JP2022191679A - 搬送トレイ、半導体装置の製造方法及び半導体装置の製造装置 - Google Patents

搬送トレイ、半導体装置の製造方法及び半導体装置の製造装置 Download PDF

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Shinji Sano
直樹 瀧澤
Naoki Takizawa
知則 関
Tomonori Seki
岳 横山
Takeshi Yokoyama
陽介 宮澤
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Abstract

【課題】搬送トレイを用いて製造される製品群の品質のばらつきを抑える。【解決手段】搬送トレイ1は、個片トレイ20群及び枠10を含む。各個片トレイ20は、トレイ部21、及びその裏面23よりも下端24が高い位置にある耳部22を有する。枠10は、上面11及び下面12と、トレイ部21が開口部14の内部に配置された状態で耳部22の下端24に当接可能な当接部11aとを有する。枠10の下面12から当接部11aまでの高さは、トレイ部21の裏面23から耳部22の下端24までの高さよりも低い。枠10の下面12と冷却板320の設置面321との間にギャップ400があっても、トレイ部21が変位し、裏面23が設置面321と接触する。搬送トレイ1に搭載される処理対象200群の接合層220,240の半田の冷却速度のばらつき、引け巣の発生を抑え、得られる製品群の品質のばらつきを抑える。【選択図】図12

Description

本発明は、搬送トレイ、半導体装置の製造方法及び半導体装置の製造装置に関する。
半導体素子等の要素部品をセラミック基板やリードフレーム等の基材に半田等で接合する際に用いる電子部品位置決め用治具として、要素部品を位置決めするカーボン製の位置決め部材と、位置決め部材を平面上に支持する台座とを備えるものが知られている。ここで、台座は、位置決め部材に係止する枠部材と、枠部材を固定する本体部とで形成され、位置決め部材は、枠部材との間に隙間を有して挟持され、要素部品と接合される基材の熱膨張に連動して本体部上で変位可能とされる。
このほか、半導体素子等の複数の第1部材をリードフレーム等の第2部材に半田等で接合する際に用いる位置決め治具として、枠形状を有しその開口に第1部材が収容される第1治具と、枠形状を有しその開口に複数の第1治具が収容される第2治具とを備えるものが知られている。ここで、第2治具は、対向する端部が第2部材の外側に位置し、複数の第1治具は、室温下で第2治具の開口の内部で自由に動く。第2部材及び位置決め治具が熱膨張すると、第2治具は、第2部材が第2治具に当接して位置決めされ、各々の第1治具は、第2治具に当接して位置決めされる。複数の第1部材は、各々が個別の第1治具で位置決めされる。
また、ベース板の上面に、銅(Cu)パターン回路が形成された絶縁基板を、半田により接合し、その絶縁基板に半導体素子を実装する技術が知られている。この技術に関し、ベース板と絶縁基板との半田接合を、半田溶融後にベース板に冷却プレートを接触させて冷却し、半田を凝固させる接触冷却方式で行う手法が知られている。更に、上面に凹部を有する冷却プレートと、凹部の内部に敷き詰められた複数の金属球とを有する冷却治具を用い、ベース板の下面を複数の金属球に接触させて冷却し、半田を凝固させる手法も知られている。
特開2012-148287号公報 特開2019-125740号公報 特開2019-9187号公報
ところで、半田等の接合材を用いて部品同士を接合する処理では、接合材を介して部品同士を対向させた処理対象が搬送トレイに搭載され、接合材の加熱による溶融、及びその後の冷却による凝固が行われる場合がある。この場合、例えば、処理の効率向上の観点から、処理対象が複数、1枚の搬送トレイに搭載され、加熱工程への搬送とそこでの加熱、冷却工程への搬送とそこでの冷却が行われる。冷却工程では、搬送トレイが冷却板上に設置され、冷却板との接触により搬送トレイの冷却が行われ、搬送トレイに搭載された処理対象群の接合材の冷却が行われる。
しかし、このような冷却工程では、冷却板と搬送トレイとの対向面間にギャップが存在する、或いは冷却板と搬送トレイとの接触に伴ってそれらの対向面間にギャップが発生すると、搬送トレイ上での位置によって処理対象群の接合材の冷却速度にばらつきが生じ得る。処理対象群の接合材の冷却速度にばらつきが生じると、冷却速度が遅かった位置の処理対象の接合材に引け巣が発生する等、搬送トレイ上の処理対象群の接合材の凝固状態にばらつきが生じ、処理対象群から製造される製品群の品質にばらつきが生じることが起こり得る。
1つの側面では、本発明は、搬送トレイを用いて製造される製品群の品質のばらつきを抑えることを目的とする。
1つの態様では、トレイ部及び前記トレイ部の対向する端部に設けられる耳部を有し、前記耳部の下端が前記トレイ部の裏面よりも高い位置にある複数の個片トレイと、上面及び下面を有し、前記複数の個片トレイが前記トレイ部を平面視で前記上面側から開口部の内部に配置された状態で、前記耳部の前記下端に当接可能な当接部を有する枠と、を含み、前記枠の前記下面から前記当接部までの高さが、前記トレイ部の前記裏面から前記耳部の前記下端までの高さよりも低い搬送トレイが提供される。
また、別の態様では、上記のような搬送トレイを用いる半導体装置の製造方法、上記のような搬送トレイを含む半導体装置の製造装置が提供される。
1つの側面では、搬送トレイを用いて製造される製品群の品質のばらつきを抑えることが可能になる。
搬送トレイの一例について説明する図である。 搬送トレイを用いた処理対象の接合処理の例について説明する図である。 処理対象に生じる接合不良の例について説明する図である。 第1の実施の形態に係る搬送トレイの構成例について説明する図(その1)である。 第1の実施の形態に係る搬送トレイの構成例について説明する図(その2)である。 第1の実施の形態に係る搬送トレイの構成例について説明する図(その3)である。 第1の実施の形態に係る搬送トレイの構成例について説明する図(その4)である。 第1の実施の形態に係る搬送トレイを用いた処理対象の接合処理の例について説明する図である。 第1の実施の形態に係る製造装置の構成例について説明する図(その1)である。 第1の実施の形態に係る製造装置の構成例について説明する図(その2)である。 第1の実施の形態に係る処理対象の冷却工程の例について説明する図(その1)である。 第1の実施の形態に係る処理対象の冷却工程の例について説明する図(その2)である。 第2の実施の形態に係る搬送トレイの構成例について説明する図(その1)である。 第2の実施の形態に係る搬送トレイの構成例について説明する図(その2)である。 第2の実施の形態に係る搬送トレイの構成例について説明する図(その3)である。 第3の実施の形態に係る搬送トレイの構成例について説明する図である。 第4の実施の形態に係る搬送トレイの構成例について説明する図(その1)である。 第4の実施の形態に係る搬送トレイの構成例について説明する図(その2)である。 第4の実施の形態に係る搬送トレイの個片トレイの配置の例について説明する図である。 第4の実施の形態に係る処理対象の冷却工程の例について説明する図である。 個片トレイの規制部の変形例について説明する図である。 トレイ部の厚さを異ならせた個片トレイの例を示す図である。
はじめに、半田等の接合材を用いて部品同士を接合する処理に用いられる、処理対象の搬送トレイの一例について述べる。
図1は搬送トレイの一例について説明する図である。図1(A)には搬送トレイの一例の平面図を模式的に示し、図1(B)には搬送トレイの一例の側面図を模式的に示している。
図1(A)及び図1(B)に示す搬送トレイ100は、1枚の板状の搬送トレイの一例である。搬送トレイ100は、処理対象が搭載される搭載部110、及び搭載部110を囲む壁部120を備える。壁部120は、搬送トレイ100の縁に設けられ、その内側の搭載部110に搭載される処理対象の、搬送トレイ100が傾けられた時等における搭載部110上での変位を規制し、搬送トレイ100からの落下を抑える機能を有する。
半田等の接合材を用いて部品同士を接合する処理では、接合材を介して部品同士を対向させた処理対象が、例えば、この図1(A)及び図1(B)に示すような搬送トレイ100の搭載部110上に搭載され、接合材の加熱による溶融、及びその後の冷却による凝固が行われる。その際、処理の効率向上の観点から、1枚の搬送トレイ100の搭載部110上に複数の処理対象が搭載され、加熱工程への搬送とそこでの加熱、冷却工程への搬送とそこでの冷却が行われる。
図2は搬送トレイを用いた処理対象の接合処理の例について説明する図である。図2(A)には処理対象の加熱工程の一例の断面図を模式的に示し、図2(B)には処理対象の冷却工程の一例の断面図を模式的に示している。
搬送トレイ100に搭載される処理対象200としては、例えば、図2(A)及び図2(B)に示すようなものが用いられる。
図2(A)及び図2(B)に示す処理対象200は、ベース板210、接合層220、絶縁回路基板230、接合層240及び半導体素子250を含む。処理対象200の接合層220及び接合層240には、例えば、半田が用いられる。ベース板210には、例えば、Cu板や金属基セラミクス複合材料が用いられる。ベース板210上に接合層220を介して絶縁回路基板230が配置される。絶縁回路基板230には、例えば、アルミナ(Al)等の絶縁基板231の両面に所定パターンのCu層232が設けられたDCB(Direct Copper Bonding)基板が用いられる。絶縁回路基板230上に接合層240を介して半導体素子250が配置される。半導体素子250には、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)といった半導体素子が用いられる。
尚、処理対象200の絶縁回路基板230には、AMB(Active Metal Brazed)基板等の他の基板が用いられてもよい。また、絶縁回路基板230上には、JFET(Junction Field Effect Transistor)やHEMT(High Electron Mobility Transistor)といった他の半導体素子が用いられてもよい。IGBT、MOSFET等の半導体素子には、FWD(Free Wheeling Diode)やSBD(Schottky Barrier Diode)といったダイオード素子が混載又は接続されてもよい。
ここでは説明の便宜上、処理対象200として、1枚のベース板210上に1枚の絶縁回路基板230が配置され、1枚の絶縁回路基板230上に1個の半導体素子250が配置される例を示すが、1枚のベース板210上には複数枚の絶縁回路基板230が配置されてもよく、1枚の絶縁回路基板230上には複数個の半導体素子250が配置されてもよい。
接合処理では、上記のような処理対象200が複数、1枚の搬送トレイ100の搭載部110上に搭載される。そして、処理対象200群が搭載された搬送トレイ100が、図2(A)に示すように、加熱板310の設置面311上に搬送、設置され、接合層220及び接合層240の半田が溶融する所定の温度まで加熱される。加熱板310には、例えば、ヒータが接続又は内蔵された金属板等が用いられる。加熱板310を用いた加熱の後、処理対象200群が搭載された搬送トレイ100は、図2(B)に示すように、冷却板320の設置面321上に搬送、設置され、室温といった所定の温度まで冷却される。冷却板320には、例えば、液体や気体の冷媒が流通可能な流路が内蔵された金属板等が用いられる。加熱により溶融された接合層220及び接合層240の半田は、冷却板320を用いた冷却により凝固される。これにより、処理対象200のベース板210と絶縁回路基板230とが接合層220によって接合され、絶縁回路基板230と半導体素子250とが接合層240によって接合される。
ところが、上記のような搬送トレイ100を用いた接合処理では、処理対象200に接合不良が生じることがあった。
図3は処理対象に生じる接合不良の例について説明する図である。
例えば、上記図2(B)に示したような冷却工程においては、図3に示すように、冷却板320の、搬送トレイ100が設置される設置面321が、平坦でない場合がある。例えば、搬送トレイ100の冷却に用いる冷却板320として、使用前や使用初期から設置面321が平坦でないものが用いられたり、経年使用によって設置面321が平坦でなくなったものが用いられたりする場合がある。また、加熱工程で加熱されて比較的高温となった搬送トレイ100が冷却板320の設置面321上に設置されることで、冷却板320に、例えば一時的に、反りやうねり等の熱変形が生じ、その設置面321が平坦でなくなる場合もある。図3には、平坦でない或いは平坦でなくなった設置面321を有する冷却板320と、その上に設置された、処理対象200の搭載された搬送トレイ100を、模式的に示している。
平坦でない或いは平坦でなくなった設置面321を有する冷却板320上に搬送トレイ100が設置されると、図3に示すように、設置面321と搬送トレイ100との間に部分的にギャップ400が存在或いは発生し得る。このように部分的にギャップ400が存在或いは発生すると、搬送トレイ100の一部は設置面321と接触するが、他の一部は設置面321と接触しなくなることが起こる。その結果、搬送トレイ100の、設置面321と接触する一部に搭載された処理対象200は充分な冷却速度で冷却される一方、設置面321と接触しない他の一部に搭載された処理対象200は充分な冷却速度で冷却されないことが起こり得る。充分な冷却速度で冷却されない処理対象200では、図3に示すように、その接合層220や接合層240の半田の内部に空隙、いわゆる引け巣410が発生し易くなる。引け巣410が発生すると、接合層220や接合層240を介した熱伝導性、電気伝導性が低下する恐れがある。即ち、接合層220によって接合されるベース板210と絶縁回路基板230との間や、接合層240によって接合される絶縁回路基板230と半導体素子250との間の熱抵抗、電気抵抗の増大を招く恐れがある。
このように、1枚の搬送トレイ100に複数の処理対象200を搭載して行う接合処理の冷却工程において、搬送トレイ100と冷却板320の設置面321との間にギャップ400が存在或いは発生すると、搬送トレイ100上の一部の処理対象200の接合層220や接合層240に引け巣410が発生し、熱抵抗、電気抵抗の増大を招く恐れがある。その結果、1枚の搬送トレイ100に搭載された処理対象200群から得られる製品群の品質にはばらつきが生じることが起こり得る。
尚、ここでは、接合処理の冷却工程における、搬送トレイ100と冷却板320の設置面321の一部との間のギャップ400を例にした。このほか、接合処理の加熱工程における、搬送トレイ100と加熱板310の設置面311(図2(A))の一部との間にも、使用前や使用初期から設置面311が平坦でないものが用いられたり、経年使用によって設置面311が平坦でなくなったものが用いられたりする場合等には、同様のギャップが存在或いは発生し得る。搬送トレイ100と加熱板310の設置面311の一部との間にギャップが存在或いは発生すると、搬送トレイ100上の一部の処理対象200の接合層220や接合層240の半田の溶融不足、半田濡れ性低下によるボイドの発生、最終的な接合強度の低下等を招き、搬送トレイ100に搭載された処理対象200群から得られる製品群の品質にばらつきが生じることが起こり得る。
以上のような点に鑑み、ここでは以下に実施の形態として示すような手法を用い、搬送トレイを用いて製造される製品群の品質のばらつきを抑える。
[第1の実施の形態]
図4~図7は第1の実施の形態に係る搬送トレイの構成例について説明する図である。図4(A)には搬送トレイの一例の平面図を模式的に示し、図4(B)には搬送トレイの一例の側面図を模式的に示している。図5(A)には搬送トレイの枠の一例の平面図を模式的に示し、図5(B)には搬送トレイの枠の一例の側面図を模式的に示している。図6(A)には搬送トレイの個片トレイの一例の平面図を模式的に示し、図6(B)には搬送トレイの個片トレイの一例の側面図を模式的に示している。図7(A)には個片トレイの枠への配置工程の一例の側面図を模式的に示し、図7(B)及び図7(C)にはそれぞれ個片トレイの枠に対する配置状態の一例の側面図を模式的に示している。
図4(A)及び図4(B)に示す搬送トレイ1は、枠10と、それに配置される複数の個片トレイ20、一例として6個の個片トレイ20とを含む。
搬送トレイ1の枠10は、図4(A)及び図4(B)並びに図5(A)及び図5(B)に示すように、上面11及び下面12と、隔壁13によって区画された複数(一例として6個)の開口部14とを有する。各開口部14は、上面11と下面12との間を貫通するように設けられる。枠10には、作業者が枠10又は搬送トレイ1を持ち運ぶ際に使用可能な取手15が設けられてもよい。例えば、枠10の対向する端部の上面11に、一対の取手15が設けられる。
枠10の、隔壁13で区画される各開口部14は、その内部に、個片トレイ20が、その一部(耳部22)が挿入されずに他の一部(トレイ部21)が挿入されて配置されるような開口サイズに設定される。隔壁13は、個片トレイ20間に位置する。枠10の厚さ、即ち、下面12から上面11までの高さH1は、個片トレイ20の所定の部位の高さ(裏面23から耳部22の下端24までの高さH2)に基づいて設定される。
枠10には、後述のような処理対象の部品同士を接合する接合材を加熱により溶融させる際の温度に対して耐熱性を有する材料が用いられる。例えば、枠10には、カーボン又は金属が用いられる。取手15にも同様の材料、例えば、カーボン又は金属が用いられる。
搬送トレイ1の各個片トレイ20は、図4(A)及び図4(B)並びに図6(A)及び図6(B)に示すように、トレイ部21と、トレイ部21の対向する端部に設けられた一対の耳部22とを有する。
個片トレイ20のトレイ部21は、後述のような接合処理の際に処理対象が搭載される搭載部である。トレイ部21には、搭載される処理対象の、個片トレイ20が傾けられた時等におけるトレイ部21上での変位を規制し、個片トレイ20からの落下を抑えるため、ピン等の規制部25が設けられてもよい。トレイ部21は、枠10の開口部14の開口サイズ未満の平面サイズに設定され、個片トレイ20は、トレイ部21が枠10の開口部14の内部に挿入されて枠10に配置される。トレイ部21には、個片トレイ20の上に設置したベース板210等の処理対象を処理し終えた後、作業者による個片トレイ20からの処理対象の取り外しを容易にするため、耳部22を除く対向する端部に、少なくとも一対の切り欠き部26が設けられてもよい。
個片トレイ20の一対の耳部22は、トレイ部21が枠10の開口部14の内部に挿入されて配置された時に、枠10の上面11における、開口部14の外部の対向する端部に下端24が当接可能なように、設けられる。但し、個片トレイ20は、そのトレイ部21の裏面23(処理対象が搭載される搭載面27側とは反対側の面)から耳部22の下端24までの高さH2が、枠10の下面12から上面11までの高さH1よりも高くなるように、設定される。即ち、個片トレイ20のトレイ部21の裏面23と、枠10の下面12とが同一面内に位置する時には、個片トレイ20の耳部22の下端24は、枠10の上面11に当接しないようになっている。枠10の上面11の、耳部22の下端24が当接可能な部位を、当接部11aとも言う。当接部11aは、隔壁13によって区画された複数の開口部14の外縁に隣接して設けられる。
個片トレイ20のトレイ部21及び耳部22には、後述のような処理対象の接合材を加熱により溶融させる際の温度に対して耐熱性を有する材料が用いられる。個片トレイ20のトレイ部21及び耳部22の内、処理対象が搭載される少なくともトレイ部21には、上記の耐熱性に加えて、裏面23側から搭載面27側へ、及び搭載面27側から裏面23側へ、効率的に熱を伝導する高い熱伝導性を有する材料が用いられる。例えば、個片トレイ20のトレイ部21及び耳部22には、カーボン又は金属が用いられる。この場合、個片トレイ20のトレイ部21及び耳部22の内、少なくともトレイ部21にカーボンが用いられると、個片トレイ20(そのトレイ部21)の重量の増大が抑えられ、複数の個片トレイ20が枠10に配置される搬送トレイ1の重量の増大が抑えられる。
個片トレイ20の枠10に対する配置について、図7を参照して更に述べる。
例えば、図7(A)に示すように、土台300上に、枠10が、その下面12が土台300に接地するように載置され、土台300上に載置された枠10の上面11側から、その開口部14の内部に、個片トレイ20のトレイ部21が挿入される。
ここで、枠10の下面12から上面11までの高さH1は、個片トレイ20のトレイ部21の裏面23から耳部22の下端24までの高さH2よりも低く設定されている。そのため、図7(B)に示すように、土台300上の枠10の開口部14の内部に上面11側から挿入された個片トレイ20のトレイ部21の、その裏面23が土台300に接地した状態、即ち、トレイ部21の裏面23と枠10の下面12とが同一面内に位置する状態では、耳部22の下端24と枠10の上面11の当接部11aとの間にクリアランスD1が形成される。例えば、2mm程度のクリアランスD1が形成されるように、枠10の下面12から上面11までの高さH1、及び個片トレイ20のトレイ部21の裏面23から耳部22の下端24までの高さH2が設定される。
図7(B)に示すような状態から、図7(C)に示すように、枠10が土台300から持ち上げられると、個片トレイ20の耳部22の下端24が枠10の上面11の当接部11aに当接し、耳部22が枠10に引っかかった状態で、個片トレイ20が枠10と一緒に持ち上げられる。このように個片トレイ20は、トレイ部21が枠10の開口部14の内部に配置された状態で、持ち上げられる枠10の上面11の当接部11aに耳部22の下端24が当接することで、開口部14からのすり抜けが防止されて、枠10と一緒に搬送できるようになっている。
枠10に設けられた複数の開口部14の各々に、図7(A)及び図7(B)に示すように個片トレイ20が配置され、枠10に配置された複数の個片トレイ20が、図7(C)に示すように耳部22が枠10に引っかかって枠10と共に一遍に搬送される。
上記のような構成を有する搬送トレイ1に、接合材を介して部品同士を対向させた処理対象が搭載され、接合材による部品同士の接合処理が行われる。
図8は第1の実施の形態に係る搬送トレイを用いた処理対象の接合処理の例について説明する図である。図8(A)には処理対象の加熱工程の一例の側面図を模式的に示し、図8(B)には処理対象の冷却工程の一例の側面図を模式的に示している。
例えば、図8(A)及び図8(B)に示すように、搬送トレイ1には、上記図2(A)及び図2(B)について述べたのと同様の処理対象200が搭載される。処理対象200は、Cu板や金属基セラミクス複合材料が用いられるベース板210、Al等の絶縁基板231の両面にCu層232が設けられたDCB基板が用いられる絶縁回路基板230、IGBTやMOSFETといった半導体素子250、半田が用いられる接合層220及び接合層240を含む。ここで、処理対象200は、製品である半導体装置の一形態である。処理対象200のベース板210、絶縁回路基板230及び半導体素子250は、製品である半導体装置の部品の一形態であり、処理対象200の接合層220及び接合層240は、半導体装置の部品同士を接合する接合材の一形態である。
尚、ベース板210上には複数枚の絶縁回路基板230が配置されてもよく、1枚の絶縁回路基板230上には複数個の半導体素子250が配置されてもよい。搬送トレイ1には、枠10に配置される複数の個片トレイ20の各々に、処理対象200が搭載される。図8(A)及び図8(B)には、1つの個片トレイ20に対応する部分を図示している。
接合処理では、各個片トレイ20に処理対象200が搭載された搬送トレイ1が、図8(A)に示すように、加熱板310の設置面311上に搬送、設置され、接合層220及び接合層240の半田が溶融する所定の温度まで加熱される。加熱板310には、例えば、ヒータが接続又は内蔵された金属板等が用いられる。加熱板310を用いた加熱後、各個片トレイ20に処理対象200が搭載された搬送トレイ1は、図8(B)に示すように、冷却板320の設置面321上に搬送、設置され、室温といった所定の温度まで冷却される。冷却板320には、例えば、液体や気体の冷媒が流通可能な流路が内蔵された金属板等が用いられる。加熱により溶融された接合層220及び接合層240の半田は、冷却板320を用いた冷却により凝固される。これにより、処理対象200のベース板210と絶縁回路基板230とが接合層220によって接合され、絶縁回路基板230と半導体素子250とが接合層240によって接合される。
ここで、搬送トレイ1に搭載される複数の処理対象200の加熱及び冷却には、例えば、図9及び図10に示すような製造装置が用いられる。
図9及び図10は第1の実施の形態に係る製造装置の構成例について説明する図である。図9には製造装置の加熱工程時の状態の一例を模式的に示し、図10には製造装置の冷却工程時の状態の一例を模式的に示している。
図9及び図10に示す製造装置40は、半田付けリフロー装置の一例である。製造装置40は、加熱部41及び冷却部42を備える。
加熱部41は、加熱用チャンバ41a及び加熱板310を含む。加熱部41には、加熱用チャンバ41a内の雰囲気(大気雰囲気や不活性ガス雰囲気等)を制御する制御部、加熱板310の温度や加熱板310による加熱時間(ヒータの出力等)を制御する制御部が設けられてもよい。
冷却部42は、冷却用チャンバ42a及び冷却板320を含む。冷却部42には、冷却用チャンバ42a内の雰囲気(大気雰囲気や不活性ガス雰囲気等)を制御する制御部、冷却板320の温度や冷却板320による冷却時間(冷媒の流量等)を制御する制御部が設けられてもよい。
接合処理において、各個片トレイ20に処理対象200が搭載された搬送トレイ1は、図9に示すように、製造装置40の加熱部41に搬送される。加熱部41に搬送された搬送トレイ1は、加熱用チャンバ41a内の加熱板310の設置面311上に設置され、接合層220及び接合層240の半田が溶融する所定の温度まで加熱される。
加熱部41での処理後、各個片トレイ20に処理対象200が搭載された搬送トレイ1は、図10に示すように、製造装置40の加熱部41から冷却部42に搬送される。尚、処理対象200群が搭載された搬送トレイ1の、加熱部41から冷却部42への搬送を、図9及び図10では太矢印で模式的に示している。図10に示すように、冷却部42に搬送された搬送トレイ1は、冷却用チャンバ42a内の冷却板320の設置面321上に設置され、室温といった所定の温度まで冷却される。これにより、加熱によって溶融された接合層220及び接合層240の半田が凝固され、処理対象200のベース板210と絶縁回路基板230との間、及び絶縁回路基板230と半導体素子250との間が、それぞれ接合層220及び接合層240で半田接合される。
例えば、接合処理における冷却工程(冷却部42での処理)では、前述のように、冷却板320の、搬送トレイ1が設置される設置面321が、使用前や使用初期から平坦でない場合や、経年使用や熱変形によって平坦でなくなっている場合がある。このような冷却板320の設置面321に、複数の処理対象200が搭載された1枚の搬送トレイ100を設置すると、上記図3で述べたように、設置面321と搬送トレイ100との間に部分的にギャップ400が形成され、一部の処理対象200の接合層220や接合層240に引け巣410が発生し易くなる。
これに対し、各個片トレイ20に処理対象200が搭載された搬送トレイ1では、平坦でない或いは平坦でなくなった設置面321を有する冷却板320が用いられる場合でも、ギャップ及びそれに起因した引け巣の発生が抑えられるようになる。
図11及び図12は第1の実施の形態に係る処理対象の冷却工程の例について説明する図である。図11及び図12にはそれぞれ処理対象の冷却工程の一例の側面図を模式的に示している。
上記図4~図7について述べたように、搬送トレイ1は、複数の開口部14を有する枠10、及び、各開口部14に挿入されるトレイ部21とその対向端部に設けられて枠10の上面11の当接部11aに当接可能な耳部22とを有する個片トレイ20を備える。枠10の下面12から上面11の当接部11aまでの高さH1は、トレイ部21の裏面23から耳部22の下端24までの高さH2よりも低い。そのため、搬送トレイ1では、個片トレイ20のトレイ部21が、枠10の開口部14の内部において、耳部22の下端24が枠10の上面11の当接部11aに当接する位置まで、枠10の下面12側に向かって変位可能になっている。
例えば、図11に示すように、各個片トレイ20に処理対象200が搭載された搬送トレイ1が、設置面321が平坦でなく、枠10の下面12との間にギャップ400が形成されるような冷却板320上に設置される場合を考える。
この場合、枠10の下面12が冷却板320の設置面321と接触する領域(図11の左側の領域)では、トレイ部21は、その裏面23が、それと対向する冷却板320の設置面321の部位と接触し、当該部位及びそこに接触する枠10の下面12と同一面内に位置するように、枠10の開口部14の内部に配置される。
一方、ギャップ400のため、枠10の下面12が冷却板320の設置面321と接触しない領域(図11の右側の領域)では、トレイ部21は、個片トレイ20の自重により、枠10の開口部14の内部をその下面12側に向かって変位する。この時、トレイ部21は、その裏面23が、枠10の下面12から下方に突出して、対向する冷却板320の設置面321の部位と接触し、当該部位と同一面内に位置するように、枠10の開口部14の内部に配置される。
このように搬送トレイ1では、枠10と冷却板320の設置面321との間にギャップ400が形成されるような場合でも、ギャップ400の領域に位置する個片トレイ20は、その自重により耳部22の下端24が枠10の上面11の当接部11aに当接するまでの範囲内で変位し、トレイ部21の裏面23がギャップ400の領域の設置面321と接触する。ギャップ400が、個片トレイ20の耳部22の下端24と、枠10の上面11の当接部11aとの間のクリアランスD1以内の深さ(高さ)であれば、トレイ部21の裏面23がギャップ400の領域の設置面321と接触する。搬送トレイ1では、複数の個片トレイ20のトレイ部21が、枠10の開口部14の内部を、冷却板320の設置面321の形状に応じて変位し、複数の個片トレイ20の耳部22の下端24が、枠10の上面11の当接部11aに対して、冷却板320の設置面321の形状に応じた高さに位置するようになる。
搬送トレイ1によれば、複数の個片トレイ20のトレイ部21の裏面23と、冷却板320の設置面321との間に、ギャップが形成されることが抑えられる。これにより、搬送トレイ1(その個片トレイ20群)に搭載される複数の処理対象200について、それらの間の接合層220及び接合層240の半田の冷却速度にばらつきが生じることが抑えられ、冷却速度の遅い半田の内部に引け巣が発生することが抑えられる。冷却速度のばらつき、引け巣の発生が抑えられることで、接合層220によって接合されるベース板210と絶縁回路基板230との間、接合層240によって接合される絶縁回路基板230と半導体素子250との間の熱抵抗、電気抵抗の増大が抑えられる。従って、搬送トレイ1に搭載された処理対象200群から得られる製品群の品質にばらつきが生じることが抑えられる。
また、搬送トレイ1では、図12に示すように、冷却板320の設置面321が傾斜している場合でも同様に、個片トレイ20の自重によってトレイ部21が変位し、その裏面23が、傾斜した設置面321と接触可能である。この場合、個片トレイ20は、枠10(その上面11又は下面12)に対して傾斜した状態で、枠10の開口部14の内部に配置される。
このように搬送トレイ1では、枠10と冷却板320の設置面321との間のギャップ400が、個片トレイ20の耳部22の下端24と、枠10の上面11の当接部11aとの間のクリアランスD1以内の深さであれば、個片トレイ20のトレイ部21の裏面23を冷却板320の設置面321と接触させ、個片トレイ20に搭載される処理対象200の冷却を行うことができる。尚、この時、必ずしもトレイ部21の裏面23の全面が冷却板320の設置面321と接触していることを要しない。個片トレイ20の変位により、裏面23と設置面321との間のギャップが小さくなり、裏面23の少なくとも一部と設置面321とが接触するようになれば、接合層220や接合層240の半田の冷却速度の低下、それによる引け巣の発生、処理対象200群から得られる製品群の品質のばらつきを抑えることが可能になる。
また、異なる製造装置40の冷却板320同士では、使用前や使用初期から或いは経年使用や熱変形によって、冷却板320の設置面321の形状に違いが出てくる場合もある。このような場合でも、搬送トレイ1では、それが設置される冷却板320の設置面321の形状に応じて、個片トレイ20がその自重によって枠10に対して変位し、トレイ部21の裏面23が冷却板320の設置面321と接触可能である。従って、搬送トレイ1では、異なる製造装置40で冷却が行われることで得られる製品群についても、それらの品質にばらつきが生じることが抑えられる。
尚、ここでは、接合処理の冷却工程(冷却部42での処理)における、搬送トレイ1と冷却板320の設置面321との接触について述べた。このほか、搬送トレイ1では、接合処理の加熱工程(加熱部41での処理)において、枠10の下面12と加熱板310の設置面311との間にギャップが形成されるような場合にも、その設置面311の形状に応じて、個片トレイ20がその自重によって枠10に対して変位し、トレイ部21の裏面23が加熱板310の設置面311と接触可能である。そのため、処理対象200群の接合層220及び接合層240の半田の溶融不足、半田濡れ性低下によるボイドの発生、最終的な接合強度の低下等が抑えられ、処理対象200群から得られる製品群の品質にばらつきが生じることが抑えられる。尚、上記同様、個片トレイ20の変位により、必ずしもトレイ部21の裏面23の全面が加熱板310の設置面311と接触することを要しない。
また、枠10の開口部14の開口サイズ及び個数、当該開口部14に挿入される個片トレイ20のトレイ部21の平面サイズ及び個数は、図示したものには限定されず、冷却板320の設置面321又は加熱板310の設置面311の形状や処理対象200の種類に基づき、適宜設定することができる。
また、トレイ部21の厚さは適宜調整可能であり、トレイ部21の厚さによって接合層220や接合層240の冷却速度を調整することが可能である。冷却速度が遅いと、接合層220や接合層240に引け巣が発生してしまう一方、冷却速度が過度に速いと、絶縁回路基板230の絶縁基板231とCu層232との接合部に発生する熱応力が大きくなり、絶縁基板231の割れの発生が懸念されるほか、絶縁回路基板230の実装部品にガラスやセラミクスが使用されているものが含まれる場合には、そのような実装部品の割れの発生も懸念される。そのため、適正な冷却速度が得られるように、トレイ部21の厚さが調整される。例として、図22には、トレイ部21の厚さを異ならせた3種類の個片トレイ20を図示している。図22(A)、図22(B)、図22(C)の順にトレイ部21の厚さを薄くしている。所望の冷却速度に応じてトレイ部21の厚さが調整される。また、トレイ部21の厚さ、個片トレイ20群が配置された時の耐荷重強度等に基づき、枠10の厚さを調整可能である。
[第2の実施の形態]
図13~図15は第2の実施の形態に係る搬送トレイの構成例について説明する図である。図13(A)には搬送トレイの一例の平面図を模式的に示し、図13(B)には搬送トレイの一例の側面図を模式的に示し、図13(C)には図13(B)のP部拡大図を模式的に示している。図14(A)には搬送トレイの枠の一例の平面図を模式的に示し、図14(B)には搬送トレイの枠の一例の側面図を模式的に示している。図15(A)には搬送トレイの個片トレイの一例の平面図を模式的に示し、図15(B)には搬送トレイの個片トレイの一例の側面図を模式的に示している。
図13(A)~図13(C)に示す搬送トレイ1Aは、枠10Aとそれに配置される9個の個片トレイ20Aとを含む。搬送トレイ1Aは、このような構成を有している点で、枠10とそれに配置される6個の個片トレイ20とを含む上記第1の実施の形態で述べた搬送トレイ1と相違する。
枠10Aは、図13(A)~図13(C)並びに図14(A)及び図14(B)に示すように、上面11及び下面12と、隔壁13によって区画された9個の開口部14とを有する。各開口部14は、その内部に、個片トレイ20Aが、その一部(耳部22)が挿入されずに他の一部(トレイ部21)が挿入されて配置されるような開口サイズに設定される。枠10Aには、作業者が枠10A又は搬送トレイ1Aを持ち運ぶ際に使用可能な一対の取手15が設けられてもよい。
各個片トレイ20Aは、図13(A)~図13(C)並びに図15(A)及び図15(B)に示すように、トレイ部21と、トレイ部21の対向する端部に設けられた一対の耳部22とを有する。トレイ部21には、接合処理の際に処理対象が搭載される。トレイ部21は、枠10Aの開口部14の開口サイズ未満の平面サイズに設定され、個片トレイ20Aは、トレイ部21が枠10Aの開口部14の内部に挿入されて枠10Aに配置される。トレイ部21には、搭載される処理対象のトレイ部21上での変位を規制するピン等の規制部25が設けられてもよい。トレイ部21には、個片トレイ20の上に設置したベース板210等の処理対象を処理し終えた後、作業者による個片トレイ20からの処理対象の取り外しを容易にするため、耳部22を除く対向する端部に、少なくとも一対の切り欠き部26が設けられてもよい。
個片トレイ20Aは、そのトレイ部21の裏面23(処理対象が搭載される搭載面27側とは反対側の面)から耳部22の下端24までの高さH2(図13(C)及び図15(B))が、枠10Aの下面12から上面11までの高さH1(図13(C)及び図14(B))よりも高くなるように、設定される。図13(C)に示すように、個片トレイ20Aのトレイ部21の裏面23と枠10Aの下面12とが同一面内に位置する状態では、個片トレイ20Aの耳部22の下端24と、下端24が当接可能な枠10Aの上面11の当接部11aとの間に、クリアランスD1が形成される。
このような構成を有する搬送トレイ1Aによっても、上記第1の実施の形態で述べた搬送トレイ1と同様に、枠10Aに配置された複数の個片トレイ20Aを、各々の耳部22を枠10に引っかけ、枠10Aと共に一遍に搬送することができる。
また、搬送トレイ1Aでは、上記第1の実施の形態で述べた搬送トレイ1と同様に、各個片トレイ20Aが、その耳部22の下端24が枠10Aの上面11の当接部11aに当接するまでの範囲内で、開口部14の内部を変位可能である。そのため、上記図8~図10について述べたような例に従って処理対象200の接合処理を行う際、冷却板320又は加熱板310が平坦でない場合であっても、各個片トレイ20Aのトレイ部21の裏面23を、冷却板320の設置面321又は加熱板310の設置面311と接触させることができる。
搬送トレイ1Aでは、上記第1の実施の形態で述べた搬送トレイ1に比べ、枠10Aの開口部14及び個片トレイ20Aの平面サイズを小さくして個数を増やすことで、より起伏の細かい冷却板320の設置面321又は加熱板310の設置面311に対しても、各個片トレイ20Aのトレイ部21の裏面23を接触させることができる。搬送トレイ1A(その個片トレイ20A群)に搭載される複数の処理対象200の接合層220及び接合層240の半田の冷却速度のばらつき、引け巣の発生を抑え、それら処理対象200群から得られる製品群の品質にばらつきが生じることを抑えることができる。
尚、枠10Aの開口部14の開口サイズ及び個数、当該開口部14に挿入される個片トレイ20Aのトレイ部21の平面サイズ及び個数は、図示したものには限定されず、冷却板320の設置面321又は加熱板310の設置面311の形状や処理対象200の種類に基づき、適宜設定することができる。
また、トレイ部21の厚さは適宜調整可能であり、トレイ部21の厚さによって接合層220や接合層240の冷却速度を調整することが可能である。冷却速度が遅いと、接合層220や接合層240に引け巣が発生してしまう一方、冷却速度が過度に速いと、絶縁回路基板230の絶縁基板231とCu層232との接合部に発生する熱応力が大きくなり、絶縁基板231の割れの発生が懸念されるほか、絶縁回路基板230の実装部品にガラスやセラミクスが使用されているものが含まれる場合には、そのような実装部品の割れの発生も懸念される。そのため、適正な冷却速度が得られるように、トレイ部21の厚さが調整される。例えば、図22の例に従い、所望の冷却速度に応じてトレイ部21の厚さが調整される。トレイ部21の厚さが調整される。また、トレイ部21の厚さ、個片トレイ20A群が配置された時の耐荷重強度等に基づき、枠10Aの厚さを調整可能である。
[第3の実施の形態]
図16は第3の実施の形態に係る搬送トレイの構成例について説明する図である。図16(A)には搬送トレイの枠の一例の平面図を模式的に示し、図16(B)には搬送トレイの枠に個片トレイが配置された状態の一例の平面図を模式的に示している。
図16(A)に示す枠10Bは、1つの開口部14が設けられた構成を有する点で、上記第1の実施の形態で述べた枠10と相違する。このような1つの開口部14が設けられた枠10Bに、図16(B)に示すように、複数の個片トレイ20が配置される。図16(B)には一例として、複数の個片トレイ20が図面左右方向に一列で配列された例を図示している。複数の個片トレイ20は、それらのトレイ部21が枠10Bの上面11側からその1つの開口部14の内部に挿入され、枠10Bに配置される。これにより、図16(B)に示すような、枠10Bとそれに配置される6個の個片トレイ20とを含む搬送トレイ1Bが得られる。搬送トレイ1Bの複数の個片トレイ20の耳部22は、枠10Bの上面11に当接可能になっている。
このような構成を有する搬送トレイ1Bによっても、上記第1の実施の形態で述べた搬送トレイ1と同様に、枠10Bに配置された複数の個片トレイ20を、枠10Bを持ち上げ、耳部22を枠10Bに引っかけて、枠10Bと共に一遍に搬送することができる。
また、搬送トレイ1Bでは、上記第1の実施の形態で述べた搬送トレイ1と同様に、各個片トレイ20が、その自重により、枠10Bの開口部14の内部を変位可能である。そのため、上記図8~図10について述べたような例に従って処理対象200の接合処理を行う際、冷却板320又は加熱板310が平坦でない場合であっても、各個片トレイ20のトレイ部21を、冷却板320の設置面321又は加熱板310の設置面311と接触させることができる。搬送トレイ1B(その個片トレイ20群)に搭載される複数の処理対象200の接合層220及び接合層240の半田の冷却速度のばらつき、引け巣の発生を抑え、それら処理対象200群から得られる製品群の品質にばらつきが生じることを抑えることができる。
尚、枠10Bの開口部14に挿入される個片トレイ20のトレイ部21の平面サイズ及び個数並びに配列は、図示したものには限定されず、冷却板320の設置面321又は加熱板310の設置面311の形状や処理対象200の種類に基づき、適宜設定することができる。
また、トレイ部21の厚さは適宜調整可能であり、トレイ部21の厚さによって接合層220や接合層240の冷却速度を調整することが可能である。冷却速度が遅いと、接合層220や接合層240に引け巣が発生してしまう一方、冷却速度が過度に速いと、絶縁回路基板230の絶縁基板231とCu層232との接合部に発生する熱応力が大きくなり、絶縁基板231の割れの発生が懸念されるほか、絶縁回路基板230の実装部品にガラスやセラミクスが使用されているものが含まれる場合には、そのような実装部品の割れの発生も懸念される。そのため、適正な冷却速度が得られるように、トレイ部21の厚さが調整される。例えば、図22の例に従い、所望の冷却速度に応じてトレイ部21の厚さが調整される。また、トレイ部21の厚さ、個片トレイ20群が配置された時の耐荷重強度等に基づき、枠10Bの厚さを調整可能である。
[第4の実施の形態]
図17及び図18は第4の実施の形態に係る搬送トレイの構成例について説明する図である。図17(A)には搬送トレイの枠の一例の要部平面図を模式的に示し、図17(B)には図17(A)のXVII-XVII断面図を模式的に示している。図18(A)には搬送トレイの枠に個片トレイが配置された状態の一例の平面図を模式的に示し、図18(B)には枠が持ち上げられる前の状態の一例の断面図を模式的に示し、図18(C)には枠が持ち上げられた状態の一例の断面図を模式的に示している。図18(B)及び図18(C)はいずれも図18(A)のXVIII-XVIII線の位置に相当する断面図である。
図17(A)及び図17(B)に示す枠10Cは、開口部14の対向する端部に、上面11から下面12側に窪んだ窪み16が設けられた構成を有する点で、上記第1の実施の形態で述べた枠10と相違する。
このような窪み16が設けられた枠10Cの開口部14の内部に、図18(A)~図18(C)に示すように、個片トレイ20のトレイ部21が挿入される。これにより、図18(A)~図18(C)に示すような、枠10Cとそれに配置される個片トレイ20とを含む搬送トレイ1Cが得られる。搬送トレイ1Cの枠10Cの窪み16は、開口部14にトレイ部21が挿入される個片トレイ20の、その耳部22に対応する位置に、耳部22が挿入可能な平面サイズ(平面視で耳部22と同じか或いは耳部22よりも大きなサイズ)で、設けられる。
個片トレイ20は、そのトレイ部21の裏面23(処理対象が搭載される搭載面27側とは反対側の面)から耳部22の下端24までの高さH2(図18(B))が、枠10Cの下面12から窪み16の底面までの高さH3(図18(B))よりも高くなるように、設定される。図18(B)に示すように、個片トレイ20のトレイ部21の裏面23と枠10Cの下面12とが土台300上の同一面内に位置する状態では、個片トレイ20の耳部22の下端24と枠10Cの窪み16の底面との間にクリアランスD2が形成される。
図18(B)に示すような状態から、図18(C)に示すように、枠10Cが土台300から持ち上げられると、個片トレイ20の耳部22の下端24が枠10Cの窪み16の底面に当接する。即ち、枠10Cの窪み16の底面は、個片トレイ20の耳部22の下端24が当接可能な当接部16aとなる。窪み16及びその当接部16aは、隔壁13によって区画された開口部14の外縁に隣接して設けられる。枠10Cが持ち上げられ、耳部22の下端24が枠10Cの窪み16の当接部16aに当接され、耳部22が枠10Cに引っかかった状態で、個片トレイ20が枠10Cと一緒に持ち上げられる。このように個片トレイ20は、トレイ部21が枠10Cの開口部14の内部に配置された状態で、持ち上げられる枠10Cの窪み16の当接部16aに耳部22の下端24が当接することで、開口部14からのすり抜けが防止されて、枠10Cと一緒に搬送される。
図19は第4の実施の形態に係る搬送トレイの個片トレイの配置の例について説明する図である。図19には枠に個片トレイが配置された状態の一例の断面図を模式的に示している。
図19(右側)には、トレイ部21が枠10Cの開口部14の内部に挿入され、枠10Cの窪み16の当接部16aに耳部22の下端24が当接された状態の個片トレイ20を図示している。図19(左側)には説明の便宜上、トレイ部21が枠10Cの開口部14の内部に挿入され、枠10Cの上面11の当接部11aに耳部22の下端24が当接された状態の個片トレイ20を併せて図示している。
搬送トレイ1Cでは、枠10Cに窪み16が設けられ、その窪み16の、枠10Cの上面11よりも下面12側に窪んだ位置に設けられる底面が、個片トレイ20の耳部22の下端24が当接する当接部16aとされることで(図19の右側)、上面11が当接部11aとされる場合(図19の左側)に比べて、トレイ部21の裏面23が、下面12から、より下方に突出するようになる。
図20は第4の実施の形態に係る処理対象の冷却工程の例について説明する図である。図20には処理対象の冷却工程の一例の断面図を模式的に示している。
例えば、接合処理の冷却工程において、図20に示すように、各個片トレイ20に処理対象200が搭載された搬送トレイ1Cが、設置面321が平坦でなく、枠10Cの下面12との間にギャップ400が形成されるような冷却板320上に設置される場合を考える。
この場合、枠10Cの下面12が冷却板320の設置面321と接触する領域(図20の左側の領域)では、トレイ部21は、その裏面23が、それと対向する冷却板320の設置面321の部位と接触し、当該部位及びそこに接触する枠10Cの下面12と同一面内に位置するように、枠10Cの開口部14の内部に配置される。
一方、ギャップ400のため、枠10Cの下面12が冷却板320の設置面321と接触しない領域(図20の右側の領域)では、トレイ部21は、個片トレイ20の自重により、枠10Cの開口部14の内部をその下面12側に向かって変位する。この時、トレイ部21は、その裏面23が、枠10Cの下面12から下方に突出して、冷却板320の設置面321の部位と接触し、当該部位と同一面内に位置するように、枠10Cの開口部14の内部に配置される。
搬送トレイ1Cでは、個片トレイ20が、枠10Cの上面11よりも窪んだ位置、即ち、耳部22の下端24が当接可能な当接部16aである窪み16の底面の位置まで、開口部14の内部を変位可能になっている。そのため、枠10Cの上面11を耳部22の下端24の当接部とする場合に比べて、個片トレイ20のトレイ部21の裏面23を、枠10Cの下面12からより下方の位置まで変位させることができる。従って、枠10Cの下面12と冷却板320の設置面321との間により大きなギャップ400が形成される場合でも、個片トレイ20のトレイ部21の裏面23を冷却板320の設置面321と接触させることができる。
搬送トレイ1Cによれば、複数の個片トレイ20のトレイ部21と、冷却板320の設置面321との間に、ギャップが形成されることが抑えられる。これにより、搬送トレイ1C(その個片トレイ20群)に搭載される複数の処理対象200について、それらの間の接合層220及び接合層240の半田の冷却速度にばらつきが生じることが抑えられ、冷却速度の遅い半田の内部に引け巣が発生することが抑えられる。冷却速度のばらつき、引け巣の発生が抑えられることで、接合層220によって接合されるベース板210と絶縁回路基板230との間、接合層240によって接合される絶縁回路基板230と半導体素子250との間の熱抵抗、電気抵抗の増大が抑えられる。従って、搬送トレイ1Cに搭載された処理対象200群から得られる製品群の品質にばらつきが生じることが抑えられる。
また、この搬送トレイ1Cのように、枠10Cに設けた窪み16の底面を個片トレイ20の耳部22の当接部16aとする形態では、トレイ部21の厚さを薄くしても、即ち、裏面23から搭載面27までの高さを小さくしても、枠10Cの上面11よりも下面12側に窪んだ位置に耳部22の当接部16aが存在するため、自重による変位によってその裏面23を枠10Cの下面12よりも下方に突出させ、その裏面23を冷却板320の設置面321と接触させることができる。トレイ部21の厚さを薄くすることで、トレイ部21の熱抵抗を低減し、トレイ部21を介して配置される処理対象200と冷却板320との間の熱伝導性を高め、冷却速度の低下やばらつきの発生を抑えることが可能になる。
但し、トレイ部21の厚さは適宜変更可能であり、トレイ部21の厚さによって接合層220や接合層240の冷却速度を調整することが可能である。冷却速度が遅いと、接合層220や接合層240に引け巣が発生してしまう一方、冷却速度が過度に速いと、絶縁回路基板230の絶縁基板231とCu層232との接合部に発生する熱応力が大きくなり、絶縁基板231の割れの発生が懸念されるほか、絶縁回路基板230の実装部品にガラスやセラミクスが使用されているものが含まれる場合には、そのような実装部品の割れの発生も懸念される。そのため、適正な冷却速度が得られるように、トレイ部21の厚さが調整される。例えば、図22の例に従い、所望の冷却速度に応じてトレイ部21の厚さが調整される。また、トレイ部21の厚さ、個片トレイ20群が配置された時の耐荷重強度等に基づき、枠10Cの厚さを調整可能である。
尚、ここでは、接合処理の冷却工程における、搬送トレイ1Cと冷却板320の設置面321との接触について述べた。このほか、搬送トレイ1Cでは、接合処理の加熱工程において、枠10Cの下面12と加熱板310の設置面311との間にギャップが形成されるような場合にも、その設置面311の形状に応じて、個片トレイ20がその自重によって枠10Cに対して変位し、トレイ部21の裏面23が加熱板310の設置面311と接触可能である。そのため、処理対象200群の接合層220及び接合層240の半田の溶融不足、半田濡れ性低下によるボイドの発生、最終的な接合強度の低下等が抑えられ、処理対象200群から得られる製品群の品質にばらつきが生じることが抑えられる。
また、枠10Cの開口部14の開口サイズ及び個数、当該開口部14に挿入される個片トレイ20のトレイ部21の平面サイズ及び個数は、図示したものには限定されず、冷却板320の設置面321又は加熱板310の設置面311の形状や処理対象200の種類に基づき、適宜設定することができる。
更に、個片トレイ20の耳部22が当接可能な枠10Cの窪み16は、必ずしも枠10Cの全ての開口部14の対向端部に対して設けることを要しない。即ち、枠10Cには、対向端部に窪み16が設けられる開口部14(窪み16の底面が耳部22の下端24が当接可能な当接部16a)と、対向端部に窪み16が設けられない開口部14(枠10Cの上面11が耳部22の下端24が当接可能な当接部11a)とが混在してもよい。例えば、枠10Cの全ての開口部14群の内、枠10Cの下面12と冷却板320の設置面321との間のギャップ400が大きい或いは大きくなり易い部位に対応する開口部14の対向端部に対して選択的に、窪み16を設ける。このようにすると、ギャップ400が大きくない或いは大きくなり難い部位でトレイ部21の裏面23と冷却板320の設置面321とを接触させ、且つギャップ400が大きい或いは大きくなり易い部位でもトレイ部21の裏面23と冷却板320の設置面321とを接触させることが可能になる。
以上、第1~第4の実施の形態について説明した。
尚、以上の説明では、トレイ部21に搭載される処理対象の変位や落下を抑えるための規制部25としてピンを設ける例を示したが、処理対象の変位や落下を抑えるための規制部の形態はこれに限定されるものではない。
図21は個片トレイの規制部の変形例について説明する図である。図21(A)には個片トレイの一例の平面図を模式的に示し、図21(B)には個片トレイの一例の側面図を模式的に示している。
図21(A)及び図21(B)に示す個片トレイ20Dは、トレイ部21の縁の一部に、処理対象の搭載面27から上方(裏面23とは反対側の方向)に立ち上がった壁部28が設けられた構成を有する。壁部28は、例えば、切り欠き部26及びその近傍を除くトレイ部21の縁に設けられる。壁部28は、枠10,10A,10B,10C等に配置される個片トレイ20Dが開口部14の内部を変位する際に、枠10,10A,10B,10C等と干渉しないような位置に設けられる。個片トレイ20Dが枠10Cに配置される場合、枠10Cには、個片トレイ20Dが変位する際にその壁部28が干渉しないような窪みが更に設けられてもよい。接合処理の際には、個片トレイ20Dのトレイ部21の壁部28で囲まれた搭載面27の領域に、処理対象が搭載される。搭載面27に搭載される処理対象は、トレイ部21の壁部28によって、トレイ部21上での変位が規制され、個片トレイ20Dからの落下が抑えられる。例えば、トレイ部21に、規制部としてこのような壁部28が設けられた個片トレイ20Dを、上記第1~第4の実施の形態で述べた搬送トレイ1,1A,1B,1Cに用いてもよい。
また、以上の説明では、処理対象の部品同士を半田で接合する例を示したが、第1~第4の実施の形態で述べたような搬送トレイ1,1A,1B,1C等は、半田を用いた部品同士の接合に限らず、銀(Ag)ペーストのような導体ペーストを用いた部品同士の接着、樹脂を用いた部品同士の接着、焼結型接合材を用いた部品同士の接着等にも適用することができる。
1,1A,1B,1C,100 搬送トレイ
10,10A,10B,10C 枠
11 上面
11a,16a 当接部
12 下面
13 隔壁
14 開口部
15 取手
16 窪み
20,20A,20D 個片トレイ
21 トレイ部
22 耳部
23 裏面
24 下端
25 規制部
26 切り欠き部
27 搭載面
28,120 壁部
40 製造装置
41 加熱部
41a 加熱用チャンバ
42 冷却部
42a 冷却用チャンバ
110 搭載部
200 処理対象
210 ベース板
220,240 接合層
230 絶縁回路基板
231 絶縁基板
232 Cu層
250 半導体素子
300 土台
310 加熱板
311,321 設置面
320 冷却板
400 ギャップ
410 引け巣
H1,H2,H3 高さ
D1,D2 クリアランス

Claims (12)

  1. トレイ部及び前記トレイ部の対向する端部に設けられる耳部を有し、前記耳部の下端が前記トレイ部の裏面よりも高い位置にある複数の個片トレイと、
    上面及び下面を有し、前記複数の個片トレイが前記トレイ部を平面視で前記上面側から開口部の内部に配置された状態で、前記耳部の前記下端に当接可能な当接部を有する枠と、
    を含み、
    前記枠の前記下面から前記当接部までの高さが、前記トレイ部の前記裏面から前記耳部の前記下端までの高さよりも低い搬送トレイ。
  2. 前記枠は前記開口部を区画する隔壁を有し、前記隔壁が前記個片トレイの間に位置し、
    前記当接部は、前記区画された複数の開口部の外縁に隣接して設けられる、請求項1に記載の搬送トレイ。
  3. 前記当接部は、前記枠の前記上面の一部である、請求項1又は2に記載の搬送トレイ。
  4. 前記当接部は、前記枠の前記上面から前記枠の前記下面側に窪んで位置する、請求項1又は2に記載の搬送トレイ。
  5. 前記トレイ部は、部品が搭載される搭載部と、前記搭載部に搭載される前記部品の前記トレイ部上での変位を規制する規制部とを有する、請求項1乃至4の内いずれか一項に記載の搬送トレイ。
  6. 前記トレイ部は、前記耳部を除く対向する端部に設けられる切り欠き部を有する、請求項1乃至5の内いずれか一項に記載の搬送トレイ。
  7. 前記トレイ部にカーボンが用いられる、請求項1乃至6の内いずれか一項に記載の搬送トレイ。
  8. 前記枠にカーボン又は金属が用いられる、請求項1乃至7の内いずれか一項に記載の搬送トレイ。
  9. 半導体装置の部品が搭載されるトレイ部及び前記トレイ部の対向する端部に設けられる耳部を有し、前記耳部の下端が前記トレイ部の裏面よりも高い位置にある複数の個片トレイと、
    上面及び下面を有し、前記複数の個片トレイが前記トレイ部を平面視で前記上面側から開口部の内部に配置された状態で、前記耳部の前記下端に当接可能な当接部を有する枠と、
    を含み、
    前記枠の前記下面から前記当接部までの高さが、前記トレイ部の前記裏面から前記耳部の前記下端までの高さよりも低い搬送トレイを準備する工程と、
    前記複数の個片トレイが前記枠の前記開口部の前記内部に配置された前記搬送トレイの加熱を行う工程と、
    前記加熱後の前記搬送トレイを冷却板上に設置して冷却を行う工程と、
    を含む、半導体装置の製造方法。
  10. 前記冷却を行う工程において、
    前記搬送トレイは、前記複数の個片トレイの前記トレイ部の前記裏面及び前記枠の前記下面が前記冷却板と接触するように設置され、
    前記複数の個片トレイはそれぞれ、前記耳部の前記下端が、前記当接部に対して、前記冷却板の前記搬送トレイの設置面の形状に応じた高さに位置する、請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記部品は、第1部品と、前記第1部品と対向する第2部品と、前記第1部品と前記第2部品との間に介在される接合材とを含み、前記加熱により前記接合材が溶融され、前記加熱後の前記冷却により前記接合材が凝固されることによって、前記第1部品と前記第2部品とが前記接合材で接合される、請求項9又は10に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 半導体装置の部品が搭載可能なトレイ部及び前記トレイ部の対向する端部に設けられる耳部を有し、前記耳部の下端が前記トレイ部の裏面よりも高い位置にある複数の個片トレイと、
    上面及び下面を有し、前記複数の個片トレイが前記トレイ部を平面視で前記上面側から開口部の内部に配置された状態で、前記耳部の前記下端に当接可能な当接部を有する枠と、
    を含み、
    前記枠の前記下面から前記当接部までの高さが、前記トレイ部の前記裏面から前記耳部の前記下端までの高さよりも低い搬送トレイと、
    前記複数の個片トレイが前記枠の前記開口部の前記内部に配置された前記搬送トレイの加熱を行う加熱部と、
    冷却板を備え、前記冷却板上に設置される前記加熱後の前記搬送トレイの冷却を行う冷却部と、
    を含む、半導体装置の製造装置。
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