JP2022180754A - エレベーター保守点検警告装置及びエレベーター保守点検警告方法 - Google Patents

エレベーター保守点検警告装置及びエレベーター保守点検警告方法 Download PDF

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Kazuo Higashida
才明 高橋
Toshiaki Takahashi
光太郎 三之宮
Kotaro Sannomiya
脩平 國信
Shuhei Kuninobu
友治 大西
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Abstract

【課題】エレベーターの保守点検作業の際に、作業者が建物の上階でエレベーターの乗りかごの上に乗り込む場合に、塔内への転落防止のための警告を行う。【解決手段】作業者の操作により機能が有効化される警告制御部と、警告制御部の機能の有効化により、作業者の現在位置の気圧を測定する気圧計と、気圧計で検出した気圧の値から作業者の現在位置の高さを判断する高さ分析部と、警告制御部の機能の有効化により、機能が有効化される位置検出部と、位置検出部からの情報に基づいて、作業者の水平位置を判断する位置分析部と、を備え、高さ分析部及び位置検出部からの位置情報に基づいて、作業者がいる位置を特定し、適切なタイミングで作業者に対して注意喚起のための警告を発するようにする。【選択図】図3

Description

本発明は、エレベーター保守点検警告装置及びエレベーター保守点検警告方法に関する。
従来、現在位置を測位するようにした位置検出装置において、気圧の変化や歩行距離によって作業者の位置を推定する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
すなわち、特許文献1には、予め定める周期毎に測位手段によって現在位置を測位するようにした、ユーザが携帯する位置検出装置が記載されている。
特許文献1に記載される位置検出装置は、測位手段による測位結果で校正され気圧変化から高度を測定する高度測定手段と、測位手段による測位不能時に最終の測位位置付近のデータに、高度測定手段によって検出された高度が加算されて現在位置を予測するものである。
特開2005-337872号公報
一般に、エレベーターの保守点検作業において、作業者が建物の上階で乗りかご上に乗りこむ場合には、作業者にエレベーター塔内への転落防止の注意喚起を行う必要がある。そのためには、作業者の現在位置を正確に作業者に伝えることが必要になる。
しかしながら、エレベーターの保守点検作業は、GPSの電波が届かない場所で行われるため、従来の技術では、エレベーターの乗りかごの位置を推定できなかった。このため、エレベーターの保守点検作業を行う作業者に対して、適切なタイミングで転落防止の注意喚起を行うことが困難であった。
通常、エレベーターの保守点検作業を行う際には、作業者は、建物の上階で乗りかごの上に乗りこむ。このとき、作業者は、乗り場ドアを開く際に、作業者の体が入らない程度のわずかな隙間だけ開いて、乗り場床面とほぼ同じ高さに乗りかごの上面があることを目視で確認する。そして、作業者は乗りかごの上面があることを確認した上で、乗り場ドアを全開して乗りかごの上に乗り込むという手順を守ることで、塔内への転落を防ぎ自らの安全を確保している。
しかし、作業者がうっかりして上記手順を守らずに乗り場ドアを全開したとき、乗りかごの上面が作業者がいる乗り場床面と同じ高さにない場合には、乗りかごの上に乗りこむ作業者の安全を確保することができない場合がある。
本発明の目的は、作業者がエレベーターの保守点検作業を行う場合に、作業者の位置と高さを推定し、作業者が建物の上階でエレベーターの乗りかごの上面に乗り込む際に、エレベーター塔内への転落防止の注意喚起を行うエレベーター保守点検警告装置及びエレベーター保守点検警告方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、本発明は、エレベーターの保守点検を行う作業者が携帯する保守用作業端末に内蔵され、作業者が保守点検時にエレベーターの上への乗り込む際に注意喚起を促すための警告を行うエレベーター保守点検警告装置である。
本発明のエレベーター保守点検警告装置は、作業者の操作により機能が有効化される警告制御部と、警告制御部の機能の有効化により、作業者の現在位置の気圧を測定する気圧計と、気圧計で検出した気圧の値から作業者の現在位置の高さを決定する高さ分析部と、警告制御部の機能の有効化により、機能が有効化される位置検出部と、位置検出部からの情報に基づいて、作業者の水平位置を決定する位置分析部と、を備える。
さらに、本発明のエレベーター保守点検警告装置は、高さ分析部及び位置検分析からの位置情報に基づいて、作業者がいる位置を特定し、作業者に対する警告を発するタイミングと警告内容を判断する警告判断部と、警告判断部により作業者への警告が必要と判断された場合に、作業者への警告を行う警告出力部と、を備える。
本発明によれば、作業者が乗り場ドアを開くタイミングで転落防止の警告を発することができるので、作業者の安全性向上を図ることが可能となる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
本発明の実施形態例のエレベーター保守点検警告装置が適用されるエレベーターの概略図である。 本発明の実施形態例のエレベーター保守点検警告方法における乗りかごの上に乗り込む時の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施形態例のエレベーター保守点検警告装置の全体構成の機能を示すブロック図である。 本発明の実施形態例のエレベーター保守点検警告装置のハードウェア構成を示す図である。 本発明の実施形態例のエレベーター保守点検警告方法の手順の前半の部分を示すフローチャートである。 本発明の実施形態例のエレベーター保守点検警告方法の手順の後半の部分を示すフローチャートである。 本例のエレベーター保守点検警告装置の作業者の動態イメージを示す図である。
以下、本発明の実施形態例(以下、「本例」という)について図1~図7を参照して説明する。
本例のエレベーター保守点検警告装置は、作業者30(図7参照)が建物の上階で乗りかごの上に乗りこむ際にエレベーター塔内へ転落しないようにするため、作業者30が危険性の高い動作を行う直前に警告を発し注意を喚起するための装置である。
まず、本例のエレベーター保守点検警告装置を説明する前に、その前提として、図1のエレベーターの概略図を参照してエレベーターの構造について説明する。
<エレベーターの構造>
図1に示すように、乗りかご1は、エレベーターの塔内2を上下に移動する構造になっている。利用者が乗り場ボタン3を押すと、乗りかご1は、塔内2を上昇または下降し、乗り場呼びがあった当該乗り場に到着する。
利用者が乗りかご1に乗り込み、乗りかご1の中にある操作盤4の行先ボタンを押すと、その行先階に向けて乗りかご1は塔内2を上昇または下降し、目的階に到着する。
<エレベーターの乗りかごの上面に乗りこむ際の作業フロー>
次に、図2を参照して、本例のエレベーター保守点検警告装置の前提となる、作業者30が乗りかご1の上へ乗りこむ時の作業フローを説明する。
まず、作業者30がエレベーターの乗り場ボタン3を押すと、乗りかご1が塔内を移動する(ステップS1)。そして、乗りかご1は、所定時間経過後に作業者30の待つ階(当該階)に到着する(ステップS2)。
乗りかご1が当該階に到着すると、作業者30は、乗りかご1内に乗り込む(ステップS3)。そして、作業者30が乗りかご1内の操作盤4の行き先ボタンを操作すると、乗りかご1は目的階に向かって塔内2を移動し(ステップS4)、目的階に到着する(ステップS5)。
乗りかご1が目的階に到着すると、乗りかご1のドアが開くが、作業者30はすぐには乗りかご1から降りずに、乗りかご1を他の利用者に使用されないように、乗りかご1内の操作盤4に設置されている不図示の保守モード設定スイッチを操作してエレベーターを保守モードに設定する(ステップS6)。
ステップS6で、保守モードに設定されたエレベーターは、乗り場ボタン3やかご内の操作盤4の行き先ボタンに応答しなくなり、自動でドア開閉がしない状態となる。
そして、作業者30は乗りかご1から降りて(ステップS7)、他の利用者が乗りかご内に入らないよう手動でエレベーターのドアを閉める。
作業者30が乗りかご1の上に乗りこむためには、乗りかご1の到着階の上の階から乗り込む必要があるので、作業者30はエレベーターから離れ、上り階段などを使って上の階へ移動する(ステップS8)。
次に、作業者30は、到着階の上の階のエレベーターの乗り場ドアに近づき(ステップS9)、乗り場ドアを専用鍵で開錠する(ステップS10)。そして、作業者は、乗り場ドアを手動で100mm程度開き(ステップS11)、100mm程度開いた隙間から塔内2を覗き込んで、すぐ下の階に乗りかごが停止していることを目視で確認する(ステップS12)。
すなわち、ステップS11とステップS12の手順は、作業者30がいきなりドアを全開して乗り込んだ場合、もしその付近に乗りかご1がなかったら塔内2に転落してしまう恐れがあるので、転落防止のために行う極めて重要な手順である。
作業者30は、すぐ真下の階に乗りかご1があることを目視で確認した後に、上の階の乗り場ドアを手動で全開し(ステップS13)、乗りかご1の上に乗りこむ(ステップS14)。以上で、作業者30が乗りかご1の上に乗りこむ動作は完了する。
<エレベーター保守点検警告装置のソフトウェア機能>
次に、図3を参照して、本例のエレベーター保守点検警告装置の構成とその機能の概要を説明する。
図2で説明した動作を行う際、作業者30にとって最も危険なのは、ステップS13とステップS14に示す作業である。つまり、作業者30が手動で乗り場ドアを開き、乗りかご1の上に乗りこむ時である。なぜなら、作業者30が乗り場ドアを開けて乗りかご1の上に乗りこむ時に、乗り場ドアの真下に乗りかご1がなかったら塔内2に転落してしまう恐れがあるからである。
そのような事故を防ぐため、図2のステップS12に示す手順にて、乗りかご1が、開いた乗り場ドアのすぐ下の階に来ているかどうかの確認を行う必要がある。しかし、従来、この確認作業は、作業者30の判断にゆだねられているため、見間違いがあったり、うっかり手順を忘れることがあったりする。このため、作業者30が塔内2に落下する事故が発生する恐れが絶対にないとは言いきれなかった。
図3は、本例のエレベーター保守点検警告装置の機能を示すブロック図である。本例のエレベーター保守点検警告装置は、図2のステップS13の動作を行うタイミングで作業者30に警告を発するようにしている。
本例のエレベーター保守点検警告装置は、作業者30が携帯する保守用作業端末10の機能を実現するための構成を備える。ここで、作業者30が携帯する保守用作業端末10は、専用に開発された機器ではなく、汎用のスマートフォンやタブレットが転用される。なお、保守用作業端末10のハードウェア構成については、図4で後述する。
図3に示すように、保守用作業端末10には、警告制御部11、気圧計12、高さ分析部13、全地球測位システム(GPS:Global Positioning System)14、位置分析部15、警告判断部16、警告文言データベース(DB)17及び警告出力部18が内蔵されている。
警告制御部11は、作業者30の操作によりその機能が有効になる。すると、気圧計12が起動し、作業者30の現在の高さ位置の気圧が測定される。気圧計12で測定された気圧の情報は、高さ分析部13に送られ、高さ分析部13で気圧の値から現在位置の高さが決定される。
また、作業者30の操作により警告制御部11の機能が有効になると、GPS14も有効となり、GPS14の情報から、位置分析部15により作業者30のいる水平位置が決定される。なお、GPS14は、作業者30の水平位置を測定するための最も標準的な装置であるが、GPS14以外にも、作業者30の水平位置を確認できる手段であれば他の手段を用いてもよい。
GPSの代替手段としては、例えば、保守用作業端末10が内蔵するジャイロなどの加速度センサや歩数計を用いて、作業者30が移動していることを検出することができる。そして、作業者30が停止すれば、その停止位置から作業者30の位置を検出することが可能である。また、GPSの代替手段として、保守用作業端末10が内蔵するマイクを利用することも考えられる。つまり、マイクで検出する周囲の音から作業者30の移動状況を知ることができる。したがって、図3に示すGPS14は、あくまでも作業者30の水平位置を検出するための「位置検出部」の一例にすぎない。
高さ分析部13と位置分析部15との間では、相互に情報のやり取りがなされ、作業者30がいる現在の高さと水平位置に関する情報、つまり三次元の位置情報が常時更新され、更新された情報が警告判断部16に送られる。
そして、警告判断部16は、高さ分析部13の測定結果と位置分析部15の測定結果が統合された情報に基づいて、作業者30に対して警告を発するか否かを判断する。警告判断部16が警告を発する必要があると判断した場合には、警告判断部16は、警告文言データベース17を参照して、スピーカなどの警告出力部18に必要な警告を発するための音声信号を送る。
ここで、警告文言DB17には、例えば以下のような音声情報が格納されている。例えば、乗りかご1の位置が作業者30の近傍にある場合には、警告出力部18から「かご上に乗りこむときはかご位置を確認し、十分注意して乗り込んでください」というメッセージが発生される。
また、乗りかご1の位置が作業者30から離れている場合には、警告出力部18から「かごが離れた位置にあります。ハッチドアを開けると転落の恐れがあります」というメッセージが発せられる。さらに、乗りかご1の位置が分からない場合には、警告出力部18から「かごの位置が不明です。ハッチドアを開けると転落の恐れがあります」というメッセージが発せられる。
ここで、乗りかごの位置が分からない場合とは、作業者30が屋内で作業しているため、衛星からの電波が途切れて、保守用作業端末10のGPS14でエレベーターの乗りかご1の位置が十分に検出されない場合が考えられる。また、保守用作業端末10に内蔵されている気圧計12が何らかの原因で機能しなくなった場合等も考えられる。
以上説明したように、警告出力部18は、警告判断部16からの警告信号に基づいて上述したような警告放送を発する。
ここで、警告出力部18としては、スピーカを用いて音声情報を発生するようにしているが、音声情報に代えて、保守用作業端末10の表示画面に映像で表示したり、保守用作業端末10を振動させたりして警告を発することも可能である。
<エレベーター保守点検警告装置のハードウェア構成>
図4は、本例のエレベーター保守点検警告装置に用いられる保守用作業端末10のハードウェア構成を示す図である。
図4に示すように、保守用作業端末10は、バス20に接続されたCPU(Central Processing Unit)21、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、不揮発性ストレージ24から構成される。
CPU21は、図3で説明した保守用作業端末10の各機能を実現するソフトウェアのプログラムコードをROM22から読み出して演算処理を実行する。RAM23には、CPU21で行われる演算処理の途中で発生した変数等が一時的に書き込まれる。CPU21は、ROM22に記録されているプログラムコードを実行することにより、図3で説明した保守用作業端末10の機能を実現する。
不揮発性ストレージ24は、SSD(Solid State Drive)等の不揮発性のメモリで構成される。この不揮発性ストレージ24には、CPU21が動作するために必要なプログラムやデータ等が格納される。また、不揮発性ストレージ24には、図3で説明した高さ分析部13及び位置分析部15で演算されたデータや、警告文言DB17に保存される警告文言などが格納される。
また、保守用作業端末10は、入力部25と出力部26を備える。入力部25からは、図3の気圧計12で計測した気圧や、GPS14からの測位データ(水平位置データ)などが入力される。出力部26は、図3の警告出力部18に相当し、通常は音声情報を発するスピーカである。
但し、既に述べたように、出力部26は、必ずしもスピーカに限定されない。音声以外にも、保守用作業端末10の表示画面に画像により文字を表示したり、端末自体を振動させたり、端末に備えられたライトの点灯・点滅を行うなどして、作業者30に警告を発することもできる。あるいは、これらの警告出力のいくつかを同時に行うことも可能である。
さらに、保守用作業端末10は、通信インタフェース(通信IF)27を備える。通信IF27としては、例えば、NIC(Network Interface Card)等が用いられる。通信IF27は、保守用作業端末10の情報を不図示のサーバに送信したり、サーバからの情報を受信したりするために用いられるハードウェアである。
<エレベーター保守点検警告装置の処理の流れ>
次に、図5と図6を参照して本例のエレベーター保守点検警告装置の運用に関する処理の流れについて説明する。
まず、図5を参照して、本例のエレベーター保守点検警告装置の前半の処理の流れを説明する。
図5に示すように、作業者30が当該建物内に入館すると(ステップS21)、作業者30は、携帯している保守用作業端末10にて警告制御部11を起動させる(ステップS22)。
警告制御部11が起動すると、気圧計12は、自動で気圧測定を開始し、気圧計12により作業者30の高さ位置の気圧が測定される(ステップS23).
気圧計12による気圧の測定結果は、高さ分析部13に送られ、そこで現在の高さに換算される(ステップS24)。
ステップS24で算出された作業者30の高さ位置が基準の高さとされて、以降はこの基準の高さとの比較で作業者30の位置の高低が判断される。
次に、作業者30がエレベーターの乗り場ボタン3を押すと(ステップS25)、乗りかご1が塔内2を移動し、作業者30が乗り場ボタン3を押した階に到着する(ステップS26)。
そして、作業者30は、乗りかご1内に乗り込み(ステップS27)、乗りかご1内の操作盤4の行き先ボタンを操作する(ステップS28)。
その後、乗りかご1は目的階(行先階)に向かって塔内2を移動するが(ステップS29)、乗りかご1の塔内2の移動中も、気圧計12による気圧測定は継続的に実施される(ステップS30)。
そして、気圧計12の測定結果は、高さ分析部13に送られ、高さ分析部13は気圧計12による気圧の測定結果から作業者30がいる現在の高さを算出する(ステップS31)。
このとき、エレベーターの乗りかご1は移動中であるが、高さ分析部13は、気圧計12で測定した気圧の変化に基づく高さの変化状況から、エレベーターが現在垂直移動中であることを検知する(ステップS32)。
エレベーターが垂直移動中であることを検知した高さ分析部13は、位置分析部15に情報を提供し、位置分析部15に対してエレベーター乗りかご1の現在位置を記録するよう指示する(ステップS33)。
位置分析部15は、高さ分析部13からの指示により、作業者30の現在位置をGPS14で確認し、作業者30の水平位置が建物内のエレベーターの位置であると判断する(ステップS34)。ここで、保守用作業端末10のGPS14は、電波が途切れるエレベーターの乗りかご1内では機能しないが、作業者30が乗りかご1に乗り込む直前の位置は把握している。そこで、ステップS34では、作業者30が乗りかご1に乗り込んで、GPS14からの電波が途切れた位置をエレベーターの位置と判断する。
以降は、ステップS34で確認されたエレベーターの水平位置を基準として、この基準位置と作業者30の現在位置を比較することで作業者30の水平位置、つまり作業者30がエレベーターからどれだけ離れ、または近づいているか等を判断する。
すなわち、エレベーターの乗りかご1が目的階に到着すると(ステップS35)、乗りかご1のドアが自動で開くが、作業者30はすぐには乗りかご1から降りず、乗りかご1内の操作盤4に設置されている保守モード設定スイッチを操作してエレベーターを保守モードに設定する(ステップS36)。そして、作業者30は、乗りかご1から降りてエレベーターから離れる(ステップS37)。
このとき、位置分析部15は、GPS14からの情報に基づいて作業者30の現在位置を確認し、作業者30がエレベーターから離れたと判断する(ステップS38)。以上が、本例のエレベーター保守点検警告装置の前半の処理の流れである。
ステップS38の処理が終了すると、(A)に移動して、図6に示す本例のエレベーター保守点検警告装置の後半の流れに進む。
図6に示すように、ステップS38で作業者30がエレベーターから離れた場合も、気圧計12による気圧測定は継続的に実施されており(ステップS39)、その測定結果は高さ分析部13に送られる。
ステップS38で、既に作業者30が乗りかご1から離れていることが分かっているため、高さ分析部13は、作業者30の現在の高さが乗りかご1を降りた階の高さであると判断する(ステップS40)。
次に、作業者30は、階段などを使って上の階へ移動することになるが(ステップS41)、このときも気圧計12による気圧測定は継続して実施される(ステップS42)。そして、気圧計12の測定結果が高さ分析部13に送られ、高さ分析部13は、気圧計12による気圧の変化から、作業者30が乗りかご1を降りた階よりも高い位置にいると判断する(ステップS43)。
作業者30は、エレベーター乗りかご1の停止階よりも1つ上の階のエレベーターに近づき(ステップS44)、エレベーターの手前で立ち止まり、乗り場ドアを開くための専用鍵を取り出す(ステップS45)。
このとき、位置分析部15は、作業者30の水平位置をGPS14で確認し、作業者30がエレベーターに接近したと判断する(ステップS46)。
すると、ステップS46の位置分析部15の判断に基づいて、警告判断部16は、作業者30に対して警告を発する条件が全て整ったと判断する(ステップS47)。
そして、警告判断部16は、作業者30が乗りかご1の上に乗りこむ可能性が高いと推定し、警告文言DB17から最適な警告文言を取り出して、警告出力部18に対して警告を発するように指示する(ステップS48)。
警告出力部18は、警告判断部16からの指示を受けて、例えば既に述べたような「かご上に乗りこむときはかご位置を確認し、十分注意して乗り込んでください」といったメッセージを発声して作業者30に伝える(ステップS49)。なお、音声で伝えるのは一例であり、既に説明したように、音声以外の方法で警告するようにしてもよい。
なお、警告出力部18から発せられる警告の音声は、作業者30が停止操作しない限り継続して発せられるようにすることが望ましい。このため、この警告の音声を聞いた作業者30は、注意しながら乗り場ドアを専用鍵で開錠し(ステップS50)、乗りかごの上に乗りこむ(ステップS51)。以上の手順を踏むことにより、作業者30は、安全に乗りかご1の上に乗りこむことが可能になる。
ここで、警告判断部16による警告を発する条件とは、以下(1)~(5)に示す条件を含む。
(1)高さ分析部13が作業者30の基準となる高さを算出したこと(ステップS24)
(2)高さ分析部13が高さの変化状況からエレベーターが垂直移動中であることを検知したこと(ステップS32)
(3)位置分析部15が現在位置をGPS情報で確認し、エレベーターの水平位置を確認したこと(ステップS34)
(4)作業者30が停止したエレベーターから一旦離れ、別の高さ階(1つ上の階)の位置にいること(ステップS43)
(5)作業者30がエレベーター停止階の一つ上の階のエレベーターに接近し停止したこと(ステップS45)
図5、図6の処理の流れ(手順)を見る限り、警告判断部16が警告を発する場合を判断する場合、上述した(1)~(5)の条件が揃った場合に限られるが、必ずしもこれらの条件が全て揃わなければ警告を行うことができないということではない。
エレベーターが目的階に到達して、作業者30がエレベーターを降りるときに、ステップS36に示したように、作業者30はエレベーターを保守モードに設定する。つまり、作業者30は、保守モードに設定してエレベーターから離れ、1つ上の階に上るのであるが、何らかの原因で保守モード設定状態を検知できない場合もある。
例えば、作業者30が保守モードの設定した後で、他の誰かが保守モード解除してしまった場合や、作業者30が保守モードに設定するのを失念してしまったりする場合も起こり得る。
そのような場合でも、上述した(1)から(5)の条件が満たされた場合には、警告判断部16は、警告出力部18に対して作業者30への注意喚起を促すための警告を発するように指示する。これにより、作業者30による保守モードの設定に支障があった場合でも、作業者30が塔内2に落下するような事故を防ぐことが可能になる。
<本例のエレベーター保守点検乗り込みシステムの動態イメージ>
図7は、本例のエレベーター保守点検警告装置の作業者30の動態イメージを示す図である。
作業者30は、保守用作業端末10を携帯している。作業者30は、建物に入館してから(S21)、エレベーターの乗りかご1に乗って(S27)塔内2を通り、目的階(図7では上の階)に移動する(S32、S34)。そして、エレベーターで目的階に移動すると、乗り場ドアが開くので、作業者30は、階段を使って(S39、S40)更に上の階へ移動する(S42、S43)。
そして、エレベーターが停止した階のすぐ上の階のエレベーターに近づき(S44)、乗り場ドアを、専用鍵を使って開錠する(S45)。このとき、警告判断部16は作業者30に対して注意喚起を促す警告を発するように警告出力部18に指示する(S47~S49)。
図7は、以上の作業者30の動きを、図5と図6に示すステップを記載して模式的に表現したものである。図7の作業者30の近傍に付加したステップ記号は、図5と図6のステップ記号と同じである。
以上、本発明の実施形態例であるエレベーター保守点検警告装置について説明したが、本発明は前述した実施の形態例に限定されるものではなく、様々な変形態様が含まれる。
また、前述した実施の形態例は、本発明を分かりやすく説明するために説明したものであり、本発明は、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではなく、適宜、その他の構成にも応用して適用することができる。
1…エレベーターの乗りかご、2…エレベーターの塔内、3…乗り場ボタン、4…操作盤、10…保守用作業端末、11…警告制御部、12…気圧計、13…高さ分析部、14…GPS、15…位置分析部、16…警告判断部、17…警告出力部、30…作業者

Claims (7)

  1. エレベーターの保守点検を行う作業者が携帯する保守用作業端末に内蔵され、作業者が保守点検時にエレベーターの乗りかごの上への乗り込む際に、注意喚起を促すための警告を行うエレベーター保守点検警告装置であって、
    作業者の操作により機能が有効化される警告制御部と、
    前記警告制御部の機能の有効化により、作業者の現在位置の気圧を測定する気圧計と、
    前記気圧計で検出した気圧の値から作業者の現在位置の高さを決定する高さ分析部と、
    前記警告制御部の機能の有効化により、機能が有効化される位置検出部と、
    前記位置検出部からの情報に基づいて、作業者の水平位置を決定する位置分析部と、
    前記高さ分析部及び前記位置分析部からの位置情報に基づいて、作業者がいる位置を特定し、作業者に対する警告を発するタイミングと警告内容を判断する警告判断部と、
    前記警告判断部により作業者への警告が必要と判断された場合に、作業者への警告を行う警告出力部と、
    を備えるエレベーター保守点検警告装置。
  2. 前記高さ分析部及び前記位置分析部は相互に情報を交換し、作業者の現在の高さ位置と水平位置を含む作業者の現在位置を更新する、
    請求項1に記載のエレベーター保守点検警告装置。
  3. 作業者の水平位置を検知する位置検出部は、全地球測位システム(GPS)、加速度センサ、歩数計またはマイクのいずれか、または複数の組み合わせで構成される
    請求項1または2に記載のエレベーター保守点検警告装置。
  4. 前記警告判断部は、前記高さ分析部及び前記位置分析部により把握された作業者の動きに基づいて、作業者がエレベーターにて所定の高さの階に移動したこと、作業者がエレベーターから離れて1つ上の階に移動したこと、及び作業者が再度エレベーターに接近し停止したことが確認できたときに、前記警告出力部に作業者に対する警告を発するように指示する、
    請求項1に記載のエレベーター保守点検警告装置。
  5. 前記警告出力部は、警告文言を含む音声をスピーカから発する発声装置、前記保守用作業端末の端末画面における警告文言の表示、前記保守用作業端末の振動、または前記保守用作業端末に備えられたライトの点灯・点滅にて警告する
    請求項4に記載のエレベーター保守点検警告装置。
  6. 前記警告判断部は、前記高さ分析部及び前記位置分析部により把握された作業者の動きに基づいて、エレベーターが保守モード設定状態になっていない状態で作業者がエレベーターから離れたことを確認した場合には、作業者がエレベーター停止階とは異なる階のエレベーターに接近し停止したことを検出したときに、作業者に対して乗りかごが移動している可能性がある旨の警告を行うように前記警告出力部に指示する
    請求項1に記載のエレベーター保守点検警告装置。
  7. エレベーターの保守点検を行う作業者が携帯する保守用作業端末に対して、作業者が保守点検時にエレベーターの上側への乗り込む際に注意喚起を促すための警告を行うエレベーター保守点検警告方法であって、
    作業者の操作により前記保守用作業端末の警告制御部の機能を有効化するステップと、
    前記警告制御部の機能の有効化により、作業者の現在位置の気圧を気圧計により測定するステップと、
    前記気圧計で検出した気圧の値から、高さ分析部により作業者の現在位置の高さを決定するステップと、
    前記警告制御部の機能の有効化により、位置検出部の機能を有効化するステップと、
    前記位置検出部からの情報に基づいて、位置分析部により作業者の水平位置を決定するステップと、
    前記高さ分析部及び前記位置分析部からの位置情報に基づいて、作業者がいる位置を特定し、警告判断部により作業者に対する警告を発するタイミングと警告内容を判断するステップと、
    前記警告判断部が作業者への警告が必要と判断した場合に、警告出力部により作業者への警告を行うステップと、
    を含むエレベーター保守点検警告方法。
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