JP2022518419A - 負極材料、並びに、それを含む電気化学装置及び電子装置 - Google Patents

負極材料、並びに、それを含む電気化学装置及び電子装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2022518419A
JP2022518419A JP2021540588A JP2021540588A JP2022518419A JP 2022518419 A JP2022518419 A JP 2022518419A JP 2021540588 A JP2021540588 A JP 2021540588A JP 2021540588 A JP2021540588 A JP 2021540588A JP 2022518419 A JP2022518419 A JP 2022518419A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
negative electrode
silicon
electrode material
material according
polymer layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2021540588A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7265636B2 (ja
Inventor
りょう群超
崔航
謝遠森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ningde Amperex Technology Ltd
Original Assignee
Ningde Amperex Technology Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ningde Amperex Technology Ltd filed Critical Ningde Amperex Technology Ltd
Publication of JP2022518419A publication Critical patent/JP2022518419A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7265636B2 publication Critical patent/JP7265636B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/052Li-accumulators
    • H01M10/0525Rocking-chair batteries, i.e. batteries with lithium insertion or intercalation in both electrodes; Lithium-ion batteries
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/13Electrodes for accumulators with non-aqueous electrolyte, e.g. for lithium-accumulators; Processes of manufacture thereof
    • H01M4/134Electrodes based on metals, Si or alloys
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/36Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
    • H01M4/362Composites
    • H01M4/366Composites as layered products
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/36Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
    • H01M4/38Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of elements or alloys
    • H01M4/386Silicon or alloys based on silicon
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/36Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
    • H01M4/58Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of inorganic compounds other than oxides or hydroxides, e.g. sulfides, selenides, tellurides, halogenides or LiCoFy; of polyanionic structures, e.g. phosphates, silicates or borates
    • H01M4/583Carbonaceous material, e.g. graphite-intercalation compounds or CFx
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/62Selection of inactive substances as ingredients for active masses, e.g. binders, fillers
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M2004/021Physical characteristics, e.g. porosity, surface area
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M2004/026Electrodes composed of, or comprising, active material characterised by the polarity
    • H01M2004/027Negative electrodes
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Composite Materials (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

【課題】電池のサイクル特性及び変形率を著しく改善する負極材料、並びに、それを含んだ電気化学装置及び電子装置を提供することにある。【解決手段】本発明の一態様において、ケイ素系粒子とグラファイト粒子とを含む負極材料であって、上記グラファイト粒子の平均球形度をAとし、上記ケイ素系粒子の平均球形度をBとし、A及びBが約0<<B-A≦約0.3を満たす負極材料。【選択図】図1A

Description

本発明は、エネルギー貯蔵分野に関し、具体的に、負極材料、並びに、それを含む電気化学装置及び電子装置、特にリチウムイオン電池に関する。
例えば、ノートパソコン、携帯電話、スレートPC、モバイル電源及びドローンなどの消費性電子製品の普及に伴い、それらの中の電気化学装置に対する要求はますます厳しくなっている。例えば、電池に対して、その軽量化が求められるだけでなく、高容量と長い動作寿命が求められる。リチウムイオン電池は、高いエネルギー密度、高い安全性、メモリ効果なし、長い動作寿命などの利点を備えているため、市場で主流になっている。
本発明の実施例は、負極材料を提供することにより、少なくともある程度で、関連分野に存在した少なくとも一つの問題を解決することを意図する。本発明の実施例は、当該負極材料を用いた電気化学装置及び電子装置をさらに提供する。
1つの実施例において、本発明は、ケイ素系粒子とグラファイト粒子とを含む負極材料であって、前記グラファイト粒子の平均球形度をAとし、前記ケイ素系粒子の平均球形度をBとし、A及びBが約0<B-A≦約0.3を満たす負極材料を提供する。
別の実施例において、本発明は、本発明の実施例に記載の負極材料を含む負極を提供する。
別の実施例において、本発明は、本発明の実施例に記載の負極を含む電気化学装置を提供する。
別の実施例において、本発明は、本発明の実施例に記載の電気化学装置を含む電子装置を提供する。
本発明は、ケイ素系材料とグラファイト材料との間の適切なマッチングから、ケイ素系粒子とグラファイト粒子との球形度を限定することにより、電池のサイクル特性及び変形率を著しく改善する。
本発明の実施例の他の態様及び利点について、部分的に以下の内容に述べられて示され、又は本発明の実施例の実施を通じて説明される。
以下では、本出願の実施例を説明するために、本出願の実施例又は先行技術を説明するための必要な図面を概略に説明する。以下に説明される図面は、本出願の実施例の一部にすぎないことは自明である。当業者にとって、創造的労力をかけない前提で、依然としてこれらの図面に例示される構造により他の実施例の図面を得ることができる。
図1Aは、実施例1におけるケイ素酸化物SiOの走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示し、図1Bは、実施例1におけるグラファイト粒子のSEM画像を示し、図1Cは、実施例1における負極の一部の断面のSEM画像を示す。
図2Aは、実施例1におけるケイ素酸化物SiOの粒子径分布曲線を示し、図2Bは、実施例1におけるグラファイトの粒子径分布曲線を示す。
図3Aは、実施例1及び比較例1におけるリチウムイオン電池のサイクルの減衰曲線であり、図3Bは、実施例1及び比較例1における電池の変形曲線であり、図3Cは、実施例10における負極活物質のX線回折(XRD)パターンであり、図3Dは、比較例4における負極活物質のX線回折パターンである。
図4は、本発明の一つの実施例における負極活物質の構造の模式図を示す。
図5は、本発明の別の実施例における負極活物質の構造の模式図を示す。
以下では、本発明の実施例を詳細に説明する。本発明の実施例は本発明を制限するものと解釈されるべきではない。
本発明で使用されるように、用語「約」は、小さな変化を描写して説明するためのものである。事例又は状況と組み合わせて用いると、前記用語はその中での事例又は状況が精確に発生した例、並びにその中での事例又は状況が極めて近似的に発生した例を指しうる。例を挙げると、数値と組み合わせて使用する時に、用語は前記数値の±10%以下の変化範囲、例えば±5%以下、±4%以下、±3%以下、±2%以下、±1%以下、±0.5%以下、±0.1%以下、又は±0.05%以下を指しうる。
本発明では、Dv50は、負極活物質の累積体積百分率が50%となる粒子径であり、単位がμmである。
本発明では、Dn10は、負極活物質の累積数量百分率が10%となる粒子径であり、単位がμmである。
本発明では、ケイ素複合化物は、ケイ素単体、ケイ素化合物、ケイ素単体とケイ素化合物との混合物、又は異なるケイ素化合物の混合物を含む。
本発明では、球形度とは、粒子の最短直径と最長直径との比を指す。
本発明では、「負極のグラムあたりの容量」とは、負極を調製するための負極活物質のグラムあたりの容量を指す。例えば、本発明の実施例における負極活物質がグラファイトとケイ素系負極活物質との混合物であれば、「負極のグラムあたりの容量」とは、当該混合物のグラムあたりの容量を指す。
なお、本明細書において、量、比率、及びその他の値を範囲として表示する場合がある。このような範囲は、便宜及び簡潔を目的としており、そして範囲に限定された数値として明確に指定される数値を含むだけでなく、前記範囲内に含まれた全ての各値及びサブ範囲も含み、各値及びサブ範囲を明確に指定されると相当する、ことを理解すべきである。
具体的な実施形態及び請求の範囲において、用語「の一方」、「の一つ」、「の一種」、又は、他の類似な用語で接続される項のリストは、リストされる項のいずれかを意味する。例えば、項A及び項Bがリストされる場合、用語「A及びBの一方」は、Aのみ又はBのみを意味する。別の実施例では、項A、B及びCがリストされる場合、用語「A、B及びCの一方」は、Aのみ、Bのみ又はCのみを意味する。項Aは、単一の素子又は複数の素子を含みうる。項Bは、単一の素子又は複数の素子を含みうる。項Cは、単一の素子又は複数の素子を含みうる。
具体的な実施形態及び請求の範囲において、用語「の少なくとも一方」、「の少なくとも一つ」、「の少なくとも一種」、又は、他の類似な用語で接続される項のリストは、リストされる項の任意の組み合わせを意味する。例えば、項A及び項Bがリストされる場合、用語「A及びBの少なくとも一方」は、Aのみ、Bのみ又は、AとBを意味する。別の実施例では、項A、項B及び項Cがリストされる場合、用語「A、B及びCの少なくとも一方」は、Aのみ、又はBのみ、Cのみ、AとB(Cを除く)、AとC(Bを除く)、BとC(Aを除く)、又は、AとBとCのすべてを意味する。項Aは、単一の素子又は複数の素子を含みうる。項Bは、単一の素子又は複数の素子を含みうる。項Cは、単一の素子又は複数の素子を含みうる。
一、負極材料
本発明の実施例は、ケイ素系粒子とグラファイト粒子とを含む負極材料を提供し、前記グラファイト粒子の平均球形度をAとし、前記ケイ素系粒子の平均球形度をBとする場合、A及びBが約0.1≦B-A≦約0.3を満たす。
ある実施例において、B-Aの値は、約0.1、約0.15、約0.18、約0.20、約0.22、約0.25又は約0.28である。
ある実施例において、前記ケイ素系粒子の平均球形度は、約0.8~1.0である。ある実施例において、前記ケイ素系粒子の平均球形度は、約0.85、約0.88、約0.90、約0.92又は約0.95である。
ある実施例において、ケイ素系粒子の全量に占める球形度が約0.8未満であるケイ素系粒子数の百分率は、約10%以下である。ある実施例において、ケイ素系粒子の全量に占める球形度が約0.8未満であるケイ素系粒子数の百分率は、約9%以下、約8%以下、約7%以下、約6%以下、約5%以下又は約4%以下である。
ある実施例において、前記グラファイト粒子の平均球形度は、約0.5~0.8である。ある実施例において、前記グラファイト粒子の平均球形度は、約0.53、約0.55、約0.58、約0.60、約0.62、約0.65又は約0.75である。
ある実施例において、グラファイト粒子の全量に占める球形度が約0.5~0.75であるグラファイト粒子数の百分率は、約90%以上である。ある実施例において、グラファイト粒子の全量に占める球形度が約0.5~0.8であるグラファイト粒子数の百分率は、約92%以上、約93%以上、約94%以上、約95%以上、約96%以上、約97%以上又は約98%以上である。
ある実施例において、前記ケイ素系粒子のX線回折パターンにおける2θは、約28.0°~29.5°の範囲内にある最高強度値をI2とし、約20.0°~22.0°の範囲内にある最高強度値をI1とする場合、I2及びI1は、約0<I2/I1≦約1を満たす。
ある実施例において、前記ケイ素系粒子のX線回折パターンにおける2θは、約28.4°である最高強度値をI2とし、約21.0°である最高強度値をI1とする場合、I2/I1は、約0<I2/I1≦約1を満たす。ある実施例において、I2/I1の値は、約0.2、約0.4、約0.6又は約0.8である。
ある実施例において、前記ケイ素系粒子のDv50は、約2.0μm~15μmの範囲である。ある実施例において、前記ケイ素系粒子のDv50は、約4μm~10μmの範囲である。ある実施例において、前記ケイ素系粒子のDv50は、約5μm~8μmの範囲である。ある実施例において、前記ケイ素系粒子のDv50は、約3μm、約6μm、約7μm、約9μm、約12μm又は約14μmの範囲である。
ある実施例において、前記ケイ素系粒子の粒子径分布は、約0.3≦Dn10/Dv50≦約0.6を満たす。ある実施例において、前記ケイ素系粒子の粒子径分布は、約0.4≦Dn10/Dv50≦約0.5を満たす。ある実施例において、前記ケイ素系粒子の粒子径分布は、約0.35、約0.45又は約0.55である。
ある実施例において、前記ケイ素系粒子は、ケイ素複合化物マトリックスと酸化物MeO層とを含み、前記酸化物MeO層は、前記ケイ素複合化物マトリックスの少なくとも一部を被覆し、ここで、Meは、Al、Si、Ti、Mn、V、Cr、Co又はZrの少なくとも一種を含み、yは0.5~3であり、且つ、前記酸化物MeO層は、炭素材料を含む。
ある実施例において、酸化物MeOは、Al、TiO、ZrO、MnO、Mn、Mn、Co、Cr、SiO又はそれらの任意の組み合わせを含む。
ある実施例において、前記酸化物MeO層における炭素材料は、アモルファスカーボン、カーボンナノチューブ、カーボンナノ粒子、炭素繊維、グラフェン又はそれらの任意の組み合わせを含む。ある実施例において、前記アモルファスカーボンは、炭素前駆体を高温で焼成して得られた炭素材料である。ある実施例において、前記炭素前駆体は、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリプロピレン、酸性フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリアクリル樹脂又はそれらの任意の組み合わせを含む。
ある実施例において、前記ケイ素系粒子は、重合体層をさらに含み、前記重合体層は、前記酸化物MeO層の少なくとも一部を被覆し、且つ、前記重合体層は、炭素材料を含む。ある実施例において、前記重合体層は、ケイ素複合化物マトリックスの表面を直接に被覆してもよい。即ち、前記ケイ素系粒子は、ケイ素複合化物マトリックス及び重合体層のみを含む。
ある実施例において、前記重合体層は、ポリフッ化ビニリデン及びその誘導体、カルボキシメチルセルロース及びその誘導体、カルボキシメチルセルロースナトリウム及びその誘導体、ポリビニルピロリドン及びその誘導体、ポリアクリル酸及びその誘導体、ポリスチレンブタジエンゴム、ポリアクリルアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド又はそれらの任意の組み合わせを含む。
ある実施例において、前記ケイ素複合化物マトリックスは、リチウムイオンを吸蔵及び放出可能な粒子を含む。ある実施例において、前記ケイ素複合化物マトリックスは、ケイ素含有物質を含み、前記ケイ素複合化物マトリックスにおける前記ケイ素含有物質、及び前記負極材料における前記ケイ素含有物質以外の他の物質の一種以上は、複合化物を形成することができる。
ある実施例において、前記ケイ素複合化物マトリックスは、SiOを含み、且つ、前記xが約0.6≦x≦約1.5を満たす。
ある実施例において、前記ケイ素複合化物マトリックスは、ナノSi結晶粒、SiO、SiO又はそれらの任意の組み合わせを含む。
ある実施例において、前記ナノSi結晶粒のサイズは、約100nm未満である。ある実施例において、前記ナノSi結晶粒のサイズは、約50nm未満である。ある実施例において、前記ナノSi結晶粒のサイズは、約20nm未満である。ある実施例において、前記ナノSi結晶粒のサイズは、約5nm未満である。ある実施例において、前記ナノSi結晶粒のサイズは、約2nm未満である。
ある実施例において、前記酸化物MeO層の厚さは、約0.5nm~900nmである。ある実施例において、前記酸化物MeO層の厚さは、約1nm~800nmである。ある実施例において、前記酸化物MeO層の厚さは、約1nm~100nmである。ある実施例において、前記酸化物MeO層の厚さは、約1nm~20nmである。ある実施例において、前記酸化物MeO層の厚さは、約2nm、約10nm、約20nm、約50nm、約60nm、約70nm、約80nm、約90nm又は約100nmである。
ある実施例において、前記ケイ素系粒子の全重量に対して、Me元素の重量分率は、約0.005wt%~1.5wt%である。ある実施例において、前記ケイ素系粒子の全重量に対して、Me元素の重量分率は、約0.01wt%~1.2wt%である。ある実施例において、前記ケイ素系粒子の全重量に対して、Me元素の重量分率は、約0.02wt%~1.0wt%である。ある実施例において、前記ケイ素系粒子の全重量に対して、Me元素の重量分率は、約0.05wt%、約0.1wt%、約0.2wt%、約0.3wt%、約0.4wt%、約0.5wt%、約0.6wt%、約0.7wt%、約0.8wt%又は約0.9wt%である。
ある実施例において、前記ケイ素系粒子の全重量に対して、前記酸化物MeOy層における炭素材料の重量分率は、約0.01wt%~1.5wt%である。ある実施例において、前記ケイ素系粒子の全重量に対して、前記酸化物MeOy層における炭素材料の重量分率は、約0.1wt%~1.0wt%である。ある実施例において、前記ケイ素系粒子の全重量に対して、前記酸化物MeOy層における炭素材料の重量分率は、約0.2wt%~0.9wt%である。ある実施例において、前記ケイ素系粒子の全重量に対して、前記酸化物MeOy層における炭素材料の重量分率は、約0.3wt%、約0.4wt%、約0.5wt%、約0.6wt%、約0.7wt%又は約0.8wt%である。
ある実施例において、前記重合体層における炭素材料は、カーボンナノチューブ、カーボンナノ粒子、カーボンファイバー、グラフェン又はそれらの任意の組み合わせを含む。
ある実施例において、前記ケイ素系粒子の全重量に対して、前記重合体層の重量分率は、約0.05~6wt%である。ある実施例において、前記ケイ素系粒子の全重量に対して、前記重合体層の重量分率は、約0.1~5wt%である。ある実施例において、前記ケイ素系粒子の全重量に対して、前記重合体層の重量分率は、約0.5~4wt%である。ある実施例において、前記ケイ素系粒子の全重量に対して、前記重合体層の重量分率は、約1wt%、約1.5wt%、約2wt%、約2.5wt%又は約3.0wt%である。
ある実施例において、前記重合体層の厚さは、約1nm~150nmである。ある実施例において、前記重合体層の厚さは、約5nm~120nmである。ある実施例において、前記重合体層の厚さは、約10nm~100nmである。ある実施例において、前記重合体層の厚さは、約15nm、約20nm、約30nm、約40nm、約50nm、約60nm、約70nm、約80nm又は約90nmである。
ある実施例において、前記負極材料の比表面積は、約1~50m/gである。ある実施例において、前記負極材料の比表面積は、約5~40m/gである。ある実施例において、前記負極材料の比表面積は、約10~30m/gである。ある実施例において、前記負極材料の比表面積は、約1m/g、約5m/g又は約10m/gである。
ある実施例において、前記グラファイト粒子は、ラマン分光分析における約1330cm-1に散乱ピークI1330を有し、かつ、約1580cm-1に散乱ピークI1580を有し、I1330/I1580の値が約0.7<I1330/I1580<約2.0を満たす。
ある実施例において、I1330/I1580の値は、約0.8<I1330/I1580<約1.8を満たす。ある実施例において、I1330/I1580の値は、約1<I1330/I1580<約1.5を満たす。
ある実施例において、前記グラファイト粒子の粒子径Dv50は、約0.01~90μmである。ある実施例において、前記グラファイト粒子の粒子径Dv50は、約1~80μmである。ある実施例において、前記グラファイト粒子の粒子径Dv50は、約5~70μmである。ある実施例において、前記グラファイト粒子の粒子径Dv50は、約10~60μmである。ある実施例において、前記グラファイト粒子の粒子径Dv50は、約15μm、約20μm、約25μm、約30μm、約35μm、約40μm又は約45μmである。
ある実施例において、前記グラファイト粒子の比表面積は、約30m/g以下である。ある実施例において、前記グラファイト粒子の比表面積は、約25m/g以下である。ある実施例において、前記グラファイト粒子の比表面積は、約20m/g以下である。ある実施例において、前記グラファイト粒子の比表面積は、約15m/g以下である。
ある実施例において、前記グラファイト粒子のX線回折パターンは、004回折線パターンと110回折線パターンとを含み、単位格子長さのc軸の長さC004が前記004回折線パターンから得られ、単位格子長さのa軸の長さC110が前記110回折線パターンから得られ、両者の比C004/C110が前記グラファイト粒子の配向指数(Orientation Index,OI値と略称する)であり、前記グラファイト粒子のOI値が約1~30である。
ある実施例において、前記グラファイト粒子のOI値は、約1~20である。ある実施例において、前記グラファイト粒子のOI値は、約5、約10又は約15である。
ある実施例において、約0<I/I≦約1を満たすケイ素系粒子の調製方法は、以下のステップを含む。
(1)二酸化ケイ素と金属ケイ素粉末を約1:5~5:1のモル比で混合し、混合材料が得られ、
(2)約10-4~10-1kPaの圧力範囲、約1100~1500℃の温度範囲で、前記混合材料を約0.5-20h加熱して、ガスが得られ、
(3)得られたガスを凝結して固体が得られ、
(4)前記固体を粉砕して篩い分けて、前記ケイ素系粒子が得られ、及び、
(5)約400~1500℃の範囲内で、前記固体を約1~20h熱処理し、熱処理した前記固体を冷却して、前記ケイ素系粒子が得られる。
ある実施例において、前記二酸化ケイ素と金属ケイ素粉末とのモル比は、約1:4~4:1である。ある実施例において、前記二酸化ケイ素と金属ケイ素粉末とのモル比は、約1:3~3:1である。ある実施例において、前記二酸化ケイ素と金属ケイ素粉末とのモル比は、約1:2~2:1である。ある実施例において、前記二酸化ケイ素と金属ケイ素粉末とのモル比は、約1:1である。
ある実施例において、前記圧力範囲は、約10-4~10-1kPaである。ある実施例において、前記圧力は、約1Pa、約10Pa、約20Pa、約30Pa、約40Pa、約50Pa、約60Pa、約70Pa、約80Pa、約90Pa又は約100Paである。
ある実施例において、前記加熱温度は、約1100~1450℃である。ある実施例において、前記加熱温度は、約1200℃、約1250℃、約1300℃又は約1400℃である。
ある実施例において、前記加熱時間は、約1~20hである。ある実施例において、前記加熱時間は、約5~16hである。ある実施例において、前記加熱時間は、約2h、約4h、約6h、約8h、約10h、約12h、約14h、約15h又は約18hである。
ある実施例において、混合は、ボールミル、V型混合機、三次元混合機、エアフロー混合機又は横型ミキサーにより行われる。
ある実施例において、加熱は、不活性ガス雰囲気で行われる。ある実施例において、前記不活性ガスは、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス又はそれらの組み合わせを含む。
ある実施例において、前記熱処理の温度は、約400~1200℃である。ある実施例において、前記熱処理の温度は、約500℃、約600℃、約700℃、約800℃、約900℃又は約1000℃である。
ある実施例において、前記熱処理の時間は、約1~18hである。ある実施例において、前記熱処理の時間は、約2~12hである。ある実施例において、前記熱処理の時間は、約3h、約5h、約8h、約10h、約12h又は約15hである。
ある実施例において、表面に酸化物MeO被覆層を有するケイ素系粒子の調製方法は、以下のステップを含む。
(1)上記の分級して得られた固体又は市販ケイ素酸化物SiO、炭素前駆体及び酸化物前駆体MeTを、有機溶媒と脱イオン水との存在下で混合して混合溶液を形成し、
(2)前記混合溶液を乾燥して、粉末が得られ、及び、
(3)前記粉末を約250~1000℃で約0.5~20h焼結して、表面に酸化物MeO層を有するケイ素系粒子が得られる。
ここで、xは、約0.5~1.5であり、
yは、約0.5~3であり、
Meは、Al、Si、Ti、Mn、Cr、V、Co又はZrの少なくとも一種を含み、
Tは、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基又はハロゲンの少なくとも一種を含み、且つ、
nは、1、2、3又は4である。
ある実施例において、前記酸化物前駆体MeTはチタン酸イソプロピル、アルミニウムイソプロポキシド又はそれらの組み合わせを含む。
ある実施例において、前記炭素材料は、アモルファスカーボン、カーボンナノチューブ、カーボンナノ粒子、カーボンファイバー、グラフェン又はそれらの任意の組み合わせを含む。ある実施例において、前記アモルファスカーボンは、炭素前駆体を高温で焼結して得られた炭素材料である。ある実施例において、前記炭素前駆体は、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリプロピレン、酸性フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリアクリル樹脂又はそれらの任意の組み合わせを含む。
ある実施例において、焼結温度は、約300~900Cである。ある実施例において、焼結温度は、約350~700Cである。ある実施例において、焼結温度は、約400~650Cである。ある実施例において、焼結温度は、約450C、約500C、約600C、約750C又は約800Cである。
ある実施例において、焼結時間は、約1~20hである。ある実施例において、焼結時間は、約1~15hである。ある実施例において、焼結時間は、約1~10hである。ある実施例において、焼結時間は、約1~5hである。ある実施例において、焼結時間は、約2h、約3h、約4h、約6h、約8h又は約12hである。
ある実施例において、前記有機溶媒は、エタノール、メタノール、n-ヘキサン、N,N-ジメチルホルムアミド、ピロリドン、アセトン、トルエン、イソプロパノール又はn-プロパノールの少なくとも一種を含む。ある実施例において、前記有機溶媒は、エタノールである。
ある実施例において、ハロゲンは、F、Cl、Br又はそれらの組み合わせを含む。
ある実施例において、焼結は、不活性ガス雰囲気で行われる。ある実施例において、前記不活性ガスは、窒素ガス、アルゴンガス又はそれらの組み合わせを含む。
ある実施例において、乾燥は、スプレー乾燥であり、乾燥温度が約100~300Cである。
ある実施例において、表面に重合体被覆層を有するケイ素系粒子の調製方法は、以下のステップを含む。
(1)上記の粉砕して篩い分けた後に得られた固体、市販ケイ素酸化物SiO又は表面に酸化物MeO層を有するケイ素系粒子、及び炭素材料と重合体を、溶媒に高速で約1~15h分散させて懸濁液が得られ、及び、
(2)前記懸濁液における溶媒を除去する。
ここで、xは、約0.5~1.5である。
ある実施例において、分散時間は、約2h、約3h、約4h、約5h、約6h、約7h、約8h又は約10hである。
ある実施例において、前記重合体は、ポリフッ化ビニリデン及びその誘導体、カルボキシメチルセルロース及びその誘導体、カルボキシメチルセルロースナトリウム及びその誘導体、ポリビニルピロリドン及びその誘導体、ポリアクリル酸及びその誘導体、ポリスチレンブタジエンゴム、ポリアクリルアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、又はそれらの任意の組み合わせを含む。
ある実施例において、前記炭素材料は、カーボンナノチューブ、カーボンナノ粒子、カーボンファイバー、グラフェン又はそれらの任意の組み合わせを含む。
ある実施例において、前記溶媒は、水、エタノール、メタノール、テトラヒドロフラン、アセトン、クロロホルム、N-メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、トルエン、キシレン又はそれらの任意の組み合わせを含む。
図1Aは、実施例1におけるケイ素酸化物SiOのSEM画像を示し、図1Bは、実施例1におけるグラファイト粒子のSEM画像を示し、かつ、図1Cは、それぞれ実施例1における負極の一部の断面のSEM画像を示す。図2Aは、実施例1におけるケイ素酸化物SiOの粒子径分布曲線を示し、かつ、図2Bは、実施例1におけるグラファイトの粒子径分布曲線を示す。
工業上で、通常、ケイ素酸素材料とグラファイト材料を特定の比率で混合することで負極を調製する。従来技術では、通常、負極の性能を向上するためにケイ素酸素材料の改善のみが着目されており、ケイ素酸素材料粒子とグラファイト粒子との合理的なマッチングは、負極の性能に影響を与えることを無視している。ケイ素酸素材料粒子とグラファイト粒子は、リチウムを挿入する中で体積膨張が一致していない。本発明者らは、負極におけるケイ素酸素材料粒子とグラファイト粒子を合理的にマッチすることにより、負極全体の膨張応力を均一に分散させことができ、歯車と類似的にお互いに嵌め込むように、ケイ素酸素材料粒子を、グラファイト間の隙間に充填させることにより、負極の圧縮密度(compaction density)が増加するとともに、膨張によるもたらす粒子の変位を抑制し、負極の変形を低減し、電池のサイクル寿命を延長することができることを見出す。従って、ケイ素酸素材料粒子とグラファイト粒子との合理的なマッチングは、電池の性能を向上することに対して、非常に重要である。
図3Aは、実施例1及び比較例1におけるリチウムイオン電池のサイクルの減衰曲線であり、図3Bは、実施例1及び比較例1におけるリチウムイオン電池の変形曲線である。
図3Aから分かるように、実施例1の容量維持率は、比較例1の容量維持率より高い。図3Bから分かるように、実施例1における電池の変形率は、比較例1における電池の変形率より低い。
図3Cは、本発明の実施例10における負極活物質のX線回折(XRD)パターンを示す。図3Cから分かるように、当該負極活物質のX線回折パターンにおける2θは、約28.0°~29.0°の範囲内にある最大強度値をIとし、約20.5°~21.5°の範囲内にある最大強度値をIとする場合、IとIが約0<I/I≦約1を満たす。I/Iの値の大きさが材料不均化の影響の程度を反映する。I/Iの値が大きいほど、負極活物質内のナノケイ素結晶粒子のサイズが大きい。I/Iの値が約1より大きいと、負極活物質がリチウムを挿入する中で、局所領域の応力が急激に増加するため、サイクル中に負極活物質の構造が悪化することになる。なお、ナノ結晶分布が生じるため、イオン拡散中に結晶粒界拡散の能力が影響を受ける。本発明者は、I/Iの値が0<I/I≦約1を満たす場合、負極活物質は良好なサイクル特性を有するとともに、当該負極活物質から調製されるリチウムイオン電池が良好な抗膨張特性をすることを見出す。
図3Dは、本発明の比較例4における負極活物質のX線回折(XRD)パターンを示す。図3Dから分かるように、比較例4における負極活物質のI/Iが明らかに1より大きい。比較例4の負極活物質は、実施例1のものと比べて、サイクル特性が劣り、当該負極活物質から調製されるリチウムイオン電池の膨張率が高く、かつレート特性が劣る。
図4は、本発明の一つの実施例における負極活物質の構造の模式図を示す。ここで、内層1は、ケイ素複合化物マトリックスであり、外層2は、炭素材料を含む酸化物MeO層である。
前記ケイ素複合化物マトリックスを被覆する酸化物MeO層は、HFを捕捉する捕捉剤として機能しうる。前記酸化物は電解液におけるHFと反応できることにより、サイクル中で電解液におけるHFの含有量を減らし、ケイ素材料の表面に対するHFのエッチングを減らすことにより、材料のサイクル特性をさらに向上する。酸化物MeO層に一定量の炭素をドープすることで、負極活物質の導電性が向上し、サイクル中の分極が減少することができる。
図5は、本発明の別の実施例における負極活物質の構造の模式図を示す。ここで、内層1は、ケイ素複合化物マトリックスであり、中間層2は、炭素材料を含む酸化物MeO層であり、外層3は、炭素材料を含む重合体層である。本発明の負極活物質は、MeO層を有せず、ケイ素複合化物マトリックス及び重合体層のみを有することができる。即ち、本発明の重合体層は、ケイ素複合化物マトリックスの表面に直接に被覆することができる。
負極活物質の表面にカーボンナノチューブ(CNT)を含む重合体層を被覆することにより、重合体を利用してCNTを負極活物質の表面に拘束することができ、それによって、負極活物質の表面の界面安定性を向上し、ケイ素系粒子のズレを抑制するのに有利であり、それにより、サイクル特性を向上し、変形を改善する。
二、負極
ある実施例において、前記負極は、集電体と、当該集電体上に設けられる負極活物質層とを含む。前記負極活物質層は、本発明の実施例における負極材料を含む。
ある実施例において、前記負極活物質層は、バインダーを含む。ある実施例において、前記バインダーは、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ジアセチルセルロース、ポリビニルクロリド、カルボキシル化ポリビニルクロリド、ポリフッ化ビニル、エチレンオキシドを含むポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ(1,1-ジフルオロエチレン)、ポリエチレン、ポリプロピレン、スチレンブタジエンゴム、アクリル(エステル)化スチレンブタジエンゴム、エポキシ樹脂又はナイロンを含むが、これらに限定されない。
ある実施例において、前記負極活物質層は、導電材料を含む。ある実施例において、前記導電材料は、天然黒鉛、人造黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンファイバー、金属粉末、金属ファイバー、銅、ニッケル、アルミニウム、銀又はポリフェニレン誘導体を含むが、これらに限定されない。
ある実施例において、前記集電体は、銅箔、ニッケル箔、ステンレス鋼箔、チタン箔、ニッケルフォーム、銅フォーム、導電性金属を覆った重合体基板を含むが、これらに限定されない。
ある実施例において、前記負極は、活物質と、導電材料と、バインダーとを溶媒に混合し、活物質組成物を調製して、当該活物質組成物を集電体に塗工する方法により得られる。
ある実施例において、溶媒は、N-メチルピロリドンを含んでもよいが、これに限定されない。
三、正極
本発明の実施例に用いられる正極の材料、構造及び正極の製造方法は、先行技術に開示されたあらゆる技術を含む。ある実施例において、正極は、米国特許出願US9812739Bに記載されたものであり、その全体を引用するように本明細書に組み込まれる。
ある実施例において、正極は、集電体と、当該集電体上に設けられる正極活物質層とを含む。
ある実施例において、正極活物質は、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケルコバルトマンガン酸リチウム(NCM)三元系材料、リン酸鉄リチウム(LiFePO)又はマンガン酸リチウム(LiMn)を含むが、これらに限定されない。
ある実施例において、正極活物質層は、バインダーをさらに含み、かつ任意に導電材料を含む。バインダーは、正極活物質の粒子同士の結合を高め、かつ正極活物質と集電体との結合を高めることができる。
ある実施例において、バインダーは、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ジアセチルセルロース、ポリビニルクロリド、カルボキシル化ポリビニルクロリド、ポリフッ化ビニル、エチレンオキシドを含むポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ(1,1-ジフルオロエチレン)、ポリエチレン、ポリプロピレン、スチレンブタジエンゴム、アクリル(エステル)化スチレンブタジエンゴム、エポキシ樹脂又はナイロンなどを含むが、これらに限定されない。
ある実施例において、導電材料は、炭素による材料、金属による材料、導電重合体及びこれらの混合物を含むが、これらに限定されない。ある実施例において、炭素による材料は、天然黒鉛、人造黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンファイバー及びこれらの任意の組み合わせからなる群より選ばれる。ある実施例において、金属による材料は、金属粉末、金属ファイバー、銅、ニッケル、アルミニウム及び銀からなる群より選ばれる。ある実施例において、導電重合体は、ポリフェニレン誘導体である。
ある実施例において、集電体は、アルミニウムを含んでもよいが、これに限定されない。
正極は、本分野での公知の調製方法により調製することができる。例えば、正極は、活物質と、導電材料と、バインダーとを溶媒に混合し、活物質組成物を調製して、当該活物質組成物を集電体に塗工する方法により得られる。ある実施例において、溶媒は、N-メチルピロリドンを含んでもよいが、これに限定されない。
四、電解液
本発明の実施例に用いられる電解液は、先行技術において既知の電解液であってもよい。
ある実施例において、前記電解液は、有機溶媒、リチウム塩及び添加剤を含む。本発明の電解液に含まれる有機溶媒は、電解液の溶媒として用いられる先行技術における既知のあらゆる有機溶媒であってもよい。本発明の電解液に用いられる電解質は、特に制限されなく、先行技術における既知のあらゆる電解質であってもよい。本発明の電解液に含まれる添加剤は、電解液の添加剤として用いられる先行技術における既知のあらゆる添加剤であってもよい。
ある実施例において、前記有機溶媒は、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジメチルカーボネート(DMC)、プロピレンカーボネート又はエチルプロピオネートを含むが、これらに限定されない。
ある実施例において、前記リチウム塩は、有機リチウム塩又は無機リチウム塩の少なくとも一種を含む。
ある実施例において、前記リチウム塩は、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF)、テトラフルオロホウ酸リチウム(LiBF)、ジフルオロリン酸リチウム(LiPO)、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドLiN(CFSO(LiTFSI)、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミドLi(N(SOF))(LiFSI)、リチウムビス(オキサラート)ホウ酸LiB(C(LiBOB)、ジフルオロ(オキサラト)ホウ酸リチウムLiBF(C)(LiDFOB)を含むが、これらに限定されない。
ある実施例において、前記電解液におけるリチウム塩の濃度は、約0.5~3mol/L、約0.5~2mol/L又は約0.8~1.5mol/Lである。
五、セパレーター
ある実施例において、正極と負極との間には、短絡を防止するためにセパレーターが設けられている。本発明の実施例に用いられるセパレーターの材料と形状は特に制限されなく、先行技術に開示された任意のものであってもよい。ある実施例において、セパレーターは、本発明の電解液に対して安定である材料から形成された重合体又は無機物などを含む。
例えば、セパレーターは、基材層及び表面処理層を含んでもよい。基材層は、多孔質構造を有する不織布、膜又は複合膜であり、基材層の材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート及びポリイミドからなる群より選ばれる少なくとも一種である。具体的には、ポリプロピレン多孔質膜、ポリエチレン多孔質膜、ポリプロピレン不織布、ポリエチレン不織布又はポリプロピレン-ポリエチレン-ポリプロピレン多孔質複合膜を選択して使用してもよい。
基材層の少なくとも一つの表面上に表面処理層が設けられており、表面処理層は、重合体層又は無機物層であってもよく、重合体と無機物とを混合してなる層であってもよい。
無機物層は、無機粒子とバインダーとを含み、無機粒子は、アルミナ、シリカ、酸化マグネシウム、酸化チタン、二酸化ハフニウム、酸化スズ、酸化セリウム、酸化ニッケル、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化ジルコニウム、酸化イットリウム、炭化ケイ素、ベーマイト、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、及び硫酸バリウムからなる群より選ばれる一種又は複数の種類の組み合わせである。バインダーは、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩、ポリビニルピロリドン、ポリビニルエーテル、ポリメチルメタクリレート、ポリテトラフルオロエチレン及びポリヘキサフルオロプロピレンからなる群より選ばれる一種又は複数の種類の組み合わせである。
重合体層は、重合体を含み、重合体の材料は、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、アクリル酸エステル重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩、ポリビニルピロリドン、ポリビニルエーテル、ポリフッ化ビニリデン及びポリ(フッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロピレン)からなる群より選ばれる少なくとも一種である。
六、電気化学装置
本発明の実施例は、電気化学装置を提供し、前記電気化学装置は、電気化学反応を発生する任意の装置を含む。
ある実施例において、本発明の電気化学装置は、金属イオンを吸蔵や放出可能な正極活物質を有する正極、本発明の実施例による負極、電解液、及び正極と負極との間に設けられるセパレーターを含む。
ある実施例において、本発明の電気化学装置は、全ての種類の一次電池、二次電池、燃料電池、太陽電池又はコンデンサを含むが、これらに限定されない。
ある実施例において、前記電気化学装置は、リチウム二次電池である。
ある実施例において、リチウム二次電池は、リチウム金属二次電池、リチウムイオン二次電池、リチウム重合体二次電池又はリチウムイオン重合体二次電池を含むが、これらに限定されない。
七、電子装置
本発明の電子装置は、本発明の実施例に記載の電気化学装置を用いたあらゆる装置であることができる。
ある実施例において、前記電子装置は、ノートパソコン、ペン入力型コンピューター、モバイルコンピューター、電子ブックプレーヤー、携帯電話、携帯型ファクシミリ、携帯型コピー機、携帯型プリンター、ステレオヘッドセット、ビデオレコーダー、液晶テレビ、ポータブルクリーナー、携帯型CDプレーヤー、ミニCD、トランシーバー、電子ノートブック、計算機、メモリーカード、ポータブルテープレコーダー、ラジオ、バックアップ電源、モーター、自動車、オートバイ、補助自転車、自転車、照明器具、おもちゃ、ゲーム機、時計、電動工具、閃光灯、カメラ、大型家庭用ストレージバッテリー、及びリチウムイオンコンデンサーなどを含むが、これらに限定されない。
以下では、リチウムイオン電池を例として挙げて、具体的な実施例を参照してリチウムイオン電池の調製を説明し、当業者は、本発明に記載された調製方法が例示であるだけで、他のあらゆる適切な調製方法がいずれも本発明の範囲内にあることを理解すべきである。
実施例
以下では、本発明によるリチウムイオン電池の実施例及び比較例により、本発明のリチウムイオン電池を説明して性能評価を行う。
一、負極活物質の性能に関する評価方法
1、負極活物質の粉末の特性の測定方法
(1)粉末粒子のミクロ形態の観察:走査型電子顕微鏡で粉末のミクロ形態を観察することで、材料の表面が被覆された様子を確認する。使用された測定装置は、OXFORD EDS(X-max-20mm)であり、加速電圧は15KVであり、焦点距離を調整し、50Kの観察倍率から高倍率で観察し、500~2000という低い倍率で粒子の凝集の様子を主に観察した。
(2)球形度の測定:Malvern自動画像式粒度分布測定装置を使用して特定の数(5000を超える)の分散した粒子に対して、画像をキャプチャーし、処理してから、形態学的に指示したラマン分光法((MDRS)により、粒子のミクロ構造と形態を正確に分析して、すべての粒子の最長直径と最短直径を得て、各粒子の最短直径と最長直径の比の値を計算して各粒子の球形度を得て、すべての粒子の球形度の平均値を計算して、平均球形度とした。
(3)比表面積の測定:一定低温で、異なる相対圧力で固体表面へ気体の吸着量を測定した後、Brunauer-Emmett-Teller吸着理論とその公式(BET公式)に基づいて、試料の単分子層吸着量を求めることで、固体の比表面積を計算した。
粉末サンプルを約1.5~3.5g秤量し、TriStar II 3020の測定用サンプル管に入れ、約200℃で120min脱気した後、測定を行った。
(4)粒度の測定:50mlのクリーンビーカーに粉末サンプルを約0.02g添加し、脱イオン水を約20ml加え、さらに、数滴の1%の界面活性剤を滴下し、粉末を完全に水中に分散させ、120Wの超音波洗浄機で5分超音波処理し、MasterSizer 2000により、粒度分布を測定した。
(5)炭素含有量の測定:サンプルを酸素リッチの条件下で高周波炉により高温加熱して燃焼させることにより、炭素と硫黄をそれぞれ二酸化炭素と二酸化硫黄に酸化させ、当該気体は処理された後、対応する吸収池に入り、対応する赤外線輻射を吸収し、そして、検出器により対応するシグナルに変換された。このシグナルは、コンピュータにより採取されて、直線性校正を行った後、二酸化炭素及び二酸化硫黄の濃度と比例する数値に変換され、そして全分析過程の数値を累加して、分析が完了した後、コンピュータにおいてこの累加された値を重量の値で割り、校正係数をかけて、空白を引いて、サンプルにおける炭素、硫黄の含有量の百分率を得た。高周波赤外線炭素硫黄分析装置(Shanghai Dekai Instrument Co.,Ltd製HCS-140)によりサンプルの測定を行った。
(6)XRDの測定:サンプルを1.0~2.0g秤量し、ガラスサンプルホルダーの溝に注いで、ガラス板で圧密させ、磨いて平らにした。JIS K 0131-1996「X線回折分析通則」に従い、X線回折装置(ブルック、D8)を使用して測定を行い、測定電圧が40kVであり、電流が30mAであり、走査範囲が10~85°であり、走査のステップ幅が0.0167°であり、各ステップ幅で設定された時間が0.24sであり、これにより、XRD回折パターンが得られた。図から2θが28.4°にある最大強度値I及び2θが21.0°にある最大強度値Iを得て、それにより、I/Iを計算した。
(7)金属元素の測定:一定の量のサンプルを秤量し、一定の量の濃硝酸を加えて、マイクロ波加熱酸分解を行った後、溶液が得られた。得られた溶液と濾過ケーキを数回洗浄して、一定の体積に定容し、ICP-OESによりその中の金属元素のプラズマ強度を測定し、測定された金属の検量線から溶液中の金属含有量を計算することにより、材料に含まれる金属元素の量を計算した。
(8)負極の孔隙率の測定:パンチプレス(punch press)を使用して負極を13mmの小さいウェーハに打ち抜き、万分の一のマイクロメータ(Ten-thousandth micrometer)を使用して小さいウェーハの厚さを測定した。一定の数量の小さいウェハをAccuPyc 1340装置のサンプルコンパートメントに入れ、ヘリウムガスを使用してサンプルを30回パージし、プログラムに従ってヘリウムガスを通す。サンプルコンパートメント内の圧力を測定することにより、ボイル法則PV=nRTにより、サンプルコンパートメント内の真体積を計算した。測定が完了した後、小さいウェーハを計数し、サンプルの見かけ体積を計算した。1-真体積/見かけ体積により、サンプルの孔隙率を得た。
次の表における各物質の重量分率は、いずれも、負極活物質の全重量に基づいて計算して得られる。
二、負極活物質の電気性能の測定方法
1、ボタン式電池の測定方法
乾燥したアルゴンガス雰囲気下で、プロピレンカーボネート(PC)と、エチレンカーボネート(EC)と、ジエチルカーボネート(DEC)と(重量比約1:1:1)を混合してなる溶剤に、LiPF(濃度が約1.15mol/Lである)を加えて、均一に混合した後、約7.5wt%のフルオロエチレンカーボネート(FEC)をさらに添加し、そして、均一に混合し、電解液を得た。
実施例及び比較例で得られた負極活物質と、導電性カーボンブラックと、バインダーであるPAA(変性ポリアクリル酸、PAA)とを、約80:10:10の重量比で脱イオン水に加え、攪拌してスラリーを形成し、ドクターブレードにより塗工し、厚さが約100μmの塗工層を形成し、真空乾燥箱で約85Cにて約12時間乾燥させ、乾燥環境で打ち抜き機を使用して、直径が約1cmウェーハに切り出し、グローブボックスで金属リチウム片を対極とし、ceglard複合膜をセパレーターとして選択し、電解液を加えて、ボタン式電池に組み立てた。ランド(LAND)シリーズ電池測定システムにより、電池の充放電の測定を行って、その充電容量及び放電容量を測定した。
まず、0.05Cにて0.005Vまで放電を行い、5分間静置した後、50μAにて0.005Vまで放電を行い、さらに5分間静置した後、10μAにて0.005Vまで放電を行い、材料の初回のリチウム挿入容量を得て、そして、0.1Cにて、2Vまで充電を行い、初回のリチウム脱離容量を得た。最後、初回のリチウム脱離容量と初回のリチウム挿入容量との比は、材料の初回効率とする。
2、全電池の測定
(1)リチウムイオン電池の調製
正極の調製
LiCoOと、導電性カーボンブラックと、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)とを、約95%:2.5%:2.5%の重量比でN-メチルピロリドン溶媒系に十分に撹拌し、均一に混合し、正極スラリーを得た。得られた正極スラリーを正極集電体であるアルミニウム箔上に塗布し、乾燥し、冷間圧延して、正極を得た。
負極の調製
グラファイトと、実施例及び比較例で調製されたケイ素系負極活物質と、導電剤(導電性カーボンブラック,Super P(r)(登録商標))と、バインダーであるPAAとを、約95%:1.2%:5%:3.8%の重量比で混合し、適量の水を添加して、固形分の含有量が約30wt%~60wt%になるように混練した。適量の水を添加して、スラリーの粘度が約2000~3000Pa・sとなるように調整して、負極スラリーを調製した。
得られた負極スラリーを負極集電体である銅箔上に塗布し、乾燥し、冷間圧延して、負極を得た。
電解液の調製
乾燥したアルゴンガス雰囲気下で、プロピレンカーボネート(PC)と、エチレンカーボネート(EC)と、ジエチルカーボネート(DEC)と(重量比約1:1:1)を混合してなる溶剤に、LiPF(濃度が約1.15mol/Lである)を加えて、均一に混合した後、約7.5wt%のフルオロエチレンカーボネート(FEC)をさらに添加し、そして、均一に混合し、電解液を得た。
セパレーターの調製
PE多孔質重合体フィルムをセパレーターとする。
リチウムイオン電池の調製
セパレーターが正極と負極との間に介在して隔離の役割を果たすように、正極と、セパレーターと、負極とを順に積層し、巻いてベアセルを得た。ベアセルを外装に入れ、電解液を注入し、封止した。形成(formation)、脱気、トリミング等のプロセスを経て、リチウムイオン電池を得た。
(2)サイクル特性の測定
測定温度が25C/45Cである。0.7Cにて4.4Vまで定電流充電し、0.025Cまで定電圧充電し、5分間静置した後、0.5Cにて3.0Vまで放電した。このステップで得られた容量を初期容量とし、0.7C充電/0.5C放電で、サイクル測定を行って、各サイクルの容量と初期容量との比により、容量の減衰曲線を作成した。25℃で容量維持率が90%となるまでサイクルするサイクル数を、電池の室温サイクル特性とし、45℃で容量維持率が80%となるまでサイクルするサイクル数を、電池の高温サイクル特性とし、上記2つの場合でのサイクル数を比較することにより、材料のサイクル特性を比較した。
(3)放電レートの測定
25℃で0.2Cにて3.0Vまで放電を行い、5分間静置して、0.5Cにて4.45Vまで充電を行い、0.05Cまで定電圧充電した後、5分間静置して、放電レートを調整し、それぞれ0.2C、0.5C、1C、1.5C、2.0Cにて、放電の測定を行い、それぞれ放電容量を得て、各レートで得られた容量と0.2Cで得られた容量とを比較し、2Cで得られた容量と0.2Cで得られた容量を比較することでレート特性を比較した。
(4)満充電された電池の変形率の測定
半充電時(50%充電状態(SOC))の新品電池の厚みをマイクロメーターで測定し、400サイクルをした時、電池が満充電(100%SOC)となる状態で、このときの電池の厚みをマイクロメーターでさらに測定し、それを初期半充電時(50%SOC)の新品電池の厚みと比較し、このときの満充電(100%SOC)された電池の変形率を得た。
三、負極の組成及び性能測定結果
1、市販ケイ素酸化物SiO(0.5<x<1.5,Dv50=約5.3μm)及びグラファイト粒子(Dv50=約14.0μm)を選択して、上記方法に従い、実施例1~3及び比較例1の負極を調製した。
表1は、実施例1~5及び比較例1における負極の組成を示す。
Figure 2022518419000002
表2は、実施例1~5及び比較例1における負極を有するリチウムイオン電池の性能測定結果を示す。
Figure 2022518419000003
実施例1~5及び比較例1の測定結果から分かるように、ケイ素系粒子とグラファイト粒子との平均球形度の差が約0.3以下の範囲内である場合、調製されたリチウムイオン電池は、平均球形度の差が0.3を超えるリチウムイオン電池より、サイクル特性、耐変形性及びレート特性が大幅に優れる。
なぜなら、ケイ素系粒子とグラファイト粒子との平均球形度の差が0.3以下の範囲内であると、形態の違いを効果的に利用して、負極材料の最大圧縮密度を増加し、ベアセルのエネルギー密度を高めることができる。また、膨張及び収縮中の粒子の再配列を抑制し、粒子同士の間の孔隙を低減し、グラファイト粒子とケイ素系粒子との間の電気接触を強化し、ベアセルのサイクル特性及び耐変形性を改善することもできる。
2、以下の方法に従って実施例6~8及び比較例2における負極を調製した。
(1)二酸化ケイ素と金属ケイ素粉末を約1:1のモル比で、それぞれ機械的に乾式混合とボールミリングにより混合し、混合材料が得られ、
(2)Ar雰囲気下、約10-3~10-1kPaの圧力範囲、約1100~1500℃の温度範囲で、前記混合材料を約0.5~20h加熱して、ガスが得られ、
(3)得られたガスを凝結して固体が得られ、
(4)前記固体を粉砕して篩い分け、
(5)約400~1500℃の温度範囲に、前記固体を約1~20h熱処理し、熱処理した前記固体を冷却した後、ケイ素系負極活物質として、ケイ素酸素材料SiOが得られ、及び、
(6)上記方法に従って、実施例6~8及び比較例2における負極を調製し、ケイ素系粒子及びグラファイト粒子の平均球形度が、それぞれ約0.92及び約0.68であった。
表3は、ステップ(1)~(5)における具体的なプロセスパラメータを示す。
Figure 2022518419000004
表4は、実施例6-8及び比較例2におけるケイ素系負極活物質及びグラファイト粒子の性能パラメータを示す。
Figure 2022518419000005
表5は、実施例6~8及び比較例2におけるリチウムイオン電池の性能測定結果を示す。
Figure 2022518419000006
実施例6~8及び比較例2の性能測定結果から分かるように、B-Aが約0.3以下であることを満たす場合、約0<I/I≦約1を満たすケイ素酸化物SiOを使用して調製されたリチウムイオン電池は、約1<I/Iを満たすケイ素酸化物を使用して調製されたリチウムイオン電池より、サイクル特性、耐変形性及びレート特性が優れる。
3、以下の方法に従って実施例9~11及び比較例3と4における負極を調製した。
(1)市販ケイ素酸化物SiOを篩い分けて、分級処理することにより、実施例9~11及び比較例3と4におけるケイ素系負極活物質が得られ、
(2)上記方法に従って、実施例9~11及び比較例3と4における負極を調製し、ケイ素系粒子及びグラファイト粒子の平均球形度がそれぞれ約0.92及び約0.68であり、ここでのグラファイト粒子が表4のグラファイト粒子と同じである。
表6は、実施例9~11及び比較例3と4におけるケイ素系負極活物質の性能パラメータを示す。
Figure 2022518419000007
表7は、実施例9~11及び比較例3と4における負極から調製されたリチウムイオン電池の性能測定結果を示す。
Figure 2022518419000008
実施例9~11及び比較例3と4の性能測定結果から分かるように、B-Aが約0.3以下であることを満たす場合、約0.3≦Dn10/Dv50≦約0.6を満たすケイ素酸化物を使用して調製されたリチウムイオン電池は、Dn10/Dv50<約0.3又は約0.6<Dn10/Dv50を満たすケイ素酸化物を使用して調製されたリチウムイオン電池より、サイクル特性、耐変形性及びレート特性が優れる。
4、以下の方法に従って実施例12~15における負極を調製した。
(1)市販ケイ素酸化物SiO(0.5<x<1.5,D50=約5μm)と、炭素前駆体と、酸化物前駆体MeTとを、エタノール約150mL及び脱イオン水約1.47mLに加え、均一な懸濁液が形成されるまで約4時間攪拌し、
(2)前記懸濁液をスプレー乾燥して(入口温度約220℃,出口温度約110℃)、粉末が得られ、
(3)前記粉末を約250~1000Cで約0.5~20h焼結して、ケイ素系負極活物質として、表面に酸化物MeO層を有するケイ素酸化物が得られ、及び、
(4)上記方法に従って、実施例12~15における負極を調製し、ケイ素系粒子及びグラファイト粒子の平均球形度がそれぞれ約0.92及び約0.68でり、ここでのグラファイト粒子が表4のグラファイト粒子と同じである。
表8は、実施例12~15における酸化物MeO被覆層を有するケイ素酸化物SiOを調製するためのプロセス条件を示す。
Figure 2022518419000009
表9は、実施例1及び実施例12~15におけるケイ素系負極活物質の組成及び性能パラメータを示す。
Figure 2022518419000010
表10は、実施例1及び実施例12~15における負極から調製されたリチウムイオン電池の性能測定結果を示す。
Figure 2022518419000011
実施例1及び実施例12~15の測定結果から分かるように、B-Aが約0.3以下であることを満たす場合、ケイ素酸化物に酸化物MeO層を被覆することにより、リチウムイオン電池のサイクル特性及び/又はレート特性並びに耐変形性をさらに向上させることができる。
5、以下の方法に従って、実施例16~21における負極を調製した。
(1)炭素材料(単層カーボンナノチューブ(SCNT)及び/又は多層カーボンナノチューブ(MCNT))と重合体とを水に高速で約12h分散させて、均一に混合されたスラリーが得られ、
(2)市販ケイ素酸化物SiO(0.5<x<1.5,D50=約5μm)を(1)で得られた均一に混合されたスラリーに加え、約4時間攪拌して均一に混合された分散液が得られ、
(3)前記分散液をスプレー乾燥して(入口温度約200℃,出口温度約110℃)、ケイ素系負極活物質として、粉末が得られ、及び、
(4)上記方法に従って、実施例16~21における負極を調製し、ケイ素系粒子及びグラファイト粒子の平均球形度がそれぞれ約0.92及び約0.68であり、ここでのグラファイト粒子が表4のグラファイト粒子と同じである。
表11は、実施例16~21における重合体被覆層を有するケイ素酸化物SiOの組成を示す。
Figure 2022518419000012
表11での英語の略称の意味は、以下の通りである。
SCNT:単層カーボンナノチューブ
MCNT:多層カーボンナノチューブ
CMC-Na:カルボキシメチルセルロースナトリウム
PVP:ポリビニルピロリドン
PVDF:ポリフッ化ビニリデン
PAANa:ポリアクリル酸ナトリウム
表12は、実施例1及び実施例16~21における負極から調製されたリチウムイオン電池の性能測定結果を示す。
Figure 2022518419000013
実施例1及び実施例16~21の測定結果から分かるように、B-Aが約0.3以下であることを満たす場合、ケイ素酸化物にカーボンナノチューブを含む重合体層を被覆することにより、リチウムイオン電池のサイクル特性及び/又はレート特性並びに耐変形性をさらに向上させることができる。
6、実施例22~24及び比較例5と6における負極活物質を調製した。
(1)分級後の熱処理温度が約500℃であり、時間が約2hである以外、実施例7の調製方法と同様にして、I/I値が約0.5であるケイ素系負極活物質を調製し、
(2)さらに分級処理して、実施例22~24及び比較例5と6におけるケイ素系負極活物質が得られ、及び、
(3)上記方法に従って、実施例22~24及び比較例5と6における負極を調製し、ここで、ケイ素系粒子の合計数に占めるSiO粒子の周辺に8~14個のグラファイト粒子を有するケイ素系粒子の百分率が約70%であり、ケイ素系粒子及びグラファイト粒子の平均球形度がそれぞれ約0.92及び約0.68であり、ここでのグラファイト粒子が表4のグラファイト粒子と同じである。
表13は、実施例22~24及び比較例5と6におけるケイ素系負極活物質の性能パラメータを示す。
Figure 2022518419000014
表14は、実施例22~24及び比較例5と6における負極から調製されたリチウムイオン電池の性能測定結果を示す。
Figure 2022518419000015
実施例22~24及び比較例5と6の性能測定結果から分かるように、B-Aが約0.3以下であり、且つ約0<I/I≦約1であることを満たす場合、約0.3≦Dn10/Dv50≦約0.6を満たすケイ素酸化物を使用して調製された負極を有するリチウムイオン電池は、Dn10/Dv50<約0.3又は約0.6<Dn10/Dv50を満たすケイ素酸化物を使用して調製された負極を有するリチウムイオン電池より、サイクル特性、耐変形性及びレート特性が優れる。
7、以下の方法に従って、実施例25~28における負極を調製した。
(1)実施例7におけるケイ素系負極活物質に、さらに酸化物MeO被覆層を被覆し、実施例25~28におけるケイ素系負極活物質が得られ、実施例25~28の被覆方法がそれぞれ実施例12~15の被覆方法と同じであり、及び、
(2)上記方法に従って、実施例25~28における負極を調製し、ケイ素系粒子及びグラファイト粒子の平均球形度がそれぞれ約0.92及び約0.68であり、ここでのグラファイト粒子が表4のグラファイト粒子と同じである。
表15は、実施例7及び実施例25~28におけるケイ素系負極活物質の組成及び性能パラメータを示す。
Figure 2022518419000016
表16は、実施例7及び実施例25~28における負極から調製されたリチウムイオン電池の性能測定結果を示す。
Figure 2022518419000017
実施例7及び実施例25~28の測定結果から分かるように、B-Aが約0.3以下であり、且つ約0<I/I≦約1であることを満たす場合、ケイ素酸化物に酸化物MeO層を被覆ことにより、リチウムイオン電池のサイクル特性及び/又はレート特性並びに耐変形性をさらに向上させることができる。
8、以下の方法に従って実施例29~36における負極を調製した。
(1)実施例7におけるケイ素系負極活物質に、さらにカーボンナノチューブを含む重合体層を被覆し、実施例29~36におけるケイ素系負極活物質が得られ、実施例29~36の被覆方法がそれぞれ実施例16~21の被覆方法と同じであり、及び、
(2)上記方法に従って、実施例29~36における負極を調製し、ケイ素系粒子及びグラファイト粒子の平均球形度がそれぞれ約0.92及び約0.68であり、ここでのグラファイト粒子が表4のグラファイト粒子と同じである。
表17は、実施例29~36における重合体被覆層を有するケイ素系負極活物質の組成を示す。
Figure 2022518419000018
表18は、実施例7及び実施例29~36における負極から調製されたリチウムイオン電池の性能測定結果を示す。
Figure 2022518419000019
実施例7及び実施例29~36の測定結果から分かるように、B-Aが約0.3以下であり、且つ約0<I/I≦約1であることを満たす場合、ケイ素酸化物にカーボンナノチューブを含む重合体層を被覆することにより、リチウムイオン電池のサイクル特性及び/又はレート特性並びに耐変形性をさらに向上させることができる。
9、以下の方法に従って実施例37~41における負極を調製した。
(1)実施例10におけるケイ素系負極活物質に、さらに酸化物MeO被覆層を被覆し、実施例37~41におけるケイ素系負極活物質が得られ、実施例37~41の被覆方法がそれぞれ実施例12~15の被覆方法と同じであり、及び、
(2)上記方法に従って、実施例37~41における負極を調製し、ケイ素系粒子及びグラファイト粒子の平均球形度がそれぞれ約0.92及び約0.68であり、ここでのグラファイト粒子が表4のグラファイト粒子と同じである。
表19は、実施例10及び実施例37~41におけるケイ素系負極活物質の組成及び性能パラメータを示す。
Figure 2022518419000020
表20は、実施例10及び実施例37~41における負極から調製されたリチウムイオン電池の性能測定結果を示す。
Figure 2022518419000021
実施例10及び実施例37~41の性能測定結果から分かるように、B-Aが約0.3以下であり、且つ約0.3≦Dn10/Dv50≦約0.6であることを満たす場合、ケイ素酸化物に酸化物MeO層を被覆することにより、リチウムイオン電池のサイクル特性及び/又はレート特性並びに耐変形性をさらに向上させることができる。
10、以下の方法に従って実施例42~48における負極を調製した。
(1)実施例10におけるケイ素系負極活物質に、さらにカーボンナノチューブを含む重合体層を被覆し、実施例42~48におけるケイ素系負極活物質が得られ、実施例42~48の被覆方法がそれぞれ実施例16~21の被覆方法と同じであり、及び、
(2)上記方法に従って、実施例42~48における負極を調製し、ケイ素系粒子及びグラファイト粒子の平均球形度がそれぞれ約0.92及び約0.68であり、ここでのグラファイト粒子が表4のグラファイト粒子と同じである。
表21は、実施例10及び実施例42~48におけるケイ素系負極活物質の組成を示す。
Figure 2022518419000022
表22は、実施例10及び実施例42~48における負極活物質から調製されたリチウムイオン電池の性能測定結果を示す。
Figure 2022518419000023
実施例10及び実施例42~48の測定結果から分かるように、B-Aが約0.3以下であり、且つ約0.3≦Dn10/Dv50≦約0.6であることを満たす場合、ケイ素酸化物にカーボンナノチューブを含む重合体層を被覆することにより、リチウムイオン電池のサイクル特性及び/又はレート特性並びに耐変形性をさらに向上させることができる。
11、以下の方法に従って実施例49~58における負極を調製した。
(1)実施例12におけるケイ素系負極活物質に、さらにカーボンナノチューブを含む重合体層を被覆し、実施例49~58におけるケイ素系負極活物質が得られ、実施例49~58の被覆方法がそれぞれ実施例16~21の被覆方法と同じであり、及び、
(2)上記方法に従って、実施例49~58における負極を調製し、ケイ素系粒子及びグラファイト粒子の平均球形度がそれぞれ約0.92及び約0.68であり、ここでのグラファイト粒子が表4のグラファイト粒子と同じである。
表23は、実施例12及び実施例49~58におけるケイ素系負極活物質の組成を示す。
Figure 2022518419000024
表24は、実施例12及び実施例49~58における負極活物質から調製されたリチウムイオン電池の性能測定結果を示す。
Figure 2022518419000025
実施例12及び実施例49~58の測定結果から分かるように、B-Aが約0.3以下であることを満たす場合、表面に酸化物MeO層を有するケイ素酸化物に、さらにカーボンナノチューブを含む重合体層を被覆することにより、リチウムイオン電池のサイクル特性及び/又はレート特性並びに耐変形性をさらに向上させることができる。
12、以下の方法に従って実施例59~63における負極を調製した。
(1)実施例23におけるケイ素系負極活物質に、さらに酸化物MeO被覆層を被覆し、実施例59~63におけるケイ素系負極活物質が得られ、実施例59~63の被覆方法がそれぞれ実施例12~15の被覆方法と同じであり、及び、
(2)上記方法に従って、実施例59~63における負極を調製し、ケイ素系粒子及びグラファイト粒子の平均球形度がそれぞれ約0.92及び約0.68であり、ここでのグラファイト粒子が表4のグラファイト粒子と同じである。
表25は、実施例23及び実施例59~63におけるケイ素系負極活物質の組成及び性能パラメータを示す。
Figure 2022518419000026
表26は、実施例23及び実施例59~63における負極から調製されたリチウムイオン電池の性能測定結果を示す。
Figure 2022518419000027
実施例23及び実施例59~63の性能測定結果から分かるように、B-Aが約0.3以下であり、約0<I/I≦約1であり、且つ約0.3≦Dn10/Dv50≦約0.6であることを満たす場合、ケイ素酸化物に酸化物MeO層を被覆することにより、リチウムイオン電池のサイクル特性及び/又はレート特性並びに耐変形性をさらに向上させることができる。
13、以下の方法に従って実施例64~73の負極を調製した。
(1)実施例23におけるケイ素系負極活物質に、さらにカーボンナノチューブを含む重合体層を被覆し、実施例64~73におけるケイ素系負極活物質が得られ、実施例64~73の被覆方法がそれぞれ実施例16~21の被覆方法と同じであり、及び、
(2)上記方法に従って、実施例64~73における負極を調製し、ケイ素系粒子及びグラファイト粒子の平均球形度がそれぞれ約0.92及び約0.68であり、ここでのグラファイト粒子が表4のグラファイト粒子と同じである。
表27は、実施例23及び実施例64~73におけるケイ素系負極活物質の組成を示す。
Figure 2022518419000028
表28は、実施例23及び実施例64~73における負極から調製されたリチウムイオン電池の性能測定結果を示す。
Figure 2022518419000029
実施例23及び実施例64~73の性能測定結果から分かるように、B-Aが約0.3以下であり、約0<I/I≦約1であり、且つ約0.3≦Dn10/Dv50≦約0.6であることを満たす場合、ケイ素酸化物にカーボンナノチューブを含む重合体層を被覆することにより、リチウムイオン電池のサイクル特性及び/又はレート特性並びに耐変形性をさらに向上させることができる。
14、以下の方法に従って実施例74~82における負極を調製した。
(1)実施例41におけるケイ素系負極活物質に、さらにカーボンナノチューブを含む重合体層を被覆し、実施例74~82におけるケイ素系負極活物質が得られ、実施例74~82の被覆方法がそれぞれ実施例16~21の被覆方法と同じであり、及び、
(2)上記方法に従って、実施例74~82における負極を調製し、ケイ素系粒子及びグラファイト粒子の平均球形度がそれぞれ約0.92及び約0.68であり、ここでのグラファイト粒子が表4のグラファイト粒子と同じである。
表29は、実施例41及び実施例74~82におけるケイ素系負極活物質の組成を示す。
Figure 2022518419000030
表30は、実施例41及び実施例74~82における負極活物質から調製されたリチウムイオン電池の性能測定結果を示す。
Figure 2022518419000031
実施例41及び実施例74~82の測定結果から分かるように、B-Aが約0.3以下であり、且つ約0.3≦Dn10/Dv50≦約0.6であることを満たす場合、表面に酸化物MeO層を有するケイ素酸化物にカーボンナノチューブを含む重合体層を被覆することにより、リチウムイオン電池のサイクル特性及び/又はレート特性をさらに向上させることができ、そして、電池変形率が大幅に変化していない。
15、以下の方法に従って実施例83~90における負極を調製した。
(1)実施例63におけるケイ素系負極活物質に、さらにカーボンナノチューブを含む重合体層を被覆し、実施例83~90におけるケイ素系負極活物質が得られ、実施例83~90の被覆方法がそれぞれ実施例16~21の被覆方法と同じであり、及び、
(2)上記方法に従って、実施例83~90における負極を調製し、ケイ素系粒子及びグラファイト粒子の平均球形度がそれぞれ約0.92及び約0.68であり、ここでのグラファイト粒子が表4のグラファイト粒子と同じである。
表31は、実施例63及び実施例83~90におけるケイ素系負極活物質の組成を示す。
Figure 2022518419000032
表32は、実施例63及び実施例83~90における負極から調製されたリチウムイオン電池の性能測定結果を示す。
Figure 2022518419000033
実施例63及び実施例83~90の性能測定結果から分かるように、B-Aが約0.3以下であり、約0<I/I≦約1であり、且つ約0.3≦Dn10/Dv50≦約0.6であることを満たす場合、表面に酸化物MeO層を有するケイ素酸化物にカーボンナノチューブを含む重合体層を被覆することにより、リチウムイオン電池のサイクル特性及び/又はレート特性をさらに向上させることができ、そして、電池変形率が大幅に変化していない。
明細書全体では、「ある実施例」、「実施例の一部」、「1つの実施例」、「他の例」、「例」、「具体例」、又は「部分例」の引用については、本発明の少なくとも1つの実施例又は例は、当該実施例又は例に記載の特定の特徴、構造、材料又は特性を含むことを意味する。したがって、明細書全体の様々な場所に記載された、例えば「ある実施例において」、「実施例において」、「1つの実施例において」、「他の例において」、「例において」、「特定の例において」又は「例」は、必ずしも本発明の同じ実施例又は例を引用するわけではない。また、本明細書の特定の特徴、構造、材料、又は特性は、一つ又は複数の実施例又は例において、あらゆる好適な形態で組み合わせることができる。
例示的な実施例が開示及び説明されるが、当業者は、上述実施例が本発明を限定するものとして解釈されることができなく、かつ、本発明の技術思想、原理、及び範囲から逸脱しない場合に実施例を変更、置換及び変更することができること、を理解すべきである。

Claims (38)

  1. ケイ素系粒子とグラファイト粒子とを含む負極材料であって、
    前記グラファイト粒子の平均球形度をAとし、前記ケイ素系粒子の平均球形度をBとし、
    A及びBが約0<B-A≦約0.3を満たす、負極材料。
  2. 前記ケイ素系粒子は、X線回折パターンにおける2θが約28.0°~29.0°の範囲内にある最高強度値をIとし、X線回折パターンにおける2θが約20.5°~21.5°の範囲内にある最高強度値をIとすると、約0<I/I≦約1を満たす、請求項1に記載の負極材料。
  3. 前記ケイ素系粒子の粒子径分布が約0.3≦Dn10/Dv50≦約0.6を満たす、請求項1に記載の負極材料。
  4. 前記ケイ素系粒子がケイ素複合化物マトリックスと酸化物MeO層とを含み、
    前記酸化物MeO層が前記ケイ素複合化物マトリックスの少なくとも一部を被覆し、
    MeがAl、Si、Ti、Mn、V、Cr、Co又はZrの少なくとも一種を含み、
    yが0.5~3であり、
    且つ、前記酸化物MeO層が炭素材料を含む、請求項1に記載の負極材料。
  5. 前記ケイ素系粒子がケイ素複合化物マトリックスと重合体層とを含み、
    前記重合体層が前記ケイ素複合化物マトリックスの少なくとも一部を被覆し、
    且つ、前記重合体層が炭素材料を含む、請求項1に記載の負極材料。
  6. 前記ケイ素系粒子の粒子径分布が約0.3≦Dn10/Dv50≦約0.6を満たす、請求項2に記載の負極材料。
  7. 前記ケイ素系粒子がケイ素複合化物マトリックスと酸化物MeO層とを含み、
    前記酸化物MeO層が前記ケイ素複合化物マトリックスの少なくとも一部を被覆し、
    MeがAl、Si、Ti、Mn、V、Cr、Co又はZrの少なくとも一種を含み、
    yが0.5~3であり、
    且つ、前記酸化物MeO層が炭素材料を含む、請求項2に記載の負極材料。
  8. 前記ケイ素系粒子がケイ素複合化物マトリックスと重合体層とを含み、
    前記重合体層が前記ケイ素複合化物マトリックスの少なくとも一部を被覆し、
    且つ、前記重合体層が炭素材料を含む、請求項2に記載の負極材料。
  9. 前記ケイ素系粒子がケイ素複合化物マトリックスと酸化物MeO層とを含み、
    前記酸化物MeO層が前記ケイ素複合化物マトリックスの少なくとも一部を被覆し、
    MeがAl、Si、Ti、Mn、V、Cr、Co又はZrの少なくとも一種を含み、
    yが0.5~3であり、
    且つ、前記酸化物MeO層が炭素材料を含む、請求項3に記載の負極材料。
  10. 前記ケイ素系粒子がケイ素複合化物マトリックスと重合体層とを含み、
    前記重合体層が前記ケイ素複合化物マトリックスの少なくとも一部を被覆し、
    且つ、前記重合体層が炭素材料を含む、請求項3に記載の負極材料。
  11. 前記ケイ素系粒子がさらに重合体層を含み、
    前記重合体層が前記酸化物MeO層の少なくとも一部を被覆し、
    且つ、前記重合体層が炭素材料を含む、請求項4に記載の負極材料。
  12. 前記ケイ素系粒子がケイ素複合化物マトリックスと酸化物MeO層とを含み、
    前記酸化物MeO層が前記ケイ素複合化物マトリックスの少なくとも一部を被覆し、
    MeがAl、Si、Ti、Mn、V、Cr、Co又はZrの少なくとも一種を含み、
    yが0.5~3であり、
    且つ、前記酸化物MeO層が炭素材料を含む、請求項6に記載の負極材料。
  13. 前記ケイ素系粒子がケイ素複合化物マトリックスと重合体層とを含み、
    前記重合体層が前記ケイ素複合化物マトリックスの少なくとも一部を被覆し、
    且つ、前記重合体層が炭素材料を含む、請求項6に記載の負極材料。
  14. 前記ケイ素系粒子がさらに重合体層を含み、
    前記重合体層が前記酸化物MeO層の少なくとも一部を被覆し、
    且つ、前記重合体層が炭素材料を含む、請求項9に記載の負極材料。
  15. 前記ケイ素系粒子がさらに重合体層を含み、
    前記重合体層が前記酸化物MeO層の少なくとも一部を被覆し、
    且つ、前記重合体層が炭素材料を含む、請求項12に記載の負極材料。
  16. 前記ケイ素複合化物マトリックスがSiOを含み、且つxが0.6≦x≦1.5を満たす、請求項4、5及び7~15のいずれか1項に記載の負極材料。
  17. 前記ケイ素複合化物マトリックスがナノSi結晶粒、SiO、SiO、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項4、5及び7~15のいずれか1項に記載の負極材料。
  18. 前記ナノSi結晶粒のサイズが100nm以下である、請求項17に記載の負極材料。
  19. 前記酸化物MeO層の厚さが約0.5nm~1000nmである、請求項4、7、9、11、12、14及び15のいずれか1項に記載の負極材料。
  20. Me元素の重量分率が約0.005wt%~1.5wt%である、請求項4、7、9、11、12、14及び15のいずれか1項に記載の負極材料。
  21. 前記重合体層がポリフッ化ビニリデン及びその誘導体、カルボキシメチルセルロース及びその誘導体、カルボキシメチルセルロースナトリウム及びその誘導体、ポリビニルピロリドン及びその誘導体、ポリアクリル酸及びその誘導体、ポリスチレンブタジエンゴム、ポリアクリルアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項5、8、10、11及び13~15のいずれか1項に記載の負極材料。
  22. 前記重合体層の重量分率が約0.05~5wt%である、請求項5、8、10、11及び13~15のいずれか1項に記載の負極材料。
  23. 前記重合体層の厚さが約1nm~150nmである、請求項5、8、10、11及び13~15のいずれか1項に記載の負極材料。
  24. 前記炭素材料がカーボンナノチューブ、カーボンナノ粒子、カーボンファイバー、グラフェン、又はそれらの任意の組み合わせを含む、請求項4、5及び7~15のいずれか1項に記載の負極材料。
  25. 前記ケイ素系粒子の粒子径Dv50が約2.0μm~50μmである、請求項1~15のいずれか1項に記載の負極材料。
  26. 前記ケイ素系粒子の比表面積が約1~50m/gである、請求項1~15のいずれか1項に記載の負極材料。
  27. 前記ケイ素系粒子の平均球形度が約0.8~1.0である、請求項1~15のいずれか1項に記載の負極材料。
  28. ケイ素系粒子の合計数に占める球形度が約0.8未満であるケイ素系粒子数の百分率が約10%以下である、請求項1~15のいずれか1項に記載の負極材料。
  29. 前記グラファイト粒子の平均球形度が約0.5~0.8である、請求項1~15のいずれか1項に記載の負極材料。
  30. グラファイト粒子の合計数に占める球形度が約0.5~0.8であるグラファイト粒子数の百分率が約90%以上である、請求項1~15のいずれか1項に記載の負極材料。
  31. 前記グラファイト粒子は、ラマン分光分析における約1330cm-1に散乱ピークI1330を有し、且つ、約1580cm-1に散乱ピークI1580を有し、I1330/I1580の比が約0.7<I1330/I1580<約2.0を満たす、請求項1~15のいずれか1項に記載の負極材料。
  32. 前記グラファイト粒子の粒子径Dv50が約0.01~90μmである、請求項1~15のいずれか1項に記載の負極材料。
  33. 前記グラファイト粒子の比表面積が約30m/g以下である、請求項1~15のいずれか1項に記載の負極材料。
  34. 前記グラファイト粒子のOI値が約1~30である、請求項1~15のいずれか1項に記載の負極材料。
  35. 請求項1~34のいずれか1項に記載の負極材料を含む、負極。
  36. 請求項35に記載の負極を含む、電気化学装置。
  37. リチウムイオン電池である、請求項36に記載の電気化学装置。
  38. 請求項36に記載の電気化学装置を含む、電子装置。
JP2021540588A 2019-11-28 2019-11-28 負極材料、並びに、それを含む電気化学装置及び電子装置 Active JP7265636B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/CN2019/121737 WO2021102848A1 (zh) 2019-11-28 2019-11-28 负极材料及包含其的电化学装置和电子装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022518419A true JP2022518419A (ja) 2022-03-15
JP7265636B2 JP7265636B2 (ja) 2023-04-26

Family

ID=76129785

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021540588A Active JP7265636B2 (ja) 2019-11-28 2019-11-28 負極材料、並びに、それを含む電気化学装置及び電子装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20220271281A1 (ja)
EP (1) EP4020629A4 (ja)
JP (1) JP7265636B2 (ja)
WO (1) WO2021102848A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116598420B (zh) * 2023-07-18 2024-05-14 宁德时代新能源科技股份有限公司 负极极片、制备方法及相应的二次电池、用电装置

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011096455A (ja) * 2009-10-28 2011-05-12 Shin-Etsu Chemical Co Ltd 非水電解質二次電池用負極材及びその製造方法並びにリチウムイオン二次電池
JP2014167906A (ja) * 2013-01-29 2014-09-11 Jfe Chemical Corp 炭素質被覆黒鉛粒子およびその製造方法ならびにリチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池
WO2014188851A1 (ja) * 2013-05-23 2014-11-27 信越化学工業株式会社 非水電解質二次電池用負極材及び二次電池
JP2015038862A (ja) * 2013-07-18 2015-02-26 三菱化学株式会社 非水系二次電池負極用炭素材、それを用いた非水系二次電池用負極及び非水系二次電池
US20150325847A1 (en) * 2012-04-26 2015-11-12 Yoon-Kyu Kang Anode Material for Secondary Battery and Method of Preparing the Same
WO2016136543A1 (ja) * 2015-02-26 2016-09-01 株式会社アイ.エス.テイ ポリイミドコーティング活物質粒子、電極材料用スラリー、負極、電池、及び、ポリイミドコーティング活物質粒子の製造方法
JP2017533533A (ja) * 2014-08-18 2017-11-09 ネクソン リミテッドNexeon Limited 金属イオンバッテリー用の電気活性材料
JP2017536676A (ja) * 2014-11-25 2017-12-07 コーニング インコーポレイテッド リチウムイオン電池アノードのための方法および材料
CN109638254A (zh) * 2018-12-17 2019-04-16 宁德新能源科技有限公司 负极材料及使用其的电化学装置和电子装置
WO2019220576A1 (ja) * 2018-05-16 2019-11-21 日立化成株式会社 リチウムイオン二次電池用負極材、リチウムイオン二次電池用負極材の製造方法、リチウムイオン二次電池用負極及びリチウムイオン二次電池

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6517703B2 (ja) * 2014-01-24 2019-05-22 マクセルホールディングス株式会社 非水二次電池
JP2015185491A (ja) * 2014-03-26 2015-10-22 三洋電機株式会社 非水電解質二次電池
CN104766995B (zh) 2015-03-31 2017-03-15 宁德时代新能源科技股份有限公司 一种电解液添加剂及其在锂离子电池中的应用
WO2017216558A1 (en) * 2016-06-14 2017-12-21 Nexeon Limited Electrodes for metal-ion batteries
CN109301184A (zh) * 2018-09-10 2019-02-01 江苏塔菲尔新能源科技股份有限公司 含硅基材料的改性复合材料、其制备方法及在锂离子电池的用途
CN114975980A (zh) * 2019-03-19 2022-08-30 宁德新能源科技有限公司 负极材料及使用其的电化学装置和电子装置

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011096455A (ja) * 2009-10-28 2011-05-12 Shin-Etsu Chemical Co Ltd 非水電解質二次電池用負極材及びその製造方法並びにリチウムイオン二次電池
US20150325847A1 (en) * 2012-04-26 2015-11-12 Yoon-Kyu Kang Anode Material for Secondary Battery and Method of Preparing the Same
JP2014167906A (ja) * 2013-01-29 2014-09-11 Jfe Chemical Corp 炭素質被覆黒鉛粒子およびその製造方法ならびにリチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池
WO2014188851A1 (ja) * 2013-05-23 2014-11-27 信越化学工業株式会社 非水電解質二次電池用負極材及び二次電池
JP2015038862A (ja) * 2013-07-18 2015-02-26 三菱化学株式会社 非水系二次電池負極用炭素材、それを用いた非水系二次電池用負極及び非水系二次電池
JP2017533533A (ja) * 2014-08-18 2017-11-09 ネクソン リミテッドNexeon Limited 金属イオンバッテリー用の電気活性材料
JP2017536676A (ja) * 2014-11-25 2017-12-07 コーニング インコーポレイテッド リチウムイオン電池アノードのための方法および材料
WO2016136543A1 (ja) * 2015-02-26 2016-09-01 株式会社アイ.エス.テイ ポリイミドコーティング活物質粒子、電極材料用スラリー、負極、電池、及び、ポリイミドコーティング活物質粒子の製造方法
WO2019220576A1 (ja) * 2018-05-16 2019-11-21 日立化成株式会社 リチウムイオン二次電池用負極材、リチウムイオン二次電池用負極材の製造方法、リチウムイオン二次電池用負極及びリチウムイオン二次電池
CN109638254A (zh) * 2018-12-17 2019-04-16 宁德新能源科技有限公司 负极材料及使用其的电化学装置和电子装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20220271281A1 (en) 2022-08-25
EP4020629A4 (en) 2022-09-14
WO2021102848A1 (zh) 2021-06-03
EP4020629A1 (en) 2022-06-29
JP7265636B2 (ja) 2023-04-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2020187040A1 (en) Anode material, and electrochemical device and electronic device using the same
CN110911636B (zh) 负极材料及包含其的电化学装置和电子装置
CN113346059B (zh) 负极材料及包含其的电化学装置和电子装置
CN113540426B (zh) 负极材料及包含其的电化学装置和电子装置
CN110890531B (zh) 负极材料及包含其的电化学装置和电子装置
US20210391567A1 (en) Negative electrode, and electrochemical apparatus and electronic apparatus including same
CN110911635B (zh) 负极材料及包含其的电化学装置和电子装置
US20220271281A1 (en) Anode material, electrochemical device and electronic device comprising the same
US20220199988A1 (en) Anode material, electrochemical device and electronic device comprising the same
US20220052328A1 (en) Anode material, electrochemical device and electronic device comprising the same
US20220140322A1 (en) Anode material, electrochemical device and electronic device including the same
US20220199969A1 (en) Anode material, electrochemical device and electronic device comprising the same
JP2022517789A (ja) 負極材料、並びに、それを含む電気化学装置及び電子装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210713

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210713

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220727

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220906

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221124

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230322

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230414

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7265636

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150