JP2022182428A - 香り発生装置 - Google Patents

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広野 八山
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Abstract

Figure 2022182428000001
【課題】微量の香り成分の霧化を制御することができる香り発生装置を提供する。
【解決手段】本発明は、駆動電圧に基づいて電気浸透流を発生させ、香りを有する液体を貯留する貯留部に接続された上流側から下流側へ前記液体を流通させるポンプ部と、前記ポンプ部の下流側に接続され制御信号に基づいて前記液体の微小液滴を射出するインクジェット素子を有する射出部と、射出された前記微小液滴を霧化する霧化部と、を備える香り発生装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体を霧化して香りを発生させる香り発生装置に関する。
現実の空間を疑似的に再現する仮想空間が研究されている。仮想空間において、視覚情報を提供するディスプレイ等の表示装置に表示された映像に連動し、嗅覚情報を提供することが研究されている。嗅覚情報を提供することに関連する技術として、例えば、出願人は既に香り成分を含む液体を霧化させる装置を提案している(例えば、特許文献1から特許文献3参照)。
特許文献1には、香り源である液体を貯留する容器から供給された液体を射出する電磁弁と、電磁弁から射出された液滴を霧化する霧化部とを備えた香り発生装が記載されている。特許文献2には、香り源である液体を貯留する容器から供給された液体を流動させる電気浸透流ポンプと、電気浸透流ポンプの下流側に設けられた流路の出口から液体を吐出させる供給部と、供給部から吐出された液滴を霧化する霧化部とを備えた香り発生装が記載されている。特許文献3には、液体を吐出する複数のインクジェット素子と、吐出された液体をヒータにより霧化する霧化器とを備えた香り発生装置が記載されている。
特開2018-139628号公報 特開2011-184486号公報 特開2005-249634号公報
より様々な香りを発生させるために、微量の香り成分の霧化を制御する技術や、霧化した香り成分が残留しない技術が求められている。しかしながら、特許文献1から特許文献3に記載された香り発生は、霧化するための液体の液量が電磁弁に基づく射出量、電気浸透流ポンプに基づく吐出量、インクジェット素子に基づく吐出量に依存し、これらの射出量、吐出量に比して更に微量な液体を安定に射出等することは困難であった。発明者らは、香り成分を含む液体の霧化について鋭意研究を続けてきた。
本発明は、微量の香り成分の霧化を制御することができる香り発生装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、駆動電圧に基づいて電気浸透流を発生させ、香りを有する液体を貯留する貯留部に接続された上流側から下流側へ前記液体を流通させるポンプ部と、前記ポンプ部の下流側に接続され制御信号に基づいて前記液体の微小液滴を射出するインクジェット素子を有する射出部と、射出された前記微小液滴を霧化する霧化部と、を備える香り発生装置である。
本発明によれば、射出部がインクジェット素子を有することにより、射出部に基づいて微量の香り成分の霧化を制御することができる。
また、本発明は、前記射出部に連動して前記ポンプ部を制御して前記射出部の上流側に供給される前記液体が所定の背圧となるように調整する制御部を備えていてもよい。
本発明によれば、ポンプ部が射出部の上流側に設けられていることにより、射出部の上流側の背圧を調整し、射出部の微小液滴の射出を安定化することができる。
また、本発明の前記制御部は、前記制御信号に基づいて前記インクジェット素子から射出される前記微小液滴の射出量を調整すると共に、前記制御信号に応じて前記駆動電圧を制御し、前記インクジェット素子に供給する前記液体の流量を調整してもよい。
本発明によれば、射出部の駆動周波数が変化してもポンプ部が連動して駆動電圧を変化させ射出部の上流側の背圧を適切な範囲に保ち射出部の微小液滴の射出を安定化することができる。
また、本発明の前記霧化部は、SAWデバイスを有していてもよい。
本発明によれば、霧化部がSAWデバイスに基づいて弾性表面波を発生させることにより、熱を用いずに射出部から射出された液体を霧化することができる。
また、本発明は、上流側に前記ポンプ部が設けられた前記射出部を有する射出ユニット複数個備え、各前記射出ユニットは、それぞれ異なる種類の前記液体を射出してもよい。
本発明によれば、複数の微量の香り成分を有する液体の霧化を制御することができる。
本発明によれば、微量の香り成分の霧化を制御することができる。
本発明の実施形態に係る香り発生装置の構成を概略的に示す図である。 ポンプ部の構成を概略的に示す側面方向の断面図である。 射出部の構成を概略的に示す側面方向の断面図である。 霧化部の構成を概略的に示す平面図である。 香り発生装置の構成を示すブロック図である。 射出部の駆動周波数と、射出部に必要な背圧を発生させるポンプ部の駆動電圧との関係を示す図である。 香り発生装置の性能試験の結果を示す図である。 香り発生装置の性能試験の結果を示す図である。 香り発生装置の性能試験の結果を示す図である。 香り発生装置の性能試験の結果を示す図である。 比較例に係る香り発生装置の性能試験の結果を示す図である。 比較例に係る香り発生装置の性能試験の結果を示す図である。 比較例に係る香り発生装置の性能試験の結果を示す図である。 比較例に係る香り発生装置の性能試験の結果を示す図である。 変形例に係る香り発生装置の構成を示す図である。
図1に示されるように、香り発生装置1は、香り成分を有する液体Qを霧化し、香り成分を含む気体を生成するための装置である。香り発生装置1は、香りを有する液体を貯留する貯留部20と、貯留部20の下方に設けられたポンプ部10と、ポンプ部の下流側に設けられた射出部2と、射出部の下方に設けられた霧化部30と、霧化部30に隣接して設けられたファン40と、各装置を制御する制御装置50とを備える。貯留部20と、ポンプ部10と、射出部2とにより、射出ユニットJが構成される。
貯留部20は、所定の液量の液体Qを貯留可能な容器である。液体Qは、例えば、香り成分を含むエッセンシャルオイルなどがエタノールを用いて希釈されたたものである。貯留部20は、円筒形に形成されている。貯留部20は、液体Qをポンプ部10に供給するよう鉛直に配置されている。貯留部20は、上面に開口21が形成されている。開口21には、蓋が設けられていてもよい。貯留部20は、下面に底部22が設けられている。底部22には、液体Qを下流側に流出させるための開口(不図示)が形成されている。貯留部20は、液体を下流側に落下させる落下式の容器である。開口には、ポンプ部10の上流側が接続されている。
図2に示されるように、ポンプ部10は、例えば、電圧が加えられると発生する電気浸透流に基づいて液体Qを上流側10Aから下流側10Bに向かって流通させる電気浸透流ポンプである。ポンプ部10は、例えば、円筒形に形成された本体部11を備える。本体部11の下流側には、開口が形成されており、貯留部20に接続されている。本体部11の下流側には、射出部2と接続される吐出口10Cが設けられている。本体部11の内部には、円形断面の流路12が形成されている。流路12の途中には、例えば、円柱形の多孔質体13が挿入されている。多孔質体13は、例えば、セラミック等の絶縁体により形成されている。多孔質体13の内部には、粒子状の絶縁体の隙間に多数の流路が形成されている。
多孔質体13の上流側には、円板状に形成された第1電極15が設けられている。第1電極15は、制御装置50に接続されている。第1電極15は、例えば、プラス極である。多孔質体13の下流側には、円環状に形成された第2電極16が設けられている。第2電極16は、制御装置50に接続されている。第2電極16は、例えば、マイナス極である。ポンプ部10は、所定の電圧に調整された直流の駆動電圧に基づいて電気浸透流を発生させ貯留部20に接続された上流側から下流側へ液体Qを流通させる。ポンプ部10は、駆動電圧に比例して液体Qの流量が変化する。ポンプ部10は、制御装置50に電気的に接続されている。ポンプ部10の下流側には、射出部2が設けられている。
多孔質体13の隙間に液体Qが浸み込むと、多孔質体13と液体Qとの界面に電気二重層が形成される。第1電極15にプラス、第2電極16にマイナスの電位をかけると、電気二重層を形成している液体Q側の界面の水素イオンが電気的にマイナスの第2電極16側に引っ張られ、液体Qが上流側から下流側に流動する。この現象により生じる流れは、電気浸透流と呼ばれる。ポンプ部10は、小型に形成され、電気浸透流を発生させることにより低流量の液体Qを流動させることができる。ポンプ部10は、電気浸透流を用いることで、高圧力で且つ、脈動や音を生じさせることなく液体Qを流動させることができる。電気浸透流を用いたポンプ部10は、圧力の制御性が優れているので射出部2のインクジェット素子に液体を導入する目的には最適である。ポンプ部10を使用することにより、インクジェット素子による射出を安定化させることができる。ポンプ部10内で流動した液体Qは、ポンプ部10の下流側に接続された射出部2に供給される。この状態において、ポンプ部10は、射出部2の上流側に液体Qの背圧を発生させる。
図3に示されるように、射出部2は、例えば、ピエゾ式のインクジェット素子3を有する。射出部2は、例えば、制御信号に基づいてポンプ部10から供給される液体Qを下流側に流通させ、下端の射出口7から液体Qの微小液滴を下方に向かって射出する。インクジェット素子3は、例えば、円筒形に形成された本体部4を備える。本体部4は、例えば、ガラスパイプにより形成されている。本体部4の内部には、円形断面の流路5が形成されている。
本体部4の上流側は、例えば、接続パイプPを介してポンプ部10の吐出口10Cと接続される。本体部4の下流側は、先端に向かうほど径が縮小するテーパ部6が形成されている。テーパ部6の先端は、流路5に貫通する射出口7が形成されている。射出口7の口径は、例えば、60μmに形成されている。本体部4の周囲には、振動を発生するピエゾ素子8が設けられている。
ピエゾ素子8は、本体部4の周囲に巻回された第1電極8Aと、第1電極8Aの周囲に巻回された絶縁層8Cと、絶縁層8Cに巻回された第2電極8Bとを備える。第1電極8Aは、制御装置50に接続されている。第1電極8Aは、金属により円筒形に形成されている。絶縁層8Cは、例えば、強誘導性セラミックス等の圧電体により形成されている。第2電極8Bは、金属により円筒形に形成されている。
第1電極8Aと第2電極8Bとの間に所定の周波数及び所定のデューティー比及び所定の電圧のパルス波に形成された制御信号を入力することにより、ピエゾ素子8は、径方向に振動し、本体部4の周囲に振動を与える。本体部4の内部には、液体Qが充填されている。本体部4の径は例えば、4mm程度の細径に形成されているため、液体Qの表面張力と粘性が作用し、ピエゾ素子8が停止している場合、液体Qは射出口7から漏出せずに保持される。
ピエゾ素子8が動作し振動が発生した場合、本体部4の上流側において液体Qに与えられた背圧に基づいて、本体部4の内部の液体Qは、上流側から下流側に流動する。そして、液体Qは、射出口7から微小液滴となって射出される。微小液滴の液量は、例えば、60pLから250pLである。射出された液体Qの微小液滴は、霧化部30の上面に受け止められる。
図4に示されるように、霧化部30は、例えば弾性表面波(Surface Acoustic Wave:SAW)を発生させるSAWデバイスである。霧化部30は、矩形の板状体の圧電基板31と、圧電基板31上に形成された電極部33と、電極部33に隣接して圧電基板31上に形成された反射部35と、を備える。
圧電基板31は、ニオブ酸リチウム単結晶(LiNbO)等の圧電性材料によって形成されている。圧電基板31の両端部には、例えば、弾性表面波を発生した場合に反射波が重ね合わされて定在波が発生することを防止するために、シリコーンゲルや弾性樹脂などの吸音材31Dが貼り付けられていてもよい。吸音材31Dは、設けられていなくてもよい。圧電基板31の下面側には、例えばアルミ基板(不図示)が配置される。アルミ基板は、霧化部30で発生する熱を放熱する。圧電基板31の上面31c側の霧化領域31Rには、射出された液体Qの微小液滴が載置される。液体Qは、例えば匂い成分を含んでいる。
電極部33は、圧電基板31の一端31a側に設けられている。電極部33は、上面31c側に設けられた一対の櫛形電極33a,33bを有する。櫛形電極33a,33bは、それぞれ櫛歯状の電極(Inter Digital Transducer:IDT)に形成されている。櫛形電極33a,33bは、互いの複数の櫛歯状の電極(例えば21個)が交互に噛み合うように配列されている。
一対の櫛形電極33a,33bに所定の周期、デューティー比、パルス幅、電圧に調整された駆動電力を加えると、圧電効果が生じ、弾性表面波Wが圧電基板31上に発生する。反射部35は、平行な複数の電極を備える。反射部35は、電極部33が発生する弾性表面波Wを反射する。霧化部30は、電極部33に所定の周期、デューティー比、パルス幅を有する駆動電力を与えることにより、液体Qを上面31c(載置面)において移動させ、或いは霧化させることができる。射出部2から射出された液体Qの微小液滴は、霧化部30上で受け止められる(図1参照)。射出部2と霧化部30との間の距離は、例えば10mm程度である。液体Qの微小液滴が間欠的に射出され続けると、微小液滴が霧化部30の上面31cにおいて順次霧化され大気中に拡散される。
図5に示されるように、制御装置50は、射出部2を駆動する第1駆動部51と、ポンプ部10を駆動する第2駆動部52と、霧化部30を駆動する第3駆動部53と、ファン40を駆動する第4駆動部54と、各駆動部に電力を供給する電源部55と、各駆動部を制御する制御部56と、を備えている。
第1駆動部51は、電源部55から供給される電力に基づいて第1制御信号を生成し射出部2に出力する。第1制御信号は、例えば、所定の駆動周波数及びデューティー比に調整されたパルス電圧である。第1制御信号の周波数は制御部56により調整される。第1制御信号は、射出部2から射出される液体Qの微小液滴の液量に応じて任意に設定される。
第1駆動部51は、例えば、任意の周波数及びデューティー比のパルス信号を生成するFPGA(Field-Programmable Gate Array)(不図示)と、電圧を変換する電圧変換部(不図示)と、電圧変換部から供給される電圧とパルス信号とに基づいて任意の周波数及びデューティー比のパルス電圧に調整された第1制御信号を生成するMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)回路(不図示)とを備える。
制御部56は、設定情報に基づいて、第1駆動部51を制御して任意の周波数及び任意のデューティー比でパルス電圧に調整された第1制御信号を発生させる。第1駆動部51は、信号発生器が出力したパルス信号に基づいて矩形波を発生する。射出部2は、第1駆動部51から出力された矩形波によって間欠的に動作する。
制御部56は、第1駆動部51を制御して第1制御信号を生成し、射出部2に第1制御信号に応じて振動を発生させ、下端の射出口7から液体Qの微小液滴を射出させる。制御部56は、第1制御信号の駆動周波数を調整し、射出口7から射出される液体Qの微小液滴の単位時間当たりの液量を調整する。
第2駆動部52は、制御部56により制御され、電源部55から供給される電力に基づいて第2制御信号を生成しポンプ部10に出力する。第2制御信号は、例えば、所定の直流電圧(駆動電圧)である。第2制御信号の電圧値は制御部56により調整される。制御部56は、第2駆動部52を制御して第2制御信号を生成し、ポンプ部10に第2制御信号に応じて電気浸透流を発生させ、上流側から下流側に液体Qを流通させる。制御部56は、第2制御信号の電圧を調整し、下流側に流通する液体Qの単位時間当たりの流量を調整する。第2制御信号はデューティー比を調整したPWM(Pulse Width Modulation)信号であってもよい。
射出部2が有するインクジェット素子は、印刷用の用途等の通常の使用状態においては、液滴の射出のために入力される信号の駆動周波数は固定されている。インクジェット素子の上流側には、落下式のインクタンクが設けられ、インク(液体)の所定の背圧が加えられている。従って、インクジェット素子は、インクの背圧に応じて設定された所定範囲の駆動周波数の信号に基づいて駆動されるように構成されている。インクジェット素子は、上流側に気泡が混入すると、液滴の射出が困難になる場合がある。
従って、インクジェット素子から射出させる液滴の量を増加させるために設定された所定範囲の駆動周波数を超える駆動周波数の信号でインクジェット素子を稼働させると、インクジェット素子の上流側の背圧が低下して気泡が混入し、液滴の射出が困難となる虞がある。また、インクジェット素子の上流側に、予め高い背圧を与えた場合、インクジェット素子が稼働していない状態においてインクジェット素子の射出口から液体が漏出する虞がある。また、インクジェット素子の上流側の背圧が不足する場合、射出口7から空気が逆流する虞がある。インクジェット素子3には、弁が設けられておらず射出口7から微小液滴を安定的に射出するためには、上流側の液体Qの背圧を適切に調整する必要がある。
そこで、香り発生装置1において制御部56は、射出部2に連動してポンプ部10を制御して射出部2の上流側に供給される液体Qが所定の背圧となるように流量を調整するように構成されている。制御部56は、例えば、所望する液体Qの液滴の射出量に応じた任意の第1制御信号に基づいて射出部2のインクジェット素子から射出される微小液滴の射出量を調整すると共に、第1制御信号に応じて第2制御信号を制御し、射出部2のインクジェット素子に供給する液体Qの流量を調整する。
上記構成により、制御部56は、インクジェット素子の上流側に液体Qの所定範囲の背圧を常に加えることができ、インクジェット素子の上流側において液体Qの供給不足が生じることを防止し、射出部2から安定して液体Qの微小液滴を射出させることができる。
第3駆動部53は、制御部56により制御され、電源部55から供給される電力に基づいて第3制御信号を生成し霧化部30に出力する。第3駆動部53は、電源部55から供給される電力に基づいて第3制御信号を生成し霧化部30に出力する。第3制御信号は、例えば、所定の駆動周波数及びデューティー比に調整されたRFバースト電圧(駆動電力)である。
第3駆動部53は、霧化部30が有する電極部を駆動するための信号電圧を発生するRFアンプ(不図示)と、RFアンプ(不図示)にパルス信号を供給する信号発生器(不図示)と、を備える。RFアンプは、信号発生器から出力された所定の周期とパルス幅を有するRFバースト信号を増幅して、第3制御信号(駆動電力)を発生する。
霧化部30は、第3駆動部53によって駆動電力が与えられることにより液体Qの移動や霧化を行う。ここで、駆動電力は、例えば信号発生器で生成される10MHzのRF信号が用いられる。制御部56は、射出部2に連動して霧化部30を駆動する。制御部56は、例えば、第2制御信号の出力と同時に第3制御信号を出力する。制御部56は、例えば、第2制御信号の停止後、所定時間の間に第3制御信号を出力し続け、霧化部30上の液体Qを完全に霧化する。
第4駆動部54は、制御部56により制御され、電源部55から供給される電力に基づいて第4制御信号を生成しファン40に出力する。第4制御信号は、例えば、所定の電圧値及び電流値に設定された直流電流である。第4駆動部54は、例えば、直流安定化電源である。制御部56は、霧化部30の稼働に連動してファン40を駆動し、霧化された液体Qを大気中に拡散させる。制御部56は、例えば、第3制御信号の出力と同時に第4制御信号を出力する。制御部56は、例えば、第3制御信号の停止後、所定時間の間に第4制御信号を出力し続け、霧化部30上に残留する霧化された液体Qを大気中に拡散させる。
次に、香り発生装置1の性能に関する試験結果について説明する。
図6には、射出部2の駆動周波数において安定した液体Qの射出に必要な背圧を発生させるポンプ部10の駆動電圧が示されている。上述したように、射出部2の上流側に所定の背圧が加わっている場合、射出部2の第1制御信号は、所定の駆動周波数に設定され、射出部2内に貯留された液体Qが射出口7から射出される。液体Qの微小液滴の射出量を増加させるために駆動周波数を増加させる場合、射出部2の背圧が不足しないようにポンプ部10は射出部2に連動して液体Qの流量を増加させるよう背圧を調整する必要がある。また、射出部2の背圧が過剰とならないようにポンプ部10は射出部2に連動して背圧を調整する必要がある。制御部56は、駆動周波数の増加に応じて適切な範囲において駆動電圧を増加させる。
図示するように、射出部2の駆動周波数に対して射出部2の上流側に供給される液体Qが所定の背圧となるポンプ部10の駆動電圧が試験において確認された。射出部2の駆動周波数に対してポンプ部10の駆動電圧を図示する範囲内に調整することにより、香り発生装置1は、射出部2が安定して液体Qを射出することができる背圧を加えることができる。
図7から図10には、香り発生装置1の性能試験の結果が示されている。性能試験において香り発生装置1は、射出部2を所定時間(例えば、30秒)の間、各駆動周波数(1Hz、10Hz、100Hz、500Hz)により稼働させエタノールを射出させる。図示するように、発生ガスの濃度と、ガスの残留している時間との関係において、香り発生装置1において射出されたエタノールの微小液滴は、駆動周波数が増加しても射出後概ね30秒を超えた場合は、残留せずに全て霧化されることが分かる。
図11から図14には、上流側に電気浸透流ポンプが設けられた電磁弁を有する比較例に係る香り発生装置の性能試験の結果が示されている。性能試験において比較例に係る香り発生装置は、電磁弁を所定時間(例えば、30秒)の間、各駆動周波数(100Hz、200Hz、300Hz、500Hz)により稼働させエタノールを射出させる。図示するように、発生ガスの濃度と、ガスの残留している時間との関係において、比較例に係る香り発生装置において射出されたエタノールの微小液滴は、駆動周波数100Hz、200Hzの場合は射出後30秒を超えた場合は、残留せずに全て霧化されるが、駆動周波数300Hz、500Hzと駆動周波数が増加した場合、残留時間がそれぞれ90秒、110秒となり増加した。
上述した制御部56は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置(不図示)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。また、プログラムは、必ずしも必要ではなく、制御部56において順序回路を構成することにより所定の動作が実行されるようにしてもよい。
上述したように、香り発生装置1によれば、射出部2がインクジェット素子を有することにより、液体Qの微小液滴を射出する射出部2のダイナミックレンジの最小値を小さくし、より細かな液体Qの濃度調整を行うことができる。香り発生装置1によれば、ポンプ部10が射出部2の上流側に設けられていることにより、射出部2の上流側の背圧を調整し、射出部2の微小液滴の射出を安定化することができる。香り発生装置1によれば、射出部2の駆動周波数が変化してもポンプ部10が連動して駆動電圧を変化させ射出部2の上流側の背圧を適切な範囲に保つことができる。
[変形例]
以下、香り発生装置1Aの変形例について説明する。以下の説明では、上記実施形態と同一の構成については、同一の名称及び符号を用い、重複する説明については適宜省略する。
図15に示されるように、香り発生装置1Aは、ポンプ部10が設けられた射出部2を有する射出ユニットJが複数個備えていてもよい。各射出ユニットJは、異なる種類の液体Q毎に設けられていてもよい。制御部56は、各射出ユニットJを個別に制御し、異なる種類の香りを発生させてもよい。制御部56は、1つ以上の射出ユニットJにおける射出部2及びポンプ部10を個別に制御し、異なる種類の液体Qを霧化部30上において混合し、成分が調整された香りを霧化してもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1、1A…香り発生装置、2…射出部、3…インクジェット素子、4…本体部、5…流路、6…テーパ部、7…射出口、8…ピエゾ素子、8A…第1電極、8B…第2電極、8C…絶縁層、10…ポンプ部、10C…吐出口、11…本体部、12…流路、13…多孔質体、15…第1電極、16…第2電極、20…貯留部、21…開口、22…底部、30…霧化部、31…圧電基板、31D…吸音材、31R…霧化領域、33…電極部、33a、33b…櫛形電極、35…反射部、40…ファン、50…制御装置、51…第1駆動部、52…第2駆動部、53…第3駆動部、54…第4駆動部、55…電源部、56…制御部、J…射出ユニット、P…接続パイプ、Q…液体、W…弾性表面波

Claims (5)

  1. 駆動電圧に基づいて電気浸透流を発生させ、香りを有する液体を貯留する貯留部に接続された上流側から下流側へ前記液体を流通させるポンプ部と、
    前記ポンプ部の下流側に接続され制御信号に基づいて前記液体の微小液滴を射出するインクジェット素子を有する射出部と、
    射出された前記微小液滴を霧化する霧化部と、を備える、
    香り発生装置。
  2. 前記射出部に連動して前記ポンプ部を制御して前記射出部の上流側に供給される前記液体が所定の背圧となるように調整する制御部を備える、
    請求項1に記載の香り発生装置。
  3. 前記制御部は、前記制御信号に基づいて前記インクジェット素子から射出される前記微小液滴の射出量を調整すると共に、前記制御信号に応じて前記駆動電圧を制御し、前記インクジェット素子に供給する前記液体の流量を調整する、
    請求項2に記載の香り発生装置。
  4. 前記霧化部は、SAWデバイスを有する、
    請求項1から3のうちいずれか1項に記載の香り発生装置。
  5. 上流側に前記ポンプ部が設けられた前記射出部を有する射出ユニットを複数個備え、
    各前記射出ユニットは、それぞれ異なる種類の前記液体を射出する、
    請求項1から4のうちいずれか1項に記載の香り発生装置。
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