以下、図面を参照しつつ、本開示の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称及び機能も同じである。従って、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
<概要>
以下、本開示に係る福利厚生サービス提供システムについて説明する。この福利厚生サービス提供システムは、企業等の事業者がユーザである従業者に対して提供する福利厚生のための各種サービス(福利厚生サービス)を、従業者が利用するために申請を受け付けてステータス管理を行い、当該サービスの利用に係る事業者の負担額と従業者の負担額とをそれぞれ算出して管理するためのシステムである。事業者が提供する福利厚生サービスとは、上記のように、例えば社宅や寮の提供、旅行や娯楽施設、宿泊施設の利用、各種研修やセミナーへの参加、健康診断、慶弔見舞金の支給等である。本開示に係る福利厚生サービス提供システムは、従業者がこのような福利厚生サービスの利用を希望する場合、当該従業者からの申請を受け付け、各種管理を支援するコンピュータシステムである。また、本開示に係る福利厚生サービス提供システムは、例えばクラウドサーバ等によりWebサービスとして、いわゆるSaaS(Software as a Service)によって提供されるシステムであり、事業者に雇用等されている従業者であるユーザが、所定の認証によりアクセス可能に構成されている。
なお、本開示に係る福利厚生サービス提供システムは、上記のように福利厚生サービスの利用申請を管理する機能に限られず、1または複数の事業者に係る会計処理全般のサービスを提供するシステムであってもよい。例えば、受け付けた福利厚生サービスの利用に係る費用の情報を仕訳情報として生成し、従業者への給与計算を行って給与支払情報を生成し、事業者の売上や入出金等の情報と共に会計処理を行う会計サービスとして提供してもよい。
従業者がこのような福利厚生サービスを利用する場合、福利厚生サービスの利用に係る費用について、事業者の負担額(負担割合)と従業者の負担額(負担割合)とがそれぞれ設定されていることが多い。例えば、利用に係る費用の金額に関わらず一定の割合に設定されている場合や、事業者負担額に一定の金額上限が設けられてそれ以上の場合は従業者負担になる場合等がある。また、従業者負担について、従業者の年齢、属性、職務上のランク等により異なる設定がされている場合もある。そのため、本開示に係る福利厚生サービス提供システムは、従業者の各種属性や設定されている条件に応じて、事業者の負担額と従業者の負担額とをそれぞれ算出できるように構成されている。さらに、本開示に係る福利厚生サービス提供システムは、算出した事業者の負担額と従業者の負担額について、従業者の負担額を当該従業者の給与情報に反映(給与から差し引き)して給与支払データを生成し、事業者の負担額について福利厚生費の仕訳データを会計システムの会計データとして生成するように構成されている。
また、このような福利厚生サービスを利用する場合、一般の賃貸物件を借上契約する社宅や寮のように、利用開始まで契約等の一定の手続きが必要なことも多い。さらに、各種研修やセミナーが高額な場合に分割で支払うような場合や、社宅や寮の利用が開始される場合、定期的に費用負担が発生し、事業者負担額と従業者負担額がそれぞれ発生することになり、定期的に会計処理を行う必要がある。そのため、本開示に係る福利厚生サービス提供システムは、福利厚生サービスの提供者からステータス情報を受け付けて利用開始までのステータス管理を行い、利用開始後の定期的な事業者の負担額と従業者の負担額についてそれぞれ算出し、上記のように会計処理ができるように構成されている。さらに、本開示に係る福利厚生サービス提供システムは、定期的に事業者の負担額と従業者の負担額が発生する場合について、従業者の状況変化等により事業者の負担額と従業者の負担額が変更される場合、事業者と従業者へ通知するように構成されている。
さらに、このような福利厚生サービスは、事業者に雇用等されているすべての従業者が利用可能なものもあれば、一部の従業者のみが利用可能なものもある。例えば、社宅や寮の場合、利用可能な従業者に制限を設けていることが多く、転勤等により一定以上の通勤時間や通勤交通費がかかる場合や、一定の年齢、属性、職務上のランクの従業者のみに利用を認めているようなことも多い。例えば寮の場合、単身者のみに、一定の年齢になるまで利用を認めていることが多い。また、各種研修やセミナーの場合、当該従業者の業務上のスキルに関連する場合のみ認めていることも多い。そのため、本開示に係る福利厚生サービス提供システムは、申請を行った従業者が利用を希望する福利厚生サービスが、あらかじめ定められた条件に当てはまり、利用可能であるか否かを判定できるように構成されている。さらに、本開示に係る福利厚生サービス提供システムは、従業者の状況変化等により定められた条件に当てはまらなくなった場合(一定の年齢の上限に達した場合等)、事業者と従業者へ通知するように構成されている。
このような構成により、福利厚生サービスに係る契約までのステータス管理を行い、従業者の負担額と事業者の負担額とをそれぞれ算出して管理することを容易にしている。
<第1の実施の形態>
以下、福利厚生サービス提供システム1について説明する。以下の説明では、例えば、端末装置10がサーバ20へアクセスすることにより、サーバ20が、端末装置10で画面を生成するための情報を応答する。端末装置10は、サーバ20から受信した情報に基づいて画面を生成し表示する。
<1 福利厚生サービス提供システム1の全体構成>
図1は、福利厚生サービス提供システム1の全体の構成を示す図である。図1に示すように、福利厚生サービス提供システム1は、複数の端末装置(図1では、端末装置10A及び端末装置10Bを示している。以下、総称して「端末装置10」ということもある)と、サーバ20と、外部サーバ30とを含む。端末装置10とサーバ20と外部サーバ30とは、ネットワーク80を介して相互に通信可能に接続されている。ネットワーク80は、有線または無線ネットワークにより構成される。
端末装置10は、各ユーザが操作する装置である。ここで、ユーザとは、端末装置10を使用して福利厚生サービス提供システム1の機能である、福利厚生サービスを利用するために申請する者であり、例えば企業の従業者等をいう。端末装置10は、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPC等により実現される。この他、端末装置10は、例えば移動体通信システムに対応したタブレットや、スマートフォン等の携帯端末であるとしてもよい。
端末装置10は、ネットワーク80を介してサーバ20と通信可能に接続される。端末装置10は、4G、5G、LTE(Long Term Evolution)等の通信規格に対応した無線基地局81、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11等の無線LAN(Local Area Network)規格に対応した無線LANルータ82等の通信機器と通信することにより、ネットワーク80に接続される。図1に端末装置10Bとして示すように、端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、記憶部16と、プロセッサ19とを備える。
通信IF12は、端末装置10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置(例えば、キーボードや、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス等)である。出力装置14は、ユーザに対し情報を提示するための出力装置(ディスプレイ、スピーカ等)である。メモリ15は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。記憶部16は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
サーバ20は、福利厚生のための各種サービスに関する情報と、ユーザである従業者に関する情報と、従業者による福利厚生サービスへの申請ステータス情報とを管理する装置である。サーバ20は、従業者であるユーザから福利厚生サービスへの申請の情報を受け付け、申請ステータス情報として登録する。サーバ20は、福利厚生サービスの提供者から、申請ステータス情報を受け付けて更新する。また、サーバ20は、する福利厚生サービスの利用に係る費用について、事業者の負担額と従業者の負担額とをそれぞれ算出して管理する。
サーバ20は、ネットワーク80に接続されたコンピュータである。サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、及び、ユーザに対し情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。メモリ25は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。ストレージ26は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
外部サーバ30は、福利厚生サービスの提供者が提供、管理するサーバ装置であり、福利厚生サービスの利用申請を受け付けて各種処理を行う装置である。福利厚生サービスの提供者とは、例えば、社宅や寮のような不動産を管理する不動産管理会社(いわゆる大家のような個人も含む)や、旅行や娯楽施設の管理を行う旅行会社、各種研修やセミナーを提供する各種スクール等である。外部サーバ30は、福利厚生サービスの利用申請を受け付け、利用に関するステータス情報をサーバ20に送信する。外部サーバ30は、ネットワーク80に接続されたコンピュータである。
<1.1 端末装置10の構成>
図2は、実施の形態1の福利厚生サービス提供システム1を構成する端末装置10の機能的な構成を示すブロック図である。図2に示すように、端末装置10は、複数のアンテナ(アンテナ111、アンテナ112)と、各アンテナに対応する無線通信部(第1無線通信部121、第2無線通信部122)と、操作受付部130(キーボード131及びマウス132を含む)と、音声処理部140と、マイク141と、スピーカ142と、ディスプレイ150と、記憶部160と、制御部170とを含む。端末装置10は、図2では特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリー、バッテリーから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路等)も有している。図2に示すように、端末装置10に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
アンテナ111は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ111は、空間から電波を受信して受信信号を第1無線通信部121へ与える。
アンテナ112は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ112は、空間から電波を受信して受信信号を第2無線通信部122へ与える。
第1無線通信部121は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ111を介して信号を送受信するための変復調処理等を行う。第2無線通信部122は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ112を介して信号を送受信するための変復調処理等を行う。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、チューナー、RSSI(Received Signal Strength Indicator)算出回路、CRC(Cyclic Redundancy Check)算出回路、高周波回路等を含む通信モジュールである。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、端末装置10が送受信する無線信号の変復調や周波数変換を行い、受信信号を制御部170へ与える。
操作受付部130は、ユーザの入力操作を受け付けるための機構を有する。具体的には、操作受付部130は、キーボード131と、マウス132とを含む。なお、操作受付部130は、例えば静電容量方式のタッチパネルを用いることによって、タッチパネルに対するユーザの接触位置を検出する、タッチスクリーンとして構成してもよい。
キーボード131は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。キーボード131は、文字入力を行う装置であり、入力された文字情報を入力信号として制御部170へ出力する。
マウス132は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。マウス132は、ディスプレイ150に表示されている表示物を選択等するためのポインティングデバイスであり、画面上で選択された位置情報と、ボタン押下されていることを示す情報とを入力信号として制御部170へ出力する。
音声処理部140は、音声信号の変復調を行う。音声処理部140は、マイク141から与えられる信号を変調して、変調後の信号を制御部170へ与える。また、音声処理部140は、音声信号をスピーカ142へ与える。音声処理部140は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク141は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部140へ与える。スピーカ142は、音声処理部140から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
ディスプレイ150は、制御部170の制御に応じて、画像、動画、テキスト等のデータを表示する。ディスプレイ150は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイによって実現される。
記憶部160は、例えばフラッシュメモリ等により構成され、端末装置10が使用するデータ及びプログラムを記憶する。ある局面において、記憶部160は、ユーザ情報161を記憶する。
ユーザ情報161は、端末装置10を使用して福利厚生サービス提供システム1の機能である、福利厚生サービスを利用するための申請を行うユーザの情報である。ユーザ情報としては、ユーザを識別する情報(ユーザID)、ユーザの氏名、ユーザが所属している企業等の組織情報等が含まれる。
制御部170は、記憶部160に記憶されるプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、端末装置10の動作を制御する。制御部170は、例えば予め端末装置10にインストールされているアプリケーションである。制御部170は、プログラムに従って動作することにより、入力操作受付部171と、送受信部172と、データ処理部173と、通知制御部174としての機能を発揮する。
入力操作受付部171は、キーボード131等の入力装置に対するユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。
送受信部172は、端末装置10が、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
データ処理部173は、端末装置10が入力を受け付けたデータに対し、プログラムに従って演算を行い、演算結果をメモリ等に出力する処理を行う。
通知制御部174は、ユーザに対し情報を提示する処理を行う。通知制御部174は、表示画像をディスプレイ150に表示させる処理、音声をスピーカ142に出力させる処理等を行う。
<1.2 サーバ20の機能的な構成>
図3は、実施の形態1の福利厚生サービス提供システム1を構成するサーバ20の機能的な構成を示す図である。図3に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
記憶部202は、サーバ20が使用するデータ及びプログラムを記憶する。記憶部202は、福利厚生サービスデータベース2021と、従業者データベース2022と、申請ステータスデータベース2023と、会計データベース2024等を記憶する。
福利厚生サービスデータベース2021は、福利厚生サービス提供システム1における福利厚生のための各種サービスに関する情報、具体的には各種サービスの種類や利用条件、空き状況等の情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
従業者データベース2022は、福利厚生サービス提供システム1を利用する事業者に雇用等されている従業者の情報、具体的には従業者の氏名、所属等の属性情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
申請ステータスデータベース2023は、福利厚生サービス提供システム1における管理対象である、福利厚生サービスを利用するために従業者が行った申請に関する情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
会計データベース2024は、福利厚生サービス提供システム1を利用する事業者の各種取引に係る会計情報、具体的には企業等に係る仕訳の情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
制御部203は、サーバ20のプロセッサ29がプログラムに従って処理を行うことにより、各種モジュールとして受信制御モジュール2031、送信制御モジュール2032、サービス利用申請受付モジュール2033、利用申請情報送信モジュール2034、サプライヤ情報受付モジュール2035、負担額算出モジュール2036、給与情報反映モジュール2037、及び仕訳情報登録モジュール2038に示す機能を発揮する。
受信制御モジュール2031は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
送信制御モジュール2032は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
サービス利用申請受付モジュール2033は、福利厚生サービス提供システム1を使用するユーザである、企業等の事業者が雇用等する従業者から、福利厚生サービス提供システム1の管理対象である福利厚生のための各種サービス(福利厚生サービス)を利用するための利用申請に関する情報を受け付ける処理を制御する。サービス利用申請受付モジュール2033は、例えば、ユーザが利用を希望する福利厚生サービス、具体的には社宅や寮の提供、旅行や娯楽施設、宿泊施設の利用、各種研修やセミナーへの参加、健康診断、慶弔見舞金の申請情報を入力するので、入力された情報を受け付ける。また、サービス利用申請受付モジュール2033は、受け付けた福利厚生サービスの利用申請に関する情報を、例えば、申請ステータスデータベース2023に登録して記憶させる。
また、サービス利用申請受付モジュール2033は、受け付けた利用申請に関する情報について、当該福利厚生サービスを利用可能な従業者としてあらかじめ定められた条件に当てはまるか否かを判定してもよい。具体的には、社宅や寮のように利用可能な従業者に制限を設けている場合、サービス利用申請受付モジュール2033は、利用申請を行った従業者が利用可能であるかを、福利厚生サービスデータベース2021に保持されている福利厚生サービスの利用条件と、従業者データベース2022に保持されている当該従業者の属性等を参照して判定し、利用可能な場合のみ利用申請を受け付ける。また、サービス利用申請受付モジュール2033は、受け付けた利用申請に関する情報について、当該福利厚生サービスを利用可能な範囲として定められた利用可能範囲に空きがあるか否かを判定してもよい。具体的には、借上社宅のように利用可能な住居数に限りがある場合や、宿泊施設やセミナー等のように利用可能枠(利用可能範囲)がある場合、サービス利用申請受付モジュール2033は、福利厚生サービスデータベース2021に保持されている福利厚生サービスの空き情報を参照し、利用申請を行った従業者について空きがあり利用可能であるかを判定し、利用可能な場合のみ利用申請を受け付ける。
さらに、サービス利用申請受付モジュール2033は、福利厚生サービス提供システム1にアクセスした従業者の属性、上記のような定められた条件に基づき、当該従業者が利用可能な福利厚生サービスの一覧を提示し、その中から福利厚生サービスの利用申請を受け付けてもよい。また、サービス利用申請受付モジュール2033は、利用可能な範囲として定められた利用可能範囲に空きがある福利厚生サービスについて、従業者が利用可能な福利厚生サービスとして一覧を提示し、その中から福利厚生サービスの利用申請を受け付けてもよい。このとき、従業者の属性、定められた条件、定められた利用可能範囲の空き状況、のいずれかまたは複数に基づいて一覧を提示してもよい。
サービス利用申請受付モジュール2033は、例えば、ユーザの操作により、端末装置10に申請を行う福利厚生サービスの情報の入力を促す画面が表示された状態、または上記のように当該従業者が利用可能な福利厚生サービスの一覧が表示された状態で、ユーザに端末装置10の入力画面へ入力させ、サーバ20へ送信する指示操作に応答して福利厚生サービスの申請情報を受け付けてもよい。
利用申請情報送信モジュール2034は、サービス利用申請受付モジュール2033が受け付けた福利厚生サービスの利用申請について、利用申請に関する情報を、当該福利厚生サービスの提供者が管理する外部サーバ30へ送信する処理を制御する。利用申請情報送信モジュール2034は、例えば、受け付けた福利厚生サービスの利用申請が社宅や寮の利用申請である場合、社宅や寮を管理する不動産管理会社の外部サーバ30へ、受け付けた福利厚生サービスの利用申請が旅行や娯楽施設の利用申請である場合、管理する旅行会社の外部サーバ30へ送信する。または、利用申請情報送信モジュール2034は、サービス利用申請受付モジュール2033が受け付けた福利厚生サービスの利用申請の情報について、当該福利厚生サービスの提供者に対して、利用申請に関する情報にアクセスする権限を付与してもよい。この場合、権限付与の情報を外部サーバ30へ送信する。さらに、利用申請情報送信モジュール2034は、外部サーバ30へ送信した旨の情報を、例えば、申請ステータスデータベース2023に登録して記憶させる。
サプライヤ情報受付モジュール2035は、利用申請情報送信モジュール2034が送信した福利厚生サービスの利用申請について、外部サーバ30から送信される当該福利厚生サービスのステータス情報を受け付ける処理を制御する。福利厚生サービスのステータス情報とは、福利厚生サービスを利用するために必要なステータス情報であり、具体的には、申請に必要な書類等を受け付けた状態、必要な審査を行っている状態、利用可能な状態になったので案内中、利用中のような情報である。また、ステータス情報には、福利厚生サービスを利用するための契約の情報や、サービス内容に関する情報(社宅等の場合における物件情報や家賃等の情報)、請求の情報が含まれてもよい。さらに、申請した福利厚生サービスが社宅や寮の利用である場合、ステータス情報には、当該物件の内見、鍵の引き渡し等のスケジュール情報が含まれてもよい。また、サプライヤ情報受付モジュール2035は、外部サーバ30から受け付けたステータス情報を、例えば、申請ステータスデータベース2023に登録して記憶させる。
また、サプライヤ情報受付モジュール2035は、福利厚生サービスが高額な各種研修やセミナーであり、当該費用を分割で支払うような場合や、福利厚生サービスが社宅や寮の利用であり、利用開始後に定期的に費用負担(家賃)が発生するような場合、外部サーバ30から当該支払に関する請求情報を受け付けてもよい。
さらに、サプライヤ情報受付モジュール2035は、受け付けた福利厚生サービスのステータス情報を、ユーザに提示する。サプライヤ情報受付モジュール2035は、例えば当該ユーザの端末装置10へ福利厚生サービスのステータス情報を送信し、端末装置10に表示させることで提示してもよい。
負担額算出モジュール2036は、利用申請を受け付けた福利厚生サービスについて、利用に係る費用が発生した後、事業者の負担額と従業者の負担額とをそれぞれ算出する処理を制御する。負担額算出モジュール2036は、事業者の負担額と、従業者の負担額とを、例えば、従業者データベース2022に保持されている従業者の年齢、職務上のランク等の属性情報から、あらかじめ設定されている条件に応じて、事業者の負担額と従業者の負担額とをそれぞれ算出する。
また、負担額算出モジュール2036は、サプライヤ情報受付モジュール2035が受け付けた、定期的に発生する、例えば家賃のような費用負担について、事業者の負担額と従業者の負担額とをそれぞれ算出してもよい。
給与情報反映モジュール2037は、負担額算出モジュール2036が算出した福利厚生サービスの利用に係る従業者の負担額について、当該従業者の給与情報に反映させる処理を制御する。福利厚生サービス提供システム1が提供する会計処理を行うサービスの1つとして、従業者の給与計算サービスがあり、具体的には、従業者の基本給や各種手当、社会保険料等の控除額、所得税等の源泉徴収額と、当該従業者の勤怠情報とに基づいて給与計算を行って給与情報を生成する処理を行っている。給与情報反映モジュール2037は、このように算出した当該従業者の給与情報に対して、福利厚生サービスの利用に係る従業者の負担額を差し引く処理を行う。
また、給与情報反映モジュール2037は、算出した(従業者の負担額差引後の)当該従業者の給与情報に基づき、指定された従業者の金融機関口座へ振込を行うために金融機関サーバ(図示は省略)へ送信する給与支払情報を生成して出力する。
また、給与情報反映モジュール2037は、サプライヤ情報受付モジュール2035が受け付けた、定期的に発生する、例えば家賃のような費用負担についての従業者の負担額を、当該従業者の給与情報に対して定期的に反映させてもよい。
仕訳情報登録モジュール2038は、負担額算出モジュール2036が算出した福利厚生サービスの利用に係る事業者の負担額と従業者の負担額とについて、会計処理を行う会計サービスの会計情報として登録する処理を制御する。仕訳情報登録モジュール2038は、具体的には、福利厚生サービスの利用に係る事業者の負担額について、会計情報として福利厚生費の仕訳情報を生成し、福利厚生サービスの利用に係る従業者の負担額について、会計情報として給与の仕訳情報に反映させる。仕訳情報登録モジュール2038は、仕訳情報を、例えば、会計データベース2024に登録して記憶させる。
仕訳情報登録モジュール2038は、サプライヤ情報受付モジュール2035が受け付けた、定期的に発生する、例えば家賃のような費用負担についての事業者の負担額と従業者の負担額について、仕訳情報を生成(または反映)し、会計情報として登録してもよい。
<2 データ構造>
図4は、サーバ20が記憶する福利厚生サービスデータベース2021、従業者データベース2022のデータ構造の例を示す図である。また、図5は、サーバ20が記憶する申請ステータスデータベース2023、会計データベース2024のデータ構造の例を示す図である。
図4に示すように、福利厚生サービスデータベース2021のレコードのそれぞれは、項目「サービスID」と、項目「サービス詳細情報」等を含む。
項目「サービスID」は、福利厚生サービス提供システム1にて受け付ける福利厚生サービスの種類それぞれを識別する情報である。
項目「サービス詳細情報」は、福利厚生サービス提供システム1にて管理する福利厚生サービスの内容に関する情報であり、具体的には、項目「サービス種類」と、項目「利用条件」と、項目「補助内容」と、項目「適用事業者」等を含む。
項目「サービス種類」は、福利厚生サービス提供システム1にて管理する福利厚生サービスの種類の名称を示す情報であり、例えば、社宅や寮、宿泊施設等の種類の名称が格納されている。
項目「利用条件」は、福利厚生サービス提供システム1にて管理する福利厚生サービスを利用するための、従業者の条件を示す情報であり、例えば、従業者の属性に関する条件として、単身者であること、所定の年齢未満(図4に示す例では、30歳未満、40歳未満)であること、所定の職務上のランクであること等の条件の情報が格納されている。
項目「補助内容」は、福利厚生サービス提供システム1にて管理する福利厚生サービスを利用することで得られる補助内容を示す情報であり、例えば、社宅を利用することで、家賃の所定割合(図4に示す例では、1/2補助)が補助される旨の情報が格納されている。
項目「適用事業者」は、福利厚生サービス提供システム1にて管理する福利厚生サービスを提供している事業者それぞれを識別する情報である。福利厚生サービス提供システム1は、1または複数の事業者向けに提供しているシステムであるため、それぞれの事業者は、提供する福利厚生サービスを選択可能であり、当該福利厚生サービスを提供サービスとして選択している事業者を識別するために当該項目が設定されている。
なお、図示は省略するが、福利厚生サービスデータベース2021は、福利厚生サービスを利用可能な範囲として定められた利用可能範囲についての空き情報、具体的には、利用可能な借上社宅の空き状況や、利用可能な宿泊施設やセミナー等の空き状況の情報を保持してもよい。
従業者データベース2022のレコードのそれぞれは、項目「事業者ID」と、項目「事業者名」と、項目「従業者詳細情報」等を含む。
項目「事業者ID」は、福利厚生サービス提供システム1にて管理する福利厚生サービスを提供している事業者それぞれを識別する情報であり、福利厚生サービスデータベース2021の項目「適用事業者」に対応している。
項目「事業者名」は、福利厚生サービス提供システム1にて管理する福利厚生サービスを提供している事業者の名称を示す情報であり、例えば、法人名称が格納されている。
項目「従業者詳細情報」は、福利厚生サービス提供システム1にて管理する福利厚生サービスを提供している事業者に雇用等されている従業者に関する情報であり、具体的には、項目「従業者ID」と、項目「氏名」と、項目「所属」と、項目「ランク」と、項目「年齢」等を含む。この項目「従業者詳細情報」は、項目「事業者名」が示す事業者に雇用等されている従業者ごとにレコードが登録されるように構成されている。
項目「従業者ID」は、福利厚生サービス提供システム1にて管理する福利厚生サービスを提供している事業者に雇用等されている従業者それぞれを識別する情報である。
項目「氏名」は、福利厚生サービス提供システム1にて管理する福利厚生サービスを提供している事業者に雇用等されている従業者の氏名を示す情報である。
項目「所属」は、福利厚生サービス提供システム1にて管理する福利厚生サービスを提供している事業者に雇用等されている従業者の事業者における所属(部署)を示す情報である。
項目「ランク」は、福利厚生サービス提供システム1にて管理する福利厚生サービスを提供している事業者に雇用等されている従業者の事業者における職務上のランクを示す情報である。
項目「年齢」は、福利厚生サービス提供システム1にて管理する福利厚生サービスを提供している事業者に雇用等されている従業者の年齢を示す情報である。
図5に示すように、申請ステータスデータベース2023のレコードのそれぞれは、項目「事業者ID」と、項目「事業者名」と、項目「申請ステータス詳細情報」等を含む。
項目「事業者ID」は、福利厚生サービス提供システム1にて管理する福利厚生サービスを提供している事業者それぞれを識別する情報であり、福利厚生サービスデータベース2021の項目「適用事業者」に対応している。
項目「事業者名」は、福利厚生サービス提供システム1にて管理する福利厚生サービスを提供している事業者の名称を示す情報であり、従業者データベース2022の項目「事業者名」に対応している。
項目「申請ステータス詳細情報」は、福利厚生サービス提供システム1にて管理する福利厚生サービスを利用するため、従業者が行った申請に関する情報であり、具体的には、項目「従業者ID」と、項目「氏名」と、項目「所属」と、項目「金額」等を含む。この項目「取引詳細情報」は、事業者であるユーザが日々の取引について登録した情報であり、例えば、項目「日付」の順に時系列で、最新の情報がレコードとして追加されるように構成されている。
項目「従業者ID」は、福利厚生サービス提供システム1にて管理する福利厚生サービスを提供している事業者に雇用等されている従業者それぞれを識別する情報であり、従業者データベース2022の項目「従業者ID」に対応している。
項目「申請SID」は、福利厚生サービス提供システム1にて受け付ける福利厚生サービスの種類それぞれを識別する情報であり、項目「従業者ID」が示す従業者が申請した福利厚生サービスの種類を示している。福利厚生サービスデータベース2021の項目「従業者ID」に対応している。
項目「条件」は、福利厚生サービス提供システム1にて受け付ける福利厚生サービスについて、項目「従業者ID」が示す従業者が申請した福利厚生サービスの当該従業者の条件を示す情報であり、例えば、家賃について、福利厚生サービスデータベース2021の項目「利用条件」の条件を満たす内容が格納されている。
項目「ステータス」は、福利厚生サービス提供システム1にて受け付ける福利厚生サービスについて、項目「従業者ID」が示す従業者が申請した福利厚生サービスのステータス情報であり、例えば、利用中であること、必要な審査を行っていること、当該物件の内見のスケジュール情報等の内容を示す情報が格納されている。
項目「最新日付」は、福利厚生サービス提供システム1にて受け付ける福利厚生サービスについて、項目「ステータス」に示す情報が更新された日付の情報である。
サーバ20のサービス利用申請受付モジュール2033は、ユーザから福利厚生サービスの申請情報を受け付けることに伴って、申請ステータスデータベース2023の項目「申請ステータス詳細情報」にレコードを追加する。また、サプライヤ情報受付モジュール2035は、福利厚生サービスの提供者から福利厚生サービスのステータス情報を受け付けることに伴って、申請ステータスデータベース2023の項目「申請ステータス詳細情報」を更新する。
会計データベース2024のレコードのそれぞれは、項目「事業者ID」と、項目「事業者名」と、項目「仕訳データ詳細情報」等を含む。
項目「事業者ID」は、福利厚生サービス提供システム1にて管理する福利厚生サービスを提供している事業者それぞれを識別する情報であり、福利厚生サービスデータベース2021の項目「適用事業者」に対応している。
項目「事業者名」は、福利厚生サービス提供システム1にて管理する福利厚生サービスを提供している事業者の名称を示す情報であり、従業者データベース2022の項目「事業者名」に対応している。
項目「仕訳データ詳細情報」は、福利厚生サービス提供システム1にて管理する福利厚生費や給与、売上等の入出金の取引を記帳した仕訳データであり、具体的には、項目「日付」と、項目「借方/貸方」と、項目「摘要」と、項目「金額」等を含む。この項目「仕訳データ詳細情報」は、事業者が日々の取引について登録した情報に基づき、仕訳を行い、会計情報として登録した情報であり、例えば、項目「日付」の順に時系列で、最新の情報がレコードとして追加されるように構成されている。
項目「日付」は、福利厚生サービス提供システム1にて管理する福利厚生費や給与の支払、取引が発生した日付の情報である。
項目「借方/貸方」は、仕訳を行った仕訳データの借方または貸方の区別を示す情報であり、例えば、借方である場合は「借方」の情報が、貸方である場合は「貸方」の情報が格納されている。借方及び貸方は、現在帳簿への記帳で一般的に使用されている、複式簿記における記載項目である。
項目「摘要」は、仕訳を行った仕訳データの勘定科目を示す情報である。勘定科目は、日々の福利厚生費や給与、取引の入力で使用される費目の内容を示す情報であり、例えば図5に示すように、「福利厚生費」、「給与」、「預り金」等の内容が格納されている。
項目「金額」は、仕訳を行った仕訳データの金額を示す情報である。項目「金額」には、項目「摘要」が示す勘定科目の例である、「福利厚生費」、「給与」、「預り金」等の金額が格納されている。
サーバ20の仕訳情報登録モジュール2038は、仕訳を行い、会計情報として登録することに伴って、会計データベース2024の項目「仕訳データ詳細情報」を更新する。
<3 動作>
以下、図6及び図7を参照しながら、第1の実施の形態における福利厚生サービス提供システム1による申請受付登録処理及び会計処理について説明する。
図6は、実施の形態1の福利厚生サービス提供システム1による申請受付登録処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
ステップS111の前処理として、端末装置10の入力操作受付部171は、福利厚生サービスの利用申請に関する情報の入力処理を行うユーザである従業者から、福利厚生サービス提供システム1のサービスを利用するために必要な認証を行うためのユーザID及びパスワードを入力する操作を受け付ける。送受信部172は、受け付けたユーザID及びパスワード、及びユーザ情報をサーバ20へ送信する。サーバ20は、ユーザID及びパスワードを、通信部201を介して受け付けて当該ユーザのユーザID及びパスワードが正当であることを確認し、所定の認証を行う。正当である場合、サーバ20は、認証完了の情報を、端末装置10へ通信部201を介して送信する。端末装置10の送受信部172は、サーバ20から送信された認証完了の情報を受け付ける。通知制御部174は、受け付けた認証完了の情報を、ディスプレイ150に表示させ、ステップS111が開始される。
ステップS111において、端末装置10の入力操作受付部171は、ユーザからの操作により福利厚生サービスの利用申請に関する情報の入力処理を行うために必要な操作画面(福利厚生メニュー画面)を表示する表示指示を受け付ける。送受信部172は、受け付けた表示指示を、サーバ20へ送信する。端末装置10の送受信部172は、サーバ20から送信された福利厚生メニュー画面の表示データを受け付ける。通知制御部174は、受け付けた福利厚生メニュー画面の表示データを、ディスプレイ150に表示させる。
ステップS121において、サーバ20は、端末装置10から送信された福利厚生メニュー画面の表示指示を、通信部201を介して受け付ける。サーバ20は、福利厚生メニュー画面の表示データを、通信部201を介して端末装置10へ送信する。
ステップS112において、端末装置10の入力操作受付部171は、ユーザからの操作により、ユーザが利用を希望する福利厚生サービス、具体的には社宅や寮の提供、旅行や娯楽施設、宿泊施設の利用、各種研修やセミナーへの参加、健康診断、慶弔見舞金の申請情報の入力を受け付ける。送受信部172は、受け付けた福利厚生サービスの申請情報を、サーバ20へ送信する。
ステップS122において、サーバ20のサービス利用申請受付モジュール2033は、端末装置10から送信された福利厚生サービスの申請情報を、通信部201を介して受け付ける。サービス利用申請受付モジュール2033は、受け付けた福利厚生サービスの利用申請に関する情報を、申請ステータスデータベース2023に登録する。
ステップS123において、サーバ20のサービス利用申請受付モジュール2033は、ステップS122で受け付けた福利厚生サービスの利用申請の情報について、当該福利厚生サービスを利用可能な従業者としてあらかじめ定められた条件に当てはまるか否か、または定められた利用可能範囲に空きがあるか否かを判定する。例えば、社宅や寮のようなサービスを利用可能であるか否か、宿泊施設やセミナー等のようなサービスに空きがあるか否かにより判定する。
ステップS124において、サーバ20の利用申請情報送信モジュール2034は、ステップS122で受け付けた福利厚生サービスの利用申請の情報について、利用申請に関する情報を当該福利厚生サービスの提供者が管理する外部サーバ30へ、通信部201を介して送信する。または、利用申請情報送信モジュール2034は、ステップS122で受け付けた福利厚生サービスの利用申請の情報について、当該福利厚生サービスの提供者に対して、利用申請に関する情報にアクセスする権限を付与し、権限付与の情報を外部サーバ30へ、通信部201を介して送信する。利用申請情報送信モジュール2034は、例えば、受け付けた福利厚生サービスの利用申請が社宅や寮の利用申請である場合、社宅や寮を管理する不動産管理会社の外部サーバ30へ、受け付けた福利厚生サービスの利用申請が旅行や娯楽施設の利用申請である場合、管理する旅行会社の外部サーバ30へ送信する。
ステップS134において、外部サーバ30は、サーバ20から送信された福利厚生サービスの利用申請の情報を受け付け、自社の申込情報として登録する。
ステップS135において、外部サーバ30は、ステップS134で受け付けた福利厚生サービスの利用申請について、福利厚生サービスを利用するために必要なステータス情報(福利厚生サービスを利用するための契約の情報や、サービス内容に関する情報、請求の情報が含まれてもよい)に更新があった場合、更新するステータス情報を、サーバ20へ送信する。
ステップS125において、サーバ20のサプライヤ情報受付モジュール2035は、外部サーバ30から送信されたステータス情報を、通信部201を介して受け付ける。サプライヤ情報受付モジュール2035は、受け付けたステータス情報を、申請ステータスデータベース2023に登録する。サプライヤ情報受付モジュール2035は、受け付けた福利厚生サービスのステータス情報をユーザに提示するため、ステータス情報が更新された旨の通知を端末装置10へ、通信部201を介して送信する。
ステップS115において、端末装置10の送受信部172は、サーバ20から送信されたステータス情報が更新された旨の通知を受け付ける。通知制御部174は、受け付けたステータス情報が更新された旨の通知を、ディスプレイ150に表示させる。端末装置10の入力操作受付部171は、ユーザからの操作によりサーバ20へアクセスしてステータス情報を表示する表示指示を受け付ける。送受信部172は、受け付けた表示指示を、サーバ20へ送信する。端末装置10の送受信部172は、サーバ20から送信されたステータス情報の表示情報を受け付ける。通知制御部174は、受け付けたステータス情報を、ディスプレイ150に表示させる。
以上のように、福利厚生サービス提供システム1では、ユーザである従業者から福利厚生サービスの申請情報を受け付けると、当該福利厚生サービスの提供者へ送信し、提供者からステータス情報を受け付ける。受け付けたステータス情報を、申請した従業者へ提示する。申請した従業者は、これにより申請した福利厚生サービスの状況を把握することができる。
図7は、実施の形態1の福利厚生サービス提供システム1による会計処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
ステップS221において、サーバ20の負担額算出モジュール2036は、ステップS122で受け付けた福利厚生サービスの申請情報について、申請ステータスデータベース2023に登録されている申請情報を読み取り、福利厚生サービスの利用に係る費用が発生している情報を抽出する。
ステップS222において、負担額算出モジュール2036は、ステップS221で抽出した福利厚生サービスの情報(利用情報)から、福利厚生サービスの利用に係る費用の事業者の負担額と、従業者の負担額とをそれぞれ算出する。負担額算出モジュール2036は、例えば、従業者データベース2022に保持されている従業者の年齢、職務上のランク等の属性情報を読み取り、あらかじめ設定されている条件に応じて、事業者の負担額と従業者の負担額とをそれぞれ算出する。
ステップS223において、サーバ20の給与情報反映モジュール2037は、ステップS222で算出した福利厚生サービスの利用に係る従業者の負担額について、当該従業者の給与情報に反映させる。給与情報反映モジュール2037は、従業者の給与計算処理により算出した当該従業者の給与情報に対して、福利厚生サービスの利用に係る従業者の負担額を差し引く処理を行う。
ステップS224において、サーバ20の給与情報反映モジュール2037は、ステップS223で反映させた(従業者の負担額差引後の)当該従業者の給与情報に基づき、指定された従業者の金融機関口座へ振込を行うために金融機関サーバ(図示は省略)へ送信する給与支払情報を生成する。
ステップS225において、サーバ20の仕訳情報登録モジュール2038は、ステップS222で算出した福利厚生サービスの利用に係る事業者の負担額と従業者の負担額とについて、会計処理を行う会計サービスの会計情報として登録する。仕訳情報登録モジュール2038は、具体的には、福利厚生サービスの利用に係る事業者の負担額について、会計情報として福利厚生費の仕訳情報を生成し、福利厚生サービスの利用に係る従業者の負担額について、会計情報として給与の仕訳情報に反映させる。
ステップS226において、サーバ20の仕訳情報登録モジュール2038は、生成(または反映)した仕訳情報を、会計データベース2024に登録して記憶させる。
以上のように、福利厚生サービス提供システム1では、福利厚生サービスについての利用に係る費用が発生すると、事業者の負担額と従業者の負担額とをそれぞれ算出し、従業者の負担額について、当該従業者の給与情報に反映させ、事業者の負担額について、会計情報として福利厚生費の仕訳情報を生成する。これにより、福利厚生サービスの利用に係る費用について、従業者の負担額と事業者の負担額とをそれぞれ算出して管理することが容易になる。
<4 画面例>
以下、図8及び図9を参照しながら、福利厚生サービス提供システム1によるステータス情報の表示処理の画面例について説明する。
図8は、端末装置10に表示する福利厚生サービスのステータス一覧を表示する画面例を示す図である。図8の画面例は、ステータス情報が更新された旨の通知を受け、申請ステータスデータベース2023に登録されている福利厚生サービスのステータス情報を参照するため、福利厚生サービスの申請情報の一覧が表示された状態の画面例を示す。図6のステップS115に相当する。
図8に示すように、端末装置10のディスプレイ150には、申請ステータスデータベース2023に格納されているステータス情報を表示する画面として、ステータス一覧表示欄1031aが表示されている。ステータス一覧表示欄1031aの表示内容の例として、従業者の氏名を表示する氏名表示欄1031bと、従業者の所属を表示する所属表示欄1031cと、福利厚生サービスのステータス情報を表示するステータス表示欄1031dとが表示されている。また、ステータス一覧表示欄1031aのそれぞれのステータス情報の表示行の左側には、選択ラジオボタン1031eが設けられている。氏名表示欄1031b、所属表示欄1031c、及びステータス表示欄1031dは、申請ステータスデータベース2023に格納されている情報を表示させるための表示欄であり、選択ラジオボタン1031eは、この中から詳細表示を行わせるために選択するための選択ボタンである。
図8に示す画面において、福利厚生サービスの申請を行ったユーザ(従業者)は、参照するステータス情報を選択して、該当する選択ラジオボタン1031eにチェックを入れる。その後、図8に示す欄外の詳細表示ボタンを押下することにより、当該ステータス情報の詳細表示に遷移させるように構成されている。
図9は、端末装置10に表示する福利厚生サービスのステータス詳細を表示する画面例を示す図である。図9の画面例は、図8の画面例において、選択ラジオボタン1031eを選択して詳細表示ボタンを押下し、画面遷移され、福利厚生サービスのステータス情報の詳細が表示された状態の画面例を示す。図6のステップS115に相当する。
図9に示すように、端末装置10のディスプレイ150には、申請ステータスデータベース2023に格納されているステータス情報の詳細を表示する画面として、ステータス詳細表示欄1032aが表示されている。また、ステータス情報に紐づく添付書類の提出状況を表示する添付書類表示欄1032bが表示されている。さらに、当該表示情報を承認するための承認ボタン1032cと、当該表示情報を拒否するための拒否ボタン1032dとが設けられている。
図9に示す画面において、福利厚生サービスの申請を行ったユーザ(従業者)は、ステータス詳細表示欄1032aの内容、及び添付書類表示欄1032bの内容を承認する場合、承認ボタン1032cを押下し、拒否する場合は拒否ボタン1032dを押下する。これにより、福利厚生サービスの提供者がその後の手続きを進め、または停止することができるように構成されている。
<小括>
以上のように、本実施形態によると、ユーザである従業者から福利厚生サービスの申請情報を受け付けると、当該従業者があらかじめ定められた条件に当てはまることの確認後、当該福利厚生サービスの提供者へ福利厚生サービスの申請情報を送信する。当該福利厚生サービスの提供者は、ステータス情報を送信するのでそれを受け付ける。受け付けたステータス情報を、申請した従業者へ提示する。これにより、福利厚生サービスに係る契約までのステータス管理を行うことが容易になる。
また、福利厚生サービスについての利用に係る費用が発生すると、事業者の負担額と従業者の負担額とをそれぞれ算出し、従業者の負担額について、当該従業者の給与情報に反映させ、事業者の負担額について、会計情報として福利厚生費の仕訳情報を生成する。この負担額の算出、給与情報への反映、仕訳情報の生成処理は、社宅の家賃のような定期的に発生する費用負担についても行われる。これにより、従業者の負担額と事業者の負担額とをそれぞれ算出して管理することが容易になる。
<第2の実施の形態>
以下、福利厚生サービス提供システム1の他の実施の形態について説明する。
<1 福利厚生サービス提供システム1の全体構成>
図10は、実施の形態2の福利厚生サービス提供システム1を構成するサーバ20の機能的な構成を示す図である。第2の実施の形態における福利厚生サービス提供システム1の全体の構成、端末装置10の構成は、第1の実施の形態と同様であるので、繰り返して説明しない。サーバ20の構成については、図10に示すように、新たに負担額変更通知モジュール2039の機能を備える以外、第1の実施の形態と同様である。以下、第2の実施の形態における負担額変更通知モジュール2039の機能について説明する。
負担額変更通知モジュール2039は、福利厚生サービスが社宅や寮の利用のように、利用開始後に定期的に費用負担(家賃)が発生するような場合において、従業者の状況の変化、または提供者からの申し出により、事業者の負担額または従業者の負担額が変更する場合、事業者及び従業者に負担額が変更したことを通知する処理を制御する。従業者の状況の変化により負担額が変更する場合とは、例えば、従業者の年齢、職務上のランク等に応じた負担割合を設定している場合において、従業者の年齢変化や昇進等により負担割合が変化する場合、福利厚生サービスの利用条件として年齢制限を設けている場合において、従業者がその年齢に達した場合が挙げられる。また、提供者からの申し出により負担額が変更する場合とは、金額設定の変更(値下げまたは値上げ)等が挙げられる。なお、事業者の負担額または従業者の負担額が変更する場合とは、当該従業者が利用中の福利厚生サービスを利用できなくなることにより終了する場合も含む。このような場合に、負担額変更通知モジュール2039は、例えば当該従業者の端末装置10に通知情報を送信することで通知する。
<2 データ構造>
第2の実施の形態におけるデータ構造は、第1の実施の形態と同様であるので、繰り返して説明しない。
<3 動作>
第2の実施の形態における動作は、第1の実施の形態と同様であるので、繰り返して説明しない。
<小括>
以上のように、本実施形態によると、従業者の状況の変化、または提供者からの申し出により、事業者の負担額または従業者の負担額が変更する場合、事業者及び従業者に負担額が変更したことを通知する。これにより、福利厚生サービスに係る変更事項を把握することが可能になる。
以上、開示に係る実施形態について説明したが、これらはその他の様々な形態で実施することが可能であり、種々の省略、置換及び変更を行なって実施することができる。これらの実施形態及び変形例ならびに省略、置換及び変更を行なったものは、特許請求の範囲の技術的範囲とその均等の範囲に含まれる。
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を、以下に付記する。
(付記1)プロセッサ29と、メモリ25とを備えるコンピュータに実行させ、事業者が従業者に対して提供する福利厚生サービスに関する情報を提供するためのプログラムであって、プログラムは、プロセッサ29に、従業者から、福利厚生サービスを利用するための利用申請に関する情報を受け付けるステップ(S122)と、福利厚生サービスを提供する提供者へ、従業者の利用申請に関する情報を送信するステップ(S124)と、提供者から、福利厚生サービスの申請に係るステータス情報を受け付け、従業者へステータス情報を提示するステップ(S125)と、福利厚生サービスの利用に係る費用について、事業者の負担額と、従業者の負担額とをそれぞれ算出するステップ(S222)と、従業者の負担額について、従業者の給与情報へ反映させるステップ(S223)と、を実行させる、プログラム。
(付記2)プログラムは、プロセッサに、さらに、事業者が利用する会計サービスの会計情報として、事業者の負担額と、従業者の負担額とを登録するステップ(S225)を実行させる、(付記1)に記載のプログラム。
(付記3)事業者の負担額を、会計サービスにおける福利厚生費の仕訳情報を生成し、従業者の負担額を、会計サービスにおける従業者の給与の仕訳情報に反映させ、従業者の給与支払情報を生成する、(付記2)に記載のプログラム。
(付記4)提供者から受け付けるステータス情報として、福利厚生サービスの利用に係る契約の情報、または請求の情報を含む情報を受け付ける、(付記1)から(付記3)のいずれかに記載のプログラム。
(付記5)プログラムは、プロセッサに、さらに、事業者が利用する会計サービスの会計情報として、福利厚生サービスの利用に係る費用について、所定の期間に定期的に支払う費用の事業者の負担額と、従業者の負担額とを登録するステップを実行させる、(付記1)から(付記4)のいずれかに記載のプログラム。
(付記6)プログラムは、プロセッサに、さらに、所定の期間に定期的に支払う費用の、事業者の負担額または従業者の負担額への変更が発生した場合、事業者及び従業者に、事業者の負担額または従業者の負担額が変更したことを通知するステップを実行させる、(付記5)に記載のプログラム。
(付記7)プログラムは、プロセッサに、さらに、提供者から、所定の期間に定期的に支払う費用の変更の情報を受け付けるステップと、事業者の負担額または従業者の負担額への変更の情報を受け付けた場合、事業者及び従業者に、事業者の負担額または従業者の負担額が変更したことを通知するステップと、を実行させる、(付記5)に記載のプログラム。
(付記8)従業者から利用申請に関する情報を受け付けるステップにおいて、あらかじめ定められた条件に当てはまるか否か、または定められた利用可能範囲に空きがあるか否かに基づき、従業者が福利厚生サービスを利用可能であるか否かを判定する、(付記1)から(付記7)のいずれかに記載のプログラム。
(付記9)プログラムは、プロセッサに、さらに、従業者の属性、定められた条件、定められた利用可能範囲の空き状況、のいずれかまたは複数に基づき、従業者が利用可能な福利厚生サービスの一覧を提示するステップを実行させる、(付記8)に記載のプログラム。
(付記10)プログラムは、プロセッサに、さらに、福利厚生サービスを利用している従業者の属性の変化に基づき、定められた条件に該当しなくなった場合、事業者及び従業者に、従業者が定められた条件に該当しなくなったことを通知するステップを実行させる、(付記8)または(付記9)に記載のプログラム。
(付記11)制御部203と、記憶部202とを備え、事業者が従業者に対して提供する福利厚生サービスに関する情報を提供する情報処理装置であって、制御部203は、従業者から、福利厚生サービスを利用するための利用申請に関する情報を受け付けるステップ(S122)と、福利厚生サービスを提供する提供者へ、従業者の利用申請に関する情報を送信するステップ(S124)と、提供者から、福利厚生サービスの申請に係るステータス情報を受け付け、従業者へステータス情報を提示するステップ(S125)と、福利厚生サービスの利用に係る費用について、事業者の負担額と、従業者の負担額とをそれぞれ算出するステップ(S222)と、従業者の負担額について、従業者の給与情報へ反映させるステップ(S223)と、を行う、情報処理装置。
(付記12)プロセッサ29と、メモリ25とを備えるコンピュータにより実行され、事業者が従業者に対して提供する福利厚生サービスに関する情報を提供するための方法であって、方法は、プロセッサ29が、従業者から、福利厚生サービスを利用するための利用申請に関する情報を受け付けるステップ(S122)と、福利厚生サービスを提供する提供者へ、従業者の利用申請に関する情報を送信するステップ(S124)と、提供者から、福利厚生サービスの申請に係るステータス情報を受け付け、従業者へステータス情報を提示するステップ(S125)と、福利厚生サービスの利用に係る費用について、事業者の負担額と、従業者の負担額とをそれぞれ算出するステップ(S222)と、従業者の負担額について、従業者の給与情報へ反映させるステップ(S223)と、を実行する、方法。