JP2022176862A - 高硬度Co不含有マルエージング鋼 - Google Patents
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Abstract
【課題】金属積層造形工法(3Dプリンタを使用した造形技術)の対象製品であるプラスチック成型金型や金属ダイキャスト用金型等の金型においては、積層造形時には軟らかいマルテンサイト組織を持ち機械加工により最終形状とした後に時効処理を施すことにより硬化するマルエージング鋼が有効な素材であった。ところが当該鋼の硬化に特に効果のあったCo元素が特定化学物質(有害元素)とされた為に使用が制限され高硬度のマルエージング鋼が製造できなくなっている。【解決手段】この課題を解決する為にマルエージング鋼を構成する合金元素であるSi、Ni、Mo、TiやAlの配合量を調整して、C<0.1%(以下、重量%)、0.5%<Si<2.0%、16%<Ni<20%、1%<Mo<5%、Co<0.1%、1%<Ti<8%、0.1%<Al<1%、残Fe及び不可避不純物からなる化学組成の時効処理後の硬さが金型用途に適した高硬度のマルエージング鋼を開発できた。
Description
近年、急速に進歩を遂げている金属積層造形(3Dプリンタを使用した造形技術。以下、単に積層造形と表示)工法は、レーザービームや電子ビームにより素材の金属粉末または合金線を微量ずつ急速加熱して溶融・または焼結し、その後に急速冷却・凝固させながら微量積層して形状を付与していくという技術であり、微細金属組織を維持しながら複雑かつ大型形状製品を造形できるという画期的な技術である。
従来の素形材技術である鋳造、鍛造、粉末冶金に比較すると量産性には劣るものの、試作品や補用品とかの一品ものの製作や金型の製作には、短時間に安価で対応できるため非常に適しており今後有望な技術である。
従来の素形材技術である鋳造、鍛造、粉末冶金に比較すると量産性には劣るものの、試作品や補用品とかの一品ものの製作や金型の製作には、短時間に安価で対応できるため非常に適しており今後有望な技術である。
この積層造形工法の対象製品であるプラスチック成型金型や金属ダイキャスト用金型等の金型において、従来使用されてきた素材は炭素を多く含む硬質の工具鋼等であった。しかしながら工具鋼等の素材は積層造形時において、急速加熱溶融後の急速冷却中に硬いマルテンサイト組織に変態し、それが膨張及び収縮する為に既に造形が完了した製品部に大きな変形や歪、甚だしくは亀裂が発生するという欠点があった。
その欠点を補う為に使用されているのが、造形時には軟らかいマルテンサイト組織を持つため亀裂の発生等起こさずに造形する事ができ、最終製品形状に造形後または造形品を仕上機械加工後に時効処理を施すことにより初めて硬化するマルエージング鋼である。
このマルエージング鋼はNi、Co、Mo、Ti等を多く含む鉄基合金であり、オーステナイト化する高温域から空冷(溶体化熱処理)された時点では軟らかいマルテンサイト組織を有す。その状態で最終形状に成形、更には機械加工された後に、オーステナイト化温度以下の比較的低温で保持後に空冷(時効熱処理)されると多様な金属間化合物が析出して硬度上昇するという特徴を有する材料である。
その欠点を補う為に使用されているのが、造形時には軟らかいマルテンサイト組織を持つため亀裂の発生等起こさずに造形する事ができ、最終製品形状に造形後または造形品を仕上機械加工後に時効処理を施すことにより初めて硬化するマルエージング鋼である。
このマルエージング鋼はNi、Co、Mo、Ti等を多く含む鉄基合金であり、オーステナイト化する高温域から空冷(溶体化熱処理)された時点では軟らかいマルテンサイト組織を有す。その状態で最終形状に成形、更には機械加工された後に、オーステナイト化温度以下の比較的低温で保持後に空冷(時効熱処理)されると多様な金属間化合物が析出して硬度上昇するという特徴を有する材料である。
現在、当該マルエージング鋼の硬化に特に効果のあったCo元素が特定化学物質(有害元素)とされた為に、粉末状態でのCo含有量が0.1%以下に制限され高硬度のマルエージング鋼での積層造形できなくなっている。
この課題を解決する為にCoを除くマルエージング鋼の主たる合金元素であるSi、Ni、Mo、Ti、Alの含有量を調整し最適化を図った。
ここで従来のマルエージング鋼では、Tiを多量に含有するとTiCやTiNといったTiの炭化物や窒化物が生成し、更にTiそのものが粒界に析出して疲労破壊の起点になると言われていた(先行技術文献:特許第6610984号)。
本発明ではCやNの含有量を極低レベルに制限すると同時にSiを適宜含有させ、また積層造形では微量ずつ急速加熱・溶融し、溶融後に急速冷却・凝固させながら微量積層して形状を付与していくという技術で微細金属組織を形成していくため、Tiの炭化物や窒化物が粗大化する事を防ぎつつTiが粒界に析出する事も防止できる工法である事が判った。このため従来のマルエージング鋼に対してTiの含有量を大きくし強度向上を図る事が出来た。
ここで従来のマルエージング鋼では、Tiを多量に含有するとTiCやTiNといったTiの炭化物や窒化物が生成し、更にTiそのものが粒界に析出して疲労破壊の起点になると言われていた(先行技術文献:特許第6610984号)。
本発明ではCやNの含有量を極低レベルに制限すると同時にSiを適宜含有させ、また積層造形では微量ずつ急速加熱・溶融し、溶融後に急速冷却・凝固させながら微量積層して形状を付与していくという技術で微細金属組織を形成していくため、Tiの炭化物や窒化物が粗大化する事を防ぎつつTiが粒界に析出する事も防止できる工法である事が判った。このため従来のマルエージング鋼に対してTiの含有量を大きくし強度向上を図る事が出来た。
本発明によれば、特定化学物質であるCoを含まない化学組成のマルエージング鋼で、積層造形後の硬さが従来工法の工具鋼並みの硬さであり、プラスチック成型金型や金属ダイキャスト用金型等に最適な硬さと耐衝撃性を備えた積層造形金型を得る事が出来る。
本発明の特徴はCo不含有のマルエージング鋼で、高濃度なTiを有する化学組成と積層造形工法とを合わせる事により、プラスチック成型金型や金属ダイキャスト用金型等に最適な硬さと耐衝撃性を持つ積層造形金型を得る事である。本発明に至った合金元素の含有量につき以下に説明する。
Cはマルエージング鋼にとって積層造形における溶融・凝固時に鉄原子間に侵入固溶して硬いマルテンサイト組織を生成し、造形中に製品部の亀裂を誘発する有害な元素である。また同時にMoやTiと結合して巨大な炭化物を形成すると、その炭化物が亀裂の起点になる為、含有量はC<0.1%に制限する。
Siはマルエージング鋼粉末を製造する時点では、溶湯金属の湯流れ性を改善し生産性良く粒度の揃った粉末を製造するに有効な元素である。またTiの粒界析出を抑制しつつNi3Ti、Ni3Mo、Si2Mo等の金属間化合物の生成を促進し、マルエージング鋼の硬さを向上させるに有効であるが、過剰に含有すると固溶硬化して靭性を低下させる危険性があるので、0.5%<Si<2.0%の含有量が好ましい。
NiはTiやMoとNi3Ti、Ni3Mo等の金属間化合物を生成して時効処理後の硬さ向上に寄与すると同時に焼入れ性を調整し、安定的に溶体化処理後の比較的軟らかいマルテンサイト組織を生成させるマルエージング鋼の主要元素であるが、その最適な焼入れ性を保持する為には16%<Ni<20%の含有量が好ましい。
MoはNiやSiとNi3Mo、Si2Mo等の金属間化合物を生成してマルエージング鋼の硬さを向上させるが、過剰に含有するとFeと巨大な金属間化合物を形成してマルエージング鋼の靭性を低下させる危険性がある為、1%<Mo<5%の含有量が好ましい。
Coは特定化学物質であるため不含有であるが、不可避的に含有してしまう場合もある為、法的に許容されるCo<0.1%に制限する。
TiはNiとNi3Ti等の金属間化合物を生成して時効処理後のマルエージング鋼の硬さを向上させるが、過剰に含有すると粒界析出によりマルエージング鋼の靭性を低下させる危険性がある為、1%<Ti<8%の含有量が好ましい。
AlはNiとNi3Al等の金属間化合物を生成して時効処理後のマルエージング鋼の硬さを向上させるが、過剰に含有すると非金属介在物の生成源となりマルエージング鋼の靭性を低下させる危険性がある為、0.1%<Al<1%の含有量が好ましい。
本発明に係るマルエージング鋼では上記の元素を適宜配合する事により、高硬度を重視する材料か高靭性を重視する材料かを選択的に製造する事が可能である。
本発明に係る上記化学組成の金属粉末は通常ガスアトマイズ工法で製造されるが、積層工法に使用可能な粉末特性を満たせば、水アトマイズ工法でもカーボニル工法でも搗砕工法等でも構わない。
また同一化学組成を持つ合金粉末である必要もなく、異なる合金粉末もしくは単元素金属粉末等を混合して総体的に所定の化学組成に調整した粉末でも構わない。但し積層造形に適した、メジアン径D50が200μm以下でかつ適度な流動性を持つ粉末が好ましい。
また同一化学組成を持つ合金粉末である必要もなく、異なる合金粉末もしくは単元素金属粉末等を混合して総体的に所定の化学組成に調整した粉末でも構わない。但し積層造形に適した、メジアン径D50が200μm以下でかつ適度な流動性を持つ粉末が好ましい。
上記の如く化学組成を調整された金属粉末もしくは合金線を使用して積層造形によりプラスチック成型金型等の造形製品を製造する場合、使用する金属粉末や金属線の性状により造形条件(レーザーや電子ビーム等の熱源出力、走査速度、粉末積層厚さ、走査ピッチ等)を適宜調整し、造形製品の密度や金属組織を最適化する必要がある。
上記工程により製造されたマルエージング鋼造形製品は一様なマルテンサイト組織を得るために溶体化熱処理を施すことが望ましい。更に加えて時効熱処理を施すことにより所定の高度を得る事が可能となる。
溶体化熱処理は完全にオーステナイト変態させる必要がある為、800℃以上である事が必要であるが、あまり高温であると結晶粒が粗大化する為1,050℃以下が好ましい。また製品の大きさ等により保持時間は調整されるが、長時間の溶体化は結晶粒の粗大化の要因となる為2時間以内が好ましい。
時効熱処理は金属間化合物を析出させマルエージング鋼の硬度を上げる重要な工程である。尚、各合金元素の含有バランスで最硬化温度は異なり、また靭性を重視する場合は最硬化温度より若干高い温度で時効熱処理する事が有効となってくる。従って400℃から650℃の間で時効熱処理温度を変えて最適温度を見つける事が必要となってくる。この場合、製品の大きさ等により保持時間は調整し、時効最適温度で1時間から5時間保持する事が好ましい。
また時効熱処理は1回に限定せず2回もしくは3回、同温度または温度を変えながら実施する事も靭性の向上に有効である。
溶体化熱処理は完全にオーステナイト変態させる必要がある為、800℃以上である事が必要であるが、あまり高温であると結晶粒が粗大化する為1,050℃以下が好ましい。また製品の大きさ等により保持時間は調整されるが、長時間の溶体化は結晶粒の粗大化の要因となる為2時間以内が好ましい。
時効熱処理は金属間化合物を析出させマルエージング鋼の硬度を上げる重要な工程である。尚、各合金元素の含有バランスで最硬化温度は異なり、また靭性を重視する場合は最硬化温度より若干高い温度で時効熱処理する事が有効となってくる。従って400℃から650℃の間で時効熱処理温度を変えて最適温度を見つける事が必要となってくる。この場合、製品の大きさ等により保持時間は調整し、時効最適温度で1時間から5時間保持する事が好ましい。
また時効熱処理は1回に限定せず2回もしくは3回、同温度または温度を変えながら実施する事も靭性の向上に有効である。
ガスアトマイズ法で表1の化学組成を有し、積層造形に適した粒度に調整してメジアン径D50が各々33μmから35μmのマルエージング鋼粉末を準備した。
標準鋼A粉末は従来から使用されてきた一般的なマルエージング鋼でCoを8.2%含有している。発明品Bから発明品Jまでが本発明の化学組成を有するマルエージング鋼粉末である。
上記のマルエージング鋼粉末をパウダーベッド法による積層造形にて縦50mm×横50mm×高さ20mmの積層造形試験片を複数製造した。
尚、造形条件はレーザー出力350W、スポット径0.2mm、走査速度950mm/sec、走査ピッチ80μm、積層厚さ50μm、雰囲気はArガスとした。
各々の試験片を900℃×0.5時間の溶体化熱処理した後、400℃から650℃の間で各3時間の時効熱処理を施し、最高硬度が出る温度を見出してその温度と硬さを表1.に記載した。
標準鋼A粉末は従来から使用されてきた一般的なマルエージング鋼でCoを8.2%含有している。発明品Bから発明品Jまでが本発明の化学組成を有するマルエージング鋼粉末である。
尚、造形条件はレーザー出力350W、スポット径0.2mm、走査速度950mm/sec、走査ピッチ80μm、積層厚さ50μm、雰囲気はArガスとした。
各々の試験片を900℃×0.5時間の溶体化熱処理した後、400℃から650℃の間で各3時間の時効熱処理を施し、最高硬度が出る温度を見出してその温度と硬さを表1.に記載した。
表1.の如くCoを含有しないマルエージング鋼でも一般的に使用されているマルエージング鋼同等以上の硬さを有し、プラスチック成型金型や金属ダイキャスト用金型等にも使用できる積層造形品を得る事が出来た。
Claims (3)
- 特定化学物質であるCoを0.1質量%(以下、質量%を単に%と表示)以上含有せず、C<0.1%、0.5%<Si<2.0%、16%<Ni<20%、1%<Mo<5%、Co<0.1%、1%<Ti<8%、0.1%<Al<1%、残Fe及び不可避不純物元素からなる化学組成を有する高硬度Co不含有マルエージング鋼
- 個々の粒子が同一な化学組成を持つ粉末か、多様な化学組成を持つ粉末を混合した混合粉末かの別なく、総体的に請求項1の化学組成を持つ合金鋼粉末
- 請求項2の合金鋼粉末又は請求項1の化学組成を有する合金線を使用し、金属積層造形工法(3Dプリンタを使用した金属造形技術)にて製造された、プラスチック成型金型や金属射出成型金型、金属ダイキャスト用金型を含む造形製品。尚、これらの製品は造形後に機械加工や、熱処理(溶体化や時効処理)、更には窒化処理等の硬化処理を施したものでもよい。
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