JP2022177628A - 熱交換システム - Google Patents

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Hirofumi Futamata
駿 丹野
Shun Tanno
剛史 細野
Takashi Hosono
一雄 亀井
Kazuo Kamei
栄一 鳥越
Eiichi Torigoe
功 畔柳
Isao Azeyanagi
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Abstract

Figure 2022177628000001
【課題】蒸発部で発生した凝縮水を凝縮部へ円滑に導くことが可能な熱交換システムを提供する。
【解決手段】凝縮部20は蒸発部22に対し下側に位置し、蒸発部22で生じた凝縮水Wcが流下してくるように配置されている。そして、凝縮部20は特定構成を有し、その特定構成は、その特定構成が設けられない場合と比較して、凝縮部20に流下してきた凝縮水Wcを凝縮部20で濡れ拡がらせるものである。従って、蒸発部22で生じた凝縮水Wcは、凝縮部20の特定構成によって凝縮部20側へ引っ張られやすくなる。そのため、凝縮水Wcが蒸発部22で滞留しにくく、その凝縮水Wcを凝縮部20へ円滑に導くことが可能である。
【選択図】図3

Description

本発明は、冷媒と空気とを熱交換させる熱交換システムに関するものである。
例えば、特許文献1に記載された車両用の空調装置はエバポレータとコンデンサとを備えており、そのエバポレータとコンデンサは上記の熱交換システムを構成している。そのエバポレータとコンデンサは1つの筐体の中に収容されている。また、コンデンサはエバポレータに対し下側に配置され、エバポレータで発生した凝縮水をコンデンサへ導く導水路が設けられている。
特許文献1の空調装置では、エバポレータの凝縮水をコンデンサにかけることによりコンデンサでの冷媒の冷却効率を引き上げて、エバポレータとコンデンサとを含む冷凍サイクル全体の効率向上が図られている。
国際公開第2018/235765号
確かに、コンデンサなどの放熱器において冷媒を冷却する冷却効率の向上を図るためには、放熱器に水(例えば、凝縮水)を掛けることは有効である。この場合、エバポレータなどの冷却器で発生した凝縮水を放熱器へ円滑に導く必要がある。もしも冷却器から放熱器への導水が滞った場合には、冷却器に滞留した水が飛散する水飛びや、放熱器における熱交換の不足といった事態を生じ得るからである。
しかしながら、特許文献1では、冷却器で発生した凝縮水を放熱器へ円滑に導くことについて一切言及されていない。発明者らの詳細な検討の結果、以上のようなことが見出された。
本発明は上記点に鑑みて、冷却器で発生した凝縮水を放熱器へ円滑に導くことが可能な熱交換システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の熱交換システムは、
冷媒と空気とを熱交換させる熱交換システムであって、
冷媒で空気を冷却する冷却器(22)と、
冷却器に対し下側に位置し、冷却器で生じた凝縮水(Wc)が流下してくるように配置され、特定構成(207)を有し、冷媒から空気へ放熱させる放熱器(20)とを備え、
特定構成は、放熱器で、その放熱器に流下してきた凝縮水を、特定構成が設けられない場合と比較してより濡れ拡がらせるものである。
このようにすれば、冷却器で生じた凝縮水は、放熱器の特定構成によって放熱器側へ引っ張られやすくなる。そのため、凝縮水が冷却器で滞留しにくく、その凝縮水を放熱器へ円滑に導くことが可能である。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態の熱交換器を有する冷凍サイクル回路を示した冷媒回路図である。 第1実施形態において熱交換器の概略構成を模式的に示した断面図である。 図2のIII-III断面において、第1実施形態の熱交換器を構成する積層構成体を抜粋して示した図である。 図2のIV-IV断面において、第1実施形態の熱交換器を構成する積層構成体を抜粋して示した図である。 第1実施形態において、凝縮チューブ部を構成する板材の厚みが表われるように切断して得られる凝縮チューブ部の部分的な断面を模式的に示した断面図であって、凝縮部の構成を示す符号に加えて蒸発部の構成を示す符号も併記した図である。 第1実施形態において、凝縮フィンを構成する板材の厚みが表われるように切断して得られる凝縮フィンの部分的な断面を模式的に示した断面図であって、凝縮部の構成を示す符号に加えて蒸発部の構成を示す符号も併記した図である。 図4のVII-VII断面を模式的に示した断面図であって、中間部(すなわち、蒸発部と凝縮部とが接続している部分)を構成する板材の厚みが表われるように中間部を切断した図である。 第2実施形態において、凝縮フィンを単体で抜粋しその一部分を拡大した模式的な斜視図である。 第2実施形態において図8のIX-IX断面を模式的に示した断面図であって、凝縮フィンに設けられた微細溝が延伸する方向に垂直な平面で切断して得られる凝縮フィンの部分的な断面を示した図である。 第2実施形態において、凝縮フィンとその凝縮フィンに隣接する凝縮チューブ部とを模式的に示した斜視図であって、凝縮チューブ部から凝縮フィンへ流れる凝縮水の流れを破線矢印で示した図である。 第3実施形態において、熱交換器を構成する積層構成体を抜粋して示した図であって、図4に相当する図である。 第3実施形態において、図11のXII-XII断面を示した断面図である。 第3実施形態において、図11のXIII部分を拡大して模式的に示した斜視図である。 第4実施形態において、熱交換器を構成する積層構成体を抜粋して示した図であって、図4に相当する図である。 第5実施形態において、図14のXV部分に相当する部分を拡大して模式的に示した図であって、中間面に形成された複数の溝を表した図である。 第6実施形態において、熱交換器を構成する積層構成体を抜粋して示した図であって、図4に相当する図である。 第7実施形態において、図16のXVII部分に相当する部分を拡大して模式的に示した図であって、凝縮部の表面に形成された複数の凝縮部表面溝を表した図である。 第8実施形態において熱交換器の概略構成を模式的に示した断面図であって、図2に相当する図である。 図18のXIX-XIX断面において、第8実施形態の熱交換器を構成する凝縮部と蒸発部とを抜粋して示した図であって、図4に相当する図である。 第9実施形態において、熱交換器を構成する凝縮部と蒸発部と中間部とを抜粋して示した図であって、図4に相当する図である。 他の実施形態において、凝縮部および蒸発部を備えた熱交換器と、減圧装置と、アキュムレータとが一体構成になったユニットを示した斜視図である。 他の実施形態において、熱交換器を構成する積層構成体を抜粋して示した図であって、図4に相当する図である。 他の実施形態において、熱交換器を構成する積層構成体を抜粋して示した図であって、図20に相当する図である。
以下、図面を参照しながら、各実施形態を説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1、図2に示すように、本実施形態では、熱交換器10が、冷媒と空気とを熱交換させる熱交換システムとして設けられている。例えば、その熱交換器10は、車両用の空調装置に用いられ、その車両用の空調装置に含まれ冷媒が循環する冷凍サイクル回路12の一部を構成する。車両用の空調装置は、空調対象空間である車室内の空調を行う。
冷凍サイクル回路12において、その冷凍サイクル回路12に含まれる圧縮機14が圧縮した冷媒は、熱交換器10の一部を構成し放熱器として機能する凝縮部20へ流入し、凝縮部20で空気と熱交換させられる。凝縮部20で空気と熱交換した冷媒は、減圧装置15で減圧膨張させられ、減圧装置15から、熱交換器10の一部を構成し冷却器として機能する蒸発部22へ流入し、蒸発部22で空気と熱交換させられる。その蒸発部22で空気と熱交換した冷媒は、気液分離器であるアキュムレータ16へ流入し、アキュムレータ16で気液分離される。そのアキュムレータ16で気液分離された冷媒のうち気相の冷媒は、アキュムレータ16から流出し圧縮機14へ吸い込まれる。その一方で、アキュムレータ16で気液分離された冷媒のうち液相の冷媒は、アキュムレータ16内に貯留される。なお、減圧装置15は、例えばキャピラリーチューブ、オリフィス、または膨張弁などである。
例えば、熱交換器10の蒸発部22は、空調対象空間へ向かって空気が流れる第1の空気通路に配置され、その第1の空気通路に流通する空気を冷媒によって冷却する。また、熱交換器10の凝縮部20は、空調対象空間の外へ排出される空気が流れる第2の空気通路に配置され、その第2の空気通路に流通する空気へ冷媒から放熱させる。
図2に示すように、本実施形態の熱交換器10は、例えば、アルミニウム合金または銅合金などの金属からなる複数の構成部材が互いにロウ付け接合されることにより構成されている。熱交換器10は、上記した凝縮部20と蒸発部22とに加え、中間部24と一方側サイドプレート部30と他方側サイドプレート部32と凝縮部入口管34と凝縮部出口管35と蒸発部入口管36と蒸発部出口管37とを備えている。
一方側サイドプレート部30と他方側サイドプレート部32は、所定の積層方向Dsを厚み方向とした板状を成している。そして、図2~図4に示すように、蒸発部22と凝縮部20は、それらの並び方向に一致する熱交換器縦方向Dvの一方側から、蒸発部22、凝縮部20の順に並んで配置され、その蒸発部22と凝縮部20との間に中間部24が配置されている。
図3、図4に示すように、熱交換器10は、車両に搭載された車両搭載状態では鉛直方向Dg(言い換えれば、上下方向Dg)に対して傾斜した姿勢で配置されるので、熱交換器縦方向Dvは鉛直方向Dgに対し斜めの方向になる。そして、熱交換器縦方向Dvの一方側は他方側に対し上側とされる。従って、蒸発部22と中間部24と凝縮部20は、鉛直方向Dgでは上側から、蒸発部22、中間部24、凝縮部20の順に並んで配置されている。例えば、凝縮部20は鉛直方向Dgにおいて蒸発部22に対し下側に重なるように配置され、中間部24は、その凝縮部20と蒸発部22との間に設けられている。従って、蒸発部22で空気の冷却に伴って凝縮水Wcが発生した場合には、その凝縮水Wcは、蒸発部22から中間部24を通って凝縮部20に流下してくることになる。
なお、図2~図4に示すように、積層方向Dsは鉛直方向Dgと熱交換器縦方向Dvとのそれぞれに対し交差する方向、厳密に言えば、それぞれに対し垂直な方向である。また、本実施形態では、積層方向Dsと熱交換器縦方向Dvとの両方に垂直な方向を熱交換器幅方向Dwと呼ぶものとする。また、本実施形態の説明において特に断りのない限り、「上側」とは車両搭載状態での上側(すなわち、車両上側)を意味し、「下側」とは車両搭載状態での下側(すなわち、車両下側)を意味する。
一方側サイドプレート部30は、熱交換器10のうち積層方向Dsの一方側の端に配置され、他方側サイドプレート部32は、熱交換器10のうち積層方向Dsの他方側の端に配置されている。凝縮部20と蒸発部22と中間部24は、積層方向Dsにおいて一方側サイドプレート部30と他方側サイドプレート部32との間に配置され、その一方側サイドプレート部30と他方側サイドプレート部32とに挟まれている。そして、凝縮部20と蒸発部22はそれぞれ一方側サイドプレート部30と他方側サイドプレート部32とに固定され、中間部24は凝縮部20と蒸発部22とにそれぞれ固定されている。
また、一方側サイドプレート部30には凝縮部入口管34と蒸発部出口管37とが設けられ、他方側サイドプレート部32には凝縮部出口管35と蒸発部入口管36とが設けられている。図1、図2に示すように、凝縮部入口管34は凝縮部20の冷媒流れ上流側に接続され、圧縮機14から吐出された冷媒を凝縮部20へ流入させる。凝縮部出口管35は凝縮部20の冷媒流れ下流側に接続され、凝縮部20内の冷媒を凝縮部20から減圧装置15へ流出させる。蒸発部入口管36は蒸発部22の冷媒流れ上流側に接続され、減圧装置15からの冷媒を蒸発部22へ流入させる。蒸発部出口管37は蒸発部22の冷媒流れ下流側に接続され、蒸発部22内の冷媒を蒸発部22からアキュムレータ16へ流出させる。
図2~図4に示すように、凝縮部20は、第1凝縮タンク部201と第2凝縮タンク部203と複数の凝縮チューブ部205と複数の凝縮フィン206とを有している。凝縮部20は、凝縮チューブ部205内に流通する冷媒と凝縮部20を通過する空気とを熱交換させ、その熱交換により冷媒から空気へ放熱させて冷媒を凝縮させる。
第1凝縮タンク部201は複数の凝縮チューブ部205に対し熱交換器縦方向Dvの一方側に設けられ、第2凝縮タンク部203は複数の凝縮チューブ部205に対し熱交換器縦方向Dvの他方側に設けられている。第1凝縮タンク部201は、積層方向Dsへ直列に並んだ複数の第1凝縮タンク構成部202を有し、その複数の第1凝縮タンク構成部202が互いに接合されることによって構成されている。従って、第1凝縮タンク部201は、積層方向Dsへ延伸するように形成されている。
互いに隣接した第1凝縮タンク構成部202の相互間では、基本的に、第1凝縮タンク構成部202の内部空間202a同士が貫通孔を介して互いに連通している。但し、C1部分(図2参照)では、互いに隣接した第1凝縮タンク構成部202の内部空間202a同士の間の連通は遮断されている。
第2凝縮タンク部203は、積層方向Dsへ直列に並んだ複数の第2凝縮タンク構成部204を有し、その複数の第2凝縮タンク構成部204が互いに接合されることによって構成されている。従って、第2凝縮タンク部203は、積層方向Dsへ延伸するように形成されている。
互いに隣接した第2凝縮タンク構成部204の相互間では、基本的に、第2凝縮タンク構成部204の内部空間204a同士が貫通孔を介して互いに連通している。但し、C2、C3部分(図2参照)では、互いに隣接した第2凝縮タンク構成部204の内部空間204a同士の間の連通は遮断されている。
凝縮チューブ部205は本開示の放熱器チューブに対応する。凝縮チューブ部205は、積層方向Dsを厚み方向とした扁平状であり、凝縮チューブ部205の内部には、冷媒が流通する凝縮チューブ流路205aが形成されている。この凝縮チューブ流路205aは熱交換器縦方向Dvに往復しながら蛇行するように延びている。凝縮チューブ流路205aの一端は第1凝縮タンク構成部202の内部空間202aに連結し、凝縮チューブ流路205aの他端は第2凝縮タンク構成部204の内部空間204aに連結している。
また、複数の凝縮チューブ部205は、積層方向Dsへ相互間隔をあけて並ぶように積層配置されている。互いに隣接する凝縮チューブ部205同士の間には、それぞれ、空気が通過する通風空間20aが形成されている。すなわち、この通風空間20aは積層方向Dsに並んで複数形成されている。
矢印FLa(図3、図4参照)は、凝縮部20の通風空間20aへ流入する空気流れを表している。つまり、その凝縮部20の通風空間20aを通過する空気は、熱交換器幅方向Dwの一方側を空気流れ上流側とし且つ熱交換器幅方向Dwの他方側を空気流れ下流側として流れる。
凝縮フィン206は本開示の放熱器フィンに対応する。複数の凝縮フィン206はそれぞれ、凝縮部20の通風空間20aに配置され、凝縮フィン206に隣接する凝縮チューブ部205の外側にロウ付け接合されている。具体的に、凝縮フィン206はコルゲートフィンであり、凝縮フィン206には複数のルーバ206a(図8参照)が形成されている。このような構成により、凝縮フィン206は、凝縮部20の通風空間20aを通る空気と凝縮部20内の冷媒との熱交換を促進する。凝縮フィン206は、例えばアルミニウム合金または銅合金など熱伝導性の良好な金属で構成されている。
図2に示すように、凝縮部20では、圧縮機14(図1参照)からの冷媒が、第2凝縮タンク部203のうち積層方向Dsの一方側の端に設けられた第2凝縮タンク構成部204の内部空間204aに凝縮部入口管34を介して流入する。そして、第1凝縮タンク部201および第2凝縮タンク部203では冷媒は積層方向Dsの一方側から他方側へ流れる。それと共に、複数の凝縮チューブ部205ではそれぞれ、冷媒は、第1凝縮タンク構成部202側から第2凝縮タンク構成部204側へ、或いは、第2凝縮タンク構成部204側から第1凝縮タンク構成部202側へと流れる。図2の矢印A1は第1凝縮タンク部201内での冷媒流れを示し、矢印A2は第2凝縮タンク部203内での冷媒流れを示し、矢印A3は凝縮チューブ部205内での冷媒流れを示している。
このように凝縮部20内を流れた冷媒は、第2凝縮タンク部203のうち積層方向Dsの他方側の端に設けられた第2凝縮タンク構成部204の内部空間204aから凝縮部出口管35を介して減圧装置15(図1参照)へ流出する。
図2~図4に示すように、蒸発部22は、第1蒸発タンク部221と第2蒸発タンク部223と複数の蒸発チューブ部225と複数の蒸発フィン226とを有している。蒸発部22は、蒸発チューブ部225内に流通する冷媒と蒸発部22を通過する空気とを熱交換させ、その熱交換により冷媒を蒸発させると共に空気を冷却する。
第1蒸発タンク部221は複数の蒸発チューブ部225に対し熱交換器縦方向Dvの一方側に設けられ、第2蒸発タンク部223は複数の蒸発チューブ部225に対し熱交換器縦方向Dvの他方側に設けられている。第1蒸発タンク部221は、積層方向Dsへ直列に並んだ複数の第1蒸発タンク構成部222を有し、その複数の第1蒸発タンク構成部222が互いに接合されることによって構成されている。従って、第1蒸発タンク部221は、積層方向Dsへ延伸するように形成されている。
互いに隣接した第1蒸発タンク構成部222の相互間では、基本的に、第1蒸発タンク構成部222の内部空間222a同士が貫通孔を介して互いに連通している。但し、E1、E2部分(図2参照)では、互いに隣接した第1蒸発タンク構成部222の内部空間222a同士の間の連通は遮断されている。
第2蒸発タンク部223は、積層方向Dsへ直列に並んだ複数の第2蒸発タンク構成部224を有し、その複数の第2蒸発タンク構成部224が互いに接合されることによって構成されている。従って、第2蒸発タンク部223は、積層方向Dsへ延伸するように形成されている。
互いに隣接した第2蒸発タンク構成部224の相互間では、基本的に、第2蒸発タンク構成部224の内部空間224a同士が貫通孔を介して互いに連通している。但し、E3部分(図2参照)では、互いに隣接した第2蒸発タンク構成部224の内部空間224a同士の間の連通は遮断されている。
蒸発チューブ部225は本開示の冷却器チューブに対応する。蒸発チューブ部225は、積層方向Dsを厚み方向とした扁平状であり、蒸発チューブ部225の内部には、冷媒が流通する蒸発チューブ流路225aが形成されている。この蒸発チューブ流路225aは熱交換器縦方向Dvに往復しながら蛇行するように延びている。蒸発チューブ流路225aの一端は第1蒸発タンク構成部222の内部空間222aに連結し、蒸発チューブ流路225aの他端は第2蒸発タンク構成部224の内部空間224aに連結している。
また、複数の蒸発チューブ部225は、積層方向Dsへ相互間隔をあけて並ぶように積層配置されている。互いに隣接する蒸発チューブ部225同士の間には、それぞれ、空気が通過する通風空間22aが形成されている。すなわち、この通風空間22aは積層方向Dsに並んで複数形成されている。
矢印FLb(図3、図4参照)は、蒸発部22の通風空間22aへ流入する空気流れを表している。つまり、その蒸発部22の通風空間22aを通過する空気は、熱交換器幅方向Dwの一方側を空気流れ上流側とし且つ熱交換器幅方向Dwの他方側を空気流れ下流側として流れる。
複数の蒸発フィン226はそれぞれ、蒸発部22の通風空間22aに配置され、蒸発フィン226に隣接する蒸発チューブ部225の外側にロウ付け接合されている。具体的に、蒸発フィン226はコルゲートフィンであり、蒸発フィン226には、凝縮フィン206と同様に複数のルーバが形成されている。このような構成により、蒸発フィン226は、蒸発部22の通風空間22aを通る空気と蒸発部22内の冷媒との熱交換を促進する。蒸発フィン226は、例えばアルミニウム合金または銅合金など熱伝導性の良好な金属で構成されている。
図2に示すように、蒸発部22では、減圧装置15(図1参照)からの冷媒が、第1蒸発タンク部221のうち積層方向Dsの他方側の端に設けられた第1蒸発タンク構成部222の内部空間222aに蒸発部入口管36を介して流入する。そして、第1蒸発タンク部221および第2蒸発タンク部223では冷媒は積層方向Dsの他方側から一方側へ流れる。それと共に、複数の蒸発チューブ部225ではそれぞれ、冷媒は、第1蒸発タンク構成部222側から第2蒸発タンク構成部224側へ、或いは、第2蒸発タンク構成部224側から第1蒸発タンク構成部222側へと流れる。図2の矢印B1は第1蒸発タンク部221内での冷媒流れを示し、矢印B2は第2蒸発タンク部223内での冷媒流れを示し、矢印B3は蒸発チューブ部225内での冷媒流れを示している。
このように蒸発部22内を流れた冷媒は、第1蒸発タンク部221のうち積層方向Dsの一方側の端に設けられた第1蒸発タンク構成部222の内部空間222aから蒸発部出口管37を介してアキュムレータ16(図1参照)へ流出する。
ここで、熱交換器10のうち凝縮部20と蒸発部22との構成について詳述する。図2~図4に示すように、その凝縮部20と蒸発部22は、複数の積層構成体38が積層方向Dsに積層され互いにロウ付け接合されることで構成されている。チューブサブアッシイである積層構成体38は、積層方向Dsを厚み方向とした略扁平状であり、積層構成体38の長手方向は熱交換器縦方向Dvに一致し、積層構成体38の短手方向は熱交換器幅方向Dwに一致する。
複数の積層構成体38はそれぞれ、互いにロウ付け接合されて一対を成す第1板部材381と第2板部材382とから構成されている。その第1板部材381も第2板部材382も、例えばアルミニウム合金または銅合金など熱伝導性の良好な金属で構成されている。
なお、図2では、第1板部材381、第2板部材382、凝縮フィン206、および蒸発フィン226のそれぞれの断面がハッチングではなく太線で表示されている。また、見やすい図示とするために、図2は、第1板部材381と第2板部材382と一方側サイドプレート部30と他方側サイドプレート部32との相互間に敢えて間隔(すなわち、実際には無い間隔)を空けた表示とされている。これらのことは、図2に相当する後述の図でも同様である。
図2~図4に示すように、第1板部材381は、その第1板部材381を含む積層構成体38のうち第2板部材382に対し積層方向Dsの一方側に配置されている。第1板部材381は、積層方向Dsに厚みを有する板状であり、冷媒が流通する凹空間を形成するように積層方向Dsの一方側へ凹んだ形状を備えている。これに対し、第2板部材382は、積層方向Dsに厚みを有する板状であり、冷媒が流通する凹空間を形成するように積層方向Dsの他方側へ凹んだ形状を備えている。
個々の積層構成体38は、第1板部材381の凹空間と第2板部材382の凹空間とを互いに対向させた姿勢で第1板部材381と第2板部材382とが互いに接合されることによって構成されている。
また、第1、第2凝縮タンク構成部202、204の内部空間202a、204a、凝縮チューブ流路205a、第1、第2蒸発タンク構成部222、224の内部空間222a、224a、および蒸発チューブ流路225aは、第1板部材381の凹空間と第2板部材382の凹空間とが合体することにより形成されている。
すなわち、1つの積層構成体38は、1つの第1凝縮タンク構成部202と1つの第2凝縮タンク構成部204と1つの凝縮チューブ部205と1つの第1蒸発タンク構成部222と1つの第2蒸発タンク構成部224と1つの蒸発チューブ部225とを有している。言い換えると、それらの第1凝縮タンク構成部202と第2凝縮タンク構成部204と凝縮チューブ部205と第1蒸発タンク構成部222と第2蒸発タンク構成部224と蒸発チューブ部225は一体構成になっている。
但し、複数の凝縮チューブ流路205aのうち積層方向Dsの最も一方側に位置する凝縮チューブ流路205aは、第2板部材382と一方側サイドプレート部30とによって形成されている。そして、複数の凝縮チューブ流路205aのうち積層方向Dsの最も他方側に位置する凝縮チューブ流路205aは、第1板部材381と他方側サイドプレート部32とによって形成されている。このことは、第1、第2凝縮タンク構成部202、204の内部空間202a、204a、第1、第2蒸発タンク構成部222、224の内部空間222a、224a、および蒸発チューブ流路225aについても同様である。
図3、図4に示すように、複数の積層構成体38には貫通孔38aが形成されており、その貫通孔38aは、積層構成体38のそれぞれにおいて凝縮部20と蒸発部22とを隔てるように凝縮部20と蒸発部22との間に配置されている。凝縮部20と蒸発部22との間を貫通孔38aで断熱するためである。
熱交換器10の中間部24は、上記したように凝縮部20と蒸発部22との間に設けられているが、詳しく言えば、蒸発部22で空気の冷却に伴って発生した凝縮水Wcが蒸発部22から凝縮部20へ流れる経路の途中に配置されている。例えば本実施形態では、積層構成体38のうち貫通孔38aに対する熱交換器幅方向Dwの一方側の部分と他方側の部分とが、中間部24に該当する。
また、蒸発部22から凝縮部20へ流下する凝縮水Wcは、その多くが、中間部24の外側表面を濡らしながら通る。すなわち、中間部24には、凝縮水Wcが蒸発部22から凝縮部20へ流れる途中に配置された中間面241が形成されており、中間部24の上記外側表面がその中間面241に該当する。
図2、図5、図6に示すように、凝縮部20は、凝縮水Wcが蒸発部22から凝縮部20へ流れることを促進するための特定構成207を有している。その凝縮部20の特定構成207は、その特定構成207が設けられない場合と比較して、凝縮部20に流下してきた凝縮水Wcを凝縮部20で濡れ拡がらせるものである。
具体的に、本実施形態における凝縮部20の特定構成207は、凝縮部20に施された表面コーティング207aである。言い換えると、凝縮部20は、その凝縮部20に施された表面コーティング207aを特定構成207として有している。従って、その表面コーティング207aは、第1凝縮タンク部201、第2凝縮タンク部203、凝縮チューブ部205、凝縮フィン206のそれぞれの表面に設けられている。図5には、凝縮チューブ部205の表面に施された表面コーティング207aが示され、図6には、凝縮フィン206の表面に施された表面コーティング207aが示されている。
そして、凝縮部20の表面コーティング207aは、その表面コーティング207aが設けられない場合よりも凝縮部20の表面の親水性を向上させる親水性コーティングである。その凝縮部20の表面とは、例えば、第1凝縮タンク部201、第2凝縮タンク部203、凝縮チューブ部205、および凝縮フィン206の表面である。例えば、この表面コーティング207aは、塗装やメッキなどの表面処理によって形成することができる。本実施形態では、例えば、液状のコーティング剤が溜まったディップ槽にロウ付け後の熱交換器10が浸されることで、表面コーティング207aは形成されている。
従って、本実施形態の熱交換器10では、凝縮部20の表面コーティング207aと同じ表面コーティングが熱交換器10の全体に施されている。つまり、蒸発部22にも表面コーティング227aが施されており、その蒸発部22の表面コーティング227aは、凝縮部20の表面コーティング207aと同じ親水性コーティングとなっている。そのため、凝縮部20の表面コーティング207aは、凝縮部20の表面に、蒸発部22と比較して同じ親水性を与えるものである。
また、蒸発部22の表面コーティング227aも親水性コーティングであるので、蒸発部22の表面コーティング227aは、その表面コーティング227aが設けられない場合よりも蒸発部22の表面の親水性を向上させる。その蒸発部22の表面とは、例えば、第1蒸発タンク部221、第2蒸発タンク部223、蒸発チューブ部225、および蒸発フィン226の表面である。なお、図5、図6はそれぞれ凝縮部20における断面を示すが、図5、図6では、図5、図6に表された凝縮部20の構成に相当する蒸発部22の構成を示す符号も併記されている。
また、凝縮部20の表面コーティング207aと同じ表面コーティングが熱交換器10の全体に施されているので、図7に示すように、中間部24は、中間面241に施された表面コーティング24aを有している。そして、その中間部24の表面コーティング24aは、凝縮部20および蒸発部22の表面コーティング207a、227aと同じ親水性コーティングである。
そのため、中間部24の表面コーティング24aは、中間面241に、蒸発部22と比較して同じ親水性を与えるものである。また、中間部24の表面コーティング24aも親水性コーティングであるので、中間部24の表面コーティング24aは、その表面コーティング24aが設けられない場合よりも中間面241の親水性を向上させる。
別言すると、中間部24は、その中間部24に付着した凝縮水Wcの濡れ拡がりを蒸発部22と比較して同じまたはそれ以上に促進する促進構成として、表面コーティング24aを有している。そして、その表面コーティング24aは、その表面コーティング24aが設けられない場合よりも凝縮水Wcの濡れ拡がりを促進する。
上述したように、本実施形態によれば、凝縮部20は蒸発部22に対し下側に位置し、蒸発部22で生じた凝縮水Wcが流下してくるように配置されている。そして、凝縮部20は特定構成207を有し、その特定構成207は、その特定構成207が設けられない場合と比較して、凝縮部20に流下してきた凝縮水Wcを凝縮部20で濡れ拡がらせるものである。従って、蒸発部22で生じた凝縮水Wcは、凝縮部20の特定構成207によって凝縮部20側へ引っ張られやすくなる。そのため、凝縮水Wcが蒸発部22で滞留しにくく、その凝縮水Wcを凝縮部20へ円滑に導くことが可能である。
また、凝縮水Wcが蒸発部22で滞留することなくスムーズに流れ落ちるので、蒸発部22における排水性の悪化を防止でき、その結果として、例えば蒸発部22での水飛びを防止することが可能である。
また、熱交換器10は、上述したように鉛直方向Dgに対して傾斜した姿勢で配置されている。詳細には、熱交換器10の上側が下側に対し、凝縮部20を通過する空気流れの上流側(別言すると、凝縮部20が配置された上記第2の空気通路の上流側)に位置するように、熱交換器10は鉛直方向Dgに対して傾斜している。言い換えると、熱交換器10が有する凝縮部20と蒸発部22はそれぞれ、空気が流入する凝縮部20の空気流入面20bが斜め下側を向くように鉛直方向Dgに対して傾斜している。
そのため、蒸発部22から流下する凝縮水Wcを凝縮部20において空気流れ上流側へ偏らせるように重力を作用させることが可能である。これにより、凝縮部20を通過する空気に従って凝縮水Wcが凝縮部20で濡れ拡がりやすくなり、凝縮水Wcを薄膜化して凝縮水Wcの蒸発を促進することが可能である。
(1)また、本実施形態によれば、凝縮部20は、その凝縮部20に施された親水性コーティングである表面コーティング207aを、特定構成207として有している。凝縮部20の表面コーティング207aは、凝縮部20の表面に、蒸発部22と比較して同じ親水性を与えるものであって、その表面コーティング207aが設けられない場合よりも凝縮部20の表面の親水性を向上させる。そのため、凝縮部20へ流れてくる凝縮水Wcを凝縮部20の表面の性状に起因して滞らせることなく、凝縮部20において凝縮水Wcを薄膜化しながら流すことが可能である。
また、凝縮部20へ流下してきた凝縮水Wcが薄膜化して流れるので、凝縮部20において凝縮水Wcと冷媒との熱交換が効率良く行われ、例えば、凝縮部20へ流下してきた全ての凝縮水Wcを蒸発させやすい。そして、そのように全ての凝縮水Wcを蒸発させれば、凝縮部20の性能が向上すると共に、凝縮部20で蒸発できずに残った凝縮水Wcによる水飛びを防止し、その凝縮水Wcが液体のまま凝縮部20に滞留することを防止することができる。
(2)また、本実施形態によれば、中間部24は、凝縮水Wcが蒸発部22から凝縮部20へ流れる経路の途中に配置されている。そして、中間部24は、その中間部24に付着した凝縮水Wcの濡れ拡がりを蒸発部22と比較して同じまたはそれ以上に促進する促進構成として、表面コーティング24aを有している。また、その表面コーティング24aは、その表面コーティング24aが設けられない場合よりも凝縮水Wcの濡れ拡がりを促進する。
従って、凝縮水Wcが蒸発部22から凝縮部20へ流れる途中で滞ることを防止し、蒸発部22から凝縮部20へ凝縮水Wcをスムーズに流下させることができる。
(3)また、本実施形態によれば、中間部24の表面コーティング24aは、中間面241に、蒸発部22と比較して同じ親水性を与えるものである。また、中間部24の表面コーティング24aは、その表面コーティング24aが設けられない場合よりも中間面241の親水性を向上させる。
従って、凝縮水Wcを薄膜化して流すことができる。そして、凝縮水Wcが蒸発部22から凝縮部20へ流れる途中で滞ることを防止し、蒸発部22から凝縮部20へ凝縮水Wcをスムーズに流下させることができる。
(4)また、本実施形態によれば、複数の蒸発チューブ部225は、複数の凝縮チューブ部205とそれぞれ一体に構成されている。従って、蒸発部22で発生した凝縮水Wcが凝縮部20の凝縮チューブ部205および凝縮フィン206にまで流下しやすい構造を容易に実現することができる。
また、凝縮部20と蒸発部22とに全て同じ表面処理を実施しやすい。そのため、熱交換器10に施される表面コーティング24a、207a、227aを全て同じ親水性コーティングにして、凝縮部20と蒸発部22と中間部24とにおける親水性を均一にすることが容易である。
(5)また、本実施形態によれば、蒸発部22の表面コーティング227aは、親水性コーティングである。従って、この蒸発部22の表面コーティング227aは、その表面コーティング227aが設けられない場合と比較して、蒸発部22の表面に付着した凝縮水Wcを蒸発部22で濡れ拡がらせるものであり、蒸発部22が有する本開示の或る冷却器構成に対応する。
このような表面コーティング227aが蒸発部22の表面に施されているので、凝縮水Wcが蒸発部22で滞留しにくく、その凝縮水Wcを効率良く凝縮部20へ流下させることができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。また、前述の実施形態と同一または均等な部分については省略または簡略化して説明する。このことは後述の実施形態の説明においても同様である。
図8、図9に示すように、本実施形態では、凝縮フィン206は、その凝縮フィン206の表面に形成された複数の微細溝206bを特定構成207として有している。その複数の微細溝206bは、凝縮フィン206の表面の親水性を高めるように形成された微細な溝である。
例えば、複数の微細溝206bはそれぞれ、熱交換器幅方向Dwに交差する方向へ延伸しており、熱交換器幅方向Dwに所定の間隔をあけて並んで配置されている。また、複数の微細溝206bは、凝縮フィン206の表面全体に満遍なく設けられている。
(1)上述したように、本実施形態によれば、凝縮フィン206は、その凝縮フィン206の表面の親水性を高めるように形成された複数の微細溝206bを特定構成207として有している。従って、図10の破線矢印で示すように、凝縮チューブ部205の表面に付着した凝縮水Wcは凝縮チューブ部205から凝縮フィン206へスムーズに流れ、その凝縮フィン206へ流れた凝縮水Wcは、薄膜化しつつルーバ206aへと導かれる。そして、ルーバ206a周りで凝縮水Wcは冷媒と熱交換するので、その凝縮水Wcと冷媒との熱交換が凝縮部20で効率良く行われ、例えば、凝縮部20へ流下してきた全ての凝縮水Wcを蒸発させやすい。
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
なお、第1実施形態では熱交換器10に表面コーティング24a、207a、227aが施されているが、本実施形態では、その表面コーティング24a、207a、227aは熱交換器10に施されていてもよいし、施されていなくてもよい。このことは、特に断りのない限り、第1実施形態を基にした後述の実施形態でも同様である。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。
本実施形態では、図11、図12に示すように、熱交換器10の中間部24は、蒸発部22側から凝縮部20側へと延伸する複数の凹形状部242を有している。その凹形状部242は、その凹形状部242が延伸する方向(具体的には、熱交換器縦方向Dv)に垂直な断面が凹形状を成すように形成されている。
詳細には、凹形状部242は、中間部24から凝縮部20と蒸発部22とのそれぞれへ連続して延伸している。言い換えれば、図11~図13に示すように、凝縮部20は、中間部24の凹形状部242から直列に連続するように形成され断面が凹形状を成す凝縮凹形状部208を有している。そして、蒸発部22は、中間部24の凹形状部242から直列に連続するように形成され断面が凹形状を成す蒸発凹形状部228を有している。なお、本実施形態の説明では、中間部24の凹形状部242を中間凹形状部242とも称する。
すなわち、熱交換器10は、凝縮凹形状部208と中間凹形状部242と蒸発凹形状部228とから構成された複数の全体凹形状部39を備えている。具体的に、その複数の全体凹形状部39はそれぞれ、積層構成体38のうち熱交換器幅方向Dwの一方側の端縁部分に設けられ、その端縁部分で蒸発部22の上部から凝縮部20の下部まで熱交換器縦方向Dvに延伸している。従って、複数の全体凹形状部39は、凝縮部20では、その凝縮部20を通過する空気流れの上流側に設けられ、蒸発部22では、その蒸発部22を通過する空気流れの上流側に設けられている。
なお、凝縮凹形状部208は、その凝縮凹形状部208が設けられない場合と比較して、凝縮部20に流下してきた凝縮水Wcを凝縮部20で濡れ拡がらせるので、上記した凝縮部20の特定構成207として設けられていると言える。また、蒸発凹形状部228は、その蒸発凹形状部228が設けられない場合と比較して、凝縮水Wcを蒸発部22で蒸発凹形状部228に沿って濡れ拡がらせるので、本開示の或る冷却器構成に対応する。
また、全体凹形状部39は積層構成体38毎に一対ずつ設けられている。その一対の全体凹形状部39のうちの一方は、第1板部材381のうち熱交換器幅方向Dwの一方側の端縁が積層方向Dsの一方側へ折り曲げられることにより形成されている。そして、その一対の全体凹形状部39のうちの他方は、第2板部材382のうち熱交換器幅方向Dwの一方側の端縁が積層方向Dsの他方側へ折り曲げられることにより形成されている。
従って、図12に示すように、中間部24において中間凹形状部242の断面形状である凹形状は、例えばV字状となっている。また、図13に示すように、凝縮部20のうち凝縮凹形状部208と凝縮チューブ部205の凸形状とが平行に並ぶ部分では、その両者の結合により、凝縮凹形状部208の断面形状である凹形状は、例えばU字状となっている。このことは蒸発部22でも同様である。
(1)上述したように、本実施形態によれば、熱交換器10の中間部24は、蒸発部22側から凝縮部20側へと延伸する複数の凹形状部242を有している。そして、その中間部24の凹形状部242は、その凹形状部242が延伸する方向に垂直な断面が凹形状を成すように形成されている。従って、図12に示すように中間部24の凹形状部242の内側で凝縮水Wcを案内して凝縮部20へ導くことが可能である。
そして、中間部24の凹形状部242は、中間部24に付着した凝縮水Wcを濡れ拡がらせるように作用するので、その凝縮水Wcの濡れ拡がりを蒸発部22と比較して同じまたはそれ以上に促進する促進構成として設けられていると言える。
(2)また、本実施形態によれば、図11に示すように、中間部24の凹形状部242は、中間部24から凝縮部20と蒸発部22とのそれぞれへ連続して延伸している。そして、その中間部24の凹形状部242から延伸して形成された凝縮凹形状部208は、凝縮部20では、その凝縮部20を通過する空気流れの上流側に設けられている。
従って、蒸発部22で発生した凝縮水Wcを凝縮部20のうちの空気流れ上流側へ導くことができる。これにより、凝縮部20を通過する空気に従って凝縮水Wcが凝縮部20で濡れ拡がりやすくなり、凝縮水Wcを薄膜化して凝縮水Wcの蒸発を促進することが可能である。このことは、本実施形態の熱交換器10の上側が下側に対し凝縮部20での空気流れ上流側(別言すると、上記第2の空気通路の上流側)に位置するように熱交換器10が鉛直方向Dgに対して傾斜しているので、特に有効である。
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
なお、本実施形態は第1実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第2実施形態と組み合わせることも可能である。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。
図14に示すように、本実施形態では、中間面241に、複数の溝241aが形成されている。この複数の溝241aは、鉛直方向Dgへ延びる縦溝である。詳しく言うと、本実施形態の複数の溝241aは、鉛直方向Dgに沿って延びる縦溝である。また、図14には、積層方向Dsの他方側を向いた中間面241が図示されているが、複数の溝241aは、積層方向Dsの他方側を向いた中間面241だけでなく、積層方向Dsの一方側を向いた中間面241にも図14の図示と同様に形成されている。
例えば本実施形態では、中間面241の複数の溝241aは、中間部24の全体に分布していてもよいが、本実施形態では、中間部24のうち熱交換器幅方向Dwの一方側に偏って分布するように設けられている。詳細には、中間面241の複数の溝241aは、積層構成体38の貫通孔38aに対し熱交換器幅方向Dwの一方側に設けられている。
(1)上述したように、本実施形態によれば、中間面241に、複数の溝241aが形成されている。これにより、中間面241に付着した凝縮水Wcは複数の溝241a内に浸透しながら濡れ拡がるので、凝縮水Wcを滞留させずに凝縮部20へスムーズに流すことが可能である。
そして、中間面241の複数の溝241aは、その中間面241に付着した凝縮水Wcを濡れ拡がらせるように作用するので、その凝縮水Wcの濡れ拡がりを蒸発部22と比較して同じまたはそれ以上に促進する促進構成として設けられていると言える。
(2)また、本実施形態によれば、中間面241に形成された複数の溝241aは、鉛直方向Dgへ延びる縦溝である。従って、その複数の溝241aは、中間面241に付着した凝縮水Wcを鉛直方向Dgに濡れ拡がらせるように作用する。そのため、その複数の溝241aの作用と重力の作用との相乗効果により、凝縮水Wcが凝縮部20へ流下することを促進することが可能である。なお、本実施形態で鉛直方向Dgへ延びる縦溝は、鉛直方向Dgと平行に延びている必要はなく、上下に延びていれば、鉛直方向Dgに対し傾いて延びていても差し支えない。
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
なお、本実施形態は第1実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第2実施形態または第3実施形態と組み合わせることも可能である。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第4実施形態と異なる点を主として説明する。
図15に示すように、本実施形態では、中間面241に形成された複数の溝241aは、鉛直方向Dgに沿っては延びていない。その複数の溝241aは、鉛直方向Dgに対し傾いて延びている。なお、中間面241の複数の溝241aは、鉛直方向Dgに対し傾いているが、鉛直方向Dgへ延びていることに変わりはない。
そして、その複数の溝241aは、格子状に設けられている。従って、その複数の溝241aが単純に並列配置されている場合よりも中間面241の表面積を大きくできるので、中間面241の親水化に寄与し、中間面241上での水の薄膜化を促進することができる。
以上説明したことを除き、本実施形態は第4実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第4実施形態と共通の構成から奏される効果を第4実施形態と同様に得ることができる。
(第6実施形態)
次に、第6実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第4実施形態と異なる点を主として説明する。
図16に示すように、本実施形態では第4実施形態と同様に、中間面241に、縦溝である複数の溝241aが形成されている。更に、本実施形態では、凝縮部20は、凝縮チューブ部205の表面に形成された複数の凝縮部表面溝209を特定構成207として有している。この点において、本実施形態は第4実施形態と異なっている。
具体的に、複数の凝縮部表面溝209は、凝縮チューブ部205の表面だけでなく、第1凝縮タンク構成部202周りの凝縮部20の表面にも形成されている。また、凝縮部表面溝209は、凝縮部20における積層方向Dsの一方側の表面にも他方側の表面にも形成されている。
また、複数の凝縮部表面溝209のうちの一部は、中間面241に形成された複数の溝241aの一部に対し連続してつながっている。この凝縮部表面溝209の溝形状は中間面241の溝241aの溝形状と同じである。つまり、複数の凝縮部表面溝209は、鉛直方向Dgへ延びる縦溝である。詳しく言うと、本実施形態の複数の凝縮部表面溝209は、鉛直方向Dgに沿って延びる縦溝である。
例えば本実施形態では、複数の凝縮部表面溝209は、凝縮部20の表面全体に分布していてもよいが、本実施形態では、凝縮部20の表面のうち第1凝縮タンク構成部202の周りと凝縮チューブ部205の上部とにのみ設けられている。これらの第1凝縮タンク構成部202の周りと凝縮チューブ部205の上部は、凝縮部20に流下してきた凝縮水Wcが凝縮部20で先ず最初に付着する部位だからである。
(1)上述したように、本実施形態によれば、凝縮部20は、凝縮チューブ部205の表面に形成された複数の凝縮部表面溝209を特定構成207として有している。これにより、その凝縮部表面溝209が形成された凝縮チューブ部205の表面に付着した凝縮水Wcは凝縮部表面溝209内に浸透しながら濡れ拡がるので、凝縮部20の表面で凝縮水Wcをスムーズに流すことが可能である。
(2)また、本実施形態によれば、複数の凝縮部表面溝209は、鉛直方向Dgへ延びる縦溝である。従って、その複数の凝縮部表面溝209は、凝縮部表面溝209が形成された表面に付着した凝縮水Wcを鉛直方向Dgに濡れ拡がらせるように作用する。そのため、その複数の凝縮部表面溝209の作用と重力の作用との相乗効果により、凝縮水Wcが凝縮部20の表面で流れ拡がることを促進することが可能である。なお、本実施形態で鉛直方向Dgへ延びる縦溝は、鉛直方向Dgと平行に延びている必要はなく、上下に延びていれば、鉛直方向Dgに対し傾いて延びていても差し支えない。
以上説明したことを除き、本実施形態は第4実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第4実施形態と共通の構成から奏される効果を第4実施形態と同様に得ることができる。
(第7実施形態)
次に、第7実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第6実施形態と異なる点を主として説明する。
図17に示すように、本実施形態では、凝縮部20の表面に形成された複数の凝縮部表面溝209は、図15に示された中間面241の溝241aと同様に格子状に設けられている。従って、その複数の凝縮部表面溝209が単純に並列配置されている場合よりも凝縮部20の表面積を大きくできるので、凝縮部20の表面の親水化に寄与し、凝縮部20の表面上での水の薄膜化を促進することができる。
以上説明したことを除き、本実施形態は第6実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第6実施形態と共通の構成から奏される効果を第6実施形態と同様に得ることができる。
(第8実施形態)
次に、第8実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。
図18、図19に示すように、本実施形態では、凝縮部20と蒸発部22はそれぞれ一方側サイドプレート部30と他方側サイドプレート部32とに固定されているが、直接にはつながっていない。蒸発部22は、凝縮部20に対し熱交換器縦方向Dvに間隔をあけて離れて配置されている。
そのため、本実施形態において熱交換器10は、第1実施形態の中間部24に相当する構成を備えていない。なお、本実施形態では、第1実施形態と同様に、熱交換器10に表面コーティング207a、227aが施されている。
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
なお、本実施形態は第1実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第2、第3、第6、第7実施形態の何れかと組み合わせることも可能である。
(第9実施形態)
次に、第9実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第8実施形態と異なる点を主として説明する。
図20に示すように、本実施形態では、凝縮部20と蒸発部22との間の隙間に、その凝縮部20および蒸発部22とは別の部品として構成された中間部24が挿入されている。これにより、凝縮部20と蒸発部22は、その中間部24を介して熱交換器縦方向Dvに連結する。本実施形態の中間部24は、第1実施形態の中間部24と同様に凝縮水Wcの流下を促す機能を備えており、本実施形態の中間部24には、第1実施形態と同様の親水性コーティングである表面コーティング24a(図7参照)が施されている。
また、本実施形態の中間部24の表面は、蒸発部22の表面と凝縮部20の表面とのそれぞれに対し段差を生じず滑らかにつながるように形成されている。蒸発部22から中間部24を介して凝縮部20へ凝縮水Wcが流れることを妨げないようにするためである。
例えば、中間部24は、熱交換器10を収容し通風路を形成する空調ケースの一部として構成されていてもよい。或いは、中間部24は、その空調ケースとは別の部品として構成され熱交換器10と共に空調ケース内に収容されるものであってもよい。
また、中間部24は積層方向Ds(図18参照)に並んで複数設けられており、その複数の中間部24は、複数ある第1凝縮タンク構成部202と蒸発チューブ部225との間の隙間それぞれに挿入されている。
以上説明したことを除き、本実施形態は第8実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第8実施形態と共通の構成から奏される効果を第8実施形態と同様に得ることができる。
また、本実施形態の中間部24は第1実施形態の中間部24に対応しているので、その中間部24に関し、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
なお、本実施形態は第8実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第2~第7実施形態の何れかと組み合わせることも可能である。
(他の実施形態)
(1)上述の各実施形態では、例えば図3、図4に示すように、熱交換器10は、鉛直方向Dgに対して傾斜した姿勢で配置されているが、傾斜せずに鉛直方向Dgに沿って直立した姿勢で配置されていても差し支えない。
(2)上述の第1実施形態では、図2、図5、図6に示す凝縮部20の表面コーティング207aと同じ表面コーティングが熱交換器10の全体に施されているが、これは一例である。例えば、蒸発部22に、表面コーティング227aが施されていないことも想定できる。その場合にも、凝縮部20の表面コーティング207aは、凝縮部20の表面に、蒸発部22と比較してその蒸発部22以上の親水性を与えることになる。
また、蒸発部22には表面コーティング227aが施されず、中間部24には表面コーティング24a(図7参照)が施されていることも想定できる。その場合にも、中間部24の表面コーティング24aは、中間面241に、蒸発部22と比較してその蒸発部22以上の親水性を与えるものである。つまり、中間部24は、表面コーティング24aにより、中間部24に付着した凝縮水Wcの濡れ拡がりを、蒸発部22と比較してその蒸発部22以上に促進するように構成されていると言える。
(3)上述の第2実施形態では、図8に示すように、凝縮フィン206に設けられた複数の微細溝206bはそれぞれ、熱交換器幅方向Dwに交差する方向へ延伸しており、熱交換器幅方向Dwに所定の間隔をあけて並んで配置されているが、これは一例である。例えば、その複数の微細溝206bは格子状に設けられていてもよいし、湾曲して延びるように凝縮フィン206の表面に形成されていてもよい。
(4)上述の第3実施形態では、図11に示すように、熱交換器10は、凝縮凹形状部208と中間凹形状部242と蒸発凹形状部228とから構成された複数の全体凹形状部39を備えているが、これは一例である。例えば、熱交換器10において、中間凹形状部242は設けられているが、凝縮凹形状部208と蒸発凹形状部228とのうちの一方または両方が設けられていないということも想定できる。
(5)上述の第6実施形態では、図16に示すように、凝縮部20の複数の凝縮部表面溝209だけでなく、中間面241に形成された複数の溝241aも設けられているが、その中間面241の複数の溝241aは設けられていなくても差し支えない。
(6)上述の各実施形態では、図1、図2に示すように、熱交換器10と減圧装置15とアキュムレータ16は別々の装置として構成されているが、これは一例である。例えば図21に示すように、熱交換器10と減圧装置15とアキュムレータ16とが一体構成になっていても差し支えない。なお、図21に示された減圧装置15はキャピラリーチューブであるが、その減圧装置15の形式に限定はない。
(7)上述の第1実施形態では、図3、図4に示すように、中間部24は積層構成体38の一部分であるので、中間部24の形状は平板状であるが、その中間部24の形状に限定はない。例えば、特許文献1には、蒸発部22に対応するエバポレータから凝縮部20に対応するコンデンサへ凝縮水を導く導水路が内部に形成された管状部材が開示されているが、第1実施形態の中間部24は、そのような管状部材であってもよい。その場合、その管状部材のうち導水路に面する内側壁面が中間面241に対応し、例えば、その管状部材の内側壁面に親水性コーティングが施される。
(8)上述の第1実施形態では蒸発部22の表面に施された表面コーティング227aが本開示の或る冷却器構成に対応し、第3実施形態では蒸発凹形状部228が本開示の或る冷却器構成に対応するが、これらは一例である。例えば、第2実施形態の凝縮フィン206に設けられた複数の微細溝206b(図8参照)に相当する複数の微細溝が蒸発部22の表面に設けられている場合には、その蒸発部22の複数の微細溝が、本開示の或る冷却器構成に対応する。
(9)上述の第1、第9実施形態では、図4、図20に示すように、熱交換器幅方向Dwにおける凝縮部20の位置と蒸発部22の位置とが互いに揃うように、その凝縮部20と蒸発部22は並んで配置されているが、これは一例である。例えば図22、図23に示すように、熱交換器幅方向Dwにおける凝縮部20の位置と蒸発部22の位置とが互いにずれるように、その凝縮部20と蒸発部22とが並んで配置されていても差し支えない。なお、図22、図23の例では、凝縮部20および蒸発部22は、鉛直方向Dgに対して傾斜せず鉛直方向Dgに沿った姿勢とされている。
(10)なお、本発明は、上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。
また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の材質、形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の材質、形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その材質、形状、位置関係等に限定されるものではない。
10 熱交換器(熱交換システム)
20 凝縮部(放熱器)
22 蒸発部(冷却器)
207 特定構成
Wc 凝縮水

Claims (14)

  1. 冷媒と空気とを熱交換させる熱交換システムであって、
    冷媒で空気を冷却する冷却器(22)と、
    前記冷却器に対し下側に位置し、前記冷却器で生じた凝縮水(Wc)が流下してくるように配置され、特定構成(207)を有し、冷媒から空気へ放熱させる放熱器(20)とを備え、
    前記特定構成は、前記放熱器で、該放熱器に流下してきた前記凝縮水を、前記特定構成が設けられない場合と比較してより濡れ拡がらせるものである、熱交換システム。
  2. 前記放熱器は、該放熱器に施された表面コーティング(207a)を前記特定構成として有し、
    前記放熱器の前記表面コーティングは、前記放熱器の表面に、前記冷却器と比較して同じまたはそれ以上の親水性を与えるものであって、前記放熱器の前記表面コーティングが設けられない場合よりも前記放熱器の表面の親水性を向上させるものである、請求項1に記載の熱交換システム。
  3. 前記放熱器は、該放熱器のうち空気が通過する通風空間(20a)に配置された放熱器フィン(206)を有し、
    前記放熱器フィンは、該放熱器フィンの表面の親水性を高めるように形成された複数の微細溝(206b)を前記特定構成として有している、請求項1または2に記載の熱交換システム。
  4. 前記冷却器と前記放熱器との間に設けられ、前記凝縮水が前記冷却器から前記放熱器へ流れる途中に配置される中間部(24)を備え、
    前記中間部は、前記冷却器と比較して同じまたはそれ以上に前記凝縮水の濡れ拡がりを促進する促進構成(24a、241a、242)を有し、
    該促進構成は、該促進構成が設けられない場合よりも前記凝縮水の濡れ拡がりを促進する、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の熱交換システム。
  5. 前記冷却器と前記放熱器との間に設けられ、前記凝縮水が前記冷却器から前記放熱器へ流れる途中に配置される中間面(241)が形成された中間部(24)を備え、
    前記中間部は、前記中間面に施された表面コーティング(24a)を有し、
    前記中間部の前記表面コーティングは、前記中間面に、前記冷却器と比較して同じまたはそれ以上の親水性を与えるものであって、前記中間部の前記表面コーティングが設けられない場合よりも前記中間面の親水性を向上させるものである、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の熱交換システム。
  6. 前記冷却器と前記放熱器との間に設けられ、前記凝縮水が前記冷却器から前記放熱器へ流れる途中に配置される中間部(24)を備え、
    前記中間部は、前記冷却器側から前記放熱器側へと延伸する凹形状部(242)を有し、
    前記凹形状部は、該凹形状部が延伸する方向に垂直な断面が凹形状を成すように形成されている、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の熱交換システム。
  7. 前記凹形状部は、前記冷却器と前記放熱器とのそれぞれへ連続して延伸し、前記放熱器では、該放熱器を通過する空気流れの上流側に設けられる、請求項6に記載の熱交換システム。
  8. 前記冷却器と前記放熱器との間に設けられ、前記凝縮水が前記冷却器から前記放熱器へ流れる途中に配置される中間面(241)が形成された中間部(24)を備え、
    前記中間面には、複数の溝(241a)が形成されている、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の熱交換システム。
  9. 前記中間面に形成された複数の前記溝には、上下方向(Dg)へ延びる縦溝が含まれる、請求項8に記載の熱交換システム。
  10. 前記放熱器は、冷媒が流通する放熱器チューブ(205)を有し、
    前記放熱器は、前記放熱器チューブの表面に形成された複数の溝(209)を前記特定構成として有している、請求項1ないし9のいずれか1つに記載の熱交換システム。
  11. 前記放熱器チューブの表面に形成された複数の前記溝には、上下方向(Dg)へ延びる縦溝が含まれる、請求項10に記載の熱交換システム。
  12. 前記放熱器チューブは複数設けられ、
    前記冷却器は、冷媒が流通する複数の冷却器チューブ(225)を有し、
    複数の前記冷却器チューブは、複数の前記放熱器チューブとそれぞれ一体に構成されている、請求項10または11に記載の熱交換システム。
  13. 前記冷却器は、冷媒が流通する複数の冷却器チューブ(225)を有し、
    前記放熱器は、冷媒が流通する複数の放熱器チューブ(205)を有し、
    複数の前記冷却器チューブは、複数の前記放熱器チューブとそれぞれ一体に構成されている、請求項1ないし9のいずれか1つに記載の熱交換システム。
  14. 前記冷却器は、或る冷却器構成(227a、228)を有し、
    前記或る冷却器構成は、該或る冷却器構成が設けられない場合と比較して、前記凝縮水を前記冷却器で濡れ拡がらせるものである、請求項1ないし13のいずれか1つに記載の熱交換システム。
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