾患の症状をまだ経験または表示していない患者において、疾患の臨床症状の少なくとも1つを発症させないこと)を指す。一部の実施形態では、「予防すること」または「予防」は、化合物を予防的に摂取することにより疾患の症状を軽減することを指す。疾患または障害を予防すること、またはその予防のための治療薬の適用は、予防法として公知である。
「プロドラッグ」は、活性薬物を放出するためには体内での変換を必要とする薬物分子の誘導体を指す。プロドラッグは往々にして、必ずしもではないが、親薬物に変換されるまでは薬理学的に不活性である。
「プロ部分」は、規定の使用条件下で切断可能な結合を介して薬物に、典型的には薬物の官能基に結合している基を指す。薬物とプロ部分との間の結合は、酵素的または非酵素的手段により切断され得る。使用条件下で、例えば、患者への投与後に、薬物とプロ部分との間の結合は切断されて、親薬物が放出され得る。プロ部分の切断は、加水分解反応などを介して自発的に進んでもよいし、または別の作因により、例えば、酵素により、光により、酸により、または温度もしくはpHの変化など、物理的もしくは環境パラメーターの変化もしくはそれへの暴露により触媒または誘導されてもよい。作因は、プロドラッグが投与される患者の全身循環に存在する酵素または胃の酸性条件など、使用条件に対して内因性であってもよいし、または作因は、外因性に供給されてもよい。例えば、式(1)の化合物では、プロ部分は、構造:
Figure 2022524118000002
を有し得る。
「置換(されている)」は、1個または複数の水素原子が独立に、同じかまたは異なる置換基で置き換えられている基を指す。各置換基は独立に、ジュウテリオ、ハロゲン、-OH、-CN、-CF、-OCF、=O、-NO、C1~6アルコキシ、C1~6アルキル、-COOR、-NR、および-CONRから選択され得、ここで、各Rは独立に、水素およびC1~6アルキルから選択され得る。各置換基は独立に、ジュウテリオ、ハロゲン、-NH、-OH、C1~3アルコキシ、およびC1~3アルキル、トリフルオロメトキシ、およびトリフルオロメチルから選択され得る。各置換基は独立に、例えば、ジュウテリオ、-OH、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、およびトリフルオロメトキシから選択され得る。各置換基は、例えば、ジュウテリオ、C1~3アルキル、=O、C1~3アルキル、C1~3アルコキシ、およびフェニルから選択され得る。各置換基は、例えば、ジュウテリオ、-OH、-NH、C1~3アルキル、およびC1~3アルコキシから選択され得る。
「治療有効量」は、疾患、または疾患の臨床症状の少なくとも1つを処置するために対象に投与された場合に、疾患またはその症状のそのような処置に影響を及ぼすために十分である化合物の量を指す。「治療有効量」は例えば、化合物、疾患および/または疾患の症状、疾患の重症度および/または疾患または障害の症状、処置される患者の年齢、体重、および/または健康、ならびに処方医の判断に応じて変化し得る。任意の所与の事例での適切な量は、当業者により確認され得るか、またはルーチン的な実験により決定することが可能であり得る。細菌感染症に関して、治療有効量は、結晶質無水物(1)などの化合物および/またはβ-ラクタム抗生物質および細菌感染の部位の治療有効濃度を指し得る。細菌感染症の部位は、臓器または臓器の一部を指し得る。
「治療有効用量」は、患者において疾患または障害の有効な処置を提供する用量を指す。治療有効用量は、化合物ごとに、および患者ごとに変化し得、患者の状態および送達経路などの因子に応じ得る。治療有効用量は、当業者に公知のルーチン的な薬理学的手順により決定することができる。
疾患を「処置すること」またはその「処置」は、疾患または疾患もしくは障害の臨床症状の少なくとも1つを停止または寛解させること、疾患もしくは疾患の臨床症状の少なくとも1つを得るリスクを低下させること、疾患もしくは疾患の臨床症状の少なくとも1つの発症を減少させること、または疾患もしくは疾患の臨床症状の少なくとも1つを発症するリスクを低下させることを指す。「処置すること」または「処置」はまた、物理的に(例えば、識別し得る症状の安定化)、生理学的に(例えば、物理的パラメーターの安定化)のいずれか、または両方で疾患を阻害すること、および患者が識別し得てもよいし、またはし得なくてもよい少なくとも1つの物理的パラメーターまたは症状発現を阻害することを指す。「処置すること」または「処置」はまた、疾患または障害に暴露され得るか、または罹患しやすいが、その患者が疾患の症状をまだ経験または表示していない患者において、疾患またはその少なくとも1つもしくは複数の症状の発症を遅延させることを指す。
ここで、いくつかの化合物および方法について言及する。開示の実施形態は、特許請求の範囲を限定することを意図したものではない。反対に、特許請求の範囲は、すべての代替形態、変更形態、および均等物に及ぶことが意図されている。
アビバクタムは、腹腔内感染症、尿路感染症および肺炎を処置するためにセフタジジム、セファロスポリン抗生物質と組み合わせて静脈内使用するために承認されたβ-ラクタマーゼ阻害薬である。経口投与された場合にアビバクタムの治療有効な血漿中濃度を供給するアビバクタム誘導体が開発されている。アモキシシリンと同時投与された場合、アビバクタム誘導体は、経口投与で、β-ラクタマーゼ酵素を産生する細菌に起因する細菌感染症を処置する可能性を提供する。アビバクタム誘導体は、非β-ラクタムβ-ラクタマーゼ阻害薬、アビバクタム([2S,5R]-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル水素硫酸塩、(1R,2R,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル水素硫酸塩(ChemDraw Professional 17.1.0.105(19))のスルホン酸エステルプロドラッグであり、構造:
Figure 2022524118000003
を有する。
経口投与後に患者の全身循環においてアビバクタムの生物学的利用能と、感染部位でアビバクタムの治療有効濃度とをもたらすアビバクタム誘導体が米国特許第10,085,999号に開示されている。アビバクタムの経口生物学的利用能をもたらすアビバクタム誘導体の1つは、エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート(1):
Figure 2022524118000004
である。
エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアートの合成は、PCT国際出願WO2018/208557に記載されている。
スルファート含有化合物の硫酸モノエステル類似体は、ヒドロキシル置換スルファート含有化合物をクロロ硫酸モノエステルと反応させて、対応する硫酸モノエステル類似体を得ることにより調製することができる。その方法は、スルファート含有医薬化合物のプロドラッグの調製において有用であり得る。
プロドラッグは、投与後にin vivoで親薬物の活性形態に変換または代謝される薬物の誘導体化形態である。プロドラッグは、親薬物の治療効力を増強するように薬物の薬物動態の1つまたは複数の態様を変更するために使用される。例えば、プロドラッグは多くの場合に、薬物の経口生物学的利用能を増強するために使用される。治療有効であるために、不十分な経口生物学的利用能を示す薬物は、頻繁な投薬、多い投与用量を必要とし得るか、または静脈内などの経口経路以外により投与する必要があり得る。特に、スルファート基を有する多くの薬物は、不十分な経口生物学的利用能を示す。
分子内環化プロドラッグ戦略は、薬物の薬物動態を変更するために使用されている。分子内環化放出プロドラッグ戦略は、スルホン酸官能基を含む薬物に適用されている。例えば、置換ネオペンチル部分に結合している求核性ヘテロ原子をマスク解除し、続いて、分子内環化してスルホン酸またはスルホン酸塩形態の親薬物を生成することにより、ネオペンチル基がin vivoで除去される置換ネオペンチルスルホン酸エステル誘導体を含むプロドラッグが記載されている。そのようなプロドラッグでは、求核性ヘテロ原子は窒素または酸素であり得、窒素または酸素求核剤はそれぞれ、in vivoで脱保護され得るアミンまたはアルコール保護基でマスクされ得る。
スルファート含有化合物の硫酸モノエステル類似体は、塩基性条件下でスルファート含有化合物のヒドロキシル置換類似体をクロロ硫酸モノエステルと反応させて、対応する硫酸モノエステル類似体を得ることにより調製することができる。クロロ硫酸モノエステルは、塩化スルフリルを所望のプロ部分を有するアルコールと反応させることにより調製することができる。例えば、本開示により提供されるアビバクタムの硫酸モノエステル類似体は、(1R,2S,5R)-6-ヒドロキシ-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボキサミドを、所望のプロ部分を有するクロロ硫酸モノエステルと反応させて、対応する(1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル硫酸モノエステルを得ることにより合成することができる。
(1R,2S,5R)-6-ヒドロキシ-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボキサミドは、例えば、米国特許第8,772,490号、同第9,035,062号、および同第9,284,273号に記載の方法を使用して、(1R,2S,5R)-6-(ベンジルオキシ)-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボキサミドを水素化することによって調製することができる。
(1R,2S,5R)-6-ヒドロキシ-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボキサミドを塩基の存在下で、クロロ硫酸モノエステルと反応させると、アビバクタムに対応する硫酸モノエステル類似体を得ることができる。適切な方法は、例えば、J.Am.Chem.Soc.2006、128、1605~1610に開示されている。
エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート(1):
Figure 2022524118000005
は、式(2):
Figure 2022524118000006
の構造を有するノナ-β-ラクタムβ-ラクタマーゼ阻害薬、アビバクタム((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル水素硫酸塩)のスルホン酸エステルプロドラッグである。
式(1)のアビバクタムプロドラッグでは、求核性部分は、水素スルファート基に近接して位置している。in vivoでは、その求核性部分が反応して、ノナ-β-ラクタムβ-ラクタマーゼ阻害薬、アビバクタムを放出する。アビバクタムは、クラスA、クラスC、およびある特定のクラスD β-ラクタマーゼの阻害薬であり、β-ラクタム抗生物質と併せて投与される場合、細菌感染症の処置において有用である。
結晶質エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート無水物(1)は、エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアートを酢酸エチル、水、およびn-ヘプタンの混合物に溶解して、三相混合物を形成することにより調製することができる。その三相混合物は、例えば、酢酸エチル6体積%、水10体積%、n-ヘプタン3体積%、およびエチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート1体積%を含み得る。
エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアートを結晶化するための三相混合物は、エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート無水物1体積ごとに、例えば、酢酸エチル6.5体積、水10.5体積、およびn-ヘプタン13体積を含み得る。例えば、三相混合物は、エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート1体積ごとに、酢酸エチル4~9体積、水8~13体積、およびn-ヘプタン10~16体積を含み得る。例えば、三相混合物は、エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート1体積ごとに、酢酸エチル5~8体積、水9~11体積、およびn-ヘプタン11~15体積を含み得る。
エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート(1)を溶解した後、三相混合物を35℃±5℃の温度に加熱し、少なくとも1時間撹拌することができる。次いで、スラリーを少なくとも3時間かけて5℃±5℃に冷却し、次いで、少なくとも1時間、5℃±5℃で撹拌する。固体を濾過し、n-ヘプタン、EtOAc、および水で洗浄し、乾燥して、結晶質エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート無水物(1)を得る。
結晶質エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート無水物(1)は、周囲条件(25℃/RH60%)への暴露後、および製剤加工条件中に安定的である。
結晶質無水物(1)は、Kα2/Kα1(0.5)波長を用いると、少なくとも3.16°±0.2°、6.37°±0.2°、5.38°±0.2°、および17.35°±0.2°に特徴的な散乱角(2θ)を有するX線粉末回折(XRPD)パターンにより特徴づけられ得る。
結晶質無水物(1)は、Kα2/Kα1(0.5)波長を用いると、少なくとも3.16°±0.1°、6.37°±0.1°、5.38°±0.1°、および17.35°±0.1°に特徴的な散乱角(2θ)を有するXRPDパターンにより特徴づけられ得る。
結晶質無水物(1)は、Kα2/Kα1(0.5)波長を用いると、少なくとも3.16°±0.2°、6.37±0.2°、5.38°±0.2°、15.77°±0.2°、および17.35°±0.2°に特徴的な散乱角(2θ)を有するXRPDパターンにより特徴づけられ得る。
結晶質無水物(1)は、Kα2/Kα1(0.5)波長を用いると、少なくとも3.16°±0.1°、6.37±0.1°、5.38°±0.1°、15.77°±0.1°、および17.35°±0.1°に特徴的な散乱角(2θ)を有するXRPDパターンにより特徴づけられ得る。
結晶質無水物(1)は、Kα2/Kα1(0.5)波長を用いると、少なくとも3.16°±0.2°、6.37±0.2°、5.38°±0.2°、12.75°±0.2°、15.77°±0.2°、17.35°±0.2°、25.68°±0.2°、および27.13°±0.2°に特徴的な散乱角(2θ)を有するXRPDパターンにより特徴づけられ得る。
結晶質無水物(1)は、Kα2/Kα1(0.5)波長を用いると、少なくとも3.16±0.1°、6.37±0.1°、5.38±0.1°、12.75°±0.1°、15.77°±0.1°、17.35°±0.1°、25.68°±0.1°、および27.13°±0.1°に特徴的な散乱角(2θ)を有するXRPDパターンにより特徴づけられ得る。
結晶質無水物(1)のXRPD回折パターンが図1、3および6に示されている。結晶質無水物(1)は、実質的に図1、図3、および/または図6に示されているとおりのXRPDスペクトルを示し得る。
当業者は、例えば、用いられる具体的な回折計、分析者、および試料調製技法に基づき、°2θ回折角で観察されるわずかな変化が予測され得ることを認めるであろう。相対ピーク強度では、より大きな変化が予測され得る。回折パターンの比較は主に、相対ピーク強度に起因する重要性が低い°2θ回折角に基づき得る。
結晶質無水物(1)は、示差走査熱量測定(DSC)を使用して決定される場合、例えば、123.0℃~127.0℃、123.0℃~126.0℃、123.0℃~125℃、123.5℃~124.5℃、123.8℃~124.2℃、または123.9℃~124.1℃、例えば123.99℃の融点により特徴づけられ得る。結晶質無水物(1)のDSCスキャンが図2および4に示されている。結晶質無水物(1)は、実質的に図2および/または図4に示されているとおりのDSCスキャンを示し得る。
結晶質無水物(1)は、熱重量分析(TGA)により決定される場合、125℃~150℃の温度範囲にかけて、7.2%~9.2%、例えば7.6%~8.8%、8%~8.4%、または8.1%~8.3%の重量損失を有し得る。30℃~125℃の範囲にかけては、測定可能な重量損失はない。結晶質無水物(1)は、実質的に図2および/または図4に示されているとおりのTGAスキャンを示し得る。
結晶質無水物(1)は、RH0%~RH95%の湿度範囲にかけて可逆的な水分吸収を示し得、25℃/RH95%で約3重量%の最大質量増加を伴う。動的蒸気収着(DVS)スキャンが図5に示されている。結晶質無水物(1)は、実質的に図5に示されているとおりのDVSスキャンを示し得る。粉末としての結晶質無水物(1)は、例えば、4週間、8週間、または12週間の期間にわたって、25℃/RH60%での貯蔵中に安定的であり得る。貯蔵安定的であるとは、XRPDスペクトル、融点、重量損失、および水分吸収などの粉末形態での結晶質無水物(1)の特性が、25℃/RH60%での表示期間にわたる貯蔵前後で実質的に同じであることを意味する。実質的に同じであるとは、値が例えば5%未満、2%未満、または1%未満異なることを意味する。
結晶質無水物(1)をジェットミリングして、医薬製剤において使用するための10μm未満の均一な粒径を得た。ジェットミリング前後の結晶質無水物(1)のXRPDパターンが図3において比較されており、ジェットミリング前後の結晶形が同じであることを示している。ジェットミリングされた物質のTGAおよびDSCスキャンが図4に示されており、図2に示されているミリングされていない物質のものと同様である。
本開示により提供される医薬組成物は、結晶質無水物(1)と、薬学的に許容できる添加剤とを含み得る。
結晶質無水物(1)の水性製剤を、結晶質無水物(1)100mgを、Tween(登録商標)80 0.25重量%、PEG400 10重量%、メチルセルロース(400cps)0.5重量%、およびpH3.0クエン酸緩衝剤を含有する水溶液100mLに懸濁させることにより調製したが、この際、重量%は、水性製剤の総重量に基づく。懸濁液を音波処理し、25℃で24時間放置し、その後、結晶質無水物(1)を濾別した。
ジェットミリングされた結晶質無水物(1)および濾過懸濁液から得られた物質のXRPDパターンが図6において比較されている。
結晶質無水物(1)を、皮内、筋肉内、腹腔内、静脈内、皮下、鼻腔内、硬膜外、口腔、経口、舌下、脳内、膣内、経皮、直腸、吸入、または局所を含む任意の適切な投与経路により患者に投与される医薬組成物に組み込むことができる。本開示により提供される医薬組成物は、経口製剤として提供することができる。経口製剤は経口剤形であってよい。
本開示により提供される医薬組成物は、治療有効量の結晶質無水物(1)を含んでよい。本開示により提供される医薬組成物は、患者に投与するための組成物が得られるように、治療有効量の結晶質無水物(1)を、適切な量の1種または複数の薬学的に許容できるビヒクルと一緒に含んでよい。適切な薬学的に許容できるビヒクルおよび医薬組成物を調製する方法は当技術分野において記載されている。適切な薬学的に許容できるビヒクルの例も、当技術分野において記載されている。
結晶質無水物(1)を含む医薬組成物は、従来の混合、溶解、造粒、ミリング、浮揚、乳化、カプセル化、封入または凍結乾燥プロセスの手段により製造することができる。医薬組成物は、薬学的に使用することができる製剤への化合物の加工を促進する1種または複数の薬学的に許容できるビヒクルを使用して、適切な手法で製剤化することができる。適切な製剤は、選択された投与経路に依存する。
結晶質無水物(1)は、経口投与される医薬組成物に組み込むことができる。そのような医薬組成物の経口投与は、消化管の全体または一部での結晶質無水物(1)の取り込み、および全身循環への進入をもたらし得る。そのような組成物は、医薬分野で公知の手法で調製することができ、結晶質無水物(1)と、少なくとも1種の薬学的に許容できるビヒクルとを含み得る。
医薬組成物の調製では、他の成分と組み合わせる前に結晶質無水物(1)をミリングして適切な粒径を得ることが有用であり得る。結晶質無水物(1)のミリングされる粒径を水溶解性に応じて調節することができ、例えば、50μm未満、40μm未満、30μm未満、10μm未満、または5μm未満であり得る。当技術分野で公知の手順を用いて、患者への経口投与後に結晶質無水物(1)の即時、制御、持続、または遅延放出が得られるように、組成物を製剤化することができる。
組成物を単位剤形で製剤化することができ、その際、各剤形は、例えば、10mg~10gの範囲内の等重量の結晶質無水物(1)を含む。単位剤形は、ヒトおよび他の哺乳類のための単位投薬量として適切な物理的に別個の単位を指し、その際、各単位は、適切な医薬品添加剤、賦形剤、担体および/または補助剤に関連して意図されている治療効果をもたらすように計算された所定の量の活性物質を含有する。
錠剤などの固体組成物を調製するために、結晶質無水物(1)を、例えば、添加剤、賦形剤、担体および/または補助剤を含む薬学的に許容できるビヒクルと混合して、結晶質無水物(1)を含有する均質な混合物を含有する固体プレ製剤組成物を形成することができる。これらのプレ製剤組成物が均質と言及される場合、これは、結晶質無水物(1)が組成物全体に均一に分散していて、したがって、組成物が錠剤、丸剤、またはカプセル剤などの等しく有効な単位剤形に容易に細分することができることを意味する。
結晶質無水物(1)を含む経口製剤は、経口投与後に結晶質無水物(1)の制御および/または持続放出が得られるように適合させることができる。
使用される経口剤形にかかわらず、結晶質無水物(1)は、患者の血液中でアビバクタムの治療濃度を得るために十分な期間にわたって経口投与剤形から放出され得る。経口投与後に、結晶質無水物(1)を含む剤形は、結晶質無水物(1)を含む経口剤形の経口投与後に、患者の血漿および/または血液中でアビバクタムの治療または予防濃度を例えば、少なくとも約4時間の期間、少なくとも約8時間、少なくとも約12時間、少なくとも約16時間、少なくとも約20時間、または少なくとも約24時間もたらし得る。患者の血液および/または血漿中のアビバクタムの治療または予防有効濃度は、例えば、処置される疾患、疾患の重症度、患者の体重、患者の健康などを含む多くの因子に依存し得る。
本開示により提供される特定の医薬組成物のための適切な経口剤形は、少なくとも一部では、結晶質無水物(1)の胃腸吸収特性、消化管における結晶質無水物(1)の安定性、結晶質無水物(1)および/またはアビバクタムの薬物動態、および治療プロファイルに依存し得る。適切な制御放出経口剤形を結晶質無水物(1)の特定の化合物のために選択することができる。例えば、胃貯留経口剤形は、上部消化管から主に吸収される化合物に適し得、持続放出経口剤形は、下部消化管から主に吸収される化合物に適し得る。
本開示により提供される医薬組成物を、経口投与されると結晶質無水物(1)の持続放出をもたらすように適合させた剤形として提供することができる。持続放出経口剤形は、長期間かけて薬物を放出するために使用することができ、薬物または薬物形態を下部消化管に送達することが望ましい場合に有用である。持続放出経口剤形には、血漿、血液、脳脊髄液などの生体液において、または組織もしくは臓器において薬物の治療濃度を長期間維持する任意の経口剤形が含まれる。持続放出経口剤形には、レザバーデバイスおよびマトリクスデバイス、溶解制御システム、浸透システム、ならびに浸食制御システムなどの拡散制御システムが含まれる。持続放出経口剤形およびそれを調製する方法は、当技術分野で周知である。
本開示により提供される結晶質無水物(1)および医薬組成物は、治療または予防処置のために投与することができる。治療量は、病態もしくは症状を治療する、または別段に、疾患または任意の他の望ましくない症状の進行を任意の何らかの方法で予防する、阻止する、遅延させる、もしくは逆転させるために十分な量である。予防用途で、本開示の医薬組成物を、特定の疾患または感染症に罹患しやすいか、または別段にそのリスクのある患者に投与することができる。したがって、予防有効量は、病態またはその症状を予防する、阻止する、または遅延させるために十分な量である。
医薬組成物の適切な投薬量は、複数の十分に確立されたプロトコルのいずれか1つに従って決定することができる。例えば、マウスまたはラットを使用する研究などの動物研究を使用して、医薬化合物の適切な用量を決定することができる。動物研究に基づく結果を、例えば、ヒトなどの他の種において使用するための用量を決定するために外挿することができる。例えば、感染症を処置するための結晶質無水物(1)およびその組成物の有効性は、感染症および臨床研究の動物およびヒトモデルを使用して評価することができる。結晶質無水物(1)およびその医薬組成物を持続放出システムとして、ある特定の実施形態では、経口投与持続放出システムとして投与することができる。結晶質無水物(1)は、経口持続放出投与により送達することができる。結晶質無水物(1)およびその医薬組成物は、例えば、1日3回、1日2回、1日1回、または1日1回よりも間隔をあけて経口投与することができる。
全身投与では、治療有効用量を初めにin vitroアッセイから推定することができる。当初用量を、当技術分野で公知である技法を用いて、in vivoデータ、例えば、動物モデルから推定することもできる。そのような情報を使用して、ヒトにおいて有用な用量をより正確に決定することができる。当技術分野で通常の技能を有するものは、動物データに基づき、ヒトに対する投与を最適化することができる。
結晶質無水物(1)の用量および適切な投薬間隔を、患者の血液中においてアビバクタムの持続的な治療有効濃度を維持するように、ある特定の実施形態では、最小の有害濃度を超えることのないように選択することができる。
投与される用量は、毒性用量未満であり得る。細胞培養または実験動物での標準的な薬学的手順により、例えば、LD50(集団の50%に致命的な用量)またはLD100(集団の100%に致命的な用量)を決定することにより、結晶質無水物(1)の用量の毒性を決定することができる。毒性および治療効果の間の用量比が治療指数である。結晶質無水物(1)は、高い治療指数を示し得る。結晶質無水物(1)の用量は、有効な用量を含み、毒性をわずかに示すか、毒性を示さない、例えば血液、血漿、または中枢神経系における循環濃度の範囲内であり得る。用量は、用いられる剤形および利用される投与経路に応じてこの範囲内で変化してよい。
結晶質無水物(1)を含む医薬組成物を、1日1回、1日2回、およびある特定の実施形態では、1日1回よりも間隔をあけて投与することができる。投薬は、単独で、または他の薬物と組み合わせて供給することができ、細菌感染症などの疾患の有効な処置に必要とされるかぎり継続することができる。投薬は、ある期間にわたって継続的または半継続的投与を用いて行うこともできる。投薬は、給餌または絶食状態のヒトなどの哺乳類に、医薬組成物を投与することを含む。
医薬組成物は、単一の剤形で、もしくは複数の剤形で、またはある期間にわたって連続的もしくは累積用量として投与してよい。複数の剤形を使用する場合、複数の剤形のそれぞれに含まれる結晶質無水物(1)の量は同じでも、または異なってもよい。
投与に適した1日投薬量範囲は、体重1kgあたり結晶質無水物(1)約2μg~約20mgの範囲であり得る。
投与に適した1日投薬量範囲は、体表面1平方メートル(m)あたり結晶質無水物(1)約1μg~約50mgの範囲であり得る。
結晶質無水物(1)は、患者において感染症を処置するために、例えば、1日あたり約1mg~約2,000mg、1日あたり約100μg~約1,500mg、1日あたり約20μg~約1,000mgの量で、または任意の他の適切な1日用量で投与することができる。
結晶質無水物(1)を含む医薬組成物を、患者において感染症を処置するために投与し、患者の血液または血漿中で治療有効濃度のアビバクタムを供給することができる。患者の血液または血漿中でのアビバクタムの治療有効濃度は、例えば、約1μg/mL~約60μg/mL、約2μg/mL~約50μg/mL、約5μg/mL~約40μg/mL、約5μg/mL~約20μg/mL、または約5μg/mL~約10μg/mLであり得る。患者の血液または血漿中でのアビバクタムの治療有効濃度は、例えば、少なくとも約2μg/mL、少なくとも約5μg/mL、少なくとも約10μg/mL、少なくとも約15μg/mL、少なくとも約25μg/mL、または少なくとも約30μg/mLであり得る。患者の血液または血漿中でのアビバクタムの治療有効濃度は、ホメオスターシスへの有害作用を含む許容されない有害作用を引き起こす量未満であり得る。患者の血液または血漿中でのアビバクタムの治療有効濃度は、患者におけるホメオスターシスを復元および/または維持するために十分な量であり得る。例えば、結晶質無水物(1)の治療有効用量の投与後に、アビバクタムの治療有効量は、患者の血液中で、1時間超、2時間超、3時間超、4時間超、5時間超、6時間超、7時間超、または8時間超、維持され得る。例えば、結晶質無水物(1)の治療有効用量の投与後に、アビバクタムの治療有効量は、例えば、1時間~10時間、2時間~8時間、2時間~6時間、または2時間~4時間維持され得る。
結晶質無水物(1)を含む医薬組成物を、患者において感染症を処置するために、患者の血液または血漿中でのアビバクタムの治療有効濃度を例えば、少なくとも約4時間、少なくとも約6時間、少なくとも約8時間、少なくとも約10時間、およびある特定の実施形態では、少なくとも約12時間などの長期間供給するように投与してよい。
投与される結晶質無水物(1)の量は、処置レジメンの間に変化してよい。
本開示により提供される医薬組成物は、結晶質無水物(1)に加えて、1種または複数の薬学的に活性な化合物をさらに含んでよい。そのような化合物を、結晶質無水物(1)で処置される感染症を処置するために、または結晶質無水物(1)で処置される感染症以外の疾患、障害、または状態を処置するために供給してよい。
結晶質無水物(1)を少なくとも1種の他の治療薬と組み合わせて使用してよい。結晶質無水物(1)を、患者において感染症を処置するための別の治療薬と一緒に、患者に投与してよい。結晶質無水物(1)および少なくとも1種の他の治療薬は、相加的に、または、およびある特定の実施形態では、相乗的に作用し得る。少なくとも1種の追加の治療薬は、結晶質無水物(1)を含む同じ医薬組成物またはビヒクル中に含まれてもよいし、または別の医薬組成物またはビヒクル中に存在してもよい。したがって、本開示により提供される方法はさらに、結晶質無水物(1)を投与することに加えて、感染症または感染症とは異なる疾患、障害もしくは状態を処置するために有効な1種または複数の治療薬を投与することを含む。本開示により提供される方法は、結晶質無水物(1)および1種または複数の他の治療薬の投与を含むが、ただし、組合せ投与が結晶質無水物(1)の治療効力を阻害せず、および/または有害な組合せ作用をもたらさないことを条件とする。
結晶質無水物(1)を含む医薬組成物を別の治療薬の投与と同時に投与してよく、別の治療薬は、結晶質無水物(1)と同じ医薬組成物の一部であるか、またはそれを含むものとは異なる医薬組成物中にあってよい。結晶質無水物(1)を、別の治療薬の投与の前またはその後に投与してよい。ある特定の併用療法では、例えば、特定の薬物と関連する有害な薬物作用を最小化し、および/または処置有効性を増強するために、併用療法は、結晶質無水物(1)と、別の治療薬を含む組成物との投与を交互にすることを含んでよい。結晶質無水物(1)を、例えば、毒性を含む有害な薬物作用を潜在的にもたらし得る別の治療薬と同時に投与する場合、他の治療薬は、有害な薬物反応が誘導される閾値未満に該当する用量で投与することができる。
結晶質無水物(1)を含む医薬組成物を、結晶質無水物(1)の放出、生物学的利用能、治療効力、治療有効性、および/または安定性を増強する、調節する、および/または制御するための1種または複数の物質と共に投与してよい。例えば、結晶質無水物(1)の治療効力を増強するために、結晶質無水物(1)を、消化管から全身循環への結晶質無水物(1)の吸収もしくは拡散を増大させるための、または患者の血液中での結晶質無水物(1)の分解を阻害するための1種または複数の活性薬剤と同時投与してよい。結晶質無水物(1)を含む医薬組成物を、結晶質無水物(1)の治療効力を増強する薬理学的作用を有する活性薬剤と同時投与してもよい。
結晶質無水物(1)または結晶質無水物(1)を含む医薬組成物を、患者において感染症を処置する際に有効であることが公知であるか、またはそのように考えられる薬剤と併せて投与してもよい。
結晶質無水物(1)または結晶質無水物(1)の医薬組成物は、治療目的で化合物を患者に投与するために使用することができるキット内に含まれてもよい。キットは、患者に投与するために適した結晶質無水物(1)を含む医薬組成物と、医薬組成物を患者に投与するための指示書とを含んでよい。患者において細菌感染症を処置する際に使用するためのキットは、結晶質無水物(1)と、化合物を投与するための薬学的に許容できるビヒクルと、化合物を患者に投与するための指示書とを含むことができる。キットは、β-ラクタム抗生物質またはβ-ラクタム抗生物質の組合せをさらに含むことができる。キットと共に供給される指示書は、印刷されてもよいし、および/または例えば、電子読み取り可能な媒体、ビデオカセット、オーディオテープ、フラッシュメモリデバイスとして供給されてもよいし、またはインターネットウェブサイトで公開されてもよいし、または患者および/または医療供給者に、電子通信として配布されてもよい。
本開示により提供される結晶質無水物(1)および組成物は、経口投与することができる。経口投与された場合、結晶質無水物(1)は、経口投与されるアビバクタムの経口生物学的利用能と比較して、アビバクタムの経口生物学的利用能の増強をもたらす。例えば、結晶質無水物(1)は、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、または少なくとも60%の経口生物学的利用能(%F)を示し得る。結晶質無水物(1)は、例えば、5%~90%、10%~80%、15%~70%、または20%~60%のアビバクタムの経口利用能をもたらし得る。アビバクタムの経口生物学的利用能は1%未満である。
結晶質無水物(1)は、β-ラクタマーゼ阻害薬アビバクタムのプロドラッグである。結晶質無水物(1)を使用して、疾患の病因がβ-ラクタマーゼの発現と関連している疾患を処置することができる。例えば、ある特定の細菌感染症は、細菌により産生されるβ-ラクタマーゼがβ-ラクタム抗生物質のβ-ラクタム環を加水分解するので、β-ラクタマーゼ抗生物質に対して耐性がある。結晶質無水物(1)をβ-ラクタム抗生物質と組み合わせて使用すると、アビバクタムとβ-ラクタム抗生物質との組合せが細菌感染症の処置において有効である患者において、細菌感染症を処置することができる。
結晶質無水物(1)を使用して、患者において細菌性疾患を処置することができる。
本開示により提供される結晶質無水物(1)および医薬組成物を使用して、感染症を引き起こす細菌がβ-ラクタマーゼを産生する細菌感染症などの細菌性疾患の処置においてアビバクタムが有効である細菌性疾患を処置することができる。
結晶質無水物(1)を使用して、グラム陰性菌および/またはグラム陽性菌に起因する感染症または疾患などの、患者における細菌感染症または細菌感染症に起因する疾患を処置することができる。例えば、本開示により提供される化合物および医薬組成物を使用して、偏性好気性細菌、偏性嫌気性細菌、条件的嫌気性細菌、および微好気性細菌などの細菌と関連する細菌感染症を処置することができる。
偏性好気性細菌の例には、モラクセラ・カタラリス(Moraxella catarrhalis)、淋菌(Neisseria gonorrhoeae)、および髄膜炎菌(N.meningitidi)などのグラム陰性球菌、コリネバクテリウム・ジェイケイウム(Corynebacterium jeikeium)などのグラム陽性桿菌、マイコバクテリウム・アビウム・コンプレックス(Mycobacterium avium complex)、M.カンサシ(M.kansasii)、らい菌(M.leprae)、結核菌(M.tuberculosis)、およびノカルジア属(Nocardia sp.)などの抗酸性桿菌、アシネトバクター・カルコアセチカス(Acinetobacter calcoaceticus)、エリザベスキンギア・メニンゴセプチカ(Elizabethkingia meningoseptica)(以前は、フラボバクテリウム・メニンゴセプチカム(Flavobacterium meningosepticum))、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、P.アルカリゲネス(P.alcaligenes)、他のシュードモナス属(Pseudomonas sp.)、およびステノトロホモナス・マルトフィリア(Stenotrophomonas maltophilia)などの非醗酵性非腸内細菌科、ブルセラ(Brucella)、ボルデテラ(Bordetella)、フランシセラ(Francisella)、およびレジオネラ属(Legionella spp.)などの抗酸性グラム陰性球桿菌および桿菌、ならびにレプトスピラ属(Leptospira sp.)などのトレポネーマ科(らせん状細菌)が含まれる。
偏性嫌気性細菌の例には、バクテロイド・フラギリス(Bacteroides fragilis)、他のバクテロイド属(Bacteroides sp.)、およびフソバクテリウム属(Fusobacterium sp.)、プレボテラ属(Prevotella sp)などのグラム陰性桿菌、ベイロネラ属(Veillonella sp.)などのグラム陰性球菌、ペプトコッカス・ニガー(Peptococcus niger)、およびペプトストレプトコッカス属(Peptostreptococcus sp.)などのグラム陽性球菌、ボツリヌス菌(Clostridium botulinum)、ウェルシュ菌(C.perfringens)、破傷風菌(C.tetani)、他のクロストリジウム属(Clostridium sp.)などの無胞子グラム陽性桿菌、ならびにボツリヌス菌(Clostridium botulinum)、ウェルシュ菌(C.perfringens)、破傷風菌(C.tetani)、および他のクロストリジウム属(Clostridium sp.)などの内生胞子形成グラム陽性桿菌が含まれる。
条件的嫌気性細菌の例には、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)(コアグラーゼ陽性)、表皮ブドウ球菌(S.epidermidis)(コアグラーゼ陰性)、および他のコアグラーゼ陰性ブドウ球菌(staphylococci)などのカタラーゼ陽性グラム陽性球菌、エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)、E.フェシウム(E.faecium)、ストレプトコッカス・アガラクティエ(Streptococcus agalactiae)(B群レンサ球菌)、S.ボビス(S.bovis)、肺炎レンサ球菌(S.pneumoniae)、化膿レンサ球菌(S.pyogenes)(A群レンサ球菌)、ビリダンス群ストレプトコッカス(S.ミュータンス(S.mutans)、S.ミィティス(S.mitis)、S.サリバリウス(S.salivarius)、S.サングイス(S.sanguis))、S.アンギノサス(S.anginosus)群(S.アンギノサス(S.anginosus)、S.ミレリ(S.milleri)、S.コンステラトゥス(S.constellatus)、およびゲメラ・モルビロルム(Gemella morbillorum)などのカタラーゼ陰性グラム陽性球菌、炭疽菌(Bacillus anthracis)、豚丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae)、およびガルドネレラ・ヴァギナリス(Gardnerella vaginalis)(グラム不定)などのグラム陽性桿菌、腸内細菌科(シトロバクター属(Citrobacter sp.)、エンテロバクター・アエロゲネス(Enterobacter aerogenes)、大腸菌(Escherichia coli)、クレブシエラ属(Klebsiella sp.)、モルガネラ・モルガニイ(Morganella morganii)、プロテウス属(Proteus sp.)、プレシオモナス・シゲロイデス(Plesiomonas shigelloides)、プロビデンシア・レットゲリ(Providencia rettgeri)、チフス菌(Salmonella typhi)、他のサルモネラ属(Salmonella sp.)、セラチア菌(Serratia marcescens)、およびシゲラ属(Shigella sp.)、エルシニア・エンテロコリチカ(Yersinia enterocolitica)、ペスト菌(Y.pestis))などのグラム陰性桿菌、エロモナス・ヒドロフィラ(Aeromonas hydrophila)、クロモバクテリウム・ビオラセウム(Chromobacterium violaceum)、およびパステウレラ・ムルトシダ(Pasteurella multocida)などの発酵性非腸内細菌科、アクチノバチルス・アクチノミセテムコミタンス(Actinobacillus actinomycetemcomitans)、バルトネラ・バシリホルミス(Bartonella bacilliformis)、B.ヘンセレ(B.henselae)、B.キンタナ(B.quintana)、エイケネラ・コロデンス(Eikenella corrodens)、インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)、および他のヘモフィルス属などの偏性グラム陰性球桿菌および桿菌、マイコプラズマ・ニューモニエ(Mycoplasma pneumoniae)などのマイコプラズマ、ならびにボレリア・ブルグドルフェリ(Borrelia burgdorferi)、および梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum)などのトレポネーマ科(らせん状細菌)が含まれる。
微好気性細菌の例には、カンピロバクター・ジェジュニ(Campylobacter jejuni)、ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)、コレラ菌(Vibrio cholerae)、およびV.ブルニフィカス(V.vulnificus)などの湾曲桿菌、偏性細胞内寄生虫、クラミジア・トラコマティス(Chlamydia trachomatis)、肺炎クラミジア(Chlamydophila pneumoniae)、およびオウム病クラミジア(C.psittaci)などのクラミジア科、コクシエラ・ブルネッティ(Coxiella burnetii)などのコクシエラ科、ならびに発疹チフスリケッチア(Rickettsia prowazekii)、R.リケッチイ(R.rickettsii)、発疹熱リケッチア(R.typhi)、R.ツツガムシ(R.tsutsugamushi)、エーリキア・カフェンシス(Ehrlichia chaffeensis)、およびアナプラズマ・ファゴサイトフィルム(Anaplasma phagocytophilum)などのリケッチア目が含まれる。
感染症は、例えば、アシネトバクター(Acinetobacter)、アエロモナス(Aeromonas)、バクテロイド(Bacteroides)、ブルコルデリア(Burkholderia)、シトロバクター(Citrobacter)、エンテロバクター(Enterobacter)、エシェリキア(Escherichia)、フソバクテリウム(Fusobacterium)、ヘモフィルス(Haemophilus)、クレブシエラ(Klebsiella)、モラクセラ(Moraxella)、モルガネラ(Morganella)、マイコプラズマ(Mycoplasma)、ナイセリア(Neisseria)、パントエア(Pantoea)、パスツレラ(Pasteurella)、プレシオモナス(Plesiomonas)、ポルフィロモナス(Porphyromonas)、プレボテラ(Prevotella)、プロテウス(Proteus)、プロビデンシア(Providencia)、シュードモナス(Pseudomonas)、サルモネラ(Salmonella)、セラチア(Serratia)、シゲラ(Shigella)、スピリルム(Spirillum)、ステノトロホモナス(Stenotrophomonas)、ストレプトバシルス(Streptobacillus)、トレポネマ(Treponema)、およびエルシニア(Yersinia)などのグラム陰性菌に起因する細菌感染症であり得る。グラム陰性菌の追加の例には、アシネトバクター・バウマンニ(Acinetobacter baumannii)、アエロモナス・ハイドロフィラ(Aeromonas hydrophila)、アリゾナ・ヒンシャウィイ(Arizona hinshawii)、バクテロイド・フラギリス(Bacteroides fragilis)、ブランハメラ・カタラーリス(Branhamella catarrhalis)、ブルクホルデリア・セパシア(Burkholderia cepacia)、シトロバクター・ジベルサス(Citrobacter diversus)、シトロバクター・フロインディー(Citrobacter freundii)、エンテロバクター・エアロゲネス(Enterobacter aerogenes)、エンテロバクター・クロアカ(Enterobacter cloacae)、大腸菌(Escherichia coli)、フソバクテリウム・ヌクレアツム(Fusobacterium nucleatum)、インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)、ヘモフィルス・パラインフルエンザ(Haemophilus parainfluenzae)、クレブシエラ・オキシトカ(Klebsiella oxytoca)、クレブシエラ・ニューモニエ(Klebsiella pneumoniae)、モラクセラ・カタラリス(Moraxella catarrhalis)、モルガネラ・モルガニー(Morganella morganii)、淋菌(Neisseria gonorrhoeae)、髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)、パントエア・アグロメランス(Pantoea agglomerans)、パスツレラ・ムルトシダ(Pasteurella multocida)、プレシオモナス・シゲロイデス(Plesiomonas shigelloides)、プレボテラ・メラニノゲニカ(Prevotella melaninogenica)、プロテウス・ミラビリス(Proteus mirabilis)、プロテウス・レットゲリ(Proteus rettgeri)、プロテウス・ブルガリス(Proteus vulgaris)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、シュードモナス・ジミヌタ(Pseudomonas diminuta)、シュードモナス・フルオレッセンス(Pseudomonas fluorescens)、シュードモナス・ストゥゼリ(Pseudomonas stutzeri)、サルモネラ・エンテリカ(Salmonella enterica)、サルモネラ・エンテリティディス(Salmonella enteritidis)、チフス菌(Salmonella typhi)、セラチア・マルセッセンス(Serratia marcescens)、スピリルム・マイナス(Spirillum minus)、ステノトロホモナス・マルトフィラ(Stenotrophomonas maltophilia)、ストレプトバシルス・モニリホルミス(Streptobacillus moniliformis)、梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum)、およびエルシニア・エンテロコリチカ(Yersinia enterocolitica)が含まれる。
結晶質無水物(1)およびその医薬組成物を使用して、シトロバクター種(Citrobacter species)、エンテロバクター種(Enterobacter species)、大腸菌(Escherichia coli)、インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)、クレブシエラ・ニューモニエ(Klebsiella pneumoniae)、プロテウス・ミラビリス(Proteus mirabilis)、シュードモナス・アエルギノーサ(Pseudomonas aerugiosa)、セラチア属(Serratia species)、アエロモナス・ハイドロフィラ(Aeromonas hydrophila)、モルガネラ・モルガニイ(Morganella morganii)、ナイセリア・ゴノルホエ(Neisseria gonorrhoeae)、パスツレラ・ムルトシダ(Pasteurella multocida)、プロテウス・ブルガリス(Proteus vulgaris)、プロビデンシア・ストゥアルティ(Providencia stuartii)、プロビデンシア・レットゲリ(Providencia rettgeri)、またはエルシニア・エンテロコリチカ(Yersinia enterocolitica)に起因する感染症を処置することができる。
抗生物質耐性の発生は、患者および臨床医が直面する問題として増え続けている。したがって、米国食品医薬品局は、次の病原体を、公衆衛生に対して潜在的に重大な脅威を示すものと同定している:アシネトバクター属(Acinetobacter species)、アスペルギルス属(Aspergillus species)、ブルクホルデリア・セパシア・コンプレックス(Burkholderia cepacia complex)、カンピロバクター属(Campylobacter species)、カンジダ属(Candida species)、クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)、コクシジオイデス属(Coccidioides species)、クリプトコッカス属(Cryptococcus species)、腸内細菌科(Enterobacteriaceae)(例えば、クレブシエラ・ニューモニエ(Klebsiella pneumoniae))、エンテロコッカス属(Enterococcus species)、ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)、結核菌群(Mycobacterium tuberculosis complex)、淋菌(Neisseria gonorrhoeae)、髄膜炎菌(N.meningitidis)、非結核性マイコバクテリア属(non-tuberculous mycobacteria species)、シュードモナス属(Pseudomonas species)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、ストレプトコッカス・アガラクティエ(Streptococcus agalactiae)、肺炎レンサ球菌(S. pneumoniae)、化膿レンサ球菌(S. pyogenes)、およびコレラ菌(Vibrio cholerae)。FDAは、重篤または生命を脅かす感染症を処置するための新たな抗菌および抗真菌薬の開発を促進することを意図して、これらの生体を抗生物質開発インセンティブ法(Generating Antibiotic Incentives Now(GAIN)Act)」のための「認定病原体」と指定している。他の種類の細菌が「認定病原体」のリストに追加または控除されることもあり、本開示により提供される方法は、いずれの新たに追加される細菌も包含する。本開示により提供される結晶質無水物(1)、その組成物、方法、およびキットは、これらの生体の多くに起因する疾患、感染症などを処置するために有用である。
結晶質無水物(1)およびその医薬組成物を使用して、列挙した細菌に起因する様々な疾患を処置または予防することができる。これらには、例えば、性病、肺炎、併発尿路感染症、尿路感染症、併発腹腔内感染症および腹腔内感染症が含まれる。
結晶質無水物(1)およびその医薬組成物は、β-ラクタマーゼを阻害するために患者に投与することができる。結晶質無水物(1)およびその医薬組成物は、任意の適切な型のβ-ラクタマーゼを阻害するために患者に投与することができる。β-ラクタマーゼの適切な例には、TEM β-ラクタマーゼ(クラスA)、SHV β-ラクタマーゼ(クラスA)、CTX-M β-ラクタマーゼ(クラスA)、OXA β-ラクタマーゼ(クラスD)などの基質拡張型β-ラクタマーゼ、ならびにPER、VEB、GES、およびIBCβ-ラクタマーゼなどの他の基質特異性拡張型βラクタマーゼ、阻害薬耐性β-ラクタマーゼ、AmpC型βラクタマーゼ(クラスC)、IMP型カルバペネマーゼ(メタロ-β-ラクタマーゼ)(クラスB)、VIM(ヴェローナインテグロンにコードされたメタロ-β-ラクタマーゼ(クラスB)、OXA(オキシリナーゼ)群β-ラクタマーゼ(クラスD)、KPC(K.ニューモニエ(K.pneumoniae)カルバペネマーゼ)(クラスA)、CMY(クラスC)、SME、IMI、NMC、およびCcrAなどのカルバペネマーゼ、ならびにNDM-1(ニューデリーメタロ-β-ラクタマーゼ)(クラスB)が含まれる。
適切なβ-ラクタマーゼの例にはまた、セファロスポリナーゼ、ペニシリナーゼ、セファロスポリナーゼ、広域スペクトルβ-ラクタマーゼ、基質拡張型β-ラクタマーゼ、阻害薬耐性β-ラクタマーゼ、カルベニシリナーゼ、クロキシシリナーゼ、オキサシリナーゼ、カルバペネマーゼ、およびメタロ酵素が含まれる。
β-ラクタマーゼの型には、クラスA、クラスB、クラスC、およびクラスD β-ラクタマーゼが含まれる。
結晶質無水物(1)およびその医薬組成物は、経口投与することができる。
経口投与された場合に5%未満であるアビバクタムの経口生物学的利用能と比較して、結晶質無水物(1)およびその医薬組成物は、経口投与された場合、β-ラクタマーゼ阻害薬アビバクタムの経口生物学的利用能の増強をもたらす。例えば、結晶質無水物(1)は、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、または少なくとも60%の経口生物学的利用能(%F)を示し得る。例えば、結晶質無水物(1)は、10%超、20%超、30%超、40%超、50%超、60%超、70%超、80%超、または90%超の経口生物学的利用能(%F)を示し得る。
本開示により提供される医薬組成物は、結晶質無水物(1)に加えて、1種または複数の薬学的に活性な化合物をさらに含んでよい。そのような化合物を、結晶質無水物(1)で処置される細菌感染症を処置するために、または結晶質無水物(1)で処置される細菌感染症以外の疾患、障害、または状態を処置するために供給してもよい。
結晶質無水物(1)を少なくとも1種の他の治療薬と組み合わせて使用してもよい。結晶質無水物(1)を、患者において細菌感染症を処置するために別の化合物と一緒に患者に投与してもよい。結晶質無水物(1)および少なくとも1種の他の治療薬は相加的または相乗的に作用し得る。少なくとも1種の追加の治療薬は、結晶質無水物(1)を含む同じ医薬組成物またはビヒクル中に含まれてもよいし、または別の医薬組成物またはビヒクル中に存在してもよい。したがって、本開示により提供される方法はさらに、結晶質無水物(1)を投与することに加えて、細菌感染症または結晶質無水物(1)で処置される細菌感染症とは異なる疾患、障害もしくは状態を処置するために有効な1種または複数の治療薬を投与することを含む。本開示により提供される方法は、結晶質無水物(1)および1種または複数の他の治療薬の投与を含むが、ただし、その組合せ投与が結晶質無水物(1)の治療効力を阻害せず、および/または有害な組合せ作用をもたらさないことを条件とする。
結晶質無水物(1)を含む医薬組成物を別の治療薬の投与と同時に投与してよいが、その別の治療薬は、結晶質無水物(1)を含むものと同じ医薬組成物の一部であってもよいし、またはそれとは異なる医薬組成物中にあってもよい。結晶質無水物(1)を、別の治療薬の投与の前またはその後に投与してよい。ある特定の併用療法では、例えば、特定の薬物と関連する有害な薬物作用を最小化するために、併用療法は、結晶質無水物(1)と、別の治療薬との投与を交互にすることを含んでよい。結晶質無水物(1)を、例えば、毒性を含む有害な薬物作用を潜在的にもたらし得る別の治療薬と同時に投与する場合、他の治療薬は、有害な薬物反応を誘導する閾値未満に該当する用量で投与することができる。
結晶質無水物(1)を含む医薬組成物を、結晶質無水物(1)の放出、生物学的利用能、治療効力、治療有効性、および/または安定性を増強する、調節する、および/または制御するための1種または複数の物質と共に投与してよい。例えば、結晶質無水物(1)の治療効力を増強するために、結晶質無水物(1)または結晶質無水物(1)を含む医薬組成物を、消化管から全身循環への結晶質無水物(1)の吸収または拡散を増大させるための、または患者の血液中での結晶質無水物(1)の分解を阻害するための1種または複数の活性薬剤と同時投与してよい。結晶質無水物(1)を含む医薬組成物を、結晶質無水物(1)の治療効力を増強する薬理学的作用を有する活性薬剤と同時投与してもよい。
結晶質無水物(1)を、別の治療用化合物と一緒に投与してもよく、その際、結晶質無水物(1)は、他の治療用化合物の有効性を増強する。例えば、他の治療用化合物は、β-ラクタム抗生物質などの抗生物質であってよく、全身性アビバクタムを供給する結晶質無水物(1)は、β-ラクタマーゼによるβ-ラクタム環の加水分解を阻害することにより、β-ラクタム抗生物質の有効性を増強し得る。
本開示により提供される結晶質無水物(1)および組成物は、β-ラクタム抗生物質などの抗生物質と組み合わせて投与することができる。
抗生物質には、例えば、アミカシン、ゲンタマイシン、ネオマイシン、ストレプトマイシン、およびトブラマイシンなどのアミノグリコシド、セファドロキシル、セファゾリン、セファレキシンなどのβ-ラクタム(セファロスポリン、第1世代)、セファクロル、セフォテタン、セフォキシチン、セフプロジル、およびセフロキシムなどのβ-ラクタム(セファロスポリン、第2世代)、セフォタキシム、セフポドキシム、セフタジジム、セフチブテン、およびセフトリアキソンなどのβ-ラクタム(セファロスポリン、第3世代)、セフェピムなどのβ-ラクタム(セファロスポリン、第6世代)、セフタロリンなどのβ-ラクタム(セファロスポリン、第5世代)、アモキシシリン、アンピシリン、ジクロキサシリン、ナフシリン、およびオキサシリン、ペニシリンG、ペニシリンGベンザチン、ペニシリンGプロカイン、ピペラシリン、およびチカルシリンなどのβ-ラクタム(ペニシリン)、アビバクタムなどのβ-ラクタムモノバクタム、エルタペネム、イミペネム、メロペネム、およびドリペネムなどのβ-ラクタムカルバペネム、シプロフロキサシン、ゲミフロキサシン、レボフロキサシン、モキシフロキサシン、ノルフロキサシン、およびオフロキサシンなどのフルオロキニオロン、アジスロマイシン、クラリスロマイシン、エリスロマイシン、フィダキソミシン、ラクトビオナート、グルセプタート、およびテリスロマイシンなどのマクロライド、スルフィソキサゾール、スルファメチゾール、スルファメトキサゾール、およびトリメトプリムなどのスルホンアミド、ドキシサイクリン、ミノシクリン、テトラサイクリン、およびチゲサイクリンなどのテトラサイクリン、ならびにクリンダマイシン、クロラムフェニコール、コリスチン(ポロイミキシン(poloymyxin)E)、ダルババンシン、ダプトマイシン、ホスホマイシン、リネゾリド、メトロニダゾール、ニトロフラントイン、オリタバンシン、キヌプリスチン、ダルホプリシン(dalfoprisin)、リファンピン、リファペンチン、テジゾリド、テラバンシン、およびバンコマイシンなどの他の抗生物質が含まれる。抗生物質は、セフタジジムであってよい。抗生物質は、セフチブテンであってよい。
結晶質無水物(1)と同時投与することができる抗生物質の他の例には、アモキシシリンおよびアンピシリンを含むアミノペニシリン、カルベニシリン、ペペラシリン、およびチカルシリンを含む抗緑膿菌ペニシリン、アモキシシリン、アンピシリン、ピペラシリン、およびクラブラナートを含むβ-ラクタマーゼ阻害薬、ペニシリンgベンザチン、ペニシリンvカリウム、およびプロカインペニシリンを含む天然ペニシリン、ならびにオキサシリン、ジクロキサシリン、およびナフシリンを含むペニシリナーゼ耐性ペニシリンなどのペニシリン、テトラサイクリン、アビバクタム、タゾバクタム、セファドロキシル、デファゾリン、セファレキシン、およびセファゾリンなどのセファロスポリン、ロメフロキサシン、オフロキサシン、ノルフロキサシン、ガチフロキサシン、シプロフロキサシン、モキシフロキサシン、レボフロキサシン、ゲミフロキサシン、デラフォキサシン、シノキサシン、ナリジクス酸、トロバフロキサシン、およびスパルフロキサシンなどのキノロン、リンコマイシンおよびクリンダマイシンなどのリンコマイシン、テリスロマイシンを含むデトライド(detolide)などのマクロライドならびにエリスロマイシン、アジスロマイシン、クラリスロマイシン、およびフィダキソマイシンなどのマクロライド、スルファメトキサゾール/トリメトプリム、スルフィソキサゾールなどのスルホンアミド、グリコペプチド、パロモマイシン、トブラマイシン、ゲンタマイシン、アミカシン、カナマイシン、およびネオマイシンなどのアミノグリコシド、ならびにドリペネム、メロペネム、エルタペネム、およびシラスタチン/イミペネムなどのカルバペネムが含まれる。
結晶質無水物(1)と同時投与することができる適切なβ-ラクタム抗生物質の例には、ベンザチンペニシリン、ベンジルペニシリン、フェノキシメチルペニシリン、およびプロカインペニシリンなどのβ-ラクタマーゼ感受性ペナム、クロキサシリン、ジクロキサシリン、フルクロキサシリン、メチシリン、ナフシリン、オキサシリン、およびテモシリンなどのβ-ラクタマーゼ耐性ペナム、アモキシシリンおよびアンピシリンなどの広域ペナム、メシラナムなどの基質拡張型ペナム、カルベニシリンおよびチカルシリンなどのカルボキシペニシリン、ならびにアズロシリン、メズロシリン、およびペペラシリンなどのウレイドペニシリンなどのペナムが含まれる。
結晶質無水物(1)と同時投与することができる適切なβ-ラクタム抗生物質の例には、セファゾリン、セファレキシン、セファロスポリンC、セファロチンを含む第1世代セファム、セファクロル、セファマンドール、セフロキシム、セフォテタン、およびセフォキシチンなどの第2世代セファム、セフィキシム、セフォタキシム、セフポドキシム、セフラジジム、およびセフトリアキソンなどの第3世代セファム、セフィピムおよびセフピロムなどの第4世代セファム、ならびにセフタロリンなどの第5世代セファムなどのセファムが含まれる。
結晶質無水物(1)と同時投与することができる適切なβ-ラクタム抗生物質の例には、ビアペネム、ドリペネム、エルタペネム、ファロペネム、イミペネム、メロペネム、パニペネム、ラズペネム、テビペネム、およびチエナマイシンなどのカルバペネムおよびペネムが含まれる。
結晶質無水物(1)と同時投与することができる適切なβ-ラクタム抗生物質の例には、セフチブテン、アズトレオナム、チゲモナム、ノカルジシンA、およびタブトキシンβ-ラクタムなどのモノバクタムが含まれる。
適切なβ-ラクタム抗生物質は、cis-セフチブテンおよび/またはトランス-セフチブテンを含むセフチブテンを含み得る。
セフチブテン、(6R,7R)-7-((Z)-2-(2-アミノ-4-チアゾリル)-4-カルボキシクロトンアミド)-8-オキソ-5-チア-1-アザビシクロ(4.2.0)オクタ-2-エン-2-カルボン酸は、第3世代セファロスポリン抗生物質である。セフチブテンは、上部または下部呼吸器感染症、尿路感染症、腹腔内感染症、および皮膚感染症などの細菌感染症を処置するために使用される。セフチブテンは、cisおよびtrans異性体を含み、後者は、cis異性体に対して約1/8の抗生活性を示す。セフチブテンは、薬学的に許容できる塩、水和物、溶媒和物、または前述のいずれかの組合せとして供給することができる。セフチブテンの薬学的に許容できる塩には、例えば、二水和物塩が含まれる。
単一薬剤としての経口セフチブテンは現在、米国では、慢性気管支炎の急性細菌性増悪、急性細菌性中耳炎、ならびに咽頭炎および扁桃腺炎などの細菌感染症を処置するために承認されている。例えば、セフチブテンは単独で、1日あたり200mgおよび400mg(1日1回(QD))の用量での臨床使用について承認されている。
本開示により提供される医薬組成物は、経口投与された場合に、β-ラクタマーゼ酵素を産生する細菌に起因する細菌感染症などの細菌感染症を処置するために細菌感染の部位などの患者の全身循環において、治療有効量のセフチブテンおよびアビバクタムを供給するセフチブテンおよび結晶質無水物(1)を含む。
本開示により提供される方法には、そのような処置を必要とする患者に、治療有効量のセフチブテンまたはその薬学的に許容できる塩と結晶質無水物(1)とを経口投与することを含む、患者において細菌感染症を処置する方法が含まれる。
本開示により提供される結晶質無水物(1)および医薬組成物は、β-ラクタマーゼ阻害薬および/またはカルバペネマーゼ阻害薬またはその医薬組成物と共に投与することができる。適切なβ-ラクタマーゼ阻害薬および/またはカルバペネマーゼ阻害薬の例には、クラブラン酸、スルバクタム、アビバクタム、タゾバクタム、レレバクタム、バボルバクタム、ETX 2514、RG6068(すなわち、OP0565)(Livermoreら、J AntiMicrob Chemother 2015、70:3032)およびRPX7009(Heckerら、J Med Chem 2015 58:3682~3692)が含まれる。
結晶質無水物(1)およびその医薬組成物は、マイコバクテリア感染症を処置するために使用することができる。
マイコバクテリアは、β-ラクタマーゼおよび細胞壁に対する透過性障壁の存在により、多くのβ-ラクタムに対して天然に耐性がある。Story-Rollerら、Front Microbiol.2018 9:2273。限られた数のIV β-ラクタムが非結核性マイコバクテリアNTM)の治療で使用される。Flotoら、Thorax. 2016 71:88~90。例えば、セフォキシチンまたはイミペネムは、これらの抗生物質がマイコバクテリアβ-ラクタマーゼによる加水分解に対して安定的であるので、M.アブセッサス(M.abscessus)に起因する感染症を処置するために使用される。β-ラクタム抗生物質を使用する治療は長期にわたり、最大12週間の当初処置相が推奨され、1日あたり複数回の静脈内(IV)注入を必要とする。処置の維持相は、1年以上に及び得る。Flotoら、同書。経口利用可能なβ-ラクタム抗生物質のいずれも、十分な効力がないので、NTMを処置するために利用可能な経口β-ラクタム抗生物質は存在しない。例えば、アモキシシリン、IV経口抗生物質に対するNTMの最小阻止濃度(MIC)は多くの場合に、経口投与後に感染の部位で達成される濃度をかなり超えており、これは、感染の除去を妨げる。
結晶質無水物(1)をアモキシシリンと組み合わせて使用すると、細菌感染症を処置することができる。
本開示により提供される医薬組成物は、マイコバクテリア感染症などの細菌感染症を処置するために、経口投与された場合に治療有効量のアモキシシリンおよびアビバクタムを患者の血漿において供給するアモキシシリンおよび結晶質無水物(1)を含む。
本開示により提供される方法には、そのような処置を必要とする患者に、治療有効量のアモキシシリンまたはその薬学的に許容できる塩と、結晶質無水物(1)とを経口投与することを含む、患者においてマイコバクテリア感染症を処置する方法が含まれる。
アモキシシリンは、β-ラクタム抗生物質のクラスに属する。アモキシシリン、(1S,4S,7S)-7-((R)-2-アミノ-2-(4-ヒドロキシフェニル)アセトアミド)-3,3-ジメチル-2-チア-6-アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン-4-カルボン酸は、構造:
Figure 2022524118000007
を有する。
β-ラクタムは、ペプチド転移と呼ばれるプロセスを阻害するペニシリン結合タンパク質に結合して細菌細胞壁において自己融解酵素の活性化をもたらすことにより作用する。このプロセスは、細胞壁の融解を、したがって、細菌細胞の破壊をもたらす。この種の活性は殺菌と称される。
アモキシシリンは、リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)を含む大部分のストレプトコッカス種(Streptococus species)、エンテロコッカス(Enterococcus)、ヘモフィルス・インフルエンザ(Haemophilus influenzae)、一部の大腸菌(Escherichia coli)、アクチノミセス(Actinomyces)、クロストリディアル種(Clostridial species)、サルモネラ(Salmonella)、赤痢菌(Shigella)、およびコリネバクテリア(Corynebacteria)を含むグラム陽性菌およびグラム陰性菌に起因する感染症を処置するために使用される。
アモキシシリンは、尿生殖路感染症、耳鼻咽喉感染症、下部呼吸器感染症、ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)感染症、咽頭炎、扁桃腺炎、ならびに皮膚および皮膚構造感染症の処置についてFDA承認されている。アモキシシリンは、急性細菌性鼻静脈洞炎について米国感染症学会により第一選択処置として、かつ院外感染性肺炎のための処置の1つとして推奨されている。
結晶質無水物(1)を、アモキシシリンなどのβ-ラクタム抗生物質と組み合わせて使用すると、放線菌目細菌感染症などの患者における細菌感染症を処置することができる。放線菌目は、複雑な細胞壁構造を有するグラム陽性菌の目の1つである。放線菌目は、3つの科の病原体:マイコバクテリウム科(Mycobacteriaceae)、放線菌科(Actinomycetaceae)、およびノカルジア科(Nocardiaceae)を有する。
マイコバクテリウム属には、M.ツベルクローシス(M.tuberculosis)、M.ボビス(M.bovis)、M.アフリカヌム(M.africanum)、M.レプラエ(M.leprae)、および非結核性マイコバクテリアが含まれる。非結核性マイコバクテリアには、M.アルペンス(M.arupense)、M.アビウム(M.avium)、M.アシアチクム(M asiaticum)、M.ボヘミクム(M.bohemicum)、M.ブランデリ(M.branderi)、M.ケマエラ(M.chemaera)、M.セラツム(M.selatum)、M.コンスピクウム(M.conspicuum)、M.ドリクム(M.doricum)、M.フロレンティナム(M.florentinum)、M.ゲナベンス(M.genavense)、M.ヘモフィルム(M.haemophilum)、M.ヘッケショルネンス(M.heckeshornense)、M.ハイデルベルゲンス(M.heidelbergense)、M.インターメディウム(M.intermedium)、M.インタージェクツム(M.interjectum)、M.イントラセルラーレ(M.intracellulare)、M.カンサシイ(M.kansasii)、M.クビカエ(M.kubicae)、M.ラカス(M.lacus)、M.レンチフラブム(M.lentiflavum)、M.マルモエンス(M.malmoense)、M.マリヌム(M.marinum)、M.ネブラスケンス(M.nebraskense)、M.パルメンス(M.parmense)、M.パラスクロフラセウム(M.parascrofulaceum)、M.パルストレ(M.palustre)、M.サスカチェワンス(M.saskatchewanse)、M.スクロフラセウム(M.scrofulaceum)、M.セラツム(M.selatum)、M.シェリシ(M.sherrissii)、M.ショトシ(M.shottsii)、M.シモデイ(M.shimodei)、M.シミアエ(M.simiae)、M.スズルガイ(M.szulgai)、M.ツシアエ(M.tusciae)、M.トリプレクス(M.triplex)、M.ウルセランス(M.ulcerans)、M.キセノピ(M.xenopi)、M.アブセッサス(M.abscessus)、M.チェロナエ(M.chelonae)、M.ホルツイツム(M.fortuitum)、M.ムコゲニクム(M.mucogenicum)、M.ペレグリヌム(M.peregrinum)、M.ポルチヌム(M.porcinum)、M.セネガレンス(M.senegalense)、M.アルベイ(M.alvei)、M.ボエニケイ(M.boenickei)、M.ボレッチイ(M.bollettii)、M.ブルマエ(M.brumae)、M.カナリアセンス(M.canariasense)、M.コンフルエンティス(M.confluentis)、M.コスメチクム(M.cosmeticum)、M.エレファンティス(M.elephantis)、M.グッドイ(M.goodii)、M.ハシアクム(M.hassiacum)、M.ホルサチクム(M.holsaticum)、M.イムノゲヌム(M.immunogenum)、M.マゲリテンス(M.mageritence)、M.ノボカストレンス(M.novocastrense)、M.ホカイクム(M.phocaicum)、M.セプチクム(M.septicum)、M.スメグマティス(M.smegmatis)、M.セルモレシスチブェ(M.thermoresistible)、M.ウォレンスキイ(M.wolinskyi)が含まれる。アクチノミセス属(Actinomycetes)には、A.イスラエリ(A.israelii)、A.メイエリ(A.meyeri)、A.ナエスルンディ(A.naeslundii)、A.オドントリティクス(A.odontolyticus)、およびA.ビスコーサス(A.viscosus)が含まれる。ノカルディア属(Nocardia)には、N.アステロイド(N.asteroids)、N.アブセッサス(N.abscessus)、N.ブラジリエンシス(N.brasiliensis)、N.シリアシゲオルジカ(N.cyriacigeorgica)、N.ファルシニカ(N.farcinica)、N.ノヴァ(N.nova)、N.オチチジスカヴィアルム(N.otitidiscaviarum)、およびN.ベテラナ(N.veterana)を含む複数の病原種が含まれる。
アモキシシリンなどの経口投与されるβ-ラクタム抗生物質と結晶質無水物(1)との組合せを使用すると、マイコバクテリウム属の細菌に起因する細菌感染症を処置することができる。
経口投与されるアモキシシリンと結晶質無水物(1)との組合せを使用すると、M.ウルセランス(M.ulcerans)に起因する細菌感染症を処置することができる。
経口投与されるアモキシシリンと結晶質無水物(1)との組合せを使用すると、M.アブセッサス・コンプレックス(M.abscessus complex)に起因する細菌感染症を処置することができる。M.アブセッサス・コンプレックス(M.abscessus complex)は、特に嚢胞性線維症、気管支拡張症、および結核歴などの根底にある構造的肺疾患を有する易損性宿主において、肺疾患を引き起こし得る。
経口投与されるアモキシシリンと結晶質無水物(1)との組合せを使用すると、例えば、M.アビウム(M.avium)、M.イントラセルラレ(M.intracellulare)、M.カンサシイ(M.kansasii)、M.キセノピ(M.xenopi)、M.マリヌム(M.marinum)、M.マルモエンス(M.malmoense)、M.シミアエ(M.simiae)、M.アブセッサス(M.abscessus)、M.ウルセランス(M.ulcerans)、M.チェロナエ(M.chelonae)、M.フォルツイツム(M.fortuitum)、または前述のいずれかの組合せなどの非結核性マイコバクテリウムに起因する非結核性マイコバクテリウム感染症を処置することができる。
経口投与されるアモキシシリンと結晶質無水物(1)との組合せを使用すると、M.アビウム(M.avium)およびM.イントラセルラレ(M.intracellulare)に起因するMAC感染症を処置することができる。
経口投与されるアモキシシリンと結晶質無水物(1)との組合せを使用すると、肺感染症、軟部組織感染症、中枢神経系感染症、菌血症、眼感染症、または前述のいずれかの組合せを処置することができる。
結晶質無水物(1)は、対応するβ-ラクタマーゼ阻害薬の経口生物学的利用能を示すβ-ラクタマーゼ阻害薬誘導体と同時投与することができる。対応するβ-ラクタマーゼ阻害薬の経口生物学的利用能を提示するβ-ラクタマーゼ阻害薬の適切な誘導体の例には、例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第10,085,999号に記載されているとおりのアビバクタムの誘導体、レレバクタムの誘導体、およびナキュバクタムの誘導体が含まれる。レレバクタムおよびナキュバクタムの経口で生物学的に利用可能な誘導体は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる2019年10月1日出願の米国特許出願公開第16/589,498号に開示されている。
アビバクタムの誘導体、レレバクタムの誘導体、またはナキュバクタムの誘導体は、式(2)の構造:
Figure 2022524118000008
またはその薬学的に許容できる塩を有し得る
[式中、
各Rは独立に、C1~6アルキルから選択されるか、または各Rおよびそれらが結合しているジェミナル炭素原子は、C3~6シクロアルキル環、C3~6ヘテロシクロアルキル環、置換C3~6シクロアルキル環、または置換C3~6ヘテロシクロアルキル環を形成しており、
は、単結合、C1~6アルカンジイル、C1~6ヘテロアルカンジイル、C5~6シクロアルカンジイル、C5~6ヘテロシクロアルカンジイル、Cアレンジイル、C5~6ヘテロアレンジイル、置換C1~6アルカンジイル、置換C1~6ヘテロアルカンジイル、置換C5~6シクロアルカンジイル、置換C5~6ヘテロシクロアルカンジイル、置換Cアレンジイル、および置換C5~6ヘテロアレンジイルから選択され、
は、C1~6アルキル、-O-C(O)-R、-S-C(O)-R、-NH-C(O)-R、-O-C(O)-O-R、-S-C(O)-O-R、-NH-C(O)-O-R、-C(O)-O-R、-C(O)-S-R、-C(O)-NH-R、-O-C(O)-O-R、-O-C(O)-S-R、-O-C(O)-NH-R、-S-S-R、-S-R、-NH-R、-CH(-NH)(-R)、C5~6ヘテロシクロアルキル、C5~6ヘテロアリール、置換C5~6シクロアルキル、置換C5~6ヘテロシクロアルキル、置換C5~6アリール、置換C5~6ヘテロアリール、および-CH=C(Rから選択され、
は、水素、C1~8アルキル、C1~8ヘテロアルキル、C5~8シクロアルキル、C5~8ヘテロシクロアルキル、C5~10シクロアルキルアルキル、C5~10ヘテロシクロアルキルアルキル、C6~8アリール、C5~8ヘテロアリール、C7~10アリールアルキル、C5~10ヘテロアリールアルキル、置換C1~8アルキル、置換C1~8ヘテロアルキル、置換C5~8シクロアルキル、置換C5~8ヘテロシクロアルキル、置換C5~10シクロアルキルアルキル、置換C5~10ヘテロシクロアルキルアルキル、置換C6~8アリール、置換C5~8ヘテロアリール、置換C7~10アリールアルキル、および置換C5~10ヘテロアリールアルキルから選択され、
は、水素、C1~6アルキル、C5~8シクロアルキル、C6~12シクロアルキルアルキル、C2~6ヘテロアルキル、C5~8ヘテロシクロアルキル、C6~12ヘテロシクロアルキルアルキル、置換C1~6アルキル、置換C5~8シクロアルキル、置換C6~12シクロアルキルアルキル、置換C2~6ヘテロアルキル、置換C5~8ヘテロシクロアルキル、および置換C6~12ヘテロシクロアルキルアルキルから選択され、
は、水素、C1~6アルキル、C5~8シクロアルキル、C6~12シクロアルキルアルキル、C2~6ヘテロアルキル、C5~8ヘテロシクロアルキル、C6~12ヘテロシクロアルキルアルキル、置換C1~6アルキル、置換C5~8シクロアルキル、置換C6~12シクロアルキルアルキル、置換C2~6ヘテロアルキル、置換C5~8ヘテロシクロアルキル、および置換C6~12ヘテロシクロアルキルアルキルから選択され、
Aは、単結合(-)であり、かつRは、水素であるか、またはAは二重結合(=)であり、かつRは、C1~3アルキルである]。
式(2)の構造に包含されるアビバクタムの誘導体、レレバクタムの誘導体、またはナキュバクタムの誘導体には、その薬学的に許容できる塩が含まれ得る。
レレバクタム誘導体は、式(3)の構造:
Figure 2022524118000009
またはその薬学的に許容できる塩を有し得る
[式中、
各Rは独立に、C1~6アルキルから選択されるか、または各Rおよびそれらが結合しているジェミナル炭素原子は、C3~6シクロアルキル環、C3~6ヘテロシクロアルキル環、置換C3~6シクロアルキル環、または置換C3~6ヘテロシクロアルキル環を形成しており、
は、単結合、C1~6アルカンジイル、C1~6ヘテロアルカンジイル、C5~6シクロアルカンジイル、C5~6ヘテロシクロアルカンジイル、Cアレンジイル、C5~6ヘテロアレンジイル、置換C1~6アルカンジイル、置換C1~6ヘテロアルカンジイル、置換C5~6シクロアルカンジイル、置換C5~6ヘテロシクロアルカンジイル、置換Cアレンジイル、および置換C5~6ヘテロアレンジイルから選択され、
は、C1~6アルキル、-O-C(O)-R、-S-C(O)-R、-NH-C(O)-R、-O-C(O)-O-R、-S-C(O)-O-R、-NH-C(O)-O-R、-C(O)-O-R、-C(O)-S-R、-C(O)-NH-R、-O-C(O)-O-R、-O-C(O)-S-R、-O-C(O)-NH-R、-S-S-R、-S-R、-NH-R、-CH(-NH)(-R)、C5~6ヘテロシクロアルキル、C5~6ヘテロアリール、置換C5~6シクロアルキル、置換C5~6ヘテロシクロアルキル、置換C5~6アリール、置換C5~6ヘテロアリール、および-CH=C(Rから選択され、
は、水素、C1~8アルキル、C1~8ヘテロアルキル、C5~8シクロアルキル、C5~8ヘテロシクロアルキル、C5~10シクロアルキルアルキル、C5~10ヘテロシクロアルキルアルキル、C6~8アリール、C5~8ヘテロアリール、C7~10アリールアルキル、C5~10ヘテロアリールアルキル、置換C1~8アルキル、置換C1~8ヘテロアルキル、置換C5~8シクロアルキル、置換C5~8ヘテロシクロアルキル、置換C5~10シクロアルキルアルキル、置換C5~10ヘテロシクロアルキルアルキル、置換C6~8アリール、置換C5~8ヘテロアリール、置換C7~10アリールアルキル、および置換C5~10ヘテロアリールアルキルから選択され、
は、式(6a)の部分、式(6b)の部分、式(6c)の部分、および式(6d)の部分:
Figure 2022524118000010
から選択され、
各Rは独立に、水素、C1~8アルキルから選択されるか、または各Rおよびそれらが結合しているジェミナル炭素原子は、C3~6シクロアルキル環、C3~6ヘテロシクロアルキル環、置換C3~6シクロアルキル環、または置換C3~6ヘテロシクロアルキル環を形成しており、
nは、1~4の整数であり、
Xは、OおよびNHから選択され、
は、水素、C1~8アルキル、C1~8ヘテロアルキル、C5~8シクロアルキル、C5~8ヘテロシクロアルキル、C5~10シクロアルキルアルキル、C5~10ヘテロシクロアルキルアルキル、C6~8アリール、C5~8ヘテロアリール、C7~10アリールアルキル、C5~10ヘテロアリールアルキル、置換C1~8アルキル、置換C1~8ヘテロアルキル、置換C5~8シクロアルキル、置換C5~8ヘテロシクロアルキル、置換C5~10シクロアルキルアルキル、置換C5~10ヘテロシクロアルキルアルキル、置換C6~8アリール、置換C5~8ヘテロアリール、置換C7~10アリールアルキル、および置換C5~10ヘテロアリールアルキルから選択され、
は、水素およびC1~6アルキルから選択され、
10は、C1~8アルキル、C1~8ヘテロアルキル、C5~8シクロアルキル、C5~8ヘテロシクロアルキル、C5~10シクロアルキルアルキル、C5~10ヘテロシクロアルキルアルキル、C6~8アリール、C5~8ヘテロアリール、C7~10アリールアルキル、C5~10ヘテロアリールアルキル、置換C1~8アルキル、置換C1~8ヘテロアルキル、置換C5~8シクロアルキル、置換C5~8ヘテロシクロアルキル、置換C5~10シクロアルキルアルキル、置換C5~10ヘテロシクロアルキルアルキル、置換C6~8アリール、置換C5~8ヘテロアリール、置換C7~10アリールアルキル、および置換C5~10ヘテロアリールアルキル、C1~6アルキルから選択され、
11は、水素およびC1~6アルキルから選択され、
12は、水素、C1~8アルキル、C1~8ヘテロアルキル、C5~8シクロアルキル、C5~8ヘテロシクロアルキル、C5~10シクロアルキルアルキル、C5~10ヘテロシクロアルキルアルキル、C6~8アリール、C5~8ヘテロアリール、C7~10アリールアルキル、C5~10ヘテロアリールアルキル、置換C1~8アルキル、置換C1~8ヘテロアルキル、置換C5~8シクロアルキル、置換C5~8ヘテロシクロアルキル、置換C5~10シクロアルキルアルキル、置換C5~10ヘテロシクロアルキルアルキル、置換C6~8アリール、置換C5~8ヘテロアリール、置換C7~10アリールアルキル、および置換C5~10ヘテロアリールアルキルから選択される]。
レレバクタム誘導体は、式(3)の化合物の薬学的に許容できる塩を含み得る。
ナキュバクタム誘導体は、式(4)の構造:
Figure 2022524118000011
またはその薬学的に許容できる塩を有し得る
[式中、
各Rは独立に、C1~6アルキルから選択されるか、または各Rおよびそれらが結合しているジェミナル炭素原子は、C3~6シクロアルキル環、C3~6ヘテロシクロアルキル環、置換C3~6シクロアルキル環、または置換C3~6ヘテロシクロアルキル環を形成しており、
は、単結合、C1~6アルカンジイル、C1~6ヘテロアルカンジイル、C5~6シクロアルカンジイル、C5~6ヘテロシクロアルカンジイル、Cアレンジイル、C5~6ヘテロアレンジイル、置換C1~6アルカンジイル、置換C1~6ヘテロアルカンジイル、置換C5~6シクロアルカンジイル、置換C5~6ヘテロシクロアルカンジイル、置換Cアレンジイル、および置換C5~6ヘテロアレンジイルから選択され、
は、C1~6アルキル、-O-C(O)-R、-S-C(O)-R、-NH-C(O)-R、-O-C(O)-O-R、-S-C(O)-O-R、-NH-C(O)-O-R、-C(O)-O-R、-C(O)-S-R、-C(O)-NH-R、-O-C(O)-O-R、-O-C(O)-S-R、-O-C(O)-NH-R、-S-S-R、-S-R、-NH-R、-CH(-NH)(-R)、C5~6ヘテロシクロアルキル、C5~6ヘテロアリール、置換C5~6シクロアルキル、置換C5~6ヘテロシクロアルキル、置換C5~6アリール、置換C5~6ヘテロアリール、および-CH=C(Rから選択され、
は、水素、C1~8アルキル、C1~8ヘテロアルキル、C5~8シクロアルキル、C5~8ヘテロシクロアルキル、C5~10シクロアルキルアルキル、C5~10ヘテロシクロアルキルアルキル、C6~8アリール、C5~8ヘテロアリール、C7~10アリールアルキル、C5~10ヘテロアリールアルキル、置換C1~8アルキル、置換C1~8ヘテロアルキル、置換C5~8シクロアルキル、置換C5~8ヘテロシクロアルキル、置換C5~10シクロアルキルアルキル、置換C5~10ヘテロシクロアルキルアルキル、置換C6~8アリール、置換C5~8ヘテロアリール、置換C7~10アリールアルキル、および置換C5~10ヘテロアリールアルキルから選択され、
は、式(6a)の部分、式(6b)の部分、式(6c)の部分、および式(6d)の部分:
Figure 2022524118000012
から選択され、
各Rは独立に、水素、C1~8アルキルから選択されるか、または各Rおよびそれらが結合しているジェミナル炭素原子は、C3~6シクロアルキル環、C3~6ヘテロシクロアルキル環、置換C3~6シクロアルキル環、または置換C3~6ヘテロシクロアルキル環を形成しており、
nは、1~4の整数であり、
Xは、OおよびNHから選択され、
は、水素、C1~8アルキル、C1~8ヘテロアルキル、C5~8シクロアルキル、C5~8ヘテロシクロアルキル、C5~10シクロアルキルアルキル、C5~10ヘテロシクロアルキルアルキル、C6~8アリール、C5~8ヘテロアリール、C7~10アリールアルキル、C5~10ヘテロアリールアルキル、置換C1~8アルキル、置換C1~8ヘテロアルキル、置換C5~8シクロアルキル、置換C5~8ヘテロシクロアルキル、置換C5~10シクロアルキルアルキル、置換C5~10ヘテロシクロアルキルアルキル、置換C6~8アリール、置換C5~8ヘテロアリール、置換C7~10アリールアルキル、および置換C5~10ヘテロアリールアルキルから選択され、
は、水素およびC1~6アルキルから選択され、
10は、C1~8アルキル、C1~8ヘテロアルキル、C5~8シクロアルキル、C5~8ヘテロシクロアルキル、C5~10シクロアルキルアルキル、C5~10ヘテロシクロアルキルアルキル、C6~8アリール、C5~8ヘテロアリール、C7~10アリールアルキル、C5~10ヘテロアリールアルキル、置換C1~8アルキル、置換C1~8ヘテロアルキル、置換C5~8シクロアルキル、置換C5~8ヘテロシクロアルキル、置換C5~10シクロアルキルアルキル、置換C5~10ヘテロシクロアルキルアルキル、置換C6~8アリール、置換C5~8ヘテロアリール、置換C7~10アリールアルキル、および置換C5~10ヘテロアリールアルキル、C1~6アルキルから選択され、
11は、水素およびC1~6アルキルから選択され、
12は、水素、C1~8アルキル、C1~8ヘテロアルキル、C5~8シクロアルキル、C5~8ヘテロシクロアルキル、C5~10シクロアルキルアルキル、C5~10ヘテロシクロアルキルアルキル、C6~8アリール、C5~8ヘテロアリール、C7~10アリールアルキル、C5~10ヘテロアリールアルキル、置換C1~8アルキル、置換C1~8ヘテロアルキル、置換C5~8シクロアルキル、置換C5~8ヘテロシクロアルキル、置換C5~10シクロアルキルアルキル、置換C5~10ヘテロシクロアルキルアルキル、置換C6~8 アリール、置換C5~8ヘテロアリール、置換C7~10アリールアルキル、および置換C5~10ヘテロアリールアルキルから選択される]。
ナキュバクタム誘導体は、式(4)の化合物の薬学的に許容できる塩を含み得る。
結晶質無水物(1)は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる2018年10月1日出願の米国特許第10,280,161号に開示のとおりのアズトレオナム誘導体と同時投与することができる。アズトレオナムは、主にグラム陰性菌を処置するために使用されるモノバクタム抗生物質である。その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第10,280,161号に開示の誘導体は、経口投与された場合、経口投与されるアズトレオナムと比較して、アズトレオナムの経口生物学的利用能の増大をもたらす。アズトレオナム誘導体は、式(5)の構造:
Figure 2022524118000013
またはその薬学的に許容できる塩を有し得る
[式中、
各Rは独立に、C1~6アルキルから選択されるか、または各Rおよび各Rが結合しているジェミナル炭素原子は、C3~6シクロアルキル環、C3~6ヘテロシクロアルキル環、置換C3~6シクロアルキル環、または置換C3~6ヘテロシクロアルキル環を形成しており、
は、単結合、C1~6アルカンジイル、C1~6ヘテロアルカンジイル、C5~6シクロアルカンジイル、C5~6ヘテロシクロアルカンジイル、Cアレンジイル、C5~6ヘテロアレンジイル、置換C1~6アルカンジイル、置換C1~6ヘテロアルカンジイル、置換C5~6シクロアルカンジイル、置換C5~6ヘテロシクロアルカンジイル、置換Cアレンジイル、および置換C5~6ヘテロアレンジイルから選択され、
は、C1~6アルキル、-O-C(O)-R、-S-C(O)-R、-NH-C(O)-R、-O-C(O)-O-R、-S-C(O)-O-R、-NH-C(O)-O-R、-C(O)-O-R、-C(O)-S-R、-C(O)-NH-R、-O-C(O)-O-R、-O-C(O)-S-R、-O-C(O)-NH-R、-S-S-R、-S-R、-NH-R、-CH(-NH)(-R)、C5~6ヘテロシクロアルキル、C5~6ヘテロアリール、置換C5~6シクロアルキル、置換C5~6ヘテロシクロアルキル、置換C5~6アリール、および置換C5~6ヘテロアリールから選択され、
は、水素、C1~8アルキル、C1~8ヘテロアルキル、C5~8シクロアルキル、C5~8ヘテロシクロアルキル、C5~10シクロアルキルアルキル、C5~10ヘテロシクロアルキルアルキル、C6~8アリール、C5~8ヘテロアリール、C7~10アリールアルキル、C5~10ヘテロアリールアルキル、置換C1~8アルキル、置換C1~8ヘテロアルキル、置換C5~8シクロアルキル、置換C5~8ヘテロシクロアルキル、置換C5~10シクロアルキルアルキル、置換C5~10ヘテロシクロアルキルアルキル、置換C6~8アリール、置換C5~8ヘテロアリール、置換C7~10アリールアルキル、および置換C5~10ヘテロアリールアルキルから選択され、
は、水素、C1~6アルキル、C5~8シクロアルキル、C6~12シクロアルキルアルキル、C2~6ヘテロアルキル、C5~8ヘテロシクロアルキル、C6~12ヘテロシクロアルキルアルキル、置換C1~6アルキル、置換C5~8シクロアルキル、置換C6~12シクロアルキルアルキル、置換C2~6ヘテロアルキル、置換C5~8ヘテロシクロアルキル、および置換C6~12ヘテロシクロアルキルアルキルから選択され、
は、水素、C1~6アルキル、C5~8シクロアルキル、C6~12シクロアルキルアルキル、C2~6ヘテロアルキル、C5~8ヘテロシクロアルキル、C6~12ヘテロシクロアルキルアルキル、置換C1~6アルキル、置換C5~8シクロアルキル、置換C6~12シクロアルキルアルキル、置換C2~6ヘテロアルキル、置換C5~8ヘテロシクロアルキル、および置換C6~12ヘテロシクロアルキルアルキルから選択され、
は、水素、C1~6アルキル、C5~8シクロアルキル、C6~12シクロアルキルアルキル、C2~6ヘテロアルキル、C5~8ヘテロシクロアルキル、C6~12ヘテロシクロアルキルアルキル、置換C1~6アルキル、置換C5~8シクロアルキル、置換C6~12シクロアルキルアルキル、置換C2~6ヘテロアルキル、置換C5~8ヘテロシクロアルキル、および置換C6~12ヘテロシクロアルキルアルキルから選択される]。
アズトレオナム誘導体は、式(5)の化合物の薬学的に許容できる塩を含み得る。
式(5)の化合物では、各置換基は独立に、-OH、-CN、-CF、-OCF、=O、-NO、C1~6アルコキシ、C1~6アルキル、-COOR、-NR、および-CONRから選択され得、各Rは独立に、水素およびC1~6アルキルから選択される。
式(5)の化合物では、R、R、およびRはそれぞれ、水素であり得る。
式(5)の化合物では、RおよびRはそれぞれ、水素であり得、Rは、水素、C1~6アルキル、C1~6ヘテロアルキル、および4-(イル-メチル)-5-メチル-1,3-ジオキソール-2-オンから選択され得る。
式(5)の化合物では、各Rは独立に、C1~6アルキルであり得るか、または各Rは、各Rが結合しているジェミナル炭素原子と一緒に、C3~6シクロアルキル環または置換C3~6シクロアルキル環を形成している。
式(5)の化合物では、Rは、単結合、C1~6アルキル、C1~2アルカンジイル、および置換C1~2アルカンジイルから選択され得る。
式(5)の化合物では、Rは、-O-C(O)-R、-C(O)-O-R、-S-C(O)-R、-C(O)-S-R、-S-S-R、-NH-R、および-CH(-NH)(-R)から選択され得、Rは、式(1)についてのとおり定義されるか、または各Rは、水素およびC1~8アルキルから選択され得る。
式(5)の化合物では、Rは、-C(O)-O-Rであり得、Rは、水素およびC1~8アルキルから選択され得る。
式(5)の化合物では、Rは、-C(O)-O-Rであり得、Rは、C1~8アルキル、C1~8ヘテロアルキル、C5~7シクロアルキル、C5~7ヘテロシクロアルキル、Cアリール、C7~9アリールアルキル、置換C1~8アルキル、置換C1~8ヘテロアルキル、置換C5~6シクロアルキル、置換C5~6ヘテロシクロアルキル、置換Cアリール、およびC7~9アリールアルキルから選択され得る。
式(5)の化合物では、Rは、単結合であり得、Rは、C1~3アルキルであり得、各Rは、各Rが結合している炭素原子と一緒に、C4~6ヘテロシクロアルキル環または置換C4~6ヘテロシクロアルキル環を形成しており、RおよびRはそれぞれ、水素であり得、Rは、水素、C1~6アルキル、C1~6ヘテロアルキル、および4-(イル-メチル)-5-メチル-1,3-ジオキソール-2-オンから選択され得る。
式(5)の化合物では、各Rは、メチルであり得、Rは、単結合、メタンジイル、エタンジイル、-CH(-OH)-、-CH(-O-C(O)-CHCH)-、および1,2-ベンゼン-ジイルから選択され得、Rは、-O-C(O)-R、-C(O)-O-R、-S-C(O)-R、-C(O)-S-R、-S-S-R、-NHR、および-CH(-NH)(-R)から選択され得、Rは、C1~8アルキル、C1~8ヘテロアルキル、C7~9アリールアルキル、およびC5~7ヘテロシクロアルキルから選択され得、RおよびRはそれぞれ、水素であり得、Rは、水素、C1~6アルキル、C1~6ヘテロアルキル、および4-(イル-メチル)-5-メチル-1,3-ジオキソール-2-オンから選択され得る。
式(5)の化合物では、各Rは、メチルであり得、Rは、単結合、メタンジイル、エタンジイル、-CH(-OH)-、-CH(-O-C(O)-CHCH)-、および1,2-ベンゼン-ジイルから選択され得、Rは、-C(O)-O-Rから選択され得、Rは、C1~8アルキル、C1~8ヘテロアルキル、C7~9アリールアルキル、およびC5~7ヘテロシクロアルキルから選択され得、RおよびRはそれぞれ、水素であり得、Rは、水素、C1~6アルキル、C1~6ヘテロアルキル、および4-(イル-メチル)-5-メチル-1,3-ジオキソール-2-オンから選択され得る。
式(5)の化合物では、各Rは、メチルであり得、Rは、単結合、メタンジイル、エタンジイル、-CH(-OH)-、-CH(-O-C(O)-CHCH)-、および1,2-ベンゼン-ジイルから選択され得、Rは、-O-C(O)-R、-C(O)-O-R、-S-C(O)-R、-C(O)-S-R、-S-S-R、-NHR、および-CH(-NH)(-R)から選択され得、Rは、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、2-メトキシエチル、メチルベンゼン、オキセタン-3-オキシ-イル、シクロペンチル、シクロヘキシル、および2-ピロリジニルから選択され得、RおよびRはそれぞれ、水素であり得、Rは、水素、C1~6アルキル、C1~6ヘテロアルキル、および4-(イル-メチル)-5-メチル-1,3-ジオキソール-2-オンから選択され得る。
式(5)の化合物では、各Rは、メチルであり得、Rは、単結合、メタンジイル、エタンジイル、-CH(-OH)-、-CH(-O-C(O)-CHCH)-、および1,2-ベンゼン-ジイルから選択され得、Rは、-C(O)-O-Rから選択され得、Rは、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチルイソブチル、tert-ブチル、2-メトキシエチル、メチルベンゼン、オキセタン-3-オキシ-イル、シクロペンチル、シクロヘキシル、および2-ピロリジニルから選択され得、RおよびRはそれぞれ、水素であり得、Rは、水素、C1~6アルキル、C1~6ヘテロアルキル、および4-(イル-メチル)-5-メチル-1,3-ジオキソール-2-オンから選択され得る。
式(5)の化合物では、各Rは独立に、C1~3アルキルであり得、各Rは、単結合であり得、R、R、およびRはそれぞれ、水素であり得る。
式(5)の化合物では、各Rは、メチルであり得、Rは、単結合であり得、Rは、-C(O)-O-Rであり得、Rは、C1~10アルキル、C1~10ヘテロアルキル、C7~10アルキルアレン、およびC5~10ヘテロアルキルシクロアルキルから選択され得、RおよびRはそれぞれ、水素であり得、Rは、水素、C1~6アルキル、C1~6ヘテロアルキル、および4-(イル-メチル)-5-メチル-1,3-ジオキソール-2-オンから選択され得る。
式(5)の化合物では、各Rは、C1~6アルキルから選択され得、Rは、C1~6アルキル、C1~6ヘテロアルキル、C5~6シクロアルキル、およびC5~6ヘテロシクロアルキルから選択され得、RおよびRのそれぞれは、水素であり得、Rは、水素、C1~6アルキル、C1~6ヘテロアルキル、および4-(イル-メチル)-5-メチル-1,3-ジオキソール-2-オンから選択され得る。
式(5)の化合物は:
2-((((E)-1-(2-アミノチアゾール-4-イル)-2-(((2S,3S)-1-((3-メトキシ-2,2-ジメチル-3-オキソプロポキシ)スルホニル)-2-メチル-4-オキソアゼチジン-3-イル)アミノ)-2-オキソエチリデン)アミノ)オキシ)-2-メチルプロパン酸;
2-((((E)-1-(2-アミノチアゾール-4-イル)-2-(((2S,3S)-1-((3-エトキシ-2,2-ジメチル-3-オキソプロポキシ)スルホニル)-2-メチル-4-オキソアゼチジン-3-イル)アミノ)-2-オキソエチリデン)アミノ)オキシ)-2-メチルプロパン酸;
2-((((E)-1-(2-アミノチアゾール-4-イル)-2-(((2S,3S)-1-((2,2-ジメチル-3-オキソ-3-プロポキシプロポキシ)スルホニル)-2-メチル-4-オキソアゼチジン-3-イル)アミノ)-2-オキソエチリデン)アミノ)オキシ)-2-メチルプロパン酸;
メチル3-((((2S,3S)-3-((E)-2-(2-アミノチアゾール-4-イル)-2-(((1-メトキシ-2-メチル-1-オキソプロパン-2-イル)オキシ)イミノ)アセトアミド)-2-メチル-4-オキソアゼチジン-1-イル)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノエート;
エチル3-((((2S,3S)-3-((E)-2-(2-アミノチアゾール-4-イル)-2-(((1-メトキシ-2-メチル-1-オキソプロパン-2-イル)オキシ)イミノ)アセトアミド)-2-メチル-4-オキソアゼチジン-1-イル)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノエート;
プロピル3-((((2S,3S)-3-((E)-2-(2-アミノチアゾール-4-イル)-2-(((1-メトキシ-2-メチル-1-オキソプロパン-2-イル)オキシ)イミノ)アセトアミド)-2-メチル-4-オキソアゼチジン-1-イル)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノエート;
メチル3-((((2S,3S)-3-((E)-2-(2-アミノチアゾール-4-イル)-2-(((1-エトキシ-2-メチル-1-オキソプロパン-2-イル)オキシ)イミノ)アセトアミド)-2-メチル-4-オキソアゼチジン-1-イル)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノエート;
エチル3-((((2S,3S)-3-((E)-2-(2-アミノチアゾール-4-イル)-2-(((1-エトキシ-2-メチル-1-オキソプロパン-2-イル)オキシ)イミノ)アセトアミド)-2-メチル-4-オキソアゼチジン-1-イル)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノエート;
プロピル3-((((2S,3S)-3-((E)-2-(2-アミノチアゾール-4-イル)-2-(((1-エトキシ-2-メチル-1-オキソプロパン-2-イル)オキシ)イミノ)アセトアミド)-2-メチル-4-オキソアゼチジン-1-イル)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノエート;
メチル3-((((2S,3S)-3-((E)-2-(2-アミノチアゾール-4-イル)-2-(((1-(tert-ブトキシ)-2-メチル-1-オキソプロパン-2-イル)オキシ)イミノ)アセトアミド)-2-メチル-4-オキソアゼチジン-1-イル)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノエート;
エチル3-((((2S,3S)-3-((E)-2-(2-アミノチアゾール-4-イル)-2-(((1-(tert-ブトキシ)-2-メチル-1-オキソプロパン-2-イル)オキシ)イミノ)アセトアミド)-2-メチル-4-オキソアゼチジン-1-イル)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノエート;
プロピル3-((((2S,3S)-3-((E)-2-(2-アミノチアゾール-4-イル)-2-(((1-(tert-ブトキシ)-2-メチル-1-オキソプロパン-2-イル)オキシ)イミノ)アセトアミド)-2-メチル-4-オキソアゼチジン-1-イル)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノエート;
前述のいずれかの薬学的に許容できる塩、および
前述のいずれかの組合せ
から選択され得る。
式(5)の化合物は、式(5a)の構造を有し得、式中、各Rは独立に、C1~6アルキルであり得、Rは、単結合であり得、Rは、-C(O)-O-Rであり得、Rは、C1~10アルキル、C1~10ヘテロアルキル、C7~10アルキルアレン、およびC5~10ヘテロアルキルシクロアルキルから選択され得、RおよびRはそれぞれ、水素であり得、Rは、水素、C1~6アルキル、C1~6ヘテロアルキル、および4-(イル-メチル)-5-メチル-1,3-ジオキソール-2-オンから選択され得る。
式(5a)の化合物では、各Rは独立に、C1~3アルキルであり得る。
式(5a)の化合物では、各Rは、メチルであり得る。
式(5a)の化合物では、Rは、C1~6アルキルおよびC1~6ヘテロアルキルから選択され得る。
式(5a)の化合物では、Rは、メチル、エチル、およびn-プロピルから選択され得る。
式(5a)の化合物では、Rは、水素であり得る。
式(5a)の化合物では、Rは、C1~6アルキルであり得る。
式(5a)の化合物では、Rは、4-(イル-メチル)-5-メチル-1,3-ジオキソール-2-おオンであり得、構造:
Figure 2022524118000014
を有する。
式(5a)の化合物では、各Rは、メチルであり得、Rは、-C(O)-O-Rであり得、Rは、C1~3アルキルから選択され得、Rは、水素、C1~6アルキル、C1~6ヘテロアルキル、および4-(yl-メチル)-5-メチル-1,3-ジオキソール-2-オンから選択され得る。
式(5a)の化合物は、2-((((E)-1-(2-アミノチアゾール-4-イル)-2-(((2S,3S)-1-((3-メトキシ-2,2-ジメチル-3-オキソプロポキシ)スルホニル)-2-メチル-4-オキソアゼチジン-3-イル)アミノ)-2-オキソエチリデン)アミノ)オキシ)-2-メチルプロパン酸、またはその薬学的に許容できる塩であり得る。
式(5a)の化合物は、メチル3-((((2S,3S)-3-((E)-2-(2-アミノチアゾール-4-イル)-2-(((2-メチル-1-((5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソラン-4-イル)メトキシ)-1-オキソプロパン-2-イル)オキシ)イミノ)アセトアミド)-2-メチル-4-オキソアゼチジン-1-イル)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート、またはその薬学的に許容できる塩であり得る。
式(5a)の化合物は、メチル3-((((2S,3S)-3-((E)-2-(2-アミノチアゾール-4-イル)-2-(((1-メトキシ-2-メチル-1-オキソプロパン-2-イル)オキシ)イミノ)アセトアミド)-2-メチル-4-オキソアゼチジン-1-イル)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート、またはその薬学的に許容できる塩であり得る。
式(5a)の化合物は、メチル3-((((2S,3S)-3-((E)-2-(2-アミノチアゾール-4-イル)-2-(((1-エトキシ-2-メチル-1-オキソプロパン-2-イル)オキシ)イミノ)アセトアミド)-2-メチル-4-オキソアゼチジン-1-イル)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート、またはその薬学的に許容できる塩であり得る。
式(5a)の化合物は、メチル3-((((2S,3S)-3-((E)-2-(2-アミノチアゾール-4-イル)-2-(((2-メチル-1-オキソ-1-プロポキシプロパン-2-イル)オキシ)イミノ)アセトアミド)-2-メチル-4-オキソアゼチジン-1-イル)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート、またはその薬学的に許容できる塩であり得る。
式(5a)の化合物は、2-((((E)-1-(2-アミノチアゾール-4-イル)-2-(((2S,3S)-1-((3-エトキシ-2,2-ジメチル-3-オキソプロポキシ)スルホニル)-2-メチル-4-オキソアゼチジン-3-イル)アミノ)-2-オキソエチリデン)アミノ)オキシ)-2-メチルプロパン酸、またはその薬学的に許容できる塩であり得る。
式(5a)の化合物は、エチル3-((((2S,3S)-3-((E)-2-(2-アミノチアゾール-4-イル)-2-(((2-メチル-1-((5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソラン-4-イル)メトキシ)-1-オキソプロパン-2-イル)オキシ)イミノ)アセトアミド)-2-メチル-4-オキソアゼチジン-1-イル)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート、またはその薬学的に許容できる塩であり得る。
式(5a)の化合物は、エチル3-((((2S,3S)-3-((E)-2-(2-アミノチアゾール-4-イル)-2-(((1-メトキシ-2-メチル-1-オキソプロパン-2-イル)オキシ)イミノ)アセトアミド)-2-メチル-4-オキソアゼチジン-1-イル)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート、またはその薬学的に許容できる塩であり得る。
式(5a)の化合物は、エチル3-((((2S,3S)-3-((E)-2-(2-アミノチアゾール-4-イル)-2-(((1-エトキシ-2-メチル-1-オキソプロパン-2-イル)オキシ)イミノ)アセトアミド)-2-メチル-4-オキソアゼチジン-1-イル)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアートであり得る。
式(5a)の化合物は、エチル3-((((2S,3S)-3-((E)-2-(2-アミノチアゾール-4-イル)-2-(((2-メチル-1-オキソ-1-プロポキシプロパン-2-イル)オキシ)イミノ)アセトアミド)-2-メチル-4-オキソアゼチジン-1-イル)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート、またはその薬学的に許容できる塩であり得る。
アズトレオナム誘導体を合成する方法は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる2019年4月25日出願の米国特許仮出願第62/838,880号に開示されている。
本明細書において提供される化合物および医薬組成物と、上記の治療薬の1種または複数および任意選択で1種または複数のさらなる薬理学的に活性な物質との任意の適切な組合せは本開示の範囲内であると考えられることは理解されるべきである。一部の実施形態では、本開示により提供される化合物および医薬組成物を、1種または複数の追加の活性成分の前に、またはその後に投与する。
本発明の態様
本発明はさらに、次の態様により定義される。
態様1. 結晶質エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート無水物である化合物であって、Kα2/Kα1(0.5)波長で少なくとも3.16°±0.2°、6.37°±0.2°、5.38°±0.2°、および17.35°±0.2°に特徴的な散乱角(2θ)を有するX線粉末回折(XRPD)パターンにより特徴づけられる、化合物。
態様2. Kα2/Kα1(0.5)波長で少なくとも3.16°±0.2°、6.37°±0.2°、5.38°±0.2°、15.77°±0.2°、および17.35°±0.2°に特徴的な散乱角(2θ)を有するXRPDパターンにより特徴づけられる、態様1に記載の化合物。
態様3. Kα2/Kα1(0.5)波長で少なくとも3.16°±0.2°、6.37°±0.2°、5.38°±0.2°、12.75°±0.2°、15.77°±0.2°、17.35°±0.2°、25.68°±0.2°、および27.13°±0.2°に特徴的な散乱角(2θ)を有するXRPDパターンにより特徴づけられる、態様1に記載の化合物。
態様4. 熱重量分析(TGA)により決定した場合に、125℃~150℃の温度範囲にかけて7.2%~9.2%の重量損失を有し、30℃~125℃の範囲にかけて測定可能な重量損失を示さない、態様1から3のいずれか1つに記載の化合物。
態様5. 動的蒸気収着を使用して決定した場合に、RH0%~RH95%の湿度範囲にかけて可逆的水分吸収を示し、25℃/RH95%で約3重量%の最大質量増加を伴う、態様1から4のいずれか1つに記載の化合物。
態様6. 25℃/RH60%での4週間にわたる貯蔵中に、貯蔵安定的である、態様1から5のいずれか1つに記載の化合物。
態様7. 示差走査熱量測定により決定した場合に、123.0℃~127℃の融点を示す、態様1から6のいずれか1つに記載の化合物。
態様8. 細菌感染症を処置する方法であって、そのような処置を必要とする患者に、治療有効量の態様1から7のいずれか1つに記載の化合物と、治療有効量のβ-ラクタム抗生物質とを投与することを含み、前記細菌感染症を引き起こす細菌がβ-ラクタマーゼを産生する、方法。
態様9. 投与することが、経口投与することを含む、態様8に記載の方法。
態様10. 態様1から7のいずれか1つに記載の化合物を含む、経口剤形。
態様11. 抗生物質をさらに含む、態様10の経口剤形。
態様12. 前記抗生物質がβ-ラクタム抗生物質を含む、態様11に記載の経口剤形。
態様13. 患者において細菌感染症を処置する方法であって、そのような処置を必要とする患者に、態様10から12のいずれか1つに記載の経口剤形と、治療有効量のβ-ラクタム抗生物質とを投与することを含み、前記細菌感染症を引き起こす細菌がβ-ラクタマーゼを産生する、方法。
態様14. 投与することが、経口投与することを含む、態様13に記載の方法。
態様15. 態様1から7のいずれか1つに記載の化合物と、薬学的に許容できるビヒクルとを含む、医薬組成物。
態様16. 抗生物質をさらに含む、態様15に記載の医薬組成物。
態様17. 前記抗生物質がβ-ラクタム抗生物質を含む、態様16に記載の医薬組成物。
態様18. 患者において細菌感染症を処置する方法であって、そのような処置を必要とする患者に、治療有効量の態様15から17のいずれか1つに記載の医薬組成物と、治療有効量のβ-ラクタム抗生物質とを投与することを含み、前記細菌感染症を引き起こす細菌がβ-ラクタマーゼを産生する、方法。
態様19. 投与することが、経口投与することを含む、態様18に記載の方法。
態様20. 態様10から12のいずれか1つに記載の医薬組成物を含む、経口剤形。
態様21. 抗生物質をさらに含む、態様20に記載の経口剤形。
態様22. 前記抗生物質がβ-ラクタム抗生物質を含む、態様21に記載の経口剤形。
態様23. 細菌感染症を処置する方法であって、そのような処置を必要とする患者に、治療有効量の態様20から22のいずれか1つに記載の経口剤形と、治療有効量のβ-ラクタム抗生物質とを投与することを含み、前記細菌感染症を引き起こす細菌がβ-ラクタマーゼを産生する、方法。
態様24. 投与することが、経口投与することを含む、態様23に記載の方法。
態様25. 態様1から7のいずれか1つに記載の化合物を調製する方法であって、エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアートを酢酸エチル、水、およびn-ヘプタンの混合物に溶解して、三相混合物を形成するステップと、結晶質エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート無水物を、前記三相混合物中で沈殿させるステップとを含む方法。
態様26. 混合物が、エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート1体積ごとに、酢酸エチル6.5体積、水10.5体積、およびn-ヘプタン13体積を含む、態様25に記載の方法。
態様27. 沈澱させるステップの前に、混合物を撹拌しながら少なくとも1時間、35℃±5℃の温度に加熱するステップをさらに含む、態様25から26のいずれか1つに記載の方法。
態様28. 沈澱させるステップが、前記三相混合物を15分~30分間貯蔵するステップと、前記三相混合物を少なくとも3時間かけて5℃±5℃に冷却するステップと、前記三相混合物を少なくとも1時間、5℃±5℃で撹拌するステップとを含む、態様25から27のいずれか1つに記載の方法。
態様29. 沈澱させるステップの後に、沈澱した結晶質エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート無水物を濾過し、洗浄し、乾燥するステップをさらに含む、態様25から28のいずれか1つに記載の方法。
態様30. 患者において細菌感染症を処置する方法であって、そのような処置を必要とする患者に、治療有効量の請求項1から7のいずれか1つに記載の化合物と、治療有効量のβ-ラクタム抗生物質とを投与することを含み、アビバクタムおよび前記β-ラクタム抗生物質の組合せが前記細菌感染症を処置する際に有効である方法。
態様31. 請求項1から7のいずれか1項に記載の化合物を投与することが、経口投与することを含む、請求項30に記載の方法。
態様32. 前記β-ラクタム抗生物質を投与することが、経口投与することを含む、請求項30から31のいずれか1項に記載の方法。
態様33. 前記β-ラクタム抗生物質がアモキシシリンを含む、態様30から32のいずれか1つに記載の方法。
態様34. 前記β-ラクタム抗生物質がセフチブテンを含む、態様30から32のいずれか1つに記載の方法。
態様35. 前記β-ラクタム抗生物質が式(5)のアズトレオナム誘導体を含む、態様30から32のいずれか1つに記載の方法。
態様36. 前記β-ラクタム抗生物質がアモキシシリンを含む、態様17に記載の医薬組成物。
態様37. 前記β-ラクタム抗生物質がセフチブテンを含む、態様17に記載の医薬組成物。
態様38. 前記β-ラクタム抗生物質が式(5)のアズトレオナム誘導体を含む、態様17に記載の医薬組成物。
態様39. 患者において細菌感染症を処置する方法であって、そのような処置を必要とする患者に、治療有効量の態様36から38のいずれか1つに記載の医薬組成物を投与することを含み、前記細菌感染症を引き起こす細菌がβ-ラクタマーゼを産生する、方法。
態様40. 態様1から7のいずれか1つに記載の化合物と、β-ラクタム抗生物質とを含み、前記β-ラクタム抗生物質が、式(5)のアモキシシリン、セフチブテン、アズトレオナム誘導体、または前述のいずれかの組合せを含む、経口剤形。
態様41. 態様36から38のいずれか1つに記載の医薬組成物を含む経口剤形。
態様42. 患者において細菌感染症を処置する方法であって、そのような処置を必要とする患者に、治療有効量の態様40および41のいずれか1つに記載の経口剤形を投与することを含み、前記細菌感染症を引き起こす細菌がβ-ラクタマーゼを産生する、方法。
次の実施例では、エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアートの合成ならびに結晶質エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート無水物の調製および特性を記載する。当業者には、本開示の範囲から逸脱することなく、材料および方法の両方について多くの変更を実行することができることは明らかであろう。
(実施例1)
エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアートの合成
ステップ1. (1R,2S,5R)-6-ヒドロキシ-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボキサミドの合成。
Figure 2022524118000015
(1R,2S,5R)-6-(ベンジルオキシ)-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボキサミド(550mg、2.0mmol)、炭素上のパラジウム(10重量%、340mg、0.3mmol)およびMeOH(18mL)の撹拌混合物を、薄層クロマトグラフィー(TLC)による分析が反応の完了を示すまで(ほぼ30分、溶離液としてMeOH/CHCl 5:95を使用するTLCにより反応をモニター)、1atm(バルーン)下で水素化した。混合物を、Celite(登録商標)のパッドを通して濾過し、パッドをMeOH(約20mL)で十分にすすいだ。濾液を真空下で濃縮して(水浴温度は25℃を上回らない)、生成物を無色透明の油状物として得た。油状物を真空下で1時間乾燥し、残渣をさらに精製せずに、直ちに次のステップで使用した。収量は定量的と推測された。LC-MS: m/z = 186.0 [M+H]+.
Figure 2022524118000016
ステップ2:エチル3-((クロロスルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアートの合成。
Figure 2022524118000017
EtO(10mL)中の蒸留塩化スルフリル(0.55mL、7.5mmol)の溶液をアルゴン雰囲気下で-78℃に冷却した。次いで、EtO(1.0mL)中のエチル3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロパノアート(1.0g、6.8mmol)およびピリジン(0.55mL、6.8mmol)の溶液を1時間かけてシリンジを介して滴下添加した。シリンジをEtO(3×1mL)ですすぎ、それぞれのすすぎ液を反応混合物に添加した。アセトン/CO浴を取り外し、混合物を室温に加温し、次いで、室温で4時間撹拌した。TLC分析(EtOAc/ヘキサン、3:7)は、反応が完了していないことを示した。混合物を-78℃に再冷却し、さらなるSOCl(0.11mL)を添加し、混合物を25℃に加温し、さらに2時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮して、生成物を得た(収量は定量的と推測された)。1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 4.50 (s, 2H), 4.19 (q, J = 6.9 Hz, 2H),
1.31 (s, 6H), 1.28 (t, J = 6.9 Hz, 3H).
ステップ2:エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアートの合成。
Figure 2022524118000018
(1R,2S,5R)-6-ヒドロキシ-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-2-カルボキサミド(ステップ1)(370mg、2.0mmol)をTHF(7.0mL)および1,3-ジメチルテトラヒドロピリミジン-2(1H)-オン(3.0mL)に溶解し、得られた溶液をアルゴン雰囲気下で-78℃に冷却した。THF中のNaHMDSの溶液(1M、2.2mL、2.2mmol)を滴下添加し、混合物を-78℃で10分間撹拌した。次いで、THF(1mL)中のエチル3-((クロロスルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート(ステップ2)(538mg、2.2mmol)の溶液を反応混合物にシリンジを介して急速に添加した。シリンジをTHF(3×0.5mL)ですすぎ、それぞれのすすぎ液を反応混合物に添加した。-78℃での10分後に、反応混合物を室温に加温し、LC-MSおよびTLC分析により決定した場合に完了するまで(約2時間)、25℃で撹拌した。EtOAc(20mL)および飽和NaHCO水溶液(20mL)を添加し、有機および水層を分配した。有機層を飽和NaHCO(20mL)、水(3×20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、真空下で濃縮して、粗製の残渣を残した。残渣を、溶離液としてEtOAc/ヘキサン(1:9~1:0)を使用するシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物(318mg、39%)を固体として得た。LC-MS: m/z = 394.1 [M+H]+. 1H NMR (CDCl3,
300 MHz): δ 6.50 (s, 1H), 5.78
(s, 1H), 4.71 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 4.59 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 4.22-4.12 (m, 3H),
4.05 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 3.34-3.30 (m, 1H), 3.01 (d, J = 12.3 Hz, 1H),
2.46-2.40 (m, 1H), 2.18-2.12 (m, 1H), 2.00-1.79 (m, 2H), 1.28-1.24 (m,
9H). 13C NMR (300 MHz, CDCl3): δ 174.2, 171.2, 167.1, 80.5, 61.9, 61.4,
60.2, 47.2, 42.8, 22.2, 21.7, 20.8, 17.5, 14.2.
(実施例2)
結晶質エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート無水物(1)
次のプロセスを使用して、結晶質エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート無水物(1)を得た。
結晶質エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート無水物(1)を、エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアートを100ガロンガラス内張り反応器に装入することにより調製した。精製水(USPグレード)を粗製の固体に装入した。酢酸エチル(ウレタングレード、99.5%)を反応器に装入し、撹拌した。次いで、反応混合物を30℃~40℃の内部温度に加熱し、次いで、反応混合物を、30℃~40℃の内部温度を維持しながら少なくとも5分間撹拌した。撹拌している間、混合物は濁ってみえた。より高い透視度を見込んで、撹拌を一時的に停止して、層を分離することが推奨される。追加量の酢酸エチル(ウレタングレード、99.5%)を反応混合物に添加し、反応混合物を、30℃~40℃の内部温度を維持しながら少なくとも5分間撹拌した。より高い透視度を見込んで、撹拌を一時的に停止して、層を分離することが推奨される。濾過したn-ヘプタン(99%)を、添加中に30℃~40℃の内部温度を維持しながら少なくとも10分かけて反応混合物に装入した。この段階で、混合物は、結晶質エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート1体積ごとに、酢酸エチル6体積、水10体積、およびn-ヘプタン13体積を含んだ。反応混合物を、30℃~40℃の内部温度を維持しながら少なくとも15分間撹拌した。スラリー(三相混合物:有機層、水層および固体)が徐々に生じる。撹拌すると、混合物は濁ってみえた(有機/水エマルジョン)。固体の形成をより良好に観察するために、撹拌を一時的に停止して、層を分離させること(急速分離)が推奨される。追加量のn-ヘプタン(99%)を、添加中に30℃~40℃の内部温度を維持しながら少なくとも1時間かけて反応混合物に装入した。スラリー(三相混合物:有機層、水層および固体)は、n-ヘキサンの添加中に濃厚になった。次いで、スラリーを、1時間あたり約10℃の目標冷却速度で少なくとも3時間かけて0℃~10℃の内部温度に冷却した。次いで、スラリーを0℃~10℃(目標5℃)の内部温度を維持しながら少なくとも1時間撹拌した。固体をn-ヘプタン、EtOAc、および水でフィルター洗浄し、乾燥して、結晶質エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート無水物(1)を得た。
(実施例3)
X線粉末回折(XPRD)分析
X線粉末回折(XPRD)分析を、Panalytical X-Pert Powder XPRD(Malvern Panalytical Ltd.)を使用してSiゼロ-バックグラウンドホルダー上で実行した。2θ位置を、Panalytical Si標準ディスクに対して較正した。X線波長は、0.5強度比でKα2/Kα1(1.540598Å/1.544425Å)であった。X線管を45kVの出力電圧および40mAの電流に設定した。1/8°固定発散スリットを使用し、回折パターンを、0.0131°(2θ)のステップサイズおよび0.145deg/分のスキャンスピードを用いる連続スキャンモードで、3°~40°(°2θ)で得た。
結晶質エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート無水物(1)の代表的なXPRD回折パターンが図1および3に示されている。図1は、結晶化無水物(1)のXPRDパターンを示しており、図3は、ミリング前後の結晶質無水物(1)のXRPDパターンを比較している。
(実施例4)
示差走査熱量測定
示差走査熱量測定を、TA機器Q2000 DSCを使用して実行し、インジウム参照標準で較正した。試料をクリンプアルミニウムパンに装填した。25℃での平衡の後に、試料を窒素(N)雰囲気下で、10℃/分の速度で、200℃の最終温度に加熱した。DSC曲線が図2および4に示されており、結晶質エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート無水物(1)での123.99℃の融点を反映している。図2は、ミリング前のDSC曲線を示しており、図4は、ミリング後のDSC曲線を示している。
(実施例5)
熱重量分析
熱重量分析を、TA機器Q500 TGAを使用して実行し、ニッケル参照標準を使用して較正した。試料を開放プラチナパンに入れ、35℃での平衡の後に、試料を窒素(N)雰囲気下で、10℃/分の速度で、200℃の最終温度に加熱した。結晶質エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート無水物でのTGA曲線が図2および4に示されており、125℃~150℃の間で9.7%の重量損失を示している。30℃から125℃での重量損失は0.77%であった。図2は、ミリング前のTGA曲線を示しており、図4は、ミリング後のTGA曲線を示している。
TGAサーモグラムは、結晶質無水物(1)が溶融前にいかなる測定可能な重量損失も受けなかったことを示し、これは、結晶形が無水であったことを示した。
(実施例6)
動的蒸気収着
結晶質エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート無水物(1)の吸湿性を、1回の蒸気収着/脱着サイクル中に、25℃に設定されたSurface Measurement Systems製のSMS DVS Intrinsicを使用して、200mL/分の窒素(N)ガス流速、0.02%/分のdm/dtおよび10分の最短dm/dt安定期間を用いて評価した。
試料(10mg~20mg)を初めに、25℃で180分間、窒素雰囲気下で乾燥した。試料は、2分間隔の間の重量変化が0.01%未満であると、平衡化したと判断された。DVSを評価するために、試料を、RH10%間隔でRH5%からRH95%へと徐々に上がる/下がる(ramped/de-ramped)湿度サイクルに暴露した。各湿度間隔で、5分の間に0.01%未満の重量変化と決定された場合に、試料は平衡化した。結果が図5に示されている。
DVS等温性の可逆性は、結晶形が水吸収/脱着中に変化しないことを実証している。
(実施例7)
ジェットミリング
結晶質無水物(1)をジェットミリングして、約8.6μmを中心とする均一な粒径分散を得た。Alpine 50AS(PDS-PL-JM-01)Jet Mill(Hosokawa Alpine)を使用して、製剤を調製した。インジェクターガス圧は4.0バールであり、グラインディングガス圧は3.5バールであった。結晶質無水物(1)5gmをジェットミルに徐々に添加し、収集した。ミリングされた生成物を2℃~8℃の温度で貯蔵した。
ジェットミリング前後の結晶質無水物(1)のXRPDパターンが図3において比較されており、ジェットミリング前後の結晶形が同じであることを示している。ジェットミリングされた物質のTGAおよびDSCスキャンが図4に示されており、図2に示されているミリングされていない物質でのものと同様であった。
(実施例8)
水性製剤
結晶質無水物(1)100mgを、Tween(登録商標)80 0.25重量%、PEG400 10重量%、メチルセルロース(400cps)0.5重量%、およびpH3.0クエン酸緩衝剤を含む水溶液100mLに懸濁することにより、結晶質無水物(1)の水性製剤を調製した。懸濁液を音波処理し、24時間、25℃で平衡化させ、その後、結晶質無水物(1)を濾別した。
ジェットミリングされた物質(実施例7)および濾過された水性懸濁液から得られた物質のXRPDパターンが図6において比較されている。XRPDパターンの類似性は、結晶質無水物(1)が25℃の水性懸濁液中で安定的であることを実証した。
本明細書に開示の実施形態を実施する代替の方法が存在することに留意すべきである。したがって、本実施形態は、例示的であり、制限的ではないと考えられるべきであり、特許請求の範囲は、本明細書に示されている詳細に限定されるべきではなく、その範囲および均等物内で変更され得る。

Claims (29)

  1. 結晶質エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート無水物である化合物であって、Kα2/Kα1(0.5)波長で少なくとも3.16°±0.2°、6.37°±0.2°、5.38°±0.2°、および17.35°±0.2°に特徴的な散乱角(2θ)を有するX線粉末回折(XRPD)パターンにより特徴づけられる、化合物。
  2. Kα2/Kα1(0.5)波長で少なくとも3.16°±0.2°、6.37°±0.2°、5.38°±0.2°、15.77°±0.2°、および17.35°±0.2°に特徴的な散乱角(2θ)を有するXRPDパターンにより特徴づけられる、請求項1に記載の化合物。
  3. Kα2/Kα1(0.5)波長で少なくとも3.16°±0.2°、6.37°±0.2°、5.38°±0.2°、12.75°±0.2°、15.77°±0.2°、17.35°±0.2°、25.68°±0.2°、および27.13°±0.2°に特徴的な散乱角(2θ)を有するXRPDパターンにより特徴づけられる、請求項1に記載の化合物。
  4. 示差走査熱量測定により決定した場合に、123.0℃~127.0℃の融点を示す、請求項1に記載の化合物。
  5. 細菌感染症を処置する方法であって、そのような処置を必要とする患者に、治療有効量の請求項1に記載の化合物と、治療有効量のβ-ラクタム抗生物質とを投与することを含み、前記細菌感染症を引き起こす細菌がβ-ラクタマーゼを産生する、方法。
  6. 投与することが、経口投与することを含む、請求項5に記載の方法。
  7. 請求項1に記載の化合物を含む、経口剤形。
  8. 抗生物質をさらに含む、請求項7に記載の経口剤形。
  9. 前記抗生物質がβ-ラクタム抗生物質を含む、請求項8に記載の経口剤形。
  10. 患者において細菌感染症を処置する方法であって、そのような処置を必要とする患者に、請求項7に記載の経口剤形と、治療有効量のβ-ラクタム抗生物質とを投与することを含み、前記細菌感染症を引き起こす細菌がβ-ラクタマーゼを産生する、方法。
  11. 投与することが、経口投与することを含む、請求項10に記載の方法。
  12. 請求項1に記載の化合物と、薬学的に許容できるビヒクルとを含む、医薬組成物。
  13. 抗生物質をさらに含む、請求項12に記載の医薬組成物。
  14. 前記抗生物質がβ-ラクタム抗生物質を含む、請求項13に記載の医薬組成物。
  15. 患者において細菌感染症を処置する方法であって、そのような処置を必要とする患者に、治療有効量の請求項12に記載の医薬組成物と、治療有効量のβ-ラクタム抗生物質とを投与することを含み、前記細菌感染症を引き起こす細菌がβ-ラクタマーゼを産生する、方法。
  16. 投与することが、経口投与することを含む、請求項15に記載の方法。
  17. 請求項12に記載の医薬組成物を含む経口剤形。
  18. 抗生物質をさらに含む、請求項17に記載の経口剤形。
  19. 前記抗生物質がβ-ラクタム抗生物質を含む、請求項18に記載の経口剤形。
  20. 患者において細菌感染症を処置する方法であって、そのような処置を必要とする患者に、請求項17に記載の経口剤形と、治療有効量のβ-ラクタム抗生物質とを投与することを含み、前記細菌感染症を引き起こす細菌がβ-ラクタマーゼを産生する、方法。
  21. 投与することが、経口投与することを含む、請求項20に記載の方法。
  22. 請求項1に記載の化合物を調製する方法であって、
    エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアートを、酢酸エチル、水、およびn-ヘプタンの混合物に溶解して、三相混合物を形成するステップと、
    結晶質エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート無水物を前記三相混合物から沈殿させるステップと
    を含む方法。
  23. 混合物が、エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート1体積ごとに、酢酸エチル4~9体積、水8~13体積、およびn-ヘプタン10~16体積を含む、請求項22に記載の方法。
  24. 沈澱させるステップの前に、混合物を撹拌しながら少なくとも1時間、35℃±5℃の温度に加熱するステップをさらに含む、請求項22に記載の方法。
  25. 沈澱させるステップが、
    前記三相混合物を15分~30分間貯蔵するステップと、
    前記三相混合物を少なくとも3時間かけて5℃±5℃に冷却するステップと、
    前記三相混合物を少なくとも1時間、5℃±5℃で撹拌するステップと
    を含む、請求項22に記載の方法。
  26. 沈澱させるステップの後に、沈澱した結晶質エチル3-(((((1R,2S,5R)-2-カルバモイル-7-オキソ-1,6-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-6-イル)オキシ)スルホニル)オキシ)-2,2-ジメチルプロパノアート無水物を濾過し、洗浄し、乾燥するステップをさらに含む、請求項22に記載の方法。
  27. 患者において細菌感染症を処置する方法であって、そのような処置を必要とする患者に、治療有効量の請求項1に記載の化合物と、治療有効量のβ-ラクタム抗生物質とを投与することを含み、アビバクタムおよび前記β-ラクタム抗生物質の組合せが前記細菌感染症を処置する際に有効である方法。
  28. 請求項1に記載の化合物を投与することが、経口投与することを含む、請求項27に記載の方法。
  29. 前記β-ラクタム抗生物質を投与することが、経口投与することを含む、請求項27に記載の方法。
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