JP2022503829A - 組成物及びこれを用いて皮膚障壁を強化させる方法 - Google Patents

組成物及びこれを用いて皮膚障壁を強化させる方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2022503829A
JP2022503829A JP2021517027A JP2021517027A JP2022503829A JP 2022503829 A JP2022503829 A JP 2022503829A JP 2021517027 A JP2021517027 A JP 2021517027A JP 2021517027 A JP2021517027 A JP 2021517027A JP 2022503829 A JP2022503829 A JP 2022503829A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
skin
chemical formula
composition
skin barrier
compound represented
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021517027A
Other languages
English (en)
Inventor
ウン ジョン チェ,
ヒョン ジュン キム,
テ リョン イ,
ヒョン ジョン チェ,
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Amorepacific Corp
Original Assignee
Amorepacific Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Amorepacific Corp filed Critical Amorepacific Corp
Publication of JP2022503829A publication Critical patent/JP2022503829A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q19/00Preparations for care of the skin
    • A61Q19/004Aftersun preparations
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/33Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing oxygen
    • A61K8/36Carboxylic acids; Salts or anhydrides thereof
    • A61K8/365Hydroxycarboxylic acids; Ketocarboxylic acids
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q17/00Barrier preparations; Preparations brought into direct contact with the skin for affording protection against external influences, e.g. sunlight, X-rays or other harmful rays, corrosive materials, bacteria or insect stings
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q19/00Preparations for care of the skin
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q19/00Preparations for care of the skin
    • A61Q19/007Preparations for dry skin

Abstract

Figure 2022503829000001
特定化学式で表される化合物を有効成分として含む、皮膚障壁強化用組成物を提供する。
【選択図】図1

Description

本記載は、皮膚障壁強化用組成物に関するものである。
皮膚は、人体が生存するに当たって必須の多様な機能を遂行している。環境変化に対応して人体内部の恒常性を維持するための障壁機能、外部変化を認知するための感覚機能、体温調節機能などが最も代表的な皮膚の機能に属する。前記多様な皮膚の機能のうち、特に皮膚の障壁機能は、主に皮膚の最も外殻に位置する角質層によって現れるようになる。角質層は、単純な障壁機能だけでなく内部の生きている細胞層、即ち、表皮層や真皮層の機能および役割、構造などにも影響を与えると報告されたことがあって、その重要性が持続的に増加している。このような角質層は死んだ角質細胞と細胞間脂質から構成されており、外部刺激から皮膚を保護し内部で水分が蒸発することを防止する皮膚保護膜として核心的な機能を担当する。また、角質層の角質形成細胞は分化および角質化過程を通じて皮膚障壁を作る。
人の皮膚に老化を起こす要因は多様であるが、特に紫外線によって皮膚のシワ生成、弾力低下、色素沈着および皮膚障壁損傷による皮膚水分量減少が現れるようになる。紫外線による皮膚損傷で皮膚表面水分量が減少するようになれば、皮膚表面角質層の柔軟性が喪失するようになりながら皮膚が乾燥するようになり、これは結局には、皮膚が障壁としての機能を十分に果たさないようにする。したがって、皮膚障壁を強化するためには皮膚の保湿力を維持することが非常に重要である。
一方、多様な炎症性皮膚炎はIgE関連免疫機序によって発生し、この場合、T細胞異常による遅延性免疫反応が関与するという報告が多い。特に、アトピー皮膚炎が発生した部位には大食細胞、Thリンパ球、肥満細胞など免疫関連細胞の浸潤が大きく増加する。アトピー皮膚炎の皮膚は、アトピー皮膚炎患者の場合、血中IgEの濃度が高く、これはTh2細胞の数が増加し、この細胞が分泌したIL-4、13などTh2サイトカインのBリンパ球刺激を通じてIgE分泌を促進するためである。特に、初期アトピー皮膚炎の場合、IL-4、IL-13が重要に作用する(非特許文献1)。
前記アトピー皮膚炎のような炎症は、炎症解消因子が能動的に関与するようにすることが治療および予防において非常に重要である。前記炎症解消因子は、炎症の解消段階(inflammation resolution)に能動的に関与する因子であって、炎症反応後期に組織内免疫細胞(neutrophil、macrophage)から自然的に生成および分泌される。前記炎症解消因子は脂質、タンパク質、気体分子など多様な形態があるが、その中でも特に炎症解消脂質因子(specialized pro-resolving lipid mediator、SPMs)に対する研究が最近になって活発に行われている。前記炎症解消脂質因子は、omega-3 polyunsaturated fatty acid(PUFA)であるeicosapentaenoic acid(EPA)またはdocosahexaenoic acid(DHA)が細胞内で代謝されながら生成されるmetaboliteである。現在まで前記炎症解消脂質因子による炎症反応緩和は多数報告されたが、前記炎症解消脂質因子の皮膚障壁強化および皮膚保湿力向上のための用途は知らされたところがない。よって、本発明者らは人体に安全な天然皮膚障壁強化剤を開発しているところ、前記炎症解消脂質因子がこのような効果があるのを発見して本発明を開発するようになった。
Donald Y M Leung et al., New insights into atopic dermatitis, J Clin Invest. 2004 Mar; 113(5): 651-657. XU, et al., Resolvin D1 attenuates imiquimod-induced mice psoriasiform dermatitis through MAPKs and NF-kB pathways, Journal of Dermatological Science, February 2018, vol. 89, no. 2, pages 127-135.
一実施形態は、損傷された皮膚障壁、特に紫外線によって損傷された皮膚障壁を強化させて、皮膚保湿力を向上させることができる(化粧料)組成物を提供するためのものである。
一実施形態によれば、下記化学式1で表される化合物を有効成分として含む、皮膚障壁強化用組成物を提供する。
Figure 2022503829000002
上記化学式1中、
~Rはそれぞれ独立して、水素原子、ヒドロキシ基またはカルボキシル基であるが、前記R~Rのうちの少なくとも一つはヒドロキシ基であり、前記R~Rのうちの少なくとも一つはカルボキシル基である。
前記R~Rはそれぞれ独立して、ヒドロキシ基であり、前記Rはカルボキシル基であってもよい。
前記化学式1で表される化合物は、0.01pM~100μMの濃度範囲で含まれてもよい。
前記皮膚障壁強化は、皮膚の水分損失を減少させて皮膚保湿力を向上させることを特徴とすることができる。
前記皮膚障壁強化は、紫外線によって損傷された皮膚障壁を強化させることを特徴とすることができる。
前記組成物は、化粧料組成物であってもよい。
一実施形態によれば、皮膚の水分損失を減少させ、紫外線照射によって損傷された皮膚障壁を改善させることによって、皮膚障壁を強化させることができる。
keratinocyte分化マーカー遺伝子(Keratin 10)発現に与える影響を測定したグラフである。 細胞間結合体(desmosome)構成因子であるDSC1(Desmocollin-1)遺伝子発現に与える影響を測定したグラフである。
以下、本発明の実施形態について、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳しく説明する。しかし、本発明は様々な異なる形態に実現でき、ここで説明する実施形態に限定されない。
本明細書で皮膚障壁機能改善とは、皮膚の外殻に位置する角質層の障壁を強化することを意味する。皮膚の1次防御膜である角質層は、外部環境によって損傷されやすいだけでなく、皮膚が乾燥している人の場合、角質層の皮膚障壁の機能がろくに果たされないか損傷されている。乾燥した皮膚に保湿力を付与するために、一般に保湿剤を塗る処方を通じて一時的な問題を解決することはできるが、根本的な問題まで解決しにくく、さらに紫外線によって損傷された皮膚障壁は、単純に保湿剤を塗る処方を通じて改善されない。よって、本発明者らは、本発明の特定化学式で表される化合物が根本的な問題を解決して皮膚障壁を強化させることができるのを確認して、本発明を完成するようになった。
本明細書で層、膜、領域、板などの部分が他の部分「の上に」あるという時、これは他の部分「の直上に」ある場合だけでなく、その中間にまた他の部分がある場合も含む。逆に、ある部分が他の部分「の直上に」あるという時は中間に他の部分がないことを意味する。
本明細書で別途の定義がない限り、「組み合わせ」とは、混合または共重合を意味する。また、「共重合」とはブロック共重合乃至ランダム共重合を意味し、「共重合体」とはブロック共重合体乃至ランダム共重合体を意味する。
以下、一実施形態による皮膚障壁強化用組成物について説明する。
一実施形態による皮膚障壁強化用組成物は、下記化学式1で表される化合物を有効成分として含む。
Figure 2022503829000003
上記化学式1中、
~Rはそれぞれ独立して、水素原子、ヒドロキシ基またはカルボキシル基であるが、前記R~Rのうちの少なくとも一つはヒドロキシ基であり、前記R~Rのうちの少なくとも一つはカルボキシル基である。
例えば、前記化学式1中、前記R~Rはそれぞれ独立して、ヒドロキシ基であり、前記Rはカルボキシル基であってもよい。
前記化学式1で表される化合物は、炎症解消脂質因子(specialized pro-resolving lipid mediator、SPMs)の一つであって、紫外線による皮膚障壁損傷を改善し、皮膚の水分損失を減少させて皮膚保湿力を向上させることができる。具体的に、紫外線によって損傷された皮膚を見れば、皮膚内keratinocyte分化マーカー遺伝子発現減少および細胞間結合(desmosome)因子遺伝子発現減少が観察されるのを確認することができ、前記化学式1で表される化合物は前記keratinocyte分化マーカー遺伝子発現および細胞間結合(desmosome)因子遺伝子発現を増加させて、紫外線によって損傷された皮膚障壁を改善させるのに優れた効果を有することができる。即ち、一実施形態による組成物は前記化学式1で表される化合物を有効成分として含むことによって、紫外線によって損傷された皮膚障壁を強化させるのに優れた効果を有することができる。
即ち、一実施形態による組成物は、前記化学式1で表される化合物を有効成分として含むことによって、皮膚の水分損失を減少させて皮膚保湿力を向上させるのに優れた効果を有することができる。
一実施形態は、前記化学式1で表される化合物を有効成分として含む皮膚障壁強化用組成物を提供し、薬学的に有効な量の前記化学式1で表される化合物を単独で含むか一つ以上の薬学的に許容される担体、賦形剤または希釈剤を含むことができる。
前記組成物内の前記化学式1で表される化合物は、0.01pM~100μMの濃度範囲で含まれてもよい。前記化学式1で表される化合物を0.01pM未満の濃度で使用する場合には、keratinocyte分化マーカー遺伝子発現程度が微小であって皮膚障壁機能改善効果を有することができず、前記化学式1で表される化合物を100μM超過の濃度で使用する場合には、細胞毒性が現れて人体に害を及ぼすことがあるので好ましくない。
前記で「薬学的に有効な量」とは、前記生理活性成分が動物または人に投与されて目的とする生理学的または薬理学的活性を示すのに十分な量をいう。しかし、前記薬学的に有効な量は、症状の程度、患者の年齢、体重、健康状態、性別、投与経路および治療期間などによって適切に変化できる。
また、前記で「薬学的に許容される」とは、生理学的に許容され人間に投与される時、通常胃腸障害、めまいのようなアレルギー反応またはこれと類似の反応を起こさないことをいう。前記担体、賦形剤および希釈剤の例としては、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、デンプン、アラビアガム、アルギネート、ゼラチン、カルシウムホスフェート、カルシウムシリケート、セルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、水、メチルヒドロキシベンゾエート、プロピルヒドロキシベンゾエート、タルク、マグネシウムステアレート、および鉱物油が挙げられる。また、充填剤、抗凝集剤、潤滑剤、湿潤剤、香料、乳化剤および防腐剤などを追加的に含むことができる。
例えば、前記組成物は、化粧料組成物であってもよい。
本明細書で「化粧料」は、美容機能だけでなく、美容機能以外に追加的に医学的機能を有し得る全ての物質を意味することができる。
前記化粧料組成物の剤形は特に制限されず、目的とするところによって適切に選択することができる。
例えば、前記化粧料組成物は溶液、懸濁液、乳濁液、ペースト、ゲル、クリーム、ローション、パウダー、石鹸、界面活性剤-含有クリンシング、オイル、粉末ファンデーション、乳濁液ファンデーション、ワックスファンデーション、およびスプレーなどに剤形化できるが、これに限定されるのではない。より詳しくは、洗浄剤、トニック、整髪剤、栄養化粧水、エッセンス、セロム、トリートメント、コンディショナー、シャンプー、ローション、養毛剤または染毛剤などの化粧料組成物、水中油(O/W)型、油中水(O/W)型などの基礎化粧料に剤形化できる。例えば、前記組成物は、スキンローション、スキントナー、アストリンゼント、ローション、ミルクローション、モイスチャーローション、栄養ローション、マッサージクリーム、栄養クリーム、モイスチャークリーム、ハンドクリーム、軟膏、ファンデーション、エッセンス、栄養エッセンス、パック、石鹸、クレンジングフォーム、クレジングローション、クレンジングクリーム、ボディローション、ボディクレンザー、ローション、軟膏、ゲル、クリーム、パッチおよび噴霧剤から構成された群より選択された一つの剤形を有することができる。また、前記組成物は、それぞれの剤形において前記必須成分以外に他の成分はその他外用剤の種類または使用目的などによって当業者が困難なく適するように選定して配合することができる。例えば、紫外線遮断剤、ヘアコンディショニング剤、香料などをさらに含むことができる。
前記化粧料組成物は、化粧品学的に許容可能な媒質または基剤を含有することができる。これは局所適用に適した全ての剤形であって、例えば、溶液、ゲル、固体または練り無水生成物、水相に油相を分散させて得られたエマルション、懸濁液、マイクロエマルション、マイクロカプセル、微細顆粒球またはイオン型(リポソーム)および/または非イオン型の小嚢分散剤の形態に、またはクリーム、スキン、ローション、パウダー、軟膏、スプレーまたはコンシールスティックの形態に提供できる。これら組成物は当該分野の通常的方法によって製造できる。
本発明の剤形が溶液または乳濁液である場合には、担体成分として、溶媒、溶解化剤または乳濁化剤が用いられ、例えば、水、エタノール、イソプロパノール、エチルカーボネート、エチルアセテート、ベンジルアルコール、ベンジルベンゾエート、プロピレングリコール、1,3-ブチルグリコールオイル、グリセロール脂肪族エステル、ポリエチレングリコールまたはソルビタンの脂肪酸エステルがある。
本発明の剤形が懸濁液である場合には、担体成分として、水、エタノールまたはプロピレングリコールのような液状の希釈剤、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールエステルおよびポリオキシエチレンソルビタンエステルのような懸濁剤、微小結晶性セルロース、アルミニウムメタヒドロキシド、ベントナイト、アガまたはトラカントなどが使用できる。
本発明の剤形がペースト、クリームまたはゲルである場合には、担体成分として、動物性油、植物性油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコン、ベントナイト、シリカ、タルクまたは酸化亜鉛などが使用できる。
本発明の剤形がパウダーまたはスプレーである場合には、担体成分として、ラクトース、タルク、シリカ、アルミニウムヒドロキシド、カルシウムシリケートまたはポリアミドパウダーが使用でき、特にスプレーである場合には追加的にクロロフルオロハイドロカーボン、プロパン/ブタンまたはジメチルエーテルのような推進剤を含むことができる。
本発明の一実施態様で、前記化粧料組成物に追加的に増粘剤を含有することができる。本発明の化粧料組成物に含まれる増粘剤は、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシグアニン、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ポリクオタニウム、セテアリルアルコール、ステアリン酸、カラギーナンなどを使用することができ、好ましくは、カルボキシメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ポリクオタニウムのうちの1種以上を使用することができ、最も好ましくは、カルボキシビニルポリマーであり得る。
本発明の一実施態様で、前記化粧料組成物は必要によって適切な各種の基剤と添加剤を含有することができ、これら成分の種類と量は発明者によって容易に選定できる。必要によって許容可能な添加剤を含有することができ、例えば、当業界に通常の防腐剤、色素、添加剤などの成分を追加的に含むことができる。
防腐剤は、具体的に、フェノキシエタノール(Phenoxyethanol)または1,2-ヘキサンジオール(1,2-Hexanediol)などであってもよく、香料は人工香料などであってもよい。
そして、本願発明の一実施態様で、化粧料組成物は、水溶性ビタミン、油溶性ビタミン、高分子ペプチド、高分子多糖、スフィンゴ脂質および海藻エキスからなる群より選択された組成物を含むことができる。その他に添加してもよい配合成分としては、油脂成分、保湿剤、エモリエント剤、界面活性剤、有機および無機顔料、有機粉体、紫外線吸収剤、防腐剤、殺菌剤、酸化防止剤、植物抽出物、pH調整剤、アルコール、色素、香料、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、精製水などが挙げられる。
また、その他に添加してもよい配合成分はこれに限定されるのではなく、また、前記いずれの成分も本発明の目的および効果を損傷させない範囲内で配合可能である。
さらに、一実施形態による化粧料組成物は前述のように薬学的組成物として使用できるだけでなく、健康機能食品としても使用することができる。例えば、食品の主原料、副原料、食品添加剤、機能性食品または飲料として容易に活用することができる。
前記「食品」とは、栄養素を一つまたはそれ以上含有している天然物または加工品を意味し、好ましくは、ある程度の加工工程を経て直接食べられる状態になったものを意味し、通常の意味として、食品、食品添加剤、機能性食品および飲料を全て含むものをいう。
前記食品用組成物を添加することができる食品には例えば、各種食品類、飲料、ガム、茶、ビタミン複合体、機能性食品などがある。追加的に、特殊栄養食品(例えば、調製乳類、嬰幼児食など)、食肉加工品、魚肉製品、豆腐類、ムク類、麺類(例えば、ラーメン類、そば類など)、パン類、健康補助食品、調味食品(例えば、醤油、味噌、コチュジャン、混合醤など)、ソース類、菓子類(例えば、スナック類)、キャンディ類、チョコレート類、ガム類、アイスクリーム類、乳加工品(例えば、醗酵乳、チーズなど)、その他加工食品、キムチ、塩漬け食品(各種キムチ類、ジャンアチなど)、飲料(例えば、果実飲料、野菜類飲料、豆乳類、発酵飲料類など)、天然調味料(例えば、ラーメンスープなど)を含むが、これに限定されない。上記食品、飲料または食品添加剤は、通常の製造方法で製造できる。
また、前記「機能性食品」または「健康機能性食品」とは、食品に物理的、生化学的、生物工学的手法などを用いて当該食品の機能を特定目的に作用、発現するように付加価値を付与した食品群や食品組成が有する生体防御リズム調節、疾病防止と回復などに関する体内調節機能を生体に対して十分に発現するように設計して加工した食品を意味し、具体的には健康機能性食品であり得る。前記機能性食品には、食品学的に許容可能な食品補助添加剤を含むことができ、機能性食品の製造に通常使用される適切な担体、賦形剤および希釈剤をさらに含むことができる。
前記健康補助食品の種類としては、これに制限されるのではないが、粉末、顆粒、錠剤、カプセルまたは飲料形態であってもよい。
本願発明の利点および特徴、そしてこれらを達成する方法は、詳細に後述されている実施例を参照すれば明確になるはずである。以下、本願発明を実施例によって詳しく説明する。しかし、これら実施例は、本発明を具体的に説明するためのものであって、本発明の範囲がこれら実施例に限定されるのではない。
[実施例]
試験例:keratinocyte分化マーカー(KRT10)およびdesmosome構成因子(DSC1)発現程度確認
ヒト角化細胞(normal human epidermal keratinocyte、NHEK)を6-well平板培養器で培養した。24時間後、phosphote-buffered saline(PBS)で交替してUVB(25mJ/cm)を照射し、NHEK培養培地に下記化学式1-1で表される化合物(Cayman chemical)10nMを添加して培養した。培養4日目に細胞を収穫してRNAを分離し、RT-PCR(reverse transcriptional polymerase chain reaction)を通じてcDNAを合成した後、前記合成されたcDNAを使用してTaqman real-time PCRを行ってkeratinocyte分化マーカーであるKRT10とdesmosome構成因子であるDSC1の遺伝子発現量を測定した。その結果を下記図1および図2に示した。図1および図2を参照すれば、紫外線照射後、keratin10(KRT10)およびDSC1の遺伝子発現量が減少するが、下記化学式1-1で表される化合物処理後、keratin10(KRT10)およびDSC1の遺伝子発現量が再び増加するのを確認することができ、これから下記化学式1-1で表される化合物が紫外線によって損傷された皮膚障壁を改善させるのが分かる。
Figure 2022503829000004
以上で本発明の好ましい実施例について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるのではなく、次の特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を用いた当業者の様々な変形および改良形態も本発明の権利範囲に属するのである。
本記載は組成物及びこれを皮膚に塗布して皮膚障壁を強化させる方法に関するものである。
皮膚は、人体が生存するに当たって必須の多様な機能を遂行している。環境変化に対応して人体内部の恒常性を維持するための障壁機能、外部変化を認知するための感覚機能、体温調節機能などが最も代表的な皮膚の機能に属する。前記多様な皮膚の機能のうち、特に皮膚の障壁機能は、主に皮膚の最も外殻に位置する角質層によって現れるようになる。角質層は、単純な障壁機能だけでなく内部の生きている細胞層、即ち、表皮層や真皮層の機能および役割、構造などにも影響を与えると報告されたことがあって、その重要性が持続的に増加している。このような角質層は死んだ角質細胞と細胞間脂質から構成されており、外部刺激から皮膚を保護し内部で水分が蒸発することを防止する皮膚保護膜として核心的な機能を担当する。また、角質層の角質形成細胞は分化および角質化過程を通じて皮膚障壁を作る。
人の皮膚に老化を起こす要因は多様であるが、特に紫外線によって皮膚のシワ生成、弾力低下、色素沈着および皮膚障壁損傷による皮膚水分量減少が現れるようになる。紫外線による皮膚損傷で皮膚表面水分量が減少するようになれば、皮膚表面角質層の柔軟性が喪失するようになりながら皮膚が乾燥するようになり、これは結局には、皮膚が障壁としての機能を十分に果たさないようにする。したがって、皮膚障壁を強化するためには皮膚の保湿力を維持することが非常に重要である。
一方、多様な炎症性皮膚炎はIgE関連免疫機序によって発生し、この場合、T細胞異常による遅延性免疫反応が関与するという報告が多い。特に、アトピー皮膚炎が発生した部位には大食細胞、Thリンパ球、肥満細胞など免疫関連細胞の浸潤が大きく増加する。アトピー皮膚炎の皮膚は、アトピー皮膚炎患者の場合、血中IgEの濃度が高く、これはTh2細胞の数が増加し、この細胞が分泌したIL-4、13などTh2サイトカインのBリンパ球刺激を通じてIgE分泌を促進するためである。特に、初期アトピー皮膚炎の場合、IL-4、IL-13が重要に作用する(非特許文献1)。
前記アトピー皮膚炎のような炎症は、炎症解消因子が能動的に関与するようにすることが治療および予防において非常に重要である。前記炎症解消因子は、炎症の解消段階(inflammation resolution)に能動的に関与する因子であって、炎症反応後期に組織内免疫細胞(neutrophil、macrophage)から自然的に生成および分泌される。前記炎症解消因子は脂質、タンパク質、気体分子など多様な形態があるが、その中でも特に炎症解消脂質因子(specialized pro-resolving lipid mediator、SPMs)に対する研究が最近になって活発に行われている。前記炎症解消脂質因子は、omega-3 polyunsaturated fatty acid(PUFA)であるeicosapentaenoic acid(EPA)またはdocosahexaenoic acid(DHA)が細胞内で代謝されながら生成されるmetaboliteである。現在まで前記炎症解消脂質因子による炎症反応緩和は多数報告されたが、前記炎症解消脂質因子の皮膚障壁強化および皮膚保湿力向上のための用途は知らされたところがない。よって、本発明者らは人体に安全な天然皮膚障壁強化剤を開発しているところ、前記炎症解消脂質因子がこのような効果があるのを発見して本発明を開発するようになった。
Donald Y M Leung et al., New insights into atopic dermatitis, J Clin Invest. 2004 Mar; 113(5): 651-657. XU, et al., Resolvin D1 attenuates imiquimod-induced mice psoriasiform dermatitis through MAPKs and NF-kB pathways, Journal of Dermatological Science, February 2018, vol. 89, no. 2, pages 127-135.
一実施形態は、損傷された皮膚障壁、特に紫外線によって損傷された皮膚障壁を強化させて、皮膚保湿力を向上させることができる(化粧料)組成物を提供するためのものである。
一実施形態によれば、下記化学式1で表される化合物を有効成分として含む、皮膚障壁強化用組成物を提供する。
Figure 2022503829000008
上記化学式1中、
~Rはそれぞれ独立して、水素原子、ヒドロキシ基またはカルボキシル基であるが、前記R~Rのうちの少なくとも一つはヒドロキシ基であり、前記R~Rのうちの少なくとも一つはカルボキシル基である。
前記R~Rはそれぞれ独立して、ヒドロキシ基であり、前記Rはカルボキシル基であってもよい。
前記化学式1で表される化合物は、0.01pM~100μMの濃度範囲で含まれてもよい。
前記皮膚障壁強化は、皮膚の水分損失を減少させて皮膚保湿力を向上させることを特徴とすることができる。
前記皮膚障壁強化は、紫外線によって損傷された皮膚障壁を強化させることを特徴とすることができる。
前記組成物は、化粧料組成物であってもよい。
他の一実施形態によれば、上記化学式1で表される化合物を有効成分として含む組成物を皮膚に塗布し、皮膚障壁を強化させる方法を提供する。
一実施形態によれば、皮膚の水分損失を減少させ、紫外線照射によって損傷された皮膚障壁を改善させることによって、皮膚障壁を強化させることができる。
keratinocyte分化マーカー遺伝子(Keratin 10)発現に与える影響を測定したグラフである。 細胞間結合体(desmosome)構成因子であるDSC1(Desmocollin-1)遺伝子発現に与える影響を測定したグラフである。
以下、本発明の実施形態について、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳しく説明する。しかし、本発明は様々な異なる形態に実現でき、ここで説明する実施形態に限定されない。
本明細書で皮膚障壁機能改善とは、皮膚の外殻に位置する角質層の障壁を強化することを意味する。皮膚の1次防御膜である角質層は、外部環境によって損傷されやすいだけでなく、皮膚が乾燥している人の場合、角質層の皮膚障壁の機能がろくに果たされないか損傷されている。乾燥した皮膚に保湿力を付与するために、一般に保湿剤を塗る処方を通じて一時的な問題を解決することはできるが、根本的な問題まで解決しにくく、さらに紫外線によって損傷された皮膚障壁は、単純に保湿剤を塗る処方を通じて改善されない。よって、本発明者らは、本発明の特定化学式で表される化合物が根本的な問題を解決して皮膚障壁を強化させることができるのを確認して、本発明を完成するようになった。
本明細書で層、膜、領域、板などの部分が他の部分「の上に」あるという時、これは他の部分「の直上に」ある場合だけでなく、その中間にまた他の部分がある場合も含む。逆に、ある部分が他の部分「の直上に」あるという時は中間に他の部分がないことを意味する。
本明細書で別途の定義がない限り、「組み合わせ」とは、混合または共重合を意味する。また、「共重合」とはブロック共重合乃至ランダム共重合を意味し、「共重合体」とはブロック共重合体乃至ランダム共重合体を意味する。
以下、一実施形態による皮膚障壁強化用組成物について説明する。
一実施形態による皮膚障壁強化用組成物は、下記化学式1で表される化合物を有効成分として含む。
Figure 2022503829000009
上記化学式1中、
~Rはそれぞれ独立して、水素原子、ヒドロキシ基またはカルボキシル基であるが、前記R~Rのうちの少なくとも一つはヒドロキシ基であり、前記R~Rのうちの少なくとも一つはカルボキシル基である。
例えば、前記化学式1中、前記R~Rはそれぞれ独立して、ヒドロキシ基であり、前記Rはカルボキシル基であってもよい。
前記化学式1で表される化合物は、炎症解消脂質因子(specialized pro-resolving lipid mediator、SPMs)の一つであって、紫外線による皮膚障壁損傷を改善し、皮膚の水分損失を減少させて皮膚保湿力を向上させることができる。具体的に、紫外線によって損傷された皮膚を見れば、皮膚内keratinocyte分化マーカー遺伝子発現減少および細胞間結合(desmosome)因子遺伝子発現減少が観察されるのを確認することができ、前記化学式1で表される化合物は前記keratinocyte分化マーカー遺伝子発現および細胞間結合(desmosome)因子遺伝子発現を増加させて、紫外線によって損傷された皮膚障壁を改善させるのに優れた効果を有することができる。即ち、一実施形態による組成物は前記化学式1で表される化合物を有効成分として含むことによって、紫外線によって損傷された皮膚障壁を強化させるのに優れた効果を有することができる。
即ち、一実施形態による組成物は、前記化学式1で表される化合物を有効成分として含むことによって、皮膚の水分損失を減少させて皮膚保湿力を向上させるのに優れた効果を有することができる。
一実施形態は、前記化学式1で表される化合物を有効成分として含む皮膚障壁強化用組成物を提供し、薬学的に有効な量の前記化学式1で表される化合物を単独で含むか一つ以上の薬学的に許容される担体、賦形剤または希釈剤を含むことができる。
前記組成物内の前記化学式1で表される化合物は、0.01pM~100μMの濃度範囲で含まれてもよい。前記化学式1で表される化合物を0.01pM未満の濃度で使用する場合には、keratinocyte分化マーカー遺伝子発現程度が微小であって皮膚障壁機能改善効果を有することができず、前記化学式1で表される化合物を100μM超過の濃度で使用する場合には、細胞毒性が現れて人体に害を及ぼすことがあるので好ましくない。
前記で「薬学的に有効な量」とは、前記生理活性成分が動物または人に投与されて目的とする生理学的または薬理学的活性を示すのに十分な量をいう。しかし、前記薬学的に有効な量は、症状の程度、患者の年齢、体重、健康状態、性別、投与経路および治療期間などによって適切に変化できる。
また、前記で「薬学的に許容される」とは、生理学的に許容され人間に投与される時、通常胃腸障害、めまいのようなアレルギー反応またはこれと類似の反応を起こさないことをいう。前記担体、賦形剤および希釈剤の例としては、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、デンプン、アラビアガム、アルギネート、ゼラチン、カルシウムホスフェート、カルシウムシリケート、セルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、水、メチルヒドロキシベンゾエート、プロピルヒドロキシベンゾエート、タルク、マグネシウムステアレート、および鉱物油が挙げられる。また、充填剤、抗凝集剤、潤滑剤、湿潤剤、香料、乳化剤および防腐剤などを追加的に含むことができる。
例えば、前記組成物は、化粧料組成物であってもよい。
本明細書で「化粧料」は、美容機能だけでなく、美容機能以外に追加的に医学的機能を有し得る全ての物質を意味することができる。
前記化粧料組成物の剤形は特に制限されず、目的とするところによって適切に選択することができる。
例えば、前記化粧料組成物は溶液、懸濁液、乳濁液、ペースト、ゲル、クリーム、ローション、パウダー、石鹸、界面活性剤-含有クレンジング、オイル、粉末ファンデーション、乳濁液ファンデーション、ワックスファンデーション、およびスプレーなどに剤形化できるが、これに限定されるのではない。より詳しくは、洗浄剤、トニック、整髪剤、栄養化粧水、エッセンス、セロム、トリートメント、コンディショナー、シャンプー、ローション、養毛剤または染毛剤などの化粧料組成物、水中油(O/W)型、油中水(W/O)型などの基礎化粧料に剤形化できる。例えば、前記組成物は、スキンローション、スキントナー、アストリンゼント、ローション、ミルクローション、モイスチャーローション、栄養ローション、マッサージクリーム、栄養クリーム、モイスチャークリーム、ハンドクリーム、軟膏、ファンデーション、エッセンス、栄養エッセンス、パック、石鹸、クレンジングフォーム、クレジングローション、クレンジングクリーム、ボディローション、ボディクレンザー、ローション、軟膏、ゲル、クリーム、パッチおよび噴霧剤から構成された群より選択された一つの剤形を有することができる。また、前記組成物は、それぞれの剤形において前記必須成分以外に他の成分はその他外用剤の種類または使用目的などによって当業者が困難なく適するように選定して配合することができる。例えば、紫外線遮断剤、ヘアコンディショニング剤、香料などをさらに含むことができる。
前記化粧料組成物は、化粧品学的に許容可能な媒質または基剤を含有することができる。これは局所適用に適した全ての剤形であって、例えば、溶液、ゲル、固体または練り無水生成物、水相に油相を分散させて得られたエマルション、懸濁液、マイクロエマルション、マイクロカプセル、微細顆粒球またはイオン型(リポソーム)および/または非イオン型の小嚢分散剤の形態に、またはクリーム、スキン、ローション、パウダー、軟膏、スプレーまたはコンシールスティックの形態に提供できる。これら組成物は当該分野の通常的方法によって製造できる。
本発明の剤形が溶液または乳濁液である場合には、担体成分として、溶媒、溶解化剤または乳濁化剤が用いられ、例えば、水、エタノール、イソプロパノール、エチルカーボネート、エチルアセテート、ベンジルアルコール、ベンジルベンゾエート、プロピレングリコール、1,3-ブチルグリコールオイル、グリセロール脂肪族エステル、ポリエチレングリコールまたはソルビタンの脂肪酸エステルがある。
本発明の剤形が懸濁液である場合には、担体成分として、水、エタノールまたはプロピレングリコールのような液状の希釈剤、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールエステルおよびポリオキシエチレンソルビタンエステルのような懸濁剤、微小結晶性セルロース、アルミニウムメタヒドロキシド、ベントナイト、アガまたはトラカントなどが使用できる。
本発明の剤形がペースト、クリームまたはゲルである場合には、担体成分として、動物性油、植物性油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコン、ベントナイト、シリカ、タルクまたは酸化亜鉛などが使用できる。
本発明の剤形がパウダーまたはスプレーである場合には、担体成分として、ラクトース、タルク、シリカ、アルミニウムヒドロキシド、カルシウムシリケートまたはポリアミドパウダーが使用でき、特にスプレーである場合には追加的にクロロフルオロハイドロカーボン、プロパン/ブタンまたはジメチルエーテルのような推進剤を含むことができる。
本発明の一実施態様で、前記化粧料組成物に追加的に増粘剤を含有することができる。本発明の化粧料組成物に含まれる増粘剤は、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシグアニン、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ポリクオタニウム、セテアリルアルコール、ステアリン酸、カラギーナンなどを使用することができ、好ましくは、カルボキシメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ポリクオタニウムのうちの1種以上を使用することができ、最も好ましくは、カルボキシビニルポリマーであり得る。
本発明の一実施態様で、前記化粧料組成物は必要によって適切な各種の基剤と添加剤を含有することができ、これら成分の種類と量は発明者によって容易に選定できる。必要によって許容可能な添加剤を含有することができ、例えば、当業界に通常の防腐剤、色素、添加剤などの成分を追加的に含むことができる。
防腐剤は、具体的に、フェノキシエタノール(Phenoxyethanol)または1,2-ヘキサンジオール(1,2-Hexanediol)などであってもよく、香料は人工香料などであってもよい。
そして、本願発明の一実施態様で、化粧料組成物は、水溶性ビタミン、油溶性ビタミン、高分子ペプチド、高分子多糖、スフィンゴ脂質および海藻エキスからなる群より選択された組成物を含むことができる。その他に添加してもよい配合成分としては、油脂成分、保湿剤、エモリエント剤、界面活性剤、有機および無機顔料、有機粉体、紫外線吸収剤、防腐剤、殺菌剤、酸化防止剤、植物抽出物、pH調整剤、アルコール、色素、香料、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、精製水などが挙げられる。
また、その他に添加してもよい配合成分はこれに限定されるのではなく、また、前記いずれの成分も本発明の目的および効果を損傷させない範囲内で配合可能である。
さらに、一実施形態による化粧料組成物は前述のように薬学的組成物として使用できるだけでなく、健康機能食品としても使用することができる。例えば、食品の主原料、副原料、食品添加剤、機能性食品または飲料として容易に活用することができる。
前記「食品」とは、栄養素を一つまたはそれ以上含有している天然物または加工品を意味し、好ましくは、ある程度の加工工程を経て直接食べられる状態になったものを意味し、通常の意味として、食品、食品添加剤、機能性食品および飲料を全て含むものをいう。
前記食品用組成物を添加することができる食品には例えば、各種食品類、飲料、ガム、茶、ビタミン複合体、機能性食品などがある。追加的に、特殊栄養食品(例えば、調製乳類、嬰幼児食など)、食肉加工品、魚肉製品、豆腐類、ムク類、麺類(例えば、ラーメン類、そば類など)、パン類、健康補助食品、調味食品(例えば、醤油、味噌、コチュジャン、混合醤など)、ソース類、菓子類(例えば、スナック類)、キャンディ類、チョコレート類、ガム類、アイスクリーム類、乳加工品(例えば、醗酵乳、チーズなど)、その他加工食品、キムチ、塩漬け食品(各種キムチ類、ジャンアチなど)、飲料(例えば、果実飲料、野菜類飲料、豆乳類、発酵飲料類など)、天然調味料(例えば、ラーメンスープなど)を含むが、これに限定されない。上記食品、飲料または食品添加剤は、通常の製造方法で製造できる。
また、前記「機能性食品」または「健康機能性食品」とは、食品に物理的、生化学的、生物工学的手法などを用いて当該食品の機能を特定目的に作用、発現するように付加価値を付与した食品群や食品組成が有する生体防御リズム調節、疾病防止と回復などに関する体内調節機能を生体に対して十分に発現するように設計して加工した食品を意味し、具体的には健康機能性食品であり得る。前記機能性食品には、食品学的に許容可能な食品補助添加剤を含むことができ、機能性食品の製造に通常使用される適切な担体、賦形剤および希釈剤をさらに含むことができる。
前記健康補助食品の種類としては、これに制限されるのではないが、粉末、顆粒、錠剤、カプセルまたは飲料形態であってもよい。
他の一実施形態によれば、上記化学式1で表される化合物を有効成分として含む組成物を皮膚に塗布し、皮膚障壁を強化させる方法を提供する。
本願発明の利点および特徴、そしてこれらを達成する方法は、詳細に後述されている実施例を参照すれば明確になるはずである。以下、本願発明を実施例によって詳しく説明する。しかし、これら実施例は、本発明を具体的に説明するためのものであって、本発明の範囲がこれら実施例に限定されるのではない。
[実施例]
試験例:keratinocyte分化マーカー(KRT10)およびdesmosome構成因子(DSC1)発現程度確認
ヒト角化細胞(normal human epidermal keratinocyte、NHEK)を6-well平板培養器で培養した。24時間後、phosphote-buffered saline(PBS)で交替してUVB(25mJ/cm)を照射し、NHEK培養培地に下記化学式1-1で表される化合物(Cayman chemical)10nMを添加して培養した。培養4日目に細胞を収穫してRNAを分離し、RT-PCR(reverse transcriptional polymerase chain reaction)を通じてcDNAを合成した後、前記合成されたcDNAを使用してTaqman real-time PCRを行ってkeratinocyte分化マーカーであるKRT10とdesmosome構成因子であるDSC1の遺伝子発現量を測定した。その結果を下記図1および図2に示した。図1および図2を参照すれば、紫外線照射後、keratin10(KRT10)およびDSC1の遺伝子発現量が減少するが、下記化学式1-1で表される化合物処理後、keratin10(KRT10)およびDSC1の遺伝子発現量が再び増加するのを確認することができ、これから下記化学式1-1で表される化合物が紫外線によって損傷された皮膚障壁を改善させるのが分かる。
Figure 2022503829000010
以上で本発明の好ましい実施例について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるのではなく、次の特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を用いた当業者の様々な変形および改良形態も本発明の権利範囲に属するのである。

Claims (6)

  1. 下記化学式1で表される化合物を有効成分として含む、皮膚障壁強化用組成物:
    Figure 2022503829000005
    上記化学式1中、
    ~Rはそれぞれ独立して、水素原子、ヒドロキシ基またはカルボキシル基であるが、前記R~Rのうちの少なくとも一つはヒドロキシ基であり、前記R~Rのうちの少なくとも一つはカルボキシル基である。
  2. 前記R~Rはそれぞれ独立して、ヒドロキシ基であり、前記Rはカルボキシル基である、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記化学式1で表される化合物は、0.01pM~100μMの濃度範囲で含まれる、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記皮膚障壁強化は、皮膚の水分損失を減少させて皮膚保湿力を向上させることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  5. 前記皮膚障壁強化は、紫外線によって損傷された皮膚障壁を強化させることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  6. 前記組成物は、化粧料組成物である、請求項1に記載の組成物。
JP2021517027A 2018-10-24 2019-10-23 組成物及びこれを用いて皮膚障壁を強化させる方法 Pending JP2022503829A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
KR10-2018-0127637 2018-10-24
KR1020180127637A KR20200046458A (ko) 2018-10-24 2018-10-24 피부장벽 강화용 조성물
PCT/KR2019/013920 WO2020085776A1 (ko) 2018-10-24 2019-10-23 피부장벽 강화용 조성물

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022503829A true JP2022503829A (ja) 2022-01-12

Family

ID=70331646

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021517027A Pending JP2022503829A (ja) 2018-10-24 2019-10-23 組成物及びこれを用いて皮膚障壁を強化させる方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20210378929A1 (ja)
EP (1) EP3871657A4 (ja)
JP (1) JP2022503829A (ja)
KR (1) KR20200046458A (ja)
CN (1) CN112912054A (ja)
WO (1) WO2020085776A1 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104684389A (zh) * 2012-05-10 2015-06-03 索卢泰克斯Na有限责任公司 含有天然专门促消退介质及其前体的具有抗炎活性的油
GB201522132D0 (en) * 2015-12-15 2016-01-27 Glaxosmithkline Biolog Sa Vaccine
KR101900066B1 (ko) * 2017-02-20 2018-09-18 서울대학교병원 마레신 1을 유효성분으로 포함하는 피부 노화 예방 또는 치료용 조성물 및 그의 용도

Also Published As

Publication number Publication date
CN112912054A (zh) 2021-06-04
US20210378929A1 (en) 2021-12-09
WO2020085776A1 (ko) 2020-04-30
EP3871657A1 (en) 2021-09-01
KR20200046458A (ko) 2020-05-07
EP3871657A4 (en) 2022-08-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3914244B2 (ja) 異常タンパク質除去用組成物
JP4255432B2 (ja) 異常蛋白質除去用組成物
WO2013012197A2 (ko) 허니부쉬 추출물 또는 이의 발효액을 유효성분으로 함유하는 피부 주름 예방 또는 개선용 조성물
JP4722595B2 (ja) 抗炎症剤、抗酸化剤及び美白剤、並びに皮膚化粧料
JP6059510B2 (ja) セラミド産生促進剤
JP2012162487A (ja) 美白剤、抗老化剤及び皮膚化粧料
KR20210036166A (ko) 피부장벽 강화용 조성물
JP2022503829A (ja) 組成物及びこれを用いて皮膚障壁を強化させる方法
KR20210117027A (ko) 미백용 조성물 및 이를 이용한 피부 미백방법
JP6249516B2 (ja) トランスグルタミナーゼ活性化剤
JP2022507009A (ja) 組成物及びこれを皮膚に塗布し、皮膚障壁を強化させる方法
JP6026257B2 (ja) セラミド産生促進剤
JP5689247B2 (ja) セラミド産生促進剤及び保湿剤
JP6022333B2 (ja) セラミド産生促進剤
KR102299417B1 (ko) 노화 피부세포 주변 환경변화 유도 촉진용 조성물
KR102371680B1 (ko) 노화 피부세포 주변 환경변화 유도 촉진용 조성물 및 이를 이용한 마스크시트
JP7382181B2 (ja) 皮膚バリア機能低下抑制用組成物
US20220387277A1 (en) Method for whitening skin using composition for skin whitening
KR20210117028A (ko) 미백용 조성물 및 이를 이용한 피부 미백방법
JP2022509002A (ja) 組成物及びこれを皮膚に塗布してコルチゾン還元酵素を阻害させる方法
CN112804985A (zh) 可的松还原酶阻碍用组合物
JP6151027B2 (ja) セラミド産生促進剤
KR20210033785A (ko) 피부 각질세포의 항염 물질 스크리닝 방법, 스크리닝 키트 및 피부 각질세포의 항염 물질 함유 조성물
JP5798289B2 (ja) 異常蛋白質除去用組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210426

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220720

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230713

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230801

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231101

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20240116