JP2022188345A - 診断装置、診断方法、診断プログラム - Google Patents

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明夫 島村
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Abstract

Figure 2022188345000001
【課題】機器や設備の運転状態の正常な範囲の変化に応じて、適切に機器や設備の異常診断を行うことが可能な技術を提供する。
【解決手段】本開示の一実施形態に係る監視装置30は、予め取得される、機器10の所定期間ごとの時系列の運転状態を表す運転データ(バッチデータ)に基づき、機器10の正常な運転状態を表す正常モデルを生成するモデル生成部3034と、正常モデルと、事後に取得される、機器10の所定期間の運転データ(バッチデータ)とに基づき、機器10の運転状態の異常に関する診断を行う診断部3054と、を備え、モデル生成部3034は、診断部3054により使用される正常モデルを自動で更新する。
【選択図】図10

Description

本開示は、診断装置等に関する。
例えば、正常な状態に相当する機器や設備の運転状態のデータからその正常な運転状態を表す正常モデルを生成し、生成した正常モデルと、機器や設備の運転状態のデータとに基づき、その運転状態の異常診断を行う技術が知られている(特許文献1参照)。
特許第6733164号公報
しかしながら、機器や設備の運転状態の正常な範囲は変化する場合がある。例えば、機器や設備の運転状態の正常な範囲は、気温や湿度等、機器や設備が置かれている環境条件の変化に合わせて変化する場合がある。そのため、機器や設備の運転状態の正常な範囲が変化すると、既存の正常モデルが変化後の運転状態の正常な範囲から乖離し、適切な異常診断を行えない可能性がある。
そこで、上記課題に鑑み、機器や設備の運転状態の正常な範囲の変化に応じて、適切に機器や設備の異常診断を行うことが可能な技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本開示の一実施形態では、
予め取得される、機器又は設備の所定期間ごとの時系列の運転状態を表す運転データに基づき、前記機器又は設備の正常な運転状態を表す正常モデルを生成する生成部と、
前記正常モデルと、事後に取得される、前記機器又は設備の前記所定期間の前記運転データとに基づき、前記機器又は設備の運転状態の異常に関する診断を行う診断部と、を備え、
前記生成部は、前記診断部により使用される前記正常モデルを自動で更新する、
診断装置が提供される。
また、本開示の他の実施形態では、
診断装置が、予め取得される、機器又は設備の所定期間ごとの時系列の運転状態を表す運転データに基づき、前記機器又は設備の正常な運転状態を表す正常モデルを生成する生成ステップと、
前記診断装置が、前記正常モデルと、事後に取得される、前記機器又は設備の前記所定期間の前記運転データとに基づき、前記機器又は設備の運転状態の異常に関する診断を行う診断ステップと、を含み、
前記生成ステップでは、前記診断ステップで使用される前記正常モデルを自動で更新する、
診断方法が提供される。
また、本開示の更に他の実施形態では、
診断装置に、
予め取得される、機器又は設備の所定期間ごとの時系列の運転状態を表す運転データに基づき、前記機器又は設備の正常な運転状態を表す正常モデルを生成する生成ステップと、
前記正常モデルと、事後に取得される、前記機器又は設備の前記所定期間の前記運転データとに基づき、前記機器又は設備の運転状態の異常に関する診断を行う診断ステップと、を実行させ、
前記生成ステップでは、前記診断ステップで使用される前記正常モデルを自動で更新する、
診断プログラムが提供される。
上述の実施形態によれば、機器や設備の運転状態の正常な範囲の変化に応じて、適切に機器や設備の異常診断を行うことができる。
監視システムの一例を示す図である。 監視装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 監視装置の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。 バッチプロセスごとの運転データの一例を示す図である。 バッチデータの一例を示す模式図である。 データ変換の方法の一例を示す模式図である。 バッチプロセスにおける機器の運転データの正常な状態の変化の第1例を表す図である。 バッチプロセスにおける機器の運転データの正常な状態の変化の第2例を表す図である。 バッチプロセスにおける機器の運転データの正常な状態の変化の第3例を表す図である。 正常モデルの更新条件の一例を説明する図である。 正常モデルの生成処理の一例を概略的に示すフローチャートである。 機器の運転状態の異常に関する診断処理の一例を概略的に示すフローチャートである。 バッチデータの蓄積処理の一例を概略的に示すフローチャートである。 正常モデルの変更処理の一例を概略的に示すフローチャートである。
以下、図面を参照して実施形態について説明する。
[監視システムの概要]
図1を参照して、本実施形態に係る監視システム1の概要について説明する。
図1は、監視システム1の一例を示す図である。
監視システム1は、機器10の運転状態に関する監視を行う。監視システム1は、機器10と、制御装置20と、監視装置30と、端末装置40とを含む。
機器10は、バッチプロセス(バッチ処理)により処理を行う。機器10は、例えば、工場等に配置され、生産工程で使用される機器である。例えば、機器10は、製紙工場や印刷工場等に設置される紙送り機械、金属プレス工場等に設置されるロータリーシャー(シャーリング機械)やプレス機械等を含む。
監視システム1に含まれる機器10は、一つであってもよいし、複数であってもよい。
尚、監視システム1は、機器10に代えて、工場の生産ライン等に設置される複数の機器が全体としてバッチプロセスを実施する設備(生産機器群)を対象として、その運転状態の監視を行ってもよい。
制御装置20は、機器10の動作を制御する。具体的には、制御装置20は、機器10から機器10の運転状態を表す各種の測定データを取得し、取得した測定データに基づき、所定の運転条件(例えば、所定のシーケンス)に適合するように機器10の動作を制御してよい。制御装置20は、例えば、一対一の通信線や工場内のフィールドネットワーク等の通信回線を通じて、機器10と通信可能に接続される。制御装置20は、例えば、PLC(Programmable Logic Controller)やエッジコントローラ等である。
制御装置20は、制御対象の機器10ごとに一つ設けられてもよいし、制御対象の複数の機器ごとに一つ設けられてもよい。即ち、監視システム1に含まれる制御装置20は、一つであってもよいし、監視システム1に複数の機器10が含まれる場合、複数であってもよい。
監視装置30(診断装置の一例)は、機器10の運転状態に関する監視を行う。具体的には、監視装置30は、機器10の運転状態の異常に関する診断を行ってよい。
機器10の運転状態の異常に関する診断には、例えば、機器10の運転状態の異常の有無の診断が含まれる。また、機器10の運転状態の異常に関する診断には、例えば、機器の運転状態の異常に該当する度合い(以下、「異常度」)の診断が含まれる。
監視装置30は、監視対象の一つの機器10ごとに一つ設けられてもよいし、監視対象の複数の機器10ごとに一つ設けられてもよい。即ち、監視システム1に含まれる監視装置30は、一つであってもよいし、監視システム1に複数の機器10が含まれる場合、複数であってもよい。
監視装置30は、所定の通信回線を通じて、所定のサンプリング周期ごとの制御装置20から機器10の運転状態を表す各種データ(以下、「運転データ」)を取得し、取得した運転データを監視することにより、機器10の異常に関する診断を行う。サンプリング周期は、例えば、数百マイクロ秒~数十秒の範囲で規定される。
運転データには、例えば、制御装置20により機器10から取得される、機器10の運転状態を表す各種の測定データが含まれる。また、運転データには、例えば、機器10の制御のために制御装置20により生成される制御指令等の制御データが含まれる。運転データは、例えば、機器10の所定の部位の温度、圧力、トルク、流量等の機器10の複数の種類の状態変数(以下、「プロセス変数」)を表すデータを含む。そのため、運転データは、例えば、複数の種類の状態(プロセス変数)を表すベクトルデータとして表される。
所定の通信回線は、例えば、一対一の通信線を含む。また、所定の通信回線は、例えば、機器10及び制御装置20が設置される工場等の施設に設置されるフィールドネットワーク等のローカルネットワーク(LAN:Local Area Network)を含む。また、所定の通信回線は、例えば、広域ネットワーク(WAN:Wide Area Network)を含む。広域ネットワークは、例えば、基地局を末端とする移動体通信網、通信衛星を利用する衛星通信網、インターネット網等を含む。また、所定の通信回線は、例えば、所定の無線通信方式を利用する近距離通信回線を含む。近距離通信回線は、例えば、WiFiやブルートゥース(登録商標)等の通信方式に準拠する無線通信回線を含む。
監視装置30は、例えば、機器10及び制御装置20が設置される工場等の施設と同じ施設や敷地内に設置される端末装置である。端末装置は、例えば、PLCやデスクトップ型のPC(Personal Computer)等の定置型の端末装置である。また、端末装置は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、ラップトップ型のPC等の可搬型の端末装置(携帯端末)であってもよい。また、監視装置30は、例えば、サーバ装置である。サーバ装置は、例えば、機器10及び制御装置20が設置される工場等の施設の敷地の外部に設置されるオンプレミスサーバやクラウドサーバである。また、サーバ装置は、例えば、機器10及び制御装置20が設置される工場等の施設の敷地内やその近隣に設置されるエッジサーバであってもよい。
尚、監視装置30は、直接、機器10から運転データを取得してもよい。
端末装置40は、所定の通信回線を通じて、監視装置30と通信可能に接続され、監視装置30による監視結果に関する情報をユーザに提供するユーザ端末である。
端末装置40は、例えば、デスクトップ型のPC等の定置型の端末装置であってもよいし、スマートフォン、タブレット端末、ラップトップ型のPC等の携帯端末であってもよい。
[監視装置のハードウェア構成]
次に、図2を参照して、本実施形態に係る監視装置30のハードウェア構成について説明する。
図2は、監視装置30のハードウェア構成の一例を示す図である。
監視装置30の機能は、任意のハードウェア或いは任意のハードウェア及びソフトウェアの組み合わせ等により実現される。例えば、図2に示すように、監視装置30は、バスBで接続される、外部インタフェース31、補助記憶装置32、メモリ装置33、CPU(Central Processing Unit)34、通信インタフェース35、入力装置36、及び表示装置37を含む。
外部インタフェース31は、記録媒体31Aからデータの読み取りや記録媒体31Aへのデータの書き込みのためのインタフェースとして機能する。記録媒体31Aには、例えば、フレキシブルディスク、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray(登録商標) Disc)、SDメモリカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ等が含まれる。これにより、監視装置30は、記録媒体31Aを通じて、処理で利用する各種データを読み込み、補助記憶装置32に格納したり、各種機能を実現するプログラムをインストールしたりすることができる。
尚、監視装置30は、通信インタフェース35を通じて、外部装置から各種データやプログラムを取得してもよい。
補助記憶装置32は、インストールされた各種プログラムを格納すると共に、各種処理に必要なファイルやデータ等を格納する。補助記憶装置32は、例えば、HDD(Hard Disc Drive)やSSD(Solid State Drive)等を含む。
メモリ装置33は、プログラムの起動指示があった場合に、補助記憶装置32からプログラムを読み出して格納する。メモリ装置33は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)を含む。
CPU34は、補助記憶装置32からメモリ装置33にロードされた各種プログラムを実行し、プログラムに従って監視装置30に関する各種機能を実現する。
通信インタフェース35は、外部機器と通信可能に接続するためのインタフェースとして用いられる。これにより、監視装置30は、通信インタフェース35を通じて、例えば、制御装置20及び端末装置40等の外部機器と通信可能に接続される。また、通信インタフェース35は、接続される機器との間の通信方式等によって、複数の種類の通信インタフェースを有してよい。
入力装置36は、ユーザから各種入力を受け付ける。
入力装置36は、例えば、ユーザからの機械的な操作入力を受け付ける操作入力装置を含む。操作入力装置は、例えば、ボタン、トグル、レバー等を含む。また、操作入力装置は、例えば、表示装置37に実装されるタッチパネル、表示装置37とは別に設けられるタッチパッド等を含む。
また、入力装置36は、例えば、ユーザからの音声入力を受付可能な音声入力装置を含む。音声入力装置は、例えば、ユーザの音声を集音可能なマイクロフォンを含む。
また、入力装置36は、例えば、ユーザからのジェスチャ入力を受付可能なジェスチャ入力装置を含む。ジェスチャ入力装置は、例えば、ユーザのジェスチャの様子を撮像可能なカメラを含む。
また、入力装置36は、例えば、ユーザからの生体入力を受付可能な生体入力装置を含む。生体入力装置は、例えば、ユーザの指紋や虹彩に関する情報を内包する画像データを取得可能なカメラを含む。
表示装置37は、監視装置30の制御下で、ユーザに向けて、情報画面や操作画面を表示する。表示装置37は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ等を含む。
[監視装置の機能構成]
次に、図3~図10を参照して、本実施形態に係る監視装置30の機能構成について説明する。
図3は、監視装置30の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。図4は、バッチプロセスごとの運転データの一例を示す図である。図5は、バッチデータの一例を示す模式図である。図6は、データ変換の方法の一例を示す模式図である。図7~図9は、バッチプロセスにおける機器10の運転データの正常な状態の変化の第1例~第3例を示す図である。図10は、正常モデルの更新条件の一例を説明する図である。
図3に示すように、監視装置30は、バッチデータ記憶部301と、データ蓄積部302と、モデル生成処理部303と、正常モデル記憶部304と、診断処理部305と、モデル変更処理部306とを含む。バッチデータ記憶部301及び正常モデル記憶部304の機能は、例えば、補助記憶装置32に規定される記憶領域により実現される。また、データ蓄積部302、モデル生成処理部303、診断処理部305、及びモデル変更処理部306の機能は、例えば、補助記憶装置32にインストールされるプログラムがメモリ装置33にロードされCPU34上で実行されることにより実現される。
バッチデータ記憶部301には、制御装置20から受信される、機器10のバッチプロセスごとの時系列の運転データ(以下、「バッチデータ」)が記憶される。
例えば、図4に示すように、運転データには、例えば、温度、圧力、トルク、流量等のプロセス変数ごと、且つ、サンプリング周期ごとの状態データが含まれる。そして、バッチプロセスでは、同じ種類(変数)の状態データは、バッチごとに類似の波形(プロファイル)を表す。
例えば、図5に示すように、バッチデータは、バッチiごと、且つ、バッチiにおけるバッチ開始時からの経過した時間kごと、且つ、プロセス変数jごとの3次元データとして表される。バッチiは、1以上、且つ、蓄積されたバッチ数I以下の整数、時間kは、1以上、且つ、バッチ内でのサンプリング回数K以下の整数、プロセス変数jは、1以上、且つ、プロセス変数の種類数J以下の整数をそれぞれ表す。以下、バッチデータをバッチプロセスi、時間k、及びプロセス変数kを用いて、x(i,j,k)と表す場合がある。
図3に戻り、データ蓄積部302は、バッチデータをバッチデータ記憶部301に蓄積させる。具体的には、データ蓄積部302は、機器10の運転状態が正常な範囲にある場合のバッチデータをバッチデータ記憶部301に蓄積させる。
モデル生成処理部303は、機器10の正常な運転状態を表す正常モデルを生成するための処理を行う。モデル生成処理部303は、データ取得部3031と、前処理部3032と、データ変換部3033と、モデル生成部3034とを含む。
データ取得部3031は、正常モデルを生成するためのベースデータとして、機器10の運転状態が正常な状態に相当するバッチデータをバッチデータ記憶部301から取得する。
前処理部3032は、データ取得部3031により取得されたバッチデータx(i,j,k)に対して、所定の前処理を行い、前処理済みのバッチデータx(i,j,k)を出力する。
前処理部3032は、例えば、データ取得部3031により取得されたバッチデータに正規化処理を施す。具体的には、前処理部3032は、データ取得部3031により取得された、バッチデータx(i,j,k)の複数のバッチiの間での平均μj,kや標準偏差σj,kを用いて、バッチデータx(i,j,k)の正規化処理を行ってよい。
データ変換部3033は、三次元形式で表される、前処理部3032による前処理済みのバッチデータx(i,j,k)を二次元形式のバッチデータX(j,k)に変換する。
例えば、図6に示すように、データ変換部3033は、バッチデータx(i,j,k)をバッチiごとのバッチ数Iのバッチデータ群x(1,j,k)、x(2,j,k),・・・,x(I,j,k)に分解する。そして、データ変換部3033は、分解したバッチデータ群を時間kの軸方向で結合することにより、J行I・K列の行列データに相当するバッチデータX(j,k)を生成する。
図3に戻り、モデル生成部3034(生成部の一例)は、データ取得部3031により取得される、機器10の正常な状態を表すバッチデータx(i,j,k)に基づき機械学習を行い、機器10の正常な状態を表す正常モデルを生成する。
モデル生成部3034は、例えば、主成分分析(PCA:Principal Component Analysis)により得られる負荷量行列(Loading Matrix)を正常モデルとして生成する。
尚、監視システム1に複数の機器10が含まれる場合、複数の機器10ごとに正常モデルが生成される。また、モデル生成部3034は、任意の方法で、正常モデルを生成してよい。例えば、モデル生成部3034は、主成分分析に代えて、独立成分分析(ICA:Independent Component Analysis)を用いて、正常モデルを生成してもよい。また、例えば、モデル生成部3034は、サポートベクターマシーン(SVM:Support Vector Machine)やディープニューラルネットワーク(DNN:Deep Neural Network)等を適用して、正常モデルを生成してもよい。
正常モデル記憶部304には、モデル生成部3034により生成される正常モデルが記憶される。また、後述の如く、モデル生成部3034により正常モデルが更新される場合、正常モデル記憶部304には、更新後の正常モデルが記憶されると共に、更新前の正常モデルも保持される。具体的には、正常モデル記憶部304では、診断処理部305による機器10の運転状態の異常に関する診断に使用される正常モデルが記憶される領域(アドレス)と、更新前の正常モデルが記憶される領域(アドレス)とが区別されている。
診断処理部305は、機器10の運転状態の異常に関する診断のための処理を行う。診断処理部305は、データ取得部3051と、前処理部3052と、指標値演算部3053と、診断部3054と、通知部3055とを含む。
データ取得部3051は、制御装置20から取り込まれる、診断対象の機器10の運転データを取得する。
前処理部3052は、データ取得部3051により取得された運転データに対して、前処理部3032の場合と同様の前処理を行う。
指標値演算部3053は、前処理部3052による前処理済みの機器10の運転データと、正常モデル記憶部304により記憶される最新の正常モデルとに基づき、機器10の運転状態の異常に関する診断を行うための所定の指標値を演算する。
指標値演算部3053は、例えば、前処理済みの機器10の運転データと、正常モデルとしての負荷量行列とに基づき、所定の指標値として、Q統計量及びT統計量を算出する。また、指標値演算部3053は、例えば、所定の指標値として、機器10の今回のバッチプロセスの開始からのバッチプロセス全体のQ統計量及びT統計量のそれぞれに基づく関数値を算出してもよい。
診断部3054は、指標値演算部3053により算出される指標値に基づき、機器10の運転状態の異常に関する診断を行う。
診断部3054は、例えば、指標値としてのQ統計量及びT統計量の少なくとも一方が所定基準(以下、「異常兆候基準」)IVth1を超えている場合、機器10の運転状態の異常の兆候があると診断する。また、診断部3054は、例えば、指標値としてのQ統計量及びT統計量の少なくとも一方が異常兆候基準IVth1より大きい所定基準(以下、「異常発生基準」)IVth2を超えている場合、機器10の運転状態が異常であると診断する。この場合、異常兆候基準IVth1や異常発生基準IVth2は、Q統計量の場合とT統計量の場合とで同じであってもよいし、異なっていてもよい。また、診断部3054は、例えば、指標値としてのQ統計量やT統計量が大きくなるほど、機器10の運転状態の異常度が高くなるように、機器10の運転状態の異常度を診断してもよい。
また、診断部3054は、例えば、指標値としての今回のバッチプロセス全体のQ統計量に基づく関数値、及びT統計量に基づく関数値の少なくとも一方が異常兆候基準IVth1を超えている場合、機器10の運転状態が異常に陥る兆候があると診断する。また、診断部3054は、例えば、指標値としての今回のバッチプロセス全体のQ統計量に基づく関数値、及びT統計量に基づく関数値の少なくとも一方が異常発生基準IVth2を超えている場合、機器10の運転状態が異常であると判定する。この場合、異常兆候基準IVth1や異常発生基準IVth2は、今回のバッチプロセス全体のQ統計量に基づく関数値の場合とT統計量に基づく関数値の場合とで、同じであってもよいし、異なっていてもよい。また、診断部3054は、例えば、指標値としての今回のバッチプロセス全体のQ統計量やT統計量に基づく関数値が大きくなるほど、機器10の運転状態の異常度が高くなるように、機器10の運転状態の異常度を診断する。
通知部3055は、ユーザに向けて診断部3054による診断結果をユーザに通知する。通知部3055は、例えば、表示装置37を通じて、ユーザに診断結果を通知する。また、通知部3055は、例えば、通信インタフェース35を通じて、診断結果を端末装置40に送信し、端末装置40のディスプレイに診断結果を表示させることにより、ユーザに診断結果を通知してもよい。
モデル変更処理部306は、診断処理部305による機器10の運転状態の異常に関する診断に使用される正常モデルを変更するための処理を行う。モデル変更処理部306は、変更指令部3061と、設定部3062とを含む。
変更指令部3061は、診断処理部305により使用される正常モデルを変更するための指令を生成し出力する。変更指令部3061は、変更指令部3061A,3061Bを含む。
変更指令部3061Aは、診断処理部305により使用される正常モデルを自動で更新する指令(以下、便宜的に「モデル更新指令」)を生成しモデル生成処理部303に出力する。
例えば、図7に示すように、機器10としてのロータリーシャーは、周辺の気温が低い場合、気温が高い場合よりも相対的にトルクが大きくなる。使用されるグリスの粘度が温度によって変化するからである。そのため、時間の経過によって、ロータリーシャーの周辺の気温が変化すると、そのトルクの正常な範囲が変化する。
また、例えば、図8に示すように、機器10としての紙送り機械は、周辺の湿度が高い場合、湿度が低い場合よりも相対的にトルクが大きくなる。湿度の変化によって、紙の吸湿度合いが変化し、その結果、搬送対象の紙の重量が変化するからである。そのため、時間の経過によって、紙送り機械の周辺の湿度が変化すると、そのトルクの正常な範囲が変化する。
また、例えば、図9に示すように、機器10としてのプレス機械は、周辺の気温が高い場合、気温が低い場合よりも相対的にトルクが大きくなる。気温の変化によって、金型が膨張或いは収縮し、その結果、金型による切れ味が変化するからである。そのため、時間の経過によって、プレス機械の周辺の気温が変化すると、そのトルクの正常な範囲が変化する。
そのため、変更指令部3061Aは、機器10の運転状態の正常な範囲の変化に合わせて、モデル更新指令をモデル生成処理部303に出力し、モデル生成処理部303に正常モデルを更新させてよい。
具体的には、変更指令部3061Aは、機器10の運転状態の正常な範囲が、現在使用されている正常モデルから所定基準を超えて乖離していると判断可能な所定の条件(第1の条件の一例)(以下、「モデル更新条件」)が成立すると、モデル更新指令を出力してよい。モデル更新条件は、一つであってもよいし、複数であってもよく、複数のモデル更新条件が規定される場合、変更指令部3061Aは、複数のモデル更新条件のうちの何れか一つが成立すると、モデル更新指令を生成し、モデル生成処理部303に出力してよい。
モデル更新条件は、例えば、"現在の正常モデルに対して、事後的に取得された機器10のバッチデータが相対的に大きく乖離していること"である。事後的に取得された機器10のバッチデータとは、診断処理部305により現在使用されている正常モデルの生成のために使用されたバッチデータよりも後のタイミングで取得された機器10のバッチデータを意味する。
具体的には、モデル更新条件は、"指標値が相対的に大きくなっていること"であってよい。より具体的には、例えば、図10に示すように、モデル更新条件は、"指標値が所定基準(以下、「モデル更新基準」)IVth3を超えること"であってよい(図中の破線の囲み部分参照)。また、モデル更新条件は、"指標値の移動平均がモデル更新基準IVth3を超えること"であってもよい。また、モデル更新条件は、"今回のバッチプロセス内で、指標値がモデル更新基準IVth3を超える比率RTが所定基準(以下、「モデル更新基準」)RTthを超えること"であってもよい。また、モデル更新条件は、例えば、"指標値がモデル更新基準IVth3を超える状態の連続回数CNが所定基準(以下、「モデル更新基準」)CNthを超えること"であってもよい。モデル更新基準IVth3は、例えば、異常兆候基準IVth1及び異常発生基準IVth2より小さい範囲、或いは、異常兆候基準IVth1と異常発生基準IVth2の間の範囲で規定されてよい。また、図10に示すように、モデル更新基準IVth3は、異常兆候基準IVth1と同じであってもよい。
また、モデル更新条件は、例えば、"所定の起算点からの機器10により生産される物品の生産数PNが所定基準(以下、「モデル更新基準」)PNthを超えること"であってよい。機器10による物品の生産数PNに関する情報は、制御装置20から取得されうる。この場合、生産数PNの起算点は、例えば、現在の使用されている正常モデルの使用開始時であってもよいし、現在使用されている正常モデルの生成に使用されたバッチデータの取得終了時であってもよい。
また、モデル更新条件は、例えば、"所定の起算点からの経過時間Tmが所定基準(以下、「モデル更新基準」)Tm_thを超えること"を含む。経過時間Tmの起算点は、例えば、現在の使用されている正常モデルの使用開始時であってもよいし、現在使用されている正常モデルの生成に使用されたバッチデータの取得終了時であってもよい。
また、モデル更新条件は、例えば、"機器10の設置場所の環境条件の変化が所定基準(以下、「モデル更新基準」)を超えること"を含む。具体的には、モデル更新条件は、"機器10の周辺の温度Tpの変化量ΔTpが所定基準(以下、「モデル更新基準」)ΔTp_thを超えること"を含んでよい。また、モデル更新条件は、"機器10の周辺の湿度Hの変化量ΔHが所定基準(以下、「モデル更新基準」)ΔHthを超えること"を含んでもよい。機器10の周辺の温度Tpや湿度H等の機器10の設置場所の環境条件は、例えば、機器10や機器10の周辺に設置されるセンサで測定され、機器10の設置場所の環境条件に関する情報は、制御装置20を通じて、監視装置30に取り込まれる。機器10の周辺の温度Tpの変化量ΔTpや湿度Hの変化量ΔH等の機器10の設置場所の環境条件の変化の起算点は、例えば、現在の使用されている正常モデルの使用開始時であってもよいし、現在使用されている正常モデルの生成に使用されたバッチデータの取得終了時であってもよい。
また、モデル更新指令には、正常モデルの更新方法に関する指令内容が含まれてもよい。
例えば、モデルの更新方法として、複数の選択肢が設けられ、複数の選択肢の中から設定された更新方法で正常モデルが更新されてよい。
モデルの更新方法には、例えば、直近の所定数BN(例えば、20個)の機器10が正常な状態でのバッチデータを用いて、正常モデルを更新する方法が含まれてよい。機器10が正常な状態でのバッチデータとは、診断部3054により機器10の運転状態が正常であると診断されたバッチデータを意味する。具体的には、モデル生成処理部303は、機器10の運転状態が異常であると診断されたバッチデータを除く、モデル更新条件の成立時から遡って直近の所定数BNの機器10が正常な状態でのバッチデータを用いて、新たな正常モデルを生成する。
尚、モデル生成処理部303は、機器10の運転状態が正常な状況が継続している前提で、バッチプロセスの終了ごとに、直近の所定数のバッチデータを用いて、新たな正常モデルを生成し、診断処理部305により使用される正常モデルを更新してもよい。具体的には、前回の正常モデルの生成のために使用された所定数BNのバッチデータのうちの最も古いバッチデータに代えて、最新のバッチデータを含めた新たな所定数BNのバッチデータを用いられることで、正常モデルが更新されてよい。この場合のモデル更新条件は、"機器10のバッチプロセスが更新すること"である。
また、モデル更新方法には、例えば、現在使用されている正常モデルの生成に使用されたバッチデータのうちの一定数或いは一定比率を、事後的に取得された、機器10が正常な状態でのバッチデータで置換することで、正常モデルを更新する方法が含まれもよい。事後的に取得されたバッチデータとは、現在使用されている正常モデルの生成に使用されたバッチデータが取得された時点よりも後で取得されたバッチデータを意味する。具体的には、モデル生成処理部303は、現在使用されている正常モデルの生成に使用された所定数BNのバッチデータのうちの一定数或いは一定比率のバッチデータを、事後的に取得された、機器10の正常な運転状態でのバッチデータで置換した新たな所定数BNのバッチデータを用いて、新たな正常モデルを生成する。この場合、新たに追加されるバッチデータ(群)は、最新のバッチデータから遡って選択される直近のバッチデータ(群)であってもよいし、これ以外の何らかの条件に沿って選択されるバッチデータ(群)であってもよい。
変更指令部3061Bは、診断処理部305により現在使用されている正常モデルを破棄し、直近の更新の直前の正常モデルに戻す指令(以下、便宜的に「旧モデル復活指令」)を生成し、正常モデル記憶部304に出力する。具体的には、変更指令部3061Bは、旧モデル復活指令によって、正常モデル記憶部304の最新の正常モデルを消去(破棄)すると共に、直近の更新の直前の正常モデルを診断処理部305により使用される正常モデルのアドレスに移動させる。これにより、診断処理部305は、更新前の正常モデルにアクセスすることになることから、更新前の正常モデルを用いて、機器10の運転状態の異常に関する診断が行われるようになる。
例えば、変更指令部3061Bは、現在使用されている正常モデルと、実際の機器10の運転状態の正常な範囲との間の乖離が所定基準(以下、「旧モデル復活基準」)を超えている場合、旧モデル復活指令を正常モデル記憶部304に出力する。具体的には、変更指令部3061Bは、現在使用されている正常モデルと、実際の機器10の運転状態の正常な範囲との間の乖離が旧モデル復活基準を超えていると判断可能な所定の条件(以下、「旧モデル復活条件」)(第2の条件の一例)が成立すると、旧モデル復活指令を出力してよい。旧モデル復活条件は、一つであってもよいし、複数であってもよく、複数の旧モデル復活条件が規定される場合、変更指令部3061Bは、複数の旧モデル復活条件のうちの何れか一つが成立すると、旧モデル復活指令を生成し、正常モデル記憶部304に出力してよい。
旧モデル復活条件は、例えば、"直近の正常モデルの更新の前後で、診断部3054により機器10の運転状態が異常であると診断される頻度Fqが所定基準(以下、「旧モデル復活基準」)Fq_thを超えていること"である。
また、旧モデル復活条件は、例えば、"直近の正常モデルの更新の前後で、診断部3054による診断結果が、機器10の運転状態の正常な範囲から乖離する方向への所定基準(以下、「旧モデル復活基準」)を超えた変化を表していること"であってもよい。具体的には、旧モデル復活条件は、"直近の正常モデルの更新の前後で、指標値の移動平均IVmの増加量ΔIVmが所定基準(以下、「旧モデル復活基準」)ΔIVm_thを超えていること"であってもよい。
設定部3062は、ユーザからの入力に応じて、正常モデルの変更(更新或いは復活)に関する設定を行う。ユーザからの入力は、例えば、入力装置36により受け付けられる。また、ユーザからの入力は、例えば、端末装置40で行われ、端末装置40からユーザの入力を表す信号が受信されることにより、通信インタフェース35(第1の入力部、第2の入力部、第3の入力部の一例)を通じて受け付けられてもよい。設定部3062は、設定部3062A~3062Cを含む。
設定部3062A(第1の設定部の一例)は、ユーザからの所定の入力に応じて、モデル更新条件に関する設定を行う。例えば、ユーザは、表示装置37や端末装置40のディスプレイに表示される所定のGUI(Graphical User Interface)を通じて、モデル更新条件に関する設定入力を行うことができる。
設定部3062Aは、例えば、ユーザからの所定の入力に応じて、モデル更新基準IVth3,RTth,CNth,PNth,Tm_th,ΔTp_th,ΔHth等を設定する。ユーザは、設定部3062Aを通じて、モデル更新基準IVth3,RTth,CNth,PNth,Tm_th,ΔTp_th,ΔHth等を直接的に設定可能であってもよいし、間接的に設定可能であってもよい。直接的に設定可能とは、モデル更新基準IVth3,RTth,CNth,PNth,Tm_th,ΔTp_th,ΔHth等に相当する値をユーザが設定入力によって指定可能な状態を意味する。間接的に設定可能とは、モデル更新基準IVth3,RTth,CNth,PNth,Tm_th,ΔTp_th,ΔHth等に相当する値を決定するための関係式の中の変数等をユーザが設定入力によって指定可能な状態を意味する。
設定部3062B(第2の設定部の一例)は、ユーザからの所定の入力に応じて、正常モデルの更新方法に関する設定を行う。例えば、ユーザは、表示装置37や端末装置40のディスプレイに表示される所定のGUIを通じて、正常モデルの更新方法に関する設定入力を行うことができる。
設定部3062Bは、例えば、ユーザからの所定の入力に応じて、複数のモデルの更新方法の中から一のモデルの更新方法を選択的に設定してよい。また、設定部3062Bは、例えば、ユーザからの所定の入力に応じて、正常モデルの更新に使用されるバッチデータの数(所定数BN)を設定してよい。また、設定部3062Bは、正常モデルの更新に使用されるバッチデータのうち、事後的に取得されたバッチデータの数や比率等を設定してもよい。
設定部3062C(第3の設定部の一例)は、ユーザからの所定の入力に応じて、旧モデル復活条件に関する設定を行う。例えば、ユーザは、表示装置37や端末装置40のディスプレイに表示される所定のGUIを通じて、旧モデル復活条件に関する設定入力を行うことができる。
設定部3062Cは、例えば、ユーザからの所定の入力に応じて、旧モデル復活基準Fq_th,ΔIVm_th等を設定する。ユーザは、設定部3062Cを通じて、旧モデル復活基準Fq_th,ΔIVm_th等を直接的に設定可能であってもよいし、間接的に設定可能であってもよい。
[正常モデルの生成処理]
次に、図11を参照して、監視装置30(モデル生成処理部303)による正常モデルの生成処理について説明する。
図11は、モデル生成処理部303による正常モデルの生成処理の一例を概略的に示すフローチャートである。
本フローチャートは、例えば、ユーザから所定の入力(要求)に応じて、実行される。また、本フローチャートは、例えば、モデル変更処理部306(変更指令部3061A)からモデル更新指令が出力されると、実行される。
図11に示すように、ステップS102にて、データ取得部3031は、バッチデータ記憶部301から正常モデルを生成するための機器10の正常な状態に相当するバッチデータ(教師データ)を取得する。
モデル生成処理部303は、ステップS102の処理が完了すると、ステップS104に進む。
ステップS104にて、前処理部3032は、ステップS102で取得されたバッチデータに対して所定の前処理を行う。
モデル生成処理部303は、ステップS104の処理が完了すると、ステップS106に進む。
ステップS106にて、データ変換部3033は、ステップS104で前処理済みのバッチデータを2次元形式のバッチデータに変換する。
モデル生成処理部303は、ステップS106の処理が完了すると、ステップS108に進む。
ステップS108にて、モデル生成部3034は、ステップS106で2次元形式に変換されたバッチデータに基づき、正常モデルを生成する。生成された正常モデルは、上述の如く、正常モデル記憶部304に記憶される。
モデル生成処理部303は、ステップS108の処理が完了すると、今回のフローチャートの処理を終了する。
このように、監視装置30は、機器10の正常な運転状態に相当するバッチデータに基づき、正常モデルを生成することができる。また、監視装置30は、診断処理部305により使用される正常モデルの更新が必要なタイミングで、モデル更新指令に応じて、正常モデルを更新することができる。
[機器の運転状態の異常に関する診断処理]
次に、図12を参照して、監視装置30(診断処理部305)による機器10の運転状態の異常に関する診断処理について説明する。
図12は、診断処理部305による機器10の運転状態の異常に関する診断処理の一例を概略的に示すフローチャートである。
本フローチャートは、例えば、機器10のバッチプロセスの開始から終了までの間で、所定の処理周期ごとに繰り返し実行される。バッチプロセスの開始や終了は、例えば、制御装置20から送信され、監視装置30により受信される、機器10のバッチプロセスの開始や終了を表す信号によって把握される。
本例では、機器10の運転状態の異常の有無を表すフラグFが使用される。フラグFは、機器10のバッチプロセスの開始時に異常が無い状態を表す"0"に初期化される。
図12に示すように、ステップS202にて、データ取得部3051は、監視装置30に取り込まれた、機器10の最新の運転データを取得する。
診断処理部305は、ステップS202の処理が完了すると、ステップS204に進む。
ステップS204にて、前処理部3052は、ステップS202で取得された運転データに対して所定の前処理を行う。
診断処理部305は、ステップS204の処理が完了すると、ステップS206に進む。
ステップS206にて、指標値演算部3053は、ステップS204で前処理済みの最新の運転データと、正常モデルとに基づき、指標値を算出する。
診断処理部305は、ステップS206の処理が完了すると、ステップS208に進む。
ステップS208にて、診断部3054は、ステップS206で算出された指標値に基づき、機器10の運転状態に関する診断を行う。
診断処理部305は、ステップS208の処理が完了すると、ステップS210に進む。
ステップS210にて、診断部3054は、ステップS208の診断結果が異常ありか否かを判定する。診断部3054は、診断結果が異常ありの場合、ステップS212に進み、異常なしの場合、ステップS216に進む。
ステップS212にて、通知部3055は、機器10の運転状態に異常があることを示す診断結果をユーザに向けて通知する。
診断結果に関する通知の内容は、例えば、機器10の運転状態に異常がある旨の事実だけであってもよいし、その事実に加えて、その事実(診断結果)の根拠となる情報が含まれてもよい。診断結果の根拠となる情報には、例えば、指標値の時系列の変化を表すグラフ等の情報等が含まれる。以下、後述のステップS216の通知の内容についても同様であってよい。
診断処理部305は、ステップS212の処理が完了すると、ステップS214に進む。
ステップS214にて、診断処理部305は、フラグFを機器10の運転状態に異常があることを表す"1"に設定する(F=1)。これにより、監視装置30(後述のデータ蓄積部302)は、フラグFを確認することで、特定のバッチプロセスのバッチデータが機器10の正常な状態を表しているか否かを判定することができる(図13参照)。
診断処理部305は、ステップS214の処理が完了すると、今回のフローチャートの処理を終了する。
一方、ステップS216にて、通知部3055は、機器10の運転状態に関する診断結果をユーザに向けて通知する。具体的には、3055は、機器10の運転状態に異常がないこと、或いは、異常の兆候があること等を示す診断結果をユーザに向けて通知する。
診断処理部305は、ステップS216の処理が完了すると、今回のフローチャートの処理を終了する。
このように、監視装置30は、機器10の正常な運転状態を表す正常モデルを用いて、機器10の運転状態をオンラインで診断し、診断結果をユーザに通知することができる。
[バッチデータの蓄積処理]
次に、図13を参照して、監視装置30(データ蓄積部302)による機器10の正常な運転状態を表すバッチデータの蓄積処理について説明する。
図13は、データ蓄積部302によるバッチデータの蓄積処理の一例を概略的に示すフローチャートである。
本フローチャートは、例えば、機器10のバッチプロセスが終了すると実行される。
図13に示すように、データ蓄積部302は、フラグFが、機器10の運転状態に異常がないことを表す"0"であるか否かを判定する。データ蓄積部302は、フラグFが"0"である場合、ステップS304に進み、フラグFが"0"でない、即ち、機器10の運転状態に異常があることを表す"1"である場合、今回のフローチャートの処理を終了する。
ステップS304にて、データ蓄積部302は、例えば、メモリ装置33等に保持(バッファリング)されている、今回のバッチプロセスの開始から終了までの時系列の運転データをバッチデータとしてバッチデータ記憶部301に保存する。
データ蓄積部302は、ステップS304の処理を完了すると、今回のフローチャートの処理を終了する。
このように、監視装置30は、制御装置20から取り込まれる機器10のバッチデータのうち、診断処理部305により運転状態に異常がないと診断された機器10のバッチデータのみを蓄積させることができる。そのため、監視装置30は、現在使用されている正常モデルの生成に使用されたバッチデータの取得完了後に蓄積されたバッチデータを用いて、正常モデルを更新させることができる。
[正常モデルの変更処理]
次に、図14を参照して、監視装置30(モデル変更処理部306)による、診断処理部305により使用される正常モデルの変更処理について説明する。
図14は、モデル変更処理部306(変更指令部3061)による正常モデルの変更処理の一例を概略的に示すフローチャートである。
本フローチャートは、例えば、機器10のバッチプロセスが終了すると実行される。
図14に示すように、変更指令部3061は、現在使用されている正常モデルの変更の要否、即ち、モデル更新条件や旧モデル復活条件の成否を判定するための最新のデータを取得する。
変更指令部3061は、ステップS402の処理が完了すると、ステップS404に進む。
ステップS404にて、変更指令部3061Aは、モデル更新条件が成立しているか否かを判定する。変更指令部3061は、モデル更新条件が成立している場合、ステップS406に進み、モデル更新条件が成立していない場合、ステップS408に進む。
ステップS406にて、変更指令部3061Aは、モデル更新指令をモデル生成処理部303に送り、モデル生成処理部303を通じて、診断処理部305により使用される正常モデルを更新する。
変更指令部3061は、ステップS406の処理が完了すると、今回の処理を終了する。
一方、ステップS408にて、変更指令部3061Bは、旧モデル復活条件が成立しているか否かを判定する。変更指令部3061Bは、旧モデル復活条件が成立している場合、ステップS410に進み、旧モデル復活条件が成立していない場合、今回のフローチャートの処理を終了する。
ステップS410にて、変更指令部3061Bは、旧モデル復活指令を正常モデル記憶部304に出力する。具体的には、変更指令部3061Bは、正常モデル記憶部304の現在の正常モデルを破棄(消去)させると共に、更新直前の正常モデルを、診断処理部305により使用される正常モデルのアドレスに戻す。
変更指令部3061は、ステップS410の処理が完了すると、今回のフローチャートの処理を終了する。
このように、監視装置30は、現在使用されている正常モデルと、機器10の正常な運転状態との間の乖離が所定基準を超えていると判断可能なモデル更新条件が成立すると、事後的に取得されたバッチデータを用いて、正常モデルを更新することができる。そのため、監視装置30は、機器10の正常な範囲の変化に合わせて、正常モデルを更新することができる。よって、監視装置30は、機器10の運転状態の正常な範囲の変化に合わせて、機器10の運転状態の異常に関する診断を適切に行うことができる。
また、監視装置30は、更新後の正常モデルと、機器10の正常な運転状態との間の乖離が所定基準を超えていると判断可能なモデル復活条件が成立すると、診断処理部305により使用される正常モデルを更新前の正常モデルに戻すことができる。そのため、監視装置30は、正常モデルの更新が行われたものの、更新後の正常モデルが機器10の正常な運転状態に対して適切でない状況において、診断処理部305により使用される正常モデルを更新前の正常モデルに戻すことができる。よって、監視装置30は、機器10の運転状態の異常に関する診断をより適切に行うことができる。
[作用]
次に、本実施形態に係る監視装置30の作用について説明する。
本実施形態では、監視装置30は、モデル生成部3034と、診断部3054とを備える。具体的には、モデル生成部3034は、予め取得される、機器10或いは設備(以下、「機器10等」)の所定期間ごとの時系列の運転状態を表す運転データ(例えば、バッチプロセスごとのバッチデータ)に基づき、機器10等の正常な運転状態を表す正常モデルを生成する。また、診断部3054は、正常モデルと、事後に取得される、機器10等の所定期間の運転データとに基づき、機器10等の運転状態の異常に関する診断を行う。そして、モデル生成部3034は、診断部3054により使用される正常モデルを自動で更新する。
これにより、監視装置30は、例えば、機器10等の運転状態の正常な範囲が変化した場合に、その変化に合わせて、正常モデルを更新することができる。そのため、監視装置30は、機器10等の運転状態の正常な範囲の変化に応じて、適切に機器10等の異常に関する診断を行うことができる。
また、本実施形態では、モデル生成部3034は、機器10等の運転状態の正常な範囲の経時変化に合わせて、診断部3054により使用される正常モデルを自動で更新してよい。
これにより、監視装置30は、機器10等の運転状態の正常な範囲の経時変化に合わせて、適切に機器10等の異常に関する診断を行うことができる。
また、本実施形態では、モデル生成部3034は、モデル更新条件が成立すると、診断部3054により使用される正常モデルを自動で更新してもよい。
これにより、監視装置30は、機器10等の運転状態の正常な範囲の変化を表すモデル更新条件が適宜設定されることによって、その成否に合わせて、正常モデルを更新することができる。
また、本実施形態では、モデル更新条件は、診断部3054により正常と診断される範囲で、正常モデルに対して、機器10等の所定期間の運転データが相対的に大きく乖離していることであってもよい。また、モデル更新条件は、診断部3054により使用される正常モデルの使用開始時、或いは、モデル生成部3034により正常モデルの生成に使用された所定期間ごと運転データの取得終了時を基準として、機器10等により生産される物品の生産数PNがモデル更新基準PNthを超えることであってもよい。また、モデル更新条件は、診断部3054により使用される正常モデルの使用開始時、或いは、モデル生成部3034により正常モデルの生成に使用された所定期間ごと運転データの取得終了時を基準として、経過時間Tmがモデル更新基準Tm_thを超えることであってもよい。また、モデル更新条件は、診断部3054により使用される正常モデルの使用開始時、或いは、モデル生成部3034により正常モデルの生成に使用された所定期間ごと運転データの取得終了時を基準として、機器10等の周辺の環境条件に相対的に大きな変化が生じたことであってもよい。
これにより、監視装置30は、機器10の等の運転状態の正常な範囲の変化を表すモデル更新条件を様々に規定することができる。そのため、監視装置30は、正常モデルの自動更新のタイミングの自由度を上げることができる。
また、本実施形態では、監視装置30は、第1の入力部(例えば、入力装置36や通信インタフェース35)と、設定部3062Aと、を備えてもよい。具体的には、第1の入力部は、ユーザからの入力を受け付けてもよい。そして、設定部3062Aは、第1の入力部により受け付けられる所定の入力に応じてモデル更新条件に関する設定を行ってもよい。
これにより、監視装置30は、正常モデルの自動更新のタイミングをユーザに決定(設定)させることができる。
また、本実施形態では、モデル生成部3034は、診断部3054による診断に使用された所定期間ごとの運転データに基づき 、診断部3054により使用される正常モデルを自動で更新してもよい。
これにより、監視装置30は、診断部3054の診断結果に基づき、正常な運転状態に相当する所定期間ごとの運転データを選択的に使用して、正常モデルを適切に更新することができる。
また、本実施形態では、モデル生成部3034は、更新前の正常モデルの生成のために使用した複数の所定期間ごとの運転データのうちの一定数或いは一定比率を、診断部3054によって、更新前の正常モデルに基づく診断に使用された所定期間ごとの運転データに置換した複数の所定期間ごとの運転データに基づき、診断部3054により使用される正常モデルを自動で更新してもよい。
これにより、監視装置30は、具体的に、直近の機器10の運転状態の正常な範囲を正常モデルに反映させることができる。
また、本実施形態では、モデル生成部3034は、診断部3054によって、更新前の正常モデルに基づく診断に使用された、直近の所定数(例えば、所定数BN)の所定期間ごとの運転データに基づき、診断部3054により使用される正常モデルを自動で更新してもよい。
これにより、監視装置30は、具体的に、直近の機器10の運転状態の正常な範囲を正常モデルに反映させることができる。
また、本実施形態では、監視装置30は、第2の入力部(例えば、入力装置36や通信インタフェース35)と、設定部3062Bとを備えてもよい。具体的には、第2の入力部は、ユーザからの入力を受け付けてよい。そして、設定部3062Bは、第2の入力部により受け付けられる所定の入力に応じて、モデル生成部3034が診断部3054による診断に使用された所定期間ごとの運転データに基づき診断部3054により使用される正常モデルを自動で更新する方法に関する設定を行ってよい。
これにより、監視装置30は、正常モデルの更新方法をユーザに決定(設定)させることができる。
また、本実施形態では、診断部3054は、モデル生成部3034により更新された正常モデルが機器10等の運転状態の正常な範囲に対して所定基準を超えて乖離している場合、診断に使用する正常モデルを更新前の正常モデルに戻してもよい。
これにより、監視装置30は、更新後の正常モデルが機器10等の運転状態の正常な範囲を適切に表現できていない場合であっても、更新前の正常モデルに戻すことで、機器10等の異常に関する診断を適切に継続することができる。
また、本実施形態では、診断部3054は、モデル生成部3034により更新された正常モデルが機器10等の運転状態の正常な範囲に対して所定基準を超えて乖離していると判断可能な旧モデル復活条件が成立する場合、診断に使用する正常モデルを更新前の正常モデルに戻してもよい。そして、旧モデル復活条件は、正常モデルの更新の前後で、診断部3054により機器10等の運転状態が異常であると診断される頻度が所定基準を超えて増加することであってもよい。また、旧モデル復活条件は、正常モデルの更新の前後で、診断部3054による診断結果が、機器10等の運転状態の正常な範囲から乖離する方向への所定基準を超えた変化を表していることであってもよい。
これにより、監視装置30は、更新後の正常モデルが機器10等の運転状態の正常な範囲を適切に表現できていない場合に、具体的に、更新前の正常モデルに戻すことができる。
また、本実施形態では、監視装置30は、第3の入力部(例えば、入力装置36や通信インタフェース35等)と、設定部3062Cとを備えてもよい。具体的には、第3の入力部は、ユーザからの入力を受け付けてよい。そして、設定部3062Cは、第3の入力部により受け付けられる所定の入力に応じて、旧モデル復活条件に関する設定を行ってよい。
これにより、監視装置30は、正常モデルを更新前の状態に戻すタイミングをユーザに決定(設定)させることができる。
以上、実施形態について詳述したが、本開示はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
1 監視システム
10 機器
20 制御装置
30 監視装置(診断装置)
31 外部インタフェース
31A 記録媒体
32 補助記憶装置
33 メモリ装置
34 CPU
35 通信インタフェース
36 入力装置
37 表示装置
40 端末装置
301 バッチデータ記憶部
302 データ蓄積部
303 モデル生成処理部
304 正常モデル記憶部
305 診断処理部
306 モデル変更処理部
3031 データ取得部
3032 前処理部
3033 データ変換部
3034 モデル生成部(生成部)
3051 データ取得部
3052 前処理部
3053 指標値演算部
3054 診断部
3055 通知部
3061 変更指令部
3061A 変更指令部
3061B 変更指令部
3062 設定部
3062A 設定部(第1の設定部)
3062B 設定部(第2の設定部)
3062C 設定部(第3の設定部)

Claims (14)

  1. 予め取得される、機器又は設備の所定期間ごとの時系列の運転状態を表す運転データに基づき、前記機器又は設備の正常な運転状態を表す正常モデルを生成する生成部と、
    前記正常モデルと、事後に取得される、前記機器又は設備の前記所定期間の前記運転データとに基づき、前記機器又は設備の運転状態の異常に関する診断を行う診断部と、を備え、
    前記生成部は、前記診断部により使用される前記正常モデルを自動で更新する、
    診断装置。
  2. 前記生成部は、前記機器又は設備の運転状態の正常な範囲の経時変化に合わせて、前記診断部により使用される前記正常モデルを自動で更新する、
    請求項1に記載の診断装置。
  3. 前記生成部は、第1の条件が成立すると、前記診断部により使用される前記正常モデルを自動で更新する、
    請求項1又は2に記載の診断装置。
  4. 前記第1の条件は、前記診断部により正常と診断される範囲で、前記正常モデルに対して、前記機器又は設備の前記所定期間の前記運転データが相対的に大きく乖離していること、前記診断部により使用される前記正常モデルの使用開始時、若しくは、前記生成部により前記正常モデルの生成に使用された前記所定期間ごと前記運転データの取得終了時を基準として、前記機器又は設備により生産される物品の生産数が所定基準を超えること、前記診断部により使用される前記正常モデルの使用開始時、若しくは、前記生成部により前記正常モデルの生成に使用された前記所定期間ごと前記運転データの取得終了時を基準として、経過時間が所定基準を超えること、又は、前記診断部により使用される前記正常モデルの使用開始時、若しくは、前記生成部により前記正常モデルの生成に使用された前記所定期間ごと前記運転データの取得終了時を基準として、前記機器又は設備の周辺の環境条件に相対的に大きな変化が生じたことである、
    請求項3に記載の診断装置。
  5. ユーザからの入力を受け付ける第1の入力部と、
    前記第1の入力部により受け付けられる所定の入力に応じて、前記第1の条件に関する設定を行う第1の設定部と、を備える、
    請求項3又は4に記載の診断装置。
  6. 前記生成部は、前記診断部による前記診断に使用された前記所定期間ごとの前記運転データに基づき、前記診断部により使用される前記正常モデルを自動で更新する、
    請求項1乃至5の何れか一項に記載の診断装置。
  7. 前記生成部は、更新前の前記正常モデルの生成のために使用した複数の前記所定期間ごとの前記運転データのうちの一定数又は一定比率を、前記診断部によって、更新前の前記正常モデルに基づく前記診断に使用された前記所定期間ごとの前記運転データに置換した複数の前記所定期間ごとの前記運転データに基づき、前記診断部により使用される前記正常モデルを自動で更新する、
    請求項6に記載の診断装置。
  8. 前記生成部は、前記診断部によって、更新前の前記正常モデルに基づく前記診断に使用された、直近の所定数の前記所定期間ごとの前記運転データに基づき、前記診断部により使用される前記正常モデルを自動で更新する、
    請求項6に記載の診断装置。
  9. ユーザからの入力を受け付ける第2の入力部と、
    前記第2の入力部により受け付けられる所定の入力に応じて、前記生成部が前記診断部による前記診断に使用された前記所定期間ごとの前記運転データに基づき前記診断部により使用される前記正常モデルを自動で更新する方法に関する設定を行う第2の設定部と、を備える、
    請求項6乃至8の何れか一項に記載の診断装置。
  10. 前記診断部は、前記生成部により更新された前記正常モデルが前記機器又は設備の運転状態の正常な範囲に対して所定基準を超えて乖離している場合、前記診断に使用する前記正常モデルを更新前の前記正常モデルに戻す、
    請求項1乃至9の何れか一項に記載の診断装置。
  11. 前記診断部は、前記生成部により更新された前記正常モデルが前記機器又は設備の運転状態の正常な範囲に対して所定基準を超えて乖離していると判断可能な第2の条件が成立する場合、前記診断に使用する前記正常モデルを更新前の前記正常モデルに戻し、
    前記第2の条件は、前記正常モデルの更新の前後で、前記診断部により前記機器又は設備の運転状態が異常であると診断される頻度が所定基準を超えて増加すること、又は、前記正常モデルの更新の前後で、前記診断部による診断結果が、前記機器又は設備の運転状態の正常な範囲から乖離する方向への所定基準を超えた変化を表していることである、
    請求項10に記載の診断装置。
  12. ユーザからの入力を受け付ける第3の入力部と、
    前記第3の入力部により受け付けられる所定の入力に応じて、前記第2の条件に関する設定を行う第3の設定部と、を備える、
    請求項11に記載の診断装置。
  13. 診断装置が、予め取得される、機器又は設備の所定期間ごとの時系列の運転状態を表す運転データに基づき、前記機器又は設備の正常な運転状態を表す正常モデルを生成する生成ステップと、
    前記診断装置が、前記正常モデルと、事後に取得される、前記機器又は設備の前記所定期間の前記運転データとに基づき、前記機器又は設備の運転状態の異常に関する診断を行う診断ステップと、を含み、
    前記生成ステップでは、前記診断ステップで使用される前記正常モデルを自動で更新する、
    診断方法。
  14. 診断装置に、
    予め取得される、機器又は設備の所定期間ごとの時系列の運転状態を表す運転データに基づき、前記機器又は設備の正常な運転状態を表す正常モデルを生成する生成ステップと、
    前記正常モデルと、事後に取得される、前記機器又は設備の前記所定期間の前記運転データとに基づき、前記機器又は設備の運転状態の異常に関する診断を行う診断ステップと、を実行させ、
    前記生成ステップでは、前記診断ステップで使用される前記正常モデルを自動で更新する、
    診断プログラム。
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