JP2022518880A - ロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法、装置、ロボット - Google Patents

ロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法、装置、ロボット Download PDF

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Abstract

本発明は、ロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法、装置、ロボットを提供し、当該方法は、ロボット本体の走行状態を検出し、ロボット本体がトラップ状態にあることを検出した場合、支持体上の多関節機械式アームの着力点の位置を決定し、決定された支持体上の着力点の位置に基づいて、ロボット本体から遠く離れた多関節機械式アームの端部が支持体に接触するように制御し、多関節機械式アームが支持体の支持下で、ロボット本体に目標作用力を加えるように制御することにより、ロボット本体をトラップ状態から脱出させる。【選択図】図1

Description

本願は、2019年12月26日に中国特許局に提出された、出願番号が201911364664.5であり、発明の名称が「ロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法、装置、ロボット」である中国特許出願の優先権を主張し、その内容の全てが引用により本願に組み込まれている。
本発明は、ロボット技術分野に関し、具体的には、ロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法、装置、ロボットに関する。
ロボットの急速な発展に伴い、ロボットは生活や勉強するなどのシナリオでますます重要な役割を果たしている。現在、ロボットの作業過程で、ロボットが障害物に引っ掛かって、正常に動作できなくなる状況が発生する可能性がある。
これを鑑みて、本発明は、少なくとも、ロボットがトラップ状態から脱出するように制御する技術的解決策を提供する。
第1態様によれば、本発明は、ロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法を提供し、前記ロボットは、多関節機械式アーム及びロボット本体を備え、前記方法は、
ロボット本体の走行状態を検出することと、
前記ロボット本体がトラップ状態にあることを検出した場合、支持体上の前記多関節機械式アームの着力点の位置を決定することと、
決定された支持体上の着力点の位置に基づいて、前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部が前記支持体に接触するように制御し、前記多関節機械式アームが前記支持体の支持下で、前記ロボット本体に目標作用力を加えるように制御することにより、前記ロボット本体をトラップ状態から脱出させることと、を含む。
上記の実施形態では、ロボット本体の走行状態を検出し、ロボット本体がトラップ状態にあることを検出した場合、支持体上の多関節機械式アームの着力点の位置を決定し、決定された支持体上の着力点の位置に基づいて、ロボット本体から遠く離れた多関節機械式アームの端部が支持体に接触するように制御し、多関節機械式アームが支持体の支持下で、ロボット本体に目標作用力を加えるように制御することにより、ロボット本体をトラップ状態から脱出させることができる。このようにして、ロボットを自動的にトラップ状態から脱出させ、ロボットの正常な作業を確保し、ロボットの作業効率を向上させることができる。
一可能な実施形態において、前記支持体上の前記多関節機械式アームの着力点の位置を決定する前に、前記ロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法は、
前記ロボット本体に設けられたセンサに基づいて、前記ロボット本体の現在の位置に対応する少なくとも1つの候補支持体、及び/又は前記少なくとも1つの候補支持体の属性特徴を検出することと、
各候補支持体の属性特徴及び/又は設定された支持体の優先順位に基づいて、少なくとも1つの候補支持体から、前記多関節機械式アームに対応する支持体を決定することであって、前記属性特徴は、前記支持体の表面構造の柔らかさと硬さを特徴づけるために使用される、ことと、を含む。
ここで、候補支持体の属性特徴に従って、より硬い対象を支持体として優先的に選択することができ、このような材質の支持体は、より良い支持効果を持っている。さらに、周囲環境に現れる可能性のある様々な支持体の優先順位を事前に設定することもでき、例えば、硬質の対象の優先度が高く、損傷しにくい対象の優先度が高い。例を挙げると、地面の優先度を最も高く設定することができ、次に、壁、つくえ、ガラス製のものなどの順に優先度を設定することができる。
一可能な実施形態において、各候補支持体の属性特徴及び/又は設定された支持体の優先順位に基づいて、少なくとも1つの候補支持体から、前記多関節機械式アームに対応する支持体を決定することは、
各候補支持体の属性特徴及び/又は設定された支持体の優先順位に基づいて、少なくとも1つの候補支持体から、未選択の候補支持体を選択することと、
前記候補支持体上の着力点の位置、及び前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部の位置に基づいて、ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部が前記着力点の位置に達するときの前記多関節機械式アームの予測姿勢情報を決定することと、
前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部が前記着力点の位置まで移動するように制御し、前記多関節機械式アームの現在の姿勢情報を検出することと、
前記現在の姿勢情報が前記予測姿勢情報と一致しない場合、前記多関節機械式アームの現在の姿勢情報が前記予測姿勢情報と一致するまで、又は前記少なくとも1つの候補支持体の中に未選択の候補支持体がなくなるまで、少なくとも1つの候補支持体から未選択の候補支持体を選択するステップに戻ることと、を含む。
ここで、多関節機械式アームの現在の姿勢情報が予測姿勢情報と一致しないと、支持体の属性特徴の検出結果に問題があることを示し(例えば、検出された高硬度の支持体の実際の硬度が低い)、この場合、未選択の候補支持体を再選択して、上記の姿勢情報のマッチングを継続して実行することにより、不正確な検出結果による不適切な支持体を選択する可能性を低減し、支持体の支持効果を保証することができる。このようにして、多関節機械式アームは、属性特徴が硬質である支持体の支持下で、ロボット本体に作用力をより効果的に加えることができる。
一可能な実施形態において、前記支持体上の前記多関節機械式アームの着力点の位置を決定することは、
検出された支持体に対応する領域を複数のサブ領域に分割し、複数のサブ領域内の各サブ領域の中心点を決定することと、
複数のサブ領域の中心点から、前記多関節機械式アームの着力点を選択することと、を含む。
一可能な実施形態において、前記複数のサブ領域に対応する中心点から、前記多関節機械式アームの着力点を選択することは、
各中心点とロボット本体に近い前記多関節機械式アームの端部との間の方向と距離に基づいて、前記複数のサブ領域の中心点から、前記多関節機械式アームの着力点を選択することを含む。
上記の実施形態では、支持体を複数のサブ領域に分割し、各中心点とロボット本体に近い多関節機械式アームの端部との間の方向と距離に基づいて、複数のサブ領域の中心点から、多関節機械式アームの着力点を選択する。このような方式は、着力点をランダムに試行する方式と比較すると、ロボット本体をトラップ状態から脱出させる効率がより高い。
一可能な実施形態において、決定された支持体上の着力点の位置に基づいて、前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部が前記支持体に接触するように制御することは、
前記着力点の位置、及び前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部の現在の位置に基づいて、前記多関節機械式アームの移動経路を決定することと、
前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部が前記支持体に接触するまで、前記多関節機械式アームが前記移動経路に従って移動するように制御することと、を含む。
一可能な実施形態において、前記多関節機械式アームが前記支持体の支持下で、前記ロボット本体に目標作用力を加えるように制御することにより、前記ロボット本体をトラップ状態から脱出させることは、
前記ロボット本体を前記トラップ状態から脱出させる目標方向を決定することと、
前記多関節機械式アームが前記支持体の支持下で、前記ロボット本体に前記目標方向の前記目標作用力を加えるように制御することにより、前記ロボット本体をトラップ状態から脱出させることと、を含む。
上記の実施形態では、目標方向は、多関節機械式アームによってロボット本体に加えられる目標作用力の方向である。加えられた作用力の方向を明確にすることにより、ロボット本体がトラップ状態から脱出させる効率を向上させることができる。
一可能な実施形態において、前記ロボット本体を前記トラップ状態から脱出させる目標方向を決定することは、
前記ロボット本体の姿勢データに基づいて、前記ロボット本体を前記トラップ状態から脱出させる目標方向を決定することを含む。
一可能な実施形態において、前記ロボット本体の姿勢データに基づいて、前記ロボット本体を前記トラップ状態から脱出させる目標方向を決定することは、
前記ロボット本体の姿勢データに基づいて、前記ロボット本体に設けられた少なくとも1つのホイールの状態を決定することと、
前記少なくとも1つのホイールの状態に基づいて、前記ロボット本体を前記トラップ状態から脱出させる目標方向を決定することと、を含む。
上記の実施形態では、ロボット本体の姿勢データに基づいて目標作用力の作用方向をより正確に決定することができ、それにより、ロボット本体をトラップ状態から脱出させる効率を向上させる。
一可能な実施形態において、前記ロボット本体を前記トラップ状態から脱出させる目標方向を決定することは、
プリセットされた複数の方向から、現在選択されていない1つの方向を前記目標方向として選択することと、
前記多関節機械式アームが前記ロボット本体に前記目標方向の前記目標作用力を加えるように制御し、前記ロボット本体の状態を検出することと、
前記ロボット本体がトラップ状態から脱出していない場合、前記ロボット本体がトラップ状態から脱出するまで、又はプリセットされた複数の方向の中に未選択の方向がなくなるまで、前記プリセットされた複数の方向から、現在選択されていない1つの方向を前記目標方向として選択するステップに戻ることと、を含む。
上記の実施形態で、試行を継続することにより、プリセットされた複数の方向から目標方向を選択することができる。このような方式では、目標方向の計算が不要であるため、処理リソースを節約できる。
一可能な実施形態において、前記多関節機械式アーム内で、前記ロボット本体から遠く離れた関節ユニットは第1関節ユニットであり、前記ロボット本体に近い関節ユニットは第2関節ユニットであり、
前記多関節機械式アームが前記ロボット本体に目標作用力を加えるように制御する前に、前記ロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法は、
前記目標方向に基づいて、前記多関節機械式アームの各関節ユニットの姿勢情報を調整することにより、調整後の前記第2関節ユニットと前記ロボット本体の間の角度を前記目標方向と一致させること、
又は、前記目標方向及び前記第1関節ユニットの作用方向に基づいて、前記機械式アームの各関節ユニットの姿勢情報を調整することにより、調整後の前記第2関節ユニットと前記ロボット本体の間の角度を前記目標方向と一致させ、及び調整後の前記第1関節ユニットと前記着力点の位置が位置する領域の間の角度を、前記第1関節ユニットの作用方向と一致させることを更に含む。
上記の実施形態では、多関節機械式アームの第1関節ユニットに対して作用方向を設定することにより、多関節機械式アームにの第1関節ユニットと支持体との間の支持効果を向上させることができ、同時に、第2関節ユニットの姿勢を調整して上記の目標方向と一致させることにより、多関節機械式アームがロボット本体に目標方向の作用力を加えるようにすることができ、これにより、ロボット本体をトラップ状態から脱出させることができる。
一可能な実施形態において、前記多関節機械式アームが前記ロボット本体に目標作用力を加えるように制御することは、
前記多関節機械式アームの隣接する関節ユニット間の角度、
前記多関節機械式アームの第1関節ユニットと前記着力点が位置する領域の間の角度、及び
前記第2関節ユニットと前記ロボット本体の間の角度、のうちの少なくとも1つの角度を調節することにより、前記多関節機械式アームが前記ロボット本体に目標作用力を加えるように制御することを含む。
一可能な実施形態において、前記ロボット本体がトラップ状態にあることを検出した場合、支持体上の前記多関節機械式アームの着力点の位置を決定することは、
前記ロボット本体がトラップ状態にあることを検出した場合、前記ロボット本体が移動方向を変更して移動するように制御することを更に含み、
前記支持体上の前記多関節機械式アームの着力点の位置を決定することは、
前記ロボット本体が移動方向を変更して移動した後にトラップ状態から脱出していないことを検出した場合、支持体上の前記多関節機械式アームの着力点の位置を決定することを含む。
以下の装置や電子機器などの効果に関する説明は、上記の方法に関する説明を参照することができるため、ここでは繰り返して説明しない。
第2態様によれば、本発明はロボットを提供し、前記ロボットは、多関節機械式アーム及びロボット本体を備え、前記多関節機械式アームは前記ロボット本体に可動式に接続され、前記ロボット本体にはコントローラが設けられ、前記コントローラは、前記多関節機械式アームの各関節ユニットに設けられたステアリングギアに制御信号を送信することにより、前記多関節機械式アームを制御して、第1態様に記載のロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法を実行する。
第3態様によれば、本発明は、ロボットがトラップ状態から脱出するように制御するための装置を提供し、前記ロボットは、多関節機械式アーム及びロボット本体を備え、前記ロボットがトラップ状態から脱出するように制御するための装置は、
ロボット本体の走行状態を検出するように構成される状態検出モジュールと、
前記ロボット本体がトラップ状態にあることを検出した場合、支持体上の前記多関節機械式アームの着力点の位置を決定するように構成される着力点位置決定モジュールと、
決定された支持体上の着力点の位置に基づいて、前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部が前記支持体に接触するように制御し、前記多関節機械式アームが前記支持体の支持下で、前記ロボット本体に目標作用力を加えるように制御することにより、前記ロボット本体をトラップ状態から脱出させるように構成される制御モジュールと、を備える。
一可能な実施形態において、前記ロボットがトラップ状態から脱出するように制御するための装置は更に、
前記ロボット本体に設けられたセンサに基づいて、前記ロボット本体の現在の位置に対応する少なくとも1つの候補支持体、及び/又は前記少なくとも1つの候補支持体の属性特徴を検出するように構成される候補支持体検出モジュールと、
各候補支持体の属性特徴及び/又は設定された支持体の優先順位に基づいて、少なくとも1つの候補支持体から、前記多関節機械式アームに対応する支持体を決定するように構成される支持体決定モジュールであって、前記属性特徴は、前記支持体の表面構造の柔らかさと硬さを特徴づけるために使用される、支持体決定モジュールと、を備える。
一可能な実施形態において、前記着力点位置決定モジュールは、
各候補支持体の属性特徴及び/又は設定された支持体の優先順位に基づいて、少なくとも1つの候補支持体から、未選択の候補支持体を選択するステップと、
前記候補支持体上の着力点の位置、及び前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部の位置に基づいて、ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部が前記着力点の位置に達するときの前記多関節機械式アームの予測姿勢情報を決定するステップと、
前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部が前記着力点の位置まで移動するように制御した後、前記多関節機械式アームの現在の姿勢情報を検出するステップと、
前記現在の姿勢情報が前記予測姿勢情報と一致しない場合、前記多関節機械式アームの現在の姿勢情報が前記予測姿勢情報と一致するまで、又は前記少なくとも1つの候補支持体の中に未選択の候補支持体がなくなるまで、少なくとも1つの候補支持体から未選択の候補支持体を選択するステップに戻るステップと、を実行することにより、少なくとも1つの候補支持体から、前記多関節機械式アームに対応する支持体を決定する。
一可能な実施形態において、前記着力点位置決定モジュールは、
検出された支持体に対応する領域を複数のサブ領域に分割し、複数のサブ領域内の各サブ領域の中心点を決定するステップと、
複数のサブ領域の中心点から、前記多関節機械式アームの着力点を選択するステップと、を実行することにより、支持体上の前記多関節機械式アームの力点の位置を決定する。
一可能な実施形態において、前記着力点位置決定モジュールは、
各中心点とロボット本体に近い前記多関節機械式アームの端部との間の方向と距離に基づいて、前記複数のサブ領域の中心点から、前記多関節機械式アームの着力点を選択するステップを実行することにより、前記複数のサブ領域に対応する中心点から、前記多関節機械式アームの力点を選択する。
一可能な実施形態において、前記制御モジュールは、
前記着力点の位置、及び前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部の現在の位置に基づいて、前記多関節機械式アームの移動経路を決定するステップと、
前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部が前記支持体に接触するまで、前記多関節機械式アームが前記移動経路に従って移動するように制御するステップと、を実行することにより、前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの一端が前記支持体を接触するように制御する。
一可能な実施形態において、前記制御モジュールは、
前記ロボット本体を前記トラップ状態から脱出させる目標方向を決定するステップと、
前記多関節機械式アームが前記支持体の支持下で、前記ロボット本体に前記目標方向の前記目標作用力を加えるように制御することにより、前記ロボット本体をトラップ状態から脱出させるステップと、を実行することにより、前記ロボット本体に目標作用力を加える。
一可能な実施形態において、前記制御モジュールは、
前記ロボット本体の姿勢データに基づいて、前記ロボット本体を前記トラップ状態から脱出させる目標方向を決定するステップを実行することにより、前記ロボット本体を前記トラップ状態から脱出させる目標方向を決定する。
一可能な実施形態において、前記制御モジュールは、
前記ロボット本体の姿勢データに基づいて、前記ロボット本体に設けられた少なくとも1つのホイールの状態を決定するステップと、
前記少なくとも1つのホイールの状態に基づいて、前記ロボット本体を前記トラップ状態から脱出させる目標方向を決定するステップと、を実行することにより、前記ロボット本体の姿勢データに基づいて、前記ロボット本体を前記トラップ状態から脱出させる目標方向を決定する。
一可能な実施形態において、前記制御モジュールは、
プリセットされた複数の方向から、現在選択されていない1つの方向を前記目標方向として選択するステップと、
前記多関節機械式アームが前記ロボット本体に前記目標方向の前記目標作用力を加えるように制御し、前記ロボット本体の状態を検出するステップと、
前記ロボット本体がトラップ状態から脱出していない場合、前記ロボット本体がトラップ状態から脱出するまで、又はプリセットされた複数の方向の中に未選択の方向がなくなるまで、前記プリセットされた複数の方向から、現在選択されていない1つの方向を前記目標方向として選択するステップに戻るステップと、を実行することにより、前記ロボット本体を前記トラップ状態から脱出させる目標方向を決定する。
一可能な実施形態において、前記多関節機械式アーム内で、前記ロボット本体から遠く離れた関節ユニットは第1関節ユニットであり、前記ロボット本体に近い関節ユニットは第2関節ユニットであり、
前記多関節機械式アームが前記ロボット本体に目標作用力を加えるように制御する前に、前記ロボットがトラップ状態から脱出するように制御するための装置は更に、
前記目標方向に基づいて、前記多関節機械式アームの各関節ユニットの姿勢情報を調整することにより、調整後の前記第2関節ユニットと前記ロボット本体の間の角度を前記目標方向と一致させるように構成される第1調整モジュール、
又は、前記目標方向及び前記第1関節ユニットの作用方向に基づいて、前記機械式アームの各関節ユニットの姿勢情報を調整することにより、調整後の前記第2関節ユニットと前記ロボット本体の間の角度を前記目標方向と一致させ、及び調整後の前記第1関節ユニットと前記着力点の位置が位置する領域の間の角度を、前記第1関節ユニットの作用方向と一致させるように構成される第2調整モジュールを備える。
一可能な実施形態において、前記制御モジュールは、
前記多関節機械式アームの隣接する関節ユニット間の角度、
前記多関節機械式アームの第1関節ユニットと前記着力点が位置する領域の間の角度、及び
前記第2関節ユニットと前記ロボット本体の間の角度、のうちの少なくとも1つの角度を調節することにより、前記多関節機械式アームが前記ロボット本体に目標作用力を加えるように制御するステップを実行することにより、前記多関節機械式アームが前記ロボット本体に目標作用力を加えるように制御する。
一可能な実施形態において、前記着力点位置決定モジュールは更に、
前記ロボット本体がトラップ状態にあることを検出した場合、前記ロボット本体が移動方向を変更して移動するように制御するように構成される移動方向変更ユニットを備え、
前記着力点位置決定モジュールは、
前記ロボット本体が移動方向を変更して移動した後にトラップ状態から脱出していないことを検出した場合、支持体上の前記多関節機械式アームの着力点の位置を決定するステップを実行することにより、支持体上の前記多関節機械式アームの力点の位置を決定する。
第4態様によれば、本発明は電子機器を提供し、前記電子機器は、互に接続しているプロセッサとメモリを備え、前記メモリは、前記プロセッサ実行可能な機械可読命令を記憶し、電子機器が動作する場合、前記機械可読命令が前記プロセッサによって実行されるときに、上記の第1態様又はその任意の実施形態に記載のロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法のステップを実行する。
第5態様によれば、本発明は、コンピュータ可読記憶媒体を提供し、当該コンピュータ可読記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶され、当該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されるときに、上記の第1態様又はその任意の実施形態に記載のロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法のステップを実行する。
第6態様によれば、本発明は、コンピュータプログラムを更に提供し、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されるときに、上記のロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法のステップを実現する。
本発明の上記した目的、特徴及び利点をより明確で理解しやすくするために、好ましい実施例を、添付の図面と併せて、以下に詳細に説明する。
本発明の実施例の技術的解決策をより明確に説明するために、以下、実施例で使用する必要のある図面を簡単に紹介し、ここでの図面は、本明細書に組み込まれてその一部を構成し、これらの図面は、本発明と一致する実施例を示し、明細書とともに本発明の技術的解決策を説明するために使用される。以下の図面は、本発明のいくつかの特定の実施例のみを示し、範囲を限定するものと見なされるべきではことを理解されたい。当業者にとっては、創造的な作業なしに、これらの図面にしたがって他の図面を得ることもできる。
本発明の実施例による、ロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法の例示的なフローチャートを示す。 本発明の実施例によるロボット本体の概略的な上面図を示す。 本発明の実施例によるロボット本体の概略的な側面図を示す。 本発明の実施例によるロボットの概略的な側面図を示す。 本発明の実施例による別のロボットの概略的な側面図を示す。 本発明の実施例によるロボットの概略的な側面図を示す。 本発明の実施例による別のロボットの概略的な側面図を示す。 本発明の実施例による、ロボットがトラップ状態から脱出するように制御するための装置のアーキテクチャの概略図を示す。 本発明の実施例によるロボットのアーキテクチャの概略図を示す。 本発明の実施例による電子機器の概略的な構造図を示す。
本発明の実施例の目的、技術的解決策及び利点をより明確にするために、以下、本発明の実施例における図面を参照して、本発明の実施例における技術的解決策を明確且つ完全に説明するが、説明された実施例は、本発明の実施例の一部に過ぎず、全ての実施例ではないことは明らかである。通常、本明細書の図面に記載及び図示されている本発明の実施例のコンポーネントは、様々な異なる構成で配置及び設計することができる。したがって、図面に提供される本発明の実施例の以下の詳細な説明は、本発明の保護範囲を制限するものではなく、本発明の特定の実施例を示すものに過ぎない。本発明の実施例に基づき、創造的な努力なしに当業者が取得した他のすべての実施例は、本発明の保護範囲に含まれる。
ロボットが障害物によって引っ掛かるという問題を解決し、ロボットの正常な作業を確保するために、本発明の実施例は、ロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法を提供し、多関節機械式アームが支持体の支持下で、ロボット本体に目標作用力を加えるように制御することにより、ロボット本体をトラップ状態から脱出させ、ロボットの正常な作業を確保する。
本発明の実施例の理解を容易にするために、まず、本発明の実施例に開示されている、ロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法を詳細に説明する。
本発明の実施例によるロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法は、クライアントやサーバに適用されてもよいし、当該ロボット本体に設けられたコントローラ(プロセッサなど)に適用されてもよい。ロボット本体がトラップ状態にある場合、クライアント又はサーバ又はコントローラは、コンピュータ命令を実行することにより、本発明の実施例によるロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法を実現することができ、多関節機械式アームがロボット本体に目標作用力を加えるように制御することにより、ロボット本体をトラップ状態から脱出させることができ、これにより、ロボットは正常に作業することができ、ロボットの作業効率が向上する。
例示的に、当該ロボットはロボット掃除機であり得、ここで、ロボット掃除機は、内蔵の掃除機を介して、地面のものを内蔵のゴミ箱に吸い込む。ロボット掃除機の吸収効率を向上させるために、ロボット掃除機の本体と地面との隙間が小さいため、ロボット掃除機は実際に作業するときに、例えば、ロボット掃除機がユーザの部屋を掃除するときに、電線や巻き上げられているカーペットなどによって引っ掛かって、ロボット掃除機が正常に動作できなくなり、即ち、ロボット掃除機がトラップ状態になる可能性がある。ロボット掃除機が正常に動作できないという問題を解決するために、ロボット掃除機に多関節機械式アームを設けることができ、多関節機械式アームはロボット本体に接続され、ロボット本体がトラップ状態にある場合、ロボット本体に設けられたコントローラは、本発明の実施例によるロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法で、多関節機械式アームがロボット本体に目標作用力を加えるように制御することにより、ロボット本体をトラップ状態から脱出させることができ、これにより、ロボットは正常に作業することができ、ロボットの作業効率が向上する。
図1を参照すると、図1は、本発明の実施例による、ロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法の例示的なフローチャートを示し、当該方法は、クライアント、サーバ、ロボット本体に設けられたコントローラに適用されることができ、ここで、当該方法がロボット掃除機に適用されることを例として説明する。
図1に示された、ロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法は、次のステップを含む。
ステップS101において、ロボット本体の走行状態を検出する。
ステップS102において、ロボット本体がトラップ状態にあることを検出した場合、支持体上の多関節機械式アームの着力点の位置を決定する。
ステップS103において、決定された支持体上の着力点の位置に基づいて、ロボット本体から遠く離れた多関節機械式アームの端部が支持体に接触するように制御し、多関節機械式アームが支持体の支持下で、ロボット本体に目標作用力を加えるように制御することにより、ロボット本体をトラップ状態から脱出させる。
上記のステップによれば、ロボット本体の走行状態を検出し、ロボット本体がトラップ状態にあることを検出した場合、支持体上の多関節機械式アームの着力点の位置を決定し、決定された支持体上の着力点の位置に基づいて、ロボット本体から遠く離れた多関節機械式アームの端部が支持体に接触するように制御し、多関節機械式アームが支持体の支持下で、ロボット本体に目標作用力を加えるように制御することにより、ロボット本体をトラップ状態から脱出させることができる。このようにして、ロボットを自動的にトラップ状態から脱出させ、ロボットの正常な作業を確保し、ロボットの作業効率を向上させることができる。
ステップS101について、本発明の実施例では、走行状態は、トラップ状態及び非トラップ状態を含む。具体的な実施では、ロボット本体に設けられた視角センサ及びホイールエンコーダによりロボット本体の走行状態を検出することができ、又は、ロボット本体に設けられた慣性測定ユニット(IMU:Inertial measurement unit)によりロボット本体の走行状態を検出することができる。具体的な実施では、ロボット本体の走行状態を検出する方法は、ロボット本体に設けられたセンサの種類に従って決定することができ、本発明の実施例は、これに対して特に限定しない。
本発明の実施例では、視角センサは、ロボットが位置する周囲環境を検出し、ホイールエンコーダは、ロボット本体に設けられたホイールの回転状態を検出し、IMUは、ロボット本体の3軸姿勢角及び加速度、即ち、ロボット本体の走行データを検出する。例示的に、ロボット本体に設けられた視角センサ及びホイールエンコーダによりロボット本体の走行状態を検出するプロセスは次の通りであり得る。ロボット本体に設けられた視角センサがロボット本体が位置する周囲環境に変化がないことを検出すると同時に、ホイールセンサが、ロボット本体に設けられたホイールがずっと回転状態にあることを検出した場合、当該ロボットがトラップ状態にあると決定する。ロボット本体に設けられた視角センサがロボット本体が位置する周囲環境に変化がないことを検出すると同時に、ホイールセンサが、ロボット本体に設けられたホイールが回転状態ではないことを検出した場合、又は、ロボット本体に設けられた視角センサが、ロボット本体が位置する周囲環境に変化があることを検出すると同時に、ホイールセンサが、ロボット本体に設けられたホイールが回転状態にあることを検出した場合、当該ロボットが非トラップ状態にあると決定する。
例示的に、ロボット本体に設けられたIMUによりロボット本体の走行状態を検出することは、IMUがロボット本体の走行データを検出し、IMUによって検出された走行データに基づき、先験知識に従ってロボット本体の走行状態を判断することであり得る。例示的に、先験知識は、ロボット本体がトラップ状態にあり、且つ障害物の作用により、ロボット本体に設けられた第1駆動輪が地面に接触せず、第2駆動輪が地面に接触した場合、当該ロボット本体の加速度には、地面に垂直な加速度成分があると判断することを含む。したがって、IMUがロボット本体の加速度に地面に垂直な加速度成分があることを検出した場合、ロボット本体がトラップ状態にあると判断する。
ステップS102について、本発明の実施例では、支持体は地面や壁であってもよいし、ロボットが実際の動作中で接触できる、要件を満たす表面構造を有する任意の物体(冷蔵庫や洗濯機など)であってもよい。ここで、要件を満たす表面構造を有する物体とは、冷蔵庫や木製のワードローブなど、硬い表面構造を有する物体を指し、要件を満たさない表面構造を有する物体とは、カーペットや革製のソファなどの柔らかい表面構造を有する物体を指す。
本発明の実施例では、ロボット本体がトラップ状態にあることを検出した場合、ロボット本体に設けられた視角センサにより支持体を決定することができ、支持体を決定した後、支持体から多関節機械式アームの着力点を決定することにより、多関節機械式アームが当該着力点に基づいてロボット本体に目標作用力を加えることができるようにすることができる。
一可能な実施形態において、支持体上の多関節機械式アームの着力点の位置を決定する前に、当該方法は、
ロボット本体に設けられたセンサに基づいて、ロボット本体の現在の位置に対応する少なくとも1つの候補支持体、及び/又は少なくとも1つの候補支持体の属性特徴を検出することと、
各候補支持体の属性特徴及び/又は設定された支持体の優先順位に基づいて、少なくとも1つの候補支持体から、多関節機械式アームに対応する支持体を決定することであって、属性特徴は、支持体の表面構造の柔らかさと硬さを特徴づけるために使用される、ことと、を含む。
具体的な実施では、視角センサによりロボット本体の現在の位置に対応する画像を取得し、当該画像を認識し、画像内に存在する候補支持体を決定し、候補支持体の属性特徴を判断することができ、ここで、属性特徴は、硬質及び軟質を含み、又は柔らかさと硬度のさまざまな識別を含む。例示的に、深層学習モデルを介して画像内に存在する候補支持体及び候補支持体の属性特徴を決定し、具体的には、トレーニングされた深層学習モデルに画像を入力して処理することにより、当該画像に含まれた候補支持体及び当該候補支持体の属性特徴を取得する。例えば、視角センサによって取得されたロボット本体Aの現在の位置に対応する画像Aを深層学習モデルに入力して処理することにより、ソファ及び地面を含む、画像A内の候補支持体を取得し、この場合、検出されたソファの属性特徴は軟質であり、地面の属性特徴は硬質である。
具体的な実施では、他のセンサにより候補支持体の属性特徴を検出することもできる。例えば、ロボット本体から遠く離れた多関節機械式アームの端部に触覚センサを設けることができる。上記の属性特徴を検出するための具体的な方法は、実際の必要に応じて決定することができる、本発明の実施例は、これに対して特に限定しない。
具体的な実施では、各候補支持体の属性特徴に基づいて、少なくとも1つの候補支持体から多関節機械式アームに対応する支持体を決定することができ、具体的には、候補支持体の属性特徴に従って、硬質の対象を支持体として選択することができる。上記の例を続けて説明すると、ロボット本体Aの現在の位置に対応する候補支持体がソファ及び地面を含むことを検出した場合、候補支持体の属性特徴に基づいて、多関節機械式アームに対応する支持体が地面であると決定することができ、検出されたロボット本体Fの現在の位置に対応する候補支持体がソファ、地面及びつくえを含むことを検出した場合、地面の硬度がつくえより高く、つくえの硬度がソファより高いため、地面を支持体として決定することができる。
例示的に、多関節機械式アームが支持体の支持下で、ロボット本体に加えた目標作用力の目標方向範囲に従って、支持体の優先順位を決定することができる。例えば、ロボット本体から離れた多関節機械式アームの端部がマニピュレータである場合、地面の支持下で、多関節機械式アームがロボット本体に加えた目標作用力の目標方向範囲は、0度~90度の方向(0度方向及び90度方向を含む)であり得る。壁の支持下で、多関節機械式アームがロボット本体に加えた目標作用力の目標方向範囲は0度方向にすることはできるが、90度方向にすることはできない。ここで、0度方向は、地面に平行な方向を指し、90度方向は、地面に垂直で上向きの方向を指すため、地面に対応する目標方向範囲は、壁の目標方向範囲より大きい。したがって、地面の優先度を壁の優先度より高く設定することができる。及び/又は、支持体表面の脆弱性に従って、支持体の優先度を決定することができ、例えば、壁の脆弱性が地面の脆弱性より高く、家具(冷蔵庫、ソファなど)の脆弱性が壁の脆弱性より高いため、地面の優先度を壁の優先度より高く、壁の優先度を家具の優先度より高く設定することができる。及び/又は、支持体表面の硬度に従って、支持体の優先度を決定することができ、例えば、地面の硬度が壁より高く、壁の硬度がつくえより高く、つくえの硬度がソファより高いため、支持体の優先度は降順で地面、壁、つくえ、ソファであり得る。ここで、先験知識に従って、各支持体の脆弱性及び硬度を決定することができる。
具体的な実施では、設定された支持体の優先順位に基づいて、少なくとも1つの候補支持体から多関節機械式アームに対応する支持体を決定することができ、例えば、ロボット本体Bの現在の位置に対応する候補支持体がソファ、地面、壁を含むことを検出した場合、設定された支持体の優先順位に基づいて、多関節機械式アームに対応する支持体が地面であると決定することができる。
具体的な実施では、各候補支持体の属性特徴及び設定された支持体の優先順位に基づいて、少なくとも1つの候補支持体から、前記多関節機械式アームに対応する支持体を決定することもできる。例えば、ロボット本体Bの現在の位置に対応する候補支持体がソファ、地面及び壁を含むことを検出した場合、ソファの属性特徴が軟質であるため、ソファを支持体として使用できないと判断し、ソファを除外し、地面の優先度が壁より高いため、地面を多関節機械式アームに対応する支持体として決定する。ここで、支持体の優先順位は、ロボットの使用シーンに応じて決定することができ、本発明の実施例は、これに対して特に限定しない。
例示的に、多関節機械式アームのために複数の支持体を決定することもでき、支持体の優先順位に従って複数の支持体の優先度を決定する。上記の実施例を続けて説明すると、地面の優先順位が壁よりも高く、ロボット本体Cの現在の位置に対応する候補支持体が地面及び壁を含むと検出した場合、地面を第1支持体として使用し、壁を第2支持体として使用することができる。具体的には、まず、ロボット本体から遠く離れた多関節機械式アームの端部が第1支持体に接触するように制御し、第1多関節機械式アームが支持体の支持下で、ロボット本体に目標作用力を加えるように制御する。多関節機械式アームが第1支持体の支持下で、ロボット本体をトラップ状態から脱出させることができなかった場合、ロボット本体から遠く離れた多関節機械式アームの端部が第2支持体に接触するように制御し、第2多関節機械式アームが支持体の支持下で、ロボット本体に目標作用力を加えるように制御することにより、ロボット本体をトラップ状態から脱出させることができる。多関節機械式アームに対して複数の支持体を提供することにより、ロボット本体をトラップ状態から脱出させる柔軟性を向上させ、ロボット本体をトラップ状態から脱出させる効率を向上させることができる。
本発明の実施例では、ロボット本体に設けられたセンサは視角センサであり得る。ロボット本体に設けられた視角センサを介して支持体を決定する場合、まず、トラップ状態にあるときロボット本体の姿勢情報に基づいて、ロボット本体に対応する初期画像を検出することができ、当該初期画像内に支持体があるかどうかを検出し、支持体がない場合、ロボット本体が回転できるかどうか、即ち、ロボット本体が時計回り及び/又は反時計回りに回転できるかどうかを判断することができる。ロボット本体が回転できると判断した場合、ロボット本体が回転するように制御し、回転中に、ロボット本体に対応する画像を取得し、回転中に取得した画像に基づいて、ロボット本体に対応する支持体を決定する。
本発明の実施例では、ロボット本体が地面に垂直な支持体(壁や冷蔵庫など)に近い場合、視角センサにより支持体を検出するときに視界内で支持体を決定できない場合、及び/又は、ロボット本体が回転できない場合、設定された少なくとも1つの超声波センサにより、地面に垂直な支持体があるかどうかを決定することができる。超声波センサは、超声波を送受信することにより、ロボット本体の位置に支持体があるかどうかを決定し、支持体がある場合、当該支持体とロボット本体との距離を決定する。ここで、ロボット本体に設けられる超声波センサの数は、超声波センサによって放出される超声波の領域範囲に従って決定することができる。例えば、1つの超声波センサによって放出される超声波の領域範囲が60度の扇形領域である場合、6つの超声波センサを設置することにより、ロボット本体の周辺領域に対して360度の全方位検出を実行することができる。
本発明の実施例では、候補支持体の属性特徴に従って、より硬い対象を支持体として優先的に選択することができ、このような材質の支持体は、より良い支持効果を持っている。さらに、周囲環境に現れる可能性のある様々な支持体の優先順位を事前に設定することもでき、例えば、硬質の対象の優先度が高く、損傷しにくい対象の優先度が高い。例を挙げると、地面の優先度を最も高く設定することができ、次に、壁、つくえ、ガラス製のものなどの順に優先度を設定することができる。
一可能な実施形態において、各候補支持体の属性特徴及び/又は設定された支持体の優先順位に基づいて、少なくとも1つの候補支持体から、多関節機械式アームに対応する支持体を決定することは、
各候補支持体の属性特徴及び/又は設定された支持体の優先順位に基づいて、少なくとも1つの候補支持体から、未選択の候補支持体を選択することと、
候補支持体の着力点の位置、及びロボット本体から遠く離れた多関節機械式アームの端部の位置を決定し、ロボット本体から遠く離れた多関節機械式アームの端部が着力点の位置に達するときの多関節機械式アームの予測姿勢情報を決定することと、
ロボット本体から遠く離れた多関節機械式アームの端部が着力点の位置まで移動するように制御し、多関節機械式アームの現在の姿勢情報を検出することと、
現在の姿勢情報が予測姿勢情報と一致しない場合、多関節機械式アームの現在の姿勢情報が予測姿勢情報と一致するまで、又は少なくとも1つの候補支持体の中に未選択の候補支持体がなくなるまで、少なくとも1つの候補支持体から未選択の候補支持体を選択するステップに戻ることと、を含む。
本発明の実施例では、予測姿勢情報は、多関節機械式アームによって推定されたものであり、これは、ロボット本体から遠く離れた多関節機械式アームの端部が着力点の位置に接触する場合、多関節機械式アームに対応する推定姿勢情報である。具体的には、多関節機械式アームの移動経路を決定し、多関節機械式アームの移動経路を決定するときに、多関節機械式アームの予測姿勢情報を推定して取得することができる。例示的に、着力点の位置及びロボット本体から遠く離れた多関節機械式アームの端部の現在の位置に基づいて、多関節機械式アームの移動経路、及び多関節機械式アームの予測姿勢情報を決定し、ロボット本体から遠く離れた多関節機械式アームの端部が、決定された移動経路に従って着力点の位置に移動するように制御した後、多関節機械式アームの現在の姿勢情報を検出し、検出された現在の姿勢情報と予測姿勢情報の一致度に基づいて、多関節機械式アームの支持体を決定する。
本発明の実施例では、支持体を決定する過程では、候補支持体の属性特徴を検出するとき、属性特徴の検出に間違いががある場合がある。例えば、軟質の候補支持体の属性特徴を硬質として決定したため、当該属性特徴が軟質である候補支持体を支持体として決定する。したがって、各候補支持体の属性特徴及び/又は設定された支持体の優先順位に基づいて、少なくとも1つの候補支持体から、未選択の候補支持体を選択することができ、1つの候補支持体を選択した後、ロボット本体から遠く離れた多関節機械式アームの端部が候補支持体上の着力点の位置に移動するように制御し、その後、多関節機械式アームの現在の姿勢情報と予測姿勢情報が一致するかどうかを検出し、一致しない場合、候補支持体を再選択し、一致する場合、当該候補支持体を多関節機械式アームに対応する支持体として使用する。
具体的には、支持体の属性特徴が軟質である場合、多関節機械式アームが当該支持体上の着力点を接触した後、多関節機械式アームの姿勢情報が変化し、多関節機械式アームの姿勢情報とプリセットされた姿勢情報の差が、設定された範囲を超え、多関節機械式アームの現在の姿勢情報が予測姿勢情報と一致しないことが発生する。逆に、支持体の属性特徴が硬質である場合、多関節機械式アームが当該支持体上の着力点を接触した後、多関節機械式アームの姿勢情報がほとんど変化せず、又は多関節機械式アームの姿勢情報と予測姿勢情報の差が、設定された範囲内にあり、即ち、多関節機械式アームの現在の姿勢情報が予測姿勢情報と一致する。したがって、多関節機械式アームの現在の姿勢情報及び予測姿勢情報に基づいて、候補支持体を検出することができる。
本発明の実施例では、多関節機械式アームの現在の姿勢情報が予測姿勢情報と一致しないと、支持体の属性特徴の検出結果に問題があることを示し(例えば、検出された高硬度の支持体の実際の硬度が低い)、この場合、未選択の候補支持体を再選択して、上記の姿勢情報のマッチングを継続して実行することにより、不正確な検出結果による不適切な支持体を選択する可能性を低減し、支持体の支持効果を保証する。このようにして、多関節機械式アームは、属性特徴が硬質である支持体の支持下で、ロボット本体に作用力をより効果的に加えることができる。
一可能な実施形態において、支持体上の多関節機械式アームの着力点の位置を決定することは、
検出された支持体に対応する領域を複数のサブ領域に分割し、複数のサブ領域内の各サブ領域の中心点を決定することと、
複数のサブ領域の中心点から、多関節機械式アームの着力点を選択することと、を含む。
本発明の実施例では、支持体に対応する領域とは、視角センサによって取得された画像に対応する支持体の領域を指し、ここで、当該支持体に対応する領域は、支持体の表面の部分領域であり、例えば、支持体が壁である場合、支持体に対応する領域は、視角センサによって撮影された壁画像に対応する領域である。支持体を決定した後、支持体に対応する領域を複数のサブ領域に分割することができ、ここで、分割されたサブ領域の数は、支持体の面積に従って決定することができ、又は、分割されたサブ領域の数は、プリセットされた数であり得る。例えば、支持体が壁である場合、当該壁を複数のサブ領域に分割し、各サブ領域の中心点を決定し、複数の中心点中から、多関節機械式アームの着力点を選択する。
一可能な実施形態において、複数のサブ領域に対応する中心点から、多関節機械式アームの着力点を選択することは、
各中心点とロボット本体に近い多関節機械式アームの端部との間の方向と距離に基づいて、複数のサブ領域の中心点から、多関節機械式アームの着力点を選択することを含む。
本発明の実施例では、多関節機械式アームの長さは決定されているため、中心点とロボット本体に近い多関節機械式アームの端部との距離が多関節機械式アームの長さより大きい場合、当該中心点は着力点として使用できない。したがって、多関節機械式アームの長さに基づいて最適な距離値を決定することができる。同時に、先験知識に基づいて、ロボット本体に最適な方向を設定することができる。具体的な実施では、当該最適な距離値及び最適な方向に基づいて、複数のサブ領域の中心点から、多関節機械式アームの着力点を選択する。
例を挙げて説明すると、多関節機械式アームは5つの関節ユニットを含み、各関節ユニットの長さはいずれも10厘米である場合、多関節機械式アームはトラップ状態から脱出するために曲がる必要があることを考量して、最適な距離値を50cm未満に設定することができ、実際のシナリオに従って具体的な値を設定する(20cmに設定するなど)ことができ、それとともに、先験知識に基づいてロボット本体に設定された最適な方向は、ロボット本体に近い多関節機械式アームの端部と、ロボット本体に設けられた任意の駆動輪の位置の接続方向であり得、又は、最適な方向は、2つの駆動輪の位置の接続方向と直交する方向であり得る。ここで、最適な方向は、ロボット本体の姿勢データ、又は、ロボット本体の実際の使用シーンに従って決定することができ、本発明の実施例は、これに対して特に限定しない。図2は、ロボット本体の概略的な上面図を示し、図中の位置Aは、多関節機械式アームがロボット本体に接続されている位置(即ち、ロボット本体に近い多関節機械式アームの端部)であり、位置B及び位置Cは駆動輪の位置である。この場合、最適な方向は、位置Aと位置Bの接続方向、即ち、半直線21が指す方向であり得、又は最適な方向は、位置Aと位置Cの接続方向、即ち、半直線22が指す方向、又は位置Bと位置Cの接続方向に直交する方向、即ち、半直線23が指す方向であり得る。
具体的には、最適な距離及び/又は最適な方向に対応する中心点がない場合、複数のサブ領域の中心点から、最適な距離に最も近い点を選択し、及び/又は最適な方向に最も近い方向の点を選択することができる。最適な距離の点と最適な方向の点が一致しない場合、最適な距離の点を優先的に着力点として選択することができる。最適な距離の点を着力点として選択し、ロボット本体から離れた多関節機械式アームの端部が当該着力点に接触するように制御した後、多関節機械式アーム間の角度を最適な角度値にすることができるため、最適な角度値を有する多関節機械式アームを調節することにより、多関節機械式アームをより正確に制御してロボット本体に目標作用力を加えることができる。
本発明の実施例では、支持体を複数のサブ領域に分割し、各中心点とロボット本体に近い多関節機械式アームの端部との間の方向と距離に基づいて、複数のサブ領域の中心点から、多関節機械式アームの着力点を選択する。このような方式は、着力点をランダムに試行する方式と比較すると、ロボット本体をトラップ状態から脱出させる効率がより高い。
ステップS103について、本発明の実施例では、着力点の位置を決定した後、ロボット本体から遠く離れた多関節機械式アームの端部が当該着力点を接触するように制御し、多関節機械式アームが支持体の支持下で、ロボット本体に目標作用力を加えるように制御することにより、ロボット本体をトラップ状態から脱出させる。実際の使用では、ロボット本体の重量に基づいて、目標作用力の最適値を決定することができる。
例示的に、目標作用力の目標方向が地面に垂直な方向である場合、目標作用力は、ロボット本体を上向きに移動させる力であり、例えば、目標作用力の大きさをロボット本体の重力(当該重力は、ロボット本体の重量に基づいて計算することができる)より大きく設定する。目標作用力の目標方向が地面に平行な方向である場合、目標作用力は、ロボット本体を水平に移動させる力であり、例えば、目標作用力の大きさをロボット本体に加えた摩擦抗力(当該摩擦抗力もロボット本体の重量に関係する)より大きく設定する。以上の分析から分かるように、目標作用力の値は、ロボット本体の重量に関係する。例えば、ロボット本体の重量が大きいほど、対応する目標作用力の最適な値は大きくなり、ロボット本体の重量が小さいほど、対応する目標作用力の最適な値は小さくなる。具体的な実施では、ロボット本体の適用場所に応じて、ロボット本体がトラップ状態になる少なくとも1つのシナリオを統計し、各シナリオで、ロボット本体をトラップ状態から脱出させるために必要な目標作用力の最小値を決定することができる。少なくとも1つのシナリオに対応する最小値から、最も大きい値を目標作用力の最適な値として選択する。ここで、目標作用力の値は、実際の適用場所に従って決定することができるが、本発明の実施例は、これに対して特に限定しない。
一可能な実施形態において、決定された支持体上の着力点の位置に基づいて、ロボット本体から遠く離れた多関節機械式アームの端部が支持体に接触するように制御することは、
着力点の位置、及びロボット本体から遠く離れた多関節機械式アームの端部の現在の位置に基づいて、多関節機械式アームの移動経路を決定することと、
前記ロボット本体から遠く離れた多関節機械式アームの端部が支持体に接触するまで、多関節機械式アームが移動経路に従って移動するように制御することと、を含む。
本発明の実施例では、着力点の位置と、ロボット本体から遠く離れた多関節機械式アームの端部の現在の位置は、同一の座標系にあり、例えば、着力点の位置は、測地座標系における着力点の座標であり得、ロボット本体から遠く離れた多関節機械式アームの端部の現在の位置も、測地座標系における多関節機械式アームの端部の位置であり得る。他の実施例において、着力点の位置とロボット本体から遠く離れた多関節機械式アームの端部の現在の位置が同一の座標系にない場合、座標変換により、両者を同一の座標系に変換することができる。ここで、座標系は、実際の状況に応じて選択することができる。具体的な実施では、逆運動学により、着力点の位置及びロボット本体から遠く離れた多関節機械式アームの端部の現在の位置に基づいて、多関節機械式アームの移動経路を推定してもよく、深層学習アルゴリズムにより、着力点の位置及びロボット本体から遠く離れた多関節機械式アームの端部の現在の位置に基づき、多関節機械式アームの移動経路を決定してもよい。
一可能な実施形態において、多関節機械式アームが支持体の支持下で、ロボット本体に目標作用力を加えるように制御することにより、ロボット本体をトラップ状態から脱出させることは、
ロボット本体をトラップ状態から脱出させる目標方向を決定することと、
多関節機械式アームが支持体の支持下で、ロボット本体に目標方向の目標作用力を加えるように制御することにより、ロボット本体をトラップ状態から脱出させることと、を含む。
本発明の実施例では、機械式アームが支持体を支持するときに、支持体への作用力が発生し、同時に、支持体は機械式アームに反作用力を与える。当該反作用力は、機械式アームを介してロボット本体に伝達する(即ち、目標作用力)ため、目標方向は、多関節機械式アームによってロボット本体に加えられた目標作用力の方向である。加えられた作用力の方向を明確にすることにより、ロボット本体がトラップ状態から脱出させる効率を向上させることができる。
一可能な実施形態において、ロボット本体をトラップ状態から脱出させる目標方向を決定することは、
ロボット本体の姿勢データに基づいて、ロボット本体をトラップ状態から脱出させる目標方向を決定することを含む。
一実施例において、先験知識により、ロボット本体の姿勢データに基づいて、ロボット本体をトラップ状態から脱出させる目標方向を決定することができる。例えば、決定された適用場所において、ロボット本体がトラップ状態になる少なくとも1つのシナリオを決定し、各シナリオでのトラップ状態にあるロボット本体のサンプル姿勢データを統計し、当該シナリオでのロボット本体をトラップ状態から脱出させるサンプル目標方向を決定し、ロボット本体のサンプル姿勢データと対応するサンプル目標方向とを関連付けて記憶することにより、ロボット本体がトラップ状態にあることを検出した場合、ロボット本体の姿勢データに基づいて、記憶されたロボット本体のサンプル姿勢データ及び対応するサンプル目標方向から、ロボット本体をトラップ状態から脱出させる目標方向を決定することができる。
本発明の実施例では、ロボット本体の姿勢データは、プリセットされた座標系におけるロボット本体の位置データ及び姿勢データである。例示的に、ロボット本体に設けられた慣性測定ユニット(IMU:Inertial measurement unit)によりロボット本体の姿勢データを検出することができる。
一可能な実施形態において、ロボット本体の姿勢データに基づいて、ロボット本体をトラップ状態から脱出させる目標方向を決定することは、
ロボット本体の姿勢データに基づいて、ロボット本体に設けられた少なくとも1つのホイールの状態を決定することと、
少なくとも1つのホイールの状態に基づいて、ロボット本体をトラップ状態から脱出させる目標方向を決定することと、を含む。
本発明の実施例では、ホイールの状態は、地面接触状態や地面不接触状態であり得、即ち、ホイールが地面に接触している場合、当該ホイールの状態は地面接触状態であり、ホイールが地面に接触しない場合、当該ホイールの状態は地面不接触状態である。ロボット本体の姿勢データに基づいて、ロボット本体に設けられた少なくとも1つのホイールの状態を決定し、即ち、各ホイールが地面に接触しているか、接触していないかを決定する。例えば、ロボット本体の姿勢データに従って、ロボット本体が傾いた状態にあるかどうかを決定することができ、傾いた状態にある場合、ロボット本体の姿勢データに従って、ロボット本体の傾き方向を決定し、ロボット本体の傾き方向に基づいて、ロボット本体の各ホイールの状態を決定する。各ホイールの状態を決定した後、少なくとも1つのホイールの状態に基づいて、ロボット本体をトラップ状態から脱出させる目標方向を決定することができる。例示的に、少なくとも1つのホイールのうち、地面に接触しないホイールがある場合、地面の平面に垂直な方向を目標方向として決定するか、又は、ロボット本体の上面に垂直な方向を目標方向として決定することができる。少なくとも1つのホイールのそれぞれの状態が地面接触状態にある場合、地面の表面に平行な方向を目標方向として決定することができ、即ち、ロボット本体の上面に平行な方向を目標方向として決定することができる。
本発明の実施例では、ロボット本体の姿勢データに基づいて目標作用力の作用方向をより正確に決定することができ、それにより、ロボット本体をトラップ状態から脱出させる効率を向上させる。
一可能な実施形態において、ロボット本体をトラップ状態から脱出させる目標方向を決定することは、
プリセットされた複数の方向から、現在選択されていない1つの方向を目標方向として選択することと、
多関節機械式アームがロボット本体に目標方向の目標作用力を加えるように制御し、前記ロボット本体の状態を検出することと、
ロボット本体がトラップ状態から脱出していない場合、ロボット本体がトラップ状態から脱出するまで、又はプリセットされた複数の方向の中に未選択の方向がなくなるまで、プリセットされた複数の方向から、現在選択されていない1つの方向を目標方向として選択するステップに戻ることと、を含む。
本発明の実施例では、プリセットされた複数の方向から、現在選択されていない方向を目標方向として選択することもでき、プリセットされた複数の方向は、ロボット本体に平行な方向(ロボット本体に対して0度であり)、ロボット本体に垂直な方向(ロボット本体に対して90度であり)、ロボット本体に対して30度の方向、ロボット本体に対して60度の方向などを含み得る。例えば、ロボット本体に平行な方向を目標方向として使用するか、又はロボット本体に垂直な方向を目標方向として使用することができる。ここで、プリセットされた複数の方向は、実際の必要に応じて設定することができる。図3を参照すると、図3は、ロボット本体の概略的な側面図を示し、図中には、ロボット本体31、半直線301、半直線302、半直線303及び半直線304を含み、ここで、位置Aは、多関節機械式アームがロボット本体に接続されている位置であり、半直線301が指す方向は、ロボット本体に平行な方向であり、半直線302が指す方向は、ロボット本体に対して30度の方向であり、半直線303が指す方向は、ロボット本体に対して60度の方向であり、半直線304が指す方向は、ロボット本体に垂直な方向である。
本発明の実施例において、ロボット本体との角度に基づいて、プリセットされた複数の方向から降順で一方向を目標方向として選択することができるか、又は、ロボット本体との角度に基づいて、プリセットされた複数の方向から昇順で一方向を目標方向として選択することができる。例えば、プリセットされた複数の方向から、ロボット本体に平行な方向を目標方向として選択することができ、多関節機械式アームがロボット本体に当該目標方向の目標作用力を加えた後でも、ロボット本体がトラップ状態から脱出されていない場合、前記ロボット本体がトラップ状態から脱出するまで、又はプリセットされた複数の方向の中に未選択の方向がなくなるまで、プリセットされた複数の方向から、ロボット本体に対して30度の方向を目標方向として選択することができる。
本発明の実施例では、プリセットされた複数の方向の中に未選択の方向がなくなるまで、又は、支持体及び/又は着力点を変換するまで、ロボット本体に改めて目標作用力を加えた後、ロボット本体が依然としてトラップ状態にあることを検出した場合、警報信号を生成することができ、ロボット本体に設けられた警報装置が警報指示を発するように制御することにより、ユーザが警報指示に基づいて、ロボット本体をトラップ状態から解除させることができる。
本発明の実施例では、試行を継続することにより、プリセットされた複数の方向から目標方向を選択することができる。このような方式では、目標方向の計算が不要であるため、処理リソースを節約できる。
一可能な実施形態において、多関節機械式アーム内で、ロボット本体から遠く離れた関節ユニットは第1関節ユニットであり、ロボット本体に近い関節ユニットは第2関節ユニットであり、
多関節機械式アームがロボット本体に目標作用力を加えるように制御する前に、ロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法は、
目標方向に基づいて、多関節機械式アームの各関節ユニットの姿勢情報を調整することにより、調整後の第2関節ユニットとロボット本体の間の角度を目標方向と一致させること、
又は、目標方向及び第1関節ユニットの作用方向に基づいて、機械式アームの各関節ユニットの姿勢情報を調整することにより、調整後の第2関節ユニットとロボット本体の間の角度を目標方向と一致させ、及び調整後の第1関節ユニットと着力点の位置が位置する領域の間の角度を、第1関節ユニットの作用方向と一致させることを更に含む。
本発明の実施例では、機械式アームの各関節ユニットの姿勢情報を調整することにより、調整後の第2関節ユニットとロボット本体の間の角度を目標方向と一致させるため、多関節機械式アームが支持体の支持下で、ロボット本体に目標作用力を加えて、ロボット本体をトラップ状態から脱出させることができる。ここで、ロボット本体の各ホイールが地面に接触し、目標方向が地面に垂直な方向であり、第2関節ユニットとロボット本体の間の角度は90度である場合、第2関節ユニットとロボット本体の間の角度は目標方向と一致する。
本発明の実施例では、ロボット本体の適用シーンに応じて、複数回の試行を経て、第1関節ユニットの作用方向を決定して、第1関節ユニットと着力点の位置所在領域の間の角度を、第1関節ユニットの作用方向と一致させた後に多関節機械式アームを制御することにより、ロボット本体に目標作用力を正確に加えることができ、即ち、多関節機械式アームの第1関節ユニットと支持体の間の支持効果がよくなる。例えば、第1関節ユニットの作用方向は、支持体の表面に垂直な方向であり得、各関節ユニットの姿勢情報を調節することにより、調整後の第1関節ユニットを着力点の位置が位置する領域に垂直させることができ、即ち、調整後の第1関節ユニットと着力点の位置が位置する領域の間の角度を、第1関節ユニットの作用方向と一致させる。
本発明の実施例では、多関節機械式アームの第1関節ユニットに対して作用方向を設定することにより、各関節ユニットの姿勢調節した後、第1関節ユニットと着力点の位置が位置する領域の間の角度を、第1関節ユニットの作用方向と一致するように制御することにより、多関節機械式アームの第1関節ユニットと支持体との間の支持効果を向上させることができ、同時に、各関節ユニットの姿勢を調節した後、第2関節ユニットとロボット本体の間の角度を、目標方向と一致させるように制御することにより、多関節機械式アームがロボット本体に目標方向の作用力を加えるようにすることができ、これにより、ロボット本体をトラップ状態から脱出させることができる。
一可能な実施形態において、多関節機械式アームがロボット本体に目標作用力を加えるように制御することは、
多関節機械式アームの隣接する関節ユニット間の角度、
多関節機械式アームの第1関節ユニットと着力点が位置する領域の間の角度、及び
第2関節ユニットとロボット本体の間の角度、のうちの少なくとも1つの角度を調節することにより、多関節機械式アームがロボット本体に目標作用力を加えるように制御することを含む。
本発明の実施例では、多関節機械式アームの隣接する関節ユニット間の角度を調節すること、及び/又は、多関節機械式アームの第1関節ユニットと着力点が位置する領域の間の角度を調節すること、及び/又は、第2関節ユニットとロボット本体の間の角度を調節することにより、ロボット本体に目標作用力を加える。
例示的に、目標方向が地面の平面に平行な方向である場合、多関節機械式アームの隣接する関節ユニット間の角度を調節することにより、ロボット本体に目標方向の目標作用力を加えることができる。例えば、多関節機械式アームを制御して、一部の隣接する関節ユニット間の角度を大きくさせることにより、ロボット本体に目標方向の目標作用力を加えることができる。
例示的に、目標方向が地面の平面に垂直な方向である場合、多関節機械式アームの隣接する関節ユニット間の角度、及び/又は、第2関節ユニットとロボット本体の間の角度を調節することにより、ロボット本体に目標方向の目標作用力を加えることができる。例えば、多関節機械式アームを制御して、一部の隣接する関節ユニット間の角度を小さくさせ、一部の隣接する関節ユニット間の角度を大きくさせることにより、ロボット本体に目標方向の目標作用力を加えることができる。例えば、多関節機械式アームを制御して、一部の隣接する関節ユニット間の角度を小さくさせ、一部の隣接する関節ユニット間の角度を大きくさせ、及び第2関節ユニットとロボット本体の間の角度が小さくなるように制御することにより、ロボット本体に目標方向の目標作用力を加えることができる。
例示的に、目標方向が地面の平面に垂直な方向であることを例として説明すると、ロボットの概略的な側面図である図4Aに示されるように、当該ロボットは、ロボット本体31及び多関節機械式アーム32を備え、当該ロボット本体はトラップ状態であり、当該ロボット本体は地面47の上にあり、障害物40により、ロボット本体に設けられた第1駆動輪41は地面47に接触するが、第2駆動輪42は地面47に接触せず、及びロボット本体に設けられたユニバーサルホイール45は地面47に接触せず、当該多関節機械式アームは、5つの関節ユニットを含み、第1関節ユニット43の作用方向は支持体に垂直な方向であり、当該支持体は地面47であり、第2関節ユニット44とロボット本体の間の角度は目標方向と一致する。位置Aは、多関節機械式アームがロボット本体に接続されている位置であり、位置Dは、決定された着力点の位置である。ここで、多関節機械式アームの隣接する関節ユニット間の角度、及び多関節機械式アームの第1関節ユニットと着力点が位置する領域の間の角度を調節することにより、多関節機械式アームを制御してロボット本体に目標作用力を加えることができ、当該目標作用力に対応する目標方向は、地面の平面に垂直な方向であり、調整後のロボットの概略的な側面図は、図4Bに示された通りである。
例示的に、目標方向がロボット本体に平行な方向であることを例として説明すると、ロボットの概略的な側面図である図5Aに示されるように、当該ロボットは、ロボット本体31、多関節機械式アーム32、第1駆動輪41及びロボット本体に設けられたユニバーサルホイール45を備え、当該ロボット本体はトラップ状態にあり、ロボット本体に設けられた第1駆動輪41及び第2駆動輪は両方とも地面47に接触し、当該多関節機械式アームは、4つの関節ユニットを含み、第1関節ユニット43の作用方向は支持体に垂直な方向であり、当該支持体は壁46であり、第2関節ユニット44とロボット本体31の間の角度は目標方向と一致し、位置Aは、多関節機械式アームがロボット本体に接続されている位置であり、位置Dは、決定された着力点の位置である。ここで、多関節機械式アームの隣接する関節ユニット間の角度、及び多関節機械式アームの第1関節ユニットと着力点が位置する領域の間の角度を調節することにより、多関節機械式アームを制御してロボット本体に目標作用力を加えることができ、当該目標作用力に対応する目標方向は、ロボット本体に平行な方向であり、即ち、当該目標作用力に対応する目標方向は、地面の平面に平行な方向であり、調整後のロボットの概略的な側面図は、図5Bに示された通りである。
一可能な実施形態において、ロボット本体がトラップ状態にあることを検出した場合、支持体上の多関節機械式アームの着力点の位置を決定することは、
ロボット本体がトラップ状態にあることを検出した場合、ロボット本体が移動方向を変更して移動するように制御することを更に含み、
支持体上の多関節機械式アームの着力点の位置を決定することは、
ロボット本体が移動方向を変更して移動した後にトラップ状態から脱出していないことを検出した場合、支持体上の多関節機械式アームの着力点の位置を決定することを含む。
本発明の実施例では、ロボット本体がトラップ状態にあることを検出した場合、まず、ロボット本体が移動方向を変更して移動するように制御することにより、ロボット本体がトラップ状態を脱出するようにする。例示的に、変換された移動方向は、ロボット本体に設けられた視角センサによって検出されたものであり得、又は、ロボット本体の位置情報及び記憶された適用場所のマップに基づいて決定されたものでもあり得る。ここで、ロボット本体の変換後の移動方向を決定する方式は、実際の必要に応じて決定することができ、本発明の実施例は、これに対して特に限定しない。
具体的な実施では、ロボット本体が移動方向を変換して移動した後、依然としてトラップ状態から脱出していないことを検出した場合、支持体上の多関節機械式アームの着力点の位置を決定し、決定された支持体上の着力点の位置に基づいて、ロボット本体から遠く離れた多関節機械式アームの端部が支持体に接触するように制御し、多関節機械式アームが前記支持体の支持下で、ロボット本体に目標作用力を加えるように制御することにより、ロボット本体をトラップ状態から脱出させ、それにより、ロボットが従来の方向を変換して移動する方式を採用することで、トラップ状態から脱出できない場合、機械式アームのサポートによりトラップ状態から脱出し、ロボットがトラップ状態から脱出する成功率を向上させる。
ロボット掃除機を例として、ロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法を説明すると、ロボット掃除機の動作中、ロボット掃除機の走行状態をリアルタイムで検出し、ロボット掃除機がトラップ状態にあることを検出した場合、ロボット掃除機に設けられた視角センサにより、ロボット掃除機の位置の画像を取得することができる。取得した当該画像に基づいて候補支持体があるか否かを判断し、設定された優先順位及び候補支持体の属性特徴に基づいて、少なくとも1つの候補支持体から支持体を選択する。支持体を決定した後、当該支持体上の着力点の位置を決定し、多関節機械式アームが当該支持体上の当該着力点に接触するように制御する。当該着力点に接触した後のことを検出した後の多関節機械式アームの現在の姿勢情報が予測姿勢情報と一致することを検出した場合、ロボット掃除機に対応する目標方向を決定し、目標方向に基づいて、多関節機械式アームの姿勢情報を調整し、姿勢情報を調整した後の多関節機械式アームが支持体の支持下で、ロボット掃除機本体に目標方向の目標作用力を加えるように制御することにより、ロボット掃除機本体をトラップ状態から脱出させる。
本発明によるロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法によれば、ロボット本体の走行状態を検出し、ロボット本体がトラップ状態にあることを検出した場合、支持体上の多関節機械式アームの着力点の位置を決定し、決定された支持体上の着力点の位置に基づいて、ロボット本体から遠く離れた多関節機械式アームの端部が支持体に接触するように制御し、多関節機械式アームが支持体の支持下で、ロボット本体に目標作用力を加えるように制御することにより、ロボット本体をトラップ状態から脱出させることができる。このようにして、ロボットを自動的にトラップ状態から脱出させ、ロボットの正常な作業を確保し、ロボットの作業効率を向上させることができる。
当業者なら自明であるが、上記の具体的な実施形態における方法において、記載された各ステップの順序は、実施プロセスを限定する厳密な実行順序を意味するのではなく、各ステップの具体的な実行順序は、その機能と可能な内部ロジックによって決定する必要がある。
同じ構想に基づき、本発明の実施例は、ロボットがトラップ状態から脱出するように制御するための装置を更に提供し、図6を参照すると、図6は、本発明の実施例による、ロボットがトラップ状態から脱出するように制御するための装置のアーキテクチャの概略図を示し、前記装置は、状態検出モジュール601、着力点位置決定モジュール602及び制御モジュール603を備え、具体的には、
状態検出モジュール601は、ロボット本体の走行状態を検出するように構成され、
着力点位置決定モジュール602は、前記ロボット本体がトラップ状態にあることを検出した場合、支持体上の前記多関節機械式アームの着力点の位置を決定するように構成され、
制御モジュール603は、決定された支持体上の着力点の位置に基づいて、前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部が前記支持体に接触するように制御し、前記多関節機械式アームが前記支持体の支持下で、前記ロボット本体に目標作用力を加えるように制御することにより、前記ロボット本体をトラップ状態から脱出させるように構成される。
一可能な実施形態において、前記ロボットがトラップ状態から脱出するように制御するための装置は更に、
前記ロボット本体に設けられたセンサに基づいて、前記ロボット本体の現在の位置に対応する少なくとも1つの候補支持体、及び/又は前記少なくとも1つの候補支持体の属性特徴を検出するように構成される候補支持体検出モジュールと、
各候補支持体の属性特徴及び/又は設定された支持体の優先順位に基づいて、少なくとも1つの候補支持体から、前記多関節機械式アームに対応する支持体を決定するように構成される支持体決定モジュールであって、前記属性特徴は、前記支持体の表面構造の柔らかさと硬さを特徴づけるために使用される、支持体決定モジュールと、を備える。
一可能な実施形態において、前記着力点位置決定モジュール602は、
各候補支持体の属性特徴及び/又は設定された支持体の優先順位に基づいて、少なくとも1つの候補支持体から、未選択の候補支持体を選択するステップと、
前記候補支持体上の着力点の位置、及び前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部の位置に基づいて、ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部が前記着力点の位置に達するときの前記多関節機械式アームの予測姿勢情報を決定するステップと、
前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部が前記着力点の位置まで移動するように制御した後、前記多関節機械式アームの現在の姿勢情報を検出するステップと、
前記現在の姿勢情報が前記予測姿勢情報と一致しない場合、前記多関節機械式アームの現在の姿勢情報が前記予測姿勢情報と一致するまで、又は前記少なくとも1つの候補支持体の中に未選択の候補支持体がなくなるまで、少なくとも1つの候補支持体から未選択の候補支持体を選択するステップに戻るステップと、を実行することにより、少なくとも1つの候補支持体から、前記多関節機械式アームに対応する支持体を決定する。
一可能な実施形態において、前記着力点位置決定モジュール602は、
検出された支持体に対応する領域を複数のサブ領域に分割し、複数のサブ領域内の各サブ領域の中心点を決定するステップと、
複数のサブ領域の中心点から、前記多関節機械式アームの着力点を選択するステップと、を実行することにより、支持体上の前記多関節機械式アームの力点の位置を決定する。
一可能な実施形態において、前記着力点位置決定モジュール602は、
各中心点とロボット本体に近い前記多関節機械式アームの端部との間の方向と距離に基づいて、前記複数のサブ領域の中心点から、前記多関節機械式アームの着力点を選択するステップを実行することにより、前記複数のサブ領域に対応する中心点から、前記多関節機械式アームの力点を選択する。
一可能な実施形態において、前記制御モジュール603は、
前記着力点の位置、及び前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部の現在の位置に基づいて、前記多関節機械式アームの移動経路を決定するステップと、
前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部が前記支持体に接触するまで、前記多関節機械式アームが前記移動経路に従って移動するように制御するステップと、を実行することにより、前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの一端が前記支持体を接触するように制御する。
一可能な実施形態において、前記制御モジュール603は、
前記ロボット本体を前記トラップ状態から脱出させる目標方向を決定するステップと、
前記多関節機械式アームが前記支持体の支持下で、前記ロボット本体に前記目標方向の前記目標作用力を加えるように制御することにより、前記ロボット本体をトラップ状態から脱出させるステップと、を実行することにより、前記ロボット本体に目標作用力を加える。
一可能な実施形態において、前記制御モジュール603は、
前記ロボット本体の姿勢データに基づいて、前記ロボット本体を前記トラップ状態から脱出させる目標方向を決定するステップを実行することにより、前記ロボット本体を前記トラップ状態から脱出させる目標方向を決定する。
一可能な実施形態において、前記制御モジュール603は、
前記ロボット本体の姿勢データに基づいて、前記ロボット本体に設けられた少なくとも1つのホイールの状態を決定するステップと、
前記少なくとも1つのホイールの状態に基づいて、前記ロボット本体を前記トラップ状態から脱出させる目標方向を決定するステップと、を実行することにより、前記ロボット本体の姿勢データに基づいて、前記ロボット本体を前記トラップ状態から脱出させる目標方向を決定する。
一可能な実施形態において、前記制御モジュール603は、
プリセットされた複数の方向から、現在選択されていない1つの方向を前記目標方向として選択するステップと、
前記多関節機械式アームが前記ロボット本体に前記目標方向の前記目標作用力を加えるように制御し、前記ロボット本体の状態を検出するステップと、
前記ロボット本体がトラップ状態から脱出していない場合、前記ロボット本体がトラップ状態から脱出するまで、又はプリセットされた複数の方向の中に未選択の方向がなくなるまで、前記プリセットされた複数の方向から、現在選択されていない1つの方向を前記目標方向として選択するステップに戻るステップと、を実行することにより、前記ロボット本体を前記トラップ状態から脱出させる目標方向を決定する。
一可能な実施形態において、前記多関節機械式アーム内で、前記ロボット本体から遠く離れた関節ユニットは第1関節ユニットであり、前記ロボット本体に近い関節ユニットは第2関節ユニットであり、
前記多関節機械式アームが前記ロボット本体に目標作用力を加えるように制御する前に、前記ロボットがトラップ状態から脱出するように制御するための装置は更に、
前記目標方向に基づいて、前記多関節機械式アームの各関節ユニットの姿勢情報を調整することにより、調整後の前記第2関節ユニットと前記ロボット本体の間の角度を前記目標方向と一致させるように構成される第1調整モジュール、
又は、前記目標方向及び前記第1関節ユニットの作用方向に基づいて、前記機械式アームの各関節ユニットの姿勢情報を調整することにより、調整後の前記第2関節ユニットと前記ロボット本体の間の角度を前記目標方向と一致させ、及び調整後の前記第1関節ユニットと前記着力点の位置が位置する領域の間の角度を、前記第1関節ユニットの作用方向と一致させるように構成される第2調整モジュールを備える。
一可能な実施形態において、前記制御モジュール603は、
前記多関節機械式アームの隣接する関節ユニット間の角度、
前記多関節機械式アームの第1関節ユニットと前記着力点が位置する領域の間の角度、及び
前記第2関節ユニットと前記ロボット本体の間の角度、のうちの少なくとも1つの角度を調節することにより、前記多関節機械式アームが前記ロボット本体に目標作用力を加えるように制御するステップを実行することにより、前記多関節機械式アームが前記ロボット本体に目標作用力を加えるように制御する。
一可能な実施形態において、前記着力点位置決定モジュールは、
前記ロボット本体がトラップ状態にあることを検出した場合、前記ロボット本体が移動方向を変更して移動するように制御するように構成される移動方向変更ユニットを備え、
前記着力点位置決定モジュールは、
前記ロボット本体が移動方向を変更して移動した後にトラップ状態から脱出していないことを検出した場合、支持体上の前記多関節機械式アームの着力点の位置を決定するステップを実行することにより、支持体上の前記多関節機械式アームの力点の位置を決定する。
いくつかの実施例において、本発明の実施例で提供される装置の機能又はモジュールは、上記の方法の実施例で説明された方法を実行するように構成されることができ、その具体的な実現は、上記の方法の実施例の説明を参照することができ、簡潔にするために、ここでは繰り返して説明しない。
同じ構想に基づき、本発明の実施例はロボットを更に提供し、図7を参照すると、図7は、本発明の実施例によるロボットのアーキテクチャの概略図を示す。前記ロボットは、多関節機械式アーム701及びロボット本体702を備え、多関節機械式アーム701はロボット本体702に可動式に接続され、ロボット本体702にはコントローラ7022が配置され、コントローラ7022は、多関節機械式アームの各関節ユニットに配置されたステアリングギアに制御信号を送信することにより、多関節機械式アームを制御し、当該コントローラ7022は、上記の方法の実施例で説明された、ロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法を実行するように構成され、その具体的な実現は、上記の方法の実施例の説明を参照することができ、簡潔にするために、ここでは繰り返して説明しない。
同じ技術的構想に基づき、本発明の実施例は、電子機器を更に提供する。図8を参照すると、図8は、本発明の実施例による電子機器の概略的な構造図であり、前記電子機器は、プロセッサ801、メモリ802及びバス803を備える。ここで、メモリ802は、実行命令を記憶するように構成され、前記メモリは、内部メモリ8021及び外部メモリ8022を備える。ここで、内部メモリ8021は、内臓メモリとも呼ばれ、当該メモリは、プロセッサ801の演算データ、及びハードディスクなどの外部メモリ8022と交換されるデータを一時的に記憶するように構成され、プロセッサ801は、内部メモリ8021を介して外部メモリ8022とデータを交換する。電子機器800が動作する場合、プロセッサ801とメモリ802は、バス803を介して通信することにより、プロセッサ801に、下記のステップを実行するための命令を実行させ、該ステップは、
ロボット本体の走行状態を検出するステップと、
前記ロボット本体がトラップ状態にあることを検出した場合、支持体上の前記多関節機械式アームの着力点の位置を決定するステップと、
決定された支持体上の着力点の位置に基づいて、前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部が前記支持体に接触するように制御し、前記多関節機械式アームが前記支持体の支持下で、前記ロボット本体に目標作用力を加えるように制御することにより、前記ロボット本体をトラップ状態から脱出させることを実行するようにするステップと、を含む。
一可能な設計では、プロセッサ801によって実行される命令は、
前記ロボット本体に設けられたセンサに基づいて、前記ロボット本体の現在の位置に対応する少なくとも1つの候補支持体、及び/又は前記少なくとも1つの候補支持体の属性特徴を検出するステップと、
各候補支持体の属性特徴及び設定された優先順位に基づいて、少なくとも1つの候補支持体から、前記多関節機械式アームに対応する支持体を決定することであって、前記属性特徴は、前記支持体の表面構造の柔らかさと硬さを特徴づけるために使用される、ステップと、を実行するための命令を更に含む。
一可能な設計では、プロセッサ801によって実行される命令は、
各候補支持体の属性特徴及び/又は設定された支持体の優先順位に基づいて、少なくとも1つの候補支持体から、未選択の候補支持体を選択するステップと、
前記候補支持体上の着力点の位置、及び前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部の位置に基づいて、ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部が前記着力点の位置に達するときの前記多関節機械式アームの予測姿勢情報を決定するステップと、
前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部が前記着力点の位置まで移動するように制御し、前記多関節機械式アームの現在の姿勢情報を検出するステップと、
前記現在の姿勢情報が前記予測姿勢情報と一致しない場合、前記多関節機械式アームの現在の姿勢情報が前記予測姿勢情報と一致するまで、又は前記少なくとも1つの候補支持体の中に未選択の候補支持体がなくなるまで、少なくとも1つの候補支持体から未選択の候補支持体を選択するステップに戻るステップと、を実行するための命令を更に含む。
一可能な設計では、プロセッサ801によって実行される命令は、
検出された支持体に対応する領域を複数のサブ領域に分割し、複数のサブ領域内の各サブ領域の中心点を決定するステップと、
複数のサブ領域の中心点から、前記多関節機械式アームの着力点を選択するステップと、を実行するための命令を更に含む。
一可能な設計では、プロセッサ801によって実行される命令は、
各中心点とロボット本体に近い前記多関節機械式アームの端部との間の方向と距離に基づいて、前記複数のサブ領域の中心点から、前記多関節機械式アームの着力点を選択するステップを実行するための命令を更に含む。
一可能な設計では、プロセッサ801によって実行される命令は、
前記着力点の位置、及び前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部の現在の位置に基づいて、前記多関節機械式アームの移動経路を決定するステップと、
前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部が前記支持体に接触するまで、前記多関節機械式アームが前記移動経路に従って移動するように制御するステップと、を実行するための命令を更に含む。
一可能な設計では、プロセッサ801によって実行される命令は、
前記ロボット本体を前記トラップ状態から脱出させる目標方向を決定するステップと、
前記多関節機械式アームが前記支持体の支持下で、前記ロボット本体に前記目標方向の前記目標作用力を加えるように制御することにより、前記ロボット本体をトラップ状態から脱出させるステップと、を実行するための命令を更に含む。
一可能な設計では、プロセッサ801によって実行される命令は、
前記ロボット本体の姿勢データに基づいて、前記ロボット本体を前記トラップ状態から脱出させる目標方向を決定するステップを実行するための命令を更に含む。
一可能な設計では、プロセッサ801によって実行される命令は、
前記ロボット本体の姿勢データに基づいて、前記ロボット本体に設けられた少なくとも1つのホイールの状態を決定するステップと、
前記少なくとも1つのホイールの状態に基づいて、前記ロボット本体を前記トラップ状態から脱出させる目標方向を決定するステップと、を実行するための命令を更に含む。
一可能な設計では、プロセッサ801によって実行される命令は、
プリセットされた複数の方向から、現在選択されていない1つの方向を前記目標方向として選択するステップと、
前記多関節機械式アームが前記ロボット本体に前記目標方向の前記目標作用力を加えるように制御し、前記ロボット本体の状態を検出するステップと、
ロボット本体がトラップ状態から脱出していない場合、前記ロボット本体がトラップ状態から脱出するまで、又はプリセットされた複数の方向の中に未選択の方向がなくなるまで、前記プリセットされた複数の方向から、現在選択されていない1つの方向を前記目標方向として選択するステップに戻るステップと、を実行するための命令を更に含む。
一可能な設計では、プロセッサ801によって実行される命令は、
前記多関節機械式アーム内で、前記ロボット本体から遠く離れた関節ユニットは第1関節ユニットであり、前記ロボット本体に近い関節ユニットは第2関節ユニットであり、
前記多関節機械式アームが前記ロボット本体に目標作用力を加えるように制御するステップの前に、
前記目標方向に基づいて、前記多関節機械式アームの各関節ユニットの姿勢情報を調整することにより、調整後の前記第2関節ユニットと前記ロボット本体の間の角度を前記目標方向と一致させるステップ、
又は、前記目標方向及び前記第1関節ユニットの作用方向に基づいて、前記機械式アームの各関節ユニットの姿勢情報を調整することにより、調整後の前記第2関節ユニットと前記ロボット本体の間の角度を前記目標方向と一致させ、及び調整後の前記第1関節ユニットと前記着力点の位置が位置する領域の間の角度を、前記第1関節ユニットの作用方向と一致させるステップを実行するための命令を更に含む。
一可能な設計では、プロセッサ801によって実行される命令は、
前記多関節機械式アームの隣接する関節ユニット間の角度、
前記多関節機械式アームの第1関節ユニットと前記着力点が位置する領域の間の角度、及び
前記第2関節ユニットと前記ロボット本体の間の角度、のうちの少なくとも1つの角度を調節することにより、前記多関節機械式アームが前記ロボット本体に目標作用力を加えるように制御するステップを実行するための命令を更に含む。
一可能な設計では、プロセッサ801によって実行される命令は、
前記ロボット本体がトラップ状態にあることを検出した場合、前記ロボット本体が移動方向を変更して移動するように制御するステップ実行するための命令を更に含み、
前記支持体上の前記多関節機械式アームの着力点の位置を決定するステップは、
前記ロボット本体が移動方向を変更して移動した後にトラップ状態から脱出していないことを検出した場合、支持体上の前記多関節機械式アームの着力点の位置を決定するステップを含む。
加えて、本発明の実施例はコンピュータ可読記憶媒体を更に提供し、当該コンピュータ可読記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶され、当該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されるときに、上記の方法の実施例に記載の、ロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法のステップを実行する。
本開示の実施例で提供する、ロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法を実行するためのコンピュータプログラム製品は、プログラムコードを含み、前記プログラムコードに含まれた命令は、上記の方法の実施例に記載のロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法のステップを実行するために使用され、詳細については、上記の方法の実施例を参照することができ、ここでは繰り返して説明しない。
当業者なら明確に理解できるが、説明の便宜上及び簡潔にするために、上記に説明されたシステム、装置の具体的な作業プロセスは、上記の方法の実施例における対応するプロセスを参照することができ、ここでは繰り返して説明しない。本発明で提供されたいくつかの実施例において、開示されたシステム、装置及び方法は、他の方式で実現できることを理解されたい。上記で説明された装置の実施例は例示的なものに過ぎず、例えば、前記ユニットの分割は、論理機能の分割に過ぎず、実際の実現では、他の分割方法があり、例えば、複数のユニット又はコンポーネントを別のシステムに統合又は集積したり、又は一部の特徴を無視したり、又は実行しないことができる。なお、表示又は議論された相互結合又は直接結合又は通信接続は、電気的、機械的又は他の形態の一部の通信インターフェース、装置又はユニットを介した間接的な結合又は通信接続であり得る。
前記分離部材として説明されたユニットは、物理的に分離されている場合とされていない場合があり、ユニットとして表示された部材は、物理ユニットである場合もそうでない場合もあり、1箇所に配置される場合もあれば、複数のネットワークユニットに分散される場合もある。実際の必要に応じて、その中のユニットの一部又は全部を選択して本実施例の技術案の目的を実現することができる。
また、本発明の各実施例における各機能ユニットを1つの処理ユニットに統合してもよく、各ユニットを別々に1つのユニットとして使用してもよいし、2つ以上のユニットを1つのユニットに統合してもよい。
前記機能が、ソフトウェア機能ユニットの形で実現され、独立した製品として販売又は使用される場合、プロセッサによって実行可能な揮発性又は不揮発性コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されることができる。このような理解に基づいて、本発明の技術的解決策の本質的な部分、すなわち、先行技術に貢献のある部分、又は前記技術的解決策の一部は、ソフトウェア製品の形で具現されることができ、当該コンピュータソフトウェア製品は、1つの記憶媒体に記憶され、コンピュータ機器(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワーク機器等であり得る)に、本開示の各実施例に記載の方法のステップの全部又は一部を実行させるためのいくつかの命令を含む。前述した記憶媒体は、Uディスク、モバイルハードディスク、読み取り専用メモリ(ROM:Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM:Random Access Memory)、磁気ディスク又は光ディスクなどのプログラムコードを記憶することができる様々な媒体を含む。
上記の内容は、本発明の具体的な実施形態に過ぎず、本発明の保護範囲はこれに限定されない。当業者は、本発明に開示された技術的範囲内で容易に想到し得る変更又は置換は、すべて本開示の保護範囲内に含まれるべきである。したがって、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。

Claims (30)

  1. ロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法であって、
    前記ロボットは、多関節機械式アーム及びロボット本体を備え、前記ロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法は、
    ロボット本体の走行状態を検出することと、
    前記ロボット本体がトラップ状態にあることを検出した場合、支持体上の前記多関節機械式アームの着力点の位置を決定することと、
    決定された支持体上の着力点の位置に基づいて、前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部が前記支持体に接触するように制御し、前記多関節機械式アームが前記支持体の支持下で、前記ロボット本体に目標作用力を加えるように制御することにより、前記ロボット本体をトラップ状態から脱出させることと、を含む、前記ロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法。
  2. 前記支持体上の前記多関節機械式アームの着力点の位置を決定する前に、前記ロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法は、
    前記ロボット本体に設けられたセンサに基づいて、前記ロボット本体の現在の位置に対応する少なくとも1つの候補支持体、及び/又は前記少なくとも1つの候補支持体の属性特徴を検出することと、
    各候補支持体の属性特徴及び/又は設定された支持体の優先順位に基づいて、少なくとも1つの候補支持体から、前記多関節機械式アームに対応する支持体を決定することであって、前記属性特徴は、前記支持体の表面構造の柔らかさと硬さを特徴づけるために使用される、ことと、を含む、
    請求項1に記載のロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法。
  3. 各候補支持体の属性特徴及び/又は設定された支持体の優先順位に基づいて、少なくとも1つの候補支持体から、前記多関節機械式アームに対応する支持体を決定することは、
    各候補支持体の属性特徴及び/又は設定された支持体の優先順位に基づいて、少なくとも1つの候補支持体から、未選択の候補支持体を選択することと、
    前記候補支持体上の着力点の位置、及び前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部の位置に基づいて、ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部が前記着力点の位置に達するときの前記多関節機械式アームの予測姿勢情報を決定することと、
    前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部が前記着力点の位置まで移動するように制御し、前記多関節機械式アームの現在の姿勢情報を検出することと、
    前記現在の姿勢情報が前記予測姿勢情報と一致しない場合、前記多関節機械式アームの現在の姿勢情報が前記予測姿勢情報と一致するまで、又は前記少なくとも1つの候補支持体の中に未選択の候補支持体がなくなるまで、少なくとも1つの候補支持体から未選択の候補支持体を選択するステップに戻ることと、を含む、
    請求項2に記載のロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法。
  4. 前記支持体上の前記多関節機械式アームの着力点の位置を決定することは、
    検出された支持体に対応する領域を複数のサブ領域に分割し、複数のサブ領域内の各サブ領域の中心点を決定することと、
    複数のサブ領域の中心点から、前記多関節機械式アームの着力点を選択することと、含む、
    請求項1ないし3のいずれか一項に記載のロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法。
  5. 前記複数のサブ領域に対応する中心点から、前記多関節機械式アームの着力点を選択することは、
    各中心点とロボット本体に近い前記多関節機械式アームの端部との間の方向と距離に基づいて、前記複数のサブ領域の中心点から、前記多関節機械式アームの着力点を選択することを含む、
    請求項4に記載のロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法。
  6. 決定された支持体上の着力点の位置に基づいて、前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部が前記支持体に接触するように制御することは、
    前記着力点の位置、及び前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部の現在の位置に基づいて、前記多関節機械式アームの移動経路を決定することと、
    前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部が前記支持体に接触するまで、前記多関節機械式アームが前記移動経路に従って移動するように制御することと、を含む、
    請求項1ないし5のいずれか一項に記載のロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法。
  7. 前記多関節機械式アームが前記支持体の支持下で、前記ロボット本体に目標作用力を加えるように制御することにより、前記ロボット本体をトラップ状態から脱出させることは、
    前記ロボット本体を前記トラップ状態から脱出させる目標方向を決定することと、
    前記多関節機械式アームが前記支持体の支持下で、前記ロボット本体に前記目標方向の前記目標作用力を加えるように制御することにより、前記ロボット本体をトラップ状態から脱出させることと、を含む、
    請求項1ないし6のいずれか一項に記載のロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法。
  8. 前記ロボット本体を前記トラップ状態から脱出させる目標方向を決定することは、
    前記ロボット本体の姿勢データに基づいて、前記ロボット本体を前記トラップ状態から脱出させる目標方向を決定することを含む、
    請求項7に記載のロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法。
  9. 前記ロボット本体の姿勢データに基づいて、前記ロボット本体を前記トラップ状態から脱出させる目標方向を決定することは、
    前記ロボット本体の姿勢データに基づいて、前記ロボット本体に設けられた少なくとも1つのホイールの状態を決定することと、
    前記少なくとも1つのホイールの状態に基づいて、前記ロボット本体を前記トラップ状態から脱出させる目標方向を決定することと、を含む、
    請求項8に記載のロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法。
  10. 前記ロボット本体を前記トラップ状態から脱出させる目標方向を決定することは、
    プリセットされた複数の方向から、現在選択されていない1つの方向を前記目標方向として選択することと、
    前記多関節機械式アームが前記ロボット本体に前記目標方向の前記目標作用力を加えるように制御し、前記ロボット本体の状態を検出することと、
    前記ロボット本体がトラップ状態から脱出していない場合、前記ロボット本体がトラップ状態から脱出するまで、又はプリセットされた複数の方向の中に未選択の方向がなくなるまで、前記プリセットされた複数の方向から、現在選択されていない1つの方向を前記目標方向として選択するステップに戻ることと、を含む、
    請求項7ないし9のいずれか一項に記載のロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法。
  11. 前記多関節機械式アーム内で、前記ロボット本体から遠く離れた関節ユニットは第1関節ユニットであり、前記ロボット本体に近い関節ユニットは第2関節ユニットであり、
    前記多関節機械式アームが前記ロボット本体に目標作用力を加えるように制御する前に、前記ロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法は、
    前記目標方向に基づいて、前記多関節機械式アームの各関節ユニットの姿勢情報を調整することにより、調整後の前記第2関節ユニットと前記ロボット本体の間の角度を前記目標方向と一致させること、
    又は、前記目標方向及び前記第1関節ユニットの作用方向に基づいて、前記機械式アームの各関節ユニットの姿勢情報を調整することにより、調整後の前記第2関節ユニットと前記ロボット本体の間の角度を前記目標方向と一致させ、及び調整後の前記第1関節ユニットと前記着力点の位置が位置する領域の間の角度を、前記第1関節ユニットの作用方向と一致させることを更に含む、
    請求項1ないし10のいずれか一項に記載のロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法。
  12. 前記多関節機械式アームが前記ロボット本体に目標作用力を加えるように制御することは、
    前記多関節機械式アームの隣接する関節ユニット間の角度、
    前記多関節機械式アームの第1関節ユニットと前記着力点が位置する領域の間の角度、及び
    前記第2関節ユニットと前記ロボット本体の間の角度、のうちの少なくとも1つの角度を調節することにより、前記多関節機械式アームが前記ロボット本体に目標作用力を加えるように制御することを含む、
    請求項11に記載のロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法。
  13. 前記ロボット本体がトラップ状態にあることを検出した場合、支持体上の前記多関節機械式アームの着力点の位置を決定することは、
    前記ロボット本体がトラップ状態にあることを検出した場合、前記ロボット本体が移動方向を変更して移動するように制御することを更に含み、
    前記支持体上の前記多関節機械式アームの着力点の位置を決定することは、
    前記ロボット本体が移動方向を変更して移動した後にトラップ状態から脱出していないことを検出した場合、支持体上の前記多関節機械式アームの着力点の位置を決定することを含む、
    請求項1ないし12のいずれか一項に記載のロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法。
  14. ロボットであって、
    前記ロボットは、多関節機械式アーム及びロボット本体を備え、前記多関節機械式アームは前記ロボット本体に可動式に接続され、前記ロボット本体にはコントローラが設けられ、前記コントローラは、前記多関節機械式アームの各関節ユニットに設けられたステアリングギアに制御信号を送信することにより、前記多関節機械式アームを制御して、請求項1ないし13のいずれか一項に記載のロボットがトラップ状態から脱出するように制御する方法を実行する、前記ロボット。
  15. ロボットがトラップ状態から脱出するように制御するための装置であって、
    前記ロボットは、多関節機械式アーム及びロボット本体を備え、前記ロボットがトラップ状態から脱出するように制御するための装置は、
    ロボット本体の走行状態を検出するように構成される状態検出モジュールと、
    前記ロボット本体がトラップ状態にあることを検出した場合、支持体上の前記多関節機械式アームの着力点の位置を決定するように構成される着力点位置決定モジュールと、
    決定された支持体上の着力点の位置に基づいて、前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部が前記支持体に接触するように制御し、前記多関節機械式アームが前記支持体の支持下で、前記ロボット本体に目標作用力を加えるように制御することにより、前記ロボット本体をトラップ状態から脱出させるように構成される制御モジュールと、を備える、前記ロボットがトラップ状態から脱出するように制御するための装置。
  16. 前記ロボットがトラップ状態から脱出するように制御するための装置は更に、
    前記ロボット本体に設けられたセンサに基づいて、前記ロボット本体の現在の位置に対応する少なくとも1つの候補支持体、及び/又は前記少なくとも1つの候補支持体の属性特徴を検出するように構成される候補支持体検出モジュールと、
    各候補支持体の属性特徴及び/又は設定された支持体の優先順位に基づいて、少なくとも1つの候補支持体から、前記多関節機械式アームに対応する支持体を決定するように構成される支持体決定モジュールであって、前記属性特徴は、前記支持体の表面構造の柔らかさと硬さを特徴づけるために使用される、支持体決定モジュールと、を備える、
    請求項15に記載のロボットがトラップ状態から脱出するように制御するための装置。
  17. 前記着力点位置決定モジュールは、
    各候補支持体の属性特徴及び/又は設定された支持体の優先順位に基づいて、少なくとも1つの候補支持体から、未選択の候補支持体を選択するステップと、
    前記候補支持体上の着力点の位置、及び前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部の位置に基づいて、ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部が前記着力点の位置に達するときの前記多関節機械式アームの予測姿勢情報を決定するステップと、
    前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部が前記着力点の位置まで移動するように制御した後、前記多関節機械式アームの現在の姿勢情報を検出するステップと、
    前記現在の姿勢情報が前記予測姿勢情報と一致しない場合、前記多関節機械式アームの現在の姿勢情報が前記予測姿勢情報と一致するまで、又は前記少なくとも1つの候補支持体の中に未選択の候補支持体がなくなるまで、少なくとも1つの候補支持体から未選択の候補支持体を選択するステップに戻るステップと、を実行することにより、少なくとも1つの候補支持体から、前記多関節機械式アームに対応する支持体を決定する、
    請求項16に記載のロボットがトラップ状態から脱出するように制御するための装置。
  18. 前記着力点位置決定モジュールは、
    検出された支持体に対応する領域を複数のサブ領域に分割し、複数のサブ領域内の各サブ領域の中心点を決定するステップと、
    複数のサブ領域の中心点から、前記多関節機械式アームの着力点を選択するステップと、を実行することにより、支持体上の前記多関節機械式アームの力点の位置を決定する、
    請求項15ないし17のいずれか一項に記載のロボットがトラップ状態から脱出するように制御するための装置。
  19. 前記着力点位置決定モジュールは、
    各中心点とロボット本体に近い前記多関節機械式アームの端部との間の方向と距離に基づいて、前記複数のサブ領域の中心点から、前記多関節機械式アームの着力点を選択するステップを実行することにより、前記複数のサブ領域に対応する中心点から、前記多関節機械式アームの着力点を選択する、
    請求項18に記載のロボットがトラップ状態から脱出するように制御するための装置。
  20. 前記制御モジュールは、
    前記着力点の位置、及び前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部の現在の位置に基づいて、前記多関節機械式アームの移動経路を決定するステップと、
    前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの端部が前記支持体に接触するまで、前記多関節機械式アームが前記移動経路に従って移動するように制御するステップと、を実行することにより、前記ロボット本体から遠く離れた前記多関節機械式アームの一端が前記支持体を接触するように制御する、
    請求項15ないし19のいずれか一項に記載のロボットがトラップ状態から脱出するように制御するための装置。
  21. 前記制御モジュールは、
    前記ロボット本体を前記トラップ状態から脱出させる目標方向を決定するステップと、
    前記多関節機械式アームが前記支持体の支持下で、前記ロボット本体に前記目標方向の前記目標作用力を加えるように制御することにより、前記ロボット本体をトラップ状態から脱出させるステップと、を実行することにより、前記ロボット本体に目標作用力を加える、
    請求項15ないし20のいずれか一項に記載のロボットがトラップ状態から脱出するように制御するための装置。
  22. 前記制御モジュールは、
    前記ロボット本体の姿勢データに基づいて、前記ロボット本体を前記トラップ状態から脱出させる目標方向を決定するステップを実行することにより、前記ロボット本体を前記トラップ状態から脱出させる目標方向を決定する、
    請求項21に記載のロボットがトラップ状態から脱出するように制御するための装置。
  23. 前記制御モジュールは、
    前記ロボット本体の姿勢データに基づいて、前記ロボット本体に設けられた少なくとも1つのホイールの状態を決定するステップと、
    前記少なくとも1つのホイールの状態に基づいて、前記ロボット本体を前記トラップ状態から脱出させる目標方向を決定するステップと、を実行することにより、前記ロボット本体の姿勢データに基づいて、前記ロボット本体を前記トラップ状態から脱出させる目標方向を決定する、
    請求項22に記載のロボットがトラップ状態から脱出するように制御するための装置。
  24. 前記制御モジュールは、
    プリセットされた複数の方向から、現在選択されていない1つの方向を前記目標方向として選択するステップと、
    前記多関節機械式アームが前記ロボット本体に前記目標方向の前記目標作用力を加えるように制御し、前記ロボット本体の状態を検出するステップと、
    前記ロボット本体がトラップ状態から脱出していない場合、前記ロボット本体がトラップ状態から脱出するまで、又はプリセットされた複数の方向の中に未選択の方向がなくなるまで、前記プリセットされた複数の方向から、現在選択されていない1つの方向を前記目標方向として選択するステップに戻るステップと、を実行することにより、前記ロボット本体を前記トラップ状態から脱出させる目標方向を決定する、
    請求項21ないし23のいずれか一項に記載のロボットがトラップ状態から脱出するように制御するための装置。
  25. 前記多関節機械式アーム内で、前記ロボット本体から遠く離れた関節ユニットは第1関節ユニットであり、前記ロボット本体に近い関節ユニットは第2関節ユニットであり、
    前記多関節機械式アームが前記ロボット本体に目標作用力を加えるように制御する前に、前記ロボットがトラップ状態から脱出するように制御するための装置は更に、
    前記目標方向に基づいて、前記多関節機械式アームの各関節ユニットの姿勢情報を調整することにより、調整後の前記第2関節ユニットと前記ロボット本体の間の角度を前記目標方向と一致させるように構成される第1調整モジュール、
    又は、前記目標方向及び前記第1関節ユニットの作用方向に基づいて、前記機械式アームの各関節ユニットの姿勢情報を調整することにより、調整後の前記第2関節ユニットと前記ロボット本体の間の角度を前記目標方向と一致させ、及び調整後の前記第1関節ユニットと前記着力点の位置が位置する領域の間の角度を、前記第1関節ユニットの作用方向と一致させるように構成される第2調整モジュールを備える、
    請求項15ないし24のいずれか一項に記載のロボットがトラップ状態から脱出するように制御するための装置。
  26. 前記制御モジュールは、
    前記多関節機械式アームの隣接する関節ユニット間の角度、
    前記多関節機械式アームの第1関節ユニットと前記着力点が位置する領域の間の角度、及び
    前記第2関節ユニットと前記ロボット本体の間の角度、のうちの少なくとも1つの角度を調節することにより、前記多関節機械式アームが前記ロボット本体に目標作用力を加えるように制御するステップを実行することにより、前記多関節機械式アームが前記ロボット本体に目標作用力を加えるように制御する、
    請求項25に記載のロボットがトラップ状態から脱出するように制御するための装置。
  27. 前記着力点位置決定モジュールは、
    前記ロボット本体がトラップ状態にあることを検出した場合、前記ロボット本体が移動方向を変更して移動するように制御するように構成される移動方向変更ユニットを備え、
    前記着力点位置決定モジュールは、
    前記ロボット本体が移動方向を変更して移動した後にトラップ状態から脱出していないことを検出した場合、支持体上の前記多関節機械式アームの着力点の位置を決定するステップを実行することにより、支持体上の前記多関節機械式アームの力点の位置を決定する、
    請求項15ないし26のいずれか一項に記載のロボットがトラップ状態から脱出するように制御するための装置。
  28. 電子機器であって、
    互に接続しているプロセッサとメモリを備え、前記メモリは、前記プロセッサ実行可能な機械可読命令を記憶し、電子機器が動作する場合、前記機械可読命令が前記プロセッサによって実行されるときに、請求項1ないし13のいずれか一項の記載の方法のステップを実行する、前記電子機器。
  29. コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ可読記憶媒体であって、
    当該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されるときに、請求項1ないし13のいずれか一項に記載の方法のステップを実行する、前記コンピュータ可読記憶媒体。
  30. コンピュータ可読コードを含むコンピュータプログラムであって、
    前記コンピュータ可読コードが電子機器によって実行されるときに、前記電子機器のプロセッサに、請求項1ないし13のいずれか一項に記載の方法のステップを実行させる、前記コンピュータプログラム。
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