JP2022181100A - トナーの製造方法、及びトナー - Google Patents

トナーの製造方法、及びトナー Download PDF

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敬弘 山下
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Abstract

【課題】帯電安定性に優れ、かつ転写効率が高いトナーの製造方法の提供。【解決手段】湿式製法で得られたトナー粒子をろ過する第1工程と、前記トナー粒子を圧搾した後、前記トナー粒子に対して水を通水する第2工程と、前記トナー粒子を圧搾した後、前記トナー粒子に対して圧縮空気を通気する第3工程と、を含み、下記の条件(1)、及び条件(2)を満たすトナーの製造方法。条件(1):前記第2工程において通水する水の温度Tが10℃≦T≦35℃を満たす。条件(2):前記第2工程の圧搾圧力P1及び前記第3工程の圧搾圧力P2が0.2MPa≦P1<P2≦0.8MPaを満たす。【選択図】なし

Description

本発明は、トナーの製造方法、及びトナーに関する。
特許文献1には、「少なくとも樹脂微粒子を水系媒体中で塩析/融着して着色粒子を形成させ、水系媒体中より濾過、乾燥する重合法トナーの製造方法において、水系媒体中より着色粒子を濾過する工程に、フィルタープレス法を用いることを特徴とする重合法トナーの製造方法。」が提案されている。
特許文献2には、「少なくとも重合性単量体及び着色剤を含有する重合性単量体組成物を、液状媒体中で重合して着色樹脂粒子を生成させ、該着色樹脂粒子を液状媒体から濾別し、乾燥して重合トナー粒子を製造する方法であり、液状媒体からの該着色樹脂粒子の濾別をフィルタープレス法によって行うことを特徴とする重合トナー粒子の製造方法。」が提案されている。
特開2002-221823号公報 特開2000-010341号公報
本発明の課題は、湿式製法で得られたトナー粒子をろ過する第1工程と、前記トナー粒子を圧搾した後、前記トナー粒子に対して水を通水する第2工程と、前記トナー粒子を圧搾した後、前記トナー粒子に対して圧縮空気を通気する第3工程と、を含むトナーの製造方法において、前記第2工程において通水する水の温度Tが、10℃>Tを満たす場合、若しくはT>35℃を満たす場合、又はP1及びP2が0.2MPa未満である場合、P1及びP2が0.2MPa未満0.8MPaを超える場合、若しくはP1≧P2の関係を満たす場合と比較して、帯電安定性に優れ、かつ転写効率が高いトナーの製造方法を提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち
<1> 湿式製法で得られたトナー粒子をろ過する第1工程と、
前記トナー粒子を圧搾した後、前記トナー粒子に対して水を通水する第2工程と、
前記トナー粒子を圧搾した後、前記トナー粒子に対して圧縮空気を通気する第3工程と、を含み、
下記の条件(1)、及び条件(2)を満たすトナーの製造方法。
条件(1):前記第2工程において通水する水の温度Tが10℃≦T≦35℃を満たす。
条件(2):前記第2工程の圧搾圧力P1及び前記第3工程の圧搾圧力P2が0.2MPa≦P1<P2≦0.8MPaを満たす。
<2> 前記第2工程において、ろ液の導電率が0.10mS/cm以下になるまで水を通水する前記<1>に記載のトナーの製造方法。
<3> 前記第2工程において通水する水の量が、トナー粒子100質量部に対して、600質量部以上である前記<2>に記載のトナーの製造方法。
<4> 前記第2工程の圧搾圧力P1及び前記第3工程の圧搾圧力P2の差(P2-P1)が0.05MPa以上0.4MPa以下である前記<1>~<3>のいずれか1つに記載のトナーの製造方法。
<5> 前記第3工程の通気時間が60秒以上である前記<1>~<4>のいずれか1つに記載のトナーの製造方法。
<6> 前記第3工程の圧縮空気の圧力が0.2MPa以上0.6MPa以下である前記<5>に記載のトナーの製造方法。
<7> 前記第3工程において圧縮空気を複数回通気する前記<1>~<6>のいずれか1つに記載のトナーの製造方法。
<8> 前記第3工程において、前記トナー粒子に対して圧縮空気を通気し、前記トナー粒子に含有される水分量を、トナー粒子全体に対して45質量%以下とする前記<1>~<7>のいずれか1つに記載のトナーの製造方法。
<9> 下記手順で測定されるアンモニウムイオンの含有量が1.0mg/L以下であり、蛍光X線分析におけるNa元素のNet強度が0.50kcps以下であり、S元素のNet強度が1.50kcps以下である前記<1>~<8>のいずれか1つに記載のトナーの製造方法。
(アンモニウムイオンの含有量の測定手順)
トナー粒子0.5gを秤量し、トナー粒子全体に対し20質量%に相当する0.1gのノニオン系界面活性剤を含有するイオン交換水100gに分散させ、30±1℃に制御された恒温槽で超音波分散器にて30分間分散する。超音波分散後の液を、吸引ろ過により固液分離してトナー粒子を除去し、得られたろ液に含まれるアンモニウム量を、イオンクロマトグラフィーを用いて測定する。当該イオンクロマトグラフィーとしては、日本ダイオネクス社製ICS-2000を用い、以下の条件で分析する。
・陽イオン分離カラム :日本ダイオネクス社製、IonPacCS12A
・陽イオンガードカラム:日本ダイオネクス社製、IonPacCG12A
・溶離液:メタンスルフォン酸20mM(mmol/l)
・流速:1ml/分
・温度:30℃
・検出法:電気伝導度法(サプレッサ式)
<10> 下記手順で測定されるアンモニウムイオンの含有量が1.0mg/L以下であり、
蛍光X線分析におけるNa元素のNet強度が0.50kcps以下であり、
S元素のNet強度が1.50kcps以下であるトナー。
(アンモニウムイオンの含有量の測定手順)
トナー粒子0.5gを秤量し、トナー粒子全体に対し20質量%に相当する0.1gのノニオン系界面活性剤を含有するイオン交換水100gに分散させ、30±1℃に制御された恒温槽で超音波分散器にて30分間分散する。超音波分散後の液を、吸引ろ過により固液分離してトナー粒子を除去し、得られたろ液に含まれるアンモニウム量を、イオンクロマトグラフィーを用いて測定する。当該イオンクロマトグラフィーとしては、日本ダイオネクス社製ICS-2000を用い、以下の条件で分析する。
・陽イオン分離カラム :日本ダイオネクス社製、IonPacCS12A
・陽イオンガードカラム:日本ダイオネクス社製、IonPacCG12A
・溶離液:メタンスルフォン酸20mM(mmol/l)
・流速:1ml/分
・温度:30℃
・検出法:電気伝導度法(サプレッサ式)
<11> 前記アンモニウムイオンの含有量が0.1mg/L以上1.0mg/L以下である前記<10>に記載のトナー。
<1>に係る発明によれば、湿式製法で得られたトナー粒子をろ過する第1工程と、前記トナー粒子を圧搾した後、前記トナー粒子に対して水を通水する第2工程と、前記トナー粒子を圧搾した後、前記トナー粒子に対して圧縮空気を通気する第3工程と、を含むトナーの製造方法において、前記第2工程において通水する水の温度Tが、10℃>Tを満たす場合、若しくはT>35℃を満たす場合、又はP1及びP2が0.2MPa未満である場合、P1及びP2が0.2MPa未満0.8MPaを超える場合、若しくはP1≧P2の関係を満たす場合と比較して、帯電安定性に優れ、かつ転写効率が高いトナーの製造方法が提供される。
<2>に係る発明によれば、前記第2工程において、ろ液の導電率が0.10mS/cmを超える値である時点で通水を終える場合と比較して帯電安定性に優れ、かつ転写効率が高いトナーの製造方法が提供される。
<3>に係る発明によれば、前記第2工程において通水する水の量が、トナー粒子100質量部に対して、600質量部未満である場合と比較して帯電安定性に優れ、かつ転写効率が高いトナーの製造方法が提供される。
<4>に係る発明によれば、前記第2工程の圧搾圧力P1及び前記第3工程の圧搾圧力P2の差(P2-P1)が0.1MPa未満である、若しくは0.4MPaを超える場合と比較して、帯電安定性に優れ、かつ転写効率が高いトナーの製造方法が提供される。
<5>に係る発明によれば、前記第3工程の通気時間が60秒未満である場合と比較して、帯電安定性に優れ、かつ転写効率が高いトナーの製造方法が提供される。
<6>に係る発明によれば、前記第3工程の圧縮空気の圧力が0.2MPa未満若しくは0.6MPaを超える場合と比較して、帯電安定性に優れ、かつ転写効率が高いトナーの製造方法が提供される。
<7>に係る発明によれば、前記第3工程において圧縮空気を1回通気する場合と比較して、帯電安定性に優れ、かつ転写効率が高いトナーの製造方法が提供される。
<8>に係る発明によれば、前記第3工程において、前記トナー粒子に対して圧縮空気を通気し、前記トナー粒子に含有される水分量を、トナー粒子全体に対して45質量%を超える値とする場合と比較して、帯電安定性に優れ、かつ転写効率が高いトナーの製造方法が提供される。
<9>に係る発明によれば、後述の手順で測定されるアンモニウムイオンの含有量が1.0mg/Lを超えるトナーの製造方法、蛍光X線分析におけるNa元素のNet強度が0.50kcpsを超えるトナーの製造方法、又はS元素のNet強度が1.5kcpsを超えるトナーの製造方法と比較して、帯電安定性に優れ、かつ転写効率が高いトナーの製造方法が提供される。
<10>又は<11>に係る発明によれば、後述の手順で測定されるアンモニウムイオンの含有量が1.0mg/Lを超える場合、蛍光X線分析におけるNa元素のNet強度が0.50kcpsを超える場合、又はS元素のNet強度が1.5kcpsを超える場合と比較して、帯電安定性に優れ、かつ転写効率が高いトナーが提供される。
以下、本発明の一例である実施形態について説明する。これらの説明および実施例は、実施形態を例示するものであり、発明の範囲を制限するものではない。
本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
各成分は該当する物質を複数種含んでいてもよい。
組成物中の各成分の量について言及する場合、組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計量を意味する。
<トナーの製造方法>
本実施形態に係るトナーの製造方法は、湿式製法で得られたトナー粒子をろ過する第1工程と、前記トナー粒子を圧搾した後、前記トナー粒子に対して水を通水する第2工程と、前記トナー粒子を圧搾した後、前記トナー粒子に対して圧縮空気を通気する第3工程と、を含み、下記の条件(1)、及び条件(2)を満たす。
条件(1):前記第2工程において通水する水の温度Tが10℃≦T≦35℃を満たす。
条件(2):前記第2工程の圧搾圧力P1及び前記第3工程の圧搾圧力P2が0.2MPa≦P1<P2≦0.8MPaを満たす。
本実施形態に係るトナーの製造方法は、上記構成により、帯電安定性に優れ、かつ転写効率が高いトナーの製造方法となる。その理由は、次の通り推測される。
トナー粒子の形状及びトナー粒子の表面構造の制御が意図的に行うことが可能な手段として、湿式製法によるトナー粒子の製造方法が用いられている。湿式製法で製造されたトナー粒子はトナー粒子に付着した不純物(例えば、イオンなど)を除去するため、洗浄工程を要する。トナー粒子の洗浄方法としては、フィルタープレスなどの加圧ろ過器を用いた方法が挙げられる。例えばフィルタープレスを用いたトナー粒子の洗浄方法としては、湿式製法で製造されたトナー粒子を圧搾した後、トナー粒子に対して空気を通気する方法が挙げられる。しかしながら、加圧ろ過器を用いたトナー粒子の洗浄は、トナー粒子の付着した不純物が一部残留しやすいことがあり、それによりトナーの帯電安定性及び転写効率の低下を引き起こすことがあった。
本実施形態に係るトナーの製造方法は、トナー粒子を圧搾した後、トナー粒子に対して水を通水する第2工程において、通水する水の温度Tが10℃≦T≦35℃を満たす。通水する水の温度Tを10℃以上とすることで、トナー粒子に付着した不純物を通水によってより除去しやすくなる。それにより、得られるトナーは帯電安定性に優れる。また、通水する水の温度Tを35℃以下とすることで、通水によってトナー粒子表面の剥がれを抑制することができる。それにより、得られるトナーは、トナー粒子表面の剥がれに起因する転写時の電荷注入が抑制され、転写効率が高くなる。
また、本実施形態に係るトナーの製造方法は、第2工程の圧搾圧力P1及び第3工程の圧搾圧力P2が0.2MPa≦P1<P2≦0.8MPaを満たす。圧搾圧力P1及び圧搾圧力P2を0.2MPa以上とすることで、トナー粒子の圧搾の際に、トナー粒子全体に均一に近い圧力がかかりやすくなる。そのため、トナー粒子全体が洗浄されやすい。そして、圧搾圧力P1より圧搾圧力P2を大きくすることで、トナー粒子に含まれる水分が除去されやすくなる。これらによって、トナー粒子に含まれる不純物を更に除去しやすくなる。
そして、圧搾圧力P1及び圧搾圧力P2を0.8MPa以下とすることで、圧搾の際にトナーに加わる圧力が大きくなりすぎないため、トナー粒子の変形が抑制される。これにより、トナー粒子の変形に起因する転写効率の低下が抑制される。
以上のことから、本実施形態に係るトナーの製造方法は、帯電安定性に優れ、かつ転写効率が高いトナーの製造方法となると推測される。
(第1工程)
第1工程は湿式製法で得られた洗浄前トナー粒子をろ過する工程である。
ここで、以下、第2工程、及び第3工程を経る前のトナー粒子を「洗浄前トナー粒子」と呼ぶ。
-洗浄前トナー粒子-
洗浄前トナー粒子は、湿式製法で製造された洗浄前トナー粒子である。
湿式製法としては、例えば凝集合一法、懸濁重合法、溶解懸濁法等が挙げられる。
これらの中でも、凝集合一法により、洗浄前トナー粒子を得ることがよい。
以下一例として凝集合一法による洗浄前トナー粒子の製造方法について説明する。
具体的には、例えば、洗浄前トナー粒子を凝集合一法により製造する場合、
結着樹脂となる樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液を準備する工程(樹脂粒子分散液準備工程)と、樹脂粒子分散液中で(必要に応じて他の粒子分散液を混合した後の分散液中で)、樹脂粒子(必要に応じて他の粒子)を凝集させ、凝集粒子を形成する工程(凝集粒子形成工程)と、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液に対して加熱し、凝集粒子を融合・合一して、洗浄前トナー粒子を形成する工程(融合・合一工程)と、粗大粒子を取り除く工程(篩分工程)と、を経て、洗浄前トナー粒子を製造する。
以下、各工程の詳細について説明する。
なお、以下の説明では、着色剤、及び離型剤を含む洗浄前トナー粒子を得る方法について説明するが、着色剤、離型剤は、必要に応じて用いられるものである。無論、着色剤、離型剤以外のその他添加剤を用いてもよい。
-樹脂粒子分散液準備工程-
まず、結着樹脂となる樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液と共に、例えば、着色剤粒子が分散された着色剤粒子分散液、離型剤粒子が分散された離型剤粒子分散液を準備する。
ここで、樹脂粒子分散液は、例えば、樹脂粒子を界面活性剤により分散媒中に分散させることにより調製する。
樹脂粒子分散液に用いる分散媒としては、例えば水系媒体が挙げられる。
水系媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水、アルコール類等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤としては、例えば、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン系界面活性剤等が挙げられる。これらの中でも特に、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤が挙げられる。非イオン系界面活性剤は、アニオン界面活性剤又はカチオン界面活性剤と併用してもよい。
界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
樹脂粒子分散液において、樹脂粒子を分散媒に分散する方法としては、例えば回転せん断型ホモジナイザーや、メディアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミル等の一般的な分散方法が挙げられる。また、樹脂粒子の種類によっては、例えば転相乳化法を用いて樹脂粒子分散液中に樹脂粒子を分散させてもよい。
なお、転相乳化法とは、分散すべき樹脂を、その樹脂が可溶な疎水性有機溶剤中に溶解せしめ、有機連続相(O相)に塩基を加えて、中和したのち、水媒体(W相)を投入することによって、W/OからO/Wへの、樹脂の変換(いわゆる転相)が行われて不連続相化し、樹脂を、水媒体中に粒子状に分散する方法である。
樹脂粒子分散液中に分散する樹脂粒子の体積平均粒径としては、例えば0.01μm以上1μm以下が好ましく、0.04μm以上0.8μm以下がより好ましく、0.0.06μm以上0.6μm以下がさらに好ましい。
なお、樹脂粒子の体積平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(例えば、堀場製作所製、LA-700)の測定によって得られた粒度分布を用い、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積について小粒径側から累積分布を引き、全粒子に対して累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vとして測定される。なお、他の分散液中の粒子の体積平均粒径も同様に測定される。
樹脂粒子分散液に含まれる樹脂粒子の含有量としては、例えば、5質量%以上50質量%以下が好ましく、10質量%以上40質量%以下がより好ましい。
なお、樹脂粒子分散液と同様にして、例えば、着色剤粒子分散液、離型剤粒子分散液も調製される。つまり、樹脂粒子分散液における粒子の体積平均粒径、分散媒、分散方法、及び粒子の含有量に関しては、着色剤粒子分散液中に分散する着色剤粒子、及び離型剤粒子分散液中に分散する離型剤粒子についても同様である。
-凝集粒子形成工程-
次に、樹脂粒子分散液と共に、着色剤粒子分散液と、離型剤粒子分散液と、を混合する。
そして、混合分散液中で、樹脂粒子と着色剤粒子と離型剤粒子とをヘテロ凝集させ目的とする洗浄前トナー粒子の径に近い径を持つ、樹脂粒子と着色剤粒子と離型剤粒子とを含む凝集粒子を形成する。
具体的には、例えば、混合分散液に凝集剤を添加すると共に、混合分散液のpHを酸性(例えばpHが2以上5以下)に調整し、必要に応じて分散安定剤を添加した後、樹脂粒子のガラス転移温度(具体的には、例えば、樹脂粒子のガラス転移温度-30℃以上ガラス転移温度-10℃以下)の温度に加熱し、混合分散液に分散された粒子を凝集させて、凝集粒子を形成する。
凝集粒子形成工程においては、例えば、混合分散液を回転せん断型ホモジナイザーで攪拌下、室温(例えば25℃)で上記凝集剤を添加し、混合分散液のpHを酸性(例えばpHが2以上5以下)に調整し、必要に応じて分散安定剤を添加した後に、上記加熱を行ってもよい。
凝集剤としては、例えば、混合分散液に添加される分散剤として用いる界面活性剤と逆極性の界面活性剤、無機金属塩、2価以上の金属錯体が挙げられる。特に、凝集剤として金属錯体を用いた場合には、界面活性剤の使用量が低減され、帯電特性が向上する。
凝集剤の金属イオンと錯体もしくは類似の結合を形成する添加剤を必要に応じて用いてもよい。この添加剤としては、キレート剤が好適に用いられる。
無機金属塩としては、例えば、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム等の金属塩、及び、ポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム、多硫化カルシウム等の無機金属塩重合体等が挙げられる。
キレート剤としては、水溶性のキレート剤を用いてもよい。キレート剤としては、例えば、酒石酸、クエン酸、グルコン酸等のオキシカルボン酸、イミノジ酢酸(IDA)、ニトリロトリ酢酸(NTA)、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)等が挙げられる。
キレート剤の添加量としては、例えば、樹脂粒子100質量部に対して0.01質量部以上5.0質量部以下が好ましく、0.1質量部以上3.0質量部未満がより好ましい。
-融合・合一工程-
次に、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液に対して、例えば、樹脂粒子のガラス転移温度以上(例えば樹脂粒子のガラス転移温度より10から30℃高い温度以上)に加熱して、凝集粒子を融合・合一し、洗浄前トナー粒子を形成する。
-篩分工程-
洗浄前トナー粒子を含んだ懸濁溶液(スラリー)を、例えば、網を通過させることで懸濁溶液中の粗大粒子を取り除く。
ここで網の目開きとしては、洗浄前トナー粒子の粒径に応じて適宜調整される。例えば、洗浄前トナー粒子の体積平均粒径D50v(単位:μm)に対する目開きの値(単位:μm)[D50v/目開き]は、2以上6以下であることが好ましく、3以上5以下であることがより好ましい。
以上の工程を経て、洗浄前トナー粒子が得られる。
なお、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液を得た後、当該凝集粒子分散液と、樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液と、をさらに混合し、凝集粒子の表面にさらに樹脂粒子を付着するように凝集して、第2凝集粒子を形成する工程と、第2凝集粒子が分散された第2凝集粒子分散液に対して加熱をし、第2凝集粒子を融合・合一して、コア/シェル構造の洗浄前トナー粒子を形成する工程と、を経て、洗浄前トナー粒子を製造してもよい。
-ろ過-
第1工程では、前述の方法で得られた洗浄前トナー粒子をろ過する。
洗浄前トナー粒子をろ過する方法としては、減圧濾過、遠心濾過、加圧濾過等が挙げられる。
ろ過の効率性の観点から、洗浄前トナー粒子をろ過する方法としては加圧ろ過が好ましい。
ろ過の効率性の観点から、加圧ろ過はフィルタープレスを用いて行うことが好ましい。
フィルタープレスを用いてろ過を行う場合、具体的には、洗浄前トナー粒子を含んだ懸濁溶液(スラリー)をフィルタープレスの濾室に加え、加圧することで行うことが好ましい。
洗浄前トナー粒子をろ過する際における洗浄前トナー粒子に加える圧力は、0.2MPa以上0.7MPa以下であることが好ましく、0.3MPa以上0.6MPa以下であることがより好ましく、0.3MPa以上0.5MPa以下であることが更に好ましい。
フィルタープレスの条件としては、例えば下記の通りとすることが好ましい。
・濾過面積:30m以上200m以下
・濾室容積:0.5m以上5m以下
・濾室厚 :20mm以上50mm以下
・フィルターの125Pa通気量:0.1cm/cm・s以上0.5cm/cm・s以下
フィルタープレスを用いてろ過を行う場合、洗浄前トナー粒子を含んだ懸濁溶液中における洗浄前トナー粒子の量は、懸濁溶液全体に対して、5質量%以上30質量%以下であることが好ましく、7質量%以上25質量%以下であることがより好ましく、10質量%以上20質量%以下であることが更に好ましい。
(第2工程)
第2工程は洗浄前トナー粒子を圧搾した後、洗浄前トナー粒子に対して水を通水する工程である。
-圧搾-
第1工程で得られるろ過後の洗浄前トナー粒子を圧搾する。
圧搾圧力P1は0.2MPa以上0.7MPa以下であることが好ましく、0.3MPa以上0.6MPa以下であることがより好ましく、0.3MPa以上0.5MPa以下であることが更に好ましい。
洗浄前トナー粒子の圧搾は、フィルタープレスを用いて行うことが好ましい。
フィルタープレスの条件としては、第1工程の項目において記載したものと同一であることが好ましい。
-通水-
圧搾された洗浄前トナー粒子に対して水を通水する。
通水させる方法としては、例えば、濾室に繋がる配管に水を通水させる方法が好ましい。
通水させる水としては特に限定されず、イオン交換水、超純水、蒸留水、限外濾過水などが用いられるが、洗浄前トナー粒子中に残留するイオンを低減する観点から、イオン交換水及び超純水の少なくとも一方を用いることが好ましい。
また、第2工程における通水によって回収されるろ液の導電率が0.05mS/cm以下である場合、当該ろ液を通水してもよい。
ろ液の導電率が0.10mS/cm以下になるまで水を通水することが好ましく、より好ましくは0.08mS/cm以下になるまで、更に好ましくは0.05mS/cm以下になるまで通水することが好ましい。
製造効率化の観点からは、ろ液の導電率が0.01mS/cm以上となるまで水を通水してもよい。
ろ液の伝導率を上記数値範囲となるまで水を通水することで、洗浄前トナー粒子に残留する不純物が更に低減される。そのため、得られるトナーの帯電安定性がより優れる。
導電率は、導電率計で測定される値である。
導電率計としては、例えばMPC227(pH/Conductivity Meter、メトラー・トレド社製)が使用可能である。
通水する水の量が、洗浄前トナー粒子100質量部に対して、600質量部以上であることが好ましく、800質量部以上であることがより好ましく、1000質量部以上であることが更に好ましい。
通水する水の量を上記数値範囲内とすることで、洗浄前トナー粒子に残留する不純物が更に低減される。そのため、得られるトナーの帯電安定性がより優れる。
なお、製造効率化の観点からは、通水する水の量は、洗浄前トナー粒子100質量部に対して、2000質量部以下であってもよく、1900質量部以下であってもよく、1800質量部以下であってもよい。
通水する水の温度Tは10℃≦T≦35℃を満たす。
得られるトナーの帯電安定性をより良好とする観点から、通水する水の温度Tは12℃≦T≦33℃を満たすことが好ましく、14℃≦T≦31℃を満たすことがより好ましく、16℃≦T≦29℃を満たすことが更に好ましい。
(第3工程)
第3工程は、洗浄前トナー粒子を圧搾した後、洗浄前トナー粒子に対して圧縮空気を通気する工程である。
-圧搾-
第2工程で得られる通水後の洗浄前トナー粒子を圧搾する。
圧搾圧力P2は0.3MPa以上0.8MPa以下であることが好ましく、0.4MPa以上0.7MPa以下であることがより好ましく、0.5MPa以上0.7MPa以下であることが更に好ましい。
洗浄前トナー粒子の圧搾は、フィルタープレスを用いて行うことが好ましい。
フィルタープレスの条件としては、第1工程の項目において記載したものと同一であることが好ましい。
-通気-
圧搾された洗浄前トナー粒子に対して圧縮空気を通気する。
圧縮空気を通気させる方法としては、例えば、濾室に繋がる配管に圧縮空気を通気させる方法が好ましい。
通気時間は60秒以上であることが好ましく、80秒以上であることがより好ましく、100秒以上であることが更に好ましい。
また、製造効率向上の観点から、通気時間は900秒以下としてもよい。
通気時間を60秒以上とすることで、濾室に含まれる洗浄前トナー粒子から余分な水分が除去されやすくなり、洗浄前トナー粒子に含まれる不純物が更に低減されやすくなる。そのため、得られるトナーの帯電安定性が更に向上する。
圧縮空気の圧力は、0.2MPa以上0.6MPa以下とすることが好ましく、0.3MPa以上0.6MPa以下とすることがより好ましく、0.3MPa以上0.5MPa以下とすることが更に好ましい。
圧縮圧力を上記範囲内とすることで、濾室に含まれる洗浄前トナー粒子から余分な水分がより除去されやすくなり、洗浄前トナー粒子に含まれる不純物が更に低減されやすくなる。そのため、得られるトナーの帯電安定性が更に向上する。
圧縮空気は複数回通気することが好ましい。
ここで、通気1回当たりの通気時間及び圧縮空気の圧力は上述の通りとすることが好ましい。
圧縮空気を複数回通気することで、濾室に含まれる洗浄前トナー粒子から余分な水分が更に除去されやすくなり、洗浄前トナー粒子に含まれる不純物が更に低減されやすくなる。そのため、得られるトナーの帯電安定性が更に向上する。
洗浄前トナー粒子に対して圧縮空気を通気し、洗浄前トナー粒子に含有される水分量を、洗浄前トナー粒子全体に対して45質量%以下とすることが好ましく、43質量%以下とすることがより好ましく、40質量%以下とすることが更に好ましい。
ここで、製造効率化の観点から、洗浄前トナー粒子に対して圧縮空気を通気し、洗浄前トナー粒子に含有される水分量を、洗浄前トナー粒子全体に対して25質量%以上としてもよい。
洗浄前トナー粒子に対して圧縮空気を通気し、洗浄前トナー粒子に含有される水分量を、洗浄前トナー粒子全体に対して45質量%以下とすることで、濾室に含まれる洗浄前トナー粒子から余分な水分が更に除去されやすくなり、洗浄前トナー粒子に含まれる不純物が更に低減されやすくなる。そのため、得られるトナーの帯電安定性が更に向上する。
ここで、通気後の洗浄前トナー粒子に含有される水分量の測定は下記の通り行う。
通気後の洗浄前トナー粒子3gを加熱乾燥式の水分率計(A&D社製、品名:ML-50)で測定する。
(圧搾圧力P1及び圧搾圧力P2の関係)
第2工程の圧搾圧力P1及び前記第3工程の圧搾圧力P2が0.2MPa≦P1<P2≦0.8MPaを満たす。
より帯電安定性に優れ、かつより転写効率が高いトナーを得る観点から、第2工程の圧搾圧力P1及び前記第3工程の圧搾圧力P2の差(P2-P1)が0.05MPa以上0.4MPa以下であることが好ましく、0.1MPa以上0.35MPa以下であることがより好ましく、0.1MPa以上0.3MPa以下であることが更に好ましい。
(乾燥工程)
第3工程の後にトナー粒子を乾燥する工程を有することが好ましい。
乾燥工程は特に方法に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、気流乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等を施すことがよい。
以上の工程によりトナー粒子が製造される。
(トナーの製造)
-外添工程-
トナーが外添剤を含有する場合、トナー粒子を製造後、トナー粒子に対して、外添剤を外添することで得られる。
外添工程は、例えば、得られた乾燥状態のトナー粒子に、外添剤を添加し、混合する工程である。混合は、例えばVブレンダー、ヘンシェルミキサー、レーディゲミキサー等によって行うことがよい。更に、必要に応じて、振動篩分機、風力篩分機等を使ってトナーの粗大粒子を取り除いてもよい。
本実施形態に係るトナーの製造方法は、後述の手順で測定されるアンモニウムイオンの含有量が1.0mg/L以下であり、蛍光X線分析におけるNa元素のNet強度が0.50kcps以下であり、S元素のNet強度が1.5kcps以下であるトナーとすることが好ましい。
理由については後述するが、アンモニウムイオンの含有量、Na元素のNet強度及びS元素のNet強度が上記範囲内であるトナーは帯電安定性に優れ、かつ転写効率が高いトナーである。そのため、上記トナーを得るトナーの製造方法とすることで、より帯電安定性に優れ、かつ、より転写効率が高いトナーの製造方法となりやすい。
アンモニウムイオンの含有量、Na元素のNet強度及びS元素のNet強度の測定方法については後述する。
<トナー>
本実施形態に係るトナーは後述の手順で測定されるアンモニウムイオンの含有量が1.0mg/L以下であり、蛍光X線分析におけるNa元素のNet強度が0.50kcps以下であり、S元素のNet強度が1.50kcps以下である。
本実施形態に係るトナーは上記構成とすることで、帯電安定性に優れ、かつより転写効率が高いトナーとなる。その理由は、以下の通り推測される。
アンモニウムイオンの含有量を1.0mg/L以下とすることで、低温低湿環境下での画像形成において、トナーの帯電量が適度な範囲になりやすくなる。また、蛍光X線分析におけるNa元素のNet強度を0.50kcps以下とすることで、高温高湿環境下での画像形成において、トナーの帯電量が適度な範囲になりやすくなる。よって、本実施形態に係るトナーは帯電安定性に優れる。
また、S元素のNet強度を1.50kcps以下とすることで、転写不良が抑制されやすい。そのため、本実施形態に係るトナーは転写効率が高い。
以上のことから、本実施形態に係るトナーは帯電安定性に優れ、かつ、より転写効率が高いトナーとなると推測される。
(アンモニウムイオンの含有量)
アンモニウムイオンの含有量が1.0mg/L以下である。
低温低湿環境下での帯電安定性をより向上する観点から、アンモニウムイオンの含有量は、0.9mg/L以下であることが好ましく、0.8mg/L以下であることが好ましく、0.7mg/L以下であることが更に好ましい。
アンモニウムイオンの含有量は、0.0mg/Lであることが最も好ましいが、トナーの製造効率化の観点から、0.1mg/L以上であってもよい。
アンモニウムイオンの含有量の測定は以下の通り行う。
トナー粒子0.5gを秤量し、トナー粒子全体に対し20質量%に相当する0.1gのノニオン系界面活性剤(例えば、三洋化成工業社製ノニポール10)を含有するイオン交換水100gに分散させ、30±1℃に制御された恒温槽で超音波分散器にて30分間分散する。超音波分散後の液を、吸引ろ過により固液分離してトナー粒子を除去し、得られたろ液に含まれるアンモニウム量を、イオンクロマトグラフィーを用いて測定する。当該イオンクロマトグラフィーとしては、日本ダイオネクス社製ICS-2000を用い、以下の条件で分析する。
・陽イオン分離カラム :日本ダイオネクス社製、IonPacCS12A
・陽イオンガードカラム:日本ダイオネクス社製、IonPacCG12A
・溶離液:メタンスルフォン酸20mM(mmol/l)
・流速:1ml/分
・温度:30℃
・検出法:電気伝導度法(サプレッサ式)
アンモニウムイオンの供給源としては、転相乳化法による樹脂粒子分散液作成時における中和剤としてのアンモニア、4級アンモニウム塩型等のカチオン界面活性剤等が挙げられる。
(Na元素のNet強度)
蛍光X線分析におけるNa元素のNet強度が0.50kcps以下である。
高温高湿環境下での帯電安定性をより向上する観点から、蛍光X線分析におけるNa元素のNet強度は0.45kcps以下であることが好ましく、0.4kcps以下であることがより好ましく、0.30kcps以下であることが更に好ましい。
Na元素のNet強度は、0.00kcpsであることが最も好ましいが、トナーの製造効率化の観点から、0.10kcps以上であってもよい。
蛍光X線分析におけるNa元素のNet強度の測定は下記の通り行う。
0.12gを、圧縮成形機を用いて荷重6t且つ60秒の加圧で圧縮し、直径50mm且つ厚さ2mmのディスクを作製する。このディスクを試料にして、(株)島津製作所の蛍光X線分析装置(XRF-1500)を使用し、管電圧40KV、管電流70mAの測定条件で全元素分析を行いNa元素のNet強度を測定する。
Na元素の供給源としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸塩系のアニオン界面活性剤が挙げられる。
(S元素のNet強度)
蛍光X線分析におけるS元素のNet強度が1.50kcps以下である。
転写効率をより向上する観点から、蛍光X線分析におけるS元素のNet強度は1.45kcps以下であることが好ましく、1.40kcps以下であることがより好ましく、1.30kcps以下であることが更に好ましい。
S元素のNet強度は、0.00kcpsであることが最も好ましいが、トナーの製造効率化の観点から、0.10kcps以上であってもよい。
蛍光X線分析におけるS元素のNet強度は、Na元素のNet強度と同様に測定される。
S元素の供給源としては、硫黄を含有する添加剤(界面活性剤、凝集剤等)が挙げられる。具体的には、S元素の供給源としては、例えば、硫酸エステル塩系のアニオン界面活性剤、スルホン酸塩系のアニオン界面活性剤、硫酸アルミニウム等の金属塩等が挙げられる。
(トナーの構成)
本実施形態に係るトナーは、トナー粒子と、必要に応じて、外添剤と、を含んで構成される。
トナー粒子は、例えば、結着樹脂と、必要に応じて、着色剤と、離型剤と、その他添加剤と、を含んで構成される。
トナー粒子に含まれる結着樹脂、着色剤、離型剤、及びその他添加剤、並びに外添剤としては、特に限定されず、トナーに用いられる従来公知のものが挙げられる。
(トナー粒子の特性等)
トナー粒子は、単層構造のトナー粒子であってもよいし、芯部(コア粒子)と芯部を被覆する被覆層(シェル層)とで構成された所謂コア・シェル構造のトナー粒子であってもよい。
ここで、コア・シェル構造のトナー粒子は、例えば、結着樹脂と必要に応じて着色剤及び離型剤等のその他添加剤とを含んで構成された芯部と、結着樹脂を含んで構成された被覆層と、で構成されていることがよい。
トナー粒子の体積平均粒径(D50v)としては、2μm以上10μm以下が好ましく、3μm以上8μm以下がより好ましい。
なお、トナー粒子の各種平均粒径、及び各種粒度分布指標は、コールターマルチサイザーII(ベックマン・コールター社製)を用い、電解液はISOTON-II(ベックマン・コールター社製)を使用して測定される。
測定に際しては、分散剤として、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい)の5%水溶液2ml中に測定試料を0.5mg以上50mg以下加える。これを電解液100ml以上150ml以下中に添加する。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、コールターマルチサイザーIIにより、アパーチャー径として100μmのアパーチャーを用いて2μm以上60μm以下の範囲の粒径の粒子の粒度分布を測定する。なお、サンプリングする粒子数は50000個である。
測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャンネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒径を体積粒径D16v、数粒径D16p、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50v、累積数平均粒径D50p、累積84%となる粒径を体積粒径D84v、数粒径D84pと定義する。
これらを用いて、体積粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16v)1/2、数粒度分布指標(GSDp)は(D84p/D16p)1/2として算出される。
トナー粒子の平均円形度としては、0.94以上1.00以下が好ましく、0.95以上0.98以下がより好ましい。
トナー粒子の平均円形度は、(円相当周囲長)/(周囲長)[(粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)]により求められる。具体的には、次の方法で測定される値である。
まず、測定対象となるトナー粒子を吸引採取し、扁平な流れを形成させ、瞬時にストロボ発光させることにより静止画像として粒子像を取り込み、その粒子像を画像解析するフロー式粒子像解析装置(シスメックス社製のFPIA-3000)によって求める。そして、平均円形度を求める際のサンプリング数は3500個とする。
なお、トナーが外添剤を有する場合、界面活性剤を含む水中に、測定対象となるトナー(現像剤)を分散させた後、超音波処理をおこなって外添剤を除去したトナー粒子を得る。
以下に実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下の説明において、特に断りのない限り、「部」及び「%」はすべて質量基準である。
<各種分散液の調製>
(ポリエステル樹脂粒子分散液の調製)
-ポリエステル樹脂の合成-
攪拌器、温度計、コンデンサー及び窒素ガス導入管を備えた反応容器中に、ポリオキシプロピレン(2,2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン80モル部、エチレングリコール10モル部と、シクロヘキサンジオール10モル部と、テレフタル酸80モル部と、イソフタル酸10モル部と、n-ドデセニルコハク酸10モル部を投入し、反応容器中を乾燥窒素ガスで置換した。その後、触媒として、チタンテトラブトキサイドを前記モノマー成分100質量部に対して0.25質量部投入した。窒素ガス気流下、170℃で3時間攪拌反応させた後、温度を更に210℃まで1時間かけて昇温し、反応容器内を3kPaまで減圧し、減圧下で13時間攪拌反応させて、ポリエステル樹脂を得た。得られた樹脂を示差走査熱量計(DSC)を用いて樹脂のガラス転移温度を測定したところ、58℃であった。
-分散液の調製-
・ポリエステル樹脂 100質量部
・酢酸エチル 70質量部
・イソプロピルアルコール 15質量部
ジャケット付ステンレス容器に上記酢酸エチルと上記イソプロピルアルコールとの混合溶媒を投入し、これに上記ポリエステル樹脂を徐々に投入して、攪拌を施しつつ、完全に溶解させて油相を得た。この攪拌されている油相に10質量%アンモニア水溶液を合計で3質量部となるようにポンプで徐々に滴下し、更にイオン交換水230質量部を10L/minの速度で徐々に滴下して転相乳化させた。その後、減圧蒸留を実施することにより、ポリエステル樹脂粒子を含む樹脂分散液1(固形分濃度:40質量%)を得た。固形分濃度は、水分率計MA35(ザルトリウス・メカトロニクス・ジャパン(株)社製)を用いて測定した。以下の各試料の固形分濃度の測定も同様である。
得られた第1分散液中のポリエステル樹脂粒子の体積平均粒径(D50v)は180nmであった。
(離型剤分散液の調製)
・パラフィンワックス(日本精蝋(株)製、FNP92、吸熱ピークオンセット81℃):45部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオゲンRK):5部
・イオン交換水:200部
以上を混合して95℃に加熱し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)を用いて分散した。その後、マントンゴーリン高圧ホモジナイザ(ゴーリン社)で分散処理し、離型剤を分散させてなる離型剤分散液1(固形分濃度:20%)を調製した。離型剤粒子の体積平均粒径は0.19μmであった。
(着色剤分散液の調製)
・シアン顔料(大日精化(株)製、Pigment Blue 15:3(銅フタロシアニン)):98部
・アニオン界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオゲンR):2部
・イオン交換水:400部
以上を混合した後、ホモジナイザー(IKAウルトラタラックス)により10分間分散し、体積平均粒径0.16μm、固形分量20%の着色剤分散液を得た。
<トナー粒子含有スラリーの作製>
・ポリエステル樹脂粒子分散液:100質量部
・着色剤粒子分散液:10質量部
・離型剤粒子分散液:9質量部
・イオン交換水:200質量部
上記原料を加熱冷却可能なジャケットを有した槽に投入し、0.3Mの硝酸水溶液3部を加えて、pHを3.0に調整した。次いで、攪拌槽外に設置した分散機(大平洋機工株式会社製、キャビトロン)を介して循環させながら、凝集剤として硫酸アルミニウム10%水溶液50部を滴下し、混合分散させた後、撹拌翼にて撹拌しながらジャケット温度50℃で加熱し凝集粒子を得た。その後、凝集粒子被覆用として、ポリエステル樹脂分散液25部とイオン交換水10部を混合したものを予めpH3.0に調製した被覆用樹脂粒子分散液を加え、10分間保持した。その後、被覆した凝集粒子の成長を停止させるために、1Mの水酸化ナトリウム水溶液を加え、溶液のpHを8.0に制御した。次いで、被覆した凝集粒子を融着させるために、昇温速度1℃/minで96℃まで昇温し、90℃に到達したのち4時間保持した。その後、40℃まで冷却し、粗トナー粒子含有スラリーを得た。粗トナー粒子スラリーに含有される粗トナー粒子の体積平均粒径は6.0μmであった。さらにこの粗トナー粒子含有スラリーを目開き25μm網で篩分処理しトナー粒子含有スラリーを得た。
<実施例1>
(第1工程)
得られたトナー粒子含有スラリーをフィルタープレス(東京エンジニアリング社製)に供給し、ろ過を行い、ケーク層を形成した。
(第2工程)
次に、ケーク層を0.3MPaの圧力で圧搾し、トナー粒子に対し15℃に調整した脱イオン水をトナー粒子100質量部に対し、1500質量部通水した。1500質量部通水後のろ液の伝導率は0.05mS/cmであった。

(第3工程)
次に、ケーク層を0.7MPaの圧力で圧搾した。その後、0.4MPaの圧縮空気を120秒間通気する作業を1回行った。ケーク層に含まれるトナー粒子に含有される水分量を測定したところ、トナー粒子全体に対して40質量%であった。
(乾燥工程)
その後、ケーク層を取り出し、乾燥させることでトナー粒子を得た。得られたトナー粒子は、体積平均粒径が5.9μmであった。
(外添工程)
トナー粒子100部と、疎水性シリカ(日本アエロジル株式会社製、RY50)1.5部と、を混合し、サンプルミルを用いて回転速度13000rpmで30秒間混合した。目開き45μmの振動篩で篩分して、トナーを得た。
<実施例2~4、比較例1~6>
第2工程及び第3工程を、表1に示す条件に変更した以外は、実施例1と同様にしてトナーを製造した。
<評価>
下記手順で作成された現像剤を「DocuCentreColor400(富士ゼロックス(株)製)」改造機の現像器に充填し、帯電安定性評価及び転写効率評価を行った。
(現像剤の作製手順)
-キャリアの作製-
フェライト粒子(パウダーテック(株)製、平均粒径50μm)100部とポリメチルメタクリレート樹脂(三菱レイヨン(株)製、重量平均分子量95,000、重量平均分子量10,000以下の成分比率は5%)1.5部を、トルエン500部とともに加圧式ニーダーに入れ、常温で15分間撹拌混合した後、減圧混合しながら70℃まで昇温してトルエンを留去し、その後冷却し、105μmの篩を用いて分級して樹脂被覆キャリアを得た。
-現像剤の作製-
各例で得られたトナー10部と樹脂被覆キャリア100部とをV型ブレンダーに入れ20分間攪拌し、次いで、目開き212μmの振動篩で篩分して現像剤を得た。
(帯電安定性評価)
現像剤を現像器に充填して、高温高湿環境:30℃、85%RH、低温低湿環境:10℃、15%RHの各環境下で24時間以上放置し、その後、同環境化下で現像器を3分間空回しした。この現像剤の帯電量を東芝ケミカル(株)製ブローオフ粉体帯電量測定装置(TB-200)を用いて測定した。帯電安定性の評価基準は以下の通りである。
A(◎):(高温高湿環境下での帯電値/低温低湿環境下での帯電値)が0.7以上
B(〇):(高温高湿環境下での帯電値/低温低湿環境下での帯電値)が0.5以上0.7未満
C(×):(高温高湿環境下での帯電値/低温低湿環境下での帯電値)が0.5未満
(転写効率評価)
テスト手順としては、まず温度10℃/湿度20%RH環境下で、感光体上にトナー乗り量が5g/m2になるように現像電位を調整した。次に、感光体上の現像されたトナーが中間転写体(中間転写ベルト)へ移行した直後に評価機を止める。このことにより感光体上では転写後(クリーニング前)の状態でトナーが残っている。このトナーをメンディングテープで取りその時のトナー重量測定を行う。現像時のトナー乗り量と転写後のトナー乗り量の割合から次式に基づいて転写効率を求めた。転写効率の測定は、画像面積が5%となる画像をA4用紙、50,000枚連続で出力した後に行った。
・式:転写効率=転写後の紙上トナー乗り量/感光体上トナー乗り量×100
転写効率評価基準は以下の通りである。
A(◎):転写効率98%以上
B(〇):転写効率95%以上98%未満
C(△):転写効率90%以上95%未満
D(×):転写効率90%未満
Figure 2022181100000001
Figure 2022181100000002
上記結果から、本実施例のトナーの製造方法は、帯電安定性に優れ、かつ転写効率が高いトナーが得られることがわかる。

Claims (11)

  1. 湿式製法で得られたトナー粒子をろ過する第1工程と、
    前記トナー粒子を圧搾した後、前記トナー粒子に対して水を通水する第2工程と、
    前記トナー粒子を圧搾した後、前記トナー粒子に対して圧縮空気を通気する第3工程と、を含み、
    下記の条件(1)、及び条件(2)を満たすトナーの製造方法。
    条件(1):前記第2工程において通水する水の温度Tが10℃≦T≦35℃を満たす。
    条件(2):前記第2工程の圧搾圧力P1及び前記第3工程の圧搾圧力P2が0.2MPa≦P1<P2≦0.8MPaを満たす。
  2. 前記第2工程において、ろ液の導電率が0.10mS/cm以下になるまで水を通水する請求項1に記載のトナーの製造方法。
  3. 前記第2工程において通水する水の量が、トナー粒子100質量部に対して、600質量部以上である請求項2に記載のトナーの製造方法。
  4. 前記第2工程の圧搾圧力P1及び前記第3工程の圧搾圧力P2の差(P2-P1)が0.05MPa以上0.4MPa以下である請求項1~請求項3のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。
  5. 前記第3工程の通気時間が60秒以上である請求項1~請求項4のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。
  6. 前記第3工程の圧縮空気の圧力が0.2MPa以上0.6MPa以下である請求項5に記載のトナーの製造方法。
  7. 前記第3工程において圧縮空気を複数回通気する請求項1~請求項6のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。
  8. 前記第3工程において、前記トナー粒子に対して圧縮空気を通気し、前記トナー粒子に含有される水分量を、トナー粒子全体に対して45質量%以下とする請求項1~請求項7のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。
  9. 下記手順で測定されるアンモニウムイオンの含有量が1.0mg/L以下であり、蛍光X線分析におけるNa元素のNet強度が0.50kcps以下であり、S元素のNet強度が1.50kcps以下である請求項1~請求項8のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。
    (アンモニウムイオンの含有量の測定手順)
    トナー粒子0.5gを秤量し、トナー粒子全体に対し20質量%に相当する0.1gのノニオン系界面活性剤を含有するイオン交換水100gに分散させ、30±1℃に制御された恒温槽で超音波分散器にて30分間分散する。超音波分散後の液を、吸引ろ過により固液分離してトナー粒子を除去し、得られたろ液に含まれるアンモニウム量を、イオンクロマトグラフィーを用いて測定する。当該イオンクロマトグラフィーとしては、日本ダイオネクス社製ICS-2000を用い、以下の条件で分析する。
    ・陽イオン分離カラム :日本ダイオネクス社製、IonPacCS12A
    ・陽イオンガードカラム:日本ダイオネクス社製、IonPacCG12A
    ・溶離液:メタンスルフォン酸20mM(mmol/l)
    ・流速:1ml/分
    ・温度:30℃
    ・検出法:電気伝導度法(サプレッサ式)
  10. 下記手順で測定されるアンモニウムイオンの含有量が1.0mg/L以下であり、
    蛍光X線分析におけるNa元素のNet強度が0.50kcps以下であり、
    S元素のNet強度が1.50kcps以下であるトナー。
    (アンモニウムイオンの含有量の測定手順)
    トナー粒子0.5gを秤量し、トナー粒子全体に対し20質量%に相当する0.1gのノニオン系界面活性剤を含有するイオン交換水100gに分散させ、30±1℃に制御された恒温槽で超音波分散器にて30分間分散する。超音波分散後の液を、吸引ろ過により固液分離してトナー粒子を除去し、得られたろ液に含まれるアンモニウム量を、イオンクロマトグラフィーを用いて測定する。当該イオンクロマトグラフィーとしては、日本ダイオネクス社製ICS-2000を用い、以下の条件で分析する。
    ・陽イオン分離カラム :日本ダイオネクス社製、IonPacCS12A
    ・陽イオンガードカラム:日本ダイオネクス社製、IonPacCG12A
    ・溶離液:メタンスルフォン酸20mM(mmol/l)
    ・流速:1ml/分
    ・温度:30℃
    ・検出法:電気伝導度法(サプレッサ式)
  11. 前記アンモニウムイオンの含有量が0.1mg/L以上1.0mg/L以下である請求項10に記載のトナー。
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