JP2022183693A - スイング機構を備えた車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転状態に応じて車体を適切に傾斜させる。【解決手段】前輪Fに車体の幅方向に並列する2つの車輪W,Wを備えた車両において、フレーム1と、フレーム1に設けられるセンターポスト4と、センターポスト4に対して軸回り回転自在のハンドル軸3と、車体の幅方向に並列する2つの車輪W,Wを転動自在に支持する対の車輪支持部材60,60と、ハンドル軸3と対の車輪支持部材60,60との間に設けられる操舵機構40と、センターポスト4と対の車輪支持部材60,60とを車体幅方向へ揺動自在に支持するスイング機構10と、ハンドル軸3の軸回り回転によってセンターポスト4を車体の幅方向へ傾斜させる傾倒機構70を備えた車両とした。【選択図】図1

Description

この発明は、スイング機構を備えた車両に関するものである。
従来から、前輪に車体幅方向に並列する2つの車輪を備えた自転車、いわゆる前二輪自転車がある。
例えば、特許文献1の前二輪自転車は、操向ハンドル28に連なる操向軸27がハンドルポスト21に回動自在に支承されている。ハンドルポスト21には、リンク機構45を介して左右のサイドポスト29L,29Rが連結されている。左右のサイドポスト29L,29Rの下端には、左右の前輪WFL,WFRをそれぞれ回転自在に支持する左右のフロントフォーク30L,30Rが接続されている(符号は該当する特許文献のものを記載。以下同じ。)。
リンク機構45は4節リンク機構からなり、左右のフロントフォーク30L,30Rに連結され、左右のサイドポスト29L,29Rに両端がピン結合される上部リンク35Uと、上部リンク35Uよりも下方に配置されて左右のサイドポスト29L,29Rに両端がピン結合される下部リンク35Dを備えている。上部リンク35Uの中央部と、下部リンク35Dの中央部は、ハンドルポスト21に回動自在に連結されている。また、左右のサイドポスト29L,29Rは、上方に向かうにつれて両サイドポスト29L,29Rの間隔が小さくなるように傾斜して配置されている。
また、特許文献2の前二輪自転車は、フレームポスト2に操向回転自在に支持されているハンドル軸7と、左右の前輪9L,9Rをそれぞれ回転自在に支持する左右のホークバー11L,11Rと、左右のホークバー11L,11Rを連結して4節リンク機構(平行リンク)を形成する上下のリンクバー12U,12Dと、ハンドル軸7を上下のリンクバー12U,12Dの各中央部に揺動自在に連結する連結部19,22と、平行リンクとハンドル軸7間に設けられた左右の前輪9L,9R軸間の高さ位置の変化を防止する方向に復元力を与えるばね手段13L,13Rとを含んで構成されている。
特開2002-337779号公報(請求項1、図2及び図9等参照) 特開2010-042710号公報(請求項1、図1及び図2等参照)
上記特許文献1,2に記載の自転車では、左右の車輪を支持するフォーク部材又はそのフォーク部材を支持するサイドポストと、操舵用のハンドルを支持するハンドルポストとの間に4節リンク機構を備えたことにより、車体を車輪とともに車体の幅方向(左右方向)へスイングさせることが可能である。さらに、特許文献2の自転車は、車体の幅方向へのスイング機能に加えて、路面から車体に作用する衝撃を緩和するサスペンション機能を備えている。
上記のようなスイング機構を備えた自転車では、交差点やカーブを通過する時に車体を傾斜させることでスムーズな走行が可能である。しかし、従来のスイング機構を備えた自転車では、運転者が意図的に体重を横移動させることで、運転者自らが車体の傾斜を制御しなければならないという問題があった。このため、特に高齢者等が運転する場合には、体重の横移動がうまくいかず、運転状態に応じて車体を適切に傾斜させることができない場合があった。また、従来のスイング機構を備えた自転車では、運転者が乗降する際に意に反して車体が傾斜してしまい、運転者がバランスを崩して転倒するおそれがあった。このような問題は、自転車だけではく、前二輪形式の原動機付自転車やバイク等、車輪に対してフレームを傾斜させることができるスイング機構を備えた各種車両においても生じ得る。
そこで、この発明は、スイング機構を備えた車両において、運転状態に応じて車体を適切に傾斜させることを第一の課題とし、車体のスイングにより運転者がバランスを崩す事態を防止することを第二の課題とする。
上記第一の課題を解決するために、この発明は、前輪に車体の幅方向に並列する2つの車輪を備えた車両において、フレームと、前記フレームに設けられる上下方向のセンターポストと、前記センターポストに対して軸回り回転自在のハンドル軸と、前記幅方向に並列する前記2つの車輪を転動自在に支持する対の車輪支持部材と前記ハンドル軸と前記対の車輪支持部材との間に設けられる操舵機構と、前記センターポストと前記対の車輪支持部材とを前記幅方向へ揺動自在に支持するスイング機構と、前記ハンドル軸の軸回り回転によって前記センターポストを前記幅方向へ傾斜させる傾倒機構を備えた車両を採用した。
前記傾倒機構は、前記ハンドル軸の軸回り回転によって動作する回動部材と、前記スイング機構に接続された作用部材とを備え、前記回動部材の動作によって前記作用部材に対して前記センターポストの下端を相対移動させることで前記センターポストを前記幅方向へ傾斜させる構成を採用することができる。
また、前記スイング機構は、前記対の車輪支持部材間を結ぶ上部リンクバーと、前記上部リンクバーよりも下方に設けられる下部リンクバーと、前記上部リンクバーの中央部及び前記下部リンクバーの中央部をそれぞれ前記センターポストに揺動自在に連結する揺動連結部とを備え、前記作用部材は、前記上部リンクバーに接続されている構成を採用することができる。
また、前記上部リンクバーと前記下部リンクバーとの間に配置され前記センターポストに揺動自在に連結される受け部材と、前記下部リンクバーと前記受け部材との間に配置される弾性部材とを備え、
前記作用部材は、前記受け部材に接続されている構成を採用することができる。
さらに、上記第二の課題を解決するために、この発明は、前記作用部材に対する前記センターポストの下端の相対移動を規制する切替機構を備えている構成を採用した。
前輪に、車体の幅方向に並列する2つの車輪を備え、車体の幅方向へのスイング機構を備えた車両において、運転状態に応じて車体を適切に傾斜させることができる。
この発明の第一の実施形態を示す要部拡大斜視図 図1の正面図 図2の背面図 図2の左側面図 図1の状態から操舵用ハンドルを進行方向右側にきろうとした状態を示す斜視図 操舵用ハンドルを進行方向右側にきった際の正面図 切替機構の側面図 切替機構の平面図 切替機構のロック状態を示す平面図 切替機構のロック解除状態を示す平面図 この発明の第二の実施形態を示す要部拡大正面図 図10の左側面図 傾倒機構の分解斜視図 傾倒機構の右側面図 傾倒機構の正面図 傾倒機構の作用を示す模式図(直進状態) 傾倒機構の作用を示す模式図(左旋回状態) 左旋回状態の正面図 傾倒機構の要部拡大図 この発明の第三の実施形態を示す要部拡大背面図 図18の左側面図 上部リンクバーの平面図 下部リンクバーの平面図 受け部材の平面図 切替機構のロック状態を示す平面図 この発明の第四の実施形態を示す側面図 図24の分解斜視図 逆転機構の要部拡大断面図 この発明の第五の実施形態を示す側面図 前二輪自転車の全体図
この発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。図1~図9Bは第一の実施形態を、図10~図17は第二の実施形態を、図18~図23は第三の実施形態を、図24~図26は第四の実施形態を、図27は第五の実施形態を、図28は自転車140の全体図を示している。
自転車140の基本構成は、図1及び図28に示すように、車体の前後方向に延びるフレーム1と、フレーム1の前端に車輪支持ユニットUを介して取り付けられる車輪W(前輪F)と、フレーム1の前後方向中ほどにシートポストを介して昇降自在に取り付けられるサドル5、フレーム1の後端に取り付けられる車輪W(後輪R)等を備えている。
フレーム1の前端には、上下方向に伸びる円筒状のセンターポスト4が設けられている。センターポスト4は、ペダルを備えたクランク軸を回転自在に支持するボトムブラケット部から、前方へ向かって上方へ傾斜するように設けられたメインフレームの前端に突出して設けられている。センターポスト4には断面円形のハンドル軸3が挿通され、そのハンドル軸3はベアリングを介して軸回り回転自在に支持されている。ハンドル軸3の上端3aには、クランプ部材によって操舵用ハンドル2が接続されている。操舵用ハンドル2の両端のグリップ部2aを運転者が掴んで操作する。また、操舵用ハンドル2の両端には前輪F及び後輪Rに付与する制動力を調整するブレーキレバーが設けられている。以下、この第一の実施形態では、センターポスト4をハンドルポスト4と称する。
ハンドル軸3は、ハンドルポスト4から下方へ突出してその下部に車輪Wを転動自在に支持する車輪支持部材60が取り付けられている。一般的な前一輪自転車の車輪支持部材60は、ハンドル軸3側が1本の軸で構成され、車輪W側は二股に分かれてその先端で車輪Wのハブ軸の両端を支持する構造となっている。これに対して、この発明では、フレーム1に、前二輪に対応した車輪支持ユニットUを取り付けるために、ハンドル軸3はハンドルポスト4の下端付近までの短い部材で構成されている。
第一の実施形態の車輪支持ユニットUは、図1~図3に示すように、ハンドルポスト4に嵌め込み固定される中央部材14を備えている。この実施形態では、中央部材14はハンドルポスト4とは別体の部材とし、中央部材14をハンドルポスト4に対して着脱自在としているが、着脱自在としない場合には、中央部材14とハンドルポスト4とを溶接等で一体化した部材で構成してもよいし、あるいは、ハンドルポスト4自身を中央部材14としてもよい。
また、車輪支持ユニットUは、車体幅方向に並列する2つの車輪W,Wを転動自在に支持する対の車輪支持部材60,60と、対の車輪支持部材60,60と中央部材14との間、すなわち、対の車輪支持部材60,60とハンドルポスト4との間に設けられ、ハンドルポスト4と対の車輪支持部材60,60とを車体幅方向へ揺動自在に支持する第一のリンク機構(スイング機構)10と、対の車輪支持部材60,60とハンドルポスト4との間に配置され車輪W,Wからフレーム1への衝撃を緩和する弾性部材31を備えたサスペンション機構30と、対の車輪支持部材60,60とハンドル軸3との間に設けられる第二のリンク機構(操舵機構)40と、を備えている。この実施形態では、対の車輪支持部材60,60として、それぞれフォーク部材を採用している。フォーク部材は、前述の一般的なものと同様に、上方側が1本の軸で構成され、車輪W側は二股に分かれてその先端で車輪Wのハブ軸の両端を支持する構造となっている。
対の車輪支持部材60,60の上端は、それぞれ筒状を成す対のサイドポスト50,50内に挿通されてその対のサイドポスト50,50に支持されている。左側の車輪支持部材60は、左側のサイドポスト50に軸回り回転自在に支持され、右側の車輪支持部材60は、右側のサイドポスト50に軸回り回転自在に支持されている。左右の車輪Wの回転中心面、タイヤを保持するリム部の幅方向中心線を含む面は、左右それぞれのサイドポスト50の軸線を含む位置、又は、そのサイドポスト50の軸線と平行な位置に配置されている。なお、左右のサイドポスト50,50の軸線同士は、互いに平行であるか、あるいは、上方へ向かって徐々に近づくようにややキャンバーを付けた構成であってもよい。
第一のリンク機構10は、上部リンクバー11と、上部リンクバー11よりも下方に設けられる下部リンクバー12と、上部リンクバー11の中央部及び下部リンクバー12の中央部をそれぞれ中央部材14に対して、すなわちハンドルポスト4に対して揺動自在に連結する揺動連結部15,16とを備えている。
上部リンクバー11及び下部リンクバー12の両端は、それぞれ対のサイドポスト50,50間にピン結合されて、その接続部はピンの軸回りに揺動自在である。上部リンクバー11とサイドポスト50,50とは、それぞれピン17を介して接続されている。また、下部リンクバー12とサイドポスト50,50とは、それぞれピン18を介して接続されている。ピン17,18の軸線は車体の前後方向を向き、且つ、サイドポスト50,50の軸線に直交するように設定されている。また、上部リンクバー11の中央部及び下部リンクバー12の中央部をそれぞれ中央部材14に対して揺動自在に連結する揺動連結部15,16もピンで構成されており、その揺動連結部15,16のピンの軸方向は、ピン17,18に平行な配置となっている。
第二のリンク機構40は、図3に示すように、ハンドル軸3の下端3bに接続される横方向へ伸びる中央接続片46と、その中央接続片46の前端部に設けられる上下方向の接続軸46a,46bを備えている。ハンドル軸3と中央接続片46とは嵌め込み固定であり、図4に示すように、中央部材14をハンドルポスト4に固定するために使用する筒状の固定部材82と締付部材81によって、ハンドル軸3と中央接続片46とが外側から締め付けられるように固定されている。また、固定部材82は、ねじ83によってハンドルポスト4に対して回り止め及び抜け止めされている。
図5に示すように、対の車輪支持部材60の上端には、前方へ突出する接続片41a,41bが設けられ、その接続片41a,41bの端部に上下方向の支持軸45a,45bが設けられている。運転者から見て右側の車輪支持部材60から伸びる接続片41aの支持軸45aと、ハンドルポスト4の下端に設けられた中央接続片46から立ち上がる接続軸46aとの間は、操舵用リンクバー43aで接続されている。また、運転者から見て左側の車輪支持部材60から伸びる接続片41bの支持軸45bと、中央接続片46から立ち上がる接続軸46bとの間は、同じく操舵用リンクバー43bで接続されている。各操舵用リンクバー43a,43bの両端は、それぞれ環状の接続部42a,42b及び環状の接続部44a,44bを介して、支持軸45a,45b及び接続軸46a,46bの軸回りに揺動自在である。運転者が操舵用ハンドル2を旋回動作させると、第二のリンク機構40の機能によって、左右それぞれの車輪支持部材60がサイドポスト50の軸回りに回転して、車輪W,Wが同方向に回転する。直進方向に対する各車輪W,Wの操舵角は、操舵用ハンドル2の旋回量(回転角度)によって調整することができる。これにより、交差点やカーブを通過する際の旋回が可能である。
サスペンション機構30は、上部リンクバー11と下部リンクバー12との間に配置され、中央部材14に揺動自在、すなわち、ハンドルポスト4に揺動自在に連結される受け部材13を備えている。受け部材13は、連結部19によってハンドルポスト4に支持されている。弾性部材31は、下部リンクバー12と受け部材13との間に配置されるコイルバネで構成されている。図2及び図3に示すように、弾性部材31の下端は下部リンクバー12の両端に当接した状態に保持され、弾性部材31の上端は受け部材13の両端に当接した状態に保持されている。図中の符号32は、上方側のバネ受けを示し、符号33は下方側のバネ受けを示している。また、符号34は、上部リンクバー11と受け部材13との相対移動を案内するガイドを示している。
なお、この実施形態では、上部リンクバー11は、中央部材14を挟んで車体幅方向一方側(運転者から見て右側)に配置される第一上部リンクバー11aと、他方側(運転者から見て左側)に配置される第二上部リンクバー11bとに分割して構成されているが、これを、全長に亘って連続する一つの部材で構成してもよい。また、下部リンクバー12についても同様に、中央部材14を挟んで車体幅方向一方側に配置される第一下部リンクバー12aと、他方側に配置される第二下部リンクバー12bとに分割して構成されているが、これを、全長に亘って連続する一つの部材で構成してもよい。受け部材13については、左右両側に弾性部材31を配置しているため、左右で部材を分割せずに全長に亘って連続する一つの部材で構成することが望ましい。
また、車輪支持ユニットUは、ハンドル軸3の軸回り回転によってハンドルポスト4を、車体幅方向へ傾斜させる傾倒機構70と、第一のリンク機構10を構成する上部リンクバー11と下部リンクバー12との車体幅方向への相対移動をロックすることで、第一のリンク機構10のスイング機能を停止する切替機構90とを備えている。
傾倒機構70は、図4及び図5に示すように、ハンドル軸3の軸回り回転によって動作する回動部材73と、スイング機構10に接続された作用部材71とを備えている。回動部材73の動作によって、作用部材71に対してハンドルポスト4の下端を車体幅方向へ相対移動させることで、ハンドルポスト4の上端と下端とを結ぶラインを車体幅方向へ傾斜させることができる。
第一の実施形態では、作用部材71は、スイング機構10の受け部材13に対して2箇所のピン77,77で接続されている。ピン77,77は、作用部材71のピン孔76,76と受け部材13のピン孔78,78に固定されて、作用部材71と受け部材13とは相対移動不能である(図4参照)。なお、自転車140の仕様によっては、受け部材13が省略される場合もある。受け部材13が省略される場合は、サスペンション機構30の弾性部材31は、上部リンクバー11と下部リンクバー12との間に配置される。また、弾性部材31を備えたサスペンション機構30が省略される場合もある。受け部材13が省略される場合、作用部材71はスイング機構10を構成する他の部材に接続することができる。例えば、作用部材71は、上部リンクバー11や、その上部リンクバー11をハンドルポスト4に支持する揺動連結部15に接続することができる。
作用部材71の下端縁は、図2に示すように、下方へ向かって突出する円弧状である。その円弧状の下縁に沿って、その円弧の方向に並列する複数の歯72が設けられている。また、回動部材73の外周に沿って、その周方向に並列する複数の歯74が設けられている。作用部材71の歯72と、回動部材73の歯74とは互いに噛み合っている。例えば、図5に矢印Aに示すように、自転車140が右方向へ旋回するようにハンドル軸3が軸回り回転すると、回動部材73がハンドル軸3と同じ矢印B方向へ回転する。歯72と歯74の噛み合いによって、固定の作用部材71に対して回動部材73が軸回り回転しながら車体幅方向に沿って矢印C方向へ相対移動していく。ハンドルポスト4の下端が矢印C方向へ移動するので、図6に示すように、ハンドルポスト4は下端が車体幅方向に対して運転者から見て左へ、上端が車体幅方向に対して右へ傾斜する。これにより、フレーム1を右旋回に対応した方向へ、すなわち、車体及び運転者の重量の重心を車体幅方向に対して右側へ偏心させる方向へ傾斜させることができる。なお、自転車140が左方向へ旋回する場合は、図5の各矢印と反対方向にそれぞれの部材が動作して、フレーム1を左旋回に対応した方向へ、すなわち、車体及び運転者の重量の重心を車体幅方向に対して左側へ偏心させる方向へ傾斜させることができる。
ここで、切替機構90は、作用部材71に対するハンドルポスト4の下端の相対移動を規制するロック状態と、そのロックを解除したロック解除状態とに切り替える機能を有している。停車時や、乗員の昇降時等、傾倒機構70による車体の傾斜を禁止したい場合は、切替機構90によって車体が傾斜しないようにロックすることができる。車体の傾斜をロックすることができれば、特に、運転者が自転車に乗り降りする際に車体が安定するので、運転者がバランスを崩して転倒する事態を防止することができる。
切替機構90は、図7及び図8に示すように、回動部材73の外周に設けられた凹部92と、その凹部92に向かって進退自在の係合部材(係合ピン)91とを備えている。係合ピン91は、中央接続片46に設けられたケーシング47内に収容されている。また、係合ピン91にはワイヤ95が接続されている。図9A及び図9Bに示すように、ワイヤ95の前端の抜け止め部(ボール)93は、係合ピン91の収容凹部91b内にあって抜け止めされている。また、係合ピン91の内部に設けたばね収容部98には、係合ピン91を回動部材73側へ突出する方向へ付勢するコイルバネからなる係合弾性部材94が収容されている。図中の符号96は、ワイヤ95をケーシング47外へ導く引き出し部96を、符号97は、ワイヤ95をばね収容部98から引き出し部96へ向かって屈曲させるガイド97を、符号99は、ケーシング47内において係合ピン91を進退自在にガイドするスリーブ99を示している。ワイヤ95は、操作用ハンドル2のグリップ部2a近くに設けられる操作部2b(図1及び図27参照)へ導かれている。
操作部2bは、例えば、ダイヤルを一方向に回転することによってワイヤ95が引っ張られ、ダイヤルをその反対方向へ回転させることにより引っ張りが解除されるダイヤル式、あるいは、同様な作用を発揮するレバー式のものを採用することができる。運転者が操作部2bを操作してワイヤ95を引くことにより、係合ピン91は係合弾性部材94の付勢力に抗してケーシング47内に引き込まれる(図9B参照)。これにより、回動部材73のロックが解除された状態になる。また、運転者が操作部2bを操作してワイヤ95の引っ張りを解除すれば、係合ピン91は係合弾性部材94の付勢力によってケーシング47外に突出して凹部92内へ進入する(図9A参照)。これにより、回動部材73の回動がロックされた状態となり、すなわち、操舵ができないハンドルロック状態となる。ここで、係合ピン91はその平面視で先細り形状であり、先端に向かうにつれて徐々に接近する対の側面91a,91a(以下、対のテーパ部91a,91aと称する)を備えている。また、凹部92の内面は、対のテーパ部91aにそれぞれ対応して対向する傾斜部92a,92aとなっている。このため、凹部92内への係合ピン91の進入がスムーズである。
また、この実施形態では、車輪支持ユニットUの中央部材14を、ハンドルポスト4に着脱自在としたことから、前一輪自転車を前二輪自転車に改造することができる。中央部材14は、円筒状を成す部材の上部を一部切り欠いた形状であり、その下部に全周に亘る円筒状部を、上部には、車体の前後方向に対して後方側に開口を備えたC字状断面部となっている。中央部材14の円筒状部をハンドルポスト4の下端に対して下方から嵌め込み、次に、中央部材14を持ち上げながら、C字状断面部をハンドルポスト4に向かって押し付けるように嵌め込む。そして、ハンドルポスト4に対して車体の前後方向に対して後方側から支持ユニット20を宛がい、ボルト21及びナット22で締め付けることによって、中央部材14がハンドルポスト4に固定される。
この発明の第二の実施形態を、図10~図17に基づいて説明する。第二の実施形態の主たる構成は第一の実施形態と共通であるので、以下、第一の実施形態との差異点である傾倒機構70及び切替機構100等を中心に説明する。
傾倒機構70は、前述の実施形態と同様に、ハンドル軸3の軸回り回転によって動作する回動部材73と、スイング機構10に接続された作用部材102とを備えている。回動部材73の動作によって、作用部材102に対してセンターポスト4の下端を車体幅方向へ相対移動させることで、センターポスト4の上端と下端とを結ぶラインを車体幅方向へ傾斜させることができる。
作用部材102は、図11及び図12に示すように、その上部に接続孔102bを、その下部に作用凹部102aを備えている。作用部材102の接続孔102bに連結部19が嵌合固定され、作用部材102と受け部材13とは相対移動不能である。なお、自転車140の仕様によって受け部材13が省略される場合、作用部材102はスイング機構10を構成する他の部材、例えば、上部リンクバー11や、その上部リンクバー11をセンターポスト4に支持する揺動連結部15に接続される点は、前述の第一の実施形態と同様である(後述の他の実施形態においても同様)。回動部材73の基本構成も第一の実施形態と同様であるが、この第二の実施形態では、回動部材73に設けられる歯74を軸回り全周とはせず、軸回り一部の方位にのみ設定している。
傾倒機構70は、図12及び図13に示すように、回動部材73と作用部材102との間に、第一連動部材87、第二連動部材84、第三連動部材103を備えている。第一連動部材87の下端縁は、下方へ向かって突出する円弧状である。その円弧状の下縁に沿って、その円弧の方向に並列する複数の歯88が設けられている。第一連動部材87の歯88と、回動部材73の歯74とは互いに噛み合っている。また、第一連動部材87の上端縁は、上方へ向かって突出する円弧状である。その円弧状の上縁に沿って、その円弧の方向に並列する複数の歯86が設けられている。第一連動部材87は、その中央に設けられた接続孔87aに揺動連結部16が挿通されて、揺動連結部16の軸回りに回動可能であるとともに、揺動連結部16の外周に設けた凸部(図示せず)が接続孔87aの内面に設けられたストッパ用の凹部87bに入り込むことによって、その回動可能な方位が規制されている。
第二連動部材84の下端縁は、下方へ向かって突出する円弧状である。その円弧状の下縁に沿って、その円弧の方向に並列する複数の歯85が設けられている。第二連動部材84の歯85と、第一連動部材87の歯86とは互いに噛み合っている。第二連動部材84に、第三連動部材103が接続されている。第三連動部材103は、第二連動部材84に設けられた凹部84aに嵌合している。凹部84aは、車体の前方側へ向かって開口している。
第三連動部材103は、図12に示すように、第二連動部材84に接続される矩形のケース106と、そのケース106の内部空間106a内で車体の前後方向へ進退自在の係合部材101とを備えている。係合部材101の前端101aは球面状を成し、その前端101aは、図17に示すように、作用部材102の作用凹部102aに入り込むことができる形状及び大きさとなっている。また、その係合部材101にはワイヤ95が接続されている。図13に示すように、ワイヤ95の前端の抜け止め部(ボール)は、係合部材101の収容凹部101b内にあって抜け止めされている。また、係合部材101の内部に設けたばね収容部101cには、係合部材101を車体の前方側へ付勢するコイルバネからなる係合弾性部材104が収容されている。図中の符号105は、ワイヤ95をケース106外へ導くガイド穴105aを備えた引き出し部材105を、符号106bは、ケース106を支持片107に固定するためのネジ106bを示している。支持片107は揺動連結部16に嵌合固定され、支持片107と下部リンクバー12とは相対移動不能である。ケース106から立ち上がるネジ106bは、支持片107の孔107aに挿通されてナットで締め付け固定される。ワイヤ95は、操作用ハンドル2のグリップ部2a近くに設けられる操作部2b(図1及び図27参照)へ導かれている。
この第二の実施形態の作用を、図14、図15A及び図15Bに示す模式図、及び、図16の正面図に基づいて説明する。図14及び図15Aは、直進状態における傾倒機構70を示している。図16に矢印Pで示すように、自転車140が左方向へ旋回するようにハンドル軸3が軸回り回転すると、回動部材73がハンドル軸3と同じ矢印Q方向(図15Bの矢印Q’に相当)へ回転する。歯74と歯88の噛み合いによって、第一連動部材87が矢印R方向(図15Bの矢印R’に相当)へ回転し、それに伴って第二連動部材84が矢印T方向(図15Bの矢印T’に相当)へ回転する。これにより、第三連動部材103は、その前端101aが矢印U方向(図15Bの矢印Uに相当)へ首振り移動しようとする。しかし、第三連動部材103の前端101aは作用部材102によって拘束されているので、第三連動部材103の後端が、ネジ106bの軸回りに首振り移動する。図15Bでは、理解がしやすいように作用部材102の位置を動作の前後で移動させて図示している。この動作により、固定の作用部材102に対してセンターポスト4の下端が、図10に示す様態から図16に示す状態へと移動する。すなわち、センターポスト4は、その下端が車体幅方向に対して運転者から見て右へ、上端が車体幅方向に対して左へ傾斜する。これにより、フレーム1を左旋回に対応した方向へ、すなわち、車体及び運転者の重量の重心を車体幅方向に対して左側へ偏心させる方向へ傾斜させることができる。なお、自転車140が右方向へ旋回する場合は、図15B及び図16の各矢印と反対方向にそれぞれの部材が動作して、フレーム1を右旋回に対応した方向へ、すなわち、車体及び運転者の重量の重心を車体幅方向に対して右側へ偏心させる方向へ傾斜させることができる。
ここで、この第二の実施形態では、第三連動部材103の係合部材101を作用部材102に対して係合状態及び離脱状態に切り替える切替機構100を備えている。切替機構100は、係合弾性部材104の付勢力によって係合部材101の前端101aを作用部材102の作用凹部102aに入り込ませることで、係合状態(図15及び図16に示す状態)となる。係合状態では、傾倒機構70による車体の傾倒が行われない。このため、運転者が自転車に乗り降りする際に、運転者がバランスを崩して転倒する事態を防止することができる。運転者の操作によってワイヤ95が引かれると、係合部材101の前端101aが作用部材102の作用凹部102aから退去し、離脱状態となる。この離脱状態では、操舵用ハンドル2を左右に操舵する操作に伴って、傾倒機構70による車体の傾倒が行われる。
この発明の第三の実施形態を、図18~図23に基づいて説明する。第三の実施形態の主たる構成も、同じく第一の実施形態と共通であるので、以下、第一の実施形態との差異点である傾倒機構70及び切替機構90等を中心に説明する。
傾倒機構70は、前述の実施形態と同様に、ハンドル軸3の軸回り回転によって動作する回動部材73と、スイング機構10に接続された作用部材113とを備えている。回動部材73の動作によって、作用部材113に対してセンターポスト4の下端を車体幅方向へ相対移動させることで、センターポスト4の上端と下端とを結ぶラインを車体幅方向へ傾斜させることができる。
作用部材113は、図18及び図19に示すように、その上部が連結部19に嵌合固定され、作用部材113と受け部材13とは相対移動不能である。回動部材73の基本構成は第一の実施形態と同様であるが、この第三の実施形態では、回動部材73に設けられる歯74を車体の前後方向に対して後方側にのみ一定の方位で設定している。また、作用部材113も、センターポスト4に対して車体の後方側に配置されている。
傾倒機構70は、回動部材73と作用部材113との間に、第四連動部材110を備えている。第四連動部材110の下端縁は、図18に示すように、下方へ向かって突出する円弧状である。その円弧状の下縁に沿って、その円弧の方向に並列する複数の歯111が設けられている。第四連動部材110の歯111と、回動部材73の歯74とは互いに噛み合っている。また、第四連動部材110の上端縁は、上方へ向かって突出する円弧状である。その円弧状の上縁に沿って、その円弧の方向に並列する複数の歯112が設けられている。第四連動部材110は、その中央に設けられた接続孔に揺動連結部16が挿通されて、揺動連結部16の軸回りに回動可能である。また、第二の実施形態と同様に、第四連動部材110の揺動連結部16に対する回動可能な方位が規制されていてもよい。
作用部材113の下端縁は、下方へ向かって突出する円弧状である。その円弧状の下縁に沿って、その円弧の方向に並列する複数の歯114が設けられている。作用部材113の歯114と、第四連動部材110の歯112とは互いに噛み合っている。なお、作用部材113は、図19~図22に示すように、センターポスト4と車体のフレーム1(ダウンチューブ)との間に設けられた枠部材115内に配置されている。
この第三の実施形態の作用を説明する。正面視の図18において、自転車140が左方向へ旋回するようにハンドル軸3が軸回り回転すると、回動部材73がハンドル軸3と同じ方向へ回転し、歯74と歯111の噛み合いによって、第四連動部材110が回転する。これにより、固定の作用部材113に対してセンターポスト4の下端が、車体幅方向に対して運転者から見て右へ、上端が車体幅方向に対して左へ傾斜する。これにより、フレーム1を左旋回に対応した方向へ、すなわち、車体及び運転者の重量の重心を車体幅方向に対して左側へ偏心させる方向へ傾斜させることができる。なお、自転車140が右方向へ旋回する場合は、その反対方向にそれぞれの部材が動作して、フレーム1を右旋回に対応した方向へ、すなわち、車体及び運転者の重量の重心を車体幅方向に対して右側へ偏心させる方向へ傾斜させることができる。
ここで、この第三の実施形態では、作用部材113に対するセンターポスト4の下端の相対移動を規制するロック状態と、そのロックを解除したロック解除状態とに切り替える機能を有する切替機構90を備えている。切替機構90の構成及び作用は、第一の実施形態と共通であるのでその説明を省略する。
この発明の第四の実施形態を、図24~図26に基づいて説明する。第四の実施形態の主たる構成も第一の実施形態と共通であるので、以下、第一の実施形態との差異点である傾倒機構70及び切替機構90等を中心に説明する。
第四の実施形態の傾倒機構70は、図24に示すように、ハンドル軸3の軸回り回転によって動作する回動部材73と、スイング機構10に接続された作用部材123とを備えている。また、ハンドル軸3と回動部材73との間に、回転方向を逆方向に変換する逆転機構130を備えている。回動部材73の動作によって、作用部材123に対してセンターポスト4の下端を車体幅方向へ相対移動させることで、センターポスト4の上端と下端とを結ぶラインを車体幅方向へ傾斜させることができる。
作用部材123は、図24に示すように、連結部19に嵌合固定されている。作用部材123と受け部材13とは相対移動不能である。回動部材73は、第二の実施形態と共通である。傾倒機構70は、回動部材73と作用部材123との間に、第五連動部材120を備えている。第五連動部材120の下端縁は、図25に示すように、下方へ向かって突出する円弧状である。その円弧状の下縁に沿って、その円弧の方向に並列する複数の歯121が設けられている。第五連動部材120の歯121と、回動部材73の歯74とは互いに噛み合っている。また、第五連動部材120の上端縁は、上方へ向かって突出する円弧状である。その円弧状の上縁に沿って、その円弧の方向に並列する複数の歯122が設けられている。第五連動部材120は、その中央に設けられた接続孔に揺動連結部16が挿通されて、揺動連結部16の軸回りに回動可能であるとともに、その回動可能な方位が規制されている。作用部材123の下端縁は、下方へ向かって突出する円弧状である。その円弧状の下縁に沿って、その円弧の方向に並列する複数の歯124が設けられている。第五連動部材120の歯122と、作用部材123の歯124とは互いに噛み合っている。
逆転機構130は、図25に示すように、ハンドル軸3の下端に固定される中央接続片46と一体の台座135と、その台座135の上方に配置される環状フレーム136、下部ギヤ131、円すいギヤ133、上部ギヤ132を備えている。また、逆転機構130は、円すいギヤ133をハンドル軸3の軸回りに沿って保持するリテーナ138、上部ギヤ132と回動部材73とを接続する筒状の接続部材134等を備えている。環状フレーム136及び上部ギヤ132は、台座135に対してビス137で固定されている。下部ギヤ131、円すいギヤ133及びリテーナ138は、台座135、環状フレーム136及び上部ギヤ132に挟まれて保持されている。また、円すいギヤ133は、ピン139によってリテーナ138に対して回転自在に支持されている。接続部材134の下端に設けられた突起が、上部ギヤ132の中央に設けられた接続孔の内面のストッパ用の凹部に入り込むことによって、その回動可能な方位が規制されている。また、接続部材134の上端に設けられた突起が、中央部材14の下端に設けられた凹部に噛み合うことによって、接続部材134と中央部材14(センターポスト4)との軸回り相対回転が規制されている。
なお、上部ギヤ132と一体の支持片132bに切替機構90が固定されている。切替機構90の構成及び作用は、第一の実施形態と共通であるのでその説明を省略する。
この第四の実施形態の作用を説明すると、例えば、自転車140が左方向へ旋回するようにハンドル軸3が軸回り回転すると、逆転機構130を構成する下部ギヤ131の歯131a、円すいギヤ133の歯133a、上部ギヤ132の歯132aの相互間の噛み合いによって、回動部材73は、ハンドル軸3の回転方向と反対方向に回転する。歯74と歯121の噛み合いによって、第五連動部材120が揺動連結部16の軸回り一方向へ回転する。これにより、固定の作用部材123に対してセンターポスト4の下端が、車体幅方向に対して運転者から見て右へ、上端が車体幅方向に対して左へ傾斜する。これにより、フレーム1を左旋回に対応した方向へ、すなわち、車体及び運転者の重量の重心を車体幅方向に対して左側へ偏心させる方向へ傾斜させることができる。また、自転車140が右方向へ旋回する場合は、その反対方向にそれぞれの部材が動作して、フレーム1を右旋回に対応した方向へ、すなわち、車体及び運転者の重量の重心を車体幅方向に対して右側へ偏心させる方向へ傾斜させることができる。
この発明の第五の実施形態を、図27に基づいて説明する。第五の実施形態は、第四の実施形態における逆転機構130の設置を省略し、傾倒機構70として第六連動部材125を追加したものである。以下、同じく他の実施形態との差異点である傾倒機構70等を中心に説明する。
図27に示すように、作用部材127は、連結部19に嵌合固定されている。作用部材127と受け部材13とは相対移動不能である。回動部材73及び第五連動部材120は、第四の実施形態と共通である。傾倒機構70は、第五連動部材120と作用部材127との間に、第六連動部材125を備えている。第六連動部材125の後端縁は、後方へ向かって突出する円弧状である。その円弧状の後縁に沿って、その円弧の方向に並列する複数の歯126が設けられている。第五連動部材120の歯122と、第六連動部材125の歯126とは互いに噛み合っている。
作用部材127の下端縁は、下方へ向かって突出する円弧状である。その円弧状の下縁に沿って、その円弧の方向に並列する複数の歯129が設けられている。また、第六連動部材125の前端縁は、前方へ向かって突出する円弧状である。その円弧状の前縁に沿って、その円弧の方向に並列する複数の歯128が設けられている。第六連動部材125の歯128と、作用部材127の歯129とは互いに噛み合っている。この第五の実施形態の作用については、前述の各実施形態と共通するので説明を省略する。
上記の各実施形態では、自転車を例にこの発明の構成を説明したが、この発明は、自転車だけではく、前二輪形式の原動機付自転車やバイク等、車輪に対してフレームを傾斜させることができるスイング機構を備えた各種車両においても適用できる。
1 フレーム
2 操舵用ハンドル
3 ハンドル軸
4 センターポスト
10 第一のリンク機構(スイング機構)
11 上部リンクバー
12 下部リンクバー
13 受け部材
30 サスペンション機構
31 弾性部材
40 第二のリンク機構(操舵機構)
50 サイドポスト
60 車輪支持部材(フォーク部材)
70 傾倒機構
90,100 切替機構
71,102,113,123,127 作用部材
130 逆転機構
140 自転車

Claims (5)

  1. 前輪(F)に車体の幅方向に並列する2つの車輪(W,W)を備えた車両において、
    フレーム(1)と、前記フレーム(1)に設けられる上下方向のセンターポスト(4)と、前記センターポスト(4)に対して軸回り回転自在のハンドル軸(3)と、前記幅方向に並列する前記2つの車輪(W,W)を転動自在に支持する対の車輪支持部材(60,60)と前記ハンドル軸(3)と前記対の車輪支持部材(60,60)との間に設けられる操舵機構(40)と、前記センターポスト(4)と前記対の車輪支持部材(60,60)とを前記幅方向へ揺動自在に支持するスイング機構(10)と、前記ハンドル軸(3)の軸回り回転によって前記センターポスト(4)を前記幅方向へ傾斜させる傾倒機構(70)を備えた車両。
  2. 前記傾倒機構(70)は、前記ハンドル軸(3)の軸回り回転によって動作する回動部材(73)と、前記スイング機構(10)に接続された作用部材(71,102,113,123,127)とを備え、前記回動部材(73)の動作によって前記作用部材(71,102,113,123,127)に対して前記センターポスト(4)の下端を相対移動させることで前記センターポスト(4)を前記幅方向へ傾斜させる請求項1に記載の車両。
  3. 前記スイング機構(10)は、前記対の車輪支持部材(60,60)間を結ぶ上部リンクバー(11)と、前記上部リンクバー(11)よりも下方に設けられる下部リンクバー(12)と、前記上部リンクバー(11)の中央部及び前記下部リンクバー(12)の中央部をそれぞれ前記センターポスト(4)に揺動自在に連結する揺動連結部(15,16)とを備え、前記作用部材(71,102,113,123,127)は、前記上部リンクバー(11)に接続されている請求項2に記載の車両。
  4. 前記上部リンクバー(11)と前記下部リンクバー(12)との間に配置され前記センターポスト(4)に揺動自在に連結される受け部材(13)と、前記下部リンクバー(12)と前記受け部材(13)との間に配置される弾性部材(31)とを備え、
    前記作用部材(71,102,113,123,127)は、前記受け部材(13)に接続されている請求項3に記載の車両。
  5. 前記作用部材(71,102,113,123,127)に対する前記センターポスト(4)の下端の相対移動を規制する切替機構(90,100)を備えている請求項2から4のいずれか一つに記載の車両。
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