JP2022175566A - 車両運転支援装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】曲線路を走行する際の車速を従来装置より適切に制御できる車両運転支援装置を提供する。【解決手段】車両運転支援装置は、自車両の周囲の状況を表す情報を出力する車載センサと、前記車載センサから取得した情報に基づいて自車両の速度及び舵角の目標値をそれぞれ設定し、自車両の実車速及び実舵角が前記目標値に一致するように、駆動装置、制動装置及び操舵装置を制御する制御装置とを備える。前記車載センサは、自車両が走行している車線の曲率を検出する車線センサと、車線の横断方向における自車両の位置を検出する位置センサと、車線の横断勾配を検出する横断勾配センサとを含む。前記制御装置は、自車両が曲線路を走行する際、前記位置センサ及び前記横断勾配センサによって検出された前記曲線路の横断方向における自車両の位置、及び前記曲線路の横断勾配に応じて、自車両の速度の目標値を決定する。【選択図】図5
Description
本発明は、車両に搭載され、前記車両の速度を制御する車両運転支援装置に関する。
従来、車両に搭載され、前記車両(自車両)の速度を制御する車両運転支援装置(以下、「従来装置」と称呼する。)が知られている(例えば、下記特許文献1を参照。)。従来装置は、自車両が定速で走行又は先行車に追従して走行するように、自車両の駆動装置及び制動装置を制御する(クルーズ制御(ACC))。
さらに、従来装置は、自車両が車線に沿って走行するように、自車両の操舵装置を制御する(車線維持制御(LTA))。すなわち、従来措置は、車載センサから取得した情報に基づいて、舵角を制御する(車線維持制御(LTA))。
加えて、従来装置は、クルーズ制御を実行中に、車両が曲線路に進入する際、車両がその曲線路を安定して走行可能なように車速を制御する(スピードマネジメント制御(SPM))。具体的には、従来装置は、クルーズ制御を実行していて、且つ車線維持制御を実行していない状況(第1状況)では、車載センサから取得した情報、予め規定された第1のルックアップテーブルを参照して決定した情報などに基づいて、自車両の目標速度を第1速度に設定し、実速度が前記第1速度に一致するように、エンジン、ブレーキなどを制御する。一方、従来装置は、クルーズ制御及び車線維持制御の両制御を実行している状況(第2状況)では、車載センサから取得した情報、予め規定された第2のルックアップテーブルを参照して決定した情報などに基づいて、自車両の目標速度を第1速度よりも低速である第2速度に設定し、実速度が前記第2速度に一致するように、エンジン、ブレーキなどを制御する。
上記のように、第2状況において、第1状況よりも緩やかに(比較的大きく減速されて)車両が曲線路を進行するように制御される。ここで、例えば、車両が曲線路の内周側に位置している状態で車両が比較的大きく減速されると、乗員が、「車両が、曲線路の内周縁部に接近し過ぎるのではないか」との不安を感じる可能性がある。加えて、例えば、曲線路の外周側が内周側より低い場合に車両が比較的大きく減速されると、乗員が、「車両が、曲線路の外周縁部に接近し過ぎるのではないか」との不安を感じる可能性がある。
本発明の目的の一つは、曲線路を走行する際の車速を従来装置より適切に制御できる車両運転支援装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の車両運転支援装置(1)は、
自車両の周囲の状況を表す情報を出力する車載センサと、
前記車載センサから取得した情報に基づいて、自車両の速度及び舵角の目標値をそれぞれ設定し、自車両の実車速及び実舵角が前記目標値に一致するように、自車両の駆動装置、制動装置及び操舵装置を制御する制御装置(10、20、30、40)と、
を備える。
前記車載センサは、
自車両が走行している車線の曲率(C)を検出する車線センサと、
自車両が走行している車線の横断方向における自車両の位置(VP)を検出する位置センサと、
自車両が走行している車線の横断勾配(CSL)を検出する横断勾配センサと、
を含む。
前記制御装置は、自車両が曲線路を走行する際、前記位置センサ及び前記横断勾配センサによって検出された前記曲線路の横断方向における自車両の位置、及び前記曲線路の横断勾配に応じて、自車両の速度の目標値(Vstgt)を決定する、
ように構成される。
自車両の周囲の状況を表す情報を出力する車載センサと、
前記車載センサから取得した情報に基づいて、自車両の速度及び舵角の目標値をそれぞれ設定し、自車両の実車速及び実舵角が前記目標値に一致するように、自車両の駆動装置、制動装置及び操舵装置を制御する制御装置(10、20、30、40)と、
を備える。
前記車載センサは、
自車両が走行している車線の曲率(C)を検出する車線センサと、
自車両が走行している車線の横断方向における自車両の位置(VP)を検出する位置センサと、
自車両が走行している車線の横断勾配(CSL)を検出する横断勾配センサと、
を含む。
前記制御装置は、自車両が曲線路を走行する際、前記位置センサ及び前記横断勾配センサによって検出された前記曲線路の横断方向における自車両の位置、及び前記曲線路の横断勾配に応じて、自車両の速度の目標値(Vstgt)を決定する、
ように構成される。
上記のように、本発明によれば、曲線路における車両の位置(曲線路の半径方向の位置)及び横断勾配に応じて、自車両の速度の目標値が決定される。そして、実車速が目標速度に一致するように、駆動装置及び制動装置が制御される。これにより、車両が目標の走行ライン(例えば、曲線路の中央部)に沿って走行し易くなる。このように、本発明によれば、曲線路を走行する際の車速を従来装置より適切に制御できる。その結果、車両の乗員が上述したような不安を感じることを低減できる。
(構成の概略)
図1に示したように、本発明の一実施形態に係る車両運転支援装置1は、車両Vに搭載される。車両運転支援装置1は、詳しくは後述するように、車載センサから取得した情報に基づいて、車両Vが定速で走行又は先行車両に追従して走行するように、車両Vの車速の目標値を設定する。そして、車両V(自車両)の車速Vs(実車速)が前記目標値に一致するように、車両Vのエンジン及びブレーキを制御する。以下、この制御を「クルーズ制御」と称呼する。さらに、車両運転支援装置1は、車載センサから取得した情報に基づいて、車両Vが車線に沿って走行するように、車両Vの舵角の目標値を設定する。そして、車両運転支援装置1は、車両Vの実舵角が前記目標値に一致するように、車両Vの操舵装置を制御する。以下、この制御を「車線維持制御」と称呼する。
図1に示したように、本発明の一実施形態に係る車両運転支援装置1は、車両Vに搭載される。車両運転支援装置1は、詳しくは後述するように、車載センサから取得した情報に基づいて、車両Vが定速で走行又は先行車両に追従して走行するように、車両Vの車速の目標値を設定する。そして、車両V(自車両)の車速Vs(実車速)が前記目標値に一致するように、車両Vのエンジン及びブレーキを制御する。以下、この制御を「クルーズ制御」と称呼する。さらに、車両運転支援装置1は、車載センサから取得した情報に基づいて、車両Vが車線に沿って走行するように、車両Vの舵角の目標値を設定する。そして、車両運転支援装置1は、車両Vの実舵角が前記目標値に一致するように、車両Vの操舵装置を制御する。以下、この制御を「車線維持制御」と称呼する。
(具体的構成)
車両運転支援装置1は、運転支援ECU(以下、「DSECU」と称呼する。)10、エンジンECU20、ブレーキECU30及びステアリングECU40を備える。これらのECUは、図示しないCAN(Controller Area Network)を介してデータ交換可能(通信可能)に互いに接続されている。
車両運転支援装置1は、運転支援ECU(以下、「DSECU」と称呼する。)10、エンジンECU20、ブレーキECU30及びステアリングECU40を備える。これらのECUは、図示しないCAN(Controller Area Network)を介してデータ交換可能(通信可能)に互いに接続されている。
ECUは、エレクトロニックコントロールユニットの略称であり、CPU、ROM、RAM及びインターフェース等を含むマイクロコンピュータを主要構成部品として有する電子制御回路である。CPUは、メモリ(ROM)に格納されたインストラクション(ルーチン)を実行することにより各種機能を実現する。複数種類のECUの機能が、一つのECUによって実現されてもよい。
更に、車両運転支援装置1は、複数の車輪速センサ11、カメラ装置12、ミリ波レーダー装置13、クルーズ制御操作スイッチ14、車線維持制御操作スイッチ15、ヨーレートセンサ16及び加速度センサ17を備える。これらの装置は、DSECU10に接続されている。
車輪速センサ11は車両Vの車輪毎に設けられる。各車輪速センサ11は、対応する車輪が所定角度回転する毎に一つのパルス信号(車輪パルス信号)を発生させる。DSECU10は、各車輪速センサ11から送信されてくる車輪パルス信号の単位時間におけるパルス数を計測し、その計測したパルス数に基づいて各車輪の回転速度(車輪速度)を計算する。DSECU10は、各車輪の車輪速度に基づいて車両Vの速度を示す車速Vsを計算する。一例として、DSECU10は、四つの車輪の車輪速度の平均値を車速Vsとして取得する。
カメラ装置12は、フロントウインドシールドガラスの上部に配設されている。カメラ装置12は、車両Vの前方領域の画像(カメラ画像)の画像データを取得し、その画像から物体情報(物体までの距離及び物体の方位等)及び「車両が走行している車線を区画する白線(区画線)に関する情報」等を取得する。
ミリ波レーダー装置13は、何れも図示しない「ミリ波送受信部及び処理部」を備えている。ミリ波レーダー装置13は、車両Vの前端部且つ車幅方向の中央部に配設されている。ミリ波送受信部は、「車両Vの直進前方向に延びる中心軸」から左方向及び右方向にそれぞれ所定の角度の広がりをもって伝播するミリ波を発信する。そのミリ波は、物体(例えば、他の車両、歩行者、二輪車など)により反射される。ミリ波送受信部はこの反射波を受信する。
ミリ波レーダー装置13の処理部は、受信した反射波に基づいて、物体までの距離(物体が他車両であれば車間距離Dfx(n))、物体の車両Vに対する相対速度vfx(n)、及び物体の車両Vに対する方位などの物体情報を取得する。より詳細には、この処理部は、ミリ波を送信してからそのミリ波に対応する反射波を受信するまでの時間、反射波の減衰レベル、及び、送信したミリ波と受信した反射波との位相差などに基づいて、物体情報を取得する。なお、車両Vに対する物体の方位は、物体が存在する位置とミリ波レーダー装置13の送受信部の位置とを通る直線と、前述した中心軸との間の角度である。
なお、DSECU10は、ミリ波レーダー装置13が取得する物体情報をカメラ装置12が取得する物体情報に基づいて修正することにより、後述するクルーズ制御に用いる最終的な物体情報を取得する。
クルーズ制御操作スイッチ14は、運転者がクルーズ制御の開始及び終了を要求する場合に操作する操作子(例えば、押しボタン式スイッチ操作子)である。クルーズ制御が実施されていない期間に運転者がクルーズ制御操作スイッチ14を操作した場合(ボタンを押した場合)、クルーズ制御操作スイッチ14は「運転者がクルーズ制御の開始を要求していること(クルーズ制御の開始要求)」を表すクルーズ制御開始信号をDSECU10に送信する。DSECU10は、クルーズ制御開始信号を受信すると、クルーズ制御フラグXcrsを「1」に設定する。更に、クルーズ制御が実行されている期間に運転者がクルーズ制御操作スイッチ14を操作した場合、クルーズ制御操作スイッチ14は「運転者がクルーズ制御の終了を要求していること(クルーズ制御の終了要求)」を表すクルーズ制御終了信号をDSECU10に送信する。DSECU10は、クルーズ制御終了信号を受信すると、クルーズ制御フラグXcrsを「0」に設定する。
加えて、クルーズ制御操作スイッチ14の付近には図示しない設定スイッチが設けられる。この設定スイッチは、後述する追従車間距離制御(Adaptive Cruise Control:ACC)にて用いられる目標車間時間Ttgt、及び定速走行用の目標速度を変更・設定するために操作される。
車線維持制御操作スイッチ15は、運転者が車線維持制御(以下、「LTA:Lane Tracing Assist」と称呼する場合もある。)の開始及び終了を要求する場合に操作する操作子(例えば、押しボタン式スイッチ操作子)である。車線維持制御が実施されていない期間に運転者が車線維持制御操作スイッチ15を操作した場合(ボタンを押した場合)、車線維持制御操作スイッチ15は「運転者が車線維持制御の開始を要求していること(車線維持制御の開始要求)」を表す車線維持制御開始信号をDSECU10に送信する。DSECU10は、車線維持制御開始信号を受信すると、車線維持制御フラグXltaを「1」に設定する。車線維持制御が実施されている期間に運転者が車線維持制御操作スイッチ15を操作した場合、車線維持制御操作スイッチ15は「運転者が車線維持制御の終了を要求していること(車線維持制御の終了要求)」を表す車線維持制御終了信号をDSECU10に送信する。DSECU10は、車線維持制御終了信号を受信すると、車線維持制御フラグXltaを「0」に設定する。
ヨーレートセンサ16は、ヨーレートYrを検出し、検出したヨーレートYrを表す信号を出力する。
加速度センサ17は、車両Vに作用する加速度Ga(例えば、曲線路Cvを走行している際に車両Vの車幅方向に作用する加速度(横G))を検出し、検出した加速度Gaを表す信号を出力する。
エンジンECU20は、アクセルペダル操作量センサ22及びエンジンセンサ24と接続され、これらのセンサの検出信号を受け取る。
アクセルペダル操作量センサ22は、車両Vのアクセルペダル(不図示)の操作量(即ち、アクセルペダル操作量AP)を検出する。運転者がアクセルペダルを踏み込んでいない場合のアクセルペダル操作量APは「0」である。アクセルペダルの踏み込み量が増大するに従って、アクセルペダル操作量APが増大する。
エンジンセンサ24は、図示しない「車両Vの駆動源であるガソリン燃料噴射式・火花点火・内燃機関」の運転状態量を検出するセンサである。エンジンセンサ24は、スロットル弁開度センサ、機関回転速度センサ及び吸入空気量センサ等である。
更に、エンジンECU20は、「スロットル弁アクチュエータ及び燃料噴射弁」等のエンジンアクチュエータ26と接続されている。エンジンECU20は、エンジンアクチュエータ26を駆動することによって内燃機関が発生するトルクを変更し、以て、車両Vの駆動力を調整する。
エンジンECU20は、アクセルペダル操作量APが大きくなるほど目標スロットル弁開度TAtgtが大きくなるように目標スロットル弁開度TAtgtを決定する。エンジンECU20は、スロットル弁の開度が目標スロットル弁開度TAtgtに一致するようにスロットル弁アクチュエータを駆動する。
ブレーキECU30は、車輪速センサ11及びブレーキペダル操作量センサ32と接続され、これらのセンサの検出信号を受け取る。
ブレーキペダル操作量センサ32は、車両Vのブレーキペダル(不図示)の操作量(即ち、ブレーキペダル操作量BP)を検出する。ブレーキペダルが操作されていない場合のブレーキペダル操作量BPは「0」である。ブレーキペダルの踏み込み量が増大するに従って、ブレーキペダル操作量BPが増大する。
ブレーキECU30は、DSECU10と同様に、車輪速センサ11から車輪パルス信号を取得し、当該車輪パルス信号に基づいて、各車輪の回転速度及び車速Vsを計算する。なお、ブレーキECU30は、各車輪の回転速度及び車速Vsを、DSECU10から取得してもよい。
更に、ブレーキECU30は、ブレーキアクチュエータ34と接続されている。ブレーキアクチュエータ34は油圧制御アクチュエータである。ブレーキアクチュエータ34は、ブレーキペダルの踏力によって作動油を加圧するマスタシリンダと、各車輪に設けられる周知のホイールシリンダを含む摩擦ブレーキ装置と、の間の油圧回路(何れも、図示略)に配設される。ブレーキアクチュエータ34はホイールシリンダに供給する油圧を調整し、車両Vの制動力を調整する。
ブレーキECU30は、ブレーキペダル操作量BPに基づいて「負の値を有する目標加速度GaBPtgt(即ち、正の値を有する目標減速度)」を決定する。ブレーキECU30は、車両Vの実際の加速度が目標加速度に一致するようにブレーキアクチュエータ34を駆動する。
ステアリングECU40は、周知の電動パワーステアリングシステムの制御装置であって、操舵角センサ41、操舵トルクセンサ42及び操舵用モータ43に接続されている。操舵用モータ43は、車両Vの「図示しないステアリングホイール、ステアリングホイールに連結された図示しないステアリングシャフト及び操舵用ギア機構等を含む図示しないステアリング機構」に組み込まれている。
操舵角センサ41は、車両Vの操舵角(舵角又は転舵角とも称呼される)θを検出する。操舵トルクセンサ42は、ステアリングシャフトに付与される操舵トルクTRを検出する。
操舵用モータ43は、ステアリングECU40によって制御される電力に応じてトルクを発生し、このトルクによって操舵アシストトルクを加えたり、左右の操舵輪を操舵したりする。即ち、操舵用モータ43は、車両Vの操舵角を変更することができる。なお、上記電力は車両Vに搭載された図示しないバッテリから供給される。
(作動)
DSECU10は、以下に述べるクルーズ制御、車線維持制御及びスピードマネジメント制御を実行可能である。
DSECU10は、以下に述べるクルーズ制御、車線維持制御及びスピードマネジメント制御を実行可能である。
1:クルーズ制御
DSECU10は、クルーズ制御開始信号を受信すると、従来装置と同様に、クルーズ制御(ACC)を実行する。すなわち、DSECU10は、車載センサから取得した情報に基づいて、追従すべき先行車両が存在するか否かを判定する。追従すべき先行車両が存在すると判定した場合には、DSECU10は、ミリ波レーダー装置13から取得した情報に基づいて、その先行車両と車両V(自車両)との車間距離を検知する。つぎに、DSECU10は、当該検知した車間距離に基づいて、車両Vの目標加速度を決定する。一方、追従すべき先行車両が存在しないと判定した場合には、DSECU10は、車両Vの車速Vsを「定速走行用の目標速度」に一致させるための目標加速度を決定する。なお、定速走行用の目標速度は、例えば、クルーズ制御操作スイッチ14の操作によって設定されている。そして、DSECU10は、上記のようにして決定した目標加速度を表す信号をエンジンECU及びブレーキECUに送信する。エンジンECU20及びブレーキECU30は、車両Vの実際の加速度が目標加速度に一致するように、エンジンアクチュエータ26及びブレーキアクチュエータ34をそれぞれ駆動する。
DSECU10は、クルーズ制御開始信号を受信すると、従来装置と同様に、クルーズ制御(ACC)を実行する。すなわち、DSECU10は、車載センサから取得した情報に基づいて、追従すべき先行車両が存在するか否かを判定する。追従すべき先行車両が存在すると判定した場合には、DSECU10は、ミリ波レーダー装置13から取得した情報に基づいて、その先行車両と車両V(自車両)との車間距離を検知する。つぎに、DSECU10は、当該検知した車間距離に基づいて、車両Vの目標加速度を決定する。一方、追従すべき先行車両が存在しないと判定した場合には、DSECU10は、車両Vの車速Vsを「定速走行用の目標速度」に一致させるための目標加速度を決定する。なお、定速走行用の目標速度は、例えば、クルーズ制御操作スイッチ14の操作によって設定されている。そして、DSECU10は、上記のようにして決定した目標加速度を表す信号をエンジンECU及びブレーキECUに送信する。エンジンECU20及びブレーキECU30は、車両Vの実際の加速度が目標加速度に一致するように、エンジンアクチュエータ26及びブレーキアクチュエータ34をそれぞれ駆動する。
2:車線維持制御
DSECU10は、上記のクルーズ制御を実行している状態において車線維持制御開始信号を受信すると、従来装置と同様に、車線維持制御(LTA)を実行する。すなわち、DSECU10は、カメラ装置12から取得した画像データに基づいて目標走行ラインLd(車両Vが走行している車線の右側の白線RLと左側の白線LLの中央位置)を決定する(図2を参照。)。つぎに、DSECU10は、前端中央位置CLを目標走行ラインLd上に位置させるための目標操舵角を決定する。つぎに、DSECU10は、当該目標操舵角を表す信号(操舵指令)をステアリングECU40に送信する。ステアリングECU40は、車両Vの実際の操舵角が目標操舵角に一致するように操舵用モータ43を駆動する。
DSECU10は、上記のクルーズ制御を実行している状態において車線維持制御開始信号を受信すると、従来装置と同様に、車線維持制御(LTA)を実行する。すなわち、DSECU10は、カメラ装置12から取得した画像データに基づいて目標走行ラインLd(車両Vが走行している車線の右側の白線RLと左側の白線LLの中央位置)を決定する(図2を参照。)。つぎに、DSECU10は、前端中央位置CLを目標走行ラインLd上に位置させるための目標操舵角を決定する。つぎに、DSECU10は、当該目標操舵角を表す信号(操舵指令)をステアリングECU40に送信する。ステアリングECU40は、車両Vの実際の操舵角が目標操舵角に一致するように操舵用モータ43を駆動する。
3:スピードマネジメント制御
(スピードマネジメント制御の概略)
DSECU10は、上記のクルーズ制御を実行している状態において車両Vが曲線路(カーブ)Cv(図2を参照。)を走行する場合、車両Vが曲線路Cvを安定して走行することができるように車両Vの加速度を調整することにより車速Vsを制御する。この制御を、「スピードマネジメント制御」と称呼する。即ち、DSECU10は、車両Vが曲線路Cvを走行する際の車速Vsが後述する目標速度度Vstgtに一致するようにエンジンECU20及びブレーキECU30を制御する。
(スピードマネジメント制御の概略)
DSECU10は、上記のクルーズ制御を実行している状態において車両Vが曲線路(カーブ)Cv(図2を参照。)を走行する場合、車両Vが曲線路Cvを安定して走行することができるように車両Vの加速度を調整することにより車速Vsを制御する。この制御を、「スピードマネジメント制御」と称呼する。即ち、DSECU10は、車両Vが曲線路Cvを走行する際の車速Vsが後述する目標速度度Vstgtに一致するようにエンジンECU20及びブレーキECU30を制御する。
具体t系には、DSECU10は、目標走行ラインLdを決定する。そして、DSECU10は、車両Vの前端中央位置CLが目標走行ラインLd上に位置している場合、目標走行ラインLdの曲率Cを現在曲率CCとして算出する。更に、DSECU10は、この目標走行ラインLd上において前端中央位置CLから車両Vの進行方向に所定距離Dだけ離れた将来位置FL(図2を参照。)における目標走行ラインLdの曲率Cを将来曲率FCとして算出する。
前端中央位置CLが目標走行ラインLd上に位置していない場合、DSECU10は、目標走行ラインLdを車両Vの前端中央位置CLに平行移動させた仮想目標走行ラインを算出する。そして、DSECU10は、仮想目標走行ライン上において車両Vの前端中央位置CLから車両Vの進行方向に所定距離Dだけ離れた将来位置FLにおける仮想目標走行ラインの曲率Cを将来曲率FCとして算出する。
DSECU10は、現在曲率CC及び将来曲率FCに基づいて、車両Vが曲線路Cvに進入しつつあるか否かを判定する。車両Vが曲線路Cvに進入しつつあるとき、DSECU10は、後述するように、「車両Vが曲線路Cvを走行する際の目標速度Vstgt」を算出する。そして、DSECU10は、車両Vの速度Vs(実速度)と目標速度Vstgtとに基いて目標加速度ACtgtを算出する。DSECU10は、車両Vの実加速度dgが目標加速度ACtgtに近づくようにエンジンECU20及びブレーキECU30を制御する。
(スピードマネジメント制御の具体例)
スピードマネジメント制御は、以下の第1状況及び第2状況のいずれかの状況下で実行される。
・第1状況:クルーズ制御が実行され且つ車線維持制御が実行されていない状況
・第2状況:クルーズ制御が実行され且つ車線維持制御が実行されている状況
スピードマネジメント制御は、以下の第1状況及び第2状況のいずれかの状況下で実行される。
・第1状況:クルーズ制御が実行され且つ車線維持制御が実行されていない状況
・第2状況:クルーズ制御が実行され且つ車線維持制御が実行されている状況
DSECU10は、将来曲率FC及び現在曲率CCが、「将来位置FLが曲線路Cvの開始地点と認められる位置(図2に示した曲線路入口CvEnを参照。)に到達したときに成立する曲率開始条件」を満たしたか否かを判定する。将来曲率FC及び現在曲率CCが曲率開始条件を満たした場合、DSECU10は、車両Vが曲線路Cvに進入しつつあると判定し、スピードマネジメント制御を実行する。
前述したように、将来位置FLと前端中央位置CLとの間の距離は所定距離Dである。よって、図2に示した例において、車両Vの前端中央位置CLが曲線路入口CvEnから所定距離Dだけ手前の位置に到達した時点t1にて、将来曲率FC及び現在曲率CCが曲率開始条件を満たす。従って、DSECU10は時点t1にてスピードマネジメント制御を開始する。
(第1状況における作動)
第1状況では、DSECU10は、従来装置と同様に、車両Vに作用している車幅方向の加速度(曲線路Cvの半径方向の加速度)が、所定のルックアップテーブル(後述する第1マップM1)に基づいて決定される上限値を超えないように、車両Vの目標速度Vstgtを決定する。
第1状況では、DSECU10は、従来装置と同様に、車両Vに作用している車幅方向の加速度(曲線路Cvの半径方向の加速度)が、所定のルックアップテーブル(後述する第1マップM1)に基づいて決定される上限値を超えないように、車両Vの目標速度Vstgtを決定する。
第1マップM1は、予めROMに記憶されている。第1マップM1は、スピードマネジメント制御における「曲線路Cvの曲率半径R(=1/曲率C)に対する横Gの上限値(上限横G)」を規定したルックアップテーブルである。横Gは、車両Vの車幅方向に作用する加速度の大きさである。
図2に示したように、第1マップM1は、曲線路Cvの曲率半径Rが大きいほど(即ち、曲線路Cvが緩やかなほど)上限横Gが小さくなるように上限横Gを規定する。
DSECU10は、第1マップM1を参照して、時点t1にて、将来曲率FCに基いて取得される将来曲率半径FRに対応する上限横Gを取得する。そして、DSECU10は、車両Vに実際に作用する横G(以下、「実横G」と称呼する。)が上限横Gを超えないように車速Vsを制御する。
なお、横Gは、曲線路Cvの曲率半径R及び車速Vsをパラメータとした以下の(1)式に基づいて算出される。
横G=Vs2/R …(1)
横G=Vs2/R …(1)
DSECU10は、上限横G及び将来曲率半径FRを上記(1)に代入することによって、目標速度Vstgtを決定する。この目標速度Vstgtは、第1状況において、車両V(前端中央位置CL)が所定距離Dだけ進んだ場合における車速の目標値である。車両運転支援装置1は、スピードマネジメント制御において、車両Vの前端中央位置CLが所定距離Dだけ進んだ際の車速が目標速度Vstgtと一致するように車速Vsを制御する。
(第2状況における作動)
上記の第1状況では、車線維持制御が実行されていないため、「車両Vが自車線に沿って走行するような操舵」を運転者が行う必要がある。これに対して、第2状況では、車線維持制御が実行されているため、上記操舵を運転者が行う必要がない。この第2状況において、DSECU10は、「車両Vの乗員が、上述したような不安を感じること」を低減するために、下記のように車速Vsを制御する。
上記の第1状況では、車線維持制御が実行されていないため、「車両Vが自車線に沿って走行するような操舵」を運転者が行う必要がある。これに対して、第2状況では、車線維持制御が実行されているため、上記操舵を運転者が行う必要がない。この第2状況において、DSECU10は、「車両Vの乗員が、上述したような不安を感じること」を低減するために、下記のように車速Vsを制御する。
DSECU10は、第2状況において、まず、第1状況と同様に目標速度Vstgtを決定する。つぎに、前端中央位置CLと目標走行ラインLdとの車線の横断方向のずれを、車両位置VPとして算出する。ここで、車両Vの前端中央位置CLが目標走行ラインLd上に位置するとき、車両位置VPは、「0」である。車両Vの前端中央位置CLが目標走行ラインLdに対して曲線路Cvの内周側に位置するとき、車両位置VPは、正の値である(図3(A)を参照。)。前端中央位置CLが曲線路Cvの内周縁部に近いほど、車両位置VPが大きい。一方、車両Vの前端中央位置CLが目標走行ラインLdに対して曲線路Cvの外周側に位置するとき、車両位置VPは、負の値である(図3(B)を参照。)。前端中央位置CLが曲線路Cvの外周縁部に近いほど、車両位置VPが小さい。
加えて、DSECU10は、カメラ装置12から取得した画像データ(及び/又は加速度センサ17から取得した加速度Ga)に基づいて、車線の横断勾配CSLを算出する。ここで、曲線路Cvが水平であるとき、横断勾配CSLは「0」である。曲線路Cvの内周側が外周側よりも低いとき、横断勾配CSLは、正の値である(図4(A)を参照。)。そして、内周縁部と外周縁部との高度差が大きいほど、横断勾配CSLが大きい。一方、曲線路Cvの内周側が外周側よりも高いとき、横断勾配CSLは、負の値である(図4(B)を参照。)。そして、内周縁部と外周縁部との高度差が大きいほど、横断勾配CSLが小さい。
ここで、図2に示した、第2マップM2及び第3マップM3が、予めROMに記憶されている。第2マップM2は、車両位置VPと目標速度Vstgtの修正値ΔVvpとの関係を予め規定したルックアップテーブルである。第2マップM2は、以下のように規定されている。
・車両位置VPが「0」のとき、修正値ΔVvpが「0」である。
・車両位置VPが「正(+)」のとき、修正値ΔVvpが「正(+)」であり、車両位置VPが大きいほど、修正値ΔVvpが大きい。
・車両位置VPが「負(―)」のとき、修正値ΔVvpが「負(―)」であり、車両位置VPが小さいほど、修正値ΔVvpが小さい。
・車両位置VPが「0」のとき、修正値ΔVvpが「0」である。
・車両位置VPが「正(+)」のとき、修正値ΔVvpが「正(+)」であり、車両位置VPが大きいほど、修正値ΔVvpが大きい。
・車両位置VPが「負(―)」のとき、修正値ΔVvpが「負(―)」であり、車両位置VPが小さいほど、修正値ΔVvpが小さい。
第3マップM3は、横断勾配CSLと目標速度Vstgtの修正値ΔVcslとの関係を予め規定したルックアップテーブルである。第3マップM3は、以下のように規定されている。
・横断勾配CSLが「0」のとき、修正値ΔVcslが「0」である。
・横断勾配CSLが「正(+)」のとき、修正値ΔVcslが「正(+)」であり、横断勾配CSLが大きいほど、修正値ΔVcslが大きい。
・横断勾配CSLが「負(―)」のとき、修正値ΔVcslが「負(―)」であり、横断勾配CSLが小さいほど、修正値ΔVcslが小さい。
・横断勾配CSLが「0」のとき、修正値ΔVcslが「0」である。
・横断勾配CSLが「正(+)」のとき、修正値ΔVcslが「正(+)」であり、横断勾配CSLが大きいほど、修正値ΔVcslが大きい。
・横断勾配CSLが「負(―)」のとき、修正値ΔVcslが「負(―)」であり、横断勾配CSLが小さいほど、修正値ΔVcslが小さい。
DSECU10は、第2マップM2及び第3マップM3を参照して、修正値ΔVvp及び修正値ΔVcslを決定する。そして、これらの修正値を、前記決定した目標速度Vstgtに加算することにより、目標速度Vstgtを修正する。車両Vの車速Vsが修正後の目標速度Vstgtに一致するように、エンジンECU20及びブレーキECU30を制御する。
DSECU10は、将来曲率FC及び現在曲率CCが「将来位置FLが曲線路Cvの終了地点と認められる位置(図2に示した曲線路出口CvExを参照。)に到達したときに成立する曲率終了条件」を満たしたか否かを判定する。将来曲率FC及び現在曲率CCが曲率終了条件を満たした場合、DSEC10は、車両Vが曲線路Cvから直線路へ進入しつつあると判定し、スピードマネジメント制御を終了する。図2に示した例において、車両Vの前端中央位置CLが曲線路出口CvExから所定距離Dだけ手前の位置に到達した時点t2にて、DSECU10は、将来曲率FC及び現在曲率CCが曲率終了条件を満たしたと判定してスピードマネジメント制御を終了する。
以下、図5に示したフローチャートを参照して、上記のスピードマネジメント制御をさらに具体的に説明する。なお、クルーズ制御及び車線維持制御のフローチャートは、従来装置と同一であるので、その説明を省略する。
DSECU10(以下、単に「CPU」と称呼する。)は、以下のようにして、スピードマネジメントプログラムの実行を開始する。すなわち、CPUは、クルーズ制御を開始すると、所定時間間隔をおいて、車両Vが曲線路Cvに進入しつつあるか否かを判定する。具体的には、将来曲率FCが第1閾値曲率C1th以上であって、且つ、現在曲率CCが「第1閾値曲率C1thよりも小さい値に設定された第2閾値曲率C2th」以下であるとの条件(曲率開始条件)が成立したか否かを判定する。曲率開始条件が成立した場合、CPUは、車両Vが曲線路Cvに進入しつつあると判定し、図5のステップ500からスピードマネジメントプログラムの実行を開始する。
つぎに、CPUは、ステップ501にて、上述したように、第1マップM1を参照して、目標速度Vstgtを決定する。
つぎに、CPUは、ステップ502にて、車線維持制御を実行中か否かを判定する。車線維持制御を実行中である場合(車線維持制御フラグXltaが「1」である場合(502:Yes))、CPUは、ステップ503に進む。
つぎに、CPUは、ステップ503にて、車両位置VPを計算する。そして、CPUは、ステップ504にて、第2マップM2を参照して、修正値ΔVvpを決定する。
つぎに、CPUは、ステップ505にて、横断勾配CSLを計算する。そして、CPUは、ステップ506にて、第3マップM3を参照して、修正値ΔVcslを決定する。
つぎに、CPUは、ステップ507にて、修正値ΔVvp及び修正値ΔVcslを用いて、目標速度Vstgtを修正する。すなわち、目標速度Vstgtに修正値ΔVvp及び修正値ΔVcslを加算する。
上記のステップ503乃至ステップ507の処理により、目標速度Vstgtが下記のように修正される。
例えば、車両Vが、目標走行ラインLdに対して外周側に進入した場合には、目標速度Vstgtが減少される。これにより、車両Vに作用する遠心力が減少し、車両Vが目標走行ラインLd側へ進行し易くなる。逆に、車両Vが目標走行ラインLdに対して内周側に進入した場合には、目標速度Vstgtが増大される。これにより、車両Vに作用する遠心力が増大し、車両Vが目標走行ラインLd側へ進行し易くなる。
加えて、例えば、曲線路Cvの内周側が外周側より低い場合には、車両Vの自重により車両Vが曲線路Cvの内周側へ進行する傾向にある。そこで、この場合には、目標速度Vstgtが増大されて、車両Vに作用する遠心力が増大される。これにより、車両Vが、目標走行ラインLdに沿って進行し易くなる。逆に、曲線路Cvの外周側が内周側より低い場合には、車両Vの自重により車両Vが曲線路Cvの外周側へ進行する傾向にある。そこで、この場合には、目標速度Vstgtが減少されて、車両Vに作用する遠心力が減少される。これにより、車両Vが、目標走行ラインLdに沿って進行し易くなる。
CPUは、上記のように目標速度Vstgtを、修正すると、ステップ508にて、車速Vsが、目標速度Vstgtに一致するように、エンジンECU20及びブレーキECU30を制御する。
つぎに、CPUは、ステップ509にて、「車両Vが、曲線路Cvの終端に到達したか否か(直線路に移行しつつあるか否か)」を判定する。具体的には、将来曲率FCが第3閾値曲率C3th以下であって、且つ現在曲率CCが第4閾値曲率C4th以上であるとの条件(曲率終了条件)が成立したか否かを判定する。曲率終了条件が成立したとき、CPUは、「車両Vが、曲線路Cvの終端に到達した」と判定し、ステップ510にてスピードマネジメントプログラムを終了する。なお、第3閾値曲率C3thは第4閾値曲率C4thよりも大きな値である。なお、第3閾値曲率C3thは第2閾値曲率C2thと同じ値に設定されていてもよい。第4閾値曲率C4thは第1閾値曲率C1thと同じ値に設定されていてもよい。
ステップ502において、車線維持制御を実行していない場合(車線維持制御フラグXltaが「0」である場合(502:No))、CPUは、ステップ502からステップ508に直接進む。すなわち、この場合、CPUは、ステップ501にて決定した目標速度Vstgtを修正することなく、そのまま用いる。
ステップ509において、曲率終了条件が成立しないとき、CPUは、「車両Vが、未だ曲線路Cvの終端に到達していない」(509:No)と判定し、ステップ508に戻る。
なお、CPUは、エンジンECU20からアクセルオーバーライドが行われているか否かを示す信号を受信するとともに、図示しないターンシグナルランプ制御用ECUから車両Vが備える図示しないターンシグナルランプ(ターンランプ)が点滅しているか否かを示す信号を受信している。CPUは、クルーズ制御中に、アクセルオーバーライドが実行されたこと、又は車両Vに備えられた図示しないターンランプが点滅していることを検出すると、クルーズ制御を終了する。そのクルーズ制御中にスピードマネジメント制御を実行していた場合には、CPUは、クルーズ制御を終了するとともに、スピードマネジメント制御を終了する(ステップ509:Yes)。
上記のように、車両Vにおいてクルーズ制御が実行されている場合に、車両Vが進入する曲線路Cvに対応する目標速度Vstgtが決定される。さらに、車線維持制御が実行されている場合には、車両位置VP及び横断勾配に応じて、目標速度Vstgtが修正される。そして、車速Vsが目標速度Vstgtに一致するように、エンジン及びブレーキが制御される。これにより、車両Vが目標走行ラインLdに沿って走行し易くなる。このように、本実施形態によれば、曲線路を走行する際の車速を従来装置より適切に制御できる。その結果、車両Vの乗員が上述したような不安を感じることを低減できる。
本発明は上記実施形態に限定されることはなく、以下に述べるように、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。
<変形例1>
上記実施形態では、第2マップM2及び第3マップM3を用いて、修正値ΔVvp及び修正値ΔVcslを決定している。これに代えて、所定のパラメータを用いて規定された演算式に基づいて、修正値ΔVvp及び修正値ΔVcslを決定してもよい。
上記実施形態では、第2マップM2及び第3マップM3を用いて、修正値ΔVvp及び修正値ΔVcslを決定している。これに代えて、所定のパラメータを用いて規定された演算式に基づいて、修正値ΔVvp及び修正値ΔVcslを決定してもよい。
<変形例2>
上記実施形態では、クルーズ制御及び車線維持制御を個別に実行可能であるが、両制御を統合した1つの制御を実行可能であってもよい。この場合、第1マップM1を用いて決定した目標速度Vstgtを車両位置VP及び横断勾配CSLに応じて修正するのではなく、曲線路Cvの曲率C(CC,FC),車両位置VP、横断勾配CSLなどに基づいて、直接的に目標速度Vstgtを決定してもよい。
上記実施形態では、クルーズ制御及び車線維持制御を個別に実行可能であるが、両制御を統合した1つの制御を実行可能であってもよい。この場合、第1マップM1を用いて決定した目標速度Vstgtを車両位置VP及び横断勾配CSLに応じて修正するのではなく、曲線路Cvの曲率C(CC,FC),車両位置VP、横断勾配CSLなどに基づいて、直接的に目標速度Vstgtを決定してもよい。
1…車両運転支援装置、20…エンジンECU、30…ブレーキECU、40…ステアリングECU、C…曲率、Cv…曲線路、Ld…目標走行ライン、VP…車両位置、Vs…車速、Vstgt…目標速度
Claims (1)
- 自車両の周囲の状況を表す情報を出力する車載センサと、
前記車載センサから取得した情報に基づいて、自車両の速度及び舵角の目標値をそれぞれ設定し、自車両の実車速及び実舵角が前記目標値に一致するように、前記自車両の駆動装置、制動装置及び操舵装置を制御する制御装置と、
を備えた車両運転支援装置であって、
前記車載センサは、
自車両が走行している車線の曲率を検出する車線センサと、
自車両が走行している車線の横断方向における自車両の位置を検出する位置センサと、
自車両が走行している車線の横断勾配を検出する横断勾配センサと、
を含み、
前記制御装置は、自車両が曲線路を走行する際、前記位置センサ及び前記横断勾配センサによって検出された前記曲線路の横断方向における自車両の位置、及び前記曲線路の横断勾配に応じて、自車両の速度の目標値を決定する、
ように構成された、車両運転支援装置。
Priority Applications (1)
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