JP2021109559A - 車両走行制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転者が運転不能異常状態にある場合に、白線を認識できていない状況であっても、車両を車線に沿って走行させながら車両を自動的に停止させることができる車両走行制御装置を提供する。【解決手段】車両走行制御装置は、運転支援ECUを備える。運転支援ECUは、車両の運転者が車両を運転する能力を失っている異常状態にあるか否かの判定を行う。運転支援ECUは、運転者が異常状態に陥ったと判定された時点である異常判定時点以降において、車両の車速をゼロにまで低下させることにより車両を停止させる異常時減速制御を実行し、区画線が認識できておらず且つ先行車が認識できている場合、第2車線維持制御を更に実行する。【選択図】図4

Description

本発明は、運転者が「車両を運転する能力を失っている異常状態(以下、「運転不能異常状態」とも称呼する。)」に陥っている場合に、その車両を減速させる車両走行制御装置に関する。
従来の車両走行制御装置(以下、「従来装置」と称呼される。)は、運転者が運転不能異常状態に陥っているか否かを判定し、そのような判定がなされた場合、車両を所定の減速度で減速して、車両を自動停止させる自動停止制御を実行する(特許文献1及び特許文献2を参照。)。更に、従来装置は、区画線認識装置であるカメラ装置で車両が走行している車線の白線(区画線)を認識し、認識した白線の位置に基づいて、車両を車線に沿って走行させる車線維持制御を自動停止制御と共に実行する。
特開2010−125923号公報 特開2018−8565号公報
しかしながら、従来装置は、カメラ装置が白線を認識できていない状況である場合、車線維持制御を実行することができない。そのため、自動停止制御中に車両を車線に沿って走行させることが難しくなる可能性がある
本発明は上述した課題に対処するためになされた。即ち、本発明の目的の一つは、運転者が運転不能異常状態にある場合に、白線を認識できていない状況であっても、車両を車線に沿って走行させながら車両を自動的に停止させることができる車両走行制御装置(以下、「本発明制御装置」とも称呼される。)を提供することにある。
本発明制御装置は、車両に適用される。
本発明制御装置は、前記車両が走行している車線の区画線を認識する区画線認識部(17)と、前記車両の前方を走行する他車両である先行車を認識し、前記認識した先行車に関する情報を取得する先行車認識部(17)と、前記車両の運転者が前記車両を運転する能力を失っている異常状態にあるか否かの判定を行う異常判定部(10)と、前記認識した区画線に基づいて設定した目標走行ラインに沿って前記車両を走行させるように前記車両の操舵角を制御する第1車線維持制御と、前記認識した先行車の走行軌跡に基づいて設定した目標走行ラインに沿って前記車両が走行するように前記車両の操舵角を制御する第2車線維持制御とを実行可能に構成された制御部(10)と、を備える。
前記制御部は、前記異常判定部によって前記運転者が前記異常状態に陥ったと判定された(ステップ240にて「Yes」との判定)時点である異常判定時点以降において、前記車両の車速をゼロにまで低下させることにより前記車両を停止させる異常時減速制御(ステップ430)を実行し、前記区画線が認識できている場合(ステップ415にて「No」との判定)、前記第1車線維持制御を更に実行し(ステップ430)、前記区画線が認識できておらず且つ前記先行車が認識できている場合(ステップ415にて「Yes」との判定及びステップ420での「Yes」との判定)、前記第2車線維持制御を更に実行する(ステップ430)ように構成される。
これによれば、運転者が異常状態にある場合に、区画線認識装置が白線を認識できていない状況であっても、車両を車線に沿って走行させながら車両を自動的に停止させることができる。
上記説明においては、本発明の理解を助けるために、後述する実施形態に対応する発明の構成に対し、その実施形態で用いた名称及び/又は符号を括弧書きで添えている。しかしながら、本発明の各構成要素は、前記名称及び/又は符号によって規定される実施形態に限定されるものではない。
図1は本発明の実施形態に係る車両走行制御装置の概略構成図である。 図2は図1に示したCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 図3は図1に示したCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 図4は図1に示したCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。
<構成>
本発明の実施形態に係る車両走行制御装置(以下、「本実施装置」と称呼される場合がある。)は、車両(以下において、他の車両と区別するために、「自車両」と称呼される場合がある。)に適用される。
本実施装置は、図1に示したように、運転支援ECU10、エンジンECU20、ブレーキECU30、電動パーキングブレーキECU40、ステアリングECU50、メータECU60、警報ECU70及びナビゲーションECU80を備えている。なお、以下の説明において、運転支援ECU10は、「DSECU」と称呼される。電動パーキングブレーキECU40は、「EPB・ECU40」と称呼される。
これらのECUは、マイクロコンピュータを主要部として備える電気制御装置(Electric Control Unit)であり、図示しないCAN(Controller Area Network)を介して相互に情報を送信可能及び受信可能に接続されている。マイクロコンピュータは、CPU、ROM、RAM、読み書き可能な不揮発性メモリ及びインターフェースI/F等を含む。CPUはROMに格納されたインストラクション(プログラム、ルーチン)を実行することにより各種機能を実現するようになっている。
DSECUは、以下に列挙するセンサ(スイッチを含む。)と接続されていて、それらのセンサの検出信号又は出力信号を所定時間が経過する毎に取得するようになっている。なお、各センサは、DSECU以外のECUに接続されていてもよい。
アクセルペダル操作量センサ11は、自車両のアクセルペダル11aの操作量(アクセル開度)を検出し、アクセルペダル操作量APを表す信号を出力する。
ブレーキペダル操作量センサ12は、自車両のブレーキペダル12aの操作量を検出し、ブレーキペダル操作量BPを表す信号を出力する。
ストップランプスイッチ13は、ブレーキペダル12aが踏み込まれていないとき(操作されていないとき)にローレベル信号を出力し、ブレーキペダル12aが踏み込まれたとき(操作されているとき)にハイレベル信号を出力する。
操舵角センサ14は、自車両の操舵角を検出し、操舵角θを表す信号を出力する。
操舵トルクセンサ15は、操舵ハンドルSWの操作により自車両のステアリングシャフトUSに加わる操舵トルクを検出し、操舵トルクTraを表す信号を出力する。
車速センサ16は、自車両の走行速度(車速)を検出し、車速SPDを表す信号を出力する。
周囲センサ17は、少なくとも自車両の前方の道路、及び、その道路に存在する物標(歩行者、自転者及び自動車等の移動物、並びに、電柱及びガードレール等の固定物)に関する情報を取得するようになっている。
周囲センサ17は、例えば、何れも周知のレーダセンサ及びカメラセンサを備えている。なお、カメラセンサは、便宜上、「撮像装置」と称呼される場合がある。
レーダセンサは、ミリ波帯の電波を自車両の前方領域を含む自車両の周辺領域に放射し、放射範囲内に存在する物標によって反射された電波(即ち、反射波)を受信する。レーダセンサは、送信した電波と受信した反射波との位相差、反射波の減衰レベル及び電波を送信してから反射波を受信するまでの時間等に基づいて、検出した各物標に対する、「自車両と物標との相対関係についての情報(以下、「物標情報」と称呼する。)を所定時間の経過毎に取得する。
カメラセンサは、自車両の前方の左側領域及び右側領域の風景を撮影して左右一対の画像データを取得し、その画像データに基づいて「物標の有無及び物標情報」を出力する。DSECUは、レーダセンサ及びカメラセンサのそれぞれから出力された情報を合成して物標情報を確定する。
更に、カメラセンサは、その画像データに含まれる道路に相当する道路画像データに基づいて、自車両が走行している道路(自車線)の左及び右の区画線(以下、「白線」と称呼する。)を認識する。カメラセンサは、その認識結果に基づいて、車線幅、道路形状、及び、道路と自車両との位置関係に関する情報を出力する。周囲センサ17によって取得された情報(物標情報を含む。)は「周囲情報」と称呼される。
操作スイッチ18は、運転者により操作されるスイッチである。運転者は、操作スイッチ18を操作することにより、車線維持制御(LTA:レーントレーシングアシスト)を実行するか否かを選択することができる。更に、運転者は、操作スイッチ18を操作することにより、追従車間距離制御(ACC:アダプティブ・クルーズ・コントロール)を実行するか否かを選択することができる。
ヨーレートセンサ19は自車両のヨーレートを検出し、ヨーレートYRaを出力する。
エンジンECU20は、内燃機関22の運転状態を変更するためのエンジンアクチュエータ21に接続されている。本例において、内燃機関22はガソリン燃料噴射・火花点火式・多気筒エンジンである。エンジンアクチュエータ21は、少なくとも、内燃機関22のスロットル弁の開度を変更するスロットル弁アクチュエータを含む。
エンジンECU20は、エンジンアクチュエータ21を駆動することによって、内燃機関22が発生するトルクを変更することができる。内燃機関22が発生するトルクは図示しない変速機及び流体式トルクコンバータ等を介して図示しない駆動輪に伝達される。従って、エンジンECU20は、エンジンアクチュエータ21を制御することによって、自車両の駆動力を制御し加速状態(加速度)を変更することができる。
なお、自車両が、ハイブリッド車両である場合、エンジンECU20は、車両駆動源としての「エンジン及び電動機」の何れか一方又は両方によって発生する自車両の駆動力を制御することができる。更に、自車両が電気自動車である場合、エンジンECU20は、車両駆動源としての電動機によって発生する自車両の駆動力を制御することができる。
ブレーキECU30は、ブレーキアクチュエータ31に接続されている。ブレーキアクチュエータ31は、ブレーキペダル12aの踏力に応じて作動油を加圧する図示しないマスタシリンダと、左右前後輪に設けられる摩擦ブレーキ機構32との間の油圧回路に設けられる。
ブレーキアクチュエータ31は、ブレーキECU30からの指示に応じてブレーキキャリパ32bに内蔵されたホイールシリンダに供給する作動油の油圧を調整し、その油圧によりホイールシリンダを作動させてブレーキパッドをブレーキディスク32aに押し付ける。その結果、摩擦制動力が発生する。従って、ブレーキECU30は、ブレーキアクチュエータ31を制御することによって、自車両の制動力を制御することができる。
EPB・ECU40は、パーキングブレーキアクチュエータ(以下、「PKBアクチュエータ」と称呼される場合がある。)41に接続されている。PKBアクチュエータ41は、ブレーキパッドをブレーキディスク32aに押し付けるためのアクチュエータである。従って、EPB・ECU40は、PKBアクチュエータ41を用いてパーキングブレーキ力を車輪に加え、自車両を停止状態に維持することができる。
ステアリングECU50は、周知の電動パワーステアリングシステムの制御装置であって、モータドライバ51に接続されている。モータドライバ51は、転舵用モータ52に接続されている。転舵用モータ52は、自車両の「操舵ハンドルSW、操舵ハンドルSWに連結されたステアリングシャフトUS及び図示しない操舵用ギア機構等を含むステアリング機構」に組み込まれている。転舵用モータ52は、モータドライバ51から供給される電力によってトルクを発生し、このトルクによって操舵アシストトルクを加えたり、左右の操舵輪を転舵したりすることができる。
メータECU60は、図示しないデジタル表示式メータに接続されるとともに、ハザードランプ61及びストップランプ62にも接続されている。メータECU60は、DSECUからの指示に応じて、ハザードランプ61を点滅させることができ、且つ、ストップランプ62を点灯させることができる。
警報ECU70は、ブザー71及び表示器72に接続されている。警報ECU70は、DSECUからの指示に応じてブザー71を鳴動させて運転者への注意喚起を行うことができ、且つ、表示器72に注意喚起用のマーク(例えば、ウォーニングランプ)を点灯させたり、運転支援制御の作動状況を表示したりすることができる。
ナビゲーションECU80は、自車両の現在位置を検出するための「人工衛星からの信号(例えば、GPS信号)」を受信するGPS受信機81、道路情報を含む地図情報等を記憶した地図データベース82及びタッチパネル式のディスプレイ83等と接続されている。
ナビゲーションECU80は、GPS信号に基づいて現時点の自車両の位置を特定すると共に、自車両の位置及び地図データベース82に記憶されている地図情報等に基づいて各種の演算処理を行い、ディスプレイ83を用いて経路案内を行う。なお、これら(80乃至83)は、経路案内を行うので、「ナビゲーション装置」とも称呼される。
<運転支援制御>
DSECUは、運転者の運転を支援する各種の運転支援制御を実行可能に構成されている。運転支援制御の一つは、運転者が自車両を運転する能力を失っている異常状態(即ち、運転不能異常状態)にあるか否かを判定し、運転者が異常状態にあると判定した場合に自車両を減速させて、その後、自車両を停止状態に保持する異常時減速停止制御である。
DSECUは、異常時減速停止制御に加えて、以下に述べる運転支援制御を実行可能に構成されている。
レーントレーシングアシスト(LTA制御と呼ぶ。)
アダプティブクルーズコントロール(ACC制御又はクルーズ制御と呼ぶ)
LTA制御は、自車両を「白線(区画線)により特定される走行レーン(自車両が走行している走行車線)」内の適切な位置で走行させるように操舵制御を行う制御である。
DSECUは、操作スイッチ18の操作によってLTA制御が要求されている場合、LTA制御を実行する。より具体的に述べると、DSECUは、白線の認識状況に応じて、白線又は先行車の走行軌跡(「先行車軌跡」と称呼される場合がある。)を活用して、目標走行ライン(目標走行路)を決定する。即ち、DSECUは、白線を認識できている場合、白線を活用して目標走行ラインを決定し、白線を認識できていない場合、先行車軌跡を活用して目標走行ラインを決定する。
目標走行ラインは、例えば、白線が認識できている場合には、その自車両が走行している走行レーンを規定する左右の白線の中央ラインであり、白線が認識できていない場合には、先行車軌跡である。なお、先行車軌跡の生成方法は、周知である(例えば、特開2018−103862号公報、特開2018−103863号公報及び特開2019−51808号公報等を参照)。DSECUは、自車両の横位置(即ち、道路に対する車幅方向の自車両の位置)が目標走行ライン付近に維持されるように操舵制御量を求める。操舵制御量は、例えば目標操舵角である。
具体的には、DSECUは、目標走行ラインを決定した後、車線維持制御に必要な目標走路情報(目標走行ラインの曲率CL、目標走行ラインに対するヨー角θL、及び、目標走行ラインに対する横偏差dL)を取得する。ここで、ヨー角θLは、目標走行ラインの方向(接線方向)と自車両の進行方向とのずれ角である。横偏差dLは、自車両が目標走行ラインに対して道路幅方向に偏移している量を示す長さである。
DSECUは、所定時間が経過するごとに、曲率CLとヨー角θLと横偏差dLとを下記の(1)式に適用することにより目標操舵角θ*を演算する。(1)式において、Klta1、Klta2及びKlta3は予め定められた制御ゲインである。

θ*=Klta1・CL+Klta2・θL+Klta3・dL …(1)
DSECUは、操舵制御量(目標操舵角θ*)を特定する操舵指令をEPS・ECU40に送信することにより、転舵用モータ52を駆動する。その結果、車両の実際の操舵角θが目標操舵角θ*に一致させられる。以上が、LTA制御の概要である。
なお、以下、白線が認識できている場合の白線を活用したLTA制御を第1車線維持制御と称呼し、白線が認識できていない場合の先行車軌跡を活用したLTA制御を第2車線維持制御と称呼する。
ACC制御は、運転者が図示しない設定操作器によって定速制御モードを選択している場合には、設定操作器によって設定されたセット車速にて自車両を定速走行させ、運転者が設定操作器によって追従制御モードを選択している場合には、自車両を先行車に追従させることにより、運転者の運転操作(ペダル操作)を支援する制御である。
DSECUは、周囲センサ17(カメラセンサ及びレーダセンサ)から供給される周囲情報に基づいて、自車両の走行する車線(自車線)の前方に他車両が存在するか否かを判定し、自車線の前方に他車両が存在する場合には、そのうちの最も自車両に接近した他車両を先行車として選択する。DSECUは、自車両を先行車に対して所定の車間距離を保って追従させるための目標加速度を演算する。更に、先行車が存在しない場合には、定速モードにおける作動と同様であって、DSECUは、セット車速にて自車両を定速走行させるための目標加速度を演算する。
DSECUは、自車両を目標加速度で加速(目標加速度が負の値の場合には減速)させるための要求駆動力を演算し、その要求駆動力を表す駆動指令をエンジンECU20に送信する。これにより、自車両が目標加速度で加速(減速も含む)するように駆動力が制御される。
<作動の概要>
DSECUは、自車両が道路を走行している場合において、運転者が異常状態にあるか否かを判定する。異常状態は、運転者が車両を運転する能力を失っている状態(即ち、運転不能異常状態)である。DSECUは、自車両の運転操作がないと見做せる状況(「運転無操作状態」とも呼ぶ。)が所定時間以上継続したとき運転者が異常状態に陥ったと判定する。但し、後述するように、運転者が異常状態にあるか否かの判定はこれに限定されない
運転無操作状態とは、運転者によって「アクセルペダル操作量AP、ブレーキペダル操作量BP及び操舵トルクTra」の一つ以上の組み合わせからなるパラメータ(本例においては、AP、BP及びTra)の何れもが変化しない状態である。
DSECUは、運転者が異常状態にあると判定した場合、白線の認識状況に応じて次に述べる制御を行う。
(白線が認識できている場合)
白線が認識できている場合、DSECUは、異常時減速停止制御と共に上述した第1車線維持制御(即ち、白線を活用したLTA制御)を実行する。異常時減速停止制御は、異常時減速制御と停止保持制御とを含む。
異常時減速制御は、自車両の車速SPDがゼロ(「0」)になるまで(即ち、自車両が停止するまで)、自車両を所定の減速度(例えば、一定の減速度)αにて減速させる制御である。DSECUは、自車両の減速度が減速度αに一致するように、エンジンECU20を用いてエンジンアクチュエータ21を制御するとともに、ブレーキECU30を用いてブレーキアクチュエータ31を制御する。なお、この場合、DSECUは、アクセルペダル操作量APの変化に基づく自車両の加速(減速を含む。)を禁止してもよい(即ち、アクセルオーバーライドを禁止してもよい。)。換言すると、運転支援ECU10は、運転者による運転操作が検出されない限り、アクセルペダル11aの操作に基づく運転状態変更要求(加速要求)を無効化(無視)する。
DSECUは、異常時減速制御により、自車両の車速SPDが「0」になると、異常時減速制御を終了し、停止保持制御を実行する。停止保持制御は、EPB・ECU40を用いてパーキングブレーキ力を車輪に加えることにより、自車両を停車状態に維持する制御である。なお、この場合においても、アクセルオーバーライドを禁止してもよい。
(白線が認識できていない場合)
白線が認識できていない場合、DSECUは先行車の認識状況に応じて次に述べる制御を行う。
(白線が認識できず且つ先行車が認識できている場合)
白線が認識できていない場合において先行車が認識できている場合、DSECUは、異常時減速停止制御と共に上述の第2車線維持制御(即ち、先行車の先行車軌跡を活用したLTA制御)を実行する。
(白線が認識できず且つ先行車が認識できている場合)
白線が認識できていない場合において先行車が認識できていない場合、DSECUは、異常時減速停止制御を中止する。
<具体的作動>
DSECUのCPU(以下、単に「CPU」と称呼される。)は、所定時間が経過する毎に図2乃至図4にフローチャートにより示したルーチンのそれぞれを実行するようになっている。
従って、CPUは、所定のタイミングになると、図2のステップ200から処理を開始してステップ210に進み、異常フラグXhの値が「0」であるか否かを判定する。異常フラグXhは、その値が「1」の場合に、運転者の現時点の状態が「異常状態」であることを表す。異常フラグXhの値が「0」である場合には、運転者の現時点の状態が「正常状態」であることを表す。なお、異常フラグXhの値は、自車両の図示しないイグニッション・キー・スイッチがオフ位置からオン位置へと変更されたときにCPUにより実行される初期化ルーチンにおいて「0」に設定される。
異常フラグXhの値が「1」である場合、CPUはステップ210にて「No」と判定してステップ295に進み、本ルーチンを一旦終了する。これに対して、異常フラグXhの値が「0」である場合、CPUはステップ210にて「Yes」と判定してステップ220に進み、運転者が運転操作をしていない状態(上述の運転無操作状態)であるか否かを判定する。即ち、CPUは、本ルーチンを前回実行した時点と現時点との間において、アクセルペダル操作量AP、ブレーキペダル操作量BP及び操舵トルクTraのそれぞれが何れも変化していないとき、運転無操作状態であると判定する。
運転無操作状態ではない場合、CPUはステップ220にて「No」と判定して、以下に述べるステップ230の処理を実行した後、ステップ295に進んで本ルーチンを一旦終了する。
ステップ230:CPUは異常判定タイマt1の値を「0」に設定する。
これに対して、運転無操作状態である場合、CPUはステップ220にて「Yes」と判定してステップ240に進み、異常判定タイマt1の値を「1」だけ増加させる。
その後、CPUはステップ250に進み、異常判定タイマt1の値が予め設定された異常確定時間t1ref以上であるか否かを判定する。異常判定タイマt1が異常確定時間t1ref未満である場合、CPUはステップ250にて「No」と判定してステップ295に進み、本ルーチンを一旦終了する。以上から理解されるように、運転無操作状態が継続すると、ステップ240の処理により異常判定タイマt1の値が次第に増大する。即ち、この異常判定タイマt1の値は、運転無操作状態が継続している時間を表している。
このため、運転者が異常状態に陥っていると、運転無操作状態が継続するから、異常判定タイマt1が異常確定時間t1ref以上になる。この場合、CPUはステップ250に進んだとき、そのステップ250にて「Yes」と判定してステップ260に進み、異常フラグXhの値を「1」に設定する。換言すると、CPUは、運転者が異常状態にあると判定する。その後、CPUはステップ295に進み、本ルーチンを一旦終了する。
CPUは、所定のタイミングになると、図3のステップ300から処理を開始してステップ310に進み、異常時減速停止制御実行フラグXgの値が「0」であるか否かを判定する。なお、以下、異常時減速停止制御実行フラグXgは、単に「制御実行フラグXg」と称呼される。
制御実行フラグXgは、CPUが異常時減速停止制御を実行すべき状態である場合に、その値が「1」に設定され、CPUが異常時減速停止制御を実行すべき状態ではない場合に、その値が「0」に設定される。なお、制御実行フラグXgの値は、自車両の図示しないイグニッション・キー・スイッチがオフ位置からオン位置へと変更されたときにCPUにより実行される初期化ルーチンにおいて「0」に設定される。
制御実行フラグXgの値が「1」である場合、CPUはステップ310にて「No」と判定してステップ395に進み、本ルーチンを一旦終了する。これに対して、制御実行フラグXgの値が「0」である場合、CPUはステップ310にて「Yes」と判定してステップ320に進み、異常フラグXhの値が「1」であるか否かを判定することにより、運転者が異常状態にあるか否かを判定する。
運転者が異常状態にない場合、CPUはステップ320にて「No」と判定してステップ395に進み、本ルーチンを一旦終了する。これに対して、運転者が不能異常状態にある場合、CPUはステップ330にて「Yes」と判定してステップ330に進み、制御実行フラグXgの値を「1」に設定する。その後、CPUはステップ395に進み、本ルーチンを一旦終了する。
CPUは、所定のタイミングになると、図4のステップ400から処理を開始してステップ405に進み、制御実行フラグXgの値が「1」であるか否かを判定する。制御実行フラグXgの値が「1」ではない場合、CPUはステップ405にて「No」と判定してステップ495に進み、本ルーチンを一旦終了する。
これに対して、制御実行フラグXgの値が「1」である場合、CPUはステップ405にて「Yes」と判定してステップ410に進み、運転者の異常状態が継続しているか否かを判定する。この判定は、例えば、運転者が運転操作を行ったか否かによって行われる。即ち、運転者が運転操作を行っておらず運転無操作状態が継続している場合、異常状態が継続していると判定される。運転者が運転操作を行って運転無操作状態が継続していない場合、異常状態が継続していないと判定される。
運転者の異常状態が継続している場合、CPUはステップ410にて「Yes」と判定してステップ415に進み、白線が認識不可であるか否かを判定する。
白線が認識不可である場合、CPUはステップ415にて「Yes」と判定してステップ420に進み、先行車が認識できているか否かを判定する。
先行車が認識できている場合、CPUはステップ420にて「Yes」と判定してステップ425に進み、自車両が停止したか否か(即ち、車速SPDが「0」であるか否か)判定する。
車速SPDが「0」ではない場合(即ち、自車両が停止していない場合)、CPUはステップ425にて「No」と判定してステップ430に進み、異常時減速制御(即ち、CPUは、自車両を予め設定された一定の減速度αにて減速させる制御)と共に第2車線維持制御(先行車軌跡を活用したLTA制御)を実行する。その後、CPUは、ステップ495に進んで本ルーチンを一旦終了する。
車速SPDが「0」である場合(即ち、自車両が停止している場合)、CPUはステップ425にて「Yes」と判定してステップ435に進み、異常時減速制御を終了し停止保持制御を実行する。即ち、CPUは、EPB・ECU40を用いてパーキングブレーキ力を車輪に加える。これにより、DSECUは、自車両を停車状態に維持する。その後、CPUはステップ495に進み、本ルーチンを一旦終了する。
なお、ステップ415の処理を実行する時点で白線が認識不可ではない場合、CPUはステップ415にて「No」と判定してステップ425に直接進む。この場合において、車速SPDが「0」ではない場合(即ち、自車両が停止していない場合)、CPUはステップ425にて「No」と判定してステップ430に進み、異常時減速制御と共に第1車線維持制御(白線を活用したLTA制御)を実行する。その後、CPUは、ステップ495に進んで本ルーチンを一旦終了する。
なお、ステップ410の処理を実行する時点にて、運転者の異常状態が継続してない場合(即ち、運転者が異常状態から正常状態に復帰した場合)、CPUはステップ410にて「No」と判定して、以下に述べるステップ445乃至ステップ455の処理を実行した後、ステップ495に進んで本ルーチンを一旦終了する。
ステップ445:CPUは異常フラグXhの値を「0」に設定する。
ステップ450:CPUは異常時減速停止制御を終了する。
ステップ455:CPUは制御実行フラグXgの値を「0」に設定する。
<効果>
以上説明したように、本実施装置は、運転者が異常状態にある場合に、白線を認識できていない状況であっても、自車両を車線に沿って走行させながら自車両を自動的に停止させることができる。
<変形例>
本発明は上記実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において本発明の技術的思想に基づく各種の変形例を採用し得る。
例えば、DSECUは、特開2013−152700号公報等に開示されている所謂「ドライバモニタ技術」に基づいて、運転者が異常状態に陥っているか否かを判定してもよい。簡単に述べると、ドライバモニタ技術を塔載した車両走行制御装置は、車室内の部材(例えば、ステアリングホイール及びピラー等)に設けられたカメラを用いて運転者を撮影し、その撮影画像を用いて運転者の視線の方向又は顔の向きを監視し、運転者の視線の方向又は顔の向きが自車両の通常の運転中には長時間向くことがない方向に所定時間以上継続して向いている場合、運転者が異常状態に陥っていると判定する。
更に、DSECUは、一定の第1時間の経過毎に、「運転者が正常であれば操作可能な確認ボタン」の操作を表示及び/又は音声によって催促し、その確認ボタンの操作がない状態が第1時間よりも長い第2時間以上に渡って継続したとき、運転者が異常状態に陥っていると判定してもよい。
10…運転支援ECU、14…操舵角センサ、17…周囲センサ、20…エンジンECU、21…エンジンアクチュエータ、30…ブレーキECU、31…ブレーキアクチュエータ、32…摩擦ブレーキ機構、40…電動パーキングブレーキECU、41…パーキングブレーキアクチュエータ、50…ステアリングECU、51…モータドライバ、52…転舵用モータ。

Claims (1)

  1. 車両に適用される車両走行制御装置であって、
    前記車両が走行している車線の区画線を認識する区画線認識部と、
    前記車両の前方を走行する他車両である先行車を認識し、前記認識した先行車に関する情報を取得する先行車認識部と、
    前記車両の運転者が前記車両を運転する能力を失っている異常状態にあるか否かの判定を行う異常判定部と、
    前記認識した区画線に基づいて設定した目標走行ラインに沿って前記車両を走行させるように前記車両の操舵角を制御する第1車線維持制御と、前記認識した先行車の走行軌跡に基づいて設定した目標走行ラインに沿って前記車両が走行するように前記車両の操舵角を制御する第2車線維持制御とを実行可能に構成された制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記異常判定部によって前記運転者が前記異常状態に陥ったと判定された時点である異常判定時点以降において、
    前記車両の車速をゼロにまで低下させることにより前記車両を停止させる異常時減速制御を実行し、
    前記区画線が認識できている場合、前記第1車線維持制御を更に実行し、
    前記区画線が認識できておらず且つ前記先行車が認識できている場合、前記第2車線維持制御を更に実行するように構成された、
    車両走行制御装置。

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