JP2022182917A - 電界効果型両面受光太陽電池 - Google Patents

電界効果型両面受光太陽電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 太陽の光をエネルギーとして受け取り発電するように新しく研究開発した素材で、現時点でP型層のみ、もしくはN型層のみしか実現できない太陽電池の素材において、電界効果を利用しつつ別途電圧を印加しなくても発電出来る方法を提供する。【解決手段】 太陽光で価電子帯から伝導帯へ電子が励起される素材はP型層のみ、もしくはN型層のみの素材で、素材の両面に光を透過する極薄な電極から電気配線で負荷もしくは蓄電池へ接続され、素材は2枚用いて素材の間は透明絶縁材があり、電界効果がある。【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池に関する分野である。
太陽電池はシリコン、有機薄膜、化合物半導体など様々な素材を用いて太陽からの光エネルギーにより電流を発生させる。
太陽電池のP型層およびN型層は、それぞれ太陽からの光エネルギーにより価電子帯の電子が伝導帯へ励起される。励起された電子はP型層のエネルギー準位がN型層より高いため電子はP型層からN型層へ空乏層のエネルギーの傾斜に沿って流れ、またPN層の接合で生成される空乏層においてもホールと電子が対発生し、空乏層のエネルギーの傾斜に沿って電子が流れることで、電流が発生する。
先行技術文献の特許文献および非特許文献に太陽からの光エネルギーにより電流を発生させる素材の表層に電界効果型の構造を作りこみ反転層を活用する方法が提出されている。[特許文献1]では電界効果型の構造を作りこみ反転層を活用する方法が提出されているが特殊な素材を用いており広範囲な太陽電池になりうる素材全般に対する提案ではない。[特許文献2]では電界効果型の構造を作りこみ利用しようとしているが、対象となる素材はP型層-空乏層-N型層、あるいはN型層-空乏層-P型層、あるいはP型層-空乏層、あるいは空乏層-P型層の構造で、P型層のみあるいはN型層のみの素材は対象となっていない。[特許文献3]や[非特許文献1]では電界効果を向上させるのに別途電圧印加が必要な構成になっている。[非特許文献2]では特殊な素材を用いてPN接合が無くても太陽光発電できる方法が提案されているが、広範囲な太陽電池になりうる素材全般に対する提案ではない。ほかにも[特許文献4]にてパワー半導体の高電圧の耐圧向上として半導体チップの外周部に設けられているガードリング部のフィールドプレート構造にて素材の表層に電界効果型の構造を作りこみ空乏層を広げる方法が提出されているが、太陽からの光エネルギーにより電流を発生させる素材の技術分野と関連はなく、電界効果は静的であり、技術思想は高電圧に対する耐圧を持たせパンチスルーあるいはリーチスルーによるパワー半導体の破壊を防ぐために、電界分布をゆるやかに安定的に拡げることである。
特開2002-246617号公報 特開平9-213987号公報 特開平9-199742号公報 特開平8-130317号公報
電界効果を用いる新型高効率アモルファス太陽電池の開発 研究代表者 鯉沼秀臣(東京工業大学応用セラミックス研究所:日本) 共同研究者 川崎雅司(東京工業大学総合理工学研究科物質科学創造専攻:日本) Jan Kocka(チェコ物理学研究所:チェコ) George J.Collins(コロラド大学:アメリカ合州国) Cheming Hu(カリフォルニア大学バークレー校:アメリカ合衆国) 藤岡洋(東京大学大学院工学系研究科応用化学専攻:日本) 角谷正友(静岡大学工学部電気電子工学科:日本) インターネット上のニュース 日経X_TECH 2014年7月31日付 PN接合を用いない新しい原理の太陽電池 PVJapan2014にて発表 大阪大学 産業科学研究所 江村修一氏ら 透明絶縁材料カタログ TOM-30-11TR 株式会社タムラ製作所
太陽電池となる素材を研究開発するとき、P型層とN型層を作り込むことが研究開発を進める上での障壁の一つになっている。
新しく研究開発した素材において、太陽からの光エネルギーにより価電子帯の電子の伝導帯への励起は確認されるが、P型層のみ、もしくはN型層のみしか出来ないため太陽電池の素材としての研究開発を保留もしくは中止する場合がある。
太陽からの光をエネルギーとして受け取り発電するように新しく研究開発した素材で、現時点でP型層のみ、もしくはN型層のみでPN接合が無い太陽電池の素材において、電界効果を用いて別途電圧を印加しなくても発電出来る方法を提供する。
図1に本発明の太陽からの光をエネルギーとして受け取り発電する方法を示す。太陽からの光エネルギーで価電子帯から伝導帯へ電子が励起される素材は、P型層のみもしくはN型層のみの素材であり、PN接合が無い素材である。
太陽からの光エネルギーで価電子帯から伝導帯へ電子が励起される素材の両面に光を透過する極薄な電極(1・3・5・7)をショットキー接触になるように作り込み、それぞれの電極に電気配線(9)を接続し、電極に接続した電気配線の反対側は負荷もしくは蓄電池(10)を接続する。
素材の両面に光を透過する極薄な電極(1・3・5・7)は酸化チタンTiO2など透明で導電性の有る材料で作り込む。電極と電気配線は電気的に接続できる任意の方法で良く、たとえば図6、図7、図8、図9に示すように電極と電気配線を導電性接着剤(8)で接続する。なお、本発明の太陽電池は[0051]に示すように両面受光太陽電池のため、[0013]に示す透明絶縁材(4)が作り込まれた側の面の極薄な電極(3・5)は透明でなくても良い。この場合、片側の素材に入射した光エネルギーが反対側の素材まで透過しないため太陽からの光エネルギーで反対側の素材は発電せず、発電効率は低下する。
太陽からの光エネルギーで価電子帯から伝導帯へ電子が励起される素材のP型層どうし、もしくはN型層どうしの素材(2・6)、あるいはP型層とN型層の素材(2・6)を用いて、それら2枚の素材(2・6)の間は透明絶縁材(4)にて絶縁する。
2枚のP型層のみ、もしくはN型層のみの素材(2・6)、あるいはP型層のみしかできない素材とN型層のみしかできない素材(2・6)のそれぞれの片側の面に透明絶縁材(4)を作り込み透明絶縁材(4)がある側の面同士を合わせる。反対側の面には透明絶縁材(4)を作り込んでも作らなくても良い。2枚は図1、図6、図8に示すように素材(2・6)の透明絶縁材(4)側の電極に配線を接続できるように重ねる。
透明絶縁材(4)は電気的に絶縁できる透明な任意のもので良く、たとえば2枚のP型層のみ、もしくはN型層のみの素材(2・6)において、2枚の素材(2・6)それぞれの、どちららか片側の面に透明絶縁材となる材料を塗布した後にUV照射硬化で作り込む方式で良い。なお、2枚の素材(2・6)それぞれの両面に透明絶縁材(4)を作りこんでも良い。また、本発明の太陽電池は[0051]に示すように両面受光太陽電池であり、絶縁材は透明でなくても良い。この場合、[0012]に示した同じ原理で発電効率は低下する。なお、電極になる箇所は有機レジストなどでマスクして透明絶縁材を作りこまないようにする。マスクできれば良いのでマスクする方法は有機レジストを用いたものでなくても良い。
太陽からの光エネルギーで価電子帯から伝導帯へ電子が励起される2枚の素材(2・6)は透明絶縁材(4)を介してP型層どうしの素材(2・6)、もしくはN型層どうしの素材(2・6)あるいはP型層のみしかできない素材とN型層のみしかできない素材(2・6)が接している。この構造によって電界効果が発生し、P型層どうしの素材(2・6)の場合はそれぞれ2枚の素材(2・6)の間の透明絶縁材(4)に接している側の価電子帯の多数キャリアのホール(13)どうしは反発する。
電界効果によりN型層どうしの素材(2・6)の場合はそれぞれ2枚の素材(2・6)の間の透明絶縁材(4)に接している側の伝導帯の多数キャリアの電子(24)どうしは反発する。
電界効果によりP型層のみしかできない素材とN型層のみしかできない素材(2・6)の場合はそれぞれ2枚の素材(2・6)の間の透明絶縁材(4)に接している側にて、P型層の素材の価電子帯の多数キャリアのホール(27)と、N型層の素材の伝導帯の多数キャリアの電子(28)どうしは引き付けあう(29)。
このとき太陽光を当てて、太陽からの光エネルギーにより価電子帯の電子が伝導帯へ励起(15)し、価電子帯のホールおよび伝導帯の電子が増加すると、それぞれ2枚の素材(2・6)の間の透明絶縁材(4)に接している素材がP型層どうしの場合は素材内の価電子帯の多数キャリアのホール(13)の反発が大きくなるような電界効果が発生する。
N型層どうしの素材の場合は素材内の伝導帯の多数キャリアの電子(24)の反発が大きくなるような電界効果が発生する。
P型層のみしかできない素材とN型層のみしかできない素材(2・6)の場合は電界効果が向上することにより、P型層の価電子帯の多数キャリアのホール(27)と、N型層の伝導帯の多数キャリアの電子(28)の引き付けあいが大きくなる(29)ような電界効果が発生する。
P型層どうしの素材(2・6)の場合は素材内の透明絶縁材(4)に接している側と反対側の電極(1・7)を作り込まれている側に価電子帯の多数キャリアのホールが供給されて発電する。
N型層どうしの素材(2・6)の場合は素材内の透明絶縁材(4)に接している側と反対側の電極(1・7)を作り込まれている側に伝導帯の多数キャリアの電子が供給されて発電する。
P型層のみしかできない素材とN型層のみしかできない素材(2・6)の場合はP型層の素材内の価電子帯の多数キャリアのホールと、N型層の素材内の伝導帯の多数キャリアの電子が素材内の透明絶縁材(4)と接している側に引き合うため、P型層とN型層の素材(2・6)それぞれの素材において素材内の透明絶縁材(4)に接している側の電極(3・5)が作り込まれている側へ、P型層の素材は価電子帯の多数キャリアのホールがN型層の素材は伝導帯の多数キャリアの電子が供給されて発電する。
このことから、P型層の素材(2・6)あるいはN型層の素材(2・6)のみ、あるいはP型層の素材とN型層の素材(2・6)の組み合わせのみで発電することができる。
本発明の重要な特徴としては、電界効果を大きくするための電圧印加が別途必要無いことであり、P型層のみの素材(2・6)、あるいはN型層のみの素材(2・6)そのものが発電することによって電界効果が大きくなるため、P型層のみの素材(2・6)、あるいはN型層のみの素材(2・6)そのものが別途必要な電圧印加の代わりになっていることである。
本発明の重要な特徴の2つめは、P型層のみの素材(2・6)、あるいはN型層のみの素材(2・6)そのものが発電することによって電界効果が大きくなる。P型層のみの素材(2・6)、あるいはN型層のそれぞれ2枚の素材(2・6)の間の透明絶縁材(4)に接している側のエネルギーバンドの傾斜は大きくなり、それにともない太陽からの光エネルギーにより価電子帯の電子が伝導帯へ励起し価電子帯のホールおよび伝導帯の電子ができるとき、P型層の素材の場合は価電子帯のエネルギーは低く、N型層の場合は伝導帯の電子のエネルギーは高くなる。それがまた透明絶縁材(4)に接している側のエネルギーバンドの傾斜をより大きくし、それによって太陽からの光エネルギーにより価電子帯の電子が伝導帯へ励起し価電子帯のホールおよび伝導帯の電子ができるとき、P型層の素材の場合は価電子帯のエネルギーはより低く、N型層の場合は伝導帯の電子のエネルギーはより高くなる、というポジティブフィードバックが起こる。
本発明の重要な特徴の3つめは、従来の技術では、絶縁材を介した2つの素材において、電界効果を大きくするために電圧印加を行う側と、電界効果を受ける側に役割がくっきりと区分されていた。しかし、本発明では絶縁材を介した2つの素材がそれぞれ電界効果を大きくするための電圧印加を行なう役割を持ちながら、なおかつ電界効果が大きくなるような電圧印加を受ける側の役割も受け持つという画期的な方法になっている。
図2に示すP型層どうしの素材(2・6)の場合の素材内の電位差が電流として流れるしくみは、太陽からの光エネルギーにより価電子帯の電子が伝導帯へ励起(15)し、価電子帯の多数キャリアのホールが増加すると、それぞれ2枚のP型層の素材の間の透明絶縁材(4)に接している側の価電子帯の多数キャリアのホール(13)どうしが電界効果により反発して、素材の透明絶縁材(4)に接している側の反対側へ移動(14)する。
素材の透明絶縁材(4)に接している側と反対側には、P型層の素材(2・6)なので多数キャリアのホールが存在しており、加えて太陽からの光エネルギーにより価電子帯から伝導帯へ電子が励起して出来た価電子帯のホールがある。ここに、素材の透明絶縁材(4)に接しているエネルギーバンドの傾斜が大きくなった(12)箇所で価電子帯から伝導体へ電子が励起(38)して発生したエネルギーが低いホール(39)が流れ込む(40)ことで、素材の価電子帯のホールは、透明絶縁材(4)に接している側の反対側へ押し出される。
透明絶縁材(4)に接している側の反対側のホール(20)は過剰となり、押し出されるようにショットキー障壁(19)を越え、光を透過する極薄な電極(1・7)へホールが供給されて電極にある電子と対消滅(21)する。
素材の透明絶縁材(4)に接している側では、それぞれ2枚のP型層の素材(2・6)の間の透明絶縁材(4)に接している側の価電子帯の多数キャリアのホールどうしが電界効果により反発して大きくなったエネルギーバンドの傾斜(12)に沿って、素材内の伝導帯にある少数キャリアの電子が流れ極薄な電極(5・7)へ供給される。
素材の透明絶縁材(4)に接している側のエネルギーバンドの傾斜の幅(47)は、素材の透明絶縁材(4)に接している側の反対側のエネルギーバンドの傾斜の幅(48)より大きいので、素材の透明絶縁材(4)に接している側のエネルギーバンドの傾斜の幅(47)の範囲で太陽からの光エネルギーにより価電子帯から伝導帯へ励起する電子の量は、素材の透明絶縁材(4)に接している側の反対側のエネルギーバンドの傾斜の幅(48)の範囲で太陽からの光エネルギーにより価電子帯から伝導帯へ励起する電子の量より多い。
そのため素材の透明絶縁材(4)に接している側から極薄な電極(3・5)へ供給される電子の量は、素材の透明絶縁材(4)に接している側の反対側から極薄な電極(7)へ供給される電子の量より多い。このことからそれぞれの電極(1・3・5・7)へ供給される電子の量の差分が、素材の透明絶縁材(4)に接している側から極薄な電極(3・5)へ供給される電子の流れになる。
2枚のP型層の素材の電極(1・7)に接続している配線(9)を通じて負荷もしくは蓄電池(10)へホールが流れ、2枚のP型層の素材の電極(3・5)に接続している配線(9)を通じて負荷もしくは蓄電池(10)へ電子が流れることで電流経路は出来る。
図3に示すN型層どうしの素材(2・6)の場合の素材内の電位差を電流として流れるしくみは、太陽からの光エネルギーにより価電子帯の電子が伝導帯へ励起(15)し、伝導帯の多数キャリアの電子が増加すると、それぞれ2枚のN型層の素材(2・6)の間の透明絶縁材(4)に接している側の伝導帯の多数キャリアの電子(24)どうしが電界効果により反発して、素材の透明絶縁材(4)に接している側と反対側へ移動(25)する。
素材の透明絶縁材(4)に接している側と反対側には既にN型層の素材(2・6)なので多数キャリアの電子が存在しており、加えて太陽からの光エネルギーにより価電子帯から伝導帯へ励起(15)した電子があるため、ここに、素材の透明絶縁材(4)に接しているエネルギーバンドの傾斜が大きくなった(23)箇所で価電子帯から伝導体へ電子が励起(41)して発生したエネルギーが高い電子(42)が流れ込む(40)ことで、素材の伝導帯の電子は、透明絶縁材(4)に接している側の反対側へ押し出される。
透明絶縁材(4)に接している側の反対側の電子(26)は過剰となり、押し出されるようにショットキー障壁(44)を越え、光を透過する極薄な電極(1・7)へ電子が供給される。
素材の透明絶縁材(4)に接している側では、伝導帯の多数キャリアの電子どうしが電界効果により反発して大きくなったエネルギーバンドの傾斜(12)に沿って、素材内の少数キャリアのホール(22)が極薄な電極(3・5)へ供給されて電極にある電子と対消滅(21)する。
素材の透明絶縁材(4)に接している側のエネルギーバンドの傾斜の幅(49)は、素材の透明絶縁材(4)に接している側の反対側のエネルギーバンドの傾斜の幅(50)より大きいので、素材の透明絶縁材(4)に接している側のエネルギーバンドの傾斜の幅(49)の範囲で太陽からの光エネルギーにより価電子帯から伝導帯へ電子が励起して出来る価電子帯のホールの量は、素材の透明絶縁材(4)に接している側の反対側のエネルギーバンドの傾斜の幅(50)の範囲で太陽からの光エネルギーにより価電子帯から伝導帯へ電子が励起して出来る価電子帯のホールの量より多い。
そのため素材の透明絶縁材(4)に接している側から極薄な電極(3・5)へ供給されるホールの量は、素材の透明絶縁材(4)に接している側の反対側から極薄な電極(1・7)へ供給されるホールの量より多い。このことからそれぞれの電極(1・3・5・7)へ供給されるホールの量の差分が、素材の透明絶縁材(4)に接している側から極薄な電極(3・5)へ供給されるホールの流れになる。
2枚のN型層の素材の電極(1・7)に接続している配線(9)を通じて負荷もしくは蓄電池(10)へ電子が流れ、2枚のN型層の素材の電極(3・5)に接続している配線(9)を通じて負荷もしくは蓄電池(10)へホールが流れることで電流経路は出来る。
図4、図5に示すP型層のみしかできない素材とN型層のみしかできない素材(2・6)の組み合わせの場合、それぞれの素材内の電位差を電流として流れるしくみは、P型層の素材の間の透明絶縁材(4)に接している側の価電子帯には多数キャリアのホール(27)が存在しており、N型層の素材の伝導帯には多数キャリアの電子(28)が存在している。
P型層のみしかできない素材とN型層のみしかできない素材(2・6)の間の透明絶縁材(4)による電界効果によりP型層の素材のホール(27)とN型層の素材の電子(28)は引き付けあい、P型層の素材の透明絶縁材(4)に接している側の価電子帯の多数キャリアのホールとN型層の素材の透明絶縁材(4)に接している側の伝導帯の多数キャリアの電子が多くなる。
太陽からの光エネルギーにより価電子帯の電子が伝導帯へ励起(15)し、P型層の素材の価電子帯の多数キャリアのホールとN型層の素材の伝導体の電子が増加し、P型層の素材の透明絶縁材(4)に接している側の価電子帯の多数キャリアのホールとN型層の素材の伝導帯の多数キャリアの電子が過剰になる。
P型層の素材では、透明絶縁材(4)に接している側のショットキー障壁は、キャリア透明絶縁材(4)に接している側と反対側のショットキー障壁より低くなり差ができる(45)。過剰となったホール(27)のエネルギーは低くなるため、ショットキー障壁(30)を越えて光を透過する極薄な電極(1・7)へホールが供給され電極にある電子と対消滅(31)する。
N型層の素材では、透明絶縁材(4)に接している側のショットキー障壁は、キャリア透明絶縁材(4)に接している側と反対側のショットキー障壁より低くなり差ができる(46)。過剰となった電子(28)のエネルギーは高くなるため、ショットキー障壁(32)を越えて光を透過する極薄な電極(1・7)へ電子が供給される。
P型層の素材の素材の透明絶縁材(4)に接している側と反対側ではエネルギーバンドの傾斜(33)に沿って、素材内の少数キャリアの電子(34)が極薄な電極(3・5)へ供給される。
N型層の素材のキャリア透明絶縁材(4)に接している側と反対側ではエネルギーバンドの傾斜(35)に沿って、素材内の少数のホール(36)が極薄な電極にある電子と対消滅(37)する。
P型層の素材の電極(1)に接続している配線(9)を通じて負荷もしくは蓄電池(10)へホールが流れ、P型層の素材の電極(7)に接続している配線(9)を通じて負荷もしくは蓄電池(10)へ電子が流れ、N型層の素材の電極(7)に接続している配線(9)を通じて負荷もしくは蓄電池(10)へ電子が流れ、N型層の素材の電極(5)に接続している配線(9)を通じて負荷もしくは蓄電池(10)へホールが流れることで電流経路は出来る。
本発明は、[0027]から[0044]に示すことから、太陽からの光エネルギーによりP型層どうしの素材(2・6)、あるいはN型層どうしの素材(2・6)、あるいはP型層の素材とN型層の素材(2・6)にて、発電できる方法を提供する。
また、図1に示す本発明は、2枚のP型層のみ、あるいはN型層のみの素材(2・6)、あるいはP型層のみしかできない素材とN型層のみしかできない素材(2・6)に透明絶縁材(4)が作り込まれた側の面同士を合わせ、また、素材(2・6)に透明電極(1・3・5・7)を作りこむことにより、2枚の素材(2・6)のそれぞれ透明絶縁材(4)が作り込まれた側の反対側が受光面となる両面受光の太陽電池となる。2枚の素材(2・6)が透明な素材の場合、それぞれが受ける太陽の光エネルギーについて、2枚の素材(2・6)それぞれが吸収しきれなかった太陽の光エネルギーが透明絶縁材(4)と透明電極(1・3・5・7)によりお互い透過して、透明絶縁材(4)を介して向かい合った素材(2・6)へお互いに透過してきた太陽の光エネルギーとして受けることで発電効率は向上する。
太陽からの光をエネルギーとして受け取り発電するように新しく研究開発した素材で、P型層は作ることができるがN型層を作るのが困難である、あるいはN型層は作ることはできるがP型層を作るのが困難であり、PN接合を作る事が出来ない。このため、従来は研究開発を保留もしくは中止しなくてはいけない場合があったが、発明した方法を用いれば、研究開発した素材について太陽光のスペクトルで赤外線から紫外線までの波長でどの波長に感度が高いかなどの調査が可能となり、素材そのものの研究開発を保留もしくは中止せずに進めることができるようになる。なお、電極に酸化チタンTiO2を用いた場合は紫外線を吸収するので使用する材料の特性は考慮する。
なお、既に実用化しているシリコンや有機半導体の太陽電池にも適用でき、P型層のみ、あるいはN型層のみのシリコンや有機半導体を作るだけで太陽電池として使える。
シリコン太陽電池の場合、P型層あるいはN型層を作りこむときに必要な、たとえば高電圧の注入機を用いる場合は、ジボランB2H6あるいはホスフィンPH3あるいはアルシンAsH3などの不純物注入工程やその後の格子欠陥回復のアニーリング工程が必要である。あるいは拡散炉を用いる場合は、ジボランB2H6もしくはホスフィンPH3を用いて拡散炉でドープした後、異常成長したボロンガラスあるいはリンガラスを除去するガラスエッチング処理を行った後、拡散のための高温拡散ドライブ炉の使用、また各工程前には高純度シリコンのコンタミネーション除去のための自動前処理装置の使用が必要である。これらのウェハプロセス全ての省略とウェハプロセス全体の時間的な短縮、それにともなう消費電力の低減ができ、製造工程で排出するCO2削減に寄与できる。またウェハプロセスに伴う材料ガスの消費も抑えられる。
電界効果型太陽電池の模式図 P型層のみの素材の電界効果型太陽電池のエネルギーバンド図 N型層のみの素材の電界効果型太陽電池のエネルギーバンド図 P型層とN型層の素材のP型層側の電界効果型太陽電池のエネルギーバンド図 P型層とN型層の素材のN型層側の電界効果型太陽電池のエネルギーバンド図 電極と配線の箇所の模式図
1 光を透過する極薄な電極
2 P型層のみ、もしくはN型層のみの素材
3 光を透過する極薄な電極
4 透明絶縁材
5 光を透過する極薄な電極
6 P型層のみ、もしくはN型層のみの素材
7 光を透過する極薄な電極
8 導電性接着剤
9 電気配線
10 負荷もしくは蓄電池
11 エネルギーバンドの傾斜に沿って流れる電子
12 ホールどうしが反発して大きくなったエネルギーバンドの傾斜
13 反発したホール
14 反発したホールの移動方向
15 太陽の光エネルギーによる励起
16 価電子帯
17 禁制帯
18 伝導帯
19 ショットキー障壁
20 ショットキー障壁を越えるホール
21 ホールと電子の対消滅
22 エネルギーバンドの傾斜に沿って流れるホール
23 電子どうしが反発して大きくなったエネルギーバンドの傾斜
24 反発した電子
25 反発した電子の移動方向
26 ショットキー障壁を越える電子
27 引き付けあうホール
28 引き付けあう電子
29 引き付けあうホールと電子
30 ショットキー障壁
31 ホールと電子の対消滅
32 ショットキー障壁
33 エネルギーバンドの傾斜
34 エネルギーバンドの傾斜に沿って流れる電子
35 エネルギーバンドの傾斜
36 エネルギーバンドの傾斜に沿って流れるホール
37 ホールと電子の対消滅
38 エネルギーバンドの傾斜が大きい箇所の励起
39 エネルギーバンドの傾斜が大きい箇所で発生したホール
40 エネルギーバンドの傾斜が大きい箇所で発生したホールの流れ
41 エネルギーバンドの傾斜が大きい箇所の励起
42 エネルギーバンドの傾斜が大きい箇所で発生した電子
43 エネルギーバンドの傾斜が大きい箇所で発生した電子の流れ
44 ショットキー障壁
45 ショットキー障壁の差
46 ショットキー障壁の差
47 透明絶縁材に接している側のエネルギーバンドの傾斜の幅
48 透明絶縁材に接している側と反対側のエネルギーバンドの傾斜の幅
49 透明絶縁材に接している側のエネルギーバンドの傾斜の幅
50 透明絶縁材に接している側と反対側のエネルギーバンドの傾斜の幅
電界効果型太陽電池の模式図 P型層のみの素材の電界効果型太陽電池のエネルギーバンド図 N型層のみの素材の電界効果型太陽電池のエネルギーバンド図 P型層とN型層の素材のP型層側の電界効果型太陽電池のエネルギーバンド図 P型層とN型層の素材のN型層側の電界効果型太陽電池のエネルギーバンド図 電極と配線の箇所の模式図 電極と配線の箇所の模式図 電極と配線の箇所の模式図 電極と配線の箇所の模式図

Claims (5)

  1. 図1に示す発明した太陽光で価電子帯から伝導帯へ電子が励起される素材は、P型層のみ、もしくはN型層のみでPN接合が無い素材であり、P型層どうし、もしくはN型層どうしの素材、あるいはP型層とN型層の素材を2枚用いて、それら2枚の素材の間は透明絶縁材にて絶縁することで2枚の素材それぞれに電界効果を得られるようにし、なお、絶縁材は透明でなくても良く、太陽光で価電子帯から伝導帯へ電子が励起される素材の両面に光を透過する極薄な電極をショットキー接触になるように作り込み、なお、透明絶縁材が作り込まれた側の面の極薄な電極は透明でなくても良く、それぞれの電極に電気配線を接続し、電極に接続した電気配線の反対側は負荷もしくは蓄電池を接続し、両面受光が出来ることを特徴とする太陽電池。
  2. 絶縁材を介した2つの太陽光で価電子帯から伝導帯へ電子が励起される素材がそれぞれ電界効果を大きくするための電圧印加を行なう役割を持ちながら、なおかつ電界効果が大きくなるような電圧印加を受ける側の役割も受け持つことを特徴とする請求項1に懸かる太陽電池。
  3. P型層のみの素材(2・6)、あるいはN型層のそれぞれ2枚の素材(2・6)の間の透明絶縁材(4)に接している側のエネルギーバンドの傾斜は、太陽からの光エネルギーにより価電子帯の電子が伝導帯へ励起し、価電子帯のホールおよび伝導帯の電子ができるとき、エネルギーバンドの傾斜がより大きくなるというポジティブフィードバックを持つことを特徴とする請求項1に懸かる太陽電池。
  4. 電界効果を大きくするための電圧印加が別途に必要無く、P型層のみの素材(2・6)、あるいはN型層のみの素材(2・6)そのものが発電することによって電界効果が大きくなることで、P型層のみの素材(2・6)、あるいはN型層のみの素材(2・6)そのものが別途必要な電圧印加の代わりになっていることを特徴とする請求項1に懸かる太陽電池。
  5. 2枚の素材(2・6)のそれぞれ透明絶縁材(4)が作り込まれた側の反対側が受光面となる両面受光の太陽電池であり、2枚の素材(2・6)が透明な素材の場合、それぞれが受ける太陽の光エネルギーについて、2枚の素材(2・6)それぞれが吸収しきれなかった太陽の光エネルギーが透明絶縁材(4)と透明電極(1・3・5・7)によりお互い透過して、透明絶縁材(4)を介して向かい合った素材(2・6)へお互いに透過してきた太陽の光エネルギーとして受けることで発電効率が向上することを特徴とする請求項1に懸かる太陽電池。
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