JP2022511628A - 学習手順を有する織り糸供給装置 - Google Patents

学習手順を有する織り糸供給装置 Download PDF

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Abstract

とりわけ、織り糸供給装置(12)において学習手順を提供するための方法及び装置が記載されている。学習手順は、織機(10)が最大動作速度で動作を開始する前に、コントローラーがシステム構成要素についての知識を有するように、事前にシステム構成要素及び織り糸供給装置のシステム構成要素の動作に関する制御データをコントローラー(32)に提供することを目的とする。

Description

本開示は、織り糸供給装置に関する。特に、本開示は、横糸が撚られずに織機に送り出されるフラット又はテープヤーンを織る織機に通常使用することができるモーター駆動ボビンを備えた装置に適した織り糸供給配置に関する。
機織りにおける一般的な開発傾向は、織機の速度が絶えず増加しているということである。別の傾向は、撚られずに挿入されねばならないフラット又はテープで形成されたヤーン(織り糸)の使用の増加である。そのような織り糸の例は、ポリプロピレンテープ、炭素繊維テープ、アラミド及びガラス繊維テープである。現在、撚りのないフラットヤーン又はテープヤーンを織るレピア織機の速度は、今日存在するゼロ撚り織り糸供給装置の低容量によって制限されている。
撚りなし(ゼロ撚り)で織り糸を供給するための既存のシステムは、ボビンと織機との間に配置された大きなループバッファーの長さを測定することによって制御される巻き戻しモーターを典型的に備えている。そのループは、垂れがない(free hanging)こと、又は、重力、加圧空気、あるいは低圧(吸引器)によってループを形成する機械的部材を有することもできる。既存のシステムは、織機が必要な量の織り糸を取ることができる、いわゆる「ネガティブヤーンフィード」又は「オンデマンドフィード」と呼ばれる貯蔵供給器と見なすことができる。
W02018013033は、典型的にレピア織機を使用する、ゼロ撚りにより高速で布地を織ることができるように構成された織り糸供給装置を記述する。この織り糸供給装置は、モーター駆動ボビン及びモーター駆動ループバッファー装置の速度を同時に制御することによって横糸を制御するように構成されている。この織り糸供給システムにより、横糸は制御され解放されない。よって、織り糸が撚ったり絡まったりするリスクは排除される。モーター駆動ループバッファー装置は、織機の角度位置に対するレピア織機の速度及び位置に関する、事前に保存された情報に基づいて駆動される。モーター駆動のボビンは、織機の各サイクル中、正しい横糸量を供給するように駆動される。
繊維機械への織り糸供給を改善したいという絶え間ない願望が存在する。したがって、改良された織り糸供給装置が必要である。
W02018013033
本発明の目的は、改良された織り糸供給装置を提供することである。
この目的及び/又はその他のものは、添付の請求範囲に記載されているような、織り糸供給装置によって得られる。
多くのアプリケーションに役立つが、W02018013033に記述されるシステムは、一部のアプリケーションでは改善された制御を必要とする。したがって、W02018013033に記述される制御手順は、改善可能であることがわかった。これは、製織プロセスの、特に開始手順に関するものである。高速で動作する織機を始動するとき、制御は、横糸の最初の挿入から多かれ少なかれ正確である必要がある。そうでなければ、実行される制御が、制御手順が織り糸供給のわずかなずれを処理することができる安定した状態に入れないというリスクがある。
この問題は、学習手順(learning procedure)を提供することによって解決される。この学習手順は、織機が最大動作速度で動作を始動する前に、コントローラーがシステム構成要素について十分な知識を有し織り糸供給装置を正しく制御できるように、事前にシステム構成要素及び織り糸供給装置のシステム構成要素の動作に関する制御データをコントローラーに提供することを目的とする。
学習手順中に、コントローラーは、ボビンからバッファーアームまでの織り糸経路の配置のデータ、バッファーアーム、センサー及び/又は巻き取り装置のデータを取得することができる。さらにコントローラーには、ボビンからの織り糸の巻き戻し速度、及び、織機の織り糸消費量に関するデータを提供することができる。
学習手順は、新しい物品を織るのを開始する前、又はボビンの交換後に有利に実行することができる。
一実施形態によれば、横糸を織機に供給するための織り糸供給装置が提供される。織り糸供給装置は、モーター駆動のボビン駆動部及びモーター駆動のループバッファー装置を備える。織り糸供給装置は、織り糸の動きを検出するように構成されたセンサーをさらに備える。織り糸供給装置は、モーター駆動ボビン駆動部のモーターを制御するための、及びモーター駆動ループバッファー装置を制御するためのコントローラーを備える。このコントローラーは、織機によって消費される本質的に決定された平均量の横糸を供給する速度でモーター駆動ボビン駆動部のモーターを駆動するように、及び、モーター駆動ボビンからの織り糸の出力動作と、織機における横糸挿入の織り糸動作の動作モデルとの差に基づいてモーター駆動ループバッファー装置のモーターを駆動するように、構成されている。コントローラーは、学習手順に基づいて動作モデルを決定するように構成されている。学習手順は、モーター駆動ボビン駆動部及びモーター駆動ループバッファー装置の少なくとも1つを動作させることを備える。モーター駆動ボビン駆動部及びモーター駆動ループバッファー装置の少なくとも1つの動作は、特に、学習手順中に、モーター駆動ボビン駆動部及び/又はモーター駆動ループバッファー装置の少なくともモーターを駆動することを備えることができる。これにより、織り糸供給装置が動作するモデルを非常に正確にすることができる。このことは、織り糸供給の誤動作リスクを低減し、織り糸供給装置を小さな許容範囲で作動させることができる。
一実施形態によれば、織り糸供給装置は、新しい物品を織り始める前に、又はボビンの交換後に、学習手順を実行するように構成される。これにより、織り糸供給装置を制御するために使用されるモデルは、一般的な条件に適合させることができ、誤動作のリスクが低減される。
一実施形態によれば、コントローラーは、学習手順中に、ボビンから展開される1回転あたりの織り糸の量を決定するように構成されている。これにより、ボビンから展開された織り糸量の正確な測定値。このことは、織機で消費される織り糸の量に合わせてボビンが回転する速度を制御可能にする。
一実施形態によれば、織り糸供給装置は、学習手順中に、織機がスローモーション(緩やかな)速度で動作しているときにデータを受信するように構成され、ここスローモーション速度は、織機の通常の動作速度よりも遅い。織機をスローモーションで作動させ、スローモーションでの横糸供給中にデータを受信することで、織り糸供給装置において織り糸が移動するモデルは、改善することができる。
一実施形態によれば、織機がスローモーション速度で作動しているとき、ボビンモーターは、少なくとも第1期間の間、静止モードにある。これにより、織機を作動させるときに織り糸供給装置を通り移動する横糸の量を測定することが容易になり得る。
一実施形態によれば、学習手順は、少なくとも1つの完全(complete)な織機サイクルである。これにより、織機サイクル中に織機が消費する織り糸の量は、正確に決定することができる。
一実施形態によれば、コントローラーは、学習手順中にモーター駆動ボビンの駆動部と、織機との間のギア比を決定するように構成される。これにより、織機の速度に依存しない正しい速度でモーター駆動ボビン駆動部を実行することを可能にする手段(a measure)を得ることができる。
一実施形態によれば、モーター駆動ボビン駆動部のモーターは、センタードライブ機構を使用してボビンから横糸を展開するように構成されている。これにより、ボビンの回転速度を制御するための制御が容易な機構が得られる。
一実施形態によれば、センサーは、センサーアームを備える。センサーアームは、10グラム未満、特には1-4グラムの等価質量を有することができる。特に、その質量は、同じオーダーに、例えば、特定の時点での織り糸バッファー内の織り糸における織り糸の質量の10倍未満又は20倍未満に、することができる。このことは、織り糸の加速度がセンサーアームに測定可能である影響を与える。これにより、センサーは、横糸供給における速度変化に高精度で追従できるようになる。
一実施形態によれば、織り糸供給装置は、製織プロセスの開始時に学習手順によって得られたモデルを使用するように構成され、ここでバッファーアームは、最大長さの織り糸が格納される位置にある。これにより、バッファーの全長を使用して、製織プロセスの開始時に使用されるモデルにおける不正確さを調整できる効率的な開始手順が得られる。
一実施形態によれば、織り糸供給装置は、製織プロセスの開始時での学習手順によって得られたモデルを使用するように構成され、ここでバッファーアームは、最小長さの織り糸が格納される位置にある。織り糸供給装置は、織機から事前の開始信号を受け取るように構成され、織り糸供給装置は、そのような事前開始信号を受け取ると、ボビンを加速し始め、バッファーアームで織り糸を巻き取るように構成される。これにより、ボビンを比較的ゆっくりと加速できる代替の効率的な始動手順を得ることができる。
一実施形態によれば、織り糸供給装置は、速度増加シーケンスにおいて製織プロセスの開始時に学習手順によって得られたモデルを使用するように構成される。これにより、システム構成要素の比較的遅い加速を可能にする始動手順を得ることができる。そのシステムは、直ちに最大の動作速度に達する必要はない。
一実施形態によれば、織り糸供給装置は、空のボビンから満量のボビンに交換した後の製織プロセスの開始時に学習手順によって得られたモデルを使用するように構成される。これにより、織り糸供給装置は、織機を最大動作速度で動作させる前に、新しいボビンの新しい特性について学ぶことができる。
一実施形態によれば、織り糸供給装置は、学習手順に基づいて決定された動作モデルに基づいて、織り糸供給装置のフィードフォワード制御を実行するように構成される。これにより、織り糸供給装置の効率的な制御が得られ、これにより、糸供給システムは、学習手順中に得られたモデルの不正確さを補償することができる。
図1は、織り糸供給装置を示す図である。 図2は、横糸バッファーを形成するときに実行される異なるステップを示すフローチャートである。 図3はコントローラーの図である。 図4は、織機の角度に関連して、織り糸供給装置によって供給される織り糸の量を示す。 図5は、モーター駆動ボビンから供給される織り糸の量と、織機への織り糸供給装置から供給される織り糸の量との差を示す。
次に、本発明を、非限定的な方法において、添付の図面を参照して、より詳細に説明する。
以下では、織機用の織り糸供給装置について説明する。図において、同じ参照番号は、いくつかの図全体で同一又は対応する要素を示している。これらの図は、例示のみを目的としており、本発明の範囲を制限するものではないことが理解されよう。また、特定の実施要求を満たすために、記述されている異なる実施形態からの機能を組み合わせることが可能である。
多くの種類の織り糸に関し、完成した布地において撚りが存在することは許されない。そのような織り糸に関しては、織り糸供給は、織り糸を撚ることができず、織り糸はゼロ撚りで供給され、これはゼロ撚り織り糸供給装置と呼ぶことができる。
図1において、モーター駆動のループバッファー装置16と組み合わせたモーター駆動ボビン13を備えた横糸供給装置12が示されている。装置12は、ゼロ撚りで織り糸を供給するために使用することができる。装置12において、横糸40は、モーター駆動ボビン13から接線方向に展開される。モーター駆動ボビン13は、モーター14に接続されている。モーター14は、いくつかの実施形態によれば、ボビンが配置されているシャフトに直接接続することができる。いくつかの実施形態によれば、モーターは、ギア機構を介して接続されるか、又はボビンは、ラインシャフトによってモーター14によって回転される。モーター14を制御することによってボビンを回転させる他の構成を想定することができる。横糸は、横糸バッファーを形成するように構成されたモーター駆動ループバッファー装置16を通過する。横糸は、モーター駆動バッファー装置16から織機10に供給される。織機10は、例えば、レピア織機又はプロジェクタイル織機であることができる。モーター駆動バッファー装置16は、バッファーアームである織り糸ループ形成アーム22によって形成することができる。アーム22は、織機10に供給される横糸の調整可能なバッファーを形成するために移動可能である。アーム22の動作は、アーム22に接続されたモーター18によって達成される。アームは、モーターシャフトに直接接続するか、又はギア構成を介してモーターに接続することができる。実際の織り糸張力を表す信号を検出し出力するために、力センサー又は張力センサー29を設けることもできる。図1による設定では、織機に挿入された横糸は、常に制御された織り糸張力を有し、つまり、織機に引き込むことができるたるんだ織り糸は存在しない。以下でより詳細に説明するように、アームモーター18及びモーター駆動ボビン13のモーター14は、コントローラー32によって制御することができる。
一実施形態によれば、モーター駆動ボビン13は、図1に示すように、センタードライブによってボビンを展開するように構成される。
上述したように横糸供給装置12を制御するとき、コントローラー32を使用することができる。コントローラー32は、ボビンを駆動するモーター14の速度、及びモーター駆動ループバッファー装置16の動きを制御するための制御データを提供することができる。モーター駆動ボビン13及びモーター駆動ループバッファー装置16を制御することによって、横糸は、高い織り速度で正確に織機へ供給される。
制御データを決定するためのコントローラーへの入力は、一実施形態によれば、以下のうちの1つ又は多数であることができる。即ち、
-織機の状態を表す信号。該信号は、例えば、実際の位置(機械角度、機械エンコーダ位置)、事前開始、速度増加、パターン、チャネルシーケンスを表すことができ、又は、横糸の挿入速度あるいは挿入順序(シーケンス、sequence)に影響を与える可能性のある織機における事象あるいは動作を表すその他の信号を表すことができる。織機がいわゆる口出し(ピックファインディング、pick finding)を実行している場合には、その信号は、挿入を抑制するように使用することもできる。例えば、織機は、一実施形態によれば、スローモーションで作動可能であり、又は、欠陥のある不完全なピック(pick)を除去するために前後に作動可能である。そのような手順の間、織り糸供給装置は、いずれの織り糸も解放しないように制御することができる。別の例は、織機が特別な順序(シーケンス、sequence)において移動し、織布において開始マークを回避するというものである。織機からのこれらの動き及びコマンドに基づいて、織り糸供給装置12のコントローラー32は、既定の動作を実行するように構成することができる。
-ボビンを駆動するモーターからの信号。該信号は、例えば、モーターの位置及び/又は速度を表す信号、例えば、エンコーダーなどの回転/角度センサーからの信号、であることができる。モーターの状態を表す他の信号も使用することができる。ここでの例は、モーター電流である。このモーター電流は、ボビンの加速度を決定するために使用できるモーターのモーメント荷重に関する情報を提供する。
-ループ形成アームモーターからの信号。該信号は、例えば、モーターの位置及び/又は速度を表す信号、例えば、エンコーダーなどの回転/角度センサーからの信号、であることができる。モーターの状態を表す他の信号も使用することができる。
-現在の(実際の)横糸張力を示す信号、例えば力センサーからの信号。
-機械の右側で測定された、例えば、織り糸の自由端の位置又は長さを測定するセンサー、いわゆる廃棄長さセンサーによって測定される、挿入された織り糸の長さを表す信号。
-瞬間的な(実際の)ボビンの円周を表す信号。
-例えば、ループ形成アームの長さ、横糸ガイドの位置、織機の設定などの特定の設定を説明するパラメーターP。いくつかの実施形態では、ボビンの位置、バッファーアームの位置、及びセンサーアームの位置などの様々な構成要素の位置が使用可能である。構成要素の位置は、バッファーとボビン及びセンサーアームのそれぞれとの間の角度関係に基づいて、織り糸の長さを決定するのに使用できる。レピア織機に関しては、レピア機の角度位置に対するレピアの位置など。特に、織機の角度位置に対するレピアの位置に関するルックアップテーブル又は他の何らかの関係を設けることができる。このようなルックアップテーブルから、実際の織機の角度に基づいて、織機への横糸の所望の挿入速度を推定することができる。これにより、アームは、対応する機械角度で正しい織り糸量が織機に供給可能になる位置に制御されることができる。アームは、特定の機械角度で供給される織り糸の量にしたがって、数学モデルに基づいて制御可能である。この数学モデルは、いくつかの実施形態によれば、3次スプラインによって形成することができる。
コントローラー32からループ形成アームモーター18及びボビン巻き戻しモーター14に、速度/位置制御信号を出力することができる。
コントローラー32は、織機が消費する横糸の平均量がボビンから巻き戻される速度又はそのような速度に近い速度で、ボビン巻き戻しモーターを作動させるようにプログラムされている。同時に、コントローラーは、ボビンからの横糸の本質的に一定の巻き戻し速度と、織機による横糸の間欠的な消費との差をアームの動きが補償するように、ループ形成アームのモーターを作動させるようにプログラムされている。一般的に、モーター駆動のバッファー装置のモーターは、ボビンから展開される織り糸の量と、挿入中に織機によって消費される織り糸の量との差に、バッファーされた織り糸の長さを等しく保つ、あるいは既定範囲付近内に保つように駆動され、それによって織り糸の張力を制御する。制御システムの目標は、一実施形態によれば、織機サイクルにわたって、一定の織り糸張力を有すること、又は変化する織り糸張力曲線に従うことであり得る。代替の又は補足的な構成では、モーター駆動ボビンのモーターの速度は、実際の織り糸張力を表す信号以外の別の入力信号に基づいて調整される。例えば、モーター駆動ループバッファー装置の位置を表す信号、又は織機の平均織り糸消費量に一致する速度でボビンが巻き戻されるか否かを示す任意の他の信号が使用可能である。また、織機に供給される織り糸量における累積誤差を示す信号を使用することもできる。これにより、織り糸バッファーによって補償された誤差は、元の状態に戻されることができ、織り糸バッファーは中立位置に戻されることができ、又はボビンはより速くあるいはより遅く回転されることができる。
織り糸張力を検出する力センサー29は、平均及び実際の挿入中の両方で、織機の予想消費量と実際の消費量との誤差を修正するために、制御システムにフィードバックを与えるように使用することができる。制御システムは、ボビンから展開される織り糸の予想量と、力センサーからのフィードバック信号に基づく実際の量との誤差を修正するようにプログラムすることもできる。
ボビンがセンターシャフトにおいて駆動される配置では、制御出力信号は、1分あたりの回転数(rpm)であることができる。したがって、ボビンの実際の円周を知ることが重要である。このことは、特にシステムの起動時に重要である。この情報を得るために、例えば、ボビンの直径を測定するセンサーが使用可能であり、又は以下に説明するような学習手順を実行することができる。
横糸供給装置のモーターは、以下の原理に従って制御することができる。
ループ形成アームを作動させるモーターを制御するためのコントローラー32は、織機の角度に関して要求される必要なバッファー位置用の既定値あるいは機能及びパラメーター、いわゆるフィードフォワード制御モデルを有することができる。コントローラーは、また、システムの運動状態に関する情報も設けている。織機が動作しているとき、すべての織機角度及び織機速度で、常にバッファーアームを適切な位置にするために、モーター駆動のループ形成アームは、適切に動作するように制御される。力センサーは、制御システムにフィードバックを提供し、よって、外部からの影響、及び動的モデルのプリセット値あるいは実際の動作の不正確さなどの偏差(ずれ)を修正することができる。
制御を改善するために、織り糸供給装置が予め作動可能な場合、学習手順は、システム構成要素及びシステム構成要素の動作に関する制御データをコントローラーに提供することを目的とする。学習手順は、織機が最大動作速度で作動し始める前に、システム構成要素の知識をコントローラーに与える。これによって、制御が改善され、欠陥のある制御のリスクが低減される。
図2には、学習手順を使用して横糸供給装置12を制御するときのいくつかのステップを示すフローチャートが示されている。最初に、ステップ201において、学習手順が実行される。学習手順の間、織り糸供給装置の少なくともいくつかの部分は、織り糸供給装置の又は織り糸供給装置を制御するために使用可能な織機のパラメーターについての知識を得るように動作される。織り糸供給装置の動作は、通常、モーターの少なくとも1つを後方又は前方に駆動することを伴う。例えば、ボビンモーター14及び/又はバッファーアームモーター18が駆動されることができる。学習手順は、織り糸供給装置12の構成要素に関するデータを確立するために実行される任意の手順であることができる。実行され得る様々な可能性のある手順ステップは、より詳細に以下に説明される。次に、ステップ203では、織り糸供給装置における横糸挿入の織り糸動作のモデルが学習手順に基づいて決定される。次に、ステップ205において、モーター駆動ボビンのモーターは、織機によって消費される決定された本質的に平均量の横糸を供給する速度で駆動される。モーター駆動ループバッファーのモーターは、ステップ207において、モーター駆動ボビンからの出力された織り糸動作と、織機における横糸挿入の織り糸動作のモデルとの差に基づいて駆動される。次に、ステップ205及びステップ207において設定された速度は、フィードバック情報に基づいて継続的に調整されることができる。学習手順中に決定された開始値は、制御が高速で開始可能であることを保証するだろう。
図3には、横糸供給装置12を制御するためのコントローラー32が示されている。コントローラー32は、上述のように織り糸供給装置を制御するために使用されるパラメーター用の入力信号を受け取る入力/出力81を備えることができる。例えば、入力信号は、織り糸供給装置のセンサーからの様々なセンサー信号であり得る。例えば、センサー信号は、任意のタイプのセンサー、例えば光学センサー、機械センサー又は静電容量センサー、から提供されることができる。織り糸張力センサーは、例えば、ピエゾ抵抗型センサー、歪みゲージ型センサー、又は弾性のあるもしくはばね仕掛けの織り糸ガイドの位置を感知することによるものであることができる。これにより、織り糸の長さを決定することができる。織り糸の長さは、モーター駆動ループバッファー装置のモーター速度を制御するためフィードバック信号として、及び、いくつかの実施形態ではモーター駆動ボビンのモーター速度を制御するためのフィードバック信号として、織り糸張力信号の代替として、あるいは織り糸張力信号と組み合わせて使用することができる。エンコーダー信号などの他のタイプの入力信号も提供されることができる。また、織機からの信号は、コントローラー32に入力して、横糸供給装置を制御するために使用することもできる。特に、織機の角度が提供されることができる。入力/出力81は、モーター制御信号を、横糸供給装置の制御されたモーターに出力する。コントローラー32は、マイクロプロセッサを、又は、処理ユニット82とも呼ばれることができる中央演算処理装置(CPU)又はデジタル信号プロセッサ(DSP)などの他の適切なデータ処理デバイスを、さらに備える。処理ユニット82は、メモリ83に接続され、メモリ83に格納されたコンピュータプログラム命令を実行することができる。メモリ83は、また、処理ユニット82によってアクセスされることができるデータを格納することもできる。メモリ内のデータは、織機10に関連する予め格納されたデータを含むことができる。特に、レピア動作のモデルは、レピア織機へ横糸速度のモデルを形成するために格納されることができる。コンピュータプログラム命令は、本明細書の教示に従って、コントローラーに織り糸供給配置を制御させるように構成されることができる。コントローラー32は、任意の適切な場所に配置することができる。例えば、コントローラー32は、織り糸供給装置のモーターに一体化することができる。コントローラー32はまた、異なる場所に分散させることもできる。例えば、1つのコントローラーを制御されるモーターごとに設けることができ、モーターコントローラーを制御するために中央制御ユニットとして中央コントローラーを設けることができる。
本明細書に記述される織り糸供給装置は、いわゆるポジティブ供給システムである。即ち、それは、織機の角度に同調して、予め定義された織り糸の量を測定して出力する。言い換えれば、織り糸供給装置は、織り糸供給装置が供給したものよりも多くの織り糸を織機が引き出すことができないという点において、織機に利用可能な織り糸の量を制御する。これは、織り糸フィーダーが供給可能な糸の量によって制限されることなく、織機が織り糸の量を引き出すところの、いわゆるネガティブ供給装置とは対照的である。したがって、ネガティブ供給システムでは、織機は、多かれ少なかれ織り糸に自由にアクセスでき、一方、ポジティブ供給システムでは、織り糸供給装置は、織機に供給可能な織り糸量を決定する。既定された織り糸の量と、ポジティブ供給システムにおける実際の消費量との誤差を修正するためのフィードバックは、センサー、特に織り糸張力センサーによって得られる。一実施形態では、織り糸張力センサーは、小さな機械的又はばね仕掛けの織り糸バッファーと組み合わされる。
図4には、完全な機械サイクル(0-360度)での、織り糸供給装置からの織り糸の出力量が示されている。見てわかるように、機械の角度ごとに織り糸の出力量は異なる。
図5には、織り糸供給装置から出力される織り糸の量と、モーター駆動ボビンからにより受け取られる量との差が示されている。図5に示される曲線は、モーター駆動ループバッファー装置が従うことを目指し、学習手順に基づく動作モデルが模倣するのを目指す曲線である。
例示的な学習手順
ボビン直径の決定
ボビンがその中心で駆動される場合、ボビンの実際の外径/円周、又は、角度に対するボビンから展開される(巻き出される)織り糸の量からの他のパラメーターを知ることは重要である。織り糸供給装置における織り糸の動きに影響を与えることができる別の要素は、ボビンにおける織り糸の収納長さと共に、ボビンに巻かれた織り糸の傾斜(勾配)である。ボビンから織り糸を展開する(巻き出す)とき、織り糸は左右に移動し、よってボビンが回転するたびにボビンから引き出される長さに影響を与える。
学習手順の一例の実施形態によれば、コントローラーは、モーター駆動ボビンの各回転に関する引き出された長さを決定するように構成されている。これは、例えば、織機の挿入システムの入口において、織り糸供給装置の糸通し(thread up)及び織り糸の自由端の固定によって実行可能である。次に、織り糸を伸ばして、学習手順の開始点を提供する。次に、モーター駆動のボビンが回転し、織り糸の張力又は位置センサーが張力又は位置の違いを検出する。この情報を使用して、コントローラーは、織り糸の張力、又はセンサーアームの位置を一定もしくは既定パターンに従って維持するために、モーター駆動のバッファーアームを作動するように構成されている。
バッファーアームの角度を検出し、これをボビンの回転及び織り糸供給装置の形状モデルと比較することによって、コントローラーは、ボビンの各回転及びボビンの各回転程度に関して織り糸の長さを決定することができる。ボビンを回転するとき、例えばバッファーアームのストロークの50%を超える、かなりの部分を使用することによって、良好な精度が達成可能である。いくつかの実施形態によれば、センサーアームの位置又は角度は、ボビンの回転あたりの織り糸の長さの決定に使用することができる。
モーター駆動ボビンの各回転に関して引き出される長さを決定するための学習手順は、好ましくは、未知の直径を有する新しいボビンが導入されるたびに実行される。但し、同じ種類のボビンが何度も使用される場合には、通常、各ボビン交換後(ボビンが終了したときに、新しいボビンと交換する必要がある)に学習手順を実行することは実用的ではない。この場合、ユーザーは、新しい満量のボビンが実施される旨を織り糸供給装置に指示することができる。これは、プッシュボタン又はヒューマンマシンインタフェース(HMI)におけるコマンド、又はその他の方法で行うことができる。織り糸供給装置のコントローラーがこの情報を受信すると、コントローラーは、ほぼ空のボビンの最新のパラメーターを、満量のボビンを表す格納値で置き換えるように構成することができる。織機は、学習手順なしで、糸を通した(threading up)直後に、起動可能である。
スローモーション挿入
学習手順において、スローモーション(緩やかに、ゆっくりと)で挿入することによって、最大動作速度で織機を動作させる前に、大量のデータを獲得(キャプチャー)することができる。良好な制御モデルが得られる前に最大動作速度で織機を始動することが故障につながる可能性があることから、これは有利である。織機をスローモーションで動作させることによって、フィードフォワード制御により織機を最大動作速度で駆動可能にする、制御モデル用の重要なデータを獲得することができる。スローモーション動作では、織機は、通常の動作速度よりも遅い速度で動作される。典型的に織機は、50rpm以下で作動可能である。スローモーション挿入中、張力/位置センサーは、ボビンが回転する、又は、バッファーアームが移動する、もしくはボビン及びバッファーアームの両方が同時に移動する、のやり方において、織り糸供給装置のコントローラーへ入力を提供する。スローモーション挿入中、織り糸の張力を一定もしくは既定の目標張力に維持すること、又は、センサーアームを一定位置もしくは2つあるいはいくつかの既定位置に維持することを目指している。そのようなスローモーション挿入中に、次に、織機の、ボビンの、バッファーアーム及びセンサーアームの角度及び/又は位置を獲得し、これらを比較することによって、各織機サイクルにおいて挿入された織り糸の、織り糸供給装置を介する織り糸の動きに関する曲線の長さは、完全な(完成した)織機サイクルについて決定することができる。即ち、コントローラーは、ボビンから供給され、機械サイクルにおける各瞬間に織機によって消費される織り糸の量を決定することができる。各機械サイクルにおいて挿入される織り糸の長さを説明する別の方法は、ボビンと織機との間のギア比を計算することである。このギア比は、ボビンの角速度と織機の平均の織り糸速度との比率をもたらす。したがってギア比は、完全な織機サイクルあたりの織り糸の長さと、対応するボビンの回転角との関係を表する。ボビンの角速度は、機械サイクル中に織機に挿入される平均の織り糸速度に対して直線的に増加することから、ギア比パラメーターは、速度に依存しない。
精度を高めるために、学習手順は、いくつかの実施形態によれば、いくつかの繰り返されるスローモーション挿入を備えることができる。その繰り返しは、PID調節器を使用するなどのフィードバック、又は、フィードフォワードモードにおける曲線を実行して偏差(ずれ)を読み取ること、もしくはこれら両方の組み合わせで実行することができる。
上述のスローモーション挿入は、織り糸供給装置の静的特性を考慮に入れた獲得データをコントローラーで使用可能にする。しかしながら、スローモーションよりも速い速度で動作するときに発生する可能性のある、例えば織り糸及び機械部品の弾性などによって引き起こされる動的特性の変化も含めるために、学習手順は、増加された速度で実行することもできる。この増加した速度は、スローモーション速度よりも速く、通常、最大動作速度の約25%-50%であることができる。いくつかの実施形態によれば、増加した速度は、最大動作速度である。
さらに、コントローラーによって受け入れられ及び使用されるデータを改善するために、センサーアームは、好ましくは非常に低い慣性モーメントを有し、これは、現代の織機において発生する急速な速度変化に追従できるようにするためである。これは、レピアが既にかなりの速度に加速されているときに挿入開始時でレピアが糸を取るところの、及び、挿入終了時でしばしば比較的高速でレピアが織り糸を解放するところの、両面があるレピア装置に関して特に有利であることができる。その後、織り糸は、速度ステップにさらされる。大きな張力のずれを発生せずに速度ステップに従うために、センサーアームは、非常に小さい慣性モーメント、及び、例えばこの急激な速度変化に追従するのに十分な高さのばねからの力を有しなければならない。このとき、ばね力は、典型的に、最大、数百cN、通常は50-200cNの織り糸張力を与えるのに十分な程度に高いものであることができる。慣性質量は、有利には、数グラムの等価質量の範囲、典型的には1-4グラムであることができる。等価質量は、織り糸が経験しそれを動かすために移す必要がある質量であり、又は慣性モーメントを半径の二乗で割ったものである。
慣性モーメントを低く維持するために、センサーアーム及びバッファーアームの設計は、非常に軽い要素で作製されている。ほとんどのテープヤーンは、センサーアームのたわみバー及びバッファーアームのたわみバーに対して通常の滑り摩擦で良好に機能する。このバーは、セラミックもしくはアルミニウム、又は既定の密度未満の任意の軽い材料で作製可能であり、耐摩耗性の表面でコーティングされている。しかしながら、一部の織り糸は、非常に大きい摩擦を有し、又は、ずれ要素(deviation element)に対して滑りに良く反応する。この場合、ベアリングを有するローラーが使用可能である。敏感な織り糸は、例えば、炭素繊維及びガラス繊維の織り糸及びテープである。
センサーは、センサーアームを備え、アームの長さが、調節(regulation)における誤差に起因する織り糸の長さ、及び、速度ステップに起因する織り糸の長さを、レピアがその織り糸を取り上げる(take up)又は解放し、及びバッファーアームが追従するのに十分な速さではないときに、取り上げる又は解放するのに十分である場合に有利である。典型的に、センサーアームは、15mmと70mmとの間、特に20mmと40mmとの間の長さを有することができる。
一実施形態では、センサーアームの力は、例えば、可変力を有するばねによって、又はアクチュエーター例えば電気モーターもしくは電磁石を介することによって、設定可能である。その力は、ある物品を最適化するように設定可能であり、例えば、異なるサイズ及び重さの織り糸は、走行条件を最適化するために異なるばね力を必要とすることができる。一実施形態では、その力は、挿入の異なるゾーンにおいて異なる織り糸張力を得るために、ピック内でも設定可能である。
学習手順
例えばバッファーアーム、ボビン巻き戻し、機械の停止(machine stand)、スローモーション、作動などの、織り糸供給装置の異なる構成要素を使用する、可能な学習の異なる可能な多数の組み合わせが存在する。それらは、異なる順序で実行可能である。有利なことに、コントローラーは、ボビンと織機との間のギア比についての、及び機械サイクル中の織り糸供給装置における織り糸の動きについての知識を取得するように構成されている。これはまた、ボビンから巻き戻される織り糸の速度、織機に入る織り糸の速度、及び織り糸供給装置における糸の動きとしても見ることができる。
コントローラーは、機械の角度情報を取得するために織機に接続することができる。その場合、マシンサイクル間で停止する、あるいは全サイクルを実行する必要はない。好ましい実施形態では、学習手順中に少なくとも1つの機械サイクル(360度)が実行される。
好ましい実施形態では、織機は、フィードバック調整が使用可能な場合、最初にゆっくりと動作する。次に、データが保存され、計算され、より速い速度でフィードフォワード制御を部分的又は完全に実行するために使用される。
新しい織り糸又は新しい機械を導入するときの一般的な学習手順は、次の通りであることができる。
1.機械に糸を通し、少なくとも1つの挿入をバッファーする位置にバッファーアームを位置決めする。最初に、スローモーション挿入を行い、センサーアームからの情報を使用してバッファーアームを制御し、よって、例えばレピア機械におけるレピアの挿入手順に従うのに必要な織り糸を提供する。ボビンは、スローモーション挿入中、静止状態に維持される。360度の1回の完全な機械サイクルの後、織機は停止する。次に、バッファーアームを元の始動位置に戻し、ボビンを回転させて、対応する長さの糸を繰り出す。ボビンの回転とバッファーアームの動き及びセンサーの位置とを比較することによって、モーター駆動ボビンと織機との間のギア比が決定される。これでコントローラーは、織機が挿入ごとに消費する織り糸の量を知得し、よって、完全な機械サイクル中にボビンからどれだけの織り糸をほどく必要があるかを知得する。より高い精度が必要な場合には、これを数回の織機サイクルの間、繰り返すことができる。
2.バッファーアームを織り用の始動位置に移動し、並びに、ボビンを回転させて織り糸を伸ばし及びセンサーアームを所望の始動位置に保持する。次に、別の2回目のスローモーション挿入が実行され、ステップ1で計算されたギア比に従ってボビンが回転する。つまり、機械の角度に従うようにボビンが回転し、1回の機械サイクルの後、ボビンは、1つの挿入に対応する織り糸の長さを解放する。得られたセンサーアーム信号は、バッファーアームを制御するために使用され、それは織機の挿入に追従し、ボビンから巻き戻される織り糸の量、織機の角度、センサーアームの位置、及びバッファーアームの位置を比較することにより、織り糸供給装置における織り糸の動き、即ち、ボビンを出てから織機に入るまで、が決定される。制御システムによって使用されるフィードフォワード曲線は、織り糸供給装置における織り糸の決定された動きに基づいて決定され、次のステップで使用される。より高い精度が必要な場合には、これを数回の織機サイクルで繰り返すことができる。
3.ステップ2は、高速で繰り返される。動的特性が取得され、コントローラーは、動的特性を補償する。ステップ3の間、ステップ2からの決定されたフィードフォワード曲線を使用可能である。
4.制御システムは、織りを開始するのに十分な情報を有する。コントローラーにおけるILC(反復学習制御、Iterative Learning Control)構成要素は、システムの実行中に発生する偏差(ずれ)を補償するために使用可能である。
反復学習制御(ILC)は、ウィキペディア(Wikipedia)に従い、反復モードで作動するシステム用の制御を追従する方法である。反復方法において動作するシステムの例は、ロボットアームマニピュレーター、化学バッチプロセス、信頼性テストリグなどを含む。これらの各タスクでは、システムは、同じ動作を高精度で何度も実行する必要がある。この動作は、有限の時間間隔において選択された参照信号r(t)を正確に追従する対象によって表される。繰り返しは、システムが繰り返しから繰り返しまで追従精度を改善可能とし、実質的に、参照信号を正確に追従するのに必要な入力を学習する。学習プロセスは、以前の繰り返しからの情報を使用して制御信号を改善し、最終的に適切な制御動作を可能にすることを繰り返し見つけることができる。内部モデルの原理は、完全な追従を達成可能な条件を生じるが、制御アルゴリズムの設計は、アプリケーションに適合するように多くの決定を行う必要がある。典型的な単純な制御法則は、次の形式である。
p+1=Up+K*e
ここで、Upは、p回の繰り返し中のシステムへの入力であり、eは、p回の繰り返し中の追従誤差であり、Kは、eにおける動作を表す設計パラメーターである。反復による完全な追従の達成は、pが大きくなるとき入力信号の収束の数学的要件によって表されるが、この収束の速度は、学習プロセスを迅速にするための望ましい実際的な必要性を表する。また、プロセス運動状態の詳細に不確実性がある場合でさえ、良好なアルゴリズム性能を確保する必要もある。動作のKは、設計目標を達成するために重要であり、単純なスカラーゲインから高度な最適化計算までの範囲である。
機械の始動
レピア織機などの織機の始動時で、機械は通常、ゼロから実質的な速度、例えば100rpmあるいは300rpmまで、又は2m幅の機械に関し、今日の工業用速度の650rpmまで加速する。4m幅の機械の典型的な工業用速度は、350rpmである。
駆動部及びコントロールを備えたバッファーアームは、織機の挿入の最大速度に従うように寸法が決められている。寸法決めされることは、バッファーアームの長さが、少なくとも、織り糸消費の平均速度と織り糸の瞬間速度との間の長さの差をバッファーするのに十分でなければならないことを意味する。しかしながら、他の理由のため、少なくとも、1回の完全な織機サイクル(360度)用の織り糸長さ+調整用の追加の織り糸長さをバッファー可能であるバッファーアームを有するのが実用的である。幅の広い機械では、より長いアームが必要である。
一部のアプリケーションでは、ボビンの加速は、制限要因になる可能性がある。大きな外径及び大きな重量を有するボビンは、大きな慣性モーメントを意味する。大きな慣性モーメントは、いくつかの理由であまり速く加速することができない。
A)大きな慣性モーメントを加速するために余りに大きなトルクを要し、よって、モーター、ギア、及び駆動系は、非現実的な大きさになり、コストがかかりすぎる。
B)ボビンの中心に余りに大きなトルクが作用すると、ボビンの中心は、加速曲線に追従するが、ボビンの外側は追従しないリスクがあり、中心と外側との間の織り糸の層は崩れるだろう。
C)例えば駆動ローラーを介してボビンの外側に余りに大きいトルクが作用すると、ボビンの外側における織り糸の上層は、ローラーが滑るときの摩擦によって、又はローラーからの圧力が滑りを防止するのに余りに小さい場合には圧力によって、損傷する。
ボビンの加速を制限し過ぎると、いくつかの実施形態に従って、異なる開始手順を適用することができ、例えば、以下のものである。
1.織機を始動する前に、バッファーアームは、所定位置において移動され、できるだけ多くの織り糸をバッファーする。織機の始動時では、バッファーアーム及びボビンは、センサーアームが動き始めて信号を出すとすぐに、動き始める。バッファーアームが横糸の1挿入を超えるものを蓄えている場合には、ボビンが最大速度まで加速される時間が長くなる。例えば、最初の挿入の場合、織機によって消費される織り糸長さの半分は、バッファーアームによって形成されたバッファーから取り出すことができ、織機によって消費される織り糸長さの半分は、ボビンから取り出すことができる。次の挿入では、織機によって消費される織り糸の全長をボビンから取り出すことができる。
必要に応じて、2回目の挿入がまだ、バッファーアームから織り糸を取り出すように構成されている場合には、ボビンの加速をさらに減じることができ、ここでバッファーアームは、2回目の挿入の終わりで、バッファーがその最小にあるところの位置にバッファーアームが存在するように構成可能である。例えば、2回目の挿入に関し、織機で消費される織り糸長さの1/4がバッファーアームから取得することができ、織機で消費される織り糸長さの3/4をボビンから取得できる。このような始動手順では、ボビン速度は、一時的に平均の織り糸消費量より少し上に設定可能であり、開始時における損失、いわゆる速度オーバーシュートを補償することができる。この起動手順により、織機との同期に必要なものは、例えばエンコーダーあるいはレゾルバなどによる実際の織機の角度だけである。
2.織り糸供給装置の制御システムが予め機械の始動に関する情報を提供されている場合には、改善された始動手順(シーケンス)を得ることができる。事前の開始信号から機械が実際に始動するまでに要する時間に関する情報により、織機の前に、織り糸供給装置を始動するための計算を行うことを可能にする。これにより、モーター駆動のボビンは、織機が始動して織り糸の消費が始まる前に、少なくとも部分的に既に加速されている。例えば、バッファーアームの始動位置は、バッファーアームによって形成されたバッファーに蓄えられた最小の織り糸で設定することができる。織り糸供給装置の始動時に、ボビンは加速し始め、ボビンから解放された織り糸は、バッファーアームによってバッファーされる。バッファーアームがその最大長さ、もしくは最大長さの90%以上などの最大長近くを蓄えたときに、織機が織り糸を消費し始めるように、開始時間は同期させることができる。その後、ボビンは、挿入開始時に既に、ある速度に達しており、織機によって消費されるサイクルあたりの平均織り糸量を出力するように必要な速度に達するために、それほど速く加速する必要はない。いくつかの実施形態によれば、2番目の挿入は、バッファーから部分的に取り出すことができ、最終的に、ボビンは、その既定速度に、即ち、織機によって消費される機械サイクルあたりの織り糸の平均量(長さ)をほどく速度に達する。事前の開始情報は、織機エンコーダーの監視から、又は織機からの特別な事前開始信号を介して取得することができる。
3.織機がゆっくりと始動するように制御され、織機がその速度を増加するように制御される場合には、さらに低い加速要求が達成可能である。この速度増加は、典型的にゼロから始まり、機械速度を連続的に増すことができる。速度の増加は、直線的に、段階的に、又は既定の速度増加曲線に従って、制御されることができる。いくつかの織られた物品は、それが織られる速度に応じて、既製服(ready cloth)の異なる製織結果、例えば、布の異なる外観(aspect)を示す。最大の違いは、低速でしばしば見られる。この場合、例えば1つのステップにおいてその生産速度の1/2まで機械を高速で始動し、より小さなステップで生産速度まで増加する、又は最大生産速度に到達するまで織機に関する既定の速度増加曲線に従う、ことが有利であることもある。もちろん、他のステップあるいは速度曲線が後に続く他の任意の最初の速度ステップが使用されるかもしれない。一部の織物製品に関して、直ちに生産速度に移行することが必要であり、この場合、開始手順1又は2を使用することができる。
上述の始動手順は、もちろん、ボビンの加速を制限するためだけでなく、織機のより高速に到達する代わりにも使用可能である。
機械の停止
上述のように織機の始動が制限されることができるように、対応する方法において製織の停止もまた制限することができる。大きい慣性モーメントを有するボビンの回転を止めるには、典型的に、モーター及び制御システムに過負荷をかけず、ボビンに損傷を与えないようにするために一定の時間を要する。
例示的な一実施形態によれば、制御された停止、例えば、操作者が停止ボタンを押した場合には、減少順序(減少シーケンス、減少手順、ramp down sequence)を使用することができる。停止順序(停止シーケンス、停止手順)は、始動順序(始動シーケンス、始動手順)の逆であることができる。この減少速度曲線及びバッファーアームの位置決めは、織機速度、速度減少、織機における位置及び他の活動と有利に関連することができる。
機械は、機械のタイプ、停止のタイプ(充填、ワープ(warp)又は手動停止(hand stop))、及び開始マークの設定(例えば最大許容ブレーキ位置など)に応じて、異なる位置で、及び異なるブレーキ速度で停止することができる。場合によっては、開始マークあるいはワープ損傷を避けるために、挿入がキャンセルされる。したがって、特別な停止手順が使用可能で、織り糸供給装置から織り糸が解放されるのを回避し、最小張力を維持することができる。通常、織り糸供給装置が位置を知得し、その活動を実際の機械位置と調整できることが重要である。
横糸停止
他のタイプの停止、例えば、レピアが織り糸を失った場合又は横糸の断線において、横糸の自由端は、もはや織機に接続されず、代わりに、織機とボビンとの間の領域のどこかに置かれる。そのような断線で、織り糸張力は失われ、それはゼロ又はゼロ近くまで低下する。織り糸張力が低下した場合には、織り糸供給装置のコントローラーは、典型的に、ボビンをゆっくりと回転させる、及び/又は織り糸を伸ばす(バッファーを増やす)ためにバッファーアームを後方に動かす、ことによって、これを補償するように設定可能である。織り糸の端は自由空気に存在するので、織り糸供給装置は、織り糸張力を増加させることに成功せず、安全プロトコルがコントローラーによって使用され、システムが望まない方法で動作するのを防ぐことができる。例えば、バッファーアームを過度に動かすことによって。制御システムはまた、これらのセンサーデータが次の規制システムに入るのを防ぐ。織り糸の断線からの入力は、フィードフォワード制御、ILC、又は制御モデルに影響を与えるべきではない。
織機と織り糸供給装置との間に通信が設定されている場合には、織機は、横糸停止があったことを通知する停止信号を織り糸供給装置に送信するように構成することができる。次に、織り糸供給装置は、そのような停止信号に応答して、織り糸供給装置を停止し、織り糸を伸ばそうとしないように構成することができる。これに対応して、織り糸供給装置が織り糸の断線又はその他の機能不良を検出した場合には、織り糸供給装置は織機に停止信号を送信する。
そのような通信がない場合、又は何らかの理由で停止信号が受信されない場合には、織り糸供給装置は、横糸張力の突然の低下を検出すると、そのような検出された突然の横糸張力低下に応答して織り糸供給装置を制御するように構成することができる。例えば、織り糸供給装置は、所望の織り糸張力に戻ろうとする動作においてタイムアウトを有するように制御されることができる。別の実施形態では、張力がゼロに低下した、又は、既定時間でもしくは既定の織機角度で、著しく低いレベルに低下した場合には、コントローラーは、横糸停止が発生したこと、及び停止が開始されるべきであることを決定するように構成することができる。機械の停止を検出する別の方法は、織機のマスターエンコーダーを読み取ることによって、織機速度の突然の低下を検出することである。
システムの糸通し
縦糸の問題、又は横糸が織機の左側に未だ接続されているところの停止の他の種類に起因して織機が停止した場合には、織り糸供給装置は、既に糸が通されている(threaded up)。次の開始に備えるために、織り糸供給装置は、モーター駆動のバッファーアームを始動位置に配置するように構成することができ、ボビンは、織り糸が全ての時間、ある既定の張力下にあるように回転する。織り糸張力センサーは、コントローラーに情報を提供し、よって、この既定の張力は、開始サイクル用の準備全体を通して維持することができる。
横糸の自由端が織機に接続されていない横糸停止後の典型的な準備では、操作者は、織り糸を再び糸通しして織機に接続する必要がある。例えば、レピア織機では、機械が再始動したときにレピアが織り糸を捕らえる位置に接続する。織り糸に通した後、操作者は、織り糸供給装置は糸が通されていることをコントローラーに通知することができ、そして制御システムは、織り糸を伸ばしてバッファーアームを始動位置に配置する。この情報は、例えばプッシュボタンなどの異なる方法でコントローラーに提供することができる。
一実施形態によれば、停止状態にあるときのバッファーアームは、始動位置に位置決めされることができ、ボビンが回転され、織り糸張力センサーからの情報に基づいて所望量の織り糸を提供することができる。その場合、ボビンは、常に織り糸を伸ばしたままにする。操作者が手動で織り糸を引っ張ったとき、ボビンは回転して、糸通し動作へ織り糸を供給する。そして、操作者が織機において織り糸の端を固定した後に織り糸を解放すると、ボビンは、後方に回転して、織り糸を張力下に保持する。これらの手順は、糸通し動作を容易にするために、ある時間で、織り糸を適所に保持又は挟むように制御可能である制御されたブレーキと調整することができる。ここで述べたブレーキはまた、織り糸を挟んだり、織り糸をロックしたりするために、製織中に使用することもでき、よって、例えば挿入の終わりで、織り糸供給装置は、それ以上の織り糸を供給することができない。このことは、例えば受け側のレピアから解放された織り糸が、織り糸のピックからピックまで、常に同じ長さ又は可能な限り同様の長さを与えることを確実にするためである。
別の実施形態によれば、織り糸供給装置は、安全モードに設定され、ボビン駆動部及びバッファーアーム駆動部は、移動又はトルクを加えることを防止するか、あるいはまた、ボビン及びバッファーアームを固定位置に保持し、操作者が定義された安全ゾーンにいるときは、いずれの動きも防止するように保持トルクを印加する。安全ゾーンは、織り糸供給装置に近いゾーンであることができる。安全ゾーンは、ドアもしくは同様のものによって、又は、センサーが織り糸供給装置の近くにいる操作者の存在を検出する仮想ゾーンによって、物理的に区切られることができる。一実施形態によれば、安全モードは、操作者が安全ゾーンにいるときでさえ、非常に低速で織り糸供給装置の作動を可能にすることができる。
ボビン交換-ボビンの終わり
従来の製織システムにおいてボビンを交換するとき、ボビンの最後尾は、通常、次に使用するボビンの始点に(結び目などで)接続される。空のボビンを新しいものと絶えず交換し、作動のボビンの終わりに満量のボビンを接続することにより、織機は、ボビン切替においても稼働し続けることができる。
ゼロ撚りシステムでは、ボビンが回転するため、従来の製織システムを使用することはできない。ゼロ撚りシステムでは、少なくとも問題のチャネルの織り糸供給装置を停止しなければならず、ほとんどの場合、織機も停止しなければならない。その後、ボビンを交換し、新しいボビンからの織り糸を織機における挿入システムに接続しなければならない。これはいくつかの方法で行うことができる。
A)一実施形態では、完全なシステムは、ボビンから、バッファーアーム、センサーアーム、並びに、取り付けられている場合には、織り糸ブレーキ及び他の付属品を通って、最後に織機の挿入入口に糸が通される。
B)別の実施形態では、新しいボビンの端部は、織り糸供給装置に既に通されている織り糸の端部に接続される。この接続は、結び目、接合、テープ又はその他の方法によって行うことができる。ほとんどの場合、接続点は、織布において認められず、再び織り始める前に、接続点は除去しなければならない。これは、接続点が挿入入口の前に出て来て、除去可能になるまで、織り糸供給装置を通して手動又は自動で織り糸を引き出すことによって行うことができる。操作者は、いくつかの実施形態では、テープをチェックし必要に応じて調整することができ、よってテープは、始動前にシステムにおいて撚られない。
実施形態B)を可能にするために、織機は、通常、ボビンが終了し最後尾が織り糸供給配置システム又は織機に入る前に、停止されなければならない。また、既製服(ready cloth)の品質上の理由から、織り糸の最後尾は、織機に通さないことが好ましい。ボビンが終了する前に製織プロセスを停止する1つの方法は、ボビンを監視し、ボビンがほぼ終了するときを検出するセンサーを有することである。そのようなセンサーの例は、ボビンを見て、織り糸とボビンの中心との間の反射の違いを検出する光学センサーであるかもしれない。ボビンの中心として、紙、プラスチック又は金属のチューブがしばしば使用される。これは、ボビンの中心に巻かれる織り糸以外の光学特性を通常有する。そして、ボビン中心がボビンにおける織り糸の最後の巻き糸間を示し始めるとき、光学センサーは、光学特性の差を検出する。光学センサーの読み取りに基づいて、ボビンが終了する前に織機は停止することができる。
例えば、ボビンの直径を測定するセンサーなど、ボビンの終わりを事前に検出する他の方法も考えられる。このようなセンサーは、光学的又は機械的なものであることができる。一実施形態によれば、ボビンは、ボビンに格納された織り糸の長さを提供することができ、この情報は、コントローラーに供給することができる。そしてコントローラーは、織機に供給される織り糸の長さをカウントし、ボビンにおける織り糸が終わりに近づいたときに、ボビンから与えられた織り糸の量を、織機が(ほぼ)消費したときを決定するようにプログラムすることができる。
したがって、回転するボビンを測定して、ボビンの終わりを事前に検出することができる。
ボビンにおける織り糸層が遠心力によって崩れ、織り糸が乱され散らかされる前に、ボビンが回転可能な最大速度がある。これにより、織り糸がもつれ、通常、織り糸供給を停止する必要がある。高い織機速度に到達するために、上述のような2つ以上の織り糸供給装置を使用することができ、又は2つ以上のチャネル織り糸供給装置を使用することができる。そのような織り糸供給装置は、2つのボビン、2つのバッファーアーム、及び2つのセンサーを備えることができる。織機は、横糸混合と呼ばれるパターンを実行する、又はピックを摘み取る(pick)。即ち、チャネル1は1回挿入し、次にチャネル2から挿入し、次にチャネル1などを挿入する。これにより、ボビンで織り糸がもつれるリスクなしに、織機の最大速度を上げることができる。
2つ以上のチャネルシステムは、最適化されて、全てのチャネルに共通の中央ユニット、共通のフレーム、及び共通のI/Oなどの、共通のパーツを含むことができる。
織り糸供給装置を織機と同期させるために、チャネルパターンを表す信号を織り糸供給装置に与えることができる。この信号は、例えば、どのチャネルが次に挿入されるかを指示する信号であることができる。
システムを実行して正しいチャネルを挿入するためにこの情報を有することだけでなく、製織の開始、ピックの検出、並びにさまざまな横糸の修理及び準備の手順のために学習サイクルを実行することも重要である。この情報は、織機制御システム又は個別に取り付けられたセンサーから取得可能である。

Claims (15)

  1. 織機(10)へ横糸(40)を供給するための織り糸供給装置(12)であって、
    該織り糸供給装置は、モーター駆動ボビン駆動部(13)及びモーター駆動ループバッファー装置(16)を備え、さらに、織り糸の動きを検出するように構成されたセンサー(29)を備え、モーター駆動ボビン駆動部及びモーター駆動ループバッファー装置のモーターを制御するコントローラー(32)を備え、
    該コントローラーは、
    -モーター駆動ボビン駆動部のモーターを、織機によって消費される本質的に決定された平均的な量の横糸を供給する速度で駆動し、
    -モーター駆動ボビン駆動部からの織り糸の出力動作と、織機における横糸挿入の織り糸動作の動作モデルとの差に基づいて、モーター駆動ループバッファー装置のモーターを駆動する、
    ように構成され、
    上記コントローラーは、学習手順に基づいて動作モデルを決定するように構成されており、学習手順は、モーター駆動ボビン駆動部及びモーター駆動ループバッファー装置の少なくとも1つを作動するように構成されている、
    織り糸供給装置。
  2. 織り糸供給装置は、新しい物品を織り始める前に又はボビンの交換後に、学習手順を実行するように構成されている、請求項1に記載の織り糸供給装置。
  3. コントローラーは、学習手順中に、ボビンから展開される1回転あたりの織り糸の量を決定するように構成されている、請求項1又は2に記載の織り糸供給装置。
  4. 織り糸供給装置は、織機(10)の通常の動作速度よりも低いスローモーション速度で織機が動作する状態において、学習手順中にデータを受け取るように構成されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の織り糸供給装置。
  5. モーター駆動ボビン駆動部(13)のモーター(14)は、織機(10)がスローモーション速度で動作する状態において、少なくとも一定期間、静止モードにある、請求項4に記載の織り糸供給装置。
  6. 学習手順は、少なくとも1つの完全な織機サイクルを備える、請求項1から5のいずれか一項に記載の織り糸供給装置。
  7. コントローラーは、学習手順中に、モーター駆動ボビン(13)の駆動部と、織機(10)との間のギア比を決定するように構成されている、請求項1から6のいずれか一項に記載の織り糸供給装置。
  8. モーター駆動ボビン駆動部(13)のモーター(14)は、センタードライブ機構を使用してボビンから横糸を展開するように構成されている、請求項1から7のいずれか一項に記載の織り糸供給装置。
  9. センサ(29)は、センサーアームを備え、該センサーアームは、10グラム未満、特に1-4グラムの等価質量を有する、請求項1から8のいずれか一項に記載の織り糸供給装置。
  10. 織り糸供給装置は、製織プロセスの開始時に学習手順によって得られたモデルを使用するように構成され、バッファーアーム(22)は、織り糸の最大長さが格納されている位置にある、請求項1から9のいずれか一項に記載の織り糸供給装置。
  11. 織り糸供給装置は、製織プロセスの開始時に学習手順によって得られたモデルを使用するように構成され、バッファーアームは、織り糸の最小長さが格納されている位置にあり、織り糸供給装置は、織機から事前に開始信号を受け取るように構成され、そのような開始事前信号を受け取ると、ボビンを加速し、バッファーアーム(22)で織り糸を巻き取るように構成されている、請求項1から9のいずれか一項に記載の織り糸供給装置。
  12. 織り糸供給装置は、速度増加シーケンスにおいて製織プロセスの開始時に学習手順によって得られたモデルを使用するように構成されている、請求項1から9のいずれか一項に記載の織り糸供給装置。
  13. 織り糸供給装置は、空のボビンから満量のボビンに切り替えた後、製織プロセスの開始時に学習手順によって得られたモデルを使用するように構成されている、請求項1から9のいずれか一項に記載の織り糸供給装置。
  14. 織り糸供給装置は、学習手順に基づいて決定された動作モデルに基づいて、織り糸供給装置のフィードフォワード制御を実行するように構成されている、請求項1から13のいずれか一項に記載の織り糸供給装置。
  15. 織り糸供給装置は、学習手順中に、モーター駆動ボビン駆動部(13)及び/又はモーター駆動ループバッファー装置(16)の少なくともモーターを駆動するように構成されている、請求項1から14のいずれか一項に記載の織り糸供給装置。
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