JP2022175723A - 蒸着マスク、蒸着マスクの製造方法、及び、有機電子デバイスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い強度を有し、かつ高精細な蒸着を可能にする蒸着マスクを提供し、ひいては高精細な有機電子デバイスを提供する。【解決手段】本発明の蒸着マスクは、半導体材料を含む第1基板を有し、前記第1基板は、少なくとも一部に複数の開口が配された第1領域と、前記第1領域を囲む第2領域とを含み、前記第1領域における前記第1基板の厚さは、前記第2領域における前記第1基板の厚さよりも薄いことを特徴とする。【選択図】図1
Description
本発明は、蒸着マスク、蒸着マスクの製造方法、及び、有機電子デバイスの製造方法に関するものである。
有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子は、自発光型の表示素子である。有機EL素子は、薄膜を積層した構造を有し、高速応答が可能である。有機ELパネル(複数の有機EL素子が配された表示パネル)は、軽く、優れた動画表示が可能であり、非常に注目されている。有機ELパネルは、フラットパネルディスプレイ(FPD)や電子ビューファインダー(EVF)用小型ディスプレイ等の表示装置に使用されている。
多くの有機ELパネルは、製造工程に、抵抗加熱式の真空蒸着装置を用いて有機材料を被蒸着基板に蒸着する工程を含む。フルカラーの有機ELパネルでは、微細なR(赤色)とG(緑色)とB(青色)の表示素子を精度良く製造することが必要となる。そのために、メタルマスクなどを用いて、RとGとBに対応する3種類の有機材料をそれぞれ所望の位置(異なる位置)に蒸着するマスク蒸着法が採用されている。なお、表示素子は画素とも言える。有機ELパネルは自発光型の表示パネルであるため、表示素子は発光素子とも言える。
ここで、より高精細な有機ELパネル(有機電子デバイス)を製造することを考える。その場合には、メタルマスクの高精細化が必要となるため、メタルマスクを薄く、かつ高精度に加工することが必要となる。しかしながら、メタルマスクは、薄くすると、撓み易くなり、張力を掛けたときに生ずる塑性変形が甚大となるため、高精度に加工することが難しい。また、メタルマスクの熱膨張係数は、ガラスやシリコン等からなる被蒸着基板の熱膨張係数と大きく異なるため、蒸着時の加熱などにより、メタルマスクと被蒸着基板との間に無視できないアライメントずれが発生してしまう。
特許文献1には、シリコン基板を蒸着マスクに用いることが開示されている。シリコン基板は、フォトリソグラフィ技術およびドライエッチング技術などの半導体製造技術を用いて加工することができ、数μmという高い精度で加工することができる。また、シリコン基板の熱膨張係数は被蒸着基板の熱膨張係数と同等であるため、大きなアライメントずれは発生しない。
しかしながら、シリコン基板を用いた従来の蒸着マスクは厚いため、従来の蒸着マスクを用いても、高精細な蒸着を行えず、高精細な有機電子デバイスを製造できない。また、蒸着マスクを薄くすると、強度が足りなくなってしまう。
本発明は、高い強度を有し、かつ高精細な蒸着を可能にする蒸着マスクを提供し、ひいては高精細な有機電子デバイスを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、半導体材料を含む第1基板を有し、前記第1基板は、少なくとも一部に複数の開口が配された第1領域と、前記第1領域を囲む第2領域とを含み、前記第1領域における前記第1基板の厚さは、前記第2領域における前記第1基板の厚さよりも薄いことを特徴とする蒸着マスクである。
本発明の第2の態様は、第2基板と支持基板とを接合し、前記第2基板を薄くし、第1領域の少なくとも一部において、前記第2基板に複数の開口を形成し、前記第1領域を囲む第2領域を構成し、前記第2基板を支持する外枠基板と、前記第2基板とを接合し、前記支持基板を除去することを特徴とする蒸着マスクの製造方法である。
本発明の第3の態様は、被蒸着基板と対向するように、上述した蒸着マスクを配し、前記蒸着マスクを通して、前記被蒸着基板上に有機材料を蒸着することを特徴とする有機電子デバイスの製造方法である。
本発明によれば、高い強度を有し、かつ高精細な蒸着を可能にする蒸着マスクを提供することができ、ひいては高精細な有機電子デバイスを提供することができる。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に例示する実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。また、図面では、説明をより明確にするため、各部の幅、厚さ、形状等が模式的に表される場合があるが、それらはあくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。
<従来例>
本発明の実施形態について説明する前に、従来例について説明する。図7は、従来の蒸着マスクの断面の一例を示す断面模式図である。図7の蒸着マスク70は、シリコン製の複数のマスク基板71と、ガラス製の外枠基板72とで構成されている。複数のマスク基板71のそれぞれに複数の開口73を形成した後、複数のマスク基板71を外枠基板72に接合する。
本発明の実施形態について説明する前に、従来例について説明する。図7は、従来の蒸着マスクの断面の一例を示す断面模式図である。図7の蒸着マスク70は、シリコン製の複数のマスク基板71と、ガラス製の外枠基板72とで構成されている。複数のマスク基板71のそれぞれに複数の開口73を形成した後、複数のマスク基板71を外枠基板72に接合する。
複数の開口73は、フォトリソグラフィ技術およびドライエッチング技術などの半導体製造技術を用いて高精度に形成できるが、マスク基板71を外枠基板72に接合する際に、所望の位置からずれてマスク基板71が接合されることがある。そして、そのずれ量が複数のマスク基板71の間でばらつくことがある。その結果、複数のマスク基板71が複数のチップ(例えば、複数の有機電子デバイス)にそれぞれ対応する場合には、複数のチップの間で品質(チップの品質)がばらついてしまう。
蒸着マスク70は、被蒸着基板74に対向するように配され、蒸着マスク70の下側(被蒸着基板100とは反対の側)にある付図示の蒸着源から飛散した蒸着粒子75は、蒸
着マスク70の開口73を通過し、被蒸着基板74に到達する。ここで、高精細な有機電子デバイスを製造する場合には、開口73の幅を小さくする必要がある。しかしながら、図7の例では、蒸着マスク70が厚いため、幅の小さい開口73は、蒸着粒子75の付着によって閉塞してしまう。具体的には、蒸着粒子75は、蒸着マスク70に対して垂直な角度だけでなく、様々な角度で飛来する。そして、蒸着マスク1におけるマスク基板71が厚いと、幅の小さい開口73は、アスペクト比(深さと幅の比)が大きい長尺の細孔となってしまい、蒸着粒子75が開口73を通過し難くなる。そのため、蒸着粒子75の付着によって開口73が閉塞し易い。
着マスク70の開口73を通過し、被蒸着基板74に到達する。ここで、高精細な有機電子デバイスを製造する場合には、開口73の幅を小さくする必要がある。しかしながら、図7の例では、蒸着マスク70が厚いため、幅の小さい開口73は、蒸着粒子75の付着によって閉塞してしまう。具体的には、蒸着粒子75は、蒸着マスク70に対して垂直な角度だけでなく、様々な角度で飛来する。そして、蒸着マスク1におけるマスク基板71が厚いと、幅の小さい開口73は、アスペクト比(深さと幅の比)が大きい長尺の細孔となってしまい、蒸着粒子75が開口73を通過し難くなる。そのため、蒸着粒子75の付着によって開口73が閉塞し易い。
従って、高精細な有機電子デバイスを製造する場合には、開口73の幅を小さくするだけでなく、蒸着マスク70を薄くする必要もある。しかしながら、蒸着マスク70を全体的に薄くすると、強度が足りなくなり、破損しやすくなる。例えば、蒸着マスク70の一部が欠けて、パーティクル(異物)となることがある。その結果、有機電子デバイスの歩留まりが低下してしまう。
<第1の実施形態>
以下に、本発明の第1の実施形態について説明する。図1(a)は、本実施形態に係る蒸着マスク1の断面の一例を示す断面模式図であり、図1(b)は、蒸着マスク1を外枠基板13(後述)の側から見た平面模式図である。図1(a)は、図1(b)の線分A-A’を通り蒸着マスク1に垂直な平面によって得られる断面を示す。
以下に、本発明の第1の実施形態について説明する。図1(a)は、本実施形態に係る蒸着マスク1の断面の一例を示す断面模式図であり、図1(b)は、蒸着マスク1を外枠基板13(後述)の側から見た平面模式図である。図1(a)は、図1(b)の線分A-A’を通り蒸着マスク1に垂直な平面によって得られる断面を示す。
蒸着マスク1は、マスク基板12(第2基板)と外枠基板13を有する。マスク基板12は、単結晶シリコンなどの半導体材料を含んで構成され、第1領域2の少なくとも一部に複数の開口5が配された基板である。具体的には、第1領域2は、複数のチップにそれぞれ対応する複数の画素エリア8を含み、各画素エリア8に複数の開口5が配されている。複数の開口5のそれぞれは、画素に対応する開口であり、画素開口とも言える。外枠基板13は、第1領域2を囲む第2領域3を構成し、マスク基板12を支持する基板である。本実施形態では、マスク基板12は円形状を有し、外枠基板13は円環形状を有する。そのため、第1領域2は円形状を有し、第2領域3は円環形状を有する。例えば、第2領域3の外形は、100mm~300mmである。
マスク基板12と外枠基板13は、1種類の材料で構成されてもよいし、複数種類の材料で構成されてもよい。マスク基板12と外枠基板13は、同じ材料で構成されてもよいし、異なる材料で構成されてもよい。マスク基板12と外枠基板13の一方は、マスク基板12と外枠基板13の他方に含まれない材料を含んでもよい。
例えば、マスク基板12と外枠基板13には、シリコン単結晶基板(単結晶シリコンからなる基板)やSOI(Silicon On Insulator)基板、ガラス基板などを用いることができる。さらに、外枠基板13には、金属基板やセラミック基板、樹脂基板などの各種の基板を用いることができる。
マスク基板12も、絶縁体材料や金属など、半導体材料以外の材料を含んでもよい。例えば、マスク基板12は、半導体基板の表面の少なくとも一部に絶縁膜や金属膜を積層した構造を有していてもよい。半導体基板の表面は、半導体基板の上面や下面であり、基板面とも言える。図2は、マスク基板12の断面の一例を示す断面模式図である。図2は、画素エリア8に対応する部分を拡大した図である。図2に示すように、マスク基板12の上(外枠基板13の側とは反対の側の端)に、絶縁体材料である樹脂材料からなる保護層24(絶縁層)が塗布されていてもよい。図2では、マスク基板12と保護層24を異なる部材として図示しているが、保護層24をマスク基板12の一部として捉えてもよい。
保護層24の材料としては、被蒸着基板11(後述)やマスク基板12よりも硬度が低い材料を用いることができる。例えば、保護層24の材料として、接着剤やレジストなどの高分子材料を用いることができる。ドライエッチングで残ったレジスト残渣などで保護層24が構成されてもよい。
保護層24を設けることにより、被蒸着基板11とマスク基板12が直接接触することによる発塵を低減する効果が得られる。また、衝撃に弱いマスク基板12を、衝撃力を吸収することで守る効果も得られる。
ここで、マスク基板12は外枠基板13よりも薄くされている。例えば、マスク基板12の厚さは1μm~100μmであり、外枠基板13の厚さは100μm~775μmである。
マスク基板12が薄いため、開口5の幅を小さくしても、開口5は、アスペクト比(深さと幅の比)が大きい長尺の細孔とはならず、閉塞し難い状態を維持する。つまり、マスク基板12を薄くしたことにより、蒸着粒子による開口5の閉塞を抑制することができる。
そして、外枠基板13を厚くしたことにより、蒸着マスク1の強度の大幅な低下を抑制することもできる。例えば、外枠基板13を厚くしたことにより、外枠基板13の強度を上げて、外枠基板13を変形し難くすることができる。そして、外枠基板13が変形し難いことで、外枠基板13によって支持されるマスク基板12も変形し難くなり、マスク基板12の破損を抑制することができる。
つまり、本実施形態によれば、高い強度を有し(応力や加熱などによる変形を抑制し)、かつ高精細な蒸着を可能にする蒸着マスクを提供することができる。ひいては、本実施形態に係る蒸着マスクを用いて、高精細な有機電子デバイスを、歩留まりよく提供(製造)することができる。また、本実施形態によれば、複数のチップにそれぞれ対応する複数の画素エリア8が1枚のマスク基板12の領域となっているため、複数のチップの間での品質(チップの品質)のばらつきを抑制することもできる。
なお、マスク基板12と外枠基板13は一体であってもよい。例えば、図3に示すように、外枠基板13がマスク基板12の一部となっていてもよい。図3では、マスク基板12(第1基板)の領域が第1領域2と第2領域3を含み、マスク基板12は、第1領域2において、第2領域3よりも薄くなっている。このような構成であっても、上述した効果と同様の効果を得ることができる。
図4(a)~4(i)を用いて、蒸着マスク1の製造方法について説明する。図4(a)~4(i)は、蒸着マスク1の製造方法を示す模式図であり、図1(a)と同様の断面模式図である。
まず、図4(a)に示すように、支持基板25の下面に剥離層26を塗布する。また、図4(b)に示すように、マスク基板12の上面に接着剤27を塗布する。ここでのマスク基板12は厚く、後の工程で薄くされる。接着剤27を塗布する前に、マスク基板12の上面に対して、外周部を削るエッジトリミングを実施しておく。そして、図4(c),4(d)に示すように、マスク基板12の上面と支持基板25の下面とを接合する。マスク基板12の上面と支持基板25の下面は、剥離層26を挟んで、接着剤27により接合される。剥離層26を挟むことで、後の工程で、支持基板25を除去しやすくなる。
次に、図4(e)に示すように、支持基板25を保持しながら、マスク基板12を薄く
する。例えば、裏面研磨(バックグラインド)あるいは化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polish:CMP)でマスク基板12を薄くする。そして、図4(f)に示すように、薄くなったマスク基板12に複数の開口5を形成する。複数の開口5は、図1(a),1(b)に示す第1領域2の少なくとも一部に形成される。複数の開口5は、例えばフォトリソグラフィとエッチングによって形成される。開口5の幅は、例えば0.5μm~100μmの範囲で自由に選択することができる。開口5の形状は、例えば四角形状や円形状、多角形状、その他の任意の形状などから自由に選択することができる。
する。例えば、裏面研磨(バックグラインド)あるいは化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polish:CMP)でマスク基板12を薄くする。そして、図4(f)に示すように、薄くなったマスク基板12に複数の開口5を形成する。複数の開口5は、図1(a),1(b)に示す第1領域2の少なくとも一部に形成される。複数の開口5は、例えばフォトリソグラフィとエッチングによって形成される。開口5の幅は、例えば0.5μm~100μmの範囲で自由に選択することができる。開口5の形状は、例えば四角形状や円形状、多角形状、その他の任意の形状などから自由に選択することができる。
次に、図4(g),4(h)に示すように、マスク基板12の下面と外枠基板13の上面とを接着剤28で接合する。外枠基板13は、予め円環形状に加工されている。例えば、外枠基板13は、シリコン基板またはガラス基板を、フォトリソグラフィを用いたドライエッチングあるいはウェットエッチングで加工して得られた基板である。外枠基板13は、メタル基板、セラミック基板、または、樹脂基板に対して、切削や研磨などの機械加工を行って得られた基板であってもよい。
接着剤28は、接着剤27と同じものであってもよいし、異なっていてもよい。マスク基板12が薄いため、接着剤28をマスク基板12よりも薄く塗布することが好ましい。例えば、数μmの厚さで接着剤28を塗布することが好ましい。マスク基板12の厚さが10μmである場合には接着剤28の厚さは1μm~3μmであることが好ましい。
マスク基板12と外枠基板13との接合は、接着剤接合に限られず、Cu-Cuプラグ接合などのメタル接合、プラズマ活性化接合、原子拡散接合などの各種の接合から自由に選択することができる。蒸着マスク1が加熱されると、外枠基板13が熱膨張することにより、マスク基板12を外周方向に引っ張る力が発生する。そのため、外枠基板13とマスク基板12との接合面の接着強度は高いことが好ましい。例えば、マスク基板12と外枠基板13との接合は、比較的高い接着強度を得られるメタル接合などであることが好ましい。
最後に、図4(i)に示すように、支持基板25とマスク基板12と外枠基板13との接合体(積層体)から、支持基板25を除去(剥離)する。支持基板25は、剥離層26を利用して剥離される。例えば、紫外線(UV)や赤外線(IR)の照射による剥離層26の樹脂変質を利用して支持基板25を剥離する。加熱による剥離層26の樹脂発泡を利用して支持基板25を剥離してもよい。剥離層26を利用せずに、支持基板25を機械加工やバックグラインドで切削して除去してもよい。
有機電子デバイスの一例であるOLED(Organic Light Emitting Diode)の製造工程の一部について、図5を用いて説明する。図5は、OLEDの製造工程(一部)を示す模式図であり、図1(a)と同様の断面模式図である。図5は、蒸着マスク1を通して被蒸着基板上に有機材料を蒸着する工程を示す。
図5に示すように、被蒸着基板11の下面に蒸着マスク1の上面が対向するように、蒸着マスク1を配する。蒸着マスク1は、マスクホルダ21に固定され、マスクホルダ21を動かすことで、蒸着マスク1を幅X方向、奥行きY方向、及び、高さZ方向の3方向に動かすことができる。被蒸着基板11に対する蒸着マスク1の位置合わせの後、蒸着マスク1の下側(被蒸着基板11とは反対の側)にある付図示の蒸着源を加熱して、蒸着源から蒸着粒子10を飛散させる。飛散した蒸着粒子10は、蒸着マスク1の開口5を通過し、被蒸着基板11に到達する。以上により、被蒸着基板11に蒸着粒子10が蒸着する。
ここで、蒸着粒子10は有機発光材料であり、例えば、R(赤色)で発光する有機材料
、G(緑色)で発光する有機材料、及び、B(青色)で発光する有機材料のそれぞれを選んで蒸着粒子10とすることができる。この場合には、上記3種類の有機材料をそれぞれ所望の位置(異なる位置)に蒸着(成膜)する必要がある。そのため、RとGとBにそれぞれ対応する3つの蒸着マスク1、具体的には開口5の位置が異なる3つの蒸着マスク1を用いる。
、G(緑色)で発光する有機材料、及び、B(青色)で発光する有機材料のそれぞれを選んで蒸着粒子10とすることができる。この場合には、上記3種類の有機材料をそれぞれ所望の位置(異なる位置)に蒸着(成膜)する必要がある。そのため、RとGとBにそれぞれ対応する3つの蒸着マスク1、具体的には開口5の位置が異なる3つの蒸着マスク1を用いる。
なお、発光色が異なる複数の有機材料を蒸着する例を説明したが、そうでなくてもよい。例えば、白色で発光する有機材料のみを蒸着粒子10とし、カラーフィルタによって白色光を赤色光や緑色光や青色光に変化させる構成を有するOLEDを製造してもよい。その場合には、画素エリア8に、当該画素エリア8と略同サイズの1つの開口が配されていてもよい。そのような開口の幅は、例えば、0.1mm~100mmの範囲で自由に選択することができる。
<第2の実施形態>
以下に、本発明の第2の実施形態について、図6(a)~6(c)を用いて説明する。図6(a)は、図1(a)と同様に、本実施形態に係る蒸着マスク1の断面の一例を示す断面模式図である。図6(b),6(c)は図1(a)と同様の平面模式図であり、図6(b)は、本実施形態に係る外枠基板13の平面模式図であり、図6(c)は、本実施形態に係るマスク基板12の平面模式図である。図6(a)~6(c)に示すように、本実施形態に係るマスク基板12は、第1の実施形態と同様の構成を有するが、本実施形態に係る外枠基板13は、第1の実施形態と異なる構成を有する。
以下に、本発明の第2の実施形態について、図6(a)~6(c)を用いて説明する。図6(a)は、図1(a)と同様に、本実施形態に係る蒸着マスク1の断面の一例を示す断面模式図である。図6(b),6(c)は図1(a)と同様の平面模式図であり、図6(b)は、本実施形態に係る外枠基板13の平面模式図であり、図6(c)は、本実施形態に係るマスク基板12の平面模式図である。図6(a)~6(c)に示すように、本実施形態に係るマスク基板12は、第1の実施形態と同様の構成を有するが、本実施形態に係る外枠基板13は、第1の実施形態と異なる構成を有する。
本実施形態に係る外枠基板13は、第2領域3を構成する環形状の外枠部19と、第1領域2に配された梁部20とを有する。本実施形態では、複数の梁部20が交差して格子を形成している。なお、図6(a)~6(c)では外枠部19の形状を円環形状としているが、外枠部19の形状は、矩形の環形状など、他の環形状であってもよい。また、梁部20の数は特に限定されない(1つでもよい)。複数の梁部20が全て同じ方向に伸びていてもよい。つまり、複数の梁部20が短冊状に並んでいてもよい。
梁部20は、隣り合う画素エリア8間に配されており、第1領域2を、各々が1つ以上の画素エリア8を含む複数の領域に区分する。例えば、梁部20は、複数のチップをダイシングするための領域(ダイシングライン)に対応する部分や、駆動回路や周辺回路の領域に対応する部分などに配されている。
本実施形態でも、外枠基板13がマスク基板12よりも厚いことで、第1の実施形態と同様に、高い強度を有し(応力や加熱などによる変形を抑制し)、かつ高精細な蒸着を可能にする蒸着マスク1を提供することができる。さらに、本実施形態では、外枠基板13により、マスク基板12の外周部だけでなく、マスク基板12の第1領域2も支持される。具体的には、外枠部19がマスク基板12の外周部を支持し、梁部20がマスク基板12の第1領域2を支持する。これにより、蒸着マスク1の強度を高めることができる。
1:蒸着マスク 2:第1領域 3:第2領域 5:開口
12:マスク基板 13:外枠基板
12:マスク基板 13:外枠基板
Claims (19)
- 半導体材料を含む第1基板を有し、
前記第1基板は、少なくとも一部に複数の開口が配された第1領域と、前記第1領域を囲む第2領域とを含み、
前記第1領域における前記第1基板の厚さは、前記第2領域における前記第1基板の厚さよりも薄い
ことを特徴とする蒸着マスク。 - 前記第1基板は、
半導体材料を含み、前記第1領域の少なくとも一部に前記複数の開口が配された第2基板と、
前記第1領域を囲む第2領域を構成し、前記第2基板を支持する外枠基板と
を有し、
前記第2基板が前記外枠基板よりも薄い
ことを特徴とする請求項1に記載の蒸着マスク。 - 前記第2基板は、前記外枠基板に含まれない材料を含む
ことを特徴とする請求項2に記載の蒸着マスク。 - 前記第2基板及び前記外枠基板は、いずれも単結晶シリコンを含む
ことを特徴とする請求項2に記載の蒸着マスク。 - 前記第2基板は単結晶シリコンを含み、
前記外枠基板はガラスを含む
ことを特徴とする請求項3に記載の蒸着マスク。 - 前記第2基板は単結晶シリコンを含み、
前記外枠基板は金属を含む
ことを特徴とする請求項3に記載の蒸着マスク。 - 前記第2基板は絶縁体材料を含む
ことを特徴とする請求項2~6のいずれか1項に記載の蒸着マスク。 - 前記第2基板は絶縁層を含む
ことを特徴とする請求項7に記載の蒸着マスク。 - 前記絶縁層は、前記外枠基板の側とは反対の側の端に設けられた保護層である
ことを特徴とする請求項8に記載の蒸着マスク。 - 前記第2基板は金属を含む
ことを特徴とする請求項2~9のいずれか1項に記載の蒸着マスク。 - 前記外枠基板は円環形状を有する
ことを特徴とする請求項2~10のいずれか1項に記載の蒸着マスク。 - 前記外枠基板は、
前記第2領域を構成する環形状の外枠部と、
前記第1領域に配された梁部と、
を有する
ことを特徴とする請求項2~10のいずれか1項に記載の蒸着マスク。 - 前記第1領域は、各々に前記第2基板の複数の開口が配された複数の第3領域を含み、
前記梁部は、前記第1領域を、各々が1つ以上の第3領域を含む複数の領域に区分することを特徴とする請求項12に記載の蒸着マスク。 - 前記第1領域は円形状を有し、
前記第2領域は円環形状を有する
ことを特徴とする請求項1~13のいずれか1項に記載の蒸着マスク。 - 第2基板と支持基板とを接合し、
前記第2基板を薄くし、
第1領域の少なくとも一部において、前記第2基板に複数の開口を形成し、
前記第1領域を囲む第2領域を構成し、前記第2基板を支持する外枠基板と、前記第2基板とを接合し、
前記支持基板を除去する
ことを特徴とする蒸着マスクの製造方法。 - 前記第2基板と前記支持基板とは剥離層を挟んで接合される
ことを特徴とする請求項15に記載の製造方法。 - 前記第2基板と前記外枠基板とは、前記第2基板よりも薄く塗布された接着剤で接合される
ことを特徴とする請求項15または16に記載の製造方法。 - 前記第2基板と前記外枠基板とは、メタル接合、プラズマ活性化接合、または、原子拡散接合により接合される
ことを特徴とする請求項15または16に記載の製造方法。 - 被蒸着基板と対向するように、請求項1~14のいずれか1項に記載の蒸着マスクを配し、
前記蒸着マスクを通して、前記被蒸着基板上に有機材料を蒸着する
ことを特徴とする有機電子デバイスの製造方法。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2024128180A1 (ja) * | 2022-12-12 | 2024-06-20 | 大日本印刷株式会社 | マスク、積層体及びマスクの製造方法 |
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2021
- 2021-05-14 JP JP2021082377A patent/JP2022175723A/ja active Pending
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WO2024128180A1 (ja) * | 2022-12-12 | 2024-06-20 | 大日本印刷株式会社 | マスク、積層体及びマスクの製造方法 |
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