JP2022513719A - オリゴヌクレオチド組成物及びその方法 - Google Patents

オリゴヌクレオチド組成物及びその方法 Download PDF

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Abstract

【課題】とりわけ、本開示は、設計されたDMDオリゴヌクレオチド、その組成物及び使用方法を提供する。【解決手段】一部の実施形態において、本開示は、内部的にトランケートされているが、少なくとも部分的に機能性のジストロフィンタンパク質変異体に転写物が翻訳され得るように、エクソン51をスキップすることにより、突然変異体DMD転写物を修復するのに有用な技術を提供する。一部の実施形態において、本開示は、DMD転写物スプライシングを調節するのに有用な技術を提供する。一部の実施形態において、提供される技術は、ジストロフィン(DMD)DMD転写物のスプライシングを変化させることができる。一部の実施形態において、本開示は、限定はされないが、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、ベッカー筋ジストロフィー等を含む筋ジストロフィーなどの疾患を治療する方法を提供する。【選択図】図1

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2018年12月6日に出願された米国仮出願第62/776,432号、2019年10月16日に出願された同第62/916,192号及び2019年10月16日に出願された同第62/916,194号並びに2019年4月11日に出願され、2019年10月17日に国際公開第2019/200185号として公開されたPCT出願PCT/米国特許出願公開第2019/027109号及び2019年5月10日に出願され、2019年11月14日に国際公開第2019/217784号として公開されたPCT出願PCT/米国特許出願公開第2019/031672号に対する優先権を主張するものであり、これらの各々の全体は、参照により本明細書に援用される。
背景
オリゴヌクレオチドは、治療、診断、研究及びナノマテリアル適用において有用である。天然に存在する核酸(例えば、非修飾DNA又はRNA)を治療薬に使用するには、例えば、細胞外及び細胞内ヌクレアーゼに対するその不安定性及び/又はその細胞透過及び分布の不足に起因して限界があり得る。新規の改良されたオリゴヌクレオチド及びオリゴヌクレオチド組成物、例えば様々な疾患の治療に適した新規オリゴヌクレオチド及びオリゴヌクレオチド組成物などが必要とされている。
概要
とりわけ、本開示は、塩基配列、化学修飾(例えば、糖、塩基及び/又はインターヌクレオチド結合の修飾及びそのパターン)、及び/又は立体化学(例えば、骨格キラル中心(キラルインターヌクレオチド結合)の立体化学、及び/又はそのパターン)などのオリゴヌクレオチドの構造要素が、オリゴヌクレオチド特性、例えばエクソン(例えば、DMDのエクソン51)のスキッピング、毒性、安定性、タンパク質結合特性等に大きい影響を与え得るという認識を包含する。
一部の実施形態において、本開示は、DMD遺伝子のエクソン、例えばエクソン51のスキップを媒介することができ、筋ジストロフィーを治療するのに有用なオリゴヌクレオチド又はオリゴヌクレオチド組成物を提供する。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチド又はオリゴヌクレオチド組成物は、筋ジストロフィーの治療に有用である。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチド又はオリゴヌクレオチド組成物は、本明細書(例えば、表A1)において開示されるDMDオリゴヌクレオチド又はDMDオリゴヌクレオチド組成物であるDMDオリゴヌクレオチド又はDMDオリゴヌクレオチド組成物である。
一部の実施形態において、本明細書で実証されるとおり、提供される技術(例えば、オリゴヌクレオチド、組成物、方法など)は、突然変異体mRNA(例えば、有害な突然変異を含むDMD転写物)及び/又はそれによってコードされるタンパク質のレベルを低減すること並びに修復されたmRNA(例えば、エクソン51がスキップされることにより有害な突然変異が欠失するか、修正されるか、又は補償されているDMD転写物)及び/又はそれによってコードされるタンパク質のレベルを増加させることに特に有用である。
一部の実施形態において、提供される技術は、DMD転写物のスプライシングを調節すること、例えばそれにより望ましいスプライシング産物のレベルを増加させ、及び/又は望ましくないスプライシング産物のレベルを低減することに特に有用である。一部の実施形態において、提供される技術は、DMD転写物、例えばプレmRNA、RNA等のレベルを低減すること及び多くの場合にmRNA、タンパク質等、かかるDMD転写物から生じるか又はそれによってコードされる産物のレベルを低減することに特に有用である。一部の実施形態において、プレmRNA、又はmRNA、又はRNAは、ある細胞内コンパートメント(例えば、核、細胞質等)から別のコンパートメントに輸送され、及び/又は1つ以上の酵素によって修飾されている。
例えば、一部の実施形態において、ジストロフィン遺伝子は、筋ジストロフィー(限定はされないが、デュシェンヌ型(デュシェンヌ)筋ジストロフィー(DMD)及びベッカー型(ベッカー)筋ジストロフィー(BMD)を含む)に関連する1つ以上の突然変異を含むエクソンを含み得る。一部の実施形態において、疾患関連エクソンは、エクソンに突然変異(例えば、ミスセンス突然変異、フレームシフト突然変異、ナンセンス突然変異、未成熟終止コドン等)を含む。一部の実施形態において、本開示は、より短い(例えば、内部でトランケートされている)ながらも、部分的に機能性のジストロフィン(例えば、変異体)が産生され得るようにリーディングフレームを維持するか又は回復させつつ、1つ若しくは複数の疾患関連ジストロフィンエクソンを有効にスキッピングするための組成物及び方法を提供する。
とりわけ、本開示は、DMDオリゴヌクレオチド組成物によるDMD転写物スプライシングの調節に化学修飾及び/又は立体化学を用い得ることを実証する。一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチドの特性、例えばそれがDMD転写物のスプライシングを変化させる能力を改良する化学修飾及び立体化学の組み合わせを提供する。一部の実施形態において、本開示は、参照条件(例えば、その組成物が存在しないこと、参照組成物(例えば、同じ化学構成を有するDMDオリゴヌクレオチドのステレオランダムな組成物(当業者が理解するとおり、特に指示されない限り、化学構成とは、概して、分子実体中の原子のアイデンティティ及び結合の方法(及び対応する結合多重度)の記述であって、但し、その空間配置から生じる任意の差異を省いた記述を指す)、異なるキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物等)が存在すること、これらの組み合わせ等)と比較したとき、修飾された(例えば、修復された)mRNAを生じさせるDMDエクソン51のスキッピングの増加をもたらし、そうしたmRNAが翻訳されて、内部的にトランケートされているが、少なくとも部分的に機能性のジストロフィンタンパク質変異体を生じさせることのできるキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物を提供する。
一部の実施形態において、参照条件と比較して、提供されるキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、意外にも有効である。一部の実施形態では、DMDエクソン51のスプライシングを5、10、15、20、25、30、40、50又は100倍超亢進させることができる。
とりわけ、本開示は、低毒性のオリゴヌクレオチド組成物及びその使用方法を提供することが課題であることを認識する。一部の実施形態において、本開示は、毒性が減少したDMDオリゴヌクレオチド組成物及び方法を提供する。一部の実施形態において、本開示は、免疫応答の誘導が減少したDMDオリゴヌクレオチド組成物及び方法を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、hTLR9活性の拮抗作用が亢進したオリゴヌクレオチド組成物(例えば、DMDオリゴヌクレオチド及び組成物)を提供する。一部の実施形態において、筋ジストロフィーは、例えば、筋組織の炎症を伴う。一部の実施形態において、提供される技術(例えば、DMDオリゴヌクレオチド、組成物、方法等)は、亢進した活性(例えば、エクソンスキッピング活性)及び炎症を伴う1つ以上の病態及び/又は疾患に有益となり得るhTLR9アンタゴニスト活性の両方を提供する。一部の実施形態において、提供されるDMDオリゴヌクレオチド及び/又はその組成物は、エクソンスキッピング能と、毒性及び/又は炎症レベルの低下との両方を提供する。
一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、各々が様々なタイプから独立に選択される多重インターヌクレオチド結合を含む。インターヌクレオチド結合の様々なタイプは、特性が異なる。いかなる理論による拘束も望むものではないが、天然リン酸結合(リン酸ジエステルインターヌクレオチド結合)は、アニオン性であり、他の化学修飾なしに単独で使用したときにインビボで不安定なこともあり;ホスホロチオエートインターヌクレオチド結合は、アニオン性であり、概してインビボでの安定性が天然リン酸結合より高く、一部の例では疎水性がより高いことができ;環状グアニジン部分を含む、本開示で例示されるものなどの中性インターヌクレオチド結合は、生理的pHで中性であり、インビボでの安定性が天然リン酸結合より高く、且つ疎水性がより高いものであり得ることを本開示は指摘しておく。
一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、あるpH[例えば、ヒト生理的pH(約7.4)、送達部位(例えば、細胞小器官、細胞、組織、器官、生物等)のpH等]における点で非負電荷(中性又はカチオン性)インターヌクレオチド結合である修飾インターヌクレオチド結合を含む。いかなる特定の理論によっても拘束されることを望むものではないが、少なくとも一部の例では、オリゴヌクレオチド中の中性インターヌクレオチド結合は、中性インターヌクレオチド結合を含まない同等の核酸と比較して改良された特性及び/又はエクソン51のスキッピング、例えば改良された送達、改良されたエキソヌクレアーゼ及びエンドヌクレアーゼ耐性、改良された細胞取込み、改良されたエンドソームエスケープ及び/又は改良された核取込み等をもたらし得る。
一部の実施形態において、非負電荷インターヌクレオチド結合は、環状グアニジン部分を含む。一部の実施形態において、非負電荷インターヌクレオチド結合は、
Figure 2022513719000002

又はその立体異性体(例えば、n001R又はn001S)の構造を有する。一部の実施形態において、環状グアニジン部分を含む中性インターヌクレオチド結合は、キラル制御されている。一部の実施形態において、本開示は、少なくとも1つの中性インターヌクレオチド結合と、少なくとも1つのホスホロチオエートインターヌクレオチド結合とを含むオリゴヌクレオチドを含む組成物に関する。一部の実施形態において、本開示は、少なくとも1つの中性インターヌクレオチド結合、少なくとも1つの天然リン酸結合及び少なくとも1つのホスホロチオエートのインターヌクレオチド結合を含むオリゴヌクレオチドを含む組成物に関する。
とりわけ、本開示は、ステレオランダムなDMDオリゴヌクレオチド製剤が、例えば、DMDオリゴヌクレオチド鎖内の個々の骨格キラル中心の立体化学構造の点で互いに異なる複数の個別的な化学的実体を含むという認識を包含する。骨格キラル中心の立体化学の制御がない場合、ステレオランダムなDMDオリゴヌクレオチド製剤は、不確定なレベルのDMDオリゴヌクレオチド立体異性体を含む制御されない(又はステレオランダムな)組成物を提供する。これらの立体異性体が同じ塩基配列及び/又は化学修飾を有し得るとしても、その骨格立体化学が異なることに少なくとも起因して、それらは、異なる化学的実体であり、それらは、本明細書において実証されるとおり、異なる特性、例えばエクソン51のスキッピング、毒性、分布等を有し得る。とりわけ、本開示は、目的のDMDオリゴヌクレオチドの特定の立体異性体であるか又はそれを含むキラル制御された組成物を提供し;キラル制御されていない組成物と対照的に、キラル制御された組成物は、DMDオリゴヌクレオチドの特定の立体異性体の制御されたレベルを含む。一部の実施形態において、特定の立体異性体は、例えば、その塩基配列、その骨格結合のパターン、その骨格キラル中心のパターン及び骨格リン修飾のパターン等によって定義され得る。当技術分野において理解されるとおり、一部の実施形態において、塩基配列とは、単にひと続きの塩基を指し、及び/又はDMDオリゴヌクレオチド中のヌクレオシド残基の(例えば、アデニン、シトシン、グアノシン、チミン及びウラシルなどの標準的な天然に存在するヌクレオチドと比べた糖及び/又は塩基成分の)アイデンティティ及び/又は修飾状態を指し、及び/又はかかる残基のハイブリダイゼーション特性(即ち特定の相補的残基とハイブリダイズする能力)を指し得る。一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチド内における特定のキラル構造の包含及び/又は位置によって実現する特性の改良(例えば、エクソン51の改良されたスキッピング、低下した毒性等)が、化学修飾、例えば特定の骨格結合、残基修飾等を用いることによって(例えば、ある種の修飾リン酸[例えば、ホスホロチオエート、置換ホスホロチオエート等]、糖修飾[例えば、2’-修飾等]及び/又は塩基修飾[例えば、メチル化等]を用いることによって)実現するものと同等であるか又はそれよりむしろ良好であり得ることを実証する。一部の実施形態において、本開示は、ある種の化学修飾(例えば、2’-F、2’-OMe、ホスホロチオエートインターヌクレオチド結合等)を含むDMDオリゴヌクレオチドのキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物が予想外に高いエクソンスキッピング効率を実証することを実証する。
一部の実施形態において、本開示は、
1)DMD転写物中の標的配列に相補的な共通の塩基配列を有し;及び
2)1つ以上の修飾糖部分及び修飾インターヌクレオチド結合を含む、
複数のDMDオリゴヌクレオチドを含むDMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、本明細書(例えば、表A1)において記載されるDMDオリゴヌクレオチドである。
一部の実施形態において、提供されるDMDオリゴヌクレオチド組成物は、それがDMD転写物スプライシングシステム内のDMD転写物と接触されるとき、その組成物が存在しないこと、参照組成物が存在すること及びこれらの組み合わせからなる群から選択される参照条件下で観察されるものに対してDMD転写物のスプライシングが変化される(例えば、エクソン51のスキッピングが増加される)ことを特徴とする。
一部の実施形態において、参照条件は、その組成物が存在しないことである。一部の実施形態において、参照条件は、参照組成物が存在することである。参照の複数のDMDオリゴヌクレオチドを含む例示的参照組成物については、本開示に詳細に記載される。一部の実施形態において、参照の複数のDMDオリゴヌクレオチドは、提供される組成物における複数のDMDオリゴヌクレオチドと比較して異なる構造要素(化学修飾、立体化学等)を有する。一部の実施形態において、参照組成物は、同じ化学修飾を有するDMDオリゴヌクレオチドのステレオランダムな製剤である。一部の実施形態において、参照組成物は、立体異性体の混合物である一方、提供される組成物は、1つの立体異性体のキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物である。一部の実施形態において、参照の複数のDMDオリゴヌクレオチドは、提供される組成物における複数のDMDオリゴヌクレオチドと同じ塩基配列、同じ糖修飾、同じ塩基修飾、同じインターヌクレオチド結合修飾及び/又は同じ立体化学を有するが、異なる化学修飾、例えば塩基修飾、糖修飾、インターヌクレオチド結合修飾等を有する。
例示的スプライシングシステムは、当技術分野において広く公知である。一部の実施形態において、スプライシングシステムは、関連性のある標的DMD転写物のスプライシングを実現するのに十分な成分を含むインビボ又はインビトロシステムである。一部の実施形態において、スプライシングシステムは、スプライソソーム(例えば、タンパク質及び/又はそのRNA成分)であるか又はそれを含む。一部の実施形態において、スプライシングシステムは、細胞小器官膜(例えば、核膜)及び/又は細胞小器官(例えば、核)であるか又はそれを含む。一部の実施形態において、スプライシングシステムは、細胞又はその集団であるか又はそれを含む。一部の実施形態において、スプライシングシステムは、組織であるか又はそれを含む。一部の実施形態において、スプライシングシステムは、生物、例えば動物、例えばマウス、ラット、サル、イヌ、ヒト等の哺乳類であるか又はそれを含む。
一部の実施形態において、本開示は、
1)塩基配列;
2)骨格結合のパターン;
3)骨格キラル中心のパターン;及び
4)骨格リン修飾のパターン
によって定義される特定のDMDオリゴヌクレオチドタイプの複数のDMDオリゴヌクレオチドを含むDMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、本明細書(例えば、表A1)において記載されるDMDオリゴヌクレオチドである。
一部の実施形態において、本開示は、
1)塩基配列;
2)骨格結合のパターン;
3)骨格キラル中心のパターン;及び
4)骨格リン修飾のパターン
によって定義される特定のDMDオリゴヌクレオチドタイプの複数のDMDオリゴヌクレオチドを含むDMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、
この組成物は、キラル制御されており、及びそれは、同じ塩基配列を有するDMDオリゴヌクレオチドの実質的にラセミ体の製剤と比べて特定のDMDオリゴヌクレオチドタイプのDMDオリゴヌクレオチドが強化されており、
このDMDオリゴヌクレオチド組成物は、それがDMD転写物スプライシングシステム内のDMD転写物と接触されるとき、その組成物が存在しないこと、参照組成物が存在すること及びこれらの組み合わせからなる群から選択される参照条件下で観察されるものに対してDMD転写物のスプライシングが変化される(例えば、エクソン51のスキッピングが増加される)ことを特徴とし、ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、本明細書(例えば、表A1)において記載されるDMDオリゴヌクレオチドである。
一部の実施形態において、本開示は、表A1にあるオリゴヌクレオチドのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、オリゴヌクレオチドは、1つ以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20個又はそれを超える)のキラル制御されたインターヌクレオチド結合(例えば、S、R、nS又はnRのもの)を含み、ここで、オリゴヌクレオチドは、任意選択で、薬学的に許容可能な塩形態である。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、ナトリウム塩として提供される。
一部の実施形態において、本明細書に記載されるとおり、複数のオリゴヌクレオチドは、同じ化学構成を共有する。一部の実施形態において、組成物中の複数のオリゴヌクレオチドのキラル制御されたインターヌクレオチド結合について、複数のオリゴヌクレオチドの同じ化学構成を共有する組成物中のすべてのオリゴヌクレオチドの少なくとも85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%、好ましくは少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%は、キラル制御されたインターヌクレオチド結合に同じ結合リン配置を共有する。
一部の実施形態において、DMD転写物は、ジストロフィン遺伝子又はその変異体のものである。
一部の実施形態において、本開示は、本明細書に開示される任意のDMDオリゴヌクレオチドを含む組成物を提供する。一部の実施形態において、本開示は、本明細書に開示される任意のキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドを含む組成物を提供する。一部の実施形態において、本開示は、本明細書に開示される任意のキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドを含む組成物を提供し、ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、DMDエクソン51のスキッピングを媒介する能力を有する。
一部の実施形態において、本開示は、本明細書(例えば、表A1)において記載される任意の個々のDMDオリゴヌクレオチドに関する。
一部の実施形態において、提供されるDMDオリゴヌクレオチド及び/又は組成物は、エクソン51のスキッピングを媒介する能力を有する。一部の実施形態において、かかるDMDオリゴヌクレオチド及び組成物の非限定的な例として、WV-20011、WV-20052、WV-20059、WV-20072、WV-20073、WV-20074、WV-20075、WV-20076、WV-20096、WV-20097、WV-20101及びWV-20119のもの並びにこれらのDMDオリゴヌクレオチドのいずれかの少なくとも15隣接塩基を含む塩基配列を有する他のDMDオリゴヌクレオチドが挙げられる。
一部の実施形態において、本開示は、WV-20011を含むDMDオリゴヌクレオチド若しくはオリゴヌクレオチド組成物又はその使用方法に関する。
一部の実施形態において、本開示は、WV-20052を含むDMDオリゴヌクレオチド若しくはオリゴヌクレオチド組成物又はその使用方法に関する。
一部の実施形態において、本開示は、WV-20059を含むDMDオリゴヌクレオチド若しくはオリゴヌクレオチド組成物又はその使用方法に関する。
一部の実施形態において、本開示は、WV-20072を含むDMDオリゴヌクレオチド若しくはオリゴヌクレオチド組成物又はその使用方法に関する。
一部の実施形態において、本開示は、WV-20073を含むDMDオリゴヌクレオチド若しくはオリゴヌクレオチド組成物又はその使用方法に関する。
一部の実施形態において、本開示は、WV-20074を含むDMDオリゴヌクレオチド若しくはオリゴヌクレオチド組成物又はその使用方法に関する。
一部の実施形態において、本開示は、WV-20075を含むDMDオリゴヌクレオチド若しくはオリゴヌクレオチド組成物又はその使用方法に関する。
一部の実施形態において、本開示は、WV-20076を含むDMDオリゴヌクレオチド若しくはオリゴヌクレオチド組成物又はその使用方法に関する。
一部の実施形態において、本開示は、WV-20096を含むDMDオリゴヌクレオチド若しくはオリゴヌクレオチド組成物又はその使用方法に関する。
一部の実施形態において、本開示は、WV-20097を含むDMDオリゴヌクレオチド若しくはオリゴヌクレオチド組成物又はその使用方法に関する。
一部の実施形態において、本開示は、WV-20101を含むDMDオリゴヌクレオチド若しくはオリゴヌクレオチド組成物又はその使用方法に関する。
一部の実施形態において、本開示は、WV-20119を含むDMDオリゴヌクレオチド若しくはオリゴヌクレオチド組成物又はその使用方法に関する。
一部の実施形態において、本開示は、本明細書(例えば、表A1)において開示される任意のDMDオリゴヌクレオチドの製造方法に関する。
一部の実施形態において、本開示は、本明細書(例えば、表A1)において開示される任意のDMDオリゴヌクレオチドを含む医薬に関する。
いくつかの実施形態において、本明細書のオリゴヌクレオチド配列(限定はされないが、表A1を含む)では、糖が指定されていない場合、その糖は、天然DNA糖であり;及びインターヌクレオチド結合が指定されていない場合、そのインターヌクレオチド結合は、天然リン酸結合である。
一部の実施形態において、本開示は、本表のいずれかから選択されるDMDオリゴヌクレオチドのキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物を提供する。
一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドは、天然リン酸結合又はホスホロチオエートインターヌクレオチド結合であるインターヌクレオチド結合を含む。一部の実施形態において、ホスホロチオエートインターヌクレオチド結合は、キラル制御されていない。一部の実施形態において、ホスホロチオエートインターヌクレオチド結合は、キラル制御されたインターヌクレオチド結合である(例えば、Sp又はRp)。
一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドは、非負電荷インターヌクレオチド結合を含む。一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドは、中性インターヌクレオチド結合を含む。一部の実施形態において、中性インターヌクレオチド結合は、環状グアニジン部分であるか又はそれを含む。
一部の実施形態において、インターヌクレオチド結合は、グアニジン部分を含む。一部の実施形態において、インターヌクレオチド結合は、環状グアニジン部分を含む。一部の実施形態において、環状グアニジン部分を含むインターヌクレオチド結合は、n001の構造を有する。一部の実施形態において、中性インターヌクレオチド結合又は環状グアニジン部分を含むインターヌクレオチド結合は、立体化学的に制御されている。
一般に、本明細書に記載されるとおりのDMDオリゴヌクレオチド組成物の特性は、任意の適切なアッセイを用いて評価することができる。典型的には、異なる組成物(例えば、立体制御された組成物対立体制御されていない組成物及び/又は別の立体制御された組成物)の相対毒性及び/又はタンパク質結合特性は、同じアッセイにおいて、一部の実施形態では実質的に同時に及び一部の実施形態では過去の結果を参照して望ましくは決定される。
当業者は、特定のDMDオリゴヌクレオチド組成物に適切なアッセイを分かっており、及び/又はそれを容易に開発することができるであろう。本開示は、例えば、DMDオリゴヌクレオチド組成物挙動の1つ以上の特徴、例えば補体活性化、注射部位炎症、タンパク質結合等を評価することにおいて有用であり得るある種の特定のアッセイについての説明を提供する。
例えば、DMDオリゴヌクレオチド組成物の毒性及び/又はタンパク質結合特性を評価することにおいて有用であり得るある種のアッセイには、本明細書に説明及び/又は例示される任意のアッセイが含まれ得る。
一部の実施形態において、本開示は、同じ塩基配列を共有する複数のDMDオリゴヌクレオチドを含むDMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、複数のオリゴヌクレオチドは、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20個のキラル制御されたインターヌクレオチド結合を含む。一部の実施形態において、本開示は、同じ化学構成を共有する複数のDMDオリゴヌクレオチドを含むDMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、複数のオリゴヌクレオチドは、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20個のキラル制御されたインターヌクレオチド結合を含む。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチド組成物がDMD転写物スプライシングシステム内のDMD転写物と接触されると、その組成物が存在しないこと、参照組成物が存在すること及びこれらの組み合わせからなる群から選択される参照条件下で観察されるものに対してDMD転写物のスプライシングが変化される(例えば、エクソン51のスキッピングが増加される)。一部の実施形態では、1つのエクソン(例えば、一部の実施形態ではエクソン51)がスキップされているスプライシング産物及び/又はそれによってコードされるタンパク質は、参照条件と比較して増加したレベル(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500倍又はそれを超える)で提供される。
一部の実施形態において、本開示は、
1)塩基配列;
2)骨格結合のパターン;
3)骨格キラル中心のパターン;及び
4)骨格リン修飾のパターン
によって定義される特定のDMDオリゴヌクレオチドタイプの複数のDMDオリゴヌクレオチドを含むDMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、
複数のオリゴヌクレオチドは、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20個のキラル制御されたインターヌクレオチド結合を含み;及び
このDMDオリゴヌクレオチド組成物は、それがDMD転写物スプライシングシステム内のDMD転写物と接触されるとき、その組成物が存在しないこと、参照組成物が存在すること及びこれらの組み合わせからなる群から選択される参照条件下で観察されるものに対してDMD転写物のスプライシングが変化される(例えば、エクソン51のスキッピングが増加される)ことを特徴とする。
一部の実施形態において、本開示は、本明細書に記載されるDMDオリゴヌクレオチド組成物を対象に投与することを含む、筋ジストロフィーを治療又は予防する方法を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、
1)DMD転写物中の標的配列に相補的な共通の塩基配列を有し;及び
2)1つ以上の修飾糖部分及び修飾インターヌクレオチド結合を含む、
複数のDMDオリゴヌクレオチドを含むDMDオリゴヌクレオチド組成物を対象に投与することを含む、筋ジストロフィーを治療又は予防する方法を提供し、
このDMDオリゴヌクレオチド組成物は、それがDMD転写物スプライシングシステム内のDMD転写物と接触されるとき、その組成物が存在しないこと、参照組成物が存在すること及びこれらの組み合わせからなる群から選択される参照条件下で観察されるものに対してDMD転写物のスプライシングが変化される(例えば、エクソン51のスキッピングが増加される)ことを特徴とし、ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、本明細書(例えば、表A1)において記載されるDMDオリゴヌクレオチドである。
一部の実施形態において、本開示は、
1)塩基配列;
2)骨格結合のパターン;
3)骨格キラル中心のパターン;及び
4)骨格リン修飾のパターン
によって定義される特定のDMDオリゴヌクレオチドタイプの複数のDMDオリゴヌクレオチドを含むキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物を対象に投与することを含む、筋ジストロフィーを治療又は予防する方法を提供し、
この組成物は、キラル制御されており、及びそれは、同じ塩基配列を有するDMDオリゴヌクレオチドの実質的にラセミ体の製剤と比べて、特定のDMDオリゴヌクレオチドタイプのDMDオリゴヌクレオチドが強化されおり、
このDMDオリゴヌクレオチド組成物は、それがDMD転写物スプライシングシステム内のDMD転写物と接触されるとき、その組成物が存在しないこと、参照組成物が存在すること及びこれらの組み合わせからなる群から選択される参照条件下で観察されるものに対してDMD転写物のスプライシングが変化される(例えば、エクソン51のスキッピングが増加される)ことを特徴とし、ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、本明細書(例えば、表A1)において記載されるDMDオリゴヌクレオチドである。
一部の実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、少なくとも1つ、例えば1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個の非負電荷インターヌクレオチド結合を含み、これらは、任意選択で且つ独立に、キラル制御されている。一部の実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、キラル制御された非負電荷インターヌクレオチド結合を含む。一部の実施形態において、非負電荷インターヌクレオチド結合は、n001である。
一部の実施形態において、本開示は、
1)塩基配列;
2)骨格結合のパターン;
3)骨格キラル中心のパターン;及び
4)骨格リン修飾のパターン
によって定義される特定のDMDオリゴヌクレオチドタイプの複数のDMDオリゴヌクレオチドを含むDMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、
複数のオリゴヌクレオチドは、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20個のキラル制御されたインターヌクレオチド結合を含み;及び
複数のオリゴヌクレオチドは、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20個の非負電荷インターヌクレオチド結合を含む。
一部の実施形態において、筋ジストロフィーでは、DMDエクソン51のスキッピング後、内部的にトランケートされているが、少なくとも部分的に機能性のジストロフィンタンパク質変異体によってジストロフィンの機能が回復するか又は少なくとも部分的に回復し得る。
一部の実施形態において、筋ジストロフィーには、限定はされないが、デュシェンヌ型(デュシェンヌ)筋ジストロフィー(DMD)及びベッカー型(ベッカー)筋ジストロフィー(BMD)が含まれる。
一部の実施形態において、本開示は、本開示のDMDオリゴヌクレオチド又はDMDオリゴヌクレオチド組成物と、薬学的に許容可能な担体とを含む医薬組成物を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、筋ジストロフィー、デュシェンヌ型(デュシェンヌ)筋ジストロフィー(DMD)又はベッカー型(ベッカー)筋ジストロフィー(BMD)を治療する方法であって、それに罹り易いか又はそれに罹患している対象に、本開示に記載される組成物を投与することを含む方法を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、筋ジストロフィー、デュシェンヌ型(デュシェンヌ)筋ジストロフィー(DMD)又はベッカー型(ベッカー)筋ジストロフィー(BMD)を治療する方法であって、それに罹り易いか又はそれに罹患している対象に、本明細書に開示される任意のDMDオリゴヌクレオチドを含む組成物を投与することを含む方法を提供する。一部の実施形態において、組成物は、有効量のオリゴヌクレオチドを含む医薬組成物であり、キラル制御されている。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、塩形態、例えばナトリウム塩として提供される。
一部の実施形態において、本開示は、筋ジストロフィー、デュシェンヌ型(デュシェンヌ)筋ジストロフィー(DMD)又はベッカー型(ベッカー)筋ジストロフィー(BMD)を治療する方法であって、(a)それに罹り易いか又はそれに罹患している対象に、本明細書に開示される任意のDMDオリゴヌクレオチドを含む組成物を投与すること、及び(b)筋ジストロフィー、デュシェンヌ型(デュシェンヌ)筋ジストロフィー(DMD)又はベッカー型(ベッカー)筋ジストロフィー(BMD)の少なくとも1つの症状を予防するか、治療するか、改善するか、又はその進行を減速させる能力を有する追加の治療を対象に投与することを含む方法を提供する。
定義
本明細書で使用される場合、別に記載のない限り、以下の定義が適用されるものとする。本開示の目的のために、化学元素は、元素周期表、CASバージョン、Handbook of Chemistry and Physics, 75th Edに従って同定される。加えて、有機化学の一般的原理は、“Organic Chemistry”, Thomas Sorrell, University Science Books, Sausalito: 1999並びに“March’s Advanced Organic Chemistry”, 5th Ed., Ed.: Smith, M. b. and March, J., John Wiley & Sons, New York: 2001に記載されている。
脂肪族:本明細書で使用される場合、「脂肪族」又は「脂肪族基」という用語は、完全に飽和しているか、又は1つ若しくは複数の不飽和単位を含む直鎖(即ち非分岐)若しくは分岐、置換若しくは非置換炭化水素鎖或いは完全に飽和しているか、又は1つ若しくは複数の単位の不飽和を含むが、芳香族(本明細書では「炭素環」、「脂環式」若しくは「シクロアルキル」とも呼ばれる)でもこれらの組み合わせでもない単環式炭化水素若しくは二環式若しくは多環式炭化水素を意味する。一部の実施形態において、脂肪族基は、1~100個の脂肪族炭素原子を含む。一部の実施形態において、脂肪族基は、1~20個の脂肪族炭素原子を含む。他の実施形態において、脂肪族基は、1~10個の脂肪族炭素原子を含む。他の実施形態において、脂肪族基は、1~9個の脂肪族炭素原子を含む。他の実施形態において、脂肪族基は、1~8個の脂肪族炭素原子を含む。他の実施形態において、脂肪族基は、1~7個の脂肪族炭素原子を含む。他の実施形態において、脂肪族基は、1~6個の脂肪族炭素原子を含む。さらに他の実施形態において、脂肪族基は、1~5個の脂肪族炭素原子を含み、さらなる他の実施形態において、脂肪族基は、1、2、3又は4個の脂肪族炭素原子を含む。一部の実施形態において、「脂環式」(又は「炭素環」、又は「シクロアルキル」)は、完全に飽和しているか、又は1つ若しくは複数の不飽和単位を含むが、芳香族ではない単環式若しくは二環式若しくは多環式炭化水素を指す。一部の実施形態において、「脂環式」(又は「炭素環」、又は「シクロアルキル」)は、完全に飽和しているか、又は1つ若しくは複数の不飽和単位を含むが、芳香族ではない単環式C3~炭化水素を指す。適切な脂肪族基には、限定はされないが、線状又は分枝状、置換又は非置換アルキル、アルケニル、アルキニル基及びそれらのハイブリッド、例えば(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキル又は(シクロアルキル)アルケニルが含まれる。
アルケニル:本明細書で使用される場合、「アルケニル」という用語は、本明細書で定義するとおり、1つ又は複数の二重結合を有する脂肪族基を指す。
アルキル:本明細書で使用される場合、「アルキル」という用語は、当技術分野でのその通常の意味が付与され、直鎖アルキル基、分岐鎖アルキル基、シクロアルキル(脂環式)基、アルキル置換シクロアルキル基及びアルキル基で置換されたシクロアルキルを含む飽和脂肪族基を含み得る。一部の実施形態において、アルキルは、1~100個の炭素原子を有する。特定の実施形態において、直鎖又は分岐鎖アルキルは、その骨格に約1~20個の炭素原子を有し(例えば、直鎖の場合にはC1~20、分枝鎖の場合にはC2~20)、代わりに約1~10個の炭素原子を有する。一部の実施形態において、シクロアルキル環は、それらの環構造に約3~10個の炭素原子を有し、そのような環は、単環式、二環式若しくは多環式であるか又は環構造に約5、6若しくは7個の炭素を有する。一部の実施形態において、アルキル基は、低級アルキル基であり得、ここで、低級アルキル基は、1~4個の炭素原子を含む(例えば、直鎖低級アルキルの場合にはC~C)。
アルキニル:本明細書で使用される場合、「アルキニル」という用語は、本明細書で定義するとおり、1つ又は複数の三重結合を有する脂肪族基を指す。
アリール:本明細書で使用される場合、単独で又は「アラルキル」、「アラルコキシ」若しくは「アリールオキシアルキル」のようにより大きい部分の一部として使用される「アリール」という用語は、合計で例えば5~30個の環員を有する単環式環系、二環式環系又は多環式環系を指し、ここで、この系における少なくとも1つの環は、芳香族である。一部の実施形態において、アリール基は、合計5~14個の環員を有する単環式環系、二環式又は多環式環系であり、ここで、この系の少なくとも1つの環は、芳香族であり、この系の各環は、3~7個の環員を含む。一部の実施形態において、アリール基は、ビアリール基である。「アリール」という用語は、「アリール環」という用語と同義に使用することができる。本開示の特定の実施形態において、「アリール」は、限定はされないが、1つ又は複数の置換基を有し得るフェニル、ビフェニル、ナフチル、ビナフチル及びアントラシルなどを含む芳香族環系を指す。また、本明細書で使用される場合、「アリール」という用語の範囲内には、インダニル、フタリミジル、ナフチミジル、フェナントリジニル又はテトラヒドロナフチルなどの1つ又は複数の非芳香族環に縮合した芳香族環も含まれる。
同等の:「同等の」という用語は、本明細書において、得られる結果又は観察される現象の比較を可能にする上で互いに十分に類似する2つ(以上)のセットの条件又は状況を表すために使用される。一部の実施形態では、同等セットの条件又は状況は、複数の実質的に同一の特性と、1つ又は少数のまちまちの特性を特徴とする。当業者は、様々なセットの条件又は状況下で得られる結果又は観察される現象の差が、まちまちの特徴の相違に起因するか、又はそれを示すという合理的結論の根拠となるのに十分な数及び種類の実質的に同一の特性を特徴とするとき、複数のセットの条件が互いに同等であることを理解されよう。
脂環式:「脂環式」、「炭素環」、「カルボシクリル」、「炭素環式ラジカル」及び「炭素環式環」という用語は、同義に使用され、本明細書で使用される場合、飽和又は部分不飽和であるが、特に指定されない限り3~30個の環員を有する、本明細書に記載される非芳香族系、環状脂肪族単環式環系、二環式環系又は多環式環系であることを指す。脂環式基には、限定はされないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチル、シクロヘプテニル、シクロオクチル、シクロオクテニル、ノルボルニル、アダマンチル及びシクロオクタジエニルが含まれる。一部の実施形態において、脂環式基は、3~6個の炭素を有する。一部の実施形態において、脂環式基は、飽和しており、シクロアルキルである。「脂環式」という用語は、デカヒドロナフチル又は1,2,3,4-テトラヒドロナフト-1-イルなどの1つ又は複数の芳香族環又は非芳香族環に融合された脂肪族環も含み得る。一部の実施形態において、脂環式基は、二環式である。一部の実施形態において、脂環式基は、三環式である。一部の実施形態において、脂環式基は、多環式である。一部の実施形態において、「脂環式」は、完全に飽和しているか、又は1つ若しくは複数の不飽和単位を含むが、芳香族ではないC~C単環式炭化水素又はC~C10二環式若しくは多環式炭化水素或いは完全に飽和しているか、又は1つ又は複数の不飽和単位を含むが、芳香族ではないC~C16多環式炭化水素を指す。
投与レジメン:本明細書で使用されるとき、「投与レジメン」又は「治療レジメン」は、対象に個別に典型的には時間を空けて投与される単位用量(典型的には2用量以上)の組を指す。一部の実施形態において、所与の治療用薬剤には推奨投与レジメンがあり、これは、1用量以上を含み得る。一部の実施形態において、投与レジメンは、複数の用量を含み、その各々は、互いの間が同じ長さの時間だけ空けられている。一部の実施形態において、投与レジームは、複数の用量と、個々の用量間に空いた少なくとも2つの異なる時間とを含む。一部の実施形態において、投与レジメン内にあるすべての用量は、同じ単位用量値である。一部の実施形態において、投与レジメン内の異なる用量は、異なる値である。一部の実施形態において、投与レジメンは、第1の用量値の第1の用量を含み、続いて第1の用量値と異なる第2の用量値の1つ以上の更なる用量を含む。一部の実施形態において、投与レジメンは、第1の用量値の第1の用量を含み、続いて第1の用量値と同じ第2の用量値の1つ以上の更なる用量を含む。
ヘテロ脂肪族:「ヘテロ脂肪族」という用語は、C、CH、CH及びCHから選択される1つ又は複数の単位が、独立に、1つ又は複数のヘテロ原子によって置き換えられている脂肪族基を指す。一部の実施形態において、ヘテロ脂肪族基は、ヘテロアルキルである。一部の実施形態において、ヘテロ脂肪族基は、ヘテロアルケニルである。
ヘテロアリール:本明細書で使用される場合、単独で又はより大きい部分、例えば「ヘテロアラルキル」又は「ヘテロアラルコキシ」の一部として使用される「ヘテロアリール」及び「ヘテロア-(heteroar-)」という用語は、合計で例えば5~30個の環員を有する単環式環系、二環式環系又は多環式環系を指し、ここで、この系における少なくとも1つの環は、芳香族であり、少なくとも1つの芳香族環原子は、ヘテロ原子である。一部の実施形態において、ヘテロアリール基は、5~10個の環原子(即ち単環式、二環式又は多環式)、一部の実施形態において5、6、9又は10個の環原子を有する基である。一部の実施形態において、ヘテロアリール基は、環状アレイで共有される6、10又は14個のπ電子を有し;炭素原子に加えて、1~5個のヘテロ原子を有する。ヘテロアリール基には、限定はされないが、チエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリジニル、プリニル、ナフチリジニル及びプテリジニルが含まれる。一部の実施形態において、ヘテロアリールは、ビピリジルなどのヘテロビアリール基である。本明細書で使用される場合、「ヘテロアリール」及び「ヘテロア-」という用語には、ヘテロ芳香族環が、ラジカル又は結合点がヘテロ芳香族環上にある1つ又は複数のアリール環、脂環式環又はヘテロシクリル環に融合している脂肪族基も含まれる。非限定的な例には、インドリル、イソインドリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、キノリル、イソキノリル、シノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、4H-キノリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル及びピリド[2,3-b]-1,4-オキサジン-3(4H)-オンが含まれる。ヘテロアリール基は、単環式、二環式又は多環式であり得る。「ヘテロアリール」という用語は、「ヘテロアリール環」、「ヘテロアリール基」又は「ヘテロ芳香族」という用語と同義に使用することができ、これらの用語のいずれも、任意選択で置換されている環を含む。「ヘテロアラルキル」という用語は、ヘテロアリール基によって置換されたアルキル基を指し、ここで、アルキル部分及びヘテロアリール部分は、独立に、任意選択で置換されている。
ヘテロ原子:「ヘテロ原子」という用語は、炭素又は水素ではない原子を意味する。一部の実施形態では、ヘテロ原子は、酸素、硫黄、窒素、リン、ホウ素又はケイ素(窒素、硫黄、リン又はケイ素の任意の酸化型;複素環の任意の塩基性窒素又は置換可能な窒素の4級化型(例えば、3,4-ジヒドロ-2H-ピロリルの場合などのN)、NH(ピロリジニルの場合など)又はNR(N-置換ピロリジニルの場合など)などを含む)である。一部の実施形態において、ヘテロ原子は、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、硫黄又はリンである。一部の実施形態において、ヘテロ原子は、窒素、酸素、ケイ素、硫黄又はリンである。一部の実施形態において、ヘテロ原子は、窒素、酸素、硫黄又はリンである。一部の実施形態において、ヘテロ原子は、窒素、酸素又は硫黄である。
ヘテロ環:本明細書で使用される場合、「ヘテロ環」、「ヘテロシクリル」、「ヘテロ環ラジカル」及び「ヘテロ環」という用語は、本明細書で使用される場合、同義に使用され、飽和しているか、又は部分不飽和である、1つ又は複数のヘテロ原子環原子を有する単環式、二環式又は多環式環部分(例えば、3~30員)を指す。一部の実施形態において、ヘテロシクリル基は、安定な5~7員単環式又は7~10員二環式ヘテロ環式部分であり、この5~7員単環式又は7~10員二環式ヘテロ環式部分は、飽和又は部分不飽和のいずれかであり、炭素原子に加えて、上記に定義したとおり、1つ又は複数、好ましくは1~4個のヘテロ原子を有する。ヘテロ環の環原子に関して使用される場合、「窒素」という用語は、置換窒素を含む。例として、酸素、硫黄及び窒素から選択された0~3個のヘテロ原子を有する飽和又は部分不飽和の環では、窒素は、N(3,4-ジヒドロ-2H-ピロリルのように)、NH(ピロリジニルのように)又はNR(N-置換ピロリジニルのように)であり得る。ヘテロ環は、安定した構造をもたらす任意のヘテロ原子又は炭素原子でそのペンダント基に結合することができ、任意の環原子を任意選択で置換することができる。そのような飽和又は部分不飽和のヘテロ環式ラジカルの例には、限定はされないが、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピロリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、オキサゾリジニル、ピペラジニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、ジアゼピニル、オキサゼピニル、チアゼピニル、モルホリニル及びキヌクリジニルが含まれる。「ヘテロ環(heterocycle)」、「ヘテロシクリル」、「ヘテロ環(heterocyclyl ring)」、「ヘテロ環基」、「ヘテロ環部分」及び「ヘテロ環式ラジカル」という用語は、本明細書で同義に使用され、インドリニル、3H-インドリル、クロマニル、フェナントリジニル又はテトラヒドロキノリニルなど、1つ又は複数のアリール、ヘテロアリール又は脂環式環に融合したヘテロシクリル環も含む。ヘテロシクリル基は、単環式、二環式又は多環式であり得る。「ヘテロシクリルアルキル」という用語は、ヘテロシクリルによって置換されたアルキル基を指し、ここで、アルキル部分及びヘテロシクリル部分は、独立に、任意選択で置換されている。
インビトロ:本明細書で使用される場合、「インビトロ」という用語は、生物(例えば、動物、植物及び/又は微生物)内ではなく、人工の環境、例えば試験管又は反応容器、細胞培養物中で起こる事象を指す。
インビボ:本明細書で使用される場合、「インビボ」という用語は、生物(例えば、動物、植物及び/又は微生物)内で起こる事象を指す。
任意選択で置換されている:本明細書に記載されているとおりの本開示の化合物、例えばオリゴヌクレオチド、脂質、炭水化物などは、「任意選択で置換された」部分を含み得る。一般に、「置換された」という用語は、「任意選択で」という用語が先行するかどうかに関わらず、指定された部分の1つ又は複数の水素が適切な置換基で置換されていることを意味する。特に指定されない限り、「任意選択で置換されている」基は、基の各置換可能位置における適切な置換基を有し得、任意の所与の構造における複数の位置が、特定の基から選択される複数の置換基で置換され得る場合、置換基は、各位置で同じであるか又は異なるかのいずれかであり得る。本開示によって想定される置換基の組み合わせは、好ましくは、安定した化合物又は化学的に実現可能な化合物の形成をもたらすものである。本明細書で使用される場合、「安定した」という用語は、それらの生成、検出並びに特定の実施形態においてそれらの回収、精製及び本明細書に開示される1つ又は複数の目的のための使用を可能にする条件にさらされたときに実質的に変化しない化合物を指す。
適切な一価の置換基は、ハロゲン;-(CH0~4;-(CH0~4OR;-O(CH0~4、-O-(CH0~4C(O)OR°;-(CH0~4CH(OR;R°で置換され得る-(CH0~4Ph;R°で置換され得る-(CH0~4O(CH0~1Ph;R°で置換され得る-CH=CHPh;R°で置換され得る-(CH0~4O(CH0~1-ピリジル;-NO;-CN;-N;-(CH0~4N(R;-(CH0~4N(R)C(O)R;-N(R)C(S)R;-(CH0~4N(R)C(O)N(R;-N(R)C(S)N(R;-(CH0~4N(R)C(O)OR;-N(R)N(R)C(O)R;-N(R)N(R)C(O)N(R;-N(R)N(R)C(O)OR;-(CH0~4C(O)R;-C(S)R;-(CH0~4C(O)OR;-(CH0~4C(O)SR;-(CH0~4C(O)OSi(R;-(CH0~4OC(O)R;-OC(O)(CH0~4SR°、-SC(S)SR°;-(CH0~4SC(O)R;-(CH0~4C(O)N(R;-C(S)N(R;-C(S)SR°;-SC(S)SR°、-(CH0~4OC(O)N(R;-C(O)N(OR)R;-C(O)C(O)R;-C(O)CHC(O)R;-C(NOR)R;-(CH0~4SSR;-(CH0~4S(O);-(CH0~4S(O)OR;-(CH0~4OS(O);-S(O)N(R;-(CH0~4S(O)R;-N(R)S(O)N(R;-N(R)S(O);-N(OR)R;-C(NH)N(R;-Si(R;-OSi(R;-P(R;-P(OR;-P(R)(OR);-OP(R;-OP(OR;-OP(R)(OR);-P[N(R-P(R)[N(R];-P(OR)[N(R];-OP[N(R;-OP(R)[N(R];-OP(OR)[N(R];-N(R)P(R;-N(R)P(OR;-N(R)P(R)(OR);-N(R)P[N(R;-N(R)P(R)[N(R];-N(R)P(OR)[N(R];-B(R;-B(R)(OR);-B(OR;-OB(R;-OB(R)(OR);-OB(OR;-P(O)(R;-P(O)(R)(OR);-P(O)(R)(SR);-P(O)(R)[N(R];-P(O)(OR;-P(O)(SR;-P(O)(OR)[N(R];-P(O)(SR)[N(R];-P(O)(OR)(SR);-P(O)[N(R;-OP(O)(R;-OP(O)(R)(OR);-OP(O)(R)(SR);-OP(O)(R)[N(R];-OP(O)(OR;-OP(O)(SR;-OP(O)(OR)[N(R];-OP(O)(SR)[N(R];-OP(O)(OR)(SR);-OP(O)[N(R;-SP(O)(R;-SP(O)(R)(OR);-SP(O)(R)(SR);-SP(O)(R)[N(R];-SP(O)(OR;-SP(O)(SR;-SP(O)(OR)[N(R];-SP(O)(SR)[N(R];-SP(O)(OR)(SR);-SP(O)[N(R;-N(R)P(O)(R;-N(R)P(O)(R)(OR);-N(R)P(O)(R)(SR);-N(R)P(O)(R)[N(R];-N(R)P(O)(OR;-N(R)P(O)(SR;-N(R)P(O)(OR)[N(R];-N(R)P(O)(SR)[N(R];-N(R)P(O)(OR)(SR);-N(R)P(O)[N(R;-P(R[B(R];-P(OR[B(R];-P(NR[B(R];-P(R)(OR)[B(R];-P(R)[N(R][B(R];-P(OR)[N(R][B(R];-OP(R[B(R];-OP(OR[B(R];-OP(NR[B(R];-OP(R)(OR)[B(R];-OP(R)[N(R][B(R];-OP(OR)[N(R][B(R];-N(R)P(R[B(R];-N(R)P(OR[B(R];-N(R)P(NR[B(R];-N(R)P(R)(OR)[B(R];-N(R)P(R)[N(R][B(R];-N(R)P(OR)[N(R][B(R];-P(OR’)[B(R’)]-;-(C1~4直鎖又は分岐鎖アルキレン)O-N(R;又は-(C1~4直鎖又は分岐鎖アルキレン)C(O)O-N(R、ここで、各R°は、以下に定義するように置換することができ、独立に、水素、C1~20脂肪族、窒素、酸素、硫黄、ケイ素及びリンから独立に選択される1~5個のヘテロ原子を有するC1~20ヘテロ脂肪族であり;-CH-(C6~20アリール)、-O(CH0~1(C6~20アリール)、-CH2-(窒素、酸素、硫黄、ケイ素及びリンから独立に選択される1~5個のヘテロ原子を有する5~20員ヘテロアリール環)、窒素、酸素、硫黄、ケイ素及びリンから独立に選択される0~5個のヘテロ原子を有する5~20員単環式、二環式又は多環式の飽和、部分不飽和の環又はアリール環であるか、又は上記の定義に関わらず、2つのR°の独立した出現がそれらの介在原子と一緒になって、以下に定義するように置換することができる、窒素、酸素、硫黄、ケイ素及びリンから独立に選択される0~5個のヘテロ原子を有する3~20員単環式、二環式又は多環式の飽和、部分不飽和の環又はアリール環を形成する。
R°上の適切な一価置換基(又は2つのR°の独立した出現がそれらの介在原子と一緒になって形成される環)は、独立に、ハロゲン、-(CH0~2、-(ハロR)、-(CH0~2OH、-(CH0~2OR、-(CH0~2CH(OR;-O(ハロR)、-CN、-N、-(CH0~2C(O)R、-(CH0~2C(O)OH、-(CH0~2C(O)OR、-(CH0~2SR、-(CH0~2SH、-(CH0~2NH、-(CH0~2NHR、-(CH0~2NR 、-NO、-SiR 、-OSiR 、-C(O)SR、-(C1~4直鎖又は分岐鎖アルキレン)C(O)OR又は-SSRであり、ここで、各Rは、置換されていないか、又は「ハロ」が前に付いている場合、1つ又は複数のハロゲンでのみ置換され、独立に、窒素、酸素及び硫黄から独立に選択される0~4個のヘテロ原子を有するC1~4脂肪族、-CHPh、-O(CH0~1Ph及び5~6員飽和、部分不飽和の環又はアリール環から独立に選択される。R°の飽和炭素原子上の適切な二価置換基には、=O及び=Sが含まれる。
例えば、適切な炭素原子、窒素原子上の適切な二価置換基は、独立に、=O、=S、=CR 、=NNR 、=NNHC(O)R、=NNHC(O)OR、=NNHS(O)、=NR、=NOR、-O(C(R ))2~3O-又は-S(C(R ))2~3S-であり、ここで、各Rは、以下に定義するように置換することができ、独立に、水素、C1~20脂肪族、窒素、酸素、硫黄、ケイ素及びリンから独立に選択される1~5個のヘテロ原子を有するC1~20ヘテロ脂肪族、-CH-(C6~20アリール)、-O(CH0~1(C6~20アリール)、-CH-(窒素、酸素、硫黄、ケイ素及びリンから独立に選択される1~5個のヘテロ原子を有する5~20員ヘテロアリール環)、窒素、酸素、硫黄、ケイ素及びリンから独立に選択される0~5個のヘテロ原子を有する5~20員単環式、二環式又は多環式の飽和、部分不飽和環又はアリール環であるか、又は上記の定義に関わらず、2つのRの独立した出現がそれらの介在原子と一緒になって、以下に定義するように置換することができる、窒素、酸素、硫黄、ケイ素及びリンから独立に選択される0~5個のヘテロ原子を有する3~20員単環式、二環式又は多環式の飽和、部分不飽和の環又はアリール環を形成する。「任意選択で置換されている」基の隣接する置換可能な原子に結合する適切な二価置換基には、-O(CR 2~3O-が含まれる。
上の適切な一価の置換基(又は2つのRの独立した出現がそれらの介在原子と一緒になって形成される環)は、独立に、ハロゲン、-(CH0~2、-(ハロR)、-(CH0~2OH、-(CH0~2OR、-(CH0~2CH(OR;-O(ハロR)、-CN、-N、-(CH0~2C(O)R、-(CH0~2C(O)OH、-(CH0~2C(O)OR、-(CH0~2SR、-(CH0~2SH、-(CH0~2NH、-(CH0~2NHR、-(CH0~2NR 、-NO、-SiR 、-OSiR 、-C(O)SR、-(C1~4直鎖又は分岐鎖アルキレン)C(O)OR又は-SSRであり、ここで、各Rは、置換されていないか、又は「ハロ」が前に付いている場合、1つ又は複数のハロゲンのみで置換され、独立に、C1~4脂肪族、-CHPh、-O(CH0~1Ph及び窒素、酸素及び硫黄から独立に選択される0~4個のヘテロ原子を有する5~6員飽和、部分不飽和環又はアリール環から選択される。Rの飽和炭素原子上の適切な二価置換基には、=O及び=Sが含まれる。
一部の実施形態において、「任意選択で置換されている」基の置換可能な窒素上の適切な置換基には、-R、-NR 、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)C(O)R、-C(O)CHC(O)R、-S(O)、-S(O)NR 、-C(S)NR 、-C(NH)NR 又は-N(R)S(O)が含まれ;ここで、各Rは、独立に、水素、以下に定義するように置換することができるC1~6脂肪族、非置換-OPh又は窒素、酸素若しくは硫黄から独立に選択される0~4個のヘテロ原子を有する非置換5~6員飽和、部分不飽和環又はアリール環であるか、又は上記の定義に関わらず、2つの独立したRの出現がそれらの介在原子と一緒になって、窒素、酸素又は硫黄から独立に選択される0~4個のヘテロ原子を有する非置換の3~12員飽和、部分不飽和又はアリール単環式環若しくは二環式環を形成する。
一部の実施形態において、Rの脂肪族基上の適切な置換基は、独立に、ハロゲン、-R、-(ハロR)、-OH、-OR、-O(ハロR)、-CN、-C(O)OH、-C(O)OR、-NH、NHR、-NR 又は-NOであり、ここで、各Rは、置換されていないか、又は「ハロ」が前に付いている場合、1つ又は複数のハロゲンのみで置換され、独立に、C1~4脂肪族、-CHPh、-O(CH0~1Ph又は窒素、酸素又は硫黄から独立に選択される0~4個のヘテロ原子を有する5~6員飽和、部分不飽和環又はアリール環である。
部分不飽和:本明細書で使用される場合、「部分不飽和」という用語は、少なくとも1つの二重又は三重結合を含む環部分を指す。「部分不飽和」という用語は、複数の不飽和部位を有する環を包含することが意図されるが、本明細書に定義するとおり、アリール又はヘテロアリール部分を含むことは意図されない。
医薬組成物:本明細書で使用される場合、「医薬組成物」という用語は、1つ又は複数の薬学的に許容される担体と一緒に製剤化される活性剤を指す。一部の実施形態では、活性剤は、関連集団に投与されると、制御された治療効果を達成する統計的に有意な確率を示す治療レジメンでの投与に適切な単位用量で存在する。一部の実施形態では、医薬組成物は、固体又は液体剤形での投与のために専用に製剤化され得、それは、下記の投与の目的で設計されるものを含む:経口投与、例えば飲薬(水性又は非水性溶液又は懸濁液)、錠剤、例えば口腔、舌下及び全身吸収を目標とするもの、ボラス、粉末、顆粒、舌への適用のためのペースト;非経口投与、例えば滅菌溶液又は懸濁液又は徐放性製剤としての例えば皮下、筋肉内、静脈内又は硬膜外注射;局所適用、例えばクリーム、軟膏又は皮膚、肺若しくは口腔に適用される制御放出パッチ若しくはスプレー;膣内又は直腸内、例えばペッサリー、クリーム又はフォームとして;舌下;眼;経皮;又は鼻内、肺並びに他の粘膜表面への投与。
薬学的に許容される:本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される」という語句は、信頼できる医学的判断の範囲内で、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応又は他の障害若しくは合併症なしに、ヒト及び動物の組織と接触させる使用に好適であり、適正な利益/リスク比と相応する化合物、材料、組成物及び/又は剤形を指す。
薬学的に許容される担体:本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される担体」という用語は、1つの器官、又は身体の一部分から対象化合物を別の器官、又は身体の部分に運搬又は輸送することに関与する、液体若しくは固体充填剤、希釈剤、賦形剤又は溶媒封入材などの薬学的に許容される材料、組成物又はビヒクルを意味する。各担体は、製剤の他の材料と適合性であり、且つ患者に対して有害ではないという意味で「許容可能」でなければならない。薬学的に許容される担体としては、以下のものが挙げられる:ラクトース、グルコース及びスクロースなどの糖;トウモロコシデンプン及びジャガイモデンプンなどのデンプン;セルロース並びにその誘導体、例えばナトリウムカルボキシメチルセルロース、エチルセルロース及び酢酸セルロース;粉末状トラガカンス;麦芽;タルク;ココアバター及び座剤蝋などの賦形剤;ピーナッツ油、綿実油、サフラワー油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油及びダイズ油などの油;プロピレングリコールなどのグリコール;グリセリン、ソルビトール、マンニトール及びポリエチレングリコールなどのポリオール;オレイン酸エチル及びラウリン酸エチルなどのエステル;寒天;水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウムなどの緩衝剤;アルギニン酸;発熱性物質除去蒸留水;等張食塩水;リンガー液;エチルアルコール;pH緩衝溶液;ポリエステル;ポリカーボネート及び/又はポリ無水物;並びに医薬製剤に使用される他の非毒性適合性物質。
薬学的に許容される塩:「薬学的に許容される塩」という用語は、本明細書で使用される場合、製剤に関連する使用に適した化合物の塩、即ち信頼できる医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などを起こさずに、ヒト及び下等動物の組織と接触させる使用に好適であり、適正な利益/リスク比と相応する塩を指す。薬学的に許容される塩は、当技術分野で公知である。例えば、S. M. Berge, et al.は、J. Pharmaceutical Sciences, 66: 1-19 (1977)において、薬学的に許容される塩を詳細に記載している。一部の実施形態では、薬学的に許容される塩として、限定はされないが、非毒性酸付加塩があり、これらは、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸及び過塩素酸などの無機酸と一緒に又は酢酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸若しくはマロン酸などの有機酸と一緒に又はイオン交換など、当技術分野で使用される他の方法によって形成されるアミノ基の塩である。一部の実施形態では、薬学的に許容される塩として、限定はされないが、以下のものが挙げられる:アジピン酸塩、アルギニン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、カンファー硫酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタン硫酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩など。代表的なアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩としては、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどが挙げられる。一部の実施形態において、薬学的に許容可能な塩としては、適切な場合、ハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、1~6個の炭素原子を有するアルキル、スルホン酸塩及びアリールスルホン酸塩などの対イオンを使用して形成される非毒性アンモニウム、第4級アンモニウム及びアミンカチオンが挙げられる。一部の実施形態では、提供される化合物、例えばオリゴヌクレオチドは、1つ又は複数の酸性基(例えば、天然のリン酸結合基、ホスホロチオエート結合基等)を含み、薬学的に許容される塩は、アルカリ、アルカリ土類金属又はアンモニウム(例えば、N(R)のアンモニウム塩、ここで、各Rは、独立に、本開示に定義され、記載されるとおりである)塩である。代表的なアルカリ又はアルカリ土類金属塩としては、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムの塩などが挙げられる。一部の実施形態では、薬学的に許容される塩は、ナトリウム塩である。一部の実施形態では、薬学的に許容される塩は、カリウム塩である。一部の実施形態では、薬学的に許容される塩は、カルシウム塩である。一部の実施形態では、薬学的に許容される塩は、適切であれば、非毒性アンモニウム、4級アンモニウム並びにハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、1~6個の炭素原子を有するアルキル、スルホン酸塩及びアリールスルホン酸塩などの対イオンを用いて形成されるアミンカチオンを含む。一部の実施形態では、提供される化合物は、1を超える酸性基を含み、例えば、オリゴヌクレオチドは、2つ以上の酸性基を含み得る(例えば、天然のリン酸結合及び/又は修飾されたインターヌクレオチド結合に)。一部の実施形態において、かかる化合物の薬学的に許容可能な塩又は一般的に塩は、同じであるか又は異なり得る2つ以上のカチオンを含む。一部の実施形態において、薬学的に許容可能な塩(又は一般的に、塩)では、十分な酸性度を有する各酸性基は、独立に、その塩形態として存在する(例えば、天然リン酸結合とホスホロチオエートインターヌクレオチド結合とを含むオリゴヌクレオチドでは、天然リン酸結合及びホスホロチオエートインターヌクレオチド結合の各々は、独立に、その塩形態として存在する)。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチド、例えば提供されるオリゴヌクレオチドの薬学的に許容可能な塩は、提供されるオリゴヌクレオチドのナトリウム塩である。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチド、例えばオリゴヌクレオチドの薬学的に許容可能な塩は、そのようなオリゴヌクレオチドのナトリウム塩であり、ここで、各酸性結合、例えば各天然リン酸結合及びホスホロチオエートインターヌクレオチド結合がナトリウム塩形態として存在する(すべてナトリウム塩)。
保護基:「保護基」という用語は、本明細書で使用される場合、当技術分野で公知であり、Protecting Groups in Organic Synthesis, T. W. Greene及びP. G. M. Wuts, 3rd edition, John Wiley & Sons,1999(これらの全体が参照により本明細書に援用される)に詳細に記載されるものを含む。更に、ヌクレオシド及びヌクレオチドケミストリーのために専用に設計された保護基、例えばSerge L. Beaucage et al. 06/2012により編集されたCurrent Protocols in Nucleic Acid Chemistry(第2章の全体が参照により本明細書に援用される)に記載のものも含まれる。好適なアミノ保護基としては、以下のものが挙げられる:カルバミン酸メチル、カルバミン酸エチル、9-フルオレニルメチルカルバメート(Fmoc)、9-(2-スルホ)フルオレニルメチルカルバメート、9-(2,7-ジブロモ)フルオロエニルメチルカルバメート、2,7-ジ-t-ブチル-[9-(10,10-ジオキソ-10,10,10,10-テトラヒドロチオキサンチル)]メチルカルバメート(DBD-Tmoc)、4-メトキシフェナシルカルバメート(Phenoc)、2,2,2-トリクロロエチルカルバメート(Troc)、2-トリメチルシリルエチルカルバメート(Teoc)、2-フェニルエチルカルバメート(hZ)、1-(1-アダマンチル)-1-メチルエチルカルバメート(Adpoc)、1,1-ジメチル-2-ハロエチルカルバメート、1,1-ジメチル-2,2-ジブロモエチルカルバメート(DB-t-BOC)、1,1-ジメチル-2,2,2-トリクロロエチルカルバメート(TCBOC)、1-メチル-1-(4-ビフェニリル)エチルカルバメート(Bpoc)、1-(3,5-ジ-t-ビフェニルカルバメート)-1-メチルエチルカルバメート(t-Bumeoc)、2-(2’-及び4’-ピリジル)エチルカルバメート(Pyoc)、2-(N,N-ジシクロヘキシルカルボキサミド)エチルカルバメート、t-ブチルカルバメート(BOC)、1-アダマンチルカルバメート(Adoc)、ビニルカルバメート(Voc)、アリルカルバメート(Alloc)、1-イソプロピルアリルカルバメート(Ipaoc)、シンナミルカルバメート(Coc)、4-ニトロシンナミルカルバメート(Noc)、8-キノリルカルバメート、N-ヒドロキシピペリジニルカルバメート、アルキルジチオカルバメート、ベンジルカルバメート(Cbz)、p-メトキシベンジルカルバメート(Moz)、p-ニトロベンジルカルバメート、p-ブロモベンジルカルバメート、p-クロロベンジルカルバメート、2,4-ジクロロベンジルカルバメート、4-メチルスルフィニルベンジルカルバメート(Msz)、9-アントリルメチルカルバメート、ジフェニルメチルカルバメート、2-メチルチオエチルカルバメート、2-メチルスルホニルエチルカルバメート、2-(p-トルエンスルホニル)エチルカルバメート、[2-(1,3-ジチアニル)]メチルカルバメート(Dmoc)、4-メチルチオフェニルカルバメート(Mtpc)、2,4-ジメチル-チオフェニルカルバメート(Bmpc)、2-ホスフィノエチルカルバメート(Peoc)、2-トリフェニルホスホニオイソプロピルカルバメート(Ppoc)、1,1-ジメチル-2-シアノエチルカルバメート、m-クロロ-p-アシルオキシベンジルカルバメート、p-(ジヒドロキシボリル)ベンジルカルバメート、5-ベンズイソキサゾリルメチルカルバメート、2-(トリフルオロメチル)-6-クロモニルメチルカルバメート(Tcroc)、m-ニトロフェニルカルバメート、3,5-ジメトキシベンジルカルバメート、o-ニトロベンジルカルバメート、3,4-ジメトキシ-6-ニトロベンジルカルバメート、フェニル(o-ニトロフェニル)メチルカルバメート、フェノチアジニル-(10)-カルボニル誘導体、N’-p-トルエンスルホニルアミノカルボニル誘導体、N’-フェニルアミノチオカルボニル誘導体、t-アミルカルバメート、S-ベンジルチオカルバメート、p-シアノベンジルカルバメート、シクロブチルカルバメート、シクロヘキシルカルバメート、シクロペンチルカルバメート、シクロプロピルメチルカルバメート、p-デシロキシベンジルカルバメート、2,2-ジメトキシカルボニルビニルカルバメート、o-(N,N-ジメチル-カルボキサミド)ベンジルカルバメート、1,1-ジメチル-3-(N,N-ジメチル-カルボキサミド)プロピルカルバメート、1,1-ジメチル-プロピニルカルバメート、ジ(2-ピリジル)メチルカルバメート、2-フラニルメチルカルバメート、2-ヨードエチルカルバメート、イソボルニルカルバメート、イソブチルカルバメート、イソニコチルカルバメート、p-(p’-メトキシフェニルアゾ)ベンジルカルバメート、1-メチルシクロブチルカルバメート、1-メチルシクロヘキシルカルバメート、1-メチル-1-シクロプロピルメチルカルバメート、1-メチル-1-(3,5-ジメトキシフェニル)エチルカルバメート、1-メチル-1-(p-フェニルアゾフェニル)エチルカルバメート、1-メチル-1-フェニルエチルカルバメート、1-メチル-1-(4-ピリジル)エチルカルバメート、フェニルカルバメート、p-(フェニルアゾ)ベンジルカルバメート、2,4,6-トリ-t-ブチルフェニルカルバメート、4-(トリメチルアンモニウム)ベンジルカルバメート、2,4,6-トリメチルベンジルカルバメート、ホルムアミド、アセトアミド、クロロアセトアミド、トリクロロアセトアミド、トリフルオロアセトアミド、フェニルアセトアミド、3-フェニルプロパンアミド、ピコリンアミド、3-ピリジルカルボキサミド、N-ベンゾイルフェニルアラニル誘導体、ベンズアミド、p-フェニルベンズアミド、o-ニトロフェニルアセトアミド、o-ニトロフェノキシアセトアミド、アセトアセトアミド、(N’-ジチオベンジルオキシカルボニルアミノ)アセトアミド、3-(p-ヒドロキシフェニル)プロパンアミド、3-(o-ニトロフェニル)プロパンアミド、2-メチル-2-(o-ニトロフェノキシ)プロパンアミド、2-メチル-2-(o-フェニルアゾフェノキシ)プロパンアミド、4-クロロブタンアミド、3-メチル-3-ニトロブタンアミド、o-ニトロシンナミド、N-アセチルメチオニン誘導体、o-ニトロベンズアミド、o-(ベンゾイルオキシメチル)ベンズアミド、4,5-ジフェニル-3-オキサゾリン-2-オン、N-フタルイミド、N-ジチアスクシンイミド(Dts)、N-2,3-ジフェニルマレイミド、N-2,5-ジメチルピロール、N-1,1,4,4-テトラメチルジシリルアザシクロペンタン付加物(STABASE)、5-置換1,3-ジメチル-1,3,5-トリアザシクロヘキサン-2-オン、5-置換1,3-ジベンジル-1,3,5-トリアザシクロヘキサン-2-オン、1-置換3,5-ジニトロ-4-ピリドン、N-メチルアミン、N-アリルアミン、N-[2-(トリメチルシリル)エトキシ]メチルアミン(SEM)、N-3-アセトキシプロピルアミン、N-(1-イソプロピル-4-ニトロ-2-オキソ-3-ピロオリ-3-イル)アミン、4級アンモニウム塩、N-ベンジルアミン、N-ジ(4-メトキシフェニル)メチルアミン、N-5-ジベンゾスベリルアミン、N-トリフェニルメチルアミン(Tr)、N-[(4-メトキシフェニル)ジフェニルメチル]アミン(MMTr)、N-9-フェニルフルオレニルアミン(PhF)、N-2,7-ジクロロ-9-フルオレニルメチレンアミン、N-フェロセニルメチルアミノ(Fcm)、N-2-ピコリルアミノN’-オキシド、N-1,1-ジメチルチオメチレンアミン、N-ベンジリデンアミン、N-p-メトキシベンジリデンアミン、N-ジフェニルメチレンアミン、N-[(2-ピリジル)メシチル]メチレンアミン、N-(N’,N’-ジメチルアミノメチレン)アミン、N,N’-イソプロピリデンジアミン、N-p-ニトロベンジリデンアミン、N-サリチリデンアミン、N-5-クロロサリチリデンアミン、N-(5-クロロ-2-ヒドロキシフェニル)フェニルメチレンアミン、N-シクロヘキシリデンアミン、N-(5,5-ジメチル-3-オキソ-1-シクロヘキセニル)アミン、N-ボラン誘導体、N-ジフェニルボリン酸誘導体、N-[フェニル(ペンタカルボニルクロミウム-又はタングステン)カルボニル]アミン、N-銅キレート、N-亜鉛キレート、N-ニトロアミン、N-ニトロソアミン、アミンN-オキシド、ジフェニルホスフィンアミド(Dpp)、ジメチルチオホスフィンアミド(Mpt)、ジフェニルチオホスフィンアミド(Ppt)、ジアルキルホスホロアミデード、ジベンジルホスホロアミデード、ジフェニルホスホロアミデード、ベンゼンスルフェンアミド、o-ニトロベンゼンスルフェンアミド(Nps)、2,4-ジニトロベンゼンスルフェンアミド、ペンタクロロベンゼンスルフェンアミド、2-ニトロ-4-メトキシベンゼンスルフェンアミド、トリフェニルメチルスルフェンアミド、3-ニトロピリジンスルフェンアミド(Npys)、p-トルエンスルホンアミド(Ts)、ベンゼンスルホンアミド、2,3,6,-トリメチル-4-メトキシベンゼンスルホンアミド(Mtr)、2,4,6-トリメトキシベンゼンスルホンアミド(Mtb)、2,6-ジメチル-4-メトキシベンゼンスルホンアミド(Pme)、2,3,5,6-テトラメチル-4-メトキシベンゼンスルホンアミド(Mte)、4-メトキシベンゼンスルホンアミド(Mbs)、2,4,6-トリメチルベンゼンスルホンアミド(Mts)、2,6-ジメトキシ-4-メチルベンゼンスルホンアミド(iMds)、2,2,5,7,8-ペンタメチルクロマン-6-スルホンアミド(Pmc)、メタンスルホンアミド(Ms)、β-トリメチルシリルエタンスルホンアミド(SES)、9-アントラセンスルホンアミド、4-(4’,8’-ジメトキシナフチルメチル)ベンゼンスルホンアミド(DNMBS)、ベンジルスルホンアミド、トリフルオロメチルスルホンアミド及びフェナシルスルホンアミド。
好適に保護されたカルボン酸としては、シリル-、アルキル-、アルケニル-、アリール-及びアリールアルキル保護されたカルボン酸が更に挙げられるが、これらに限定されない。適切なシリル基の例としては、トリメチルシリル、トリエチルシリル、t-ブチルジメチルシリル、t-ブチルジフェニルシリル、トリイソプロピルシリルなどが挙げられる。好適なアルキル基の例としては、メチル、ベンジル、p-メトキシベンジル、3,4-ジメトキシベンジル、トリチル、t-ブチル、テトラヒドロピラン-2-イルが挙げられる。好適なアルケニル基の例としては、アリルが挙げられる。適切なアリール基の例としては、任意選択で置換されているフェニル、ビフェニル又はナフチルが挙げられる。好適なアリールアルキル基の例としては、任意選択で置換されているベンジル(例えば、p-メトキシベンジル(MPM)、3,4-ジメトキシベンジル、O-ニトロベンジル、p-ニトロベンジル、p-ハロベンジル、2,6-ジクロロベンジル、p-シアノベンジル)並びに2-及び4-ピコリルが挙げられる。
好適なヒドロキシル保護基としては、メチル、メトキシルメチル(MOM)、メチルチオメチル(MTM)、t-ブチルチオメチル、(フェニルジメチルシリル)メトキシメチル(SMOM)、ベンジルオキシメチル(BOM)、p-メトキシベンジルオキシメチル(PMBM)、(4-メトキシフェノキシ)メチル(p-AOM)、グアヤコールメチル(GUM)、t-ブトキシメチル、4-ペンテニルオキシメチル(POM)、シロキシメチル、2-メトキシエトキシメチル(MEM)、2,2,2-トリクロロエトキシメチル、ビス(2-クロロエトキシ)メチル、2-(トリメチルシリル)エトキシメチル(SEMOR)、テトラヒドロピラニル(THP)、3-ブロモテトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、1-メトキシシクロヘキシル、4-メトキシテトラヒドロピラニル(MTHP)、4-メトキシテトラヒドロチオピラニル、4-メトキシテトラヒドロチオピラニルS、S-ジオキシド、1-[(2-クロロ-4-メチル)フェニル]-4-メトキシピペリジン-4-イル(CTMP)、1,4-ジオキサン-2-イル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフラニル、2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロ-7,8,8-トリメチル-4,7-メタノベンゾフラン-2-イル、1-エトキシエチル、1-(2-クロロエトキシ)エチル、1-メチル-1-メトキシエチル、1-メチル-1-ベンジルオキシエチル、1-メチル-1-ベンジルオキシ-2-フルオロエチル、2,2,2-トリクロロエチル、2-トリメチルシリルエチル、2-(フェニルセレニル)エチル、t-ブチル、アリル、p-クロロフェニル、p-メトキシフェニル、2,4-ジニトロフェニル、ベンジル、p-メトキシベンジル、3,4-ジメトキシベンジル、o-ニトロベンジル、p-ニトロベンジル、p-ハロベンジル、2,6-ジクロロベンジル、p-シアノベンジル、p-フェニルベンジル、2-ピコリル、4-ピコリル、3-メチル-2-ピコリルN-オキシド、ジフェニルメチル、p,p’-ジニトロベンゾヒドリル、5-ジベンゾスベリル、トリフェニルメチル、α-ナフチルジフェニルメチル、p-メトキシフェニルジフェニルメチル、ジ(p-メトキシフェニル)フェニルメチル、トリ(p-メトキシフェニル)メチル、4-(4’-ブロモフェナシルオキシフェニル)ジフェニルメチル、4,4’,4’’-トリス(4,5-ジクロロフタルイミドフェニル)メチル、4,4’,4’’-トリス(レブリノイルオキシフェニル)メチル、4,4’,4’’-トリス(ベンゾイルオキシフェニル)メチル、3-(イミダゾール-1-イル)ビス(4’,4’’-ジメトキシフェニル)メチル、1,1-ビス(4-メトキシフェニル)-1’-ピレニルメチル、9-アントリル、9-(9-フェニル)キサンテニル、9-(9-フェニル-10-オキソ)アントリル、1,3-ベンゾジチオラン-2-イル、ベンゾイソチアゾリルS、S-ジオキシド、トリメチルシリル(TMS)、トリエチルシリル(TES)、トリイソプロピルシリル(TIPS)、ジメチルイソプロピルシリル(IPDMS)、ジエチルイソプロピルシリル(DEIPS)、ジメチルテキシルシリル、t-ブチルジメチルシリル(TBDMS)、t-ブチルジフェニルシリル(TBDPS)、トリベンジルシリル、トリ-p-キシルイルシリル、トリフェニルシリル、ジフェニルメチルシリル(DPMS)、t-ブチルメトキシフェニルシリル(TBMPS)、ギ酸塩、ギ酸ベンゾイル、酢酸塩、クロロ酢酸塩、ジクロロ酢酸塩、トリクロロ酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、メトキシ酢酸塩、トリフェニルメトキシ酢酸塩、フェノキシ酢酸塩、p-クロロフェノキシ酢酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、4-オキソ吉草酸塩(レブリナート)、4,4-(エチレンジチオ)ペンタン酸塩(レブリノイルジチオアセタール)、ピバロエート、アダマントエート、クロトナート、4-メトキシクロトナート、安息香酸塩、p-フェニル安息香酸塩、2,4,6-トリメチル安息香酸塩(メシトエート)、炭酸アルキルメチル、9-フルオレニルメチル炭酸塩(Fmoc)、炭酸アルキルエチル、アルキル2,2,2-トリクロロエチル炭酸塩(Troc)、2-(トリメチルシリル)エチル炭酸塩(TMSEC)、2-(フェニルスルホニル)エチル炭酸塩(Psec)、2-(トリフェニルホスホニオ)エチル炭酸塩(Peoc)、アルキルイソブチル炭酸塩、アルキルビニル炭酸塩、アルキルアリル炭酸塩、アルキルp-ニトロフェニル炭酸塩、アルキルベンジル炭酸塩、アルキルp-メトキシベンジル炭酸塩、アルキル3,4-ジメトキシベンジル炭酸塩、アルキルo-ニトロベンジル炭酸塩、アルキルp-ニトロベンジル炭酸塩、アルキルS-ベンジルチオ炭酸塩、4-エトキシ-1-ナフトチル炭酸塩、メチルジチオ炭酸塩、2-ヨード安息香酸塩、4-アジド酪酸塩、4-ニトロ-4-メチル吉草酸塩、o-(ジブロモメチル)安息香酸塩、2-ホルミルベンゼンスルホン酸塩、2-(メチルチオメトキシ)エチル、4-(メチルチオメトキシ)酪酸塩、2-(メチルチオメトキシメチル)安息香酸塩、2,6-ジクロロ-4-メチルフェノキシ酢酸、2,6-ジクロロ-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノキシ酢酸、2,4-ビス(1,1-ジメチルプロピル)フェノキシ酢酸、クロロジフェニル酢酸、イソ酪酸塩、モノスクシノエート、(E)-2-メチル-2-ブテン酸塩、o-(メトキシカルボニル)安息香酸塩、α-ナフトエ酸、硝酸塩、アルキルN,N,N’,N’-テトラメチルホスホロジアミデート、アルキルN-フェニルカルバミン酸塩、ホウ酸塩、ジメチルホスフィノチオイル、アルキル2,4-ジニトロフェニルスルフェン酸塩、硫酸塩、メタンスルホン酸塩(メシル酸塩)、ベンジルスルホン酸塩及びトシル酸塩(Ts)が挙げられる。1,2-又は1,3-ジオールを保護する場合、保護基としては、メチレンアセタール、エチリデンアセタール、1-t-ブチルエチリデンケタール、1-フェニルエチリデンケタール、(4-メトキシフェニル)エチリデンアセタール、2,2,2-トリクロロエチリデンアセタール、アセトニド、シクロペンチリデンケタール、シクロヘキシリデンケタール、シクロヘプチリデンケタール、ベンジリデンアセタール、p-メトキシベンジリデンアセタール、2,4-ジメトキシベンジリデンケタール、3,4-ジメトキシベンジリデンアセタール、2-ニトロベンジリデンアセタール、メトキシメチレンアセタール、エトキシメチレンアセタール、ジメトキシメチレンオルトエステル、1-メトキシエチリデンオルトエステル、1-エトキシエチリデンオルトエステル、1,2-ジメトキシエチリデンオルトエステル、α-メトキシベンジリデンオルトエステル、1-(N,N-ジメチルアミノ)エチリデン誘導体、α-(N,N’-ジメチルアミノ)ベンジリデン誘導体、2-オキサシクロペンチリデンオルトエステル、ジ-t-ブチルシリレン基(DTBS)、1,3-(1,1,3,3-テトライソプロピルジシロキサニリデン)誘導体(TIPDS)、テトラ-t-ブトキシジシロキサン-1,3-ジイリデン誘導体(TBDS)、環状炭酸塩、環状ボロン酸塩、ボロン酸エチル及びボロン酸フェニルが挙げられる。
一部の実施形態では、ヒドロキシル保護基は、アセチル、t-ブチル、t-ブトキシメチル、メトキシメチル、テトラヒドロピラニル、1-エトキシエチル、1-(2-クロロエトキシ)エチル、2-トリメチルシリルエチル、p-クロロフェニル、2,4-ジニトロフェニル、ベンジル、ベンゾイル、p-フェニルベンゾイル、2,6-ジクロロベンジル、ジフェニルメチル、p-ニトロベンジル、トリフェニルメチル(トリチル)、4,4’-ジメトキシトリチル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、t-ブチルジメチルシリル、t-ブチルジフェニルシリル、トリフェニルシリル、トリイソプロピルシリル、ギ酸ベンゾイル、クロロアセチル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチル、ピバロイル、9-フルオレニルメチル炭酸塩、メシル酸塩、トシル酸塩、トリフレート、トリチル、モノメトキシトリチル(MMTr)、4,4’-ジメトキシトリチル、(DMTr)及び4,4’,4’’-トリメトキシトリチル(TMTr)、2-シアノエチル(CE又はCne)、2-(トリメチルシリル)エチル(TSE)、2-(2-ニトロフェニル)エチル、2-(4-シアノフェニル)エチル2-(4-ニトロフェニル)エチル(NPE)、2-(4-ニトロフェニルスルホニル)エチル、3,5-ジクロロフェニル、2,4-ジメチルフェニル、2-ニトロフェニル、4-ニトロフェニル、2,4,6-トリメチルフェニル、2-(2-ニトロフェニル)エチル、ブチルチオカルボニル、4,4’,4’’-トリス(ベンゾイルオキシ)トリチル、ジフェニルカルバモイル、レブリニル、2-(ジブロモメチル)ベンゾイル(Dbmb)、2-(イソプロピルチオメトキシメチル)ベンゾイル(Ptmt)、9-フェニルキサンテン-9-イル(ピキシル)又は9-(p-メトキシフェニル)キサンチン-9-イル(MOX)である。一部の実施形態では、ヒドロキシル保護基の各々は、独立して、アセチル、ベンジル、t-ブチルジメチルシリル、t-ブチルジフェニルシリル及び4,4’-ジメトキシトリチルから選択される。一部の実施形態では、ヒドロキシル保護基は、トリチル、モノメトキシトリチル及び4,4’-ジメトキシトリチル基からなる群から選択される。
一部の実施形態では、リン保護基は、オリゴヌクレオチド合成全体を通して、インターヌクレオチドリン結合に付加される基である。一部の実施形態では、リン保護基は、インターヌクレオチドホスホロチオエート結合の硫黄原子に付加される。一部の実施形態では、リン保護基は、インターヌクレオチドホスホロチオエート結合の酸素原子に付加される。一部の実施形態では、リン保護基は、インターヌクレオチドリン酸結合の酸素原子に付加される。一部の実施形態では、リン保護基は、2-シアノエチル(CE又はCne)、2-トリメチルシリルエチル、2-ニトロエチル、2-スルホニルエチル、メチル、ベンジル、o-ニトロベンジル、2-(p-ニトロフェニル)エチル(NPE又はNpe)、2-フェニルエチル、3-(N-tert-ブチルカルボキサミド)-1-プロピル、4-オキソペンチル、4-メチルチオ-l-ブチル、2-シアノ-1,1-ジメチルエチル、4-N-メチルアミノブチル、3-(2-ピリジル)-1-プロピル、2-[N-メチル-N-(2-ピリジル)]アミノエチル、2-(N-ホルミル、N-メチル)アミノエチル、4-[N-メチル-N-(2,2,2-トリフルオロアセチル)アミノ]ブチルである。
タンパク質:本明細書で使用されるとき、用語「タンパク質」は、ポリペプチド(即ちペプチド結合によって互いに結合したひと続きの少なくとも2個のアミノ酸)を指す。一部の実施形態において、タンパク質は、天然に存在するアミノ酸のみを含む。一部の実施形態において、タンパク質は、1つ以上の天然に存在しないアミノ酸(例えば、隣接アミノ酸と1つ以上のペプチド結合を形成する部分)を含む。一部の実施形態において、タンパク質鎖中の1つ以上の残基は、非アミノ酸部分(例えば、グリカン等)を含有する。一部の実施形態において、タンパク質は、例えば、1つ以上のジスルフィド結合によって結合するか、又は他の手段によって結び付いた2つ以上のポリペプチド鎖を含む。一部の実施形態において、タンパク質は、L-アミノ酸、D-アミノ酸又は両方を含有し;一部の実施形態において、タンパク質は、当技術分野において公知の1つ以上のアミノ酸修飾又は類似体を含有する。有用な修飾としては、例えば、末端アセチル化、アミド化、メチル化等が挙げられる。用語「ペプチド」は、概して、約100アミノ酸未満、約50アミノ酸未満、20アミノ酸未満又は10アミノ酸未満の長さを有するポリペプチドを指して用いられる。
対象:本明細書で使用される場合、「対象」又は「被験対象」という用語は、例えば、実験、診断、予防及び/又は治療目的のために、提供される化合物又は組成物が本開示に従って投与される任意の生物を指す。典型的な対象としては、動物(例えば、マウス、ラット、ウサギ、非ヒト霊長類及びヒトなどの哺乳類;昆虫;蠕虫;その他など)並びに植物が挙げられる。一部の実施形態では、対象は、疾患、障害及び/又は病態、例えば筋ジストロフィーに罹患し得、及び/又はそれに罹り易いことができる。
実質的に:本明細書で使用される場合、「実質的に」という用語は、対象となる特徴又は特性のすべて又はほとんどすべての範囲又は程度を示す定性条件を指す。当業者であれば、生物学的現象及び化学的現象が、あったとしも、めったに完結に到達しないこと及び/又は完了まで進行しないこと又は絶対的帰結を達成若しくは回避しないことを理解するであろう。従って、「実質的」という用語は、多くの生物学的現象及び/又は化学的現象に本来備わる完全性の潜在的欠如を捉えるために、本明細書で使用される。
に罹患している:疾患、障害及び/又は病態、例えば筋ジストロフィーに「罹患している」個体は、疾患、障害及び/又は病態、例えば筋ジストロフィーの1つ以上の症状を有すると診断され及び/又は示している。
罹り易い:疾患、障害及び/又は病態、例えば筋ジストロフィーに「罹り易い」個体は、一般の人々よりも、その疾患、障害及び/又は病態を発生するリスクが高い個体である。一部の実施形態において、疾患、障害及び/又は病態、例えば筋ジストロフィーに罹り易い個体は、その疾患、障害及び/又は病態と診断されていないこともある。一部の実施形態において、疾患、障害及び/又は病態、例えば筋ジストロフィーに罹り易い個体は、その疾患、障害及び/又は病態の症状を呈することもある。一部の実施形態において、疾患、障害及び/又は病態、例えば筋ジストロフィーに罹り易い個体は、その疾患、障害及び/又は病態の症状を呈しないこともある。一部の実施形態において、疾患、障害及び/又は病態、例えば筋ジストロフィーに罹り易い個体は、その疾患、障害及び/又は病態を発症することになる。一部の実施形態において、疾患、障害及び/又は病態、例えば筋ジストロフィーに罹り易い個体は、その疾患、障害及び/又は病態を発症することにはならない。
全身:語句「全身投与」、「全身投与される」、「末梢投与」及び「末梢投与される」は、本明細書で使用されるとき、それが被投与者の全身に入り込むような化合物又は組成物の投与を指して、その当技術分野で理解される意味を有する。
互変異性型:語句「互変異性型」は、本明細書で使用され、及び当技術分野において概して理解されるとおり、容易な相互変換能を有する有機化合物の異なる異性体形態を表して用いられる。互変異性体は、単結合及び隣接する二重結合の転換を伴う水素原子又はプロトンのホルマール移動によって特徴付けられ得る。一部の実施形態において、互変異性体は、プロトトロピック互変異性(即ちプロトンの再配置)によって生じ得る。一部の実施形態において、互変異性体は、原子価互変異性(即ち結合電子の急速な再編成)によって生じ得る。かかる互変異性型は、すべて本開示の範囲内に含まれることが意図される。一部の実施形態において、化合物の互変異性型は、互いに可動平衡状態で存在し、そのため、別個の物質を調製しようと試みると、混合物が形成されることになる。一部の実施形態において、化合物の互変異性型は、分離可能及び単離可能な化合物である。本開示の一部の実施形態において、単一の互変異性型の化合物の純粋な製剤であるか又はそれを含む化学組成物が提供され得る。本開示の一部の実施形態において、化学組成物は、化合物の2つ以上の互変異性型の混合物として提供され得る。特定の実施形態において、かかる混合物は、異なる互変異性型を等量で含有し;特定の実施形態において、かかる混合物は、化合物の少なくとも2つの異なる互変異性型を異なる量で含有する。本開示の一部の実施形態において、化学組成物は、化合物のすべての互変異性型を含有し得る。本開示の一部の実施形態において、化学組成物は、化合物のすべてには満たない互変異性型を含有し得る。本開示の一部の実施形態において、化学組成物は、化合物の1つ以上の互変異性型を、相互変換の結果として時間と共に変化する量で含有し得る。本開示の一部の実施形態において、互変異性は、ケト-エノール互変異性である。化学技術分野の当業者であれば、化学技術分野において公知の任意の好適な試薬を使用してケト-エノール互変異性体を「捕捉する」(即ちそれが「エノール」型のまま留まるように化学的に修飾する)ことによりエノール誘導体を提供することができ、続いてそれが、当技術分野において公知の1つ以上の好適な技法を用いて分離され得ることを認識するであろう。特に指示されない限り、本開示は、純粋な形態であるか又は互いの混合であるかに関わらず、関連性のある化合物のすべての互変異性型を包含する。
治療薬:本明細書で使用される場合、「治療薬」という語句は、対象に投与されると、治療効果を有し、及び/又は所望の生物学的作用及び/又は薬理学的作用を誘発する任意の薬剤を指す。一部の実施形態では、治療薬は、疾患、障害及び/又は病態、例えば筋ジストロフィーの1つ以上の症状又は特徴を緩和、改善、軽減、阻害、予防する、その発症を遅延させる、その重症度を低下させ、及び/又はその発生率を低下させるために用いることができる任意の物質である。
治療有効量:本明細書で使用される場合、「治療有効量」という語は、治療レジメンの一環として投与されると、所望の生物学的応答を誘発する物質(例えば、治療薬、組成物及び/又は製剤)の量を意味する。一部の実施形態では、物質の治療有効量は、疾患、障害及び/又は病態、例えば筋ジストロフィーに罹患するか又はそれに罹り易い対象に投与されるとき、その疾患、障害及び/又は病態を治療、診断、予防し、及び/又はその発症を遅延させる上で十分な量である。当業者によって理解されるように、物質の有効量は、所望の生物学的エンドポイント、送達される物質、標的細胞又は組織などといった要因に応じて変動し得る。例えば、疾患、障害及び/又は病態、例えば筋ジストロフィーを治療するための製剤中の化合物の有効量は、その疾患、障害及び/又は病態の1つ又は複数の症状又は特徴を、緩和、改善、軽減、阻害、予防する、その発症を遅延させる、その重症度を低下させ、及び/又はその発生率を低下させる量である。一部の実施形態では、治療有効量は、単回用量で投与され;一部の実施形態では、複数の単位用量が、治療有効量を送達するために利用である。
治療する:本明細書で使用される場合、「治療する」、「治療」又は「治療すること」という用語は、疾患、障害及び/又は病態、例えば筋ジストロフィーの1つ又は複数の症状又は特徴を、部分的に又は完全に、緩和、改善、軽減、阻害、予防する、その発症を遅延させる、その重症度を低下させ、及び/又はその発生率を低下させるために使用される任意の方法を指す。治療は、疾患、障害及び/又は病態、例えば筋ジストロフィーの兆候を示さない対象に対して行い得る。一部の実施形態では、例えば、疾患、障害及び/又は病態に関連した病態を発生するリスクを低減する目的で、その疾患、障害及び/又は病態の初期兆候のみを示す対象に治療を行い得る。
単位用量:「単位用量」という表現は、本明細書で使用される場合、医薬組成物の単回投与として投与され、及び/又は物理的に別個の単位で投与される量を指す。多くの実施形態では、単位用量は、所定量の活性剤を含む。一部の実施形態では、単位用量は、薬剤の単回投与全体を含む。一部の実施形態では、2以上の単位用量が、全単回投与を達成するために投与される。一部の実施形態では、意図される効果を達成するために、複数の単位用量の投与が必要であるか又は必要であると予想される。単位用量は、例えば、所定量の1つ又は複数の治療薬、所定量の固形の1つ又は複数の治療薬を含有する液体(例えば、許容可能な担体)の体積であり得、所定量の1つ又は複数の治療薬を含有する徐放製剤又は薬剤送達デバイスであり得る。単位用量が、治療薬に加えて各種成分の何れかを含む製剤中に存在し得ることは理解されよう。例えば、許容可能な担体(例えば、薬学的に許容される担体)、希釈剤、安定剤、緩衝剤、防腐剤などが、後述するように含有され得る。当業者であれば、多くの実施形態において、特定の治療薬の適切な1日総投与量が、一部の単位用量又は複数の単位用量を含み得ること、これが、信頼できる医学的判断の範囲内で担当医により決定され得ることは理解されよう。一部の実施形態では、何れか特定の対象又は生物に対する具体的な有効用量レベルは、治療対象である障害及び障害の重症度、使用される具体的活性化合物の活性;使用される具体的組成物;対象の年齢、体重、健康状態、性別及び食事;使用される具体的な活性化合物の投与時間及びその排泄率;治療期間;使用される具体的な化合物と組み合わせて若しくは同時に用いられる薬物及び/又は追加療法並びに医学分野で公知の類似要因を含め、様々な要因に応じて変動し得る。
不飽和:用語「不飽和」は、本明細書で使用されるとき、ある部分が1つ以上の不飽和単位を有することを意味する。
野生型:本明細書で使用されるとき、用語「野生型」は、天然で「正常な」(突然変異体、罹患しているもの、改変されているもの等と対照的に)状態又はコンテクストにおいて見られるとおりの構造及び/又は活性を有する実体を指す、その当技術分野で理解される意味を有する。当業者は、野生型遺伝子及びポリペプチドが多くの場合に複数の異なる形態で存在する(例えば、アレル)ことを理解するであろう。
核酸:用語「核酸」には、任意のヌクレオチド、その類似体及びそのポリマーが含まれる。用語「ポリヌクレオチド」は、本明細書で使用されるとき、任意の長さのポリマー形態のヌクレオチド、リボヌクレオチド(RNA)若しくはデオキシリボヌクレオチド(DNA)のいずれか又はその類似体を指す。これらの用語は、分子の一次構造を指し、二本鎖及び一本鎖DNA並びに二本鎖及び一本鎖RNAを含む。これらの用語には、均等物として、ヌクレオチド類似体で作られているRNA又はDNAのいずれかの類似体、及び限定はされないが、メチル化、保護及び/又はキャッピングされたヌクレオチド又はポリヌクレオチドなど、修飾ポリヌクレオチドが含まれる。これらの用語は、ポリリボヌクレオチド又はオリゴリボヌクレオチド(RNA)及びポリデオキシリボヌクレオチド又はオリゴデオキシリボヌクレオチド(DNA);核酸塩基及び/又は修飾核酸塩基のN-グリコシド又はC-グリコシドから誘導されるRNA又はDNA;糖及び/又は修飾糖から誘導される核酸;及びリン酸架橋及び/又は修飾リン原子架橋(本明細書では「インターヌクレオチド結合」とも称される)から誘導される核酸を包含する。この用語は、核酸塩基、修飾核酸塩基、糖、修飾糖、天然の天然リン酸インターヌクレオチド結合又は非天然インターヌクレオチド結合の任意の組み合わせを含む核酸を包含する。例としては、リボース部分を含む核酸、デオキシリボース部分を含む核酸、リボース部分及びデオキシリボース部分の両方を含む核酸、リボース部分及び修飾リボース部分を含む核酸が挙げられるが、限定はされない。特に指定されない限り、接頭語ポリは、2~約10,000ヌクレオチド単量体単位を含む核酸を指し、ここで、接頭語オリゴは、2~約200ヌクレオチド単量体単位を含む核酸を指す。
ヌクレオチド:用語「ヌクレオチド」は、本明細書で使用されるとき、ヘテロ環式塩基、糖及び1つ以上のリン酸基又はリン含有インターヌクレオチド結合からなるポリヌクレオチドの単量体単位を指す。天然に存在する塩基(グアニン、(G)、アデニン、(A)、シトシン、(C)、チミン、(T)及びウラシル(U))は、プリン又はピリミジンの誘導体であるが、天然に存在する及び天然に存在しない塩基類似体も包含されることが理解されなければならない。天然に存在する糖としては、ペントース(五炭糖)デオキシリボース(これは、天然DNAに見られる)又はリボース(これは、天然RNAに見られる)が挙げられるが、天然に存在する及び天然に存在しない糖類似体、例えば2’-修飾を有する糖、ロックド核酸(LNA)及びホスホロジアミデートモルホリノオリゴマー(PMO)中の糖なども包含されることが理解されなければならない。ヌクレオチドは、インターヌクレオチド結合によって結合されて核酸又はポリヌクレオチドを形成する。多数のインターヌクレオチド結合が当技術分野において公知である(限定はされないが、天然リン酸結合、ホスホロチオエート結合、ボラノホスフェート結合など)。人工核酸には、PNA(ペプチド核酸)、リン酸トリエステル、ホスホロチオネート、H-ホスホン酸、ホスホロアミデート、ボラノホスフェート、メチルホスホネート、ホスホノアセテート、チオホスホノアセテート及び天然核酸のリン酸骨格の他のバリアント等が含まれる。一部の実施形態において、ヌクレオチドは、天然に存在する核酸塩基、天然に存在する糖及び天然リン酸結合を含む天然ヌクレオチドである。一部の実施形態において、ヌクレオチドは、天然ヌクレオチドの代わりに使用することのできる構造的類似体である修飾ヌクレオチド又はヌクレオチド類似体である。
修飾ヌクレオチド:「修飾ヌクレオチド」という用語は、天然のヌクレオチドとは構造的に異なるが、天然ヌクレオチドの少なくとも1つの機能を実施することができる任意の化学部分を含む。一部の実施形態では、修飾ヌクレオチドは、糖、塩基及び/又はインターヌクレオチド結合における修飾を含む。一部の実施形態では、修飾ヌクレオチドは、修飾糖、修飾核酸塩基及び/又は修飾インターヌクレオチド結合を含む。一部の実施形態では、修飾ヌクレオチドは、ヌクレオチドの少なくとも1つの機能、例えばポリマー中において、少なくとも相補的な塩基配列を含む核酸と塩基対合することができるサブユニットを形成することができる。
類似体:「類似体」という用語は、参照化学部分又は参照クラスの化学部分とは構造的に異なるが、そうした参照化学部分又は参照クラスの化学部分の少なくとも1つの機能を実施することができる任意の化学部分を含む。非限定的な例として、ヌクレオチド類似体は、ヌクレオチドと構造的に異なるが、ヌクレオチドの少なくとも1つの機能を果たす;核酸塩基類似体は、核酸塩基と構造的に異なるが、核酸塩基の少なくとも1つの機能を果たす;糖類似体は、核酸塩基と構造的に異なるが、糖の少なくとも1つの機能を果たす等である。
ヌクレオシド:用語「ヌクレオシド」は、核酸塩基又は修飾核酸塩基が糖又は修飾糖に共有結合的に結合している部分を指す。
修飾ヌクレオシド:用語「修飾ヌクレオシド」は、天然ヌクレオシドと化学的に異なるが、ヌクレオシドの少なくとも1つの機能を果たす能力を有する化学的部分を指す。一部の実施形態において、修飾ヌクレオシドは、天然ヌクレオシドから誘導されるか又はそれと化学的に類似しているが、しかし、これは、それを天然ヌクレオシドと区別する化学修飾を含む。修飾ヌクレオシドの非限定的な例として、塩基及び/又は糖の修飾を含むものがある。修飾ヌクレオシドの非限定的な例として、糖に2’修飾を有するものがある。更に、修飾ヌクレオシドの非限定的な例として、脱塩基ヌクレオシド(核酸塩基が欠失している)がある。一部の実施形態では、修飾ヌクレオシドは、ヌクレオシドの少なくとも1つの機能が可能であり、例えばポリマー中において、少なくとも相補的な塩基配列を含む核酸と塩基対合することができる部分を形成することができる。
ヌクレオシド類似体:「ヌクレオシド類似体」という用語は、天然ヌクレオシドとは化学的に異なるが、ヌクレオシドの少なくとも1つの機能を実施することができる化学部分を指す。一部の実施形態では、ヌクレオシド類似体は、糖の類似体及び/又は核酸塩基の類似体を含む。一部の実施形態では、修飾ヌクレオシドは、ヌクレオシドの少なくとも1つの機能、例えばポリマー中において、相補的な塩基配列を含む核酸と塩基対合することができる部分を形成することができる。
糖:「糖」という用語は、閉状態及び/又は開状態の単糖又は多糖を指す。一部の実施形態では、糖は、単糖である。一部の実施形態では、糖は、多糖である。糖としては、限定はされないが、リボース、デオキシリボース、ペントフラノース、ペントピラノース及びヘキソピラノース部分が挙げられる。本明細書で使用される場合、「糖」という用語は、例えば、グリコールのように、従来の糖分子に代わり使用される構造類似体も包含し、そのポリマーは、核酸類似体のグリコール核酸(GNA)などの骨格を形成する。本明細書で使用される場合、「糖」という用語は、天然又は天然に存在するヌクレオチドの代わりに用いられる構成類似体、例えば修飾糖及びヌクレオチド糖も含む。一部の実施形態において、糖は、D-2-デオキシリボースである。一部の実施形態において、糖は、β-D-デオキシリボフラノースである。一部の実施形態において、糖部分は、β-D-デオキシリボフラノース部分である。一部の実施形態において、糖は、D-リボースである。一部の実施形態において、糖は、β-D-リボフラノースである。一部の実施形態において、糖部分は、β-D-リボフラノース部分である。一部の実施形態において、糖は、任意選択で置換されているβ-D-デオキシリボフラノース又はβ-D-リボフラノースである。一部の実施形態において、糖部分は、任意選択で置換されているβ-D-デオキシリボフラノース又はβ-D-リボフラノース部分である。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチド、例えばDMDオリゴヌクレオチド、核酸等における糖部分/単位は、インターヌクレオチド結合にそれぞれ独立に連結した1個以上の炭素原子を含む糖、例えばその5’-C及び/又は3’-Cがそれぞれ独立にインターヌクレオチド結合(例えば、天然リン酸結合、修飾インターヌクレオチド結合、キラル制御されたインターヌクレオチド結合等)に連結している、任意選択で置換されているβ-D-デオキシリボフラノース又はβ-D-リボフラノースである。
修飾糖:用語「修飾糖」は、糖を置き換えることのできる部分を指す。修飾糖は、糖の空間配置、電子特性又は他の何らかの物理化学的特性を模倣する。一部の実施形態において、修飾糖は、置換β-D-デオキシリボフラノース又はβ-D-リボフラノースである。一部の実施形態において、修飾糖は、2’-修飾を含む。一部の実施形態において、修飾糖は、例えば、LNAに見られるとおり、2つの糖炭素原子(例えば、C2及びC4)を連結するリンカー(例えば、任意選択で置換されている二価のヘテロ脂肪族)を含む。一部の実施形態において、リンカーは、-O-CH(R)-であり、式中、Rは、本開示に記載されるとおりである。一部の実施形態において、リンカーは、-O-CH(R)-であり、式中、Oは、糖のC2に連結し、-CH(R)-は、C4に連結し、及びRは、本開示に記載されるとおりである。一部の実施形態において、Rは、メチルである。一部の実施形態において、Rは、-Hである。一部の実施形態において、-CH(R)-は、S配置である。一部の実施形態において、-CH(R)-は、R配置である。
核酸塩基:「核酸塩基」という用語は、配列特異的な様式で1つの核酸鎖を別の相補的な鎖に結合する水素結合に関与する核酸の部分を指す。最も一般的な天然核酸塩基は、アデニン(A)、グアニン(G)、ウラシル(U)、シトシン(C)及びチミン(T)である。一部の実施形態において、修飾核酸塩基は、その核酸塩基がA、T、C、G、U及びその互変異性体から選択される置換核酸塩基である。一部の実施形態では、天然核酸塩基は、修飾されたアデニン、グアニン、ウラシル、シトシン又はチミンである。一部の実施形態では、天然核酸塩基は、メチル化されたアデニン、グアニン、ウラシル、シトシン又はチミンである。一部の実施形態では、核酸塩基は、「修飾核酸塩基」、例えばアデニン(A)、グアニン(G)、ウラシル(U)、シトシン(C)及びチミン(T)以外の核酸塩基である。一部の実施形態では、修飾核酸塩基は、メチル化されたアデニン、グアニン、ウラシル、シトシン又はチミンである。一部の実施形態では、修飾核酸塩基は、空間配置、電子的性質又は核酸塩基の何れか他の物理化学的特性を模倣し、配列特異的な様式で、1つの核酸鎖を別の核酸鎖に結合する水素結合の特性を保持する。一部の実施形態では、修飾核酸塩基は、融解挙動、細胞内酵素による認識又はオリゴヌクレオチド二重らせん鎖の活性に実質的に影響を及ぼすことなく、5種のすべての天然塩基(ウラシル、チミン、アデニン、シトシン又はグアニン)と対合することができる。本明細書で使用される場合、「核酸塩基」という用語は、天然又は天然に存在するヌクレオチドの代わりに用いられる構成類似体、例えば修飾核酸塩基及び核酸塩基類似体も含む。一部の実施形態において、核酸塩基は、任意選択で置換されているA、T、C、G若しくはU又はその核酸塩基がA、T、C、G、U及びその互変異性体から選択される置換核酸塩基である。
修飾核酸塩基:「修飾核酸塩基」、「修飾塩基」などといった用語は、核酸塩基と化学的に異なるが、核酸塩基の少なくとも1つの機能を実施することができる化学部分を指す。一部の実施形態では、修飾核酸塩基は、修飾を含む核酸塩基である。一部の実施形態では、修飾核酸塩基は、核酸塩基の少なくとも1つの機能が可能であり、例えばポリマー中において、少なくとも相補的な塩基配列を含む核酸と塩基対合することができる部分を形成することができる。一部の実施形態において、修飾核酸塩基は、その核酸塩基がA、T、C、G、U及びその互変異性体から選択される置換核酸塩基である。
キラルリガンド:用語「キラルリガンド」又は「キラル補助基」は、キラルである部分であって、反応が一定の立体選択性で行われ得るように反応に取り込むことのできる部分を指す。一部の実施形態において、この用語は、かかる部分を含む化合物も指し得る。
ブロッキング基:「ブロッキング基」という用語は、官能基の反応性をマスキングする基を指す。後に、ブロッキング基の除去により官能基をアンマスキングし得る。一部の実施形態では、ブロッキング基は、保護基である。
部分:「部分」という用語は、分子の官能基の特定のセグメントを指す。化学的部分は、分子中に埋め込まれるか又は分子に付加された、一般に認識されている化学的実体である。一部の実施形態において、化合物の部分は、化合物から1つ以上の-H及び/又はその均等物を除去することによってその化合物から形成される一価、二価又は多価の基である。一部の実施形態において、その文脈に応じて、「部分」は、その部分の誘導元の化合物又は実体も指し得る。
リーディングフレーム:用語「リーディングフレーム」は、二本鎖DNA分子の、各方向に3つずつ、6つの可能なリーディングフレームの1つを指す。使用されるリーディングフレームにより、DNA分子のコード配列内でアミノ酸のコードにいずれのコドンが使用されるかが決まる。
オリゴヌクレオチド:用語「オリゴヌクレオチド」は、核酸塩基、修飾核酸塩基、糖、修飾糖、天然リン酸結合又は非天然インターヌクレオチド結合の任意の組み合わせを含むヌクレオチド単量体のポリマー又はオリゴマーを指す。
本開示のオリゴヌクレオシドは、様々な長さであり得る。詳細な実施形態において、オリゴヌクレオシドは、約20~約200ヌクレオシド長の範囲であり得る。様々な関連する実施形態において、一本鎖、二本鎖及び三本鎖のオリゴヌクレオシドは、長さが約4~約10ヌクレオシド、約10~約50ヌクレオシド、約20~約50ヌクレオシド、約15~約30ヌクレオシド、約20~約30ヌクレオシド長の範囲であり得る。一部の実施形態において、オリゴヌクレオシドは、約9~約39ヌクレオシド長である。一部の実施形態において、オリゴヌクレオシドは、少なくとも15ヌクレオシド長である。一部の実施形態において、オリゴヌクレオシドは、少なくとも20ヌクレオシド長である。一部の実施形態において、オリゴヌクレオシドは、少なくとも25ヌクレオシド長である。一部の実施形態において、オリゴヌクレオシドは、少なくとも30ヌクレオシド長である。一部の実施形態において、オリゴヌクレオシドは、少なくとも18ヌクレオシド長の相補鎖の二重鎖である。一部の実施形態において、オリゴヌクレオシドは、少なくとも21ヌクレオシド長の相補鎖の二重鎖である。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチド長の目的上、考慮される各ヌクレオシドは、独立に、A、T、C、G、U及びその互変異性体から選択される、任意選択で置換されている核酸塩基を含む。
インターヌクレオチド結合:本明細書で使用されるとき、語句「インターヌクレオチド結合」は、概して、核酸又はオリゴヌクレオチドのヌクレオチド単位間の結合、典型的にはリン含有結合を指し、上記及び本明細書において使用されるとおり、「糖間結合」、「インターヌクレオシド結合」及び「リン原子架橋」と同義である。当業者が理解するとおり、天然DNA及びRNAは、天然リン酸結合を含有する。一部の実施形態において、インターヌクレオチド結合は、天然に存在するDNA及びRNA分子に見られるとおりの天然リン酸結合(-OP(O)(OH)O-、典型的には例えば約7.4のpHでそのアニオン型-OP(O)(O)O-として存在する)である。一部の実施形態において、インターヌクレオチド結合は、天然リン酸結合と構造的に異なるが、天然リン酸結合の代わりに利用し得る修飾インターヌクレオチド結合(又は非天然インターヌクレオチド結合)、例えばホスホロチオエートインターヌクレオチド結合、PMO結合等である。一部の実施形態において、インターヌクレオチド結合は、天然リン酸ジエステル結合の1つ以上の酸素原子が1つ以上の有機又は無機部分によって独立に置き換えられている修飾インターヌクレオチド結合である。一部の実施形態において、かかる有機又は無機部分は、限定はされないが、=S、=Se、=NR’、-SR’、-SeR’、-N(R’)、B(R’)、-S-、-Se-及び-N(R’)-(式中、各R’は、独立に、以下に定義及び記載されるとおりである)から選択される。一部の実施形態において、インターヌクレオチド結合はリン酸トリエステル結合である。一部の実施形態において、インターヌクレオチド結合は、ホスホロチオエートジエステル結合(ホスホロチオエートインターヌクレオチド結合、
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、典型的には例えば約7.4のpHでそのアニオン型-OP(O)(S)O-として存在する)である。当業者によれば、インターヌクレオチド結合は、その結合中の酸又は塩基部分の存在に起因して所与のpHでアニオン又はカチオンとして存在し得ることが理解される。
特に指定されない限り、オリゴヌクレオチド配列の前に付されるRp/Spの表記は、キラル制御されたインターヌクレオチド結合中の結合リンの立体配置をオリゴヌクレオチド配列の5’から3’の順に記述する。
オリゴヌクレオチドタイプ:本明細書で使用されるとき、語句「オリゴヌクレオチドタイプ」は、特定の塩基配列、骨格結合のパターン(即ちインターヌクレオチド結合タイプ、例えば天然リン酸結合、ホスホロチオエートインターヌクレオチド結合、負電荷インターヌクレオチド結合、中性インターヌクレオチド結合等のパターン)、骨格キラル中心のパターン(即ち結合リン立体化学(Rp/Sp)のパターン)及び骨格リン修飾のパターンを有するオリゴヌクレオチドを定義して使用される。一部の実施形態において、共通の表記の「タイプ」のオリゴヌクレオチドは、互いに構造的に同一である。
当技術分野の当業者であれば、本開示の合成方法が、オリゴヌクレオチド(例えば、DMDオリゴヌクレオチド)鎖合成を行う間にある程度の制御をもたらし、それによってそのオリゴヌクレオチド鎖の各ヌクレオチド単位が、結合リンで特定の立体化学及び/又は結合リンで特定の修飾、及び/又は特定の塩基、及び/又は特定の糖を有するように、事前に設計可能であり及び/又は選択可能であることを理解されるであろう。一部の実施形態では、オリゴヌクレオチド鎖は、結合リンで特定の組み合わせの立体中心を有するように、事前に設計及び/又は選択される。一部の実施形態では、オリゴヌクレオチド鎖は、結合リンで特定の組み合わせの修飾を有するように、設計及び/又は決定される。一部の実施形態では、オリゴヌクレオチド鎖は、特定の組み合わせの塩基を有するように、設計及び/又は選択される。一部の実施形態では、オリゴヌクレオチド鎖は、上述の構造特性の1つ又は複数の特定の組み合わせを有するように設計及び/又は選択される。本開示は、複数のオリゴヌクレオチド分子を含むか又はそれからなる組成物(例えば、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物)を提供する。一部の実施形態において、かかる分子は、すべて同じタイプである。一部の実施形態において、かかる分子は、すべて構造的に互いに同一である。一部の実施形態において、提供される組成物は、異なるタイプの複数のオリゴヌクレオチドを典型的には所定の(ランダムではない)相対量で含む。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、本明細書に記載されるとおりのDMDオリゴヌクレオチドである。
キラル制御:本明細書で使用される場合、「キラル制御」とは、オリゴヌクレオチド(例えば、DMDオリゴヌクレオチド)内のキラルインターヌクレオチド結合中の、キラル結合リンの立体化学的指定の制御を指す。一部の実施形態では、制御は、オリゴヌクレオチドの糖部分及び塩基部分から非存在のキラル要素を介して達成され、例えば一部の実施形態では、制御は、本開示において例示されるように、オリゴヌクレオチド調製工程中に1つ以上のキラル補助基を介して達成され、このキラル補助剤は、多くの場合、オリゴヌクレオチド調製工程で用いられるキラルホスホロアミダイトの一部である。キラル制御とは対照的に、当業者は、キラル補助剤を使用しない従来のオリゴヌクレオチド合成は、こうした従来のオリゴヌクレオチド合成を用いてキラルインターヌクレオチド結合を形成する場合、キラルインターヌクレオチド結合での立体化学を制御することができないことを理解されよう。一部の実施形態では、オリゴヌクレオチド内のキラルインターヌクレオチド結合中の各キラル結合リンの立体化学指定が制御される。
キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物:用語「キラル制御された(立体制御された又は立体定義された)オリゴヌクレオチド組成物」、「キラル制御された(立体制御された又は立体定義された)核酸組成物」などは、本明細書で使用されるとき、1)共通の塩基配列、2)共通の骨格結合のパターン、3)共通の骨格キラル中心のパターン、及び4)共通の骨格リン修飾のパターンを共有する複数のオリゴヌクレオチド(又は核酸、キラル制御されたオリゴヌクレオチド若しくはキラル制御された核酸)(特定のタイプのオリゴヌクレオチド)を含む組成物を指し、ここで、複数のオリゴヌクレオチド(又は核酸)は、1つ以上のキラルインターヌクレオチド結合に同じ立体化学を共有する(キラル制御されたインターヌクレオチド結合、そのキラル結合リンがRp又はSpであり、キラル制御されていないインターヌクレオチド結合のようにランダムなRp及びSp混合物ではない)。キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物中の複数のオリゴヌクレオチド(又は核酸)のレベルは、非ランダムである(予め決められている、制御されている)。キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、典型的には、例えばキラル制御されたオリゴヌクレオチド調製による1つ以上のキラルインターヌクレオチド結合の立体選択的な形成を通じて調製される(例えば、立体選択性を意図的に制御するためのキラル補助基又はキラル触媒を使用しない従来のホスホロアミダイトベースのオリゴヌクレオチド合成など、キラル制御されない(ステレオランダムな、非立体選択的な、ラセミの)オリゴヌクレオチド合成と比較して、本開示に例示されるとおりのキラル補助基を使用する)。キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、共通の塩基配列、共通の骨格結合のパターン及び共通の骨格リン修飾のパターンを有するオリゴヌクレオチドの実質的にラセミ体の製剤と比べて複数のオリゴヌクレオチドが強化されている。一部の実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、1)塩基配列;2)骨格結合のパターン;3)骨格キラル中心のパターン;及び4)骨格リン修飾のパターンによって定義される特定のオリゴヌクレオチドタイプの複数のオリゴヌクレオチドを含み、ここで、同じ塩基配列、骨格結合のパターン及び骨格リン修飾のパターンを有するオリゴヌクレオチドの実質的にラセミ体の製剤と比べて、これは、特定のオリゴヌクレオチドタイプのオリゴヌクレオチドが強化されている。当業者が容易に理解するとおり、かかる強化は、実質的にラセミ体の製剤と比較して、各キラル制御されたインターヌクレオチド結合において、より高いレベルの結合リンが望ましい立体配置を有することを特徴とし得る。一部の実施形態において、各キラル制御されたインターヌクレオチド結合は、独立に、そのキラル結合リンに関して少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%のジアステレオ純度を有する。一部の実施形態において、それぞれが独立に少なくとも90%のジアステレオ純度を有する。一部の実施形態において、それぞれが独立に少なくとも95%のジアステレオ純度を有する。一部の実施形態において、それぞれが独立に少なくとも97%のジアステレオ純度を有する。一部の実施形態において、それぞれが独立に少なくとも98%のジアステレオ純度を有する。一部の実施形態において、複数のオリゴヌクレオチドは、同じ化学構成を有する。一部の実施形態において、複数のオリゴヌクレオチドは、同じ化学構成及び立体化学を有し、構造的に同一である。
一部の実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物中の複数のオリゴヌクレオチドは、同じ塩基配列、存在する場合には同じ核酸塩基、糖及びインターヌクレオチド結合修飾並びに1つ以上のキラル制御されたインターヌクレオチド結合の結合リンキラル中心における独立に同じ立体化学(Rp又はSp)を共有し、但し特定の結合リンキラル中心の立体化学は、異なることもある。一部の実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物中のすべてのオリゴヌクレオチドの約0.1%~100%(例えば、約1%~100%、5%~100%、10%~100%、20%~100%、30%~100%、40%~100%、50%~100%、60%~100%、70%~100%、80~100%、90~100%、95~100%、50%~90%、又は約5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%若しくは99%、又は少なくとも5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%若しくは99%)が複数のオリゴヌクレオチドである。一部の実施形態において、共通の塩基配列を共有するキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物中のすべてのオリゴヌクレオチドの約0.1%~100%(例えば、約1%~100%、5%~100%、10%~100%、20%~100%、30%~100%、40%~100%、50%~100%、60%~100%、70%~100%、80~100%、90~100%、95~100%、50%~90%、又は約5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%若しくは99%、又は少なくとも5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%若しくは99%)が複数のオリゴヌクレオチドである。一部の実施形態において、共通の塩基配列、共通の骨格結合のパターン及び共通の骨格リン修飾のパターンを共有するキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物中のすべてのオリゴヌクレオチドの約0.1%~100%(例えば、約1%~100%、5%~100%、10%~100%、20%~100%、30%~100%、40%~100%、50%~100%、60%~100%、70%~100%、80~100%、90~100%、95~100%、50%~90%、又は約5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%若しくは99%、又は少なくとも5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%若しくは99%)が複数のオリゴヌクレオチドである。一部の実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物中のすべてのオリゴヌクレオチド又は共通の塩基配列(例えば、複数のオリゴヌクレオチド又はオリゴヌクレオチドタイプのもの)を共有する組成物中のすべてのオリゴヌクレオチド又は共通の塩基配列、共通の骨格結合のパターン及び共通の骨格リン修飾のパターン(例えば、複数のオリゴヌクレオチド又はオリゴヌクレオチドタイプのもの)を共有する組成物中のすべてのオリゴヌクレオチド又は共通の塩基配列、共通の塩基修飾パターン、共通の糖修飾パターン、共通のインターヌクレオチド結合タイプパターン及び/又は共通のインターヌクレオチド結合修飾パターン(例えば、複数のオリゴヌクレオチド又はオリゴヌクレオチドタイプのもの)を共有する組成物中のすべてのオリゴヌクレオチド又は同じ化学構成を共有する組成物中のすべてのオリゴヌクレオチドの約0.1%~100%(例えば、約1%~100%、5%~100%、10%~100%、20%~100%、30%~100%、40%~100%、50%~100%、60%~100%、70%~100%、80~100%、90~100%、95~100%、50%~90%、又は約5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%若しくは99%、又は少なくとも5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%若しくは99%)が複数のオリゴヌクレオチドである。一部の実施形態において、パーセンテージは、少なくとも(DP)NCI(式中、DPは、85%~100%から選択されるパーセンテージであり、及びNCIは、キラル制御されたインターヌクレオチド結合の数である)である。一部の実施形態において、DPは、少なくとも85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%である。一部の実施形態において、DPは、少なくとも85%である。一部の実施形態において、DPは、少なくとも90%である。一部の実施形態において、DPは、少なくとも95%である。一部の実施形態において、DPは、少なくとも96%である。一部の実施形態において、DPは、少なくとも97%である。一部の実施形態において、DPは、少なくとも98%である。一部の実施形態において、DPは、少なくとも99%である。一部の実施形態において、DPは、キラル制御されたインターヌクレオチド結合の結合リンキラル中心のジアステレオ純度を反映する。一部の実施形態において、インターヌクレオチド結合の結合リンキラル中心のジアステレオ純度は、典型的には、かかるインターヌクレオチド結合と、そのインターヌクレオチド結合によって連結された2つのヌクレオシド単位とを含む適切な二量体を使用して評価され得る。一部の実施形態では、複数のオリゴヌクレオチドは、約1~50(例えば、約1~10、1~20、5~10、5~20、10~15、10~20、10~25、10~30又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20又は少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20)のキラルインターヌクレオチド結合で、同じ立体化学を有する。一部の実施形態では、複数のオリゴヌクレオチドは、キラルインターヌクレオチド結合の約0.1%~100%(例えば、約1%~100%、約5%~100%、10%~100%、20%~100%、30%~100%、40%~100%、50%~100%、60%~100%、70%~100%、80%~100%、90%~100%、95%~100%、50%~90%又は約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%若しくは100%又は少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%若しくは99%)で、同じ立体化学を有する。一部の実施形態では、各キラルインターヌクレオチド結合は、キラル制御されたインターヌクレオチド結合であり、組成物は、完全にキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物である。一部の実施形態では、キラルインターヌクレオチド結合のすべてがキラル制御されたインターヌクレオチド結合であるのではなく、組成物は、部分的にキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物である。一部の実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、所定レベルの個々のオリゴヌクレオチド又は核酸タイプを含む。例えば、一部の実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、1つのオリゴヌクレオチドタイプを所定レベル(例えば、上記に記載されるとおり)で含む。一部の実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、2つ以上のオリゴヌクレオチドタイプを、それぞれ独立に所定レベルで含む。一部の実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、多数のオリゴヌクレオチドタイプをそれぞれ独立に所定レベルで含む。一部の実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、あるオリゴヌクレオチドタイプのオリゴヌクレオチドの組成物であり、この組成物は、所定レベルのそのオリゴヌクレオチドタイプの複数のオリゴヌクレオチドを含む。一部の実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、複数のDMDオリゴヌクレオチドを含むキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物である。一部の実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、あるDMDオリゴヌクレオチドタイプのオリゴヌクレオチドの組成物である。
キラル的に純粋:本明細書で使用されるとき、語句「キラル的に純粋」は、オリゴヌクレオチド分子のすべて又はほぼすべて(残りは、不純物である)が結合リン原子に関して単一のジアステレオマー形態で存在するオリゴヌクレオチド又はその組成物を記載して使用される。多くの実施形態において、当業者が理解するとおり、キラル的に純粋なオリゴヌクレオチド組成物は、組成物中のオリゴヌクレオチドの実質的にすべてが構造的に同一である(同じ立体異性体である)点で実質的に純粋である。
結合リン:本明細書において定義されるとき、語句「結合リン」は、言及されている特定のリン原子がインターヌクレオチド結合に存在するリン原子であることを指して使用され、このリン原子は、天然に存在するDNA及びRNAに存在するとおりの天然リン酸結合のリン原子に対応する。一部の実施形態において、結合リン原子は、修飾インターヌクレオチド結合中のものである。一部の実施形態において、結合リン原子は、キラルである。
インターヌクレオチド結合:本明細書で使用される場合、「インターヌクレオチド結合」という語句は、一般に、核酸又はオリゴヌクレオチドのヌクレオチド単位間の結合、典型的にはリン含有結合を指し、上記及び本明細書において使用されるとおり、「糖間結合」、「インターヌクレオチド結合」及び「リン原子架橋」と同義である。当業者が理解するとおり、天然DNA及びRNAは、天然リン酸結合を含有する。一部の実施形態において、インターヌクレオチド結合は、天然に存在するDNA及びRNA分子に見られるとおりの天然リン酸結合(-OP(O)(OH)O-、典型的には例えば約7.4のpHでそのアニオン型-OP(O)(O)O-として存在する)である。一部の実施形態において、インターヌクレオチド結合は、天然リン酸結合と構造的に異なるが、天然リン酸結合の代わりに利用し得る修飾インターヌクレオチド結合(又は非天然インターヌクレオチド結合)、例えばホスホロチオエートインターヌクレオチド結合、PMO結合等である。一部の実施形態において、インターヌクレオチド結合は、天然リン酸ジエステル結合の1つ又は複数の酸素原子が1つ又は複数の有機又は無機部分によって独立に置き換えられている修飾インターヌクレオチド結合である。一部の実施形態において、かかる有機又は無機部分は、限定はされないが、=S、=Se、=NR’、-SR’、-SeR’、-N(R’)、B(R’)、-S-、-Se-及び-N(R’)-(式中、各R’は、独立に、以下に定義及び記載されるとおりである)から選択される。一部の実施形態において、インターヌクレオチド結合は、リン酸トリエステル結合である。一部の実施形態において、インターヌクレオチド結合は、ホスホロチオエートジエステル結合(ホスホロチオエートインターヌクレオチド結合、
Figure 2022513719000004

、典型的には例えば約7.4のpHでそのアニオン型-OP(O)(S)O-として存在する)である。当業者によれば、インターヌクレオチド結合は、その結合中の酸又は塩基部分の存在に起因して所与のpHでアニオン又はカチオンとして存在し得ることが理解される。一部の実施形態において、インターヌクレオチド結合は、所与のpHで負に帯電していないインターヌクレオチド結合である。一部の実施形態において、インターヌクレオチド結合は、所与のpHにおいて中性インターヌクレオチド結合である。一部の実施形態において、所与のpHは、pH約7.4である。一部の実施形態において、所与のpHは、pH約0、1、2、3、4、5、6又は7~pH約7、8、9、10、11、12、13又は14の範囲である。一部の実施形態において、所与のpHは、pH5~9の範囲である。一部の実施形態において、所与のpHは、pH6~8の範囲である。一部の実施形態において、インターヌクレオチド結合は、例えば、PNA(ペプチド核酸)結合又はPMO(ホスホロジアミデートモルホリノオリゴマー)結合の1つである。一部の実施形態において、インターヌクレオチド結合は、キラル結合リンを含む。一部の実施形態において、インターヌクレオチド結合は、キラル制御されたインターヌクレオチド結合である。一部の実施形態において、インターヌクレオチド結合は、s(ホスホロチオエート)、s1、s2、s3、s4、s5、s6、s7、s8、s9、s10、s11、s12、s13、s14、s15、s16、s17又はs18から選択され、ここで、s1、s2、s3、s4、s5、s6、s7、s8、s9、s10、s11、s12、s13、s14、s15、s16、s17及びs18のそれぞれは、独立に、国際公開第2017/062862号に記載されるとおりである。
特に指定されない限り、化合物(例えば、DMDオリゴヌクレオチド、薬剤等)の塩、例えば薬学的に許容可能な酸付加塩又は塩基付加塩、立体異性型及び互変異性型が包含される。特に指定されない限り、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その」は、文脈上特に明確に指示されない限り複数形への言及を含む(及び逆も同様である)。従って、例えば、「化合物」への言及は、複数のかかる化合物を含み得る。
図面の簡単な説明
HELISAアッセイの例である。
特定の実施形態の詳細な説明
合成オリゴヌクレオチドは、幅広い種類の適用において有用な分子ツールを提供する。例えば、オリゴヌクレオチドは、治療、診断、研究及び新規ナノマテリアル適用において有用である。天然に存在する核酸(例えば、非修飾DNA又はRNA)の使用は、例えば、エンドヌクレアーゼ及びエキソヌクレアーゼに対するその脆弱性によって制限される。そのため、こうした欠点を回避しようと様々な合成の対応物が開発されている。これには、とりわけそうした分子を、分解を受けにくいものにし、且つオリゴヌクレオチド、例えばDMDオリゴヌクレオチドの他の特性を改良する化学修飾、例えば塩基修飾、糖修飾、骨格修飾等を含む合成オリゴヌクレオチドが含まれる。化学修飾は、毒性の増加等、ある種の望ましくない効果にもつながり得る。構造上の観点から、天然リン酸結合に対する修飾はキラリティーを導入することができ、オリゴヌクレオチドのある種の特性は、オリゴヌクレオチドの骨格を形成するリン原子の立体配置の影響を受け得る。
一部の実施形態において、本開示は、DMD標的核酸に少なくとも部分的に相補的な配列を有し、且つ一部の実施形態ではDMDエクソンのスキッピングを媒介する能力を有するDMDオリゴヌクレオチド又はDMDオリゴヌクレオチド組成物に関する。一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチド又はDMDオリゴヌクレオチド組成物は、DMDエクソン51のスキッピングを媒介する能力を有する。
一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチド又はDMDオリゴヌクレオチド組成物は、インターヌクレオチド結合(例えば、骨格)、糖及び/又は核酸塩基に対する様々な修飾の任意のものを含む。
一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチド又はDMDオリゴヌクレオチド組成物は、本明細書(例えば、表A1)において開示される任意のDMDオリゴヌクレオチド又はDMDオリゴヌクレオチド組成物である。
一部の実施形態において、骨格のキラリティー(例えば、リン原子の立体配置)又は骨格における天然リン酸結合若しくは非天然インターヌクレオチド結合の包含及び/又は糖及び/又は核酸塩基の修飾及び/又は化学的部分の付加が、DMDオリゴヌクレオチドの特性及び活性、例えばDMDオリゴヌクレオチド(例えば、ジストロフィン(DMD)DMD転写物配列にとってアンチセンスのDMDオリゴヌクレオチド)がDMDエクソン51をスキップする能力及び/又は限定はされないが、安定性の増加、薬物動態の改良及び/又は免疫原性の低下等を含めたDMDオリゴヌクレオチドの他の特性に影響を及ぼし得る。提供される化合物、例えばDMDオリゴヌクレオチド及びその組成物の特性及び/又は活性の評価に好適なアッセイは当技術分野において広く公知であり、本開示において利用することができる。
一部の実施形態において、DMD転写物は、プレmRNAである。一部の実施形態において、スプライシング産物は、成熟RNAである。一部の実施形態において、スプライシング産物は、mRNAである。一部の実施形態において、スプライシングの調節又は変化は、DMDエクソン51のスキッピングを含む。
一部の実施形態において、提供される組成物中の提供されるDMDオリゴヌクレオチド、例えば複数のDMDオリゴヌクレオチドは、塩基修飾、糖修飾及び/又はインターヌクレオチド結合修飾を含む。一部の実施形態において、提供されるDMDオリゴヌクレオチドは、塩基修飾及び糖修飾を含む。一部の実施形態において、提供されるDMDオリゴヌクレオチドは、塩基修飾及びインターヌクレオチド結合修飾を含む。一部の実施形態において、提供されるDMDオリゴヌクレオチドは、糖修飾及びインターヌクレオチド修飾を含む。一部の実施形態において、提供される組成物は、塩基修飾、糖修飾及びインターヌクレオチド結合修飾を含む。塩基修飾、糖修飾、インターヌクレオチド結合修飾等の例示的化学修飾は、限定はされないが本開示に記載されるものを含め、当技術分野において広く公知である。一部の実施形態において、修飾塩基は、置換されたA、T、C、G又はUである。一部の実施形態において、糖修飾は2’-修飾である。一部の実施形態において、2’-修飾は2-F修飾である。一部の実施形態において、2’-修飾は2’-ORであり、式中、Rは水素でない。一部の実施形態において、2’-修飾は2’-ORであり、式中、Rは、任意選択で置換されているアルキルである。一部の実施形態において、2’-修飾は2’-OMeである。一部の実施形態において、2’-修飾は2’-MOEである。一部の実施形態において、修飾糖部分は架橋二環式又は多環式環である。一部の実施形態において、修飾糖部分は、5~20個の環原子を有する架橋二環式又は多環式環であり、ここで、1つ以上の環原子は、任意選択で且つ独立に、ヘテロ原子である。例示的環状構造は、BNA、LNA等に見られるものなど、当技術分野において広く公知である。
一部の実施形態において、提供されるDMDオリゴヌクレオチドは、1つ以上の修飾インターヌクレオチド結合を含む。一部の実施形態において、提供されるDMDオリゴヌクレオチドは、1つ以上のキラル修飾インターヌクレオチド結合を含む。一部の実施形態において、提供されるDMDオリゴヌクレオチドは、1つ以上のキラル制御されたキラル修飾インターヌクレオチド結合を含む。一部の実施形態において、提供されるDMDオリゴヌクレオチドは、1つ以上の天然リン酸結合を含む。一部の実施形態において、提供されるDMDオリゴヌクレオチドは、1つ以上の修飾インターヌクレオチド結合と1つ以上の天然リン酸結合とを含む。一部の実施形態において、修飾インターヌクレオチド結合は、ホスホロチオエート結合である。一部の実施形態において、各修飾インターヌクレオチド結合は、ホスホロチオエート結合である。
一部の実施形態において、提供されるDMDオリゴヌクレオチドは、1つ以上の修飾インターヌクレオチド結合と1つ以上の天然リン酸結合との両方を含む。一部の実施形態において、修飾インターヌクレオチド結合と天然リン酸結合との両方を含むDMDオリゴヌクレオチド及びその組成物は、特性、例えばエクソン51のスキッピング及び毒性等の改良をもたらす。一部の実施形態において、修飾インターヌクレオチド結合は、キラルインターヌクレオチド結合である。一部の実施形態において、修飾インターヌクレオチド結合は、ホスホロチオエート結合である。一部の実施形態において、修飾インターヌクレオチド結合は、置換ホスホロチオエート結合である。
とりわけ、本開示は、ステレオランダムなDMDオリゴヌクレオチド製剤が、例えばDMDオリゴヌクレオチド鎖内の個々の骨格結合リンキラル中心の立体化学構造の点で互いに異なる複数の個別的な化学的実体を含むという認識を包含する。骨格キラル中心の立体化学の制御がない場合、ステレオランダムなDMDオリゴヌクレオチド製剤は、制御されないキラル中心、例えばキラル結合リンに関して不確定なレベルのDMDオリゴヌクレオチド立体異性体を含む制御されない組成物を提供する。これらの立体異性体が同じ塩基配列を有し得るとしても、その骨格立体化学が異なることに少なくとも起因して、それらは異なる化学的実体であり、及びそれらは、本明細書において実証されるとおり、異なる特性、例えばエクソン51のスキッピング、毒性等を有し得る。とりわけ、本開示は、1つ以上の結合リンキラル中心の立体化学が独立に(例えば、キラル制御されたインターヌクレオチド結合の点で)制御されている新規DMDオリゴヌクレオチド組成物を提供する。一部の実施形態において、本開示は、目的のDMDオリゴヌクレオチドの特定の立体異性体であるか、又はそれを含有するキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物を提供する。
一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチド中、骨格キラル中心のパターンは、限定はされないが、DMDエクソン51のスキッピングの改良、安定性の増加、活性の増加、低毒性、低免疫応答、タンパク質結合プロファイルの改良、特定のタンパク質への結合の増加及び/又は送達の亢進を含め、1つ若しくは複数の活性又は1つ若しくは複数の特性の改良をもたらすことができる。
一部の実施形態において、提供されるDMDオリゴヌクレオチドは、1つ以上の非負電荷インターヌクレオチド結合を含む。一部の実施形態において、非負電荷インターヌクレオチド結合は、正電荷インターヌクレオチド結合である。一部の実施形態において、非負電荷インターヌクレオチド結合は、中性インターヌクレオチド結合である。一部の実施形態において、修飾インターヌクレオチド結合(例えば、非負電荷インターヌクレオチド結合)は、任意選択で置換されているグアニジン部分を含む。一部の実施形態において、修飾インターヌクレオチド結合は、任意選択で置換されている環状グアニジン部分を含む。一部の実施形態において、修飾インターヌクレオチド結合は、任意選択で置換されている環状グアニジン部分を含み、
Figure 2022513719000005

の構造を有し、式中、Wは、Oである。一部の実施形態において、負に帯電していないインターヌクレオチド結合(例えば、中性インターヌクレオチド結合)は、
Figure 2022513719000006

の構造を有し、ここで、各変数は、独立に、本明細書に記載されるとおりである。一部の実施形態において、2つのR(同じ又は異なる窒素原子上のいずれかにある)は、Rであり、それらの介在原子と一緒になって、本明細書に記載されるように任意選択で置換されている環を形成する。一部の実施形態において、負に帯電していないインターヌクレオチド結合(例えば、中性インターヌクレオチド結合)は、
Figure 2022513719000007

の構造を有し、ここで、各変数は、独立に、本明細書に記載されるとおりである。一部の実施形態において、Wは、Oである。一部の実施形態において、そのようなインターヌクレオチド結合は、キラル制御されている。様々な変数、例えばR、R’、Rなどの有用な実施形態は、米国特許出願第62/776,432号、国際公開第2019/200185号及び同第2019/217784号に記載されているものを含み、各変数の実施形態を含む説明は、独立に、参照により本明細書に援用される。
一部の実施形態において、非負電荷インターヌクレオチド結合は、立体化学的に制御されている。
一部の実施形態において、提供されるDMDオリゴヌクレオチドは、DMD転写物に結合し、エクソン51のスキッピングを誘導(例えば、媒介)することによりDMD転写物のスプライシングパターンを変えることができる。一部の実施形態において、提供されるDMDオリゴヌクレオチドは、例えば、本明細書に記載されるとおりの1つ以上の好適な条件下において同等のDMDオリゴヌクレオチドと比べて高い効率でエクソンのエクソンスキッピングを提供する。一部の実施形態において、提供されるスキッピング効率は、例えば、本明細書に記載されるとおりの1つ以上の好適な条件下において同等のDMDオリゴヌクレオチドより少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、110%、120%、130%、140%、150%、160%、170%、180%、190%高いか、又はそれの2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、30、40、50倍若しくはそれを超える。
一部の実施形態において、参照条件と比較して、提供されるキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物は、意外にも有効である。一部の実施形態において、変化は、参照条件と比較した望ましいmRNAレベルの増加によって測る。一部の実施形態において、変化は、参照条件と比較した望ましくないmRNAレベルの低下によって測る。一部の実施形態において、参照条件は、DMDオリゴヌクレオチド処理が存在しないことである。一部の実施形態において、参照条件は、同じ塩基配列及び化学修飾を有するDMDオリゴヌクレオチドのステレオランダムな組成物である。
一部の実施形態において、提供されるDMDオリゴヌクレオチド組成物は、それがDMD転写物スプライシングシステム内のDMD転写物と接触されるとき、その組成物が存在しないこと、参照組成物が存在すること及びこれらの組み合わせからなる群から選択される参照条件下で観察されるものに対してDMD転写物のスプライシングが変化される(例えば、エクソン51がスキップされる)ことを特徴とする。一部の実施形態において、望ましいスプライシング産物(例えば、エクソン51を欠失しているもの)が、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%若しくは2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000倍又はそれを超えて増加する。一部の実施形態において、望ましいスプライシング参照は、参照条件下に存在しない(例えば、定量的PCRによって確実に検出することができない)。一部の実施形態において、本開示に例示されるとおり、提供される組成物におけるその複数のDMDオリゴヌクレオチド、例えばある複数のDMDオリゴヌクレオチドのレベルは予め決められている。
一部の実施形態において、共通の塩基配列を有するDMDオリゴヌクレオチドは、同じパターンのヌクレオシド修飾、例えば糖修飾、塩基修飾等を有し得る。一部の実施形態において、ヌクレオシド修飾のパターンは、位置及び修飾の組み合わせによって表され得る。一部の実施形態において、非キラル結合(例えば、PO)は、すべて省略され得る。一部の実施形態において、同じ塩基配列を有するDMDオリゴヌクレオチドは、同じ化学構成を有する。
一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチド組成物は、キラル制御されている。
一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチド組成物は、ステレオランダムではなく、且つジアステレオマーのラセミ製剤ではない。
当業者が理解するとおり、DMDオリゴヌクレオチドのステレオランダムな又はラセミ体の製剤は、典型的にはいかなるキラル補助基、キラル修飾試薬及び/又はキラル触媒も使用することなく、ヌクレオチド単量体の非立体選択的及び/又は低立体選択的カップリングにより調製される。一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドの実質的にラセミ体の(又はキラル制御されていない)製剤では、すべて又はほとんどのカップリングステップは、そのカップリングステップが亢進した立体選択性をもたらすように特別に行われない点でキラル制御されていない。DMDオリゴヌクレオチドの例示的な実質的にラセミ体の製剤は、当技術分野で周知の方法である、一般的に使用されるホスホロアミダイトDMDオリゴヌクレオチド合成からのテトラエチルチウラムジスルフィド又は(TETD)又は3H-1,2-ベンゾジチオール-3-オン1,1-ジオキシド(BDTD)のいずれかによる亜リン酸トリエステルの硫化を通じたホスホロチオエートDMDオリゴヌクレオチドの製剤である。一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドの実質的にラセミ体の製剤は、実質的にラセミ体のDMDオリゴヌクレオチド組成物(又はキラル制御されていないDMDオリゴヌクレオチド組成物)を提供する。一部の実施形態において、ヌクレオチド単量体の少なくとも1つのカップリングは、約60:40、70:30、80:20、85:15、90:10、91:9、92:8、97:3、98:2又は99:1より低いジアステレオ選択性を有する。一部の実施形態において、各インターヌクレオチド結合は、独立に、約60:40、70:30、80:20、85:15、90:10、91:9、92:8、97:3、98:2又は99:1より低いジアステレオ選択性を有する。一部の実施形態において、ジアステレオ選択性は約60:40より低い。一部の実施形態において、ジアステレオ選択性は約70:30より低い。一部の実施形態において、ジアステレオ選択性は約80:20より低い。一部の実施形態において、ジアステレオ選択性は約90:10より低い。一部の実施形態において、ジアステレオ選択性は約91:9より低い。一部の実施形態において、少なくとも1個のインターヌクレオチド結合が約90:10より低いジアステレオ選択性を有する。一部の実施形態において、各インターヌクレオチド結合は、独立に、約90:10より低いジアステレオ選択性を有する。一部の実施形態において、キラル制御されていないインターヌクレオチド結合は、90%、85%、80%、75%、70%、65%、60%又は55%以下のジアステレオマー純度を有する。一部の実施形態において、純度は90%以下である。一部の実施形態において、純度は85%以下である。一部の実施形態において、純度は80%以下である。
対照的に、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物では、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物のDMDオリゴヌクレオチドのものなど、少なくとも1つ及び典型的には各キラル制御されたインターヌクレオチド結合は、独立に、キラル結合リンに関して90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又はそれを超えるジアステレオマー純度を有する。一部の実施形態において、ジアステレオマー純度は95%以上である。一部の実施形態において、ジアステレオマー純度は96%以上である。一部の実施形態において、ジアステレオマー純度は97%以上である。一部の実施形態において、ジアステレオマー純度は98%以上である。一部の実施形態において、ジアステレオマー純度は99%以上である。とりわけ、本開示の技術は、高いジアステレオマー純度のキラル制御されたインターヌクレオチド結合をルーチンで提供する。
当業者が理解するとおり、カップリングのジアステレオ選択性又はインターヌクレオチド結合のジアステレオマー純度(ジアステレオ純度)は、同じ又は同等の条件下における二量体形成のジアステレオ選択性/形成された二量体のインターヌクレオチド結合のジアステレオマー純度によって評価することができ、ここで、二量体は同じ5’-及び3’-ヌクレオシド及びインターヌクレオチド結合を有する。
一部の実施形態において、本開示は、複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、複数のオリゴヌクレオチドは、
1)共通の塩基配列、及び
2)独立に1つ又は複数(例えば、約1~50、1~40、1~30、1~25、1~20、1~15、1~10、5~50、5~40、5~30、5~25、5~20、5~15、5~10、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25又はそれを超える)のキラルインターヌクレオチド結合(「キラル制御されたインターヌクレオチド結合」)における同じ結合リン立体化学
を共有する。
一部の実施形態において、本開示は、複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、複数のオリゴヌクレオチドは、
1)共通の塩基配列、及び
2)独立に1つ又は複数(例えば、約1~50、1~40、1~30、1~25、1~20、1~15、1~10、5~50、5~40、5~30、5~25、5~20、5~15、5~10、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25又はそれを超える)のキラルインターヌクレオチド結合(「キラル制御されたインターヌクレオチド結合」)における同じ結合リン立体化学
を共有し;
組成物は、共通の塩基配列を共有するオリゴヌクレオチドの実質的にラセミ体の製剤と比較して、複数のオリゴヌクレオチドについて濃縮されている。
一部の実施形態において、すべてのインターヌクレオチド結合の少なくとも5%~100%(例えば、約10%~100%、20~100%、30%~100%、40%~100%、50%~80%、50%~85%、50%~90%、50%~95%、60%~80%、60%~85%、60%~90%、60%~95%、60%~100%、65%~80%、65%~85%、65%~90%、65%~95%、65%~100%、70%~80%、70%~85%、70%~90%、70%~95%、70%~100%、75%~80%、75%~85%、75%~90%、75%~95%、75%~100%、80%~85%、80%~90%、80%~95%、80%~100%、85%~90%、85%~95%、85%~100%、90%~95%、90%~100%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%又は100%など)は、キラル制御されている。一部の実施形態において、すべてのキラルインターヌクレオチド結合の少なくとも5%~100%(例えば、約10%~100%、20~100%、30%~100%、40%~100%、50%~80%、50%~85%、50%~90%、50%~95%、60%~80%、60%~85%、60%~90%、60%~95%、60%~100%、65%~80%、65%~85%、65%~90%、65%~95%、65%~100%、70%~80%、70%~85%、70%~90%、70%~95%、70%~100%、75%~80%、75%~85%、75%~90%、75%~95%、75%~100%、80%~85%、80%~90%、80%~95%、80%~100%、85%~90%、85%~95%、85%~100%、90%~95%、90%~100%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%又は100%など)は、キラル制御されている。一部の実施形態において、すべてのホスホロチオエートインターヌクレオチド結合の少なくとも5%~100%(例えば、約10%~100%、20~100%、30%~100%、40%~100%、50%~80%、50%~85%、50%~90%、50%~95%、60%~80%、60%~85%、60%~90%、60%~95%、60%~100%、65%~80%、65%~85%、65%~90%、65%~95%、65%~100%、70%~80%、70%~85%、70%~90%、70%~95%、70%~100%、75%~80%、75%~85%、75%~90%、75%~95%、75%~100%、80%~85%、80%~90%、80%~95%、80%~100%、85%~90%、85%~95%、85%~100%、90%~95%、90%~100%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%又は100%など)は、キラル制御されている。一部の実施形態において、パーセンテージは、少なくとも50%である。一部の実施形態において、パーセンテージは、少なくとも60%である。一部の実施形態において、パーセンテージは、少なくとも70%である。一部の実施形態において、パーセンテージは、少なくとも80%である。一部の実施形態において、パーセンテージは、少なくとも90%である。一部の実施形態において、パーセンテージは、少なくとも90%である。一部の実施形態において、各キラルインターヌクレオチド結合は、キラル制御されている。一部の実施形態において、各ホスホロチオエートインターヌクレオチド結合は、キラル制御されている。
一部の実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチドのキラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供し、この組成物は、オリゴヌクレオチドの実質的にラセミ体の製剤と比較して、オリゴヌクレオチド及び/又はその薬学的に許容可能な塩形態について濃縮されている。
一部の実施形態において、組成物中のすべてのオリゴヌクレオチドの少なくとも約5%~100%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%は、複数のオリゴヌクレオチドである。一部の実施形態において、同じ塩基配列(例えば、共通の塩基配列)である組成物中のすべてのオリゴヌクレオチドの少なくとも約5%~100%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%は、複数のオリゴヌクレオチドである。一部の実施形態において、実質的にラセミ体の製剤と比較した濃縮は、組成物中のすべてのオリゴヌクレオチドの少なくとも約5%~100%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%が複数のオリゴヌクレオチドであることである。一部の実施形態において、実質的にラセミ体の製剤と比較した濃縮は、同じ塩基配列(例えば、共通塩基配列)である組成物中のすべてのオリゴヌクレオチドの少なくとも約5%~100%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%が複数のオリゴヌクレオチドであることである。一部の実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチドの組成物を提供し、ここで、組成物中のすべてのオリゴヌクレオチドの少なくとも約5%~100%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%は、それぞれ独立に、その1つ又は複数の様々な形態(例えば、酸、塩基、様々な塩形態など)のオリゴヌクレオチドである。一部の実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチドの組成物を提供し、ここで、組成物中のすべてのオリゴヌクレオチドの少なくとも約5%~100%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%は、それぞれ独立に、オリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩である。一部の実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチドの組成物を提供し、ここで、オリゴヌクレオチドと同じ塩基配列である組成物中のすべてのオリゴヌクレオチドの少なくとも約5%~100%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%は、それぞれ独立に、その1つ又は複数の様々な形態(例えば、酸、塩基、様々な塩形態など)のオリゴヌクレオチドである。一部の実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチドの組成物を提供し、ここで、オリゴヌクレオチドと同じ塩基配列である組成物中のすべてのオリゴヌクレオチドの少なくとも約5%~100%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%は、それぞれ独立に、オリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩である。一部の実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチドの組成物を提供し、ここで、オリゴヌクレオチドと同じ塩基配列であり、且つオリゴヌクレオチドと同じ核酸塩基、糖及び/又はインターヌクレオチド結合修飾(存在する場合)のパターンである組成物中のすべてのオリゴヌクレオチドの少なくとも約5%~100%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%は、それぞれ独立に、その1つ又は複数の様々な形態(例えば、酸、塩基、様々な塩形態など)のオリゴヌクレオチドである。一部の実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチドの組成物を提供し、ここで、オリゴヌクレオチドと同じ塩基配列であり、且つオリゴヌクレオチドと同じ核酸塩基、糖及び/又はインターヌクレオチド結合修飾(存在する場合)のパターンである組成物中のすべてのオリゴヌクレオチドの少なくとも約5%~100%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%は、それぞれ独立に、オリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩である。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドと1つ又は複数の特徴(例えば、上記)を共有する組成物中のすべてのオリゴヌクレオチドの少なくとも約5%~100%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%は、オリゴヌクレオチドの1つ又は複数の薬学的に許容可能な塩である。一部の実施形態において、組成物は、オリゴヌクレオチドの1つのみの薬学的に許容可能な塩を含む。一部の実施形態において、組成物は、オリゴヌクレオチドの2つ以上の薬学的に許容可能な塩を含む。一部の実施形態において、組成物は、液体組成物であり、オリゴヌクレオチド及び/又はその1つ又は複数の塩形態は、溶解される。一部の実施形態において、パーセンテージは、少なくとも50%である。一部の実施形態において、パーセンテージは、少なくとも60%である。一部の実施形態において、パーセンテージは、少なくとも70%である。一部の実施形態において、パーセンテージは、少なくとも80%である。一部の実施形態において、パーセンテージは、少なくとも90%である。一部の実施形態において、パーセンテージは、少なくとも95%である。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドの塩基配列は、表A1の配列であるか又はそれを含む。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、1つ又は複数の天然リン酸結合、1つ又は複数のホスホロチオエートインターヌクレオチド結合及び1つ又は複数の中性インターヌクレオチド結合を含む。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、表A1に記載されるオリゴヌクレオチドであり、ここで、各キラルオリゴヌクレオチドは、独立に、Rp又はSpである。
一部の実施形態において、本開示は、
1)共通の塩基配列;
2)共通の骨格結合のパターン;及び
3)共通の骨格キラル中心のパターン
を有することによって定義される複数のDMDオリゴヌクレオチドを含むキラル制御された(及び/又は立体化学的に純粋な)DMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、この組成物は、組成物中のDMDオリゴヌクレオチドの少なくとも約10%が共通の塩基配列及び長さ、共通の骨格結合のパターン並びに共通の骨格キラル中心のパターンを有する点で単一のDMDオリゴヌクレオチドの実質的に純粋な製剤であり、ここで、オリゴヌクレオチドは、本明細書(例えば、表A1)において提供される。
一部の実施形態において、本開示は、複数のDMDオリゴヌクレオチドのキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、この組成物は、同じDMDオリゴヌクレオチドの実質的にラセミ体の製剤と比べて、単一のDMDオリゴヌクレオチドタイプのDMDオリゴヌクレオチドが強化されている。一部の実施形態において、本開示は、複数のDMDオリゴヌクレオチドのキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、この組成物は、同じDMDオリゴヌクレオチドの実質的にラセミ体の製剤と比べて、
1)塩基配列;
2)骨格結合のパターン;
3)骨格キラル中心のパターン;及び
4)骨格リン修飾のパターン
によって定義される単一のDMDオリゴヌクレオチドタイプのDMDオリゴヌクレオチドが強化されており、ここで、オリゴヌクレオチドは、本明細書(例えば、表A1)において提供される。
一部の実施形態において、本開示は、
1)塩基配列;
2)骨格結合のパターン;
3)骨格キラル中心のパターン;及び
4)骨格リン修飾のパターン
によって定義される特定のDMDオリゴヌクレオチドタイプの複数のDMDオリゴヌクレオチドを含むキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、
ここで、この組成物は、同じ塩基配列及び長さを有するDMDオリゴヌクレオチドの実質的にラセミ体の製剤と比べて特定のDMDオリゴヌクレオチドタイプのDMDオリゴヌクレオチドが強化されており、ここで、オリゴヌクレオチドは、本明細書(例えば、表A1)において提供される。
一部の実施形態において、あるDMDオリゴヌクレオチドタイプのDMDオリゴヌクレオチドは、共通の骨格リン修飾のパターン及び共通の糖修飾パターンを有する。一部の実施形態において、あるDMDオリゴヌクレオチドタイプのDMDオリゴヌクレオチドは、共通の骨格リン修飾のパターン及び共通の塩基修飾パターンを有する。一部の実施形態において、あるDMDオリゴヌクレオチドタイプのDMDオリゴヌクレオチドは、共通の骨格リン修飾のパターン及び共通のヌクレオシド修飾パターンを有する。一部の実施形態において、特定のタイプのDMDオリゴヌクレオチドは同じ化学構成を有する。一部の実施形態において、あるDMDオリゴヌクレオチドタイプのDMDオリゴヌクレオチドは同一である。
一部の実施形態において、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物は、そのDMDオリゴヌクレオチドタイプではない組成物中のDMDオリゴヌクレオチドが、前記DMDオリゴヌクレオチドタイプの調製過程からの、ある場合には特定の精製手順後の不純物である点で、DMDオリゴヌクレオチドタイプの実質的に純粋な製剤である。
一部の実施形態において、組成物中のDMDオリゴヌクレオチドの少なくとも約20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%又は95%が、共通の塩基配列、共通の骨格結合のパターン及び共通の骨格キラル中心のパターンを有する。
一部の実施形態において、共通の塩基配列、共通の骨格結合のパターン及び共通の骨格キラル中心のパターンを有するDMDオリゴヌクレオチドは、共通の骨格リン修飾のパターンを有する。一部の実施形態において、共通の塩基配列、共通の骨格結合のパターン及び共通の骨格キラル中心のパターンを有するDMDオリゴヌクレオチドは、共通の骨格リン修飾のパターン及び共通のヌクレオシド修飾パターンを有する。一部の実施形態において、共通の塩基配列、共通の骨格結合のパターン及び共通の骨格キラル中心のパターンを有するDMDオリゴヌクレオチドは、共通の骨格リン修飾のパターン及び共通の糖修飾パターンを有する。一部の実施形態において、共通の塩基配列、共通の骨格結合のパターン及び共通の骨格キラル中心のパターンを有するDMDオリゴヌクレオチドは、共通の骨格リン修飾のパターン及び共通の塩基修飾パターンを有する。一部の実施形態において、共通の塩基配列、共通の骨格結合のパターン及び共通の骨格キラル中心のパターンを有するDMDオリゴヌクレオチドは同一である。
一部の実施形態において、あるDMDオリゴヌクレオチドタイプのキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物の純度は、組成物中にあるそのDMDオリゴヌクレオチドタイプであるDMDオリゴヌクレオチドのパーセンテージとして表される。一部の実施形態において、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物中のDMDオリゴヌクレオチドの少なくとも約10%が、そのDMDオリゴヌクレオチドタイプである。一部の実施形態において、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物中のDMDオリゴヌクレオチドの少なくとも約20%が、そのDMDオリゴヌクレオチドタイプである。一部の実施形態において、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物中のDMDオリゴヌクレオチドの少なくとも約30%が、そのDMDオリゴヌクレオチドタイプである。一部の実施形態において、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物中のDMDオリゴヌクレオチドの少なくとも約40%が、そのDMDオリゴヌクレオチドタイプである。一部の実施形態において、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物中のDMDオリゴヌクレオチドの少なくとも約50%が、そのDMDオリゴヌクレオチドタイプである。一部の実施形態において、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物中のDMDオリゴヌクレオチドの少なくとも約60%が、そのDMDオリゴヌクレオチドタイプである。一部の実施形態において、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物中のDMDオリゴヌクレオチドの少なくとも約70%が、そのDMDオリゴヌクレオチドタイプである。一部の実施形態において、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物中のDMDオリゴヌクレオチドの少なくとも約80%が、そのDMDオリゴヌクレオチドタイプである。一部の実施形態において、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物中のDMDオリゴヌクレオチドの少なくとも約90%が、そのDMDオリゴヌクレオチドタイプである。一部の実施形態において、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物中のDMDオリゴヌクレオチドの少なくとも約92%が、そのDMDオリゴヌクレオチドタイプである。一部の実施形態において、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物中のDMDオリゴヌクレオチドの少なくとも約94%が、そのDMDオリゴヌクレオチドタイプである。一部の実施形態において、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物中のDMDオリゴヌクレオチドの少なくとも約95%が、そのDMDオリゴヌクレオチドタイプである。一部の実施形態において、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物中のDMDオリゴヌクレオチドの少なくとも約96%が同じDMDオリゴヌクレオチドタイプである。一部の実施形態において、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物中のDMDオリゴヌクレオチドの少なくとも約97%が、そのDMDオリゴヌクレオチドタイプである。一部の実施形態において、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物中のDMDオリゴヌクレオチドの少なくとも約98%が、そのDMDオリゴヌクレオチドタイプである。一部の実施形態において、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物中のDMDオリゴヌクレオチドの少なくとも約99%が、そのDMDオリゴヌクレオチドタイプである。
一部の実施形態において、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物の純度は、その調製過程における各カップリングステップの立体選択性によって制御することができる。一部の実施形態において、カップリングステップは60%の立体選択性(例えば、ジアステレオ選択性)を有する(そのカップリングステップから形成される新規インターヌクレオチド結合の60%が、意図した立体化学を有する)。かかるカップリングステップの後、形成される新規インターヌクレオチド結合は、60%純度を有すると言うことができる。一部の実施形態において、各カップリングステップは少なくとも60%の立体選択性を有する。一部の実施形態において、各カップリングステップは少なくとも70%の立体選択性を有する。一部の実施形態において、各カップリングステップは少なくとも80%の立体選択性を有する。一部の実施形態において、各カップリングステップは少なくとも85%の立体選択性を有する。一部の実施形態において、各カップリングステップは少なくとも90%の立体選択性を有する。一部の実施形態において、各カップリングステップは少なくとも91%の立体選択性を有する。一部の実施形態において、各カップリングステップは少なくとも92%の立体選択性を有する。一部の実施形態において、各カップリングステップは少なくとも93%の立体選択性を有する。一部の実施形態において、各カップリングステップは少なくとも94%の立体選択性を有する。一部の実施形態において、各カップリングステップは少なくとも95%の立体選択性を有する。一部の実施形態において、各カップリングステップは少なくとも96%の立体選択性を有する。一部の実施形態において、各カップリングステップは少なくとも97%の立体選択性を有する。一部の実施形態において、各カップリングステップは少なくとも98%の立体選択性を有する。一部の実施形態において、各カップリングステップは少なくとも99%の立体選択性を有する。一部の実施形態において、各カップリングステップは少なくとも99.5%の立体選択性を有する。一部の実施形態において、各カップリングステップは事実上100%の立体選択性を有する。
一部の実施形態では、提供される組成物において、特定のDMDオリゴヌクレオチドタイプ(1)塩基配列;2)骨格結合のパターン;3)骨格キラル中心のパターン;及び4)骨格リン修飾のパターンによって定義される)の塩基配列を有するDMDオリゴヌクレオチドの少なくとも0.5%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、97%又は99%が、その特定のDMDオリゴヌクレオチドタイプのDMDオリゴヌクレオチドである。一部の実施形態において、特定のDMDオリゴヌクレオチドタイプの塩基配列、骨格結合のパターン及び骨格リン修飾のパターンを有するDMDオリゴヌクレオチドの少なくとも0.5%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、97%又は99%が、その特定のDMDオリゴヌクレオチドタイプのDMDオリゴヌクレオチドである。
一部の実施形態において、提供されるDMDオリゴヌクレオチドは1つ以上のキラルな修飾リン酸結合を含む。一部の実施形態において、提供されるキラル制御された(及び/又は立体化学的に純粋な)製剤は、1つ以上の修飾骨格結合、塩基及び/又は糖を含むDMDオリゴヌクレオチドのものである。
一部の実施形態において、提供されるキラル制御された(及び/又は立体化学的に純粋な)製剤は、約80%より高い立体化学純度である。一部の実施形態において、提供されるキラル制御された(及び/又は立体化学的に純粋な)製剤は、約85%より高い立体化学純度である。一部の実施形態において、提供されるキラル制御された(及び/又は立体化学的に純粋な)製剤は、約90%より高い立体化学純度である。一部の実施形態において、提供されるキラル制御された(及び/又は立体化学的に純粋な)製剤は、約91%より高い立体化学純度である。一部の実施形態において、提供されるキラル制御された(及び/又は立体化学的に純粋な)製剤は、約92%より高い立体化学純度である。一部の実施形態において、提供されるキラル制御された(及び/又は立体化学的に純粋な)製剤は、約93%より高い立体化学純度である。一部の実施形態において、提供されるキラル制御された(及び/又は立体化学的に純粋な)製剤は、約94%より高い立体化学純度である。一部の実施形態において、提供されるキラル制御された(及び/又は立体化学的に純粋な)製剤は、約95%より高い立体化学純度である。一部の実施形態において、提供されるキラル制御された(及び/又は立体化学的に純粋な)製剤は、約96%より高い立体化学純度である。一部の実施形態において、提供されるキラル制御された(及び/又は立体化学的に純粋な)製剤は、約97%より高い立体化学純度である。一部の実施形態において、提供されるキラル制御された(及び/又は立体化学的に純粋な)製剤は、約98%より高い立体化学純度である。一部の実施形態において、提供されるキラル制御された(及び/又は立体化学的に純粋な)製剤は、約99%より高い立体化学純度である。
一部の実施形態において、1つ以上とは、1である。一部の実施形態において、1つ以上とは、2である。一部の実施形態において、1つ以上とは、3である。一部の実施形態において、1つ以上とは、4である。一部の実施形態において、1つ以上とは、5である。一部の実施形態において、1つ以上とは、6である。一部の実施形態において、1つ以上とは、7である。一部の実施形態において、1つ以上とは、8である。一部の実施形態において、1つ以上とは、9である。一部の実施形態において、1つ以上とは、10である。一部の実施形態において、1つ以上とは、少なくとも1である。一部の実施形態において、1つ以上とは、少なくとも2である。一部の実施形態において、1つ以上とは、少なくとも3である。一部の実施形態において、1つ以上とは、少なくとも4である。一部の実施形態において、1つ以上とは、少なくとも5である。一部の実施形態において、1つ以上とは、少なくとも6である。一部の実施形態において、1つ以上とは、少なくとも7である。一部の実施形態において、1つ以上とは、少なくとも8である。一部の実施形態において、1つ以上とは、少なくとも9である。一部の実施形態において、1つ以上とは、少なくとも10である。
一部の実施形態において、塩基配列、例えば複数のDMDオリゴヌクレオチドの共通の塩基配列、特定のDMDオリゴヌクレオチドタイプの塩基配列等は、遺伝子又はDMD転写物(例えば、ジストロフィン又はDMDの)に相補的な配列を含むか又はそれである。一部の実施形態において、共通の塩基配列は、遺伝子に100%相補的な配列を含むか又はそれである。
一部の実施形態において、キラルインターヌクレオチド結合の結合リンは、キラル制御されている。一部の実施形態において、キラルインターヌクレオチド結合はホスホロチオエートインターヌクレオチド結合である。一部の実施形態において、提供される組成物のDMDオリゴヌクレオチド中の各キラルインターヌクレオチド結合はホスホロチオエートインターヌクレオチド結合である。
当業者が理解するとおり、インターヌクレオチド結合、天然リン酸結合、ホスホロチオエートインターヌクレオチド結合等は、その環境のpHに応じてその塩形態で存在し得る。特に指示されない限り、かかるインターヌクレオチド結合が言及されるとき、かかる塩形態が本願に包含される。
一部の実施形態において、本開示のDMDオリゴヌクレオチドは1つ以上の修飾糖部分を含む。一部の実施形態において、本開示のDMDオリゴヌクレオチドは1つ以上の修飾塩基部分を含む。当業者に公知であり、且つ本開示に記載されるとおり、糖及び塩基部分に様々な修飾を導入することができる。例えば、一部の実施形態において、修飾は、米国特許第9006198号、国際公開第2014/012081号、国際公開第2015/107425号及び国際公開第2017/062862号(これらの各々の糖及び塩基修飾は、参照により本明細書に援用される)に記載される修飾である。
本開示において本明細書で使用される場合、文脈から他の解釈が明らかでない限り、(i)「1つの(a)」又は「1つの(an)」という語は、「少なくとも1つ」を意味すると理解され得;(ii)「又は」という語は、「及び/又は」を意味すると理解され得;(iii)「含んでいる」、「含む」、「包含している」(「限定されない」で使用されるかどうかに関わらず)及び「包含する」(「限定されない」で使用されるかどうかに関わらず)という語は、単独で又は1つ若しくは複数の追加の構成要素若しくはステップと一緒に提示されるかに関わらず、項目別の構成要素又はステップを包含すると理解され得;(iv)「別の」という語は、少なくとも追加の/第2の1つ又は複数を意味すると理解され得;(v)「約」及び「ほぼ」という語は、当業者によって理解されるであろう標準的なばらつきを許容すると理解され得;及び(vi)範囲が指定されている場合、エンドポイントが含まれる。
特に記載がない限り、オリゴヌクレオチド及びその要素(例えば、塩基配列、糖修飾、インターヌクレオチド結合、結合リン立体化学、それらのパターンなど)の説明は、5’から3’である。当業者が理解するように、一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、塩形態、特に薬学的に許容可能な塩形態、例えばナトリウム塩として提供及び/又は利用することができる。また、当業者が理解するように、一部の実施形態において、組成物内の個々のオリゴヌクレオチドは、たとえそのような組成物(例えば、液体組成物)内において、特定のそのようなオリゴヌクレオチドが特定の瞬間に異なる塩形態である可能性がある(且つ例えば液体組成物中で溶解され得、オリゴヌクレオチド鎖がアニオン形態で存在し得る)としても、同じ構成及び/又は構造であると見なすことができる。例えば、当業者は、所与のpHにおいて、オリゴヌクレオチド鎖に沿った個々のインターヌクレオチド結合が酸(H)形態又は複数の可能な塩形態(例えば、いずれのイオンが製剤又は組成物に存在する可能性があるかに応じてナトリウム塩又は異なるカチオンの塩)の1つであり得ることを理解し、且つそれらの酸形態(例えば、存在する場合、すべてのカチオンをHで置き換える)が同じ構成及び/又は構造である限り、そのような個々のオリゴヌクレオチドが同じ構成及び/又は構造であると適切に見なされ得ることを理解するであろう。
一部の実施形態において、提供される技術で利用することができる核酸塩基、糖及びインターヌクレオチド結合などは、米国特許第9695211号、同第9605019号、同第9598458号、米国特許出願公開第2013/0178612号、同第20150211006号、同第20170037399号、国際公開第2017/015555号、同第2017/062862号、同第2017/160741号、同第2017/192664号、同第2017/192679号、同第2017/210647号、同第2018/223056号、同第2018/237194号、同第2019/055951号、同第2019/200185号及び/又は同第2019/217784号に記載されており、これらのそれぞれの核酸塩基、糖及びインターヌクレオチド結合は、独立に、参照により本明細書に援用される。一部の実施形態において、様々な有用な技術(例えば、核酸塩基、糖、インターヌクレオチド結合、立体化学及びそれらのパターン、塩基配列、オリゴヌクレオチド、組成物、方法など)は、米国特許出願第62/776,432号、国際公開第2019/200185号及び同第2019/217784号に記載されており、これらのそれぞれは、独立に、参照により本明細書に援用される。
ジストロフィン
一部の実施形態において、本開示は、ジストロフィン(DMD)遺伝子又はそれによってコードされる産物(DMD転写物、タンパク質(例えば、ジストロフィンタンパク質の様々な変異体)等)に関する技術、例えばDMDオリゴヌクレオチド、組成物、方法等を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、限定はされないが、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMDとも略される)及びベッカー型筋ジストロフィー(BMD)を含めた筋ジストロフィーの治療のための、DMDオリゴヌクレオチド並びにその組成物及び使用方法を含む技術を提供する。一部の実施形態において、DMDは1つ以上の突然変異を含む。一部の実施形態において、かかる突然変異は、筋ジストロフィーに罹患している又はそれに罹り易い対象におけるジストロフィンタンパク質の生物学的機能の低下に関連する。
一部の実施形態において、ジストロフィン(DMD)遺伝子又はその産物又はその変異体若しくは一部分は、DMD、BMD、CMD3B、DXS142、DXS164、DXS206、DXS230、DXS239、DXS268、DXS269、DXS270、DXS272、MRX85又はジストロフィン;外部ID:OMIM:300377MGI:94909;HomoloGene:20856;GeneCards:DMD;ヒトにおいて:Entrez:1756;Ensembl:ENSG00000198947;UniProt:P11532;RefSeq(mRNA):NM_000109;NM_004006;NM_004007;NM_004009;NM_004010;RefSeq(タンパク質):NP_000100;NP_003997;NP_004000;NP_004001;NP_004002;位置(UCSC):Chr X:31.1-33.34Mb;マウスにおいて:Entrez:13405;Ensembl:ENSMUSG00000045103;UniProt:P11531;RefSeq(mRNA):NM_007868;NM_001314034;NM_001314035;NM_001314036;NM_001314037;RefSeq(タンパク質):NP_001300963;NP_001300964;NP_001300965;NP_001300966;NP_001300967;位置(UCSC):Chr X:82.95-85.21Mbと称されることもある。
DMD遺伝子は、報告によれば、X染色体上の遺伝子スペースの230万bpにわたって分布する79エクソンを含有する。しかしながら、タンパク質への翻訳に使用されるのは(コード配列)、約14,000bpのみ(1%未満)であることが報告されている。230万bpの当初のヘテロ核RNA DMD転写物から、その遺伝子配列の約99.5%であるイントロン配列がスプライシングにより除去されて、ジストロフィンタンパク質産生の鍵となるあらゆる情報を含む成熟14,000bp mRNAが提供されることが報告されている。一部の実施形態において、DMD患者はこのDMD遺伝子に、野生型DMD mRNAの適切な構築及び/又は野生型ジストロフィンタンパク質の産生を妨げる1つ又は複数の突然変異を有し、DMD患者は、その筋肉に顕著なジストロフィン欠損を示すことが多い。
一部の実施形態において、ジストロフィンDMD転写物、例えばmRNA又はタンパク質は、選択的スプライシングに関係する又はそれから産生されるものを包含する。例えば、骨格筋、脳及び心臓組織におけるDMD遺伝子のスプライシングパターンの分析後、ジストロフィン遺伝子の16の選択的DMD転写物が報告された。Sironi et al. 2002 FEBS Letters 517: 163-166。
ジストロフィンには幾つかのアイソフォームがあることが報告される。一部の実施形態において、ジストロフィンとは、特定のアイソフォームを参照する。各々組織特異的プロモーターによって制御される、少なくとも3つの完全長ジストロフィンアイソフォームが報告されている。Klamut et al. 1990 Mol. Cell. Biol. 10: 193-205;Nudel et al. 1989 Nature 337: 76-78;Gorecki et al. 1992 Hum. Mol. Genet. 1: 505-510。筋肉アイソフォームは、報告によれば主に骨格筋に発現するが、平滑筋及び心筋にも発現し[Bies, R.D., Phelps, S.F., Cortez, M.D., Roberts, R., Caskey, C.T. and Chamberlain, J.S. 1992 Nucleic Acids Res. 20: 1725-1731]、脳ジストロフィンは、報告によれば皮質ニューロンに特異的であるが、心臓及び小脳ニューロンにも検出することができ、一方、プルキンエ細胞型は、報告によれば、ほぼすべての小脳ジストロフィンを占める[Gorecki et al. 1992 Hum. Mol. Genet. 1: 505-510]。選択的スプライシングは、報告によれば、ジストロフィン多様化手段を提供する:報告によれば、この遺伝子の3’領域が選択的スプライシングを受けると、脳ニューロン、心臓プルキンエ線維及び平滑筋細胞に組織特異的DMD転写物が生じ[Bies et al. 1992 Nucleic Acids Res. 20: 1725-1731;及びFeener et al. 1989 Nature 338: 509-511]、一方で骨格筋ではこの遺伝子の5’領域に12パターンの選択的スプライシングが報告されている[Surono et al. 1997 Biochem. Biophys. Res. Commun. 239: 895-899]。
一部の実施形態において、ジストロフィンmRNA、遺伝子又はタンパク質は、復帰突然変異体バージョンである。とりわけ、復帰突然変異体ジストロフィンについては、例えば:Hoffman et al. 1990 J. Neurol. Sci. 99:9-25;Klein et al. 1992 Am. J. Hum. Genet. 50: 950-959;及びChelly et al. 1990 Cell 63: 1239-1348;Arahata et al. 1998 Nature 333: 861-863;Bonilla et al. 1988 Cell 54: 447-452;Fanin et al. 1992 Neur. Disord. 2: 41-45;Nicholson et al. 1989 J. Neurol. Sci. 94: 137-146;Shimizu et al. 1988 Proc. Jpn. Acad. Sci. 64: 205-208;Sicinzki et al. 1989 Science 244: 1578-1580;及びSherratt et al. Am. J. Hum. Genet. 53: 1007-1015に報告された。
本明細書で引用されるすべての文献は、存在する場合、補足データを含む。
DMD遺伝子における様々な突然変異は、エクソン51における一部のものを含む筋ジストロフィーを引き起こし得るものであり、及び/又は引き起こすことが報告された。
筋ジストロフィー
本明細書に記載される1つ以上のDMDオリゴヌクレオチドを含む組成物は、筋ジストロフィー又はその少なくとも1つの症状を治療するか、又はその発症を遅延させるために使用することができる。一部の実施形態において、筋ジストロフィー(MD)は、時間と共に骨格筋の(進行性)脱力及び破壊を生じる一群の筋病態、疾患又は障害の任意のものである。こうした病態、疾患又は障害は、主にいずれの筋肉が冒されるか、症状が現れたときの脱力の程度及び症状が悪化する速さの点で異なる。多くのMD患者は、最終的には歩行困難になる。多くの場合、筋ジストロフィーは致死的である。型によっては、中枢神経系を含めた他の器官の障害も伴う。一部の実施形態において、筋ジストロフィーは、デュシェンヌ型(デュシェンヌ)筋ジストロフィー(DMD)又はベッカー型(ベッカー)筋ジストロフィー(BMD)である。
一部の実施形態において、デュシェンヌ型筋ジストロフィーの症状は、報告によると、筋消耗を伴う筋脱力であり、随意筋、特に、股関節、骨盤領域、大腿、肩及びふくらはぎの随意筋が最初に冒される。筋脱力は、報告によると、後に腕、頸部及び他の領域にも起こり得る。報告によると、ふくらはぎが肥大することが多い。症状は、報告によると、通常、6歳までに現れ、乳児期早期に現れ得る。他の身体症状は、報告によると、ぎこちない歩き方、足の踏み出し方又は走り方(ある場合には、患者は、腓筋の筋緊張が増加するため、その前足部で歩行する傾向がある)、頻繁な転倒、疲労、運動技能(例えば、走る、跳ぶ、飛び越える)の障害、股関節屈筋の短縮につながる可能性のある腰椎脊柱前弯過度、全体的姿勢及び/又は歩き方、足の踏み出し方又は走り方の異常、アキレス腱及び膝腱の筋拘縮が機能を損なう、進行性の歩行困難、筋線維の変形、舌及び腓筋の仮性肥大(腫大)、脳内ジストロフィンの消失又は機能不全の結果であると考えられている神経行動障害(例えば、ADHD)、学習障害(例えば、失読症)及び特定の認知技能(例えば、短期言語記憶)の非進行性の低下のリスク上昇、最終的な歩行能力の喪失(通常は12歳までに喪失)、骨格変形(ある場合には脊柱側彎症を含む)及び臥位又は座位からの起立困難である。
一部の実施形態において、ベッカー型筋ジストロフィー(BMD)は、報告によると、短くなった、しかしインフレームであるDMD転写物を生じる結果、トランケートされているが部分的には機能性の1つ又は複数のタンパク質の産生をもたらす突然変異によって引き起こされる。かかる部分的に機能性の1つ又は複数のタンパク質は、決定的に重要なアミノ末端、システインリッチ及びC末端ドメインを保持しているが、通常、機能的意義が低いと報告される中心桿状ドメインのエレメントを欠いていることが報告された。England et al. 1990 Nature, 343, 180-182。
一部の実施形態において、BMD表現型の範囲は、突然変異の詳細及びジストロフィンの産生レベルに応じて軽度DMDから事実上無症候にまで及ぶ。Yin et al. 2008 Hum. Mol. Genet. 17: 3909-3918。
一部の実施形態において、アウトオブフレーム突然変異を有するジストロフィー患者は、概して、重症度の高いデュシェンヌ型筋ジストロフィーと診断され、インフレーム突然変異を有するジストロフィー患者は、概して、重症度の低いベッカー型筋ジストロフィーと診断される。しかしながら、インフレーム欠失を有する患者の少数は、エクソン47~51、48~51及び49~53の欠失など、ヒンジ領域の一部をコードするエクソン50又は51を始端又は終端とする欠失突然変異を有する患者を含め、デュシェンヌ型筋ジストロフィーと診断される。いかなる特定の理論によっても拘束されることを望むものではないが、本開示は、同じエクソン欠失が存在するにも関わらず疾患重症度に患者間変動がある点が、報告によれば、mRNAスプライシング効率及び/又はパターン;ゲノム再配列後の翻訳又はDMD転写効率;及びトランケート型タンパク質構造の安定性又は機能に及ぼす具体的な欠失区切り点の効果に関係し得ることを指摘しておく。Yokota et al. 2009 Arch. Neurol. 66: 32。
筋ジストロフィーの治療としてのエクソンスキッピング
一部の実施形態において、筋ジストロフィーの治療は、ジストロフィン(DMD)エクソン51のスキッピングを媒介する能力を有するDMDオリゴヌクレオチドの使用を含む。一部の実施形態において、本開示は、筋ジストロフィーを治療する方法を提供し、この方法は、それに罹患している又はそれに罹り易い対象に、DMDオリゴヌクレオチド又はDMDオリゴヌクレオチドを含む組成物を投与することを含む。特に、とりわけ、本開示は、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド/キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物が、予想外にも、他の点で同一の、しかしキラル制御されていないDMDオリゴヌクレオチド/オリゴヌクレオチド組成物と比較してエクソンスキッピングの調節に有効であることを実証する。一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチドへの1つ以上の非負電荷インターヌクレオチド結合の取込みが送達及び/又は全体的なエクソンスキッピング効率を大きく改良し得ることを実証する。
一部の実施形態において、筋ジストロフィーの治療は、DMDオリゴヌクレオチドの使用を利用し、ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、DMDエクソン51のスキッピングを媒介する(例えば、指図する)能力を有する。一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドは、突然変異(例えば、フレームシフト、挿入、欠失、ミスセンス若しくはナンセンス突然変異又は他の突然変異)を含むエクソンのスキッピングを媒介する能力を有し、ここで、エクソンがスキップされたmRNAの翻訳により、トランケートされているが機能性の(又はほぼ機能性の)DMDタンパク質が生じる。
一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドを含む組成物は、中枢神経系のジストロフィン関連障害の治療に有用である。一部の実施形態において、本開示は、中枢神経系のジストロフィン関連障害を治療する方法に関し、ここで、この方法は、中枢神経系のジストロフィン関連障害に罹患している患者に治療有効量のDMDオリゴヌクレオチドを投与するステップを含む。一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドは、中枢神経系のジストロフィン関連障害に罹患している患者に対して中枢神経系外(非限定的な例として、静脈内又は筋肉内)に投与され、このDMDオリゴヌクレオチドは、血液脳関門を通過して中枢神経系に入り込む能力を有する。一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドは中枢神経系に直接(非限定的な例として、髄腔内、脳室内、頭蓋内等の送達により)投与される。
一部の実施形態において、中枢神経系のジストロフィン関連障害又はその症状は、知能低下、長期記憶低下、短期記憶低下、言語機能障害、てんかん、自閉症スペクトラム障害、注意欠陥多動障害(ADHD)、強迫性障害、学習障害、行動障害、脳容積の低下、灰白質容積の低下、低い白質異方性度、高い白質半径方向拡散率、頭蓋形状の異常又は海馬、淡蒼球、尾状核被殻、視床下部、前交連、中脳水道周囲灰白質、内包、扁桃、脳梁、中隔核、側坐核、海馬采、脳室若しくは中脳視床の容積若しくは構造の有害な変化のいずれか1つ以上であり得る。一部の実施形態では、筋ジストロフィーの筋肉関連症状を呈する患者が、中枢神経系のジストロフィン関連障害の症状も呈する。
一部の実施形態において、中枢神経系のジストロフィン関連障害は、完全長ジストロフィン又は限定はされないが、Dp260、Dp140、Dp116、Dp71又はDp40を含めたジストロフィンの小型アイソフォームなど、ジストロフィン遺伝子の遺伝子産物のレベル、活性、発現及び/又は分布の異常に関係し、それを伴い、及び/又はそれによって引き起こされる。一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドは、中枢神経系のジストロフィン関連障害の1つ以上のシステムの改善のために、筋ジストロフィー患者の中枢神経系に投与される。一部の実施形態において、中枢神経系のジストロフィン関連障害は、完全長ジストロフィン又は限定はされないが、Dp260、Dp140、Dp116、Dp71又はDp40を含めたジストロフィンの小型アイソフォームなど、ジストロフィン遺伝子の遺伝子産物のレベル、活性、発現及び/又は分布の異常に関係し、それを伴い、及び/又はそれによって引き起こされる。一部の実施形態において、中枢神経系のジストロフィン関連障害に罹患している患者にDMDオリゴヌクレオチドを投与することにより、ジストロフィン遺伝子の遺伝子産物のレベル、活性及び/又は発現が増加し、及び/又は分布が改良される。
一部の実施形態において、本開示は、ジストロフィンプレmRNAスプライシングを調節する技術であって、それによってエクソン51が切り出されて突然変異が除去される技術を提供する。
一部の実施形態において、DMD患者では、DMD遺伝子は、突然変異を含むエクソンを含み、この障害は、少なくとも部分的にDMDエクソン51のスキッピングにより治療される。
一部の実施形態において、DMD患者では、DMD遺伝子又はDMD転写物が1つ又は複数のエクソンに突然変異を有し、この突然変異は、ミスセンス又はナンセンス突然変異及び/又は欠失、挿入、逆位、転座若しくは重複である。
一部の実施形態において、筋ジストロフィーの治療では、DMDのエクソン(例えば、エクソン51)がスキップされ、ここで、このエクソンは、DMDタンパク質機能に必須でない一連のアミノ酸をコードするか、又はそのスキッピングは、完全に又は少なくとも部分的に機能性のDMDタンパク質をもたらし得る。
一部の実施形態において、筋ジストロフィーの治療では、DMDオリゴヌクレオチドは、DMDエクソン51のスキッピングを媒介する能力を有し、それにより作り出されるmRNAは、人工的な内部トランケート型DMDタンパク質変異体に翻訳され得るものであり、それは、少なくとも部分的に改良された又は完全に回復した生物学的活性をもたらす。
一部の実施形態において、エクソン51がスキップされたジストロフィンDMD転写物から産生される内部トランケート型DMDタンパク質変異体は、アウトオブフレーム欠失を有するジストロフィンDMD転写物から産生される末端トランケート型DMDタンパク質と比べて機能性が高い。
一部の実施形態において、エクソン51がスキップされたジストロフィンDMD転写物から産生される内部トランケート型DMDタンパク質変異体は、例えば、アウトオブフレーム欠失を有するジストロフィンDMD転写物から産生される末端トランケート型DMDタンパク質を分解し得るナンセンス変異依存分解機構に対する耐性が高い。
一部の実施形態において、筋ジストロフィーの治療は、DMDオリゴヌクレオチドの使用を利用し、ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、DMDエクソン51のスキッピングを媒介する能力を有する。
一部の実施形態において、本開示は、エクソンスキッピング戦略の設計にDMD突然変異の性質及び位置を利用し得るという認識を包含する。一部の実施形態において、DMD患者がエクソンに突然変異を有する場合、その突然変異エクソンのスキッピングにより、内部的にトランケートされた(内部的に短くなった)が、少なくとも部分的に機能性のDMDタンパク質変異体が産生され得る。
一部の実施形態において、DMD患者は、例えば、スプライシングに必要な部位を不活性化することによるか、又は潜在部位を活性化し、そのためそれがスプライシングに際して活性になることによるか、又は代替的な(例えば、非天然の)スプライス部位を作り出すことによってDMD転写物のスプライシングを変化させる突然変異を有する。一部の実施形態において、かかる突然変異は、低活性又は不活性のタンパク質の産生を引き起こす。一部の実施形態において、スプライシング調節、例えばエクソンスキッピング、かかる突然変異の抑制等を用いると、例えば適切なスプライシングの回復による活性が回復したタンパク質の産生又は活性が改良された若しくは回復した内部トランケート型ジストロフィンタンパク質変異体の産生等により、かかる突然変異の効果を除去又は低減することができる。
一部の実施形態において、リーディングフレームを回復させると、アウトオブフレーム突然変異をインフレーム突然変異に変換することができる;一部の実施形態において、ヒトでは、かかる変化により、重度のデュシェンヌ型筋ジストロフィーをより軽度のベッカー型筋ジストロフィーに変えることができる。
一部の実施形態において、DMD患者又はDMDを有する疑いがある患者は、DMDオリゴヌクレオチドを含む組成物の投与前にDMD遺伝子型に関して分析される。
一部の実施形態において、DMD患者又はDMDを有する疑いがある患者は、DMDオリゴヌクレオチドを含む組成物の投与前にDMD表現型に関して分析される。
一部の実施形態において、DMD患者は、DMDオリゴヌクレオチドを含む組成物の投与前にDMD遺伝子型及びDMD表現型の関係を決定するため遺伝子型及び表現型に関して分析される。
一部の実施形態において、患者は、DMDオリゴヌクレオチドを含む組成物の投与前にジストロフィーを有することが遺伝的に確認される。
一部の実施形態において、DMD遺伝子型の分析又はDMD若しくは患者の遺伝的確認は、患者がDMDに1つ以上の有害な突然変異を有するかどうかを決定することを含む。
一部の実施形態において、DMD遺伝子型の分析又はDMD若しくは患者の遺伝的確認は、患者がDMDに1つ以上の有害な突然変異を有するかどうかを決定すること、及び/又はDMDスプライシングを分析すること、及び/又はDMDのスプライス変異体を検出することを含み、ここで、スプライス変異体は、異常なDMDスプライシングによって産生される。
一部の実施形態において、DMD遺伝子型の分析又はDMDの遺伝的確認は、治療に有用なDMDオリゴヌクレオチドを含む組成物の選択に関する情報を与える。
一部の実施形態では、異常な又は突然変異体のDMD遺伝子又はその一部分が患者又は患者の1つ又は複数の細胞又は1つ又は複数の組織から除去又はコピーされ、異常な若しくは突然変異体のDMD遺伝子又は異常若しくは突然変異を含むその一部分若しくはそのコピーが細胞に挿入される。一部の実施形態では、この細胞を使用して、DMDオリゴヌクレオチドを含む様々な組成物を試験することにより、かかる組成物が患者にとって治療として有用となり得るかどうかを予測することができる。一部の実施形態において、細胞は筋芽細胞又は筋細管である。
一部の実施形態において、個体又は患者は、DMDオリゴヌクレオチドによる治療前、DMDの1つ以上のスプライス変異体を産生し得、多くの場合に各変異体が極めて低レベルで産生される。一部の実施形態では、任意の適切な方法を用いることにより、DMDオリゴヌクレオチドの投与前、投与中又は投与後に患者において低レベルのスプライス変異体が産生されていることを検出し得る。
一部の実施形態において、患者及び/又はその組織は、DMDオリゴヌクレオチドを含む組成物の投与前に、DMD遺伝子の様々なスプライシング変異体の産生に関して分析される。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチド(例えば、DMDエクソン51のスキッピングを媒介する能力を有するDMDオリゴヌクレオチド)の設計方法を提供する。一部の実施形態において、本開示は本明細書に記載される合理的設計及び任意選択でシーケンスウォークを利用して、例えば1つ以上のアッセイ及び/又は条件におけるエクソンスキッピングの試験のためのDMDオリゴヌクレオチドを設計する。一部の実施形態では、所与の生体システムの様々な情報を用いることを含め、合理的設計後に効果的なDMDオリゴヌクレオチドが開発される。
一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドの開発方法では、DMDオリゴヌクレオチドは、1つ以上の潜在的なスプライシング関連モチーフにアニールするように設計され、次にエクソンスキッピングを媒介するその能力が試験される。
オリゴヌクレオチド及びオリゴヌクレオチド組成物を評価する例示的技術
本開示において、DMDオリゴヌクレオチドの特性及び/又は活性の評価には、例えば、米国特許出願公開第20170037399号、国際公開第2017/015555号、国際公開第2017/015575号、国際公開第2017/192664号、国際公開第2017/062862号、国際公開第2017/192679号、国際公開第2017/210647号等、様々な技術を利用することができる。
例えば、DMDオリゴヌクレオチドは、エクソンスキッピングを媒介するその能力に関して、本開示に係るインビトロ及びインビボアッセイを含めた様々なアッセイで判定することができる。インビトロアッセイは、限定はされないが、Δ48-50患者由来筋芽細胞を含め、本明細書に記載される又は当技術分野において公知の様々な試験細胞で実施することができる。インビボ試験は、限定はされないが、マウス、ラット、ネコ、ブタ、イヌ、サル又は非ヒト霊長類を含め、本明細書に記載される又は当技術分野において公知の試験動物で実施することができる。
非限定的な例として、DMDオリゴヌクレオチドの特性/活性を評価するための幾つものアッセイを以下に記載する。様々な他の好適なアッセイが利用可能であり、エクソンスキッピング用に設計されるのでないDMDオリゴヌクレオチドのものを含め、DMDオリゴヌクレオチド特性/活性の評価に利用し得る(例えば、標的DMD転写物レベルの低下にRNアーゼHが関わり得るDMDオリゴヌクレオチドについては、米国特許出願公開第20170037399号、国際公開第2017/015555号、国際公開第2017/015575号、国際公開第2017/192664号、国際公開第2017/192679号、国際公開第2017/210647号等に記載されるアッセイ)。
DMDオリゴヌクレオチドは、エクソン51のスキッピングを媒介するその能力に関してジストロフィンRNAで判定することができ、これは、非限定的な例として、ネステッドPCR、qRT-PCR及び/又はシーケンシングを用いて試験することができる。
DMDオリゴヌクレオチドは、タンパク質の回復(例えば、スキップされたエクソンにコードされるコドンに対応するアミノ酸を欠く内部トランケート型ジストロフィンタンパク質変異体の産生、これは、エクソンスキッピング前に産生されるタンパク質(存在する場合)と比較して改良された機能を有する)を媒介するその能力に関して判定することができ、これは、ウエスタンブロット、免疫染色等、幾つものタンパク質検出及び/又は定量化方法によって判定することができる。ジストロフィンに対する抗体は、市販されているか、又は必要に応じて所望の目的に合わせて開発することができる。
DMDオリゴヌクレオチドは、回復した安定タンパク質の産生を媒介するその能力に関して判定することができる。回復したタンパク質の安定性は、非限定的な例では、血清及び組織安定性に関するアッセイで試験することができる。
DMDオリゴヌクレオチドは、アルブミンなどのタンパク質と結合するその能力に関して判定することができる。例示的な関連技術としては、例えば、国際公開第2017/015555号、国際公開第2017/015575号等に記載されるものが挙げられる。
DMDオリゴヌクレオチドは、免疫活性に関して、例えばサイトカイン活性化、補体活性化、TLR9活性等に関するアッセイを通じて判定することができる。例示的な関連技術としては、例えば、国際公開第2017/015555号、国際公開第2017/015575号、国際公開第2017/192679号、国際公開第2017/210647号等に記載されるものが挙げられる。
一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドの有効性は、例えば、インシリコ解析及び予測、無細胞抽出物、人工的コンストラクトをトランスフェクトした細胞、ヒトジストロフィントランス遺伝子又はその一部分を有するマウスなどの動物、正常な及びジストロフィー性のヒト筋原細胞株及び/又は臨床試験で試験することができる。正常な及びジストロフィー性のヒト筋原細胞株は時に、一定の条件下で異なる有効性結果を生じ得るため、2つ以上のアッセイを利用することが望ましい場合もある(Mitrpant et al. 2009 Mol. Ther. 17: 1418)。
一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドは、インビトロで細胞において試験することができる。一部の実施形態において、細胞におけるインビトロでの試験は、1つ又は複数のDMDオリゴヌクレオチドのジムノシスによる送達又はデリバリー剤又はトランスフェクタントを使用した送達を伴い、これらの多くは当技術分野において公知であり、本開示において利用し得る。
一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドは、インビトロで正常ヒト骨格筋細胞(hSkMC)において試験することができる。例えば、Arechavala et al. 2007 Hum. Gene Ther. 18: 798-810を参照されたい。
一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドは、DMD患者からの筋外植片で試験することができる。DMD患者からの筋外植片については、例えば、Fletcher et al. 2006 J. Gene Med. 8: 207-216;McClorey et al. 2006 Neur. Dis. 16: 583-590;及びArechavala et al. 2007 Hum. Gene Ther. 18: 798-810に報告されている。
一部の実施形態において、細胞は、DMD患者からの培養筋細胞であるか又はそれを含む。例えば、Aartsma-Rus et al. 2003 Hum. Mol. Genet. 8: 907-914を参照されたい。
一部の実施形態において、個別のDMDオリゴヌクレオチドは、ある状況下では、エクソン51をスキップするその能力について実験間変動を示し得る。一部の実施形態において、個別のDMDオリゴヌクレオチドは、いずれの細胞が使用されるか、成長条件及び他の実験要因に応じて、1つ又は複数のエクソン51をスキップするその能力について変動を示し得る。変動を制御するため、典型的には試験しようとするDMDオリゴヌクレオチド及び対照DMDオリゴヌクレオチドが同じ又は実質的に同じ条件下で評価される。
インビトロ実験には、患者由来筋芽細胞で行われるものも含まれる。かかる実験の特定の結果は本明細書に記載した。特定のかかる実験では、細胞を骨格成長培地において培養して、細胞を分裂/未熟筋芽細胞状態に保った。次に培地を「分化」培地(インスリン及び2%ウマ血清を含有する)に交換し、同時に投与のため培地中のDMDオリゴヌクレオチドをスパイクした。細胞は、それが好適な期間、例えばRNA実験について合計4日及びタンパク質実験について6日にわたって投与を受けるにつれ筋管に分化した(かかる条件は「0日間前分化」(RNAについて0日+4日、タンパク質について0日+6日)として参照される)。
いかなる特定の理論によっても拘束されることを望むものではないが、本開示は、DMDオリゴヌクレオチドが成熟筋管に入り込み、その細胞並びに「未熟」細胞においてスキッピングを誘導可能かどうかが分かっていることが望ましい場合もあることを指摘しておく。一部の実施形態において、本開示は、筋管におけるDMDオリゴヌクレオチドの効果を試験するアッセイを提供した。一部の実施形態では、「0日間前分化」と異なる投薬スケジュールを使用しており、ここで、筋芽細胞を分化培地で数日間(4日又は7日又は10日)にわたって筋管に予め分化させ、次にDMDオリゴヌクレオチドを投与した。特定の関連するプロトコルについては実施例19に記載する。
一部の実施形態において、本開示は、前分化実験において、投与前に細胞を分化培地で培養した日数に関わらず、DMDオリゴヌクレオチド(PMOであるものを除く)が通常、ほぼ同じレベルのRNAスキッピング及びジストロフィンタンパク質回復をもたらすことを実証した。一部の実施形態において、本開示は、筋芽細胞及び筋管に入り込み、そこで活性となることが可能であり得るDMDオリゴヌクレオチドを提供する。一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドは、インビトロでΔ45-52 DMD患者細胞(D45-52又はdel45-52とも称される)又はΔ52 DMD患者細胞(D52又はdel52とも称される)において0、4又は7日の前分化を伴い試験される。
一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドは、非哺乳類及び哺乳類モデルを含め;非限定的な例として、線虫属(Caenorhabditis)、ショウジョウバエ属(Drosophila)、ゼブラフィッシュ、マウス、ラット、ネコ、イヌ及びブタを含め、様々な動物モデルのいずれか1つ以上で試験することができる。例えば、McGreevey et al. 2015 Dis. Mod. Mech. 8: 195-213にあるレビューを参照されたい。
mdxマウスの例示的な使用が、例えば、Lu et al. 2003 Nat. Med. 9: 1009;Jearawiriyapaisarn et al. 2008 Mol. Ther., 16, 1624-1629;Yin et al. 2008 Hum. Mol. Genet., 17, 3909-3918;Wu et al. 2009 Mol. Ther., 17, 864-871;Wu et al. 2008 Proc. Natl Acad. Sci. USA, 105, 14814-14819;Mann et al. 2001 Proc. Nat. Acad. Sci. USA 98: 42-47;及びGebski et al. 2003 Hum. Mol. Gen. 12: 1801-1811に報告されている。
DMDオリゴヌクレオチドの有効性は、ゴールデン・レトリバー筋ジストロフィー(GRMD)動物モデルなど、イヌで試験することができる。Lu et al. 2005 Proc. Natl. Acad. Sci. USA 102:198-203;Alter et al. 2006 Nat. Med. 12:175-7;McClorey et al. 2006 Gene Ther. 13:1373-81;及びYokota et al. 2012 Nucl. Acid Ther. 22: 306。
DMDオリゴヌクレオチドは、様々な組織(例えば、骨格筋、心筋及び/又は横隔膜筋)への効率的な送達に関して試験動物においてインビボで判定することができる;これは、非限定的な例において、ハイブリダイゼーションELISA及び動物組織における分布に関する試験によって試験することができる。
DMDオリゴヌクレオチドは、血漿PKに関して試験動物においてインビボで判定することができる;これは、非限定的な例として、AUC(曲線下面積)及び半減期をアッセイすることにより試験され得る。
一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドは、インビボで試験動物の筋肉への筋肉内投与によって試験することができる。
一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドは、インビボで試験動物の腓腹筋への筋肉内投与によって試験することができる。
一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドは、インビボでマウスの腓腹筋への筋肉内投与によって試験することができる。
一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドは、インビボで、ヒトジストロフィン遺伝子座全体がトランスジェニックのマウスモデルの腓腹筋への筋肉内投与によって試験することができる。例えば、Bremmer-Bout et al. 2004 Mol. Ther. 10, 232-240を参照されたい。
DMO DMDオリゴヌクレオチドの有効性を判定するために実施することのできる追加の試験としては、中心核線維数及びジストロフィン陽性線維数及び機能性握力分析が挙げられる。非限定的な例として、Yin et al. 2009 Hum. Mol. Genet. 18: 4405-4414に報告される実験プロトコルを参照されたい。
DMDオリゴヌクレオチドの追加の試験方法としては、非限定的な例として、Kinali et al. 2009 Lancet 8: 918;Bertoni et al. 2003 Hum. Mol. Gen. 12: 1087-1099に報告される方法が挙げられる。
オリゴヌクレオチド及び組成物の特定の実施例
一部の実施形態において、本開示は、様々な目的、例えばスキッピングの調節、DMD転写物のレベルの低減、有益なタンパク質のレベルの改良、病態、疾患及び障害の治療等に有用なDMDオリゴヌクレオチド及び/又はDMDオリゴヌクレオチド組成物を提供する。一部の実施形態において、本開示は、改良された特性、例えばエクソン51の増加したスキッピング、低下した毒性等を備えるDMDオリゴヌクレオチド組成物を提供する。とりわけ、本開示のDMDオリゴヌクレオチドは、DMDオリゴヌクレオチドの様々な特性及び活性を改良することのできる化学修飾、立体化学及び/又はこれらの組み合わせを含む。非限定的な例を表A1に挙げる。一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドタイプは、表A1のDMDオリゴヌクレオチドの塩基配列、骨格結合のパターン、骨格キラル中心のパターン及び骨格リン修飾のパターンによって定義されるとおりのタイプであり、ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、少なくとも1つのキラル制御されたインターヌクレオチド結合(「立体化学/結合」中の少なくとも1つのR又はS)を含む。
一部の実施形態において、本開示は、本明細書、例えば表A1に記載されるDMDオリゴヌクレオチドに関する。
以下の表において、「ID」は、識別情報又はオリゴヌクレオチド番号を示し;及び「説明」は、修飾配列を示す。
Figure 2022513719000008
Figure 2022513719000009
Figure 2022513719000010
Figure 2022513719000011
Figure 2022513719000012
Figure 2022513719000013
Figure 2022513719000014
Figure 2022513719000015
Figure 2022513719000016
Figure 2022513719000017
Figure 2022513719000018
Figure 2022513719000019
Figure 2022513719000020
Figure 2022513719000021
Figure 2022513719000022
Figure 2022513719000023
Figure 2022513719000024
Figure 2022513719000025
Figure 2022513719000026
Figure 2022513719000027
Figure 2022513719000028
Figure 2022513719000029
表A1では、スペースを利用して体裁を整え、読み易さを図っており、例えばOXXXXX XXXXX XXXXX XXXXは、OXXXXXXXXXXXXXXXXXXXと同じ立体化学を示し;S及びSは、両方とも結合リンがSp配置を有するホスホロチオエートインターヌクレオチド結合を示す等である。
表A1に挙げられるDMDオリゴヌクレオチドは、すべて一本鎖である。本願に記載されるとおり、これらは、一本鎖として使用され得るか、又は1つ以上の他の鎖と複合体を形成する鎖として使用され得る。
一部の配列は、その長さに起因して複数行に分割している。
当業者が理解するとおり、ヌクレオシド単位は、未修飾であり、(例えば、r、m、m5、eoなどで)特に示されない限り、未修飾の核酸塩基及び2’-デオキシ糖(2つの2’-H)を含み;結合は、特に示されない限り、天然リン酸結合であり;及び酸性/塩基性基は、独立に、それらの塩形態で存在し得る。
ID:オリゴヌクレオチドの識別番号
WV-13405、WV-13406及びWV-13407は、完全PMO(モルホリノオリゴヌクレオチド)である。
n001:非負電荷結合
Figure 2022513719000030

(これは、(例えば、n001R又はn001Sのように)特に指示されない限りステレオランダムである);
n001R:キラル制御されていて、且つRp配置を有するn001;
n001S:キラル制御されていて、且つSp配置を有するn001;
nX:「結合/立体化学」中、nO又はnXは、ステレオランダムなn001を示す;
nR:「結合/立体化学」中、nRは、キラル制御されていて、且つRp配置を有するn001を示す;
nS:「結合/立体化学」中、nSは、キラル制御されていて、且つSp配置を有するn001を示す;
F、f:後ろに続くヌクレオシド上の2’-F修飾(例えば、fA(
Figure 2022513719000031

式中、BAは核酸塩基Aである));
m:後ろに続くヌクレオシド上の2’-OMe修飾(例えば、mA(
Figure 2022513719000032

式中、BAは核酸塩基Aである));
、PS:ホスホロチオエート;
R、R、Rp:Rp配座のホスホロチオエート;
S、S、Sp:Sp配座のホスホロチオエート;
X:ステレオランダムなホスホロチオエート;
O、PO:リン酸ジエステル(リン酸)。2つのヌクレオシド単位間にインターヌクレオチド結合が指定されない場合、そのインターヌクレオチド結合は、リン酸ジエステル結合(天然リン酸結合)である。
一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドの各ホスホロチオエートインターヌクレオチド結合は、独立に、キラル制御されたインターヌクレオチド結合である。一部の実施形態において、提供されるDMDオリゴヌクレオチド組成物は、表A1に挙げられるDMDオリゴヌクレオチドタイプのキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物であり、ここで、DMDオリゴヌクレオチドの各ホスホロチオエートインターヌクレオチド結合は、独立に、キラル制御されたインターヌクレオチド結合である。
一部の実施形態において、本開示は、複数の提供されるDMDオリゴヌクレオチドを含むか又はそれからなる組成物(例えば、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物)を提供する。一部の実施形態において、複数のすべてのDMDオリゴヌクレオチドが同じタイプであり、即ちすべてが同じ塩基配列、骨格結合のパターン、骨格キラル中心のパターン及び骨格リン修飾のパターンを有する。一部の実施形態において、同じタイプのDMDオリゴヌクレオチドは、すべて構造的に同一である。一部の実施形態において、提供される組成物は、複数のDMDオリゴヌクレオチドタイプのDMDオリゴヌクレオチドを、典型的には制御された量で含む。一部の実施形態において、提供されるキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物は、2つ以上の提供されるDMDオリゴヌクレオチドタイプの組み合わせを含む。
一部の実施形態において、本開示のDMDオリゴヌクレオチド組成物は、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物であり、ここで、その複数のDMDオリゴヌクレオチドの配列は、表A1に挙げられる塩基配列を含むか又はそれからなる。
一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドの塩基配列は、表A1に記載される配列であるか又はそれを含む。一部の実施形態において、塩基配列は、AGUUUCCUUAGUAACCACAGであるか又はそれを含む。一部の実施形態において、塩基配列は、UGGCAUUUCUAGUUUGGAGAであるか又はそれを含む。一部の実施形態において、塩基配列は、GGUAAGUUCUGUCCAAGCCCであるか又はそれを含む。一部の実施形態において、塩基配列は、GGUAAGUUCUGUCCAAGCCCであるか又はそれを含む。一部の実施形態において、塩基配列は、AUGGCAUUUCUAGUUUGGAGであるか又はそれを含む。一部の実施形態において、塩基配列は、GCAUUUCUAGUUUGGAGAUGであるか又はそれを含む。一部の実施形態において、塩基配列は、CAGUUUCCUUAGUAACCACAであるか又はそれを含む。一部の実施形態において、塩基配列は、UUCCUUAGUAACCACAGGUUであるか又はそれを含む。一部の実施形態において、塩基配列は、GUACCUCCAACAUCAAGGAAであるか又はそれを含む。一部の実施形態において、塩基配列は、GGCAUUUCUAGUUUGGAGAUであるか又はそれを含む。一部の実施形態において、塩基配列は、UGGCAGUUUCCUUAGUAACCであるか又はそれを含む。一部の実施形態において、塩基配列は、GGUAAGUUCUGUCCAAGCCCであるか又はそれを含む。一部の実施形態において、塩基配列は、CAACAUCAAGGAAGAUGGCAであるか又はそれを含む。一部の実施形態において、塩基配列は、AUGGCAUUUCUAGUUUGGAGであるか又はそれを含む。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、WV-20011である。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、WV-20052である。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、WV-20059である。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、WV-20072である。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、WV-20073である。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、WV-20074である。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、WV-20075である。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、WV-20076である。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、WV-20096である。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、WV-20097である。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、WV-20101である。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、WV-20119である。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチドWV-20011のキラル制御された組成物を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチドWV-20052のキラル制御された組成物を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチドWV-20059のキラル制御された組成物を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチドWV-20072のキラル制御された組成物を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチドWV-20073のキラル制御された組成物を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチドWV-20074のキラル制御された組成物を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチドWV-20075のキラル制御された組成物を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチドWV-20076のキラル制御された組成物を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチドWV-20096のキラル制御された組成物を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチドWV-20097のキラル制御された組成物を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチドWV-20101のキラル制御された組成物を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチドWV-20119のキラル制御された組成物を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチドWV-20011のキラル制御された組成物を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチドWV-20052のキラル制御された組成物を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチドWV-20059のキラル制御された組成物を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチドWV-20072のキラル制御された組成物を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチドWV-20073のキラル制御された組成物を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチドWV-20074のキラル制御された組成物を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチドWV-20075のキラル制御された組成物を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチドWV-20076のキラル制御された組成物を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチドWV-20096のキラル制御された組成物を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチドWV-20097のキラル制御された組成物を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチドWV-20101のキラル制御された組成物を提供する。
一部の実施形態において、本開示は、DMDオリゴヌクレオチドWV-20119のキラル制御された組成物を提供する。
本明細書に記載されているとおり、一部の実施形態において、本開示は、エクソンスキッピング、例えばエクソン51スキッピングに適している病態、障害又は疾患(例えば、BMD、DMDなど)を予防及び/又は治療するのに有用なオリゴヌクレオチド及び組成物(例えば、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物、薬学的に許容可能な組成物など)を提供する。一部の実施形態において、本開示は、エクソンスキッピング、例えばエクソン51スキッピングに適した病態、障害又は疾患(例えば、BMD、DMDなど)を予防及び/又は治療するための方法を提供し、この方法は、それに罹患しやすい又はそれに罹患した対象に、治療有効量のオリゴヌクレオチド若しくはその薬学的に許容可能な塩又は組成物を投与することを含む。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、様々な形態のオリゴヌクレオチドを含む組成物、例えば緩衝系中にオリゴヌクレオチドの1つ又は複数の溶解した酸形態及び/又は1つ又は複数の塩形態を含む液体組成物で投与することができる。一部の実施形態において、塩は、ナトリウム塩である。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、WV-31582又はその薬学的に許容可能な塩である。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、WV-31565又はその薬学的に許容可能な塩である。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、WV-31568又はその薬学的に許容可能な塩である。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、WV-31561又はその薬学的に許容可能な塩である。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、WV-31576又はその薬学的に許容可能な塩である。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、WV-31567又はその薬学的に許容可能な塩である。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、WV-31569又はその薬学的に許容可能な塩である。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、WV-31583又はその薬学的に許容可能な塩である。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、WV-31562又はその薬学的に許容可能な塩である。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、WV-31578又はその薬学的に許容可能な塩である。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、WV-31580又はその薬学的に許容可能な塩である。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、WV-31573又はその薬学的に許容可能な塩である。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、WV-31563又はその薬学的に許容可能な塩である。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、WV-31564又はその薬学的に許容可能な塩である。一部の実施形態において、塩は、ナトリウム塩である。一部の実施形態において、提供されるオリゴヌクレオチドは、高いジアステレオ純度、例えば1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%であるか又はそれを超える。一部の実施形態において、ジアステレオ純度は、少なくとも10%である。一部の実施形態において、ジアステレオ純度は、少なくとも20%である。一部の実施形態において、ジアステレオ純度は、少なくとも30%である。一部の実施形態において、ジアステレオ純度は、少なくとも40%である。一部の実施形態において、ジアステレオ純度は、少なくとも50%である。一部の実施形態において、ジアステレオ純度は、少なくとも60%である。一部の実施形態において、ジアステレオ純度は、少なくとも70%である。一部の実施形態において、ジアステレオ純度は、少なくとも80%である。一部の実施形態において、ジアステレオ純度は、少なくとも90%である。
本明細書に記載されているとおり、一部の実施形態において、本開示は、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチド(例えば、少なくとも約1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%又はそれを超える)は、それぞれ独立に、単一のオリゴヌクレオチド又はその塩の構造を有する。一部の実施形態において、本開示は、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、あるレベルの、組成物中の共通の塩基配列を共有するすべてのオリゴヌクレオチド(例えば、少なくとも約1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%又はそれを超える)は、それぞれ独立に、単一のオリゴヌクレオチド又はその塩の構造を有する。一部の実施形態において、レベルは、少なくとも10%である。一部の実施形態において、レベルは、少なくとも20%である。一部の実施形態において、レベルは、少なくとも30%である。一部の実施形態において、レベルは、少なくとも40%である。一部の実施形態において、レベルは、少なくとも50%である。一部の実施形態において、レベルは、少なくとも60%である。一部の実施形態において、レベルは、少なくとも70%である。一部の実施形態において、レベルは、少なくとも80%である。一部の実施形態において、レベルは、少なくとも90%である。一部の実施形態において、各塩は、独立に、薬学的に許容可能な塩である。一部の実施形態において、塩は、ナトリウム塩である。一部の実施形態において、単一のオリゴヌクレオチドは、WV-31582である。一部の実施形態において、単一のオリゴヌクレオチドは、WV-31565である。一部の実施形態において、単一のオリゴヌクレオチドは、WV-31568である。一部の実施形態において、単一のオリゴヌクレオチドは、WV-31561である。一部の実施形態において、単一のオリゴヌクレオチドは、WV-31576である。一部の実施形態において、単一のオリゴヌクレオチドは、WV-31567である。一部の実施形態において、単一のオリゴヌクレオチドは、WV-31569である。一部の実施形態において、単一のオリゴヌクレオチドは、WV-31583である。一部の実施形態において、単一のオリゴヌクレオチドは、WV-31562である。一部の実施形態において、単一のオリゴヌクレオチドは、WV-31578である。一部の実施形態において、単一のオリゴヌクレオチドは、WV-31580である。一部の実施形態において、単一のオリゴヌクレオチドは、WV-31573である。一部の実施形態において、単一のオリゴヌクレオチドは、WV-31563である。一部の実施形態において、単一のオリゴヌクレオチドは、WV-31564である。一部の実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物は、様々な形態(例えば、酸形態及び/又は1つ若しくは複数の薬学的に許容可能な塩形態)で存在し得る治療有効量の単一のオリゴヌクレオチドを含む医薬組成物である。一部の実施形態において、医薬組成物は、本明細書に記載されているとおりの薬学的に許容可能な担体及び他の成分をさらに含み得る。一部の実施形態において、医薬組成物は、液体組成物、例えば1つ又は複数の溶解したオリゴヌクレオチドを含む、適切なpH(例えば、約7、約7~8、約7.4など)を有する緩衝液である。
一部の実施形態において、かかる提供されるオリゴヌクレオチド組成物は、キラル制御され得、複数のそのオリゴヌクレオチドを含み、ここで、1つ以上(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20個又はそれを超える)のインターヌクレオチド結合がキラル制御されている。一部の実施形態において、各キラルインターヌクレオチド結合が独立にキラル制御されている。一部の実施形態において、キラル制御されたインターヌクレオチド結合は、表A1の「結合/立体化学」に示されるとおりのS、R、nR又はnSのものである。
一部の実施形態において、本開示は、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、DMDエクソンのスキッピングを媒介する能力を有し、及びDMDオリゴヌクレオチドである。
一部の実施形態において、本開示は、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、DMDエクソン51のスキッピングを媒介する能力を有し、及びDMDオリゴヌクレオチドは、WV-20011である。
一部の実施形態において、本開示は、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、DMDエクソン51のスキッピングを媒介する能力を有し、及びDMDオリゴヌクレオチドは、WV-20052である。
一部の実施形態において、本開示は、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、DMDエクソン51のスキッピングを媒介する能力を有し、及びDMDオリゴヌクレオチドは、WV-20059である。
一部の実施形態において、本開示は、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、DMDエクソン51のスキッピングを媒介する能力を有し、及びDMDオリゴヌクレオチドは、WV-20072である。
一部の実施形態において、本開示は、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、DMDエクソン51のスキッピングを媒介する能力を有し、及びDMDオリゴヌクレオチドは、WV-20073である。
一部の実施形態において、本開示は、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、DMDエクソン51のスキッピングを媒介する能力を有し、及びDMDオリゴヌクレオチドは、WV-20074である。
一部の実施形態において、本開示は、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、DMDエクソン51のスキッピングを媒介する能力を有し、及びDMDオリゴヌクレオチドは、WV-20075である。
一部の実施形態において、本開示は、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、DMDエクソン51のスキッピングを媒介する能力を有し、及びDMDオリゴヌクレオチドは、WV-20076である。
一部の実施形態において、本開示は、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、DMDエクソン51のスキッピングを媒介する能力を有し、及びDMDオリゴヌクレオチドは、WV-20096である。
一部の実施形態において、本開示は、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、DMDエクソン51のスキッピングを媒介する能力を有し、及びDMDオリゴヌクレオチドは、WV-20097である。
一部の実施形態において、本開示は、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、DMDエクソン51のスキッピングを媒介する能力を有し、及びDMDオリゴヌクレオチドは、WV-20101である。
一部の実施形態において、本開示は、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物を提供し、ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、DMDエクソン51のスキッピングを媒介する能力を有し、及びDMDオリゴヌクレオチドは、WV-20119である。
一部の実験では、提供されるDMDオリゴヌクレオチドは、意外にも、例えばドリサペルセン及び/又はエテプリルセンと比較したときにエクソン51の高いスキッピングを提供することができる。例えば、様々なキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物は、各々が、ドリサペルセン及び/又はエテプリルセンと比較して、ジストロフィンにおけるエクソン51のスキッピングを媒介する優れた能力を示し、一部の実施形態では何倍も高かった。特定のデータを本開示に例として提供する。
一部の実施形態において、マウスにおいて例示的DMDオリゴヌクレオチドをアッセイするとき、DMDオリゴヌクレオチドは雄C57BL/10ScSndmdmdxマウス(4~5週齢)の尾静脈に、被験量、例えば10mg/kg、30mg/kg等で静脈内注射される。一部の実施形態において、注射後の被験時点、例えば2、7及び/又は14日目等の例えば日数で組織が回収され、一部の実施形態では、液体窒素中に新鮮凍結されて、分析時まで-80℃で保存される。
本開示では、様々なアッセイを用いてDMDオリゴヌクレオチドレベルを評価することができる。一部の実施形態では、ハイブリッドELISAを用いて、被験物質段階希釈を標準曲線として使用して組織中のDMDオリゴヌクレオチドレベルが定量化される:例えば、例示的手順では、無水マレイン酸で活性化した96ウェルプレート(Pierce 15110)を50μlの捕捉プローブによって2.5%NaHCO3(Gibco、25080-094)中500nMで37℃において2時間コートした。このプレートを次にPBST(PBS+0.1%Tween-20)で3回洗浄し、5%無脂肪乳-PBSTで37℃において1時間ブロックした。被験物質DMDオリゴヌクレオチドをマトリックス中に段階希釈した。この標準を元の試料と共に溶解緩衝液(4Mグアニジン;0.33%N-ラウリルサルコシン;25mMクエン酸ナトリウム;10mM DTT)で希釈し、すべての試料中のDMDオリゴヌクレオチド量が100ng/mL未満となるようにした。20μlの希釈試料と、PBST中に希釈した180μlの333nM検出プローブとを混合し、次にPCR機で変性させた(65℃、10分、95℃、15分、4C ∞)。50μlの変性試料を、ブロックしたELISAプレートにトリプリケートで分配し、4℃で一晩インキュベートした。PBSTで3回洗浄した後、PBST中の1:2000ストレプトアビジン-APをウェル当たり50μlで加え、室温で1時間インキュベートした。大量のPBSTで洗浄した後、100μlのAttoPhos(Promega S1000)を加え、暗所下室温で10分間インキュベートし、プレートリーダー(Molecular Device、M5)蛍光チャンネル:Ex435nm、Em555nmで読み取った。試料中のオリゴヌクレオチドを標準曲線に基づき4パラメータ回帰式によって計算した。
一部の実施形態において、提供されるDMDオリゴヌクレオチドは血漿及び組織ホモジネートの両方で安定している。
エクソン51のエクソンスキッピングのための例示的ジストロフィンオリゴヌクレオチド及び組成物
一部の実施形態において、本開示は、DMD(例えば、マウス、ヒト等の)におけるエクソン51のスキッピングを媒介するためのDMDオリゴヌクレオチド、DMDオリゴヌクレオチド組成物及びその使用方法を提供する。
一部の実施形態において、提供されるDMDオリゴヌクレオチド及び/又は組成物は、エクソン51のスキッピングを媒介する能力を有する。
一部の実施形態では、かかるDMDオリゴヌクレオチド及び組成物の非限定的な例としては、WV-20011、WV-20052、WV-20059、WV-20072、WV-20073、WV-20074、WV-20075、WV-20076、WV-20096、WV-20097、WV-20101及びWV-20119のもの並びにこれらのDMDオリゴヌクレオチドのいずれかの少なくとも15隣接塩基を含む塩基配列を有する他のDMDオリゴヌクレオチドが挙げられる。
一部の実施形態において、エクソン51スキッピングの目的の領域の配列はマウスとヒトとの間で異なる。
本開示では、エクソンスキッピングに関するDMDオリゴヌクレオチドの評価に様々なアッセイを利用することができる。一部の実施形態において、ヒトにおけるエクソン51スキッピングが意図されるDMDオリゴヌクレオチドの特定の組み合わせの化学及び立体化学の有効性を試験するため、マウス配列を有する対応するDMDオリゴヌクレオチドを調製し、次にマウスで試験することができる。本開示は、エクソン51のヒト及びマウスホモログに数個の違いが存在することを認識する(以下の下線箇所)。
Figure 2022513719000033

ここで、Mはマウスのnt7571~7630であり;及びHはヒトのnt7665~7724である。
これらの違いにより、マウス及びヒトでの試験用には、エクソン51のスキッピングに関して僅かに異なるDMDオリゴヌクレオチドが調製され得る。非限定的な例として、ヒト及びマウスでの試験に以下のDMDオリゴヌクレオチド配列を使用することができる。
Figure 2022513719000034

Figure 2022513719000035

ヒトとマウスの間のミスマッチは下線で示す。
ヒト対象の治療を意図するDMDオリゴヌクレオチドは、塩基配列(例えば、
Figure 2022513719000036

)と、特定のパターンの化学、インターヌクレオチド結合、立体化学及び追加の化学的部分(存在する場合)との特定の組み合わせで構築することができる。かかるDMDオリゴヌクレオチドはインビトロでヒト細胞において又はインビボでヒト対象において試験することができ、しかし、例えば2つの塩基配列にミスマッチがあるため、マウスでの試験については、適合性が限られていることもある。
対応するDMDオリゴヌクレオチドは、対応するマウス塩基配列
Figure 2022513719000037

並びに同じパターンの化学、インターヌクレオチド結合、立体化学及び追加の化学的部分(存在する場合)で構築することができる。かかるDMDオリゴヌクレオチドは、マウスにおいてインビボで試験することができる。マウス塩基配列を含む幾つかのDMDオリゴヌクレオチドを構築し、試験した。
一部の実施形態において、ヒトDMDエクソンスキッピングDMDオリゴヌクレオチドは、ヒト配列を含むDMD遺伝子を含むように修飾されたマウスにおいて試験することができる。
様々な修飾パターンを含む様々なDMDオリゴヌクレオチドが本明細書に記載される。以下の表は、特定のDMDオリゴヌクレオチドの試験結果を示す。概して、数字はスキッピング量を示し、ここで、特に指示されない限り、100であれば100%のスキッピングを示し、0であればスキッピングがないことを示す。DMDのエクソンスキッピングをアッセイするため、Δ52ヒト患者由来筋芽細胞及び/又はΔ45-52ヒト患者由来筋芽細胞(エクソン52又はエクソン45~52が既に欠失したヒト細胞)においてDMDオリゴヌクレオチドをインビトロで試験した。特に注記しない限り、様々な実験において、DMDオリゴヌクレオチドはジムノシスにより送達した。
Figure 2022513719000038
Figure 2022513719000039
Figure 2022513719000040
Figure 2022513719000041
Figure 2022513719000042
DMD転写物においてエクソン51のスキッピングを誘導することが示されている様々なオリゴヌクレオチドを、対応する内部的にトランケートされたDMDタンパク質の産生を促進するそれらの能力についてさらに試験した。実験では、抗ジストロフィン抗体(Abcam, Cambridge, MA)によって認識され、且つエクソン51がスキップされたDMD転写物の転写によって理論的に生成されるサイズに対応するサイズのタンパク質の生成を測定した。実験は、5μMのオリゴヌクレオチドによって裸で処理し、7日間処理したδ48-50細胞でインビトロにおいて行った。オリゴヌクレオチドWV-3152(5μM)は、野生型(健康な)ヒト不死化筋芽細胞で観察された野生型ジストロフィンレベルに正規化すると、18%の内部的にトランケートされたDMDタンパク質を産生し;WV-15860(5μM)では31%であった。
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DMDオリゴヌクレオチド、その活性、その合成及び使用並びに他の態様に関連する追加情報は、国際公開第2019/200185号及び同第2019/217784号で得ることができ、そのDMDオリゴヌクレオチドは、参照により本明細書に援用される。
オリゴヌクレオチド及び組成物の例示的調製方法
とりわけ、本開示は、キラル制御されたオリゴヌクレオチド及びキラル制御されたオリゴヌクレオチドヌクレオチドを含め、オリゴヌクレオチド及びオリゴヌクレオチド組成物を調製するための技術(方法、試薬、条件、精製方法等)を提供する。本開示に係る提供されるオリゴヌクレオチド及びその組成物の調製には、限定はされないが、米国特許第9695211号、米国特許第9605019号、米国特許第9598458号、米国特許出願公開第2013/0178612号、米国特許出願公開第20150211006号、米国特許出願公開第20170037399号、国際公開第2017/015555号、国際公開第2017/062862号、国際公開第2017/160741号、国際公開第2017/192664号、国際公開第2017/192679号、国際公開第2017/210647号、国際公開第2018/223056号、国際公開第2018/237194号、国際公開第2019/055951号、国際公開第2019/200185号及び/又は国際公開第2019/217784号(これらの各々の調製技術は、参照により本明細書に援用される)に記載されるものを含め、本明細書に記載されるとおりの様々な技術(方法、試薬、条件、精製方法等)を利用することができる。
一部の実施形態において、本開示は、キラル制御されたオリゴヌクレオチド、例えばキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドを提供する。一部の実施形態において、提供されるキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドは50%を上回る純度である。一部の実施形態において、提供されるキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドは約55%を上回る純度である。一部の実施形態において、提供されるキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドは約60%を上回る純度である。一部の実施形態において、提供されるキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドは約65%を上回る純度である。一部の実施形態において、提供されるキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドは約70%を上回る純度である。一部の実施形態において、提供されるキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドは約75%を上回る純度である。一部の実施形態において、提供されるキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドは約80%を上回る純度である。一部の実施形態において、提供されるキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドは約85%を上回る純度である。一部の実施形態において、提供されるキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドは約90%を上回る純度である。一部の実施形態において、提供されるキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドは約91%を上回る純度である。一部の実施形態において、提供されるキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドは約92%を上回る純度である。一部の実施形態において、提供されるキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドは約93%を上回る純度である。一部の実施形態において、提供されるキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドは約94%を上回る純度である。一部の実施形態において、提供されるキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドは約95%を上回る純度である。一部の実施形態において、提供されるキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドは約96%を上回る純度である。一部の実施形態において、提供されるキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドは約97%を上回る純度である。一部の実施形態において、提供されるキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドは約98%を上回る純度である。一部の実施形態において、提供されるキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドは約99%を上回る純度である。一部の実施形態において、提供されるキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドは約99.5%を上回る純度である。一部の実施形態において、提供されるキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドは約99.6%を上回る純度である。一部の実施形態において、提供されるキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドは約99.7%を上回る純度である。一部の実施形態において、提供されるキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドは約99.8%を上回る純度である。一部の実施形態において、提供されるキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドは約99.9%を上回る純度である。一部の実施形態において、提供されるキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドは少なくとも約99%を上回る純度である。
一部の実施形態において、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物、例えばキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物は、単一のオリゴヌクレオチドタイプを含むように設計された組成物である。特定の実施形態において、かかる組成物は約50%のジアステレオ純度である。一部の実施形態において、かかる組成物は約50%のジアステレオ純度である。一部の実施形態において、かかる組成物は約50%のジアステレオ純度である。一部の実施形態において、かかる組成物は約55%のジアステレオ純度である。一部の実施形態において、かかる組成物は約60%のジアステレオ純度である。一部の実施形態において、かかる組成物は約65%のジアステレオ純度である。一部の実施形態において、かかる組成物は約70%のジアステレオ純度である。一部の実施形態において、かかる組成物は約75%のジアステレオ純度である。一部の実施形態において、かかる組成物は約80%のジアステレオ純度である。一部の実施形態において、かかる組成物は約85%のジアステレオ純度である。一部の実施形態において、かかる組成物は約90%のジアステレオ純度である。一部の実施形態において、かかる組成物は約91%のジアステレオ純度である。一部の実施形態において、かかる組成物は約92%のジアステレオ純度である。一部の実施形態において、かかる組成物は約93%のジアステレオ純度である。一部の実施形態において、かかる組成物は約94%のジアステレオ純度である。一部の実施形態において、かかる組成物は約95%のジアステレオ純度である。一部の実施形態において、かかる組成物は約96%のジアステレオ純度である。一部の実施形態において、かかる組成物は約97%のジアステレオ純度である。一部の実施形態において、かかる組成物は約98%のジアステレオ純度である。一部の実施形態において、かかる組成物は約99%のジアステレオ純度である。一部の実施形態において、かかる組成物は約99.5%のジアステレオ純度である。一部の実施形態において、かかる組成物は約99.6%のジアステレオ純度である。一部の実施形態において、かかる組成物は約99.7%のジアステレオ純度である。一部の実施形態において、かかる組成物は約99.8%のジアステレオ純度である。一部の実施形態において、かかる組成物は約99.9%のジアステレオ純度である。一部の実施形態において、かかる組成物は少なくとも約99%のジアステレオ純度である。
とりわけ、本開示は、オリゴヌクレオチド、例えばDMDオリゴヌクレオチドの立体選択的な(ステレオランダム又はラセミ体でない)調製についての課題を認識する。とりわけ、本開示は、多重の(例えば、5、6、7、8、9又は10個以上の)インターヌクレオチド結合を含むオリゴヌクレオチドの、及び特に多重の(例えば、5、6、7、8、9又は10個以上の)キラルインターヌクレオチド結合を含むDMDオリゴヌクレオチドについての立体選択的調製のための方法及び試薬を提供する。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチド、例えばDMDオリゴヌクレオチドのステレオランダムな又はラセミ体の製剤では、少なくとも1つのキラルインターヌクレオチド結合が、90:10、95:5、96:4、97:3又は98:2未満のジアステレオ選択性で形成される。一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドなどのオリゴヌクレオチドの立体選択的な又はキラル制御された製剤について、各キラルインターヌクレオチド結合が90:10、95:5、96:4、97:3又は98:2より高いジアステレオ選択性で形成される。一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドの立体選択的な又はキラル制御された製剤について、各キラルインターヌクレオチド結合が95:5より高いジアステレオ選択性で形成される。一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドの立体選択的な又はキラル制御された製剤について、各キラルインターヌクレオチド結合が、96:4より高いジアステレオ選択性で形成される。一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドの立体選択的な又はキラル制御された製剤について、各キラルインターヌクレオチド結合が97:3より高いジアステレオ選択性で形成される。一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドの立体選択的な又はキラル制御された製剤について、各キラルインターヌクレオチド結合が98:2より高いジアステレオ選択性で形成される。一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドの立体選択的な又はキラル制御された製剤について、各キラルインターヌクレオチド結合が99:1より高いジアステレオ選択性で形成される。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチド、例えばDMDオリゴヌクレオチド中のキラルインターヌクレオチド結合のジアステレオ選択性は、モデル反応、例えば本質的に同じ又は同等の条件下での二量体の形成を通じて測定され得、ここで、二量体は、キラルインターヌクレオチド結合と同じインターヌクレオチド結合を有し、二量体の5’-ヌクレオシドはキラルインターヌクレオチド結合の5’末端に対するヌクレオシドと同じであり、及び二量体の3’-ヌクレオシドはキラルインターヌクレオチド結合の3’末端に対するヌクレオシドと同じである。
一部の実施形態において、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物は、多数のDMDオリゴヌクレオチドタイプを含むように設計された組成物である。一部の実施形態では、本開示の方法により、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドのライブラリの作成が可能であり、予め選択された量の任意の1つ以上のキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドタイプを任意の1つ以上の他のキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドタイプと混合してキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物を作り出すことができるようになる。一部の実施形態において、予め選択された量のDMDオリゴヌクレオチドタイプは、上述のジアステレオマー純度のいずれか1つを有する組成物である。
一部の実施形態において、本開示は、キラル制御されたオリゴヌクレオチド(例えば、DMDオリゴヌクレオチド)の作製方法を提供し、この方法は、
(1)カップリングステップ;
(2)キャッピングステップ;
(3)任意選択で修飾ステップ;
(4)脱ブロック化ステップ;及び
(5)望ましい長さが実現するまでステップ(1)~(4)を繰り返すステップ
を含む。
一部の実施形態において、本開示は、例えばDMDオリゴヌクレオチドを調製する方法を提供し、この方法は、1つ以上のサイクルを含み、その各々は、独立に、
(1)カップリングステップ;
(2)任意選択で修飾前キャッピングステップ;
(3)修飾ステップ;
(4)任意選択で修飾後キャッピングステップ;及び
(5)任意選択で脱ブロック化ステップ
を含む。
一部の実施形態において、サイクルは、1つ以上の修飾前キャッピングステップを含む。一部の実施形態において、サイクルは、1つ以上の修飾後キャッピングステップを含む。一部の実施形態において、サイクルは、1つ以上の修飾前及び修飾後キャッピングステップを含む。一部の実施形態において、サイクルは、1つ以上の脱保護ステップを含む。一部の実施形態において、サイクルは、カップリングステップ、修飾前キャッピングステップ、修飾ステップ、修飾後キャッピングステップ及び脱保護ステップを含む。一部の実施形態において、サイクルは、カップリングステップ、修飾前キャッピングステップ、修飾ステップ及び脱保護ステップを含む。一部の実施形態において、サイクルは、カップリングステップ、修飾ステップ、修飾後キャッピングステップ及び脱保護ステップを含む。一部の実施形態において、カップリングステップ、修飾前キャッピングステップ、修飾ステップ、修飾後キャッピングステップ及び脱保護ステップを含む。一部の実施形態において、1つ以上のサイクルは、カップリングステップ、修飾前キャッピングステップ、修飾ステップ及び脱保護ステップを含む。一部の実施形態において、1つ以上のサイクルは、カップリングステップ、修飾ステップ、修飾後キャッピングステップ及び脱保護ステップを含む。
提供される方法を記載するとき、語句「サイクル」は、当業者が理解するとおりのその通常の意味を有する。一部の実施形態において、1ラウンドのステップ(1)~(4)がサイクルと称される。一部の実施形態において、一部のサイクルは、修飾することを含む。一部の実施形態において、一部のサイクルは、修飾することを含まない。一部の実施形態において、一部のサイクルは修飾することを含み、一部のサイクルは修飾することを含まない。一部の実施形態において、各サイクルは、独立に、修飾ステップを含む。一部の実施形態において、各サイクルはサイクリングステップを含まない。
一部の実施形態において、キラル制御されたインターヌクレオチド結合を形成するため、キラル補助基を含むキラル的に純粋なホスホロアミダイトを利用してキラル制御されたインターヌクレオチド結合を立体選択的に形成する。本開示では、様々なホスホロアミダイト及びキラル補助基、例えば米国特許第9695211号、米国特許第9605019号、米国特許第9598458号、米国特許出願公開第2013/0178612号、米国特許出願公開第20150211006号、米国特許出願公開第20170037399号、国際公開第2017/015555号、国際公開第2017/062862号、国際公開第2017/160741号、国際公開第2017/192664号、国際公開第2017/192679号、国際公開第2017/210647号、国際公開第2018/223056号、国際公開第2018/237194号、国際公開第2019/055951号、国際公開第2019/200185号及び/又は国際公開第2019/217784号(これらの各々のホスホロアミダイト及びキラル補助基は、参照により本明細書に援用される)に記載されるものを利用し得る。
一部の実施形態において、かかるインターヌクレオチド結合は中性インターヌクレオチド結合である。一部の実施形態において、かかるインターヌクレオチド結合は、キラル制御されたインターヌクレオチド結合である。一部の実施形態において、かかるインターヌクレオチド結合は、キラル補助基部分を含む。一部の実施形態において、かかるインターヌクレオチド結合は、キラル補助基部分を含まない。一部の実施形態において、キラル補助基部分は修飾中に外れ落ちる。
提供される技術は様々な利点を提供する。とりわけ、本明細書において実証されるとおり、提供される技術は、特に、治療目的に決定的に重要な幾つもの特性及び活性をもたらす修飾された及び/又はキラル的に純粋なオリゴヌクレオチド、例えばDMDオリゴヌクレオチドについて、オリゴヌクレオチド合成粗純度及び収率を大幅に改良することができる。治療的に重要なDMDオリゴヌクレオチドについて予想外にも高い粗純度及び収率をもたらす能力により、提供される技術は製造コストを(例えば、精製の簡略化、全収率の大幅な改良等を通じて)大きく削減することができる。一部の実施形態において、提供される技術は容易にスケールアップすることができ、DMDオリゴヌクレオチドを臨床目的に十分な量及び品質で生産し得る。一部の実施形態において、Gに電子求引基を含むキラル補助基(例えば、PSMキラル補助基)を含む提供される技術は、P-N結合を含むキラル制御されたインターヌクレオチド結合(例えば、n001の非負電荷インターヌクレオチド結合)の調製に特に有用であり、製造作業を大きく簡略化し、コストを削減し、及び/又は下流形成を促進することができる。
一部の実施形態において、提供される技術は、試薬適合性の改良をもたらす。例えば、本開示において実証されるとおり、提供される技術は、特にキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド合成について、酸化、硫化及び/又はアジド反応に異なる試薬系を使用する柔軟性をもたらす。
とりわけ、本開示は、高い粗純度のDMDオリゴヌクレオチド組成物を提供する。一部の実施形態において、本開示は、高い粗純度のキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物を提供する。一部の実施形態において、本開示は、高い粗純度のキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドを提供する。一部の実施形態において、本開示は、高い粗純度及び/又は高い立体純度のDMDオリゴヌクレオチドを提供する。
支持体及びリンカー
一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは溶液中で調製され得る。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは支持体を使用して調製され得る。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは固体支持体を使用して調製される。本開示において利用することができる好適な支持体としては、例えば、米国特許第9695211号、米国特許第9605019号、米国特許第9598458号、米国特許出願公開第2013/0178612号、米国特許出願公開第20150211006号、米国特許出願公開第20170037399号、国際公開第2017/015555号、国際公開第2017/062862号、国際公開第2017/160741号、国際公開第2017/192664号、国際公開第2017/192679号、国際公開第2017/210647号、国際公開第2018/223056号、国際公開第2018/237194号、国際公開第2019/055951号、国際公開第2019/200185号及び/又は国際公開第2019/217784号(これらの各々の固体支持体は、参照により本明細書に援用される)に記載される固体支持体が挙げられる。
一部の実施形態において、合成中にオリゴヌクレオチド鎖を支持体に連結するため、リンカー部分が利用される。好適なリンカーは当技術分野で広く利用されており、米国特許第9695211号、米国特許第9605019号、米国特許第9598458号、米国特許出願公開第2013/0178612号、米国特許出願公開第20150211006号、米国特許出願公開第20170037399号、国際公開第2017/015555号、国際公開第2017/062862号、国際公開第2017/160741号、国際公開第2017/192664号、国際公開第2017/192679号、国際公開第2017/210647号、国際公開第2018/223056号、国際公開第2018/237194号、国際公開第2019/055951号、国際公開第2019/200185号及び/又は国際公開第2019/217784号(これらの各々のリンカーは、参照により本明細書に援用される)に記載されるものが挙げられる。
一部の実施形態において、結合部分はスクシンアミド酸リンカー、又はコハク酸リンカー(-CO-CH-CH-CO-)、又はオキサリルリンカー(-CO-CO-)である。一部の実施形態において、結合部分とヌクレオシドとはエステル結合で一体に結合される。一部の実施形態において、結合部分とヌクレオシドとはアミド結合で一体に結合される。一部の実施形態において、結合部分はヌクレオシドを別のヌクレオチド又は核酸に連結する。好適なリンカーは、例えば、Oligonucleotides And Analogues A Practical Approach, Ekstein, F. Ed., IRL Press, N.Y., 1991, Chapter 1及びSolid-Phase Supports for Oligonucleotide Synthesis, Pon, R. T., Curr. Prot. Nucleic Acid Chem., 2000, 3.1.1-3.1.28に開示される。一部の実施形態では、ユニバーサルリンカー(UnyLinker)を使用してオリゴヌクレオチドが固体支持体に取り付けられる(Ravikumar et al., Org. Process Res. Dev., 2008, 12 (3), 399-410)。一部の実施形態では、他のユニバーサルリンカーが使用される(Pon, R. T., Curr. Prot. Nucleic Acid Chem., 2000, 3.1.1-3.1.28)。一部の実施形態において、様々な直交性リンカー(ジスルフィドリンカーなど)が使用される(Pon, R. T., Curr. Prot. Nucleic Acid Chem., 2000, 3.1.1-3.1.28)。
とりわけ、本開示は、オリゴヌクレオチド合成に用いられる反応条件の組に適合するようにリンカーを選択又は設計し得ることを認識する。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドの分解を回避し、及び脱硫を回避するため、脱保護前に補助基が選択的に除去される。一部の実施形態において、DPSE基はFイオンによって選択的に除去することができる。一部の実施形態において、本開示は、例えばMeCN中0.1M TBAF、THF又はMeCN中0.5M HF-EtN等、DPSE脱保護条件下で安定しているリンカーを提供する。一部の実施形態において、提供されるリンカーは、以下に例証するとおりのリンカーである。
Figure 2022513719000066
溶媒
オリゴヌクレオチドの合成は、概して非プロトン性有機溶媒中で実施される。一部の実施形態において、溶媒は、ニトリル溶媒、例えばアセトニトリルなどである。一部の実施形態において、溶媒は、塩基性アミン溶媒、例えばピリジンなどである。一部の実施形態において、溶媒は、エーテル溶媒、例えばテトラヒドロフランなどである。一部の実施形態において、溶媒は、ハロゲン化炭化水素、例えばジクロロメタンなどである。一部の実施形態において、溶媒の混合物が使用される。特定の実施形態において、溶媒は、上述の溶媒クラスの任意の1つ以上の混合物である。
一部の実施形態において、非プロトン性有機溶媒が塩基性ではないとき、反応ステップに塩基が存在する。塩基が存在する一部の実施形態では、塩基はアミン塩基、例えばピリジン、キノリン又はN,N-ジメチルアニリンなどである。例示的な他のアミン塩基としては、ピロリジン、ピペリジン、N-メチルピロリジン、ピリジン、キノリン、N,N-ジメチルアミノピリジン(DMAP)又はN,N-ジメチルアニリンが挙げられる。
一部の実施形態において、塩基はアミン塩基以外である。
一部の実施形態において、非プロトン性有機溶媒は無水である。一部の実施形態において、無水非プロトン性有機溶媒は新鮮に蒸留される。一部の実施形態において、新鮮に蒸留された無水非プロトン性有機溶媒は、塩基性アミン溶媒、例えばピリジンなどである。一部の実施形態において、新鮮に蒸留された無水非プロトン性有機溶媒は、エーテル溶媒、例えばテトラヒドロフランである。一部の実施形態において、新鮮に蒸留された無水非プロトン性有機溶媒は、ニトリル溶媒、例えばアセトニトリルである。
キラル試薬/キラル補助基
一部の実施形態では、キラル制御されたオリゴヌクレオチドの作製において立体選択性を付与するため、キラル試薬(キラル補助基と称されることもある)が使用される。本開示の方法では、当業者により及び本明細書でキラル補助基とも称される多くのキラル試薬を使用し得る。かかるキラル試薬の例は、本明細書並びに米国特許第9695211号、米国特許第9605019号、米国特許第9598458号、米国特許出願公開第2013/0178612号、米国特許出願公開第20150211006号、米国特許出願公開第20170037399号、国際公開第2017/015555号、国際公開第2017/062862号、国際公開第2017/160741号、国際公開第2017/192664号、国際公開第2017/192679号、国際公開第2017/210647号、国際公開第2018/098264号、国際公開第2018/223056号、国際公開第2018/237194号、国際公開第2019/055951号、国際公開第2019/200185号及び/又は国際公開第2019/217784号(これらの各々のキラル補助基は、参照により援用される)に記載される。
一部の実施形態において、キラル試薬は、式3-AA:
Figure 2022513719000067

(式中、各可変要素は、独立に、本明細書に記載されるとおりである)
の化合物である。
式3-AAの一部の実施形態において、W及びWは、独立に、-NG-、-O-又は-S-であり;G、G、G、G及びGは、独立に、水素であるか、又は脂肪族、アルキル、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロ脂肪族、ヘテロシクリル、ヘテロアリール若しくはアリールから選択される任意選択で置換されている基であるか;又はG、G、G、G及びGの2つがGであり(一緒になって、単環式又は多環式の、縮合している又は縮合していない最大約20個の環原子の任意選択で置換されている飽和、部分不飽和又は不飽和炭素環式環又はヘテロ原子含有環を形成する)、G、G、G、G及びGの4つ以下がGである。式3-Iの化合物と同様に、G、G、G、G又はGのいずれかは、オキソ、チオキソ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアリール又はアリール部分によって任意選択で置換されている。一部の実施形態では、かかる置換は、キラル制御されたオリゴヌクレオチドの作製において立体選択性を生じさせる。一部の実施形態において、ヘテロ原子含有部分、例えばヘテロ脂肪族、ヘテロシクリル、ヘテロアリール等は、1~5個のヘテロ原子を有する。一部の実施形態において、ヘテロ原子は、窒素、酸素、硫黄及びケイ素から選択される。一部の実施形態において、少なくとも1つのヘテロ原子が窒素である。一部の実施形態において、脂肪族、アルキル、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロ脂肪族、ヘテロシクリル、ヘテロアリール又はアリール基は、1~20、1~15、1~10、1~9、1~8、1~7又は1~6個の炭素原子を有する。
一部の実施形態において、Wは-NG-O-である。一部の実施形態において、Wは-NG-O-であり、式中、-O-は-Hに結合する。一部の実施形態において、Wは-NG-である。一部の実施形態において、Gと、G及びGの一方とが一緒になって、0~3個のヘテロ原子をWの窒素原子に加えて有する、任意選択で置換されている3~10員環を形成する。一部の実施形態では、GとGとが一緒になって、0~3個のヘテロ原子をWの窒素原子に加えて有する、任意選択で置換されている3~10員環を形成する。一部の実施形態では、GとGとが一緒になって、0~3個のヘテロ原子をWの窒素原子に加えて有する、任意選択で置換されている3~10員環を形成する。一部の実施形態において、形成される環は、任意選択で置換されている4、5、6、7又は8員環である。一部の実施形態において、形成される環は、任意選択で置換されている4員環である。一部の実施形態において、形成される環は、任意選択で置換されている5員環である。一部の実施形態において、形成される環は、任意選択で置換されている6員環である。一部の実施形態において、形成される環は、任意選択で置換されている7員環である。
一部の実施形態において、提供されるキラル試薬は、
Figure 2022513719000068

の構造を有する。一部の実施形態において、提供されるキラル試薬は、
Figure 2022513719000069

の構造を有する。一部の実施形態において、提供されるキラル試薬は、
Figure 2022513719000070

の構造を有する。一部の実施形態において、提供されるキラル試薬は、
Figure 2022513719000071

の構造を有する。一部の実施形態において、提供されるキラル試薬は、
Figure 2022513719000072

の構造を有する。一部の実施形態において、提供されるキラル試薬は、
Figure 2022513719000073

の構造を有する。一部の実施形態において、提供されるキラル試薬は、
Figure 2022513719000074

の構造を有する。一部の実施形態において、提供されるキラル試薬は、
Figure 2022513719000075

の構造を有する。
一部の実施形態において、Wは、-NGであり、Wは、Oであり、G及びGの各々は、独立に、水素であるか、又はC1~10脂肪族、ヘテロシクリル、ヘテロアリール及びアリールから選択される任意選択で置換されている基であり、Gは、-C(R)Si(R)であり、及びGとGとは、一緒になって、単環式又は多環式の、縮合している又は縮合していない最大約20個の環原子の任意選択で置換されている飽和、部分不飽和又は不飽和ヘテロ原子含有環を形成する。一部の実施形態において、各Rは、独立に、水素であるか、又はC~C脂肪族、カルボシクリル、アリール、ヘテロアリール及びヘテロシクリルから選択される任意選択で置換されている基である。一部の実施形態において、Gは、-C(R)Si(R)であり、式中、-C(R)-は、任意選択で置換されている-CH-であり、及び-Si(R)の各Rは、独立に、C1~10脂肪族、ヘテロシクリル、ヘテロアリール及びアリールから選択される任意選択で置換されている基である。一部の実施形態において、-Si(R)の少なくとも1つのRは、独立に、任意選択で置換されているC1~10アルキルである。一部の実施形態において、-Si(R)の少なくとも1つのRは、独立に、任意選択で置換されているフェニルである。一部の実施形態において、-Si(R)の1つのRは、独立に、任意選択で置換されているフェニルであり、他の2つのRの各々は、独立に、任意選択で置換されているC1~10アルキルである。一部の実施形態において、-Si(R)の1つのRは、独立に、任意選択で置換されているC1~10アルキルであり、他の2つのRの各々は、独立に、任意選択で置換されているフェニルである。一部の実施形態において、Gは、任意選択で置換されている-CHSi(Ph)(Me)である。一部の実施形態において、Gは、任意選択で置換されている-CHSi(Me)(Ph)である。一部の実施形態において、Gは、-CHSi(Me)(Ph)である。一部の実施形態において、GとGとは、一緒になって、1個の窒素原子(それにGが結合する)を含有する任意選択で置換されている飽和5~6員環を形成する。一部の実施形態において、GとGとは、一緒になって、1個の窒素原子を含有する任意選択で置換されている飽和5員環を形成する。一部の実施形態において、Gは、水素である。一部の実施形態において、Gは、水素である。一部の実施形態において、G及びGは、両方とも水素である。
一部の実施形態において、Wは、-NGであり、Wは、Oであり、G及びGの各々は、独立に、Rであり、Gは、-Rであり、及びGとGとは、一緒になって、単環式又は多環式の、縮合している又は縮合していない最大約20個の環原子の任意選択で置換されている飽和、部分不飽和又は不飽和ヘテロ原子含有環を形成し、式中、Rは、C1~20脂肪族、1~5個のヘテロ原子を有するC1~20脂肪族、C6~20アリール、1~5個のヘテロ原子を有するC5~20ヘテロアリール及びこれらの組み合わせ(例えば、脂肪族-アリール/ヘテロアリール、ヘテロ脂肪族-アリール/ヘテロアリール)から選択される任意選択で置換されている基である。一部の実施形態において、G及びGの各々は、独立に、Rである。一部の実施形態において、G及びGの各々は、独立に、-Hである。一部の実施形態において、Gは、炭素原子によって分子の残りの部分に連結され、この炭素原子は1つ以上の電子求引基で置換される。一部の実施形態において、Gは、1つ以上の電子求引基で置換されたメチルである。一部の実施形態において、Gは、1つの且つ1つのみの電子求引基で置換されたメチルである。一部の実施形態において、Gは、2つ以上の電子求引基で置換されたメチルである。とりわけ、電子求引基を含むGを有するキラル補助基は塩基によって容易に除去することができ(例えば実質的に水のない無水条件下で塩基に不安定であり;多くの場合、好ましくはかかるキラル補助基を含むインターヌクレオチド結合を含むオリゴヌクレオチドが、特に塩基の存在下で相当量の水を含む条件/試薬系(例えば、NHOHを使用する切断条件/試薬系)に曝露される前)、本明細書に記載されるとおりの様々な利点、例えば高い粗純度、高収率、高い立体選択性、より簡略化された作業、より少ないステップ、更なる製造コストの削減及び/又はより簡略化された下流製剤化(例えば、切断後の低量の1つ又は複数の塩)等をもたらす。一部の実施形態において、実施例に記載されるとおり、かかる補助基は、他の官能基及び/又は保護基との代替的又は追加的な化学適合性をもたらし得る。一部の実施形態において、実施例で実証されるとおり、塩基に不安定なキラル補助基は、キラル制御された非負電荷インターヌクレオチド結合(例えば、n001などの中性インターヌクレオチド結合)の構築に特に有用であり;一部の例では、実施例で実証されるとおり、それが例えば無水条件下での塩基を用いた除去と共に利用されるとき、高い立体選択性を伴う大きく改良された収率及び/又は粗純度をもたらすことができる。一部の実施形態において、かかるキラル補助基は酸素原子(例えばこれは、対応するキラル補助基化合物における-OH基に対応する)を介して結合リンに結合し、その酸素が結合するキラル補助基中の炭素原子(α炭素)は、-Hにも結合し(他の基に加えて;一部の実施形態では、第二級炭素)、及びキラル補助基中の次の炭素原子(β炭素)が1つ又は2つの電子求引基に結合する。一部の実施形態において、-W-Hは-OHである。一部の実施形態において、Gは-Hである。一部の実施形態において、Gは1つ又は2つの電子求引基を含むか、又は他の形で塩基によるキラル補助基の除去を促進することができる。一部の実施形態において、Gは-Hであり、Gは1つ又は2つの電子求引基を含み、-W-Hは-OHである。一部の実施形態において、Gは-Hであり、Gは1つ又は2つの電子求引基を含み、-W-Hは-OHであり、-W-Hは-NG-Hであり、G及びGの一方はGと一緒になって、それらの介在原子と共に本明細書に記載されるとおりの環(例えば、Gがその上にある窒素原子に加えて0~5個のヘテロ原子を有する、任意選択で置換されている3~20員環単環式、二環式又は多環式環(例えば、Gがその上にある窒素原子に加えて他のヘテロ原子を有しない、任意選択で置換されている3、4、5又は6員環単環式飽和環))を形成する。
当業者が理解するとおり、様々な電子求引基が当技術分野において公知であり、本開示において利用することができる。一部の実施形態において、電子求引基は炭素原子を含み、及び/又は例えば-S(O)-、-S(O)-、-P(O)(R)-、-P(S)R-又は-C(O)-を介して炭素原子に連結される。一部の実施形態において、電子求引基は、-CN、-NO、ハロゲン、-C(O)R、-C(O)OR’、-C(O)N(R’)、-S(O)R、-S(O)、-P(W)(R、-P(O)(R、-P(O)(OR’)又は-P(S)(Rである。一部の実施形態において、電子求引基は、-CN、-NO、ハロゲン、-C(O)R、-C(O)OR’、-C(O)N(R’)、-S(O)R、-S(O)、-P(W)(R、-P(O)(R、-P(O)(OR’)又は-P(S)(Rの1つ以上で置換されているアリール又はヘテロアリール、例えばフェニルである。
一部の実施形態において、Gは-L’-L”-R’であり、式中、L’は-C(R)-又は任意選択で置換されている-CH-であり、及びL”は、-P(O)(R’)-、-P(O)(R’)O-、-P(O)(OR’)-、-P(O)(OR’)O-、-P(O)[N(R’)]-、-P(O)[N(R’)]O-、-P(O)[N(R’)][N(R’)]-、-P(S)(R’)-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)O-、-S(O)-、-C(O)-、-C(O)N(R’)-又は-S-であり、ここで、各R’は、独立に、本明細書において記載されるとおりのRである。一部の実施形態において、L’は-C(R)-である。一部の実施形態において、L’は、任意選択で置換されている-CH-である。
一部の実施形態において、L’は-C(R)-である。一部の実施形態において、各Rは、独立に、水素であるか、又はC~C脂肪族、カルボシクリル、アリール、ヘテロアリール及びヘテロシクリルから選択される、任意選択で置換されている基である。一部の実施形態において、L’は-CH-である。一部の実施形態において、L”は、-P(O)(R’)-、-P(S)(R’)-、-S(O)-である。一部の実施形態において、Gは-L’-C(O)N(R’)である。一部の実施形態において、Gは-L’-P(O)(R’)である。一部の実施形態において、Gは-L’-P(S)(R’)である。一部の実施形態において、各R’は、独立に、本開示に記載されるとおり(例えば、Rについて記載される実施形態)の任意選択で置換されている脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリール又はヘテロアリールである。一部の実施形態において、各R’は、独立に、任意選択で置換されているフェニルである。一部の実施形態において、各R’は、独立に、任意選択で置換されているフェニルであり、ここで、1つ以上の置換基は、-CN、-OMe、-Cl、-Br及び-Fから独立に選択される。一部の実施形態において、各R’は、独立に置換フェニルであり、ここで、1つ以上の置換基は、-CN、-OMe、-Cl、-Br及び-Fから独立に選択される。一部の実施形態において、各R’は、独立に置換フェニルであり、ここで、置換基は、-CN、-OMe、-Cl、-Br及び-Fから独立に選択される。一部の実施形態において、各R’は、独立に一置換フェニルであり、ここで、置換基は、-CN、-OMe、-Cl、-Br及び-Fから独立に選択される。一部の実施形態において、2つのR’は同じである。一部の実施形態において、2つのR’は異なる。一部の実施形態において、Gは-L’-S(O)R’である。一部の実施形態において、Gは-L’-C(O)N(R’)である。一部の実施形態において、Gは-L’-S(O)R’である。一部の実施形態において、R’は、本開示に記載されるとおり(例えば、Rについて記載される実施形態)の任意選択で置換されている脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリール又はヘテロアリールである。一部の実施形態において、R’は、任意選択で置換されているフェニルである。一部の実施形態において、R’は、任意選択で置換されているフェニルであり、ここで、1つ以上の置換基は、-CN、-OMe、-Cl、-Br及び-Fから独立に選択される。一部の実施形態において、R’は置換フェニルであり、ここで、1つ以上の置換基は、-CN、-OMe、-Cl、-Br及び-Fから独立に選択される。一部の実施形態において、R’は置換フェニルであり、ここで、各置換基は、-CN、-OMe、-Cl、-Br及び-Fから独立に選択される。一部の実施形態において、R’は一置換フェニルである。一部の実施形態において、R’は一置換フェニルであり、ここで、置換基は、-CN、-OMe、-Cl、-Br及び-Fから独立に選択される。一部の実施形態において、置換基は電子求引基である。一部の実施形態において、電子求引基は、-CN、-NO、ハロゲン、-C(O)R、-C(O)OR’、-C(O)N(R’)、-S(O)R、-S(O)、-P(W)(R、-P(O)(R、-P(O)(OR’)又は-P(S)(Rである。
一部の実施形態において、Gは、任意選択で置換されている-CH-L”-Rであり、式中、L”及びRの各々は、独立に、本開示に記載されるとおりである。一部の実施形態において、Gは、任意選択で置換されている-CH(-L”-R)であり、式中、L”及びRの各々は、独立に、本開示に記載されるとおりである。一部の実施形態において、Gは、任意選択で置換されている-CH(-S-R)である。一部の実施形態において、Gは、任意選択で置換されている-CH-S-Rである。一部の実施形態において、2つのR基がそれらの介在原子と一緒になって環を形成する。一部の実施形態において、形成される環は、介在ヘテロ原子に加えて0~2個のヘテロ原子を有する、任意選択で置換されている5、6、7員環である。一部の実施形態において、Gは、任意選択で置換されている
Figure 2022513719000076

である。一部の実施形態において、Gは、
Figure 2022513719000077

である。一部の実施形態において、例えば塩基による除去を促進するため、例えば酸化によって-S-が-S(O)-又は-S(O)-に変換され得る。
一部の実施形態において、Gは-L’-R’であり、式中、各可変要素は本開示に記載されるとおりである。一部の実施形態において、Gは-CH-R’である。一部の実施形態において、Gは-CH(R’)である。一部の実施形態において、Gは-C(R’)である。一部の実施形態において、R’は、任意選択で置換されているアリール又はヘテロアリールである。一部の実施形態において、R’は置換アリール又はヘテロアリールであり、ここで、1つ以上の置換基は、独立に、電子求引基である。一部の実施形態において、-L’-は、任意選択で置換されている-CH-であり、及びR’はRであり、式中、Rは、任意選択で置換されているアリール又はヘテロアリールである。一部の実施形態において、Rは置換アリール又はヘテロアリールであり、ここで、1つ以上の置換基は、独立に、電子求引基である。一部の実施形態において、Rは置換アリール又はヘテロアリールであり、ここで、各置換基は、独立に、電子求引基である。一部の実施形態において、Rは、2つ以上の置換基で置換されたアリール又はヘテロアリールであり、ここで、各置換基は、独立に、電子求引基である。一部の実施形態において、電子求引基は、-CN、-NO、ハロゲン、-C(O)R、-C(O)OR’、-C(O)N(R’)、-S(O)R、-S(O)、-P(W)(R、-P(O)(R、-P(O)(OR’)又は-P(S)(Rである。一部の実施形態において、R’は、
Figure 2022513719000078

である。一部の実施形態において、R’はp-NOPh-である。一部の実施形態において、R’は、
Figure 2022513719000079

である。一部の実施形態において、R’は、
Figure 2022513719000080

である。一部の実施形態において、R’は、
Figure 2022513719000081

である。一部の実施形態において、R’は、
Figure 2022513719000082

である。一部の実施形態において、R’は、
Figure 2022513719000083

である。一部の実施形態において、Gは、
Figure 2022513719000084

である。一部の実施形態において、R’は、
Figure 2022513719000085

である。一部の実施形態において、R’は、
Figure 2022513719000086

である。一部の実施形態において、R’は2,4,6-トリクロロフェニルである。一部の実施形態において、R’は2,4,6-トリフルオロフェニルである。一部の実施形態において、Gは-CH(4-クロロフェニル)である。一部の実施形態において、Gは-CH(R’)であり、式中、各R’は、
Figure 2022513719000087

である。一部の実施形態において、Gは-CH(R’)であり、式中、各R’は、
Figure 2022513719000088

である。一部の実施形態において、R’は-C(O)Rである。一部の実施形態において、R’はCHC(O)-である。
一部の実施形態において、Gは-L’-S(O)R’であり、式中、各可変要素は本開示に記載されるとおりである。一部の実施形態において、Gは-CH-S(O)R’である。一部の実施形態において、Gは-L’-S(O)R’であり、式中、各可変要素は本開示に記載されるとおりである。一部の実施形態において、Gは-CH-S(O)R’である。一部の実施形態において、Gは-L’-C(O)R’であり、式中、各可変要素は本開示に記載されるとおりである。一部の実施形態において、Gは-CH-C(O)R’である。一部の実施形態において、Gは-L’-C(O)R’であり、式中、各可変要素は本開示に記載されるとおりである。一部の実施形態において、Gは-CH-C(O)R’である。一部の実施形態において、-L’-は、任意選択で置換されている-CH-であり、及びR’はRである。一部の実施形態において、Rは、任意選択で置換されているアリール又はヘテロアリールである。一部の実施形態において、Rは、任意選択で置換されている脂肪族である。一部の実施形態において、Rは、任意選択で置換されているヘテロ脂肪族である。一部の実施形態において、Rは、任意選択で置換されているヘテロアリールである。一部の実施形態において、Rは、任意選択で置換されているアリールである。一部の実施形態において、Rは、任意選択で置換されているフェニルである。一部の実施形態において、Rはフェニルではないか、又は一置換、二置換若しくは三置換フェニルであり、ここで、各置換基は、-NO、ハロゲン、-CN、-C1~3アルキル及びC1~3アルキルオキシから選択される。一部の実施形態において、Rは置換アリール又はヘテロアリールであり、ここで、1つ以上の置換基は、独立に、電子求引基である。一部の実施形態において、Rは置換アリール又はヘテロアリールであり、ここで、各置換基は、独立に、電子求引基である。一部の実施形態において、Rは、2つ以上の置換基で置換されたアリール又はヘテロアリールであり、ここで、各置換基は、独立に、電子求引基である。一部の実施形態において、電子求引基は、-CN、-NO、ハロゲン、-C(O)R、-C(O)OR’、-C(O)N(R’)、-S(O)R、-S(O)、-P(W)(R、-P(O)(R、-P(O)(OR’)又は-P(S)(Rである。一部の実施形態において、R’はフェニルである。一部の実施形態において、R’は置換フェニルである。一部の実施形態において、R’は、
Figure 2022513719000089

である。一部の実施形態において、R’は、
Figure 2022513719000090

である。一部の実施形態において、R’は、
Figure 2022513719000091

である。一部の実施形態において、R’は、任意選択で置換されているC1~6脂肪族である。一部の実施形態において、R’はt-ブチルである。一部の実施形態において、R’はイソプロピルである。一部の実施形態において、R’はメチルである。一部の実施形態において、Gは-CHC(O)OMeである。一部の実施形態において、Gは-CHC(O)Phである。一部の実施形態において、Gは-CHC(O)-tBuである。
一部の実施形態において、Gは-L’-NOである。一部の実施形態において、Gは-CH-NOである。一部の実施形態において、Gは-L’-S(O)N(R’)である。一部の実施形態において、Gは-CH-S(O)N(R’)である。一部の実施形態において、Gは-L’-S(O)NHR’である。一部の実施形態において、Gは-CH-S(O)NHR’である。一部の実施形態において、R’はメチルである。一部の実施形態において、Gは-CH-S(O)NH(CH)である。一部の実施形態において、R’は-CHPhである。一部の実施形態において、Gは-CH-S(O)NH(CHPh)である。一部の実施形態において、Gは-CH-S(O)N(CHPh)である。一部の実施形態において、R’はフェニルである。一部の実施形態において、Gは-CH-S(O)NHPhである。一部の実施形態において、Gは-CH-S(O)N(CH)Phである。一部の実施形態において、Gは-CH-S(O)N(CHである。一部の実施形態において、Gは-CH-S(O)NH(CHPh)である。一部の実施形態において、Gは-CH-S(O)NHPhである。一部の実施形態において、Gは-CH-S(O)NH(CHPh)である。一部の実施形態において、Gは-CH-S(O)N(CHである。一部の実施形態において、Gは-CH-S(O)N(CH)Phである。一部の実施形態において、Gは-L’-S(O)N(R’)(OR’)である。一部の実施形態において、Gは-CH-S(O)N(R’)(OR’)である。一部の実施形態において、各R’はメチルである。一部の実施形態において、Gは-CH-S(O)N(CH)(OCH)である。一部の実施形態において、Gは-CH-S(O)N(Ph)(OCH)である。一部の実施形態において、Gは-CH-S(O)N(CHPh)(OCH)である。一部の実施形態において、Gは-CH-S(O)N(CHPh)(OCH)である。一部の実施形態において、Gは-L’-S(O)OR’である。一部の実施形態において、Gは-CH-S(O)OR’である。一部の実施形態において、Gは-CH-S(O)OPhである。一部の実施形態において、Gは-CH-S(O)OCHである。一部の実施形態において、Gは-CH-S(O)OCHPhである。
一部の実施形態において、Gは-L’-P(O)(R’)である。一部の実施形態において、Gは-CH-P(O)(R’)である。一部の実施形態において、Gは-L’-P(O)[N(R’)である。一部の実施形態において、Gは-CH-P(O)[N(R’)である。一部の実施形態において、Gは-L’-P(O)[O(R’)である。一部の実施形態において、Gは-CH-P(O)[O(R’)である。一部の実施形態において、Gは-L’-P(O)(R’)[N(R’)である。一部の実施形態において、Gは-CH-P(O)(R’)[N(R’)]である。一部の実施形態において、Gは-L’-P(O)(R’)[O(R’)]である。一部の実施形態において、Gは-CH-P(O)(R’)[O(R’)]である。一部の実施形態において、Gは-L’-P(O)(OR’)[N(R’)]である。一部の実施形態において、Gは-CH-P(O)(OR’)[N(R’)]である。一部の実施形態において、Gは-L’-C(O)N(R’)であり、式中、各可変要素は本開示に記載されるとおりである。一部の実施形態において、Gは-CH-C(O)N(R’)である。一部の実施形態において、各R’は、独立に、Rである。一部の実施形態において、1つのR’は、任意選択で置換されている脂肪族であり、1つのRは、任意選択で置換されているアリールである。一部の実施形態において、1つのR’は、任意選択で置換されているC1~6脂肪族であり、1つのRは、任意選択で置換されているフェニルである。一部の実施形態において、各R’は、独立に、任意選択で置換されているC1~6脂肪族である。一部の実施形態において、Gは-CH-P(O)(CH)Phである。一部の実施形態において、Gは-CH-P(O)(CHである。一部の実施形態において、Gは-CH-P(O)(Ph)である。一部の実施形態において、Gは-CH-P(O)(OCHである。一部の実施形態において、Gは-CH-P(O)(CHPh)である。一部の実施形態において、Gは-CH-P(O)[N(CH)Ph]である。一部の実施形態において、Gは-CH-P(O)[N(CHである。一部の実施形態において、Gは-CH-P(O)[N(CHPh)である。一部の実施形態において、Gは-CH-P(O)(OCHである。一部の実施形態において、Gは-CH-P(O)(OPh)である。
一部の実施形態において、Gは-L’-SR’である。一部の実施形態において、Gは-CH-SR’である。一部の実施形態において、R’は、任意選択で置換されているフェニルである。一部の実施形態において、R’はフェニルである。
一部の実施形態において、提供されるキラル試薬は、
Figure 2022513719000092

の構造を有し、式中、各Rは、独立に、本開示に記載されるとおりである。一部の実施形態において、提供されるキラル試薬は、
Figure 2022513719000093

の構造を有し、式中、各Rは、独立に、本開示に記載されるとおりである。一部の実施形態において、各Rは、独立に、本開示に記載されるとおりのRである。一部の実施形態において、各Rは、独立に、Rであり、式中、Rは、本開示に記載されるとおりの任意選択で置換されている脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族又はヘテロアリールである。一部の実施形態において、各Rはフェニルである。一部の実施形態において、Rは-L-R’である。一部の実施形態において、Rは-L-R’であり、式中、Lは、-O-、-S-又は-N(R’)である。一部の実施形態において、提供されるキラル試薬は、
Figure 2022513719000094

の構造を有し、式中、各Xは、独立に、-H、電子求引基、-NO、-CN、-OR、-Cl、-BR又は-Fであり、及びWはO又はSである。一部の実施形態において、提供されるキラル試薬は、
Figure 2022513719000095

の構造を有し、式中、各Xは、独立に、-H、電子求引基、-NO、-CN、-OR、-Cl、-BR又は-Fであり、及びWはO又はSである。一部の実施形態において、各Xは、独立に、-CN、-OR、-Cl、-BR又は-Fであり、式中、Rは-Hでない。一部の実施形態において、Rは、任意選択で置換されているC1~6脂肪族である。一部の実施形態において、Rは、任意選択で置換されているC1~6アルキルである。一部の実施形態において、Rは-CHである。一部の実施形態において、1つ以上のXは、独立に、電子求引基(例えば、-CN、-NO、ハロゲン、-C(O)R、-C(O)OR’、-C(O)N(R’)、-S(O)R、-S(O)、-P(W)(R、-P(O)(R、-P(O)(OR’)、-P(S)(R等)である。
一部の実施形態において、提供されるキラル試薬は、
Figure 2022513719000096

の構造を有し、式中、Rは本開示に記載されるとおりである。一部の実施形態において、提供されるキラル試薬は、
Figure 2022513719000097

の構造を有し、式中、Rは本開示に記載されるとおりである。一部の実施形態において、Rは、本開示に記載されるとおりのRである。一部の実施形態において、RはRであり、式中、Rは、本開示に記載されるとおりの任意選択で置換されている脂肪族、アリール、ヘテロ脂肪族又はヘテロアリールである。一部の実施形態において、Rは-L-R’である。一部の実施形態において、Rは-L-R’であり、式中、Lは、-O-、-S-又は-N(R’)である。一部の実施形態において、提供されるキラル試薬は、
Figure 2022513719000098

の構造を有し、式中、Xは、-H、電子求引基、-NO、-CN、-OR、-Cl、-BR又は-Fであり、及びWはO又はSである。一部の実施形態において、提供されるキラル試薬は、
Figure 2022513719000099

の構造を有し、式中、Xは、-H、電子求引基、-NO、-CN、-OR、-Cl、-BR又は-Fであり、及びWはO又はSである。一部の実施形態において、Xは、-CN、-OR、-Cl、-BR又は-Fであり、式中、Rは-Hでない。一部の実施形態において、Rは、任意選択で置換されているC1~6脂肪族である。一部の実施形態において、Rは、任意選択で置換されているC1~6アルキルである。一部の実施形態において、Rは-CHである。一部の実施形態において、Xは電子求引基(例えば、-CN、-NO、ハロゲン、-C(O)R、-C(O)OR’、-C(O)N(R’)、-S(O)R、-S(O)、-P(W)(R、-P(O)(R、-P(O)(OR’)、-P(S)(R等)である。一部の実施形態において、Xは、-CN、-NO又はハロゲンでない電子求引基である。一部の実施形態において、Xは、-H、-CN、-NO、ハロゲン又はC1~3アルキルオキシでない。
一部の実施形態において、Gは-CH(R21)-CH(R22)=C(R23)(R24)であり、式中、R21、R22、R23及びR24の各々は、独立に、Rである。一部の実施形態において、R22及びR23は両方ともRであり、これらの2つのR基がそれらの介在原子と一緒になって、本明細書に記載されるとおりの任意選択で置換されているアリール環又はヘテロアリール環を形成する。一部の実施形態において、1つ以上の置換基は、独立に、電子求引基である。一部の実施形態において、R21及びR24は両方ともRであり、これらの2つのR基がそれらの介在原子と一緒になって、本明細書に記載されるとおりの任意選択で置換されている環を形成する。一部の実施形態において、R21及びR24は両方ともRであり、これらの2つのR基がそれらの介在原子と一緒になって、本明細書に記載されるとおりの任意選択で置換されている飽和又は部分飽和環を形成する。一部の実施形態において、R22及びR23は両方ともRであり、これらの2つのR基がそれらの介在原子と一緒になって、本明細書に記載されるとおりの任意選択で置換されているアリール環又はヘテロアリール環を形成し、且つR21及びR24は両方ともRであり、これらの2つのR基がそれらの介在原子と一緒になって、本明細書に記載されるとおりの任意選択で置換されている部分飽和環を形成する。一部の実施形態において、R21は-Hである。一部の実施形態において、R24は-Hである。一部の実施形態において、Gは、任意選択で置換されている
Figure 2022513719000100

である。一部の実施形態において、Gは、任意選択で置換されている
Figure 2022513719000101

であり、式中、各環Aは、独立に、本明細書に記載されるとおりの3~15員環単環式、二環式又は多環式環である。一部の実施形態において、環Aは、本明細書に記載されるとおりの1~5個のヘテロ原子を有する、任意選択で置換されている5~10員環単環式アリール環又はヘテロアリール環である。一部の実施形態において、環Aは、本明細書に記載されるとおりの任意選択で置換されているフェニル環である。一部の実施形態において、一部の実施形態において、Gは、任意選択で置換されている
Figure 2022513719000102

である。一部の実施形態において、Gは、
Figure 2022513719000103

である。一部の実施形態において、Gは、
Figure 2022513719000104

である。一部の実施形態において、Gは、
Figure 2022513719000105

である。
一部の実施形態において、キラル補助基は、DPSE補助基である。一部の実施形態において、キラル補助基は、PSM補助基である。
一部の実施形態において、その対応する化合物が式3-I又は式3-AAの化合物である、例えばインターヌクレオチド結合のキラル補助基部分は、塩基と接触すると、対応する化合物からの水分子の脱離(Gの-W-H=-OH及びα-Hの脱離)によって形成される生成物と同じ構造を有するアルケンとして放出され得る。一部の実施形態において、かかるアルケンは、(電子求引基)=C(R)-L-N(R)(R)、(電子求引基)H=C(R)-L-N(R)(R)、CH(-L”-R’)=C(R)-L-N(R)(R)(式中、CH基は、任意選択で置換されている)又はC=C(R)-L-N(R)(R)(式中、Cは、任意選択で置換されている
Figure 2022513719000106

であり、及び任意選択で1つ以上の任意選択で置換されている環と縮合し得、及び他の各可変要素は、独立に、本明細書に記載されるとおりである)の構造を有する。一部の実施形態において、Cは、任意選択で置換されている
Figure 2022513719000107

である。一部の実施形態において、Cは、
Figure 2022513719000108

である。一部の実施形態において、かかるアルケンは、
Figure 2022513719000109

である。一部の実施形態において、かかるアルケンは、
Figure 2022513719000110

である。一部の実施形態において、かかるアルケンは、
Figure 2022513719000111

である。
一部の実施形態において、キラル試薬はアミノアルコールである。一部の実施形態において、キラル試薬はアミノチオールである。一部の実施形態において、キラル試薬はアミノフェノールである。一部の実施形態において、キラル試薬は、(S)-及び(R)-2-メチルアミノ-1-フェニルエタノール、(1R,2S)-エフェドリン又は(1R,2S)-2-メチルアミノ-1,2-ジフェニルエタノールである。
本開示の一部の実施形態において、キラル試薬は、以下の式の1つの化合物である。
Figure 2022513719000112
当業者が理解するとおり、キラル試薬は典型的には立体的に純粋であるか又は実質的に立体的に純粋であり、典型的には実質的に他の立体異性体のない単一の立体異性体として利用される。一部の実施形態において、本開示の化合物は立体的に純粋であるか又は実質的に立体的に純粋である。
本明細書において実証されるとおり、キラルインターヌクレオチド結合の調製に使用されるとき、立体選択性を得るために、概して立体化学的に純粋なキラル試薬が利用される。とりわけ、本開示は、記載される構造を有するものを含め、立体化学的に純粋なキラル試薬を提供する。
キラル試薬、例えば式Q又はその立体異性体である式Rによって表される異性体の選択により、結合リンにおけるキラリティーの具体的な制御が可能となる。従って、各合成サイクルにおいてRp配置又はSp配置のいずれかを選択することにより、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドの全体的な三次元構造の制御を可能にすることができる。一部の実施形態において、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドは、すべてがRpの立体中心を有する。本開示の一部の実施形態において、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドは、すべてがSpの立体中心を有する。本開示の一部の実施形態において、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド中の各結合リンは、独立に、Rp又はSpである。本開示の一部の実施形態において、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド中の各結合リンは、独立に、Rp又はSpであり、少なくとも1つがRpであり、少なくとも1つがSpである。一部の実施形態において、Rp及びSp中心の選択は、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドに特定の三次元超構造を付与するように行われる。かかる選択の例は本明細書に更に詳細に記載される。
一部の実施形態において、提供されるDMDオリゴヌクレオチドは、例えばインターヌクレオチド結合にキラル補助基部分を含む。一部の実施形態において、キラル補助基は結合リンに連結される。一部の実施形態において、キラル補助基はWによって結合リンに連結される。一部の実施形態において、キラル補助基はWによって結合リンに連結され、式中、WはOである。任意選択で、Wは、例えばWが-NG-であるとき、DMDオリゴヌクレオチド合成中にキャッピングされる。一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチド中のキラル補助基におけるWは、DMDオリゴヌクレオチド合成中に例えばキャッピング試薬によってキャッピングされる。一部の実施形態において、Wは、DMDオリゴヌクレオチド特性を調節するため目的を持ってキャッピングされ得る。一部の実施形態において、Wは-Rでキャッピングされる。一部の実施形態において、Rは-C(O)R’である。一部の実施形態において、R’は、任意選択で置換されているC1~6脂肪族である。一部の実施形態において、R’はメチルである。
一部の実施形態において、本開示に係る使用のためのキラル試薬は、上述のサイクル中の特定のステップで除去されるその能力に関して選択される。例えば、一部の実施形態では、結合リンを修飾するステップの間にキラル試薬を除去することが望ましい。一部の実施形態では、結合リンを修飾するステップの前にキラル試薬を除去することが望ましい。一部の実施形態では、結合リンを修飾するステップの後にキラル試薬を除去することが望ましい。一部の実施形態では、1回目のカップリングステップが行われた後であるが、2回目のカップリングステップが行われる前にキラル試薬を除去して、そのため第2のカップリングの間に(及び同様に更なる後続のカップリングステップについても)成長中のDMDオリゴヌクレオチド上にキラル試薬が存在しないようにすることが望ましい。一部の実施形態において、キラル試薬は、結合リンの修飾後であるが、後続のサイクルが始まる前に行われる「脱ブロック化」反応の間に除去される。除去の例示的方法及び試薬は本明細書に記載される。
一部の実施形態において、キラル補助基の除去は、スキームIに示されるとおり、修飾及び/又は脱ブロック化ステップの実施時に実現される。キラル補助基の除去を修飾及び脱ブロック化などの他の転換と共に組み合わせることが有益であり得る。当業者であれば、ステップ/転換の省力化が、特により長いDMDオリゴヌクレオチドについて、例えば収率及び生成物純度の点で全体的な合成効率を改良し得ることを理解するであろう。修飾及び/又は脱ブロック化の間にキラル補助基が除去される1つの例がスキームIに示される。
一部の実施形態において、本開示の方法に係る使用のためのキラル試薬は、それが一定の条件下で除去可能であることを特徴とする。例えば、一部の実施形態において、キラル試薬は、酸性条件下で除去されるその能力に関して選択される。特定の実施形態において、キラル試薬は、弱酸性条件下で除去されるその能力に関して選択される。特定の実施形態において、キラル試薬は、E1脱離反応によって除去されるその能力に関して選択される(例えば、酸性条件下におけるキラル試薬上でのカチオン中間体の形成に起因して、DMDオリゴヌクレオチドからのキラル試薬の切断が引き起こされることで除去が起こる)。一部の実施形態において、キラル試薬は、それがE1脱離反応を受け入れる又はそれを促進することが可能なものとして認識される構造を有することを特徴とする。関連性のある技術分野の当業者は、いずれの構造であれば、かかる脱離反応を受け易いものと想定され得るかについて理解するであろう。
一部の実施形態において、キラル試薬は、求核剤で除去されるその能力に関して選択される。一部の実施形態において、キラル試薬は、アミン求核剤で除去されるその能力に関して選択される。一部の実施形態において、キラル試薬は、アミン以外の求核剤で除去されるその能力に関して選択される。
一部の実施形態において、キラル試薬は、塩基で除去されるその能力に関して選択される。一部の実施形態において、キラル試薬は、アミンで除去されるその能力に関して選択される。一部の実施形態において、キラル試薬は、アミン以外の塩基で除去されるその能力に関して選択される。
一部の実施形態において、キラル補助基を含むキラル的に純粋なホスホロアミダイトは、使用前に分離され得る。一部の実施形態において、キラル補助基を含むキラル的に純粋なホスホロアミダイトは、分離なしに使用され得る-一部の実施形態において、これは形成後に直接使用され得る。
活性化
当業者が理解するとおり、DMDオリゴヌクレオチド調製は、例えば、ホスホロアミダイト調製の間、サイクル中の1つ以上のステップの間、サイクル後切断/脱保護の間等に、様々な条件、試薬等を用いて反応成分を活性化し得る。本開示において利用することができる様々な活性化技術としては、限定はされないが、米国特許第9695211号、米国特許第9605019号、米国特許第9598458号、米国特許出願公開第2013/0178612号、米国特許出願公開第20150211006号、米国特許出願公開第20170037399号、国際公開第2017/015555号、国際公開第2017/062862号、国際公開第2017/160741号、国際公開第2017/192664号、国際公開第2017/192679号、国際公開第2017/210647号、国際公開第2018/223056号、国際公開第2018/237194号、国際公開第2019/055951号、国際公開第2019/200185号及び/又は国際公開第2019/217784号(これらの各々の活性化技術は、参照により援用される)に記載されるものが挙げられる。特定の活性化技術、例えば試薬、条件、方法等は、実施例に示す。
カップリング
一部の実施形態において、本開示のサイクルは、キラル制御されたインターヌクレオチド結合を形成するための立体選択的縮合/カップリングステップを含む。縮合には、多くの場合、4,5-ジシアノイミダゾール(DCI)、4,5-ジクロロイミダゾール、1-フェニルイミダゾリウムトリフレート(PhIMT)、ベンズイミダゾリウムトリフレート(BIT)、ベンズトリアゾール、3-ニトロ-1,2,4-トリアゾール(NT)、テトラゾール、5-エチルチオテトラゾール(ETT)、5-ベンジルチオテトラゾール(BTT)、5-(4-ニトロフェニル)テトラゾール、N-シアノメチルピロリジニウムトリフレート(CMPT)、N-シアノメチルピペリジニウムトリフレート、N-シアノメチルジメチルアンモニウムトリフレートなどの活性化試薬が使用される。好適な条件及び試薬としては、キラルホスホロアミダイトを含め、米国特許第9695211号、米国特許第9605019号、米国特許第9598458号、米国特許出願公開第2013/0178612号、米国特許出願公開第20150211006号、米国特許出願公開第20170037399号、国際公開第2017/015555号、国際公開第2017/062862号、国際公開第2017/160741号、国際公開第2017/192664号、国際公開第2017/192679号、国際公開第2017/210647号、国際公開第2018/223056号、国際公開第2018/237194号、国際公開第2019/055951号、国際公開第2019/200185号及び/又は国際公開第2019/217784号(これらの各々の縮合試薬、条件及び方法は、参照により援用される)に記載されるものが挙げられる。特定のカップリング技術、例えば試薬、条件、方法等は、実施例に示される。
一部の実施形態において、カップリングのためのキラルホスホロアミダイトは、
Figure 2022513719000113

の構造を有し、式中、R2sは、-H、-F又は-ORであり、それぞれの他の可変要素は、独立に、本開示に記載されるとおりである。一部の実施形態において、G又はGは、本開示に記載されるとおりの電子求引基を含む。一部の実施形態において、カップリングのためのキラルホスホロアミダイトは、
Figure 2022513719000114

の構造を有し、式中、各可変要素は、独立に、本開示に記載されるとおりである。一部の実施形態において、Rは、本開示に記載されるとおりのR’である。一部の実施形態において、Rは、本開示に記載されるとおりのRである。一部の実施形態において、Rは、本開示に記載されるとおりの任意選択で置換されているフェニルである。一部の実施形態において、Rは、フェニルである。一部の実施形態において、Rは、本開示に記載されるとおりの任意選択で置換されているC1~6脂肪族である。一部の実施形態において、Rは、本開示に記載されるとおりの任意選択で置換されているC1~6アルキルである。例えば、一部の実施形態において、Rは、メチルであり;一部の実施形態において、Rは、イソプロピルであり;一部の実施形態において、Rは、t-ブチルである等である。一部の実施形態において、R’は、オリゴヌクレオチド合成における5’ブロック化基、例えばDMTrである。一部の実施形態において、BAは、本明細書に記載されるとおりの任意選択で保護されている核酸塩基である。一部の実施形態において、BAは、任意選択で置換されているA、T、G、C、U又はその互変異性体である。一部の実施形態において、BAは、保護されている核酸塩基である。一部の実施形態において、BAは、任意選択で置換されている保護されたA、T、G、C、U又はその互変異性体である。一部の実施形態において、R’は、保護基である。一部の実施形態において、R’は、DMTrである。一部の実施形態において、R2sは、-H、-F又は-OMeである。一部の実施形態において、R2sは、-Hである。一部の実施形態において、R2sは、-Fである。一部の実施形態において、R2sは、-OMeである。
一部の実施形態において、結合リンに結合した、
Figure 2022513719000115

(式中、各可変要素は、独立に、本開示に係るものである)
を含むカップリングステップで形成されるインターヌクレオチド結合である。
一部の実施形態において、カップリングは、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又はそれを超える立体選択性でインターヌクレオチド結合を形成する。一部の実施形態において、立体選択性は85%以上である。一部の実施形態において、立体選択性は85%以上である。一部の実施形態において、立体選択性は90%以上である。一部の実施形態において、立体選択性は91%以上である。一部の実施形態において、立体選択性は92%以上である。一部の実施形態において、立体選択性は93%以上である。一部の実施形態において、立体選択性は94%以上である。一部の実施形態において、立体選択性は95%以上である。一部の実施形態において、立体選択性は96%以上である。一部の実施形態において、立体選択性は97%以上である。一部の実施形態において、立体選択性は98%以上である。一部の実施形態において、立体選択性は99%以上である。
キャッピング
最終的な核酸が二量体より大きい場合、未反応の-OH部分が概してブロック化基/キャッピング基でキャッピングされる。オリゴヌクレオチド中のキラル補助基もブロック化基でキャッピングして、キャッピングされた縮合中間体を形成し得る。好適なキャッピング技術(例えば、試薬、条件等)としては、米国特許第9695211号、米国特許第9605019号、米国特許第9598458号、米国特許出願公開第2013/0178612号、米国特許出願公開第20150211006号、米国特許出願公開第20170037399号、国際公開第2017/015555号、国際公開第2017/062862号、国際公開第2017/160741号、国際公開第2017/192664号、国際公開第2017/192679号、国際公開第2017/210647号、国際公開第2018/223056号、国際公開第2018/237194号、国際公開第2019/055951号、国際公開第2019/200185号及び/又は国際公開第2019/217784号(これらの各々のキャッピング技術は、参照により援用される)に記載されるものが挙げられる。一部の実施形態において、キャッピング試薬はカルボン酸又はその誘導体である。一部の実施形態において、キャッピング試薬はR’COOHである。一部の実施形態において、キャッピングステップにより、キラル補助基中の未反応5’OH基及び/又はアミノ基にR’COO-が導入される。一部の実施形態において、サイクルは2つ以上のキャッピングステップを含み得る。一部の実施形態において、サイクルは、カップリング生成物の修飾前に第1のキャッピング(例えば、P(III)からP(V)への変換)を含み、カップリング生成物の修飾後に別のキャッピングを含む。一部の実施形態において、第1のキャッピングはアミド化条件下で実施され、これは例えば、アシル化試薬(例えば、(RC(O))Oの構造を有する無水物(例えば、AcO))及び塩基(例えば、2,6-ルチジン)を含む。一部の実施形態において、第1のキャッピングにより、アミノ基、例えばインターヌクレオチド結合中のキラル補助基のアミノ基がキャッピングされる。一部の実施形態において、キャッピングステップで形成されるインターヌクレオチドは、
Figure 2022513719000116

を含み、式中、各可変要素は、独立に、本開示に係るものである。一部の実施形態において、RはR-C(O)-である。一部の実施形態において、RはCH-である。一部の実施形態において、各キラル制御されたカップリング(例えば、キラル補助基を使用する)の後に第1のキャッピングが続く。典型的には、従来のホスホロアミダイトを用いて天然リン酸結合を構築するキラル制御されていないカップリングについてのサイクルは、第1のキャッピングを含まない。一部の実施形態において、第2のキャッピングは、例えば、遊離5’-OHがキャッピングされるエステル化条件下(例えば、従来のホスホロアミダイトオリゴヌクレオチド合成のキャッピング条件下)で実施される。
特定のキャッピング技術、例えば試薬、条件、方法等は実施例に示す。
修飾
一部の実施形態において、その結合リンがP(III)として存在するインターヌクレオチド結合は、別の修飾インターヌクレオチド結合を形成するように修飾される。多くの実施形態において、P(III)は、求電子剤との反応によって修飾される。本開示では、P(III)に好適な各種の反応を利用し得る。好適な修飾技術(例えば、試薬(例えば、硫化試薬、酸化試薬等)、条件等)としては、米国特許第9695211号、米国特許第9605019号、米国特許第9598458号、米国特許出願公開第2013/0178612号、米国特許出願公開第20150211006号、米国特許出願公開第20170037399号、国際公開第2017/015555号、国際公開第2017/062862号、国際公開第2017/160741号、国際公開第2017/192664号、国際公開第2017/192679号、国際公開第2017/210647号、国際公開第2018/223056号、国際公開第2018/237194号、国際公開第2019/055951号、国際公開第2019/200185号及び/又は国際公開第2019/217784号(これらの各々の修飾技術は、参照により援用される)に記載されるものが挙げられる。
一部の実施形態において、実施例に示されるとおり、本開示は、中性インターヌクレオチド結合を含めた非負電荷インターヌクレオチド結合を導入するための修飾試薬を提供する。
一部の実施形態において、修飾はサイクル内である。一部の実施形態において、修飾はサイクル外であり得る。例えば、一部の実施形態では、1つ以上の修飾ステップが、1つ以上のインターヌクレオチド結合及び/又は他の位置に同時に修飾を導入するためのDMDオリゴヌクレオチド鎖に到達した後に実施され得る。
一部の実施形態において、修飾はクリックケミストリーの使用を含み、例えば、ここで、DMDオリゴヌクレオチド、例えばインターヌクレオチド結合のアルキン基がアジドと反応する。本開示では、クリックケミストリーの様々な試薬及び条件を利用することができる。一部の実施形態において、アジドはR-Nの構造を有し、式中、Rは本開示に記載されるとおりである。一部の実施形態において、Rは、任意選択で置換されているC1~6アルキルである。一部の実施形態において、Rはイソプロピルである。
一部の実施形態において、実施例で実証されるとおり、P(III)結合をアジド又はアジドイミダゾリニウム塩(例えば、
Figure 2022513719000117

を含む化合物;一部の実施形態では、アジド反応と称される)と好適な条件下で反応させることにより、P(III)結合を非負電荷インターヌクレオチド結合に変換することができる。一部の実施形態において、アジドイミダゾリニウム塩はPF の塩である。一部の実施形態において、アジドイミダゾリニウム塩は、
Figure 2022513719000118

の塩である。一部の実施形態において、有用な試薬塩は、
Figure 2022513719000119

の塩であり、式中、各Rは、独立に、Rである。一部の実施形態において、有用な試薬は、
Figure 2022513719000120

の塩である。窒素カチオンを含むかかる試薬は、対アニオン(例えば、本開示に記載されるとおりのQ)も含有し、これは、当技術分野において広く公知であり、様々な化学的試薬中に含まれる。一部の実施形態において、有用な試薬はQであり、式中、Qは、
Figure 2022513719000121

であり、及びQは対アニオンである。一部の実施形態において、Qは、
Figure 2022513719000122

である。一部の実施形態において、Qは、
Figure 2022513719000123

である。一部の実施形態において、Qは、
Figure 2022513719000124

である。当業者が理解するとおり、Qの構造を有する化合物において、典型的には、Q中の正電荷の数がQ中の負電荷の数に等しい。一部の実施形態において、Qは一価カチオンであり、Qは一価アニオンである。一部の実施形態において、Qは、F、Cl、Br、BF 、PF 、TfO、Tf、AsF 、ClO 又はSbF である。一部の実施形態において、QはPF である。当業者は、他にも多くのタイプの対アニオンが利用可能であり、本開示に利用し得ることを容易に理解する。一部の実施形態において、アジドイミダゾリニウム塩は2-アジド-1,3-ジメチルイミダゾリニウムヘキサフルオロホスフェートである。
一部の実施形態において、P(III)結合は、R-G(式中、Rは本開示に記載されるとおりであり、及びGは脱離基、例えば-Cl、-Br、-I、-OTf、-Oms、-Oトシル等である)の構造を有する求電子剤と反応する。一部の実施形態において、Rは-CHである。一部の実施形態において、Rは-CHCHである。一部の実施形態において、Rは-CHCHCHである。一部の実施形態において、Rは-CHOCHである。一部の実施形態において、RはCHCHOCH-である。一部の実施形態において、RはPhCHOCH-である。一部の実施形態において、RはHC≡C-CH-である。一部の実施形態において、RはHC-C≡CH-である。一部の実施形態において、RはCH=CHCH-である。一部の実施形態において、RはCHSCH-である。一部の実施形態において、Rは-CHCOOCHである。一部の実施形態において、Rは-CHCOOCHCHである。一部の実施形態において、Rは-CHCONHCHである。
一部の実施形態において、修飾ステップの後、P(III)結合リンがP(V)インターヌクレオチド結合に変換される。一部の実施形態において、P(III)結合リンはP(V)インターヌクレオチド結合に変換され、その結合リンに結合したすべての基は変化しないままである。一部の実施形態において、結合リンはPからP(=O)に変換される。一部の実施形態において、結合リンはPからP(=S)に変換される。一部の実施形態において、結合リンはPからP(=N-L-R)に変換される。一部の実施形態において、結合リンはPから
Figure 2022513719000125

(式中、各可変要素は、独立に、本開示に記載されるとおりである)
に変換される。一部の実施形態において、Pは、
Figure 2022513719000126

に変換される。一部の実施形態において、Pは、
Figure 2022513719000127

に変換される。一部の実施形態において、Pは、
Figure 2022513719000128

に変換される。一部の実施形態において、Pは、
Figure 2022513719000129

に変換される。当業者が理解するとおり、各カチオンに典型的には対アニオンが存在し、従ってシステム内(例えば、化合物、組成物等)の正電荷の総数は負電荷の総数に等しくなる。一部の実施形態において、対アニオンは、本開示に記載されるとおりのQ(例えば、F、Cl、Br、BF 、PF 、TfO、Tf、AsF 、ClO 、SbF 等)である。
一部の実施形態において、かかるインターヌクレオチド結合は、キラル制御されている。一部の実施形態において、すべてのかかるインターヌクレオチド結合がキラル制御されている。一部の実施形態において、かかるインターヌクレオチド結合の少なくとも1つの結合リンはRpである。一部の実施形態において、かかるインターヌクレオチド結合の少なくとも1つの結合リンはSpである。一部の実施形態において、かかるインターヌクレオチド結合の少なくとも1つの結合リンはRpであり、及びかかるインターヌクレオチド結合の少なくとも1つの結合リンはSpである。一部の実施形態において、本開示のDMDオリゴヌクレオチドは、1つ以上の(例えば、1~5、1~10、1~15、1~20、1~25、1~30、1~40、1~50、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25個等の)かかるインターヌクレオチド結合を含む。一部の実施形態において、かかるDMDオリゴヌクレオチドは、1つ以上の他のタイプのインターヌクレオチド結合、例えば1つ以上の天然リン酸結合及び/又は1つ以上のホスホロチオエートインターヌクレオチド結合(例えば、一部の実施形態では、独立にキラル制御されているものの1つ以上;一部の実施形態では、その各々が独立にキラル制御されている;一部の実施形態では、少なくとも1つがRpである;一部の実施形態では、少なくとも1つがSpである;一部の実施形態では、少なくとも1つがRpであり、且つ少なくとも1つがSpである等)を更に含む。一部の実施形態において、かかるDMDオリゴヌクレオチドは立体的に純粋である(実質的に他の立体異性体がない)。一部の実施形態において、本開示は、かかるDMDオリゴヌクレオチドのキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物を提供する。一部の実施形態において、本開示は、かかるDMDオリゴヌクレオチドのキラル的に純粋なDMDオリゴヌクレオチド組成物を提供する。
一部の実施形態において、修飾は、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又はそれを超える立体選択性で進む。一部の実施形態において、立体選択性は85%以上である。一部の実施形態において、立体選択性は85%以上である。一部の実施形態において、立体選択性は90%以上である。一部の実施形態において、立体選択性は91%以上である。一部の実施形態において、立体選択性は92%以上である。一部の実施形態において、立体選択性は93%以上である。一部の実施形態において、立体選択性は94%以上である。一部の実施形態において、立体選択性は95%以上である。一部の実施形態において、立体選択性は96%以上である。一部の実施形態において、立体選択性は97%以上である。一部の実施形態において、立体選択性は98%以上である。一部の実施形態において、立体選択性は99%以上である。一部の実施形態において、修飾は立体特異的である。
脱ブロック化
一部の実施形態において、サイクルはサイクルステップを含む。一部の実施形態において、成長するDMDオリゴヌクレオチドの5’ヒドロキシル基はブロック化され(即ち保護され)、続いてヌクレオシドカップリングパートナーと反応させるため脱ブロック化されなければならない。
一部の実施形態では、酸性化を用いてブロック化基が除去される。好適な脱ブロック化技術(例えば、試薬、条件等)としては、米国特許第9695211号、米国特許第9605019号、米国特許第9598458号、米国特許出願公開第2013/0178612号、米国特許出願公開第20150211006号、米国特許出願公開第20170037399号、国際公開第2017/015555号、国際公開第2017/062862号、国際公開第2017/160741号、国際公開第2017/192664号、国際公開第2017/192679号、国際公開第2017/210647号、国際公開第2018/223056号、国際公開第2018/237194号、国際公開第2019/055951号、国際公開第2019/200185号及び/又は国際公開第2019/217784号(これらの各々の脱ブロック化技術は、参照により援用される)に記載されるものが挙げられる。特定の脱ブロック化技術、例えば試薬、条件、方法等は実施例に示す。
切断及び脱保護
特定の段階では、例えば望ましいDMDオリゴヌクレオチド長さが実現した後、切断及び/又は脱保護が実施されることにより、ブロック化した核酸塩基等が脱保護され、及び支持体からDMDオリゴヌクレオチド生成物が切断される。一部の実施形態において、切断及び脱保護は別々に実施される。一部の実施形態において、切断及び脱保護は、1つのステップにおいて又は2つ以上のステップにおいて、但しその間に生成物の分離を挟まずに実施される。一部の実施形態において、切断及び/又は脱保護には塩基条件及び高温が利用される。一部の実施形態において、特定のキラル補助基には、フッ化物条件が必要である(例えば、TBAF、HF-ETN等、任意選択で追加の塩基と共に)。好適な切断及び脱保護技術(例えば、試薬、条件等)としては、米国特許第9695211号、米国特許第9605019号、米国特許第9598458号、米国特許出願公開第2013/0178612号、米国特許出願公開第20150211006号、米国特許出願公開第20170037399号、国際公開第2017/015555号、国際公開第2017/062862号、国際公開第2017/160741号、国際公開第2017/192664号、国際公開第2017/192679号、国際公開第2017/210647号、国際公開第2018/223056号、国際公開第2018/237194号、国際公開第2019/055951号、国際公開第2019/200185号及び/又は国際公開第2019/0217784号(これらの各々の切断及び脱保護技術は、参照により援用される)に記載されるものが挙げられる。特定の切断及び脱保護技術、例えば試薬、条件、方法等は実施例に示す。
一部の実施形態において、特定のキラル補助基は塩基性条件下で除去される。一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドを塩基、例えばN(R)の構造を有するアミンと接触させることにより、特定のキラル補助基(例えば、本開示に記載されるとおりのG中の電子求引基を含むもの)が除去される。一部の実施形態において、塩基はNHRである。一部の実施形態において、各Rは、独立に、任意選択で置換されているC1~6脂肪族である。一部の実施形態において、各Rは、独立に、任意選択で置換されているC1~6アルキルである。一部の実施形態において、アミンはDEAである。一部の実施形態において、アミンはTEAである。一部の実施形態において、アミンは、溶液、例えばアセトニトリル溶液として提供される。一部の実施形態において、かかる接触は無水条件下で実施される。一部の実施形態において、かかる接触は、望ましいDMDオリゴヌクレオチド長さが実現した直後に実施される(例えば、合成サイクル後最初のステップ)。一部の実施形態において、かかる接触は、キラル補助基及び/又は保護基の除去及び/又は固体支持体からのDMDオリゴヌクレオチドの切断の前に実施される。一部の実施形態において、塩基との接触により、標準的なDMDオリゴヌクレオチド合成において利用されるシアノエチル基が除去され、塩形態で存在し得る天然リン酸結合がもたらされる(ここで、カチオンは、例えばアンモニウム塩である)。
サイクル
本開示のDMDオリゴヌクレオチドの調製に好適なサイクルとしては、米国特許第9695211号、米国特許第9605019号、米国特許第9598458号、米国特許出願公開第2013/0178612号、米国特許出願公開第20150211006号、米国特許出願公開第20170037399号、国際公開第2017/015555号、国際公開第2017/062862号、国際公開第2017/160741号、国際公開第2017/192664号、国際公開第2017/192679号、国際公開第2017/210647号(例えば、スキームI、I-b、I-c、I-d、I-e、I-f等)、国際公開第2018/223056号、国際公開第2018/237194号、国際公開第2019/055951号、国際公開第2019/200185号及び/又は国際公開第2019/217784号(これらの各々のサイクルは、参照により援用される)に記載されるものが挙げられる。例えば、一部の実施形態において、例示的サイクルはスキームI-fである。特定のサイクルは実施例に示す(例えば、天然リン酸結合の調製については、他のキラル補助基を利用する等)。
スキームI-e.DPSEキラル補助基を用いた例示的サイクル
Figure 2022513719000130
一部の実施形態において、R2sはH又は-ORであり、式中、Rは水素でない。一部の実施形態において、R2sはH又は-ORであり、式中、Rは、任意選択で置換されているC1~6アルキルである。一部の実施形態において、R2sはHである。一部の実施形態において、R2sは-OMeである。一部の実施形態において、R2sは-OCHCHOCHである。一部の実施形態において、R2sは-Fである。一部の実施形態において、R4sは-Hである。一部の実施形態において、R4s及びR2sは一緒になって、本開示に記載されるとおりの架橋-L-O-を形成する。一部の実施形態において、-O-は2’位の炭素に連結される。一部の実施形態において、Lは-CH-である。一部の実施形態において、Lは-CH(Me)-である。一部の実施形態において、Lは-(R)-CH(Me)-である。一部の実施形態において、Lは-(S)-CH(Me)-である。
精製及び特徴付け
本開示におけるDMDオリゴヌクレオチド及びDMDオリゴヌクレオチド組成物の精製及び/又は特徴付けには、様々な精製及び/又は特徴付け技術(方法、計器、プロトコル等)を利用することができる。一部の実施形態において、精製は、各種のHPLC/UPLC技術を用いて実施される。一部の実施形態において、特徴付けは、MS、NMR、UV等を含む。一部の実施形態において、精製及び特徴付けは、例えばHPLC-MS、UPLC-MS等、共に実施され得る。例示的な精製及び特徴付け技術としては、米国特許第9695211号、米国特許第9605019号、米国特許第9598458号、米国特許出願公開第2013/0178612号、米国特許出願公開第20150211006号、米国特許出願公開第20170037399号、国際公開第2017/015555号、国際公開第2017/062862号、国際公開第2017/160741号、国際公開第2017/192664号、国際公開第2017/192679号、国際公開第2017/210647号、国際公開第2018/223056号、国際公開第2018/237194号、国際公開第2019/055951号、国際公開第2019/200185号及び/又は国際公開第2019/217784号(これらの各々の精製及び特徴付け技術は、参照により援用される)に記載されるものが挙げられる。
一部の実施形態において、本開示は、提供されるDMDオリゴヌクレオチド及びDMDオリゴヌクレオチド組成物を調製する方法を提供する。一部の実施形態において、提供される方法は、本明細書に記載されるとおりの式3-AAの構造を有する提供されるキラル試薬を提供することを含む。一部の実施形態において、提供される方法は、
Figure 2022513719000131

(式中、Wは-NGであり、WはOであり、G及びGの各々は、独立に、水素であるか、又はC1~10脂肪族、ヘテロシクリル、ヘテロアリール及びアリールから選択される、任意選択で置換されている基であり、Gは-C(R)Si(R)又は-C(R)SOであり、及びGとGとは一緒になって、単環式又は多環式の、縮合している又は縮合していない最大約20個の環原子の任意選択で置換されている飽和、部分不飽和又は不飽和ヘテロ原子含有環を形成し、式中、各Rは、独立に、水素であるか、又はC~C脂肪族、カルボシクリル、アリール、ヘテロアリール及びヘテロシクリルから選択される、任意選択で置換されている基である)
の構造を有する提供されるキラル試薬を提供することを含む。
一部の実施形態において、提供されるキラル試薬は、
Figure 2022513719000132

の構造を有し、式中、各可変要素は、独立に、本開示に記載されるとおりである。一部の実施形態において、提供される方法は、
Figure 2022513719000133

の構造を有するキラル試薬からの部分を含むホスホロアミダイトを提供することを含み、ここで、-WH及び-WH又はヒドロキシル基及びアミノ基は、ホスホロアミダイトのリン原子と結合を形成する。一部の実施形態において、-WH及び-WH又はヒドロキシル基及びアミノ基は、例えば、
Figure 2022513719000134

におけるホスホロアミダイトのリン原子と結合を形成する。一部の実施形態において、ホスホロアミダイトは、
Figure 2022513719000135

の構造を有し、式中、他の各可変要素は、独立に、本開示に記載されるとおりである。一部の実施形態において、R2sは、-Hである。一部の実施形態において、R2sは、-Fである。一部の実施形態において、R2sは、-OMeである。一部の実施形態において、R’は、DMTrである。一部の実施形態において、BAは、任意選択で置換されているA、T、C、G、U又はA、T、C、G若しくはUの任意選択で置換されている互変異性体である。
一部の実施形態において、Gは-C(R)Si(R)であり、式中、-C(R)-は、任意選択で置換されている-CH-であり、及び-Si(R)の各Rは、独立に、C1~10脂肪族、ヘテロシクリル、ヘテロアリール及びアリールから選択される、任意選択で置換されている基である。一部の実施形態において、-Si(R)の少なくとも1つのRは、独立に、任意選択で置換されているC1~10アルキルである。一部の実施形態において、-Si(R)の少なくとも1つのRは、独立に、任意選択で置換されているフェニルである。一部の実施形態において、-Si(R)の1つのRは、独立に、任意選択で置換されているフェニルであり、他の2つのRの各々は、独立に、任意選択で置換されているC1~10アルキルである。一部の実施形態において、-Si(R)の1つのRは、独立に、任意選択で置換されているC1~10アルキルであり、他の2つのRの各々は、独立に、任意選択で置換されているフェニルである。一部の実施形態において、Gは、任意選択で置換されている-CHSi(Ph)(Me)である。一部の実施形態において、Gは、任意選択で置換されている-CHSi(Me)(Ph)である。一部の実施形態において、Gは-CHSi(Me)(Ph)である。一部の実施形態において、GとGとは一緒になって、1個の窒素原子(それにGが結合する)を含有する、任意選択で置換されている飽和5~6員環を形成する。一部の実施形態において、GとGとは一緒になって、1個の窒素原子を含有する、任意選択で置換されている飽和5員環を形成する。一部の実施形態において、Gは水素である。一部の実施形態において、Gは水素である。一部の実施形態において、G及びGは両方とも水素である。一部の実施形態において、G及びGは両方とも水素であり、Gは-C(R)Si(R)であり、式中、-C(R)-は、任意選択で置換されている-CH-であり、及び-Si(R)の各Rは、独立に、C1~10脂肪族、ヘテロシクリル、ヘテロアリール及びアリールから選択される、任意選択で置換されている基であり、及びGとGとは一緒になって、1個の窒素原子を含有する、任意選択で置換されている飽和5員環を形成する。一部の実施形態において、提供される方法は、フルオロ含有試薬を提供することを更に含む。一部の実施形態において、提供されるフルオロ含有試薬は、キラル試薬又はキラル試薬から形成される生成物を合成後にオリゴヌクレオチドから除去する。本開示では、-SiR基の除去のためのF源を含め、様々な公知のフルオロ含有試薬、例えばTBAF、HF-EtN等を利用することができる。一部の実施形態において、フルオロ含有試薬は、濃アンモニアなどの従来方法と比較して、より良好な結果、例えばより短い処理時間、より低い温度、より少ない脱硫化等を提供する。一部の実施形態において、特定のフルオロ含有試薬については、本開示は、結果の改良のため、例えばキラル試薬(又はDMDオリゴヌクレオチド合成時にそれから形成される生成物)の除去時における支持体からのDMDオリゴヌクレオチドの切断を減らすため、リンカーを提供する。一部の実施形態において、提供されるリンカーはSPリンカーである。一部の実施形態において、本開示は、HF-NRなどのHF-塩基錯体を利用すると、キラル試薬(又はDMDオリゴヌクレオチド合成時にそれから形成される生成物)の除去時に切断を制御し得ることを実証した。一部の実施形態において、HF-NRはHF-NEtである。一部の実施形態において、HF-NRは、従来のリンカー、例えばスクシニルリンカーの使用を可能にする。
一部の実施形態において、本明細書に記載されるとおり、Gは、例えばそのα位に電子求引基を含む。一部の実施形態において、Gは、1つ以上の電子求引基で置換されたメチルである。一部の実施形態において、電子求引基は炭素原子を含み、及び/又は例えば、-S(O)-、-S(O)-、-P(O)(R)-、-P(S)R-又は-C(O)-を介して炭素原子に連結される。一部の実施形態において、電子求引基は、-CN、-NO、ハロゲン、-C(O)R、-C(O)OR’、-C(O)N(R’)、-S(O)R、-S(O)、-P(W)(R、-P(O)(R、-P(O)(OR’)又は-P(S)(Rである。一部の実施形態において、電子求引基は、-CN、-NO、ハロゲン、-C(O)R、-C(O)OR’、-C(O)N(R’)、-S(O)R、-S(O)、-P(W)(R、-P(O)(R、-P(O)(OR’)又は-P(S)(Rの1つ以上で置換されているアリール又はヘテロアリール、例えばフェニルである。一部の実施形態において、Gは-CHS(O)R’である。一部の実施形態において、Gは-CHS(O)R’である。一部の実施形態において、Gは-CHP(O)(R’)である。更なる例示的実施形態が、例えばキラル試薬/補助基に関して記載される。
立体制御されたオリゴヌクレオチド(例えば、本明細書又は当技術分野において記載される方法により調製されるもの)が意図した立体制御された(キラル制御された)インターヌクレオチド結合を含むことの確認は、種々の好適な技術を用いて実施することができる。立体制御された(キラル制御された)オリゴヌクレオチドは、少なくとも1つの立体制御されたインターヌクレオチド結合を含み、これは、例えば、リンを含む立体制御されたインターヌクレオチド結合、Rp配置の立体制御されたホスホロチオエートインターヌクレオチド結合(PS)、Sp配置のPS等であり得る。有用な技術としては、非限定的な例として:NMR(例えば、1D(一次元)及び/又は2D(二次元)H-31P HETCOR(異核相関分光法))、HPLC、RP-HPLC、質量分析法、LC-MS及び/又は立体特異的ヌクレアーゼが挙げられる。一部の実施形態において、立体特異的ヌクレアーゼとしては、Rp配置のインターヌクレオチド結合(例えば、Rp配置のPS)に特異的な、ベンゾナーゼ、ミクロコッカスヌクレアーゼ及びsvPDE(ヘビ毒ホスホジエステラーゼ);及びSp配置のインターヌクレオチド結合(例えば、Sp配置のPS)に特異的な、ヌクレアーゼP1、マングビーンヌクレアーゼ及びヌクレアーゼS1が挙げられる。
一部の実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチド、例えばDMDオリゴヌクレオチドの骨格の立体化学パターン及び/又は特定のインターヌクレオチド結合の立体化学を確認又は同定する方法に関する。一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドは、リンを含む立体制御されたインターヌクレオチド結合、Rp配置の立体制御されたホスホロチオエート(PS)又はSp配置のPSを含む。一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドは、少なくとも1つの立体制御されたインターヌクレオチド結合と、立体制御されていない少なくとも1つのインターヌクレオチド結合とを含む。一部の実施形態において、方法は、立体特異的ヌクレアーゼによるDMDオリゴヌクレオチドの消化を含む。一部の実施形態において、立体特異的ヌクレアーゼは、Rp配置のインターヌクレオチド結合(例えば、Rp配置のPS)に特異的な、ベンゾナーゼ、ミクロコッカスヌクレアーゼ及びsvPDE(ヘビ毒ホスホジエステラーゼ);及びSp配置のインターヌクレオチド結合(例えば、Sp配置のPS)に特異的な、ヌクレアーゼP1、マングビーンヌクレアーゼ及びヌクレアーゼS1から選択される。一部の実施形態において、立体特異的ヌクレアーゼによる消化によって生成されたDMDオリゴヌクレオチド又はその断片が分析される。一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチド又はその断片(例えば、立体特異的ヌクレアーゼによる消化によって生成される)は、NMR、1D(一次元)及び/又は2D(二次元)H-31P HETCOR(異核相関分光法)、HPLC、RP-HPLC、質量分析法、LC-MS、UPLC等によって分析される。一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチド又はその断片は、既知の立体化学パターンを有するDMDオリゴヌクレオチドの化学的に合成した断片と比較される。
いかなる特定の理論によっても拘束されることを望むものではないが、本開示は、少なくとも一部の例において、糖の修飾(例えば、2’-修飾)、塩基配列又は立体化学的コンテクストにより、特定のヌクレアーゼの立体特異性が変化し得ることを指摘しておく。例えば、一部の実施形態において、Rpインターヌクレオチド結合に特異的なベンゾナーゼ及びミクロコッカスヌクレアーゼの両方は、PS Spインターヌクレオチド結合が隣接する単離されたPS Rpインターヌクレオチド結合を切断することができなかった。
様々な技法及び材料を利用することができる。一部の実施形態において、本開示は、技術の有用な組み合わせを提供する。例えば、一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドの1つ以上の特定のインターヌクレオチド結合の立体化学は、立体特異的ヌクレアーゼによるDMDオリゴヌクレオチドの消化及び種々の技法のいずれか(例えば、質量電荷比に基づく分離、NMR、HPLC、質量分析法等)による、得られた断片(例えば、ヌクレアーゼ消化生成物)の分析によって確認することができる。一部の実施形態において、立体特異的ヌクレアーゼによるDMDオリゴヌクレオチドの消化の立体化学は、例えば立体化学を制御する技術によって生成された化学合成断片(例えば、二量体、三量体、四量体等)との比較(例えば、NMR、HPLC、質量分析法等)によって確認することができる。
更に別の例では、異なるDMDオリゴヌクレオチドを試験して、インターヌクレオチド結合が意図した立体配置であることを確認した。DMDオリゴヌクレオチドは、DMDのエクソン51のスキッピング能力を有する;DMDオリゴヌクレオチド中の大多数のヌクレオチドが2’-Fであり、残りは2’-OMeであった;DMDオリゴヌクレオチド中の大多数のインターヌクレオチド結合がSp配置のPSであり、残りはPOであった。このDMDオリゴヌクレオチドを立体特異的ヌクレアーゼによる消化によって試験し、得られた消化断片を分析した(例えば、LC-MSにより、及び既知の立体化学の化学合成断片との比較により)。この結果から、このDMDオリゴヌクレオチドが、立体制御されたインターヌクレオチド結合の意図したパターンを有することが確認された。
一部の実施形態において、立体化学の特徴付け及び/又は確認にはNMRが有用である。例示的な実験の組において、立体制御されたCpGモチーフを含むDMDオリゴヌクレオチドの組を試験して、CpGモチーフの意図した立体化学を確認した。この組内のオリゴヌクレオチドは、pCpGpの構造を有するモチーフを含み、ここで、Cは、シトシンであり、Gはグアニンであり、及びpは、ステレオランダムな又は立体制御された(例えば、Rp又はSp配置の)ホスホロチオエートである。例えば、あるDMDオリゴヌクレオチドはpCpGp構造を含み、ここで、ホスホロチオエートの立体化学パターン(例えば、ppp)はRRRであった;別のDMDオリゴヌクレオチドでは、pppの立体化学パターンはRSSであった;別のDMDオリゴヌクレオチドでは、pppの立体化学パターンはRSRであった等である。この組において、pppの可能なすべての立体化学パターンが表された。DMDオリゴヌクレオチドのうち、pCpGp構造の外部にある一部分において、すべてのインターヌクレオチド結合がPOであった;このDMDオリゴヌクレオチド中のすべてのヌクレオシドが2’-デオキシであった。これらの様々なDMDオリゴヌクレオチドを立体特異的ヌクレアーゼによる消化なしにNMRで試験し、特徴的なピークパターンが観察されたことから、Rp又はSpである各PSがユニークなピークを生じたことが示され、及びDMDオリゴヌクレオチドが意図した立体化学の立体制御されたPSインターヌクレオチド結合を含んだことが確認された。
様々な他の立体制御されたDMDオリゴヌクレオチドのインターヌクレオチド結合の立体化学パターンを確認した。ここで、DMDオリゴヌクレオチドは、種々の化学修飾及び立体化学パターンを含む。
オリゴヌクレオチドを評価、検出及び/又は定量化するための技術
一部の実施形態において、本開示は、オリゴヌクレオチドを評価、検出及び/又は定量化するための技術を提供する。一部の実施形態において、本開示は、例えば、試料中のオリゴヌクレオチドのレベルを評価する方法に関する。一部の実施形態において、方法は、ハイブリダイゼーション酵素結合免疫吸着アッセイ(HELISA)であるか、それを利用するか又はそれを含む。
一部の実施形態において、HELISAを使用して、オリゴヌクレオチド(様々な試料の分析物と呼ばれ得る)を定量化することができる。一部の実施形態において、試験試料は、限定はされないが、血漿、脳脊髄液、尿及び組織ホモジネート(例えば、脳、脊髄、肝臓、腎臓、脾臓及び他の組織)を含む。一部の実施形態において、提供される技術、例えばHELISAは、例えば、開発中、臨床試験中、承認後など、オリゴヌクレオチド又はオリゴヌクレオチド組成物の薬物動態学的評価及び毒物動態学的評価に有用である。
一部の実施形態において、本開示は、
その塩基配列が、第1のオリゴヌクレオチド又はその一部の塩基配列に相補的である配列であるか又はそれを含む、捕捉プローブオリゴヌクレオチドを得ること;
捕捉プローブオリゴヌクレオチドを第1のオリゴヌクレオチドと接触させて、この捕捉プローブオリゴヌクレオチドを第1のオリゴヌクレオチドにハイブリダイズさせること;
その塩基配列が、第1のオリゴヌクレオチドの塩基配列と相補的ではない捕捉プローブオリゴヌクレオチドの一部の塩基配列に相補的な配列であるか又はそれを含む、検出プローブオリゴヌクレオチドを得ること;
検出プローブオリゴヌクレオチドを捕捉プローブオリゴヌクレオチドと接触させて、検出プローブオリゴヌクレオチドを、第1のオリゴヌクレオチドとハイブリダイズする捕捉プローブオリゴヌクレオチドとハイブリダイズさせること;
第1のオリゴヌクレオチドと検出プローブオリゴヌクレオチドとを共有結合させること;及び
第1のオリゴヌクレオチドに共有結合していない検出プローブオリゴヌクレオチドを除去すること
を含む方法を提供する。
一部の実施形態において、提供される方法は、試料中の第1のオリゴヌクレオチドを検出及び/又は定量化するのに有用である。
一部の実施形態において、捕捉プローブオリゴヌクレオチドはタグを含む。一部の実施形態において、タグを利用して、捕捉プローブオリゴヌクレオチドを固定することができる。一部の実施形態において、タグは、オリゴヌクレオチドの3’末端にある。一部の実施形態において、タグはビオチンである。
一部の実施形態において、検出プローブオリゴヌクレオチドは、検出、定量化などのための標識を含む。有用な標識は、広く利用可能であり、本開示に従って利用することができる。例えば、一部の実施形態において、標識は、抗体によって検出することができ、その後、別のアッセイ(例えば、ELISA又はそれに類似する技術など)によって評価することができる抗原である。一部の実施形態において、標識は蛍光標識である。一部の実施形態において、標識は放射性標識である。
一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、例えば、ライゲーションを介して共有結合している。当業者が理解するとおり、様々なライゲーション技術が利用可能であり、本開示に従って利用することができる。
一部の実施形態において、第1のオリゴヌクレオチドに共有結合していない検出プローブオリゴヌクレオチドの除去は、遊離検出プローブオリゴヌクレオチド並びに補足プローブオリゴヌクレオチド及び第1のオリゴヌクレオチドと検出プローブオリゴヌクレオチドとによって形成されたライゲーション産物によって形成されたものではない複合体の除去を含み、ここで、捕捉プローブオリゴヌクレオチドは、ライゲーション産物に相補的である。一部の実施形態において、捕捉プローブオリゴヌクレオチド及びライゲーション産物は、同じ長さであり、互いに完全に相補的である。一部の実施形態において、除去後、実質的にすべての標識は、ライゲーション産物及び捕捉プローブオリゴヌクレオチドによって形成された複合体に存在する。一部の実施形態において、除去は、系をS1ヌクレアーゼと接触させることによって行われ、ここで、一本鎖オリゴヌクレオチド及び/又はミスマッチのあるオリゴヌクレオチド鎖は消化される。
一部の実施形態において、提供される方法は、検出プローブオリゴヌクレオチドを検出及び/又は定量化することを含む。当業者が理解するとおり、様々な技術、例えばELISA及び/又は同様の技術におけるものを検出及び/又は定量化に利用することができる。一部の実施形態において、検出プローブオリゴヌクレオチドの検出/定量化により、第1のオリゴヌクレオチドが検出及び/又は定量化される。
一部の実施形態において、検出プローブオリゴヌクレオチドは、9ヌクレオシド長である。一部の実施形態において、第1のオリゴヌクレオチドは、20ヌクレオシド長である。一部の実施形態において、捕捉プローブオリゴヌクレオチドは、検出プローブオリゴヌクレオチド及び第1のオリゴヌクレオチドの合計である長さを有する(例えば、第1のオリゴヌクレオチドが20量体である場合、検出プローブオリゴヌクレオチドは9量体であり、捕捉プローブオリゴヌクレオチドは29量体である)。
一部の実施形態において、本開示は、提供されるオリゴヌクレオチド及び捕捉プローブオリゴヌクレオチドを含む複合体を提供する。一部の実施形態において、本開示は、提供されるオリゴヌクレオチドと検出プローブオリゴヌクレオチドとのライゲーション産物であるオリゴヌクレオチドを提供する。一部の実施形態において、本開示は、捕捉プローブオリゴヌクレオチド及びライゲーション産物オリゴヌクレオチドを含む複合体を提供する。一部の実施形態において、捕捉プローブオリゴヌクレオチドは、例えば、表面、固体支持体などに固定される。
図1は、有用な例を示す。図1において、アッセイは、オリゴヌクレオチドと塩基対を形成し、捕捉プローブの5’末端にオーバーハングが残る捕捉プローブオリゴヌクレオチドを使用する。捕捉プローブは、3’末端にビオチンが共有結合でタグ付けされ、これにより、捕捉プローブ:オリゴヌクレオチド複合体を、アビジン、ニュートラアビジン、ストレプトアビジン、抗ビオチン抗体及び他のビオチン結合分子などの分子でプレコートされたプレートにプルダウンすることが可能になる。次に、検出プローブオリゴヌクレオチド、この場合にはジゴキシゲニンなどの共有結合3’-検出タグを有する短い9量体オリゴヌクレオチドが、T4 DNAリガーゼとともに追加される。検出プローブオリゴヌクレオチド塩基は、捕捉プローブの5’オーバーハングと対を形成する。検出プローブと捕捉プローブとの塩基対形成は、オリゴヌクレオチドの3’末端を検出プローブの5’末端にライゲーションするためのT4 DNAリガーゼのテンプレートを提供する。とりわけ、ライゲーションは、必要に応じて、検出プローブオリゴヌクレオチドが捕捉プローブにハイブリダイズしたままであるように行われる。ライゲーション後、S1ヌクレアーゼを使用して、対になっていないすべての捕捉プローブをビオチン又は非二本鎖複合体からクリップする。図1に示すとおり、検出プローブの完全長親オリゴヌクレオチドへのライゲーションが効率的に進行すると、S1ヌクレアーゼによる切断及び分解に耐性がある完全29量体二本鎖複合体が形成される。検出タグがジゴキシゲニンである状態では、アルカリホスファターゼ(AP)コンジュゲート抗ジゴキシゲニン抗体を添加すると、AP基質の添加でAPによる脱リン酸化により蛍光シグナルが発生し、複合体の検出及び/又は定量化が可能になる。
一部の実施形態において、感度及び/又は特異性は、第1のオリゴヌクレオチドの検出プローブへの共有結合によるライゲーションによる影響を受け得ることが観察された。一部の実施形態において、検出プローブオリゴヌクレオチドは、共有結合(例えば、ライゲーション)なしでは、検出/定量化まで捕捉プローブへの結合を維持できない。従って、T4 DNAリガーゼ媒介ライゲーションが効率的でない場合、シグナルの重大な障害が起きる。一部の実施形態において、第1のオリゴヌクレオチドの共有結合、例えばライゲーションは、第1のオリゴヌクレオチド(分析物)を、そのより短い代謝産物(例えば、3’N単量体(例えば、Nが20、19量体の場合))と区別することができる。一部の実施形態において、より短い代謝産物オリゴヌクレオチドは、ライゲーション、例えばT4 DNA媒介ライゲーションをテンプレート化するのに十分な長さではない。一部の実施形態において、ライゲーションされていない検出プローブオリゴヌクレオチドを含む複合体が除去される。一部の実施形態において、そのような複合体は、例えば、S1ヌクレアーゼによって媒介される分解に対して不安定である。本開示に従って様々な技術を利用して、結合効率、例えばライゲーション効率、従って全体の検出/定量化効率を改善することができる。一部の実施形態において、ポリエチレングリコール(PEG)を利用して、提供される技術、例えばHELISAアッセイを改善してきた。
一部の実施形態において、提供される技術は、洗剤、例えばPEG、DMSO及び/又はベタインの利用を含む。一部の実施形態において、提供される技術は、洗剤、例えばPEGの利用を含む。一部の実施形態において、提供される技術は、ジメチルスルホキシド(DMSO)の利用を含む。一部の実施形態において、提供される技術は、ベタインの利用を含む。
一部の実施形態において、PEG(2000~6000の平均分子量の範囲)、5%ジメチルスルホキシド(DMSO)及び/又は0.5M~1.5Mベタインの10~20%溶液の添加が、バックグラウンドシグナルへの影響を最小限に抑えてシグナル全体を増強することが観察された。一部の実施形態において、シグナルは、約10倍改善され、それにより、方法の感度が著しく改善された。一部の実施形態において、PEGでは、ポリマーのパーセンテージを5から20%に増加させると、シグナルの用量依存的な増加が観察され、異なる平均分子量のPEG種(2000、4000及び6000)にわたって同等であった(表6)。
Figure 2022513719000136
一部の実施形態において、ベタインでは、例えばベタインの濃度を0.1M、0.5Mから1.5Mに増加させるとき、シグナルの用量依存的な増加が観察された(表7)。一部の実施形態において、DMSOでは、10%PEG-6000又は1.5Mベタインに匹敵するシグナルの増加をもたらすには5%で十分である。一部の実施形態において、10%PEG-6000とベタイン又はDMSOとの組み合わせもシグナルの増加をもたらした。
Figure 2022513719000137
様々な配列及び/又は化学修飾を含む様々な他のオリゴヌクレオチドでのPEG-6000の評価は、同様の感度の向上をもたらした。
Figure 2022513719000138
生物学的適用、例示的使用及び投与レジメン
本明細書に記載されるとおり、提供される組成物及び方法は、様々な目的、例えば米国特許第9695211号、米国特許第9605019号、米国特許第9598458号、米国特許出願公開第2013/0178612号、米国特許出願公開第20150211006号、米国特許出願公開第20170037399号、国際公開第2017/015555号、国際公開第2017/062862号、国際公開第2017/160741号、国際公開第2017/192664号、国際公開第2017/192679号及び/又は国際公開第2017/210647号に記載されるものに有用である。
一部の実施形態において、提供される技術は、標的DMD転写物中のエクソン51をスキップする。様々な塩基配列を有し及び/又は様々な核酸(例えば、様々な遺伝子のDMD転写物)を標的化する、様々なタイプの修飾インターヌクレオチド結合を含む幾つものDMDオリゴヌクレオチドが、非負電荷インターヌクレオチド結合(例えば、n001)を含む多くのものを含めて調製され、様々な有用な特性、活性及び/又は利点が実証された。
一部の実施形態において、本開示は、システム内のDMD転写物又はそれによってコードされる産物のレベルを調節するための方法を提供し、この方法は、提供されるDMDオリゴヌクレオチド又はその組成物の有効量を投与することを含む。一部の実施形態において、本開示は、システム内のDMD転写物又はそれによってコードされる産物のレベルを調節するための方法を提供し、この方法は、DMD転写物を提供されるDMDオリゴヌクレオチド又はその組成物と接触させることを含む。一部の実施形態において、システムはインビトロシステムである。一部の実施形態において、システムは細胞である。一部の実施形態において、システムは組織である。一部の実施形態において、システムは器官である。一部の実施形態において、システムは生物である。一部の実施形態において、システムは対象である。一部の実施形態において、システムはヒトである。一部の実施形態において、DMD転写物のレベルの調節により、DMD転写物のレベルが低下する。一部の実施形態において、DMD転写物のレベルの調節により、DMD転写物のレベルが増加する。
一部の実施形態において、本開示は、核酸配列又はそれによってコードされる産物に関連する病態、疾患又は障害を予防又は治療する方法を提供し、この方法は、それに罹患している又はそれに罹り易い対象に、提供されるDMDオリゴヌクレオチド又はその組成物の有効量を投与することを含み、ここで、DMDオリゴヌクレオチド又はその組成物は核酸配列のDMD転写物のレベルを調節する。一部の実施形態において、核酸配列は遺伝子である。一部の実施形態において、DMD転写物のレベルの調節により、DMD転写物のレベルが低下する。一部の実施形態において、DMD転写物のレベルの調節により、DMD転写物のレベルが増加する。
一部の実施形態において、例えばノックダウン、エクソンスキッピング等を通じて調節されたDMD転写物のレベルの変化は、少なくとも1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50、100、200、500又は1000倍である。
一部の実施形態において、提供されるDMDオリゴヌクレオチド及びDMDオリゴヌクレオチド組成物はスプライシングを調節する。一部の実施形態において、提供されるDMDオリゴヌクレオチド及びDMDオリゴヌクレオチド組成物はエクソンスキッピングを促進し、それによりエクソンスキッピング前のDMD転写物と比べて有益な機能が増加したDMD転写物のレベルを生じさせる。一部の実施形態において、有益な機能は、生物学的機能が増加したタンパク質をコードすることである。一部の実施形態において、本開示は、スプライシングの調節方法を提供し、この方法は、提供されるDMDオリゴヌクレオチド又はDMDオリゴヌクレオチド組成物をスプライシングシステムに投与することを含み、ここで、少なくとも1つのDMD転写物のスプライシングが変化される(例えば、エクソン51のスキッピングが増加される)。一部の実施形態において、少なくとも1つのスプライシング産物のレベルが少なくとも1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50、100、200、500又は1000倍に増加する。一部の実施形態において、本開示は、DMDスプライシングの調節方法を提供し、この方法は、提供されるDMDオリゴヌクレオチド又はその組成物をスプライシングシステムに投与することを含む。
一部の実施形態において、本開示は、DMDを予防又は治療する方法を提供し、この方法は、それに罹り易いか又はそれに罹患している対象に、提供されるDMDオリゴヌクレオチド又はDMDオリゴヌクレオチド組成物の有効量を含む医薬組成物を投与することを含む。
一部の実施形態において、提供される組成物及び方法は、その組成物が存在しないこと、参照組成物が存在すること及びこれらの組み合わせからなる群から選択される参照条件からのパターンである参照パターンと比較して改良されたDMD転写物スプライシングパターンを提供する。改良は、任意の望ましい生物学的機能の改良であり得る。一部の実施形態において、例えばDMDでは、改良は、生物学的活性が改良されたジストロフィンタンパク質を産生するmRNAの産生である。
一部の実施形態では、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド及びキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物であって、任意選択で1つ以上の非負電荷インターヌクレオチド結合を含むDMDオリゴヌクレオチド(又はキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物における複数のDMDオリゴヌクレオチド)が特に有用及び有効である。とりわけ、かかるDMDオリゴヌクレオチド及びDMDオリゴヌクレオチド組成物は、大幅に改良された効果、より良好な送達、より低い毒性等をもたらすことができる。
一部の実施形態において、提供されるDMDオリゴヌクレオチド組成物は、標的DMD転写物のスプライシングを変化させることにおいて同等の効果を有する、他の点で同等の参照DMDオリゴヌクレオチド組成物と比べて低い用量及び/又は頻度で投与される。一部の実施形態において、立体制御された(キラル制御された)DMDオリゴヌクレオチド組成物は、標的DMD転写物のスプライシングを変化させることにおいて同等の効果を有する、他の点で同等のステレオランダムな参照DMDオリゴヌクレオチド組成物と比べて低い用量及び/又は頻度で投与される。必要であれば、提供される組成物は、その低い毒性のため、より高い用量/頻度で投与することもできる。
一部の実施形態において、提供されるDMDオリゴヌクレオチド、組成物及び方法は、例えば参照組成物と比較したとき低毒性である。当技術分野において広く公知のとおり、DMDオリゴヌクレオチドは、例えば細胞、組織、生物等への投与時に毒性を誘導し得る。一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドは望ましくない免疫応答を誘導し得る。一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドは補体活性化を誘導し得る。一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドは補体の代替経路の活性化を誘導し得る。一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドは炎症を誘導し得る。とりわけ、補体系は細胞に損傷を与え得る強力な細胞溶解活性を有し、従って調節して傷害の可能性を低減すべきである。一部の実施形態では、DMDオリゴヌクレオチド誘導性血管外傷が、例えば医薬用途のDMDオリゴヌクレオチドの開発において頻発する難題である。一部の実施形態において、高用量のDMDオリゴヌクレオチドを投与したときの主な炎症源は、代替補体カスケードの活性化を伴う。一部の実施形態において、補体活性化は、ホスホロチオエート含有DMDオリゴヌクレオチドに関連する共通の難題であり、ホスホロチオエートの一部の配列が自然免疫細胞活性化を誘導する可能性もある。一部の実施形態では、サイトカイン放出がDMDオリゴヌクレオチドの投与に関連する。例えば、一部の実施形態では、インターロイキン-6(IL-6)単球走化性タンパク質(MCP-1)及び/又はインターロイキン-12(IL-12)の増加が観察される。例えば、Frazier, Antisense Oligonucleotide Therapies: The Promise and the Challenges from a Toxicologic Pathologist’s Perspective. Toxicol Pathol., 43: 78-89, 2015;及びEngelhardt, et al., Scientific and Regulatory Policy Committee Points-to-consider Paper: Drug-induced Vascular Injury Associated with Nonsmall Molecule Therapeutics in Preclinical Development: Part 2. Antisense Oligonucleotides. Toxicol Pathol. 43: 935-944, 2015を参照されたい。
本明細書に提供されるとおりのオリゴヌクレオチド組成物は、限定はされないが、DMD転写、翻訳、免疫応答、エピジェネティクス等を含めた幾つもの細胞過程及び機構を調節するための薬剤として使用することができる。加えて、本明細書に提供されるとおりのDMDオリゴヌクレオチド組成物は、研究及び/又は診断目的の試薬として使用することができる。当業者は、本明細書における本開示、開示が、特定の使用に限定されるものではなく、合成オリゴヌクレオチドの使用が望ましい任意の状況に適用可能であることを容易に認識するであろう。とりわけ、提供される組成物は、種々の治療、診断、農業及び/又は研究適用において有用である。
提供されるキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物の投与には、様々な投与レジメン、例えば米国特許第9695211号、米国特許第9605019号、米国特許第9598458号、米国特許出願公開第2013/0178612号、米国特許出願公開第20150211006号、米国特許出願公開第20170037399号、国際公開第2017/015555号、国際公開第2017/062862号、国際公開第2017/160741号、国際公開第2017/192664号、国際公開第2017/192679号及び/又は国際公開第2017/210647号(これらの各々の投与レジメンは、参照により本明細書に援用される)に記載されるものを利用することができる。
一部の実施形態において、提供されるDMDオリゴヌクレオチド及び組成物は、その低い毒性に伴い、より高い投薬量及び/又はより高い頻度で投与することができる。一部の実施形態において、提供される組成物は、その改良された送達(及び他の特性)に伴い、生物学的効果、例えば臨床的有効性の実現に、より低い投薬量及び/又はより低い頻度で投与することができる。
単回用量は、様々な量のDMDオリゴヌクレオチドを含有することができる。一部の実施形態において、単回用量は、適用に応じて好適な所望のとおり、あるタイプのキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドを様々な量で含有することができる。一部の実施形態において、単回用量は、あるタイプのキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドを約1、5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250、260、270、280、290、300mg又はそれを超えて(例えば、約350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000mg又はそれを超えて)含有する。一部の実施形態において、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドは、キラル制御されていないDMDオリゴヌクレオチドと比べてより低量での単回用量及び/又は総用量で投与される。一部の実施形態において、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドは、有効性の改良により、キラル制御されていないDMDオリゴヌクレオチドと比べてより低量での単回用量及び/又は総用量で投与される。一部の実施形態において、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドは、キラル制御されていないDMDオリゴヌクレオチドと比べてより高量での単回用量及び/又は総用量で投与される。一部の実施形態において、キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドは、安全性の改良により、キラル制御されていないDMDオリゴヌクレオチドと比べてより高量での単回用量及び/又は総用量で投与される。
医薬組成物
療法薬として使用されるとき、本明細書に記載される提供されるDMDオリゴヌクレオチド又はDMDオリゴヌクレオチド組成物は医薬組成物として投与される。一部の実施形態において、医薬組成物は、提供されるDMDオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩の治療有効量と、薬学的に許容可能な希釈剤、薬学的に許容可能な賦形剤及び薬学的に許容可能な担体から選択される少なくとも1つ薬学的に許容可能な不活性成分とを含む。一部の実施形態において、提供される組成物中では、提供されるDMDオリゴヌクレオチドは、塩、好ましくは薬学的に許容可能な塩、例えばナトリウム塩、アンモニウム塩等として存在し得る。一部の実施形態において、提供されるDMDオリゴヌクレオチドの塩は、2つ以上のカチオンを例えば一部の実施形態では最大でDMDオリゴヌクレオチド中の負電荷酸性基(例えば、リン酸、ホスホロチオエート等)の数に至るまで含む。当業者が理解するとおり、本明細書に記載されるDMDオリゴヌクレオチドは塩形態、特に薬学的に許容可能な塩形態で提供され、及び/又は利用され得る。
一部の実施形態において、本開示は、提供されるDMDオリゴヌクレオチド、例えばキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドの塩及びその医薬組成物を提供する。一部の実施形態において、塩は、薬学的に許容可能な塩である。一部の実施形態では、塩基に(例えば、水溶液、医薬組成物等の条件下で)供与され得る各水素イオンが非Hカチオンに置き換えられる。例えば、一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドの薬学的に許容可能な塩は全金属イオン塩であり、ここで、各インターヌクレオチド結合(例えば、天然リン酸結合、ホスホロチオエートジエステル結合等)の各水素イオン(例えば、水中で十分に酸性の、-OH、-SH等のもの)が金属イオンに置き換えられる。一部の実施形態において、提供される塩は全ナトリウム塩である。一部の実施形態において、提供される薬学的に許容可能な塩は全ナトリウム塩である。一部の実施形態において、提供される塩は全ナトリウム塩であり、ここで、存在する場合に天然リン酸結合(酸性形態-O-P(O)(OH)-O-)である各インターヌクレオチド結合が、そのナトリウム塩形態(-O-P(O)(ONa)-O-)として存在し、及び存在する場合にホスホロチオエートジエステル結合(ホスホロチオエートインターヌクレオチド結合;酸性形態-O-P(O)(SH)-O-)である各インターヌクレオチド結合が、そのナトリウム塩形態(-O-P(O)(SNa)-O-)として存在する。
一部の実施形態において、医薬組成物は、静脈内注射、経口投与、頬側投与、吸入、経鼻投与、局所投与、眼内投与又は耳内投与用に製剤化される。一部の実施形態において、医薬組成物は、錠剤、丸薬、カプセル、液体、吸入薬、鼻腔内噴霧溶液、坐薬、懸濁液、ゲル、コロイド、分散液、懸濁液、溶液、エマルション、軟膏、ローション、点眼薬又は点耳薬である。
一部の実施形態において、本開示は、薬学的に許容可能な賦形剤との混合でのキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド又はその組成物を含む医薬組成物を提供する。当業者は、本医薬組成物が、上記に記載されるキラル制御されたDMDオリゴヌクレオチドの薬学的に許容可能な塩又はその組成物を包含することを認識するであろう。
種々の超分子ナノ担体を使用して核酸を送達することができる。例示的ナノ担体としては、限定はされないが、リポソーム、カチオン性ポリマー複合体及び様々な高分子物質が挙げられる。核酸と様々なポリカチオンとの複合体形成は、もう1つの細胞内送達手法であり;これには、PEG化ポリカチオン、ポリエチレンアミン(PEI)複合体、カチオン性ブロック共重合体及びデンドリマーの使用が含まれる。幾つかのカチオン性ナノ担体は、PEI及びポリアミドアミンデンドリマーを含め、エンドソームからの内容物の放出を助ける。他の手法としては、ポリマーナノ粒子、ポリマーミセル、量子ドット及びリポプレックスの使用が挙げられる。一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドは別の分子にコンジュゲートされる。
本明細書に記載される例示的な送達戦略に加えて、更なる核酸送達戦略が公知である。
治療及び/又は診断適用では、本開示の化合物は、全身及び局所又は限局投与を含め、種々の投与様式用に製剤化することができる。技法及び製剤については、概して、Remington, The Science and Practice of Pharmacy, (20th ed. 2000)を参照し得る。
提供されるDMDオリゴヌクレオチド及びその組成物は、幅広い投薬量範囲にわたって有効である。例えば、成人ヒトの治療では、1日約0.01~約1000mg、約0.5~約100mg、約1~約50mg及び1日約5~約100mgの投薬量が、用いられ得る投薬量の例である。正確な投薬量は、投与経路、化合物の投与形態、治療下の対象、治療下の対象の体重並びに主治医の意向及び経験に依存することになる。
薬学的に許容可能な塩は、概して当業者に周知であり、例として、限定されないが、酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、ベシル酸塩、安息香酸塩、重炭酸塩、酒石酸水素塩、臭化物、エデト酸カルシウム、カンシル酸塩、炭酸塩、クエン酸塩、エデト酸塩、エジシル酸塩、エストル酸塩、エシル酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコアルサニル酸塩、ヘキシルレゾルシン酸塩、ヒドラバミン、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、ナプシル酸塩、硝酸塩、パモ酸塩(エンボン酸塩)、パントテン酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩又はテオクル酸塩を挙げることができる。他の薬学的に許容可能な塩については、例えば、Remington, The Science and Practice of Pharmacy (20th ed. 2000)を参照し得る。好ましい薬学的に許容可能な塩としては、例えば、酢酸塩、安息香酸塩、臭化物、炭酸塩、クエン酸塩、グルコン酸塩、臭化水素酸塩、塩酸塩、マレイン酸塩、メシル酸塩、ナプシル酸塩、パモ酸塩(エンボン酸塩)、リン酸塩、サリチル酸塩、コハク酸塩、硫酸塩又は酒石酸塩が挙げられる。
当業者は理解するとおり、DMDオリゴヌクレオチドは、例えば医薬用途のため、幾つもの塩として製剤化され得る。一部の実施形態において、塩は金属カチオン塩及び/又はアンモニウム塩である。一部の実施形態において、塩はDMDオリゴヌクレオチドの金属カチオン塩である。一部の実施形態において、塩はDMDオリゴヌクレオチドのアンモニウム塩である。代表的なアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩としては、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどが挙げられる。一部の実施形態において、塩はDMDオリゴヌクレオチドのナトリウム塩である。一部の実施形態において、薬学的に許容可能な塩としては、適切な場合、非毒性アンモニウム、第4級アンモニウム及びDMDオリゴヌクレオチドと共に形成されるアミンカチオンが挙げられる。当業者は理解するとおり、DMDオリゴヌクレオチド内に2つ以上のアニオンがあり得るため、DMDオリゴヌクレオチドの塩は2つ以上のカチオン、例えばナトリウムイオンを含有し得る。
治療下の具体的な病態に応じて、かかる薬剤は液体又は固形剤形に製剤化され、全身又は局所投与され得る。薬剤は、例えば、当業者に公知のとおりの時限型又は持続型低量放出形態で送達され得る。製剤化及び投与技法については、Remington, The Science and Practice of Pharmacy (20th ed. 2000)を参照し得る。好適な経路としては、経口、頬側、吸入スプレーによるもの、舌下、直腸、経皮、腟内、経粘膜、鼻腔又は腸内投与;筋肉内、皮下、髄内注射を含む非経口送達並びに髄腔内、脳室内に直接、静脈内、関節内、胸骨内、滑液嚢内、肝内、病巣内、頭蓋内、腹腔内、鼻腔内又は眼内注射又は他の送達様式を挙げることができる。
注射用には、本開示の薬剤は、ハンクス液、リンゲル液又は生理食塩緩衝液などの生理的に適合性のある緩衝液中など、水溶液中に製剤化及び希釈され得る。かかる経粘膜投与には、通過しようとする関門に適切な透過剤が製剤中に使用される。かかる透過剤は、概して、当技術分野において公知である。
薬学的に許容可能な不活性担体を使用して、本開示の実施のため本明細書に開示される化合物を全身投与に好適な投薬量に製剤化することは、本開示の範囲内である。担体の適切な選択及び好適な製造実践により、本開示の組成物、詳細には、溶液として製剤化されるものは、静脈内注射によるなど、非経口的に投与し得る。
化合物、例えばDMDオリゴヌクレオチドは、当技術分野において周知の薬学的に許容可能な担体を使用して経口投与に好適な投薬量に容易に製剤化することができる。かかる担体により、本開示の化合物を治療下の対象(例えば患者)による経口摂取用に錠剤、丸薬、カプセル、液体、ゲル、シロップ、スラリー、懸濁液などとして製剤化することが可能になる。
鼻腔又は吸入送達には、本開示の薬剤は、当業者に公知の方法によっても製剤化され得、例えば、限定はされないが、生理食塩水、ベンジルアルコールなどの保存剤、吸収促進剤及びフルオロカーボンなど、可溶化、希釈又は分散物質の例を挙げることができる。
特定の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチド及び組成物はCNSに送達される。特定の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチド及び組成物は脳脊髄液に送達される。特定の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチド及び組成物は脳実質に投与される。特定の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチド及び組成物は、髄腔内投与又は脳室内投与によって動物/対象に送達される。実質内投与、髄腔内投与又は脳室内投与では、中枢神経系内での本明細書に記載されるDMDオリゴヌクレオチド及び組成物の広範な分布が実現し得る。
特定の実施形態において、非経口投与は、例えばシリンジ、ポンプ等による注射によるものである。特定の実施形態において、注射はボーラス注射である。特定の実施形態において、注射は、線条体、尾状核、皮質、海馬及び小脳などの組織に直接投与される。
特定の実施形態において、ボーラス注射によるなど、医薬剤を特異的に局在化させる方法は、半有効濃度(EC50)を20、25、30、35、40、45又は50分の1に低下させる。特定の実施形態において、標的組織は脳組織である。特定の実施形態において、標的組織は線条体組織である。特定の実施形態において、EC50の低下は、それを必要としている患者において薬理学的結果を達成するために必要な用量が減少するため望ましい。
特定の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドは、注射又は注入によって1ヵ月毎、2ヵ月毎、90日毎、3ヵ月毎、6ヵ月毎に1回、年2回又は年1回送達される。
本開示での使用に好適な医薬組成物としては、活性成分がその意図される目的を実現するための有効量で含まれる組成物が挙げられる。有効量の決定は、特に本明細書に提供される詳細な本開示を踏まえれば、十分に当業者の能力の範囲内である。
これらの医薬組成物は、活性成分に加えて、活性化合物を医薬品として使用し得る製剤にする処理を促進する賦形剤及び助剤を含む好適な薬学的に許容可能な担体を含有し得る。経口投与用に製剤化される製剤は、錠剤、糖衣錠、カプセル又は溶液の形態であり得る。
経口使用向けの医薬製剤は、活性化合物を固体賦形剤と合わせ、任意選択で得られた混合物を粉砕し、及びこの顆粒混合物を、必要に応じて好適な助剤を添加した後に処理して錠剤又は糖衣錠コアを入手することにより入手し得る。好適な賦形剤は、詳細には、充填剤、例えばラクトース、スクロース、マンニトール又はソルビトールを含めた糖類;セルロース調製物、例えばトウモロコシデンプン、小麦デンプン、コメデンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)ナトリウム及び/又はポリビニルピロリドン(PVP:ポビドン)である。必要であれば、架橋ポリビニルピロリドン、寒天又はアルギン酸若しくはアルギン酸ナトリウムなどのその塩など、崩壊剤が添加され得る。
糖衣錠コアには、好適なコーティングが付与される。この目的上、濃縮糖液が使用され得、これは、任意選択で、アラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、カルボポルゲル、ポリエチレングリコール(PEG)及び/又は二酸化チタン、ラッカー溶液及び好適な有機溶媒若しくは溶媒混合物を含有し得る。錠剤又は糖衣錠コーティングには、異なる組み合わせの活性化合物用量の識別又は特徴付けのため、色素又はピグメントが添加され得る。
経口的に使用することのできる医薬製剤には、ゼラチンで作られたプッシュフィットカプセル並びにゼラチン及びグリセロール又はソルビトールなどの可塑剤で作られたソフトシールカプセルが含まれる。プッシュフィットカプセルは、活性成分を、ラクトースなどの充填剤、デンプンなどの結合剤及び/又はタルク又はステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤並びに任意選択で安定剤との混合で含有し得る。ソフトカプセルでは、活性化合物が脂肪油、流動パラフィン又は液体ポリエチレングリコール(PEG)などの好適な液体中に溶解又は懸濁され得る。加えて、安定剤が添加され得る。
一部の実施形態において、本明細書に記載される任意のDMDオリゴヌクレオチド若しくはこれらの組み合わせ又は本明細書に記載されるDMDオリゴヌクレオチドを含む任意の組成物は、本明細書に記載される又は当技術分野において公知の任意の医薬製剤と組み合わせることができる。
併用療法
一部の実施形態において、対象には、提供されるDMDオリゴヌクレオチド又はDMDオリゴヌクレオチド組成物、例えばDMDオリゴヌクレオチドを含む組成物に加えて、追加の治療(限定はされないが、療法剤又は方法を含む)が投与される。一部の実施形態において、1つ又は複数のDMDオリゴヌクレオチドを含む組成物(又は2つ以上の組成物、各々がDMDオリゴヌクレオチドを含む)が追加の治療と共に患者に投与される。
一部の実施形態において、本開示は、筋ジストロフィー、デュシェンヌ型(デュシェンヌ)筋ジストロフィー(DMD)又はベッカー型(ベッカー)筋ジストロフィー(BMD)を治療する方法に関し、この方法は、(a)それに罹り易いか又はそれに罹患している対象に、提供されるDMDオリゴヌクレオチドを含む組成物を投与すること、及び(b)筋ジストロフィーを予防するか、治療するか、改善するか、又はその進行を減速させる能力を有する追加の治療を対象に投与することを含む。一部の実施形態において、追加の治療は、第2のDMDオリゴヌクレオチドを含む組成物である。
一部の実施形態において、追加の治療は、それ自体が筋ジストロフィーを予防するか、治療するか、改善するか、又はその進行を減速させる能力を有する。一部の実施形態において、追加の治療は、提供されるDMDオリゴヌクレオチドと共に投与したとき、筋ジストロフィーを予防するか、治療するか、改善するか、又はその進行を減速させる能力を有する。
一部の実施形態において、追加の治療は、提供されるDMDオリゴヌクレオチド、例えば提供されるDMDオリゴヌクレオチドを含む組成物の前、その後又はそれと同時に対象に投与される。一部の実施形態において、組成物は、1つ又は複数のDMDオリゴヌクレオチドと追加の治療との両方を含む。一部の実施形態において、1つ又は複数のDMDオリゴヌクレオチドと1つ又は複数の追加の治療とは別個の組成物中にある。一部の実施形態において、本開示は、例えば他の療法剤及び/又は医療手技との併用療法のための技術(例えば、組成物、方法等)を提供する。一部の実施形態において、提供されるDMDオリゴヌクレオチド及び/又は組成物は、1つ以上の他の療法剤と一緒に使用され得る。一部の実施形態において、提供される組成物は、提供されるDMDオリゴヌクレオチドと、1つ以上の他の療法剤とを含む。一部の実施形態において、1つ以上の他の療法剤は、組成物中の提供されるDMDオリゴヌクレオチドと比較して、1つ以上の異なる標的及び/又は標的に対する1つ以上の異なる機構を有し得る。一部の実施形態において、療法剤はDMDオリゴヌクレオチドである。一部の実施形態において、療法剤は小分子薬物である。一部の実施形態において、療法剤はタンパク質である。一部の実施形態において、療法剤は抗体である。本開示では、幾つもの療法剤を利用し得る。例えば、DMDに対するDMDオリゴヌクレオチドが、ユートロフィン産生を調節する1つ以上の療法剤(ユートロフィン調節物質)と一緒に使用され得る。一部の実施形態において、ユートロフィン調節物質はユートロフィン産生を促進する。一部の実施形態において、ユートロフィン調節物質はエズトロミドである。一部の実施形態において、ユートロフィン調節物質は、
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又はその薬学的に許容可能な塩である。一部の実施形態において、提供されるDMDオリゴヌクレオチド又はその組成物は、1つ以上の他の療法剤及び/又は医療手技の前、それと同時又はその後に投与される。一部の実施形態において、提供されるDMDオリゴヌクレオチド又はその組成物は、1つ以上の他の療法剤及び/又は医療手技と同時に投与される。一部の実施形態において、提供されるDMDオリゴヌクレオチド又はその組成物は、1つ以上の他の療法剤及び/又は医療手技の前に投与される。一部の実施形態において、提供されるDMDオリゴヌクレオチド又はその組成物は、1つ以上の他の療法剤及び/又は医療手技の後に投与される。一部の実施形態において、提供される組成物は、1つ以上の他の療法剤を含む。
一部の実施形態において、DMDオリゴヌクレオチドを含む組成物は、目的のDMDエクソンのスキッピングを改良するため、追加の薬剤と共投与される。一部の実施形態において、追加の薬剤は、抗体、DMDオリゴヌクレオチド、タンパク質又は小分子である。一部の実施形態において、追加の薬剤は、スプライシングに関与するタンパク質に干渉する。一部の実施形態において、追加の薬剤は、スプライシングに関与するタンパク質に干渉し、ここで、タンパク質はSRタンパク質である。
一部の実施形態において、追加の薬剤は、スプライシングに関与するタンパク質に干渉し、ここで、タンパク質はSRタンパク質であり、これは、セリン(S)及びアルギニン(R)アミノ酸残基の1つ以上のロングリピートを含むタンパク質ドメインを含有する。SRタンパク質は、報告によれば、細胞内で重度にリン酸化され、構成的及び選択的スプライシングに関与する。Long et al. 2009 Biochem. J. 417: 15-27;Shepard et al. 2009 Genome Biol. 10: 242。一部の実施形態において、追加の薬剤は、SRプロテインキナーゼを阻害する又は低下させる化学的化合物である。一部の実施形態において、SRプロテインキナーゼを阻害し又は低下させる化学的化合物は、SRPIN340である。SRPIN340については、例えば、Fukuhura et al. 2006 Proc. Natl. Acad. Sci. USA 103: 11329-11333に報告されている。一部の実施形態において、化学的化合物は、SRタンパク質をリン酸化することも可能なCdc様キナーゼ(Clk)に特異的なキナーゼ阻害薬である。一部の実施形態において、SRタンパク質をリン酸化することも可能なCdc様キナーゼ(Clk)に特異的なキナーゼ阻害薬は、TG003である。TG003は、報告によれば、インビトロ及びインビボの両方でスプライシングに影響を及ぼした。Nowak et al. 2010 J. Biol. Chem. 285: 5532-5540;Muraki et al. 2004 J. Biol. Chem. 279: 24246-24254;Yomoda et al. 2008 Genes Cells 13: 233-244;及びNishida et al. 2011 Nat Commun. 2:308。
一部の実施形態において、筋ジストロフィーに罹患している患者では、筋組織が脂肪及び結合組織に置き換わり、冒されている筋肉が脂肪含量の増加に起因して大きく見えることがあり、これは仮性肥大として知られる病態である。一部の実施形態において、1つ又は複数のDMDオリゴヌクレオチドを含む組成物が、脂肪、若しくは線維、若しくは結合組織の発達又は脂肪、若しくは線維、若しくは結合組織による筋組織の置換を低減又は予防する治療と共に投与される。
一部の実施形態において、1つ又は複数のDMDオリゴヌクレオチドを含む組成物は、脂肪、若しくは又は線維、若しくは結合組織の発達又は脂肪、若しくは線維、若しくは結合組織による筋組織の置換を低減又は予防する治療と共に投与され、ここで、この治療は、線維化の中心メディエーターである結合組織成長因子(CTGF)に対する抗体(例えば、FG-3019)である。一部の実施形態において、1つ又は複数のDMDオリゴヌクレオチドを含む組成物は、人体の脂肪含量を低減する薬剤と共に投与される。
追加の治療としては、免疫調節薬により疾患の進行を減速させること(例えば、ステロイド及び形質転換成長因子β阻害薬)、筋線維のジストロフィン欠乏を補償し得るタンパク質を誘導又は導入すること(例えば、ユートロフィン、バイグリカン及びラミニン)又は筋肉の再生応答を支えること(例えば、ミオスタチン及びアクチビン2B)が挙げられる。
一部の実施形態において、追加の治療は、筋細胞内の正常なカルシウムバランスを回復させる能力を有する小分子である。
一部の実施形態において、追加の治療は、リアノジン受容体カルシウムチャネル複合体(RyR)と呼ばれるある種のチャネルの活性を修正することにより、筋細胞内の正常なカルシウムバランスを回復させる能力を有する小分子である。一部の実施形態において、かかる小分子は、Rycal ARM210(ARMGO Pharma、Tarry Town, NY)である。
一部の実施形態において、追加の治療はフラボノイドである。
一部の実施形態において、追加の治療は、エピカテキンなどのフラボノイドである。エピカテキンは、カカオの木から採取されるダークチョコレートに見られるフラボノイドであり、動物及びヒトにおいて心臓及び筋肉における新規ミトコンドリアの産生(例えば、ミトコンドリアバイオジェネシス)を増加させると同時に、筋組織の再生を刺激することが報告されている。
一部の実施形態において、追加の治療はフォリスタチン遺伝子療法である。
一部の実施形態において、追加の治療は、フォリスタチン344のアデノ随伴ウイルス送達により筋力を増加させ、筋消耗及び線維化を防ぐことである。
一部の実施形態において、追加の治療はグルココルチコイドである。
一部の実施形態において、追加の治療はプレドニゾンである。
一部の実施形態において、追加の治療はデフラザコートである。
一部の実施形態において、追加の治療はバモロロン(VBP15)である。
一部の実施形態において、追加の治療は、マイクロジストロフィン遺伝子など、外因性ジストロフィン遺伝子又はその合成バージョン若しくは一部分の送達である。
一部の実施形態において、追加の治療は、外因性ジストロフィン遺伝子又はその一部分、例えばSGT-001などのマイクロジストロフィン遺伝子、合成ジストロフィン遺伝子又はマイクロジストロフィンの送達のためのアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター媒介性遺伝子導入システム(Solid BioSciences、Cambridge, Mass.)の送達である。
一部の実施形態において、追加の治療は幹細胞治療である。
一部の実施形態において、追加の治療はステロイドである。
一部の実施形態において、追加の治療はコルチコステロイドである。
一部の実施形態において、追加の治療はプレドニゾンである。
一部の実施形態において、追加の治療はβ-2アゴニストである。
一部の実施形態において、追加の治療はイオンチャネル阻害薬である。
一部の実施形態において、追加の治療はカルシウムチャネル阻害薬である。
一部の実施形態において、追加の治療は、キサンチンであるカルシウムチャネル阻害薬である。一部の実施形態において、追加の治療は、メチルキサンチンであるカルシウムチャネル阻害薬である。一部の実施形態において、追加の治療は、ペントキシフィリンであるカルシウムチャネル阻害薬である。一部の実施形態において、追加の治療は、ペントキシフィリン、フラフィリン、リソフィリン、プロペントフィリン、ペンチフィリン、テオフィリン、トルバフィリン、アルビフィリン、エンプロフィリン及びその誘導体から選択されるメチルキサンチン誘導体であるカルシウムチャネル阻害薬である。
一部の実施形態において、追加の治療は心疾患又は心血管疾患の治療である。
一部の実施形態において、追加の治療は血圧治療薬である。
一部の実施形態において、追加の治療は外科手術である。
一部の実施形態において、追加の治療は、短縮した筋肉を直すか、脊柱を真っすぐにするか、又は心臓若しくは肺の障害を治療する外科手術である。
一部の実施形態において、追加の治療は、装具、歩行器、立位歩行器又は他の機械的歩行補助具である。
一部の実施形態において、追加の治療は運動及び/又は理学療法である。
一部の実施形態において、追加の治療は補助換気である。
一部の実施形態において、追加の治療は、抗痙攣薬、免疫抑制薬又は便秘の治療である。
一部の実施形態において、追加の治療はNF-κB阻害薬である。
一部の実施形態において、追加の治療はサリチル酸及び/又はドコサヘキサエン酸(DHA)を含む。
一部の実施形態において、追加の治療は、サリチル酸及びドコサヘキサエン酸(DHA)のコンジュゲートであるエダサロネクセント(CAT-1004、Catabasis)である。
一部の実施形態において、追加の治療は細胞ベースの療法薬である。
一部の実施形態において、追加の治療は、同種異系カーディオスフェア由来細胞である、それを含む。
一部の実施形態において、追加の治療はCAP-1002(Capricor)である。
一部の実施形態において、例えば立体化学パターン中のy、t、n及びmは、それぞれ独立に、本開示に記載されるとおり1~20である。一部の実施形態において、yは1である。一部の実施形態において、yは、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15である。一部の実施形態において、yは、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15である。一部の実施形態において、yは、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10である。一部の実施形態において、yは1である。一部の実施形態において、yは2である。一部の実施形態において、yは3である。一部の実施形態において、yは4である。一部の実施形態において、yは5である。一部の実施形態において、yは6である。一部の実施形態において、yは7である。一部の実施形態において、yは8である。一部の実施形態において、yは9である。一部の実施形態において、yは10である。
一部の実施形態において、nは1である。一部の実施形態において、nは、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15である。一部の実施形態において、nは、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15である。一部の実施形態において、nは1~10である。一部の実施形態において、nは、1、2、3、4、5、6、7又は8である。一部の実施形態において、nは1である。一部の実施形態において、nは、2、3、4、5、6、7又は8である。一部の実施形態において、nは、3、4、5、6、7又は8である。一部の実施形態において、nは、4、5、6、7又は8である。一部の実施形態において、nは、5、6、7又は8である。一部の実施形態において、nは、6、7又は8である。一部の実施形態において、nは、7又は8である。一部の実施形態において、nは1である。一部の実施形態において、nは2である。一部の実施形態において、nは3である。一部の実施形態において、nは4である。一部の実施形態において、nは5である。一部の実施形態において、nは6である。一部の実施形態において、nは7である。一部の実施形態において、nは8である。一部の実施形態において、nは9である。一部の実施形態において、nは10である。
一部の実施形態において、mは0~50である。一部の実施形態において、mは1~50である。一部の実施形態において、mは1である。一部の実施形態において、mは2~50である。一部の実施形態において、mは、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15である。一部の実施形態において、mは、2、3、4、5、6、7又は8である。一部の実施形態において、mは、3、4、5、6、7又は8である。一部の実施形態において、mは、4、5、6、7又は8である。一部の実施形態において、mは、5、6、7又は8である。一部の実施形態において、mは、6、7又は8である。一部の実施形態において、mは、7又は8である。一部の実施形態において、mは0である。一部の実施形態において、mは1である。一部の実施形態において、mは2である。一部の実施形態において、mは3である。一部の実施形態において、mは4である。一部の実施形態において、mは5である。一部の実施形態において、mは6である。一部の実施形態において、mは7である。一部の実施形態において、mは8である。一部の実施形態において、mは9である。一部の実施形態において、mは10である。一部の実施形態において、mは11である。一部の実施形態において、mは12である。一部の実施形態において、mは13である。一部の実施形態において、mは14である。一部の実施形態において、mは15である。一部の実施形態において、mは16である。一部の実施形態において、mは17である。一部の実施形態において、mは18である。一部の実施形態において、mは19である。一部の実施形態において、mは20である。一部の実施形態において、mは21である。一部の実施形態において、mは22である。一部の実施形態において、mは23である。一部の実施形態において、mは24である。一部の実施形態において、mは25である。一部の実施形態において、mは少なくとも2である。一部の実施形態において、mは少なくとも3である。一部の実施形態において、mは少なくとも4である。一部の実施形態において、mは少なくとも5である。一部の実施形態において、mは少なくとも6である。一部の実施形態において、mは少なくとも7である。一部の実施形態において、mは少なくとも8である。一部の実施形態において、mは少なくとも9である。一部の実施形態において、mは少なくとも10である。一部の実施形態において、mは少なくとも11である。一部の実施形態において、mは少なくとも12である。一部の実施形態において、mは少なくとも13である。一部の実施形態において、mは少なくとも14である。一部の実施形態において、mは少なくとも15である。一部の実施形態において、mは少なくとも16である。一部の実施形態において、mは少なくとも17である。一部の実施形態において、mは少なくとも18である。一部の実施形態において、mは少なくとも19である。一部の実施形態において、mは少なくとも20である。一部の実施形態において、mは少なくとも21である。一部の実施形態において、mは少なくとも22である。一部の実施形態において、mは少なくとも23である。一部の実施形態において、mは少なくとも24である。一部の実施形態において、mは少なくとも25である。一部の実施形態において、mは少なくとも25より大きい。
一部の実施形態において、tは1~20である。一部の実施形態において、tは1である。一部の実施形態において、tは、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15である。一部の実施形態において、tは、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15である。一部の実施形態において、tは1~5である。一部の実施形態において、tは2である。一部の実施形態において、tは3である。一部の実施形態において、tは4である。一部の実施形態において、tは5である。一部の実施形態において、tは6である。一部の実施形態において、tは7である。一部の実施形態において、tは8である。一部の実施形態において、tは9である。一部の実施形態において、tは10である。一部の実施形態において、tは11である。一部の実施形態において、tは12である。一部の実施形態において、tは13である。一部の実施形態において、tは14である。一部の実施形態において、tは15である。一部の実施形態において、tは16である。一部の実施形態において、tは17である。一部の実施形態において、tは18である。一部の実施形態において、tは19である。一部の実施形態において、tは20である。
一部の実施形態において、t及びmの各々は、独立に、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15である。一部の実施形態において、t及びmの各々は、独立に、少なくとも3である。一部の実施形態において、t及びmの各々は、独立に、少なくとも4である。一部の実施形態において、t及びmの各々は、独立に、少なくとも5である。一部の実施形態において、t及びmの各々は、独立に、少なくとも6である。一部の実施形態において、t及びmの各々は、独立に、少なくとも7である。一部の実施形態において、t及びmの各々は、独立に、少なくとも8である。一部の実施形態において、t及びmの各々は、独立に、少なくとも9である。一部の実施形態において、t及びmの各々は、独立に、少なくとも10である。
本開示において使用されるとき、一部の実施形態において、「1つ以上」は、1~200、1~150、1~100、1~90、1~80、1~70、1~60、1~50、1~40、1~30又は1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24若しくは25である。一部の実施形態において、「1つ以上」は1である。一部の実施形態において、「1つ以上」は2である。一部の実施形態において、「1つ以上」は3である。一部の実施形態において、「1つ以上」は4である。一部の実施形態において、「1つ以上」は5である。一部の実施形態において、「1つ以上」は6である。一部の実施形態において、「1つ以上」は7である。一部の実施形態において、「1つ以上」は8である。一部の実施形態において、「1つ以上」は9である。一部の実施形態において、「1つ以上」は10である。一部の実施形態において、「1つ以上」は少なくとも1である。一部の実施形態において、「1つ以上」は少なくとも2である。一部の実施形態において、「1つ以上」は少なくとも3である。一部の実施形態において、「1つ以上」は少なくとも4である。一部の実施形態において、「1つ以上」は少なくとも5である。一部の実施形態において、「1つ以上」は少なくとも6である。一部の実施形態において、「1つ以上」は少なくとも7である。一部の実施形態において、「1つ以上」は少なくとも8である。一部の実施形態において、「1つ以上」は少なくとも9である。一部の実施形態において、「1つ以上」は少なくとも10である。本開示において使用されるとき、一部の実施形態において、「少なくとも1つ」は、1~200、1~150、1~100、1~90、1~80、1~70、1~60、1~50、1~40、1~30又は1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24若しくは25である。一部の実施形態において、「少なくとも1つ」は1である。一部の実施形態において、「少なくとも1つ」は2である。一部の実施形態において、「少なくとも1つ」は3である。一部の実施形態において、「少なくとも1つ」は4である。一部の実施形態において、「少なくとも1つ」は5である。一部の実施形態において、「少なくとも1つ」は6である。一部の実施形態において、「少なくとも1つ」は7である。一部の実施形態において、「少なくとも1つ」は8である。一部の実施形態において、「少なくとも1つ」は9である。一部の実施形態において、「少なくとも1つ」は10である。
とりわけ、本開示は、以下の例示的な実施形態を提供する。
1.fGSfUSfAn001RfCSfCSfUn001RfCSfCSmAfASmCSfASmUfCSfASfASfGn001RfGSfASfA;
fUSfGSfGn001RfCSfASfUn001RfUSfUSmCfUSmASfGSmUfUSfUSfGSfGn001RfASfGSfA;
fGSfGSfCn001RfASfUSfUn001RmUfCSfUSmASfGSmUmUSfUSfGSfGSfAn001RfGSfASfU;
fUSfGSfGn001RfCSfASfGn001RfUSfUSmUfCSmCSfUSmUfASfGSfUSfAn001RfASfCSfC;
fUSfGSfGn001RfCSfASfGn001RmUfUSfUSmCSfCSmUmUSfASfGSfUSfAn001RfASfCSfC;
fGSfGSfUn001RfASfASfGn001RfUSfUSmCfUSmGSfUSmCfCSfASfASfGn001RfCSfCSfC;
fGSfGSfUn001RfASfASfGn001RmUfUSfCSmUSfGSmUmCSfCSfASfASfGn001RfCSfCSfC;
fCSfASfAn001RfCSfASfUn001RfCSfASmAfGSmGSfASmAfGSfASfUSfGn001RfGSfCSfA;
fASfUSfGn001RfGSfCSfAn001RfUSfUSmUfCSmUSfASmGfUSfUSfUSfGn001RfGSfASfG;
fASfUSfGn001RfGSfCSfAn001RmUfUSfUSmCSfUSmAmGSfUSfUSfUSfGn001RfGSfASfG;
fGSfCSfAn001RfUSfUSfUn001RfCSfUSmAfGSmUSfUSmUfGSfGSfASfGn001RfASfUSfG;
fCSfASfGn001RfUSfUSfUn001RfCSfCSmUfUSmASfGSmUfASfASfCSfCn001RfASfCSfA;
fASfGSfUn001RfUSfUSfCn001RmCfUSfUSmASfGSmUmASfASfCSfCSfAn001RfCSfASfG;
fUSfUSfCn001RfCSfUSfUn001RmAfGSfUSmASfASmCmCSfASfCSfASfGn001RfGSfUSfU
(式中、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000140

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである)
の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩。
2.塩形態である、実施形態1のオリゴヌクレオチド。
3.塩形態は、ナトリウム塩である、実施形態2のオリゴヌクレオチド。
4.ナトリウム塩中のナトリウムイオンの数は、オリゴヌクレオチド中のホスホロチオエート及びリン酸結合の総数に等しい、実施形態3のオリゴヌクレオチド。
5.実施形態1~4のいずれか1つの複数のオリゴヌクレオチドを含む、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物であって、そのオリゴヌクレオチドの同じ塩基配列のオリゴヌクレオチドの実質的にラセミ体の製剤に対して、そのオリゴヌクレオチドについて強化されている、キラル制御されたオリゴヌクレオチド組成物。
6.治療有効量の、実施形態1~4のいずれか1つのオリゴヌクレオチドと、薬学的に許容可能な希釈剤、薬学的に許容可能な賦形剤及び薬学的に許容可能な担体から選択される薬学的に許容可能な不活性成分とを含む医薬組成物。
7.溶液である、実施形態10の医薬組成物。
8.疾患の治療における使用のためのオリゴヌクレオチド組成物であって、前記使用は、標的転写物のスプライシングを変化させることを含み、オリゴヌクレオチド組成物は、それが転写物スプライシングシステム内の標的転写物と接触されるとき、その組成物が存在しないこと、参照組成物が存在すること及びこれらの組み合わせからなる群から選択される参照条件下で観察されるものに対して転写物のスプライシングが変化されることを特徴とする、オリゴヌクレオチド組成物。
9.(a)標的転写物のスプライシングは、その組成物が存在しない場合に対して変化され、好ましくは、標的転写物は、ジストロフィンのプレmRNAであり、変化は、その組成物が存在しない場合に対して増加したレベルで1つ以上のエクソンがスキップされることであり、より好ましくは、ジストロフィンのエクソン51は、その組成物が存在しない場合に対して増加したレベルでスキップされるか;又は
(b)オリゴヌクレオチド組成物は、実施形態6~7のいずれか1つの組成物である、実施形態8の使用のためのオリゴヌクレオチド組成物。
10.前記使用は、デュシェンヌ型筋ジストロフィーに罹り易いか又はそれに罹患している対象に、実施形態1~9のいずれか1つのオリゴヌクレオチド又は実施形態9~13のいずれか1つの組成物を投与することを含む、デュシェンヌ型筋ジストロフィーの治療における使用のための、実施形態1~4のいずれか1つのオリゴヌクレオチド又は実施形態6~7のいずれか1つの組成物。
11.DMDを予防又は治療する方法であって、DMDに罹り易いか又はそれに罹患している対象に有効量のDMDオリゴヌクレオチドを投与することを含む方法。
12.対象は、エクソン51スキッピングに適しているDMD遺伝子の突然変異を有し、及びDMDオリゴヌクレオチドは、エクソン51スキッピングを提供することができる、実施形態15の方法。
13.対象は、エクソン51スキッピングに適しているDMD遺伝子のフレームシフト突然変異を有し、及びDMDオリゴヌクレオチドは、エクソン51スキッピングを提供することができる、実施形態11の方法。
14.オリゴヌクレオチドは、実施形態1~4のいずれか1つのオリゴヌクレオチドである、実施形態11の方法。
15.オリゴヌクレオチドは、実施形態5~7のいずれか1つの組成物において投与される、実施形態15の方法。
16.オリゴヌクレオチドを調製する方法であって、本明細書に記載されるキラル補助基、ホスホロアミダイト若しくはアジド試薬又は条件を使用することを含む方法。
17.本明細書に記載されるオリゴヌクレオチド、キラル補助基、ホスホロアミダイト、組成物又は方法。
とりわけ、本開示は、以下の例示的な実施形態を提供する。
1.1)塩基配列;
2)骨格結合のパターン;
3)骨格キラル中心のパターン;及び
4)骨格リン修飾のパターン
によって定義される特定のオリゴヌクレオチドタイプの複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物であって、
複数のオリゴヌクレオチドは、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20個のキラル制御されたインターヌクレオチド結合を含み;及び
転写物スプライシングシステム内の転写物と接触されると、転写物のスプライシングが、組成物の非存在、参照組成物の存在及びこれらの組み合わせからなる群から選択される参照条件下で観察されるものに対して変化されることを特徴とするオリゴヌクレオチド組成物。
2.転写物はジストロフィン転写物である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
3.転写物のスプライシングは、エクソン45、51若しくは53又は複数のエクソンのスキッピングのレベルが増加するように変化されている、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
4.複数のオリゴヌクレオチドの各キラルインターヌクレオチド結合は、独立に、キラル制御されたインターヌクレオチド結合である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
5.各キラル修飾インターヌクレオチド結合は、独立に、そのキラル結合リンにおいて少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の立体純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
6.塩基配列は、表A1の任意のオリゴヌクレオチドの塩基配列の15個の連続する塩基であるか又はそれを含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
7.骨格結合のパターンは、少なくとも1つの負に帯電していないインターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
8.骨格結合のパターンは、中性インターヌクレオチド結合である少なくとも1つの負に帯電していないインターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
9.骨格結合のパターンは、トリアゾール、中性トリアゾール、アルキン若しくは環状グアニジンであるか又はそれを含む少なくとも1つの中性インターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
10.オリゴヌクレオチドタイプは、コレステロール;L-カルニチン(アミド及びカルバメート結合);葉酸;ガンボギン酸;切断可能な脂質(1,2-ジラウリン及びエステル結合);インスリン受容体リガンド;CPP;グルコース(3分岐型及び16分岐型糖鎖);又はマンノース(3分岐型及び16分岐型糖鎖、α及びβ)のいずれかを含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
11.オリゴヌクレオチドタイプが表A1に記載されている任意のオリゴヌクレオチドである、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
12.1)塩基配列;
2)骨格結合のパターン;
3)骨格キラル中心のパターン;及び
4)骨格リン修飾のパターン
によって定義される特定のオリゴヌクレオチドタイプの複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物であって、
キラル制御されており、且つ特定のオリゴヌクレオチドタイプのオリゴヌクレオチドでは、同じ塩基配列、骨格結合のパターン及び骨格リン修飾のパターンを有するオリゴヌクレオチドの実質的にラセミ体の製剤と比較して濃縮されており、
オリゴヌクレオチド組成物は、転写物スプライシングシステム内の転写物と接触されると、組成物の非存在、参照組成物の存在及びこれらの組み合わせからなる群から選択される参照条件下で観察されるレベルと比較してスキッピングのエクソンのレベルが増加するように、転写物のスプライシングが変化されることを特徴とする組成物。
13.転写物は、ジストロフィン転写物である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
14.エクソンは、DMDエクソン45、51若しくは53又は複数のDMDエクソンであり、ここで、エクソン45、51若しくは53又は複数のエクソンのスキッピングのレベルが増加するように、転写物のスプライシングが変化される、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
15.骨格キラル中心のパターンは、少なくとも1つのSpを含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
16.骨格キラル中心のパターンは、少なくとも1つのRpを含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
17.キラル的に純粋な組成物である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
18.各キラル修飾インターヌクレオチド結合は、独立に、そのキラル結合リンにおいて少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の立体純度を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
19.塩基配列は、表A1の任意のオリゴヌクレオチドの塩基配列の15個の連続する塩基であるか又はそれを含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
20.骨格結合のパターンは、少なくとも1つの負に帯電していないインターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
21.骨格結合のパターンは、中性インターヌクレオチド結合である少なくとも1つの負に帯電していないインターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
22.骨格結合のパターンは、トリアゾール、中性トリアゾール、アルキン又は環状グアニジンであるか又はそれを含む少なくとも1つの中性インターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
23.オリゴヌクレオチドタイプは、コレステロール;L-カルニチン(アミド及びカルバメート結合);葉酸;ガンボギン酸;切断可能な脂質(1,2-ジラウリン及びエステル結合);インスリン受容体リガンド;CPP;グルコース(3分岐型及び16分岐型糖鎖);又はマンノース(3分岐型及び16分岐型糖鎖、α及びβ)のいずれかを含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
24.オリゴヌクレオチドタイプは、表A1に記載されている任意のオリゴヌクレオチドである、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
25.1)塩基配列;
2)骨格結合のパターン;及び
3)骨格リン修飾のパターン
によって定義される特定のオリゴヌクレオチドタイプの複数のオリゴヌクレオチドを含む組成物であって、
複数のオリゴヌクレオチドは、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20個の負に帯電していないインターヌクレオチド結合を含み;
オリゴヌクレオチド組成物は、転写物スプライシングシステム内の転写物と接触されると、組成物の非存在、参照組成物の存在及びこれらの組み合わせからなる群から選択される参照条件下で観察されるレベルと比較してスキッピングのエクソンのレベルが増加するように、転写物のスプライシングが変化されることを特徴とする組成物。
26.転写物は、ジストロフィン転写物である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
27.エクソンは、DMDエクソン45、51若しくは53又は複数のDMDエクソンであり、ここで、エクソン45、51若しくは53又は複数のエクソンのスキッピングのレベルが増加するように、転写物のスプライシングが変化される、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
28.それぞれの負に帯電していないインターヌクレオチド結合は、独立に、その少なくとも50%がpH7.4で負に帯電していない形態で存在するインターヌクレオチド結合である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
29.それぞれの負に帯電していないインターヌクレオチド結合は、独立に、中性インターヌクレオチド結合であり、このインターヌクレオチド結合の少なくとも50%は、pH7.4において中性形態で存在する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
30.それぞれの負に帯電していないインターヌクレオチド結合の中性形態は、独立に、8、9、10、11、12、13又は14以上のpKaを有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
31.それぞれの負に帯電していないインターヌクレオチド結合の中性形態は、結合する単位が-CHで置き換えられた場合、独立に、8、9、10、11、12、13又は14以上のpKaを有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
32.参照条件は、組成物の非存在である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
33.参照条件は、参照組成物の存在である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
34.参照組成物は、他の点では同一の組成物であり、ここで、複数のオリゴヌクレオチドは、キラル制御されたインターヌクレオチド結合を含まない、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
35.参照組成物は、他の点では同一の組成物であり、ここで、複数のオリゴヌクレオチドは、負に帯電していないインターヌクレオチド結合を含まない、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
36.骨格結合のパターンは、ホスホジエステル結合、ホスホロチオエート結合及びホスホジチオエート結合から選択される1つ又は複数の骨格結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
37.複数のオリゴヌクレオチドはそれぞれ、1つ又は複数の糖修飾を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
38.糖修飾は、2’-O-メチル、2’-MOE、2’-F、モルホリノ及び二環式糖部分から選択される1つ又は複数の修飾を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
39.1つ又は複数の糖修飾は2’-F修飾である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
40.複数のオリゴヌクレオチドはそれぞれ、2’-F修飾糖部分を含む1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個以上のヌクレオシド単位を含む5’末端領域を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
41.複数のオリゴヌクレオチドはそれぞれ、2’-F修飾糖部分を含む1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個以上のヌクレオシド単位を含む3’末端領域を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
42.複数のオリゴヌクレオチドはそれぞれ、5’末端領域とホスホジエステル結合を含む1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個以上のヌクレオチド単位を含む3’領域との間の中間領域を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
43.塩基配列は、表A1の任意のオリゴヌクレオチドの塩基配列の15個の連続する塩基であるか又はそれを含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
44.骨格結合のパターンは、少なくとも1つの負に帯電していないインターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
45.骨格結合のパターンは、中性インターヌクレオチド結合である少なくとも1つの負に帯電していないインターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
46.骨格結合のパターンは、トリアゾール、中性トリアゾール、アルキン又は環状グアニジンであるか又はそれを含む少なくとも1つの中性インターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
47.オリゴヌクレオチドタイプは、コレステロール;L-カルニチン(アミド及びカルバメート結合);葉酸;ガンボギン酸;切断可能な脂質(1,2-ジラウリン及びエステル結合);インスリン受容体リガンド;CPP;グルコース(3分岐型及び16分岐型糖鎖);又はマンノース(3分岐型及び16分岐型糖鎖、α及びβ)のいずれかを含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
48.オリゴヌクレオチドタイプは、表A1に記載されている任意のオリゴヌクレオチドである、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
49.1)塩基配列;
2)骨格結合のパターン;及び
3)骨格リン修飾のパターン
によって定義される特定のオリゴヌクレオチドタイプの複数のオリゴヌクレオチドを含む組成物であって、
複数のオリゴヌクレオチドは、
1)2’-F修飾糖部分を含む1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個以上のヌクレオシド単位を含む5’末端領域;
2)2’-F修飾糖部分を含む1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個以上のヌクレオシド単位を含む3’末端領域;及び
3)5’末端領域とホスホジエステル結合を含む1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個以上のヌクレオチド単位を含む3’領域との間の中間領域
を含む組成物。
50.オリゴヌクレオチド組成物は、転写物スプライシングシステム内の転写物と接触されると、組成物の非存在、参照組成物の存在及びこれらの組み合わせからなる群から選択される参照条件下で観察されるレベルと比較してスキッピングのエクソンのレベルが増加するように、転写物のスプライシングが変化されることを特徴とする、実施形態43又は49の組成物。
51.転写物は、ジストロフィン転写物である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
52.エクソンは、DMDエクソン45、51若しくは53又は複数のDMDエクソンであり、エクソン45、51若しくは53又は複数のエクソンのスキッピングのレベルが増加するように、転写物のスプライシングが変化される、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
53.5’末端領域は、2’-F修飾糖部分を含まない1つ又は複数のヌクレオシド単位を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
54.3’末端領域は、2’-F修飾糖部分を含まない1つ又は複数のヌクレオシド単位を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
55.中間領域は、ホスホジエステル結合を含まない1つ又は複数のヌクレオチド単位を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
56.2’-F修飾糖部分及び5’末端の修飾インターヌクレオチド結合を含む1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個以上のヌクレオシド単位の最初のものは、5’末端からのオリゴヌクレオチドの1番目、2番目、3番目、4番目又は5番目のヌクレオシド単位であり、2’-F修飾糖部分及び3’末端の修飾インターヌクレオチド結合を含む1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個以上のヌクレオシド単位の最後のものは、オリゴヌクレオチドの最後、最後から2番目、最後から3番目、最後から4番目又は最後から5番目のヌクレオシド単位である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
57.5’末端領域は、2’-F修飾糖部分を含む2、3、4、5、6、7、8、9又は10個以上の連続するヌクレオシド単位を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
58.5’末端領域は、2’-F修飾糖部分を含む5、6、7、8、9又は10個以上の連続するヌクレオシド単位を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
59.3’末端領域は、2’-F修飾糖部分を含む2、3、4、5、6、7、8、9又は10個以上の連続するヌクレオシド単位を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
60.3’末端領域は、2’-F修飾糖部分を含む5、6、7、8、9又は10個以上の連続するヌクレオシド単位を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
61.5’末端領域に2’-F修飾糖部分を含む2つのヌクレオシド単位間の各インターヌクレオチド結合は、独立に、修飾インターヌクレオチド結合である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
62.3’末端領域に2’-F修飾糖部分を含む2つのヌクレオシド単位間の各インターヌクレオチド結合は、独立に、修飾インターヌクレオチド結合である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
63.各修飾インターヌクレオチド結合は、独立に、キラルインターヌクレオチド結合である、実施形態61又は62の組成物。
64.各修飾インターヌクレオチド結合は、独立に、キラル制御されたインターヌクレオチド結合である、実施形態61又は62の組成物。
65.各修飾インターヌクレオチド結合は、ホスホロチオエートインターヌクレオチド結合である、実施形態61又は62の組成物。
66.各修飾インターヌクレオチド結合は、キラル制御されたホスホロチオエートインターヌクレオチド結合である、実施形態61又は62の組成物。
67.各修飾インターヌクレオチド結合は、キラル制御されたSpホスホロチオエートインターヌクレオチド結合である、実施形態61又は62の組成物。
68.中間領域は、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個以上の天然リン酸結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
69.中間領域は、2’-OR修飾糖部分を含むヌクレオシド単位と2’-F修飾糖部分を含むヌクレオシド単位との間又はそれぞれ独立に2-OR修飾糖部分を含む2つのヌクレオシド単位間に、それぞれ独立に、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個以上の天然リン酸結合を含み、ここで、Rは、C1~6アルキルで任意選択で置換されている、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
70.中間領域は、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個以上の負に帯電していないインターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
71.中間領域は、2’-OR修飾糖部分を含むヌクレオシド単位と2’-F修飾糖部分を含むヌクレオシド単位との間又はそれぞれ独立に2-OR修飾糖部分を含む2つのヌクレオシド単位間に、それぞれ独立に、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個以上の負に帯電していないインターヌクレオチド結合を含み、ここで、Rは、C1~6アルキルで任意選択で置換されている、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
72.2’-ORは、2’-OCHである、実施形態69又は71の組成物。
73.2’-ORは、2’-OCHCHOCHである、実施形態69又は71の組成物。
74.5’末端領域は、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9又は10個のキラル修飾インターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
75.5’末端領域は、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9又は10個の連続するキラル修飾インターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
76.5’末端領域の各インターヌクレオチド結合は、キラル修飾インターヌクレオチド結合である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
77.3’末端領域は、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9又は10個のキラル修飾インターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
78.3’末端領域は、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9又は10個の連続するキラル修飾インターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
79.3’末端領域の各インターヌクレオチド結合は、キラル修飾インターヌクレオチド結合である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
80.中間領域は、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9又は10個のキラル修飾インターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
81.中間領域は、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9又は10個の連続するキラル修飾インターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
82.各キラル修飾インターヌクレオチド結合は、独立に、キラル制御されたインターヌクレオチド結合である、実施形態74~81のいずれか1つの組成物。
83.各キラル修飾インターヌクレオチド結合は、独立に、キラル制御されたインターヌクレオチド結合であり、ここで、そのキラル制御された結合リンはSp配置を有する、実施形態74~81のいずれか1つの組成物。
84.各キラル修飾インターヌクレオチド結合は、独立に、キラル制御されたホスホロチオエートインターヌクレオチド結合である、実施形態74~83のいずれか1つの組成物。
85.中間領域は、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9又は10個の負に帯電していないインターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
86.中間領域は、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9又は10個の中性インターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
87.中性インターヌクレオチド結合は、キラルインターヌクレオチド結合である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
88.中性インターヌクレオチド結合は、その結合リンにおけるRp又はSpとは独立にキラル制御されたインターヌクレオチド結合である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
89.塩基配列は、ジストロフィン遺伝子の20塩基長の部分又はその相補体に対して5個以下のミスマッチを有する配列を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
90.複数のオリゴヌクレオチドの塩基配列の長さは50塩基以下である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
91.骨格キラル中心のパターンは、Rp又はSpとは独立に、少なくとも3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24又は25のキラル制御された中心を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
92.骨格キラル中心のパターンは、Rp又はSpとは独立に、少なくとも5個のキラル制御された中心を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
93.骨格キラル中心のパターンは、Rp又はSpとは独立に、少なくとも6個のキラル制御された中心を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
94.骨格キラル中心のパターンは、Rp又はSpとは独立に、少なくとも10個のキラル制御された中心を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
95.特定のオリゴヌクレオチドタイプのオリゴヌクレオチドは、ジストロフィン遺伝子の1つ又は複数のエクソンのスキッピングを媒介することができる、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
96.複数のオリゴヌクレオチドは、ジストロフィン遺伝子のエクソン45、51又は53のスキッピングを媒介することができる、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
97.複数のオリゴヌクレオチドは、ジストロフィン遺伝子のエクソン45のスキッピングを媒介することができる、実施形態96の組成物。
98.複数のオリゴヌクレオチドは、ジストロフィン遺伝子のエクソン51のスキッピングを媒介することができる、実施形態96の組成物。
99.複数のオリゴヌクレオチドは、ジストロフィン遺伝子のエクソン53のスキッピングを媒介することができる、実施形態96の組成物。
100.塩基配列は、本明細書に開示される任意のオリゴヌクレオチドの配列に対して5個以下のミスマッチを有する配列を含む、実施形態97の組成物。
101.塩基配列は、本明細書に開示される任意のオリゴヌクレオチドの配列を含むか又はその配列である、実施形態97の組成物。
102.塩基配列は、本明細書に開示される任意のオリゴヌクレオチドの配列である、実施形態97の組成物。
103.塩基配列は、本明細書に開示される任意のオリゴヌクレオチドの配列に対して5個以下のミスマッチを有する配列を含む、実施形態97の組成物。
104.塩基配列は、本明細書に開示される任意のオリゴヌクレオチドを含むか又はそれである、実施形態97の組成物。
105.塩基配列は、本明細書に開示される任意のオリゴヌクレオチドである、実施形態97の組成物。
106.複数のオリゴヌクレオチドは、本明細書に開示される任意のオリゴヌクレオチドである、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
107.特定のオリゴヌクレオチドタイプのオリゴヌクレオチドは、本明細書に開示される任意のオリゴヌクレオチドである、実施形態18の組成物。
108.塩基配列は、表A1の任意のオリゴヌクレオチドの塩基配列の15個の連続する塩基であるか又はそれを含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
109.骨格結合のパターンは、少なくとも1つの負に帯電していないインターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
110.オリゴヌクレオチドは、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個以上の負に帯電していないインターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
111.オリゴヌクレオチドは、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個以上のキラル制御された負に帯電していないインターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
112.オリゴヌクレオチドは、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個以上の連続する負に帯電していないインターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
113.オリゴヌクレオチドは、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個以上の連続するキラル制御された負に帯電していないインターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
114.オリゴヌクレオチドは、ウィング-コア-ウィング、コア-ウィング又はウィング-コア構造を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
115.ウィングは、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個以上の負に帯電していないインターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
116.オリゴヌクレオチドは、ウィング-コア-ウィング、コア-ウィング又はウィング-コア構造を含み、ウィングは、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個以上のキラル制御された負に帯電していないインターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
117.オリゴヌクレオチドは、ウィング-コア-ウィング、コア-ウィング又はウィング-コア構造を含み、ウィングは、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個以上の連続する負に帯電していないインターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
118.オリゴヌクレオチドは、ウィング-コア-ウィング、コア-ウィング又はウィング-コア構造を含み、ウィングは、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個以上の連続するキラル制御された負に帯電していないインターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
119.オリゴヌクレオチドは、ウィング-コア-ウィング構造を含むか又はそれからなり、1つのウィングのみが、1つ又は複数の負に帯電していないインターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
120.オリゴヌクレオチドは、ウィング-コア-ウィング、コア-ウィング又はウィング-コア構造を含み、コアは、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個以上の負に帯電していないインターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
121.オリゴヌクレオチドは、ウィング-コア-ウィング、コア-ウィング又はウィング-コア構造を含み、コアは、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個以上のキラル制御された負に帯電していないインターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
122.オリゴヌクレオチドは、ウィング-コア-ウィング、コア-ウィング又はウィング-コア構造を含み、コアは、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個以上の連続する負に帯電していないインターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
123.オリゴヌクレオチドは、ウィング-コア-ウィング、コア-ウィング又はウィング-コア構造を含み、コアは、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個以上の連続するキラル制御された負に帯電していないインターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
124.ウィングのインターヌクレオチド結合の40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%又は100%は、独立に、負に帯電していないインターヌクレオチド結合、天然リン酸インターヌクレオチド結合又はRpキラルインターヌクレオチド結合である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
125.ウィングのインターヌクレオチド結合の40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%又は100%は、独立に、負に帯電していないインターヌクレオチド結合又は天然リン酸インターヌクレオチド結合である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
126.ウィングのインターヌクレオチド結合の40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%又は100%は、独立に、負に帯電していないインターヌクレオチド結合である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
127.パーセンテージは50%以上である、実施形態124~126のいずれか1つの組成物。
128.パーセンテージは60%以上である、実施形態124~126のいずれか1つの組成物。
129.パーセンテージは75%以上である、実施形態124~126のいずれか1つの組成物。
130.パーセンテージは80%以上である、実施形態124~126のいずれか1つの組成物。
131.パーセンテージは90%以上である、実施形態124~126のいずれか1つの組成物。
132.オリゴヌクレオチドはそれぞれ、負に帯電していないインターヌクレオチド結合及び天然リン酸インターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
133.オリゴヌクレオチドはそれぞれ、負に帯電していないインターヌクレオチド結合、天然リン酸インターヌクレオチド結合及びRpキラルインターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
134.ウィングは、負に帯電していないインターヌクレオチド結合及び天然リン酸インターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
135.ウィングは、負に帯電していないインターヌクレオチド結合、天然リン酸インターヌクレオチド結合及びRpキラルインターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
136.コアは、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個以上の負に帯電していないインターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
137.同じオリゴヌクレオチドのすべての負に帯電していないインターヌクレオチド結合は同じ構成を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
138.負に帯電していないインターヌクレオチド結合のそれぞれは、独立に、式I-n-1、I-n-2、I-n-3、I-n-4、II、II-a-1、II-a-2、II-b-1、II-b-2、II-c-1、II-c-2、II-d-1、II-d-2の構造又はその塩形態を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
139.負に帯電していないインターヌクレオチド結合のそれぞれは、独立に、式I-n-1、I-n-2、I-n-3、I-n-4、II、II-a-1、II-a-2、II-b-1、II-b-2、II-c-1、II-c-2、II-d-1、II-d-2の構造又はその塩形態を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
140.負に帯電していないインターヌクレオチド結合のそれぞれは、独立に、式II、Il-a-1、II-a-2、II-b-1、II-b-2、II-c-1、II-c-2、II-d-1、II-d-2の構造又はその塩形態を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
141.負に帯電していないインターヌクレオチド結合のそれぞれは、独立に、式II、Il-a-1、II-a-2、II-b-1、II-b-2、II-c-1、II-c-2、II-d-1、II-d-2の構造又はその塩形態を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
142.骨格結合のパターンは、中性インターヌクレオチド結合である少なくとも1つの負に帯電していないインターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
143.骨格結合のパターンは、トリアゾール、中性トリアゾール、アルキン又は環状グアニジンであるか又はそれを含む少なくとも1つの中性インターヌクレオチド結合を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
144.オリゴヌクレオチドタイプは、コレステロール;L-カルニチン(アミド及びカルバメート結合);葉酸;ガンボギン酸;切断可能な脂質(1,2-ジラウリン及びエステル結合);インスリン受容体リガンド;CPP;グルコース(3分岐型及び16分岐型糖鎖);又はマンノース(3分岐型及び16分岐型糖鎖、α及びβ)のいずれかを含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
145.オリゴヌクレオチドタイプは、表A1に記載されている任意のオリゴヌクレオチドである、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
146.オリゴヌクレオチドのそれぞれは、任意選択でリンカー部分を介してオリゴヌクレオチドのオリゴヌクレオチド鎖にコンジュゲートされた化学部分を含み、ここで、化学部分は、炭水化物部分、ペプチド部分、受容体リガンド部分又は-N(R、-N(R若しくは-N=C(N(Rの構造を有する部分を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
147.オリゴヌクレオチドのそれぞれは、任意選択でリンカー部分を介してオリゴヌクレオチドのオリゴヌクレオチド鎖にコンジュゲートされた化学部分を含み、ここで、化学部分はグアニジン部分を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
148.オリゴヌクレオチドのそれぞれは、任意選択でリンカー部分を介してオリゴヌクレオチドのオリゴヌクレオチド鎖にコンジュゲートされた化学部分を含み、ここで、化学部分は、-N=C(N(CHを含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
149.特定のオリゴヌクレオチドタイプの塩基配列を有する組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%又は90%は、特定のオリゴヌクレオチドタイプのオリゴヌクレオチドである、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
150.特定のオリゴヌクレオチドタイプの塩基配列、骨格結合のパターン及び骨格リン修飾のパターンを有する組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%又は90%は、特定のオリゴヌクレオチドタイプのオリゴヌクレオチドである、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
151.特定のタイプのオリゴヌクレオチドは構造的に同一である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
152.負に帯電していないインターヌクレオチド結合はホスホルアミデート結合である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
153.負に帯電していないインターヌクレオチド結合はグアニジン部分を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
154.負に帯電していないインターヌクレオチド結合は、式I:
Figure 2022513719000141

(式中、
は、P(=W)、P又はP→B(R’)であり;
Wは、O、N(-L-R)、S又はSeであり;
及びRのそれぞれは、独立に、-H、-L-R’、ハロゲン、-CN、-NO、-L-Si(R’)、-OR’、-SR’又は-N(R’)であり;
X、Y及びZのそれぞれは、独立に、-O-、-S-、-N(-L-R)-又はLであり;
各Lは、独立に、共有結合又はC1~30脂肪族基及び1~10個のヘテロ原子を有するC1~30ヘテロ脂肪族基から選択される二価の任意選択で置換されている直鎖基又は分岐鎖基であり、ここで、1つ又は複数のメチレン単位は、任意選択で独立に、C1~6アルキレン、C1~6アルケニレン、-C≡C-、1~5個のヘテロ原子を有する二価C~Cヘテロ脂肪族基、-C(R’)-、-Cy-、-O-、-S-、-S-S-、-N(R’)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR’)-、-C(O)N(R’)-、-N(R’)C(O)N(R’)-、-N(R’)C(O)O-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)N(R’)-、-C(O)S-、-C(O)O-、-P(O)(OR’)-、-P(O)(SR’)-、-P(O)(R’)-、-P(O)(NR’)-、-P(S)(OR’)-、-P(S)(SR’)-、-P(S)(R’)-、-P(S)(NR’)-、-P(R’)-、-P(OR’)-、-P(SR’)-、-P(NR’)-、-P(OR’)[B(R’)]-、-OP(O)(OR’)O-、-OP(O)(SR’)O-、-OP(O)(R’)O-、-OP(O)(NR’)O-、-OP(OR’)O-、-OP(SR’)O-、-OP(NR’)O-、-OP(R’)O-又は-OP(OR’)[B(R’)]O-であり、且つ1つ又は複数のCH又は炭素原子は、任意選択で独立にCyで置換されており;
各-Cy-は、独立に、C3~20脂環式環、C6~20アリール環、1~10個のヘテロ原子を有する5~20員ヘテロアリール環及び1~10個のヘテロ原子を有する3~20員ヘテロシクリル環から選択される、任意選択で置換されている二価基であり;
各Cyは、独立に、C3~20脂環式環、C6~20アリール環、1~10個のヘテロ原子を有する5~20員ヘテロアリール環及び1~10個のヘテロ原子を有する3~20員ヘテロシクリル環から選択される、任意選択で置換されている三価又は四価の基であり;
各R’は、独立に、-R、-C(O)R、-C(O)OR又は-S(O)Rであり;
各Rは、独立に、-H又はC1~30脂肪族、1~10個のヘテロ原子を有するC1~30ヘテロ脂肪族、C6~30アリール、C6~30アリール脂肪族、1~10個のヘテロ原子を有するC6~30アリールヘテロ脂肪族、1~10個のヘテロ原子を有する5~30員ヘテロアリール及び1~10個のヘテロ原子を有する3~30員ヘテロシクリルから選択される任意選択で置換される基であるか、又は
2つのR基は、任意選択で独立に、共有結合を形成するか、又は
同じ原子上の2つ以上のR基は、任意選択で独立に、原子と一緒になって、原子に加えて0~10個のヘテロ原子を有する、任意選択で置換されている3~30員単環式、二環式又は多環式環を形成するか、又は
2つ以上の原子上の2つ以上のR基は、任意選択で独立に、それらの介在原子と一緒になって、介在原子に加えて0~10個のヘテロ原子を有する、任意選択で置換されている3~30員単環式、二環式又は多環式環を形成する)
の構造又はその塩形態を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
155.それぞれの負に帯電していないインターヌクレオチド結合は、独立に、式Iの構造又はその塩形態を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
156.負に帯電していないインターヌクレオチド結合は、式I-n-1:
Figure 2022513719000142

の構造又はその塩形態を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
157.それぞれの負に帯電していないインターヌクレオチド結合は、独立に、式I-n-1の構造又はその塩形態を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
158.負に帯電していないインターヌクレオチド結合は、式I-n-2:
Figure 2022513719000143

の構造又はその塩形態を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
159.負に帯電していないインターヌクレオチド結合は、式I-n-3:
Figure 2022513719000144

の構造又はその塩形態を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
160.それぞれの負に帯電していないインターヌクレオチド結合は、独立に、式I-n-3の構造又はその塩形態を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
161.負に帯電していないインターヌクレオチド結合は、式I-n-3の構造又はその塩形態を有し、1つの-N(R’)の1つのR’と他の-N(R’)の1つのR’が、それらの介在原子と一緒になって、介在原子に加えて0~10個のヘテロ原子を有する、任意選択で置換されている3~30員単環式、二環式又は多環式環を形成する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
162.それぞれの負に帯電していないインターヌクレオチド結合は、独立に、式I-n-3の構造又はその塩形態を有し、1つの-N(R’)の1つのR’と他の-N(R’)の1つのR’が、それらの介在原子と一緒になって、介在原子に加えて0~10個のヘテロ原子を有する、任意選択で置換されている3~30員単環式、二環式又は多環式環を形成する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
163.負に帯電していないインターヌクレオチド結合は、式I-n-3の構造又はその塩形態を有し、1つの-N(R’)の1つのR’と他の-N(R’)の1つのR’が、それらの介在原子と一緒になって、2つ以下の窒素原子を有する、任意選択で置換されている5員単環式環を形成する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
164.それぞれの負に帯電していないインターヌクレオチド結合は、独立に、式I-n-3の構造又はその塩形態を有し、1つの-N(R’)の1つのR’と他の-N(R’)の1つのR’が、それらの介在原子と一緒になって、2つ以下の窒素原子を有する、任意選択で置換されている5員単環式環を形成する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
165.形成された環は飽和環である、実施形態159~162のいずれか1つの組成物。
166.形成された環は部分不飽和環である、実施形態159~162のいずれか1つの組成物。
167.負に帯電していないインターヌクレオチド結合は、式I-n-4:
Figure 2022513719000145

の構造又はその塩形態を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
168.Lは、共有結合である、実施形態167の組成物。
169.Lは、-N(R)-である、実施形態167の組成物。
170.Lは、-N(R’)-である、実施形態167の組成物。
171.Lは、-N(R)-である、実施形態167の組成物。
172.Lは、-S(O)-である、実施形態167の組成物。
173.Lは、-S(O)-である、実施形態167の組成物。
174.Lは、-S(O)N(R’)-である、実施形態167の組成物。
175.Lは、共有結合である、実施形態167~174のいずれか1つの組成物。
176.Lは、-N(R)-である、実施形態167~174のいずれか1つの組成物。
177.Lは、-N(R’)-である、実施形態167~174のいずれか1つの組成物。
178.Lは、-N(R)-である、実施形態167~174のいずれか1つの組成物。
179.Lは、-S(O)-である、実施形態167~174のいずれか1つの組成物。
180.Lは、-S(O)-である、実施形態167~174のいずれか1つの組成物。
181.Lは、-S(O)N(R’)-である、実施形態167~174のいずれか1つの組成物。
182.負に帯電していないインターヌクレオチド結合は、式II:
Figure 2022513719000146

(式中、
は、P(=W)、P又はP→B(R’)であり;
Wは、O、N(-L-R)、S又はSeであり;
X、Y及びZのそれぞれは、独立に、-O-、-S-、-N(-L-R)-又はLであり;
は、-H、-L-R’、ハロゲン、-CN、-NO、-L-Si(R’)、-OR’、-SR’又は-N(R’)であり;
環Aは、0~10個のヘテロ原子を有する任意選択で置換されている3~20員単環式、二環式又は多環式環であり;
各Rは、独立に、-H、ハロゲン、-CN、-N、-NO、-NO、-L-R’、-L-Si(R)、-L-OR’、-L-SR’、-L-N(R’)、-O-L-R’、-O-L-Si(R)、-O-L-OR’、-O-L-SR’又は-O-L-N(R’)であり;
gは0~20であり;
各Lは、独立に、共有結合又はC1~30脂肪族基及び1~10個のヘテロ原子を有するC1~30ヘテロ脂肪族基から選択される二価の任意選択で置換されている直鎖基又は分岐鎖基であり、ここで、1つ又は複数のメチレン単位は、任意選択で独立に、C1~6アルキレン、C1~6アルケニレン、-C≡C-、1~5個のヘテロ原子を有する二価C~Cヘテロ脂肪族基、-C(R’)-、-Cy-、-O-、-S-、-S-S-、-N(R’)-、-C(O)-、-C(S)-、-C(NR’)-、-C(O)N(R’)-、-N(R’)C(O)N(R’)-、-N(R’)C(O)O-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)N(R’)-、-C(O)S-、-C(O)O-、-P(O)(OR’)-、-P(O)(SR’)-、-P(O)(R’)-、-P(O)(NR’)-、-P(S)(OR’)-、-P(S)(SR’)-、-P(S)(R’)-、-P(S)(NR’)-、-P(R’)-、-P(OR’)-、-P(SR’)-、-P(NR’)-、-P(OR’)[B(R’)]-、-OP(O)(OR’)O-、-OP(O)(SR’)O-、-OP(O)(R’)O-、-OP(O)(NR’)O-、-OP(OR’)O-、-OP(SR’)O-、-OP(NR’)O-、-OP(R’)O-又は-OP(OR’)[B(R’)]O-であり、且つ1つ又は複数のCH又は炭素原子は、任意選択で独立にCyで置換されており;
各-Cy-は、独立に、C3~20脂環式環、C6~20アリール環、1~10個のヘテロ原子を有する5~20員ヘテロアリール環及び1~10個のヘテロ原子を有する3~20員ヘテロシクリル環から選択される、任意選択で置換されている二価基であり;
各Cyは、独立に、C3~20脂環式環、C6~20アリール環、1~10個のヘテロ原子を有する5~20員ヘテロアリール環及び1~10個のヘテロ原子を有する3~20員ヘテロシクリル環から選択される、任意選択で置換されている三価又は四価の基であり;
各R’は、独立に、-R、-C(O)R、-C(O)OR又は-S(O)Rであり;
各Rは、独立に、-H又はC1~30脂肪族、1~10個のヘテロ原子を有するC1~30ヘテロ脂肪族、C6~30アリール、C6~30アリール脂肪族、1~10個のヘテロ原子を有するC6~30アリールヘテロ脂肪族、1~10個のヘテロ原子を有する5~30員ヘテロアリール及び1~10個のヘテロ原子を有する3~30員ヘテロシクリルから選択される任意選択で置換される基であるか、又は
2つのR基は、任意選択で独立に、共有結合を形成するか、又は
同じ原子上の2つ以上のR基は、任意選択で独立に、原子と一緒になって、原子に加えて0~10個のヘテロ原子を有する、任意選択で置換されている3~30員単環式、二環式又は多環式環を形成するか、又は
2つ以上の原子上の2つ以上のR基は、任意選択で独立に、それらの介在原子と一緒になって、介在原子に加えて0~10個のヘテロ原子を有する、任意選択で置換されている3~30員単環式、二環式又は多環式環を形成する)
の構造又はその塩形態を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
183.それぞれの負に帯電していないインターヌクレオチド結合は、独立に、式IIの構造又はその塩形態を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
184.負に帯電していないインターヌクレオチド結合は、式II-a-1:
Figure 2022513719000147

の構造又はその塩形態を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
185.負に帯電していないインターヌクレオチド結合は、式II-a-2:
Figure 2022513719000148

の構造又はその塩形態を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
186.それぞれの負に帯電していないインターヌクレオチド結合は、独立に、式II-a-1又はII-a-2の構造又はその塩形態を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
187.負に帯電していないインターヌクレオチド結合は、式II-b-1:
Figure 2022513719000149

の構造又はその塩形態を有し、式中、gは0~18である、実施形態182~186のいずれか1つの組成物。
188.負に帯電していないインターヌクレオチド結合は、式II-b-2:
Figure 2022513719000150

の構造又はその塩形態を有し、式中、gは0~18である、実施形態182~187のいずれか1つの組成物。
189.それぞれの負に帯電していないインターヌクレオチド結合は、独立に、式II-b-1又はII-b-2の構造又はその塩形態を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
190.環Aは、0~10個のヘテロ原子(式II-b-1又はII-b-2のための2つの窒素原子に加えて)を有する任意選択で置換されている3~20員単環式環である、実施形態182~188のいずれか1つの組成物。
191.環Aは、任意選択で置換されている5員単環式飽和環である、実施形態182~188のいずれか1つの組成物。
192.負に帯電していないインターヌクレオチド結合は、式II-c-1:
Figure 2022513719000151

の構造又はその塩形態を有し、式中、gは0~4である、実施形態182~191のいずれか1つの組成物。
193.負に帯電していないインターヌクレオチド結合は、式II-c-2:
Figure 2022513719000152

の構造又はその塩形態を有し、式中、gは0~4である、実施形態182~193のいずれか1つの組成物。
194.それぞれの負に帯電していないインターヌクレオチド結合は、独立に、式II-c-1又はII-c-2の構造又はその塩形態を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
195.それぞれの負に帯電していないインターヌクレオチド結合は同じ構造を有する、実施形態182~193のいずれか1つの組成物。
196.該当する場合、負に帯電していないインターヌクレオチド結合ではない複数のオリゴヌクレオチドの各インターヌクレオチド結合は、独立に、式Iの構造を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
197.複数のオリゴヌクレオチドの各インターヌクレオチド結合は、独立に、式Iの構造を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
198.1つ又は複数のPはP(=W)である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
199.各Pは、独立に、P(=W)である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
200.1つ又は複数のWはOである、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
201.各WはOである、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
202.1つ又は複数のWはSである、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
203.1つ又は複数のWは、独立に、N(-L-R)である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
204.1つ又は複数のインターヌクレオチド結合は、独立に、式III:
Figure 2022513719000153

の構造又はその塩形態を有し、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
205.Pは、P(=N-L-R)である、実施形態204の組成物。
206.Pは、
Figure 2022513719000154

である、実施形態204の組成物。
207.Pは、
Figure 2022513719000155

である、実施形態204の組成物。
208.Lは、共有結合である、実施形態207の組成物。
209.Lは、-N(R)-である、実施形態207の組成物。
210.Lは、-N(R’)-である、実施形態207の組成物。
211.Lは、-N(R)-である、実施形態207の組成物。
212.Lは、-S(O)-である、実施形態207の組成物。
213.Lは、-S(O)-である、実施形態207の組成物。
214.Lは、-S(O)N(R’)-である、実施形態207の組成物。
215.Pは、
Figure 2022513719000156

である、実施形態204の組成物。
216.Pは、
Figure 2022513719000157

である、実施形態204の組成物。
217.Pは、
Figure 2022513719000158

である、実施形態204の組成物。
218.1つ又は複数のYはOである、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
219.各YはOである、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
220.1つ又は複数のZはOである、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
221.各ZはOである、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
222.1つ又は複数のXはOである、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
223.1つ又は複数のXはSである、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
224.負に帯電していないインターヌクレオチド結合は、
Figure 2022513719000159

の構造を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
225.負に帯電していないインターヌクレオチド結合は、
Figure 2022513719000160

の構造を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
226.負に帯電していないインターヌクレオチド結合は、
Figure 2022513719000161

の構造を有する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
227.負に帯電していないインターヌクレオチド結合ではない式I又その塩形態の各インターヌクレオチド結合では、Xは、独立に、O又はSであり、且つ-L-Rは-H(それぞれ天然リン酸結合又はホスホロチオエート結合)である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
228.複数のオリゴヌクレオチドにホスホロチオエート結合が存在する場合、各ホスホロチオエート結合は、独立に、キラル制御されたインターヌクレオチド結合である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
229.少なくとも1つの負に帯電していないインターヌクレオチド結合は、キラル制御されたインターヌクレオチド結合である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
230.少なくとも1つの負に帯電していないインターヌクレオチド結合は、キラル制御されたインターヌクレオチド結合である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
231.複数のオリゴヌクレオチドは、リンカーを介してオリゴヌクレオチド骨格に独立に結合されている標的部分を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
232.標的部分は炭水化物部分である、実施形態231の組成物。
233.標的部分は、GalNac部分を含むか又はGalNac部分である、実施形態231又は232の組成物。
234.複数のオリゴヌクレオチドは脂質部分を含み、ここで、脂質部分は、独立に、リンカーを介してオリゴヌクレオチド骨格に結合されている、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
235.複数のオリゴヌクレオチドは塩として存在し、ここで、組成物の状態での1つ又は複数の非中性インターヌクレオチド結合は、独立に、塩形態として存在する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
236.複数のオリゴヌクレオチドは塩として存在し、ここで、組成物の状態での1つ又は複数の負に帯電したインターヌクレオチド結合は、独立に、塩形態として存在する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
237.複数のオリゴヌクレオチドは塩として存在し、ここで、組成物の状態での1つ又は複数の負に帯電したインターヌクレオチド結合は、独立に、金属塩として存在する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
238.複数のオリゴヌクレオチドは塩として存在し、ここで、組成物の状態でのそれぞれの負に帯電したインターヌクレオチド結合は、独立に、金属塩として存在する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
239.複数のオリゴヌクレオチドは塩として存在し、ここで、組成物の状態でのそれぞれの負に帯電したインターヌクレオチド結合は、独立に、ナトリウム塩として存在する、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
240.複数のオリゴヌクレオチドは塩として存在し、ここで、それぞれの負に帯電したインターヌクレオチド結合は、独立に、天然リン酸結合(その中性型は-O-P(O)(OH)-Oである)又はホスホロチオエートインターヌクレオチド結合(その中性型は-O-P(O)(SH)-Oである)である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
241.1)塩基配列;
2)骨格結合のパターン;
3)骨格キラル中心のパターン;及び
4)骨格リン修飾のパターン
によって定義される特定のオリゴヌクレオチドタイプの複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物であって、
複数のオリゴヌクレオチドは、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20個のキラル制御されたインターヌクレオチド結合を含み;及び
複数のオリゴヌクレオチドは、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20個の負に帯電していないインターヌクレオチド結合を含む組成物。
242.少なくとも1つの負に帯電していないインターヌクレオチド結合は、中性インターヌクレオチド結合である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
243.中性インターヌクレオチド結合は、トリアゾール、中性トリアゾール、アルキン又は環状グアニジンであるか又はそれを含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
244.オリゴヌクレオチド組成物は、転写物スプライシングシステム内の転写物と接触されると、転写物のスプライシングが、組成物の非存在、参照組成物の存在及びこれらの組み合わせからなる群から選択される参照条件下で観察されるものに対して変化されることを特徴とする、先行する実施形態のいずれか1つのオリゴヌクレオチド組成物。
245.転写物は、ジストロフィン転写物である、先行する実施形態のいずれか1つのオリゴヌクレオチド組成物。
246.転写物のスプライシングは、エクソン45、51若しくは53又は複数のエクソンのスキッピングのレベルが増加するように変化される、先行する実施形態のいずれか1つのオリゴヌクレオチド組成物。
247.標的遺伝子のノックダウンを媒介することができる、先行する実施形態のいずれか1つのオリゴヌクレオチド組成物。
248.1)塩基配列;
2)骨格結合のパターン;
3)骨格キラル中心のパターン;及び
4)骨格リン修飾のパターン
によって定義される特定のオリゴヌクレオチドタイプの複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物であって、
複数のオリゴヌクレオチドは、コレステロール;L-カルニチン(アミド及びカルバメート結合);葉酸;切断可能な脂質(1,2-ジラウリン及びエステル結合);インスリン受容体リガンド;ガンボギン酸;CPP;グルコース(3分岐型及び16分岐型糖鎖);又はマンノース(3分岐型及び16分岐型糖鎖、α及びβ)を含むオリゴヌクレオチド組成物。
249.複数のオリゴヌクレオチドは、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20個のキラル制御されたインターヌクレオチド結合を含む、実施形態248の組成物。
250.オリゴヌクレオチド組成物は、転写物スプライシングシステム内の転写物と接触されると、転写物のスプライシングが、組成物の非存在、参照組成物の存在及びこれらの組み合わせからなる群から選択される参照条件下で観察されるものに対して変化されることを特徴とする、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
251.転写物は、ジストロフィン転写物である、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
252.転写物のスプライシングは、エクソン45、51若しくは53又は複数のエクソンのスキッピングのレベルが増加するように変化される、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
253.オリゴヌクレオチド組成物は、標的遺伝子のノックダウンを媒介することができる、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
254.複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物であって、複数のオリゴヌクレオチドは、
1)共通の塩基配列、及び
2)独立に1つ又は複数(例えば、約1~50、1~40、1~30、1~25、1~20、1~15、1~10、5~50、5~40、5~30、5~25、5~20、5~15、5~10、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24又は25個以上)のキラルインターヌクレオチド結合(「キラル制御されたインターヌクレオチド結合」)における同じ結合リン立体化学
を共有する、オリゴヌクレオチド組成物。
255.複数のオリゴヌクレオチドは、独立に5つ以上のインターヌクレオチド結合における同じ結合リン立体化学を共有する、実施形態254の組成物。
256.複数のオリゴヌクレオチドは、独立に5つ以上のホスホロチオエートインターヌクレオチド結合における同じ結合リン立体化学を共有する、実施形態254の組成物。
257.複数のオリゴヌクレオチドは、独立に各ホスホロチオエートインターヌクレオチド結合における同じ結合リン立体化学を共有する、実施形態254~256のいずれか1つの組成物。
258.複数のオリゴヌクレオチドは、独立に各キラルインターヌクレオチド結合における同じ結合リン立体化学を共有する、実施形態254~256のいずれか1つの組成物。
259.複数のオリゴヌクレオチドは、1つ又は複数(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個)の中性インターヌクレオチド結合を含む、実施形態254~258のいずれか1つの組成物。
260.複数のオリゴヌクレオチドは、1つ又は複数(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個)のn001を含む、実施形態254~258のいずれか1つの組成物。
261.複数のオリゴヌクレオチドは、1つ又は複数(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個)の天然リン酸結合を含む、実施形態254~260のいずれか1つの組成物。
262.塩基配列は、UCAAGGAAGAUGGCAUUUCUであるか又はそれを含む、実施形態254~261のいずれか1つの組成物。
263.塩基配列は、GGUAAGUUCUGUCCAAGCCCであるか又はそれを含む、実施形態254~261のいずれか1つの組成物。
264.塩基配列は、GUACCUCCAACAUCAAGGAAであるか又はそれを含む、実施形態254~261のいずれか1つの組成物。
265.塩基配列は、CAACAUCAAGGAAGAUGGCAであるか又はそれを含む、実施形態254~261のいずれか1つの組成物。
266.塩基配列は、GAUGGCAUUUCUAGUUUGGAであるか又はそれを含む、実施形態254~261のいずれか1つの組成物。
267.塩基配列は、AUGGCAUUUCUAGUUUGGAGであるか又はそれを含む、実施形態254~261のいずれか1つの組成物。
268.塩基配列は、UGGCAUUUCUAGUUUGGAGAであるか又はそれを含む、実施形態254~261のいずれか1つの組成物。
269.塩基配列は、GGCAUUUCUAGUUUGGAGAUであるか又はそれを含む、実施形態254~261のいずれか1つの組成物。
270.塩基配列は、GCAUUUCUAGUUUGGAGAUGであるか又はそれを含む、実施形態254~261のいずれか1つの組成物。
271.塩基配列は、GCAGUUUCCUUAGUAACCACであるか又はそれを含む、実施形態254~261のいずれか1つの組成物。
272.塩基配列は、CAGUUUCCUUAGUAACCACAであるか又はそれを含む、実施形態254~261のいずれか1つの組成物。
273.塩基配列は、UUCCUUAGUAACCACAGGUUであるか又はそれを含む、実施形態254~261のいずれか1つの組成物。
274.塩基配列は、UUGUGUCACCAGAGUAACAGであるか又はそれを含む、実施形態254~261のいずれか1つの組成物。
275.塩基配列は、UGGCAGUUUCCUUAGUAACCであるか又はそれを含む、実施形態254~261のいずれか1つの組成物。
276.塩基配列は、AGUUUCCUUAGUAACCACAGであるか又はそれを含む、実施形態254~261のいずれか1つの組成物。
277.複数のオリゴヌクレオチドの塩基配列を有する組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%又は90%は、複数のオリゴヌクレオチドである、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
278.複数のオリゴヌクレオチドの塩基配列、骨格結合のパターン及び骨格リン修飾のパターンを有する組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%又は90%は、複数のオリゴヌクレオチドである、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
279.複数のオリゴヌクレオチドは同じ構成を有し、同じ構成を有する組成物中のオリゴヌクレオチドの少なくとも5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%又は90%は、複数のオリゴヌクレオチドである、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
280.各ヘテロ原子は、独立に、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、硫黄又はリンである、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
281.先行する実施形態のいずれか1つのオリゴヌクレオチド組成物及び薬学的に許容可能な担体を含む医薬組成物。
282.組成物であって、組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
fGSfUSfAn001RfCSfCSfUn001RfCSfCSmAfASmCSfASmUfCSfASfASfGn001RfGSfASfA
の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であり、ここで、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000162

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、組成物。
283.組成物であって、GUACCUCCAACAUCAAGGAAの塩基配列を有する組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
fGSfUSfAn001RfCSfCSfUn001RfCSfCSmAfASmCSfASmUfCSfASfASfGn001RfGSfASfA
の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であり、ここで、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000163

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、組成物。
284.組成物であって、組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
fUSfGSfGn001RfCSfASfUn001RfUSfUSmCfUSmASfGSmUfUSfUSfGSfGn001RfASfGSfA
の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であり、ここで、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000164

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、組成物。
285.組成物であって、UGGCAUUUCUAGUUUGGAGAの塩基配列を有する組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
fUSfGSfGn001RfCSfASfUn001RfUSfUSmCfUSmASfGSmUfUSfUSfGSfGn001RfASfGSfA
の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であり、ここで、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000165

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、組成物。
286.組成物であって、組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
fGSfGSfCn001RfASfUSfUn001RmUfCSfUSmASfGSmUmUSfUSfGSfGSfAn001RfGSfASfU
の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であり、ここで、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000166

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、組成物。
287.組成物であって、GGCAUUUCUAGUUUGGAGAUの塩基配列を有する組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
fGSfGSfCn001RfASfUSfUn001RmUfCSfUSmASfGSmUmUSfUSfGSfGSfAn001RfGSfASfU
の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であり、ここで、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000167

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、組成物。
288.組成物であって、組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
fUSfGSfGn001RfCSfASfGn001RfUSfUSmUfCSmCSfUSmUfASfGSfUSfAn001RfASfCSfC
の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であり、ここで、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000168

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、組成物。
289.組成物であって、UGGCAGUUUCCUUAGUAACCの塩基配列を有する組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
fUSfGSfGn001RfCSfASfGn001RfUSfUSmUfCSmCSfUSmUfASfGSfUSfAn001RfASfCSfC
の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であり、ここで、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000169

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、組成物。
290.組成物であって、組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
fUSfGSfGn001RfCSfASfGn001RmUfUSfUSmCSfCSmUmUSfASfGSfUSfAn001RfASfCSfC
の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であり、ここで、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000170

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、組成物。
291.組成物であって、UGGCAGUUUCCUUAGUAACCの塩基配列を有する組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
fUSfGSfGn001RfCSfASfGn001RmUfUSfUSmCSfCSmUmUSfASfGSfUSfAn001RfASfCSfC
の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であり、ここで、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000171

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、組成物。
292.組成物であって、組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
fGSfGSfUn001RfASfASfGn001RfUSfUSmCfUSmGSfUSmCfCSfASfASfGn001RfCSfCSfC
の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であり、ここで、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000172

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、組成物。
293.組成物であって、GGUAAGUUCUGUCCAAGCCCの塩基配列を有する組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
fGSfGSfUn001RfASfASfGn001RfUSfUSmCfUSmGSfUSmCfCSfASfASfGn001RfCSfCSfC
の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であり、ここで、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000173

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、組成物。
294.組成物であって、組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
fGSfGSfUn001RfASfASfGn001RmUfUSfCSmUSfGSmUmCSfCSfASfASfGn001RfCSfCSfC
の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であり、ここで、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000174

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、組成物。
295.組成物であって、GGUAAGUUCUGUCCAAGCCCの塩基配列を有する組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
fGSfGSfUn001RfASfASfGn001RmUfUSfCSmUSfGSmUmCSfCSfASfASfGn001RfCSfCSfC
の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であり、ここで、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000175

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、組成物。
296.組成物であって、組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
fCSfASfAn001RfCSfASfUn001RfCSfASmAfGSmGSfASmAfGSfASfUSfGn001RfGSfCSfA
の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であり、ここで、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000176

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、組成物。
297.組成物であって、CAACAUCAAGGAAGAUGGCAの塩基配列を有する組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
fCSfASfAn001RfCSfASfUn001RfCSfASmAfGSmGSfASmAfGSfASfUSfGn001RfGSfCSfA
の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であり、ここで、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000177

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、組成物。
298.組成物であって、組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
fASfUSfGn001RfGSfCSfAn001RfUSfUSmUfCSmUSfASmGfUSfUSfUSfGn001RfGSfASfG
の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であり、ここで、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000178

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、組成物。
299.組成物であって、AUGGCAUUUCUAGUUUGGAGの塩基配列を有する組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
fASfUSfGn001RfGSfCSfAn001RfUSfUSmUfCSmUSfASmGfUSfUSfUSfGn001RfGSfASfG
の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であり、ここで、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000179

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、組成物。
300.組成物であって、組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
fASfUSfGn001RfGSfCSfAn001RmUfUSfUSmCSfUSmAmGSfUSfUSfUSfGn001RfGSfASfG
の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であり、ここで、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000180

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、組成物。
301.組成物であって、AUGGCAUUUCUAGUUUGGAGの塩基配列を有する組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
fASfUSfGn001RfGSfCSfAn001RmUfUSfUSmCSfUSmAmGSfUSfUSfUSfGn001RfGSfASfG
の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であり、ここで、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000181

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、組成物。
302.組成物であって、組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
fGSfCSfAn001RfUSfUSfUn001RfCSfUSmAfGSmUSfUSmUfGSfGSfASfGn001RfASfUSfG
の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であり、ここで、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000182

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、組成物。
303.組成物であって、GCAUUUCUAGUUUGGAGAUGの塩基配列を有する組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
fGSfCSfAn001RfUSfUSfUn001RfCSfUSmAfGSmUSfUSmUfGSfGSfASfGn001RfASfUSfG
の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であり、ここで、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000183

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、組成物。
304.組成物であって、組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
fCSfASfGn001RfUSfUSfUn001RfCSfCSmUfUSmASfGSmUfASfASfCSfCn001RfASfCSfA
の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であり、ここで、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000184

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、組成物。
305.組成物であって、CAGUUUCCUUAGUAACCACAの塩基配列を有する組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
fCSfASfGn001RfUSfUSfUn001RfCSfCSmUfUSmASfGSmUfASfASfCSfCn001RfASfCSfA
の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であり、ここで、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000185

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、組成物。
306.組成物であって、組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
fASfGSfUn001RfUSfUSfCn001RmCfUSfUSmASfGSmUmASfASfCSfCSfAn001RfCSfASfG
の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であり、ここで、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000186

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、組成物。
307.組成物であって、AGUUUCCUUAGUAACCACAGの塩基配列を有する組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
fASfGSfUn001RfUSfUSfCn001RmCfUSfUSmASfGSmUmASfASfCSfCSfAn001RfCSfASfG
の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であり、ここで、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000187

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、組成物。
308.組成物であって、組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
fUSfUSfCn001RfCSfUSfUn001RmAfGSfUSmASfASmCmCSfASfCSfASfGn001RfGSfUSfU
の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であり、ここで、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000188

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、組成物。
309.組成物であって、UUCCUUAGUAACCACAGGUUの塩基配列を有する組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
fUSfUSfCn001RfCSfUSfUn001RmAfGSfUSmASfASmCmCSfASfCSfASfGn001RfGSfUSfU
の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であり、ここで、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000189

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、組成物。
310.液体組成物であり、オリゴヌクレオチドは、組成物に溶解された1つ又は複数の塩である、実施形態282~309のいずれか1つの組成物。
311.オリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、薬学的に許容可能な塩である、実施形態282~310のいずれか1つの組成物。
312.オリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、ナトリウム塩、カリウム塩及びアンモニウム(例えば、[N(R)の構造(例えば、各Rは、独立に、-H又は任意選択で置換されているC1~6アルキルを有する))塩から独立に選択される薬学的に許容可能な塩である、実施形態282~311のいずれか1つの組成物。
313.オリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、ナトリウム塩である、実施形態282~312のいずれか1つの組成物。
314.レベルは、約1%~100%(例えば、約5%~100%、10%~100%、20%~100%、30%~100%、40%~100%、50%~100%、60%~100%、70%~100%、80~100%、90~100%、95~100%、50%~90%、約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%若しくは100%又は少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%若しくは99%)である、実施形態282~313のいずれか1つの組成物。
315.レベルは、約50%以上である、実施形態282~313のいずれか1つの組成物。
316.レベルは、約60%以上である、実施形態282~313のいずれか1つの組成物。
317.レベルは、約70%以上である、実施形態282~313のいずれか1つの組成物。
318.レベルは、約80%以上である、実施形態282~313のいずれか1つの組成物。
319.レベルは、約85%以上である、実施形態282~313のいずれか1つの組成物。
320.レベルは、約90%以上である、実施形態282~313のいずれか1つの組成物。
321.レベルは、約95%以上である、実施形態282~313のいずれか1つの組成物。
322.fGSfUSfAn001RfCSfCSfUn001RfCSfCSmAfASmCSfASmUfCSfASfASfGn001RfGSfASfAの構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であって、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000190

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、オリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩。
323.fUSfGSfGn001RfCSfASfUn001RfUSfUSmCfUSmASfGSmUfUSfUSfGSfGn001RfASfGSfAの構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であって、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000191

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、オリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩。
324.fGSfGSfCn001RfASfUSfUn001RmUfCSfUSmASfGSmUmUSfUSfGSfGSfAn001RfGSfASfUの構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であって、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000192

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、オリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩。
325.fUSfGSfGn001RfCSfASfGn001RfUSfUSmUfCSmCSfUSmUfASfGSfUSfAn001RfASfCSfCの構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であって、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000193

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、オリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩。
326.fUSfGSfGn001RfCSfASfGn001RmUfUSfUSmCSfCSmUmUSfASfGSfUSfAn001RfASfCSfCの構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であって、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000194

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、オリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩。
327.fGSfGSfUn001RfASfASfGn001RfUSfUSmCfUSmGSfUSmCfCSfASfASfGn001RfCSfCSfCの構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であって、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000195

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、オリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩。
328.fGSfGSfUn001RfASfASfGn001RmUfUSfCSmUSfGSmUmCSfCSfASfASfGn001RfCSfCSfCの構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であって、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000196

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、オリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩。
329.fCSfASfAn001RfCSfASfUn001RfCSfASmAfGSmGSfASmAfGSfASfUSfGn001RfGSfCSfAの構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であって、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000197

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、オリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩。
330.fASfUSfGn001RfGSfCSfAn001RfUSfUSmUfCSmUSfASmGfUSfUSfUSfGn001RfGSfASfGの構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であって、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000198

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、オリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩。
331.fASfUSfGn001RfGSfCSfAn001RmUfUSfUSmCSfUSmAmGSfUSfUSfUSfGn001RfGSfASfGの構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であって、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000199

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、オリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩。
332.fGSfCSfAn001RfUSfUSfUn001RfCSfUSmAfGSmUSfUSmUfGSfGSfASfGn001RfASfUSfGの構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であって、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000200

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、オリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩。
333.fCSfASfGn001RfUSfUSfUn001RfCSfCSmUfUSmASfGSmUfASfASfCSfCn001RfASfCSfAの構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であって、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000201

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、オリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩。
334.fASfGSfUn001RfUSfUSfCn001RmCfUSfUSmASfGSmUmASfASfCSfCSfAn001RfCSfASfGの構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であって、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000202

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、オリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩。
335.fUSfUSfCn001RfCSfUSfUn001RmAfGSfUSmASfASmCmCSfASfCSfASfGn001RfGSfUSfUの構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩であって、
fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
Sは、Spホスホロチオエートを表し;
mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
n001Rは、
Figure 2022513719000203

であり、ここで、リンは、Rp配置のものである、オリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩。
336.オリゴヌクレオチドは、薬学的に許容可能な塩である、実施形態322~335のいずれか1つのオリゴヌクレオチド。
337.オリゴヌクレオチドは、ナトリウム塩、カリウム塩及びアンモニウム(例えば、[N(R)4]の構造(例えば、各Rは、独立に、-H又は任意選択で置換されているC1~6アルキルを有する))塩から選択される薬学的に許容可能な塩である、実施形態322~336のいずれか1つのオリゴヌクレオチド。
338.オリゴヌクレオチドは、ナトリウム塩である、実施形態322~337のいずれか1つのオリゴヌクレオチド。
339.オリゴヌクレオチドは、約1%~100%(例えば、約5%~100%、10%~100%、20%~100%、30%~100%、40%~100%、50%~100%、60%~100%、70%~100%、80~100%、90~100%、95~100%、50%~90%、約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%若しくは100%又は少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%若しくは99%)のジアステレオマー純度を有する、実施形態322~338のいずれか1つのオリゴヌクレオチド。
340.ジアステレオマー純度は約50%以上である、実施形態322~339のいずれか1つのオリゴヌクレオチド。
341.ジアステレオマー純度は約60%以上である、実施形態322~339のいずれか1つのオリゴヌクレオチド。
342.ジアステレオマー純度は約70%以上である、実施形態322~339のいずれか1つのオリゴヌクレオチド。
343.ジアステレオマー純度は約80%以上である、実施形態322~339のいずれか1つのオリゴヌクレオチド。
344.ジアステレオマー純度は約85%以上である、実施形態322~339のいずれか1つのオリゴヌクレオチド。
345.ジアステレオマー純度は約90%以上である、実施形態322~339のいずれか1つのオリゴヌクレオチド。
346.ジアステレオマー純度は約95%以上である、実施形態322~339のいずれか1つのオリゴヌクレオチド。
347.有効量の実施形態322~346のいずれか1つのオリゴヌクレオチド及び薬学的に許容可能な担体を含む医薬組成物。
348.先行する実施形態のいずれか1つのオリゴヌクレオチド又はオリゴヌクレオチド組成物を投与することを含む、標的転写物のスプライシングを変化させるための方法。
349.標的転写物のスプライシングは、組成物の非存在と比較して変化される、実施形態348の方法。
350.変化は、組成物の非存在と比較して増加したレベルで1つ又は複数のエクソンがスキップされることである、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
351.標的転写物は、ジストロフィンのプレmRNAである、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
352.ジストロフィンのエクソン45は、組成物の非存在と比較して増加したレベルでスキップされる、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
353.ジストロフィンのエクソン51は、組成物の非存在と比較して増加したレベルでスキップされる、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
354.ジストロフィンのエクソン53は、組成物の非存在と比較して増加したレベルでスキップされる、実施形態348~351のいずれか1つの方法。
355.エクソンスがスキップされたmRNAによってコードされるタンパク質は、エクソンがスキップされていない対応するmRNAによってコードされるタンパク質よりも優れた1つ又は複数の機能を提供する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
356.筋ジストロフィー、デュシェンヌ型(デュシェンヌ)筋ジストロフィー(DMD)又はベッカー型(ベッカー)筋ジストロフィー(BMD)を治療するための方法であって、それに罹り易いか又はそれに罹患している対象に、先行する実施形態のいずれか1つの組成物を投与することを含む方法。
357.筋ジストロフィー、デュシェンヌ型(デュシェンヌ)筋ジストロフィー(DMD)又はベッカー型(ベッカー)筋ジストロフィー(BMD)を治療するための方法であって、それに罹り易いか又はそれに罹患している対象に、本明細書に開示される任意のオリゴヌクレオチドを含む組成物を投与することを含む方法。
358.筋ジストロフィー、デュシェンヌ型(デュシェンヌ)筋ジストロフィー(DMD)又はベッカー型(ベッカー)筋ジストロフィー(BMD)を治療するための方法であって、(a)それに罹り易いか又はそれに罹患している対象に、本明細書に開示される任意のオリゴヌクレオチドを含む組成物を投与すること、及び(b)筋ジストロフィー、デュシェンヌ型(デュシェンヌ)筋ジストロフィー(DMD)又はベッカー型(ベッカー)筋ジストロフィー(BMD)の進行を予防、治療、改善又は遅延させることができる追加の治療を対象に施すことを含む方法。
359.追加の治療は、第2のオリゴヌクレオチドである、実施形態358の方法。
360.転写物スプライシングシステムは筋芽細胞又は筋管を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
361.転写物スプライシングシステムは筋芽細胞を含む、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
362.転写物スプライシングシステムは筋芽細胞を含み、この筋芽細胞は、前分化の0日後、4日後又は7日後に組成物と接触される、先行する実施形態のいずれか1つの組成物。
363.(a)先行する実施形態のいずれかの第1の組成物;(b)先行する実施形態のいずれかの第2の組成物;及び任意選択の(c)先行する実施形態のいずれかの第3の組成物を含む組み合わせを含み、第1、第2及び第3の組成物が異なる組成物。
364.オリゴヌクレオチド又はそのオリゴヌクレオチド組成物を調製するための方法であって、
Figure 2022513719000204

の構造を有する化合物又はその塩を提供することを含む方法。
365.オリゴヌクレオチド又はそのオリゴヌクレオチド組成物を調製するための方法であって、
Figure 2022513719000205

の構造を有する化合物又はその塩を提供することを含む方法。
366.オリゴヌクレオチド又はそのオリゴヌクレオチド組成物を調製するための方法であって、
Figure 2022513719000206

の構造を有する化合物又はその塩を提供することを含む方法。
367.化合物は、立体化学的に純粋である、実施形態364~366のいずれか1つの方法。
368.化合物は、表CA-1、CA-2、CA-3、CA-4、CA-5、CA-6、CA-7、CA-8、CA-9、CA-10、CA-11又はCA-12の化合物又は関連するそのジアステレオマー又はエナンチオマーある、実施形態364~367のいずれか1つの方法。
369.化合物は、表CA-2の化合物又は関連するそのジアステレオマー又はエナンチオマーである、実施形態364~367のいずれか1つの方法。
370.化合物は、表CA-3の化合物又は関連するそのジアステレオマー又はエナンチオマーである、実施形態364~367のいずれか1つの方法。
371.化合物は、表CA-4の化合物又は関連するそのジアステレオマー又はエナンチオマーである、実施形態364~367のいずれか1つの方法。
372.化合物は、表CA-5の化合物又は関連するそのジアステレオマー又はエナンチオマーである、実施形態364~367のいずれか1つの方法。
373.化合物は、表CA-6の化合物又は関連するそのジアステレオマー又はエナンチオマーである、実施形態364~367のいずれか1つの方法。
374.化合物は、表CA-7の化合物又は関連するそのジアステレオマー又はエナンチオマーである、実施形態364~367のいずれか1つの方法。
375.化合物は、表CA-8の化合物又は関連するそのジアステレオマー又はエナンチオマーである、実施形態364~367のいずれか1つの方法。
376.化合物は、表CA-9の化合物又は関連するそのジアステレオマー又はエナンチオマーである、実施形態364~367のいずれか1つの方法。
377.化合物は、表CA-10の化合物又は関連するそのジアステレオマー又はエナンチオマーである、実施形態364~367のいずれか1つの方法。
378.化合物は、表CA-11の化合物又は関連するそのジアステレオマー又はエナンチオマーである、実施形態364~367のいずれか1つの方法。
379.化合物は、表CA-12の化合物又は関連するそのジアステレオマー又はエナンチオマーである、実施形態364~367のいずれか1つの方法。
380.オリゴヌクレオチド又はそのオリゴヌクレオチド組成物を調製するための方法であって、
Figure 2022513719000207

の構造を有するキラル補助部分を含むホスホルアミダイト化合物を提供することを含む方法。
381.オリゴヌクレオチド又はそのオリゴヌクレオチド組成物を調製するための方法であって、
Figure 2022513719000208

の構造を有するホスホルアミダイト化合物又はその塩を提供することを含む方法。
382.Wは-NG-である、実施形態364~381のいずれか1つの方法。
383.GとG及びGの1つとが一緒になって、-NG-の窒素に加えて0~3個のヘテロ原子を有する任意選択で置換されている3~8員飽和環を形成する、実施形態364~382のいずれか1つの方法。
384.GとG及びGの1つとが一緒になって、-NG-の窒素の他にヘテロ原子を有していない任意選択で置換されている5員飽和環を形成する、実施形態364~382のいずれか1つの方法。
385.Wは、-O-である、実施形態364~384のいずれか1つの方法。
386.Gは、電子求引基を含む、実施形態364~385のいずれか1つの方法。
387.Gは、1つ又は複数の電子求引基で置換されているメチルである、実施形態364~385のいずれか1つの方法。
388.電子求引基は、-CN、-NO、ハロゲン、-C(O)R、-C(O)OR’、-C(O)N(R’)、-S(O)R、-S(O)、-P(W)(R、-P(O)(R、-P(O)(OR’)若しくは-P(S)(R又は-CN、-NO、ハロゲン、-C(O)R、-C(O)OR’、-C(O)N(R’)、-S(O)R、-S(O)、-P(W)(R、-P(O)(R、-P(O)(OR’)若しくは-P(S)(Rの1つ若しくは複数で置換されているアリール若しくはヘテロアリールである、実施形態386~387のいずれか1つの方法。
389.電子求引基は、-CN、-NO、ハロゲン、-C(O)R、-C(O)OR’、-C(O)N(R’)、-S(O)R、-S(O)、-P(W)(R、-P(O)(R、-P(O)(OR’)若しくは-P(S)(R又は-CN、-NO、ハロゲン、-C(O)R、-C(O)OR’、-C(O)N(R’)、-S(O)R、-S(O)、-P(W)(R、-P(O)(R、-P(O)(OR’)若しくは-P(S)(Rの1つ若しくは複数で置換されているフェニルである、実施形態386~387のいずれか1つの方法。
390.電子求引基は、-CN、-NO、ハロゲン、-C(O)R、-C(O)OR’、-C(O)N(R’)、-S(O)R、-S(O)、-P(W)(R、-P(O)(R、-P(O)(OR’)又は-P(S)(Rである、実施形態386~387のいずれか1つの方法。
391.Gは、-L’-L’’-R’であり、ここで、L’は、-C(R)-又は任意選択で置換されている-CH-であり、L’’は、共有結合、-P(O)(R’)-、-P(O)(R’)O-、-P(O)(OR’)-、-P(O)(OR’)O-、-P(O)[N(R’)]-、-P(O)[N(R’)]O-、-P(O)[N(R’)][N(R’)]-、-P(S)(R’)-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)O-、-S(O)-、-C(O)-又は-C(O)N(R’)-である、実施形態364~386のいずれか1つの方法。
392.Gは、-L’-L’’-R’であり、ここで、L’は、-C(R)-又は任意選択で置換されている-CH-であり、L’’は、-P(O)(R’)-、-P(O)(R’)O-、-P(O)(OR’)-、-P(O)(OR’)O-、-P(O)[N(R’)]-、-P(O)[N(R’)]O-、-P(O)[N(R’)][N(R’)]-、-P(S)(R’)-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)O-、-S(O)-、-C(O)-又は-C(O)N(R’)-である、実施形態364~386のいずれか1つの方法。
393.Gは、-L’-S(O)R’である、実施形態364~392のいずれか1つの方法。
394.R’は、任意選択で置換されているC1~6脂肪族である、実施形態393の方法。
395.R’は、任意選択で置換されているC1~6アルキルである、実施形態393の方法。
396.R’は、メチル、イソプロピル又はt-ブチルである、実施形態393の方法。
397.R’は、任意選択で置換されているフェニルである、実施形態393の方法。
398.R’はフェニルである、実施形態393の方法。
399.R’は、置換フェニルである、実施形態393の方法。
400.Gは、-L’-P(O)(R’)である、実施形態364~392のいずれか1つの方法。
401.1つのR’は、任意選択で置換されているC1~6脂肪族である、実施形態400の方法。
402.1つのR’は、任意選択で置換されているC1~6アルキルである、実施形態400の方法。
403.1つのR’は、任意選択で置換されているフェニルである、実施形態400の方法。
404.1つのR’はフェニルである、実施形態400の方法。
405.1つのR’は置換フェニルである、実施形態400の方法。
406.他のR’は、任意選択で置換されているC1~6脂肪族である、実施形態401~405のいずれか1つの方法。
407.他のR’は、任意選択で置換されているC1~6アルキルである、実施形態401~405のいずれか1つの方法。
408.他のR’は、任意選択で置換されているフェニルである、実施形態401~405のいずれか1つの方法。
409.他のR’はフェニルである、実施形態401~405のいずれか1つの方法。
410.他のR’は置換フェニルである、実施形態401~405のいずれか1つの方法。
411.L’は、-C(R’) _である、実施形態391~410のいずれか1つの方法。
412.L’は、任意選択で置換されている-CH-である、実施形態391~410のいずれか1つの方法。
413.L’は、-CH-である、実施形態391~410のいずれか1つの方法。
414.1つ又は複数の追加の化合物を提供することを含み、ここで、各化合物は、独立に、実施形態364~413のいずれか1つの化合物である、実施形態364~413のいずれか1つの方法。
415.追加の化合物は、化合物とは異なる構造を有する、実施形態414の方法。
416.追加の化合物において、Gは、-L’-Si(R)であり、ここで、各Rは、独立に、-Hではない、実施形態414の方法。
417.追加の化合物において、Gは、-CHSiCHPhである、実施形態414の方法。
418.1つ又は複数のサイクルを含み、サイクルのそれぞれは、独立に、
1)脱ブロック化;
2)カップリング;
3)任意選択で第1のキャッピング;
4)修飾;及び
5)任意選択で第2のキャッピング
を含むか又はそれらからなる、実施形態364~417のいずれか1つの方法。
419.オリゴヌクレオチド又はその組成物を調製するための方法であって、1つ又は複数のサイクルを含み、それぞれのサイクルは、独立に、
1)脱ブロック化;
2)カップリング;
3)任意選択で第1のキャッピング;
4)修飾;及び
5)任意選択で第2のキャッピング
を含むか又はそれらからなる、方法。
420.少なくとも1つのサイクルは、1)~5)を含むか又はそれらからなる、実施形態418~419のいずれか1つの方法。
421.ステップは、1)~5)まで順次行われる、実施形態418~420のいずれか1つの方法。
422.サイクルは、オリゴヌクレオチドの所望の長さが達成されるまで行われる、実施形態418~421のいずれか1つの方法。
423.脱ブロック化により、5’-OH上の保護基が除去され、遊離5’-OHが提供される、実施形態418~422のいずれか1つの方法。
424.保護基は、R’-C(O)-である、実施形態423の方法。
425.保護基は、DMTrである、実施形態423の方法。
426.脱ブロックされるオリゴヌクレオチドを酸と接触させることを含む、実施形態423~425のいずれか1つの方法。
427.1)ホスホルアミダイトを提供すること;及び2)ホスホルアミダイトをオリゴヌクレオチドと反応させることを含むカップリングを含み、ここで、P-O結合は、ホスホルアミダイトのリンとオリゴヌクレオチドの5’-OHとの間に形成される、実施形態364~426のいずれか1つの方法。
428.1)ホスホルアミダイトを提供すること;及び2)ホスホルアミダイトをオリゴヌクレオチドと反応させることを含むカップリングを含み、ここで、P-O結合は、ホスホルアミダイトのリンとオリゴヌクレオチドの5’-OHとの間に形成され、ここで、ホスホルアミダイトは、実施形態380~413のいずれか1つの化合物である、実施形態364~427のいずれか1つの方法。
429.1)ホスホルアミダイトを提供すること;及び2)ホスホルアミダイトをオリゴヌクレオチドと反応させることを含むカップリングを含み、ここで、P-O結合は、ホスホルアミダイトのリンとオリゴヌクレオチドの5’-OHとの間に形成され、ここで、ホスホルアミダイトは、実施形態380~385のいずれか1つの化合物であり、Gは、-L’-Si(R)であり、ここで、各Rは、独立に、-Hではない、実施形態364~428のいずれか1つの方法。
430.Gは、-CHSiCHPhである、実施形態429の方法。
431.カップリングは、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又はそれを超える立体選択性でインターヌクレオチド結合を形成する、実施形態428~430のいずれか1つの方法。
432.形成されるインターヌクレオチド結合は、式I又はその塩形態のインターヌクレオチド結合である、実施形態431の方法。
433.-X-L-Rは、
Figure 2022513719000209

である、実施形態432の方法。
434.PはPである、実施形態432又は433の方法。
435.1)ホスホルアミダイトを提供すること;及び2)ホスホルアミダイトをオリゴヌクレオチドと反応させることを含むカップリングを含み、ここで、P-O結合が、ホスホルアミダイトのリンとオリゴヌクレオチドの5’-OHとの間に形成され、ここで、ホスホルアミダイトは、リン原子が保護されたヌクレオシド、-N(i-Pr)及び2-シアノエチルに結合されるオリゴヌクレオチド合成のための標準的なホスホルアミダイトである、実施形態364~434のいずれか1つの方法。
436.1)アシル化試薬を提供すること;及び2)オリゴヌクレオチドをアシル化試薬と接触させることを含む第1のキャッピング含み、ここで、第1のキャッピングは、インターヌクレオチド結合のアミノ基をキャッピングする、実施形態364~435のいずれか1つの方法。
437.式I又はその塩形態のインターヌクレオチド結合を形成する第1のキャッピングを含み、-X-L-Rは、
Figure 2022513719000210

である、実施形態364~436のいずれか1つの方法。
438.PはPであり、Rは-C(O)Rである、実施形態437の方法。
439.第1のキャッピングは、実施形態431の各カップリングの後に行われる、実施形態364~438のいずれか1つの方法。
440.硫化であるか又は硫化を含む修飾ステップを含む、実施形態364~439のいずれか1つの方法。
441.硫化は、結合リンに=Sを導入する、実施形態440の方法。
442.硫化は、式I又はその塩形態のインターヌクレオチド結合を形成し、PはP(=S)である、実施形態440又は441の方法。
443.-X-L-Rは、
Figure 2022513719000211

である、実施形態442の方法。
444.Rは、-C(O)Rである、実施形態443の方法。
445.酸化であるか又は酸化を含む修飾ステップを含む、実施形態364~444のいずれか1つの方法。
446.硫化は、結合リンに=Oを導入する、実施形態440の方法。
447.結合リンに=N-L-Rを導入する修飾ステップを含む、実施形態364~446のいずれか1つの方法。
448.結合リンを、
Figure 2022513719000212

に変換する修飾ステップを含む、実施形態364~446のいずれか1つの方法。
449.オリゴヌクレオチドをアジドイミダゾリニウム塩と接触させることを含む修飾ステップを含む、実施形態364~448のいずれか1つの方法。
450.オリゴヌクレオチドを、
Figure 2022513719000213

を含む化合物と接触させることを含む修飾ステップを含む、実施形態364~448のいずれか1つの方法。
451.オリゴヌクレオチドを、
Figure 2022513719000214

の構造を有する化合物と接触させることを含む修飾ステップを含み、ここで、Qはアニオンである、実施形態364~448のいずれか1つの方法。
452.Qは、F、Cl、Br、BF 、PF 、TfO、Tf、AsF 、ClO 又はSbF である、実施形態451の方法。
453.Qは、PF である、実施形態452の方法。
454.修飾ステップは、式I又はその塩形態のインターヌクレオチド結合を形成し、ここで、Pは、P(=N-L-R)である、実施形態364~454のいずれか1つの方法。
455.修飾ステップは、式III又はその塩形態のインターヌクレオチド結合を形成する、実施形態364~454のいずれか1つの方法。
456.-X-L-Rは、
Figure 2022513719000215

である、実施形態454又は455の方法。
457.Rは、-C(O)Rである、実施形態456の方法。
458.遊離5’-OHをキャッピングする第2のキャッピングを含む、実施形態364~457のいずれか1つの方法。
459.遊離5’-OHをキャッピングする第2のキャッピングを含み、第2のキャッピングは各サイクルで行われる、実施形態364~458のいずれか1つの方法。
460.遊離5’-OHをキャッピングする第2のキャッピングを含み、第2のキャッピングは、各サイクルで行われ、その後に別のサイクルが続く、実施形態364~458のいずれか1つの方法。
461.5’-OHは、-OAcとしてキャッピングされている、実施形態458~460のいずれか1つの方法。
462.オリゴヌクレオチドは、固体支持体に付着されている、実施形態364~461のいずれか1つの方法。
463.固体支持体がCPGである、実施形態462の方法。
464.オリゴヌクレオチドが塩基と接触される接触を含む、実施形態462~463のいずれか1つの方法。
465.接触は、実質的に水なしで行われる、実施形態464の方法。
466.接触は、オリゴヌクレオチドの長さが達成された後、且つオリゴヌクレオチドの脱保護及び切断の前に行われる、実施形態464又は465の方法。
467.塩基は、NRの構造を有するアミン塩基である、実施形態464~466のいずれか1つの方法。
468.塩基は、トリエチルアミンである、実施形態467の方法。
469.塩基は、N,N-ジエチルアミンである、実施形態467の方法。
470.接触は、キラル補助剤を除去する、実施形態464~469のいずれか1つの方法。
471.接触は、-X-L-R基を除去する、実施形態464~470のいずれか1つの方法。
472.-X-L-Rは、
Figure 2022513719000216

である、実施形態471の方法。
473.接触は、式I-n-1、I-n-2、I-n-3、I-n-4、II、II-a-1、II-a-2、II-b-1、II-b-2、II-c-1、II-c-2、II-d-1又はII-d-2のインターヌクレオチド結合を形成し、PはP(O)である、実施形態464~472のいずれか1つの方法。
474.Gは、電子求引基を含む、実施形態456~473のいずれか1つの方法。
475.Gは、1つ又は複数の電子求引基で置換されているメチルである、実施形態456~474のいずれか1つの方法。
476.電子求引基は、-CN、-NO、ハロゲン、-C(O)R、-C(O)OR’、-C(O)N(R’)、-S(O)R、-S(O)、-P(W)(R、-P(O)(R、-P(O)(OR’)若しくは-P(S)(R又は-CN、-NO、ハロゲン、-C(O)R、-C(O)OR’、-C(O)N(R’)、-S(O)R、-S(O)、-P(W)(R、-P(O)(R、-P(O)(OR’)若しくは-P(S)(Rの1つ若しくは複数で置換されているアリール若しくはヘテロアリールである、実施形態474~475のいずれか1つの方法。
477.電子求引基は、-CN、-NO、ハロゲン、-C(O)R、-C(O)OR’、-C(O)N(R’)、-S(O)R、-S(O)、-P(W)(R、-P(O)(R、-P(O)(OR’)若しくは-P(S)(R又は-CN、-NO、ハロゲン、-C(O)R、-C(O)OR’、-C(O)N(R’)、-S(O)R、-S(O)、-P(W)(R、-P(O)(R、-P(O)(OR’)若しくは-P(S)(Rの1つ若しくは複数で置換されているフェニルである、実施形態474~475のいずれか1つの方法。
478.電子求引基は、-CN、-NO、ハロゲン、-C(O)R、-C(O)OR’、-C(O)N(R’)、-S(O)R、-S(O)、-P(W)(R、-P(O)(R、-P(O)(OR’)又は-P(S)(Rである、実施形態474~475のいずれか1つの方法。
479.Gは、-L’-L’’-R’であり、ここで、L’は、-C(R)-又は任意選択で置換されている-CH-であり、L’’は、共有結合、-P(O)(R’)-、-P(O)(R’)O-、-P(O)(OR’)-、-P(O)(OR’)O-、-P(O)[N(R’)]-、-P(O)[N(R’)]O-、-P(O)[N(R’)][N(R’)]-、-P(S)(R’)-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)O-、-S(O)-、-C(O)-又は-C(O)N(R’)-である、実施形態456~478のいずれか1つの方法。
480.Gは、-L’-L’’-R’であり、ここで、L’は、-C(R)-又は任意選択で置換されている-CH-であり、L’’は、-P(O)(R’)-、-P(O)(R’)O-、-P(O)(OR’)-、-P(O)(OR’)O-、-P(O)[N(R’)]-、-P(O)[N(R’)]O-、-P(O)[N(R’)][N(R’)]-、-P(S)(R’)-、-S(O)-、-S(O)-、-S(O)O-、-S(O)-、-C(O)-又は-C(O)N(R’)-である、実施形態456~478のいずれか1つの方法。
481.Gは、-L’-S(O)R’である、実施形態456~480のいずれか1つの方法。
482.R’は、任意選択で置換されているC1~6脂肪族である、実施形態481の方法。
483.R’は、任意選択で置換されているC1~6アルキルである、実施形態481の方法。
484.R’は、メチル、イソプロピル又はt-ブチルである、実施形態481の方法。
485.R’は、任意選択で置換されているフェニルである、実施形態481の方法。
486.R’は、フェニルである、実施形態481の方法。
487.R’は、置換フェニルである、実施形態481の方法。
488.Gは、-L’-P(O)(R’)である、実施形態456~480のいずれか1つの方法。
489.1つのR’は、任意選択で置換されているC1~6脂肪族である、実施形態488の方法。
490.1つのR’は、任意選択で置換されているC1~6アルキルである、実施形態488の方法。
491.1つのR’は、任意選択で置換されているフェニルである、実施形態488の方法。
492.1つのR’は、フェニルである、実施形態488の方法。
493.1つのR’は、置換フェニルである、実施形態488の方法。
494.他のR’は、任意選択で置換されているC1~6脂肪族である、実施形態489~493のいずれか1つの方法。
495.他のR’は、任意選択で置換されているC1~6アルキルである、実施形態489~493のいずれか1つの方法。
496.他のR’は、任意選択で置換されているフェニルである、実施形態401~405のいずれか1つの方法。
497.他のR’は、フェニルである、実施形態401~405のいずれか1つの方法。
498.他のR’は、置換フェニルである、実施形態401~405のいずれか1つの方法。
499.L’は、-C(R’) _である、実施形態479~498のいずれか1つの方法。
500.L’は、任意選択で置換されている-CH-である、実施形態479~498のいずれか1つの方法。
501.L’は、-CH-である、実施形態479~498のいずれか1つの方法。
502.接触は、2’-シアノエチルを除去する、実施形態464~501のいずれか1つの方法。
503.接触は、天然リン酸結合又はその塩形態を形成する、実施形態464~502のいずれか1つの方法。
504.実施形態470~502のいずれか1つの構造とは異なる構造を有する別のキラル補助剤又は基を除去することを含む、実施形態364~502のいずれか1つの方法。
505.
Figure 2022513719000217

を除去することを含み、ここで、Gは-L’-Si(R)であり、各Rは、独立に、-Hではない、実施形態364~502のいずれか1つの方法。
506.Gは、-CHSiCHPhである、実施形態505の方法。
507.オリゴヌクレオチドをフッ化物と接触させることを含む、実施形態504~506のいずれか1つの方法。
508.オリゴヌクレオチドをTEA-HF及び塩基を含む溶液と接触させることを含む、実施形態504~506のいずれか1つの方法。
509.固体支持体からオリゴヌクレオチドを切断することを含む、実施形態364~508のいずれか1つの方法。
510.オリゴヌクレオチド又はその組成物は、実施形態1~347のいずれか1つのオリゴヌクレオチド又は組成物である、実施形態364~509のいずれか1つの方法。
511.実施形態364~413のいずれか1つの化合物又は関連するジアステレオマー又はエナンチオマー。
512.各ヘテロ原子は、独立に、ホウ素、窒素、酸素、ケイ素、硫黄又はリンである、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
実施例
上記は、本開示の特定の非限定的な実施形態の説明であった。従って、本明細書に説明される本開示の実施形態は、単に本開示の原理の適用の例示に過ぎないことが理解されるべきである。本明細書における例示される実施形態の詳細への言及は、特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。
オリゴヌクレオチド及びオリゴヌクレオチド組成物を調製し、及びその特性及び/又は活性を評価する特定の方法は、限定はされないが、米国特許第9394333号、米国特許第9744183号、米国特許第9605019号、米国特許第9598458号、米国特許出願公開第2015/0211006号、米国特許出願公開第2017/0037399号、国際公開第2017/015555号、国際公開第2017/192664号、国際公開第2017/015575号、国際公開第2017/062862号、国際公開第2017/160741号、国際公開第2017/192679号、国際公開第2017/210647号(これらの各々の方法及び試薬は、参照により本明細書に援用される)に記載されるものを含め、当技術分野において広く公知である。本出願人は、本明細書において、提供されるDMDオリゴヌクレオチド及びDMDオリゴヌクレオチド組成物を調製する例示的な方法について説明する。
本開示の特定の実施形態の機能及び利点は、以下に記載する例からより深く理解され得る。以下の例は、かかる実施形態の特定の利益を例示することを意図している。
実施例1.DMDオリゴヌクレオチド組成物の例示的合成
DMDオリゴヌクレオチド及びその組成物の特定の調製技術は当技術分野において広く公知である。一部の実施形態において、本開示のDMDオリゴヌクレオチド及びDMDオリゴヌクレオチド組成物は、米国特許第9394333号、米国特許第9744183号、米国特許第9605019号、米国特許第9598458号、米国特許出願公開第2015/0211006号、米国特許出願公開第2017/0037399号、国際公開第2017/015555号、国際公開第2017/192664号、国際公開第2017/015575号、国際公開第2017/062862号、国際公開第2017/160741号、国際公開第2017/192679号、国際公開第2017/210647号、国際公開第2018/223056号、国際公開第2018/237194号及び国際公開第2019/055951号の1つ以上に記載される技術、例えば試薬(例えば、固体支持体、カップリング試薬、切断試薬、ホスホロアミダイト等)、キラル補助基、溶媒(例えば、反応、洗浄用等)、サイクル、反応条件(例えば、時間、温度等)等を用いて調製した。
実施例2.環状グアニジン部分を含むホスホロアミデートインターヌクレオチド結合の例示的合成
本明細書に例示されるとおり、ホスホロアミデートインターヌクレオチド結合は、本開示において、立体的に純粋な亜リン酸インターヌクレオチド結合を含めた亜リン酸インターヌクレオチド結合から容易に調製することができる。
Figure 2022513719000218
乾燥アセトニトリル(5.2ml)中のアミダイト(474mg、0.624mmol、1.5当量、乾燥アセトニトリルとの真空下における最低でも12時間にわたる共蒸発により予め乾燥させた)及びTBS保護アルコール(150mg、0.41mmol、乾燥アセトニトリルとの真空下における最低でも12時間にわたる共蒸発により予め乾燥させた)の撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下、室温で5-(エチルチオ)-1H-テトラゾール(ETT、2.08ml、0.6M、3当量)を加えた。この反応混合物を5分間撹拌し、次にLCMSによってモニタし、次にアセトニトリル(1ml)中の2-アジド-1,3-ジメチルイミダゾリニウムヘキサフルオロホスフェート(356mg、1.24mmol、3当量)の溶液を加えた。反応が完了したところで(約5分後、LCMSによりモニタした)、次にトリエチルアミン(0.17ml、1.24mmol、3当量)を加え、反応をLCMSによりモニタした。反応混合物を減圧下で濃縮し、次にジクロロメタン(50ml)に再溶解し、水(25ml)、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(25ml)及びブライン(25ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去した。DCM(5%トリエチルアミン)及びMeOHを溶離液として使用してシリカゲルカラム(80g)によって粗生成物を精製した。生成物含有画分を回収し、溶媒を蒸発させた。得られた生成物はTEA.HCl塩を含有し得る。この塩を除去するため、生成物をDCM(50ml)に再溶解させて、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(20ml)及びブライン(20ml)で洗浄し、次に硫酸マグネシウムで乾燥させて、溶媒を蒸発させた。淡黄色の固体が得られた。収率:440mg(89%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ -1.34,-1.98.C5165FN14PSi[M]についてのMS計算値1078.17,実測値:1078.57[M+H]
Figure 2022513719000219
立体的に純粋な(Rp)二量体の合成
乾燥アセトニトリル(18mL)中のL-DPSEキラルアミダイト(1.87g、2.08mmol、1.5当量、乾燥アセトニトリルとの真空下における最低でも12時間にわたる共蒸発により予め乾燥させた)及びTBS保護アルコール(500mg、1.38mmol、乾燥アセトニトリルとの真空下における最低でも12時間にわたる共蒸発により予め乾燥させた)の撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下、室温で2-(1H-イミダゾール-1-イル)アセトニトリルトリフルオロメタンスルホネート(CMIMT、5.54mL、0.5M、2当量)を加えた。得られた反応混合物を5分間撹拌し、次にLCMSによってモニタし、次にアセトニトリル(2mL)中の2-アジド-1,3-ジメチルイミダゾリニウムヘキサフルオロホスフェート(1.18g、4.16mmol、3当量)の溶液を加えた。反応が完了したところで(約5分後、LCMSによりモニタした)、反応混合物を減圧下で濃縮し、次にジクロロメタン(70mL)に再溶解し、水(40mL)、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(40mL)及びブライン(40mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去した。DCM(5%トリエチルアミン)及びMeOHを溶離液として使用してシリカゲルカラム(120g)によって粗生成物を精製した。生成物含有画分を回収し、溶媒を蒸発させた。得られた生成物はTEA.HCl塩を含有した。この塩を除去するため、生成物をDCM(50mL)に再溶解させて、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(20mL)及びブライン(20mL)で洗浄し、次に硫酸マグネシウムで乾燥させて、溶媒を蒸発させた。淡黄色の泡沫状固体が得られた。収率:710mg(47%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ -1.38.C5165FN14PSi[M]についてのMS計算値1078.17,実測値:1078.19.
Figure 2022513719000220
立体的に純粋な(Sp)二量体の合成
Rp二量体と同じ手順に従った。L-DPSEキラルアミダイトの代わりにD-DPSEキラルアミダイトを使用した。淡黄色の泡沫状固体が得られた。収率:890mg(59%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ -1.93.C5165FN14PSi[M]についてのMS計算値1078.17,実測値:1078.00.
例示的な31P NMR(δ0.0におけるリン酸の内部標準)では、ステレオランダムな製剤は、それぞれ-1.34及び-1.98に2つのピークを示した;立体的に純粋なRp製剤は-1.93にピークを示した、及び立体的に純粋なSp製剤は-1.38にピークを示した。
実施例3.中性グアニジニウム基を含むインターヌクレオチド結合を有するDMDオリゴヌクレオチドの調製
本開示に記載される技術によれば、様々な中性及び/又はカチオン性インターヌクレオチド結合を(例えば、生理的pHで)有するDMDオリゴヌクレオチドを調製することができる。以下に、代表的なかかるインターヌクレオチド結合を含むDMDオリゴヌクレオチドの調製を例示する。
WV-11237は、骨格に中性の性質を導入して骨格の全体的な負電荷を低下させる
Figure 2022513719000221

の構造を有する4個のインターヌクレオチド結合を含むDMDオリゴヌクレオチドである。予測分子量:7113.4。
例として、WV-11237の1つの調製を、特定の合成条件及び分析的結果を含め、以下に記載する。簡潔に言えば、L-DPSEアミダイト及び脱トリチル化->カップリング->Pre-Cap->チオール化->Post-Capを含む典型的なDPSEカップリングサイクルを用いて、立体的に純粋なインターヌクレオチド結合を構築した。n001インターヌクレオチド結合のサイクルを改変し、これは脱トリチル化->カップリング->ジメチルイミダゾリウム処理->Post-capを含んだ。特定の酸化サイクルと比較すると、P(III)を例えばI-ピリジン-水で酸化する酸化ステップがジメチルイミダゾリウム処理に置き換えられた。
例示的調製の特定の条件及び/又は結果
合成スケール:127μmol
Figure 2022513719000222
Figure 2022513719000223
合成プロセスパラメータ:
合成機:AKTA Oligopilot 100
固体支持体:CPG 2’フルオロ-U(85umol/g)
合成スケール:127umol;1.5gm
カラム直径:20mm
カラム容積:6.3mL
立体的に純粋なカップリング試薬:
単量体:MeCN中0.2M(2’フルオロ-dA-L-DPSE、2’フルオロ-dG-L-DPSE、2’-OMe-A-L-DPSE);20%イソブチロニトリル/MeCN中0.2M(2’フルオロ-dC-L-DPSE、2’フルオロ-U-L-DPSE)
脱ブロック化:トルエン中3%DCA
活性化剤:MeCN中0.6M CMIMT
硫化:ピリジン中0.2Mキサンタンヒドリド
Cap A:MeCN中20%NMI
Cap B:無水酢酸、ルチジン、MeCN(20:30:50)
Pre-Cap:Neat Cap B
ステレオランダムなカップリング試薬:
単量体:MeCN中0.2M(2’OMeA及び2’OMeG)
脱ブロック化:トルエン中3%DCA
活性化剤:MeCN中0.6M ETT
2-アジド-1,3-ジメチルイミダゾリニウム-ヘキサフルオロホスフェート:MeCN中0.1M
Cap A:MeCN中20%NMI
Cap B:無水酢酸、ルチジン、MeCN
脱保護条件:
初めに支持体をDMSO、HO、トリエチルアミン(pH6.8)中5M TEA.HFで処理することによるワンポット脱保護。インキュベーション:3時間、室温、80μL/μmol。続いてアンモニア水(200μL/μmol)の添加。インキュベーション:24時間、35℃。脱保護した材料を0.45μmフィルタを用いて滅菌ろ過した。
収率:72O.D./μmol
Figure 2022513719000224
例示的な粗UPLCクロマトグラムには、いずれも7113.2の同じ望ましい分子量を有する4つの個別的なピークがあった。
Figure 2022513719000225
例示的な最終QC UPLCクロマトグラムは4つの個別的なピークを示し、いずれも7113.2の望ましい分子量を有した(%純度95.32)。粗LC-MSは7113.2の望ましい分子量の単一のピークを示した(データは示さず)。例示的な最終QC LC-MSは、7113.1の望ましい分子量の主ピークを示した。
同様のサイクル条件又は各DMDオリゴヌクレオチドの具体的なケミストリーに応じてその変形例を用いて他のDMDオリゴヌクレオチドが調製され得る。
実施例4.キラル制御された非負電荷インターヌクレオチド結合
二量体合成
この手順は、立体的に純粋な二量体リン酸骨格を作製し、続いてそれをオリゴヌクレオチド(例えば、DMDオリゴヌクレオチド、一本鎖RNAi剤又はssRNA等)の選択的な部位に取り込むものである。第2の手法は、自動DMDオリゴヌクレオチド合成機を使用して分子を合成することにより、完全DMDオリゴヌクレオチドの特異的部位に非負電荷インターヌクレオチド結合、例えば中性インターヌクレオチド結合を導入するものである。
Figure 2022513719000226
立体的に純粋な(Rp)二量体についての一般的実験手順(B):乾燥アセトニトリル(18mL)中のL(又は)D-DPSEキラルアミダイト(1.87g、2.08mmol、1.5当量、乾燥アセトニトリルとの共蒸発によって予め乾燥させて、それを真空下に最低でも12時間置いた)及びTBS保護アルコール(500mg、1.38mmol、乾燥アセトニトリルとの共蒸発によって予め乾燥させて、それを真空下に最低でも12時間置いた)の撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下、室温で2-(1H-イミダゾール-1-イル)アセトニトリルトリフルオロメタンスルホネート(CMIMT、5.54mL、0.5M、2当量)を加えた。得られた反応混合物を5分間撹拌し、次にLCMSによってモニタし、次にアセトニトリル(2mL)中の2-アジド-1,3-ジメチルイミダゾリニウムヘキサフルオロホスフェート(1.18g、4.16mmol、3当量)の溶液を加えた。反応が完了したところで(約5分後、LCMSによりモニタした)、次にこの反応混合物を減圧下で濃縮し、次にジクロロメタン(70mL)に再溶解し、水(40mL)、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(40mL)及びブライン(40mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去した。DCM(2%トリエチルアミン)及びMeOHを溶離液として使用してシリカゲルカラム(120g)によって粗生成物を精製した。生成物含有画分を蒸発させた。淡黄色の泡沫状固体1002が得られた。収率:710mg(47%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ -1.38.C5165FN14PSi[M]についてのMS(ES)m/z計算値1077.40,実測値:1078.19[M+H]
Figure 2022513719000227
立体的に純粋な(Sp)二量体1003:上記に示すとおりの手順Bに従った。D-DPSEキラルアミダイトを使用した。淡黄色の泡沫状固体が得られた。収率:890mg(59%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ -1.93.C5165FN14PSi[M]についてのMS(ES)m/z計算値1077.40,実測値:1078.00[M+H]
TBS基の脱保護についての一般的実験手順(C):THF(70mL)中のTBS保護化合物(9.04mmol)の撹拌溶液に、室温でTBAF(1.0M、13.6mmol)を加えた。反応混合物を室温で2~4時間撹拌した。LCMSにより、出発材料が残っていないことが示され、次に濃縮し、続いてISCO-コンビフラッシュシステム(3CVのDCM中2%TEAで予め平衡化した330g gold rediSep高性能シリカカラム)及びグラジエント溶離液としてDCM/メタノール/2%TEAを使用して精製した。生成物含有カラム画分を合わせてプールし、蒸発させた後、続いて高真空下で乾燥させると、純粋な生成物がもたらされた。
キラルアミダイトについての一般的実験手順(D):TBS保護化合物(2.5mmol)を35℃で80mLの無水トルエン(30mL×2)と共蒸発することにより乾燥させて、高真空下で一晩乾燥させた。次に乾燥したそれを乾燥THF(30mL)に溶解し、続いてトリエチルアミン(17.3mmol)を加え、次にこの反応混合物を-65℃に冷却した[グアニンフレーバーについて:TMS-Cl、2.5mmolを-65℃で加えた、非グアニンフレーバーについてTMS-Clを加えなかった]。[(1R,3S,3aS)-1-クロロ-3-((メチルジフェニルシリル)メチル)テトラヒドロ-1H,3H-ピロロ[1,2-c][1,3,2]オキサザホスホール(又は)(1S,3R,3aR)-1-クロロ-3-((メチルジフェニルシリル)メチル)テトラヒドロ-1H,3H-ピロロ[1,2-c][1,3,2]オキサザホスホール(1.8当量)のTHF溶液を上記の反応混合物にシリンジで2分かけて加え、次に徐々に室温に温めた。室温で20~30分後、TLC並びにLCMSにより、出発材料が生成物に変換された(反応時間:1時間)ことが示された。次にこの反応混合物を、エアフリーろ過チューブを使用してアルゴン下でろ過し、THFで洗浄し、26℃において回転蒸発下で乾燥させると、粗固体材料がもたらされ、これをDCM/CHCN/5%TEAを溶媒として使用してISCO-コンビフラッシュシステム(40g gold rediSep高性能シリカカラム(3CVのCHCN/5%TEA、次に3CVのDCM/5%TEAで予め平衡化した)により精製した(化合物は10~40DCM/CHCN/5%TEAで溶出した)。合わせてプールしたカラム画分の蒸発後、高真空下で乾燥させると、白色の固体がもたらされ、分離収率が求まった。
31P NMR(δ0.0におけるリン酸の内部標準):1001:-1.34及び-1.98。1002:-1.93。1003:-1.38。1001、1002及び1003のH NMRは、ジアステレオマーの複数の水素について異なる化学シフトを実証した。LCMSも同様に、2つのジアステレオマーについて異なる保持時間を示した。一条件下では、以下の保持時間が観察された:1001について1.90及び2.15、一方のジアステレオマーについて1.92及び他方について2.17。
Figure 2022513719000228
化合物1004:手順B及びCに従った。オフホワイトの泡沫状固体、収率:(36%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ -1.23.C4754FN14P[M]についてのMS(ES)m/z計算値1004.34,実測値:1043.21[M+K]
化合物1005:手順Dを用いた。オフホワイトの泡沫状固体、収率:(81%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ 154.43,-2.52.C6676FN15Si[M]についてのMS(ES)m/z計算値1343.46,実測値:1344.85[M+H]
Figure 2022513719000229
化合物1006:手順B及びCに従った。オフホワイトの泡沫状固体、収率:(47%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ -2.54.C4754FN14P[M]についてのMS(ES)m/z計算値1004.34,実測値:1043.12[M+K]
化合物1007:手順Dを用いた。オフホワイトの泡沫状固体、収率:(81%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ 153.55,-2.20.C6676FN15Si[M]についてのMS(ES)m/z計算値1343.46,実測値:1344.75[M+H]
Figure 2022513719000230
化合物1008:手順B及びCに従った。オフホワイトの泡沫状固体、収率:(36%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ -1.38.C5863FN1313P[M]についてのMS(ES)m/z計算値1199.43,実測値:1200.76[M+H]
化合物1009:手順Dを用いた。オフホワイトの泡沫状固体、収率:(60%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ 157.26,-2.86.C7785FN1414Si[M]についてのMS(ES)m/z計算値1538.55,実測値:1539.93[M+H]
Figure 2022513719000231
化合物1010:手順B及びCに従った。オフホワイトの泡沫状固体、収率:(36%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ -2.82.C5863FN1313P[M]についてのMS(ES)m/z計算値1199.43,実測値:1200.19[M+H]
化合物1011:手順Dを用いた。オフホワイトの泡沫状固体、収率:(63%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ 159.56,-2.99.C7785FN1414Si[M]についてのMS(ES)m/z計算値1538.55,実測値:1539.83[M+H]
Figure 2022513719000232
化合物1012:手順B及びCに従った。オフホワイトの泡沫状固体、収率:(36%)。
Figure 2022513719000233

31P NMR(162MHz,クロロホルム-d)δ -1.83.H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ 12.14(s,1H),11.28(s,1H),9.15(s,1H),8.56(s,1H),8.25-7.94(m,2H),7.90(s,1H),7.72-7.48(m,2H),7.44(dd,J=8.2,6.7Hz,2H),7.35-7.26(m,2H),7.24-7.02(m,8H),6.81-6.56(m,4H),6.04(d,J=5.2Hz,1H),5.67(d,J=5.5Hz,1H),4.83(dt,J=8.6,4.4Hz,1H),4.71-4.54(m,2H),4.49(dt,J=14.2,4.8Hz,2H),4.35(ddt,J=11.0,5.1,3.2Hz,1H),4.28-4.09(m,2H),3.68(s,6H),3.37(d,J=3.3Hz,7H),3.33-3.17(m,5H),2.82(s,5H),2.74-2.60(m,1H),1.92(s,2H),1.72-1.50(m,1H),1.08(d,J=6.9Hz,3H),0.94(d,J=6.9Hz,3H).C59661314PについてのMS(ES)m/z計算値1211.45[M],実測値:1212.42[M+H]
化合物1013:手順Dを用いた。オフホワイトの泡沫状固体、収率:(78%)。
Figure 2022513719000234

31P NMR(162MHz,クロロホルム-d)δ 159.42,-2.47.C78881415SiについてのMS(ES)m/z計算値1550.57[M],実測値:1551.96[M+H]
Figure 2022513719000235
化合物1014:手順B及びCに従った。オフホワイトの泡沫状固体、収率:(30%)。
Figure 2022513719000236

59661314PについてのMS(ES)m/z計算値1211.45[M],実測値:1212.80[M+H]
化合物1015:手順Dを用いた。オフホワイトの泡沫状固体、収率:(68%)。
Figure 2022513719000237

78881415SiについてのMS(ES)m/z計算値1550.57[M],実測値:1551.77[M+H]
化合物1016:手順Dを用いた。オフホワイトの泡沫状固体、収率:(64%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ 156.64,-2.67.C78881415SiについてのMS(ES)m/z計算値1550.57[M],実測値:1551.77[M+H]
Figure 2022513719000238
スルホニルアミダイトを使用した立体的に純粋な二量体についての一般的実験手順(E):乾燥アセトニトリル(2mL)中の立体的に純粋なスルホニルアミダイト1017(259mg、0.275mmol、1.5当量)及びTBS保護アルコール(100mg、0.18mmol)の撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下、室温で2-(1H-イミダゾール-1-イル)アセトニトリルトリフルオロメタンスルホネート(CMIMT、0.73mL、0.36mmol、0.5M、2当量)を加えた。得られた反応混合物を5分間撹拌し、LCMSによりモニタし、次に無水酢酸(ACN中2M、0.18ml、0.36mmol、2当量)とルチジン(ACN中2M、0.18ml、0.36mmol、2当量)との混合物を加え、次に約5分間撹拌し、次にアセトニトリル(1mL)中の2-アジド-1,3-ジメチルイミダゾリニウムヘキサフルオロホスフェート(104.7mg、0.367mmol、2当量)の溶液を加えた。反応が完了したところで(約5分後、LCMSによりモニタした)、次にトリエチルアミン(0.13mL、0.91mmol、5当量)を加え、LCMSによりモニタした。反応が完了したところで、これを減圧下で濃縮し、次にジクロロメタン(50mL)に再溶解し、水(25mL)、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(25mL)及びブライン(25mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で除去した。DCM(2%トリエチルアミン)及びMeOHを溶離液として使用してシリカゲルカラム(80g)により粗生成物を精製した。生成物含有画分を回収し、蒸発させた。オフホワイトの固体1018が得られた。収率:204mg(82%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ -1.87.C7475FN1014P[M]についてのMS(ES)m/z計算値1359.44,実測値:1360.39[M+H]
合成に利用し得る追加のホスホロアミダイトとしては、以下が挙げられる。
Figure 2022513719000239

追加の有用なキラル補助基としては、以下が挙げられる。
Figure 2022513719000240

他のホスホロアミダイト及びキラル補助基、例えば米国特許第9695211号、米国特許第9605019号、米国特許第9598458号、米国特許出願公開第2013/0178612号、米国特許出願公開第20150211006号、米国特許出願公開第20170037399号、国際公開第2017/015555号、国際公開第2017/062862号、国際公開第2017/160741号、国際公開第2017/192664号、国際公開第2017/192679号、国際公開第2017/210647号、国際公開第2018/098264号、国際公開第2018/223056号及び/又は国際公開第2018/237194号(これらの各々のキラル補助基及びホスホロアミダイトは、参照により援用される)などに記載されるもの。
実施例5.キラル制御されたオリゴヌクレオチド調製についての例示的技術-例示的な有用なキラル補助基
とりわけ、本開示は、キラル制御されたインターヌクレオチド結合の調製に有用な技術(例えば、キラル補助基、ホスホロアミダイト、サイクル、条件、試薬等)を提供する。一部の実施形態において、提供される技術は、P-N=(式中、Pは結合である)を含む特定のインターヌクレオチド結合、例えば非負電荷インターヌクレオチド結合、中性インターヌクレオチド結合等の調製に特に有用である。一部の実施形態において、結合リンは三価である。特定の例示的技術(キラル補助基及びその調製、ホスホロアミダイト及びその調製、サイクル、条件、試薬等)は、本明細書の実施例に記載される。とりわけ、かかるキラル補助基は、参照キラル補助基(例えば、式O、P、Q、Rのもの又はDPSE)と比較したとき、より穏やかな反応条件、より高い官能基適合性、代替的脱保護及び/又は切断条件、より高い粗収率及び/又は精製後収率、より高い粗純度、より高い生成物純度及び/又はより高い(又は実質的に同じ若しくは同等の)立体選択性をもたらす。
Figure 2022513719000241
2つの並列バッチ:THF(600mL)中のメチルスルホニルベンゼン(102.93g、658.96mmol、1.5当量)の溶液に-70℃でKHMDS(1M、658.96mL、1.5当量)を滴下して加え、30分かけて-30℃にゆっくりと温めた。次にこの混合物を-70℃に冷却した。THF(400mL)中の化合物1(150g、439.31mmol、1当量)の溶液を-70℃で滴下して加えた。この混合物を-70℃で3時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1、Rf=0.1)により、化合物1が完全に消費され、極性がより大きい1つの新規主スポットが検出されたことが指示された。2つのバッチを合わせた。この反応混合物を飽和NHCl(水溶液1000mL)に加えることによりクエンチし、次にEtOAc(1000mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させて、ろ過し、減圧下で濃縮して、1000mL溶液を生じさせた。次にMeOH(600mL)を加え、減圧下で濃縮して、1000mL溶液を生じさせ、次に残渣をろ過し、MeOH(150mL)で洗浄した;残渣をTHF(1000mL)及びMeOH(600mL)で溶解し、次に減圧下で濃縮して、1000mL溶液を生じさせた。次にろ過して残渣を生じさせ、MeOH(150mL)で洗浄した。及びもう1回繰り返した。化合物2(248g、粗製)が白色の固体として得られた。及び合わせた母液を減圧下で濃縮すると、化合物3(200g、粗製)が黄色の油として生じた。
化合物2:H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=7.80(d,J=7.5Hz,2H),7.74-7.66(m,1H),7.61-7.53(m,2H),7.47(d,J=7.5Hz,6H),7.24-7.12(m,9H),4.50-4.33(m,1H),3.33(s,1H),3.26(ddd,J=2.9,5.2,8.2Hz,1H),3.23-3.10(m,2H),3.05-2.91(m,2H),1.59-1.48(m,1H),1.38-1.23(m,1H),1.19-1.01(m,1H),0.31-0.12(m,1H).
化合物WV-CA-108の調製
Figure 2022513719000242

THF(1L)中の化合物2(248g、498.35mmol、1当量)の溶液にHCl(5M、996.69mL、10当量)を加えた。この混合物を15℃で1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1、Rf=0.03)により、化合物2が完全に消費され、極性がより大きい1つの新規主スポットが検出されたことが指示された。得られた混合物をMTBE(500mL×3)で洗浄した。合わせた有機層を水(100mL)で逆抽出した。合わせた水層を5M NaOH水溶液でpH12に調整し、DCM(500mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させて、ろ過して濃縮すると、白色の固体がもたらされた。WV-CA-108(122.6g、粗製)が白色の固体として得られた。
H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=7.95(d,J=7.5Hz,2H),7.66(t,J=7.5Hz,1H),7.57(t,J=7.7Hz,2H),4.03(ddd,J=2.6,5.3,8.3Hz,1H),3.37-3.23(m,2H),3.20-3.14(m,1H),2.91-2.75(m,3H),2.69(br s,1H),1.79-1.54(m,5H);13C NMR(101MHz,クロロホルム-d)δ=139.58,133.83,129.28,127.98,67.90,61.71,59.99,46.88,25.98,25.84;LCMS[M+H]:256.1.LCMS純度:100%.SFC 100%純度.
化合物WV-CA-237の調製
Figure 2022513719000243

THF(1.5L)中の化合物3(400.00g、803.78mmol)の溶液にHCl(5M、1.61L)を加えた。この混合物を15℃で2時間撹拌した。TLCにより、化合物3が完全に消費され、極性がより大きい1つの新規主スポットが検出されたことが指示された。得られた混合物をMTBE(500mL×3)で洗浄した。合わせた水層を5M NaOH水溶液でpH12に調整し、DCM(500mL×1)及びEtOAc(1000mL×2)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させて、ろ過し、濃縮すると、褐色の固体としてもたらされた。WV-CA-237(100g、粗製)が褐色の固体として得られた。
残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=3/1~酢酸エチル:メタノール=1:2)によって精製すると、24gの粗製物が生じた。次に4gの残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18 250×50mm×10um;移動相:[水(0.05%HCl)-ACN];B%:2%→20%、15分)によって精製すると、望ましい化合物が(2.68g、収率65%,)白色の固体として生じた。WV-CA-237(2.68g)が白色の固体として得られた。WV-CA-237:H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=7.98-7.88(m,2H),7.68-7.61(m,1H),7.60-7.51(m,2H),4.04(dt,J=2.4,5.6Hz,1H),3.85(ddd,J=3.1,5.6,8.4Hz,1H),3.37-3.09(m,3H),2.95-2.77(m,3H),1.89-1.53(m,4H),1.53-1.39(m,1H);13C NMR(101MHz,クロロホルム-d)δ=139.89,133.81,133.70,129.26,129.16,128.05,127.96,68.20,61.77,61.61,61.01,60.05,46.67,28.02,26.24,25.93;LCMS[M+H]:256.1.LCMS純度:80.0%.SFC dr=77.3:22.7.
Figure 2022513719000244
THF(1400mL)中の化合物4(140g、410.02mmol)の溶液にメチルスルホニルベンゼン(96.07g、615.03mmol)を加え、次に0.5時間でKHMDS(1M、615.03mL)を加えた。この混合物を-70~-40℃で3時間撹拌した。TLCにより、化合物4が消費され、1つの新規スポットが形成されたことが指示された。0℃で飽和NHCl水溶液3000mLを加えることにより反応混合物をクエンチし、次にEtOAc(3000mL)で希釈し、EtOAc(2000mL×3)で抽出した。NaSOで乾燥させて、ろ過し、減圧下で濃縮して、残渣を生じさせた。この粗製物にTHF(1000mL)及びMeOH(1500mL)を加え、約1000mL残渣が残るまで45℃で減圧濃縮し、固体をろ過した。3回繰り返した。化合物5(590g、72.29%収率)が黄色の固体として得られた。
H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=7.81(d,J=7.5Hz,2H),7.75-7.65(m,1H),7.62-7.53(m,2H),7.48(br d,J=7.2Hz,6H),7.25-7.11(m,9H),4.50-4.37(m,1H),3.31-3.11(m,3H),3.04-2.87(m,2H),1.60-1.48(m,1H),1.39-1.24(m,1H),1.11(dtd,J=4.5,8.8,12.8Hz,1H),0.32-0.12(m,1H).
化合物WV-CA-236の調製
Figure 2022513719000245

THF(1100mL)中の化合物5(283g、568.68mmol)の溶液にHCl(5M、1.14L)を加えた。この混合物を25℃で2時間撹拌した。TLCにより、化合物5が消費され、2つの新規スポットが形成されたことが指示された。この反応混合物をMTBE(1000mL×3)で洗浄し、次に0℃でpH=12になるまでNaOH(5M)を加えることにより水相を塩基性化し、次にDCM(1000mL×3)で抽出して残渣を生じさせ、NaSOで乾燥させて、ろ過し、減圧下で濃縮して、残渣を生じさせた。化合物WV-CA-236(280g、1.10mol、96.42%収率)が黄色の固体として得られた。
この粗生成物を0℃でHCl/EtOAc(1400mL、4M)と加え合わせ、2時間後、白色の固体をろ過し、この固体をMeOH(1000mL×3)で洗浄した。LCMSにより、この固体が別のピーク(MS=297)を含むことが示された。次に白色の固体をHO(600mL)と加え合わせ、DCM(300mL×3)で洗浄した。pH=12となるまで水相をNaOH(5M)と加え合わせた。次にDCM(800mL)で希釈し、DCM(800mL×4)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させて、ろ過し、減圧下で濃縮して、生成物を生じさせた。化合物WV-CA-236(280g)が黄色の固体として得られた。H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ=8.01-7.89(m,2H),7.69-7.62(m,1H),7.61-7.51(m,2H),4.05(ddd,J=2.8,5.2,8.4Hz,1H),3.38-3.22(m,2H),3.21-3.08(m,1H),2.95-2.72(m,4H),1.85-1.51(m,4H);13C NMR(101MHz,クロロホルム-d)δ=139.75,133.76,129.25,127.94,67.57,61.90,60.16,46.86,25.86.LCMS[M+H]:256.LCMS純度:95.94.SFC純度:99.86%.
実施例6.キラル制御されたオリゴヌクレオチド調製の例示的技術-例示的な有用なホスホロアミダイト
とりわけ、本開示は、オリゴヌクレオチド合成に有用なホスホロアミダイトを提供する。一部の実施形態において、提供されるホスホロアミダイトは、キラル制御されたインターヌクレオチド結合の調製に特に有用である。一部の実施形態において、提供されるホスホロアミダイトは、P-N=を含むキラル制御されたインターヌクレオチド結合、例えば非負電荷インターヌクレオチド結合又は中性インターヌクレオチド結合等の調製に特に有用である。一部の実施形態において、結合リンは三価である。一部の実施形態において、結合リンは五価である。
クロロ誘導体の一般的手順I:一部の実施形態において、例示的手順では、キラル補助基(174.54mmol)をロータリーエバポレーターにおいて35℃で無水トルエン(80mL×3)との共沸蒸発により乾燥させて、高真空下で一晩乾燥させた。無水THF(200mL)に溶解したこの乾燥キラル補助(174.54mmol)及び4-メチルモルホリン(366.54mmol)の溶液を、アルゴン下でカニューレを用いて三つ口丸底フラスコに入れられた無水THF(150mL)中のトリクロロホスフィン(37.07g、16.0mL、183.27mmol)の氷冷(イソプロピルアルコール-ドライアイス浴)溶液に加え(開始温度:-10.0℃、最大:温度0℃、28分添加)、この反応混合物を15℃で1時間加温した。この後、エアフリーろ過チューブ(Chemglass:ろ過チューブ、24/40内側ジョイント、80mm外径中粒フリット、Airfree、シュレンク型)を使用して沈降した白色の固体をアルゴン下で真空ろ過した。溶媒をアルゴン下、低温(25℃)でロータリーエバポレーターによって除去し、得られた粗製半固体を真空下で一晩(約15時間)乾燥させて、これを次のステップに直接使用した。
クロロ誘導体の一般的手順I:一部の実施形態において、例示的手順では、キラル補助剤(174.54mmol)をロータリーエバポレーターにおいて35℃で無水トルエン(80mL×3)との共沸蒸発により乾燥させて、高真空下で一晩乾燥させた。無水THF(200mL)に溶解したこの乾燥したキラル補助基(174.54mmol)及び4-メチルモルホリン(366.54mmol)の溶液をアルゴン下でカニューレを用いて三つ口丸底フラスコに入った無水THF(150mL)中のトリクロロホスフィン(37.07g、16.0mL、183.27mmol)の氷冷(イソプロピルアルコール-ドライアイス浴)溶液に加え(開始温度:-10.0℃、最高温度:0℃、28分添加)、この反応混合物を15℃で1時間温めた。この後、エアフリーろ過チューブ(Chemglass:ろ過チューブ、24/40内側ジョイント、80mm外径中粒フリット、Airfree、シュレンク型)を使用して沈降した白色の固体をアルゴン下で真空ろ過した。溶媒をアルゴン下低温(25℃)でロータリーエバポレーターによって除去し、得られた粗製半固体を真空下で一晩(約15時間)乾燥させて、これを次のステップに直接使用した。
カップリングの一般的手順III:一部の実施形態において、例示的手順では、ヌクレオシド(9.11mmol)を35℃で60mLの無水トルエン(60mL×2)との共蒸発により乾燥させて、高真空下で一晩乾燥させた。乾燥したヌクレオシドを乾燥THF(78mL)に溶解し、続いてトリエチルアミン(63.80mmol)を加え、次にアルゴン下で-5℃に冷却した(2’F-dG/2’OMe-dGの場合、0.95当量のTMS-Clを使用)。粗製物(一般的手順I(又は)IIにより作製されたもの、14.57mmol)のTHF溶液をカニューレで3分かけて加え、次に徐温して室温にした。室温で1時間後、TLCにより、SMから生成物への変換が指示され(総反応時間1時間)、次にこの反応混合物を0℃でHO(4.55mmol)によりクエンチし、無水MgSO(9.11mmol)を加え、10分間撹拌した。次に反応混合物を、エアフリーろ過チューブを使用してアルゴン下でろ過し、THFで洗浄し、26℃において回転蒸発下で乾燥させると、白色の粗固体生成物が得られ、これを高真空下で一晩乾燥させた。溶媒として酢酸エチル/ヘキサン1%TEA含有(100%EtOAc/ヘキサン/1%EtNで溶出した化合物)(2’F-dGの場合、アセトニトリル/酢酸エチル1%TEA含有を使用)を使用したISCO-コンビフラッシュシステム(アセトニトリルで予め平衡化したrediSep高性能シリカカラム)により、粗生成物を精製した。合わせてプールしたカラム画分の蒸発後、残渣を高真空下で乾燥させると、生成物が白色の固体としてもたらされた。
アミダイト(1030~1039)の調製
Figure 2022513719000246

1030の調製:一般的手順Iの後、続いて一般的手順IIIを用いた。オフホワイトの泡沫状固体。収率:(73%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ 153.32.C4750FN10PSについての(ES)m/z計算値:940.98[M],実測値:941.78[M+H]
1031の調製:一般的手順Iの後、続いて一般的手順IIIを用いた。オフホワイトの泡沫状固体。収率:(78%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ 153.62.C4243FN10PSについての(ES)m/z計算値:831.85[M],実測値:870.58[M+K]
1032の調製:一般的手順Iの後、続いて一般的手順IIIを用いた。オフホワイトの泡沫状固体。収率:(68%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ 153.95.C4446FN10PSについての(ES)m/z計算値:872.26[M],実測値:873.62[M+H]
1033の調製:一般的手順Iの後、続いて一般的手順IIIを用いた。白色の泡沫状固体。収率:(87%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ 151.70.C5048FNPSについての(ES)m/z計算値:958.29[M],実測値:959.79,960.83[M+H]
1034の調製:一般的手順Iの後、続いて一般的手順IIIを用いた。オフホワイトの泡沫状固体。収率:(65%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ 154.80.C515110PSについての(ES)m/z計算値:971.31[M],実測値:971.81[M+H]
1035の調製:一般的手順Iの後、続いて一般的手順IIIを用いた。オフホワイトの泡沫状固体。収率:(76%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ 156.50.C535511PSについての(ES)m/z計算値:1014.33[M],実測値:1015.81[M+H]
1036の調製:一般的手順Iの後、続いて一般的手順IIIを用いた。オフホワイトの泡沫状固体。収率:(78%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ 156.40.C505712PSについての(ES)m/z計算値:996.34[M],実測値:997.90[M+H]
1037の調製:一般的手順Iの後、続いて一般的手順IIIを用いた。オフホワイトの泡沫状固体。収率:(73%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ 154.87.C465212PSについての(ES)m/z計算値:901.30[M],実測値:940.83[M+K]
1038の調製:一般的手順Iの後、続いて一般的手順IIIを用いた。オフホワイトの泡沫状固体。収率:(75%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ 154.94.C535712PSについての(ES)m/z計算値:1004.34[M],実測値:1005.86[M+H]
1039の調製:一般的手順Iの後、続いて一般的手順IIIを用いた。オフホワイトの泡沫状固体。収率:(80%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ 153.52.C444710PSについての(ES)m/z計算値:854.28[M],実測値:855.41[M+H]
アミダイト(1040~1049)の調製
Figure 2022513719000247

1040の調製:一般的手順Iの後、続いて一般的手順IIIを用いた。オフホワイトの泡沫状固体。収率:(78%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ 157.80.C4750FN10PSについての(ES)m/z計算値:940.98[M],実測値:941.68[M+H]
1041の調製:一般的手順Iの後、続いて一般的手順IIIを用いた。オフホワイトの泡沫状固体。収率:(78%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ 157.79.C4243FN10PSについての(ES)m/z計算値:831.85[M],実測値:870.68[M+K]
1042の調製:一般的手順Iの後、続いて一般的手順IIIを用いた。オフホワイトの泡沫状固体。収率:(78%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ 158.07.C4446FN10PSについての(ES)m/z計算値:872.26[M],実測値:873.62[M+H]
1043の調製:一般的手順Iの後、続いて一般的手順IIIを用いた。白色の泡沫状固体。収率:(86%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ 156.48.C5048FNPSについての(ES)m/z計算値:958.29[M],実測値:959.79,960.83[M+H]
1044の調製:一般的手順Iの後、続いて一般的手順IIIを用いた。オフホワイトの泡沫状固体。収率:(65%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ 154.80.C515110PSについての(ES)m/z計算値:971.31[M],実測値:971.81[M+H]
1045の調製:一般的手順Iの後、続いて一般的手順IIIを用いた。オフホワイトの泡沫状固体。収率:(77%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ 154.74.C535511PSについての(ES)m/z計算値:1014.33[M],実測値:1015.81[M+H]
1046の調製:一般的手順Iの後、続いて一般的手順IIIを用いた。オフホワイトの泡沫状固体。収率:(76%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ 155.05.C505712PSについての(ES)m/z計算値:996.34[M],実測値:997.90[M+H]
1047の調製:一般的手順Iの後、続いて一般的手順IIIを用いた。オフホワイトの泡沫状固体。収率:(75%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ 155.44.C465212PSについての(ES)m/z計算値:901.30[M],実測値:940.83[M+K]
1048の調製:一般的手順Iの後、続いて一般的手順IIIを用いた。オフホワイトの泡沫状固体。収率:(73%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ 155.96.C535712PSについての(ES)m/z計算値:1004.34[M],実測値:1005.86[M+H]
1049の調製:一般的手順Iの後、続いて一般的手順IIIを用いた。オフホワイトの泡沫状固体。収率:(80%)。31P NMR(162MHz,CDCl)δ 156.37.C444710PSについての(ES)m/z計算値:854.28[M],実測値:855.31[M+H]
実施例7.キラル制御されたオリゴヌクレオチド調製の例示的技術-オリゴヌクレオチド合成のための例示的サイクル、条件及び試薬
一部の実施形態において、本開示は、キラル制御されたインターヌクレオチド結合の調製に特に有用である技術(例えば、試薬、溶媒、条件、サイクルパラメータ、切断方法、脱保護方法、精製方法等)を提供する。一部の実施形態において、かかるインターヌクレオチド結合、例えば非負電荷インターヌクレオチド結合又は中性インターヌクレオチド結合等は、P-N=(式中、Pは結合リンである)を含む。一部の実施形態において、結合リンは三価である。一部の実施形態において、結合リンは五価である。本明細書において実証されるとおり、本開示の技術は、穏和な反応条件、高い官能基適合性、代替的脱保護及び/又は切断条件、高い粗収率及び/又は精製後収率、高い粗純度、高い生成物純度及び/又は高い立体選択性をもたらすことができる。
一部の実施形態において、天然リン酸結合の調製サイクルは、脱保護(例えば、脱トリチル化)、カップリング、酸化(例えば、I/Pyr/水又は当技術分野で利用可能な他の好適な方法を使用)及びキャッピング(例えば、本明細書に記載されるcap 2又は当技術分野で利用可能な他の好適な方法)を含むか又はそれからなる。例示的なサイクルを以下に記載し、ここで、B1及びB2は、独立に、核酸塩基である。当業者が理解するとおり、様々な修飾、例えば糖修飾、塩基修飾等が適合し、それが含まれ得る。
Figure 2022513719000248
一部の実施形態において、非天然リン酸結合(例えば、ホスホロチオエートインターヌクレオチド結合)の調製サイクルは、脱保護(例えば、脱トリチル化)、カップリング、第1のキャッピング(例えば、本明細書に記載されるとおりのキャッピング-1)、修飾(例えば、XHを用いたチオール化又は当技術分野で利用可能な他の好適な方法)及び第2のキャッピング(例えば、本明細書に記載されるとおりのキャッピング-2又は当技術分野で利用可能な他の好適な方法)を含むか又はそれからなる。例示的なサイクルを以下に記載し、ここで、B1及びB2は、独立に、核酸塩基である。当業者が理解するとおり、様々な修飾、例えば糖修飾、塩基修飾等が適合し、それが含まれ得る。一部の実施形態において、DPSEキラル補助基を使用したサイクルは、DPSEサイクル又はDPSEアミダイトサイクルと称される。
Figure 2022513719000249
一部の実施形態において、非天然リン酸結合(例えば、特定の非負電荷インターヌクレオチド結合、中性インターヌクレオチド結合等)又はその塩形態の構造を有するものの調製サイクルは、脱保護(例えば、脱トリチル化)、カップリング、第1のキャッピング(例えば、本明細書に記載されるとおりのキャッピング-1)、修飾(例えば、ADIH又は当技術分野で利用可能な他の好適な方法を使用)及び第2のキャッピング(例えば、本明細書に記載されるとおりのキャッピング-2又は当技術分野で利用可能な他の好適な方法)を含むか又はそれからなる。例示的なサイクルを以下に記載し、ここで、B1及びB2は、独立に、核酸塩基である。当業者が理解するとおり、様々な修飾、例えば糖修飾、塩基修飾等が適合し、それが含まれ得る。一部の実施形態において、PSMキラル補助基を使用したサイクルは、PSMサイクル又はPSMアミダイトサイクルと称される。
Figure 2022513719000250
本開示では、様々な切断及び脱保護方法を利用し得る。一部の実施形態において、当業者が理解するとおり、切断及び脱保護のパラメータ(例えば、塩基、溶媒、温度、当量、時間等)は、例えば、調製しようとするDMDオリゴヌクレオチドの構造(例えば、核酸塩基、糖、インターヌクレオチド結合及びその修飾/保護)、固体支持体、反応規模等を考慮して調整することができる。一部の実施形態において、切断及び脱保護は、1つ又は2つ以上の個別のステップを含む。例えば、一部の実施形態において、2ステップ切断及び脱保護が利用される。一部の実施形態において、切断及び脱保護ステップは、好適な溶媒(例えば、DMSO/HO)中の好適な量(例えば、約100mL/mmol以上(例えば、100±5mL/mmol))のフッ化物含有試薬(例えば、TEA-HF、任意選択でTEAなどの追加的な塩基によって緩衝される)を含み、好適な温度(例えば、約0~100、0~80、0~50、0~40、0~30、0、10、20、30、40、50、60、70、80、90又は100℃(例えば、一例において、27±2℃))で好適な期間(例えば、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、35、40、45、50時間又はそれを超えて(例えば、一例において、6±0.5時間))実施される。一部の実施形態において、切断及び脱保護ステップは、好適な溶媒(例えば、水)(例えば、濃NHOH)中の好適な量(例えば、約200mL/mmol以上(例えば、200±5mL/mmol))の好適な塩基(例えば、NR)を含み、好適な温度(例えば、約0~100、0~80、0~50、0~40、0~30、0、10、20、30、40、50、60、70、80、90又は100℃(例えば、一例において、37±2℃))で好適な期間(例えば、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、35、40、45、50時間又はそれを超えて(例えば、一例において、24±1時間))実施される。一部の実施形態において、切断及び脱保護は2つのステップを含むか又はそれからなり、ここで、一方のステップ(例えば、ステップ1)はDMSO/HO中1×TEA-HF、100±5mL/mmol、27±2℃及び6±0.5時間であり、及び他方のステップ(例えば、ステップ2)は、濃NHOH、200±5mL/mmol、37±2℃及び24±1時間である。切断及び脱保護方法の特定の例は、本明細書に記載される。
当業者が理解するとおり、DMDオリゴヌクレオチド合成は固体支持体上で実施されることが多い。多くの種類の固体支持体が市販されており、及び/又は他の方法で調製/入手することができ、及び本開示において利用することができる。一部の実施形態において、固体支持体はCPGである。一部の実施形態において、固体支持体はNittoPhase HLである。固体支持体の種類及びサイズは、望ましい適用に基づき選択することができ、ある場合には具体的な使用に対してある種の固体支持体が他よりも良好に性能を発揮し得る。一部の実施形態において、特定の調製には、NittoPhase HLなどの特定のポリマー固体支持体と比較してCPGがより高い粗収率及び/又は純度をもたらし得ることが観察された。
アミダイトは、典型的には好適な濃度で溶媒に溶解させる。一部の実施形態において、アミダイトはACNに溶解させる。一部の実施形態において、アミダイトは2つ以上の溶媒の混合物に溶解させる。一部の実施形態において、アミダイトはACNとIBNとの混合物(例えば、20%ACN/80%IBN)に溶解させる。アミダイトの様々な濃度が利用され得、具体的な条件(例えば、固体支持体、調製しようとするDMDオリゴヌクレオチド、反応時間、規模等)を考慮して調整され得る。一部の実施形態において、約0.01~0.5、0.05~0.5、0.1~0.5、0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45又は0.5Mの濃度が利用される。一部の実施形態において、約0.2Mの濃度が利用される。多くの実施形態において、アミダイト溶液は乾燥させる。一部の実施形態において、3Å分子篩を利用してアミダイト溶液を乾燥させる(又はアミダイト溶液を乾燥した状態に保つ)。一部の実施形態において、分子篩は約15~20%v/vで利用される。
様々な当量のアミダイトがDMDオリゴヌクレオチド合成に有用である。当業者は理解し得るとおり、アミダイトの当量は、具体的な条件(例えば、固体支持体、調製しようとするDMDオリゴヌクレオチド、反応時間、規模等)を考慮して調整することができ、合成時に同じ又は異なる当量が利用され得る。一部の実施形態において、アミダイトの当量は、約1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5又はそれを超える。一部の実施形態において、好適な当量は約2である。一部の実施形態において、好適な当量は約2.5である。一部の実施形態において、好適な当量は約3である。一部の実施形態において、好適な当量は約3.5である。一部の実施形態において、好適な当量は約4である。
幾つもの活性化剤が当技術分野で利用可能であり、本開示において利用し得る。一部の実施形態において、活性化剤はETTである。一部の実施形態において、活性化剤はCMIMTである。一部の実施形態において、CMIMTは、キラル制御された合成に利用される。当業者が理解するとおり、異なるアミダイトに同じ又は異なる活性化剤が利用され得、異なる量で利用され得る。一部の実施形態において、活性化剤は、約40~100%、例えば40%、50%、60%、70%、80%又は90%の送達で利用される。一部の実施形態において、送達は約60%である(例えば、ETTについて)。一部の実施形態において、送達は約70%である(例えば、CMIMTについて)。一部の実施形態において、活性化剤/アミダイトのモル比は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又はそれを超える。一部の実施形態において、モル比は約3~6である。一部の実施形態において、モル比は約1である。一部の実施形態において、モル比は約2である。一部の実施形態において、モル比は約3である。一部の実施形態において、モル比は約4である。一部の実施形態において、モル比は約5である。一部の実施形態において、モル比は約6である。一部の実施形態において、モル比は約7である。一部の実施形態において、モル比は約8である。一部の実施形態において、モル比は約9である。一部の実施形態において、モル比は約10である。一部の実施形態において、モル比は約2~5、2~4又は3~4である(例えば、ETTについて)。一部の実施形態において、モル比は約3.7である(例えば、ETTについて)。一部の実施形態において、モル比は約3~8、4~8、4~7、4~6、5~7、5~8又は5~6である(例えば、CMIMTについて)。一部の実施形態において、モル比は約5.8である(例えば、CMIMTについて)。
当業者が理解するとおり、DMDオリゴヌクレオチド合成には様々な好適な流量及び反応時間が利用され得、調製しようとするDMDオリゴヌクレオチド、規模、合成セットアップ等に応じて調整され得る。一部の実施形態において、合成に利用される再循環流量は約200cm/hである。一部の実施形態において、再循環時間は約1~10分である。一部の実施形態において、再循環時間は約8分である。一部の実施形態において、再循環時間は約10分である。
例えばカップリング後のP(III)結合の修飾には、多くの技術が利用可能である。例えば、P(III)結合からP(V)P(=O)タイプの結合に例えば酸化によって変換するため、様々な方法が利用可能である。一部の実施形態では、I/Pyr/HOが利用される。同様に、P(III)結合をP(V)P(=S)タイプの結合に例えば硫化によって変換するため、多くの方法が利用可能である。一部の実施形態において、本明細書に例示されるとおり、チオール化試薬としてXHが利用される。P(III)結合をP(V)P(=N-)タイプの結合に変換する技術も本開示において広く利用可能であり、利用することができる。一部の実施形態において、本明細書に例示されるとおりADIHが利用される。好適な反応パラメータが本明細書に記載される。一部の実施形態において、ADIHは、約0.01~0.5、0.05~0.5、0.1~0.5、0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45又は0.5Mの濃度で使用される。一部の実施形態において、ADIHの濃度は約0.25Mである。一部の実施形態において、ADIHの濃度は約0.3Mである。一部の実施形態において、ADIHは、約1~50、1~40、1~30、1~25、1~20、1~10又は1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、45又は50当量又はそれを超えて利用される。一部の実施形態において、ADIHの当量は約7.5である。一部の実施形態において、ADIHの当量は約10である。一部の実施形態において、ADIHの当量は約15である。一部の実施形態において、ADIHの当量は約20である。一部の実施形態において、ADIHの当量は約23である。一部の実施形態において、ADIHの当量は約25である。一部の実施形態において、ADIHの当量は約30である。一部の実施形態において、ADIHの当量は約35である。一部の実施形態において、1つの実験、ADIHは、15.2当量で、及び15分の接触時間を利用した。一部の実施形態において、アミダイトに応じて、試薬、例えばADIHの濃度、当量、接触時間等が調整され得る。
本開示の技術は、様々な規模での調製に好適である。一部の実施形態において、合成は数百umol以上で実施される。一部の実施形態において、規模は約200umolである。一部の実施形態において、規模は約300umolである。一部の実施形態において、規模は約400umolである。一部の実施形態において、規模は約500umolである。一部の実施形態において、規模は約550umolである。一部の実施形態において、規模は約600umolである。一部の実施形態において、規模は約650umolである。一部の実施形態において、規模は約700umolである。一部の実施形態において、規模は約750umolである。一部の実施形態において、規模は約800umolである。一部の実施形態において、規模は約850umolである。一部の実施形態において、規模は約900umolである。一部の実施形態において、規模は約950umolである。一部の実施形態において、規模は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24又は25mmol又はそれを超える。一部の実施形態において、規模は約1mmol以上である。一部の実施形態において、規模は約2mmol以上である。一部の実施形態において、規模は約5mmol以上である。一部の実施形態において、規模は約10mmol以上である。一部の実施形態において、規模は約15mmol以上である。一部の実施形態において、規模は約20mmol以上である。一部の実施形態において、規模は約25mmol以上である。
一部の実施形態において、実測収率は85~90OD/umol(例えば、10.2mmol合成について85,000OD/mmol、58.4%の粗純度(%FLP))であった。
本開示の技術は、とりわけ、キラル制御されたインターヌクレオチド結合、例えばP-N=(式中、Pは結合リンである)を含むものを含むDMDオリゴヌクレオチドの調製に利用するとき、様々な利点をもたらし得る。例えば、本明細書において実証されるとおり、本開示の技術は、最小限の量のより短いDMDオリゴヌクレオチドで(例えば、不完全なカップリング、分解等からの)高い粗純度及び収率をもたらすことができる(例えば、多くの実施形態において、20mer DMDオリゴヌクレオチドについて約55~60%の完全長生成物)。かかる高い粗収率及び/又は純度は、とりわけ、下流精製を大きく削減することができ、且つ生産コスト及び商品原価を大きく削減することができ、一部の実施形態では、商業生産、臨床試験及び/又は市販を大幅に促進し又はその規模拡大を可能にすることができる。
キラル制御されたDMDオリゴヌクレオチド組成物-WV-13864の例示的調製手順
以下には、コントロールドポアグラス(CPG)低バルク密度固体支持体(例えば、CNAリンカーCPG(600Å LBD)による2’-fC(アセチル))を使用したWV-13864の例示的調製手順を記載する。有用なホスホロアミダイトとしては、5’-ODMTr-2’-F-dA(N6-Bz)-(L)-DPSEホスホロアミダイト、5’-ODMTr-2’-F-dC(N4-Ac)-(L)-DPSEホスホロアミダイト、5’-ODMTr-2’-F-dG(N2-iBu)-(L)-DPSEホスホロアミダイト、5’-ODMTr-2’-F-dU-(L)-DPSEホスホロアミダイト、5’-ODMTr-2’-OMe-G(N-iBu)-(L)-DPSEホスホロアミダイト、5’-ODMTr-2’-F-dC(N4-Ac)-(L)-PSMホスホロアミダイト、5’-ODMTr-2’-F-dG(N2-iBu)-(L)-PSMホスホロアミダイト、5’-DMT-2’-OMe-A(Bz)-β-シアノエチルホスホロアミダイト及び5’-DMT-2’-OMe-C(Ac)-β-シアノエチルホスホロアミダイトが挙げられる。
チオール化には、0.1Mキサンタンヒドリド溶液(XH)を使用した。アセトニトリル中の0.3Mの2-アジド-1,3-ジメチル-イミダゾリニウムヘキサフルオロホスフェート(ADIH)を利用して中性PN結合を形成した。酸化溶液は、ピリジン/水、90/10、v/v中0.04~0.06Mヨウ素であった。Cap Aは、アセトニトリル、20/80、v/v中N-メチルイミダゾールであった。Cap Bは、無水酢酸/2,6-ルチジン/アセトニトリル、20/30/50、v/v/vであった。脱ブロック化は、トルエン中3%ジクロロ酢酸を用いて実施した。使用したNHOHは28~30%濃水酸化アンモニウムであった。
脱トリチル化
合成を開始するため、5’-ODMTr-2’-F-dC(N4-Ac)-CPG固体支持体をトルエン中3%(DCA)での処理による5’-ヒドロキシルからのDMTr保護基の酸触媒除去に供した。DMTr除去ステップは通常、濃い赤色又はオレンジ色で可視化されたと共に、UV watchコマンドによって436nmの波長でモニタすることができる。
DMTr除去は、合成サイクルの開始時に繰り返すことができる。いずれの場合においても、脱トリチル化後、合成の次のステップのための調製において、支持体に結合した材料をアセトニトリルで洗浄した。
カップリング
アミダイトをアセトニトリル(ACN)又は20%イソブチロニトリル(IBN)/80%ACNのいずれかに密度補正なしに0.2Mの濃度で溶解させた。この溶液は、使用の4時間以上前に分子篩(3Å)で乾燥させた(15~20%、v/v)。
Figure 2022513719000251
二重活性化剤(CMIMT及びETT)カップリング手法を利用した。両方の活性化剤をACNに0.5Mの濃度で溶解させた。CMIMTは、5.833/1のCMIMT対アミダイトモル比でのキラル制御されたカップリングに使用されている。ETTは、標準アミダイト(天然リン酸結合について)のカップリングに3.752/1のETT対アミダイトモル比で使用した。DPSE及びPSMアミダイトの再循環時間は、すべて10分であり、但しmG-L-DPSEを除き、これは8分であった。標準アミダイトは、すべて8分間カップリングさせた。
Cap-1(キャッピング-1、第1のキャッピング)
Cap B(AcO/2,6-ルチジン/MeCN(2:3:5、v/v/v))を使用した。一部の実施形態において、Cap-1は、例えばキラル補助基上の、第二級アミン基をキャッピングした。一部の実施形態において、第二級アミンの不完全な保護は、カップリングの失敗又は1つ以上の副生成物の形成を招く副反応につながり得る。一部の実施形態において、Cap-1はエステル化に効率的な条件ではないこともある(例えば、未反応5’-OHのキャッピングに関してCap-2(第2のキャッピング)と比べて効率が低い条件)。
DPSEサイクルのチオール化
Cap-1後、亜リン酸中間体P(III)を硫化試薬で修飾した。例示的調製では、1.2CV(6~7当量)の硫化試薬(0.1M XH/ピリジン-ACN、1:1、v/v)をフロースルーモードの合成カラムを通じて6分の接触時間で送達してP(V)を形成した。
PSMサイクルのアジド反応
Cap-1後、ACN中の好適な試薬(例えば、ADIHなどの-Nを含む)を使用して中性インターヌクレオチド結合(PN結合)を形成した。例示的調製では、それぞれのサイクルにおいて、fG-L-PSMについて10.3当量の0.25M ADIHで10分の接触時間及びfC-L-PSMについて25.8当量の0.3M ADIHで15分の接触時間を利用した。
標準ヌクレオチドサイクルの酸化
標準アミダイトサイクルにCap-1ステップは不要であった。固体支持体への標準アミダイトのカップリング後、亜リン酸中間体P(III)を0.05Mのヨウ素/水/ピリジン溶液で酸化してP(V)を形成した。例示的調製では、効率的な酸化のため、3.5当量の酸化溶液をフロースルーモードによって2分の接触時間でカラムに送り込んだ。
Cap-2(キャッピング-2、第2のキャッピング)
各サイクルの固相DMDオリゴヌクレオチド合成でのカップリング効率は約97~100%であり、例えばDMTrカチオンの放出によってモニタした。典型的には脱トリチル化モニタリングによれば1~3%の、固体支持体上の未結合の残留5’-ヒドロキシル基を、Cap A(アセトニトリル(NMI/ACN=20/80、v/v)中20%N-メチルイミダゾール)及びCap B(20%:30%:50%=AcO:2,6-ルチジン:ACN(v/v/v))試薬(例えば、1:1)でブロック化した。両方の試薬(例えば、0.4CV)をフロースルーモードによって0.8分の接触時間でカラムに送り込み、配列形成の失敗を防止した。キャッピングされていないアミン基もこのステップで保護され得る。
本明細書に例示されるとおり、一部の実施形態において、DPSEアミダイト又はDPSEサイクルは、脱トリチル化->カップリング->Cap-1(キャッピング-1、第1のキャッピング)->チオール化->Cap-2(キャッピング-1、後キャッピング、第2のキャッピング)であり;一部の実施形態において、PSMアミダイト又はPSMサイクルは、脱トリチル化->カップリング->Cap-1(キャッピング-1、第1のキャッピング)->アジド反応->Cap-2(キャッピング-1、後キャッピング、第2のキャッピング)であり;一部の実施形態において、標準アミダイト又は標準サイクル(従来の、キラル制御されていないもの)は、脱トリチル化->カップリング->酸化->Cap-2(キャッピング-1、後キャッピング、第2のキャッピング)である。
合成サイクルを選択し、望ましい長さが実現するまで繰り返した。
アミン洗浄
一部の実施形態において、提供される技術は、P-N=(式中、Pは結合リンである)を含むインターヌクレオチド結合を含むDMDオリゴヌクレオチドの調製に特に有効である。一部の実施形態において、提供される技術は、DMDオリゴヌクレオチド中間体を塩基と接触させることを含む。一部の実施形態において、接触は、望ましいDMDオリゴヌクレオチド長さが実現した後に実施される。一部の実施形態において、かかる接触により、P-N=(式中、Pは結合リンである)を含むインターヌクレオチド結合を含むDMDオリゴヌクレオチドがもたらされる。一部の実施形態において、接触により、キラル補助基(例えば、分子の残りの部分に炭素原子を介して連結したGを含み、且つその炭素原子が少なくとも1つの電子求引基に連結されるもの(例えば、WV-CA-231、WV-CA-236、WV-CA-240等))が除去される。一部の実施形態において、接触は、塩基又は実質的にOH不含若しくは水不含(無水)の塩基溶液を利用して実施される。一部の実施形態において、塩基はアミン(例えば、N(R))である。一部の実施形態において、塩基はN,N-ジエチルアミン(DEA)である。一部の実施形態において、塩基溶液は20%DEA/ACNである。一部の実施形態において、塩基とのかかる接触により、P-N=を含むインターヌクレオチド結合の1つ以上の位置に代わりに天然リン酸結合を有する副生成物のレベルが低下する。
例示的調製では、DMDオリゴヌクレオチドヌクレオチド合成サイクルの完了後、5カラム容量のアセトニトリル中20%DEAにより15分の接触時間でオンカラムアミン洗浄を実施した。
一部の実施形態において、塩基との接触によりまた、標準天然リン酸結合の構築に使用される2-シアノエチル基が除去され得る。一部の実施形態において、塩基との接触により、天然リン酸結合(例えば、カチオンがアミン塩基の対応するアンモニウム塩である塩形態のもの)がもたらされる。
切断及び脱保護
塩基との接触後、DMDオリゴヌクレオチドは更なる切断及び脱保護に曝される。例示的調製では、補助基の除去(例えば、DPSE)、切断及び脱保護は2ステップのプロセスであった。ステップ1では、DMDオリゴヌクレオチドを有するCPG固体支持体を1×TEA-HF溶液(DMSO:水:TEA.3HF:TEA=43:8.6:2.8:1=v/v/v/v、100±5uL/umol)により27±2℃で6±0.5時間処理した。次にバルクスラリーを濃水酸化アンモニウム(28~30%、200±10mL/mmol)により37±2℃で24±1時間処理して(ステップ2)、固体支持体からDMDオリゴヌクレオチドを放出させた。粗生成物をろ過によって回収した。ろ液を固体支持体の洗浄液(例えば、水)と合わせた。一部の実施形態において、実測収率は約80~90OD/umolであった。
とりわけ、提供される技術は、高い粗純度及び/又は粗収率をもたらした。多くの調製において(様々な規模、試薬濃度、反応時間等)、約55~60%の粗純度(%FLP)が達成され、短いDMDオリゴヌクレオチド(例えば、不完全なカップリング、分解、副反応等からのもの)の量は最小限であった。多くの実施形態において、最も顕著な短いDMDオリゴヌクレオチドの量は約2~10%以下に過ぎず、多くの場合に2~4%以下に過ぎない(例えば、一部の実施形態において、約2%もの低さ(最も顕著な短いDMDオリゴヌクレオチドはN-3である))。
DMDオリゴヌクレオチド精製には、様々な技術を利用可能であり、本開示において利用することができる。一部の実施形態では、例えば、AEX精製及び/又はUF/DFを用いて粗生成物を更に精製した(例えば、90%を超える純度)。
本明細書に記載される技術を用いて、多様な塩基配列、修飾(例えば、核酸塩基、糖及びインターヌクレオチド結合修飾)及び/又はそのパターン、結合リン立体化学及び/又はそのパターン等を含む様々なDMDオリゴヌクレオチドをumolからmmolに至るまでの様々な規模で調製した。かかるDMDオリゴヌクレオチドは様々な標的を有し、様々な機構を通じて機能し得る。特定のかかるDMDオリゴヌクレオチドを本開示の表に提供する。
当業者が理解するとおり、本明細書に記載される例は、例示のために過ぎない。当業者は、例えば、計装、規模、試薬、反応物、望ましい結果等に応じて様々な条件、パラメータ等を調整し得ることを理解するであろう。本開示において、特定の結果は様々な技術を用いて更に改良し得る。とりわけ、提供されるDMDオリゴヌクレオチド及びその組成物は、例えば様々なアッセイ及びインビボモデルにおいて、大きく改良された特性及び/又はエクソン51のスキッピングを提供することができ、様々な病態、障害又は疾患の予防及び/又は治療に特に有用であり得る。特定のデータは本明細書の実施例に提供する。
実施例8.患者筋芽細胞の「前分化」のためのジムノシス投与に関するタイムライン
本開示では、本開示の技術の特性及び/又は活性の評価に、様々な技術、例えば米国特許第9394333号、米国特許第9744183号、米国特許第9605019号、米国特許第9598458号、米国特許出願公開第2015/0211006号、米国特許出願公開第2017/0037399号、国際公開第2017/015555号、国際公開第2017/192664号、国際公開第2017/015575号、国際公開第2017/062862号、国際公開第2017/160741号、国際公開第2017/192679号及び国際公開第2017/210647号等に記載されるものを利用することができる。一部の実施形態において、本開示の技術、例えばDMDオリゴヌクレオチド並びにその組成物及び使用方法は、予想外にも、好適な参照技術(例えば、同じ塩基配列を有するが、生理的pHで中性及び/又はカチオン性インターヌクレオチド結合を有しないDMDオリゴヌクレオチドのステレオランダムな組成物に基づく技術)と比較して優れた結果を実証する。以下には、本開示に記載されるDMDオリゴヌクレオチドの特性及び/又は活性の評価に有用であり得る例示的技術を記載する。当業者は、以下に例示される条件は異なり得る/変更し得ること並びにそれに加えて及び/又はそれに代えて、他の好適な試薬、温度、条件、時間、量等を本開示において利用し得ることを理解する。
特に注記しない限り、様々な実験において、実験に使用した細胞及び動物は、そうした細胞又は動物に典型的な条件で使用した。特に注記しない限り、インビトロ実験では、様々な細胞は、標準的な条件下(例えば、特定の細胞型、細胞株又は同様の細胞型若しくは細胞株に用いられる最も一般的な条件下)において、例えば通常の成長培地、普通の温度(37C)並びにCambridge, MAの典型的な重力及び大気圧で成長させた。動物は、給餌、ケージサイズ等の条件を普通として、標準的な実験室条件下においてほぼ室温又は数度低い温度で飼育した。特に記載がない限り、細胞も動物も、極端な温度(例えば、寒冷ショック又は熱ショック)、圧力、重力、環境音、飼料又は栄養不足等に曝さなかった。
患者由来筋芽細胞株の維持:
DMDΔ52及びDMDΔ45-52筋芽細胞は、5%FBS、1×ペニシリン-ストレプトマイシン及び1×L-グルタミンを補足した完全骨格筋成長培地(Promocell、Heidelberg、独国)に維持した。フラスコ又はプレートをMatrigel:DMEM溶液(1:100)で好適な時間、例えば30分間にわたってコートし、その後Matrigel:DMEM溶液を吸引によって除去してから、細胞を完全骨格筋成長培地に播種した。
標準的な投与手順(0日間前分化)
1日目:好適な細胞成長容器、例えば6ウェルプレート又は24ウェルプレートをMatrigel:DMEM溶液でコートする。ある条件、例えば37℃、5%COで好適な時間、例えば30分間にわたってインキュベートする。吸引し、細胞成長容器に好適な数の細胞、例えば6ウェルプレートでは合計1500μlの完全成長培地中に150K細胞/ウェル、24ウェルプレートでは500ulの成長培地中に30K細胞/ウェルを播種する。好適な条件で好適な期間にわたり、例えば37℃、5%COで一晩インキュベートする。
2日目:好適な分化培地、例えばDMEM+5%ウマ血清+10μg/mlインスリンを調製する。分化培地中に好適なDMDオリゴヌクレオチド希釈液、例えば30uM、10uM、3.33uM、1.11uM、0.37uMの段階希釈液を調製する。接着細胞から成長培地を吸い取り、細胞にDMDオリゴヌクレオチド:分化培地溶液を加える。細胞の回収時までオリゴヌクレオチドは細胞に接し続ける(培地交換なし)。
6日目:RNAを入手する。典型的な手順では、好適な数の細胞、例えば24ウェルプレートのウェルからの細胞を例えば冷PBSで洗浄し、続いて好適な量のRNA抽出及び試料/RNA抽出の保存用試薬、例えば24ウェルプレートでは500ul/ウェルのTRIZOLを加え、プレートを-80℃で凍結するか、又はRNA抽出を継続してRNAを得た。
8日目:タンパク質を入手する。典型的な手順では、好適な数の細胞、例えば6ウェルプレートのウェル内の細胞を例えば冷PBSで洗浄した。次に好適な量の好適な溶解緩衝液-例えば、典型的な手順では、6ウェルプレートについてプロテアーゼ阻害薬を補足した200ul/ウェルのRIPAを加えた。溶解後、試料を保存し、例えば-80℃で凍結し得るか、又はタンパク質抽出を継続し得る。
他の好適な手順、例えば以下に記載されるものを用い得る。当業者が理解するとおり、試薬、温度、条件、時点、量等の多くのパラメータは、変更され得る。
4日間前分化投与手順
1日目:6ウェルプレート又は24ウェルプレートをMatrigel:DMEM溶液でコートする。37℃、5%COで30分間インキュベートする。吸引し、6ウェルプレートでは合計1500μlの完全成長培地中に150K細胞/ウェル、24ウェルプレートでは500ulの成長培地中に30K細胞/ウェルを播種する。37℃、5%COで一晩インキュベートする。
2日目:分化培地を以下のとおり調製する:DMEM+5%ウマ血清+10μg/mlインスリン。成長培地を吸引し、分化培地を補充する。
6日目:細胞を4日間分化させる。分化培地中にDMDオリゴヌクレオチド希釈液、例えば30uM、10uM、3.33uM、1.11uM、0.37uMの段階希釈液を調製する。接着細胞から分化培地を吸い取り、細胞にDMDオリゴヌクレオチド:分化培地溶液を加える。オリゴヌクレオチドは細胞の回収時まで細胞に接し続ける(培地交換なし)。
10日目:24ウェルプレート内の細胞を冷PBSで洗浄し、24ウェルプレートに500ul/ウェルのTRIZOLを加え、プレートを-80℃で凍結するか、又はRNA抽出を継続する。
12日目:6ウェルプレート内の細胞を冷PBSで洗浄する。プロテアーゼ阻害薬を補足した200ul/ウェルのRIPAを加える。プレートを-80℃で凍結するか、又はタンパク質抽出を継続する。
7日間前分化投与手順
1日目:6ウェルプレート又は24ウェルプレートをMatrigel:DMEM溶液でコートする。37℃、5%COで30分間インキュベートする。吸引し、6ウェルプレートでは合計1500μlの完全成長培地中に150K細胞/ウェル、24ウェルプレートでは500ulの成長培地中に30K細胞/ウェルを播種した。37℃、5%COで一晩インキュベートする。
2日目:分化培地を以下のとおり調製する:DMEM+5%ウマ血清+10μg/mlインスリン。成長培地を吸収し、分化培地を補充する。
9日目:細胞を7日間分化させる。分化培地中にDMDオリゴヌクレオチド希釈液、例えば30uM、10uM、3.33uM、1.11uM、0.37uMの段階希釈液を調製する。接着細胞から分化培地を吸い取り、細胞にDMDオリゴヌクレオチド:分化培地溶液を加える。オリゴヌクレオチドは細胞の回収時まで細胞に接し続ける(培地交換なし)。
13日目:24ウェルプレート内の細胞を冷PBSで洗浄し、24ウェルプレートに500ul/ウェルのTRIZOLを加え、プレートを-80℃で凍結するか、又はRNA抽出を継続する。
15日目:6ウェルプレート内の細胞を冷PBSで洗浄する。プロテアーゼ阻害薬を補足した200ul/ウェルのRIPAを加える。プレートを-80℃で凍結するか、又はタンパク質抽出を継続する。
10日間前分化投与手順
1日目:6ウェルプレート又は24ウェルプレートをMatrigel:DMEM溶液でコートする。37℃、5%COで30分間インキュベートする。吸引し、6ウェルプレートでは合計1500μlの完全成長培地中に150K細胞/ウェル、24ウェルプレートでは500ulの成長培地中に30K細胞/ウェルを播種した。37℃、5%COで一晩インキュベートする。
2日目:分化培地を以下のとおり調製する:DMEM+5%ウマ血清+10μg/mlインスリン。成長培地を吸収し、分化培地を補充する。
12日目:細胞を10日間分化させる。分化培地中にDMDオリゴヌクレオチド希釈液、例えば30uM、10uM、3.33uM、1.11uM、0.37uMの段階希釈液を調製する。接着細胞から分化培地を吸い取り、細胞にDMDオリゴヌクレオチド:分化培地溶液を加える。オリゴヌクレオチドは細胞の回収時まで細胞に接し続ける(培地交換なし)。
16日目:24ウェルプレート内の細胞を冷PBSで洗浄し、24ウェルプレートに500ul/ウェルのTRIZOLを加え、プレートを-80℃で凍結するか、又はRNA抽出を継続する。
18日目:6ウェルプレート内の細胞を冷PBSで洗浄する。プロテアーゼ阻害薬を補足した200ul/ウェルのRIPAを加える。プレートを-80℃で凍結するか、又はタンパク質抽出を継続する。
実施例9.提供されるオリゴヌクレオチド及びオリゴヌクレオチド組成物は、機能的なDMDタンパク質を提供することができる。
DMDδ48-50筋芽細胞を、オリゴヌクレオチドを含む分化培地中フリーアップテイク条件下で6日間又は7日間培養した。分化した筋管をPBSで洗浄し、プロテアーゼ阻害剤を添加した75μlのRIPA溶解緩衝液で溶解した。総タンパク質濃度を、ウシ血清アルブミンの標準曲線と比較することにより、Pierce Protein 660nmアッセイ試薬で希釈して決定した。
使用される一次抗体に応じて、66kDa~440kDa分離モジュール、抗ウサギ検出モジュール及び抗マウス検出モジュールを使用して、製造業者の指示に従ってWES(商標)機器でジストロフィンを定量した。試料を、0.1×試料緩衝液(分離モジュールからの10×試料緩衝液)で0.5μg/μlに希釈し、(分離モジュールからの)蛍光マスターミックスと混合し、95℃で5分間変性させた。モック処理されたDMD筋管の溶解物に希釈された健康な不死化ヒト筋管(「野生型」)からの溶解物を使用して検量線を作成した。試料、ブロッキング試薬(抗体希釈剤)、一次抗体(タンパク質単純抗体希釈剤中、1:50抗ジストロフィン[Abcam]、1:1000抗ビンキュリン[Thermo])、西洋ワサビペルオキシド(HRP)コンジュゲート二次抗体(すぐに使用できる抗ウサギで1:10に希釈したすぐに使用できる抗マウス)と化学発光基質をピペットでプレート(分離モジュールの一部)に入れた。機器のデフォルト設定を使用した:475Vで30分間のスタッキングと分離;ブロッキング試薬を5分間、一次抗体及び二次抗体の両方を30分間;ルミノール/過酸化物の化学発光検出を約15分間(1、2、4、8、16、32、64、128、512秒の露光)。Compassソフトウェアによって検出されたピークの曲線下面積(AUC)によって生成された化学発光を自動的に定量し、電気泳動図又は仮想ブロット様画像として表示した。(ジストロフィンのAUC)/(ビンキュリンのAUC)の比率に対する%標準をプロットすることによって標準曲線を作成した。計算した試料の濃度をこの標準曲線から補間した(表9)。
Figure 2022513719000252
実施例10.インシリコ配列設計
インシリコ分析を行って、目的のオリゴヌクレオチド(例えば、長さ20ヌクレオシド)と3つの主要な種:ホモサピエンス(Homo sapiens)(ヒト)、ハツカネズミ(Mus musculus)(マウス)及びカニクイザル(Macaca fascicularis)(サル)のDNA又はRNA内の配列との間の配列相補性を決定した。複数のソフトウェア/プログラムを、本開示に従って配列アラインメントに利用することができる。一部の実施形態において、配列検索は、bowtie及びblastnソフトウェアプログラムを用いて行った。例えば、20ヌクレオチド長にミスマッチが2つ以下の場合に相補性「ヒット」と見なして記録した。
一部の実施形態において、インシリコ設計を使用して、オリゴヌクレオチドとマウス及びサルのジストロフィン転写物との間の相補性を決定した。オリゴヌクレオチドと、ヒト及び動物(例えば、サル)の両方のジストロフィン転写物との間の完全一致は、一部の実施形態において、様々な種において同じオリゴヌクレオチド及びオリゴヌクレオチド組成物を使用する研究、例えば毒物学研究を可能にする。理論に拘束されることを望むものではないが、一部の実施形態において、不完全な一致(例えば、20核酸塩基長のオリゴヌクレオチドで18又は19の核酸塩基の一致)は、効率の低い標的結合をもたらし得る。表10は、ヒト、マウス及びサルのジストロフィン転写物間で相補性を有するオリゴヌクレオチドの特定の例を示した。
Figure 2022513719000253
一部の実施形態において、本開示は、その塩基配列が表10の塩基配列であるか又はそれを含むオリゴヌクレオチドを提供する。
一部の実施形態において、インシリコ設計を使用して、オリゴヌクレオチドとマウス及びネズミ科動物ジストロフィン転写物との間の相補性を決定した。マウスは遺伝子操作を受けやすいため、筋ジストロフィーのマウスモデルは、マウスジストロフィン遺伝子からエクソンを欠失させることによって開発できる可能性がある。一部の実施形態において、マウスジストロフィンとの完全な一致は、ジストロフィン内部欠失マウスモデルでの研究を可能にし得る。とりわけ、マウスモデルからのデータ、例えばマウスモデルにおけるインビボでのリーディングフレームの修復及び/又はジストロフィンタンパク質の産生/回復のためのエクソンスキッピングのデータは、ヒトの治療薬の開発に有用であり得る。
均等物
本開示の一部の例示的実施形態を説明したが、前述の説明が単に例示であり、限定するものではなく、単に例として提供されているに過ぎないことが当業者に明らかなはずである。多くの変形形態例及び他の例示的な実施形態が当業者の範囲内にあり、本開示の範囲内に含まれるものと企図される。詳細には、本明細書に提供される例の多くは、方法動作又はシステム要素の具体的な組み合わせを含むが、それらの動作及びそれらの要素が、同じ目的を達成するため他の方法で組み合わされ得ることが理解されなければならない。一実施形態のみに関連して考察される動作、要素及び特徴が、他の実施形態における同様の役割から除外されることは意図されない。更に、以下の特許請求の範囲に記載される1つ以上のミーンズプラスファンクション限定について、存在する場合、記載される機能の実施について本明細書に開示される手段に手段が限定されることは意図されず、記載される機能の実施について現在公知の又は後に開発される任意の手段が範囲内に包含されることが意図される。
特許請求の範囲においてクレーム要素を修飾する「第1」、「第2」、「第3」等の序数用語の使用自体は、1つのクレーム要素の別のクレーム要素と比べた何らかの優先、先行若しくは順序又は方法の動作が実施される時間的順序を含意するものでなく、単に特定の名称の1つのクレーム要素を同じ名称(その序数用語の使用を別にすれば)の別の要素と区別するための符丁として使用される。同様に、a)、b)等、又はi)、ii)等の使用自体は、特許請求の範囲におけるステップの何らかの優先、先行又は順序を含意するものでない。同様に、本明細書中でのこれらの用語の使用自体は、何らかの必須の優先、先行又は順序を含意するものでない。
前述の記載されている本明細書は、当業者が本発明を実施可能となるのに十分であると見なされる。提供される例によって本開示の範囲が限定されることはない。例は、本発明の1つ以上の態様の例示として意図され、他の機能的均等物の実施形態が本発明の範囲内にある。本明細書に示され、記載されるものに加えて、前述の記載から様々な変形形態が当業者に明らかになるであろうと共に、それらは、添付の特許請求の範囲内に含まれる。本発明の利点及び目的は、必ずしも本発明の各実施形態に包含されるとは限らない。

Claims (59)

  1. 複数のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド組成物であって、前記複数のオリゴヌクレオチドは、
    1)共通の塩基配列、及び
    2)独立に1つ又は複数(例えば、約1~50、1~40、1~30、1~25、1~20、1~15、1~10、5~50、5~40、5~30、5~25、5~20、5~15、5~10、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25又はそれを超える)のキラルインターヌクレオチド結合(「キラル制御されたインターヌクレオチド結合」)における同じ結合リン立体化学
    を共有し、
    前記組成物は、前記複数のオリゴヌクレオチドの実質的にラセミ体の製剤と比較して、前記複数のオリゴヌクレオチドについて濃縮されているか、又は前記共通の塩基配列を共有する前記組成物中の前記オリゴヌクレオチドの少なくとも5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%又は90%は、前記複数のオリゴヌクレオチドである、オリゴヌクレオチド組成物。
  2. 前記複数のオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
    Figure 2022513719000254

    の構造及び1つ又は複数の天然リン酸結合を有する1つ又は複数のホスホロチオエートインターヌクレオチド結合を含み、且つ独立に各キラルインターヌクレオチド結合における同じ結合リン立体化学を共有する、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記共通の塩基配列は、AGUUUCCUUAGUAACCACAGである、請求項2に記載の組成物。
  4. 前記塩基配列は、GGUAAGUUCUGUCCAAGCCCであるか又はそれを含む、請求項2に記載の組成物。
  5. 前記塩基配列は、GUACCUCCAACAUCAAGGAAであるか又はそれを含む、請求項2に記載の組成物。
  6. 前記塩基配列は、CAACAUCAAGGAAGAUGGCAであるか又はそれを含む、請求項2に記載の組成物。
  7. 前記塩基配列は、GAUGGCAUUUCUAGUUUGGAであるか又はそれを含む、請求項2に記載の組成物。
  8. 前記塩基配列は、AUGGCAUUUCUAGUUUGGAGであるか又はそれを含む、請求項2に記載の組成物。
  9. 前記塩基配列は、UGGCAUUUCUAGUUUGGAGAであるか又はそれを含む、請求項2に記載の組成物。
  10. 前記塩基配列は、GGCAUUUCUAGUUUGGAGAUであるか又はそれを含む、請求項2に記載の組成物。
  11. 前記塩基配列は、GCAUUUCUAGUUUGGAGAUGであるか又はそれを含む、請求項2に記載の組成物。
  12. 前記塩基配列は、GCAGUUUCCUUAGUAACCACであるか又はそれを含む、請求項2に記載の組成物。
  13. 前記塩基配列は、CAGUUUCCUUAGUAACCACAであるか又はそれを含む、請求項2に記載の組成物。
  14. 前記塩基配列は、UUCCUUAGUAACCACAGGUUであるか又はそれを含む、請求項2に記載の組成物。
  15. 前記塩基配列は、UUGUGUCACCAGAGUAACAGであるか又はそれを含む、請求項2に記載の組成物。
  16. 前記塩基配列は、UGGCAGUUUCCUUAGUAACCであるか又はそれを含む、請求項2に記載の組成物。
  17. 前記塩基配列は、UCAAGGAAGAUGGCAUUUCUであるか又はそれを含む、請求項2に記載の組成物。
  18. 組成物であって、前記組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
    fASfGSfUn001RfUSfUSfCn001RmCfUSfUSmASfGSmUmASfASfCSfCSfAn001RfCSfASfG
    (式中、
    fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
    Sは、Spホスホロチオエートを表し;
    mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
    n001Rは、
    Figure 2022513719000255

    であり、ここで、リンは、Rp配置のものである)
    の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩である、組成物。
  19. 組成物であって、前記組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
    fGSfUSfAn001RfCSfCSfUn001RfCSfCSmAfASmCSfASmUfCSfASfASfGn001RfGSfASfA
    (式中、
    fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
    Sは、Spホスホロチオエートを表し;
    mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
    n001Rは、
    Figure 2022513719000256

    であり、ここで、リンは、Rp配置のものである)
    の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩である、組成物。
  20. 組成物であって、前記組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
    fUSfGSfGn001RfCSfASfUn001RfUSfUSmCfUSmASfGSmUfUSfUSfGSfGn001RfASfGSfA
    (式中、
    fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
    Sは、Spホスホロチオエートを表し;
    mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
    n001Rは、
    Figure 2022513719000257

    であり、ここで、リンは、Rp配置のものである)
    の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩である、組成物。
  21. 組成物であって、前記組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
    fGSfGSfCn001RfASfUSfUn001RmUfCSfUSmASfGSmUmUSfUSfGSfGSfAn001RfGSfASfU
    (式中、
    fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
    Sは、Spホスホロチオエートを表し;
    mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
    n001Rは、
    Figure 2022513719000258

    であり、ここで、リンは、Rp配置のものである)
    の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩である、組成物。
  22. 組成物であって、前記組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
    fUSfGSfGn001RfCSfASfGn001RfUSfUSmUfCSmCSfUSmUfASfGSfUSfAn001RfASfCSfC
    (式中、
    fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
    Sは、Spホスホロチオエートを表し;
    mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
    n001Rは、
    Figure 2022513719000259

    であり、ここで、リンは、Rp配置のものである)
    の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩である、組成物。
  23. 組成物であって、前記組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
    fUSfGSfGn001RfCSfASfGn001RmUfUSfUSmCSfCSmUmUSfASfGSfUSfAn001RfASfCSfC
    (式中、
    fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
    Sは、Spホスホロチオエートを表し;
    mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
    n001Rは、
    Figure 2022513719000260

    であり、ここで、リンは、Rp配置のものである)
    の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩である、組成物。
  24. 組成物であって、前記組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
    fGSfGSfUn001RfASfASfGn001RfUSfUSmCfUSmGSfUSmCfCSfASfASfGn001RfCSfCSfC
    (式中、
    fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
    Sは、Spホスホロチオエートを表し;
    mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
    n001Rは、
    Figure 2022513719000261

    であり、ここで、リンは、Rp配置のものである)
    の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩である、組成物。
  25. 組成物であって、前記組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
    fGSfGSfUn001RfASfASfGn001RmUfUSfCSmUSfGSmUmCSfCSfASfASfGn001RfCSfCSfC
    (式中、
    fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
    Sは、Spホスホロチオエートを表し;
    mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
    n001Rは、
    Figure 2022513719000262

    であり、ここで、リンは、Rp配置のものである)
    の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩である、組成物。
  26. 組成物であって、前記組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
    fCSfASfAn001RfCSfASfUn001RfCSfASmAfGSmGSfASmAfGSfASfUSfGn001RfGSfCSfA
    (式中、
    fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
    Sは、Spホスホロチオエートを表し;
    mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
    n001Rは、
    Figure 2022513719000263

    であり、ここで、リンは、Rp配置のものである)
    の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩である、組成物。
  27. 組成物であって、前記組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
    fASfUSfGn001RfGSfCSfAn001RfUSfUSmUfCSmUSfASmGfUSfUSfUSfGn001RfGSfASfG
    (式中、
    fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
    Sは、Spホスホロチオエートを表し;
    mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
    n001Rは、
    Figure 2022513719000264

    であり、ここで、リンは、Rp配置のものである)
    の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩である、組成物。
  28. 組成物であって、前記組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
    fASfUSfGn001RfGSfCSfAn001RmUfUSfUSmCSfUSmAmGSfUSfUSfUSfGn001RfGSfASfG
    (式中、
    fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
    Sは、Spホスホロチオエートを表し;
    mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
    n001Rは、
    Figure 2022513719000265

    であり、ここで、リンは、Rp配置のものである)
    の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩である、組成物。
  29. 組成物であって、前記組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
    fGSfCSfAn001RfUSfUSfUn001RfCSfUSmAfGSmUSfUSmUfGSfGSfASfGn001RfASfUSfG
    (式中、
    fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
    Sは、Spホスホロチオエートを表し;
    mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
    n001Rは、
    Figure 2022513719000266

    であり、ここで、リンは、Rp配置のものである)
    の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩である、組成物。
  30. 組成物であって、前記組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
    fCSfASfGn001RfUSfUSfUn001RfCSfCSmUfUSmASfGSmUfASfASfCSfCn001RfASfCSfA
    (式中、
    fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
    Sは、Spホスホロチオエートを表し;
    mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
    n001Rは、
    Figure 2022513719000267

    であり、ここで、リンは、Rp配置のものである)
    の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩である、組成物。
  31. 組成物であって、前記組成物中のあるレベルのすべてのオリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、
    fUSfUSfCn001RfCSfUSfUn001RmAfGSfUSmASfASmCmCSfASfCSfASfGn001RfGSfUSfU
    (式中、
    fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
    Sは、Spホスホロチオエートを表し;
    mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
    n001Rは、
    Figure 2022513719000268

    であり、ここで、リンは、Rp配置のものである)
    の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩である、組成物。
  32. 液体組成物であり、前記オリゴヌクレオチドは、前記組成物に溶解された1つ又は複数の塩である、請求項18~31のいずれか一項に記載の組成物。
  33. 前記オリゴヌクレオチドは、それぞれ独立に、薬学的に許容可能な塩である、請求項18~32のいずれか一項に記載の組成物。
  34. 前記レベルは、約50%以上である、請求項18~33のいずれか一項に記載の組成物。
  35. fASfGSfUn001RfUSfUSfCn001RmCfUSfUSmASfGSmUmASfASfCSfCSfAn001RfCSfASfG
    (式中、
    fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
    Sは、Spホスホロチオエートを表し;
    mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
    n001Rは、
    Figure 2022513719000269

    であり、ここで、リンは、Rp配置のものである)
    の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩。
  36. fGSfUSfAn001RfCSfCSfUn001RfCSfCSmAfASmCSfASmUfCSfASfASfGn001RfGSfASfA
    (式中、
    fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
    Sは、Spホスホロチオエートを表し;
    mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
    n001Rは、
    Figure 2022513719000270

    であり、ここで、リンは、Rp配置のものである)
    の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩。
  37. fUSfGSfGn001RfCSfASfUn001RfUSfUSmCfUSmASfGSmUfUSfUSfGSfGn001RfASfGSfA
    (式中、
    fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
    Sは、Spホスホロチオエートを表し;
    mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
    n001Rは、
    Figure 2022513719000271

    であり、ここで、リンは、Rp配置のものである)
    の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩。
  38. fGSfGSfCn001RfASfUSfUn001RmUfCSfUSmASfGSmUmUSfUSfGSfGSfAn001RfGSfASfU
    (式中、
    fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
    Sは、Spホスホロチオエートを表し;
    mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
    n001Rは、
    Figure 2022513719000272

    であり、ここで、リンは、Rp配置のものである)
    の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩。
  39. fUSfGSfGn001RfCSfASfGn001RfUSfUSmUfCSmCSfUSmUfASfGSfUSfAn001RfASfCSfC
    (式中、
    fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
    Sは、Spホスホロチオエートを表し;
    mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
    n001Rは、
    Figure 2022513719000273

    であり、ここで、リンは、Rp配置のものである)
    の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩。
  40. fUSfGSfGn001RfCSfASfGn001RmUfUSfUSmCSfCSmUmUSfASfGSfUSfAn001RfASfCSfC
    (式中、
    fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
    Sは、Spホスホロチオエートを表し;
    mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
    n001Rは、
    Figure 2022513719000274

    であり、ここで、リンは、Rp配置のものである)
    の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩。
  41. fGSfGSfUn001RfASfASfGn001RfUSfUSmCfUSmGSfUSmCfCSfASfASfGn001RfCSfCSfC
    (式中、
    fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
    Sは、Spホスホロチオエートを表し;
    mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
    n001Rは、
    Figure 2022513719000275

    であり、ここで、リンは、Rp配置のものである)
    の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩。
  42. fGSfGSfUn001RfASfASfGn001RmUfUSfCSmUSfGSmUmCSfCSfASfASfGn001RfCSfCSfC
    (式中、
    fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
    Sは、Spホスホロチオエートを表し;
    mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
    n001Rは、
    Figure 2022513719000276

    であり、ここで、リンは、Rp配置のものである)
    の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩。
  43. fCSfASfAn001RfCSfASfUn001RfCSfASmAfGSmGSfASmAfGSfASfUSfGn001RfGSfCSfA
    (式中、
    fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
    Sは、Spホスホロチオエートを表し;
    mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
    n001Rは、
    Figure 2022513719000277

    であり、ここで、リンは、Rp配置のものである)
    の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩。
  44. fASfUSfGn001RfGSfCSfAn001RfUSfUSmUfCSmUSfASmGfUSfUSfUSfGn001RfGSfASfG
    (式中、
    fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
    Sは、Spホスホロチオエートを表し;
    mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
    n001Rは、
    Figure 2022513719000278

    であり、ここで、リンは、Rp配置のものである)
    の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩。
  45. fASfUSfGn001RfGSfCSfAn001RmUfUSfUSmCSfUSmAmGSfUSfUSfUSfGn001RfGSfASfG
    (式中、
    fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
    Sは、Spホスホロチオエートを表し;
    mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
    n001Rは、
    Figure 2022513719000279

    であり、ここで、リンは、Rp配置のものである)
    の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩。
  46. fGSfCSfAn001RfUSfUSfUn001RfCSfUSmAfGSmUSfUSmUfGSfGSfASfGn001RfASfUSfG
    (式中、
    fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
    Sは、Spホスホロチオエートを表し;
    mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
    n001Rは、
    Figure 2022513719000280

    であり、ここで、リンは、Rp配置のものである)
    の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩。
  47. fCSfASfGn001RfUSfUSfUn001RfCSfCSmUfUSmASfGSmUfASfASfCSfCn001RfASfCSfA
    (式中、
    fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
    Sは、Spホスホロチオエートを表し;
    mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
    n001Rは、
    Figure 2022513719000281

    であり、ここで、リンは、Rp配置のものである)
    の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩。
  48. fUSfUSfCn001RfCSfUSfUn001RmAfGSfUSmASfASmCmCSfASfCSfASfGn001RfGSfUSfU
    (式中、
    fは、2’-F修飾ヌクレオシドを表し;
    Sは、Spホスホロチオエートを表し;
    mは、2’-OMe修飾ヌクレオシドを表し;及び
    n001Rは、
    Figure 2022513719000282

    であり、ここで、リンは、Rp配置のものである)
    の構造を有するオリゴヌクレオチド又はその薬学的に許容可能な塩。
  49. 薬学的に許容可能な塩である、請求項35~48のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチド。
  50. 約50%以上のジアステレオマー純度を有する、請求項35~49のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチド。
  51. 有効量の、請求項35~50のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチド及び薬学的に許容可能な担体を含む医薬組成物。
  52. 標的転写物のスプライシングを変化させるための方法であって、請求項1~51のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチド又はオリゴヌクレオチド組成物を投与することを含む方法。
  53. ジストロフィンのエクソン51は、前記組成物の非存在と比較して増加したレベルでスキップされる、請求項52に記載の方法。
  54. 筋ジストロフィー、デュシェンヌ型(デュシェンヌ)筋ジストロフィー(DMD)又はベッカー型(ベッカー)筋ジストロフィー(BMD)を治療するための方法であって、それに罹り易いか又はそれに罹患している対象に、請求項1~34又は51のいずれか一項に記載の組成物を投与することを含み、前記対象は、エクソン51のスキッピングに適したDMD遺伝子の突然変異を有する、方法。
  55. オリゴヌクレオチド又はそのオリゴヌクレオチド組成物を調製するための方法であって、
    Figure 2022513719000283

    の構造を有する化合物又はその塩;又は
    Figure 2022513719000284

    の構造を有するキラル補助部分を含むホスホルアミダイト化合物;又は
    Figure 2022513719000285

    の構造を有するホスホルアミダイト化合物又はその塩を提供すること
    を含む方法。
  56. 少なくとも1つの化合物において、Gは、-L’-S(O)R’であり、ここで、R’は、任意選択で置換されているC1~6脂肪族又はフェニルであり、及びL’は、-CH-である、請求項55に記載の方法。
  57. 少なくとも1つの化合物において、Gは、-CHSiCHPhである、請求項55又は56に記載の方法。
  58. 1つ又は複数のサイクルを含み、前記サイクルのそれぞれは、独立に、
    1)脱ブロック化;
    2)カップリング;
    3)第1のキャッピング;
    4)修飾;及び
    5)第2のキャッピング
    を含むか又はそれらからなる、請求項55~57のいずれか一項に記載の方法。
  59. [00521]の実施形態1~17又は[00522]の1~512の化合物、組成物又は方法。
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