JP2022185977A - 断熱材、断熱構造体および、建築物の施工方法 - Google Patents

断熱材、断熱構造体および、建築物の施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】建築物の施工に好適なエアロゲルを含む断熱材、断熱材を用いた断熱構造体および、建築物の施工方法を提供することを解決すべき課題とする。【解決手段】建築物の施工に用いられる断熱材であって、前記断熱材は、不織布とエアロゲルを含むエアロゲル層と、前記エアロゲル層の少なくとも片面に配置された被覆層と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、エアロゲルを含む断熱材、断熱構造体および、エアロゲルを含む断熱材を用いた建築物の施工方法に関する。
建築物の断熱材の材料として熱伝導率が低い材料を用いることにより、高い断熱性が得られる。近年、低い熱伝導率を有するエアロゲルを建築用断熱材として使用する手法が提案されている。エアロゲルは微細多孔質構造により低い熱伝導率を実現する。しかしながら、エアロゲルは、構造が脆く崩れやすいため、扱いづらいという欠点があった。
上記のような実状に鑑みて、特許文献1には、エアロゲルが粒子状になったエアロゲル粒子及び接着剤を含むエアロゲル層の外周部に樹脂発泡体を設け、更にエアロゲル層の表面に表皮材を貼り付けることで、強度と断熱性とを両立させた断熱材について記載されている。
特開2014-40750号公報
建築物の施工においては、断熱材を簡単に効率的に取り付けることが重要である。特にエアロゲルを用いた断熱材は脆く扱いづらいうえ、崩れたエアロゲルが粉末を発生させるなど、課題があった。特許文献1では、強度と断熱性とを両立させた断熱材について記載されているものの、当該断熱材を用いた建築物の施工方法については記載されていない。また、住宅等において断熱リフォームを施工する場合、内装壁まで破壊することや、壁に断熱材を充填することで住宅の外周面積が広がることが問題として生じた。
このような実状に鑑みて本発明は、建築物の施工に好適なエアロゲルを含む断熱材、断熱材を用いた断熱構造体および、建築物の施工方法を提供することを解決すべき課題とする。
上述した課題を解決する為に、本発明は、建築物の施工に用いられる断熱材であって、前記断熱材は、不織布とエアロゲルを含むエアロゲル層と、前記エアロゲル層の少なくとも片面に配置された被覆層と、を備える。
このような構成とすることで、エアロゲルは被覆層によって被覆され、エアロゲルの粉末の発生を抑制することができる。また、エアロゲル層に用いられる不織布は、低弾性であり、厚みの小さいエアロゲル層を形成することができる。
本発明の好ましい形態では、前記エアロゲル層の厚みと、前記被覆層の厚みと、の合計値が1mm~30mmの範囲内である。
このような構成とすることで、断熱材の厚みによって建築物の外周面積が大きくなることを抑制することができる。
本発明の好ましい形態では、エアロゲルを含む断熱材を用いた建築物の施工方法であって、建築物の骨組みの表面側に前記断熱材を貼付する断熱材貼付工程と、前記断熱材の表面側に防水層を貼付する防水層貼付工程と、前記防水層の表面側に表面部材を配置する表面部材配置工程と、を備える。
このような工法とすることで、建築物の内装を破壊することなく、断熱材を建築物の骨組みに貼付するだけで簡単に取り付けることができる。
本発明の好ましい形態では、前記断熱材は、シート状に形成され、前記断熱材貼付工程は、留め具によって前記骨組みの表面側に前記断熱材を貼付する。
このような工法とすることにより、断熱材を簡単かつ効率的に建築物の骨組みに貼付することができる。
本発明の好ましい形態では、前記断熱材貼付工程は、前記断熱材の端部に粘着テープを貼付する。
このような工法とすることにより、複数の断熱材を結合させ、隙間なく断熱材を貼付することができる。また、断熱材の断面をテープにより密封することで、断熱材に含まれるエアロゲル粉末の飛散を抑制することができる。
本発明の好ましい形態では、前記防水層の裏面側に補強材を配置する補強材配置工程を備える。
このような工法とすることにより、建築物の強度を高められる。また、補強材に断熱材を固定することで作業を効率化できる。
本発明の好ましい形態では、前記表面部材は、裏面側に対して前記断熱材が更に貼付される。
このような工法とすることにより、更に建築物の断熱性を向上させることができる。
本発明の好ましい形態では、エアロゲルを含む断熱材を用いた建築物の断熱構造体であって、建築物の骨組みと、前記骨組みの表面側に貼付された断熱材と、前記断熱材の表面側に貼付された防水層と、前記防水層の表面側に配置された表面部材と、を備える。
本発明の好ましい形態では、エアロゲルを含む断熱材を用いた建築物の内壁の施工方法であって、壁紙を剥がして露出した補強材に前記断熱材を貼付する断熱材貼付工程と、前記断熱材のうえから壁紙を貼付する工程と、を備える。
このような工法とすることで、内壁の断熱リフォームを施工する際に、壁の厚みをほとんど変えることなく断熱材を内壁に導入することができる。
本発明の好ましい形態では、エアロゲルを含む断熱材を用いたプレハブ建築の断熱構造体であって、パネル構造体の表面側および裏面側の少なくとも何れか一方に対して前記断熱材を貼付する断熱材貼付工程と、貼付された前記断熱材に対して表面部材を配置する表面部材配置工程と、によって形成される。
このような構成とすることで、断熱構造体がプレハブ建築の建材に予め付与され、従来のプレハブ建築の工期を変えることなくプレハブ建築における断熱性を高めることができる。
本発明の好ましい形態では、エアロゲルを含む断熱材を用いたプレハブ建築の施工方法であって、前記プレハブ建築は、パネル構造体と、前記パネル構造体間の間隙に配置され、前記パネル構造体を接合する接合部材と、を備え、前記施工方法は、少なくとも前記接合部材を覆うように前記断熱材を貼付する断熱材貼付工程と、貼付された前記断熱材に対して表面部材を配置する表面部材配置工程と、を備える。
このような工法とすることで、既存のプレハブ建築における内装等を破壊せず、また既存のスペースをほとんど変えることなく、プレハブ建築における断熱性を向上させることができる。
本発明の好ましい形態では、エアロゲルを含む断熱材を用いた建築物の断熱構造体であって、表面部材の裏面側に対して前記断熱材が貼付される。
このような構成とすることで、従来の表面部材における断熱性を向上させることができる。
本発明の好ましい形態では、エアロゲル断熱材を含む断熱構造体を用いた施工方法であって、前記建築物の表面部材を剥がして露出した面に対して前記断熱構造体を貼付する断熱構造体貼付工程を備える。
このような工法とすることで、断熱リフォームを施工する際の工期を短縮し、また、壁等の厚みをほとんど変えることなく断熱リフォームを施工することができる。
本発明の好ましい形態では、エアロゲル断熱材を含む断熱構造体を用いた施工方法であって、表面部材として前記断熱構造体を用いる。
このような工法とすることで、仕上げの工程において建築物の断熱性を向上させることができる。
本発明は、エアロゲルを含む断熱材を用いた建築物の施工を簡単かつ効率的に実施する施工方法を提供することができる。
本発明の実施形態における断熱構造体の構成図である。 本発明の実施形態における断熱材の断面図である。 本発明の実施形態における断熱材の貼付工程の説明図である。 本発明の実施形態における断熱構造体の断面図の一例である。 本発明の実施形態における断熱構造体の断面図の一例である。 本発明の実施形態における断熱構造体の断面図の一例である。 本発明の実施形態における断熱構造体の断面図の一例である。 本発明の実施形態におけるパネル構造体の断面図の一例である。 本発明の実施形態における断熱構造体の断面図の一例である。
以下、本発明を図面に示した好ましい実施形態について詳細に説明する。本発明の技術的範囲は、添付図面に示した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、適宜変更が可能である。
<実施形態1>
図1は、本発明の実施形態における断熱構造体の構成図である。また、図2は、本発明の実施形態における断熱材の断面図である。本実施形態に係る断熱構造体は、図1に示すように、エアロゲルを含む断熱材3を用いた建築物の断熱構造体1であって、建築物の骨組みとなる骨組み2と、エアロゲルを含み断熱材として使用される断熱材3と、雨や雪などの水分の侵入を防止する防水層4と、外装材やフローリングとして表面に配置される表面部材5と、建築物の強度を高める補強材6とを備える。なお、断熱構造体1は補強材6を必ずしも備えていなくてもよく、補強材6は省略することも可能である。断熱構造体1は、おもに建築物の外壁、屋根、床など建築物が外部と接する領域に使用される。なお、一般的に建築物において骨組み2の内側には、更に防湿シートや内壁、内装材等が配置されるが、以下の説明では骨組み2より内部の構造物について省略する。
骨組み2は、建築物における柱、梁、筋交い、桁、垂木、棟木、土台などに相当する。骨組み2は、木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造、組石造などの何れであってもよく、またこれらの組み合わせであってもよい。なお、本実施形態では、外張断熱工法を採用しているが、充填断熱工法を併用し、骨組み2の間隙に断熱材を充填してもよい。
断熱材3は、図2に示すように、エアロゲル層31と、エアロゲル層31の少なくとも片面に配置された被覆層32と、を備える。本実施形態において、断熱材3は、外張断熱工法において用いられるシート状又は、板状に形成された断熱材である。
エアロゲル層31は、エアロゲル及び不織布により形成される。エアロゲルは、湿潤ゲルを超臨界乾燥させ、溶媒を除去することにより形成される微細多孔性構造を有する。エアロゲルは、作製に使用される材料によって、シリカエアロゲル、ポリマーエアロゲル、カーボンエアロゲルなどに分類される。本実施形態では、エアロゲル層31としてシリカエアロゲルを用いるが、その他のエアロゲルを用いることは制限されない。シリカエアロゲルは、赤外線の吸収効率が良く、高い断熱性を有する点や製造コストが安価である点において、建築物の断熱材として優位である。また、シリカエアロゲルは、撥水性、耐火性、防音性を有する点において、建築物の断熱材として優位である。なお、シリカエアロゲルに、グラスファイバーのような繊維強化材やカーボン等を混合したハイブリッド素材のものが使用されてもよい。また、エアロゲル層31は、化学処理が施されることでより高い撥水性、耐火性、防音性を備えたエアロゲルによって形成されてもよい。
また、エアロゲルは、不織布を下地として、不織布の少なくとも片面に形成される。本実施形態において、エアロゲルは粒子状のものが用いられ、接着剤により不織布の両面に接着される。不織布は、低弾性のものが用いられることが好ましく、これによって、エアロゲルが不織布に薄膜としてコーティングされ、エアロゲル層31の厚みが抑えられる。
本実施形態において、エアロゲル層31は、厚み3mmのエアロゲルシートにより形成される。エアロゲルシートにおける熱伝導率は、0.018~0.020w/(m・k)である。本実施形態において、エアロゲル層31の厚みは可能な限り薄くすることが好ましいが、必要な断熱性に応じて0.01mm~10mmの範囲で設定されてもよい。
被覆層32は、エアロゲル層31の少なくとも片面を被覆するシート材により形成される。なお、被覆層32は、エアロゲル層31の両面を被覆する構成とすることが好ましい。また、被覆層32は、エアロゲル層31の両面及び、端部を被覆する構成としてもよい。被覆層32のシート材として、金属材料、樹脂材料、高分子材料、カーボン材料などが挙げられるが、特に高い遮熱性を有する点で、金属材料を用いることが好ましい。本実施形態において、被覆層32のシート材はアルミニウムにより形成される。アルミニウムは、赤外線に対する高い反射性を有するため、建材として用いることで建築物の遮熱性を向上させる。また、アルミニウムは薄膜として形成することが比較的容易である。本実施形態において、被覆層32の厚みは、0.047mmであるが、0.01mm~10mmの範囲で設定されてもよい。なお、金属材料を用いた被覆層32の表面は酸化され、酸化金属となるが、金属材料には空気中で酸化した酸化金属も含まれる。
図2(a)において、被覆層32は、エアロゲル層31の両面を被覆するよう配置されている。エアロゲル層31と被覆層32は、接着剤などによって接着される。図2(b)において、被覆層32は、エアロゲル層31より広い面積を有する。エアロゲル層31の両面に配置された被覆層32は、エアロゲル層31の全体を被覆し、エアロゲル層31の端部において、対面に配置された被覆層32と接着剤などによって接着される。図2(b)の被覆方法において、エアロゲル層31は、被覆層32によって密封され、エアロゲルの粉末の飛散が抑制される。
断熱材3の厚みは、エアロゲル層31の厚みと、被覆層32の厚みと、の合計値により決定される。本実施形態において、断熱材3の厚みは、3mm~4mmの範囲内に設定されることが好ましいが、1mm~30mmの範囲内で任意に設定されてもよい。断熱材3の厚みを小さくすることで、例えば断熱構造体1を建築物の外壁の施工に用いる場合、建築物の外周面積を小さくすることができる。
本実施形態において、防水層4は、雨や雪により建築物の内部に水分が侵入するのを防ぐ。防水層4は、塩化ビニルシート、加硫ゴム系シート、建築用防水紙、高分子繊維材など一般的な建築用防水シートが用いられる。なお、防水層4は、上述したような防水シートによる構成に限定されず、FRP(Fiber Reinforced Plastics)、樹脂系、アスファルト系などの塗布材を使用した防水塗膜層および、液状またはシート状のアスファルト材料によるアスファルト層など、防水または防湿に作用するものであれば防水層4の構成に特に制限はない。
表面部材5は、建築物の表面部を形成する外装材やフローリングである。断熱構造体1を建築物の外壁の施工に用いる場合、表面部材5は、サイディング、モルタル、タイル、ALC(Autoclaved Lightweight aerated Concrete)などの中から任意のものが用いられる。なお、断熱構造体1を建築物の床の施工に用いる場合、表面部材5は、床材であり、フローリング、タイル、カーペット、クッション、コンクリート、畳、石材などの中から任意のものが用いられる。また、断熱構造体1を建築物の屋根の施工に用いる場合、表面部材5は、屋根材であり、コンクリート瓦、粘土瓦、ガルバリウム鋼板(登録商標)、スレート、トタン、銅板などの中から任意のものが用いられる。なお、以下の説明において、表面側とは、表面部材5が配置される方向を示し、外壁及び屋根においては建築物の外側を、床においては建築物の内側を意味する。また、表面側と対応させて、外壁及び屋根における建築物の内側を、床においては建築物の外側を、裏面側と定義する。
補強材6は、壁や床の耐久性を高めるための補強材として用いられる。補強材6は、構造用合板や石膏ボード、硬質樹脂などの中から任意のものが用いられる。補強材6は、建築物の補強の観点から、パネル状に形成されることが好ましい。断熱構造体1は、骨組み2において筋交いを設けない場合など、状況に応じて補強材6を備えることができる。
続いて、建築物の外壁、床、屋根における施工方法について図3~図6を参照し、説明する。本実施形態に係る建築物の施工方法は、断熱材貼付工程と、防水層貼付工程と、表面部材配置工程と、補強材配置工程などと、を備える。
断熱材貼付工程において、断熱材3は、骨組み2の表面側に貼付される。断熱材3は、シート材であるためロール状に丸めて保管することができ、断熱材3を貼付する工程で、任意の形状、大きさに切り取られて使用される。本実施形態において、切り取られた断熱材3は、ガンタッカーにより留め具を打ち込むことによって骨組み2に貼付される。なお、断熱材3を貼付する為の留め具として、釘や螺子などが用いられてもよい。また、断熱材3は、接着剤により骨組み2に貼付されてもよい。切り取られた断熱材3は、骨組み2の枠組みに合わせて隙間が少なくなるように貼付されることが好ましい。
断熱材貼付工程において、骨組み2に貼付された断熱材3の端部と隣接する断熱材3の端部は、粘着テープAを貼付することで固定される。粘着テープAは、被覆層32と同様に遮熱性の高い材料により形成されることが好ましい。本実施形態において、粘着テープAは、アルミニウム材料により形成されたアルミテープを用いるが、遮熱性を有する他の金属材料が用いられてもよい。粘着テープAは、片面に接着剤が塗布されており、粘着テープとして使用される。なお、粘着テープとして、カーボンテープやビニルテープが用いられてもよい。
図3は、粘着テープAによる断熱材貼付工程を説明する図である。図3(a)は、断熱材3を重ねずに粘着テープAを貼付した場合における、断熱材貼付工程の実施例を示す。図3(a)の実施例では、断熱材3が重ならないため粘着テープAを貼付した面の凹凸を抑制することができる。図3(b)は、断熱材3を重ねて粘着テープAを貼付した場合における、断熱材貼付工程の実施例を示す。図3(b)の実施例では、断熱材3が隙間なく骨組み2に貼付されるため、高い断熱性を維持することができる。粘着テープAは、断熱材3が切り取られたことにより露出したエアロゲル層31を密封するように貼付され、エアロゲル粉末の飛散を抑制する。また、粘着テープAは、断熱材3の端部が骨組み2より剥離することを抑制する。
断熱材3は、断熱構造体1において裏面側に近い配置とすることが好ましい。これによって、建築物の内部から断熱構造体1に対する熱伝導が抑制され、建築物内部の温度が維持される。
補強材配置工程において、補強材6は、ガンタッカー、接着剤、粘着テープ、釘や螺子などの任意の道具を用いて断熱材3の表面側に貼付される。なお、建築物の強度が十分である場合、補強材6は、必須でないため、補強材配置工程が実施されなくてもよい。
続く防水層貼付工程において、防水層4は、ガンタッカー、接着剤、粘着テープ、釘や螺子などの任意の道具を用いて補強材6の表面側に貼付される。なお、補強材配置工程が実施されない場合、防水層4は、断熱材3の表面側に貼付される。防水層4は、少なくとも断熱材3より外側に配置される。また、防水層4は、断熱構造体1において表面側に近い配置とすることが好ましい。防水層4は、例えば、表面部材5に近接する裏面側に配置される。なお、床の施工において、防水層4は必須でなく、防水層貼付工程が実施されなくてもよい。
表面部材配置工程において、表面部材5は、防水層4又は補強材6の表面側に配置される。表面部材5の固定方法は、外壁、床材、屋根材によって異なるため、説明を省略する。
図4~図6は、本実施形態における断熱構造体1の断面図を示す。断熱構造体1は、建築物における外壁、床、屋根によって、それぞれ適した施工方法及び構造を選択することができる。
図4は、屋根における断熱構造体1の構造の断面図を示す。屋根における断熱構造体1は、建築物の内側から順に、骨組み2と、断熱材3と、防水層4と、表面部材5と、を備える。
図5は、外壁における断熱構造体1の断面図を示す。外壁における断熱構造体1の好ましい構成として、図5(a)に示すように、断熱構造体1は、建築物の内側から順に、骨組み2と、断熱材3と、補強材6と、防水層4と、表面部材5と、を備える。また、図5(b)に示すように、断熱構造体1は、建築物の内側から、骨組み2と、断熱材3と、防水層4と、補強材6と、表面部材5と、の順により形成されてもよい。また、図5(c)に示すように、断熱構造体1は、建築物の内側から、骨組み2と、補強材6と、断熱材3と、防水層4と、表面部材5と、の順により形成されてもよい。また、外壁の施工方法では、断熱材貼付工程において、断熱材3が補強材6に貼付され、続く補強材配置工程において、断熱材3が貼付された補強材6を骨組み2に取り付けられるようにしてもよい。
図6は、床における断熱構造体1の断面図を示す。床における断熱構造体1の好ましい構成として、図6(a)に示すように、断熱構造体1は、建築物の外側から順に、骨組み2と、断熱材3と、補強材6と、表面部材5と、を備え、断熱構造体1が形成される。また、図6(b)に示すように、断熱構造体1は、建築物の外側から、骨組み2と、補強材6と、断熱材3と、表面部材5と、の順により形成されてもよい。なお、床の施工方法では、外壁の施工方法と同様に、断熱材貼付工程において、断熱材3が補強材6に貼付され、続く補強材配置工程において、断熱材3が貼付された補強材6を骨組み2に取り付けられるようにしてもよい。
本実施形態において、断熱材3は、建築物の内壁の施工に用いることができる。内壁は、建築物の内側から順に、内装材としての壁紙と、石膏ボードやベニヤ板などによる補強材(既存壁)6と、により形成される。なお、補強材6より外側は、外壁の構造となる。内壁の施工方法では、初めに、壁紙のみが剥がされる。続いて、断熱材貼付工程において、露出した補強材6に断熱材3が貼付される。更に、断熱材3に壁紙が貼付されることで、内壁及び外壁をほとんど壊すことなく簡単に内壁の施工が完了する。なお、補強材6に貼付した断熱材3のうえから、更に石膏ボードやベニヤ板などを貼付し、最後に壁紙を貼付するような順序で施工を実行してもよい。
本実施形態における施工方法は、住宅の外壁、床、屋根のリフォームに使用される。外壁のリフォームの場合、外壁のみをはがして本発明の施工方法を実施することができる。なお、本発明の施工方法は新築においても当然実施可能である。さらに、パネル工法を用いる場合、本発明の施工方法を用いて断熱構造体1を予め用意しておき、建築物に取り付けることができる。また、補強材6に対して、断熱材3又は/及び防水層4を予め貼付しておき、補強材配置工程において骨組み2に取り付けることで、効率よく施工することができる。
以下、本発明の異なる実施形態2、実施形態3に係る施工方法および施工に用いる断熱構造体について説明する。実施形態2、実施形態3に係る施工方法および断熱構造体は、様々な建築物や建築部材に対して断熱材3を取り付けて使用する好適な例を示す。実施形態1と同様の構成については同様の符号を付し、説明を省略する。
<実施形態2>
本実施形態に係る施工方法は、プレハブ建築の施工またはリフォームに使用できる。プレハブ建築は、例えば、災害時の仮設住宅や工事現場の仮設事務所などとして利用され、短期に設置できる利点がある。一方、仮設住宅は、災害発生などの緊急時において短期的に需要が集中し、その結果、断熱材が取り付けられず、断熱性が低いことが課題であった。また、工事現場などにおける仮設事務所は、工期やコストの観点から断熱性が低い状態で設置されることが課題であった。
図7は、本発明の実施形態における断熱構造体の断面図の一例である。本実施形態に係るプレハブ建築の施工方法は、プレハブ建築における壁、天井、床などを形成する断熱構造体10を予め用意し、それらを建築場所で組み立てるプレハブ工法を採用することができる。断熱構造体10は、パネル構造体11と、断熱材3と、表面部材5と、を少なくとも備える。
図8は、本発明の実施形態におけるパネル構造体の断面図の一例である。パネル構造体11は、従来知られるプレハブ工法に用いられる壁、天井、屋根、床を含むプレハブ建築の建築部材であって、建築物外側の表面部材111と、建築物内側の表面部材112と、表面部材111と表面部材112との間隙に配置される断熱材113と、などにより構成される。
断熱材113は、断熱材3と異なる既知の断熱材として構成されてよく、例えば、鉱物繊維系材料のグラスウールやロックウール、木材繊維系材料のセルロースファイバー、発泡プラスチック系材料のウレタンフォームやポリスチレンフォーム、フェノールフォームなどが使用される。なお、断熱材113は、硬質ウレタンフォームなど一定の強度を有する材料を用いられることが好ましく、これによってパネル構造体11の強度を高めることできる。パネル構造体11は、強度を高めるために補強材6を備えてもよい。
断熱構造体10を予め製造する製造工程は、パネル構造体11の少なくとも片面側に断熱材3を貼付する断熱材貼付工程と、貼付された断熱材3に表面部材5を配置する表面部材配置工程と、を備える。断熱材貼付工程において、断熱材3は、パネル構造体11の片面または両面の何れに貼付されてもよいが、片面のみに貼付する場合、建築物内側に貼付される構成がより好ましい。図7(a)は、上述した製造方法により製造された断熱構造体10の構造断面図の例を示す。図7(a)の構造断面図は、片面のみに断熱材3および表面部材5を貼付した例を示したが、図7(b)が示すように両面において同様の構造を形成してもよい。
本実施形態に係る施工方法は、既存のプレハブ建築のリフォーム施工に使用できる。リフォーム施工の対象となるプレハブ建築の壁、天井、屋根、床などの構成は、パネル構造体11と、隣接するパネル構造体11との接合部材12と、を備える。接合部材12は、パネル構造体11間を間隙なく密着させるためのパッキンや、プレハブ建築の強度を上げる骨組みなどが含まれる。接合部材12の周辺は、建築物において空気が流入または流出しやすく建築物内部における断熱性を低下させる要因となる。本実施形態に係る施工方法は、接合部材12を覆うように断熱材3を貼付する断熱材貼付工程と、貼付された断熱材3に表面部材5を配置する表面部材配置工程と、を備える。図7(c)は、上述した施工方法により形成された断熱構造体10の構造断面図を示す。なお、実施形態1に係る内壁の施工方法と同様に、壁紙や外装材を剥がしたうえで、断熱材貼付工程を実施してもよい。
実施形態2に係る断熱材貼付工程および表面部材配置工程は、実施形態1に係る工程と同様の方法を適用できる。
<実施形態3>
本実施形態に係る断熱材3は、表面部材5と組み合わせて形成される断熱構造体20とすることで、建築物の施工およびリフォームにおけるコストおよび工程の削減に寄与する。本実施形態における、断熱構造体20は、外壁、内壁、天井、屋根、床の何れかにおいて表面に配置される仕上げ部材として使用される。また、断熱構造体20は、実施形態1および実施形態2における表面部材5に替えて使用されることで、更に建築物の断熱性を高めることができる。
図9は、断熱材3を使用した断熱構造体20の構造断面図の例を示す。図9(a)に示すように、断熱構造体20は、少なくとも表面部材5と、断熱材3と、により構成される。断熱構造体20は、断熱材貼付工程において、表面部材5の裏面に対して断熱材を貼付することで形成される。図9(b)は、断熱構造体20を外壁または屋根の仕上げ部材として使用する形態においてより好適な構造断面図を示す。図9(b)に示すように、断熱構造体20は、表面側から表面部材5と、防水層4と、断熱材3と、の順により形成される。断熱構造体20は、防水層貼付工程において、表面部材5の裏面に対して防水層4を貼付し、断熱材貼付工程において、貼付された防水層4に対して断熱材3を貼付することで、形成される。また、断熱構造体20は、シート状に形成されることが好ましい。
断熱構造体20を用いた建築物の外壁、内壁、床、天井、屋根の施工方法について説明する。本実施形態の施工方法は、新築およびリフォームの何れにおいても実施可能である。リフォームの施工方法は、建築物の外壁、内壁、床、天井、屋根における表面部材5を剥がし、露出した面に対して断熱構造体20を貼付する断熱構造体貼付工程を備える。断熱材貼付工程における断熱構造体20を貼付する手法として、断熱材貼付工程または防水層貼付工程と同様の手法を用いることができる。断熱構造体貼付工程は、骨組み2や補強材6に対して、断熱構造体20を貼付する工程を含む。
断熱構造体20は、実施形態1、実施形態2における表面部材5または、既存の内装材や外装材などを含む表面部材に替えて使用することができる。また、断熱構造体20は、断熱構造体1および断熱構造体10の一部として使用することができる。断熱構造体20を用いる場合、実施形態1または実施形態2の施工方法において、断熱材貼付工程は省略されてもよい。
本実施形態において、断熱構造体20を建築物の施工に用いる例を説明したが、ユニット式の浴室などに断熱構造体20が用いられてもよい。また、シート状に形成された断熱構造体20は、テントやカーペットなどとしてそのまま使用されてもよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。
1 断熱構造体
2 骨組み
3 断熱材
31 エアロゲル層
32 被覆層
4 防水層
5 表面部材
6 補強材
A 粘着テープ
10 断熱構造体
11 パネル構造体
12 接合部材
111 表面部材
112 表面部材
113 断熱材
20 断熱構造体

Claims (13)

  1. 建築物の施工に用いられる断熱材であって、
    不織布とエアロゲルを含むエアロゲル層と、
    前記エアロゲル層の少なくとも片面に配置された被覆層と、を備える断熱材。
  2. 前記エアロゲル層の厚みと、前記被覆層の厚みと、の合計値が1mm~30mmの範囲内である請求項1に記載の断熱材。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の断熱材を用いた建築物の施工方法であって、
    建築物の骨組みの表面側に前記断熱材を貼付する断熱材貼付工程と、
    前記断熱材の表面側に防水層を貼付する防水層貼付工程と、
    前記防水層の表面側に表面部材を配置する表面部材配置工程と、を備える建築物の施工方法。
  4. 前記断熱材は、シート状に形成され、
    前記断熱材貼付工程は、留め具によって前記骨組みの表面側に前記断熱材を貼付する請求項3に記載の建築物の施工方法。
  5. 前記断熱材貼付工程は、前記断熱材の端部に粘着テープを貼付する請求項3又は請求項4に記載の建築物の施工方法。
  6. 前記防水層の裏面側に補強材を配置する補強材配置工程を備える請求項3~請求項5の何れかに記載の建築物の施工方法。
  7. 前記表面部材は、裏面側に対して前記断熱材が更に貼付される請求項3~請求項6の何れかに記載の建築物の施工方法。
  8. 請求項1又は請求項2に記載の断熱材を用いた建築物の断熱構造体であって、
    建築物の骨組みと、
    前記骨組みの表面側に貼付された断熱材と、
    前記断熱材の表面側に貼付された防水層と、
    前記防水層の表面側に配置された表面部材と、を備える断熱構造体。
  9. 請求項1又は請求項2に記載の断熱材を用いた建築物の内壁の施工方法であって、
    壁紙を剥がして露出した補強材に前記断熱材を貼付する断熱材貼付工程と、
    前記断熱材のうえから壁紙を貼付する工程と、を備える建築物の内壁の施工方法。
  10. 請求項1又は請求項2に記載の断熱材を用いたプレハブ建築の断熱構造体であって、
    パネル構造体の表面側および裏面側の少なくとも何れか一方に対して前記断熱材を貼付する断熱材貼付工程と、
    貼付された前記断熱材に対して表面部材を配置する表面部材配置工程と、によって形成されるプレハブ建築の断熱構造体。
  11. 請求項1又は請求項2に記載の断熱材を用いたプレハブ建築の施工方法であって、
    前記プレハブ建築は、パネル構造体と、
    前記パネル構造体間の間隙に配置され、前記パネル構造体を接合する接合部材と、を備え、
    前記施工方法は、少なくとも前記接合部材を覆うように前記断熱材を貼付する断熱材貼付工程と、
    貼付された前記断熱材に対して表面部材を配置する表面部材配置工程と、を備えるプレハブ建築の施工方法。
  12. 請求項1又は請求項2に記載の断熱材を用いた建築物の断熱構造体であって、
    表面部材の裏面側に対して前記断熱材が貼付される断熱構造体。
  13. 請求項12に記載の断熱構造体を用いた施工方法であって、
    前記建築物の表面部材を剥がして露出した面に対して前記断熱構造体を貼付する断熱構造体貼付工程を備える施工方法。
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