JP2022175245A - 自発光マーカを使用したロックボルト孔削孔システム - Google Patents
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Abstract
Description
前記トンネル工事装置は、一般にドリルジャンボマシンと称されているが、トンネルの切羽面に対し、正確できれいな発破が行える様、装藥孔の削孔を行うには、前記トンネルの切羽面における地盤粘度や地質などを考慮して、ドリルジャンボマシンが複数箇所における装薬孔の削孔を行っていた。
ロックボルトは鉄製の棒状をなし、トンネルの形状や地山の強度によって長さが使い分けられ、短い物で2m、長い物で6mある。そして、トンネルの内周面からロックボルト打設用の削孔をドリルジャンボマシンを用いて行い、その後、削孔した孔に人力によってロックボルトを挿入していた。
上記ロックボルト打設位置は予め計画されて設定されており、なるべく正しい位置や角度に打設することによって、よりトンネル掘削面を保持・補強の効果が高められる。
車両本体から揺動可能に突設され、軸方向に揺動する棒状の切削刃つき削岩機をガイドするガイドセルと、
該ガイドセルの長手方向で、前記切削刃つき削岩機の設置位置の近傍位置に間隔をあけて2個取り付けられた自発光マーカと、
前記自発光マーカからの光を取得する複数の近赤外線カメラと、
前記複数の近赤外線カメラが取得した光から前記2つの自発光マーカの座標位置を計測する手段と、
前記2つの自発光マーカの取付位置と削岩機の軸芯位置及び切削刃の中心位置間の距離を計測し、該距離を補正係数にして、計測した2つの自発光マーカの座標位置を削岩機の軸芯位置及び切削刃の中心位置に補正する補正手段と、を有し、
あらかじめ削孔データが表示された削孔計画図と前記座標認識された切削刃とをディスプレイ上に表示させ、切削刃による削孔作業が前記削孔計画図に沿って行える、
ことを特徴とし、
または、
車両本体から揺動可能に突設され、軸方向に揺動する棒状の切削刃つき削岩機をガイドするガイドセルと、
該ガイドセルの長手方向で、前記切削刃つき削岩機の設置位置の近傍位置に間隔をあけて3個以上取り付けられた自発光マーカと、
前記3個以上取り付けられた自発光マーカからの光を取得する複数の近赤外線カメラと、
前記複数の近赤外線カメラが取得した光から前記3個以上取り付けられた自発光マーカの座標位置を計測する手段と、
3個以上取り付けられた自発光マーカの取付位置と削岩機の軸芯位置及び切削刃の中心位置間の距離を計測し、該距離を補正係数にして、計測した3個以上取り付けられた自発光マーカの座標位置を削岩機の軸芯位置及び切削刃の中心位置に補正する補正手段と、を有し、
あらかじめ削孔データが表示された削孔計画図と前記座標認識された切削刃とをディスプレイ上に表示させ、切削刃による削孔作業が前記削孔計画図に沿って行える、
ことを特徴とし、
または、
車両本体から揺動可能に突設されたブームに取り付けられ、軸方向に揺動する棒状の切削刃つき削岩機をガイドするガイドセルと、
該ガイドセルの長手方向で、前記切削刃つき削岩機の設置位置の近傍位置に間隔をあけて複数個取り付けられた点滅型の自発光マーカと、
前記点滅型の自発光マーカからの点滅する光を取得する複数の近赤外線カメラと、
前記複数の近赤外線カメラが取得した点滅する光から前記複数個取り付けられた点滅型の自発光マーカの座標位置を計測する手段と、を有し、
複数の点滅型の自発光マーカからの点滅する光は、異なる信号周期による点滅周期が与えられ、該信号周期の違いによりいずれのブームのガイドセルに取りつけられた点滅型の自発光マーカかが各々認識でき、
あらかじめ削孔データが表示された削孔計画図と前記座標認識された切削刃とをディスプレイ上に表示させ、切削刃による削孔作業が前記削孔計画図に沿って行える、
ことを特徴とし、
または、
前記点滅型の自発光マーカからの点滅する光は、増幅回路により光の輝度を増幅出来る、
ことを特徴とし、
または、
前記ガイドセルは、車両本体から複数本揺動可能に突設され、前記自発光マーカはそれぞれのガイドセルに取り付けられた、
ことを特徴とするものである。
該ドリルジャンボマシン1は、車両本体2と、この車両本体2の前方から突設されたブーム3と該ブーム3に接続されたガイドセル4とその先端から突出揺動する切削刃5と該切削刃5と削岩機6の駆動部とを連結するロッド26を備えた削岩機6を有して構成されている。なお、ロッド26は状況に応じて長さの異なるものが取り付けられるよう構成されている。
すなわち、稼働制御された削岩機6の切削刃5によりトンネルの内周面に対し、所定の位置、所定の角度、かつ所定の深さでロックボルト孔7の削孔が行えるよう構成される。
そして、近赤外線カメラ10は、自発光マーカ9が発光する近赤外線光を捉えるものとなる。
図2に示す様なトンネル内周面における例えばロックボルト13の打設位置を示したロックボルト孔削孔計画図などの削孔計画図データを予め設定して用意しておく。図2はロックボルト13の打設計画位置をトンネルの正面から見た正面図であり、例えばCADなどで描画形成したロックボルト打設計画図である。そして、前記図2のロックボルト孔削孔計画図からロックボルト座標位置を算出していく。すなわち、ロックボルト孔削孔計画図(例えばCAD図)からY座標、Z座標、のみ先離れ、表示角度を算出していく。
さらに、(3)のロックボルト13の座標位置は、原点14の位置からY座標は2585mm、Z座標は4627mm、のみ先離れは、3000mm、表示角度は150°と算出される。
図4において丸部分16は削孔を開始する位置を示しており、そこから延びる直線部分は削孔するロックボルト孔7の傾きと削孔深さを示したものである。
よって、この表示をディスプレイ15上で確認し、操作者は、ガイドセル4を稼働させ、削岩機6の先端に有する切削刃5を操作してロックボルト孔7の削孔作業を行っていく。
したがって、ドリルジャンボマシン1で行うロックボルト13打設孔の削孔は正確なのである。
目標とする削孔位置にガイドセル4を合わせる作業を行う。図5,図6のように平面図上では奥行方向を合わせ、正面図では削孔開始位置と角度を合わせる。
図5乃至図9は白黒の図で示されているが、実際はカラーで表示されており、例えばディスプレイ15上では、ロックボルト孔7の削孔計画位置は青色で示され、ガイドセル4の実際の方向は緑色で示してあり、色分け表示することでディスプレイ15上で容易に認識でき、削孔作業がしやすいように構成されている。
そして、図7に示すように、ディスプレイ15上の図を確認しながら所定の深さまでガイドセル4を押し込んで移動させ、削孔作業を行うのである。
すなわち、ロックボルト孔7の削孔深さの描画方法は、直線の長さによって表すこととし、この直線の長さが削孔深さの長さとなっているのである。
本発明では自ら光る自発光マーカ9を用い、ガイドセル4先端に位置する切削刃5の位置の常時検出ができる構成としたものである。
また反射型マーカの反射光は、近赤外線カメラ10で捉える時点で、輝度が低下して充分な精度が得られない。
本発明での自発光マーカ9は、反射型と比べ光の経路が半分で済むため、輝度の低下を抑えられる。特に、空間内に水滴などが存在して乱反射が起こる場合、近赤外線カメラ10にはマーカが中心にぼやけて見えるため、半径が少し大きく検出されるが、依然マーカ中心位置を正確に検出することが可能なのである。なお、自発光マーカ9は取付位置付近に電源(例えば、充電式モバイルバッテリを使用する)があることが必要とされる。
モーションキャプチャ技術には複数の手法が存在するが、本発明のモーションキャプチャ技術は光学式モーションキャプチャ技術である。
各々の自発光マーカ9の座標位置に前述のオフセット補正をすることにより、切削刃5の先端位置の座標位置が認識できるものとなる。
尚、演算制御部12は、削孔計画図読み込み部31、削孔計画図形成部32、削孔位置等読み込み部33、削孔位置等描画部34を有している(図11参照)。
しかしながら、2カ所の設置であると、切削刃5が2つの自発光マーカ9の中心を結ぶ延長線を回転軸として回転したときの切削刃5の座標位置認識のずれを解決できない。
そして、前記した複数の近赤外線カメラ7で前記3つの自発光マーカ9を撮影し、モーションキャプチャによりこれら3つの自発光マーカ9の座標位置を測定する。
すると、測定したそれぞれ3つの自発光マーカ9の座標位置からオフセット(補正係数)を考慮した目標座標が一意に計測することが出来るものとなる。
そして、複数の近赤外線カメラ10は、自発光マーカ9から発光された近赤外線光を捉えるものとなる。
なお、点滅型の自発光マーカ9をガイドセル4に取りつける個数については、2個でも構わないし、2個以上でも構わない。前述した自発光マーカ9の場合と同様である。
そして、各々の点滅型の自発光マーカ9は、自己の同期信号を受信し、これにより独自の信号周期(点滅周期)による点滅が行えるのである。
さらに詳細に説明すると、まず、本件発明の点滅型の自発光マーカ9に、例えば異なったパルス波形のパルス信号、すなわち、異なる信号周期で点滅を繰り返すパルス信号を振り分ける。
この点滅に際しては、増幅回路40によって点滅型の自発光マーカ9の光源であるLEDの輝度を増幅させることもできる。この輝度向上により、さらに近赤外線カメラ10からの認識度を向上させることができる。
本発明では前述のごとく、前記図2のロックボルト打設計画図(例えばCAD図)からロックボルト座標位置を算出していくのである。すなわち、ロックボルト計画図からY座標、Z座標、のみ先離れ、表示角度を算出していくのである(図3参照)。
トンネルの内周面に対し、ドリルジャンボマシン1のガイドセル4を対向させて設置させる。所定の内周面に対し、削孔計画図が用意されている場合、該削孔計画図をディスプレイ15に写し出す。
尚、演算制御部12は、削孔計画図読み込み部31、削孔計画図形成部32、削孔位置等読み込み部33、削孔位置等描画部34を有している。
2 車両本体
3 ブーム
4 ガイドセル
5 切削刃
6 削岩機
7 ロックボルト孔
8 ガイド部材
9 自発光マーカ
10 近赤外線カメラ
11 PC
12 演算制御部
14 原点
15 ディスプレイ
16 丸部分
17 バッテリー
18 ベースステーション
19 取付杆
20 送信部
21 受信部
22 記憶部
23 入力部
24 サーバコンピュータ
25 通信回線網
26 ロッド
31 削孔計画図読み込み部
32 削孔計画図形成部
33 削孔位置等読み込み部
34 削孔位置等描画部
40 増幅回路
41 同期信号送信器
42 同期信号受信器
Claims (5)
- 車両本体から揺動可能に突設され、軸方向に揺動する棒状の切削刃つき削岩機をガイドするガイドセルと、
該ガイドセルの長手方向で、前記切削刃つき削岩機の設置位置の近傍位置に間隔をあけて2個取り付けられた自発光マーカと、
前記自発光マーカからの光を取得する複数の近赤外線カメラと、
前記複数の近赤外線カメラが取得した光から前記2つの自発光マーカの座標位置を計測する手段と、
前記2つの自発光マーカの取付位置と削岩機の軸芯位置及び切削刃の中心位置間の距離を計測し、該距離を補正係数にして、計測した2つの自発光マーカの座標位置を削岩機の軸芯位置及び切削刃の中心位置に補正する補正手段と、を有し、
あらかじめ削孔データが表示された削孔計画図と前記座標認識された切削刃とをディスプレイ上に表示させ、切削刃による削孔作業が前記削孔計画図に沿って行える、
ことを特徴とする自発光マーカを使用した削孔システム
- 車両本体から揺動可能に突設され、軸方向に揺動する棒状の切削刃つき削岩機をガイドするガイドセルと、
該ガイドセルの長手方向で、前記切削刃つき削岩機の設置位置の近傍位置に間隔をあけて3個以上取り付けられた自発光マーカと、
前記3個以上取り付けられた自発光マーカからの光を取得する複数の近赤外線カメラと、
前記複数の近赤外線カメラが取得した光から前記3個以上取り付けられた自発光マーカの座標位置を計測する手段と、
3個以上取り付けられた自発光マーカの取付位置と削岩機の軸芯位置及び切削刃の中心位置間の距離を計測し、該距離を補正係数にして、計測した3個以上取り付けられた自発光マーカの座標位置を削岩機の軸芯位置及び切削刃の中心位置に補正する補正手段と、を有し、
あらかじめ削孔データが表示された削孔計画図と前記座標認識された切削刃とをディスプレイ上に表示させ、切削刃による削孔作業が前記削孔計画図に沿って行える、
ことを特徴とする自発光マーカを使用した削孔システム
- 車両本体から揺動可能に突設されたブームに取り付けられ、軸方向に揺動する棒状の切削刃つき削岩機をガイドするガイドセルと、
該ガイドセルの長手方向で、前記切削刃つき削岩機の設置位置の近傍位置に間隔をあけて複数個取り付けられた点滅型の自発光マーカと、
前記点滅型の自発光マーカからの点滅する光を取得する複数の近赤外線カメラと、
前記複数の近赤外線カメラが取得した点滅する光から前記複数個取り付けられた点滅型の自発光マーカの座標位置を計測する手段と、を有し、
複数の点滅型の自発光マーカからの点滅する光は、異なる信号周期による点滅周期が与えられ、該信号周期の違いによりいずれのブームのガイドセルに取りつけられた点滅型の自発光マーカかが各々認識でき、
あらかじめ削孔データが表示された削孔計画図と前記座標認識された切削刃とをディスプレイ上に表示させ、切削刃による削孔作業が前記削孔計画図に沿って行える、
ことを特徴とする自発光マーカを使用した削孔システム。
- 前記点滅型の自発光マーカからの点滅する光は、増幅回路により光の輝度を増幅出来る、
ことを特徴とする請求項3記載の自発光マーカを使用した削孔システム。
- 前記ガイドセルは、車両本体から複数本揺動可能に突設され、前記自発光マーカはそれぞれのガイドセルに取り付けられた、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4記載の自発光マーカを使用した削孔システム。
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