JP2022182870A - 肌質改善剤及び当該肌質改善剤を配合した皮膚外用剤 - Google Patents

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【課題】肌質改善剤及び当該肌質改善剤を配合した皮膚外用剤を提供する。【解決手段】ラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)の菌体を有効成分とする、肌質改善剤である。前記肌質改善剤が、皮膚バリア機能の改善、菌に対する抵抗力の向上、又はTEWLの抑制のうち少なくともいずれかを目的として使用されることが好ましい。また、前記ラクトバチルス・ラムノーサスが、KO3株(NITE BP-771)であることが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、ラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)を有効成分とする肌質改善剤に関するものであり、当該肌質改善剤を配合した皮膚外用剤に関するものである。
皮膚は、体の最外部に位置し、絶え間なく再生されている器官である。皮膚は、表皮、真皮、及び皮下組織の3層に大別され、表皮と真皮とは基底膜を介して接している。基底膜の表皮側に接している基底細胞は絶えず分裂を繰り返しており、この分裂した細胞が順次上方に押し上げられ、分化を経て、表皮の最上層にある角層を形成する。
また、皮膚は、感染、温度、湿度、化学的な攻撃、及び機械的な攻撃等の外部からの刺激に対し身体を保護する皮膚バリア機能を有し、生体の機能維持に重要な役割を果たしている。皮膚バリア機能の不全は、皮膚の乾燥、肌あれといった皮膚状態の悪化という形で現れる。このような皮膚状態の悪化が更に進行すると、細菌や有害物質の生体内への侵入による直接的な障害、アレルギー反応などが生じやすくなる。
皮膚バリア機能の中心的な役割を果たす器官として、皮膚の最外部に存在する角層がある。角層は、水分が蒸発することを防ぐ機能だけでなく、アレルゲンや細菌等の様々な異物が侵入することを防ぐバリア機能も担っている。この角層は、基底細胞から分化した細胞が積み上げられることで形成され、古くなると垢となって剥がれ落ちるという一連の過程を経る。この一連の過程は、ターンオーバーと呼ばれ、一定の周期で繰り返される。
角層のバリア機能は、ターンオーバーによる細胞の代謝、細胞代謝物の産生及び輸送、並びに酵素反応等が、角層内で正常に機能することによって維持されている。しかしながら、生理的老化、外的ダメージ等によってバリア機能が乱されると、バリア機能が低下し、皮膚の乾燥、肌荒れ等の皮膚トラブルの原因となる。そこで、細胞の増殖を促進し、細胞の代謝を促進することは、角層の機能を正常化し、水分保持機能や肌バリア機能を改善することに繋がると考えられる。
皮膚バリア機能を発揮するにあたり、表皮細胞間隙の存在もまた重要であることが知られている。表皮細胞間隙には、約数mg/mLという高濃度のヒアルロン酸(HA:Hyaluronic Acid)が存在しているという報告がある。HAの特筆すべき物理的性質としては、水和力、粘弾性、及び水溶液中で取りうる可変的な網目構造が知られている。特にその網目構造は、HAの濃度もしくは分子量、又は周囲のイオンもしくはpHによって動的に変化することから、細胞空間の維持及び浸透圧の維持と共に、栄養素等の保持及び移動、並びに高分子成分の移動阻害に関わると考えられている。
そして、生理的老化に伴い皮膚内のHA含量は減少することが知られており、皮膚内のHA含量の減少が、皮膚の乾燥及び萎縮、弾性力の低下、並びに小じわの形成等の老化に関与している可能性が示唆されている。従って、HAの産生を促進することは、皮膚の老化予防や肌状態の改善に寄与することができると考えられる。
その他に、タイトジャンクション(TJ:Tight Junction)もまた、皮膚バリア機能に大きく関与することが知られている。TJは、細胞の周囲にベルト状に存在し、隣り合った細胞同士を接着させることで、連続的に細胞を繋ぎ止める細胞間接着構造体であり、細胞間隙の液体及び物質の透過を制御している。
TJの機能が弱まると、細胞間接着機能及び透過制御機能が弱まる。細胞間接着機能及び透過制御機能が弱まると皮膚バリア機能及び水分保持機能も弱まり、乾燥肌、あれ性、アトピー性皮膚炎及び各種感染症などの皮膚症状の原因となると考えられる。従って、TJを構成する成分の産生を促進することは、皮膚バリア機能及び水分保持機能を高めることに繋がると考えられる。
さらに、皮膚バリア機能が低下又は崩壊すると、細菌等が生体内に侵入しやすくなる。細菌等の生体内への侵入に対しては、抗菌ペプチド等の自然免疫機構が働くことが知られている。抗菌ペプチドは、細菌等に対する抗菌活性を有するペプチドであり、生体が細菌や炎症性サイトカインに暴露されたときに産生され、細菌等の生体内への侵入を排除する生体バリアとして機能する。
抗菌ペプチドの発現レベルが低いと、細菌等に対する十分な抗菌活性を示すことができず、また、アトピー性皮膚炎が発症したり重症化したりすることが示唆されている。従って、抗菌ペプチドの発現レベルを適切なレベルに高めることで、細菌等に対する抵抗力の向上や、アトピー性皮膚炎の抑制等に繋がると考えられる。
加えて、皮膚バリア機能の低下は、皮膚から経表皮水分蒸散量(TEWL:TransEpidermal Water Loss)を増加させることが知られている。皮膚表面からは絶えず水分が蒸散しており、この水分蒸散のことを古くは不感知蒸泄と呼んでいたが、現在はTEWLと呼ばれることが一般的である。この水分の蒸散とは、角層を通過して蒸散する水のことであり、皮膚に存在する汗腺からの水の蒸散とは区別される。皮膚バリア機能が低下し、TEWLが増加すると、皮膚の乾燥や痒みを引き起こすことが知られている。この皮膚の乾燥や痒みは、紫外線等の様々な刺激が、皮膚内部環境に影響を及ぼし、皮膚バリア機能が阻害された結果生じるものと考えられている。また、アトピー性皮膚炎等の病的皮膚では、角層の機能が低下し、TEWLが上昇していることが知られている。
スキンケアにおいては、皮膚の保湿が非常に重要な要素であり、この水分蒸散に対するバリア機能が最も重要であると考えられている。TEWLは汗腺機能が働かないと考えられている温度約20℃、湿度約50%において測定され、皮膚バリア機能の指標として広く用いられている。
上述したように、皮膚バリア機能の低下は生体に様々な悪影響を及ぼすことが明らかにされている。そのため、皮膚バリア機能を向上し、又は肌質を改善するために、多くの研究がなされてきた。しかしながら、皮膚バリアを向上し、又は肌質を改善する素材についての研究は十分ではなく、いまだ新たな素材の開発が要望されている。
他方で、乳酸菌は、一般消費者からの認知度が高く、整腸作用や免疫賦活作用といった有益な生理活性を有することが知られている素材である。このような有益な生理活性を有する乳酸菌は、従来から食品や化粧品等に応用されてきた。例えば、ラクトバチルス・プランタラム及びラクトバチルス・ブレビスの菌体を経口摂取することで、TEWL抑制作用、皮膚バリア機能向上作用、角層水分量向上作用、皮膚皮脂量低減作用、及び皮膚弾力向上作用を有することが報告されている(特許文献1)。また、ラクトバチルス・ペントサスのイチジク醗酵物を経口摂取することで、皮膚バリア機能向上作用、TEWL抑制作用、及び角層水分量向上作用を有することが報告されている(特許文献2)。更に、ラクトバチルス・ブレビスの菌体及び菌体処理物を経口摂取等することで、TEWL抑制作用を有することが記載されている(特許文献3)。
上述したように、これまで、ラクトバチルス・プランタラム、ラクトバチルス・ブレビス、及びラクトバチルス・ペントサスの菌体又は菌体処理物を経口摂取することで、皮膚バリア機能の向上等の有用な効果を奏することが報告されてきた。しかしながら、当該有用な効果を奏する場合に細胞内で起こるメカニズム、特に、皮膚バリア機能の向上等に関して特定の遺伝子発現の変動については解明されていない。また、特許文献1~3に記載された発明の使用方法は経口摂取であり、皮膚に塗布することで皮膚バリア機能改善効果があることについても記載はない。
また、ラクトバチルス属乳酸菌の中でも、ラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)KO3株(NITE BP-771)(以下、KO3株という。)は、ヒト唾液中から分離された乳酸菌の一種である。KO3株は、う蝕菌、歯周病菌等の口腔内疾患の原因となる菌に対して抗菌スペクトルが広いことが報告されており、口腔ケア製品及び食品等に応用されている(特許文献4~6)。その他に、KO3株は、その抗菌性を利用して、皮膚外用剤としても応用されている(特許文献7、8)。
これまで、KO3株は、口腔及び皮膚に存在する菌に対する抗菌性について主に研究されてきた。しかしながら、KO3株、ひいてはラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)が、皮膚バリア機能等を向上させるか否かについては知られておらず、これまで知見もなかった。
特開2008-179601 特開2019-11316 特許第6067292 特許第5645192 特開2018-100228 特開2019-11268 特許第6746091 特開2018-2661
以上のような状況に鑑み、本発明者らが鋭意研究を重ねたところ、ラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)の菌体、特にKO3株の菌体が、皮膚バリア機能の改善、細菌等に対する抵抗力の向上、及びTEWLの抑制に関する効果を奏することを見出した。そして、本発明者らは、ラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)を有効成分とした肌質改善剤及び当該肌質改善剤を配合した皮膚外用剤を完成させた。すなわち、本発明は、ラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)を有効成分とする肌質改善剤、及び当該肌質改善剤を配合した皮膚外用剤を提供することを目的とする。
すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
(1)ラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)の菌体又は菌体の抽出物を有効成分とする、肌質改善剤。
(2)前記ラクトバチルス・ラムノーサスが、KO3株(NITE BP-771)である、(1)に記載の肌質改善剤。
(3)皮膚バリア機能の改善、菌に対する抵抗力の向上、又はTEWLの抑制のうち少なくともいずれかを目的として使用するものである、(1)又は(2)に記載の肌質改善剤。
(4)HBEGF、HAS3、CLDN1、又はDEFB2のうち少なくともいずれかの遺伝子発現を促進するものである、(1)~(3)のいずれか1項に記載の肌質改善剤。
(5)(1)~(4)のいずれか1項に記載の肌質改善剤を配合する、皮膚外用剤。
(6)前記肌質改善剤の配合量が、0.1~10.0質量%である、(5)に記載の皮膚外用剤。
本発明の実施形態によれば、ラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)の菌体を有効成分とする肌質改善剤、及び当該肌質改善剤を配合した皮膚外用剤を提供することができる。
1%殺菌粉末(殺菌粉末)と、0.2質量%ヒドロキシプロピルセルロース水溶液(コントロール)と、をヒト3次元培養表皮モデル(RHE)にそれぞれ添加したときにおける遺伝子(HBEGF)発現量を示す図である。縦軸は、コントロールの遺伝子発現量を1としたときの殺菌粉末の相対発現量を示す。 図1と同様の方法で試験を行ったときの遺伝子(HAS3)発現量を示す図である。 図1と同様の方法で試験を行ったときの遺伝子(CLDN1)発現量を示す図である。 図1と同様の方法で試験を行ったときの遺伝子(DEFB2)発現量を示す図である。 殺菌粉末配合クリーム(殺菌粉末)又はプラセボクリーム(プラセボ)をそれぞれ塗って、試験開始時のTEWL測定値(初期値)に対する2週間経過後のTEWL測定値(2週後)の比(%)を算出し(初期値比(%))、12名の初期値比(%)を平均化したときの図である。
以下に本発明の実施の形態を説明する。
「肌質改善剤」
本発明における肌質改善剤は、ラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)に属する乳酸菌の菌体又は菌体の抽出物を有効成分として含有する。ラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)の具体例としては、例えば、独立行政法人製品評価技術基盤機構 特許微生物寄託センターに、NITE BP-771として寄託されたラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)KO3株が挙げられる(以下、単にKO3株ともいう。)
KO3株は、ヒト唾液中から本発明者らによって初めて分離されたものであり、ヒト由来の乳酸菌である。KO3株は、16S rRNAの塩基配列がラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)strain IDCC3201の塩基配列と1485/1485の間で100%の相同性を示し、グラム染色後の顕鏡下においてグラム陽性桿菌の様相を呈することから、ラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)と同定された。KO3株の主な菌学的性質を以下に示す。
(1)グラム陽性乳酸桿菌、(2)ホモ型乳酸醗酵、(3)カタラーゼ陰性、(4)芽胞形成能なし、(5)好気条件下でも培養可、(6)菌体外多糖類を産生。
本発明においては、上記乳酸菌の菌体を、乳酸菌培養の常法に従って培養し、得られた培養物から遠心分離等の集菌手段によって分離されたものをそのまま用いることのみならず、その菌体の濃縮液や、菌体を酵素や物理的手段を用いて処理した細胞質や細胞壁画分等の菌体の抽出物も用いることができる。また、生菌体のみならず死菌体であってもよい。ただし、皮膚外用剤に配合して製剤化する場合は、品質管理上及び安全性上の観点から死菌体を対象とすることが好ましい。
本発明の乳酸菌を培養する培地には、果汁培地、野菜汁培地、牛乳培地、脱脂粉乳培地、乳成分を含む培地、又はこれを含まない半合成培地等種々の培地を用いることができる。このような培地としては、脱脂乳を還元して加熱殺菌した還元脱脂乳培地、酵母エキスを添加した脱脂粉乳培地、MRS培地、又はGAM培地等を例示することができる。
培養方法は、静置培養又はpHを一定にした中和培養や、回分培養及び連続培養等、菌体が良好に生育する条件であれば、特に制限はない。
本発明における菌体とは、乳酸菌の菌体そのものを意味するだけでなく、菌体の粉砕物も含むものである。
本発明における菌体の抽出物とは、菌体を、溶媒抽出等により得られる各種溶剤抽出液、その希釈液、その濃縮液又はその乾燥末を意味するものである。
本発明の抽出物を得るために用いられる抽出溶剤としては、極性溶剤、非極性溶剤のいずれをも使用することができ、これらを混合して用いることもできる。例えば、水;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;プロピレングリコール、ブチレングリコール等の多価アルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等の鎖状及び環状エーテル類;ポリエチレングリコール等のポリエーテル類;ヘキサン、シクロヘキサン、石油エーテル等の炭化水素類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;ピリジン類等が挙げられ、このうち、エタノール等のアルコール類が好ましい。
抽出条件は、使用する溶剤によっても異なるが、例えば、菌体を含む培養液1質量部に対して1~10質量部の溶剤を用い、0~50℃、好ましくは25~37℃の温度で、0.5時間~3時間抽出するのが好ましい。
上記の抽出物は、そのまま用いることもできるが、当該抽出物を希釈、濃縮若しくは凍結乾燥した後、必要に応じて粉末又はペースト状に調製して用いることもできる。また、
液々分配等の技術により、適宜精製して用いることもできる。
本発明におけるラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)に属する乳酸菌の菌体又は菌体の抽出物は、肌質改善剤として用いることができる。本発明における肌質改善剤とは、肌の機能の改善効果を奏する剤のことをいう。ラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)は従来公知の菌種であるが、皮膚に塗布することで肌の機能を改善させる効果を奏するという報告はこれまでになく、当該効果は本発明者らによって初めて見出された効果である。
本発明における肌の機能の改善とは、皮膚バリア機能の改善、菌に対する抵抗力の向上、又はTEWLの抑制のうち少なくともいずれかのことをいう。本発明における肌質改善剤は、これらの肌の機能の改善を目的として、それぞれ、皮膚バリア機能の改善剤、菌に対する抵抗力の向上剤、及びTEWLの抑制剤としても使用することができる。ここで、皮膚バリア機能とは、皮膚組織の表面付近が有する、外界からの異物が組織内部に侵入することを防ぐ機能のことをいう。
皮膚バリア機能の改善とは、具体的には、細胞増殖促進、HAの産生促進、又はTJの強化のうち少なくともいずれかのことをいう。
細胞増殖促進とは、細胞分裂により細胞の増殖が進むように促すことをいい、細胞増殖促進に伴いターンオーバーを促進させることをも含みうる。具体的には、細胞増殖促進に関わるたんぱく質であるヘパリン結合性EGF様増殖因子の発現量を増加させることをいい、更には、ヘパリン結合性EGF様増殖因子をコードする遺伝子の発現量を増加させることをいう。ヘパリン結合性EGF様増殖因子をコードする遺伝子の遺伝子名はheparin-binding EGF-like growth factorであり、遺伝子シンボルはHBEGFである。ここで「ヘパリン結合性EGF様増殖因子をコードする遺伝子の発現量を増加させる」とは、ヘパリン結合性EGF様増殖因子をコードするDNAから転写されるmRNAの細胞中での存在量が、ラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)非存在下における存在量と比較して有意に増大することを意味する。本発明における肌質改善剤を肌に塗布することで、被投与部位においてHBEGFの発現が促進され、当該部位において、HBEGFの発現により改善されうる疾患又は状態を改善、治療又は予防することができる。より具体的には、本発明における肌質改善剤を肌に塗布することで、ターンオーバーを改善することができ、それに関連して水分保持機能及び肌バリア機能を改善することができる。
HAの産生促進とは、HAの産生量を増加させることをいう。具体的には、HAを合成する酵素であるヒアルロン酸合成酵素3の産生量を増加させることをいい、更には、ヒアルロン酸合成酵素3をコードする遺伝子の発現量を増加させることをいう。ヒアルロン酸合成酵素3をコードする遺伝子の遺伝子名はhyaluronan synthase 3であり、遺伝子シンボルはHAS3である。ここで「ヒアルロン酸合成酵素3をコードする遺伝子の発現量を増加させる」とは、ヒアルロン酸合成酵素3をコードするDNAから転写されるmRNAの細胞中での存在量が、ラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)非存在下における存在量と比較して有意に増大することを意味する。本発明における肌質改善剤を肌に塗布することで、被投与部位においてHAS3の発現が促進され、当該部位において、HAS3の発現により改善されうる疾患又は状態を改善、治療又は予防することができる。より具体的には、本発明における肌質改善剤を肌に塗布することで、HAの産生促進ができ、それに関連して細胞空間の維持及び浸透圧の維持、並びに栄養素等の保持及び移動をスムーズにすることに繋がり、ひいては肌あれ、小ジワ等の改善に繋がると考えられる。
TJの強化とは、TJのストランド形成を強化することをいう。具体的には、ストランド形成を担うたんぱく質であるクローディン1の発現量を増加させることをいい、更には、クローディン1をコードする遺伝子の発現量を増加させることをいう。クローディン1をコードする遺伝子の遺伝子名はclaudin 1であり、遺伝子シンボルはでCLDN1ある。ここで「クローディン1をコードする遺伝子の発現量を増加させる」とは、クローディン1をコードするDNAから転写されるmRNAの細胞中での存在量が、ラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)非存在下における存在量と比較して有意に増大することを意味する。本発明における肌質改善剤を肌に塗布することで、被投与部位においてTJの発現が促進され、当該部位において、TJの発現により改善されうる疾患又は状態を改善、治療又は予防することができる。より具体的には、本発明における肌質改善剤を肌に塗布することで、TJを産生促進することができ、それに関連してTJのストランド形成を強化することができ、それに関連して皮膚のバリア機能及び水分保持機能を向上することができる。
菌に対する抵抗力の向上とは、細菌等に対する抗菌活性を向上させることをいう。具体的には、細菌等に対して抗菌活性を示すペプチドである抗菌ペプチドの発現量を増加させることをいい、更には、抗菌ペプチドをコードする遺伝子の発現量を増加させることをいう。抗菌ペプチドをコードする遺伝子の遺伝子名はdefensin beta 2であり、遺伝子シンボルはDEFB2である。ここで「抗菌ペプチドをコードする遺伝子の発現量を増加させる」とは、抗菌ペプチドをコードするDNAから転写されるmRNAの細胞中での存在量が、ラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)非存在下における存在量と比較して有意に増大することを意味する。本発明における肌質改善剤を肌に塗布することで、被投与部位においてDEFB2の発現が促進され、当該部位において、DEFB2の発現により改善されうる疾患又は状態を改善、治療又は予防することができる。より具体的には、本発明における肌質改善剤を肌に塗布することで、菌に対する抵抗力を強化することができ、それに関連してアトピー性皮膚炎の抑制等が期待できる。
TEWLの抑制とは、具体的には、経表皮水分の蒸散量を抑制することをいう。TEWLは、皮膚のバリア機能の指標として用いられる。TEWLを抑制することで、皮膚バリア機能の強化等が期待できる。
その他に、肌機能を改善することで、肌のキメをよくしたり、化粧のりをよくしたり、吹き出物を抑制したりするなどの効果も挙げられる。また、肌のハリを向上させる、肌のたるみを抑制する、といった効果や、肌(特に顔肌)の毛穴の引き締め効果も挙げられる。
また、本発明における肌質改善剤は、肌の機能が不調である場合にこれを改善して通常の状態に戻す効果のみならず、肌機能を通常の状態から更に優れた状態にする効果をも奏する。すなわち、本発明に係る肌質改善剤は、肌機能修復剤としてのみならず、肌機能亢進剤としても用いることができる。またさらに、本発明に係る肌質改善剤は、肌機能低下を予防する効果も奏しうる。つまり、肌機能が低下はしていないものの、低下する可能性がある場合にあらかじめ塗布しておくことで肌機能の低下を抑制することができる。
「皮膚外用剤」
本発明における皮膚外用剤とは、例えば、医薬品類、医薬部外品類、化粧品類等に、肌質改善剤を配合し、製剤化したもののことをいう。
皮膚外用剤の剤形としては、肌質改善剤の効果を損なわない範囲内であれば特に限定されず、任意の剤形とすることができる。剤形の種類としては、特に限定されないが、例えば、軟膏剤、ジェル剤、ゲル剤、クリーム、パック剤、シップ剤、乳液、ローション剤、化粧水、パウダーなどの半固形物や液体あるいは固形物等があげられる。
本発明における皮膚外用剤には、肌質改善剤の効果を損なわない範囲であれば特に限定されず、医薬品類、医薬部外品類、化粧品類等の分野において通常用いられる添加成分を適宜配合することができる。添加成分としては特に限定されず、例えば、精製水、油性成分、界面活性剤、乳化剤、低級アルコール、高級アルコール、多価アルコール、水溶性高分子、粘度調整剤、ゲル化剤、保湿剤、殺菌剤、抗炎症剤、鎮痛剤、抗真菌剤、角層軟化剥離剤、皮膚着色剤、ホルモン剤、紫外線吸収剤、汗防臭剤、ビタミン剤、血流促進剤(血管拡張剤、血行促進剤)、生薬、pH調整剤、金属イオン封鎖剤、パール化剤、天然香料、合成香料、色素、顔料、酸化防止剤、防腐剤、及び香油等が挙げられる。
本発明における皮膚外用剤に配合される肌質改善剤の量は特に限定されないが、肌質改善剤の配合量が、皮膚外用剤の全質量に対して、0.1~10.0質量%であることが好ましく、より好ましくは0.5~5.0質量%であり、更により好ましくは1.0質量%である。肌質改善剤の配合量が10.0質量%を超えると、凝集等の問題が起こりやすくなり好ましいものではなくなる。また、0.1質量%未満では、肌質改善剤の効果が十分に発揮できず、これも皮膚外用剤として好ましいものではなくなる。
本発明に係る肌質改善剤を皮膚外用剤に配合することで、使用者が肌質改善剤を取扱いやすくなるという効果を奏する。
以下、実施例を示してより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
「ラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)による遺伝子発現評価」
ラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)による遺伝子発現評価は、以下の方法で行った。
1.方法
1-1原材料
試験試料として、ラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)KO3株(NITE BP-771)を遺伝子発現評価に用いた。
乳酸菌殺菌粉末として、上記KO3株を、米たんぱくを含む培地で培養後、加熱殺菌した菌体に賦形剤を加え乾燥、粉砕したものを用いた(製品名:L8020殺菌粉末、ヤヱガキ醗酵技研株式会社製)。
1-2.試験試料
0.2質量%ヒドロキシプロピルセルロース水溶液は、ヒドロキシプロピルセルロースを、蒸留水で0.2質量%水溶液へ希釈することで調製した。本水溶液はコントロールとして用いた。
1%殺菌粉末は、0.2質量%ヒドロキシプロピルセルロース水溶液に、乳酸菌殺菌粉末が1質量%となるように溶解・分散することで調製した。
1-3.ヒト3次元培養表皮モデル(RHE)の培養と試料添加
RHEは、ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング社製のLabCyte EPI-MODEL 24を用いた。試験は当該メーカーの説明書に従い行った。当該メーカーから入手したRHEを培養培地に移し、37℃、5%CO下で24時間培養した。次に、RHEの角層側に各試料を50μL添加し、37℃、5%CO下で1時間培養した。その後、角層上の各試料を除去し、更に5時間培養して続く解析に用いた。
1-4.定量的RT-PCR
RHE組織を、セルカルチャーインサートから、メルカプトエタノールを添加したBuffer RLT Plus(Qiagen)に移した。当該RHE組織を粉砕し、上清をフェノール-クロロホルム混液で精製した。さらにRNeasy Plus Mini Kit(Qiagen)を用いてTotal RNAを精製した。cDNAは、High-Capaccity cDNA Reverse Transcription Kit with RNase Inhibitor(Thermo Fisher Scientific)を用いて合成した。定量的PCRは、TB Green Premix EX Taq II(Tli RNaseH Plus)(Takara Bio)を用いて行った。GAPDHを内在性コントロールとして、定量的PCR解析を行った。コントロールに対する遺伝子の相対発現量は、△△Ct法を用いて算出した。試験は3回繰り返し行い、その結果は3検体の平均±標準偏差で示し、スチューデントのt検定によってコントロールに対する有意差検定を行った(α=0.05)。
2.結果
1%殺菌粉末をRHEに添加し、6時間経過後における、特定遺伝子と、特定遺伝子のコントロールとの相対発現量を図1~4に示す。HBEGF、HAS3、CLDN1、及びDEFB2の相対発現量に有意な増加が認められた。図には示さないが、評価対象としたその他遺伝子の相対発現量では有意な変動は認められなかった。
「殺菌粉末配合クリームの連用評価試験」
殺菌粉末配合クリームの連用評価試験は、以下の方法で行った。
1.方法
1-1.試験試料
殺菌粉末配合クリームは、上記殺菌粉末をクリームに配合することで調製した。
プラセボクリームは、殺菌粉末配合クリームと同じ処方のクリームであって、殺菌粉末を水に置き換えものである。
1-2.試験方法
20代~50代の12名(女性8名、男性4名)を対象として試験を行った。使用期間は2週間で、1日2回、洗顔後、指定した側の半顔に殺菌粉末配合クリームを塗り、他方の半顔にプラセボクリームを塗った。
2週間連用開始前及び2週間連用後に、洗顔料を用いて洗顔し、20分間測定環境(室温20℃±1℃、湿度50%±5%)に馴化させ、TEWLの測定を行った。測定機器はAquaFlux(Biox社製)を用いた。
2.結果
12名の試験結果の平均を図5に示す。殺菌粉末配合クリームを2週間連用した側の顔のTEWLは、2週間連用開始前に測定したTEWLと比較して有意に減少していた。一方、プラセボクリームを2週間連用した側の顔のTEWLは、2週間連用開始前に測定したTEWLと比較して有意な差はなかった。これにより、本発明における肌質改善剤を配合した皮膚外用剤を使用することで、皮膚バリア機能が向上することが明らかになった。
以下に本発明の肌質改善剤を皮膚外用剤に適用した場合の処方例を挙げる。なお、各処方例の製法は常法による。
<処方例1>乳液
(成分名) (質量%)
肌質改善剤 0.1
スクワラン 5.0
ホホバ油 0.3
自己乳化型グリセリルモノステアレート 1.0
ステアリン酸 0.1
カルボキシビニルポリマー 0.1
グリセリン 1.5
エタノール 7.0
pH調整剤 適量
防腐剤 適量
精製水 残部
<処方例2>化粧用クリーム
(成分名) (質量%)
肌質改善剤 1.0
シア脂 2.0
ホホバ油 1.0
ステアリルアルコール 5.0
スクワラン 10.0
自己乳化型グリセリルモノステアレート 3.0
ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.0) 1.0
1,3ブチレングリコール 5.0
グリセリン 5.0
pH調整剤 適量
防腐剤 適量
精製水 残部
<処方例3>化粧水
(成分名) (質量%)
肌質改善剤 5.0
グリセリン 5.0
1,3ブチレングリコール 5.0
トリメチルグリシン 3.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.0) 0.5
エタノール 2.0
pH調整剤 適量
防腐剤 適量
精製水 残部
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその省略、置き換え、変更などは、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。


Claims (6)

  1. ラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)の菌体又は菌体の抽出物を有効成分とする、肌質改善剤。
  2. 前記ラクトバチルス・ラムノーサスが、KO3株(NITE BP-771)である、請求項1に記載の肌質改善剤。
  3. 皮膚バリア機能の改善、菌に対する抵抗力の向上、又はTEWLの抑制のうち少なくともいずれかを目的として使用するものである、請求項1又は2に記載の肌質改善剤。
  4. HBEGF、HAS3、CLDN1、又はDEFB2のうち少なくともいずれかの遺伝子発現を促進するものである、請求項1~3のいずれか1項に記載の肌質改善剤。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の肌質改善剤を配合する、皮膚外用剤。
  6. 前記肌質改善剤の配合量が、0.1~10.0質量%である、請求項5に記載の皮膚外用剤。
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