JP2022180109A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】媒体の搬送を安定させながら定着装置を冷却することができる画像形成装置を提供する。【解決手段】画像形成装置1は、用紙Sを第2の搬送ガイド42等に沿って搬送する搬送装置13と、軸周りに回転する定着ベルト25と加圧ローラー26との間に用紙Sを通過させることで用紙S上にトナー像を熱定着させる定着装置12と、第2の搬送ガイド42上の空気を吸引することで用紙Sを第2の搬送ガイド42に引き寄せ、且つ加圧ローラー26の軸方向の両側に設定される一対の非通過領域に向けて吸引した空気を吹き付ける送風装置51と、を備えている。【選択図】図2
Description
本発明は、画像形成装置に関する。
転写材が通紙経路上の所定の箇所を通過する際に、搬送される転写材に所定の箇所から風を吹き付ける送風手段を具備した画像形成装置が知られている(特許文献1)。転写材が、送風手段から吹き付けられた風によって通紙経路の一面に押し当てられながら搬送されるため、安定した通紙が可能になるとされていた。
また、定着装置の定着ローラーの端部の所定位置に通紙基準が設定され、冷却ファンが定着ローラーの通紙基準側端部とは反対側の端部から通紙基準側の端部に向かうエアーフローを形成する画像形成装置が知られている(特許文献2)。これにより、定着ローラーの過昇温等が予防され、良好な定着画像が得られるとされていた。
しかしながら、特許文献1に記載の画像形成装置では、吹き付けられた風によって転写材の姿勢が乱れることがあり、必ずしも安定した通紙を行えるとは言えなかった。
また、特許文献2に記載の画像形成装置では、定着ローラーを冷却する冷却ファンが通紙経路上での安定した通紙のために利用されておらず、この画像形成装置において安定した通紙を図るためには、冷却ファンの他に送風手段を設ける必要があった。
本発明は、上記事情を考慮し、媒体の搬送を安定させながら定着装置を冷却することができる画像形成装置を提供する。
本発明の画像形成装置は、媒体を搬送ガイドに沿って搬送する搬送装置と、軸周りに回転する定着部材と加圧部材との間に前記媒体を通過させることで前記媒体上にトナー像を熱定着させる定着装置と、前記搬送ガイド上の空気を吸引することで前記媒体を前記搬送ガイドに引き寄せ、且つ前記定着部材と前記加圧部材の少なくとも何れか一方の軸方向の両側に設定される一対の非通過領域に向けて吸引した空気を吹き付ける送風装置と、を備えている。
この場合、前記搬送装置は、前記定着装置よりも搬送方向の上流側において前記媒体を挟んで軸周りに回転することで前記媒体を搬送するニップローラーを有し、前記搬送ガイドは、前記ニップローラーと前記定着装置との間に設けられてもよい。
この場合、前記搬送ガイドに開口した吸込口と前記送風装置の吸気部とを連通させる吸気ダクトを更に備えてもよい。
この場合、前記送風装置の排気部と一対の前記非通過領域に対向する位置とを連通させ、一対の前記非通過領域に吹き付ける空気の流量が均等になるように形成された一対の排気ダクトを更に備えてもよい。
本発明によれば、媒体の搬送を安定させながら定着装置を冷却することができる。
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。なお、図面に示すFr、Rr、L、R、U、Dは、前、後、左、右、上、下を示している。本明細書では方向や位置を示す用語を用いるが、それらの用語は説明の便宜のために用いるものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
図1ないし図3を参照して、実施形態に係る画像形成装置1について説明する。図1は画像形成装置1の内部の概略を示す正面図である。図2は定着装置12および搬送装置13等を示す断面図(正面図)である。図3は吸排気構造50等を示す側面図である。
[画像形成装置]
画像形成装置1は、電子写真方式で形成したフルカラーのトナー像を用紙S(媒体)に転写して画像形成するカラープリンターである。図1に示すように、画像形成装置1は、略直方体状の外観を構成する装置本体2を備えている。装置本体2の下部には用紙Sを収容するカセット3が着脱可能に設けられ、装置本体2の上面には画像形成された用紙Sが排出される排紙トレイ4が設けられている。排紙トレイ4の下方には、4色(マゼンタ,シアン,イエロー,ブラック)の補給用のトナー(現像剤)を収容した4つのトナーコンテナ5が着脱可能に装着されている。なお、媒体は、紙製の用紙Sに限らず、樹脂製のシート等であってもよい。
画像形成装置1は、電子写真方式で形成したフルカラーのトナー像を用紙S(媒体)に転写して画像形成するカラープリンターである。図1に示すように、画像形成装置1は、略直方体状の外観を構成する装置本体2を備えている。装置本体2の下部には用紙Sを収容するカセット3が着脱可能に設けられ、装置本体2の上面には画像形成された用紙Sが排出される排紙トレイ4が設けられている。排紙トレイ4の下方には、4色(マゼンタ,シアン,イエロー,ブラック)の補給用のトナー(現像剤)を収容した4つのトナーコンテナ5が着脱可能に装着されている。なお、媒体は、紙製の用紙Sに限らず、樹脂製のシート等であってもよい。
装置本体2の内部右側には、用紙Sを搬送する経路となる搬送路6および反転搬送路7が形成されている。搬送路6は、上下方向に沿って略S字状に形成され、用紙Sをカセット3から排紙トレイ4まで搬送するための経路である。反転搬送路7は、搬送路6の下流側で右方に分岐して下方に延び、搬送路6の上流側に合流している。反転搬送路7は、用紙Sを反転させて後述する作像装置11に再搬送するための経路である。なお、本明細書において「上流、下流」との用語は、用紙S(媒体)の搬送方向における「上流、下流」を指す。
また、装置本体2の内部には、給紙装置10と、作像装置11と、定着装置12と、搬送装置13と、が設けられている。給紙装置10は、搬送路6の上流端部に設けられ、カセット3に収容された用紙Sを1枚ずつ分離しながら搬送路6に送り出す機能を有している。定着装置12は搬送路6の下流側に設けられ、作像装置11は搬送路6において給紙装置10と定着装置12との中間に設けられている。搬送装置13は、搬送路6と反転搬送路7との一部を構成する第1~第3の搬送ガイド41~43等を有し、用紙Sを第1~第3の搬送ガイド41~43等に沿って搬送する機能を有している。
<作像装置>
作像装置11は、中間転写ベルト14と、4つのドラムユニット15と、光走査装置16と、を有している。中間転写ベルト14は、トナーコンテナ5の下方に設けられ、複数のローラーに架け渡され、図1に矢印で示す方向に回転する。4つのドラムユニット15は中間転写ベルト14の下方で左右方向に並べられ、光走査装置16はドラムユニット15の下方に設けられている。4つのドラムユニット15は、左から右に向かって順に、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックのトナーに対応している。なお、4つのドラムユニット15は、同一構造であるため、以下、1つのドラムユニット15について説明する。
作像装置11は、中間転写ベルト14と、4つのドラムユニット15と、光走査装置16と、を有している。中間転写ベルト14は、トナーコンテナ5の下方に設けられ、複数のローラーに架け渡され、図1に矢印で示す方向に回転する。4つのドラムユニット15は中間転写ベルト14の下方で左右方向に並べられ、光走査装置16はドラムユニット15の下方に設けられている。4つのドラムユニット15は、左から右に向かって順に、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックのトナーに対応している。なお、4つのドラムユニット15は、同一構造であるため、以下、1つのドラムユニット15について説明する。
ドラムユニット15は、感光体ドラム20と、帯電装置21と、現像装置22と、一次転写ローラー23と、クリーニング装置24と、を有している。感光体ドラム20は、中間転写ベルト14の下側に接触しながら軸周りに回転する。帯電装置21、現像装置22、一次転写ローラー23およびクリーニング装置24は、感光体ドラム20の周囲に画像形成プロセス順に配置されている。一次転写ローラー23は、中間転写ベルト14を挟んで上側から感光体ドラム20に対向している。
<定着装置>
図2に示すように、定着装置12は、定着ベルト25と、加圧ローラー26と、発熱部27と、を有している。
図2に示すように、定着装置12は、定着ベルト25と、加圧ローラー26と、発熱部27と、を有している。
定着部材の一例としての定着ベルト25は、前後方向に長い略円筒状に形成された無端状のベルトである。定着ベルト25は、金属と合成樹脂とを積層して形成されている。定着ベルト25の内部には、支持部材25Aと、押圧パッド25Bと、ベルトガイド25Cと、が設けられている。支持部材25Aは定着ベルト25を軸方向に貫通し、その両端部が定着ケース28(図1参照)に支持されている。押圧パッド25Bは、耐熱性を有する合成樹脂製で、定着ベルト25を挟んで加圧ローラー26に対向するように支持部材25Aに固定されている。ベルトガイド25Cは、金属製で軸方向に長い略半円筒状に形成されている。ベルトガイド25Cは、押圧パッド25Bの反対側で支持部材25Aに固定され、定着ベルト25の内面に接触して定着ベルト25を略円筒形状に維持する。
定着ベルト25は、前後両端部に取り付けられた一対のキャップ(図示せず)を介して支持部材25Aに回転可能に支持されている。キャップにはギアが一体形成され、定着ベルト25はギアに接続された駆動モーター(図示せず)の駆動力を受けて回転する。
加圧部材の一例としての加圧ローラー26は、前後方向に長い略円筒状に形成され、定着ベルト25の右側に配置されている。加圧ローラー26は、金属製の芯金26Aの外周面に合成樹脂製の弾性層26Bを積層して形成されている。加圧ローラー26(芯金26A)の軸方向両端部は、一対の可動フレーム(図示せず)に回転可能に支持されている。可動フレームは、左右方向に揺動可能に定着ケース28(図1参照)に支持され、バネや偏心カム等を含む圧力調整部(図示せず)に接続されている。
圧力調整部が可動フレームを定着ベルト25側に回動させると、加圧ローラー26が定着ベルト25に押し付けられて定着ベルト25との間に加圧された定着ニップN1(加圧領域)を形成する。定着ニップN1が加圧された状態で、加圧ローラー26は定着ベルト25に従動して回転する。一方、圧力調整部が可動フレームを定着ベルト25から離す方向に回動させると、加圧ローラー26が定着ベルト25への押し付けを解除されて減圧された定着ニップN1を形成する。なお、定着ニップN1が形成された状態で、定着ベルト25は加圧ローラー26に押されて変形している。また、定着ニップN1(加圧領域)とは、圧力が0Paである上流側の位置から最大圧力となる位置を経由して再び圧力が0Paとなる下流側の位置までの領域を指している。
発熱部27は、隙間を挟んで定着ベルト25の左方に配置されている。発熱部27は、磁界を発生させて定着ベルト25を自己発熱させる誘導加熱型のヒーターである。上記したベルトガイド25Cは、定着ベルト25を透過した漏洩磁束を吸収して自己発熱し、定着ベルト25の加熱を補助する。なお、熱源として誘導加熱型の発熱部27を定着ベルト25の外側に配置したが、これに代えて、定着ベルト25の内部にハロゲンヒーターやカーボンヒーター等を配置してもよい。
<搬送装置>
図1および図2に示すように、搬送装置13は、搬送本体部30と、レジストローラー対31と、二次転写ローラー32と、複数の搬送ローラー対33~36と、を有している。
図1および図2に示すように、搬送装置13は、搬送本体部30と、レジストローラー対31と、二次転写ローラー32と、複数の搬送ローラー対33~36と、を有している。
図1に示すように、搬送本体部30は、二次転写ローラー32等を支持するフレームを含み、搬送路6と反転搬送路7との間に設けられている。図2に示すように、搬送本体部30は、搬送路6の一部を構成する第1~第3の搬送ガイド41~43と、反転搬送路7の一部を構成する第1~第2の反転搬送ガイド44~45と、を有している。第1~第3の搬送ガイド41~43および第1~第2の反転搬送ガイド44~45は、用紙Sの搬送を案内する部材である。用紙Sは、第1~第3の搬送ガイド41~43や第1~第2の反転搬送ガイド44~45に沿って(または接触しながら)搬送される。
図1に示すように、装置本体2の右側面は、第1~第2の反転搬送ガイド44~45に対向して反転搬送路7を構成するカバー46となっている。カバー46は、装置本体2に開閉可能に設けられ、閉じられた状態で装置本体2の右側面を構成し、搬送路6や反転搬送路7に詰まった用紙Sを取り除くために開かれる。
図1および図2に示すように、レジストローラー対31および二次転写ローラー32は搬送路6の上流側に配置され、複数の搬送ローラー対33~36は搬送路6の下流側および反転搬送路7に配置されている。レジストローラー対31および搬送ローラー対33~36は、用紙Sを挟んで軸周りに回転することで用紙Sを搬送する。二次転写ローラー32は、中間転写ベルト14との間に用紙Sを挟んで軸周りに回転することで用紙Sを搬送する。
レジストローラー対31は、反転搬送路7の合流部よりも下流側(上方)、且つ二次転写ローラー32よりも上流側(下方)に設けられている。レジストローラー対31の一方のローラーは搬送本体部30に支持され、他方のローラーは装置本体2に支持されている。レジストローラー対31は、搬送路6を搬送される用紙Sを一時的に塞き止めて、用紙Sの傾きを補正(スキュー補正)する。
ニップローラーの一例としての二次転写ローラー32は、レジストローラー対31よりも下流側(上方)、且つ定着装置12よりも上流側(下方)において搬送本体部30に支持されている。二次転写ローラー32は、中間転写ベルト14の右端に接触し(中間転写ベルト14を挟んでローラーに対向し)、転写ニップN2を形成している。なお、転写ニップN2とは、圧力が0Paである上流側の位置から最大圧力となる位置を経由して再び圧力が0Paとなる下流側の位置までの領域を指している。また、転写ニップN2と定着ニップN1との間隔(距離)は、用紙Sの搬送方向の寸法(例えば、A4用紙の短辺長さ)よりも短く設定されている。
搬送ローラー対33は定着装置12の上方の搬送路6に配置され、搬送ローラー対34は反転搬送路7の上流に配置されている。搬送ローラー対33~34は、装置本体2に支持されている。搬送ローラー対35~36は、反転搬送路7の中流および下流に配置されている。搬送ローラー対35~36の一方のローラーは搬送本体部30に支持され、他方のローラーはカバー46に支持されている。
図2に示すように、上流側の第1の搬送ガイド41は、レジストローラー対31と二次転写ローラー32との間に設けられている。第1の搬送ガイド41は、レジストローラー対31を通過した後の用紙Sをガイドする。中間の第2の搬送ガイド42は、二次転写ローラー32と定着装置12との間に設けられている。第2の搬送ガイド42は、二次転写ローラー32(転写ニップN2)を通過した後の用紙Sをガイドする。下流側の第3の搬送ガイド43は、定着装置12の下流側に設けられている。第3の搬送ガイド43は、定着ニップN1を通過した後の用紙Sをガイドする。第1~第2の反転搬送ガイド44~45は、反転搬送路7上に配置された複数の搬送ローラー対33~36の間に設けられ、反転搬送路7を通過する用紙Sをガイドする。
[画像形成処理]
ここで、画像形成装置1の動作について説明する。制御部(図示せず)は、外部端末から入力された画像データに基づいて、以下のように画像形成処理を実行する。
ここで、画像形成装置1の動作について説明する。制御部(図示せず)は、外部端末から入力された画像データに基づいて、以下のように画像形成処理を実行する。
帯電装置21は、感光体ドラム20の表面を帯電させる。光走査装置16は、感光体ドラム20を露光し、感光体ドラム20の表面に画像データに対応した静電潜像を形成する。現像装置22は、トナーコンテナ5から供給されたトナーを用いて感光体ドラム20上の静電潜像をトナー像に現像する。4つの感光体ドラム20に担持された4色のトナー像は、一次転写バイアスを印加された一次転写ローラー23によって、回転する中間転写ベルト14に順番に一次転写される。中間転写ベルト14は、回転しながら4色のトナー像を重ねたフルカラーのトナー像を担持する。クリーニング装置24は一次転写後に感光体ドラム20の表面に残留したトナーを除去する。
給紙装置10は、カセット3に収容された用紙Sを取り出して搬送路6に送り出す。レジストローラー対31は、スキュー補正した用紙Sを下流へと送り出す。二次転写バイアスを印加された二次転写ローラー32は、転写ニップN2を通過する用紙Sの表面に中間転写ベルト14上のトナー像を二次転写する。定着装置12は、軸周りに回転する定着ベルト25と加圧ローラー26との間(定着ニップN1)に用紙Sを通過させることで用紙S上にトナー像を熱定着させる。片面印刷の場合、トナー像が定着した(画像形成された)用紙Sは排紙トレイ4に排出される。
両面印刷を行う場合、定着装置12を通過した用紙Sは、搬送路6の下流端部でスイッチバックして反転搬送路7に送られる。複数の搬送ローラー対34~36は、反転搬送路7に沿って用紙Sを搬送し、用紙Sは反転搬送路7から再び搬送路6に進入する。そして、上記した片面印刷時と同様の手順で、用紙Sの裏面にも画像が形成される。
ところで、定着装置12の発熱部27は定着ベルト25を加熱しているが、定着ベルト25に押し付けられた加圧ローラー26も定着ベルト25を介して間接的に加熱される。定着ベルト25および加圧ローラー26は、熱膨張して外径が拡大する。図3に示すように、用紙Sは、定着ベルト25および加圧ローラー26の軸方向の両側を除く中間部に設定される通過領域Pを通過し、加圧ローラー26等の軸方向の両側に設定される一対の非通過領域NPを通過しない(図3では加圧ローラー26のみを図示している。)。用紙S(およびトナー)は加圧ローラー26等の熱を奪う(吸収する)ため、加圧ローラー26等の通過領域Pの温度は非通過領域NPの温度よりも若干低くなる。加圧ローラー26等の非通過領域NPは、通過領域Pよりも高温になるため、通過領域Pよりも大径となる。加圧ローラー26に押されて変形した定着ベルト25に比べ、加圧ローラー26は通過領域Pよりも非通過領域NPを拡径させた逆クラウン形状(図3に示す二点鎖線参照)になりやすい。定着ニップN1を通過する用紙Sは、加圧ローラー26の逆クラウン形状に沿って湾曲する。湾曲した用紙Sは、搬送方向に曲がり難くなる(剛性が向上する)。
上記したように、二次転写ローラー32は定着装置12よりも上流側において中間転写ベルト14との間(転写ニップN2)に用紙Sを挟み込みながら搬送しており、用紙Sは定着ニップN1と転写ニップN2とに挟まれた状態になることがある。加圧ローラー26が逆クラウン形状になっている場合、定着ニップN1に挟まれた用紙Sの先頭側は湾曲し、転写ニップN2に挟まれた用紙Sの後尾側は湾曲していない。その状態から用紙Sの搬送が進むと、用紙Sの後尾が転写ニップN2から抜けた途端、用紙Sの後尾側は図2で左方へ弾かれるように移動する(所謂「用紙はね」の発生)。用紙はねが発生すると、用紙Sの搬送が不安定になると共に姿勢が微小に変化するため、定着画像にずれ(乱れ)が生じる場合がある。そこで、本実施形態に係る画像形成装置1では、用紙Sの搬送を安定させながら定着装置12、具体的には加圧ローラー26の一対の非通過領域NPを冷却する吸排気構造50を備えている。
[吸排気構造]
図2および図3を参照して、吸排気構造50について説明する。吸排気構造50は、送風装置51と、吸気ダクト54と、一対の排気ダクト55と、を備えている。
図2および図3を参照して、吸排気構造50について説明する。吸排気構造50は、送風装置51と、吸気ダクト54と、一対の排気ダクト55と、を備えている。
<送風装置>
送風装置51は、第2の搬送ガイド42の裏面(用紙Sの搬送面とは反対面)の後側に配置され、搬送本体部30に固定されている。送風装置51は、例えば、ケーシング52に回転可能に支持された羽根車53を有するシロッコファンである。
送風装置51は、第2の搬送ガイド42の裏面(用紙Sの搬送面とは反対面)の後側に配置され、搬送本体部30に固定されている。送風装置51は、例えば、ケーシング52に回転可能に支持された羽根車53を有するシロッコファンである。
(ケーシング)
ケーシング52には、空気の吸い込み口となる吸気部52Aと、空気の吐き出し口となる排気部52Bとが形成されている。吸気部52Aは、ケーシング52の左面(第2の搬送ガイド42との対向面)において羽根車53の中心部に対応して形成されている。排気部52Bは、ケーシング52の上部において後方から前方に向かって斜めに突き出すように形成されている。
ケーシング52には、空気の吸い込み口となる吸気部52Aと、空気の吐き出し口となる排気部52Bとが形成されている。吸気部52Aは、ケーシング52の左面(第2の搬送ガイド42との対向面)において羽根車53の中心部に対応して形成されている。排気部52Bは、ケーシング52の上部において後方から前方に向かって斜めに突き出すように形成されている。
(羽根車)
羽根車53は、複数の羽根(図示せず)を並べて略円筒状に形成され、モーター(図示せず)の駆動力を受けて軸周りに回転する。羽根車53が回転すると、空気は、吸気部52Aから羽根車53の中心部に取り込まれ、羽根車53の径方向の外側に向かう旋回流となり、ケーシング52の内面に沿って流れて排気部52Bから排出される。
羽根車53は、複数の羽根(図示せず)を並べて略円筒状に形成され、モーター(図示せず)の駆動力を受けて軸周りに回転する。羽根車53が回転すると、空気は、吸気部52Aから羽根車53の中心部に取り込まれ、羽根車53の径方向の外側に向かう旋回流となり、ケーシング52の内面に沿って流れて排気部52Bから排出される。
<吸気ダクト>
吸気ダクト54は、第2の搬送ガイド42の裏面に固定されている。第2の搬送ガイド42の前後方向の中央領域(用紙Sが通過する領域)には2つの吸込口42Aが開口しており、吸気ダクト54は、2つの吸込口42Aと送風装置51の吸気部52Aとを連通させるように形成されている。吸気ダクト54は、吸込口42Aから取り込まれた空気を吸気部52Aまで導くための流路(管)である。詳細には、吸気ダクト54は、2つの吸込口42Aを覆うように第2の搬送ガイド42の裏面に固定された部分から下方に伸長した後、屈曲して後方に伸長し、その末端を送風装置51の吸気部52Aに接続している。
吸気ダクト54は、第2の搬送ガイド42の裏面に固定されている。第2の搬送ガイド42の前後方向の中央領域(用紙Sが通過する領域)には2つの吸込口42Aが開口しており、吸気ダクト54は、2つの吸込口42Aと送風装置51の吸気部52Aとを連通させるように形成されている。吸気ダクト54は、吸込口42Aから取り込まれた空気を吸気部52Aまで導くための流路(管)である。詳細には、吸気ダクト54は、2つの吸込口42Aを覆うように第2の搬送ガイド42の裏面に固定された部分から下方に伸長した後、屈曲して後方に伸長し、その末端を送風装置51の吸気部52Aに接続している。
<排気ダクト>
一対の排気ダクト55は、第2の搬送ガイド42の裏側に配置され、搬送本体部30(または第2の搬送ガイド42)に固定されている。一対の排気ダクト55は、送風装置51の排気部52Bと加圧ローラー26の一対の非通過領域NPに対向した位置とを連通させるように形成されている。一対の排気ダクト55は、排気部52Bから吐き出された空気を加圧ローラー26の一対の非通過領域NPまで導くための流路(管)である。
一対の排気ダクト55は、第2の搬送ガイド42の裏側に配置され、搬送本体部30(または第2の搬送ガイド42)に固定されている。一対の排気ダクト55は、送風装置51の排気部52Bと加圧ローラー26の一対の非通過領域NPに対向した位置とを連通させるように形成されている。一対の排気ダクト55は、排気部52Bから吐き出された空気を加圧ローラー26の一対の非通過領域NPまで導くための流路(管)である。
詳細には、図3に示すように、一対の排気ダクト55は、空気の流通方向の最上流部において連結され、一体に形成されている。一対の排気ダクト55の最上流部(連結部分)は、送風装置51の排気部52Bに接続されている。前方の非通過領域NPに向かう排気ダクト55は、排気部52Bから前方に向かって略水平の伸長した後、屈曲して上方に伸長し、その末端を前方の非通過領域NPに対向させている。後方の非通過領域NPに向かう排気ダクト55は、排気部52Bから後斜め上方に向かって伸長し、その末端を後方の非通過領域NPに対向させている。前方の排気ダクト55は、後方の排気ダクト55よりも長く形成されている。
一対の排気ダクト55は、互いに長さが異なっているが、加圧ローラー26の一対の非通過領域NPに吹き付ける空気の流量が均等になるように形成されている。具体的には、一対の排気ダクト55の上流部(連結部分付近)において、前方の排気ダクト55は後方の排気ダクト55よりも太く形成されている。すなわち、前方の排気ダクト55の流路幅(W1)は、後方の排気ダクト55の流路幅(W2)よりも大きく設定されている。つまり、前方の排気ダクト55は、後方の排気ダクト55よりも断面積が大きく設定されている。また、送風装置51の排気部52Bの角度が前方の排気ダクト55側に傾斜しているため、排気が前方の排気ダクト55に向かいやすくなっている。以上のような構成によって、一対の非通過領域NPに吹き付けられる空気の流量が均等になるように調整されている。なお、一対の排気ダクト55の上流部(連結部分付近)を除く部分の太さ(流路幅または断面積)は略同一となっている。また、「一対の非通過領域NPに吹き付ける空気の流量が均等になる」とは、空気の流量を厳密に均等にすることを要求する意味ではなく、僅かな誤差を許容する意味である。
[吸排気構造の作用]
次に、図2および図3を参照して、吸排気構造50の作用について説明する。
次に、図2および図3を参照して、吸排気構造50の作用について説明する。
既に説明した画像形成処理が開始されると、制御部は送風装置51(モーター)を駆動させ、羽根車53を回転させる。羽根車53の回転によって吸気部52Aには吸引力が発生し、第2の搬送ガイド42上の空気は各吸込口42Aから吸気ダクト54を通じて吸気部52Aに吸い込まれる。転写ニップN2を通過した用紙Sの先頭部分は、第2の搬送ガイド42上に差し掛かると、各吸込口42Aの周りに作用した吸引力によって第2の搬送ガイド42に引き寄せられる。つまり、用紙Sは、第2の搬送ガイド42上に軽く吸着されながら搬送される。
用紙Sの先頭部分が定着ニップN1に進入すると、用紙Sは定着ニップN1と転写ニップN2とに挟まれた状態になる。その状態から用紙Sの搬送が進み、用紙Sの後尾が転写ニップN2から抜けたとしても、用紙Sの後尾側は第2の搬送ガイド42上に軽く吸着されているため、用紙はねが予防される。なお、「用紙Sを第2の搬送ガイド42に引き寄せる」とは、用紙Sが第2の搬送ガイド42に吸い付いた状態であってもよいし、用紙Sが第2の搬送ガイド42から僅かに離れているが第2の搬送ガイド42の側に吸い寄せられている状態であってもよい。つまり、用紙はねを防止することができる程度に、用紙Sが第2の搬送ガイド42の側に引き寄せられていればよい。
一方で、送風装置51は、吸気部52Aから吸い込まれた空気を排気部52Bから排出する。排気部52Bから排出された空気は、略同一流量に振り分けられて一対の排気ダクト55を流通し、加圧ローラー26の一対の非通過領域NPに吹き付けられる。一対の非通過領域NPは、吹き付けられた空気によって冷却され、加圧ローラー26が逆クラウン形状になることが抑制される。
以上説明した本実施形態に係る画像形成装置1では、送風装置51が第2の搬送ガイド42上の空気を吸引することで用紙Sを第2の搬送ガイド42に引き寄せる構成とした。この構成によれば、用紙Sが第2の搬送ガイド42に吸い付けられながら搬送されるため、第2の搬送ガイド42上で用紙Sの姿勢が乱れることもなく、安定した通紙を行うことができる。また、送風装置51が加圧ローラー26の一対の非通過領域NPに向けて吸引した空気を吹き付ける構成とした。この構成によれば、吹き付けた空気によって加圧ローラー26の一対の非通過領域NPが冷却され、一対の非通過領域NPの拡径を抑制することができる。以上のように、用紙Sの搬送を安定させながら定着装置12(加圧ローラー26)を冷却することができる。また、1つの送風装置51の吸気と排気を、安定した通紙と加圧ローラー26の冷却に共通利用することができ、用紙Sを吸引する手段と加圧ローラー26を冷却する手段とを別々に設けた場合に比べて、設置スペースを縮小することができ、製造コストも削減することができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、第2の搬送ガイド42が二次転写ローラー32と定着装置12との間に設けられ、転写ニップN2から抜けた用紙Sの後尾側を第2の搬送ガイド42に吸い付けながら搬送することができる。これにより、用紙Sの後尾が転写ニップN2を抜けた際の用紙はねを抑制することができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、吸気ダクト54を通じて第2の搬送ガイド42上の空気を効率良く吸い込むことができる。これにより、搬送される用紙Sを確りと第2の搬送ガイド42に沿わせることができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、一対の排気ダクト55を通過する空気の流量が略均等であるため、加圧ローラー26の軸方向の両側(非通過領域NP)を均等に冷却することができる。
なお、本実施形態に係る画像形成装置1では、送風装置51が所謂シロッコファンであったが、これに限らず、送風装置51は、例えば、回転軸に沿って空気を流すプロペラファンであってもよい(図示せず)。また、送風装置51は、第2の搬送ガイド42の裏面後側に配置されていたが、裏面前側または前後方向の中間に配置されてもよい(図示せず)。また、送風装置51は、搬送本体部30(または第2の搬送ガイド42)に固定されていたが、搬送装置13とは異なる装置本体2の任意の位置に設けられてもよい(図示せず)。これらの場合、吸気ダクト54や排気ダクト55の形状、取付位置等は適宜変更することが好ましい。
また、本実施形態に係る画像形成装置1では、第2の搬送ガイド42上の空気が吸気ダクト54を介して吸引されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、吸気ダクト54に代えて、第2の搬送ガイド42の各吸込口42Aと送風装置51の吸気部52Aとをチューブ(図示せず)で接続してもよい。また、例えば、吸気ダクト54を省略し、送風装置51の吸気部52Aを第2の搬送ガイド42の各吸込口42Aに近接(または接触)させ、第2の搬送ガイド42上の空気を直接吸引してもよい(図示せず)。また、吸込口42Aは少なくとも1つ形成されていればよい。
また、本実施形態に係る画像形成装置1では、送風装置51から吐き出された空気が一対の排気ダクト55を介して一対の非通過領域NPに吹き付けられていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、排気ダクト55に代えて、送風装置51の排気部52Bと一対の非通過領域NPの対向位置とをチューブ(図示せず)で連通させてもよい。また、例えば、排気ダクト55を省略し、送風装置51の排気部52Bをニ分岐させ、ニ分岐した排気部52Bを一対の非通過領域NPに対向させてもよい(図示せず)。
また、本実施形態に係る画像形成装置1では、送風装置51(排気ダクト55)が加圧ローラー26の軸方向の両側(非通過領域NP)に空気を吹き付けていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、送風装置51(排気ダクト55)は、加圧ローラー26の軸方向全域に空気を吹き付けるように構成されてもよい(図示せず)。また、例えば、送風装置51(排気ダクト55)は、加圧ローラー26に代えて、定着ベルト25の軸方向の両側(非通過領域NP)に空気を吹き付けてもよいし、定着ベルト25と加圧ローラー26の両方の非通過領域NPに空気を吹き付けてもよい(図示せず)。
また、本実施形態に係る画像形成装置1(吸排気構造50)は、用紙はねを予防する観点から定着前の用紙Sを第2の搬送ガイド42に引き寄せながら搬送する構成であったが、本発明はこれに限定されない。例えば、他の画像形成装置(吸排気構造)として、第3の搬送ガイド43に吸込口を形成し、その吸込口42Aと送風装置51の吸気部52Aを吸気ダクト54で連通させ、定着後の用紙Sを第3の搬送ガイド43に引き寄せながら搬送する構成としてもよい(図示せず)。また、他にも、用紙Sを、第1の搬送ガイド41または第1の反転搬送ガイド44若しくは第2の反転搬送ガイド45に引き寄せながら搬送する構成としてもよい(図示せず)。
また、本実施形態に係る画像形成装置1はカラープリンターであったが、これに限らず、例えば、モノクロプリンター、複写機、ファクシミリまたは複合機等に本発明を適用してもよい。
なお、上記実施形態の説明は、本発明に係る画像形成装置における一態様を示すものであって、本発明の技術範囲は、上記実施態様に限定されるものではない。本発明は技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよく、特許請求の範囲は技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施態様を含んでいる。
1 画像形成装置
12 定着装置
13 搬送装置
25 定着ベルト(定着部材)
26 加圧ローラー(加圧部材)
32 二次転写ローラー(ニップローラー)
42 第2の搬送ガイド(搬送ガイド)
42A 吸込口
51 送風装置
52A 吸気部
52B 排気部
54 吸気ダクト
55 排気ダクト
P 非通過領域N
S 用紙(媒体)
12 定着装置
13 搬送装置
25 定着ベルト(定着部材)
26 加圧ローラー(加圧部材)
32 二次転写ローラー(ニップローラー)
42 第2の搬送ガイド(搬送ガイド)
42A 吸込口
51 送風装置
52A 吸気部
52B 排気部
54 吸気ダクト
55 排気ダクト
P 非通過領域N
S 用紙(媒体)
Claims (4)
- 媒体を搬送ガイドに沿って搬送する搬送装置と、
軸周りに回転する定着部材と加圧部材との間に前記媒体を通過させることで前記媒体上にトナー像を熱定着させる定着装置と、
前記搬送ガイド上の空気を吸引することで前記媒体を前記搬送ガイドに引き寄せ、且つ前記定着部材と前記加圧部材の少なくとも何れか一方の軸方向の両側に設定される一対の非通過領域に向けて吸引した空気を吹き付ける送風装置と、を備えていることを特徴とする画像形成装置。 - 前記搬送装置は、前記定着装置よりも搬送方向の上流側において前記媒体を挟んで軸周りに回転することで前記媒体を搬送するニップローラーを有し、
前記搬送ガイドは、前記ニップローラーと前記定着装置との間に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記搬送ガイドに開口した吸込口と前記送風装置の吸気部とを連通させる吸気ダクトを更に備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
- 前記送風装置の排気部と一対の前記非通過領域に対向する位置とを連通させ、一対の前記非通過領域に吹き付ける空気の流量が均等になるように形成された一対の排気ダクトを更に備えていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
Priority Applications (2)
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JP2021087029A JP2022180109A (ja) | 2021-05-24 | 2021-05-24 | 画像形成装置 |
US17/749,608 US20220373968A1 (en) | 2021-05-24 | 2022-05-20 | Image forming apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2021087029A JP2022180109A (ja) | 2021-05-24 | 2021-05-24 | 画像形成装置 |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2021087029A Pending JP2022180109A (ja) | 2021-05-24 | 2021-05-24 | 画像形成装置 |
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US (1) | US20220373968A1 (ja) |
JP (1) | JP2022180109A (ja) |
Family Cites Families (1)
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2021
- 2021-05-24 JP JP2021087029A patent/JP2022180109A/ja active Pending
-
2022
- 2022-05-20 US US17/749,608 patent/US20220373968A1/en not_active Abandoned
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20220373968A1 (en) | 2022-11-24 |
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Legal Events
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A621 | Written request for application examination |
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